チートぼっちのソードアート・オンライン (black cat☆)
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仮想世界に降り立つぼっち

またやってしまった……
けど、本当に書きたかった。反省も後悔もしていない。

設定

・βでは第10層まで攻略されています。

・八幡が八幡じゃない

・八幡チート

・この時点でユニークスキルありますあしからず。

・基本的にキリトの行動を八幡にやらせます。

・オリジナル設定で、モンスターの集団がポップするイベントがあります。しかもそれは経験値が多く、一気にレベルが5必ず上がります。そのモンスターの中に全身金色のモンスターがいます。そいつはランダムにレベルを5以上あげます。しかし、それは頻度が少なく、しかもどこで発生するのかは分かりません。(ご都合主義で作者が発生させますけど…)

では、どうぞ!


俺はこの日を待っていた。

俺の名前は比企谷八幡。ぼっちだったが、平塚先生に入れられた奉仕部の彼女達にあって、もうぼっちとは言えないぜ…

それは置いといて、今日は本当にこの日どれだけ待っていたか。どれだけあの世界に戻りたいと思ったか。俺はソードアート・オンラインのソフトが入ったナーヴギアを頭にかぶる。この時俺は、思いもしなかった。これがデスゲームだとは知らずに……

 

 

***

 

 

長く感じたエフェクトが終わるのを待ち、はじまりの街に降り立つ。容姿は変えれるが俺は変えなかった。

キャラクターネームはOct。これは変わらない。なぜ変わらないと言うのか。俺はβテスターだ。あのぼっちイケメンどこにいるんだ…

俺は仮想世界ではあるが友達が出来た。攻略していて連携が上手く出来るのはアイツとだけだった。それからアイツと話していき、リアルの相談をするまで仲良くなった。リアルでもいつか話そうと約束までもしてる。約束を思い出しながら探していると、ようやく見つけた。てか姿変わってねぇ…まぁ容姿変えれるからそうしたいんだろうけど。

 

「おーい、キリトー」

 

今までの俺だったら有り得ないだろうな。こんな行動出来ないだろう。気付いた長身イケメンことキリトが駆け寄ってくる。

 

「オクト!久しぶりだな!」

 

「久しぶりだ。ようやく来れたな。この世界に」

 

「あぁ、ようやくだ。早速行こうぜ」

 

「了解」

 

俺達は武器を買うために走る。が、その途中で俺はフードをかぶった人とぶつかってしまう。

 

「キャッ」

 

「おっと」

 

ぶつかってしまった人の手を握り、転ばせないようにした。てかさっきキャッて……

 

「悪い。急いでた」

 

「こっちこそごめんなさい…」

 

よく見ると、女子だった。え、緊張してきたんですけど。

 

「大丈夫だ。いきなり手握ってすまん」

 

「い、いえ、大丈夫です。そういえばこれからどこか行くんですか?」

 

「あぁ、俺ともう一人いるが、武器を買いにな。ぶつかったのは俺のせいだから、武器買いに行かないか?見たところ、ニュービーだろ」

 

「いいんですか?」

 

「あぁ、あ、俺はオクトだ」

 

「私は結城明日奈です」

 

「ああああ!ここではリアルネームを言うな!」

 

「え!?あ、すみません…」

 

「はぁ……俺は比企谷八幡だ。これでおあいこな。それと敬語は使うな。同い年っぽいし」

 

「うん、分かった。あ、名前リアルネームと同じなの」

 

「アスナか…んじゃ、こっちな」

 

それから、話しながらフレンド登録したり、リアルのことも少し話した。こいつと話すとめっちゃ癒される。てかアスナは結構美人だと俺は思う。そうしながら武器屋につき、俺は片手剣を、アスナは細剣を買った。

 

「アスナ、武器のレクチャーをするから一緒についてきてくれ」

 

「分かった!」

 

なんでこの子俺の言葉を素直に聞くのかね。俺じゃなかったら襲われるよ?

アスナとフィールドに着くと、先に行ってたらしいキリトともう一人がいた。そっちも捕まってたのかキリト。ドンマイ。

 

「キリト、お前よくも置いてったな」

 

いつの間にかいなくなってたしな。この野郎。

 

「うわっ!?ってオクトか…ってもう一人のそちらは?」

 

「アスナです。よろしくお願いします」

 

「キリトだ。よろしく。敬語使わなくていいよ」

 

「分かったわ。キリト君」

 

「んで、さっきから叫んでる人誰だよ」

 

「おーい、クラインー」

 

「おーう!」

 

キリトがクラインって言う男を呼ぶ。曲刀か。刀好きなのか?

 

「俺はクラインだ!よろしくな!」

 

「オクトだ」

 

「アスナです。よろしくお願いします」

 

「うひょー美人だな!めっちゃテンション上がるぜ!」

 

何このテンション。いきなり上がるし。お前は戸部か。

 

「そんなことより、スキルの使い方分かったか?」

 

「おうよ!バッチリだぜ!」

 

どうやらスキルの使い方を教わってたそうだな。するとアスナがチョンと裾を掴んでくる。可愛いから勘違いして振られるよ俺。振られるのかよ。

 

「ねぇ、なんでそんなにこのゲームのこと知ってるの?」

 

「あぁ、俺とキリトはβテスターでな。それなりには知ってるんだ」

 

「あぁ。それにオクトは俺より強いぞ。俺特に対人戦はな」

 

「お前の方が強いだろ…」

 

それから俺達は雑談をした後アスナにスキルの使い方やコツを教え、モンスターを狩っていく。すると、俺とキリトには見慣れたイベントが発生した。

 

「なんでこんなにモンスターがポップするの!?」

 

「どんだけいるんだよ!?」

 

そう、モンスターの集団ポップだ。これに遭遇するとは幸先がいいな。

 

「キリト!二人にレクチャーしながらやるぞ!」

 

「分かった!」

 

このイベントを二人に教え、囲まれた場合、大量にいた場合などの対策を二人にレクチャーしながらモンスターの集団を狩っていく。クラインはニュービーっぽく、たまに吹っ飛ばされていたが乗り切っていた。しかし、俺はアスナに驚いた。こいつの剣先が霞んでいた。アスナは《リニアー》を放っている。それは敵の急所にしっかりと当てられ、倒される。

 

「凄いなアスナ」

 

「フフ、ありがとう」

 

アスナの笑顔に俺は見とれた。しかしその時間を邪魔してくる敵がいる。俺はすぐにアスナから目を逸らし敵を見る。

 

(なにあの子!?めっちゃ可愛いんですけど。本当に告白して振られるまであるぞ!振られるのかよ!)

 

ドギマギを消すために、未だにポップし続ける敵を見据え、剣を水平にし、走る。

 

 

***

 

 

集団ポップが終わり、アスナとクラインは疲れたのかへたり込む。かくいう俺も疲れた。早く寝たい。

 

「ふぅ…初日に集団ポップに合うのは幸運だな」

 

「あぁ、アスナ達にはキツかったみたいだが」

 

「けどこれでかなりレベルが上がったんじゃないのか?俺はクラインに指導しながら狩ってたから今は7だ」

 

「俺は8だ」

 

「はぁ!?なんでオクト俺より高いんだよ!」

 

「金色のがいたろ。そいつをやったんだよ」

 

「マジか…気付かなかった…」

 

まぁあれだけいれば気付かないだろうな。オマケにキリトはクラインをサポートしてたからな。仕方ないだろう。

 

「やった!私凄い上がった!」

 

「俺もだ!うひょー!」

 

「あまりはしゃぐなよ」

 

それから4人で夕日が目立つ頃まで俺達は話してた。この4人とはかなり気が合う。クラインは戸部みたいだが、俺に自然に話を振るってくれる。アスナは俺のキョドりっぷりを気にせず話してくれる。キリトは言わずもがな。

 

「さて、俺は夕飯食べたらまた戻って来るぜ」

 

「俺ピザ宅配してたんだった!忘れてたぜ。あ、そうだ。この際だからフレンド登録しようぜ!」

 

「おぉ、クラインナイスだ」

 

俺はキリトとクラインのフレンド登録をすませ、クラインもログアウトするみたいだ。俺とクラインはログアウトボタンを押そうとメニューを開く。が、β時代にあったログアウトボタンが無かった。

 

「なっ……」

 

「あれ…ログアウトボタンがない?」

 

「ちゃんと見たのか?」

 

「見た。お前らも確認してくれ」

 

アスナとキリトにも確認してもらう。しかし、二人とも同じことを言ってきた。

 

「あぁ…ない」

 

「ない…ね…」

 

俺達はこれを議題に話し合うが、全部推測しか出てこない。すると、鐘の音がなり、俺達は青い光に包まれ、はじまりの街に転移していた。アスナは俺の腕に捕まり、キリトとクラインは動揺してるのか、立ちっぱなしだ。

 

顔を見上げると、GMの服装をしたなにかが出てきた。

 

そこから、俺達はこの世界に囚われてしまった。



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彼らはぼっちと離れない

2話目です!どうぞ!


『プレイヤーの諸君、私の世界へようこそ』

 

周囲がざわついてる中、なにかは発した。

 

(私の世界?どういうことだ……)

 

『私の名前は茅場晶彦。今やこの世界をコントロール出来る唯一の人間だ』

 

「「「「っ………!」」」」

 

俺達は息を呑んだ。そう、この世界を作ったのは茅場晶彦。すなわちその創造主が来た。皆それぞれに動揺が走る。

 

それから、茅場晶彦は語って言った。

 

・ログアウト不能は本来の仕様

 

・自分のヒットポイント、つまりHPが0になったらナーヴギアによって脳を焼却され、死ぬ

 

・ナーヴギアを壊しても同様

 

・電源が切断されても10分間、回線切断されても2時間は猶予がある。

 

これらを言い終えた時、俺は決めていた。

 

 

クリアしてやる!絶対に、あの世界に戻ってやる!!アイツらの元に戻るために!!

 

『それでは最後にこの世界が諸君らにとって唯一の現実である証拠を見せよう。アイテムストレージにアイテムを送った。確認してくれたまえ』

 

茅場晶彦はそう言ってきて、俺はストレージを見る。他の3人も同様に。

すると、俺達は青い光にまた包まれる。青い光が収まり周りを見ると、誰も知らない人がいた。

 

(あれ?俺転移された?いやでも場所は代わってないはず……ってあれ、なんでキリトが元の顔に……!!)

 

俺は気付いた。さっきの青い光は元の顔に戻すためのものだ。つまり、野武士のような奴はさっきまではクラインがいたからクライン本人だろう。アスナは変わっていないようだ。

 

「お、お前誰だ!?ってオクト変わってねぇ!?」

 

クラインはキリトを見ながら俺にも言ってくる。

 

「俺は変えてないからな……なるほど、現実か」

 

そこから茅場晶彦の演説が再開する。茅場晶彦の一つ一つの言葉にはなにか、情熱のようなものを感じる。つまり、茅場晶彦はこの世界を作りたかったことになる。しかしまだこれは推測の域だ。だが、これが最も有力であろう。

 

『私の目的はただ一つ。私はこの《ソードアート・オンライン》を鑑賞の為のみ考案し、作り上げた。そして私の目的は達成した…以上で、《ソードアート・オンライン》正式サービスチュートリアルを終了する。プレイヤー諸君の健闘を祈る』

 

そう言って茅場晶彦は消えていった。俺とキリトはすぐに顔を合わせ、キリトはクライン、俺はアスナを連れてはじまりの街を走る。

 

 

***

 

 

俺達4人は路地に入る。クラインは息を荒いが、アスナはついてこれてたみたいだ。

 

「……クライン、アスナ、よく聞け」

 

キリトは張り詰めた気持ちを押し殺して話す。

 

「俺とオクトはすぐこの街から出て次の村に進む。2人とも俺らと一緒に来い」

 

「え……」

 

「け、けどよ……俺リアルで一緒に徹夜で並んでソフト買った奴らがいるんだ。そいつらもログインして、さっきの広場にいるはずだ。置いていけねぇよ」

 

ここで他人のことは心配出来るかって言っても仕方がない状況だ。それなのにクラインは他人を見捨てない。俺はそれに驚いた。以前の俺ならばそうしてた。いや、できなかったか。俺は俺だ。変わらない。今では俺のお人好しも感じてきている。そして俺がこんなことを言うのはおかしいだろうか。

 

「……だったら、そいつらとギルド作って俺らに追いついてこい」

 

「オクト……」

 

「そんで、一緒に戦うぞ」

 

「…!おう!分かったぜ!」

 

クラインは自分の仲間を見つけるため走って行く。

 

「アスナはどうする」

 

「え……」

 

「アスナは女の子だ。これからの戦いに耐えれるか分からない」

 

「あぁ、おまけにこの世界だと男が多い。俺も危ないと思う」

 

「……」

 

俺は、こいつには戦ってほしくないって思っている。だがこれは俺のエゴだ。そしてこいつが行かないって言ったら仕方ないことだ。年頃の女の子がこの世界に放り出されて精神的にキツいはずだ。だがなんにしろ、この先を決めるのは、アスナが決めることだ。

 

「……私も戦う」

 

「…いいのか?」

 

「うん、例えモンスターに負けても、この世界に負けたくない!」

 

俺はどうやらこの女の子を甘く見てたようだ。俺は不意に笑ってしまった。

 

「……クラインに追いつかれないために行くか」

 

「おい、オクトお前本当は楽したいからあんな煽り方しただろ」

 

「さぁなんのことかなー」

 

「あ、おい!」

 

「待ってよー!」

 

俺はすぐに次の村までの道を走って行く。それを追う2人の影。

 

俺達は、これから始まった。

 

最強のパーティーとして。

 

俺はそれを予感してたのかは知らないが、笑みを浮かべながら、後ろの2人と走って行く。



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