行別ここすき者数
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履歴はこちら。
(1)〈生徒会室〉
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(0)マキ先輩と別れると、真っ直ぐに生徒会室へと向かう。室内には誰一人居らず、辺りはシンと静まり返っている。
(0)
(0)「まぁ今は、1人の方がいいのかな……」
(0)
(0)独り言をポツリと零し、僕は書類に手を伸ばした。
(0)
(0)「……」
(0)
(0)30分程書類処理に時間を費やした後顔を上げる……珍しく全員遅れている様だ。伊井野は風紀委員の仕事で遅れる事も珍しくは無いけど、普段なら居る筈の会長や四宮先輩の姿も無い……藤原先輩はどうせ遊んでるんだろうけど。
(0)
(0)「……」カチャッ
(0)
(0)ソッと生徒会室の扉が開かれ、入って来た人物を見て一瞬息が止まった。
(0)
(0)「柏木、先輩……」
(0)
(0)「石上君……」
(0)
(0)僅かに目を腫らし、泣いた様な跡が残った顔で……柏木先輩は真っ直ぐに僕を見つめている。
(0)
(0)「……何か用ですか? 会長や四宮先輩ならまだ来てませんけど……」
(0)
(0)気まずさと気恥ずかしさを誤魔化す為に、若干素っ気ない言い方になってしまった。怒鳴ってしまった事や、情け無く泣いてしまった事も影響しているんだろうなと、僕は何処か他人事の様に……自分の言動を分析していた。
(0)
(0)「そ、その……」
(0)
(0)「……」
(0)
(0)「ごめんなさい!!」
(0)
(0)「……え?」
(0)
(0)先輩はそう言うと同時に、勢いよく頭を下げた。
(0)
(1)「イジワルしてごめんなさい、八つ当たりしてごめんなさい……」
(0)
(0)「せ、先輩……?」
(0)
(1)「泣かせて……ごめんなさいっ!!」
(0)
(0)泣いてしまった事を面と向かって謝罪され、カッと顔が熱くなると同時に思わず後退る。
(0)
(1)「そ、その事は……」ススッ
(0)
(1)「ま、待って!」ガシッ
(0)
(1)勢いよく先輩に抱き付かれ、後ろへと体勢が傾いた。
(0)
(0)「ちょっ!?」
(0)
(1)真後ろのソファに足が当たった所為でバランスを崩し、僕と先輩はそのまま倒れ込んだ。
(0)
(0)「うっ!」ボフッ
(0)
(0)「きゃっ!?」
(0)
(0)「……だ、大丈夫ですか?」
(0)
(0)「ごめんなさい……」
(0)
(1)先輩は僕の胸に顔を埋めたまま、謝り続けている。
(1)
(0)「……もういいですよ。」
(0)
(1)「良くない……良くないよ。」
(0)
(0)「……」
(0)
(1)「ごめんなさい……もう石上君と一緒に居られなくなるって思ったら私っ……! あんな事……石上君にしか言わない! 誰でもいいなんて思って無い!!」
(0)
(1)……そうか、そうだったなら……先輩だけに謝らせる訳にはいかないな。
(0)
(1)「僕も……すいませんでした。」
(0)
(0)「どうして……石上君が謝るの?」
(0)
(1)「先輩から逃げないって約束したのに……」
(0)
(1)「違う! 私がっ…私があんな事言ったから!」
(0)
(1)「僕も……紛らわしい言い方をしたのが悪かったんです。さっさと言いたい事全部言っていれば、こんな事にはなってなかったかもしれないのに……」
(0)
(0)「全部……? 石上君は、何を言おうとしたの?」
(0)
(1)「あの後……僕と偽物の恋人じゃ無くて、本物の恋人になって下さいって……言おうとしたんです。」
(0)
(0)「……」
(0)
(1)「テストで先輩との約束を果たせて……少しは格好良い所も見せられたのかなって、自惚れてたんですけど……」
(0)
(2)「……自惚れなんかじゃ無い、石上君はカッコ良いよ。」
(0)
(2)「ははは、そうなら嬉しいっすね……」
(0)
(2)「ちゃんと本当だから。じゃあ……私達、本当は両想いだったんだね……」
(0)
(2)「みたいですね、僕が不安にさせたから……」
(0)
(1)「うぅん、違うよ。私が……」
(0)
(2)「はは……僕達、謝ってばっかりですね。」
(0)
(0)「……うん。」
(0)
(2)「先輩……1つだけ約束してくれますか?」
(1)
(0)「……約束?」
(0)
(2)「……はい。もし先輩が僕に対して、不安や不満を感じる様になって……その事に悲しんだり、怒りを覚える様な事があったら……隠さずに僕に言って下さい。」
(0)
(0)「石上君……」
(0)
(2)「1人で耐えたり、我慢したりしないで下さい。」
(1)
(2)「我慢しないで……いいの?」
(0)
(2)……この時の柏木渚の心情は、とても一言では言い表わす事が出来ない様な状態だった。
(0)
(2)四条眞妃と本音で話し合い、そんな訳が無いと否定し続けていた石上優への想いを自覚し、両思いが発覚……更にその本人から我慢する必要は無いと許しを得たのである。
(0)
(2)「……はい、良いですよ。ちゃんと受け止めますから……」
(0)
(2)「じゃあ、石上君……」
(0)
(1)それでも、今の柏木渚の状態を一言で表すのなら……
(0)
(2)「両思いの男女が2人っきりになったら……何をすると思う?」
(0)
(4)感情が昂り過ぎて、れっ!をする 一歩手前である。
(0)
(1)「え!? えぇと……は、ハグとか?」
(0)
(3)「……ふふ、いいよ。石上君は照れ屋さんだし、私はお姉さんだからね……」
(0)
(0)「……か、柏木先輩?」
(0)
(1)近付いて来る柏木先輩の瞳から逃げる様に、僕は反射的に目を瞑った。
(0)
(0)《hr》
(0)
(0)〈生徒会室前〉
(0)
(0)「やれやれ、随分と遅れてしまったな……」
(0)
(0)担任教師と奉心祭についての話をしていた俺は、普段より遅れて生徒会室へと向かっていた。
(0)
(2)「スマン、遅れっ……」ガチャッ
(0)
(2)そして俺は……扉を開けた事を後悔した。
(0)
(0)………
(0)
(1)「ン……ンムッ…」
(0)
(0)目の前から洩れ聞こえる小さな吐息に、時間の感覚が狂わされる。1分、或いは5分、もしかしたら10秒も経ってなかったのかもしれない。口を塞がれる感覚が消えると、僕はゆっくりと目を開けた……
(0)
(0)「せ、先輩……」
(0)
(0)「ハッ…ハァ……」
(0)
(0)柏木先輩は息を整えながら、ゆっくりと体を起き上がらせた。
(0)
(0)「えっ……い、今!? キッ……」
(0)
(0)「ふ…ふふふ……」
(0)
(1)動揺する僕を見下ろしながら……柏木先輩は、ゾクリとする様な妖し気な笑みを浮かべた。
(0)
(0)「か、柏木先ぱっ……ンンーッ!?」
(0)
(0)「ンンッ…チュッ……フムッ…」
(0)
(1)先程の触れるだけのキスとは違い、はむはむと啄む様なキスに……一気に身体が熱くなっていく。
(0)
(0)「ンム…ムゥ……!」
(0)
(1)「せ…ンンッ…輩!? ちょ、ムッ…待っ……!?」
(0)
(1)「」パタン
(0)
(1)微かに扉の音が聞こえた気がしたけど、今の僕にソレを確かめる余裕は微塵も無かった。ドンドン熱くなる身体と、なんとか先輩を落ち着かせなければという思考が混ざり合う。
(0)
(2)「フゥ…ハァ……ふふ、私……眞妃の気持ち、わかっちゃったかも。」
(0)
(0)「え……?」
(0)
(3)「私、キス ……ハマっちゃうかも。」
(0)
(0)「せ、先輩! とりあえず落ち着きましょう! 冷静になってっ……」
(0)
(1)「私はちゃんと冷静だよ? それより……」
(0)
(0)未だ戸惑いの消えない僕をジッと見つめて、柏木先輩は呟いた……
(0)
(2)「石上君は違うの? 気持ち良いのは……私だけ?」
(0)
(2)「い、いやっ、そんな事無いですけど……」
(0)
(2)「じゃあ……もっと、しよ?」
(0)
(2)「ち、ちょっと待っ……んむぅっ!?」
(0)
(0)《hr》
(0)
(0)〈生徒会室前〉
(0)
(2)「」
(3)(石上ぃ!? 何やってんの!? っていうか何!? ヤッてんの!? 思わず閉めちゃったけど、コレどうすればっ……)
(0)
(2)「あ、会長じゃないですかー!」
(0)
(2)《xsmall》「藤原あああ! 来るなあああ!!」《/xsmall》
(0)
(1)「な、なんですか、小声で叫んだりして……早く入りましょうよー?」
(0)
(1)「ち、ちょっと待て! 今どうすれば良いか考えてるからっ……」
(0)
(2)「んー?」ソロリ、カチャッ
(0)
(0)………
(0)
(1)「んっ…むっ……」
(0)
(1)「チュッ…ンン……」
(0)
(2)「」パタン
(0)
(0)………
(0)
(1)「……どうだった?」
(0)
(2)「はああっあぁ!? ヤッてる! 会長! ヤッちゃってますよ!?」
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(2)「だから! どうすれば良いか考えてるって言ってんじゃん!」
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(1)「は、入ってやめる様に言うしかないんじゃ……」
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(1)「さ、流石にそれは気まずいと言うか……最悪、終わるのを待つとか考えたんだが……」
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(2)「私は嫌ですよ!? 出所不明の体液が染み付いたソファに座るなんて!?」
(0)
(1)「そんなん俺も嫌だわ! っていうか体液とか言うなよ、変に生々しくなるだろ!」
(0)
(1)「わ、私、急用が出来たので帰りますね……」
(0)
(1)「お前ふざけんなよ!? あんなデカイ爆弾の処理、俺1人にやらせる気か!?」
(0)
(2)「い、いいですか会長? 私は帰る、会長は残る……つまり、挟み撃ちの形になるんです。」
(0)
(2)「お前が帰る形にしかなってない!」
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(0)「あの……2人共、何をしてるんですか?」
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(0)「し、四宮……」
(0)
(0)「か、かぐやさん……」
(0)
(0)「どうして入らないんですか?」
(0)
(1)「じ、実はその、バル○ン焚いててな……」
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(1)「そ、それで今、部屋の中では番を見つけた蝶が子孫を残そうとしてまして……」
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(2)「それってバル○ン焚いてちゃ駄目なんじゃ……」
(0)
(1)《xsmall》「藤原ぁ! なんでバル○ン焚いてるっつってんのに、蝶が子孫を残してるとか生々しい言い方すんだよ!?」《/xsmall》
(1)
(1)《xsmall》「あわわわっ……部屋の中の光景を思い出して、つい言っちゃいました!」アワアワ《/xsmall》
(0)
(0)「?」
(0)
(0)「すいません、遅れまっ……って皆さん、何をやってるんですか?」
(0)
(0)「い、伊井野……」
(0)(や、やべーよ……風紀にうるさい伊井野にアレが見つかったら……)
(0)
(0)「み、ミコちゃん……」
(0)
(0)「……? 皆さんが入らないなら、私が先に入りますね。」カチャッ…
(0)
(1)「み、ミコちゃん、ストープッ!」
(0)
(1)「ちょっと待て伊井野!……アレだから! とにかくアレだから!!」
(0)
(1)「はぁ? 白銀会長まで一体何を騒いでるんですか? 早く入って仕事しますよ!」ガチャッ
(0)
(0)「ち、ちょっと待っ……」
(0)
(0)………
(0)
(1)扉の辺りが妙に騒がしくなって来たのを感じた……なんだ? 僕は何を忘れてる? 唇の柔らかい感触と、肌に当たる吐息……更には身体に感じる心地良い重みに、頭がボーッとしてしまい思考が鈍る。
(0)
(0)「文化祭まで時間無いんですから、遊んでる暇はっ……!」
(0)
(0)その声に視線を向けると、扉を開けた伊井野と目が合い……そしてその瞬間、全てを理解した。
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(0)「」バサッ
(0)
(0)「あ……これは、その……」
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(1)忘れていた、此処は……
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(0)「ア……ア……」フルフル
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(0)「い、伊井野?」
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(0)生徒会室だった。
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(1)「き、騎乗ぃ……」
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(2)「待て、違う。そんな事やってないから!」
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(2)「や、ヤッて……」
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(0)「変換するな!」
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(1)「……藤原さん、騎乗位って何ですか?」
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(1)「ゔぇっ!?……へいSir○騎乗位で検索。」
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(1)「おいバカやめろ。」
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(2)伊井野に続いて、四宮先輩、藤原先輩、会長が次々に生徒会室へと入って来た事で、一気に騒がしくなった。見られた……滅茶苦茶恥ずかしい。ま、まぁとにかく、これだけ人の目があれば先輩も自重して……
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(2)「石上君、ちゃんとこっち見て。」
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(1)「え、あのっ……そ、それより、見られてますよ?」
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(2)「そんな事より……気持ち良かった?」
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(2)「は、はい! それはもう! だ、だから、とりあえず落ち着きましょう!……ね!?」
(2)(これ以上は色々ヤバい、何がヤバいかはアレだけど……とにかくヤバい!)
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(2)「そっかぁ、気持ち良かったなら……もっとしても良いよね?」
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(1)「……へ?」
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(1)柏木先輩の言葉に、一瞬思考が止まった。……え? もっとしても良いってどういう意味だっけ?
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(2)「ン…ンムッ……チュッ…ンン…」
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(2)「むうぅっ!? …んむ!?」
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(1)そんな考えは、次の瞬間には弾け飛んでいた。
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(2)「チュルッ…ウン……ンムッ…!」
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(0)「んーっ!?」
(1)(し、舌が入っ……!?)
(2)
(0)「」
(0)
(0)「」
(0)
(0)「」
(0)
(1)「はえー……」
(1)(眞妃さんの言ってた通り、ディープキス は普通の事なのね……)
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(0)《hr》
(0)
(0)〈秀知院敷地内〉
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(0)「ふふ、怒られちゃったね?」
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(0)「笑い事じゃないです……」
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(1)「皆凄い剣幕だったもんね。」
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(1)「はい、明日から凄い気まずいです……」
(1)
(1)そう言いながら僕は、あの後の一幕を思い出していた……
(0)
(1)………
(0)
(2)「い、石上! 生徒会室で何してっ……!?」
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(2)「石上くんのスケベ! 非常識正論男!!」
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(1)「ま、まぁ、そういう事は学校では……ちょっと、な。」
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(1)《xsmall》「おさしみ……」《/xsmall》
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(0)「そ、その、今日は生徒会休ませて下さい!」
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(0)「あ……」
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(0)僕はそう言い残すと、先輩の手を取り生徒会室を飛び出したのだった。
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(0)………
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(0)「石上君、怒られちゃうかな?」
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(0)「うぅん、どうでしょうね。でも……」
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(0)「……?」
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(2)「先輩と、ちゃんと分かり合えたので……それは良かったかなって。」
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(1)「そっか……うん、私も良かったかな。」
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(1)「これから……よろしくお願いしますね?」
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(1)「うん、こちらこそよろしくね……ひゃっ!?」
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(0)びゅうっと強い風が吹き、全身を冷やしていく。僕の火照った身体を冷やすには、丁度良いかもしれないけど……
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(0)「……先輩、寒くないですか?」
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(0)「うん、平気。だって……」
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(0)
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(0)
(0)
(2)「君の隣は……暖かいから。」
(0)
(0)ー完ー