ARMORED CORE Verdict day ~Before the emblem~ (エーブリス)
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ARMORED CORE Verdict day ~Before the emblem~

この短編は本来チラ裏に投稿するような内容を意味もないのにあえて通常投稿しただけのものです期待なんてしないでください。
設定とか無茶苦茶かもしれないけど気にしないでください。









それでは、ドーゾ



「…はいィ!?お前、今なんつった?」

 

「二度もいわせないでくれよ、僕は少し知りたくなったんだ。

君の言う”人間の可能性”とやらをね」

 

「ギャハハハハハハハ!…お前頭打った?」

 

「ハハ、もうそんなのないよ」

 

「ギャハハハハ!ハハハハハ!ハハハ!だよねぇ!打つわけないよねぇ!ないんだからさ!」

 

「まあ、そうだね。」

 

「ギャハハ!ところでさぁ、何で急に興味をもったの?あれほど「人間に可能性なんてない!」(似せる気のない声真似)て言ってたお前が…

もしかして、あの『黒い鳥』に感化された?」

 

「…ま、そんな所だね。あ、そうそう。『黒い鳥』に関する情報なんだけど…まずこれを見てくれ」

 

 

 

[トウヤ マツダ]

 

生年月日:不明

出身:不明

身長:175cm

体重:57kg

血液型:O

年齢:16歳と思われる

 

発見時の容態:頭部を損傷、金属製の物体で殴られたと思われる

現在の容態:頭部の損傷は完治。後遺症は現在見られず

 

備考:名前は所持品から判明。破損した旧時代の携帯機器を所持。

 

 

 

「…で?これが何か…」

 

「そして、これが『黒い鳥』こと『彼』のデータだよ」

 

 

 

[** ***]

 

生年月日:不明

出身:不明

身長:178cm

体重:69kg

血液型:O

年齢:28歳

 

備考:フリーの傭兵、そして『黒い鳥』

 

 

 

 

「この情報を得るのには苦労したよ。特に『彼』を信用させることが」

 

「へぇ、それで?このケガ人は『黒い鳥』の血縁者だといいたいワケ?」

 

「ああ。一応、遺伝子検査もしたんだけど97.4%親族であるって結果が出たんだ」

 

「へぇーそうなんだ…ま!どうでいいよね。『彼』が子持ちだったってことには少し驚いたけどさ。あ!そーだそーだ!コレを君に見せたいと思ってたんだ!ギャハハ!」

 

 

 [タワーから発見された旧時代の強化手術テクノロジー]

 

 

「これは…」

 

「ああ、うん。え~と…何だっけ?確か…ソリアク…いやソデヤック

「ゾディアックかい?」そうそう!それだ!それと同類の技術じゃないの?全く目通してないけど」

 

「脳内にセンサーを埋め込む…人口血液…ゾディアック達には使われてなかった技術まであるよ、これは随分な拾い物をしたね」

 

「気に入ってくれたかな~?ギャハハ!で、一つ提案なんだけどさ」

 

「なんだい?」

 

「その『彼』の親族(暫定)にさ、コレ、やっちゃわない?ねえ?」

 

「…僕としては、せっかくの材料だしやりたくはないんだけど」

 

「そうか。そりゃ残n…

 

 

 

え?なにキャロりん!…うん…へぇ。で?…あっそ…えー、いいじゃんそんな事しなくてもサァ…うん、まあいいや。

とゆーワケでチョット行ってくる~!ギャハハハハ!ギャハハハハハハハハハ!」

 

「…」

 

 

 

数分後

 

 

 

 

 

 

 

「…ハハハ、ハハハハハ!ギャハハハハ!ねえねえねえ!これはチャンスじゃないかなぁ!?いや、チャンスだ!」

 

「…まず何があったか説明してくれないかな?」

 

「あそーだ!説明がまだだった!キャロりんー!頼んだ!ギャハハ!」

 

(自分で説明しないのか)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~説明中~

 

 

 

 

 

 

 

 

「…へえ、確かにチャンスだ。」

 

「でしょ!だからさ、アレ、やらないか?」

 

「なんだその言い方…後それとこれがどういう関係が」

 

「いやだからさ、内容的にも絶対ナニカシタ方がいいとおもうんだ。そうした方が君の見たがってた”人間の可能性”も証明できるしさ」

 

「…まあ、今回は君の言うことを聞いてみることにするよ。証明してみなよ…”人間の可能性”を…!」

 

「いいだろう…証明して見せよう。アレになら、それができるはずだ

…てことでキャロりん準備よろしくー!」

 

 

 

 

 続けられるわけがない

 




はい。もう本当に適当です、はい。

ノリでやってみたくなっただけなので勘弁してください。


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護衛 ~MIYNSKY HILLS~

ひっさしぶりにコチラに投稿。
黒い鳥の活動を書いてみたくなっただけっす。



あ、黒い鳥の過去とかは僕の妄想100%ですので…


 ―MIYNSKY HILLSにて…―

 

 

 

「おい起きろ!そろそろ目的地だぞ!」

 

 

「…ん?ああ、悪い…今すぐ準備に入る」

 

クレーターだらけの台地には(見える限りでは)一機のACを吊るした大型ヘリのみ。

 

そのヘリは傭兵として、任務のため…もっと厳密に言えば金の為、指定された場所へと向かっている。

 

「必要ないかもしれんが、もう一度任務の内容を確認しておくぞ…今回は指定された輸送トラックの護衛とのことだが…お前に来る任務だ、そう一筋縄には行かんだろうさ」

 

「だろうな…人気者はつらいねぇ、ファットマン」

 

「んな事言って、お前はソレを化物みてぇに追い払っているわけじゃねーかよ」

 

「化物、ねぇ…」

 

「なんだ?お前さんらしくない反応だな」

 

「いやね、息子の事を思い出しちまってね…」

 

「ああ…事故で生き別れたって言う…」

 

「そうだ。でも今はもしかすると死んじまってるかもしれない…それに、あの子にはほとんど構ってやれなかった…」

 

「…その話もう8回目だぞ?」

 

「そんなにしていないだろう!」

 

「いいや、したね。酒を飲むたびにその話で泣きだしてそれの相手をするこっちの身にもなって欲しいよ」

 

「全く…誰がそんな事を」

 

「アンタだよ!」

 

「あれ?そうだっけ?」

 

 

「「ははははははは」」

 

ヘリのパイロット…ファットマンは相棒のACパイロット、通称『黒い鳥』と任務の前に何気ない会話を交わしていた。

 

しかしそれも終わり。

 

「さて、おふざけはここまでだ。いつの間にか目的地だぜ相棒」

 

「いつでも行けるよ」

 

 

ヒートハウザーとハイスピードミサイルで武装したAC…サカニー・ゴラーブは大型ヘリから切り離され、その二脚の脚を地につけた。

 

護衛対象のトラックはすぐ隣だ。

 

 

『あんたが護衛のACか。頼んだぞ』

 

「…任せとけ」

 

このAC乗りは身内以外にはあまり口数の多い男ではない。

むしろ一言発する事自体がかなりレアなのだ。

 

まあ、傭兵が易々と腹の内を見せては如何なものかという話だが…

 

「護衛対象にマーカーをセット、今の所周囲に敵影無し。だが油断するなよ」

 

「言われなくとも……?」

 

 

 

黒い鳥が、何かをその目で見つけたようだ。

 

「…おいファットマン、ホントに敵影は無いんだよな?」

 

「?、ああ…特に何も映ってないぞ」

 

「そうか…俺の思い過ごしだったようd「待て!さっきの言葉はナシだ!」!?何があった!」

 

「念の為、最近出回った生体センサーでもスキャンしてみたら北200m先に一つ、それもかなりデカい!」

 

「生体…!?マーキングできるか?」

 

「了解した!だが武器のロックオンができるかどうかは…」

 

「その為のハウザーだ!」

 

『おい、何処に行く!』

 

黒い鳥は、その敵影に向かってブースターをふかした!

 

 

 

 

「おいおい…透明かよ…」

 

宙を舞うその敵は、なんと透明だったのだ。

見えるのは微かな輪郭のみ、しかも想像以上に巨大だ。

 

「またタワーから変なのが出てきたのか?まあいい…何処のどいつかは知らんが、ぶっ飛べ!」

 

 

だが、黒い鳥はそれでもお構いなく両腕のヒートハウザーを発射した。

 

「流石に一撃じゃ沈んでくれねえか…じゃ、出血大サービスじゃ畜生め!」

 

「お、おい!少しは節約しろ「だあああああああああああああああああああああああああああああああありゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああうううううううううううおおおおおおおおおおおおああああああああああああ」ダメだこりゃ」

 

ガトリングのようにヒートハウザーの弾丸を消費する彼に、ファットマンは(金銭的な意味で)軽い絶望を覚えた。

 

しかし、その弾丸は全て命中させている。

 

 

 

「クソッ!Livといいコイツといい!何発撃ったらぶっ壊れるんだ!?」

 

そう悪態をつきながらも、彼は敵との距離を正確に取り、保ち、一方的にダメージを与えている。

 

「しっかし、ただの案山子だな!……って、嘘だろ!?」

 

急に、敵はハウザーの雨の中を無理矢理進み始めた!

 

「そんなんアリかよ!畜生が!」

 

どうやら先ほどからの攻撃も、効果が薄かったらしくその勢いは全く衰えない。

 

 

 

 

 

それは、突然の事だった。

 

 『グォオオオオオオオオオオォォォォ!!!!!』

 

金属音だろうか、ソレは咆哮を上げた!

 

「うるせぇぇぇえッ!兵器の癖に声なんて出すのか!?」

 

いや待て、コイツが引っ掛かったのは生体センサーだ。

ならば本当に…いや、どうでもいい…!

 

 

彼はもう一度、ソレに容赦ない砲火を浴びせていた。

そしてついに、ソレは地に落ちる!!!

 

「良し!ダメ押しにコイツでも喰らいやがれ!」

 

彼はACの肩に装備されたハイスピードミサイルを計16発、ソレに叩き込んだ!

 

ソレは爆煙で多い尽くされ、その姿は視認できなくなった。

 

「殺ったか…!あ、ダメだなコレ言っちゃ」

 

 

 

しかし、それを言ったが最後…というのがお似合いだろうか?

 

 

 

 

爆煙を裂き、ソレは突撃してきた!

 

「チャージで競うつもりか?相手を間違えたな!」

 

それに対抗する形で彼もACのハイブーストをふかし、ブーストチャージを放った!

 

 

ソレが狙うのは分からないが、彼が狙うのは微かに浮き出た顔であろう部位。

 

 

 

 

しかし、決着は思わぬ形で付いた。

 

 『グォアッ!?』

 

 

突然、黒い何かが飛来した。

球体のようにも見えた【それ】は、ソレを無慈悲に襲う!

 

「なっ…!」

 

更にもう一発、そしてもう一発と【それ】は彼の背後より放たれた。

 

 

「どこから…」

 

彼が…ACが振り返ると、そこにはただ護衛対象のマーカーを写すだけ。

 

「…おいおい…一体何を積んでやがったらこんな…」

 

気が付くと、ソレは今にも息絶えそうだった。

せめてその姿だけでも拝んでやろうと、彼は目を凝らす。

 

 

 

 

 

それは、翼の生えたトカゲが如き容姿…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…何のジョークだ?」

 

それは、「竜」だった。

 

「見たか…ファットマン」

 

「ああ…悪い夢でも見てる気分だ」

 

もしアレが本当にタワーから発掘された何かの兵器ならば、当時の人間は何を考えていたのだろう?

 

(キサラギあたりか…?)

 

彼は、心の中でそう呟いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◆ ◆ ◆

 

 

 

 

 

 

 

 

結局、ミッションは中止。

なのに依頼主は報酬を提示した額の倍出すと言ってきた。

 

何から何まで謎で塗りたくられた今回の任務。

 

 

しかし、2人にはその謎はどうでもいいことだった。

 

 

 

「…ハァ」

 

「どうした?流石にあんなモン見ちまったらお前でも気にせずにはいられんか?」

 

「いや、そうじゃない……取り敢えずラジオでも流してくれ」

 

「あいよ」

 

ファットマンは彼の要望通り、ラジオを流す。

 

 

 

スピーカーからは、暗い雰囲気のクラッシックが流れてきた。

『月光』だ。

 

しかし視界は霧に覆われており、雲は厚く、同じ名を冠するレーザーブレードを彼のACは今日に限って積んでいなかった。

 

今宵は、月は何処にもない。

 

「…周波数を変えてくれ、その曲嫌いなんだ」

 

「分かった」

 

周波数を変えると、更に暗い曲が流れてきたが彼はそれでよかった。

 

 

そう言えば今日は日曜日だ。

 

 



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2週間後

ぼちぼち投稿。
今回は黒い鳥の一人称です。



 

「おいおい…大掃除なんざしなくてもいいだろ」

 

「何言ってんだファットマン。コレやんねえとまたゴキ共が沸くだろうが」

 

「勘弁してくれよ。もうテキパキ動ける年じゃねえんだ…」

 

「あんなアクロバティックに大型ヘリ動かしておいて何言ってやがるアグレッシブジジイ」

 

 

 

 

最近ゴキブリがしょっちゅう出る様になったので隠れ家の掃除をすることにした。

 

生活スペースは多少ごちゃごちゃしているが、広いとは言えない程なので1日以上かける事はないハズだ。

 

 

にしても、ゴキブリか…

マギーが居た頃は一緒にビビってたっけ?…って俺は別にビビってませんけどね!

 

「痛たたたたた…腰が…」

 

「はいはい手を休めないー」

 

「冗談じゃ、ねえ!もう、腰が、こしが…」

 

「大丈夫大丈夫、ファットマンまだ若い、60はまだ若いよー。

それに晴れるまで仕事辞めないって言ったんだからこれぐらいで音を上げるなー」

 

「お前なあ…!!――――――ん?」

 

「どした?」

 

「コイツ、こんなとこにあったぞ。ホレ」

 

ファットマンが金属製の何かを投げ渡した。

 

「コイツってなんだ………!?」

 

よく見るとACの模型…の成れの果てだった。

 

別にボロボロになったとかそう言う訳ではなく、ただ様々なパーツが滅茶苦茶に組み合わさりACとは言えない風貌と化したんだ。

 

なんで頭にカラサワがムーンライト宜しく刺さってるんだ…当時の自分は何考えてたんだ…

 

「ああこれ…!!懐かしいな…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  ――――――回想――――――

 

「おーい、マギー。ついでにファットマン」

 

「ついでって何だよ…」

 

「何か用?」

 

「いや…模型いじってたらよくわかんないことになって…」

 

 

   【例の模型(笑)】

 

 

「お、おい…何をどうすればああなるんだ…」

 

「いやwww寝ぼけてたらついwww」

 

「いや何処が笑えるんだよ…これがウケ狙いだったしたらやりすぎだ。もう笑いとか通り越して禍々しいわ…

 

 

だろ?マギー…――――――」

 

 

 

「ぶふッ!!あっはははははははは!ははははははあははは!あはひィ!なwww何これwwwナンダコレwwwww」

 

「えぇ…」

 

「ナンダコレ…ナンダ、コレ…NANDACORE…

 

ファットマン、小さいホワイトボード持って来て」

 

「え?ああ…ほらよ」

 

「さんきゅ」

 

「一体何を…」

 

 

 

 【NANDACORE -for Answer-】

 

 

「はぁ?お前…トチ狂ったか?」

 

「NANDACORE………ナンダ、コア…いや、ナンダコレ…――――――

 

あ!ああwwwwwwなるほどwwwwっぶッ!ぶわっはっははははははははははは何それwwwwあはっははははははwwww!」

 

「因みに-for Answer-に意味はない」

 

 

「あっはははっはははは!意味wwwwwwwwwないのwwwwねwwwちょ、お腹痛いwwwwwあははは!」

 

 

 

 

「ナンダコレ」

 

  ――――――回想終わり――――――

 

 

 

 

そうそう、これでマギー大爆笑したんだった。

 

んで、地面を狂ったように転げまわって戸棚に頭ぶつけて気絶したんだっけ…アイツのツボっておもしろいな思ったわ。

 

 

「あはは…俺はむしろマギーの笑いのツボが可笑しいことに腹抱えたわ」

 

「そうかい…年寄りの俺は恐怖と戸惑いしかなかったね」

 

「へえ…俺も40年したらビビりになっちまうのか…」

 

「は?お前そんな年じゃな…」

 

「違いますぅ!オレまだピッチピチの20代ですぅ!決して老け気味の40後半とかじゃありませーん!」

 

「お前…まだ年齢詐称してたのか…いい加減気持ち悪いぞ。

 

 

 

あ、それ片付けたら最後だ」

 

「おーう」

 

最後の箱を棚に置き、これで一休み――――――というタイミングでメールが入った。

 

 

「おい、お前が見て来い。俺は疲れた」

 

「嫌だねファットマン。アンタが見て来い」

 

「少しは年寄りに親切心をだな…って事で見て来いカルロ」

 

「カルロじゃありませーん。二十代のジンちゃんでーす…

 

――――――はいはい!見てくりゃいいんでしょ私がア!」

 

ああもう…メンドくせえなあ!

 

 

「あー、えーっと…あ、依頼だコレ。

 

なに…ああ、また護衛ね。

場所は…ANDYR CITY、2週間前とご近所じゃねえか!

まさかとは思うが…」

 

「おい、何があった?」

 

「前回の依頼メール…あった。

 

 

 

…ファットマン、また同じトコからだ」

 

「は?それって…」

 

まあ、そういう事だな。

 

2週間前…あの気味の悪い生物兵器擬きと戦った任務。

あんな奇怪なモノ扱う奴らこの世界に一つしかねえ…!!

 

「間違いなく、財団だ」

 

「オイオイ…あのイカレ野郎まだ生きてたのか」

 

「なんかそんな気してたけどな。

 

んで、今回は身元を隠す気が無いらしい…」

 

メールに奴らのエンブレムが張り付けてある。

 

 

「今度は一体何を…」

 

 

 

 

 

 

突然、PCの画面が乱れた。

冗談じゃ…奴らハッキングを仕掛けてきたか…!

 

「おい!なんかやべぇぞ!」

 

「ああ分かってる!でも…何かおかしい…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

   『やあ、久しぶりだね』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  ―――――――――――――――――――――

 

 

何の悪戯か、ラジオは嫌いな「月光」を流した。

 

 

本当に、この曲にはいい思い出がない…息子は、たったの5歳でこの曲を半ば完璧に演奏した。

 

それで息子を何処か疎ましく感じていた…それがあの大事故につながったんだ。

 

 

もう一度、仲直りできるってなら…神さんよ、本当にいるってならチャンスをくれよ。




次の話で最後にしようかと思います。


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Special uncertainty zone

思いついたら即!投稿!
結局ここの黒い鳥はKEオンリーの威特ヒーハー全乗せとかいうふざけた機体で無双しております。


今回も黒い鳥視点でございます。


※タイトルの「area」を「zone」に訂正しました。


…さっきまで灰色の殺風景な景色だったのが、今じゃ戦車や一般兵器等の残骸でゴミ屋敷みたいになってやがる。

 

 

急に財団に呼ばれたかと思えば、まさかの雑魚相手で…まあ、数も中途半端だった。

 

 

 

 

「…何かあるな、ファットマン」

 

『ああ…こちらでも索敵しておくが、警戒を怠るなよ。

――――しっかし、此処ぁ何処だ?お前さんの所からちょいと見渡せば十何世紀も昔の建物の残骸がゴロゴロと」

 

 

 

ファットマンはそう言うが、生憎こちらからじゃ砂丘しか見えない。

来たときは平たんな場所だと思ったが…そんなこと無い、かなり高低差がある。

 

「十何…?古い廃ビルか何かか?」

 

「そんなもんじゃねえ、御伽噺の城だとかそういうのだ」

 

「モンティ―――(流石に通じねえか…残ってるわけねえし)…アーサー王伝説みたいな?」

 

「そんな物だと思っておいていい」

 

この時、アーサー王の話も残ってないとかは考えてなかった。

 

 

「残っているのか…?そんなモノ」

 

「材質がどうかは分からん。財団が態々作ったのかもな…。

―――だとしても、作る理由は理解できんが」

 

 

本当にそうだ、アイツらにアンティーク趣味があると思えない。

仮にあったとして態々自分で作ったら、それアンティークって呼べるのか?

 

「あぁ…」

 

 

…あいつ等やりそうな気がしてきてどうにも言えなかった。

そもそもだな、このミッション自体―――――って、そういうのはいつもの事だった。

 

「(慣れ、って怖いなぁ)リコンをバラまいては見たが反応が――――いや、一つ反応した!」

 

「ああ…ッ!おい!コイツ…ッ」

 

「何だファットマン――――は?」

 

 

ブーメランが、火を噴いて飛んで…と一瞬思ってしまった自分が恥ずかしい。

 

確かにブーメランに見えてしまうソレは、とんでもない速度で飛行していた。何時ぞやのリなんたらやエクシアだかクスシアだかそんな名前の巨大特殊兵器に勝るとも劣らない…というかアレを遥かに越す速さで飛行しているのだ。

 

砂丘の上に立ちソレを呆然と見つめていた。

 

 

「来るぞ!」

 

「ッ!?おうッ!」

 

ファットマンの声で抜けかけていた魂を引っ張り戻し、もうすぐ目の前に到達する超兵器に備える。

 

 

とにかくこの場に留まるのは良くない、グライドブーストでその場を離れ戦闘モードに切り替える。

 

しかし驚きは止まらなかった。

…奴め、あのスピードの癖して恐ろしい旋回性能を見せ付けてきた。

流石に急カーブとは言わないが、それでもあのカーブは詐欺だ。

 

「誰が…ッ!年齢詐欺だッ!」

 

そんな事誰も言ってないのは分かってる。

 

 

あのブーメランは機体底部のガトリングキャノンから弾を吐きつつこちらに突撃してきた。

掃射中は速度が落ちるのか…だとしても速いが。

 

「(まあアレならギリギリ狙える…!)全弾貰っとけ!」

 

 

奴に合わせて偏差を付けてハウザーのトリガーを引く。

目論見通り命中したが、それは数発程度でほとんどが機体を傾けて躱された。

 

 

今度は向こうのガトリングのターンだ。

どんなAIが積んであるのか、それとも薬に漬かった人間の脳味噌そのまま乗っけたのか、正確な射撃だ。

 

「クッソ!こっちは筋肉痛がいつ来るか分からんというのに!

…ファットマン!他に敵影は!」

 

「ない!そいつだけだ!」

 

「あんまり喜べねえなぁ!」

 

こんな意味の分からない機動力を持った奴相手じゃな。

 

 

ハイブーストを連発してはいるが、それでも追い付いてくる奴には脱帽だ。まああの程度なら何処かの誰かさんのUNACで嫌ほど経験した!

 

 

「回避が疎かだ…」

 

掃射に夢中になってるブーメランにハウザーの弾丸をくれてやった。

今度は見事全弾命中し、それを嫌がってか飛び退いていった。

 

 

解析が終わった奴さんのAPを見てみれば、かなり削られたようだ。

なるほど、CEが弱点か…ブーメランめ運が無かったな、コッチはバカほどCE武器を積んでるんだよ!

 

 

 

「ASミサイル!コイツを避けれるか!?」

 

ちょっと値が張るけど、どうせ金なら生活費にAC維持費そして雑費含めても腐らせるほど持ってるんだ!

 

ロックオンをしなくとも勝手に向かっていくそいつ等を、ブーメランは綺麗に避けていく。

 

 

まあ当たるなんて思ってない、寧ろコッチの方が当たるってんだよ!

 

「もういっちょ!今度も全弾もってけ泥棒!」

 

CE弾のたたき売りだ、遠慮なく投げたら戻ってきそうな身体に持って行ってもらうぞ。

 

 

今度も全弾命中…しかし向こうも黙ってはいなかった。

 

ガトリングの他にハイレーザーやパルス、グレネードにミサイル等搭載された武装全てを使ってきた。

 

 

「グッ!

か、躱しきれねぇ…!!」

 

流石にコレはキツイ、もっと弾幕抑えろ!避けられないだろうが!

 

 

 

「ちぃいッ!倍ッ返しだぁ!!!」

 

右・左と、ハウザーを交互に撃ってこちらも弾幕を形成する。

弾丸をぶち込む内、奴が耐えきれなくなったのか一部の武装が破裂する。

 

 

空中でブーメランが大きく揺れた

 

「やったッ!」

 

 

 

 

 

――――しかし、なんだろうか。

奴…あのブーメラン、何かが引っかかる。

 

機体に見覚えがあるとか、そんなんじゃない…もっと、違うんだ…。

もっとこう、説明し辛いが…あるんだ。

 

 

けど、アレに人間が乗ってるのは長い傭兵生活で養った勘が理解している。

 

「おい、ファッt「マズイ!急にデカブツの出力が上昇した、何か来るぞ!」はッ!?」

 

ファットマンの警告に、思わずブーメランへと目を向けた。

――――何だ!?あいつ…装甲と武装をパージしてやがる!

 

 

 

「第2形態…変形…?」

 

「財団のブツだ、何があっても可笑しくねえ!

気を付けろよ!」

 

 

「言われずと…もッ!!?」

 

寒気ッ…今の一瞬感じたのは、一般的に“そう”呼ばれる物だ。

普段から感じてる死の予感にしては違和感があるが、詮索している暇はない。

 

 

それよりもブーメランだ…ガチャガチャと、複雑で訳の分からない変形を始めている。

…ソレはあっという間にブーメランの形を崩し、やがて『人型』になった。

 

――――そっくりだ、アレに…!!

 

 

「…そうか、財団の奴め…アレの新型を作ったか!」

 

財団との最後の戦い(だと思ってた)で、向こうが持ち出したネクスト擬き…まさかあんな形に変えていたとは…。

 

前はホワイトグリントのような形状だったが、今のアレはライールかフラジール…若しくはその2つを足して2か1.5で割ったような奴だ。

 

 

「ッ!クソ…変態共が!」

 

ブーメラン改め、ネクスト擬きが2本のレーザーブレードを展開して突貫してきたので、こちらも戦闘態勢を整える。

 

 

 

…チィイッ!ブーメランの時より最高速度は無いが、小回りが利くせいでハウザーが格段に当てずらい!

 

「ッ!…ッあああ!がああああああッ!避けんじゃねえ当たれやクソ長野郎!」

 

だあもう!さっきからいい気に折角無駄弾4分の1記録更新してたのに!

もうロックできない武器は止めるか…?

 

「チィイッ!一段目ハウザー弾切れか!

このタイミングで…ッ!」

 

弾の無いハウザーを捨て、ハンガーのハウザーへと切り替える。

 

 

その間に奴は間合いを一気に詰めてきた。

…冗談やめろよ?機動力重視でTE装甲全くないんだからな?

 

「そんなレーザーブレード喰らっちゃ…うおォオっ!?」

 

「気を付けろよ!その機体じゃ一発でオジャンだ!」

 

「分かってる!

…ファットマン!解析終わったか?」

 

「ああ!運がいいな、今度はCEに弱いらしい!」

 

「弾当てる運も欲しい…ッ!」

 

ASミサイルも今切り落とされた分で最後だ!

全く、なんて変態機動を!

 

 

ハイブースト連打と壁蹴りとグライドブーストで、奴のクイックブーストとブレードダッシュの複合技を紙一重で躱すが、稀にレーザーが機体を掠める。

 

 

 

「機体損傷率40%!

早いとこ決着付けろよ!このままじゃジリ貧だ!」

 

「大丈夫だ…秘策はある…ッ!」

 

「ブーストチャージとか言うなよ「それ以外何がある!」正気か!?ブレードで消し飛ぶぞ!」

 

気が付けば城の壁際まで追い詰められていたが…これでいい、これが狙いだ。

…そしてやはりあのネクスト擬き、機械じゃない…人が乗ってる。

 

 

しかも相当イラついてやがるようだ…単細胞な奴で助かった!

どんどん奴は距離を詰めていく、そして俺は壁を蹴って奴のコア辺りまで上昇する。

 

 

 

 

 

 

「(700…500…200…)………今ッ!!!」

 

――――壁を垂直に蹴ると同時に、フルチャージのハイブーストで奴のコアに突っ込む!

大きく引いたACの右脚には、その分の勢いが全て乗っている!

 

迎撃のブレードが何度も掠める。

…マズイ、左腕が飛んだ。だが…問題ない!

 

 

 

 

「落ち…ろッ!!!」

 

 

ガコォオンッ!―――という巨大な音が辺り一帯を振動させた。

奴の巨体は(空力特化で脆い見た目もあってか)大きく吹っ飛び、ブーストチャージが直撃した場所は無残に拉げていた。

 

…しかし、少々傷が浅かった。

流石に失敗だと、一瞬思ったが…。

 

 

「………止まっ、た?」

 

「ああ…―――ッ!通信?

――――何!??」

 

「どうしたファットマン…」

 

「…目の前の、デカブツのパイロットから通信だ。

お前に繋げだとさ」

 

「ファンメ野郎か?」

 

「よく分からんが、もう奴からエネルギーの反応はない。

完全に停止したようだが…油断するなよ?」

 

「…ああ」

 

向こうは何を考えている?

第一、死神じゃないのか?…乗っているのは。

 

 

何はともあれ、向こう側の話を聞こう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺はこの声を…一度も忘れては無かった。

そう確信できたのは、幸か不幸か…。

 

 




え?最後がよく分からない?
…そんなもんだと思ってください。


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