紅き弓兵 彼の地にて斯く戦えり (糞駄文量産機(産廃))
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いろんな設定 ※ネタバレを含みます!

今までで1番文字数多いです。(解説のほとんどをウィキペディアからパクってますけど)
アニメ版しか見てない人の為に書きました。


宝具などについて

 

血剣ディーヴァ

光神ズフムートより賜った秘宝剣。ズフムートの持つ神力「秩序」を司る権能があり、古の国エデンを平定したという伝説がある。

王家の縁者しか所持する事が出来ず、また鞘がないため耐久性が低く、早期に朽ち果ててしまう。さらに、エデンの王と光神ズフムートとのいざこざで、フォーン家の女性しかディーヴァが宿らない上、呪いにより男子が産まれなくなった。このためディーヴァは、必要になる度にフォーン家の女性の心臓と血管を素材に生成される。剣を抜き出されるとその人間は必ず死んでしまうため、フォーン家の女性は象徴である蒼い髪を染めて身を隠す必要がある。

 

この権能の部分から、血剣ディーヴァを宝具と勝手に認定。ランクは神造宝具であり、権能を持っている為EX。

 

ロゥリィのハルバート

亜神モーター・マブチスが神鉄という神秘の金属を素材に作製した戦斧。ロゥリィの身長よりも大きく、柄には蛇が巻き付いた形の装飾が施されている。重量も大人数人がかりでやっと持ち上げられる程重く、硬度も非常に高い。その威力は言うに及ばず、メイベルを遥か彼方に吹き飛ばし、戦車並みの装甲を持つ炎龍も殴打されて脳震盪を起こすほどである。その他、地面に投げつけて炎龍のバランスを崩させるほどの衝撃波を出している。アニメの模写は流石に威力おかしいと思ったが本作ではAランクなので余裕。

ただ、切れ味はそこまで良くない模様。

 

これも勝手に宝具と認定、ただ、神造宝具と言えるかは、亜神が制作している為不明。なのでランクはA。

 

 

 

その他、エミヤの投影宝具については、ほとんど原作通り。

ただ、永遠に遥か黄金の剣(エクスカリバー・イマージュ)は、固有結界を発動した上で魔術回路を焼き付くギリギリまで酷使してやっと投影できるものとする。

 

 

 

 

宝具の真名解放は、特地の宝具では血剣ディーヴァのみが行うことが可能で、解放すると権能が使用可能になるものとする。(そもそもハルバートの銘がわからん。AUOの原典宝具の様な物だと思ってください。)

 

特地の魔法について

 

 

魔法

特地の特殊な技術。レレイの解説を地球の物理学的見解で解釈した養鳴教授によると、4次元以上の高次元世界から、3次元世界へ何らかの干渉を行い(法理と虚理。魔力とイメージ)、3次元世界の事象(現理。所謂、物理法則)を操作する事のできる技術だろうとのこと。作中では精霊魔法も含めて地球でも問題なく使用できる。

これらの研究はロンデルという特地における学術都市で盛んに行われている。ロンデルではこれを学ぶ者は「学徒」と呼ばれ、地球同様、学士・修士・博士の学位がある。さらにこの上に最上位の「導師」があり、大変な難関として知られる。レレイによると、特地では「学士号」以上の学位を持つものを魔法の使用が出来る出来ないに関わらず、一般的に「賢者」と呼ばれるため、日本の大学校という巨大な学門機関で学び、卒業したものも「賢者」と呼んで差し支えないとのこと。

レレイは、この魔法技術と日本で購入した文献などで得た科学技術を融合させると非常に革命的な技術になると気付き、その一部をロンデルの学会で発表して導師号を史上最年少で授与されているが、判断を誤れば自らを滅ぼしかねない危険な技術である事にも気付いており、必要最低限の研究成果以外は公開しないように心がけている。

本格的に学んでいない段階でも素養の高い者は物品に込められた記憶を読むなどができる。

 

 

精霊魔法

主にエルフやセイレーン等が使用する魔法。ヒト種の魔法が使用者を限定されるのに対し、エルフやセイレーンなど精霊魔法を使える種族は多少の優劣はあってもほぼ全ての者が使え、ヒト種にも使える者が存在する。

基本的に精霊と呼ばれる不可視の存在と交感し、なんらかの取引が成立することで行使されるが、精霊と交感する方法は個人レベルで差異があり、まったく同じものは存在しないとも言える。

人間の持つ恐怖心など感情の働きを抑えることも出来るが、それらの魔法を解除した際には感情の動きが少々大袈裟になる他、ある種の薬物を併用すると生命の危険を認識できなくなるなどの副作用がある。元来、その個人本来の人格を無視する部分があるため、感情操作系の魔法を使用することは忌避されている。

 

 

鉱物魔法

アルペジオが研究している魔法。鉱物を触媒にすることで魔法の発動に関する時間やコストを下げることを目的としている。しかし研究のための試料に恐ろしく資金がかさむことから「金貨を呑み込む魔女の大釜」とも呼ばれ、パトロンなしで研究を進めることは非常に大変である。

赤い悪魔や、プロレス貴族の魔術と似た様なもの。

 

レレイのノイマン効果成型炸裂魔法

レレイが来日した時に、特地の魔法技術に、東京で大量に購入した科学書籍を参考にした地球側の科学理論(魔法学でいう「現理」)を応用した特地初の科学魔法。

多重層の魔導式を連鎖反応させる事で成型炸薬弾(HEAT弾)の効果を模するが、当初は一度魔導式を発動すると攻撃の方向を変えられないという欠点があった。

対炎龍戦ではその場に散乱していた刀剣を飛翔誘導させて攻撃、加速させる為に利用した。その後、HEAT弾に必要な金属ライナー及び発動させる際の方向を任意に変更させる媒体として家庭用金属製漏斗で代用し、そのライナーを魔法で飛翔誘導させて爆裂魔法を擂鉢状に爆発させることで、ライナーよりメタルジェット効果を得るという魔法攻撃方法を重装甲化ジャイアントオーガ(自衛隊コードネーム「眼鏡犬」)に使用し、一撃で葬る威力を見せている。

改良前の見た目は、アイアスの花の部分を消して裏表を逆転させ色を水色に変えたものにエネルギー弾をブチ込む感じ。改良後は、文字通りファンネル。尚、原作では伏字だったが、私はネタとしてフル活用したい為敢えて伏字をしない。

 

 

 

 

魔術について

 

魔術基盤がないと魔術が使えないというのが本来の設定だが、エミヤの魔術は全て自身に働きかけるもの(全てが固有結界から溢れ落ちたもの)なので特地でもゲートの方の地球でも使える。

 

 

 

 

 

特地の怪異(所謂モンスター)

 

色々考えたが、特殊な進化を遂げた動物という設定。

ただ、長い時を生きた生物は多少の神秘が付加され、通常では考えられないほど生命力が強くなる。特に古代龍は途轍もなく長い時を生きている為かなりの神秘を帯び、鱗がタングステン並みに硬くなったものとする。

 

 

 

特地世界について

 

作者に絵心がなさすぎる為、pixivのゲートの解説ページに掲載されている特地のファルマート大陸全図をご覧ください。

 

 

 

 

 

 




恐らく、まだまだ追加されると思います。

張り切ってディーヴァとか載せちゃってるけどそこまで行けるかなぁ。
兎に角完結目指して頑張ります。


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接触編
プロローグ


糞駄文です!糞駄文です!


踏みしめる大地は、よく知る荒野によく似ていた。

 

辺りには何もない。だが、私の荒野にはこんなにも満ち足りた場所ではない。

 

 

ーーーー戦いは終わったのだ。

 

 

聖杯を巡る争いは幕を閉じ、私の戦いもまた、ここで終わりを告げようとしている。

 

妙に清々しい気分だ。

いや、憑き物が落ちたと言うべきか。

どちらにせよ、私のを縛り付けていた積念がないからだろう。

 

 

「アーチャー……!」

 

 

呼びかける声に視線を向ける。

走る体力もないだろうに、その少女は息を乱して駆けてくる。

私のマスター…凛……。

 

「アーチャー………」

 

 

もう夜明けだ。

私の原初の記憶のあの禍々しい黒い太陽ではなく。

地平線には、眩しい黄金の日が昇っている。

 

黄金というとあのいけ好かない金ピカ英雄王を思い出すが、これはそんなものではない。

あの、騎士王の星の聖剣の光、騎士王の理想の光…そんな光だ。

 

少女は涙を眼に溜め、しかしジッと私から視線を外さない。

言葉に詰まっているのだろう。

肝心な時はいつだってそうだった。

ここ一番、何よりも大切という時に、この少女は抜け落ちたように機転を失う。

なにも、こんな時まで………。

だがそれが、変わらず目の前にあって思わず笑いが漏れた。

それに少女はむっと眼力を強めた。

きっと怒っているのだろう。

だが仕方ないだろう。

私にとっては、少女のその不器用さが何よりも懐かしい思い出だから。

これからどんな地獄が待っていようと、この想いを抱いてなら耐えていける。

切嗣の理想を、それに憧れただけだとしても。

もう、私の理想は折れることはない。

少女が言う。

 

「アーチャー。もう一度わたしと契約して」

 

容易に予想できた言葉だ。

それを私は迷いなく断った。

私を思ってくれてのことだろう。

だが、一度決めた想いにはもう嘘はつかないと決めたばかりだ。

すぐ裏切ることはできない。

 

「けど!けど……それじゃあ………アンタはいつまでたっても………」

 

「…まいったな。この世に未練はないが……」

 

だがこの少女に泣かれるのは、困る。

彼の知る少女はいつだって前向きで、現実主義者で、とことん甘くなくては張り合いがない。

いつだってその姿に励まされ、憧れ、手を引かれてきた。

だから、この少女にはせめて自分が消えるまではいつも通りの少女でいてほしかった。

 

 

「……凛」

 

名前を呼ぶ。

少女はその声に答え、俯いていた顔を上げる。

そして、私は少女に一つ、頼み事をすることにした。

 

「私を頼む。知っての通り頼りないヤツだからな。

ーーーー君が、ささえてやってくれ」

 

 

それは、私にとっての最後まで憧れだった少女への別れの言葉。

少女が衛宮士郎の隣にいてくれるのなら、エミヤという悲しい英雄は生まれないだろう。

そんな、淡い希望が込められた、遠い言葉。

 

 

 

「アーチャー………」

 

言葉を受けた少女は、今にも泣きそうに目を震わせた。

自分と衛宮士郎は、もう別の存在だ。

そんなことは百も承知。

 

だが、それでも、

 

そして少女は袖で涙をグイッと吹き、頷いた。

 

何もしてあげられなかった自分のパートナーに、最後に、満面の笑みを返してやる。

彼が初めて自分頼ったのだから、その信頼を裏切るわけにはいかないと。

 

精一杯、応えるように。

 

「うん、わかってる。わたし、頑張るから。アンタみたいに捻くれたヤツにならないよう、頑張るから。きっとアイツが自分を好きになれるように頑張るから………だから、アンタも、」

 

今からでも、自分を許してあげなさい。

 

少女なら、そういうだろう。

 

私は心の中で苦笑する。

幾年経とうとも、やはりこの少女は変わらない。

 

いつまでも、懐かしいあの頃のままだと。

 

「答えは得た。大丈夫だよ遠坂。オレも、これから頑張っていくから。」

 

様々な思いが混じり合った声で、笑いながらそう告げた。

 

存在が薄れていく。

そろそろ限界だろう。

 

この日、彼は走り続けたその足を、ようやく止めた。

そう、答えは得た。

何の心配もいらない。

少女なら、あの少年を正しく導ける道標となるだろう。

無限の剣が突き刺さる荒野で彼は、古い記憶に想いを馳せた。

寂しい世界だ。

だが、彼が気付かない場所で、一輪の美しい花が咲き誇っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

紅き弓兵は知らない、彼の生き様を気に入った異世界の神によってアラヤから、抑止の輪から解き放たれ、異世界へと渡る事を、

 

そこで彼が英雄に至ることを、

 

彼に平穏は、訪れない。

だが、それでも彼は……正義の味方を張り続けるのだろう。

 

これは、そんな彼の物語。

英雄ではなく、守護者であった彼が、真の英雄に至る英雄譚。

 

 

 




次回更新未定

感想くれると嬉しいです。多分更新スピードが上がります。


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戦神との邂逅からのボッシュート

短い上に糞駄文です。


『抑止の守護者、英霊エミヤよ。』

 

声が座に響いた。

おかしいな、座において他人の声が聞こえるなどあるわけがないというのに。

しかも相手の姿が見えないのに声が聞こえるとは……。

幻聴か?到頭、頭がイカれてしまったのか?

残念だ。せっかく答えを得たというのに遠坂へ宣言をしたと言うのにこんなことになるとはな……。

 

『余は、お前の幻聴などではない。余の話を聞がよい。余は、死と狂気と戦争と断罪を司る神、エムロイである。今はお前の座に直接声を届けている。』

 

神エムロイだと⁉︎エムロイなどと言う神は知らないが、神が座に干渉してくるなどあり得るのか?

それよりも、神はまだ生き残っていたのか?

 

『この世界では、神はほとんどいなくなってしまったようだが、余はこの世界の神ではないからな。余は先程も言った通り、死と狂気と戦争と断罪を司る神である。そしてお前の生き様は、俗な言い方になるが余の眼鏡に適った。よって、こちらの世界に招く。』

 

今私は声に出していないのだが、というか異世界の神だと⁉︎そもそも何故私の様な格の低い英霊を招くのだ?他にもっといい英霊がいるではないか。

 

『余は神であるからして、相手の魂の声を聞いているだけだ。お前を選んだ理由は、余がお前の生き様を観察して気に入ったので、アラヤに交渉したところ、お前の様な下っ端は履いて捨てるほどいるからお前一人ぐらいどうでもいいという回答を貰ってな、そう言う訳で後はお前の意思次第ということだ。』

 

アラヤめ!あれだけ酷使しておきながら、どうでもいいだと⁉︎

 

「それで、貴方のいる世界に行ったら、私は理想を今度こそ叶えられるのか?私の生き様を見ていたのならどんな理想かも知っているのだろう?」

 

『知ってるとも。お前の理想を叶えられるかどうかは、お前次第だ。信じて思うがまま突き進むがよい。ただ、1つ言うならば、このままアラヤの奴隷を続けるよりも良いと思うぞ?』

 

「なるほど………確かにこのままアラヤの奴隷を続けるよりマシか………。では、貴方の提案を受け入れよう。私を貴方の世界に連れて行ってくれ。」

そう言って向こうからは見えないだろうが頭を下げる。

 

『良かろう。元々そのつもりだったのだ。それと、こちらの世界にお前をサーヴァントの時の様な霊体で送り出すわけにいかんから受肉させるぞ?』

 

了解した。

そう伝えると、満足した様にうむうむと言う声が聞こえてきた後、今まで立っていたところに穴が開いた。

そう、穴が開いたのだ。

私はそのまま、まるで聖杯の穴の様な深淵に落ちていった。

やはり、世界や神はロクでもないものだな。

そう思いながら、私はだんだんと意識を失っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

は!

唐突に意識が覚醒した。

横になって仰向けに倒れていたので起き上がって周囲の確認をしてみる。

 

……ふむ、どうやら森の中の広場の様な所に倒れていた様だ。

周りに、獣や人の気配はなし…か…

それで、今の私の状態は………

魔力など、全てのステータスは、凛に召喚された時と同じか……

そして相変わらず幸運はEなのか…

ええい、これはもう今更どうでもいい!

それと、神エムロイからこの世界の基本的な知識が送られてきたようだ。

言葉が違う様なので、これは非常に助かるな……

太陽の登る方角などは地球と同じ様なので近くの切り株で方角を確かめるか……。

年輪の幅が一番広い方向が南のはずだから……マズイな、日が落ちてきている。

今日は野宿をして、明日人里を探すとしよう。

倒れていた広場に切り株があったという事は、人里が近いのだろうからな。

近くにちょうど良い木の洞があったのでそこを今日の寝床にするとしよう。

こうして、私の記念すべき異世界一日目は、終わったのだった。

 




注意!切り株の年輪から方角を割り出すのは迷信らしいです。本作の特地の植生がそういうものだとお考えください。

実は、次に会う人物をレレイにするか、テュカにするか決めていなかったり……
どっちのパターンもプロットはできてるので、あみだくじか何かで決めます。

それよりも、エムロイの口調ってこれで大丈夫かな?原作だと、ロゥリィを亜神に決めた時、「お前に決めた。」としか喋ってないから口調がわからん。

後、感想ください。作者の励みになるので。


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戦乙女と弓兵

2話の後書きに、テュカかレレイだと言ったな?アレは嘘だ。

今回は、会話ばっかな上に短いです。


眼が覚めるとゴスロリを着てゴツいハルバートを肩に担いだ少女が私を覗き込んでいた。

 

「…………なんでさ………。」

 

余りに驚いたので、思わず生前の口癖が出てしまった。

 

「あらぁ、いきなりなんでさ、とはぁ失礼なお坊ちゃんねぇ。」

 

「お坊ちゃんとは、君こそ失礼ではないかね?お嬢ちゃん。」

 

「いいえぇ、失礼なのはあなたよぅ。だってわたしぃお嬢ちゃんって歳じゃないものぉ。」

 

「では、一体いくつなんだね?」

 

「女に歳を聞くものじゃないわよぅ?でもぅ、特別にぃ教えてあげるぅ。わたしはぁ、今年で961歳になるわぁ。」

 

「961歳だと?冗談にしては酷くないか?……いや、まさか君は亜神だとでも言うつもりかね?」

 

「その通りよぅ。わたしぃはぁ、エムロイの使徒、ロゥリィ・マーキュリー。」

 

「エムロイの使徒だと?つまり君は、神エムロイに仕える亜神ということか?」

 

「正解よぅ。それでぇ、あなたはぁ一体何者なのかしらぁ?」

 

「神エムロイの使徒だというのに、私を知らないのか?そもそも、神エムロイから何か連絡などはなかったのか?」

 

「知らないわよぅ。そうねぇ。エムロイからは、何の連絡も無かったわよぅ?それでぇ、あなたの正体はなぁにぃ?」

 

「私は…この世界ではない所から、神エムロイのお眼鏡に叶い招きを受けやって来た者だ。信じられないなら確認すればいいだろう。」

 

「そうだったのねぇ。信じるわぁ。あなたの気配が、と言うより魂がぁ、今まで見たことがなかったからぁ、つい質問してみちゃったのぅ。」

 

「それで、君…いや…聖下とお呼びした方がいいかな?私をどうするつもりかね?」

 

「エムロイが気に入った人と出会ったのにぃ。わたしが手放す訳ないじゃないぃ。もちろんあなたに着いて来てもらうわぁ。分かったらさっさとそこから出て来なさぁい。それとぉ、わたしのことはロゥリィでいいわぁ。あなたの名前はぁ、なぁにぃ?」

 

「…やれやれ、横暴な神様だ。了解した。私の名前はエミヤシロウだ。よろしく頼む。」

 

急いで木の洞から出て名を告げると、

 

「うん、いい返事だわぁ。じゃあ行くわよぅシロウ?」

 

「目的地はどこだね?と言っても私にはここがどこかも分かっていない状態だがね。だが神エムロイから基本的な知識を受け取っているから地名を言ってもらえればわかるのだが。」

 

「ここはぁ、コダ村の近くの森よぅ。この先のロチェの丘の近くでぇ。盗賊がぁ蔓延っているらしぃからぁ。それを退治しに行くわぁ。」

 

「盗賊だと?そうか、それならば私に手伝わせてくれ。」

 

「どうしたのぅ?急にやる気出してぇ。もしかしてぇ、あなたぁもしかしてぇ戦闘狂?」

 

「いや、私の夢を、理想を叶えるためだ。」

 

「あなたぁの夢ってぇ、なぁにぃ?」

 

「正義の味方になることだ。」

 

「そう、なれるといいわねぇ。」

 

「ああ、なって見せるさ。今度こそ。では行くとしよう。」

 

 

 

 




エミヤの知識は、亜神などの一般的ではない情報が抜けています。

次回、盗賊殲滅回………だと思う。…きっと…たぶん…メイビー…。

感想ください。更新ペースが上がる可能性があります。


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亜神と盗賊と弓兵 前編 (改)

前編、後編を予定しております。……一応……。


ロチェの丘に到着した私たちは、麓でたむろしてる盗賊達を私が弓で狙撃し、ロゥリィが捕縛し説教して改心させるという作戦に決め二手に分かれた。弓をどうするのかを聞かれたので、私がいた世界の秘術でなんとかすると答えると。「後で必ず見せてねぇ?」と言われてしまったが、この世界にも魔術の様なモノが、(どちらかというと魔力を用いた科学と言った方がいいのかもしれないが)ある様なので、それと似た様なものだと説明すればいいだろう。

そして現在、私は作戦通りロチェの丘の頂上、盗賊達は麓で襲ったキャラバンの周りで被害者達を縛ってほったらかしたまま、各々自由にくつろいでいる。だが、妙にビクビクしたり被害者達の方を見ては辛そうにしたりと生粋の盗賊ではなさそうだな。ふむ、やはり今回が初めての『仕事』といった風か…。どうやら襲われたのは、男性1人女性2人の様だ。恐らく家族なのだろう。幸い殺しや陵辱などは行っていない様なので早く助けださなければ、PTSDなどを患われても困るしな。……位置についた私は、ロゥリィと事前に決めた作戦通り投影した三本の矢を一度に同じく投影した弓に番える。ギリリと限界まで引き絞った弦が悲鳴を上げる。狙うは座り込んでくつろいでいる盗賊達のズボンの裾、体を傷つけないギリギリを当てる。2、3度深く呼吸をして気を落ち着ける。私の弓のスタイルは、当てるのではなく、既に当たっている、だ。ならば当てる必要はない。ただ当たると確信した瞬間に矢を放てばいい。タイミングを計る。

 

………今!

 

バヒュゥゥゥゥゥゥという独特の音を残しながら私の放った矢は狙い通り奴らのズボンの裾に突き刺さり、奴らを地面に縫い止めた。だが、それを確認する前に次の矢を番え、速射する。

 

速射、速射、速射、速射、速射。

 

計6度ほど続けると、全ての盗賊を地面に縫い止めていた。

そして、奴らがズボンを引きちぎって逃げ出す前にロゥリィが奴らの前に飛び出した。

 

私もそれにならって飛び出す。万が一があったら困るからだ。

 

「クスクスクス……おじさま方ぁ、今宵はどうもありがとう。生命をもってのご喜捨を賜りホントにありがとう。主神に代わってお礼申し上げますわねぇ。神はあなた達の振るまいがたいそう気に入られてぇ、おじさま方をお召しになるっておっしゃられてるのぅ」

 

は?生命をもっての喜捨だと?捕縛して説教をするだけではなかったのか?聞こえた内容と私が知っている作戦との乖離につい足を止めてしまった。

 

盗賊の1人が叫ぶ。

 

「な、何でぇ、てめぇは⁉︎」

 

「わたしぃ?私はロゥリィ・マーキュリー。暗黒の神エムロイの使徒♪。」

 

「エムロイ神殿の神官服?………じ、12使徒の一人。死神ロゥリィ?」

 

「そうよぅ、よく知っていたわねぇ。偉いわよぉ。だからまず貴方から主神の元に送ってあげることにしたわぁ。」

 

このままではまずい。強化の魔術を身体に瞬時にかけ、更に英霊としてのスペックをフル活用して、ハルバートを振り上げ、今まさに振り下ろそうとしているロゥリィの前に滑り込み、干将・莫耶を投影し、

二刀を交差させて受け止める。物凄い衝撃とともに激しく火花が散るが、気にせず問いかける。

 

「何故だロゥリィ!どうしてこやつらを殺そうとするんだ!作戦と違うだろう!」

 

「何故ってぇ、エムロイがこいつらを気に入って今すぐ欲しいって言ってるんだものぉ。早く送ってあげるのが、私の勤めなのよぅ。」

 

「そうか、ならば私の本気を持って君を止めてみせよう。」

 

「全力はぁ、出してくれないのぉ?」

 

「ああ、全力は出さない。出したら君を殺してしまうだろうからな。」

 

「亜神を簡単に止められるとは思わないこと…ね!」

 

ロゥリィがハルバートの質量を利用して無理矢理私を弾き、距離を取る。

 

私が干将・莫耶を構えると、ロゥリィもハルバートを振りかぶった。

 

私たちは同時に踏み込み、そして………




次回に続く。






もっと書いても良かったんですが、長さがバラバラなのも問題だろうと考えて途中で切りました。

あらすじに注意書きとタグの追加をしました。



2/19ちょっと改稿しました。 少しは、マシになった……かな?なってるといいな(願望)

作者の励みになりますので感想ください。


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