「もうすぐ私は死ぬよ。」
ベットに倒れている四十歳ごろの男はそう言った。
「そんなこと言わないでください!―――!」
「そうだ。まだ死ぬと決まったわけじゃないんだ。諦めるなよ、――。」
「そうですよ。諦めないで下さい。――――。」
「そうだぞ。お前が死んだら、極限に――が悲んでしまう。」
「ふん。勝ち逃げなんて僕は許さないよ。」
「まったくです。君が死んだら、――――の殲滅が難かしくなってしまう。」
銀髪の男を筆頭に男の言葉を否定する答えが返ってくる。
バンッ!!
勢いよくドアが開かれた。
「――君、大丈夫かい!」
「元気かい。――君。」
「――さん。お体の方は大丈夫でしょうか?」
ベッドに倒れている男の部屋に大勢の客が来た。どうやら、男の体を知ってお見舞いに来たようだ。
「――、お前の能力で―――の病気を治せないのか!?」
「できるのなら、もうしている!でも、どのパラレルワールドでも治療が難しい病気なんだよ!!」
銀髪の男と銀髪の男が言い合っている。
「――君!!」
新たに女性が男の部屋に入ってきた。
「――、すまない。俺はもうすぐ死ぬみたい。一緒になれて幸せだったよ。」
「そんなこと言わないで!!死なないで――君!!」
男は笑って返すだけ。
そして、
「もっと長くいられなくてごめんね。お母さん達と仲良くね。」
女性の近くにいた子供達にそう言った。
どうやら、女性達は彼の妻で、子供達は彼女達との間に生まれたようだ。
「どうしてそんなこと言うんだよ!」
子供はそう言うが、男は笑って返すだけ。
「チッ!ドカスがもう生きるのを諦めるつもりか。」
「あはは。そう言っても、もう俺は死ぬよ。」
「何を言ってるんだ、――!父さんたちより死ぬなんて許さないぞ!」
「そうよ。死んじゃ駄目よ――君」
「そうだよ!――君、死ぬには早すぎるよ!」
「ごめんね。もう俺は死ぬ。みんなと会えて幸せだったよ。」
男がそう言うと、真っ黒な一人の男がベットの男に話しかけた。
「もうどうしようもできねぇのか、――。」
「そうだよ。ごめんね、――――」
「俺は―――に頼まれていたとはいえ、お前を――――になるよう教育した。」
「――――になった悔いはねぇのか?」
「ないよ。――――。確かに若いころは――――になりたくないって、言っていたけど、こんなにも俺の誇りができた。ありがとう、――――。」
「そうか。」
黒い男はそう言って、帽子を下げた。
「もう時間だ。さようなら、俺の誇り」
そう言って男は死んだ。