招カザル来訪シャ あとがきという名の解説

 ここまで付き合って下さった皆様、お疲れ様でした。
エクストラシナリオ(章区分改定後の5章)完結です。
2のキャラが本編終了後の島に来たという舞台だけ借りて好き勝手やらせてもらいました。

ではここからは解説をば。
■1~4
ラスボスの力を振るうカタルシスや、本人たちは大真面目だが読者視点だと絵面がシュールなシリアスシュール、読者と登場人物の持つ情報量の差から生まれるギャップ(異識体の情報を持っているのは作中だとメイメイのみ)あたりを楽しんでいただければ。
シナリオの流れとしては基本的にタイムリミットまでに爆弾処理(イリの好感度あげ)しながら真ボス戦のフラグ拾っていく流れです。

始マリハ突然ニ
・そもそも宿業狂竜形態戦自体が一話の勇者たちvs異識体の場面の再現。
・勇者たちやベルフラウから感じた『何か』。それを理解し取り込むのがイリの当初の目的。
・「我ハ……何ヒトツ……存在……証ヲ……残セ……ナカッ……」

自分ノ居場所
・本編のタイムリミットが設定される。完全な個であるイリデルシアに戻るまではベルフラウが必要=イリデルシアに戻る(復活)したらベルフラウが不要になる。
・ビジュがイリの恨みを買う。死んだな(確信)。

招カザル来訪シャ 前
・蜘蛛の絵。異識体の情報少し開示。
・「もしも私が記憶を無くしても~」宿業狂竜形態戦の失われし記憶フラグ。

卑怯者 前
・アティから大切、守りたい、好きについて教わる。この時点のイリは理解していない。

乱レタ振リ子
・異識体の情報少し開示。イリが捕食者だと知る。

昔日ノ残照
・食欲(宿業)が原因でイリがベルフラウを裏切る。

黄昏、来タリテ 前
・タイムリミットの情報少し開示。遺跡の復活=『??』。

逃レ得ヌ業
・タイトルの『業』は原作カルマルートのことではなくイリの食欲のことである。
・ベルフラウがイリの食欲(宿業)の存在を知る。真ボスの存在がここで明らかに。
・ベルフラウがイリの業と向き合い、共にいる覚悟をする。真ボス戦確定フラグ。

一ツノ答エ
・タイムリミットの情報開示。遺跡の復活=イリの復活だと知る。
・アティが誓いを立てる。この誓いは真ボス戦にて果たされることになる。
・「貴様(ベルフラウ)のための剣も~」不滅の炎フラグ。これがないと真ボスにダメージを与えられない。

彼ガ願ッタコト 後
・『抗ウガイイ』習得。ここで習得してないと真ボス戦の呪眼処理しきれずに積む。

破滅ヘノ誘惑
・パッフェルがマルティーニ家のメイドになる未来が確定。
・ビジュが処刑される。死んだな(過去形)。

楽園ノ果テデ
・イリが復活した遺跡で共界線を喰う。つまりここでタイムリミット。イリが復活してイリデルシアとなる。
・この時点で島の死者たちがイリに喰われる。

世界ヲ喰ス創造主
・メイメイvs偽メイメイ開始。
・ベルフラウとイリが魂を響かせ合う。真ボス戦失われし記憶フェーズクリアフラグ。

最終話・響界ノ到達点
・メイメイvs偽メイメイ終了。メイメイが駆けつけてくるが『メイメイが勝ったとはどこにも書いていない』。
・原作ではアティが共界線を束ね直して地鳴りが収まると同時に亡霊たちが消えた。だが既に亡霊たちは喰われていなくなっているので、『地鳴りが収まる際に亡霊が消える描写はされていない』。
・唯一異識体の情報を持つ人物メイメイより異識体の情報開示。
・イリが響竜になる。響竜化解放。

エピローグ・ズット、一緒ニ
・特殊ルートエンド。または残留エンド、結婚エンド。
・イリとベルフラウの娘フランネルが誕生。イリが『証』を生み出すがそれはいままでにもやってきたこと(イスト等の後継者)。それを残せるかどうかが重要で後は真ボス戦次第。
・ベルフラウがイリにプロポーズ(二回目)。プロポーズしてなかったらイリが繭世界に帰ってた可能性(創造主の帰還エンド)もあった。



■5
名も無き島に2のキャラと源罪がやってくる。そこは原作通り。
だが源罪のディエルゴ戦ではなく真ボス戦が行われる。
本編の真相解明しつつ真ボス戦をやっていく。
流れとしてはヒーロー(ベルフラウ)が魔王(宿業)を倒して檻(創造と捕食を繰り返す何も残さないループ)からヒロイン(イリ)を連れ出す超王道。
ヒロインがおかしいって?しらんがな。

日常ニ這イ寄ルモノ
・マグナは護衛獣ルート。大樹は存在しておらず、源罪の浄化が行われていない。つまりアメルorネスティルートを前提としている原作番外編よりも源罪が濃い状態であり、源罪がメルギトスに近い口調なのはこのため。
・『人の心に付け込み、弄ぶメルギトスよりも~』黒幕フラグその一。メルギトスは人の心に付け込む存在である。

狂気劇ノ傀儡タチ
・アズリアとイスラの影法師登場。黒幕フラグその二。メルギトスは人の心に付け込む存在なのでこういうことする。イリは人の心を理解していないからしない。
・ベルフラウが不滅の炎使用。不滅の炎フラグ回収。
・『フランに共界線の扱い方を教えるって~』フランちゃんが共界線操作使うフラグ。
・影法師イスラがイリの抵抗を無くすため異分子(ベルフラウ)を消去しようとする。抵抗の意志フラグその一。

蘇ル悪夢ト悪食
・源罪がフランネルを喰わせようとするがイリはあとずさる。抵抗の意志フラグその二。
・黒幕判明、メルギトスの源罪。さらに源罪は時限爆弾を強制的に爆発させた。真ボスの目覚め。
・『もう少しで邪魔者を排除~』源罪がベルフラウを消そうとする。抵抗の意志フラグその三。

楽園ヲ喰ラウ者
・アティの誓いがここで果たされる。
・真ボス宿業のイリデルシアとご対面。
・本編『逃レ得ヌ業』での会話についての真相解明。
・『宿業<カルマ>……あなた、全力を~』抵抗の意志フラグ回収。
・宿業が狂竜形態へ。一話の状況が再現される。

二ツノ到達点
・一話で勇者たちやベルフラウから感じた『何か』をようやくイリが理解する。
・失われし記憶フェーズ。本編でクリアフラグ拾ってるのでクリア。
・呪眼フェーズ。本編で『抗ウガイイ』習得済みなのでなんとかクリア。
・響竜化解放してるのでイリが響竜に。
・なんかイリが普通にいいやつみたいになってるけど、そもそもがイリの精神世界内での戦いであり、ベルフラウと一緒に戦っている『イリの意志』とはイリ全体から宿業を抜いた残りである。そのためいいやつみたいに見えるがイリの本質が大きく変わったわけではない。

イツカ夢見タ明日ヘ
・源罪発狂フェーズ。シリーズラスボスの技を連発する。フランネルの共界線操作フラグ立ってるためクリア。
・『全てがこの時、この瞬間、この一撃のための必然~』そもそも何故ベルフラウが主人公でなければならないのか。魔剣の適格者の素質を持ち、将来不滅の炎を手にする『生徒』が主人公でなければ真ボスを倒せないからである。

エピローグ:新シイ今日トコレカラ
・ハイネルとリクトの影法師。メルギトスならきっとやるよね!(信頼)
・宴会でアティがベルフラウを上から下までじろじろ。本編一話と立場が逆になっていることに気づいた人はいるだろうか?
・ネスティとアルディラ会せたかった。
・三回目のプロポーズ。三度目の正直。
・偽メイメイより真相解明タイム。『島の共界線喰って大丈夫なの?』の答えが明かされる。

・『イリを挟んで母と娘が笑い合う』と『親子は三人並んで次の目的地へと歩き出した』はEx6の『ベルフラウとフランネルの隣こそが後継者を喰らい続けてきたイリの願いがかなう場所』と繋がっている。二人の間=二人の隣である。つまりイリは願いが叶う場所にいる。そのまま並んで(場所が変わらないまま)歩き出している。そこからエピローグ後の未来を想像してほしい。



■ベルフラウ
邪神を自分がいるところまで強引に引っ張り上げた主人公。
何も知らなかったイリに様々なことを教えた彼女は罪人だが、イリを苦しめていた檻を壊して外に連れ出した彼女は間違いなくヒーロー。
大人になってからは男前なセリフが多々ある。
イリからの礼の際、「これからはベルって呼んで」と言わずに「キスして」と言ったのは何故なのか?

■イリ
何も知らない哀れで可哀相なバケモノ。
ベルフラウと出会って知らなかった沢山のことを知り始める。
世界の半分どころか新世界をやろうと言ったのに、そんなのいらないからキスしてと言われて困惑。
オルドレイクが喉から手が出るほど欲する物もベルフラウからしたらキス以下らしい。
オルドレイクの野望ェ……。

■アティ
主人公の恩師。
あの誓いって結局なんだったのって思った貴方!安心してください!真ボス戦までとっておきました!
5章ではアティをかっこよく書きたかったがベルフラウのほうがかっこいい感じになってしまった。何故なのか。

■宿業のイリデルシア
真ボス。異識体の食欲。宿業。
『昔日ノ残照』でイリがベルフラウを裏切った原因となった衝動。
何かを生み出しても最終的には喰らうことしか出来ないイリは自らが存在した証を残したいと願った。
その願いはイリが身に宿した業によって阻まれ、証を生み出す度に喰らい続けてきた。
異識体が何かを残すことは出来ない――そのルールはベルフラウによってぶち壊される。

■イリの意志
疑似繭世界内でベルフラウと共闘したイリの内面の一部。
異識体がベルフラウと出会ってから芽生えたベルフラウへの好意等、『イリ』の部分。
逆に宿業のイリデルシアとはベルフラウと出会う前からある食欲や、それ故の孤独を是とする『イリデルシア』の部分。
当小説のラスボスは一貫してイリデルシアである。
ラスボスがパートナーならパートナーがラスボスなのだ。



日時:2019年06月17日(月) 02:04

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