君と、僕と、「同じ空」へ
▼ストーリー
それは、どこにでも居る普通の少年。
彼は特別な『何か』を持つ訳でもなく安定した平々凡々の人生を送る、はずだった。
だが、一つの出会いがそんな彼の在り方を、人生を大きく変えることとなる。
(51行省略されています)
その出会いの名は――――
「羽咲!俺とミックス出て、一緒に優勝しよう!」
「…やだ」
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秦野弦羽早(はたのつばさ)は神奈川県に住むごく一般的な男児。
しかしある日、公園でクラスメイトである「羽咲綾乃(はねさきあやの)」を目撃し、ほんの気まぐれで彼女と関わったことから彼のバドミントン人生が始まる。
バドミントンを通して味わう、彼女の強さと初めての挫折。
だか努力を重ね、いつしか2人は毎日のように羽根を打ち合う関係となる。
やがて交流を重ねていくうち、弦羽早の中に生まれる人生初の恋心。
そんな時、高校から男女がペアを組む混合ダブルス、通称ミックスが追加されることを知った彼は綾乃と組む約束をしようとするが―――?
これは、有り得たかもしれないもうひとつの物語。
羽根で繋がった2人の波乱万丈な『ミックス』が、ここに幕を開ける!
―――ひとりじゃ見れないモノがある。だけど、ふたりなら。
▼文章、描写などについての紹介など
濱田浩輔さんによる高校女子バドミントンを題材にした作品、
『はねバド!』の二次小説。
原作との相違点は「もしも小学生時代に羽咲綾乃にベタ惚れした少年がいたら」というもの。
本作品の売り所は「綿密なバドミントン描写」そして「主人公とヒロインの関係描写の丁重さ」だろう。
まるでリアルタイムで見ているかの如き文圧で贈られる試合表現に驚愕すること請け合い。
また、更に驚くべき所はそれが先に進むにつれて進化していくことだろう。
きめ細かさと大胆さを両立させた筆によって描かれる新たなはねバドは、この二次小説に人を引き込みたらしめる要因の一つとなっている。
また、主人公「秦野弦羽早」とヒロイン「羽咲綾乃」の関係もこの作品の注目すべき所である。
少しずつだが一歩ずつ踏みしめて近づいていくような2人の関係は、青春時代独特のもどかしさ、そして甘酸っぱさを読者にこれでもかと与える。
熱いダブルスの試合も合わせて、2人を心から応援したくなるモノをこの作品は持っているのだ。
是非、機会があれば読んでみて欲しい。
きっとあなたも熱くなる、もう1つの『はねバド!』がここにはある。
▼読む際の注意事項など
この作品は漫画版『はねバド!』を基準としたストーリーを軸に構成されている為、アニメ版とはストーリーの流れやキャラの細かい設定・性格に若干異なる部分が存在することにご注意下さい。
また、上記の通り試合描写がかなり綿密なものとなっておりますので、読む前に少しだけでもバドミントンに関する知識を調べているとより深く楽しむことが出来ます。
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TONAKAI/2018年10月25日(木) 15:42/★ (参考になった:18/ならなかった:3)