運の悪い俺は、今日も湾岸の地下へ降りていく
▼文章、ストーリー、描写などについての紹介など
ダンジョン──回廊と呼ばれる穴が突如として世界に現れて三年。
分かっている事は敵性の存在がおり、会話は成立しない。
機械仕掛けが上手く作動せず、火薬も発火するかどうかが不安定。
毎日少しずつ通路が変わる。ほんの少しずつだけど確かに明らかに変動していく。昨日と同じ道順だとしても"何か"が違う。
(21行省略されています)
これらから分かること、回廊は現状の科学では説明出来ない謎の存在である。
そんな場所に主人公は高報酬の求人と派手な広告、そして“回廊帰りは人生が変わる”という根拠のない噂に惹かれて潜っていく。
だが、まだ三年しか経っていないのだ。分からないことづくしで頼れるものは自分の体と仲間のみで、先の情報は常に変わる回廊によって翻弄される。
主人公は後追いではなく先駆者なのだ。回廊の変革をいの一番に、もっとも身近に、現実として体験することになる。
浮足立った行動をすれば命に直結し、地についた地味な連携こそが命を救うのだ。
日常は、少しずつ回廊の様に変化していく。派手な変化はないが確かに少しずつ変わっている。
情報は自分たちで探さなければいけない。違和感を自分達で言葉にしなければいけない。未知を経験し、立ち向かい、逃げて、生きて帰らなければ情報は持ち帰られない。
分からない恐怖と謎を感じながら、感じすぎて壊れてしまわないように少しずつ足を伸ばしていくのだ。
だが、この作品はそれだけではない。掲示板形式が間に入っているのだ。そこで世間の反応を知ることができる。
其処では回廊がどんな影響を世間に与えているのかが窺い知れる。
ニュースは連日回廊を報道し、希望を謳う。いつの間にかそこにあったエレベーター、それに平然と乗る人々。蔓延る陰謀論。正式に採用されている基準の分からない値。
回廊という謎にどんどんと引き寄せられていくような魅力がある。
現代ダンジョンモノを読んだ時、最初はどうやってダンジョンに潜っていったんだろう?とは思いませんでしたか?
この作品はそれに答えてくれます。
▼読む際の注意事項など
少しクセがある作品ですが、慣れれば楽しく読めます。
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六徳 2025年12月28日(日) 02:15 ★ (Good:3/Bad:0)