ご注文はチョットした人生のやり直し?ですか? (IS提督)
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第0話 終わりの始まり

どうも 初めまして IS提督と申します
初めてのss投稿なので文章構成などなど至らない点が多々あると思いますが 楽しんで行って下さい。


第0話 終わりの始まり

俺の名前は田中正一(タナカ ショウイチ)立派には程遠いが高校2年生だ

 

正一「んじゃ 父さん 母さん おやすみ」

 

今日、俺にとって....

いや『俺達』にとっての問題が解決した

長年続いた問題が解決された

そんな事を胸に秘め

俺は休みの挨拶を入れた

 

父・母「「あいよー おやすみー」」

 

そんな挨拶を交わし2階にある自分の部屋に入り就寝をした

ーー午前3時

 

ガッシャーン!

 

正一「んん?」

 

俺は1階から硝子が割れたであろう音を聞き起きた

 

正一「父さん 母さん 何かチョットスンゴイ音が聞こえたんだけど大丈夫かい?」

 

正一が1階に降りる為に階段を降りる

 

正一「オーイ」

シーン

 

正一(...おっかしいな あんだけ大きな音が出たなら気づくはずだよなぁ)

 

そんな事を考えながら1階に降り部屋の電気を付ける

 

パン!

 

電気を付けるとどうじに何かの爆発した様な音と共に脇腹辺りに猛烈な熱さと違和感を覚えた

そして音がした音源を見てみると隣の部屋と今いる部屋をしきる襖に穴が空いていた

 

襖に穴が空いていた事に疑問を持ちながらも俺は違和感がある脇腹を触り触った手を確認する

 

正一「ハァ?!」

 

驚愕の色に染まった声を上げた

それもその筈だ俺の手にはドス黒い血液が付着していた

のだから

 

そのまま脇腹を見ると着ていたシャツが真っ赤に染まっていた

 

急いで傷口を確認すべく手を当てて見る

弾は貫通して居なかったのだが どうも弾の破片が体の中で暴れていたらしい

 

正一「オイ...マジかよ…」

 

傷口を確認すると同時に体に力が入らなくなり地面の倒れ込む

 

倒れ込んだ目線の先には 父親と母親が血だらけになって倒れていた

 

正一「父..さん...? 母...さ..ん?」

俺の呼びかけにも答える事の出来ない変わり果てた両親がそこにはいた

 

正一「ウソ...だろ...?」

 

泣きそうな声でそう言うと 隣の部屋から大男2人組が出てきた

 

大男A「残念だけど 俺が直接殺ったから嘘じゃねぇんだよな〜 これがギャハハハハ!!」

 

大男B「流石ッス兄貴!」

 

今まで守りたいと思って 色々な問題を文字通り命を掛けてこなして来た

 

命を掛けて守って来たものが こんな訳の分からない奴らに奪われた

 

コレでは『アイツ』の時と同じだ...

 

正一「貴...様ら..ふざけやがって... 絶対に殺す!」

 

俺は渾身の力を込めて 起き上がり 大男Aの髪の毛を掴みそ

のまま倒れる様にして頭皮事引き抜いた

 

しかし 引き抜いた所で俺も殆ど力尽きたそのまま身体が動かなくなる

 

情けないなぁ…

たかが一発でここまで動けなくなっちゃうのか…

 

 

大男A「がァァ! テメェ やりやがったな! テメェだけは助けてやる つもりだったけどもう辞めだ!!」

 

そう言うと大男Aは拳銃を取り出して1発...2発...3発と俺の体に撃ち込む

 

正一「グゴ!」

 

声にならない声を上げる

 

大男A「辛いだろ! これでラクにしてやるから 有難く思えよ!」

 

そう言うと大男Aは手榴弾のピンを抜き正一に向かって投げた

 

正一(あぁ..此処で 俺の人生が終わるのか…

長い様で短い16.9年間だったなぁ)

 

ドッカーン!!

手榴弾が爆発する

こうして田中正一の人生は終わりを迎える筈だった...

 

 

続く

 




いや〜 ssって難しいですね!
ご指摘や感想などが有りましたらドンドンビシバシとお願い致します!


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始まり
第1話 始まりの始まり


マジでss難しい!
お見苦しい点が多々あると思いますが最後まで読んで頂けたら幸いです。


第1話 始まりの始まり

 

正一(ハァ...俺..死んじまったのか…)

 

俺は何も無い真っ白の空間にぽつんと1人でいた

 

正一「普通こう言う時は神様だか天使様が迎えに来ると思ってたんだが...

あれは物語の中での話なんだなー」

 

まぁ、来るんだったら 美少女な天使か、美少女な女神様がいいなぁ…

 

チャン....

 

正一「ん? 今声が聞こえた様な...

気のせいかな?」

 

ショウ...チャン.....ショウチャン! ショウチャン!

 

正一「いや 気のせいなんかじゃない!」

そう言うと同時に俺の体は眩い光に包まれて行った....

 

ーーーーーーーーーーーー

 

正一「うん?」

 

正一「...此処は病室?」

 

???「正(ショウ)ちゃん!?」

 

俺が起きたことを確認すると目の前に居た同い年(16歳位)の美少女が正一に抱きついた

 

正一(あぁー!何この感触?! 柔らかすぎだろ!

え?天使?女神様?)

 

???「正ちゃん! 良かったよ! 目覚めてくれて良かった!」

 

何故か知らない人が自分に抱きついて泣きじゃくっている

 

しかし俺にはこの様な知り合いは居ないはず...

 

そこで俺は一番の疑問を目の前に居る少女に問いかけた

 

正一「少し落ち着いて下さいよ...それで御宅はどちら様?」

 

???「エッ...? 正ちゃん...もしかして 私の事覚えてないの?」

 

正一「スミマセン これっぽっちも...」

 

???「ッ!」ダッ

 

俺がそう言うと少女は病室を走って出て行ってしまった

 

正一(少なくとも あんなに可愛い人と知り合った記憶がないよなぁ…

ってか 俺死んだんじゃなかったっけ?何でこんなにも冷静で居られんだろ?)

 

そんな事を考えて居ると病室の扉がガラガラと言う音を出しながら空いた

 

そこには先程まで居た少女と白衣を着た医師が入って来た

そして一通りの挨拶を済ますとイキナリ医師が質問してきた

 

医師「えっと 君は自分の名前は分かるかい?」

 

正一「田中正一です」

 

自分の名前を言うと医師の隣に居た少女が悲しそうな顔をする

 

医師「次に 君は今何歳だい?」

 

正一「16です もう少しで17になります」

 

医師「... 君は16歳ではないよ」

 

正一「エッ...?」

 

医師「君は 12歳だよ」

 

正一「ハァ?!」

 

医師「嘘だと思うならこれを見てみるといい」

 

医師が手鏡を差し出して来たので確認する

 

正一「ウ...ソ..だろ..?」

 

そこには確かに12歳位の子供(正一)が映っていた

 

医師「じゃぁ 次はこれを見て欲しい」

 

そう言うと医師はポケットに入っていた写真を見せる

 

医師「この中に知っている人が居るかい?」

 

俺はしばらく写真を眺めていたが...

 

正一「...この中に知り合いはいません」

 

医師「記憶の一部に障害が残っている状態に加え....

田中君起きて早々済まないね」

 

そう言うと医師は病室から出ていった

 

少女と2人きりになりしばらくの間沈黙が流れる

 

???「正ちゃん...ホントに私達の事を忘れちゃったの?」

 

正一「スミマセン...ホントに『貴女達』の事は何にも分かりません..」

 

???「...そっか..なら 自己紹介しないとね」

 

そう言うと少女はできる限りの笑顔を作り

 

ココア「私は ココアだよっ! 正ちゃん!」

 

正一「自分は 田中正一です」

 

そんな事をしていると 先程病室に来ていた医師が2人の男女を連れてきた

 

医師「この人達が正一君の両親だよ

何かを思い出させそうかい?」

 

正一「スミマセン...何も...」

 

医師「そうか...」

 

その後ココアから家族の事などを聞いた

どうやら俺はココア達の本当の家族では無いらしい

1年前に孤児院でココアの父親に目を付けられてそのまま引き取られたとの事

ココア以外にも上の兄が2人姉が1人居るらしいが 今は全員出払って居る

 

そして病院で入院していた理由はココアが学校から帰る途中に高校生3人組にナンパされていて それを見かけた俺がココアを助ける為に立ち向かったが返り討ちに合ってしまい 1ヵ月の間意識不明だった

 

正一(結構根性ある人物だったんだな)

ーーーーーーーーーーーー

正一が目覚めてから一週間が経ち退院許可が降りたので退院する事にした

 

~保登ベーカリー前にて~

 

正一「ここが俺の家か...」

 

正一は正面玄関から中に入る

 

中から美味しそうなパンの匂いがする

 

素直に感心しているとそこにココアがパンを持ってやってきた。

 

ココア「はい!正ちゃん! これ私が作ったの!」

 

ココアの持っていたパンを受け取り それを食べる

 

正一「美味しい」

 

ココア「エヘヘ~!」

 

そして夕食の時間になった

この日の夕食は大変豪華であった

父・母・ココアと夕食を食べ 食べ終わった時ココア父が言った

 

ココア父「ココア もう高校の下宿先を決めたのか?」

 

ココア「あっ まだだった!」

 

正一「下宿?」

 

ココア父「どうした?お前も行きたいのか?」

 

正一「行きたいです」

 

ココア父「でもお前は記憶の一部が...」

 

正一「だからこそです。

今更どんな顔をして友達?に会えば良いのか分かりません

ならば新しい所で1からやり直したいと思います!」

 

しばらくココア父が考える様な仕草をする

 

ココア父「...分かった...ココア 2人を受け入れてくれる下宿先を探しなさい。」

 

ココア「正ちゃんを連れてっても良いの!」

 

ココア父「あぁ 勿論だ」

 

ココア「なら この『香風』さんの家が良さそうだよ!」

ーーーーーーーーーーーー

一週間後...

ココア「それじゃぁ 行ってきます!」

 

正一「行って参ります」

 

ココア両親「「行ってらっしゃい!」」

 

こうして俺の下宿生活が始まろうとしていた。

 

続く




結構強引な感じになってしまっていますが仕様です。
誤字脱字やアドバイス 感想に質問などが有りましたらドンドンビシバシとお願い致します!
お見苦しい点が多々あると思いますがありがとうございました。


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第2話 新しい生活

難しいの一言であります。
文章構成などなど見苦しい点が多々あると思いますが最後まで読んで頂けたら幸いです。


第2話 新しい生活

 

ガタンゴトン ガタンゴトン

 

俺達が電車に乗りしばらくの時間がたった頃

 

ココア「そう言えば 正ちゃん」

 

正一「どうしましたかココアさん?」

 

ココア「何で正ちゃんは 私に敬語を使ってるの?」

 

正一「それは 僕とココアさんが 赤の他人だからですよ」

 

ココア「ううん 私達は姉弟なんだよ! だから赤の他人なんかじゃないよ!」

 

正一「それは ココアさんの 考えや感覚であって 私からしてはまだ出会って二週間しか経って居ないんですから イキナリ姉弟と言われましても全く実感が湧きません」

 

ココア「...そっか..そうだよね…」

 

俺は思っていた事を言ったがどうやらココアには辛かったらしい

 

正一(...)

 

正一「まぁ 何だ 確かに私は入院する前の自分の事は分かりませんが 徐々に本来の関係である 本当の姉弟に成れる様に2人で頑張って行きましょう」

 

俺はそんな恥ずかしいセリフを吐くのと同時に右手をココアに差し出した

 

ココア「うん! お姉ちゃんに まっかせなさーい!」

 

正一「まぁ 何とも頼もしい姉だこと」

 

ココア「!」

ーーーーーーーーーーーー

ココア「正ちゃんって 妙に大人っぽいって言うか 大人びてるよね~

年上と話している見たいだよ」

 

正一「そうですか...意識はしてないけど…」

 

正一(これでも一応中身は高校2年生だからな... 子供っぽい なんて言われたらショックだぜ…)

 

そんな事を話して居ると...

 

ツギノエキハー〇〇-〇〇-オデグチハ-ミギガワデス

 

車内放送が流れた どうやら目的地に着いたらしい

 

ココア「正ちゃん! 早く降りて 香風さんの家を探そ!」

 

正一「了解~!」

ーーーーーーーーーーーー

ココア「わぁー!綺麗な街!ココなら楽しく暮らせそう!」

 

正一「何か フランス見たいな街並みですね」

 

フランスと言えば....

まぁ、今はいいか

 

俺達はしばらく2人で香風さんの家を目指して歩いていた筈だった…

 

正一(さっきからココアが静かだなぁ)

 

そう思い

 

正一「ココアさん?」

 

と声を掛け隣を見たが...

 

正一「」

 

ココアがいなくなっていた

 

正一(弱ったな...下宿先までの道のりの地図はココアが持っているしな…

まぁ 成るようになるか)

 

そう思い俺は足を進めて行く その道中でヤケに看板だけが渋い喫茶店を見つけた

 

正一「甘兎庵か...此処で一休みついでに道を聞くか」

 

財布の中に3万円がある事を確認し甘兎庵に入る

 

???「いらっしゃい」

 

何とも美人な大和撫子美少女が出迎えてくれたではないか

 

???「何名様ですか?」

 

正一「1人です」

 

???「それではコチラにどうぞ~」

 

そう言われ俺は店員の後に着いて行く

 

???「それではコチラの席になります」

 

そう言われて俺は席に着く

 

???「コチラがお品書きになります」

 

差し出されたメニュー表を見てみるとなんともまぁロマンチックな名前が書かれていた

 

しばらくメニューを眺めてから

 

正一「スミマセン」

 

???「お品物は決まりましたか?」

 

正一「この『グリーンエメラルドの湖』と『千夜月』ってのを下さい」

 

???「承知致しました しばらくお待ち下さい。」

 

そう言うと店員は店の奥に入って行った

 

改めて店内を見渡す 和を基調としたデザインで心休まる場所だった。

 

しかし今現在甘兎庵には正一1人しか客は居なかった

 

そんな事を考えて居ると 店の奥から先程の大和撫子少女とは違うお婆ちゃんが出てきた

 

婆ちゃん「はいよ ご注文の抹茶と栗羊羹...後それと白玉ぜんざい」

 

正一「あの~すいません...白玉ぜんざいは頼んで無い筈何ですけど…」

 

婆ちゃん「あぁ それかい ぜんざいが余ってて 捨てるのが勿体ないからアンタにくれるよ 勿論 代金は要らないよ」

正一「はぁ...ありがとうございます。」

 

正一(相当なツンデレだな… 今 現在まだ午前の11時なのに余り物と言ったな... あの婆ちゃん良い性格してるよ良い意味で

けどやっぱり今の俺は12歳位の容姿なんだなぁ…)

 

気を取り直して

 

俺は運ばれて来たスイーツを食べるために蓮華?を取る

初めに白玉ぜんざいを一口食べる

 

なんだこれ!? こんなに美味いぜんざい 食った事ない!

 

次に栗羊羹を食べる

 

正一「!?」

 

栗羊羹も絶品だった

 

そして最後に抹茶を飲む

 

正一(この抹茶の苦さがこの甘い物とマッチしていてとても美味しい!)

ーーーーーーーーーーーー

正一「いや~食った食った」

 

完食した所で大和撫子美少女がやってきた

 

???「フフフ お気に召して頂けた様で何よりだわ」

 

正一「いや マジで美味しかったです!」

 

???「フフフ ありがとうね」

 

そんなこんなで俺達はお話をしていたがフと此処に寄った理由を思い出した

 

正一「お勘定お願いします。

...そう言えば...香風さんって知っていますか?」

 

???「えぇ 知っているわよ 香風と言えばここら辺では1世帯しかないし...」

 

正一「本当ですか?! 実は私 そこに下宿する事になってまして...」

 

???「なるほどね....香風さんの家ならアソコをこう行けばすぐよ

『ラビットハウス』って言う喫茶店だから直ぐに見つかると思うわ」

 

正一「すいません...何から何まで...」

 

???「良いのよ これくらい

っと えーとエメラルドの湖 と千夜月で合わせて『1245億円』になります」

 

正一「ブフォッ!!!」

 

俺は思いっきり吹いた

 

正一「その金額はイージス艦を余裕で買える値段ですよ!」

 

???「あっ すみません 1245円になります」

ーーーーーーーーーーーー

そんな事があったが 今俺は教わった道を辿り目的地を見つけた

 

正一(確かにラビットハウスって書かれているな 此処の人達はどんな人達なんだろうか...怖くなければ良いんだけど)

 

俺は覚悟を決め扉に気合を入れ勢いよく手を伸ばした...と同時にすごい勢いで扉が開き俺は勢い余って銀髪の美少女にぶつかって倒れる まさに『出鼻をくじかれる』である

 

これが彼女との初めての出会いであり 新しい生活の始まりであった

 

続く




私ってネーミングセンスが絶望ですね
誤字脱字やアドバイスや質問 感想などが有りましたらドンドンビシバシとお願い致します。
それでは次回もよろしくお願い致します。


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第3話 仲間達との出会い

どうも〜 IS提督です!
相変わらず 文章構成が絶望ですが 今回は戦闘シーンを入れ込みました故 チャレンジ満載なssであります!
見苦しい点が多々あると思いますが最後まで読んで頂けたら幸いです。


第3話 仲間達との出会い

 

正一「イテテテ....アッ」

 

今 起きたことを確認しよう。

 

扉を開くと同時に女の子にぶつかってしまった 倒れるまでは良かった が...俺は銀髪の美少女を巻き添えにして倒れてまった。

 

つまり銀髪の美少女を押し倒した と言う形になっている

 

正一「エット...アノ...ソノ...」

 

???「...重いので早く降りて下さい」カオマッカ

 

顔赤い! コレ ガチギレパターン!

 

正一「スミマセンでした!」ドゲザ

 

土下座をした 押し倒してから この間3秒

 

ココアが 出会って『3秒で友達がモットー』なら 正一は『出会って3秒で土下座』である

ーーーーーーーーーーーー

正一の渾身の土下座で銀髪の美少女と和解が出来た。

 

チノ「申し遅れました 香風智乃(チノ)と言います 苗字で呼ぶと 父もいてややこしいので チノって読んで下さい」

 

ココア「私は今年から高校1年生になる保登心愛だよ! でコッチが弟の」

 

正一「中学2年になる 田中正一です」

ーーーーーーーーーーーー

ココア「それにしても 正ちゃんもチノちゃんも 災難だったね~」

 

正一「本当ですよ 気合を入れて扉を開けようとしたら 急に扉が空いて チノちゃんを押し倒す形になってしまいましたよ チノちゃんの心が広くて助かりました…

もし悲鳴を上げられて居たら 僕は今頃 パトカーの中に居た事でしょうね」

 

チノ「もう 終わった事を 掘り返さないで下さい!///」カオマッカ

 

正一(ヤベェ 顔が真っ赤に染まる程キレてるよ…

そりゃぁ 見ず知らずの男に押し倒されたら そうなるよな…)

 

チノ「 ///そんな事より どうして2人は姉弟なのに苗字が違うんですか?」

 

正一「まぁ それは 俺とココアさんが血の繋がってない姉弟だからですよ」

 

チノ「でも義理とは言え姉弟になったのなら 苗字が変わるはずなのでは?...」

 

正一「...まぁ、色々と理由が有るんですよ…」

チノ「....」

正一「....」

 

ラビットハウスの中に気まずい沈黙が流れたが

 

ココア「そ、そう言えば マスターさんはどこ? 御挨拶に行きたいんだけど…」

 

チノ「おじいちゃんはもう...」

 

正一(ココア! ナイスタイミングで会話を切り出したけど なんで 地雷を踏みに行くのかなァ!)

 

ココア「そっか..じゃぁ 今はチノちゃんが1人でお店を切り盛りしてるんだ...」

 

チノ「いえ 父もいますし」

 

ココア「私をお姉ちゃんだと思って 何でも言って!」

 

そう言うとココアはチノに抱きついた

抱き着かれたチノはすっかり困り顔だ

ーーーーーーーーーーーー

ココア「そう言えば 高校の方針で お世話になる下宿先に御奉仕する事になっているんだよ!」

 

正一「僕も学校側から 手伝いをしろ って言われているんですが..,」

 

チノ「ですが 今は 人手も足りてますし…」

 

正一「そこを何とか!」

 

俺はそう言うとチノに向かって目で誠意を伝える為にチノの目を見つめるが

 

プイっと目を背けられてしまったが

 

チノ「わかりました 父に相談してきます」

 

どうやら誠意は伝わった様だ

ーーーーーーーーーーーー

5分後

 

チノが何かを持って戻って来た

 

チノ「許可が降りたので今日から 2人もこのラビットハウスで働いて貰います」

 

そう言うとチノは俺達を2階に連れていった

 

チノ「ココアさんはこの部屋で待っていて下さい 正一さんは隣の部屋で待っていて下さい。」

 

正一「分かりました」

 

チノに言われたら部屋に入って直ぐに隣の部屋(ココアが入った部屋)から妙な物音が聞こえその直後に『泥棒!?』と言うココアの声が聞こえた

 

俺は急いでココアに居る部屋に入る

 

するとそこには下着姿で銃を構えている美少女なお姉さんがいた

 

???「クッソ! 敵の増援か!」

 

正一「ハイ?」

 

ココア「チョット落ち着こうよ!」

 

ココアが説得を心見るも失敗する すると下着姿の泥棒はじりじりと詰め寄って来た

 

どうやら 俺達にプレッシャーを掛けているようだ

 

もう後1m位の距離まで近ずいて来ただろうか 俺は左足を思いっきり踏み出し 相手との距離を縮め腰の入った右フックを銃を持っている手の甲に放った

 

???「クソ!」

 

俺の目論見どうり銃は手から離れ地面に落ちた

 

その落ちた銃を蹴り相手を武器から遠のかせる

 

正一(さっきの落ちた衝撃で銃が暴発しなくて良かった~)

 

俺は内心冷や汗をかいていた

 

しかし相手も結構な手慣れなのだろうか 直ぐに肉弾戦になった

 

右ストレートが来るがそれを上手く裁き 俺は『合気道の入身投げ』

を行い体制を崩し倒した

 

???「何なんだ?この技は!?」

 

相手が叫ぶ

 

これで勝敗が決まったかのように見えたが

 

相手は素早く起き上がると 俺の右手を掴んできた そのまま俺の事を投げようとする仕草を見せる...がすぐさま『四方投げ』を行い姿勢を崩し倒した

そのまま固め技に入ろうとした時

ガチャ と扉が開きチノがはいって来た

 

ココア「チノちゃん! 大変だよ! 下着姿の泥棒さんが!」

 

チノ「 ハァ...2人共 そこまでにして下さい」

 

???「あっ チノ」

 

ココア「ヴぇ チノちゃん知り合い!?」

 

リゼ「そういや 自己紹介が まだだったな

私は此処のバイトをやっている 天々座理世だ 苗字は言い難いからリゼって読んでくれ」

 

そう言うと 先程 チノにした様な自己紹介をする

 

そして俺は1番気になっている事を指摘する

 

正一「あの~ リゼさん 言い難いのですが…」

 

リゼ「どうした?歯切れが悪いな」

 

正一「そろそろ 服を着てもらって良いですか?」

 

リゼ「エ? あ!」カァァァ

 

正一「いつまでも そのワガママボディを見せられましても 私には些か刺激が強すぎまし「今見た事全部忘れろ!」テボラ!!!」

 

俺は浮遊感を感じながら意識を失った

 

続く




本当にひどい文章構成でしたよね
もっともっとssを沢山書いて上手くなります故
アドバイスや質問などが有りましたらドンドンビシバシとお願い致します。
それでは次回もよろしくお願い致します!


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第4話 正一が来る前後

相変わらず文章構成が下手なIS提督です
最後まで読んで頂けたら幸いです。



第4話 正一が来る前後

~チノside~

 

カランコロン 扉から音が鳴った

 

どうやら客が来たようだ

 

チノ「いらっしゃいませ」

 

私が挨拶をすると その客は店内をキョロキョロと見回し何かを探す

 

テーブルの下などを 兎 兎 と言いながら隅々まで見ている

 

チノ(...何だ この客)

 

私は素直にそう思った

 

私は 騒がしい客の注文を取りに行く

 

チノ「ご注文は何ですか?」

 

???「その 兎!」

 

チノ「ティッピーは非売品です...」

 

???「そんなー」シュン

 

???「じゃぁ せめてモフモフさせて!」

 

泣きそうな声で言って来た

 

私は 余りにも目の前の客が可哀想に思えたので

 

チノ「コーヒー1杯で1回です」

 

と思わず言ってしまった

 

???「じゃぁ3杯頂戴!」

 

チノ(どんだけ モフモフしたいんだろう…)

 

私は3杯のカップにそれぞれ別の種類のコーヒーを入れ お客様の所へ行った

 

チノ「...ご注文のコーヒーです」

 

私はそう言いながら コーヒーをテーブルの上に置く

 

???「おぉ! これで 3回モフモフする権利を手に入れたよ!」

 

そう言うと お客様がティッピーに手を伸ばしたが

 

チノ「冷める前に飲んで下さい。」

 

???「あぁっと そうだよね」

 

そう言うと一つ目のカップに口を付ける

 

???「この味! これがブルーマウンテンか~」

 

チノ「コロンビアです」

 

二つ目のカップに入っているコーヒーを飲んだ

 

???「この酸味 キリマンジャロだね!」

 

チノ「それがブルーマウンテンです」

 

アレレ~ と言いながら三つ目のカップに口を付ける

 

???「安心する味 これはインスタントだね」

 

チノ「それは ウチのオリジナルブレンドです」

 

???「エッ!...でも全部美味しいね」

ーーーーーーーーーーーー

お客様がティッピーを抱きしめていると突然話し始めた

 

???「私 春から此処の近くの高校に通う事になったの」

 

チノ「はぁ...」

 

???「弟と一緒に来たんだけど 気づいたらはぐれてて」

 

チノ「エッ!」

 

???「一応 下宿先の家の人の名前は教えてあるんだけど...」

 

チノ「その下宿先の名前を教えてください。」

 

???「えっとね…かおるかぜって書いて香風って読むんだけど...」

 

チノ「...香風ならウチです」

 

???「エッ!? 本当?良かったぁ! これって 奇跡を通り越して運命だね!」

 

???「自己紹介するねっ!私の名前は ココ...!?...」

 

チノ「えっと どうしましたか?」

 

???「居る!」

 

チノ「はい?」

 

???「はぐれていてた 弟が近くにいる!」

 

チノ「...何で そんな事がわかるんですか?」

 

???「愛さえあればそんなの簡単だよ!」

 

チノ「はぁ... 分かりました チョット外周辺を見て来ます

お客様は此処で待っていて下さい」

 

私はそう言いながら入口玄関を引く

 

すると

 

???「オワッ!」

 

突然男の人が倒れて来た

 

チノ「あっ!」

 

私も巻き込まれそのまま一緒に倒れた

 

俗に言う押し倒された である

 

1秒位した後倒れて来た男の人は顔を上げた

 

その男の人の印象は健康的で肌が日本人にしては少し黒目の肌の色をしていて 顔は結構整っていた

 

私はそんな事を考えていると顔が物凄く熱くなり心拍数が上がって来た事を観測した

 

チノ(この人と触れて居ると 私自身と心臓が 変になりそうですッ!)

 

そして 私の上でモタモタしていた人に 「重い」と言う事を伝えると 何故だか土下座をして来た

 

 

チノ(きっと顔が熱いのも 心拍数が凄いのも 突然倒されたせいで ビックリしただけですよね?)

 

それからしばらくこの症状は続いた

ーーーーーーーーーーーー

どうやらこの人が弟だった様だ

 

そしてお互いに自己紹介を済ませる。

 

どうやら先程のお客様が「『保登』心愛」で男の人が「『田中』正一」と言い 血の繋がってない姉弟との事らしい

しかも正一さんは中学2年になる 私と同い年だった

 

ココアさんと正一さんが先程の出来事に ついて話していた

それを聞き 思い出し また顔が熱いくなり 心拍数が跳ね上がった

 

きっとこうなるのは 今まで男の人と喋った事が無いからですね!

 

そう思い私は赤面する理由の一つを無くすために声を出す

 

チノ「もう 終わった事を掘り返さないで下さい///!」

 

私は急いで話題を変えようと 苗字が何故違うのかを聞いたが

 

正一「まぁ、理由が有るんですよ…」

 

理由って何のことだろうか?

 

その後はココアさん達におじいちゃんの事を聞かれたり ココアさんに抱き着かれた

 

そしてココアさんに学校の方針の事で働かせてくれと言われたが人手が足りて居ると言い断ったが 正一さんがジッと私の目を見つめて来る 何故だか恥ずかしくなり 目を背けてしまった

 

でも学校の方針って事ならと思い

 

チノ「分かりました 父に相談してきます」

 

チノ(正一さんと一緒に働くのも悪くは無いかもですね!)

 

何故か私はそんな事を思って父の部屋に行き 事情を説明する

 

タカヒロ「チノが良いと思うなら良いよ」

 

チノ「...分かりました 二人には此処で働いて貰います。」

 

タカヒロ「そうしてくれ」

 

私は早足で歩きココアさん達の所に行くと 父が了承してくれたと言い 二人を2階の部屋に案内する

 

私は働く為の制服を取る為に席を外した

 

五分程立った頃だろうか 急に争って居るような物音が聞こえて来た

 

私は急いで物音がする部屋に行き 扉を少し開け中の様子をティッピーと確認する

 

チノ「!?」

 

私は目の前で起きて居ると事を信じる事が出来なかった

 

チノ(あのCQC使いのリゼさんを見た事の無い体術で投げている!?)

 

ティッピーはティッピーで

 

ティッピー「あれは...合気道だと!?」

 

チノ「合気道って 世の中から姿を消した武道の1つのですか!?」

 

ティッピー「そうじゃ!」

 

ビックリ所の話じゃ無いと思いながら私は正一さんをリゼさんの間に入って場を落ち着かせたが

 

正一さんが『ワガママボディ』などと余計な事を言ったせいでリゼさんのCQCの投げ技が正一さんを襲ったのは 言わずとも分かるだろう。

 

続く




感想などが有りましたらドンドンビシバシとお願い致します!


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第5話 戦(バイト)の準備

どうもーIS提督です
文章構成などの見苦しい点が多々あると思いますが最後まで読んで頂けたら幸いです


第5話 戦(バイト)の準備

 

正一「...知らない天井だ」

 

ベタな展開はここまでにしてと...

 

俺はベッドの上で寝ていた

 

チノ「正一さん!大丈夫ですか!」

 

俺が起きるとチノが近くにいた

 

リゼ「すまない!!羞恥心に負けて 身体が勝手に動いてしまった」

 

正一「俺じゃ無ければ 死んでましたよ…割とマジで」

 

リゼ「面目無い..」

 

そんな事を話して居るとココアがはいって来た

 

ココア「あっ!正ちゃん! 大丈夫!?」

 

正一「平気ですよ 」

 

ココア「良かった...」

 

ココアは安心したのか安堵の息を吐いた

 

俺はココアの服が変わっている事に気付いた

 

正一「ココアさん その制服 似合ってますね」

 

ココア「えへへ~ 本当?」

 

正一「本当ですよ」

 

チノ「わ、私はどうですか?」

 

チノが聞いてくる 俺は正直チノがそんな事を聞くような性格では無いと思って居たからかなり面を食らったが

 

正一「マジ 天使!」( ᐛ )و

 

俺は親指をグッと立てた

 

チノ「仕事を教えますので下に降りて下さい///」

 

正一「でも 俺の制服は?」

 

チノ「それが 今はまだ無いみたい何です

何か代用品があれば良いのですが…」

 

正一「そうですか...なら家から持って来たYシャツとネクタイとジャケットを着ることにしますけど 大丈夫ですか?」

 

チノ「どんな感じなのか分からないので 1度着て来て貰っても良いですか?」

 

正一「了解です」

ーーーーーーーーーーーー

5分後...

 

俺は隣の部屋でYシャツとジャケットを着てからチノ達が待つ部屋に入った

 

正一「どうですかね?」

 

ココア「正ちゃん 似合ってるよ!」

 

リゼ「様になってるな」

 

チノ「悪く無いです それでは下に降りましょう」

 

チノがそう言うと 皆が頷き階段を降りる

ーーーーーーーーーーーー

カフェ カウンターにて

 

チノ「正一さんとココアさんはリゼさんから仕事を教わって下さい」

 

リゼ「教官って事だな!」

 

ココア「リゼちゃん! よろしくね!」

 

リゼ「教官と呼べ! そして言葉の最後にサーを付けろ!」

 

そう言うとリゼはココアに銃を向けた

 

ココア「落ち着いて!?サー!」

 

正一(何やってんだか…)

 

チノ「では早速 倉庫からコーヒー豆を取って来て下さい」

 

チノにそう言われ今俺達は倉庫に来ている

 

正一「コーヒー豆ってのはこれですかね?」

 

リゼ「あぁ それだ」

 

それを聞いていたココアがコーヒー豆の入った袋を持とうとするのだが…

 

ココア「お、重たい...普通の女の子には無理だよね リゼちゃん」

 

リゼ「あぁ!そうだよな 重いよな!」

2袋軽々と持って居たのは気の所為にしておこう…

 

ココア「このちっちゃいのを運ぼうよ」

 

リゼ「あぁ そうだな」

 

正一「じゃぁ 僕は 大っきい方を持つことにします」

 

ココア「えー!? 正ちゃん あんな重いものを持てるの?」

 

正一「まぁ 男なんで」

 

そう言うと俺はチノが待っている場所までコーヒー豆の袋を持って行く

 

チノ「正一さん お疲れ様です」

 

正一「はいよ

そういやリゼさんって見かけに寄らず力持ちですよね」

 

チノ「まぁ リゼさんのお父さんが軍人って事が少なからず影響してるんだと思います」

 

正一「成程...」

 

正一(親が軍人なら子も子って事なんだな)

 

俺はかなり失礼な事を考えつつココア達が戻って来るのを待っていた

 

続く




無理やり感が凄かったです..
意見や感想 アドバイスなどがありましたらドンドンビシバシとお願い致します!
それでは次回もよろしくお願い致します!


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第6話 特技

どうも 今回も無理やりで文章構成がおかしいですが
最後まで読んで頂けたら幸いです


第6話 特技

ココア「うぅ~! お、重いよ...」

 

リゼ「あぁ!そうだな! 重いよな!」

 

ココア達が戻って来た

 

チノ「お疲れ様です」

 

ココア「あんなに重いのをいつもリゼちゃんが運んでるの?」

 

リゼ「そうだが やっぱり重いよな!」

 

リゼはやたらに重いを強調するが何故だか分からない

 

チノ「正一さん テーブルを拭いて下さい」

 

正一「分かりました」

 

俺はチノにテーブル拭きを言い渡されたので テーブルを拭く

 

テーブルを拭き終えココア達がの所に行くとチノが丁度宿題をやっている所だった

 

ココア「チノちゃん そこの答えは128で 此処は367だよ」

 

正一「!?」

 

幾ら中学1年の問題と言えど あの問題はソコソコ複雑な計算なはず...

 

リゼ「ココア 430円のブレンドコーヒーを29杯頼むといくらになる?」

 

ココア「12470円だよ」

 

全員「!?」

 

ココア「あ〜あ 私にも特技があったらな~

聞いてよ 正ちゃん!リゼちゃんもチノちゃんも皆 特技があるんだよ!」

 

成程 特技の話をしてたのか…

 

正一「いや ココアさんの特技はそれでしょう」

 

あれっ? ココアも特技がある ってことは

 

正一「エッ!? 特技ないのって 僕だけ!?」

 

リゼ「...いや 正一にもあるだろ」

 

正一「エッ?」

 

リゼ「さっき 私を投げたりしただろ

これでも私は親が軍人だからCQC何かは一通り分かるし 対処も出来る」

 

正一「はぁ...」

 

リゼ「でも対処も出来ないし

見た事も無い 体捌きだった...

あれは 何なんだ?」

 

正一「合気道ですよ」

 

全員「!?」

 

みんなの顔が一斉にビックリした様になる

 

正一「でも おかしいんですよ...

僕はここまで合気道は上手では無かったんですが…

僕が入院する前に合気道って習ってました?」

 

ココア「正ちゃん...合氣道は150年前にこの世の中から姿を消したんだよ...」

 

正一「エェ!? 本当何ですか?」

 

リゼ「...合気道って言葉自体久しぶりに聞いたよ」

 

嘘だろ…合気道が無いなんて

 

しかも150年前にって...

 

チノ「合気道って何ですか?」

 

リゼ「確か合理的な体の運用により体格体力によらず相手を制することが可能な武道だったはず...」

 

チノ「実際にそうなんですか?」

 

正一「まぁ、私は個人の感覚ですと...

相手の力を利用して投げる的な感じですね」

 

チノ合気道の事を聞き リゼと俺がが答える

チノ「凄いですね...

でも正一さんは何処で合気道を習ったんです? 」

 

チノがそんな事を聞いてくるが コッチがそれを聞きたい

もし仮に合気道が無くなる前と言ったら 頭がおかしいって思われるだろうし…

 

ココア「きっと頭を強く打ったからだよ!」

 

急にココアがそんな事を言い出した

 

リゼ「いやいや いくら何でも そんな事は無いだろ」

 

正一「頭を強く打ったからですよ!きっと!」

 

リゼ・チノ「!?」

 

チノ「それって どう言う...」

 

チノがそこまで言うとカランコロンと音が聞こえて来た

さてと 雑談はここまでにして切り替えないと

 

続く




毎回思いますけどssって難しいですよね
アドバイスや感想 指摘がありましたら ドンドンビシバシとお願いします!
それでは また次回に会いましょう!


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第7話 戦(バイト)の時間

どうもIS提督です
相変わらず文章構成がおかしいですが仕様です(泣)
最後まで読んで頂けたら幸いです
それではどうぞ


第7話 戦(バイト)の時間

 

カランコロンとドアから音が聞こえ 外から客が入って来

全員「いらっしゃいませ」

 

ココア「いらっしゃいませ」

 

そう言うとココアは いち早くお客の元に行った

 

客「あら?見ない顔ね 新人さん?」

 

ココア「ハイ! ココアって言います!」

 

客「そう 頑張ってね キリマンジャロお願い」

 

ココア「かしこまりました!」

 

そう言うとココアは嬉しそうに戻って来る

 

ココア「えへへ~ 注文取れたよ

キリマンジャロお願い!」

 

リゼ「あぁ」

 

チノ「凄い 凄いです」

 

チノは綺麗な棒読みで褒めた

チノ感情込めて言ってやれよ…

 

ココア「正ちゃん どう?凄いでしょ!」

 

正一「メッチャ 凄いです!!」

 

チョット大袈裟になってしまったけど

 

まぁ チノの分の感情も込めたって事で良いな

 

当の本人も喜んでるし良しとするか

ーーーーーーーーーーーー

ココアから注文を聞いたチノがコーヒーを入れる

 

正一「凄いな...」

 

純粋にカッコイイと思った

 

チノ「そうですか?」

 

正一「あぁ 物凄くカッコイイですよ

何時もは物静かなチノちゃんが コーヒー入れる姿を見て居ると不思議とカッコイイって思いましたよ」

 

チノ「///ッ」

 

やべぇ...失言したかも...

 

正一「まぁ、チノちゃんはカッコイイって言うよりは可愛い系ですもんね!」

 

俺は平然を装って答えるが 心臓が爆発しそうな勢いで動いていた

 

正一(クッ これが童貞の限界か...

可愛い女の子を可愛いと言っただけで 死にそうになるなんて...)

 

チノ「か、可愛いって...///」

 

チノの顔が急に赤くなる

 

正一(やっべ またしても失言ダッタ!

これは完全にキレてるぞ...

まぁ 俺みたいな奴に可愛いって言われたら 《キモッ!》って成るのが普通だよな!

これは迅速に謝罪をしなければ!)

 

正一「軽率な発言 申し訳ありませんでした!」

 

俺は綺麗な土下座を決めた

 

思い立ったら直ぐ土下座

これも俺のモットーだ

 

俺が土下座をしていると 後ろからリゼが来た

 

リゼ「正一 お前 何してるんだ?」

 

正一「それが...チノちゃんを怒らせてしまったらしくて...」

 

リゼ「そうなのか チノ?」

 

チノ「いえ 怒っている訳ではなくて...」

 

リゼ「じゃぁ 何だ?」

 

チノ「それは...

それよりも キリマンジャロが今入ったので リゼさん お願いします」

 

リゼ「...後で聞かせろよ」

 

そう言うとリゼはお客の元へキリマンジャロを運んで行った

ーーーーーーーーーーーー

お客も居なくなり暇を持て余していた時

 

 

ココア「そう言えばチノちゃん」

 

チノ「はい?」

 

ココア「この店の名前ってラビットハウスでしょ

ウサミミ着けないの?」

 

チノ「それでは 違うお店になってしまいます」

 

ココア「えぇ そうかな? リゼちゃんはどう思う?」

 

リゼ「着けないだろ」

 

ココア「リゼちゃんなら 似合うと思うよ」

 

リゼのウサミミ姿か…

福眼すぎるな!!

 

リゼ「露出度 高すぎだろ!」

 

ココア「ウサミミの話だよ!」

 

ウサミミで露出度が高すぎってことは...さてはリゼ 自分のバニーガール姿を想像したな

チョットからかってやるか

 

正一「僕は リゼさんの考えている格好は 結構良いと思いますよ」

 

リゼ「なっ!?」

 

俺は全員の顔を見ると リゼとチノが顔を赤くしていた

リゼは分かるけど 何でチノまで顔が赤いんだ?

ーーーーーーーーーーーー

ウサミミの話から30分後

 

リゼがコーヒーカップとマドラー?を持っていた

 

正一「リゼさん 何やってんですか?」

 

リゼ「あぁ これか これは ラテアートだよ」

 

ココア「ヘぇ リゼちゃん上手だね!」

 

リゼ「そ、そうか?」

 

正一「めっちゃくちゃ上手です」

 

ココア「ねえ リゼちゃん もう一個作ってよ!」

 

リゼ「しょうがないな これっきりだぞ」

 

そう言うとリゼは華麗にミルクの泡を入れマドラー?でラテアートを描いて行くのだが リゼがラテアートを描いている間ずっとシュバババ!と言う音が聞こえていた マジで

 

リゼ「まぁ こんな感じか」

 

リゼが俺達にラテアートを見せる

 

正一「これはティーガー1!?」

 

ココア「これは もはや神業だよ...」

 

余りの凄さに感動したのかココアはビクビク震えていた

 

リゼ「ココアもやって見るか?」

 

ココア「任せて これでも 絵のコンクールで金賞を取ったことが有るんだよ」

 

リゼ「町内会の小学校低学年の部ってのは無しだぞ」

 

ココア「ギク」

 

正一「ココアさん 頑張って下さい」

 

ココア「が、頑張るよ」

 

ココアがラテアートを描いているのを後ろから見て居るが…

 

ココア「思ったより難しいよ...」

 

どうやらココアは兎を描きたかったらしい 輪郭まではこそ良かったが 目や鼻の位置が悪かったのだが

リゼは大層気に入ったらしい

が喜びをこらえて居たら笑われているとココアは勘違いをしていた

 

ココア「チノちゃんも描いてよ~」

 

ココアが半泣きでチノに言った

 

チノ「私ですか…」

 

チノは渋々ながらもラテアートを描いたのだが...

 

正一「ピカソ!?」

 

チノが描いたラテアートは まんま ピカソと同じ様な絵だった

 

ココア「あっ! チノちゃんも仲間」

 

リゼ「ココア チノまでラテアートは 私達と一緒にしたらダメだぞ...」

 

正一「リゼさん 今の ココアさんには何を言ってもダメですよ...」

 

どうやらココアはチノが描いたラテアートの素晴らしさは理解出来なかった様だ

 

チノ「正一さんも見てないで何か描いて下さい」

 

正一「エッ?! 僕 マジで下手ですよ...」

 

チノ「練習だと思って やって見て下さい。」

 

正一「でも...」

 

リゼ「道具はココに置いとくから」

 

リゼに逃げ場を奪われ 俺はラテアートを描いたのだが…

リゼ「...これはなんというか… チノとは全く違った意味で芸術だな」

 

ココア「正ちゃん...」

 

チノ「現代アートですね」

 

正一「」

 

だから 絵は描きたく無かったんだよ…

 

こうして 俺は初めての戦という名のバイトが終わったのである

 

続く




文章構成などなど お見苦しい点が多々あったと思いますが 最後まで読んで頂き有難うございました
アドバイスや質問がありましたらドンドンビシバシお願いします!
それではまた次回に会いましょう!


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第8話 戦(バイト)終わりとその後

文章構成がおかしいですが最後まで読んで頂けたら幸いです


第8話 戦(バイト)終わりとその後

 

バイトが終わりバイト着から私服に着替た 部屋から出るとチノ達も着替えが終わったのだろうか部屋から出てきた

 

チノ「正一さん お疲れ様です」

 

正一「チノちゃん お疲れ様

リゼさんもココアさんもお疲れ様です」

 

リゼ・ココア「お疲れ様」

ーーーーーーーーーーーー

俺達はリゼを見送る為に外に出た

 

その間ココアはずっとチノにくっ付きぱなしだった

 

リゼ「...ココアはチノの事が好きなんだな」

 

ココア「チノちゃんだけじゃないよ! 正ちゃんもトッテモ大事だよ」

 

リゼ「なるほどな...

おぉ! もう帰る時間だ...親父が心配するから私は帰るな」

 

そう言うとリゼは俺達に手を振り背中を向けてかえって行った

 

ココア「じゃぁ 正ちゃん、チノちゃん!中に入ろ!」

 

こうして俺達は家の中に入った

 

正一「そう言えば 今日の夜ご飯って何ですか?」

 

俺は家に入ると同時に言った

 

チノ「今日の夜ご飯は シチューです」

 

正一「おぉ! ナイスチョイスです!

何か手伝う事はありますか?」

 

チノ「いえ 私1人で出来るので大丈夫です」

 

ココア「じゃぁ 料理以外で手伝う事とかある?」

 

チノ「そうですね...ではお風呂掃除をお願いします」

 

正一「あっ 風呂掃除なら僕がやるんで ココアさんはチノちゃんが料理を作っている時にスプーンの配膳とかをお願いします」

 

ココア「了解したよ!」

 

チノ「じゃぁ 正一さんはお風呂掃除が終わり次第 キッチンに来てください」

 

そう言うとチノとココアはキッチンのある部屋に入って行ったので 俺は風呂場を目指し歩いた

 

風呂場に着きドアを開けると風呂が物凄いエレガントな作りになっていた

 

この街に来た時にフランス風な作りだったからあらかた察してはいたが風呂までエレガントだとは… どうもこの街に居ると此処は日本では無いような感覚に陥る

 

俺は早い事 風呂掃除を終わらせチノ達が居るキッチンに向かう

 

ガチャッと扉の音を立てキッチンに入ると

 

ココア「お姉ちゃんって呼んで...」

 

チノ「...」

 

ココアが何かをせがんでいた

 

正一「何やってんですか…」

 

ココア「聞いてよ正ちゃん!

チノちゃんが私の事をお姉ちゃんって言ってくれないの!」

 

正一「それはそうでしょうね

初めてあった人にいきなりお姉ちゃんって呼ぶのは 流石の僕ですら無理ですね」

 

ココア「そんな~!」

 

_| ̄|○ ズーンと言う効果音が付きそうな感じを漂わせ四つん這いになるココア

 

そんな事をしていると 扉の方からガチャッと言う音が聞こえて来た

 

ココア「何者?!」

 

すかさずココアが反応するが

 

正一(この人は此処に来る前に写真で見た 確か...香風タカヒロって名前だと思う)

 

俺はタカヒロさんに挨拶を済まして居ないことを思い出し 挨拶をする

 

正一「すみません 自分達の事で一杯いっぱいで 挨拶をする事が出来ませんでした。

我々の事はご存知かと思いますが 今1度挨拶の意味を込めて自己紹介をさせて頂きたいと思います

私は田中正一と言います

隣に居るのが私の姉の保登心愛です」

 

ココア「よ、よろしくお願いします」

 

ココアが挨拶をするのを確認し挨拶を続ける

 

正一「これから 御迷惑を掛けると思いますが 何卒よろしくお願いします」

 

タカヒロ「丁寧に有難う

知っているかもだけど 私は香風タカヒロだ 宜しく

えっと...正一君、君の事は親御さんから聞いているよ

...ココア君もチノの事をよろしくね」

 

ココア「は、はい」

 

タカヒロ「これからは 賑やかで楽しくなりそうだね」

 

そう言うとタカヒロさんはティッピーを連れてキッチンから出て行った

 

ココア「あれっ? チノちゃんのお父さんは 一緒にご飯食べないの?」

 

チノ「このラビットハウスは夜になるとBARになるんです 父はそのマスターです」

 

ココア「何か 裏の情報を取り扱ってそうでカッコイイね」

 

ココアが目を輝かせてそんな事を言い出した

 

正一「何いってんですか…」

 

チノ「何の話です?」

ーーーーーーーーーーーー

チノ「シチューが出来たので運んで下さい」

 

正一・ココア「了解です(したよ~!)」

 

俺達はそう答えるとチノからシチューの盛られた皿を受け取り配膳していく

 

3皿全部配膳した後 俺達はシチューを食べ出した

 

正一「美味しい」

 

ココア「ホントだよね! チノちゃん料理上手すぎ!」

 

チノ「そんな事無いですよ///」

 

チノは自分の作った料理が褒められて照れて居る様だ

 

天使かよ...

 

俺は素直にそう思った

 

ココア「それにしても正ちゃんの挨拶って何か凄いよね」

 

チノ「父相手にそこまで気を付けなくても良いですよ」

 

正一「まぁ 堅苦しい感が否めないですが…」

 

ココア「正ちゃん 力を抜いて」

 

正一「ココアさんは常に色んな意味で抜けて居ますから 少しは気を引き締めた方がいいと思いますよ」

 

ココア「私ってそんなに抜けてる!?」

 

俺はその後シチューを2杯お代わりをして夕食を終わらせた

ーーーーーーーーーーーー

チノside

 

チャポンと心休まる音がした

 

私は夕食が終わりや否直ぐにお風呂に行くことにして今に至ります

 

私はシャワーを出し 頭を濡らし シャンプーで頭を洗い トリートメントで髪を保護して 体を洗い湯船に浸かりました

 

チノ(正一さん...何とも不思議な人でした…)

 

今日の正一さんを私は思い出した

 

正一さんには色々疑問があります

 

チノ(まず初めに 何で正一さんは余り笑わないのでしょうか)

 

これは私にも言える事なのですが 正一さんには笑顔が余り無かったです

 

正確には笑いはする物の作り笑いでした...

 

しかも笑ったとしても直ぐに真顔に戻る

 

物事がつまらないと思って居る様なそんな気がします

 

チノ(次に正一さんが言っていたさんが言っていた 頭の強打とは...)

 

ガチャッ

 

そこまで考えて居ると いきなりココアさんがお風呂に入って来た

 

ココア「チノちゃん 一緒に入ろう!

ココア風呂だよ~」

 

チノ(ココア風呂!?)

 

 

 

ココア「ふぅ~ 生き返るよ~」

 

私達は今背中合わせで湯船に浸かって居ます

 

いきなりココアさんが入って来た事には驚きましたが 正一さんの事を聞くには丁度良いです

 

そう思い 私は思い切って聞いて見る事にしました

 

チノ「ココアさん 正一さんの事でチョット聞きたい事があるのですが…」

 

ココア「うん?」

 

チノ「正一さんが頭を強打したってのはは本当何ですか?」

 

ココア「...本当だよ」

 

チノ「...」

 

ココア「...正ちゃんは私の為に体を張って助けてくれたの...ックでも高校生3人に袋叩きにされて...ヒック」

 

チノ「ココアさん...

ってか頭を強打したってのは喧嘩をしてですか!?」

 

私はココアさんの方を見るとココアさんの背中が揺れて居ました

 

ココア「グス...その3人が居なくなった後 暫くしても正ちゃんは起きなかったの...

ヒック...それから救急車で病院に運ばれて...ヒッグ一ヶ月も意識が戻らなくて...ヒッグ..ヒッグ... 意識が戻ったと思ったら私達の事を覚えてなかったの...

心の距離も物凄く空いちゃって...

ヒッグ..心の距離を縮めようとしても全然上手く行かないし...ヒッグ」ポロポロ

 

チノ「!?...」

ココア「でも正ちゃんは 記憶が無い事は気にしないでって..ヒッグ

ウグッ...でもヒッグ...一番辛いのって正ちゃんだよね」ポロポロ

 

正一さんが記憶喪失!?

それに 1ヶ月間の意識不明!?

 

頭の中がどうにかなりそうです...

 

そして同時に彼に笑顔がなぜ無いのか ...その理由がガッチリと結び付いた様な気がしました

 

ココア「...ヒッグ ねぇ チノちゃん? 私は どうすれば良いのかな…ヒッグ」

 

チノ「...ココアさんは今まで道理でいいんですよ」

 

ココア「エッ?」

 

チノ「無理したテンションで何かを成し遂げようとするから 空回りするんですよ」

 

ココア「チノちゃん...」

 

チノ「正一さんと接する時は何時ものココアさんでいいんですよ

チョットずつでも近づいて行けばいいんですよ」

 

ココア「チノちゃん...うん!そうだよね!何時までもクヨクヨしてちゃダメだよね!」

 

チノside終了

ーーーーーーーーーーーー

正一「いや~ 我ながら 風呂掃除が上手いかもしれないな」

 

俺は湯船に浸かりリラックスして居ると

 

ガチャッ

 

正一「あぁ?」

 

俺は音源を見るが...

 

正一「ブフォ!!!」

 

そこにはバスタオルを巻いただけのココアがいた

 

ココア「正ちゃん 一緒に入ろう!」

 

正一「な、何やってんですか!?///

入りませんよ!」

 

ココア「えぇ~!何で?

良く裸の付き合いってあるじゃん」

 

正一「それは同性の場合です!」

 

ココア「気にしない 気にしない」

 

そう言いながらココアは入った来るが

 

正一「帰れ!!!!」

 

俺は一喝した

 

続く




泣く描写って難しいですね!
また次回にお会いしましょう!


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第9話 戦場(学校)行きの前日

どうも IS提督です
今回も文章構成が絶望的ですが仕様です(泣)
最後まで読んで頂けたら幸いです!


第9話 戦場(学校)行きの前日

 

俺達がラビットハウスに来て2日がたった

 

ココアは相変わらずチノloveだった

 

ココアのチノloveを見て目の保養をしていると

 

チノ「正一さん 私達『明日から学校』ですよ」

 

正一「エッ...」

 

チノから聞いては行けない言葉が飛び出して来た様な気がする

 

正一「もう一回お願いします」

 

チノ「ですから 明日から学校が始まりますよ」

 

どうやら聞き間違いでは無かった様だ

 

正一「まじですか」

 

チノ「マジです」

 

俺は暫く固まっていたが

 

チノ「私はココアさんと倉庫の整理をして来ますので しばらくの間お店番をおまかせします」

 

正一「了解です」

 

俺が店番...しっかりしなければ!

 

そんな話をして五分位が経った頃...

 

カランコロンと扉が開いた

 

そこには20代前半くらいの黒髪ボブカットの綺麗なお姉さんがいた

 

正一「いらっしゃいませ」

 

俺は入って来た人に挨拶をすると

 

???「フムフム...君が田中正一君か」

 

正一「そうですけど…貴女は...」

 

佐竹「あぁ! 自己紹介がまだでしたね

 

私は『石畳中学(いしだたみちゅうがく)の2年部学年主任の佐竹(さたけ)と言います』」

 

正一「はぁ...で 佐竹先生はどう言った御用で?」

 

佐竹「えっと まずは校長からの歓迎の言葉を...」

 

佐竹先生はそう言うと手紙を俺に渡して来た

 

佐竹「で 非常に言い難いんですが…心して聞いて下さい」

 

正一「...はい」

 

佐竹「コチラで注文していた制服なんですけど…取引側の発注ミスでもう暫く届かないんです...」

 

正一「えぇ!」

 

佐竹「本当にごめんなさいね…

一応 発注ミスのお詫びとして制服のお金はお返し致します」

 

正一「えっと...明日 私はどんな格好で行けば...?」

 

佐竹「今まで着ていた制服ってありますか?」

 

正一「学ランなら...」

 

佐竹「ではそれで来て下さい」

 

正一「分かりましたが...結構目立ちますよね?」

 

佐竹「ソコの意味も含めて本当にごめんなさいね」

 

正一「まぁ それは仕方が無い事なんで...」

 

佐竹「お詫びと言ってはアレだけど ダージリンを入れてくれない? 正一君の分も奢るよ」

 

正一「有難うございます...でも流石に私の分は...」

 

佐竹「良いの 良いの お詫びのつもりだから」

 

正一「有難うございます」

 

俺はそう言うと佐竹先生を席に案内した

 

案内をしてからカウンターに行き俺は紅茶のセットと茶葉を準備し紅茶を入れる

 

正一(紅茶の入れ方は高校の調理実習で習ったから大丈夫なはず...)

 

そう思いながら茶葉を入れたポットにお湯を入れる

 

お湯を入れてから3分したので佐竹先生の元にティーセットを持って行く

 

正一「お待たせしました...ダージリンです」

 

コトッっとティーセットを置く

 

佐竹「んん~ いい匂い♪

ささ 正一君も座って」

 

佐竹先生が席に座る様にと催促してくるので

 

正一「失礼します」

 

席に着くことにした

 

佐竹「ウ〜ン この紅茶美味しい!」

 

正一「お気に召して頂けて良かったです」

 

佐竹「...何か 正一君 堅苦しくない?」

 

正一「そんな事は無いと思いますが…」

 

佐竹「その喋りかたよ」

 

正一「はい?」

 

佐竹「その喋り方が堅苦しいのよ...

私には敬語は要らないわよ フレンドリーに行きましょ 試しに敬語を使わないで言って見て」

 

正一「いや イキナリ敬語を無くせってのは無理な話ですよ」

 

佐竹「えぇ~? どうして?

....やっぱり記憶喪失が関係して居るの?」

 

正一「それもあるのでしょうが

やはり私の体に染み付いてしまって居るからですよ

私は御世話になって居る人や目上の人にはそれ相応の敬意を示そうと思って居ますので」

 

佐竹「それは立派な心がけね...でも...」

 

そう言うと佐竹先生は俺の手を握る

 

佐竹「私の前ではそう言うのを全部忘れて 楽になって良いのよ」

 

正一「...でもそれが私のアイデンティティ見たいな物ですので...

 

佐竹「ふーん なる程ね…..こ難しいお話はここまでにして今はお茶会を楽しみましょ!」

 

そう言うと佐竹先生は紅茶を飲み出した

 

それから5~6分経った頃だろうか

 

チノ「いらっしゃいませ...佐竹先生...」

 

チノ達が倉庫の整理を終え戻って来た

 

佐竹「チノちゃん 久しぶりね」

 

チノ「お久しぶりです」

 

佐竹「調子はどう?」

 

チノと佐竹先生が喋って居ると

 

ココア「正ちゃん あの人は誰?」

 

ココアがそんな事を聞いてきた

 

正一「僕が明日から通う学校の先生ですよ」

 

俺はそう答えた

 

それから暫く喋って居ると

 

佐竹「あっ!大変!もうこんな時間!

正一君お会計お願い!」

 

正一「畏まりました…450円になります」

 

俺がそう言うと佐竹先生は素早くお金を払った

そしてラビットハウスを出ると同時に

 

佐竹「明日元気な姿で登校してね!」

 

そう言って帰って行った

 

明日から学校か…前の時は色々やらかして学校生活をほとんど無駄にしたからな...今回は何とか成功させるか…

 

続く




難しい この一言で一杯です
また次回に会いましょう
それでは!


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第10話 いざ戦場(学校)へ...

マジで文章構成がおかしいですが仕様です(大泣)
最後まで読んで頂けたら幸いです


第10話 いざ戦場(学校)へ...

 

俺はフと目を覚ました

時計を見ると6:00分丁度だった

 

正一「結構早く起きたな…」

 

この姿になる前...つまり殺される前の俺はいつも平均的に早くて6:30分遅いと7:00分に起きていた

 

ここまで早く起きると言うことは少なからず今日から通う学校の事が気になって居たのだろう

 

ポケーとしていると キッチン方向か硝子が割る音が聞こえた

正一(...硝子の割る音?

もしチノが朝飯の準備をして硝子を割ってしまったんなら片付けを手伝わんとな…)

 

俺はそう思いキッチンに向かう

ーーーーーーーーーーーー

キッチンの扉の前に立ちドアノブに手を掛けるが...

 

正一(...なんだ? 手に力が入んない!?)

 

俺は手に力が入らないだけでは無く 呼吸の乱れや変な汗が出て居る事に気付く

 

正一(何でだ?! 何故か解らんが無性にこの扉を開くのが怖い...)

 

俺は理由を考える

 

一分も考えずに理由が分かった

 

正一(あの時もこんな感じだったっけ…)

 

俺は殺された時の事を思い出す

今までは殺された事に余り実感がなく どうにも思って居なかったが いざあの時と同じ様な状況になると結構な恐怖心に煽られる

 

そんな事を考えていると不意に扉がガチャッと開いた

 

正一「ッ!?」ビクッ

 

チノ「?..,正一さんおはようございます

汗凄いですけど大丈夫ですか?」

 

正一「あぁ チノちゃんか...

良かった...

大丈夫ですよ」

 

チノ「..もしかして さっきの音で起きてしまいましたか?」

 

正一「まぁ そんな所かな

チノちゃん 大丈夫? 怪我無い?」

 

チノ「お気遣い有難うございます

私は大丈夫です」

 

正一「良かった...

何か手伝う事とかある?」

 

チノ「そうですね...硝子掃除は終わったので...食器などの用意をお願いします」

 

正一「了解です」

ーーーーーーーーーーーー

40分後...

 

正一「遅い...」

 

チノ「本当ですね」

 

今現在 俺達はココアが起きて来るのを待って居るのだが全く起きて来ない

 

正一「しょうがない 今日は僕が起こして来ます」

 

そう言うと俺はココアが寝て居る部屋に向かった

 

ココアの部屋の前に立つ そしてノックをするが 反応が全く無い

 

正一「失礼します」

 

一応関係上義理の姉の部屋だが俺にとっては赤の他人なので挨拶をして入る

 

正一「ココアさん もう6:40分ですよ...」

 

そう言いながら カーテンを開けるが...

 

ココア「後10分~」

 

全く起きる気が無い

 

正一「チノちゃんも待って居ますよ」

 

ココア「ウ〜ン」

 

正一「ココアさん いい加減起きて下さい」

 

ココア「正ちゃん...運んで」

 

正一(あっ これ寝ぼけてるパターンだわ...)

 

俺はめんどくさいと思いながらもチノが待って居る事を思い出し ココアを運んで行くことにしたのだが ココアが全く動こうとしないので おんぶすら出来ない

 

正一「...しょうがない」

俺はココアの背中と足元...膝に手を回し持ち上げる 俗に言うお姫様抱っこだ

 

正一「お 重い...」

 

そう言いながらも何とかチノが待って居るキッチンまで運んだのだが

 

正一「チノちゃん 手伝って...」

 

運んだ事は運んだのだが...キッチンに入った瞬間あえなく撃沈...

 

結構ダサい事をしてしまった...

 

そんなこんなで朝ごはんを食べた

ーーーーーーーーーーーー

全員「「「ご馳走様でした」」」

 

俺達は朝ごはんを食べ終え食器を片付ける

 

朝ごはんを食べている最中ずっとチノが俺の事を見ていた...何故に?

ーーーーーーーーーーーー

チノ「正一さん ココアさん もうそろそろで学校に行きますよ」

 

正一「今行きます」

 

俺はそう言うとワイシャツの上から学ランを着る そしてチノが居る1階に行く

 

正一「可愛い...」ボソ

 

チノ「ふぇ!?///」

 

思わず呟いてしまいチノの顔が真っ赤になる

 

正一(やっべッ!またやっちまった!)

 

俺はチノが怒って居ると思い

 

正一「本当に申し訳ございません!」

 

俺は土下座をする

 

ココア「正ちゃん朝から何やってるの?...」

ーーーーーーーーーーーー

チノ「行って来ます」

 

ココア・正一「「行って来ます!」」

 

タカヒロ「行ってらっしゃい」

 

俺達はタカヒロさんとティッピーに挨拶をして 学校に向かう

 

ココア「チノちゃんもこっち方面って事は」

 

チノ「途中まで一緒ですね」

 

どうやら途中まではココアとの通学路が同じ様だ ココアの目が輝くが…

 

チノ「正一さん こっちです」

 

ココア「別れるの早!」

 

正一「じゃぁ ココアさん 学校頑張って下さい」

 

ココア「任せて!」

ーーーーーーーーーーーー

チノ「あの 正一さん」

 

正一「どうしました?」

 

チノ「私 何時も友達と一緒に登校しているのですが...友達に紹介してもいいですか?」

 

正一「勿論です こちらからお願いします」

 

そんな話をしていると

 

チノ「アソコにいるのが友達です」

 

そう言いながら近ずいて行くと

 

???「チノおはよー!」

 

???「チノちゃん おはよ~」

 

最初に挨拶をして来た女の子は見た感じ 髪色は濃紺で髪型はショートカットで元気一杯のボーイッシュな子 多分だけどチャームポイントは八重歯だろう...

 

次に挨拶をしてきた子は見た感じ 髪色は赤毛で髪型は若干カールが掛かったツインテール 雰囲気は少しおっとりしているが何となく大人びている感じがする

 

チノ「マヤさん メグさん おはようございます」

 

???「チノちゃん 隣の人は?」

 

???「見た事無い顔だな」

 

正一「申し遅れました 僕はこの前コチラに越して来た 田中正一と言います」

 

俺が挨拶をすると

 

メグ「私はメグだよ~ よろしく~」

 

マヤ「私はマヤだ!宜しくな!」

 

正一「宜しくお願いします」

 

マヤ「正一は中学何年?」

 

正一「2年です」

 

メグ「正一君は 何処の中学?」

 

正一「石畳中学ですよ」

 

マヤ「エッ!? 制服違くね!」

 

正一「色々ありまして...しばらくはこのままです」

 

そこまで話して居ると

 

チノ「正一さん マヤさん メグさん 早く学校に行きますよ!」

 

何故かチノの機嫌が悪くなった

 

メグ「チノちゃん どうしたの?」

 

チノ「なんでもないです」

 

マヤ「チノ 正一の事でヤキモチ妬いてるの?」

 

チノ「や、妬いてません!」

 

マヤ「何だ~ チノにも可愛い所 あるじゃん!」

 

チノ「違いますって!

そんなことよりも 早く学校に行きますよ!」

ーーーーーーーーーーーー

中学校に着き校門を潜る

 

そして一番最初に目に見えたのはイケメン男子 オマケに女の子を取り巻き付きである

 

正一(あーゆうタイプ俺苦手なんだよな~)

 

俺は関わらない様にしようと決心し イケメン男子をシカトしてチノ達と下駄箱に向かうが…

 

イケメン「おい!そこのお前!俺をシカトする気か!」

 

イケメンが大きな声で何かを言う

 

正一(別に 俺じゃぁ ねぇよな)

 

俺では無いことを願ったが...

 

イケメン「そこの黒の学ランを着た男子! お前だ!」

 

正一(うっわ~ 何か からまえれた...

ったく 知らない奴に朝イチで絡むとかどう言う神経してんだよ)

 

マヤ「私 アイツマジ苦手...

お前も変なのに絡まれたな…」

 

マヤが小声で言う

 

イケメン「黙って無いで 何とか言えよ!」

 

周りに居る女共もそーだ!そーだ!とイケメンをはやし立てる

 

…マジうぜぇ

 

ここまで言われたら何か言わなければ…

 

...チョットした幼稚ジョークでもかましたるか

 

そう思ったなら即行動

 

イケメン「何とか言えってんだよ!」

 

正一「何とか!!!」

 

俺が言った瞬間

 

周りに居たイケメンの取り巻き共も固まったが...

 

イケメン「お前 舐めてんのか!」

 

正一「貴方が『何とか』言えって言ったから わざわざ言ってあげたんでしょうに」

 

イケメン「うるせぇ!」

 

そう言うとイケメンが近ずいて来る

 

イケメンが俺の目の前に来た時 イケメンがチノの存在に気が付いた

 

するとイキナリ

 

イケメン「チノ 俺と遊びに行こうぜ」

 

そう言うとイケメンは右手でチノの左腕を掴んだ

 

マンガの世界ではこういう奴居るけど

リアルだとダサい事極まりないな...

 

チノ「やめて下さい...」

 

イケメン「いいじゃねぇか」

 

チノ「やめて下さい...」

 

チノが今にも泣きそうな顔をして居る

 

正一「チノちゃんを離して貰えませんか?」

 

イケメン「はぁ? お前 何言ってんの?」

 

正一「ですから 離して もらえませんか?」

 

イケメン「出来るもんならやって見ろや

まぁ お前には 到底無理だけどなwww」

 

いちいち癇に障る奴だなと思った

 

そして俺はこいつ(イケメン)を倒す為にチョット考える...

...チノは今俺の左側に居る イケメンの出して居る手は右腕...と言うことは

 

これならあの技が出来ると確信した

 

正一「では やって見せましょう」

 

俺は左手でイケメンの右手を持つと同時に左足を一歩前に出して半身の体勢を作る(入身転換の転換する前)そして右手でチノの腕からイケメンの手を切る様にして断つ そしてイケメンの手を俺の手で上から包み込み握る様にして 同時に腰を捻り 前に出ている足...左足を一歩踏み込む これは合氣道の『小手返し』という技である(小手返しにも2種類あり 相手の手を包み込み握るのでは無く 手首を完全に決める 方法もある)

 

それだけでイケメンは「ウッ!」と声を出して体勢を崩し地面に寝転がった

 

技が掛かった事を確認する

 

確認した後 俺は敢えて見せつけるように腰に手を回す

 

チノ「あ///」

 

正一「じゃぁ チノちゃん 行きましょうか」

ーーーーーーーーーーーー

俺は内履きに履き替え教務室に行こうとするが...

 

正一「チノちゃん メグちゃん マヤちゃん...」

 

マヤ「どうした?」

 

正一「教務室までの道のりがわかんないんだけど… 教えて貰えます?」

 

チノ「連れて行くので ついて来て下さい」

ーーーーーーーーーーーー

メグ「正一君 さっきの人 怖くなかったの?」

 

正一「全然大丈夫ですよ」

 

マヤ「にしても正一も大した物だね」

 

正一「何故です?」

 

マヤ「アイツ ここら辺の大人顔負けのCQC使いなんだぜ」

 

正一「へ?」

 

マヤ「それにしても さっきの体術は何?CQCの動きでは無いし....もしかして新しい柔道技?」

 

正一「合気道技ですよ」

 

正一(柔道って単語が出てきたって事は 柔道はまだ残って居るのか…)

 

マヤ「合気道?....メグ知ってる?」

 

メグ「ううん....チノちゃんは?」

 

そう言いチノに話題をフルのだが...

 

チノ「」ポケー

 

チノはポケーとしたまんまだった

 

俺はさっきのイケメンの行動に面食らったんだろうなと理由を考えた

 

マヤ「チノ!チノ!」

 

チノ「ッ! マヤさん? どうしました?」

 

マヤ「ポケーってしてたから心配したよ 」

 

チノ「すみません」

 

マヤ「まぁ いいや

チノって合気道知ってる?」

 

チノ「チョットなら知ってますけど…」

 

マヤ「まじかよ!」

 

そんな話をしていると

 

チノ「着きました」

 

教務室に付いた

 

正一「皆さん 有難うございます」

 

そう言うと

 

メグ「正一君 じゃぁね~」

 

マヤ「またな!」

 

チノ「頑張って下さい」

 

そう言って教室がある方面に行った

コンコンとドアをノックする

 

「どうぞー」

 

声が聞こたので

 

正一「失礼します」

 

教務室に入ると

 

佐竹「おはよう 正一君!」

 

佐竹先生が出迎えてくれた

ーーーーーーーーーーーー

俺は佐竹先生に連れられ自分の教室の前に来ていた

 

教室の中から「それではどうぞ~!」という声が聞こえたので教室に入るが...

 

男子が1人も居なかった...

 

校長からの手紙に『元女子高』と書かれていたので 男子が少ないと予想していたが まさかこの教室にどころか この学校に男子が全く居ないとは思わなかった…

 

唯一の救いはチノ達と同じクラスだったことだ

担任「それでは 自己紹介と将来の夢を紹介して下さい」

 

正一「今年から この学校で御世話になる 田中正一と言います

将来の夢は...そうですね....可愛い嫁さん もらって 普通に暮らす事です

宜しくお願いします」

 

俺はそう言い終えると

正一(やっちまったー! 今の将来の夢はキモすぎた!)

 

この挨拶が吉と出るか凶と出るかはわからない...

 

続く




難しいですね…
それでは次回もまた会いましょう!


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第11話 いざ戦場(学校)へ...(チノ視点)

IS提督です
更新が遅くなりまして申し訳ございません
遅くなっても文章構成がおかしいです
今回は特に私の妄想垂れ流しですのでご了承ください。
最後まで読んで頂けたら幸いです


第11話 いざ戦場(学校)へ...(チノ視点)

 

ジリジリ!!!

 

目覚ましがなったので 私は起きる事にました

 

起きて直ぐに洗面所に行き 顔を洗い 歯を磨く

 

チノ「今日の朝ごはんは 何にしましょうか...」

 

そんな事を言いながら 私はキッチンに向かいました

ーーーーーーーーーーーー

キッチンにて...

 

チノ「さてと...お米の方は昨日タイマーセットをしたので大丈夫なはずです」

 

私はオカズとしてお魚を焼こうと思い冷蔵庫の中から鮭を出してグリルの中に入れる

 

それから 食器を出す為に戸棚を開けるが...

 

チノ(高くて 届かない...)

 

それでも何とか つま先立ちをして食器を掴んだのだが...

 

チノ「あっ!」

 

私の手から食器がツルリと滑ってしまい

 

パリン!!!

 

地面に落ち 食器が割れた

 

チノ(やってしまいました...

早く片付け無いと)

 

そう思いガラスの破片を集める

 

集め終わったら 破片を捨てる

 

最後に床を拭いて片付け終了です

 

...扉の向こう側に人の気配が感じられる

 

誰だろうと思いながら問題の扉を開けると

 

正一「ッ!?」ビクッ

 

そこには正一さんがいました

 

物凄い汗と物凄い呼吸が乱れて居ました

 

心配なので声をかけます

 

チノ「?..,正一さんおはようございます

汗凄いですけど大丈夫ですか?」

 

正一「あぁ チノちゃんか...

良かった...

大丈夫ですよ」

 

良かったってどう言う意味なんでしょうか?

 

チノ「..もしかして さっきの音で起きてしまいましたか?」

 

正一「まぁ そんな所かな

チノちゃん 大丈夫? 怪我無い?」

 

チノ「お気遣い有難うございます

私は大丈夫です」

 

正一「良かった...

何か手伝う事とかある?」

 

手伝うこと...

 

正一さんは私よりほんの少し身長が大きかったはず...

 

チノ「そうですね...硝子掃除は終わったので...食器などの用意をお願いします」

 

正一「了解です」

 

そう言うと正一さんはキッチンの中に入って行きました

ーーーーーーーーーーーー

あれから40分 経ち朝ごはんの用意が終わったのですが...

一向にココアさんが起きて来る気配がありません

 

正一「遅い...」

 

チノ「本当ですね…」

 

正一「しょうがない 今日は僕が起こして来ます」

 

そう言うと正一さんはキッチンから出ていきました

 

それから程なくして正一さんが帰って来たのですけれど...

なんと正一さんはココアさんを『お姫様抱っこ』して来ました

 

正一「チノちゃん 手伝って...」

 

そう言われ私は寝ていたココアさんを起こしました

 

私がココアさんと呼んで居ると ココアさんが起きました

 

その後時間も時間でしたので直ぐに朝ごはんをたべました

ーーーーーーーーーーーー

御飯を食べている最中ズット朝のココアさんがされていた お姫様抱っこに付いて考えていた…

 

チノ(私も寝坊すれば 正一さんにお姫様抱っこされるのでしょうか…)

 

そこまで考えた所でハッと我にかえりました

 

チノ(ここ最近 調子がおかしいです…

何で 正一さんの事をよく考えてしまうのでしょうか…)

 

そう思いながら正一さん達を見ると 朝ごはんを食べ終わって居たので私達は合掌し

 

全員「「「ご馳走様でした」」」

 

と言い私達は食器を片付けた

ーーーーーーーーーーーー

チノ「正一さん ココアさん もうそろそろで学校に行きますよ」

 

私は声を掛けます

 

正一「今行きます」

 

正一さんがそう答えてから30秒程たち 私が居る1階に降りて来ました

 

正一さんは私を見ると

 

正一「可愛い...」ボソ

 

チノ「ふぇ///」

 

正一さんがイキナリそんな事を言いました…

 

私はカァーッと顔が熱くなるのを感じました

 

チノ(何ででしょうか…物凄く恥ずかいのに 悪い感じはしません)

 

そんな事を考えて居ると

 

正一「本当に申し訳ございません!」

 

正一さんが土下座をしました

 

チノ(なぜ 土下座!?)

 

不思議でたまりませんでしたが…

そこにココアさんがやって来て

 

ココア「正ちゃん朝から何やってるの?...」

ーーーーーーーーーーーー

私達はお父さん達に挨拶をすると 学校に向かいました

 

どうやらココアさんとは通学路が途中まで一緒ですが

 

チノ「正一さん こっちです」

 

私は正一さんを呼びます

 

ココアさんが別れるのが早いとか言ってました

ーーーーーーーーーーーー

チノ「あの 正一さん」

 

正一「どうしました?」

 

私は何時も一緒に登校している 友達に紹介して良いかと聞きました

 

正一さんがこちらからお願いしますと言って居たので紹介する事にします

 

そんな話をしていると マヤさんとメグさんが見えました

マヤさんとメグさんが挨拶をして来たので 私も挨拶をかえしました

 

そして2人が正一さんに気が付き 挨拶を交わし 自己紹介をします

 

そして たわいも無い話しをして居たのですが...

 

チノ(なんででしょう...正一さんが他の人と話して居ると 物凄く嫌な気持ちになります…)

 

チノ「正一さん マヤさん メグさん 早く学校に行きますよ!」

 

普通に言ったつもりがチョットだけ強くなってしまいました...

 

メグさんが私の事を心配してくれました

私は大丈夫だと言う意思を伝えると

 

マヤ「チノ 正一の事でヤキモチ妬いてるの?」

 

マヤさんがそんな事を言いました

 

何故だか私の体がピクリと動き動揺してしまいました

マヤさんがソレを見てニヤリと笑った気がしましたので急いで妬いて居ないとの趣旨を伝えるが吃ってしまいました

 

マヤ「何だ~ チノにも可愛い所があるじゃん!」

 

可愛いって...

 

何故か正一さんにその単語を聞かれただけで恥ずかしくなってしまい

 

チノ「違いますって!

そんなことよりも 早く学校に行きますよ!」

 

また口調が強くなってしまいました...

ーーーーーーーーーーーー

私達は校門を潜ると目の前に 高田陸(イケメン)がいました…

 

正一さんを見ると 何故か嫌そうな顔をしてました

 

実際問題 私も高田さんは物凄い苦手です

 

高田さん自体も苦手ですが そこの周りに居る女子達がとても怖いです

 

高田さんが正一さんに絡んで来ました

 

マヤさんが小声で正一さんに耳打ちをして居ました

 

高田「黙って無いで何とか言えよ!」

 

周りの女子達もはやし立てました…

 

そう言われ正一さんが数秒考える素振りをした後

 

正一「何とか!!!」

 

一瞬にして周りが凍りつきました

 

その後 高田さんが怒った様子で正一さんに『お前 舐めてんのか!』と言いました

 

正一さんが正論?を言い返すと 『うるせぇ』と言いながら近ずいて来ました

 

そして近ずいて来るなり 私の左手を掴み 遊びに行こうぜ などと言って来ます

 

私は怯えながらも やめて下さい と言いましたが聞く耳を持ってくれません

 

気付くと私の目尻に少しだけ涙が溜まっていました

そして 泣きそうになったその時

 

正一「チノちゃんを離して貰えませんか?」

 

正一さんが助けに入って来てくれました

 

しかし高田さんは先程と同様聞く耳を持っていません それどころか正一さんを煽って居ました

 

ほんのすこしだけ考える様な素振りを見せると 正一さんは高田さんの右手を持ち私と高田さんの手の繋がりを切りました

 

そこからは よく分からない体の動かし方をして高田さんを地面に這いつくばらせると そのまま私の所に来るなり 腰に手を回しエスコートする

 

チノ「あ///」

 

この前見た映画で SPがヒロインを守って恋愛に発展する...シチュエーションに似ている気がします…

 

そうして私達は校舎に入りました

 

続く




次回もまたお会いしましょう


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第12話 学校

これが私の全力です(大泣)
文章構成が物凄くおかしいですが最後まで読んで頂けたら幸いです。


第12話 学校

 

正一(oh..シット!!)

 

今さっきの自己紹介のせいで教室内が凍りついた...

迅速に収集をつけなければ…

 

正一「今のは冗談です...

僕の将来の夢は まだ決まってません」

 

俺がそう言うと周りから 拍手と共に「何だ~冗談か~びっくりした」と言った声が聞こえて来た

 

担任「じゃぁ 正一君の席は窓側の席のチノさんの隣ね」

 

正一「了解です」

 

そう言うと俺はチノの隣の席に座り

 

正一「チノちゃん 宜しくお願いします」

 

と言った

 

担任「じゃぁ これから入学式だから 準備してね~」

ーーーーーーーーーーーー

その後 俺達は体育館に行き入学式をしたのだが...

 

正一(1人だけ制服が違うって結構目立つな...)

 

特にこの学校の制服はブレザーに対して今の俺は学ランである

 

正一(早く 終わってくれないかな)

 

そう思いながらも話を聞いていた

ーーーーーーーーーーーー

入学式も終わり俺達は教室に戻って来たのだが…

 

???「おう お前ら おはよう」

 

正一(誰?)

 

教室に入るなり見た目が若く 身長160cm位の小柄ながら筋肉質の人がいた

 

俺は近くにいたマヤに聞くことにした

 

正一「あの人は?」

 

マヤ「あぁ あの先生は 体育科の里山(さとやま)先生だよ」

 

正一「ヘェ~ 有難うございます」

 

それからしばらくした後

 

里山「よし! 全員来たな!」

 

なんとも 元気一杯な先生だった

 

里山「明日から始まる柔道の授業で使用する道着を配布する」

 

やはり俺の目論見通り(10話)でほとんどの武道が姿を消した後でも柔道は残っていた

 

そんな事を考えて居ると

 

里山「最後 保登正一」

 

正一「はい」

 

返事をして道着を受け取るが

 

「正一さんって田中って言う名字だよね?」

 

「どうなってるの?」

 

「保登って何?」

 

そんな声がチラホラ聞こえて来る

 

マヤ「どうなってるんだよ 正一?」

 

メグ「正一君?」

 

マヤとメグがそう聞いてくるが

 

正一「まぁ、俗に言う複雑な家庭ってやつですかね…」

 

マヤ「なんか それは悪い事を聞いたよ...」

 

正一「まぁ 別に気にして無いから大丈夫ですよね」

 

マヤ「そっか…」

 

正一「本当に気にしてないんで気に病む必要が無いですよ」

 

メグ「わかったよ...

でも正一君 何かあったら 私達を頼ってね!」

 

マヤ「そうだぜ 正一!」

 

正一「有難うございます...」

 

それから少し教室内がざわめき出したと同時に里山先生が手を叩き注目を集める

 

里山「道着は武道をする者にとっては 命同然と言っても良いだろう

皆 大切に扱えよ!」

 

生徒s「ハイ!」

 

相変わらず熱い先生だなと俺は改めて確信した

ーーーーーーーーーーーー

 

 

 

担任「それじゃぁ 皆さん 気を付けて帰って下さいね

さようなら」

 

生徒s「さようなら」

 

ショートホームルームが終わり 生徒達はそれぞれの帰路に着いていた

 

俺はチノ マヤ メグの3人と帰っていた

 

正一(よく良く考えて見ると 今までの俺はこうやって人と帰るって事が無かったよな…)

 

学校が遠く電車通学だった俺には 誰かと帰ること自体が物凄く新鮮で楽しかった

 

それに殆ど合気道の練習や『仕事』のせいでゆっくり会話を楽しみながら帰る機会が無かったし...

 

俺達はマヤ達と朝 合流した場所で別れた

 

別れてから少し経った時

 

チノ「あの 正一さん...」

 

正一「どうしました?」

 

チノ「通学初日はどうでした?」

 

正一「...面白かったですよ」

 

チノ「そうですか...それは良かったです」

 

そうこう話して居るとラビットハウスに着いた

 

続く




難しいです


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第13話 パン作り

どうもIS提督です
今回も文章構成がめちゃくちゃおかしいですが仕様です
最後まで読んで頂けたら幸いです
※今回も私(IS提督)の妄想垂れ流しなのでご了承ください


第13話 パン作り

 

カランコロン

 

チノ「ただいまです」

 

正一「ただいま戻りました」

 

店内に入り挨拶をすると

 

ココア「おかえり~! 」

 

ココアが居た

 

ココア「チノちゃん 学校はどうだった?」

 

チノ「楽しかったですよ」

 

ココア「正ちゃんはどうだった?」

 

ココアが俺にも聞いてきた

 

正一「新鮮な感じで楽しかったです」

 

ココア「そっか~!」

 

チノ「ココアさんはどうでした?」

 

ココア「此処の街って可愛いよね!」

 

チノ「そうですね....」

 

正一「で...学校はどうでした?」

 

ココア「聞かないで!」

 

...どうやら入学式の日にちを間違えたらしい

ーーーーーーーーーーーー

俺は自分の部屋で制服に着替えて 1Fに行く

 

するとココアがチノとリゼにパンについて語っていた

 

ココア「あっ 正ちゃん! 良いところに!」

 

正一「え?」

 

ココア「焼きたてのパンって美味しいよね!」

 

正一「とっても美味しいですよ」

 

ココア「どんな感じに美味しいのか言ってあげて!」

 

正一「えーとですね…

香ばしい香り、しっとりフワフワの食感が堪らなくいいですよ」

 

そこまで説明するとグゥーと可愛らしい音がなった

 

リゼの顔が赤い...どうやらリゼの腹の音の様だ

 

ココア「焼きたてのパンって美味しいんだよ!」

 

トドメと言わんばかりにココアがリゼに言う

するとグゥーと可愛らしい音が出た

 

リゼ「うぅー///」

 

恥ずかしがってる リゼ マジで可愛い

 

リゼ「いいから 仕事に戻れ!///」

 

ココア「はーい」

 

俺も持ち場に戻ろうとした時

 

ココア「あっ、正ちゃん 今週の土曜日にパン作りするからね 」

 

正一「明後日ですじゃん!」

ーーーーーーーーーーーー

土曜日...

 

俺は誰かに体を揺さぶられ目を覚ました

 

チノ「正一さん おはようございます

もう7時ですよ」

 

俺はぼんやりとしながらチノの声を聞いた

 

正一(あぁ 朝からこんな可愛い子に起こされる何て ってかメッチャ可愛いなぁ...福眼 福眼」

 

チノ「か、可愛いって... /// そんなことよりも 早く起きて下さい!///」

 

見る見るうちに チノの顔が赤く染まって行く

 

正一「」

 

これってもしかして 声に出てたパターン?!

 

不味ったわー...

 

人間 寝起きって心の声 ダダ漏れなのね

 

チノに叩き起された俺は眠い目を擦りながら キッチンに行くと...

 

ココア「あっ 正ちゃん おはよう!」

 

なんと ソコには朝起きることが苦手で評判の ココアがいた

『あれ~ 』といった驚きの表情をココアに向けると

 

ココア「どうしたの?正ちゃん?」

 

正一「何時も 朝が弱いのに 今日に限っては 早いですね…

一体何時に起きたんですか?」

 

ココア「えーとね 確か今日は...5時に起きたよ」

 

正一「メッチャ早いじゃないですか」

 

チノ「ハァ...毎日ココアさんが こんな感じだとコッチも楽で良いんですが…」

 

チノがため息と呆れを込めた声で言った

ーーーーーーーーーーーー

今現在の時間は9時...そろそろリゼが来てもいい頃なのだが…

 

???「おはようございます」

 

どっかで聞いた事のある声が聞こえた

 

ココア「あっ 千夜ちゃんが来た!」

 

正一「あれ?リゼさん以外にも誰か来るんですか?」

 

チノ「そう言えば 正一さんには 言ってませんでしたが ココアさんが昨日学校で作った新しい 友達も招待する事にしました」

 

正一「なるほど...」

 

そんな話をしていると

 

ココア「正ちゃん! チノちゃん! 私の学校の友達の千夜ちゃんだよ~!」

 

ココアが友達を連れて来たのだが

 

千夜「あら? 貴方は...この間の...」

 

正一「その件では御世話になりました」

 

ココア「あれ? 正ちゃんと千夜ちゃんって何処で知り合ったの?」

 

ココアがそんな事を聞いて来る

 

正一「実は 此処に来た時に ココアさんが急にいなくなって...

その時に御世話になりました...」

 

チノ「そんな事があったんですね…」

 

そう言うとチノがココアの事をジト目で見ている

 

ココア「うさぎが可愛くてつい...」

 

正一「まぁ そんな事もありますよ

気にしないで下さい」

 

そんな事を話しているとリゼがやって来た

 

リゼ「悪い 少し遅くなった!」

 

ココア「あっ リゼちゃん!

紹介するね! 同じ学校の千夜ちゃん!」

 

千夜「宜しくね えっと...」

 

リゼ「 リゼだ」

 

千夜「宜しくね リゼちゃん」

 

...千夜って結構礼儀正しいな

ーーーーーーーーーーーー

お互いに自己紹介を終えると 俺達はパン作りに必要な道具などを出した

 

リゼ「にしても ココアがパン作り出来るって意外だな」

 

ココア「えへへ~ そうかな?」

 

チノ「褒められて無いと思いますよ…」

 

ポジティブな所がココアのいい所だなと思った

 

ココア「さて 皆! ココから気を引き締めて行くよ!

チョットしたミスが命取りだよ!」

 

おぉ 何時もユルユルなココアが今日に限ってはたくましく見えるな

 

でもココまでたくましいと…

 

リゼ「今日は お前に教官を任せるぞ!」

 

案の定 リゼが敬礼をしながら ココアに言った

 

ココア「サー!イエッサー!」

 

ココアもノッタ

 

さらにそこに千夜も

 

千夜「わ、私も仲間に~」

 

と敬礼しながら言った

 

チノ「暑苦しいです...」

 

ココア「皆ー! パンに入れる材料を提出ー!

私は新規開発で焼きそばパンならぬ 焼きうどんパンだよ!」

 

千夜「私は自家製の小豆と梅と海苔を持ってきたわ」

 

チノ「冷蔵庫にいくらと鮭と納豆とごま昆布がありました」

 

正一「私は チーズを入れて見る事にしました」

 

リゼ「正一は良いとして...これってパン作りだよな...」

 

ココア「じゃぁ 皆 入れたい材料を提示した事だし 気合いを入れて頑張るぞー!」

 

リゼ・千夜「おー!」

 

チノ「見ているこっちまで 暑苦しく感じます…」

 

チノが呆れながら言う

 

正一「でも 楽しいですね」

 

そう言うと俺は周りを見る

 

みんなが笑いながら話している...

 

楽しそうだと心底思ったのは久しぶりだ

ーーーーーーーーーーーー

 

ココア「まずは 強力粉とドライイーストを入れるよ」

チノ「ドライイーストってパンをフックラさせるんですよね?」

 

ココア「そうだよ~ チノちゃん良く知ってるね!」

 

そう言うとココアはチノの頭を撫でながら

 

ココア「乾燥した『酵母菌』なんだよ~」

 

ココアがそう言うと急にチノの顔が青ざめた

 

チノ「『攻歩菌』...そんな危険な物を入れる位ならパサパサパンで我慢します…」

 

ん?チノは何を考えたんだ!?

ーーーーーーーーーーーー

俺達はココアの指導のもと 順調に進んでいた

 

チノ「パン作りって 結構と力が要りますね…」

 

千夜「もう腕が動かないわ...」

 

ココア「千夜ちゃん 大丈夫?」

 

正一「手伝いましょうか?」

 

千夜「ううん 大丈夫よ」

 

リゼ「頑張るな~」

 

リゼが感心した様な声で言う

 

すると千夜は袖を上げると

 

千夜「此処で折れたら武士の恥ぜよ!

息絶える訳にはいかんきん!!」

 

俺とチノが一瞬ビクッ!とした

 

結構千夜ってのもキャラが濃いな...

 

千夜が気合を入れたのはいいが どうやら気合だけは体力的にどうにもならなかったらしく 俺が千夜の分もこねる事にした

 

しばらくコネて居ると

 

ココア「うん! この位コネれば大丈夫!

モチモチしてて凄く可愛いね!」

 

千夜「パン生地が?」

 

チノ「凄い愛だ...」

 

ココア「このまま1時間程生地を寝かせまーす!」

 

俺達は生地の入っているボールにラップを掛ける

ココから1時間生地を寝かせるって事は この間は休み時間って事だな

 

千夜「正一君!」

 

そんな事を考えて居ると千夜がやってきた

 

千夜「生地をコネてくれて有難うね

迷惑じゃ無かったかしら?」

 

正一「いえいえ 迷惑だなんて全然思いませんでしたよ」

 

千夜「疲れたでしょう?」

 

正一「まぁ ホンの少しだけ...」

 

千夜「じゃぁ 気休め程度だけど疲れを取ってあげるわ

...エイッ!」

 

そう言うと千夜は俺の二の腕を揉み出した

 

正一「うぉ!」

 

千夜「どうかしら?」

 

正一「とても気持ちいです…」

 

男子が女子に二の腕を揉まれるってどうよ!?

中身が今の身なり(中学2年生)であれば まだ大丈夫であっただろうが

 

実質16歳もう少しで17歳の男子が美少女jkに揉まれるって...ねぇ?

 

心臓が爆発しそうだわ!

 

そんな事を考えて居ると

 

千夜「あら? 正一君 結構筋肉質なのね…

背中の方はどうなのかしら?」

 

そう言うと千夜の手がドンドン背中の方に来る

それに合わせて千夜の体が密着する

そして

 

千夜「背中の筋肉も良い感じね」

 

千夜が耳元で囁く

 

正一「そそそ、そうですかね?」

 

ヤベって!マジ ヤベって!

千夜が俺の吃った声を聴くと

 

フフフと笑い

 

千夜「正一君 緊張してるの?

...楽にして良いのよ」

 

千夜がギリギリセーフな台詞を言うのだが

 

当の俺は

 

正一(これって エロゲの展開じゃね!?

あかんってーーーー!!!)

 

体は硬直状態だったが内心パニックだった

 

チノ「千夜さん やり過ぎです!

正一さんが 死にかけてます!」

 

チノが顔を赤くしながら千夜に言った

 

俺は千夜から解放され 周りを見てみると 赤面をしていたのはチノだけでなく ココアとリゼも顔を赤くしていた

 

千夜「あらあら 皆どうしちゃったのかしら?」

 

千夜が頬に手を当てそう呟く

 

もしかして 今のは無意識でやっていたのか!?

 

無意識の小悪魔って...ヤッバイっす!

ーーーーーーーーーーーー

1時間後...

 

パン生地を見たら物凄く大きくなっていた

 

チノ「凄いです...」

 

ココア「後は 形を作って焼くだけだよ!」

 

リゼ「ラストスパートだな!」

 

正一「早い所 完成させましょう!」

 

全員(正一以外)「「「「おぉー!」」」」

 

形作りの完成までは案外早かった

 

各自入れたい材料をパンの中に入れる

 

フとチノの作っているパンが気になった

 

正一「チノちゃんは どんなパンを作っているんです?」

 

チノ「おじいちゃんです 小さい頃 よく遊んでもらっていたので....」

 

正一「おじいちゃんっ子 だったんですね」

 

チノ「コーヒーをいれる姿はとても尊敬していました」

 

ココア「皆~ そろそろオーブンに入れるよー!」

 

そう言うと各自それぞれ作ったパンをオーブンに入れる

 

チノ「...それではこれから おじいちゃんを焼きます!」

 

ティッピー「ノーーー!?」

 

チノがなんだか怖く感じたよ…

 

それより絶対今 ティッピー喋ったよな?!

 

俺はパンがやき終わるのを待つために椅子に座るが...

ーーーーーーーーーーーー

 

 

「チャン....ショウチャン....」

 

正一「ん?」

 

どうやら俺は寝て居たらしい

何か 大事な夢を見ていた気がする...

 

ココア「あっ、やっと起きたー

全く 正ちゃんのねぼすけさん」

 

正一「貴女には言われたくありませんでしたよ」

 

ココア「えー?! ひどいよ正ちゃん!」

 

チノ「そんな事よりも 早くパンを食べましょう」

 

ココア「そうだね!

 

じゃぁ 皆ー! いっただきまーす!」

 

全員「「「「「いただきます!」」」」」

 

一口食べる

 

うん やっぱりパンにチーズは間違っていなかった

俺はチーズパンを頬張って居ると

 

ココア「正ちゃんのパン 美味しそうだね」

 

正一「まだまだあるので 良かったら食べて下さい」

 

ココア「本当!?

じゃぁ 私の焼きうどんパンと交換しようよ!」

 

正一「いいですよ」

 

ココアから焼きうどんパンをもらいかぶりつく

 

正一「美味しい...」

 

ココアが作った焼きうどんパンが 案外美味しかった

 

ココア「う~ん! 美味しいね!」

 

ココアは万遍の笑みで言う

すると

 

チノ「正一さん...私の作ったパンとそのチーズパンを一つ交換しません...?」

 

正一「えぇ 構いませんよ」

 

俺はそう言うとチノのパンと俺のパンを一つ交換した

交換したパンをガブリと食べた

チノが作ったパンもココア同様 美味かった

 

ココア「エットね 実は持つ一つパンを作ったんだよ!」

 

正一「どんなパンです?」

 

ココア「それはね...

ジャジャーン! ティッピーパンだよ!」

 

皆が おぉ! と声を上げた

 

千夜「まぁ とても 可愛いパンね」

 

リゼ「看板メニューはこれで決まりだな!」

 

チノ「ですね」

 

そう言うと俺達はティッピーパンを口に頬張った

 

チノ「美味しいです」

 

美味しい...確かに美味しいが パンの中に入っていた苺ジャムがエグさを出していた...

ーーーーーーーーーーーー

俺達はパン作りの後片付けを終わらせ

リゼ達が帰る時間になった時

 

千夜「ココアちゃん達 今日は有難うね

今日のお礼に明日 私の働いている甘兎庵でおもてなしをするはわ」

 

そんな事があり明日俺達は甘兎庵に行くことになった

 

続く



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第14話 甘兎庵

いや~ 進級する為の課題などなどをやって居たら1ヵ月以上経ってしまいました...
投稿予定日よりもかなり遅くなりましたが 相変わらず文章構成が酷いですが 最後まで読んで頂けたら幸いです
それでは 第14話 甘兎庵 をお楽しみください!


第14話 甘兎庵

 

パン作りの翌日 俺達は午前中バイトをしてから甘兎庵に行くことにした

ーーーーーーーーーーーー

...午後...

 

ココア「ねぇ ねぇ 正ちゃん!」

 

正一「何ですか?」

 

ココア「千夜ちゃんが招待してくれた所って 何処だったけ?」

 

正一「甘兎庵ですよ」

 

???「甘兎庵とな!?」

 

...出たよ チノ曰く『腹話術』との事だが 実際 チノがあんなダンディな声を出せる筈が無い...

 

リゼ「チノ 知っているのか?」

 

チノ「昔 おじいちゃんの代で 張り合っていたと聞いてます」

 

ココア「へぇ~!」

 

正一「先代のマスターの時代って大変そうですね...」

 

チノ「でも おじいちゃんは 仕事の事を余り私の前では言いませんでした…」

 

家族に仕事を持ち込まないって事は とてもじゃないけど並大抵の人では中々出来ることでは無いな…...多分

ーーーーーーーーーーーー

そんなこんなで俺達は甘兎庵に到着した

 

リゼ「やたらと 看板だけが渋いな...」

 

チノ「年期を感じます...看板に」

 

ココア「おれ...うさぎ...あまい?」

 

正一「右から左に読むんですよ...

あと 俺(おれ)じゃなくて庵(いおり)ですよ」

 

ココア「えぇ!?」

 

正一「ココアさんの今後の人生が心配です…」

 

ココア「正ちゃんに 心配されちゃった!」

 

俺に心配?どゆこと?まぁいいか…

そんなやり取り居ると

 

リゼ「そんな事よりも 早く中に入ろう 」

 

確かにお店の前で屯って居る訳には いかないから 俺達は甘兎庵の中に入った

 

千夜「いらっしゃい」

 

甘兎庵の中に入ると千夜が着物姿で出迎えた

 

ココア「あー! その着物って 甘兎庵の制服だったんだ!」

千夜「えぇ あの時はお得意様に羊羹を届けた帰りだったの」

 

ココア「あの羊羹 美味しくて3本も食べれちゃったよ」

 

チノ「3本もですか?!」

 

リゼ「普通は1本食べれば十分だろ..」

 

正一「...体を壊さないで下さいね」

 

 

俺達がそれぞれココアに言葉を掛けるが

ココア「?」

 

...当のココア本人が何故心配されて居るのかを理解出来ていなかった様だ

 

ココアがフと店の中のど真ん中に鎮座している兎に目を向けた

 

ココア「わぁー! 兎だー!」

 

千夜「あれは看板兎の『あんこ』よ

普段は大人しいけれどちゃんと生きているわよ」

 

千夜が置物...もとい 看板兎のあんこ について説明をした

 

リゼ「てっきり 置物かと思ったぞ!」

 

リゼが驚いていた

 

俺はフとチノの方を見ると

チノは ジッとあんこを見つめていた

 

正一「あんこに触らないの?チノちゃん?」

 

俺はチノに聞くが

 

チノ「私はティッピー以外の兎が懐かないんです...」

 

チノが明らか ショボンとしていた...

 

正一「兎に懐かれない体質ですか…」

 

俺がそう言う

 

しかし 勇気を出したのか チノが一歩あんこに近づくが...

 

ピョン!

 

此処でまさかの予想外の出来事...

 

普段大人しいと言われた あんこ が物凄い勢いでティッピーに体当たりをカマした

 

チノ「うわ!」フラ

 

チノが驚いて体制を崩した 地面に尻餅を着く寸前で俺は咄嗟の判断でチノを抱きとめた

 

俺はそのまま あんこの方を見ると...

 

ティッピ「ア゛ーーーーーーーー!!」

 

ティッピーがダンディな声を出して あんこ から逃げていた

 

チノ「 あの 正一さん...恥ずかしいので離してください///」

 

俺はチノを見ると 顔を真っ赤にしていた...

 

正一「あぁ.. ごめんなさい」

 

そう言いながら俺はチノを離した

 

正一(やっべ! こんな事いきなりやったらブチ切れるよな...

もしかしたら これ引かれるわ...)

 

そんな事を考えながらも平然を装う俺氏

 

正一「...大人しい筈なのに どうしてティッピーを追いかけたのでしょうか?」

 

リゼ「もしかして縄張り意識が働いたのか!?」

 

千夜「いいえ あれは『恋』一目惚れね...

恥ずかしがり屋君 だと思ったけど やっと理想の『彼女』さんを見つけたのね」

 

そう言うと千夜は手で胸の前に♡マークを作った

 

正一(彼女?...って事は ティッピーってーー)

 

ココア「ティッピーってオスじゃないの!?」

 

チノ「ティッピーはメスですよ...

中身は別ですけど…」

 

正一「てっきり メスだと思ってましたよ...」

ーーーーーーーーーーーー

俺達は席を千夜に案内された

 

チノとココアが隣 (ココアが通路側)リゼと俺が隣(俺が通路側)である

 

千夜「はい メニュー表よ」

 

千夜「あと...私もラテアート作って見たの」

 

千夜がお茶を持ってくる

 

正一「何か凄い抹茶アートですね」

 

ココア「浮世絵?」

 

千夜「芭蕉様にも憧れていて...」

 

ココア「風流だ...」

ーーーーーーーーーーーー

俺達は千夜が作った抹茶アートを堪能し 渡されたメニューを確認するが

 

リゼ「なんだ?この漫画の必殺技みたいな名前は...」

 

チノ「全く予想が付きません..」

 

ココア「わぁ!苺大福も白玉ぜんざいも捨て難いね!

でも『七色の宝石に包まれた暁』ってなんだろう?」

 

※ネームセンス無くてスイマセン...

 

チノ「七色に包まれた暁って何でしょう...

全くイメージが湧きません

正一さんは どんな物を想像します?」

 

正一「バニラアイスとかストロベリーアイスなどに栗をトッピングした感じのパフェですよね?」

 

リゼ「わかるのか!?」

 

千夜「正一君 良く分かったわね」

 

チノ「...一体どうやって解ったんですか?」

 

正一「1度此処に来たからイメージしやすいってのも有りますし

七色って言ったらアイスのイメージがあったので」

 

ココア「私もそんな感じだよ!」

 

千夜「何か 凄いわね

 

...でも 栗は何処から出てきたのかしら?」

 

正一「暁ってのは夜明け、ザックリ言うと太陽です 太陽に似た食べ物と言えば 栗ってイメージでして

まぁ 栗は月に見立てる事も出来ますから 何が出てきてもおかしくは無いですけどね…」

 

千夜「正一君 凄いわ!

私と正一君って考え方の波長が会うのかしら!」

 

正一「...かも知れませんね」

ーーーーーーーーーーーー

10分後

 

あれが美味しそう これも捨て難い

 

このメニューは何だろう?

 

と言った感じでメニューを選び 食べたい物が決まった

 

千夜「メニューは決まったかしら?」

 

決まった事を察したのか千夜が寄って来た

 

ココア「えぇっと...黄金の鯱スペシャルで」

 

リゼ「良く解ら無いけど 海に映る月と星星で」

 

チノ「...花の都三つ子の宝石で」

 

正一「じゃぁ 七色の宝石に抱かれた暁で」

 

千夜「分かったわ チョット待っててね」

 

そう言うと千夜は厨房に入って言った

 

ココア「和服って何だかお淑やかな感じがしてイイねぇ」

 

リゼ「フフ」

 

リゼが急に微笑んだ…

 

チノ「着てみたいんですか?」

 

リゼ「いや そういう訳じゃ」

 

あぁ そういう事か リゼは着物が着たいのか...

 

正一「リゼさんなら似合いますよ」

 

フと リゼの着物姿を想像した

 

何時も お転婆なリゼが湖の前でお淑やかに江戸時代の傘を日傘代わりに差していて...

 

正一(ギャップ萌え 半端ないな!)

 

リゼ「そうかな...エヘヘ」

 

ココア「凄くカッコイイよ!」

 

リゼ「うん!うん!」

 

チノ「???」

ーーーーーーーーーーーー

しばらく待って居ると千夜が来た

 

千夜「お待ちどうさま

リゼちゃんは 海に映る月と星星ね」

 

リゼ「白玉栗ぜんざいだったのか!」

 

千夜「チノちゃんは 花の都三つ子の宝石 ね」

 

チノ「あんみつにお団子が乗っています」

 

千夜「ココアちゃんは 黄金の鯱スペシャルね」

 

ココア「うわぁ! スゴーイ!!」

 

リゼ「鯱がたい焼きって 無理が無いか?」

 

千夜「正一君は 七色の宝石に抱かれた暁ね」

 

正一「おぉ! かなりボリューミーですね!これは凄い!」

 

思っていた3倍の量がある...

食いきれんのかな…

 

千夜「さあ 召し上がれ」

 

全員「「「「いただきます!」」」」

 

ココア「う~ん! 美味しい!」

 

リゼ「この ぜんざい 中々行けるな!」

 

チノ「この お団子 桜の風味です!」

 

正一「とても美味しいです」

 

このアイス 栗に合うような味にして居るんだな…

 

ただ 物凄く申し訳ないが 1人で到底食べられる量じゃ無い...

 

千夜「あんこ は栗羊羹ね」

 

そう言うと千夜は あんこ の前に羊羹を置いたのだが…

 

ジロリ...

 

ずっとココアのパフェを見ていた

 

ココア「ん? そんなに欲しいの? しょうがないな~ その代わり後で一杯モフモフさせてね」

 

そう言うとココアはスプーンにアイスを乗せ あんこ の方にスプーンを突き出したが…

 

ヒョイ...ピョンピョンピョン...パクパクパク!

 

ココア「本体まっしぐら!?」

 

千夜「あらあら」

 

千夜が あんこ を抱き上げた時には ココアのパフェは半分程無くなっていた

 

ココア「私のパフェが~!」

 

ココアが今にも泣きそうな声を上げていた

 

正一「...ココアさん 僕のアイスをあげます」

 

ココア「ホントに!?」

 

そう言うと俺はアイスと栗をココアのパフェの器に移した

 

ココア「わぁ~! 正ちゃん 有難う!」

 

正一「いえいえ」

 

正一(まぁ 実際問題 人にあげないと 残しそうだし 人とシェアした方が美味しいだろうしな…)

 

そんな事を考えて居ると

 

ココア「貰いっぱなしは 悪いから 正ちゃんにも私のパフェを あげるね!」

 

そう言うとココアは 自分のスプーンにパフェを乗せ そのスプーンを突き出して居る

 

...俗に言うアーンで有る

 

正一「え!?」

 

ココア「何でそんなに驚くの?」

 

正一「いや アーンは流石に恥ずかしいですって...」

 

ココア「いいから 良いから 気にしない 気にしない」

 

気にしないって言うけど 気にしちゃいますよこれ...

 

でも食べないと ココアがずっとアートとやってそうなので アートで食べることにした

 

正一「...」アーン パク

 

ココア「どう 美味しい?」

 

正一「美味しいですよ」

 

嘘だ 恥ずかしくて味処の話では無い...

 

リゼ「人に食べさせて貰うと 美味しさが倍増するって言うよな」

 

正一「そうですね....」

恥ずかしくて)以下略

 

そんな話をしていると チノがジッと俺を見て居る

 

正一「チノちゃん どうしたんですか?」

 

チノ「えっ!?あ、いえ....」

 

正一(なんか 端切れが悪いなぁ... あっ!もしかして このアイスが食べたいのか?)

 

正一「チノちゃん アイス少し要ります?」

 

チノ「良いんですか?」

 

正一「勿論」

 

チノ「では....食べさせて貰っても良いですか///」

 

正一「え!?」

 

チノ「あっ..いえ さっきリゼさんが人に食べさせて貰っても美味しさが倍増するって言っていましたので...」

 

正一「あぁ なるほど...」

 

そう言うと俺はスプーンにアイスを乗せチノに差し出す

 

チノ「いただきます///」パク

 

正一「どんな感じですか?」

 

チノ「普通より美味しい様な気がします...///」

 

正一「そうですか…」

 

チノ「私だけして貰うって言うのは申し訳ないので」

 

そう言うとチノはスプーンに自分のスイーツを乗せ俺に突き出して来た

 

チノ「アーン///」

 

正一「...やり返さなくてもいいんですよ...」

 

チノ「イイですから!///」

 

正一(何か顔赤いし 何か今日のチノは 予測不能だな...

クッソ!なるようになれ!)

 

正一「」パク

 

チノ「どう..ですか…?」

 

正一「...美味しいです」

恥ずかしくて)以下略

 

チノ「進展した気がします」ボソボソ

 

正一「何か言いました?」

 

チノ「!? 別になんでもありません///」

ーーーーーーーーーーーー

全員「「「「ご馳走でした!」」」」

 

ココア「美味しかった~」

 

正一「本当ですね」

 

俺とココアがそんな話をしている時チノがずっと あんこ の方を見ていた

 

ココア「チノちゃん! そんなに見て居るんだったらモフモフしなきゃ!」

 

チノ「ですが さっき 思いっ切りど突かれたので...」

 

正一「さっきはティッピーが居たからですが 今ならティッピーが居ないのでワンチャンありあるよ」

 

俺がそう言うとチノは決心を決めたのか 恐る恐る近ずいて行く

 

正一(さっき体当たりされたから慎重になってんのかな?)

 

チノがチョンと あんこ に触る

 

チノ「ッ!?」ビクッ

 

どんだけビビってんだよ…

 

その後チノが あんこ の背中を撫でた後 あんこ を頭に乗せた

 

ココア「もう あんなに仲良くなってる」

 

リゼ「頭に乗せないと気が済まないのか!?」

 

あんこ を乗せた途端チノはドヤ顔をカマしていた

ーーーーーーーーーーーー

その後 ココアの下宿先変更などの茶番をした後 時間も時間なので帰ることにした

 

ココア「じゃあね 千夜ちゃん!」

 

千夜「また 来てね!」

ーーーーーーーーーーーー

正一「それにしても 本当に美味しかったですね」

 

ココア「また今度皆で甘兎庵に行こうよ!」

 

リゼ「そうだな!」

 

チノ「あんこ も喜んでくれますしね」

 

そう言うとチノは頭に乗っていた兎を撫でたのだが...

 

チノ「あ...ティッピーを置いてきてしまいました…」

 

リゼ・ココア・正一「「「えぇ!」」」

 

確かにティッピーも あんこ もあんまり動かないからって...

 

チノ「チョット ティッピーを迎えに行ってきます」

 

そう言うとチノが甘兎庵に行こうとするが...

 

正一「待って下さい

私が迎えに行きますよ」

 

チノ「でも...」

 

正一「チョット確かめたいことが有りまして」

 

チノ「? じゃぁ お願いします…」

 

正一「任せて下さい」

 

そう言うと俺は甘兎庵に向かって行った

 

 

続く



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第15話 ティッピーの正体と新たな出会い

久しぶりの投稿ですが文章構成が酷いのは相変わらずです
最後まで読んで頂けたら幸いです!


第15話 ティッピーの正体と新たな出会い

 

チノ達と別れ甘兎庵にティッピーを回収しに行ったら

 

ティッピー「何じゃ!これは! 甘すぎ!!美味すぎ!! 甘すぎ!!」

 

と3回転スピンをしながら一生懸命何かを訴えていたが 何のことか全く分からない...

 

千夜「あら? あんこ がモフモフちゃんに変わってるわ」

 

千夜が兎の入れ替わりに気づくと同時に 俺は千夜に声を掛けた

 

正一「千夜さん! ティッピーを回収しに来ました」

 

千夜「あら 正一君 ちょうど良かったわ

今さっき 私も入れ替わりに気づいたの」

 

正一「そうなんですか」

 

そう言うと俺は あんこ を定位置に戻しティッピーを回収し帰路に付いた

ーーーーーーーーーーーー

道中

 

正一「...」

 

ティッピー「...」

 

正一「...あー」

 

ティッピー「...」

 

...気まずい なんか知らんが気まずい…

 

正一「ティッピーって偶に喋りますよね?」

 

ティッピー「...」

 

正一「...ティッピーさん?」

 

ティッピー「...」

 

正一「気のせいか」

 

きのせいな訳ないはずなんだけどなぁ

しょうがない『アレ』をするとしますか

 

そう思いながら 俺はティッピーをくすぐった

 

ティッピー「...グフフッ! ....グフフッ!」

 

おっ! 反応したな!さっきも思ったけど声メッチャダンディやん!

 

そう思いながら俺は更にティッピーをくすぐった

 

ティッピー「グフフッ!ウヒャヒャ!ウヒャヒャヒャ!」

 

ティッピー「やめんか! 若造!」

 

正一「おっ!」

 

ティッピー「あっ!?」

 

正一「やっと 正体を出しましたね…」

 

ティッピー「...いつから 気付いておった!」

 

正一「私がこちらに来て2日目辺りからです」

 

ティッピー「リゼ達には気付かれて居ないはずじゃよな?」

 

正一「ココアさん達は鈍いから大丈夫かと思います」

 

ティッピー「なら良いが…くれぐれもココア達には言わんでくれ」

 

正一「勿論ですよ」

 

そんな感じで話しをして居ると

 

???「キャー!!! 来ないでェ!!!!」

裏路地に繋がる通路の入口に差し掛かった所で 女の子の悲鳴が聞こえた

 

正一「ん?」

 

ティッピー「...一大事っぽいな」

 

正一「...ですね」

 

俺はそのままその裏路地を通り過ぎようとしたが...

 

ティッピー「...助けないつもりか?」

 

正一「正直 面倒事に首を突っ込むと後々御礼参りとか怖いんで」

 

ティッピー「何を恐れて居るんだ?

もし仮に暴力沙汰になったとしても 合気道を使えば問題無いだろうに」

 

正一「そもそも合気道は争いを好まない武道ですよ

それに『御礼参り』とかでラビットハウスに殴り込みされたらと考えると...」

 

ティッピー「ラビットハウスならなんも問題無い

...助けに行かないとチノやココアにある事無い事を言いまくるぞ」

 

正一「...分かりましたよ 行きますよ…」

 

そう言うと俺達は悲鳴が聞こえた裏路地に入って行った

ーーーーーーーーーーーー

ほんの少し歩いたところに金髪美少女が腰を抜かして居た

そしてその近くには兎が一匹いた

 

???「来ないでェ!これ以上近ずいたら 舌噛むから!」

 

あれって…兎に怖がってる!?

 

正一「あの...大丈夫ですか?」

 

取り敢えず声を掛ける

 

???「この兎をどかしてェ!!」

 

正一「あ、ハイ」

 

相当兎が嫌いなんだな...珍しい…

 

俺は兎を退かす為に手を出して 抱き抱えようとしたが

 

ガブリッ!

 

兎が俺の指を噛んできた

 

正一「うぉ!マジか…」

 

兎を指から取る

 

するとその兎はスタタタ!と何処かへ行ってしまった

 

???「ち、血が...」

 

正一「あ?」

 

俺はフト指を見ると血が出ていた

 

...結構大量に

 

???「大変!治療しなきゃ!コッチに来て!」

 

正一「...」

 

取り敢えず金髪美少女の元に行く

金髪の女性は素早くティッシュを取り出し血を拭き取り、消毒液を吹きかける

そして絆創膏を貼る

 

???「よし! これでもう大丈夫よ。

...それで さっきは有難うね」

 

正一「あぁ..いえ..別に」

 

???「本当にありがとう!」

 

正一「こちらこそ 怪我の治療を有難うございます

っと そろそろ帰らないと不味いので」

 

???「あっ!もうこんな時間!

本当にありがとう!」

 

そう言って 俺達は別れた

ーーーーーーーーーーーー

ティッピー「どうだ 人助けも悪くは無いだろう!」

正一「まぁ ああ言う感じなら....」

 

ティッピー「それにしても さっきの奴は兎が嫌いって言いながら ワシのことは大丈夫みたいだったな」

 

正一「ティッピーは見た目が見た目ですし 中身もオジサンだからじゃ無いからですよ...きっと」

 

そんな話をしながら 俺達はラビットハウスに帰った

 

...帰った後ココアに帰って来るのが遅いと怒られた。

 

 

続く




ティッピーの口調が難しい...


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第16話 体育の授業にて

今回は私 IS提督の酷い妄想回です
なので文章構成等など いつもより酷いです
それではどうぞ


第16話 体育の授業にて

 

...俺は中学や高校の時柔道の授業を男女合同でやりたいと何度思った事だろうか

 

そして よく

 

(女子とやるなら寝技オンリーだぜ グヘヘ)

 

と 友達と言いまくっていたがあったが 妄想と 現実は違う

マズ女子に技を掛けようとするのが気まずい...

 

その一言に尽きる

 

だって 組んだ時 胸元触られたなんて言われたら 俺の学校生活は愚か社会から抹消されそうなんだもん

 

だから 俺が組手で取った行動は至って簡単

組んで最初の一発目の技にわざとかかって速攻負ける

 

...ただ メグと組んだ時大外刈りを掛けられて俺が倒れると同時にメグも倒れ込んで来たのには流石に抹消の危機を感じた

 

何故かチノはその日ずっと不機嫌だった

 

...Why?

 

余談はココまでにして...

 

今は金曜日の6限であり 先週の授業でのオリエンテーションを入れずに 実戦的?な柔道の授業は月曜・水曜と2回行った

 

その2回の授業を通して俺は最弱の称号を手に入れた

ーーーーーーーーーーーー

学級委員「これから6時間目の体育を始めます

お願いします」

 

「「「「「お願いします」」」」」

 

里山「よし!じゃあ 今日は 俺と組手を組んでもらおう」

 

マヤ「ヨッシャー!」

 

メグ「大丈夫かな...」

 

チノ「」

 

とチノ達が反応する

 

他の子達もこの3人と同じ様な反応をしていた

 

里山「じゃ 生徒Aから名簿順に行くぞ」

 

生徒A「はい!」

 

里山「じゃあ 正一はタイマーと審判をお願いする

なお 時間は2分で」

 

正一「了解です」

 

俺は電子タイマーの元に行き 時間をセットし 里山に「始めてくれ」と言われ スタートボタンを押した

ーーーーーーーーーーーー

あれから何人も里山に挑んだが

 

挑んだ人 皆が秒殺だった

 

勿論チノも秒殺だった

 

...里山 大人気無さすぎだろ....

 

里山「次 マヤ!」

 

マヤ「はーい」

 

里山「礼!」

 

マヤと里山が礼をして 試合が始まる

マヤが里山に掴みかかり釣り手と引き手をとる

里山が内股刈りを掛けるが マヤはソレを難無く躱す

そしてマヤが 背負い投げをしようとするが...

 

マヤ「うぉ!! 先生 重っ!」

 

マヤがそんな事を言いながら お互いフラットな組手の状態に戻る

 

それから 里山とマヤの攻防が始まる

結構激しい感じだ

 

マヤ「ハァ...ハァ...ハァ」

 

マヤの息が上がり始めていた

その時 里山がスッと外側の足に足を掛けた

 

マヤ「うわ!」

 

正一「一本!..そこまで

...礼」

 

里山とマヤがお互い礼をして 俺達の所に戻って来る

 

メグ「マヤちゃん 惜しかったね~」

 

マヤ「もうチョイだったな~」

 

チノ「でも カッコよかったですよ」

 

マヤ「マジで!? 正一はどう思った?」

 

正一「メッチャカッコよかったですね」

 

マヤ「へへへ」

ーーーーーーーーーーーー

その後メグも里山とやったが文字通り秒殺

里山 大人げないな 割とマジで...

 

そして 俺以外の人達が全員里山と試合をした

 

里山「じゃあ 最後に正一!」

 

正一「はい」

 

里山「...お前 これで負けたら成績1だからな」

 

What!?

 

何故に俺だけ?

まぁ 今までの授業態度(スグに負ける)のせいだろう

 

里山「でも もし俺に勝てたら成績1は回避だからな」

 

...成績1回避は最低限必要だな...

 

ってか 成績1はマジで不味い

 

聞いた話だと 体育で1を取ると レポート地獄って聞いたぞ!

 

そう思いながら 俺は里山と畳2個分開けた位置に立った

 

里山「それじゃ 始めるぞ

...礼!」

 

お互いが礼をすると

 

ピー!

 

とタイマーが 鳴ると スグに道着を掴み掛かって来た

 

俺も負けじと組手を組む

 

正一(うっわぁ!

コイツ本当に力強ッ! ...ゴリラの子孫かよ)

 

実際 そう思わざるをえない力強さだった

 

そして里山が内股刈りや大外刈りなどを掛けて来る

しかし 俺からして見れば全然全く効果が無い

しばらく里山に技を出させて 隙が出来るのを待つ

...........

遂にその時が来た里山が俺からして右側に移動したのだ

 

正一(今だ!)

 

俺はその瞬間胸元を掴んでいた手を離し袖取りで 里山を右側に崩す

 

これを合気道では『導く』と言う

 

俺は里山を崩すと同時に『隅落とし』を行う

本来なら相手を崩すと同時に空いてる手《この場合は左手》を顔に持って行くのだが これは合気道では無いので 空いてる手を俺からして右手 里山からして左手側の肘に 腕を乗せる 少し体重を乗せる

 

すると里山の体が宙を舞う

 

里山「え?」

 

一瞬 里山が抜けた声を上げるや否

 

バァン!

 

道場では余り聞かない音が出た

 

里山「ウッ!..ゲホッ!!..ゴホッ!...」

 

余りの技への驚きでマトモに受け身を取れなかった様だったらしく 里山はかなり激しく咳き込んでいた

 

俺は里山の背中をさ擦りながら周りを見ると

 

クラスメイト『ポカーン』(゜д゜)

 

としていた

 

それもその筈 今まで最弱の称号を持っていた人間がイキナリ 誰1人として倒せなかった体育教師を投げ飛ばしたのだ 間抜けな顔になるのも無理は無い

 

するとイキナリ

 

マヤ「うぉぉ! 正一

スゲェー!」

 

マヤが興奮の余り俺に飛び付いて来た

 

マヤ「やっぱり 正一 スゲェよ!」ダキツキ

 

正一(エェ!何このシチュ!? 俺得じゃん!

あぁ..癒されるぅ! でも理性ががが...

このシチュ 惜しいけど腹は背に変えられん!

俺が抹消される前に!)ダキツカレ

 

俺の前世?は女性とは ほぼ無縁だったので 女性に対する耐性が無いのでこんな事でもドキドキしてしまう

 

ココだけの話し 下手すれば俺のムスコが主張してしまう

 

正一「お褒めの言葉 有難いですが

 

取り敢えず一旦離れましょう!」///

 

マヤ「あっ」カァ///

 

マヤの顔が赤く成るのと同時に俺の事を離した

それと同時に 何とか 俺の社会的地位は守られた

ーーーーーーーーーーーー

里山が回復し俺達は終わりの挨拶をして教室に戻ろうとした時 里山に声を掛けられた

 

続く



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第17話 気になる事

はい どうも~!
IS提督でございます
今回 1段と文章がおかしいですが そこは気にせず
ではどうぞ


第17話 気になる事

 

マヤside

 

ーーーーーーーーーーーー

 

里山「じゃあ 最後に正一!」

 

正一「はい」

 

遂に正一の出番か 楽しみだな!

 

里山「...お前 これで負けたら成績1だからな」

 

出た 里山の『成績1攻撃』

 

成績1を取るとレポートの大地獄

 

そんな事を考えて居ると

 

クラスメイトA「正一さん 絶対に負けるわよね」コソコソ

 

クラスメイトB「なんせ 私達よりも弱もんね」コソコソ

 

周りの女子達がそんな事を話していた

 

でも私はそうは思わない

その理由は至って簡単 この前の高田先輩(イケメン)からチノを助けた所を間近で見たからだ

 

里山が試合を開始した

 

すると同時に里山先生が正一に掴みかかっていた

そして里山先生は正一に足技を一杯掛けていた

 

メグ「先生の攻撃凄いね~」

 

とメグが呑気なことを言って来たので適当に返事を返した

気が付けば 私は手に汗を握っていた

 

その位 正一と里山先生の試合は白熱していた

フと周りの女子達の話が聞こえた

が無視することにした

.....

そこからしばらくした時に

 

正一が里山先生の胸元を掴んでいた手を離したとほぼ同時に里山先生の体が宙に浮いた

 

マヤ「え!?」

 

私小さくが声を上げると同時に里山先生の声も聞こえた

 

バァン!

 

大きな音がした

 

今まで 聞いたことが無いレベルで...

 

その場に居た人達が全員呆気に取られたであろう

 

今まで聞いたことのない音が道場に響くと同時に里山先生が激しく咳き込んでいた

 

今まで誰1人と倒す事が出来なかった先生を倒した

 

しばらく 私達はポカーンとしていた

 

しかし その物凄い光景を目の当たりにして私は興奮せずにはいられなかった

 

マヤ「うぉぉ!正一

スゲェー!」

 

マヤ「やっぱり 正一 スゲェよ!」ダキツキ

 

正一「お褒めの言葉 有難いですが

取り敢えず一旦離れましょう!」///

 

そう言われて初めて 自分が現在進行形でやらかして居ること(正一に抱きついている)に気付いたが 時すでに遅し

正一の顔が赤くなると同時に 私の顔が熱くなるのが分かった

 

マヤ「あっ」カァ///

 

マヤside out

ーーーーーーーーーーーー

里山「正一 チョット良いか?」

 

正一「なんですか?」

 

俺は 授業が終わってからスグに里山に呼び止められた

 

里山「さっき お前が俺に掛けた技なんだが…

なんて言う技なんだ?」

 

正一「『隅落とし』って言う技ですよ」

 

里山「隅落とし?...何だそれは?

柔道の技なのか?それとも 他の格闘技なのか?」

 

正一「確か 柔道の技でも有りますが 私がしたのは 合気道と言う武道ですよ」

 

里山「合気道!?

確か合気道は150年前に無くなった武道の1つだったハズ」

 

正一「らしいですね」

 

里山「...待てよ なんで お前が無くなったハズの武道を取得してるんだ?」

 

正一「それは コッチが聞きたいですよ」

 

実際問題 俺は1度死んでいて 死ぬ前に合気道を習っていた

しかし この事を言ったとして 信じてくれるはず無いので 黙っておくことにしている

 

そんな事を考えて居ると

 

里山「まぁ 良いや

それよりも お前に見せたいものがあるから付いてきてくれ

...SHLには参加出来ないだろうから 後で俺から担任に伝えとくよ」

 

そう言うと 俺と里山が柔道場を出ると

 

里山「何やってんだ? お前達」

 

そこには チノ・マヤ・メグ の3人がいた



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第18話 ほんの僅かな生きた証の1部

どうも~ IS提督です
今回は読者様のアドバイスを取り入れさせて頂きました
本当に有難うございます
今回は技の説明?描写?が有りますが酷いです
オマケに文章も酷いですが 最後まで読んで頂ければ幸いです!
それではどうぞ


18話 ほんの僅かな生きた証の1部

 

俺と里山が道場を出るとそこには チノ・マヤ・メグの何時ものメンバーがいた

 

マヤ「正一を待ってたら いつの間にか時間が経ってました」

 

里山「ハァ...チノとメグも同じか?」

 

チノ・メグ「ハイ」

 

里山「まぁ 良いか...お前達も付いてこい」

 

チノ・メグ・マヤ「はーい」

 

こうして俺達は里山に体育準備室に連れて行かれた

 

ーーーーーーーーーーーー

体育準備室にて

 

里山「あった! これだコレ!」

 

そう言うと里山が 写真を持って来た

 

里山「立ち話もアレだから

取り敢えず 一旦 道場に戻ろう」

 

そう言うと俺達は道場に戻ることにした

ーーーーーーーーーーーー

道場内にて

 

里山「これ 多分だけど 合気道じゃないか?」

 

里山が見せて来た写真を見て正直俺は驚いた

 

150年前に無くなった武道の合気道の演武の写真が残っていた事にもだが

 

俺が驚いたのはそこじゃない

 

チノ・マヤ・メグ「「「えっ!?」」」

 

横からチノ達が写真を覗き込んだのだろう

 

まぁ チノ達が驚くのも無理は無い

 

何故なら その写真に映って居たのは

四方投げを掛けて居る『前世?の田中正一』が居たのだから

当時 高校生という事もあり 写真の方が今よりも見た目が大人っぽいが 基本的には余り変わらないだろうからチノ達も気付く事が出来たのだろう

 

俺は写真をマジマジと見て居ると

 

里山「んで 正一 それは なんて言う 技何だ?」

 

里山が聞いてきた

 

コイツは 写真と目の前にいる俺との関係性に気が付かないのかと思いながら質問に答える

 

正一「これは 四方投げ と言う技です」

 

里山「その技は難しいのか?」

 

正一「うーん そうですねぇ...

技の形だけなら そこまで難しいわけでは無いんですが 」

 

里山「形だけなら?」

 

正一「この技は入門したら 大抵その日に習う基礎中の基礎の技ですけど 真の技にする為には 物凄い難しいんですよ...」

 

里山「なんで 基礎の技が 物凄く難しいんだ?」

 

正一「うーん 何て説明すれば良いのか...そうだ!

先生 左手で 俺の右手を掴んで下さい 」

 

里山「分かった」

 

俺は話で説明するのが難しいと判断し実際にやって見ながら説明することにした

 

『※私の説明では余り良く分からないと思われますので 御手数ですが 《合気道 四方投げ》と検索して頂ければ 分かるかと思います』

 

正一「では 今は説明するので 裏の技をします

ではまずは入身転換をして 相手の側面に行きます

相手の側面に入ると同時に自分の空いてる手を 相手が掴んでいる手に優しく添えます

次に持たれている手と 添えてある手を 自分の額までスーっと上げます

ココからが特に重要で 額まで上げた手は これ以上 腕を上げては行けません

で ここで腰を回して反対方向を向くんですが ココも重要で 腰を最後まで回し切らずに居ると 技があんまし 掛かりません

で 腰を回した後は 剣を振り下ろす様に すれば相手を投げれます」

 

そこまで言うと俺は実際に里山を投げた

 

里山「スゲェ!

なぁ 正一 俺も技を掛けて良いか?」

 

正一「良いですよ」

 

そう言うと俺は左手で里山の右手を掴む

里山が俺に技を掛けるが…

 

里山「アレ? 何で技が掛からないんだ?」

 

正一「技の練度は初めてだから何にも言いませんが 先生は相手に対して 技を掛けてやろう 投げ飛ばしてやろう

見たいな 思いが強すぎです

だから体が力んで ガチガチになってしまうんですよ」

 

里山「なる程なぁ 」

 

正一「この技に限らず 合気道の技全般は単純な動きですが 単純なだけに 難しいんですよ」

 

里山「合気道ってのは奥が深いんだなぁ」

 

↑キーンコーンカーンコーン↓ ↓キーンコーンカーンコーン↑

 

里山が言い終わると同時にチャイムがなった

 

里山「あぁ やっべ! こんな時間だ!

正一! 今日は有難うな!

お前らも寄り道せずに帰れよ!」

 

そう言うと里山は急いで道場を出ていってしまった

チノ達と俺は 教室集合っと言う約束をして 各自着替えに行った

 

続く



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第19話 懐かしい何か

どうもー!
IS提督です
真夜中のテンションって怖いですね~!
今回は特に文中に良く分からない所が多々あると思いますがスルーでお願いします
最後まで読んで頂ければ幸いです!
それではどうぞ


第19話

 

チノside

ーーーーーーーーーーーー

さっき見た写真は絶対に正一さんで間違い無いハズですが...

私達は更衣室に入るや否 正一さんの話題が出た

 

メグ「さっきの写真 正一君と瓜二つだったね~

もしかして本人なのかな~?」

 

チノ「ですが 合気道などの武道の大半は150年前に亡くなっている筈ですし 何よりも 写真の人物と正一さんとでは年齢が違います...」

 

マヤ「でも もしかしたら 正一って過去から来たのかも」

 

メグ「えぇ!? 過去から~?」

 

チノ「でも それは 科学的に考えて不可能ですよ」

 

マヤ「でも 過去から来たって考えれば 正一の色々不思議な事に説明が付くじゃん」

 

確かに 過去から来たと考えれば 今は世界中誰1人出来る人が居ないはずの武道が出来ると考えれば 正一さんの色々な事に筋は通りますが...

 

あぁ ダメです 頭の中がゴッチャになって来ちゃいました...

 

マヤ「あぁ ヤバイ

自分で言った事がゴチャゴチャになって来ちゃったよ」

 

メグ「マヤちゃんの 話は チョット難しいよ~」

 

チノ「この話はお終いにしましょう」

 

マヤ「賛成~!」

 

チノside out

ーーーーーーーーーーーー

 

まさか あの写真が残っているとは

 

思いもしなかった

 

だけれどもチノ達の反応を見ると 合気道が本当に無くなってしまったんだなと 嫌でもわかった

 

里山が持っていた写真の中に写っていた人物は紛れも無く『田中正一』だ

 

あの写真の時 俺は初段をやっとこさ 取り 生まれて初めての 演武をした時の写真だ

 

俺が亡き人物?になった後の 世代まで残って居るってのは何となくだけど嬉しい

 

そんな事を考えながら着替えを終わらして チノ達が待っているであろう 教室へと 足を向けた

ーーーーーーーーーーーー

教室前

 

俺が教室へ行くとチノ達が既に居た

 

マヤ「正一! 遅いよ」

 

正一「あぁ すみません

チョット 考え事をしてまして」

 

メグ「それって さっきの写真の事~?」

 

正一「えぇ まぁ そんな感じです」

 

チノ「それにしても あの写真の人 正一さんによくの似てましたよね」

 

正一「世の中のには 似ている人が世界で3人居ると言われていますからね」

 

メグ「あ~! それ 私も聞いたことがある~!」

 

マヤ「じゃぁ 私達に似た人が居るのかな?」

 

正一「いるかもですね」

 

マヤ「 成程...

あっ ヤバイ ソロソロ帰らないと 時間がヤバイ!」

チノ「そうですね...私達もバイトもありますし」

 

正一「ですね」

 

そんなこんなで俺達は学校を出た

ーーーーーーーーーーーー

帰路の途中

 

マヤ「そうだ!チノ!

今度 私達もチノのお店 手伝いに行って良い?」

 

メグ「良いね~!それ! 面白そうだね~」

 

チノ「ラビットハウスにですか?

良いですよ 日程は後日言いますね」

 

マヤ「了解~」

 

ーーーーーーーーーーーー

マヤ・メグと別れ俺とチノの2人だけになった

フト チノが口を開いた

 

チノ「そういえば 正一さんって メグさん マヤさんの事をどう思ってますか?」

 

チノがイキナリ聞いてきた

 

チノ「あっ いえ 別に深い理由では無いのですが…」

 

正一「...普通の友達ですかね」

 

チノ「成程... では次に ココアさんの事はどう思って居ますか?」

 

正一「そうですね…何と言えば良いやら」

 

実際にマジマジと考えて見ると ココアと自分の関係が余り良く分からない

 

ココアの中の俺と俺自身は『田中正一』同一人物であるが

ココアが思っている 田中正一と

俺自身である田中正一は全然違う

 

ココアの中の田中正一は 『勇敢に 不良集団に立ち向かって その後 名誉の負傷?を負い記憶喪失になった 義理の弟 』である

 

それに対し俺は『150年前に《考えられない程 阿呆》な死に方をして 何故か150年後の世界に来ただけ』である

 

ココアの中の田中正一の価値と

俺の中の田中正一では 価値が全く違う

つまり 何が言いたいかと言うと

 

.......何が言いたいんだろ 俺?

 

ただ ココアが俺に感謝の念を送っているのは 『前の田中正一』であり 俺は何もしていないから感謝をされる道理が無い

 

何を言って居るか分からないと思うが

その意識の違いが何とも歯痒い

 

チノ「正一さん?...大丈夫ですか?」

 

そこまで 考えて居ると 横にいたチノが心配そうに俺を見ていた

 

正一「ん あぁ すみません 自分の世界に入り込んでました」

チノ「?変な正一さんですね…

それで 結局の所 ココアさんの事はどう思ってますか?」

 

正一「そうですね...う~ん

大好きですよ、姉としてなら」

 

チノ「ッ で、ですよね!

だって姉弟ですものね」

 

正一「? 」

 

それにしても今日のチノはいつもと違ってガツガツ来るし何だか 落ち着きが無いなーと考えて居ると

 

チノ「ヨカッタデス」ボソボソ

 

正一「何が 良かったんですか?」

 

チノ「えっ!?いえ なんでもないです」カァ///

 

そう言うとチノは早歩きで歩き出した

 

何だか 今日は1段とチノの調子がおかしいな

 

そんな事を思い チノの後ろ姿を見るのだが

 

あれ? 何だか この感じ 懐かしい気がする

何なんだろうかこの感じ

 

だが その感じは1秒感じた辺りで消えた

 

...気のせいか

 

何故だか腑に落ちない思いが残りながらも俺もチノ同様に足早にラビットハウスに向かった

 

続く



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第20話 シストと出会い

どうもーIS提督で有ります!
今回も文書の構成と中身が酷い事になっている上に ダラダラと長いです
それでも 最後まで読んで頂ければ幸いです!
それではどうぞ!


第20話 シストと出会い

 

午前8:00分

 

今現在 俺は物凄く暇である

 

昨日ラビットハウスの店主である タカヒロさんに 最近働き詰めだから休めとの事で 今日と明日の土日が休みになった

 

正一(今日は 甘兎庵に行こうかな~)

 

と考えて居ると

 

正一「ん?」

 

机に昨日まで無かった封筒が置いてあった

 

俺はその封筒を手に取り 封を開けるとそこには

 

『最近働き詰めで疲れて居ると思うから 気分転換がてらに

この謎を解きながら疲れを癒して欲しい

この問題には タオルを持って行かないと解けないよ

それじゃぁ 頑張って。

隆弘』

 

と書いてあった

 

そして宝の地図?見たいな物が2枚入っていた

 

正一「タカヒロさん」ホロリ

 

ーーーーーーーーーーーー

ってな事で俺はタオルを持って現在進行形で一枚目の地図と格闘中である

 

正一「えぇと まずは この絵は『森』だなぁ…

んでこの絵は『丘』...

最後に『兎』かぁ」

 

そして更に地図には

『森』+『丘』+『兎』となっているってことから考えるに

まず初めに 森と丘を足すと...

 

『山』?かなぁ...

 

まぁ 山と仮定して 山と兎を足すと...?

ーーーーーーーーーーーー

...あれから 暫くたった

 

山と兎を足した物の正体を証す為に 散々歩いたが全然わからなかった

 

シストに描かれていた 方角を頼って見たが 全然駄目だった

何故かって? 予想出来るのはただ1つ

 

俺が重度の《方向音痴》って事だけ

 

マジかよ…OMG

 

まぁ そこを悔やんでもしょうがない

 

だからと言ってはなんだが

勿論『山』+『兎』=《兎山》

 

『兎山』と検索を掛けたが マップ類の物にすら出てこなかった

 

♪~♪~~♪

 

正一「ん?」

 

電話が掛かって来たであろう携帯の着信音と振動が伝わって来た

 

携帯の画面を見ると『ココア姉ちゃん』

と出ていた

 

勝手にココアが携帯を弄って表示を変えたのだろう

とそこまで考えてから 電話に出た

 

※『』は 通話中と捉えて下さい

 

正一『もしもし ココアさん?』

 

ココア『お姉ちゃんだよ!』

 

正一『ったく 人の携帯を勝手に弄らないで下さいよ

ってか 僕 携帯にパスワード掛けてましたよね!?』

 

ココア『お姉ちゃんに掛かれば その位簡単なんだよ!』

 

正一『エェ...マジですか...』

 

ココア『愛の力に掛かればこの位 朝飯前だよ!』

 

正一『...で、用件は何ですか?』

 

ココア『あ、そうそう

チノちゃんが正ちゃん お昼はどうするの? だって』

 

正一『え? あぁもうそんな時間ですか...

今日は要らないと 伝えて下さい』

 

ココア『わかったよ!

...って事は 正ちゃんは 甘兎庵で噂の蕎麦定食を食べに行くの?』

 

正一『甘兎庵が定食ですか?』

 

ココア『何か 今週から 裏メニューとして 出てるらしいよ』

 

正一『成程...

んじゃ 今日の昼は 甘兎庵の定食を食べることにします』

 

ココア『わかったよ

帰って来たら感想を聞かせてね!』

 

正一『わかりました

...それでは 失礼します』

 

プツ...ツーツーツー

 

改めて時計を見ると11:59分だった

 

ずっと 謎解きに集中していた為 時間も空腹感も忘れていたが

 

改めて 空腹感等を意識して見ると

 

かなり腹が空いていた

 

正一(まぁ 時間も時間だし チャッチャと甘兎庵に行きますかね

もしかしたら 千夜が案外シストの問題を解いてくれるかもだし)

 

そう思った俺は 期待を寄せながら甘兎庵へと足を進めた

ーーーーーーーーーーーー

~甘兎庵~

 

甘兎庵に着いて ビックリした

 

何故かって?

 

ソコソコ甘兎庵が混んでいたからだ!

 

並び始めて25分位たった頃ようやっと席が空いた

 

千夜「お待たせしました~...って正一君!?」

 

正一「ども~」

 

千夜「今日はお店のお手伝い 無いのかしら?」

 

正一「えぇ オーナーから土日の2日間休めと言われまして...」

 

千夜「成程ね...」

 

正一「あっそうそう 注文良いですか?」

 

千夜「いいわよ~」

 

正一「裏メニューの 蕎麦定食の大盛りを1つ お願いします」

 

千夜「蕎麦定食大盛り1つね

分かったわ」

 

正一「あと 後で聴きたいことが有るので良いですか?」

 

千夜「えぇ 勿論いいわよ」

 

<スミマセーン

 

千夜「っと 呼ばれちゃった

また 後でくるわね」

 

そう言うと千夜は客の元へ 注文を取りに行った

 

改めて周りを見て居ると 学校の部活帰りだと思われる 中学生や高校生が美味そうなパフェやらを頬張って居るのがチラホラ見える

 

蕎麦定食が来るまで暫く時間がある為 俺は一向に分からなかったシストの謎を解くべく テーブルに一枚目のシストを広げるのだが…

 

正一「う~ん...」

 

やはり 兎+山 の問題が分からなかった

 

???「相席宜しいですか?」

 

正一「え? あぁ どうぞ」

 

???「有難うございます~」

 

イキナリ女性に声を掛けられ若干パニクりながら答える

 

女性が反対側の席に座った

改めて その女性を見てみると

 

正一「青山さん?」

 

俺は名前を言ってからハッとした

 

俺が死んでから 150年もたっている為 此処に俺の前世?の知り合いがいるはずが無い

 

???「?確かに私は青山ですが どこかで お会いしましたでしょうか?」

 

正一「あぁ いえ 貴女と瓜二つの人が 私の友人にいたもので」

 

青山「あぁ~ 成程 世界には瓜二つな人が3人居るって言いますしね」

 

正一「でも 名前まで同じってのは コレまた 珍しいですね」

 

青山「ですね~」

 

そんな感じで俺と青山さんとで話して居ると(自己紹介込み)

千夜が蕎麦定食を持って来た

 

千夜「お待ちどうさま

...蕎麦定食大盛りです

って青山さんも入らしてたんですね」

 

千夜が青山さんの存在に気付いたようだ

 

青山「えぇ 小説のネタ探しのついでに」

 

正一「青山さんって小説を書かれているんですか?」

 

青山「えぇ 最近 書いた本が映画化されまして...」

 

正一「スゲェ! 何て 本が映画化されたんですか?」

 

青山「兎になったバリスタ って言う本です」

 

ん? 何かデジャヴを感じる気がする

 

ってか 絶対に ティッピー(チノのおじいさん)がモデルだろ コレ

 

正一「面白そうですね

今日 用事が済んだら本屋に行きますね」

 

青山「えぇ 是非とも」

 

そんな感じで 俺はチョット遅めの昼飯を食べた

 

勿論 裏メニューの 蕎麦定食は想像以上に麺にコシがあり美味しかった

 

ーーーーーーーーーーーー

『御飯を食べたらデザート これ即 俺の外食の鉄則也』

 

って事で俺は 白玉ぜんざい を頼み 今現在白玉ぜんざいを食べながら俺はシストと睨めっこをしていたのだが

 

青山「シストですか?」

 

正一「えぇ まぁ」

 

青山「少し見せてもらっても良いですか?」

 

正一「えぇ どうぞ」

 

そう言うと俺は シストを渡した

一分程青山さんがシストを眺めていた後

 

青山「正一さんはこのシストは どこまで 謎が解けましたか?」

 

正一「1枚目の最後の所です」

 

青山「...もしかして 正一さんは 最近 この街に?」

 

正一「えぇ そうですが…」

 

その事と 今回のシストの事では 何か関係が有るのだろうかと考えて居ると

 

青山「あそこは 地図に載って無い 場所ですから...

地元の人でも知って居る人は少ないですから...

オマケに ある理由から 知っている人 は誰も近寄らないですから」

 

正一「マジですか…」

 

 

地元の人ですら マイナーで近寄らない場所って 他所から来たばっかりの 俺では見つけるのには無理があるだろう

 

青山「では 引っ越して来て 土地勘が皆無な 正一さんに兎山の ヒントをあげましょう」

 

正一「おぉ! 是非ともお願いします」

 

青山「ヒントってよりは 殆ど 答えですが…

『兎広場』に兎山への入口が有ります 」

 

正一「兎広場ですか…」

 

青山「...このシストの難点は そこだと思います

もう一枚のシストは道のりが書いてある感じですし」

 

正一「成程...

分かったなら即行動ですな!

シストの件 有難うございました」

 

そう言うと俺は2人分の伝票を持ってレジに行く

 

何故 2人分の伝票を持って行くかって?

 

理由は至って簡単 いちいち 伝票を仕分けするの面倒いしケチ臭いじゃん

 

...まぁ 男同士だったら 仕分けるんですけどね

 

俺はお会計をさっさと済ませ 兎広場に向かうことにした

余談だが店を出る際 千夜が 尋ねごとはいいの?と聞いて来たが

 

大丈夫です と言った

ーーーーーーーーーーーー

兎広場にて

 

正一「って言ってもなぁ

此処 結構広いしなぁ」

 

兎広場は地図を見る限り物凄い広い

 

何でも 日本で1番広い広場だとか...

 

考えて居ても何も始まらないので 取り敢えず 池があるエリアまで行く事にした

 

何故 池がある所に視点を 置いたのかと言うと 池エリアには結構急な山があるらしい と言う 情報が地図に書いてあったからだ

 

そんなこんなで 池エリアに着いたのだが

 

正一「おぉ...スゲェ」

 

思わず声が出てしまう程 周りの景色が綺麗だった

見渡す限り 沢山の木が立っており

メインの池には ボートまで完備されていた

 

正一「イカン イカン 周りの景色を堪能するのは また今度として

今は兎山の入口を探さなくては」

 

自分にそう言い聞かせ 兎山を見つける為に 散策を始めた

ーーーーーーーーーーーー

正一「これかな?」

 

探すこと1時間で 入口らしき場所を発見したのだが…

 

正一「此処 本当に大丈夫なのかな?でも ここ以外に それっぽい場所が無いからなぁ」

 

本の少し 悩んだが ケータイの方位磁針がその入口の方向を指して居る事を根拠にして 俺は山の中に入って行った

山の中?は物凄く神秘的であった

 

山を上り始めてから 15分位が経過した

 

道が 平になり オマケに石の道が出て来たのでソロソロ 方位磁針を見て現在向かって居る方角を確認しとかないとなと思い 携帯を取り出し 方位磁針アプリを起動させるのだが…

 

正一「ゑ!?」

 

正一「携帯壊れた?」

 

方位磁針を見てみると 北と南を指す針が 高速で回転していたのだった

Why!?

もしやと思い 俺は見忘れていた二枚目のシストを見た

するとシストには方位磁針の絵に大きく✕印が付いていた

 

正一「出たよ 俺の得意なミス 見忘れが...

ハァー んで...シストによると 石の道があって その少し先にお宝があるのか」

ーーーーーーーーーーーー

あれから 五分程歩いた

 

正一「ん? 湯気?」

 

目的地で有ろう場所から湯気が出て居た

 

正一「って事は お宝は 温泉って事だったのか」

 

そう言いながら俺は湯 と書かれている暖簾をくぐった

 

正一「無人 営業か…どなた様でもって 無料なんだ...」

 

(まぁただで 温泉を堪能出来るのはありがたい)

 

そう思いながら 俺は更衣室に向かった

ーーーーーーーーーーーー

少年入浴中...

ーーーーーーーーーーーー

 

正一「いや~!実に気持ち良かった」

 

さてと もういい時間だし 帰ろうと思い 俺は 急な山道を下って行くのであった

ーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーー

ーーーーーーーー

ーーーーーーー

ーーーーーー

ーーーーー

ーーーー

ーーー

ーー

ラビットハウスにて...

 

ガチャ

 

正一「ただいま戻りました~」

 

???「正くん 会いたかったよ」

 

俺は聞き覚えが無い声を聞いたと同時に

 

ドン! バタン!

 

俺は謎の少女に押し倒された…

 

続く



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第21話 食事

どうもー
IS提督です
今回も文書の構成などなど 至らない点が多々有ると思いますが 最後まで読んで頂ければ幸いです!
それではどうぞ!


第21話 食事

 

今 起こった事を話そう

俺は ラビットハウスの扉を開けたら イキナリ 謎の女の子(見た感じ俺と同年齢&美少女)に抱きつかれ 押し倒された形になって居る

 

???「」スンスンスン

 

正一「エッ!? エッ!? エッ!?

どちら様?!」

 

何故か 匂いを嗅がれた事にパニクりながらも 名前を聞く

 

???「あぁ ごめんね 正君」

 

そう言うと 謎の美少女は 起き上がり 俺に手を差し出して来た

 

正一(何か メッチャ ココアに似てるなぁ

ってか何で 俺の名前を知ってんだ?)

 

と思いながらも

 

正一「あっ どうも」

 

俺は差し出された手を取り起き上がる

 

正一「もう一度 聞きますが 貴女は 誰ですか?」

???「...やっぱり 僕の事も覚えていないか」

 

何故だろうか この子の目が 一瞬にして 絶望した様な目をした気がする...

俗に言う ハイライトオフ の目だなコレ

 

???「僕の名前は 『保登ミク』だよ

君とは 『いとこ』 の関係になるかな

と言っても 明日には 家に帰るから あんまり深い話は出来ないけど

宜しく」

 

成程 いとこ か...それなら俺の名前を知って居るのも納得出来る

 

自己紹介されたら 自己紹介を返すのが 礼儀だろう

という事で 俺も自己紹介をする事にする

 

正一「いとこ なら一応知っていると思いますが

私は 田中正一です

物凄い 短い時間だけれども 宜しくお願いします」

ミク「『田中』?

何を言ってるんだい?

君は『保登』だろう?」

正一「いえ 私は 『田中』です

ココだけは 譲れません」

ミク「何故 そんな事を言うんだい?」

 

そんなこんなを言って居ると

 

ココア「まぁまぁ 2人とも 折角 再開出来たのに 言い合い? はやめてよ~」

 

そういや ずっと 空気だったけど ラビットハウスメンバーと 千夜も居たんだな

 

ココア「あぁ~ 正ちゃん 今 失礼な事 思ったでしょー!」

正一「いえ? 全然」

 

嘘です

思いました。

ってか どうでも良い事に付いては 怖い程 鋭いな

 

ミク「ボソボソボソ」

チノ「ヒッ!」

千夜「チノちゃん どうしたのかしら?」

チノ「い、いえ 別に何でもないです」

千夜「変なチノちゃん」

 

ーーーーーーーーーーーー

 

ミク「まぁ 取り敢えず 正くんが帰って来たから 早速キッチンを借りるよ 」

チノ「私も手伝います」

ミク「お願いするよ」

ミク「あぁ...そうそう コレ おじさんが正くんに渡せって 」

 

そう言うとミクは 俺に 少し大きめの古びた箱を渡した

 

正一「中身は何だか わかりますか?」

ミク「さぁ...流石にそこまでは分からないよ

...じゃぁ チノちゃん 料理を作りに行こうか」

ココア「あっ!私も手伝う」

そう言うと ミク チノ ココアの3人は厨房に消えて行った

 

そして残された俺達は何だろうと思い箱を開けると

 

正一「何で...」

リゼ「どうかしたか?」

正一「いえ... 別に...特に...」

 

箱の中に入っていたのは 腕時計だった

この腕時計は『 20G耐久/20気圧防水/耐衝撃/タフソーラー/GPS/防塵 防泥/方位・高度・温度測機能/電波受信機能』

が付いている物凄い優れものなのだが...

問題は 時計の裏側に『田中正一』と俺の名前が入っていたのだ

 

千夜「まぁ とっても ゴツイ作りになっているのね」

リゼ「あぁ この時計かぁ 150年続いても まだ人気の時計だもんな」

 

へぇ~ 物凄い 良い時計だと思って居たけど まさか150年も続いていたとは...

そう思いながら 俺は腕時計を腕に着けた

 

リゼ「その時計 正一のオーダーメイド かぁ」

正一「...ですね」

リゼ「しかも その時計 1番上のグレードじゃんか!

中学生が買える代物なんかじゃ無いはず...

何処で手に入れたんだ?」

正一「さぁ?」

リゼ「さぁ? って...」

 

この時計は実際 俺の前世? に やっていた 事に直結するのだが…

その話は とても長くなるので 今は話さないことにする

そして これは 俺が ずっと愛用していたものだ

この時計が 俺の元に届くって事は『俺の存在+俺がしていた事の関係者』って事になる

って事は 俺と同じく 死んだ事でタイムスリップ をしたって事だな…

しかし 何故 俺にこの時計を送り付けたんだ?

送り付ける位なら 姿見せあってお互いに情報を共有した方が良いと思うんだけどなぁ

姿を見せられない理由があるのか?

何だか 物凄く複雑になって来たな

 

千夜「正一くん! 正一くん!」

正一「へ?」

リゼ「 大丈夫か? かなり深く考えていたけが」

正一「えぇ 全然大丈夫です」

千夜「もし 何か 悩み事が 有るのだったら 遠慮せずに 行って頂戴」

正一「有難うございます」

リゼ「よし! 正一! 明日は皆で クレー射撃をしに行くぞ!」

正一「射撃...ですか?」

リゼ「あぁ! 悩みがあるなら 射撃をして スッキリしよう!」

千夜「まぁ! とても面白そうね」

 

と話していると

 

ミク「お待たせしたね」

 

どうやら晩御飯が出来たらしい

この匂いは ハンバーグかな

いい匂いがするな~

 

ミク「リゼさんと千夜さんも食べて行くよね?」

リゼ「私達の分もあるのか?」

ミク「勿論 ありますよ」

千夜「じゃぁ 折角だから 頂こうかしら」

ミク「了解したよ」

 

ーーーーーーーーーーーー

~食事場~

 

ミク「もう 匂いで気付いている人も居るだろうけど 今日の晩御飯は

僕達特製のハンバーグだよ!」

正リ千「「「おぉ~!」」」

ココア「それじゃぁ 早速食べようよ!」

チノ「ですね もうお腹ペコペコです」

ココア「じゃぁ それでは」

全員「「「いただきます!」」」

 

俺達はハンバーグを口に入れる

 

正一「?!」

 

なんだコレ!?

こんなに美味いハンバーグは 前世?を通しても1位か2位を争うほどである

何よりも噛んだ瞬間に出てくる ジューシーな肉汁が何とも言えない程 美味しい

 

ココア「やっぱり ミクちゃんの 作った料理は美味しいね!」

チノ「確かに これなら お米を何杯でも食べられそうです!」

ミク「正くん はこのハンバーグを食べて どう思う?」

正一「美味しいですよ」

ミク「...そう

他に何か...懐かしい感じとかは無い?」

正一「? 美味しい以外は無いですけど…」

ミク「...」

ーーーーーーーーーーーー

 

リゼ「はぁ 美味しかった!」

チノ「ですね」

ミク「口に合って何よりだよ」

リゼ「あっそうだ 皆聞いてくれ」

ココア「どうしたの? リゼちゃん?」

リゼ「今日の晩御飯の御礼って事で 明日皆でクレー射撃をしに行かないか?」

ココア「面白そうだね!」

チノ「でも ココアさん 私達にはバイトが...」

ココア「あ...」

 

そんな事を話していた 調度その時

 

♪~♪~♪~♪

 

メールを受信したのだろう

俺の携帯が音を出しながら震える

俺は携帯を取り出しメールの内容を確認する

 

正一「あ」

ココア「どうしたの? 正ちゃん 」

正一「タカヒロさんからです

『明日のバイトは気にしなくて良いから 友達と遊んできなさい』との事です」

ココア「じゃぁ 明日は一杯遊ぶよ~!」

千夜「おー!」

 

こうして 俺達は 翌日遊ぶ事になった

続く




やっぱり 難しいです
SS初心者です故
アドバイスなどが有りましたらビシバシとご指摘して下さい!
それではまた次回で!


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第22話 射撃勝負

どうも~
IS提督です
投稿が遅くなってしまいました
今回も文章構成や文章力の無さなど 至らない点が多々有ると思いますが最後までよんで頂ければ幸いです!
それではどうぞ!


22話 射撃勝負

ーーーーーーーーーーーー

 

パン! パン! パン!

銃声が鳴り響く此処は 射撃場だ

俺達 ラビットハウスメンバーと千夜とミクでリゼの家が所有する射撃場に来ている

...射撃場を持ってるって どんだけ金持ちなんだよ…!

まぁ そんな事は置いといてと...

リゼは今 射撃をする為の申請をしに行っている

 

ココア「射撃なんて 初めてだよ~」

チノ「私もです」

ミク「久しぶりだから 腕が鳴るよ」

千夜「吹き矢なら出来るのだけど…射撃は点でダメだわ」

 

吹き矢!? 逆に吹き矢の方が難しいと思うんだけど...

 

ココア「正ちゃんは 自信ある?」

正一「そこそこですね」

チノ「所で正一さん?」

正一「何ですか?」

チノ「正一さんが付けている腕時計ですが

鉄砲を撃った衝撃で 壊れちゃいませんか?」

正一「大丈夫ですよ

この時計は20Gまで耐えれますから」

チノ「20Gって...

どこくらいの重力ですか?」

正一「円心力での20Gであれば まぁ 間違いなく 意識は余裕で飛びますね」

チノ「そんなに...」

正一「もし 20Gの威力で思いっきり 地面に叩き着ければ 下手したら死にますね」

チノ「」

 

まぁ 想像もつかないのは 当たり前か...

 

そんなこんなで話をする事15分

 

リゼ「悪い 手続きに少し手間取った」

ココア「全然待って無いよ~

むしろ 今やっと決心が着いたから」

リゼ「決心って...

そんなに固く考え無くて良いぞ」

ココア「イエッサー!」

 

ーーーーーーーーーーーー

 

リゼ「皆 クレー射撃のやり方を説明するぞ!」

 

そう言うとリゼは近くにあった機械を指さした

 

リゼ「この機械に繋がっている ボタンを押すと

タイマーが5秒になる

五秒経つと的となる皿が五つ発射される 」

チノ「了解です

わかりました」

リゼ「よし!皆も良いな?

じゃぁ皆!初めはショットガンを撃つぞ!」

ココア「はーい!」

リゼ「私が手本を見せるから よく見てろよ!」

全員「「「はーい」」」

 

バシュゥ!

バシュゥ!

バシュゥ!

バシュゥ!

バシュゥ!

物凄い勢いで皿が飛んでいくが

パッァーン!! パリン!

パッァーン!! パリン!

パッァーン!! パリン!

パッァーン!! パリン!

パッァーン!! パリン!

と 正確に撃ち抜いて行った

 

ココア「リゼちゃんスゴーイ!!!」

リゼ「そ、そんな事ないぞ!

この位朝飯前だ!」

 

そう言うとリゼは機械を指しすと

 

リゼ「さぁ お前らもやって見ろ!

そうだな...最初はチノからだな」

 

チノ「わかりました」

 

そう言うとチノはリゼからショットガンを受け取った

チノがボタンを押す

俺達はチノの後ろに退避する

5秒後に勢い良く皿が発射された

パッァーン!!パッァーン!!

チノが連続で発砲したが...

 

チノ「ッァ」

 

反動でチノが後ろに倒れそうになっていた

...ホントに咄嗟に俺は 一歩二歩三歩と前に出て 後ろに倒れ掛けた チノを支えた

 

チノ「エッ! アッ! 正一さん?///」カァー

正一「申し訳ございません!」ドゲザ

 

みるみる内にチノの顔が赤く染まって行った

絶対に怒っているパターンだ

我ながら良く スグに土下座出来たと思うよ

...知ってるよ

こういう時って 速攻で謝るのが 本当に正解なんだよね…

ーーーーーーーーーーーー

 

今現在 チノ、千夜、ミク、ココア が撃ったが 誰1人として2発以上 当てることが出来なかった

 

ココア「あーもー!難しすぎるよ~!」

千夜「そうね 吹き矢と違って反動が凄まじいわよね~ チノちゃん?♪」ニコニコ

チノ「ッ!えぇ 確かに凄いですね///」カオマッカ

 

千夜!お前 マジで何がしたいん!?

チノの顔が物凄く真っ赤になっとりますやん!

怒ってますやん!

そんなに俺の精神をすり減らして 何がしたいん!?

 

リゼ「じゃぁ 最後は正一だな」

 

そう言うとリゼは俺にショットガンを渡した

...やっぱり重いな

そう思いながら俺はボタンを押しショットガンを構える

(一応捕捉だが 俺の銃を構える利きは左だ)

 

バシュゥ!

バシュゥ!

バシュゥ!

バシュゥ!

バシュゥ!

 

パッァーン!!パリン!

パッァーン!!パリン!

パッァーン!!パリン!

パッァーン!!パリン!

パッァーン!!パリン!

 

まぁこんな感じかな?

そう思いながら俺は後ろを向くと

 

全員「「「!?」」」

 

何故か知らないが皆がポカーンとしていた

 

正一「皆さん?どうされました?」

リゼ「ッ?! あぁ いや何でも無いぞ!

...それよりも正一!何か撃って見たい銃はあるか?」

正一「そうですねぇ...

ハンドガンを撃ちたいですね」

リゼ「ハンドガンか分かった!

今 持って来させるな」

 

そう言うとリゼは近くにあった電話を取り 何やら会話している

 

ココア「正ちゃんスゴーイ!」

千夜「ホントよね~!

綺麗に全弾命中したわよね

リゼちゃんもビックリしていたわよ」

 

とそんな事を話していると

 

リゼ「正一 悪い!」

正一「何がです?」

リゼ「ハンドガンを撃つ為には 屋内に移動する必要があるらしいんだ」

正一「僕は一向に構いませんよ」

 

そう言うと 話を聞いていたミク達もウンウンと頷いた

 

リゼ「じゃあ 早速 移動するぞ 」

 

ーーーーーーーーーーーー

・・・屋内射撃場にて・・・

先ほどの屋外射撃場とは違い屋内射撃場には的があった

そしてココア達は後にあるガラス張りの部屋にいる

理由は 室内は銃声が反響して 物凄い五月蝿いから 観て居る見学者の耳を守る為である

 

リゼ「さてと 屋内射撃場に着いた事だし 早速撃つとしよう」

 

そう言うとリゼはハンドガン4丁とそれぞれのマガジンを置き

この中から好きな奴を選べ

とアイコンタクトで言って来た

...全部いい銃だ

特にM1911コルトガバメンとP228に目を惹かれるのだが…

 

正一「リゼさん これって全部旧式の銃ですか?」

リゼ「いや そんな事は無いぞ

確かにこの銃は約150年以上前に開発された銃だが この銃たちは今でも現役だぞ」

 

あれから あんまり銃の開発は あまり進んでないって事か…

何故だろう?...

でもまぁ 見慣れた銃が現役っていうのは 嬉しいような 悲しいような...

そんな事を考えながらも 俺は コルトガバメントM1911と弾薬入のマガジンを手にした

 

リゼ「おっ、M1911を選んだのか 正一 中々良いセンスだな

んじゃぁ 私はP228にしようかな」

そう言うとリゼも銃を手にした

 

正一「リゼさん 折角 的当てをするなら 勝負しませんか?」

リゼ「おっ! 私に勝負を挑むとは いい度胸だな

...じゃぁ 負けた方は出来る範囲で何でも言う事を聞くことにしよう」

正一「面白いですね

良いですよ」

リゼ「じゃぁ 簡単にルールを説明するぞ

...今回は動く的を計10個撃ちなるべく弾を外さないように撃ち抜いた方の勝ちだ」

正一「了解しました

それで行きましょう 」

 

そう言うと 俺とリゼはそれぞれのレーンに入り銃のスライドを引き弾薬を薬室に送り込む

そして左利きの俺は 一歩~半歩程 左足を前に出し銃を腹の位置で持って置く

 

リゼ「正一 準備は出来たか?」

正一「何時でも大丈夫です」

リゼ「良し じゃぁ 上にある信号が青になったら始めるぞ!」

正一「了解です」

 

そう言うと俺は落ち着きながら信号が青になるのを待つ

 

『ビーー!!!』

と音が鳴ると同時に信号が青になり

それと同時に一気に的となる 的が起き上がり動き始めた

俺は銃の照準(銃口)を的に定め 引き金を引く

引き金を引いた瞬間

パン!

と甲高い破裂音を出すと同時に銃から弾丸が物凄い勢いで飛び出し 狙った的に当たる

勿論 撃った瞬間に物凄い反動が襲って来たがその反動を上手く受け止る

それと同時に次の的に照準を定め また引き金を引く

2発目・3発目と 弾丸を的へ正確に撃ち出して行く

7発を撃ち終わった時にスライドが引かれた状態で固まった

弾切れである

俺は素早く左手の人差し指でマガジンリリースボタンを押しマガジンを自重で落下させる

同時に素早くマガジンを装填し スライドを引く

そうして又残り3つの的に対して正確に弾丸を叩き込んだ

ーーーーーーーーーーーー

結果は 俺の方が1秒早く全ての的を撃った

 

リゼ「正一 お前すごいぞ!」

正一「そうですかね?」

リゼ「あぁ! 私よりも 早く尚且つ的確に的を撃つ奴は親父以外は初めてだよ!」

正一「リゼさんのお父さんは何秒位でした?」

リゼ「正一より 0.3秒 早いな」

正一「成程」

 

そんな事を話しながら俺達はココア達が待っている部屋に向かった

ーーーーーーーーーーーー

隣の部屋にて

 

ココア「正ちゃん!凄いよ!」

正一「そうですかね?」

ミク「かなり 手慣れている感じだったけど 本当に初めてかい?」

正一「一応初めてですよ」

 

そんな事を話して居るとリゼがソコソコ歳を取った人を連れて来た

 

千夜「あら? リゼちゃん その人は?」

 

リゼ「 あぁ そうだ 紹介するよ

隣に居るのが此処のオーナーであり私の父だ」

ミク「リゼさんの父親って事は 軍人って事だよね?」

リゼ「あぁ その通りだ」

チノ・ココア・千夜・ミクから『おぉ!』といった声が挙がった

 

その後 俺達はリゼの父親を加え 学校の話やバイトでのリゼなどを聞いて居たのだが リゼの父親はかなり親バカであった

 

リゼ父「っと 随分話し込んでしまったようだ

...正一くん 今日この後は 空いているかね?」

正一「えぇ 予定は入っていませんが…」

リゼ父「なら 良かった

この後 正一くんとディナー楽しみたいと 思ったものでね

勿論 君達にも来てもらいたい

無理にとは言わないが...」

正一「わかりました

この後 1度家に戻り改めて支度をしてからお伺いさせて頂きます」

リゼ「じゃぁ 私がみんなを ラビットハウスから家まで案内するな」

正一「了解です」

 

俺がそう言うとリゼの父親は満足そうな顔をして 背を向けた

 

 

続く



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第23話 食事会

どうもIS提督です
今回も訳の解らない場面等など至らない点が多々有ると思いますが最後まで読んで頂ければ幸いです!
アドバイスなども どしどし お願いします!
それではどうぞ!


第23話 食事会

 

俺達は1度ラビットハウスと千夜は甘兎庵に戻り タカヒロさんから食事会の許可をもらい 着替える

 

...それにしてもココアの奴遅いなぁ

そんな事を思って居るとミクが口を開いた

 

ミク「スマナイ この後スグに帰りの電車があるから 食事会に出席出来ない...」

リゼ「そうか… 分かった

また今度 機会が有ったら 一緒にご飯を食べよう」

ミク「有難う

...それと正君 チョット良いかい?」

 

そう言うとミクは手招きをする

俺は何だろうと思いながらも ミクの元に行くと...

 

チュッ

 

正一「!?///」

チノ「?!」

ーーーーーーーーーーーー

チノ視点

 

今 起こった事を説明します

ミクさんが正一さんを手招きをしてそのまま正一さんの頬にキスをしました

 

ズキッ!

 

何でしょう コレ?

正一さんがキスをされているのを見てると 物凄く胸?が痛くて苦しいです…

 

正一「なッ おま! ちょッ?!」

ミク「フフフフ やっぱり 正君は不意討ちに 弱いんだね」

正一「やっていい事と悪いことがあるでしょう」

ミク「アメリカとかだとコレが挨拶になるって聞いたけど?」

正一「此処は 日本ですけど!」

ミク「...正君はのこういうの 嫌い?」

正一「...別に嫌いでは無いですけど」

ミク「じゃぁ 問題ないね」

 

そう言うとミクさんはもう一度正一さんの頬にキスをしました

 

ズキッ!ズキッ!

 

...何ででしょうか?

さっきよりも胸が痛くて苦しいです…

悲しくないのに 泣いてしまいそう...

 

ミク「じゃぁ ソロソロ 電車の時間がヤバイから 失礼するよ」

リゼ「おう また今度来る時は連絡よこせよ」

 

そう言うとリゼさんは携帯電話を取り出して ミクさんに見せた

 

ミク「ありがとう 助かるよ

.....よし 登録完了

じゃ 僕はコレにて失礼するよ

じゃぁね チノちゃん 今度はゆっくりとお話したいな」

チノ「私の方から お願いします」

ミク「うん、楽しみにしてるよ

それと 正君...」

正一「ん? そうそう 時計有難うございますね

コレは僕にとっては物凄い大事な'者'なので」

ミク「僕が言いたいのはそう言う事じゃ無くて...

いつ 地元に帰って来るのかい?」

正一「あぁ もう暫くしたら ゴールデンウィークが有るのでそん時は帰る予定ですよ」

ミク「わかったよ おばさん達 心配してたからね その言葉を聞いて安心したよ

...それと この前見たいな ムチャはもうしたらダメだからね!

今度は本当に死んじゃうよ!!」

正一「分かったから 分かりましたよ

その言葉は耳タコですよ」

 

そう言うと ミクさんは足早に駅の方面に行ってしまいました

 

ーーーーーーーーーーーー

正一視点

 

...ったく ミクの奴 もう少し自分の事を自覚しやがれ

アイツの容姿はココアと同じでカナリ いや 物凄い美少女だ ぶっちゃけ言うと ココアに超ソックリだ

そんな奴が 挨拶とは言え俺の 頬に2度キスをするなんて

おかげで 俺の心臓は爆発寸前だ

 

そんな事を考えて居ると

 

ココア「おっ待たせ~♪

あれ?ミクちゃんは?」

チノ「今さっき 帰られましたよ」

ココア「えぇ!残念!

お見送りしたかったのに...」

リゼ「着替えが遅いお前が悪い」

正一「ですね」

ココア「」ガーン

リゼ「ともかく全員揃ったから 今度は千夜を迎えに行くぞ」

ココア「はーい!」

 

先程のショックの受けようは何処に行ったのか 完全復活のココアが元気な声を出した

 

ーーーーーーーーーーーー

場所は変わり甘兎庵前

 

甘兎庵前には既に千夜が支度をして待っていた

 

リゼ「悪い千夜

色々と手間取った」

千夜「別に気にしないわ

それよりもミクちゃんは?」

チノ「ミクさんは帰りの時間の為もう帰られました」

千夜「そうなのね 残念だわ...」

リゼ「っと ソロソロ時間がヤバイから家に急ぐぞ」

 

リゼがそう言うと 俺達はリゼの家に向かった

 

ーーーーーーーーーーーー

 

正一「でけぇ」

チノ「ですね…」

リゼ「そうか?」

 

俺達はリゼの家の前に来たのだが…

リゼの家は信じられない程 大きい

俺はこんなサイズの家...いや コレは家じゃなくて邸か

オマケにSP見たいな人が居る

こんなサイズで厳重警戒の邸は少なくとも俺はマンガかアニメでしか見た事がない

 

ココア「千夜ちゃん 凄いね...」

千夜「えぇ そうねココアちゃん...」

 

この二人の反応を見るからにこの邸は相当凄い

150年後の今でも滅多にお目にかかれない類の物だろう

 

リゼ「こんな所でボーッとしてどうしたんだ?

早く中に入ろう」

 

そう言うとリゼはSP達に挨拶?をして邸の中へと入って行く

俺達も遅れまいとリゼの後を付いていく

.....中に入ったらコレまたビックリ

最初に俺達を出迎えたのは かなり広い広間

ふと 上を見上げると

 

チノ「綺麗...」

 

チノが呟く

思わず呟いてしまう程綺麗だ

玄関付近で見惚れて居ると

 

リゼ父「おかえりリゼ」

リゼ「あぁ ただいま 親父」

リゼ父「さぁ ディナーの準備が出来てるからディナーにしよう」

 

そう言うとリゼ父は付いて来いとアイコンタクトを送って来た

俺達はアイコンタクトを受取りリゼ父に付いていく

 

ーーーーーーーーーーーー

 

美味かった

本当に美味かった

それしか言葉が出てこない

 

生まれて初めてフルコースを食べ

俺達は物凄い満腹感を覚えていた

 

リゼ父「さて 皆さん 今夜のディナーは満足して頂いたかな?

満足して貰えたならコッチとしても嬉しい限りだよ」

 

リゼ「何か 親父キモいぞ」ボソ

リゼ父「ウッ!」

リゼ父「さてと 正一君を残して一旦席を外して貰えないかな?」

リゼ「どうしてだ?」

リゼ父「男同士で語りたいことがあるんだ」

リゼ「?

まぁ 久しぶりの男の客人だしな

そう言う事なら分かった」

 

そう言うとリゼはココア達を連れて部屋から出て行く

 

バタン

 

リゼ達が扉を閉めると同時に部屋の空気が一気に重くなった

その原因はリゼ父だろう

そして

空気を重くしている本人...リゼ父が立ち扉の鍵を閉めた

 

※これより下は リゼ父 を 手々座 と表記します

 

手々座は俺を深く観察し その後に

重い空気を解いた

 

手々座「いきなり 済まない

楽にしてくれ」

 

そう言うと手々座は葉巻と葉巻カッターそして灰皿を出し葉巻を吸い始めた

 

手々座「フゥー

...お前 この街に来る前に軍隊に居たか?」

正一「...居ない筈ですが」

手々座「何で自分の事なのに自信がない?」

正一「私は今年の4月よりも前の事は一切覚えて居ないので...」

手々座「覚えてない?」

正一「はい 記憶喪失らしくて」

手々座「成程な...」

手々座「まぁ 良い

...田中正一 お前 俺の部隊に来ないか?」

 



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第24話 スカウト

どうも~IS提督です
指摘やアドバイス などがあればビシバシとお願いします
至らない点が多々有ると思いますが最後まで読んで頂ければ幸いです!


24話 スカウト

 

一瞬 手々座の言っている事が理解出来なかった

呼吸が止まり 血が引いていくのが分かる

 

手々座「もう一度言うぞ

俺の部隊に入らないか?」

正一「...何故 私をスカウトするに至った理由を教えて頂きたい」

手々座「そんなのは簡単だ

お前には良い兵士になれる その要素がある

それだけだ」

正一「成程...」

手々座「んで どうするんだ?

俺の部隊に来るか?」

正一「いえ

お断りします」

手々座「何故だ?

お前なら 入隊と同時に良い階級に入れてやれる」

正一「階級の件がかなり魅力的ですが...

私はただ単に ノホホンとした人生を歩みたいだけです」

手々座「ほう...

正一、お前だいぶ変わっているな

お前くらいの歳は軍隊などに憧れを持つ傾向があるのにな」

正一「こう見えて伊達に"十数年間"も生きていませんから

それに軍隊の訓練のキツさや その後の実戦なんかの事を考えて居ると夜も眠れなく成りそうなんで」

手々座「成程...

目先の事だけではなく後々の事をも お前は考えて居るのか」

正一「買い被り過ぎですよ

私は只只 辛い事や死ぬのが怖いだけのチキン野郎ですよ」

手々座「...分かった今日のところは諦めるとするが...

今の言葉を聞いてますますお前に興味が湧いた

今後お前の事をスカウトし続ける事にする

良いな?」

 

手々座がそのようなことを言うが 実際問題 俺は''もう''軍隊やら何たらに入るつもりは微塵もないが 否定の意を出した所であの人の心が動くことはないだろう

言うだけ無駄である

従って 俺は 立ち上がり出口である扉の前で手々座さんに一礼をして 部屋から出た

ーーーーーーーーーーーー

リゼ視点

 

私は 正一が部屋から出て行ったのを確認し 親父達が今さっきまで話していた部屋に入る

 

リゼ「来客達は全員家に返したぞ」

手々座「あぁ」

リゼ「...親父 またスカウトしたのか?」

手々座「高校生のお前にはまだ早い事だ」

 

バン!!!

 

リゼ「早い早くないの問題じゃない!

正一は私の友達だ!

もう友達を加賀美(かがみ)の二の前にはしたくないんだ!」

 

私は親父の前に行きテーブルを叩くと同時に声をこれでもかってくらいに張り上げた

事実コレは私の心の声である

 

手々座「...正一が加賀美の二の前だと?」

リゼ「あぁ そうだ!

幾ら仕事だろうとアイツの自由を ましては『幸せ』を奪わう様な真似は絶対にさせない!」

 

私は声を張り上げながら言葉を言っていたのだが

 

手々座「...アイツが普通の人間の様な幸せを手に入れられる人間だと思って居るのか?」

リゼ「え?」

 

親父は私に対して圧力をかける様な声のトーンで言葉を放った

 

手々座「確かにアイツの見た目は幼い

だが 中身も幼い訳ではない」

リゼ「どう言う意味だ?

確かに 正一は大人びているけれど…」

 

正一の事を思い返して見るが 大人びている事以外は全く解らない

 

手々座「...アイツの目は普通の人間の目じゃない」

リゼ「え!?」

 

唐突に親父が話し始めた事にも 聞こえてきた言葉にも驚きを隠せなかった

 

手々座「アイツの目は人を殺した事がある目をしている

それも1人ではない 何十人と手に掛けている目をしている

初めて会った時 流石の俺でもビビった」

 

リゼ「は!?」

 

私は自分の耳を疑った

親父は冗談を言う人間ではない

仕事の事になると尚更だ

親父をビビらせるのも相当な事なのに

人を何十人と殺した言ってきた

ハッキリ行って信じたくないし 信じられない...

 

手々座「アイツはお前が思って居る以上に危険だ

アイツを野放しにしていたらこの街が危ないかも知れない

だから 俺はアイツを軍隊に入れ合法的にアイツを管理し狂気を抑制する

それが俺達に取って幸せな道になる」

リゼ「でも それって…」

手々座「あぁ そうだ 軍属故に仕方が無いことだ

それにアイツは 昔いた ある人物と瓜二つだ」

リゼ「...どういう事だ?」

手々座「コレばかりはお前に言っても絶対に解らない」

リゼ「あぁ そうかい

...今日は色々と疲れたからもう寝ることにする」

 

そう言い私は自分の部屋に向かった

ーーーーーーーーーーーー

仕方がない??

本当にそうなのだろうか…

親父の話は何処かおかしい

確かに 親父の言うことには一理あるのだが…

親父が只只 御託を並べて 正一の戦闘力を利用したいだけな気がしてならない

 

部屋に着き親父との会話を思い出すがどうしても納得行かない

そして最後に親父が言った言葉

全くもって意味不明だ

 

リゼ「正一 お前は一体何者何だ...」

私の声は誰にも聞かれる事無く消えて行った

 

リゼ視点終了

ーーーーーーーーーーーー

正一視点

 

かなり面倒臭い事になった

理由は明白

手々座に目を付けられた

たったそれだけの事?と思うかもしれないが俺にとったらそれが重荷になる

そんな事を考えていと

前からココア達が使用人と歩いて来た

 

ココア「正ちゃん お話長かったね〜」

正一「まぁ 男同士で積もる話が有りましたからね」

千夜「どんな事を話したのか気になるわ」

正一「まぁ 何ともない普通の世間話ですよ」

ココア「へ~

男子同士の世間話って...

何か裏の事でも語り合ってそうだね!」

正一「まさか」

 

ココアって何でどうでもいい事に関しては超能力者みたいに鋭いのだろうか…

 

正一「そんで こちらの方は...」

 

俺はそう言いながら使用人の方を見る

 

チノ「えぇと もう時間が遅いのでこの方が私達を送ってくれるそうです」

 

チノがそう言うと使用人が深々とお辞儀をし 自己紹介をする

 

使用人「自己紹介が遅れました

私は使用人の足立(あだち)と申します

以後お見知り置きを」

正一「御丁寧に有難うございます」

足立「それでは参りましょうか」

 

足立さんがそう言うと俺達は帰路に付くべく 外に出た

 

 

続く



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第25話 朝

今回は短いです。
アドバイスや感想などがございましたらビシバシとお願いします
それではどうぞ!


第25話 朝

 

ガチャ

 

その音で俺は起きた

がそのまま目を瞑る

そして少し経つと

 

チノ「正一さん、正一さん 起きてください 5:30分ですよ」

 

チノが俺の身体を揺さぶる

 

...もうそんな時間か

ココ最近俺はチノにこの時間 5:30分に起こして貰って居る

理由は簡単 朝散歩とチョットした朝鍛錬をしているからだ

まぁ その事はいいとして 朝からチノ見たいな美少女に起こされると寝起きが良くなる

 

コレは今度お礼をしなければな

 

そんな事を思いながら上半身を起こす

 

正一「おはようございます チノちゃん

何時も何時も有難うございます」

チノ「おはようございます

気にしないでください

では私は 朝食の準備をしますね」

 

そう言うとチノは部屋から出ていった

 

正一「さてと 俺も着替えるとしますか」

 

そう言うと俺は適度に動ける格好をしてから外に出た

 

正一「もうすぐゴールデンウィークって言うのにまだ寒いな」

 

思わず呟いてしまう

ゴールデンウィークは1度帰省した後はどうしようかな…

まぁ そん時はそん時に考えればいいか

 

そんな事を思いながら 散歩をする

ーーーーーーーーーーーー

チノ視点

 

私は何時も5:00分に起きています

理由は簡単で皆さんの朝ごはんを作る為です

そしてその事を ある時正一さんに話した所

 

正一『もし面倒で無ければ私のことを5:30分に起こしてもらえませんか?』

 

と言って来たので毎朝起こすようになりました

 

私はいつもと同じ様に朝ごはんを作って行き 時計を見ると5:25分になっていました

 

チノ「正一さんを起こしに行かないと」

 

私はそう呟き 正一さんを起こしに行くために二階の正一さんの部屋に向かいました

 

正一さんの部屋の部屋の前に立つ時毎回緊張してしまいます…

が 何故か緊張と同時に嬉しさが込み上げてきます

何故でしょう?

 

そんな事を思いながら私は正一さんの部屋の扉を開けます

 

ガチャ

 

目を瞑って居るという事は 正一さんはまだ寝ているという事です

 

その事を確認して私は正一さんの顔を眺めます

...普段から彼は笑う事があっても何か裏がある様な顔を作り本心を悟らせない そんな顔をしている彼が この時は何にも縛られて居ないと言う様な顔をしてます

 

チノ「あっ///」

 

何ででしょうか

正一さんをずっと見ていたら何だか顔が熱くなって来ました

 

このままだと よく分からないけど恥ずかしいと思い 正一さんの元に行って身体を揺らし声をかけ 起こします

 

正一さんが起き 何時もの様に 私にお礼を言いました

 

私は恥ずかしくなり 朝の挨拶と朝食を作ると言い正一さんの部屋を出ました

 

チノ「ハァ...本当に何なんでしょうか?

こんな気持ちは初めてです...」

 

そう呟き 私は 朝食作りを再開すべくキッチンに向かいました

 

チノ視点終了

ーーーーーーーーーーーー

正一視点

 

朝歩くのはやはり身体に良いと思う

眠気が覚めると同時に考えがバチッと冴える

これだけでも得だ

 

フと懐かしい煙草の匂いがした

 

正一「そう言えば "あの野郎"もこの煙草だったな...」

 

そう呟きながら俺はラビットハウスに戻るべく足を進めた

 

 

続く



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第26話 ゴールデンウィーク前

どうも~IS提督です
気付いたら6000文字になってました!
と言うことは 何時もより文書がおかしいかもです
それでも最後まで読んで頂けたら幸いです!
コメントやアドバイスもお待ちしております
それではどうぞ


第26話 ゴールデンウィーク前

 

金曜日6限終わった直後 俺は何時もの様に里山に呼び止められ

合気道の稽古を終え

今はココア達と合流すべく チノと一緒に合流地点へと足を運ぶ

今回の目的はラビットハウスで使うカップを見に行くためだ

 

チノ「正一さん 今日も里山先生に呼びつけられて居ましたね」

正一「授業がある日は毎回ですね」

チノ「すっかり里山先生は合気道の虜ですね」

正一「他のスポーツや武道もそうだと思いますけど 1度そのモノの魅力に取り憑かれたら熱中してしまいますよ」

チノ「...って事は 正一さんもそうだったんですか?」

正一「...そうだったと思いますよ」

チノ「...正一さんは誰から合気道を教わったんですか?」

正一「...すみません

そこら辺の記憶が無くて...」

チノ「...すみません」

 

実際問題 そこら辺の記憶が無いと言うのは勿論 嘘である

毎度毎度 説明するが 今のこの世界には合気道等の武道は1部を除いては消えて無くなって居る

オマケに俺は150年前に死んで居る

そんな他人とは違う世界感の中で一々説明をするのではほとんど信じてはくれないだろう

(まぁ チノ辺りならティッピーの事もあるから 信じてくれるかも知れない)が 俺自身それを他人に知らせようとは思わないから別に教える必要はないと今現在は考えて居る

 

チノ「...正一さん!!」

正一「ん?どうかしましたか?」

チノ「いえ あの...正一さんとココアさんって明日の朝に此処を出るんですよね」

正一「えぇ 一応はそのつもりですね

ゴールデンウィークには帰省する約束がありますし」

チノ「そうですか...」

 

なんでだろう

それからチノは俯きながらシュンとしてしまっている

 

何か空気がおもいなぁ

何か心無しかチノが淋しそうにしてるし

...こういう時は話題を変えるのが吉かな

 

そう思い俺は話題を変える為に口を開いた

 

正一「今日は色々と楽しみですね

前々から洒落たカップを見てみたいなと思ってたんですよ」

チノ「そうですね

でも私達はココアさんの監視をしなくては行けませんけどね」

正一「どっちが姉だかわかりませんな」

チノ「フフフ...全くです」

 

そんなこんな事を話して居るとココアとリゼが見える

どうやら目的地に着いたようだ

 

正一「すみません

時間どうりに来れたと思ったんですが…」

リゼ「いや 私達が早すぎただけだから気にする必要は無いよ」

チノ「なら良かったです」

ココア「じゃぁ 皆が揃った所でレッツゴー!」

 

ココアはそう言うと俺の手を掴み歩き出した

 

正一「えっ?! ココアさん?」

ココア「どうしたの 正ちゃん?」

正一「急に手を掴まれたので」

ココア「姉弟ならこんなのは当たり前なんだよ!

それと....」

 

そう言うなりココアは俺の真正面に来ると同時に

 

ココア「正ちゃん 成分補給!」

正一「んぇ?............フガ!!!」

 

何が起きたかと簡単に言うと ココアが俺の真正面に来たと思ったら

思いっきり抱きついて来た

そして今に至る

...抱きつかれるのは全然問題ない

むしろ もっとやってくれてもいいんやで

と言うかもっと抱いて!

...俺の気持ちは置いといて

流石に人前だと 第1に恥ずかしい!!

とにかく恥ずかしい オマケにソコソコ豊富な胸が俺の顔面に当たっている

...つまり息がしにくい

夢にまで見た光景で死にかけるなんて

本望だ...

とまぁ 冗談はさて置いて リアルに意識が遠くなってきたのでココアの背中辺りをタップする

 

ココア「正ちゃん どうしたの?」

正一「ゼェ....ゼェ....ゼェ...」

ココア「正ちゃん?」

正一「いえ 息がしにくかったんで

....ゼェ」

 

そう言ってから 俺はチノ達の方に『何故助けてくれなかったのか?』と目線で問いかけるべく 見るが

 

リゼ「....///」

チノ「........」

 

アレ?? 何でリゼは顔を赤くしてソッポ向いてるの?

てっきり拳の一つくらい来ると思ったのに

チノに至っては血の気が引いてる感じがするし

ありぃ? こんな反応は予想の範囲外

 

そこまで考えると

 

リゼ「と.兎も角 早く目的地に急ごう

それとココア! 幾ら 姉弟だからって節度持った行動をしろ!」

ココア「え~ 何時も私達のお姉ちゃんはこんな感じだったよ」

チノ「何時もですか?!」

ココア「うん! だから 私達 姉弟は仲が良いんだよ!」

チノ「...結構過激なスキンシップですね」

ココア「えへへへ そうかな~

それよりも 早くカップを見に行こうよ」

リゼ「そ、そうだな

よし! 気を取り直して行くぞ!

...ってティッピー!?」

 

リゼが驚いた声を上げた

それもそうだろう 皆にとってタダの兎が偶然にも我々の集合場所に現れたのだから

 

チノ「あぁもう ティッピーは心配性ですね

すみませんリゼさん ティッピーも連れて行っても良いですか?」

リゼ「あ、あぁ勿論問題は無いぞ」

 

今度こそ俺達は目的地に向かうのだった

 

ーーーーーーーーーーーー

カップ・紅茶専門店ティネロ・ターツァ にて

 

正一「ココアさん 中々センス有りますね」

ココア「でしょ!」

チノ「ココアさんにしては上出来ですね

こういう事を他のことに生かせる事は出来ないんですかね?」

 

...チノさんや今日は何時もよりも どキツいっすね…

でもそんな乾いた事を妹大好きっ子の前で言うとは...

 

そこまで考えてココアの方を見てみると

 

ココア「ウワーン!! チノちゃん酷いよ~」

正一(ガチ泣きー!?)

ココア「正ちゃん! 慰めて~」

 

そう言うとココアは また俺に抱き着いて来た

全くコイツは俺が男って事を忘れてんじゃないのか?

まぁ 俺としては大歓迎だけれども

っと 私情に流される所だった

危ない危ない 一応ケジメを付けないと

にしても今日は1段とココアの行動がアレだな

学校で何かあったな

 

正一「チィッ...ハァ 店前で何やってんですか...

大丈夫ですよ

下がると言う段階が有るならば上がると言う段階も有り得ますから」

ココア「正ちゃん~!ウワーン」

正一「大丈夫ですよ

ココアさんなら出来るはずです

姉なんでしょ? 姉がいつまでも弟に泣き付いてたら 示しが付きませんよ」

 

ココア「正ちゃん...

...もう大丈夫だよ」グス

 

そう言うとココアは目元を拭いた

 

ココア「ほらね」

 

そう言うとココアはコッチまでがドキッ!とする様な顔でニコッと笑った

 

........................................................

あれからチノがココアに謝り事無く終わった

にしても最近チノやココアの精神状態がブレブレだと感じる

とまぁ もしチノとココアの仲が崩れたとしたら リゼや千夜などと協力して2人の仲の寄りを戻せば良いだけだから,...

何が言いたいかと言うと 今はカップを見て楽しもうって事だな

 

ーーーーーーーーーーーー

ティニロ・ターツァ店内にて

 

中は当たり前だがカップが多い

 

ココア「わ~!可愛いカップがいっぱい!」

 

そう言いながらココアはハシャイダ様子で店内に入って来た

...なーんか 嫌な感じがする

 

リゼ「余り はしゃぐなよ~」

 

どうやらリゼも嫌な感じがしたのだろう

 

そう思うや否

 

グキッ!!.....ゴンッ!!!

 

ココアは店の壁際にある棚に激突する

すが

瞬時にチノとリゼが動き ココアと落ちてきた写真を受け取り事無きを得たと思ったのだが…

 

...カップが落ち始めた 棚から落ちる瞬間を見た 値段も見た

...3万円...

アカン...落としたらアカン!

カップを救出しなければ!そして思考を巡らせる

...落ちるカップを普通にキャッチして居ては間に合わないだろう

という事はアレをやるしか無い...

思ったら即行動 .....この間0.68秒

俺は華麗に

『ノーモーション・ヘッドスライディングキャッチ』

を実行し

完璧に決めた

このスライディングはかなり滑稽な姿に成るのでやりたくは無かったが

状況が状況なので致し方なし

 

(((予想を裏切らない!)))

 

あっ なんか今 チノ・リゼと同じ事を思った気がする

 

ココア「アハハハ!! 正ちゃん 凄い動きしたね」

正一「...ココアさん はしゃがないで下さい」

 

ハッキリ言って怒る気力も御座いません

 

ココアはチノがキャッチした写真を見ていた

 

ココア「可愛い~! ティッピーもコレをやれば注目度アップだよ!」

 

ココアがそう言う

俺とリゼは写真に何が写っているのかが気になり 写真を覗き込む

そこには 兎がカップの中に入って居る写真があった

 

リゼ「確かに可愛いがティッピー入れそうな大き目なカップは流石に無いだろ」

 

リゼがそう言うとチノが周りを見始め

 

チノ「!」

 

駆け出して行った

ほんの数十秒たった頃

 

チノ「正一さん...手伝って下さい…」

 

チノがどデカい カップを持ってきた

それも重そうに

 

正一「りょ 了解!」

 

俺は急いでチノの元へ行きカップを持ちココア達が居る近くのテーブルに置き ティッピーをカップの中に入れたのだが…

 

リゼ「うーん」

ココア「なんか違う...」

チノ「ご飯にしか見えないです」

 

ココア達に は不評だったようだ

俺は可愛いと思うんだけどなぁ

 

とまぁ そんなこんながあり今は各自でカップを見て居る

 

ココア「あっ このカップ可愛い」

 

ココアがカップに手を伸ばすと同時にもう一つの手がぶつかっていた

コレは俗に言う恋愛に発展しちゃう展開ですな

しかも女の子同士

目の前でこの光景を見れただけでも儲けもんですな

あっ ココアが相手の子事を意識してる

あの相手の子どっかで見た事あるような?...

 

そんな事を思っているとチノとリゼが俺の元にやって来るなり

 

チノ「こんなシュチュエーション マンガで見た事あります」

リゼ「良く恋愛に発展するよな」

 

とまぁ チノ達の話を聞いてると

年代が変わってもそう言う事はかわらないんだなと実感した

 

リゼ「ん? シャロ?!」

シャロ「エッ?! リゼ先輩!と...この間の子!?」

 

あぁ! この声を聞いて思い出した

この前の兎にびびってた人だ

 

正一「その節はどうも」

 

そう言い俺は頭を下げた

 

ココア「えっ!? 正ちゃんとリゼちゃんの知り合い!?」

正一「えぇ まぁ僕の場合はお互いに名前も知らないので...」

リゼ「私の1個後輩のシャロだ

ココア達と同じ学年だ」

ココア「えぇ!? リゼちゃんって年上だったの!?」

リゼ「今更!?」

チノ「正一さんとリゼさんはどういった経緯で知り合ったんです?」

シャロ「知り合った時期は別々だけど2人共 私を暴漢から助けてくれたのよ」

正一・リゼ「「ん?」」

 

暴漢って 何の事だ?

この子...シャロにとっては

暴漢=兎

なのかな?

イヤイヤ....違うな

間違った情報を正すために俺とリゼはアイコンタクトをとってから説明をする

 

リゼ「違うぞ!本当はだな」

正一「この方は兎が大の苦手らしくて...」

 

俺達がそう説明するとココアとチノが ありえないとでも言いたげな顔でシャロを見ていた

 

シャロ「う、兎が怖くて悪い!?」

シャロ「それより 先輩達はどうして此処に?」

リゼ「バイトで使うカップを買いに来たんだよ」

シャロ「それなら このカップはどうですか?

香りが良く広がりますよ」

チノ「へぇ...カップにも色々と有るんですね」

シャロ「それと...コレはカップの持ち手が工夫されてるのよ」

 

シャロはそう言うと近くにいたココアにカップを差し出した

 

ココア「ホントだ 気持ち~」

 

ココアはカップの持ち手をさすりながら絶賛している

 

リゼ「詳しいな~」

シャロ「上品な紅茶を飲むにはカップにもこだわらないとです!」

チノ「家もコーヒーカップには丈夫でいい物を使って居ます」

ココア「私のお茶碗は実家から持ってきたこだわりの一品だよ!」

正一「何 張り合ってんですか…」

リゼ「でもうちはコーヒーの店だからなぁ」

シャロ「えぇ~そうなんですか?

 

リゼ先輩のバイト先行って見たかった...」

ココア「コーヒーダメなの?」

シャロ「うん」

ココア「お砂糖入れれば飲みやすくなるよ」

シャロ「コーヒーの苦味がダメなわけじゃ無いのよ…」

正一「もしかしてコーヒー酔いしちゃう感じですか?」

シャロ「エッ?そうだけど…

何でコーヒー酔いって分かったの?」

正一「いえ...古い知り合いにコーヒー...特にカフェインで酔うって人が居たので」

 

シャロ「それはまた 特殊な人ね」

 

どうもシャロって人物は何となく150年前にいたクソ野郎と似てるんだよな

...別にシャロがクソ野郎な訳では無いんだけれど

可憐な見た目に金髪カール

オマケにカフェイン酔いと来た

あのクソ野郎曰く あいつの家庭は代々カフェイン酔いをしてしまう家系らしいしな

それを知ってどうこうなるって訳でもないけど

ここは 好奇心に任せて一丁 聞いちゃいますか…

 

正一「後 もし違かったら申し訳有りませんが

シャロさんの苗字って 『桐間』ですか?」

シャロ「?! えぇ そうだけどどうして分かったの?」

正一「...いえ リゼさんが 良く桐間 と言う苗字を呼んでいたので もしかしたらシャロさんの事かなと思いまして」

 

勿論嘘である

こんな意味わからない言い訳では意味がないのだが

何故かシャロには効いている

 

だけどまさかシャロがあの野郎の子孫だとはな

まぁ あいつと俺では 生きている時代が違うからどうでもいいか

それよりも何故だか顔が赤く自分の世界に入って居るシャロをどうにかしないと

 

ココア「ねぇねぇ このカップオシャレだよ」

 

ココアはカップを指差しシャロに言うのだが

 

ココア「と思ったらこのカップ高い!」

 

ココアが大き目の声を出した

俺はいくらだろうかと思い カップの値段を見たのだが

 

正一「うわ! 高!」

俺は瞬時にココアが大きい声を上げたのか理解した

何故ならココアが指さしたカップは5万円していた

 

シャロ「アンティーク物はその位するわよ」

リゼ「あっ それ 昔的にした奴だ」

一同「「「「え?」」」」

 

5万円を的替わりに出来る奴が...

まぁ あんなでっかい屋敷を構えてるリゼの家なら不思議と納得出来るな...

 

ーーーーーーーーーーーー

 

今はまた各自でカップなどを見ている

相変わらずだけど ココアのチノ好きは収まることを知らない

...どうやらココアはチノとお揃いのカップが欲しいらしい

...が案の定チノは拒否している

ここは一つお世話になっている2人にプレゼントしようかな

そうすれば俺の感謝の気持ちも伝えることが出来るし ココアのしたい事も達成されて一石二鳥だな

そうと決まればカップを探そう

 

ーーーー10分後ーーーー

正一「これで良いか」

 

俺が手に取ったのは可愛い兎がプリントされてあるものだ

勿論 選んだ基準は兎がプリントされてる事と 自分がもらって嬉しい物だ

早速俺は会計を通す

会計を通しココア達が居る場所に行くとリゼとシャロがお揃いのカップを持っていた

どうやらリゼ達もお揃いを買ったらしい

 

リゼ「さてと皆揃った所で今日はお開きにしようか」

シャロ「そうですね 時間も時間ですし」

ココア「そうだね」

正一「ではまたゴールデンウィーク中頃まで」

チノ「ではまた」

 

俺達はそう言うとそれぞれの帰路に着いた

 

ーーーーーーーーーーーー

 

俺はラビットハウスに着くと早速お揃いのカップを渡すことにした

 

正一「ココアさんとチノちゃん コレどうぞ」

ココア「これは?」

正一「2人への感謝の気持ちです

開けて見て下さい」

 

そう言うとココアといチノは袋を開ける

 

チノ「わぁ 可愛です!

正一さんありがとうございます!」

ココア「正ちゃんありがとう!

見て見てチノちゃん!お揃いだよ~!」

チノ「正一さん 本当にありがとうございます!」

正一「お礼を言うのは僕の方ですよ」

正一「チノちゃんは何時も早起きをして朝ごはんを作ったりして只でさえ忙しいのに 1日の間間に僕達のお世話をしてくれて ありがとうございます」

正一「ココアさんは何時も明るく接してくれて それだけで 憂鬱な気分を飛ばしてくれます

ありがとうございます」

 

ココア「」ダッ

 

チノ「あっ ココアさん!」

 

ココアは俺の話を聞き終わると共に2階に駆け出した

俺はココアが駆け出した瞬間 ココアの目に涙が溜まって居たのを見逃さなかった

 

ーーーーーーーーーーーー

 

今現在俺は明日の帰省する為のお土産を甘兎庵に買いに来ている

千夜「はい 当店自慢の『兎の影分身』よ」

正一「ありがとうございます」

 

この兎の影分身は簡単に言うと兎の形をした羊羹である

この前の千夜からオススメされたのを思い出し 昨日注文をしていた

 

千夜「明日から 3日間実家に帰るのよね」

正一「はい」

千夜「ココアちゃんの事よろしくね」

正一「勿論ですが...

ココアさんの事で聞きたいことが一つ

最近学校でココアさんに何かありましたか?」

 

そう言った瞬間千夜がビクッ!とした

 

千夜「実はねーーー」

 

ーーーーーーーーーーーー

俺は今ラビットハウスに帰って来ている

...明日は変える事以外にやる事が増えたな

って行っても大層な事は出来ないけど…

 

 

続く



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第27話 地元 1 ①

第27話 地元 1 ①

 

ガタンゴトン! ガタンゴトン! ガタンゴトン!

 

一定的なリズムで音と振動が有る

外を見ると まだ暗い

今はココアと共に電車に乗っており ココア宅に向かって居る最中だ

 

ココア「う~ん! やっぱりチノちゃんが入れる珈琲は別格だね!」

正一「そうですね

朝早くに出るにも関わらず 早起きしてくれて 朝弁当まで作ってくれるなんて」

ココア「私には絶対に無理だよ!」

正一「...誇れる事じゃ無いですよ」

 

相変わらずココアは平常運転だが

やはりテンションが空回りしている

...まぁ それもそうだよな

千夜 曰く『今まで仲良いと思ってた奴が実は自分の事を物凄い嫌って居てチョトしたイジめ?みたいに』なってんだからな

女子特有の上辺だけの関係って怖ぇ

 

ココア「正ちゃん! 今日は何する?」

 

急にココアが質問して来た

 

正一「そうですね...」

 

何か やりやい事か...

えっと この電車で地元に着く時間は...エット...朝の7:03分か

だとすると

 

正一「ココアさん

今日は山にピクニックに行きましょうよ」

ココア「山にピクニック?

どうして?」

正一「山ってのは良いもんですよ

辺り1面に広がる緑色

綺麗で心が落ち着きますよ」

ココア「落ち着くかぁ...」

正一「どうですか?」

ココア「うん! イイね

じゃぁ ミクちゃんも呼ぼうよ!」

正一「あっ ミクさんは今回は誘わないで頂けると助かります...」

ココア「え? なんで?」

正一「偶には 姉弟2人だけで話したい事が有るんですよ

まぁ ココアさんとデートがしたいな...

的な感じですよ」

ココア「で、でで、デート?!/// 」カァァ//

正一「え!?ヤッベ、嫌でしたらミクさんを呼んでも良いですけど」

ココア「..........ない」ボソ

正一「えっ?もう一回言ってください」

ココア「....嫌じゃないよ///」

正一「じゃ、じゃあ そう言う事で進めて行きましょうよ

その為にも今の内に寝ておかないと...」

ココア「そうだよね! 終点が目的地だから寝過ごす事はないよね!」

正一「ですね

では...おやすみなさい」

ココア「うん...おやすみなさい」

 

話は少し戻るけど ココアの声が聞こえなかった時 絶対に怒ってたよな...

間違いない だってあんなに顔赤くしてたんだもんな...

俺にはどうやら 人を怒らせる才能が有るらしいな

つくづく思うよ...

あ~あ 笑えねぇな

っと そろそろ寝ないとマジでやばくなるな...

 

...虐めの事はピクニックの時が勝負だな

 

そう考え 俺は意識を手放した

 

ーーーーーーーーーーーー

 

『エ~ 間も無く終点 終点 お出口は右側です!』

 

アナウンスの声で俺は起きる

ココアはまだ寝ている

まぁ 駅のホームに入ってから起こせば良いか

..............

 

列車が駅のホームに入ったので俺はココアを起こすべく声を掛ける

 

正一「ココアさん、ココアさん 起きてください

もう降りますよ」

ココア「うん?...正ちゃん?」

正一「着きましたよ」

ココア「...はーい ムニャムニャ」

 

あらら まだコレは寝てますね

どうしたものかな

まぁ取り敢えず荷物を上のネットから降ろすか

 

そう思い手を上に伸ばすのだが...

 

......やべぇ マジかよ 身長が足りねぇ

確か俺の今の身長は146cmだから

...小さすぎじゃね?

いやマジで...

 

乗った時はココアが荷物をネットの上に乗せてくれたから良かったけど...

兎に角 ココアを起こさなければ どうにもならんな

 

そう考え俺はココアを起こすべく再び声を掛ける

 

正一「ココアさん 大真面目でピンチです!

起きてください!」

ココア「うん...」

 

ハァ...ッチ

仕方ないな あれを使うか

 

正一「お姉ちゃん 手伝って欲しい事が...」ボソ

ココア「まっかせて!!」

 

必殺 『耳元でボソボソ作戦』

うん ネーミングセンスを感じられないな

 

ココア「で お姉ちゃんは何をすれば良いのかな?」

 

にしても めっちゃ効果有るな

起きるだけではなく寝起きもバッチリと...

 

正一「では『ココアさん』上に有る荷物を降ろして下さい」

ココア「まっかせて!!」

 

ーーーーーーーーーーーー

 

俺達は駅の改札を出るとスグにココアのママンもといお母さんが 迎えに来てくれた

 

保登母「おかえりなさい ココア、正一」

ココア「お母さん ただいま!」

正一「ただいま戻りました」

保登母「正一 新しい生活はどう?」

正一「ココアさんの『お姉さん』ぶりや向こうで出来た友達のお陰で何不自由無く生活して居ます」

保登母「ココア良かったわね!

お姉ちゃんだってよ」

ココア「当たり前の事をしているだけだよ!」

保登母「それは良い事よ!

...そろそろ 車に戻ろらないと お父さんが車の中で寝ちゃうわ」

ココア「え!? お父さんも来てるの?」

保登母「そうよ~

久しぶりに 娘と息子が帰って来るって 1番張り切ってたわ」

正一「パパン...」

保登母「それじゃぁ行くわよ

付いてきて~」

 

ってか...初めて見た時から思ってたんだけど

ココアのママンって何歳なんだよ

見ため めっちゃくちゃ若い

ココアのパパンは歳相応の見た目をしてるのに

 

唐突に思い付いた事を考えながら保登母に付いて行く

 

ーーーーーーーーーーーー

 

駅の外に出るとココアが走って アル車に向かって行く

その背中を眺めながら 保登母が口を開いた

 

保登母「最近ココアの調子はどう?」

 

出たよ 今一番聞かれたくない事

この状況でこ模範解答は何なんだろうか?

 

....あくまでも俺の回答は 親にはそう言った類の心配事はバレたくないものである

 

となれば やる事はコレだな

 

正一「お母さんからはどう見えますか」

保登母「そうね~

何だか 無理している様に見えるわね...

私の思い越しだと良いのだけれども」

 

...『流石は親』としか言いようが無いな

この短時間で解るとは イヤハヤ

 

保登母「...さてと そろそろ私達も車に乗り込みましょうか

お父さんも待っている事だし」

正一「そうですね では...」

 

そう言い 俺達も車に乗り込む

 

やはり 運転席には堅物...賢そうなパパンもとい保登父が座っていた

 

正一「お久しぶりです」

 

俺が挨拶をすると今まで険しい顔をしていた保登父の顔はニッコリとして 人当たりが良さそうな顔に変わった

 

保登父「おかえりなさい 正一」

 

正一「只今戻りました」

 

ーーーーーーーーーーーー

車内にて...

 

ココア「それにしても お父さん 急にしかめっ面になるのは辞めてよ~

しかも私だけじゃなくて正ちゃんにまでやるのはダメだよ~」

保登父「ハハハ

相変わらずココアは正一には甘いな」

保登母「あらあら」

保登父「だけどなココア

人間に最も大事なモノは挨拶と言っても過言ではないと思う

俺は正一も保登家の1員だと思って居る

正一にも厳しくするのは家族ならばこそだ」

ココア「成程...」

 

おぉ! 珍しくココアが考えて居る

 

...それにしても『家族ならばこそ』ねぇ

嬉しい事を言ってくれるじゃん

 

ココアの一言で車内がシンと静まる

この雰囲気は不味いと思ったのだろうか 保登母が言葉を発する

 

保登母「難しい話はここまでにして

ココア達はこの休日は何がしたいのかしら?」

ココア「今日は 正ちゃんと2人でピクニックに行く予定だよ」

保登母「あらあら デートかしら?」

ココア「うん!」

保登父「ゴフォ!!!」

 

いや パパン 本気にするなよ...

 

保登父「デ、デ、デ、デートォ?!」

 

アカン 保登父がパニクってるわ

 

正一「デートとは言いますけど、只只 二人でピクニッk...」

保登母「あらあら お父さんったら

姉弟でデートって憧れるじゃない

私は見てみたいわぁ」

 

ママン!?

チョト?! おま 何言うてんや!?

 

アカン 早くちゃんとした事を伝えないと

ココアからチャンと説明すれば誤解が解けるはず!

 

そう思い俺はココアの方を見るのだが

 

ココア「///」カァァ!

 

正一「」

 

ココアさーん!

何で顔を赤くしてるんですか?!

照れることは何もしてないでしょ!?

 

あぁ ママン! チョト待って!

変な事をパパンに言わないで!

余計混乱してるから!

 

あぁ!話が盛大に独り歩きしてるゥ!!

 

誰か助けてくれぇ!!!

 

 




ママンの性格が違うと思いますが ご了承ください


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第28話 地元 1 ②

中々話が進みませんがご了承ください


第28話 地元 1 ②

 

...疲れた

結局あのあと話捏造機ママンを止めてから、柄にもなくパニクってるパパンをなだめ、時間を置いてココアをコッチの世界に戻した所で家に着く

 

この間 1時間

 

イヤね 何にもして無いのに何故か疲れるという不思議

中々体験することは出来ないねコレ

 

ココアの家に着いてからは ピクニックの為の準備をする

ちなみにピクニックでのご飯はママンが用意してくれるとのこと

流石ママン 大好き

そんな感じで準備を終えたところで時間を見ると 時計は8時30分を指していた

 

...眠気は有る

ならば 寝よう

もし仮に寝坊をしたとしてもココから少し歩けば山の中腹に着く

しかもママンの話によれば その山の中腹は木々が覆い茂り川が流れ 心が落ち着く場所らしい

 

...何故 そんなような場所が家のすぐ近くにあるかって?

その答えは簡単

 

ココアの実家 保登ベーカリーが山の中にあるからである

山の中に有ると言っても 山の中にポツンと一軒家がある訳では無く 街が山の中に有ると言った感じである

 

...さて 携帯電話のアラーム機能をおんにして寝るとしますか

 

ーーーーーーーーーーーー

 

さてと アレから俺は2時間爆睡した後に 携帯電話のアラーム機能に起こされた

ちなみに ココアは俺がピクニックの準備をしている最中から寝ていた

 

そこから俺は大急ぎで汚れても良いジャージに着替える

 

今の時間は 10:42分 だ

そろそろココアを起こしておかないとな

 

そう思い俺はココアが寝ている部屋

つまりココアの部屋に行く

勿論の事だがママンには言って有る

 

ガチャ

扉が音を立てながら開くと同時にココアの寝ている姿が見える

そして俺はドアを完全に開いた後にココアの部屋に入る

ココアの部屋は最近の女子高生特有の感じはしない

まぁココの部屋は高校生になってから使って無いので当然と言えば当然か

 

とまぁ そんな事はどうでも良い

ってかそんな事を女の子が寝ている部屋で考えるって 犯罪臭が半端ない

一刻も早く起こさないと...

 

そんな事を考えながら俺は行動すべくココアに近づき 声を掛ける

 

正一「ココアさん 起きてください

そろそろピクニックに行きましょう」

ココア「うぅん

あと3時間~...」

 

やっぱり普通には起きないよな

ってか 3時間って どんだけ寝るつもりなんだよ

 

まぁいいや 次の手は考えて有る

電車の中でもやった 耳元ボソボソ作戦を実行するのだが...

 

ココア「あと6時間~...」ムニャムニャ

 

アッルェ? おかしいな 何で起きないん?

ってか6時間って さっきの倍じゃん!

えっ? 何?! 次 起こしにかかったら12時間になるパティーンの奴?!

勘弁してくれよ~

 

ーーーーーーーーーーーー

 

結局 約30分ほど費やしたが結果は同じで 全く起きてくれない

時刻は11:20分 そろそろ起こさないと大真面目にヤバい

 

ガチャ

 

正一「ん?」

 

俺は扉が開く音がしたので後ろを振り返るとソコには ママンが入って来ていた

 

保登母「あぁ やっぱり まだ寝てたのね」

正一「お母さん...」

保登母「この子ね 昔っから本当に眠いと全く起きないのよ」

正一「えぇ それを今まさに 身をもって体験している最中です

このままでは本当に時間が...」

保登母「...でもね 今日 朝の車中でこれに対する秘策を考えたのだけれども」

正一「出来るので有ればそれを使って起こして頂きたいのですが...」

保登母「わかったわ

...チョトしたお願いなんだけれど 少し後ろに下がってくれないかしら」

正一「? はい」

 

ママンに言われたので俺は扉近くまで下がる

ママンは俺が下がったのを確認してから ココアの耳元に口を近づけると

 

保登母「~~ ~~~ ~~」ボソボソ

 

うっすらとママンの声が聞こえるのだが 内容までは聞こえない

しかし 自分もさっきまで耳元で声を掛けていたが全く起きる気配が無かった

そんな人物を前に秘策と言えども 通じるのかがかなり心配なのだが...

 

ココア「それはダメェ!!」ガバッ

 

!? イキナリ叫んでどうしたんだよ

ウッワ 今耳がキーンって鳴ったよ

どんだけ大きな声音で叫んだんだよ...

 

保登母「~~~~~」ボソボソ

ココア「ッ?!///」カァ///

 

おーい ママンさん?

あなたがボソボソココアに耳打ちしたせいで何やらココアの顔が超赤いのですが...

ってか ここまで ココアの顔が真っ赤になるって一体どんな事を話したんだよ

めっちゃ 気になるわ~

 

とまぁ 触れては行けないような所は触れないようにしてと

早速出発しないとな

そう思い俺はココアに声を掛ける

 

正一「ココアさん 早く準備して下さい

もうすぐ出発しますよ」

ココア「スグに着替えるからチョット待っててね!」

正一「了解です

自分は1階で待っているので着替え終わったら声を掛けて下さい」

 

俺はそう言いココアの部屋を後にした

 

 

続く



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第29話 地元 1 ③

第29話 地元 1 ③

 

あの後直ぐにココアが準備を終わらせ 若干のタイムロスをしながらも出発する事にした

 

ちなみに ココアが準備を終わらせるまでに 昼飯の足しに おにぎりを握った

 

正一「では 行って参りますね」

保登母「気を付けてね」

ココア「大丈夫だよ~

私 もうお姉ちゃんなんだよ」

保登父「いや でもな

お前達に何かあったら....」

正一「安全には十分に気を張ります」

ココア「そうだよ~

正ちゃんが居れば問題ないよ」

 

そう言うとココアは俺の手を握る

 

コレは アレだ あのぉ

....手繋ぎぃ?!

 

保登父「て、てて、手繋ぎぃ!?」

保登母「あらあら お父さん いいじゃないの~

今時姉弟で手を繋ぐのは常識ですよ?」

保登父「そうだとしてもだな...

良いものなのか? 最近の文化には着いて行けん...」

保登母「時代は常に動いてるのよ」

 

確かに時代は止まることなく動き続ける

それ故に昔の常識がずっと通用する理由がない

のだが....いささか ココアのスキンシップは度を越して居る気がする

...まぁ あの事が関係しているのだろうけど

 

そこまで考えた所で 俺達は 保登両親に挨拶をして山へ向かう

 

ーーーーーーーーーーーー

 

山の中は気分が良い 空気も美味しいし 目に入って来る色 緑も心を癒してくれる

 

そんな事を思いながらココアの方を見る

 

ココアも俺と同じ様に山を楽しんで居るのが目に見えていた

 

ココア「正ちゃん! 山ってイイね!」

正一「ハイ

山は心を癒してくれるので悩み事が有る時は重宝してます!」

 

俺が言葉を発してからは 二人とも会話が無かった

 

...悩み事って言葉を出したのが不味かったか

まぁ どの道この後 目的地に着いたら嫌でもこの話題を出すからな...

 

そんな事を思いながら山を登ること1時間

やっと目的の場所に着いた

目的地はある程度平で 丁度いい位に木々が生えており これまた 丁度いい位に陽の光が入って来る

ちなみに此処には小川が流れており 小川から流れて来る 水の音が心地よい

 

正一「ココアさん 目的地に着きましたよ」

ココア「やっと着いた~

疲れたよ~」

正一「んじゃぁ ブルーシート敷くんで 手伝って下さい」

ココア「了解したよ~

じゃぁ 私 コッチ持つね」

正一「有難うございます

では...」

 

俺がそう言うと ココアは こくりと頷き広がって行き

 

バサッ バサッ バサッ!!

 

とブルーシートを上下に揺らし シワなどを伸ばし そのままふわりと地面に敷く

 

ココア「やっと休める~」

 

そう言うとココアはブルーシートの上に寝っ転がっる

 

ココアがそうしている間 俺は手頃な石を4個広いブルーシートの各角に置き 俺もココアと同様にブルーシートの上で楽な姿勢を取る

 

グゥ--

 

何処からか可愛らしい音が聞こえる

しかし今の音は俺ではない

とすると

ココアか...

 

俺はそこまで考え 腕時計を見る

時刻は13:34分

確かにこの位の時間で有れば腹も空くわな

 

正一「そろりと 飯にしましょうか」

ココア「うん///」

 

俺はそう言うと リュックサックから弁当箱を取り出し 弁当箱のフタを開ける

 

中身は美味しいそうで形が整って居るクロワッサンやサンドウィッチ等が入っていた

 

それに比べ俺が作った握り飯は 形が崩れていた

 

ココア「わぁ~ お母さんのサンドウィッチだ~!

懐かしいな」

正一「このクロワッサンも中々美味しそうです」

ココア「それで このおにぎりは正ちゃんが握ったの?」

正一「はい

昼の足しになればなと思ったのですが...

パンに米の組み合わせはミスマッチぽいですね」

ココア「そうかな~」

 

そう言うとココアは俺が握ったおにぎりを取り口に運んだ

 

ココア「美味しい~!

全然問題ないよ!」

正一「なら良かったです」

ココア「う~ん!

愛情がこもってるからかな?

凄く美味しいよ!」

正一「愛情ですか...

....いつもよりも 増し増しにこもってますよ」

ココア「やっぱり~!」ハムハム

 

ーーーーーーーーーーーー

 

今俺達は 昼飯を食べ終え 少しゆったりとしていた

 

さて と

そろそろ ココアの本題に入るとしますか...

 

どういう風に出だしを言おうか...

 

そう思い俺は重い口を開く

 

正一「ココアさん」

ココア「ん?なに?」

正一「最近 学校で何か有りましたよね」

ココア「....特に何も無いよ?」

正一「無いはず無いんですよ

...最近 虐められてますよね?」

ココア「本当にそんな事無いよ」

正一「何にも無い筈が無いんですよ

ちなみに この事はキチンと裏を取って居るので この話から逃れようとしても無駄ですよ」

ココア「...」

正一「私は 何が原因なのか一応知って居ますが ココアさん自身の口から聞きたいのです

....話せば 少しは楽に成るかもですし もしかすれば 打開策が見つかるかもです」

 

俺はそこまで言い一息付ける

一応はココアが何故虐められているのか その原因は何なのかは既に千夜から聞いて知って居る

 

では何故 原因を知って居るのに ココアから もう1度聞くのか?

理由は簡単『第1者と第3者の違い』があるからである

第1者と第3者の違いというのは文字通り 虐めを受けて居る第1者で有るココアとそれを見ている第3者で有る千夜との感じ方の違いで有る

 

被害に遭って居る第1者の人間の感じている事や思い等 を全く虐めを受けていない第3者が解る筈がない

 

俺が知って居る事は 第3者である千夜の情報のみ

コレでは今回の事のパーツが足りず 真相に入る事が出来ない

 

そしてさらに 悩みの種を 他人に話す事で少しでも心を軽く楽にする為で有る

 

以上の理由から俺はココアから直接 理由・原因を聞きたいのだが...

問題はココアが話してくれ無ければこのプランはすべて水の泡で有る事だ

 

そんな事を考えながらココアの目を見る

 

すると...

 

ココア「あのね...正ちゃん....実はね」

 

ココアが重い口を開き

ポツリポツリと虐めの事について話し始めた

 

 




次回は拍車を掛けて行きます


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第30話 地元 1 ④

どうもIS提督です
今回はココアさんの虐めの事です
語彙力などが乏しいなどの至らない点が多々あると思いますが 最後まで読んで頂けたら幸いです
それではどうぞ!


第30話 地元 1 ④

 

ココア

ーーーーーーーーーーーー

 

話す前にこれだけは正ちゃんに知って貰わなきゃなんだけれど...

 

私の通っている高校は共学なんだけれども

 

今日に置ける共学は昔とは違って男子の人数が圧倒的に少ないの

 

まぁ そこは他の学校とあまり変わら無いからいいとして...

 

今回の私への『虐め』はそんな状況故に起きたって言っても過言じゃないのかも

 

あの時私は...

ーーーーーーーーーーーー

 

ココア「それでね~千夜ちゃん

その時 チノちゃんと正ちゃんがね~」

千夜「あらあら」ニコニコ

 

...あの時は何時も通りに千夜ちゃんと世間話をしてたんでけど

 

いつもと違う事と言ったら

 

???「エット 失礼

保登さん と 宇治松さん だよね?」

 

千夜「そうだけれど...

何かしら?」

 

???「えっと 保登さん さっきの移動教室にノート忘れてたよ」

 

ココア「えっ ホント?有難う!」

 

そう言って私はノートを受け取った

 

ココア「本当にありがとうね

えっと...」

 

雅史「あぁ 俺の名前は 織田雅史(おだ まさし)だよ

よろしくね~」

 

ココア「織田君だね!

覚えたよ!

コチラこそ宜しくね!」

 

千夜「それにしてもココアちゃんは オッチョコチョイね」

ココア「千夜ちゃん 酷いよ~!」

織田「」ニコニコ

 

ーーーーーーーーーーーー

 

ここだけの話なんだけれど

織田君は結構なイケメンらしく女子からの人気が非常に高いの...

特に男性が少ない今は尚更モテるらしいの...

 

ーーーーーーーーーーーー

 

それから2週間程 ずっと織田君は私と千夜ちゃん

主に 私とだけれど...ことある事に一緒に行動する様になったの

 

だけれども それを良く思わない人達も居てね...

 

ある時私はクラスの人に呼ばれて屋上に行ったの

私を呼んだのはクラス内のスクールカーストの一番上に居る人達だった...

嫌な予感がした

 

女子1「...」

女子2「...」

女子3「...」

 

ココア「えっと...

私に用ってなに?」

 

この時 私の声は震えていたと思う...

だって この時 この3人から出てる雰囲気は異常その物だった

 

女子1「単刀直入に言うけど

最近さぁ 『私達』の雅史に馴れ馴れしくし過ぎじゃない?」

女子3「マジ それな~

本当にウザイんだよね」

女子2「ってかさ 他所から来た分際で調子に乗らないでよね」

 

ココア「えっと...

どういう事..かな?」

 

女子1「だから

これ以上 ウチらの雅史に近付かないでよね

....言っとくけど コレは警告だから

もし破ったら 『わかってるよな?』」

女子2「あんたも知っていると思うけど 私達この学校で物凄い発言権があるんだよねぇ~

どういう事か解る?

 

例えば私達がアンタのある事 ない事を言えば アンタはもうココには入れなくなるって事

解った?

まぁ 今更態度改めたってもう遅いけどね」

 

女子3「ギャハハハ!

それって 警告じゃなくて 宣戦布告じゃん!!」

 

ココア「....」

 

女子2「ビビって声も出ないのかよ

まぁいいや

この学校...クラスで学園生活を送りたかったら私達が言った事守ってよね

まぁ もう遅いんだけどね」

 

そう言うと彼女たちは屋上からいなくなった

 

ーーーーーーーーーーーー

 

ココア「...」

千夜「ココアちゃん おかえり...

あら? どうしたの ココアちゃん?」

ココア「何でもないよ」

雅史「大丈夫な訳が無いだろうに

顔色が悪いよ」

ココア「大丈夫...

本当に大丈夫だから...

...少しの間 一人にして」

雅史「...解った」

ココア「有難う...」

 

ーーーーーーーーーーーー

この時からかな...

虐められる様になったのは...

 

始めは あの女子達が私の肩に当たって来るだけだった

 

それだけなら問題は無かったんだけれど...

 

 

千夜「ココアちゃん

本当に大丈夫?

最近元気が無いし...」

ココア「うん...大丈夫だよ」

千夜「最近 ココアちゃんの良くない噂話が至る所で流れているの...」

ココア「...」

千夜「誰がそんな噂を流したのかしら...」

ココア「一応は誰がやったのか目星は付いてる...」

千夜「誰かしら?」

ココア「...」

千夜「ココアちゃん 私に教えてくれないかしら?」

千夜「ココアちゃんを傷つける輩には

チョット文句付けて来るから...」

ココア「え、いや そんな事しなくても大丈夫だよ...」

千夜「でも...」

ココア「大丈夫だよ

このまま私が耐えていれば その内無くなるよ」

千夜「そう...分かったわ

でも本当に辛くなったりした時は私に相談してね」

ココア「心配してくれて有難うね

千夜ちゃん」

ーーーーーーーーーーーー

虐められてる事は 全然良い気がしないけど

我慢して何にも反応を示さなければ 虐めは無くなってくれる 本当にそう思っていたんだけれど...

ーーーーーーーーーーーー

ガラララ

 

私はクラスの扉を開ける

 

女子「」ヒソヒソ

女子「」ヒソヒソ

女子「」ヒソヒソ

 

ココア「?」

 

何故か皆が皆 私を見るなり 小声で何かを言っていた

 

千夜「ココアちゃん!」

 

そんな事を考えて居たら千夜ちゃんがやってきた

 

ココア「あ、千夜ちゃん おはよう」

千夜「おはよう....

ってこんな事をやってる場合じゃ無いのよ!

大変よ!」

ココア「確かに...

なんか皆の様子が可笑しいけど

なんかあったの?」

千夜「コレを見て!

コレがクラス中に送られて居るの!」

そう言うと 千夜ちゃんは 私に携帯電話を見せて来た

 

 

 

 

ココア「え?!....」サァー

 

 

 

千夜ちゃんの携帯電話を見た瞬間 体全身から熱が無くなる感覚がした

 

血の気が引いて行くのが解った

 

何故なら 千夜ちゃんの画面には

 

『保登心愛は援×ヤリ××のクソビッチ 』

 

短い文面

短いけれど この言葉は最悪な言葉

こんな最悪な文が クラス中に広まって居る

 

勿論この事は事実無根の話

 

暫く頭の中が真白になって 何も考えられなくなっていた

 

私の目尻には涙が溜まっていくのが解った

だけど それを頑張って堪えていた

もしもここで涙を流してしまったら...

 

その時 突然 千夜ちゃんの携帯電話が音を出しメールを受信した

 

千夜「?!」

千夜「ココアちゃん...」

ココア「どうしたの?」

千夜「...コレ」

 

そう言うと千夜ちゃんは再び携帯電話の画面を見せて来た

ソコには

 

『私達警告したよね?』

 

そう書かれてあった

 

ふと 一瞬 なんとも言えない視線を感じた

 

私は反射的に視線の元を見る

するとソコには 女子3人組がいた

 

その内の一人が笑顔でゆっくりと右手の中指を立てて来た

 

ココア「ッ!!」

 

...我慢の限界だった

私はクラスの人達に背を向けて教室から出た

 

ーーーーーーーーーーーー

 

続く




クリスマスまであと少し
私は今年のクリスマスは家族すら家に居なく ガチのクリぼっちです
ミニスカはいた可愛いサンタさん
どうか...
どうか...
私に語彙力を....


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第31話 地元 1 ⑤

何を書きたかったのだろう?(切実)


第31話 地元 1 ⑤

 

ーーーーーーーーーーーー

正一「...」

 

ココア「やっぱり私って駄目駄目だよね…

こんな事で逃げ出しちゃ...」

 

そう語るココアの目尻には涙が溜まっていた

 

正一「別に 逃げることは 悪い事じゃ無いと思いますよ」

 

ココア「え?」

 

正一「きっと 私自身もココアさんと同じようになってしまったら 逃げますね」

 

ココア「でも逃げちゃうって事は...」

 

正一「確かに 逃げること悪い事だと言われて居ますが 私はそうは思いませんよ

ただ...」

 

俺はそう言い 一旦間を置き

そしてまた口を開く

 

正一「ただ...いくら何でも 逃げすぎはよくありませんがね

1度逃げたら直ぐに戦いに行く事を忘れては行けませんよ」

 

ココア「私の判断が間違っていない?

でも あの時 逃げる以外にやれる事があったはず...」

 

正一「...では その時 貴女は何が出来たと思いますか?」

 

ココア「私に出来たこと...

...携帯に送られて来たメールの誤解を解くこと」

 

正一「ですね」

 

ココア「でも逃げちゃった...」

 

正一「確かに1度逃げてしまうと収拾が付かなくなってしまいますね

コレが逃げてしまう事のデメリットです

が...」

 

ココア「?」

 

正一「逃げることのメリットは

体制を立て直すことが出来ることです」

 

ココア「...」

 

正一「逃げて居るだけでは解決はしませんが

逃げることによって ある程度 精神的に余裕を生むことが出来ると思います

どんなに精神的に強い人でも 抱え込み過ぎると 可笑しくなっちゃいますからね」

 

ココア「うん...」

 

正一「ココからが1番難しい問題です...

1度逃げてしまうと もう1度 同じ問題に立ち向かう事が難しくなるということです」

 

ココア「...」

 

正一「ですが私には 良い策が1つだけ有ります」

 

ココア「え?」

 

正一「まぁ と言っても

コレは男子の世界での解決方法ですから 女子の世界では上手く行くかどうか...」

 

ココア「教えて貰える?…」

 

正一「目には目を歯には歯を、って事ですね」

 

正一「やられたらやり返すんですよ」

 

ココア「でも それって…」

 

正一「まぁ 確かに抵抗感があるのは わかりますよ

何も陰湿な事をやり返せって訳じゃ有りませんよ」

 

ココア「え?」

 

正一「どうせ 今のココアさんが何かを発言した所で誰も聞く耳を持たない所か 返って虐めが加速してしまいますよ」

 

おぉ ココアの奴 俺が何を言いたいのか 分からないって顔してるな

 

そう思いながら俺は一呼吸置いた後に

また口を開く

 

正一「...簡単な話ですよ

クラスの人達の前でそのいじめっ子を物理的にボコボコにすればいいんですよ

そして ボコボコにした後に自分の主張をすればいい」

 

ココア「でも そんな...」

 

正一「実際に 虐める本人は 貴女を貶めたり 恥をかかせたいだけです

暴力であろうが何であろうが 逆に相手の顔に泥を塗ればいいんですよ」

 

ココア「で、でも!」

 

正一「仕返しが怖いと」

 

俺がそう言うとココアはコクっと頷く

 

正一「仕返しが怖い、仕返しをされたくない、

その為の暴力ですよ

『お前は私には適わない

もし今後この様な事をしたらコッチも抵抗するで!』って意味も込めて

平手打ちなんて生温い事なんかせず 握り拳固めて腹やら顔やらを容赦なく殴ってやればいいんですよ」

 

ココア「でも そんな酷いことは出来ないよ…」

 

そこまで酷い事は出来ないって

どんだけだよ...

 

正一「まぁ確かに 暴力なんて奮ったら停学レベルですが...」

 

正一「...しかし 何故 そこまでされた奴に情を掛けるんです?」

 

ココア「だって そんな復讐みたいな事したら いくら何でも可哀想だよ」

 

正一「そんな事を言っても 貴女はそれと同等 それ以上の事をされたんですよね?」

 

ココア「...」

 

正一「ココアさんの思って居ることはわかりませんが

好きなくとも私はそんな事をされたら やり返さ無いと気がおさまりませんね」

 

ココア「それは正ちゃんのやり方でしょ?

...私にはよく分からないよ」

 

正一「...ココアさん、貴女は優しすぎますよ…

優しい事はいい事です

しかしこの事についてはメリハリを付けなくては自分の首を締め付ける要因になってしまいますよ」

 

ココア「...」

 

正一「確かに私は私のやり方しかわかりません」

 

正一「しかし この事 貴女に置いては 逃げすぎです」

 

ココア「じ、じゃぁ どうすればいいの?

正ちゃんが逃げることも大事っていったじゃん!

逃げる以外に何が出来るの?!

教えてよ!」

 

さて、と いい感じにココアもヒートアップしてきたな...

ってか ヒートアップし過ぎてヒステリック気味になってんじゃん

 

そんな事を考えながら 再び口を開く

 

正一「ココアさん 貴女の思っている事はわかっているつもりです

確かに私は 逃げる事は悪い事では無いと言いました

が、それと同時に逃げ過ぎは良くないとも言いました」

 

ココア「...うん」

 

正一「私が言った 逃げるって事の意味は あくまでも『戦略的撤退』の意味です 次の戦の準備を整える為のね」

 

正一「確かに 自分に攻撃してきた人達に立ち向かうのは恐ろしい事です

勿論私も重々承知して居ます」

 

そこまで話した所でココアが口を開く

 

ココア「正ちゃんは怖いんでしょ?

怖いのに何でそれでも尚 立ち向かうの?」

 

正一「それは 一矢報いる為ですよ」

 

ココア「一矢報いる...

でも何で?

そんな事をやっても...」

 

正一「ココアさん...

貴女はココまでにコケにされて悔しくは無いんですか?」

 

ココア「悔しいに決まってるじゃん!

でも...でも...」

 

正一「確かに戦わず 何もしないのは自分が傷付かず楽でしょう

しかし ココアさん

貴女がもう1度元の生活を送れりようになりたいのなら

見たくないものを見て 聞きたくないものを聞き 立ち向かうんですよ

今の状態から脱却するという事はそういう事です!」

 

正一「復讐は酷くて出来ない?

復讐をしか無いんですよ!

もし貴女が悔しくて やるせない思いをしているのなら

虐めて来た相手に一矢報いたいのなら! やるしかないんですよ!

抵抗や脱却するにはそれしかない!

愚痴なら放課後ラビットハウスで吐けばいい!」

 

一呼吸置いてまた俺は言葉を発した

 

正一「...私は ココアさんならこの状況からも抜け出せると信じて居ますよ

何か根拠がある訳ではありませんが

貴女ならそれが出来ると」

 

そう言い俺はココアを見る

 

ココア「ヒックッ...ウッ...正..ヒックッ...ちゃん...」ポロポロ

 

あぁ~!

言い過ぎた!

ついつい力説をかましてしまったー!

途中でなんか 俺自身も何言ってんのか分からんくなってきたし!

...確かこう言う場合は 思いっ切り泣いたほうがいいんだよな

ならば...

 

そう思い俺は目を瞑り自分の足を見る

 

何故下を見るかって?

 

泣いている子を直視できないからだ

ってかジッとしているのが気まずい...

 

ココア「グス..正..グス.ちゃん..グス..ヒックッ.」ダキ

 

ココアが泣きながら俺に抱き着いてきた

 

正一「エット...ココアさん?」

 

本来の平時で有るならば 抱き着かれた事に対して 鼻の下を伸ばしながら対応をするのだが 状況が状況な為 言葉を選びながら口に出す

 

正一「抱きつかれても 反応に困るのですが...」

 

ココアに声をかけても 只只泣いているだけだ

 

正一「ココアさん?」

 

俺は再度ココアに問い掛ける

すると ココアは 強く強く 俺を抱き締めた

 

あぁ...そういう事か…

 

俺もココアに負けない力で 強く抱き締めた

 

正一「ココアさん 我慢しなくてもいいんですよ。

幸い ココには 私とココアさんしか居ません。」

 

俺が そう ココアに話すと

ココアは ダムが決壊したかのように泣きじゃくった

 

 

続く



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第32話 地元1 ⑥

いや~更新遅くなって申し訳無いです(待って居る人がいたかはわからないけどw)
言い訳をさせていただきますと、忙しい教習所がやっと終わりまして...
まぁ そんだけ更新が遅くなったにも関わらず文章力がお察しのレベルで尚且つ 今回も僕の妄想垂れ流しで行きます
それでは どうぞ!


第32話 地元 1 ⑥

 

どうしてこうなった...

 

俺は今、夕食の席に着いている

 

パパン&その他「「」」

ママン「あらあら」

 

ココア「正ちゃん 何が食べたい?

私がとってアーンして上げるね」ボソボソ

 

パパン&その他「「」」

ママン「うふふふふ」

ミク「...」

 

そんな甘い言葉を俺に掛けて 誤解を生みそうな体制(右手で箸を持ち 左腕を俺の右腕に絡ませている)をして何がしたいの?

 

いくら小さい声でも流石に周りに居る人達には聞こえてるからね?

 

後、何故か近くに居るミクの視線が刺さりまくって痛い...

ってか さっきから顔が熱い!

 

前世で変態の称号を意のままにしてきた流石の俺でも理解するのに半月位の時間を要するよ

 

え?俺も男だよ 勘違いしちゃうよ?

このまま人気のない所に連れ出せしてからの押し倒してアーンナコトやコーンナコトしちゃうよ?

 

...ゴホン!ゴホン!

おっと 慢性的な童貞の考え方が出て来てしまった様だ

 

しかし、実際問題 ココアの様な可愛い人に『アーンしてあげる』何て言われて勘違いしない方が稀で有ろう...

 

もう1度言おう

 

どうしてこうなった?!

 

おーけい、おーけい、状況を説明しよう

正気を取り戻すには整理するのが1番だからな

 

俺は最近落ち込み気味で悩みが有るココアとピクニックに行くと言う建前を作ってココアを自然な形で緑溢れる山に誘導した

 

そこでココアの悩みを聞いてその問題は多分解決?したと思う

ココアは今まで我慢していたものが溢れて来たのであろうか 大泣き大号泣

泣き声が辺り一面に響いていた

そして泣き止んだ

 

ココまでは超順調!

ココアの面構えはハッキリ言ってその前よりも断然良くなっていた

 

んでここからがココア甘えが出てきた

...っても帰宅するまで 手を繋いでだとか そう言う系だったんだけどな

 

んで

手を繋いでから ずっと引切り無しにくっついて居るわけですよ

 

......ここまで思い返して見たけれど このココアの異常現象についての原因がわからないな…

 

ぶっちゃけた話をするならば この御褒美とも言えるこの状況は美味しい!

 

しかし、それと同様 それ以上に恥ずかしさと 謎の気まずさを感じる...

 

ココア「ねぇ 正ちゃん さっきからどうしたの?」

 

正一(それは コッチのセリフだっての!)

 

正一「いえ 沢山の料理があるので

何を食べようかと悩んで居る所ですよ」

 

ココア「確かに 沢山料理があると迷っちゃうよね

でも迷ってばっかりじゃ折角の料理が冷めちゃうよ

欲しい物があったとってあげるね」

 

正一「そうですね...

では ハンバーグを1つ...

...と パンを2枚貰いましょうかね」

 

ココア「うん!まっかせてよ!」

 

何だったんだろう 今のは...

 

俺がハンバーグが欲しいと言った瞬間 ココアから説明が付かない何かを感じた気がしたような、しないような...

...まぁ 俺特有の『気の所為』かな

きっとそうだろう

 

ココア「正ちゃん 出来たよ~」

 

ん? おぉっと 自分の世界に入り込み過ぎたか...

 

そんな事を考えながら ココアがとってくれた料理を受け取る

 

ココア「...」

 

...ご褒美を待って居る様な瞳でコッチを見てる...

 

正一「おぉ!良く私が考えている事がわかりましたね」

 

ココア「えへへ~」

 

正一「パンとハンバーグとは言っていましたが まさかハンバーガーを作ってくれていたとは!

流石ですよ!」

 

ココア「えへへ~

正ちゃんの事なら解るよ~」

 

ミク「ふーん 随分と仲がいいじゃないか」

 

正一「エット...ミクさん どうされました?」

 

あっれ~? おかしいな

俺 気付かない内に何か地雷踏んだかな?

でも ミクの反応を見るからにきっと地雷を踏んだんだろう

 

ミク「別に...

久々に会えたってのに...」

 

?どう言う事だ?

帰ってから 挨拶はしたし...

....

...

..

.

あぁ!時計の事か!

そりゃそうだ

わざわざ遠い所から1人で届けに来てくれたんだからなぁ

 

正一「いや~ ミクちゃんが持って来てくれた時計の調子はずっと快調ですよ!」

 

ミク「ハァ...全く君って奴は...」

 

え?

何で溜息をつかれたの?

 

ってか ママンとミクママンは何で呆れた顔してるの?

心做しかミクが不貞腐れている気が...

アレ?なんか女性陣の空気が重いような...

 

なんか知らんけど俺やらかした?



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第33話 地元 1 ⑦

第33話 地元 1 ⑦

 

 

ココア視点

ーーーーーーーーーーーー

 

...何故か正ちゃんの話を聞いていたら涙が出てきた

 

ココア「グス..正..グス.ちゃん..グス..ヒックッ.」ダキ

 

悔しいと思う気持ちが二割

自分の不甲斐なさに二割

残りの六割は、私の事に親身になって居てくれて私を励ましてくれた正ちゃんのせいだった

 

気が付いたら、私は正ちゃんに抱きついていた

 

声の調子から、正ちゃんは困惑している様な感じだけれど

二言三言喋ると 正ちゃんは私の事を力強く抱き締め返してきた

 

暖かい...

 

その瞬間、私からはダムが決壊したかの様に涙が溢れてきた…

 

...今まで耐えてきた事

...今まで抱えてきた事

...そしてこれから待って居るであろう辛い事

 

そんな思いが私の心の底から出てくる

 

これでもか と言う程泣いたと思う...

 

不思議な事に、抱えていた不安要素などが消え心の中が暖かい気持ちになった

 

暖かい...

本当に、暖かい...

 

そして、安心する...

 

正ちゃんの鼓動の音

正ちゃんの体温

正ちゃんの匂い

正ちゃんという存在...

 

その他にも安心する要素が正ちゃんには有る...

 

何故だろうか...

物凄く 満たされて居る感じがする...

 

...私は正ちゃんに甘え過ぎて居る気がする

 

原因はあらかた予想が付いている

 

 

こんな事じゃダメなのに...

 

こんな事じゃ 立派なお姉ちゃんになれないのに...

 

1日、1日と私は正ちゃんに対する思いが強くなって行っている気がする....

 

私にとっての正ちゃんは

例えるなら『海水』...

 

求めれば求めるだけ欲しくなる....

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

私達は暫く抱き合っていた

 

ずっと このままの時間が続いてくれればいいのに...

 

時間は残酷だよ...

 

正一「っと/// そろそろ時間ですよ///」

 

ココア「もう少しこのままがいいよ...」

 

正一「しかし これ以上遅くなったら お母さん達が心配しますよ」

 

確かに 家を出てから結構な時間が経った

帰らないとかも...

 

ココア「解ったよ 正ちゃん

ありがとうね」

 

私がそう言うと 正ちゃんは私から離れた

 

ココア「!?!!?!?」ガクガク

 

身体が急に震えだした…

 

ヤダッ!!

 

ミタサレタ モノガ カレテイク...

 

ワタシカラ ハナレテ イカナイデ!!

 

満たされていた物が失われる...

私にとってはそれが何よりも怖い...

 

そう思った瞬間

私は無意識に震える声を出した

 

ココア「しょ、正ちゃん

お願いが有るんだけれど...」

 

正一「なんですか?」

 

ココア「手、繋いでも良いかな?」

 

正一「これから 下山するんですよ?」

 

ココア「うん...ダメかな?」

 

正一「まぁ、ダメじゃないですけど」

 

そう言うと正ちゃんは手を出してくれた

 

私はその手を掴む

 

瞬間

 

私の中にあった不安が消え 安心感あ生まれてきた

 

いつの間にか体の震えも消えた

 

あぁ...そう言う事なんだ...

私は正ちゃんに『依存』してるんだ...

 

 

続く




おや?フラグ建ったかな?


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第34話 地元1⑧

待ってた人が居てくれたかは分かりませんが
大変遅くなりました!


第34話 地元 1 ⑧

 

~川にて~

 

ココア「美味しい~

正ちゃん、アーンして!」

 

正一「いや、自分1人で食べられますから...」

 

ココア「良いから 良いから

はい! アーン」

 

そう言うとココアは俺の口元に焼けた肉を持ってくる

...このままココアの肉を食べなければ ずっとココアは 俺の口元に肉を運び続けるだろう

 

...事実 先程からずっと拒否し続けて居るのにも関わらず ココアは俺の口元に肉を運び続けているからだ

 

正一「いただきます…」パク

 

ココア「どうかな?...」

 

正一「美味しいですね」

 

ココア「えへへ~

もっと焼いてくるからまっててね」

 

正一「了解です」

 

ミク「うん、やっぱり皆で食べる食事はいつもと違う美味しさがあるね

正くん」

 

正一「えぇ、全くもってその通りですね...」

 

ミク「どうしたんだい?

余り 乗り気では無いような感じだけれども」

 

正一「いえ そんな事は無いんですけれども

展開が急と言いますか…」

 

ミク「あぁ、そういう事か

つまり 僕の父さんの行動力に面食らった訳だね」

 

正一「えぇ...

本当に凄いですよ」

 

ーーーーーーーーーーーー

 

数時間前

 

ミクパパン「アレ? 正一達って明日帰るんだよな?」

 

正一「えぇ、明日の昼頃には向こうに着きたいので朝早くに此処を出ます」

 

ミクパパン「って事は 今日が最終日って事だな?」

 

正一「そうなりますね」

 

ミクパパン「そうか...」

 

ミクパパン「...よし」

 

ミクパパンはそう言うと大きな声を出して 2階に居るココアに向かって声を出した

 

ミクパパン「ココア!お前ら今日で地元とサヨナラするんだろ?

どこ行きたい?」

 

「.....」

 

暫くの間沈黙が有ったが

 

ココア「皆と川で遊びたい!」

 

ココアも負けじと大きな声で返事をする

 

それを聞くと ミクパパンは満足そうに頷き

 

ミクパパン「よし分かった!

30分で準備な!

 

...お前もだぞ 正一」

 

そう言い残してミクパパンは家を出ていった

 

そして 30分後には 満足そうに大量の肉と野菜と酒を持ったミクパパンが俺達を迎えに来た

 

ーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーー

ーーーーーー

ーーー

 

ミク「所で 正くん」

 

正一「ん? なんですか?」

 

ミク「ココ最近 ココアに何かあったのかい?」

 

正一「...どうしてそう思ったんですか?」

 

ミク「この前君たちに会いに行った時のココアとコッチに戻ってきたココアの雰囲気や行動が違う気がするんだよね」

 

正一「...」

 

ミク「正くん 知ってるかい?

人っていう生き物は辛い事なんかがあると」

 

正一「あると?」

 

ミク「誰かに依存するんだよ…」

 

正一「!」

 

ミク「どうも僕にはココアが君に依存し始めて居るような気がするんだよ」

 

正一「...」

 

ミク「まぁ コレは君達の問題だから 僕がどうこう言う事じゃないけれども…」

 

ミク「まぁ 辛気臭い話はここまでにして 今日は一杯楽しもうよ!」

 

正一「えぇ 勿論ですとも!」

 

 

...ママンもそうだったしミクもそうだ

 

何故 女性ってのはこういう事に鋭いのだろうか...

 

不思議だな…

 

ーーーーーーーーーーーー

 

午後4時

 

ミク父「よ~し、そ~ろそろ帰るからみ~んな~車に乗れ~!」

 

全員「「「はーい」」」

 

ミクママンが怪しげな口調で指示を出したので俺たち 大人も含む全員が車に乗るのだが…

 

バタン

........

.....

...

.

 

....アレェ?

酒臭い気がするんだけれども 気のせいか?

 

正一「....」

 

...心做しか 大人共の感じがシラフじゃ無いし

 

ってかベロンベロンじゃねぇか!

 

...頼む!無理だと思うけど気のせいであってくれ!

 

ココア「ねぇ 正ちゃん...

なんだか お酒の匂いしない?」

 

正一「気のせいであって欲しかった…」

 

ココア「どうしよう…」

 

正一「どうしましょう

…ミクちゃんも解決方法があったら教えてください」

 

俺とココアとではどうにも良いアイディアが出ないと悟り 1つ前の座席に座って居るミクに助けを求めるのだが…

 

ミク「...」

 

正一「あの~ ミクちゃん?」

 

ミク「...」

 

俺は不審に思いミクが座って居る座席を見る

 

正一「あぁ...

これは駄目だわ...」

 

そこに居たのは 一升瓶を抱えて 気持ち良さそうに 寝ている ミクの姿があった

 

飲んじゃったのね...それ…

しかも結構な量を...

 

ココア「正ちゃんどうだった?」

 

正一「ダメですわ…」

 

ってかこの車内かなりカオスなんだけれど…

 

ミクママンと保登ママンとミクは寝てるし

 

保登パパンは自分1人の世界に入ってるし

 

ミクパパンに付いては

 

ミクパパン「あれぇ~w

エンジンってどうやって掛けるんだっけ~w」

 

...もうお手上げですわ

 

正一「...しょうがない

僕が運転しますか」

 

ココア「え?! でも正ちゃん免許持ってないよね?!」

 

正一「まぁ "今は"持って居ませんけど...」

 

ココア「だったら運転しちゃダメ!」

 

正一「だったら どうやって帰りますか?

運転できる人は見ての通りですよ」

 

ココア「車中泊はどうかな?...」

 

正一「それは余り良い考えじゃ無いですよ」

 

俺はそう言い ココアに時計の数値を見せる

 

ココア「正ちゃん どういう事?」

 

正一「これは リアルタイムで気圧を測っているんですけれど…

今のhpaの数値が低いんですよ」

 

ココア「って事は...」

 

正一「今日の天気予報でも言ってましたが

これから結構な量の雨が降りますし

場合によっては ダムが放水するかも知れません」

 

ココア「.....」

 

正一「....」

 

ココア「じゃぁ....」

 

正一「?」

 

ココア「じゃぁ 私が運転するよ…」

 

正一「出来ます?」

 

ココア「...やるだけやって見るよ」

 

正一「じゃぁ まずは 一番前に座ってるパパンsをどうにかしないとですね」

 

ーーーーーーーーーーーー

 

正一「さてと...

じゃぁ ココアさんお願います」

 

そう言うと運転席に居るココアが頷いた

 

ココア「じゃぁ エンジン掛けるね」

 

そう言い ココアは鍵を回すのだが…

一向にセルモーターの回る音がしない

 

ココア「どうしよう 正ちゃん...

エンジンが掛からないよ...」

 

正一「ココアさん落ち着いてください

オートマの場合はブレーキを踏みながら鍵を回して下さい」

 

ココア「う、うん解った..」

 

そう言うとココアはブレーキを踏みながら鍵を回す

 

すると セルモーターの音と共にエンジンが掛かった

 

ココア「やった!

正ちゃんやったね!」

 

正一「その調子ですよ」

 

正一「じゃぁ次は...

雨が降って来たのでワイパーをお願います」

 

ココア「分かったよ」

 

そう言いながらココアはレバーを下げたのだが

 

カチカチカチカチ

 

正一「.....」

 

ココア「.....」

 

正一「...なんでワイパーじゃなくて ウィンカーを付けるんですか…」

 

ココア「あは、あははは....」

 

正一「もしかして ココアさん

運転の仕方以前に車の扱いも分からない感じですか?」ヤレヤレ

 

ココア「言わないでェー!」

 

ーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーー

ーーーーー

ーー

 

ココア「...なんで正ちゃん 運転出来るの....」

 

正一「ココアさんが知らなすぎるだけですよ」

 

ココア「そんな事無いよ~」

 

いやいや 実際問題 ココアの知らなさは異常だぞ...

 

普通は助手席に座って居れば意識せずにもある程度の事は覚えるはずなんだけれどな…

 

ココア「....」

 

正一「....」

 

そんでもって

なんで空気が重くなるんだよ…

別に爆弾発言はした覚えは無いぞ…

 

確かに 雨の日+遊び疲れた ってのが合わさると テンションが下がるってのも納得出来るけど...

けども...

なんでここまで空気が重くなるんだよ!

 

.....もしかして イジメの辛さが舞い戻っちゃった?

 

ココア「ねぇ 正ちゃん...」

 

ヤベぇ...

何か知らんけど ヤベぇ...

ハンドル握ってる手が汗で濡れる…

 

正一「何ですか? ココアさん」

 

ココア「正ちゃんって色々と不思議だよね」

 

!??! えっ、どういう事?

 

正一「藪から棒にどうしたんです?」

 

ココア「えぇと 別に変な意味じゃなくてね

なんと言うか いつも『 心ここに在らず』...みたいな感じで いつも何か別の...遥か遠くを見ているような気がして...」

 

正一「そうですかね?」

 

ココア「うん...」

 

正一「要するに 私が何を考えて居るのかが理解出来ないって事ですか?」

 

ココア「うん...」

 

あぁ、良かった…

悲しみがぶり返したかと思った...

 

正一「えぇと...何を考えてるのかなぁ…

う~ん...」

 

ココア「あ、いや 別にそこまで考え混まなくても大丈夫だよ?

ただ...」

 

正一「ただ?」

 

ココア「...いつも正ちゃんは前向きだから

どうすれば 正ちゃんみたいに常に前向きになれるのかなって...」

 

正一「そうですねぇ...

どんなイヤな事でも 自分にとってプラスの事を考える...ですかね」

 

ココア「でも 嫌な事って プラスに考えられないよ?」

 

正一「先ずはその考えてを取っ払わないと

...嫌なことは自分にとっての活路ですね

嫌な経験をすれば イヤな事についての耐性がつきますし

何よりも対処法が身につきます」

 

ココア「正ちゃんって 結構深い事考えてるんだね…」

 

正一「伊達に十数年生きてませんからね」

 

ココア「...」

 

ーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーー

ーーーー

ーー

 

まぁ ココアの言う心ここに在らずってのはあらかた間違っては居ないと思う...

 

自分が何故ココに来たのか?

ココで何をすべきか?

何が正しいのか?

自分以外にも同じ状況下に居る人が居るのか?

 

こんな事ばかり考えて居る...

 

...確かに こんな事はココアに分かる訳は無い

よって、幾ら俺自身がこの事に対して現実味を帯びた考えを持ったとしても 根本がココアにとって現実離れしている為 ココアには理解できないだろう

 

...もし仮に出来たとしたら

ココアにとって俺は不思議な存在では無く

一般的な存在になるだろうな…

 

まぁ、もしも仮に理解出来たとしても

その時はココアがココアじゃ無くなるだろうけどな...

 

 

続く



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第35話 地元 1 帰り道

第35話 地元 1 帰り道

 

ココア視点

ーーーーーーーーーーーー

 

~帰り電車にて~

 

正一「zzz」

 

(相変わらず 正ちゃんは寝坊助さんだね

 

あ、昨日あんなに運転したからか…

 

初めはオッカナビックリ 正ちゃんの運転を見てたけど 気付いたら寝ちゃってたな

 

そのせいで ずっと1人で長い距離を運転させちゃった…)

 

私はそんな事を思いながら正ちゃんの寝顔を見る

 

やっぱり正ちゃんの寝顔は可愛いな…

 

可愛すぎて愛おしくなっちゃうレベルだよ

 

そう言えば 昔 お姉ちゃんが言ってたっけ…

 

『寝顔は本来の感情を表す』

 

って

 

....じゃぁ 何で 正ちゃんは 毎日 何かに警戒している様な顔をしてるのかな?...

 

...いや アレは警戒と言うよりも『怯え』

何かに怯えて居るようにも取れる...

 

でも、いきなり何でだろう?

 

正ちゃんが入院する前はあんな感じゃ無かった筈なのに...

 

正ちゃんは 一体何に怯えて居るのだろう...

 

私はお姉ちゃんとして正ちゃんの為に何か出来る事は無いのかな…

 

....それをするには もっと正ちゃんを知らなくちゃいけない

 

私は正ちゃんに付いて何を知ってるのかな…

 

...何も知らない

 

悩んでても仕方ないのかな?

 

でも、もし出来ることなら

 

『もっと良く正ちゃんの事知りたいな...』

 

ーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーー

ーーーーー

ーー

 

正一「ココアさん起きて下さい」

 

あれ? いつの間にか寝ちゃってたのかな?

 

正一「もうすぐ 乗り換えの駅ですよ」

 

ココア「え?あ..ホントだ」

 

正一「ココアさんも結構疲れてますね…」

 

ココア「えへへ~

お姉ちゃんとして だらしない所見せちゃったかな?」

 

正一「全然そんな事無いですよ

 

...それよりもココアさん」

 

ココア「ん?

どうしたの 正ちゃん?」

 

正一「その...

お腹減りません?」

 

ーーーーーーーーーーーー

 

ズルズルズルズル~!

 

正一「プハーッ!」

 

ズルズルズルズル~!

 

正一「いや~! 体に染み渡る~!

油揚げにも汁が染み込んでて美味い!」

 

ココア「う~ん!

美味しい!

蕎麦を食べるのは何時ぶりかな?」

 

正一「1ヶ月振りくらいじゃ無いですか?」

 

ココア「そっか~

って、思った程久しぶりじゃ無かったね~」

 

正一「ですね」

 

ココア「あっ、正ちゃん そこに有る一味唐辛子とって」

 

正一「はい...どうぞ」

 

ココア「ありがとう~」

 

正一「一味唐辛子ですか…

大人っぽいですね

流石はお姉ちゃん」

 

ココア「!

でしょ~!」

 

正一「あっ、ココアさん

そんなに振ったら…」

 

カポッ!

 

ザァー

 

...アレ?

 

一味唐辛子の入れ物を振りすぎて 中身が全て蕎麦の中に入っちゃったみたい...

 

正一「あぁ...これは これは....」

 

うん、正ちゃんの言いたいことはわかるよ…

 

丼の中真っ赤になってるもん....

 

可能な限り 一味唐辛子を取り除き 蕎麦を啜る...

 

ココア「...ズル」

 

ココア「?!」

 

えっ?何コレ!?

辛すぎる!!

 

正一「...,」

 

正一「あの、ココアさん もし良ければ交換しません?」

 

ココア「エッ! でも正ちゃん...

これスゴく辛いよ…」

 

正一「それはさっきの反応を見ればわかりますよ」

 

ココア「だったら...」

 

正一「でも ココアさん ソレ食べれないですよね?」

 

ココア「うん...」

 

正一「だったら 交換して下さい

丁度 今辛い物が食べたくなったので」

 

ココア「じゃぁ お願いするね...」

 

ーーーーーーーーーーーー

ズルズルズルズル~!

ズル! ズルズルズル!

 

正一「いや 辛~!」

 

ココア「正ちゃん 無理しなくても大丈夫だよ...」

 

正一「御心配には及びません、今丁度麺を食べ終わりましたので…」

 

そう言うと正ちゃんは油揚げを食べようとした

 

...アレ? あの油揚げって私が口にした奴?

 

待って! それは恥ずかしすぎる!

 

ココア「待って 正ちゃん!

その油揚げ...」

 

正一「ふぇ? こふぉ あふらあけ か ほうひまひた?」(へ? この油揚げがどうしました?)

 

あぁ...遅かった...

 

 

正一「ゴクン...この油揚げがどうしたんです?」

 

ココア「えっと...

こっちの方が油揚げ少し大きいよ!」

 

正一「何を言ってるんですか…

元の僕の器に入っていた油揚げは もう既に ココアさんが食べちゃったじゃないですか...」

 

私が正ちゃんの油揚げを食べた?

 

そう言えば食べてた記憶がある...

 

アレ? って事は

私も正ちゃんも お互い『間接キs...』

 

ボッフン!!!

 

正一「うぉ! ココアさん大丈夫ですか?

顔がスゴく赤いですよ!」

 

あれれ?! よくよく考えたら私達 器ごと交換してる?!

 

あぁ~!!

恥ずかしすぎるよ~!!!!

穴があったら入りたい!!!!

 

 



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第36話 帰宅・微かに感じる異変

第36話 帰宅・微かに感じる異変

ココア「あぅ~
もうお嫁に行けないぃ...」

正一「何言ってるんですか…」

ココア「だってだよ!
あんな 恥ずかしい...」

正一「恥ずかしがる事なんてしましたっけ?」

ココア「うぅ~///
正ちゃんの鈍感...///」

正一「??」



第36話 帰宅・微かに感じる異変

 

カランカラン

 

正一「ただ今戻りました」

 

チノ「おかえりなさい 正一さん、ココアさん」

 

ココア「会いたかったよ~!

チノちゃーん!」

 

チノ「ココアさん 暑苦しいです...」

 

ココア「チノちゃん成分補給~!」

 

チノ「ちょっ、ココアさん 放して下さい…」

 

何だかこの光景を見るのも久しぶりだな…

 

チノ「? 正一さん どうかされましたか?」

 

正一「あぁ、いえ

やっと家に帰って来たなぁって感じて」

 

チノ「?」

 

正一「いえね、別に深い意味は無いですよ」

 

ココア「正ちゃん...」

 

正一「まぁ

チョット遅いですが制服に着替えて来ますね

ココアさん 行きましょう」

 

ココア「うん!」

 

チノ「チョット待って下さい」

 

正一「どうかしましたか?」

 

チノ「正一さん達は疲れてないんですか?」

 

正一「少なくとも私は疲れていませんよ」

 

ココア「私もだよ~!」

 

チノ「じゃぁ、お願いします」

 

ココア「お姉ちゃんに任せなさ~い!」

 

チノ「ヤッパリちょっと待ってください」

 

ーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーー

ーーーー

ーー

 

ココア「つ、疲れた~

もう3時間位働いたかな?」

 

チノ「まだ1時間しか経って無いですよ…」

 

正一「まぁ ココアさんは開始早々バテてましたからね」

 

ココア「うぅ~

面目ないよ…」

 

チノ「...時間も時間ですし取り敢えず残りの仕事は父に任せて 私達はお昼休憩にしましょう」

 

ココア「賛成!

私も手伝うよ!」

 

正一「あ、私も手伝います」

 

ーーーーーーーーーーーー

 

チノ「手伝うと言っても 料理の方...シチューの方は粗方済んでますし…」

 

ココア「じゃぁ私は食器を出すね!」

 

正一「でわ、私はスプーンを並べますね」

 

チノ「ありがとうございます…」

 

ーーーーーーーーーーーー

 

3人「「「いただきます!」」」

 

俺達は食前の挨拶を済ませシチューを頬張る

 

正一「美味しい…」

 

ココア「ね~!

ホントだよね!正ちゃん!」

 

正一「えぇ!

チノちゃんの作る料理を一生食べて生きたいものですよ!」

 

チノ「エッ! ナッ! 私が作る料理を ま、毎日...い、一生って ソレって///」カァー///

 

エッ!?あ、あれ?!

何でチノは文字通り顔を真っ赤に染めてるの?!

 

おーけー、おーけー、

一旦状況を整理しようか

 

チノの顔が赤くなる前に何か変な事言ったっけ...

 

えぇと確か...

 

「チノの『作る料理』を『一生』食べて生きたいものですよ!」

 

みたいな事を言った様な気がする...

 

成程…成程…

原因がわかりましたよ…

 

チノの作る料理を一生食べて生きたい

 

この何気無い一言をチノはこう受け取ったのだろう

 

『私に飯炊きババァになれって事ですか!!!』

 

と....

 

あぁ...これは大真面目な話 やらかした...

 

コレはブチ切れられても可笑しくない

 

ってか、もし仮にこんな事言われたら俺だったらブチ切れる...

 

おーけー、今、この場で俺のやるべき事が確定したな。

 

 

...エ?

食事中だって?

そんなもん知った事じゃ無い

 

さぁ 行くぞ!

 

※この間0.45秒

ーーーーーーーーーーーー

 

正一「申し訳ございません!」

 

チノ・ココア「「?!」」ビクッ!!

 

決めたよ…

決めてやったよ…

 

...そう簡単に人にポンポン頭下げるとはプライドは無いのかだって?

 

そんな物 とうの昔捨ててきたわ!

 

チノ「エッ?

正一さんどうしたんですか?///」

 

正一「怒って無いんですか?」

 

チノ「なんで怒るんですか?」

 

正一「だって 結構失礼な事言っちゃいましたし...」

 

チノ「全然そんな事無いですよ

むしろ 嬉しかったですし///」ゴニョゴニョ

 

正一「すみません

最後の方が聞こえなかったんですが…」

 

チノ「い、いえ 別に何でもありません///」

 

正一「?」

 

ココア「....」

 

ーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーー

ーーーー

ーー

 

その後の仕事は滞りなく終わり、夜ご飯も食べ 風呂にも入り

 

さぁ、今から寝るぞ!って時にドアが鳴った

 

コンコン

 

正一「開いてますよ

どうぞー」

 

ガチャ

 

ココア「正ちゃん

今チョット大丈夫??」

 

正一「全然 問題無いですよ」

 

そう言うとココアは俺の目の前までやってきた

 

ココア「ねぇ、正ちゃん

なんで チノちゃんとイッパイ お喋りしてたのかな?」

 

ア、アレ? 何かおかしい?

 

正一「あ、あぁ ココアさんもチノちゃんと久しぶりにイッパイお喋りしたかったですよね」

 

ココア「....」

 

...言葉の選択ミスった?

 

何かドンドンとココアの目から正気が消えてってる様な気が...

 

ココア「何で今日、正ちゃんは私の事を放ったらかしにして チノちゃんにベッタリだったのかな?...」

 

正一「ベッタリなんてして無いですよ…」

 

ココア「...」

 

正一「き、今日の仕事は久しぶりなのもあって...

中々上手く出来なかったので 半場 ずっと作業を見てもらってたんですよ」

 

ココア「...ふーん」

 

今度こそ 選択した言葉は...

 

あ、ダメだわ...

ドンドン正気が消えてくわ...

 

ココア「じゃぁ 最後の質問ね…

 

何でお昼休みの時に、あんな事を言ったのかな?」

 

正一「あ、あんな事って?」

 

ココア「...」

 

正一「あ、あぁ アレはチノちゃんに失礼な事を言ってしまいました」

 

ココア「...」

 

正一「言い方変えると『飯炊きババァ』になれって言っている様なものですもんね…」

 

ココア「自覚なし..か」ボソッ

 

正一「え?何て?」

 

ココア「何でもないよ 正ちゃん」

 

ゾクッ!!

 

さっきから薄々感じてたけれど 何なんだ?今のココアは?

 

声に 全くの感情が篭ってないぞ…

 

ココア「ねぇ正ちゃん」

 

そんな事を考えて居るとココアが無機質な声で話して来た

 

その瞬間 ココアは俺に悪意も敵意も感じさせず 俺の真正面から抱き着き そのままベットに押し倒した

 

正一「え?は?」

 

いきなりの事に 頭がついて行かない..,

 

普段で有れば泣いて喜ぶで有ろうシチュエーションなのに 今は焦りしか感じられない

 

ココア「ウフフ

ショウチャン、アッタカイナ」ギリギリ

 

正一「ッ!」

 

ココア「ワタシ、キョウ、スゴク サムカッタヨ」

 

正一「.....」

 

ココア「アッタカイ....アッタカイ....アッタかい....あったかい...」

 

正一「....」

 

ココア「ムニャムニャ」

 

寝た?

 

...何だったんだ? 今の

 

やっべぇ...冷汗出てきた…

 

結構強めに抱きしめられてるせいで 抜けられないし…

 

...こうやって寝顔を見れば 今さっきの事はウソの様に感じるのに…

 

さっきのは 一体....

 

......

 

 

続く




今回は 前書きもチョットだけ使いました。


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第37話 おさそい

第37話 おさそい

 

05:28

 

目を開けるとココアの寝顔がドアップで 俺の視界に入っていた

 

正一「ッ!?」

 

深呼吸、深呼吸...フゥ

 

...何なんだこの状況は

 

何でココアが俺の部屋に それも同じベットの中に居るんだ?

 

....あぁ そうか 昨日はココアに抱き着かれてそのまま寝たんだった

 

本当で有れば このシチュエーションは泣いて喜ぶんだろうけど 昨日の あの状態を考えると 素直に喜べないよなぁ…

 

そんな事を考えながら 俺はベットから出る

 

昨日のココアは何だったんだ?

 

考えてもわかんない

 

まぁ、イイか…

 

もう一眠り...は出来ないな…

 

今ので目がバッチし覚めちまった..,

 

取り敢えず やる事も無いし

下に行ってチノの朝食の準備を手伝う事にしますか

 

ーーーーーーーーーーーー

 

ガチャ

 

正一「おはようございます」

 

チノ「あっ、おはようございます 正一さん

今 丁度起こしに行こうと思ってた所です」

 

正一「毎回、ありがとうございます

今日は散歩をする気分じゃないので

何か手伝える事はありますか?」

 

チノ「そうですね...

じゃぁ、お箸とコップを並べて下さい」

 

正一「了解です」

 

チノに指示を貰い 箸とコップを取り出し それを並べる

 

フと視線が気になり 視線の元を見る

 

どうやら視線の主はチノのようだ

 

正一「チノちゃん どうかされましたか?」

 

チノ「えっ? あっ! いえ///何も無いです////」カァー

 

 

え?何でチノは赤くなってるんだ?

 

もしかして怒ってる?

 

チョット待てよ…

俺何かしたか?

 

.........

 

何にもして無いよな...

 

じゃぁ、何でチノは赤面してるんだ?

 

分からない事は素直に聞いた方が良いか...

 

正一「何か私に落ち度がありましたか?

もし何かあったら教えて貰っても宜しいですか?」

 

チノ「いえ///本当に何も無いです///」

 

正一「?」

 

じゃぁ、何で顔が更に赤くなってるんだろうか…

 

正一「まぁ何も無いんでしたらいいんですけれども…」

 

チノ「...」

 

正一「....」

 

チノ「は、話を変えますけど

き、今日の夜 正一さんってお時間 空いてますか?///」

 

正一「えぇ

今の所は大丈夫ですよ」

 

チノ「じ、じゃ これを一緒に行って貰っても言いですか?///」

 

チノが出てきた紙を受け取る

 

正一「花火大会…ですか」

 

チノ「駄目...ですか?///」

 

正一「ッ!?」

 

いやいや?! 赤面中の上目遣いは反則じゃ無いですかね チノちゃん!?

 

思わず息が詰まっちゃったじゃん?

 

チノ「?」

 

あぁ、なんか不思議がっちゃって...

 

ってか自覚なしなんかよ!

狙ってやってる人より恐ろしいよ!

ってか 上目遣いも不思議がる顔も両方可愛いな!

 

正一「問題ありませんよ」

 

此処で断るのは男じゃない...

 

ーーーーーーーーーーーー

 

チノ視点

 

今日も何時もと同じ時間に起きて朝食を準備します

 

今日はお米にしましょう

 

そう思い私はお米を炊くために準備を始めます

 

お米を研いで お水を入れて セットして...

 

良し! 準備は完了です

 

チノ「...」

 

正一さんと行きたいなぁ…

 

そう思い 私は手に持っていた1枚のチラシに目を落とします

 

ソコには今日、夜に隣町で行われる予定の『花火大会』の予定が記載されています

 

っと、そろそろ正一さんを起こさないとですね

 

いつ、誘いましょうか…

成る可く 早く誘わないと正一さんにも予定があると申し訳ないですし…

 

そう思った その時です

 

ガチャ

 

ドアが開きました

そこに居たのは正一さんでした

 

私は、急いでチラシをポケットに"隠して"しまいました…

 

何故、その様な行動をとったのかは わかりません...

 

チノ「あっ、おはようございます 正一さん

今 丁度起こしに行こうと思ってた所です」

 

久しぶりに 正一さんの寝顔が見れると思ったのに残念です…

 

って私は何を考えてるんですか!?

 

正一「毎回、ありがとうございます

今日は散歩をする気分じゃないので

何か手伝える事はありますか?」

 

やって欲しい事と言えば...

 

チノ「そうですね...

じゃぁ、お箸とコップを並べて下さい」

 

正一「了解です」

 

という事は、今日は朝から正一さんと一緒に居れます

 

何だかこうやって正一さんと一緒に朝食の準備をしていると、何だかその...

ふ、"夫婦"みたいな感じです///

 

正一「チノちゃん どうかされましたか?」

 

チノ「えっ? あっ! いえ///何も無いです////」カァー

 

どうしましょう

変な事を考えてたら顔が熱くなって来てしまいました///

 

正一「何か私に落ち度がありましたか?

もし何かあったら教えて貰っても宜しいですか?」

 

チノ「いえ///本当に何も無いです///」

 

何故でしょうか?///

何故か"夫婦"と言う言葉が頭の中にチラつくと無性に顔が熱くなってしまってます///

 

正一「?」

 

正一「まぁ何も無いんでしたらいいんですけれども…」

 

あぁ!ダメです!

恥ずかし過ぎて 顔から火が出そうです!

何か話を変えないと!!

 

フとポケットの中に隠した紙の事を思い出しました

 

今日の予定を聞くのは今が絶好のチャンスですね

 

チノ「は、話を変えますけど

き、今日の夜 正一さんってお時間 空いてますか?///」

 

あぁ!

何で今夜の予定を聞くだけなのに こんなに緊張するんですか?!

 

正一「えぇ

今の所は大丈夫ですよ」

 

良かったです...

 

チノ「じ、じゃ これを一緒に行って貰っても言いですか?///」

 

そう言うと同時に私はポケットの中に隠していた紙を正一さんに渡しました

 

正一「花火大会…ですか」

 

チノ「駄目...ですか?///」

 

気付けば 私自身もビックリする様な反応スピードで声を出していました

 

正一「ッ!?」

 

正一「...」

 

正一「問題ありませんよ」

 

良かったです

でも、何だか 予定を聞くだけなのに物凄く疲れました...

 

 

続く



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第38話 気になる人

第38話 気になる人

 

18:03

 

財布は持った

腕時計も付けてる

携帯電話も大丈夫

 

時間の方も少し余裕があるな…

 

そんな事を考えながらココアの部屋のドアを開ける

 

コンコンコン...ガチャ...

 

正一「それじゃぁ、私達は先に行ってますね」

 

ココア「うん!

正ちゃん 気を付けてね!」

 

正一「えぇ、ココアさんも気を付けて下さい」

 

正一「では、行ってきます」

 

ーーーーーーーーーーーー

~1階BARにて~

 

タカヒロ「お出かけかい?」

 

正一「えぇ、と言っても待ち合わせの時間はもう少し先なんですけれどね」

 

タカヒロ「なら丁度いい

少し話さないかい?

正一君とはじっくりと話す事があまり無いからね」

 

正一「えぇ、勿論良いですよ」

 

タカヒロ「そうと決まれば飲み物を用意しなければね

何が良いかな?奢るよ

と言っても今はカクテル類しか無いんだけれどもね」

 

正一「そうですね...

では、シンデレラを貰いましょうかね」

 

そう言いながら俺はカウンター席に座るのだが

 

タカヒロ「....」

 

アレ?何でタカヒロさんは口を開けながら無言になってるんだ?

 

カッコ付けてながら席に着いたけど実は超シラケてるパティーン?

 

それとも、ノンアルカクテルの代表であるシンデレラを頼んだからか...ユーモアが無いって思われてるのかな?

 

頼む!この空気になった原因は後者の理由であってくれ!!

 

前者の理由はクソ恥ずかしすぎる!!!

 

正一「あ、あぁ...ド定番過ぎましたか?」

 

タカヒロ「いや、そう言う訳では無くてね…

まさか中学生がカクテルの名前を知っているとはね...」

 

後者の理由でよかった...

 

正一「まぁ、最近の中学生ってのはマセてるんですよ」

 

タカヒロ「そう言うものなのかね…」

 

正一「えぇ」

 

タカヒロ「...そう言えば正一君はリゼ君の父親の事は覚えているかい?」

 

タカヒロはカクテルを作りながら俺に話しかけて来た

 

正一「勿論覚えて居ますよ

...それがどうかしたんですか?」

 

タカヒロ「いやね、アイツは私の古くからの馴染みでね

アイツとは今もよく会って話をするんだよ」

 

コトッ

 

そう言うとタカヒロは俺の目の前にグラスを置いた

 

タカヒロ「お待たせしました

シンデレラです」

 

正一「ありがとうございます」

 

そう言い 口を湿らせる程度に1口飲む

 

正一「それで、リゼさんの父親がどうかしたんですか?」

 

タカヒロ「彼がね 君の事を大層気に入って居てね」

 

正一「はぁ...」

 

タカヒロ「正一君の事を自分の軍に欲しいとも言っていたよ」

 

正一「軍の件に付いては丁重にお断りしたハズなんですけれどもね」

 

タカヒロ「その話も聞いたよ」

 

タカヒロ「...それでね

彼は1つ面白い話をしたんだ」

 

正一「面白い話?」

 

タカヒロ「君の事を150年前に存在した兵士と瓜二つだと

...いや その兵士その者だと言って来たんだよ」

 

正一「...」

 

タカヒロ「何か心当たりはないかい?」

 

正一「...」

 

いやいやいや?!

心当たりは無いかって?

バリバリ有りますよ!

 

えぇ!そうですよ!それは私はの事ですよ!

 

ってか どうやって調べたん?!

一応『その』情報は国家機密のハズなんだけど!?

 

おーけー、落ち着け 俺

まだ慌てる段階じゃない...

 

何で『その』情報を手々座が掴んだのかは分からないけれど

 

150年前の人間その物なんて常識的に考えて有り得ないしな

 

よし、ならば...

 

正一「...さぁ?」

 

必殺 とぼける

 

不確定で有り得ない様な事にはコレが1番有効だ

 

タカヒロ「ふむ...そうか」

 

正一「そんな非科学的な事を言う何て リゼさんの父親もお茶目ですね」

 

タカヒロ「確かに 他の人からしたら この事は非科学的だろうけれども

私からしたら ティッピーの事も有るから 不思議と納得してしまうのだよ」

 

正一「...」

 

ーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーー

ーーー

ーー

 

ノーーン!!?

 

ティッピーの存在を忘れてたー!!

 

そうだよ!

普通じゃ考えれない事もティッピーの存在があるだけで ありとあらゆる事が現実味を帯びて来ちゃうじゃん!!

 

いや待て!

 

まだ落ち着け!

 

たまたま、色々な事が重なって居ただけで まだ『普通の中学生』を貫き通せるハズ!

 

正一「...さぁ それはソレ、これはコレですよ

何たって 私は『普通の中学生』なんですから」

 

タカヒロ「果たして本当に普通の中学生なのだろうか

私は そうは思えないのだがね…」

 

正一「...何を仰りたいのか解りかねますが...」

 

アレ?

煙にまこうとしたのに 何か余計不穏な空気になっちゃった?

 

タカヒロ「...これを見て欲しいのだけれども」

 

そう言うとタカヒロは1枚の紙をカウンターに置く

 

タカヒロ「コレは正一君達がリゼ君の家が経営する射撃場に行った時の 君のデータだよ」

 

正一「...」

 

タカヒロ「ココを見て欲しい」

 

そう言うと同時にタカヒロは紙のある1部に指を指した

 

タカヒロ「総合評価『s+』コレはどう言う意味の評価か分かるかい?」

 

正一「...分からないですね」

 

タカヒロ「s+ は軍隊の中でもトップクラスの射撃精度があると言う事だよ

誰よりも銃器に触れ 誰よりも戦場を歩いた人間でさえここまでの評価を出すのは難しい」

 

正一「戦場...」

 

タカヒロ「私も久しぶりに こんな評価を見たよ」

 

正一「...」

 

タカヒロ「本当に君は何者なんだい?」

 

はぁ...もう...

何故にリゼの親父にしろ タカヒロにしろ俺の過去や正体について知りたがるんだ?

 

もし仮に本当に俺の正体を知ったら何をするんだよ?...

 

そこも含めて聞いて見るか...

 

正一「...では、もしも仮に」

 

タカヒロ「ん?」

 

正一「もしも仮に 百歩譲って私が リゼさんの父親が言う 150年前に存在した兵士だとしましょう」

 

タカヒロ「...」

 

不意にタカヒロが俺から目線を外した

 

正一「もしも仮に そうだとして、タカヒロさん達は私の過去を知ってどうする気ですか?」

 

タカヒロ「それは...」

 

正一「危険人物だと見なして私を殺しますか?」

 

俺がそう言うと更にタカヒロの目が泳ぐ

 

正一「...さっきから何処を見ているんですか?

私の目を見て答えて下さい」

 

タカヒロ「いや、それは...」

 

正一「俺の目を見て答えろ」

 

そう言うとタカヒロは覚悟を決めたのか 俺に目を合わせてからゆっくりと口を開いた

 

タカヒロ「それはn...」

 

ガタッ!!

 

タカヒロ「?!」

 

タカヒロが口を開いた直後

緊迫した空気の中に不意に物音がした

 

その正体を探るべく俺とタカヒロは反射的に音源へ目を向ける

 

タカヒロ「チノ!?

親父!?」

 

チノ「お父さん...

一体何のお話をしていたんですか?」

 

正一「...」

 

タカヒロ「あ、いや、これはだな…」

 

チノ「し、正一さんを殺すってどう言う事ですか?!」

 

タカヒロ「そ、そういうことではなくてだな…」

 

チノ「~〜~〜~!!」

 

タカヒロ「~〜~〜~〜...」

 

...取り敢えず一旦、チノとタカヒロの言い争いを止めないと話が進まないな

 

正一「...親か女か仁義をとるか、仁義抱きましょ男の世界」

 

タカヒロ「?」

 

チノ「?」

 

正一「...昔 流行った映画の名言ですよ」

 

正一「BARで酒を飲む時は陽気な話は似合わない

...ですよね マスター?」

 

俺はそう言うとタカヒロに向かって僅かだがアイコンタクトを向ける

 

タカヒロもそのアイコンタクトを受け取ったのか 微かにではあるが返答を返す

 

タカヒロ「あぁ...そうだね」

 

正一「だから私とマスターでシリアスな展開のある映画を再現して居たんですよ」

 

チノ「...その映画の名前はなんですか?」

 

正一「...『過去の貴方は仁義に乾杯』

って言うc級映画ですよ」

 

正一「と言っても その映画に出てくる名言も 元は色々なA級映画の名言を丸パクリしてるんですけれどもね」

 

チノ「...」

 

正一「まぁチノちゃんも そんな辛気臭い顔しないで下さいよ

 

どうです?チノちゃんも少し飲みません?

あぁ、勿論ノンアルコールですけれどもね」

 

チノ「...では 少し頂きます」

 

そう言いチノは俺の席の隣に座った

 

俺は席に着いたチノに自分のカクテルを渡す

 

正一「にしても、そんなに私達の演技に迫力が合ったとは...

驚きですね マスター」

 

タカヒロ「あぁ、コレなら映画に出演出来るかもしれないね」

 

正一「えぇ、コレなら最優秀賞も授与させそうですね」

 

...流石に、無理...有るよね?

ってか 絶対に有るよね?!

 

チノ「...今度 映画のオーディションに行ってみてはどうでしょうか?」

 

ウェーイ!!

マジか! マジですか!!

 

流石に無理ある展開でしょ!?

 

幾ら何でも...ねぇ…

 

まぁ、いいや

取り敢えず チノやタカヒロに疑われて居る状況じゃ ココには長居は無用だな

 

そう考えると同時に 俺は腕時計を確認する動作を入れる

 

正一「...っと マスター」

 

タカヒロ「ん?」

 

正一「そろそろ私達は 時間なのでコレで...」

 

タカヒロ「もうそんな時間か...

正一君もチノも気を付けて行って来るんですよ」

 

正一「えぇ、それでは」

 

チノ「行って来ます」

 

タカヒロ「あぁ、気を付けて」

 

正一「...」

 

ガチャ...バタン

 

 

ーーーーーーーーーーーー

タカヒロ視点↓

ーーーーーーーーーーーー

ガチャ...バタン

 

タカヒロ「フゥ...」

 

タカヒロ「ウッ!」

 

タカヒロ「~〜っ!~〜~っっ!!」

 

タカヒロ「ハァ...ハァ...ハァ...」

 

彼は一体何なんだ?!

 

アイツが言って居たように目が恐ろしかった...

 

ただ 恐ろしい訳では無い

 

恐ろしい目をしていたと言っても一般人でも解る目では無い

 

...一般人でも解る目と言うものは例えるなら『殺人鬼』

 

しかし、彼の目はその様な目では無い

 

ではどの様な目かと言うと...『無』

 

彼の目は人間を見るような目をしていなかった...

 

...いや、彼の目には"何も写って無い"

 

もし仮に写って居たとするならば

それは只の的だろう...

 

もしも、仮に俺が現役軍人だったのなら あまりの恐ろしさ故に 彼を即座に撃ち殺して居ただろう...

 

あの様な危険人物が表を歩いているとは....

 

世も末だな…



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第38.5話

第38.5話

 

正一「集合場所って此処でいいんでしたっけ?」

 

チノ「...はい、此処で大丈夫です」

 

チノ「...」

 

正一「...」

 

...気まずい

 

チノ「あ、あの 正一さん」

 

正一「ん?」

 

チノ「やっぱり なんでもないです...」

 

正一「...」

 

この気まずい空気ってさっきのタカヒロとの会話が原因なんだろうなぁ…

 

イヤ、でも まさかチノが話を聴いていた何てなぁ…

 

一応今は 話を煙に巻いた感じだけれども...

 

ふむ...

 

 

 

 

ギュッ!

 

正一「?」

 

何故かチノに裾を掴まれたんだが...

 

いやね、コレが俗に言う 恋愛感情で起きた事では無いのは分かるよ…ウン

 

もしも 恋愛感情からくる 裾掴みであるならば 顔の締まりが無くなる程喜ぶんだけどなぁ...

 

この空気じゃ...ねぇ

 

ふむ...

 

ーーーーーーーーーーーー

チノ視点

 

さっきの お父さんと正一さんの話は本当にウソ...なんですよね?

 

でも...お父さんのあの緊迫した空気...

 

子供でも解るあのピリピリした感じ...

 

でもそれ以上に怖かったのは 正一さんが醸し出していた あの違和感...

 

今まで 正一さんからは あの様な違和感は感じたことが有りません...

 

怖い...

 

怖いです...

 

正一さんの存在が怖いという訳では無く

正一さんが何処か解らない様な所に居る様な気がして...

 

 

ギュッ!

 

 

気が付いたら私は、正一さんの裾を掴んでいました

 

正一「?」

 

 

チノ「...」

 

 

 

気まずい沈黙が流れます…

 

正一「...どうか、されましたか?」

 

チノ「...正一さんは」

 

正一「はい?」

 

チノ「正一さんは今、何処に居ますか...?」

 

正一「何処に?ですか...」

 

私は、何を聞いているんでしょうか...

 

こんな事を聞かてたって 迷惑なのに...

 

チノ「すみません...今言ったことは忘r...「最近 良くその事に付いて聞かれます...」」

 

チノ「え?」

 

正一「いえね、

この前もココアさん にも聞かれたんですよ」

 

チノ「...」

 

正一「私は一体何処にいるのか...

...チノちゃんが見るに、私は今何処に居ると思いますか?」

 

チノ「エット...それは...」

 

正一「少なくとも私は今此処に居ます」

 

そう言いながら正一さんは右足だけで軽く2回程 足踏みをしました

 

正一「ではチノちゃん」

 

チノ「はい..」

 

正一「チノちゃんは今何処に居ますか!」

 

チノ「...此処に居ます」

 

正一「つまりは そういう事です」

 

チノ「それって どう言う...「おっ!! チノと正一は もうついていたのか」」

 

メグ「二人とも早いね~」

 

正一「まぁ、5分前行動ですよ

ですよね チノちゃん?」

 

チノ「え、えぇ 今日はココアさんが静かだったので早く準備が出来ました...」

 

 

....何となくですけれど

ヤッパリ正一さんは此処にはいないんですね…

 

 

 

マヤ「じゃぁ 隣町に向けてレッツゴー!」



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第39話 花火祭り①

第39話 花火祭り①

 

ワイワイ

ガヤガヤ

 

マヤ「おぉ!スゲー!

もうこんなに人が居る!」

 

メグ「ホントだね~

はぐれないように しなきちゃだね」

 

チノ「それにしても 本当に凄い人の量ですね...」

 

正一「歩くのがやっとそうですね...」

 

マヤ「ねぇ 正一」

 

正一「はい?」

 

マヤ「何か 奢って!」

 

正一「ふぇ?!」

 

ーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーー

ーーーー

ーー

 

アレから 俺達は出店が有るエリアを一通り見て回った

 

正一「んで、

マヤちゃんは何が欲しいんですか?」

 

マヤ「えっ?!

ホントに奢ってくれるの!?」

 

正一「高すぎ無ければ良いですよ」

 

マヤ「えーと...じゃぁアレが良い!」

 

そう言いながらマヤは指を指す

 

正一「りんご飴ですか…

良いチョイスですね」

 

マヤ「でしょー!」

 

正一「メグちゃんとチノちゃんもコレで良いですか?」

 

メグ「私達も良いの~?

ありがとう~!」

 

チノ「ありがとうございます」

 

メグ達の返事を聞き 俺は出店に行きりんご飴を3個買い マヤ達にソレを渡す

 

マヤ「正一! ありがと!」

 

チノ「...そう言えば時間的に もう少しで花火が上がりますね」

 

チノがそう言うと同時に アナウンスの電子音が辺り一面に響く

 

ピーンポーンパーンポーン

 

『只今から15分後の19時45分に、フィナーレの花火を、打ち上げます

尚、花火の打ち上げ中、皆様が花火をより楽しんで頂くため 屋台以外の灯りを全て消灯させていただきます

御理解と御協力をお願い致します 』

 

ピーンポーンパーンポーン

 

アナウンスが終わると同時に沢山の人達が場所取りの為に一斉に動き出した

 

メグ「キャッ!」

 

不意にメグの声が聞こえた

 

俺は原因を確かめる為にメグの居た方向を見たが

 

正一「うぉ!」

 

チノ「正一さん!?」

 

急に体制を変えたせいで 身体が他の人がにぶつかり 人の波に呑み込まれた...

 

ーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーー

ーーーーーーー

ーーーー

ーー

 

アレから 少し経ち人の量が ある程度落ち着き行動が出来る程度までになったが

時間を見ると19:36分

 

...弱ったな

このままではいずれ電気が消え何も見えなくなる...

取り敢えずは消灯後も灯りのある 屋台エリアまで行かないとどうしようもないか...

 

そう考え 俺は屋台エリアのある方角に向かって歩き始めた

 

ーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーー

ーーーー

ーー

 

暫く 歩いて居ると チラホラだが出店が出てきた

 

<ネェ、ソンナコトイワズニ オレタチト アソボウヨ

 

ん? ナンパかな?

 

<イイジャン、ヘルモンジャナイシ タノシイヨ

 

...いや 少年達よ、チョット古典的過ぎないかな?

 

だって、150年前でさえ あの方法は古かったハズ...

 

ってか さっきから断られてんじゃん?!

そこまで誘っても駄目って事は脈なし確定だろう

 

さっさと諦めて次の人に行けよ…

 

諦めないって事は 相当上玉な女性なのかな?

 

<ホントニ ダイジョウブ デスカラ...

 

...ん? アレ?

この声って…

 

まさかと思い 声がする方に向かう

 

正一「メグちゃん!」

 

メグ「正一君!」

 

あぁ、ヤッパリな...

声からして ヤッパリメグだったか....

 

それにしても...

 

メグにナンパしていたであろう メンツを見る

 

外見からして 17歳~18歳...高校生か...

まぁ、制服を見ればわかる事だな

....................

...............

..........

.....

...

..

.

 

....ん?17歳~18歳?高校生?

 

ちっと待てよ?

 

メグの見た目は....

ハッキリ言えば小学生...11歳~12歳に見えるよな?

 

ん?ん?ん?

 

どゆこと?

 

コイツら高校生だよな?

 

改めて もう一度 制服を見るが

 

いや間違い無い、高校生だ...

 

小学生って高校生の守備範囲に入ったっけ?

 

イヤ...入らないよな

 

...入らないよね...?

 

って事は コイツら アレか...ロリータコンプレックスか

 

えっ?!ロリコン!?

 

いやね 別にロリコンを馬鹿にしてる訳でも否定している訳では無いよ?

 

ぶっちゃけ言うと俺にも...いや"俺達"にも その気持ちが解らない訳では無いよ

 

確かに ちっちゃい子って可愛いよね

 

でもそれって崇める対象でしょ!?

 

『YESロリータ NOタッチ』でしょ!?

 

紳士の常識だよ!?

 

幾ら可愛いからって 手を出す事や ナンパはアカンでしょ!

 

っとそろそろ 思考を戻さないとな

ーーーーーーーーーーーー

 

正一「此処に居ましたか...

随分探しましたよ」

 

メグ「しょ、正一君...」

 

ナンパ1「ア? お前 誰?」

 

正一「私は そこに居る子の連れですけれども...」

 

ナンパ2「連れねぇ…

...じゃぁ心配しなくて大丈夫だよ」

 

正一「は?」

 

ナンパ1「俺達 チョット夜遊びするだけだからさぁ」

 

メグ「ヒッ?!」

 

そう言うとナンパ1はメグを抱き寄せた

 

ダキヨセル トカ ナイワー

 

ってか完璧メグのヤツ怖がってんじゃん…

 

正一「...メグちゃん 行きますよ」

 

面倒臭ぇ...

 

こういう時は強引にでも連れ出すしか無い

 

そう思い俺はメグを男から引き剥がしそのままメグの腕を引っ張り場を後にしようとするが...

 

ナンパ1「なァ...

お前 勝手な事すんなよ…」

 

正一「そっくり そのまま その言葉を貴方に返しますよ」

 

ナンパ1「ッ!舐めんなよ!ガキが!」

 

そう言うとナンパ1は左手で俺の胸ぐらを掴む

 

正一「...コレはどう言う事ですか?」

 

ナンパ1「女の前だからって 調子に乗ってんじゃねぇぞ!

おい!コイツ殺っちまおうぜ!」

 

そう言うや刹那ナンパ1は右手を握り拳を固め振りかぶる

 

俺は握り拳を振りかぶるのを確認すると同時に 胸ぐらを掴んでいる腕に対し『肘決め四教』を掛ける

 

ナンパ1「ウッ!!」

 

胸ぐらを掴んだ腕の肘に技を決め相手を地面に制した

 

正一「...女性を前にして図に乗って居たのは 私と貴方 どっちでしょうかね?」

 

ナンパ1「ガアァ...!!」

 

握り拳を固め尚且つ 俺を殴ろうとして居た力を利用され通常よりも技が深く決まった為 ナンパ1は地面で藻掻くばかりで一向に起きようとはして来ない

 

その事を確認し次にナンパ2を視界に入れる

 

ナンパ2を視界に入れた時には既に握り拳を固め 突きを打つ寸前だった

 

...大丈夫 落ち着け...

 

慌てる気持ちに対し

 

リラックスする様に 自分に言い聞かせる

 

それと同時に自分の体制を自然体に戻す

 

ナンパ2が突きを打った瞬間に入り身を行い手刀を顎に当てる

 

相手の顎から伝わる変な感触と顎に当たった手の痛みを感じた瞬間 ナンパ2の身体が地面に崩れ落ちる

 

ナンパ2「ウゥ...イテェ」

 

手加減もして 意識もある うん

 

コレで良し...

 

戦意喪失してるし 暫くは大丈夫だろう...多分

 

ってか 何で今の流れで喧嘩売られなきゃ行けないんだよ...

 

そう思いながら 未だに状況を飲み込めていないメグに声を掛ける

 

正一「メグちゃん 行きますよ」

 

メグ「え?あ、うん...」

 

刹那 後ろから気配...敵意を感じた

 

俺はメグを突き飛ばし 右足を1歩前に出し体を開く

 

それと同時に拳が 右後横に出てくるのを確認した

 

すぐさま 俺は出てきた手を優しく包み込む様に握り 『小手返し』を掛けr...

 

あッ! やべッ!ミスった!!

 

イヤ 技自体が失敗した訳じゃ無くて...

技自体は掛かり

 

相手を制せた

 

全部問題なし…

 

....相手の身体が宙を舞った事以外は..

 

メグを突き飛ばすというアドリブを行った為に技のタイミングが狂い『小手返し』では無く『小手投げ』をしてしまった

 

...まぁ 生きてるし大丈夫か

手加減もキチンとしたし...

 

 

そう思いながら俺は今度こそ移動する為に尻餅を着いていたメグに声を掛け手を伸ばす

 

正一「急に突き飛ばしてしまいすみませんでした」

 

メグ「大丈夫だよ~...

ソレよりもアノ人達は大丈夫?」

 

正一「双方共に痛めつける為に技を掛けた訳では無いのでダメージは 一時的な物ですよ」

 

メグ「良かった~」

 

そう言うとメグは俺の手を取り立ち上がる

 

正一「...チノちゃん達を探しに行きましょうか」

 

メグ「うん」

 

メグ「...?

アレ? さっきの人達は?」

 

メグの発言を聞き 俺は今さっきまでナンパ1・2が居たであろう場所を見るのだが...

 

正一「...アレ?」

 

今さっきまで 確かに寝そべって居たはず...なのに何故 居なくなってる?

 

何故?...

 

この感覚....

 

....いや...まさか....アイツが...?

 

まさかな....

 

 

 

メグ「正一君大丈夫?」

 

正一「?! えぇ、問題ないですよ…」

 

 

 



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第40話 花火祭り②

第40話 花火祭り②

 

メグ「イタッ!」

 

アレから少し歩いた頃、街灯が全て消え

 

その直後 急にメグが足を引きずり出した

 

幸い 個々には出店がチラホラあるので多少薄暗いが周りの様子が見える

 

正一「大丈夫ですか?」

 

メグ「...うん、大した事ないよ~」

 

そう言いながらも メグの顔は痛さで引きつっている

 

正一「...そこに有るベンチで休みましょう」

 

そう言い 俺とメグはベンチに腰を下ろす

 

正一「痛みますか?」

 

メグ「少しだけ」

 

正一「...チョット失礼しますね」

 

そう言うと俺はメグの目の前にしゃがみ メグの足に触れる

 

メグ「ン///」

 

まずは見て確かめるか...

 

そう思い俺は携帯電話のライト機能をONにしてメグの足を見る

 

...見た感じは 赤く腫れるな

 

さてと 次は触診だな

 

...別にえっちい 意味じゃないぞ!

 

メグ「ン....ア...ン///」

 

んんん!?

 

え? チョット待って?!

何で色っぽい声を出すんですか?!

 

俺 足をほんの少しだけしか触って無いよ?!

 

待って待って!!

 

その声 止めてぇー!!

 

社会的に殺される~!

 

ーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーー

ーーーー

ーー

 

.....取り敢えず解った事は 足首の炎症が確認出来たという事だ

 

こういう時は 祭り本部にある『救護所』に連れて行けば大丈夫なのだが フィナーレ花火の為 周りは出店以外の灯りが無い

 

此処にも出店は有るには有るのだが 出店エリアの中心地から大分離れている為 見えずらく危険である

 

つまり、今俺が出来る事と言えば 簡易的な応急処置を行う事である

 

炎症を起こした時の処置法は 患部を冷やす事である

 

しかし、生憎と今現在 俺達は 何も冷やせるものを持って居ない

 

何か無いかと俺は周りを見る

 

...近くに水道は無いな

 

有るのは...

出店...

 

唐揚げ、焼きそば、ラムネ、お好み焼き...の4店か

 

その中で1番冷やす物が有るとすれば…

 

常識的に考えて ラムネだな

 

ラムネを冷やす為には 氷等を使ってるハズ...

 

...まさか 冷蔵庫なんて事は無いよな…?

 

正一「...チョット此処で待っててください」

 

メグに声を掛け ラムネを売っている出店に行く

 

.....良かった

ラムネを冷やしているものは氷だ...

 

正一「すみません...

ラムネと....氷を貰えますか?」

 

おっちゃん「...ラムネは 残り1つしかねぇが それで良いか?」

 

おっふ...このおっちゃん めっちゃ声渋い...

 

正一「えぇ、問題ないです」

 

おっちゃん「んで 氷の方なんだが...どのくらい欲しい?」

 

正一「...貴方の一掴み分で大丈夫です」

 

おっちゃん「そうか」

 

そう言うと おっちゃんは氷に手を突っ込み そして引き揚げた

 

その引き揚げた氷を透明な袋に入れ ラムネと一緒に俺に渡す

 

正一「ありがとうございます」

 

そう言う同時に お代を払う

 

おっちゃん「ん」

 

ーーーーーーーーーーーー

 

俺はラムネ屋で買った物を持ち メグが居る場所に行く

 

正一「お待たせしました」

 

メグ「大丈夫だよ...」

 

正一「そうそう、メグちゃんにお願いが有ります」

 

メグ「ん? 何~?」

 

正一「..ハンカチを貸して貰えますか?」

 

メグ「良いよ~

どうぞ~」

 

正一「ありがとうございます」

 

そう言い メグからハンカチを受け取る

 

正一「一応確認しますが このハンカチで 縛り目を作っても良いですか?」

 

メグ「?

問題ないよ~」

 

メグの許可を取ると同時に 自分の持っているハンカチの端と メグのハンカチの端を結ぶ

 

コレで長さは足りるな...

 

正一「メグさん もう一度失礼しますね」

 

そう言うと俺はメグの前にしゃがみ 腫れている足に 先程貰った 氷を袋ごと当てる

 

メグ「キャッ!」

 

正一「あぁ...すみません

腫れていたので氷を当てています」

 

そう言いながら 氷袋ごと 先程長くしたハンカチで足首を巻く

 

正一「...かなり 手荒いですが

一応は応急処置は完了です」

 

メグ「うん...

ありがとう」

 

正一「っと 隣、失礼しますね」

 

そう言い俺はメグの隣に座る

 

...ーン!!

ドーン!!

ドーン!!.....バチバチバチ!!

 

ビクッ!!!

 

...おぉ...さっきまで 気が付かなかったけれども もう花火が上がり始めたのか...

 

...綺麗だな

 

花火を見たのは『対テロ戦争』以来か...

 

メグ「綺麗だね~」

 

正一「えぇ、物凄く綺麗ですね」

 

メグ「正一君、さっきは助けてくれてありがとう」

 

正一「え? あぁ..どういたしまして」

 

メグ「正一君って凄いね~

さっきのはCQC?」

 

正一「いいえ、合気道ですよ」

 

メグ「...そうなんだ...」

 

 

メグ「ねぇ 正一君...」

 

正一「はい?」

 

メグ「ううん、なんでもないよ」

 

? ... 何か一瞬寂しそうな顔をしていた様な...

 

言い難いけど言いたい事があるのかな?

 

そう言えば ラムネをまだ渡してなかったな

...ラムネ飲めば気分晴れるよな?

 

少なくとも『アイツ』はそうだったしな…

 

 

正一「メグちゃん、これをどうぞ」

 

そう言い メグにラムネを渡す

 

メグ「え?ありがとう」

 

そう言いメグはラムネを受け取る

 

 

カシュッ! カラン..シュワシュワシュワ...

 

懐かしく 心地の良い音が耳に入る

 




ヤヴァイ スランプどす


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第41話 花火祭り③

すらんぷ
えぶりでい

ぷりーず ごいりょく


第41話 花火祭り③

 

正一「それにしても メグちゃんも災難ですね」

 

メグ「うん...」

 

ーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーー

 

メグ視点

 

メグ「う~ん

よいしょ」

 

やっと 人の波から抜けられた

 

...何か足首が変な感覚

 

捻っちゃったのかな?

 

ソレよりも 此処は何処だろう?

 

マヤちゃん達ともはぐれちゃったし…

 

周りを見ても屋台も全然見当たらないし…

 

取り敢えず携帯電話に連絡しないと...

 

...アレ? 何で繋がらないんだろう?

 

ど、どうしよう...

 

取り敢えずこのままだと 電気が消えちゃうから 移動しなきちゃ

 

ーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーー

ーーーー

ーー

 

イタッ!!

 

捻った足が痛みだして来ちゃった...

 

痛くて マトモに歩けないよ...

 

取り敢えず 灯りの有る屋台前に移動しようかな

....................

...............

..........

.....

..

.

 

うぅ...

 

屋台の前まで来たけれど 人の目が有って恥ずかしいよぉ...

 

...まだ 電気が付いていて明るいから 消えるまで 屋台の裏に居ようかな

...............

..........

.....

..

.

 

どうしよう...

変な人達に絡まれちゃった…

 

ナンパ1「ねぇ、お嬢ちゃん チョットで良いから俺たちと遊ばね?」

 

メグ「や、やめて下さい」

 

ナンパ2「楽しいよ事をしようよ」

 

ナンパ1「何も 取って食おうって訳じゃないぜ

...まぁ、食っちまいたいけどな」

 

そう言いながら 彼は私の体を舐め回す様に見てくる

 

メグ「ヒッ!!」

 

思わず声が出る

 

メグ「い、今友達を探してる所なので失礼しますね」

 

一刻も早く此処から逃げ出したい

 

その一心で言葉を絞り出し この場を抜けようとするが...

 

ナンパ1「ネェ そんな事 言わずに俺達と遊ぼうよ」

 

ナンパ2「良いじゃん、減るもんでもないし

楽しいよ」

 

メグ「本当に大丈夫ですから...」

 

怖いよ...

 

チノちゃん...マヤちゃん...正一君...

 

お願い...助けて...

 

...そんな都合の良い話は無いと分かって居る

 

正一「メグちゃん!」

 

メグ「正一君!」

 

一瞬 自分には幻聴が聞こえてるのかと思った...

 

だって、さっきまで自分達が居た場所から今 自分が居る場所はかなりの距離があるから...

此処に正一君が居るのは不自然だから

...............

..........

.....

..

.

不意に男の1人が私を抱き寄せた

 

メグ「ヒッ?!」

 

止めて!

触らないで...

 

私の気持ちを察したのか 正一君が私と男の人の間に入って 私を連れ出そうとしてくれた

 

でも 男の人はそれが気に入らなかったらしく 罵声を発しながら 正一君の胸元を掴んだ...

 

そこからの事は見た事が信じられな

...そんな感じがした

 

正一君が胸元を掴まれて 男の人が手を振りかぶった時は、もう駄目だと思って目を瞑った...

 

暗闇の中で争うような音が聞こえた

 

...次に目を開けた時は 正一君は何事も無かった様にしていて 代わりにしつこく私に話しかけて来た男の人が横たわって居た

 

正一「メグちゃん 行きますよ」

 

そう言うと正一君は私に手を伸ばしてきた

 

私はその手に掴まり立ち上がった その瞬間

 

ドン

 

え...

 

正一君に突き倒される

 

だけれども 尻餅を着いた瞬間に何故付き倒されたか解った

 

正一君の真後ろに さっきの男の人が居たから

 

その瞬間に正一君は1歩足を前に出し 男の人のパンチを躱し...

気付いたら その男の人は宙を舞い 肩から地面に落ちた...

 

それを確認すると正一君はもう一度私に手を差し出してくれたが

 

私は軽いパニックになって居たんだと思う

 

差し出された手に気付かず

...正一君が今さっき投げた人が大丈夫か気になった

 

ちゃんと生きている

酷い怪我は無い

 

その事を確認すると同時に正一君の手に気付き手を掴む

 

正一「....チノちゃん達を探しに行きましょうか」

 

メグ「うん」

 

何故か フと男の人達が気になってしまい 男の人達が倒れ込んで居る場所を見た...

 

メグ「...?

アレ? さっきの人達は?」

 

おかしいな?

さっきまで確かに彼処に居たのに...

 

正一「アレ?」

 

?何だか 正一君の雰囲気が...

 

何故か私は いたたまれない気持ちになってしまい思わず声を掛けた...

 

 

続く



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第42話 花火祭り 最終

第42話 花火祭り 最終

 

正一「さてと...そろそろチノちゃん達を探す...前に1回救護所に行って しっかり手当てして貰いましょうか」

 

正一「その前に チノちゃん達にメグちゃんと合流出来たと報告しないとですね…」

 

メグ「そうだけれど、電話が繋がらないよ?」

 

正一「...ふむ

...もう一度電話をかけて見ましょうか」

 

そう言い ポケットから携帯電話を取り出しチノの電話番号を打ち発信ボタンを押す

 

1秒...2秒...3秒と無音の時間を置いた後 コール音が聞こえて来る

 

ガチャ...3回ほどコール音を鳴らしてチノが電話に出た

 

 

チノ『正一さん!? 大丈夫ですか?!』

 

正一『落ち着いて下さい

...取り敢えず此方の状況を言いますね』

 

チノ『すみません

お願いします』

 

正一『メグちゃんと合流出来ました』

 

チノ『本当ですか?!

良かったです...』

 

正一『ただ...』

 

チノ『ただ...?

何かあったんですか?』

 

正一『メグちゃんが足首を捻ってまして...』

 

チノ『え?! ソレって大丈夫なんですか?』

 

正一『一応は応急処置を施したのですが...』

 

チノ『そうですか...』

 

正一『ただ 応急処置なので これから救護所に向かおうと思って居ます』

 

チノ『本当ですか!?

丁度 今 私達も救護所の近くに居ます』

 

正一『それは丁度良いですね

では 救護所に集合で宜しいですか?』

 

チノ『はい、問題ないです』

 

正一『では 救護所で』

 

 

そう言い 通話を切った

 

正一「救護所を集合場所にしたので早速向かいましょうか」

 

メグ「...」ムスー

 

ア、アレ??

ご機嫌ななめ?

俺に何か落ち度が???

 

正一「メ、メグちゃん?

どうかしましたか?」

 

メグ「え?

ううん 何にも無いよ」

 

あぁ 良かった...

何故だかわかんないけれど ご機嫌が治ったのかな?

 

正一「じゃぁ、行きましょうか」

 

そう言い 俺達は救護所に向かう為 足を進めるのだが...

 

メグ「待って!..

しょ、正一君...手...繋いでも良い?///」

 

そう言いメグは俺の手を掴んだ

 

.....掴んだ!?

 

.....チョチョチョチョチョーッ!

チョーット待って!!

 

え?え?え?

 

何コレ??

どんなシュチュエーション?!

 

いきなり手を掴む?!

 

んで 顔が紅い...

 

どゆこと??

 

そゆこと?!

 

いや、どういう事だよ?!

 

コレって、アレですか!?

 

よく分かんないけど 怒ってるパターンのヤツ?

 

同僚や上官の経験談で聞いたことがあるぞ!!

 

女の心は雨模様って

 

まじっぺーッ!

ぺーよ...

 

ってか 手を話してェ!!

 

マジでえ俺 今までマトモに女子と接した事無いからー!!

 

...オーケー落ち着け 典型的な『童貞』の思考だぞ!

 

...オーケー 童貞タイムはここまでだ

 

おっふ...童貞って言葉で頭が冴えて来たぞ…チクショウ

 

まぁ、良い 何故 手を掴んで来たのか聞かないとな

 

...あくまでも 紳士的にな?

 

 

そう思い 俺はメグに声を掛ける…

 

正一「ど、どうしたんですか↑?」

 

おっふ...やっべ 声上がっちまった...

 

弁解させてーな…

 

俺 前世 女子 と 関わり 無い

故に 緊張 する O K ?

 

ヤベぇよ…いくら何でもヤベぇよ…

コレは酷い...

ってか 尋常なく恥ずかしい...

 

メグ「え、えぇと また 剥ぐれたら大変だから...///」

 

あぁね 成程...

この言葉からして 私 察しましたわ

コレは 妹が兄に迷子が怖いから...的なヤツですね

 

そうと解れば怖気付く必要は無いな

 

 

正一「あぁ、成程

了解です」

 

そう言い俺達は又 歩き出した

 

......怒ってなくて良かったぁ.....

ーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーー

ーーーー

ーーー

ーー

 

チノ「正一さん!メグさn...え?..」

 

正一「ん? どうかされましたか?」

 

チノ「...いえ 何でも...」

 

マヤ「ん? 何でメグと正一は手を繋いでるんだ?」ニヤニヤ

 

メグ「エェット、コレは///」

 

何でマヤはニヤニヤしてんだ?

良く解らんな…

 

正一「迷子防止の為ですよ」

 

マヤ「なーんだ 詰まんねぇの~」

 

正一「??」

 

チノ「ソレよりも 早くメグさんの手当を」

 

正一「そうですね 」

 

ーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーー

ーーーー

ーー

 

フゥ...

 

その後 直ぐにメグを救護所に居た医者に見せた

 

医者曰く

 

幸いにも そこまで酷い怪我でも無く

応急処置も施して居たので 怪我が長引くと行った事はないだろう....との事

 

心配する事は無さそうだな

 

チノ「お疲れ...ですか?」

 

そんな事を考えて居たら チノが話を掛けて来た

 

正一「...人混みで酔ったと言った所ですかね」

 

チノ「人が多い所は嫌いですか?」

 

正一「人混みが嫌いと言う訳では無いんですけれども...

うーん...何て言えば良いのやら...」

 

チノ「...もしかして 『会いたくない人』に会ってしまった...的な感じですか?」

 

?!

 

正一「え?」

 

チノ「あ、いえ、何でもないですよ...」

 

...何で 女性ってのはこういう時 鋭いのかねぇ

 

チノ「そ、ソレよりも正一さん

右ポケットには何が入っているんですか?」

 

正一「ポケット?」

 

そう言い俺は右ポケットに手を入れる

 

正一「??」

 

ポケットの中には身に覚えの無い何かが入って居た

 

不思議に思いポケットからソレを取り出す

 

正一「!?!」

 

チノ「なんですか? これ?」

 

正一「...ゴロワーズ・カポラル....」

 

チノ「え?」

 

...そうか そういう事だったんか...

時計の件も.....

今回の件も....

全部あの『糞野郎』が仕組んだ事なんだな...

....確かに そう考えれば全ての事に合点が行く

筋道が通るな...

ふーん...コレはコレは...成程...成程

ーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーー

ーーー

ーー

チノ「正一さん!」

 

正一「んを?!」

 

チノ「大丈夫...ですか?」

 

正一「えぇ もう大丈夫ですよ」

 

チノ「...もし 良ければコレを飲んでください」

 

そう言ってチノはラムネを出てきた

 

正一「え?でも...」

 

チノ「飲んでください

炭酸は頭の中をスッキリさせてくれますよ」

 

そう言われ 俺はチノが持っていたラムネを受け取りグッと飲んだ

 

グイッ!とラムネの瓶を傾け中の液体を口に含む

 

すると 液体が口の中に入り シュワシュワといった音と同時に少し痛い位の刺激を感じ そして飲み込んだ後に来るラムネの甘さ....

 

正一「フゥ...」

 

あぁ、確かにチノの言う通り頭の中がスッキリとする

 

正一「ありがとうございます」

 

そう言い俺はチノにラムネの瓶を返す

 

チノ「..いえ、問題ないです///」

 

え? アレ? 何でチノが紅くなってんの?

え??何で? 俺 もしかしてラムネ飲み過ぎた?

 

正一「えっと…あの...飲み過ぎちゃいました?」

 

チノ「///」カァ///

 

おっふ...

まじか...この反応はそうなのか…

弁償...しなきゃな…

 

正一「新しいラムネ 買って来ますね」

 

チノ「此処ら辺ではラムネは売り切れですよ?」

 

正一「マジですか...

...このラムネ分は今度返します...」

 

チノ「?」

 

ーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーー

ーーー

ーー

 

???「ヤッパリ アイツは面白いなぁ」

 

???2「..............」

 

???「あぁ、そうだな

今度は アイツの好きなタバコでも仕込んでやろうかな

アイツのタバコも俺のと同じ様な物だしな」

 

???2「.................」

 

???「はァ、お前は昔からセッカチだよな

まぁいい、雑談はココまでにして

ソロソロ俺達の『計画』を実行に移して行こうかな

...なぁ、おい」

 

 

続く



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第43話 如何わしい喫茶店(仮)

40話を過ぎて居るのにアニメだとまだ3話途中の進行...
これ如何に


第43話 如何わしい喫茶店(仮)

 

正一「...うん、美味い」

 

チノ「良かったです」

 

ココア「流石は私の妹だよ!」

 

チノ「妹じゃ無いですし

ココアさんは早くコーヒーの違いが分かる様になって下さい」

 

ココア「ウッ!」

 

リゼ「相変わらずチノは辛口だな…

でも、ココアも少しづつだけれども成長してるぞ」

 

おぉ、ヤッパリ リゼは面倒みが良いな

コレが噂に聞く『お姉ちゃん気質』って奴か

 

...しかし まぁ、窓から垂れ込む朝日を浴びながら美少女が入れた 飛びっきり美味いコーヒーを飲み

そして、 美少女達の戯れを見る

 

あぁ...極楽浄土ってのはこういう事を言うのか...

 

良いねぇ...俺は今最高に幸せだよ

 

 

ガチャ!! アツッ!!!

 

千夜「みんな聞いて!!!

シャロちゃんが!!! シャロちゃんが!!! 大変なの!!!」

 

ココア「何事!?」

 

...どうやら 極楽浄土は此処で終わりのようだ

ってか、イキナリの千夜の登場にビビって 口の中にアッツアツのコーヒーをぶちまけたわ...アチィ

 

千夜「シャロちゃんがこんなチラシを持って来て!」

 

千夜「キット 如何わしいお店で働いているのよ!」

 

ココア「何と!」

 

千夜「怖くて本人に聞けない!」

 

そう言って千夜はココアにチラシを渡した

 

ソレを俺は覗き込んで見る

 

ファ!?

 

ティッピー「なっ!?」

 

ティッピーも見たか...

そりゃ ビビるわな

 

『心も体も癒します』って

え?!

イヤイヤ まじかよ

 

謳い文句がソー〇ランドやん!

 

ってか 高校生って働けるっけ?

 

チノ「正一さん 何て書いてあるんですか?」

 

今現在 俺はチラシを持って居るココアとチノの間に居る

 

つまり チノの位置からはチラシは見えない様になっている

 

...流石にコレは見せられないな…

 

 

なんな事を考えて居るとチノもチラシを見る為に覗き込もうと身を乗り出したので 俺は急いでチノの目を塞ぐ

 

チノ「や、辞めて下さい///

見えないです///」

 

正一「見なくて良いんです」

 

そう言いながら俺はココアの方を見る

 

ココア「?........!!」

 

最初は何故見られて分からなかった様だが

流石はココアだ

自称『姉』を名乗ってるだけはある

直ぐにチラシをポケットの中に隠した

 

フゥ...コレで天使(チノ)を穢さずにすんだ...

 

そんな事を考えながらチノにしていた目隠しを解く

 

正一「中学生も居るんですから 気を付けて下さい...」

 

チノ「子供じゃ無いです」

ーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーー

ーーーー

ーー

千夜「どうやってシャロちゃんを止めたら良いの?」

 

ココア「仕事が終わったら皆で行って見ない?」

 

チノ「『潜入』ですね」

 

正一「あ」察し

 

リゼ「潜入!?」

 

バッカ...

その言葉は地雷だろ!

 

俺は恐る恐るリゼの方を見ると

案の定

 

リゼ「お前ら! ゴーストになる覚悟は有るか!!」

 

ココア「チョットあるよ~!」

 

リゼ「潜入を甘く見るな!

しっかりと『鉄則』を守れ!」

 

リゼがそう言うや否

 

ココア・千夜「「サー!イエッサー」」ビシッ!!

 

....おぉ、1寸たりとも乱れの無い敬礼の動作

 

....ってか、何で女子と言う生き物は こういう時に限って物凄い統率力を発揮するんだろうか....

 

ノリって恐ろしい....

 

ーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーー

ーーーー

ーー

さて...この状態をどうするかな…

 

今現在 俺達はフルール・ド・ラパンの外窓の近くにしゃがんで居る

 

どうやら コッソリと中の様子を伺うらしい

 

...普通に客として入った方が良い気がするのは俺だけか?

 

明らかに目立って居るんだけれど

 

潜入の鉄則って....まぁ、『死ぬ』訳では無いから鉄則うんぬんは良いか...

 

ふむ...

 

リゼ「慎重に行くぞ」

 

リゼの言葉に一同頷き、窓から店の中を覗いた

 

シャロ『いらっしゃいませ』

 

なっ?!

ティッピー「ファン?!」

 

俺達の目線に気付いたらしく シャロが此方を見た

 

シャロ『何でいるのよー!!』

 

そりゃぁ、叫びたくもなるよな

ーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーー

ーーーー

ーー

シャロ「此処はハーブティーがメインの喫茶店よ

ハーブには色々な効能が有るの」

 

シャロ「...大体勘違いしたの、誰?」

 

ココア「私達、シャロちゃんに会いに来ただけだよ」

 

チノ「如何わしいってどういう意味です?」

 

リゼ「こんな事だろうと思った」

 

正一「ハァ...」

 

俺達は一斉に元凶である千夜を見る

 

千夜「??.....ん?」

 

千夜「その制服素敵!」

 

一呼吸置いた後に千夜はシャロの手を掴み 何食わぬ顔でそんな事を言う

 

....え?まさか...目的を忘れてるんじゃないの?

 

まぁ、目的なんて有って無いような物だから別に良いけれども...

 

ココア「でもシャロちゃん可愛い

うさミミ似合う~」

 

すかさず ココアがシャロに対して感想を言う

 

シャロ「店長の趣味よ..」

 

流石に恥ずかしくなったのか そう言いながら立ち位置を移動するのだが...

 

シャロ「あ...」

 

恐る恐るといった具合にシャロが振り向く

振り向いた先に居たのは腕を組んで興味津々にシャロの服を見ているリゼだ

 

シャロ「あ、あゎゎゎゎ!!」

 

??

 

何でシャロは青ざめて居るんだ?

...............

..........

.....

..

.

.....あぁ、成程 そういう事か

 

つまりは...

 

『コスプレにも取れる衣装で仕事』

『同じ学校で割と親しい先輩に見られた』

『あの目は軽蔑の目だ』

『どうしよう?!引かれた?!』

『あわゎゎゎゎゎゎゎ』

 

的な感じ?

 

うん、この感じはそうだな…断言出来る

 

じゃ無かったら ココまで青ざめないでしょ...

 

だけれどもシャロさんよ

君は1つ間違って居る

 

それは リゼの目は軽蔑の目では無く 興味津々の目だという事だ

 

...ふむ、此処は1つ面白いもの見たさにオマケして 誤解を解こうでは無いか

 

 

そう考え 俺はリゼの元に行き声をかける

 

正一「もし、気になるんでしたら

1度 シャロさんに衣装を借りて見ればどうですか?」

 

...あ、勿論 俺は優しいから リゼとシャロにだけ聴こえる声量で言う

 

リゼ「え?///なっ?!おま///」

 

正一「ロップイヤー...似合うと思うんですけれどもね~」

 

リゼ「ヤ///ちょ///」

 

正一「見てみたいな~

リゼさんのウサミミ姿」

 

リゼ「お、お、落ち着けー!///」

 

シュッ....ブォン!!

 

.........え!?

 

....おーけー 落ち着け

......チョット1回整理しようか

 

俺はリゼをからかい過ぎて手刀をプレゼントされた

 

手刀は風を切る時の音って少なくとも『ブォン!!』って音は鳴らないよな…

 

まぁ、音の件は一旦置いといて

 

...結論を言うと 俺は体を開いて 間一髪で手刀を躱した.....が

 

音が....手刀が通った後に聞こえたんだよ…

 

普通なら手刀と一緒に音が聴こえるハズなんだが

 

え?言ってる意味が解らないって?

 

おーけー 簡単に言おう

 

『リゼの手刀が音速を越えてた』って事だ

 

.....イヤイヤイヤ!!

 

躱せたから良いものの 躱せ無かったら 今頃俺の頭蓋骨粉々よ!?

 

リゼ「ハァ、ハァ///辞めろよ?///」

 

正一「」コクコク

 

無言で頷くしかないって…

 

照れ隠しで殺されたらシャレにならんだろ…

ーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーー

ーーーー

ーー

 

取り敢えず 俺達は席に案内された

 

ココア「折角だから お茶して行っても良いかな?」

 

シャロ「しょうが無いわね」

 

そう言うとシャロは俺達にメニュー表を配る

 

....ハーブティーって案外高いのな....

まぁ、ハーブティーの喫茶店だから高いのは当たり前か....

 

そんな事を考えながらページを捲る

 

ココア「ヤッパ、ダンディーライオンだよね」

 

チノ「飲んだ事あるんですか?」

 

ココア「ライオンみたいに強くなれるよ!」

 

うん、そのアホさ ココアらしいよ…

 

リゼ「タンポポって意味 分かってないな…」

 

正一「大体、飲み物を飲んだからって 強くは慣れませんよ?」

 

千夜「でも、ココアちゃんなら 本当に強くなれそうね」

 

正一「確かに」

 

ココア「信じる事が 大事なんだよ!」

 

...バカにされてるって事に気付こうか

 

シャロ「はぁ、迷うなら それぞれに合うハーブティーを私が選んであげる」

 

シャロ「...ココアはリンデンフラワーね

リラックス効果が有るわ」

 

ココア「へぇ~!」

 

シャロ「千夜はローズマリー

...肩凝りに効くのよ」

 

千夜「助かる~」

 

シャロ「チノちゃんは 甘い香りで飲みやすい カモーミールはどう?」

 

チノ「子供じゃないです」

 

シャロ「正一君は セントジョーンズワートはどうかしら?

ココアと同じでリラックス効果が有るの」

 

正一「それで お願いします」

 

シャロ「リゼ先輩は 最近眠れないって言っていたので ラベンダーがオススメです!」

 

リゼ「ほぉ~!」

 

チノ「あ、ティッピーには腰痛と老眼防止に効果がある物をお願いします」

 

リゼ「ティッピー、そんなに老けているのか?」

 

まぁ、そりゃぁ 中身は老いぼr....

 

オイオイ…睨むなよ

チビりそうになったじゃないか。

 

ってか何で考えている事が分かった?

 

...アレか 思考を読まれたパターンか

...もしくは、顔に出てたパターンか

 

どちらにしろ 末恐ろしいな…

ーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーー

ーーーー

ーー

シャロがオーダーを取ってからしばらくした後、頼んだ物がやって来た

 

シャロ「お待たせしました!」

 

そう言った後、直ぐにカップ等を俺達の前に置き慣れた手つきでティーポット?にお湯を注いでいった

 

正一「....随分手慣れていますね」

 

シャロ「一応、店員だから そこそこ 自信は有るわよ」

 

正一「成程...」

 

まぁ、そりゃぁ 当たり前か

 

シャロはそう言いながら ココアの横に立ち お湯を注ぐ

 

ココア「うわぁ!

ピンク色に染まった! キレー!」

 

チノ「コッチは レモンをいれたら 青からピンクに変わりました!」

 

ふむ...ハーブティーは青色リトマス実験紙になるのか...

面白いな

....................

...............

..........

.....

..

.

シャロ「あの~

ハーブを使ったクッキーはいかがでしょうか?

私が焼いたんですが...」

 

リゼ「へぇ~

シャロが焼いたのか! どれ...」

 

そう言いながらリゼはクッキーを口に入れる

 

リゼ「美味しい!」

 

シャロ「良かった~///」

 

ココア「シャロちゃんが真っ赤~」ボソボソ

 

千夜「こっちの方が見てて面白いわね」ボソボソ

 

シャロ「う、うるさいわね///」

 

シャロ「そ、ソレよりもチノちゃんと正一君も良かったら食べてね」

 

チノ「ありがとうございます

では...」

 

そう言うとチノはクッキーを口に入れた

 

チノ「...美味しいです!」

 

正一「...では、私も頂きます」

 

そう言いながら クッキーを取り 口に入れる

 

....おぉ!!

イヤハヤ コレはコレは...

上品な甘さに その後に来るハーブの風味...

 

正一「美味しいです!」

 

シャロ「2人の口に合って良かったわ」

 

....................

...............

..........

.....

..

.

ココア「アレ? このクッキー 全然甘くないよ?」

 

千夜「そんな事無いわよ?」

 

シャロ「ふふん!

ギムネマ・シルベスタを飲んだからよ」

 

ココア「ヴェ!?」

 

シャロ「ギムネマとは 砂糖を壊すモノの意!

ソレを飲むと一時的に甘味を感じなくなるのよ!!」

 

ココア「そ、そんな効能が...?!」

 

千夜「シャロちゃんはダイエットで良く飲んでいたのよねぇ」

 

シャロ「言うな!バカぁ~!」

 

漫才かよ....

 

 

チノ「あの...正一さん」

 

正一「はい?」

 

チノ「正一さんのハーブティーを少し飲みたいのですけれども…良いですか?」

 

正一「えぇ、別に構わないですよ…..と言いたいのですが、生憎 残りはカップに入っているのしか無いんですよ...」

 

チノ「そうですか…」

 

正一「...流石に 私の飲みかけを飲めとは言えないですしね」

 

チノ「...///」カァ///

 

え?チョット 何故紅くなる!?

あ、あぁ アレか最後の一言が余計だったのか?!

まぁそうだよな...常識的に考えて デリカシーが無いよな!

よし 謝ろう! (この間0.13秒)

 

正一「チノちゃん」

 

チノ「ハイ...///」

 

正一「デリカシー無くて 申し訳ございません!」

 

チノ「ハイ?」

ーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーー

ーーーー

ーー

千夜「沢山飲んじゃった~」

 

ココア「お腹の中で花が咲きそうだよ~」

 

そんな事を話して居ると 食器を下げる為にシャロが歩いて来た

 

チノ「何かお手伝い出来ることが有ったら言って下さい」

 

シャロ「ありがとう~

チノちゃん 歳下なのにしっかりしてるのね」

 

シャロ「妹に欲しいくらい」

 

そう言うとシャロはチノの頭をなでる

 

...おぉ、あのチノが気持ち良さそうに撫でられてる

 

ココア「ファ!?」

 

ココア「チノちゃんは私の妹だよ!」

 

シャロ「...何言ってるの?」

 

シャロ「3人はリラックスできましたか?」

 

リゼ「確かに リラックスしたけど」

 

千夜「少し肩が軽くなった様な」

 

正一「リラックスし過ぎて若干眠いです」

 

チノ「元気になったきがします」

 

リゼ「流石にそれはプラシーボ効果だろ...」

 

ココア「ねぇシャロちゃん

ハーブティーって自分の家でも作れるの?」

 

シャロ「そうね...

自家栽培をする人も居るわ」

 

チノ「ココアさんが寝てます」

 

シャロ「今 喋ってたのに...」

 

リゼ「ココアの信じる力は伊達じゃないな」

 

正一「...確かに ココアさんなら ダンディーライオンを飲めば強くなれますね」

 

チノ「...ですね」

ーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーー

ーーーー

ーー

後日 ラビットハウス

 

ココア「皆~ ハーブティー作ろう!

コレで出来るかな?」

 

そう言ってココアが大量に持ってきたハーブ(仮)を俺達の前に出したが...

 

チノ「...ココアさん、コレ、雑草です」

 

 

ココア「...出来ると思ったんだけどな~...」

 

正一「ココアさん それでハーブティー作って見ましょう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

4日後

 

ココア「じゃぁ 正ちゃん 逝くよ」

 

正一「はい」

 

アレ?なんかニュアンスが 違った様な...

 

ココア「せーの!」

 

ゴクッ!

..............................

.........................

....................

...............

..........

.....

...

..

.

 

 

 

 

 

 

続く



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第44話 お泊まり会 前編

蛇足な文のせいで悪戯に長いです...


第44話 お泊まり会 前編

 

ザーザー

 

...天気予報では 今日1日は晴れの予報だったんだけれどな

 

ふむ...

 

どうするかな…コレは...

 

イヤね、お店に入る(20分頃)前までは快晴って言っても過言じゃ無いのよ

 

何故降った...

 

雨のせいで予定よりも帰るのが 遅くなったし、傘を買うって言う無駄な出費もあるしさ…

 

そんな事を考えながら足を進めて行くと 気付いた時には ラビットハウスがすぐ側の距離まで居た

 

まぁ、雨の日の買い出しも、又 乙なモノと考えれば それもまた一興か

 

ガチャ!

 

不意にラビットハウスの扉が開く

 

ココア「千夜ちゃん..大丈夫?」

 

リゼ「無理しなくても迎えを呼ぶぞ」

 

チノ「...心配です」

 

千夜「ありがとう、でも大丈夫よ」

 

そこに居たのは シャロを背負った千夜と ソレを心配そうにしている ココア・チノ・リゼ

 

...大丈夫って割には 足がプルプルしてますよ?

 

千夜「じゃあね!

今日はありがとうね 楽しかったわ」

 

そう言うと千夜は勢い良く走り出した

 

...1歩...2歩...3歩...と危なげながらシャロを背負って走って行く

 

千夜が俺の横をすれ違う

 

すれ違いざまに 千夜が綺麗な笑顔を向けてくれた...気がする

 

...のだが…

 

ガッ!! (躓く音)

 

ビチャッ!! (力無く倒れる音)

 

...

..

.

ヱ?

 

オイオイ!

 

起き上がれよ!

 

正一「ち、千夜さん?」

 

千夜「...きゅ~」

 

あ、コレはダメだわ...

 

ってか 早く屋根のある場所に移動させないと 風邪引くぞコレ

 

そう考え 俺は傘を閉じ 千夜とシャロを抱えラビットハウスの中に入る

 

正一「ココアさん タオルを持って来てください」

 

ココア「分かった!」

 

正一「リゼさん 何か暖かい飲み物をお願いします」

 

リゼ「任せろ」

 

ココア「お待たせ~!

はい! 千夜ちゃん!シャロちゃん!あと正ちゃんも!」

 

正一「ありがとうございます」

 

千夜「ありがとうね」

 

シャロ「ありがとう

...何で私 濡れてるの?」

 

シャロの問いに答えるかの様に千夜はシャロの耳に口を持って行く

 

千夜「ゴショゴショ」ヒソヒソ

 

シャロ「ま、まぁ 千夜にしては気が効くじゃない」

 

千夜「クスクス」

ーーーーーーーーーーーー

 

ココア「ダメだよ 正ちゃん ちゃんと拭かなきゃ!」

 

正一「へ?」

 

ココア「『へ?』じゃ無いよ!

そんなんじゃ 風邪引いちゃうよ

コッチに来て!」

 

そう言い ココアは手招きをしたので 俺はココアの元にいった

 

正一「大体 この程度じゃ 直ぐに乾くので問題n...わっぷ!」

 

俺が言い終わる前に ココアが俺の首に掛けていたタオルと奪い 俺の頭の頭に乗せ 髪を吹く

 

ココア「正ちゃんに問題無くても 私には有るからダメだなの!」

 

正一「はぁ...」

 

ココア「...コレで良し!」

 

はい、お終い。そう言いながらココアは頭から手を話した

 

正一「有難うございます」

 

ココア「もっと 自分を大切にしてね…?」

 

正一「??」

ーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーー

ーーーー

ーー

チノ「シャロさんと千夜さんは先にお風呂どうぞ

着替えは後で持って行きますので」

 

シャロ「チノちゃん ありがとう」

 

千夜「助かるわ」

 

そう言い 千夜とシャロは風呂場に入る

 

リゼ「私まで泊まっても良かったのか?」

 

ココア「リゼちゃん お泊まり緊張してるの?」

 

リゼ「い、いやぁ ワイルドなキャンプしか経験した事なくて

こんなの初めてで...」

 

ココア「ワイルド?」

 

正一「それって キャンプってより サバイバル演習ですよね?」

 

リゼ「ま、まぁ そうとも言う

どうだ、正一?

お前も今度やって見るか?」

 

正一「そうですね、機会が有れば是非とも」

 

リゼ「!?」

 

そんな事を話しながら女性陣は先に更衣室に入った

ーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーー

ーーーー

ーー

チノ部屋にて

 

リゼ「チノの部屋って チノ!って感じだよな」

 

そこに付いては一切の異論はないな

 

周りを見渡すと 有るのはボトルシップやパズルなどの物が飾られて居る

 

正一「大人な趣味ですね」

 

チノ「正一さんはボトルシップ等は造ったりしないんですか?」

 

正一「私は手先が不器用な者で...

そういった類いはやった事が無いんですよ」

 

チノ「でしたら あの...」

 

正一「はい?」

 

チノ「もし、正一さんが迷惑で無ければ

 

こ、今度 い、一緒に作りませんか?///」

 

正一「え...えぇ、是非ともよろしくお願いします」

 

何で赤面してるのだい? チノさんや

 

イヤ まじで 何で怒ってるんだよ…

ココまで自然な流れでチノをキレさせられるって 最早コレは才能だわな

 

自分の才能が恐ろしいわ...イヤ マジで

ーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーー

ーーーー

ーー

ココア「あ! そうだ正ちゃん!」

 

正一「どうしました?」

 

ココア「今から面白いものを見せるね!

 

チノちゃん! コレ借りて良い?」

 

チノ「問題無いですけれど…

何に使うんですか?」

 

ココア「えへへ~!

それはね〜」

 

そう言いながらココアはチノの制服を取り 服を脱ぎだした

 

....脱ぎだした

 

....脱ぎだした

 

....脱ぎだした?!?!

 

正一「チョチョチョ!?」

 

ココア「どうしたの?」

 

正一「アンタ!!///バカだろ!!////」

 

そう言いながら俺はチノの部屋を飛び出した

 

...もしも神様がいらっしゃるのなら お願いしたい

 

...どうか...どうか私に さっきの状況でも 女の子の下着姿を拝めながら笑顔で会話出来る精神力をお与え下さい

 

....にしても

流石に幾ら義理の弟とは言え 男の前で着替え出せたよな…

 

まぁ、その行動の裏には多少なりとも俺への『信頼』が有るんだろうけど...

 

イヤ...幾ら信頼が有るとはいえ 流石に無防備過ぎじゃね?

 

そんな事を考えながら俺は自室に入った

ーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーー

ーーーー

ーー

...アレからどのくらいの時間が経っただろうか?

 

そんな事を考えていると

コンコンっと背後に有る扉からノックの音がした

 

正一「どうぞ」

 

ガチャ!

 

千夜「失礼するわ」

 

そう言いながら千夜は部屋に入り扉を閉める

 

正一「どうかされましたか?」

 

千夜「どうかしたって訳じゃ無いのだけれども…」

 

正一「?」

 

千夜「ココアちゃんの事でお礼を言いたくて...」

 

正一「...」

 

千夜「ココアさんを助けてくれて有難う」

 

正一「...別にその件に付いては感謝される筋合いは無いと思います」

 

千夜「え?」

 

正一「むしろ 感謝するのは私の方ですよ

私にとっての ココアさんは私の姉なので 何か有った時に支えるのが弟としての当たり前の義務だと考えている居ます

しかし 千夜さん、貴女はその様な義務が無いのにも関わらず姉のココアさんに寄り添ってくれました」

 

千夜「...」

 

正一「...イジメと言うものは大変恐ろしいもので 特に女子の場合、イジメられて居る本人を庇ったりすると 今度は庇った人間がイジメられますよね…」

 

千夜「...」

 

正一「ですが貴女は その様な危険を顧みず ココアさんを支えてくれました...」

 

正一「本当に有難うございます」

 

そう言い俺は頭を下げた

 

千夜「ううん ソレを言うなら私もお礼を言われる筋合いは無いわ」

 

千夜「友達って言うのは友達が困って居たりしたら支えるのが友達よ

私はココアちゃんの友達だからそうしただけ」

 

正一「...結局 ココアさんをイジメていた人物はどうなりましたか?」

 

千夜「誰かさんのお陰で今の所は停学中よ」

 

正一「...やはり 千夜さんには感謝しかないです

貴女が居なければココアさんは学校にも行けなかったでしょうし

千夜さんの協力が無ければこんなに上手く事が運ばれる事もなかったです」

 

正一「今一度言わせて下さい『本当に有難う御座いました』」

 

千夜「さっきも言ったけれど 私はココアちゃんの友達として当たり前の事をしただけよ」

 

正一「それでも...」

 

千夜「...私達お互いに当たり前の事をして感謝し合って居るのね」

 

正一「...ですね」

 

千夜「じゃぁ この話はお互いに感謝し合って居るって事でココでお終いね」

 

正一「わかりました」

 

千夜「それじゃチノちゃんの部屋に行きましょう」

 

正一「イヤ 流石に今更ですが女子達が居る部屋に入るのは...」

 

千夜「じゃぁ、正一君の部屋に皆でお邪魔するわね

折角のお泊まりだもの 皆で居た方が楽しいわ」

 

正一「...わかりましたよ

行きますよ」

 

千夜「...」ニコニコ

 

はぁ、全く持って この人は食えん人だな...」

 

千夜「あら? じゃぁ 私の事を食べてみる?」

 

そう言い 千夜は自分の肩に手を伸ばしそのまま肩をーー

 

正一「...さぁ、チノちゃんの部屋に行きましょう!///」

 

やっべー...声に出てた...

 

千夜「クスクス」

ーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーー

ーーーー

ーー

ガチャ!

 

ココア「千夜ちゃんと正ちゃんおかえり~!」

 

正一「只今戻りました?」

 

千夜「ただいま、ココアちゃん

後、チノちゃん いいお湯だったわ ありがとうね」

 

チノ「お礼なら お風呂を洗ったティッピーに言って下さい」

 

リゼ「え?! あの毛玉 そんな事も出来るのか?!」

 

千夜「そうよね...リゼちゃん並に不思議よね」

 

リゼ「あぁ、本当に不思g...

って 千夜!?」

 

千夜「あら? 口が滑っちゃったわ

...ソレより 正一君達はまだ お風呂に入らないのかしら?」

 

正一「私は1番最後で良いので お先にどうぞ」

 

そう言い 俺はココア達に先を譲る

 

ココア「じゃぁ、私達も入ろうか」

 

そう言いココアとチノは立ち 風呂場に行くために部屋の扉ノブに手を掛け

 

ココア「アレ?正ちゃん?何でじっとしてるの?」

 

正一「はい?」

 

ココア「正ちゃんも一緒に入るんだよ?」

 

正一「なっ!?」

 

チノ「コ、ココアさん!!///」

 

ココア「ん?二人ともどうしたの?」

 

正一「どうもこうも無いですよ!

そもそも 私は男でチノちゃんは女性ですよ!?」

 

チノ「そ、そうですよ///」

 

そう言いながら俺とチノはリゼに助けを求める

 

リゼ「おい...ココア

お前と正一は姉弟だからいいかもしれないが チノと正一は兄妹じゃ無いんだから...」

 

ココア「そっか...

ずっと チノちゃんと姉妹の様に暮らして来たから チョット勘違いしてたよ」

 

正一「まぁ、そういう事です

100歩譲って私とココアさんが一緒に風呂に入る事は有っても それ以外は無いですね」

 

ココア「そっか、そうだよね

 

チノちゃんもごめんね」

 

チノ「いえ…全然大丈夫ですよ」

 

ココア「じゃぁ、チノちゃん行こうか」

 

チノ「はい」

 

そう言いココアとチノは部屋から出て行った

....................

...............

..........

.....

..

.

正一「はぁ...」

 

疲れや呆れ等を乗せ重苦しい息を吐いた

 

リゼ「どうした...と言いたい所だが言わないぞ」

 

正一「そうして頂くと有難いです

 

....あの、リゼさん?

2つ程 質問が...」

 

 

リゼ「...何を聞きたいのか 予想が付いてはいるが 一応聞いてやろう

 

何だ?」

 

正一「では1つめ...何で 中学校の制服を着てるんですか?」

 

リゼ「コレはアレだ、うん

ジャンケンに負けてだな...」

 

正一「はぁ...成程

んで2つ目なんですけれども この状況は一体?」

 

そう言い俺はリゼを見ながら....イヤ、拝みながら声をあげているシャロを指さした

 

シャロ「ホォワァァ~!!」

 

リゼ「イヤ コレは私も解らない...

...千夜、何でか解るか?」

 

千夜「ゴメンなさいね

全くと言って分からないわ」

 

...千夜のあの顔を見てると どうもシャロを見て面白がって居るように見えるんだよな…

ーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーー

ーーーー

ーー

ガチャ!

 

ココア「あ~、気持ちよかった」

 

チノ「まだやってたんですか…」

 

風呂から出てきたココアとチノがそれぞれ感想を言った

 

リゼ「ふ、風呂に入って来る」

 

そう言いリゼは風呂に行くべく立ったのだが

 

正一「!?///」

 

え?

何で俺がビックリして赤面してるのかって?

 

...良いかい?

リゼは今 中学生のチノの制服を着てるんですよ

 

チノの身長が大体145cm位で リゼの身長は大体160cm位であるからして 身長差は最低でも15cmである...

 

察しの良い人物ならココで解ったであろう

 

結論を言おう

 

制服が小さいせいで リゼの太腿がかなり際どい所まで出て居ると言う事だ

 

制服って、エロいな...

 

って! 違ワーイ!!

 

俺は!!

バイトの同僚と学校の制服に!!

何を!!

思った!!

 

...バイトの同僚をそんな目線で見るなんて 最低じゃん!!

 

正一「グォォォォ...」

 

ココア「し、正ちゃん 大丈夫...?」

 

正一「...大丈夫です」

 

流石にこんな事他 の人間 特に女子なんかに知られる訳にはいかん...

 

正一「って、アレ? ココア?」

 

ココア「え?///正ちゃん?///」

 

え?何で 赤面(怒)してるの?

あ、あぁ、そうだよね!

歳下にイキナリ呼び捨てで呼ばれたら流石にキレるよね

 

コレは流石に落ち度過ぎるぞ…

 

正一「あ、いえそういう事では無くて

ココアさんからココアの匂いがして」

 

どうだ?コレで伝わったか?!

 

ココア「あはは///

私から私に匂いがするのは当たり前だよ?」

 

正一「イヤ、飲む方のココアですよ...」

 

残念 流石はココア

全然伝わって無かった様だ...

 

ココア「ババーン!

入浴剤でした~!」

 

正一「あぁ、成程 だからですか」

 

ココア「あれ?正ちゃん あんまりこの匂い好きじゃない?」

 

正一「いや、そもそも 好き嫌いの前に余り入浴剤に付いて興味は無いですね」

 

ココア「えぇー、正ちゃん勿体ないよ~」

 

そう言いながらココアは俺の目の前に来て

 

ココア「正ちゃんも入浴剤の虜に~」

 

そう言いながらココアは真正面から抱きついて来た

 

くぁwせdrftgyふじこlpー

 

正一「くぁwせdrftgyふじこlpー」

 

甘い!!

ってか やらわかい!

 

美味い! 不味い!この状況美味いけどマズい!

 

鎖骨!!鎖骨辺りに一段とやらわかい感触が!!

 

頼む‼︎息子よ鎮まれ!!

今 貴様出てくる幕では無いわ!

ってか頼む 今覚醒されたら流石に社会的と生物的に抹消されるから!

 

ってか、チノ達も見てるだけで無く助けてくれ!

 

う、おぉ!

 

に、匂いが!!

 

ココアの匂いに慣れてきてココアの匂いが分かるように...?!

 

耐えろ!!

ーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーー

ーーーー

ーー

ココア「もう少しでリゼちゃんが出てくるかな?」

 

正一「ソウデスネ...」

 

ココア「えへへ~

コレで正ちゃんも入浴剤の虜だね」

 

正一「ソウデスネ...」

 

ココア「今度、私と一緒にお風呂入って洗いっこしたい?」

 

正一「ソウデスネ...

 

ん? 今なんて?」

 

ココア「えへへ~

楽しみだね~」

 

正一「??」

ーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーー

ーーーー

ーー

リゼ「相変わらずチノの親父の料理は美味いな」

 

千夜「えぇ、そうね

思わずホッペタが落ちるかと思ったわ」

 

ココア「でしょ!でしょ!」

 

チノ「何でココアさんが自慢気なんですか…」

 

シャロ「正一君達は今日みたいな料理毎日食べて居るのよね?」

 

正一「はい」

 

シャロ「やっぱり、外食とかすると物足りない感じするの?」

 

正一「そうですね...

ご飯物を食べるにしてもチノちゃんやチノちゃんのお父さんの方が美味しいですし

パンに関しても矢張りココアさんのパンと比べてしまうと…ですね」

 

千夜「要するに 胃袋を掴まれたって事ね」

 

正一「全くもってその通りです」

 

チノ・ココア「///」

 

え?今のどこに 怒らせる要素があったんだよ...

 

続く

 



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第45話 お泊まり会 中編

第45話 お泊まり会 中編

 

ココア「なんか一気に賑やかになったね」

 

チノ「うん」コク

 

千夜「こんな機会だから 皆が心の中に秘めていることを聞きたいのだけれども...」

 

シャロ「マッ!?」

 

内に秘めていること...

あぁ、『恋バナ』か

っと、すると ココは俺が部屋から出ていくのが得策かな

男性はガールズトークに付いて行けないからな

 

そう思い 俺は腰を持ち上げる

が、同時に

 

千夜「飛びっきりの『怪談』を教えて欲しいの」

 

良し 部屋に戻ろう

そうしましょう

 

別にガールズトークでは無いけれど 帰りましょう

 

異常に千夜が色っぽいけれど 部屋に戻りましょう

 

別に怪談話が怖い訳では無いけれど部屋に戻りましょう

 

...よし

 

再び立つべく足に力を入れ 立つ

 

チノ「何処か行くんですか?」

 

俺の左横に座って居たチノが声を掛けてきた

 

正一「え? イヤ チョットですね…」

 

リゼ「もしかして 怪談話が苦手なのか?」

 

正一「い、いや?

べ、別に苦手じゃないですよ?」

 

リゼ「何で疑問形なんだよ...」

 

正一「か、怪談では無くて

眠くなって来たかな...と」

 

ココア「じゃぁ、正ちゃん コレ飲んで!」

 

右横に座って居たココアはそういうと飲みかけのコーヒーを出して来た

 

正一「イヤ...飲みかk…」

 

ココア「っ///

良いから!ハイ!!」

 

そう言うとココアは無理矢理 勢い良くコーヒーを飲ませてきた

 

正一「...ゴホッ!...ゴホッ!」

 

ココア「あぁ?! 正ちゃんゴメンね!」

 

正一「ゴホッ!...いえ…問題ないです」

 

千夜「正一君って怖いのが苦手だったのね」

 

リゼ「じゃぁ、『オバk...「ゴホン!!」...正一?」

 

正一「はい?」

 

リゼ「苦手なんだな オバk..「ゴホン!」...はぁ」

 

正一「別に苦手では無くてですね…」

 

リゼ「じゃぁ、なんなんだよ...」

 

正一「大体ですね

その様なモノは迷信...この世に存在しない偶像です」

 

リゼ「まぁ、人によるけどな」

 

正一「私はその様な迷信に怖がったりする筈が無いですよ」

 

正一「...ただ」

 

リゼ「ただ?...」

 

正一「そのワードを他人から聞くと 夢に恐ろしいモノが出てきて...」

 

リゼ「ヤッパリ苦手なんじゃん…」

 

千夜「でもね 正一君」

 

正一「はい?」

 

千夜「オバk..「ゴホン!」『オバケ』ってそんなに恐ろしいモノとは限らないのよ?」

 

正一「ち、千夜さん...」

 

千夜「...あら?」

 

何で キーワードを言った貴女が腑抜けた声を出してるんですかねぇ!?

 

コッチは泣きてぇよ!!

 

ってか もう既に涙が目から溢れそうだわ!!

 

チノ「コホン...

気を取り直して...

実は怪談ならウチの店にもあります」

 

正一「え゛?!」

 

チノ「正一さんとココアさんとリゼさんは落ち着いて聞いて下さい...」

 

リゼ・ココア「ゴクリ!!」

 

正一「」ガタガタガタ

 

チノ「この喫茶店は夜になると...」

 

ピカッ.ッバーン!!

 

ガール,s「きゃぁ!!」

 

正一「」ガタガタガタガタガタ

 

チノ「目撃情報が沢山あるんです」

 

ココア「そ、ソレは?...」

 

チノ「暗闇に光る目...

フワフワで小さな白い物体!!」

 

ガール,s「...」

 

正一「」ガタガタガタガタガタ

 

チノ「....」

 

チノ「ほら!今!!正一さんの後ろに?!!!」

 

正一「あ゛~!!! あ゛~!!」ダキッ

 

ヒイィィィ!!

コワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイ!!!

 

チノ「っ///

しょ、正一さん///」

 

正一「あ゛~!!!」

 

ココア「しょ、正ちゃん?

そんなに怖がらなくても...」

 

正一「あ゛~!!!あ゛~!!!」

ーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーー

ーーーー

ーー

千夜「コホン...

取って置きの話が有るの」

 

千夜「切り裂きラビットって実話なんだけれど」

 

ピカッ.ッバーン!!!

 

ガール,s「きゃぁ!」

 

シャロ「て、停電?!」

 

正一「」ギュッ!

 

チノ「正一さん///

強いです///」

ーーーーーーーーーーーー

補足だが 俺は今チノの腕にしがみつかせて貰って居る

 

え?、男としての誇りはどうしたかって?

 

そんなん 知らんわ!!

 

元々ある様で無いもん 捨てようが何しようが構わん!!!

 

ってか さっきのチノの話で腰が抜けてんだよ!!

ーーーーーーーーーーーー

 

チノ「大丈夫です///

こんな時の為に...」カチッ

 

そう言いながらチノは前々から用意していたのであろうロウソクに火を灯した

 

ココア「あわわわ...」

 

リゼ「よりによって ロウソクか?!」

 

千夜「盛り上がって来ちゃった...」

 

千夜「昔、ある喫茶店に1匹の兎がいました」

 

千夜「その兎の周囲では次々と殺人事件が!」

 

ピカッ.ッバーン!!!

 

ガール,s「きゃぁ!」

 

正一「...」

ーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーー

ーーーー

ーー

千夜「と言う訳なの

 

お終い」

 

ココア「ゼ、ゼッタイ ノロワレル...」カタカタ

 

正一「...」

 

千夜「あら? 正一君は怖く無かったかしら?」

 

正一「...怖いと言えば怖いですけど

私は この話の出来事を知って居るので」

 

リゼ「実際の?」

 

正一「えぇ」

 

千夜「もし 良かったらその話 聞かせて貰えるかしら」

 

正一「私は構いませんが…」

 

リゼ「わ、私からも頼む」

 

正一「じゃぁ 話しますけど...皆さん 良いですか?」

 

ガール,s「...」コクリ

 

正一「...」

 

正一「...この話は 少なくとも 私にとっては とても暖かくて 愛らしくて そして寂しく報われない

そんな兄妹の話です...」

 

続く



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第46話 美しく哀れな兄妹愛

第46話 美しく哀れな兄妹愛

…話す前に 1つ確認ですが 皆さんは150年前に起こった 一大テロは分かりますか?

はいはーい
私、知ってるよ!
少年達が国に敵対して抵抗したヤツだよね?

国に敵対して抵抗?

アレ? 正ちゃん知らないの?

えぇ、まぁ...私が知ってるのとは...
...まぁ、ソレは置いといて..
ココアさんが知ってるって事は 皆さんも知ってますね

正ちゃん、どういう意味?

だって ココアさん 歴史とか苦手じゃないですか…

そんな事ないよ?

...1945年8月15日は何の日だか言えますか?

...え、え~と

はぁ...
まぁ、そういう事ですよ…
...とまぁ、茶番はここまでにして 本題に移りましょうか...

....時は遡り 約150年前

天才的な頭脳を持っていた妹と
天才的な戦闘センスを持っていた兄が『少年少女が所属している部隊』に居ました....」

ーーーーーーーーーーーー


~~約150年前~~

 

とある一室

 

ガチャ!!

 

トトト...ギュゥ

 

女の子「春樹(はるき)お帰り」ギュゥ

 

春樹「...ただいま

それと...美香(みか)離れろ」

 

美香「なんで?」

 

春樹「俺、お前の、お兄ちゃん 解る?

ドゥーユーアンダァースタン?」

 

美香「何言ってるの?

私が妹なら春樹は兄貴でしょ? 」ギュゥ

 

春樹「...俺の言いたい事 分かってくれないのな...」

 

美香「?」キョトン

 

春樹「あぁ、もう クソ可愛いな!」ギュゥ

 

コンコン

 

ガチャ‼︎

 

「此処にいましたか…大尉

ってか、相変わらずですね…」

 

春樹「まぁな

羨ましいか?」

 

「はぁ…」

 

春樹「我慢しなくても良いんだぞ~ 熊ゴリラ」

 

美香「熊ゴリラさん どうしたんですか?

今は春樹成分を摂取してるんで後にしてちょうだい」

 

「熊ゴリラが定着してるし...

 

仕事じゃ無かったら此処には来ない

...どうだ?『ナノマシン』の製造は?」

 

美香「...ボチボチと言ったところかしら

 

これが 報告書よ」

 

そう言い 茶封筒を投げ渡す

 

「おいおい…

一応は『機密』情報の報告書なんだから 丁寧に扱ってくれよな…」

 

美香「私が心を込めて接するのは春樹だけよ

 

それ以外はゴミよ」

 

「お前なぁ…

その事を大佐の前で言うなよ…」

 

美香「何でよ?」

 

「え?分からない?」

 

美香「わかってるなら聞き返さないわ」

 

「...そりゃあ、大将はお前の事がs...」

 

ビーッ!!

 

春樹「!」

 

「!」

 

所属不明部隊が 本地域に接近

第一班・第二班・第三班・第四班は至急出撃せよ!!

 

繰り返す!........

.....

..

.

ーーーーーーーーーーーー

春樹「だとよ 第一班の『戦闘援護兵』さん?」

 

「はぁ...

美香 悪いんだけれど報告書を代わりに提出してきて欲しいんだけれど…」

 

美香「しょうがないわね」

 

「恩に着る」

 

「では 行って来ます」

 

春樹「准尉!!」

 

「?」

 

春樹「武運を」

 

「」ビシッ

 

ガチャ!!

 

タッタッタッタッタ....

 

 

美香「大丈夫かしら?アイツ...」

 

春樹「まぁ、アイツの事だから何事も無く帰って来ると思うさ

 

ソレよりも...」

 

美香「?」

 

春樹「お前 また、ハードなスケジュールを組んで研究してるだろ」

 

美香「っう...だ、だって!」

 

春樹「だってじゃない

体を壊すぞ?」

 

春樹「ソレに 完成品を提出する期限はまだまだ先の筈だろう?

何をそんなに焦ってるんだよ?...」

 

美香「...」

 

美香「...このナノマシンが完成するとどうなると思う?」

 

春樹「?」

 

美香「このタイプのナノマシンはより深く他人と繋がることが出来る...」

 

春樹「他人と?」

 

美香「...無線機を超えた繋がりがあれば 連携を密にとる事が出来る」

 

美香「そうすれば 春樹が私の所に帰って来る確率が上がる

だから私は多少無理をしてでも作るの」

 

春樹「...」

 

春樹「...それでも」

 

美香「?」

 

春樹「それでも俺は 美香には無理をして欲しくない」

 

美香「...」

 

春樹「美香が俺の事を思ってくれて 一生懸命にしてくれるのは正直言って

かなり嬉しい」

 

春樹「でも...」

 

美香「でも?」

 

春樹「それで無理をして身体を壊しでもしたら 俺は...」

 

春樹「コホン...兎に角

美香が俺の事を心配してくれるのと同じ様に

俺も美香の事が心配なんだよ...」

 

美香「春樹...

...でも

でも後もう少しで完成なの!

もう少しで良いから私に無理をさせて!」

 

春樹「...どうしてもか?」

 

美香「....」

 

春樹「....」

 

美香「....」

 

春樹「はぁ...わかったよ」

 

美香「春樹!」パァァ

 

春樹「ただし!...

俺も手伝う...

...それが条件だ」

 

美香「良いけど...春樹この分野得意だったっけ?」

 

春樹「.....お茶出しなら自信が...ある...筈?」

 

美香「...何で私に聞くなのさ?」

 

春樹「さぁ?」

 

美香「でも、宜しくね!

春樹!」ニコッ!

 

春樹「!!

おう!任せとけ!」

ーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーー

ーーーー

ーー

ソコからの2人の仲は更に急速に深まって行きました

 

元より普通の兄妹よりも仲が良く部隊の中でも『あの兄妹が付き合って居る』と言う噂が有りましたが

その1件から『恋人』から 『夫婦』と言う噂になって行きました

 

勿論...と言っても良いのかは解りませんが 熊ゴリラと呼ばれて居た人も又

そんな2人の姿を見て『夫婦』と からかって居ました

 

...それ程2人の仲は第三者から見てもより深い物になって行きました

 

2人の兄妹にとっても、その様な近い距離感はとても心地よく安心出来ると感じて居ました

 

...しかし、ソレから数ヶ月経った在る日

 

 

 

 

妹の美香が殺されました

 

 

 

 

言い忘れて居ましたが 彼の両親はテロ行為に巻き込まれて既に他界していましたし

親戚同士の仲も悪かった様で 春樹さんが四歳の時には既に絶縁をして一切の関わりが取れずにいたそうです

 

その様な理由から たった1人の家族であった妹が居なくなってしまったのですから

春樹さんのショックは想像を絶する物だったのだと思います....

 

...その事から1週間が経つか経たないかの時に 1人の『外部交渉最高責任者』が殺されました

 

大凡の殺害過程は手足を撃たれ身動きが取れなくなった所をナイフで『生きたまま切り刻んで殺し』最後に科学薬品を掛けて焼くと言った手口でした...

 

直ぐに軍の中で取調べが行われました

 

が...犯人と思われる人物を完全に割り出す事が出来ませんでした

 

その頃には敵対して居る組織からの攻撃が激化し始めて居ましたから 犯人探しに充分な時間が取れませんでした

 

犯人探しに満足な時間を取れず 犯人も犯人の狙いは被害者に対して かなりの怨みがある事しか解らず 最低限の対策しかされて居ない中

 

遂に2人目の犠牲者である『開発部長』が殺されました

 

殺害の手口は前回と同じでした...

 

それを筆頭に次々と研究開発部門の関係者と外部機関の交渉部門の関係者が殺害されて行きました

 

そして遂に軍から

『連続殺人犯を排除せよ』

との命令が降りて来ました

 

『俺達は警察じゃない』

 

誰もがそう呟きました

 

しかし、軍の命令は絶対ですから 彼らは任務を遂行すべく 行動を起こして居ましたが、軍のその道の専門家が内部の取り調べでも全く成果が無いのに ソレを一般の兵士達でやれ と言われた訳ですから ほとんどの兵士はお手上げだったと思います

 

しかし、以前に 熊ゴリラと呼ばれて居た兵士...彼だけは犯人への大凡の目星を付けて居ました

ーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーー

ーーーー

ーー

コンコン

 

ガチャ!

 

???「俺はまだ一言も入る事を許可して無いんだがな…」

 

「まぁ、そんな事を言わずに...

私と貴方の

仲じゃ無いですか

 

...春樹大尉」

 

春樹「まぁ、な...

 

...そういう事か...

お前の要件は お前の言葉遣いや雰囲気でわかったよ」

 

「...今回の一連の連続殺人犯は貴方ですか?」

 

春樹「...もし そうだとしたら?」

 

「...こうするまでです」

 

ゴトン! ゴトン!

 

シュゥーー!

 

ッバーン!!!

ーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーー

ーーーー

ーー

パァン!

 

春樹「ッツ!」

 

銃声と共に力無く春樹の体が倒れ込む

 

「ハァ、ハァ、ハァ、ハァ...」

 

春樹「..ヤッパリ..お前は..強いや...」

 

「ハァ、ハァ、ハァ....スゥー..ハァー

...そりゃ、どうも...」

 

春樹「......」

 

春樹「なぁ…〇〇..何で...俺が.,こん..な事を..やったのか...解るか…?」

 

「...大凡の検討は付いてます」

 

春樹「じゃ、コイツ..を お前に...」

 

「?」

 

「随分と血塗れですね」

 

春樹「中を...見れ..ば解る...

...答え..合わせの意味で....見てくれ」

 

春樹「なぁ…〇〇...」

 

「...」

 

春樹「タバコ...持っ..て無いか?」

 

「...生憎 貴方が嫌いなジタンしか持って居ませんよ」

 

春樹「最初で最後の..勝者から...貰った..タバコだ...贅沢は..言わないさ...」

..........

.......

...

.

ジュボッ!!

 

春樹「...」フゥ...

 

「...」

 

春樹「もし..次に..生まれ...変われる..なら..人間...は イヤだな...」

 

「....」

 

春樹「犬..は、美香が...嫌いだ...し」

 

春樹「猫は...俺が..苦手..だし」

 

春樹「もし..成るなら...美香..が.好きな...『兎』に...成りたい..な」

 

「成れるように 祈りますよ...」

 

春樹「そう...か..」

 

春樹「...もう 満足だ...」

 

「そうですか…」スク

 

春樹「...一思いに...な?」

 

「...」カチャッ

 

春樹「~~~~」

 

「~~~~~~~~~」

 

春樹「~~~~~~~~~~」

 

「~~~~」

 

『~~~~~~~~~!!』

..............................

.........................

....................

...............

..........

.....

...

..

.

 

パァン!!!

ーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーー

ーーーー

ーー

〇〇准尉へ

 

君が俺の元に来ることは最初から分かって居た

 

前置きはここまでにして

 

美香が作って居たナノマシンは無事完成したが上の人間の1部は そのナノマシンを使って金を儲けようとしたが 美香がその事を事前に察知して対策を建てたが...

 

その報復として美香は殺された

 

同士を手にかける事は有ってはならない事で有り ソレをすれば俺も奴らと同類になる...

だけど、どうしても俺は奴らに対する怒りを抑える事が出来なかった...

 

考えて見ろよ

 

国の為、兵士の為を思って作ったモノを金儲けに使おうとし、それを阻止した人間を報復の為に殺す

 

有り得ないだろ?普通?

 

だから 俺はどんなk...

 

ーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーー

ーーーー

ーー

残念ながら、ソコから先は血が滲んで文字が読めなかったそうです

ーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーー

ーーーー

ーー

 

~数日後~

 

「今日も来ましたよ」

 

春樹さんと美香の墓には かつては『熊ゴリラ』と呼ばれて居た者が今日も墓を掃除しに来ていた

 

「まぁ、と言っても自分を殺した相手に墓を掃除されてもさほど嬉しくないでしょうけれども...」

 

そう言いながら彼は墓を掃除していく

 

「そう言えば、今回の件で貴方に二つ名が着いたんですよ」

 

「『切り裂きの春樹』って

いやね...なんと言うか…うん

ここまで来ると逆にセンスを感じますよ」

 

「第一班の連中なんて皆、笑い転げてましたよ」

ーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーー

ーーーー

ーー

「さて、と 俺はこれで」

 

そう言い彼は手を合わせ目を瞑る

 

そして再び目を開ける

 

「ん?」

 

墓の前には、何処から来たのか分からない兎が鎮座していた

 

「この兎...一体何処から?」

 

彼は周りを見渡すが 何処を見てもこの目を瞑っていた短い間で目の前に来れる様な場所は無い

 

「もしかして…貴方は...」

...............

..........

.....

..

《春樹『もし..成るなら...美香..が.好きな...『兎』に...成りたい..な』》

..

.....

..........

...............

 

「...」

 

「そうですか…

春樹さん」

 

「....切り裂きの春樹...

イヤ...切り裂き兎....

イヤ...それも違うか...

....差し詰め『切り裂きラビット』ってところか...」

 

「...」

 

「.....」

 

「そろそろ、私は行きます」

 

そう言い彼は墓に背を向け歩き出した

 

 

...ふと、何故か さっきの兎が気になり 振り向いた

 

 

 

 

「...最後は報われた..

ですかね..」

 

 

 

 

彼の視線の先には何処から来たのか解らないもう1匹の兎と仲良さそうに身を寄せあって居る兎の姿があった....



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第47話 お泊まり会 後編

第47話 お泊まり会 後編

 

正一「と、まぁ コレが切り裂きラビット と呼ばれている怪談の原作です」

 

ココア「...」

 

リゼ「...」

 

チノ「...」

 

シャロ「...」

 

千夜「さてと、もう夜も遅いし皆、もう寝ましょ」

 

時計を見ると時刻は0時を回って居た

 

正一「さて、じゃぁ 私は 自室に戻りますね」

 

そう言い残し 自室に向かう為チノの部屋を出る

 

...やっぱり、今日みたいな お泊まり会で こう言う話はタブーなんだな…

 

そう思いながら 自室のドアを開け中に入った

ーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーー

ーーーー

ーー

コンコンコン

 

ん? 誰か来たのか?

そう思い時計を確認すると01:24分

誰かが訪ねるにしては遅すぎる時間だ...

 

正一「...どうぞ」

 

不審に思いながらも声を掛ける

 

リゼ「夜分遅くに済まない

今、時間空いてるか?」ガチャ!

 

正一「えぇ、問題無いですよ」

 

そう言いリゼを招き入れる

 

リゼ「...」

 

正一「立っててもアレですし どうぞ座って下さい」

 

そう言いながらリゼをベットの上に腰掛けることを勧め、自分は勉強机の椅子に座る

 

正一「...何かありましたか?」

 

リゼ「へ?」

 

正一「あぁ、いえ

皆寝てる頃なのに、まだ起きてるって事は 何か寝れない事が有るのかなと思いまして」

 

リゼ「えぇっとだな…

さっき話してた 切り裂きラビットの事でだな…」

 

正一「あぁ、その事でしたか

さっきは 場の空気を重くして申し訳有りませんでした」

 

リゼ「あ、イヤそういう事じゃなくて」

 

正一「?」

 

リゼ「私 個人としても勉強になったし

ココア達にも歴史にもっと興味を持つ良い機会に成ったと思うぞ

...事実 ココアなんかは、正一の話を聞いて インターネットで切り裂きラビットの元ネタを調べていたよ」

 

正一「では?」

 

リゼ「私が言いたいのは お前の事だ」

 

正一「私の?」

 

リゼ「お前は気付いてないだろうけど 切り裂きラビットを喋っている時...特に終盤の所を語っている お前の顔は とても複雑な表情だった」

 

正一「...」

 

リゼ「...なぁ、正一

お前、私達に何か『大切な事』を伝えて無いんじゃないか?」

 

正一「...」

 

リゼ「...以前 お前がウチの家に来た時にお前と親父はサシで話をしたよな」

 

正一「...」

 

リゼ「申し訳無いが 私は親父と正一が何を話していたのかは 何となく分かる」

 

正一「...」

 

リゼ「あの時の親父の様子が変でおかしいと思って『田中正一』って名前をデータベースで調べさせて貰った」

 

正一「...」

 

リゼ「...初めは目を疑ったよ...

だけど、何回も見直しても、検索しても同じ答えしか出なかった」

 

正一「...ほう」

 

リゼ「なぁ正一、

...お前は『150年前に存在した兵士』なのか?」

 

正一「...」

 

リゼ「お前は...」

 

正一「...」

 

リゼ「...」

 

...そろそろ、潮時..かな。

俺の正体に事は まだ伏せて、クソ野郎で在ろう奴の件については 少し話して置くか...

 

正一「...私には今、やらなければならない事が有ります」

 

リゼ「...やらなければならない事?」

 

正一「...私は、これの所有者を探して居ます」

 

そう言いながら、机の引き出しの中に入っていた煙草をリゼに渡す

 

リゼ「お前っ!?、何だコレ!?」

 

正一「この煙草は『ゴロワーズ・カポラル』というやつです」

 

リゼ「違う!私が言っているのはそういうことじゃない!」

 

正一「?」

 

リゼ「私が言っているのは、何で『未成年』のお前が煙草を持っているのかって事だ!」

 

正一「...私の事が知りたいなら、その事に関する1番の近道は 今貴女が持っている煙草です」

 

リゼ「...」

 

正一「兎に角私は、その煙草の持ち主を見つけなきゃ行けないんです」

 

リゼ「...見つけなければ、どうなるんだ?」

 

正一「....150年前の内戦が

又、始まります」

 

リゼ「お、おい!

待てっ?!それってどう言う...

話が飛躍し過ぎだぞ!」

 

正一「兎に角、私が提示出来る事は以上です

 

...私は、そろそろ寝るので 失礼ですがお引き取り願います」

 

そう言いドアを開け リゼを外に出るように促す

 

リゼ「...納得出来ない事しか無いが

取り敢えずコレ(煙草)は、お前が持ってて良いもんじゃ無いから 私の方で処分させて貰う」

 

正一「えぇ、それで構いませんが

出来るならソレは 私が今話した話と共にリゼさんのお父様に渡して頂ければ幸いです」

 

リゼ「...おやすみ」

 

そう言い残しリゼは部屋から出て行った

 

...一応、情報は所々では有るが提示した...

さてと、手々座さんは どういう反応を返して来るか...

 

まぁ、詳しい事は後になれば解る事だし、今日はもう遅いし寝るか…

 

そう思い布団に入る

....................

...............

..........

.....

...

..

.

 

 

 

 

 

 

 

正一「...寝れない」

 

リゼの匂いがベットに残っており 寝るに寝れない....

 

...童貞って辛いわ...

 

続く



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第48話 お誘い

ご無沙汰してます。
IS提督です。
長らくお待たせ致しました。

暫く振りですが、最後まで読んで頂ければ幸いです!
それではどうぞ!


第48話 お誘い

 

「.....」

 

「.....」

 

「え、えっと、正ちゃん?リゼちゃん?」

 

「....」

 

「.....」

 

ココアが正一とリゼに発した声は虚しくも2人の元には届かなかった様だ。

 

「...悪い、珈琲豆を取ってくる」

 

そう言うとリゼは珈琲豆の保管されている倉庫の扉を開く

 

「しょ、正ちゃん、チョットコッチいい?」

 

「どうかしましたか?」

 

バタン!

ドアが閉まる音と同時に

恐る恐るといった雰囲気を出しながらコッチコッチと手招きをするココアに正一は駆け寄る。

 

「リゼちゃんと何かあった?」

 

「...」

 

思い当たる節は有る。数日前に俺の部屋でリゼと話して居た事が原因の正体だろう。

 

「一応あると言えば有ります」

 

「やっぱり!もー!ダメだよ正ちゃん!リゼちゃんを困らせちゃ!」

 

いや、別に一概に俺が悪いって訳じゃ無いんだけれどね?

 

しかし、リゼとこうなった原因が原因だけに、正一自身この事を口にできる筈も無く苦笑いをするしか無かった

 

「おい、お前ら」

 

ビクゥ!! 正一とココアの肩が大きく揺れる

 

「リ、リゼちゃんいつの間に?!」

 

「私に隠れて私の事をコソコソと...その根性を叩き直してやる!」

 

そう言うとリゼは銃を抜き正一とココアに銃口を向ける

 

「リ、リゼちゃんの悪口を言ってた訳じゃ無いよ!」

 

「何?」

 

「そ、そうですよ!ココアさんは私とリゼさんの距離感を心配してくれて居たんですよ!」

 

「そうなのか?ココア」

 

そう言うとリゼは銃口を再びココアに戻す。

 

コクコクコクコク!

再び銃口を向けられたココアは、頭が吹き飛ばんばかりの勢いで頷いて居た。

 

「そうか、済まないことをしたな」

 

そう言いリゼは制服の中に銃を仕舞う。

 

「リゼちゃんがそう言う事を疑うって珍しいね?」

 

ココアの言葉を聞いたリゼは少し寂しそうな顔をした後、言葉を紡ぐ。

 

「それは...」

 

「それは?」

 

「...最近、ココアとチノが私から距離を置いて私の事をハブッているような気がして...」

 

言葉を少し詰まらせながら理由を言うリゼ。

やはり、いくら年上で男勝りな性格で、その様な友人との距離感等を余り気にしてない様な素振りを見せていたリゼであるが、やはりそこは年上と言えど、年相応な部分を見せるリゼにココアは少しビックリした様な表情を向けるが。

 

「も〜、リゼちゃん、私とチノちゃんはそんな事しないよ!」

 

「そ、そうか?」

 

「そうだよ!そもそも私とチノちゃんが、リゼちゃんと正ちゃんに声を掛けられなかった理由は2人の間に有った距離感のせいだからね!」

 

そう言うとココアはリゼと正一の丁度中間あたりに指を指す。

 

「そもそも、何で正ちゃんとリゼちゃんはお互いに距離を取ってたの?」

 

「エット...それは...」

 

リゼと正一、2人同時に言い淀む。

ココアと正一達、2人の間に何とも言い難い沈黙の時間が流れる。

 

「それはだな...えっと...」

 

最初に沈黙を破ったのはリゼであったが、その沈黙を破った理由は、気まずさがリゼ自身を支配したからだろう。

 

「それはですね、私の恋バナの話をリゼさんにしたからですよ」

 

「え?」

 

唐突な正一のカミングアウトにリゼとココアが声を漏らす。

 

「私がリゼさんに解決方法を聞いたんですけれども、お互いに満足いく解決方法を探し出せずに、そのまま2人の間に変な距離感が出来てしまって.....、ね?リゼさん」

 

そうい言うと同時に正一はリゼの目を見て、アイコンタクトを送る。

 

「え、あ、あぁ、実はそうなんだよ!ごめんな正一!ちゃんとした答えが出せなくて」

 

「いえ私こそ、その様な話を他人にした時点で少し間違っていました。」

 

正一はそもそも、恋や恋愛に付いては常に否定的な意見を持っており、いちいち恋に恋する年頃であるリゼの様な人物にはこの様な相談事はしないのだが、嘘も方便、この様な話で在れば誰も疑問を持つことなくこの話に収集を付けることが出来る。

そう考えた正一は何一つ顔色を変えることなく『息を吐くように』嘘を付く。

 

「へ、へぇ...そうなんだ...正ちゃんが恋バナ...何で正ちゃんは私に相談してくれなかったのかな?...………………………................................................」

 

「コ、ココアさん?」

 

「だ、大丈夫か!?」

 

「ん?...どうしたの?リゼちゃん?」

 

目の光が消え、ブツブツと聞き取れない言葉を繰り返すココアにリゼは少しばかり恐怖を抱いたが、当の本人は何事も無かった様に振舞って居る。

 

「...それにしても正一さんのこ、恋バナですか」

 

「?! チ、チノ?!いつから居た?!」

 

突然チノがカウンターから声を飛ばす

 

「最初からいました。誰がさっきまで珈琲を入れていたと思ってるんですか?」

 

「それはそうなんだが...。さっきまでチノも含んでいた話題を話して居た時に会話に入って来なかっからな?」

 

「それは、ココアさんが私の言いたい事を全部話してしまったからです」

 

「........」

 

何故かまた、重たい空気が場に流れる....

主に、ココアとチノから...

 

「そうだ!正一は今日の夜空いてるか?」

 

「夜の予定は全く無いので問題無いですよ」

 

「親父が相談事について話したいみたいなんだ」

 

「分かりました。何時にリゼさんの家に行けば良いですか?」

 

「それに付いては問題ない。仕事が終わったら家に迎えを頼む」

 

「分かりました。」

 

「そうだ!もし良かったらチノとココアもどうだ?」

 

「え? 私達も行っても良いんですか?」

 

「本当!?リゼちゃん?」

 

「あぁ、勿論」

 

「やった!チノちゃん!一緒に行こうよ!」

 

そう言うとココアはチノに抱きつく。

 

「リゼさんが良いのであれば...」

 

「良し、じゃぁ決まりだな!」

 

「はい、お願いします」

 

「じゃぁ、チョット連絡して来る」

 

そう言うとリゼはスタッフオンリーと書かれて居るドアを潜る。

 

「って....ココアさん暑いです。離れて下さい」

 

チノはココアを押し離す。押し離されたココアは残念そうな顔をするが今度は近くに居た正一に抱きつく

 

「コ、ココアさん、暑いですって」

 

先程のチノと同じ様な事を言いココアを話そうとする正一だがココアが力強く抱き締めている為中々離す事が出来ない。

 

「えぇ〜、でも正ちゃん 抱き心地良いよ?」

 

「汗をかいてて臭いですから離れて下さい」

 

「そんな事ないよ!正ちゃんはいい匂いだよ!」

 

「....」

 

「チョッ、チョット離れて下さい!鼻血が!」

 

何を思ったのだろうか、正一の鼻から一筋の赤い筋...

 

「ココアさん!いい加減、正一さんから離れて下さい!」

 

「あぅ、...ごめんね正ちゃん」

 

「全然問題ないですよ....チノちゃん、有難うございます」

 

「ココアさんは早くテーブルを拭いて下さい!正一さんは早く血を止めて下さい!」

 

そう言うとチノは乱暴にティッシュボックスを正一に渡す。

 

「あ、有難うございます...」

 

早速チノから受け取ったティッシュを鼻に詰める

 

今の行動の中に何か不快にさせる事があったのだろうか?...

 

「チノちゃん機嫌が悪いね。何か悪い事しちゃったのかな?」

 

正一の近くのテーブルを拭きに来たココアが落ち込みながら小さな声で尋ねる。

 

「さぁ...?」

 

女性の心は山の天気の様だ...と聞くが、本当にわからないな...。

 

 

続く




今回は三人称視点です。
…そうです、三人称へのリベンジです。
毎回、物語が淡々としていますが、今回は特に淡々とし過ぎているような気がします。まだ、あまり上手に三人称視点を使う事が出来ていないせいですかね…。
そこで、この作品を読まれている方にお願いがございます。
もし宜しければ、三人称視点の場合、此処をこうした方が良い、此処はもっと詳しく書いた方が分かり易い、等の事などが有りましたら、是非、アドバイスをして頂けると幸いです。
他力本願では御座いますが、どうか作品の品質向上の為、お付き合いを頂ければと思います。
長文になってしまい申し訳御座いません。

それではまた次回まで


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第49話

第49話

 

ーようこそ!待ちくたびれたよ!ー

リゼが扉を開けると同時に渋く、ダンディな声が飛んできた。聞き間違えることは無い。声の主こそ、今夜正一をこの場に呼んだ張本人なのだから。

 

「こんばんは!手々座さん!」

 

「こんばんは。今日は私達も御一緒させて頂き、有難うございます」

 

ココアが挨拶し、続く様にチノも挨拶をする。

 

「....」

 

正一は2人とは違って、頭を深く下げ「敬礼」を行う。普通は挨拶と言えば、チノやココアが行った様に声を発してするモノで有るが、正一はあえて、自分の為に時間を作ってくれた手々座に声を出さず、敬礼の形を取った。

 

「そう硬くならないでくれ。私としても もう一度君達と食卓を囲みたかった所だ。君達が来てくれて、私も嬉しいよ」

 

「お嬢様方、お荷物をお預かり致します」

 

手々座が言い終わると同時に左右に居たメイドが正一達の荷物を取りに来て《いた》

 

「.....」

 

「さぁ、着いてきてくれ。」

 

手々座に連れられ、正一達は以前も通った道を歩く。

 

さっきの荷物を取りに来たメイド...全くと言ってもいい程気配を感じなかった...奴らは一体...。

 

「ですよね?正一さん」

 

「へ?」

 

手々座は歩きながらココア達と談笑をして笑って居たのだが正一は先程のメイドの事が気になり談笑に入って居なかった。その為突然のチノから投げ掛けられた言葉を返す事が出来なかった。

 

「あぁっと…すいません、もう一度お願いします。」

 

「リゼさんは私達の良い先輩ですよね?って言う話です」

 

「あぁ、成程...。確かにリゼさんは私達の面倒を良く見てくれて、色々なことに対して分からない事があったら優し教えてくれますね」

 

「正一さんの言う通りリゼさんには何時も助けられています。...自称姉の誰かさんとは違って」

 

そう言い自称姉名乗っているココアの方を見てチノは小さく溜息を付く。

 

「え?何で残念なモノを見るような目で私を見るの!?」

 

何で自分を見られて居るのかわからない様子のココア。そんなココアの様子を見て更に溜息を吐くチノ…。

 

「ハハハ!そうか、リゼはちゃんと仕事をしているのか!」

 

そんな一連の様子を見ていた手々座は、楽しそうな笑い声を上げた後、手々座はリゼの方を見る。

 

「家の娘...リゼは、余り家の外での出来事を余り話してくれなくてね。君達の話を聞いてリゼがちゃんと仕事をしているのか不安だったのだよ。そうか...頑張ってるんだな、リゼ。」

 

手々座はリゼを見たまま、渋いが、優しい声のトーンで話す。

 

「なっ!? 何を言ってるんだ!お前達?!わ、私は唯...当たり前の事をしているだけで....うぅ...」

 

普段余り自分の事を話していないリゼは、父親の前で自分の事を言われて恥ずかしかったのと、友達であるココア達の前で父親に褒められたことが原因で耳まで真っ赤に染めて照れて居た。

 

「そ、それよりも!今日のメニューは何なんだ?」

 

「フフフ...露骨に話題を変えたね。チノちゃん。」

 

「はい、こんなリゼさんは中々見ることが有りません。レアです。」

 

露骨に話題を変えたリゼの、普段は余りお目にかかれないリゼの反応を此処ぞとばかりに揶揄うココアとチノ。それに対し、何も言わず顔を真っ赤にして震えているリゼ。

 

「チョット化粧室に行ってくる!!」

 

とうとう、恥ずかしさが限界に達したのかリゼは、通路少し先に有る曲がり角に早足で向かう。

 

「あっ!待ってリゼちゃん。私も!」

 

「待って下さいリゼさん、ココアさん。私もです」

 

そう言いリゼの後を追うココアとチノ。

 

「...本題はディナーの後で構わないか?」

 

最後尾であったチノが通路から見えなくなると同時に、手々座は今まで話していた声のトーンよりも低い声を出し、正一に確認する。

 

「えぇ、問題ないです。...時間を気にしない方がじっくりと話が出来ます。」

 

「わかった...。」

 

そう言い手々座は頷き今夜の予定が決まったと同時にリゼ達が曲がり角から出てくる。

 

「悪い、待たせたな。」

 

リゼ達が謝罪の言葉を言い再び歩く事を再開する...。

 

今夜は少し長いかもしれないな...。

 

続く



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第49.5話

第49.5話

 

「美味しかった〜」

 

声を発するのと同時にココアは少し膨れた腹を擦る。

 

「ココアさん、お行儀が悪いですよ」

 

腹を擦るココアにチノが注意する。

 

「別に、そこまで気を張る必要性はココでは要らないぞ」

 

少し、神経質と言えるまでのチノの注意に、リゼは少し笑いながらもチノに言う。

 

「ですが...」

 

「チノ君、リゼの言う通りココでは余り気を張らないでリラックスをして欲しい。...それに、料理人からしたらココア君のような反応の方が、一般的に上品と言われている反応よりも嬉しいと私は思うな。」

 

チノの気の張り具合を見て単純に料理を楽しみきれていないと判断した手々座の言葉にチノは少しの間を開け、...解かりました。と返事をした。

 

しかし、気を張らず楽にして欲しいと言われたが、チノからすれば、他の人と会う時は何時もこの様な気の張り方でしか他の人と接した事が無い為、どの様に振舞えば良いのか分からなかった。

 

「チノちゃんは固すぎるんだよ!」

 

そんなチノを見兼ね、ココアがチノに声を掛けた。

 

「...ココアさんは緊張感が無さすぎです。」

 

呆れながらチノが返事をする。

 

「え〜?!そんな事無いよ!私だってちゃんと"トッポ"は守ってるよ!」

 

ートッポ?ー

 

その場に居た全員が全員顔を見合わせた後に首を傾げた。

 

場の熱が一瞬んで引いていく感覚が正一には感じ取れた。

 

「えっと...?何で皆んな首を傾げてるの?」

 

今、この不思議な空間を創り出した張本人で有るココアもワンテンポ遅れて首を傾げた。

 

トッポ...?英語で書くとToppo...。

....もしかして。

 

正一が周りを見ると、他の皆も気付いたので在ろう。複雑な顔つきになって居た。

 

...きっと自分も皆と同じ様な顔をしているのだろうか?正一はそう思いながらココアに確認すべく口を開く。

 

「ココアさん...もしかして...」

 

「もしかして、ココアさんが言いたいのって....」

 

「TPO...なんじゃないか?」

 

正一が言った後、チノ、リゼの順に言葉を紡いだ。

 

「...トッポじゃ無いの?」

 

「...............,」

 

再び周囲を沈黙が襲う。先程の沈黙のような不思議な目線がココアを襲うのでは無く、アンポンタンな事を言ったココアを憐れむ目線が、この沈黙の中でココアに襲いかかって居る。

 

「うそ...」

 

「....」

 

ボソッと呟くココア。それに対して正一達は何も喋らない。

 

「うぁぁァァァ?!恥ずかしいよぉ!!TPOってそのまま読むのぉ!?」

 

「ハハハハハ!!」

 

沈黙の後、顔を耳まで真っ赤に染めながら、ココアが叫ぶ。一瞬叫んだココアの大きな声に驚いたのか肩をビクッと震わせた手々座だったが、大きな笑い声を上げ、それに釣られる形で正一達も笑い出した。

 

続く



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第50話

第50話

 

ガチャ!

 

鍵の掛かる音が部屋の中に響き渡る。部屋には手々座と正一の2人きりであり先程の食事の様な楽しげな空気ではなく、ピリピリした空気が2人の緊張感を物語って居る。

 

「...早速だが、お前がリゼに伝えた言葉の意味が聞きたい。」

 

扉の鍵を閉め、正一の正面の椅子に腰掛ながら天々座が問う。

 

「そのままの意味です。奴が動き始めました。」

 

「奴?」

 

正一の言葉に天々座が眉に皺を寄せて聞き返す。

 

「はい...奴の名前は、"桐間悟(きりま さとる)」

 

「きっ!!桐間悟!?」

 

「ご存知ですか?」

 

「あ、あぁ!!軍人だったらこの名を聞いた事の無い人間は居ない程の人物だ!!」

 

落ち着きの無い様子で喋る手々座は更に落ち着きを無くしながら喋る。

 

「しかし!奴は!」

 

「えぇ、そうです。彼は約150年前に死んでいます。」

 

「なら!それは有り得ないだろう!」

 

声を荒らげ興奮している天々座に対して正一は至って冷静に答える。

 

「...彼の後継者、ならば可能です。」

 

「後継者だと?」

 

「...はい。あくまでも可能性での話ですが。」

 

構わない。続けろーー。天々座の言葉を聞き正一はカップの中に入っている熱い紅茶を啜り、一息つき言葉を紡ぐ。

 

「...奴の考えは独創的で、その考え方に取り憑かれてしまうと中々他の考えが出来なくなります。」

 

「と、言うと?」

 

「兵士による、兵士の為の武装国家の建国...。」

 

「武装国家の建国...。しかし、武装国家とは行かないが、我々の居る国で有ればそのような国を建国する必要性は無いと思うが。」

 

「...武力によるビジネスですよ。」

 

「....ふむ」

 

正一のこの一言で再び天々座の顔付きが険しく声のトーンが低くなる。

 

「今も昔も互いに武力を突き付け合う事で均等を保って来ました。そうですよね?」

 

正一の問いかけに手々座が答える。

 

「あぁ、勿論だ。武力の静寂を破ったモノにはそれ相応の報復が待っている。」

 

「だから、誰も銃弾を一発たりとも外に向かって撃てない。」

 

「あぁ、そうだ。」

 

何が言いたいんだ?と言わんばかりに正一を見る天々座。回りくどく、核心に迫りそうで迫らない正一の話に若干イラついた口調で話す。

 

「お前は一体何をーー」

 

「彼らに特定の国家は無い。」

 

「何?」

 

「彼らの思想では全てが終わるまでは特定の場所に国家を設けることをしないのです。」

 

手々座の顔が更に険しさを増す。

 

だんだんと状況を鮮明にイメージしてきたか...。

 

手応えを感じた正一は更に言葉を紡いだ。

 

「国家を建国しないと言うことは、報復行為を行う事ができないのです。」

 

「ま、まさか!?」

 

流石は優秀な人材で有る。この少しの時間で俺の言いたい事を全部理解したか。

 

「そうです。国家が無いと言えど彼らは存在します。彼らが攻撃を仕掛けてきた場合、報復行為を行わなければ第二、第三の攻撃が予想されます。」

 

「それも火力が更に増して...か。」

 

疲れ切った様な声で溜息を着くように手々座が呟く。

 

「ココで問題が発生します。」

 

更に追い討ちを掛ける様に正一が口を開く。

 

「....」

 

「自国で有れば良いのですが、他国で起こった場合、報復行為はーー」

 

「宣戦布告と同じだ。出来るはずがない。」

 

その言葉を聞き、正一は一段落着いたと確信し、少し温くなった紅茶を1口啜る。

 

「しかし、お前は何故、桐間の後継者が動き出したと思ったんだ?」

 

純粋な...何故、天々座自身でも分からなかった事を正一知っているのだろうか...?その事で疑問に思った手々座が質問を投げ掛ける。

 

「...気付く切っ掛けは沢山ありましたが、そうですね...。」

 

少し考え込む正一。

 

まさか、自分が体験した経験を元にーー、等とは口が裂けても言う訳には行かない。バレない為に"桐間悟の後継者"等と嘘を付いたのだから。

 

「"トロフィー"ですかね。」

 

「トロフィー?」

 

正一の言っている意味がわからなかったのか、天々座は顔を顰め首を傾げながら聞き返す。

 

「奴らは殺した人間の1部を奪います。」

 

「....」

 

「勿論、奪うと言っても人体の1部ではなくドックタグのようなものです。」

 

「ドックタグ...」

 

「しかし、奴らはドックタグではな違うものを奪います。」

 

「違うもの...」

 

興味が有るのだろう。天々座の体制が前のめりになって居る。

 

「奴らは腕時計を奪うのです。」

 

「腕時計?...何故腕時計なんだ?」

 

腕時計を取るなど、余り居るタイプの人間では無いのだろう。天々座は珍しいタイプだなーーと、紅茶を啜る。

 

「曰く、他人と同じ物を持っていても面白くはない。との事です。」

 

一瞬目を見開き、見開いた目で怯える様に正一を見る天々座...。それに対し正一は何事も無いように茶を啜り、相変わらずリラックスをした状態で居るが、その気配には一切のスキが無い事に、天々座が気付く。

 

「...ご馳走様でした。」

 

そう言うと同時に、カチャッとカップを置き出口の扉に手を掛ける。

 

「あぁ、そうだ。忘れてました。」

 

後ろを見ず、ドアノブに手を掛けた状態で天々座に話しかける。

 

「貴方がディナー中に誘った話の事なのですが...お断りします。」

 

「!?...気づいて...」

 

それでは、またーー。そう言うと同時に正一はドアノブを捻り扉を開け、外に出た。

 

続く



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第51話

第51話

 

手々座との話で上がった熱が冷えて来た頃、異常な程の冷静さと頭のキレの良さを正一は感じながら考え事をしていた。

 

桐間悟......。150年前も余り耳にしていなかった名前......。いや耳にしなかったのでは無く、俺自身が耳にしたく無かった名前と言っても過言ではない。

耳にしたく無かった名前、というのも嘘になるか。実際には口にすら出す事を躊躇ってしまう名前......。その名前が《桐間悟》であった。

 

金持ちの代名詞と言っても差し支えないイメージを持つ車......リムジン。

そんなリムジンの中で、美味しい料理を腹一杯に収めた事で上機嫌な様子でボックス席型のシートにもたれ掛かりながら、お互いに隣同士に座って顔を向けて話し合って居るココアとチノ。そんな隣同士に座っているココアとチノを横目に見ながらも、意識を窓の外に向けながら、懐かしい......けれども憎い名前の持ち主の事を考える。

 

裏工作の天才。奴の事を簡単に表すので在れば、この言葉が真っ先に思い浮かぶ。

しかし、奴はこれだけに留まらない。

裏工作の天才だけあって、スパイ活動等は1級品。それに加えて狙撃銃を持たせれば、狙撃手としてのセンスを生かし、本職顔負けのスナイピング。敵からも、味方からも恐れられる狙撃精度。

アサルトライフルを持たせて前線に送った日には、高速で飛んでくる弾頭に恐れることも無く前に進み、敵隊の真ん中に入り込み敵隊を壊滅させる。

拳銃1つにナイフ1本在れば、どんな要人もどんな敵が相手だろうと、持ち前の体術のセンスや銃撃戦スタイルで守り抜く。

その他にも まだまだ奴の伝説はあるが兎に角、奴は敵からも味方からも恐れられる程の猛者の中の猛者であった。

 

チラリと正一は意識を車内に向ける。

目線の先には、義姉であるココアと下宿先の娘であるチノ。

 

今世の記憶が無く、ココアの知っている田中正一では無い正一を受け入れてくれているココア。常に、持ち前の明るさで......偶にウザイと感じてしまうほどの元気で、周りを、そして俺までも笑わせてくれる姉。

今世の事が分からず、ココアと俺の距離がが離れていた時に空気を読みながらも、それでも俺とココアの架け橋になってくれたチノ。妹感が絶対的で、俺にとってある意味で癒しである最初の友達。

もし仮に奴が......奴の後継者が俺の近くに居るとしたら? この2人を危険な目に合わせてしまうかも知れない。

いや十中八九、後継者ではなく本人だろう。考えたくは無いが、俺の様に150年前から何らかの《奇跡》が起こって、奴がこの時代に存在しているのだろう。この腕時計が良い証拠だ。

この腕時計は、その時代に生きていなければ俺にとってどれ程の価値があるか分からないだろう。俺にとって特別な物であっても、他人からしたらただの腕時計。その腕時計を、わざわざ綺麗な状態にして俺に返して来た。

奴にとっての腕時計は《トロフィー》。殺した相手から奪い取る戦利品。

つまりはそういう事だ。

 奴は、俺を殺るつもりだろう。

 ……俺を殺りに来る筈だ。

俺は......。俺は、平凡に暮らしたい。出来るならば死が遠い場所で、ゆっくりと過ごしたい。

しかし、奴が居るので在れば、それは叶わない夢なのかも知れない。

奴は俺の事を恨んでいるかもしれないし、もし恨んで無かったとしても、奴がこれから始めるであろう計画を阻止しなければならない。

奴を野放しには出来ない。奴の思想は全てを破滅に追い込む。

そこまで正一は一気に考え、フゥと深く息を吐いた。熱く重い息は、正一の考えの全てを物語って居るようであった。

脇に汗が溜まっている感覚がした。身体の温度が熱く、そして一気に冷える感覚が交互に正一を襲ってきる。手は小刻みに震え、恐れを抱いている事を正一に自覚させる。

 

それでも、それでも。と正一は目の前にいる少女達を意識しながら意志を固める。

 

気持ちを鬼にしなければ、奴から被害を被る未来を変えることは出来ない。それは奴の意志の強さ故である。

俺は姉や初の友達を守る為に、奴を止めなければならない。その2人だけじゃ無い。他にも居る数々の友達......。守らなければならない。

......けれども、やはり俺はそれでも......。

 

続く




最後の投稿から1年近くが過ぎようとして居ます。
皆さんはいかがお過ごしでしょうか?
私は一応元気です。
それではまた、お会いしましょう。


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第52話

 先に記載させて頂きます。
 この小説は、未成年の喫煙を勧める物ではありません。
 物語中に喫煙する人物(未成年)が出てきますが、決して未成年の方々は喫をしない様にお願い致します。
 未成年の飲酒、喫煙は、法律により禁止されています。
 


第52話

 

シートにもたれ掛かっていた正一の背中が、一瞬ではあるがシートから浮くような感覚を覚えた。

「到着致しました」

 

リムジンを運転していた男が、車内灯を一段階明るくしてココア達に声を掛けた。

男の外見はパッと見た感じ執事が着る様なスーツを着ていて、目元は優しく、しかし何処か厳しい目をしている。歳は60~65歳くらいの適度に髭を生やした男。

歳のせいか、髭の7割近くが白色の髭。その黒髭の間に適度に散っている白髭の配色のおかげで、綺麗な灰色......ダンディな雰囲気を醸し出していた。

良い歳の取り方をしているといった印象を受ける。そんな男であった。

男はすかさず車から降りると、正一達が乗っている席のドアを開けた。一切の無駄の無い洗礼された動き。車から降りてドアを開けただけであったが、正一にはその洗礼された動きを見てその人物が、執事としての......その道のプロフェッショナルだと尊敬の念を抱いた。

 こう言っては何だが正一自身、執事やら金持ちに仕えている使用人達に何ら理解も無ければ興味もない。自身の関係の無い分野だ。と関心を持つことがなかった。しかし、この中年の男は違った。

今の動きには長年培った技術が詰まっていると正一は感じたのだ。

 

「ありがとうございました」

 

ココアとチノがリムジンを降りると同時に、運転手に対して礼を述べる。正一も、ココア達の後にリムジンを降りようとした時に運転手によって降りる事を止められた。

 

「田中様、少しばかりお時間よろしいでしょうか?」

 

正一は、何故? と思いながらも運転手の要求に答える事にした。夜もそこそこに遅く、若干の眠たさが正一を手招いていたが、運転手から放たれる何とも言えない雰囲気......何か大事な用があるやも知れない。

 

......しかし、出会って間も無い俺に一体なんの用が?

 

「お時間は余り取りません」

 

しまった......。不満が顔に出てしまっていたか?

 

しかし、正一の考えた事を確認する間もなく、運転手はそう言うとリムジンの車内に入り、先程までココアとチノが座っていた側のシートに腰を掛けた。

外からは「正ちゃん?」と言ったココアの声が聞こえた気がしたが、ドアのバンッという閉鎖音にかき消された所為で、実際にココアが正一の事を呼んだのかは定かでは無い。

 

「要件をお話します」

 

ドアの外に向いていた正一の意識は、運転手の声を聞いた途端に車内に戻った。

車内灯によって照らされている運転手の顔は、先程まであった目元の優しさが消えた代わりに、何か複雑な感情を抱いて居る様な顔付きであった。

何か心配をしている様な......。何かを案じているような......。この運転手に関しては正一は何か心配事を掛けるような事は一切無い。しかし、運転手は正一に対して明らかに心配をしている様な雰囲気......態度を示していた。

 

「旦那様から、コレを返すように言われました」

 

白色の薄い手袋を付けたまま、運転手は自身の上着の内ポケットに左手を入れる。フゥと少し重めの息を付くと、少しゆっくりとした動作で少し小さめの四角く柔らかい箱と、その箱よりも3周りも4周りも小さい箱の両方を取り出すと正一の前に出した。

「コレは......。」

 

その箱に正一は見覚えがあった。それもその筈だ。数日前にリゼに没収......預けたフランスを代表していると言っても過言ではない黒煙草《ゴロワーズ・ブリュンヌ》。

 

「お嬢様が、貴方からこの煙草を預けた日の内に、貴方の言葉の通りこの煙草を旦那様に渡したのです」

「......」

 

リゼがこの煙草を、手々座に渡した事は容易に想像が着いていた。

今回の食事会は、俺が前回にリゼに話した事を手々座に話さなかったら誘われなかったからである。

 

「旦那様からは『俺の予想通りなら、アイツにはコレが必要だ』......との事でしたが」

 

正一は運転手が差し出した物を受け取ろうと手を伸ばしたが、出していた腕を上げ、正一が受け取る事を拒んだ。

「あ」と声を上げる運転手。どうやら無意識的に、正一に煙草を渡す事を拒んばのだろう

未成年の喫煙は、150年後の今でも変わらず禁止されている。煙草は身体に悪い。

大人として、禁止されている喫煙を大人が公認し、助長する事を運転手自身は許せない事なのであろう。

 

「優しいですね」

そう言いながら正一は、運転手が1度渡す事を拒んば煙草を受け取る。

今度は拒むこと無く、正一の手の元に運転手が握っていた物が渡った。

正一の言葉に何処かやるせない表情をしたと同時に、運転手は合わせていた目を逸らす。

 

「優しいのであれば、旦那様に煙草を突き返していますよ......」

 

呟く様に放たれた言葉は細く、今にも消えそうな震えた声。大人としての責任が運転手を推し潰そうとしていた。

そのか弱い声を正一は確りと聞いていた。聞いていた上で、彼は受け取った物を自身のズボンのポケットに詰めた。

 

コレは一種の覚悟だ......。友達を......友達を守る為ならば、俺は普通に生きて行くことを辞める事辞さない......。

辞める事を辞さない? いや......もしかしたら最初から普通に生きて行くことを諦めていたのかな......。

 

そう思いながら正一はドアを開け、リムジンから降りた。正一が降りると同時に、運転手も後部座席から降りた。

車外には誰も居らず、リムジンのハザード音だけが聞こえる。

正一と同時に降りた運転手は、戻るべき職場に帰る為に運転席のドアを開けた。

 

「それと......。コレは私からです」

 

正一が別れの挨拶を口に出そうとした瞬間に、運転手がアルミ製の小さい円柱状の筒を彼に渡した。

月明かりに照らし、それが携帯灰皿とわかった頃には運転手は座席に座り、エンジンに火を入れていた。

正一は急ぎ足で運転席に向かうと、コンコンと二回程窓ガラスをノックした。少し高めのモーター音と共に下へ動く窓ガラス。窓ガラスが全て下がりきった後に、正一は今夜の事全てに礼を述べる。

 

「気にしないで下さい。あなた方はお嬢様の大事な友人ですので......」

 

在り来りな、テンプレートとも取れる言葉を正一に掛けると同時に、心配そうな視線を正一に向け、言葉を続ける。

 

「敢えて私からは何も言う事が出来ません。......しかし、貴方が悲しめば他に悲しむ人が居る事を忘れずに。......ホンの少しの間しか時間を過ごす事しか出来ませんでしたが、私にはそれが分かりました。それでは、また何かありましたら」

 

そう言うと運転手は窓ガラスを閉め、緩やかに車を発信させた。

 

車のエンジン音が聞こえなくなった後に正一は先程、運転手から受け取った煙草のソフトパックの銀色のフィルムの片方を破り、フィルターの付いていない両切り煙草を咥える。そして煙草のパックよりも、3周りも4周りも小さい箱からマッチ棒を取り出し、マッチ棒を擦った。

ジュボッと景気の良い音を立てると同時にオレンジ色の灯りがマッチ棒の先端に灯る。

その灯りを口に咥えている煙草の先端に火を点け、マッチ棒を振り灯りを消した後に携帯灰皿に入れる。

......ゆっくりと穏やかに口内に煙草の煙を流し込み、鼻6割、口4割の割合で煙を吐き出す。

黒煙草特有の香りが正一を包み込む。土の様な、はたまた鰹節の様な香りが正一を包む。再度ゆっくりと口内に煙を導き、煙を肺に入れること無く鼻と口から煙を吐いた。

肺には決して入れずに......。




感想がありましたら、書いて頂けると幸いです。


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