超骨太硬派ファンタジー戦記~SF風味を添えて~
▼文章、ストーリー、描写などについての紹介など
ハーメルンじゃかなり珍しい、非常に硬派な戦記モノ。
とにかく世界観が分厚い! 戦場の香りが濃い! おまけに合戦の内容がアツい!
(35行省略されています)
世界観そのものは、飛竜騎兵や魔導兵器が戦場の華となっているくらいゴリゴリのファンタジーですが、主人公勢は兵站管理と兵科運用で戦に勝ち、物流・産業の観点から国興しを目論むゴリゴリの架空戦記。
おまけに、目玉のひとつである飛竜や魔導兵器の運用を紐解けば、どこか近代兵器を彷彿とさせつつも、この世界独自の定石を確立しきっており、完全にSFの文脈で書かれています。
例えるならば
ファイアーエムブレムの世界観で、
銀河英雄伝説のような戦史を紡ぎつつ、
人間模様は十二国記。
さながら飛竜と征く太閤立志伝。
これらが絶妙な塩梅で混じり合い、それでいて違和感なく成立している事に感動します。まさに奇跡のバランス。
騙されたと思ってページを進めてみてください。その重厚な描写の数々に圧倒されること間違いなし。
▼読む際の注意事項など
良くも悪くも文章量がとてつもなく多いです。実際の文字数ではなく体感として。よくもまあそれだけのシーンにここまで情景を展開できるなってくらい、情報量がミチミチに詰まってます。
なので、ハッキリ言うと疲れます。読むのに体力が要るタイプの作品。
「よーし、今日はどっしり腰を据えて活字を楽しむぞ!」 って気分の時には最高にピッタリですが、平日の昼休憩とか、ちょっとした空き時間に流し読みするのにはあまり向いていません。というかそんな読み方はオススメしません。もっとちゃんと時間を確保して、しっかり噛み締めてください。
また、先ほど十二国記と例に出したように、地名や人名は漢字(それも見るだけで『古典!』とハッキリ分かるタイプの命名)であるため、三国志であざなの連発に挫折した方は注意が必要。
さらに言うと、初っ端から独自用語のオンパレードなので、個々の用語に対する理解はいったん脇へ置いておき、「そういうモノが存在するらしい」程度で流してさっさと先へ読み進めた方が良いかもしれません。
頻出単語に関しては、放っておいても読み進めるうちに描写がみるみる積み上がり、いつの間にか詳細が理解できていることでしょう。そういう意味でも、読み味は完全にハードSFです。
なんといっても、本作の目玉は血湧き肉躍る合戦シーンのド迫力ですので、プロローグを数行ほど読んで取っ付きにくさを感じた方は、潔く第一章の第1話中盤までまるっといったん読み飛ばし、なんとなく「お、どうやら山賊討伐が始まったらしいな……?」と分かる部分から読んでみることをオススメします。
少なくとも私は、その読み方でガッツリ嵌まりました。
この作品を見つけた方が、第一印象で難解だと判断してそのままスルーしてしまうのは、あまりにも勿体ない事なので。
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Mr.You78 2026年06月08日(月) 18:42 ★ (Good:3/Bad:0)