己の生き方を貫き通す者の格好良さ。
▼文章、ストーリー、描写などについての紹介など
文章が大変に厚くそれでいて飽きを感じさせない、時間を忘れて読みふけってしまう作品。
主人公の内面や当然他のキャラクターの動きも丁寧に描かれ、想像を上手く補完して助けてくれる名作品。
(24行省略されています)
俗にいう原作キャラクターも主人公並かそれ以上に輝いており、
魔導巧殻という作品が本当に好きだという作者のさんの愛を感じる。
主人公は基本的には戦闘狂であり、戦が大好きな困ったちゃん。
しかしこの時代では大変有用な価値観といえる。
主人公が何故こういった考えを築くに至ったのかも
ちゃんと掘り下げられており、それがない作品とは次元が違う人物の“重み”を感じさせる。
純粋な個人の戦闘能力では他の強い登場人物と比べると大した事はないが、
人馬一体を体現する主人公にはある種それは無用の長物。
馬に騎乗した主人公の強さは限りなく跳ね上がり、その強さは軍団を指揮する事で更に飛躍する。
それこそがこの“ユイン・シルヴェスト”という人物の真骨頂であり、
個人の武では無く集団の武を操るのが彼の才である。
行動が終始一貫しておりインドア派な人でも内心が大変理解しやすく描写されており、
それでいて迷いや温かみなどの人間らしさも感じる主人公には強い共感を読者に抱かせることだろう。
▼読む際の注意事項など
余り強烈な描写を好まない人は注意。
ある程度己の価値観が定まる年代というか人で無いと、
主人公に引きずられてしまう人も居るかも知れないでの念のためそれも注意。
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liol/2013年12月03日(火) 12:37/★ (参考になった:30/ならなかった:2)