「俺か?まあ、半近界民みたいなもんだな。」
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「悪い夢を見たんだ。
目の前の彼女がデカイバケモノに食われるような。
そんな夢。」
彼の見たソレは、覆しようの無い事象であった。
そのはずだった。
「彼女は、僕が守るんだ。」
世界が反転した。
彼に宿っていたのは、死後において漸く活性化する副作用(サイドエフェクト)。
それはまさしく奇跡と呼べる現象。
「必ず守ってみせる!!」
これは、そんな少年の地獄の道程。
待ち受けるのは数多の絶望と今一度の死のみ。
彼は一体、何を選ぶのだろうか。
奇跡の代償として彼は何を支払うのだろうか。
「必ず助けるから!」
「すみませんお兄さん、こんな形になってしまって。」
「アナタはソレでなんともないの!?」
「覚えて、いませんか?」
「---俺は自分の為に自分の様な奴を増やしたんだ。
その為にそいつらの居場所を襲ったし、何人も殺したりした。
あいつらにとっちゃ俺こそが侵略者(ネイバー)なんだよ。」
ん?あぁ、甘いとか痛いとか熱いだのはもう、感じれなくなっちまったんだよ…
錬鉄/2020年06月25日(木) 23:19/★ (参考になった:1/ならなかった:14)
いつか貴女に廻り逢う為に。
▼文章、ストーリー、描写などについての紹介など
彼にとって普通の日常は異次元からの怪物によって儚く崩れ去った。
まるで、泡沫の夢のように。
(29行省略されています)
確かに死んだ。そのはずなのに、いつのまにかその日の朝に戻っている。自分の体には傷一つなく、側にいる幼馴染も同様だ。
夢幻か、そう疑うが、世界は残酷な現実を彼に突きつける。
無力な自身の目の前で大切な幼馴染ーーー大好きな女の子が白い怪物に殺される。何度も、何度も、まるでこれが運命だと言うように。
それから始まる終わる事のない彼の旅路。
死んで、還って、戦って、そうしてまた死んでいく。
全ては、記憶に残る彼女の為に。
今日もまた彼の世界は静かに、けれど残酷に廻り続ける。
という、タイトル『ワールドリワインド』が指し示す通り、ワールドトリガー原作の死に戻り作品。
主人公は幼馴染である◼︎◼︎響子が近界民(ネイバー)の大規模侵攻で死ぬという運命から救う為に、何度も何度も死んで、試行錯誤して足掻き続けるという物語。
主人公くんは最初は普通の子……のように見えますが、幾多のループを繰り返すうちに次第に一人称がブレて、感覚が薄くなっていきます、大切だと思っていた彼女の存在も。
どんどん人間性が削れていく姿が大変辛く、けれど折れずに足掻き続ける姿には好感を持てます。
▼読む際の注意事項など
まず時系列としては原作一巻のかなり前。
なので『ワールドトリガー』一巻以降の物語に直接主人公が関わる、というのは今のところありません。
また数人のオリジナルキャラクターや、独自設定なども多く存在する為そういった要素が苦手な人は、楽しんで読めない可能性もあります。
けれど、オリキャラも大変魅力的なので苦手な人も一次創作を楽しむつもりで読んでみてもいいかもしれません。
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世嗣/2019年01月06日(日) 15:02/★ (参考になった:33/ならなかった:3)