シャルロッテの生きざまに感動した私、SSスキル『シャルロッテ親衛隊』で本作を褒めちぎります
いやー本作、思ったより百倍真面目に共産主義革命を目指していて感動してしまいました。
フ〇ーレンがゲルマニズム寄りの思想をファンタジーの枠組みで扱っているとすれば、そのちょうど反対側の思想を扱った「逆フリー〇ン」ですね。フリ〇レンの思想的側面が好きな人にはドストライクなんじゃないでしょうか。
ところで、皆さんは共産主義者ってどう思いますか?
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まあ「理念のために大量の人間を鬼籍送りにした、やべえ人達」という意見が大半でしょうし、実際私もそう思います。平和主義を掲げながら武装闘争を企図したり、監視社会を批判しながら自党の職業革命家を片っ端から査問・パージしたり、理念と現実の間に何とも言えないねじれを抱えた連中でもあります。
ただ、それはそれとして、共産主義者が凄いとは思うんですよ。何しろ「世界を変えるぞ」と言って、本当に世界を変えてしまった連中ですからね。巨大な組織を作り、あらゆる人間を一つの思想のもとにまとめ、国家まで作ってしまった。日本だって、二・一ゼネストが成功していたら今頃共産主義国家だったかもしれない。
そして、この「本当に国家を転覆させ、作り替えてしまう力」を共産主義が現に持っていたからこそ、共産主義国家の外側にいた者たちも、これを絵空事として無視するわけにはいかなかった。自分たちの体制がいつ内側から食い破られるか分からないという緊張感のなかで、労働者の権利や社会保障、階級格差への問題意識といったものが、いわば共産主義への防波堤として整備されていったのです。つまり我々は、共産主義を嫌いながらも、その現実の脅威が呼び起こした改革の恩恵を、少なからず享受しているとも言える。だからこそ、共産主義を「時代遅れの馬鹿げた思想」と切り捨ててしまうのは、あまりにも惜しい。
そして本作は、そのバランス感覚が絶妙だから「スゴイ」わけです。
思想を題材にした作品というのは、たいてい「作者が正しいと思う思想をキャラクターに喋らせる」か「嫌いな思想をキャラクターに馬鹿にさせる」かのどちらかに転びます。しかし本作は違う。シャルロッテがなぜ革命を志したのか、当時の社会が彼女の目にどう映っていたのかが、彼女自身の生きざまとして描かれている。だから彼女は「革命思想を持ったキャラクター」ではなく、「この時代を生きた一人の人間」として立ち上がってくる。つまり、我々はシャルロッテの目を通して、当時の人々が何を見て、何に絶望し、何に希望を託したのかを知ることができるわけです。
そして、そうした過去を知ることは、極端な思想が再び支持を集めるような時代が来たとき、我々が何を見るべきなのかを考える手がかりにもなるでしょう。そう考えると、本作はなかなか「ためになる」作品でもあります。
以上、SSスキル『シャルロッテ親衛隊』を発動し、全力で本作を褒めちぎらせていただきました。もしここまで読んで「ちょっとシャルロッテ見てみるか」と思ってくれたなら、今回の特務は成功。……とはいえ本当の任務達成は、あなたが実際に彼女の生き様を見届けてくれた時です。ぜひ、その目で確かめてみてください。
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浪 麗雷(漬物石頭) 2026年08月17日(月) 19:57 ★ (Good:3/Bad:1)