比企谷八幡は小さく、されど多く間違える。 (次の次)
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比企谷八幡にも突然は訪れる。

自己満足な小説です、すごく久しぶりに書いてみたくなっただけなので本当に拙いです。


俺は大きな間違いを犯した。

 

やり方を間違えた。

 

何を間違えたのか、いや、どこから間違えたのかはわからない。

 

ただ、間違えた。

 

きっとそれは始まりは小さく、それが徐々に大きくなり、

 

後戻りできなくなった。

 

どうしようもなかった。

 

結局俺は独りでいるべきだった、それだけだ。

 

ただ、始まりに戻っただけ、奉仕部に入る前に戻っただけなのだ。

 

 

それは突然で、必然だった。

 

「比企谷くん」

 

「あ?」

 

「奉仕部はあなたの自己犠牲を求めていないわ。確かに今までは、文化祭は、上手くいったと言ってもいいわ。でも、それが果たして最善だったのかしら?」

 

「早く相模を連れてくるという目的に対し、俺は結果を残した。どこに文句があんだよ?」

 

「確かにあの時、文化祭は上手くいったわ。しかし、その結果あなたに私達が自己犠牲を強いてしまった。間違えないで欲しいのだけれど、そのことは今でも申し訳ないと思ってるわ。でも私達はそこでそれを正しいと、そうすることが最善だと思ってしまった」

 

「その時はそれが最善だった、それだけだろ」

 

「もしかしたら、そうなのかも知れない。でもそれはその時に限ってのことでしかないわ」

 

「お前が何を言いたいのかがわからん。結局何が言いたいんだ?」

 

「今まではあなたの自己犠牲で全てが、周りがうまくいった。でも今回は違うわ」

 

「戸部には恩着せがましい言い方になるが、俺の偽の告白のおかげで振られずに済んで、葉山のグループは壊れなかった。それでいいじゃねぇか?」

 

「そうじゃないよ.....そうじゃないよヒッキー。人の気持ちってそういうんじゃないよ」

 

「......何が違うんだ?」

 

「それじゃあヒッキーはどうなるの?ヒッキーは戸部っちからしたらさ、戸部っちの告白を邪魔するために自分の告白を遮って告白した最低な人なんだよ?」

 

「事実そうなんだから仕方ねぇよ。事実あの場面ではそれ以外何者でもないしな」

 

 

「それじゃあダメだよ......ヒッキーが何を考えてるかなんてわかんない。でもさ、少しずつ傷ついてるよ。ヒッキーがこれ以上傷つくところなんて見たくない」

 

「......私達ははっきり言ってあなたのやり方が気に入らないわ。全部自分で抱え込んで私達には何も言わずに全部自己犠牲で抑えようとする。あなたのそういうところ、嫌いだわ」

 

「別に俺はお前らに好かれたいわけじゃねぇ」

 

「それでも、奉仕部の部員である以上勝手は見過ごせないのよ」

 

「......だったらどうするんだ?」

 

 

 

 

 

 

 

なんとなくわかっていた。

 

それでも、そうはならないと思っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「奉仕部部長として、部員である比企谷八幡を退部処分にするわ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

比企谷八幡は、奉仕部を退部した。

 

 



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雪ノ下陽乃は退屈である。

拙い文章ですいません。
誤字脱字等あったら申し訳ないです、1話でもあったみたいで。指摘の方ありがたかったです。


俺は奉仕部を辞めた。

 

正確には辞めさせられた、というのが正確なのだが。

 

「人は間違えて、その失敗を糧に成長する」

 

この言葉は間違いだ。ソースは今の俺。

 

もしやり直すことが出来る、取り返しのつく失敗であれば確かにそうなのかもかしれん。

 

しかし、どうだ?

 

本当に間違えた時にそれを糧に成長することが出来るだろうか?

 

やり直せるだろうか?

 

立ち直れるだろうか?

 

俺にはわからない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私、こと雪ノ下陽乃は退屈していた。

 

毎日毎日同じことをして、同じような人と話して、何も変わらない日々に飽きてきていた。

 

だからこそ今日は講義をサボって1人で遊びに来てる。

 

1人でいる時は人に気を使わなくていいのはいいんだけど話し相手がいないとそれはそれで退屈。

 

うーん、こういう時、静ちゃんは公務員だから遊びに誘えないしどうしよう。

 

いっそ電話してみようかな。

 

私は静ちゃんに電話をかけてみることにした。

 

そろそろ昼休みだと思うし静ちゃんに限って誰かと食べてるってことは無いでしょ。

 

「平塚だ、何かあったのか陽乃?」

 

「いや~、ちょっと暇でさ。静ちゃんならちょうどお昼休みだし?かけちゃってもいいかなーって」

 

「ダメだ。あくまでも私は仕事中で」

 

「まぁまぁまぁ良いじゃん少しぐらい」

 

「はぁ......どうせ切ったらまたかけてくるんだろ?」

 

「流石静ちゃん、わかってる〜」

 

「それで?何か用があったんじゃないのか?」

 

「うーん、本当になんにもないんだよね〜。むしろ奉仕部の方で面白いことないの?」

 

「そうだな......そういえばつい先日のことだが、比企谷が奉仕部を退部したぞ」

 

「ふ〜ん、そっちは面白そうなことになってるね〜、どうして比企谷くん退部しちゃったの?」

 

「より詳しく言うと比企谷が退部したのではない、雪ノ下が比企谷を退部させた、というべきか」

 

「雪乃ちゃんが?どうして?」

 

「それはわからん。ただ私の予想だと修学旅行で何かあったんじゃないかと睨んではいる」

 

「でも比企谷くん退部出来たって事は奉仕部から見て比企谷八幡という人間は更生したということになっちゃったのかな」

 

「ぶっちゃけそこらへんはよくわからん。ただ奉仕部に入ってからアイツは周りのことをよく考えて動いていたし、ひいき目なしにすごく働いていた、しかし......」

 

「比企谷八幡という人間は何でも1人で抱え込む」

 

「そうだ、はっきり言ってしまうと問題はそこなんだ。人の悩みをなんだかんだ1人で抱え込んで犠牲になって解決してしまう。解決してしまえるから心配なんだ」

 

「ふむふむ、それで?」

 

「本音をいうと比企谷には奉仕部に戻って欲しいが、いかんせん雪ノ下が追い出してしまったため、比企谷に何を言っても仕方が無い」

 

「まぁ、どっちかといえば比企谷くん今回は被害者だしね〜」

 

「そうだ!陽乃が比企谷の面倒を見るというのはどうだ?アイツはまだ全然更生してないどころか、今回のことで余計に1人でいようとするだろう。しかし陽乃ならそんな人間にも近づいて行けるだろ?」

 

うーん、どうしようかなぁ。

 

静ちゃんからのお願いかぁ。

 

それに相手は比企谷くんねぇ。

 

 

 

 

 

 

 

面白そうなことが起こる!!((確信))

 

 

 

「他ならぬ静ちゃんのお願いだから聞いてあげようじゃない。そうときまれば今からそっち向かうよ〜」

 

電話を速攻で切り、総武高校の最寄り駅まで電車で向かうために駅を目指した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

何が起こるかな??

 

 

 

 



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雪ノ下陽乃は提案する。

奉仕部を退部処分になった俺は放課後の時間を持て余していた。

 

かと言って家に帰るのも気まずい。マイスイートエンジェルこと我が妹小町とは今喧嘩中にあるのだ。

 

「あれあれ〜?そのにごりきった目はもしかして比企谷くんかな〜?」

 

うわぁ......めんどくせぇ。ただこの人の場合無視したら無視したで何をしてくるかわかったもんじゃない。路地裏でいきなり黒服にボコられる可能性すらある。

 

「目で判断するなら鮮魚店にでも行けばどうですか?似てる魚とかいそう、むしろ俺が魚になれるまである」

 

「そのひねくれてるところもやっぱり比企谷くんじゃない」

 

「あ〜......はいはい。比企谷ですよーっと。それで雪ノ下さんは何か用ですか?」

 

「......」

 

「......陽乃」

 

「雪ノ下さん」

 

つーんという効果音がつきそうなほどそっぽを向かれてしまった。いや、待て。逆に考えてこのまま逃げることが出来るのでは?と思い逃走を始めようとしたところ......

 

「......陽乃でしょ?」

 

声をかけられてしまった。コミュ力高い人は総じて空気を読むのが上手い。もちろん俺は未だに読めない。

 

「はぁ.....それで陽乃さんはわざわざ俺に何か用ですか?」

 

「ん?まぁ、そうなるかな。ところで比企谷くん、雪乃ちゃんに奉仕部から追い出されたってホント?面白いことになってるって聞いてね〜」

 

個人情報ダダ漏れとか俺の周辺大丈夫かよ......逐一連絡知られてるとか怖くてもう八幡お嫁に行けない!!

 

「......誰から聞いたんすか?」

 

「クライアントの情報は教えられませ〜ん」

 

「どうせ平塚先生あたりだろうとは思いますが」

 

「ピンポンピンポーン」

 

クライアントの情報流さないとか言ってたの誰?クライアント情報ガバガバだよ?つか平塚先生なんで雪ノ下さんなんかに言ったのマジで。人選ミスでしょ。

 

「そうそう、お姉さん今日はそのことで比企谷くんに用があるのでした〜」

 

「うわぁ」

 

「そんなに嫌そうな顔しなくてもいいじゃない。これからお姉さんと2人きりになれるチャンスだよ?」

 

「例えるならチーターの前に寝転ぶハイエナの気分です」

 

「大丈夫だって。何も取って食おうっていうわけでもないし」

 

「取って食おうとしたら大惨事が起こりますね、雪ノ.....陽乃さんの大学で」

 

「それもそうかもね〜」

 

そう、この人は自分のカリスマ性を理解しているだけタチが悪い。例えばこの状況で俺が変なことを言おうものならたちまち悪者になるのは間違いなく俺なのだ。

 

「で、結局用事ってなんです?もう諦めて聞きますよ」

 

「うん、聞き分けの良い子はお姉さん嫌いじゃないよ」

 

撫でようとしてくるが身体を半身にして避けた。特に意味は無いがカッコイイからやってみたい動きランキングの中にランクインしていたため練習をした時期があったのだ。使ったことは無かったけどな!(逆ギレ)

 

「おっと、比企谷くんはなでなでは嫌いかな?」

 

「なでなでしてくれるキャラは小町で間に合ってます」

 

「そっかそっか。じゃあ本題に入るよ?」

 

「はぁ......どうぞ」

 

すると陽乃さんは少し間を開けてこういったのだ。

 

 

 

 

 

 

 

「私と、奉仕部やろっか?」

 

 

「えっ?」

 

言ってることがわからなかった。

 




四月に最新巻発売だと聞いて勝手に盛り上がって別作品になりますがSAOの映画見たくてたまらず家で悶えている.......


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