黒歴史 (蓬莱玉の三難門)
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死神暮らし #5 準備編最終回オープニング
死神さんリスペクト。どうしてこうなった・・・黒歴史の回を小説にするだけなのに何故自分の黒歴史となってしまった・・・!?
「今日も今日とて、血が騒ぐ。これだから生きるのはやめられないんだ。」
真っ暗闇、丑三つ時を過ぎるとき、俺は見たこともない寂れた小屋の前に突っ立っていた。周りは木々だらけで街灯の1つもなく、空は薄曇りで月明かりすら差し込んでこない。いや、今日は新月の夜だったか。どちらにせよ、闇に支配されていることは変わらない。その小屋は窓ガラスが割れ、ところどころ壁が崩れ落ち、周りの木々に侵食されるようにつたが這っていた。中からは生活感などまるで漂ってこないが、俺にはわかるものがある。
「ここには誰かがいる。しかも、とびっきりの黒歴史を抱え持った人物が、な。」
誰に話すわけでもなくひとりでに呟くと、俺は小屋の扉を勢いよく開け放った。中から強く漂う湿気とかび臭さが俺にダメージを与える。だが同時に血の臭いがひしひしと感じられ、俺は一段と胸が高鳴っているのを感じた。俺は小屋の中に足を踏み入れる。常にギシギシと音を立てる廊下を進んでいくと、リビングとみられる部屋に出た。
「ひっ!」
俺が部屋を見渡していると、隅っこから怯えるような声が聞こえた。声的には少女のものだろう。俺は聞こえた方向へと近づく。
「あなた…誰ですか…?」
そこにいたのは、闇のようなフードをまとい、漆黒のマスクを着用した、銀髪の少女だった。彼女はとっさにそばにあったソファにすがりながら、俺に問いかける。
「俺か?答えてやってもいいが、そうだな。名前を聞くときはまず自分から、というだろう。お前は誰なんだ?」
俺がそう問い返すと、彼女はしどろもどろに答えた。
「わたしは・・・
「死神、か・・・!」
その答えに俺は背中にゾクゾクッ、という感覚を感じた。決して怖いのではない。俺は、嬉しいんだ。そう、これこそが俺の求めていた感覚。自らを死神と名乗る、猟奇的な感じ。丸一日かけてこの森をさまよった甲斐があったというものだ。
「ふふ・・・ふふふふっ・・・。」
思わず口から笑い声が漏れる。彼女はそんな俺に怯えたように後ずさるが、既に部屋の隅にいるので逃げることはできない。
「いいだろう、名乗ろう。俺は神だ。聖なる神だ。これでご希望に沿えたかな?」
彼女は何も言わない。首を動かすことすらしない。黙って俺の声を聞いている。さあ、早速取り掛かろう。俺は彼女の肩に手を置き、顔を寄せる。
「早速だが、俺は君の黒歴史が聞きたい。いや、黒歴史がみたい。俺に黒歴史を魅せてくれ。」
「え・・・?」
彼女はそんな俺に対し困惑の声をあげる。だが怖がるような素振りは見せずに、俺に尋ねる。
「黒歴史がみたい?・・・ふっ、ふふっ!ふっ、ふふっ、ふふふふっ!」
そういうと彼女は急に笑い出した。俺の手を払えば立ち上がり、うつむきながらその場を徘徊し始める。
「私、厨二病って昔言われてたんですよ。でも、その意味が自分じゃわからなくて・・・。」
そう語りだした彼女の瞳には、どうやら俺は映っていないみたいだ。
「多分、格好いいってことだと思うんですけど・・・!」
どうやら彼女は盛大な勘違いをしているようだ。だが、それがいい。自分で自分のことを格好いいと思いこむ、けれどナルシストとは質が違う感じ、気分が高まって仕様がない。
「でもでもっ」
彼女は振り返ると、言葉を区切ってから俺の目を見据える。
「黒歴史は、わかりますよ?」
その彼女の顔は、狡猾な笑みを湛えていた。
「みんながよく言ってたんです。」
彼女はソファに再度座り、手を広げた。
「私が今まで作った数々の作品は、黒歴史だって!」
彼女の叫びとともに、部屋の空気がかすかに動きを見せる。
「だから、みせてあげます。」
部屋の空気は段々と俺たちを中心に渦を巻き、部屋に積んであった本は散らばり、乱雑に置かれていた皿は吹き飛んで割れる。いきなり部屋中のろうそくに火が灯り、闇に支配されていた空間を仄かに照らす。
「私の!」
彼女は、声が枯れるほどの大声で叫んだ。
「黒歴史たちをっ!!」
ストーリーの意味がわからないとか言わないでくだせえ。時間があったら全力で続きを書きますから!
死神さんの茶番大大大好きです。もちろん死神さんも大大大好きです。これからも活動頑張ってください!
最後に、このような短く、しかも稚拙な文章を読んでくださり、ありがとうございました。この作品にもしも楽しめるような要素がありましたら幸いです。是非皆さんも黒歴史量産しましょう!(おいまて)
※よく言われるんですよ、を昔言われてたんですよに変えたりなど、少しだけ変更点を入れてあります。ご了承ください(遅い)
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後編
「――――と、私の
彼女は数時間もかけて自分の黒歴史を俺に語った後、いきなり立ち上がり、天に向けて両手を広げながら自画自賛する。しかしそれはナルシストのような自己陶酔ではない。第三者である俺が聴いても、全てが素晴らしいものばかりだったからだ。
「ふふふふ、ありがたき。非常にありがたき作品の数々だった。これで俺も、ようやく覚醒を果たせそうだ――――!!」
俺の背中が光を発する。その光は翼をかたどると消えた。光のあった場所に漆黒の翼が現れる。俺の髪は黒の強い銀髪になり、闇のような深い黒をしたロングコートが新たに着用される。いきなり容姿が変化した俺に彼女は驚き、俺から逃げるように距離を取る。
「安心しろ。最初に言っただろう、『俺は神だ』と。とうの昔、俺は封印を施されてな。動力源である黒歴史を愚民どもに奪われ、さっきみてえな体になっちまったんだ。だが、それも今日で終わりだ。お前の黒歴史、とても良質であり、最高であった。お前の黒歴史からパワーを得たおかげで俺は再び神としての力を取り戻し、野望を果たすことができそうだ。」
俺はそのまま彼女に近づき手を差し出した。
「なあ、お前。確か死神といったな。一緒に世界征服をしないか?科学しか信用しなくなった今の愚民どもに、黒歴史と
彼女は混乱しながら俺の手を見つめている。やがて立ち上がるとその手を握った。
「交渉成立、だな。」
俺が神としての力を取り戻してからすでに100年以上が経過した。この世は俺の黒歴史と混沌の力により飲み込まれ、世界征服ももう手の届く範囲にあるときだった。小屋の物置を整理していた死神が俺の元へやってきた。
「あの・・・これ、あなたのものですか?」
その手にはピンク色の布でできた下着があった。
「・・・女性用の、パンツ?」
間違いない、これはパンツだ。女性用の。しかしおかしい。何がおかしいといわれれば、サイズがおかしい。小さいのだ。手のひらサイズであり、人間が履くものだとは到底思えない。
「――――のミニチュアですかね。私こんなもの身に覚えがないんですけど・・・。」
彼女は困惑顔で言うが、俺にも身に覚えはない。
「いや、俺のではないはずだ。そもそもそんなもの初めてみたし、ここに持ち込んだものなどなければ買ってきた記憶もないのだが・・・。」
2人とも頭を抱える。例えここに来てから100年以上経過していようが、そんな衝撃的なもののことを忘れることはないはずなのだが・・・。
そんなことをしていると、いきなり廊下の扉が勢いよく開けられた。その向こうから一人、武装した人間が入ってくる。
「誰だ。」
俺のその問いかけに対し男は、無視したように話し始める。
「ついに、このときが来た。長く続いた戦いもようやくこれで終わりになる。村のみんなのうらみ、絶対はらす!」
そういうと男は顔を俺のほうへ向け、叫んだ。
「最終決戦だ!!」
どうやらこの状況を終わらせるために俺を倒しに来たみたいだ。そうか、人間ごときがここまでたどり着けるとは思っていなかったが、数々の妨害を突破したようだ。俺がそう感慨にふけていると、その後ろからもう一人やってくる。
「ああ、そうだな。」
そいつは男の横に立つと、また話し始めた。
「ついにこのときが来たぜ。絶対に勝とうな。お前は最高の戦友だよ。今までも――――」
そういって二人目は剣を構える。
「これからもだ!!!」
そうポーズを決め、俺もそろそろ喋ろうかと言うとき、また一人男が入ってきた。
「・・・ああ・・・そうだな。オレたちは最高の戦友だ。お前等がいたから今のオレがいる。お前等がいたから今オレは戦える。さあ!」
更にその男は列に並び、武器を構えながらいった。
「最終決戦だ!!」
そう三人で決めポーズを取り、やっと俺の出番かと言うとき、また一人入ってきた。今度は女のようだ。
「・・・ようやくここまで来たわね。ついにここが最後の地。・・・私達は最高の戦友よ。行きましょう、最終決戦に!」
更にもう一人男が入ってくる。
「待て、俺たちは最高の戦友だろ?最後くらい一緒に戦おうぜ。・・・じゃあ行こう!」
そういうと五人は並び、再度ポーズを取った。
「最終決戦だ!!!!」
やっと人の出入りが終わる。俺はもう誰も入ってこないことを確認すると、5人に向けてポーズを取る。
「ハッハッハッ!よくこの我が拠点へと辿り着いた。数々の罠や敵を突破し・・・っておい!」
俺がかっこよくボスとして語っているのを無視し、5人は和気藹々と喋りだした。
「いやー、ここまで来るのやっぱ大変だったなぁ!お前らどこが一番苦戦した?俺はやっぱハリ地獄の森かな。グロスに襲われたときは死ぬかと思ったぜ!」
「いやいや、やっぱり死の砂漠で骨の集団に囲まれたときじゃね?いきなり武装したガイコツに囲まれたんだから、あれ以上に怖いことはないっしょ。」
「オレの記憶に残ってるのは血の海かな。あのおどろおどろしい鮮血のような赤!まるで牛の血を絞ったような!あれがこいつが世界を混沌で覆うまでは綺麗な青をしていたっていうんだから、取り戻さねえとな!」
「くっそ・・・こいつら無視しやがって!」
もう今喋っている間に殺されても文句は言えないんじゃないかと思い殺そうとした瞬間、廊下から声が聞こえた。
「おーい!」
その声を聞き、5人は振り返る。廊下には、新たに5人の人間がいた。
「オレ達も最高の戦友だろ?」
真ん中の奴が5人に近づいて言った。
「最後までいっしょだぜ!」
それを聴き最初にやってきた男が頷く。
「ああ、仲間は全員そろった。行こう、最終決戦だ。」
そういって10人が剣を構える。その瞬間、割れた窓ガラスから少女が入ってくる。
「はじめまして・・・かな?君を手伝いに来た。最高の戦友になろう。」
そういって少女は10人に合流する。
「ああ、よろしく頼む。」
今度は2回へと続く階段からぞろぞろと5人程降りてくる。
「はじめまして、かな?俺らも一緒だ。ともに奴を倒し、最高の戦友になろうぜ。」
そういうと全員は武器を構えた。やっと増援が収まったことを確認すると、俺はもう一度語りだした。
「・・・ふぅ。ハッハッハッ!よくこの我が拠点へと辿り着いた。数々の罠や敵を突破したこと、褒めてやろう。光栄に思え!だがしかし、ここでお前らの夢は潰えることとなろう。なぜなら、俺がお前らをここで食い止めるからだ!世界征服・・・いや、実況者界征服の野望は誰にも邪魔させたりしない!この
俺の横にクロノアとトラゾーが召喚される。4対16、4倍の戦力差があるがその程度、簡単にひっくり返してみせる!この場にいる全員が武器を構える。死神は
「さあ行くぞッ!!!!」
それに呼応するように全員の言葉が重なる。
「最終決戦だ!!!!!」
自分でもパッとしない終わり方ですがこれ以上綺麗な締め方も見つからなかったので結局こうしました。すいません・・・。マイクラ日常ネタ多いですよね。原作死神暮らしなのに・・・。
最後に、死神さん!こんなセンスもないつくりの小説に対し凄いと褒めてくださり、さらにツイキャスで朗読していただきありがとうございました!死神さんを知れてよかったです!これからも実況活動がんばってください!応援しています!
そして読んでくださった皆様!このような稚拙な文章を読んでくださりありがとうございました!今回は死神さん作の茶番ではないのでセンスがないのがバレバレでしたね。それでもこんな小説で楽しんでいただけたのでしたら幸いです!ありがとうございました!!
※なおこの作品は死神暮らしおよびマインクラフターの日常本編とはなんの関係もありません。ただの二次創作小説です。
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