ガンダムSEEDではなく、コズミック・イラを描いた作品
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▼文章、ストーリー、描写などについての紹介など
原作の設定を尊重しながらも、原作の雰囲気とは異なるオリジナルのストーリーを展開させている。
おそらく原作に対する作者の姿勢は批判的なのだろうが、同時に原作に対する強いリスペクトを感じる。そのため原作の設定をより深く解釈し、さらに独自の設定を追加しながらも、それが原作を逸脱したものとならない。さらに基本的な設定が現実の世界情勢を元にしたものであるため、強いリアリティが物語を支えている。
リアルな世界情勢を反映したハードな世界と、ナイーブな少年少女の苦悩というリリカルな世界が、作品に美しいコントラストをもたらしている。そして、その二つの世界を繋ぎうる可能性に主人公がゆっくりと開かれていく。この成長物語とそこで提示される結論は、深く考えさせるものがある。
地の文が主体で台詞が少ない二次創作にしては珍しい文体だが、文章自体は平易なので見た目よりも読みやすい作品になっている。ちりばめられた原作のオマージュも上手な使い方をしている。
この原作と設定を使って、こういった世界や物語を作ることも出来るのだと認識を新たにさせられる。まだまだコズミック・イラには可能性があると思わせてくれる良作です。
▼読む際の注意事項など
小難しい政治話とかが苦手な人、悩み多き主人公が苦手な人には勧めにくいかもしれない。
nanako 2015年09月14日(月) 12:33 ★ (Good:6/Bad:23)