非リアが恋をするって誰が言った? (Kurahe)
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プロローグ
「ししょー…?、こんなん一人じゃ無理ですよ―。」
「大丈夫。お前ならできるから、自分を信じるんだ!」
「いや、無理に決まってるでしょうが!ドラゴン相手に白魔術師でなにするんですか!?」
「私は行けたよ?」
「それは、ししょーが凄すぎるからです!」
「それでもギルダンそこまで進めてるんだから行けるって。」
「もう、満身創痍ですよ!?…あ!し、しぬ!死ぬ-!!」
そこで白魔術師故の防御力の低さが由来し、僕雅のキャラは力尽きた。…いや、別に悔しくはないよ!?白魔術師だし、もはや杖で叩いてたし。だが、ししょーは何が悔しいのか怒っていた。
「雅をぎりぎりまで追いつめて最後に昇天させる。なんて羨ましいんだこの竜。私だってやったことないのに。…やろうかな。」
なんか物騒なことを言っているのは、僕のししょー改め僕の彼女未満の千影だ。今はししょープレゼンツ・ジョブマスターへの道!をやっていたのだ。…まあ、言うなれば特殊縛りプレイと言うやつだ。ししょーの出すお題をクリアするものだが、分かっている通り中々難しい。この前は魔剣師で魔術禁止とかやったな…。もう魔剣師って言えない気がするがそこはご愛嬌だ。もう失敗したけどししょーまた何かお題出すのかな?とししょーの方を見ると、ん?
「あれ?ししょー?ししょーど…――!?」
僕は突然横に押し倒された。え!?ドユコト!?倒してきた方を見るとししょーが拳を振り上げ殴りかかるところだった。いや、待って、ししょー空手2段持ちだよね!?死ぬから!
「!! あっぶねぇ!!」
なんとか避けられたと思ったがさらに足が迫る。
「…ぐはっ!」
くそ!腹に入ってしまった。体が動かせん。逃げなきゃ殺られるのに!ここまでか。そう思ったその時、唇を何か柔らかい物が包み込んだ。
ああ、ししょーの唇柔らかい…。このまま死んでもいいかも…。とか思っていると不意に唇が離れた。
「ふふふ、ドキドキした?」
「…なんでドM前提なんですか。してませんよ」
めっちゃどきどきしたなんて口が裂けても言えない。
「え~、顔真っ赤だよ?」
「え!?いや、これは…」
「やっぱり気持ちよかったんだ~。えへへ
~、今度もやろうかな~」
かまかけか!ドジった。しょうがない、ここは意趣返しもかねて、ごまかすか。
「そんなししょーも顔真っ赤ですよ~。可愛いですね~。」
「な、そそそんな、だ、ダイレクトに褒めるのはずるいよ。もう、そんな悪い子にはお仕置きだよ。」
「へ? ひゃぁぁん!」
突然脇へ手が滑り込んできた。いや、そこは弱いから!
「や、ん、やめ、ひゃ、やめれ、ん、ひゃぁぁぁぁ!」
「ふっ、雅の弱点はもう知り尽くしたんだよ。今日はミッション失敗の罰も一緒にやろうかな~」
や、死んじゃうから!もう気持ち良すぎて呂律が回らないどころか発音すら厳しいぞこれ!…あ、やべ、意識が…
そのままししょーのお仕置きは僕が失神した後1時間にも及んだ。心なしか、ししょーの肌が綺麗になった気がする。いつでも可愛いけどね!
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ちょこれーと
「はあ。」
1人ため息を漏らす私。そのため息には夜勤明けの疲れもあるけど、それよりも、親友の初恋の行方が割合は大きい。
私が大好きな親友が初恋をしたのだ応援しない理由はない。
男の子と話した事のない親友の為に、話し方や盛り上げ方を教えてあげた。
それだけじゃない。告白の段取り。家に連れて帰ったあとどうするか。さらには、ゲーム好きの親友の為どんなゲームで遊べばいいかなど様々な事を教えた。問題は彼女が極度のあがり症な事に加え、テンパると何をしでかすか想像もできない点だ。
まあ、悪い男につかまらないように変な趣味のTシャツをあげたからその点は大丈夫だと思う。
よし!夜勤明けで疲れているし、あまっちゃんで癒やされながら、休むか!
そんな訳で今はあまっちゃんの家に向かおうとしていたのだが、お土産を持っていかないと!ってなり、お菓子を選んでいる最中にゃのだ。わっと、つい素が出てしまった。あまっちゃんと話す時はクールな女を演じてるんだから普段から気を付けないと!
あまっちゃんの大好きなチョコか和菓子かで悩んだが、私がアルコールが欲しい為、チョコを選んだ。
私用のウイスキーボンボン。未成年のあまっちゃんには、美味しいチョコセット。あとはビターなチョコを選んであまっちゃんの家に向かった。
扉にはカギがかかっているけど、あまっちゃんと私は大親友なので合鍵でこっそり侵入♪
失恋して傷心のあまっちゃんを優しく慰めて私のポイントを稼いで~♪私の愛するあまっちゃんとラブラブに♡にゃにゃにゃーんっとイチャイチャと―……はっ!?また素が出てしまった。
いけないいけない。以外とMっ気のあるあまっちゃんとイチャイチャするには私がSで押していかなくては!
頬を叩き気を引き締め玄関を入って~♪気づかれないよ~に扉を閉めてっと♪……ん!?あまっちゃんの靴の他に男物の靴が!?さては、あまっちゃんの体目当てでついて来たな。懲らしめてやる!
そう考えてリビングに向かって行くと、中から楽しげな声が。
…そっか。あまっちゃんが好きになった男の子なんだもん、お仕置きするのはよくないね♪
そう思ってリビングの扉を開けると男の子とふぁみこんで遊ぶあまっちゃんの姿があった。
「てい!」「は!」「ふ!」「甘い!」「これなら!」「なんの!」
そんな会話が連続し、遂にあまっちゃんが動き出し、
「ふっふっふ。最早、雅君の苦手なポイントは分かっているんだ、よ!」
「ん!」
「む!?なら、こう!」
「ふぇ!?や!」
「むー!こうなったら~」
「ひゃん!ちょ、ちょっと足でいじるのはずるいですよ!?」
「ほーら、ほーら♪お腹がお留守で~すよっ♪」
「や、ちょ、ん!」
「くふふ。これはもう私の勝ちだねぇ」
あとから考えてもね、もうね、ショックが酷かったんだね。思わず叫んじゃったもん。
「あまっちゃんが男の子と家でイチャイチャしてる! ! ! !」
本当は幕間としてこっちにのせようとしていたものです。何であっちに出したんだろう?
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