あべこべゼロ魔 (七夜士郎)
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姉の目が怖いです

おい、連載3つも大丈夫かよと思ってる方……だいじょばないです。


というわけでゼロ魔であべこべ物です。

ずっと妄想しててようやく形にすることができました。


 

 

 

 

 僕の名前は、アリス・アザレア・ド・ラ・ヴァリエール。

 

 女みたいな名前だけど、歴としたヴァリエール家の息子である。

 

 ……まあ、昔の名前は、国野有栖で「やーい、不思議の国のアリス!」なんて言って、揶揄われたもんだけど。

 

 え? 昔の名前って何かって?

 

 ……転生って言葉を信じるかい?

 

 そう、その転生だ。

 

 僕はトラックに撥ねられようとしている子供を助けようとして自分が……っていうテンプレパターンで転生したんだ。

 

 びっくりしたよ。いきなり死んだと思ったら神様に「転生してみないかい?」だもんなぁ……

 

 まあ、僕が転生者っていうう話は置いておいて……

 

 最近になって気づいたんだけど、双子の姉の目が獲物を狙う獣のような目で怖いです……

 

 姉の名前はルイズって言うんだけど……

 

 

 

「アリス……お願いがあるの……」

 

「お願い? 僕にできることだったらなんでもするよ、お姉ちゃん!」

 

「ん? なんでもっていったわよね? だったら……」

 

 

 お姉ちゃんは顔をニヤリとさせる。

 

 

「パンツ見せて!」

 

「…………え?」

 

 

 これである。

 

 

 

「そ、それはいくらお姉ちゃんでもできないかな……」

 

「なんでよー! なんでもするっていったじゃない! パンツ見たいパンツ見たい……」

 

 

 パンツ見たいを連呼する我が姉。

 

 いや、いくら姉でもパンツ見せるのは恥ずかしい。

 

 

「パンツ見たいパンツみたい……パンツ……みたい? つまり私こそがパンツだった?」

 

 

 あまりにも見たいせいなのかわけのわからないことを言い始めた我が姉。

 

 

「よしわかったわ。見るのはいいわ。私を下着として履きなさい」

 

「お姉ちゃんお姉ちゃん。カムバック」

 

 

 姉はもうだめかもしれん。どうしてこうなった……

 

 

「こら、ルイズ! またアリスにセクハラをして!

 

 家族だからって許される限度という物がありますよ!」

 

 

 そんな風に怒りながら入ってきたのは我が母のカリーヌ母様である。

 

 

「私の弟が無防備で天使すぎるのが悪い!」

 

「それには同意しますが、それとこれとは話が別です!」

 

 

 いつもの親子での口げんかが始まった……

 

 これが僕のいつもの朝の光景である。

 

 さすがにこう毎日この光景を見せられると鈍い僕でもこの世界の事情がわかる。

 

 

 『この世界の男女の価値観は逆転している』

 

 

 前世のネット小説とかで見かけた設定だが、まさか自分がそれになるとは思わなかった。

 

 まあ、だからと言って何かするわけでもないけど。

 

 

「というわけで、私の弟は天使!」

 

「そうね。私の息子は天使ね!」

 

 

 ……うん。いつもの終わり方で決着がついたみたいだ。

 

 

「さぁ、アリス。食事に行きましょう」

 

「お姉ちゃんと手をつないでいきましょう! そうしましょう!」

 

 

 さて……今日も騒がしくなりそうだ……




こっからさらに酷くなる予定です。


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