宮守の神域   作:銀一色

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基本的に
配牌は
↑自分目線
↓他家目線
でやっていきます。


第444話 二回戦大将戦 ⑬ 四分の一

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視点:神の視点

東四局 親:永水 ドラ{白}

清澄  91500

宮守 100300

姫松 112300

永水  95900

 

 

 

 

永水:配牌

{四裏}

 

 

 

 

 

「一体何なんだ、何が起こってるんだ……?」

 

 

 

 辻垣内智葉は思わず立ち上がりそうになりながら口を開いて動揺を露わにする。一体何が起こっているのか。急に小瀬川白望達が闘っていた対局室だった場所が、何やら屋敷のような場所に変貌し、更には麻雀牌の四分の三が透明になっている。先程から彼女の中の常識からかけ離れていることが起こり過ぎて、モニターの向こう側で行われている事についていけていなかった。隣にいるメガン・ダヴァンも驚愕しているようで、自分の頬を抓りながら「コレ……夢じゃありませんよネ……?」と呟いている。それを見ながら、何かに気付いたように辻垣内智葉は辺りを見渡す。こんな現実離れした事が目の前で起こっているのにも関わらず、周りは異様に静かであるのだ。驚愕の表情を浮かべてはいるが、どうも今起こっている事に対しての驚きとはどこか違う様子であった。

 そして辻垣内智葉が「……まさか」と呟くと、ネリー・ヴィルサラーゼが首を傾げながら「一体どういう事なの?サトハ……?」と質問する。

 

 

 

「……確認するが、お前ら、今何が起こってるか見えているな?」

 

 

 

「ええ……見えてます」

 

 

「……勿論です」

 

 

「ハイ……」

 

 

「ネリーも見えてるよ」

 

 

 

 辻垣内智葉は臨海女子全員に今自分が目にしているものが見えているかを確認したが、その中で唯一、臨海女子の監督であるアレクサンドラ・ヴィントハイムだけは見えていないようで、「……何の話をしてるんだ?」と辻垣内智葉に向かって言うが、辻垣内智葉は「いえ……監督は見えてないなら別に大丈夫です」と返す。それを聞いたアレクサンドラは頭の上にクエスチョンマークを浮かべながらも、聞き耳を立てながら対局の方に視線を向ける。

 

 

 

「……多分、アレが見えている奴と見えていない奴がいる」

 

 

 

「さっきの監督みたいに?」

 

 

 

「その通りだ。多分、ここにいる大半が今起こってることが分かってない」

 

 

 

 

 辻垣内智葉がそう言うと、雀明華が「ということは……集団催眠のようなものですか?」と聞くと、辻垣内智葉は「その線もあるが……一つ、心当たりがある」と言う。

 

 

 

「……聞いた話だが、今から数十年以上前、麻雀がまだ賭博が主であった頃に、一部界隈で騒がれていた変則的な麻雀があったそうだ」

 

 

 

「……ソレが、あの透明牌ですカ?」

 

 

「ああ……今では微塵も聞いたことがないし、どこかに記録されてるわけでもない……軽い都市伝説のひとつだと思っていたが……まさか実在するとは……」

 

 

 

「でも、一体誰がアレを起こしてるの?」

 

 

 

 ネリーが辻垣内智葉に向かって聞くと、辻垣内智葉は少し考える素振りを見せたあと、「……この現象を起こせる奴がいるとしたら、永水の大将か……」と呟く。郝慧宇がそれに付け加えるように「神様を降ろせるんでしたっけ……そんなことができるとしたら、確かにできなくもありませんね……」と言う。全ては予想にしか過ぎないが、五人の予想は確かに核心に迫ろうとしていた。そうしているうちに、周りからどよめきと歓声が上がった。五人がモニターの方を一斉に見ると、辻垣内智葉はそれを見てこう口を開いた。

 

 

 

「……どうやら、奴が引き起こしたのはそれだけじゃなさそうだな」

 

 

 

 

 

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永水:配牌

{一二二裏四四五裏八東}

 

 

 

 

(永水の配牌が予想以上にエゲツないな……二枚見えへんとはいえ、萬子だらけやん……)

 

 

姫松:配牌

{三五六裏⑥⑦6裏}

 

 

 末原恭子は永水の大将、石戸霞の配牌を見ながら心の中でそう吐露する。目が醒めるような配牌、恐ろしいほどの異常な運。これまで石戸霞は十枚配牌を引いているが、この時点で既に萬子が九枚、末原恭子から見ても最低七枚揃っているという異常事態。自分の配牌もそれなりに良い方だと思っていたが、相対的に見れば凡庸な手にしか見えなくなってしまった。

 

 

 

(……そしてあっちも不気味やな。一体何なんやこの二人は……)

 

 

 

 

宮守:配牌

{六裏八②④裏裏裏}

 

 

 

 対する小瀬川白望の配牌もまた異様。配牌の半分が四枚に一枚しかない透明ではない黒牌という異常な偏り。これでは手牌の予想がしやすいガラス牌のメリットは逆に見えているが故に悩んでしまうというデメリットになってしまう。末原恭子がそういった危惧をしていると。小瀬川白望は右手を穴に突っ込んで牌を二枚取り出し、手牌に加えた。その牌は二枚のうち一枚が黒牌。更に小瀬川白望の手牌は闇に包まれていく。

 

 

(また、黒牌……十枚中五枚が黒牌……!?)

 

 

 

 

 

 

 

『ククク……!やはり、貴様には闇が似合う……!そうでなくては、面白くない……!』

 

 

 

(……四枚に一枚。単純な確率でいえば四分の一の筈なんだけど……有り得ないわね)

 

 

 

 それを見ながら、石戸霞も驚きの声を上げる。が、鷲巣巌に至っては驚いていないどころか、むしろそれが当然だろうと言わんばかりに笑う。

 

 

 

『恐れる事はない……あれくらい、奴なら息をするようにやってのける……むしろ、そうでもしてくれんと、かえって期待外れというもの……!』

 

 

 

『それに、安心せい……今、貴様はわしの豪運を振るっておるのじゃ……わしの豪運からしてみれば、奴の運など恐るるに足らず……信じろ……この世の帝王、君主、神、それすらをも越えたわしの力を……ッ!』

 

 

 

 

『奴が闇だとしたら……わしは光……その闇、影、全てを無に帰す暗黒……わしの灼熱の光で焼き尽くしてくれる……ッ!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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