コンビニを出るとそこは理不尽の世界でした—――
▼文章、ストーリー、描写などについての紹介など
この物語のスバル君は原作開始時点のスバル君です。そのため、原作本編の試練を乗り越えた英雄のような彼ではありません。
初期のナツキ・スバルと言われると、ウザい(?)スバル君を警戒されるかもしれませんが、本物語では周囲が頼りがいのある同年代の女の子であることもあり、未熟な部分は控えめです。
距離感が近く、減らず口で人懐っこいスバル君です。
(25行省略されています)
原作6章でもそうだったように、試練を乗り越えた経験のないスバル君は襲い来る理不尽に対する免疫がなく何度も心折られます。
そして、そんな彼に対して原作ブルーアーカイブ本編以上に追い詰められた世界は待ってはくれません。
シャーレの「先生」は居らず、例え居たとしても彼ですらどうすることも出来ないほどすれ違ってしまった世界が舞台です。
それでも彼は救ってしまうのでしょう。何故なら彼は「ナツキ・スバル」だから―――。
何もない空っぽだった少年は、誰にも知られることなく幾つもの想いを積み重ねていく。その道行を唯一知るのは彼以上に未熟なAIだけ。
彼の狂気じみた妄執を人は怪物だと称します。けれどそれ以上に彼の鮮烈な生き様は多くの人の目に焼き付けていきます。
だからこそ、多くを救った彼自身がいつか救われることを願ってしまします。
▼読む際の注意事項など
ストーリーはブルーアーカイブ本編をベースにしつつも、時系列がズレていることもあり、もはや別物なくらい大きく展開が変わっています。
そして、そんな物語が野生の鼠色猫先生さながらの詩的な文章力で表現されており、鬱々とした展開ながらそこに美しさを感じさせます。
また、暗い展開ばかりでなく、スバル君と華やかな少女たちの軽快なやり取りもあり、物語に緩急がつけられています。
本物語は作者様がブルーアーカイブを知らなくとも楽しめるようにとおっしゃられているように、ブルーアーカイブの世界観や登場人物について詳細に説明して下さっているため、新しいキャラクターが登場しても混乱することなく読めました。
実際に推薦を書いている私自身も本物語を読むまではブルーアーカイブは一部のキャラクターをイラストで知るだけでしたが、新しい登場人物が出るたびにどの様なビジュアルと背景を持ったキャラクターなのかと気になって調べているうちに今作に登場していないキャラクター含め、主要なブルーアーカイブのキャラクター、本編について分かるようになっていました。
リゼロとはまた違った世界でスバル君が紡ぐ新しい絆と逆境を見たいという方に凄くお勧めな物語です。
最後に一つ。
人々を救う英雄が傷ついているとき、英雄を救ってくれるのは誰だろう―――?
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アルパカ大帝 2025年05月20日(火) 07:08 ★ (Good:5/Bad:4)