見習い執事?とAqours   作:鳥王族

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今回は少し短めです。


6話:初ライブ!

 

 

今日はついにやって来たライブの日しかし外はあいにくの雨。これで、観に来てくれる確率が下がったのは確かだ。

 

「慣れないなー、本当にこんなに短くて大丈夫なの?」

「大丈夫だよ、μ'sの最初のライブだって…ほら」

「はあ、やめときゃ良かったかなスクールアイドル」

「大丈夫だよ。ステージに出れば忘れるよ」

 

三人はまったく緊張感のない話してるし、いや逆か。緊張してるからこそ何か喋ってないともたないのかもな。

 

「えっと、もうすぐだね。どうするんだっけ?」

「こうやって、手を合わせて…」

「やっぱり、繋がない?」

「「えっ?」」

「ほらね、暖かくてこっちの方がすき…雨だね」

「みんな、来てくれるかな?もし来なかったら」

「じゃあ、ここでやめちゃう?」

 

千歌その一言で三人はくすりと小さく笑った。やっぱり、いいチームだな。さて、俺も準備しますか。

 

「さあ行こう‼︎いい全力で輝こう‼︎」

「「「Aqours、sunshine‼︎」」」

 

 

緞帳が上がる。そして、三人が観たのは数えられるほどの人数。体育館を満員に埋めるには程遠い人数だった。

意気消沈する三人だけど….

 

「私たちは、スクールアイドル」

「「「Aqoursです‼︎」」」

「私たちはその輝きと」

「諦めない気持ちと」

「信じる力に憧れスクールアイドルを始めました。目標はスクールアイドルμ'sです‼︎聞いてください」

 

三人の考え作った歌が、衣装が、踊りが始まった。決して上手いとはまだまだ言えないところが多々あるが三人のその思いが詰まったそれは本当に素晴らしく俺は引き込まれていった。だが…神様っていうのは時に残酷なことをするらしい、雷による影響か停電により照明、音響全てが止まった。

 

「嘘だろ、マリー」

 

俺は近くにいた観に来ていたマリーに声をかけた。

 

「なあ、非常用電源とかないのか?」

「あるわよ。体育館横の倉庫に」

「使わせて貰っていいか?」

「いいけど…三人はもう…」

「マリー、言いたいことはわかるでももうちょっと待ってろ。今は停電のショックで止まってるだけだ。だから、あの三人は大丈夫だ」

 

俺は急いで体育館から飛び出した。外は大雨だが、気にせずに外に出た時中から声が震えながらも三人の歌っている声が少し聞こえた。やっぱり、あの子たちは強い。

俺は倉庫に着いた。なんでか知らねえけど開いてたので中を見ると非常用電源が見当たらなかった。

 

「嘘だろ?他にも体育館の横に倉庫なんてあったっけ?」

 

俺が辺りを見回すと赤い傘を差した女の子が一生懸命非常用電源を運んでるのが見えた。

 

「何やってるんだ?って生徒会長‼︎」

「なんですの、急に大声出して」

「いや、なんで生徒会長が非常用電源持ってるんですか?」

「停電したからですわ」

「でも、あんだけAqoursのこと目の敵にしてたじゃないですか」

「確かにまだ認めてませんわ。しかし、浦の星女学院でライブをするのであれば成功していただかないといけませんの」

「なるほど、そういうこと。やっぱり生徒会長ってなんていうかその…いい女だなって」

「な、なんですの急に‼︎セクハラで訴えますわよ」

「悪い、ほらそれ貸して俺が持つから」

 

俺は生徒会長から非常用電源を渡してもらうと二人で体育館の裏側に回った。そして、ダイヤさんに接続をお願いしてる時にこの前、送って貰って仲良くなった運転手さんから一本の電話が入った。

俺は運転手さんからの電話の内容を聞いて思わず笑みがこぼれた。

 

「どうしたんですの?急に笑い出して気持ち悪いですわよ」

「なあ、生徒会長。今、道がめっちゃ混んでるらしいですよ」

「それがどうしたんですの?」

「来ますよ」

「何がですの?」

「体育館いっぱいのお客さんが」

「はい?」

 

生徒会長が接続し終わって電気をつけた。その瞬間同じくして体育館の中から盛大な歓声が起こった。

 

「どういうことですの?」

「来てくれたんですよ。あの子たちを観に来るために」

 

再び曲が流れだす。先ほどと違いお客さんの楽しそうな歓声と共に。

 

「生徒会長、ありがとうございます」

「私は私の仕事をしただけですわ」

「それでも、俺たちが救われたのは事実です。特に俺は観たかったからあの子たちが輝いているところが。やっぱり、三人は笑顔が似合う」

「ふん、アイドルなんですから笑顔は当たり前ですわ」

「まあ、そうですね」

 

曲が終わりかけてきた。その時、生徒会長は舞台の方に向かっていった。

 

「どこか行くんですか?」

「あの子たちに伝えないといけないことがあるので」

 

ったく、やっぱり、あの人自分にも他人にも厳しいんだな。でも、生徒会長は本当にいい人だな。

俺がそんなことを考えてると生徒会長が千歌と話してる声が聞こえた。話してる内容は俺の想像通りだった。

 

「これは、今までのスクールアイドルの努力と街の人たちの善意があっての成功ですわ。勘違いしないように」

「わかってます。でも、ただ見てるだけじゃ始まらないって、うまく言えないけど。今しかない瞬間だから、だから!」

「「「輝きたい‼︎」」」

 

千歌の言葉に会場全体から拍手が起こった。

こうして、Aqoursの初ライブはなんとか成功した。

 

 

 

●●●

 

 

 

ライブが終わって俺はマリーと歩いて帰っていた。

 

「マリーありがとうな」

「どうしたの?」

「マリーが手伝えって言ったからやってたけど、俺あの子たちとやって来てよかった気がする。だから、手伝いをやらせてくれてありがとうな」

「どういたしまして」

「まだ、手伝ってもいいか?」

「ええ、愛護はそのままAqoursのsupportをお願いね」

「ああ」

 

朝の雨とは比べものにならないほど晴れた空の下をこうして俺たちは帰っていった。

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