筆遅スギィ!
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視点:神の視点
東1局 一本場 親:小瀬川 ドラ{2}
小瀬川 34600
小走 15400
上埜 25000
白水 25000
前局、9600を小走やえに直撃させ、流れを得た小瀬川。
それに対して9600を吐き出し、流れを失った小走やえ。
両極端な東1局は一本場へと移る。
小瀬川:配牌
{四九②⑤⑥4566東東北白白}
最初の時点で既に{東と白}の対子を抱える。
この手が既に三向聴。{東と白}を鳴く事ができれば実質一向聴。ダブ東白の速攻が望める配牌。
白水:配牌
{四五六六九②③⑤赤58東西中}
白水は面子こそあるものの、受けが広がらず五向聴止まり。
{赤5}をどう生かすかが分かれ道となりそうな気配漂う配牌。
上埜:配牌
{三六七九①③④④⑧115中}
こちらは向聴数だけで見れば白水よりも速い四向聴だが、いかんせん打点は望めない。
打点を満貫に伸ばすためには裏ドラなどが必須と言っていいほど低めになりそうな配牌。
そして肝心の小走の手牌だが、
小走:配牌
{一五八九①赤⑤⑧⑨246西南}
ボロボロ…!ドラを2つ抱え、白水と同じ五向聴だが、受けは辺張と嵌張のみ…!流局まで聴牌できるのかどうかも怪しくなってくる手牌。
(ぐっ…!)
思わず苦い表情を浮かべる。
全員の理牌が終わったのを確認した小瀬川が{北}を切り、一本場が始まる。
小走:ツモ
{西}
オタ風の{西}が重なる。普通なら運の悪い予兆のようなものだが、向聴数が進む事の重要さが大きい今では、そんな贅沢は言ってられない。
{西}を手中に収め、{①}を切り飛ばす。
上埜:ツモ
{2}
ドラの{2}引き。別にドラを切り飛ばす理由も無いので、手牌から浮く{中}を早目に切る。
白水:ツモ
{中}
一方白水は{中}が対子となり、小瀬川の親を蹴る特急券を得る。
ついさっき上埜に切られたが、まだ山に1枚は残っている。
そう考え、打、{南}。
ツモが一巡し、小瀬川は三向聴。その他3人は四向聴と、中身に差はありながらも、横並びになりかけてきた一巡目だが、次の順目からキー牌を持っている者と持っていない者の差がくっきりと出始める。
小瀬川:ツモ
{6}
向聴数を進める{6}引き。これによって小瀬川は{東と白}を鳴く事を前提とすれば実質聴牌した事になる。
打{九}
(聴牌しなければこのドラドラも役に立たない…何とか聴牌しなくては…)
小走:ツモ
{中}
しかし、その願いは天に通じず、無駄ヅモの{中}引き。無論ツモ切り。が、この{中}から場は一気に加速する。
「ポン!」
白水:手牌
{四五六六九②③⑤赤58東} {中横中中}
打{東}
まず白水が{中}を鳴き、特急券を確実なものにする。これで三向聴。
(…!ツモを飛ばされた…!いや、普通に手を進めただけか…)
上埜としては、ここでツモを減らされるのは正直厳しいところ。ツモを飛ばされたと思ってもいいほど悪いタイミングの鳴き。
しかし、まだこれでは終わらない。
「ポン…」
小瀬川:手牌
{四②⑤⑥45666白白} {横東東東}
打{四}
(やっぱい来っか小瀬川…!)
続いて小瀬川も{東}という2飜を得る。そして誰よりも速く一向聴に到達する。
小走:ツモ
{白}
またもや無駄ヅモ。自分の運の悪さを呪いつつ、{白}切り。
「ポン…」
小瀬川:手牌
{②⑤⑥45666} {白白横白} {横東東東}
打{②}
二連続飜牌鳴き。他の3人は知る由もないが、この鳴きで聴牌する。待ちは{④-⑦}。
小走:ツモ
{赤五}
今度は向聴数を進めることができた。おまけに{赤五}。このドラ引きで、インスタント満貫が確定する。
打{南}
上埜:ツモ
{七}
ようやくツモが回ってきた上埜はこれで小走についてくる形で三向聴となる。
{三}を打った瞬間、白水は慌てるように{四五}を晒す。
「チー!!」
打{九}
(こいで二向聴…小瀬川はもう聴牌か、一向聴は確実…!兎に角ここは親ば蹴らんと…)
そして小瀬川にツモ番が回る。
小瀬川:手牌
{⑤⑥45666} {白白横白} {横東東東}
ツモ {3}
(…{3}か。)
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特別観戦室
【…分岐点だ。】
赤木が小瀬川が{3}をツモったのを見て、ふと呟く。
「分岐点…?」
胡桃が疑問そうに言い返す。
胡桃の疑問も当然の事で、{3}ツモ切りのリャンメン聴牌維持しかないだろう。
わざわざダブ東白が確定しているのに、混一色に向かって二向聴の白水に追いつかれては目も当てられない。
【そう。この{3}が分岐点。分かれ目…この牌の処理の仕方で、この一本場は決まる…】
赤木がそれを言うと、皆はスクリーンを一斉に見る。
そこには{⑥}を打って、聴牌を愚形の単騎待ちに変えた小瀬川の姿が映っていた。
文字数見たら1915文字で笑いました。
次回はもうちょっと頑張ります。