冒頭でも書きましたが『月に寄りそう乙女の作法』シリーズの二次創作になります。
まず伝えたいのが、作者様がとても原作を大事にされているという事です。キャラの言動、文章の雰囲気、ストーリーの展開等々……原作に対する並々ならぬ愛情とリスペクトを感じました。原作を知っている方からすると、まるで公式のエイプリルフール企画（おふざけ無し）の一環を見ている、そんな気持ちになるのではないでしょうか。また、知らない方も誤解なくキャラの事を知れたり、原作の雰囲気を感じることができると思います。

次に読みやすさでしょうか。1話あたりの平均文字数が10,650字と割と多い部類に入ると思われますが、読むのに疲れると思ったことは無く、読み始めた後数日程夢中になって読み続けたくらいです。この読みやすさは三人称によるガチガチの文体ではなく、基本が一人称の主観によって進行されるからでしょうか。だからと言って描写が足りないということは無く、描写と読みやすさが両立している素晴らしい二次創作小説だと思います。

▼読む際の注意事項など
一応、R18ノベルゲームが原作で、内容としてもTSに近い女装物ですので、必須タグとされているR18やTSに近いと思われる可能性があります。そのためそのような内容がある事は留意して頂ければ幸いです。

それと主人公を未来へ飛ばす手段としてのバナナの皮。これは一見ふざけているようにしか見えませんが、一応公式のエイプリルフールネタで使われたネタですのでご安心を。公式がふざけているだけです。

▼原作を知らない方へ
自分も元々原作を知らないまま、この小説を軽く読んでしまいました。最初、自分の知り合いが好きそうな小説だな〜程度にしか思っていませんでしたが、ある程度読むと思った以上に惹かれてしまいました。その結果、この小説だけではなくて原作で魅力的なキャラクター達の事を知りたいと思い、原作にあたるシリーズのうち主人公の大蔵遊星が関わる物を買い揃えてしまいました。そして、それが全て終わってようやく残りの話を読むという事をいつの間にかやってしまっていたのです。

しかし、時間を無駄にしたといった感覚はありません。むしろ『月に寄りそう乙女の作法』というシリーズを自分に教えてくれたこの作品と作者様に感謝している程です。それ程にこの作品は面白く、心惹かれる物でした。ですからこの推薦文に目を通して頂いたこの機会に、この小説から『月に寄りそう乙女の作法』に入り込み、「ありがとうございます、お優しいルナ様」と言ってみませんか？

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