ISに転生したからって戦いに参戦するつもりなどない!! (銭湯妖精 島風)
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おわり と はじまり





 

 

ピピピッピピピッと言う聞きなれた電子音を聞きビクッとして目を覚まし、目覚まし時計のアラームを切り溜息を吐く

 

もう何年も同じ目覚まし時計を使っているが、どうにも目覚まし時計のアラームが苦手で毎度こんな感じでビクッとなってしまう

 

この危なく歪んだ世界へ転生をして早15年と幾月、僕こと山田 高雄(ヤマダ タカオ)は今春よりインフィニット・ストラトス 通称ISの搭乗者育成機関、IS学園へ入学をする事が決まり その為の準備をする為に春休み中とは言え決まった時間に起きている

 

前世では不規則な生活が災いして急性心不全で睡眠中にしんでしまったからと言うのもあるが

 

 

さて、改めて僕は転生者だ

 

前世では小説やアニメや漫画などの二次元の存在だったISの世界へ転生させられた

 

どうも神々の間での流行りらしい、たまたま選ばれた僕は特典が貰えたので幾つか叶えて貰った

 

その1つが、自分を律する事が出来る事だ

 

前世の僕は決して心が強くなく自分に甘過ぎた、自覚していても改善出来なかったからだ

 

お陰で今では規則正しい生活が送れているし、何事も努力出来る

 

次に篠ノ之 束に並ぶ技術力や開発力、理由は正直 戦闘に参加したくない

 

一回死んでいる以上、出来たら天寿を全うしたいと思ったからだ

 

技術者や研究者なら戦闘に参加させられるリスクが減るだろう、多分

 

僕が願った特典は他にも有るが、全て戦闘技能では無く技術者や研究者になる為の物ばかりだったりするので割愛する

 

そして介入は強制であり、それに辺り専用機を与えらるたので、武装は自衛程度にしてISを整備・改修・修理に特化した物にし、1つ特殊機能を設定して貰った

 

それから何やかんやと神様に色々して貰い僕は無事に転生した訳だ

 

それからつい数ヶ月前まで僕は普通に生活してきたのだけど、織斑一夏が発見されて直ぐに一斉検査が有って分かっていた事だが、適性がありIS学園行きが決定した

 

出来るだけ静かに生活したいのだけど、まぁ仕方ないと言う事にして、僕は寝間着から着替えて身支度を整え事前に準備して有ったボストンバッグを開き目覚まし時計を入れる

 

新生活なので新しくしても良いとも思うけど、何年も使っているし自分で修理した物でもあるので愛着がある

 

最後に忘れ物がないか確認していると部屋の外から姉の声が聞こえてくる

 

「高雄?ゴハン出来てるよ?」

 

「今いくよ姉さん」

 

姉に返事を返しボストンバッグを閉じ手に持って部屋を見渡す

 

「また帰って来れるのは早くてゴールデンウィークか、少し名残惜しいかも」

 

独り言を呟き自室から出てボストンバッグを玄関に置いてから台所へ向かった

 

 






いつまで書けるか分かりませんが、とりあえず書いてみました


とりあえずは1巻分の内容は書きたいと考えています




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新生活

 

 

IS学園の入学式が明日となった今日この頃、僕は僕の専用機を受領する為に開発元の佐世保工房へ来ている

 

原作には出て来ない企業だが、僕の専用機を倉持で用意するのが無理だから辻褄合わせで出来たのだろう、多分

 

そんな訳で春休み中は佐世保工房で専用機の調整とか現場見学をする事になっている

 

幸い佐世保工房の社長の藤井さんを始め社員の皆さんは、僕の事を気に入ってくれた様で、僕に様々な事を教えてくれる

 

それから僕は春休みの殆どを佐世保工房で過ごし、文字通り手足の如く使える様になった

 

もっとも戦闘機動は習得していないけど

 

 

そんな訳でIS学園入学式の日がやって来た訳なのだけど、姉は社会人で既に就職している為、佐世保工房へ来た時の様に姉が運転する車で、とはいかない

 

流石にIS学園の制服で街中を移動するのはマズイかも知れないし、かと言って私服でIS学園へ行く訳にも行かない様な気もするが、道中狙われる訳にも行かないのでIS学園の駅まで私服で行って、トイレとかで着替える事に決めボストンバッグを持ちお世話になった佐世保工房の人達に挨拶し、佐世保工房を後にする

 

政府からは暫くの間は自宅から通学する様に言われたが、自宅通学するには通学時間が掛かり過ぎると言う事で無理矢理 寮の都合をつけて貰った

 

これなら一夏と相部屋の可能性もあるけど、そうすんなり行かなそうで少し不安ではある

 

 

なんやかんや無事にミッションコンプリートして、入学式前に寮へ荷物を置きに行こうとしたけど、部屋割りがまだ済んでいなかったらしく、受け付けにボストンバッグを預けて放課後に再び受け付けへ行く事になった

 

それから女子生徒に囲まれて入学式を終え教室でも女子生徒に囲まれている

 

目の前に頭を抱えて座っている織斑 一夏を除いて

 

実質この学園にいる男子生徒は僕と彼の2人だけだから当たり前ではあるけれど

 

さて僕は一夏に今、話しかけるべきだろうか?

 

ここ(IS学園)腐海の住人(しゅくじょ)が直ぐに湧くから得策ではないけど、まぁ一夏の精神衛生的に話しかけた方が良いだろうし、既に介入が始まっているから友好関係は築いていた方が良いだろう

 

そう思い立ち割り振られた席から立ち上がり一夏の正面に回りこんで声をかける

 

「大丈夫?織斑君」

 

「え?あ、あぁ・・・辛うじて?あー・・・」

 

軽く冷や汗っぽいのをかいて少し顔色の悪い彼が頭を上げて僕を見て答える

 

「僕の名前は山田 高雄、高雄のアクセントは頭につけてね?初めまして織斑 一夏君」

 

「応、よろしくな。山田・・・さん?」

 

強く頷き最後に首を傾げて尋ねる様に言う一夏に、あぁまたか と思いつつ

 

「織斑君、よく間違われるけど僕は男だよ。それと僕の事は高雄でいいよ?」

 

「あー・・・すまん、高雄。俺の事も一夏で構わないから」

 

素直に謝る彼に頷き時計を見て

 

「あ、もうHRが始まるから 続きは また後でね一夏」

 

「分かった」

 

クラスメイトの視線を浴びつつ自分の席に戻って座る

 

 

なんか既に目を付けられてしまったぽい、うん

 

 

まぁ悩んでも仕方ないし、一先ずもう直来るだろう姉の勇姿を拝む事にしよう、そうしよう

 






そんな訳で2話目でした

この調子が維持出来たら1巻分の内容は書ききれそうですので、頑張ります


そういえば、一夏ちゃんじゃないISを書くのは大分久しぶりな気がします


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一夏の脳細胞は犠牲になったのだ!!

 

 

僕が自分の席に戻ってから数分しない内に妙に張り切った様子の姉が入ってきた

 

相変わらず童顔のせいか未だ学生服を着ていても違和感がないとか考えていると、自己紹介を始めた

 

「皆さん入学おめでとうございます、私は この1年1組の副担任の山田真耶です、1年間よろしくお願いします」

 

そう言うと黒板にスライドが現れ名前が表示される

 

前世では無かった機能だが、今では一般的な技術であり今更驚く必要は無い

 

それはそうと、クラスメイトが何も反応せずに、僕と一夏へ注目し続けているからか少し困惑しているが、何とか耐えて口を開く

 

「え、えー皆さんは狭き門を潜り抜け無事入学をする事が出来ました、ゴールでは無くスタートに立った所です。これからの3年間、この学園で学んだ事が卒業した時 皆さんな糧となる事を願っています」

 

意外と様になっている姉に感心したが、クラスメイトの反応が無く、姉が不安そうに僕を見て来る

 

とりあえず口パクでクラスメイトの自己紹介へ移行する事を勧めると、姉はクラスメイトへ自己紹介をする様に指示を出した

 

やはり口パクでも家族だから伝わるんだなぁとか考えていると、少し考え込んでいた一夏の番になりクラスメイトは興味津々に一夏へ容赦無く視線を浴びせる

 

「え、えーっと・・・織斑 一夏、です」

 

視線に圧倒されて言い淀むが名前は言う事が出来たが次が出て来ないし、この間は次を期待させてしまう間だ

 

そして意を決した一夏は口を開き

 

「以上です」

 

少しキメ顔で言うとクラスメイトがノリ良くズッコケ、姉のメガネが少しズレる

 

そして妙にやり切った感を出す一夏に千冬さんが音も無く現れ出席簿で一夏の頭をブッ叩くと衝撃で一夏が蹲り、千冬さんを見て

 

「何で千冬姉がっっ」

 

「織斑先生だ馬鹿者、お前は自己紹介もマトモに出来んのか?座れ、全く・・・山田、手本を見せてやれ」

 

再び出席簿で一夏へ教育した後に僕を見て言う

 

「はい、えー・・・山田高雄です。所謂2人目の男性搭乗者と言う奴です。よく間違われますが れっきとした男です、えーっとあと・・・あ、隠し事でもないので言っておくと、見ての通り副担任の山田先生とは姉弟です、あとは・・・趣味は工作や機械弄り、読書などで 特技は時計とかの修理です、1年間よろしくお願いします」

 

最後に一礼して千冬さんをチラッと見ると

 

「少し長かったが、まぁ及第点だな。次」

 

そう言い次の娘に自己紹介をする様に言う

 

とりあえず及第点が貰えただけでも良しとしよう、そうしよう

 

それはそうと、なんかクラスメイトがザワザワしているのは何故だろう?

 






3話目でした


とりあえず高雄君はマヤマヤに似ている設定になりました、まぁ女顔だしねw

専用機の設定は、大まかに固まりつつあるので、ボチボチ時期を見て書きたいと思います



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野生のイギリス代表候補生が現れた

 

 

アレからクラスメイトの自己紹介が終わり、IS学園では初日から授業があるので1限目が始まった

 

内容は初日だけあって基礎知識の復習に近い内容なので、青い顔をしている一夏以外は授業について行けている様だ

 

一通り説明を終え、一夏を見た姉さんが一夏に尋ねる

 

「織斑君、大丈夫ですか?分からない所が有りますか?」

 

「あ、えーっと・・・さっぱり分かりません」

 

「え?えーっと此処までで分からない人は他にいますか?」

 

冷や汗を流しながら言う一夏の言葉に少し動揺した様子で教室を見渡しながら言うが、一夏以外は分かっている様で返事がない

 

それに気付き一夏が僕を見て

 

「何で高雄は分かるんだ?」

 

「僕もクラスメイトの皆んなと同じで予習したからだよ一夏」

 

何とも不思議そうな表情をしている一夏に言うと、ますます不思議そうな表情になった所で沈黙を保っていた千冬さんが口を開く

 

「織斑、必読と書かれた参考書はどうした?」

 

ツカツカと一夏に歩み寄り訪ねる千冬さんを彼は見上げ

 

「それって、タウンページみたいな奴ですか?」

 

「あぁ、そうだ」

 

それを聞いた瞬間に一夏が再び冷や汗を流し始め

 

「・・・すみません、古いタウンページと間違えて捨てました」

 

次の瞬間、千冬さんの拳骨が一夏にクリティカルし彼は痛みに頭を抱え、千冬さんは頭痛そうにしながら

 

「再発行してやる、1週間で覚えろ」

 

「えっあの厚さを1週間では・・・」

 

「やれ」

 

「・・・はい」

 

彼は抗議したが、千冬さんの眼光に負け返事をする

 

一夏、君に幸あれ

 

僕は静かに心の中で祈っておいた

 

それからは特に問題は起こらず、1限目は終了して直ぐに彼の幼馴染である篠ノ之 箒が一夏と共に教室から居なくなる

 

とりあえず教室に居ても視線が突き刺さるので、僕も教室を出て厠へ行っておいた

 

まぁ教室を出ても女子生徒からの視線が突き刺さる事には変わりなかったけど

 

少しだけだが、スカートを履いて過ごせば視線が減るかな?って考えたのは内緒だ

 

そんなこんな2限目を受けるが、やはり一夏はついて行けていない様で軽く顔が青いけど、授業中ではどうしようもできないので仕方なく放置する

 

一夏は無事ではないが、無事2限目を終えたので一夏へ話し掛ける

 

「大丈夫?まぁ参考書を読んでなかったら何が何か分からないよね」

 

「何とか大丈夫・・・なぁ、俺に勉強教えてくれないか?」

 

少し気力が戻ったのか、僕の方を向き一夏が言ってくる

 

「え?構わないけど・・・そこは幼馴染の篠ノ之さんに頼んだ方が良いんじゃ・・・」

 

そこまで言って、僕は自分の失態に気が付いた

 

「え?何で俺と箒が幼馴染って知ってんだ?」

 

首を傾げ、不思議そうに彼は訪ねてくる

 

何たる失敗、僕が一方的に知っているから迂闊だった

 

何て返そうか考えていると

 

「ちょっと、よろしくて?」

 

座っている僕と一夏を見下ろし(みおろ)ながら見下し(みくだ)てチョロインなセシリアが立っていた

 

ナイスタイミングだセシリア、これで有耶無耶に出来そうだと考えてつつ返事をする

 

「なにかな?」

 

「ん?なんだ?」

 

「まぁなんて返事なのでしょう?!」

 

あれ?割と失礼のない返事だと思ったんだけど、セシリアには気に入らなかったらしい

 

難しいな

 

 






一旦切ります、すみません



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野生のセシリアは去っていった

 

 

何かが気に入らなかったセシリアが僕と一夏の前で妙に演技がかった身振りで言い

 

「このイギリス代表候補生 セシリア・オルコットとクラスを共にするというだけで幸運という事を理解して欲しいですわね」

 

と続けて言う

 

有る意味運が良いのかも知れない、何せ1学年240名8クラス有る訳だ

 

そして現状で僕が知る1年の代表候補生は目の前にいるセシリアと4組の簪の2人だけ

 

まぁセシリアが代表候補生だから僕達が得をする事は多分ないけど

 

そんな事を考えていると、一夏が口を開く

 

「悪いけど、俺は君の事知らないから よく分からん」

 

「なっなっなんですって?!このセシリア・オルコットを知らないですの!?」

 

 

首を傾げキョトン顔でセシリアに言う一夏に彼女は今までキープした演技がかった仕草を放棄し取り乱して僕を睨み付ける様に見てくる

 

「安心してよオルコットさん、僕は君を知ってるよ?」

 

とりあえず苦笑してセシリアに言うと、何とか持ち直したのか小さく咳払いをし

 

「ま、まぁ幾ら わたくし でも万人にとはいかなかった様ですわね。わたくし は、寛大ですから?貴方の無知を許して差し上げますわ」

 

「は、はぁ・・・ありがとう?」

 

いまだキョトン顔でセシリアへ言い、僕へ向き

 

「で高雄、代表候補生って凄いのか?」

 

「え?あーうん、彼女達代表候補生は、国家代表の候補なんだ。君のお姉さんの織斑先生は元国家代表、僕の姉は元代表候補生なんだ。要は狭き門を潜り抜けてきたエリートなんだよ、分かった?」

 

改めて一夏の無知ぶりには驚かされる

 

いくら興味がなくてもテレビや新聞、雑談で耳に入ってきそうなものだけど、仮にも自身の姉が日本代表だった訳だし?

 

でも確か千冬さんは一夏をISに関わらせない様にして来たらしいが、これは異常と感じざるえない

 

と言うか流石のセシリアも絶句してるし

 

「へーじゃぁコイツは千冬姉より凄いのか?」

 

「一夏、世界最強のブリュンヒルデと一介の代表候補生を比べちゃダメだよ。国家代表なら兎も角ね?」

 

チラッとセシリアを見たら顔が引きつっていたので、気に入らなかった様だ

 

「ま、まぁ?織斑先生には及びませんが わたくし は寛大なので泣いて頼むのであれば?貴方達に勉強を教えて差し上げても構いませんわよ?何せ わたくし は唯一入試で教官を倒しましたもの」

 

「教官なら俺も倒したぞ?いやアレは倒したにカウントされるかは微妙かも知れんが」

 

おっと、一夏が余計な事を言うからセシリアの顔が引きつってる

 

これは僕にも飛び火するよ多分

 

「貴方も教官を?!わたくし だけと聞きましたが?!」

 

「女子ではって意味か、倒した事にはなってないって事じゃないか?その辺は俺には分からんが」

 

一夏に迫り問いただすセシリアに若干引きながら一夏が答える

 

それを聞いたセシリアが再び僕を睨み付ける様に見てくる

 

 

「オルコットさん、僕は戦闘は専門外なんだ教官に勝ってないよ」

 

それを聞いたセシリアは少し不満そうだが一夏に詰め寄るのを辞めチラッと時計を見て

 

「時間ですから今回はこれぐらいで勘弁して差し上げますわ、また来ます 覚えていらっしゃい」

 

そう言いファサァッと髪を舞わせ自席へ戻っていく

 

「何なんだっただ?」

 

「さぁ?」

 

とりあえず次の授業の準備を始める

 






おかしいな、クラス代表を決める場面まで行くつもりだったのですが、たどり着きませんでた

多分、次に書きます



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野生のセシリアがバトルを仕掛けてきた

 

 

 

謎のセシリアの襲撃を凌ぎきりセシリアが自席に帰って直ぐに3限目の開始のチャイムが鳴り千冬さんと姉さんが入ってくる

 

「3限目を始める前に、2週間後に行われるクラス代表戦の為に、この1年1組のクラス代表を決める。クラス代表はクラス長として各行事や会議などに出て貰う事になる、1度決まれば余程でない限り変更はないので留意する様に。さて自薦他薦は問わんが、他薦する者は しっかり考えてから他薦する様にしろ」

 

教壇に立った千冬さんは、持っていたテキストを開かずに

教卓へ置き言う

 

ノリで一夏や僕を推薦しようと考えていたで有ろうクラスメイトの一部が千冬さんの先手で少し考え直しているのか、教室は未だ少し静かだ

 

「先生、織斑君を推薦します」

 

「私も、織斑君を推薦します」

 

どうやらタイミングを計っていただけだった様で、最初の1人を皮切りに一夏の名前が上がる

 

何故だか僕の名前は上がらない、まぁ僕は戦うつもりが無いから助かるけど

 

「他はいないか?このままでは織斑の無投票当選になるぞ?」

 

何故だか少しつまらなそうな表情で言う千冬さんを見て一夏は漸く状況が飲み込めたのか立ち上がり

 

「なっっ俺はやらなっ」

 

「勝手に立つな馬鹿者、座れ」

 

直ぐに千冬さんの拳骨を食らって強制着席させられる

 

うわー痛そう とか考えていると

 

「な、なら俺は高雄を推薦するぜ」

 

頭を押さえ一夏が僕を推薦してくれやがったので、ジト目で抗議していると背後で机を叩く音が聞こえ

 

「納得行きませんわ!!何故イギリス代表候補生である わたくし が推薦されず、その様な何処ぞの馬の骨とも分からない猿が推薦されるのでしょう!?推薦されるべきは此のセシリア・オルコットの他に有り得ないと思いませんの!!?」

 

僕には予想通りにセシリアが噛み付いて来たのだけど、僕的には平和的に解決したい所ではある

 

何せ僕は戦闘する気は無いし、そもそも自衛用の装備しか無いから試合した所で逃げ回るしかない

 

まぁ追加装備を造れば話は別ではあるけども

 

「だいたい此の様な文化的に後進的な国で生活するだけで苦痛を感じていますのに、これ以上の苦痛は幾ら わたくし が寛大とはいえ許容できませんわ」

 

なんとも理解しがたい超理論を展開してセシリアは演説に熱を入れていく

 

ついでに一夏も、そろそろ限界みたいだしヤバイかな?と思っていると一夏が机を叩き立ち上がり

 

「イギリスだってメシマズ覇者何回連覇してんだよ」

 

「なっ、貴方わたくし の祖国を馬鹿にしますの!?」

 

 

「まぁまぁ2人共、落ち着いて?ね?」

 

とりあえず今にも飛び掛かって取っ組み合いをしそうな2人の間に割って入り宥める

 

「決闘ですわ!!貴方達2人揃って、此のセシリア・オルコットが叩き潰して差し上げますわ!!」

 

「いいぜ、しのごの言うより分かりやすい」

 

「ちょっ一夏、そんな勝手に・・・はぁ」

 

完全に後に引けなくなった2人を見て僕は溜息をつき千冬さんの方を見ると僅かに笑んでいたので、多分狙い通りなのだろう

 

 

やれやれ実質6日で新装備を造って実装しなければならなくなったな・・・仕方ない、頑張ろう

 

 

 






なかなか進まず すみません

ご意見、ご感想など、ありましたらお待ちしています



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作戦会議




名前*山田 高雄(やまだ たかお)

CV*悠木碧

年齢*高1の15歳

性別*男

身長*159㎝

容姿*女顔で実姉と似ているので良く女の子に間違われる所謂 男の娘、髪も目も姉と同様に緑

備考*

本作の主人公の転生者な男の娘

山田 真耶の実弟で上記にも書いたが実によく似ており、服装を整え並んだら姉妹にか見えない

技術者志望で有り、極力戦闘へ介入しないスタンスだが、場合によっては戦闘へ介入する

神様から数々の特典を貰っている所謂チートではあるが、戦闘技能より整備や改修、修理等に関する技能を優先して取得している

因みに容姿に関しては神様任せであった為、神様の趣味の可能性が高い

名前の由来は重巡洋艦高雄型1番艦 高雄から




 

 

アレから千冬さんの一声で決闘もといクラス代表決定戦が1週間後に決まり以降は問題も起こらずに無事、3限目と4限目を終え昼休みを迎える事が出来た

 

「高雄、昼飯行こうぜ」

 

「うん」

 

僕は一夏の誘いを快諾して立ち上がり、箒の方へ向かう一夏を目で追う

 

「箒も行こうぜ?」

 

「あぁ ・ ・・」

 

考え事でもしていたのか箒は生返事を返し立ち上がる

 

「大丈夫か?調子悪いのか?」

 

「だ、大丈夫だ。少し考え事をしていただけだ」

 

心配なのか一夏が箒の顔を覗き込み尋ねると、箒は少し顔を赤らめて言う

 

「本当か?なんか少し顔が赤い気がするんだけど・・・」

 

「一夏、本人が大丈夫って言ってるし早く行かないと席が無くなるよ?」

 

お人好しで鈍感な一夏が食い下がろうとしたので僕が一夏に言うと一夏は渋々な表情をして箒を覗き込むのを辞めて僕の方を見る

 

「ほら、行こうよ?ね?」

 

「あ、あぁ・・・体調悪かったら言えよ?箒」

 

「しつこいぞ一夏、大丈夫だって言っているだろう。行くぞ」

 

箒が一夏の腕を引っ張り歩き始めるのに合わせ、僕も歩き始める

 

原作と少し流れが違う様な気がするけど、コレはコレでテンプレな幼馴染みたいで良いと思う

 

とりあえず食堂までの道中は今日が初日な為か様子見な様で、すんなりと辿り着く事が出来た

 

「さて一夏、それと篠ノ之さん。2人に話が有るんだ」

 

「ん?もしかして決闘の事か?」

 

券売機で日替わり定食を購入しながら2人へ言うと、一夏が正に話そうとしていた事を言ったので頷く

 

「私にも、という事は私にも何かして欲しい訳か。ふむ」

 

「その通り」

 

日替わり定食の食券を三枚カウンターに出し、定食が出てくるのを待ちつつ話を続ける

 

「一夏、ISの搭乗時間は どれくらい?」

 

「あー・・・大体30分ぐらいだと思う」

 

出てきた日替わり定食を持ち空いてる席へ移動しながら尋ね一夏の返答を聞き少し考える

 

「やっぱり少ないね、代表候補生は最低でも100時間はISに搭乗している筈だから力量の差は歴然、そんな彼女と戦うのは無謀としか言えないよ」

 

敢えて一夏がカチンと来そうな言い回しをし、空席に座る

 

「なら、黙っていれば良かったっていうのか?」

 

「落ち着け一夏、怒りは判断を鈍らせる。それでは相手の思う壺だ」

 

僕の正面に一夏が座り箒が僕の左斜め前に座って一夏を諭す

 

どうやら僕が一夏を煽る様な言い回しを敢えてした事に気付いている様だ

 

「一夏、君は真っ直ぐ過ぎる所が有るね?まぁそれは置いといて、力量の差を埋める方法は正攻法か奇策しかないよね?」

 

「・・・何だよ高雄、俺に何させる気だ?お前」

 

普通に微笑んだつもりだったのだけど、一夏には違う様に見えた様だ

 

次から気をつけよう

 






とりあえずタカオくんのプロフを載せました

現段階の暫定なので、後々変更の可能性もあります



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放課後

 

 

昼休みに一夏と箒に決闘までの1週間、やって貰う事を伝えて一先ず座学関連は僕が、運動関連は箒が担当する事になった

 

とりあえず僕は僕で決闘の為に新しい武装を造らないといけないから一夏が箒と練習している間にやろうと考えている

 

これこそ僕の本分で有り僕の専用機(あいぼう)の本来の使用法だ

 

問題は場所が借りられるか否かだけど、まぁ今の時期に整備室に篭っているのは、簪ぐらいだから整備室は空いている筈だ、多分

 

と、言う訳で放課後までキンクリして、僕は一夏に軽く今日の復習をして貰っている

 

「ーーって意味なんだ、ここまで分かったかな?」

 

「なるほどな、サンキュー高雄。おかげで何とか分かった」

 

少し噛み砕いて説明したら、すんなり理解する一夏に少し関心しながら頷く

 

因みに箒は入学初日だから剣道部へ顔を出しておきたいと言って既に教室に居ない

 

「この分なら1週間で参考書覚えるのも可能かもね?」

 

「そうか?まぁあんまり、お前にも迷惑かけらんないし頑張るぜ」

 

ニカッと笑み言う一夏の意気込みは良いとして、廊下や教室の後ろとかに集まっている淑女の方々はどうにかならないのかな?

 

さっきから薄い本の話しているのが聞こえてくる

 

そんな事を考えていると

 

「あ、織斑君まだ居てくれましたか。実はお話があります」

 

タウンページの様な厚さの本(さんこうしょ)を抱きかかえながら姉さんが現れ言う

 

「俺に用?何ですか?山田先生」

 

「まず、これが再発行された必読の参考書です」

 

姉さんは抱いていた参考書を一夏へ手渡し、次はポケットから寮の鍵を取り出す

 

「そして、こちらが本題の寮の鍵です」

 

「え?寮の鍵ですか?でも1週間は自宅から通学しろって言われたんですけど・・・」

 

ポカンとして首を傾げて一夏は言う

 

「えーっと実は織斑君を狙う悪い大人が出待ちしているらしく、織斑君の安全確保の為に無理矢理部屋の調整をしました」

 

姉さん、その表現じゃ一夏がピンと来ないと思うよ、うん

 

現に一夏がポカンとしたまま反応に困ってるし

 

「あ、ついでに高雄の鍵も預かったから渡すね」

 

「・・・山田先生、せめて校舎内では公私を分けましょう」

 

姉さんから鍵を受け取りつつ言い、姉さんの背後に荷物片手に立つ千冬さんを視界に極力入れない様にする、なんか怖いし

 

「山田先生、手本になるべき教師なのだから、ちゃんとしてください。織斑、最低限だが荷物だ」

 

「う、すみません。織斑先生」

 

千冬さんに注意されて項垂れる姉さんを見て荷物を受け取りながら苦笑する一夏が千冬さんにお礼を言う

 

「では、我々は会議が有るので行く。道草せずに寮の部屋へ帰れよ?ただでさえイレギュラーが多発していて面倒だからな」

 

そう言い千冬さんと姉さんが教室を出て行く

 

「・・・とりあえず帰ろうか、特訓は明日からだね」

 

「だな、なんか今日は疲れたぜ」

 

そう話しながら僕達は鞄へ教科書とかを鞄に入れて寮へと向かう

 

 

さて、さっきから嫌な予感と言うか何か起こりそうな気がしてならないのは気のせいと思いたい






漸く1日目の終盤まで来ましたね

短文で申し訳ない


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