神話的知識の先に (ニキタロウ)
しおりを挟む

1話

ふと思うところがある、俺がこんなおぞましい恐怖を知ることになったのは何が原因なのか、といくら考えてもわからない、今働いている探偵事務所に入った為か、もしくはその事務所で仕事を貰ったからなのか、それとも昔の父と母の死が原因なのか

 

そんなことを考えながら男は自宅の鏡を見る、その顔は昔はとても活発的な男だったのだろう、しかし今は何か違う者を見る目に変わってしまっている

顔の一部分が少しだけ爛れており、そこさすると昔の事を思い出す、昔と言ってもほんの数ヶ月かそこらなのだが……

この男、国武はその昔父と母が何者かに殺された、高校生だった国武は世間でいう反抗期まっただなか、親と喧嘩していて家を飛び出たその日に殺されたのだ、警察は国武が殺したのではないか、と考え国武を捕まえようとする

国武は逃げて、逃げて、逃げた先にあったのが今働いている探偵事務所だ、匿ってもらったおかげで今はなんの不自由もなく暮らせている

(とは言っても、不自由はなくても普通では無くなってしまったな)

彼の頭の中に流れている映像はただの人間が見ると理解できず、発狂してしまうような内容である

それを懐かしむように思い出していたのだが、彼の顔が曇る

その理由はこのような事件に巻き込まれて最初と今の所最後の記憶を掘り起こしてしまったからなのである

(嫌な事を思い出した、なにか気分を変えようか)

そう思いふと周りを見渡す、そこには日記帳が置いてある。それはなにか書こうと思い買ったはいいが書かなかったものだ

(そうだ、書こう、俺の持つ知識全てを使って、もう俺のしたいことは1つだ、その前に俺の話を書こう)

彼は普段このような事はしない、むしろ嫌がるのだが……

テーブルに座りペンを手に取りスラスラと文字を書き出す

 

「足を踏み込んだ者」

そう題名と思わられるものを書くとスラスラと文字を作り出した

 

 

 

 

 

 

 

 

これからの話は国武が巻き込まれ、生き残ったお話です、9シナリオあるなかの記憶のある部分をPLとして書かせていただきます

ステータス

Str18con6(12)dex12app11(16)siz16int13edu17pow12

現SAN値33 HP11MP12アイデア65幸運65知識85

技能(職業、趣味、成長含め)

キック85、マーシャルアーツ85,目星85,忍び歩き81、

聞き耳78,言いくるめ75,拳銃50,鍵開け50,図書館44,

猫語26,考古学10,追跡19 クトゥルフ神話技能66

 




PLである自分が覚えてる限りのことを書いていきます、覚えが無いものは飛ばしたりすると思います




ただの10シナリオクリア前の記念にって感じで書きます
こいつがロストしたらシナリオを作るのでそのために書くのもあります


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

最初の1歩

こんなものを書き出したはいいがさて、何から書こうか、このままでは独り言だな

 

そうだ、俺がこれに関わりだすきっかけになり、俺のこの目的を始めようとしたきっかけの話をしよう

そうだな、あれは―――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おぉーい、国武ぇ!お前宛てに電話だぞ!」

まだ慣れきってない職場の事務所にそんな声が響き渡る

「あーい、今行きまーす」

まぁ慣れてないが気にしないと言った気だるそうな声で電話に出る男―― 国武はまだ目に光があり顔も怪我をしてないまだただの一般人であった

「もしもし、あぁ木村さんか」

電話に出ると少し沈んだ声で話をする女性らしき声が聞こえた

「国武君?急にごめんなさい、でも貴方にお願いしたい事があるの、明日の11時に私の家に来てくれないかしら?高校の頃から家は変わってないから」

そう言うと俺が返事をしたらすぐに電話を切った

「どうした?女とヤるのか?」

そんなセクハラ同然のことを言う上司を軽く流して仕事に戻る

次の日、国武は彼女の家に向かった

彼女のことを知ってることと言うのは妹がいる程度なのだが、まぁ探偵としてやっている今何かしらの手助けが出来ればと考え家のチャイムを押す

「あぁ、国武君、久しぶりとりあえず入って」

国武の顔を見た途端嬉しそうにしてすぐに家に招き入れる、他にも2人男がいた、彼女の友人だという男2人だ

1人は40前後の男、もう1人が国武と同年代くらいであった

お茶を国武にだして話を始める

「お願いしたい事なのだけど、単刀直入に言うわ、私の妹を探してほしいの、警察に言ってもまだ見つからないし、それなら貴方達にも手を貸してほしいの!」

必死そうな顔で頼む彼女を見て、皆がそれを了承する

「そうだな、しかしどうする?手がかり一つないぞ?」

40前後の男……高橋は声を出して問題を並べる

「いつ消えたと言っても数日前の夕方だからな、手がかりなんて素人の俺らにはまるでわかるないだろう、探すのはいいが冷静に一つ一つ考えていこう」

同年代らしき男……小林も頷きながら話し出す

「まぁそれもそうだがよ、こんな話は知らねぇか?『神隠し』ってやつだ、それに巻き込まれた可能性がある」

国武は話をまとめ、連れ去られた夜の話を聴き込むことに決めた

 

結果揃った情報は赤いローブを纏った誰かに連れ去られたのでは無いか?というものだった、それは下水道に住んでおり人をさらうのだと言う

4人はその下水道にはいり、正体を明かそうとする事にした

暗いため懐中電灯などを買い揃える、国武はその時外に出ていた、買い物を他の人にやらせてケータイを使いその噂を調べていた

(見つかんね〜な、こりゃ夜マンホール張り付くしかねーかな)

そんな事を考える、それと共に違うことを考え始める

(家族を突然失うのって苦しいよな…なぁ、父ちゃん、母さん、もしまだ生きてたらなんて言ってくれるんだ?また空いてぇよ、そんな思いを彼女にさせてたまるか……!)

そんな事を思いケータイから目を離す

 

これは偶然か

 

運命か

 

赤いローブを羽織った2人組が見つかる、即座にケータイを開き小林に連絡を入れる

「いたぞ!やつだ!赤いローブだよ!取っ捕まえるからお前らをこい!」

電話を切りその2人組を追う

どんどん逃げられるが食いつく、次第に入り組んだ場所に入られて追いついたが小林達が来れるか不安なくらい奥に来てしまった

そうすると2人組は足を止め、こちらに振り返る、しわがれた声で語りかける

「何ですかね?あなたに追われる筋合いは無いのですが」

「お前ら、人さらったりしてねーだろうな?」

国武はこの時怒りに塗れていたのか、スグに話題を出す

そんな所で小林、高橋とも合流する

「知りませんね、そんな事、私達は失礼するよ」

ローブが立ち去ろうとする

「まてよ!、人と話す時はローブを外して顔くらい見せろよ」

「国武さん!どうもすみません、少しだけこいつは焦っておりまして」

高橋が国武を制止しながら謝る

「それは失礼、しかし私共は汚れた顔をしています、とても人様に見せるものじゃあない、それではこれで」

2人組が背を向ける、国武はこいつが犯人だ、と確信した、高橋の静止も払い除け誰が止める間もなく音を立てずに近づきフードを払い除けた

「面見せろ!うちの友人の妹をさらっ……」

そこから言葉がでなかった、振り向いたその顔は犬のようになっておりブヨブヨとゴムのような皮膚をもち酷い悪臭を漂わせるバケモノがたっていた

「見ましたね、見たものは始末させていただきます!」

しわがれた声で二体のバケモノが遅いかかってきた

 

国武は喧嘩などしてはいたがこんな化物は初めてだ、ほか2人も勿論そうだろう、しかしそうは言ってられない

殺されるかもしれない、その思いがあったのだろう皆必死で戦い抜いた

自作の火炎瓶を作っていた高橋と小林はどうにかして1匹を倒した

そうするとそのバケモノも怒り、暴れる、国武に襲いかかる、一応人形なため国武は必死によけ、受け流し戦闘をしていた

「貴様ら人間はいつもそうだ!どうしてそう貴様らは我ら屍喰鬼の住処を奪う!私達は元は……!元は!」

しわがれた声で訴えるように叫ぶ

そのため少しだけスキが浮かび上がり、国武はそこに蹴りを入れた、とても深く入った、ぐうるというバケモノは血を吐き出し吹き飛ぶ

小さな声でそのバケモノは

「あぁ……元は同じ種族だった事に後悔するよ……貴様も時期にわかるだろう」

そう言うと息絶えた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――そうだな、その通りだったよ名も知らぬ屍喰鬼さん

国武はペンを置き周りを見渡す、そんな事に意味は無いのだが見てしまう、なぜだかわからないのだが

少しコーヒーでも飲もうか、ここなら水から恐怖を感じることもあるまい

飲み終わってから再開だな




シナリオ名、ほかPC名はあえて出しません
自分なりにアレンジします


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

最初の闇

ふぅ、飲んだ事だしまた書き始めよう、俺にこんな日が来るなんて思ってもなかったよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――その屍喰鬼は息絶えた、それと同時にまた何かの視線を感じる、上を見上げると同じローブを羽織ったあのバケモノがいるのだ

(この数はやばい……!)

高橋と小林も焦りの顔を隠せない、バケモノのうち1体が身軽にこちらに飛び込んでくる、驚きのあまり動けない国武達、誰かがやられる!そう思った時その屍喰鬼に重たい拳が入った

少し小柄な女性がいた、皆当然知り合いなわけでもない、訓練されているようであり、この事にとても慣れているようでもあった

「そこの、マンホールの中に入って、もうすぐ人がくる」

確かに向こうから何かの声が近づいてくる

「あなた達も見つかりたくないでしょう?私としてはあなた方を助けたいの、はやくいって」

屍喰鬼もわかっているのだろう、散り散りにどこかに行ってしまった

マンホールの中に入るとその女性が話を始める

「急に入ってきてすみません、今は色々と事情があります、ついてきながら話を聞いてください」

暗い下水道の道を懐中電灯を照らして歩く、その間に彼女は話をしてくれた

「私は元SHIELDの隊員でした、あなた方が襲われたようなバケモノと戦う部隊です。 最初はそう思っていました、しかしとある時にあのバケモノ達からバケモノの正体と私達の闇を語ってくれました

『お前ら人間は……何が理由かは知らんが我々と同じ存在になる者がいるのだ、最初は人間なんて食べなかったさ、でも無理だった、ネズミやカラスではダメだったのだ、最初は自殺した死体を食べていた、しかし屍喰鬼としての本能か、人をさらい自分と同じ存在にしようとしてしまうのだ』と」

皆が声を出さない

「『しかし時期にわかってくる、これはその種としての本能だ、逆らうのは難しい、それに今この人間達は腐っている、平然と人殺しが行われる所もあれば、我々のようなモノを迫害し、殺そうとする、何度貴様らの所の人間に交渉したと思う?我々の為になんらかの手を打ってほしいと……すべて却下だ!交渉に行った者達はすべて帰ってこない、貴様らの外道っぷりがとても良くわかるよ』」

彼女はまだ続ける

「その時、私は何も言い返せなかった、ほかの隊員たちの行動とこの世界の事を冷静に考えたら尚更……お願いします、今からあなた達を連れていくところは私がであった屍喰鬼が家族になろうとしてる人達と住んでるいる隠れ家です、この先を上がったところです、妹さんを探している女性もすぐ側にいます、お願いします、行ってください」

なんの事かわからなかった、だが屍喰鬼の家族になろうとすると言う発言を思い出しながらもしかして、とそこまで歩き出す国武達にも頼んだ女性とも合流すして、下水道から這い上がる、そこは工場跡地である、そこにはローブは羽織ってない無い屍喰鬼が立っていた、それは5人を見るとゆっくりと頭を地につけた

「この先の螺旋階段を降りていってくれ、その先に待つものはあなた方には酷な事だ、そこのお姉さんにとっては尚更、だから、私を殺してくれ、それであなたの心が軽くなるなら私はそれをあまんじて受けよう」

なにか言おうとすると工場の入口から叫び声と銃声が鳴り響いた

「もうここが……!我々が何をしたと言うのだ!あなた方、私がここを引き止める、はやく行ってくれ!頼む!」

皆何をしたらいいかわからずオドオドしている

国武は屍喰鬼をみて、銃声を聞いてから声を出す

「てめーらさっさと行けよ、俺達がここを止めておくよ」

屍喰鬼の横に立つと小声で話しかける

「この先にあるものに関して察したよ、それなら出来るだけ他人は少ない方がいいだろ、足止め、するよ」

「私もする、多分居た方がいいと思う」

ほか3人は走ってそこに行く

 

銃声がすぐに止み、男が1人歩いてきた、銃は持っておらず堂々と入ってきた

「あれぇ?情報通りだとゴミはあと1個のはずなんだが……見覚えのあるゴミと知らねぇゴミが落ちてるな」

「こいつらは知らぬ!」

屍喰鬼がまだ何か言おうとするが国武が遮る

「お前らどんな目的でこいつらを殺して回ってる?」

笑いながら男は話す

「目的って、殺したいだけだよ、正義の名の元に、こんな気持ちのいいことも無い、人間様を取って食おうするバケモノは殺しても問題無いだろうよ!!」

「ふざけるな!こいつらにも家族がいる!仲間がいる!俺たち人間の都合で殺そうとするな!それを楽しんでるだと?許せないね!」

国武はその男に襲いかかる、しかし相手は特殊部隊、簡体に受け流されてしまう

「お前、一般人とは思えないね。でもどうでもいいよ、寝てろ」

国武を受け流し、体制が崩れたところを素早く、とても強く殴りつけようとする

国武は無意識のまま無理に踏ん張り振り返りその拳を掴む

「なに!?」

「もう逃がさねぇぞ……」

国武は渾身の蹴りをそいつの横腹に蹴りつけた

よろけて後ろに後ずさる

「てめぇ……本当にただの一般人じゃねぇな?」

「警察のおかげでね、ここまでできるようになったよ」

男が国武に気を取られてる瞬間、屍喰鬼と元特殊部隊の女性が後ろから殴りつけて男を気絶させる

「国武さん、無茶しないでください、それと私達も行きましょう、あなたもです」

女性につれられて螺旋階段をおりて地下に入る

そこには拳銃をもった女性と小林と高橋がたっていた

その先で半分屍喰鬼、半分人間の女性が座っている

まだ少し遠いので口の動きだけで何を言ってるかわかった

 

ありがとう、お姉ちゃん

 

そう言ったと思うと彼女は銃を握り直し、銃声を鳴らした

誰も動かなかった、彼女だけが涙を流していた

屍喰鬼はそれを見届けてから階段の上に上がっていく

その時近くにいた国武にボソリと声をかける

「あんた、道を間違えるなよ」

そう言うと階段をあがる、時期に銃声が聞こえてバタバタと階段を降りる音がする、先ほどの特殊部隊なのだろう、自分を拘束して連れ去る

皆もう反抗する気にもなれかった

そこから1週間ほどの監禁をされる、その間口止めしようとあらゆる手をチラつかせて口止めをさせられた

国武は1日目からわかった、誰にも喋らないと話あと6日程は監禁されるだけだった

そこから解放されたが、皆声は発さず、トボトボも家に帰りついた―――

 

 

 

 

 

 

―――屍喰鬼さんよ、俺は道なんて間違えてねえよ、でもあんたと、俺の父ちゃんと母さんの仇をうつだけさ、さて、今日は寝よう、もうこんな時間だ

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

何度目かの出会い

あれから日を空けて色々と書き綴ってきたが、思いだせば思い出すほど笑いが出そうだ、なぜ俺が人間ごときの為に命をはらなければならないのか?

 

時には見知らぬ子のために命を賭け異世界に行くこともあれば、これから悪事を働こうとした人間を叩きのめしたこともあった

 

これになんの意味がある、俺は見知らぬ人間から親を殺され社会から追われた、なんとか逃げ切ってもそこで見たものは異型になった人を殺す人々

この世のどこに綺麗な人がいるというのか、昔から自分はほかの人間とは違うとどこかで考えていた。

 

そうだ、違うんだ普通の人間ならば発狂し、社会にでてこれなくなったり、下手をしたら死ぬ経験をしてもなお生き残った俺はほかの人間とは違う・・・俺は人間を超えた・・・両親を殺した人間共を滅するべきだ

俺自身まだ人の領域から抜けきれてない、だがどうした?

人間ではどうしようもない神を俺は呼ぶ事が出来るではないか・・・

スグにでも呼び出したいが・・・まだ足りない、覚悟が、何をすれば覚悟を決められるのか、そうか、まだ俺自身が俺自身の手で人を殺めていないのか・・・ならば食屍鬼を使い人を殺し、覚悟を決めよう

 

 

その前に最後の俺の物語を書くべきかな・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

秋の終わる頃、俺は前の神話的現象から離れ平和な時を過ごしていた

────そう思うえばこの事件がきっかけで俺がこうなったのか

────夜、探偵としての仕事が終わり駅から電車で帰ってる途中だった、今日は嫌に人が多いスーツを着た人の中心に綺麗な女性がいる、大方裏のお偉いさんのお嬢さんの護衛だろうと気にせず外を見る、外と言っても地下鉄なのだが・・・

 

急に電車がとまるなんだなんだと気にしていたがすぐにアナウンスでこれが緊急メンテナンスによるものだと分かった

早く帰らせろ・・・そう思ってトンネルを眺める、自分の焼け爛れた顔が見える、この数カ月でこんな怪我をするなんて・・・と思っていたその時ガラス越しに見慣れた食屍鬼の姿があったそれはスグに消え去るとスグに銃撃戦でもしているのかと言うような音が聞こえた

グールが銃を持つはずがない、襲われている

そう思った瞬間電車が動き出す、次の駅に着くとすぐに降り自分が見たその場所に行こうとする、がスーツの男に止められてしまう

「おうおう、今から家のお嬢がここに探し物のために入るんだそうよ、お前は帰んな!」

相手は1人、丁度誰も見ていない、国武は素早い蹴りでその男を気絶させて先に進む

スーツの男に囲まれた女性は国武を見ても驚かず、むしろ協力してくれるそうだ、他にも男性が1人あとを追ってきた。国武は今回の事件は下手をすると何が起こるかわからないことを伝えた

そんな事をしている矢先に銃声が聞こえる、何人ものスーツ男が倒れる

銃声が聞こえた方を見ると特殊部隊と思われる4人組がこちらに近寄ってくる

1人が代表するかのように近づく、国武が前に出るそうして気づいた──奥になにか倒れていると、それは食屍鬼であると、それに気づいた国武は反射的に蹴りを繰り出す不意打ち、決まる。そう思っていたが相手も武術の経験があるのだろう、うまく受け流されてしまった

「手を出すのが早い男だな、俺は人間には興味ねぇんだだよ・・・あぁ、そこの嬢ちゃんでいい、話を聞きな」

国武を払い除けて女性に近づく

国武はその男の後ろ姿を見てあることを思い出す、それは最初の事件で遭遇したあの人間を思いだした

男はそんなことお構い無しにタバコを取り出し火を付ける

「おらぁよ、かえってほしいんだ今日のことは忘れて、そして誰にも言わないようにな」

 

「私の後ろには・・・組が控えてるのよ?」

女性の脅しにも驚かずに男は返す

「ふん、ここらで威張りきかせてるくらいで調子に乗るんじゃねぇぞ、その綺麗な顔に傷が付くぞ」

そう言うとタバコを押し付けようと手を伸ばす

 

 

その手は途中で動きを止める、国武が後ろから足音を立てず素早く腕を掴んだのだ、国武の筋力にあと少しで抗えず動きを止める男、しかしニヤリと笑うと片方の手で拳を振るってくる

国武は落ち着いたのか冷静に受け流す

「ほう。お前ともやってみたいもんだ・・・」

「あぁ・・・俺もだよ、しかしまぁ二度と会うもんはないと思ってた部隊さん会えるとはねぇ」

「はっ、おらぁ関係ねぇ・・・まぁいい、この話をもらすな、普通の生活ができなくなるぞ、例えば今からな」

後ろにはアサルトライフルとおもしきものを構えた人間が3人いた、なるほど、これは無理だ

そう判断すると大人しく帰らされた

駅に戻るといつもの日常に帰ってきた気分がした

3人は顔を見合わせると頷く、当たり前だあそこまでされたなら報復を与えるまで

各々連絡先を交換しその場を後にした

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む




評価する
※目安 0:10の真逆 5:普通 10:(このサイトで)これ以上素晴らしい作品とは出会えない。
※評価値0,10についてはそれぞれ11個以上は投票できません。
評価する前に
評価する際のガイドライン
に違反していないか確認して下さい。