重ね重ね、ありがとうございました。




・それはささやかな…


　その出会いは偶然だったのか、それとも必然だったのか。
　あれだけぐるぐると世界中を飛び回ってさ迷っていたというのに、彼女たちの危機に間一髪のところで辿り着けたのは、もしかすると風の魔装機神サイバスターの…そしてその依り代として模したラ・ギアスの神鳥、ディシュナスの導きだったのかもしれない。
　
　そこには一羽の鳥がいた。
　銀色の鳥が。
　余りに幼い、小さな雛鳥。

　精霊の力によるフィルターでもかかっていたというのか、マサキはその機体を一目見た時そう思った。
　儚く華奢な細い体躯に反比例するかのような、不格好な程に大きな翼。ようやく生えそろったらしい初々しい羽根でぎこちなく風を捉え、今まさに巣立ちの第一歩を飛び出そうとしているかのように。
　初見はむしろ、マサキ本人よりも守護精霊サイフィスの方がその機体に惹きつけられたのかもしれない。
　今まで遭遇してきたパーソナルトルーパーやアーマードモジュールは、ことごとく戦うための機動兵器だった。しかし、詳細な設計思想や運用目的など知らなくても、目の前のアステリオンと呼ばれる機体が、そしてシリーズ７７の機体群が、本来は戦うためではなく空を飛ぶことを目的に作られたのだろうと、すぐに分かった。それは、理屈ではなく直感という感覚。
　戦争に巻き込まれ、意に添わずとも武装を後付けされてしまった「翼をもつもの」に対して、争いを好まずとも世界を滅ぼさんとする暴虐に抗うため、人間の操者と共に戦い続けていた風の精霊という存在がほんのわずかに肩入れしてしまったとしても、誰がそれを責められようか。
　マサキは眼をしばたたかせた。銀色の機体は、危なっかしくも必死に応戦している。攻撃すること、されることには慣れていないのか見ていてハラハラしてしまう拙さがあるが、その身を躱し風に乗って空を駆ける様はどこか光るものがある。
（――いける。やれる）
　急に、嬉しくなる。綿密な打ち合わせなどしなくても、絶対に連携が上手くいく自信があった。
「だってそうだろう、お前も『飛ぶ』側の人間なんだから」
　アステリオンを駆るパイロットのことなど何も知らなかったが、何故だか彼はそれを信じて疑わなかった。

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おそらくシルベルヴィント戦や告白シーンに関しては他の皆様からが感想を述べておられるかと思いますので、その他で私が一つ挙げるとするならば…

プラーナ補給のキスシーン、ありがとうございました。ドキドキしましたし、
「ファーストキスがこれだったらもう普通のキスじゃ満たされないんだろうな…」

とニヤニヤしていた所、まさにその描写があり、ひとり密かにパソコンの前でガッツポーズをしてしまいました。大変おいしゅうございました、ごちそうさまです。

自分の中ではマサキと…に限らず、少なくとも現時点においてはアイビスが恋愛よりも夢の実現の方に意識が向いているキャラだと捉えていたので最初は驚いたのですが、読了いたしまして…思わず突発的に８０００字くらいの短い話を書きなぐってしまうくらいに強い衝撃を受けてしまいました。
（許可も得ずマナティさんの大切なお話を参考にするという、まったくもって自分勝手な自己満足の産物であり、勿論どこにも上げたりなどしていません。個人でこっそり楽しむにとどめておりますのでどうぞお許しくださいませ…）

厚かましいことこの上ないコメント、大変失礼いたしました。
ただ、マナティさんの作り上げたこのお話が、強い影響を与えたのだという事だけでも知っていただきたく…
そして、一つの作品を完成させるという事がとても苦しくつらい作業であることも含め、お疲れ様でした、おめでとうございます！の気持ちを込めて結びとさせていただきたく存じます。

素晴らしい作品、本当にありがとうございました！

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両翼ってこんな感じか、と。

アイビスって、LOE的にいそうでいない立ち位置で、こういってはなんですがリューネより地底世界に溶け込めそうだなぁ、と感じました。
ウィンキースパロボ世代的に、どうもリューネはマサキ…サイバスターのコンパチというイメージが強く、ヒロインに大人しく収まる感じがしないというか…。


作者殿は否定的でしたが、個人的にはアイビスウェンディマサキもアリかなー、と思いました。アイビスにはツグミという相棒がいるから、というのもあるかもしれません。


ともあれ、素晴らしい作品だったと思います。
ありがとうございました。

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戦闘描写もよかったです。アイビスがサイバスターで戦闘したシーンは鳥肌たちました。

ラストもこの二人の中では最高の結果に終わったと思いました。
この作品を通してアイビス、マサキどちらも更に好きになりました。
ありがとうございました。

（ホントにもっとアイビス主人公の作品増えねぇかな……）

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まじでプロジェクトTDの協力があってもおかしくない変態機動もとい超高速機動ですもんね。

それから、これまで二人一緒に行動してきたアイビスにあえて殿任せて、よその援護に行くところとかもアイビスの腕前に対する信頼が深まった感じがしてよかったです。マサキからすれば苦渋の決断だったでしょうけど。


>（こうして見ると、「年下の男の子」って感じなんだけどなあ）

くるくる主導権が入れ替わるマサキとアイビスの関係を砂時計に例えたのは上手いと思いました。

そして、銀の流星の前に銀風出現。ああ、ついに……

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