仮面ライダーカイロス (しゃけ)
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設定

天野 永治(あまの えいじ)

 

年齢:29

 

 

聖都大学付属病院所属の精神科医。前職でゲームと出会う。

他人に同情されるほどゲームが下手という訳ではなく、竜頭蛇尾なだけである。

 

その前職とは幻夢コーポレーション。五年前のプロトガシャットの開発に携わっており、それ以外でも当時の檀正宗から信頼され、永治も彼を信用していた。しかし正宗は彼を適合手術の実験台に選んだ。

 

正宗収監後に彼が自分にしたことを知る。理由は違えど同じ正宗の打倒を企んでいた新檀黎斗と交流し、CRと共に戦う。

 

 

 

 

プロトクロニクルガシャット

 

仮面ライダークロニクルガシャットの試作型……を模したガシャット。これは「プロトガシャットは危険なもの」と熟知している社員に対する防犯処置である。

ラベルがモノクロで、本体の裏側も黒になっている。

マスターガシャットの予備も兼ねており、幻夢コーポレーションに保管されていたが……

 

ガシャコンバグヴァイザーⅢ

 

黒の本体にライトグリーンの色が入ったツール。ⅢとなっているがⅡよりも開発時期は早い(設計はⅡが先)。

 

 

バグルドライバーⅢ

 

・バグスターバックルを必要とせず、腰に当てるだけで装着される。(変身後は取り外しが可能)

 

 

 

仮面ライダーカイロス クロニクルゲーマー

 

 

■身長:203.0cm

■体重:100.0kg

■パンチ力:110.0t

■キック力:120.0t

 

 

 

頭部 KAヘッド‐CHR

 

仮面ライダーカイロスの頭部。ブレードは正面、横の計三本。

自分が『味方』と認識したライダーを視界に入れることで、そのライダーに時間が止まった状態でも活動できるようにするワクチンをダウンロードさせる。

 

胸部 ロングライフガード

 

内部に深刻なダメージを負わないよう、ダメージを分散させる機構をもち、半径5メートル以内の味方ライダーの防御力を5%上昇させることができる。

味方への防御力アップをした場合、自身のダメージ分散能力が弱くなる。

エクスコントローラーの機能も内蔵。

 

肩部 ブレードショルダー

 

ゲームエリア内の時間が止まった状態でも活動できるよう、自身を周囲の空間から隔絶する機能を備える。

ブレードの本数はクロノスと違い一本ずつ、計二本。

さらに、仲間が使用したガシャットやエナジーアイテムの効果を二倍にすることができる。(※1)

 

 

 

 

永治がプロトクロニクルガシャットとバグルドライバーⅢを使って変身した仮面ライダー。

このライダーは元々、クロノスの力をゲムデウス攻略以外(仲間割れ等)に使うものへの対抗手段として檀黎斗がこっそり用意したもので、クロノスの能力を無効・弱体化させながら仲間を守る事に重点を置いている。

一応、これでもゲムデウス攻略はできる by新檀黎斗

 

 

見た目の違いは頭、肩のブレードの本数、配色(クロノスの緑色の部分がガンメタリック)、エクスコントローラーの除外(正確には性能を弱体化して内蔵)

 

 

 

 

ポーズ

 

仮面ライダーカイロスとクロノスに備わっている能力。カイロスのものは

 

・味方が巻き込まれない

・自身の防御力が15%低下する代わりに味方ライダーの攻撃力以外の能力を15%増加

・制限時間二分半

・クロノスの特殊能力の無効化

 

という違いがある。

 

 

必殺技

 

クリティカルクルセイド

 

バグルドライバーⅢのAボタンを押した後、Bボタン、その逆、ABどちらかを二回の計4パターンで発動。時計回りの回し蹴りで、対象が自身の背後なら左足を軸に右足、正面なら右足を軸に左足で行う。

 

 

クリティカルパニッシュメント

 

ガシャコンバグヴァイザーⅢ ビームガンモードでBボタンの後にAボタンを押して発動。

 

 

クリティカルジャッジメント

 

ガシャコンバグヴァイザーⅢ チェーンソーモードでAボタンの後にBボタンを押して発動。

 

 

 

 

※1 例:無敵モードの制限時間を10秒から20秒にする

 

 

 

仮面ライダーカイロス クロニクルゲーマー (ゲーマドライバー版)

 

 

■身長:203.0cm

■体重:100.0kg

■パンチ力:125.0t

■キック力:130.0t

■ジャンプ力:97.0m

■走力:0.95m

 

 

天野永治が仮面ライダークロニクルガシャットとプロトクロニクルガシャットをゲーマドライバーで使用し変身した姿。

 

 

 

頭部:KAヘッド‐CHR

 

仮面ライダーカイロスの頭部。ブレードがクロノスと同じ本数まで増えている

 

胸部:ロングライフガード

 

黒色のプロテクター。内部にライダーゲージが存在するが、自分のみゲージ残量を確認できるようになっている

 

エクスコントローラー

 

マイティアクションX~ドラゴナイトハンターZのガシャコンウェポン・ゲーマとガシャコンバグヴァイザーⅢの実体化を行う

 

肩部 ブレードショルダー

 

ゲームエリア内の時間が止まった状態でも活動できるよう、自身を周囲の空間から隔絶する機能を備える。

ブレードの本数がクロノスと同じ本数になっている。

さらに、仲間が使用したガシャットやエナジーアイテムの効果を二倍にすることができる。

 

 

 

 

拳:セイヴァーグローブ

 

表面を通じてガシャコンウェポンと通信を行い、攻撃システムの連動・最適化を行う。また、ガシャコンウェポンによる攻撃が命中するたびそのガシャコンウェポンの攻撃力が上昇する。(他のものに持ち変えるとリセットされる)

必殺技

 

 

 

・クリティカルジャッジメント

・クリティカルパニッシュメント

・ライダークリティカルストライク

右のスロットに挿したクロニクルガシャットをキメワザスロットに装填して発動。上空にジャンプし、キックをする。

・ライダークリティカルクルセイド

左スロットのプロトクロニクルガシャットをキメワザスロットに装填して発動。時計回りの回し蹴り。

 

 

 

 

 

 

仮面ライダーカイロス クロニクルゲーマー レベル1

 

 

■身長:181.0cm

■体重:137.0kg

■パンチ力:7.7t

■キック力:11.5t

■ジャンプ力:30.5m

■走力:7.6秒

 

必殺技:ライダークリティカルストライク

 

 

天野永治が仮面ライダークロニクルガシャットとゲーマドライバーで変身した姿。

本来は想定されていないカイロスの姿で、その外見を一言でいうと、

 

髪が灰色になったゲンム

 

である。ゲンムのデータを元に作成したため、スペックが同等のものとなっている。

 

また、ゲーマの召喚不可という条件付きだがガシャコンウェポンの召喚も可能

 

 

 

 

 

仮面ライダーカイロス クロニクルゲーマー レベル2

 

 

■身長:203.0cm

■体重:97.3kg

■パンチ力:5.6t

■キック力:10.5t

■ジャンプ力:43.0m

■走力:3.2秒

 

必殺技 ライダークリティカルストライク

 

 

レベル1と共に天野永治によって制作されたカイロスの姿。髪と肩等のパーツがガンメタリックというこれも非常にゲンムに似ている。

 

レベル1と同じく、ゲーマ召喚は不可だが、ガシャコンウェポンの召喚は可能である。

 

 

仮面ライダーカイロス 〇〇クロニクルゲーマー レベルEX-0

 

 

■パンチ力:78.3t

■キック力:80.0t

 

 

天野永治が仮面ライダークロニクルとプロトガシャットを使用して変身した姿。

 

この状態でのガシャコンウェポン・ゲーマの召喚は不可になる

 

 

 

 

 

 

 

 

仮面ライダーレーザーターボ プロトチャンバラバイクゲーマーレベル0

 

 

九条貴利矢が爆走バイクガシャットとプロトギリギリチャンバラガシャットで変身した姿。

 

全体的にチャンバラバイクゲーマーに比べ、金色が少なく、黒が目立つ。

 

 

 

 

ガシャコンブレード

 

仮面ライダーレーザーターボ プロトチャンバラバイクゲーマーの専用武器。

 

ガシャコンの名を冠してはいるが、ABボタンがなく、ガシャットのスロットがついているだけである。モチーフは侍の刀。

 

 

 

 

 



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Ⅰ その名はKAIROS!

檀正宗による仮面ライダークロニクルのクロノス討伐クエスト告知から数分後、

 

「対抗策ならある。永夢、君がこのガシャットを使えば」

 

新黎斗が永夢に黄金のハイパームテキガシャットを差し出す。

 

「このガシャットは私の才能の集大成!

 

……しかぁぁぁぁし!!!」

 

「「「!!」」」

 

いきなり叫ぶ新黎斗に驚く一同。

 

「それだけではなぁぁぁい!!」

 

「な、何が……ですか?」

 

新黎斗は一つのガッシャットが移った写真を見せる。

 

「これは!」

 

「なんだこのガシャットは!?」

 

彼の写真に写っていたガシャット、それは仮面ライダークロニクルガシャットであった。しかし、プレイングスターターが黒く、ラベルもモノクロである。

 

「プロトクロニクルガシャット。正宗のマスター版の予備と言えるものだ」

 

「で、それをどうするつもりだ」

 

「カイロス」

 

「ん?」

 

すると新黎斗は黒地にライトグリーンの色が入ったガシャコンバグヴァイザーの写真を取り出す。

 

「この二つを使い、"仮面ライダーカイロス"に変身する」

 

「カイロス?」

 

初めて聞く単語に疑問を抱くニコ。

 

「カイロス、それはある国の神話に登場する時刻の神。そしてある神の弟的存在でもある。カイロスの兄、それは時間の神の……」

 

「クロノス?」

 

「そう!……つまり、クロノスとほぼ同じ力を持ったライダーがもう一人いるということだ。クロノスは以前話した通り、元々プレイヤーが使う力。条件も厳しい。カイロスというのは私が仕込んでおいたクロノスの力を悪用するプレイヤーに対抗するためのもう一人のクロノスと言っていい力!……まぁ、今がそれに近い状態だがな」

 

「で、そのカイロスとかいう奴はどこにいるんだ?」

 

「慌てるな。永夢、君に一つ質問がある。"永治"という人物を知っているか?」

 

「ん~……あ!

 

 

……ここで言うのもあれですけど、その人って去年のゲーム大会で予選敗北した……」

 

「それ以上はやめてあげて!」

 

永夢の言葉を遮るニコ。

 

「ニコちゃんが同情するほどなんだ……」

 

「何そのあたしが薄情者みたいな言い方!」

 

「……聖都大学付属病院の精神科医のはずだろう?」

 

「あ、そうだった!」

 

ーーーー

 

一方、とある公園ではバグスターに立ち向かう一人のライドプレイヤーの姿があった。

 

「かかってこい!相手になってやる!」

 

しかし、運動をほとんどしていなかったらしく、うまく立ち回れない。

 

「くそぅ、このままじゃ……!」

 

と、次の瞬間、

 

自分の周りのバグスターが爆散する。

 

 

「うわぁぁ!!」

 

ライドプレイヤーも軽く爆風に巻き込まれ変身が解除される。彼が何が起きたかを確認するためあたりを見回すと、遠くに白衣を着た男が一人見えたというーー

 

 

 

 



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Ⅱ 奪われたINVINCIBLE!

仮面ライダークロニクル クロノス討伐クエストまで残り1時間37分ーー

 

正宗の野望を阻止するため、エグゼイド、ゲンム、スナイプが現着する。

 

「君の出番だ。タドルレガシー」

 

恋人の復活のため正宗の右腕となった飛彩がガシャットを取り出す。

 

「なんだそのガシャットは!」

 

「勇者と魔王、二つの力を手にした主人公が城に幽閉された姫を救うゲーム。そのレベルは、100(ハンドレッド)

 

「レベル100!?」

 

「またそんなガシャットを生み出したのか!!」

 

自分の許可なくガシャットを作った正宗に怒りを見せるゲンム。

 

 

飛彩はそのガシャットを起動するためスイッチを押す。しかし

 

「……何故だ」

 

起動はしなかった。

 

「まだ、心に迷いがあるようだな」

 

正宗の言う通り、彼の心は揺らいでいた。恋人の復活ができるとはいえ、仲間を、研修医たちを裏切っていいのかと。

 

「これ以上飛彩さんを苦しめるな!」

 

「そして、君の働きを見せてくれ」

 

正宗が隣の貴利矢に言う。

 

「ああ、ノリノリでいくぜ」

 

「「「変身」」」

 

飛彩はガシャットをデュアルβに持ち替え、三人は変身する。

 

 

貴利矢の変身したレーザーターボの俊敏さに翻弄される三人。そんな中、クロノスはドライバーのABボタンに手をかけようとしたとき、

 

「無駄だ!」

 

エグゼイドがハイパームテキガシャットを取り出す。

 

「ほう……」

 

「そっちも新しいガシャット開発してたのか」

 

「そのガシャットは私の才能の集大成!!」

 

 

『ハイパームテキ!』

 

エグゼイドはガシャットを起動させ、ドライバーにセットするが、

 

『ガッシューン』

 

強制的に外され、ガシャットが吹き飛ぶ。

 

「あっ!なんで!?」

 

そのガシャットを空中でキャッチするゲンム。

 

「ならば私が!」

 

ドライバーのレバーを閉じ、デンジャラスゾンビガシャットとこのガッシャットを入れ替える。

 

『ムテキガシャット!

ガッチャーン!ムテキレベルアップ!

マイティジャンプ!マイティキック!マイティ~アクショ~ンX!』

 

『ポーズ』

 

ゲンムの身体が黄金に輝くが、クロノスによってポーズをかけられてしまう。

 

その時、

 

 

「バア!フハハハハ!!」

 

ゲンムがポーズの中、動き出した。

 

「何っ!?」

 

ゲンムはクロノスに接近し、彼のドライバーのABボタン押し、ポーズを強制解除させる。

 

『リスタート』

 

「ポーズしたのに何故動ける……?」

 

「ハハッ!ハイパームテキは、あらゆる攻撃が一切効かない主人公最強の無双ゲームぅぅぅ!!お前のポーズは、もはや無意味だぁぁ!!フゥハハハハハ!!」

 

『タイムアップ』

 

この音声と同時にゲンムの身体の輝きが消える。

 

『ポーズ』

 

ゲンムの無敵の時間切れと同時にクロノスがポーズをかける。

 

「有効時間は10秒ほどか……」

 

動かなくなったゲンムからハイパームテキを奪い、その場を去ってしまう。

 

『リスタート』

 

 

「ッ!ハイパームテキがない!私のガシャットを……返せぇぇぇ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「ムテキガシャットを盗られたぁ!?」」

 

自分の才能の塊を奪われCRの部屋の隅で座り込む黎斗。このことに驚愕するポッピーとニコ。

 

「あれを奪われてしまったら、クロノスに対する術が一つ消えてしまう……!」

 

「元はといえばてめえがご丁寧にゲーム解説してたせいで無敵時間が切れたからだろうが!」

 

「黙れぇぇぇぇ!!!」

 

正論を言われ叫ぶことしかできない黎斗。

 

「永夢ぅ!そもそもこうなったのは使えなかった君が悪い!!」

 

「でも……なんで……」

 

「パラドをリプログラミングしたせいで、天才ゲーマーMの力を失ってしまったからだ」

 

「……というか、カイロスとかいうのはどうしたのよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ありがとよ」

 

その頃、貴利矢は正宗から報酬としてプロトギリギリチャンバラガシャットを受け取っていた。

 

「これさえあればエグゼイドを蹴散らせる。そしたら次の報酬、そのガシャットにしてくんない?」

 

彼は机の上に置かれたハイパームテキガシャットを眺める。

 

「それは君の働き次第」

 

 



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Ⅲ 最強無敵&9人目のGAMER!

「カイロスの事か」

 

「味方なんだろ?何故一向に姿を現せない?」

 

「答えは簡単。彼は広まった仮面ライダークロニクルガシャットの回収作業を行ってもらっている」

 

 

自信ありげに話す黎斗。

 

「前から気になってたんだけど、なんであんたはそんな詳しいわけ?」

 

「もちろん、交流を深めていたからだ」

 

「え?」

 

「彼も私のように、身体をデータと化して移動することができる」

 

「まさか……バグスター……?」

 

「正確には、"バグスターウイルスを取り込みすぎた人間"だ」

 

「それってどういう……」

 

「簡単に言うと、永夢、正宗と同じ、世界で初めてのバグスターウイルスに感染させられたということだ」

 

「させられた……」

 

 

 

 

 

 

 

12:00 クロノス討伐クエスト 開幕

 

 

 

「言っただろ。お前が天才ゲーマーでも、クロニクルを終わらせることができないって」

 

「……」

 

「引く気はないみたいだな。いいぜ」

 

『爆走バイク!』

 

『ギリギリチャンバラ!』

 

貴利矢は爆走バイクとプロトギリギリチャンバラの二本のガシャットを起動させる。

 

「超速。変身」

 

『ガシャット!

ガッチャーン!レベルアップ!

爆走独走激走暴走爆走バイク!

アガッチャ!

ギリ・ギリ・バリ・バリ!チャンバラ~!』

 

彼はレーザーターボ プロトチャンバラバイクゲーマー レベル0へ変身した。

 

「お前たちは、僕が攻略する。マックス大変身!」

 

『マキシマムパワーX!』

 

永夢はエグゼイド マキシマムゲーマー レベル99へ変身しステージセレクトを行う。

 

レーザーターボは新たなガシャコンウェポン "ガシャコンブレード"を手にエグゼイドとの距離を詰め攻撃する。しかし

 

「どうした。マキシマムマイティX」

 

エグゼイドはほとんど攻撃をしておらずただ相手の攻撃を耐えているだけ。

 

『ガシャット!』

 

レーザーターボがプロトギリギリチャンバラガシャットをガシャコンブレードにセットし、キメワザを発動。

 

エグゼイドは変身解除に陥ってしまう。

 

「おい社長さん、約束のあれくれよ」

 

「いいだろう……ん?」

 

クロノスはレーザーターボにハイパームテキガシャットを渡すが、背後からの気配を察知する。

 

クロノスの後ろには白衣を着た一人の男の姿があった。

 

「き、危険です!早くここから……!」

 

永夢が呼びかける。

 

「大丈夫ですよお医者さん。俺も」

 

男は黒地にライトグリーンの差し色が入っているバグヴァイザーと黒いガシャットを取り出す。

 

「ライダーなんで」

 

「!あなたが……」

 

『仮面ライダークロニクル!』

 

その男、永治はバグヴァイザーを腰に当て、ガシャットをセット。

 

「変身」

 

『ガシャット!

バグルアップ!

 

天に刻めグローリー!挑めクロニクル!過去こそ今の(しるべ)なり!』

 

永治はクロノスに酷似した姿を持つ仮面ライダー、カイロスへと変身した。

 

「ほう……幻夢コーポレーションにいないと思ったらこんなところにいたとは」

 

カイロスはクロノス隣に歩み寄り、永夢の方へと向く。

 

「そんな……あなたは……僕たちの……」

 

「何を言っている?彼、天野永治は幻夢コーポレーション、いや、私の信頼する社員だ」

 

カイロスは永夢の方へ右手の親指以外の指を曲げ、その指先を左胸にあて、右へと動かす。

 

「……」

 

「何やってんだ!永夢!」

 

永夢の持っているバグヴァイザーⅡの中に潜んでいるパラドが叫ぶ。ここに来る前彼は、クロノス攻略法を見出すために自分との決着を約束にパラドをバグヴァイザーⅡに入れていた。

 

「早く俺をクロノスのドライバーに!」

 

「……パラド、お前は言った」

 

 

《俺とお前が組めば、無敵だ》

 

 

「今が、その時だ!」

 

永夢はバグヴァイザーⅡの銃口を自身の身体に突き刺す。

 

「ぐっ!」

 

パラドが体内に入ったことで苦痛を味わう永夢だったが、それが収まると彼の眼は赤く光り、

 

 

「クロノス、お前は"俺"が攻略する。マックス大変身!」

 

再びエグゼイドに変身した永夢。だが、

 

「君の出番だ」

 

「……」

 

カイロスがクロノスの前へ出る。そして、

 

『キメワザ!

 

CRITICAL CREWS-AID 』

 

時計回りの回し蹴りを、

 

 

 

 

クロノスへぶつける。

 

 

 

 

「グァ……!」

 

「おかわりもあるぜ!」

 

さらにレーザーターボがクロノスへ攻撃する。

 

「ちぃ……!」

 

「受け取れ!永夢!」

 

そしてエグゼイドへハイパームテキガシャットを投げ渡す。

 

「何故……」

 

「簡単だ。レーザーはわざと悪役を演じ、カイロスはお前を裏切る気でいただけだ」

 

「こざかしいマネを……!」

 

「「あれ?のせられちゃった?」」

 

「っておい!」

 

自分とセリフを合わせたカイロスへ突っ込むレーザー。

 

 

「勝負だクロノス!天才ゲーマーMの力、見せてやる」

 

 

『ハイパームテキ!』

 

 

ガシャットを起動させ、マキシマムマイティXガシャットと接続。

 

『ドッキーング!』

 

「ハイパー大変身!」

 

拳でガシャット上部のスイッチを押す。

 

『パッカーン!

ムーテーキー!

輝け!流星のごとく!黄金の最強ゲーマー!ハイパームテキエグゼイド!』

 

黄金に輝いたマキシマムゲーマーからエグゼイドが射出され、黄金のアーマーが装着され、ムテキゲーマーへの変身を遂げる。

 

「ノーコンテニューで」

 

「「「クリアしてやるぜ!」」」

 

カイロスにより自身のポーズ機能が封じられてしまったクロノス。

 

「所詮10秒だけの力……!」

 

クロノスは無敵が無効になる時間まで三人の攻撃を耐える。ムテキがなくなれば自身よりスペックの低い三人を蹴散らせるそう思っていたが

 

「10秒経過した……!?」

 

「残念だったな。俺の無敵時間は、無制限だ!」

 

「くそっ!」

 

エグゼイドの無制限の無敵時間、そして何より一番信頼していた社員に裏切られ動揺し、思うように反撃ができないクロノス。

 

「永夢!最後はお前がきめろ!」

 

レーザーとカイロスがクロノスに蹴りを入れ、怯んでいるすきにエグゼイドはキメワザを発動する。

 

『キメワザ!

 

HYPER CRITICAL SPARKING❕❕❕』

 

「ハァー!」

 

エグゼイドは上空に上がり、キックする。それをクロノスが蹴り返す。それが数回続き、

 

「ハァーッ!」

 

最後にクロノスに一発いれ、着地する。

 

「フン、その程度の攻撃が効くと思ったか?」

 

と、その時

 

『究極の一発!』

 

クロノスが大量の『HIT!』とともにダメージを受ける。

 

『完全勝利!』

 

 

「なぜ……私が……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「という訳で自分、CRに復帰すっから。それと……」

 

CRへの復帰宣言をおこなった貴利矢は幻夢コーポレーションから持ってきたプロトガシャットを見せる。

 

「てめえか。カイロスってのは」

 

「ああ。俺は天野永治。あんたらの力になりたくてな」

 

「お久しぶりです。そしてようこそCRへ」

 

永夢が快く永治のCR加入を受け入れた。まわりの人たちも彼を拒否するようなことはしなかった。

 

「あれ、面識あったっけ?」

 

「ゲーム大会……」

 

「あっ!あーあれか……思い出した。

そうそう……」

 

永治が何か思い出したかのように白衣の内側に手を入れる。

 

「これ」

 

「クロニクルガシャット!こんなに……」

 

そこから取り出したのは、輪ゴムでまとめられた大量のクロニクルガシャットだった。

 

「輪ゴムって……適当すぎ……」

 

「し、仕方ないだろ。ここ置いとくから、あとは保管するなり壊すなりご自由に」

 

「待て!破壊は許さんぞ!」

 

永治の言葉に反応し叫ぶ黎斗。

 

 

 

 

 

 

「フッ……これで恨みっこなしってわけか」

 

「だからって許したわけじゃないからな」

 

「許しを乞う気などない!」

 

「ハッ!」

 

 

 

 




カイロスの右手の親指以外を~は手話の「大丈夫」を表しています。わかりにくかったらすみません。


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Ⅳ 多忙のDOCTOR!

一度は奪われたハイパームテキガシャット。しかし九条貴利矢によって取り戻され、エグゼイドはレベルを超越したムテキゲーマーへ変身。クロノスを撃退した。そして元幻夢コーポレーション所属の天野永治・仮面ライダーカイロスもCRに加わったーー

 

「で、あんたは何やってんの?」

 

ハイパームテキガシャットを開発している黎斗のように必死にゲーマドライバーとガシャットを弄る永治に質問する貴利矢。

 

「こいつをゲーマドライバーでも使えるように……な」

 

「そのままじゃ使えないのか?」

 

永治は黎斗をチラッと見て言う。

 

「しんだん黎斗のデンジャラスゾンビと一緒だよ」

 

「……そうか」

 

 

「誰が死んだん黎斗だ! 新 檀 黎 斗 だ!」

 

永治の新檀黎斗の「しんだん」の発音に物申す黎斗。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「これでよし……っと。あとは……」

 

プロトクロニクルガシャットの調整を終えた後、他のプロトガシャットの入ったケースを自分に寄せる。

 

「へー、ホントに全部そろってんのか……」

 

「ところで……」

 

「ん?」

 

「あの社長さんと面識あって信頼されてたんだろ?何やってたんだ?」

 

貴利矢がこう言った瞬間、CRのメンバー全員が永治の方向を向く。すると彼はプロトドラゴナイトハンターZガシャットを取り出し、

 

「18で入社。即座に当時人員不足だったゲームのシステム開発に関わって……」

 

「プロトガシャット開発に携わった」

 

割り込んでくる黎斗。

 

「「「!」」」

 

「君が携わったのはドラゴナイトハンターZだったな」

 

「他のにもちょくちょく顔出してたんだがな。……にしても、あの時の社員のプログラミングはひどすぎた…………にしても中に消滅した人のデータが入っているなんて……なあ黎斗」

 

 

「新檀黎斗だぁ!」

 

「黎斗!」

 

「……」

 

先ほどからよく叫ぶ黎斗をガシャコンバグヴァイザーⅡの銃口を向け叱るポッピー。

 

「それともう一つ謝る事が」

 

「何ですか?」

 

「……今日以降、CRには顔を出せない」

 

「え?」

 

「ライダークロニクルの普及のしすぎで友達・恋人が消滅したと訴える患者が多くなってきた。それにこの病院には精神科医が少なすぎる」

 

「うっ……」

 

この言葉にショックを受けてしまった灰馬。

 

「それにこう言っちゃ悪いが一人一人の質も……」

 

「天野君……」

 

「は、はい?」

 

「私を診察してくれ……。ここでいい」

 

「はい……」

 

灰馬を座らせ、そのついに自分も座る永治。

 

「あの、私はこの病院の院長をやっているのですが、先ほど自分の耳に自分の病院の精神科医の少なさと質を指摘されているのを聞いてしまいまして……先生!どうしたらいいでしょうか?!」

 

これは明らかに自分のせいだと思う永治。

 

「……患者が増えた」

 

「え!?」

 

「な、何でもありません」

 

本当にこんなで大丈夫なのかと心で自問する永治であったーーー

 

 

 




申し訳ありませんが、41までの話を省略させていただきます。


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Ⅴ リセットされてしまったGAME!

仮面ライダークロニクルの普及により精神を患う者が増え、CRのメンバーと活動を共にできない永治。そのころ彼らは――

 

 

「……なんだこれは」

 

ようやくCRと合流できるまでに仕事をこなした永治。彼が現場で見たものとは、

 

永夢が横たわり、黎斗がすごい体勢でキーボードを打ち、貴利矢が二人を暇そうに見ている……

 

そんなカオスな光景だった。

 

ーーーーーー

 

「リセット?全部最初に戻ったってことか?」

 

「そういうこと。だから作り直すんだって。ムテキガシャットを」

 

「静かにしろ!私のクリエイティブのジャマをするな!」

 

永治がここに来る前、永夢は改心したパラドとともにクロノスを討ち、マスターガシャットを破壊することに成功していた。しかし、正宗の『ハイパームテキさえいなければ』という心が、リセットという力を呼び起こしてしまった。これのせいでマスターガシャットは復元され、仮面ライダークロニクルのゲーム時間がリセットされ、ムテキガシャットも消えてしまったのだ。

 

 

「~!」

 

苦しそうに息を荒くする永夢。彼は今リセットに対抗するゲームのアイデアを考えている。

 

「大丈夫かよ」

 

「は、はい、大丈夫です」

 

「ほら、これでも飲んで」

 

永治は自分が飲む予定だった飲み物を渡す。

 

「永夢ゥ!ゲームのアイデアを、もっと強くイメージしろ!ヴゥゥゥ!!」

 

奇声を上げる黎斗を横目に、永治は『人って変わるもんだなぁ』と感じていた。

 

彼の場合は最初からかもしれないが。

 

「永夢ゥゥ!!ブフフフ!!もう少しだ!もう少しで…………ヴッ!」

 

手を酷使してタイピングが指一本ずつになっていた黎斗だったが、突然体から力がなくなり、

 

 

『GAME OVER』

 

消滅した。

 

「えっ!?何で……」

 

「開発作業に命を削りすぎたみたいだなぁ」

 

 

「とぅ!」

 

すると地面から紫の土管が現れ、黎斗がその中から復活。何事もなかったかのように椅子に座る。ちなみに、彼の残りライフは93。

 

「私にかまわず集中しろ!リセットの影響で私のライフも増えている。開発を続ける!」

 

「……」

 

ただ突っ立って黎斗の奇行を見てるだけでは自分が情けなく見えてくるので永治は先ほどから苦しそうな永夢のサポートをすることにした。

 

 

ーーーーーー

 

「ヴゥゥゥゥゥ!!」

 

「ぅるせぇな!」

 

すっかり日は落ちてしまったが、この男は騒がしかった。

 

「……!そうか!」

 

ガタッ!

 

黎斗は何かを思いつき勢いよく立ち上がる。すると、

 

「ヴ……」

 

 

『GAME OVER』

 

 

「あーあ。急に立つから……」

 

「……貴利矢、これ見てよく紙飛行機なんて折れるな……」

 

「慣れって怖いよ~。ほんと」

 

この後すぐに復活した黎斗。先ほどの死因は長時間同じ姿勢でいたことによる肺塞栓症である。

彼の残りライフは92。

 

 

『マイティアクションX!』

 

『デンジャラスゾンビ!』

 

復活した黎斗は何故か自身のガシャット二本を起動する。

 

「おいおいおい!」

 

「こんなところでそんなの使って何する気だ?!」

 

「へぇん……身!」

 

 

『レベルアップ!

マイティアクショーンX!アガッチャ!デンジャラスゾンビ!』

 

「フハハハハハハ!!!」

 

黎斗はゲンムに変身し、自身への身体的ダメージを減らそうと考えている様子。だが、

 

「「「…………」」」

 

貴利矢は飛行機以外の折り紙に挑戦し、永治は貴利矢に付き合い、永夢は

 

ゾンビが奇声あげながらこちらを見てくる

 

という恐ろしい状況のせいでとても集中できる様子ではなくなっていた。

 

 

「どうしたぁ!永夢ゥ!考えろ……考えるんだ!リセットに対抗する力をぉ!!」

 

「うぅ……」

 

 

 

「頑張ってるあいつ(黎斗)を、応援したい」

 

「でも、自分の力でやり遂げないと」

 

「「意味ねーんじゃねーか?」」

 

 

「自分の才能、そして……神を信じろぉぉぉ!!」

 

立ち上がりさけぶ黎斗。ふと貴利矢が彼を見ると、

 

「あれ、ゲージ減ってね?」

 

「あ、ほんとだ」

 

 

『GAME OVER』

 

結局、変身しても永夢にストレスを与えるだけだった。

黎斗の残りライフは91。

 

 

 

難航するムテキガシャット再開発+α。

黎斗のライフはもう83まで減っていた。

 

「ZZZZzzz……」

 

「ハハハハハハ!!」

 

「できた?え、できた!?」

 

「ダメだぁ~!」

 

「だあーっ! おいもう朝だぞ!リセットに対抗できる力なんて本当にできんのか!?」

 

 

「黙れぇぇぇぇ!!!……っ!?」

 

 

『GAME OVER』

 

翌朝まで続いたクリエイティブ。12回命を燃やした黎斗。そんな彼は永夢の足を振り回しながら叫ぶ。

 

「永夢ゥ!君の才能は、そんなもんじゃないだろー!!」

 

「ぅさい……うるさい!」

 

「!……朝か……え?朝?」

 

永夢の声で目を覚ます永治。

 

「あなたこそ黙っててください」

 

「……」

 

「怒られちゃった」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ハハハハ……!」

 

一方こちらは他のCRの面々。上級バグスター最後の一人、グラファイトを倒し、すべてのガシャットロフィーを揃え、ゲムデウスを召喚しようとした時、クロノスはもう一度リセットを発動させようとする。

 

「ん?……ん?何故、時間が巻き戻らない!?」

 

しかしそれは失敗に終わり、

 

 

 

『HYPER CRITICAL SPAKING!!!』

 

『RIDER CRITICAL STRIKE』

 

さらに二人のライダーによる不意打ちを食らうことになってしまった。

 

「うう……ハイパームテキ……!」

 

「クロノス、これまでのゲームはすべて"セーブ"した」

 

「そう!ハイパームテキにセーブ機能を搭載したのさ!」

 

 

クロノスのリセットを防ぎ、ついにラスボス ゲムデウスが姿を表す――

 

 

 



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Ⅵ "W"GOD 降臨!

「どうしてこんなことに……!」

 

「病室どころか医者も足りない!」

 

ゲムデウス降臨後、聖都大学附属病院に大量の患者が運び込まれてくる。理由は、ゲムデウスウイルスへの感染。

 

 

 

 

「私はそんなものを作った覚えはない!」

 

新檀黎斗はこのパンデミックに自分は関与していないと言っている。

 

「だとしたら、檀正宗の仕業か」

 

 

 

 

 

 

 

(もう病院は手一杯だ!このままこいつを野放しにしていると……)

 

ゲムデウスを止めるため、一人で立ち向かうカイロス。

 

 

『キメワザ!

 

CRITICAL PUNISHMENT』

 

「クダケチール!」

 

カイロスがキメワザを放つも、ゲムデウスもアランブラバグスターの能力を使い相殺されてしまう。

 

「全知全能の神……そういうことか」

 

『ガッチャーン』

 

ガシャコンバグヴァイザーⅢをチェーンソーモードにし、斬りかかる。すると、

 

 

「カイロス!加勢するぞ!」

 

エグゼイドとパラドクスが現場に到着する。

 

「へぇ。お前がカイロスか。あいさつ代わりに……」

 

『ズ・ガーン!』

 

パラドクスがガシャコンパラブレイガンをガンモードに変形させる。

 

「実力、見せてもらうぜ!」

 

「!お、おい!今はそんなことしてる場合じゃ……!」

 

自分に標準を合わせていると勘違いしたカイロスだったが、

 

 

「行くぞ!」

 

「ライダークロニクルを終わらせる!」

 

「……?何だよ、勘違いさせやがって……」

 

内心ホッとしたカイロスはエグゼイド・パラドクスと連携をとる。

 

『ガシャコンソード!』

 

さらに自身の能力でガシャコンウェポンを召喚し、ガシャットを装填する。

 

『ガシャット!』

 

続いて二人もガシャットをウェポンに装填する。

 

『『デュアルガシャット!』』

 

エグゼイドは飛彩に借りたデュアルβを装填。

 

 

『 RIDER CRITICALFINISH 』

 

『 FANTASYSIMULATIONS CRITICALFINISH! 』

 

『 KNOCKOUT CRITICALFINISH! 』

 

三人はキメワザを放つ。

 

 

「グゥゥ……!ガァ……」

 

「効いてる……のか?」

 

「ああ。こいつはライダーゲージ50本分の体力を持ってる。少しは削れたはずだ」

 

パラドクスは自身のライダーゲージを確認する。

 

「……マジかよ」

 

体力が多くても倒せないことはない、そう確信した三人だったが、

 

「……白けるぜ」

 

「そんな……」

 

「自己……修復……」

 

先ほど与えた傷が塞がり、立ち上がる。ゲムデウスは体力の多さに加え、自己修復まで備わっていた。そのため、時間経過でダメージ量が上がるクロノスの力が必要なのだ。

 

「超絶奥義……」

 

ゲムデウスが剣を構える。

 

「来るぞ!」

 

「紅蓮爆龍剣!!」

 

 

『キメワザ!

 

GIRIGIRI CRITICALFINISH! 』

 

ゲムデウスの紅蓮爆龍剣は、どこからか放たれたキメワザとぶつかり、三人は爆風で吹き飛ぶが、ダメージは受けなかった。

 

「!どこから……」

 

「永夢!これを使え!」

 

キメワザを放ったのはバイクゲーマにのったレーザーだった。彼はエグゼイドに"ドクターマイティXXガシャット"を渡す。

 

「これは……」

 

「檀黎斗を実験台にして作った、最強のゲムデウスワクチンだ」

 

 

『ドクターマイティXX!』

 

エグゼイドはこのガシャットを起動する。

 

『ダブルガシャット!キメワザ!

 

DOCTORMIGHTY CRITICALFINISH!』

 

 

「ハァ!」

 

ガシャットを装填したガシャコンキースラッシャーでゲムデウスに攻撃する。

 

するとゲムデウスが苦しみだす。

 

 

「効いてるぞ!」

 

「行くぞカイロス!」

 

「3人キョウリョクプレイで、クリアしてやるぜ!」

 

 

カイロスはハンターゲーマを召喚し、ブレードとガンを自身の腕に装備する。

 

『キメワザ!』

 

続いてドライバーの右スロットのガシャットをスロットに装填。

 

『 RIDER CRITICALSTRIKE 』

 

両腕にエネルギーを溜め、斬りかかろうとしたその時、

 

 

 

「そこまでだ」

 

 

「何!?ぐあっ!」

 

何者かの横やりが入り、キメワザが中断される。

 

「ライダークロニクルは終わらせない。幻夢コーポレーションが、世界に君臨するために!」

 

「クロノス!」

 

『キメワザ!』

 

クロノスはゲムデウスの正面に立ち、

 

『 CRITICAL CREWS-AID 』

 

「グアァァァ!!」

 

ゲムデウスを倒す。

 

「えっ!?」

 

 

『 GAME CLEAR! 』

 

 

「……」

 

クロノスは拡散したウイルスをバグヴァイザーⅡに吸収し、

 

「フン!」

 

自らの胸に刺す。

 

「ぐぅ……!うぅ、うぅ……」

 

「何やってんだ?あいつ」

 

「死ぬ気か!?」

 

「アアアアアア!!」

 

悲鳴ののち、クロノスは変身が解除され、倒れこむ。

 

「これがあいつの最期ってか」

 

カイロスがこう言い放ったその時、

 

「その通り。檀正宗は、人間としての命を終えた」

 

「!」

 

正宗が立ち上がる。その顔には緑色の血管のようなものが走っていた。

 

「あいつ、バグスターに……」

 

「今の私こそ、仮面ライダークロニクルの運営にして、真のラスボス」

 

正宗はこう言い、その場から消えてしまった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「花屋先輩、ありがとうございました」

 

その後、ゲムデウスウイルスの脅威は去った。今永治は変身に使ったゲーマドライバーを本来の持ち主である花屋大我に返していた。

 

「どうやらうまくいったようだな。それと先輩呼びはやめろ」

 

「あなたは俺にとって医者とライダー、両方の先輩です」

 

「今の俺に医師免許はない」

 

「……それでも、それでもあなたは、立派なドクターです」

 

「ブレイブと同じこと言いやがって……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「止められるのか?檀正宗を」

 

CRに戻ると、貴利矢と永治の正式なCR配属の決定と、黎斗が衛生省によって身柄の自由を奪われたことを知らされる。

 

「止めて見せますよ新檀黎斗さん」

 

「新檀黎斗という名前は、もう捨てた」

 

「えっなになに?怖っ!」

 

「え?何怖いって」

 

「今の私は……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

檀黎斗(シン)だ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「付き合ってられねえな」

 

「まあ、神ってことにしてやるか」

 

「そして永治、君にいいものをやろう」

 

「気をつけろ精神科医。あいつは何を考えているかわからないぞ!」

 

「わかってますよ」

 

永治が黎斗が収容されているところへ近づくと、

 

 

 

 

「神の恵みを、ありがたく受け取れぇ!!」

 

 

 

「うぉ!……これって!」

 

あるものが投げられる。

 

「ああ。君専用のゲーマドライバーだ。壊すなよ」

 

「……」

 

「神とその恵みを前にしてその目はなんだ!おい!聞いてるのか!おい!!」

 

 

 

 




仮面ライダーエグゼイド完結!
今までありがとう。そしてVシネでもよろしく。


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Ⅶ 守るべきLIFE

「私は心を入れ替えた。檀正宗を討ち、人々の笑顔を取り戻したい。

だから……

 

 

 

 

 

 

 

ここから出してくれないか?」

 

「「「「……」」」」

 

すべての元凶であると同時に切り札(?)でもある新檀黎斗改め檀黎斗神。彼はドレミファビートのゲーム機を牢屋として収監されていた。

 

「その手には乗りませんよ新黎斗さん」

 

「檀黎斗神だぁ!!」

 

「はい解散!」

 

「「おつかれしたー」」

 

「待て。これでいいのか?私抜きで正宗を止められるとでも?」

 

「止めて見せますよ」

 

 

一方永治はパソコンとガシャットが刺さった機械を有線接続し、データの書き込みを行っていた

 

「おっ、何やってんだ?……カイロスレベル1、レベル2、レベルEX-0……?」

 

「ウイルスは日々進化している。いつかレベル1が必要な時も来ると思ってな」

 

パソコンの画面にはカイロスのレベル1、2のイメージ画像が移っている。

その姿はゲンムを黒からガンメタリックにしたようなものだった

 

「やけにゲンムそっくりだな」

 

「ああ。こいつのデータを一部使ったからな」

 

英二はプロトマイティアクションXを取り出す。

 

「! それってリセットのせいで……」

 

「だからパクってきたのさ」

 

「……へぇ~………………ッ!?」

 

突如貴利矢がゲーム病を発症する。

 

「ゲムデウス……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「再発!?」

 

「ちっ、あいつの仕業か」

 

「いかにも」

 

「!」

 

「前々から思っていたが……君たちは仮面ライダークロニクルのレアキャラである前に、優秀なゲーマーたちだ。どうだ?私の言う通りにすれば、望むものを何でもくれてやろう」

 

「何でも?だったら」

 

〔バンバンシミュレーションズ!〕

 

「失せろ。第伍十戦術」

 

〔デュアルガシャット!ガッチャーン!デュアルアップ!

スクランブルだ!出撃発進バンバンシミュレーションズ!発進!〕

 

「変身」

 

〔バグルアップ! 今こそ時は極まれり!〕

 

大我はスナイプ レベル50へ変身。正宗はゲムデウスを彷彿とさせる色へと変化した"ゲムデウスクロノス"へと変身する。

 

「ミッション開始」

 

スナイプはゲムデウスクロノスへ射撃を試みるが

 

〔ポーズ〕

 

〔リスタート〕

 

「ぐああ!!」

 

クロノスの能力により太刀打ちができなかった。

 

 

「ハア!」

 

「うおお!!」

 

 

スナイプの救援にきたエグゼイドとブレイブ。

 

「何だこの姿は……」

 

「気をつけろ!前より強くなってやがる!」

 

しかし彼らが戦っている周りにはゲムデウスウイルスに苦しむ人々が。

 

「ここで戦い続けるのはまずい……」

 

〔マキシマムガシャット!〕

 

エグゼイドはガシャコンキースラッシャーにガシャットを装填する。

 

「あいつの抗体をリプログラミングする!」

 

 

〔MAXIMUMMIGHTY CRITICALFINISH!〕

 

 

リプログラミングを試みた。しかし、ゲムデウスクロノスは左腕に装備されている盾で攻撃を無効化してしまう

 

「効いてない……」

 

「君たちは、仮面ライダークロニクルのルールを知っているだろう?真のラスボスと戦うのは君たちではない」

 

「……まさか!」

 

「覚悟を決め、ガシャットを起動しろ。こう彼女に伝えておけ」

 

"彼女"とは、仮面ライダーの関係者で唯一のライドプレイヤーである、西馬ニコのことであった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「どうして……?」

 

「ラスボスの間へ行き、クロノスへ変身し戦えるのは資格あるものだけ。正宗の目的はおそらく……

 

西馬ニコの抹殺」

 

「「「!!」」」

 

「すべてのバグスターを攻略した証を所有している彼女を消し、ゲームをやり直すつもりだろう」

 

「ふざけんな!他の方法はねぇのか!」

 

「……」

 

ニコをクロノスの元へ行かせまいと策を練る大我たち。

 

「……何?あたしをバカにしてるの?」

 

「え?」

 

「あたしは天才ゲーマーN!舐めないで!」

 

〔仮面ライダークロニクル!〕

 

「てめぇ!」

 

大我はニコの腕を掴み、ガシャットを没収する。

 

「!離して!」

 

「戦うのはお前じゃない」

 

「でも……!」

 

「でもじゃねぇ!俺達には俺たちにしか、てめぇにはてめぇにしかできないことがあんだろ!」

 

「!」

 

彼女は思い出す。以前のパンデミック時に感染者の子供と一緒にゲームをし、ウイルスを一時的に抑制できたことを。これはゲームを心から楽しんでいるゲーマーにしかできないことだ。

 

〔ガシャット!〕

 

大我はクロニクルガシャットをゲーマドライバーヘ装填する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ほう……」

 

ゲムデウスクロノスはこの間に来た者がニコではなく、大我であることに驚きつつ称賛していた。

 

「君がクロノスになり、私に立ち向かうと?」

 

「ああ。クロノスだろうと何だろうと、俺がなってやる」

 

〔仮面ライダークロニクル!〕

 

二本目のクロニクルガシャットを起動する。

 

「変身!」

 

〔ガシャット!ガッチャーン!レベルアップ!

 

RIDERCHRONICLE アガッチャ! 天を掴めライダー!刻めクロニクル!今こそ時は極まれり!〕

 

 

「死をも恐れぬ覚悟。大した男だ」

 

「ミッション……開始!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「大我さんは……全部一人で抱え込む気なんですか!?そんなことしなくていいじゃないですか!それで死んだら……元も子もないじゃないですか!」

 

「ああ……」

 

「諸君、私の神の才能なら、ラスボスのゲームエリアにアクセスするチートコードを開発するのに五分もかからない。取引だ。私を解放しろ。そうすれば、コードを作ってやろう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〔ガシャコンソード!〕

 

大我の変身したクロノスはポーズ&リスタートの代わりにつけられたガシャコンウェポン召喚能力でゲムデウスクロノスへ立ち向かう。

 

〔ガシャコンマグナム!〕

 

「てめぇをぶっ潰して、クロニクルを終わらせる!」

 

「流石伝説の力。だが君はクロノスの力を使いこなせていない」

 

〔キメワザ!〕

 

〔キメワザ!〕

 

〔RIDER……〕

 

〔〔CRITICAL CREWS-AID〕〕

 

大我と正宗、二人のクロノスのキメワザがぶつかり合う。だが

 

 

〔ガッシューン……〕

 

敗北したのは大我だった。

変身解除まで追い込まれた彼はゲムデウスクロノスの前を退こうとしない

 

 

「死の恐怖を前にして、それでもまだ私に立ち向かうと」

 

「……だれも……死なせない!免許がなくたって俺は……人の、あいつの……命を守るドクターでありたいんだ……」

 

 

 

 

「ならば自分の命を粗末にするな。……やっと本音が聞けたな」

 

「お前ら……」

 

「君たち、どうしてここへ?」

 

「ちょっとした、神業で」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「不可能を可能にする!それが……神のォ……才能だぁ!ハハハハハハハハ!!!」

 

「うるせぇな!……って、あれ?」

 

CRで騒ぐ黎斗。しかしそれは機械に録音されたものを再生していたものであり、肝心の本人がいないじょうたいだった。

 

「幻覚に幻聴……これもこのウイルスのせい?イテテ……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お前の犠牲などノーサンキューだ」

 

「医者の不養生はよくありませんよ。ドクターは大勢の患者の命を任されてる身なんですから」

 

「そうですよ先輩。俺たちは医師関係なく、生き抜く責任があるんですから」

 

「生き抜く……責任……」

 

「ここからはチーム医療だ。始めるぞ」

 

 

 

〔バンバンシミュレーションズ!〕

 

「第伍十戦術」

 

〔タドルレガシー!〕

 

「術式レベル100」

 

〔〔仮面ライダークロニクル!〕〕

 

「グレードEX……」

 

〔ハイパームテキ!〕

〔マキシマムマイティX!〕

 

「ハイパー大……」

 

 

 

「「「「変身!」」」」

 

 

 

〔パッカーン!ムゥゥテェェキィィィ!!〕

 

〔〔ガッチャーン!レベルアップ!〕〕

 

〔ガッチャーン!デュアルアップ!〕

 

 

 

 

〔ハイパームテキエグゼイド!〕

 

〔タドルレガシー!〕

 

〔RIDERCHRONICLE アガッチャ! 過去こそ今の導なり!〕

 

〔バンバンシミュレーションズ!発進!〕

 

 

 

「これより、ゲムデウス並びにクロノスの切除手術を開始する」

 

 

 

エグゼイド ブレイブ カイロスが近距離、スナイプが中距離での援護を担当する。

 

ブレイブは光の剣を出現させ、スナイプは射撃をする。

 

〔ポーズ〕

 

ゲムデウスクロノスのポーズによりエグゼイドとカイロス以外が行動不能になる。

 

「来いよ!」

 

カイロスが挑発し、ゲムデウスクロノスを一定の場所へ誘導する。

 

〔リスタート〕

 

しかしカイロスはいる地点はブレイブとスナイプの攻撃が当たってしまう場所。だが、カイロスはリスタート直後に身を屈め、ブレイブの剣とスナイプの球が反発しあいうまくゲムデウスクロノスに命中する。

 

 

 

「ぐああ!!何故だ!なぜ私が圧倒される……!?」

 

「教えてやるよ。それは俺たちが最強の医療チームだからだ!」

 

 

〔TADDLE CRITICAL FINISH!〕

 

〔HYPER CRITICAL SPARKING!!!〕

 

〔BANG BANG CRITICAL FIRE!〕

 

〔RIDER CRITICAL CREWS-AID!〕

 

 

「おらぁ!」

 

カイロスがゲムデウスクロノスへ接近し、半回転の回し蹴りでゲムデウスクロノスを宙に浮かす。

そこにエグゼイドとブレイブの必殺技が命中し、最後にスナイプのキメワザが炸裂する。

 

 

 

「ミッションコンプリート」

 

「クロノス、ゲームはもう、終わりだ」

 

 

 

 

 

「ハーッハッハッハ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ッ!?こいつは……まずい!」

 

 

 

「ああーっ!」

 

「うわー!」

 

突如、ゲムデウスウイルス感染者の容態が悪化し、バグスターと化す。

 

 

 

 

 

「君たちはゲームというものをわかっていない。ドクター諸君、運命のパンデミックの幕開けだ。

 

真のラスボスとは、一度倒され最強の進化を遂げる。それが、ゲームというものだぁぁぁ!!!」

 

ゲムデウスクロノスが姿を変え、ライダーゲージ999本分の体力を持つ"超ゲムデウス"へと進化する。

 

「人類よ、心行くまで楽しむがいい。エンディングが存在しない永遠のゲームを!!」

 



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Ⅷ 最後のSMILE

「わが社の商品たちよ、ゲームの時間だ」

 

ゲムデウスウイルスの再発という最悪の事態が起こってしまった。人々はバグスターと化した人に触れられるだけで感染・バグスター化してしまう。

 

「なんだよこれ……」

 

バグスター化した市民たちが仮面ライダーたちを襲う。しかし相手はバグスター化したとはいえ人間。罪なき人間。無暗に攻撃することはできない

 

「だったら……!」

 

〔ダブルガシャット! DOCTORMIGHTY CRITICALFINISH!〕

 

ガシャコンキースラッシャーによるワクチン散布を試みる。直接当てるのではなく、上に放ち、重力に従って落ちてくるようにし、広範囲にワクチンを送る。

 

 

「! ここは……」

 

「ぁあ……」

 

「今すぐ逃げてください!」

 

その場にいた者へのワクチン散布は成功した。しかし感染は今も拡大している。

 

 

「はやく別の場所で……」

 

〔ガッシューン〕

 

エグゼイドたちが別地点でのワクチン散布をしようとしたその時、キースラッシャーに刺したガシャットが抜かれる。

 

「これじゃきりがないよ!」

 

「ポッピー?ポッピー!」

 

ドクターマイティXXガシャットを抜いた彼女はこの場を去ってしまう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おい、何をする気だ?」

 

聖都大学附属病院の屋上にきたポッピーをパラドが問い詰める

 

「それは……」

 

「ポッピー!」

 

ポッピーを追いかけていた永夢が追いつく。

 

「このガシャットを私の体に刺して、すべての人にゲムデウスワクチンを届ける。それしか方法は無い」

 

「……ダメです。そんなことしたら!」

 

「わかってる。消えてなくなっちゃうね。患者の体を蝕んできたバグスターは、いつか死滅しなければならない」

 

「……そんなこと言わないでください。ポッピーは命を救うためにずっと、僕たちと協力してきた……仲間じゃないか!

死滅しなければいけない運命なんて、僕は認めない」

 

「永夢とパラドはゲムデウスの攻略をお願い。私はみんなにワクチンを届けるから」

 

「もっと他に方法が……!」

 

「患者の人たちを助けたいの!みんなの笑顔を……取り戻したい……から」

 

「……でもまだ……約束を果たしてないじゃないか……

 

『一緒にドレミファビートをやろう』

 

って……」

 

「ごめんね……永夢。ありがとう」

 

 

彼女は自らの体にガシャットを刺し、永夢に笑顔を見せる。

 

 

「命と笑顔を守るみんなのドクターになって」

 

 

この言葉の後、ポッピーの体は消滅し、ワクチンが雨のように降り注ぐ。

これによりパンデミックは鎮圧。市民たちと貴利矢が元の姿に戻る。

 

 

 

「…………ポッピー……?」

 

 

 

 

『私、信じてるから。みんなならきっと、仮面ライダークロニクルを攻略できるって!』

 

 

 

「まさかポッピーピポパポ……お前が患者たちを……」

 

 

『飛彩、甘いもの食べ過ぎないようにね』

 

 

『貴利矢、ウソはほどほどにね』

 

 

『大我、ニコちゃんにやさしくしてあげてね』

 

 

『ニコちゃん、大我をよろしくね』

 

 

『永治、私達の知らないところでも戦ってくれてたんだね。ありがとう』

 

 

『黎斗、みんなに迷惑かけちゃダメだよ?これからはプレイヤーを笑顔にする楽しいゲームを作って!』

 

 

「……ゲームマスターの私に許可なく、勝手に消えることは認めない…………!」

 

黎斗の前にうっすらではあるが、ポッピーが笑顔で現れる。この笑顔はまるで、泣いている息子を慰める母のような優しさである。

 

「……」

 

ポッピーへ手を伸ばす。しかし彼女は消え、届くことはなかった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「パンデミックを抑えるとは……」

 

ワクチン散布を目にしていた正宗。そして、彼を攻略するため立ち向かう五人のライダー。

 

 

「幻夢コーポレーションを世界一のゲーム会社にする。そんな絵空事のような、幻に等しい夢を実現するため私は人生のすべてを捧げた。

 

幻夢コーポレーションは私が命を削って作り上げた!私の……全てだぁぁぁ!!

 

 

実現してみせる!私の夢をォォォォ!!!」

 

正宗が超ゲムデウスへ姿を変える。

 

 

〔タドルレガシー!〕

 

〔バンバンシミュレーションズ!〕

 

〔〔仮面ライダークロニクル!〕〕

 

〔マイティアクションX!〕

〔デンジャラスゾンビ!〕

 

〔爆走バイク!〕

〔ジェットコンバット!〕

 

 

「「「「「変身!」」」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

ライダーゲージ999本分の体力を持つ超ゲムデウス。そのせいなのか攻撃が効いていることを示す『HIT!』が表示されるにもかかわらず、まったく怯む様子は無い。このままではライダーたちが消耗し、一方的にやられてしまう。

 

 

〔キメワザ! CRITICAL PUNISHMENT〕

 

カイロスがキメワザを放つが、『HIT!』の表示がない。

 

『プロトクロニクル、君は最初からこのゲームに組み込まれていた仮面ライダー。対策をしていないとでも?』

 

「くそっ!」

 

〔ガシャコンスパロー!〕

 

カイロスは元々のものにはなかったガシャコンウェポン召喚能力を使用。これでの攻撃は効いている。

 

 

『世界を救いたければ、私を攻略してみせろ。世界よ……これがゲームだァァ!!』

 

 

〔 GAME OVER 〕

 

超ゲムデウスの放つ衝撃波で四人は吹き飛ばされ、一人は死亡する。

 

 

「こんなやつ、どうやったら攻略できんだよ!」

 

 

 

「攻略法なら、ある」

 

 

 

「永夢……?」

 

劣勢の五人の前に永夢が現れ、ガシャットを起動する。

 

 

 

〔マイティアクションX!〕

 

 

 

「マイティアクションX!?そんなガシャットでどうするつもりだ!」

 

「ゲムデウス、お前の運命は俺が変える。変身!」

 

〔ガシャット! レッツゲーム!メッチャゲーム!ムッチャゲーム!ワッチャネーム!?〕

 

 

 

〔アイム ア カメンライダー!〕

 

 

 

永夢はエグゼイド レベル1へと変身し、ゲムデウスと対峙する。

 

「そんなレベルで挑んだら死ぬぞ!!」

 

するとエグゼイドはゲムデウスを背に走る。壁際まで走ると壁を蹴ってその勢いでローリングをし、ゲムデウスの懐に入る。そこからキックを二回当てる。

 

レベル1に備わっている"パルスプリッター"の効果と合わさり、ゲムデウスに与えるダメージが大きくなっている。

 

 

 

「なるほど。レベル1なら檀正宗とゲムデウスを分離できる!」

 

カイロスは一度ガシャットを抜き、レバーを閉じ、スロット1に刺していたガシャットをもう一度起動する。

 

 

〔仮面ライダークロニクル!〕

 

〔マイティアクションX!〕

 

〔タドルクエスト!〕

 

〔バンバンシューティング!〕

 

〔爆走バイク!〕

 

 

「「「「「変身!」」」」」

 

 

〔〔〔〔〔ガシャット! アイム ア カメンライダー!〕〕〕〕〕

 

 

カイロス、ゲンム、ブレイブ、スナイプ、レーザーもレベル1へと変身。

 

 

「これより、ゲムデウス切除手術を開始する」

 

「ミッション開始!」

 

「ノリノリで行っちゃうぜ!」

 

「コンテニューしてでもクゥリィィアするぅ!」

 

ゲムデウスへ突撃する五人。ころころした見た目とは裏腹に、すばしっこい動きを見せる。

 

 

「ハッハァ!図が高いぞぉ!神の才能に…………」

 

ゲムデウスの腕"デウスファーニブル"に捕まり上空へ投げ出されるゲンム。

 

「ひれ伏せぇー!!」

 

投げ出され、落下する勢いを利用し、超上空からキックをかます。

キックの後着地し、姿勢を崩すゲンムを支えるレーザー。

 

「行くぞ神!」

 

「よく言った」

 

ハッ ちょろいな

 

 

「俺に切れないものは無い!」

 

「さっさと出てこいや正宗ぇ!」

 

一気に距離を詰めるブレイブとゲムデウス下部に存在する剣"デウスカリバー"にしがみつきガシャコンスパロー 鎌モードで斬り続けるカイロス。

 

一見地味に見える攻撃だが、ゲムデウスからすれば体に毒を入れられているようなものである。

 

 

「バンバン!」

 

スナイプも後方からの射撃の後、体を高速回転させ、銃弾のように突撃する。

 

 

『おのれェェェ!!』

 

ゲムデウスも負けじと体のあちこちからビームを放つ。

 

 

「動きを止めないと……!」

 

エグゼイドの頭上にデウスカリバーが迫る。

 

「あぁっ!」

 

 

 

「ぅおおお!!」

 

「パラド!」

 

エグゼイドの元へ駆けつけ、デウスカリバーを受け止めるパラドクス。彼のドライバーにはドクターマイティXXガシャットが刺さっており、彼の体を通じてゲムデウスがワクチンに侵される。

 

 

「今だ!……やれ!」

 

「ああ!」

 

〔ガシューン……〕

 

「行くぞ!!」

 

〔〔〔〔〔〔ガシャット!! キメワザ!!〕〕〕〕〕〕

 

 

 

 

 

 

「フィニッシュは必殺技で決まりだ!」

 

 

〔TADDLE〕

 

〔BANGBANG〕

 

〔RIDER〕

 

〔BAKUSOU〕

 

〔〔MIGHTY〕〕

 

 

 

〔〔〔〔〔〔CRITICALSTRIKE!〕〕〕〕〕〕

 

 

 

六人のライダーによるキックが炸裂。反動で変身が解除されるも、正宗とゲムデウスの分離に成功する。

 

「やった……!」

 

 

「そんな……バカな……!」

 

「バグスター同士、仲良く死滅しようぜ。ゲムデウス」

 

 

「パラド?」

 

「ゲムデウスワクチンを使っているからか」

 

 

 

「グアアアアアア!!」

 

ワクチンを使用したパラドによって、ゲムデウスは消滅した。だが、それはパラドも同じだった。

 

 

「これで少しは……償えたか」

 

「……」

 

「短い間だったけど、お前とのゲーム、最高に楽しかったぜ。永夢」

 

「パラド!」

 

体が消えていくパラドに手を伸ばす。しかしそれは――――

 

 

 

 

「……」

 

「……」

 

「……」

 

「…………」

 

「……」

 

 

 

 

 

 

「運命は私に味方したようだ。パーフェクトノックアウトが消滅した今、ハイパームテキは変身できず、クロノスを攻略する術が無くなった!

 

 

君たちの運命は バッドエンドだ」

 

 

〔仮面ライダークロニクル!〕

 

 

 




カイロスレベル1とそのキメワザの音声はマイティクリエイターのような少し高めのテンションの諏訪部さんボイスを想像してみてください。


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ヴァーチャルオペレーションズ!~仮面ライダーカイロス編~
01 挑めVR!怒りのGOD!


「黎斗、解析のほうはどうだ?」

 

永治が黎斗神が収監されているゲーム機に話しかける。

 

「まずまずといったところだ。……一ついいか?」

 

「どうした?」

 

「解析の合間に作った物があってな。これだ」

 

黎斗神は蛍光グリーンのゴーグルのようなものを取り出す。

 

「幻夢VR。これのテストをしてもらいたい」

 

「……前もこんなことあったな…………わかった。やろう」

 

永治は幻夢VRを頭に装着する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ここがヴァーチャルリアリティーってやつか。すごいな」

 

『だろう?私の才能と蓄積された技術の賜物だ』

 

「で?俺は何をすればいいんだ?」

 

『それは……』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「カイロス!お前もここに来てたのか!」

 

「パラド!?」

 

突如永治の目の前にパラドが現れる。

 

『パラドぉ!試作品がなくなってると思ったら……君の仕業かぁぁぁ!!!』

 

「大丈夫だって。これ終わったら返すから」

 

『何をする気だ?』

 

パラドはガシャットギアデュアルを取り出す。

 

「俺と遊ぼうぜ。最近戦う機会ないだろ?そんなんじゃいざという時困るぜ」

 

「これを機に訓練も兼ねて俺と戦おうってか」

 

「ライダーで唯一戦ってないからな。力を見てみたい」

 

『……説明する手間が省けたな。永治、カイロスに変身し、パラドと演習を行ってくれ』

 

「はいはい」

 

【ライダーガシャットを起動】

 

〔仮面ライダークロニクル!〕

 

 

 

【ガシャコンバグヴァイザーⅡをバグスターバックルⅡと共に腰に装着】

 

〔ガッチャーン〕

 

 

 

【Aボタンを押し変身待機状態にし、ガシャットを挿入】

 

〔ガシャット!〕

 

 

【スロット反対側のボタンを押す】

 

「変身」

 

〔バグルアップ!

天を掴めライダー!刻めクロニクル!今こそ時は極まれり!〕

 

 

【仮面ライダーカイロスに変身完了】

 

 

 

「俺も行くぜ」

 

〔PERFECT PUZZLE〕

 

〔What's the next stage? What's the next stage?〕

 

「変身」

 

〔DUALUP! Get the glory in the chain! PERFECT PUZZLE!〕

 

パラドもパラドクスへ変身した。

 

 

 

 

〔ポーズ〕

 

カイロスは早速ポーズをかけるが、

 

「そら!」

 

「ぐっ!」

 

〔リスタート〕

 

ポーズが効かず、動揺しているすきに蹴りを食らってしまったカイロス。

 

「どうして……あっ」

 

『そう、カイロスの頭部"KAヘッド-CHR"は自身が味方と判断しているライダーをポーズの中でも動けるようにする効果を持っている』

 

「やっぱりこうなるか!」

 

パラドクスに接近、格闘戦に入る。

 

「そっちが格闘なら……」

 

〔KNOCK OUT FIGHTER!〕

 

〔The strongest fist! "Round1" Rock & Fire!

The strongest fist! "Round1" Rock & Fire!〕

 

「大変身」

 

〔DUALUP! Explosion Hit! KNOCK OUT FIGHTER!〕

 

パラドクスは青を基調としたパズルゲーマーから、赤を基調にしたファイターゲーマーへと姿を変える。

 

 

〔キメワザ!〕

 

カイロスは短期決戦を狙い必殺技を発動させる。

 

〔キメワザ!〕

 

パラドクスも同様に発動させる。

 

〔デュアルガシャット! KNOCK OUT CRITICAL SMASH!〕

 

〔CRITICAL CREWS-AID〕

 

 

回し蹴りと炎を帯びたパンチが激しくぶつかる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さすがレベルを超えた存在……心が躍るぜ」

 

「流石ゲーマー……格闘ゲームを使いこなしてやがる……」

 

 

パラドと永治は変身を解き、握手を交わす。

 

 

「いいキックだったぜ」

 

「そっちこそ。いろんな意味で熱いパンチだった……と言いたいところだが」

 

「ああ」

 

「決着、つけたいだろ?」

 

「わかってるじゃないか。気に入ったぜ」

 

二人はゲーマドライバーを腰に装着する

 

 

 

【グリップガードが緑のクロニクルガシャットを右手に、グリップガードと外装が黒色のクロニクルガシャットを左手に持ち、起動する】

 

〔〔仮面ライダークロニクル!〕〕

 

 

 

【グリップガードが緑のほうのガシャットを右スロット、黒のほうを左スロットに挿入】

 

「グレードEX 変身!」

 

〔ガッチャーン!レベルアップ! ライダークロニクル!アガッチャ!天を掴めライダー!刻めクロニクル!今こそ時は極まれり!〕

 

 

 

「マックス大変身」

 

〔マザルアップ! 赤の拳強さ!青のパズル連鎖!赤と青の交差!パーフェクトノックアウト!〕

 

 

〔ガッシューン……〕

 

カイロスは左側のクロニクルガシャットをキメワザスロットホルダーに挿入する。

 

〔ガッチョーン……ウラワザ!〕

 

パラドクスはドライバーのレバーを閉じる。

 

〔ガシャット!〕

 

カイロスはホルダーのボタンを押し、

 

〔ガッチャーン!〕

 

パラドクスはレバーを開く。さらにカイロスはもう一度ホルダーのボタンを押し、両者のキメワザが発動する。

 

 

 

〔RIDER CRITICAL CRESW-AID!〕

 

〔PERFECT KNOCK OUT CRITICAL BOMBER!〕

 

 

 

「ハァー!」

 

「おらぁー!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ああ……私の幻夢VRがぁぁぁぁぁ!!」

 

永治とパラドのVR体験が終わった後、黎斗神は、パラドがいる部屋を特定し、乗り込んだ。しかしパラドは既に消えていた。そしてそこにあったのは、へこみが大量にある部屋と、壊れた幻夢VRだった……

 

「よくも……よくも……!おのれパラドぉぉぉ!!」

 

 

 

 

 




永治の変身前のセリフ「グレードEX」ですが、神と一緒なのは理由があります。そしてこのEXというのはEXTREME(究極)とEXCEED(超過)をかけた単語になっています。


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