やっぱり、嫌な予感がしてたんだよなとかなんとか考えながら今、俺は顔を真っ白にしてグロッキー状態になっていた。理由は簡単ただの乗り物酔い。
「だらしないわね。愛護」
「俺は初めてヘリに乗るんだよ。てか、ヘリってこんなに揺れるのか?」
「違うわよ。せっかくだし、派手な登場を演出をしてもらってるの」
は?演出?何言ってんだ?とかなんとか考えてるとヘリが急速に下降し始めた。
「はあ⁉︎」
そして、ヘリは砂浜の上に急停止した。そして、マリーがヘリの扉を開けた。
「ciao‼︎」
ciao?誰に向かって言ってんだ?俺も扉から顔を出すと同じクラスの高海さん、渡辺さん、桜内さんが動きやすい格好をしている。そして、マリーを見て完全に頭が?になってる。まあ、そうだろうな。
「三人はschool idolがやりたいのよね。だったら今日の昼休みに理事長室に来てね。じゃあ、バイバイ〜」
そう言うとマリーは扉をしめた。すると、ヘリは上昇し始め来た方向に戻り始めた。
「まさか、マリー‼︎それ言うためにこんなことしたわけじゃないよな⁉︎」
「いいえ、このためよ。だって、これならワクワクするでしょ」
満面の笑みで言いやがった。全く悪びれてねえ。そして、俺は誓った。緊急時以外俺はこいつと二度とヘリに乗らないと。
ーーー曜視点ーーー
「1、2、3、4、1、2、3、4…はい、ストップ」
梨子ちゃんが新しくメンバーに加わり私たちは今、三人で初めて朝練をしています。
「よくなってると思うけど、ここの蹴り上げがみんな弱いかな」
「ほんとだ〜」
「さすがね、すぐ気付くなんて」
「高飛び込みやってたから、フォームの確認とかはわかるんだ。リズムはどう?」
「う〜ん、だいたい良いけど千歌ちゃんがちょっと遅いかな」
「私か〜」
千歌ちゃんが頭を抱えて空を見上げた。すると、千歌ちゃんが何かに気づいたので私も見上げると小原家のヘリコプターが飛んでいた。すると、そのヘリコプターがどんどん近づいてきて…「うわあ!」私たちの真上を一度通ったヘリコプターは私たちの目の前でホバリングして停止した。そして、扉が開くと一人の女の人が見えた。
「ciao‼︎」
その女の人が元気よく挨拶をしてきた。浦の星の制服、リボンが緑だからたぶん三年生で小原家のお嬢さんってことがわかった。もう一人、奥に見えるんだけど…あれって大川くん(なんか、この世の終わりみたいな顔してるけど)?梨子ちゃんと同じ日に転校してきた彼とどういう関係なんだろう?とか考えていると要件を話小原家のヘリコプターは帰って行った。
「あはは、なんだったんだろうね?」
「わからない。でも、いいニュースかもしれないし行ってみようよ」
千歌ちゃんが興奮ぎみに言った。私たちも別に嫌な理由があるわけではなかったので昼休みの件については満場一致した。そして、話がまとまると時間なので私たちは練習を切り上げた。
●●●
「新理事長‼︎」
まあ、驚くよな。マリーに呼ばれた三人はすごく驚いて叫んだ。俺はやることがなくて暇なので部屋の隅で壁にもたれて話を聞いている。
「そう、でも気軽にマリーって呼んでね」
「でも…」
「あっ、紅茶飲みたい?愛護が入れたの結構美味しいのよ」
「あの、新理事長」
「マリーなの」
マリーって呼んで貰えなくて拗ねるマリー。まったく、めんどくさい。
「高海さん、マリーはマリーって呼んであげて。てか、呼ばないとめんどくさい」
「愛護‼︎めんどくさいってどういうことよ」
「そのまんまの意味だよ」
「あ、あの、マ、マリー。その制服は?」
「どこか変かな?ちゃんと三年生のリボン用意したんだけど」
「理事長ですよね?」
「そう、しかーしこの学校の三年生。生徒兼理事長。カレー牛丼みたいなものね」
おい、なんだその例え?今日の晩飯カレー牛丼にしてやろうか?
「例えがよくわからない」
あっ、桜内さんがツッコんでくれた。
「えー、わからないの」
「わからないに決まってます‼︎」
今度は生徒会長が言った。てか、どっから入ってきた⁉︎マリーは急に現れた生徒会長に驚いたのか尻餅をついた。でも、生徒会長をみた瞬間、満面の笑みで生徒会長に抱きついた。
「久しぶり、ダイヤ。大きくなって。胸は相変わらずね」
「やかましい!ですわ」
「it's joke 」
「まったく、一年の時にいなくなったと思ったらこんな時に。いったいどういうつもりですの?」
「shiny‼︎」
マリーが思いっきりカーテンを開きながら叫んだ。まったく、何がしたいんだ。あっ、頭が痛い。
「その、人の話を聞かない癖は相変わらずのようですわね」
「it's joke 」
本当に話が進まないな。頭がいてーよ。
「とにかく、高校三年生が理事長なんて冗談にもほどがありますわ」
「それはjokeじゃないのよ」
マリーは自分が理事長である証拠の書類を見せた。あー、生徒会長顔が引きつってるよ。
「まさか、じゃあ!そこにいる大川愛護さんもあなたの仕業ですの⁉︎」
「それ、私も気になります。大川くん、朝一緒にヘリコプターに乗ってましたよね。なんか、酔ってたけど」
「えっ、そうなの曜ちゃん⁉︎」
渡辺さん、発言するのはいいけど一言余計だよ。
「まあ、乗ってたけど」
「そうだよね。で、今も一緒にいるってことはまさか恋人?とかですか?」
「なんですって‼︎あなた、恋人を転入させるために職権乱用したんじゃありませんわね‼︎」
また、話がいらん方向に…
「ダイヤ、安心して。そんな関係じゃないわよ」
「本当ですの?」
生徒会長は今度こっちをにらんだ。
「まあ、信じて貰えないかもしれないけど恋人ではない」
「そうよ、私と愛護は恋人じゃないわ。fianceeよ」
「「「「えー‼︎」」」」
四人一斉に叫んだ。いや、俺も正直叫びたかったよ。驚きすぎて声も出ないレベルになってたわ。
「it's joke」
「マリー、言っていい冗談と悪いのがあるぞ」
「あら?愛護はやっぱり私とfianceeの方が良かった? 」
「そろそろ、お前は反省しろ‼︎」
俺はマリーの頭に右手を置き、思いっきり力を入れて握った。
「痛い、痛い、愛護痛い」
ある程度、懲らしめたので手を離してあげた。
「確かに、なんか恋人って感じじゃないですね」
渡辺さんのこの一言でこの話題は終わった。
てか、あんたの所為でこんなことなったんだけど。
「マリー、結局、本題は?」
「そうそう、この学校にschool idolが誕生したと聞いてね」
「まさか」
「そう、ダイヤに邪魔されちゃかわいそうだと思って応援に来たの」
「本当ですか?」
「yes‼︎このマリーが来たからには心配は要りません。デビューにはakiba domeを用意したわ」
「そんな‼︎急に⁉︎」
「奇跡だよ‼︎」
「it's joke」
「冗談のためにわざわざそんなの用意しないでください」
「実際はね」
そう言うとマリーが「付いてきて」と言うので俺たちはマリーについて行った。生徒会長は仕事があるって言って生徒会室に戻っていった。そして今俺たちは体育館に付いた。
「ここで?」
「そう、ここを満員に出来たら人数に関係なく部として承認してあげます」
「本当に?」
「でも、出来なかったら?」
「その場合は解散してもらうほかありません」
「どうする?千歌ちゃん」
「ここ結構広いよ。諦める?」
「諦めない‼︎他に手があるわけじゃないんだし」
「じゃあ、行うってことでいいのね」
マリーはそう言うと体育館から出ていった。俺もそれを追うようにたから出ていった。
「マリー、お前も結構意地悪だな」
「どういうこと?愛護」
「あの体育館、全校生徒が集まっても満員になんてならない」
「あら、気づいていたの?」
「まあ、お前の考えもわかるけどな」
「考え?」
「予想だが、あれぐらい出来なきゃスクールアイドルとしてはダメだってことだろ?」
「まあ、そうね。てことで、愛護仕事よ」
「仕事?」
「あの三人のお手伝いをしてあげて」
「なんで?」
「私は意地悪するのではなく応援するために来たのよ。だから、少しは手を貸さないとね」
「じゃあ、マリーがやればいいだろ」
「それだったら、わざわざあんな意地悪なことしません。とにかく、愛護は彼女たちの手伝いをする!これは主人からの命令です」
「わかったよ」
俺は来た道を戻り体育館に行き彼女たちに手伝いを申し出た。反対されるかと思ったらそうでもなく、俺は彼女らの手伝いをすることになった。
●●●
手伝いが決まった俺は作戦会議ってことで今は高海さんの部屋に来ている。まず、第一の作戦ってことで高海さんがプリンを持ってお姉さんに会社の人を連れて来てもらおうと交渉したところ、あえなく失敗。それどころか、額にバカチカというお土産までもらって帰って来た。てか、本当に上手く行くと思ってたのか?ちょっとおバカさんな娘だな。
「おかしい、完璧な作戦だったはずなのに」
「お姉さんの気持ちもわかるけどね」
「えー曜ちゃん、お姉ちゃん派?」
「派閥がどうこうより普通に考えて無理だと思うけど」
「そんなー‼︎」
「そういえば、渡辺さんは衣装作ってる?手伝おうか?ある程度は裁縫できるぞ」
「本当‼︎じゃあ、やってもらおうかな。あっ、あと曜でいいよ。ずっとさん呼びだと堅苦しいでしょ」
「そうかじゃあ、曜、よろしく」
「よろしく。う〜ん、じゃあこっちはなんて呼べばいいかな?」
「何でもいいぞ」
「えーっと…じゃあ…「愛くん‼︎」千歌ちゃん?」
「愛護くんだから、愛くん。どうかな?」
「まあ、構わないけど」
「じゃあ、私も愛くん。改めてよろしくね」
話が一通り終わると渡辺さ…曜に針などを借りて手伝いを始めた。
「すごい、愛くん上手いね」
「そうか?まあ、下手だとは思ってなかったけど」
「うん、上手いよ」
高海さんが興奮ぎみに褒めてくれた。てか、近い‼︎
「高海さん、近いんだけど」
俺が高海さんに退いてもらうよう言うと何故か顔を膨らませて拗ねたような態度をとった。
「どうしたの?高海さん」
「曜ちゃんは名前で呼ぶのに私は苗字でしかもさん付きなんだな〜って思って」
「いや、だってまだ許可貰ってなかったし」
「でも、流れ的に私も名前で呼んでほしかったな」
「わかった、わかった。ごめん千歌、気が付かなくて」
「よろしい」
なんとか、機嫌を直してくれた。てか、そんなに重要なのか?これも女子特有の考え方なのか?
色々と考えながらも俺は作業に戻った。
「そういえば、梨子ちゃんは?」
「お手洗い行くって言って帰って来てないね」
「ちょっと見てくるね」
千歌が襖を開けて部屋から出て行こうとした時、部屋の前で噂の彼女は手で柵を持ち、足をめいっぱいに伸ばして襖を利用して浮いていた。
「曜、あれ何やってんだ?」
「梨子ちゃん、犬が苦手だから。多分、しいたけに触れないようにしてるだと思う」
曜が苦笑しながら言った。
あんなに、必死ならなくてもしいたけって結構利口そうだけどな。
「そんなことより、人をどう集めるかだよ」
えっ!あれほっとくの?曜って結構腹黒い?
「そうだよねー」
千歌も関係なし会話を続けた。あっ、これが通常なのね。
「町内放送で呼びかけたら?多分、使わしてもらえると思うよ」
「あとは、沼津かな?向こうなら高校もいっぱいあるしスクールアイドルに興味がある人もいっぱいいると思うし」
まともな案だしてるとこ悪いがやっぱり、助けてあげろよ。はあ、仕方ない。
俺は、いったん作業をやめ部屋を出た。
「ちょっと、我慢しろよ」
「えっ⁉︎」
俺は桜内さんをいったん、抱きかかえて持ち方が不安定なので桜内さんをそっと動かしてお姫様抱っこの状態した。
「大丈夫か?梨子」
「えっ⁉︎り、り、梨子⁉︎」
桜内さんは顔を真っ赤にして驚いたあと、急にちっちゃくなった。
ん?ダメだったか?千歌が名前で呼べって言ったからてっきり梨子もそっちの方がいいのかな?って思ったんだけど…
「おーい、桜内さん?大丈夫?」
「あの、大川くん。そろそろおろしてくれないかな」
「悪い」
俺は、桜内さんをしいたけから遠い場所におろすと、桜内さんは顔を真っ赤にしながら千歌の部屋に入っていった。
「なんか、ごめん。桜内さん」
「い、いいよ。助けてくれてありがとう。あと、さっきみたいに梨子って呼んでくれていいよ」
「そうか、わかった。改めてよろしく梨子」
「う、うん。よろしく愛護くん」
なんか、よくわかんないけど許してくれたのか?てか、怒ってたのかすらわからない。まあ、名前で呼んでくれたし距離は縮まったと思っていいのか?本当にわからん‼︎てか、曜がニヤニヤしてんのもなんか気になるしイライラする。まあ、ほっとくか。
俺は座り、衣装作りの手伝いに戻った。そして、少し時間が経つと梨子も落ち着いたのか自分の作業を開始した。
こうして、俺はスクールアイドル部(仮)のお手伝いさんになった。
二話ですでにUAが千を超えるなんてすごく嬉しいです。
新たにお気に入り登録してくださった方もありがとうございます。