勇者「絶対に笑ってはいけない魔王討伐24時?」 (めんぼー)
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ここで待て

気まぐれというか思いつきです


―目覚めなさい―

 

―目覚めるのです―

 

―そして、救うのです―

 

―世界を―

 

―~で―

 

 

「ん…んん~~~」

 

穏やかな朝の日差しが差し込む部屋で

伸びをしながら青年は目を覚ました

 

「夢…」

 

どうやら夢を見ていたようだ…内容は覚えていないが

 

ベッドから降りようと床に足をつけると

ひやりと冷たさが伝わってきた

立ち上がりふと、外を見に窓際へ寄った

空は青く雲ひとつ無い快晴で

町では人々が朝早くから行き交っていた

 

「いよいよか…」

 

母 「勇者~?起きたの?今日はお城へ行く大事な日でしょ~?」

 

居間から母親が声をかけてくる

 

勇者「起きてるよ~!すぐ準備します!」

 

と、返事をしてすぐに着替える

身なりも整え、これからしばらくは口に出来ない

母の料理に舌鼓を打ちに行った

 

母 「さ、たくさんお食べ」

勇者「ありがとう、いただきます」

 

朝食は色とりどりの新鮮な生野菜と川魚を塩で焼いた品々

魚の身を箸でほぐし、一切れ口へ運んでみる

 

咀嚼する、魚の味が口に広がり塩加減も調度よかった

野菜も口へ運ぶ

シャキシャキとした食感と瑞々しさが口の中で踊る

 

そんな調子で朝食を手早く、しかしじっくり味わいながら済まし

 

母 「とうとう旅立ちの日だねぇ…」

勇者「そうだね、でも大丈夫。仲間も一緒だし」

母 「あぁ、勇者…どうか元気に、無事に帰ってきてね」

勇者「はい、お母さんもお身体お大事に。それじゃ行ってきます」

母 「気をつけて行くんだよ!」

 

城へと向かう道中、町の人に声をかけられる

 

勇者、勇者くん、ゆうくん、ゆうちゃん

小さい頃から見知った仲である人達は皆声をかけてくれた

知らない人も勇者様等と呼んで話しかけてきた

様と呼ばれるのは、少し照れくさいが悪い気はしない

 

城の前まで行くと、3人の人影が見える

 

戦士と魔法使いと僧侶

この3人は一緒に旅をする仲間だった

 

―戦士―

明るくみんなを引っ張る筋肉質な男

よく笑い、よく泣き、よく怒り

感情をまっすぐにぶつけてくれる

 

―魔法使い―

赤い髪が栄える明るい女

少し気が強いが根はいい人だった

 

―僧侶―

気が弱い少女だが

芯は強く一度決めたら最後までやり通す人

 

 

勇者「おはよう」

戦士「おう、ようやく揃ったな」

魔法使い「それじゃ、行きましょ」

僧侶「き、緊張してきました…」

 

 

城の門をくぐ…りたいのだが

何か看板が立ててある

 

戦士「なんだぁ?」

魔法使い「何かしら、これ」

 

看板には

 

【勇者一行、ここで待て】の文字が

 

僧侶「なんでしょう…これ」

戦士「おいおい、これから王様に謁見だろう?」

魔法使い「でも門が閉じられたままだし、どの道動けないわよ?」

勇者「ここで待て…か。しばらく待ってみようか?」

戦士「勇者がそう言うならいいけどよ」

 

~5分後~

 

門が開かれ、中から一人の男が出てきた

この始まりの町の教会にいる神父その人であった

 

僧侶「神父様?」

戦士「門が開いたと思えば神父様か」

魔法使い「どういうこと?」

 

神父「どうもこうもないわ」

 

!?

 

僧侶「し、神父様…口調が…」

勇者「気のせいじゃ…」

 

神父「今日このおめでたい旅立ちの日の為にしょーもないお前らの案内役を掴まされた神父や、よろしくな」

 

戦士「ガラ悪ッ!」

魔法使い「口も悪いわ…こんな人だったかしら…?」

 

神父「これからお前らを城に案内するけどな、一個だけ言っとく事があるわ」

 

僧侶「嗚呼…神父様相当お疲れに…」

戦士「いや、これそういう問題じゃ…」

 

神父「ったくベラベラとしょーもないやっちゃでほんまに」

 

勇者「こわっ」

 

神父「ええか?この門をくぐったらそこから先、魔王を倒すまで絶対に笑ったらアカンで」

 

勇者「あの、なんでですか?」

神父「うるっさいわ言うとおりにしたらええんや」

勇者「あ、はい」

神父「因みに笑ったらペナルティーがまっとるからな、気ィつけろや」

  「ほな、いこか」

 

戦士「討伐が終わるまで笑っちゃいけないとか…」

魔法使い「なんでそんなよくわかんない事を…」

 

 勇者達 は 門を くぐった ! ▼

 

プアーン

 

勇者「何今の音」

魔法使い「さぁ…?間の抜けた音ね」

 

神父「わしの屁や」

 

戦士「そんなわけないだろwwwあ」

 

3人「あっ」

 

 

デデーン、戦士、アウトー

 

ガシャンガシャンガシャンガシャン

 

フルフェイスの兜を被った黒騎士が

目にも留まらぬ速さで駆け抜けてくる

 

戦士「えっなんだよおまえこっち来ん」

 

スッパァァァァァァン!!!!

 

戦士「アッー!!!!!!!」

 

勇者「うわっ」

僧侶「せ、戦士さんのお尻を…」

魔法使い「黒い騎士が棒でひっぱたいて行ったわね…」

 

黒騎士はその後走り去った

 

戦士「いってぇぇぇぇぇ」

神父「笑う度にペナルティーの意味わかったか?」

 

 

勇者達の笑いを堪える旅が

 

今、始まる

 

 



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王様にご挨拶

神父「ほな、いこか」

 

神父に連れられる勇者一行

玉座の間の扉の前に立つと

神父が振り返って話し始める

 

神父「全員おるな、なかなかやるやないか」

 

勇者「まだ何もなかったけど…」

戦士「むしろ始まりの町の中でそんな不穏な発言やめてほしいんだが…」

魔法使い「そもそもここ城内よね?」

僧侶「神父様…おいたわしい…」グスッ

 

神父「この先には国王殿下がおられる、粗相のないようにな」ガチャッ

 

言うや否や 即 開 門

 

勇者(あ、即開けるんだ…)

 

神父「失礼します!」コンコン

 

遅れてノック

 

勇者「んっふwww」

魔法使い「むふっw」

戦士「開けてからノックww」

僧侶「…っ」

 

デデーン 勇者、魔法使い、戦士 アウトー

 

ガシャガシャガシャ

 

先ほどの黒騎士とその後ろから

赤の騎士と青の騎士がシバき棒を持って走ってきた

 

僧侶(危なかったです)

 

スパスパスパァン!

 

勇者「笑っちゃいけないって意識すると普段より沸点下がるな…」

魔法使い「~っ!ちょっと私女よ!?手加減くらいしなさいよ!!」

戦士「け、ケツが…」

 

神父「ほな、いこか」

 

大臣「おお、神父殿」

神父「大臣殿、勇者一行をお連れしました」

大臣「ご苦労であった、王様は今身支度を整えておいででな、しばし待たれよ」

神父「わかりました」

 

勇者(普通に喋れんのかよ)

戦士(ケツが…)

魔法使い「あ~んもう!あざになったらどうすんのよー!」

僧侶(もうすぐ、王様に謁見かぁ…失礼のないようにしなきゃ)

 

 

10分後

 

 

衛兵「国王様の、おな~り~」

 

勇者「来たか」

 

勇者一行は片膝をつき、頭を垂れる様にしゃがみこんだ

コツコツと地を靴で歩く音が聞こえる

ちょうど玉座の場所についたところで

 

「よくぞ来た、面を上げよ」

 

一向は顔を上げ玉座にいる一国の主のご尊顔を拝見した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

神父「何見てんねん」in玉座

E:ステテコパンツ

 

 

勇者「お前が面上げろってwwww」

魔法使い「ちょっ格好www」

戦士「お前かよwwww」

僧侶「」コヒュ

 

デデーン 全員 アウトー

3騎士+緑 ガシャガシャガシャ

 

勇者「ちょっとまってこれははんそく

 

スパパパパァン!

 

勇者「くっそ~…」

戦士「あいつ絶対楽しんでるわ…」

 

神父「王様はな、お前らの相手してる場合とちゃうんや」

 

勇者「おい大事な日の式典をそんなさらっと」

 

神父「だから今日はわしが国王や」

魔法使い「暴君にも程があるわね…」

大臣「王様、そろそろ…」

神父「うむ」

 

勇者は違和感を感じた

あの大臣どこかで見たことが…

他の皆も同じ事を考えていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

王様「ではこれより、王様からありがたいお言葉を」

 

勇者「 あ れ 王 様 じ ゃ ね ー か !!!!」

魔法使い「」ブッー

戦士「なにやってんふふふふwwwwww」

僧侶「神…よ…ンフッw」プルプル

 

デデーン 魔法使い、戦士、僧侶 アウトー

 

スパスパスパァン!!!

 

僧侶「痛い…」

魔法使い「あんたタイツだもんね…」

戦士「ぐぉぉぉ…」

 

王様「ではこれより、王様からありがたいお言葉を頂戴する」

  「王様、お願いします」

 

神父「うむ、よきにはからえ」

 

戦士「あいつの中の王様どんなイメージなんだ」

勇者「床を見ろ床を見ろ床を見ろ…」

 

神父「おぉ、今日はなんとめでたい日か!」

 

魔法使い「あ、ちゃんとやるんだ」

 

神父「おぬし達ならば必ずやかの魔王を倒し、世に平和をもたらしてくれると信じておる」

 

勇者「ほんとに倒せるのかなぁこんな調子で…」

 

神父「この勇気ある者達の名を聞きたい。僧侶から順に自己紹介をしてくれぬか」

 

戦士「今普通に名前呼んだじゃねーか」

 

ピシャァン ゴロゴロゴロ

 

神父「…すまんがよく聞こえなかったな、僧侶から順に自己紹介を」

 

勇者「出たー【はい】を選ぶまで話進まない奴~」

魔法使い「今の雷の音どうやって出してるのかしら…?」

 

神父は一行の近くに寄り、一人一人の前に立ち話を聞く

 

僧侶「僧侶です、仲間を癒す術を使い戦闘の補助まで行います」

神父「うむうむ、きっと仲間の助けになれるだろう、期待しておるぞ。次」

 

魔法使い「魔法使いです、攻撃呪文を使って敵を殲滅します」

神父「ふむ、お主の力は苦しい戦闘においても突破口を開く、精進するのだぞ。次」

 

戦士「戦士です、敵の攻撃を受け仲間を守る役目を担うつもりです」

神父「ほほう、集団戦闘の要だな。苦しいだろうが頑張ってくれ。次」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

勇者「勇者ですぐぼぉっ!!!」ドスッ

 

神父 の こうげき ! 勇者 の 鳩尾(みぞおち)に 大ダメージ !

 

魔法使い「なんwwwでwwwww」

戦士「むふはっwwwww」

僧侶「ふひゅ」

 

デデーン 魔法使い、戦士、僧侶 アウトー

 

スパスパスパァン!!!

 

神父「なるほど、ありがとう。君達の事はわかった」

 

勇者「はぁ…はぁ…」ガクブル

戦士「ゆ、勇者…ふひっ…大…丈夫か…?」プルプル

勇者「今朝食べた魚と野菜がミックスジュースで出そうになった…」

戦士「あぁ…ミックsぬふふふうふふふwwww」

 

デデーン 戦士 アウトー

 

ガシャガシャガシャ

 

戦士「勇者ァ!!いらんこと言ってんじゃ…」尻構え

 

戦士「ねーーーーーーーーん!!!!↑」スパァン!

 

魔法使い「どぅふっwwwww」

僧侶「むふww」

 

デデーン 魔法使い、僧侶 アウトー

 

魔法使い「ちょっとやめてよその喋りかたぁ!!!」

僧侶「仲間内で飛び火が…」

 

スパスパァン!!

 

~それから城の門へ移動した~

 

神父「よし、これから諸君には馬車に乗って隣村に行って貰う」

勇者「馬車で…?」

神父「そうだ、交通手段の一つとして使っているので」

  「一般人も乗るだろうがそこは我慢してくれ」

 

戦士「嫌な予感しかしないんだが…」

 

 

馬の蹄と車輪の音を鳴らしながら近づく馬車

 

神父「よっしゃ。ほな、いこか」

 

勇者「え?王様も行くんですか?」

神父「王様は今忙しい言うてるやろ、耳ついてんのかお前」

勇者「えっえっ」

神父「それにわしは神父や、目までおかしくなったんとちゃうか」

 

戦士「とたんにガラ悪くなりだしたな」

神父「ええからはよ乗れや、アウトにすんで」

 

神父「あぁ、せや勇者」

勇者「あ、はい」

神父「さっきは悪かったな、なんかむかついてな」

勇者「え~…」

 

神父「お詫びにこれやるわ」

勇者「え?」

 

勇者は神父から謎の小袋をもらった

 

神父「それな、王国に代々伝わるアイテムやねんて」

  「魔王との戦いまで【絶対に開けずに】保存しておくんやで」

 

勇者「あ、ありがとうございます!」

 

神父「ええからはよ乗れ言うてるやろ」

 

半ば無理やり馬車に乗せられる勇者一行

次の目的地は隣村

勇者達の伝説が今、始まる!



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馬車内の戦い

関東の人間なんで関西弁アレだったらごめんなさい


神父「よっしゃ、全員乗ったな」in馬車

 

 

ゴトゴトと音を立てて走り出す馬車

一向は隣村まで馬車で移動する事に

馬車には15個程の座席が設置されており

一般人も何人か乗っていた

 

一向は進行方向の右側に背を向ける形で座席に座り

対面の座席と向かい合わせに座った

 

 

勇者「あのさ…普通始まりの町から徒歩で出るもんじゃないのか…?」

戦士「もうあれだ、気にしたら負けだ。シバかれるんだよどうせ」

勇者「俺の中の冒険のイメージが…」

魔法使い「それより神父様も一緒ってのがね」

僧侶「な、なんか監視されてるみたいで…」

 

神父「何言うてんねん、心配やからついてくだけやで」

 

勇者「もうそれでいいや…」

 

神父「お、もうすぐ停留所やな」

 

戦士「停留所?そんなの道中あったか?」

魔法使い「さぁ…?隣村は行った事あるけど初耳だわ」

 

神父「そらお客さんもおるやろし、当然やろ」

 

勇者「この旅って一体…」

僧侶「ま、まぁまぁ勇者様…」

 

 

 

 

馬車が止まり、ドアを開けて二人組が入ってくる

荒くれの親分と子分のようだ

 

 

親分「ふぃ~やっと馬車に乗れるぜ」

子分「そうですね、親分!」

勇者(ま~た変なのが目の前に座ったよ…)

 

親分「しっかし今日の収穫は酷いもんだったな」

子分「すいやせん、新人の奴にはあっしからきちんと…」

親分「あったりまえだのクラッカーだこのやろう」チラッ

 

 

勇者(さむっ)

戦士(うわつまんねぇ…ん?あいつは確か…)

魔法使い(しかもこっちチラ見しながら言ってるから…あら?)

僧侶(なんかちょっと…あ、よく見ると教会に来る兵士さんと詩人さんだ)

 

神父(腹立つわ~人選ミスやな後で潰そか)

勇者(厳しすぎでしょ許してあげて!)

 

親分「ちょいとヤキ入れてやらねぇーとな」

子分「へ、へい…けど根はいい奴なんで…」

 

魔法使い(子分演技うまいわね、なんかいい声だし)

 

親分「おい!新入り!ちょっと来い!」

 

戦士(いたのかよ一緒に入れてやれよ)

 

 

 

 

あいよっ!

 

 

 

 

勇者(あいよって)

戦士「…っ」(ちょっと危なかったぜ…)

魔法戦士(江戸っ子かしら…?)

僧侶(神よ…どうか普通の人を…)

 

 

 

新入「お待たせしたねぃてやんでぃ!」

 

覆面 を つけた 半裸の男 が 現われた !

 

戦士「ん?」(あの肩の傷跡…確か訓練場で…)

 

子分「おっおいお前バカ覆面は親分だけって決まりで」

新入「そうなんですかい?こりゃ失礼したでやんす」

 

勇者(おいだからごっちゃになって)

戦士「むふっ…w」

勇者「え?」

 

 

デデーン 戦士 アウトー

 

魔法使い、僧侶「え?」

 

馬車の中にも入ってきた黒騎士

 

座席から立ち尻を構える戦士

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

スパァン! パァン!勇者「痛っ…え?」

 

スパァン! パァン!勇者「痛っ…え?」リプレイ

 

パァァァァァン! 勇者「ぃい痛っっ………えぇ?」スローリプレイ

 

 

フルスイングした黒騎士のシバき棒が

戦士の尻から勇者の顔へとダブルプレー

 

戦士「ゆwwwうwwwしゃwwwふはっはははははwww」

魔法使い「顔wwwwwww」

僧侶「ふひゅ」

 

 

 

デデーン 戦士、魔法使い、僧侶 アウトー

 

神父「ブフッ…ククッ…ンフッwwwwww」

勇者「…」

 

スパパパァン!!!

 

 

戦士「いつつつ…」

勇者「戦士、最初のどうしたんだ…?」

戦士「見てればわか…っ頼むからこっち見んな…っ」プルプル

勇者「…」

 

親分「てめぇこのやろう俺様を差し置いて覆面なんざつけやがって…」

新入「形からと妄信でぇ!申し訳ねぇ!もうしねぇ!」

 

勇者(なんでちょっとラッパーっぽくなってんだよ)

 

親分「おちょくってんのか!脱げこのやろう!」グイグイ

新入「あいよっ!」

 

 

新入りが覆面を脱ぐとそこには

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

新入(始まりの国兵士長)「どうもすいやせん!」

 

 

勇者「ぼっふぉwwwwww」

戦士「ぶはははははははwwwwwww」

魔法使い「なんで兵士長wwwキャラがwwwww」

僧侶「ふっぐ…んふひひひひひwwww」←我慢できなかった

 

 

デデーン 全員 アウトー

 

 

魔法使い「いやアウトでいいけどさぁ…」

僧侶「これは反則ですよ…」

 

スパパパパァン!!!!

 

 

 

 

親分「おめぇ新入りのくせに覆面なんぞつけてんじゃねぇよ」

新入「すいやせん!形から入るタイプなんでぃ!」

 

勇者(いちいち江戸っ子やめてくんないかな兵士長)

 

親分「あとそのよくわかんない口調やめろ不愉快だ」

戦士(演技とはいえ上司に向かって勇気あるよなぁ)

 

新入「すいやせん!」

親分「てめぇほんとにわかってんのかぁ?あぁ!?」ガシッ

 

 

親分は新入りの髪の毛を掴んで凄んだ

 

 

新入「…」

親分「なんとか言えよおい!!!!」

新入「…離せ」

親分「あぁ~ん?きこえねぇなぁ?」

 

戦士「あ、やばいわガチの目だアレ」

勇者「え?」

 

親分「もっとでけぇ声で言えよおい!!」グイッ

 

 

次の瞬間

 

 

兵士長「離せと言っているのだ【兵士】!!!!!!!!!!」

親分「えっ」

神父「えっ」

3人 「えっ」

戦士(あーあ)

 

兵士長「貴様随分と偉い口を叩くようになったな、え?」

兵士「あ、あの兵士長?これ演技ですよ…?」

 

兵士長「台本には髪を掴む等と書いてなかったが?」

兵士「はい…あ、いえ…その…内緒でやれと…」

 

兵士長「神父殿、この企画はそういう趣旨なのか?」

 

神父「あそこまでやれとはいってません。ぼうりょくはいけないとおもいます」

 

周りの一般人エキストラ(あ い つ 売 り や が っ た!!!)

 

 

 

子分「」ダカダカダッ

 

子分 は 逃げ出した !

しかし まわりこまれてしまった !

 

兵士長「そういえば詩人殿も何故止めなかった」

子分「ひっひぃぃぃ私は無関係ですぅぅぅう!!!!」

 

兵士長「よし、鍛えなおす、来い」

 

 

兵士長 は 二人を ガッチリ ホールド した !

 

 

兵士「あひぃ!!!」

詩人「わわわわわわ私は一般人でえええええ」

 

兵士長「健全な魂は健全な身体に宿るものだ、いくぞ!」

 

3人は馬車から降りると去っていった

 

神父「…」

4人「…」

 

 

神父「ほな、いこか」

 

 

~間もなく、隣村~



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隣村

前回のあらすじ

兵士がやばい


 

~隣村入口~

 

一行は馬車から村の入口に降り立った

 

 

 

神父「よっしゃ、ついたな」

 

魔法使い「久々に来たわね~」

戦士「俺もだ、兵士時代によくここまで走らされたもんだ」

勇者「え?戦士って元兵士だったの?」

戦士「おう、一応部隊の隊長やってたぞ」

僧侶「わ~、凄かったんですね!」

 

神父「お前らごちゃごちゃ言わんとさっさと行くで、まずは村長に挨拶や」

 

 

 

村長の家に向かった一行

村で一番大きな家の前には村長の付き人が番をしていた。

 

 

神父「どうも~勇者一行です、村長さんにご挨拶しに来ました」

 

勇者(俺の台詞じゃないのかなぁ…)

 

番人「これはこれは、皆さんよくお越しくださいました」

 

 

番人は深々と礼をし、4人もそれに答え頭を下げる

 

 

神父「村長さんいらっしゃいます?」

番人「えぇ、いますよ。どうぞ中へ」

 

中に入ると、部屋は半分が白い垂れ幕に覆われていた

 

神父「お前ら奥から勇者、戦士、魔法使い、僧侶の順に一列に並びや」

 

戦士「え?なんでだ?」

魔法使い「どこかで見た並び順ね」

僧侶「言うとおりにしましょうか…」

 

 

4人が並ぶと、白い垂れ幕の前に横一列に並ぶ形になった

すると途端に暗くなり、垂れ幕の裏からライトアップされる

そこには一人の人物が影でシルエットを作っていた

 

 

神父「勇者一行、連れてきました」

 

 

神父が言い終えると垂れ幕が徐々に上がって行き

影の正体が明らかになる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

村長(王子)「………」

 

勇者「www王子何やってんのwww」

戦士「次期国王がなんで村長wwwwww」

魔法使い「あらイケメン」

僧侶「王子様なんですか?は、初めて見ました」

 

 

 

デデーン 勇者、戦士 アウトー

 

スパスパァン!!

 

 

勇者「いっててて…」

戦士「王族暇かよ」

 

村長「わりと」

 

僧侶「」コヒュ

戦士「むはっwwww」

魔法使い「即答wwwwwww」

勇者「…っ」(あっぶね…)

 

 

デデーン 僧侶、戦士、魔法使い アウトー

 

スパスパスパァン!!!

 

 

ふと、村長が神父に手招きをする

 

村長「…」チョイチョイ

神父「あ、はい」

村長「」ボソボソ

神父「…わかりました」

 

耳打ちをする村長

 

勇者(いや、さっき普通に喋ってたよな)

 

 

神父「一人ずつ自己紹介しろ言うてはるわ、敬語は自由やて」

 

戦士「え?ここでも?」

魔法使い「まぁ設定上は初対面だし」

勇者(トラウマが掘り起こされるんですがそれは)

 

僧侶から順に自己紹介をする事に

 

 

 

僧侶「初めまして、僧侶と言います」ペコリ

 

一歩前に出て深く礼をする僧侶

 

村長「」ボソボソ

神父「可愛らしい言うてはるわ」

僧侶「まぁ♪」

 

 

 

魔法使い「魔法使いよ、よろしく村長さん」

 

スカートの両端をつかみ、社交的な挨拶をする魔法使い

 

村長「」ボソボソ

神父「めっちゃ綺麗やて」

魔法使い「あら、お上手ね♪」

 

 

一歩前に出る戦士

 

 

戦士「戦士だ、よろしk 村長「 マ ッ チ ョ 」 」

 

神父「えっ」

戦士「えっ」

村長「マチョ」

 

勇者「マwwwチョwwwwwwwww」

魔法使い「何そwwwれwwウエッフwゴホッゴホッ」

僧侶「  ! ?  」ガタガタッ

 

デデーン 勇者、魔法使い アウトー

 

スパスパァン!!

 

勇者「いてて…」

魔法使い「だんだんお尻の感覚が…」

 

 

村長「」ボソボソ

神父「みんな大変やな言うてはるわ」

村長「」ボソボソ

 

 

神父「次、勇者やで」

勇者「あ、はい」

 

一歩前に出る勇者

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

勇者「勇者でs 村長「うるせぇーよ!!!」」

 

 

僧侶「」コヒュ

戦士「ファーッwwwwwwwwww」

魔法使い「なんでキレてぇへへへwwwwwww」←我慢出来なかった

勇者「」

 

 

 

デデーン 僧侶、戦士、魔法使い アウトー

 

 

スパスパスパァン!!!

 

 

村長「」ボソボソ

神父「ここから東の洞窟に、村に悪さをする魔物がおんねんて。退治しにいこか」

村長「」ボソボソ

神父「出来るだけ早めに頼む、だそうや」

 

戦士「お、やっと冒険らしくなってきたな」

僧侶「魔物ですか…村の人に迷惑かけてるなら退治しましょう」

魔法使い「木っ端微塵にしてやるわ」

勇者「」

 

 

装備を整え、東の洞窟にやってきた勇者一行

 

勇者「よし、皆気をつけて行こう」

 

神父「お、気合はいっとるな」

 

戦士「まぁここに来てようやくの戦闘だからな」

神父「ほな、いこか」

 

 

~ボス部屋の前~

 

 

神父「よっしゃ、ついたな」

 

勇者「一度も魔物と出くわさなかったんだけど、ねぇ」

戦士「ある意味温存できたのか…?」

魔法使い「嫌な予感って言うのは野暮かしら?」

僧侶「それでも相手は魔物です、気をつけましょう」

 

神父「みんな、戦いは辛いやろうけど頼ん ボス「ポテチとコーラね、はいはい。」」ガチャッ

 

ボス「あ」

神父「あ」

 

4人「えっ」

 

ボス「…」

 

バタンッ!!!

 

 

 

デデーン 全員 アウトー

 

 

 

ガシャガシャガシャガシャ

 

勇者「ふざっけんなよあんなのはんそk スパァン!

戦士「ちょっとコンビニ行くみたいなノリやめろwwww」スパァン!

魔法使い「アウトでいいけどさぁ…」スパァン!

僧侶「二人して「あ」っていうのやめてくださいよぉ!」スパァン!

 

神父「いこか」

 

 

ガチャッ

 

 

中には獅子の顔に4本の足と4本の腕を持つ魔物がいた

 

 

 

 

ボス「…何者だ貴様ら」

 

神父「勇者一行や、お前が村を脅かす魔物やな!!!」

 

ボス「ほう、貴様らが…どんなのかと思えばまだまだ未熟そうではないか」

 

僧侶「あれ?先ほど顔合わせしませんでした?」

 

 

 

 

 

デデーン 勇者 アウトー

 

勇者「 な ん で 俺 な ん だ よ ! 」スパァン!

 

 

 

 

 

戦士「ンッフ…」←我慢している

魔法使い「都合の悪い事はシバくのね」

僧侶「ご、ごめんなさブフッ」

 

 

デデーン 僧侶 アウトー スパァン!

 

 

ボス「ひとまずここまで来れた事を褒めてやろう」

 

戦士「誰もいなかったけどな」

魔法使い「シッ!余計なこと言うとまた勇者がシバかれるわよ」

僧侶「す、すいません…」

勇者「いいよもういっそ開き直るから」

 

神父「まったく、こんな穴倉に住んで引きこもりかいな」

 

 

 

次の瞬間、ボスが一変した

 

 

 

 

 

 

 

ボス「はぁ!?快適だし引きこもりじゃないから!!」

神父「いやいや穴倉で快適とかないわメッチャ臭そう」

 

勇者「くさっwwwwwっそうwwwww」

戦士「キャラ変わりすぎwww小者感がwww」

魔法使い「辛辣wwwwwww」

僧侶「」コヒュ

 

 

~既に笑いましたがしばらくお待ち下さい~

 

 

ボス「やかましいわ!!風呂入ってるわ!!」

神父「いやいや風呂入っても本人気づかんて事あるしぃ~」

ボス「だったら匂ってみろよ!!」

神父「くさっ!!脇からチュバッキみたいな石鹸くさっ!!」

 

ボス「ふざけんな俺はチュバッキ派だ!!低俗なビダルパプーンならいざ知らずチュバッキ貶すとはいい度胸だなこらぁ!!」

神父「はぁ!?ビダルパプーン舐めんなやァ!!」

 

ボス「うるせぇ!!チュバッキでお前のハゲ散らかした髪の残骸キューティクルにしてやろうか!!」

神父「おどれこそビダルパプーンでたてがみさらさらストレートにしてやろうかコラァ!!」

 

 

勇者「どうでもいいわ」

 

デデーン 勇者 アウトー

 

勇者「まって ズドバァン!!!!!

 

神父 と ボス の こうげき !

つうこんのいちげき ! 勇者は 死んでしまった !

 

 

ボス「どうでもいいわけあるか!!」

神父「勇者のくせに恥を知らんかいワレェ!」

ボス「カイワレェ!!!」

 

 

~それから~

 

 

デデーン 全員 アウトー

 

スパスパスパァン!

 

 

戦士「あのさぁ…」

魔法使い「我慢なんて無理だわ…」

僧侶「痛い…」尻おさえ

 

 

 

神父「あ、忘れとったわ」

 

神父 は 蘇生呪文 を 唱えた !

 

勇者「う~ん…お、俺は一体…?」

魔法使い「すご、生き返った」

僧侶「神に仕える者が使役できる魔法です」

 

ボス「おお勇者、死んでしまうとは情けない」

戦士「お前が言うのかよ」

 

デデーン 勇者 アウトー

 

勇者「うわやめっ」

神父「さっきの分やね」

 

スパァン!

 

ボス「ふん、卑怯者の人間風情が…」

魔法使い「あ、キャラ戻った」

 

 

ボス「あれを見ろ!!貴様ら人間が姑息な手段で屠って来た魔物たちの墓だ!!」

 

部屋の隅を指差すボス、そこには

無数の墓が立てられていた

 

 

神父「こっちも見ろ!よくも勇者を!」

 

勇者を指差す神父

 

 

勇者「お め ー が や っ た ん だ よ !」ボロボロ

 

ボス「うわぁ…」

 

勇者「 お め ー も だ よ ! ! 引いてんじゃねーよ!!」

 

ボス「負けました」

 

4人「えっ」

 

神父「もう村襲わんって約束できるか?」

ボス「はい」

神父「よっしゃかえろか」

 

 

 

~こうして村に帰った勇者一行~

 

 

神父「あぁ言い忘れとったけど」

 

勇者「もうなんなのこの旅…」

戦士「全国行脚じゃねーか」

魔法使い「正確には馬車だからある意味ツアーね」

 

神父「もう王国出発して4時間やけど」

 

僧侶「まだそんなしか経ってないんですね」

 

 

神父「24時間以内に魔王の城まで行かんときみら死ぬ呪いかけたから」

 

4人「…」

 

 

残り 20時間 !

 

と、いうことで

 

 

神父「ほれ、ちゃきちゃきいくで。馬車乗りや」

 

勇者「【旅】ってなんなんだろうな」

戦士「元気出せ、なんだかんだパパっと行けてるから大丈夫だよ」

魔法使い「死にたくない死にたくない…」ブツブツ

僧侶「だ、大丈夫ですって…ね?」

 

 

一行は馬車に乗り込み出発した

揺れ動く馬車の中、神父がふと後ろを振り返ると

 

 

―また来いよ~!―

 

―案外ビダルパプーンもいいな―

 

―魔物さん、たてがみサラサラ~―

 

―もふもふわふわ~―

 

 

村人とボスが手を振って見送っていた

ボスの手には子供達が乗っている

4人には見えていない

 

 

神父(まったく…平和なやっちゃ!)

 

 

 

 

 

 

 

勇者達の旅は、まだまだ続く!



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ついに魔王城

前回のあらすじ

勇者は隣村を救った!



~馬車内~

 

 

 

神父「おいお前ら」

4人「?」

神父「なんだかんだでこの小説5話目に突入したから」

勇者「なんでいきなりそんなメタ発言を」

神父「作者がそろそろネタ思いつかん言うてるから、魔王城まで省くで」

戦士「一発尻叩かれればいいのにな」

神父「このSSを始める1日前に竹箒でケツをシバかれたらしいわ」

 

 

 

 

~魔王城~

 

神父「ついに…ここまで来たな」

 

勇者(もう何もつっこまない)

戦士(シバかれるのは勇者だしな)

魔法使い「結構大きいのね」

僧侶「き、緊張してきました」

 

 

神父「ほな、いこか」

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

 

魔王城の重たい扉を金属の音を立てて開く神父

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

 

勇者「ん?」

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

 

勇者「扉は開いたのになんでまだ音が」

 

そっと近づいてみる勇者

 

 

 

 

 

神父「ゴゴごごごごごご…何みてんねん」

勇者「ふひゅ」

 

デデーン 勇者 アウトー

 

戦士「早速か」

勇者「無駄にクオリティ高い真似してんじゃねーよぉ!!」スパァン!

 

 

~魔王城・エントランス~

 

 

僧侶「ここが魔王城の中…」

戦士「あったかいナリィ…」

魔法使い「笑えないしセクハラだからやめて」

勇者「仲間内で潰しあうのやめて?」

 

神父「しかし暗いな~明かりはないんかいな」

 

次の瞬間

 

??「太陽拳!!!!」カッ!

神父「うおっまぶしっ」

 

一瞬で 明るく なった !

声の主を見ると

 

 

 

 

 

 

魔王「…」太陽拳のポーズ

 

勇者「まwwwおwwwうwww」

戦士「あいつもかよwwww」

魔法使い「っていうか何してんふふふふwwww」

僧侶「」コヒュ

 

 

デデーン 全員 アウトー

魔王 は 逃げ出した !

 

勇者「逃げんなwwww」スパァン!

戦士「魔王が逃げたwww」スパァン!

魔法使い「もうやだ最初から全力じゃないのー!」スパァン!

僧侶「ひぃ…ひぃ…」スパァン!

 

どこからともなく女魔族がやってくる

 

女魔「ようこそ、ホテル魔王城へ。」

4人「えっ」

神父「あの~予約した勇者一行ですけどええですか?」

女魔「もちろんでございます。4人と1人で二部屋でございますね?」

神父「そうです」

 

 

勇者「あいつ何言ってんの?ねぇあいつ何言ってんの?」

戦士「おい完全に旅行じゃねーか」

 

 

女魔「ではお部屋までご案内致します。神父様はこちらでお待ち下さい」

勇者「待ってもう既に嫌な予感しかしない」

僧侶「別行動っていうのがまた…」

戦士「いやでも前回ボスとのやりとりでひでぇ目にあったからよ…」

魔法使い「ある意味安心できるじゃない?」

 

 

~4人部屋~

 

女魔「女性の方々は着替えられる時はこちらの部屋に個室が御座いますので」

魔法使い「ご丁寧にどうも」

僧侶「ありがとうございます」

 

 

女魔「寝るときはあちらのベッドをお使い下さい」

勇者「結構いいベッドだねこれ」フカフカ

戦士「いいのかなぁ…魔王城に泊まるって」

 

 

女魔「皆様にはこちらの部屋で待機していただきたいとの、神父様からの言伝を預かっております」

勇者「あ、わかりました」

女魔「寝る時とお風呂、おトイレの際以外はあちらの机と椅子でお待ち下さい」

魔法使い「はーい」

女魔「それでは失礼致します」パタン

 

 

 

 

 

 

 

勇者「机で待機ねぇ…ん?」

戦士「机の上に名札があるな」

魔法使い「名前どおりに座ればいいのかしら」

僧侶(引き出しが4つあるのが気になりますね)

 

 

戦士「とりあえず座るか」ボフッ

勇者「だね、もうクタクタだよ」

魔法使い「私なんて足痛いわよ」

僧侶「さすがに疲れましたね」

 

 

勇者「神父様がいないとこんなに心が休まるなんて…」

戦士「お前シバかれにシバかれまくってたからなww」

勇者「はは、一回死んだからね、三途の川見えたもんw」

魔法使い「あ」

僧侶「あ」

 

デデーン 勇者、戦士 アウトー

 

勇者・戦士「あ」

 

 

スパスパァン!!

 

 

勇者「くっそぉ…くっそぉぉぉぉ…」プルプル

戦士「完全に油断してた…今完全にリラクゼーションしてた…」

魔法使い「これは私達も」

僧侶「危ないですね、気をつけないと」

 

 

僧侶「…」ジッ

魔法使い「どうしたの?机なんて見つめて」

僧侶「いえ、なんか引き出しあるの気になっちゃって」

魔法使い「…たしかに」

 

 

戦士「待て、それは罠だ」

勇者「落ち着こう、冷静になるんだ」

僧侶「私、こういうのダメなんです。気になっちゃうんです、昔から」

魔法使い「なんてピュアな子」

僧侶「えへへ」

魔法使い「ふふ、褒めてないわよ?」

勇者・戦士「あ」

 

デデーン 魔法使い、僧侶 アウトー

 

魔法使い「絶対に許さんぞ虫けらどもォ!」スパァン!

僧侶「クリリンのことかー!」スパァン!

勇者「なんでドラゴン●ール?」

戦士「名前と台詞の時点で伏字の意味ないんだよなぁ」

 

 

戦士「よし、死なばもろともだ、勇者から行こうぜ」

勇者「えっ」

僧侶「お願いします」

魔法使い「どうせみんな開けるんだから、覚悟決めなさい」

 

 

勇者「ええい、ままよ!!」ガラッ

 

勇者 は 横に長い 引き出し を 引いた !

 

勇者「…?なんだこれ」

戦士「どうした?」

勇者「いや、なんか封筒が入ってる…」

魔法使い「げっ」

僧侶「嫌な予感しかしないですね…」

 

 

勇者「どれどれ」カサカサ

戦士「結構乗り気じゃねーか」

勇者「俺もこういうの結構気になっちゃう方だから…ね」カサカサ

 

勇者 は 中身を 見た!

 

勇者「ふはっはははははははwwwwww」

 

3人「えっ」

 

デデーン 勇者 アウトー スパァン!

 

勇者「いてて…」

戦士「何が入ってたんだ?」

勇者「…」スゥ

魔法使い「待ちなさい勇者。見せないで、警告よ」

僧侶「そ、そうですよ何があったのかだけで…」

 

 

バッ

 

 

 

 

 

 

 

黒光りするマッチョな身体と王様の顔のコラ

 

 

戦士「むはっwwwww」

魔法使い「ちょっwwwwww」

僧侶「」ブッー

 

 

デデーン 戦士、魔法使い、僧侶 アウトー

 

スパスパスパァン!!!

 

 

戦士「勇者あぁぁぁぁぁぁ!!!」

勇者「他の引き出しにももう入ってないみたいだ、俺のとこは終わり」スチャッ

 

勇者 は 壁に 画像 を はりつけた !

 

戦士「見ないからな、見ないからな」

魔法使い「なんで魔王の城にきて仲間割れしてるのよ」

僧侶(ちょっと危険ですねあのきんにk、いえ画像…)

 

 

勇者「次は戦士だ」

戦士「おー、開けるか」

魔法使い「わかってるわよね?」

戦士「わーったよ!」ガラッ

 

戦士 は 横に長い 引き出し を 引いた !

 

戦士「…」

魔法使い「どうしたの?」

戦士「…」スッ

 

 

勇者人形(そっくり)

 

魔法使い「…勇者ね」

戦士「勇者だな」

僧侶「勇者様ですね」

勇者「え?俺こんな顔してるの?」

 

 

戦士「…」スッ

 

戦士 は 勇者人形 を 机の下に 持って行き もぞもぞ やりだした !

 

勇者「お前なにしてんの?」

戦士「…」

魔法使い「余計な事はしないで頂戴ね」

僧侶(もぞもぞ…勇者様と戦士さん…戦x勇ですね)

 

 

戦士「…ブフッwwwwwww」コトッ

 

 

 

 

 

 

 

勇者人形(M字開脚)

 

魔法使い「なんでM字かいんふふふふwwwww」

僧侶「むふふふふふふwwwwww」

勇者「…」

 

 

デデーン 戦士、魔法使い、僧侶 アウトー

 

スパスパスパァン!!!

 

魔法使い「次は私ね」

戦士「悪かったな」ボロッ

魔法使い「いいの、次やったら燃やすだけですもの♪」

戦士「あひぃー!」ガクブル

勇者「遊ぶからだよ…俺も人の事言えないけど…」

 

 

魔法使いは 全ての 引き出しを 開け放った! 

しかし なにも入っていなかった !

 

 

魔法使い「…」

戦士「…」

勇者「…」

僧侶「…」

 

「むふっ」

 

デデーン 全員 アウトー スパスパスパスパァン!!!!

 

魔法使い「なんで何もないのよ!!飽きるんじゃないわよ!!」

戦士「いやまったくだ」

僧侶「入ってなくても変わりませんでしたね…」

 

 

僧侶「次は私ですね」ガラッ

戦士「即開けとか」

魔法使い「神父様も確か即開けだったわね」

勇者「何?教会関係者って絶対に即開ける決まりでもあんの?」

 

一枚の円盤と紙が入っていた

 

僧侶「…」ペラッ

戦士「なんだ?その円盤」

魔法使い「魔力を感じないから戦闘用のアイテムではなさそうだけど…」

勇者「僧侶、一緒の紙にはなんて?」

 

 

僧侶「今、見せます。」スタスタ

勇者「おいまてやめろ」

 

僧侶が壁際においてある置物に触れると、引き出しが出て来た

円盤をそこに入れると、吸い込まれていく

 

戦士「お、おいおい」

魔法使い「何かしら今の」

勇者「…なぁ、上になんか魔力の遠視みたいなのが…」

僧侶「今の円盤はでぃーぶいでぃー、上のはてれびがめんと言うらしいです。記憶した場面、風景を映す事が出来るのだとか」

 

 

戦士「ほほー、すげぇな」

魔法使い「ん?何か映ったわよ」

 

 

ここは、魔王城

様々な種族が出入りし、日々社会の為に健闘しています。

 

勇者「魔王城で社会の為て」

 

受付には魔族の美しい娘達が、皆様のご来場をお待ちしております。

 

女1「ようこそ、魔王城へ!」

女2「ようこそ、魔王城へ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

女3(始まりの国の姫)「っしゃっせーい!!!」

 

 

 

 

デデーン 全員 アウトー

 

 

勇者「ふ ざ っ け ん な よ !」スパァン!

戦士「これは無理だわ」スパァン!

魔法使い「なんで国の姫が敵国で受付譲やってんのwww」スパァン!

僧侶「この喋りかたはだめですってばぁ!!」スパァン!

 

 

 

 

姫 「おう、これ見てるな!?勇者一行!!」

 

勇者「やばい喋り方で既に死にそう」プルプル

 

姫 「時間がねぇからよく聞けよ!!一回しか言わないからな!!」

 

戦士「時間がない…?」

魔法使い「巻きでやらないとって事じゃないの?」

戦士「あぁ、そういう」

 

姫 「私は…魔王に捕らわれています…日々、国のお父様を思い涙を流しております…」

 

勇者「急に真面目やめてくんない?」

戦士「なぁ…この旅って結構真面目にやらないとだめなんじゃないか?」

僧侶「大分真面目とはかけ離れてますけどね」

魔法使い「まったくもってその通りだわ」

 

姫 「どうか…どうか助けて下さいまし、勇者様!私は…私は…不安に押しつぶされそうで悲しくて…」

 

勇者「姫様…」

戦士「…そろそろ気合の入れ時なんじゃねーの?」

魔法使い「今からでも遅くはないわ、姫様を助けに抜け出しましょう!」

僧侶(不安、ですよね…待ってて下さい。すぐに助けに参ります)

 

 

 

 

 

 

姫 「僧侶さんがタイキックされてしまう夢を見ていますわ…」

4人「え?」

 

デデーン 

 

勇者「え?何?誰か笑った?」

戦士「いや俺じゃないぞ」

魔法使い「私もよ」

僧侶「私もです」

 

僧侶ー

 

僧侶「!?!?」

3人「えっ」

 

 

タ イ キ ッ ク -

 

 

 

ぴーひょろろ~

ガララッ

 

姫 「…」シュッシュッ

勇者「あれ?姫様?あれ?なんで?」

戦士「助けて下さいっつったよな今」

魔法使い「なんか蹴りの素振りしてるけど」

僧侶「ま、まさか…くっ!」ダッ

 

僧侶は 逃げ出した ! しかし 回りこまれてしまった !

 

僧侶「い、いやっやめ」

 

ズバァン!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

フワッ

 

僧侶「んやああああああああああああ」ポテッ

 

勇者「浮wwいwwたww」

戦士「今一瞬浮いたぞwwwwwww」

魔法使い「むひゅ」

 

デデーン 勇者、戦士、魔法使い アウトー

 

スパスパァン!!

 

僧侶「うぇぇぇぇぇぇぇ」号泣

魔法使い「おーよしよし痛かったわね…」ナデナデ

 

姫 「僧侶さん…ゴメンネ」

僧侶「ううううう…」ヒックヒック

 

勇者「結構エグかったな…」

戦士「人が浮くって並の武道家でもなかなか出来んぞ」

 

 

姫 「…」ジーッ

姫は 勇者と戦士を 見つめる !

 

 

勇者「えっ何…こわい…」

戦士「…」

姫 「ニタァ」シュッシュッガラピシャッ

 

勇者「おい今素振りして出てったぞ」

戦士「あれ悪いと思ってねーよ、めちゃくちゃノリノリだったよ。蹴り足りねーってすげぇゲス顔してたもん。」

 

神父「なんやお前ら屍の山やないか」ガラッ

 

勇者「出たな悪魔め」

神父「神に仕える聖職者捕まえてお前」

戦士「自分で言うか」

 

神父「なんか外で催し物やるそうや、いこか」

 

勇者「うわっ、鬼」

戦士「僧侶が死に掛けているのにこいつ…」

魔法使い「流石に引くわ…立てる?」

僧侶「はぁ…痛い…」

 

 

一同、魔王城の庭へ

次回へ続く



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ケルベロス

わんわんわんわんわんっ!


城の庭にたくさんの魔族が集まって並んでいた

その前にはステージがあり、マイクスタンドが中央にあった

 

 

神父「ついたな、一番前に並びや」

戦士「おいおい、回りが魔族ばっかで落ち着かねーよ…」

勇者「なんだってこんな所で集まって…」

魔法使い「なんか舞台でもやるのかしら」

僧侶「マイクもありますね、漫才でもやるんですか?」

戦士「だとしたら笑わせに来るな」

 

 

魔王「よくぞ来た勇者達よ」

勇者「あ、魔王だ」

魔王「よっ」ノ

 

 

勇者「敵の魔王がこんなにフランクなわけがない」

戦士「軽くラノベのタイトルっぽくなってるけど」

魔王「まぁ、よいではないか。待っていたのだ、そりゃあテンションも上がるというものだ」

神父「プリーズ」

 

 

勇者「…」

戦士「…」

魔法使い「…」

僧侶「…」

 

 

魔王「そりゃアテンション」

神父「プリーズ」

4人「…」

 

魔王「…」

 

魔王は 両手を広げた !

 

 

 

 

 

 

 

 

神父「こちらでお召し上がりですか?お持ち帰りですか?」

魔王「takeoff」ピョンッ

 

魔王は ステージから 地面へ 飛んだ !

 

勇者「」フヒュ

戦士「何言っむはははははwwwwww」

魔法使い「テイクアウトじゃないのwwww」

僧侶「なんで急に発音ネイティブんふふふwww」

 

 

デデーン 全員 アウトー スパスパスパスパァン!!!!

 

 

魔王「さて、これから催し物がある。楽しんでいってくれ」

 

勇者「だから楽しんだら尻シバかれるんだっつーの」

戦士「一応言っとくけど俺ら敵同士だからな?」

魔王「細かい奴らめ」

魔法使い「魔王がコミュ力高すぎんのよ」

 

 

 

ステージの上に 大型スクリーンが あらわれた !

 

勇者「なんだあれ?あれもてれびがめんってやつ?」

戦士「さぁ…?こっちの方がめちゃくちゃでかいけどな」

僧侶「あ、なんか映りましたね」

魔法使い「また姫様じゃないでしょうね…」

僧侶「ひっひぃっ!!!!!!!!」尻おさえ

勇者「僧侶がトラウマになってる…」

戦士「そりゃあんなの食らえばな」

 

 

~魔王城へ行こう!~

 

 

この番組は魔王城で働く人が、自分の秘密や恋の気持ちをみんなの前で告白するという

 

 

勇者「おいばかやめろ」

戦士「ジャニー●に消されるぞ」

魔法使い「」

僧侶「」

 

 

魔王「さぁ最初は誰が告白するのだ、ステージの上に進むがいい」

 

 

ステージに垂れ幕がかかり、中に人が現れる

垂れ幕が上がると

 

 

 

 

神父「…」

 

 

勇者・戦士「ゲェーッ!!神父!!」

神父「ここまで一緒に来た仲間にゲェーってお前ら」

魔法使い「仲間だったかしら…?」

僧侶「道中一緒だっただけの気が…」

 

 

神父「自分にはー!ある秘密がありまーす!」

 

 

勇者「ええいあいつを止めねば」

戦士「待て、ここを乗り越えれば後は楽だ。耐えるんだ」

魔法使い「ある意味秘密だらけだけど…ちからとかカンストしてるんじゃないの?」

僧侶「勇者様を二人がかりで痛恨とはいえ一撃ですからね」

 

 

神父「わし、わし!!頭頂部ハゲてるけどー!!!!」

 

 

勇者「いいぜ、来い、来いよ。耐えてやる」

戦士「勇者が珍しくやる気に」

 

 

神父「これヅラなんです!!!」

4人「え?」

神父「せやから歌います!!替え歌歌います!!」

 

 

魔王「雨にも負けず、風にも負けず」

魔法使い「なんか語りだしたけど」

魔王「神様に仕える男、神父さんが歌います」

勇者「魔王が神『様』て」

魔王「曲は、ZAR●の替え歌で~ハゲないで~です、どうぞ」

 

~♪

 

戦士「ハゲwwwないでwwwww」

~既に笑いましたがしばらくおまちください~

 

 

勇者「早速戦士が餌食に…」

魔法使い「…私達は耐えましょ…」

僧侶「がんばります…」

 

 

「ハゲないで」

 

神父『ふとした瞬間に、視線がぶつかる』

神父『髪の毛への視線、覚えているでしょ』

神父『ナーチュラルー ぶーらあっくー』

神父『とっても、違和感』

神父『髪が、少し うわついーてるー』

神父『ねぇき~づい~てよ~!!!!!』

 

 

勇者「」ブッー

魔法使い「浮つむふふふひひひwwwwwwww」

~既に笑いましたがしばらくお待ち下さい~

 

 

神父『ハゲないで、もう少し』

神父『最期まで隠し通して』

 

 

戦士「自分で暴露してんじゃねーかwwwwww」

僧侶「むふっwwwwwwwww」

~既に笑いましたがしばらくお待ち下さい~

 

 

神父『どんなに離れてても』

神父『よく見たら~ずーれてーるわー』

神父『かんーじてーね みーつーめーるー瞳ー』

 

 

勇者「結局ばれてんじゃねーかwwwwww」

戦士「wwwwwww」

魔法使い「ばっかじゃないのwwwwばっかじゃないのwwww」

僧侶「」コヒュ

 

 

デデーン 全員 アウトー

 

魔王「はい、ありがとうございました。」

 

勇者「いやもうアウトでいいけどさぁ…」スパァン!

戦士「でもよぉ…ハゲのヅラ被ってるって事か?」スパァン!

魔法使い「え?何それ意味なくない?」スパァン!

僧侶「あ、あの…余計なこと言わない方が…」スパァン!

 

神父「…」スタスタ

 

勇者「うわっこっちきた」

戦士「あーあ勇者やられるな」

魔法使い「あーあー」←他人事

僧侶「わ、私は何も言ってませんからね!」

 

 

 

 

 

 

 

神父「ふぅ~」カポッ ← 頭頂部以外の髪だけ取った

 

勇者「ヅラって周りだけかよwwwwwwwww」

戦士「頭頂部本物wwwwwwww」

魔法使い「結局ハゲwwwwwwww」

僧侶「むふっwwwwwwww」

 

デデーン 全員 アウトー スパスパスパスパァン!!!!

 

魔王「よし、では次の者、ステージに上が 「キャー!」」

魔王「何事だ!!!」

 

 

勇者「なんだなんだ?」

神父「…茶番はここまでだ、魔王」

魔王「どうやらそのようだな」

戦士「え?何このシリアス」

 

 

魔王「勇者一行よ、気をつけよ。来るぞ」

勇者「来るって何がだ!?」

 

ジャリッ  ジャリッ  ジャリッ

 

魔王「冥界の番犬だ、魔界とは相容れぬのだがなぜここに」

勇者「は?」

神父「勇者、構えるのだ」

魔法使い「ちょっ…ちょっとなんでこんな雰囲気に…」

僧侶「え?え?え?え?」

戦士「…やっと戦闘パートってかぁ?」ジャキッ

 

 

勇者「わからない…俺達はどこへ向かってるんだ…?」

神父「来るぞォッ!!」

勇者「チィッ…!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

子犬「わんっ」

女魔「きゃー!かわいいー!やーん!!!!!」

神父「って犬かーい」

魔王「出たなケルベロス」

勇者「お前らほんといっぺんくたばれ!!!!!!!!!」

 

 

魔王「まったく勇者のくせに魔王みたいなやつだな」

神父「まったくやで」

魔王「余が勇者をやってやろうか」

神父「それが世界を救う一番の近道かもしれへんな」

勇者「」

 

魔王「ふははは!」勇者「ふはhちょっと待ってこのタイトルはやばい」

 

 

キャー!!!!!

 

魔王「何事だ!!」

戦士「盛大な茶番の香り」

魔法使い「もう疲れたんだけど…」

僧侶「帰りたいです…」

勇者「はぁ……」

 

 

女魔「私の下着が盗まれたんです!!」

魔王「なんだと…」

神父「うわぁ…」

 

 

魔法使い「どこの国にもいるのね、女の敵が」

僧侶「許せませんね」

勇者「なんつーか下着を盗む奴って何がしたいんだ?」

戦士「ナニだろ?」

 

 

魔王「いつ頃盗まれたのだ?」

女魔「今日です!勇者様たちがいらっしゃってからになります!」

勇者「うわタイミング最悪だな」

戦士「うーん俺らがやったって風にも聞こえるんだがなぁ」

 

 

魔王「全員ここから動くなァ!!」

勇者「あーあー大事」

戦士「まったくだ」

魔王「勇者達が来てからそんなに時間は経っていない、隠す時間はなかったはずだ」

勇者「いやあの時間なら腐るほ…ハッ!…なんでもないです」

 

神父「チッ」

 

魔法使い「今舌打ちしたわね」

戦士「あの目めちゃくちゃアウトにする気まんまんのやつ」

僧侶「恐ろしい…」

 

 

魔王「これから全員の持ち物検査を行う!」

勇者「俺らだけフル装備だから時間かかりそうだな」

戦士「まぁ、何もないからやらせとけばいいんじゃないか?」

魔法使い「これ終わったら部屋に戻りましょ」

僧侶「荷物の袋開ければいいだけですしね」

 

魔王「女魔族、お前も一緒に来て中身を確認しろ」

女魔「わかりました」

 

一番前の列の身体をあらためていく魔王

いよいよ僧侶へと回ってくる

 

魔王「女性陣は頼んだ」

女魔「はい、お身体とお荷物失礼しますね」

僧侶「はい」

魔法使い「魔王って意外と紳士なのね」

 

 

女魔「ありません、次失礼します」

魔法使い「はいはい」

女魔「ありませんでした」

 

 

魔王「よし、次は戦士と勇者だな?余が調べよう」

戦士「手短に頼むぜ」

魔王「すぐ済む」

勇者「なんだかなぁ…っ!?」

 

 

神父「ニヤニヤ」

勇者(なんだ?何故俺を見てニヤニヤしてるん…まさか!!!!!)

 

 

~回想~

 

神父「お詫びにこれやるわ」

勇者「え?」

 

勇者は神父から謎の小袋をもらった

 

神父「それな、王国に代々伝わるアイテムやねんて」

神父「魔王との戦いまで【絶対に開けずに】保存しておくんやで」

 

~回想終了~

 

 

勇者(あ、あのやろーーーーーーーーーーーっ!!!!!!)

魔王「よし、次」

戦士「俺ら調べても何も出てこないと思うけどなぁ嵌められない限…り…」バッ

 

 

戦士は勇者の小袋を見た!

 

 

戦士「ぶふっ…www」

神父「ぶほっwwwwww」

勇者「おい!今戦士笑ったぞ!おい!」

魔王「やかましい!今それどころじゃないだろう!さぁ次は勇者、お前だ」

 

 

勇者「いやあの、ちょっと待って先に話す事が」

魔王「何を言っているんだ先に身体と荷物が先だ、それからでもいいだろう」

勇者「待って、話を聞いてお願い」

魔王「…?なぜそんなに脂汗をかいている?」

 

「あーーーーっ!!」

 

女魔「魔王様!そ、その小袋!それです!下着を入れてた袋です!」

魔王「なに!?」

勇者「ちょっ」

 

 

戦士「むほっwwwwwwwwww」

魔法使い「あれって確か」

僧侶「旅立ちの前に勇者様に渡した袋ですね」

 

デデーン 戦士 アウトー スパァン!

 

 

魔王「勇者、ちょっと来い」グイ

 

魔王は 勇者の 胸倉を 掴んだ!

 

勇者「待ってくれ!俺ははめられたんだ!神父に!!!」

 

魔王「ほんとか?」

神父「ウソヨクナーイ魔王サマニチュウセーイ」

魔王「嘘か貴様ァ!!!」グイグイ

勇者「ガッデェェェム!!!!神に仕える身でクソ神父があああああ」

 

 

戦士「ガッデムwwwwwwクwwwwソwwwww神父wwwwww」

魔法使い「いい切ったwwwwwww」

僧侶「」コヒュ

 

 

デデーン 戦士、魔法使い、僧侶 アウトー

スパパパァン!!!

 

 

魔王「いいからこっちに来い!!」グイッ

勇者「うわっ違うってだから聞けよ!!」ズルズル

 

二人はステージの上へ

 

魔王「これからお前に反省させる為にビンタをする、いいな?」

勇者「…」

 

 

勇者「 や っ て な い よ ! ? 」

魔王「犯人はみんなそういうんだよ!!オラァ!!」ガッ

勇者「いやぁはぁ!やめてぇぇぇぇぇ!」ガクッ

 

 

戦士「やwwwwめwwwwってええええうぇwwwww」

魔法使い「女の子座りwwwwwww」

僧侶「ひっwwwっうぃぃwww」

 

デデーン ry

 

 

魔王「立てコラァ!!座ってんじゃねぇ!!」

勇者「ひっやめろぉ!!やめれぇ!!」

 

 

戦士「やめ『れ』wwwwwww」

魔法使い「もwwww無理wwwwww」

僧侶「キャラがwwwwwwww」

 

デデーン ry

 

 

魔王「おーし覚悟はいいな?」

勇者「よくないです」

魔王「あ゛ぁ゛!?」

勇者「うわぁぁぁぁぁあああああ!!!なんでやぁ!!!」

 

神父「むほっwww」

 

勇者「ビンタとかぁ!!ビンタとかぁ!!怒るぞ!!ホンマに怒るぞ俺ェ!!」

魔王「あぁ上等だこら怒ってみろやオラァ!!」

勇者「顔の形歪んで酒場でみみっちく酒飲むぞコラァ!!!!」

魔王「知るかコラァ!!!!!!」ガシッ

勇者「あひゅっ」

 

 

戦士「口調がwwwwwww」

魔法使い「あひゅっwwwwwwwww」

僧侶「」ブッー

 

 

デデーン ry

 

 

戦士「勇者ァァァァァ!!!」

魔法使い「いい加減にしてよ!!!!!!」

僧侶「はやくしてください…」

 

 

勇者「お前らその距離じゃ見えないだろうけどな!魔王のローブの裾見てみろ!」

 

勇者は魔王の腕を掴んだ

 

勇者「 血 ! わ か る ? ! 血 !  !」

 

戦士「なんで千と●尋wwwwww」

魔法使い「血!wwwwwwwww」

僧侶「むふぃwwwww」

 

デデーン ry

 

 

魔王「往生しろや」

勇者「ひぐっ…うぐっ…むふぅん…」

 

 

戦士「むふぅんwwwwww」

魔法使い「なんか逆に可哀想になってきたわ」

僧侶「泣いちゃいましたね…気持ち分かります…」

 

デデーン 戦士 アウトー スパァン!

 

 

魔王「いくぞ!!!歯ぁ食いしばれ!」スッ

勇者「うっぐっ…」グッ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

勇者「やっぱり無rバ ヅ ン ッ

 

勇者「アイッ」バタッ

 

 

戦士「音wwwがwwwww」

魔法使い「あいっwwwwwww」

僧侶「…むふっw」

 

デデーン 戦士、魔法使い、僧侶 アウトー

 

 

魔王「よーし制裁完了」

勇者「…」

女魔「もう泥棒はやめてくださいね」

 

神父「よっしゃ…ブフッwも、もどろか…w」

 

勇者一行部屋に戻る

 

次回最終回



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世界の真実

最終回?
怖いかヌメッタレ!当然だぜ、元グリーンヌメレーの俺に勝てるもんか!
試してみるか?俺だって元ヌメンドーだ


筋肉ヌメヌメマッチョマン


冒険の書に記録しますか?


はい
いいえ


―世界を救うのです―

 

―笑いで―

 

 

 

 

 

 

 

~勇者達の部屋~

 

 

勇者「偉い目にあった…」

戦士「粘るお前もお前だよ」

魔法使い「おかげで私達も道連れ同然だったわ」

僧侶「…」

 

 

僧侶「むふっ」←思い出し笑い

 

 

デデーン 僧侶 アウトー スパァン!

 

 

戦士「まぁ思い出したら笑うわな」

勇者「…はぁ」

魔法使い「笑うなって方が無理よ」

 

神父「おうお前ら、風呂行くで風呂」ガチャッ

 

勇者「もうノリがほんとに旅行のソレ」

神父「そろそろ夕飯時だからな、戦闘がなかったとはいえ流石に身体洗いたいところだった」

 

 

魔法使い「そうね、外歩くだけで土埃とか普通に付くし」

僧侶「お風呂…なんか怖いです…」

勇者「まぁこの旅で警戒するなってのが無理な話なんだけど」

 

 

魔法使い「早くお風呂入りたいわ…先に行きましょ」ガチャッ

僧侶「ですね、皆さんまた後ほど」バタン

戦士「はいよ~」

 

 

神父「風呂は最高やで、気持ちえぇし。旅行先の夜中の露天風呂とか格別やからな」

 

勇者「わかる」

戦士「なんかわかんないけど旅先で夜中とか無性に露天風呂行きたくなるよな」

神父「せやで、その後するんは」

 

勇者・戦士・神父「卓球」

 

勇者「んで、ま~た汗かくから」

戦士「もっかい風呂行っちゃうんだよなぁ」

神父「わかる」

 

 

神父「はっはっはwお前らわかっとるやないかwww」

勇者「いやだってみんな思ってると思うよw」

戦士「だよなwやっぱ旅行に来たら夜中に露天風呂だろwww」

神父「わかるww酒も飲みたなるなw」

 

3人「wwwwwwww」

 

 

 

 

 

 

 

 

神父「あ 勇者、戦士 アウト」デデーン

 

 

 

~魔王城・廊下~

 

魔法使い「それにしても魔王城のお風呂だから、広そうね」

神父「あ、確かにそうですね」

 

魔法使い「僧侶ってば胸大きいわよね」

僧侶「い、いえ…そんなこと…」

魔法使い「あるわよ、少なくとも私よりはね」

 

 

デデーン 勇者、戦士 アウトー

 

 

魔法使い「…」

僧侶「…」

魔法使い「先に出て正解だったわね」

僧侶「そうですね」

 

 

 

~勇者達の部屋~

 

 

 

勇者「くそぉ…くそぉ…!!!」プルプル

戦士「卑怯な…」

神父「んばっかっめ、戦場では油断したやつから死んでいくんや、卑怯もクソもあるかい。」

勇者「ここ旅館だよな?」

神父「ほな、いこか」

 

 

 

~男湯・脱衣所~

 

魔王「よくぞ来た勇者よ。ここで全ての因縁を断ち切ってくれようぞ」

勇者「ごめん、二人ほど女湯行ってるからその後にして」

魔王「冗談に決まってるだろう」

勇者「よかった、割とまじで」

 

 

神父「よっしゃ、全員脱いだな?いくで~~~~!」

魔王「人間側の宗教関係者は皆ああなのか?」

戦士「あいつがおかしいんだ、あいつが」

 

 

ガララッ

 

 

戦士「うおっ!でっけぇ~~!広ぇ~~~!!」

勇者「すごいな…圧巻というか」

魔王「魔王城の皆全ての者達が使えるようにしてある」

 

 

神父「うっひょ~~!!!」シタタタタタ

魔王「風呂は走るなぁ!!!こらぁ!!!」

 

 

勇者「ふはっwwww」

戦士「おっさんが怒られwwwシュールwwwww」

 

 

デデーン 勇者 戦士 アウトー

 

スパスパァン!!

 

勇者「ぐわあああ!!!!」

戦士「尻に直だからやべぇ…」

魔王「生尻恐るべし」

 

 

神父「おい、戦士。サウナあんでサウナ」

戦士「うおっまじか」

神父「勇者と魔王入れて、4人で我慢比べや」

戦士「乗った、負けねぇぞ。コーヒー牛乳賭けようぜ」

神父「ええで、後ろの二人もいこか」

 

 

魔王「いや、余と勇者は話がある。二人で行って来い」

 

 

戦士「えー、ノリ悪いなぁ」

神父「せやで、ええやないかちょっとくらい」

勇者(どっちに行ってもいやな予感しかしないんですが…)

 

 

魔王「二人で勝った方に金塊一本やろう」

 

 

神父「勇者!ゆっくり話して来いや!」

戦士「じゃな!俺ら行くわ!」

 

 

勇者「お前ら手の平くるっくるだなおい」

魔王「扱いやすい奴らだ。勇者、行くぞ」

勇者「あ、あぁ」

 

 

 

~アモールの湯~

 

 

魔王「うむ、やはりアモールの湯はいいな」

勇者「おぉ~~~~~っ…あ~~~…気持ちいい…」

魔王「冥途であろう?」

勇者「俺達は極楽っていうんだよ」

 

 

勇者「それで俺に話って?」

魔王「うむ、その前にだな」パチンッ

 

 

魔王は指を鳴らすと、湯船の周りに結界を張った

 

「お、おい…!」

 

焦る勇者であったが、魔王はそれに構わず

 

「これで邪魔は入らぬ、外にも漏れん」

 

と、一言こぼす

その瞬間、空気が変わる。

湯船に浸かっているのに、冷やりと背筋が凍るような錯覚。

その後、先に口を開いたのは勇者だった。

 

「話って、なんだよ。」

 

少し警戒しながら勇者は言った。

ふむ、と顎に手を当ててから答える魔王。

 

「勇者、お前は…この世界がおかしいとは思わないか?」

 

真顔で勇者に質問する。

 

「おかしい?」

 

怪訝(けげん)な顔で返す勇者。

すぐに魔王が答える。

 

「そうだ、この世界はおかしい」

 

別に魔王は笑いを誘っているわけでもない。

真面目に答えるべきか否か…

考えるよりも口が先に動いていた。

 

 

「― 言っている意味がわからない ―」

 

 

そう答える勇者を見据え、魔王は口を開く。

 

「質問が悪かったな、少し変えよう」

 

はぁ…とため息をつきながら魔王は続けた。

 

「絵本等で知られる、勇者の冒険譚(ぼうけんたん)は知っているな?」

 

「ははっ、子供の頃によく読んだよ。絵本の中の勇者は…俺の憧れだった。」

 

笑いながら、勇者は子供の頃に見た絵本に思いを()せる。

 

「あ」(しまった!笑ったら罰則(ペナルティ)が…!)

 

そう思い勇者は咄嗟に笑っていた顔を戻す

 

「…あれ?」

 

いつもなら不安を煽るような効果音と共に

罰則(ペナルティ)を宣言する声が流れるのだが

今回は流れなかった。

 

「言っただろう、この結界の中での会話は外に漏れないと…続けていいか?」

 

安心しろとでも言うように、魔王は結界について先程と同じ内容を言い聞かせる。

困惑しながらもホッとした勇者は

 

「あ、あぁ…すまない。続けてくれ」

 

と、魔王に説明を(うなが)す。

 

「いや…勇者、今夜皆が寝静まったら城の庭へ一人で来い。そこで話す」

 

「え?」

 

眉をひそめる勇者

 

「神父達が戻ってくるぞ、この結界を見たら怪しまれる。」

 

「ちょ、それってどういう意m」

 

勇者が言い終わるのを待たずに

魔王は先程と同じように指を鳴らし、結界を消した。

 

 

神父「わしの勝ちやぁ…」へろへろ

戦士「ふざけんなよ同時だろ…」ぐでぇ

 

 

魔王「…」

勇者「お、おい魔王…」

魔王「…?どうしたのだ、勇者」

勇者「え?えっと…」

 

 

神父「魔王、わしが勝ったからな!」

戦士「いいや違うね、俺が勝った…」

魔王「見ておらぬからなんとも言えん。決着はこの後の宴会の席で、飲み比べでするといい」

神父・戦士「乗った!」

 

 

勇者「…なんだったんだ」

 

 

戦士「おう、さっさと出て宴会場行くぞ~!」

神父「うまい酒や酒ー!」

魔王「さて、我らも行こうか」

勇者「あ、あぁ…」

 




最終回と言ったな?
あれは嘘だ

次が本当の最終回、かもね?


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そして伝説へ

「いつまで、そうしているのですか?」
「俺はただ…笑って暮らしたいだけだったんだ…」

「愚かな…伝説の勇者も、利己的な人の子でしたか。」
「違う!皆の為に…皆の笑顔が絶えぬ世を作ろうとして、何が悪い!」

「その結果が人間と魔族の和平会談ですか?」
「そうだ!!人間と魔族が手を取り合う事を夢見て…俺は!!」

「そして決裂した人の子と魔の者は、戦争を起こしました。」
「…」

「あなたには失望しました。」
「俺は…俺は…っ」

「勇者、あなたは役目を終えました。」
「まだだ!俺はまだ…うわっ!」

「眠りなさい。存分に夢の中で世界を救うのです、あなたの好きな笑顔で。」
「俺…は…」


「もう一度目覚めるまで笑い、苦しみなさい。それが、あなたへの罰です。」


 

~魔王城・宴会場~

 

 

勇者「っ!!」ガバッ

勇者(夢…か…なんだったんだ、あれ…)

 

神父「んごぉぉぉぉ!!!…かっ……むふひひひwwww」

勇者「寝ながら笑うとは…器用な人だよまったく」

 

魔法使い「んぅ…」プルプル

僧侶「すぅ…すぅ…っ」ブルブル

勇者「二人とも震える程寒いなら毛布かけて寝りゃいいのに…宴会場の床じゃなぁ」バサッ

 

勇者は自分のマントを二人にかけた

 

戦士「ギリギリギリギリギリギリ」

勇者「歯軋りぱねぇな」

 

勇者「あーそうか…みんな飲み潰れて…魔族の人達も寝てる…なんで?」

 

―今夜皆が寝静まったら城の庭へ一人で来い。そこで話す―

 

勇者「…庭に行くか」

 

 

~魔王城・庭園~

 

 

月明かりに照らされ、美しい光景を見せる庭園

その中心に机が置かれ、傍らには椅子に腰掛けている魔王がいた。

 

さくさくと芝生の上を歩く勇者

その音に気づくと、魔王は振り返ることなく頬杖をついていた左手を動かす

魔力の気配、もう一つ置かれていた椅子を魔力で動かしたのだった。

 

勇者「魔王…」

魔王「遅かったな?」

勇者「すまない、俺も少し寝てしまった。」

魔王「…そうか」

 

空席の椅子の前へ進む勇者

 

勇者「失礼するよ」

魔王「…あぁ」

 

少しの間が空く

 

勇者「それで、話って?」

魔王「…」スッ パキン

 

魔王は男湯で見せた結界を張った

 

勇者「あぁ、それやるんだ」

魔王「当然だ、内容が内容だからな。」

 

魔王「それで、話をする前に」

勇者「うん」

魔王「勇者、夢を見なかったか?」

勇者「夢…」

魔王「そう、夢だ」

 

女神様が自分を眠らせる、夢

目覚めるまで笑って苦しめと言った、夢

 

勇者「見たよ」

魔王「そうか…」

 

庭園をそよ風が吹きぬける

眠気覚ましにはちょうどいい冷たさだった

 

魔王「女神の夢だろう?」

勇者「…え?」

魔王「なぜわかったと言いたげだな」

勇者「そりゃ…まぁ…」

 

魔王「…余も、見たのだ」

勇者「女神様の夢を?」

魔王「そうだ」

勇者「そりゃまたおかしな話だ…魔王の夢に女神様とは…」

魔王「女神は余に、こう告げた」

 

―あなたと勇者は泡沫(うたかた)の夢、(まこと)の夢へ帰るには―

 

魔王「そこで起きてしまって、それ以降さっぱりだ」

勇者「泡沫の夢…真の夢…」

魔王「お主はどんな夢だった?」

 

勇者は、自分の見た夢を話した

 

魔王「世を救えず、女神によって眠らされた哀れな勇者…か」

勇者「そして微笑むことも許されない…呪われた勇者さ」

魔王「…っ!」ガタッ

勇者「どうした?」

 

魔王「いや…なんでもない…気のせいか」

勇者「え?」

魔王「勇者…今から奇天烈(きてれつ)な話をするが、黙って聞いてくれるか?」

勇者「ん、わかった」

 

魔王「まずは結論から続けて話そう。我々は【この世界の者ではない】という推測の下、話を進めるぞ」

 

魔王「勇者の冒険譚の話を覚えているか?」

勇者「あ、あぁ…えぇと…」

 

 

 

魔物と人間が戦争をしている時代

始まりの国に住む貧しい孤児の少年が天啓を受ける

 

勇者は王様に謁見する事無く一人で旅に出ると

隣村で人間を襲う魔物の噂を聞く

 

魔物の住処にやってきた勇者

そこには無数の人間の屍骸があった

 

魔物の親玉へ幾重にも重なる剣戟、ついに親玉を倒す

しかしその隣村は呪われ、親玉と命を共有していた

 

親玉を屠った時、村を紅蓮の炎が包む

無数の命が散りゆく中、誰に感謝される事なく、勇者は一人歩き続ける

戦乱の世を憎みながら

 

行く先々で同じ事の繰り返し

やがて勇者は笑うことをやめた

 

ついに魔王城の門前へと辿り着く勇者

開かれた門の中から魔物の大軍勢が勇者を襲う

 

魔物を打ち破るも、満身創痍(まんしんそうい)の勇者であったが

魔王との決戦へ赴く

 

そして

 

魔王「…もう、いい」

勇者「え?」

魔王「聞くも腹立たしい絵空事だ…余が人を襲う?そんな馬鹿な話が…」

勇者「…」

 

魔王「物語の【勇者】も理不尽極まりないとは思わないか?」

勇者「あ…え…?」

魔王「誰も救えず誰からも感謝されず、一人黙々と道を歩む【勇者】。こんなもの、子供が憧れると思うか?」

勇者「…そういえば…なんでだろう…なんで俺、この物語に憧れて…」

 

 

ふと、気づく

 

 

勇者「あ…ぁ」

魔王「どうした?」

 

 

【おもいだす】

 

 

―始まりの国に住む貧しい孤児の少年―

 

母 『とうとう旅立ちの日だねぇ…』

勇者『そうだね、でも大丈夫。仲間も一緒だし』

母 『あぁ、勇者…どうか元気に、無事に帰ってきてね』

勇者『はい、お母さんもお身体お大事に。それじゃ行ってきます』

母 『気をつけて行くんだよ!』

 

 

【あぁ…そうだ…】

 

 

―勇者は王様に謁見する事無く一人で旅に出る―

 

勇者『おはよう』

戦士『おう、ようやく揃ったな』

魔法使い『それじゃ、行きましょ』

僧侶『き、緊張してきました…』

 

 

【このたびは、ほんとうのおれがゆめみていた】

 

 

―そこには無数の人間の屍骸があった―

 

ボス『あれを見ろ!!貴様ら人間が姑息な手段で屠って来た魔物たちの墓だ!!』

 

 

【ながい、ながい たびのはてにたどりついた】

 

 

―誰に感謝される事なく、勇者は一人歩き続ける―

 

 

『また来いよ~!』

 

 

【 おれの ねがった せかいのたび 】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―開かれた門の中から魔物の大軍勢が勇者を襲う―

 

 

 

??『太陽拳!!!!』カッ!

神父『うおっまぶしっ』

 

勇者「いやそれは違うわ」

 

魔王「どうしたというのだ」

 

 

勇者「魔王、お前はこう言いたいんだろう」

魔王「なんだ?」

 

勇者「この世界は、夢なのだと」

魔王「…」

 

ピシッ

 

魔王「何っ!?結界が…!!」

勇者「もう、終わりにしよう」

 

魔王「…気づいたのか、勇者」

勇者「…俺にはもったいない…夢だ…」

 

パリィン

 

魔王 の 結界 は 音を立てて 崩れ去った !

 

結界が崩れると同時に、旅で出会った人達がまわりにあらわれる!

 

 

 

王様「おめでとう」パチパチ

王子「おめでとう」パチパチ

姫 「おめでとうございます」パチパチ

 

兵士「おめでとう」パチパチ

兵士長「おめでとう」パチパチ

詩人「おめでとうございます」パチパチ

 

戦士「めでたいなぁ」パチパチ

神父「おめっとさん!」パチパチ

魔法使い「おめでとう」パチパチ

僧侶「おめでとうございます」パチパチ

 

ボス「おめでとう」パチパチ

女魔「おめでとうございます」パチパチ

 

 

 

魔王「おめでとう」パチパチ

母 「おめでとう…元気でね…」グスッ パチパチ

勇者「…ありがとう」

 

 

気づかせてくれた魔王に、ありがとう

夢の中の愛する母に、さようなら

 

 

 

 

 

そして、

 

 

 

 

 

 

 勇者 タ イ キ ッ ク ー

 

勇者「…?」

 

戦士「やべぇ~マジで寝過ごすところだったぜ」

勇者「?」

 

魔法使い「あんたねぇ、ほんとに寝る奴がある?」

勇者「おーい?」

 

僧侶「正直笑い堪えてて寝るどころじゃなかったんですよね…すみません勇者様…」

勇者「笑い堪えてて…って…ハッ!?」

 

~回想~

 

魔法使い「んぅ…」プルプル

僧侶「すぅ…すぅ…っ」ブルブル

勇者「二人とも震える程寒いなら毛布かけて寝りゃいいのに…宴会場の床じゃなぁ」バサッ

 

~終わり~

 

神父「いやぁ~わしは我慢できんかったわ」

―んごぉぉぉぉ!!!…かっ……むふひひひwwww―

勇者「」ボーゼン

 

 

魔王「途中から笑いを堪えるのに苦労…ムフッ…したぞ…w」

 

~回想~

 

「世を救えず、女神によって眠らされた哀れな勇者…か」

「そして微笑むことも許されない…呪われた勇者さ」

「…っ!」ガタッ

 

~終わり~

 

魔王『そして微笑むことも許されない…呪われた勇者さ』キリッ

 

戦士「お前そんなこといってwwwwww」

魔法使い「むふっwwwww」

僧侶「」コヒュ

 

デデーン 戦士、魔法使い、僧侶 アウトー

スパスパスパァン!!!

 

勇者「そ、そんな待ってくれよ!!あの、あの夢は!?」

魔王「あぁ、あれか?」

ホワンホワンホワンホワーン

 

~回想~

 

勇者「」睡眠中

 

僧侶「あなたは夢であって夢じゃない夢を見てマース、ハーイ」洗脳中

勇者「うーんうーん…」

 

僧侶「こうこうコウイウ設定デー、旅にデマシター」

勇者「うぅ…」

 

戦士「…っ!…っwwwwwwww」←声にならない笑い

魔法使い「」ムフヒュ

神父「…むほふっっっ!!!wwwwww」←アウト判定すら出来ない程笑う

 

僧侶「いつまで、そうしているのですか?」←演技中

勇者「俺はただ…笑って暮らしたいだけだったんだ…」

 

魔王っ【カンペ】

僧侶「愚かな…伝説のゆうしゃもー、りこてきなひとのこでしたかー」

 

神父「腹つったっ!!は、腹っ!!!!!」

魔法使い「静かにしなさいよwwwwww」ボソボソ

戦士「ぼうよwwwwみwwwww」バシバシ

 

~終わり~

 

 

 

 

魔王「というわけだ…w」

勇者「」ポカーン

 

 

勇者「あの絵本は…?」

神父「あ~あれな、お母さん説明したってください」

 

 

母 「あれねぇ~…【勇者】の運命が凄惨過ぎて子供達に悪影響出るからって、売りに出される前に販売中止になった絵本なのよ」

勇者「え?」

母 「お父さん、王国新聞の関係者でしょ?」

勇者「ハイ」

 

 

母 「子供の頃に勇者がど~しても【勇者】の冒険譚読みたいって聞かないから…集英社の知り合いのコネでね。」

勇者「つまり?」

母 「正式な絵本は仲間と旅に出てます」

勇者「」

 

 

魔王「ちなみに結界の外へは丸聞こえでした、ただの薄っっっっっっっすい幻術結界」

勇者「」真っ白

 

 

王様「そろそろこの旅の目的を話さぬか?」

魔王「おぉ、そうであったな人の王よ」

 

 

勇者「」

王様「勇者よ、聞いて欲しい」

勇者「ハイハイナンデスカ」

 

 

魔王「実を言うとな、真面目な話我々は戦争寸前だったのだ」

勇者「うそぉ!?」

神父「うそぉ!?」

 

 

戦士「お前もかよwwwwww」

魔法使い「あいつwwwww」

僧侶「むふっwwwww」

 

 

デデーン 戦士、魔法使い、僧侶 アウトー スパァン!

 

 

王子「一見平和そうに見えたでしょうが、水面下で経済や流通、土地、食料の揉め事があったんです」

姫 「このままでは戦争が起こるのも時間の問題でしたの」

 

女魔「それに未だに人間を下等生物と罵る魔物達や」

ボス「魔物を家畜同然に見る人間も少なからずいるわけだからな、火に油ってなもんよ」

 

 

 

王様「そこで考え付いたのが」

魔王「人間と魔族で行う共同企画」

 

 

王様・魔王【絶対に笑ってはいけない魔王討伐24時】

 

 

勇者「絶対に笑ってはいけない魔王討伐24時?」

 

 

魔王「人間と魔族両方に魔水晶にて閲覧させ、高感度を上げる作戦だ」

王様「うなぎ上りじゃったぞ」

 

 

魔王「互いに手を取り合えば笑いあえる物を作れる」

王様「それがこの企画の こんせぷと じゃな」

 

 

 

勇者「…」

神父「勇者様」

勇者「え?」

 

 

神父「役とは言え、数々の御無礼、お許し下さい」

 

戦士「我々も嘘をつきました事、お許し下さい」

魔法使い「全ては世界の平和の為…」

僧侶「何卒お慈悲を…」

 

 

勇者「出会った時に交わした約束も、話も、全部」

 

 

戦士「はい」

魔法使い「きっかけを作るのに…」

 

 

勇者「お前ら許さない…」

 

 

戦士「…」

魔法使い「…」

僧侶「…」

 

 

勇者「次敬語使ったら許さない…!僧侶も敬語やめないと許さない!」

 

 

戦士「…っ!」

魔法使い「…わかったわ」

僧侶「…うん」

 

 

魔王「大団円というやつか?」

王様「そうじゃな、ほっほっほ」

 

 

どさっ と、勇者は芝生に寝転がった

 

勇者「なんだよー!!!!!ちくしょー!!!!!!!」ジタバタ

 

続いて魔王も横に座る

 

魔王「勇者」胡坐(あぐら)

 

勇者「あんだよ」ジロッ

 

 

 

魔王「笑いで世界、救えたじゃないか?」

勇者「…へへっ」

 

~後に人々は(うた)う~

 

~笑いで世界を救った勇者の冒険譚を~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

神父「あ、勇者様 アウトです あとタイキックも残ってますので」

勇者「」ガバッ  ダダダダダダダダダダ

 

戦士「逃げたぞー!」

魔法使い「勇者ー!タイキックー!」

僧侶「待ってー!」

姫 「」シュバッ

 

 

えっ?姫様?なんでここに…アァッヤメッ!

 

 

 

シパァァァァァァァァァン!!!!!!!!!!!

 

そして伝説へ




稚拙な文章、長ったらしい空白
謎な急展開

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