不死の体で異世界生活!? (まるこめ)
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第0話 不運な事故で異世界転生!?

はい!やって参りました!新シリーズ『不死の体で異世界生活!?』前回執筆していた『〜Numbers〜』とは一風変わったドタバタハチャメチャギャグコメディーテイストでお送りしていきます!
これからリアルが忙しくなるのと作風が前回とは全く違うということで!毎日投稿とはいきませんが、週一位で投稿出来ればと思っています。

というわけで新シリーズスタートです!



不死の体で異世界生活

 

プロローグ

 

皆さんはRPGというものをご存知だろうか。

『RPG』すなわち「ロールプレイングゲーム」物語にそって主人公を操作し強くしながらフィナーレを目指す。

このRPGになくてはならない存在。『敵mob』

皆さんはこの『敵mob』にはどういう印象を抱いているのだろうか…

曰く、単なるNPCに過ぎない

曰く、屠り、駆逐し、主人公や仲間達の血肉にするもの

曰く、しつこく邪魔なもの

曰く、物語の面白さを際立てるもの

曰く、曰く…

皆、『敵mob』に対しての印象はそれぞれだろう。

では、皆さんはこうは思ったことが無いだろうか…

 

「敵mobってエンカウントするまで何してんの?」

 

誰もが抱く疑問だろう。

今日、その質問に答えるべく!『敵mob』の日常を少し覗いてみるとしよう。

 

 

 

 

ここは、『死者の森』物語の中盤に出てくるアンデッド族のたまり場である。

ここに1人…いや、1体、新たなアンデッドが誕生していた。

 

「う、うーん…」

「やぁ、目を覚ましたかね?」

「んだここ…」

「ここは『死者の森』、その中のアンデッド族の墓場だよ。」

「…は?」

「君にはこれからアンデッド族の【リビングデッド】として頑張ってもらう!

とりあえず【ゾンビ】昇格目指して頑張ってくれ!!」

「………ツッコミどころ満載だがひとつだけ言わせてもらう。」

 

 

 

 

 

 

「これなんだよぉぉぉぉぉ!」

 

 

 

 

 

 

時は約1時間前に遡る。

 

1度状況を整理しよう。

俺は山吹 聡 普通の高校生だ。

いや、普通と言ったら少し語弊がありそうだ…

俺は少しオタクな高校生だ。

別にオタクだからって頭も悪いわけじゃないし友達付き合いも悪いわけじゃない。ただ、少々性格に難があるだけだ。

"ちょっと"人よりアニメやゲームが好きだったり、"ちょっと"異世界転生に憧れを持ってたりするだけだ。

しかし、人間なんて、個性あっての人間だ。だからやはり俺は普通の高校生だ。

ちなみに「ひねくれた考えだ」という主張は却下するので悪しからず。

ということで、あくまで普通の高校生だ、いや、だった。

 

つい先程俺は不運なことに事故に巻き込まれてしまったのだ。うん、まぁこれは予期せぬ事態だ。事故について詳しく話そう。

俺はいつも通り学校から下校していたのだ。

いつも通り、耳にイヤホンを付け、大好きな2次元アイドルの曲を流し、テンション高めに下校していた。

しかし、事は唐突に起きた。

視線をおもむろに上にやる。少し小さめのマンションから新婚さんであろう明らかなバカップルがベランダで花瓶を持ちながらキャッキャとはしゃいでいる。俺は鼻で笑いながら通り過ぎようとしたその時、

「マジバカップル過ぎだろ!流石に無いわ〜!」

ととても大きな声で後ろの学生が叫ぶ。

どうやらリア充がイチャイチャしてるだけだった。

今叫んだやつ…同情するよ…

しかし、ここから思わぬ自体になる。なんと頭上のバカップルが後ろの声に反応。

彼女さんが怒らしい

「誰がバカップルよ!私と健くんはもう新婚なんですぅー!バカップルなんかと一緒にしないでくれる!!」

「あっ!ちょっ!!!」

「あっ、ちょ?」

不意に頭上を見上げると目に飛び込んできたのは赤褐色の空だった。

 

バリン!

目の前が赤く染まる。と同時に青い文字で「GAME OVER」と表示される。

別にこの世に未練があるわけじゃない。

確かに死に方はダサい。だが、死んでしまってはそんなもの関係ない。

ただ、一番最後、やりたかったことがあるか?と聞かれれば迷わずこう答えるだろう。

 

ツッコミたかった。と

 

 

 

 

「なにが普通の学生だ!末期すぎんだろオレェェェェェェェェ!!!!!」と…

 

 

 

そして事故ったあと目が覚めたらこの地面があるのかもよく分からない真っ黒な空間にいたのだ。

 

うん

冷静に考えても分かんねぇわw

ここどこだよww

 

そんなアホみたいな思考を巡らせていると突如頭上から光が指してきた。

そこに現れたのは美少女だった。

紛れもなく、一片の余地なく、"美少女"だった。

「山吹 聡さんですね?」

「……あ、はい」

見とれていたのでつい反応が遅れてしまった。

「まず最初にお悔やみ申し上げます。」

「それ俺にいうこと?」

「あ、…そうですね。」

「「…………」」

「あの、それで…ご要件は何でしょう?」

「それあなたが聞きます!?嘘でしょ!」

「あ、失礼致しました!私としたことが…」

自分自身にポカッっと効果音がしそうなゲンコツをかます美少女…

いったいなに?

 

「あ、まず自己紹介から、私の名は『大天使サリエル』《死を司る天使》でございます。よく「堕天使だ」なんで言われますが歴とした天使ですのでご安心ください

「あ、はい。どうも。で、大天使様が俺にどのようなご要件で…」

「では、早速本題に入らせていただきます。山吹 聡さん…

 

転生しませんか?」

 

 

「………はい???」

 

 

 

「それでは詳しく説明致しますね

あなたは「地球という場所で不運な事故にて亡くなった」との報告を受け、閻魔様が天か地かの判決を下すはずだったのですが、なんせ善にも悪にも中途半端だったもので判決を私に丸投げしてきたんですよ。」

「閻魔様適当だな!おい!」

「そこで私も頭を悩ませましたがやはりどちらにも決めれなかったので別の策を取ろうと思い立った所であることを思い出しまして…」

「ある、こと…?」

「あなたの元居た世界とは別時空の世界の話ですが…王の衰退によって私のテゴm……その世界の住民の勢力も衰えてきてしまったんですよ。」

「おっと?今聞いてはいけないことを聞いてしまった気が…」

「それは忘れてください♪でないと即刻地獄行きです♪」

「はい!喜んで!」

「と、いうことで衰退した世界を救って頂きたいのですが!」

「なるほど。ちなみにその世界とはどんな世界かね?」

「剣と魔法、冒険者と魔物が抗争している世界です。」

「よし行こう!すぐに行こう!!今すぐ行こう!!!」

「そう仰ってくれると思っておりました♪それでは転生を開始したします!」

 

 

「我が大天使 サリエルの名においてこの者の魂を導かん!」

 

 

「そうサリエルが叫ぶと共に俺の周りを青白い光が包んでいく。」

 

 

今思えばどうしてあの時ちゃんと聞かなかったのだろう…

 

 

 

 

 

 

 

 

「自分がどっち側に転生するかを…」

 

 




閲覧誠にありがとうございました!!
前作とは全く違う感じの小説で書く方も戸惑いまくっております!あ、前作見てない方は是非(笑)
これからどんな展開になっていくのか。作者も楽しみです(笑)
それでは次回から、宜しくお願いします!


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第一章 不死の体で異世界転生!?
第1話 Mobの体で異世界生活!?


まだ何とか時間が空いていますのでガンガン投稿していきます!が、来月から予定が自分でも驚く程に入ってますのであまり投稿できないと思います。

それでは今回から正式にサトシのハチャメチャ冒険譚がスタート致します。皆様!お腹を抱えて笑って頂けたらと思います!それでは、どうぞ!


 

 

もう1度状況を確認しよう。

俺は山吹 聡 17歳 彼女いない歴=年齢…違う違う。パニックで思考がまとまらない。

えと、確か上から花瓶が降ってきて、頭に落ちて…死んだんだったよな…

(死ぬ時くらいもう少しカッコ付けさせてくれよ…)

で、美少女にあったんだったな。

でっかい鎌を持ってる羽根の生えた美少女。確か、「大天使 サリエル」って言ったか…そいつにテゴmゲフンゲフン!住人が減ってきたから異世界に飛ばされたんだっけか…

 

なるほど…まぁここまではいいだろう。異世界転生物でよく見る展開だ。だが、どうしてこうなった…

 

「おう!目が覚めたかい兄ちゃん!」

「あ、ええ…まぁ。」

「いやぁまさかサリエル様が俺らに新入りを寄越すとは、流石だなぁ!」

(「サリエル様」か…あの天使随分身分が高いようだな。)

「さ、兄ちゃん!ようこそ「死者の森」へ!これからはアンデッド仲間としてよろしくな!」

そうだ…俺はアンデッド、つまり敵Mobになったなしまったわけだ。

ちなみに、このおっさん?はガイコツだ。いわゆる『スケルトン』だろう。

「でも、『リビングデッド』かぁ。サリエル様も随分手厳しいなぁ…」

「へ、どうしてです?」

「いや、だって『リビングデッド』つったらアンデッド族最弱モンスターだぞ?」

「なんでだよ!!異世界物だったら最強の体になって転生するのがテンプレだろぉ!」

「い、いやぁ、俺に言われてもなぁ…」

「あ、あぁ、すまない。少し取り乱してしまった。」

「いやぁ全然いいんだぜ?面白かったしよ!」

「あ、はい。そすか…」

「ちなみに兄ちゃん。名前はなんて言うんだい?」

「あ、あぁ、俺は山吹 聡だ」

「ほう、変わった名前だな。これからよろしくな!サトシ!」

「あ、はい…」

(いきなり下の呼び捨てかよ!)

「ちなみにあなたは…」

「あぁ、俺か?俺の名はスカル見ての通りアンデッド族1の攻撃力の持つ『スケルトン』だぜ!」

「……は?」

「え?」

「ちょっと待て、『スケルトン』がアンデッド族の中で一番攻撃力が高いのか?」

「あぁ、そうだぜ?まぁ体力は低いがな。」

「なんでだよ!!!!」

「えぇ!?」

「イヤだって、『スケルトン』だぞ!?アンデッド族最弱は不可避だろぉ!」

「まぁ確かにHPは低いとは思うが、ちと癇に障るな。」

「あ、すまない。俺の元いた世界の常識だ。」

「なんてとこだ?潰してきてやる。」

「ちょちょ!待て待て待て!分かった。すまなかったから。」

「確かにHP量は他の種族に圧倒的に引けをとるが、総合的に見たら最弱は『リビングデッド』で満場一致だろうな。」

「嘘だろ…く〇った死体はもう少し頑張ってたぞ…」

「お、そうだ。忘れてた。おまえを長老の所に連れていかねぇとな。」

「あ、あぁ、よろしく頼む。」

「おう!任せとけ!可愛い新入りの面倒くらい見てやるさ!『リビングデッド』でもな!」

「なぁ、こ、この世界の『リビングデッド』の強さ関係が知りたい…」

「『リビングデッド』か?まぁ良くてノーマルスライムの次くらいだろうな。」

「流石に弱すぎだろ!」

「あ、だが、『リビングデッド』はひとつだけ特徴があるぞ?」

「な、なんだ?」

「日光浴びるとダメージが入る。」

「まさかの常時デバフ付きかよ!」

「あ、もう一つ思い出したぞ?あのな…『リビングデッド』だけやたら勇者御一行が狙いたがるんだ。」

「それ一番倒しやすいからだろ!?経験値にされてんだよ"経験値"に!!」

「おぉ!なるほどな!納得だ!」

「もうツッコミが追いつかん…」

息を切らし項垂れるサトシ。

「さ、着いたぞ。長老の家だ。」

「ここが…アンデッド族の長老の家か…」

家自体は質素な材質で出来ているものの大きさはそこらの豪邸とは引けを取らない程の大きさがある。

大きな扉をノックする。

防具屋をしております。『スケルトン』のスカルと申します。

「おぉ。スカルか。どうした?」

とても野太い声が帰ってくる。

「新入りを連れてまいりました。」

「新入り…久々じゃの。入れ」

「失礼致します。」

「し、失礼します。」

そしてスカルと共に扉をくぐる。

と、そこにはとても体の…ゾンビらしきものがいた。

「あの…一言、よろしいですか?」

「おぉ、新入りどうした?」

 

 

 

 

 

「長老も『リビングデッド』じゃねえか!!!!!」

 

 





いやぁ自分はギャグを書くのは少し苦手なんですが案外何とかなるもんですね(笑)
まだ作者も着地点が全く見えておりませんがまぁ何とかなるでしょ!の精神で書いていきたいと思います。
次回は初のパーティーメンバーが登場します!(予定)
ので、次回も楽しみにして頂けると幸いです。
ここまでの閲覧ありがとうございます!次回も楽しみに!


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第2話 不死の俺とバカな魔女!?

4月からとても忙しくなるので書きだめを、と全力執筆中なのですが…なんせ午前4時なうでございます!深夜テンションの真っ只中です!迷走してたらごめんなさい。(多分大丈夫なはず!)
というわけで今回も笑ってってください!本編どうぞ!

PS.本作品のUAがあ100を突破しました!
早っ!まだこれ2話ですけど!?(笑)


死者の森

アンデッド族の長老宅にて…

 

私、山吹 聡は

 

全力で土下座をしていた。

 

「この子が新入りか?」

「はい。名をサトシと申すそうです。」

「ふぉっふぉっふぉっ!威勢が良くてエエのぉ!」

「本当に申し訳ございませんでした…」

「そこまですることじゃあ無いじゃろ。頭をお上げ。」

(何この長老めっちゃ優しい!)

「改めて、私は『ドーワー』アンデッド族の『ゾンビ』で、長老をやっておる。」

「そっすよね。リビングデッドが長老になれる訳ないですよね…」

「何を言っておる。私が長老なのはこの森で1番歳を食っておるからじゃぞ?

さらに『ゾンビ』は『リビングデッド』の上位互換。お主も昇格すればゾンビになれるかもの!」

「し、昇格?」

「そうじゃ。厳密には『上級種転生』と言うんじゃが、まどろっこしいから我々は昇格と呼んでおる。」

「つまり、リビングデッドの者がある規定の条件を満たすとゾンビになれるというものだぜ!」

「おお!そんな救済システムが!」

「まぁ実例は無いがな。」

「え、あ、はい。」

「そうじゃ!お主、もう酒場には行ったかの?」

「酒場…ですか?」

「いえ、この者は目覚めてすぐにこちらに参ったので、」

「そうか、ではここを出たら酒場に向かうがよい。そこで仲間を見つけるんじゃ。リビングデッド単体では何かと不便じゃからな。」

「あ、はい。では、そうします。」

「それでは、あまり老人と居ても退屈じゃろうから、この辺でな。」

「は、はい。これから宜しくお願いします。」

 

「さ、というわけで俺も自分の店があるから。」

「確か防具屋だっけ。」

「あぁ、冒険に出る時は言ってくれ!初期装備くらいなら渡せるからな!」

「あぁ、ありがとう。感謝するよ。」

「なに!気にすることないって!魔物はみんな持ちつ持たれつだ!」

「じゃあ!」

「おう!またな!」

 

長老とスカルに別れを告げ街に繰り出す。

街自体は不気味な雰囲気こそあるが結構充実していて、ここに居れば生活には困りそうにない。

 

「確か長老が酒場に行けって言ってたよな…」

ズラリと立ち並ぶお店のひとつにビールのようなものが描かれた看板がある。

「うん、ここだろ。」

少し遠慮しながら中に入る。

カラン♪とドアベルが快音を鳴らし自分の入店を告げる。

中は外とは違い落ち着いた雰囲気で…というか、

「モ〇ハンの集会所だろこれ」

明らかにモン〇ンを意識した内装になっている。しかし、生まれてこの方ここまで居心地が良いというか、落ち着く場所は初めてである。

持ち前のゲーム勘でパーティー募集のカウンターを見つけ、お姉さんに声をかける。

「あの、パーティーメンバーの募集を掲示したいのですけど…」

「あら珍しい。って、見ない顔ね…新入りさん?」

「あ、はい。そうっぽいです」

「なんだか曖昧ね。良いわ、条件を聞かせてくれる。」

「特には無いですかね。」

「あら、そう。」

カウンターのお姉さんがとても意外そうな顔をしている。条件無しがそんなに珍しいのだろうか…

 

(…………あ、俺がリビングデッドだからか?

基本ネットのクランとかでは

条件無し=初心者歓迎だもんな…

失敗した…)

 

そんなことを考えていることも知らずにカウンターのお姉さんが手馴れた手つきで作業を進める。

 

「はい、ではお名前を伺ってもよろしいですか?」

「あ、はい。山吹 聡です。」

「はい。サトシさんですね。」

(なんでいつも下で呼ぶんすかねぇ。まぁ良いけど…)

「それでは掲示してきますのでしばらくお待ちください。」

 

 

「はい。完了致しました。」

「あ、ありがとうございます。」

 

 

カウンターから少し離れた椅子に腰をかける。

(まぁこの建物には大体10人くらいの人がいるので1人は喋りかけてくるだろう。)

と、さっそく掲示板の前に1人の少女が立っている。

(まぁ案の定黒い羽とか尻尾とかあるのでただの少女ではないが…)

そしてその少女は掲示板を見て目を丸くしている。

(何をそんな驚くことがあるんだ?えげつない高難易度クエストでもあったか?)

と、こんどは当たりをキョロキョロし始めた。めっちゃ挙動不審だ

そしてこちらを凝視してくる。

 

なにあれ怖い…

 

そして深く考え込んだ様子の少女。五分ぐらいたっただろうか。

少しこちらを睨みながらこちらに歩いてくる。

 

いや、マジで怖いんだが…

俺何した?募集かけただけだろ?

 

内心めちゃくちゃ焦っていた俺に少女は口を開いた。

 

 

 

 

「あ、あなたは一体何が目的ですかぁ!」

 

 

 

と、顔を真っ赤にして、涙目になりながら叫ぶ

 

 

 

 

(えぇぇぇぇぇぇぇぇ!)

 

 

 




なんやかんやで毎日投稿してますが、何度も言います。これから投稿頻度が一気に落ちますのでご了承の上で本作品をお楽しみください。
ということで現状とにかく眠いので後書きはこの辺で。
次回は天使さんについて触れていきます!
それでは次回もお楽しみに!


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第3話 ちょっと混沌な世界の秘密!?

明日のイベントに備え書きだめをしているうp主のまるこめです。(執筆現在3/31)
そうなんです!ついに明日、心待ちにしていたイベントがあるのですが、そこに行って一日楽しむと、投稿が間に合わなくなる。ということは書きだめをしなくてはいけない。しかし、明日は4時起き…なんだこの拷問のようなタイムスケジュールは…睡眠時間5時間切るジャマイカ…
そして四月からは地獄のような忙しさ。もうヤダ。
というわけで次回から投稿かなり遅れます。ご了承下さい!


 

 

 

 

俺は山吹 聡 不幸な事故(笑)により異世界転生を果たした。

そんな俺はまた…土下座をしている。

 

「なぁ、そろそろいいか?」

「まだ目的を喋ってないじゃないですか!」

「な、なんの目的だ?」

「知らばっくれても無駄ですよ!」

「いやだからさぁ…てか、どこが気に触ったんだ?」

「っ!ふざけないで下さい!パーティーメンバーの募集要項ですよ!『特になし』だなんて侮辱してるとしか思えません!」

「何故そうなる!?」

「この酒場に悪魔族である私がいることを知りながら…『特になし』だなんて。私を貶めに来てるとしか思えません!

はっ!分かりました!

パーティーメンバーの募集要項に『特になし』と記載し、悪魔族の私を釣った上で、「悪魔族なんてお呼びじゃねえよボッチ乙〜wwww」

とか言おうとしたんですね!」

「いや、そもそもお前がいること知らなかったし。」

「は!?」

「いや、は!?じゃねえよ。パーティーメンバーの募集要項『特になし』に他意はねぇよ」

「は、ははっ…またまたご冗談を…」

「冗談も何もこの世界のことをなんにも知らないんだ。条件つけようにも付けれん。なんせ俺はついさっき転生したばっかだからなあ…」

「て、転、生…した、ばかり?」

「あぁそうだ。だからこの世界の常識だとか定石だとか暗黙の了解だとかは知らん!」

「そ、そうだったんですか…誤解をしてしまい申し訳ないです…」

「この状況で言われても説得力が微塵もないんだが!!」

今の状況。つまり、椅子に座って足を組みこちらを睨みつけている少女の前でサトシが土下座をしている。という状況だ。

「そろそろ頭あげてもいいよな!てかお前が頭下げろぉ!!」

「あ、はい。では改めて。悪魔族『リッチ』のサリー・エフォードと言います。先程のご無礼ご容赦ください。」

("サリー・エフォード"1文字違えば馬鹿げた努力になるのは黙っておこう。)

「そんな簡単に許せるか!そうだな…いくつか質問に答えてもらおう。それでさっきの分はチャラだ。」

「は、はい。私で答えれるものならば。」

「じゃあまず一つ目、さっき悪魔族がなんとかって言っていたが悪魔族ってなんかあんの?」

「あ、はい。少し他種族とのわだかまりと言いますか…まぁ私たちが少し気にしすぎてるだけかもしれないのですが…」

「ふむ。詳しく教えてもらえるか?」

「はい。どこから話せば……

え、まずこの世界についてどれ位ご存知で?」

「全く知らん!」

「そうですか。ではまずそこからですね。」

 

 

7千と余年前この世界では天使と悪魔の抗争が起こっておりました。

大地を割り、草木を枯らし、星を殺した大きな戦だったそうです。

しかし、それを見かねた神々が天使、悪魔の双方の武力行使を禁じたのです。

彼らは天使や悪魔である前に神々に作られた器に宿る生命であるため。神々の命令に背くことは出来ないのです。

そんな大戦から6千年の月日が流れ、この地に緑が戻り命が宿りました。そして、この地に人間が生まれた。脆弱な人間達は小賢しい策を弄して文明を築き上げてきました。

そしてどんどんとこの神聖な地を各々の欲望のままに開拓を進めていきました。

そして百年前、人間たちがこの地の4分の1程を染め上げた頃でしょうか。人間達の開拓のスピードが格段に増したのです。流石に不審に思い天使が探りを入れるとなんと人間の後ろに悪魔が付いていたそうです。天使は危機感を覚え、対人間生物兵器として生み出したのが私たち。つまり魔物です。

そして、魔物達も年月が経つにつれて、姿形を変え、変異種なんかも誕生しました。

その中で私たちの種族『悪魔族』も誕生したわけです。

 

 

「これが悪魔族が嫌われている由縁ですかね。」

「ふむ。ひとつだけ確認したい。

悪魔陣営の札が人間で逆に天使陣営に魔物、つまり俺らがいるって認識で間違いないか?」

「はい。その通りです。天使、悪魔、共に武力を禁じられているので、私たちを使って事実上この地の取り合いをしていると言っても過言ではありませんね。」

「……普通逆だろ!!」

「いや知りませんよ!」

「お、おう…まぁある程度は分かった気がするな。悪魔族が嫌われる理由。

味方に敵の姿をしてる奴がいれば敬遠したくなる気持ちも分からんでもない。」

「で、デスヨネー」

「でも、実際はあんまり気にしてないんじゃないか?特に俺があった奴らはさ」

「あなたがどんな方に出会っていたかは知りませんが、でも確かに魔物達は温厚な方がほとんどなので、きっと気にしすぎていたのかもですね…」

「よし、えと…"サリー"だっけか?これからよろしくな!」

「はっ!?///」

「え?」

「いやいやいや!いきなりファストネームで呼ぶとか有り得ないんですけど!///」

(なるほど。そう言えば名前の後ろに家名が来るのが普通だったか。日本人が特殊なだけか…)

「え、ま、まぁいいじゃねぇか。どうせパーティーになるんだったら多少の親密度も必要だろうしさ…」

「では、あなたはなんと呼べば…?」

「サトシでいいよ。」

「そう…ですか。ではよろしくです。サトシ」

「おう。よろしくな!」

 

 

 




サリーの本名を英語にすると『Sally effort』で、
『Silly effort』になると馬鹿げた努力になります。
しかし、サリーは真面目でいい子のはずです。たぶん…(笑)というわけで今回パーティーメンバーが増えましたね!予告通りに言って良かった。
次回は初戦闘になると思います。次回はネタ要素多めのはずですので気長に待って頂けたら幸いです(笑)
では次回お楽しみに!


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第4話 不死の体で初戦闘!?

4月入ってから遊び過ぎてめっちゃ疲れてるうp主のまるこめです。この『不死の体で異世界生活!?』ですが。なんと第3話目の時点でUA200を超えました!皆さんありがとうございます!ていうか早っ!めっちゃ早いんですけど!!前作22話くらい投稿して合計UAが300くらいだったんですけど!?
まぁというわけで今回もよろしくです!
それでは本編スターット!


 

 

「それではサトシさん!準備は良いですね!?」

「あ、はい…」

「それではシュッパーツ!」

「………」

「おー!ですよサトシさん!おー!!」

「お、おー…」

 

日光が木々の隙間から差し込み死者の森とは思えないほど綺麗な場所を抜けていく。

 

「ちょっと?もうサトシさん!いつ戦闘になるか分からないんですよ!もっと気合い入れてください!」

「いや、俺は別に戦闘したくないんだが…」

「そんなのダメですよ!我々魔物は闘うために生まれてきたのですから!」

「あのゲスい天使共のためですけどね!!」

「まぁまぁそう言わずに」

「逆になんでお前はそんなに嬉々としてんだよ…」

 

 

どうしてこんなことになったか…

思考が約2時間前に遡る。

 

 

「あ、サトシさん!おはようございます!!」

「朝から元気ですこと。」

「元気かなかったら何も出来ないじゃないですか!何事もモチベーションですよ!」

「って言われてもな…戦闘は出来ればしたくないんだよな〜」

「そんなこと言ってどうするんですか!私達は魔物ですよ!闘い、勇者達を倒す存在!天使様のために!!」

「悪魔の口から聞きたくない言葉だけどな。」

「悪魔じゃないですぅー!悪魔族ですぅー!」

「ハイハイ、そうかいそうかい。ハァ…」

「ちょっと元気なさすぎません?」

「いや、普通はこうなるよ!昨日は夢にまで見た異世界への転生をして結構嬉しかったんだからな!でも実際はどうだよ!俺最弱モンスターだぞ!どうしてくれんだよ!理想とかけはなれすぎだろぉぉぉ!」

「え、じゃあサトシさんの理想ってどんなですか?」

「そうだなぁ。異世界に来たら最強の体になっててめっちゃ可愛いパーティー達に囲まれながら敵をバッタバッタとなぎ倒し、国の英雄としてもてはやされる。みたいな」

「非現実過ぎて笑えますね。」

「あぁんコラァ!喧嘩売ってんのか!」

「まぁいいじゃないですか。人生山あり谷ありの方が面白いです。きっと」

「そうだな。だが、俺は絶対に戦わんぞ!こんな体で闘えるか!!」

「そんな事言わないで!一緒に戦いましょうよぉ〜!」

「やだ!俺は嫌だぞ!!」

「このワガママ!いいでしょう。無理矢理でも連れてって見せましょう!」

「逆になんでそこまでして行きたがるんだよ!」

「そりゃあ…なんというか…」

「あ?」

「……っしょにたたかいたぃ」

「え?なんて?」

「……誰かと一緒に戦ってみたいんですよ!」

「へ?」

「今まで、悪魔族だからって避けられてきたので誰かと共闘なんてした事が無かったんですよ。なので…」

「いや、同じ悪魔族とパーティー組めば良いじゃん。」

 

「…………悪かったですね!」

サリーの拳が音速でサトシの体を捉える。

 

 

「一緒に戦ってくれる"友達"が居ないんですよ!!」

 

「さ、それでは行きましょうか!」

「誰も行くとは言ってn」

「一緒に行きますよね?」

「………あ、はい。」

サリーの異様な眼力と強く握りこまれた拳にサトシは勝つことが出来なかった。

 

 

「まずは装備を整えましょうか!」

「あ、はい。」

すっかり諦めムードのサトシを連れ、とてもご機嫌な様子で歩いていく

「ここが武器屋です!」

「そう言えばおれ一文無しだけど…」

「大丈夫ですよ!」

「え、マジ?」

「すみませーん!」

「おうらっしゃい!」

「あの、今日初めて冒険に行くものなんですが!」

「あ、例の新入りくんね。スカルから話は聞いてるぞ!だが、今はあんまりいい武器が無くてなあ。これくらいしか渡せねぇや。」

そう言いながら銀色の刃が光る剣を差し出してきた。柄の部分に『鋼の剣』と書いてある。

「あ、いや、頂けるだけでありがたいです。」

「随分謙虚な新入りだなぁ。まぁ健闘を祈ってるぞ!!」

「あ、はい。ありがとうございます…」

不本意なお礼と共に店を出る。

「次は防具ですね!防具屋に行きますよ!」

「なぁ、これ結構いいやつじゃないか?なんでタダでくれるんだ?」

「魔物達は新しく冒険に出ることを推進してます。その政策の一環ですね。」

「政策って政府とか議会とかあんのか?」

「いえ、魔物達による自治制度は設けていませんが。」

「じゃあ政策とかって誰が?」

「天使達ですね。一応私たち魔物の司令にあたる方々なので。」

「ふーん、なるほどなぁ。」

(手駒ってなるほどなぁ。)

 

「では、次は防具屋に行きますよ!」

「へ、へい」

 

「いらっしゃ…おう!サトシか!」

「スカル…そう言えば防具屋って言ってたな。」

「もう行くのか。えらく早いな。」

「ほらぁ!やっぱり早いんだぁ!」

「ちょっとサトシさん!行くって決めたんでしょう!ここまで来て辞めるなんてさせませんよ!」

「っ!!おい!サトシ!」

スカルが肩を掴んで小声で話しかけてくる。

「お前…あのカワイコちゃん誰だ?」

「おせっかいでボッチな悪魔族のパーティーメンバーだよ。」

わざとサリーにも聞こえるように大きな声で言う。

「ちょっ!誰がボッチですか!!故郷には私の帰りを心待ちにしている友達がいるんですよ!!」

「じゃあそいつと戦ってこいよ。」

「…………………。」

「おうおう!お前も隅に置けないなぁ。」

「別にそんなんじゃねぇよ。」

「さっ!防具屋らしく働くか。どんな防具がいい?」

「あ、そうだな。まぁ出来るだけ動きやすいのかな。あんまりゴツゴツ付けるのはニガテだ。」

「じゃあこいつなんてどうだ?」

差し出してきたのは銀色の肘当てとすね当て、胸当ての3つだ。」

「これでいいか?」

「あぁ、正直なんでもいいんだが…まぁありがとう。ありがたく貰っていくよ。」

「気をつけろよ!」

「お、おう。」

 

 

 

「それではサトシさん!準備は良いですね!?」

「あ、はい…」

「それではシュッパーツ!」

「………」

「おー!ですよサトシさん!おー!!」

「お、おー…」

 

「おっと、これは…リビングデッドと、リッチか。珍しい組み合わせだな。」

「っ!!」

「来ましたね!?」

「アレが…勇者?」

「いえ、ただの冒険者見たいですね。」

「あんま上手くないが多少の経験値くらい持ってるだろ。やるか!」

 

そう言って剣を抜き突っ込んでくる。

サトシは急いで剣を抜き相手の剣をなんとか止める。

「さ、サリー!?」

サリーが1歩後ろに下がりなにかブツブツ言っている。

サトシが冒険者の方に向き直るとその冒険者が1歩足を踏み出した。

(力では完全に押されている。なんとか打開しないと…)

突然後ろから火の玉が上から降ってくる。

つばぜり合いがキャンセルされ一息ついた時に今度は後ろから火の玉が飛んでいく。

「サトシさん!大丈夫ですか!?」

「あぁ、なんとかな。サンキュ!サリー!」

「当然です!それよりサトシさん!前!」

「おう!」

冒険者が、前から真っ直ぐ走ってくる。

剣を構え迎撃の体制を取る。が、

 

冒険者は自分の横を通りサリーの方に向かう。

「サリー危ねぇ!逃げろ!」

「リッチ貰い!」

「まだ、詠唱の途中なのに!」

冒険者の剣が容赦なくサリーを引き裂く。

「うそ…だろ……」

サトシは戦意を喪失しその場で項垂れている。

「なんだこいつ。まぁいいか。さっさと経験値になりやがれ。」

 

ドスッ!

 

鈍い音とともに全身がいうことを聞かなくなる。

 

「さらば…異世界………」

 

 

 

 

 

 

 

 

……シ…ん

…トシ…ん

…サトシさーん

ペシペシと頬を叩かれている。

目を開けるとそこは…墓場だった。

 

「おーいサトシさーん。そろそろ起きてくださーい。」

「サ、リーか?」

「はい。何か?」

「ここはどこだ?」

「『死者の森』の墓場ですが?」

「………なんで?」

「なんでって言われても。」

「いや、俺たち殺られたよな。」

「ええ、やられましたね。」

「なんで戻ってきてんの?」

「なんでって言われても…ねぇ。」

「もしかして魔物ってさ…死なねぇの?」

「そんなことは決して無いですよ!寿命を迎えれば亡くなりますよ。」

「じゃあなんで俺達は生きてんの?」

「そりゃああくまで冒険者にやられただけですし。」

「あのさ……」

「はい?」

 

 

 

 

 

 

 

「リスポーンは聞いてねぇぇ!!」

 

 




少し長くなってしまいましたがいかがでしょうか。
今回でタイトルの意味なんかもわかったと思います。
これからいろんな意味でゾンビ系異世界生活がハチャメチャに進んで参りますので腹を抱えて笑って頂けたら幸いです!
ついでにこれから投稿頻度が一気に落ちますのでご了承ください!
それではいつ上がるかわからない次回をお楽しみに!


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第5話 不死の俺と防具屋の美女!?

どんどんネタが書けなくなってきた今日このごろ…
ギャグって難しい!今回はあまり進展がない訳では無いですが、少し微妙です(笑)
前書きにするネタすらない状況。どうしましょ…
それではさっそく本編どうぞ!


 

 

俺、山吹聡は今全力で頭を抱え唸っている。

 

「なぁサリー。いくつか聞きたいことがある。いいか?」

「はい。全然問題ないですよ。」

「まず一つ。冒険者に負けた時のペナルティってあるか?」

確かにあの時冒険者にやられた。しかしなんだ。今は五体満足。服や装備もそのまま。そして手元には少量の銀貨らしきもの。

 

「ペナルティなんてそんな!冒険者と戦うことにデメリットなんて無いですよ!」

「というと?」

「実際魔物は人間達に勝つように設定されていないんですよ。」

「なんでだよ!!」

「なんでも天使様達が悪魔に介入をバレないようにするためだとか。」

「ふむ…なるほど。それなら色々説明がつくな。」

天使達が運用している魔物にどうして"悪魔族"がいるのか。

どうして対悪魔用の手駒なのにステータスが圧倒的に低いのか。

天使が自分たちの存在を隠すためならば分からなくもない。

 

「そして私たち魔物が人間を襲うことによって女神様からの報酬が来ると言いますか…」

「あー、襲うことが天使にとって有益なわけか。」

「みたいですね。」

「まぁ俺達はとにかく冒険者を襲って負けろと…なんか虚しくないですかね!」

「さっ!じゃあ次行きましょー!」

「え、また負けに行くの!?」

「行きますよね?」

「……はい。」

 

 

 

 

 

「ごめん…もう無理だわ…」

「ちょっと!ヘタレですか!!」

「体力的にもだけど…負け続けるのは心にくるな…」

「まぁいいでしょう。今日はこのくらいにしときますか。」

 

 

酒場を出て宿屋に向かう。

「なぁもう1度武器屋とか防具屋行ってみないか?」

「どうしてです?」

「いや、出来ればきちんと装備を整えておきたいと思ってさ。」

「そうですね。武器はいいとしても防具は合うのを探さないとダメですからね。」

「ちょっとスカルに相談してみるか。」

 

 

「スカルー、ちょっといいかー?」

「おう!サトシ!どうした?」

「いや、防具を色々見にな。」

「合わなかったか?」

「あ、そういう訳じゃない。

ただ、自分には何が合うのかって言うのがまだ分かってないからな…」

「まぁそりゃそうか!ジックリ見ていってくれ!」

 

防具屋の中にある色々な防具に目をやる。

他にも防具を見てる魔物が数体いるが…その中でも一際目を輝かせている魔物がいる。

 

「むふ…ムフフ…。」

 

何だあれ。

スカルの方を見ると、こちらの視線に気づいたようで、こちらを向き困り果てた顔をする。

 

思い切って声をかけてみる。

 

「あの〜すいません…。」

「あ、はっ!す、すいません!つい夢中になっていたもので!」

「あ、いや、いいんですよ。ただ防具に詳しそうな方でしたので色々教えてもらおうと。」

「そういうことでしたか。私は亜人族のエリスです。よろしく。」

そう言いながらこちらを向く。

 

品が良い立ち姿。色気はあるが、いやらしくはない美しい彫刻のようなスタイル。

長身でスラッとしている。

艶やかな黒髪も特徴的だ。

そしてこちらに笑顔を向けてくる。

 

これは暴力だ。

 

「あ、すいません。俺はアンデッド族、『リビングデッド』のサトシだ。」

「で、私に聞きたいこととは?」

「そ、そうですね!えーと…」

「サトシテンパり過ぎです。キモイです。」

「悪かったなぁ!あー、防具のことをお聞きしようと思って。防具に詳しそうだったので」

「それは。私で良ければお手伝い致しますよ。」

ナニコレ。どこぞのリッチとか比べものにならないだろ。

 

「えと、今日初めて戦闘に出たんですけど。防具がなんかこれじゃない感があって…」

「防具が、あってないと思われてるんですね?」

「そういう事です。」

「それでは少し体を触っても宜しいですか?」

「なぜ!?」

「体によって装備する防具は変わってきますので…」

「は、はい。分かりました。」

 

…ペタペタ…ペタペタ

 

「なるほど。分かりました。少し待っててくださいね♪」

 

「ハァ。あー!キッツ!理性が持たん!」

「最低ですね。サトシさん。」

「なんでだよ!!あれは暴力だろ!」

「うわー、ないわー。」

 

と、後ろからガシャガシャと聞こえてくる。

 

「お、お待たせしました。それではサトシさん。こちらに来て頂けますか?」

「え、あ、はい。」

戸惑いつつ試着室に入っていく。

 

 

まずはサトシが最初に出てきた。何だかゲッソリしている。

 

そして…

 

 

 

顔を赤らめ、息を荒くしたエリスが出てくる。

 

 

 

 

 

「何があったんですかぁぁぁぁ!」

 

 

 




第5話いかがでしたでしょうか!新キャラエリスは一体何者なのか!そしてサトシと何があったのか!!謎に包まれたその正体は!?
って感じで書いてますけどネタが…無いんです…誰か助けて…カクッ
というわけで次回もお楽しみに……。


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第6話 亜人の美女と防具選び!?

昨日は投稿できず申し訳ないです。
まぁ以前から予告してました通りとにかくバイトやら学校やらで時間が無いのでご了承ください。
今回はエリスそしてもう1人のキャラが登場しててんやわんやって感じです(笑)
もうめちゃくちゃですが笑って頂けたら幸いです!
それでは本編どうぞ!!

PS:UA300突破しました。もう前作に追いつく勢いです。異世界物って強えな…


 

 

モジモジ…モジモジ…

「あ、あの〜…」

「はい。」モジモジ

「何があったんですかぁぁぁぁ!」

「な、何がって言われても…そ、装備を選んでもらっていただけだが…」

「絶対なんかあったでしょ!!」

「い、いえ!決してやましい事は!」

「そそそうだ!べべべべべ別になんとも無いぞ!」

「じゃあなんでエリスは顔真っ赤にしてモジモジしてるんですか!?」

「え、えーとですね…そ、その…」

「別に言いたくなかったら無理して言わなくても良いぞ?」

「す、すいません…ちゃ、ちゃんと言いますから…」

「ほらぁ!エリスが変に怯えちまっただろ。」

「あ、いえ、そういうわけでは…」

「結局何なのよ!」

 

 

「その…少し興奮してしまいまして…」

 

「は??」

「ちょっとサトシさん?いい加減にしてくださいよ?」

「い、いえ、違うんです!」

「なにが!?」

 

 

「そ、その…私、防具を見てると興奮してしまうんです…」

 

「「ふぁ!?」」

 

「そ、そのなんと言いますか…こう防具を見てるとなんだかゾクゾクしてきませんか?」

 

「「は、はぁ。」」

 

「とと特に!防具が武器とぶつかった時の金属音なんか聞くとゾクゾクしてきましません!?」

 

「しねぇよ!」

「しませんよ!」

 

 

「そ、そうですか…やはり私が変わっているだけでしたね…サトシさんなら分かってもらえると思っていたのですが…」

 

ジト……

 

 

「そそそんな潤んだ目で上目遣いされてもここ心は揺らがないからな!?」

「なんで動揺しまくってるのよ!」

「な、なんでって…そんな内容はあれだとしてもこんな美人に涙目で上目遣いされればこうなるって…」

「そ、そんな…サトシさん…」

ジト…

 

「悪い。お前は無い。」

「ぬわぁんでよ!!」

 

「あ、あの…もし良ければ私サトシさん達とこれからも仲良くできればと思うのですが…」

 

「…………」

「ちょっとなに躊躇ってんのよ!変態よ!?明らかにヤバイやつよ!?」

「ううっ…そんな…変態だなんて…」

「そうだぞ!なんてこと言うんだサリー!」

「なんでそっち側な訳!?」

「エリスさん。もし宜しければ自分達と一緒に冒険しようではありませんか?」

「はい。よろこんで!」

「ちょっと待てぇぇぇぇ!確認させてもらうわよ!今なんて言った?この変態を仲間にするって言った!?」

「サリー。性癖の違いなんて些細なものさ。」

「さ、サトシさん!」

「それでも特殊過ぎでしょ!!!」

「ちなみに亜人族ってのは聞いたけどなんていう魔物なんだ?」

「ちょっ!スルーすんな!!」

「あ、はい。私は亜人族『サキュバス』です。」

「よし行こう!すぐ行こう!さぁ大冒険の始まりだァ!」

「最低だなお前!!」

「なんだとぉ!?聞き捨てならんな…こんな美人なサキュバスなんて…俺達が守っていかねばどこぞの変態に乱暴されかねん。」

「そんなキメ顔で言われても説得力が無いんですが…」

「まぁ良いじゃないか。こんな心許ないパーティーに1人仲間が増えるんだ!素晴らしい事じゃないか!!」

「ええ!変態じゃなきゃね!」

 

突然、サリーの腕を何者かが握った。

 

「ひゃっ!きゃっ!誰!?」

「ん?どうした?」

「い、いや、急に手を握られたから…」

「サリーの手を握るなんてなかなかの物好きだな…」

「え、今なんて?」

「いえ、何でもございません…」

「それより、その子じゃないですか?」

 

そこには、幼女がいた。

確に幼女だ。文字通り幼い女の子だ……

 

がしかし…よく見ると体の周りに機会のようなものが沢山ついているではないか…

 

「私も…仲間…入れて欲しい…」

 

「「は!?」」

 

 

まだまだこの騒動は収まりそうにないようだ。

 




はい。変態サキュバスのエリスそして機械幼女がこれからどんな活躍をしていくのか!?とても楽しみです!(作者もこの先を知りません笑)
これからも投稿頻度は落ちると思いますが見て頂けたら嬉しいです!
というわけで今回はここまで!次回もお楽しみに!


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第7話 機械の少女と異世界生活!?

……あの、UA400超えました。
第6話の時点で22話続けた前作を上回ってしまった。嬉しいようで何だか…少しSHOCKです…
もし良ければ前作の『〜Numbers〜』も見てください!!(宣伝乙)
………はい。それでは本編です。



 

「私も…仲間…入れて欲しい…」

 

「「は!?」」

 

「え、えとー…仲間に入れて欲しい?」

「うん。」

「ど、どう見ても子供だよな…」

「うん。」

「いや、いくらなんでも子供を冒険に連れていくなんてなぁ…」

「ダメ?」

「あー、とりあえず家族に会わせてくれるか?」

「家族?知らない。」

「サトシ。この子は少し特殊でして。"機巧種"と言って数自体が少なくさらに群生もしないため単体でいることがほとんどなんですよ。」

「へぇ〜、え?じゃあ生みの親は?」

「群れをなさない魔物に親子関係みたいなものはないですね。」

「ん?じゃあどうやって生まれたんだ?」

「考えられるのは、天使様が作り出した。ってとこですかね。」

「天使テキトーだなおい。」

「まぁそういうことならいいんじゃない?」

「そんな簡単に言うけどなぁ…」

「パーティーに入れることは悪くないと思いますよ?」

「機巧種は生まれつき能力値が非常に高いので即戦力間違いなしだとは思いますから。」

「うーん…」

「私だから…だめ?」

「い、いや、そういうことでは…」

「じゃあ…『言語設定No.027適用』」

「えっ…?」

 

「あの〜なんつーか〜うち仲間に入れて貰えないっすかねぇ〜?」

「急にどうした!?」

「いや〜ちょっちキャラチェンすれば〜雰囲気も変わると思ったんで〜」

「どうしてそうなった!!」

「まぁ宜しくっす!」

「さっきのが素だろ!?戻せよ!」

「………………どうして、だめ?」

「いや、流石にアレはないわ」

「むぅ…適切な言語設定が理解できない。」

「普通でいいと思うんだが…」

「で、どうするんだ?サトシ。」

「まぁ今更コイツをまた1人にさせるってのも何だか気が引けるからなぁ」

「うん。ありがとう。」

「そう言えば名前ってなんだ?聞いてなかったよな。」

「…?名前…?」

 

「……Uc:738t43pf5β」

「「は?」」

「名前…個人の名称…つまり、個体番号と同じ」

 

「確に間違ってはないが、なんだ。分かりにくい。」

「そんな事、言われても」

「あ、そうだな…じゃあお前はこれから"ユー"だ」

「個人の名称を他人に設定された。難解…」

「これは個人の名称じゃなく呼称つまりあだ名だそれならいいだろ?」

「ん、理解した。」

 

「ちなみに機巧種ってのはどんな奴なんだ?」

「そうね…まぁ一言で言えば変わり者よね…」

「それお前が言うのね!?」

「な!?私が変わり者みたいな言い方やめてもらえる!?」

「十二分に変わり者だろ!」

「謎の転生者と変態防具に機械までいる中で誰が常識人かだなんて歴然としてるでしょ!!」

「誰が変態防具ですか!!」

「いやお前は変態防具だろ!!」

「で、変わり者ってどういうことだ?」

「あ、そうね。機巧種は群れをなさず単体で行動することが多い種族なの。」

「どうして群生しないんだ?」

「群れをなす必要が無いからよ。」

「私たち魔物は基本的に弱いのよ。だから安全地帯主に集落では必ず群れで存在しておく。そうすれば敵が入ってきても楽に対処出来るから。」

「でも、まぁ機巧種だけでは無いけれど稀に群れをなさない魔物がいるのよ。」

「あー、なるほど。群れをなさなくてもある程度の敵なら1人で対処出来るってことか。」

「そういうこと。」

「変わり者要素0なんだが…」

「これからよ。」

「確に機巧種は小型の中ではステータスはトップクラスだけど、その分色々と制約があるの。」

「制約?」

「そ、個体差はあるけどエネルギー補給なしでの活動時間が平均は通常の生活で20時間、戦闘だと3時間の活動が限界と言われているの。」

「それ、魔物として結構な欠陥じゃないか。」

「でも、その分やっぱりステータスが高いから何とかはなってるみたいね。」

「そういうもんなのかな…」

 

「え、えと、とりあえずこの4人でパーティーを組むんだが…とりあえず全員の戦闘能力とか諸々を知りたいから戦闘に行きたいんだが…その、なんだ…

 

 

今日はもう疲れた。明日行こう」

 

そう告げるサトシの顔はとてもゲンナリしていた。

 

 

 

 




さて、とりあえずパーティーは揃ったので次回からサトシ達の冒険譚が幕を…開けるんでしょうか…(笑)
そろそろ気づいている方もいらっしゃると思いますが、この作品は色んなアニメ(4作品くらい)の要素をごちゃ混ぜにしたオリジナル作品(笑)です。
これをオリジナルと呼んでもいいのか…(笑)
なので先の展開が読めるかも知れませんがまぁそこは…ね?(笑)
それでは今回は以上です。
ここまでの閲覧ありがとうございます!次回もお楽しみに!


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第8話 新パーティーでハチャメチャ戦闘!?

かける時に書いて投稿できる時に投稿しとけ!!の精神で本日2本目です!
今日は部活が休みになったので十分に考える時間があり、いいものが出来たと思います。
新たに結成したサトシ達のパーティーでどんな戦闘が巻き起こるのか!?本編どうぞ!

PS:誤字ありました。申し訳ございませんでした。報告してくださった方ありがとうございます。


 

木々の隙間から吹き抜ける風と優しく差す木漏れ日が小鳥のさえずりと合わさってとても心地よい。

サトシは珈琲をすすりふうっとため息をつく。

異世界の珈琲と聞いていかがなものがと思ったが日本と味はほとんど変わらない。逆に周りが自然に溢れているのでこちらで飲んだ方がよほど美味しく感じるだろう。

そう、優雅な朝を楽しんでいたサトシに容姿の全く違う3人の女の子が歩いてくる。

俺のパーティーの3人だ

 

1人は肩にかからない程の黒髪にメガネ、そして、コウモリのような翼をもち、とてもソワソワしている女の子。

 

サリー・エフォード

 

悪魔族のリッチだそうだ。主に攻撃魔法が得意だとか…

その割にこの間は火の玉しか飛ばしてなかったけどな…

 

 

もう1人はとても綺麗な金髪のストレートロング、主張し過ぎず、しかし全体的に見ればとても良いスタイルの体のライン。そしてサリーを我が子を見るような優しい眼差しでみている。

亜人族サキュバス

 

エリス=ヴァン=ブラッディー

 

サキュバスの中ではなかなかの名家であるブラッディー家のお嬢さまだそうだ。

しかしとても自由な家風からか特に戦闘などにも文句は無いらしい。

サキュバスは補助系、妨害系の魔法が得意らしい。

是非援護してもらいたい!

ではなくて、サリーと協力してしっかりと後衛を務めてもらいたい。

 

 

そして最後の1人は光を反射しキラキラと光る銀髪が腰のあたりまで伸びている。華奢な体には機械の部品のようなものが所々に付いている。

 

Uc:738t43pf5β

 

というのが名前らしい。本人曰く個体番号だってさ。

まぁわけわかんないので『ユー』と呼ぶことにした。

なんでも機巧種という種族らしくて相当強いらしい。

戦闘では一番期待している。

 

と、まあこんな感じの3人がこちらに向かって歩いてくるのだが…

全員どこかしら"難あり"だ

例えばサリーはちょいちょい情緒不安定だし、エリスは防具好きという謎の性癖をもつ。

ユーはほんとに機械かと疑うレベルでどこか抜けている。

 

「サトシぃ〜!なにのんびりコーヒー飲んでんのよ!チャチャッと行くわよ!」

「随分馴れ馴れしくなったな。」

「良いでしょ!どうせアンタなんだし!」

「まぁ良いけど…二人の準備はいいか?」

「ええ、大丈夫ですよ。」

「………ん。」

「よし、じゃあ行くか。」

「随分積極的になったわね。」

「そりゃあ死なねぇことが分かったからな。」

「今日はどの辺に行かれるんですか?」

「あぁ、まぁこの集落の周辺をウロウロする感じだ。まだ地形も把握しきれてないしな。」

「地図、出せるよ。」

「あ、そりゃありがてえ。見せてもらうわ。」

「さっ!行こーう!」

「朝からうるせぇ…」

そう言いながら珈琲を一気に飲み干し、立ち上がる。

 

 

 

ここは名前は死者の森だが景色はとても素晴らしい。

別に絶景がある。という訳では無い。しかし土に生える藻と乱立する木々、そしてその間から入る木漏れ日がなんとも幻想的な雰囲気を醸し出している。

「そんな所になんでアンデットを狩りに来るんだよ冒険者共は…」

「しょうがないんじゃない?冒険者ってのは自分の実益しか考えてないようなヤツらばっかだから」

「っと、噂をすれば。」

「とりあえずそれぞれ好きに戦ってくれ。まだ全員どんな戦い方するか分からんからな」

「オッケー!」

「了解です。」

「…ん。」

「それじゃ、行くぞ!」

 

掛け声と共にサトシ、エリスが飛び出す。

 

「エリス!?何でいんだ!?」

「え、まずかったですか?」

「いや、前線に出てくれるのは良いんだが、サキュバスだろ?」

「サキュバスですが…?」

「いや、補助、妨害系魔法が得意なんじゃないのか?サキュバスって」

「まぁそうですね。」

「じゃあ何で!?」

「なんでって…そんな。

折角の実践なんですからこの防具の性能をと…ウヘヘ…」

美人には似合わぬだらしない顔でそう言う。

(そうだ…こいつ変態だった…)

そして後ろからは安定の火の玉が飛んでくる。

「サリー!お前は火の玉しか飛ばせないのか!?」

「そ、そんなことないですぅ!それにこの呪文にはちゃんとファイアっていう名前があるんですぅ〜!」

「名前は知らねぇし別の撃てるんだったら別のも撃てよ!!」

「分かりましたよ!良いでしょう!行きますよ!!」

何やらサリーが詠唱を始める。それに感づきエリスは数歩後ろに下がる。

 

《ブリザード!!》

 

そう唱えると見事に冒険者の下半身を氷漬けにした。

 

サトシもろとも…

 

「なんで俺も氷漬けにすんだよ!」

「別の呪文唱えろって言ったのそっちでしょ!文句言うな!」

「………みんな、邪魔。」

「は?」

ユーに目をやると背中からとても大きな筒状の機械が6本生えてきているではないか。

「…いきます。」

そう言うと、筒状の機械から短いビームのようなものが同時に出てくる。

 

「あ、俺死んd

 

チュドーン!!!!!

 

 

死者の森:酒場

 

「「イエーイ!」」

3人がハイタッチをしている。

「なぁ、おい。なにが「イエーイ」だよ!俺死んでんじゃねぇか!!」

「死体が何言ってんの?」

「喧嘩売ってんのか!!」

「別に怒ることないじゃな〜い。折角冒険者を倒せたんだから。」

「あぁ!確かに倒したな!俺を"囮"に使ってな!!」

「エリスは詠唱の時に下がってくれたじゃない。」

「詠唱だけで呪文判別出来るかよ!てか普通味方には喰らわないだろ魔法ってよ!」

「そんなめちゃくちゃ言われても…」

「そんでユー!テメェ!なに躊躇なく撃ってんだ!!」

「だって、どうせ、撃っても、戻ってくるし、良いかなって。」

「良くねぇだろ!」

「そんでエリス!!!変態過ぎだろ!!!」

「なんか私だけなじられてないですか!?」

「いや、それはサトシに同感ね」

「えぇ!?」

「何故そこで素直に驚ける!?」

「いや、だって…折角の実践なんですから…性能とか…防具の音とか聞きたかったですし…」

「うわぁ…」

「そ、そんな目で見ないでください!!」

 

 

(……………なんだこのパーティーはぁぁぁぁぁぁ!!!!)

 

 

 




いやぁ…ちょっとふざけ過ぎましたね(笑)
ちょっとサリーのキャラが崩壊しつつありますがもうこのまま行きます!
とにかくノリと勢いを大事に全力でふざけたいと思います!
あ、明日は1日バイトなので投稿出来ないです。
ということで閲覧ありがとうございました!次回も宜しくお願いします!!


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第9話 人の愚智とボスバトル!?

UA500突破いたしました!!
とか言ってる間にもう600も突破しそうな勢いです!
何なのこれ!?なんか思ってるよりも伸びてて怖いくらいです!!(笑)
今回から第1章?のメインと言っても過言ではないとこに突入します!お楽しみに!
それでは本編です!


 

 

死者の森にアンデット族の男が必死に駆け込んでくる。

そしてその男は息を切らしながら血を吐くかのように叫ぶ。

「や、ヤベェ!奴が来るぞ!!

"戦神アレキサンダー"が死者の森の近くにいるぞ!!!」

 

 

 

 

先の戦闘を終え力を使い果たしたサトシ…いや、少し語弊があるので訂正しておこう。

先の戦闘を終え、その後のツッコミによって力を使い果たしたサトシだったが、そこへスカルが飛び込んできた。

 

「あ、アレキサンダーだぁ!逃げろぉぉぉぉ!」

「はぁっ!?なんでよ!こんな所まで来た意味無いじゃない!」

激昂するサリー

「さ、流石にこれは逃げるしかないか…」

少し残念そうな顔なエリス。

「アレキサンダー…少し見てみたいかも…」

目を輝かせるユー

「な、なぁアレキサンダーってなんだ?」

挙動不審のサトシ。

 

 

「「はぁ!?」」

 

サトシの発言にその場の全ての人が目を丸くする。

 

「さ、サトシ…それホントに言ってんの?」

「何度もいうが俺は転生してまだ3日目だ!逆に3日目でここまで馴染んでることを称えるべきだろ!?」

「あぁ、そう言えばそうだったわね。」

「…ワースゴーイ。」

(こいつらパーティーにしなきゃ良かった…)

「ちょっと、私たちとパーティーにならなかったら良かったとか思ってるでしょ。」

「なぜバレたし!?」

「いい!?先に喧嘩ふっかけたのサトシだからね!」

「いや、ツンデレとか結構なんで。」

「でれてないし!」

「で、俺がお前に何したっていうのよ。」

「はぁぁぁぁぁぁ!?ふざけないでよ!パーティー募集の要項に特になしって書いたのあんたでしょうが!」

「まだ根に持ってんのかよ!」

「忘れるもんですか!!」

「で、何なんだよ!アレキサンダーって!」

「………ッチ」

「おいコラ!舌打ちって!」

「しょうが無いわ。教えてあげる。…ハァ…」

 

 

 

"戦神アレキサンダー"

人間が作り出した

 

『対魔物用超大型人型決戦兵器』

 

特に大型の強い魔物達と互角に渡り合うために人間が生み出した兵器。

人の魔力を動力として動くが本体にAIが搭載されており近くの魔物を認識して片っ端から潰していく魔物達にとっちゃ害悪でしかない兵器である。

極めつけは同時に魔物を10体以上ターゲットを取ると攻撃を範囲攻撃に変更するため数の暴力は通用しないのである。

 

そして、現在暴走中…

 

 

 

「ん、ちょっとま 待て、最後なんつった?」

「現在暴走中。」

「どゆこと?」

「つまり今は人間の意思は関係なくひたすら魔物を駆逐する兵器ってこと。」

「………ん?」

「ほんと人間ってどうしてこうも害悪でしか無いのかしら…」

「…………………………んん??」

「どうしたの?サトシ…」

「に、逃げねぇの?」

「そりゃあ逃げた方がいいかもだけど…まぁリスポーンするし。」

「良くねぇよ!!この森がめちゃくちゃに潰されんだぞ!! 」

「………あ。」

「あ。って!気づいてなかったのか!?」

「だ、だってこの森とかどうでもいいし〜」

「お前最低だな。」

「ここで喋っていても仕方ありません。とりあえず逃げましょうか。」

「そうだな。スカル!行くぞ。」

「やっとか…さぁこっちだ着いてこい。」

 

スカルの後ろを小走りで着いていく。どうやら近くの山の麓の洞穴に行くようだ。

(視認さえされなければターゲットは取られないってか。)

 

と洞穴の前につくが、そこが少し開けているため身を潜める。

 

「いいか、見られたら終わりだ。ダッシュで入るぞ。」

「了解。」

「3. 2. 1. …」

「今だ!!!」

5人が同時に土を蹴る。

森を飛び出し、スカル、サリーエリスの順に洞穴に滑り込む。

 

 

「おぉ〜…アレキサンダー…かっくいい〜!」

 

 

「っ!ユー、テメェ!!」

 

ユーが洞穴に入らず、開けた場所で棒立ちしている。

 

確にアレキサンダーはカッコイイと思う。ガン〇ムやエヴァン〇リオンなど色々なロボットアニメが見きな俺としてももっと見ていたいと思う。

 

しかしそれどころではない。

 

 

急いでユーの腕をつかみ洞穴え引きずっていく。

 

 

やはり名残惜しくもう1度2人でアレキサンダーに軽く目をやる。

 

 

 

アレキサンダーが殺りたそうな目でこちらを見ている。

 

 

 

→みんなとは違う場所へ行く。

→見なかったことにする。

 

 

 

 

 

サトシはそのまま洞穴へ入っていった。

 

 

 

 

 

 




何だかんだで書いてますけどもう次で10話何ですね…前作を書いている時よりも早く感じるのは何故でしょう…
ま、そんなどうでもいいことは置いといて!次回からvsアレキサンダー編突入です!お楽しみに!!


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第10話 機械の少女がチート性能!?

前回の更新から随分時間が経ってしまいました。ほんとにすいませんでした。
約一週間ぶりくらいの投稿ですか…
いやね、時間がなさすぎ何ですよね…
学校+バイトで疲れ果てて帰ったら寝るだけ。ろくにアニメも見れやしない…うん。言い訳ですマジですいませんでした。
それでは本編でございます。


 

RPGというジャンルのゲームに避けて通れないものがある。

そう"ボス戦"だ。

ストーリー上必ず倒させるように作られたそれには必ずと言っていいほどある理不尽が付随する。

相手がいかなる強敵でも、自分達のコンディションがどんなに悪くても…そう。逃げることが出来ないのだ。

そうしなければストーリーが成立しないし、面白くもない。

ここにそんな運営の理不尽に直面している…元、人間がいた。

 

 

 

相手は超巨大ロボットどう見ても今の自分では、勝ち目は万に一つもない。

しかしコイツからは逃げることが出来ないようだ。

潔くやられるか?そんな事をしても無意味である。

俺がやられても周りにいる他のヤツらにターゲットをとり再度破壊を再開するだけだ。

ではどうしよう。

 

(どうにも出来るわけないだろぉぉぉぉぉぉ!)

 

 

 

あの時確かにアレキサンダーがこちらを見ていた。

一片も疑う余地のないくらい、確実に…

まぁ、そりゃあ隠れてた山も粉砕されますわ…。

 

 

「サトシ、サトシ。いつまで、逃げる、の?」

「それお前が言うか!?良いだろう!答えてやろうか!"いつまでも"だ!!!」

「え〜」

「だからお前がそれを言うなよ!ユー!」

「だって、カッコよかったし…」

「じゃあこの状況を責任取ってど うにかしろよ!!」

「めんどい。」

「ふざっけんな!!」

「むぅ…しょうが無い。」

 

『武装No.35 超高圧エネルギー弾 装填』

 

「あ、え?マジ?」

 

ガシャガシャと音を鳴らしながらユーの背中からとても大きな筒状の機械がユーを取り囲むように生えてくる。

その数合計12本ちなみに俺を売った時は確か6本くらいだったと思うから…単純計算であれの2倍…

 

「サトシを、撃った時の、15倍、でるよ。」

「火力おかしいだろ!?」

ユーの背中の銃口に光の粒子が集まっていく。

「砲撃準備、オールグリーン。

照準、クリア。武装…一斉射撃。」

 

ドゴーン!

 

ユーの体が一瞬青白い光に包まれると同時に辺り一帯を地響きが包み込む。

 

そして、アレキサンダーの巨体が横転する。

 

「ぶい。」

 

「わけわかんねぇ…」

 

 

 

「おい!サトシ!何があった!なんだ!?さっきの揺れは!!」

「あ、あぁ、コイツがやったわ。」

「いえーい。」

「あ、あの、アレキサンダーが…倒れてる…」

「う、うそ…凄すぎです…」

 

 

 

うおぉぉぉぉぉぉぉ!!!!

 

 

 

 

「ユーとか言ったか!?すげぇなお前!さすが機巧族だぜ!」

「違う。Uc:738t43pf5β…」

「これで奴の悪夢から開放されるぞぉ!!!」

 

辺りが歓喜で覆い尽くされる。

 

 

「よし!帰ったら宴だぁー!」

「アレキサンダー討伐祝いだー!」

 

わぁぁぁぁぁぁぁ!

 

 

 

 

しかし、どこの世界でも現実は無情である。

 

宴会ムードの団子の後ろで再び動き出そうとする…

 

戦神の影があった…

 

 

 




めっちゃ時間空いたのにかなり短くなってしまって申し訳ないです。
ここの回次を書き始めると4000字とか超えそうなのでここで一区切りにさせて下さい。
あ、あと、ら、来週からは週三くらいで更新できたらいいな〜なんて思ってますので…多分…
まぁなんですか…いつか分からない次回をお楽しみに(笑)


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第11話 カラクリ戦士の体の秘密!?


只今、ガッツリ風邪をひいております。うp主のまるこめです。
いやぁ、キツイ!かなりキツイです!38.0℃とかあったし!!
まぁそのお陰でこうして小説を書く時間が出来たのですが…なんか恨むに恨めませんね。
まぁそんなうp主事情は置いといて本編始まります!


 

 

「「うおぉぉぉぉぉぉぉ!!!」」

 

「遂にアレキサンダーを討伐したぞ〜!!!!」

 

「「わぁぁぁぁぁぁぁ!」」

 

「今夜は宴だァァァァ!!!!」

 

「「おーーーー!」」

 

ここは死者の森 アンデット族の集落の郊外

ゾンビや骨、霊体が機会の少女を取り囲みお祭騒ぎをしている

(どういう状況だよこれ…)

 

「え、あ、ちが、え、……」

どうやら輪の中心の少女は相当戸惑っているようだ。

 

「なんだ?ユー、何が違うんだ?」

「え、えと…アレキサンダー、」

「アレキサンダーがどした?」

「あれ、倒しただけ…大騒ぎする事じゃ、ない。」

「そんなに謙遜する必要ないだろ」

「違う、その"倒した"じゃ、ない」

「う、うん?」

「私は、アレキサンダーを、"横転"させた、だけ、だから…」

「は?」

「まだ、動く、よ。」

ギギギギ…と錆び付いたボロいロボットのように首を後ろに回す

 

なんということでしょう。ユーにワンパンKOされたと思われていた『戦神アレキサンダー』

その巨躯が再び日本の足で血を踏みつけようとしているではありませんか。

 

 

 

『全員、退避ーーーーー!」

 

 

 

集落のアンデットたちも遅まきながらそれに気づく。

 

 

しかし、時すでにお寿司ゲフンゲフン

 

時すでに遅し。

 

アレキサンダーの右腕が頭上から振り落とされようとしていた。

 

 

 

ドガーン!!!!!

 

 

 

本日2回目の地鳴りが襲う。

 

 

 

「っててて、マジかよ…」

ギリギリ腕の範囲から逃れたもののその後の衝撃波でなかなか飛ばされてしまったようだ。

 

「だ、だい、じょうぶ?サトシ。」

「ゆ、ユーか。あぁ、なんとかな。」

「ごめん。私が、倒せなかった、から。」

「反省するとこが違ぇよ」

「???」

「………分かった、もういい。とにかく今はアレをどうにかする方法を考えないとな…」

「「サトシ(さん)!!」」

「お、エリスとサリーか。良かった無事だったんだな。」

「え、ええ。集落の人達も10人ほどなら無事だよ。」

「分かった。………」

「どしたの?サトシ」

「あ?、あぁ、すまん。少し考え事だ。

まず、これから俺たちのとる行動の選択肢は2つある。

一つはターゲット貰ってひたすら逃げる。

もう一つは……奴を無力化する。」

「正直、私は両方上手くいくとは思わない。」

「あぁ、俺もそう思う。だがこのままでもどうしようもない。

まぁ集落を見殺しにするってなら話は少し変わるがな。」

「しかし、そうだとしてもやはり雀の涙ほどの違いしか無いですね。」

「アイツから、逃げれると、思ってるの?」

「デスヨネー…じゃあもう決まりだな。」

「まぁ最悪の消去法だけどね。」

「し、仕方ないんじゃないですか?ハァハァ//」

「ブレねぇなエリス。」

「な!?何の話だかサッパリ分かりませんね!?」

「で、どうやってアイツ倒すの?」

「別に倒す必要は無いだろ?」

「「え!?」」

「あいつはあくまでも機械・兵器の類だ。動力源さえ断っちまえば"無力化"は出来るだろ。

アイツって何で動いてるか知ってるか?」

「魔法の、石、魔導石。魔力を吸収したり、保存したり出来る石。」

「ほう。そんな便利な石があるのか。」

「多分、それの、最上位の、やつ。」

「なるほど。それ取ればヤツは動かなくなるんだな?」

「うん。私も、そうだから。」

「ん??」

「私も、体の中、魔導石、埋め込まれてる。」

「じゃあどうやってそのチートの強さも限度があるってことだな?」

「うん。戦闘の、最前線、だったら、一時間が、限界。」

「え?ちょっと待って?アレキサンダーはずっと動いてるじゃない。なぜ?」

「常時、活動に必要な、エネルギーを、得てるから。」

「ユーはそれ出来ないの?」

「魔導石の、能力レベルが、違いすぎる。」

「ユーの持ってる魔導石のスペックはそんなに低いのか?」

「あくまで、私は、天使に作られた、魔物、だからね。」

「たかだか魔物一体にそんなにコストをかけてられないってことか。」

「でも、アレキサンダーは、違う。」

「そうだな。ありゃあ人類の希望だからな。どれだけコストかかっても作る価値はあるってことだな。」

「で、だ。やつの動きを止めるには具体的に魔導石をどうすればいい?」

「引っこ抜いて、持ち逃げする。か、接続部分を、遮断する。もしくは…壊す。」

「大きさにもよるか…どのくらいだ?」

「うーん…俵、くらい。」

「そ、そこそこデカイな…けど、あいつから取っちまうのが1番確実だろうな…」

「壊すのはダメなの?」

「ありだが。石だろ?」

「そっかァ…」

「っ!?そうか!壊せる!」

「え!?どうやって!?」

「今から作戦を言うからよく聞いとけよ?」

 

 

ゴニョゴニョ

 

 

 

「確かに理にはかなっていますね。しかし、ホントに成功するんですか?」

「確証はないがやるしかないだろ?」

「そう…ですね。」

「それじゃ行くぞ!目標はアレキサンダーの心臓部『魔導石』だ!!」

 

 

 




どんどん熱くなってまいりました!アレキサンダー戦!!
書いてるこっちもワクワクしますね(笑)
異世界ものとか、ギャグ系の小説が書けるか最初は不安でしたが意外と何とかなってますね(笑)
まぁこんなアホみたいな小説を読んでニヤニヤして頂ければこっちもしても嬉しいってモンですよ!という訳でこれからも頑張っていきますよ〜!(体温37.6℃なう)
次回もお楽しみに!!〜〜バタッ


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第12話 破壊の化身の討伐作戦!?

本日も風邪なうなうp主のまるこめです!
いやね、風邪ひいてから色々やること無くて時間余るんですよ。その分めっちゃ小説かけます!良かった!
ということで早速行きましょう!


 

 

戦神の拳がサトシの体を吹き飛ばす。

それは、理性を失ったヤツの最強の拳

「うそ…だ……った…ず……に……」

そう言いながら加えられた力のままに吹き飛ばされ、姿を消した。

 

 

 

 

「さぁ行くぞ!俺たちでヤツを倒すぞ!!」

「よし!!」

「はい!」

「おー。」

各々が思うままの返事をし、所定の位置につく。

「いいか!2回目は無いぞ!…多分!」

「そこは断言した方が良いでしょ。」

「なんか失敗フラグみたいで嫌だろ!?」

「まぁそん時はそん時って事で♪」

「サリー、お前ホント最低だな」

「なっ!そんなことは無いですよ〜だ!」

「行きます!!」

 

エリスの合図と共に全員がアレキサンダーに向き直る。

 

 

《プロテクト!》

 

 

半透明の膜で覆われたエリスにアレキサンダーの拳が飛んでいく。

 

サキュバスはもともと補助、妨害系の魔法を使うことに長けている種族。さらにその中の名家の娘ともなると魔法の腕は確かなものだ。

 

しかし、

 

 

「あひぃん!」

 

 

アレキサンダーの拳とエリスの体を取り巻く膜とが衝突し鈍い音と嬌声が響く。

 

 

「いい、イイぞ、これは新たな発見だ。防御魔法も捨てがたいな…」

 

(やっぱアイツMだろ……)

 

「ほら!サトシ!!なにボケーッとしてるの!!行くわよ!」

「あ、お、おう。そうだな。じゃあユー、頼んだぞ!」

「りょーかい。行くよ。」

ユーの肩の上に大きなバズーカ砲のようなもの。さらにその上に立つサリーとサトシ。そしてその手には石が木の棒に括りつけられているだけの簡素な石器

「ちゃ、ちゃんと手加減しろよ!」

「……ん。」

 

 

ドォン!

 

重低音と共にサトシ、サリーが打ち上げられる。

 

「うわぁぁぁ!マジで飛んでるぅぅ!?」

「なななにびびってんのよ!ここれくらいで!!」

「でも、これで届く!」

「ちゃんと捕まりなさいよ!」

「分かってるよぉ!」

 

 

アレキサンダーの頭辺りのところで上昇が止まり自由落下に切り替わる。

 

「準備はいい!?」

「もちろんだ!!」

 

《ファイア!》

 

アレキサンダーのうなじの少し下に紫色に怪しく光る石に火の玉が当たる。

 

が、特に何が起きたわけでもない。

 

 

《ブリザード!!》

 

 

間髪入れずそう叫ぶとアレキサンダーの頭部から腰にかけてまでが一気に凍結する。

 

 

「オラァァァァ!これでもくらえやァァァ!」

 

サリーの頭上から石をくくりつけた棒を掲げながら落下してくるサトシ。

 

 

そして…

 

 

 

バリィィィン!

 

 

 

嬌声を上げるエリスを殴り続けていたアレキサンダーもその動きを止める。

 

と、同時に

 

粉々になった魔導石と共に落下していくサトシとサリー…

 

「ねぇ、この後…どうするの?」

「すまん…そこまで考えてなかった(笑)」

「ねぇ!ちょっと待ってよ!流石にこれで死ぬのはダサいわよ!」

「いいじゃねぇか。無敗の戦神アレキサンダーを倒した英雄の名誉の死。素晴らしいじゃないか。

しかも生き返るしな。」

「そういう事じゃないからぁぁぁ!あっ!ほらっ!もう地面が!あぁぁぁっ!」

 

ドスッ!

 

 

 

「いやぁ…カッコつかんね…」

「もう無理、マジで無理、ホント最低!恥ずかし過ぎて死にそう。」

 

「ってうわっ!」

サトシの目の前には力を無くし倒れたアレキサンダーの顔面があった。

「そっか、結局こんな所まで来たのね。」

「あぁ、危なかったな。」

後ろにある集落を見渡し無事だったことに安堵する。

 

「それじゃダメなんだよなぁ〜」

 

 

「っ!!」

「あなた、誰!?」

 

サトシの目の前に黒装束の男が現れていた。

 

「コイツにはもっと働いてもらわねぇとあの"天使ども"を潰せねぇだろ」

 

「んだよテメェ!!」

 

「黙ってろよ雑魚」

 

「んだとゴラァ!」

 

「ハァ…あまり面倒はしたくないが…仕方ないな。」

目の前の男が不機嫌そうに人差し指をこちらに向ける。

途端に突風のようなものが巻き起こり、2人は吹き飛ばされてしまった。

 

 

 

「さぁ、再び動き出せ。人類の愚かな知恵よ。この"悪魔アバドン"の力を持って滅せよ」

 

 

そう告げると黒装束の男は虚空に消え去った。

 

 

次の瞬間、アレキサンダーの目が再び怪しく光っていた。

 

 

 

 

 

 




遂に悪魔の登場、そして次回アレキサンダー戦ラストです!一体どんな結末になるのか!!(まだ作品は終わりませんよ?)
あ、ちなみに悪魔の名前はマジモンのを貰いました(笑)
『ヨハネの黙示録』という新約聖書の一つに出てくる悪魔らしいです。『破壊』とか『滅ぼす者』って意味らしいです。
それより自分的には"ヨハネ"の方に興味が…
あ、次回もお楽しみに!…さ、ggるか。


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第13話 不死の体を有効利用!?

ついに風邪が治り日常生活が戻って参りました…マジで忙しすぎないですか?
ついでにライブのチケットの抽選外れるし、ガチャには裏切られるし…なんだよこれ!踏んだり蹴ったりじゃねぇか!!ハァ…ハァ…
ま、そんなうp主事情はどうでもいいと思うので本編どうぞ…


 

 

 

最悪だ。

 

何がって?今の状況が、だ。

 

人類に『戦神』と名付けられた機械がその名前を体現するがごとく殺戮と破壊を続けている。

 

俺達は確かにヤツを壊した。しかし、あの黒装束の悪魔とやらが怪しい魔法を使うと、再びアレキサンダーが動き出したのだ。

 

俺達は最善の策を弄し全ての力を持って撃ったヤツが謎の魔術で瞬時に復活してしまったのだ。

まだそれだけならば良かっただろう。

 

今のヤツは先ほどのやつではない。自分の持てる力をフルに活用し殺戮と破壊を繰り返す本当の意味での『兵器』に成り下がってしまったのだ。

そして、俺達にトドメをさしたのは項にある何も無い空間だった。

本来そこには魔導石が入っていたのだ。そして、俺達はそれを壊しヤツを行動不能にした。がしかし、今のヤツにはそれが見当たらない。つまり、今のヤツは魔導石無しで動いているのだ。

 

もう…希望は残されていないのか…

 

 

 

 

「こんな所で諦めていいんですか!?」

「無理だよ…どれだけやっても。もう。」

「まだです!まだ策は!!」

「エリス…諦めろ。この集落は終わりだ。」

「嫌です…私は、諦めたくない!!だって…」

「え、エリス………。」

 

「だって!目の前にアレキサンダーがいるんですよ!?そんなのやられるだけやられとかないと勿体ないじゃないですか!!///」

 

「この変態がぁぁぁぁぁ!!!」

「一瞬うるっと来ただろ!!そんなに俺をバカにしてぇか!!」

「だって…体がムズムズするんです。『このチャンスを逃せばもう無い』と体が言っているんです!///」

「もぅ、好きにしろ…」

「はい!喜んで!」

 

「不肖!エリス・ヴァン・ブラッディー!行きます!」

 

そう叫ぶとアレキサンダーの拳に突っ込んでいく。

 

 

「あっ!// んっ!/// らめぇ!///」

 

 

「アイツ…マジでやべえ…」

 

「あのサトシさん。もう1回いいですか!?」

「何故そこにいる!?」

「そりゃ、リスポーンの地点はここですから。」

「あ、そ、そうか。」

「さ、もう1回行きますよ!」

 

 

「んぁっ!// イクゥゥゥ!!!!!////」

 

 

「…………」

 

 

 

「これもまたなかなか良いですね…」

 

 

「……………」

 

 

 

それからも何度も何度も突っ込み、やられては興奮するエリスを見て、絶望に打ちひしがれるサトシであった。

 

end……

 

 

 

 

 

突如サトシに一つの案が浮かんだ。しかし、それはあまりに無謀な策だった。

 

 

「なぁ、ユー。一つ確認したい。今のヤツは何で動いてる?」

「ヤツ…とは?」

「もちろん、アレキサンダーだ。」

「さっきの、黒服の、魔術で、アレキサンダーは、分類上、魔物と、同じようなものに、なった。」

「ってことはもちろんエネルギーに限界は来るし体力もある。」

「ただ、術者の、力次第では、かなり、強くなってる、と、思う。」

「いんや。それさえ聞ければ大丈夫だ。」

そう言うとサトシは大きく息を吸い込むと不可思議な演説をし始めた。

 

「さぁさぁ、"人類の英智"に残念ながらなす術なく敗北を喫したアンデットの、いや、魔物の同胞達!これより第2次アレキサンダー討伐作戦を開始する!!

この作戦には皆の"力"と"心"が必要だ!

やる気はあるかぁぁぁぁ!」

 

 

「「……………」」

 

 

「いいか!?一つ言っておこう。この作戦は皆が協力すれば100%必ず成功する!!

さらに奴は魔物判定。この戦いに勝てば経験値がガッポリだぞ!!

それでもやらぬかぁぁぁぁ!!」

 

 

「「………」」

 

 

「おいお前ら!!弱いままでいいのか!!!お前達が強くなれば、

 

女達だってこっちを向くかもしれんぞぉぉぉぉ!!!!」

 

 

「「うぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」」

 

 

(あ、チョロいww)

 

 

「それでは作戦を説明する!!

作戦は…………

 

 

 

凸って死ね!!!!!!」

 

 

 

 

「「………は?」」

 

 

 

「いいか!?名付けて『アタック&リターン作戦』だ!!

数の暴力と地の利でやつを潰すぞぉぉぉ!!!!」

 

 

「うおぉぉぉぉおおおおお!!」

 

 

 

サトシの作戦を要約しよう。

 

要するに『ゾンビ凸』だ。

 

魔物特有の"固定座標へのリスポーン"を使い死んで戦い死んで戦いをひたすら繰り返す。

アレキサンダーが潰れるまで繰り返す。

そう。変態エリスのように、何度も、何度も。

 

以上だ。

 

 

 

「ほ、ホントにそれで勝てんのか?」

「勝てなきゃ勝つまでやるだけだ。」

「で、でも!!」

「ここを守るためにはこの方法しか思いつかねぇよ。」

 

 

「………しょうがない。」

「ちょ、長老!?」

「いいじゃないか。私らはいくら死んでも生き返る。ダメならまた1からやって行けばいいじゃないか。」

 

 

 

「ありがてぇ。じゃあいっちょ戦神ぶっ潰しますか!!」




次回アレキサンダー最終戦。ですが…どうやって書けばいいんですかね?(笑)
書く時間もないし、思いつかないし!!どーしよー!と叫びたくならる気持ちを抑え今日も今日とてダラダラ小説書いていきまする…
それではいつ来るか分からない次回までお楽しみに…(笑)


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第14話 魔物の世界も結局一緒!?

とりあえず今回で一区切りです。ゾンビ凸を決行したサトシ達の行方をどうぞ!!
(※戦闘シーンは思いつきませんでしたので終了後からです!すいません!!m(_ _)m)
それでは本編どうぞ!!

PS:UAが遂に1000突破致しました!!いつも閲覧してくださっている皆様!!ホントに感謝感謝です!
そしていつも感想くださってる方!この場をお借りして
「マジでありがとうございますぅぅぅ!励みになってますぅぅぅぅぅぅぅ!頑張りますぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!」


どれくらいの時間が過ぎただろう…

もう日が沈み始めている。あれから3時間ほどかかったのか…

辺りには疲弊した俺のパーティーの魔物達やこの集落のアンデット達。その全員の視線の先には崩れ落ちていく元戦神。

 

「か、勝った…のか?」

「あ、あぁ、だな。」

 

 

そう。我々は勝ったのだ。勝つことが出来ないと言われていた"戦神アレキサンダー"に勝ったのだ。『ゾンビ凸』で。

 

が、しかし、

 

 

辺り1面が焼け野原になっていた。

 

「なぁ、アレキサンダーを倒したんだぞ?もっと喜ぼうぜ…?」

 

「「……………」」

 

 

「お、おいおい…どうしたんだよ。この街を救ったんだぞ!?」

 

「なぁ、これを見てどう喜べばいいんだよ…」

 

確かにアンデット族+他でこの街を救ったと言っても過言ではない。

なぜならゾンビ凸をしなければただ、無限に続く殺戮が行われていたのだから。

まぁ、集落潰れちゃったから意味無いけどね♪

 

「ほ、ほらぁ!長老も言ってただろ!!『潰されればまた1からやって行けばいいじゃないか…』ってヨォ!!」

「サトシ…見苦しい。」

「うぐっ!」

「あのアレキサンダーを倒したのは確かに偉業だけど、実際サトシは作戦立てただけだからね。」

「ぐぅっ!」

「さらに守る対象の集落まで潰れてしまっては本末転倒ですね。」

「………」

「これぞ、正しく、ぐうの音も出ない。」

「るっせぇ!」

涙目になりながらユーに叫ぶ。

 

「そもそも!そこの機巧族が目ぇ合わせなかったらこんな事にはならなかっただろ!!」

 

アンデットの1人が声を上げる。

 

「…ギクリ」

「ギクリじゃねぇよ!そうだよ!そもそもお前だよ!忘れてたわ!!」

 

「お前達がいたからこの集落がめちゃくちゃになったんだ!」

「そうだそうだ!転生してこなきゃよかったんだ!」

「よく見たら悪魔族だっていやがる!!」

「あ、悪魔族だからって何なんですか!!」

「はっ!悪魔族なんて魔物のなり損ないみたいなもんじゃないか!」

 

《エクシヴファイア!!》

 

「うわっち!何すんだてめぇ!」

「悪魔族が火属性の上位呪文なんていきがりやがって!!」

「お前がここに現れなかったら悪魔族だって、その残念な機械だって出て行ってたんだよ!こんな田舎はよぉ!」

「そうだよサトシ!!お前のせいだ!!ここから立ち去れ!!」

「…………チッ」

「ちょ、ちょっと!サトシはこの集落を救ってくれた恩人でしょ!?なによこの仕打ち!!」

「何が恩人だ!この街をこんなにしやがって!出しゃばるのもいい加減にしろ!!」

「サトシも何か言い返しなさいよ!!」

「あぁ、分かった。」

「サトシ…」

 

 

「出てってやるよ。」

 

「え!?」

 

「聞こえなかったか?俺達が出て行ってやるって言ったんだよ。」

 

「な、なんで?」

 

「さ、荷物まとめろお前ら。ってまとめる荷物も消し飛んじまったか…」

 

 

「ちょっと待ってもらえませんか?どうして私たちが出ていくんです?」

 

 

「何言ってんだか…俺達が出ていくなんて当たり前じゃないか。

アレキサンダーにターゲットを取られた張本人。

そして魔物の嫌われ者悪魔族までいらっしゃる。

そして、その全ての人物に繋がっている突然現れた"不幸の元凶"新参者のアンデット…

うちの世界にはある言葉があってな。"出る杭は打たれる"

俺達はやらかし過ぎた。制裁を受けるのも当然ってこった。」

 

「へっ、分かってんじゃねぇかトーシロが。ここはお前のいるべき場所じゃねぇんだよ!」

 

「あぁ、そうさ。」

苦笑いのサトシが続ける。

「確かに俺はアンデットもとい魔物としての日数は遥かに浅い。

けどな。"人を見下し見下され、排除し排除されること"に関してはアンタらよりも余程エキスパートだよ…」

 

「「…………っ!!」」

 

 

ここの魔物達は誰も俺の元の世界は知らないだろう。

しかし俺は分かる。

二つの世界を経験し、二つの世界を知った。

そして、二つの世界が同じだと理解した。

だから…

 

 

 

「さ、行くぞ。」

「え、ちょっ、待って、待ちなさいよ!」

「あん?なんだよ。もうここには要はねぇぞ。」

「私があるわよ!!!!」

「あんだぁ?」

「こんなの!納得出来るはずないじゃない!

"出る杭は打たれる"?そんなの私には知らない!!

私だって無意味に、理不尽に忌み嫌われてきたわよ!でも!それでも!!"こんなの違う"わよ!!」

 

「あぁ、お前は正しいよ。でも、その正しさは自分を苦しめだけだ。」

 

 

「…………っ!」

 

 

「生き物なんてそんなもんだ。」

「そんなの信じない。」

「それならそれでいい。」

「だって…私は…」

 

コイツはきっととても純粋に育ってきたのだろう。

家族や仲間の純粋な善意と、

他人の純粋な悪意の狭間に挟まれて、真っ直ぐに育ってきたのだろう。

 

 

「"サリー・エフォード"」

 

「…は?」

 

(一文字違いの努力バカか…)

 

 

「いい名前じゃねぇか。」

 

 

「だから何よ。」

 

 

「良いから行くぞ。お前にはこれからも世話んなるからな。」

 

そこには背を向けたサトシと、サトシの言葉を理解したのか察したのか既に同じように背を向けているユーとエリス

 

 

「……………バカ」

 

 

それは誰に向けた言葉なのか…

 

 

本人自身も分からなかった。

 

 




はい、というわけでこれにて第一章完結です。
今回結構ベビーな内容で申し訳ないです…
次回からいつものテンションに戻りますのでご安心を!!
あ、章の設定しておかなきゃ…
そ、それではまた次回!!ドヒューン εεεεεヾ(*´ー`)ノ

あ、次回まだ構成練ってるので少し時間かかるかもです(震え声)


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第2章 魔王の城の門番決定戦!?
第15話 魔物だらけの城下町!?


前回でも追記致しましたがUAが1000に到達致しました!!
皆様のお陰で今も尚こうして書き続けることができます!
ホントに感謝感謝です!
感想やUAの数字を見るだけでやる気が貰えて、ドンドンアイデアが浮かんでくるんです!!
ホントにいつも閲覧ありがとうございます!
これからもよろしくお願い致します!!
感想などもお待ちしたております!!


第15話

 

 

ここは死者の森"郊外"辺り一面薄暗い木陰な少し不気味な森だ。

朝になると朝日が差し込みとても綺麗なのだが今は日が落ちてすぐ。日光は差さず、オレンジ色に照らされた雲が少し見える程度だ。

これまた風情があるがとても悲しく切なく不気味な雰囲気である。

 

 

そんな森の中を歩くのはサトシと愉快な仲間達だ。

 

 

「ねぇ〜。ジメジメする〜。」

「そりゃあ、そういう所だからなここは。」

「やだ〜!草原かビーチに出たい〜!」

「無茶言うんじゃありません。私達は遊んでるわけでは無いんですからね!」

「まぁ、正確には『追い出されて、寝床もないから、妄言いう前に、ここを出ろ。』」

「本心を言って頂きどうもありがとうございます。」

「むりむりむり〜!」

「駄々っ子か!!」

「ですが、そもそもこの当たりに街や集落なんてあるんですかね。」

「ない、ことは、ない。でも、もう少し、先。」

「えぇぇぇ〜〜!」

「ま、今晩くらいは歩くか。」

「そう…しか無さそうですね。」

「うぇぇぇぇーーーー!」

 

 

「あ、空がオレンジ色になってきたわ…」

「お、夜明けか。ずいぶんはやかったな。」

「全ッッッ然早くないわよ!!どれだけ歩かされたと思ってんの!!」

「別にみんな同じ距離歩いてんだよ。文句言うな。」

「これのどこをどう見て"歩いている"と断言出来るの!?」

 

背中に生えた小さな翼で飛んで移動するエリス。

背中から生えたジェットパックで飛んで移動するユー。

 

「逆に聞くがお前魔女だろ?箒の一つも持ってないのか?」

「そんなもので楽に移動できたらとっくにしてるわよ!!」

「いやいや!魔女が箒で移動すんのは常識だろ!!」

「どこの常識よ!」

「あ、はい。元の世界の常識です。」

「そんなファンタジックでファンシーな魔女なら私達もこんなに嫌われないでしょうね。」

「あ、はい。そっすね。」

 

 

「見えてきた…よ。」

「これが…森の外、か。」

そこにはちょっとした崖のようなものがありそこを境に平坦な草原が広がっていた。

その草原と空の境目にとても大きな城のようなものがある。

黒くて、大きくて、所々にある亀裂にはオレンジ色に輝くエネルギーのようなものが流れている。

 

「アレが、魔王の城。」

 

「やっぱり迫力が違ぇな…」

 

「そして、今回、行くところは、その、前、城下町。」

 

「へぇ〜!魔王城にも城下町ってあんのな。」

「魔物の、街の中、で、1番、整備、されて、いて、何でも、揃う。」

 

「なるほど。ってことはいろんな種族が集まるから特に種族間でのわだかまりが少ないわけか。」

「その、とーり。」

「でも近くにこんな街があって助かったな。一時はどうなる事かと…」

 

「全ッッッ然!近くないんですけど!!!」

 

「まぁ見えたんだからいいじゃねぇか。」

「よし、じゃあ、いこー。」

 

 

 

 

「おぉ〜やっぱ活気あんな〜!」

「さすが、城下町。」

「こここんなに人が!!迷子にならないようにしないと!!」

「どこを見てもいろんな種族がいて楽しいですね♪」

「それじゃいろいろ見て回りますか!!」

「「おーー!」」

 

ドンッ!

 

 

黒いフードに身を包んだ謎の男とぶつかった。

 

 

 

「あ、すいません。」

 

「……ッチ」

 

 

俺がこの時感じた少しの違和感にもっと疑問を持つべきだったのだろう。

そうしていればもっと早くに気づくことが出来たはずなのに…

こんな事にはならなかったはずなのに…

 

 




はい。今回から第2章突入です!今回は魔物の城下町でのお話です!!
美人さんや屈強な戦士達も出てきます!!(魔物です)
どうぞお楽しみに!!
それでは次回もお楽しみに!!


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第16話 不死の体の隠された力!?

たいへんお待たせいたしました!!!
やっとかけましたわ…もうね…時間無いですし、まだあんまり中身ちゃんと決まってないですし、書いても書いても進まないんですよね…泣
と、思っていたのですが毎日ちょっとずつ書いてたら知らない間に結構な文字数になってたのでとりあえず投稿します(笑)
それではどうぞ…


 

 

 

魔王城 城下町 0番道路 中央広場

 

 

「さーて、この街について一晩休んだことだし!

街に繰り出しますか!!!」

 

「「おー!!」」

 

「よし、じゃあ…まずは飯食うか…」

「「もちろん!!」」

「だよな。さすがに腹減るわ…」

「では商業区に行きましょう。」

「ん?商業区?他にも区があんのか?」

「ええ。では進みながらこの街のことを少し説明しましょうか。」

 

 

魔王自身が統治している街『メルキデーク王国』

魔物の統治する街の中では一番大きい街です。

ちなみに名前はこの街を作った平和と正義を司る天使"メルキセデク"を元にしたそうです。

 

「あ、はい。」

 

この街は2本の大きな道路で区分けされています。

 

北↔南 に伸びている"0番道路"

東↔西 に伸びている"0号道路"

 

これらの道はこの街の中心である王城を真っ直ぐに通り街を4つに分断しています。

 

さらにこの道を基準にして

"西側1番道路" "南側3号道路"

のように道が広がっています。

 

「なるほど。京都みたいな感じか。」

 

「キョウトは知りませんがそうなんじゃないですかね。」

「エラくテキトーだな…」

 

で、4つの区と言いましたけど、

 

北西が商業区 北東が工業区

南西が農業区 南東が軍事区

 

というふうになっています。

 

 

 

「で、今私たちが向かっているのが商業区って事ですね。」

「うおぉ〜!さすが商業区って豪語するだけはあるな!」

 

そこは中華街や市場などを連想させる熱気と活気。

きらびやかな町並み。

見たことのない文字と不思議な看板。

そしてあちらこちらから漂う食欲をそそる香り。

 

「さ、つきましたよ!ここが商業区です!」

「さぁ、飯だァー!」

 

 

 

 

 

 

「ふぅー!美味かった!」

「ええ、こんなに美味しい食べ物…初めて。」

「私も久しぶりにこれてとても嬉しいです♪」

「グッ、ジョブ。」

 

「って、これってどうやって支払いするんだ?」

「「え?」」

「え?」

「あ、そうですね。では見ててください。」

 

 

《キンズパス オープン!》

 

 

そうエリスが言うと胸元からカードのようなものが出てくる。

 

 

「これが"キンズパス"と言って我々魔物の一個体のすべての情報が載っているものです。」

「へぇ〜"キンズパス"…眷属の印ねぇ…」

「で、このカードを店員に渡せば後はやってくれますよ。」

「案外簡単なんだな。」

 

 

「よし、腹ごしらえも済んだことだし…」

「だし…?」

「解散!!!」

「は!?」

「いや、だから一時解散だ。それぞれ好きなとこを見て回ってよし!」

「え、あ、はい。皆さんで一緒に行くんじゃないんですね。」

「みんなそれぞれ行きたいとこあるだろ?そこを一つずつ回ってたらいくら時間があっても足りねぇよ。」

「はい。分かりました♪」

「オッケーよ!」

「…もち、おけ。」

「よし、じゃあ、集合は日没にここで!それでは解散!!」

 

 

「と、言ったものの俺文字読めなかったな…」

 

店の看板に書かれていた文字はハングル文字とイスラム文字を合わせたようなよく分からない文字だった。

 

「まぁ会話は出来るしとりあえず武器探してみるか!」

と、思い立ち前を見ると…

 

剣と盾の看板が目に飛び込む。

 

 

「あ、文字読めなくてもなんとかなるな…」

 

 

 

とりあえず武器屋とおぼしき店に入り、辺りを見渡す。

 

右の壁には1面ズラリと剣が並べてある。

左側には棚があり盾や防具を売っているようだ。

 

「防具は貰ったの使えるし、とりあえず武器だな。」

 

「さ、サトシさん!?」

 

そこには顔を赤らめ息の荒いエリスがいるではないか…

 

「さ、サトシさんも防具を見に?」

 

「いんや、俺は武器だよ。」

 

「そうですか……あ、では終わったら呼んでもらえますか?

サトシさんに行ってもらいたい場所があるので。」

「お、おう…分かった。後でな」

「はい、お待ちしております♪」

 

 

 

「おうエリス、待たせたな!」

「サトシさん。お待ちしておりました♪ってその武器は?」

「あぁ、ここでは珍しいらしいな。"小太刀"だよ。いやぁこの世界にもあって良かったよ。」

「それはサトシさんがもと居た世界の武器なのですか?」

「あぁ、ってか俺の世界にもあったが正しいな。」

 

そんな会話をしながら目をキラキラと輝かせながら小太刀を見つめるエリス。

 

「で、連れていきたいとこってどこだ?」

「あ、そうでしたね。では向かいましょう♪」

 

 

エリスに連れてこられた店は杖のような看板が掲げられている。

相変わらず文字は分からない。

 

「ここは魔法商店です。」

「魔法、商店?」

「ええ。その名の通り魔法を売っています。」

「魔法を!?」

「しかし、通常の魔法ではなくここは少し特殊な魔法を販売しているお店です。」

「と、特殊な?」

「はい。実際通常の魔法は大概の種族が使えますので需要がないんですよ。

と言うか、大概の種族が使えるので"基礎魔法"なんて呼ばれてるんですけどね…」

「なるほど。じゃあここの魔法は使える種族とそうでない種族がいるってことか。」

「その通りです。ここで販売されているのは主に補助、妨害系魔法を専門としています。」

「で、なぜ俺をこんな所に連れてきたんだ?」

「それは…申し上げにくいのですが……

 

戦闘においてサトシさんがあまりにも使い物にならないので…」

 

「悪かったな!!曰く自我を持つ魔物の中でならば最弱らしいからな!!」

 

「その代わりリビングデッドにはいろいろ不思議な能力みたいなものを持ってるんですよ。」

 

「日光に焼かれるだっけ?」

 

「それはリビングデッドの体質なので」

「否定はしないのね…」

「話を戻しますがリビングデッドには不思議な能力が確認出来ているもので2つございます。」

「ほぉ…」

「一つは通常攻撃。つまり自分自身を敵の体にぶつけた時に起こる物理ダメージは魔法での回復を阻害するようです。」

(え、結構いいのが来たぞ…)

「その代わりリビングデッド自体のステータスが低いので肉弾戦は厳しいでしょうね…」

「意味ねぇじゃん!!!」

「ふ、二つ目は凄いですから!」

「し、信じるぞ?」

「はい…では、、、

2つ目は特殊魔法への適性がとても高いことです。」

「え!?」

「先程も言いましたが特殊魔法と言われているものは全ての種族が覚えられる訳ではありません。

しかし、どういうことかリビングデッドのみはその特殊魔法に対する適性が非常に高いみたいです。」

(ど、どうしよう…思ったよりも使えるヤツきた〜!)

「さらに特殊魔法にはかなり強力なものもございます。」

 

「魔法使いガルバるぜぇぇぇ!」

 

 

「はい。というわけでここ、魔法商店です♪」

 

「よし、覚えるぞ!!特殊魔法!!!!」

 

「あ、サトシさん、言い忘れてました!」

「ん?どした?さっさと魔法覚えるぞ?」

「あ、いえ…」

「なんなんだ?言いたいことがあるなら早く言ってくれよ」

「リビングデッドなんですけど…

 

魔法力も低いので選ぶ際にはご注意お願いします。

 

 

 

「ウソぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!」

 

 




あ、あの…サトシさんね、戦闘シーン書こうにも弱すぎてなんにも書けないんですよ…(笑)
これくらいのテコ入れ許してくださいお願いします…
エリスさんには解説と自分自身(作者)の代弁をお願いしました。ありがとう。感謝してるよ…
それでは次回お楽しみに!!!


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第17話 最弱の魔物が魔法習得!?

ほんと…お待たせいたしました…m(_ _)m
いや、なんていうか…時間がね…無かったんですよ…
まぁ謝辞(言い訳)は後書きに書かせていただきますのでとりあえず本編だけでも見て言ってもらえるとマジで嬉しいです…
どうぞ…


 

 

魔王城 城下町 北・西 3番・5号

 

とある装飾品店

 

「ふんふんふ〜ん♪お買い物なんて久しぶりだぁ〜何買おっかな〜♪」

鼻歌交じりに買い物をしている気味が悪いくらい上機嫌な少女 サリー・エフォード

これかわいいだのあれもかわいいだの言いながらとても楽しそうに買い物をしている。

 

「そこのお嬢ちゃんや、ちょっといいかい?」

 

「あなた…悪魔族ですか?」

 

「そんなんじゃよ。なんで肩身が狭くてのぉ〜」

 

「大丈夫ですよ。ここには悪い人そんなにいませんから。」

 

「そうかいそうかい。同じ悪魔族に言われると説得力が違うのぉ〜」

 

そう。サリーはとてもゴキゲンなようだ。

 

その目の前にに忍びよる魔の手にも気づかずに…

 

 

 

 

魔王城 城下町 北・西 5番 12号

《魔法商店 ジャミング》

 

「なんか、めっちゃ悪そうな名前だな…」

「しょうがないじゃないですか…扱っている魔法がそういうものしかないのてすから…」

「じゃあなんでこの店に連れてきたし…」

「ここしか知らないのです。申し訳ございません。」

「い、いや、責めているわけじゃないんだがな…

てかなんでここは知ってたんだ?」

「昔に何度か来たことがありまして。」

「そう言えばお前名家のお嬢さまだったな…変態だけど」

「変態は関係ありませんよね!?」

「認めちゃってるよ!」

 

「けっけっけっ。おやおや、久しい顔じゃないか…

ブラッディー家のお嬢さんだったよな?でかくなったなぁ。けっけっけ…」

 

「うわっ。なに胡散臭いジジイ」

「ジジイとは何じゃ!ワシはまだ286じゃぞ!?」

「十分ジジイだよ!ってか胡散臭いは否定しないのな!?」

「まぁ扱っているものがものじゃからな…」

「この方は月嶺種、ルナリオンのヤッカブさんです。」

「で、なんの呪文が欲しいんだ?」

「なんのって言われてもなぁ…なぁ、オススメとかねぇの?」

「オススメって、ここは魚屋か?」

「せっかくの商品の売り込みチャンスなのになぁ〜」

「わかったわかった。いろいろ試させてやる。」

「あざ〜す!」

「で、どんなのが欲しいんだ。希望くらい出せ」

「そうだなぁ…妨害系魔法なら単純な敵の弱体化かな。どのステータスでも構わねぇ。

補助魔法なら、、敵の魔法の干渉とか罠を看破出来るようなのが欲しいかな。

前者は汎用性があるし後者は軟弱な俺が最も警戒しなければいけないものだからな…」

「初めのは分かりましたが、後者が警戒しなければいけないものとはどういう事ですか?」

「なんていうか…俺たちみたいなヘナチョコ達はな、魔法を使われてもそれを止める術も知る術もない…

止める術があっても看破しねぇと止めることも出来ねぇ…

つまり、魔法は分かんなきゃ太刀打ちできないんだ。

だからこそいち早くそういう魔法が欲しい。」

「そう…ですか。」

「そういうことならいい魔法があるぜ。ちと値は張るがな。」

「バカ高いのはやめてね…」

「大丈夫、大丈夫。250Gだ。どうだ。」

「手持ちが400G…微妙だな…」

「よし、なら弱体化の魔法も付けて300でどうだ!」

「ぐぬぬ…買おう…」

「ちょっ!サトシさ…」

「よし、毎度あり!」

「ん?エリスどうした?」

「すいません…弱体化魔法ってウィークの事ですよね?」

「良くわかったな!さすがはブラッディー家のお嬢ちゃんだ!」

「サトシさん…弱体化魔法のウィークは既に詠唱が確立して普及されていますので50Gも価値が無いんですよ…」

「え…ってことは…」

「毎度あり!!」

「テメェクソジジイ!ボゲェ!!うさんくせぇのは顔だけにしとけ!!!!!」

「知ってるか?この世は騙されるやつの方が悪いんだよ。」

「どこの詐欺師だよぉぉぉぉ!!」

 

「よし、せっかく300Gも頂いたんだから教えねぇ理由には行かないな。」

「うぅ…」

「まずはウィークだな。魔法授与の準備をするからそこで力抜いて立っててくれ」

 

数秒後にサトシの周りに魔法陣のような模様が浮かび上がる。

 

 

〈汝、月の精霊の理をもって新たな力を与えられん〉

 

《スペルグレイン》

 

〈天命の意を持って其方の力を強奪せよ〉

《ウィーク》

 

 

「さ、これでウィークの継承は完了だ。なんだが…次の呪文はちと面倒くさくてな…」

 

そう言いながらヤッカブはゴソゴソと棚をいじり始めた。

 

「お、あった!」

 

そうして取り出してきたのは赤い点眼薬のようなものだった。

 

「魔法を見破りたい時はこれを使ってから詠唱しろ。」

 

「じゃあ今試しに1回使ってみていいか?」

「はい。良いですよ」

 

次の瞬間エリスの姿が無くなる。

 

「さぁ、サトシさん。お願いします。」

 

サトシは赤い目薬を指し詠唱を始める。

 

 

〈我が赤き眼がすべての虚偽を無に返す〉

 

 

《フェゾムス》

 

 

 

景色が全体的に赤くなり、周りの本だけがピンク色に光っている。

 

ちょうど『マグネ〇ャッチ』を使っているような感覚だ。

 

「なぁ、なんか本だけ光ってるがなんだ?」

「あ?あぁ、うちにある本は魔導書だからな。そりゃ反応もするだろうさ」

「じゃあこのピンク色なのが魔法なのか。」

「そういう事だな。」

「ありがとよ!オッチャン!」

「まぁ300Gも貰ったしな!」

「って、そろそろ日没じゃね?ちょっと長居しすぎたか…」

「そうですね。そろそろ皆さんのところへ行きましょうか」

「あぁ、だな。」

 

 

 

 

 

 

「あ、あぁ、もうすぐ日が暮れる。…早く……早くここから出ないと…」

 

 

 

 




最初にご閲覧ありがとうございました!次にマジですんませんっっした!!!!

ここから言い訳タイム

バイト先が変わったはいいけどGWすらバイト漬け…
GWだけで2.3万は稼いじゃいましたよ…マジでキツイ泣
まぁそんな感じでとにかく時間がなかったんです。次回はある程度この生活に慣れてきたのでもう少し早く投稿できると思います。
が、あまり期待はしないで下さい。
というわけで次回もよろしく願いいたします!!!!!!


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第18話 消えた魔女の大捜索!?

はいはい、今日も今日とて投稿していきます。
これまでの時間で結構構成が固まってきていたので何だかんだで書いていけてます(笑)
まぁ相変わらず時間はないのですが…
それでは本編どうぞ!!


 

 

 

魔王城 城下町 0番 0号

 

中央広場 噴水前

 

 

「ちょっと早かったか?」

「まぁ遅いよりかは言いじゃありませんか」

「確かにそうだな。」

 

辺りをあらゆる魔物が忙しなく動いている中、オレンジ色の空を眺め、上の空で言う。

 

なにせ、まだ俺、サトシとエリスしかいないのだ。

 

「……ってか、それにしても人通り多くねぇか?」

「これを人通りとは素晴らしい皮肉ですね。」

「確かにな…じゃあなんて言えばいい…」

「さぁ?」

「おい。」

「まぁでも朝よりかは確実に魔物の数は増えてますね。」

「なんかあんのか?」

「明日は魔物、特に強い魔物にとっては一大イベントですよ。

なんとこのメルキデーク王国のボス選定戦なのです。

この街のボスを決めるため参加者総当りでのバトルロイヤルです。」

「にしてはエリスは冷めてんな。」

「私はそんなボスになるようなタイプじゃないですからね。」

「当然俺も参加はしねぇがな。最弱なめんな…」

 

「私は、出る、よ。」

 

「ゆ、ユー!?いつからそこに…ってか出るの!?」

「うん。その参加に、少し手間取ってた。遅くなって、ごめん。」

「いやまぁそんな謝るほど遅かぁねぇよ。ってかサリーは何をしてるんだ!!」

「商業区の奥の方に向かってましたけどね」

「なんか変なことに巻き込まれてなきゃいいが…」

 

 

ーーー20分後ーーー

 

 

「流石におせぇだろ!!」

「そうですね…まだ帰ってきていないとなるとトラブルに巻き込まれている可能性も…」

「探しに、行く?」

「行かなきゃしゃーねぇーだろ!」

「やはり種族感での問題ですかね…」

「こういうでかい街なら大丈夫だと思ってたが、やっぱり過信しすぎてたか…」

「ともかく、商業区からは出ていないはずです。急いで探しに行きましょう!」

「ちょ、まてまて、闇雲に探しても意味ねぇよ!

探し方と、見つけた時の合図、終了時刻はきちんと決めておかないと。な?」

「そう、ですね。では…

私とユーで外側から、サトシさんは中の方から探していってください。時間は…そうですね。12時までにしましょう。

12時に宿に集合ということで。」

「了解!」

「ん。」

「絶対見つけんぞ!!」

 

 

 

「とか言ったはいいもののやっぱそう簡単には見つかんねぇよなぁ…」

 

「ってここあのぼったくり魔法商店じゃねぇか…」

(待てよ…ここならなんかいい捜索魔法でもあるんじゃねぇか…)

 

「ちょっとじゃまするぞ!じいさん!」

「うっさいのぉ…もう閉店じゃ。帰れ帰れ。」

「なぁじいさん!ここに捜索魔法ってあるか!?」

「だから閉店と言うておるじゃろが!!」

「仲間がいねぇんだ!力貸してくんねぇか!?」

「………。ったく、話聞かせろ」

「っ!?ありがてぇ!」

 

「なんか予兆みたいなのはあったのか?」

「さぁ、俺のわかる範囲ではあいつが悪魔族ってことくらいだ。」

「悪魔族か…ずいぶん厄介じゃのぉ…」

「でさ、そいつを探してんだがなんか捜索魔法みたいな、対象の場所が1発でわかる魔法みたいなのないか?」

「あるにはあるが…」

「マジか!?じゃあやってくれ!今すぐ!」

「まてまて、話を聞けと言っておるじゃろうが。

確かに捜索魔法は特殊魔法に存在する。ただし、"とある欠点"がある故あまりつかわれておらん。

それでもやるか?」

「欠点って?」

 

 

「それはの……………」

 

 

魔王城 城下町 0番 0号 中央広場 噴水前

 

そこに顔をくしゃくしゃにした少女が1人立ちすくんでいる。

「おいこら!テメェ!今までどこいってやがった!」

「サトシ?サトシなの!?良かった…やっと会えた…ごめん…心配かけて……ホントに…ごめん。」

「何があったのか、詳しくはまた宿で聞くから今は落ち着け、そんでから移動すんぞ。」

「ぅん…うん。ごめん。ありがとう…」

 

恐怖や不安など様々な感情をただひたすらに吐き出し続ける少女にサトシは何もしてやることができなかった…

 

 




今回もご閲覧ありがとうございました!
今回はそこそこ重要なフラグ回になってますので、数話進んだ後に読み直すことをオススメします!
次回からはボス選定戦+αです!お楽しみに!!


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第19話 消えた魔女と悪魔の策謀!?

今回19話ですが実質20話です!ホントのいつもありがとうございます!感想メールなどとても励みになってます!ホントに感謝しかないです!
今回は少しシリアスな内容となっておりますが是非読んでいただけると嬉しいです!
それでは本編どうぞ!!


 

 

 

「ゆ、誘拐!?」

「そういうことになるかな」

「買い物中を狙われたのか…」

「犯人に見覚えはありましたか?」

「ダメ、顔も見えなかった。

あっ!でも、多分犯人も悪魔族だと…」

「どうして?」

「その、連れていかれた後で話をされたのよ。」

 

 

 

「おい。お前悪魔族だよな。」

「え、えぇ。」

「そんな警戒はしなくても何にもしねぇよ。」

「現に私を連れ去ってるじゃない」

「まぁ確かに手荒ではあったが悪意があった訳じゃないんだ…」

「そんなの信用出来ない。」

「はぁ…まぁいいや。信じるか信じないかはお前次第だが勝手に話すぞ。

 

 

今この街ではボス選定戦に合わせて悪魔族がクーデターを企ててる。

明らかな悪魔族への差別をない世界にするために俺達、悪魔族が国のトップになる必要があるんだ。

 

どうだ?お前も参加しねぇか?」

 

 

「もし、その話が本当だったとしても私は参加しません。

たしかに世界全体で見たら私達悪魔族は明らかな差別を受けてる。

でも、ちゃんと接してくれるヤツだっているのを私は知ってるから

サトシやエリスやユーが私のことをちゃんと見てくれてるから。」

 

 

「はぁ〜………そうか…まぁもう少し考えといてくれや…

まだ"準備"が終わってねぇからなぁ…」

「じゅ、準備?」

「いっけねぇ、ちと喋りすぎたな。今の忘れてくれ♪」

「じゃあもういいわね。さっさと拘束を解いてちょうだい。」

「だーかーら、待てって、な?お前を帰してやるのは約束するから。じゃあな!」

 

「へ…ちょっ!いつなのよ!早く離しなさいよ!ねぇ!…」

 

 

 

「って感じだったんだけど…」

「他にはなにか言われたか?」

「ううん。後はなんにも教えてくれなかった。」

「それにしてもクーデターか…」

「でも、クーデターって言っても何するんですか?」

「確かにな…」

「えっ?だって私達は不当な差別を受けている身ですよ?気持ちは分からなくもないですが…」

「あのさ、クーデター起こすって言ったって最終目標はなんだ?」

「だから、私たちが魔物のトップに立って… 」

「どうやって?」

「だからボイコットを、」

「相手は、魔物の、トップ。つまり、魔王。」

「っあ…」

「いくら悪魔族で集まっても数はたかがしれている。それで魔王に挑むなんてな…」

「じゃあ誰を、どこの地位を狙うのですか?」

「それは…分からん。」

「はっ!?」

「いやいや、流石に情報量が少なすぎる。分かるもんも分からんだろ」

「でも、明日。なにか起こるんですよね…」

「それは間違いないだろうな。」

「いったい、なにが…」

「明日になってみねぇと分からんな。」

「そんな…なんとか止める方法は!?」

「そもそもお前をさらった奴がどんな奴か分からんからそれも出来ん。」

「でも、そんな!」

「はぁ、またそれかよ。」

「サリーさん、お言葉ですがそれは行き過ぎた正義感。つまり、エゴイズムというものです。」

「……っく…でもそんな…」

「諦める、の」

「どうしても止めたいなら明日、情報をちゃんと得てからだ。」

「…分かったわ。でも、絶対止めてね。」

「お前もやるんだよ。」

「え、えぇ、もちろんよ!」

 

「……………」

 

「サトシ?どうしたの?」

「なんでもねぇよ。お前も明日に備えてもう寝とけ」

「えぇ。そうさせてもらうわ。」

 

「「じゃあ、また明日」」




ご閲覧ありがとうございました!
なんか今回なかなかシリアスだったので次回はギャグ要素強めでいきます!なんとか路線を戻さねば(笑)
「悪魔族のクーデター」の謎もドンドン深まってまいりましたが、次回からはボス選定戦です!もちろん、クーデターも並行して進みますのでご安心を。
それでは次回もお楽しみに!!


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第20話 ボス選定戦ついに開催!?

はい。ついにメインイベント、ボス選定戦が開催されます!色々な思惑が交錯する中一体誰がボスの座につくのか!そして全てのフラグが出揃います!今回でわかる人は分かってしまうかもです…
それでは本編どうぞ!!


 

 

 

ボス選定戦 〜当日〜

 

 

「ん、ンン〜〜!」

 

久しぶりのベットの感触。とてもいいものとは言えないが、しかしこの世界に来てからろくな布団で寝ていなかったせいか、粗末なベッドでもとても愛おしく感じる。

こちらに来てから初めてであろう熟睡から意識を浮上させる。

 

「あら、もう起きたの?」

「あ、あぁ、お前も早起きだな。」

「私は眠れなかっただけよ…なんせ、今日だもの」

 

そう言いながら悲しそうに窓の外を見つめる悪魔族 リッチの少女。

 

「そんなに心配か?」

「ええ、悪魔族が何かを起こすって言うのもだけど、魔物と魔物が争うのってとても悲しいの。」

「お前はホントに優しいな。ただ、その優しさは自分を辛くするだけだぞ。」

「それでもいい。それでも私はみんなが笑顔でいられる世界がいい。」

「そう…だな…」

 

「ふあぁぁ…あら、皆さん。お早いですね」

「お、エリスもおはよ」

「はい。おはようございます♪」

「おーい、ユー。お前もそろそろ起きろよ〜」

「むにぃ…」

「起きろよ、もう行くぞ?」

「むぅ…もうちょっと…」

「お前早く起きろ!!」

「ん、…むにゃむにゃ。起きたよ、グー。」

「半分寝てるじゃねぇか。」

 

「ま、一応全員起きたからとりあえず今日やることを言うぞ。

今日は午前中に出来るだけの情報を集める。

理想は4人バラバラに動くのがベストだが、サリーを一人にするわけにはいかねぇ。ユー、付き添ってやってくれ。」

「了解。」

「で、俺はエリスと動くわ。色々頼みたいこともあるしな。」

「えぇ、よろこんで。」

「で、午後からは『ボス選定戦』だ。ユーが出るんだったな。」

「ん。」

「まぁクーデターのこともあるから充分に注意するように。」

「おけ。」

「まぁそんな所かね…それでは!」

「みんな…私のわがままに付き合ってくれてありがとう。クーデター、絶対止めようね!」

 

 

「で、サトシさん?頼みたいこととは?」

「ザックリ言うなら道案内と情報の提供かな。」

「と言うと?」

「まずはあのボッタクリ魔法商店に行こう。昨日の礼を言わないとな。」

「はい、そうですね。こちらです♪」

 

「よぉ!ボッタクリじいさん!」

「変な名前を付けるな。」

「俺は事実しか言わねぇ男だ。」

「それ自体が事実じゃないと思うのじゃが」

「いやぁ、昨日はマジで助かったよ!ホントにありがとな!」

「なに、安い御用じゃ。でも、あの娘のいる所もよかったからの。半分は運じゃよ。」

「あぁ。まさか噴水前で待ってるとはな。」

「え、あの、まさかサリーさんを探した魔法ってまさか《ステア》ですか!?」

「あぁ、あれステアって言うのか。」

「このボウズがなんでもいいと言うからのぉ。」

「"対象を離れた場所から見ることの出来る魔法"だったよな。どうしてそんな驚くことがある。」

「だって、明確に位置が把握できないじゃないですか!あんなの捜索目的で使うものではありませんし、そもそもそれって追跡・監視魔法の類。使ったのバレたら捕まりますよ!?」

「え、マジ?」

「当たり前じゃろうが!顔を思い浮かべるだけで相手が何してるのかどこからでも分かるんじゃぞ!?どう考えてもいい魔法とは言えんじゃろ。」

「お、おう。じゃあほんとに運が良かったんだな。」

「もぉ、ヤッカブさんもサトシさんに変なことさせないで下さい!」

「へいへい。」

「まぁでも結果見つかったし。感謝してるのは確かだから。」

「ですが、手段は全うにしてくださいね!」

「真っ当な手段を使うたらイメージが崩れるじゃろが!」

「200超えてるジジイがイメージとか気にすんな!!」

「歳は関係ないじゃろ!」

「っと、他にもやることあるんだ。まぁなんだ。ありがとよじいさん!」

「また来いよ!金をむしり取ってやるからの。」

「今度は定価以下で捌いてやるから覚悟しとけ!!」

 

捨て台詞を吐き店を出て歩く。

しばらく歩いていると突然エリスが口を開いた。

 

「あの、サトシさん?クーデターのこと、どこまで分かってらっしゃいます?」

「……ん?あぁ、正直なんとも言えんが…腑に落ちないことは山ほどあるんだよなぁ…」

「正直言いますと、私はクーデターをそこまで脅威に感じないのですが…」

「どうして?」

「今日はボス選定戦ということでたくさんの屈強な戦士がこの街に集まっています。いくら優秀な悪魔族を募っても敵わないと思うのですが…」

「いや、だからこそ気をつけなきゃならん。

連中は今日、戦士達が集まることを知っていて、あえて選んでいる。だから、絶対何かあるはずなんだ…」

「っと、そう言えばさ、何でみんなそんなにボスになりたがるんだ?」

「それは、実質この街の長で、かつ魔王城の門番長になれますからね。そんな名誉なことはありませんよ!」

「…………っ!!なるほど。そういうことか。エリス、目的地変更だ。

エリスが思う今回の選定戦のトップの所に案内してもらえるか?」

「…?は、はい。いいですが…」

「じゃあ宜しくな♪」

 

 

 

「あの、あなたフィリーさんで間違い無いですか?」

「むむ!?確かに私はフィリーだが、なんだね?」

「あ、いや、少しお話を伺おうと…」

「お!?そうかそうか、それで?話を聞こう!」

「あ、ありがとうございます。あの、少しお時間取らせますがよろしいですか?」

「あぁ!もちろんだとも!」

 

(すっげえ苦手なタイプの人だぁぁぁぁ!)

 

 

「ふむ、ボス選定戦についての話を聞きたいと?」

「えぇ。今回の意気込みなんか教えていただけませんか?」

「なぜ君がそのようなことを聞くんだ?」

「ふぃ、フィリーさんには今回頑張って欲しくて!ホントに応援しているんです!

ですから、なんて言うか、フィリーさんの戦闘に対するノウハウなんかを聞きたかったので…」

「ハッハッハっ!そうか!分かったぞ!そうだなぁ…今は少し体がムズムズしているよ。

早く奴を倒してやりたいってさ…」

「カムイさん、ですよね?幻獣種の…」

「あぁ、彼と戦うために参加していると言っても過言ではないからね…

まぁ今は近寄らない方が良いよ。戦いの前で気がたってるようだからね…」

「お話ありがとうございます!選定戦、頑張って下さい!」

「おや?君は参戦しないのかい?」

「いえ、自分はアンデッドですので…」

「そんなの関係ないよ!君とも勝負したいな!」

「は、はぁ…」

「これ、参戦用紙だから、墓地の受付に出してきなよ!待ってるよ!」

「え、あ、はい。では…」

 

 

 

「で、勢いで出しちゃいましたけどいいんですか?」

「まぁなるようになれって感じだ。

まぁ参戦していた方が奴らに近づきやすいってのは確かだしな…」

「それにしてもフィリーさん。カムイさんしか眼中に無いって感じでしたね…」

「あぁ、あまりいいことではないが…利用させて貰うか…」

「り、利用!?どういう…」

 

これより、第52回メルキデーク王国 ボス選定戦を開始いたします。

参加者の方々は頑張って下さい。

 

 

国中のスピーカーから開始の合図が流れる。

 

と、同時に

 

 

 

ドッカーーーン!!!!

 

 

 

「っ!?ま、まさか!!!」

 

 

 




今回でボス選定戦まで進めよう!と思い頑張って進めたはいいものの…3000文字近くになってしまいました…
こんなに長くなるとは…
ここまでご閲覧ありがとうございました。いやほんと…
これからは尺もしっかりと考えねば…
それでは!三( 'ω')


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第21話 ボス選定戦とクーデター勃発!?

今回はタイトルでだいぶネタバレしてますがボス選定戦&クーデターです!
………と言っても前書きで書く事あんまねぇな…
それではもう本編行きますか。どうぞ!!

※なんか最近毎日投稿してますが、あくまで不定期投稿ですので日にちが空いても悪しからず…


 

 

《これより、第52回メルキデーク王国 ボス選定戦を開始いたします。

参加者の方々は頑張って下さい。》

 

 

ドッカーーーン!!!!

 

 

「っ!?」

「ま、まさか!?」

「開始直後は予想してなかった!」

「中央広場の方です!」

 

 

ズガーン!!!!!

 

 

「こ、これは…」

 

中央広場についたサトシとエリスが目にした光景は…

 

 

超重量級のエネルギー砲をぶん回して無双している"ユー"がいた。

 

 

《おぉーっと!開幕直後、中央広場でバッタバッタと参加者がなぎ倒されていく〜!

こんな状況誰が予想しただろうか!?まさかのダークホース出現!!開幕から番狂わせを起こしてくれているのは

全く無名の機巧族少女

『ゆ、ゆーしー、ななさんはち…』》

「"ユー"で、いいよ。」

《それでは遠慮なくユー選手と呼ばせていただきましょう!これは、絶対的2強、フィリー選手、カムイ選手にも、匹敵するほどの実力だァァァァ!》

 

「……お前かよ!!!!!」

 

 

《あ、そうですね。名乗り忘れておりました。

実況、解説はこの私プレメス・エンデルスが、お送りいたします!》

 

 

「お前じゃねぇよ!!!!」

 

 

「はぁ、でもなんか安心したわ…マジで…」

「そうですね。開始直後のクーデターは予想できないです…」

「まぁ、リスクが高すぎるから無いと思って可能性を切り捨てていただけなんだが…」

 

「結果違うかったんですから良かったじゃないですか…」

「あぁ、でも安心はできない…」

「そう、ですね…」

 

「おー、サトシ、来てた、の?」

 

あらゆる魔物を屠りながら近ずいてくる機械の少女。

 

「な、なかなかえぐいな、お前…」

「みんな死んでない。ダイジョーブ。」

「いや、まぁそうだけど…」

「あ、ユーってユーだったのね。安心したわ…」

「あ、サリーですか。」

「すまねぇ。色々寄り道してて合流遅れちまったわ。」

「いいわよ。別に、それよりなにか分かった?」

「いんや、特に異常な点は見つからなかった。お前の方は?」

「クーデター隊が大した人数がいないことは分かったわ。」

「おぉ!ナイスだ!」

「私達の、悪魔族の為だから…」

「…………そう、なのか…」

 

《おぉっと!?ついに2強、青龍と白虎が動き出したぞ〜!?》

 

そのアナウンスと同時に参加者の目の色が変わる。

もちろんユーも例外ではない。

 

「ごめん、サトシ。ちょっと行ってくる。」

「あ、ユー。ちょっと待て。」

「ん?」

 

サトシに声をかけられ後ろを振り向くと、

 

サトシはユーが振り向いた先でなく、背後に周り小太刀を突き立てている。

 

 

「っ!?」

「えっ!?ちょ、サトシ!?」

「ユー、お前油断しすぎだ。そんなんじゃ彼らには勝てないぞ。

これはバトルロイヤル。常に敵の強襲を意識しとけよ。」

 

そう告げるとユーの拘束を解く。

 

「よし、んじゃいっちょ行ってこい!」

「ん、あり、がと。」

 

 

魔王城 城下町 中央広場 魔王城前

 

 

 

 

《さぁ!ここ魔王城前ではフィリー選手が次々と挑戦者を薙ぎ倒していく!フィリー選手がこのまま無双を続けるのか!?それとも、フィリー選手を止めるものが現れるのか!!》

 

 

そこには二足歩行の白髪の虎が全力で大剣を振り回している。

 

 

「ハッハッハっ!まだまだそんなんじゃ負けんよ!もっと来い!ハッハッハっ!」

 

「あいつ、あんな強かったのか…」

「なんて言ったってこの国の2強と言われていますからね。」

「ってことはアレがもう1人いるんだよな…」

「そうですね…更にフィリーさんはあくまで一騎当千型。

1vs1では明らかにカムイさんの方が上手です。実際今の門番長は彼ですからね。」

 

「っと噂をすれば…」

 

 

「やっと来たか!待ちわびていたぞ?」

「ふっ、まだお前は俺のライバルだとか言っているのか…格下が…」

「確かにこれまでは負けていたが今回は勝つぞ…」

「まだそんな戯言を…」

 

 

《さぁ、青龍と白虎が睨みをきかせる中、残ってるのは!?……ってちょっと待て嘘だろおい!

残っているのは4人しかいないぞ!?全部あいつがやったというのか!!流石だなおい!我らが白虎!フィリー選手!!カムイ選手と存分に戦ってもらお…》

 

ドッカーーーン!!!!

 

 

「まだ、私も、いる。勝つのは、私。」

 

《ここで中央広場にいたユー選手も乱入だァ!一体どうなる!?ボス選定戦!!》

 

 

 

 

 

 

「そろそろだ…行くぞ。」

 

「「「はっ!」」」

 

 

 

 

 

 

フィリー、カムイ、ユーが睨みを効かせる中…

 

 

 

 

 

魔王城から爆音が鳴り響いた。

 

 

 

 

 




次回、ついにクーデターが起きます!
悪魔族が、一体なんのために?ボス選定戦の行方は?
サトシ、エリス、サリーはそれぞれどうなるのか!?
あらゆる策謀が交錯する中一体どんな結末に辿り着くのか!!
お楽しみに!!


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第22話 意外すぎるクーデターの真相!?(上

本日は同時2本投稿で、かつ!クーデター&ボス選定戦編が終わります!
なんかめっちゃシリアスが多くなりましたがやりきった感半端ないです(笑)
まぁとりあえず第2章最終回の前編どうぞ!


 

 

ドッカーーーン!!!!

 

 

 

爆音を聞くのはもう何度目だろう

しかし、今回の爆音は今までのものとは全くの別物だ。

明らかな悪意と綿密な計画によって仕掛けられた、爆弾の音だ。

 

 

バタッ…

 

 

 

「っ!!!!」

 

 

 

どこまで、このクーデター隊は用意周到なのだろうか…

 

最終決戦であろう戦いの開幕直前に王城を爆破。

中央広場にはこの国にいるほとんどの魔物が集まっている。

 

その全員の"注目"を爆破で一気に奪う。

 

そして、その爆破を計画したであろう爆音を気にもとめなかったフードを被った誰かが、その場にいる、ボス選定戦の参戦者を全員"不意打ち"で倒す。

 

そいつがボス選定戦に参戦しているのなら、ボス選定戦はこれで終わりだ…

 

 

「う、ウワァァァァ!」

「キャァァァァ!」

 

そして、国中がパニックに陥る。

 

本当にお見事だ。

 

 

だが、

 

突然、サトシが不敵に笑う。

 

 

「俺の予想通りだ」

 

 

 

「おい、お前どこ行くんだよ。」

そう言いながら、サトシから少し離れた位置にいる"悪魔族の少女"の腕をつかむ。

 

「え!?ちょ、サトシ?何やってんの!?これは明らかなクーデターよ!?ついに始まったのよ!止めに行かなきゃ!

離して!!お願い!!!」

 

「おい、エリス!ボッタクリじいさんのところ行ってこい!」

「え!?どうしてです!?」

「あいつは半分くらいは分かっているはずだ!"事が起きた"そう言ったらあいつなら分かるはずだ!」

「ど、どういう!?」

「パニックになるのは分からなくはないが時間が無い。早く!」

「え、は、はい!分かりました!お気をつけて!!」

 

「ね、ねぇ、一体なんの真似よ!これじゃあクーデター隊の思う壺じゃない!

何のためにクーデターを止めようとしていたのよ!」

 

「いや、別にクーデターを止めるとか鼻からやる気ねぇよ」

 

「……もういいわよ。あなたを見損なったわ!本当にもう知らない!」

 

「だから、どこ行くんだ?次の目的は一体なんだ?

もうクーデター隊は目的を達成した。なんてったって"ボス選定戦を勝ち残った"んだから、これ以上何をする必要がある?」

 

「何なのよあなた!一体何が目的なの!?何がしたくてこんな…」

 

「なぁ、俺相手に嘘が通用すると思ったか?」

 

「な、何言って、」

 

「さぁ、答え合わせだ。」

 

「悪魔族のクーデターの目的はこの国の長になり、まずはこの国から魔物差別を無くしていく。

現実性が全くないな。

悪魔族が国の長になったからと言って何が変わる。

答えは"なにも"だ。

では、なぜクーデターを起こした。

本来の目的は、"悪魔族がこの国の長になる"じゃないのか?

そして、権力を持って悪魔族の地位を無理やり上げて悪魔族優位な国にしよう。こんなところだろ。」

 

「………………」

 

「なんだ?だんまりかよ。

まぁいい、さぁ、では誰がクーデターを引き起こしたのか。

 

簡単さ。"お前"だよな?

 

昨日、一昨日、この街を結構見て回った。

しかしまぁなんだ。明らかに悪魔族が少ないんだよなぁ…

 

その限られた中で一番自由に行動できたのは"他所から来た者"当然顔も名前も知られてないからなぁ。

 

そして、その知らない悪魔族が他の悪魔族のことを嗅ぎ回っている。なんか、クーデターとか言ってる。

もちろん、自分から情報を流すようなやつが犯人なわけない。

そういう風に思わせる事でお前への疑いの目は明らかに減る。

 

つまり、お前が一番動くことのできた悪魔族だ。」

 

「ぱ、パーティーメンバーを売るなんて…ホント最低!」

 

「確かにうちのパーティーにはサリーは必要だ。あいつがいなきゃ勝てる的にも勝てん。

 

ただ、お前は要らねぇ。

 

 

思い返せば明らかに変なことが多すぎだ。

サリーは、正義感は人一倍強いが物分りが悪い奴じゃない。

バカだが、頭が悪い訳では無い。

 

そして無謀で、無策の挑戦は好まない。

 

なぁ、一昨日の夜、どうやってお前を見つけたか分かるか?

 

その日の昼に知り合った魔法商店の爺さんが、『ステア』って魔法を使った。

これはなんでも"顔を想像するだけで鏡や水晶に対象を映し出すことが出来るんだ。

ただし、欠点をあげるならば、

 

 

同じ顔が二人いる場合どちらかしか写し出せないことだ。」

 

「でも、なんで?どうして?」

 

「ハァ、俺がお前の事いつから気づいてるか分かるか?

 

噴水でお前を見た時からだよ。

 

お前は俺の新しい力を知らない。

ちょっと俺を舐めすぎたな。

 

そう、噴水で会った時から知っていたのだ『フェゾムス』魔法を感知する魔法で、サリーになっている魔法を看破していたんだよ。」

 

「そ、そん、な」

 

「それに良く思い出してみろよ。

 

 

俺が1度でもお前を"サリー"と呼んだか?」

 

 

「………ふっ、ふふふっ、ハッハッハっ!いやぁお見事だ。まさか見抜かれていたとはなぁ。

しかしもう手遅れだ。誰も手出しはさせん!この国は俺のもんだァ!」

 

(これでもまだ、腑に落ちないことが多い…なんだ?この引っかかるのは…思い出せ、考えろ、最後のピースを…)

 

 

 

 

 

 

「なるほどなぁ…分かった…そういうことかぁ…」

 

 

【《さぁ、青龍と白虎が睨みをきかせる中、残ってるのは!?……ってちょっと待て嘘だろおい!

残っているのは4人しかいないぞ!?全部あいつがやったというのか!!流石だなおい!我らが白虎!フィリー選手!!カムイ選手と存分に戦ってもらお…》】

 

 




はい!とまぁここまで来たら分かる人も居るかとは思いますが次回、全ての謎が解明されます!
最後の文の意味とは!?最後のピースとは!エリスの向かった先は?サリーはどうなったのか!!
同時に投稿されてますので是非スッキリして行ってください!


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第23話 意外すぎるクーデターの真相!?(下

はい!第2章ラストです!
ちなみに次回の構成はまだ全く出来てません!
とりあえず書きたかったので書きました!(笑)
それではモヤモヤしていると思うので早速本編です!


 

 

「や、ヤッカブさん!エリスです!さ、サトシが!」

「落ち着け、大体分かっとる。

それじゃ行くぞ、」

 

《ステア》

 

「さ、サリー!?どうしてこんな…」

 

そこに映し出されたサリーは、

暗い建物の中で1人、拘束されボロボロになっていた。

 

 

「さっ、こっからは任せたぞ」

「はい。ありがとうございます。このご恩は忘れません。」

「そうか?じゃあ金くれ」

「何で台無しにするんですか!!」

「はっはっは!さっ、仲間んとこ行ってやりな。」

「はい!」

 

おもむろにこの国の地図を広げ唱える。

 

《インクァーリー》

 

すると広げた地図に赤い点が浮かび上がる。

 

それを見るとスグに走り出していった。

 

【《さぁ、青龍と白虎が睨みをきかせる中、残ってるのは!?……ってちょっと待て嘘だろおい!

残っているのは4人しかいないぞ!?全部あいつがやったというのか!!流石だなおい!我らが白虎!フィリー選手!!カムイ選手と存分に戦ってもらお…》】

 

 

「あ〜悪い。多分全部分かっちまったわ。」

「はっ!俺達の意図なぞ誰にもわかるわけないだろぉ!」

 

 

「さっき、俺の仮説をお前に聞かせて良かったよ。

そして今、全部が繋がった。

1つ言わせてもらおう。お見事だ。まぁただ、もし次があればもう少し俺達を見くびらない方がいいぞ?」

 

「はっ、何が言いたい。」

 

「1つ、何故クーデターを起こしたのがこの国だったのか。

2つ、クーデターを起こすメリットは。

3つ、ボス選定戦の参加者の数

 

 

これが全てを導くヒントな訳だ。

 

もう一度言おう。本当に見事な作戦だ。

 

まず1つ目、なぜクーデターがこの国だったのか。

 

他の国じゃダメだったのか、

例えばもっとたくさん悪魔族がいる場所でやればもっと大規模に出来たはずだ。

 

じゃあなぜこの国なのか。

 

 

城下町だからだろ?

魔王城の目の前にあって、更にボスになった暁には魔王城の門番になれる。

これが本当の狙い。

 

 

次にクーデターを起こすメリットは?

 

 

これもこの国が魔王城の城下町だからだろ?

 

 

最後にボス選定戦の参加者の数、

最後、クーデターを起こす前、何人いたか分かるか?

 

"4人"しかいなかったんだ。

 

じゃあその4人とは誰だ。

あの場にいたのは

フィリーさん、カムイさん、ユー

 

そして、クーデターを起こした人物

 

おかしいな…数が合わねぇんだ

 

だって俺、まだ負けてねぇモン

 

さぁ、おかしいな〜

こうなるとあの場にいたのは

 

フィリーさん、カムイさん、ユー

3人を倒した奴、そして、俺だ

 

だが、あの場にいたのは4人

 

そう、あの場にいたボス選定戦参加者は4人

 

つまり、あの場にいた"魔物"は4人だ。

 

 

いやぁ、さっすがファンタジーだよな〜

なんせ、紙を提出するだけで魔物か、そうでないかを判別してしまうんだから。

 

 

 

 

だよな?人間さんよぉ。

 

 

 

さぁ、これで1つ目、2つ目もすぐ分かる。

 

 

何故この国でクーデターを起こしたように見せかけてボス選定戦を勝ちあがろうとしたか。

 

この国の長になり傀儡の街にする為。

更に自分。つまり人間が魔王城の門番を務める事で

 

人間の出入りが自由になるよなぁ

 

 

そして、クーデターを起こす際の爆発で魔王城に穴が開く

 

そっから人間の軍隊でもなんでも流し込んだらチェックだろ?

 

 

それでダメでも門番はお前だ。いくらでもリトライが出来るって算段だろ?

 

いやぁマジですげえよ。

 

 

ただ、お前らは俺達、魔物を舐めすぎた。

 

 

実際、ボス選定戦への参加を出来ていない。

 

 

それに爆破があってからえらく時間経ったよなぁ…それでも人っ子1人出てこない。

 

どんな人かは全く分からんが俺達魔物のトップだ。

そんな有象無象の軍勢なんざ赤子の手を捻るよりも楽勝だろ。」

 

《エクシヴファイア》

 

「それに、俺達の頭を舐めすぎだ」

 

「サトシ!!」

「大丈夫か?サリー」

「えぇ。少しお腹は空いてるけど、問題ないわ。」

「エリスもさんきゅ。ユーに伝えたか?」

「はい。承っていた言伝、しっかりとユーさんに伝えて参りました。」

「これで、チェックメイトだ

 

お前らちょっと付け上がりすぎだ

人間なんかが調子のんじゃねぇ」

 

 

「…………クソがぁぁぁぁぁ!

たかが魔物風情が調子に乗りやがって!

いい気になるなよ!お前らなんざ、ゆ、勇者様が!」

 

《ウィーク》

 

「冥土の土産だ。俺の新たな必殺技を喰らえ…」

 

「……っ!?」

 

「必殺!りびんぐでっどぱーんち!」

 

ペチ…

 

 

「せ、説明しよう!この技は素手で殴ることにより回復をさせず一方的にダメージを与え続けるというリビングデッド固有の技なのだ!!………」

 

「「………。」」

 

 

『滅身粉骨』

『紫電の一閃』

 

 

ズガーン!

 

 

本日最後の爆音が鳴り響く。

 

それはこの事件を収束させる、

未知数の力の音だった。

 

「ふぃ、フィリーさんにカムイさんじゃないっすか…い、いや、別にね助けなんてなくても俺の『りびんぐでっどぱんち』でヨユーだったんですけどね!あんなヤツ!」

 

「ほぅ!それはどんな技なんだい!?僕に打ってくれ!」

「俺も受けてみたいな。」

 

 

「すいません…ありがとうございます。マジで助かりました。」

 

「サトシ、こっちも、問題無し。」

「君がサトシ君か、ホントにリビングデッドだったなんて!ププッ」

「今笑ったな!俺がリビングデッドってこと笑ったな!許さん!誰か知らんが絶対許さん!」

「おまっ!この方は魔王様だぞ!」

「すいません。申し訳ございません、命を絶って謝罪します…」

 

誰の目にも捉えきれぬスピードでの"土下座"

今世紀で一番本当にリビングデッドが最弱なのかを疑われた瞬間だった。

 

「それで、ボス選定戦を勝ち残ったのは君で、良かっだっけ?」

「正確には"逃げ残った"ですけどね」

「それも戦略の1つ、お見事だ!」

「逃げたのを褒められても嬉しくねぇぇぇ!」

「それで、お主を門番にしたいのだが、とりあえずなにか望みはあるか?」

「もちろん!いやぁ逃げたかいがあったな〜」

「コイツ最低だな!」

「冗談はこれ位にして、今は俺がボスでいいんだよな?」

「その通り。」

「じゃあ俺からの一つ目の政策は、ボスシステムの変更だ!」

「はっ!?」

「あのなぁ!古今東西どこの世界でも『王城の門番』は2人なんだよぉ!何で1人で守らなきゃならん!

よって、フィリーさん、カムイさんを門番、並びにこの国のボスに任命する!!2人で力合わせて頑張って欲しい!」

「なっ!?」

「更にここで2人に恩を売ることでの俺は何もせず甘い汁だけを啜ることが…」

「マジで最低だな!お前!!」

 

「ってことで、俺ができんのはここまで、まぁ頑張ってねぇ〜」

 

「あ、え、あ、うん。」

 

突然の事でその場にいる全員が戸惑っただろう。

しかしサトシには確信があった。この2人が共闘をすれば誰にも負けないと。

 

 

「いやぁ、疲れた〜!よし!美味いもん食いに行くぞ!

今夜は宴だァ〜〜!」

 




ということで第2章終了です!多分これから街を移動することはほぼないでしょう!(笑)
ちなみに次回の構成はホントに全く出来ておりませんので少し時間かかると思います…
はい。すいません。頑張ります…
ということでとりあえず一区切りです!またいつになるか、どんな内容になるか作者すらわからない次回をお楽しみに!(笑)


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第24話 多様な魔物で大宴会!?

更新少し遅くなりました。申し訳ございません(´∀`*)テヘッ
少し考えた結果もう少し第2章続きます(笑)
いやぁ、これからの内容をもっと膨らませて第3章にしてやろうと思ってたんですが…思ったより広がらなそうなのでもう第2章のままで行きたいと思います(笑)
という訳で第2章続き、始まります!


 

 

ワイワイ…ガヤガヤ…

 

 

「あ、あー、それでは、皆様!グラスの準備は宜しいですか?」

「「イェーイ!」」

「こほん。では、カンパーイ!」

「「カンパーイ!!」」

 

ガヤガヤ…ガヤガヤ

 

 

「いやぁ、ホントに皆、助かったよ!」

「何言ってるんですか魔王様!魔王様が一番戦果を挙げてらっしゃったじゃないですか。」

「そんなもの魔王として当然のこと…でも今回はクーデターの事すら気づいていなかったとは…」

「んな気にすることないっすよ〜終わりよければ全てよしってな!ガッハッハッ!」

「サトシ、ちょーし乗りすぎ。」

「んだとテメェ。今回のヒーローに、なんてことを言うんだよ!

俺のおかげで助かってんだぞ!?あ!?もっと俺を崇めたてまつれよ!!」

「え、もうお酒回ってんの?うわっ、早すぎでしょ。」

「いや、ホントに助かったよサトシくん。魔族の長として礼を言おう。」

「魔王様直々に!まぁ?魔族を救ったのは事実だしなぁ!まぁどーしてもって言うならお礼貰ってやってもいいけどなぁ!?」

「うわ、何あれ、めっちゃウザイんですけど…」

「サリー、落ち着くの。ここで広範囲魔法はダメ。

やるならバレないように。」

「そうね。バレないように風魔法を応用してあいつの周りから空気でも抜いてやろうかしら。」

「ぐっ、ジョブ!」

 

「っ!ぐわあああ!い、息、いぎがぁぁぁぁ!じぬ、死ぬぅぅぅぅ!」

 

「これはこれで案外使えるわね、」

「マジでやんなよ!なぁ!それ死ぬから!!」

「いいじゃない別に♪逆にこの世界から汚物が消えて少し綺麗になるわよ」

「テメェ俺が助けたってことを忘れてるようだな!!」

「ごめーん!私エリスに助けてもらったんだけどなぁ〜!」

「指示を出したのは俺だよ!」

「あれぇ?それは魔法商店のおじさんって聞いたけどなぁ?」

「喧嘩売ってんのか?あぁ!?」

 

《マジックソーラー》

 

「あぁ!やめっ!焼ける!蒸発するから!!やめ、やめろぉ!それはマジでっ!なぁ!!頼むって!」

「サリーさん、それ位にしといて貰えます?」

「え、エリス…こんな奴に情なんて必要ないわ!焼き尽くしてやる!」

「あ、いえ、他の方に迷惑なので…」

「……………すいませんでした。」

 

 

「そう言えば魔王様ってどれ位と戦ってたんですか?」

「確かに完全に丸投げしてたからな…気になる。」

「確か250前後くらいだったかな…まぁ全員そんなに強くなかったからな!まぁヨユーだったよ!」

「ま、マジすか…」

「そう言えば、何故そんなにも人がこの街に入ってこれたのでしょう…」

「え、変なのか?」

「もちろんです。この街は王城の直轄にあるということでセキュリティはキチンとしているはずですので…」

「でも、私に化けてたやつが手引きしたんでしょ?」

「だとしても数が多すぎるって事だよな?」

「そういう事です。」

「転移魔法とかって可能性は?」

「残念ながら…無い訳ではないんですが、転移魔法は高等魔法であり、使用制限魔法です。

そう易々と使えるものではありません。」

「まぁ自由に使えたらそりゃなんでもし放題だからな…」

「この街に何らかの細工がされている?」

「無いよ、そんな事があれば僕がスグに気がつく。魔王の力舐めないでもらいたい」

「じゃあ一体、どうして…」

「誰かが、この中から手を引いている。間違いない。でも、方法が分からんからなんにも言えん…」

 

 

 

 

「それは私がお答えしましょう」

 

 

 

謎の女の声が響き渡る。

 

瞬間サトシ以外の全員がその場で跪く。

 

 

「あっ!!テメェゴルァ!!」

 

 

そして、サトシは激昂していた。

 

 




それでは次回からは最後の謎、どこから人間が入ったのか、についてのお話です。
一体誰が、何の目的で、どうやって中に入れたのか。
まぁ作者自身もあまり思考が固まっておりませんが見て言ってくれるとホントにありがたいです!
それでは次回もお楽しみに!!


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第3章 異世界戦争 天使と悪魔の大混戦!?
第25話 魔物の宴に舞い降りた美少女!?


今回も第3章までの時間稼ぎで投稿します(笑)
第2章は第23話(下)で完結のはずでしたので完全後付けストーリーですのでクオリティは保証できません。
とは言っても手は抜いておりませんので!
皆さんが腹を抱えて笑えるようなストーリーに仕上げていきますので!
それでは本編をどうぞご覧下さい!


 

 

 

「その問いには私がお答えしましょう」

 

 

 

「あっ!!!テメェゴルァ!!!」

 

 

 

「…………………?」

 

 

「…?じゃねぇよ!この野郎!!

よくもこんな体にしやがったな!

どうしてこうも異世界転生の定番を回避されなきゃなんねぇんだよ!」

 

 

そこにいたのは…紛れもなく美少女だった。

整った顔立ち。乱反射するブロンズの長い髪。強調しすぎない、しかし造形美のような体のライン。

そして背中に生えた羽が神々しさも醸し出す。

方に担いでいる大きな鎌以外は完璧な天使だった。

 

 

 

 

 

「あっ、サトリさんでしたっけ?」

 

 

「どこの古明地だくそぉ!サトシだよ!」

 

「あっ!あの花瓶投げつけられて亡くなった(笑)」

 

「そこは思い出すんじゃねぇよ!」

 

「あ、あの〜、サトシ?この方誰か分かってる?」

「当たり前だ」

「じゃあもうちょっと態度改めなさいよ!」

「ふざけんな!俺は…こいつに…」

 

 

 

「リビングデッドとして転生させられたんだぞ!そりゃ切れるわ!

異世界転生って言ったら転生した主人公がチート性能で俺TUEEEEするのが定番だろうが!!」

 

 

「「あ、はい。」」

 

 

「そんなこと言われましても転生先はこちらで指定することは出来ないので…」

「じゃあどうやって決まってんの?」

「転生前のステータスですかね。」

「はいすいません。自分が雑魚過ぎた結果です貴方のせいにして申し訳ございませんくそがぁ!」

 

「ところで…その、人間がどうやって入ったのか教えてくださるって…」

「そうですね。ざk…サトシさんがうるさかったので、」

「雑魚で悪かったな!」

「で、本題ですが。今回の事件。悪魔が絡んでいる可能性があります。」

「悪魔?」

「はい。あれほどの人数を移動させることが出来るのは悪魔。更にその中でもかなりの魔法の腕前の者でしょう。」

「悪魔なら悪魔族としてこの街に入ることは容易ってことか。」

「はい。この街はあくまで目視での監視セキュリティだけですからね。」

「じゃあまだ居る可能性も無きにしも非ずか…」

「い、以外と頭切れるんですね…」

「俺のこと舐め過ぎだろ!!」

「いや、リビングデッドですので(笑)」

「んだとテメェ!リビングデッドなめんなよ!!!」

「まぁそんなことどうでもいいんですけど。」

「もうやだコイツ…」

「でも、今の話が本当なら結構この状況って不味くない?」

「あぁ、大ピンチだよ。」

「ですから私がこうして来たのですよ。」

「て、天使様が直々に?」

「はい。もちろん!てごm…皆さんが傷つくのは見てられないですから。」

「本音は?」

「上司からの命令ですので…(笑)ですが、先程のも嘘ではありませんよ。私たちを信仰してくださってる方々ですからね!」

「で?検討は付いてるのか?」

「それはまだですね。悪魔達は狡猾ですので、気配を消す魔法でも使ってるんでしょう。」

「じゃあ逆に魔法が検出出来れば悪魔の可能性がある訳だな。」

「ええ、ですからこうしてこの地にいるわけです。」

「魔法の検出は肉眼で、実体を見るしか出来ないからな。」

「よくご存知で。」

「まぁ使えるからな。《フェゾムズ》」

「まさか!?あのリビングデッドが!?」

「もう突っ込まねぇよ?」

「それでは早速捜索に行きましょう♪」

「その前にいいか?」

「はい?」

 

 

只今AM2:12 前日の昼にボス選定戦を行ったばかり。

 

つまり、

 

 

「そろそろ寝させて?流石に疲れたわ…」

 

 

全員疲労困憊なのである。

 

 

「あ…………また明日です♪」




少し短めですが今回はここまでです。
ガッツリギャグテイストに戻しましたが…やっぱり難しいっス(´∀`*)テヘッ
という訳で次回からは天使vs悪魔の因縁の対決が始まりますのでお楽しみに!


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第26話 駄天使達と悪魔の捜索!?

投稿遅くなってしまい申し訳ございません。
新作を、書いておりました(笑)
こっちも中途半端なのに、何やってんだ俺は…今更ながら自分の時間のなさを痛感した今日このごろです…

新作の『最古の神話をアニメ風に書き記す』
も宜しくお願いします(笑)
それでは新作を書きつつこっちを書いてめちゃくちゃになってしまった駄作をご覧下さい…


第26話

 

 

「おはようございます♪」

満面の笑みで出迎える大天使サリエル

「あぁ、おはよう…」

とても疲弊した様子のサトシ

「どうかなさいましたか?」

「いやぁ…まぁ、なんだ。」

「シャキッとしなさいよ!」

いつも通りのサリーが背中を引っ叩く。

 

「ひぅっ!」

 

「サトシ。情けない。」

 

「うるへぇ!」

 

「本当に大丈夫ですか?厳しいようなら無理しなくても良いのですよ?」

 

「エリス。お前マジでこの中なら一番の天使だよ。」

「で?どうしたのよ。」

「まぁなんだ…いわゆる筋肉痛ってやつだ。」

 

「「……………………」」

 

「………ップあんた筋肉痛なの!?プークスクス」

「るっせぇ!しゃあねぇだろ!?昨日の今日なんだからよぉ!」

「そんなw動けないほどのw筋肉痛とかw」

「おいこら笑い過ぎだ堕天使」

「堕天使とは心外ですね。私のどこが堕天していると?」

「いや、性格的に…」

「………ノーコメントで。」

「あ、はい。」

サリエルの笑顔から滲み出る殺気を察して身を引くサトシ。

 

「で、悪魔探すんだったよな。」

「はい。理想を言うならば今日中に殺っときたいですね。」

「え、あ、はい。」

「という訳で皆さん頑張りましょう♪」

「あ…うん。」

 

(何この天使おっかねぇぇぇ!)

 

 

そんなこんなで悪魔の捜索が開始された。

 

「で、だ。」

「うん。」

 

赤い瞳のひ弱そうなアンデットと

小さな機械の幼女が2人並んで歩いている。

 

 

「どうしてこうなったァァァァ!」

「なにか、変?」

「変って言うか…不安要素しかないって言うか…」

目をキラキラと輝かせるロボ少女を横目にため息をつく。

「悪魔。悪魔、かぁ…絶対、強い。だから、サトシ、さっさと、見つけるの。」

「お前見つけてもすぐドンパチとかやめてくれよ…」

「なぜ?」

「ほらぁ!やっぱり分かってなかったよ!あのなぁ!相手は悪魔だぞ!?」

「それが、なにか、問題?」

「問題しかねぇだろ!?なぁ!とにかく俺が合図するまで手ぇ出すな!いいな!?」

「むぅ……」

 

 

 

「ささっ!もっと張り切っていきましょうよ!」

「はっ、はひっ!」

「そんなに固くならなくても大丈夫ですよ、天使と言っても大したことないですから…どうぞサリエルとお呼びください。」

「そそそんな!天使様を呼び捨てになどできるはずないじゃないですか!?」

「気にしなくてもいいですよどこかの誰かさんには"クソ天使"とか言われてますし」

「それはあいつの頭が湧いてるだけですから…」

「確かにそれは一理ありますね♪」

「ホントですよ!あいつは礼儀ってものが全然…ブツブツ…」

「本当にサトシさんのことをよく見ているのですね。」

「は、はぁ!?違っ!あいつが目に付く行動ばっかりするからですよ!!」

「ふふふっ…」

「何笑ってんですか!もぉー!」

(こちらの世界も案外悪くないですね。)

 

 

「きみ、名前はなんて言ったっけ?」

「はい。エリス・ヴァン・ブラッディーでございます。」

「あのブラッディー家のお嬢さんか!?」

「えぇ、まぁ。魔王様もご存知なんですね。」

「そりゃあかなりの名家だし僕も結構お世話になってるしね。

でも、名家の、しかもお嬢さんがどうしてこんな危険なことをしているのかは分かりかねるかな。」

「そ、それは…個人的な事情と言いますか…」

「一応ブラッディー家との繋がりがある僕からしたら止めるのが筋なんだろうけど…」

「いえ、出来ることならばもっとこうして冒険を続けていきたいと思います。」

「なぜ?」

「今まで冒険していなかったら今のパーティーや魔王様にはお会い出来ておりませんからね。」

「確かに。」

「それに私は家を飛び出してきたのです。今更戻るなんて出来ません。」

「そうか。では、これからの活躍期待しているぞ!!」

「はい。もちろんです魔王様。」

(快感と興奮を得るために冒険してるなんて言えない…)

 

 

 

 

「ほんとに…何でこうなった…」

「どういうこと?」

「いや、ペアを組んで探すのは分からんでもない。

が、なぜこのペアにしたんだ…」

「みんな、大丈夫かな…」

「大丈夫…じゃないだろうな。

まぁ全員がいたらいたでツッコミが間に合わんから悪くわないが…」

 

 

「いやぁ〜、いなかったね!」

「あぁ、もう逃げたか?」

「まぁ無くはないね。」

「けど反応がありませんでしたからねぇ。そう考えるのが妥当でしょう。」

「実は魔法で変装してないとか?」

「そしたら魔王様がわかるだろ?」

「うん。そうだね。」

「とりあえず…腹が減った。飯にしね?」

「そう、ね。」

「賛成。」

 

 

「…………?」

 

「どうしたの?」

 

 

 

(いや、……うそ、だろ。)

 

 

 

(は、ははは…マジかよ。そりゃないわ…)

 

 

 

 

 

空腹を満たすために立ち寄った薄暗い店がサトシの目にはピンク色に輝いて見えた。

 

 




無理矢理感満載ですが、次回からは天使vs悪魔開始かもです!
新作も書き始めましたので投稿今よりも遅くなるかもしれませんのでご了承ください。
あ、あと、良ければ新作の方も宜しくお願いします。
タイトル『最古の神話をアニメ風に書き記す』でうp主はつの二次創作作品です(笑)
まぁアレを二次創作と言っていいのか(笑)
そ、それでは失礼致します!ノシ


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第27話 悪魔を探して謎の喫茶店へ!?

投稿が滞ってしまい、本当に申し訳ございませんでした!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
テストやらバイトやらで書く時間を全く取れておりませんでした。
前書きに謝罪文を長々と書くのもどうかと思いますので詳しくは活動報告の方に書かせていただきました。ご覧頂ければと思います。
それでは久々の本編です!どうぞ!!


第27話

 

 

前回のあらすじ…

 

悪魔捜索のため街を1通り探した。

 

結果……まぁそう簡単に見つからないよね♪

 

という訳で捜索を一時中断し飯を食いに…

 

行こうとしたが…なんか、この店変だ。

 

魔法がかかってるよ…ここ、ただの飯屋…じゃないよな。

 

 

 

「あー、もうお腹空いて動けない!早く入ろ〜!」

「えー、あー、なんだ。ちょい見てくるわ。」

「なんでぇ〜!イイじゃん!行こうよ〜!」

「なんかな、魔法の反応あるんだわ…」

「よし!見てきなさい!サトシ!」

「変わり身速すぎだろ!」

「だって、入るとか普通に嫌でしょ。」

「さっきと言ってることがまるっきり逆なんだが…」

「とりあえず…さ、トシさん…でしたっけ、偵察宜しくお願いします♪」

「捨て身であること分かってるよな!?絶対分かってるよな!お前!!」

「さぁ?何のことでしょう(笑)」

「(笑)が全てを物語ってるからな!?」

「まぁ!?そんなに察しがよかったのですか!?」

「後で絶対ぶっ飛ばす…」

「返り討ちにしますので♪」

「…………いってくる」

「サトシ、ファイトー」

 

 

「ったく…なんて奴らだ…」

ブツブツ言いながら中に入っていく。

 

店の中は良くある喫茶店だ。

普通のテーブルに普通のカウンター

まぁ想像通りだ。

気になるところがあるとすれば…

 

 

「従業員が美人だらけなことだな」

 

 

「あら、美人だなんて。お上手ですこと♪いらっしゃいませ。1名様ですか?」

 

「あー、連れがいるんだがまだ来てないみたいだ。」

「そうですか。ではお席ご案内いたします。」

 

「当店のご利用は初めてですか?」

「ん?あ、あぁ。」

「誰かにオススメを受けたとか、そういったこともございませんか?」

「あ、あぁ。たまたまここが近かったから入っただけだけど…」

「かしこまりました。それではごゆっくり…」

 

(なんなんだ?あの店員…)

 

 

とりあえずコーヒーだけ頼んで様子を見ているが…特に変わったことは無いな…

 

いや、やけに男性客が多いか?

極端に女性客が少ないだけか?

まぁこんな美人だらけな…男性客が増えるのは当然か…

 

 

と、1人の客が店の奥に入っていくのが見えた。

 

(なんだ…?あれ…)

 

流石に怪しいので近くの別の客に声をかけてみる。

 

「なぁ、ここって1体なんなんだ?」

「は…?お前、何にも知らずに来たのか?」

「え、あぁ。」

「そりゃあなんて言うか…幸運であり不幸だな…」

「何が言いたい。」

 

「まぁおたくがここに来たのも何かの縁だ。教えてやるよ。」

 

 

隣のおっさんがおもむろに耳打ちをする…

 

 

「なん…だと…おい。マジか?」

「マジだ…」

「あの…店員さん…マジっすか?」

「マジ…です。」

 

 

「いやー、そうかそうか!お邪魔して悪かった!

俺は外で連れを待たせてるから!

 

 

…………また来ます」

 

 

「はい。お待ちしております♪」

 

 

 

 

「やっと帰ってきた。遅い!」

「で、どうでした?」

 

「………別に何も無かったよ!まぁここは喫茶店で大した飯も無かったから、別の場所を探そうぜ!」

 

「ジー。」

「ジー。」

 

 

「ななななんだ?べべ別になにも無かったぞ!?」

 

「……………そういう事でしたら別のとこに行きましょう♪」

「さっ!行くぞお前ら!」

「……………」

 

((中で1体何があったんだぁぁぁぁぁぁ!!!!))

 

 

 

「結局1日探したけど…このザマか…」

「相手は悪魔。用心に用心を重ねているでしょうからね。仕方ないです。」

「また、明日ね…」

「ほんとに見つかるのでしょうか…」

「まぁ居なかったらそれ以上に望むことはないんだがな…」

「そうですね。明日探して居なければ大丈夫でしょう。」

「それじゃあ、また明日だな。」

「はい。また明日です♪」

「ええ、また明日。」

「おやすみなさい。サトシさん。」

 

 

 

 

 

「…これより、極秘任務を開始する。」

 

 

 

 

「もちろん。付けますよね?」

「あったりまえでしょ?何なのよアイツ!」

「流石に尾行は良くないかと…」

「ネムイ…寝てくる。」

「あっ!ダメよユー!何かあったら大変じゃない!」

「それでは、極秘任務、開始いたします♪」

 

 

 




はい。今回少し短いですがここまでです。
何度も書きますが、投稿が遅れてしまい本当に申し訳ございませんでした。
もう一つの作品も明日までには投稿致しますのでそちらも合わせて宜しくお願いします。
………あと、どんなこと書けばいいだろうか…

と、とりあえずここまでです!それでは古事記の方も書いてきますので!ノシ


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第28話 多種族4人の尾行作戦!?

資格取得に体育祭。今週も怒涛の一週間でした。うp主のまるこめです。
いや、バイト入れてなかったのがほんと不幸中の幸いとでも言いましょうか…
まぁでもこうして投稿は出来たので良しとしましょう(笑)
それではどうでもいい近況報告はスルーして本編へどうぞ!
※今回結構長めになってしまいました。ごめんなさい。


 

 

キョロキョロ…

 

「一体どこに向かってるのかしら…」

「もしかして、サトシが、悪魔、だったり…」

「私が転生させた者ですのでそれは有り得ません。」

「じゃあ私たちに内緒で探してるのかも…」

「それも無いと思いますよ?サトシさんは無茶はしますが無理はしませんから。」

「そもそもビビりだから近づかないでしょ」

 

サトシを貶しながら追跡するサリー、エリス、ユー、サリエル。

 

「でもじゃあ一体どこに向かってるのよ。」

「でも、私たちに隠れて行動してることに間違いは無いですね。」

「っと止まった見たい。」

 

サトシが立ち止まったのは薄暗い店の前だった。

 

 

「ここって、昼の?」

「喫茶店…ですね。」

「何やら面白いことになりそうですね♪」

「……むにゃむにゃ…」

 

サトシが動き出したかと思うとこちらに向かってくる。

 

 

「ちょ、待って、来ないで。待って待って!」

「静かに!」

 

 

曲がり角の影に隠れるが、意味はない。

 

サトシの頭が角から出てくる。

 

「あん?気のせいか…流石にこの時間じゃあいつらも無いわな…」

 

 

 

「ふぅ…」

「え、え?どうして?」

「《インビジブル》という呪文を使いました。」

「え、ちょっ、だめじゃないですか!」

「どうしてです?」

「無条件で不可視化とかどう考えても犯罪を促してるじゃないですか!!なのでその魔法は法で規制されてますからね。ほいほい使わないでくださいよ…」

「そうだったのですか…サリーさん。ご親切に教えていただきありがとうございます♪」

 

「い、いやぁ…ってあ!!サトシどこ!?」

 

「あそこ…」

 

ユーが指さしたのは予想通り昼の薄暗い喫茶店だった。

 

 

 

「おっかしいなぁ…絶対に誰書いたろ…」

そうブツブツ呟きながら薄暗い店の前までくる。

「まぁいいか…さぁ、いざ行かん!我らの理想郷へ!!」

 

そう言いながら店に入っていく。

 

 

 

「ちょちょ、なんか理想郷とか言ってたけど!?」

「もしかするとサトシさんが悪魔の可能性も…」

「えっ!?それは無いでしょ!?」

「はい。転生者の居場所は私が感知できますので…」

「しかし、憑依するようなタイプですと感知出来ないのでは?」

「……た、確かに…」

 

「い、行ってみない?」

「いや、バレてしまったらどうするのですか?」

「そ、そん時はそん時よ!」

「そうですね。百聞は一見に如かず。行って見てみないと始まらないですね!」

「え、えぇ…ほんと…ですか?」

「ほら、さっさと行くわよエリス!ユーも!」

「ちょ、ちょっとまってくださいよぉぉ!」

「ん。」

 

 

(俺は山吹聡。今はリビングデッドのサトシとしてMob生活を送っていた。

しかし!この店のおかげで俺は変わることが出来るかもしれない。

何故なら…ここで俺を磨けば男としての価値も上がるかもしれないからな。)

 

そんなことを考えながら店員に、美人すぎるサキュバスの店員の言われるがままに席に向かう。

 

 

「ご注文はどうなさいますか?」

 

「いつもので。」

 

全力のイケボ(笑)が炸裂する

 

「あ、は、はい。分かりました。」

 

そう言って店員はカウンターの方へ戻っていく。

 

数分後、先程と同じ店員がコーヒーカップを持ってやって来る。

 

「こちらキリマンジャロのダークです。」

 

ダークとはこの店でのみ調合、提供している特別なコーヒーだ。

 

このコーヒーを飲むと、とても元気になるらしい。

 

 

「それでは、そちらをお飲みになってお待ちください。」

 

「ありがとう。」

 

そろそろ分かっただろうか。そう。このサキュバス達が運営している喫茶店は裏の顔、つまり、サキュバスの催淫効果で"いい夢"が見られる場所なのだ。

ただし、いい夢しか見られない欠点付きだ。

そのせいか、一部の男性にしか知れ渡っていない隠れ家的な所なのだ。

 

 

コーヒーを飲みながらゆったりとくつろぎ、その時を待つ。

 

そんなゆとりの時間もつかの間、来店を知られるベルとともに騒がしい4人が入ってくる。

 

「えっ!?ちょ、ほんとに入るの!?」

「いいじゃないですか。別にただの喫茶店でしたら問題ないでしょう?」

「でもバレたら…」

「大丈夫ですよ。魔法で存在偽装してますから。」

「そ、そう?」

「もう。ネムイ。」

「ユーさん。ごめんなさい。無理やり連れてくるような真似をしてしまって。」

「エリスが謝ることじゃない。」

 

 

サトシが今来たばかりの客達に目をやる。

その直後、なんとも言えない表情で硬直する。

その顔をみた隣のオッサンが声をかけてくる。

 

「なんだ?お前の連れか?」

 

「連れ…ではないが、知り合いではあるか…」

「女なのに来るとか物好きも居るもんだなぁ」

「あいつらはなんにも知らねぇよ。多分俺をつけてきただけだろ…」

「そ、そうか…なんだ。お前も色々苦労してるんだな」

「あぁ…」

 

動揺は明らかに分かる程度には出ていたと思うが。

内心の絶叫までは外に漏れてないようだ。我ながらあっぱれだな。

それでは心の内でさらに叫ばせてもらうとしよう。

 

 

 

(やっべぇぇぇぇぇぇぇ!!!)

 

 

 

 




内容は置いといて久々に2000字近く書いた気がします。
2000字書いて内容あれって…駄作の域すらも通り越していっております。
さらに相変わらずの脱線具合も含めるとなんと呼べばいいのか…
ま、まぁここからいつもの急展開&超展開が入りますのでお楽しみに(笑)
ここまでの閲覧、誠にありがとうございます!
次回から天使vs悪魔編収束に向かっていきます。(予定)


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第29話 淫らな店で心理戦!?

はい。なんか最近ネタが出てこなくて頭を捻って唸っているうp主まるこめです。
ギャグ…難しい!!まぁやめないんですけどね!!
それでは書くこともあまり無いので本編どうぞ!!


 

 

俺は山吹 聡 今、男として大変まずい状況である

 

常に腐っても女性のパーティーメンバーと行動を共にしている今、俺はいろいろと溜まっているのだ。

もちろんパーティーメンバーを襲うなんて出来っこない。

てか、あいつらは襲おうにも襲う気がしない。

しかし、今日の昼間、素晴らしい場所を見つけたのだ。

 

表の顔はサキュバスが運営する喫茶店。

 

裏の顔は"いい夢を見させてくれるお店"なのだ。もちろん夢だけなので行為をする訳では無い。

これはあくまでサキュバスの催淫効果を使っていい夢を見た上で男性側の精気を奪ってゆく。

つまり、win&winの関係なのだ。

そして、今その店に俺はいる。

 

もちろんパーティーメンバーを出し抜いて一人で来た。

しかし、奴らがここにいる。つまりつけられていたようだ。

 

パーティーメンバー+αが俺と同じ店にいるのだ。

 

しかも全員女性なのだ!!

 

これは非常に由々しき事態だ。

 

何としてもこの状況を打破せねば…

 

 

 

(なによこの店!むさい男ばっかじゃない!!)

 

(一体ここはなんのお店なのでしょう…)

 

(喫茶店よ喫茶店♪まぁただの喫茶店じゃないようだけど…)

 

(早く、帰ろ…で、寝よ?)

 

小声で議論をしているサリー達の元にサキュバスの店員がやって来る。

 

「ご来店誠にありがとうございます。当店のご利用は初めてですか?」

 

「え、えぇ。」

 

「そうですか。では、こちらが当店のナイトメニューでございます。

特にこのコーヒーがオススメですよ!

このコーヒーだけのために夜中に来られる方もいらっしゃるくらい人気なんです!

でも、残念なのはやはり女性のお客様が少ないとこなんですよねぇ〜。女性で夜中に起きてる方って少ないじゃないですかぁ〜。

もっと来て欲しいのに…

なので!あなた方には全力でおもてなしさせていただきます!」

 

店員の怒涛のおしゃべりが炸裂する!

 

(あの人あんなにしゃべる人だったんだ…)

 

 

「は、はい。ありがとうございます。」

 

「確かにサトシさんよくコーヒー飲んでますもんね…」

 

「そうですね〜フフフ…」

 

サリーは困惑したように、

エリスは納得したように、

サリエルはニヤニヤと、店員の話を聞く。

 

 

(あの店員さんにあとでチップ渡さねぇと…)

 

店員さんの神対応により一時的にヤツらの意識下から離れることが出来たサトシだが油断は出来ない。

 

 

「お前もいろいろ大変なんだな…」

「あぁ、まぁな。」

「なんだ。が、ガンバレ…」

「なにをだよ…」

 

 

「むぅ…」

「どうしたんですか?サリー?」

「なんかサトシが楽しそうに喋ってるから…」

「嫉妬…してる。あんなおじさんに?」

「う、うるさいわね!余計なお世話よ!って、サリエル?どうかした?」

「へっ!?あ、いえ…なにも…なんでも…」

 

 

そんなサリー達の会話に耳をすませていたサトシだが、ふとある疑問が浮かぶ。

 

「そういえば今更なんだが…」

「あ?どうした?」

「おっちゃん…昼からずっといたのか?」

「………」

「げ、元気だな…」

「ここは俺たちのもう一つの家なんだ。離れたり出来るかよ…」

「おっちゃん…あんたマジですげぇよ!」

 

「あ、あの…」

 

恐る恐るサキュバスの店員が近づいてくる。

 

「あ!はいはい?」

「あ、いえ、あの…すいません。オーナー。ちょっと…」

「あ?なんだ?」

不機嫌そうに店員に向き直るおっちゃん。

 

「ってオーナーだったのかよ!」

「だからいったろ。ここは第二の家だって。」

「確かにそうだけども!え、えぇ!?」

 

純粋に驚きを隠せないサトシを横目にジッとおっちゃんを見つめるサリエル。

 

全ての状況を魔法を使って把握していたサリエルが初めて眉間にしわを寄せる。

 

次の瞬間決意を固めるかのように目を閉じ、"サトシに語りかける"

 

《サトシ、サトシ!聞こえますか!?》

 

「な、なんだ!?」

 

《黙って!あと落ち着いてください!!》

 

「…………」

 

《今あなたに魔法で思念を飛ばしています。あなたも頭の中で返答を浮かべていただければ会話できますから。》

 

《お、おう。サリエル…だよな?》

 

《はい。今まで黙って全て見ておりました。》

 

《唐突なカミングアウトだな!?》

 

《その上で一つのやって欲しいことがあるのです。》

 

《な、なんだ?》

 

《今すぐ【フェゾムス】を使いなさい。》

 

《は?お前がやれよ》

 

《今この場で一番警戒が薄いのがお前だからこうして頼んでいる》

 

《ッチ…なんでだよ…まぁいい。分かったが一つ言っておく。

お前も察してると思うがここはそう言う店だ。そのためこの店には常に魔法が掛かってるからな?それだけわかっててくれよ?》

 

《なんとなく分かってはいたが…やはりな。》

 

《じゃあやるぞ?【フェゾムス】》

 

 

サトシがそう唱えると店の中には魔法の反応が1つしかなかった。

さらに、そのピンクの輝きに纏われているのが…

 

「おっちゃん…お前…なんで?」




今回も閲覧誠にありがとうございます!!
こんな駄文&駄作過ぎる小説を読んでくださるなんて…皆さんどんだけ心広いんですか!!太平洋ですか!?
いや、ほんとありがとうございます!UA数の伸びを見るだけでやる気がみなぎってきますので!これからもよろしくお願いします!


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第30話 淫魔の長と人の長!?

投稿が遅れてしまい申し訳ございません。死ぬほどバイトしてました。
仕切り直して、今回で30話目です!この作品を始めたのが今年の3月末で、今や6月末…月日が経つのも早いものですねぇ。
3ヶ月間この作品を書き続けた総UA数が約2700回 お気に入り19件 感想10件も頂きました。皆様、ほんとにありがとう御座います!感謝してもしきれません!
この気持ちはこの作品を書き続けることでお返ししたいと思います!
いつも見てくださっている方々。本当にありがとう御座います!これからもよろしくお願い致します!
前置きが長くなりましたが本編です!!どうぞ!


 

《サトシさん。今すぐ【フェゾムス】を使いなさい。そして、この店の魔法の反応を探るのです。》

 

《なんで俺なんだよ…チッ、しゃあねぇ…》

 

フェゾムスを使いあたりの魔法を感知するため店を見渡す。

 

店の中に一つだけ魔法の反応を見つける。しかもかなり大きな魔力が使われているようだ。

魔法を纏った人物がかなり鮮やかなピンク色に輝いている。

 

「お、おっちゃん…なんで?…」

「え、ど、どうした?」

「……お、この店のオーナーだったのか!?」

「さっきも言ったろ。」

「いや、改めて驚いたんだよ…よくこんな店作ったな…」

「俺は冒険者の味方だからな!

あ、そろそろお前も中は入れ。順番だ」

「おっ!まじか!おっちゃんありがとう!感謝してる!!」

「さ、こっちだ。」

「あ、あの…オーナー…」

「悪い、ちょっと待っててくれ。」

「はい。分かり…ました…」

「緊急の用事っぽいけど良いのか?俺はいつでも良いぞ?」

「あぁ大丈夫だ。だいたい分かってるから」

「そ、そうか…」

「さ、こっちだ。案内してやる。」

「ありがてぇ!」

 

(サトシさん………)

 

「え、ちょっ!サトシが中に入って行ったわよ!?」

「中で何するんでしょう…なにかまずいことをしてなければ良いのですが…」

「気になるのでしたら私たちも行けばいいじゃないですか。」

「そうね!突っ込むわよ!」

 

サリーが椅子を蹴って立ち上がる

 

 

「そうは…させません…。」

 

突如、おっちゃん(オーナー)におどおどと声を掛けていた店員の態度が豹変する。

 

「え?なに!?」

「全てはあの方のお導きのため…」

「やはりそうでしたか。使い魔」

「私は使い魔ではない。彼の方に認められた由緒正しき魔物だ!貴様らのような出来損ないと一緒にするな!!」

「まぁ良いでしょう。力でねじ伏せれば何の問題もないのですから♪」

「出来るものならやってみろ!あの方の加護に為すすべ無くやられるが良い!」

 

バチバチと視線を交わし合う…

 

 

暗い店内をおっちゃんに連れられ歩いている。

(さっきの…魔法の反応って……)

サトシの中に様々な可能性が反芻する中、ひとつ質問を投げかけてみる。

「なぁおっちゃん。どうしてこの店開こうと思ったの?」

「それを聞いてどうする」

「なに、単純に興味本位さ。」

「理由…か…」

「お、おっちゃん…?」

「それはな…この世界の秩序を乱すクソ野郎どもを潰すためだ。」

そう言い終わると同時に今まで暗かった店の中がぼんやりと明るくなる。

 

そこにはおっちゃんとローブを羽織った数人の人間が剣を持ってこちらを見ている。

 

「そう…か…」

 

「さぁ、俺のおもちゃの『戦神アレキサンダー』そして『魔王暗殺計画』この全てをめちゃくちゃに潰し、さらに女神本人とも繋がりを持つ…こんな危険なやつが目の前にいんだ。放っては置けないよなぁ。」

 

「あぁ、良いぜ。受けて立とうじゃねぇか。魔王さんよ」

 

 

 

 

「あらあら、そんなものなのですか?全く戦っている気がしませんが…」

 

爆発や異常現象は起きていないが単純な暴力が一方的にふるわれている。

 

神々に造られ、神の力を持つ天使。

それに相見えるのは天使自身に造られた眷属、魔物

その力の差は歴然。

 

宙を飛び回り光り輝く刃を飛ばし火の玉や電撃、衝撃波すらもノーモーションから繰り出す。

これぞチーターと言わんばかりに魔物達の常識を超えていく。

そんな天使の猛撃を必死に守り、避けているがそれも時間の問題だろう。

 

「手応えがありませんねぇ…出来ればもう少し強い方と手合わせ願いたいのですが…

そうですよ!あの奥にいる悪魔と戦いましょう!そうすればもう少し歯応えのある戦いが出来るはずです!!」

 

子供のような無邪気な笑顔と輝く瞳で悪魔との戦いを求めるサリエルに必死の抵抗をするサキュバス

 

「あの方のところには行かせません!」

「そんなおしゃべりをしてられるほどご自身に余裕があるのですか?

では、そろそろ終わらせていただきます。」

 

サリエルは攻撃の手を止め両手を頭上に掲げる。

数秒後、サリエルのてのひらを中心に光の渦が出来上がっていく。

その渦に吸い寄せられる光はみるみるとサリエルのてのひらに凝縮され、煌めく光球のようなものが形成されていく。

 

10秒ほどの静寂、その間に光球はソフトボールくらいの大きさになっている。

その光球の周りは陽炎のようにモヤがかっており、超高電圧の電気が帯電しているかようにバチバチと音を鳴らし青白い火花をちらしている。

 

「ヒャッ!!ちょっ、サリエル!なにしてんの!?」

「へ?あ、これは「神撃」と言いまして魔法の源をちょくせつ組み上げて凝縮したものであらゆる魔法の性質を持ち全ての魔法を打ち消すことが出来る魔法でございます♪」

「うん、分かったからその攻撃やめてくれない!?」

「はて、何故でしょう…」

「私達も巻き込まれるのよぉぉぉぉ!」

「あ、それはご安心ください。考慮しておりますので♪」

「それではご機嫌よう。悪魔どもに落ちぶれた我が眷属よ」

 

天使の両手から音速を超える速さで光球が放たれる。

 

 

 

 

散々に荒れ果てた部屋の中4人の人間と一体の魔物が激しい戦いを繰り広げている。

いや、正確には魔物が全力で逃げまくっている。

 

「へっ!3人も集まってそんなもうかよ!この俺に1発でもいれてみな!」

 

相手を挑発するサトシだが一向に反撃する手段が見つからない。

 

攻撃手段を模索していると、目の前に1つの小部屋を見つける。

 

(コレは…使える……)

 

《ウィーク》

 

呪文を唱えると辺りが霧に包まれる。

 

サトシは呪文の発動を確認しすかさず小部屋に入る。

それを追いかけて続けて3人も続けざまに小部屋へ入ろうと、扉を開けると…

 

目の前からサトシの全力のグーパンチが飛んでくる。

 

「よっしゃあ!1人やりぃ!」

 

モロにグーパンを食らった1人は激しくのたうち回っている。

それを助ける為だろう他の2人も近寄り何か呪文を唱えている。

 

「残念だったな…リビングデッドの物理攻撃で負ったダメージは回復魔法を受け付けないんだよ!」

 

またしても呪文を唱えている2人の後頭部に拳を入れる。

 

2人ともとても痛む様子で頭を抱え込んでいる。

 

そんな行動不能の3人を追い討ちをかけるかのように蹴り飛ばす。

 

「さぁ、お前の手下は倒したぞ?ってか魔物のワースト2に負けるとかどんだけ弱いんだよ」

「不甲斐ない奴らだ…仕方ない、俺が相手をしてやろう。」

 

サトシの額に汗が浮かび、全身が硬直して動けなくなる。

まさに実銃の銃口をこちらに向けられているような気分だ。

 

と、サトシが少し違和感を覚える。

 

今までなんともなかったサリエルの気配が突如大きくなっていく。

そして、数秒後にはとても大きく、凶悪なエネルギーの塊となっている。

 

別にそれだけなら別に良くはないが許せはした。

 

ただ1つ。サリエルの殺意が明らかに俺を向いていなければ…

 

(なんなんだよこれぇぇ…)

 

サトシの額の汗は洪水のように溢れ出るばかりだった。

 




ここまでの閲覧誠にありがとう御座います!
今回はこの章のラストへと大きく踏み出す回になりました。おかげで結構長めになってしまいましたが…笑
次回からは天使vs悪魔のガチ戦闘(仮)です!お楽しみに!!


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第31話 チート天使の無情の一撃!?

今週バイトがなくとても充実したゲーム生活を送ってました!うp主のまるこめです!非常に楽しかった!ベッドウォーズ最高!!まぁ来週からテストなんですけどね…現実とはまさに無情である…
しかし!あと二週間乗り切れば遂にノーゲーム・ノーライフ ゼロ公開です!やったぜ!そしてその後は待望のスプラトゥーン2発売です!あともうちょい!スプラトゥーン無印発売から約3年。無印は動画でしか見てなかったので非常に楽しみです!!

っと、どうでも良いことばかり話してしまいました…笑
それでは本編です。


 

魔王城 城下町 商業区 とある喫茶店にて

 

さて、まずは現状どうなっているかを簡潔にまとめてみよう。

 

ここはサキュバスたちが働く喫茶店。というのは表の顔で、実は色々溜まっている男の冒険者たちに良い夢を見させてくれる素晴らしいお店なのだ。

もちろんこの俺も足を運んだ。

べ、別に足を運んだからといってやましい気持ちがあったわけではない。

意味不明な仲間とともに、悪魔探しという苦行を強いられ、溜まりに溜まったストレスを良い夢を見て忘れよう。

そんな思い出ここまで来たのだ。

気になっていたのは認めるが断じて、断じてやましい気持ちはなかったことをお忘れなく。

と、今はそんなこと別にどうでも良いのだ。

話を戻そう、俺がこの喫茶店に向かっているのをつけてきていたアホどもの中の1人、惰天使が俺に思念で指示を飛ばしてくる。

さすがは腐っても天使。俺の常識なんぞ軽々と飛び越えてきやがる…

まぁ、その指示の内容は『店の中の魔法の反応を調べろ』と言うものだった。

めんどくさかったが無視した後が怖かったので店の中の魔法の反応を探る。

すると、魔法の反応を示したのは隣にいたおっちゃん(この店のオーナー)ただひとつだった。

普通に生活する上で自分の身に魔法をかけることはまずないだろう。

戦闘以外で魔法を自分にかけるときは自分の存在を偽装したいときくらいしかないのである。

 

つまりなんだ…このおっちゃんこそが俺たちが探していた悪魔本人だったわけだ。

 

と、まぁダラダラとこれまでの経緯を語ってきたが…

 

俺、現在大ピンチなのである。

 

目の前には俺の神がかった頭脳プレーにより倒した人間4人。

その奥には狂人と化したおっちゃん(悪魔)がいる。

 

そして後ろ、店の表の方では惰天使サリエスさんが俺TUEEEEEして自分の眷属をフルボッコにしていたのだが、突然殺気をこちらに向けてきた…どうしよう、なんか俺ヘイト稼ぐことでもしたっけ…

 

まじやばい…怖いとか言えるレベルじゃないまさに機関銃を向けられるとこんな気分になるのだろう…

 

一方サリー達は…

 

「ひっ!キャァァァァァァ!!チョット!サリエルさん!?ねぇ!死ぬ!死ぬからぁぁぁぁ!!」

 

元々とても綺麗な店内だったがここだけ台風が来たかのように荒れ果て今はその見る影もなくなってしまっている。

そんな店内には5人の女性。

1人はこの惨状を作り上げた元凶サリエル。

そのサリエルに対するのは命を賭して天使を排除せんとするサキュバスの店員。

その戦い…いや、その一方的な暴力を側から見ることしかできないサリー、ユー、エリス。

 

「ちょっと静かにして頂けますか?殺しますよ」

掲げた両手には既にバレーボールくらいまで大きくなった光球が今もなお破壊のための力を取り込んでいくように大きくなる。

 

「キャァァ!ムゴ※¥#€!!……

……って黙ってても死ぬと思うんだけど!?」

「ですから考慮しますから、それに死んでも戻ってこれるじゃありませんか。」

「それはそうですけど!〜〜もう良いですよ!好きにしてください!!」

「はい。それでは好きにさせていただきます♪」

 

全てを諦め肩を落とすサリーを横目にサリエルがさらに光球の収縮を加速させる。

 

「そろそろ頃合いですかね。それではみなさん、御機嫌よう♪」

 

遂にスイカくらいにまで肥大した光球を店員のサキュバス

 

ではなく、店の裏側、サトシめがけてはなたれる。

 

 

 

店の裏ではサトシとおっちゃんがにらみ合っている。お互いに次の行動を探り合っている。

 

いや、実際には膝を震わせ、蛇に睨まれたカエルのように金縛りにあっているサトシである。

 

(あ、うん。こりゃ無理だわ…まじやべぇぇぇぇ)

 

両者動けないまま時間が過ぎていく…

 

と、後ろからナニカが猛スピードでこちらに向かってくる。

 

恐る恐る後ろを振り向く。

 

なんと後ろから建物の壁すらも無視して光球がこちらに向かってくる…

 

サトシはこれまで感じていた殺気の意味を察した。

 

(あ、ダメだ…これは無理だわ…)

 

 

光球はサトシの横を通り過ぎ、おっちゃんの腹に着弾。

そのまま爆発し、周囲の建物すら木っ端微塵にしてしまった。

 

 

 




はい!今回は以上です!!なんかもうどこに向かっているのか…笑
作者すら着地点が見えないです…
来週は多分投稿お休みさせていただきます。最近古事記の方を投稿していなかったので、そちらを先に投稿したいと思います!
よろしければ是非…笑
それではまた次回!お楽しみに!!


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第32話 悪の天使とまさかの幕引き!?

久しぶりに気が向いたので書いて投稿してみました!
この話は自分のお気に入りでもありますのでどれだけ時間がかかっても何とかして完結させたいです!
それでは約一年半越しの32話をどうぞ!


 

魔法城 城下町 商業区のとある一角。

ひっそりとたたずむ…いや、佇んでいた喫茶店…

例のごとく木っ端微塵になり影も形もない。

そこに4体の魔物+2の姿。

 

「ふぅ〜久々にスッキリしました☆」

とても爽やかな笑顔の天使、サリエル

その対である悪魔というと

「………」

サリエル渾身の一撃が腹に着弾し白目でぶっ倒れている

 

そして、その他魔物はというと…

4人中2人サキュバスの店員とサリーは気絶、エリスは目を見開き、力無く崩れ落ちている。

もう1人ユーは、目を輝かせ爆心地に興味津々だった。

 

と、状況を確認したのだが、とても大事な事を忘れてはいないだろうか。

この状況を見て違和感を持った人がいるなら相当熱心な読者様だろう。

まぁ、なんだ。主人公がいないのだ。

 

 

「おらぁぁ!サリエルお前ぇぇ!俺が死んでんじゃねぇか!」

「あ、サトシさんご無事で何よりです。サトシさんだけ守護魔法を付け忘れていたので♪」

「ご無事じゃねぇよ!無事に見えるのはデスベホマのお陰だよ!それと、この状況の何処がご無事なんだよ!」

サリエルが辺りを見渡し…指を鳴らす。

数秒後木っ端微塵になっていた喫茶店が元に戻る。

 

「………は?」

 

「辺りの状況?はて、なんのことでしょうか」

 

「デタラメもいい加減にしろよコノヤロー…」

 

「さて、そろそろ狸寝入りはやめにしませんか?暇で仕方ありません」

 

「相変わらずむちゃくちゃしやがるなぁ天使ってもんわ…

まぁだからこそ…倒し甲斐があるってもんよ。

 

我が名はアモン 七悪魔の1柱 強欲を司る悪魔だ。邪魔する奴らは全員消し飛ばしてやるわぁぁ!」

 

おっちゃん…もといアモンは自分の名前を叫びながら姿形を見る見るうちに変えていく。

 

原型が人型なのは分からなくないがそれはまさにクトゥルフの如き異形である。

 

「さすがは悪魔、思考回路が醜ければ見た目も醜いようですね

ほんと、あなた方は視界に入れるだけで極めて不快です。」

 

初めてサリエルから害意や敵意、悪意のようなものが感じられた。

 

瞬間、天使と悪魔の双方の体が消えちょうどその間の中心で高速で飛翔する物体がぶつかり合う

 

ぶつかった衝撃でサリエルの体が後ろに傾く。

サリエルがノックバックしたのを見てさらに右ストレートを繰り出すが、サリエルはそれを待っていたかのように腕を掴みそのまま床に叩きつける。

すぐに受け身を取り反撃を試みるが、無理な体勢からの攻撃はあっさりといなされカウンターを受けてしまう。

 

「そう来なくては面白くありません♪」

 

「そんな余裕こいてられんのも今のうちだぞ?」

 

お互いに一旦距離を取り睨み合う。

 

「なんだよ…これ」

 

「す、凄い…」

 

一連の攻防を見ていたサトシたちはただただ固まって凄まじい戦いを見ていることしか出来なかった。

 

「さて、そろそろ手加減はなしだ」

 

そう言うとアモンの体の横に黒い塊が現れる。

そして、それは大剣にみるみると形を変えていく。

 

それを見たサリエルも上空に手を掲げるとその手に白く輝く大きな鎌が出現する。

 

「大鎌とはまた天使という名の死神だな」

 

「ただただ大きい剣を振り回しているだけでは勝てないと思いますがねぇ」

 

お互い皮肉を言いながらながらガンを飛ばし合う。

 

先に動いたのはサリエル。

地面を軽く蹴るやいなや光速で懐まで詰め寄る。

が、アモンは待っていたかのようにサリエルが来るタイミングで大剣を振り回す。

サリエルがこれを鎌でいなしそのまま反撃に移る。

アモンは目の前に迫る鎌を避けられないと判断し柄の部分を片手で受け止める。しかし、サリエルは鎌を防がれることを予想し鎌から既に手を離し渾身の拳がアモンのみぞおちに入る。

吹き飛ばされたアモンをそのまま追いかけ追撃。

 

そこからはかなり悲惨だった。

 

1度崩れた均衡は戻ることなくサリエルの圧倒的優位のまま一方的な展開が繰り広げられる。

 

が、

 

 

「っっっっ!!」

 

突如、形勢が逆転する。

 

猛威を振るっていたサリエルの連撃が一瞬だけ止まったのだ。

そのすきを見てアモンが瞬時に大剣を振り回す。

 

「全ては…あの方の、、ために…」

 

床に突っ伏しているサキュバスが最後の力を振り絞り行動阻害魔法を放ったのだ。しかしそれはとても微弱なものだったが、サリエルに隙を作るのには長過ぎる時間だった。

 

サリエルはなんとか体勢を持ち直したが一度始まってしまったアモンの連撃を止められるはずもなくただいなすことしかできなかった。

 

しかし、そんな圧倒的不利な状況にも関わらずサリエルは額に汗を浮かべ悪戯が成功したかのような意地の悪い笑みを浮かべている。

 

突然、パンッという破裂音と共に網膜を焼く光がその場にいる全員に襲いかかる。

 

「サリエル〜何してんのさ〜」

 

「さすがは死神w鈍臭いなww」

 

「センパ〜イ大丈夫ですか〜?助けに来ましたよ〜!」

 

眩しすぎる光の中から聞きなれない声が聞こえる。

 

視界が少しずつ戻る。しかし、少しずつ見えてくる光景がどう見ても自分の知っているものではなかった。

 

魔王城以外は全て荒れ果てた荒野になっており、上空には羽根の生えた女性が3人、宙を舞っている。

 

「来るの遅くないですか?」

 

「そんな急に言われてもすぐに行けないよ!私達だって忙しいんだから!」

 

「忙しいって…どうせ空で遊んでるだけでしょう…」

 

「ま、まぁ、センパイ、無事で何よりです。」

 

「もう!そんな感動的な再会のシーンとか要らないからチャッチャと倒してチャッチャと帰るよ!」

 

「で?どいつ?悪魔ってのはお前か?」

 

あまりの衝撃に三人の天使を口を開け見上げている俺を指していた

 

「へ?えっ、ち、違う違う!俺はただのリビングデッドだから!」

 

「まぁ、とりあえず殺してみたらわかるか」

 

サトシの全力の否定を無視して近寄ってくる。

 

「カミエル!!」

 

サリエルが声を張り上げる静止させる。

 

「天使という立場でありながら彼に手を出すことがどういうことか分かっていますよね?」

 

「分かってるって、冗談だよ冗談」

 

少しどんよりした真面目な雰囲気だったが我慢出来ずある言葉が零れる。

 

「え、、ほんの数分前に天使に殺された気がするんだが…」

 

「あれは、、、事故です。」

 

「いや、俺だけ守護魔法かけ忘れてたんじゃなかったっけ!?」

 

「……わ、私はいいんです!誰が転生させてあげたと思ってるんですか!」

 

(ひ、開き直ったァァァ!)

 

顔を赤らめ息を荒らげて暴論を突きつけるサリエルに向かってる 後ろにいた天使も話しかける

 

「で?サリーこいつをどうすればいいの?」

 

純粋無垢な笑顔を浮かべグッタリとしたアモンの首根っこを掴みながら…

 

「牢獄にでもぶち込んでおいてください」

 

「りょーかい、んじゃ帰るね〜」

 

少し面倒な仕事が終わった程度のノリで軽く話している。

 

「ええ、お疲れ、ありがとう。ラシエル」

 

「同期の頼みなんだから当たり前でしょ〜」

 

「助かるわ」

 

サトシたちの理解が追いつかないまま天使達は光の中へと消えていった。

 

「さて、これにて一件落着ですね♪ご協力ありがとうございます」

 

「いや、いいんだけど、、」

 

呆気なさすぎる終わり方に一同動揺を隠せずにいる

 

「さて、私もこれで仕事終わりですので帰らせていただきますね♪

あ〜久しぶりに働いたな〜!もう当分働きたくな〜い!家でゲームしてゴロゴロしよ〜!」

 

サリエルはぐーっと背伸びをして空へ飛び立ち、光の中へ消えてしまった。

 

 

「あ、」

 

「ん?」

 

 

「あ、街の修復忘れてた…まいっか♪」

 

 

「あいつ街めちゃくちゃにしといて逃げやがったぁぁぁぁぁ!!」

 

叫ぶサトシと嘲笑うサリエルを除いたその場にいた全員がしばらく唖然としていた。

 




ご閲覧誠にありがとうございました!
本当に久しぶりのため投稿するのがかなり緊張しておりますがご拝読頂けのであれば幸いでございます!
これからもどれだけの時間がかかるか本人もわかっておりませんが完結させるまで終わる気は毛頭ございませんので是非また見てください!


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