涼宮ハルヒの第二次世界大戦(リメイク) (ミディオン)
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第1話 日本制圧

矛盾点片付けてたらやりたいことができてしまった上に
新キャラ使いたくてリメイクしました。
第二次大戦の閲覧者の皆様すいません。
キャラ描写を増やしてゲーム描写が減っていたりも
しますがよろしくお願いします。
更新は2週間ごとを予定しています。


 俺はそろそろ高校3年生になる。

 この歳になったら将来どうすべきか真剣に学校からブッシュ

 されるわけだが、恥ずかしながら俺は決まっていない。

 進学何処にしようかを考えながら呑気に考え、

 将来どのように楽に生きていける職場につくべきか

 それとも・・・。

 この三年間でいろいろな事件に遭遇し、

 涼宮ハルヒ、朝比奈みくる、古泉一樹、長門有希、

 佐々木秋夜とその周辺、 水色妣十含めた情報統合思念体

 ヒューマノイドインターフェース亜種暇人達との

 遭遇等など、俺の高校生活って何なんだ?と疑問を

 持たざるを得ない某ラノベができそうなほどネタが充実(?)

 した三年間が俺の人生の一部となって過ぎたわけだが

 俺は知らなかった。

 2010年のこの時代の最後の日が今日だとは誰も考えも

 しなかった。

 将来の夢で毎日考え事をしながら、SOS団の内部を

 一大学進学統制等ということもせずに毎日を楽しく過ごそうと

 していたハルヒだったが、その世界を終わらせる

 問題のブツが持ち込まれている。

 それが、情報統合思念体有機インターフェースの暇人

 水色妣十が 造ったPCゲーム『太平洋の暴風』である。

 コンピュータ研究会の連中も見学に来ていて驚いている。

 コンピ研部長「なんというグラフィック・・・さらに

 そのシステムの快適さ・・・シナリオや技術開発の

 豊富さ・・・そして最上級プレイヤーのみに許された

 鬼畜難易度・・・見ている側は楽しいがプレイする側は

 たまったもんじゃないな・・・。

 最上級難易度であちこちで回天隊が通商破壊とか

 朝鮮戦争に出てくるA-1スカイレイダーが出てくるとか

 機体の種類も細かく豊富で開発も

 普通のプレイヤーが発狂する完成度だぞ・・・くっ

 このクオリティーに勝てるゲームは我が部には無い・・・。」

 部員「作り込みぱないっすね・・・太平洋の嵐とか

 HOI4とかを過去にする出来・・・というか売った方が

 いいんでないでしょうか?」

 長門「こっちこっち。」

 コンピ研部長「おお、長門さんもRPG造ったんですか?

 見せてもらいますよ、今後の参考に。」

 セクハラ写真撮られて最新のPCをかっぱらわれた

 部長もこの通りなじんちゃってる。

 だが、問題はそこじゃない。

 ハルヒがその『太平洋の暴風』をプレイしながら何か

 考えているのだ。

 俺はこれは何かが起こる予感がするが、だが防げた試しは

 一度も無いため近くに居てやる事にした。

 ハルヒ「・・・なに?」

 キョン「就職活動はいいのか?それが進学手続きは?」

 ハルヒ「・・・ねえ。」

 キョン「ん?」

 ハルヒ「この世界って夢はある?」

 キョン「は?」

 ハルヒ「下らない事にとらわれすぎて、みんな夢を

 忘れてるような世界なんだけど、どう思う?」

 俺は、その問いに答える術が無かったが

 それでもこいつにはきちんと答えてやりたいと思いこう言った

 キョン「夢なんて自分で造ればいいだろ?

 そしてこれからも、お前がSOS団造った時みたいに

 自分で造ればいいさ。」

 その言葉が引き金だったかも知れない。

 その時脳裏に浮かんだのは、幸せそうに笑ったハルヒが

 俺と手を繋いだ映像。デジャヴュ?

 ハルヒ「そう、わかったわ・・・ありがとう。」

 そういうとプレイしていたPCゲームを消して手を繋いで

 俺を引っ張って学校の外へ出るハルヒ。

 いつも唐突だがもう慣れた。

 キョン「解散命令はしなくていいのか?」

 ハルヒ「別にいいわよ、頃合いわかったらみんな帰るし。」

 ハルヒは人気の無い場所まで引っ張って言った。

 ハルヒ「私はどうして、宇宙人でも超能力者でも未来人でも

 無いあんたの事をいつから胸にとどめるようになったの

 かしら・・・わかんない・・・どうしてなのか・・・

 あんたはわかる?」

 俺は成長したのか、その答えを脳裏に浮かべるとこう言った。

 頭を撫でて。

 そこで初めて俺はハルヒから主導権を奪えた気もしたが

 さりげない優しい言葉をかけてやりたかっただけだった。

 ぱふ。

 ハルヒ「む?」

 キョン「お前が家族にできる相手が宇宙人でも、

 超能力者でも未来人でもつとまらないからだろ?」

 ハルヒ「え・・・?」

 キョン「誰が勤まるのか俺も知らないが、お前が

 心から家族にしたい相手が誰なのか想像でもしてみたら

 どうなんだ?お前は宇宙人・超能力者・未来人、

 一体誰と一生を共に過ごしたいんだ?お前はどんな人種

 だったら一緒に居れたらいいと思うんだ?」

 ハルヒは少し顔を赤らめると、足早に家に帰って行った。

 キョン「・・・不器用な奴だな。」

 長い付き合いだ。薄々わかりはじめたが。

 それでも信じられない。まさかお前が好きなのは・・・。

 俺は朝比奈さんだって好きだ。だが、俺の心の奥には・・・。

 だが、その日を境に2010年が終了するなど

 俺は考えもしなかった。

 まあ、俺が物語最初に止めていなかったらリアル進撃の巨人

 の世界が10年早く俺の目の前でなされていたかも知れないが

 それが今度はよりにもよってどういうわけか、1937年1月へと

 世界が変わってしまったのだ。

 そしてその世界は夏休みの世界のようにやり直しも融通も

 超能力も効かない・・・第二次世界大戦の前兆の

 大日本帝国の時代だった。

 

 1937年1月

 次の日目を覚ますと"整列!!!"

 のあいつの掛け声で目を覚ました。

 そこは地下施設のような場所だった。

 起きてみると俺の寝ていたベットが寝袋に変わっている。

 キョン「あ?」

 ハルヒ「用意はいい?」

 古泉「いえっさー。」

 ハルヒ「英語だめと言いたいところだけど雰囲気いいから

 よしとする。」

 古泉「恐縮です閣下。」

 キョン「なんだなんだ?」

 なんかハルヒの周りにおびただしい軍隊がひしめいている。

 全員古くさい長銃もってサバイバルゲームでもするのか?

 キョンは寝袋を出ると古泉に聞いてみる。

 キョン「これから何がはじまるんだ?物騒な格好して

 どこか襲いに行くのか?」

 古泉「はい、今から日本政府を掌握しに行くんですよ。」

 キョン「は?」

 古泉「僕たちが用意した人材達がいれば治安維持法も

 怖くありません、さあ10分後に襲撃です。」

 キョン「は?は?は?」

 銃を持たされて軍隊に巻き込まれるキョン。

 ハルヒ「全軍突撃!!」

 軍勢「おおおおおおおおおおおおお!!!」

 『1937年1月・・・大日本帝国大本営同時多発クーデター』

 地下の板をぶちやぶると軍隊のお偉いさんの集まった

 会議室にどっと人間がなだれ込む。

 「何事だ!?」

 ハルヒ「全員捕縛ぅぅぅぅ!!!!」

 上層部「うわっ!!襲撃か!?」

 上層部「保安局員はなにをやっていた!?」

 成す統べなく捕まる軍のお偉いさん達。

 上層部「何をする気だこの非国民が!!」

 ハルヒ「うっさいわね、ろくに勝ち方も知らない

 じじいどもにこの国任せる方がよっぽど気が知れないわ!!

 これからは我々日本皇国が日本を勝利へ導くわ!!

 情報伝達も陸海軍の連携も取れない連中に任せたら

 日本兵士全員がかわいそうよ!!だから私が全部やる。」

 上層部「糞が・・・女なぞに・・・指導者が勤まるわけが

 な・・・。」

 ハルヒ「そういうクズな価値観が世界に赤っ恥を広めてんのよ

 旧世代の脳みそは旧式巡洋艦同様全員退役しなさい!!」

 この各地同時多発の突然湧き出たクーデター部隊に

 何の成す統べなく制圧されていく大日本帝国上層部。

 普通だったら監視の厳しいこの時代では無理かも知れないが

 どういうわけか時代を超えてワープして湧き出たような

 部隊に何の抵抗も出来ずに日本の前拠点が制圧されて

 しまったのだ。

 古泉「全主要施設確保が終わりました。」

 ハルヒ「ご苦労!!」

 ハルヒがラジオに言った。

 ハルヒ「全国日本人に告げる、これより我が国の

 最高指導者は我が涼宮ハルヒとなる!!

 これより国民に過度な負担は強いらずして強力な日本を築く!!

 戦場の兵士達よ安心せよ、負け戦はこれよりほぼ無くなる!!

 これからの戦いによって我が国の名を世界に轟かせ、

 後代の皇孫に偉大な完成日本を見せることを宣言する!!」

 こうして日の丸に緑のSOSが跨ぐように描かれた旗に

 日本の国旗が変更されてしまった。

 中心に立った所から物語が始まる。

 キョン「なんのこっちゃ・・・。」

 1937年1月涼宮ハルヒ日本軍部及び政府制圧。

 

 「・・・・。」

 こうして日本帝国時代に唐突にタイムスリップしたあげく

 古泉達の組織と一緒に日本をあっさり手に入れてしまった

 ハルヒだった。

 キョン「天皇に喧嘩売ってるとか言われて反感を買うぞ!!」

 本来国会議事堂に当たる施設で日本のトップに

 立ったハルヒに物申す。

 ハルヒ「大丈夫、軍部の態度に天皇も正直うんざりしてる

 みたいだったから、"アメリカと今は"戦争をしない

 代わりに私を認めてもらうように促したわ。

 今ラジオで言ってもらってる。」

 男尊女卑激しいこの時代でなんという挑戦者だ。

 いずれ攻める気かよ。

 ハルヒ「まずは一ヶ月かけてやるべき事は政策設定と

 人事移動ね、信教の自由を提示すれば自由民主主義者は

 大体文句いわなくなるし国内に活気がつくし、

 (※信教の自由確保で工業能力が何故か異常に伸びたりする。

 世界の不思議の一つで無神論で統一すると

 ソビエトや中国、北朝鮮のように工業能力が

 異常に低下する。不思議である。)

 共産主義の弱点提示論文を強制的に

 原稿用紙200枚余りを新聞で発表して赤旗を潰して置くこと

 これは長門さんに任せるわ。

 共産主義者はほおっておくと内部から革命起こして

 ソビエトや中国、北朝鮮みたいに虐殺、暴動を

 起こし出すから潰しておかないと後々厄介な事になるわ。」

 これは評価してもいいかもしれない。

 おそらく天皇に評価された部分はここだろう。

 これからどうなるかを除いてだ。

 ハルヒ「その後古泉達の"機関"のメンバーを中心に

 人事異動をして各地主要拠点に配置、民族虐殺を起こす

 上層部を徹底的に排撃・上層部を選別して、有能で現実主義を

 多めに設定して全国・必要ヶ所に配備することから

 始めるわ。」

 大日本帝国上層部の写真を見るハルヒ。

 ハルヒ「7割クビね!!」

 写真の一部をドカッとごみ箱に捨てるハルヒ。

 キョン「多い多い!!経験・熟練者残しとかないと

 訓練どうすんだ!?」

 ハルヒ「頭固いのと浪漫思考が強すぎる人間と派閥争い

 推奨型の人間達はクビにしとかないと経験と有能を凌駕する

 損害を我が軍に与えることになるわ。」

 古泉「残念ながら当然の事です、大本営発表中毒症状の

 軽減とガダルカナルの悲劇の削減には避けられない道です、

 前線兵士がかわいそうですしね。」

 キョン「戦争しないって選択肢はなかったのかおい。」

 ハルヒ「後は素直で残った熟練で有能な方々を主要拠点に

 配備し、各地の大学・高校・中学校から目に付いた人材の卵を

 男女問わずに集中教育機関に回すわ。」

 長門、鶴屋さん、元情報統合思念インターフェース皆様

 上層部の残った熟練教育員等に新鋭部隊の教育をさせる。

 長門達大忙しだな。古泉達は補佐に入っているようだ。

 ・・・で俺はというと・・・ハルヒの服の洗濯や

 政府高官の掃除、朝比奈さん執事達と一緒にハルヒ達への

 食事作り・・・なんでや・・・。

 まあ戦場行かせられるよりはマシってもんだ。

 命あってのものだねだもの・・・。

 あれ、俺何やってんだろう・・・昨日まで学生でしたよね?

 なんで国会議事堂近くのハルヒの宿舎施設で

 なんで雑用やってんだろう?

 勉強よりある意味大変だ。

 この前進学検討してたんだけど何してんだろうな俺。

 朝比奈さんで二人きりで癒されようにも余計なのが

 いっぱいついている。

 ※といっても親切な執事とメイド達です。

 朝比奈さんが時折ロッカーの横で

 「ふぇぇぇぇん・・・未来に帰れないです~。

 どういうわけか次元ロックがかかってるみたいな事に

 なってますぅ・・・。」

 とすごい嘆いている。

 可愛そうに・・・慰めたい。

 ようやく仕事を終えて帰ってくる頃にはくたくただ。

 すると自宅の両親からとんでもない事を告げられる。

 キョン妹「おかえりーけっこんおめでとーーー。」

 キョン「は?」

 キョン母「涼宮さんの両親からの紹介で元気そうな娘さん

 だから気に入るだろうって。」

 キョン「は?は?」

 キョン父「祝儀はかなり貰ったから変更は不可能だ、

 3日後には結婚式があるから参加だ。」

 小切手1000円・・・いいやこの時代では相当な金額の

 はずなんだが親の顔が見てみたいものだ。

 キョン「・・・・・・・・・。」

 ・・・いいやわかっていたんだろう俺。

 不思議と否定する気もしない。慣れてる。

 が、ハルヒの能力で人生ねじ曲げられることに慣れていても

 これは人生に直に影響が出る。朝比奈さんとの結婚ルートが

 強制的に塞がる事になる。

 俺は妻二人持てるほど器用じゃない。

 だがなハルヒ、こういうことは直接言うもんだぜ・・・。

 世界ねじ曲げてまでこんなことするってどんな

 ダイナミック不器用だよ?

 キョン「3日後・・・。」

 ・・・いくらなんでもハルヒが・・・自分の

 聖域を俺に渡すなんて考えにくい。

 いや・・・まさか。

 俺は一生あいつと付き合う事に戸惑いながら・・・

 脳裏に浮かんだ笑顔のハルヒに心が飲まれていく。

 

 数日後大日本帝国大本営周辺 夜

 元日本帝国上層部はクーデターで再度主権を奪還するために

 大本営周辺に部隊を展開させていた。

 元上層部「雌狐め・・・捕まえたら遊女として鉄柱を

 下してくれる・・・。」

 ※そんな思考だから慰安婦なんてつくったんでしょう?

 元上層部「あほな事考えなくていいから今はあんな奴に

 日本を渡さないように全力を尽くすことを考えるんや。」

 茂みに隠れるクビになった元帝国上層部。

 だが、庭に女性が何人もいる。長門と水色、その他異色の

 元情報統合思念インターフェースの皆様総勢9名。

 この世界になってから能力がかなり劣化した模様。

 長門「任務終わったら帰ってストレス。」

 水色「興味が別にいくから安心して。」

 長門「邪魔したら殺す。」

 水色「わかった、あっちで遊ぶ。」

 黄緑江美里「二人共・・・仲良く任務してくださいよ・・・。」

 どんだけ仲悪いんだ。

 数人のおとなしげな女性達が見張っている。

 元上層部「馬鹿にしているのか・・・あんな見張りで。」

 元上層部「好都合じゃないか、見張りが弱くて

 これで思う存分我が主権を取り戻せるぞ。」

 一木将軍「よし、一斉に突撃で襲撃だいくぞ。」

 『万歳突撃!!』

 おおおおおおおおおおおお!!

 日本帝国上層部は数に任せて夜襲を観光した。

 だが、銃剣持った総勢266名もの部隊が目にしたのは

 圧倒的絶望感だった。

 長門は二本の日本刀から刀を抜かずに鞘つきのまま高速で

 突撃する。ドカッ、バキッ、ズコッ、ゲシッ。

 そのトリッキーな動きは銃を持った連中の攻撃を

 踊っているかのように回避しぶちのめしていく。

 一応SOS団最強クラスの戦闘力の長門有希である。

 そのほか元思念体亜種の皆様は麻酔機関銃を取り出して全方位

 を攻撃。

 元上層部達「うわぁああああああ!!!」

 一弾につき1時間眠る軽機関銃の威力に成す統べなく

 やられていく元日本帝国上層部。

 無策で突っ込めば勝てるようにしか見えなかったから

 しかたないっちゃしかたない。

 長門の常軌を超えたスピードで当てられる鞘つきの

 日本刀で片っ端からぶちのめされていく。

 水色妣十は何故かセグウェイで、

 逃亡する敵上層部の連中を追いかけ回して

 機関銃を当てている。

 長門「時代ごとの文明の理器。」

 胸ぐらを取る長門。

 水色「自作だ、問題ない。」

 無表情でこんな状況でもほのぼの会話ができる余裕がある。

 機関銃を高速移動で命中させて部隊を壊滅させる数人。

 敵の数はたったか弱な7人の女のはずだった。

 だが、高速で動き熟練の腕で、夜襲得意の日本軍を

 圧倒しボコボコにしたのだ。

 

 名古屋飛行場

 元海軍上層部「航空機だ!!航空機を使え!!」

 飛行場で戦闘機・爆撃機を使ってハルヒの大本営へ

 攻撃に移ろうとする日本帝国元海軍150名。

 だが、残酷な現実が待っていた。

 侵入ルート全てにトリモチが敷かれていたのだ。

 元海軍「うわぁあああ!!なんだこれは!?」

 古泉「全員捕縛しましょう、同じ日本人ですが手加減は

 しません。」

 そこに組織を主体とした部隊がずらりと現れて

 反逆に出た150名を捕縛した。

 元海軍「くっそおおおおおおおお!!」

 

 大日本帝国大本営周辺

 元上層部「に・・・逃げなくては!!」

 戦闘の形成が不利になり逃亡に走ろうとする元上層部。

 だが、奴らは手を緩めなかった。

 パンパンパンパン!!

 元上層部「うわぁああああ!!」

 元上層部「!?」

 なんとはるか遠くの別の場所から、

 訓練された新鋭狙撃部隊47名が足を撃って部隊を

 無力化してしていった。

 狙撃部隊員ゆりっぺ「なんだろう・・・この訓練。」

 狙撃部隊員沙耶「まあ訓練だししかたないわよ。」

 ※訓練としか言われてません

 元上層部「こんな・・・こんな・・・くそぉおおおお!!」

 こうして元陸海軍及び政治上層部の主権奪還クーデターは

 失敗、隠し通路から侵入を試みた部隊も二酸化炭素を

 大量に通路にぶっこまれて戦闘不能に陥り敗北。

 その後軍隊の癌細胞だった連中は後で長門以下部隊が

 捕縛して輸送船にて家族ごと太平洋へ追放。

 こうしてハルヒの主権に逆らった連中のクーデターは失敗に

 終わった。

 

 結果

 ハルヒ側死傷者無し   元大日本帝国側上層部

 大本営防衛7人     大本営攻撃部隊266人捕縛・追放

 狙撃兵士47人      航空襲撃隊150人捕縛・追放

 飛行場防衛隊100人

 

 1月3日

 ハルヒ・キョン結婚初夜。

 キョン「・・・・・。」

 予想してたけど・・・マジかよ。

 やばい男が膨らんで恥ずかしい・・・これをハルヒに

 入れたら・・・もう朝比奈さんとは二度と・・・。

 だが、心はどんどんハルヒに引っ張られていく。

 キョン「俺で・・・いいのか?一線を越えたら

 引き返せなくなるし妊娠したら・・・仕事は・・・。」

 ハルヒ「そうね・・・支障は出るでしょうね・・・だけど

 私だってわからないわよ・・・私だって・・・まだ

 整理できてないわよ・・・何してんだろう私。でも・・・。」

 とあるループした世界のハルヒの記憶の中で朝比奈みくる・

 もしくは長門有希と手を繋いで未来へと

 消えていくキョンの姿。どうして胸が裂けそうになるんだろう

 なんで?どうでもいいでしょ・・・あんな一般人。

 なんで・・・どうして・・・。

 その記憶のハルヒは泣いていた。なぜか泣いていた。

 ハルヒ「後悔だけは・・・しないわよ・・・。」

 キョン「それでいいのか?引き返すなら今のうちだぞ?」

 その時ハルヒは抱き着いてきた。

 初めてこいつは俺に素直な顔を見せた。

 独裁者としてでも、SOS団団長とし手でもない。

 涼宮ハルヒとしての本音の部分だ。

 ハルヒ「引き換えしちゃ・・・絶対ダメ・・・浮気したら

 私・・・死ぬから・・・だから・・・。」

 泣いてでも唇をつけて体と心を明け渡すハルヒ。

 ハルヒの体から健康的で甘い香りと本音想いのこもった

 女の声が俺の本能のリミッターを破壊した。

 俺は抱きしめてハルヒの体に自分を摩り込むように押し倒した

 ハルヒは目を閉じると嬉しそうに笑って言った。

 ハルヒ「そう・・・これでいいの・・・これで。」

 この時間の無い世界なんて・・・無くて構わない。

 ハルヒはキョンを受け入れて悦びの声を上げる。

 これが・・・本当の意味での世界の終わりで始まり。

 時空が割れる音がして・・・世界のリセットボタンが

 破壊されたような音が鳴ったきがした。

 

 




水色妣十 女性
正体 日本人 
(元)情報統合思念体有機インターフェース
亜種暇人
戦術  ☆☆☆☆☆☆☆
身体能力☆☆☆☆☆☆☆☆☆
戦闘力 ☆☆☆☆☆☆☆☆
知力  ☆☆☆☆☆☆☆☆☆
航空戦闘☆☆☆☆☆☆☆☆☆
能力 軽情報処理・偵察
性格 無口・好奇心満載・なにかおかしい
オリジナルキャラクター
無口と見た目は長門に酷似している
水色の髪の毛と長門よりやや豊かな胸が特徴。
だが、その見た目によらず異常に快活で
好奇心大勢。
本を読んでいる長門に悪戯したり、
長門が好きそうな本でキャンプファイヤーして
怒られたり、長門とキョンの憩いの時間を
図書室の明かりの上から異様な体制で調査したり
キョンやハルヒをセグウェイと水鉄砲で
追いかけ回したりと全く行動が読めない。
そのため長門から"一番抹消したいストレスメーカー"
として追いかけ回されたりとまるで調査と称して
"好奇心"だけで生きているような存在である。
抹消難易度は非常に困難で、
朝倉涼子より対処が難しく、俊敏性、適応性は
長門よりも速い等かなりの有能さを見せる。
朝倉涼子も一時期こいつの抹消に力を注いだが
結果は水色は無傷、朝倉の髪の毛が3割も消耗するなど
長門の"ストレスメーカー"の例えが容易にうなづける。
味方につけると結構頼れる存在で
気まぐれに重要な情報を開示してくれることもある。
長門曰く、有機インターフェースの中で
働き蟻で例えるとサボっている3割に属している"亜種"
そのもの、今作ではそのサボりのみんなで戦艦を
プラモ感覚でつくろうという計画が進行してるとかどうとか。

武器 麻酔軽機関銃
水色が暇潰しに造った機関銃
日本皇国の主要部隊に出回っている。
一発で1時間眠る200発装填型。
この時点でかなりオーパーツに首を
突っ込みかけている。





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第2話 1937年2月 開発整理

大変長らくお待たせしました。
リアル忙しくて兵器図鑑もろくに準備できなくてすいません!!
さて、リメイク版9話まで一気に投降して
次はいつになるかはお楽しみに。


1937年 2月

 涼宮ハルヒは日本の名前を『日本皇国』へと

 変更後、全部取っ替えた政府主要メンバーと共に

 日本のこれからの政策を決める。

 ハルヒ「これから経済立て直しをテーマに食料問題解決と

 法律整備、一部教育改革、環境整備を行う。

 まずは環境汚染をしている工場の対策から。

 汚染している工場は軍事製品以外は政府から

 環境対策を指示された場合汚染物質を流さなくなるまで

 停止、軍事系統も含めて政府から対策金を出すから

 大至急汚染改善施設を絶対に建設すること。

 そうしないと、海や山からの食料供給に

 大打撃を被って結果的に兵士国民の確保に多大な

 影響が出て、最終的に戦局にも影響を被るから手を

 抜かないこと。

 労働環境も徹底的に整備して・・・。

 あと小中学校の運動場の空き場所、空地、荒れ地、

 とにかく空いた土地に食べれて生命力ある実を実らせる

 木々を植えまくる。

 土の道路には芋を片っ端から植えまくって

 実れば飢餓はほぼ解決。

 桜を全部さくらんぼを実らせるものに変更して

 ソメイヨシノは離島に保存!!

 雑草を抜いて全て山菜の種を植えるべし。

 伐採地帯には栗の樹等の食用果等の苗木を必ず植えること。

 食料生産研究技術検定、機械技術検定等の主要分野の

 検定に合格した人間は徴兵制を免除する規定を設ける。

 兵士だけを育てても、補給と兵器研究相続が

 できなきゃ最終的に負けるから必要よ。

 補給と人材を制するものが戦争の勝者よ!!

 検定を受ける場合男女の境は無い。

 愛国教育に純潔教育モラルの徹底、儒教の基本の教育

 これは最近軍隊の強姦が我が軍で問題となっている

 というのと、親孝行、上下関係の基本を教えないと

 次の代の子供を育てられないからね、

 ここおろそかにしたら国が倒れるわ。

 さらに小中教育の日課表に夕方農畜業を義務づけて

 そこで取れた食料をそれぞれ平等に分けて食べて良し。

 食料自給率を上げて国民の士気を少しでも上げないと

 最後に兵糧で詰むためである。

 キョン「ゆとり教育の欠片もねえ・・・学校終わり

 午後7時とかやべえなこれ・・・。」

 土曜日曜は学校で剣道、柔道、合気道を含め

 軍事訓練を小中で行うこと。

 小学生のうちに1年生で2年生分の学力、

 2年生で4年生分の学力、3年生で6年生分の学力

 4年生で中学1年、5年生で中学2年、6年生で中学3年

 中学校で高校生の学力、高校生で大学レベルの授業を

 おこなうわ。民を賢く育てなくては国が持たないからね。」

 キョン「英才教育か・・・先生達過労死しないか?」

 ハルヒ「海外では普通に導入されてるわよ、

 日本の教育のテンプレがひど過ぎるだけで。」

 キョン「マジかよ・・・。」

 女性志願部隊は航空部隊の素質あるものは

 男と同じく徹底的に鍛えること。

 (※長門が見つけた満州からの新潟油田・樺太半島油田

 のおかげで訓練用燃料はまだいけるけど)

 それから女性精鋭部隊全員は貞操防衛教育の一貫として

 塩田剛三先生の合気道を必修で受けること。」

 ※ケネディ大統領のボディーガードをあっさり倒したり

 父親がやくざの大半を壊滅させたりしたという

 伝説の合気道の師範。下手をすれば大山増達より強い。

 その他神社参拝強要を他の民族に押し付け無いことや

 基本独立運動家や共産主義者は見つけ次第収容した後に

 輸送船に乗っけて太平洋に島流しにするという刑罰に統一。

 虐殺は敗北の死亡フラグにつながるためできるだけ行わない

 方向で行う。

 会議室付近で古泉に会う。

 古泉「元気にしてますか?」

 どうしてこうなったか説明しろ。

 古泉「その時代で自分だったらどうじたかを

 やってみたかったんでしょう、

 今は日中戦争が本格的に始まる前ですね

 この間にいろいろ人事が忙しい忙しい。」

 この世界と時代は現実なのか?

 古泉「涼宮さんが作り出した仮想現実です、

 つまり史実の状況をほぼそのまま持ってきた世界です。

 ただしこの世界を涼宮さんが完全に気に入った瞬間に

 現実になり史実か完全に変わってしまうでしょう。」

 マジかよ・・・。

 なんかもう戻らない気がする。

 古泉「我々はむしろ日本の国土や産業が

 現代よりずっと大きく良くなると見越して協力を決定して

 涼宮さんの右腕となってるわけです。」

 どこぞの悪役かお前ら!!

 古泉「アメリカだって悪いんですよ、

 連合国とぐるになって日本を貧困に追いやろうとしたんです

 だったらその代償を払わせても面白いじゃないですか。」

 だからお前らハルヒに全面協力ってわけか。

 古泉「おそらく偉業と時代的に1年2年でどうこうできる

 事情じゃ無いでしょうから二世代目三世代目までに

 時間がかかるのも涼宮さんは覚悟を決めてるはずです。」

 えっと・・・それはつまり・・・。

 古泉「おっと会議の時間です我々はこれで。」

 ああ、そういえば・・・もう一線を越えたっけな・・・

 あいつの事だから流産無縁で・・・できてそう。

 

 ホスト紹介

 日本最高指導者 涼宮ハルヒ

 側近旦那兼世話係 キョン

 秘書 朝比奈みくる 

 側近 古泉いつき

 総理大臣 鶴屋さん

 陸軍元帥 長門有希

 海軍大将 嵐 要平

 本土防衛 古泉いつき

 その他名将諸々

 

 数ヶ月後周りのサポートと周辺拠点のトップ等などを

 変更してその何ヶ月後前の拠点の連中の行いが悪かったのか

 日中戦争が開幕する。

 

 ハルヒ「半年以内にいろいろやっておかなくちゃ。

 まずは精鋭軍隊の設立ね。」

 全国の高校、大学、あらゆるところから写真を全部集め

 ハルヒが見込んだ人間達に次々と赤紙が配られる。

 見込まれなかった人間達は本土防衛に回し

 見込まれた人間達は分野をわけられて続々と

 訓練学校へ入れられる。

 女性部隊は志願兵と徴収兵にわけられて訓練学校にて教育。

 ハルヒ「これで部隊が史実より強くなるわ!!

 いかんせんクズを抜いた弊害で人数は変わらないけど

 質はいろんな意味で最上に仕上げる予定よ!!

 ただし女性を抜いた弊害でちょっぴり出生率が減る

 からリスクもあるけど承知の上よ!!

 本土防衛は倫理観足りない子達に任せるわ、

 本土で馬鹿やらかしてもきちんと処理できるしね。

 特攻とか強制労働とか。」

 泉こなた「あれ!?赤紙って女性対象外じゃぁ!?」Σ( ̄ロ ̄lll)

 柊かがみ「どういうことかしら・・・?」( ̄_ ̄|||)

 柊つかさ「ふぁ!?(涙目)」Σ( ̄□ ̄;)

 高良みゆき「えぇぇ.....(涙目)」(;_;)

 日本のあらゆるところの男女にかかわらず赤紙が配られる。

 こうして続々と集められる役者達。

 志願者・指定教育者含めてかなりの数だ。

 集められた女子は専用の教育機関で育てる。

 ここには貞操観念が強い先生を配備して育てることにする。

 その間に軍から不在負担金が実家に支払われる。

 成績優秀に育ては実践に配備され、優秀でなければ帰される

 上等教育施設だ。

 

 女性士官育成施設

 『手を抜けば・・・。』

 かがみ「そ、それなら手を抜けば士官不採用で

 帰れるし問題は・・・。」

 陸上戦闘80点

 かがみ「問題は・・・。」

 狙撃テスト75点

 かがみ「・・・あれ?私こんないい成績取ったら

 戦場行きなのに・・・死にたいの私?あれれ?」

 合気道89点

 

 『やりたくて逆らえない』

 こなた「まあ、サボれば問題ないよ。

 戦場なんて男の仕事さ、大丈夫大丈夫興味ないとこは

 力を抜いて白紙にすればいいんだし。」

 陸上戦闘97点

 狙撃テスト98点

 合気道 95点

 航空機素質99点

 こなた「えっと・・・あ・・・あれれ・・・

 実技ほぼ100点って・・・

 以外と楽しくて没頭したけど、人殺しにいくんだよね?

 戦闘しにいくんだよね?何を頑張ってるんだ私。」

 かがみ「お前・・・こんな出世の仕方で大丈夫か?

 それとも血に飢えてんのか?」

 こなた「嫌だ~二階級出世は勘弁して~!!」

 かがみ「成績優秀でうれしくも無い世界があるとは

 思わなかったわ~。」

 ちなみに陸軍・海軍共通に脱出・空挺部隊の作戦が

 行われている。

 

 『馬鹿だから大丈夫!!』

 みさお「かがみ頑張るなぁ、そんなに軍隊いきたいのう゛ぁ?」

 かがみ「どうしよう・・・ビリになりたくない・・・

 でもいい成績取ったら戦場に・・・。」

 みさお「私は馬鹿に生まれてよかったぜ・・・

 どうしてここに連れて来られたかさっぱりわからないぜ。」

 陸上戦闘7点

 狙撃テスト77点

 合気道2点

 かがみ「狙撃高いぞ、採用されるんじゃ?」

 みさお「大丈夫!!陸上戦闘できてなきゃ不採用で家に帰れるぜ!」

 『通知:日下部みさお、パイロットとして採用』

 航空機素質90点

 みさお「馬鹿だからむしろダメだったぜ(;_;)」

 かがみ「以外過ぎてびびったわ・・・何この点数。」

 

 ハルヒ「それじゃあ戦艦の整理といきますか。

 戦艦『扶桑』『山城』、軽巡洋艦『天龍』『龍田』

 『球磨』『多摩』『北上』『大井』『木曾』

 『長良』『五十鈴』『名取』『由良』『鬼怒』『阿武隈』

 を全部ドイツへ売却するわ。」

 嵐「そんなに売って大丈夫なんですか!?頭数足りなく

 なりませんか!?」

 ハルヒ「これからは航空機と潜水艦の脅威との戦いよ。

 これがあっても到底海は護れないわ。」

 古泉「まあ・・・仕方ありませんね。」

 ハルヒ「というわけで水色さん、あんただったら日本に必要な

 物がわかると思うからドイツへ売却したお金の一部で

 技術を貰ってきて。」

 水色「了解。」

 水色妣十、ドイツの技術交渉の為に巡洋艦と一緒に出港。

 ハルヒ「次は駆逐艦製造の整理ね・・・既に60隻は

 あるから製造量を半分にして、その浮いた費用今のうちに

 ソナーとレーダー、近接伸管を研究してこれの大量生産を

 可能にする研究へシフトするわ。お目当ての駆逐艦は

 『島風改型駆逐艦量産計画』

 40ノットの高速を誇り、対潜・対空に優れた標準駆逐艦よ!!

 今のうちにこいつを量産できるように研究しないと後半

 酷い目にあうわ。後は海防艦の研究・対潜・対空により力を

 入れてこれで駆逐艦の設定は終わり。」

 古泉「早急開発の恩恵はいかに・・・期待してますよ。」

 

 ハルヒ「次は潜水艦の設定ね。」

 『イー74型潜水艦』『甲標的(大中小)』『イー6潜水艦』

 ハルヒ「・・・なんか時代が早いせいもあるけどろくなのが

 無いわね・・・甲標的や潜水空母なんていらないわ!!

 というわけで研究潜水艦を変更!!」

 『有希型潜水艦』『収集型潜水艦』『潜水高速タンカー』

 ハルヒ「まずは長門さんの名前から取った潜水艦

 『有希型潜水艦』これは水中で音をあまり立てず、

 見つかりにくさと魚雷搭載量を重視した潜水艦。

 史実のようにスピード速くて音がうるさくて見つかりやすい

 艦隊決戦型よりは、ソナーと静音性能、磁器誘導迎撃魚雷

 の特化によって『対潜護衛潜水艦』として機能して

 貰うとして大きさ・企画を統一することで生産性を高めて

 ある、我が国の標準潜水艦よ!!

 弱点は史実より遅く航続距離が短い事だけど今は目を

 つむりましょう。

 『収集型潜水艦』は沈んだ敵の船舶や航空機

 を引きずり出すことによって我が国の資源不足や

 技術開発を影で支える立派な功労者となるのよ!!

 艦隊の非常時輸送船・補給船としての活躍も期待できるわ。

 そしてこの『潜水タンカー』はいざという時に

 航空機に襲われても潜水して隠れる事で生存率を

 上げる為に開発、艦隊決戦の時も隠れながら燃料補給を

 支える存在として頑張って貰うわよ。」

 

 ハルヒ「最後に航空母艦の設定っと・・・上陸抑揚艦は

 早めに20隻製造したいわね・・・それと。」

 航空母艦

 『鳳翔』甲板が短く着陸が危険。    搭載15

 『赤城』居住区環境最悪“人殺し長屋“ 91

 『加賀』早急改装で特に問題なし  最大103

 『龍驤』トップヘビー以外は特に問題なし  48

 『蒼龍』竣工中              73

 ハルヒ「問題しか無いわねぇ・・・。」

 古泉「まあ、覚悟はしていましたが・・・。」

 ハルヒ「女性パイロット詰め込むにはとことん

 "衛生環境""風呂""専用トイレ"が必要な事を思うと

 4隻とも使えないわねぇ・・・いっそ竣工中の2隻のアレ

 竣工中止にして解決しようかしら・・・。」

 国家予算の6割使って造られたあいつら2隻

 古泉・嵐「それだけは勘弁してください・・・。」

 ハルヒ「金剛型4隻いればいいからいっそ14ノットと遅い

 戦艦『長門』『陸奥』も売っちゃおうかしら・・・。」

 嵐「『長門』はなんにも悪くない!!それに『陸奥』

 売っちゃったら国民のファンが泣いちゃうから勘弁して!!」

 古泉「そうですよ!!流石にそれは戦艦の頭数が減って

 支障が出ちゃいます!!」

 ハルヒ「ええ・・・どうせ陸奥は1943年に自爆して沈むし・・

 14ノットじゃあろくな活躍できないわよ・・・。」

 キョン「代艦として『伊勢』も『日向』もいるんだから

 いいじゃないか古泉?」

 ハルヒ「それってどんな戦艦?」

 キョン「戦時中に後方だけ飛行甲板つけるために武装カット

 したやつ、見た目が他の戦艦より特徴的だったから

 頭に残ってるよ。」

 ハルヒ「う~ん・・・そうね、いっそこうしましょう!!

 軽巡洋艦売ったお金もあることだし。」

              搭載

 戦艦『伊勢』➡空母兼上陸抑揚艦『伊勢』50

 戦艦『日向』➡空母兼上陸抑揚艦『日向』50

 重巡『利根』➡空母兼上陸抑揚艦『利根』36

 重巡『筑摩』➡空母兼上陸抑揚艦『筑摩』36

 ハルヒ「こうしちゃいましょう!!」

 嵐「あっ・・・貴重な戦艦と重巡が・・・まな板に・・・。」

 古泉「いいでしょう!!戦艦『長門』『陸奥』を

 失うよりはマシなはずです!!」

 ハルヒ「そして竣工中の『蒼龍』を世界初の女性専用空母

 として建造して貰う事にしてこれにて建造設定は終了!!

 後は国内の経済政策を満州に移植して、

 長門さんには元帥の立場に立って貰って

 専用の"高速陸上機動部隊"の編成に取り掛かってくれる?

 いずれ日中戦争吹っかけて来る連中を短期間で潰して

 大陸打通作戦の実行をお願い!!」

 長門「了解。」

 ハルヒ「さてと私は国内、満州の人員整理と韓半島・

 及び満州国内の独立愛国者を・・・拷問抜きで太平洋へ追放!!

 アメリカに渡ってこっちに攻撃しに来たら容赦しないわよ

 虐殺は駄目だけど正当防衛はOKよ!!

 悲しいけど今の日本にとって邪魔なのはどうしても

 拭えないから仕方ないわね、

 さあこれから日本強化していくわよ!!」

 

 その夜、俺はハルヒと蜜の時間を過ごして質問した。

 キョン「どうしてこの時代なんだ?この時代じゃ

 現代より不便は多いし、電話も携帯もインターネットも

 コンビニも無い、ましてや文明新しい方がお前としちゃ

 面白いはずだが・・・。」

 ハルヒ「確かに現代は新しい技術が沢山あって便利よ。

 だけどその代償として環境問題や紛争問題が頻発して

 人は・・・夢を失いつつあると思ったの。」

 キョン「夢?」

 ハルヒ「そう、最新技術が権力を行使する連中の

 無責任によって夢を妨げる利用方法しかされていない。

 例えば核爆弾がもし造られずに全部宇宙開発に注げば

 どれほど宇宙開発や月・惑星の開拓が出来たと思う?

 環境問題も、目に付いた問題を無責任に放置した

 人間の問題・・・紛争問題も、終戦後ちょっとお金が

 欲しくてむやみやたらにあちこちに武器を売った結果

 悪い奴が権力を持つ道具となった。

 そんな世界に未来は無い、夢を実現してもこれらの問題で

 全てが立ち消えてしまう・・・きっとあの世界で後20年

 30年生きても私の望んだ世界にならない。

 だったらこの時代に戻ってでも、全人類が夢を見れて

 実現できて、世界平和という通過点を速く突破して

 宇宙へ羽ばたいて欲しいのよ。

 一部の人間の欲望と消費で消える馬鹿馬鹿しい

 世界じゃなくて・・・みんなでさっさと手を取り合って

 宇宙の果てを見れる世界・・・それはここから始めても

 いいと思う、だからこの時代の日本は誰よりも強く

 優しく、正しくなくてはならない・・・たとえ完全に

 そうならなくても・・・星に・・・手が届く日までは・・。」

 キョン「それが・・・お前の目標か・・・。」

 こいつは目的無しでこの時間へ来たわけじゃない。

 明確に・・・確かに・・・夢を叶えるためにここに来た。

 たとえ古臭くても修正を効かせて変えれる時代へと

 来ることを望んだのだ。

 キョン「一人じゃ淋しいか?」

 夜の窓を覗いたハルヒの後ろから体を抱きしめて聞いてみた。

 ハルヒは突っぱねる事も無く安堵した表情で言った。

 ハルヒ「淋しいわよ・・・一人じゃ・・・やっぱり。」

 ハルヒは素直に言う時間を持つことができるようになった。

 何度か経験した・・・平行世界の後悔をしないために。

 素直な想いを・・・布の下で交える。

 

 早朝、着替えるハルヒ

 ハルヒ「案外夜の交わりも悪く無いわね。」

 キョン「ああ、そうだな。」

 キョンはハルヒの仕事中、メイドのこなこなに

 スパルタ教育されながらも家事をこなせるように

 鍛えられていった。

 だがその最大の報酬は、こいつの笑顔と癒しの時間である。

 まあ悪くは無いし・・・進学よりは、充実はしてそうな

 毎日を過ごす中、やっぱり世界は戦乱の世の中

 どうやらいくら満州の統治人材を良好にしても

 前任のアホのやったことは消えない模様で

 どんどん中国との関係は悪化。

 7月には明らかに戦争状態になるがそれまでにそろえなくては

 ならない物がある。

 3月には水色妣十が船団と一緒に帰国。

 ドイツとの交渉の末に『機雷の基礎技術』『潜水艦の技術』

 『ソナーの基礎技術』『通信基礎技術』『高速車両製造技術』

 『大量の工作機械』『ロケット工学の基礎技術』

 と戦艦・古い巡洋艦と一部トレード・金銭交換そして・・・。

 購入航空機『メッサーシュミットBf190戦闘機』10機

      『ハインケルHe112戦闘機』10機の調達が完了。

 これからエンジンの分析を行い直ちに戦闘機開発を行う。

 だが時は待ってくれないため、早急に満州の防衛を強化する。

 満州に航空製造所を増築し日本から膨大な航空機を

 輸送船で海上輸送する。

 早急に始まる日中戦争を早期終結を図る構えだ。

 『キ27九七式戦闘機』300機

 『八九式軽戦車』100台

 『砲撃兵器』数100台

 『九六式艦上戦闘機』100機

 『九七式艦上爆撃機』50機

 『一式陸上攻撃機』200機

 『九六式陸上攻撃機』200機

 『軍用トラック200台』等など

 ハルヒの提案で造られた諸々の秘密兵器、

 陸上兵器研究所、兵器生産工場の設営部隊とエンジニアを

 本土から派遣して本格的に応戦体制を整える。

 



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第3話 1937年7月 逆通打作戦

キャラクター設定をベーシック版から流用しています。
忙しくて整理しきれないのでご了承下さい。


1937年7月

 長門は日本で編成した『高速強襲部隊』

 北九州の港から

 長門が日本から中国へ行く前

 長門「この世界での長門は情報統合思念体

 インターフェイス・・・ではなく、格闘能力と

 知能が異常に高い部分を除いては体と心は普通の

 女性に世界変更と同時に私は変わっていた。

 この世界では異質な能力の使用がかなり制限されている。」

 キョン「格闘と知能が異様の時点で普通じゃねえだろ。

 どっか女の子らしい色気が増したかもしれないのはわかるが

 やっぱりお前はいつもの長門じゃないか、

 よかったじゃないか、上の連中に縛られる事は無いし。」

 長門「普通に無表情だけど恋はするし子供は産めるし

 銃弾が急所に当たれば死ぬ。リカバリーは効かない。

 もうこの時点でバグとも言えるような感情の起伏が

 心を侵食しはじめている。」

 簡単に表現すればメンタル部分がほぼロボット同然

 だった状態から立華 奏並に感情起伏が出るようになった

 のが今の長門有希。

 腕が取れればブラックジャックでも無い限り治らない。

 戦場で死ねばもう二度と会えない。

 長門「一つだけ言わせてほしい。

 貴方にはもう涼宮ハルヒが伴侶と決まっている。

 だからこの言葉全てが無意味に消えることも知っている。

 だけど言わせてほしい。

 私はこの世界になる前に、感情の無い私を沢山心配して

 愛してくれた貴方のことが好きだったと。」

 キョン「お前・・・。」

 顔を赤らめて顔を横にする長門。

 この時点で長門がどういう状況かわからないわけがなかった。

 事実上最後かもしれない想い。

 キョン「無駄じゃないさ、いや浮気できないから・・えっと

 ・・・いや!!一言だけでも投げかけてやることはできる。

 俺の生涯最高の伴侶はハルヒになっちまったけど

 お前は俺の生涯最高の友人だったんだ。」

 その一言を聞いて長門は顔を背けて去り出した。

 キョン(わかっている、後ろから抱きしめれば

 長門の想いは少しは報われるかもしれないが、

 それはハルヒを裏切る事になる。

 だから俺に今できることは、想いと決別使用とするお前を

 応援することだけだ・・・。

 正式な彼女では長門有希はない。だが幸せに

 なってほしいというのは・・・俺のわがままだろうか?)

 長門は涙を流していた。

 薄々キョンにもわかったがだが長門の新しい旅立ちの為に

 残酷にもその想いを切らなければならない。

 長門は顔を赤らめたまま声なく泣きつづけた。

 だがその涙を全て出しきったとき・・・彼女は生まれ変わる。

 『有機インターフェースとしての長門有希』から。

 『日本皇国陸軍元帥 長門有希』へと。

 長門の新しい全ての始まりだった。

 

 7月には訓練機関で優秀な人材・準備を整えた岩城佐友紀元帥

 率いる陸上部隊が朝鮮半島を経由して満州に到着し、

 作戦内容を説明する。

 史実での中華民国の挙動を整理すると満州近辺から

 20万の部隊を使って追い込むと、各都市を明け渡してでも

 守りの固い『重慶』へ逃亡して長期戦に持ち込もうとする

 中国は広く、土地勘の薄い日本軍では疲弊して詰めが

 苦しくなってしまう。そこで長門が訓練して率いる

 『高速強襲隊』を予め上海へ派遣して『重慶』ルート・

 米軍・英国・ソビエトからの武器補給を塞ぐルートで進撃し

 山奥に隠れている『毛沢東共産赤軍』、重慶へ逃亡する

 『将介石国民党軍』の順で敵を撃破し国民党軍の

 中核を満州軍と挟み撃ちで捕縛しアメリカに追放するという

 作戦でいくわけだ。

 広東には戦艦『長門』『陸奥』以下連合艦隊

 に待機してもらい台湾ルートへの逃亡ルート・米国からの

 海上輸送路を塞ぎ作戦の準備は整った。

 この作戦を『大陸打通作戦』と併用して行い、逆ルートから

 抑える作戦と言うことで『逆通打作戦』と命名された。

 こうして訓練で最も優秀な実力を発揮した新任女性司令官

 岩城佐友紀元帥率いる『新鋭陸上部隊』と『満州軍』

 共同で満州から将介石を追い込む作戦でいく。

 7月に中国軍が発砲を開始した瞬間戦闘は開始された。

 将介石は徹底抗戦を宣言し岩城佐友紀は地形に慣れない

 中国でも必死に頭脳を駆使して将介石を追い込んでいく。

 ここで動員された『八九式中戦車』と併用して

 ドイツから貰った高速車両の設計図を元に、

 時速100km/hの『戦闘高速車両』を200台製造し

 地の利を活かす敵に対してこちらは圧倒的機動力で

 追い込みをかける。(※ただし燃料を食う)

 装甲はペラッペラだが敵よりも速く行動できる

 ポテンシャルは敵から地の利を活かされる前に

 先手を奪えるという画期的な戦略である。

 将介石は想像以上に苦戦し航空部隊で迎撃を試みる。

 それに対してこちらは『キ27陸上戦闘機』に燃料タンクを

 増設し片道脱出前提で陸上部隊の護衛戦闘を行う。

 その時傍観していた中国共産党軍の拠点背後から、

 『敵部隊進撃!!』

 毛沢東「!?」

 広東から上陸した長門の『高速強襲隊』が中国共産党軍

 の篭る山中に到達し、わずか少数の部隊の軽機関銃高速

 襲撃によって『中国共産党軍』は全滅した。

 国民党軍が弱るのを傍観してるだけで安全な場所に

 いればいいと考えていた連中は防衛体制の貧弱さは

 呆気ないものだった。

 その後死に損ない、沿岸に逃げた毛沢東を追撃し少数で

 高速包囲、敵わないと判断した毛沢東は呆気なく降伏。

 その後輸送船に食料・水無しで太平洋へ追放。

 戻って来れないように黒潮に乗せて舵の利かない輸送船

 に乗せて追放。

 こうして残った2万の赤軍スパイ含めて探しだし

 全て太平洋へ放棄。

 史実で7000万人虐殺している連中には当然の報いであった

 (まだそんなことはしてないけどする前に潰さないと

 中国国民が(以下略)。)

 その報告に驚愕した将介石は重慶への逃亡を断念、

 ソ連や米軍からの支援ルートをたった数週間で断たれる

 という状況にに、重慶方向には大別働隊がいると予想。

 黄河中心付近で陣取り1937年10月、劣勢状況打破の為

 黄河決壊作戦を実行に移そうとしていた。

 偵察をした岩城佐友紀大将の旦那岩城弥刀哉の報告だった。

 佐友紀「よく死なずに戻ってくれた・・・それでどうだった?」

 弥刀哉「ああ、途中敵と近接戦闘をやらかしたがどうにか

 勝って戻ってきた・・・どうやら黄河堤防に大量に爆弾を

 仕掛けて俺達を流す予定のようだ。」

 佐友紀「何だと?私達はともかくとして黄河下流の

 中国国民はどうなる!?あの韓信元帥も使った作戦とは言え

 避難勧告も無しにそんなことをすれば大変な事になるぞ!?」

 弥刀哉「言いたくはないが、避難勧告をすれば俺達も逃げる

 だからあえて隠している可能性が高い。」

 佐友紀「私達の始末の為に、関係の無い人々まで巻き込んで

 殺す・・・覚悟はしていたが・・・これが戦争・・・。」

 佐友紀は考えた。

 佐友紀「私達を倒すことを目的にこの作戦を立てられたならば

 私達がこの作戦を阻止する責任がある。

 弱い日本を強くするためとは言え、侵略に少し抵抗が

 あったが、敵の愚策のお陰でその意識は立ち消えた。

 腐ったこちらの上層部は既に満州から全員追放している、

 ならば今後中国国民に対等に、親切に接して

 守る責任を私達が取ろう、この国の本来の指導者か

 どうかは知らないが、関係の無い人間を万単位で巻き込む

 ような奴に主権を渡す訳には行かない。

 いいか・・・大義は我が軍に有り!!

 国民党軍の愚策を止める作戦を今から決行する。

 総員行動を開始せよ!!」

 総員「はっ!!!」

 

 1937年10月黄河決壊阻止作戦が行われた。

 最寄の飛行場から片道脱出前提の

 『96式艦上戦闘機』外部燃料追加型70機

 『キ27陸上戦闘機』外部燃料追加型70機を

 護衛につけ、

 『一式陸攻』40機

 『96式陸攻』40機

 を黄河決壊阻止作戦に使用。

 それに対して敵の戦力は

 爆撃機『Tu-SB』25機

 戦闘機『I-15』30機

 戦闘機『I-16』30機のソ連製戦闘機や

 米国製の爆撃機『B-10』30機

 戦闘機『P-26ピーシューター』30機

 戦闘機『カーチスBF2C』30機が立ちはだかる。

 壮絶な航空戦の幕が切って落とされた。

 護衛航空部隊は脱出後進軍している満州陸上部隊と

 合流予定で中華民国空軍と熾烈な航空戦を繰り広げ

 圧倒する。

 『一式陸攻』『96式陸攻』が敵の黄河堤防作戦地点へ到達。

 大量の爆弾が黄河ダム周辺に投下される。

 ・・・が、使った爆弾にはほとんど威力が無く

 視界を覆いつくす煙りは出るが堤防に衝撃はあまり

 走らなかった。

 将介石「まだ爆破準備は出来ないのか!?」

 国民党軍「今なら未完全ですが爆破出来ます!!」

 将介石「よし!!爆破しろ!!」

 国民党軍は準備完了と同時に堤防付近で爆弾の起爆を

 行おうとした。その時だった。

 ババババババババ!!!

 国民党軍「うわぁあああああ!!!」

 将介石「空襲か!?」

 天から銃弾の雨が降り注ぐ。

 倒れゆき、大混乱のなか壊滅していく国民党軍。

 煙幕が少し晴れた瞬間将介石が空から見たものは・・・。

 陸攻隊が煙幕爆弾と一緒に落としたその数1000人にものぼる

 『精鋭空挺部隊』だった。

 将介石「なん・・・だと!?」

 佐友紀「後は頼んだぞ!!」

 96式陸上攻撃機パイロット「御武運を!!」

 佐友紀は部下達と共に敵の作戦地域へと降りる。

 国民党軍が迎撃しようとしたとき、軽機関銃を掃射しながら

 パラシュートを切り離して国民党軍を瞬時に襲撃する

 空挺部隊。あるものは銃で殴り、撃ち込み、

 蹴飛ばす等して国民党陸軍を電撃的に制圧していく。

 煙幕が晴れないうちに着陸した部隊が国民党軍を制圧していく

 佐友紀「爆弾の解除を最優先だ!!将介石は私がやる!!」

 将介石「こいつら!!」

 将介石に佐友紀が迫り銃口を互いに向ける。

 無用な犠牲を強いてまで勝利を得ようとするこの男が

 ともかく許せなかった。

 佐友紀「うぉぉぉぉおおお!!」

 その時上から男が飛来し、佐友紀の銃剣をへし折った。

 将介石「すまない!!丹陽!!」

 丹陽「総督、気を抜いては・・・いけませんよ!!

 さっさとお逃げ下さい!!」

 少林寺拳法を使うその男の蹴りが佐友紀に迫る。

 その時、一人の日本人の男が割り込んで蹴りを弾く。

 佐友紀「弥刀哉!!」

 弥刀哉「うちの嫁に危害加えるとは・・・温厚な俺でも

 許せないぞそれは。」

 丹陽「へっ!!侵略者が・・・抜かせ!!」

 攻撃防御一体の攻撃。

 空手最強の大山増達が唯一負けた最強の拳法・中国拳法。

 この時代がある意味全盛期といえよう。

 だが、その相手はその空手と対峙すれば勝敗不明という

 伝説を持ち、巨漢で大柄なケネディ大統領のボディーガードを

 低い身長・枯木のような男が糸も簡単にひねりつぶしたという

 合気道最強の男、塩田剛三の技を唯一受け継げた

 戦闘があまり好きではない男岩城 弥刀哉。

 その男に完璧な型で攻撃した丹陽が、 弥刀哉に

 体当たりで弾き返された。

 丹陽「!?こいつっ!!!」

 弥刀哉「似たもの同士か・・・相手になってやろう。」

 攻防一体の研究され尽くした中国拳法の動きと

 力の支点をピンポイントで叩くことでベクトル全てを

 無効化する最強の合気道の激突。

 丹陽「これならどうだ!?」

 この攻撃なら構えの関係上倒れる事は避けられない上に

 反撃が出来ない中国拳法達人の動き。

 本来であれば・・・大山増達でも敗北するほど

 研ぎ澄まされた攻撃で、通常空手では相手にならない。

 弥刀哉はわずかに膝を沈めて相手の足の付け根を押す。

 すると逆に相手がひっくり返って崩した体制を瞬時に整えた。

 その後追撃で押さえられそうになったところをすぐに後退。

 丹陽「てめぇ・・・何者だ!?」

 弥刀哉「"自らに刃を突き立てる者を愛すること"を

 受け継いだ男だ。」

 ※塩田剛三の名言。

 今まで戦った連中と技の質が違う気味の悪さ。

 だがキングさえ逃がせばチェスで負けることは無い。

 丹陽「くっ・・・だが、将介石総督は逃がした・・・

 ずらがらせてもら・・・。」

 長門「作戦は成功した。」

 丹陽「!?」

 後ろを見ると自分の認めた強者の仲間達が長門の

 『高速強襲隊』に捕まっていた。

 少数で圧倒的戦闘力の高速部隊が時速100km/hの

 高速車両の使用で予想外に速く到達していた。

 そして将介石も捕まっていた。

 丹陽「総督!!」

 長門「本来であれば殺すところだが、将介石には

 史実で恩義がある、食料と水を詰め込んで太平洋へ

 追放せよ。」

 ※連合軍の日本分割政策に反対して独立を認めさせた

 義人でもあるためむやみに殺せない。

 丹陽「きぃさぁまあああああああ!!!!」

 長門「総督の無事を願うなら拳を下げろ、

 でなければこの場で集中砲火する。」

 丹陽は苦虫を潰しながら・・・手を下げた。

 中国拳法でも・・・銃弾には勝てない。

 

 夕方、2万t級輸送船10隻に国民党残党、

 独立愛国者が詰め込まれ、

 北海道まで戦艦『陸奥』以下艦隊が同行し太平洋へ

 放流された。

 佐友紀「・・・戦争は・・・これからも無関係な

 人間を大義名分を使って殺していくのか?」

 長門「それが嫌なら貴方が人を育てればいい。」

 佐友紀「私が・・・?」

 長門「これから私は、毛沢東を潰した事によって

 その後共産主義が中国で生えないようにするために

 これから"共産主義崩壊文章"を広める。

 そうするとソビエトは確実に満州と中国を襲う。

 その防衛の為に満州に残る。

 貴方は貴方の望む優しい人材達を育てるために日本へ

 帰りなさい。」

 佐友紀「ソビエトまで攻めて来るなら私も力に!!

 貴方一人ではとても・・・!!」

 長門「貴方は殺さざるを得ない状況に慣れていない。

 ソビエト軍は殺さなければやられるほど危ない連中で

 許すタイミングを誤れば殺される。

 だからここは私がやる、貴方は本土で人を育てなさい

 そして、変えてみなさい世界を貴方の望んだ景色に・・・。」

 佐友紀「私が・・・望んだ景色・・・?」

  1937年11月岩城佐友紀 陸上部隊教育の為日本本土へ撤退。

 長門はその後大陸打通列車を引くために設営部隊をフル

 稼動させて列車砲も整備してソビエト軍に備える。

 その後も国民党軍残党との戦闘があったが、

 国民党軍最強のブレイン将介石を失ったのはあまりに

 大きく、長門がその後満州軍を引き継いで撃退。

 ソビエト赤軍スパイによる新毛沢東形成も視野に入れて

 12月には思想防衛の為に"共産主義崩壊文書"を

 満州国内、中国国内へ一万部を配布を決行。

 これによって共産党赤軍の影響力が一気に下がり

 中国共産党は事実上崩壊した。

 後は骨抜きになった抵抗の強い国民党軍残党だけ。

 その時だった。

 

 ソビエト連邦 共産主義委員会

 スターリン「何!?共産主義を科学的に徹底批判した文書だと!?」

 時は世界三大虐殺者ヨシフ・スターリン政権時代。

 共産主義委員会の人間達はこれがロシア語で

 国内にばらまかれた場合政権崩壊の危険があると知り

 緊急会議をしていた。

 委員会「同報の毛沢東、中華民国リーダー将介石の

 が敗北・・・この際中国人民の『主権復帰』のため

 『全面支援』といこうではないか、我等強大な

 ソビエト連邦領土拡大の為、日本への宣戦を布告せよ・・・

 このままでは中国人民がかわいそうじゃからの・・・

 ひひひひ・・・。」

 スターリン「いいだろう、破滅の種は利益と共に刈り取ろう

 偉大なるソビエト赤軍よ!!中国人民の主権保護の為、

 文字通り『全面支援だ!!』※名目」 

 膨大なソビエト赤軍が、満州・中国に押し寄せる。

 

 1938年1月

 ソビエト赤軍の急な奇襲攻撃が満州・中国を襲う。

 これに備えていた長門は航空機・対策武器の大量搬入を

 既に終えて配備して備え、さらに大陸打通列車を

 部下の比叡準元帥に開通させ、列車砲撃の準備を整え

 迎撃体制は整っていた。

 満州使用可能性航空機

 『キ27九七式戦闘機』350機

 『九六式艦上戦闘機』350機

 『九七式艦上爆撃機』100機

 『96式陸上攻撃機』100機

 『一式陸上攻撃機』100機

 押し寄せるソビエト戦爆連合の迎撃に取りかかる。

 ソビエト空軍

 『ポリカルポフI-16』 750機

 『ポリカルポフI-15』 750機

 『ツポレフTu-SA』  500機

 だが、スターリンの軍事音痴による虐殺や強制労働で

 ボロボロの空軍は数こそ多けれど精鋭日本皇国・満州航空隊

 の前では雑魚同然だった。

 ・・・がそれでも数は多いため航空機の処理に手間取り

 地上に押し寄せる膨大なソビエト陸軍を航空支援で

 対象出来ない。

 そのため 1938年1月『第二次日露戦争』開幕

 本土から送られてきた最高の訓練兵達と共に

 満州の防衛に就いた長門有希。

 日本中国支派編成

 陸軍元帥 長門有希

 陸軍準元帥 比叡 優

 女性大尉 陸奥 揚羽

      金剛 岬

      一木 榛名

 男性大尉 雪風さなぎ

      松傘 比叡

      霧島 油木渡

 女性隊長 鹿島 葉留火

 男性隊長 島風 蔵野

 実はもっと副隊長とかいるが隊長方は

 長門さんお墨付きの戦略上手だから基本別の場所で

 戦ってることが多い。

 長門はハルヒが海軍を東南アジアに派遣する前にソビエトと

 戦うことになった。

 『満州国境付近』

 雪の積もる兵士の血に染めし新年。

 鹿島 葉留火「前方からソビエト軍が来ます!!」

 この時代のソビエト軍は歩兵の数が当時推定総勢1億名

 以上だったため普通はどう考えても無理ゲーである。

 だが国境から兵士が取れない関係上戦える兵士はそれでも

 3000万名以上居るという圧倒的人数。

 そしてソビエト軍の1番の脅威が基準日本以下の宗教を捨てた

 崩壊した倫理観である。

 そのため史実でもドイツのベルリンに攻め入ったソビエト軍に

 女性の貞操が徹底的に破壊され大多数の女性が自殺したり、

 ソビエトの女性スパイは貞操観念が徹底的に破壊される

 訓練を受ける等の、その軍隊のモラル崩壊基準が

 当時の日本軍をはるかに超える規模だったという(※史実)

 ちなみに米軍はいろいろ言われているが実は

 モラル基準はそこそこ高く、現代で例を上げれば

 沖縄でとある年度の強姦事件比率は米軍2件沖縄県民16件

 侵入中国人は32件(※実在データ)とキリスト教国家と

 無神論国家の軍隊のモラル比率を見るいいデータベース

 といえよう(※わざわざ現地人の犯罪を隠蔽する沖縄新聞ぇ...)

 北海道での『樺太の戦い』『占守島の戦い』で日本軍団長が

 頑張ってくれていなかったら北海道の女性達は

 ソ連軍に蹂躙されて多くが自殺していただろう。

 そのためこの戦いの敗北はただの敗北では済まない。

 敗北すれば最強レベルの人権破壊をたっぷり味わうことに

 なるため絶対に負けてはいけない。

 日本の航空隊の準新型のソビエト航空部隊を応戦するも

 満州国境付近以外の国境を守り切れずに空爆が直撃。

 1000機VS2000機相手に良く頑張った方で

 スターリンのお馬鹿がソビエト国内でいいパイロットを

 虐殺してくれていたおかげでどうにか2000機もの空軍部隊を

 壊滅させる事に成功。

 (ちなみに墜落要因は大半エンジントラブルとか)

 航空戦闘結果

 満州航空隊     残存 損失

 『キ27九七式戦闘機』323ー27

 『九六式艦上戦闘機』325-25

 『九七式艦上爆撃機』67-33

 『96式陸上攻撃機』86-14

 『一式陸上攻撃機』87-13

 

 ソビエト空軍

 『ポリカルポフI-16』 50-700

 『ポリカルポフI-15』 36-714

 『ツポレフTu-SA』  67-433

 だが、圧倒的数の航空部隊の処理で地上まで手が

 回らないため、地上は陸軍が自力でどうにか

 しなくてはならない。

 長門は圧倒的大多数の地上部隊相手に秘密兵器を導入。

 

 1.『軍事高速車両』 四人乗り 生産200台。燃費最悪。

 時速100km/hは出るオープンカーの高速軍事車両。

 ドイツからフォルクスワーゲンのエンジンを元に開発

 この時代でも車は頑張れば100km/hは作れば出せた。

 地形対応できるタイヤとエンジンとタイヤへ施された

 防弾カバー、弱点といえばオープンカーゆえに

 装甲車両より安全性が全く確保できていない

 片方のドアは防弾だがもう片方は紙装甲。

 だがこの機動力の良さによって砲弾がなかなか当たらない

 というポテンシャルを発揮できる。

 だが燃費悪いため常に燃料支援が必要。

 それについて来る我が軍の最新兵器。

 

 2.『対人遠連射竹弓』  生産300 燃費はいい

 (※裏を返せば燃料をつかう)

 史実では竹槍で突っ込むという非常に非効率極まりない

 戦いをしろだの軍は言ってたが、

 今史では竹の弾を使用した竹ボウガンを採用。

 こいつであれば銃弾不足が申し訳程度だけど解消できるし

 準近距離なら対人相手なら関係無いし射程もそこそこある。

 そう、要は殺傷力の問題なのだ。

 これを軽い機械で連射性と射程を強化したのが

 『対人遠連射竹弓』

 簡単に言えば『工作で作ったような最強マシンガン』である。

 工夫が施された羽矢はかなりの飛距離をたたき出し

 戦車さえいなければ有効な対人兵器として使える。

 上記の高速車両に二台は詰める為銃との応戦に負けない

 実用性を見いだせる。

 だが上記の二つだけでは所詮軍事民間療法みたいな

 レベルなのでまだまだ不足。

 

 三つ目の兵器

 3.『軽砲撃トラック』 生産100台 燃費軍用トラックと同じ

 トラックの荷台に飛距離を伸ばした大砲を2台

 くくりつけた小型陸上戦艦。時速は60km/h

 ショック吸収のために後ろにスライドする固定砲台。

 後ろからハッチを開けて弾を補充して発射できる。

 角度調整も可能。

 連隊を組めば効果的に敵戦力を削げる。

 燃料はまだ一応アメリカから受け取れる。

 ソビエト赤軍の横暴進撃でアメリカが激怒し日本への

 物資遮断は延期、もうしばらく戦闘準備ができそうだ。

 敵戦車T-26とBT-A-20型は普通に火炎瓶でも

 なんちゃって倒せるため、火炎瓶遠距離投擲までも使われて

 遠距離からソビエト戦車を『軽砲撃トラック』

 の後方支援もあってどうにか敵戦車部隊を粉粉に

 粉砕して倒せたため満州防衛は長門の奮闘

 によってどうにか成功した。

 さらに長門は撤退したソビエト軍に全兵士に戦闘前に

 『暗襲作戦』を提案し夕方に実行。

 襲撃部隊は暗くなったと同時に大部隊に隠密接近。

 『暗襲作戦』とは基本夜襲を考えている軍隊に有効な

 手段であり、日が落ちて暗くなった瞬間敵部隊に

 見えないように接近し敵陣営が腰を降ろした瞬間に

 竹弓で敵見張りを音なく殺傷。

 その後明かりを片っ端から破壊して爆竹を大量に投げ込んで

 真っ暗闇の中で方向感覚を奪い同士討ちを頻発させる作戦。

 何故夜襲に対して有効かと言うと、『敵の夜襲会議前』に

 先手を取れるため、敵が寝静まるまで待とうとした事や

 夜襲会議を行って隊長達が部隊から一時的に不在になり

 統率が取れずに多大な被害が出るのだ。

 そのためこの作戦を練るのは『昼の戦いの前』であり

 敵の夜襲会議を潰すことができる初見殺し作戦である。

 これによってソビエト軍は同士討ちを頻発させ、混乱を

 止めようと叫んだ指揮官に竹弓が一斉に飛んできて沈黙させ

 満州攻略のソビエト軍は部隊の大半を失う大敗を

 味わい、ソビエト軍の満州攻略部隊が次の日自陣を

 振り返ると豪雪の中同士討ちの死体があふれかえっていた。

 スターリン「くそぉ!!!」

 やむを得ず撤退するソビエト軍満州攻略部隊。

 だが中国国境各地では国民党軍がソビエト軍相手に

 敗走を重ねており、崩壊した倫理観の弊害により

 土地を奪おうと自分の領土のように振る舞うソビエト赤軍が

 民間人への強奪・略奪・強姦・虐待・虐殺が

 中国国境線付近頻繁。

 国民党軍残党が必死になって民間人を・・・家族を

 逃がすために戦いつづけ、武器の差に圧倒され・・・

 戦車に踏み潰されて、かつて支援してくれた国ソビエトに

 裏切られ大多数が殺されていった。

 1938年2月、中国国民党軍事実上壊滅

 今史日中戦争の結末は史実より悲しく残酷な結果となった。

 ソビエト赤軍により国境線を突破され海岸沿いは

 中国人難民であふれかえっていた。

 長門は難民の受け入れを開始し、水上戦闘機による漁と

 日本の全国兵糧政策の食料を大量に搬入、

 その後志願者を募り訓練を開始、ソビエトから中国奪還に

 向けて行動を開始した。

 



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第4話 1938年1月 零戦飛翔

零戦早くね?


満州・大本営 1938年1月

 国民党軍残党を事実上虐殺して中国へと領土を拡大した

 ソビエト連邦。

 早急に迎撃しなくてはならないが、

 中国から志願した人間の育成にも時間がかかる。

 さらには難民からの食料の催促が後を絶たない。

 ソビエトが共産主義崩壊文章提示で動くことは

 予想できていたが国民党軍を皆殺しにするのは想定

 していなかった。

 陸奥 揚羽「長門有希元帥、圧倒的に中国国境各地で

 陸上部隊の人員不足が目立っております、兵器・兵糧

 も不足し・・・陥落もいずれは時間の問題です。」

 長門「大丈夫、ソビエト攻略がどれだけ難しいかわかっている

 ソビエトの最も恐ろしい武器は広大な土地と極寒の環境。

 広大な土地は補給をいつでも潰せる要塞であり、

 極寒の環境はあのナポレオンも殺すほどの強さを持つ

 恐ろしい土地。」

 陸奥「じゃあどうやって倒すんですか!?これでは

 一方的に攻撃を食らうしか無いじゃないですか!?

 敵は毎日動けているのに・・・東南アジアへ行っている

 比叡準元帥以下陸軍部隊と合流してもらって守るしか・・。」

 ゆっくりと立ち上がり陸奥大佐に告げる長門。

 長門「作戦を告げる。作戦名は『敵の畑からは味方も取れる』

 これよりソビエト攻略へ向かう。」

 陸奥「それは・・・一体どんな作戦ですか?」

 

 一方日本

 1937年8月

 北海道ではある秘密研究所が建設されていた。

 その名は『北海道人造石油』・・・ではなく

 『麦錬成石油』である。

 キョン「おい、バイオエタノールじゃねえか!!」

 ハルヒ「細かいことは気にしない!!」

 キョン「それ2000年代の技術だぞ!?」

 ハルヒ「長門さんの知り合いが戦艦造りたいから

 この技術をくれる代わりにそれのための資源と

 設備を下さいって言われたのよ。」

 キョン「戦艦製造?大和と武蔵じゃなくて?」

 ハルヒ「ああ、それ空母にする予定。」

 キョン「え!?」

 ハルヒ「その戦艦計画は"撫子計画"この時代の技術で

 どこまで効率のよい最強の戦艦が造れるかの

 チャレンジ計画、費用と資源は戦艦『大和』よりかかるわ。」

 キョン「大和が計画で沈むとは思って無かった・・・が

 まあ実用性考えたら当然と言えば当然か・・・

 じゃあ何故この戦艦を?大和より建造費かかるんだったら

 どこから捻出するんだ?」

 ハルヒ「そこは最高指導者たる私の技量の見せ所よ。

 まあ、どんな戦艦になるか楽しみね。

 さてさて人造石油用の雑草並に野生でも育つ麦を

 沢山の離島に警察等を使って植えます。

 その後時期が来たらボートで収穫・回収し

 工場に集めて代用ガソリンとして少しでも

 貯蔵して足しにするわよ。

 さてさて早く零戦造らないと。」

 

 一方日本航空研究所 1937年6月

 史実では零戦の設計者一同にワンオペじみた新型機

 設計を押し付けたせいでちっとも後継機ができなかったが

 今史では零戦の設計者に匹敵する人材を100人以上育成し

 これで仮に一人休ませても引き継がせて新型機設計が

 はかどるというわけだ。

 後々の計画の為にも優秀な若い航空設計者の養殖は必要

 だという事だ。

 戦車ばっかりは・・・どうにもならなかったよ。

 チハたん<なんでや僕がんばったやろ!!

 ドイツから昨年3月に購入した『メッサーシュミット109』

 戦闘機が日本で解体・研究がされていた。

 直線番長・最高速度610km/h・航続距離が

 『九六式艦上戦闘機』以下の870km。

 こいつではまだ使えない。

 早く改善して実戦に使えるようにしなくては。

 ハルヒはさっさと零戦を完成させたくて研究を急がせ

 生え抜きの新鋭航空科学者を教育・増員。

 希望戦闘機企画としては。

 艦上戦闘機として使え、規定速度は550km/h

 航続距離2000km以上、格闘戦特化の圧倒的旋回性能

 新任の科学者達は一方で競争しながら一方で協力しながら

 開発に取り掛かり、真っ先に完成にこぎつけたのが

 

 新任航空科学者 中島 峰仁であった。

 第一候補 『零戦 修羅』

 それはとことん装甲を削って軽くし、エンジン出力を

 十二分に活かす設計。

 最高速度640km/h、航続距離2100km、旋回性能圧倒的良好

 ネジ1っ本まで軽量化してまで性能を求めた。

 弱点・強度不足・急降下性能難・量産に向かない

 

 もう一人手を挙げた。

 新任航空科学者 坂本 ニ乃田

 第二候補 『零戦 雉鳩』

 凡用性と製造安定力・防弾性を重視した設計

 最高速度550km/h、航続距離2500km、旋回性能良好

 万能性とパイロットの安全をテーマに製作

 性能安定とパイロットの安全の為、脱出機能・通信の整備

 局部装甲・翼内燃料タンクを採用、陸攻隊の護衛も想定

 されて設計された。

 ※これでもF4Fワイルドキャットよりは薄い。

 エンジン出力をあることを良しとして搭載量に余裕を持たせた

 弱点・コスト高め、この中で速度性能が一番低い

 

 最後にエントリーした

 新任航空科学者 二宮 中蔵

 第三候補 『零戦 珠虫』

 製造安定と性能のバランスを取って造られた。

 最高速度570km/h、航続距離3000km、旋回性能より良好

 エンジンを再度設計し航続距離優越と量産性を重視し設計。

 弱点・搭載量少ない・防弾性難

 

 最高責任者「以上のエントリーを持って新型機の採用選考に

 移ります。採用は・・・『零戦雉鳩』とする。

 零戦修羅は試験運用中分解のため不採用、

 零戦珠虫は凡用性不足で不採用しかし以下2名は

 いい性能の機体の製作に才能の断片を見せた。

 生産のうちで品質が安定しなかったことと

 パイロットの安全を二の次にしたことが一番悔やまれる

 今後より精進するように。」

 

 史実であったならば中島の案が採用されたであろう。

 中島「一番性能良かったのに・・・。」

 二宮「しゃあないしゃあない、だって性能良くても

 パイロット死なせちゃ駄目だからな。」

 坂本「俺・・・1番か・・・。」

 中島「性能だったら負けないのに・・・今度こそは・・・。」

 早速飛行演習所で訓練が行われる。

 統制の取れた動きで編隊が空中で激突している。

 坂本「パイロット死なせちゃ駄目だって思って規定速度

 ギリギリに防弾調節したんですよ・・・武装有りで。」

 中島「・・・敵の戦闘機に勝てなきゃ意味がない。」

 坂本「性能を求めて人を殺したくない。」

 二宮「中々相入れない二人だなおい。」

 訓練が終わり、パイロットがヘルメットを取る。

 こなた「うはぁ~次からこの戦闘機で訓練か・・・

 この調子だとエースパイロットの名目で最前線だねこりゃ。」

 みさお「空を知ってしまった乙女は地上に帰れないのさ。」

 こなた「帰らせてくれよーーーまだ死にたくない。」

 中島「女!?」

 ヘルメットを取ると髪を納めていた女性達が

 わいわいしゃべりながら次々とオープンする。

 坂本「・・・かわいいなあの子(こなた)。」

 二宮「あいつらの無事を考えると急に胸が痛んできたんだが

 ・・・俺防弾性あまり考えてねえぞ・・・。」

 中島「・・・俺ちょっと頭冷やして来る。」

 坂本「もっと安全に強く機体を設計しなきゃ。」

 設計担当の男子達は宿舎へ帰っていく。

 こうして1937年10月にはには製造工程の微調整が完了し

 そして1938年12月・・・飛行テストで安定した性能と

 製造性・万能性を見せた『零戦 一型雉鳩』製造開始。

 結構資源は使うが、メッサーシュミット109を

 ベースに改良したパワーあるエンジンのお陰で

 余裕ある性能と製造工程が史実零戦よりは格段と

 造りやすいというのがいい方に反映され、どんどん製造され

 その出撃の時を待っていた。

 

 一方水色妣十は元情報統合(※以下略)の皆様と一緒に

 興味本意でまだ鎖国前のアメリカに

 渡り、いろいろな技術を暇潰しに収集していく。

 水色妣十は能力が劣化して人間になった情報統合思念体

 ヒューマノイド有機インターフェース亜種暇人達で

 一つの戦艦をわいわい造るための材料を集めていた。

 

 一方ソビエト前線。

 長門に鹿島葉留佳隊長が談判していた。

 鹿島「難民の子供達を助けるためにもせめて少しでも軍隊から

 引き抜けませんか?」

 ソビエト連邦の進撃で中国国境付近から逃げた難民が

 あふれかえって満州に集中し大混乱に陥っていた。

 長門「貴方が人を集めてやりなさい、食料・トラックは

 確保してあげるけど、その結果ソビエト軍と戦っている

 軍隊への影響を考えて発言しなさい。」

 鹿島「わかっています・・・最前線がどれほど厳しいかも

 ・・・でもあんな酷い連中と私達が一緒だなんて

 言われたくない!!お前らもどうせ奪うだけなんで言われて

 悔しいんです・・・私達だって良心はあるんだって

 中国人に教えてやりたい・・・そうじゃなかったら

 私達・・・結局悪いことしかできない軍隊なんですか?

 涼宮提督の政権になっていなかったら、私は隠れキリシタンの

 罪状で拷問されてたかもしれません・・・軍隊に

 引き抜かれて・・・良かったとも悪かったとも今の所

 自分にもわかりません・・・でもこの役職にある以上

 自分がやるべき責任だと認識しています、

 難民保護作業の任務へ私を回してください。」

 長門はちょっとセンブリを飲んで考えると

 長門「わかりました、トラックと食料の余剰分は

 私が手配する、ただし人員を集め、食料の分配作業

 全てを貴方がしなくてはいけません、それでもいい?」

 鹿島は迷わず「はい。」と答えた。

 

 その後鹿島葉留佳隊長が先頭に立ち1938年1月

 満州で呼びかけに応じた総勢1200名もの志願者によって

 『決死支援団』が組織され中国難民への食料分配が

 開始された。

 しかし、その現実は過酷なものだった。

 1200名しか集まらない志願者だけで億はいるかもしれない

 中国難民への食料分配は過酷を極めた。

 そのあまりの過酷さに1ヶ月もしないうちに

 1200名のうち400名がやめていき

 食料の足りない現実と求めている人たちの涙が

 支援団を苦しめて行った。

 1月目で過労で100名が命を落としていった。

 圧倒的重労働、船からトラックに食料を乗せて

 列車に詰め込んで、降ろして、分配の時は1時間も

 経たずに支援食料は底をつく。

 目的を消せば強制労働となにも変わらない重労働だった。

 だが、こんな毎日でも笑って続ける連中がいた。

 鹿島「過労です、このままではいけないので体調不良の

 人達は全員医療施設で休息をお願いします。」

 だが、残った人間達は疲れているにも関わらずほとんど

 休まなかった。そして誰も手を挙げなかった。

 鹿島「・・・どうしてみんな疲れているのに誰も休みたいって

 言わないんですか・・・この重労働は何回か休まないと

 確実に身体を壊すんですよ!?どうして・・・どうして誰も

 休みますとか無理ですとか言わないんですか!?」

 隊員「じゃあ、あんたはどうなんですか隊長。」

 鹿島「私の事はいいから今日は全員休んでください!!」

 隊員「断ります!!日本男子たる我等が女一人にだけ

 重労働させるなどこの上なき恥であります!!」

 隊員「そうだぜ隊長さん、俺達は戦場で人を殺すことに

 億劫な毎日を過ごしてた・・・だが俺達が毎日骨をすり身に

 すれば飢えているガキの命に明日をやれる。

 こんな天職で死ねるんなら本望だ!!一日さぼったら

 一体何人死ぬか・・・あんたわかってるから

 手に血豆できても一人でやろうとしてるんだろう・・・

 ここに残った連中は人殺しをしたくないし

 戦場に帰りたくない臆病者だ・・・だからこうして

 食料配りで人殺しをサボってるだけなんだ。」

 隊員「無茶すんな・・・俺達がやるからあんたは休め・・・。」

 鹿島「馬鹿野郎・・・。」

 彼らは・・・どうして逃げなかったのか・・・

 今もわからない。

 こうして難民支援決死隊は過労殉職者をどんどん増やし

 2月には寒さと過労で過労殉職人数が378名に達した。

 これを深刻に見た涼宮ハルヒもこれはまずいという事で

 国内から志願者を募集するとともに、

 帰還訓練に勤しんでいた岩城佐友紀元帥以下師団を再度中国

 へ派遣。

 3月には食料分配作業の環境改善が成され、食料不足以外は

 どうにか改善し、中国の荒れ地の緊急開拓を行い

 食料自給の回復を急いだ。

 

 話は変わってソビエト前線。1938年1月

 ソビエト赤軍の戦車・航空機は日増しに数を増やし、

 八九式中戦車では到底止められないため

 対戦車回転砲や大型機銃を取り付けた『要塞列車』での

 防衛で前線を維持していた。

 だが、人間使い捨てに迷いの無いソビエト赤軍との

 戦いで陸上部隊は疲弊、殉職者が出始めた。

 敵の襲撃範囲が広くて前線維持が困難となっていた。

 そんな中1月ついにソビエト赤軍

 『ポリカルポフI-16』 300機

 『ポリカルポフI-15』 300機

 『ツポレフTu-SA』  300機

 戦車『T-26』 100台

 戦車『BT-A-20』   100台

 が重慶付近から攻撃を仕掛け、日本の防衛の要である

 『要塞列車』20台が破壊の危機に陥った。

 ※日本の戦車が頼りないから!!

 満州よりはるかに手薄な部分からの攻撃、

 さらには中国難民集落にもその爆撃の魔の手が迫る。

 『一式陸攻』『96式陸攻』では戦闘機にやられてしまい

 『キ27陸上戦闘機』『96式艦上戦闘機』では

 飛行場からの航続距離不足で防衛が不可能。

 このまま大陸打通作戦は完全に失敗に終わると思われた

 その時だった。

 ソビエト赤軍 結果

 『ポリカルポフI-16』全滅

 『ポリカルポフI-15』全滅

 『ツポレフTu-SA』 全滅

 戦車『T-26』 全滅

 戦車『BT-A-20』  全滅

 スターリン「・・・・へ?え・・・敵の最寄の航空基地からでも

 1000kmは離れた所から・・・どうなっている!?

 敵の『一式陸攻』や『96式陸攻』は戦闘機で十分殺せる

 はずでは無かったのか!?」

 『要塞列車』を防衛していた日本陸軍の兵士達が

 上空に目にしたものとは・・・。

 総勢224機の『零戦 雉鳩』の航空大編隊だった。

 

 広東沖

 空母『加賀』から103機

 空母『龍驤』から48機

 空母『蒼龍』からは実戦投入された泉こなた筆頭の

 女性航空部隊『青桜』43機・『錬花』30機含めた73機

 がソビエト航空隊を血祭りに上げに行く。

 こなた「初実戦・・・敵がポンコツでありますように。」

 みさお「隊長、たよりある態度とってくれってう゛ぁ。

 不安になるぜ・・・。」

 こなた「さあ、はじまるざますよ!!いざ鎌倉!!」

 みさお「ここ中国だぜ。」

 こなた「やかましい!!緊張してんだよぉ待ってくれぇ!!」

 そんなこと言いながら空母の甲板に走っていく航空隊。

 新人隊長のこなたが零戦に乗り込む。

 こなた「航空隊『蒼桜』隊長泉こなたいってきます!!」

 空母『蒼龍』から零戦隊が発艦する。

 零戦隊は本来広東付近の飛行場に零戦を輸送するために

 来たわけだが、敵の『要塞列車』への襲撃の知らせを受けて

 急遽迎撃に出発したのだ。

 外部燃料タンク追加で3600kmの航続距離を二人乗りの

 搭乗席で交代して戦地へ赴き到達。

 蒼い桜のカラーの零戦達が

 こなた「うべえ・・・いっぱいいるよ・・・。」

 みさお「か、かっこよさならこっちが勝ってるし(震え声)。」

 こなた「うみゃー!!全員に告げる!!連続編成変更で

 万歳突撃!!」

 みさお「りょ・・・了解。」

 後輩達「うぉぉぉぉ!!戦没いやあ!!あっちいけぇええ!!!」

 ぎこちない連隊だが、波を描きながら次々と敵を落としていく

 寿教官「初戦闘だから仕方ないところだらけだが

 あいつらが戦没するわけがないさ・・・集団だったら

 俺達だって落とされるぐらいだからな。」

 零戦の圧倒的性能差にポンコツのソビエト航空隊が

 勝てるはずもなくあえなく航空隊が全滅した。

 ソビエト空軍「やばい強すぎる!!」

 ソビエト空軍「こんなポンコツ戦闘機じゃ無理だ!!」

 こなた「わたたたたたたたたたた!!」

 零戦隊が美しく波を描いてソビエト航空機を次々と血祭りに

 上げていく。

 こなた「敵が・・・さくさく倒せる・・・き・・・

 気持ちいぃぃいい!!」

 達成感がパイロットのエンジンに火を付ける。

 みさお「よぇぇええ!?どうしたんだ敵航空隊!?

 これ訓練の方が楽だよ!?」

 ※航空機の戦闘に毒されたっぽい

 調子に乗って弾薬が続く限り航空機をおっかけまわす零戦。

 これを止める力今のソビエト空軍には無い。

 20mm機銃7.5mm機銃に結構弾薬が積んであったのか

 キルレシオ1:5できれた線香花火のようにソビエト航空機が

 勢いを殺されてボロボロ落ちていく。

 思わず調子に乗って搭載してある300kg爆弾で戦車を空爆。

 搭載量に余裕ある設計のおかげで300kg爆3発を

 戦車の上に投下し破壊、ソビエト陸空軍は零戦によって

 壊滅的な打撃を被った。

 零戦隊は最寄の飛行場で補給を終え、すぐさま

 中国各地で好き勝手暴れ回っているソビエト陸空軍を

 ボコボコにして回る。

 こなた「本来零戦持ってきたら防衛隊に渡して

 帰る予定だったけど・・・もう少しだけ・・・

 飛行機落としてから帰ってもいいかな?」

 寿教官「まあ、調子良さそうだししばらく満州航空隊回復まで

 総員で中国の制空権の奪還に全力を尽くせ!!」

 テンション上がった零戦隊は各地で補給を済ませると技量と

 テンションにものを言わせて進撃、中国各地のソビエト赤軍が

 次々と壊滅的打撃を被るという結果となった。

 その撃墜数合計は史実太平洋戦争での撃墜数を大幅に

 上回る6回の戦いで航空機5000機あまり、

 戦車700台を損害皆無で撃破するという大本営発表じみた

 大戦果を叩きだし、この間に長門は零戦を早急に満州に導入し 敵が零戦に食されているのをいいことに陸軍を休息させ、

 反撃の準備は整いつつあった。

 

 ソビエト共産党委員会

 スターリン「どうなっている!?我が航空隊全滅!?」

 委員会「敵の新型航空機に制空権を奪われて

 我が軍の損害が甚大!!中国各拠点が奪還されております!!」

 スターリン「おい!!科学者なんとかしろ!!お前達が

 頑張らないとこの国に日本攻め込んで来るぞなんとかしろ!!」

 史実では科学者の知能に嫉妬して殺し回っていたスターリンも

 顔面蒼白だった。国内の殺しに勤しむ余裕すら奪われ、

 防衛航空隊は文字通り壊滅、このままではソビエト各地への

 進撃も時間の問題だった。

 

 1938年2月

 わずか1ヶ月で中国を取り戻したこなた達女性航空隊、

 『蒼桜』『錬花』

 男性航空隊エース桜龍 錦、土居 寿を中心とする

 『桜龍機動部隊』『寿航空隊』は零戦を現地防衛隊に渡すと

 96式陸攻で日本本土へ全員帰宅、その後名古屋から

 零戦を韓国、満州経由で飛ばして零戦450機を送り

 96式陸攻にパイロット達を乗せて再び

 日本へ帰宅しこうして新航空隊の初任務は大成功に終わった。

 こなた「うーん!!疲れたぁ、休憩に1日挟むとは言え長期航行は

 きっついねえ。」

 みさお「私達やったこと新聞に載ってかな?」

 『新聞』

 敵航空機5247機

 戦車727台撃墜

 中国奪還成功、我が軍死者507名

 2月難民支援・過労で過労殉職人数378名

 提督は早急救援を派遣。

 こなた「これ嘘載せてんじゃ無いよね?なんか数字がやけに

 具体的なんだけど。」※真実

 みさお「きっと教官達の戦果だよ!!」

 寿「油断すんなよお前ら。」

 こなた「教官!!」

 寿「アメリカの航空隊相手だとこうはうまくはいかん、

 連中は序盤は弱いが後半性能でこちらを圧倒して来る。

 こちらが損害皆無で勝利するには1vs1では

 絶対に渡り合わない工夫が必要となる。

 これから天然理真流教育方法でお前達をもっと強くする。

 航空隊の追加訓練も含めてな。」

 こなた「嘘であってほしいです・・・。」

 寿「おそらく嘘ではないだろう、アメリカの工業力は本気を

 出せば1年に10台空母を製造できるそうだ、

 俺達が消耗せずにいかに勝ち抜くかがポイントになる。

 そのためにも俺達教官は暇無しさ、

 お前らが嫁入り前に死なないためにも本当に

 無敵といっていいほど強くならなくてはならない。

 俺達を踏み越えて生きろ、それが俺からのメッセージだ。」

 こなた「マゾヒスティックM!?踏み踏み希望!?」

 寿「違う!!っていうかこの時代でその妄想どっから

 持ってきた!?」

 ※アメリカ物量地獄の一週間

 こなた「アメさんは1月に空母5隻~♪駆逐艦1日に1隻~♪

 人間は土地から採れてー♪資源は掘れば採れるー♪

 川から潜水艦湧いてー♪戦闘機は1日に200機ー♪

 輸送船4日に1隻ー♪物流は全部車ー♪

 米兵は戦場で歌をー余裕つっこいて聴いているー♪

 物量ーがひど過ぎるー♪

 月曜日に戦闘機200機~火曜日に潜水艦出来る~

 水曜日に駆逐艦造船~木曜日に輸送船が出来て~

 金曜日に戦車が出来る~土曜日に空母が竣工~

 日曜日にみんな寝る~♪」

 寿「生々しくて恐いからその歌をやめろ。」

 みさお「やめてその歌絶望感しか湧かない(涙)。」

 かがみ「こんなんで私達は無事戦没せずに生き残れるの

 だろうか?」

 

 こうして零戦が届いた満州防衛隊は『解放大混乱作戦』を実行

 零戦の護衛がついた『一式陸攻』『96式陸攻』は

 毎日ソビエト赤軍を空爆し3月には中国を完全に奪還し

 2月には元中国国境付近でたくさんある強制収容所を襲撃。

 共産主義と馬が合わなかったり、指導者素質があったり

 知識があったりした素直な人々を引き抜き抜粋。

 長門指導で使い物になる人材を収容所から回収し、

 満州において難民中国人を中心とした『民国自由団』と

 ソビエト強制収容所から引き抜いた人員を中心とした

 『対ソビエト軍』を編成し訓練を開始。

 引き抜かなかった人々は一部はソビエト国内に逃亡。

 大半が満州になだれこんで難民になるなどいいこと

 ばかりではなかった。

 満州<こっちくんな中国だけで手一杯なのに。

 この二つの部隊の初任務は奪還した土地での食糧栽培で

 ある程度生産できるようになってから難民に指導して

 分け与える。軍隊として使い物になるまではこうして

 食糧生産の土台を作って確実に難民を減らし

 宿舎・パイプラインを鹿島隊長・佐友紀元帥指導でも再構築

 食料自給率を革命的に上げまくった日本からさらに食糧が

 到着しどんどん勢いづいて日本の領土として改善されていく

 中国・満州。

 ハルヒ「おお!!このままいけばアメリカと喧嘩する前に

 厄介なソビエトと中国を今年中に処理できる!!

 もしかして零戦のお陰でチャッチャとソビエト占領

 できちゃうかも!?」

 こうして、ウラシオストークを占領、竣工・停泊中の軍艦を

 奪い取って日本へ海上輸送し解体し資源にし、

 中国国境付近のソビエト各地の飛行場を壊滅させ、

 抵抗力と制空権を完全に奪い取った我が軍は

 さらには敵の破壊された戦車を修繕して改良した

 『寒冷一式戦車』の生産開始と、戦車のキャタピラに

 地層剥離剤を中心とした『戦車無効遠距離砲』を

 開発し、キャタピラの中・回砲台に入って土砂と混ざり

 合う事で強力な粘着力を発揮して戦車を行動不能にする

 兵器製造を開始した。

 こうして多くの難民問題と板挟みと足踏みになりながらも

 ソビエトの戦力をおもいっきり削って中国難民志願兵中心の

 『民国自由団』とソビエト強制収容所から有能な人材を

 引き抜いて編成した『対ソビエト軍』の構築・進撃準備が

 整いつつあったその時。

 1938年5月アメリカが物資禁輸通知『ハルノート』を

 提示してきたのだ。

 ハルヒ「!?おかしい!?史実じゃあもうちょっと先・・・

 あ、生かして太平洋に送った連中がチクリやがったのか!?」

 将介石・イスンマン・スターリン<ざまあ

 古泉「条約内容は史実とほぼ一緒・・・ですがこれは。」

 このハルノート、一つだけ史実と違う点があったのだ。

 慌てて作ったのが文字の表記が『ハルヒノート』に

 なっていたのだ。

 キョン「偶然にしては陰湿な嫌がらせだな。」

 古泉「ぷぅ~(笑)。」

 ハルヒ「上等じゃない・・・アメリカめ・・・ここまで

 手の込んだ喧嘩の売り方をするとは・・・いい度胸ね

 いいでしょうたっぷり後悔させてやるわ!!」

 無論条約文章は握り潰した。

 



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第5話 1937年10月 避けられぬ道

1937年1月

 キョンはハルヒ・自分の両親のおすすめ(謀略)によって

 ハルヒと結婚する事になり・・・ついに引き返せない

 一線(初夜)を越えた。

 あの健康体は流産なんてありえねえぞって言えるほど

 生命力に満ちあふれていた。

 その初夜から毎日俺は、メイドのこなこなと一緒に

 炊事・洗濯・家事・育児・掃除・妻の癒し方・礼儀作法

 関白宣言・護衛技術など・・・ワンオペじみた指導を厳しく

 されることとなった。

 この時代の男尊女卑の欠片も見えない有様である。

 そういや学校で・・・教えても指導もしてくれないような

 分野ですねぇ(泣)。

 ハルヒが仕事中このアルバイトのす◎家ワンオペびっくりの

 育成スケジュールに今までの勉強の無意味さを

 改めて感じる事となり憂鬱になる。

 朝比奈さんに癒されようにも「浮気はいけません。」

 と釘を刺されるしまつ。

 あーあ相談役が勤まる長門は中国でお仕事の真っ最中、

 古泉とは・・・話す暇も無いし話したくもない。

 そんな時間を過ごして夕方、宿舎の部屋の整理をして

 こなこなの言った通り夕食を準備して待っていると

 ハルヒ「ただいまー。」

 キョン「おう、お帰り。」

 ハルヒ「結構疲れてそうね。」

 キョン「まったくだ、誰があんな教育係置いたんだろうな。」

 ハルヒ「私。」

 キョン「そうか・・・。」

 ハルヒ「今後子供産まれたらお世話になるから今のうち

 から鍛えてもらうようお願いしたの、浮気の監視も含めてね」

 いろいろと見透かされているようだ。

 だが、どういうわけかハルヒを裏切る気にもならない。

 脳裏に何故か泣いていたハルヒの顔が映る。

 夏休み永遠ループ現象に似た現象を何回か人生ごと

 やらされていたのかと感づく。

 ハルヒ「以外と料理いけるわね。」

 キョン「それはどうも。」

 俺は実感して気がつく。

 俺のお袋も毎日こんな作業をしながら俺達を支えていたんだと

 年中無休で・・・仮に朝比奈さんと結婚をしても

 この作業を年がら年中させる立場に立つことには

 変わり無いことを思うと何かの罰ゲームをやらされている

 気分になる。

 食器を洗って、お風呂を入れた後ハルヒに腕を引っ張られた

 かと思うとベットへ押し倒されて横向きで向き合った。

 キョン「どうした?」

 ハルヒ「えっと・・・その。」

 上着を脱いでシャツ一枚となった格好で察した。

 俺がびっくりしたのはこの行為は女性側が求める事もある

 事である。

 俺と一つになりたいという意思表示らしい。

 キョン「これは風呂へ入ってからでもいいんじゃないか?」

 ハルヒ「後でまた風呂入るのめんどくさいの・・・

 多少臭い気にしないから・・・えっと・・・私・・・臭う?」

 凄い芳醇な女性の香りだ。

 考えてみれば風呂後行為をやったとしてそのあと明日

 職場で匂っているのも嫌なんだろうと理解はできる。

 キョン「襲っちまいそうないい匂いだ。」

 ハルヒ「そう・・・?」

 赤面して何を行き急いでいる?

 ハルヒ「私・・・仕事で疲れたから・・・痛くないようになら」

 ハルヒは仰向けになって両手を上に上げるポーズで

 こっちを見て言う。

 ハルヒ「好きにしていいわよ。」

 俺に体を許すこと自体びっくりなのに、

 どうしてそこまで心を許せるのか。

 だが、初夜の時の濃厚な感覚が俺の体に中毒を植付けたのか

 ハルヒにゆっくりと自分を交わらせていく。

 

 ハルヒ「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・。」

 行為で逝ったハルヒは赤面させて満足そうな顔で

 赤面してこっちを見ている。

 ハルヒ「どうだった・・・私?」

 キョン「ああ、正直全部吸い取られるのかってくらい

 ・・・気持ちよかった。」

 こいつの体の躍動感は一回で生命力を残さず吸い込み続ける

 んじゃないかって思えるほどの体をしている。

 根こそぎ息子を搾り出すまでその躍動は止まらない。

 下手な麻薬より中毒性が強い文字通り名器であった。

 いくら朝比奈さんや長門でもここまでやばくは無いだろう

 ・・・抱いたことは無いが多分体の弾力は勝負にならないと

 思う。

 一緒に風呂に入って体を流しっこした後着替えて就寝する。

 ハルヒ「ギュッと抱いて。」

 キョン「え?」

 ハルヒ「こう!!」

 キョン「こうか?」

 ハルヒ「うん!!」

 どうしてお前が俺を選んだのか。

 その答えはわからない。

 だけどそれはお前にもわからないんだって事もわかる気がする

 

 その後10月。

 仕事終了と同時にハルヒが倒れ、俺が医務室へとハルヒを

 お姫様抱っこで連れていった。

 腹筋が強いお陰で外部から全く気がつかなかったが

 もう妊娠10ヶ月だった。

 そういえばこいつ流産無縁なぐらい健康体だったっけ。

 避妊具なんて気の利いたものの無い時代では

 性行為=一直線で妊娠の時代である。

 俺が手を握って粉砕しかける中、破水して息を荒げるハルヒ。

 俺はその目で見た。

 俺とハルヒの一つとなった結実を。

 ハルヒ「うぁああああああああ!!!」

 おーぎゃぁあああ!!!

 陣痛から結構早く産まれた赤ん坊が臍の尾を切られると

 ぬるま湯で洗われて渡された。

 こなこな「産まれました!!元気な女の子です!!」

 俺はこうして産まれてきたんだと実感した。

 布で包まれた赤ん坊は母親・ハルヒに渡される。

 ハルヒ「名前・・・決めていいわよ。」

 キョン「じゃあ・・・夏樹で。」

 こうして1937年10月1日に

 涼宮夏樹がハルヒの胎中から元気に産まれたのだった。

 

 その後両親達と忙しい育児に勤しみながら

 ハルヒ「仕事疲れた・・・キョンお願い・・・。」

 仕事で疲れたハルヒに育児と家事で疲れた俺は

 また子供が増えることで手間隙と労力が費やされるため

 ここはお断りすることに・・・・。

 お断りできるかぁああああ!!!

 やばい、ハルヒ抱きたい!!子供欲しい!!体が疼いて

 仕方がない!!おむつ変える量も増えるし、

 2時間ごとに泣き出す声が次の年で二倍・・・・

 ああ、もう朝比奈さん抱けない・・・でもでも!!

 キョン「わかった、お礼と言ってはなんだが後で風呂と着替え

 手伝ってやる。」

 ハルヒ「よろしくぅ・・・。」

 ハルヒと蕩けるような時間が唯一のストレス解消の為

 俺の息子がこの夜も弾け飛んだ。

 

 鎮守府 ベランダ

 古泉「最近楽しんでるようですね。」

 キョン「やかましい。」

 古泉「最近妙なのですが閉鎖空間が発生しません。」

 唐突に俺を呼び出して問う古泉。

 キョン「は?あいつはあいつで楽しくやってるからじゃないか?」

 古泉「いいえ、外見ではわかりませんが涼宮さんは

 会議の時は妊娠してるにも関わらずつわりの気配が

 ありませんでした、つわりには個人差があるとはいえ

 出産したところを確認すると想像以上につわりを

 耐えて隠していた可能性があります。」

 キョン「マジか!?あいつつわり堪えて隠してたのか!?」

 古泉「通常の女性ではつわりを発症しなかったとしても

 お腹の負担は到底堪えることができるわけが

 ありません、つまり相当なストレスが発生して下手をすれば

 過去最高クラスの閉鎖空間が発生する危険性を孕んでいる

 わけですが全く発生していません。」

 キョン(確かにお腹の命に幸せを感じて防止してると考えても

 やっぱり体の問題とストレスは避けられない。

 母体に悪いぞ・・・良く健康に産めたな涙出るぞハルヒ・・)

 キョン「つまり・・・お前は何が言いたい?」

 古泉「明確にはわかりませんがこの世界に少なからず

 異変が発生していると。」

 キョン「第二次大戦の時代の時点で異常この上ないんだが。」

 古泉「それもそうですが・・・何事もなければいいのですが。」

 この不安要素がアメリカで芽を吹き出しているとは

 この時俺は想像すらしていなかった。

 朝倉でも佐々木でもない脅威達の存在を。

 

 アメリカ士官学校

 一方アメリカ防衛大学校で長い髪と目が水色の可憐な

 女性が成績1番で君臨していた。

 なんと年は16歳で飛び級してここまで来たのだという。

 そこに黒人の男の親友が来た。

 「元気かいアクア?」

 「問題なく元気ですよルァン。」

 健康的でおしとやかでハルヒを凌ぐプロポーションと

 ヒロイン力を持つ少女がそこにいた。

 「凄いな、俺は毎日自由を潰してここまでついて来てるのに。」

 「嬉しいですよ、そこまで情熱を持って一緒に来てくれるのは

 そろそろパパとママに報告して子供を産みたいと

 思ってるわ。」

 照れて困るルァン。

 ルァン「大丈夫なのか?士官学校大変だろうに・・・

 それに授業中つわりが苦しいと思うよ・・・?」

 アクア「戦場に出ることになれば後で子供産んでいなかった

 事を後悔することになります。

 ですから私の胎にどうか貴き命を提供してくださいませ

 我が愛しの旦那様。」

 ルァン「いやぁ・・・君がそこまで言うなら。」

 ※(実は既婚者夫婦でした。)

 ルァンとアクアマリンは両親の紹介と合意の元で

 早期に結婚したアメリカ人青年夫婦。

 そこに大きい車でお迎えに来た白人執事(♂)

 スノー・ロングゲートがドアを開けて二人を待っていた。

 スノー「どうぞアクアマリン・ダグラス様

 司令官があなたとお話があるようです。」

 アクア「教官殿が?」

 ルァン「ついて来て大丈夫かな?」

 アクア「是非お願いします我が旦那様。」

 仲がいいこと。

 車に乗る二人。

 司令官「実はアクアマリン、君の成績が

 テンプレートによるものではなく万能性と対応性の

 富んだものだということは聞いている。

 その戦術能力を買って、卒業し次第将校に

 抜擢しようかと考えている。

 だが周りがうるさくて話が中々進まん。

 女性であろうが有能であれば高位の位置に置くべきだと

 言ってるのだが。」

 アクア「お気持ちは嬉しいですがそんな高い

 役職じゃなくても別にいいです。

 士官学校は趣味で行ってるようなものですし

 戦争なければ子供達養えるお金が入れば問題ではありません」

 司令官「そうか・・・。」

 司令官は不安そうに空を見ていた。

 司令官「戦争さえなければ・・・か。」

 この人物達は何者なのだろうか?

 司令官「実はソビエトから不吉な知らせが入ってきてな・・・

 ソビエト・中華民国が日本軍に大敗を喫して

 大陸の大半を明け渡したと情報が入った。

 ルーズベルト大統領はこれを受けて日本への

 物資搬入を禁止する意向を示した。」

 アクア「そんなことをすれば、物資不足を理由に日本が

 東南アジアを攻撃するのでは!?」

 司令官「私は東南アジア防衛を増強してから検討すべきと

 言ったのだが・・・聴き入れてもらえなかった・・・。

 すでに日本は戦艦や軽巡洋艦を大量に売却・解体している為

 そんな恐れは無いと一蹴されてしまった。」

 実は条約検査官が来て調査したのだが巡洋艦・戦艦が

 多く売却され、戦艦・巡洋艦が解体作業をされていたため

 (空母改装を勘違い)その情報がアメリカを油断させる材料と

 なってしまったのだ。

 アクア「・・・それが・・・戦力が無いという錯覚

 じゃなければいいのですが・・・。」

 

 3月満州 日本で陸軍の訓練をしていた大将岩城佐友紀は

 急遽満州に派遣された。

 内容はソビエト・中国人難民の救援活動である。

 新聞でその悲惨さを知ってどうにかしたいと思っていた。

 それを自身の鍛えた部隊達を使って少しでも解決できたら

 いいな・・・と思っていたが現実は想像以上に過酷だった。

 想像以上の難民の数に頭痛がしそうだ

 佐友紀「これだけの難民を支える国力なんて日本には

 皆無だぞ!?」

 弥刀哉「それでも根強い支持を得て長期平和統治するためには

 欠かせないっていうわけで派遣された。」

 佐友紀「いたたまれない・・・飢餓対策に作物を

 どれぐらい設営して解決できるか・・・。」

 食糧を配り終えて寝ている隊長がいた。

 鹿島葉留佳隊長だ。

 それも含めて奉仕部隊全員がくたびれたのか

 立つこともできずに転々と転がっている。

 佐友紀「この人数であの数に配ってたら気が狂うな。」

 弥刀哉「全員宿所まで運んでやろう。」

 こうして佐友紀以下空挺師団はボロボロになって疲れた

 奉仕隊を全員宿所に運んでいった。

 

 満州拠点 医務室

 ずらりと寝ている部下達と少しして起きた鹿島隊長。

 佐友紀「治安の整っていない場所で寝るんじゃない、

 大事な純潔奪われたらどうすんだ、まだ嫁入り前の

 娘が無茶するもんじゃないぞ。」

 鹿島「すいませんね・・・迷惑かけちゃって・・・。」

 佐友紀「・・・こんな激務に命をかけて向かい合えるやつが

 いるのか・・・日本も捨てたもんじゃないな。」

 鹿島「明日も出勤しないと・・・。」

 佐友紀「馬鹿なことを言うんじゃない、お前は今日から

 私の権限で転勤だ。」

 鹿島「そんな!難民の家族達が・・・。」

 佐友紀「最後まで話を聞け、お前達が作物を設営して

 私たちはお前達の激務を受け継いで働くという流れに

 変える、"パンを与えるよりパンの作り方を教えよ"

 お前達がこの飢餓の流れを止めるために対飢餓に

 研究された山菜や作物を植付け、私たちがその間に

 食糧配りをするって流れだ。

 配っているだけだったらどう考えてもジリ貧だからな。

 それにこの季節はそろそろ作物の植え頃だろ?」

 鹿島「そうですね・・・このまんまじゃ何も解決しませんし

 やっぱり生産しないとですね。」

 佐友紀「納得したなら休暇が終わった後にすぐにでも

 作物の設営を始めろ、難しかったら難民からでも

 手伝わせろ、私らばっかが世話しているのは割に合わん。」

 鹿島「わかりました。」

 こうして人数が劇的に増えた奉仕部隊はこの状況打破の為に

 食糧設営部隊と配給奉仕部隊の二つで回すこととなったが・・

 配給奉仕部隊

 佐友紀「こらあ!!音を上げるなぁ!!男だろお前ら!!」

 空挺部隊「く・・・訓練よりきついっす。」

 空挺部隊「この人数と毎日戦争は嫌だぁ。」

 弥刀哉「筋肉つくなぁ・・・この作業・・・。」

 食糧設営部隊

 鹿島「難民の方々も現地へ帰り次第物資を送るので

 手伝いお願いします~!!」

 隊員「うまく集まりませんね、前任のやることが酷かった

 せいですかね。」

 鹿島「それでもやらなきゃ・・・難民の子供達が泣かなくて

 済むように・・・なんとしても・・・。」

 岬山 雪代「手伝いに来たよ~。」

 鹿島「どうしてここに!?」

 隊員「知り合いですか?」

 鹿島「同じ教会学校の同級生。」

 雪代「困ってるようだから先生達と同級生だった

 みんなを呼んで手伝いに来たよ。」

 知り合いがずらりと並んでこっちを見ている。

 鹿島「たった数十人だけど人手不足なんだ・・・助かるよ

 ・・・。」

 こうして満州・中国一帯で復興活動の規模を拡大し、

 日本への食糧負担率をどんどん下げ、

 中国から少しずつ支持を得ながらソビエト軍に

 ボロボロにされた民家の再建もしていき、

 難民内・ソビエトから抜けた人々も手伝ってくれる

 ようになった・・・その矢先。

 

 1938年6月ハルノート(※ハルヒノート)回答期限

 水色「米国から石油プラントの技術盗んできたよ。」

 ハルヒ「おお!?気が効くじゃない!?どうしたの!?」

 水色「戦艦『撫子』にハイオク突っ込みたくて持ってきた、

 後史実の技術制限内ギリギリの電子部品が欲しかった。」

 キョン「暇人達の情熱って・・・。」

 水色「予算降ろして。」

 ハルヒ「うーん・・・まだ少ないけど長門さんが奪ってきた

 旧ソ連の軍艦達を分解した資金ならあるけど。」

 水色「・・・ありがとう、みんなで頑張ってみる。」

 ハルヒ「どうも・・・これで満州で見つけた

 質の悪い石油がまともに使えるようになるわ・・・

 ただしその技術の導入に1年はかかるのよねぇ・・・。

 佐友紀さん呼んできて、それとちょうど竣工に間に合った

 あいつらも使える、今はソビエトへの防衛で

 手一杯だからハワイ真珠湾への攻撃はしないで今は・・・

 対潜哨戒に全力を尽くしながら東南アジアを占領し

 前線維持のための物資を手に入れる。

 戦力集中の為に空母含め、船団護衛艦隊はあまり

 東南アジアを留守にしないように。」

 古泉「もし、その間に本土へ攻撃が来たときは?」

 ハルヒ「新型潜水艦と零戦隊で対処する、

 パイロットはこのために大量に育成してあるし大丈夫。」

 古泉「了解です、樺太と新潟、麦錬成石油だけでは

 足りませんからね・・・。」

 ハルヒ「こんなこともあろうかと広東近くの飛行場に

 零戦を大量に待機させてあるわ、よし!!

 資源にあんま余裕が無いからさっさと資源地帯占領するわよ!!

 回答は『ズボンでも脱いでろルーズベルト!!』で。」

 キョン「それぐらいだったら回答しないほうがよくね?」

 古泉「検討を考えるといって騙すべきですよ、作戦の為にね。」

 ハルヒ「作戦だったら・・・仕方ないわね。」

 回答『検討する。』

 アメリカはこの回答を見てただでさえすくない船を

 あれだけ売った日本の事だ、攻めてこれないのも

 当然だろうと油断しきった。

 

 1938年6月

 だが、この米国の資源禁輸はこの難民奉仕部隊にも

 影響を与えた。

 佐友紀「そんな・・・くそっあっちの都合で禁輸とは・・・

 止められたら・・・ここの人達はどうなる?」

 そう、第二次日露戦争及び難民への救援活動に

 使用されている物資は今のところ米国からの支援が

 6割を占めている。

 これをカットされてしまうと、回復しつつはあるものの

 中国の復興活動に大幅に支障をきたすのである。

 佐友紀「・・・こんなに日本が弱いままでは確かに駄目だ。

 あちらの都合に振り回されて蹂躙されるままでは・・・

 戦いたくは無かったが・・・小さいままでは。」

 佐友紀は真剣に考えた。その時。

 『提督から召集がかかっています。』

 佐友紀「・・・わかった。」

 鹿島「行ってしまわれるんですか?」

 佐友紀「ああ・・・どうやら私は戦わなくてはいけないらしい

 ずっとここで君達の手伝いもしたいが・・・だが避けられぬ

 戦いが幕を開けそうだ・・・。」

 鹿島「戦いが嫌ならここに居ていいんですよ?」

 佐友紀「そうはいかない・・・ここで使われる石炭や

 石油の確保のためにどうしてもやらなくちゃいけないんだ。

 石炭や石油が無かったらここの物流が止まってしまう

 ・・・そうなれば・・・復興中の拠点への資源輸送が

 滞ってしまう・・・君はもう大丈夫だ。

 君がその場を愛すればその場は必ず応えてくれる・・・

 助けてくれる人達もたくさんいる・・・

 私の事は気にするな・・・戦いは得意なんだ。」

 鹿島「そうですか・・・せっかく心の通じる先輩が出来たのに

 ・・・・・・。」

 佐友紀「これより空挺師団諸君は本土召集後再度訓練と

 作戦会議を開く、日本へ戻った後が本当の戦いだ・・・

 よくこの仕事について来てくれた!!だが、今度の戦いは

 命のやり取りだということを肝に銘じよ!!

 ここに残るものは挙手して残れ!!」

 空挺師団「了解!!」

 空挺師団総勢50師団が命令を受け日本本土へと帰還準備をする

 船が韓国から出港する。

 それを見送る多くの人々が手を振る。

 鹿島「佐友紀さ~ん!!戦いが終わったらまた会いましょうね~!」

 佐友紀「ああ、必ずさ・・・きっと・・・お前がいるかぎり

 日本を本当に誇ることができる・・・。」

 船に揺られて鹿島隊長に別れを告げ去っていく。

 

 鎮守府

 ハルヒ「待っていたわよ佐友紀さん、いろいろお世話に

 なりますね。」

 佐友紀「恐らく、前々から話していた南方資源地帯の

 占領でしょう?」

 ハルヒ「そう・・・あなたは確か反対意見の方だったっけ。」

 佐友紀「ええ・・・ですがそうせざるをえない事情に

 遭遇・・・対峙したため・・・私の一任で

 やらせていただきませんか?」

 嵐大将「彼女の経歴は士官学校に行く前は神社参拝を

 しないキリシタンで、軍上層部の息子との嫁入りを条件に

 免罪されていた経歴があります。」

 ハルヒ「構わないわ・・・どんな立場の人といえど

 優秀な人である事実はぶれることはない。

 神社参拝が人間の優越を決めるわけじゃないし

 ただしアカはソビエトのスパイ疑惑があるからダメ。

 長門さんに戦術力を計ってもらった結果が素晴らしかった

 事だし、倫理観の管理も前任の馬鹿とは比べものにならない

 素晴らしい人格者だわ、この人を十二分に使わずして

 勝利はありえない!!というわけで提督命令で貴方を

 長門さん第一元帥に次ぐ第二元帥へと抜擢し、

 南方資源地帯作戦総司令官とする。」

 佐友紀「私を?」

 ハルヒ「資源配分を貴方が決めていいわよ。

 ただし、日本本土も資源不足だっていう事実も

 肝に入れて資源配分を決めてね。」

 佐友紀(私が・・・占領した現地を管理すれば・・・

 倫理、人徳に背いた自軍への制裁と難民復興への

 資源配分ができる・・・文句があるならやってみろって

 事か・・・悪い話じゃない。)

 元帥の帽子と勲章を受け取って装備すると決意を固めて

 岩城佐友紀元帥はハルヒを見据えて言う。

 佐友紀「わかりましたお引き受けしましょう。」

 ハルヒ「よしよし・・・後は頼れる海上輸送のプロと

 諸々の人材と船を用意するから待ってなさい!!」

 

 



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第6話 1938年7月 資源地帯航空戦闘

1938年6月

 作戦内容が佐友紀元帥中心とする南方資源地帯攻略部隊に

 告げられる。

 まず部隊総戦力を発表。

 『桜龍機動部隊』

 戦艦

 『金剛』旗艦

 『榛名』

 『霧島』

 『比叡』

 空母

 『加賀』103機 航空部隊『桜龍機動部隊』及び

 『龍驤』48機      『寿精鋭部隊』

 『蒼龍』73機 女性航空部隊『蒼桜』『錬花』

 空母兼上陸抑揚艦『伊勢』50

 空母兼上陸抑揚艦『日向』50

 空母兼上陸抑揚艦『利根』36

 空母兼上陸抑揚艦『筑摩』36

 航空機 『零戦雉鳩』296機

 戦車『寒冷一式戦車』 100台

 重巡洋艦5隻 軽巡洋艦5隻 駆逐艦20隻

 工作艦30隻 零式哨戒魚雷艇70隻

 輸送船55隻 タンカー35隻 有希一型潜水艦20隻

 上陸部隊・機雷解除部隊・設営部隊・整備部隊等

 

 『大陸打通作戦隊』

 航空機

 『零戦雉鳩』400機

 『一式陸上攻撃機』100機

 『96式陸上攻撃機』100機

 戦車

 『寒冷一式戦車』200台

 設営部隊等

 ハルヒ「まずはどうしてこのような部隊となったのか

 説明しましょう。

 まずは航空機載せた空母が合計5台、上陸抑揚艦が

 4隻あるのは、日本海軍と陸軍のいらないいざこざの

 せいで戦車や上陸兵器を海上輸送し、素早く展開する

 手段が無かったの、そこで戦艦・重巡洋艦を改装し

 上陸抑揚艦兼航空母艦へと変更、

 そうすることで資源地帯各拠点に素早く陸上部隊の

 展開が可能となり陸上部隊の海上運用がしやすくなる。

 次にこの零式魚雷艇、これは駆逐艦と海防艦の

 研究の為一時期駆逐艦の製造を中止している関係上

 今我が国には60隻しか駆逐艦が無いためあまり引き抜けない。

 その埋め合わせとして零戦雉鳩と同じエンジンを積んだ

 零式魚雷艇70隻に海上護衛を担当してもらい、

 無論対潜哨戒として零戦も飛ばすけど、

 それをかい潜った潜水艦の魚雷を・・・魚雷艇に体当たりして

 もらって防御するわ。

 これは日本海軍の潜水艦への無知の為ソナーの質が劣悪な

 為、大急ぎでソナー・レーダーの開発を急ぐと共に

 それをカバーするために水面のシュノーケルを

 探知する水上専用の八木アンテナレーダー・

 魚雷艇に対潜試作爆雷・機銃・魚雷を装備し、爆沈しても

 搭乗員をなんとしても回収できる局部装甲いかだを採用し、

 潜水艦の脅威が去った後回収してもらう手配にする。

 工作艦は本来船の修理の為に配備する船だけど

 今回は資源地帯に航空機研究基地と製造工場

 設営の為の工作機械運搬も兼ねて運用する。

 寒冷一式戦車は、八九式中戦車では到底米国戦車に

 対抗出来ないためソ連で鹵獲出来た戦車を元に改良を

 加えたもの、これらの部隊が共同で陸上・海上

 2方向から攻撃を仕掛けて目標は1ヶ月で資源地帯の

 確保、3ヶ月で占領部隊集中運用で一気に東南アジア全土を

 占領するというわけ、わかったらこの作戦の為の

 準備をするように以上!!」

 

 1938年5月、満州前線の長門さん

 『長門有希の正しい万歳突撃の使い方』

 長門「陸奥隊長、万歳突撃とは何?」

 陸奥「日本戦史最大の愚策ですかね・・・背水の陣で

 命をかけて全力で突撃するやつですね。」

 長門「それは人的資源の少ない我が国を苦しめる

 間違った運用方法、これより正しい使い方を教える。

 まず、陸上部隊には素早く敵に到達できなくては

 いけませんのである程度遠距離を全力疾走させる

 訓練を徹底します。」

 陸奥「訓練からですか!?」

 長門「当然、次に大量にいる敵の大部隊に空爆を行います

 この時空爆部隊には戦車を集中攻撃して破壊するように

 指示を出します。

 この時空爆が敵に継続されている間に・・・全力で

 前進して発砲します。

 この時敵部隊は空爆に対して伏せている事が多いので

 前方の部隊はやや下に銃口を傾けて発砲することを

 お勧めします。」

 陸奥「なるほど。」

 長門「全部弾切れになったら銃剣を適当に発射して

 無理せず帰りましょう。」

 陸奥「優しい!?・・・いやなんで銃剣発射できるんですか?」

 長門「この世界では発射できるように改造しておいた。」

 陸奥「歩兵銃がいつのまにか仕様変更に!?」

 長門「ただし竹軽機関銃や軽機関銃持っている兵士は弾切れに

 なるまで絶対後退は許さない。」

 陸奥「やっぱり戦争でしたね・・・。」

 長門「そして敵への空爆が続いている間に万歳突撃の

 最大の障害、機関銃と戦車の動きが止まっている間に

 全力で敵を殲滅する、これがポイント。

 機関銃持っているやつが間近にいたら銃弾が仮に

 零でも格闘してでも潰すか、もしくは機関銃奪って

 撃ちまくる。」

 陸奥「ふむふむ・・・で・・・戦車残ってた場合

 どうするんですか?。」

 長門「動いていることを遠距離で確認できたら

 後退してもよし、銃じゃ基本勝てないから。」

 陸奥「ですよねー。」

 長門「ただし全力疾走して間近に来てしまった場合

 銃剣・もしくは竹槍をキャタピラに突っ込んで逃げるか

 あるいは火炎瓶を投げて逃げましょう。」

 ソビエト兵士「いやぁああああああ!!!!」

 パチパチパチ(燃えるソビエト戦車)

 長門「ソビエトの初期戦車はよく燃える。」

 陸奥「戦車燃えちゃダメだろ・・・。」

 長門「ちなみにキャタピラに竹槍突っ込んだら

 運が良ければ戦車が破壊できる。」

 陸奥「原始兵器すげえ・・・。」

 長門「というわけでいますぐ実行。」

 陸奥「うんうん・・・え?」

 長門「はい、航空支援、万歳突撃。」

 陸奥「・・・えっ?えっ!?えっ!!?待って敵は4倍・・・いや

 今やらなきゃやられる・・・ば、ばんざぁいいい!!!」

 

 戦闘結果

 満州軍   VS ソビエト軍

 生存50師団  生存0師団

 死亡1師団   死亡200師団

 陸奥「・・・敵はなんで3人に一人しか銃持ってないんですか?」

 長門「国内事情。」

 陸奥「貴方一人で何師団倒したんですか?」

 長門「10師団位しか削ってない。」

 陸奥「・・・・それって10000人位じゃ・・・?」

 長門「私と模擬戦勝負する?」

 陸奥「やめときます。」

 

 一方1938年4月ソビエト連邦とアメリカ合衆国が会談

 ソビエト連邦共産党委員長ヨシフ・スターリン

 「日本に襲われて困っているんだ!!奴らは中国大陸を占領し、

 我が国を占領しようと狙っている!!このままだと

 我が国はやられてしまう!!日本はそこまで強大な

 危機となっているんだ!!」

 アメリカ大統領フランクリン・ルーズベルト

 「それは本当かね?自国で対処できんのかね?」

 スターリン「奴らの新型戦闘機に我が国の

 戦闘機がズタボロにやられて困っているんだ!!

 そちらの新型戦闘機を大至急購入したい!!

 (くそっ・・・航空技術者に頼んでも時間がかかるから

 こんなキリスト教に毒された麻薬国家に頼らなきゃいけなく

 なるんだ!!)」

 将介石「それは・・・本当か!?我が国の国民党軍は

 全滅したのか!?」

 そこに将介石が来て話を聞き出す。

 するとスターリンが内心ばつが悪いと思いつつ発言した。

 スターリン「ああ、日本軍に全滅させられた。

 中国国民は虐殺、虐待され、その後日本は中国に飽きたらず、

 我が国までも占領しようとしている。」

 スターリンは内心舌打ちしていた。

 ソビエトの計画では日中戦争で疲弊した

 国民党軍もろとも日本軍を始末して中国を占領。

 その後一人の毛沢東に代わる中国人傀儡指導者を立てて、

 国際社会「ソビエトが国民党軍を殺したのでは?」

 毛沢東2号「そんなことありません、ソビエトが親切に

 守ったのに日本が皆殺しにしたんです、

 かわいそうな話です。」

 と真実を隠蔽し日本に悪事を全て押し付け中国大陸全土を

 手に入れるという計画だった。

 しかし誤算が発生したためその計画は崩壊した。

 

 一つ 長門有希によって戦力増強されていたため

    さらに戦術でもズタボロにやられて

    満州を陥落させることができず、暗襲作戦による

    反撃でソビエト軍が手痛いダメージを負ってしまった

 

 一つ 零戦の早期投入によって戦車・航空機が

    全滅してしまい、中国大陸が奪い返されてしまった。

 

 一つ 将介石が殺されたと思って好き勝手やってたら

    奴が生きていた。

 この最後の誤算は将介石にとある疑問を抱かせる事になる。

 それは将介石(最高指導者を太平洋へ流刑にしたのに

 どうして残った国民党軍を全員殺すのか?)

 そう、常識で考えて皆殺しにする軍隊が最高指導者を

 流刑で済ませるのか?

 普通真っ先に最高指導者を殺すはずである。

 だが、日本が何をするのか将介石でもわからない為

 その疑念の解決は後にした。

 ソビエトは将介石が生きているのを

 知ったため中国に手出し出来なくなってしまったのだ。

 これをアメリカが知ったらこの危機的状況を

 助けてくれなくなる可能性があったのである。

 ルーズベルト「わかりました、これ以上日本が

 侵略行為を行えないように物資を禁輸します。」

 スターリン(やったーーーー!!ざまあ日本!!)

 ルーズベルト「後、我が国からP-40を300機、B-17を300機

 P-39を300機程送りますので料金を・・・。」

 スターリン「おお、いいとも。

 (うっしっしっしっしっし!!ざまあみろ日本!!

 これでお前達は兵糧攻めでチェックメイトだ!!)」

 

 1938年6月ソビエト連邦

 スターリン「よし!!この最新鋭機で敵航空機を

 ぶち殺してくれよう!!零戦め!!今に血の海に沈めてやる!!」

 クリメント国防大臣「・・・・・おいスターリン。」

 スターリン「どうした!?これだけいい航空機があるんだぞ!?

 どこに問題がある!?」

 クリメント「パイロットがいない。」

 スターリン「・・・・・はぁあああああああ!!?

 何故だ!?それぐらい準備できんのか!?」

 クリメント「お前が収容所にほとんどパイロット突っ込んで

 ボロボロにしたせいだろ!!!」

 スターリン「うわぁあああああ!!!これはまずい!!

 いますぐ収容所からパイロットを呼び寄せてこい!!

 いますぐだ!!」

 ※自業自得

 『敵機来襲!!!』

 スターリン「え?馬鹿な!?満州から攻撃だと!?

 アメリカから物資は禁輸されたはずでは・・・。」

 『爆撃を開始します!!』

 スターリン「うわぁあああああ!!待て待て待て待て!!

 まだ新型戦闘機の配備も出来ていな・・・・。」

 『シベリア鉄道が空襲を受けます!!』

 スターリン「うわああああああ!!!誰か迎撃しろ!!何とかしろ!!」

 『パイロットがいません!!』

 スターリン「うわぁあああああやめろぉぉぉぉ!!」

 ソビエト空襲部隊

 『零戦雉鳩』400機

 『96式陸上攻撃機』200機

 『一式陸上攻撃機』200機

 による爆撃により、ソビエト連邦の大動脈

 シベリア鉄道が徹底的に破壊され、強制収容所行きの

 人間達は逃亡、さらに防衛部隊の食料・弾薬・戦車が

 空爆で焼き撃ちにあい全焼。

 範囲1600km以内の飛行場は使用不能となった。

 スターリン「うわぁあああああ!!弾薬やられたら

 兵士を後方から撃ちまくって前進させられないじゃないか!!

 どうしてくれんだよぉぉぉぉ!!!食料もやられたあああ!!!

 そうだ我が偉大なるソビエト連邦には『共産主義思想』が

 あるじゃないか!!兵士達よ!!今こそ赤軍魂を発揮すべき時だ!!

 前進せよ!!」

 『九割逃げました。』

 スターリン「うわぁあああああ馬鹿共がぁあああ!!!」

 こうしてどんなに最寄りの飛行場を使ったとしても

 中国や満州を攻撃出来ないように長門さんは

 徹底的にソビエト連邦を空爆。

 こうしてソビエト連邦はパイロットの育成と回復、

 さらには兵士の再構築と飛行場・鉄道の修理に

 時間を割かれて文字通りしばらく戦闘不能となった。

 長門「これでしばらく満州陸軍兵士に休息を取らせる

 事ができる。これで思う存分南方資源地帯へ攻撃できる。」

 ハルヒ「でかしたわ長門さん!!よし!!南方資源地帯へ

 攻撃開始のために出港準備!!」

 

 柊かがみは実家で息子を抱いて空を見上げている。

 柊緑「もうすぐ・・・戦場だな。」

 かがみ「戦場に出る前に産んどかなきゃかわいそうだから。」

 緑「厳しい訓練受けたのによく産んでくれた、ありがとう。」

 旦那様柊緑。

 かがみ「い・・・いえ。」

 顔を赤面させて子供を撫でるかがみ。

 緑「一緒に行くけど・・・本当に大丈夫か?」

 かがみ「大丈夫よ。戦場で浮気なんて許さないんだから!!」

 緑「ありがとう。」

 緑は子供とかがみの温もりを抱きしめて感じる。

 最後かもしれないこの時間を大切にするために。

 緑「また、会いに来るからな・・・かがむ。」

 息子にしばしば別れを告げる柊夫婦。

 妹つかさも親友のみゆきも想いの人と共に

 戦場へ行く準備を整える。

 

 1938年7月 港

 こなた「ついにあっつい戦場か・・・。」

 つかさ「わ~船がいっぱい。」

 みさお「空母の空調整備してくれた提督に感謝だぜ・・・。」

 みなみ「ゆたかとお別れ・・・悲しい。」

 こなた「生きて帰ればきっと会えるよ。」

 みさお「そうそう、戻って来る頃には結婚してるかもよ?」

 みなみ「出産で臨終しないか心配・・・。」

 こなた「あーゆーちゃん体弱いもんね。」

 かがみ「あんたらもきてたのか。」

 こなた「かがみもみゆきさんもつかさも戦場?」

 かがみ「うちは物資事務、みゆきは医療班、つかさは

 食党よ。」

 こなた「いいな~みんな後方支援じゃん。」

 かがみ「あんた達は航空隊?」

 みさお「ご覧の通り最前線だぜ・・・。」

 かがみ「お前達戦没する気がしないな・・・。」

 こなた「ふっふっふ・・・中国で既にソビエト航空部隊

 20人ぐらい手にかけた気がするよ・・・。」

 かがみ「新聞に出てたけどやばいなそれ・・・。」

 黒井先生「おーい!!提督様が激励に来たで!!静かにせえ!!」

 妊娠で膨らんだお腹を腹筋を鍛えて

 引っ込めたハルヒが激励の挨拶をする。

 涼宮ハルヒ「帝国陸海軍全部隊へ決戦の時は来た!!

 勝利の核心無しにあなたたちの命を絶対に

 無駄死にさせはしない!!生き残ったあなたたちの網膜に

 勝利する広大な新日本帝国の国土を確実に子孫後代にも

 拝ませてあげることをここに誓おう!!

 各地所定の持ち場で最善を尽くすように!!

 最後に通達する!!

 皇国の興廃 此の一戦に在り 各員一層奮励努力せよ!!

 繰り返す!!

 皇国の興廃 此の一戦に在り 各員一層奮励努力せよ!!」

 軍隊「おぉぉぉぉぉぉ!!!」

 こうしてあらゆる想いを乗せた船は君が代斉唱ののちに

 日本を発つ。

 侵略とわかっていても流されるしかないこの時代の中で

 女性精鋭部隊が約4分の1を占める東南アジア攻略の

 東南アジアの資源地帯向けて出発する。

 こなた達の戦いが今始まる。

 

 1938年7月作戦開始

 『桜龍機動部隊』の手によって

 サイパン・グアム・ホンコン等の米英国離島基地は

 片っ端から陥落。

 しかし捕虜を太平洋へ投げ込んだ後基地を造らず

 トラック・クエゼリン・ハラオを電撃的に陥落させ

 一方広東方向から進撃した比叡準元帥が率いる

 『大陸打通作戦隊』は陸路から攻め入り一気に

 ベトナムまで進撃。

 『桜龍機動部隊』は296機の零戦航空部隊集中運用で

 フィリピンへと進撃。

 フィリピン航空部隊はこの攻撃にただならぬ危険を感じ

 応戦を開始。

 ドイツから貰った技術の無線通信で連絡を取り合うこなた達。

 ※この時期の日本の無線がポンコツ。だからドイツが必要。

 こなた「よっしゃーーー!!みんな訓練以上に撃墜すっぞーー!!」

 みさお「おーーーー群狼戦術開始だぜ!!」

 みなみ「それ潜水艦・・・。」

 こなた「おっしゃーーー航空ショーの始まりだ!!」

 桜龍 錦・航空部隊桜龍機動部隊隊長

 「戦場ではしゃぎ過ぎだ女共。」

 土井 寿「いいじゃないか、辛気臭かったら戦えんだろ?」

 錦「慎重になれという意味だ。」

 波が流れるが如く30機の編成攻撃で次々とP-40を撃墜する

 こなた達。わずか数分で敵30機が鉄屑に変わる。

 日本男性パイロット「やべえ・・・女子こええ・・・。」

 黒井ななこ「よそ見すんなや小僧!!」

 側面から男を打ち落とそうとしたP-40を20mm機銃で

 粉砕する黒井ななこ。

 日本男性パイロット「すいません!!」

 黒井ななこ「これやからド素人は・・・。」

 

 フィリピン・ルソン島航空基地

 「何だあれは!?」

 30機の蒼い桜の花のマークをつけた零戦航空部隊の

 規則正しい編成攻撃を見てビビる現地航空部隊。

 白人パイロットウェーク「好き勝手しやがって!!撃ち落とすぞ!!

 クェリン!!トラック!!」

 黄色米国人パイロットクェリン「ラジャー!!」

 黒人パイロットトラック「調子にのんなよジャップが!!」

 トラックのP-40がこなたの零戦の後ろにつく。

 トラック「貰った!!」

 こなた「残念!!分身補助だよ☆」

 こなたの降下した前方から2機の零戦が左右から

 機銃でトラックの乗るP-40の羽を左右から機銃でもぎ取り

 撃墜する。

 トラック「何!?くっそおおおお!!!」

 P-40から脱出するトラック。

 クェリン「きさまぁあああ!!」

 ウェーク「よせ!!1機で敵う相手じゃない!!」

 こなたは速度を落としてひょいと舵を降ろすと

 クェリンの視界から消える。

 クェリン「どこ行った!!」

 こなた「あっち行け。」

 こなたは下方からP-40の尾翼を機銃で削り取る。

 クェリン「ぬあああああ!!!」

 クェリンも機体墜落前に脱出、

 ウェーク「くそっ・・・・お前らに・・・!!」

 この中で一番腕のいいパイロットだったウェークも

 包囲した零戦6機12.5mmの機銃の嵐で機体から炎が吹きだし

 脱出を余儀なくされる。

 ウェーク「ちくしょおおおおおお!!!」

 『P-40』や『B-17』・『PBYカタリナ』と

 多くの航空機が配属されていたフィリピン基地だったが

 しかし『桜龍機動部隊』の統制の取れた連携攻撃に

 航空部隊が壊滅。

 必ず4~5機で行動し、1機を絶対に潰す戦法によって

 史実以上の電撃的勝利をもたらした。

 さらには上陸抑揚艦『伊勢』『日向』『利根』『筑摩』

 によって大量の戦闘部隊がすぐさま制圧を開始し、

 史実で半年はかかったフィリピンでの戦いが兵士集中運用で

 1938年9月およそ1ヶ月で陥落。

 ダグラス・マッカーサー含めた米軍捕虜はすぐさまアメリカへ

 輸送船に詰められて追放された。

 マッカーサー「おのれ・・・この借りは必ず・・・。」

 その後攻略部隊最高司令官となった佐友紀元帥が

 倫理管理を徹底し、フィリピン女学校で不道徳を行おうとした

 兵士達を尋問し罰した後日本へと帰還させるなどして

 従軍慰安婦の徹底的防止に勤めた。

 そのため大陸打通作戦部隊の空挺作戦には副隊長の岬岾巳央

 に任せる事にし、その大陸打通作戦部隊は1938年6月に

 長門有希率いる高速強襲隊と合流し、ベトナム・ラオス・

 カンボジア・タイ・ミャンマー・マレーシア・シンガポール

 の通打を1938年8月に完了しパレンバン・バリクパバン油田を

 航空機

 『零戦雉鳩』400機

 『一式陸上攻撃機』100機

 『96式陸上攻撃機』100機

 を二つに分けて空挺部隊を使い一気に電撃的に制圧。

 こうして作戦開始からたった2ヶ月足らずで油田制圧を

 完了し、1週間後にはインドシナ資源地帯制圧を完了した。

 この3ヶ月足らずの制圧によって米英蘭連合国は

 驚愕し、日本が軍船を売ったのは戦力削減の為ではなく

 必要な戦力を手に入れる為であることをようやく理解した。

 こうして東南アジアを制圧した部隊は占領後すぐに

 設営部隊を起動させ、資源と米国の航空機サンプルの多い

 南方資源地帯・フィリピンルソン島の航空基地を

 研究基地と航空機生産工場とするため、用意しておいた

 工作艦15隻を解体し電撃的に設営を開始。

 さらには資源地帯に輸送船を揚陸させて防衛基地を

 作るなどして資源主要地帯を要塞化。

 そして航空部隊・空母機動部隊は船団護衛以外で

 東南アジアから帰らせない事をハルヒが指示。

 それはこの島島の防衛には絶対に機動部隊が必要であり

 資源地帯は絶対に制圧されないように待機する必要があった。

 さらに資源主要拠点以外には基地を造らないことで

 無駄な消耗戦を防ぐことができる。

 ※こんな感じ 大陸打通列車防衛基地

        バリクパバン精油所

        パレンバン精油所

        ボーキサイト産地

        石炭・鉄鉱石産地

 のみに部隊を集中させて後の離島は一部は偵察基地にするか

 あるいは米軍基地を破壊して放置するという手段を取る。

 こうして列車、海上輸送に大量の資源が詰め込まれ

 日本へと出航。

 こなた「帰れないよ~。」

 かがみ「仕方ないでしょ・・・ここやられたら石油

 止まっちゃうもの。」

 みさお「腕のいい防衛隊ってつれえなぁ・・・。」

 つかさ「空調の効く空母でよかったね・・・熱くて

 死んじゃうよぉ・・・。」

 空母に元情報統合思念体有機インターフェースの

 桃生 香木さんが空母に空調設備をつけてくれたため

 空母が同性専用ホテルみたいな有様になった。

 夜 空母蒼龍

 つかさ「なんか戦場に来てるというより修学旅行に

 来てるみたい・・・。」

 かがみ「修学旅行がこんな年単位だったらいくらなんでも

 発狂するわよ・・・お?」

 窓の外を見ると2人の男が手を振っている。

 空母の中に二人を入れるかがみとつかさ。

 かがみ「まったく、既婚者専用の宿所じゃなかったら

 怪しまれるわよ。」

 この空母蒼龍は女性専用空母であり基本集団宿所に

 みんなすし詰めで寝るのが恒例だが例外として

 予め申請しておけば狭いが夫婦が個室で寝泊まりできるのだ。

 つかさ「えっとたっくん、そんなに私と寝たいの?

 そんなにやってたら出来ちゃうってば・・・(赤面)。」

 ※つかさの旦那さん。

 かがみ「仕方ないわね~今日ぐらい勘弁してあげるから

 そのかわり浮気は絶対にダメよ!!許さないんだからね!!」

 ※かがみの旦那みどり。

 こなた「うう~んやっぱり生理現象には勝てないね~

 トイレトイレ。」

 こなたはトイレ終了後間違って既婚者専用エリアに

 入り込んでしまった。

 みさお「う~ん空調効くのいいけどやっぱり

 お腹冷えると応えるな~。」

 トイレで用を足したみさおが洗面所へいくとこなたがいた。

 みさお「おーい相棒どうした?」

 こなた「いやぁ~未成年者立ち入り禁止区域だったね・・

 一気に目が冴えたよ・・・。」

 鼻血どばどば出してこっち見るこなた。

 みさお「どうした相棒!!何があった!?」

 こなた「かがみとみゆきさんの営み声が刺激的過ぎて

 ・・・私には早いと実感したよ・・・。」

 みさお「おっおう・・・危険だからもう立ち入るなよ

 ・・・っていうか鼻血早く止めないと死ぬぞおい。

 戦没が鼻血って死んでも死に切れないぞ。」

 回想

 みゆき「あぁぁぁぁ・・・そんなに熱いの吐き出したら・・・

 できちゃいます・・・・・あっ・・・だめっ・・・

 あぁぁぁああ!!!」

 かがみ「できちゃっていいからぁぁ・・・浮気は・・・

 だめっ・・・今日は一緒にいて・・・うぅぅぅぅぅああっ!!!」

 ※別々の個室です。

 こなた「ハァーフォーハァーフォー(ドアに耳を当てて鼻血が

 じんわり出ている。)」

 

 こなた「べぶしょっ!!!(大量鼻血卒倒)」

 みさお「うぉぉぉおおおおいい!?相棒!?」

 『泉こなた、貧血で次の日欠勤。』

 



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第7話 1938年9月 対潜哨戒戦闘

1938年8月 キョンの日常経過

 ハルヒ率いる日本軍はどうにか大損害を受けずに

 戦争を勝ち抜き、食料問題解決の為に養殖したり

 道端に片っ端から野菜を植えたり、桜を全部さくらんぼ

 実らせるやつに変えたり、雑草を野菜や山菜に

 植え替えたり各地の果物野菜の保存のために缶詰工場を

 立てたりと対策を取りつつ時が経つのは早いもので

 毎年道端歩けば飯が食える国に成長し早くも

 この時代に来てから1年と8ヶ月に入ろうと・・・。

 あ・・・ぽっこり。

 ベットの上・・・。

 ハルヒの腹を見てわかるが二人目が産まれそうである。

 さらしを使って日頃隠してはいるが

 帰ってさらしを取ればもうぽっこり。

 帰ってきてベットで横になるとにやけながら腹をさする。

 俺の横で。

 ハルヒ「あぁぁっ・・・あぁぁっ・・・!!」

 ハルヒが息を荒げはじめたのを見て洗面器にぬるま湯を

 入れてこなこなを読んでハサミを持ってきて

 二度目の出産に立ち会う事に。

 1938年8月 涼宮 秋葉(娘)出産

 泣き声が二人に増えた。死にそう。

 ハルヒ「今日も疲れたわ・・・気持ち良くなろ・・・。」

 俺の命放出袋を触って体をすりつけてくるハルヒ。

 夜中のベットの横の誘惑にあっさり負ける俺。

 たった一回の営みで袋を全部空にする驚異の母体と

 スタイルを運動で数日で回復させる根性。

 生まれた子供は俺は自信の苦労の種と知っていても

 可愛いし叱れないしどうにもならない。

 2時間置きに泣くわおむつは沢山消費するわで

 両親とこなこなの助けもあったが大変大変。

 夏樹は元気良すぎて逃げ回るわでもう大変。

 俺の仕事が育児とハルヒの世話に全部費やされる事になった。

 あれ・・・この時代と逆行してるな・・・気にしない事にした

 戦場に出るよりは・・・マシなはずだと自分に言い聞かせ

 両親にお願いして時々休暇を貰う・・・よくよく考えて

 みたら・・・朝比奈さんと仮に結婚しても朝比奈さんが

 全部これをやるかと思うと・・・俺が悪かったと

 渋々思い、俺は子供達と向き合おうと今日も起きる。

 

 それで三ヶ月過ぎた頃俺は吐き気を催した。

 医者に見てもらったがなんとも無いらしい。

 なんか下痢も多いし体も重い。

 太っても無いのに体重が増えた気がする。

 ハルヒはなんかいつもより元気だ。理解した。

 どういう原理かはわからないが妊娠中の苦痛を

 無かったように振る舞うのはやっぱりきつかったようで

 俺に妊娠時の苦痛が全部移るようになった。っておい!!

 待て待て待て待てまさか!?まさか!?

 男の体で出産なんてわけないよな!?

 陣痛って確か男が体験したら死んじゃう奴だよな!?

 ひーーーーーーーー!!

 

 1939年6月

 ハルヒが無事女の子冬火を出産。

 ですよねー。さすがに出産時の苦痛を全部男にやったら

 死にますよね。

 さすがに男の体から出産は誰も見たくないよね!!

 ハルヒ「もう一人欲しいわね、今度は男の子。」

 スタイル変えずに澄まし顔でそんなことを言う。

 モンスターマザーかお前は。

 こうしてまたハルヒに襲われては子宮への受粉を提供する

 役割を果たしてはてる俺なのだった。

 ハルヒ「赤ちゃん産ませてキョン・・・。」

 ベッドの横で甘い囁きが心臓を掴んで来る。

 ダメだ・・・男が躍動的にバキュームされていく

 感覚がヤバすぎて・・・気持ち良すぎて・・・逆らえない。

 生命力で朝比奈さんを圧倒するこの名器を知ってしまったら

 もう他の女性と寝れない・・・。

 また苦労が・・・もう一人いっかな?

 

 1938年9月。

 『桜龍機動部隊』の東南アジア制圧完了の

 お知らせと共に港にわんさか資源を載せた輸送船団

 60隻以上が護衛部隊とともに流れ着いた。

 『桜龍機動部隊』

 戦艦

 『霧島』

 『比叡』

 護衛空母

 空母兼上陸抑揚艦『伊勢』50

 空母兼上陸抑揚艦『利根』36

 空母兼上陸抑揚艦『筑摩』ゴムとかもろもろ

 護衛航空機 『零戦雉鳩』86機

 重巡洋艦2隻 軽巡洋艦2隻 駆逐艦10隻

 零式哨戒魚雷艇50隻

 輸送船37隻 タンカー25隻 有希一型潜水艦10隻

 内訳 輸送船1隻2万t

 輸送船ボーキサイト 12隻

 輸送船鉄鋼石    10隻

 輸送船石炭     10隻

 輸送船食料(予備)  5隻

 『筑摩』ゴムとかもろもろ1隻

 タンカー      25隻

 

 ハルヒ「資源来たーーーー!!」

 すっげえ嬉しそう。

 まあ、タンカーと輸送船こんだけ集まったらびっくりだわな。

 こうしてしばらくは石油不足には悩まずに済みそうだ。

 ハルヒ「哨戒機と対潜に大半技術を振って、

 ドイツから資源と引き換えに戦車、高速車両、ロケット、

 ソナー、無線通信の研究データを入手。近接伸管、海防艦

 駆逐艦、空母、航空機、潜水艦の建造技術向上に振ってと。」

 空母はようやく『赤城』・『鳳翔』の環境が改善された。

 史実よりも使えるようにとある改造も施した。

 輸送船、タンカーと護衛船団は共にまたまた出発。

 アメリカの本格的輸送船ぶち壊しが始まる前に

 いかに稼いでおくかが勝利の鍵となる。

 ハルヒ「アメリカからお怒りの電報来たけど無視無視。

 さ、ちゃっちゃと開発しないとね。」

 

 1938年9月 東南アジアフィリピンルソン島。

 ここでは大規模な飛行機訓練場と研究所、

 兵器工場が立てられ日本から一部部品の輸入と

 中国鉄道から一部ボーキサイト、ニューギニア等から

 かっぱらった部品、東南アジア各地工場から燃料、

 資材、設営部隊が工場で造ってくれた部品を仕入れては

 航空機体の研究を行っている。

 あらかじめ選別して教育した技術チーフ達が

 試作機づくりに没頭している。

 が、研究所がまだ完成してないためそれまでは

 工作艦の中で新型エンジンの設計と開発に勤しんでいた。

 ハルヒ「史実じゃあ零戦で大丈夫とか言って陸軍も海軍も

 サボってたせいでツケが回って負けちゃったけど、

 今回は敵の生産可能な戦力総数を貼っておいたから

 米軍予測生産数 空母50隻 航空機1日200機 駆逐艦170機

         軍艦12隻  潜水艦200隻 輸送船100000隻

 この表を見れば絶対に油断なんかしないし

 多少壊した程度じゃ勝てないって気が引き締まるわ。

 というわけでフィリピンに送った100名の技術者の皆様!!

 絶対に油断しないで開発を行ってね!!」

 

 二宮中蔵:日本飛行機の先駆け二宮中八の子孫。

 エンジン設計を担当するまとめ役。

 変な試作機をほいほい作っては乗れ乗れ迫って来る。

 アメリカのライト兄弟と陸軍上層部は先祖の敵!!

 と結構怨んでいるがプレッシャーの無いこの環境を

 楽しんで航空機制作をしている。

 

 坂本 ニ乃田:三菱重工海軍技術者の若僧の技術チーフ

 こなたが大好き。

 安全性と操作性を軸に置きながら設計をしている。

 強度保全した上での軽量化を得意とする。

 

 中島 峰仁:中島飛行機の若僧の技術チーフ

 二宮とつるんで試作機を乱発する。内部機器の設計に携わる。

 過度な軽量化をしてまで性能を上げる。

 

 二宮「アメリカってしゅごい・・・・・。」

 中島「よっぽどのものつくらねえと勝てねえぞこれ・・・。」

 坂本「お父さんアメリカ行ったことあったって言ってたけど

 全部輸送が車だって言ってたね・・・・。」

 ※この時代の世界の輸送主力はまだ馬。

 二宮「マジか・・・。」

 坂本「しかも住民一人一人銃持ってるんだぜ・・・。」

 中島「これが俺達の相手か・・・上等だ・・・やってやる!!」

 坂本「彼女たち戦没しないように全力を尽くすぞ・・・!!」

 というわけで技術者達は最新機体の開発に移る。

 まずエンジン開発、現在は史実より『栄エンジン』の

 出力は1200馬力と高く安定はしているが、

 零戦が旧式化する前に

 1825馬力エンジン『誉エンジン』これは史実でもあった

 国産エンジンだけど不具合多発で末期の日本軍を苦しめた。

 今回は早期開発の恩恵で不具合をぶちのめして安定させる。

 次に2200馬力エンジン『誇エンジン』これは日本が

 独自に開発する2筒2機の高高度高出力エンジンで

 製造が難しいけど、米軍のB-29をぶちのめすために

 何としても造るよ!!

 続いて敵の機体を元に新型機を試作する。

 

 『P-40』⇒『陸上戦闘機 隼一式銀鷲』

 最高速度600km/h 航続距離2000km

 P-40のボディーを全部ジュラルミンにしてみた試作機体

 性能が零戦雉鳩より優れてはいるが急降下と防弾が弱い。

 

 『B-17』⇒『陸上攻撃機 深山』

 言わずと知れた日本の四発攻撃機失敗作。

 さっさと造って連山までつなげたいものだ。

 一応B-17が参考になったため史実よりも使える。

 爆撃機や輸送機として使用可能。

 航続距離4200km

 最高速度420km/h

 

 『B-17』⇒『大型輸送機 大燕』

 坂本が企画した4発輸送機。

 女性軍人が子供を産んだとき安全に運搬できる

 飛行機を造ってほしいという要望で造られた。

 航続距離を後方追加タンクで増強している。

 深山よりもはるかに優秀で低速で安全に赤ん坊を

 輸送できるように安全に様々な工夫が懲らしてある。

 防音装備や空調、内圧調整が試作で成されていたり、

 非常時に敵戦闘機に見つかった際には白旗を上げたり

 この機体には赤ん坊が乗っていると告げる通信機能が

 あったり、衝撃防護壁や脱出後も子供を輸送し

 救難信号を出せるなどして工夫されている。

 航続距離5000km

 最高速度525km/h

 

 中島「研究所すら無いなか開発はこんなところか・・・。」

 坂本「半年しないとできないもんなぁ・・・工場も。」

 二宮「それでも早期開発はさっさとやっといて損は無いよ。

 今は工作艦内で頑張って開発しよう。」

 

 多くの人間はこういうだろう。

 どうして日本軍は略奪や虐殺や従軍慰安婦、

 強制労働を行ったんだ!!と咎めるだろう。

 だが、それはその場に立った指揮官じゃなければ

 わかるはずも無い。

 一部そうするしか無かったんだという事情を

 それを行わない事がどれ程きついかを。

 1938年9月

 東南アジア『桜龍機動部隊』は

 食料問題にぶち当たったのだ。

 食料来るまで後3日、後一日分しかない。

 全部隊維持に必要な食料は基本日本から供給されている。

 が、足りてない。

 自給自足の為にこの土地で育つ作物を設営部隊に

 作らせているが・・・が作物も養殖も急には育たない。

 この膨大な設営部隊だって食糧を消費する人間だ。

 朝 仕事真っ只中

 岩城佐友紀元帥は事務のかがみと一緒に食糧残量と

 配分書類に頭を悩ませていた。足りないのだ。

 かがみは「三日空腹なら・・・まだ各地で都合がつきそうな

 気がしますよ?」

 「それが問題なんだ・・・都合って奴が盗むぐらいしか

 思いつかない馬鹿が山ほど我が部隊に居ることが

 問題なんだ・・・。」

 そう、いくら統制が取れていても食糧難に陥れば

 どんなに育ちが良くてもどう走るかわからない。

 集団であるがゆえに特に男達はやりかねない。

 かがみ「岩城さん・・・。」

 佐友紀「佐友紀さんでいい、上陸部隊の方に妹が居るから。」

 かがみ「あっ・・・はい。佐友紀さんはどうして

 この戦争の元帥に?どう考えても軍人向いてないっていうか

 見ず知らずの海外の人に優しくて人が死ぬ度に

 内心胸を痛めてないかなって・・・

 不安というか・・・褒めてるんですよ!?

 私は虐殺とか略奪とかしたくはないし、

 必死に仕組みつくってそれをしないようにって

 姿勢は大好きですし・・・。」

 岩城佐友紀元帥はにっこり笑って微笑んだ。

 佐友紀「はっきり言うんだな・・・お前。」

 かがみ「・・・(照れ)。」

 佐友紀「私の父母は・・・実は隠れキリシタンだったんだ。

 親父もお袋もキリシタンだけど軍の人間と仲が良くてな

 心を精通させながら仲良くしてて、世界人間と

 仲のいい世界がいいねっていつも両親と話してた。

 人類はみんないくら憎み合っても神の愛する兄弟だって

 教えられて育った。

 大学なんてただの嫁修業、私が兵法や軍略が趣味で好きでも

 そんな立場なんで女は許してもらえなかった。

 ハルヒ総督が立ったのはその考えを持った親父が

 軍の人間に見つかって次の日出頭を命じられた時だった。

 ハルヒ総督が立って親父が許される代償として

 私達姉妹は軍隊として教育されてここに来た。」

 かがみ「だったらもっとわからないです、そんな状況なのに

 みんな仲良くしたほうがいいなら尚更・・・軍略好きでも

 そんな良心があったら成り立たないっていうか・・・。」

 佐友紀「私が戦場に立ってる理由は・・・

 子供達に日本が小さい国だって子供に絶望してほしく

 無いからだ。小さい頃おじいちゃんに騙されてな、

 北アメリカが北海道、南アメリカが東北、

 オーストラリアが中国地方、アフリカが九州

 って言うふうに教え込まれて真実を知って絶望した。

 私達の国はこんなに小さいんだって・・・情けなかった。

 馬鹿かな?子供に小さい国だって絶望してほしく無いがゆえに

 戦うのって馬鹿なのかな?世界に蹂躙されるだけの一国

 ・・・そんな国に生まれてしまった事をこれから生まれてくる 子供達に絶望してほしくないがゆえに

 私は日本を大きくしたいって夢を持った。

 訓練と勉強を一生懸命した。女性の誰よりも

 軍人であるために。しょうもないか?こんなんで巻き込まれる

 なんでしょうもなくて・・・嫌になるか?」

 かがみ「気持ちは・・・わからなくは。」

 佐友紀「正直に言えよ、私は軍上層部ほど石頭じゃ無いんだぜ」

 かがみ「いえいえいえいえ!!大丈夫ですよ元帥殿!!」

 (思ったより気さくで優しくていい人だった。

 こんな考えで始まった戦争だったら・・・少しだけ

 そんな理想につき合っていいかなって思った。)

 

 昼

 海辺で現地の子供達や住民と一緒に釣りをしている

 一般兵がいた。

 佐友紀「おい、弥刀哉。」

 弥刀哉と言われた葉っぱをくわえた兵士がこっちを向く。

 背丈はかがみの旦那よりちょっとあるかぐらいの男だ。

 弥刀哉「佐友紀?どうしたんだ?珍しいな俺に相談なんて。」

 かがみ「この人は?」

 佐友紀「私の旦那の弥刀哉だ。軍のお偉いさんの息子だけど

 戦いが嫌いでいつも釣りばっかりしてるんだ。」

 かがみ(うちの旦那さんよりだらし無さそう。)

 弥刀哉「いやあ佐友紀さんは相変わらず厳しい。」

 佐友紀「私と並んで塩田剛三先生に合気道の素質は

 最高だって言われていたから弱くないはずなんだけど。」

 弥刀哉「僕は強い弱いよりみんなで仲良くのんきに生きれば

 それでいいと思ってるんだ。」

 かがみ(すっげえ優しそうだけど駄目っぽい。)

 佐友紀「対人関係は私よりぶっちぎりでいいんだけど・・・

 私はあんたに少しでも相談に乗ってほしい事があるんだ。」

 弥刀哉「なんだい?」

 優しそうで駄目っぽい男が笑顔で相談に乗る。

 佐友紀「釣りを陸軍全員に指導して食糧を

 確保してくれないか?」

 弥刀哉は佐友紀の顔を見ると悩み込んで考えた後、

 弥刀哉「部隊の食糧が厳しいんだな?」

 佐友紀「ああ、もう半日あるかどうかわからない。

 次の食糧届くまで三日もあるんだ、

 私の足りなさゆえにやりたくもない略奪を・・・

 しなくちゃいけなくなるんだ。」

 弥刀哉「・・・そうか、わかった。俺が先頭に立って

 食糧取って来てやる、これでも戦前は海洋生物

 研究を大学で夢中でやってたからな。

 まあまずは偽餌をさきっちょに吊すことを全員に教え・・。」

 わぁあああああああああ!!!

 ジャングルから悲鳴が聞こえる。

 そこにみんなで走っていくと。

 イリエワニにぐるんぐるん回されて川に引きずり込まれそうに

 なっている日本兵士と現地住民がいた。

 弥刀哉はそれを見て走り出すと手榴弾を取り出して鰐に

 投げつけた。

 パーーーーーン!!!

 鰐二匹のしっぽを狙ったため二人は手榴弾の爆風の

 影響を受けず、鰐は顎を離して離れたところで

 しっぽと後ろ足の取れた頭をピクピクさせていた。

 日本兵「いてぇぇよぉぉ・・・いてぇぇよぉぉ!!」

 現地人「#%&%$$:&%!%-!!!!!」

 噛まれた跡が生々しいがちぎれてはいないようだ。

 弥刀哉「さわぐな、足も胴体も無事なんだ

 逆らってこらえていたらちぎれていたぞ。」

 かがみ(だらしない・・・?(真っ青))

 医療班が来て治療してる横でイリエワニを見つめる

 弥刀哉「・・・・・・。」

 弥刀哉が駆けつけた現地住民に聞いてみた。

 佐友紀「何を聞いてるんだ?喋れるのか?」

 弥刀哉「鰐の肉は食べれるのかを聞いている。

 わからないんだと。子供達とまともに会話できるように

 暇つぶしに勉強してたんだ。」

 かがみ「見た目から想像もできない人・・・って

 鰐を食べるぅぅぅ!!!?」

 現地住民が斧を持ってくると手渡された弥刀哉が

 鰐に斧をふりかざず。

 ぐっしゃぁああああ!!!

 かがみ・医療班「ひぃぃぃぃぃいいい!!!!」

 手元に持っているナイフで鰐を弥刀哉が切り分けると

 その肉を焼きはじめた。

 チリチリチリチリ・・・。

 佐友紀「・・・・・大丈夫なのか?」

 弥刀哉「薄く切って芯まできっちり火を通せば大丈夫だ。

 多分。」

 弥刀哉は焼いた鰐肉を食べた。

 いろんな人間が見つめる中。

 弥刀哉「美味い!!久々に鶏肉食べてるみたいで美味い!!

 イケるぞこれ!!」

 おいしそうに頬張りはじめた。

 現地人も一緒に食べて喜んでいる。

 現地人に聞く。

 弥刀哉「ざっとこのあたり千匹はいるって!!よかったねこいつ

 狩れば食糧問題はしばらく・・・。」

 佐友紀「男はともかく女はどうかなぁ?

 私は別にいいけど・・・かがみ食べるか?」

 かがみ「(嫌嫌嫌嫌!!)」

 必死に首を振る。

 佐友紀も鰐肉を食べてみる。

 佐友紀「以外とイケるな。」

 弥刀哉「まあもう一つ食糧確保方法があるぜ、

 日本人ならでわの食糧確保方法がある。その確保方法とは。」

 

 弥刀哉

 「そう、魚雷艇と零式水上戦闘機にに大型の銛を設置して

 鯨に発射する。鯨一匹で沢山の肉が採れる。

 鯨はこの時代の日本を影から支えていた食の原動力。

 さらに網や魚雷を装備して対潜哨戒もかねて

 食料調達を行い、現地住民への略奪を行わずに

 我々だけで食料を自給自足する。

 我々は日本の誇りを守るために何としても

 略奪や虐殺、虐待や強姦を行わぬ義軍として

 現地に食料を分ける器を持たねばならない。

 総員食料調達に全力を尽くせ。」

 こうして大規模食料調達作戦が始まった。

 鯨の腹の中からおまけとばかりに魚達が沸いて来る。

 こうしてどさくさに紛れて鯨のついでに魚を採っては

 日干しにして保存。

 現地人の子供に盗まれたりするが多めに見よう。

 ジャングルでは陸軍の男手を使い大々的に鰐狩りが行われた。

 鰐は斧を持った日本軍に今晩のおかずの一部として

 食される事となった。

 日本軍男子達「よっしやぁぁぁーーー晩飯ぃぃぃ!!!」

 ぐっちゃぐっちゃざっくざっく!!!

 つかさ「いやぁぁぁぁあああ!!目の前でさばかないでぇぇ!!」

 毒のある生物にも注意しながらこうして食糧問題は

 どうにか乗り切ることができたのである。

 佐友紀「ちょっと見直したぞ、さすがは私を毎晩満足させる

 男だ。」

 弥刀哉は顔を背けて赤らめる。

 ・・・・が、輸送船が期日に到着せず

 到着したのが三日も後になってからの話だった。

 

 1938年10月夜間

 資源から日本本土で食料と航空機と弾薬、設営部品に交換した

 輸送船団はフィリピンに向けて出航していた。

 そこに米国の魔の手が忍び寄っていた。

 響潮風雪輸送護衛責任者

 「昼だけで確認された潜水艦は7隻か・・・・。」

 米国が日本の進撃をこのまま黙って見過ごすはずは無い。

 台湾、フィリピンでも一式陸上攻撃機による

 対潜哨戒が行われているが、その哨戒網に

 サーモン級の潜水艦が引っ掛かり撃墜した

 報告が入っていた。

 史実以上の対潜哨戒が行われているとは言え油断ができない。

 まだソナーが弱くて使えないため、船の場合シュノーケルを

 目視か八木レーダーで探知して迎撃するしか方法が

 無いのだ。

 その時夜間、輸送船側面を護っていた零式魚雷艇4隻が

 敵潜水艦の魚雷で突然吹き飛んでいた。

 「ドッパァアアアン!!」

 すざまじい爆発音が戦闘のサインだった。

 『敵の潜水艦が出現!!繰り返す!!敵の潜水艦が出現!!』

 風雪「来たか!!総員!!対潜水戦闘用意!!」

 船員「対潜水戦闘用意!!」

 船員「敵航空機は確認されていません!!」

 輸送船団に衝撃が走る。

 風雪「零式魚雷艇に規定位置に爆雷投下後に

 防水陣営を張れと伝えろ!!」

 発展途上の爆雷を投下後に船団の周りを高速で移動しながら

 水しぶきと水音を立てまくって船団の盾となる零式魚雷艇。

 

 米軍サーモン級潜水艦

 米軍「くそっ・・・輸送船が良く見えねえ・・・!!」

 シュノーケルとソナーで輸送船団を確認し破壊しようと

 狙った潜水艦7隻は魚雷艇が邪魔で苦戦していた。

 さらに夜間で視界も悪い。

 駆逐艦よりコストパフォーマンスがいい分燃費が

 微妙だが高速で移動し、音と水しぶきを立てる

 こいつは夜間でソナーとシュノーケル視界をことごとく遮る

 厄介な盾であった。

 米軍「魚雷を集中砲火させて突破させろ!!」

 零式魚雷艇の八木レーダーに敵のシュノーケルが映る。

 船員「あれか・・・くらぇえええ!!」

 シュノーケルの群れに魚雷が発射される。

 潜水艦のシュノーケルが次々と粉砕される。

 その後浮上した潜水艦に零式魚雷艇が捨て身の突撃で爆沈。

 さらには八木レーダーで浮上したところを発見され魚雷で

 始末された。

 米軍「こなくそぉぉぉ!!!」

 米海軍の魚雷が30発以上輸送船団に迫る。

 展開した爆雷に10発が引っ掛かり防御される。

 輸送船の横に張り付いていた魚雷艇5隻が爆沈する。

 そして最後の砦、駆逐艦1隻と有希一型潜水艦1隻に

 残った魚雷が全て命中。

 有希一型潜水艦は魚雷の攻撃に耐えて浮上投棄できるように

 側面装甲が堅く造られていたため、命中後搭乗員は

 緊急浮上して脱出、駆逐艦の搭乗員も緊急離脱した。

 ソナーが軟弱な中で最善を尽くした輸送船団は

 こうして厳重な警戒を敷く中で無事輸送船団を東南アジア

 へと輸送することに成功した。

 損失   

 日本         米軍

 駆逐艦1隻      サーモン級潜水艦5隻

 零式魚雷艇11隻    サーモン級潜水艦2隻逃亡

 有希一型潜水艦1隻

 死者17名

 風雪「これからが・・・米軍との本当の戦いが始まるのか

 ・・・どこまで俺達は抗えるのか。」

 だが、史実違いハワイを落としておかなかった事が

 日本の命運を変える事となる。

 

 



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第8話 1938年10月 インド洋海戦(全力)

1938年10月

 米国は日本に対して最終結論を出した。

 ルーズベルト大統領「中国・ソビエト・東南アジアへと

 進撃の手を緩めぬ大日本帝国・・・ではなく日本皇国

 に対して宣戦布告をし、これより米日は完全に戦争状態

 となることを決定する。」

 米国はドイツがまだ戦争を挑んで来ないことをいいことに

 大西洋の艦隊をパナマ運河を超えさせ、太平洋艦隊と

 ハワイに集結させ作戦会議が行われた。

 前回サーモン級潜水艦15隻による群狼戦術によって

 輸送船団を襲撃したが、敵の対潜哨戒の意識が予想以上に

 高く、半数が台湾の一式陸攻にやられ、もう半数はフィリピン

 へと航行中の輸送船団と交戦。

 しかし輸送船を1隻も沈めることができず

 その後5隻が沈没したがそれと引き換えに2隻が生き残り

 ハワイへと帰還1隻は遠距離から攻撃潜水艦群の情報を

 定期収集しハワイで合流した。

 こうして得られた情報は日本軍の主力空母7隻は

 東南アジアに留まっており、今の日本本土には推定で2隻しか

 空母がいない事が判明。

 そのため米海軍はこれ以上日本を調子に乗せないため

 ハワイに主力艦隊すべてを集め、『黒船作戦』の実行を決定。

 実はまだ今の米国は真珠湾に攻撃を受けておらず、

 航空部隊が完全に戦争を左右する存在であるという意識が

 まだ薄かった。

 とは言えフィリピンから亡命したマッカーサーや

 ソ連のスターリンの情報では日本に対して手加減は無用であり

 全力を持って日本にこの行動が間違いであることを知らしめる

 そして万が一南方資源地帯から空母の増援が来ないように

 インドに待機している英国航空部隊と英蘭連合艦隊連携を

 取って日本機動部隊を釘付けにする。

 連合国米英2国による日本制裁作戦が今始まろうとしていた。

 だが、この戦いの結末は誰も予想できないものとなることに

 知る由もなかった。

 

 1938年10月まず動き出したのが英蘭連合艦隊

 インドから英国空軍が大陸打通列車の空襲に襲い掛かった。

 『大陸打通破壊作戦開始』

 そこに八木レーダーを搭載した一式陸上攻撃機が

 常時偵察で察知。

 印度英国空軍戦爆連合

 『スキュア艦上爆撃機』200機

 『ブレニウム戦闘機』 300機

 『バトル軽爆撃機』  200機

 『ハリケーン戦闘機』 300機

 合計1000機にもなる攻撃部隊が列車に襲いかかる。

 それに対して『大陸打通作戦隊』

 航空機

 『零戦雉鳩』400機

 『一式陸上攻撃機』100機

 『96式陸上攻撃機』100機

 の600機では迎撃が足らないため急遽シンガポール付近に

 資源地帯中心部に待機していた空母へと増援を要請。

 『敵大多数!!増援求む!!』

 『桜龍機動部隊』

 空母

 『加賀』103機 航空部隊『桜龍機動部隊』及び

 『龍驤』48機      『寿精鋭部隊』

 『蒼龍』73機 女性航空部隊『蒼桜』『錬花』

 空母兼上陸抑揚艦『利根』36

 空母兼上陸抑揚艦『筑摩』36

 から296機の『零戦 雉鳩』が増援に駆けつける。

 予備防衛戦力として日本から持ち帰った

 空母兼上陸抑揚艦『伊勢』50

 空母兼上陸抑揚艦『日向』50

 に乗せてあった『零戦雉鳩』100機を

 迎撃部隊として残し、輸送船から『零戦雉鳩』300機と

 『96式陸上攻撃機』50機『一式陸上攻撃機』50機

 及び新兵器と弾薬、爆弾多数を急遽資源地帯防衛飛行場へ

 降ろして迎撃に備える。

 英国戦闘機ハリケーンは速度性能だけなら零戦と互角で

 耐久性は零戦以上の強敵。

 だが、零戦隊は集団格闘を徹底して高速で倍以上の

 敵を片付けていく。

 こなた「こいつ意外とかったい!!いい!?2組で集中的に

 潰し回ればすぐ落ちるから絶対に一人で落とそうとすんな!!

 弾と労力の無駄になっぞ!!」

 八坂こう「了解!!先輩!!」

 みさお「そおれ集中砲火だ!!」

 急降下で逃げるハリケーンだが、残念ながらこの世界の

 零戦雉鳩は意外と頑丈にできているため史実のように

 急降下では逃げられない。

 意外と良質なハリケーンに苦戦するも最強の女性航空部隊と

 熟練航空部隊の連携攻撃で見事粉砕。

 しかし損害皆無とはいかず、さすが英国と

 戦慄することとなった。

 戦闘結果

 印度英国空軍戦爆連合 損害

 『スキュア艦上爆撃機』全滅-200

 『ブレニウム戦闘機』 全滅-300

 『バトル軽爆撃機』  全滅-200

 『ハリケーン戦闘機』 43-257

 資源地帯迎撃部隊

 『零戦雉鳩』633機-66

 『一式陸上攻撃機』90機-10

 『96式陸上攻撃機』87機-13

 こなた「意外といいパイロットと機体多くて集団攻撃じゃ

 無かったらもっと損害増えてたね。

 まあ、大半旧式だったからそっちから倒せばどうって

 事も無かったんだけどね。」

 その時だった。

 『英蘭連合艦隊接近!!』

 なんと空母航空隊の5分の4が出撃した隙をついて

 敵艦隊が接近してきた。

 こなた「!!やべ!!早く戻らないと!!」

 寿教官「待て!!ここは一旦敵の攻撃を仕掛けてきた飛行場を

 焼いてから撤退しろ、そうじゃなきゃまた攻撃が

 ここから来て列車がやられちまう。」

 こなた「空母大丈夫なんですか!?」

 寿教官「大丈夫だ、佐友紀元帥も予備の航空隊もいる

 何より艦隊だけが相手ならそんなに危なくはない

 やることをやってから帰還しろどうせ帰るまで4時間以上

 あるんだ。」

 こなた「了解しました、というわけでみんなで敵飛行場

 を大文字焼きするよー。」

 部隊「了解!!」

 生き残った陸上攻撃機と一緒に敵の英国空軍の飛行場を

 零戦の300kg爆弾と陸攻の800kg爆弾大量投下で

 焼いてから全機は空母に帰還した。

 その間に英蘭連合艦隊が桜龍機動部隊の艦隊に襲いかかる。

 『インド沖海戦開始』

 英蘭連合艦隊

 戦艦(英)12隻

 『クイーン・エリザベス』

 『ウォースパイト』

 『バーラム』

 『ヴァリアント』

 『マラヤ』

 『リヴェンジ』

 『レゾリューション』

 『ラミリーズ』

 『ロイヤル・ソヴァレン』

 『ロイヤル・オーク』

 『レパルス』

 『レナウン』

 戦艦(蘭)

 『デ・ゼーヴェン・プロヴィンシェン』

 空母(英)

 『イーグル』21

 『ハーミス』20

 航空機

 『スキュア艦上爆撃機』41

 (英)重巡洋艦10隻 軽巡洋艦15隻

 (仏)重巡洋艦2隻  軽巡洋艦3隻

 (蘭)軽巡洋艦6隻

 (英)駆逐艦20隻 (仏)駆逐艦20隻

 (蘭)駆逐艦8隻

 なんと、史実よりも本気の艦隊が

 インド港から『桜龍機動部隊』に襲い掛かったのだ。

 佐友紀「この大艦隊は・・・ヤバすぎる。

 航空部隊は第一次航空隊出撃!!魚雷艇は第一防衛ライン

 にて待機、第二防衛ラインに金剛型4隻、巡洋艦10隻、

 最終防衛ラインに駆逐艦と工作艦は待機せよ!!」

 対する『桜龍機動部隊』

 戦艦

 『金剛』旗艦

 『榛名』

 『霧島』

 『比叡』

 空母

 『加賀』103機 航空部隊『桜龍機動部隊』及び出撃中

 『龍驤』48機      『寿精鋭部隊』   出撃中

 『蒼龍』73機 女性航空部隊『蒼桜』『錬花』 出撃中

 空母兼上陸抑揚艦『伊勢』50

 空母兼上陸抑揚艦『日向』50

 空母兼上陸抑揚艦『利根』36出撃中

 空母兼上陸抑揚艦『筑摩』36出撃中

 迎撃可能航空機 『零戦雉鳩』100機

 重巡洋艦5隻 軽巡洋艦5隻 駆逐艦20隻

 工作艦30隻 零式哨戒魚雷艇50隻

 陸上基地支援

 『零戦雉鳩』300機

 『96式陸上攻撃機』50機

 『一式陸上攻撃機』50機

 ・・・敵艦隊はざっとこちらの3倍以上の船がある。

 史実より戦力酷くない?

 ハルヒ「だけどそんなこと関係ない!!我が軍には

 新員増員した兵器開発局に、3つの新兵器を使って

 迎撃する事にするわ!!」

 まず零戦の第5航空隊100機が空母『伊勢』『日向』から

 出撃する。

 史実ではカッコイイ砲筒があったのにほとんど撤去されて

 固い合金板が甲板に張られて対空装備が増えているね。

 なんというか・・・かわいそうだね、まあこれはこれであり

 だと作者は思います。

 まあ、そんなことは置いといて第5航空隊は

 一式陸上攻機が八木電探偵察で発見した艦隊の数少ない空母の

 ポンコツ艦載機をまず始末します。

 日『零戦雉鳩』100機

      VS

 英『スキュア艦上爆撃機』41

 なんか敵艦載機がかわいそうになってくる。

 だけど容赦なく殲滅。

 結果

 日『零戦雉鳩』100機

      VS

 英『スキュア艦上爆撃機』全滅

 その後零戦隊は96式艦攻・99式艦爆の役目を一気に引き受け

 急降下爆撃で対艦爆弾を用いてまず駆逐艦に徹底的に

 投下する。

 敵損失

 航空機

 『スキュア艦上爆撃機』全滅

 (英)駆逐艦10-10隻 (仏)駆逐艦全滅

 (蘭)駆逐艦全滅

 まずは駆逐艦38隻を撃沈・・・まだまだいる。

 だがここからが本当の作戦開始である。

 第一次防衛ラインについた零式魚雷艇50隻が第一新兵器、

 機雷を投下。自軍艦隊までの距離100kmと艦砲射撃が余裕で

 届かない距離で敵艦隊の接近を止める。

 そこで第5航空隊は別の100機の零戦に乗り換えて

 『一式陸上攻撃機』50機『96式陸上攻撃機』50機と共に

 出撃。

 日本皇国には・・・パイロットが足りないため

 いちいち武装換装の手間を省くために・・・

 こうしなきゃいけないのが・・・悲しい。

 だが、ここから第二新兵器の出番である。

 その第二新兵器とは・・・水上魚雷である。

 これは、酸素魚雷より優れ、整備性のいい魚雷を

 造ってみようというわけで造られた。

 こいつの特徴は高速(60ノット)で水上を走りかつ通常魚雷より

 はるかに航続距離(8万km)、酸素魚雷以上に威力

 があることが特徴である。

 だが、酸素魚雷以上の弱点もある。

 それは、水上だから魚雷より速い代わりに遠距離から

 良く見える。そのため非常に回避しやすく酸素魚雷の方が

 見えないからいいのではと言われる有様である。

 後整備性が酸素魚雷より大変だということである。

 そのためこの試作水上魚雷300発と一緒に整備班100名が

 送って来られたというぐらい整備が大変なのだ。

 だが、それでもどんな結果が出るか見てみたい。

 というわけで零戦に1発ずつと陸攻に2発ずつ搭載して出撃。

 機雷に阻まれて早速苦戦している英蘭連合。

 その艦隊を後方包囲するように水上魚雷を一斉に発射。

 すざまじい水しぶきを上げて魚雷が水面を走る。

 英国船員「うわぁあああ!!逃げろぉぉぉ!!」

 良く見える故に速いわりに回避は難しくない。

 だが機雷と友軍に挟み撃ちにされて回避できずに命中するか

 パニックに陥って船同士が激突して転覆したり大混乱に

 陥っていた。

 英蘭連合艦隊

 戦艦(英)12隻

 『クイーン・エリザベス』

 『ウォースパイト』

 『バーラム』      沈没

 『ヴァリアント』    

 『マラヤ』       沈没

 『リヴェンジ』

 『レゾリューション』

 『ラミリーズ』     

 『ロイヤル・ソヴァレン』沈没

 『ロイヤル・オーク』  沈没

 『レパルス』

 『レナウン』

 戦艦(蘭)

 『デ・ゼーヴェン・プロヴィンシェン』沈没

 空母(英)

 『イーグル』沈没

 『ハーミス』沈没

 (英)重巡洋艦5-5隻 軽巡洋艦2-13隻

 (仏)重巡洋艦全滅  軽巡洋艦全滅

 (蘭)軽巡洋艦全滅

 (英)駆逐艦全滅

 包囲された水上魚雷から逃げ出す事もできず

 激突・機雷接触も含めて多くの戦艦が日本の艦隊と

 戦うことなく粉砕されてしまった。

 残った艦隊は逃亡を開始するも船の残骸達が邪魔でなかなか

 動けず、第5航空隊はすぐさま次の零戦に乗り換え・・・

 大変だ・・・。

 佐友紀「15分操縦席で休憩しろ!!余裕が出てきたから

 無理しなくていい、疲労でやられてしまったら話にならん!!

 防衛は後は艦隊に任せろ!!」

 零戦・陸攻に休憩を取らせてあげてる間に、

 零式魚雷艇に再び機雷を撒かせて敵戦艦を包囲して

 身動きを取れなくした。

 双眼鏡で見てみると英国船員があっぷあっぷ沢山溺れていた。

 佐友紀「・・・なあ英国って水兵に泳ぎ教えないのか?」

 弥刀哉「これがわからない。」

 佐友紀は呆れながらも見捨てても置けないので

 佐友紀「手の開いた零式魚雷艇と零式水上戦闘機の

 暇人はちょっと救助してこい、機雷解除班も随伴で!!」

 かがみ「はーい。」

 機雷に囲まれて困っている英国戦艦達を尻目に

 休憩の終了した零戦と陸攻が最後の仕上げに出撃する。

 零戦雉鳩に第三の新兵器『閃光継続炸裂弾』を搭載して

 残った艦隊に投下。

 するとまばゆい光とすざまじい音が戦艦の上に響き渡る。

 英国艦隊「わぁああああああ!!!!」

 継続的大きな音にパニックに陥り連続的火花と閃光で

 目をくらまされて動けなくなった英国水兵の頭上から

 蹴りが降ってきた。

 英国水兵「あべし!!」

 佐友紀「制圧せよ!!敵艦内部を制圧せよ!!」

 英国水兵が目を開けると艦上に日本軍があふれ帰っていた。

 英国水兵「わぁああああああ!!!!」

 銃声が艦上に響き渡る。

 そう、膨大に訓練された空挺部隊が今東南アジアに

 集結していたため戦艦鹵獲に相応しい状況も人員も

 確保されていたのだ。

 この 『閃光継続炸裂弾』は対空水兵の動きを封じ、

 空挺部隊と併用して使うことで

 無傷で戦艦を手に入れるための補助兵器だったのだ。

 こうして艦隊は膨大な空挺部隊に制圧されていき、

 抵抗を続けるも日本軍の迅速な機雷解除後

 金剛型戦艦4隻から増援が乗り込み根強い抵抗を続けた

 水兵達はついに沈黙。

 全ての船の英国船員が麻酔軽機関銃で沈黙したとき

 この海戦は終了した。

 英蘭連合艦隊

 戦艦(英)8隻

 『クイーン・エリザベス』鹵獲

 『ウォースパイト』   鹵獲

 『ヴァリアント』    鹵獲

 『リヴェンジ』     鹵獲

 『レゾリューション』  鹵獲

 『ラミリーズ』     鹵獲

 『レパルス』      鹵獲

 『レナウン』      鹵獲

 (英)重巡洋艦5 鹵獲 軽巡洋艦2 鹵獲

 佐友紀「閃光継続炸裂弾は犠牲を最小限に船を制圧できる

 いい武器だ・・・対空と船員の練度が低ければ

 空挺部隊を活かす場が増えそうだ。

 水上魚雷は・・・敵の船の航路変更には使えそうだな。

 機雷は解除の部隊用意してなかったら自軍でも苦労するな

 ・・・まあ、うっぱらって少しでも復興の足しに

 なればいいが・・・やはりこれだけの戦艦があっても

 航空母艦が無いと勝負にならんな・・・肝に銘じなければ。」

 合計15隻の軍艦が鹵獲され、資源を詰め込まれ日本へと

 輸送された。

 救助、捕縛された捕虜達は苦虫を潰しながら輸送船でインド

 に返却された。

 こうして戦艦の大量鹵獲が英国に判明したとき

 チャーチルは仰天して震え上がった。

 チャーチル「日本はルパンでも指揮を取っているのか!?」

 この後佐友紀元帥は日本で『空挺の雌豹』と呼ばれていたが

 英国から『軍艦の女ルパン』『海賊空挺船長』

 と言われることとなった。

 こうして英蘭全力を尽くした部隊は壊滅的打撃を被る

 事となり日本皇国の勝利となった。

 しかし・・・これと同時刻、日本本土で何が起きているか

 なんて佐友紀は考える余地も無かった。

 

 1938年10月日本本土

 ようやく空母『赤城』『鳳翔』の改良が終わったので

 新型爆撃機の試験運用と一緒に対潜哨戒もかねて

 行われた。

 新型爆撃機『零轟式艦上爆撃機』と『次式艦上爆撃機』

 である。

 これらは陸上で試験を終え、既にそれぞれ200機ずつ

 生産されていたが、後は艦上運用できるか試験されていた。

 この2機はいずれも陸攻がベースとなっており

 外部レバーを引いて5分後に自動出発して直進するだけ

 ・・・の無人双発爆撃機『零轟式艦上爆撃機』

 これは日本軍が開発していた全自動システムを

 簡素化量産可能にして菱形のスーパーインテグラルタンクを

 びっしり埋め込むことでとてつもない航続距離を出せ、

 なおかつ装甲が陸上攻撃機よりもペラペラという

 コスト削減もなされている。折り畳んで収納もできる。

 航続距離8000km最高速度410km/h 搭載?何それ?

 続いて『次式艦上爆撃機』これもスーパーインテグラルタンク

 採用の長距離爆撃機であるが、こっちは有人飛行が可能な

 折りたたみ式、八木レーダー採用の長距離偵察機も

 勤まる対潜哨戒機の繋ぎ。

 航続距離7000km最高速度560km/h 搭載1t

 ワンショットライターならぬワンショットガソリンタンク

 の装甲薄目の爆撃機である。

 だが双発機は通常の空母では離着陸できない。

 そのため空母『赤城』と『鳳翔』には特別な改造を施し

 エレベーターを大型化し、万力方式の結合部をつけることで

 双発機が発進、合体により着陸可能な400m以上もの滑走路が

 確保できるのである。

 これによって対潜哨戒や偵察に長距離双発機を

 空母で運用が可能となる。

 これによってサーモン級潜水艦を既に8隻は仕留めていた。

 ハルヒ「敵はこの日に潜水艦まで用意してくれるって中々

 豪気よね!!でもきちっとした哨戒機できるまではこの

 厳しい哨戒網を敷いて潜水艦をぶち殺していくわよ!!」

 古泉「左様です、潜水艦対処の認識が史実では余りに

 ひど過ぎましたし、これぐらいしないとダメですね。」

 そんな呑気な気持ちで哨戒活動を行っていると

 『次式艦上爆撃機より入電!!米機動部隊日本本土へ接近!!』

 ハルヒ「ほおほお、アメさんこっちに来たか?

 どれどれ、ハワイにいた旧式戦艦主体の部隊かしら。」

 『米国黒船作戦部隊』

 戦艦(14隻)

 『ニューヨーク』『テキサス』『アリゾナ』

 『ネパダ』『オクラホマ』『ペンシルヴァニア』

 『テネシー』『カリフォルニア』『コロラド』

 『メリーランド』『ウェストバージニア』

 『ニュー・メキシコ』『ミシシッピ』『アイダホ』

 空母

 『レキシントン』90  

 『ヨークタウン』90

 『エンタープライズ』90

 『ホーネット』90

 『サラトガ』90

 航空機

 『ブリュースターSBN』90

 『TBDデバステーター』90

 『SB2ヴィンディケーター 』90

 『B-17艦上改造爆撃機』50

 駆逐艦45隻 重巡洋艦12隻 軽巡洋艦12隻

 高速輸送船100隻 高速タンカー50隻

 米国「死ね。」

 ハルヒ「・・・・・・・・なんじゃこりゃーーー!!!」

 古泉「しかも空母5隻に軍艦総数87隻・・・しかも

 8時間後一直線に鎮守府に接近してきます!!」

 キョン「どーすんだ!!おい!!」

 

 そう、どんな偶然か。

 就任した米海軍提督が就任時期が違ったのか

 偶然なのか直接日本本土へ攻撃を仕掛けてきたのだ。

 米海軍提督「イエローモンキーめ、お前達の身のほど

 知らずを骨の髄まで教えてやろう。」

 



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第9話 1938年10月 米海軍上陸阻止

1938年10月

 俺は次の光景を見て思う。

 真珠湾攻撃したご先祖様方の偉大さを。

 ハルヒはハワイ攻撃よりも資源調達と補給線要塞化のため

 空母合計7隻、戦艦4隻を含める南方資源地帯攻略部隊

 を行かせて海上輸送・陸上輸送両面で戦略資源の

 入手に成功した。

 ・・・だが真珠湾攻撃をしなかったことがこんなことに

 なるとは・・・誰も思わなかっただろう。

 そう、この大艦隊が後8時間で日本へと襲いかかるのだから。

 『米国黒船作戦部隊』

 戦艦(14隻)

 『ニューヨーク』『テキサス』『アリゾナ』

 『ネパダ』『オクラホマ』『ペンシルヴァニア』

 『テネシー』『カリフォルニア』『コロラド』

 『メリーランド』『ウェストバージニア』

 『ニューメキシコ』『ミシシッピ』『アイダホ』

 空母

 『レキシントン』90  

 『ヨークタウン』90

 『エンタープライズ』90

 『ホーネット』90

 『サラトガ』90

 航空機

 『ブリュースターSBN』90

 『TBDデバステーター』90

 『SB2ヴィンディケーター』90

 『B-17艦上改造爆撃機』50

 ※ホーネット・サラトガに25機ずつ。

 駆逐艦45隻 重巡洋艦12隻 軽巡洋艦12隻

 高速輸送船100隻 高速タンカー50隻

 

 ハルヒ「・・・いきなりこっちに攻めて来るとは敵ながら

 剛胆な連中ね・・・。」

 キョン「ハワイ落としておかないとこうなるのか・・・。」

 ハワイ「それにしても随分豪華な船団ね・・・うちに

 是非わけてほしいわね・・・輸送船とかタンカーとか。」

 古泉「そんなこと言っている場合じゃありませんよ。

 こっちには空母は赤城と鳳翔しか無いんですよ。

 他の空母は東南アジアに待機したままこっちに

 呼ぶ頃には戦闘はとっくに終わってしまいますよ。」

 ハルヒ「そう焦らない大丈夫よ、こっちには本土防衛に

 製造したての零戦雉鳩400機

 一式陸上攻撃機200機

 96式陸上攻撃機200機

 零轟式艦上爆撃機200機

 次式艦上爆撃機200機

 が名古屋で待機してるから問題ないし、

 ちょうど新鋭搭乗員が女性パイロット含めて育成している分

 1000人程いるから、教官・古参、それも含めて

 パイロットは史実の1.5倍陸上部隊に至っては1.1倍だから

 人員不足の問題は今はないわよ。

 まあ代償として出生率の低下が否めないんだけど

 それを含めてもこちらには反撃の手段がきちっとある以上

 日本本土が陥落して敗北する心配はないんだけど・・・

 ・・・でも惜しいわね・・・全部敵艦隊へまして

 東京湾で全部座礁してくれないかしら・・・。」

 キョン「まあ、早期に発見はできてるし時代は航空機だから

 まあそんなに脅威には感じないな。

 でもそんな都合よく敵がへまするわけが・・・。」

 ハルヒ「そうだわ!!ねえねえ、今機雷いくつ造ってある?」

 水色「1万個ぐらい。」

 ハルヒ「十分ね・・・うふふふ・・・いいこと

 思いついちゃった・・・なんだ大艦隊という名前の

 鴨が葱と宝箱しょってこっちに来てるだけじゃない・・・

 にへへ~。」

 キョン「一体どんな悪巧みを考えた?」

 

 米機動部隊

 部下「恐縮ですが・・・沖縄占領してB-17を大量配置して

 日本本土を空爆してもよかったのでは?そっちの方が安全だと

 私は思いますが。」

 米海軍提督「飛行場設営に時間がかかる上に貧乏な蛮族

 ごときにろくな抵抗なぞできんよ。

 軍船10隻以上もドイツに売り払った挙げ句

 貴重な空母7隻を東南アジアに放り込む愚策しか取れぬ

 愚か者には直接鉄槌を下し、身のほど知らずを

 思い知らせた方がいい。」

 負ける気が一ミリもしない米海軍。

 そう、真珠湾攻撃を食らっていないためまだ航空機が

 戦争の中核であるという認識が希薄だったのだ。

 米海軍提督から日本へ通信が入る。

 米海軍提督「日本へ通達する、今すぐ全ての植民地を

 放棄しハルヒィ・・・エホッ・・・ノートを受け入れ

 日本の国際上の立場をわきまえ全ての戦闘行為を

 やめることを求める。これは任意ではなく国際連合命令だ。

 聞かない場合は・・・日本全土に向けて艦砲射撃を行う。」

 ハルヒ(イラッ(怒))

 キョン(ぷっ・・・この世界では嫌がおうでもハルノート

 って言わないのか(笑)。)

 古泉「相手が噛んだだけですよ、お気になさらず。」

 ハルヒ「米艦隊全軍に通達する、全ての戦艦と輸送船・

 商船を我が軍に無償で提供することを望む!!

 そうしなければ我が軍は貴殿の艦隊を皆殺しにする!!

 それと・・・まともにハルノートって言わないって

 絶対喧嘩ふっかけてんの?ハルヒノート?

 脳髄沸騰するほどムカツクんですけど!!」

 米海軍提督「聞こえ無かったのか?ハル・・・ヒィエッホン!!

 ノートを遵守せよと言っているのだ?私の言ってることが

 わからなかったのか?これは最終通告だ。よく考えて発言・・」

 ハルヒ「あーーー!!またハルヒノートっつった!!

 わざとね!?わざと言ってんのね!?いいわよ絶対屈服

 しないから!!米国に生きて帰りたくなくなるほど

 後で死ぬほど後悔させてやるから覚悟しなさい!!」

 キョン(歴史からの執拗な嫌がらせにお怒りの我が嫁提督。

 どうしよう、敵のわざとらしさに思わずこっちも吹きそうに

 なってしまう(笑い))

 古泉「歴史に残るとどうかと思う会話ですが・・・

 楽しいですね(小声)。」

 

 米機動部隊

 米海軍提督「仕方ないな・・・ここまで品性のない指導者は

 生まれて初めてだ。空母艦隊を前面に出して空爆を

 開始せよ!!」

 F4Fワイルドキャット<あれ?俺らの出番は?

 F2Aバッファロー<残念ながら1939年なんだな。

 SBDドーントレス<大丈夫かよ?不安しかねえな。

 空母『レキシントン』『ヨークタウン』『エンタープライズ』

 『ホーネット』『サラトガ』は最前線にて前進し、

 を鎮守府を艦載機の航続距離の射程に捕らえるべく接近。

 接近・・・接近・・・接近・・・!?

 偵察機一式陸上攻撃機

 「敵空母艦隊、鎮守府との距離350km。」

 ハルヒ「どんだけ航続距離ないのよ・・・敵艦載機・・・。」

 キョン「零戦出す時期がそもそも早すぎんだよ!!」

 ハルヒ「普通空母って後方待機のはずじゃ?」

 古泉「ミッドウェー海戦前はだいたいそんなもんですよ

 まだ空母運用戦術が確立されていない時代なので

 空母を真っ先に突っ込ませて来るのがこの時代定番です。

 もっともそれでミッドウェー海戦で日本がどうなったかは。」

 ハルヒ「航続距離がないゴミはいらない!!

 だけど零戦隊は迎撃にのみ集中し、東京湾沿岸ギリギリで

 迎撃せよ!!戦術はゴミ戦闘機を先に包囲殲滅、

 爆撃機は一番最後に集団でボッコボッコに殴っちゃって!!」

 戦闘結果

 日本

 『零戦雉鳩』400

     VS

 米国

 『ブリュースターSBN』90

 『TBDデバステーター』90

 『SB2ヴィンディケーター』90

 『B-17艦上改造爆撃機』50

       ⬇

 日本

 『零戦雉鳩』400

 米国

 全滅

 1938年の米艦載機では零戦には全く歯が立たず、

 米艦載機は性能差でボッコボッコにされ、

 唯一零戦が高い防御力故に苦手としているはずだった

 B-17爆撃機もたった50機では足りず、零戦の集団機銃の雨

 でボッコボッコにされて撃沈した。

 

 ハルヒ「よっしゃーー!!当然よ当然!!っていうか

 ワイルドキャットとかバッファローとかじゃないんだけど?」

 キョン「だから零戦出すのが早すぎんだよ!!」

 古泉「・・・まあこれで空襲は回避できましたが零戦隊は

 弾切れですね。」

 ハルヒ「ここで我が軍の海防艦と駆逐艦の繋ぎ出動!!」

 『零式魚雷艇』500隻

 ハルヒ「お値段お手頃で駆逐艦の100分の1の人員で

 動かせて、零戦より安くてお手頃な便利な高速艇!!

 この部隊には艦載機のいなくなった空母前方への機雷の敷撒

 を行って貰うわ!!艦砲射撃の最大射程は70~65km

 都市に砲撃させる前300kmで前方を塞いじゃって!!

 そしてここで引っ込めておいた空母『赤城』『鳳翔』

 の出番ね!!敵船団が固まっているうちに次式艦上爆撃機50機

 を使って機雷を投下して包囲!!残念だったわね米海軍!!

 あななたちが終戦前で使った飢餓作戦最大の武器『機雷』

 をまさか日本が早々に使って来るとは思うまい!!

 機雷処理班もつくられてない今のうちに敗北の苦汁をたっぷり

 がぶ飲みさせてあげるわ!!」

 日本船員「回~せ~!!」

 万力式に船体を融合させて固定歯車を回す船員達。

 ガッシャン!!と金属音を立てて合体する空母2隻

 融合した『赤城』『鳳翔』から換装された

 『次式艦上爆撃機』200機が融合空母から続々と出撃。

 長距離双発爆撃機を艦上運用できる事の偉大さを

 噛み締める。

 エレベーターから艦上に現れ、折り畳まれた羽を開いて

 エンジンを回して長い滑走路から出撃する。

 日本パイロット「いけいけ!!対空攻撃の届かないとこへ

 機雷を撒き散らせ!!」

 米海軍の後方に機雷がばらまかれ機動部隊と輸送船団を

 分離させる。

 米空母搭乗員「!?空母艦底に着弾反応!!」

 米空母搭乗員「浸水してきます!!早く撤退を!!」

 米海軍提督「なんだと!?敵の新兵器だと!?」

 機雷が艦底を蝕んできたところでようやく状況の

 やばさを理解しはじめる米軍。

 ハルヒ「うしししし、ようやくやばいことわかってきた

 みたいね。ここで

 『一式陸上攻撃機』200機

 『96式陸上攻撃機』200機

 『次式艦上爆撃機』200機合計600機の長距離双発機

 で機雷をありったけ投下!!航続距離3300kmの勇士達よ!!

 米海軍に悪夢をたっぷり見せてあげなさい!!

 こんな時期に機雷処理班なんて編成してないから

 逃げ場はないわ!!」

 機雷が米機動部隊周囲にばらまかれて米海軍は

 完全に逃げ場を失う。

 米海軍「敵!!水上爆弾でこちらの艦隊を包囲!!脱出不能!!

 我が軍艦艇の3分の1浸水!!」

 米海軍提督「馬鹿な・・・!!輸送船団だけでもハワイへ逃がせ!」

 ハルヒ「逃がさないわよ!!」

 『敵艦隊接近!!』

 ハルヒ「米軍商船150隻に戦艦『長門』『陸奥』軽重巡洋艦6隻

 駆逐艦40隻、零式魚雷艇500隻が突入!!空母『赤城』『鳳翔』

 から出撃した次式艦上爆撃機のから閃光継続炸裂弾を

 投下して上陸船団を識別し、空挺部隊投下で次々と商船を

 ハイジャックし、駆逐艦、魚雷艇からも増援を突入させ

 数時間輸送船団と格闘!!さらに機雷で囲んで退路を経つ!!」

 米国商船団から悲鳴が上がる。

 ハルヒ「かくして我が軍は戦艦14、空母5、駆逐艦45、

 重巡洋艦12、軽巡洋艦12、を機雷で包囲し捕縛!!

 商船150隻の鹵獲に成功、無論損害は皆無よ!!こうして

 米軍の日本侵略作戦は我が軍の奮戦により見事に頓挫し

 これから航空機が戦争の主流になることを見事に

 証明したわ!!」

 古泉「・・・お見事・・・!!」

 キョン「こうなると思って無かったんだろうな・・・敵さんが

 気の毒だぜ・・・。」

 ハルヒ「よし、仕上げに入りましょう!!」

 

 米海軍提督「くそっ・・・こうなれば全艦自沈処分して

 脱出を・・・しかし・・・水上爆弾のせいで搭乗員の脱出の

 安全も困難・・・どうすれば・・・。」

 ここで通信が入る。

 『敵軍から通信です!!』

 ハルヒ「うしししし、ご機嫌いかが?」

 米海軍提督「貴様・・・!!」

 ハルヒ「こっちの事情無視して貿易遮断なんてことするから

 こんなことになるの!!後・・・ハルノートに誤字を混ぜた

 罪をたっぷり払って貰いましょうか?」

 キョン「まだ根に持っていたのか。」

 ハルヒ「じゃあ、船員達全員を無事故郷へ返してあげるから

 ・・・艦隊全艦艇全部日本へと無償で提供しなさい。」

 机を叩いて米海軍の提督が叫ぶ。

 米海軍提督「我が軍は決してお前達等に屈服しない!!

 お前達所詮蛮賊等に米国が屈服してはならない!!

 それぐらいなら全艦自沈処分を・・・!!」

 ハルヒ「いいわよ、じゃあ南方をご覧くださ~い。」

 するとそこには上陸船団を載せた輸送船団の左右に

 戦艦『長門』『陸奥』が待機していた。

 商船の数からして上陸船団10万人はいるのだろう。

 『長門』『陸奥』が艦砲を上陸船団に向ける。

 米海軍提督「まさか・・・貴様!!」

 ハルヒ「今いる米海軍人員全員が今ここで死ぬか、

 軍艦全て我が国に渡して家族のために生きて帰るか・・・

 さあ・・・選べ!!」

 米海軍提督は決断を迫られた。

 このままでは15万人はいる人員の命が水底に沈む。

 だが、侵略者に軍艦を渡すなど自由の国のこれ以上にない恥辱

 米海軍提督は頭を悩ませた。

 ハルヒ「かったるいわね、もういいわよ。

 『長門』『陸奥』上陸船団沈めちゃって、

 我が国に攻め込む人員は邪魔なだけだから。」

 キョン「ちょ・・・おい!!」

 日本砲兵「砲弾装填!!」

 米海軍提督「!!!!!!!」

 戦艦『長門』『陸奥』の砲筒が動く。

 『艦砲射撃を実行・・・。』

 米海軍提督「やめろぉぉぉぉぉおおおおお!!」

 叫ぶ米海軍の提督は涙を流して敗北を受け入れた。

 米海軍提督「全艦艇を渡そう・・・だが人員へ虐待を

 加えれば命をかけてお前達を殺す・・・いい・・・な。」

 米海軍提督は膝をついて泣き崩れた。

 こうして米機動部隊全ての艦艇が事実日本のものとなった。

 ハルヒ「そうそう、いいこいいこ。」

 キョン「あーあ、かわいそうに・・・もっともあんだけの

 数の軍隊を国内に突っ込まれても困るけどな。」

 『艦砲射撃を中止します。』

 ハルヒ「うしししし、砲筒反転!!」

 すると戦艦『長門』『陸奥』が砲筒を反転させて

 ハルヒ「発射!!」

 パンパパパパパパン!!

 すると戦艦『長門』『陸奥』が一斉砲撃をして

 大砲全てから色とりどりの花火が吹き出た。

 ハルヒ「ひゃっほーーー!!艦隊と輸送船全て

 根こそぎいただいちゃったわよー!!」

 キョン「うわぁ・・・これは悔しい・・・まあ最初から

 殺す気は無かったって事なのかこれ?」

 ハルヒ「第一射目はね、第二射目はどうしようか正直

 迷ったわ、爆竹にしようか実弾にしようか。」

 キョン「意地悪りい・・・。」

 ハルヒ「さあ、全艦艇徴発といきますか!!

 真珠湾攻撃しなくて本当よかったわ~これだけの船を

 鉄屑にしちゃうんだから勿体ない!!おっとそうだ、

 赤城と鳳翔にもうちょっと対潜哨戒やってもらわなきゃ

 喜んでいる真横から魚雷なんて有り得そうだし。

 さて待ちに待った回収作業開始!!

 まず陸上部隊全員に義務で教えた空挺部隊を

 敵艦隊全てに投下して敵艦隊機能を完全に無効化した後に

 零式魚雷艇中心の機雷処理部隊を使って機雷を解除!!

 しっかり艦上で拘束してることを確認してから

 1隻ずつ港に入れていくわ!!」

 こうして敵艦艇合計200隻以上の船を拘束していき

 上陸部隊は食料輸送船の一部とともに海上に放置した後

 ハワイ方面に捨ててきた。

 その後捕虜となった膨大な米海軍船員全ては・・・。

 嵐大将「どうしますか?今全員処分しておけば

 敵の船員不足によりより優位に戦闘を進められますが?」

 ハルヒ「わざわざ無償で戦艦と資源をくれたのに殺すなんて

 とんでもない!!始末するのは次の戦場よ!!

 投降した兵士は原則絶対に返還する!!

 戦争は人間やめなきゃならないと思いがちだけど

 最後は人間らしさを大事にした方が勝つのが歴史の

 流れってやつよ。今回は丁重に帰りの燃料と

 食料を提供して輸送船に詰め込んでハワイへ帰して

 あげなさい。」

 嵐大将「はぁ・・・了解しました。」

 こうして弾薬・武器・戦車を入れた輸送船から中味を抜いて

 捕虜を詰め込み、食料を載せた輸送船と一緒に合計

 30隻の日本の輸送船と5隻の日本のタンカーをハワイ方面へ

 返す。

 『戦利品』

 戦艦(14隻)

 『ニューヨーク』『テキサス』『アリゾナ』

 『ネパダ』『オクラホマ』『ペンシルヴァニア』

 『テネシー』『カリフォルニア』『コロラド』

 『メリーランド』『ウェストバージニア』

 『ニューメキシコ』『ミシシッピ』『アイダホ』

 空母

 『レキシントン』

 『ヨークタウン』

 『エンタープライズ』

 『ホーネット』

 『サラトガ』

 駆逐艦45隻 重巡洋艦12隻 軽巡洋艦12隻

 高速輸送船100隻 高速タンカー50隻

 ハルヒ「うひゃあ~大量大量!!敵とは言えこれほどの

 戦力をぶんだぐれるのは今だけよ!!

 まったく・・・・こっちは船売っちゃったり駆逐艦

 アップデートの為に駆逐艦造船止めてたりで

 大変なのに・・・これみよがしに物量を見せびらかす

 姿勢は憎いわね~まあ今は我が軍の物なんだけどね~。

 なんと!!我が国念願の"まともなそなぁ~"が手に入るよ!!

 これで日本海軍が開発サボったツケを早く返せるよ!!

 やったわ!!これでようやく潜水艦に悩まされることはない!!

 うれしー!!早速艦隊に更新しないと!!」

 キョン「ひらがな表記に悲壮感漂うな。」

 今回の戦いに参加した戦士達が米国軍艦を見て

 感嘆の声を上げていた。

 特に空母5隻が空母『赤城』『加賀』よりかっこよかったり

 内部環境がよかったりするため司令官も思わず嫉妬

 するほどだった。

 日本兵「日本空母よりかっこええやん!!」

 日本兵「がんじょうそうだなぁ。」

 日本兵「赤城、加賀より居心地良さそう。」

 日本兵「うわぁーのりてえー。」

 ハルヒ「大丈夫!!皆様には乗せてあげますよ~

 重要な任務前の訓練の為にね。

さてと、この米艦隊を修理して我が軍の部隊に編入

 するわけだけど名前どうしたものか・・・

 『白銀機動部隊』と名前を決めて

 『レキシントン』  ⇒『明炎』

 『ヨークタウン』  ⇒『陽炎』

 『エンタープライズ』⇒『銀炎』

 『ホーネット』   ⇒『蜃気楼』

 『サラトガ』    ⇒『冥炎』

 ※水兵の皆さんはアメリカネームの方が好きな模様。

 として戦艦はコロラド系2隻だけ残して後は解体・分析に

 回して資源にする。

 『コロラド』『ウェストバージニア』のみ残留。

 巡洋艦は全部残しておいて輸送船・タンカーも

 数少ない戦略物資として使用するわ。

 駆逐艦は5隻を分析のため解体して残ったやつは島風改型が

 できるまでの繋ぎに使うとしましょう。

 ・・・・そして2週間の準備終了後すぐに米国へ

 攻撃に出発よ!!」

 キョン「うっそ!?今からか!?」

 ハルヒ「敵の戦力がポンコツなうちに工業力奪っておかないと

 きつくなるに決まってるでしょ?

 というわけで今から早速準備開始!!捕虜輸送船が

 アメリカに到着する前に早く攻撃しなきゃ対策

 とられちゃうでしょ!?」

 古泉「でも占領に必要な上陸部隊が足りませんよ?」

 ハルヒ「全土占領はソビエト潰してから!!

 今は脅威の米国工業力大半を削ぐ事を目的として

 進軍を開始するわ!!あのチート工業力は今のうちに

 削いでおけば、かなり有利に戦局が進むこと間違いなしだわ!!

 B-17 2万機!!B-29 1万機!! 米空母100隻製造!!

 それを今阻止する最大の好機だわ!!」

 キョン「やな予感しかしねえ・・・。」

 ハルヒ「というわけで輸送船の食料を流用して

 早速攻撃準備開始よ!!」

 



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第10話 1938年11月 トラ・トラ・トラ

1938年11月 

 アメリカ・ワシントンDCホワイトハウス

 米機動部隊出撃

 マッカーサー「馬鹿な!!4発爆撃機を空母に詰め込んで戦いに

 行かせたのか!?」

 ルーズベルト大統領「爆撃の方が敵にインパクトを

 与えられると思ってね、敵空母留守中に日本本土攻撃を

 指示したこのような厄介事は早急に片付けるべきだよ。」

 マッカーサー「戦略としては間違ってはいないが

 日本本土防衛の航空部隊はどうやって防ぐ!?

 B-17下手に入れれば頭数足りずにやられてしまうぞ!?

 ましてやフィリピンの精鋭航空部隊がやられたのだ・・・

 これではフィリピンの二の徹を踏むことになるぞ!?」

 ルーズベルト「心配いらないよ、あれだけ軍艦つけたんだ

 負ける心配はいらないよ。」

 ※アメリカにこの時爆撃機大好き主義、通常

 戦闘機無用論が流通していた時期の影響。

 後まだ真珠湾攻撃が無かった影響で戦艦無能論に

 気がついていない。

 マッカーサー「日本を甘く見すぎだ!!本土防衛を無視して

 空母7隻をむやみに東南アジアに向けるとは考えにくい・・

 ハワイから攻撃されることも考えに入れての行動の可能性

 も考慮しているに違いない・・・軍艦じゃ航空機の相手は

 無理だ!!。」

 ルーズベルト「深読みしすぎだよ、敵の脅威の部隊は

 全部東南アジアに向かったという確定情報を元に

 行動したんだ、問題ない。」

 マッカーサー「・・・艦隊の無事を・・・祈るしかない・・。」

 その不安は、最悪の形で実現した。

 

 アメリカ

 シアトル・ポートランド・サンフランシスコ・ロサンゼルス

 ラスベガス。

 その大都市上空に『TBDデバステーター』が10機ずつ

 現れた。

 その機体達はアメリカに向かってこう電報を打った。

 『トラ・トラ・トラ・・・我』

 

 ホワイトハウス

 防衛省幹部「大統領!!緊急連絡です!!ハワイに到着した

 艦隊司令官から報告!!機動部隊全てが日本に奪われた

 とのこと!!」

 ルーズベルト「なんだと?エイプリルフールは後5ヶ月は

 早いぞ?」

 防衛省幹部「艦隊司令官は艦隊では無く輸送船から

 出てきて泣き崩れたと!!」

 ルーズベルト「なんだと・・・冗談にしては随分洒落に

 ならんな?」

 マッカーサー「まさか・・・。」

 

 各地西海岸都市飛行場上空ににデバステーター10機が

 到着し・・・。

 『米本土奇襲ニ成功シタリ』と電報を打った。

 それが全ての始まりだった。

 

 フィリピン航空隊だったウェーク・クェリン・トラック

 等のパイロット達はその後捕虜輸送船に乗せられて

 アメリカにどうにか到着しサンフランシスコにて

 事情聴取された後サンフランシスコ航空部隊と

 P-40で共同訓練をしていた。

 訓練終了後

 米国パイロット「お前らみたいに強いやつでも負けたのか!?」

 正直フィリピン航空隊を舐めていたサンフランシスコ航空隊

 だったが、その中の才能と技量ある一部人間達の腕に

 対抗意識を出していた。

 ウェーク「そうだ・・・奴らは一人では絶対に戦わない

 ・・・絶妙なチームワークとフェイントを織り交ぜて

 航空部隊を全滅させるんだ・・・。」

 クェリン「パイロット単体でも十分脅威だ・・・

 奴らはチームワークも実力も両方持ち合わせている。」

 サンフランシスコ航空隊「本当かよ・・・。」

 トラック「陸軍の司令官も優秀でフィリピンが

 わずか1ヶ月で陥落したからな・・・やばい・・・。」

 サンフランシスコ航空隊「そんな奴ら死んでも会いたくないな

 ・・・。」

 サンフランシスコ航空隊「まあ、こっちには航空機が

 フィリピンの倍はあるから心配はないな!!」

 そんな話を休憩中にしていたとき、

 空にデバステーター10機が現れた。

 サンフランシスコ航空隊「おい、今まだ訓練してたか?」

 だがウェークはそのデバステーターを見て疑問を抱いた。

 ウェーク「フォルムがなにか違う・・・あれは・・・。」

 サイズがデバステーターよりやや大きくすっきりとした

 フォルムの機体・・・そう、フィリピンを襲撃した・・・

 日本軍機である。

 デバステーターにカモフラージュしてあるが・・・まさか。

 ウェーク「全員逃げろ!!飛行機が近くにあるやつは今すぐ

 離陸しろ!!」

 その掛け声と同時にデバステーター10機から300kg爆弾3発が

 B-17の工場と飛行機密集地、滑走路に落とされる。

 爆音と同時に、西海岸航空基地が破壊され、

 米本土空襲の悪夢が始まる。

 サンフランシスコ航空隊「ファッ!?」

 サンフランシスコ航空隊「フレンドリーファイア!?」

 クェリン「んなわけねえだろ!!あれ日本軍機だ!!」

 トラック「カモフラージュしてまで来るだと!?」

 サンフランシスコ航空隊「滑走路が使えねえぞどうすんだ!?」

 司令官「重機で早く復旧させろ!!」

 米国下士官「海軍から報告!!日本軍機40機が各地飛行場に

 接近中だとのこと!!到着は後2時間後だそうです!!」

 サンフランシスコ航空隊「どうしてこいつらの攻撃を

 早く報告しなかったんだ海軍どもは!!」

 司令官(滑走路の修復と残骸となったB-17の撤去等に

 重機を使って4時間はかかってしまう・・・

 敵の進撃が速過ぎる上に滑走路の損害が大きすぎる。)

 司令官「くっ・・・ここは東海岸へ逃げるしかない・・・。」

 サンフランシスコ航空隊「そんな馬鹿な話が!!」

 司令官「貴重なパイロットを失うわけにはいかん!!

 今は避難しろ!!」

 サンフランシスコ航空隊「くそお!!」

 パイロット達はトラックと車両で緊急離脱、

 その2時間後サンフランシスコ航空基地は空襲で壊滅した。

 その後 シアトル・ポートランド・ロサンゼルス

 ラスベガス航空基地がデバステーターに偽装した

 零戦雉鳩10機ずつにに壊滅させられて米本土迎撃を封じられ

 その後40機もの航空部隊に復旧不可能なぐらいに飛行場を

 破壊されてしまった。

 これに米国各地がパニックに陥った。

 

 ホワイトハウス

 ルーズベルト「どうなっている!?我が機動部隊出撃の

 わずか2ヶ月足らずで日本が攻めて来ただと!?

 敵はどうやって空母を確保・・・いや何処から

 攻めて来たというのだ!?ミッドウェー基地も

 ハワイ基地にも敵艦隊攻撃の報告も無いのに

 直接攻撃してきただと!?どうやって来たと!?」

 

 機動部隊旗艦 空母『赤城』

 涼宮ハルヒ「わっはっはっはっは!!まさかミッドウェー

 北上を迂回して我が国機動部隊が突っ込んで来るなんて

 思うまい!!」

 古泉「仲介地点無しはかなりきついですが、

 米国輸送船の中味があってこそ成り立つ作戦ですね。」

 キョン「パールハーバーとミッドウェー基地放置してて

 大丈夫なのか?」

 ハルヒ「問題ない!!むしろ先にミッドウェーやハワイ攻撃

 しちゃったらアメリカ身構えちゃって奇襲うまく

 いかないでしょ?だから直接攻撃すんのよ!!

 機雷の穴の開いた艦隊の修理も大変だったんだからね!!」

 キョン「普通そこまでするか?」

 ハルヒ「補給船の中味の大半を流用し補充して遅い船を

 零式魚雷艇の皆様や速度の速い巡洋艦の皆様に輸送船団を

 引っ張ってもらう事で遅い艦隊の速度を

 引き上げてまでしてここまで来たんだからね!!」

 キョン「・・・まあ誰も思いつかないが燃料大丈夫か?」

 ハルヒ「敵からぶん取れば問題ないわ。」

 キョン「結局それが・・・。」

 ハルヒ「ハワイとミッドウェーは途中でついでに潰せばいい

 それまでは敵航空戦力と工場・油田破壊を最重要任務にして

 艦載機空襲作戦を実行するわ!!」

 

 シアトル海上付近

 B-17爆撃機「敵艦隊補足!!」

 死に物狂いで航続距離範囲内でも見つからなかったやつを

 はずれの飛行場から爆弾倉に補助燃料タンクを目一杯

 詰め込んで探し回り、ようやく発見した。

 そしてようやくハルヒの率いる機動部隊の正体が

 明らかになった。

 そこにあったのは

 見慣れぬ戦艦2隻と米戦艦

  『コロラド』『ウェストバージニア』

 空母

 『レキシントン』  

 『ヨークタウン』 

 『エンタープライズ』

 『ホーネット』   

 『サラトガ』    

 と空母2隻を含めた米国製含めた

 重巡洋艦15隻 軽巡洋艦15隻

 駆逐艦45隻 魚雷艇150隻 輸送船100隻

 魚雷艇補給船40隻 タンカー50隻の大船団。

 一見米船団に見えるこの艦隊だったが。

 B-17パイロット「米艦隊は無事だったのか!!」

 B-17パイロット「いや・・・待て!!空母の上を見ろ!!」

 なんと、米空母の上から日本軍艦載機が離陸

 しているではないか。

 B-17パイロット「どうなってんだ!?」

 B-17パイロット「おい、見ろ!!」

 その艦隊がシアトル付近に来た時に掲げてあった

 星条旗が燃えて日章旗に変わったのだ。

 B-17パイロット「そんな馬鹿な!?」

 B-17パイロット「こちらB-17!!敵艦隊発見!!

 我が米空母5隻敵の手中にあり・・・。」

 その通信を最後にB-17は零戦の群れに食われて消えた。

 

 その通信を聞いてシアトルの米海軍司令官は戦慄した。

 司令官「そんな馬鹿な・・・。」

 

 『日本軍米国襲撃機動隊』

 戦艦『長門』『陸奥』

 『コロラド』『ウェストバージニア』

 空母

 『赤城(鉄色コーティング)』90※米空母に似せるため

 『鳳翔(鉄色コーティング)』15

 『レキシントン(明炎)』 90

 『ヨークタウン(陽炎)』  90

 『エンタープライズ(銀炎)』90

 『ホーネット(蜃気楼)』  90

 『サラトガ(冥炎)』    90

 航空機 

 『零戦雉鳩 デバステーター偽装』50機   ⬅¬

 飛行場襲撃部隊『零戦雉鳩』200機増槽込み航続距離3900km

 迎撃攻撃隊 『零戦修羅(分解不具合修正版)』200機

 哨戒機及び爆撃機 『次式艦上爆撃機』53機

 重巡洋艦15隻 軽巡洋艦15隻

 駆逐艦45隻 魚雷艇200隻 高速輸送船100隻

 魚雷艇補給船40隻 高速タンカー50隻

 

 ちなみに東南アジアから空母『加賀』『龍驤』『蒼龍』

 も引き抜こうか考えたけどインドにいる英国空軍との戦いで

 忙しい為むやみに引き抜けないんだよね・・・。

 印度英国空軍

 『ブレニウム戦闘機』 200機

 『バトル軽爆撃機』  200機

 『ハリケーン戦闘機』 200機

        VS

 東南アジア防衛航空部隊

 『零戦 雉鳩』600機

 『一式陸上攻撃機』100機

 『96式陸上攻撃機』100機

 こなた<ブリカスうぜえ!!

 話を米国に戻して、

 案の定敵からサーモン級潜水艦の接近が多数あったが

 圧倒的航続距離を誇る一式陸攻の艦載機バージョン

 『次式艦上爆撃機』が赤城・鳳翔合体空母から発進し

 次々と潜水艦を捕捉して対潜哨戒を行い20隻を

 血祭りに上げる。(敵も必死である)

 ハルヒ「さてと、厄介な飛行場破壊した事だし

 いよいよサンフランシスコ・ポートランド・ロサンゼルス

 から空爆を始めましょう。重点攻撃目標は工場だけど

 最寄の油田は残しておいてね!!帰りに満タンにして石油

 もって帰るから、後タンカーも奪っておかなきゃね。

 ふふふ、1年前から高校生以上からパイロットに使える

 人員を全部引き抜いて育てたおかげで、こうして空母運用や

 本土防衛に使えるパイロットに困らない!!

 ただ、陸上部隊の不足で米本土占領できないのが・・・

 悔しい・・・まあ、うちにはろくな戦車ないし

 仕方ないわね・・・そこで問題になるのは爆弾の質と量ね。

 我が国の爆撃機は多くて1t以下の小さい爆弾しか落とせない。

 しかも1発、多くて300kg爆弾3発。これでは都市に何回

 往復しなきゃいけなくなんの!?というわけで少しでも

 爆撃効率を良くするため我が国の誇る新型兵器を使うわ!!

 その新兵器とは、『陸上魚雷』よ!!」

 キョン「陸上?魚雷?は?」

 ハルヒ「ロケット弾による空爆も検討したけど

 今の乏しい技術のままだと整備性に難が大きすぎる為、

 整備性のあんまりいらない、尚且つ効率いい攻撃方法を

 編み出した・・・それが両翼付き魚雷『陸上魚雷』!!

 これは酸素魚雷でも普通魚雷でも中味爆弾でもいいから

 投下後に特殊なモーターの回転によって空気のクッションを

 纏う装備をつける。すると陸上をつるつるとまっすぐ

 滑る魚雷が出来上がり!!整備は凄い楽で推進剤は

 搭載機の慣性とモータープロペラのみ!!コストも安い!!」

 キョン「そんな爆弾で大丈夫か?」

 ハルヒ「というわけでさあ、早速一番厄介な部隊ひしめく

 サンフランシスコの都心部から攻撃開始!!

 民間人をなるべく巻き込まないように先方は音

 爆弾で脅してから民間人いなくなった工場から攻撃開始!!

 こうして非常用護衛戦闘機 『零戦修羅』50機護衛の元

 『零戦雉鳩』250機 『次式艦上爆撃機』50機

 合計300機の戦爆連合でサンフランシスコを爆撃!!」

 陸上魚雷は滑るように陸上を駆け巡り、

 避難が終了したサンフランシスコ工業地帯を爆撃。

 陸上をつるつる滑った魚雷達は次々と建物内部へと

 侵入し工場を内部から効率よく破壊!!

 さらには多くのビルの土台へと突き刺さり爆発し倒壊が多発!!

 陸上部隊への命中率も普通の爆弾より命中率が高い為

 ぽんぽこ命中して戦車『M3スチュアート』等の群れは

 壊滅!!意外とも言える戦果と陸上魚雷の使いやすさと

 使用したときの微かな面白さに現地兵士達への評判は

 高かった。車の上を跳ねるように飛んでビルに突き刺さって

 爆発したり、敵陸上部隊の篭る塹壕に滑り込んで爆発したり

 とともかく奇妙で珍妙かつ脅威の兵器だった。

 米国も史実で日本本土爆撃で家屋を突き破る

 焼夷弾が使用されていたため文句は言わせない。

 ちなみに海上でも使えるが事実上航空機の

 最高速度慣性に航続距離が依存するためそんなに射程は

 長くはない。だが通常の空襲よりも効率は格段に上昇した。

 『サンフランシスコは壊滅しました。』

 ハルヒ「一番厄介な牙城サンフランシスコを陥落させ、

 補給を済ませた後すぐさま全機出撃!!複座にしたお陰で

 パイロット二人がローテーションを組むことで疲労を軽減!!

 史実よりはきつく無いけどみんな頑張ってね!!その後

 ロサンゼルスを空襲後、ポートランド・シアトル等の

 西海岸都市を空爆し、最寄の油田から燃料を調達して

 タンカーに詰め込み12月には一旦ハワイ方面へと舵を取るわ!!」

 『ポートランドが壊滅しました。』

 『シアトルが壊滅しました。』

 『ロサンゼルスが壊滅しました。』

 『サクラメントが壊滅しました。』

 『サンティエゴが壊滅しました。』

 『米国造船所の3割が破壊されました。』

 『米国工場の3割が破壊されました。』

 『米国油田の2割が破壊されました。』

 キョン「やっとハワイ潰したら日本本土に帰れるのか・・・。」

 ハルヒ「帰れないわよ何言ってるの?」

 キョン「ふぁ!?」

 こうして米本土西海岸都市はボッコボコにやられ

 各都市はビルの残骸が溢れ返っていた。

 米本土へのダメージが中途半端の状態で日本はハワイに向かう

 ハルヒ「ここで問題になるのは一応ハワイ航空隊って

 一応史実基準だと奇襲されても30機落とせる程強いのよね。

 ましてや米本土西海岸攻撃したから奇襲でもなんでも無いから

 米本土程じゃ無いけど身構えて待ち構えてるわけよ。

 さて、ここで損害皆無で倒すためにはどうすべきだと思う?」

 キョン「夜襲とか?」

 ハルヒ「それだと民間人巻き込んじゃうからNG。

 というわけで米本土襲撃前に布石を打って置いたのよ。

 さて、我らが『日本軍米国襲撃機動隊』から

 『零戦雉鳩』250機『零戦修羅』200機合計450機出撃!!」

 すると敵真珠湾航空隊から案の定結構沢山の迎撃機が上がる。

 400機以上はいるんじゃ無かろうか?

 どうやら史実程甘くは無いようだ。

 ハルヒ「撤退!!」

 キョン「?」

 びっくりしてせっかく全部出たハワイ守備隊も驚愕する反応。

 するとハワイ西海岸側から

 『敵機来襲!!』

 ハワイ守備隊「!?」

 なんとハワイ西方向から200機近い航空部隊が襲撃

 してきたのだ。

 この艦隊の正体は太平洋担当第三元帥 波巌 真珠率いる

 『太平洋攻略機動部隊』

 戦艦

 『金剛』

 『榛名』

 『霧島』

 『比叡』

 空母

 空母兼上陸抑揚艦『伊勢』50

 空母兼上陸抑揚艦『日向』50

 空母兼上陸抑揚艦『利根』36

 空母兼上陸抑揚艦『筑摩』36

 航空機 『零戦修羅』172機

 零式魚雷艇80機 タンカー30隻 補給船60隻

 だった。

 ハルヒ「こんなこともあろうかと『次式艦上戦闘機』を

 フィリピン連絡に使って支援物資と増援申請してたのよ!!

 英国空軍との戦いが一段落し次第来てくれって頼んだの!!」

 『零戦修羅(修正版)』

 最高速度600km/h、航続距離2100km、旋回性能圧倒的良好

 ネジ1っ本まで軽量化してまで性能を求めた。

 弱点・強度不足・急降下性能難・量産に向かない。

 どうして没になったはずのこいつが出てきたのか?

 それは『零戦 雉鳩』は『メッサーシュミット109』の

 エンジンをベースにして翼内タンクや搭載量の凡用性

 の向上を中心に行われていたためどちらかというと史実

 『九九式艦爆』のグレードアップ版に近い。

 旋回性能もワイルドキャットよりは断然いいがそれでも

 史実零戦よりは旋回性能が劣るのだ。

 史実零戦も中国戦線に早期に出撃していたが1939年初飛行で

 弱点克服が難しく1940年に完成していたのだ。

 そこで零戦修羅は三菱の社員と坂本 ニ乃田が中島 峰仁と

 改善に勤め、爆撃搭載機能を捨てて護衛戦闘機という

 立場にポジションを設定し再度設計を見直して

 テスト終了後製造が開始されたのだ。

 まあ、雉鳩の方が真っ先に製造しやすかったというのが

 もっともな理由である。

 そしてこの『零戦 二型修羅』はオリジナルの零戦に

 構造が近く製造が難しい代わりに圧倒的格闘戦の

 強さが際立つ精鋭専用機なのだ。(装甲スッカスカだけど。)

 しかしそんなことよりハルヒの戦術なのだが・・・。

 その172機も攻撃するふりをしてすぐに撤退したのだ。

 ハワイ守備隊「敵は何を企んでいる・・・?」

 さらに今度はハルヒ側から航空部隊が接近し・・・。

 ハルヒ「全軍突撃ぃぃぃいいい!!!」

 今度は攻撃を仕掛けてきたのだ。

 その時ハワイ守備隊に異常が発生した。

 それは防衛戦闘機が燃料切れで機能不全に陥り、

 空港に降りざるをえなくなったのだ。

 ※P-40、P-39含めて航続距離1000km以下ぐらい。

 ハワイ守備隊「まさか!?これが目的だったのか!?」

 こうして真珠湾航空隊は『B-17爆撃機』と『PBYカタリナ』

 を残して飛行場へ給油を余儀なくされ、

 爆撃機と哨戒機合わせて200機以下になってしまった。

 ハルヒ「おっしゃーーーやっちまいなさい!!

 飛行場は滑走路を潰すだけにして反抗する航空機全てを

 ぶっ潰すのよ!!」

 こうして爆撃機と哨戒機だけで対処できるわけがなく

 日本航空隊は損害皆無で600機の数の暴力で真珠湾航空隊

 を全滅させ、その後真珠湾基地を徹底的に爆撃し

 空母兼上陸抑揚艦『伊勢』『日向』『利根』『筑摩』

 が『寒冷一式戦車』含めた上陸部隊を揚陸させ

 真珠湾基地を陥落させた。

 その後捕虜を高速輸送船に詰め込んで米本土へと返還し

 その後ミッドウェー基地も艦載機に補給を済ませた後

 襲撃し陥落させた。

 キョン「マジたちわりい・・・。」

 その後 『太平洋攻略機動部隊』にハワイ・ミッドウェーに

 偵察基地設営を指示し食料・弾薬・魚雷・航空機の入った

 補給船50隻と石油満載し敵からぶん取ったタンカー60隻と

 ハワイで無傷で手に入った『P-40』『P-39』『B-17』

 『PBYカタリナ』等を空母兼上陸抑揚艦『伊勢』『日向』

 と食料・弾薬の無くなった空の輸送船に載せて

 日本本土に帰ってもらい真珠湾・ミッドウェー基地に

 172機の防衛航空隊を置いて要塞化し補給を済ませた後

 再び『日本軍米国襲撃機動隊』は

 戦艦『金剛』『榛名』『霧島』『比叡』

 空母 『利根』『筑摩』と合流し再び米本土を襲撃に向かう。

 

 1938年12月、空襲を受けた米国西海岸都市は瓦礫の山と

 なっていた。

 各都市飛行場は重機を使って急ピッチで飛行場を修復していた

 だが損傷が激しく重機を昼夜ぶっ続けで直しても

 なかなか飛行機が着陸できる状態までいかない。

 米国陸軍「急いで飛行場復旧を急げーーー!!」

 米国陸軍「くそ!!今攻めてこられたらろくに防衛できないぞ!!」

 『米海軍から入電!!敵機来襲!!後3時間で40機到着との事!!』

 米国陸軍「!!?」

 司令官「もう来たのか!!敵が来る前に復旧できんのか!?」

 米国陸軍「滑走路修復後航空機をここに着陸させて

 給油するのに5時間はかかってしまいます!!」

 司令官「くそっ・・・重機を引き上げろ!!総員避難を急げ!!」

 その後飛行場はまた空爆を受けて使用不能になってしまった。

 ハルヒ「やれやれ重機による修復ってやっぱり厄介ね・・・

 戻って来る頃にはもうほぼ治りかけてたって本当

 厄介この上ない・・・後で上陸部隊に車と戦車一緒に

 徴収してもらおうかしら・・・今後の為に分析は

 怠らないようにしなきゃね。そのため空母 『利根』『筑摩』

 をわざわざ東南アジアから持ってきてもらったもの。」

 ※史実ガダルカナル島で酷い目にあったもんね。

 ハルヒ「・・・で、どうして戦艦をわざわざ持っ来たかって

 言うと・・・。」

 『艦砲射撃を実行!!』

 ハルヒ「駆逐艦・空母大量生産する造船所を片っ端から

 木っ端微塵にするわよ!!」

  『西 海 岸 諸 都 市 港 造 船 所 に』

シアトル   ポートランド   サンフランシスコ   ロサンゼルス 

 \/\/\/\/\/\/\/\/\/\/\/\/\/

  ///ゝ  ///ゝ ///ゝ ///ゝ  ///ゝ  ///ゝ

 『長門』『陸奥』『金剛』『榛名』『霧島』『比叡』

  『艦 砲 射 撃 を 実 行!!』

 『コロラド』『ウェストバージニア』<人の国で・・・。

 日本代表格戦艦達の沿岸部大砲撃が始まり、

 すざまじい砲撃の嵐に西海岸沿岸部は炎に包まれた。

 それは史実であまり砲撃できなかった戦艦たちの鬱憤を

 晴らすが如く全力砲撃だった。

 ハルヒ「こうして西海岸の造船所を片っ端から破壊して

 今後の造船の大量生産を封じる事に成功!!

 だけどまだ東海岸造船所とか中枢都市とか油田や

 工場があるし、物資少ない上に陸上部隊や戦車がそんなに

 持ち込めてないから陸上部隊でシアトル以外まともに

 占領できないのよね。せめてワシントンDCの

 ホワイハウスにワンパン食らわしたいわね・・・うむむ。

 というわけで今度は米国中枢部を空襲することにするわよ!!」

 



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第11話 1938年12月 逆襲ワシントンDC

1938年12月米本土

 アメリカの上空に

 『零戦修羅』100機護衛の元

 『零戦雉鳩』200機陸上魚雷爆撃部隊と

 『次式艦上爆撃機』100機の空中給油機

 空母『利根』『筑摩』に積んであった次式を離陸させるため

 融合空母『鳳翔』が一回一回滑走路を伸ばすために

 連結して発信していく。

 目標は米国中枢部のヒスパニック系工業都市を

 片っ端から爆撃機し、とにかく少ない爆弾を有効活用

 するためにピンポイントで工業や精油所を爆撃していく。

 戦闘機達は刃向かうも護衛の零戦修羅の

 残った25機の『次式艦上爆撃機』は艦隊の対潜哨戒を

 担当して俳諧している。

 だがアメリカも馬鹿では無いためヒスパニック周辺の

 飛行場に戦闘機1000機以上を配備している。

 これは普通に攻めても陥落は難しい。

 というわけで昼のうちに『次式艦上爆撃機』

 20機位で偵察に行って敵が飛んで来る飛行場の位置を

 把握して撤退。

 その間に西海岸空爆で疲れたパイロット達に休息を

 取らせてまだアメリカが夜間防衛レーダーを搭載してない

 事をいいことに夜襲を仕掛けて倒しに出撃!!

 すると明かりがついている・・・アメリカ隠れる気あるかな?

 と思っていたらよく見たら民間居住区の明かりを

 つけっぱなしにして工業地帯を真っ暗にするという

 戦略でこちらを騙す戦法を使ってきた。

 ハルヒ「こっちのわずかな爆弾を民間人に落として

 怨みだけ買わせて工業力無傷にするなんて許さないわよ!!

 さてと、先日見えた飛行場への空爆を行って

 1000機もの迎撃機を潰し、アメリカは初の夜間爆撃を

 経験することになったわ!!うりゃーー!!」

 『アメリカ工業地帯防衛航空部隊』

 『B-40』      122機-278

 『B-39エアロコブラ』45機-355

 『B-17』      46機-254

 ハルヒ「防空能力を潰したあと『閃光継続炸裂弾』を

 民間居住区周辺に落下させて工業地帯と油田を発見して

 ピンポイントで空爆して破壊!!こうしてアメリカ中枢部・

 メキシコ油田・工業地帯に陸上魚雷を投下して

 破壊し・・・。」

 『米国造船所の5割が破壊されました。』

 『米国工場の6割が破壊されました。』

 『米国油田の6割が破壊されました。』

 ハルヒ「かなり広くて苦労した米国中枢部工業地帯を

 焼き払い、残るは大西洋・東海岸の大規模工業地帯

 のみとなったわ!!陸上部隊を使って占領できないから

 全部海岸沿いから空中給油使ってめんどくさくとも

 丁寧に空襲を行っているわ!!さてと・・・仕上げに

 『ワシントンDC陥落作戦』を行うわ!!」

 キョン「それやったらアメリカ降伏するんじゃないか?」

 ハルヒ「陸軍がほぼ無傷ピチピチで残っている以上無理よ。

 でも敵さんも油断してたのね・・・まさか空中給油使って

 中枢部を爆撃するなんて考えもしなかったみたい。

 ・・・でも敵の猛攻も徐々にこちらを擦り減らしてるわね。」

 『日本軍米国襲撃機動隊』

 戦艦

 『長門』『陸奥』『金剛』『榛名』『比叡』『霧島』

 『コロラド』沈没『ウェストバージニア』沈没

 空母

 『赤城(鉄色コーティング)』90※米空母に似せるため

 『鳳翔(鉄色コーティング)』15

 『レキシントン(明炎)』 90

 『ヨークタウン(陽炎)』  90

 『エンタープライズ(銀炎)』90

 『ホーネット(蜃気楼)』  90

 『サラトガ(冥炎)』    90

 『利根』『筑摩』 72

 航空機 

 『零戦雉鳩』250機

 『零戦修羅』200機

 哨戒機及び爆撃機 『次式艦上爆撃機』100機

 重巡洋艦12-3隻 軽巡洋艦10-5隻 有希型潜水艦二型21-9隻

 駆逐艦20-25隻 魚雷艇87-113隻 高速輸送船100隻

 魚雷艇補給船40隻 高速タンカー50隻

 ハルヒ「見ての通り船団護衛をしていた船の皆様達に

 サーモン級潜水艦を改造したと思われる米国式『回天』

 『アタックフィッシュ』が攻撃を仕掛けて既に100隻以上の

 船が犠牲になってるわ、時々B-17が艦隊を襲いに来るけど

 残しておいた100機の迎撃機と連携してどうにか対処してる。」

 『アタックフィッシュ』

 潜水艦からいろいろ撤去して長距離航行しながら

 敵艦に突っ込む寸前に脱出して遠距離目視・もしくは

 味方航空機からの通信によって命中時に爆発させるという

 文字通り『米国製回天』

 アメリカはまだ潜水艦大量生産のラインが確立していなかった

 ため、何としても通商破壊して日本軍に日本本土に帰るように

 誘導する事を目的に使用され、偵察航空機が高い確率で

 破壊されたり哨戒機に破壊されたりしていたが、

 物量の暴力で護衛艦を多数沈めた。

 命中率は日本製の『回天』より断然高く、搭乗員の

 安全を考慮しているなどかなりの違いがある。

 ハルヒ「敵も必死ね・・・魚雷艇に搭乗員を全力で救助して

 貰って犠牲は最小限にして輸送船に護衛付きで

 負傷者に帰ってもらっているけど・・結構削れるわぁ・・。

 この『ワシントンDC陥落作戦』を最後に一時撤退しなきゃ

 いけないわね・・・だけどここで手を抜いたらアメリカは

 あっという間に日本を潰しに来る・・・。」

 『アメリカから和平交渉の伝達が来ました。』

 キョン「なぬ!?」

 日米平等条約締結約束

 『ハルhiノートの撤回』

 『日本優遇の貿易約束』

 『日本の現在領土の容認』

 『日本との対談希望』

 キョン「・・・上陸部隊上陸させてないのにアメリカ

 降伏したのか・・・これは?」

 ハルヒ「『全 力 拒 否』!!」

 ベリベリベリベリベリ!!(電報を破く音)

 キョン「ふぁっ!?」

 ハルヒ「まず一番上の時点でナメてるとしか言いようが無い!!」

 キョン「あ・・・またハルヒノート(笑)」

 ハルヒ「対談希望の時点で時間稼ぎの意図しか見えない!!

 反省の色が微塵も見えないし『降伏します』とも書いてない!!

 敵は工業力9割奪ってもしれっと航空機一日20機

 造れちゃう国よ!!隙を見て艦隊を潰す意図に違いないわ!!

 拒否よ!!拒否!!断固拒否よ!!伝達して!!

 『我が国謀略に乗る意思あらず!!これより首都ワシントン

 壊滅作戦を行う!!』と打電しなさい!!」

 古泉「了解です提督。」

 キョン「手の内明かして大丈夫なのか?」

 

 ワシントンDCホワイハウス

 ルーズベルト「・・・どうしよ・・・(泣)」

 マッカーサー「くっ・・・せめてもの時間稼ぎも

 させてくれないか・・・。」

 ルーズベルト「大至急全航空隊をワシントンDCに集結・・。」

 マッカーサー「待て、連中の目的は首都陥落ではない

 おそらく首都攻撃は囮で東海岸工業地帯に爆撃を

 仕掛けるに違いない、配備を見直せ。」

 ルーズベルト「わわわ・・・わかったよ。」

 

 一方メキシコ沖に移動した『日本軍米国襲撃機動隊』

 ハルヒは輸送船から『零戦 修羅』150機と

 『零戦 雉鳩』を交換し、部隊を戦闘機重視の

 編成に変更した。

 『ワシントンDC攻撃部隊』

 航空機 

 『零戦雉鳩』100機

 『零戦修羅』350機

 空中給油機 『次式艦上爆撃機』100機

 ハルヒ「作戦は第一航空隊、第二航空隊に分けて

 空中給油を行いワシントンDCに昼攻撃を行う!!

 その後復路でまた空中給油を行い帰還する!!

 雉鳩部隊はともかく敵工場を破壊することを優先せよ!!以上!!」

 こうして日本全国の高校生から引き抜いた

 生え抜きパイロット達による米本土空襲の最終任務が

 始まった。

 

 1939年1月

 上陸空母『利根』『筑摩』はあえて滑らかな海岸に乗り上げ

 合体空母『赤城』『鳳翔』は海上で合体し

  空中給油機 『次式艦上爆撃機』100機が発進

 たたんであった機体を開いて出撃していく。

 アメリカのアンハッピーニューイヤーの始まりを

 告げる豪雪の中、米国からぶん取った空母

 『レキシントン(明炎)』『ヨークタウン(陽炎)』  

 『エンタープライズ(銀炎)』『ホーネット(蜃気楼)』  

 『サラトガ(冥炎)』から第一航空隊 『零戦修羅』225機

 が出撃する。その後最大に遅い巡航速度でワシントンDC

 へ向かい、その後第二航空爆撃隊 『零戦修羅』125機

 『零戦雉鳩』100機が出撃。

 先頭にいる部隊から空中給油が開始され、

 その後一旦最大速度で空中給油機は空母に戻って

 給油し第二航空隊へと空中給油に向かう。

 複座二人交代で航空隊は寒さに耐えながらワシントンDC

 へ向かう航空隊。

 450機にのぼる攻略部隊がついに米国首都ワシントンDCに

 到達する。

 ワシントンDCにサイレンが鳴り響き、滑走路を

 必死に雪かきをする米軍。

 

 ホワイハウス

 ルーズベルト「やばい・・・!!450機の敵航空隊が!!

 連中の航続距離は一体どれぐらいなんだ!?

 ワシントンDCに全部来てしまった!!東海岸航空部隊を

 大至急向かわせろ!!」

 マッカーサー「おい!!」

 

 第一航空隊隊長 暮臚 亨(くれかわ あきら)

 「いいか!!俺達は戦闘機を血祭りに上げる事が仕事だ!!

 無駄弾使うな!!物量に呑まれるぞ!!」

 隊員「了解!!」

 零戦 修羅は20mm機銃2門と15.5mm機銃2門

 を搭載し、魚雷搭載を撤去した代わりに弾薬を

 より増量して大量の航空機を殲滅できるように改造

 されている。

 零戦 雉鳩は貴重な陸上魚雷1発を敵工場と油田にぶつける

 事を最優先させる。

 第二航空隊隊長 芽恫 伶(めっさ れい)

 「・・・あんまり空襲はしたくないが・・・自分の都合で

 難民を見捨てる連中には・・・容赦は不要だ。

 満州で頑張ってくれている同級生の為にも・・・

 ここでは死ねない・・・総員生存第一だ!!。」

 追い詰められたアメリカ首都ワシントンから

 1500機を超える戦闘機が来襲。

 ワシントンDC防衛部隊

 『P-40キティーホーク』500機

 『P-39エアラコブラ』500機

 『B-17爆撃機』500機

 『B-18ボロ爆撃機』300機

 それに対して零戦隊は遠距離作戦を開始し逃げ回る。

 敵の戦闘機の航続距離を把握している以上

 余計な弾を使わずに勝たなくてはならない。

 そのため、序盤は性能差を利用してともかく逃げる。

 そうすると航続距離1000以下の機体は音を上げて

 落ちはじめる。

 その後フォローの戦闘機部隊が上がるが、初速の遅いうちに

 小口径の機銃でプロペラを潰して行動不能にする日本軍。

 次々と落ちていく米軍戦闘機。

 爆撃機は弾薬削りの為に現れたが無視されてしまっては

 どうにもならない。

 爆撃機は敵が発進した飛行場を探し回るも空中給油で

 来た連中の飛行場なんてはるか先の為見つかるわけがない。

 軽量化され圧倒的旋回性能を持つ『零戦修羅』。

 こいつに圧倒的性能差を見せつけられて次々と

 米軍戦闘機が撃墜されていった。

 

 一方襲撃1週間前ワシントンDC

 航空研究所

 アクアマリン・ダグラス「今の性能のままでは日本軍機

 に勝てません・・・何か対策を・・・。」

 教官「現段階では対抗できるのがP-40位しかない。

 おまけに敵は新型機を織り交ぜて使っている疑惑が

 ある・・・今の技術のままでは日本に勝てん。」

 アクアマリン「P-39エアラコブラはどうしてカタログスペック

 最高速度620km/hと良好なのにどうして配備してるのが

 P-40キティーホークなんですか?」

 教官「それは装備をつけていない時のスペックだ。

 装備をつけると性能ががた落ちするため検討に

 回されている。」

 ※解説

 P-39エアラコブラ実は先端の37mm機銃を撤去して

 武装を全部外して、エンジンにきちっと過吸機つけたら

 こういうスペックが出せます。

 アクアマリン「・・・どーして今までしなかった!?」

 教官「え?」

 アクアマリン「37mmモーターカノンを外して

 エンジンに武装過吸機搭載して最低限武装を装備

 すれば十分戦えるじゃないですか!!

 今すぐP-39を発注して過吸機を搭載して今すぐ

 飛行実験を急いで下さい!!」

 その後その機体は多数の修正を加えられ

 『P-41ライトコブラ』と名付けられ、急遽400機も

 造り直され、配備された。

 

 ワシントンDC防衛部隊  残数 撃墜 燃料切れ不時着

 『P-40キティーホーク』 68機-77-355

 『P-39エアラコブラ』  95機-405

 『B-17爆撃機』    500機ガン無視

 『B-18ボロ爆撃機』  300機ガン無視

 ワシントンDC航空隊は爆撃機での戦闘機迎撃が

 できずに工場、精油所が陸上魚雷で空爆されていった。

 密集体型で機銃を撃ちまくろうにも流れ弾で

 工業地帯に損害を被るため下手に攻撃もできない。

 ワシントン航空隊「くそっ・・・どうすりゃいいんだ?」

 その時だった。

 『P-41ライトコブラ』が零戦雉鳩20機を撃墜したのだ。

 暮臚「何!?」

 『特殊迎撃部隊』

 『P-41ライトコブラ』400機

 ウェーク「もうてめえらの好き勝手にはさせねえぞ!!」

 トラック「これ以上自由の国で好き勝手暴れて貰っちゃあな!!」

 P-41ライトコブラは37mmモーターカノンという

 足かせを捨てて過吸機を搭載し欠陥を克服、

 武装を7.5mm機銃2つに絞り軽量化

 見違える程の性能を見せて零戦雉鳩を撃墜していく。

 ※史実でどうしてこうしなかったんだろうね。

 ※したんだけど装備に失敗してダメだったんだよ。

 ウェーク「いける・・・こいつなら!!」

 米国航空隊に希望が見えはじめた。

 その時P-41ライトコブラ30機が突如撃墜された。

 ウェーク「!?」

 暮臚「調子に乗るなアメ公、だがようやく楽しくなってきた。」

 そう、倒した零戦雉鳩より旋回性能、最高速度が速い

 『零戦 修羅』がグループで襲い掛かって来たのだ。

 ここに史上最大の日米航空戦闘

 『デットライン・ワシントンDC』が始まった。

 圧倒的旋回性能に苦しめられながら必死に食らいつく

 米国パイロット達。

 集団攻撃で効率を上げて敵を殲滅していく日本軍。

 B-17の対空支援を貰いながら食らいつき故郷を守る米軍。

 しかしその間にも都市への爆撃を防ぎきれない。

 工場・精油所が次々と陸上魚雷の餌食になっていく。

 ホワイハウスに、撃墜された零戦雉鳩2機が直撃する。

 ルーズベルト「うわぁあああ!!」

 マッカーサー「くっ!!」

 米軍首都ワシントンDCで展開する米本土最後の戦い。

 空の上で旋回しながら激突する

 『P-41ライトコブラ』と『零戦修羅』

 ウェークと暮臚。エースパイロット二人が空で激突する。

 暮臚「残念だがアメ公!!これが現実だ!!」

 ようやく互角に戦えたはずのP-41が劣勢となっていた。

 そう、圧倒的旋回性能相手に格闘戦を挑んで負けているのだ。

 一撃離脱なら、構造上急降下に弱い零戦修羅に勝機を

 見いだせるが、いかんぜん敵の分析ができていない。

 そのため、P-41は複数で襲ってくる敵とも相まって

 零戦修羅にやられていった。

 ウェーク「そんな・・・!!」

 暮臚「弾薬多めに造ってあって正解だったな・・・今度は

 貴様だ。」

 ウェーク「くっ!!」

 ウェークは咄嗟に急降下で逃げる。

 暮臚は零戦修羅の弱点を知っている。

 過度な急降下加速に耐えられないことも。

 だから上方旋回で追いかける。

 そうすると急降下で逃げたウェークのP-41の目の前に

 米国の繁栄のしるし・・・高層ビルが立ちはだかる。

 ウェーク「!!!」

 これ以上急降下すれば地面に激突して死ぬ。

 上昇すれば敵の格好の的になり、旋回性能で劣るこちらが

 不利になる。

 左右に逃げれば降下してくる敵に捕捉されてやられてしまう。

 どうする!?

 ウェーク「死なんとするものは生き、生きんとするものは

 死なん!!」

 ウェークはビルに沿って上昇する選択をした。

 暮臚「腹をくくったか、いいだろう!!」

 零戦修羅がビルの壁に沿って降下する。

 ウェークはあと数メートルで射程に入る瞬間

 脱出レバーを引いて、操作レバーを下に入れた。

 するとどうなるか?

 ウェークは脱出し、ビルの壁にP-41が食い込む。

 すると真正面の零戦修羅に・・・。

 暮臚「!!!!」

 爆風と破片が飛び散る!!

 暮臚「ちっ!!!」

 暮臚はとっさの判断で回避し20mm機銃2門を失い

 翼と尾翼の一部が欠け戦闘不能に陥った。

 だが、一応帰還航行は可能だった。

 暮臚「やるじゃねえか・・・・。」

 零戦雉鳩と違いパイロット生存用の配慮が成されていないため

 破片が一つでも直撃すれば戦没の危険があった。

 暮臚「・・・だが作戦は成功した、引き上げる。」

 零戦隊はワシントンDCの工業地帯・軍港を破壊して

 撤退した。

 結果として零戦隊にもかなりの損失が出たが

 しかし、この戦いの本当の意味を知った時には

 もう、遅かった。

 

 ホワイハウス

 ルーズベルト「なんだと・・・東海岸主要都市に

 敵航空機が大量に墜落しただと・・・?」

 マッカーサー「やはりワシントン襲撃は囮だったということか」

 そう、このワシントンDC襲撃によって首都工業力が

 かなり落ちた事は事実だった。

 しかし零戦隊450機の襲撃の裏で、翼の大量の平行四辺形の

 タンクに燃料をたっぷり詰め込んだ

 使い捨て無人自動直進爆撃機『零轟式艦上爆撃機』200機が

 輸送船から空母『赤城』・『鳳翔』を伝って米国東海岸へと

 発射され東海岸の造船所・工場・精油所に激突したのだ。

 機体に詰め込んだ膨大な燃料が墜落時に飛び散り、

 被害は増大、雪の中で多数の火柱が米国東海岸を包んでいた。

 しかも夜にも飛んで来たこともあって防げなかったものが

 あまりに多く、米国の工業力を徹底的に奪い尽くしたのだ。

 実は日本軍は航空機の完全自動化の研究も行っており

 ハルヒはこれを利用して"直進のみ"に機能を絞り

 ※パイロット入れて方向設定して脱出させればいい。

 きちっと可能にして製造することにより史実より

 低コストで運用できるのだ。

 爆薬は圧倒的航続距離を保障してくれる燃料が爆弾代わり

 となっている。その燃料が墜落と同時に大火災を引き起こす。

 マッカーサー「ジャップめ・・・。」

 ハルヒ「米国弱体化作戦完了!!さあ、一旦ハワイに戻るわよ!!」

 米国各地の工場・精油所が火を噴いていた。

 ウェーク「くっそおおおおおおおお!!!!」

 『デットライン・ワシントンDC結果』

 米国側                       

 『P-40キティーホーク』 30機-470

 『P-39エアラコブラ』  29機-471

 『B-17爆撃機』    443機-57

 『B-18ボロ爆撃機』  211機-89

 『P-41ライトコブラ』 117機-283

 日本側

 『零戦雉鳩』55機-45

 『零戦修羅』253機-97

 戦闘結果

 『米国造船所100%破壊!!』

 『米国石油生産97%低下!!』

 『米国工業力90%低下!!』

 こうして多大な犠牲を払い、米本土空襲作戦は終わりを告げた

 日本側の損害も大きかったが米国側のダメージは

 その代償に足りる悲惨さを露呈していた。

 米国は降伏こそしなかったものの回復に時間がかかる

 深い深い大怪我を負うこととなった。

 作戦失敗の責任を取り、ルーズベルト大統領は辞職。

 事態の収拾を買って出たのは、史実でも朝鮮戦争後に

 大統領立候補予定だったダグラス・マッカーサーだった。

 マッカーサーは米国の復興と慢心なき防衛体制の構築を発表。

 マッカーサーは今回の戦いの影役者である

 アクアマリン・ダグラス士官を司令官に抜擢し

 日本へのリベンジを心に誓った。

 

 一方 『日本軍米国襲撃機動隊』は多くの護衛船を失うも

 米国弱体化に成功しひとまずハワイに帰ることとなった。

 米国製潜水特攻兵器『アタックフィッシュ』別名アメリ回天

 うざかった・・・駆逐艦や旧式潜水艦まで持ち出して

 合計300隻も襲ってきた。

 ソナーもついているし飛行艇やカタリナのナビゲートも

 命中率上げるからともかくうざかった。

 残存艦艇

 戦艦

 『長門』『陸奥』『金剛』『榛名』『比叡』『霧島』

 空母

 『赤城(鉄色コーティング)』

 『鳳翔(鉄色コーティング)』

 『レキシントン(明炎)』

 『ヨークタウン(陽炎)』  

 『エンタープライズ(銀炎)』

 『ホーネット(蜃気楼)』  

 『サラトガ(冥炎)』    

 『利根』 徴収『P-40』『P-39』『蒸留油田装置』

 『筑摩』 徴収『B-17』『M3戦車』『重機』

 重巡洋艦10隻 軽巡洋艦7隻 有希型潜水艦二型15隻

 駆逐艦10隻 魚雷艇45隻 高速輸送船100隻

 魚雷艇補給船40隻 高速タンカー50隻

 

 ハルヒ「総員任務お疲れ様でした!!これより我が艦隊は

 一旦ハワイへ入港し物資整理をしたのちに帰国!!

 2週間の長期休養を取った後にまた任務を行うとする。

 頑張った総員にはそれに見合うだけの報酬は身銭を

 きってでも払うから期待しててね。」

 戦いに一段落ついて生き残ったパイロット達は

 ようやく安堵した。

 空母赤城パイロット「お前達はお休みできるけど俺達は

 まだ対潜哨戒で休めないんだぜ。」

 女性専用空母銀炎パイロット「仲間が空母1.5隻分

 戦没しちゃったこと考えると辛いわぁ・・・。」

 女性専用空母銀炎パイロット「まあ、戦没したのは9割は

 男なんだから気にしな気にしない。」

 芽恫 伶「俺の力不足で仲間が・・・。」

 暮臚 亨「気にするな、運が悪かっただけさ。

 それにあれだけ飛行機生産できる国が敵に回ったら

 俺達は全力を尽くしても無理だろう。

 この戦いを済ませたからこそ今休めるんだ、

 仲間を思いやるのもいいが、今だけでも心を休めろ。」

 こうして空母9隻の艦隊は日本へ帰っていく。

 だが占領できていない分回復することも予想される。

 これは勝利ではない・・・アメリカは・・・まだ死んでいない

 

 世界中が日本が米国に大打撃を与えたというニュースは

 連合軍側に衝撃を与えた。

 今事実連合軍側でまともに戦える国は英国とオーストラリア

 しかない。

 ドイツはその知らせを受け、開戦準備を加速させ

 スターリンは日本からの集中攻撃を恐れ、

 史実で虐殺した航空科学者に全力で日本対策兵器の

 開発を命令した。

 気に食わなくとも国がやられてしまっては元も子もない。

 航空科学者「新型機完成しました!!」

 スターリン「おーよくやった(棒)」

 スターリン(航空科学者なんて俺の専門外もいいとこなのに

 粛正できんこの状況が歯痒くて仕方ない・・・くそっ!!)

 航空科学者「傑作ですよ、乗ってみませんか?」

 スターリン「うおっほん!!いや、今日は気分じゃないから

 また今度に。」

 スターリン(やだやだやだやだやだ!!飛行機なんて絶対

 乗るもんか!!(史実)今に見ていろ・・・日本始末したら

 こいつら粛正してやる!!)

 クレメンス「お前の敵って・・・・何?」



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第12話 1939年2月 アクアマリン・ダグラス就任

1939年2月

 フランクリン・ルーズベルト大統領辞職

 ここで防衛体制一新を掲げた"ダグラス・マッカーサー"

 がなんと大統領に緊急で就任。

 史実ではトルーマン大統領が余計なことをしたせいで

 朝鮮戦争後大統領選挙出馬ができなくなってしまったが

 今史実ではなんとフィリピンから輸送船で捕虜として

 米国に帰るや否や"フィリピン危機"を叫び

 日本からの防衛を叫び続けた事で支持率を得て当選。

 さらに"真珠湾海戦"にて大量に失った士官を補充するため

 優秀な人間達をかき集め、そしてその中に・・・。

 最強の抑止力が動こうとしていた。

 ダグラス・マッカーサー大統領

 「今回多くの士官を失ったため最高の人材を

 必然的に置いて本当に米国は気を引き締めて戦わなくては

 ならない、有能にもう男女は関係ない。

 アクアマリン・ダグラスはこれより防衛司令官に任命する。」

 副官「実績もない人間に防衛をお任せになるのですか!?」

 ダグラス・マッカーサー「実績のある人材は海戦で

 沢山失われてしまっている。ここは対応性の高い人物を

 探して使うべきだ。」

 

 実の子供3人と戯れていたアクアマリンは

 米国防衛司令官任命の書類に目を通すと

 アクア「神よ・・・私は主のはしためです、

 貴方が望む働きを、この身で行えますように。」

 祈るとアクアは決意する。

 米国全土に響く絶望を払拭するため

 子供達を置いて行かなくてはならないその運命を

 受け入れ防衛司令官の服を着て黒人の旦那と一緒に歩き出す。

 アクア「行きましょうルァン、米国の為に世界のために。」

 ルァン「ああ。」

 その二色の手の平は離れないようにぐっとつながり

 戦場へ向かっていく。

 ついに対極抑止力が動き出す。 

 

 アメリカはかつてない危機に瀕していた。

 かつて食らったことのない大空襲にアメリカ人は

 自分達が強者であるという考えを改めざるを

 得ない状況に立たされたのだ。

 豪雪の中壊れた工場や油田が横たわっていた。

 幸い民間居住区にはそれほど被害は無かったが

 工場ほとんどが破壊されているのが痛い。

 失業者があふれかえり、世界恐慌の再来を思わせる

 光景だった。

 アクアマリン「私に何ができるのが?」

 ルァン「・・・多少施したところでどうにかなる話じゃないな」

 そこに日本人とは違う黄色人種の人間達が

 魚を無償で配っていた。

 アクアマリン「何をしているのですか?」

 女性「自分達の詰められて来た輸送船を使って漁をして

 取れた魚を配ってるんです。」

 アクアマリン「どこの国の方々ですか?」

 「私は韓半島の独立運動に参加して日本軍に追放されてきた

 天主教の委青柳です。」

 「俺は中国国民党軍パイロットをやっていた孫本山だ。

 日本軍に追放されて韓国の独立運動家達と一緒に

 行動している。」

 柳 霊剣「アメリカが勝ってくれる事を切に願って

 いたんですが・・・まさかこんなことになるなんて・・・。」

 委青柳「他力本願じゃダメだって事さ、ここは私達が

 頑張ってアメリカを慰めないと。」

 将介石「今では我々は黄色人種という理由で日本人と

 勘違いされてアメリカ人から嫌われている・・・。

 それを払拭する為には屈強なる善意しかないのだ・・・。」

 アクアマリン「・・・。」

 東アジアから追い出された独立運動家達。

 その人達をどうにかして仲間にできないか考えた。

 アクアマリン「お願いがあります。」

 

 アクアマリンは家の財産を削って米国各地の復興に

 彼等に協力してもらった。

 アメリカ人よりも良く働く彼等は本当に誠実な人々だった。

 食料などはもちろん消費したが仕方のないことだ。

 にしても人数が意外と多くて、重機の使い方を教えれば

 さらに復興は加速した。

 広大な米本土全ての復興までには行かなくとも

 アメリカに希望を与える存在となりつつあった。

 特別志願兵として戦って欲しいと頼むと快くOKしてくれて

 少しでも素質あるパイロットを増やすことに成功。

 その後大統領に志願兵申請し、

 彼等は『東アジア独立連合』と名付けられた。

 

 1939年3月

 アクアマリン「さてと、まずはアメリカの残存戦力の計測

 なのです。思ったより水兵もパイロットも死んでなかった

 よかったです。ただ、米本土空襲迎撃で結構な数の

 パイロットが失われているためその分はやっぱり東アジアの

 皆様に補ってもらうしか無いですね。

 現在我が国の主力航空機は・・・。」

 『P-40ウォーホーク』

 『P-39エアラコブラ』※出す時期間違えたby作者

 『P-41ライトコブラ』

 『F2Aバッファロー』

 『ブリュースターSBN』

 『TBDデバステーター』

 『SB2ヴィンディケーター』

 『B-17爆撃機』※フライングフォートレスって書くの面倒

 『B-18ボロ爆撃機』

 『A-20ハボック軽爆撃機』

 アクアマリン「ろくな艦上戦闘機が無いですね・・・

 防衛陸戦用のP-41でも性能足りないのに・・・。」

 ルァン「敵の墜落した航空機をベースにしたらどうかな?」

 アクアマリン「そうですね!!敵を知り己を知ると

 言いますもんね!!」

 墜落してた零戦 修羅は全部ぐしゃぐしゃだった。

 パイロットは何人か捕虜として捕まっているが

 半数以上がコックピットで死亡していたりと

 無傷のものを見つけるのが困難だった。

 さらに雪だった事もあって不時着でまともな形で

 ほとんど残っていなかった。

 史実だとガダルカナル島にいくつか無傷で残ってたのに

 ・・・。※零戦21型とか。

 アクアマリン「無事だった部分をパズルのように

 組み合わせて再現を。」

 士官「了解。」

 ホワイハウスを見に行くアクアマリン達。

 零戦雉鳩2機が左右に刺さっている。

 パイロットは脱出したもよう。

 アクアマリン「偶然とは言えなんとまあ・・・。」

 ※ハルヒ「ノルマ達成!!(笑)」

 アクアマリン「こっちの機体は翼が折れているのを

 除けば原型留めているみたいですね。」

 零戦修羅(つぎはぎボロボロ)

 アクアマリン「テスト飛行・・・危なそう・・・

 どれだけ肉抜きして軽量化してるんですか?」

 徹底的にエンジンパワーを活かすために肉抜き軽量化が

 実施されている。だが、危なくてとても飛ばせない。

 ルァン「ここまでしてエンジンパワー活かせるように

 しているのか・・・乗ってるパイロット勇気あるな。」

 スノー「・・・俺専用機はこれ程じゃなくても軽量化

 してほしいものだな。」

 アクアマリン「チャレンジャーですね・・・。」

 ルァン「防弾無いけどいいの?」

 化物執事23歳スノー・ロングゲート

 「防弾は脱出すれば問題ない、機動力重視に造ってほしい。」

 ルァン「マジかよ・・・。」

 アクアマリン「うちの執事さんは不死身なのです。」

 零戦雉鳩(翼溶接修繕)

 アクアマリン「これは・・・面白い作りですね。」

 ルァン「こいつは飛べそうだ。」

 零戦修羅・米国名 ワイルドジークは構造再現に手間と

 時間がかかるため試験飛行は延期。

 零戦雉鳩・米国名 クールジークは電気溶接と

 修理によって試験飛行可能な状態となった。

 ※連合国側は零戦のことをZEKEと呼んでいた。

 アクアマリン「結構大胆な設計ですね。翼内まで燃料を

 積める上に機動性を失わない強度構造強化と軽量化、

 良好な旋回・急降下性能、パイロットの安全を

 重点に置いた設計の極部装甲・・・機体が多少脆くとも

 パイロットだけは絶対生かしたい・・・そんな思いが

 見て取れる機体ですね。」

 ルァン「敵ながらいい設計してる・・・これ造った人の

 顔が見てみたい。」

 2週間後敵のワイルドジークの再現機体が到着。

 とにかく職人レベルの技術と軽量化に苦労し再現機体に

 試験搭乗する。

 その圧倒的な格闘性能と旋回性能に驚かされた。

 重量は米国であまり造れないジュラルミンではなく鋼鉄を

 使っているが十分速い。

 だが、急降下で強度問題でミシミシ言うなど問題もあった。

 スノー「主、お願いがあります。」

 アクアマリン「なんですか?」

 スノー「急降下に耐えうる問題を解決し、パイロットの

 安全を無視して構わない、こういう自分専用機を

 造ってほしい。」

 アクアマリン「スノーなら問題無いですね、わかりました

 手間はかかりますが専用機の開発を申請します。」

 ルァン「性能は素晴らしいけど乗りたくないなw」

 零戦修羅はスノー・ロングゲート専用機のベースとして

 押収され、零戦雉鳩はF2Aバッファローと模擬戦を実行。

 艦上戦闘機として圧倒的性能でF2Aを圧倒し撃墜。

 急降下、上昇能力、旋回能力全てがF2A以上と零戦雉鳩こと

 クールジークはその性能を見せつけた。

 アクアマリン「うーん・・・今のところマシな艦上戦闘機が

 無いので、この機体のエンジンをよりパワーある奴に

 換装してハイオク燃料を突っ込んで新型完成まで

 これでどうにかしましょう。屈辱とか言ってられません。

 生産もそんなに難しくないですし分析してただちに

 生産開始です。」

 『艦上戦闘機クールジークⅡ型』が生産可能になりました。

 アクアマリン「あとは肝心の空母ですね・・・

 我が国の正規空母5隻が敵に奪われてしまっている以上

 どうにかして海上戦闘機部隊編成にどうしても

 必要不可欠の問題です。さあ、何か残っていると

 いいのですが。」

 空母『レンジャー』⬅あった。搭載86機

 アクアマリン「・・・きゅ・・・給炭艦・・・な、無いよりは

 マシです!!ほ、他には?」

 士官「1ヶ月後に空母ワスプが竣工完了します、

 今多少の空襲被害を受けたカナダ東海岸の造船所で待避

 竣工継続を行ってもらっています。」

 空母『ワスプ』⬅生きてた。搭載76機

 アクアマリン「他には?」

 士官「以上です。」

 アクアマリン「ええ...こうなったら英国の知り合いから

 輸送船をいただいて、電気溶接と突貫工事で

 3隻の空母を竣工!!ソナーも無い!!対空装備も無い!!

 レーダーも魚雷発射管も無い!!あるのはエレベーターと

 整備施設だけ!!その名も『ペテロ』『ヨハネ』『ヤコブ』!!

 ・・・アメリカなのに何故か貧相・・・これも日本が

 空母奪ったせいです・・・。

 仕方ないので米国の全壊した造船所に代わり、

 同盟国カナダで竣工作業を行うことに・・・・

 よかった・・・造船できないわけじゃ無かった。

 あっちも日本に脅えていて喜んで貸してくれましたよ・・・

 感謝です・・・。

 既にカナダの為に正規空母『オタワ』『トロント』

 『バンクーバー』『モントリオール』『エドモントン』

 竣工を約束して、まずは竣工しやすい

 『ボーグ級護衛空母艦』

 『ロングアイランド航空母艦』

 『アヴェンジャー型航空母艦』

 から竣工を予約し、

 『ベンハム型駆逐艦』

 『重巡洋艦ウィチタ』

 『軽巡洋艦ブルックリン型』

 を1隻ずつ竣工予約をして終わりです。

 工業力落ちていますから簡単にはいきませんけど

 少しでも戦えるようにしないと。」

 

 『アラスカに敵艦隊出現!!』

 アクアマリン「!!!・・・大変です今すぐ出撃・・・。」

 空母

 『レンジャー』86

 『ワスプ』76  竣工中

 『ペテロ』32  竣工中

 『ヨハネ』32  竣工中

 『ヤコブ』32  竣工中

 アクアマリン「・・・・無理!!・・・くっ・・・戦力整う

 まで指をくわえて見ているしか無いんですか?」

 マッカーサー「竣工しても防衛分が無いため無理だ・・・

 幸い造船人員は犠牲になってはいないが資材が足りない

 だが、日本に勝つために多くの若者が立ち上がり

 航空技術と造船技術の進捗だけはかなり進むことになる

 ・・・くそ・・・陸上部隊を空挺で送ろうにも

 護衛戦闘機の航続性能が・・・B-17では迎撃できん!!」

 アクアマリン「クールジークⅡ型じゃダメですか!?

 あれなら航続距離2100kmありますし十分使えます!!」

 マッカーサー「工業力の低下で1日20機、月600機は

 造れるが、敵に対抗できる数の確保に最低3週間、

 工場の治っているワシントンDCから送るのに1週間、

 合計最低1ヶ月かかってしまう・・・だがそれでも

 やるしか無いか・・・。」

 アクアマリン「ワイルドジークじゃ航続距離があっても

 手間隙かかる構造の関係上製造に間に合いませんね・・・。」

 ともかく3週間かけて生産したクールジークⅡを

 カナダ飛行場を借りてワシントンからアラスカまで

 1週間かけて航行しようやく5月にカナダに400機もの

 米国製『零戦雉鳩改』通称『クールジークⅡ』は

 アラスカ前の飛行場に到着し、給油し偵察して偵察中の

 『一式陸上攻撃機』を発見し攻撃体制に移る。

 アラスカについたときには敵の姿は無かった。

 航空機・空母はおろか輸送船は影も形も無かった。

 アクアマリン「はっや!!占領が目的じゃ無かったのですか!?」

 アラスカ陸軍「日本軍はアラスカ航空部隊を全滅させた後

 石油と車、資源、工作機械等を1ヶ月の間生産し

 輸送、その間自分達で取った魚を大量に薫製にして

 先ほど滑走路を破壊して輸送船と航空機が逃亡しました。」

 アクアマリン「滑走路はともかく油田を破壊しなかったのは

 何故でしょう?」

 

 時間は戻って2月元米空母だった5隻を主力とする。

 『白銀機動部隊』に2週間の休暇を日本本土に取らせて

 東南アジアから届いた軍艦の整理をしていた。

 ハルヒ「さてと、結構長く米本土を空襲したわけだけど・・・

 代償としてかなりの軍資金と資源を使っちゃったから、

 それを回復させないと造船や航空機生産に支障が

 出ちゃう、まあそれでも米本土空襲による戦果は

 有り余るほどだから仕方ない・・・やっておかないと

 物量の暴力でこっちがジリ貧になっちゃうからどうしても。

 やらなきゃいけないしね。

 海底資源掘り起こし研究してるけど・・・やっぱまだ先。

 というわけで佐友紀元帥が持ってきてくれた戦艦達を

 整理して資源を確保するわ。」

 東南アジア鹵獲品

 戦艦(英)8隻

 『クイーン・エリザベス』 売却

 『ウォースパイト』    売却

 『ヴァリアント』     売却

 『リヴェンジ』      解体・分析

 『レゾリューション』   解体・分析

 『ラミリーズ』      売却

 『レパルス』       空母へ改装

 『レナウン』       空母へ改装

 (英)重巡洋艦5 鹵獲 軽巡洋艦2 配備

 ハルヒ「巡洋艦と『レナウン』・『レパルス』は11月から

 空母改修が行われているからそれ以外全て解体・売却して

 資金にして、『レナウン』・『レパルス』2隻は空母に改装。

 ハルヒ「空母等の造船は今のところ史実通りの

 基準でやって(※ただし駆逐艦は作らず開発に回す)

 今のところ資源は南方資源地帯から海上輸送で大半

 貰っているけど・・・大陸からの通打列車の資源は

 ソビエトとの戦闘・東南アジアでの工場建設や設営

 ・中国・ソ連難民保護支援等で膨大に消費されて

 陸路の資源が全く日本に届いてない・・・・。

 さらにワシントン襲撃作戦でこちらの機体が120機程

 撃墜されているので、敵はサルページしてそれ以上の機体を

 開発しはじめている事を推測するため、航空機研究者に

 早期の機体更新を要請するわ、史実のような馬鹿は

 やらかしたくはないし。

 早く・・・早く・・・深海資源掘り起こしたいわね・・(涙)。」

 一方南方資源地帯では女性航空隊に問題が発生しているけど

 それは後の話に。

 

 3月始めに休暇を終えた元米空母5隻を主力とする

 『白銀機動部隊』の体を航空戦闘訓練で馴染ませて、

 収集する。

 ハルヒ「これよりAS作戦を行う!!正直言って

 今の空母数でパイロット人数はカツカツである!!

 ただ今陸軍部隊・非戦闘員からパイロット資質のある

 人達を集めて非常時航空隊を編成して増強しているが

 それまでに少しでも我が国の工業力を上げる必要がある!!

 本土防衛の航空隊引っ張って来てまでやるべき事をやる!!」

 AS作戦開始。

 

 まずはシベリア地方に『白銀機動部隊』を展開させ

 空爆を敢行し、シベリア地方各地の軍事拠点・強制収容所を

 攻撃し、ソビエトの戦力を徹底的に破壊する。

 その後アラスカのダッチハーバー・アンカレッジを占領

 そこから多くの資源を奪取し、敵の陸上部隊・航空隊

 増援を発見し次第撤退するという流れ。

 何故撤退するのかというと、なんちゃ敵陣地のど真ん中で

 長期戦闘は自殺行為であるため、貴重なパイロット消耗を

 避けるため、本土防衛から引き抜いてきたのだから尚更である

 必要なものを貰ったら頃合い見計らって逃げる

 というのが大事なのだ。

 アメリカの工業力は瀕死とは言え油断は禁物である。

 『白銀機動部隊』

 戦艦

 『長門』『陸奥』『金剛』『榛名』『比叡』『霧島』

 空母

 『赤城』91

 『鳳翔』15

 『レキシントン(明炎)』90

 『ヨークタウン(陽炎)』90  

 『エンタープライズ(銀炎)』90

 『ホーネット(蜃気楼)』  90

 『サラトガ(冥炎)』    90

 『伊勢』50『日向』50『利根』36『筑摩』36

 『零戦 修羅』270機 

 『零戦 雉鳩』180機

 『次式艦上爆撃機』53機 ※空母『赤城・鳳翔』搭乗

 重巡洋艦3隻 軽巡洋艦3隻 有希型潜水艦二型10隻

 駆逐艦20隻 魚雷艇150隻 高速輸送船100隻

 魚雷艇補給船40隻 高速タンカー50隻

 

 まず『白銀機動部隊』は北方領土の島島を強襲し占領。

 『伊勢』『日向』『利根』『筑摩』

 ハルヒ「この4隻すっごい便利!!戦車等を素早く揚陸

 できちゃうし、空母としても使えるし、資源とかの

 荷物持ちもできる!!うん!!改装してよかったわ!!」

 こうして北方領土は艦砲射撃と爆撃で1週間経たずに

 全てが占領され、その後そこを橋頭堡としてシベリア一帯

 を艦載爆撃機で爆撃し米国からの支援を封じる。

 『零戦 修羅』270機に護衛された戦爆連合約200機が

 シベリアに襲い掛かり、迎撃機も役にたたずあえなく陥落。

 スターリン「うわぁああああ!!どうしてそこから!?

 どうやって来た!?空母!?そんなもの我が国には無いぞ!!

 米国支援の戦闘機は満州前に置いちゃったし、せっかくの

 新型航空機『I-180』(史実ではソビエト空軍とスターリンの

 アホのせいで不採用だったが日本進撃の緊急事態だったため

 今史では採用、最高速度580km航続距離900km)

 はシベリア鉄道・飛行場復旧に忙しくて送るのに時間が

 かかってしまうぞ!!(飛行場飛ばして増援するには燃料を

 最初に拠点に送って置かなくてはならないため。

 史実ではアメリカから重機貰えたけど今回はetc...。)

 くそっ・・・これと同時に満州から攻撃を受けたら

 モスクワまで接近されかねん!!アメリカめ・・・無様に

 負けおってクソが!!中国国境にに防衛を集中させ、

 こっちに近づけるな!!シベリア捨ててでも防衛するのだ!!」

 1939年3月、北方領土・シベリア陥落。

 その後満州で反共思想を中心とし教育した『対ソビエト軍』

 を大量にシベリア・北方領土に配置しソビエト初の

 領土喪失となった。仲間となった現地人を配備すれば

 人的資源を削らず堂々と占領できる。

 その後艦隊は堂々とアラスカダッチハーバー・アンカレッジ

 へ襲撃し占領。

 その後工場の仕組みを徹底的に分析し、少しでも効率化を

 計って日本の工業力を上げ、車や工作機械・石油・石炭

 を輸送船やシベリア経由の空輸を行って貰うだけ貰っていく。

 その後5月に敵の増援が確認され次第撤退。

 補給線が伸びきった状態での長期戦でましてや本土防衛の

 航空隊を失うわけにはいかないため、まだ補給がきく

 シベリアに撤退した後に日本に帰還し、しばらくの間

 非常時航空隊の教育を帰ってきた『白銀航空隊』に

 してもらう事にする。

 ※油田は破壊工作する暇も手間も惜しかっただけ

 飛行場だけはしっかり破壊しました。

 『日本の工業力が10%上昇しました。』

 『乗用車・戦車の研究が上昇しました。』

 ハルヒ「うーん・・・及第点ね・・・まあすぐには結果は

 出ないわね・・・まあちょっと資金が稼げたからいい

 としましょう、しっかしボロボロになっても

 対応早いな・・・さすが米国・・・。」

 一方中国では統治してある満州・北京にて『零戦 雉鳩』

 の生産体制が確立しているため、保護した難民から長門が

 信頼できる人員を引き抜いて防衛に配備する。

 誠実に対すれば関係はここまで改善できるものか・・・

 鹿島さん、ご苦労様です。

 そのため各中国・満州国境付近で1拠点につき200機の

 防衛航空隊が配備されているため敵も迂闊に攻撃できない。

 こうして中国・日本本土は順調に事は進んでいたが

 東南アジアではとある問題が噴出し、日本軍女性の

 皆様がとある理由で日本本土に海上輸送で故郷へと帰省

 していた。

 そう、男の群れの近くで女の群れがあれば避けられない

 妊娠による戦闘不可状態。通称『寿司撤退』

 簡単に言えば『その場結婚でできちゃった育児帰省』

 である。女性のつわりの大量発生に始まり

 その対策の緊急会議の召集や医療班の無休緊急事態。

 これによって南方資源地帯防衛をしていた女性部隊は

 おろか、つがいとなった男性部隊までも

 減少するなど深刻な問題として降りかかった。

 



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第13話 1938年11月 空の申し子

1938年 11月

 南方資源地帯占領から4ヶ月が過ぎた頃から

 倫理科に女性と男性がぞろぞろ並んでいる。

 どれも男女の交流によるつわりによる相談だった。

 なんと女性部隊の約半分以上が結婚し寿司撤退を希望。

 妊娠してしまえばもう戦場へは出せない!!

 子育てしなくちゃいけないからごめんなさい。

 この弊害は女性航空部隊にも降りかかり

 パイロットの総数がゴリゴリと削れてしまったのだ。

 戦場が隣にあるとなると悔いを残したくないという

 想いと、男女共に戦場のストレスの発散方法が少なく

 史実のように男は慰安婦を使えない!!

 女性指導者の皆様に完全廃止されてしまい、

 現地・自軍の女性をむやみに襲えば1年の

 工場無休強制労働14時間が待ち受けており、

 下手をして集団で襲いましたなんて日には

 本土防衛絶対不休勤務一日14時間10年という実質懲役刑が

 待っている。

 これは必死に言語を勉強して現地のお目当ての女性の

 家族に食料を定期的に渡して結婚許可を貰うか、

 自軍は相手の許可を貰って倫理科に行為の報告をして

 子供が産まれた際の輸送船配備の申請をしなくてはならない。

 これの実務に倫理科の人員とかがみが必死に書類を

 さばいていた。

 かがみ「こらーーー!!親の許可ぐらいもらえやこらーーー!!」

 東南アジアを植民地にして現地日本軍は

 倫理問題にぶち当たっていた。

 日本という国は西欧のキリスト教国家達と比べてみると

 性に開放的な部分があるため悪く言えば

 貞操保守教育が民族的に徹底していない。

 そのため浮気の問題や強姦問題が西欧より深刻な

 風潮があるため、予め日本で貞操保守を教育していても

 やはりこういう問題は発生しやすい民族性がある。

 (※関白亭主や良妻賢母という考えがあるだけ共産主義国家

 よりははるかにマシ。)

 そしてこれに関係なく、やはり人間は愛する人を持ちたい

 という共通の願望があるため、既婚者仮住居内で本土にいる

 時点で結婚して一緒に戦場で同伴している夫婦はともかく

 独身の人間はとにかく相手が欲しくてたまらないため

 必然的にその思いが制御できなくなってしまうのが

 人間の深層心理である。

 故に戦争で植民地政策を行ったり侵略したりする上で

 高い確率で敗戦国の女性達を衝動的に襲ってしまう問題は

 どこの国でもいくらそれを抑制する教育を徹底して

 行った国でも発生するのが人間の仕様みたいな部分である。

 (※史実のように略奪や虐殺、虐待、

 慰安婦なんてものはこの世界の1938年後半の日本軍には無い。

 その分自軍兵士のワーキングが凄く多い。

 ただし1938年より前の前任者が行った愚行は消えない。)

 その問題に対応するために設立された"倫理課"と""言語課"

 という対応施設が各拠点に設置されている。

 倫理科担当の天草志染隊長はこの問題解決のため

 このような規約を設けた。

 1.既婚者であれど行為を行う場合は必ず倫理課に報告すること

 そうしないと出産した子供を本土に送るかどうするかの

 問題が発生したとき輸送船や大陸打通列車の手配が

 できないため。

 2.国内で相手国側が設置したそういう施設以外では

 無断で風俗行為を行ってはならない。

 ただし、それで性病になっても自己責任とする。

 もしその衝動が押さえられず、罪を犯しそうで狂いそうな

 場合は一旦倫理科に相談すること。

 場合によっては本土に戻って相手を両親に見つけてもらう

 救済措置を取ることがある。

 3.現地で気に入った女性がいた場合、

 その女性と結婚したい場合は言語を勉強して

 その旨を伝えて許可を得なければならない。

 (※言語勉強は安いが有料)

 結婚の際には倫理科に報告して、結婚を許してくれた

 女性方に一定の食料供給を行うとする。

 4.性懲りもなく軍規を破り、窃盗、殺人、強姦等を

 現地住民であれ行った者は工場での1年休日無の強制労働

 14時間。場合によっては、戦力減少を防ぐため日本本土防衛

 に送りだす事とする。

 5.本隊で結婚をしたい者がいれば親の承諾を得るために

 一度日本本土に戻るか、もしくは両親が死去、

 あるいは戦場で許容している場合倫理科に届け出を

 出して認知させるべし。

 

 とこのようにめんどくさい仕組みをつくらなければ

 部隊統率と抑制はできないのだ。

 既婚者住居集落では本土から夫婦で来た部隊隊員たちが

 一緒に住んでいる。

 急遽変わった環境下で無論離婚も発生するが基本は

 辛くても離婚せずに仲良くやっている夫婦もいる。

 当初の日本の結婚は親や親戚が選んでどんなに好みが

 合わない夫婦でもきめられているから離婚ができない

 という状況でもあったためあながちお互いが対応できるように

 一層忍耐と努力をするのが一般的だった。

 恋愛のようにちょっと気に入らなかったり、

 衝動的な離婚をせずに子供を大事にする当初の

 日本の体制も問題ありきではあるが"恋愛"の幻想で

 平気で軽々しく放縦身勝手で離婚し多くの子供達を

 悲しめる体制の現代も反省し見習うべき部分が多いと

 言えよう。※食料問題は佐友紀元帥の旦那が解決済み。

 まだ出産は時期来ていないが時間の問題である。

 もっとも妊娠していようが仕事を頑張っている方々も

 いるわけだが。(かがみ あやの みゆき つかさ)

 旦那様方「頼む!!俺達がやるから休んでくれ!!」

 かがみ「気持ちは嬉しいけど・・・あなたたち手伝っても

 多分足りない・・・。」

 柊緑「あーーーもう!!早く楽にしてやるから手伝わせろ!!」

 こなた「あーあ、つかさの旦那さん食当できるかな?」

 

 さあ話が反れたが本題に入ろう。

 南方資源地帯内部でまた問題発生。

 一つは工業力不足。

 頑張っても新型航空機の生産に1日2機が限界という

 大問題を抱えていた。これは少ない日本人だけで工場

 を回すため人手が足りない。

 現地住民を強制労働させれば楽だけど・・・

 志願労働者はともかく人権無視してまでそれは佐友紀元帥は

 やりたくないし自軍だけでの食糧生産もきっつい。

 設営部隊達も頑張ってるけど人数が足りない!!

 休息週2日8時間労働だから過労死は無いけどやっぱ難しい!!

 犯罪やらかした自軍兵士を使って部品と組み立ての

 強制労働を行ってるけど人数が足りない!!

 これでは新型航空機を即座に導入できない!!

 いくら優秀な試作機いっぱいつくっても

 生産できなきゃ意味が無い!!

 

 なんと女性部隊の約半分以上が結婚し寿司撤退を希望。

 妊娠してしまえばもう戦場へは出せない!!

 子育てしなくちゃいけないからごめんなさい。

 この弊害は女性航空部隊にも降りかかり

 半数が妊娠し戦闘不能となり日本本土に帰ってしまった。

 

 1938年8月海辺

 設営された既婚者宿舎を流し目で見ながら海辺てたそがれる

 航空隊錬花隊長黒井ななこ。

 黒井ななこ「まったく・・・親の許可ももらわんで

 どいつもこいつも勝手に・・・わいらにゃ関係無い話

 ・・・。」

 新人パイロット「ななこさん・・・。」

 黒井ななこ「なんや、恋の相談する暇あったら航空訓練の

 自主補修でもすりゃあええ・・・・。」

 新人パイロット「・・・結婚してください!!」

 黒井ななこ「・・・は?・・・断る。」

 新人パイロット「ええ!?」

 黒井ななこ「冗談言うのもいい加減せえや、お前旦那にしたら

 すぐに戦没しそうな腕しやがって(第6話)、

 大体三十路越えたわいに惚れるなんて言葉聞いた次の日には

 ジャングルに雪降る・・・へ?」

 ドスン!!

 新人パイロットは半泣きで黒井ななこを押し倒した。

 新人パイロット「僕は本気なんですよ・・・死んで欲しくない

 から守るために裏で必死に鍛えて・・・認めて欲しくて・・・

 告白がダメだったら・・・強引にでも・・・。」

 真剣な眼差しに思わずドキッとした・・・いやいやいや

 下手に体許して覚悟無しでつきあってすらない男の子供を

 孕むのは流石にまずい!!

 ななこ「ちょっ・・・やめ!!わいは男性経験皆無やぞ!!

 乱暴やったら泣いてま・・・ってこいつマジで力強い!!・・・

 ダメやて!!ぁぁぁ犯られてま・・・。」

 意外と強い新人パイロットの腕力と胸に少しの熱気に呑まれて

 三十路の貞操が危機にさらされたとき。

 寿教官「やめんかアホがぁああ!!」

 ゴツン!!!新人「!!!」

 間一髪で教官のゲンコツが飛んできて危機を脱したななこ。

 寿教官「女性に乱暴するとは・・・武士の魂も無いのか

 貴様は!!将来が楽しみだったが、他人を感情で傷つける

 奴は男の風上にも置けん!!本土で無期限処罰勤務だ覚悟しろ!!」

 新人「そんな・・・ああぁ・・・。」

 新人が教官に引きずられて独房へ入れられに行きそうな時。

 ななこ「待ってや。」

 寿教官「なんだ?」

 ななこ「こいつは高校教師時代のわいの教え子や・・・

 はやまってやってしまったんはわいの教育不足が原因や、

 今回は許してやってくれ、なんかかわいそうや・・・。」

 寿教官「こいつにまた襲われたら取り返しのつかないことに

 なるぞ、それでも鎖をはずすか?。」

 ななこ「・・・わかった、それも承知で許してやって欲しい。」

 新人「・・・ひっく・・・ひっく・・・ごめんなさい・・・。」

 寿教官「間違いあってもしらんぞ?」

 ななこ「大丈夫や、体制整っていればせっかんできるわ。」

 寿教官「しらんぞ・・もう。」

 

 新人の男の名前は詩賦だった。

 詩賦「ごめんなさい・・・本当にごめんなさい・・・。」

 ずっばぁあああん!!

 ななこは思いっきりゲンコツした。

 詩賦「うごっ・・・同じ所・・・。」

 ななこ「ええか!?こんなこと二度とすんな!!教え子の情けで

 赦してやるが、今度やった日には銃剣使って海に沈めるで!!」

 詩賦「すいません・・・もうこれで・・・すっきりしました。

 敵わない恋でした・・・傷付けないように・・・自分から

 本土へ帰ります・・・。」

 もう気持ちの整理ができたのか去ろうとする詩賦。

 ななこ「わいを嫁にもらいたければパイロットの技量で

 勝てたら考えたる。」

 

 1ヶ月後

 詩賦「勝ったーー!!」

 女性航空隊錬花と男性航空隊の模擬戦で30対30の戦いで

 詩賦はななこ含めて強敵女性パイロット9名を単体で

 撃破した。(※死に物狂いで練度上げました。)

 ななこ「無粋な動機に負けたらあかんやろわいら・・・。」

 戦闘終了後

 詩賦「ななこさん!!結婚してくださ・・・!!」

 ななこ「わかったから大声で叫ぶな!!」

 この後ななこの独身歴が体から消し飛んだ。

 1938年11月

 ななこ「というわけで、あのあと女にされてもうて・・・

 このざまや・・・うっうっぷ・・・これから

 詩賦の両親に事情を話して出産まで付き合って

 貰う予定や・・・。」

 こなた(そりゃ貴重な婚期逃しちゃ後が苦しい・・って・・・

 あぁあああああ貴重なエースパイロットがぁああああ!!)

 この後詩賦と一緒に黒井ななこは前線離脱。

 残存女性航空隊

 『蒼桜』14人『錬花』17人

 こなた「婚期の速度で・・・後輩と魔女に負けた。」

 みさお「こりゃしばらく部隊統合する羽目になるけどきついな」

 こなた「それだけじゃなくて統合が難しいんだよ。

 航空部隊の大半は男達だから一部割愛するとして

 我が女性航空部隊2部隊は本質的に違うんだよ。」

 みさお「どういうこと?」

 こなた「私の率いる部隊『蒼桜』は単体でも強いけど

 統率の取れた50編隊のフォーメーションが凄く強い

 部隊何だけど、半分寿司撤退で減っただけでも大打撃

 なんだけど・・・黒井先生がいた航空部隊『錬華』は

 ワンマンアーミーの集団で単独戦闘が好きだし強いんだよ。

 だから統率が大変な上に編成組むのが難しいんだよ。」

 みさお「つまり"集団リンチ"と"自分勝手"は相いれないって

 事かな?」

 かがみ「もっと別な言い方は無かったのか・・・?」

 土井寿(男)「しょうがねえなもう・・・。」

 こなた「教官!!((゚Д゚ll))」

 かがみ「え、つまりこの人は?」

 こなた「私たちに空の飛び型を教えたスパルタ教官ですよ

 ・・・教え方うまいけど結構厳しめなの。」

 土井寿「こうなったら視力1.5から2以上の連中集めて

 陸上部隊の人間でもいつ航空部隊へ使われても

 大丈夫なように訓練しなくちゃな、名付けて

 『非常時航空部隊』(※普通航空部隊は視力3が適性条件)

 足りない人員の中で航空戦力の底上げをやっておかなきゃな、 お前も手伝え、先頭に立ってお前が教えるんだよ。」

 こなた「マジですか?」

 土井寿「グループ決めて週3回航空訓練を行い

 突出した奴は航空部隊に編入、そこそこの奴は

 非常時に備えて整備も教えて待機だ。」

 こなた「うぇぇぇ・・・大変そう。」

 ※ただ今、日本本土でも行われている。

 

 陸軍男子「ぎぃぁあああああああああああ!!!」

 こうして適性のありそうな陸軍部隊、設営部隊・空母搭乗員

 の男女を含めた多くの人間に航空機の乗り方を指導。

 こなた「どうせ搭乗員育てても飛行機たんないと

 思うけど・・・男の悲鳴を聞くと・・・なんか

 すかっとするね(\^O^/)♪」

 げろげろげろっぴ。うっぷうっぷ。

 こうして初の飛行機搭乗にゲロる人間が大量発生!!

 中には心臓に毛がはえた奴もいたけどどうでもいいね

 こなた「アハハ楽しいね!!」

 かがみ「楽しむな・・・哀れ。」

 こなた「さあ今度はかがみん・・・。」

 かがみ「!!」

 佐友紀元帥「残念だがかがみは妊娠3ヶ月だ。

 航空訓練人員の対象外だ。」

 かがみ「そっ・・・そうよ!!・・・旦那さんの・・・大事な

 赤ちゃん・・・流産させたくないもん・・・(涙目)。」

 こなた「かがみんの馬鹿やろーーー!!旦那さんと

 いちゃいちゃしすぎなんだよぉーーーー!!

 くっそお子宮の中に人質なんてずるいぞ!!」

 佐友紀「見た目じゃわからないと思うがもうすぐ私は

 生まれるんだ、妊娠中は辛くて結構きついんだ(赤面)

 本当は私だって航空機乗りたかったんだよ・・・(残念)。」

 みさお「じゃあ未来の希望を頑張って無事育ててください。」

 こなた「私は貧乳で子供うめそうにないからって理由で

 親戚さんから旦那さんもらえなかったんだよ・・・(大泣)。」

 つかさ「きっ・・・きっとこなちゃんにもいい人が

 来てくれるよ・・・大丈夫!!応援してるよ!!」

 ↑既婚者

 こなた「一緒に飛行機乗ろう~~つかさ~!!」

 つかさ「どうしてそうなるの!?」

 みゆき「うっぷ・・・あ、すいません(赤面)。」

 あやの「うふふみゆきさんもおめでたですね、

 産まれたら両親へ子供の輸送受付しなきゃね。」

 「姉貴来てたのか?」

 そこに空気は天然の臭いがするけど雰囲気が佐友紀元帥

 と似ている女性が非常時航空訓練に来る。

 「おお、真白じゃないか。紹介しよう、陸軍の1等兵だが

 私の妹、岩城真白だ。」

 真白「お世話になります。」

 こなた「妹さん?」

 佐友紀「17歳の独身だ、飛行面白いといいな。」

 こなた「私と同い年!!」

 真白「銃撃訓練より面白いといいんだけど。」

 

 真白は空気と青の壮大な空間に夢中になった。

 真白「これが・・・空!!」

 こなた「それっ急降下!!」

 真白「おお~凄い!!まるで軽い軽い水の中を泳いでるようだ!!

 気持ちいい・・・こなた先輩!!もうちょっとだけ!!」

 こなた「燃料少ないんだよ・・・勘弁して・・・。」

 真白「大丈夫ですよ、燃料切れたらグライダーに

 なるだけですよ、ああ~もっと上空、もっと上空♪。」

 こなた「ええい!!やかましい!!もうやだこの後輩!!」

 

 試験運転終了後

 こなた「こっちが真っ青になりかけた・・・。

 自分で操縦したいって言い出していつまでもぐるぐる

 回って危うく燃料がなくなるかと思ったよ・・・。」

 真白「凄く楽しい・・・また乗りたい!!」

 佐友紀「そうか、じゃあ今度は敵航空部隊を撃ち落とせる

 ようにならなくちゃな。」

 寿「いい人材見つかってよかったじゃないか。」

 1939年3月

 女性の新人方は寿司撤退してしまった人員の穴を埋めていく。

 ちなみにグループ攻撃に向いている女性はこなた率いる

 航空部隊『蒼桜』へ単独戦闘が得意な女性は航空部隊

 『錬華』へ編入。

 ちなみに真白は新たにみなみがリーダーになった

 『錬華』に編入しみなみと寿に育てられることに。

 こなた「男の方も天才に沖田、土方、近藤が

 入ったらしいけど・・・名前かららしてすぐ死にそう。」

 寿「ひどいことゆーなや。」

 

 1939年5月さらにもう一つ問題。

 技術員坂本「今ここに軍事保育園があるわけだけど

 これは5歳児以下に銃持たせて訓練させる場所じゃなくて

 ただの託児所だよ。

 ここで子供が生まれた場合子供達の服の色と模様を決めて

 見分けられるようにして名前と故郷住所を登録したら

 本土へ輸送して赤ん坊の両親の両親に

 渡しに行くわけなんなけど二つ問題点がある。

 それは陸上輸送・大陸打通列車で行くと時間がかかる上に

 赤ん坊への負担が増してしまう。

 それともう一つ海上輸送だと潜水艦がうろつきはじめたため

 危ない。

 というわけで米軍基地から奪取したB-17を元に改良。

 元のB-17でもギリギリ日本まで行けるけど

 インテグラルタンクの新型の起用と軽量化を施して

 試作輸送機『大燕』を作成。

 試運転では最高速度が520km/hまで上昇し

 航続距離がなんと無搭載状態で5000km、

 ストック燃料(荷物スペースに燃料)を詰めて7000kmと

 凄い数値をたたき出した。

 空気圧力調整も試験運用していた。

 防弾強度がた落ちしてるから防弾チョッキ材を外面内面に

 コーティング、万が一敵艦隊に出会ったら

 白旗上げてでも子供達だけでも護らなきゃね子供大事大事。

 これを岩城佐友紀元帥に報告し、

 試作で作られた2台の『大燕』を日本へ向けて離陸。

 敵機動部隊に会わないように日本がきちんと占領している

 海沿いに沿って飛行。

 子供への負担をかけないように最低船速で飛行。

 片方の『大燕』には赤ん坊達とその親達と

 里親に届ける役目を持った人達(峰岸あやの等)

 こっちは赤ん坊死ぬと困るから気圧の変化が出ないように

 低空でゆっくり飛行。着陸システムも衝撃が少なくなるよう

 工夫を凝らしてある。

 もう片方の軍事用は東南アジアで造った試作機体を

 分解して詰めて最高高度で飛んで状態を計測中。

 なんと半日も経たずに日本の鹿児島飛行場へ到達。

 ここに試作機体部品と子供達を降ろして、数日間日本本土で

 発注した部品が届き、故郷親探しをして峰岸あやのさんが

 子供を届け終えたたのを確認して、いざ離陸しようとした

 その時。」

 ハルヒ「おーーーいい輸送機じゃない。」

 まさかの提督自らが足を運んで来た。

 ハルヒ「燃料途中の飛行場で一回も給油してないって?」

 坂本「はい、米軍のB-17を軽量化してインテグラルタンクで

 底上げした代物です。東南アジアなら敵航空部隊の

 エンジンデータ等が結構手に入り新型航空機の開発は

 はかどるんですがどうも生産するにも人数が足らなくて。」

 ハルヒ「あっちでは開発ははかどっているのね?」

 P-40をジュラルミン軽量された機体を見て考え込んだ

 ハルヒは。

 ハルヒ「大規模修学旅行よ!!」

 キョン「ふぁ!?」

 と言い出した。

 その大規模修学旅行の概要は想像を絶したものだった。

 まずは日本中の工業の中高生徒を『大燕』で

 東南アジアへ送って研究所拠点付近の空母で生徒を停泊、

 その後朝から4時間目は現地で航空機のノウハウ教わって勉強

 後の5時間は食事休息昼ね終了後全員で工場でお仕事。

 という修学旅行という名の実質「派遣労働」である。

 勿論本土から食糧は来るもののもたない場合は

 岩城元帥の旦那が海やジャングルで食糧を調達し

 あらゆる経験を半年間詰ませてから帰国するという

 『修学旅行』といいながら二学期ぶんはある実質

 『派遣労働』である。

 半年置きに日本中の工業中高学校生徒をローテーション

 させながら東南アジアの工場で働かせて一気に工業力は上昇

 東南アジア研究所にはパワーある米軍の参考エンジンが

 ごろごろあるため、これの長所を活かせばもっといい奴が

 できること間違い無しである。

 さらに輸送機『大燕』は普通中高生徒を乗せて中国へ。

 朝から昼までの4時目間は広大な土地を戦車を改造した

 耕耘機を使って耕したら全員使って作物を植えて

 これまた半年育てたら後半をもう半分の日本本土の

 普通科学生と交代して作物をさらに生産。

 中国での荒れ地の開拓や設営、農業復興などに

 とことん生かして行く。

 こうして日本から成年達を引き抜いて工業力が

 低下するというデメリットを発生させずして工業力を

 上昇させることに成功(学生達はたまったものじゃないが)

 そして、日本本土で中高生徒が学校ぐるみで大規模で

 育てていた作物は・・・・。

 

 ハルヒ「小学生の皆様頑張ってね(・∀・)/。」

『ゆとり教育壊滅』『なにさせてんねん!!』『遊び時間撲滅!!』

 授業を1日4時間目までに設定し後6時間はびっちり農業。

 中学・高校が育てていた農作物のお世話が追加。

 農業休みは週2(※授業は週6、1日部活と軍隊訓練)

 学校ごとにローテーション!!

 だがやっぱり起用してるのは小学生のため、過重労働させたら

 冗談抜きで死んじゃうから

 朝授業4時間目→2時間昼寝と食事→農作業2時間→

 昼寝食事2時間→夜間農作業2時間と昼寝を挟んで

 きっちり休ませるようにして中高学校が育てた農作物を

 徹底管理して生産。

 こうして『学生以下全力体制』を作り、学業にも

 きちんと力が入るように学校のテストで学年順位

 10位以内に入った生徒、は労働免除を受けれる救済措置。

 全国のスポーツ大会で1番に輝いたチームは一年間労働免除

 農作物を誰よりも育てた生徒は金一封という措置を

 ハルヒは片っ端から政策を施して満足げに

 ハルヒ「これでぬかりが無いわ!!」と肩を撫で下ろす。

 ハルヒ「工業力に余裕が出てきたから追加で抑揚揚陸艦

 兼空母『大鳳』『神鳳』『薩摩』の建造

 正規空母全ての耐久性上昇と

 対空対潜装備増強の近代化改修を行い。

 

 対象空母『明炎』『陽炎』『銀炎』『蜃気楼』『冥炎』   

 『赤城』『加賀』『蒼龍』『飛龍』『龍驤』

 対象外はソナーと対潜装備のみ

 『伊勢』『日向』『利根』『筑摩』

 ※保有空母14隻とかマジ嬉しい。ちなみに今のアメリカは5隻

 

 東南アジアマレーシア付近に新たに

 第三呉造船所を建設(第二呉造船所はウラシオストークに

 増設してある)と第二八幡製鉄所と電子機器研究製造所を

 愛国者全て太平洋に追放した今の北朝鮮に建築するわ

 あそこなんだかんだ言ってレアメタルとかレアアースとか

 鉄や貴金属豊富だから有効利用させてもらうわ。

 現代の無能指導者なんかより効率よく使って見せる!!

 ハワイとミッドウェーの監視をしながら・・・

 ソ連を痛め付ける!!そろそろドイツ動く頃かしら。」

 一方欧州ではドイツが日本の奮戦を見て開戦会議をしていた。

 英国は米国の空襲事件を知って、航空機

 『スピリットファイア』の大量生産と空母4隻・戦艦5隻を

 緊急で竣工し、防衛を固めていた。

 アメリカは戦力の早期回復のためにカナダの造船所を

 借りて軍船を竣工。

 日本は連合国側の戦力撃滅を目指し、次のターゲットを

 英国と定めた。

 



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第14話 1938年12月 航空部隊『風華』

時は1938年12月に遡る。

 運動も勉強も平凡だった岩城真白は、

 そのうち姉の佐友紀と同じくいずれ見つかる旦那と

 結婚して普通に家庭を築くはずの若い女子高生だった。

 空の鳥を眺めながら、学校が終われば毎日

 山の中で風を感じるのが好きな変わった女性だった。

 とにかく風の流れを見て、体で感じて目を閉じるのが

 好きだった。

 高校二年の時、陸軍訓練を受けて空母6隻と姉佐友紀と一緒に

 東南アジアへ防衛に向かった。

 人気の無いところで熱い陽射しと風を感じて

 きつい訓練の事は何も思わず、なにか物足りなさを感じていた

 そんなとき、非常時航空部隊編成のため戦えるほぼ全員が

 飛行機訓練を受けるという政策が取られた。

 その中で真白はこなたに飛行機に乗せられて共同飛行。

 真白は感じた。

 全身を風が覆うような爽快な世界。

 全身に風を乗せているような速くなればなるほど胸が

 高鳴る不思議な感覚。

 真白はこなたが困惑するほどの長期飛行を行って思う存分

 楽しんだ。そして彼女は・・・非常時航空隊から

 素質のある奴だけが選ばれた『航空予備隊』に昇格した。

 航空予備隊となれば許可をもらえれば訓練目的で

 好きなだけ空が飛べる。

 精油所が近い東南アジアならではである。

 

 嵐の日1938年1月

 こなた達

 こなた「航空予備隊の連中熱心だよな。」

 みさお「ああ・・・私達より熱心でウキウキしてるう゛ぁ。」

 こなた「上達早いね、抜かれそうだよ~。かがみ、

 妊娠して辛いなら日本帰っても罰は当たらないよ、

 子供が産まれたときここじゃ大変だよ?」

 かがみ「最前線で戦う夫を置いて妻は下がっちゃいけないと

 思って。」

 こなた「そんなことないと思うよ。」

 みゆき「いいえ泉さん、私達が帰っちゃったら旦那様は

 元気なくしちゃいますよ。確かに前線に出て欲しくない

 気持ちはわかりますけど戦場でのストレスはそうとうなもので

 慰めてあげると気力が上がって戦場で生きて帰りたい

 気持ちも上がって、へろへろの状態よりも大喜びで

 基地へ帰ってきてくれるのはやっぱり嬉しいと思います。

 いつ会えなくなるかわからないからこそ、

 一緒に居れる時間を沢山持ちたいと想い合い

 旦那さんが死ぬ直前までは幸せな気持ちでいてほしい。

 それが妻の願いなんですよ。」

 こなた「へぇ~。」

 あやの「そうですよ、口では下がってろって言いますけど

 抱きしめてあげるとすっごい喜ぶんですよ。」

 みさお「すけべなだけじゃないのか?」

 かがみ「空気読めよ、しばくぞもう・・・。」

 つかさ「ぐぅぅ・・・うっぷっ・・・うっぷっ。」

 かがみ「大丈夫つかさ?」

 つかさ「できちゃった・・・みたい・・・。」

 あやの「休婦室に案内しますので休みましょうつかささん。」

 つかさ「ご・・・ごめん・・・。」

 こなた「つかさも旦那さんに汗だらけにされてたもんね。」

 かがみ「見たような口調で言うんじゃない。」

 こなた「ふぅ~よりにもよって部隊『練華』のエースの

 黒井先生が飛行機乗れなくなちゃって・・・

 女性航空部隊半数は結婚でいなくなっちゃうし予備隊で

 穴埋めできるのかな?」

 みさお「まあ、今はありのままを受け入れればいいんと

 思うんだう゛ぁ。」

 こなたとみさおは外を見る。

 椰子の木が猫背になって激しい雨風で傾いている。

 こなた「嵐は嫌だって昔思っていたけど、訓練が休みになる分

 悪くないもんだね~。」

 みさお「ダイヤモンドより貴重なお昼寝時間だぜ、

 音はうるさいけど気にもならずにぐっすり眠れそうだ。

 ・・・ん?」

 みさお「飛行機飛んでないか?」

 かがみ「流石にこれは馬鹿でも飛ばないわよ。」

 こなた「Σ( ̄□ ̄;)」

 外で九六式艦上戦闘機が嵐の中ですいすい飛んでた。

 しかもその数60機。

 真白「負けないぞお前ら!!」

 近藤「へっ!!よく言うぜ雌狐!!」

 榛名「無理すんなよ!!燃料よく見て動け!!」

 男性航空予備隊と女性航空予備隊が嵐の空でドックファイトを

 繰り広げていた。

 かがみ(待て!?死ぬよこの風!?)

 こなた「教官!!教官!!」

 

 寿教官「馬鹿もんがぁぁぁぁああああ!!!」

 すっごい怒られた。

 寿「貴重な航空機と命を潰す気かお前ら!!」

 真白「すいません・・・でも・・・嵐と夜の空が

 風が一番気持ちいいんです。」

 寿「おいおい・・・まさか夜まで飛び回っていたのか?」

 真白「はい!!気持ち良く!!」

 寿「おふざけも大概にしろ!!危険だ!!」

 真白「じゃあ賭けをしませんか?夜の空で航空訓練して私が

 勝てば思う存分空を飛ばせてください。」

 結構反抗的につっかっかってきた。

 寿「ふざけるな!!そんな危ない要求を呑めるか!!」

 真白「怖いんですか?負けるのが?」

 寿「お前達は将来俺達を超えるエースだ、こんな下らない

 遊びで失うわけにはいかないんだ!!」

 近藤「いいや、真白の言う通りだ。」

 男性予備航空隊の隊長近藤が口を挟む。

 近藤「隊長、確かに夜や嵐の航空飛行は危険極まりありません

 ですが、敵が爆撃機で夜襲を仕掛けて来ることも

 想定できていなくては航空隊教官としてどうかと思います。」

 寿「なんだと!?」

 榛名「そうだ、真白見せてやれ!!」

 女性航空予備隊

 真白が寿教官に空中戦に挑む為に前に出る。

 寿「いいだろうお前の未熟さを思い知らせてやる。」

 

 夜間戦闘訓練。

 昼間の航空戦闘でこなた達ですら歯が立たない化け物

 パイロットの寿教官だったが、夜九六式に乗って周りを

 見て緊張を強めた。

 寿「嘘だろ・・・こんな真っ暗じゃあ飛べないぞ。」

 よりによって新月・曇り・星空無し。

 照らすものは何も無い。

 だが真白は「怖くなったら明日でもいいんですよ。

 最も私はこの天気が大好きなわけですが。」

 寿「くっ・・・。」

 内心わかりはじめた。

 下手をすれば負けると。

 ライトが飛行場を照らしてはいるが空は真っ暗。

 こんな空を雪野原を駆けずり回るうさぎのように

 無邪気に飛んでいるこいつの気持ちがわからない。

 エンジンが回る。

 空を飛んで時計が1分を超えたら空中で激突する。

 空を飛ぶ二機。

 寿も風を感じられる化け物。

 だが夜間の感覚を掴みきれていない。

 寿「くそっ・・・!!」

 これで負けたくは無い。

 この状況を相手が得意としてることなんて認めたくない。

 だが真白の体には・・・風を妨げる異物から

 ここはどこなのかしっかり見えている。

 そもそも夜間夜目の方が冴えている同僚は夜空の方だが

 風探索敵能力は圧倒的に真白だ。

 寿「くそっ・・・何も・・・見えねえ・・・!!」

 暗闇が想像以上に腕を萎縮させる。

 1分が経つ。

 この時点でほぼ勝敗は決まっているかもしれない。

 真白は寿の機体をペイントで赤く染めるべく向かって来る。

 寿「・・・くっ!!」

 ペイント弾が飛んで来る。

 感と直感だけで攻撃位置を特定して回避する寿。

 寿「歴戦の感を舐めるな!!」

 寿は必死に感でわずかに見えた真白の残像を追いかけて

 追撃する。

 だが寿の攻撃が空を切る。

 寿は感と経験を駆使して真白の攻撃を回避する。

 しかし反撃しても反撃しても空を切るばっかりで

 ストレスと恐怖が溜まる。

 寿「くそっ・・・。」

 まるで闇の中を泳いでいる気分だ。

 その時寿は起死回生の状況ではっきり見えた。真白の機体が

 風の中で見えた。

 だがその瞬間・・・理解した。

 自分が負けたのだと。

 ペイント弾の当たる感触が機体のエンジンに響いた。

 

 寿は驚愕した。

 夜間航空は遊んでいるなんてもんじゃない。

 真剣に飛んで冷や汗で全身がグッショリになるレベルだった。

 寿「惨敗だ・・・。」

 真白「気持ちいい~~~~~♪」

 寿「畜生・・・。」

 教官は夜間の暗闇のストレスで顔真っ赤で半泣きだった。

 佐友紀「私もあまり考えていなかった。

 危険極まりない飛行でありあまりやってほしくは無い。」

 そこには真白の姉の佐友紀元帥が来ていた。

 佐友紀「だが敵の夜間空爆は避けられない問題だ。

 今のところ特定のパイロット以外は適応しないのが現状

 基地防衛の為にもそれ専用の部隊を編成する事にする。

 夜間防衛専門部隊として活躍してもらう。

 部隊名は男性部隊は『荒天』女性部隊は戦艦から取って

 『風華』とする。」

 真白「いやっほーーい!!」

 佐友紀「あくまで訓練だ遊びじゃない。わかってるな?」

 真白「はーい!!」

 無邪気に飛び回る妹に微笑ましくも呆れた気持ちになる

 姉だった。

 

 黒井ななこという練華のエースパイロットや

 女性航空部隊の半数の本土帰還を非常時航空部隊から

 編入させて穴埋めし、新たな夜戦専用の少数精鋭部隊

 『荒天』『風華』が編成された。

 その後の訓練戦闘でこなたと真白が激突する事となった。

 戦いの時計の針が空に浮かぶ二人の腕の中で

 戦闘開始を告げる。

 こなたは練度6真白も練度6という昼間では互角の

 戦闘力であった。

 こなた「後輩に負けるか!!」

 真白「空は私の遊び場!!先輩だろうが渡しませんよ!!」

 螺旋の動きを二人は繰り返して走る。

 後方宙返りを駆使する二人。こなたが真白の後方へ張り付く。

 こなた「もらった!!」

 真白「風が・・・。」

 ペイント弾機銃が放たれる。

 真白「私の味方だぁぁぁああ!!」

 その時上昇気流が二人にかかる。

 その風に120%乗っかってエンジンを一気に引っ張った。

 すると一気に真白の機体がこなたの視界から消える。

 こなた「なっ!?」

 上昇気流を読めずに機銃を外すこなた。

 その上一時的に操作不能になる。

 その時こなたの機体の左斜め上から切り裂くように

 ペイント弾が炸裂して決着がつく。

 こなた「新人に抜かれた・・・。」

 真白「わぁ~~お♪あはははははっ~~♪」

 空を踊るように飛び回る真白。

 その時。

 他の方向からペイント弾が飛んできた。

 真白「おっと。」

 ひょいと回避する真白。

 寿「調子に乗るな。」

 真白「夜間で負けたのに不意打ちですか?」

 寿「多人数も想定して戦うのも訓練だ。

 文句なら今俺を倒してから言え。」

 真白「かっかてこーーーい。」

 寿「楽しそうに言いやがって・・・調子狂うな。」

 

 その後。

 真白「くっそぉ・・・ペイントで全体を

 真っ赤にしやがって・・・。」

 不満げに機体の全体を眺める真白。

 こなた「真昼間だとうまくいかないね。」

 寿「俺の圧勝でいいと思うがなにか怨みでもあるのか

 このペイントの当て方?」

 寿はさすが教官であるからして全力を出しきったのか

 ほとんど機体にはペイントはついてない。

 ただほんの一点だけ。寿の機体の真下のしっぽ

 あたりに恥ずかしい付き方でペイント弾がついていた。

 後に東南アジア航空部隊の最強のパイロットとして

 真白は君臨することとなる。

 その後航空予備隊からいい男性パイロット達はもちろんのこと

 良好な実力の女性パイロットが129人程追加されたので、

 女性航空隊『蒼桜』『錬花』を再度編成しなおし、

 30人位のお空大好きな女性達・風を感じる素質の女性達を

 集めて新たに3つ目の女性航空隊『空華』と名付けられた。

 隊長は統率力を重視して『幹雄榛名』隊長を、

 航空技術のエースは『岩城真白』副隊長を『渚紫夜空』

 とした。他に女性航空隊『明星』『龍嬢』『珊瑚』

 が編成され、男性航空隊も大幅に増えた。

 だが日本本土では『学徒精鋭航空隊』から引き抜いた

 『白銀起動部隊』を既に起用していたため、追加の

 航空予備隊人員がハイレベルに育つまで最低半年以上、

 完全熟練レベルには1年はかかるため12月までは使いたくない

 

 一方、1939年6月。アメリカ。

 昨月まで1ヶ月ちょい占領されていたアラスカ州に

 米製『零戦雉鳩』改め『クールジークⅡ』を400機を

 防衛戦闘機として配置した後ようやく4隻の空母の竣工が完了

 し、起動部隊が組めるようになった。

 米国所有空母

 『レンジャー』86『ワスプ』76 

 『ペテロ』32 『ヨハネ』32 『ヤコブ』32 

 アクアマリン司令官「ようやく・・・機動部隊が組める(涙)」

 マッカーサー大統領「だがまだよほどの事が無い限り

 戦闘には出せん・・・敵は情報によると合計14隻の

 空母を所有しているようだ。」

 参考

 史実空母保有数 日本10隻  米国7隻

 今史実     日本14隻  米国5隻

 史実戦艦保有数 日本10隻  米国15隻

 今史実     日本6隻   米国0隻

 ルァン「うべ・・・3倍はある・・・。」

 アクアマリン「下手に最前線出したらボッコボコですね・・。」

 マッカーサー「ハワイ・ミッドウェーを早急に攻略しないと

 オーストラリアに物資が渡らず、下手をすれば

 やられてしまう・・・だが自国を守る艦艇が大半壊滅

 している以上、ここは数が揃うまで待つしかない・・・。

 自国を守る駆逐艦や潜水艦まで米本土空襲で迎撃に

 使い果たしてしまっているからな・・・。」

 ただ今米国制海権がザル状態。

 アクアマリン「・・・でもハワイだけなら!!」

 マッカーサー「奪還できないならやめた方がいい・・・。」

 アクアマリン「そんなぁ~(泣)。」

 マッカーサー「そう悲しむ事ばかりではない、先日

 米国東海岸の造船所が修理と破壊対策の防衛力増強の

 近代化改修を終了させて使えるようになった。

 だが、西海岸造船所は日本戦艦6隻の艦砲射撃が激し過ぎた

 ため修復に時間がかかり、先ほどの重機燃料の問題と

 道路破壊の影響でまず地形の修繕から始めなくてはならない。

 (※ガダルカナル以上に時間がかかる理由であった。)

 日本への対策として週間空母と月刊空母の早期導入を

 急いでいる。」

 アクアマリン「工場と油田破壊が凄く響く・・・。

 重機を使う燃料が塞がれてたら時間かかってしまう・・・

 幸いアラスカとカナダの油田は無事だったので借りています

 くっ・・・アメリカなのに貧乏。」

 その時だった。

 1939年6月独ソ不可侵条約締結

 1939年7月

 ナチスドイツ軍日本進軍に影響されてヨーロッパ進撃開始。

 マッカーサー「!!!」

 フランス・ポーランド、ドイツと交戦開始

 ヨーロッパの国々が次々と進撃され多大な被害を負っていた。

 アクアマリン「くっ・・・指をくわえて見ている事しか

 できないんですか!?」

 「心配するな・・・!!」

 そこに来たのは英国首相ウィストンチャーチルだった。

 チャーチル「アメリカが日本の攻撃で深手を負っている事を

 聞いて、残念ながら米国への救援には行けなかったが

 しかし、我が英国は連合国の希望の代役をしなくては

 ならない、既にカナダの造船所の一部を借りてまでして

 空母と戦艦の造船を行い、カナダ・イギリス国内では

 最新鋭機、『スピリットファイア』の大量生産が

 始まっている。ドイツ如きが攻めてきてもびくともせんわ!!」

 そう、米国大空襲を見たウィストン・チャーチルは

 ただちに対策を講じていた。

 既に南方資源地帯で大敗北を喫していた英国は

 インドを含む植民地から緊急輸送で造船人員・工業力人員

 資源を収集し緊急竣工と航空隊の再度編成によって

 日本機動部隊の襲撃に備えていたのだ。

 その理由は空中給油で米国東海岸まで艦載機で攻撃した

 日本の戦いを見て、ある程度遠くに空母があった場合でも

 英国への本土爆撃は可能である可能性も踏んで準備を

 凝らしたのだ。だが、カナダで造った『スピリットファイア』

 をインドへ送る前にドイツが開戦したため機体が米国に

 しばらく残されることとなった。

 『英国防衛部隊』

 戦艦

 『ネルソン』

 『ロドニー』

 空母(改造済)

 『イラストリアス』52

 『ヴィクトリアス』52

 『フォーミダブル』52

 『インドミタブル』52

 艦載機『ソードフィッシュ』52機

  『スキュア艦上爆撃機』52機

 『ハリケーン艦上戦闘機型』52機

 『シーファイア艦上戦闘機』52機

 駆逐艦55隻 軽巡洋艦20隻

 英国本土防衛戦闘機

 『スピリットファイア』500機

 『スキュア艦上爆撃機』100機

 『ブレニウム戦闘機』 100機

 『バトル軽爆撃機』  100機

 『ハリケーン戦闘機』 1000機

 『AW38ホイットレー爆撃機』100機

 『ウェリントン爆撃機』200機

 『ハンプデン爆撃機』100機

 ※史実より航空機が多い。

 そのためいつドイツが英国本土に攻めて来ようが

 あまり怖くは無かった・・・が、本土防衛政策の代償として

 インドの防衛能力が低下し、インドに配置された有能な

 人材まで引き抜いたためインドはいつ占領されても

 おかしくない状況となってしまった。

 これは米国西海岸から東海岸まで爆撃した日本に備えるため

 ある意味仕方の無い事とは言えインド空軍は日本からの

 襲撃に怯えることとなった。

 英国(自分)>インド

 英国は自国の守りを固めながらフランスを支援し

 ドイツを苦戦させ、ドイツはポーランドを奪うだけで

 精一杯だった。なぜなら海岸沿いの英国飛行場から

 『スピリットファイア』の余剰分がフランス防衛に

 襲ってくるためドイツは史実では手に入ったフランスが

 手に入らなかった。

 史実では守りもしなかったフランスだが、

 アメリカが深手を負って動けない以上、少ない同盟国を

 失うことは連合国側にとっては致命傷になりかねない。

 そのため英国は味方を失わないためにフランス防衛に

 やっきになっていた。

 だが、その間にもノルウェー・スウェーデン・ポーランド

 デンマークがドイツの餌食になっていく。

 『スピリットファイア』は中々強い機体だが

 航続距離の関係上フランスぐらいしか護衛できない。

 アクアマリン「うおーーー!!!戦力さえ整えばすぐに救援に

 行くのに!!」

 マッカーサー「今米国各地の防衛体制を更新しているから待て

 最低限それをやらないと援軍行った瞬間こっちがやられる。

 今のところは英国を支援して見守るしかない。

 今はまだ大丈夫だ、心配するな。」

 

 1939年6月

 一方東南アジアは・・・意外と平和だった。

 日本は上陸部隊の人数不足を考慮してこれ以上不要な

 戦闘を避ける戦略を取っていた。

 補給線が伸びきって損するだけだからである。

 それでも油断せずに訓練と偵察を欠かさずに駐屯している。

 この環境にも慣れたのか、現地では当番を決めながら

 食料用のパイナップルを育てたり、魚を乾燥させて

 鶏を育てたり、どうやって奪って来たのかエミューを

 養殖したり、様々な魚を海で養殖したりと食料問題を

 現地略奪や強制労働無しで解決しながら

 現地住人達と、意外とゆったりした時間を過ごしていた。

 南方航空機研究所と工場が設営完了し、日本本土から空輸

 された中学・高校生がシフト交代しながら航空機を

 製造しながら、航空機研究者や造船要員に工業を

 教えてもらいながら修学旅行という名のお仕事をしていた。

 時々農作物のお世話や家畜の世話、現地での特殊な食事

 現地語、英語の勉強等現代の教育びっくりの国際体験を

 3ヶ月も体にぶっこまれていた。※満州・中国にも行きます。

 だが、航空機研究者は後継機づくりに神経を尖らせていた。

 研究は主に1825馬力エンジン『誉エンジン』の改善と簡略化を

 行っていた。

 構造が複雑で製造しにくく不調多発では使い物にならないため

 エンジン構造を変更したりして研究に苦戦したが改善を

 どうにか完了させついに7月に立候補機体が完成した。

 

 航空科学班 中島 峰仁

 第一候補 『零三式艦上戦闘機 鶯』(うぐいす)

 最高速度650km/h航続距離2100km

 旋回性能:とても良好 タイプ:戦闘機 量産性C 防弾性C~E

 弱点 機体強度が弱め・急降下に難色・生産性が難

 概要

 ニ乃田との協力もあって、パイロットの

 安全に重点を置きつつ、軽量化と性能を追求した。

 ただそれでも製作手順が多く生産性は良くない。

 護衛戦闘機という設計で搭載機器を機銃のみに

 絞って設計されている。

 弱点の急降下耐久性はある程度改善されている。

 機体カラーは鶯っぽい。

 

 航空科学班 坂本 ニ乃田

 第二候補 『零二式艦上戦闘機 雀』

 最高速度610km/h航続距離2500km 量産性B 防弾性B

 旋回性能:とても良好 タイプ:攻撃機(戦爆両立、もしくは凡用)

 弱点 他二機より性能が劣る、

 概要

 ジュラルミンと鋼鉄の複合装甲、新装備の防弾チョッキ材

 を機体全面に張り付ける事で、防弾性をワイルドキャット

 並に上昇させてなおかつ最低限の重量増加に押さえることで

 エンジンパワーはヘルキャットに劣るものの性能では

 同等に渡り合える。ただし急降下性能はヘルキャットに

 わずかに劣るが積載武器もそこそこ詰めるなど

 余裕を持った設計になっている。

 性能はメッサーシュミット109よりも旋回性能・航続距離

 防弾性能が高く、急降下性能では同等に渡り合える。

 なお防弾チョッキ材は基本特殊なネジ留めか接着剤で

 とめられているが、軍用ガムテープでも修繕は可能。

 翼内タンクも防漏れ機能追加と特殊新兵器が搭載されている。

 防弾チョッキ材採用により機体カラーがが雀に見える。

 

 航空科学班 二宮 中蔵

 第三候補 『陸上戦闘機 挵蝶』(セセリチョウと読みます)

 最高速度620km/h 航続距離3000km 量産性A 防弾性B

 旋回性能:とても良好 タイプ:戦闘機

 弱点 空母運用を前提としていないため着陸が特殊。

 陸戦運用を前提に造ったため艦上戦闘機必須の折りたたみや

 滑走路を考えずに比較的制限無くいい機体を製作している。

 エンジンをかなり改良してあるため航続距離も長い。

 ※(五式戦闘機や紫電改を参考に製作してみましたby作者)

 結構小型に造ってあるため空母でも運用できなくはないが

 着陸方法が2足設置式の為艦上戦闘機のように3足設置させると

 事故る。防弾と生産性は雀よりも良好。

 

 航空科学班 坂本 ニ乃田

 第四候補『零四式艦上戦闘機 梟』(ふくろう)

 最高速度630km/h 航続距離2100km 量産性C 防弾性C

 旋回性能:とても良好 タイプ:攻撃機

 弱点:防弾性皆無、雨天での整備がめんどくさい。

 五重塔や木造建築のプロ達が戦闘隊に混じっていたので

 折角なので遊びで造ってもらった。

 重量軽減を意識しつつ接着剤を使わず、伝統の技で

 組み立てるだけで十分な固定ができる設計となっている。

 空力性能向上を成功させ、性能向上に成功。

 匠の技が必要な為量産性はきつい。

 翼内タンクは撤廃している。

 だが、一部のベテランに人気のためわりと製造されている。

 

 ハルヒ「・・・・全部優秀だから採用するけど生産優先順位は

 『挵蝶』<『雉鳩』<『鶯』<『梟』とする。

 今回は二宮班が一番ね、じゃあ早速製造を開始!!

 機体更新に多少月がかかっちゃうけど、研究はノンストップ

 でお願いね!!余談だけど『一式陸上攻撃機』を

 『一00式重爆撃機 呑龍』に更新!!『次式』・『零轟式』

 よりも航続距離では劣るけど高い防弾性能でパイロット生存率

 を高めてくれるいい機体!!・・・でも護衛がきっちりしている

 場合は『次式』ベースに航続距離を伸ばしただけの

 『二式陸上攻撃機』も捨てがたいから悩み所ね・・・

 まだ『連山』できてないのよね・・・早くできないかな?」

 



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第15話 1939年5月 艦隊欧州へ

1938年12月満州・中国

 鹿島葉留佳以下難民奉仕隊は降り積もる雪の中

 炊きだしをしながら膨大な数の難民達に汁物を

 器に注いで配っていた。

 1937年7月により始まった日中戦争から

 1938年1月に始まった第二次日露戦争に戦況が変わったとき

 国民党軍最高指導者が死んだというソビエト側の憶測と

 共産主義・ソビエトの準傀儡指導者だった毛沢東が

 中国から消えたという知らせが、完全に歴史を変えてしまった

 中国を自国の領土にできるというチャンスをものに

 するためにソビエト連邦が中国・満州へ侵攻。

 外交上は悪の日本帝国から中国人民の保護だったが

 しかし、その実情は自国領土拡大の為の正義無き進軍だった。

 ハルヒが治める前の満州だって例外では無いが

 ソビエト軍による中国民衆への虐待・略奪・姦淫が

 行われたため中国国民党は抵抗。

 新鋭戦車の膨大な群れに勝てる力があるはずもなく

 頭脳たる将介石を失った国民党軍は、ソビエト軍に

 邪魔者として虐殺され、ソビエト国境付近の中国人は内地、

 海沿い、防備の固い満州へと逃げて行った。

 その後日本軍新型戦闘機『零戦雉鳩』と長門有希元帥の活躍

 によってソビエトから中国を奪還。

 故郷に帰れた難民も、家と畑の復興に時間を要するため

 しばらくは食うに困ってしまったところを鹿島以下の

 難民救援活動にてどうにか繋いでいるが、

 しかし、人数も食料も足りない状況で事態が好転せず

 多くの公的意識を持った人々を過労で死なせてしまった。

 日本政府がようやく改善に着手して今に今に至る。

 1938年12月になった今も・・・復興活動は終わっていない。

 鹿島達は輸送された汁物を地域に配り終えると、

 食器を洗い、豪雪の中防衛部隊宿舎に全員が帰った。

 こんな毎日だが、少しずつではあるが中国難民や一部

 ソビエト難民との心の溝が埋まりつつあった。

 日本軍の大半を嫌っていた中国人だったが、鹿島達にだけは

 悪口を言わず手伝う人間も現れてきた。

 ソビエト難民も、食事が強制収容所より美味しい上に

 自国国内よりある程度自由が利く中国になだれ込んで来た。

 これにより共産主義からの解放という大義名分の元で

 ソビエト連邦からの防衛や攻撃部隊に難民志願兵を

 組み込む事ができるようになったがもちろんスパイや

 工作員も混じっている為油断はできない。

 そのため難民志願兵の中で日本軍の奉仕隊防衛の任務に

 志願した人員達が目を光らせて護衛していた。

 

 一方1938年12月

 毎日豪雪が続く国境付近でソビエト連邦の戦車隊が

 鹿島以下奉仕隊に集中し、接近していた。

 

 モスクワ共産主義委員会

 スターリン「日本軍が小賢しい難民対策を行って

 中国と裏切り市民達の支持を集めているそうじゃないか

 ・・・ほおっておけばこちらに対する攻撃部隊を

 難民から選抜し編成して厄介なことになりかねん

 戦車隊を集中してその奉仕隊を壊滅させろ。

 そうすれ一時怒りは買うがもう二度と日本軍は

 難民を助けよう等と下らない事を考えんはずだ。

 そうすれば中国人民とソビエト難民は日本と完全に分離する。

 万が一の事も考えて工作員も忍ばせているが、

 周辺の防衛隊が邪魔で効果は見受けられん、

 豪雪が激しい中では零戦は出せんはずた・・皆殺しにしろ。」

 

 1939年1月

 ソビエト戦車隊が夜中雪に紛れて鹿島以下部隊の今いる

 中国国境付近に集合。

 日本軍が悪である印象を利用したいソビエトからしてみれば

 中国・ソビエト亡命難民の支持を集める鹿島の部隊は

 これ以上にない恐ろしい邪魔だった。

 何としても殺さなくてはならないという意識から

 戦車総数350台を雪夜の中集中突撃させる。

 ソビエト戦車部隊

 『T-26軽戦車』50台

 『BT-5中戦車』50台

 『BT-7中戦車』50台

 『T-28中戦車』100台

 『KV-1重戦車』100台

 見張りが気づきその戦車隊『寒冷一式戦車』が一斉に

 防衛ラインに下がる。

 日本軍戦車部隊

 『寒冷一式戦車』50台

 『八九式中戦車』50台

 雪が降る中、敵をライトで捉えながら下がる日本軍戦車部隊

 下手に突撃しても勝てない事はわかっている。

 その知らせを受けて奉仕部隊が非常用対戦車武装をして

 前線に出る。

 鹿島「狙撃の腕だけは買われて私はここにいる・・・!!

 この弾丸は・・・私たちの十八番!!」

 日本軍戦車部隊は作戦実行区域に敵を誘い出す。

 鹿島以下部隊は口径大きめの狙撃銃を握って構えるも

 夜闇と豪雪で思ったように見えない。

 鹿島「夜光灯と油袋を全部開いて無人で戦車を突っ込ませて!!」

 夜光灯・油袋を前進につけた戦車達に起動のスイッチを

 入れると戦車運転手は全員脱出して全ての戦車を突撃させる。

 ぶつかって次々と数の暴力で壊されていくが

 油袋が取り付けてあった火炎瓶から燃え移り、

 明かりが灯っていく。日本軍戦車は全滅した。

 だが、敵部隊全体の位置はわかった。

 鹿島「戦車無効弾・砲撃用意!!随伴歩兵は竹針機関銃と

 遠距離機関銃部隊構えーーーー!!」

 日本軍全部隊は臨界体制に移る。

 日本軍戦車を乗り越えて行こうとしたとき。

 鹿島「戦車車輪側面を狙えーーーー!!うてぇーーー!!」

 ババババババババババババババババ!!!

 戦車の車輪側面に遠距離から弾丸が降り注ぐ。

 土砂と混じって強力な粘着力を発生させ、

 戦車の前進を封じる。

 戦車の車輪から詰まったような音がして動きを封じていく。

 仮に雪の状態でも土砂弾と粘着弾を交互に撃てば確実に

 敵戦車は行動不能になる。

 ソビエト兵「何だ!?機関の故障・・・うわあああ!!!」

 片方の車輪が動かず、日本軍戦車を乗り越えた先で

 横転してひっくり返る。ガッシャン!!

 乗り越える先で次々とソビエト戦車は横転しては

 後続の戦車の砲撃と通行の邪魔になっていく。

 敵戦車で見事に壁が出来上がってしまった。

 さらに豪雪も手伝って横転すればもう視界の確保は絶望的で

 歩兵の移動もままならない。片方の車輪をやられてしまえば

 今度は砲台に戦車無効弾が命中し砲が回らなくなる。

 膨大な数の戦車もこれでは役立たずである。

 こうして随伴歩兵は乗り越えようとしたところを

 次々と餌食になり倒れていく。

 こうして350台もの敵戦車はろくな戦果を得ることもできずに

 事実上全滅した。雪の中攻めてきた部隊も廃戦車バリケード

 を超えようとするたびに撃ち落とされていき壊滅。

 また、石油缶詰め込んだトラックを何台か突っ込ませて

 視界を自軍の回復させ投降兵士以外を壊滅させ防衛に成功。

 戦車100台喪失で350台壊滅は人的犠牲を考えればかなり軽い

 鹿島「はぁ・・・はぁ・・・。」

 三雲「ご苦労様。」

 月宮「凄いです隊長!!」

 元同級生の男女が鹿島の心を気遣う。

 有能ではあるが戦いはあまり好きでは無い鹿島には命の

 やり取りの戦闘はとてもきついのだのだ。

 そう・・・鹿島葉留佳の訓練時代の優秀だった部門こそ

 『戦車無効戦術』と『狙撃』だった。

 

 次の日の朝、捕虜となったソビエト兵士を収監し

 鹿島はその兵士達にも食事を振るまい、

 攻めてきた戦車の後処理を増援部隊にお願いして

 やってもらい、眠った。

 その後昼に起きて「みんなごめんね・・・寝ちゃって・・・。」

 部隊隊員「仕方ありませんよ、夜襲処理したら誰だって

 疲れます、得に貴方は休まないから・・・。」

 中国人志願兵は神妙な顔で鹿島を見つめて近づいて言った。

 「もしかして・・・あの戦車の群れを処理したのは・・。」

 鹿島「運が良かっただけだよ。」

 中国人志願兵「どうやって!!!どうやって・・・あの戦車の

 群れを倒したんですか!!・・・あんたみたいなのが

 どうにかしてくれたんなら・・・母さんも父さんも

 死ななかった!!・・・なのに・・・うっ・・・うっ・・。」

 彼は・・・中国国境付近から襲ってきたソビエト軍

 に国民党軍の父親と親戚を戦車の群れに殺されていた

 少年だった。

 鹿島「後で教えてあげるから今は泣かないの、男の子でしょ?」

 頭を撫でてあげた鹿島。

 自分のせいではない事柄だったが、もし日本軍が

 本気で彼等を思いやっていればと思うとやるせなかった。

 鹿島「ごめんね・・・。」

 隠れたキリスト教の学校で授業を受けて暮らしていたという

 理由で捕まり、次の日拷問を受けるかと思った次の日

 ハルヒの赤紙で軍隊に入り、成績優秀で隊員に抜擢され

 ・・・その後のきつい道のりの中で歩んでいたことも

 あって、捕まる前までの日本軍の行いは知らない。

 でも、よっぽど酷かった事を中国住民から聞かされて鹿島は

 自分の国は酷い事しかできないのかと胸を痛めていた。

 それでも、銃を取るしかない現実の中で・・・少しでも

 そうじゃないって事を伝えたくて・・・苦しい中でも

 難民救援を続けていく・・・。

 

 1939年5月から日本中学・高校生を中心とする

 農工支援修学旅行が始まり、中国の荒れ地を耕し

 中国復興や航空機・戦車製造を授業と一緒に

 叩きこまれるのだ。

 どうせ自分のものにならない土地を耕して食料が

 収穫直前状態になるまで育てた土地を中国現地住民に

 渡す作業を各地で行う事となった。

 修学旅行生達は護衛と指導をしている鹿島に向かって聞く。

 修学旅行生徒「どうして日本人でもないやつらの為に

 畑耕さなきゃならんのかわけわかんめぇわ~。」

 鹿島はにっこり笑うとこう言った。

 鹿島「この頑張りは・・・絶対に無駄になんかなったり

 しないよ・・・頑張って。」

 日本が・・・胸を張れる国になる・・・その日まで・・・

 鹿島は・・・この時代にあらがい続ける。

 

 1939年8月ウラシオストーク第二呉造船所にて

 ついにドイツへの販売向け空母2隻が完成。

 ハルヒ「よし!!対空砲とかソナーとかレーダーとか

 めんどくさいからつけなかったけどいいわよね?

 この時代のドイツはなんちゃってめぼしい技術一杯

 持っているもの・・・ロケットとか、機雷とか潜水艦とか

 誘導爆弾とか。英国のレーダーとソナーも高高度エンジン

 とかも奪ってみたい気がするけど、敵だからわけてくれない

 から沈めるしかないわね・・・放置してたらあいつのせいで

 アメリカのレーダー技術やB-29までの技術進捗やP-51

 とかソナー等の対潜兵器が造られちゃうから早めに潰したい!!

 というわけでドイツからの技術入手の交換材料として

 空母『疾風』『如月』をプレゼントして、

 英国を艦載機更新した機動部隊で潰す!!

 という作戦を実行するわ!!」

 巡洋戦艦『レパルス』⇒空母『疾風』64

 巡洋戦艦『レナウン』⇒空母『如月』64

 古泉「それって史実開戦直後に壊滅した駆逐艦の名前では?」

 キョン「ひでえ・・・。」

 ハルヒ「さあ!!貴重な空母あげるんだから技術は

 きっちり貰うわよ!!空母『赤城』・『鳳翔』・『飛龍』

 戦艦『長門』『陸奥』は巡洋艦と駆逐艦達と一緒に

 ハワイ基地にて見張りをお願いして出発!!

 すっかり元米空母も日本に馴染んできたわね。

 近代化改修を施すと同時にカラーリングも変更しておいたわ

 『明炎』は鋼鉄カラーにオレンジのラインを滑走路とサイドに

 『陽炎』は銀色カラーに赤いラインを滑走路とサイドに

 『銀炎』は銀色カラーに青いラインを滑走路とサイドに

 『蜃気楼』は銀色カラーに砂色のラインを滑走路とサイドに

 『冥炎』は鋼鉄カラーに紫のラインを滑走路とサイドに

 これで見栄えが良くなったわ!!迷彩もいいけどやっぱり

 カラーリングも大事、さてとそろそろ出港!!」

 『英国攻略艦隊』

 戦艦

 『金剛』『榛名』『比叡』『霧島』

 空母

 『レキシントン(明炎)』 90

 『ヨークタウン(陽炎)』  90

 『エンタープライズ(銀炎)』90

 『ホーネット(蜃気楼)』  90

 『サラトガ(冥炎)』    90

 『伊勢』 50『日向』50

 売り物-------------------

 『疾風』64   |

 『如月』64   |

 艦載機   |

 『零戦 雉鳩』64|

 『零戦 修羅』64|

 -----------------------------

 艦載機

 『零二式雀』230

 『零三式鶯』320

 重巡4隻 軽巡4隻 駆逐艦40隻 零三式魚雷艇80隻

 輸送船75隻 高速タンカー45隻 魚雷艇潜水補給艦8隻

 有希型三型潜水艦25隻

 1939年9月

 『英国攻略艦隊』は東南アジアで補給を

 済ませた後にイタリア半島経由で地中海を経由し

 欧州へ向かう。

 ドイツに連絡をして、増援に来ることを伝える。

 

 英国はその知らせを聞き取った。

 チャーチル「やはり地中海を経由してこちらに来たか・・・!!」

 英国海軍将校「どうしますか?」

 チャーチル「あのアメリカを空襲し、インド空軍を

 壊滅させた国だ、航空機の戦闘力は未知数油断は

 許されない!!念のためアメリカにできることなら増援を

 頼むと伝えてくれ!!・・・く・・・キングジョージⅤ型

 戦艦はまだ未完成という時に・・・!!」

 英国海軍将校「了解です!!」

 1939年10月

 アメリカ 左右が欠けたホワイトハウス

 マッカーサー大統領「最近オーストラリア近海で

 日本軍の正規空母3隻による海賊戦略によって商戦略奪の

 被害を受けている、このままオーストラリアとの海上輸送が

 滞れば間違いなく戦力が揃い次第日本軍が占領に

 乗り出す可能性が高い。だから一時も早くハワイと

 ミッドウェー島の奪還に乗り出したい所だが・・・。」

 1939年1月

     『パ  ナ  マ  運  河  に』

 \/\/\/\/\/\/\/\/\/\/\/\/\/

  ////ゝ////ゝ ////ゝ ////ゝ ////ゝ ////ゝ

 『長門』『陸奥』『金剛』『榛名』『霧島』『比叡』

    『艦  砲  射  撃  を  実  行』

 

 マッカーサー「日本本土帰り際にパナマ運河を

 破壊された・・・しかも奥から奥まで念入りに。

 そのためパナマ運河修復完了まで大西洋側で竣工した艦隊は

 カナダの東側を通過してアラスカ北方から南方に

 移動するという経路で行かなくてはならない・・・。」

 アクアマリン「ざっとハワイ到着に3ヶ月・・・なおるまで

 待った方が良さそう・・・。」※後2ヶ月待つとなおります。

 マッカーサー「そこでだが、海岸線への防衛戦闘機の配備が

 ようやく終了した、これで思う存分艦隊を攻撃に

 使うことができる。英国が日本に落とされれば、

 我が国のレーダー・エンジン・ソナーの技術進捗に

 深刻な支障が出る。絶対に英国を落とされてはならん。

 そしてその作戦に日本軍が使っている空母は全て元我が国の

 空母だ・・・アメリカの責任を果たすためにも

 奪われた空母全艦を沈めてきて欲しい。

 戦力不足なのはわかっている・・・だが、今は・・・。」

 アクアマリン「お任せ下さい大統領、神に誓って最善を

 尽くします!!」

 『英国救援艦隊』

 戦艦

 『ノース・カロライナ』

 『ワシントン』

 空母

 『レンジャー』86

 『ワスプ』76  

 『ペテロ』32  

 『ヨハネ』32  

 『ヤコブ』32 

 『ロング・アイランド』20

 『ボーグ』20

 『ガード』20

 『コパピー』20

 艦載機

 『スピリット・ジーク』338機

 駆逐艦10隻 軽巡3隻 重巡3隻

 アタック級潜水艦25隻 哨戒艇100隻

 輸送船60隻 高速タンカー30隻

 アクアマリン「工業力ボロボロの中でも頑張って

 揃えた機動部隊!!さあ、出撃です!!」

 

 1939年10月 日本艦隊元フランス・バルゼー港

 ドイツに到着

 その時には奮戦していたフランスはようやくナチスドイツ

 によって陥落。やはり航続距離の関係上スピリットファイア

 では限界があった。だが、この成果はあった。

 この防衛強化されたフランスに苦戦してドイツ戦闘機は

 消耗し、既にインドから人員補給を行っていた英国に

 まともにぶつかって空中戦で負けることは明らかだった。

 ヒトラー「くっ・・・!!これでは英国は落とせん!!

 どうすれば・・・!!」そんなとき。

 『日本からの技術交換要請です。』

 ヒトラー「来たのか・・・一応同盟国だからな・・・

 だが、気をつけろ・・・アメリカを痛め付けた相手だ

 信用しすぎればこっちがやられる・・・おっほん。

 よく来られました。で、何を売りに来たのですか?」

 販売品目搭載

 『疾風』64  ※空母の対空砲・ソナー・レーダー・魚雷

 『如月』64  発射管等は自国で装備して下さい。

 艦載機  

 『零戦 雉鳩』64 

 『零戦 修羅』64

 輸送船内

 『96式陸上攻撃機』20

 『一式陸上攻撃機』20

 『100式重爆撃機 呑龍』20

 『陸上攻撃機 深山』20

 

 ヒトラー「・・・・性能もまあまあだが・・・なんという

 航続距離の長さだ・・・ベルリンからロンドンなんて

 簡単に往復できてしまう・・・。」

 内心恐ろしいと思いつつも航続距離の乏しい戦闘機しか

 持っていなかったドイツには凄く欲しい代物だった。

 空母は正直微妙だったが、日本が空母で米国を空爆した

 話は聞いていたので貰うことにした。

 ヒトラー(これだけ強力な日本の兵器は分析しておかねば

 必ず損をする・・・全部貰おう。)

 全部ドイツは買上げてすぐさま分析に移る。

 ガーランド「防弾性能はともかくこの航続距離は脅威だ

 ・・・きちんと護衛戦闘機がいれば十分怖い。

 機体の旋回性能は圧倒的にメッサーシュミット109を超える

 ・・・空母は・・・装備をつけて我が国色に変えなくては。」

 その買上げの交換材料として

 レーダー技術・ソナー技術・Uボードのシュノーケルシステム

 ・機雷の技術・ロケット研究技術・誘導爆弾の技術

 ジェット機の試作設計図・ヘリコプターの研究資料

 フォッケウルフFw190 10機 電子技術。

 と沢山の有能な技術を手に入れ、空になった輸送船に

 詰め込んで日本に輸送した。

 『技術輸送船団』

 空母『伊勢』50『日向』50

 艦載機

 『零二式雀』50

 『零三式鶯』50

 駆逐艦20隻 零三式魚雷艇30隻

 輸送船25隻 高速タンカー10隻 

 魚雷艇潜水補給艦3隻

 有希型三型潜水艦5隻

 1939年10月

 その後ドイツは日本と共に英国を陥落させるべく

 バトル・オブ・ブリデンを開始・・・しなかった。

 ガーランド「これを参考に戦闘機を大量生産すれば

 英国へ無理なくパイロットの腕を活かして戦える!!

 ある程度改良を行い製造完了まで待つべきだ!!」

 嵐長官「えぇぇぇ・・・。」

 ヒトラー「ならばそちらの実力を是非見せて貰おうか

 同盟国日本の実力とやらをな。」

 そう、ドイツは最高の航続距離を持つ機体の分析と

 戦略の再構築で英国攻撃を日本にほんなげたのだ。

 暮臚「上等だ・・・見せてやる・・・伊達にワシントンDC

 の空で生き残ったわけじゃ無いことを教えてやる。」

 日本機動部隊は英国の空へ 『零二式雀』120

 『零三式鶯』230 撃を上げて攻撃を開始する。

 こうして日英激突による『バトル・オブ・ブリデン』

 が始まる。

 『日本軍英国攻略艦隊』

 空母

 『レキシントン(明炎)』 90

 『ヨークタウン(陽炎)』  90

 『エンタープライズ(銀炎)』90

 『ホーネット(蜃気楼)』  90

 『サラトガ(冥炎)』    90 

 艦載機

 『零二式雀』130

 『零三式鶯』320

           VS

 英国本土防衛戦闘機

 『スピリットファイア』500機

 『スキュア艦上爆撃機』100機

 『ブレニウム戦闘機』 100機

 『バトル軽爆撃機』  100機

 『ハリケーン戦闘機』 1000機

 『AW38ホイットレー爆撃機』100機

 『ウェリントン爆撃機』200機

 『ハンプデン爆撃機』100機

 チャーチル首相「来ると思ってたさ!!!行け!!英国の空の勇士

 達よ!!東方の野蛮人に格の違いを思い知らせてやれ!!」

 膨大な数で備えていた英国空軍が日本航空隊に

 襲いかかる。

 暮臚「くっ・・・備えが万端か・・・これでは少し数を

 削るのが精一杯だな・・・ドイツに伝えろ。

 敵は戦闘機推定1500機爆撃機は500機はいる・・・

 多少数は削れるが共闘無しではどうにもならんと・・・。

 幸い敵の航空機の航続距離は平均1000km程度・・・

 距離を取って防衛戦闘機をきちんと配置しておけば空母は

 やられることは無い・・・哨戒艇・哨戒機は潜水艦と

 敵航空機に注意しろ。腕に自信ある奴は俺に続け、

 自信の無い奴は艦隊を守れ。」

 副隊長「了解。」

 第一航空隊隊長暮臚 亨含めた200機が英国防衛航空隊に

 突っ込んでいく。

 英国パイロット「たった200機で!!」

 暮臚は3~4機の攻撃を回避すると1機のバックに回って

 加速して近距離まで来てあざけ笑うと次の機体の後方から

 コックピットスレスレを飛んで逃げる。

 英国パイロット「馬鹿にしやがって!!」

 英国隊長「お前ら!!深追いはよせ!!」

 『ハリケーン』と『スピリットファイア』の群れが

 第一航空隊を追いかけ回す。

 暮臚以下航空隊は敵が自国の飛行場との距離感を失うように

 ぐるぐると回る軌道で回避する。

 そして一気に離脱し次の獲物を探す。

 英国パイロット「ナメ腐るな野蛮人・・・!?燃料が!!

 しまった!!・・・飛行場まで・・・帰れない!?」

 暮臚「航続距離の把握はパイロットの義務だ馬鹿が・・・

 後は泳いで帰るんだな。」

 2機の英国航空機は弾丸一つ使われず故郷目の前にして

 落下していく。

 また同じ手をつかって英国パイロットを誘う暮臚。

 この作戦は燃料を外部に積んでも一回の戦闘で最大で

 2回しか使えない。

 英国隊長「お前ら!!燃料計器を確認しろ!!連中の狙いに

 気がつけ!!」

 英国パイロット「これは危ないな・・・わかりました一旦

 後退・・・!!」

 --------!!

 『ハリケーン』が暮臚の『零三式鶯』に機銃を当てられて

 墜落していく。

 英国隊長「エミリッヒ!!きさまぁあああ!!燃料構うことは無い!!

 絶対にお前だけは落としてやる!!」

 暮臚「腕のいい隊長だ。」

 弾丸を回避しながら帰還する暮臚。

 そこに待機している第二次航空隊から連絡が入る。

 第二航空隊隊長 芽恫 伶

 「敵航空機約200機我が機動部隊に接近、これより

 迎撃戦闘機250機で応戦する。」

 暮臚「自信なくして帰った150機が役に立ったか。

 了解、第一航空隊はこれより補給のため帰還する。」

 芽恫「了解。」

 暮臚は水面スレスレでスピリットファイアから自軍母艦に

 向かって逃げていく。

 英国隊長「お前だけは命をかけて許さん!!」

 その時水面から2本の機銃が掃射され『スピリットファイア』

 が撃墜される。

 暮臚「ああ、言い忘れたがうちの魚雷艇対空砲火するから

 気をつけな・・・って言ってもどっちみち聞こえねえけどな」

 そういうと暮臚以下第一航空隊『零三式 鶯』は

 空母『レキシントン』『ヨークタウン』『ホーネット』

 に着陸していく。

 一方第二航空隊は女性航空隊が『エンタープライズ』

 男性航空隊が『サラトガ』から迎撃に出撃し

 世界初の空母同士による海戦を経験する・・・はずだった。

         

 日本軍第二航空隊

 空母

 『エンタープライズ(銀炎)』90

 『サラトガ(冥炎)』    90 

 艦載機

 『零二式雀』130機

 『零三式鶯』120機

         VS

 英国機動部隊

 空母

 『イラストリアス』52

 『ヴィクトリアス』52

 『フォーミダブル』52

 『インドミタブル』52

 艦載機『ソードフィッシュ艦上雷撃機』52機⬅

  『スキュア艦上爆撃機』52機

 『ハリケーン艦上戦闘機型』52機

 『シーファイア艦上戦闘機』52機

 芽恫 伶「・・・零戦相手に複葉雷撃機とか・・・

 ナメんなぁ!!!」

 英国艦載機は戦略を使って距離だけなら日本軍空母を

 撃沈できる位置に来ていた。

 ・・・が、残念ながら英国防衛航空隊の数を怖がって

 艦隊防衛についた航空隊の迎撃戦闘機の増援と

 艦載機の質不足で英国艦載機は日本艦載機に

 損傷すら与えられずに全滅した。

 英空母以下機動部隊はスピリットファイアの防空網に

 全力で逃げ込んだ。

 英国この日の航空隊の損害

 『スピリットファイア』379機-121

 『スキュア艦上爆撃機』63機-27

 『ブレニウム戦闘機』 23機-77

 『ハリケーン戦闘機』 823機-177

 ※撃墜要因の大半が挑発燃料切れ

 艦載機『ソードフィッシュ艦上雷撃機』-52

  『スキュア艦上爆撃機』-52

 『ハリケーン艦上戦闘機型』-52

 『シーファイア艦上戦闘機』-52

 英国航空機損失 合計610機

 チャーチル「ああ・・・まともな艦載機・・・欲しいな(;_;)」

 

 



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第16話 1939年10月 大西洋海戦

1939年6月

 舞台時は戻って久々に日本に帰省したこなた以下

 女性航空隊『蒼桜』『錬花』。

 こなた「う~久しぶりの日本の空気だ~。」

 みさお「東南アジアで慣れたせいか涼しいぜ・・・。」

 こなた「いや~これもシロシロ以下部隊が後釜に

 なってくれたお陰だよ~教育って大事だね~(涙)。」

 みさお「びっくりだぜ、素質ある天才児は半年で

 育っちゃうもんな。」

 寿教官「今回の帰省は週2日の休暇はあるが、

 予備航空隊の指導が任務だ、何もなければ半年後また

 南方資源地帯防衛に戻るぞ。」

 こなた「戦争ってマジ大変!!(;_;)」

 みさお「本土防衛なんて重い話にはなってほしくないぜ・・。」

 こなた「うん・・・きっちり後輩育てよう・・・安心して

 きちんと休暇取れるように。」

 みさお「それな(;_;)!!。」

 こなた達はしばらく日本本土で教官を勤め、チームワークが

 きちんと育つように後輩達を優しく指導する。

 さらに航空戦闘の相違工夫をまとめてマニュアルにして

 全員に教えたり、アメリカの所々の利便性の良さが

 取り入れられた恩恵もあって教育がかなりはかどる。

 こなた「あ~あ、早く戦争終わってくんないかな~。」

 みさお「終わったら就職どうしようか?結婚相手わたしら

 いまんとこ皆無だぜ?」

 こなた「あ・・・旦那さん貰わないと・・・どうしよう・・・

 老後が・・・経済が・・・。」

 寿教官「若造なのにじじくさい事を・・・。」

 質問・史実のエースパイロット達何してる?

 A全員日本で教官やってる。

 岩本徹三「なあ、そこの女性方の強いんだって?

一生に模擬戦しないか?」

 こなた「30対1だと確実に死にますよ?」

岩本「怖がってたら戦争勝てないよ、腕をみしてくれ。」

 こなた「ふふふ、後悔してもしりませんよ?」

 

 こなた「何あのおっさんめっちゃ強い・・・。」

 みさお「ガチエースだったよ・・・。」

 岩本「いやー楽しかったよw」

 1vs30-30

※史実零戦で200機以上落としたエースです。

 

 1939年10月一方欧州

 先の戦いで600機もの損失を出した英国空軍だったが

 敵の戦略がわかった為追跡からリターンするときは

 予備迎撃の部隊を随伴する事にしたため、

 挑発戦術が通用しなくなった。

 ドイツは購入した零戦に1800馬力のエンジンに変更したり

 零戦雉鳩をベースに改良戦闘機を製造するようにと

 ハインケルやメッサーシュミットに頼んだり、

 空母改造と空母離着陸の指導を日本機動部隊から受けたりと

 英国への攻撃支援を・・・してくれない。

 どうやら数を揃えるのを待っているようだった。

 だが、こっちはそんなに待てる余裕が無い。

 ハワイーサンフランシスコ間よりも補給線が

 伸びきっている以上、帰りの燃料が気掛かりになるため

 長期滞在ができないのだ。(ドイツが燃料くれる

 わけでもないし。)

 ドイツもようやく真剣に共同作戦を考えたのか

 戦車の製造ラインを一部中止してでも新型航空機

 『ハインケルFe000』『メッサーシュミット000』

 の製造に乗り出した。

 これは翼内タンクを採用し、零戦雉鳩同様必要ヶ所だけ

 強化した骨子に1800馬力の空冷エンジンを積んだ機体で

 あった。

 ドイツ軍は買い取った零戦を艦上戦闘機としてではなく

 陸上戦闘機としての使用を考え、

 『ハインケルFe000』は艦上戦闘機としても使える機体として

 『メッサーシュミット000』は収納機構撤廃し

 陸上戦闘機として使用することを決定。

 既に購入した『零戦雉鳩』『零戦修羅』はエンジンを

 1800馬力に詰め替えて128機を戦闘可能の状態で待機

 させている。

 もはや空母『如月』『疾風』はただのおまけという

 扱いになってしまったが、それでもアイルランド・

 アイスランドの占領には欠かせないという意見が

 あったため、武装して温存された。

 さらに空母

 一番艦『クラーフ・ツェッペリン』

 二番艦『ペーター・ストラッセル』

 三番艦『エーデル・アインズ』の造船が決定した。

 

 機動部隊は作戦を変更し英国西海岸側に展開し機雷を大量に

 投下。すると英国は兵糧攻め状態になる。

 食料を備蓄していたとはいえ、毎日連日航空隊で威嚇を

 受ければ燃料が減る。

 ドイツ・日本軍が毎日英国東海岸にて連日集団一撃離脱作戦を

 実行。英国は航空機が足りていても、包囲してしまえば

 燃料に限界が来る。

 そして英国はまだ機雷処理の技術が確立していない。

 チャーチル「くむむむ・・・!!」

 燃料と食料に暗雲が漂いはじめた。

 ドイツも機雷を多用していたが、日本側も早期導入で

 製造にも対処にも長ける実力を見せた。

 英国は対処を試みるも解体使用とした人員が起爆で

 死亡したため下手に手出しができない。

 チャーチル「くっ・・・こうなったら潜水艦を使ってでも

 海上輸送を確立せねば・・・!!」

 アメリカがボロボロになってただでさえ石油の入りが悪く

 なっているのに、アフリカ・アメリカからの石油輸送ルートが

 使えない場合は燃料切れまで戦うしかない。

 航空機が沢山あっても燃料がなければくず鉄になってしまう。

 そして燃料が切れた瞬間英国の敗北が決定する。

 チャーチル「く・・・手負いでも構わん・・・アメリカよ

 ・・・お前に勇気が残っているなら・・・来てくれ・・・!!」

 英国がまさかのモグラ輸送に頼ろうとした・・・その時だった

 1939年11月

 あと数日で英国の航空機戦闘燃料が尽きる・・・その時

 英国海軍通信士「米国からの暗号通信・・・救援部隊です!!」

 『英国救援艦隊』

 戦艦

 『ノース・カロライナ』

 『ワシントン』

 空母

 『レンジャー』86『ワスプ』76

 『ペテロ』32『ヨハネ』32『ヤコブ』32 

 『ロング・アイランド』20

 『ボーグ』20『ガード』20『コパピー』20

 艦載機

 『スピリット・ジーク』338機

 駆逐艦10隻 軽巡3隻 重巡3隻

 アタック級潜水艦25隻 哨戒艇100隻

 輸送船60隻 高速タンカー60隻

 なんと総勢9隻の空母を連れて米機動部隊が到着したのだ。

 嵐長官「何!?あれだけの空襲を食らってもう再建したのか!?」

 アクアマリン「ウィストン・チャーチル首相!!英国は

 ご無事ですか!?」

 チャーチル「無事だとも・・・でも救援感謝する。

 あと数日で燃料が尽きるところだった。」

 アクアマリン「英国西海岸の機雷掃討を行います!!

 哨戒艇!!機雷解除を!!」

 米海軍「了解!!」

 アクアマリン・ダグラス司令官は艦隊を奪われた部隊の

 話を聞き、日本軍が航空機による機雷投下によって

 機動部隊を奪った事を聞いていたため、

 機雷解除部隊を編成し、試験的に米国の技術で造った

 機雷を対処できるように思考錯誤を繰り返していた。

 しかし、敵の機雷の現物がどんなものかはわかっていない

 そのため機雷処理班からしてみれば命をかけた初の実践だった

 哨戒艇はあらゆる手段を駆使して機雷を除去していく。

 魚雷・機銃掃射、ゴム製の網、手とセラミック工具による

 解体とあらゆる手段を使って機雷を除去していく。

 そこに日本軍が奪った米空母5隻を含む機動部隊が

 攻撃を仕掛ける。

 『英国攻略艦隊』

 戦艦

 『金剛』『榛名』『比叡』『霧島』

 空母

 『レキシントン(明炎)』 90

 『ヨークタウン(陽炎)』  90

 『エンタープライズ(銀炎)』90

 『ホーネット(蜃気楼)』  90

 『サラトガ(冥炎)』    90

 艦載機

 『零二式雀』180

 『零三式鶯』270

 重巡4隻 軽巡4隻 駆逐艦20隻 零三式魚雷艇50隻

 有希型三型潜水艦20隻

 暮臚「機雷処理班を編成して来たか・・・航空隊を

 処理し次第機雷処理班を攻撃せよ!!」

 アクアマリン「数は足らずとも・・・!!」

 空母『ワスプ』・『レンジャー』を筆頭に護衛空母から

 次々と艦載機『スピリット・ジーク』が続々と出撃

 していく。

 戦略に長けたアクアマリン・ダグラスだったが、

 英国の深刻な補給状況打破を優先し、機雷処理班の

 護衛を最優先し防戦一方に回らざるをえなくなった。

 皮肉にも米国産空母同士による海戦の激突となった。

 『零三式艦上戦闘機 鶯』(うぐいす)

 最高速度650km/h航続距離2100km 量産性C 防弾性C~E

 

 『零二式艦上戦闘機 雀』

 最高速度610km/h航続距離2500km 量産性B 防弾性B

 

 『スピリット・ジーク艦上戦闘機』

 最高速度620km/h航続距離2000km 量産性B 防弾性B~C

 スピリット・ファイアのエンジンをカナダから拝借して

 クール・ジークを元に再設計され、対日戦用に開発された。

 翼内タンクや余裕ある搭載構造が弱点の航続距離を

 飛躍的に伸ばしている。パイロット生存部分への強化や

 できる限り支障の無い軽量化で日本軍に対抗する。

 

 単純な数では450対338。

 米国側がやや不利である。

 性能であれば『F6Fヘルキャット』に並ぶほど

 どの機体も質にたいして差は無い。

 一見この中で『零二式雀』が弱いと考えがちだが

 しかし、その雀達が牙を向く。

 英国戦闘機・爆撃機の往復が困難な距離で始まった

 日米初の機動部隊のぶつかり合い。

 米国は予め敵がグループで攻めて来ることを聞いていたため

 『東アジア独立連合』と『米国空海軍』とチーム攻撃を

 模索して、個人主義の弊害に苦しみながらも

 3組1編隊を組んで応戦する体型を取った。

 ・・・しかし、米本土を空襲した歴戦の猛者達が

 取った陣形は・・・なんと5組1編隊、女性航空隊にいたっては

 30組1編隊であった。

 つまり敵を効率よく倒す陣形とグループ戦闘を日本は

 史実以上に確立したのだ。

 これは、熟練単体で連戦戦わせた史実の反省で

 生存率を上げるための手段として使われた。

 さらにはパイロットの大量育成にハルヒは史実以上の

 こだわりを持ってどうやって効率よく戦うかを

 模索し、実験した結果であった。

 第二航空隊隊長 芽恫 伶はワシントンDCにて『零戦雉鳩』

 搭乗で生き残ったパイロットであり、こなた達との模擬戦闘

 経験も豊富な実力者であった。

 米機動部隊は、米国・韓国・中国・東南アジア米国等の

 つわものパイロットで編成された精鋭部隊だったが

 戦闘技術と経験の差に苦しめられる事となった。

 芽恫 伶は今『零二式雀』に乗っている。

 『零三式鶯』や『零戦修羅』は護衛戦闘機としての意味合いが

 強く、一見すると『零二式雀』や『零戦雉鳩』に勝ち目が

 無いようにも見える。

 しかし、 芽恫 伶以下第二航空隊や泉こなた以下航空隊蒼桜

 は後者2機にて前者戦闘型を撃墜できる技術があった。

 それは・・・零二式雀に何機もスピリット・ジークが

 急降下で追跡して来る。性能に大差は無い。

 急降下性能は互角だが、しかしこの状況を打破するには

 急降下に耐えうる零戦ならではの戦いかたがある。

 それは急降下最高速に達した瞬間、一気に後方旋回して

 敵の反応圏外の速度で上方に回り撃ち落とす。

 一撃離脱と格闘戦闘の合成技・・・『急降下返し』

 である。これは、急降下性能の高く旋回性能も高い

 機体でなくては到底できない攻撃技術で、反応も

 高くなくては敵の上方に回っても攻撃を高い確立で

 外す高度な技。

 タンミングを計って逆転から数秒で敵機を始末する。

 急降下の速度を一気に旋回に降るって敵の死角から始末する。

 この技術によって圧倒的旋回性能を持っているが

 急降下性能の低いオリジナル零戦型に近い戦闘機型を

 使い慣れたパイロット達は撃墜するに至っているのである。

 このパイロット達の思わぬ逆襲とグループ攻撃の

 戦闘技術力の差で米機動部隊は劣勢に追い込まれた。

 ウェーク「くそっ・・・ようやく性能で追いついたって

 いうのに・・・このままじゃ・・・!!」

 アクアマリン「チームワークの訓練が・・・甘かったか!?」

 芽恫 伶「この程度なら編成攻撃で・・・!!」

 このままでは負ける・・・そう思った。

 その時、英国方面から大量のスピリットファイアの増援

 300機余りが駆けつけた。

 暮臚「新手か!?」

 英国空軍「助けに来たぞ!!」

 アクアマリン「皆さん!!しかし、機体の航続距離が・・・!!」

 英国空軍「外部燃料タンクを積めば片道だけでも戦える・・・

 気にするな!!後は泳いで帰ればいい・・・自分の国ぐらい

 自分で守らなきゃな!!」

 ウェーク「本当に・・・済まない・・・。」

 英国はなんと片道で機体を捨てる覚悟で日本の機動部隊に

 勝負を挑んできたのだ。

 それでも敵と交戦できる時間は15分あるが無いかだろう。

 英国空軍「欧州から・・・出ていけーーーーー!!!」

 暮臚「・・・ちっ・・・数が・・・空母を後退させろ!!」

 英国の覚悟を決めた突撃により、日本軍機動部隊の

 敵機迎撃処理が限界に達し、日本側が急に劣勢に追い込まれた

 嵐長官「全艦隊対空戦闘!!スピリット・ファイアは

 航続距離が短い!!敵新型艦載機を集中して狙え!!」

 金剛型戦艦4隻とその他艦船は対空砲撃を放つ。

 機銃の嵐が海に吹き荒れる。

 英国空軍「どうせ機体は捨てるんだ・・・いくぞーーー!!」

 パイロットの脱出したスピリットファイアが、

 空母『ヨークタウン』『ホーネット』の対空砲火をかい潜り

 側面に数機直撃する。近代化改修によって全体的能力が

 上がっている空母5隻だったが突っ込んで来る

 スピリットファイアの防弾性能は対空攻撃を耐えて体当たり

 するとなると零戦の特攻より痛い。

 さらに戦艦『比叡』がスピリットファイア45機の乗り捨ての

 直撃にて轟沈、戦艦『霧島』に10機の乗り捨てが直撃し

 中破するなどかなりの痛手を負った。

 日本海軍「損傷制御急げーー!!撤退だ!!」

 日本機動部隊は後は防衛に徹底し一度フランスバルセー港

 に撤退を余儀なくされた。

 こうして大西洋海戦は、米英の勝利に終わったものの

 艦載機の損失がかなり多く、必ずしも勝利と言い切れる

 ものでは無かった・・・しかし米軍もこの後ドイツの

 恐ろしさを思い知る事となった。

 ちゅどーーん!!!

 アクアマリン「!?」

 空母『ワスプ』の艦底から炎が吹き出た。

 『敵の潜水艦を発見!!』

 ドイツ軍は機動部隊のすざまじい艦隊戦闘を目の当たりにして

 すざまじいショックを受けた。ミッドウェー海戦レベルの

 艦載機のぶつかり合いはドイツに対艦巨砲主義の思考を

 卒業させるに十分な激突だった。

 だが、ドイツがそれをただ見守るだけでは無かった。

 ドイツ海軍「こちらも機動部隊をつくらねば時代に

 置いていかれる事をこの目で知った。

 ならば日本軍機動部隊に気を取られている今を持って

 その殲滅の時は無い・・・くらうがいい。」

 ドイツ潜水艦U-ボード名物、30隻の『群狼戦術』

 ちゅどーーん!!ちゅどーーん!!ちゅどーーん!!

 大量の魚雷の嵐が米機動部隊に襲いかかる。

 アクアマリン「アタック型潜水艦は何やってんのーーー!!

 急いで迎撃を!!」

 アタック型潜水艦は前回日本軍の米本土空襲の際に

 出てきた脱出前提の特効兵器アタックフィッシュに

 手を加えて正規の潜水艦に造り変えた奴だ。

 だが、米国はハルヒみたいに潜水艦を盾にして

 防衛するという陣形は取っておらず、潜水艦や哨戒機

 哨戒艇で一応は対潜哨戒を怠っていたわけじゃ無かったが

 敵の航空隊との戦いで手一杯でとても潜水艦に注意を払う

 余裕が無かったのだ。(哨戒艇も機雷処理に手を奪われていた)

 こうして史実珊瑚海海戦を思わせた戦いは連合国側の

 勝利と言えば聞こえはいいが敵空母撃沈という

 主要任務は果たせぬまま連合軍側空母3隻が撃沈という

 手痛い痛手を負った。

 アクアマリン「・・・何でワスプが潜水艦に真っ先に

 直撃弾食らうんですかね?」

 ※歴史の破壊力(修正するとは言ってない。)

 この戦いは一時の終焉を迎えた。

 『大西洋海戦 結果』

 『日本軍英国攻略艦隊』

 戦艦

 『金剛』『榛名』

 『比叡』撃沈

 『霧島』中破

 空母

 『レキシントン(明炎)』 90

 『ヨークタウン(陽炎)』  90大破

 『エンタープライズ(銀炎)』90

 『ホーネット(蜃気楼)』  90大破

 『サラトガ(冥炎)』    90

 ※近代化改修してなかったら沈んでた。

 乗りきれなかった機体は艦上に載せた。

 艦載機

 『零二式雀』135-45

 『零三式鶯』192-78

 重巡3-1隻 軽巡2-2隻 駆逐艦11-9隻 零三式魚雷艇41-9隻

 有希型三型潜水艦18-2隻

 

 『米軍英国救援艦隊』

 戦艦

 『ノース・カロライナ』

 『ワシントン』

 空母

 『レンジャー』86『ワスプ』撃沈

 『ペテロ』32『ヨハネ』32『ヤコブ』32 

 『ロング・アイランド』20

 『ボーグ』20『ガード』撃沈『コパピー』撃沈

 艦載機

 『スピリット・ジーク』128機-218

 駆逐艦5-5隻 軽巡1-2隻 重巡2-1隻

 アタック級潜水艦11-13隻 哨戒艇65-25隻

 『英国空軍』

 『スピリットファイア』300機水没または撃墜

 『ドイツ軍』

 戦艦『シャルンホルスト』傍観

   『グナイゼナウ』  傍観

 潜水艦『U-ボードVII B型』11-13

  『U-ボードIX A型』8-2

 こうして日本軍英国攻略部隊は事実上任務失敗したものの

 ハルヒの命令で、「仕方がないなら部隊を失わない事に

 専念せよ。」と言われていたため、タンカーの備蓄燃料も

 そろそろ難しくなったため、ドイツに敵航空機の

 性能を教えると日本軍機動部隊は空母の応急修理を

 済ませて東南アジアに撤退。

 ヒトラー「結構収穫多かったな・・・うひひひひ。」

 ガーランド「ええ、今のドイツに必要なものを多く

 いただきました・・・ドイツが海を制覇する時代が

 ・・・来てほしいものですな。」

 米機動部隊は機雷の撤去に成功し英国を事実上救ったものの

 空母3隻の沈没と艦隊の喪失が激しかった為追撃を

 断念せざるをえなかった。

 英空母借りて追撃したとしても・・・パイロット達の連携が

 未熟な状態で挑んで導き出される結論は・・・。

 アクアマリン「くっ・・・。」

 英国は守ったが事実上敗北。

 アクアマリン「もっとみんなが手を取れなければ・・・・

 我々は彼らに勝てない・・・。」

 悔しかった。

 そしてドイツは待ってくれない。

 『Fw000戦闘機』『Me000戦闘機』が実践投入され、

 ※カタログスペックは『Fw190戦闘機』や『Me109戦闘機』

 より20km/h速く、航続距離と旋回性能が飛躍的に

 上昇している。

 『100式重爆撃機 呑龍』のドイツでの製造開始。

 『陸上攻撃機 深山』改良型の

 『メッサーシュミット英国爆撃機』が完成。

 製造開始された

 米軍は輸送船・空母の『スピリットジーク』400機を

 防衛のため英国に降ろし、英国へ物資搬入を済ませると

 再び米国に帰っていった。

 アクアマリン「今度こそは・・・必ず・・・!!」

 数日後再び『バトル・オブ・ブリデン・セカンドラウンド』

 が勃発。

 戦いは・・・まだ序盤である。

 

 その後ドイツは完成した新型航空機で英国に挑み、

 史実の『バトル・オブ・ブリデン』以上の

 激闘を演じ、英国の果敢な防衛を突破し

 日本軍機をベースにして編成された戦爆連合は

 英国にかなりのダメージを与えた。

 『ドイツ軍 英国攻略部隊』

 『フォッケウルフFw000戦闘機』  200機

 『メッサーシュミットMe000戦闘機』600機

 『100式重爆撃機 呑龍』      300機

 『メッサーシュミット英国爆撃機』 200機

 史実でほとんど行って帰る事もできなかった事と比べると

 その戦いの泥沼っぷりがうかがえよう。

 特に『100式重爆撃機 呑龍』のドイツの気に入りっぷりは

 高く、搭載量があまりないドイツの多くの爆撃機達が

 こいつのせいで計画がポシャって出番を奪われた。

 搭載量は1tと少ないが、頑丈で搭乗員の安全に考慮した

 機体構造と2500kmを超える航続距離が英国に

 深刻な脅威となり、工業力に深刻な打撃を与えた。

 『スピリットジーク』の支援もあって陥落はしなかったが

 史実以上の大打撃を食らった。

 ちなみに空母『如月』『疾風』は・・・英国の所有空母が

 多かったため上陸決戦護衛用に温存された。

 だが、日米空母の大西洋にての激突は欧州戦闘に衝撃を

 与え、ドイツ将校達は「戦艦より空母が大事だ。」

 という意見が多発し、日本軍から貰った空母2隻を

 ベースに『クラーフ・ツェッペリン』級空母3隻を

 『赤城』・『加賀』サイズへと大型化。

 英国決戦兵器として戦艦『ビスマルク』2隻と同時に

 竣工が完了する。

 英国がピンチに陥ったとき、再びアクアマリン・ダグラスが

 カナダで補給を終えて機動部隊で応援に駆けつけ

 『スピリットジーク』700機を含めた支援物資と

 『東アジア独立連合』から引き抜いた多くのパイロット

 と共に増援に駆けつけ、ドイツ優勢状態だった英独の戦況を

 英国優勢に取り戻し、結局ドイツは史実にあらがうことは

 できず、英国を陥落できなかったものの

 英国工業力に深刻な打撃を与えた事は確かであり

 パイロットがかなり生存していたこともあって

 ソ連侵攻へと比較的楽に舵が取れた。

 英国はしばらく『東アジア独立連合』の増援パイロット達を

 400人程駐屯させてドイツの攻撃に備えたが、

 結論で言えばハルヒの『英国打倒作戦』は少なからず

 成果を上げることとなった。

 



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第17話 1940年1月 バトルオブブリデン2nd

1939年 6月 ソビエト連邦

 日本軍空爆によって破壊されたシベリア鉄道がようやく復旧

 スターリン「ふぅ・・・ふぅ・・・ようやく反撃できる・・。

 こんなにも我が国が疲弊しているのは日本のせいだ・・・

 お前らの攻撃が怖くてやたらとバルト三国とか欧州諸国とか

 (史実で占領していた)占領する気力も体力も奪われて

 散々だぞ!!」

 そう、日本との長きにわたる長期戦で人海戦術を

 用いて戦っていたソビエト連邦だったが、零戦のせいで

 空軍・陸軍が壊滅し、戦車処理専門部隊の発達で

 どんなに強い戦車でも戦車を用いずに倒してしまうため

 その結果ソビエトの人的資源の壊滅や消耗が激しく

 強制収容所の破壊や日本側への寝返り増加で

 人的資源がゴリゴリ削れているのだ。

 さらに史実のようにアメリカから航空機や重機を

 レンドリーズして貰えず、シベリアを押さえられてしまい

 海上輸送の支援物資も届かないため

 自国の力だけで日本に勝たなくてはならないのだ。

 そのため史実で殺されてきた戦車・航空技術者は

 スターリンの激しい小言を聞きながらも研究を続け

 生き延びていた。

 そのかいもあって、航空機・戦車の技術進捗が史実以上の

 進歩を見せ、スターリンの零戦コンプレックスのお陰で

 航空機研究者達は殺されずに済んだのだ。

 強制収容所にぶっこまれていたパイロット達は緊急治療を

 受けてパイロット育成に回され、皮肉にも日本側に生かされた

 形となった。

 スターリン「反撃開始だ!!最新鋭の我が航空機部隊で

 日本軍を粛正せよ!!」

 『ソビエト空軍』

 『II-2シュトルモビク』 50機

 『II-4爆撃機』     50機

 『II-10地上攻撃機』   50機

 『Er-2爆撃機』     50機

 『LaGG-3戦闘機』   50機

 『Pe-2戦闘爆撃機』   50機

 『TIS重戦闘機』    50機

 『Yak-1戦闘機』    50機

 『Yak-2爆撃機』    50機

 『P-40キティーホーク』300機

 『P-39エアラコブラ』 300機

 『B-17爆撃機』    300機

 合計1350機

 スターリン「胃袋に穴を空けながらもこんなに生産したんだ!!

 アメリカ手伝ってくれないから航空物量戦もできないし

 パイロット育成にも苦労してこの有様・・・これだけ

 戦闘機爆撃機あるんだ・・・勝てないはずが無い!!

 行け!!満州・シベリアを沈めてこ・・・。」

 『日本軍防空部隊』

 『陸上戦闘機 隼』100機

 『陸上戦闘機 挵蝶』100機

 『零戦雉鳩』1000機

 『一00式重爆撃機 呑龍 (偵察電探使用)』300機

 スターリン「おいまて、どうして敵は1500機も

 航空機飛ばせるんだ!?しかもパイロット足りるのか!?」

 長門「日本側の航空機生産状況

 日本本土生産ライン改善で1日20機

 満州工場建設で1日20機(人間・資源はいっぱいいる。)

 東南アジア研究拠点1日5機

 合計1日45機製造できる。

 パイロット・・・保護難民から信用できる志願兵だけを

 選び育成・配備。さらに陸上部隊から航空予備隊編成で

 さらに増加。」

 その結果、かつてソビエトが圧倒した人海戦術が

 難民から保護育成した部隊の導入によってソビエトの優位が

 完全に崩壊。

 さらにソビエト空軍は爆撃機の航続距離・性能・搭載量は

 日本軍凌げるぐらいいいんだけど・・・護衛する戦闘機の

 航続距離が1000km以下だったため護衛できず。

 ※ソビエト新鋭爆撃機の平均航続距離は3500kmぐらい。

 結果、 『一00式重爆撃機 呑龍』 (偵察電探使用)』に

 夜間空襲しようとしたら見つかってしまい

 八木レーダー装備した『零戦雉鳩二型』によって壊滅。

 迎撃に専念しようとしたけど、たとえ迎撃できても航続距離の

 短さで燃料切れて着地した瞬間確実に始末されてしまう。

 さらに3回フェイントかけていったり来たりしてみると

 燃料切れでソビエト戦闘機は自滅する。

 結局、ソビエト空軍の航空機劣勢は何一つ改善されなかった。

 スターリン「くそっ・・・(涙)。」

 『ソビエト空軍』

 ほぼ全滅

 『日本軍防空部隊』

 『陸上戦闘機 隼』65-35

 『陸上戦闘機 挵蝶』100<流石最新鋭機なんともないぜ!!

 『零戦雉鳩』724機-276

 『一00式重爆撃機 呑龍 (偵察電探使用)』243-57

 敵も航空機を更新してきており、慢心無き開発は

 大事であることを思い知る。

 結局スターリンは中国国境付近の兵士を増員させて

 睨む事しかできなかった。

 スターリン「今度こそ・・・覚えてろ・・・くすん。」

 

 1939年12月

 ハルヒ「そう・・・英国は倒せなかったのね。」

 嵐長官「ドイツが手伝ってくれさえすれば・・・。

 あと英国がこちらの攻撃に対して準備をしていたため

 機動部隊だけで倒そうとすることに限界がありました。」

 ハルヒ「わかった、よくやってくれたわ・・・くっ・・

 戦艦はともかく、空母2隻の大破がきついわね・・・

 アラスカのアンカレッジから工業力を参考にして

 備えていて正解だったわ、ホーネット・ヨークタウンの

 修理に軽く10ヶ月はかかるわ・・・敵も中々ね・・・

 早期機体更新してこれだもの・・・。」

 古泉「あれだけ空襲をくらってまだ戦えるとは・・・

 流石はアメリカですね・・・。」

 ハルヒ「まあいいわ、ドイツどうせ負けるし

 どこまで英国を痛め付けられるかが勝負ね、

 協力しなかったツケはあっちが払うから別にいいわ。

 今はハワイ・ミッドウェーの基地で

 哨戒活動を行ってオーストラリアへの物資輸送を遮断

 南方資源地帯の攻略阻止を行うわよ。

 通りすがりの商船は奪って利用させていただいて

 許容範囲外の機動部隊が攻撃してきたら逃げる手筈で

 行動する。」

 古泉「通商破壊ですか?」

 ハルヒ「海賊戦術よ、資源小国の我が国はそんなもったいない

 事やれるほど余裕が無いんだから奪ってきた方が

 効率がいいわ、まあ捕虜を帰してあげるぶんまだ親切な方よ

 今やれることは小型融合空母として竣工が完了した

 空母『祥鳳』 『瑞鳳』『龍鳳』の三隻を新たに編入して

 対潜哨戒と空挺・爆撃補助をやってもらう事にする。

 『鳳翔』だけじゃあ戦略上足りないもんね、

 米本土空襲で地味に困ったし。まあしばらくはパイロット

 育成と防衛強化に勤しむ事にしましょう、

 動く時期が来るまで準備が大事。

 ボーキサイトの大産地オーストラリア占領も視野に

 入れているけど、その前にソビエトを処理して

 陸上部隊を満州から引き抜ける状態を作らないとね。

 というわけで6月から始まった『大北海道作戦』を

 行うわよ!!さあ、自由を取り戻すために味方となってくれた

 中国・ロシア諸国の育成兵士方々を使って、

 空母兼上陸抑揚艦『伊勢』50『日向』50『利根』36

 『筑摩』36の万能空母4隻と輸送船65隻に上陸部隊・戦車

 戦闘機・物資を詰め込んでシベリアに派遣!!

 総勢300師団を派遣してソビエト占領を目指すわ!!

 日本だけでは到底走り回るのも困難なロシア国土にいる

 身勝手な共産赤軍達の打倒に乗り出すわよ!!

 さあ、航空機でちょっかいかけて無事で済むと

 思ってんの虐殺じじい!!」

 スターリン「ひぃぃきいいい!!!!」

 その後ウラシオストーク・北海道・北方領土の島島から

 部隊に円滑に補給を与えて徹底的に手薄なソビエト北東部

 を、中国・ロシア諸国難民の長門さん選りすぐりの志願兵で

 進撃を開始!!

 ハルヒ「まず、拉致した人間達の詰め合わせ

 シベリア強制収容所を襲撃して国民を解放!!

 飢え渇く人々には魚雷艇の皆様が取った新鮮な魚を

 食べさせてあげて共産党とは違うことを教えてあげるわよ!!」

 一月重ねる事にどんどん消えていくソビエト領土。

 中国・ロシア・満州・日本の自由連合陸軍の進撃は

 ソビエトに絶大な恐怖を与えた。

 ハルヒ「ふふふ、日本軍だけでは数は足りないし統治も

 できないけど国力を割いてまで難民助けてあげれば

 最後には手を貸してくれるわけよ!!

 北方領土からの樺太油田をフル活用して一気に追い込むわよ!!

 米機動部隊が英国に救援に向かっている間にソビエト連邦は

 今までのツケで消耗がはげしすぎて人海戦術での奪還が

 困難に!!11月時点でソビエト連邦北東部約40%を占領!!

 アメリカより空輸で物資輸送が容易な為、物資が廻れば

 どんどんいける!!冬になったらそれ相応の準備をして

 部隊を海岸沿いに寄せることで、敵の襲撃時に海上輸送

 空輸で物資搬入が可能な陣形で構えて深追い全滅を避けるわ!!」

 スターリン「いやぁぁあああああ!まずいまずいまずいまずい!!

 もう領土の半分が突破されたぁああ!!マジで占領されるぅぅ!!

 アメリカ助けてぇぇぇ!!マジでやられるぅぅ!!」

 

 アメリカ東海岸1939年12月

 『スターリンから緊急救援要請です!!』

 『チャーチルから緊急救援緊急です!!』

 アクアマリン「ぎゃぁあああ!!ソビエトとイギリスから

 レットアラートが!!どうする!?まずは偵察!!

 シベリアをサーゴ級潜水艦で偵察!!」

 シベリア一帯

 『零戦雉鳩』1700機

 『一式陸攻撃機』200機

 『96式陸上攻撃機』100機

 『100式重爆撃機 呑龍』100機

 『陸上戦闘機 挵蝶』400機

 敵約2500機

 アクアマリン「無理!!」<どーやって生産した!?

 ソビエト<助けて!!

 イギリス<助けて!!

 アクアマリン「くっ・・・今のアメリカ工業力では片方しか

 助けにいけないのです・・・。今ようやくエセックス系

 試作空母『オタワ級航空母艦』5隻が完成!!

 これをベースに月刊空母製造の足掛かりを掴むのです!!

 カナダでの資材調達の困難で竣工が遅れていましたけど

 これで奪われた米空母の穴を埋める事ができます!!

 圧巻の強度と搭載量!!これで少しはマシになります!!」

 オタワ級航空母艦

 『オタワ』95

 『トロント』95

 『バンクーバー』95

 『モントリオール』95

 『エドモントン』95

 アクアマリン「さて、問題はどっちを助けるかですが・・・

 やっぱりイギリス!!失われた場合のリスクはイギリスの

 方が絶対的にでかい!!そして位置的に行きやすいし近い!!」

 米東海岸ーハワイ 片道2ヶ月

 東海岸ー英国  片道半月

 イギリス<助けてくれたら無償でレーダー・ソナー・

 エンジン上げるよ!!

 ソビエト<そんなーーー!!!こっちにはやれる技術は

 戦車と合金しかないぞ!!

 アクアマリン「仕方がないので輸送船団率いて英国へ

 出港!!救援に向かいます!!あの大国ソビエト連邦が

 簡単には負けはしないだろうと思いますが・・・まずは

 英国の救援を優先します!!」

 『米軍英国救援艦隊』

 戦艦

 『ノース・カロライナ』

 『ワシントン』

 空母

 『レンジャー』86

 『ペテロ』32『ヨハネ』32『ヤコブ』32 

 『ロング・アイランド』20『ボーグ』20

 『オタワ』95『トロント』95『バンクーバー』95

 『モントリオール』95『エドモントン』95

 艦載機

 『スピリット・ジーク』697機

 駆逐艦15隻 軽巡5隻 重巡5隻<すっくね。

 サーゴ級潜水艦30隻 哨戒艇120隻

 タンカー75隻 輸送船95隻

 アクアマリン「輸送船とタンカーはいくら軍港が

 やられていても4日に必ず造船所一つにつき1隻は

 製造できるから心配いらないのです。

 ・・・駆逐艦と巡洋艦の数には目をつむりましょう。」

 こうしてレットアラートを出して救援を求める英国に

 部隊を緊急出港させた米機動部隊だったが、日本軍機動部隊

 が去ったにも関わらず何故こんなことになったのか

 そして、敵のその戦略が明らかになった。

 1940年1席からの情報月大西洋

 偵察機からの情報

 『ドイツ軍通商破壊機動部隊』

 戦艦『シャルンホルスト』

   『グナイゼナウ』  

 潜水艦『U-ボードIX B型』20隻

  『U-ボードIX C型』20隻

 空母『アプリル・モーント(如月)』64機

   『シュタイフェ・ブリーゼ(疾風)』64機

 艦載機 『フォッケウルフFe000艦上戦闘機』64機

     『Do121ゲイジャルグ艦上爆撃機』64機

 駆逐艦35隻 タンカー10隻 輸送船45隻

 鋼鉄カラーにピンクのラインのカラーリングでおめかしした

 空母『如月』と鋼鉄カラーに水色のラインでおめかしした

 空母『疾風』がそこにいた。

 名前もドイツ名に更新され、ドイツ空母の1番艦・2番艦と

 見違える姿をしていた。

 ガーランドが空母の重要性を重視して装備もいいものを

 装備されたドイツ初の空母機動部隊の姿があった。

 一見するとたいした事の無い艦隊で、この程度の艦隊であれば

 英国空母で簡単に倒せそうに思えた。

 しかし、英国が苦戦している原因はその戦術であった。

 定期的に機雷を通商航路に艦載機でばらまかれているのだ。

 チャーチル「やめろ・・・そんなことされたらマジで

 禿げる・・・。」

 ヒトラー「・・・すっげー空母役に立つ!!機雷敷布艦よりも

 高速で、広範囲で機雷を撒ける上に通商破壊の補助に

 使えば凄い効率いい!!できればもう2隻欲しいものだな。

 夜のうちに機雷を撒いておけば英空母は出港できないもんな!」

 チャーチル「くそっ・・・そんなことされたら空母出せないし

 石油入って来ないのが凄く・・・痛い。

 機雷解除作業を行っているがU-ボートが邪魔をしてくる・・

 この前貰った機体の数だけでは英国防衛に手一杯で

 連中の迎撃ができん・・・くそっ日本軍が600機削ったのが

 地味に痛い・・・。」

 アクアマリン「あら、運用上手・・・じゃないーーーー地味に

 大ピンチじゃないですかーーーー!!緊急救援!!哨戒艇は

 機雷を解除してください!!空母艦載機で哨戒護衛します!!」

 艦載機を出して機雷解除要員を護衛しながら英国ルートの

 機雷を解除する。

 アクアマリン「機雷解除器具の発達と人海戦術にてすぐに

 退けるのです!!さあ、『スピリット・ジーク』!!

 ドイツ空母の撃沈を!!」

 ドイツ空軍指揮官ガーランド「ほお・・・数が多い・・・

 ここは撤退しかない・・・とでも思いましたか?

 この敵の艦隊情報を知らせてその防衛準備ができるまで

 敵の防空圏内を避けつつ輸送船から機雷が尽きるまで

 撒き続ける!!」

 ドイツはなんと逃げずに機雷を敵の防空圏内を避けつつ

 機雷を撒きまくって粘っていた。

 アクアマリン「うっざ!!空母艦隊を二つに分離して片方を

 ドイツ空母撃沈に回します!!」

 『米軍迎撃打撃部隊』

 『オタワ』95『トロント』95『バンクーバー』95

 艦載機

 『スピリット・ジーク』285機

 駆逐艦5隻 軽巡2隻 重巡2隻

 サーゴ級潜水艦15隻 哨戒艇40隻

 ガーランド「空母と艦載機の数は多い・・・これは分が悪い。

 流石に撤退するしかない・・・・

 機 雷 を 撒 き な が ら ね。

 それにしても・・・敵の駆逐艦と巡洋艦の数が少・・・。」

 アクアマリン「だまれぇーーー!!沈めますよこの野郎!!

 くっそ!!絶妙に届かないように機雷を撒いて逃げるとか

 卑怯です!!」

 ドイツ機動部隊は米機動部隊の情報をドイツ本土に告げると

 機雷を撒いて時間を稼ぎながら撤退。

 ガーランド「英国を攻めるなら今しかありません!!

 米機動部隊に来られれば戦力比で負け、ドイツ本土爆撃を

 仕掛けられる可能性が・・・時間を稼いでいるので

 今のうちに!!」

 ヒトラー「うむ、了解した。さあ、バトル・オブ・ブリデン

 の時間だ!!」

 『バトル・オブ・ブリデン・2nd』開幕

 ドイツは史実より航続距離が長くて強い航空隊を使って

 英国を強襲。

 エースパイロット達は航続距離の不足に怯えず、

 腕がよければ生き残れるという最高の希望を抱いて

 飛行場から飛び立っていく。

 『英国本土爆撃部隊』

 『フォッケウルフFw000艦上戦闘機』200機

 『メッサーシュミットMe000戦闘機』500機

 『100式重爆撃機 呑龍』      300機

 『メッサーシュミット132英国長距離爆撃機』100機

 『零戦 雉鳩(1800馬力改正版)』  64機

 『零戦 修羅(1800馬力改正版)』  64機

 『Do121ゲイジャルグ艦上爆撃機』 300機

 合計1526機

 『英国防衛航空隊』

 『スピリットファイア』400機

 『ハリケーン戦闘機』 900機

 『スピリット・ジーク』300機

 合計1600機

 ドイツ熟練の航空隊は零戦雉鳩の構造を元に改善された機体が

 凄く気に入っていた。

 なぜなら一撃離脱を主戦闘とする彼等に、急降下一撃離脱後

 別の敵の死角に素早く旋回して撃墜できる利点を発見し

 一撃離脱も格闘も織り交ぜられる機体性能に魅了されていた。

 ヒラリヒラリと急降下スピードを保ったまま高速旋回して

 英国戦闘機を圧倒する。

 ドイツ航空隊「凄い!!急降下も旋回もぬるぬる動く!!」

 イギリス航空隊「敵の旋回性能に・・・ついていけない!!」

 旋回性能とドイツパイロット達の元気な攻撃に

 次々と血祭りに上げられていく『スピリットファイア』

 『ハリケーン』。

 性能で並ぶ『スピリットジーク』も数が足りずに苦戦

 している。

 『フォッケウルフFw000艦上戦闘機』  

 最高速度630km/h 航続距離1900km 装甲C~B

 爆弾倉を撤廃し、戦闘機として弾薬増量と機動性向上に

 設計を改良して製作。機雷と魚雷とロケットは外部に吊して

 落とすだけ。

 零戦雉鳩ロールアウト系統の機体の恐ろしいところは

 性能もベーシックで生産しやすい事でもある。

 折りたたみ機構有る無しがメッサーシュミットMe000

 との最大の違い。

 『メッサーシュミットMe000戦闘機』

 最高速度640km/h 航続距離1900km 装甲C~B

 折りたたみ機構を廃止し、最高速度を保っての急降下格闘

 の連続使用が可能なように設計されなおした。

 だが、やりすぎると制御パイロンが割れる。

 正真正銘ドイツ最強の戦闘機として君臨。

 滑るような連続旋回が特徴。

 『Do121ゲイジャルグ艦上爆撃機』

 最高速度580km/h 航続距離1800km 装甲B

 1.4tの積載量を誇り、空爆・対艦装備のバリエーションが

 豊富。煙幕ロケット・対艦ロケット・魚雷・爆弾と

 凡用性に長けた設計となっている。

 史実のゴミ艦上爆撃機と一緒にしない。

 陸上用折りたたみ機構撤廃のAタイプと艦上用のBタイプが

 ある。

 『メッサーシュミットMe132英国長距爆撃機』

 最高速度560km/h 航続距離6800km 装甲A

 『深山』『呑龍』を元に造られた4発爆撃機。

 2.5tもの爆弾を抱えて飛べる重爆撃機。

 強度もかなり損傷してもパイロットを無事に抱えて

 帰ってくるレベルを確保している。

 

 英国は史実以上の存亡の危機を迎えていた。

 『ハリケーン』が性能不足でほとんど落とされ、

 『スピリットファイア』は旋回性能不足で撃墜。

 頼みの綱の『スピリット・ジーク』も数不足で劣勢。

 このままでは史実をひっくり返されて英国がやられてしまう。

 英国防衛長官「戦爆連合到達まで後100km!!」

 チャーチル「これまでか・・・!!」

 その時だった。

 英国西海岸から増援が空から到着したのだ。

 チャーチル「!!」

 韓国女性パイロットリーダー委青柳

 「こちら『東アジア独立連合軍』司令官委青柳である。

 米国との共闘の為、英国救援に派遣を任されている。

 救援戦闘の為滑走路の使用許可を申請したい。」

 なんと、総勢400機以上もの艦載機が応援に駆けつけた。

 英国救援部隊第一部隊

 『スピリットジーク』      300機

 『ワイルドジークY型艦上油送機』 100機

 チャーチル「気持ちは嬉しいがこちらはあまり燃料が無いぞ?」

 アクアマリン「ご安心を!!まだ機雷掃討は終わっていませんが

 ワイルドジークY型艦上油送機に沢山燃料が積んであるので

 燃料はそれから抽出するので大丈夫です!!

 さあ、皆さん!!同盟国救援のお仕事です!!よろしく

 お願いします!!」

 『ワイルドジークY型艦上油送機』

 最高速度350km/h 航続距離6500km 装甲E

 軽量化にこだわったワイルドジークをベースに戦略艦上油送機

 として製作され、万が一海上輸送が機雷できつくなったとき

 緊急に燃料・物資送れるように翼を目一杯タンクにして、

 爆弾倉・パイロンに至るまで燃料を運べるように試作で

 300機が製作された。構造はかなり簡略化されている。

 ちなみにターゲットにされるとほぼ戦没

 するため護衛戦闘機が不可欠である。

 ついたあだ名は『ワンショットファイアー』。

 

 『スピリットジーク』の航続距離ギリギリ2000kmで

 英国救援に駆けつけ、着陸した直後に

 『ワンショットファイアー』から燃料補給をして

 今韓国人・中国人・米国人パイロットの連合航空隊が

 迎撃に乗り出す。

 前回の教訓でチームワーク部隊を7機1個大隊にして

 ドイツ軍のつわものパイロット達を撃墜していく。

 その連携の強さに押されはじめるドイツ軍。

 孫本山「左舷下後方!!」

 柳霊剣「トラック!!真下だ!!」

 トラック「オーライ!!」

 民族性や個人主義でバラバラだった連携がついに

 ここまで来た。

 アクアマリン「これなら・・・勝てる!!追加増援第二部隊

 艦載機・追加パイロットを輸送船から補充し発進!!

 これで逆転です!!」

 英国救援部隊第二部隊

 『スピリットジーク』      300機

 『ワイルドジークY型艦上油送機』 100機

 しかし、思わぬラッキーパンチが航空隊を襲った。

 エイリッヒ・ハルトマン

 「ああ、いい連携をしている。しかし。」

 熟練のドイツ軍エースパイロットが

 『メッサーシュミットMe000戦闘機』で

 救援航空隊から逃げ回る。

 ウェーク「強敵だ・・・だが連携を使えば・・・!!」

 エイリッヒ「パイロットは頭を使わなきゃダメなんだぜ!!」

 気がつけば救援グループが空の一瞬一カ所にまとまる

 直前になっている。

 そこに通信で連携を取っていた『Do121ゲイジャルグ』

 200機のパイロンから大量の空対空ミサイルが

 吐き出される。

 ウェーク「!?」

 命中率のない無誘導のミサイルだが、敵を一まとめにして

 一斉に狙い撃つ事で命中率を上げ、一気に数を減らす。

 米パイロット「しまった!!」

 韓国パイロット「うわぁあぁ!!!」

 アクアマリン「!!」

 エイリッヒ「連携がお前らの専売特許だと思うなよ。

 タイムリミットだ、全機帰還せよ。」

 多く機体がドイツ軍秘密兵器の不意打ちで深手を負ってしまう

 『100式重爆撃機 呑龍』    

 『メッサーシュミットMe132英国長距離爆撃機』

 が英国本土を空襲する中、英国救援隊は大変良く防衛し

 奮闘するも空襲を完全に防ぐことはできずドイツ軍

 エースパイロットとの血みどろの戦いの中、

 『ハリケーン』『スピリットファイア』達は

 英国パイロット「お前達に・・・家族を・・・

 うぉぉぉおおお!!!」

 英国パイロット「奪わせてたまるかーーーー!!!」

 力不足ながらも、頑丈な爆撃機達から祖国と家族を

 守るため、あるものは旧式過ぎる機体で出撃し、

 あるものは体当たりして散って行った。

 こうして史実よりも強力で強いドイツ航空隊と

 激闘を繰り広げイギリスは防衛に成功した。

 しかし、失った人員も多かったため到着した

 『東アジア独立連合』のパイロット達が補充人員として

 防衛に緊急配備されるなど、まさに史実以上の

 苦戦と傷痕を残した。

 

 『バトル・オブ・ブリデン・2nd』戦闘結果

 『英国本土爆撃部隊』

 『フォッケウルフFw000艦上戦闘機』83-117

 『メッサーシュミットMe000戦闘機』359-241

 『100式重爆撃機 呑龍』      63-237

 『メッサーシュミット132英国長距離爆撃機』34-66

 『零戦 雉鳩(1800馬力改正版)』  11-53

 『零戦 修羅(1800馬力改正版)』  8-56

 『Do121ゲイジャルグ艦上爆撃機』 256-144

 喪失航空機数612-914

 『英国防衛航空隊』

 『スピリットファイア』223-177

 『ハリケーン戦闘機』 87-813

 『スピリット・ジーク』155-145

 喪失航空機数465-1135

 英国救援部隊第二部隊

 『スピリットジーク』      412-188

 『ワイルドジークY型艦上油送機』 200

 

 アクアマリン「救援がもっと早ければ・・・。」

 チャーチル「いいんだ・・・君達は祖国が苦しいなかよく

 助けに来てくれた・・・命を張ってよくここまで来てくれた。

 英国市民は君達に感謝している。ありがとう。」

 アクアマリン「あ・・・カナダのスピリットファイアの

 エンジンを勝手に拝借してすいません・・・。」

 チャーチル「そんなことはどうでもいい・・・そうしなければ

 勝てなかったんだろう?」

 アクアマリン「・・・・。」

 ルァン「物資とスピリットジーク700機とパイロットを

 置いていきます。」

 チャーチル「ありがとう、もうヘマはせんよ。

 今空母4隻を徘徊させて機雷敷布を阻止している。

 君達に今度苦労させん為にもな。」

 アクアマリン「それでは、これで失礼します。ご武運を。」

 米機動部隊に手を振る英国市民達。

 救援の主力部隊は、次には絶対に決着をつけるため

 米国で力を養うために帰還していく。

 

 1940年1月一方ソビエト侵攻55%突破。

 ハルヒ「わっはっはっは!!いくら外交に嘘をつけても

 国民感情までは操作できないようね!!大人しく

 国土よこしなさい!!」

 スターリン「いやぁああああ!!!」

 ヒトラー「あーあ、資源欲しいな~爆撃機結構

 やられちゃったなー。幸い機体使えなくなっても人員が

 生きて帰ってくれている以上まだ作戦立てようがあるけど

 敵は増援で簡単に落ちなくなっちゃったな~どうしよう?」

 スターリン「いやぁああああ!!!日本大嫌ぁぁぁい!!」

 ヒトラー「・・・ソビエトよっわw航空隊・地上部隊ほとんど

 壊滅してるっぽいし・・・ニヤリ(・∀・)。」

 



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第18話 1940年3月 ソビエトの危機

1940年2月 連合軍緊急会議

 各地で暴れ回る枢軸国 ドイツ・日本に対しての緊急会議

 である。イタリアも頭痛の種だが日本・ドイツと比べると無視

 できるレベルである。

 今回その緊急対策会議がニューヨークにて開かれた。

 『連合軍緊急会議』

 アメリカ合衆国 ダグラス・マッカーサー

         アクアマリン・ダグラス

 ソビエト連邦  クリメント国防大臣

 イギリス    ウィストン・チャーチル

 

 アクアマリン「あれ?ソビエト代表は確かスターリンが書記長

 じゃありませんでしたっけ?」

 クリメント「ああ、敵の進撃視察中に怪我をしてしまって

 急遽代役で私が出た。」

 マッカーサー「それは仕方ないな。」

 クリメント(長距離爆撃機で北極上空を飛んでまでして

 カナダからここに来たのだ・・・だがスターリンの奴が

 死ぬほど飛行機嫌がってガタガタしてるもんだから

 こんな指導者面子が立たんというわけで私が出たのだ・・。)

 ※わりと史実

 マッカーサー「本当に忙しい中ここに集まっていただき

 感謝しよう・・・今アメリカは太平洋へ攻撃部隊を

 向かわせる余裕が無い。

 そのため日本・ドイツに対してどのように戦うか

 会議を行おうと思う。」

 クリメント「苦しい事はわかっているが、今ソビエトは

 日本軍によって領土が約半分まで攻め込まれている。

 このままでは冗談抜きで占領されてしまう・・・

 我がソビエト連邦がやられてしまえば、

 北極経由でアラスカ・カナダがやられてしまう・・・

 アメリカも他人事では済まされないぞ!!」

 チャーチル「お言葉だがドイツだっているんだぞ!!

 連中はこちらの本土に行って帰るだけの戦力を

 保有し始めている!!英国が落ちれば支援資金の関係上

 アメリカもただでは済むまい!!

 そちらのオタワ級空母5隻、さらにカナダで竣工完了した

 キングジョージ級戦艦5隻の使用許可は英国が

 持っているのだぞ!!そうなれば作戦になるまい!!」

 クリメント「ふざけるな!!ソビエトがどうなってもいいと

 いうのか!?英国びいきにしていたら後悔する目に会うぞ!?

 日本軍が北極海を越えて侵略に来ればアメリカはどうなる!?

 それを身をもってアメリカはわかったはずだ!!」

 英国・ソ連の代表は国会存亡がかかっているため

 アメリカの支援は死ぬほど欲しい。

 アクアマリン「落ち着いてください、ただ今から私が

 現在のアメリカの使える戦力を整理して皆さんに伝えます。

 こちらの状況も把握した上で戦略を発表しますので

 どうかご静粛にお願いします。」

 クリメント・チャーチル「・・・・・。」

 アクアマリン「まずはチャーチル首相の言う通り

 今アメリカがまともに使える戦力が・・・。」

 空母

 『レンジャー』86

 『ペテロ』32『ヨハネ』32『ヤコブ』32 

 『ロング・アイランド』20『ボーグ』20

 さらにカナダで竣工した追加商戦空母

 『コア』20『ナッソー』20『オルタハマ』20『バーンズ』20

 『ブロック・アイランド』20

 戦艦

 『ノース・カロライナ』

 『ワシントン』

 駆逐艦35隻 軽巡7隻 重巡7隻

 サーゴ級潜水艦30隻 タンパー級20隻 哨戒艇1000隻

 タンカー200隻 輸送船1050隻

 アクアマリン「これがアメリカの使用できる海上支援戦力の

 全てです。今言われました通り、英国が支援してくれれば。」

 空母

 『オタワ』95

 『トロント』95

 『バンクーバー』95

 『モントリオール』95

 『エドモントン』95

 『イラストリアス』52

 『ヴィクトリアス』52

 『フォーミダブル』52

 『インドミタブル』52

 戦艦

 『キングジョージⅤ世』

 『プリンス・オブ・ヴェールス』

 『デューク・オブ・ヨーク』

 『アンソン』

 『ハウ』

 アクアマリン「・・・が使用可能になるためどのみち

 チャーチル首相の言う通り英国救援は不可欠になります。

 ですが、ソ連が陥落すれば日本軍は北極ルートでの

 カナダ襲撃、英国襲撃、アラスカ・米国本土攻撃の

 リスクが伴うためソ連救援も無視できません。

 そのため我々は今後の脅威の払拭の為、

 米本土襲撃を受けても無事だった米国陸軍上陸部隊と

 東アジアで独立運動をしていた多くの亡命者・

 オランダ・フランスの亡命国民から訓練・編成された

 上陸連合部隊を使って作戦を行います。

 予め言っておくべき事があります。

 アメリカは今後工場・油田・パナマ運河の修理・造船所の

 修理と防衛体制の回復・近代化改修の関係上、今後

 1年半は空母をやたらと竣工できず、資金不足と困難で

 これ以上財政の関係上、戦力をあまり増やせません。」

 直訳 ゲームで言えば資金がほとんど無い上に

 造船が沢山できるのは輸送船とタンカーと哨戒艇だけになる。

 アクアマリン「そのため、この作戦は失敗できませんし現在の

 米国の現状を受け止めた上でこの作戦を聞いてください。」

 

 アクアマリン「これよりNNA作戦を行います。

 (Operation・Neptune・North・Attack)

 ※ノルマンディー上陸作戦は連合軍名で

 オペレーションネプチューンといいます。

 まず、敵は機雷を大西洋方面に撒いて構えていると

 考えられるため機雷処理部隊の哨戒艇1000隻を使い

 空母護衛の元英国へ上陸。

 他の方向から上陸部隊を分散上陸させる事も考えましたが

 敵は航続距離2000km~6500kmを超える爆撃機と

 航続距離の約2000kmと長い戦闘機や機雷敷布、偵察を

 担う空母2隻を保有しているためむやみに手出しができません

 まず、『英国橋頭堡部隊』を英国に揚陸させます。

 英国の防衛空域でなら飛行場設営をしなくとも安全に

 爆撃機・護衛戦闘機を離陸できます。

 『英国橋頭堡部隊』

 戦艦

 『キングジョージⅤ世』

 『プリンス・オブ・ヴェールス』

 空母

 『オタワ』95『トロント』95

 『バンクーバー』95

 『モントリオール』95

 『エドモントン』95

 『イラストリアス』52

 『ヴィクトリアス』52

 『フォーミダブル』52

 『インドミタブル』52

 艦載機 『スピリットジーク』503機

 英国駆逐艦30隻 米駆逐艦15隻 哨戒艇1000隻

 英国潜水艦30隻

 タンカー100隻 輸送船500隻

 ※輸送空白スペースに以下航空機を載せて輸送。

 アクアマリン「ここから

 『B-17爆撃機』100『B-24爆撃機』100『B-25爆撃機』100

 『P-38ライトニング』100『P-47サンダーボルト』100

 『P-51マスタング初期型』100を輸送船から揚陸し

 ドイツ全土を空爆その後上陸部隊を爆撃機の空挺で

 降ろしベルリンを集中攻撃し、海岸からM2軽戦車100台を

 揚陸し、集中攻撃後ドイツ首都ベルリンを陥落させます。

 その後歩兵部隊を降ろしてドイツに占領された各都市を

 奪還するというのがその後の流れです。

 それと同時進行でアイスランドに別働隊を派遣し

 アイスランドの指導者を説得し、そこからバルド3国

 (今史ではドイツ領)へ上陸し奪還後北極海・陸上ルートで

 ソビエト救援、日本軍から奪還というのがこの

 作戦の全貌です。

 戦艦を多めにしてあるのは北極海ルートで

 艦砲射撃を使って流氷を砕いて進軍するためです。」

 『スカンジナビア半島・及びソ連奪還艦隊』

 戦艦

 『ノース・カロライナ』『ワシントン』

 『デューク・オブ・ヨーク』『アンソン』『ハウ』

 空母

 『レンジャー』86

 『ペテロ』32『ヨハネ』32『ヤコブ』32 

 『ロング・アイランド』20『ボーグ』20

 『コア』20『ナッソー』20『オルタハマ』20

 『バーンズ』20『ブロック・アイランド』20

 艦載機 『F6Fヘルキャット』196機

     『TBUシーウルフ』60機

     『スピリット・ジーク』86機

 軽巡7隻 重巡7隻 サーゴ級潜水艦30隻 タンパー級20隻 

 タンカー100隻 輸送船550隻 米駆逐艦20隻

 戦車M2軽戦車275台

 

 史実よりもノルマンディー作戦が早いのは

 それほどアメリカが危機的状況に陥って焦っているというのと

 現在アメリカの工業力は25%まで回復している。

 ・・・が、それでも高価な機体を運用するのに資金に

 困った形跡がとても多く、新型機の導入に苦労していて

 初飛行の直後に導入というほど切迫している。

 ちなみに航空機の開発が早いのは、米国航空会社が

 零戦雉鳩(クールジーク)という門番にF4Fワイルドキャットや

 FA2バッファロー、SBDドーントレスが圧倒的性能差に

 ぶちのめされ、面子を潰された事に激怒して開拓精神を

 不眠不休で発揮した結果できてしまった。

 ・・・が、それでも今のアメリカには太平洋に

 部隊を送る気力が無いことが救いであろう。

 

 アクアマリン「本日会談に集まっていただいた皆様には

 納得して貰うしかないでしょう。

 この作戦に積み荷に最低2ヶ月はかかってしまうので

 それまで持ちこたえてくださいますようお願いします。

 英国には空母4隻を借りれているので海上輸送には

 それ程苦労はしないでしょう。

 ソビエト連邦の方々には北極海ルートでの輸送機XC-150による

 大規模空輸を行い、陸上武装、戦略資源の支援を行い

 ますのでもう少しお待ちいただけないでしょうか?

 それまでに現在までの北極海沖の航空基地の手配を

 お願いします。」

 クリメント「ああ・・・わかった。」

 

 1940年2月

 米国輸送機XC-150による大規模空輸により、北極ルートから

 ソビエト連邦に膨大な戦略資源が付与された。

 クリメント「ソビエト油田からの資源交換を出し惜しみするな

 !!!いいか、これが途切れたら国家存亡の危機だ!!」

 こうして苦戦しているソ連戦況を少しでもマシにするため

 クリメントは資源を徹底的に航空開発局にぶっこんで

 対日本軍戦闘に備える。

 スターリン「何故いいパイロットを戦場に出さない!?

 どうして戦車にほとんど資金を振らない!?」

 クリメント「日本軍には戦車は通用しない・・・

 だからこそ航空機開発が大事なんだ・・・それにな

 陸上部隊は頑張れば1月3月位でどうにかなるが、

 パイロット育成には最低1年から半年はかかるんだ。

 だからこそ・・・やつらが工業地帯に来たとき

 ギリギリまで鍛えあげたパイロット達に相応しい

 最高の機体を持ってして勝利するしか無いんだ。

 戦略無知を叫ぶのは勝手だが・・・日本軍はもう近くまで

 来ているんだ・・・最後の正念場だ・・・俺を死刑にしても

 構わん・・・だが日本に勝つために最後まで戦わせてくれ

 スターリン・・・俺はたとえ負け戦でも後悔して

 負けたくはない・・・。」

 スターリンは肝の座った親友を見て腹を立てて部屋から

 出て行った。

 スターリン「勝手にしろ!!」

 収容所から囚人引っ張り出して訓練して鍛えて戦場に

 出しても日に日に食われていく国土。

 もう、無知な数押しの人海戦術は通用しない。

 スターリンは絶望の坩堝にはまって嘆いていた。

 スターリン「くそっ・・・あんな奴ら当てにならないじゃ

 無いか~どうすりゃいいんだよ~えっくえっく・・・。」

 頭を掻きむしって泣きじゃくるスターリン。

 もし親友がこの戦況を打開できたら金メダルでも

 くれてやりたい気分だった。

 

 一方ソビエト連邦の航空開発局では

 クレメンスが戦車開発にに費やす費用と資源を

 航空機開発に全フリし、共同開発が円滑になる状況を

 造り、スターリンの脅し開発のせいでアメリカでは既に

 敵航空機対策で零戦雉鳩のコピー研究がなされていたが

 スターリンの牢獄個室開発では到底そんなことはできなかった

 これもスターリンの航空機無知のせいである。

 しかし、クレメンスが環境を改善し共同開発を促せる

 環境・組織を整備したお陰でソビエト航空開発局に

 希望の風が吹きはじめた。

 ラボーチキン「完成しました!!」

 『La-8戦闘機』

 最高速度690km/h 航続距離1735km/h

 エンジン シュベツォフ空冷星型14気筒 1850馬力

 武装23mm機銃×4門

 

 ヤコプレフ「こっちもできたぞ!!」

 『Yak-9戦闘機』

 最高速度700km/h 航続距離870km

 エンジン クリモフ液冷V型12気筒 1650馬力

 武装12.7mm機銃×2 20mm機関砲×1 100kg爆弾×2

 

 『MiG-5ジェット戦闘機』

 最高速度800km/h 航続距離700km/h

 エンジン ジェットエンジン2門

 武装23mm機銃2門

 ※ソビエト版Me262である。

 

 『B3ロケット戦闘機』

 最高速度1020km/h 航続時間6分

 エンジン ロケットエンジン

 武装20mm機関砲2門

 ※ソビエト版Me163コメートである。

 

 クレメンスが日本軍の航空機に危機感を示し、

 多方筒戦車研究削除や戦車生産台数を減らしてまで

 資金を全力でぶっこんだ結果、米国を超える最高の

 面子が揃った。(史実でも航空機研究者を守っていたが

 今回航空機研究に注ぎ込んだ資金は史実とは桁違い。)

 まあ、中国戦線であんなにパイロット死んだら考えもする。

 クレメンスはその圧倒的ソビエト航空機研究能力に

 涙を流して喜んだ。

 クレメンス「俺の国は無能じゃない・・・こんなに凄い宝の

 人材がいるんだ・・・戦える・・・こいつがあれば

 日本に勝てるぞーーーーー!!!」

 早速クレメンスは日本軍がジリジリと迫って来る中で

 航空機のエースパイロット・育成パイロットに

 ギリギリまで訓練を詰ませて備えた。

 ソビエトに一筋の光が射した。その時。

 1940年3月『ドイツ軍進撃!!』

 スターリン・クレメンス「・・・は?」

 ヒトラー「ごめん、弱そうだから領土と資源ちょーだい!!」

 スターリン・クレメンス「ふ・ざ・け・ん・な!!」

 なんと極度にソビエトが疲弊していることをいいことに

 ドイツ軍が史実よりも早くバルバロッサ作戦を実行。

 ウクライナの住民も味方につけて攻撃を仕掛けてきたのだ。

 スターリン「うわぁぁぁあああ!!!今度こそおしまいだぁぁ!!」

 クレメンス「諦めるんじゃない!!我が国にはまだ希望がある!!

 素晴らしい航空機技術者といいパイロットが残っている!!

 工場はまだ破壊されていない!!資源もまだ届く!!

 2ヶ月耐えれば米国が助けに来るんだ!!」

 スターリン「占領されたらどうすんだよ(;_;)」

 クレメンス「やかましい!!俺が作戦指揮を最前線で取る!!

 お前は俺が死んだら逃げるなり何なりすればいい・・・

 俺は忘れていない・・・育てたパイロット1万余りが

 零戦に殺された事を俺は忘れていない・・・

 絶対にあいつらには負けない・・・日本軍を倒すまでは

 負けられないんだ!!」

 ソ連軍は史実以上に日本軍との戦いが長期化するとともに

 武装を更新はしていたが、しかし日本軍からの技術支援の

 せいで、進撃速度が想像を超えて速かったため

 一時期スターリングラード寸前まで追い詰められた。

 さらには日本軍からの危機感が史実のように上層部が

 欺瞞だと認識できずにパニックになったことが逆に表目に出た

 日本軍とドイツ軍に挟み撃ちに合う状況での

 スターリングラード陥落はモスクワ程では無くとも

 米国資源との等価交換や戦線の維持に対して致命傷

 になりかねない。

 クレメンスはモスクワ・スターリングラードの前都市に

 対して最新防衛航空機の鉄道による緊急配備を進めた。

 ドイツ軍は日本軍からの技術者供与によって

 航続距離が史実とは比べものにならないほど伸びており

 空挺部隊と空挺補給の拡大によって4月には

 スターリングラード・モスクワ寸前までドイツ軍が

 迫っていた。

 しかし、諦めないソ連国防大臣クレメンスの全力により

 ついにソ連最新鋭航空機配備が完了!!

 クレメンス「来いドイツ軍よ!!我が国の宝は死んでないことを

 教えてやる!!」

 1940年4月下旬

 『スターリングラード航空守備隊』

 『La-8戦闘機』 200機

 『Yak-9戦闘機』 200機

 

 『モスクワ航空守備隊』

 『La-8戦闘機』     200機

 『Yak-9戦闘機』     200機

 『MiG-5ジェット戦闘機』100機

 『B3ロケット戦闘機』 100機

 

 ヒトラー「瀕死の数の航空隊で何ができる!!やれ!!」

 『スターリングラード攻略航空隊』

 『メッサーシュミットMe000戦闘機』200機

 『100式重爆撃機 呑龍』      100機

 『メッサーシュミット132英国長距離爆撃機』50機

 『Do121ゲイジャルグ艦上爆撃機』 200機

 

 『モスクワ攻略航空隊』

 『メッサーシュミットMe000戦闘機』200機

 『100式重爆撃機 呑龍』      200機

 『メッサーシュミット132英国長距離爆撃機』100機

 『Do121ゲイジャルグ艦上爆撃機』 200機

 

 クレメンス「温存していた航空隊を全て出せ!!

 戦車も必ず潰せ!!君達にソ連の明日がかかっている!!」

 ※末期のドイツみたい(笑)

 強力な欧州航空機が空でぶつかり合う

 『ソビエト・エア・グラード』の今開かれた。

 イヴァーン・コジェドゥーブ

 「これ程いい機体を提供させていただきありがとうございます」

 クレメンス

 「死ぬんじゃないぞ・・・また次にはパイロットを沢山

 撃墜した日本軍が待ち構えている・・・ここで全員

 死ぬんじゃない・・・明日失った仲間の敵討ちの為に

 次の日も飛ぶために生きろ・・・命令は以上だ。」

 ソビエト連邦のエース達が迎撃の為にエンジンを

 ふかして飛び立っていく。

 ギリギリまで鍛えあげたパイロットの腕を引き出すソ連

 空軍機。

 『La-8戦闘機』の圧倒的性能と火力で頑丈な爆撃機『Me132』

 『呑龍』 が武装23mm機銃×4門に粉砕されていく。

 それを追いかけるドイツ空軍。

 まさかの圧倒的性能相手に苦戦するドイツ軍。

 しかし、ドイツ軍は史実で自軍の戦車では勝てない戦車

 相手にどうやって戦っていたか。

 エイリッヒ「総員、一撃離脱集中攻撃体型!!」

 そう、一台ずつ集団で確固撃破する!!

 それは航空機としても例外ではない。

 圧倒的性能VSフォーメーションの激突。

 史実でも見なかった激突※まだ1940年

 が空中で展開されている。

 エイリッヒ「この動き・・・エースか!?」

 イヴァーン「集団攻撃か・・・いいだろう相手になってやる!!」

 『La-8戦闘機』1機が 『Me000戦闘機』5機連隊を

 一撃離脱で相手をしながら粘る。

 エイリッヒ「このパイロット!!」

 イヴァーン「ちっ・・・敵のエリートも多過ぎんだよ!!」

 ※この時期のエイリッヒ・ハルトマンがまだひよっこなので

 助かってます。

 ヒューーーンン!!!

 ズバァァアアアン!!

 ドイツ空軍(Me132)「わっ!!!何だ!?」

 整備が難しいためモスクワに配備された 『MiG-5戦闘機』と

 『B3戦闘機』が圧倒的速度の一撃離脱で頑丈な爆撃機と

 護衛戦闘機を血祭りに上げる。

 片翼がもげてぐるぐると落下炎上する『Me132爆撃機』

 ドイツ空軍(呑龍)「エンジンが生きているうちに空港に戻れ

 ーーー!!」

 『呑龍』が火だるまになりながらも自軍空港へ引き返していく

 結局ドイツはスターリングラードもモスクワも

 陥落させきらず赤色空軍は防衛に成功。

 見事ドイツ空軍を撤退させたソ連だったが、

 しかし、東方にはまだ日本軍がいる。

 ここで米国が来るまで粘るしかない。

 戦闘結果

 ソ連

 『スターリングラード航空守備隊』

 『La-8戦闘機』 135-65

 『Yak-9戦闘機』 122-78

 

 『モスクワ航空守備隊』

 『La-8戦闘機』     155-45

 『Yak-9戦闘機』     111-89

 『MiG-5ジェット戦闘機』67-33

 『B3ロケット戦闘機』 45-55

 ※下二つの撃墜理由はエンジントラブルとかなんとか。

 ドイツ軍

 『スターリングラード攻略航空隊』

 『メッサーシュミットMe000戦闘機』111-89

 『100式重爆撃機 呑龍』      45-55

 『メッサーシュミット132英国長距離爆撃機』17-33

 『Do121ゲイジャルグ艦上爆撃機』 67-133

 

 『モスクワ攻略航空隊』

 『メッサーシュミットMe000戦闘機』87-113

 『100式重爆撃機 呑龍』      102-98

 『メッサーシュミット132英国長距離爆撃機』48-52

 『Do121ゲイジャルグ艦上爆撃機』 99-101

 

 1940年5月 カナダ西海岸にてついにNNA作戦の

 全ての物資積み上げが完了し、ついに攻略艦隊は欧州へ出港。

 アイスランドの政府にコンタクトも取っており

 これで枢軸国のドイツを倒し、ソ連領土を日本から奪還する

 はずだった。

 しかし、涼宮ハルヒ率いる日本皇国は黙っていなかった。

 日本もとある大作戦の実行のため動き始めていた。

 

 モスクワ『敵機来襲!!』

 ベルリン『敵機来襲!!』

 果たしてソ連・ドイツの運命はいかに!?

 



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第19話 1939年11月 欧州からの救難信号

1939年12月

 ドイツの帰路から途中補給要請していた『英国攻略艦隊』が、

 補給物資供給をパレンバンで済ませ、故郷日本へと

 帰路に向かって出港行った直後の話だった。

 夜

 「誰だ!?」

 パレンバン付近で食料を漁っていた一人の14歳位の

 少年少女二人が逃げて行った。

 見張りが捕まえて事情を聞いたら食料でも

 渡そうか考えていた。

 だがそいつは・・・。

 「!!」

 アメリカ人っぽいが黄色人の中間なのかと

 疑問に思う人種と丸坊主にされて生えてきたぐらいの

 白い髪の少女と黒い髪の西洋人の男の子だった。

 

 その後二人はドイツ語が喋れるということで

 佐友紀元帥が外交官のドイツ語通訳できる人員を探し出して

 話を聞くと、その二人は少女はユダヤ人、少年はスラブ人

 であったため保護して話を聞くと親が強制収容所に入れられて

 子供達を生かすために日本軍の商船に密航させて

 パレンバンで降りたのだという。

 情報を確かめると、ユダヤ人とスラブ人をドイツは虐待や

 ホロゴーストと言った虐殺行為、さらに現地住民の

 強制労働を行っていたことが判明した。

 佐友紀元帥はその後2月に日本本土へ行きハルヒに相談を

 持ちかけた。

 佐友紀「同盟国とは言え見過ごせません・・・このまま

 日本は抗議もせずに見殺しにするんですか?」

 古泉「我々でなければ同じとはいわずとも強制労働は

 やってたでしょうね(小声)。」

 ハルヒ「大丈夫よ、ドイツはそんなことしてるから

 最後にはすぐにやられるもの。ドイツは実力はあるけど

 世界を担う指導者としては失格点ね。

 今のところの作戦はアメリカがドイツ上陸作戦を

 行うと同時に空母艦隊を差し向けて満州陸上部隊人員を

 満載して強襲するのが今のところのプランよ。ドイツは囮、

 こっちが本隊というふうにしてやらないと

 アメリカを全土制圧できないわ。

 それまでに早くソビエト連邦叩いて、親交を深めた中国を

 円滑に傀儡独立させそれから満州人員を米国本土、もしくは

 オーストラリアへ派遣しなきゃいけないから今の所飲める

 プランじゃ・・・。」

 佐友紀「そんな!!その間にも多くの人々が収容所で・・・?」

 ちょっと見かねたキョンはハルヒの後ろから大丈夫ですと

 合図をすると。

 キョン「それはいいが、ドイツが落ちたらまずくないか?

 あの国は一応こっちには無い技術沢山持ってるんだし、

 それがアメリカに渡るのはいいとは思えないが?」

 ハルヒ「え!?」

 ハルヒの顔色が急に慌ただしくなった。

 古泉「確かに小規模ですが核開発もしていましたし、

 世界初のジェット戦闘機やロケットの技術もあります。

 それがアメリカに渡るのは確かにまずいですね・・・。」

 佐友紀「話題変わってませんか?」

 ハルヒ「え・・・え?あああああああ!!!」

 ハルヒが突然叫んだ。

 ハルヒ「そうだった!!ドイツやられちゃったらロケット開発の

 科学者達全部アメ公に取られちゃうじゃない!!

 フォン・ブラウン博士をバルバロッサ作戦中に奪って

 来なきゃ我が国の大損失よ!!」

 キョン「何がだよ・・・。」

 ハルヒ「そうだった!!ドイツの技術がアメリカに渡るのは

 まずい!!対岸の火事で済まないじゃないのこれ!!

 ともかくハワイ・ミッドウェーの偵察部隊に

 アメリカがこっちに攻めて来ないか確認してきて頂戴!!」

 下士官「了解!!」

 キョンが佐友紀元帥の耳に囁いた。

 キョン「その作戦をあんたが担当すれば、一応目的は

 達成できるみたいですよ、まあ後はあいつ次第。」

 佐友紀「あ・・・どうも。」

 

 ハワイ・オワフ島基地

 『赤城』『鳳翔』が駆逐艦10隻と零式魚雷艇30隻を連れて出港

 パナマ運河沖からアメリカ西海岸を特殊特注双眼鏡で偵察

 するために米国本土・メキシコに接近。

 特殊特注大型双眼鏡は雲さえなければ1500km圏内の

 様子を見ることができる。

 ただし多方向を一辺には見れないのはそこは電探に

 任せましょう。

 空母『赤城』『鳳翔』合体。

 近代化改修後の『赤城』は甲板が木製からステンレス製に

 変わって赤い甲板に白いラインが何本も走っていて

 八木改電探と対空砲・対潜爆雷が新たに装備されて

 一新されている。エレベーターが大と少があり、

 双発機用エレベーターと単発機用エレベーターが

 それぞれ前後に設置されている。

 『鳳翔』は万力による合体機構と大型エレベーター

 を搭載し、『赤城』以下上記の装備を小規模ながら

 装備している。カラーリングは白の船体に

 黄色の滑走路ラインが特徴。

 史実のようにポンコツダメコンの木製はカッコ悪かった

 という理由でハルヒに改装されました。

 偵察用呑龍が鳳翔の改造された大型エレベーターから

 上がってきて赤城の滑走路を伝って出撃。

 B-17がこっちに来ない事を確認すると海岸沿いを確認する。

 造船所が回復している。

 波巌 真珠「まあ、あれから1年もすれば大体治るわな。

 パナマ運河も復旧しとるし・・・ん?」

 

 日本本土

 波巌 真珠元帥から連絡が入った。

 真珠「敵さんの造船所が大体治ってる。

 工業力回復すればただちに造船が可能なレベルや。」

 ハルヒ「くーーーーー!!さすがに1年で治っちゃうかアメ公!!」

 真珠「それと気になる事があったんよ。」

 ハルヒ「それは?」

 真珠「西海岸で竣工されたと思われる大量の輸送船の群れが

 パナマ運河を超えて大西洋に向かっとる。

 空母・戦艦はいなかったから、おそらく西海岸造船所は

 最近復旧したばっかりだと予想する。」

 ハルヒ「マジで!?ありがとう!!くっ・・・連中まさか

 早急にドイツにノルマンディー上陸作戦をして

 始末しようって腹なの・・・やばい、こっちも早く

 対策を・・・。」

 『長門元帥から入電』

 ハルヒ「む!?」

 長門「アメリカが北極ルートで長距離輸送機を使用してきた。

 ソビエトへの救援物資輸出目的の輸送機10機撃墜。

 このルートで敵が増援を出す可能性が高い。

 一応何機か撃墜したが、西側はまだ制圧が難しく

 飛行場を破壊し補給を経つにもこっちの補給線が伸びて

 側面から切られる可能性が高い。」

 ハルヒ「北極空輸突っ切りルートだぁ!?マジで!?

 アメ公頭回りすぎ!!」

 長門「モンゴルで作戦会議を開きたい、了解?」

 ハルヒ「わかったわ!!佐友紀さんも連れて全員で

 ウランバートルで落ち合い作戦を練りましょう!!」

 ※しれっとモンゴル占領されてる。

 1940年3月大本営緊急作戦会議 ウランバートル対談

 ハルヒ「現在、米国はドイツをノルマンディー上陸作戦

 によって制圧を試みている。パナマ運河を超えて大西洋に

 向かう多数の輸送船を確認、こちらを攻める様子は無し。

 このノルマンディー上陸作戦によってドイツ側に

 大多数の死者が発生することも、ドイツ新鋭技術が米国に

 渡る事を踏まえると、我が軍が早期にナチスドイツ

 本部ベルリンを陥落させ、ドイツ市民の犠牲を最小限に

 収容所・西欧圏の解放を目指して進撃する事を決定した。」

 佐友紀「確かに連合軍側にやらせてもいいが、

 その場合ドイツにも大多数の死者が出る。

 それを減らすためにもピンポイントでナチスだけを制圧する

 という理解でよろしいですか?」

 ハルヒ「そう、でも軍隊は慈善運動を見返り無しですることは

 困難で、それに応じた補完が必要になる。それがドイツの

 多くの先進技術。ロケット・ヘリ・ジェット機・

 シュノーケル・ステルス戦闘機・航空機・近接信管・核開発

 ソナー・誘導爆弾等などアメリカに奪われたら

 この上ない厄介な技術が沢山あるの。」

 嵐長官「そんなにあるんですか・・・。」

 佐友紀「確かに奪われたらやばい・・・。」

 ハルヒ「そこで、本来ドイツがソ連を攻撃すると同時に

 こっちもソ連を速やかに挟み撃ちにして潰す戦略に

 もう1部隊、機動部隊を地中海付近のギリシャに向かわせて

 ベルリンを攻略する部隊を編成し、モスクワ制圧と同時に

 ベルリンへ艦載機機動部隊を向かわせてその後空挺部隊投下で

 制圧、技術団全員確保と同時にそのまま東へ逃げ、

 ソビエト攻略部隊と合流してそのまま満州へ逃亡というのが

 追加作戦の流れよ。」

 長門「ギリシャの海上からドイツまで片道約1850km。

 この距離なら外部燃料を追加して向かわせれば護衛戦闘機は

 任務に行って帰ってこれる。

 作戦に必要な航続距離は往復4000km。

 今から2ヶ月で準備を完了しなくてはならない。」

 ハルヒ「というわけで今作戦名を『トライアルグラード』

 TG作戦と命名するわ。長門さん、佐友紀さん、そして・・・

 鹿島さん。」

 鹿島「あ、はい。」

 ハルヒ「あなたを今作戦の重要な二本目司令官に任命するわ

 貴方が指揮を取ってくれるなら、ソ連と中国から引き抜いた

 部隊は喜んで戦ってくれるはずだわ。」

 鹿島「その大役きついですよぉ・・・・。」

 ハルヒ「大丈夫、途中で長門さんと合流できたら後は

 凄く楽になるから、それまでにソ連難民と中国難民を

 苦しめてきた国を赤軍から貴方が主導して取り返して

 あげなさい、そうすれば彼等も喜ぶわ。」

 鹿島「・・・あんまり戦場にその人たち呼びたくないな・・・

 みんな家族がいるもん・・・。」

 長門「だったらその家族を空襲する種は摘んでおくべき。

 貴方が犠牲を出さないように一生懸命すればきっと

 答えてくれる、万が一応じなければ別の部隊を用意する。

 貴方だったら犠牲を最小限で終わらせることができる。」

 鹿島「・・・はい・・・わかりました。」

 長門「気乗りしないかも知れないけど放置してたらいけない

 敵だって事も貴方は理解できるはず。」

 ハルヒ「これを持って機密作戦会議を終える事にする。

 総員持ち場に戻り準備を開始すること。以上解散!!」

 

 佐友紀「この作戦は気乗りしないか?」

 鹿島「当たり前ですよ・・・みんな戦うために生きてるんじゃ

 無いのに・・・。」

 佐友紀「ああ、そうだ。でもな・・・悪主権をそのまま

 放置して何十年もそのままにした方が国民達にはそれが

 一番辛い。今の政権でこそ食料自給率をまともに改善

 しているが、前の政権はまともな改善もせずに

 満州・中国・日本本土から奪うだけだったんだ。

 鹿島さんがそうやって皆に気を使うからこそ、

 みんなの命に責任が持てるし、貴方ならこの戦いが

 終わった後も中国・ソ連の難民を暖かく抱き抱えるだけの

 胸がある。昔の上層部だったら捨て駒としかその人たちを

 考えなかっただろう。」

 鹿島「私・・・そんなに上手じゃ無いよ・・・。」

 佐友紀「大丈夫です、貴方だったらやれます。

 そして前の政権に無かった希望を皆に配れると私は

 信じている。」

 

 1940年4月

 連日の吹雪で部隊進撃が停滞する中、補給線の

 伸び切らない地点で防備を構えた日中露の対共解放軍。

 日は遡って1940年年始ついに東南アジア研究所で

 新型航空機のエンジン、『白夜2000馬力エンジン』が

 1940年1月に完成し、それと同時に新型4発爆撃機

 『連山』『銀甲』『蒼空』が完成

 陸上攻撃機『連山』

 最高速度600km/h 航続距離7470km/h

 エンジン 『誉』1850馬力×4 装甲B  量産性B

 武装20mm機関砲×6 13mm機銃×4 爆弾搭載4t

 B-17をベースに製作された史実では量産されなかった

 4発攻撃機。防弾性能が微妙な為、対策として内外に

 防弾チョッキ材を張ってあるが、護衛無しだと棺桶に

 なりやすい。今史では史実よりも扱いやすくなっている。

 製作は中島 峰仁。

 

 装甲爆撃機『銀甲』

 最高速度500km/h 航続距離4300km/h

 エンジン 『誉』1850馬力×4 装甲A+ 量産性D 搭載量2t

 輸送する婦人、赤ん坊を安全に確実に届けることを

 目的とした大燕の発展型。哨戒機に使えるほどの速度調整弁と

 搭乗員の安全を確保するために防弾性能が呑龍以上に

 なっている。気圧調整機能までも実装され

 中にいる婦人や赤ん坊を護る工夫が懲らしてある。

 これを戦闘用に改造したやつがこれ。

 見た目はMe132に酷似(4発版呑龍)している。

 機能を詰め込んだがコストが高く

 大量生産はきつかったが、少数生産されたものは

 南方資源地帯で出産した子供の輸送や妊婦・日本軍と

 結婚した現地住民の病人輸送に使われた。

 一部精密工業部品の輸送にも使われた。

 戦闘用の生産しやすい量産型もあるが、それでも連山より高い

 製作は坂本 ニ乃田。

 

 大型輸送飛行艇『蒼空』

 最高速度400km/h 航続距離4000km/h

 エンジン 『火星』1680馬力×4 装甲D 量産性B

 搭載量15t

 南方資源地帯への高速かつ円滑な輸送を目標に造られた。

 戦車も運べる揚陸飛行艇、史実では完成しなかった

 輸送飛行艇。

 史実では木製だが今史ではステンレスとジュラルミン。

 大型なのにも関わらず意外にも量産性はいい。

 製作は二宮 中蔵

 

 ハルヒ「・・・アメリカの工業力移植って凄いわね・・・

 もう連山できてる・・・。」

 キョン「史実で一番下を日本軍が造ってた事の方が

 むしろびっくりだよ。」

 ハルヒ「うふふ・・・個人的には連山が一番嬉しいわね。

 さてと戦闘機更新といきますか。」

 

 『零四式艦上攻撃機 烈風』

 最高速度650km/h 航続距離1500km/h

 エンジン 2200馬力 装甲B  量産性C

 製作は中島 峰仁。

 史実でもあった零式艦上戦闘機の後継機。

 今史では出力が高く、防弾もそこそこ高い代わりに

 大型の為下記の鬼雀より運用が微妙で生産性が悪い。

 稼働率は史実よりはるかにいいが、燃費も悪く

 高高度向けでは無いという弱点もある。

 積載量は武装の炸薬増加20mm機関砲×4

 含めて1.5t積載できるという使用となっていて、

 戦闘機ではなく攻撃機という扱いになった。

 ※彗星・流星・天山なんて無かった。いいね?

 ちなみに作者は零戦雉鳩の搭載量を彗星並にしていて

 搭載kg半分ミスったwと頭を抱えています。

 設定ミスを多少許してください。

 急降下・格闘性能・総合火力は鬼雀より強い。B-17殺戮機。

 

 『零五式艦上戦闘機 鬼雀』

 最高速度670km/h 航続距離2500km/h

 エンジン 2000馬力 装甲A+ 量産性C++

 製作は坂本 ニ乃田。

 機体形状の改良・局部装甲・防漏れ翼内タンクの採用

 さらに炸薬増加30mm機銃でなければ芯まで届かない

 防火衝撃吸収ゲルと防弾チョッキ材のサンドイッチを

 表面にコーティングすることで、局部装甲部分も

 炸薬30mm機銃を集中的に当て続けてようやく芯まで

 攻撃が通り、装甲の薄い部分も20mm機銃を1瞬当てられた

 程度ではほとんどダメージにならない等かなり硬い。

 防弾ガラスも力が入っていて敵にとってもかなり心折設計

 となっている。弱冠製造に手間がかかる。

 予断だがバックミラーの他に下後方確認用のシュノーケル

 もどきが設置されていたりもする。

 

 『零六式艦上戦闘機 鋼鳥』

 最高速度625km/h 航続距離2200km/h

 エンジン 2000馬力 装甲A++ 量産性C

 製作は坂本 ニ乃田。

 上記の装甲強化版。

 性能はヘルキャットと同等だが炸薬増加30mm機銃で

 めった打ちにされてもほとんど効かないぐらい硬い。

 だが、その代償として重量・コストが増加。

 速度も急降下ならばヘルキャット同等だがやっぱり

 機動力の低下は避けられなかった。

 『鬼雀』はジュラルミン多め『鋼鳥』は鋼鉄多めに

 造られている。

 『烈風』のエンジンに換装した『零七式鎧雀』型は

 速度が650km/hと速くなる代償として航続距離が

 1200kmまで落ちるためアウトレンジ戦術が使えず空母を

 危険に晒すため、本土防衛に少数生産されるだけで

 終了した。こいつ一つ造るのにお値段が3分の2『連山』かかる

 

 『四式陸上戦闘機 雪守』

 最高速度700km/h 航続距離2600km/h

 エンジン 2000馬力 装甲C 量産性A

 製作は二宮 中蔵

 局部装甲を当然のように採用しながら他の部分は急降下

 格闘が自在に可能になるように軽量化と強度補正がされ、

 空力性能を高める形状改善と表面に空気を

 水中内の水着レーサーレーサーみたいに

 表面で弾いてさらに速度・機動性能を上げる

 エアシュートコーティング(空気流滑材)を採用し、

 この中で一番生産性と機動性に長けていて一番軽い。

 エンジンも燃費と生産性のいい奴に改善している点も大きい。

 問題は護衛戦闘機と割り切って造った為

 武装が炸薬増加20mm機関砲3門だけしか搭載できず

 爆弾・魚雷等の積載ができない事である。

 

 ハルヒ「う~ん今回の作戦でまともに戦えるのが

 『鬼雀』と『雪守』で『烈風』は生産難しいのに性能が

 微妙。今回はこの2種類を集中生産して戦闘に望みましょう。

 『連山』は最新鋭のレーダーと特注望遠鏡を搭載して

 艦載機運用へ改造を申請!!うふふ、対潜哨戒から

 長距離偵察までこなす四発攻撃機!!こんだけ航続距離が

 あると、偵察失敗の心配が解消されるわね!!

 さあ、作戦準備!!」

 1940年3月 日本本土

 1938年から建設して調査を進めていた

 離島の島島の3ヶ所の海底資源発掘施設から連絡が来た。

 徹底的に深度を高めた資源発掘機械から例のものが

 発掘に成功したとの連絡が入った。

 ハルヒ「さすが造俚加井季(つくりかいき)さんね!!

 車製作をプラモとしか感じていない天才女子!!」

 造俚加井季(つくりかいき) 

 元情報統合思念体有機インターフェース亜種暇人(怠惰)

 常日頃からいろんなものを製作しては水色に勝手に使用される

 薄木材色の短い髪の毛が特徴の女性。

 性格は一見働き者に見えがちだが年がら年中好きなことしか

 したくないだけであり、家事は同じく亜種暇人の

 楪方音素(すのかたねそ)(暴食)に任せっきりであり

 私生活がとんでもなくだらし無い。

 元の世界でハルヒに目をつけられては時々発明品を

 かっぱらわれて、何食わぬ顔で黙々とプラモ作り

 (機械製作)を行っている。自宅に工作機械一式全てが

 だいたい揃っている。

 なお、情報統合思念体有機インターフェースには

 文明の理器等所詮プラモとしか感じていない。

 加井季「今の所私の趣味で使えそうな鉱物が現在の深度発掘の

 限界で熱水鉱昌1t、主目標の石油はまだ不可。第二主目標の

 メタンハイドレートは現在少量発掘で1tしか発掘できません」

 キョン「むしろどうやって発掘できた?」

 ハルヒ「結構お金かかるから日本本土防衛や南方資源地帯で

 入手した英・米国の戦艦を大半解体したりドイツに売ったり

 した理由がこれ、それと戦艦『撫子』は建造費用が

 戦艦『大和』の倍はかかっちゃうから資金入手も課題ね。

 そこんところは最高指導者の技量と才量でどうにかする予定

 加井季さんにはメタンハイドレートタービンの開発と

 誘導ミサイルの開発を行って貰うわ。」

 加井季「了解、島風改駆逐艦の製造ライン確率作業も

 遠慮なく遊ばせていただきます。」

 キョン「この人にとっては開発や製作は所詮遊びなのか。」

 ハルヒ「核兵器は組み立てる楽しさが無いからいやっぽいわよ」

 キョン「日本にどういうわけかかけられている戦中非核三原則

 の呪い。」

 ハルヒ「さあ、これで準備はだいたい終わったわ。

 あとは艦隊の編成と人員配置・作戦実行ね!!」

 

 一方アメリカ3月。

 アクアマリン「これではダメですね・・・。」

 ドイツの『メッサーシュミット000』の時点で

 最高速度640km/hを超えている以上、

 艦載機『スピリットジーク』だけでは日本軍に勝てる

 見込は無い。※最高速度620km/h

 最新鋭の艦載機『F6Fヘルキャット』すら最高速625km/h

 『F4Uコルセア』は欠点だらけで保留。

 最高速度約700km/h『P-47サンダーボルト』は陸上戦闘仕様

 で空母に乗らない。

 『P-51マスタング』は陸上戦闘機の上にまだ本命

 エンジンを積んでいないため最高速度600km/hで論外。

 アクアマリン「機体更新がきつくとも・・・せめて

 新鋭機の開発を・・・!!」

 この作戦を少しでも有利にするためにあらゆる実験を

 航空研究所で繰り返していた。

 アクアマリン「空跳性強化FRTP・・・我が執事スノー

 専用航空機に採用予定の戦闘機。鋼鉄よりも

 はるかに軽く、空力性もとても良く、急降下にも

 耐えうる新素材。航空機設計もかなり洗礼していて

 スマートに仕上がり、安価で製作が容易なのと

 圧倒的性能を誇る機体に仕上がったのと引き換えに

 防弾性能が壊滅的という弱点を抱えた機体に仕上がって

 しまったわけですが・・・我が執事は不死身なので

 問題無いのですが・・・我が国のパイロットを

 乗せるとなると話が変わりますね・・・。」

 試しにパイロット全員にこの機体に乗せた結果。

 どこのメーカーの米軍機も模擬戦でこの機体に勝てなかった

 のだ。

 アクアマリン「凄い・・・でも1発でも当たったらと

 思うとヒヤヒヤします・・・。」

 ウェーク「すげえ!!この機体に一度乗ったら他の機体に

 乗れなくなっちまう!!」

 柳 霊剣「こいつはいい!!最高の機体だ!!今までの

 機体とは桁違いだ!!」

 最高速度750km/h 航続距離3500km

 エンジンはヘルキャットと同じダブルワスプ2000馬力エンジン

 圧倒的旋回能力、急降下性能、航続距離、速度性能。

 他の米軍機が霞んで見える程の脅威の性能だった。

 まさに米軍製最強の零戦ということで

 この機体はアメリカの旗を意味する

 『CG-3スターストライブズ・ゼロ』と呼ばれることと

 なった。

 ※CGはクールジークという意味。CG-1は『クールジーク』

 CG-2は『スピリットジーク』という意味。

 しかし、一月あれば40%は工業力が回復したアメリカならば

 空母艦載機をこれにへの更新は容易だったはずなのだが

 邪魔が表れた。

 グラマン社「こんな防弾性の無い機体にパイロットを

 乗せるなんて許さん!!」

 ロッキード社「日本軍パクリめが!!恥を知れ!!恥を!!」

 フォード社「高機動型棺桶め!!」

 と、需要を零戦雉鳩に邪魔された腹いせなのか

 生産を徹底的に邪魔され、政治的圧力までかけられ

 結果『スターストライブズ・ゼロ』は東アジア独立連合

 にしか配備できず生産にまで圧力をかけられ150機しか

 生産できなかった。

 アクアマリン「・・・防弾性無いので仕方ないにしろ

 パイロットの皆さんはこれで大丈夫何ですか?

 弾が当たったらおしまいですよ?」

 柳 霊剣「日本軍機を命をかけてでも倒したい・・・

 だったらこれぐらい覚悟の上ですよ。」

 ウェーク「ええ、防弾があっても死ぬときは死ぬ。

 納得の行く選択をして俺は戦いたい・・・

 米本土空襲で手も足も出なかったんだ・・・

 俺は命をかけて連中を圧倒して勝ちたい!!。」

 その後グラマン社も大統領を説得し艦載機の大半を

 ヘルキャットに無理矢理変更。

 厳しい資金の中、ソ連に機体をレンドリーズしたくとも

 カナダ・米本土防衛戦闘機の配備を優先したためソ連へ

 機体を送る余裕もなく、結局艦載機から降ろされた

 『スピリットジーク』は米国・カナダ防衛に回される

 事となり、ソ連に旧式戦闘機一つも渡らなかった。

 ※これにお金を使わされたせいでソ連に機体をレンドリーズ

 できなくなった。お金ないのに。

 

 1940年4月、あらゆる紆余曲折を経て

 米国東海岸から米機動部隊が出港。

 ついにNNA作戦実行に移された。

 日本軍・ハルヒのTG作戦とは!?



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第20話 1940年4月 忘れていた艦隊

リアリティが足りないやり直し!!


1940年4月

 ついに欧州戦略の運命の戦いが始まった。

 米機動部隊がフロリダから出港し、

 日本機動部隊がシンガポールから出港。

 

 米機動部隊は英国・アイスランドに向かって出港。

 予定とは違った部隊となったがそれでも機体更新は

 一応(スピリットジーク⇒ヘルキャット※耐久とエンジン

 パワーが上がってはいる。)なされている。

 『英国橋頭堡部隊』

 戦艦

 『キングジョージⅤ世』『プリンス・オブ・ヴェールス』

 空母

 『オタワ』95『トロント』95『バンクーバー』95

 『モントリオール』95『エドモントン』95

 『イラストリアス』52『ヴィクトリアス』52

 『フォーミダブル』52『インドミタブル』52

 艦載機 『F6Fヘルキャット』503機(強制的)

 英国駆逐艦30隻 米駆逐艦15隻 哨戒艇1000隻

 英国潜水艦30隻

 タンカー100隻 輸送船500隻

 ※輸送空白スペースに以下航空機を載せて輸送。

 『B-17爆撃機』100『B-24爆撃機』100『B-25爆撃機』100

 『P-38ライトニング100』『P-47サンダーボルト100』

 『P-51マスタング初期型』100

 

 『スカンジナビア半島・及びソ連奪還艦隊』

 戦艦

 『ノース・カロライナ』『ワシントン』

 『デューク・オブ・ヨーク』『アンソン』『ハウ』

 空母

 『レンジャー』86

 『ペテロ』32『ヨハネ』32『ヤコブ』32 

 『ロング・アイランド』20『ボーグ』20

 『コア』20『ナッソー』20『オルタハマ』20

 『バーンズ』20『ブロック・アイランド』20

 艦載機 『CG--3スターストライブズ・ゼロ』164機

     『TBUシーウルフ』88機

     『F6Fヘルキャット』100機

 軽巡7隻 重巡7隻 サーゴ級潜水艦30隻 タンパー級20隻 

 タンカー100隻 輸送船550隻 米駆逐艦20隻

 戦車M2軽戦車275台 M3スチュアート軽戦車100台

 

 合計 戦艦7 空母20 巡洋艦14 駆逐艦65 潜水艦50

 哨戒艇1000 タンカー200 2万t級輸送船1050 

 

 アクアマリン「あぐう・・・工業力落ちてる上に・・・

 工場修復・・・パナマ運河修理・・・精油所復旧・・・

 グラマン社の陰謀・・・空母造船ができない・・・

 お金が・・・4発機製造がこんなにも・・・お金に痛い・・・

 これで2年間ろくに造船できない・・・うぐう・・・。

 ・・・それでもやるっ!!」

 ※ハルヒの陰謀でアメリカはこれでも貧乏です。

 普通の国力の国じゃ4発機製造は本来きついのが

 当たり前で、史実で5万機以上生産していたアメリカが

 おかしいだけ。末期の日本軍ですか。

 米機動部隊はドイツへの決戦に向けて航行している途中で

 『機雷が設置されています!!』

 アクアマリン「早速お出ましですね!!何のことはありません!!

 機雷解除の専門家を大量に育成したお陰で今回は

 哨戒艇1000機による人海戦術で機雷を高速除去して

 すぐさま前進!!ふっふっふ・・・アメリカは成長するのだ!!

 してみせるっ!!」

 機雷がゴリゴリ解体されていき、英国への航路を妨げて

 いた障害があっさり消されていく。

 『敵の潜水艦を発見!!』

 アクアマリン「哨戒艇!!爆雷一斉投下!!」

 哨戒艇のソナーに映ったU-ボード群に哨戒艇が追尾して

 爆雷で包囲し、潜水艦を轟沈させる。

 『U-ボードIX B型』30隻全滅

 『U-ボードIX C型』30隻全滅

 アクアマリン「よし!!さすがは英国製ソナー!!探知能力が

 違います!!やはり紅茶キメてる国は出来が違います!!」

 ガーランド「これは・・・まずい!!」

 機雷越しで英国の通商監視をしていたドイツ機動部隊が

 膨大な数の空母と商船を発見。

 ガーランド「英国への上陸航路を取っている・・・

 あれだけの物資が届けば確実にドイツがやられてしまう!!

 空母『アプリル・モーント(如月)』はドイツへ緊急帰航!!

 『シュタイフェ・ブリーゼ(疾風)』は最後まで機雷を撒き

 続けて敵の航路を妨害せよ!!ヒトラー閣下!!

 もう一度『バトルオブブリデン』を!!

 あれだけの商船が上陸すればドイツがどうなるか明白です!!

 空母『アプリル・モーント(如月)』にスペイン・ポルトガル

 周辺の機雷設置と足止めを任せて今こそ英国を始末しなくては

 ドイツがやられてしまいます!!」

 ヒトラー「うむむ・・・これはさすがに・・・

 ソビエトに向けた部隊は大半陸上部隊だから気にせず、

 こちらの全力をもってして先に英国を落として焦土とした後に

 敵が英国へ飛行場修復に向かったところを再び爆撃して

 敵の戦力を減らす!!これでいこう!!さあ、今度こそ

 英国を叩き潰すのだ!!」 

 『バトルオブブリデン・3rd』開幕

 『英国本土爆撃部隊』

 『メッサーシュミットMe000戦闘機』1200機

 『100式重爆撃機 呑龍』      200機

 『メッサーシュミット132英国長距離爆撃機』100機

 『Do121ゲイジャルグ艦上爆撃機』 500機

 合計1800機の戦爆連合が英国を襲撃

 ヒトラーは『彗星』並の搭載量を誇るDo121が気に入った

 模様。

 チャーチル「来るなら来てみろ赤とんぼだ!!新鋭航空部隊

 発進!!」

 『英国防衛部隊』

 『スピリットファイアⅡ』800機

 『スピリット・ジークⅡ』1000機

 英国の防衛航空隊はハリケーンを製造中止にし、

 グリフォンエンジン搭載の新鋭機に更新していた。

 『スピリットファイアⅡ』最高速度650km/h航続距離1000km

 『スピリットジークⅡ』最高速度670km/h航続距離2000km

 良質なエンジン製造に定評のある英国。

 しかし、更新されていないとは言えドイツの強敵

 パイロット達に苦戦し一斉急降下を敢行した

 『Do121』のロケット弾が一斉に英国航空部隊に襲い掛かった

 ドイツパイロット

 「これでお前達が仮に避けたとしても・・・。」

 そのロケット弾は軌道を下に向けて次々と民間市街地へ

 落ちていく。

 //////////////////////////////

 \Ⅲ/Ⅲ\Ⅲ/Ⅲ\

 英国パイロット「なっ・・・!!」

 史実以上の破壊が英国に襲いかかる。

 『英国の工業力が25%低下!!』

 英国「やったな!!」

 役目を終えて逃げ出すDo121を追撃して撃墜仕様とする

 英国パイロット。

 性能が上がっている分、ドイツ相手に優勢を確保したが

 だが、ドイツのパイロット達は史実でもかなりの数が

 100キルを超える化物パイロットが揃っている為

 平均パイロットの腕で圧倒されている。

 英国パイロット「くっ!!!」

 史実と違い、経験多いパイロットが生きているこの

 現史実では性能ではわずかに勝るもやはりドイツは強い。

 アメリカから東アジア独立連合のパイロットを

 レンタルしているが簡単にはいかない。

 『Me132』の4tを超える爆弾倉から大量の対地ロケットが

 吐き出されていく。その破壊力は英国爆撃機ランカスター

 B-17とも勝負できる圧巻の破壊力。

       ≪   ≪   ≪   ≪

       ////// ////// ////// //////

 史実以上の被害が英国に襲い掛かり、英国の

 滑走路、工業力がゴリゴリと削られていく。

 『英国工業力50%低下!!』『滑走路損害35%!!』

 チャーチル「耐えろ!!耐えるのだ!!アメリカが来るまで

 何としても!!」

 英国パイロット「イエッサーーー!!」

 『呑龍』からドイツ軍の空挺部隊まで降下し、

 ドイツは、日本から買い取った多くの戦艦を駆使して

 上陸部隊の揚陸にかかる。

 戦艦

 『クイーン・エリザベス』『ウォースパイト』    

 『ヴァリアント』『ラミリーズ』『ニューヨーク』

 『ニューメキシコ』『ミシシッピ』

 上陸揚陸艦

 『テキサス』『アリゾナ』

 軽巡洋艦『天龍』『龍田』『球磨』『多摩』『北上』

 『大井』『木曾』『長良』『五十鈴』『名取』『由良』

 『鬼怒』『阿武隈』<身売りされちゃった。

 チャーチル「おい!?どういうことだ!?どうして我が国の

 奪われたはずの戦艦が!?いやいやいや海軍軍縮条約

 違反では無いのか!?」

 ヒトラー「買い取った戦艦のチェックは入っていない。

 さあ、艦砲射撃だ!!」

 英国爆撃機の猛爆の中、戦闘機の護衛を受けながらも

 被弾の中戦艦の砲撃が英国海岸に火を噴く。

 『  イ  ギ  リ  ス  本  土  へ  』

 \/\/\/\/\/\/\/\/\/\/\/\/\/

  ///ゝ///ゝ///ゝ///ゝ ///ゝ///ゝ///ゝ///ゝ///ゝ

 『QE』『WP』『VA』『RM』『N』『NM』『MS』

 『  艦  砲  射  撃  を  実  行  !!  』

 <ビスマルクいらんやん!!

 英国の海岸沿いは膨大な戦火に包まれ、史実よりも

 大変な事になった。

 英国「ぎぃやぁあああああ!!!おのれ日本!!」

 ヒトラー「まあ、自国で全部建造するよりは安いからねー。」

 アクアマリン「英国が!!艦隊急げーーーー!!」

 巡航速度を無視して最大船速で駆けつける米機動部隊。

 しかし、砲筒を撤去した『テキサス』『アリゾナ』

 によって既にドイツ戦車が揚陸!!

 爆撃機から吐き出されたドイツ空挺部隊も

 既に英国本土に上陸、銃撃戦を繰り広げていた。

 それに遅れること2日、米機動部隊が英国に上陸し

 英国本土に侵入したドイツ軍の排除に乗り出す。

 敵航空機、爆撃機の排除はもちろんのこと予定を変更し

 カナダで竣工された 『キングジョージⅤ世』級5隻を

 敵艦隊の排除へと配置を変更し、英国の救援を最優先として

 『スカンジナビア半島艦隊』を予定通りアイスランドで

 部隊補給と整理を行い、上陸へ向かう。

 『キングジョージⅤ世』『プリンス・オブ・ヴェールス』

 『デューク・オブ・ヨーク』『アンソン』『ハウ』

 の5隻が敵艦隊に向け、世界初めての超弩級戦艦の

 艦砲射撃を実行する。

 『QE』『WP』『VA』『RM』『N』『NM』『MS』

 『天龍』『龍田』『球磨』『多摩』『北上』『大井』

 『木曾』『長良』『五十鈴』『名取』『由良』『鬼怒』

 『阿武隈』<えっ!?僕ら生贄・・・・ぎゃああ!!

 \/\/\/\/\/\/\/\/\/\/\/\/\/

 ///ゝ///ゝ///ゝ///ゝ ///ゝ///ゝ///ゝ///ゝ

 『KJⅤ』『PoW』『DoY』『AS』『HW』

 『  艦  砲  射  撃  を  実  行  !!  』

 この一斉射撃によって軽巡洋艦 『龍田』『球磨』『多摩』

 戦艦 『ヴァリアント』『ラミリーズ』が撃沈!!

 しかし、どういうわけか酸素魚雷というオプションパーツ

 でもついていたのか、 『天龍』『北上』『大井』の魚雷が

 戦艦 『プリンス・オブ・ヴェールス』に直撃!!

 『プリンス・オブ・ヴェールス』<え!?何で何で!?

 その後軽巡洋艦 『木曾』『長良』『五十鈴』『名取』

 『由良』『鬼怒』が勇気を振り絞って前進し

 砲撃・突撃を敢行し、砲撃の直撃で 軽巡洋艦

 『鬼怒』『阿武隈』が撃沈!!

 しかし、 『プリンス・オブ・ヴェールス』に次々と

 砲撃が直撃しまさかの史実の破壊力に逆らえずに沈没!!

 ※ここ大西洋です。太平洋じゃありません。

 軽巡洋艦『球磨』『多摩』『北上』『大井』

 『木曾』『長良』『五十鈴』『名取』

 /\       /\

 各員衝撃に備えよ!!天皇陛下バンザァァイイ!!

      /\       /\

 そこヒトラー閣下じゃね? 何かやだ、気合いが入らない。

 戦艦『アンソン』『ハウ』<こっちくんな。

 『アンソン』『ハウ』も日本製の軽巡洋艦の突撃と

 体当たりの直撃によって横転沈没!!

 結果ドイツは日本製軽巡洋艦全滅と戦艦2隻引き換えに

 英国戦艦3隻英国駆逐艦10隻沈没というすざまじい海戦が

 繰り広げられた。

 結果として英国本土の救援の為に米機動部隊は

 足止めを余儀なくされ、スカンジナビア艦隊はアイスランド

 からソビエト救援・ドイツ制圧の為出港し接近。

 しかし、ソビエト救援は・・・・・。

 

 ソビエト連邦、モスクワ・スターリングラード付近

 ソビエト航空隊、地上部隊は死に物狂いで

 ドイツからの攻撃を凌いで必死にアメリカからの救援

 が来るまで持ちこたえようとしていた。

 しかし、そこに待ち受けていたのはあまりにも残酷過ぎる

 現実だった。

 

 1940年3月ウランバートル

 ハルヒ「これより、TG(トライアルグラード)作戦の全容を

 発表する。本来ソビエト連邦攻略にドイツとの連携を

 重点に置きながら制圧し、同時進行で米国を占領という

 戦略だったけど、敵の対応が想定も早く

 さらにはハワイの空母『赤城』『鳳翔』の偵察によって

 敵は海岸沿いに大規模飛行場を建造したため現段階の準備の

 問題で延期、最大の延期理由は敵のノルマンディー上陸作戦

 前に満州陸上部隊を引き抜くのが現段階で不可能というのが

 米本土上陸作戦延期の理由ね。

 そしてノルマンディー上陸作戦の代償として

 ドイツの高等技術を米国奪われることが我が国最大の損失で

 あるため、何としても今からドイツの軍事機密全てを

 掻っ払い、ソ連救援に来るであろう米国を迎撃する

 必要が急務となった。

 第一の槍・そのため部隊配置は長門さんに

 ソビエト、クラスノヤルスクからモスクワ侵攻への

 フェイントと、本命のドイツのナチス制圧と軍事機密

 ドイツの主要研究者の家族ごとの奪還(拉致)をお願いするわ。

 流石に同盟国とは言え虐殺馬鹿を野放しに出来ないもん。

 ドイツの為(名目)でもあるしね。

 続いて第二の槍・

 ソビエト連邦首都・モスクワ、資源地帯スターリングラード

 の制圧を鹿島さん以下中露自由連合に任せて地点NDからの

 出発、制圧を命じるわ。この時長門さんの暗号通信を

 良く聞いておいて欲しいわ。長門さんが通信傍受して

 無血で占領できるタイミングを指示するから

 それと同時に空挺部隊を降ろして制圧をお願い。

 そして、第三の槍は大規模陽動作戦

 ギリシャに到達させた機動部隊を使ってドイツ空軍及び

 ノルマンディー上陸の航空部隊の足止めを行ってもらい

 その後ドイツ機密を奪い、簡易飛行場を設営した

 長門さんの部隊と合流後、なにもなければそのまま

 満州・中国に帰還し、万が一北極ルートで米軍が

 攻めてきたとき休息後長門さんの援護に回って貰うわ。

 以上が作戦の全容!!後は各員最善を尽くすように。以上!!」

 ついに日本軍も動き出した。

 

 1940年5月

 既に対ソ連・満州陸軍を率いた長門有希が待機していた。

 ちなみにちょっと前、吹雪の風向きを考慮に入れて

 使い捨て爆撃機『零轟式爆撃機』を米国からの

 北極物資輸送ルート、ボルクータとサレハルトに300機程

 落下させて飛行場を火の海にしてルートを遮断した。

 今まで遮断しなかったのはドイツにソ連を陥落させてしまうと

 話がややこしくなるためである。

 長門はモスクワに威嚇偵察航空部隊を飛ばして随時

 ドイツとソ連の戦況を観察していた。

 ソ連航空部隊・地上部隊はドイツの度重なる攻撃で疲弊し

 ソ連航空部隊・地上部隊はかろうじてドイツ軍を迎撃

 するも・・・・そのあと残酷な現実が待ち構えていた。

 『スターリングラード航空守備隊』

 『La-8戦闘機』 85機

 『Yak-9戦闘機』 77機

 

 『モスクワ航空守備隊』

 『La-8戦闘機』     97機

 『Yak-9戦闘機』     102機

 『MiG-5ジェット戦闘機』22機

 『B3ロケット戦闘機』 15機

 

 クレメンス「やはり来たか・・・迎撃開始!!」

 疲弊した航空部隊は自分の国を護るため、

 日本軍の追加攻撃も予想して予備部隊を備えていた。

 長門は『零戦雉鳩四型』(電探・2000馬力エンジン搭載型)

 をドイツ軍撤退後300機程向かわせて、体力の残っている

 ソ連航空隊を引っ張り出した直後。

         長門『零戦雉鳩四型』

           ↓↑

           ∪

          モスクワ

             ↖

             『連山』『蒼空』

 クレメンス「え?」

 長門率いる航空隊が北の方向からすぐ撤退した直後

 南東から日本軍戦爆連合が奇襲をしかけてきたのだ。

 スターリングラードも同様の手口でドイツとの戦闘後

 日本軍に備えていた航空部隊の迎撃が長門のフェイントにより

 無効化されてしまった。

 クレメンス「しまった・・・!!」

 しまったと思った時には既に遅く、パイロットの数に

 余裕の無い上にドイツ戦で疲弊した部隊には、

 最早抵抗する力も燃料も弾薬も残っていなかった。

 ※明確に言えば補給する暇を奪われた。

 『モスクワ・スターリングラード攻略戦爆連合』

 『陸軍攻撃機連山』500機護衛戦闘機

 『零戦雉鳩四型』つり下げ仕様。

 ※まあ、桜花みたいな感じ。

 『輸送飛行艇蒼空』500機

 空挺部隊・物資・空挺戦車・重機・燃料輸送

 ※どこか川があれば着陸できます。もしくは使い捨て。

 この部隊の出所はインドのニューデリー。

 予め交渉して英国に見捨てられたインドに長門が兵器や物資の

 交流や不可侵条約を結んで飛行場を借りる事に成功。

 後にインドを新枢軸国側に編入するなどして友好関係を構築

 ※史実でもインドと日本軍は仲が良かった。

 片道約4400kmの道程を大和魂(大嘘)と知恵で克服し

 飛行艇蒼空は追加燃料を搭載して周囲の川、池に着水

 もしくは脱出して胴体着陸するなどして物資輸送可能とし

 連山は護衛戦闘機を史実の『桜花』よろしくつり下げて

 戦闘可能航続距離まで送り届けた後、長門の部隊と合流する

 という手法をもってこの作戦を合理的に成立させたのであった

 『零戦雉鳩』が『連山』から分離されて高高度を滑走路にして

 飛行艇『蒼空』の護衛に回る。

 ソ連パイロット「くっそぉぉぉ!!」

 長門「突撃。」

 囮としてソ連航空部隊を引き付けた部隊と共に

 ソ連最新鋭航空機の殲滅に入る。

 モスクワ・スターリングラードに部隊が別れて半数ずつ

 攻略にかかりそれぞれ護衛戦闘機350ずつ、飛行艇250が

 攻略を開始する。

 ソ連最新鋭航空部隊は、疲弊した機体と体で

 大変良く奮闘し、一度稼動したら次は二度と動かないジェット

 戦闘機、加速にパイロットがついていけない上に

 戦闘可能時間が6分のロケット迎撃機。

 燃料と弾薬補給のできていない主力戦闘機。

 それでも自国の為に鍛えあげたパイロット達は

 空を覆う緑の航空機の群れに突っ込んでいく。

 だが、悲しいかな幾日の連戦の影響で故障が頻発し

 疲弊さえしてなければ勝てた数を処理できず。

 1機1機と緑の航空機に空を奪われていく。

 空挺部隊の乗った飛行艇から膨大な数の空挺部隊が

 モスクワ・スターリングラードを埋め尽くす。

 スターリン「もうダメだ!!逃げよう・・・!!」

 クレメンス「・・・無念だ・・・。」

 スターリンは主要科学者と共に逃亡。

 クレメンスはモスクワが、膨大な数の空挺部隊に飲み込まれて

 いくのを眼前で見ている事しかできなかった。

 しかし、クレメンスは気がついた。

 占領してきたのは日本軍だけではなく中国人・ロシア人等を

 中心とした部隊だった。

 クレメンス「日本軍じゃ・・・ない?」

 スターリン以下共産党委員会も必死に戦車・列車

 逃げようとするも空挺部隊と『蒼空』による戦車の

 空挺によって逃げ場を失い捕縛された。

 スターリン「くっそぉぉぉぉ!!」

 その後疲弊したソ連軍はろくな抵抗もできず降伏勧告を

 受け入れついにソビエト連邦は米軍の援軍が間に合わずに

 陥落した。

 クレメンス「殺したければ・・・殺せ!!」

 スターリン「何故だ!?何故こんなにも裏切り者が!?」

 そう、考えてみれば日本軍の人的資源の関係上ソ連陥落は

 困難だったはず。

 しかし、こうしてソ連のほぼ全土が占領されている。

 その理由を部隊の人種がそれを物語っていた。

 スターリン「どいつもこいつもだらしがない!!

 あっさり降伏などどうしたと言うんだ!?」

 対ソ連軍隊員「お前達に教えてやる。この人がお前達の

 負けた司令官だ。」

 そこに現れたのは・・・。

 20過ぎて間もない、紫色の長髪のポニーテールの女性だった。

 スターリン「貴様は・・・確か暗殺命令を出していた奉仕

 部隊の・・・!!」

 クレメンス「こいつが・・・部隊を束ねている司令官だと!?」

 共産党委員会は呆気に取られた。

 鬼の群れに襲われたと恐れていたらその頭がうさぎだった

 ぐらいのギャップショックを受けたのだ。

 対ソ連軍隊員「俺達は・・・こいつらに大切な人を

 沢山沢山殺されてきた・・・俺達の一存で殺していいだろう?

 あんたには迷惑をかけない!!」

 鹿島はゆっくりと首を振るうと。

 鹿島「いけません・・・国外追放です。」

 対ソ連軍隊員「だけどよぉ!!」

 鹿島「私に殺していいよなんて言わせないでくだい・・・。

 総員銃を降ろし、拘束した人間達の処分を後で私に

 させてください。」

 そういうと部隊の全員が・・・銃を降ろした。

 クレメンス(間違いない・・・この娘が・・・部隊の

 最高司令官だ・・・ふっ・・・わははははは・・・

 どうやって負けたのかもうどうでもよくなって

 しまうなぁ・・・。)

 鹿島「この国を率いていた人達に聞かせてください。

 どうして・・・あんなに家族が死んでいいるのに・・・

 助けようって考えなかったんですか・・・。」

 涙を流して聞いた。

 ここに来るまでにソ連で沢山の飢えで苦しむかわいそうな

 人達を見てきた。何度も胸が詰まりそうになった。

 どうしてこうなってしまったか問いたくて問いたくて

 もう戦うのも嫌になるぐらい鹿島は見てきた。

 それを翻訳する側も涙をこらえて共産党委員会に聞いた。

 答は・・・無論出てこない。

 その問い掛けに敵司令官を見て呆然としていたソ連軍は

 完全に戦意を失った。

 対ソ連隊員はグレムリン宮殿の頂上に上がると

 青を主体とした紅と白の日章旗を掲げて

 まるで史実のドイツベルリン陥落のような姿で

 『ソビエト連邦』の終焉を告げた。

 1940年5月ソビエト連邦陥落

 モスクワ・スターリングラードは日本・対ソ・中国軍

 の手によって手中に落ちた。

 その後ソ連共産党委員会は約半数以上が国外追放、

 戦場の生き残った兵士やパイロットは罪を問われず

 無罪で釈放され、その後鹿島の側についた。

 

 ドイツ軍「何だと!?我々のお株を奪って日本軍がソ連を

 占領した!?ふざけるな!!再度進撃して奪還・・・。」

 『強制収容所が爆撃を受けています!!』

 ドイツ軍「!?」

 ナチス「ソ連進撃部隊に告げる!!今すぐドイツへ戻れ!!」

 同時刻、『バトルオブブリデン3rd』終了後のベルリンに

 東・南東から日本軍が襲撃してきたのだ。

 東からは長門と合流し、燃料補給した『連山』が。

 南東からは、日本軍航空部隊がベルリン上空を

 埋めつくしていた。

 ヒトラー「まさか・・・日本軍が裏切ったのか!?」

 岩城真白「そう、そのまさかさ!!」



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第21話 1940年5月 空の舞

1940年5月。

 長門はこの『TG作戦』の中核にいた。

 ドイツ軍が戦闘に出撃して帰ってくる時間を計算し

 ギリシャ沖に接近していた日本軍機動部隊に

 通信傍受した結果を元にタイミングを暗号通信で知らせて

 出撃させる。

 こうすることで最小限の戦闘・犠牲で作戦を成功させることが

 できる。

 今回の作戦は『ドイツ軍技術者入手』が主目標で

 『ソビエト連邦攻略』はおまけ。

 その後の『ロシア攻防戦』が主要課題となっている。

 今回敵の作戦はドイツ軍制圧を目的とした

 『ノルマンディー上陸作戦』と

 ソビエト連邦支援を目的とした

 『ノースアタック上陸作戦』の二つで構成されている。

 そのため、ノルマンディー上陸作戦後にこっちに

 戦闘部隊が来ることが予想される。

 長門はソビエト連邦の空輸輸送基地から

 敵の動向を予想してモスクワ北方の都市

 ヤロスラブリで構えている。(※ベルリンまで約2000km)

 ここで簡易飛行場を空挺重機を用いて建設し

 ドイツ軍の動向を長門自作の機械を使って逆探知している。

 そして作戦の時は来た。

 バトルオブブリデン3rd開戦前に連合軍との交戦を

 確認した後にスエズ運河を超えてギリシャ沿岸に来た

 『桜龍機動隊』を主力とした『陽動機動部隊』

 に長門が指示暗号無線通信を出す。

 この時まだソ連軍は制圧されていない。

 『トラトラトラ・・・ウシ・ウシ。』

 

 ギリシャ沿岸

 佐友紀元帥「『出撃まで後2時間である、準備せよ。』

 総員、離陸準備!!・・・暗号どうにかならなかったのか・・。」

 『陽動機動部隊』

 空母 艦載機

 『加賀』103『雪守』53『鬼雀』50

 『蒼龍』73 『鬼雀』73

 『飛龍』73 『鬼雀』40『雪守』33

 『エンタープライズ(銀炎)』90『鬼雀』

 『サラトガ(冥炎)』 90『烈風』45『鋼鳥』45

 『祥鳳』※融合空母『連山(空挺部隊用)』10

 『瑞鳳』※融合空母(加賀の雪守出撃補助)

 『龍鳳』※融合空母『連山(偵察哨戒用)』10(飛龍出撃補助)

 出撃艦載機

 『零四式艦上攻撃機 烈風』45

 『零五式艦上戦闘機 鬼雀』253

 『零六式艦上戦闘機 鋼鳥』45

 『四式陸上戦闘機 雪守』 86

 『陸上攻撃機 連山』 20

 合計約450機

 駆逐艦30隻 輸送船45隻 タンカー30隻

 零三式魚雷艇45隻 有希型潜水艦20隻

 ※陸上戦闘機は折り畳めないので甲板に出して輸送しています

 足りない滑走路は融合空母とのドッキングで補う。

 ハルヒ「イタリアにはこのことは黙っておいて貰うわよ

 ドイツにチクったら本土空襲するわよ。」

 ムッソリーニ「アッハイ・・・。」

 ムッソリーニ(勝てるわけ無い・・・あの空母の数・・・。)

 

 こうしてバトルオブブリデン3rd攻撃終了直後にドイツ上空に

 来るようなタイミングで出撃する。

 甲板に乗っかっている戦闘機達が次々と空母から離陸する。

 岩城以下航空部隊「風花」が空母『飛龍』から

 こなた以下航空部隊「蒼桜」が空母『蒼龍』から

 出撃する。

 ドイツ軍航空部隊は史実で平均キル数100超えの

 化物パイロットがそろっているため、万が一戦闘に入ると

 下手に適当なパイロットで勝負を仕掛けると最新鋭機でも

 壊滅の危険がある。

 そのため今回選りすぐりのパイロットを選抜して出撃

 空母『加賀』には男性陣最強クラスのパイロット達を

 史実でも空母『加賀』には大日本帝国最強クラスの

 パイロットが集中して載せられていたという。

 ちなみに近代化改修で『加賀』は木製甲板から

 ステンレス製の金属甲板の滑り止めコーティング張り

 と変更され、カラーは青の船体に水色の甲板・

 白線が入った滑走路のデザインとなっている。

 無論対潜・対空・損傷制御性能は向上している。

 空母『蒼龍』『飛龍』『エンタープライズ(銀炎)』

 は主力となる女性パイロット中心の編成となっている。

 女性パイロットは管理が難しかったりするが

 しかし、グループの結束力が男性よりも強く

 視界防衛範囲も男性より広い為下手をすると圧倒的に

 男性より撃墜するのが難しい。

 基本女性航空隊は30機1部隊単位で戦闘を行い

 相互補助編成で敵パイロットを高速かつ的確に潰していき

 死角が無いように戦う。

 この戦法で仮にドイツ軍精鋭航空部隊と戦ったとしても

 きちんと始末できる。

 空母の近代化改修カラーは『蒼龍』は藍色金属甲板

 『飛龍』は緑色金属甲板となっている。

 以下融合空母のカラーは割愛。

 『祥鳳』黄色『瑞鳳』水色『龍鳳』黄緑色。

 融合空母は空母滑走路ドッキング機能や

 大型航空機格納用のエレベーターの搭載

 甲板デッキにての航空機をのせたままの移動等

 史実軽空母とは完全に別仕様となっている。

 この空母達には陸上戦闘機発艦の為の滑走路延長と

 特殊仕様改造の『連山』の格納、発艦、着陸を

 行ってもらう。

 あと、ドイツへの出撃艦載機には翼の下に大型外部

 燃料カバータンクを搭載して空母『サラトガ』の

 艦載機の護衛の元戦闘区域へ出撃してもらう。

 ドイツ軍技術のアメリカ流出阻止の為の大作戦が

 今実行されようとしていた。

 

 作戦実行時間となった1940年5月

 ギリシャ沿岸の作戦行動位置に到着した『桜龍機動部隊』

 は融合空母と正規空母のドッキングがされ出撃準備は

 整った。

 『加賀』『瑞鳳』合体!!

 『蒼龍』『祥鳳』合体!!

 『飛龍』『龍鳳』合体!!

 『エンタープライズ(銀炎)』

 『サラトガ(冥炎)』発艦≦『烈風』『鋼鳥』

 先陣切ったのは空母 『サラトガ(冥炎)』から、

 米本土空襲を生き残った隊長

 第一航空隊隊長 暮臚 亨『烈風』

 第二航空隊隊長 芽恫 伶『鋼鳥』

 が飛行場・強制収容所破壊のため出撃。

 暮臚「ついこの前俺が艦載機発艦訓練を教えた所を・・・

 上層部の考えることがわからんな・・・。」

 芽恫「でも僕としてはこの任務の方がやり甲斐がありますね。」

 その後『偵察哨戒型 連山』を空母『飛龍』『龍鳳』

 から発進させた後陸上戦闘機 『四式陸上戦闘機 雪守』86機

 を空母『加賀』『飛龍』から発艦させる。

 空母『飛龍』航空部隊『風華』

 岩城真城「総員準備はいいな!!楽しい楽しい発任務だ!!

 航行補助士官も頑張ってくれよ!!」

 ユイ「責任重大だぁ・・・コンパスと地図と・・・飯と水と

 おむつ・・・。」

 ※航空任務中だと無論トイレにいけるわけが無いためだいたい

 単発機長距離任務は大概パイロットは専用のおむつを

 している。

 真城「よし、いくぞーーー!!」

 ユイ「途中運転するの大半私の件について。」

 航行補助士官は非常時航空隊から訓練・編成されていて

 米本土大空襲でも活躍していて、メインパイロットを

 最前線へ送る・帰りのメインパイロットの負担を減らして

 過労・疲労死を防ぐ。

 史実だとパイロットの体力切れでの死亡も多かったため

 二人で行動させることで少しでも生存率を上げる。

 ただし戦闘向きでは無いためレーダーに敵が映ったら

 無論メインパイロットに交代します。

 融合空母をつたって空母『飛龍』から航空隊『風華』中心の

 『四式陸上戦闘機 雪守』が出撃していく。

 こなた「西欧旅行・・・もし今度行くときは旅客機で

 行きたいね。」

 みさお「だいたい観光する余裕も無いし、下手をすれば

 観光名所爆撃して壊すだけだしなぁ・・・。」

 こなた「いい通信で雑談・・・女性の元気の原動力

 だったりすんだよねえ・・・この通信もドイツ軍から

 技術供与されたんだねぇ・・・気が引けるよ・・・。」

 みさお「じゃあ、いってきまーす。」

 空母『蒼龍』から航空部隊『蒼桜』中心の

 『零五式艦上戦闘機 鬼雀』が発進する。

 こなた達は生存率重視の為機動力と防弾性能の取れた奴に

 乗っている事が多く、

 航空部隊『風華』みたいに装甲薄目じゃないと

 風を探知できなかったりする例外もあるけど

 基本女性航空部隊は安全第一の機体に乗る傾向があり、

 男性航空部隊は性能重視に乗る傾向がある。

 まあ、死にたくない男達は・・・まあね。

 空母『加賀』

 土井寿「まさか、あんたらまで来るとは思わなかったな。」

 この戦いに日本で教官をやっていた

 『ラバウルの魔王』と『零戦虎鉄』『日本陸軍トップエース』

 まで投入されたのだ。

 上坊良太郎「たまには生の戦場で勘を整えないとな。」

 岩本徹三「訓練も戦場クラスできついレベルで新人が

 育っているお陰で対面保つのが大変だ。」

 西沢広義「作戦はともかく随分と空母がお洒落になったな

 迷彩してないから不安もつのる。」

 後方に乗る航行補助士官も緊張していた。

 航行補助士官「戦場行く前にちびりそう・・・。」

 岩本「動き見ておけよ、今後君達にも生きて帰ってほしい

 からね。」

 やばい面子を揃えた『加賀』からも航空部隊が

 発艦していく。

 空母『エンタープライズ(銀炎)』から隊長

 楓、椛、銀杏の率いる『銀炎航空部隊』が『鬼雀』

 に乗って出撃する。

 楓「いってきまーす。」

 椛「また遠路か・・・。」

 銀杏「おらぁぁ!!チビ隊長!!腕じゃ負けねえぞ!!」

 こなた「やかましい後輩達だ・・・。」

 ゆい姉さん「いってらっしゃ~~。」⬅甲板誘導員。

 

 ハルヒ「作戦成功するといいわね。」

 キョン「ドイツ軍軍事機密を奪って来るだけとは

 思えない航空部隊だな。」

 ハルヒ「さてさて、こっちは経済対策を考えで総員の無事を

 祈らなきゃね。」

 

 まずドイツ軍強制収容所を佐友紀元帥の命令で

 空母『サラトガ(冥炎)』の『烈風』・『鋼鳥』で爆撃。

 強制収容所から多くの人々が脱出して逃げていく。

 機関銃で収容所の人々をドイツ軍が殺そうとしたところを

 航空部隊の急降下の脅しによって阻止する。

 暮臚「余計なことして無いで護衛に回るぞ。」

 芽恫「いいじゃないか、米本土空襲よりも気分はいいぞ。」

 暮臚「敵航空部隊が来たぞ、護衛しろ。」

 大型外部燃料カバータンク・増槽をしている陽動機動部隊は

 航続距離が+2500km増える代わりに機動力が

 落ちるため途中までは爆撃終了後の

 空母『サラトガ(冥炎)』の『烈風』・『鋼鳥』計90機

 に途中まで囮護衛してもらう必要がある。

 暮臚「俺達はここまでだ、戦場で嫁入り前に散るなよ。」

 芽恫「いってらっしゃい。」

 護衛範囲から陽動航空部隊が抜けた後に

 空母『サラトガ』の部隊は撤退し艦隊護衛に移る。

 これと同時進行でソビエト連邦が陥落。

 ドイツ軍は日本軍の大規模な同盟違反に混乱し

 スターリングラード・モスクワ寸前で混乱状態に陥り、

 あたふたしている。

 そして・・・長門の卓越したタイミング指示によって

 『バトルオブブリデン3rd』でドイツ軍戦闘機が

 ほぼ全員帰還した直後にドイツ上空に到着し

 ドイツ軍の滑走路を上空から機銃で妨害したり、

 襲った来た奴を撃墜したりした。

 こなた「うーん少数リンチは大多数相手じゃないと気が引ける」

 岩本「戦場じゃ結構普通だ。」

 真白「そーなのか。」

 寿教官「否定できないのが辛い。」

 ドイツ空軍「なぜだ!?」

 ヒトラー「何しに来た!?」

 しかし滑走路封鎖したあとしばらく何もしない。

 ドイツ空軍「何が目的だ・・・英国攻めてきたらどうする

 つもりだ?」

 ・・・と、その時。

 ヒトラー「!?」

 滑走路封鎖した航空部隊に隠れて、長門達『高速強襲部隊』が

 乗った『連山』がヒトラーのいるナチス本部へ墜落した。

     ///

    ///

 \£※£/<ヒトラー:ぎゃぁぁぁぁ!!

 佐友紀「!?」

 こなた「!?」

 ナチスドイツ本部は爆弾を積んだ連山の墜落で見事な火柱が

 立った。

 ちなみに長門達は落下傘も使わず降りて技術者確保に走る。

 ドイツ空軍「何をしやがる日本軍め!!くそっ!!滑走路さえ

 塞がれていなければ・・・!!」

 ドイツ国外からドイツ航空部隊が続々と接近して来る。

 こなた「うわぁああ!!東・南・南西・北!!来たぁぁあ!!」

 ノルウェー方面・フランス方面・ポーランド等から

 航続距離の上がったドイツ軍がドイツに集結してきた。

 長門「指示を出すから指定地点で空挺部隊を降ろして

 合流して。」

 佐友紀「ああ・・・了解。」

 アドルフ・ヒトラー及びナチス新鋭部隊

 連山墜落事故?により死亡。

 空挺高速車両と一緒に長門の指定地点に連山から

 降りる佐友紀以下空挺部隊。

 そこには偶然か否かドイツ軍地上部隊がいない

 絶好の隠れ場所であった。

 佐友紀「手にかけないといけないのかと思ったら・・。」

 長門「やっちゃった☆」

 水色「長門の貴重なドジ。」

 佐友紀「これでよかったのか・・・?(-_-;)」

 長門「陸上部隊は暇人達に任せて私と一緒に主要科学者の

 確保をお願い。」

 佐友紀「りょ・・・了解。」

 頭の回転が速いはずの佐友紀元帥すら長門の思考に

 追いついていかない。

 水色「みんな頑張ってー。」

 紺色美那(こんいみな)「あ、私も主要人物の護衛な。」

 楪方音素(すのかたねそ)「私食材集め。」

 笹鵜煤(ささうまい)「全員気絶させるでおk?」

 桃雛南診(ももひななみる)「あんまり戦闘向きじゃ

 無いんだけど・・・。」

 黄緑江美里「ええと・・・最善を尽くします・・・。」

 一蒔一保(ひとまきいつほ)「よぉし!!前の世界ほどは

 いかないけど殴って殴って殴りまくるぞぉ!!」

 雌二夏二(めにかふた)「血液にカフェイン突っ込むのやめてぇ

 ~~・・・。」

 身体能力は保証付きだが面子が心配な

 元情報思念体有機インターフェース暇人亜種の皆様。

 造俚加井季(つくりかいき)を除いた『八人の暇人』

 が作戦を開始する。

 佐友紀「これで任務成功するのだろうか。」

 物陰に隠れて空挺部隊と高速強襲隊で

 極秘任務について話し合っている最中。

 その時『敵機来襲!!』

 こなた「え!?英国からも!?」

 寿教官「どうする!?滑走路封鎖したままじゃ難しい数だぞ!?」

 『ドイツ制圧戦爆連合』

 『スピリットジークⅡ』600

 『B-17爆撃機』 100

 『B-24爆撃機』    100

 『B-25爆撃機』    100

 『P-38ライトニング』 100

『P-47サンダーボルト』100

 『P-51マスタング初期型』100

 『アフロランカスター爆撃機』100

 『モスキート戦闘爆撃機』100

 『タイフーン戦闘爆撃機』100

 合計1500機

 こなた「うぎゃぁぁ・・・。」

 米国・英国の最新鋭の機体がズラリと飛んできた。

 ドイツ軍「馬鹿な!?滑走路は半分は潰したはず!?」

 チャーチル「馬鹿め!!予め重機は大量に搬入されておるわ!!

 滑走路の短時間での修繕などできなくてどうする!!」

 アクアマリン「アメリカの重機は世界一ぃぃぃぃいい!!

 半壊した滑走路の修復など造作も無いのです!!」

 ちなみにベルリン上空の日本軍戦闘機。

 『陽動航空隊』

 『零五式艦上戦闘機 鬼雀』253

 『四式陸上戦闘機 雪守』 86

 合計339機

 楓「勝てるの?・・・ざっと5倍はいるんだけど。」

 ドイツ軍「さっさとどけ!!どけっていってんだろ!!(必死)」

 長門から土井寿教官に通信

 長門「こちらの任務が終わるまでドイツ上空に戦闘機を

 入れないこと、私が指示を出したらすぐに東の飛行場へ

 向かって撤退して、誘導戦闘機が指示を出してくれる。」

 土井寿「了解・・・できるのかこれ?」

 膨大な戦爆連合に怖じけづく日本軍航空部隊。

 そこに。

 真白「空いっぱいの色とりどりの戦闘機・・・すっげー

 こんな光景一生に一度見れるか見れないかだぞ・・・。」

 ユイ「その前に私たちの命が終わってしまいますう・・・。」

 真白「ウキウキしてきた・・・突っ切るぞお前ら!!」

 ユイ「え、え!?嘘でしょ!?嘘でしょ!?普通撤退・・・。」

 真白「度胸ある奴ついて来い!!いい風吹いてんだろ?

 この光景を彩らなくてどうすんだよ!!空大好きなんだろ!?」

 航空部隊『風花』の女性達は頷くと突っ込む真白に

 総員が突っ込んでいく。33機だけで1500はあろう群れに

 突っ込む。

 真白「お前ら!!その腕は飾りか?こんなすげえ光景で

 湯煙にでもなるために来たんじゃないだろ?

 楽しく飛べよ!!先輩の面が泣くぞ!!」

 寿教官「・・・そうだな・・・死角を補いながら直進!!

 後輩達に格好悪い姿を晒すな!!いいか!!」

 岩本徹三「ああ、お嬢さんの言う通り楽しそうじゃないか

 ドイツに見本見せてやろうぜ!!」

 こなた「あ!!シロシロ!!ええい!!総員いつも通り補い合い

 直進!!」

 みさお「後輩達に負けちゃ格好悪いからな!!」

 日本軍航空隊は滑走路封鎖も忘れて戦爆連合へ直進。

 翼についた外部燃料タンクを、ドイツ海岸で切り捨てると

 弾幕の嵐へと突っ込んでいく。

 困惑したドイツ空軍も本土防衛の為に英国戦爆連合へ

 突っ込んでいく。

 ドイツ空軍「あいつら頭おかしいのか!?」

 ドイツ空軍隊長「俺達は英国だけをやる!!日本軍は

 連中がドイツを空爆してからでいい!!潰し合わせろ!!」

 米国パイロット「日本軍!?どうして!?」

 英国パイロット「援軍のつもりか!?片付けろ!!」

 『ドイツ防衛空軍』

 『メッサーシュミットMe000戦闘機』500機

 『Do121ゲイジャルグ艦上爆撃機』 200機

 合計700機

 ドイツ軍は最初日本空軍もろとも殲滅するつもりだった。

 しかし、日本航空部隊の鮮やかな戦いに目を奪われた。

 特に岩城真白の率いる航空部隊『風花』。

 無邪気に遊ぶ子供のように舞いながら機銃の嵐を

 かい潜り、踊るかのように旋回し

 米国最新鋭の航空隊をグループで殲滅して回っていた。

 急降下から華のように散り、収束してグループで反撃する。

 航空部隊『蒼桜』も真白に触発されて調子を取り戻し

 殲滅して回っているが、『蒼桜』は通信を十二分に

 使ってのフォローに対して『風花』は通信抜きで

 体の感覚と反射だけでグループ攻撃を成立させていたのだ。

 まるで楽しく踊るバレリーナの群れのように。

 真白達の綺麗な動きとこなた達の見事な連携攻撃に

 見とれて心奪われるドイツ軍とそれを見ているドイツ住人。

 ドイツ国民「一体何しに来たんだ・・・本当に・・・。

 日本軍とは・・・何者なんだ?」

 真白「私らのせいで空爆受けて犠牲が出たら後味

 悪いだろ?だから技術者達と引き換えにショーを見せて

 やってんだ。」

 ユイ「え?そうなの?」

 B-17が、P-47が、アフロランカスターが、スピリットジークⅡ

 P-38が流れる連携攻撃でやられていく。

 男性航空部隊も連合軍戦爆連合を鮮やかに倒していく。

 土井寿「大和魂を見せてやる!!」

 西沢広義「うまそうな四発機揃ってるじゃないか。」

 上坊良太郎「女に負けたら男が廃る!!」

 岩本徹三は単機で上手に動きながら既に5機倒していた。

 岩本徹三「ひゅ~~~!!」

 気がつけば日本軍はほぼ損害皆無で約800機近く

 削っていた。

 ドイツ空軍は気がつけば綺麗に動く彼等を追いながら

 連合軍航空部隊を追撃していた。

 ドイツ空軍隊長「残念だが・・・弾切れだ。」

 彼等に真っ正面で戦っても勝てない。

 今のところドイツに空爆も追加でして来ることは無い。

 そう悟ってドイツ空軍の殆どが日本軍との勝負に匙を投げた。

 チャーチル「そんな馬鹿な!?」

 アクアマリン「くっ!!空母『オタワ』『トロント』はフランスに

 『バンクーバー』『モントリオール』はスペインに

 上陸部隊護衛の為向かわせてしまってヘルキャットがいない!!

 どうする!?今ノルウェーに向かわせているNA作戦の

 艦隊をこっちに回すべきか!?」

 『ソビエト連邦が陥落しました。』

 アクアマリン「!?」

 チャーチル「!?」

 アクアマリン「そんな!?・・・くっ・・・。」

 歯ぎしりをして判断を降す。

 アクアマリン「英国まで確固撃破されるわけにはいかない

 ・・・戦爆連合は英国へ撤退!!NA作戦の艦隊と合流して

 戦力を再編成せよ!!」

 アイスランドからノルウェー方面に向かっていた艦隊が

 英国へ緊急進路変更を余儀なくされ急遽ドイツ方面へ

 方向転換してきた。

 長門「重要書類・主要科学者とその家族入手に成功。

 モスクワ方向の飛行場へ撤退せよ。」

 長門達は作戦成功を告げると陽動部隊に撤退を命ずる。

 寿教官「聞いたか!?撤退命令だ。総員退却せよ!!」

 真白「了解!!」

 こなた「やっと帰れるよぉ~。」

 みさお「ああ・・・何機落としたか数えて無いぜ・・・。」

 こうして日本軍航空部隊は東のヤロスラブリ付近の

 簡易飛行場へ撤退。

 作戦は成功に終わった。

 『ドイツ制圧戦爆連合』

 『スピリットジークⅡ』275-325

 『B-17爆撃機』 61-39

 『B-24爆撃機』    61-39

 『B-25爆撃機』    55-45

 『P-38ライトニング』 48-52

『P-47サンダーボルト』57-43

 『P-51マスタング初期型』21-79

 『アフロランカスター爆撃機』47-53

 『モスキート戦闘爆撃機』27-63

 『タイフーン戦闘爆撃機』19-81

 損失813※日本軍の攻撃だけでです。

 ドイツ軍攻撃も足すと結構増えます。

 『陽動航空隊』

 『零五式艦上戦闘機 鬼雀』240-13

 『四式陸上戦闘機 雪守』 60-26

 損失39機

 アクアマリン「何かおかしくないですか?

 日本軍機固すぎじゃないですか?」

 チャーチル「どうなってんだこれ・・・。」

 アクアマリン「後方爆撃部隊に空挺部隊入れておいた

 お陰でどうにか人的損害は軽減しましたけど・・・

 く~精鋭航空部隊をソビエト奪還に回したがばっかりに

 ※スターストライブズはみんなあっち!!

 ・・・仕方ありませんドイツへの攻撃に

 NA作戦の艦隊も注ぎ込んで陥落させてから

 ソビエト奪還に移ります!!既にオタワ級空母5隻が

 陸上部隊とともにスペイン・ポルトガル・フランスを

 陥落させました、ドイツ軍との決着を短期決戦でつけます!!」

 こうして連合国は傷口を押さえながらドイツと

 決着をつけるべくヘルキャットとスターストライブズを

 ドイツ上空に送る準備を進める。

 

 一方ガーランドは空母機動部隊をドイツに急遽帰した後

 日本軍の挙動に不思議な思いを持った。

 ガーランド「ヒトラー閣下を倒し、技術者を奪い、

 ドイツの防衛を行い・・・一体日本の目的とは・・・?」

 ドイツ軍士官「どうされますかガーランド殿?」

 ガーランド「今は植民地防衛よりも根拠地防衛が優先だ。

 集中運用して連合国にドイツを渡すな。

 負けたらどうなるかは私が一番よくわかっている。」

 第一次大戦でドイツは敗北したらどうなるかを知っている。

 そのため日本を怨む一方で、空爆からドイツを

 護ってくれたことを感謝もしていた。

 ガーランド「舞うように飛ぶ最強の航空部隊・・・

 録画できているものがいるそうだから是非見てみよう。」

 ヒトラーがドイツからいなくなった以上

 ガーランド以下は自分達でドイツを護らなくてはならない。

 

 こなた「う~北の夜は寒いっ!!」

 長門「パイロット達はみんなVIP待遇だから我慢して。」

 飛行場から無事にモスクワにたどり着いたこなた達

 パイロットは誘導されて日本領土となった元ソビエト首都

 モスクワに来ていた。

 みさお「いやぁ日露戦争でも取れなかった国が日本領かぁ

 感無量だねぇ・・・。」

 真白「飢えてる人々がいっぱいいるのにこんな待遇

 受けていいのか?」

 長門「大丈夫、いざとなったら飛んで貰うから。」

 こなた「やっぱりそうなんのね。」

 上坊良太郎「いやぁ・・・モスクワで飲む味噌汁は

 格別だなぁ・・・。」

 鹿島はモスクワ上空の星を眺めて悩んでいる。

 佐友紀「溶けない雪はこの世には無いんだ。

 必ず春は来る、その春を私達が届けるんだ。」

 鹿島は幾千もの星を見て涙を流して言った。

 鹿島「沢山星が流れて、それをひとつひとつ胸に

 留めてくれないとしたらどれだけ悲しいのだろう。」

 鹿島はどうやってこの元ソビエトだった国の

 人々の涙をどうやって拭くことができるかを考えていた。

 

 




 オリジナルキャラクター
 元情報統合思念体有機インターフェイス暇人
 通称『八人の暇人』
 共通点 身体能力がちょっとおかしい。
 水色此十(みいろこのと)  「好奇心」偵察型・無口
              長門からストレスメーカーと
              呼ばれている。
              見た目は長門そっくりだが
              中身は別物。
              悪戯の波状攻撃で朝倉涼子の
              髪の毛の35%を一時死滅させた。
 紺色美那(こんいみな)   「傲慢」集計回路要因最強
              8人の暇人の性能頂点。
              だがその性能を持て余して
              みんなと楽しく過ごしている。
              キョンにアドバイスをくれたり
              頼みがあれば水色を止めたり
              してくれる。
              髪はセミロングの藍色
              朝倉涼子より黒い。
              性格は活発なお姉さん。
 楪方音素(すのかたねそ)  「暴食」有機物分析員
              黄色のショートヘアーの
              スタイルのいい
              一見普通の世話好き女子高生。
              食事作りが趣味であり仕事
              確実に美味しい。
              だが虫や雑草がベースになって
              いたり、謎の手順で作られた
              いびつな形の料理を作る。
              暇人のみんなに弁当をよく
              振る舞っている。
 造俚加井季(つくりかいき) 「怠惰」金属組立一生趣味
              一生趣味で生きていたい。
              プラモ感覚でフェラーリ車や
              文明の理器を工作機会と
              電子部品で作り上げる。
              時々完成品が水色やハルヒに
              物色されて遊ばれていたりする。
              複雑なものの製作を好む。
              見た目はショートショートの
              オレンジヘアーの静かな女性
 笹鵜煤(ささうまい)    「虚飾」変装趣味性格弱
              常に別人にしか見えない変装を
              しているが、素が弱気で
              素を見られると恥ずかしがって
              すぐ逃げ出す。
              長門すら欺く変装の名手であり
              背景への同化も可能。
              シャイな紫のおかっぱ
 桃雛南診(ももひななみる) 「色欲」スタイル抜群
            おしとやかで付き合いも多いが
            運命の人じゃないと絶対に自分を
            抱かせない純情娘。
            キョンを襲ってDNAを身体を張って
            分析・採集しようとしたがハルヒに
            殴られたり長門に止められたりして
            断念する。
 一蒔一保(ひとまきいつほ) 「強欲」誰よりも強くありたい
            本来スノーロングゲートを倒すため
            に産まれたがうまくいかない
            ボクシング部。
            長門より強いが水色・紺色に負ける
            銀色の男のようなボーイッシュ
            ベリーショートヘアー。
 雌二夏二(めにかふた)   「憂鬱」居眠りの常習犯
              触った相手を24時間眠らせる。
              行動時はほぼ夢遊病。
              触るにはインターフェイス系の
              人間の同伴が必要。
              テレポート使える疑惑あり。
              移動が等速直線運動。
              目の空いた彼女に会えると
              幸運が訪れるらしい。
              赤髪のロリッ子


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第22話 1940年5月 救援要請

1940年5月

 トライアルグラード作戦実行時。

 日本軍航空部隊がぶっこわれた戦果を出して

 ドイツ上空の連合軍戦爆連合を鮮やかに血祭りに上げていた

 そんなときの話。

 長門の乗った高速強襲隊搭乗の『連山』がヒトラー含めた

 ナチス親衛隊本拠地に墜落してヒトラー以下親衛隊が

 事故死(?)した直後。

 ドイツに侵入した長門以下部隊は

 空挺高速車両30台

 『技術者入手部隊』

 長門有希

 黄緑江美里

 紺色美那

 岩城佐友紀

 岩城弥刀哉

 陸奥 揚羽

 金剛 岬

 一木 榛名

 雪風さなぎ

 霧島 油木渡

 以下精鋭空挺部隊

 

 『(多分)囮部隊』

 楪方音素

 笹鵜煤

 桃雛南診

 一蒔一保

 雌二夏二

 水色此十

 子有希隊

 ※長門のコピー・・・ではなく長門そっくりで空気の似た

 男女高校生兵士達を訓練して練度最大まで育成した部隊。

 総勢12名いる上に長門程ではないが行動速度は

 日本陸軍史上最速。

 水色からは『長門魂で前線を持ちこたえて貰うよ。』

 というからかいを受けていたりする。

 子水色隊

 ※長門有希の髪の毛を水色にして活発にしたような

 水色此十が教育した悪戯好きの無口男女高校生

 で編成された12人。行動速度は上記有希隊より速い上に

 隠密行動が得意。

 

 ドイツ国内に侵入した長門・岩城以下精鋭部隊。

 ちなみに長門有希・ 黄緑江美里・紺色美那・楪方音素

 笹鵜煤・桃雛南診・一蒔一保・雌二夏二・水色此十

 小有希隊は序盤逆通打作戦に参加していた高速強襲隊で

 出撃しており、33名というこのわずかな数にも関わらず

 国民党軍やその支援軍を壊滅させたりと想像を絶する

 実力を持っていた。

 

 囮部隊は戦車やドイツ軍精鋭部隊を相手にすざまじい

 インパクトを与えながら進軍し囮となり、

 長門・岩城以下部隊はドイツ軍事機密や技術者・以下家族を

 アメリカに渡る前に奪還(拉致)する事が目的。

 こうして高速車両や鹵獲車両を使って次々と

 ドイツ主要科学者の拉致・・・じゃなくて家族ごと保護を

 目的として作戦を開始。

 その行動速度は精鋭ドイツ陸軍も驚愕の戦闘力だった。

 一蒔一保「ほおほお、戦車様々がお出迎えか。

 私の拳に耐えられる戦車はどれぐらいいるか試してやろう。」

 元の世界でボクシング部・極真空手をやっていた

 長門有希以上の戦闘力を持つ元情報有機暇人(怒)

 一蒔一保。

 ドイツ陸軍「いたぞぉぉぉ!!いたぞぉぉぉ!!」

 機関銃・銃を持った部隊と目を合わせる一蒔一保。

 トトトトトトトトトトトトト!!!

 キュィィィィィン!!!

 加速装置でもつけているのかと疑問に思う速度で

 機関銃・銃弾の群れをかわしていく一保。

 手の平にそれを掴み落として言う。

 一保「それがどうした?」

 ドイツ陸軍「!!!!!」

 機関銃を持っていたドイツ軍兵の真ん前にいつのまにか

 現れ、驚愕するドイツ軍兵士。

 ズコズコ!!ドコドコドコドコドコ!!!!ボッコボコボコボコ!!

 次々と拳と蹴りで殴打されて倒れていくドイツ軍兵士。

 ドイツ兵「わぁぁぁ!!」

 ドイツ軍将校「化け物め!!戦車を突撃させろ!!」

 Ⅳ号戦車を化け物見たいな女性一人に投入せざるを得ない

 状況に立たされたドイツ軍から4台程のⅣ号戦車を

 突撃させる。

 一保「ふっ・・・。」

 無表情で息を吐き捨てると機関銃を回避して瞬時に

 Ⅳ号戦車の真ん中に拳をめり込ませる。

 Ⅳ号戦車のエンジンの弱点へとピンポイントで

 衝撃波を与えて最小限の力で破壊する。

 ドイツの戦車が次々と拳で息の根だけを止められて

 機動不能となる。

 一保「これでも力は劣化してるんだが。」

 ドイツ将校「化け物め!!!」

 言葉を吐き捨てた瞬間ドイツ将校の目の前に

 正体不明の日本軍女性が現れる。

 一保(まあ事情が事情だから殺しはしない。

 雑魚にはそもそも興味は無い!!)

 ドイツ将校の意識はゲンコツで数時間後へとワープした。

 笹鵜煤「保護色で消えて、物理で殴る。」

 元情報有機暇人(虚飾)笹鵜煤は、保護色・ステルス・変装を

 フル活用してドイツ兵士の後頭部を銃で殴っては姿を消して

 部隊を殲滅していく。

 笹鵜煤「見つけないで。恥ずかしいから。」

 ドイツ兵士は目視で捉えても目の前で消えて近辺の知り合いに

 化けて殴られる。

 その見えない恐怖におののいた。

 楪方音素「美味しいもの全部下さい。」

 何処で入手したかわからない金塊と宝石類を出して

 チーズ店やビール店や精肉店から食料をもらい回る

 情報有機暇人(暴食) 楪方音素。

 佐友紀「何しに来たんだこいつ?」

 桃雛南診・情報有機暇人(色欲)は見た目の

 朝比奈みくる以上の美貌と癒し顔に似合わずプロ陸軍の動きで

 敵歩兵を麻酔狙撃機関銃で打ち抜いていく。

 ドイツ軍「くそっ!!見た目に騙されるな!!奴らはプロだ!!」

 雌二夏二「はい(眠い)。」タッチ

 何処からか現れたロリ少女のタッチでドイツ陸軍兵士が

 謎の強烈な眠気に襲われてバタバタ倒れていく。

 物理的不可能な位置から神出鬼没で眠らされていき、

 壁越しや戦車の上からのタッチでも次々どドイツ陸軍は

 強制的職務怠慢に追い込まれる。

 さらに等速直線運動で移動して迫って来る恐怖は結構じわる。

 ドイツ軍「こっちくんな妖怪!!」(ダッシュで逃亡)

 これはこれで結構怖い。

 そのほかの子長門・子水色部隊編成の囮部隊はドイツ陸軍

 主力部隊と交戦しながら足止めしながら囮を勤めて

 逃げ回っていた。

 対戦車無効砲を撃ちまくって戦車を無効にして足止めし、

 軽機関銃で応戦していた。

 ドイツ将校「何者なんだ日本軍とは・・・!?」

 これは日本陸軍というより謎の妖怪集団である。

 ドイツ将校「ゴーストソルジャーズいやぁぁぁ!!」

 ドイツ軍がいくら精鋭揃いでもこれは怖い。

 異次元の恐怖に防衛部隊がおののいているなか。

 

 一方技術者入手部隊。

 長門「こっちとこっちとこっち。」

 紺色美那「おおう!!ちゃっちゃといこうぜ!!」

 黄緑江美里「(とっとっとっとっ。)」

 長門は史実でドイツ軍の主要科学者のいる研究所へ

 ピンポイントで部隊を導き、ドイツ軍科学者とその家族を

 入手していく。(完全に拉致そのものである。)

 佐友紀「どうして行ったこともない国の

 科学者の住居や研究所をピンポイントで知ってるんだ?」

 そんな疑問を抱きつつも長門達は技術者達を次々と

 拉致・・・じゃなかった入手していき高速車両に入手して

 入れていき、途中で遭遇したドイツ軍部隊を日本刀の鞘で

 ぶったたいて秒殺していく。

 殺してはいないものの機関銃回避しながら高速移動しながら

 鞘でドイツ兵士をひっぱたく様子は奇妙そのものだった。

 ぺチン!!ドコッ!!ボスボスボスボスボスボス!!

 佐友紀「どうして機関銃と銃相手にそんな装備で倒しに

 いけるんだ?よく少数で国民党軍倒せたなこの人

 以下部隊は・・。」

 Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ、Ⅳ号戦車が立ちはだかる。

 佐友紀「!!総員対戦車無効砲を・・・。」

 長門はその指示を出し終える前に刀を抜き何かを詠唱して

 刀を光らせて戦車のキャタピラと砲筒を切り裂いて

 戦車の入口の端っこに刀をちょっと刺して入口をねじると

 でらんなくなる。

 ドイツ兵士「おぉぉいこらぁぁぁ!!だせぇぇぇ!!」

 同じ事をされて立ちはだかったドイツ戦車は

 全部ただの鉄の牢獄に変わっていく。

 黄緑江美里「これでも優しい方です。」

 紺色美那「私の出番いらないかな?」

 弥刀哉 「一体どうやって鍛えたのか後で聞かせて

 もらえませんかね?参考にできたらいいんだけど。」

 佐友紀「無理だ無理!!あれば刀が良くても無理だ!!」

 そんなこんなでドイツの軍事機密資料とドイツ主要科学者

 の入手に成功し、高速車両で脱出した長門以下陸上部隊

 だった。

 佐友紀「敵の心境を考えると気の毒でならない。」

 水色「気にしない気にしない。」

 弥刀哉「こっちはどんな強化して部隊作ったのかな?」

 こうして無事にTG作戦は成功し、航空部隊の損害も

 1500機を相手にしたにしては軽い損害で済んだ。

 しかし、ドイツのこの後の挙動を誰が予想できたのか。

 

 ロシア首都モスクワ

 長門「作戦は成功。後は北方と西欧国境付近の防衛強化と

 技術者・軍事機密資材の満州への輸送。」

 寿教官「あれは結構ギリギリだったぞ・・・・。

 編成攻撃対策の後輩達との模擬戦がなければ俺達でも

 戦没していた。」

 こなた「うわっ!!愛機の防弾チョッキ材がこんなに禿げてる!!」

 みさお「こんなにふにふにしたゲル材のお陰で

 命拾いしたって言うのが生々しいぜ・・・ジュラルミン

 ボディー剥きだしだぜ・・・。」

 長門「修繕材料は確保しているから総員修繕を。

 今後敵の動向によっては再度戦闘も考えられる。」

 こなた「え!?まだこの極寒の土地に滞在すんの!?」

 水色「むしろこんな土地でももうすぐ暖かくなる。」

 みさお「え?ロシアでも春くんのか?」

 水色「一応。」

 佐友紀「でも無理矢理連れて来られて科学者に

 すねられたら研究所どころじゃないんじゃ?」

 長門「なんとかなる、どのみち敵に入手されないは大きい。」

 佐友紀「だけど道徳的に見てどうかと・・・。」

 『ドイツの・・・。』

 長門「宣戦布告・・・。」

 『ガーランド上官から対談要請です。』

 長門「?」

 長門でも予想外のドイツの態度に首を傾げて戸惑う。

 長門「用件は?」

 外務省「同盟国日本への救援要請だそうです。」

 佐友紀「!?あんなことされて助けてくれというのか!?」

 弥刀哉「よほど追い詰められたか、上層で揉めたんだろうな。」

 長門「・・・特別に対談を許可する。」

 

 ドイツの空軍上官ガーランド・ヨードル上級大将が

 Me132英国爆撃機に乗ってモスクワ飛行場に到着した。

 ガーランド「まさか日本が先にソビエトを占領するとは・・。」

 ヨードル「大丈夫なのか?一応こちらを襲った国だぞ。」

 ガーランド「現状ドイツ単独ではどうしようもないのだ。

 技術が欲しいならそれ相応の責任を担ってもらう。」

 

 長門「こちらの無礼を承知で良く来られましたが何か

 余程困った事があるのか・・・それとも信頼できる根拠が

 あると。」

 ガーランド「ああ・・・それも承知で散々上層で揉めて悩んで

 結論を出してここに来た。ヒトラー総督以下ナチス親衛隊の

 爆死や強制収容所の破壊も考察に含めてまで考えた結論だ。」

 佐友紀「そうまでしてどうして・・・。」

 ガーランド「あなた方が連合軍戦爆連合を半数を壊滅させて

 いなければドイツは今頃やられていた・・・。」

 佐友紀「礼より無礼の方が多い気がするのですが・・・。」

 ガーランド「あなた方が連合軍戦爆連合800機を壊滅させて

 去った後・・・北方方向から来た青黒い機体に白い星模様を

 つけた米国最新鋭機体と思われる部隊にドイツ空軍が

 大打撃を受けたのです。」

 長門・佐友紀「!?」

 その後ベルリン上空

 連合国増援

 『CG--3スターストライブズ・ゼロ』164機

         VS

 ドイツ防衛航空隊

 『メッサーシュミットMe000戦闘機』500機

 『Do121ゲイジャルグ艦上爆撃機』 200機

 

 戦闘結果

 連合国増援

 『CG--3スターストライブズ・ゼロ』164損害皆無

 ドイツ防衛航空隊

 『メッサーシュミットMe000戦闘機』63-437

 『Do121ゲイジャルグ艦上爆撃機』 78-122

 

 ガーランド「その機体の推定速度は750km以上、

 圧倒的旋回・加速・航続距離を誇り、我が国の

 空軍の7割を壊滅させる米国最新鋭機体に我々は大敗を喫した

 ドイツ軍再編の為ソ連、植民地からすぐさま

 部隊を引き上げて防衛を集中配備しているが

 敵のノルマンディー上陸作戦によってもはやドイツ陥落は

 時間の問題だ。必死にこの状況を打開するために自力で

 どうにかしようと考えた・・・だが我が軍はともかく

 ドイツ市民までも犠牲にするわけにはいかん・・・

 このまま連合国に降伏すれば・・・膨大な賠償金と

 ドイツへの恨みを長きにわたって市民にぶつけられる

 事になるだろう・・。」

 長門は理解した。

 ドイツは降伏できない。

 なぜなら第一次大戦で連合国にあわされた苦痛を

 知っているが故に降伏したくても降伏できない。

 膨大な賠償金と市民への人権蹂躙。

 イギリス空爆や欧州侵略は自己責任だったとしても

 やはりいざ劣勢に追い込まれ国家の危機になると話が変わる。

 ガーランド「まず一つ聞かせてもらいたい。

 何故ヒトラー閣下以下ナチス親衛隊を殺した?」

 長門「人種差別は今後世界を担う指導者であれば失格となる

 汚点。我が国は植民地で虐待を行わず、よほどの者は

 国外追放という手で処理している。

 ヒトラーの人種迫害や差別・虐殺は我が国の

 許容範囲を超えていたが故にやらざるをえなかった。」

 水色「ドジで落っこちた事を見事に隠して合理的説明・・・。」

 ズッパーーーーーン!!

 見えない速度で椅子が壁にめり込んだ。

 滑るように回避する水色。

 ガーランド・ヨードル(Σ( ̄□ ̄;)Σ( ̄□ ̄;))

 水色「長門、照れ屋さん。」

 長門「黙ってストレス。」

 殺気の篭った瞳で水色を睨みつける長門。

 佐友紀「長門さん、流石に目の前でそれはまずいですって。」

 長門「失礼しました。」

 佐友紀「・・・それで・・・今回の作戦一部立案は

 私が関わっています・・・迫害されていた民族の

 二人の子供が助けを求めたため上層に相談したところ

 どういうわけか技術者入手作戦になってしまった・・・

 そういうわけです・・・我が国は決してドイツを侵略

 しようとしていたわけでもなく・・・ドイツ市民や軍には

 何の怨みも無い・・・信じてもらえないと思うが・・・

 ナチスを問題視していたわけであって・・・危害は

 加えるつもりはなかった・・・。」

 ガーランド「なるほど・・・だが軍はそれに値する利益を提示

 しなければ動かない・・・だから技術者を拉致したという

 わけか・・・。」

 佐友紀「もし怨むんであれば私を怨んで欲しい。

 私が言わなければこういうことにはならなかったんだ。

 それで・・・どうしてここまでされたにも関わらず救援を?」

 ガーランド「美しく飛ぶ鳥の群れと、非殺傷で街中を

 暴れ回っていた君達を聞いて・・・かな。

 ヒトラー閣下にも私は思うところはあったが

 むしろ結果としてはナチスが消えたお陰でドイツへの防衛に

 部隊を集結させ全力を傾ける事ができた。」

 長門「・・・。」

 予想外の結果だった。

 ナチスを潰した後連合国に降伏して敵に回ると思ったが

 戻ったガーランド以下の命令で植民地からドイツ軍の

 大半が撤退し集中防衛をすることでドイツは

 ノルマンディー上陸作戦の戦況が想像以上に長期化し、粘り、

 まだ崩壊していなかったのだ。

 ガーランド「市民を傷つける連合国か・・・それとも

 数々の裏切りはしたが良心の欠片が見える日本軍か・・・

 我々は・・・相当もめた・・・結果賭けとして

 助けを呼ぶことにしたのだ・・・技術者を私が説得すれば

 きっと彼らは喜んで君達に協力してくれるだろう・・・

 ドイツ市民を守るために・・・どうか協力してほしい・・。」

 長門「・・・・。」

 日本としては悪い話ではない。

 ここでドイツを助けて連合国を足止めすれば連中は太平洋に

 来ることができない。

 それだけではなく、獲得したソビエト連邦領土の

 防衛配備への時間が稼げる。

 ・・・だが、それと引き換えにこちらもこれに応える

 相応の部隊を派遣しなくてはならない。

 人的資源の少ない日本の人材を余計に消費させるデメリット

 を考えれば・・・無視してもいいのだが・・・。

 ヨーデル「足りないならこれもあるんだが・・・

 こんなちんちくりんなものを欲しがってくれるかな?」

 それは。

 円盤兵器ハウニブの部品合計8台分の材料。

 長門にはそれは本物だとよくわかる。

 ヨーデル「我が国には扱うには技術が足りなくてな・・・

 こんなものだが・・・ドイツ防衛に参加するに事足りる

 報酬とも言えないが・・・。」

 長門「やる。」

 行き過ぎて扱えないような技術だがハルヒが喜びそうな

 ということと長門でもその価値はよくわかる。

 水色「長門がちょろいんになった。」

 長門「航空部隊は支援しよう・・・だが地上部隊は

 ソ連防衛の為に貸出はできない。」

 ガーランド「せめて・・・我々を襲ってきたときの

 あの不思議部隊だけでも貸していただけないかな?」

 長門「わかった、じゃあ水色達よろしく。」

 水色「長門のイジワル・・・。」

 一保「え?また出番だって?」

 紺色「膨大な上陸部隊かぁ・・・本気ちょっぴり

 出しちゃおうかなぁ~。」

 笹鵜煤「またいかなきゃ・・・だめなの?」

 江美里「えっと・・・私も・・・なの?有希ちゃん?」

 長門「め・い・れ・い☆」

 江美里「ほぇぇぇ・・・。」

 水色「カフェイン100%血液に注入(注射)。」

 雌二夏二「らめぇぇ・・・眠れなくなっちゃぅぅ・・。」

 水色「皆さん、長門魂を遺憾無く発揮しましょ・・・。」

 長門「そんなに死にたい?此十?」

 水色「やっべw」

 長門「というわけでドイツ防衛作戦を実施する。」

 ガーランド「受諾してくれるのか?」

 長門「作戦を伝える、これが成功すればドイツは最小限の

 犠牲で戦闘を中断できる。」

 

 一方連合国側。

 敵TG作戦終了後

 アクアマリン「スターストライブズがここまで頼りになるとは

 ・・・やっぱり凄い。」

 ラージ・ウォータブル「だけど防弾製はそれ程無い上に

 数が164機だけじゃなぁ・・・。」

 日本軍が連合国戦爆連合1500機中800機を撃墜し去った後

 スターストライブズ・ゼロは北方に展開している起動部隊空母

 から出撃しドイツ軍機を壊滅させた。

 しかし、ドイツが占領した領地から来た増援部隊によって

 ドイツ空軍はリカバリーされ、地上部隊も工業主要拠点を

 中心に効率よく防衛できる体制で展開し連合国地上部隊に

 強い抵抗を見せた。

 さらに英国国内へ侵入したドイツ陸軍の処理に手間取った

 せいで弾薬をややよけいに消費してしまった。

 ※おまけに逃げられた。

 防衛の関係もあって今は下手に手出しができない上に

 ドイツに集中しすぎて日本軍が何処から奇襲をしかけて来るか

 わからないため、追加兵器到着ししだい

 アクアマリン「1ヶ月後に

 SS-3スターストライブズ・ゼロ100機

 P-47サンダーボルト100機

 F6Fヘルキャット100機

 B-17爆撃機50機 

 B-25爆撃機50機 

 B-26爆撃機50機

 TBUシーウルフ52機

 SB2Cヘルダイバー52機

 P-38ライトニング100機

 TBFアベンジャー52機

 M4シャーマン300台

 合計706機の航空機と新鋭戦車300台が英国へ輸送船で

 到着予定です。

 一見すると工業力戻ってるように見えますね?

 でもですね・・・本来の工業力だったらB-17とか

 M4シャーマンとか1000単位で生産できたはず

 なんですよ・・・工業力落ちて・・・これ以上の

 兵器供与が期待できないんですよ・・・

 それもこれも日本が工場と油田を破壊したせいですよ・・。」

 スノー「お嬢様、会議召集です。」

 

 英国ロンドン

 連合国欧州作戦会議

 ラージ「フランスのレジスタンスからの確定情報で

 ナチス上層部が日本軍の航空機墜落で全滅し、

 ドイツが日本軍から攻撃を受けたという情報が入った。

 率直に言う、アドルフ・ヒトラーが死亡した。」

 アクアマリン「!?」

 マッカーサー「!?」

 チャーチル「!?」

 ラージ「この欧州枢軸国戦争の最高指導者が死んだ為

 ドイツ上層部は今右往左往している、

 これは攻撃の好機と見るべきか・・・。」

 アクアマリン「ここは・・・無条件降伏を勧告すべきです。」

 マッカーサー「その旨は?」

 アクアマリン「日本に利用される前にドイツに軽い優遇条件を

 つけてこちらの味方に引き込むんです。

 ドイツ軍はあれでも優秀な部隊が揃っています。

 日本軍を倒すことを条件に罪状免除、賠償金免除を

 提示すれば今後こちらがある程度有利に戦いを進めれます。」

 マッカーサー「私も賛成だ、ドイツにてこずっている場合

 じゃない、さらなる強敵日本がソ連に控えている以上

 ここは早めに手傷を追わずに進軍したい。」

 チャーチル「私は反対だ!!ドイツにあそこまでひどい目に

 あわされたんだぞ!!工業力の半分を失い、

 多くの英国市民を殺されたのだぞ!?そもそも信用ができん!!

 ドイツ軍を味方につけたとして裏切られて

 味方が損害を被ったら責任が取れるのか!?我々は反対だ!!

 徹底的にドイツを痛め付けるべきだ!!」

 アクアマリン「しかし・・・!!」

 チャーチル「同意できないなら空母9隻は貸さないぞ!!」

 マッカーサー「くぬぬ・・・。」

 史実以上に痛め付けられた英国は憤怒の感情を処理できず

 ドイツが日本へ救援を要請するきっかけを作ってしまった。

 そう、ヒトラーが死亡した戦闘直後に無条件降伏を提示すれば

 ドイツが連合国側の味方になる可能性はあった。

 しかし英国の強い反対によってその可能性が断ち消えて

 しまったのだ。

 そしてその数日後・・・。

 連合国士官「日本軍爆撃機!!連合国地上部隊に爆撃を

 加えている模様!!」

 『ドイツ支援爆撃部隊』

 『連山』200機

 『深山』200機

 『呑龍』200機

 『一式陸攻』200機

 『九六式陸攻』200機

 チャーチル「な・・・!!」

 膨大な数の日本軍爆撃機が連合国陸上部隊に

 大損害を与えていた。

 マッカーサー「日本軍め!!占領したソ連を橋頭堡にして

 ドイツに加勢に入ったか・・・!!」

 アクアマリン「地上部隊は一時後退!!戦力が整い次第

 進撃を開始します!!」

 



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第23話 1940年6月 ベルリンの風

1940年6月戦闘ミーティング

 同盟国ドイツから、ノルマンディー上陸作戦からの

 防衛要請が来た。防衛の中心は首都ベルリン。

 敵は謎の最新鋭機を使い攻撃に転じて来る模様。

 陸上部隊先陣を切るのはあの最新鋭戦車M3スチュアート。

 任務はMe132爆撃機・連山で脱出する一部ドイツ市民の

 保護区域への輸送の護衛、こちらは精鋭航空部隊を

 有しているが敵の戦闘機の戦闘力が未知数だ。

 くれぐれも全滅をしないように。

 さらに同時進行でソビエト連邦奪還のため米軍が

 スカンジナビア半島から米機動部隊をそのまま

 ソビエト連邦奪還のため北極ルートを東へ侵攻。

 これらを阻止するために日本軍は総力を使って

 陸海空の連合国部隊を迎撃しなくてはならない。

 

 佐友紀「我々がここまで大西洋戦争に長きにわたり関わる

 とは思わなかった・・・が、ドイツが切実に助けを

 呼んでいる以上無視もできん。

 長門さんは急遽日本へと帰還して別途任務をするようだ。

 我々の任務はドイツの防衛だ。

 ドイツ陥落を連合国最新鋭航空機の攻撃を凌いで

 籠城を助けるという作戦だ。

 陸上支援も、高速強襲部隊が増援に向かっている。

 長門元帥からのメッセージは"連携を崩すな我々は

 弱いからこそ互いを助けよ"以上だ。

 準備でき次第出撃するから総員連山搭乗にて待機せよ。」

 スターリングラード飛行場

 後輩達「ドイツから帰れたよ~(泣)。」

 ドイツ上空で撃墜されたパイロット達がガーランド以下の

 命令により返還された。

 こなた「良く生きてたお前ら!!」

 みさお「残念ながらそのあとまた戦闘なんだな。」

 後輩達「忙しい・・・。」

 こなた「まあ・・・緊急時じゃなければ一日休養取れるから

 安心して今は万全尽くして休んでよ。」

 連山には『鬼雀』『雪守』が一機ずつ吊され、

 専用の大型車輪が前方・後方・左右についていた。

 寿教官「総員注目!!」

 寿教官は航空部隊総員に激励すると敵の最新鋭戦闘機に

 ついての情報を伝えた。

 寿教官「今回の敵は聞いての通り最高速度750kmを

 超える化け物戦闘機で航続距離・加速性能も

 現在我が国の最新鋭戦闘機『雪守』を超えている強敵だ。

 これを倒すには連携攻撃は必須となる。

 我が国の航空機専門家に機体の姿を見せて次のような

 予測ができるそうだ。」

 Q.ここまで性能が高いのに何故我々が戦った直後にしか

 出て来なかったのか?

 A.まだ完全に復旧していない.もしくは試作機.

 防弾性が高いが重過ぎるのかもしくは

 防弾性弱すぎて軽いのかが予想される。

 性能を見る限り後者である可能性が高い。

 Q.対策は?

 A.軽い故に上昇性能での勝負や巴戦闘は自殺行為。

 急降下して速度差を埋めて逃げつつ複数編成攻撃

 もしくは新兵器を使用する。

 

 その新兵器とは・・・『後方焼夷弾』である。

 コックピットの離れに薄く左右に搭載されている。

 これは後方についた敵の撃墜に坂本 ニ乃田が『鬼雀』の

 性能不足を補うための対空武装として(こなたのために)

 製作された。これを航空部隊全機体に設置する。

 

 寿教官「これが今回の敵部隊対策だ。

 今回は我が国発の格上戦闘機との戦いだ、より気を

 引締めるように、以上だ!!」

 

 一方ドイツは、日本軍からの爆撃・物資支援を受けながら

 工業地帯を死守していた。

 ドイツから既に連合国の虐待を恐れた市民は

 長門が手配した避難場所、モンゴル・ウランバートルへの

 疎開避難を開始。ガーランドの説得でドイツ主要技術者は

 満州へと避難、日本へ渋々協力開発することを同意した。

 

 連合国陸軍「日本軍の支援が邪魔で中々ドイツが落ちません!!」

 マッカーサー「くっ・・・陸上部隊の集中運用で

 早急に陥落させるつもりが・・・犠牲が増える一方だ・・。」

 チャーチル(い、いけなかったぁ・・・?(+_+;))

 アクアマリン「どういうわけかスターストライブスも

 50機程やられています・・・いつのまに?」

 日本軍はドイツに満州で生産された『零戦雉鳩四型』

 が大量にレンドリーズされて防空能力が強化され

 『Me163コメート』の動員によって高速で捕らえられなかった

 スターストライブス・ゼロが正体不明の撃墜を出した。

 このため1ヶ月後でなければ戦力を再編してのソビエト奪還が

 できないためノルマンディー上陸作戦は短期では決せず

 7月にまでずれ込むことに。

 『零戦雉鳩四型』

 最高速度680km/h エンジン2000馬力『誉』

 航続距離2100km 搭載量1.2t  夜戦対応レーダー搭載

 雉鳩を改良してレーダーを搭載し満州主力戦闘機として

 使用されていた。鬼雀は防弾チョッキ材を剥がすと

 こいつになるっぽい。

 『Me163コメート』

 最高速度970km/h 航続距離120km 戦闘時間8分

 2年早く登場。航続距離と戦闘時間に目をつむれば

 一応WW2最強クラスの戦闘迎撃機。色んな意味で危ない。

 

 ついに1940年7月、連合国はようやく到着した物資を使って

 スカンジナビア半島へ進撃し占領。

 その後北極ルートを通り元ソビエト連邦国境付近へ出発。

 『ソビエト連邦奪還艦隊』

 戦艦 『ノース・カロライナ』『ワシントン』

 空母合計16隻

 『オタワ』95『トロント』95『バンクーバー』95

 『モントリオール』95『エドモントン』95

 『レンジャー』86

 『ペテロ』32『ヨハネ』32『ヤコブ』32 

 『ロング・アイランド』20『ボーグ』20

 『コア』20『ナッソー』20『オルタハマ』20

 『バーンズ』20『ブロック・アイランド』20

 艦載機 『F6Fヘルキャット』641機

  『TBUシーウルフ』 52機

  『SB2Cヘルダイバー』52機

  『TBFアベンジャー』 52機

 合計797機

 軽巡7隻 重巡7隻 サーゴ級潜水艦45隻 タンパー級20隻 

 タンカー100隻 輸送船600隻 米駆逐艦35隻

 

 アクアマリン「・・・で、どうしてスターストライブス216機が

 英国本土防衛なんですか?」

 チャーチル「仕方ないだろ・・・だって日本軍こっち攻めて

 来る可能性が拭えないし・・・空母貸してあげるから

 勘弁して。」

 ※英国の絶対的安全の為ソビエト攻略の

 最前線に出させてもらえませんでした。

 アクアマリン「えーい!!米軍で高機動型棺桶とかあんなに

 言っていたのに、いざ頼りになるとすぐこれです・・・。」

 マッカーサー「日本軍が支援してるとわかった以上、

 万が一こちらの防備を薄くするとやられる危険がある。

 ソビエト連邦攻略は機動部隊に任せて今はドイツを落とす

 事だけを考えろ。」

 アクアマリン「私であれば英国防衛にヘルキャットと

 サンダーボルトに任せてスターストライブスはソビエト

 方面に送るのに・・・。」    

 そう、これは対極抑止力アクアマリン・ダグラスの弱点

 『最高指導者じゃないこと』である。

 つまり権力不足により国家単位で行える戦略が

 ハルヒと違って使えない事であった。

 この弊害は早速出ておりチャーチルの戦略不足により

 ドイツとの戦いが長期化していた。

 アクアマリン「仕方ありません!!短期決戦で強化ドイツを

 落としてソ連奪還に増援に行きます!!

 総員、敵の謎の迎撃機、日本軍の増援に注意せよ!!」

 東アジア独立連合「了解!!総員出撃!!」

 今英国の修復された飛行場からP-47サンダーボルト

 P-38ライトニング随伴の元、スターストライブズ・ゼロ

 が爆撃機護衛の為出撃する。

 『連合国戦爆連合』

 『SS-3スターストライブズ・ゼロ』216

 『スピリットジークⅡ』350

 『B-17爆撃機』 110

 『B-24爆撃機』    110

 『B-25爆撃機』    105

 『P-38ライトニング』 140

『P-47サンダーボルト』150

 『アフロランカスター爆撃機』100

 『モスキート戦闘爆撃機』100

 合計1381機

 前回より数は少ないがスターストライブズ・ゼロの

 導入によって危険度はむしろ前回よりも上がっている。

 

 ドイツ軍「日本は来てくれるのか!?」

 ガーランド「やるだけの事はやった・・・後は彼ら次第。

 あそこまで作戦を組んでおいて破棄するはずは無いと思うが」

 ドイツ軍「来てくれても大丈夫なのか!?」

 ガーランド「一応こちらに新型エンジンと機体が供与

 されている・・・敵が来るとしたら夜間だ。」

 ドイツ軍「敵機来襲!!夜間空襲だと思われます!!」

 ガーランド「迎撃を開始せよ!!ドイツの意地を見せてやれ!!」

 ドイツ防衛航空部隊

 『零戦雉鳩四型』400

 『Do121ゲイジャルグ爆撃機』200

 『Me000』   200

 『Me000G型』  300

 日本からレンドリーズされたエンジンを2000馬力に

 換装し、フォルムチェンジしたMe000

 最高速度690km/h 航続距離1500km

 

 『Do122ガ・ボウ爆撃機機』 200

 Do121にレンドリーズされた誉エンジンを突っ込んで

 改良し、空対空ロケットと30mm機関砲を詰め込み

 爆撃機処理に使用される事に。

 最高速度600km/h 航続距離1400km

 

 防衛部隊合計1300機

 予め占領した欧州植民地から部隊を再度集結させた

 お陰で機数はあったが、

 ドイツは夜間迎撃に出撃するもまともに迎撃できるのが

 『零戦雉鳩四型』だけという状況に困惑するも

 しかし搭載されていたレーダーがそこそこ優秀だったお陰で

 スターストライブズの合間をぬって爆撃機の位置を

 アシストし、どうにか爆撃機を処理する事に成功し

 どうにか連合国夜襲を凌ぐ事に成功。

 閃光弾をドイツ主要都市より遠目の所で

 一斉に発射して敵を騙すことで爆弾を無駄撃ちさせ

 どうにか直撃は免れた。

 

 しかしついに・・・次の日の昼、連合国戦爆連合が

 止めの一撃を刺すべくドイツ上空へ到達。

 最新鋭機スターストライブズ・ゼロが

 ついにドイツ軍航空部隊全てを血祭りに上げるべく出撃。

 ドイツ軍は前回夜襲のようなラッキーはもう無い。

 性能差は埋まっているものの『零戦雉鳩四型』での

 勝負はやはり分が悪い。

 連合国戦爆連合が爆撃を開始するその時。

 

 戦爆連合上空

 『航空機運搬型 連山』  340

 『連山』         70

 『零五式艦上戦闘機 鬼雀』254

 『四式陸上戦闘機 雪守』 86

 合計750機

 真白「お前ら!!任務だ任務!!降りるぞ!!」

 上空から航空機をつり下げた航空機運搬型連山340機から

 投下された精鋭戦闘機部隊340機が

 連合国戦爆連合約1300機に勝負を仕掛ける。

 高度を滑走路にして戦闘機は戦闘体制に移る。

 連合国パイロット「東方から敵機・・・所属・・・

 日本軍です!!」

 アクアマリン「本当に来た!?」

 ウェーク「ブルーチェリーブロッサム・・・間違いない・・・

 南方を襲って占領した奴らだ!!」

 アクアマリン「・・・へ・・・?それ本当ですか?」

 ウェーク「前回戦爆連合の連中から戦闘パターンを聞いて

 一致した、間違いない!!」

 アクアマリン「・・・ということは日本軍まさか

 南方資源地帯の航空部隊ここまで連れてきて戦闘を?

 何がしたかったんですか・・・?。

 ということは今南方資源地帯は手薄・・・?く、悔い(≧へ≦)」

 ラージ「マジでなめてんのか日本!!!(怒)」

 アクアマリン「ええい!!でも、ここで来てくれたのは

 逆にありがたい!!つまりここで航空部隊全滅させれば

 今後日本の戦力ががた落ちする・・・!!

 敵の迎撃を防衛用のスピリットファイアⅡに任せて

 爆撃機を後退させ、戦闘機部隊を日本軍と交戦するように

 仕向けて・・・戦闘開始!!米国空襲の敵を今撃つ時です!!」

 爆撃機約500を引っ込ませて戦闘機部隊を全て日本軍に

 ぶつける作戦で行くアクアマリン・ダグラス。

 爆撃機護衛を併用させて行わせては本来の力が発揮出来ない

 為である。

 寿教官「!?この陣形は!?」

 アクアマリン「引っ込めた爆撃機部隊を迂回させてドイツに

 近づけて引っ込める事で防衛ドイツ航空部隊を陽動し、

 日本軍航空部隊を分離させます!!」

 こうすることで多数対少数に日本軍を追い込む事ができる。

 日本側には撤退という選択肢もあるが、そうした場合

 ドイツ航空部隊が連合国新鋭航空部隊にやられてしまう。

 寿教官「これは・・・!!」

 アクアマリン「さあ日本軍!!いざ尋常に勝負です!!」

 『連合国戦闘機郡』

 『SS-3スターストライブズ・ゼロ』216

 『スピリットジークⅡ』350

 『P-38ライトニング』 140

『P-47サンダーボルト』150

 合計856機

        VS

 『日本軍ドイツ救援航空部隊』

 『零五式艦上戦闘機 鬼雀』254

 『四式陸上戦闘機 雪守』 86

 合計340機

 前回とは違い最新鋭戦闘機(SS-3 P-47)の数が

 こちらを超えている!!

 寿教官「これは・・・一時撤退を考えるべきか・・・!?」

 こちらより格上の最新鋭戦闘機の多さに

 損害を出さないために撤退も考えた。

 前回とは危険度の値が違う。

 その時、ドイツ空軍から通信が入った。

 ドイツパイロット「爆撃機は対処できる機体でどうにかする

 前回の貸しを返す、合流せよ!!」

 寿教官「ありがてえ!!」

 なんと戦闘機部隊を戦爆連合から分離したのを受けて

 戦闘機の合同迎撃をドイツ側から申し出をされたのだ。

 合流ドイツ航空部隊

 『零戦雉鳩四型』200

 『Me000G型』  150

 合計350機

 寿教官「しかし・・・どうして?」

 ドイツパイロット「俺達でも故郷防衛でなきゃ引っ込む数だ。

 それに、航空機のレンドリーズと戦爆連合の貸しを

 返してやる、だから敵戦闘機を始末しろ。

 人を戦力にならないなんて思ってるんじゃねえ!!」

 寿教官「協力を感謝する。総員戦闘開始!!」

 連合軍856機VS枢軸国690機

 こうして、100機以上の差はあれど史実に無かった

 日独の共同航空防衛戦が今始まる!!

 ドイツ軍航空部隊はレンドリーズ更新された機体で奮戦し

 その精鋭っぷりを見せ奮戦し連合軍パイロットと

 互角以上の腕を見せる。

 迫り来る別働爆撃機部隊を

 『零戦雉鳩四型』200

 『Do121ゲイジャルグ爆撃機』200

 『Me000』   200

 『Me000G型』  150

 『Do122ガ・ボウ爆撃機機』 200

 『Me163コメート』50

 の約1000機で迎撃体制を取る事でまずは戦闘機部隊を

 半数割いたドイツ軍航空部隊で殲滅する作戦に出る。

 ドイツ軍の予想外の性能向上にP-38とP-47

 スピリットジークⅡが苦戦を強いられたおかげで

 最新鋭戦闘機スターストライブズ・ゼロと

 日本軍航空隊の一騎討ちに近い形となった。

 英国パイロット「こいつら・・・前とは違う!?」

 ドイツパイロット「一歩もドイツに入れさせん!!」

 ドイツパイロット「戦友の敵!!」

 こなた「私ら結局戦うんすね( ̄_ ̄|||)」

 寿教官「いずれ太平洋で出会うであろう強敵・・・

 ここで手合わせすることで後輩達へ情報を繋ぐ。

 それが先輩の役目だ・・・来るぞ!!」

 

 米国・東アジア独立軍

 スターストライブズ・ゼロ航空隊

 スノー・ロングゲート「いいか?俺は別だがお前達は

 連携を取らなければ確実に死ぬ。

 総員仲間を守りながら連携を取れ。

 敵は歴戦のパイロット揃いだ、機体性能に呑まれるなよ。

 攻撃開始。」

 委青柳「了解!!」

 孫本山「ラジャー!!」

 柳霊剣「独立運動弾圧の敵を!!」

 ウェーク「連中は軍団攻撃編成を使って来る。

 総員まずは敵の腕の劣る奴を集中的に狙え!!

 強い奴は後回しにするかフォローして追い返せ!!」

 クェリン「ラジャーだ隊長!!」

 トラック「ここで会うとはな・・・打ち倒す!!」

 ついに衝突する日本軍とドイツ軍枢軸国航空隊と

 韓国独立運動家と中国国民党軍・米国を中心とした

 連合航空隊が空で激突する。

 空母『加賀』搭乗のパイロット達はスターストライブズ・ゼロ

 の恐ろしさを早速体感することとなった。

 加賀隊パイロット「こいつ・・・速い!!」

 加賀隊パイロット「速度が死んだ後からの加速が速い!!」

 加賀隊のパイロット達は急降下して振り切りを試すも

 ピッタリ引っ付いて来る米軍機に驚愕する。

 加賀隊パイロット「巴戦は自殺行為だっけな・・・くっそ!!

 避けるしか無いのか!?」

 寿教官「落ち着け総員!!集結後一時上昇・・・あれだいくぞ!!」

 桜龍錦「総員集結し反転!!新兵器を使う!!」

 航空隊は冷静を保ち降下しながら集合。

 米国パイロット「逃がさん!!上昇したところを一斉に攻撃せよ!」

 追いかけて来るスターストライブズ。

 加賀隊は総員で少し上昇し敵を誘うと。

 米国パイロット「止めだ!!」

 桜龍錦「後方焼夷弾!!一斉起動!!」

 日本軍機のコックピット左右に設置されていた薄い焼夷弾が

 ふわりと浮いたかと思うとそのまま後方で爆音と爆風を立てて

 スターストライブズに襲い掛かった。

 米国パイロット「しまった!!わぁぁぁ!!」

 爆風に米航空隊が巻き込まれ57機が撃墜される。

 寿教官「よし!!数は削った!!後は連携で1機ずつ・・・。」

 スノー「図に乗るなジャップが!!!」

 その時機銃攻撃を受けた『雪守』が5機程翼から火を噴いて

 地上へ落ちていく。

 寿教官「こいつは!?」

 何処からか出てきた化け物執事スノー・ロングゲートが

 加賀航空隊に襲いかかる。

 寿教官すらもてこずる化け物パイロットに苦戦する

 日本軍パイロット。

 ちなみにスターストライブズ・ゼロには2タイプある。

 一つはパイロットの安全のみに防弾をおいた

 極部装甲型のタイプB 最高速度750km航続距離3500km

 もう一つは性能のみに重きを置いて防弾を完全に捨てた

 性能重視型のタイプA 最高速度775km航続距離3750km

 この戦いでは米軍政府の圧力により、

 米兵はタイプBのみに搭乗し(※スノー・ロングゲートは例外)

 日本に命をかけてでも勝ちたい韓国・中国を中心とした

 東アジア独立連合は半数がAタイプに搭乗している。

 これを見ても彼らの覚悟の程が伺える。

 岩本徹三「相手になろう!!」

 寿教官「すまん!!」

 スノー「こいつ・・・!!」

 スノー・ロングゲート搭乗の格上性能機SS-ZA型相手に

 『雪守』で互角の腕で戦う史実『零戦虎鉄』。

 歴戦最強クラスの航空部隊『蒼桜』も性能差で

 例外ではなく被弾してしまう。

 こなた「やばい!!こいつら一度失速するどボッコボコに

 やられる!!」

 柳霊剣「もらった!!」

 スターストライブズ・ゼロの20mm機関砲が火を噴く。

 こなた「!!!!」

 こたなの『鬼雀』に機関砲が被弾する。

 こたな「うぎゃぁあああ!!!」

 しかし、防弾チョッキ材と耐弾ゲル材が多少削れただけで

 致命傷にはならなかった。

 柳霊剣「馬鹿な!?」

 みさお「大丈夫か!?相棒!?」

 こなた「やば・・・防弾無かったら死んでた。

 総員冷静に陣形を再編!!チョッキ禿げてないところで受ければ

 死にはしない!!陣形『流水』!!」

 こなた達『蒼桜』は陣形を整えて対応する。

 ウェーク「性能差と陣形で一気に崩す!!」

 米航空部隊はファランクスを組んで蒼桜を追撃する。

 こなた達「総員!!後方焼夷弾起動!!」

 30機の『鬼雀』の翼の上の左右の薄いものがハゲたかと思うと

 そのはげた破片が爆発を起こす。

 中国パイロット「な・・・わぁぁぁ!!」

 韓国パイロット「なにっ!?」

 速度性能がよかった分最高速度状態での爆風の壁を急に

 回避することが困難だった。

 ウェーク「くっ・・・あんなものを!?」

 こなた「今だ!!陣形『向日葵』!!」

 密集体型から爆風で体制を崩した部隊に総員円陣反転して

 一気に弾幕を浴びせてボッコボコにする。

 ウェーク「30機単位編成攻撃!!・・・だが!!」

 ウェーク以下精鋭航空隊は弾幕をかい潜りこなた達の後輩を

 集中攻撃して7機を撃墜する。

 こなた「あっ!!この野郎!!逃がすな!!陣形『紫陽花切り』!!」

 旋回して各4ずつの編隊にそれぞれ密集し1機ずつ潰していく。

 ウェーク「ぬぉぉぉぉ!!!」

 米軍も奮闘するも流石は歴戦最強の日本軍航空部隊『蒼桜』

 最新鋭機体に負けじと奮闘する。

 こなた「よくもやったな!!本気出すぞお前ら!!」

 蒼桜総員「了解!!」

 蒼桜後輩パイロット「女はおこらしたらこえーぞ!!

 思い知らしたらぁ!!」

 後に撃墜されたパイロットはドイツルートで無事帰還するも

 日本最強クラスの航空部隊の撃墜はスターストライブズ・ゼロ

 の脅威を物語るに十分な性能だった。

 一方第三女性航空部隊『風花』の副隊長岩城真白は

 SS-Zの挙動を見て気がつく。風に少し煽られたのだ。

 真白はにっこり笑うと隊長榛名と隊員に告げる。

 真白「隊長、あいつらの弱点わかっちゃったかも。」

 航空部隊『風花』にもSS-Zが迫る。

 榛名「わかった、みんな風の向きとタイミングがわかるか?」

 総員「はい!!」

 真白「じゃあ、巴戦で異論は無いな!!行くぞ!!」

 追い迫るSS-Z。

 『風花』は『雪守』のバックにSS-Zの群れを引き付けると

 一気に反転する。

 柳霊剣「馬鹿が、それで勝てるとでも・・・!?。」

 韓国人女性パイロットが何かに気がつく。

 柳霊剣「みんな!!急降下しろ!!これは罠だ!!」

 しかし、仲間パイロットは性能差でにっくき日本軍を

 追撃するのに夢中で気がつかない。

 韓国パイロット「これで終わりだ!!祖国を返してもらうぞ!!」

 『風花』達に集団格闘で圧倒しようとした・・・その時。

 ゝゝゝゝゝゝゝゝ!!!

 強風がSS-Zの部隊を煽って体制をぶれされる。

 中国パイロット「!?」

 SS-Zには思わぬ弱点が露呈する。

 防弾はB型ならパイロット生かす程度には保証されている。

 速度・加速度は圧倒的。急降下にも格闘戦にも強いから

 目立った弱点は防弾の一点だけど思いがちである。

 しかし、もう一つ弱点がある。史実零戦並に『軽い』のだ。

 重量がヘルキャットの半分以下という軽いFRTPボディーの

 お陰で重量軽減による圧倒的性能が実現できるのだ。

 だが、裏を返せば重量の重い機体より風の影響を受けやすく

 風の方向が変わる寸前にターンした『風花』に格闘戦

 を挑むと風の方向が変わった瞬間失速して体制を崩すのだ。

 その状態を突かれてSS-Zは予想外の撃墜数を出してしまう。

 真白「結構さくさくイケるこれ!!」

 榛名「恐ろしい事を思いつくな。」

 柳霊剣「貴様らぁぁぁぁ!!!」

 才能があったのか風を寸前で読めた柳霊剣だったが。

 夜空「えいや。」

 大半仲間を撃墜された状態での戦闘は無謀だった。

 真白の仲間達に機関砲で集中攻撃されて撃墜される。

 柳霊剣「くそっ!!この屈辱は・・・覚えてろ!!」

 幸い両方の翼を狙われておられたため脱出で済んだが

 SS-Zは日本軍相手に善戦するもかなりの損害を出してしまう。

 結果として圧倒して勝てたが、これが日本軍航空隊にとって

 最大の苦戦を強いられた戦いであり後方焼夷弾が

 なければもっと被害が増えていたであろう。日本軍航空隊

 熟練搭乗員83機が撃墜されるという脅威の結果となった。

 ※うち13機がスノー・ロングゲート戦果

 戦闘結果

 『SS-3スターストライブズ・ゼロ』57-159

        VS

 『零五式艦上戦闘機 鬼雀』202-52

 『四式陸上戦闘機 雪守』 55-31

 参加航空隊『加賀』『桜龍』『蒼桜』『風花』『銀炎』等

 ちなみにその後ドイツ軍と合流して撃墜した結果。

 『スピリットジークⅡ』143-187

 『P-38ライトニング』 83-57

『P-47サンダーボルト』77-73

 連合軍合計撃墜被害476機

        VS

 『零戦雉鳩四型』137-63

 『Me000G型』  82-68

 枢軸国軍合計撃墜被害169機

 ※ドイツ軍航空隊強い

 ※スターストライブズ・ゼロと比べるとかなり楽です。

 どうにかドイツの死守には成功したものの敵の

 高い性能に対して対策を考えざるをえなくなった。

 その後モスクワ付近の東の飛行場に日本軍航空隊は撤退。

 そして、フランス海岸沖ではドイツ建造中の空母と戦艦の

 護衛脱出作戦が始まっていた。

 



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第24話 1940年6月 北極海海戦

1940年6月

 日本軍桜龍航空隊がスターストライブズ隊と空で

 激闘を繰り広げている時にドイツ軍は

 連合軍に解体・破壊されることを避けるため、

 長門の手配でイタリア沖で日本軍タンカー・輸送船・

 護衛艦隊と合流する予定で造船中の戦艦・空母に応急処置を

 施してスペイン・ポルトガル沖を経由してイタリアで

 合流した後、南方資源地帯で合流するという作戦を実行した。

 これはとある取引を前提として了解を得た作戦であり

 なんとしても途中までドイツ単独で成功しなくてはならない。

 『緊急避難護衛艦隊』

 戦艦

 『シャルンホルスト』『グナイゼナウ』 

 『シュレージェン』『シュレスヴィヒホルスタイン』

 空母

 『アプリル・モーント(如月)』64機

 『シュタイフェ・ブリーゼ(疾風)』64機

 艦載機 『零戦雉鳩 四型』128機(更新する暇が無かった。)

 駆逐艦6隻 高速タンカー5隻

 避難艦隊

 戦艦

 『ビスマルク』未完成

 『ディルピッツ』未完成

 『※※※※※※※※』未完成

 空母

『クラーフ・ツェッペリン』未完成

 『ペーター・ストラッセル』未完成

 『エーデル・アインズ』  未完成

 そこに。

 チャーチル「見つけたぞ!!逃がすか!!」

 なんと、スペイン沖まで逃げたところで英艦隊に

 発見されてしまった。

 

 『英連合艦隊』

 戦艦『キングジョージⅤ』『デューク・オブ・ヨーク』

 空母

 『イラストリアス』52

 『ヴィクトリアス』52

 『フォーミダブル』52

 『インドミタブル』52

 艦載機 『スピリット・ジークⅡ』104機

     『シーファイアⅡ』   104機

 駆逐艦12隻 軽巡洋艦7

 ドイツ海軍中将ギュンダー・リュッチェンス

 「くっ!!迎撃隊・発艦始め!!ここで未来のドイツ機動部隊を

 失うわけにはいかない!!」

 同時刻 イギリス南方沖

 他日本から買った戦艦達は英国爆撃機を引き付ける囮として

 英国へ艦砲射撃を敢行しており、英国からの猛爆に耐えていた

 『ドイツ軍英国襲撃艦隊』

 戦艦

 『クイーン・エリザベス』『ウォースパイト』    

 『ニューヨーク』『ニューメキシコ』『ミシシッピ』

 『ドイッチュランド』『アドミラル・シェーア』

 『アドミラル・グラフ・シュペー』

 軽巡洋艦6隻 重巡洋艦5隻 駆逐艦隻8隻

 

 ・・・・戦艦の数だけなら絶対的に多いが

 対空がポンコツの為護衛戦闘機の防衛あっても

 膨大な爆撃機相手ではどうにもならず

 『ウォースパイト』『ニューメキシコ』『ミシシッピ』

 『アドミラル・シェーア』『アドミラル・グラフ・シュペー』

 が以下数隻が500機以上の爆撃機による空襲で沈没。

 『英国戦爆連合』

 『B-17爆撃機』 110

 『B-24爆撃機』    110

 『B-25爆撃機』    105

 『アフロランカスター爆撃機』100

 『モスキート戦闘爆撃機』100

 ※引っ込んでたら戦艦見つけた。

 

 変わってスペイン沖

 このころになると英国の『スピリットファイア』から

 発展した『シーファイアⅡ』でも最高速度650km

 航続距離1800kmと増えている。

 対するドイツ軍は迎撃に戦闘体制を絞って防衛を開始する

 『雉鳩四型』で防衛しながら必死に地中海へ逃げるドイツ軍。

 ついでに機雷をばらまいて時間を稼ぎともかく逃げる。

 チャーチル「くそっ!!」

 『雉鳩四型』27機を失うも英国が機雷処理している間に

 ドイツ軍は地中海方面へ逃げる。

 どんなに速く機雷を解除しても逃げる艦隊に追いつくのは

 困難を極める。

 さらに、米国の工業力が史実通りならスペイン・ポルトガル

 にも爆撃機を配備できたが、残念ながら今史では余裕が無く

 ほとんど配備されていなかったため追撃もできなかった。

 ※ハルヒの一撃が痛かった・・・。

 一方、南方資源地帯マレーシアから非常時航空隊を乗せた

 空母『加賀』『蒼龍』・駆逐艦20隻・重巡5隻・軽巡5隻

 高速タンカー7隻・高速輸送船10隻が出港して一週間経った今

 アラビア半島南部にいた。

 おそらくこのままのペースなら約二週間後には合流できる。

 

 そして、もう一方の重要な戦いが始まった。

 スカンジナビア半島を占領した連合軍艦隊は

 フィンランド北部を橋頭堡にして日本軍が占領した

 ソビエト連邦へ向かう。

 『ソビエト連邦奪還艦隊』

 戦艦 『ノース・カロライナ』『ワシントン』

 空母合計16隻

 『オタワ』95『トロント』95『バンクーバー』95

 『モントリオール』95『エドモントン』95

 『レンジャー』86

 『ペテロ』32『ヨハネ』32『ヤコブ』32 

 『ロング・アイランド』20『ボーグ』20

 『コア』20『ナッソー』20『オルタハマ』20

 『バーンズ』20『ブロック・アイランド』20

 艦載機 『F6Fヘルキャット』641機

  『TBUシーウルフ』 52機

  『SB2Cヘルダイバー』52機

  『TBFアベンジャー』 52機

 合計797機

 軽巡7隻 重巡7隻 サーゴ級潜水艦45隻 タンパー級20隻 

 タンカー100隻 輸送船600隻 米駆逐艦35隻 哨戒艇500隻

 上陸部隊1000個大隊と多くの最新鋭戦車M4シャーマンを

 乗せた輸送船団は空母・戦艦の護衛を受けて北極海洋ルートを

 東に移動。

 戦艦『ノースカロライナ』『ワシントン』

 巡洋艦14隻の艦砲射撃によって邪魔する流氷を砕いて前進。

 セヴェルヌィ島に到達しようとした時。

 アレクサンダー・ヴァンデクリフト

 「抜け目の無い奴らだ。」

 英国・連合軍航空隊と日本軍航空隊(桜龍機動部隊主力)の

 初戦で連合軍が大損害を被った為にスカンジナビア侵攻が

 延期したせいで航路に大量に機雷を置かれてしまった。

 アレクサンダー「敵機来襲に備えながら機雷掃討にかかれ。」

 機動空母内部でレーダーを真剣に見るCIC。

 セヴェルヌィ島を要塞・基地にしてソビエト連邦を

 攻略予定だったが実はここには前ソビエト-アメリカ経由の

 空輸飛行場があった。

 しかし少し前の報告によると日本軍の空爆で着陸不可に

 されていることが輸送機の報告でわかっているため

 既に敵の手中に落ちている可能性が高い。

 アレクサンダー「これは来るな・・・。」

 慎重に輸送船団をセヴェルヌィ島に接近させる米機動部隊

 その時『敵機確認!!』

 昼、この前ドイツを支援した日本軍戦爆連合含めた

 ソ連難民から引き抜かれた対ソビエト自由軍が来襲。

 『日本軍戦爆連合』

 『陸上戦闘機 挵蝶ニ型』 300機

 『零戦雉鳩四型』     300機

 『連山』200機

 『深山』200機

 『呑龍』200機

 アレクサンダー「来たな!!迎撃しろ!!」

 米機動部隊空母からヘルキャット641機が迎撃に上がる。

 ヘルキャットは防弾・急降下性能を生かして応戦するも

 『零戦雉鳩四型』最高速度680km/h 航続距離2100km

 『陸上戦闘機挵蝶ニ型』最高速度640km/h 航続距離3000km

 『F6Fヘルキャット』最高速度625km/h 航続距離2500km

 配備されていた敵戦闘機と機動性で負けていたため

 防弾性の高さで撃墜数は押さえられたものの

 この性能差のせいでパイロットに余裕が持てず。

 艦隊防衛ができなかった。

 『スターストライブズ・ゼロ』であれば持ちこたえられた

 はずの戦局が、速度より搭載量と装甲を重視したため

 機動性の差で遊ばれてしまう。

 さらに武装更新で

 『零戦雉鳩四型』『陸上戦闘機 挵蝶』

  は炸薬強化20mm機関砲2問にしてあったためヘルキャット

 にきちんとダメージが通る。

 対ソ自由航空部隊隊長フォボス・フォグロフ

 「その程度か?」

 米パイロット「くそっ!!機動性で負けている・・・!!」

 史実での『F6Fヘルキャット』は

 エンジン馬力不足の零戦相手に圧倒できたものの

 それは相手が弱かっただけであり、同じ2000馬力の

 敵との交戦機会が乏しかった事もあって今史

 軽量化・改良型された同馬力の航空機との戦闘によって

 思わぬ弱点が露呈した。

 ※ 『陸上戦闘機 挵蝶ニ型』は1800馬力の航続距離重視

 エンジンと極部二重チョッキ材搭載。

 急降下では負けるが低速性能と低高度性能では

 優秀な史実隼の上位互換。

 それは、軽量な他の機体と比べ急降下はともかく

 後方旋回で勝負するとワンテンポ遅れるのだ。

 そのため互角に戦うには急降下一撃離脱しか無い。

 しかし、敵も一撃離脱を使って来るため戦果が奮わず

 攻撃隊600機の攻撃を阻止できなかった。

 おまけに相手はソ連空軍と激闘を繰り広げた精鋭満州航空隊と

 共産主義からの自由解放を掲げる対ソ自由軍の精鋭だったため

 手間取る所の話じゃなかった。

 アレクサンダー「くっ!!対空砲火!!」

 日本軍戦爆連合が上空に到達する。

 投下したのは爆弾と機雷。

 動きを封じて誘爆、動き封じ誘爆という新戦術を用いて

 艦隊の回避を封じ誘爆させ殲滅していく。

 連合軍の激しい対空砲火も近接信管完成前の為

 あまり撃墜できない。無論こんな状況で機雷掃討もできない。

 アレクサンダー「後退しろ!!後方輸送船団はスウェーデン

 方面に上陸し避難せよ!!」

 上陸部隊がすぐさまフィンランドへ引き換えし

 緊急上陸して引っ込む。

 油断していなかったとはいえ護衛艦隊を機雷掃討護衛の

 為に前に出しすぎていた。

 ここにスターストライブズ・ゼロを送っていれば・・・

 こんなことには・・・。

 護衛空母の半数が機雷の包囲を抜け出す事ができず

 回避もできない状態で爆弾で被弾していく。

 戦艦も、もはや回避することもできず被弾を重ねていく。

 旗艦『ワシントン』に乗っていたアレクサンダーも

 沈没寸前に追い込まれた搭乗艦の中で覚悟を決めた。

 アレクサンダー「ここまでか?」

 その時通信が入った。

 『逃げ遅れた艦隊に告ぐ、ただちに降伏せよ。

 自沈処分も許可する。ただちに降伏せよ。』

 アレクサンダー「!?」

 空襲が止んだ。

 アレクサンダー「何のつもりだ?」

 疑問は沸いた。

 しかし、空母『エンタープライズ』以下5隻の

 ように奪われる訳にはいかない。

 機雷が艦の真横に大量に浮かんでいるのでは

 逃げ道も無い。

 そこに何隻もの飛行艇が遠距離から迫って来る。

 『九七式飛行艇』200機だ。

 ここで水兵を大量に失えば今後太平洋で日本軍と

 戦えなくなってしまう。屈辱に唇を噛みながらも

 アレクサンダーは機雷で囲まれて行動不能になってボロボロに

 なった艦隊船員に避難準備を命令し、少しでも機雷を

 退けて脱出艇を出す隙間をあけるだめ沈没覚悟で艦を

 動かす。自沈処分を終え、脱出艇の上で白旗を上げる。

 こうして北極海にて米国は約半数の空母の自沈処分を

 止むなくされてしまい、米戦艦が事実上ゼロになってしまった

 『北極海海戦結果』

 米軍損失

 喪失戦艦 『ノース・カロライナ』自沈『ワシントン』自沈

 喪失空母8隻

 『トロント』自沈『モントリオール』自沈

 『エドモントン』自沈『ロング・アイランド』沈没

 『コア』沈没『ナッソー』沈没

 『オルタハマ』沈没『バーンズ』沈没

 艦載機 『F6Fヘルキャット』416-225

  『TBUシーウルフ』 52

  『SB2Cヘルダイバー』52

  『TBFアベンジャー』 52

 残り、フィンランド空港へ避難

 軽巡3-4隻 重巡2-5隻 米駆逐艦12-23隻 哨戒艇82隻撃沈

 その後米艦隊船員は木製の『九七式飛行艇』に救助され、

 そのままフィンランドへ直行した。

 

 フィンランド・ムルマンスク沖

 ※冬戦争なかったのでフィンランド領土。

 米海軍「敵か!?」

 米海軍大将「いや、待て。」

 白旗を上げながらこっちに向かって来る200機の

 『九七式飛行艇』

 発光信号でその旨を伝えた。

 『ホリョハサッサトカエス、フアンナラ10キズツ

 イキ、カエス』

 そういうと救助した船員達を乗せて10機ずつ

 港へ接近し、捕虜を返した。

 アレクサンダー「どうなってんだ?」

 もしこれが長門だったら米海軍水兵全てを水底に送って

 いただろう。しかし、今率いている日本軍北方元帥は

 鹿島葉留佳だった。

 全員返し終わった後『九七式飛行艇』200機は去っていった。

 その時また通信が入った。

 「今の我々には攻撃の意思は無い。これ以上やるならば

 我々は容赦ができない。早く故郷へ帰れ。

 日本陸軍第四元帥鹿島葉留佳。」

 アレクサンダー「カシマ・ハルカ・・・今部隊を率いている

 指揮官か・・・?」

 

 一方ドイツ防衛。

 ドイツ兵士「・・・え?日本軍の航空隊って・・・。」

 ドイツパイロット「半数が女ぁぁぁ!?」

 ガーランド「・・・あれだけキルレシオ出した日本軍

 パイロットの半数が女性・・・しかも若い。」

 これでも最初撃墜された時は人数少ないので冗談としか

 思われなかったが交渉のため丁重に日本軍に返したが。

 今回30機以上も撃墜されたので62人位が保護されていた。

 ドイツ兵士「・・・かわいい。」

 ガーランド「・・・乱暴したら支援切られかねないから

 ・・・丁重に返そう。」

 その後男性航空隊含めて無事モスクワ東の日本軍基地に

 戻った。

 

 後輩女性パイロット「無事帰れた・・・。」

 こなた「ほんとよく生きて帰ってくるね、嬉しいよ。」

 みさお「残念だけど少し休んだらもう一回応援いかなきゃ

 いけなくなっちゃったんだな。」

 後輩女性パイロット「うぇぇぇ・・・。」

 『敵機来襲!!』

 こなた「へ!?どうして!?」

 みさお「うわぁぁぁ出撃ぃぃぃ!!!」

 なんと、フィンランドに引き換えした米空母艦載機が

 真下の占領した元ソビエト連邦領土に襲い掛かったのだ。

 『米艦載機群』

 『F6Fヘルキャット』416

 『TBUシーウルフ』 52

 『SB2Cヘルダイバー』52

 『TBFアベンジャー』 52

       VS

 サンクトペテルプルグ航空隊

 『ホワイトゼロ陸上戦闘機』200

 ノヴゴロド基地応援

 『零戦雉鳩四型』200

 

 寿教官「いや待て、そこには一応防衛航空隊がいるから

 今はいい、俺達は戦況を見ながら第一戦闘配備を

 しながら待機しろ!!」

 その航空部隊と交戦したのは対ソ自由軍専用迎撃機

 『ホワイトゼロ陸上戦闘機』だった。

 最高速度715km/h航続距離1400km

 翼内タンクを廃止し小型化したロシア系航空科学者設計

 によって設計された迎撃戦闘機。

 航続距離が短いので迎撃用として配備された。

 なお、エンジンは『雪守』と『鬼雀』と変わらない模様。

 武装は炸薬増量20mm機関砲2問と15mm機銃1問

 対空後方ショットガン2問と充実している。

 

 アレクサンダー「・・・おかしい・・・敵の人的資源が

 多すぎる。」

 あの言葉を軍人の立場である以上聞くわけにはいかないと

 ソ連奪還を開始したアレクサンダーだが疑問が浮かぶ。

 日本でいくら引き抜いても人員限界がある。

 情報では米国の3分の1しかいない。

 ましてやパイロットなど大量に用意に配備できる訳が無い。

 これはソビエトの人民、もしくは中国が味方についている

 可能性が高い。いや、まさか。

 アレクサンダー「おい、ソ連軍長官。」

 元ソ連軍長官「何でしょう?」

 連合軍に泣きついてきたソ連軍長官に話を聞いた。

 アレクサンダー「日本の女性は一度の出産で10人子供でも

 産めるのかね?」

 元ソ連軍長官「何の冗談ですか?」

 アレクサンダー「冗談ではない、こちらを攻撃する部隊が

 多すぎる、日本だけで到底確保できる数じゃない。

 どうしてあんなにパイロットを確保できる?

 もしやこれから戦う陸上部隊にロシア人とか

 中国人とか混じって襲ってくるんじゃあるまいな?」

 ソ連長官は気まずそうな顔をした。

 アレクサンダー「包み隠さず話せ、この広大なロシアの地は

 ナポレオンを殺すほどの難攻不落の要塞だぞ?

 なのに日本ごときの数で落とされるのは

 おかしいんじゃないのか?

 どんなまずい戦いかたをしてこんなことになった?」

 元ソ連長官「えっと、まず・・・連中には戦車が・・・

 通用しません。」

 アレクサンダー「なに?」

 元ソ連長官「連中は高速車両や狙撃を用いて戦車を

 壊すんです・・・どんなに強い戦車を使っても

 キャタピラにライフルを撃ち込まれて戦車が

 使えなくなってしまうんです・・・。」

 アレクサンダー「ふむふむ・・・それで中国とソ連の

 国民に政府が何か怨みを買うことでもしたのかね?

 その可能性が無ければソ連全土が占領されることなど

 ありえるはずが無い、言え。

 これから戦うに当たって事情がわからなければ

 こちらの部隊の生存に直結するのだ・・・。」

 元ソ連長官「えっ・・・その・・・。」

 アレクサンダー「何か言えない事でもしたのか?

 それとも関係してないから知らないのか?」

 元ソ連長官は冷や汗をダラダラ流しながら答えた。

 元ソ連長官「政府は・・・将介石・毛沢東が日本軍に

 敗れた事を受けて・・・保護区にするために進軍しました。」

 アレクサンダー「なに!?お前達から手を出してしまったのか?」

 元ソ連長官「ロシア国民への強制労働も粛正も・・・

 命令されてやるしか無かったので・・・スターリン委員長の

 ・・・命令で・・・。」

 アレクサンダー「・・・まさか。」

 確信した。

 ソ連が反乱分子を大量生産するような真似をしたせいで

 日本軍への加勢に餌を与えてしまったのだ。

 アレクサンダー「なんて事だ・・・。」

 これから相手にする敵は・・・膨大な数であるということだ

 と、思っていた。

 

 戦闘結果

 『米艦載機群』

 『F6Fヘルキャット』259-157

 『TBUシーウルフ』 48-4

 『SB2Cヘルダイバー』46-6

 『TBFアベンジャー』 44-8

       VS

 サンクトペテルプルグ航空隊

 『ホワイトゼロ陸上戦闘機』175-25

 ノヴゴロド基地応援

 『零戦雉鳩四型』133-67

 固い装甲と一撃離脱でヘルキャットは奮闘するも

 やはり装甲・積載量を除くとかなり性能的にきつい。

 こなた「私らの出番今回来なくてよかったね。」

 桜龍錦「残念だがモスクワに急遽航空隊を集中させるから

 お前ら(俺も)ドイツ行ってこいだと。」

 こなた「結局行くのね・・・。」

 みさお「敵さん黒星補充してないといいけど・・・。」

 

 突然日本軍の陣形に異変が生じた。

 ドイツ防衛に桜龍機動部隊を行かせて

 どういう訳か手に入れたソ連領土の防衛線を

 モスクワと工業地帯まで下げる戦術に変更されたのだ。

 アレクサンダー・ヴァンデクリフト大将は

 油断せずに護衛戦闘機を飛ばしながら陸上部隊を

 進軍させるも、なんと航空隊がほとんど消えて

 サンクトペテルプルグの陸上部隊は想像のはるか下だった。

 サンクトペテルプルグ防衛

 『八九式中戦車』15台

 『九七式中戦車』20台

 『ホワイトゼロ陸上戦闘機』50機敵前逃亡

 『連山』         50機敵前逃亡

 航空隊が殆ど消え、戦車が突っ込んできて撃破されるだけという

 投げやりな防衛体制に逆にびっくりした。

 アレクサンダー「・・・・?」

 罠かもしれないと思いつつ連合軍陸上部隊1000個大隊は

 ノヴゴロドも楽々戦車を撃破し進軍。

 アレクサンダー「・・・・?」

 海戦であれほどの戦術を行った司令官が戦車をドブに捨てつつ

 部隊を撤退させる様子に逆に寒気がする。

 モスクワに進軍しようか迷ったが、戦闘機が

 性能差で負けている時点で前進はすべきじゃないと思い

 部隊を全てフィンランドまで後退した。

 アレクサンダー「半月・・・待ってからだな。」

 護衛戦闘機の性能不足で艦隊を守れなかった事も

 踏まえて、航空機の補給が来るまで待つことにした。

 『連中は戦車が通用しない・・・・。』

 アレクサンダー「くそっ・・・陸上部隊がまともに

 交戦しないんじゃこの言葉の意味を確認できない・・・

 どういう戦術だ?狙撃弾をキャタピラに突っ込んで

 戦車を封じる?・・・今からキャタピラカバーをつけることも

 できん・・・。」

 ソ連元長官が言っていた言葉が気になって仕方ない。

 あの様子だと嘘を言ってない。

 敵の戦術を見極めて犠牲が出ないうちに撤退したい。

 確認するまで数押しで部隊が動かせない。

 サンクトペテルプルグ・ノヴゴロドの飛行場を

 破壊工作で破壊してフィンランド国境越しで

 様子を見るしか無かった。

  

 一方ドイツにおいても日本軍がドイツに航空隊の

 やばい増援を送ったとして、補給が届く半月後にしか

 攻撃ができない連合軍のイライラが募り、

 陸上部隊で数押ししようにも日本軍爆撃機の

 増援に物資を焼かれて前に進めない。

 しかし米国は知らない。

 この間に米国に悪夢が忍び寄っていた。

 



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第25話 1940年7月 大西洋戦争終結

1940年7月

 T-G作戦から約三ヶ月経った。

 ドイツは今だ日本から支援を受けながら

 大半の植民地を手放しながらも、必要な場所だけ

 部隊を集中させながら粘っていた。

 戦車も、ソ連製の新鋭戦車や日本製の新鋭戦車も

 貸し出したりと連合軍としては結構迷惑していた。

 桜龍機動部隊はドイツが一部撤退したウクライナ

 キエフに拠点を構えながら『航空機運送型連山』

 の下に吊されながらドイツ付近を航空隊を半分にわけて

 給油しながら行ったり来たりしていた。

 こなた「いつまでこれやるんすかね?」

 寿教官「ドイツ本土にいたら陸上部隊にやられちまうから

 こうやって後退でいつでも増援できるように2交代で

 ぐるぐる回ってるんだ。」

 こなた「黒星(スターストライブズ)は連携取れても何機か

 撃墜されるから本音戦いたくは無いね・・・あたしらしか

 まともに対抗できない事はわかってんだけどさ・・・。」

 

 一方英国ではようやく航空機の補給が到着。

 アクアマリン「・・・2週間前に空母8隻、戦艦2隻

 その他100隻以上の艦船が犠牲になり、

 ヘルキャットは8割は壊滅・・・スターストライブズ、

 その他戦闘機・爆撃機かなりやられて進軍が遅れて

 しまいましたが・・・今回は違う!!」

 英国到着支援物資

 『CG-3スターストライブズ』300

 『F6Fヘルキャット』    300

 『P-47サンダーボルト』  300

 『B-17』 300

 『M4シャーマン』 300

 等・・・。

 アクアマリン「大統領にお願いして高性能で必要な機体のみを

 持ってきてもらいました!!これでようやく対ドイツ戦

 に終止符が・・・。」

 『緊急事態発生!!緊急事態発生!!』

 アクアマリン「!?」

 『米国本土が空襲を受けています!!』

 アクアマリン「ふぁ!?」

 『空襲により米国工業力が30%に低下!!』

 アクアマリン「えぇぇぇ!?どどどどうなってるんですか!?

 せっかく工業力45%まで回復していたのに何が!?

 米国各地飛行場には最低でも指定拠点空港には1000機

 の防衛航空機を配備することを義務づけ、

 最新鋭のレーダーも各地に隙間の無いように護りも固めた!!

 夜間戦闘にも隙間許さず準備していたのに

 何故こんなことに!?警備ザルなんですかこれ!?」

 『大統領から緊急入電!!米国陸上部隊・航空隊は

 緊急で帰還せよ!!日本軍が上陸してきた!!』

 アクアマリン「くっ・・・ドイツ陥落は目の前なのに・・・!!」

 ラージ「航空隊・陸上部隊を引っ込めろって言ってるのは

 余程深刻だぞ!?ここでこれ以上消耗したら救援も難しく

 なるぞ!?」

 チャーチル「米国に一体何が・・・!?」

 そしてこのタイミングでドイツから通信が入った。

 アクアマリン「!?」

 『連合軍に対して我がナチスが消えたドイツは宣言する

 迫害していた民族虐殺をヒトラーを代理して

 我がカール・デニッツが謝罪をする。

 我がドイツはこれ以上の交戦の意思を持たない。

 そのため我々は無条件降伏の受け入れを希望する。

 その代わりの条件として、

 1、ドイツ国民へ虐待をしないこと。

 2、賠償金を払わせないこと。

 3、各占領国を尊重し、領土返還を半分で手を

 打ってもらうこと。

 4、受け入れ受諾・確認後連合軍は撤退、もしくは

 戦闘を停止すること。

 ※つまりドイツは現代の2.5倍の領土で我慢するから

 ドイツ国民への虐待と賠償金はやめてほしいと言っている。

 そのほかにも要項があるがカット。

 これを受諾してもらえない場合は日本の支援を受け

 我がドイツは、国内からナチスが消えても徹底抗戦

 することを宣言する。』

 チャーチル「ふざけるなぁぁぁ!!こんなの降伏でも

 なんでもねえじゃねえかぁぁ!!許さん!!英国は断じて許さん!!」

 アクアマリン(くっ・・・ドイツと日本が手を結んだのは

 ・・・全てはこれを受諾させるため・・・!!

 これに異議を示せばドイツはさらに粘る姿勢で

 徹底抗戦するだろう・・・今米国は侵攻されている

 状況でこのまま戦い続ければ・・・米国からの

 補給が途絶え、泥沼化しさらに長期化する・・・

 オランダとフランス・ポーランド等の領土が

 半分ぐらい食われた状態での承諾は絶対元国民が

 黙ってはいない・・・しかしアメリカが抜けた状態での

 戦線の維持は困難・・・くっ・・・講話の数日すら惜しい!!)

 ソ連奪還を担当していた

 アレクサンダー・ヴァンデクリフト大将は戦慄した。

 アレクサンダー「そうか・・・!!だから連中はこちらを

 ソ連内地に誘いに誘うことでこちらがアメリカに

 帰る時間を長期化させようと旧式戦車を破壊させながらも

 こちらを誘導していた・・・!!戦力ありながら

 侵攻しなかった事を咎められる事も覚悟して進軍を中止し

 支援物資到着を待って戦線を引いて正解だった!!

 おそらく満州主力部隊が今・・・米国に!!

 米国陸上部隊はこれより輸送船団に再度乗船し

 米機動部隊とともに故郷へ進路を取り緊急出港!!」

 米兵「了解!!」

 ソ連奪還を目指していた米上陸部隊1000個大隊は

 結局日本陸軍との大規模な戦いをすることなく撤退を開始。

 英国はまだまだやる気だが、しかしアメリカは本土が

 攻撃を受けていると知っている以上防衛に全部戻さなくては

 故郷が無くなってしまう危険が見え隠れしている・・・。

 欧州諸外国は米国との共闘抗戦継続を希望したものの

 故郷を襲われている国に無理強いはできず・・・。

 アメリカににはドイツと会議する暇すら惜しい状況だった。

 結局アメリカが折れてドイツの無条件降伏(?)が

 受諾され、ドイツは1939年7月から始まった戦いが

 日本との様々な干渉によって1年で大西洋戦争は終結した。

 1940年7月ドイツ戦終結。

 没収品目

 戦艦

 『クイーン・エリザベス』

 『ニューヨーク』

 『ドイッチュランド』

 『シャルンホルスト』

 『グナイゼナウ』 

 『シュレージェン』

 『シュレスヴィヒホルスタイン』

 ※ドイツが心配で戦艦だけ戻ってきた

  上陸揚陸艦

 『テキサス』『アリゾナ』

 そのほか『U-ボード』『Me163コメート』

 生き残った全ての戦艦をドイツは没収されるも

 ドイツは日本の協力により史実の約半分の

 犠牲で欧州全土とは言えずとも欧州内で最大国土を持った

 国として事実上戦略的勝利を得ることに成功した。

 ※いくらドイツでもノルマンディー上陸の1000個大隊

 以上とのの長期戦は無理。

 英国等は反対したが肝心の兵器・兵糧等はほぼ全部

 アメリカに依存していたため、ドイツにこれ以上

 長期戦で戦える力は欧州にはもう無かった。

 アクアマリン「・・・没収というか自軍の製造した

 戦艦3隻と英国戦艦1隻がどうしてあるんでせう?

 テキサスとアリゾナに至っては砲筒4門しか残ってない・・

 いや違う!!肝心のドイツが使用していた空母は?」

 チャーチル「スペイン沖で確認したが逃げられてしまった

 今頃イタリア辺りを過ぎたと・・・何かを6隻護衛

 していたと。」

 アクアマリン「・・・造船中の新鋭艦と引き返えに

 この交渉を・・・おそらく造船中の戦艦と空母でしょう

 ・・・日本め・・・仮に太平洋に来られたとしても

 こちらを圧倒できるように・・・ヒトラーが

 死んだ直後にドイツに無条件降伏を突きつけておけば

 こんなことには・・・!!

 緊急出港!!米機動部隊・米上陸部隊はフロリダへ

 急いでください!!」

 

 イタリアは一方アフリカを占領して回るが・・・。

 英国が自国防衛のためほとんど引き上げたお陰で

 のびのびしていた。

 ムッソリーニ「・・・ヒトラーやられちゃったけど

 英国攻撃して来ないな~。まあいっか。」

 史実より手薄になりきった事をいいことに

 ちゃっかりアフリカで戦果を増やすイタリア。

 

 チャーチル「うわぁあああああ!!忘れてたぁああ

 イタリア居たんだった!!おのれ人が日本とドイツに

 てこずっている間にこのやろーーー!!!」

 この後英国は戦艦

 『キングジョージⅤ』

 『デューク・オブ・ヨーク』

 『クイーン・エリザベス』

 空母

 『イラストリアス』

 『ヴィクトリアス』

 『フォーミダブル』

 『インドミタブル』

 『パーミス』

 引っ提げてアフリカ植民地奪還に向かうがそれはまた別の話。

 

 1940年5月

 その作戦ドイツの救援要請後から始まっていた。

 日本鎮守府

 ハルヒ「ドイツにそう打ち合わせた!?」

 長門「ハウニプの部品も空母も貰った以上

 我が国はそれ相応の対価を払うのは当然。

 ドイツが敵になるよりはよっぽどいい。」

 ハルヒ「う~ん正直熟練搭乗員そこに釘付けにしといたら

 確かに足止めできるけど、失ったらリスクが大きいから

 個人的にはやめにしてほしかったけど・・・。」

 貰い物

 『ハウニプの部品8台分』(今の技術じゃ完成不可能)

 戦艦

 『ビスマルク』未完成

 『ディルピッツ』未完成

 『※※※※※※※※』未完成

 空母

『クラーフ・ツェッペリン』未完成

 『ペーター・ストラッセル』未完成

 『エーデル・アインズ』  未完成

 

 ハルヒ「これをベッドされると断れない・・・。」

 長門「技術者口利きとドイツ民間人保護を互いに約束

 して、任務を完遂すれば技術力だけなら米国を

 圧倒できる、パイロットが撃墜されないように対策

 (※後方焼夷弾)も実施した。大丈夫。」

 ハルヒ「有希がそこまで言うならしょうがないわね。

 そんじゃ、足止めしてもらってる間に早く

 アメリカを奪わないとね。

 まずは『零轟式艦爆』の発展型『二轟式流爆』を

 大量生産しましょう。こいつは零轟式と同じく

 無人で飛んでいく双発使い捨て爆撃機だけど

 機体の大半を木製にすることで敵のレーダーに

 映らず敵の拠点に墜落させることができるのよ。

 ただ、弱点である予想外の風ですぐに墜落や

 長門さん等の詳細な風の方角の計算が無いと

 まともに戦果が出せない等あるけと

 航続距離だけならB-29にだって負けない。

 リモコンで遠隔操作も可能な三型もある。

 これを大量生産してミッドウェー・ハワイに備蓄して

 融合空母・空母艦隊を収集。6月には配備完了!!

 ここでシベリアにも『二轟式流爆』を配備。

 強襲用連山開発完了!!生産!!配備!!」

 『強襲用連山』

 スペックは連山と一緒。

 しかし外面をレーダー無効化の為に木製にしてあり

 防弾性能はよろしくない。

 だが、この戦いでは切り札の一つとして猛威を振るう。

 軽量でレーダー波を吸収する木を選んで使い、

 塗料はステルス性能を落とさないように夜闇に

 紛れやすい特殊炭素塗料を使って機体を

 真っ黒にしてある。※塗料自体にステルス性はない。

 ハルヒ「前々から準備していれば配備もそんな難しい話じゃ

 無いからいいとして、何の障害も無ければもうこのまま

 米本土を占領しちゃいましょう!!」

 1940年6月作戦開始

 作戦名 『ART作戦』

 アラスカ襲撃部隊

 『二轟式流爆』 400機

 『航空機運搬用連山』100機

 『強襲用連山』   100機

 『呑龍』      200機

 『連山』      200機

 『零戦雉鳩三型』  400機

 『零戦雉鳩四型』  200機

 『ホワイトゼロ陸上戦闘機』100機

 合計1700機

 上陸抑揚艦兼空母

 『大鳳』65

 『神鳳』65

 『薩摩』65

 『T-60軽戦車25『T-34中戦車』40

 『寒冷3式重戦車(KV-2改良)』65

 『戦術高速車両』130※戦車の倍は詰める。

 輸送船160隻 タンカー50隻 零式魚雷艇四型200機

 戦闘隊500個大隊

 

 

 ミッドウェー・ハワイ備蓄戦闘機合計

 『雪守』200機

 『鬼雀』200機

 『連山』200機

 『戦術強襲用連山』200機

 『偵察用呑龍』100機

 『二轟式流爆』800機

 合計1700機

 

 米本土攻略艦隊

 戦艦

 『長門』『陸奥』『榛名』『霧島』

 空母 融合空母

 『赤城』91 『鳳翔』『高高度専用特殊観察機』1機

 『偵察用 呑龍』20機『偵察用艦載連山』10機

 『加賀』103『祥鳳』『二轟式流爆』52機<駆け足で来たよ!!

 『蒼龍』73 『瑞鳳』『二轟式流爆』36機<護衛任務からね!!

 『飛龍』73 『龍鳳』『二轟式流爆』36機

 『ヨークタウン(陽炎)』90   『斬風』<復活

 『エンタープライズ(銀炎)』90 『鬼雀』

 『ホーネット(蜃気楼)』90 『鬼雀』<復活

 『サラトガ(冥炎)』 90 『斬風』

 『レキシントン (明炎)』90   『斬風』

 艦載機合計

 戦闘機450機 戦略機155

 上陸抑揚艦兼空母

 『伊勢』50『日向』50

 『3式中戦車』50『工作重機』50

 戦車

 合計15隻

 

 『零七式艦上戦闘機 斬風』

 最高速度745km/h 航続距離1600km

 ハルヒがスターストライブズ・ゼロの出現を知って

 緊急に設計・製造した対米戦闘機。

 迎撃専用にばっさり割り切り、鬼雀の防弾性能を

 保ったまま小型化し、翼内タンクの削除

 後方対空ショットガン2門の採用。

 エンジンは烈風のものを改良したものを使用。

 武装は20mm炸薬増量機関砲2門 14.5mm機銃1門も

 搭載している。

 

 高速タンカー35隻 駆逐艦30隻 軽巡洋艦5隻 重巡洋艦5隻

 零式魚雷艇四型300機 有希型潜水艦五型25隻 輸送船250隻

 戦闘隊135個大隊

 

 なんと太平洋にいたのはくしくも史実ミッドウェー海戦で

 ぶつかり合った空母が勢揃いし、米本土を睨んでいた。

 

 実はこなた達が中国で猛威を振るってソ連パイロットを

 大量に撃墜した事があったが、この話には続きがあり

 捕まったソ連の捕虜パイロット達は難民救援部隊の

 世話を受けた後、長門から共産主義の間違いの講義を

 受け、一定の数はソ連に帰ったが帰らずに共に

 ソ連攻略に手を貸したこともあったため、攻略航空隊の

 数が途中から一気に増えていたのだ。

 作戦概要

 そのソ連元航空隊・対ソ自由航空隊を米国防衛に回し

 モスクワまでわざと部隊を撤退して誘い込む。

 さらにドイツを支援・防衛することで米国の太平洋進出を

 遅らせ、作戦準備の時間を稼ぎ

 連山・航空機をフル活用して満州航空隊・陸軍を

 シベリアに集める。

 太平洋のハワイ・ミッドウェーには空挺部隊・上陸部隊

 を用意して日本本土から訓練した部隊を派遣。

 こうして作戦準備が整ったらまずアラスカから説明する。

 まず『強襲用連山』に夜間空襲で飛行場を破壊し

 その後一気に戦爆連合を送り込み、護衛をしながら

 『連山』『呑龍』から空挺重機・空挺部隊を降ろして

 占領し飛行場を修理してアラスカ一帯を要塞化

 その後上陸抑揚艦兼空母3隻と輸送船団を揚陸させ

 戦車・陸上部隊を投入しカナダへと侵攻し南下して

 アメリカを襲撃するのがアラスカ側の作戦。

 

 次にハワイにて集結していた艦隊を北東へ送り

 長門有希が『高高度専用特殊観察機』で空母『赤城』

 から発艦して高高度から米国の雲の動きで風向きを計算し

 発光信号で空母艦隊に『二轟式流爆』を発艦するタイミングと

 方向を指示する。

 発光信号なのは、電子暗号を使うと米国にすぐにばれるため

 古典的に近い方法を持って情報流出を防ぐ。

 これを元に『二轟式流爆』を大量に発艦し、 『二轟式流爆』が

 敵の防空識別圏内に入る時間が調度日の落ちた頃、

 風の向きを計算して主力工業地帯への計画的誘導を行い

 ピンポイントで工業力・飛行場を破壊して米国にダメージを

 与える。

 次にハワイから『強襲用連山』を出撃させて

 レーダーを欺きながら高度から接近して、基地と飛行場を

 爆撃して破壊。その後輸送船団や抑揚艦『伊勢』『日向』

 を『レキシントン』『サラトガ』『ヨークタウン』の

 護衛を受け、機雷掃討を行いながらサンフランシスコへ揚陸。

 魚雷艇の網と潜水艦の網を繋げて機雷を押しやり

 網越しに爆発したら後方の第二掃討魚雷艇と潜水艦に

 網を使って機雷を押しやっていくという方法を取って

 ごり押しで機雷を処理して活路を開く。

 揚陸したら飛行場を設営し 『二轟式流爆』を工業地帯に

 発進させて墜落させて米国の抵抗力を徹底的に奪い、占領する

 のがその後の流れである。

 これは本来の作戦に戻っただけだった部分もあるが、

 ドイツが粘ってくれたお陰でソ連陥落後

 満州陸空軍を引き抜き配備できた事と

 ロシア・中国の友好新政府発足により国境警備を

 緊迫させる必要性が無くなった事が大きかった。

 そして・・・この作戦が成功した理由は計算され尽くした

 敵偵察機との接敵時間と夜闇に紛れて接近できる時間設定

 の徹底と・・・米国早期警戒レーダー・夜間戦闘レーダーを

 欺いて先制攻撃空襲が成功し飛行場が破壊できた事であった。

 そのためせっかく1000機以上配備された飛行場に同時多発で

 爆撃や墜落を受けてしまったため早期警戒防衛が麻痺した

 隙をついてアラスカ本土上陸を米国は許してしまったのだ。

 米国全土の民間人は大パニックに陥った。

 ハルヒ「作戦名の由来は本来逆ノルマンディー上陸作戦

 なんだけど名前を変更してこうなったわ。

 あ、私達『ロシア』あげるからあなたたちは『アメリカ』を

 我が国に頂戴(トレード)というのが作戦名の由来よ。」

 アクアマリン<ふざけんなぁぁぁぁ!!!

 

 マッカーサー「この時期に来るだろうと予想はしていたが・・

 まさか早期警戒レーダーをかい潜って来るとは・・・!!」

 米国CIC「一体何処から攻めて来るんだこれは・・・!?」

 マッカーサー「落ち着け、墜落攻撃は前回もあった。

 米国・カナダ全土を満遍なく発進させ墜落させる・・・

 これを可能にできるのはハワイよりやや北東方向だ。

 敵の墜落襲撃艦隊はここにいる、仮に私であれば

 次にハワイから上陸部隊をサンフランシスコへ送る。

 敵の上陸に備えサンフランシスコ付近の都市に

 救援部隊を送れ!!中間飛行場設営後、東海岸航空隊を

 送って何としても食い止めろ!!

 アラスカに緊急で戦車・航空隊の支援を急げ!!」

 さすがはアメリカ。

 奇襲を食らっても前回のようにはいかない。

 

 サンフランシスコ海岸 夜間

 最初の奇襲から5日後ハワイから攻略に乗り出した

 米本土攻略艦隊は米国各地の飛行場を定期的に破壊しながら

 夜間サンフランシスコに上陸しようとした。

 嵐長官「総員、赤外線スコープ用意。敵高射砲に注意せよ。」

 ドイツから貰った戦闘アイテム赤外線スコープ。

 これをつけて夜戦を行うと地上戦・艦隊戦が

 圧倒的に有利になる。

 潜水艦は魚雷艇の性能が上がったソナーで探知して

 爆雷で囲んで対処できる。

 しかし、米国は前回攻撃を受けたため絶対に対策を取って来る

 

 ※史実でも日本軍の上陸作戦を想定して海岸沿いに

 大砲がずらりと並んでいたり、ロッキー山脈を

 天然の要塞にして徹底抗戦できるように対処マニュアルを

 制作したりしていた。

 

 その時、ライトをつけた『PBYカタリナ』が来襲し

 『偵察型 呑龍』が捉えた。

 暮臚「航空隊、始末せよ。」

 航空隊隊長 暮臚 亨・芽恫 伶には2度目の米本土攻略。

 すぐさま夜戦レーダーで捉えて撃墜する。

 ・・・が、カタリナは自分達が仮にやられたとしても

 敵の存在を知らせるため後方にもライトがついていたのだ。

 ライトが消えた瞬間、海岸沿いで待機していた

 米兵達が気がついて叫ぶ。

 米兵「総員戦闘体制ぃぃいいいいいい。」

 米兵「Standby for Action!!」

 米兵「yaaaaaaaaaaaaaa!!!!」

 米兵達が海岸沿いに並んだ高射砲と対艦40cm砲トーチカ

 を構える。

 

 暮臚「おそらく敵はこちらの存在に気がついただろう・・

 見張りは気をひきしめろ、飛行場の破壊し損ないが

 あったら間違いなくこっちに来る。

 強襲用連山に通達する・・・海岸沿いの敵を焼け。」

 

 大量のB-24偵察仕様がレーダーで映らない強襲型連山・

 二轟式流爆を必死にライトで探して防衛していた。

 レーダーが当てにならない以上人の目でなんとしても

 阻止しなくてはならない。

 米パイロット「何処だ!?どこにいる!?出てこい卑怯者!!

俺達はここに居るぞぉぉ!!」

 米国の若者達は、史実終戦とは比べものにならないぐらい

 勇ましく成長していた。故郷を守るために。

 家族や愛する人を守るために、大切な人を失った悲しみの

 為に、彼らの胸には史実に無かったものが産まれはじめていた。

 かつて史実大戦末期の日本の若者達が想った魂が

 今史、米軍も抱くことになった。

 

 



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第26話 1940年6月 米国再び燃える

1940年6月 第二次米本土空襲及び侵攻開始

 アラスカ

 アラスカは強襲型連山が猛威を振るっていた。

 レーダーに映らず、黒い機体は夜闇に紛れて視認も難しい。

 さらに空挺重機と空挺部隊を投下して赤外線スコープを

 持った部隊でアラスカを制圧。

 夜闇を完全にものにして戦車・油田・工場・飛行場を

 丸々鹵獲して大量の部隊を空挺でなだれこませる。

 上陸抑揚艦『大鳳』『神鳳』『薩摩』から

 『T-60軽戦車25『T-34中戦車』40

 『寒冷3式重戦車(KV-2改良)』65

 『戦術高速車両』130

 が陸上げされ、皮肉にも厳重にしていたアラスカ基地に

 満州陸軍500個大隊が破壊工作させる暇すら奪って

 制圧してしまったのだ。

 その後カナダから連日空襲されるも、

 鹵獲した飛行場に到着させた防衛戦闘機700機を持って防衛。

 アラスカは補給線が届きやすい事と、司令官が優秀だったため

 配備されていた米軍機・戦車の鹵獲に成功した。

 これは短時間で一気に戦力をレーダー・早期警戒を突破して

 一気に占領が完了。

 しかし気をつけなくてはならないのは、米軍は一般人でも

 銃を持っているため、民間人一人一人が米兵そのもの。

 そのため銃を取り上げるか、米国本土へ返すかしないと

 冗談抜きで危ない。

 というわけで強制労働とか収監や拘束しても安心できない為

 銃機を没収した後は米本土に住民乗せてB-17で帰ってもらう

 事にする。抵抗したら殺さざるを得ない現実上これが

 一番無難な方法である。

 まあ、その一般住民が兵士になってこちらに挑むことを

 覚悟しなくてはならない。

 こうしてアラスカを占領後『二轟式流爆』を持って

 カナダ・米本土へと夜間発進空襲を実施。

 カナダ各地の飛行場・工場に『二轟式流爆』を

 ピンポイントで墜落させるため

 武装を外して煙幕と燃料タンクを増設した

 『零七式鎧雀』と『零六式鋼鳥』を発進させて昼に偵察に

 向かわせて上昇しながら偵察し、無論敵戦闘機に

 大量に追撃されるも降下しながら被弾しながらも

 全機が帰還した。※史実じゃありえない防御力。

 これで位置がわかったのはいいが夜間やるとばれている以上

 作戦ひねらなければ待ち伏せで効果が無くなってしまう。

 というわけで夜間空襲に護衛戦闘機を混ぜる事で

 レーダーに映るやつ、映らないやつが同時に来ることで

 レーダーに映らないやつの存在感を消すことができる。

 無論迎撃機が向かって来るも、レーダーに映る戦闘機を

 追いかけすぎたせいでレーダーに映らない爆撃機を

 無意識に見逃してしまったため結局被害が拡大し、

 これによりカナダ政府は緊急措置として夜間戦闘機に

 レーダーだけでなくライトによる目視による確認を徹底するも

 赤外線スコープや夜間レーダーを持った日本軍戦闘機隊に

 絶好のカモにされやすい、さらに止めとばかりに

 防衛に置いておいた戦闘機の更新が終わって無かったせいで

 ※『スピリットジーク』とか『スピリットファイア』とか

 『P-41ライトコブラ』等

 性能差でボコボコにされてしまい戦況が日本有利に傾き

 カナダ政府は、国が無くなることを覚悟せざるを得なかった。

 

 さらにパナマ運河にも『二轟式流爆』を夜間に大量に墜落させ

 飛行場を無効化した後

 『エンタープライズ(銀炎)』90 『鬼雀』

 『ホーネット(蜃気楼)』90 『鬼雀』

 の航空隊の空襲でパナマ運河を徹底的に破壊。

 迎撃戦闘機がせっかく1000以上置いてあったのに先制攻撃に

 よりほとんどが破壊され、さらに戦艦『霧島』『榛名』の

 重量砲弾による艦砲射撃でパナマ運河の防衛・飛行場を

 完全に破壊し尽くし大西洋に米機動部隊を閉じ込める

 事に成功。

 ※三式弾だと加害範囲は広いが地面をあまり

 削らないため修復しやすい。通常弾や重量弾は射程が

 短かったり加害範囲が狭かったりするが地面をえぐる為

 修復が難しい。

 

 ハルヒ「はっはっは!!悔しかったらスエズ運河でも

 通って来なさいよ!!」

 

 ※仮に通って来るとしたら信頼できる補給線が必要のため

 それにはアフリカ周辺で坦々と仕事をしているイタリアを

 陥落させなくてはならない、その上欧州に物資を

 回しておくとかめんどくさい事をしなくてはならない上に

 時間がかかる。

 もっともスエズ運河通ってマダガスカル拠点に抗戦する

 選択肢もあるが、ともかく時間がかかりすぎる上に

 補給が安定しないためそもそも米国はしてこない。

 

 長門「提督の悪人面、面白い。」

 キョン「大丈夫、俺はもう慣れた。」

 

 しかし、全てがうまくいっていたわけでは無かった。

 そう、サンフランシスコ攻略である。

 実はサンフランシスコでは空挺部隊による攻略が

 行われなかった。

 理由としては、米国の拠点を占領・維持するには補給線や

 備蓄が不可欠となるため、補給の届きやすいアラスカなら

 ともかく

 

 ※たった105km。アメリカがアラスカから攻めようにも米国が

 本土復興のため金銭的に疲弊していた事とシベリアの防衛が

 堅固だったこと。

 最大の理由が航空機の更新や配備が遅れたこと等。

 

 補給の難しいハワイからサンフランシスコまで3000km以上

 あるため空挺部隊で先に占領できても輸送船が来ないと

 補給が足りない。いや、そのそも部隊そのものが

 足りていない。

 米国拠点を安定して維持するには、その後の敵部隊襲撃も

 予測して最低でも500個大隊は必要なのだ。

 ここに展開している部隊は戦闘隊が135個大隊。

 これはあくまでも囮と支援役として展開しているため

 サンフランシスコ拠点維持に艦隊の支援が不可欠となる。

 そのため戦艦『長門』『陸奥』による艦砲射撃を

 行っても良いが、敵は前回とは違い対艦砲や高射砲を

 びっしり海岸沿いに構えている。

 ※ざっと100~300。鉄の暴風である。

 1940年6月 『サンフランシスコ夜間防衛戦』開幕

 暮臚「おそらく敵はこちらの存在に気がついただろう・・

 見張りは気をひきしめろ、飛行場の破壊し損ないが

 あったら間違いなくこっちに来る。

 強襲用連山に通達する・・・海岸沿いの敵を焼け。」

 ハワイから展開した強襲用連山がサンフランシスコに接近する

 ・・・が、レーダーが通用しないことが5日前から

 わかりはじめたのか大量のB-24偵察仕様がライトをつけて

 探し回っている。裏を返せば光を見つけた敵にもわかる。

 強襲用連山パイロット

 発光信号「敵、ライトでこちらを探している。かなりの数。

 大損害を被る危険、大。」

 ※この下の会話は無線を使ってない独り言です。

 無線を使えば傍受されるため、この作戦はよほどの事が

 無い限り無線を禁止していた。

 蜃気楼 航空隊隊長

 芽恫 伶「やはり・・・敵の気持ちも考えると気が重い。」

 冥炎 航空隊隊長

 暮臚 亨「仕方がないことだ、連中はほおっておけば

 こちらを確実に仕留めに来る。たとえ身から錆であっても

 日本を潰せる航空機を大量に投入して来る。

 重症を虎をかわいそうだからとほおっておいて大切な人を

 食われたら取り返しがつかないようなものだ。」

 芽恫 伶「敵の気持ちを考える意味はある。

 それは、こちらが油断しなくなることだ。」

 『ホーネット(蜃気楼)』の『鬼雀』45機

 『サラトガ(冥炎)』 の『斬風』90機は囮となって

 『戦術用連山』の護衛に移る。

 B-24偵察仕様パイロット

 「敵戦闘機接近!!地上部隊に告げる!!こちらの戦闘機隊が

 来るまでの時間が1時間だ!!1時間守り切れ!!」

 サンフランシスコ海岸防衛隊

 「おぉぉぉおおおおおおおおおおおおお!!!!」

 戦闘開始。

 B-24偵察仕様は逃げなかった。

 それは、味方に常に敵の位置を知らせ続けるため。

 故郷を護るため、逃げることができても逃げなかった。

 B-24が通信で戦闘機の位置を知らせる。

 蜃気楼航空隊パイロット

 カィン!!ギャン!!パシュン!!

 「!?戦闘機の下から被弾の感触が!!敵高射砲です!!」

 鈍い金属音がパイロットに敵の反撃を告げる

 芽恫 伶「発光弾無しでか!?」

 サンフランシスコ都市は電気を消していた。

 それは、アメリカの人間達の変化を現すように。

 防弾性能の高い『鬼雀』でなくては高射砲の一撃で死んでいた

 おそらく敵のレーダーは既にこちらを捉えている。

 暮臚 亨「連中の気構えは本物らしい。高速で動き回れ!!

 連山の支援を優先して囮になるんだ!!」

 その時発光弾が航空隊上空で弾けた。

 暮臚亨「!?」

 そこにいたのはB-24偵察仕様。

 命をかけてこちらの位置を知らせるために近くの上空から

 発光弾を投下させたのだ。

 サンフランシスコ海岸防衛隊

 「そこだぁあああうてぇぇぇぇえええ!!!」

 ||||||||||||||||||||||

 大量の高射砲が航空隊を襲う。

 芽恫伶「ぬぉぁぁぁああ!!」

 暮臚亨「こいつらっ!!」

 膨大な弾丸の嵐がかするたんびにパイロット達は恐怖する。

 彼らにも不屈の愛国心があることを思い知らされる。

 この弾丸の雨で夜間ながら日本軍機46機が撃墜されるなど

 恐怖の反撃であった。

 しかし、

  ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ 

  ∪ ∪ ∪ ∪ ∪ ∪ ∪ ∪←爆弾

 ∧⌒/∧⌒∧/⌒∧⌒∧⌒∥∧⌒∧

 サンフランシスコ海岸防衛隊

 「うわぁぁぁああ!!うわぁぁぁああ!!」

 強襲用連山の爆撃で高射砲が半数が破壊され対艦砲台の

 半分も破壊されるというやり返しが待っていた。

 サンフランシスコ海岸防衛隊

 「くっそぉぉぉぉ!!!」

 意地を見せるサンフランシスコ海岸防衛隊はなんと気合いで

 強襲用連山3機を夜間に撃墜する意地を見せた。

 ※夜です。

 その頑張っていた海岸防衛隊の彼らに止めの

 一撃が待ち構えていた。

 『艦砲射撃を実行!!』

 \⌒/\⌒/\⌒/\⌒/\⌒/\⌒/

  //////////////////////////////

 『長門』『陸奥』『霧島』『榛名』

 サンティアゴ・サンフランシスコに艦砲射撃を実行された。

 この連続攻撃でで膨大な米兵が死亡。

 だが、そのしっぺ返しもでかかった。

 米兵「くっそぉぉぉぉ!!!」

 米兵「ぬぉぉぉぉ!!」

 艦砲射撃のわずかに見えた炎を頼りに撃ち込む米兵。

 残った42cm対艦砲達が戦艦『長門』の前方の砲台を

 えぐり飛ばし、戦艦『陸奥』の対空砲の集まりの中央に

 直撃し傾く。

 米兵「おぉぉぉおおおお!!」

 戦艦長門水兵「第一!!第二砲筒大破!!」

 戦艦長門艦長「構わん!!撃てぇぇぇ!!」

 米兵に負けじと砲弾を叩き込む戦艦長門。

 艦砲射撃の三式弾の雨の中せめて戦艦だけでも沈めようと

 米兵が逃げずに徹底抗戦し、対艦砲が次々と戦艦『長門』

 『陸奥』に次々と直撃し穴だらけになっていく。

 戦艦陸奥水兵「くっそぉぉぉぉ!!真っ暗闇でどうしてこう

 ボッコボコ当たるんだぁぁ!?」

 戦艦陸奥艦長「敵の電探がこちらを捉えているということだ

 長くは持たん!!総員脱出しろ!!」

 その後強襲用連山の爆撃支援もあって要塞は壊滅

 どうにか海岸対艦砲を破壊しつくした後幸い海岸沿いに

 座礁できたがこの戦艦2隻はもう2どと戦艦としての

 運用ができなくなってしまった。

 対艦砲のほとんどが破壊され、艦底が穴だらけにされ

 艦体がねじまがる程すざまじいものだった。

 戦艦『長門』サンフランシスコにて大破座礁。

       帰還修復不能・事実上戦没

   『陸奥』サンティアゴにて大破座礁

       帰還修復不能・事実上戦没

 だが、戦艦の奮闘もあって上陸部隊が揚陸し

 その後奪還に来た米航空隊を

 空母

 『ヨークタウン(陽炎)』

 『エンタープライズ(銀炎)』

 『ホーネット(蜃気楼)』

 『サラトガ(冥炎)』

 『レキシントン (明炎)』

 『白銀機動部隊』の『鬼雀』『斬風』404機により迎撃。

 ※相手は

 P-47サンダーボルト 257機

 P-38ライトニング  137機

 緊急設営中間飛行場だったため多数は来なかった。

 『米本土打撃艦隊』の

 『加賀』・『祥鳳』『蒼龍』・『瑞鳳』

 の『二轟式流爆』によって設営された中間飛行場を

 破壊させたところで、ようやくサンフランシスコ・

 サンティアゴの占領が完了した。

 ちなみに『飛龍』・『龍鳳』のコンビは2式流爆の

 補充分を取りにハワイとミッドウェーから

 艦隊のいる北東へ往復している。

 発艦考えなければ103機を露天輸送できる。

 『飛龍』『龍鳳』<積めるっ!!ΞΞΞΞ ΞΞΞ

 占領後重機を使って飛行場を修復・機体を鹵獲して

 ハワイに送り、復路で『二轟式流爆』を持ってきてもらう

 事にした。

 さらに強襲用連山の用途を『先制攻撃用』から脱出用に

 変更することでいざ不利になったときの戦闘員脱出

 を想定して飛行場に配備した。

 朝日が昇る頃には、海岸沿いには米兵の死体が

 ゴロゴロ横たわり、都市のビルが倒壊し、

 戦艦『長門』・『陸奥』が力尽きてボロボロで

 横たわっていた。

 日本兵「なんだよこれ・・・。」

 そこにあったのはボロボロになっても威圧感を残した

 膨大な数の対艦砲・対空砲・要塞だった。

 強襲用連山の空爆がなければ到底対処できなかっただろう。

 海岸沿いに端から端までずっらぁぁぁぁぁぁと並んでいた。

 まるで戦艦大和の側面を並べたような光景だった。

 日本兵「こりゃ・・・夜間でも当たるわこんなの。」

 日本司令官「開いた輸送船に敵武装の残骸を詰めて送れ。

 戦いはこれからだ。」

 日本から、『輸送飛行艇 蒼空』『戦術用連山』予備

 戦闘機をハワイ・ミッドウェーに、南方資源地帯から

 重油・燃料を輸送してもらった。

 そして時間をずらしたり変更したりしながら『二轟式流爆』

 を長門は計算しながら艦隊から発艦させ続け、

 米国全土の工場が、油田が燃えていた。

 旗艦 空母『赤城』

 ハルヒ「これで何も障害が泣ければアラスカの部隊を

 メインにして米国を占領したいけど・・・恐らく

 できない可能性が高いわね・・・予想できる敵の一手が

 おそらく北欧で精鋭航空隊が苦戦した

 『黒星(スターストライブズ・ゼロ)』を大量生産するに

 踏み切るでしょう。『P-47サンダーボルト』も

 確認できているからその前に、占領できたところを

 破壊工作で焦土にして撤退すべきね。」

 キョン「やけに弱気だな。」

 ハルヒ「根底的に人的資源が足りないから半月後には

 奪える戦略資源は奪って絶対に撤退するように指示して

 いるわ。我が国に必要な事は『自分の国が強い』事より

 『自分の国は弱い』という事を理解しておく事よ。

 人的資源が足りない以上確実に限界は来る。

 それを部隊に教えてあるから、こちらの被害が

 拡大する前に撤退するのが一番の最善策。

 だから私も撤退を部隊が忘れないように指示を出せるよう

 ここで構えているわ。人的資源消耗しすぎたら

 日本に勝機は無い・・・これをどれぐらい理解しておくかね」

 そう、ドイツ戦の情報が既に日本に届いている以上

 ハルヒの気持ちには部隊損失の心配の方が心配だった。

 日本最強の航空隊のドイツ上空での苦戦。

 この情報がハルヒの判断を明確に左右した。

 どの道不利なら退くつもりだったが早めに切り上げる事にした

 

 ワシントンDC ホワイトハウス

 マッカーサーは旗とアメリカの地図を見て考えていた。

 マッカーサー「アメリカはかつて清教徒達が信仰の自由を

 求め、冬に大陸にたどりついたピルグリム・ファーザーズ

 は、春に花咲かせるために今ある食料の穀物を食べず

 飢え死にしたとしても、未来の希望を繋ぐために冬と戦い

 勝利した末に、まず神を信奉する教会を造り

 次に若者を教育する学校を立てて出発した・・・。

 種は明日の子孫達の為に死に、未来を守り花咲かせる・・・

 これが我が国の先祖が残した伝統だ・・・。

 先祖達は我々のために命を削って神を信奉する自由の国

 アメリカを建国した・・・神よ・・・若者は応えて

 くれるでしょうか・・・もしあなたが若者を育てたなら

 どうか応えて欲しい・・・。」

 そういうとマッカーサーは航空基地に向かって

 集まっていた若いパイロット達の方へと歩く。

 そこにあったのは

 『CG-3スターストライブズ・ゼロ』と

 『F4Uコルセア』だった。

 マッカーサー「総員よくこの緊急事態の時に集まってくれた。

 敵の襲撃に気が立っていると思うが、君達に問いたい。」

 君達の右にある機体はアメリカ史上最強の戦闘機

 『CG-3スターストライブズ・ゼロ』だ。

 圧倒的な性能と引き換えに防弾性能に弱点を抱えた機体だ。

 強い機銃が当たろうものならほぼ墜落と考えてよい。

 こいつはそのせいで生産制限を食らっている。

 左にあるのはアメリカで2番目の性能を誇る戦闘機

 『F4Uコルセア』だ。

 下方視界が悪い弱点もあるが、耐久性と速度はお墨付きだ。

 君達が思う機体に乗って戦って欲しい。」

 パイロット達には既に両方に乗って貰っている。

 パイロット達が選んだのは・・・。

 ほとんどが『スターストライブズ・ゼロ』だった。

 マッカーサー「いいのか?命があっさり消えるかも

 知れないんだぞ?」

 米国パイロット「俺達は・・・前回の米国大空襲の際に

 死んでも死に切れない思いをした・・・悔しかった。

 いくら頑張っても頑張っても虚しくやられていく・・・

 防弾が確保されていても故郷を護れないんじゃ・・・

 死んだと同じだ。」

 彼らは誰も死を恐れていなかった。

 米国パイロット「命を保障されても勝てないなら

 命をかけて敵を殴れたほうが俺はいいね。」

 マッカーサー「・・・それで後悔しないんだな?」

 米国の若者達は頷いた。

 マッカーサー(神よ・・・この若者達をお守り下さい。)

 マッカーサーは彼らの選択を尊重し、こうして

 生産制限のかかっていた『スターストライブズ・ゼロ』の

 大量生産が決定した。

 こうしてアメリカはこの空襲に備えて造った

 緊急地下工場を稼動させて緊急生産した。

 

 一方カナダでは『二轟式流爆』をばらまかれて

 工場や市街地をボッコボコに

 され、戦車が満州陸軍無効砲で無効化されるも敵は

 対戦車ロケットランチャーや機関銃で応戦する。

 だが、日本側は機関銃対策で対戦物ライフルを使用して

 機関銃隊を片付けていく。

 カナダ軍は国境線も侵犯され追い込まれるも

 ロッキー山脈を天然要塞にして立て篭もり

 満州陸軍と激戦が繰り広げられていた。

 その時ハルヒから撤退命令が出る。

 満州陸軍「提督命令!!破壊工作で道路・飛行場破壊後

 総員退却せよ!!」

 満州陸軍はロッキー山脈で手こずっておりこれを長期化

 させれば米国の反撃が来るためカナダ・アラスカから

 撤退を開始した。

 

 さらに海岸沿いの都市を、サンフランシスコ飛行場を

 持ち込んだ重機で修理し、サクラメント・シアトル・

 ポートランド、ラスベガスを『強襲用連山』で空襲し、

 わざと『零轟式』を混ぜてレーダーに映して

 強烈な海岸沿いにずらっと並んだ対空・対艦砲撃の

 囮にすることで人員損耗を少しでも減らす作戦でステルス

 空襲を成功させ、破壊工作で造船所・都市を破壊。

 作戦開始から15日経ったためハルヒは撤退命令を出した。

 15日までの間無理矢理敵の防衛力を奪うため

 戦艦『榛名』『霧島』も導入してシアトル・ポートランドを

 艦砲射撃を行った際爆弾を載せたカタリナの群れが

 戦艦『榛名』に5機直撃し爆弾を積んだ『B-17』が

 片道特攻で多方向から襲い掛かり

 約1000機の『B-17』をパイロット達は捨ててでも

 日本軍を追い返しにかかる。

 陸上部隊は暗視ゴーグル装備で夜襲を切り抜け、輸送船から

 出した高速車両で移動し空襲を回避し、戦車相手に

 高速車両をぶつけて対応し、機関銃相手にソ連戦車の

 解析を元に製造した『三式中戦車』を使用したり

 戦車のキャタピラを起動不能にする『対戦車無効砲』

 を使ったりして陸上部隊は獅子奮迅の活躍で米軍に応戦する。

 白銀機動部隊は迎撃しきれず戦艦『榛名』が沈没し

 戦艦『霧島』が夜光灯全開にして囮になり最大船速で

 空母・陸上部隊から遠ざける。

 戦艦『霧島』は撃ちまくり、逃げ続け、そして、B-17が

 エンジン部に直撃し、機関停止し、大量の鮫が

 鯨に群がるように『霧島』に刺さってバラバラにして行き

 戦艦『霧島』はポートランド沖で息堪えた。

 戦艦達はあらかじめ捨てるつもりで脱出前提で戦えと

 命令しておいたおかげで水兵の多くは無事脱出できたが

 やはり犠牲は出てしまった。

 航空隊も敵の対空砲撃で既に150機以上やられている為

 これ以上損耗を出すわけにもいかなかった。

 仕方がないので戦略資源を奪って脱出していく日本軍。

 1940年8月

 日本軍アラスカ・カナダ攻略部隊撤退完了

 いざサンフランシスコから脱出しようとしていた

 米本土攻略艦隊に

 米国パイロット「いたぞ!!」

 暮臚亨「!!」

 なんと空挺重機を搭載した米国戦爆連合1000機が来襲!!

 2000km離れた設営中間飛行場から離陸し

 B-24を護衛しながらこちらの追撃に出てきた模様。

 米国戦爆連合

 『CG-3スターストライブズ・ゼロB』450機

 『B-24爆撃機』250機

 『B-17爆撃機』300機

 暮臚亨「どうやら、日本に帰してくれるつもりは無いようだな」

 芽恫伶「やっぱりそのようだね。」

 暮臚亨「残念だがお前達に構っている暇は無い。」

 輸送船が緊急で撤収する中破壊工作で戦艦『長門』『陸奥』

 さらにサンフランシスコの多くのビルに設置した爆破解体用の

 爆弾を爆発させる。

 米国パイロット「!?」

 サンフランシスコの多くのビルが某貿易センタービルを

 思わせる倒壊の仕方を見せ、米軍追加陸上部隊の

 行く手を塞ぐ。

 日本軍は座礁させて海岸に引っ張り上げた煙幕タンカー10隻と

 船団前方にあったタンカー20隻を爆発炎上させて

 海岸一帯を煙りまみれにした。

 ※煙幕タンカー 最大速度30ノット

 もったいないが重油は人命よりは軽いというわけで

 輸送団が見えなくなるようにタンカーが黒煙を吐きまくる。

 米国パイロット「目くらましのつもりか・・・こんなもので

 ・・・!?」

 突如『スターストライブズ・ゼロ』が粉砕した。

 そこにあったのは。

 『零四式艦上戦闘機 梟改』450機だった。

 ※1800馬力エンジン換装型。

 暮臚亨「やれやれ、提督の気が知れねえぜ・・・

 こんな時代遅れの機体に乗れって命令して来るとは・・・。」

 レーダーに映らない事をいいことに、こちらのレーダーで

 捕らえられたSS-Zはボッコボコにやられていく。

 そう、撤退作戦の切り札として急遽南方資源地帯の

 在庫から引っ張り出してエンジンを換装して

 輸送船から空母に換装したのだ。

 米国パイロット「目くらましだと!?くっそレーダーになんにも

 映らねえ!!輸送船攻撃しようにも煙りで敵が見えないんじゃ

 どうしようもねえ!!」

 煙りにまみれて輸送船団は逃亡していく。

 輸送船団に近づこうものなら煙幕用タンカーに

 目を潰されて敵艦載機の餌食になる。

 設営しようとしていた空挺重機部隊も煙りと倒壊したビルに

 に苦戦し飛行場設営が難航、結果として日本軍を

 逃がしてしまった。

 芽恫伶「助かった・・・。」

 暮臚亨「こんな戦いもありなのか・・・。」

 こうして米本土攻略艦隊は完全に撤退し、

 輸送船団は無事になる故郷に帰ることができた。

 輸送船団は万が一に備えハワイではなくタンカーからの

 洋上補給を受けて直接日本本土に帰った。

 ハルヒ「あっぶなかった・・・(汗)」

 キョン「撤退しておいて正解だったな。」

 サンフランシスコ日本軍喪失

 『鬼雀』89

 『斬風』78

 『強襲用連山』18等

 陸上部隊27個大隊

 輸送船25隻等

 こうしてドイツに向かった米機動部隊がフロリダに帰ったのは

 その直後だった。

 

 



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第27話 1940年8月 日本軍分析

1939年1月

 米国は史実には存在しなかった大空襲を経験した。

 それは、ただのアメリカの危機という意味では無く

 経済的弱者と見くびっていた国から受けた膨大なる攻撃。

 大国としての面子が揺らぎ、戦争を誘発して大儲けしようと

 史実で鷹をくくっていた資産家達は一気に貧困に追い込まれ

 大国の誇りも自信も奪われた。

 それでも降伏せずに立ち上がって復興・回復してきた。

 かつて経済的弱者と馬鹿にしていた国に勝つために。

 ダグラス・マッカーサーは史実では経験しない大統領という

 役職につき、日本を甘く見ず防衛を徹底した。

 フィリピンでの戦いで日本軍の強さを知っているが故に。

 しかしそれから1年半後。

 1940年8月

 その苦労が嘲笑われるような大空襲がまたもや発生。

 今回はワシントンに敵部隊が来るとまではいかなかったが

 日本軍の爆撃機が、その厳重な防衛網をかい潜り

 多くの都市を奇襲爆撃したのだ。

 しかも全開と違い正規の爆撃機を使用したため

 爆撃を受けた破壊の深刻さは前回より上であった。

 東海岸も敵の使い捨て爆撃機の攻撃で工場や油田に

 攻撃はあったが一回目の攻撃で緊急限界体制を取ったため

 幸い防衛できたが、それでも被害は大きかった。

 無論予測できなかったわけではなかった。

 ノルマンディー上陸作戦を知れば来るだろうと思っていた。

 だがその予想のはるか上、忍者のように音無く侵入し

 暴れ回られてしまったのだ。

 マッカーサーはすぐさま敵の手口を分析し、

 原因究明を発表した後1ヶ月間はブチ切れている

 民衆を無視して、分析が大方終わった

 後、記者達に発表することにした。

 マッカーサー「ここに来ている人々は、私の防衛の不備が

 全ての原因でこの責任を持って辞職し、次の大統領を

 決めろとでも期待しているのだろう。はっきり言おう。

 今から説明を聞いて覚悟が持てる奴が大統領になればいい。

 静粛に。」

 マッカーサーの声にはなんとも言えない威圧感があった。

 マッカーサー「日本軍の奇襲を想定してやれることは

 全てやった。私の不備は否定しない。ならばこれを聞いた

 上で対策を記者達、大統領の希望者達はこの場で

 発表してくれて構わない。

 我が国は夜間防衛に夜戦用の高性能な偵察機レーダーと

 地上の早期警戒レーダーで通常防衛をしている。

 昼・夜偵察を怠った人間は誰もいない。

 対策マニュアルもきちんと作り配布した上で

 奇襲からまともに守れた部署は皆無だった。

 レーダーも偵察機・警戒機も十分だった。

 つまり今回の事件はヒューマンエラーでもマシンエラー

 でも無い。

 これが解明できなければ今後どんな大統領が代わりに

 なっても変わらん。誰もアメリカを守れん。

 その謎を解くのに時間がかかったが、その回答は

 敵は木製戦闘機で襲撃したという事だ。」

 総員「ざわざわ・・・。」

 マッカーサー「一見旧世代と戦闘機が最新鋭の戦いかたを

 したのだ・・・数々の実験の末に木製戦闘機はレーダーに

 映りにくい事が判明した。今回迎撃しそこねた戦闘機は

 ほとんどが木製、偶然ではない。これは日本軍が

 我々の防衛方法を把握して対処したという事に他ならない。

 それだけではない。地上戦闘においても戦車隊の

 大損害と苦戦・機関銃相手に敵は精密遠距離狙撃に

 重点を置き潰し、こちら以上に速度の出る戦闘車両を

 使って攻撃し、深刻な損失が出る前に撤退した。

 さらに第一米本土空襲でも使われた無人爆撃機も

 レーダーと目視をかい潜るために表面を木製にするなど

 対応し、これを実際に使うとなると飛ばす側にとんでもない

 計算能力が必要となるアナログアタッカーだ。

 諸君、これを見てどう思うかね?

 日本軍はこちらの状況を分析して対処してきている事を

 感じないか?この狡猾な戦術を用いる日本は最早ただの島国

 では無い・・・その戦力規模は英国を超え、もしかすると

 こちらの工業力に匹敵する実力に成長した化け物に

 なっている可能性が高い。

 これから私に代わって大統領になる人間はこの

 狡猾な化け物と一対一で戦う覚悟が無くてはならない。

 自分の最善を嘲笑うような狡猾な相手をな。

 大統領になりたい奴は手を挙げろ。

 責任と覚悟があるならその椅子に座らせてやる。

 ここにいる記者達でもいいんだぞ?」

 野次を飛ばすつもりだった記者は声を出そうとしても

 出てこなかった。

 その覚悟を持てる人間は軍人はおろか記者達は勿論

 国会にいる共和党・民主党にもその覚悟を持てる人間は

 いなかった。と、そこに。

 手を挙げた女性がいた。

 アクアマリン「私ではいけませんか?」

 (なりたくてたまらないのでつい上げちゃいました。)

 マッカーサーはちょっと困った顔をして苦笑いした。

 マッカーサー「勇敢な女性に任せるのも勇気がいることだ。

 わかった、少し考えてやるからちょっと待っててくれ。」

 おほん。

 気持ちを整えて。

 マッカーサー「そのため政府は敵の対レーダー隠密戦闘爆撃機

 "ステルス戦闘爆撃機"の研究と対抗策の実施を急ぎ、

 夜間防衛に必ず10機以上の監視航空隊を各地飛行場に

 実施し、戦闘機『スターストライブズ・ゼロ』の

 配備と問題の防弾性能の解消と性能維持の為の開発を行い

 敵の行った手口をことごとく分析して対応する。

 以上記者会見を終了する。」

 

 1940年7月フロリダ

 アクアマリン「・・・どうやってこうなった!?」

 空母から航空隊を緊急片道発進させてまでして飛行場への

 到着を優先するほどの緊急事態。

 無理を承知で覚悟のできた航空隊を発進させて急ぎ、

 帰ってきた米機動部隊の目にしたものは。燃える街街。

 壊滅した西海岸沿いの都市と基地。

 色んなところに落ちた木製双発機。

 マッカーサー「よく・・・帰ってきてくれた。

 敵はもう撤退した・・・だが、護衛戦闘機が敵の先制攻撃で

 大量に破壊されて生産能力が少し落ちた為、

 ドイツ戦闘用の戦闘機をすぐさま防衛に移してくれ。

 ドイツ戦はもう大丈夫なのか?」

 アクアマリン「・・・ドイツは降伏しました。」

 マッカーサー「!?」

 アクアマリン「正確に言えば『日本と手を組んで勝ち逃げ』

 を演じました。米本土空襲と同時時系列で降伏を発表し

 ドイツの降伏の条件を飲まなければ徹底抗戦するという

 内容で提示されました。米国の無事を優先し・・・

 飲んでここまで帰ってきてしまいました・・・。」

 マッカーサー「いや、それでよかっただろう。

 そのまま戦えばこの事情背景で補給が滞っていたかもしれん

 それにソ連の戦況を聞いて戦慄した。

 あのまま戦いに突入していたら確実に陸上部隊は

 多大な損耗を余儀なくされただろう。

 まずは・・・防衛の再編を優先する・・・。

 こんな状況で挑めば勝てるかどうかもわからん。」

 1940年8月

 アクアマリン「・・・というわけで正式に

 『スターストライブズ・ゼロ』は最強のパイロット

 専用迎撃機として文字通り認められたわけですが

 米本土の傷痕は深いものを見せました・・・。

 しかし!!吉報もあります!!なんと東海岸の防衛隊の

 奮闘によって日本軍戦艦『長門』『陸奥』『榛名』『霧島』

 が轟沈!!これは最善を尽くして防衛を整備した成果とも

 言えます!!これで敵の残る戦艦は『金剛』だけ!!」

 

 日本軍

 桜龍機動部隊空母

 『赤城』91 『加賀』103『蒼龍』73 『飛龍』73 『龍驤』58

 融合空母『鳳翔』15『祥鳳』30『瑞鳳』30『龍鳳』30

 白銀機動部隊空母

 『ヨークタウン(陽炎)』90   

 『エンタープライズ(銀炎)』90 

 『ホーネット(蜃気楼)』90

 『サラトガ(冥炎)』 90   

 『レキシントン (明炎)』90  

 上陸抑揚艦兼空母

 大鳳型抑揚兼空母『大鳳』65『神鳳』

 伊勢型抑揚兼空母『伊勢』50『日向』

 利根型抑揚兼空母『利根』36『筑摩』『薩摩』

 独逸軍空母

 『アプリル・モーント(如月)』64

 『シュタイフェ・ブリーゼ(疾風)』64

 空母合計23隻※うち日本製15隻

 

 米軍

 空母合計9隻

 『オタワ』95『バンクーバー』95『レンジャー』86

 『ペテロ』32『ヨハネ』32『ヤコブ』32 

 『ブロック・アイランド』20『ボーグ』20『ナッソー』20

 

 アクアマリン「・・・くっ空母の数は気にしちゃ・・・

 気にしちゃ・・・できるかぁぁぁ!!なんですかこの酷い

 空母の数は!?なにこの島国!?たかか領土が20分の1の国が

 どうしてここまで!?っていうか4分の1が

 我が国の空母ぉぉぉ!!くっ・・・集中運用すればワンチャン

 ・・・。」

 『パナマ運河が破壊されています』

 『念入りに道路まで破壊されているため修理に後

 4ヶ月かかります』

 アクアマリン「隙を見せぬ二段構え・・・

 このまま陸上部隊使ってアラスカから攻め入りたい

 ところなんですけどカナダまで被害を負って

 道中や都市を破壊されているため簡単には

 大規模部隊を送れないんですね。

 それまでにはアラスカ・カナダへの再生の設営と

 敵のステルス戦闘爆撃機対策が必須になります。

 ちなみにアメリカはこんな対策も取ってたんですよ。

 

 まずは『最終決戦要塞ロッキー山脈』

 隠し飛行場や重機・備蓄弾薬や食料・武器・戦車・高射砲

 を備えた対日秘密基地です!!ここに非常時に民間人を

 避難させたり防衛の最大の要所にするという

 我が国の誇る難攻不落の要塞!!

 

 ※史実にも一応プランはありましたが日本が弱くて白紙に

 なりました。

 

 次に『防空地下鉄要塞』

 これは各都市の地下に張り巡らせる事によって

 対空襲に強いパイプラインと避難場所を確保する

 第二防衛地下要塞!!航空機用のエンジンを使った

 地下鉄を使えば高速で人員を行ったり

 来たりできたり、敵が侵入したらトンネルごと

 ペシャンコにできたり、まさに堅固な民間要塞!!

 

 最後に『地下秘密工場』

 これがあることによって米国はたとえ大規模空襲を

 受けたとしても工業力が30%を切らずに生産できるっ!!

 ふふふ、アメリカは甘くないのですよ!!

 

 というわけでアメリカは回復した工業力が45%→30%

 まで落ちたり、防衛に配備していた5000機以上の航空機が

 敵のステルス奇襲によって飛行場ごと破壊されたり

 沿岸部の要塞が壊滅したり、軍人用品等が略奪されたり

 散々な目に会いましたけど、これから太平洋戦争に向けて

 頑張らなくてはなりません!!

 ・・・と、ここで米軍上層部から報告が。

 『カナダと共同で戦艦と空母の造船が決定しました』

 なんと史実の倍の速度でサウス・ダコタ級戦艦4隻

 アイオワ級戦艦6隻の建造、さらに空母ミッドウェイ級6隻

 の建造が決定しました。

 ・・・いやカサブランカ級とエセックス級造ってくださいよ。

 『カイザー造船所の回復3ヶ月かかります。』

 くっつ・・・日本軍め・・・シアトルから撤退する前に

 破壊工作で破壊してくれたせいで・・・

 うちの造船所になんか怨みでもあるの?

 どっちみちすぐには空母を1から造船できる金が無いので

 さて、少ないけど徴収した戦艦を整理していきましょう。」

 戦艦

 『ニューヨーク』『ドイッチュランド』『シャルンホルスト』

 『グナイゼナウ』 『シュレージェン』

 『シュレスヴィヒホルスタイン』

 アクアマリン「これを全部空母に改装できればまだ望みは

 ありますね。砲台つき棺桶(戦艦)なんて要りません!!

 というわけで今史で建造中止となった空母の名前を流用し」

 戦艦⇒空母

 『ニューヨーク』      ⇒空母『ニューヨーク』45

 『ドイッチュランド』 ⇒空母『インディペンデンス』45

 『シャルンホルスト』    ⇒空母『ブリンストン』45

 『グナイゼナウ』      ⇒空母『ぺローウット』45

 『シュレージェン』     ⇒空母『カウペンス』 45

 『シュレスヴィヒホルスタイン』⇒空母『モンテレー』45

 アクアマリン「うん!!これでよし!!パナマ運河修理後に

 すぐさま投入できますね!!・・・アラスカ迂回ルートで

 北海道を直接攻撃しようか考えたけど・・・両国の

 機雷が上陸防止のためベーリング海峡にびっしり

 おいてあるためソ連北上攻撃ルートになったとしても

 通れませんね・・・機雷って敵に使われるとここまで

 厄介なんですね。う~んどうしたものか・・・。」

 

 戦略会議

 マッカーサー「攻めたいのは山々だが、ここはパナマ運河が

 修理が終わるまで待とう。」

 ニミッツ「なぜですか!?アラスカルートなら膨大な空挺部隊を

 送ってリベンジできるはず・・・。」

 マッカーサー「敵のステルス爆撃機に物資を通商破壊されて

 しまえば膨大な人命が飢え死にと物資不足で大打撃を被る。

 ライトをつけて偵察を増やせば、敵はステルス戦闘機と

 レーダーに映る戦闘機を混ぜて運用するため、実質的

 対策を取らねばたとえ1000個大隊投入したとして

 夜間に攻撃を食らえばやられてしまう。」

 ルァン「こちらから潜水艦で通商破壊を行うのは

 どうでしょうか?」

 マッカーサー「既にやっているが敵の対潜哨戒が厳重で

 全く成果無しだ。水中に潜んでいれば魚雷艇に囲まれて

 爆雷をぶち込まれ、浮上して機関銃で魚雷艇を処理しようと

 すれば航空機にやられてしまう。敵のソナーも馬鹿にできん

 レベルで進化している・・・ここは英国からステルス爆撃機

 の参考資料としてランカスターやモスキートを購入して

 開発に取り掛かり、さらにスターストライブズ・ゼロから

 対日艦上戦闘機及び艦上爆撃機の開発を命じる。」

 アクアマリン「了解です・・・くむむ・・・パナマ運河

 修理し終えるまで打つ手無しですか・・・。」

 ルァン「アフリカか南米の南下迂回ルート使うよりは

 パナマ運河の修理待った方が早いからね・・・仕方ない。」

 マッカーサー「予断だが、日本軍に攻められた西海岸基地や

 アラスカやカナダの工場から旋盤や要塞砲・壁等が

 引っぺがされて無くなっているという報告がある。」

 ルァン「一応・・・敵も資金や資源に困っているのか(困惑)。」

 アクアマリン「敵ながらますます油断できませんね・・・

 分析したらすぐに投入してきますもんね。」

 マッカーサー「もっとも脅威なのが"引き際"だな。

 敵は大損害を被ればリカバリーが効かない。

 故に普通なら勝利目前で撤退せずに徹底抗戦して大損害を

 被ってくれれば後が楽なんだが、深刻な被害が自軍に

 及ぶ前に退くほうがますます厄介だ。

 こっちが深手を負えば敵が健在だと追撃が困難だからな。」

 アレクサンダー・ヴァンデクリフト

 「・・・いや、今後もっと難しくなる可能性が高い。」

 マッカーサー「どういう事だね?」

 アレクサンダー「敵はソ連と中国の民意を手中に収めている

 可能性が高い、戦闘した際の敵の人的資源が想定よりも

 多かった、ただ膨大な数の陸軍は見かけなかったが

 パイロットの人的資源の数がおおく、我が艦隊を襲った

 航空機は合計で軽く1000機以上あった。

 全てとは言わんが・・・ソ連の陸軍が敗北した事を

 考慮するとその可能性が高い。

 逃げてきたソ連高官に脅してまで聞いたところ

 ソ連は、毛沢東・将介石を日本軍が太平洋へ追放した後

 大義名分を掲げて中国領土を自国のものにできると

 考えて攻め入ったそうだ。」

 マッカーサー「なに・・・初耳だぞ!?」

 アレクサンダー「その後故郷を占領された中国の難民達は

 食料問題に貧窮したところを日本軍の鹿島葉留佳隊長を筆頭に

 食料と教育・仮設住宅等の支援を受けて助けられ中国の民意が

 どんどんその奉仕隊長へ向いて行き、さらにソ連国内の

 スターリンの大虐殺・強制労働・飢餓貧困で苦しんでいる

 人々にも少ない資金の中で支援を行い、

 ソ連国内の反共産主義レジスタンスの支持まで受けて

 中国・ソ連からの志願者を募って対抗部隊を編成、

 ソ連軍は人的資源圧倒による戦術が通用しなくなり

 さらにスターリンの戦車への固執によって戦車対策の

 徹底した鹿島以下部隊に敗走に敗走を重ね・・・敗北した。」

 マッカーサー「・・・つまりソ連奪還しようとすれば

 その膨大な数の部隊と戦う可能性があると?」

 アレクサンダー「ああ、下手をするとノルマンディー上陸作戦

 の倍以上の損失が出る。」

 将介石「その話は本当なのか!?」

 アレクサンダー「可能性はほぼ確実と言っていい。

 あのナポレオン殺すような広大な土地に部隊を有利に展開

 するためには日本軍だけの人的資源だけでは絶対的に

 不可能だ。」

 マッカーサー「・・・しかし米国に攻め入ったのは純粋な

 日本軍だけだったようだが?」

 アレクサンダー「自国の防衛以外に無理に命令すれば不満が

 募ることを司令官が考慮したんだろうな。

 その鹿島葉留佳という司令官はこちらの艦隊が壊滅的

 打撃を食らって沈没寸前の所で救助して私を膨大な数の捕虜

 ごと基地に帰してくれた・・・。」

 マッカーサー「鹿島葉留佳・・・。」

 1940年7月

 『ロシア自由皇国建国の報告!!』

 『中華和統国の建国の報告!!』

 マッカーサー「何!?」

 将介石「なんだと!?」

 下士官「中華和統国の最高指導者名は諸葛命孝

 ロシア自由皇帝の最高指導者名は鹿島葉留佳とのこと!!」

 マッカーサー「・・・。」

 アクアマリン「ソ連と中国が日本の手に・・・。」

 マッカーサー「虐殺者や独裁者よりも厄介なのは・・・

 その国民を本当に愛している指導者だ・・・これは厳しい

 戦いになるな・・・。」

 『インドが独立しました。』

 『インドが枢軸国側に入ります。』

 アクアマリン「あ・・・あぁぁあああ!!チャーチルさんが

 英国国防に精鋭部隊戻したせいでやむを得ずインドが

 枢軸国側に!!」

 『中東地域が日本と友好通商条約を締結していました。』

 アクアマリン「既に落ちてた!!」

 マッカーサー「これは・・・まずいな・・・。」

 アクアマリン「くっ・・・早く・・・早く・・・パナマ運河

 治ってください!!」

 

 一方ウクライナ・キエフ。

 ヨーデル上級大将「まさかここまでやっていただけるとは

 思いませんでした・・・一番最初にバトルオブブリデンで

 手伝えていれば・・・ここまでこじれずにすんだかも

 しれません。」

 佐友紀「いいえ・・・こちらこそ・・・事情が複雑だったとは

 言え、突然の奇襲をお詫び申し上げます。」

 ヨーデル「おかげでドイツ民間人の死傷者が

 格段に減り、ドイツの経済領土維持のまま終戦を

 迎えることができました。いやぁ・・・代価を大きく

 払ったかいがありました・・・。」

 佐友紀「そちらもまだまだ大変でしょうが・・・。」

 ヨーデル「そちらは戦いはこれからでしたっけ。」

 佐友紀「無事であれば必ず貰った空母と戦艦を必ずお返し

 致します。」

 ヨーデル「まあ、その件も含めてなんですが実は自国に

 帰ったら連合軍の軍法裁判にて、英国戦線で戦果を

 出してしまったお陰で我が国の為に戦ってくれたのに

 下手をすれば投獄から死刑まで重罪扱いで捕まって

 しまうんです・・・というわけでしばらく防衛に

 配備するなりなんなりほとぼりが冷めるまで保護して

 いただけないでしょうか?」

 佐友紀「・・・わかりました、粗相の無いようにきちんと

 対させていただきます。」

 ヨーデル「はっはっはっは・・・メシ代もかかりますが

 腕は折り紙付きで、おまけに血気も多いからいい助力

 なってくれるでしょう。」

 ※簡単に言うとドイツの伝説レベルのパイロットが

 仲間に入ってくれました。

 

 日本

 こなた「久々に故郷に帰れたかと思ったら翔鶴・瑞鶴隊

 の訓練指導と・・・。」

 後ろからぞろぞろついて来るドイツ軍パイロット。

 「ここが日本・・・。」

 「結構ジメジメしてるな。」

 「あの娘どこにいるかな~(どきどき)」

 こなた「どうしてついてきたのこのごつい男たち!!」

 ドイツ軍パイロット「仕方ないだろ!!ガーランド准将の

 命令だし、帰ったら俺達連合軍の軍法裁判で牢獄だぞ!!」

 ドイツ軍パイロット「これでも100機以上撃墜してるんだぞ!!」

 こなた「ちなみに私は・・・(;;;*_*)」

 ふいっと明後日の方向へ向く。

 寿教官「こいつの撃墜数は未確認除いてちなみに278機な。」

 ドイツ軍パイロット「うっそだろ!?( ̄□ ̄;)( ̄□ ̄;)!?」

 みさお「あー、ソ連の雑魚航空機狩りすぎたせいで

 あたいら腕の成長に関係ないような戦果出しちゃってんだな」

 ※航空隊蒼桜の平均キルが150以上です。

 寿教官「これからお前らは翔鶴・瑞鶴の航空隊の仕上げ訓練を

 俺達はその間ドイツのいかつい方々と航空交流戦

 をしながら、最終戦でお前らと交流戦で締めるのが

 今後の予定だ。」

 その後ドイツの精鋭航空隊は模擬戦で蒼桜と交戦して

 蒼桜にボッコボコにやられました。

 ドイツ航空隊

 「m(__)m(。>。<。)(x_x;)(-_-メ)_| ̄|○」

 こなた「あらーお通夜ムードですね同盟国のでかいの。」

 みさお「30編成連続攻撃なんて初見じゃ対応無理だろ・・・。」

 寿教官「お前らなぁ・・・・。」

 ドイツ航空隊「はっはっはっは!!女性に負けるって・・・

 つっらぃなぁ・・・。」

 果たしてドイツ航空隊は戦局に貢献できるのか?

 



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第28話 1940年2月 ハルヒの経済対策

ハルヒ「さてと時系列は遡って1939年2月ぐらいから、

 ここから奪還した中国の経済対策をやっていくわよ!!

 史実のような奪ってばっかりじゃなくて、

 我が国の植民地になったことを誇りに思わせてやるから

 安心して政権を任せていってね。

 さてさて、我が国の農業特化人員と設営部隊・教師人員を

 派遣して学校・仮設住宅の設営と農村の再建を行うわよ。

 簡単に言えば日本でやった教育体制等を移植して行くわよ。

 小学校・中学校に専用の畑を用意して育てた奴は

 持って帰って貰って結構よ。

 経済厳しい状況で税金搾り取るとかそんなことしないから

 裕福にしてからじっくり貰う方針で設定して行く。

 教育は、唯心論方針で行ってもらい領土に関する表記を

 改めて貰うわ。普通なら中国と満州が古来から我が国の

 領土とか書きたくなったりするけど、

 そんなうそっくっさいことはしないでこう表記するわ。

 『領土とは』

 『その土地・住民を愛し、よりよく整備できる国が

 所有する資格のあるもの。それが領土である。

 いくら我が国が2000年前治めていた土地であるが故に

 我々に歴史的根拠で渡すのが通りであると言う奴も

 いるかもしれないが、血縁も先祖も関係も無いような

 指導者が治めていた時代を引っ張り出して自分の土地だった

 この土地で沢山我が国が人を虐殺したから我が国のものだ

 と言うのは筋違いも良いところである。

 それを引き合いに出して今いる住民を追い出したり殺したり

 する権利は認められず、その土地を治める真たる国の主君は

 その土地を誰よりも愛し、良く保全し、その住民を

 誰よりも愛する国こそが所有すべきである。

 これが成り立たなければ、たった200年以下しか

 歴史の無い某大国の立つ瀬が存在しないのである。』

 以上!!これで領土問題は解決ね!!現在大事にできるのかが

 問題であって、歴史的根拠とか枯れた時代持ち出したって

 我が国は一ミリも使うつもりは無いし、譲るつもりも無い!!

 というわけで北方領土・ロシア・中国は我が国の領土!!

 某現代の中華人民なんたらの主張もダメ!!いいね?

 さてとこうして経済の下地を造って中国の防衛設定を行うわ。

 万が一逆襲されても対応できるように、国防の中心配備は

 『零戦雉鳩』をチューンするだけで我慢してね?

 エンジン変えるだけでもいい機体だしいいね?

 さらに送った設営部隊と農業専門家達を使って

 日本・中国の農作物の大量生産の研究をして食える木々を

 植えたり、設営した試験農業研究所に三次元農業の研究を

 行うわよ。

 三次元農業とは、通常農業は土地の縦×横の2面で

 生産されるけど、ビルを建てて階数分を生産することで

 縦×横×階層で建物の中で害虫や飢饉に見舞われずに

 狭い土地でも効率よく作物の生産もできる!!

 電気は水力・風力発電のものを使用!!

 これを設営研究して機械化による農作物の大量生産を進め

 ていくわよ。

 ここに航空機で輸送した中学生・高校生を使った

 修学旅行教育を行って手伝わせる事で国際性と体力を

 養わせて、農作物回収したあと中国の現地の人に渡して

 3ヶ月ローテーションで中国各地の農業支援を行って

 中国の農業を回復させていくわよ。

 さらに1940年7月『中華和統国』を建国し、

 建国記念に戦闘で押収した旧式戦車を改造して造った耕耘機を

 無償で配布するわよ。さらに完成した満州油田の燃料も

 農業が安定するまでの1年の間無償で提供。

 三次元農業のお手伝いや工場のお手伝いで賃金を払って

 そのお金を我が国が中国や日本の土地で育てた大量の名産品の

 果物や野菜を買ってもらったりしながら経済を

 回して行くわよ。

 さらに『ハイオク麦』『重油麦』『軽油麦』の栽培を開始して

 輸出用人造石油大量生産の体制も作っていくわ。

 さて、中国の内政設定は当然の事だけどこちらを良く

 思ってくれている人々を特に鹿島さん慕っている人を配置して

 大陸打通列車とシベリア鉄道を連結・強化して

 これで中国の設定は終了。」

 

 ハルヒ「さて、中国の内政設定はは終わった所でここからが

 本番。日本でも農業や工業の才能や諸々の実力を

 持った人たちを兵役免除にすることで経済対策に

 使える人員が確保できるわけよ。

 1940年1月に資源確保艦隊を編成してハワイへ向かわせる。」

 『資源確保特殊艦隊』

 戦艦『金剛』

 空母『レキシントン(明炎)』90

 空母兼上陸抑揚艦『利根』50『筑摩』50

 艦載機『零二式艦上戦闘機 雀』140機

 切削重機25運搬車両25 特殊設営隊・切削部隊

 駆逐艦20隻 寒冷用魚雷艇30隻 軽巡2 重巡2

 輸送船45隻 タンカー25隻 戦闘隊5個大隊

 

 キョン「オーストラリアに行かせるにしては少ないな?」

 ハルヒ「オーストラリアだと確実に戦闘になるから

 戦闘を避けつつ資源が入手できる場所・・・

 それが南極大陸よ!!」

 キョン「ふぁ!?」

 ハルヒ「南極は一見何もめぼしいものなさそうだけど。」

 南極資源

 石炭・石油・天然ガス     発見されている

 コバルト・鉛・マンガン・ニッケル・隕石

 メタンハイドレート・銀・チタン・ウラン・プラチナ

 クロム※推定

 採取可能宝石類 ルビー・サファイア・ベリル・ガーネット

 ハルヒ「こんなにあるのよ。」

 キョン「マジかよ・・・。」

 ハルヒ「だから輸送船に偵察用の一式陸攻とかを積んだりして

 見張りを強化しながらこういう時期にガッツリいただくのよ

 思う存分重機を使いながらガンガン掘り出して

 ハワイを橋頭堡にしながら輸送路を確立して

 回収していくのよ。輸送の都合さえ良ければ是非占領

 したかった・・・(本音)。」

 キョン「そんなことして大丈夫なのか?」

 ハルヒ「大丈夫、オーストラリア大陸よりなんちゃって

 大きいし10t20t掘り出したってペンギンは困らないもの。

 それにアメリカなんてどうせ環境問題考えないで温暖化で

 南極沈めちゃうんだから、我が国のやってることは

 まだかわいいもんよ。」

 キョン「・・・そうか、だが鉄とボーキは採れないっぽいな。」

 ハルヒ「さて、南極の資源を戦況が変わらない限り掘り返し

 ている間に、ここからが本格的な経済対策に移るわよ。

 1939年10月 空母兼上陸抑揚艦『利根』が米本土から

 持ち帰った『蒸留油田装置』を満州に設営することに成功!!

 これによって満州の低品質な油田から安定して使える

 膨大な油を精油する事ができるわ。やったね!!

 これをベースに精油所をブロック製造して1940年4月に

 建造が完了した空母兼上陸抑揚艦『大鳳』『神鳳』『薩摩』と

 『伊勢』『日向』輸送船等を使って、

 完成したブロック精油所を乗っけて中東へ輸送。

 この時期アメリカやイギリスが中東の油田地帯に

 精油技術をけちんぼすることで一旦アメリカ・イギリス等に

 原油を輸送して精油したあと中東の国々にまた回すという

 意地悪な搾取手段を使っていたわけよ。

 ここにブロック製造した精油所を売り込みに行くわよ。

 『交渉が成立しました。』

 ハルヒ「よし!!高く売れた!!分割商法で相手から安定して

 外貨をいただいて、さらにマージンとして石油精油代として

 1%を払って貰うことで中東の国々から安定してお金が

 もらえるわよ。」※販売したブロック精油所は5個

 『アメリカの精油利益が15%低下!!』

 マッカーサー「!?」

 ハルヒ「残念だけどあなたたちはこっちに構っている暇なんて

 無いわよ!!さらに食品取引でも外貨を稼ぐわよ。

 中東地域は肉類売るのがタブーだから、

 新鋭の冷凍輸送船に果物や落下果実を再利用した果汁で

 造ったシャーベットを乗っけて中東や東南アジアで

 販売したり、インドに格安でおから粉を販売したり

 そして肉が禁止された宗教圏で最大の破壊力を誇る

 商品・・・それが『芋布団』通称『ポテトシルク』

 これはジャガ芋の皮を原材料に肉を使わず、

 ほぼ胡麻油と芋皮だけを使って肉の味を完全に再現した

 『宗教の穴を突いた合法健康肉』。

 あちらの宗教圏では教理とかでお肉を食べちゃいけない

 って言われているから、合法的にお肉の味を味わって

 貰うために造られた革命商品!!これは前々から思考錯誤

 して何気に必死に作って製品化。

 通常は乾燥状態で日持ちがいいけど水を含めて焼けば

 宗教教理に逆らわずいい肉の味を味わえる絶品の食べ物に

 早変わり。なんちゃってガンジーとかも宗教で禁止

 されているお肉をもぐもぐ食べちゃってるからね。

 一度食べるとやめられなくなるから中東・インドで

 合法的に食べれる肉として広まり、大ヒットしたわよ。

 ふふふ、宗教的背景を利用して商売できなきゃ

 これからは世界で通用しないわよ。

 仕上げに南極で仕入れた宝石と沖縄で収集した珊瑚を

 中東で販売して継続的に稼ぎ、そしてインドの

 軍隊に『零戦雉鳩』『三式中戦車』の販売を開始。

 こうして軍資金を安定して稼ぐことで一気に日本の経済力は

 上がり工場のラインにフォークリフト・運搬者・電卓の

 動員ができるようになった!!覚悟しろアメリカ!!

 工業力と実力で絶対に追いついてやる!!」

 ※卓上電卓は造俚加井季さんに造ってもらいました。

 そのかわり形が統一されていなかったりします。

 本人が単調なものばかり作るよりは複雑なものがいいもよう。

 

 そんなことしている間に

 1940年1月 正式艦載機としてペケを食らった

 『F4Uコルセア』がオーストラリアへ輸送されていた。

 『F6Fヘルキャット』より完成が早かったのにも

 関わらず、空母着艦に支障が出る下方視界の悪さ、

 航続距離の短さ等の欠点によって最高速度715kmを

 誇りながら完全に倉庫の肥やしになってしまった。

 アメリカは豪州侵略を防ぐために

 『高高度試作型F4Uコルセア』を

 オーストラリアへ輸送する為には、ハワイの間を

 突っ切ろうにも空母『赤城』『鳳翔』の哨戒網が

 邪魔で突っ切る事ができず、肝心の護衛空母も

 パナマ運河の修理や西海岸造船所の修理のせいで

 まともに投入できなかった為、こっそりオーストラリア防衛

 に送るため米軍は水上母艦まで使って輸送を実行した。

 『オーストラリア秘密輸送第一艦隊』

 水上母艦

 『カーチス』30

 『タンジール』24

 水上機『OS2キングフィッシャー』30

  『SO3Cシーガル』24

 駆逐艦4隻 重巡1隻 軽巡1隻 輸送船15隻 タンカー5隻

 

 『オーストラリア秘密輸送第二艦隊』

 水上母艦

 『アーバマー』30

 『ポーコモーク』24

 水上機『OS2キングフィッシャー』30

  『SO3Cシーガル』24

 駆逐艦4隻 重巡1隻 軽巡1隻 輸送船15隻 タンカー5隻

 

 米海軍少尉「これを・・・不完全とは言えオーストラリアに

 送り届けることができれは日本軍はオーストラリア本土を

 侵略することが確実に困難になる・・・なんとしても

 送り届けねば・・・。」

 こうしてこの艦隊が向かったルートこそが

 第一艦隊『南極スレスレルート』と、

 第二艦隊『南米・アフリカ大陸の下を通る』

 の二つのルートである。

 米国に余裕はほとんど無いが、オーストラリアが

 占領されれば大量のボーキサイト等の資源が

 日本軍に奪われ、戦況が悪化するためである。

 なんとしても豪州に届けなくてはならない。

 この二つの艦隊が発進して1ヶ月が経ったある日。

 第一艦隊に異変が起きた。

 そう、実は同時刻に到着した日本軍『資源確保特殊艦隊』の

 レキシントンの艦載機『零二式雀』に見つかってしまった

 のだ。

 幸い見つかったのが水上機だったため方向転換して逃げる

 米海軍少尉「何故日本軍が南極に!?方向転換!!」

 どうにか西へ逃げきってほっとした艦隊に

 米海軍少尉「よし!!逃げ切れた」

 『一式陸攻』<こんちゃー

 米海軍少尉「!?」

 『一式陸攻』<・・・・

 『一式陸攻』敵機発見!!増援要請!!

 米海軍少尉「うわぁぁぁ!!!」

 ※南極が丸いのが悪い。

 なんと南極で設営した飛行場から飛んできた偵察用の一式陸攻

 に見つかってしまった。

 米海軍少尉「逃げろ!!北上して逃げるんだ!!くそっ!!9ノット

 で逃げきれるのか!?」

 北上して必死に逃げる『オーストラリア秘密輸送第一艦隊』

 ・・・と、そこに。

 その通信を受けとった空母『赤城』『鳳翔』が

 『偵察型呑龍』を25機を発艦させて退路を塞ぐ。

 米海軍少尉「くそっ!!ハワイ哨戒部隊に捕まってしまった!!

 水上機発艦!!」

 機雷を置きながら水上機と抗戦する『呑龍』

 米海軍少尉「くっ・・・ならば北西へ・・・!!」

 ・・・と、そこに。

 『金剛』<うぉぉぉぉ!!!出番ネ出番ネ!!

 米海軍少尉「!?」

 なんと戦艦『金剛』が先回りして退路を塞ぎに来たのだ。

 『金剛』<こちらも水偵3機出せるネ!!出撃ネ!!

 『零式水上偵察機』3機出撃

 米海軍少尉「まずい!!このまま手間取っていたら捕まる!!

 しかしこっちには水偵が50機以上いるのだ!!

 始末してくれる・・・!!」

 『OS2キングフィッシャー』『SO3Cシーガル』を主力と

 した部隊20機が戦艦『金剛』に襲い掛かる。

 ※35機は『呑龍』・『零式水偵』を足止めしてます。

 『金剛』<うっわぁ!!いったい!!

 ・・・しかしせめて雷撃機であればドイツ製の某大和型

 を仕留められたであろう航空機だったが

 しかし水偵は戦艦を轟沈させるにも火力も数も足りない。

 米海軍少尉「・・・魚雷積んどくべきだったか?」

 『金剛』///<あったまにきたネ!!沈めぇぇぇ!!

 最大船速で水上母艦に接近し砲撃を食らわせる戦艦『金剛』。

 /// \“⌒”/

 水上母艦『タンジール』轟沈。

 米海軍少尉「くっ!!諦めるな!!退路確保のためあの戦艦を

 なんとしても退けろぉぉ!!」

 『金剛』<負けるかぁぁぁ!!

 降り注ぐ爆弾の雨を最大船速で回避しながら徹底抗戦する

 戦艦『金剛』。砲撃で次々と米駆逐艦を殲滅していく。

 米海軍少尉「くっ!!このままでは!!」

 『敵艦載機接近!!』

 ハワイ哨戒中の空母『赤城』『鳳翔』・南極哨戒中の空母

 『レキシントン』に挟み撃ちにされ追い詰められる。

 艦載機『零二式雀』に追いつかれて睡眠粉末弾を投下されて

 輸送船・艦隊を自沈処分前に捕まってしまった。

 波巌 真珠「思わぬ収穫やったな、豪州に渡らんでほんま

 よかったわ。捕虜は・・・めんどくさいからさっさと米国に

 かえしたろ。」

 ※こうして2000馬力エンジンの技術進捗が伸びました。

 

 この流れからすれば『オーストラリア秘密輸送第二艦隊』

 は無事に豪州にたどり着くはずだった。

 しかし、南方資源地帯の空母艦隊も南極付近までチェック

 していなかったのにも関わらずこの艦隊は謎の消滅をした。

 ※結論どっちも豪州に届かなかった。

 そう、この時からアフリカで史実には無い異常が発生

 していたのだ。

 アフリカ北部でイタリアと英国が激突している間に

 アフリカ南部で上がって来る黒い軍隊があった。

 その後万が一米機動部隊がこっちに来たときに備えて

 空母『サラトガ』『エンタープライズ』が追加で

 ハワイ・南極沖に配備されたりして防衛が強化された。

 小破の損害は受けた戦艦『金剛』はその後ドック入りは

 許されず、艦砲射撃で資源切削の手伝いをすることとなった。

 

 1940年8月

 空母『翔鶴』『瑞鶴』完成に向けた航空部隊・航空機の

 配備・整理が日本で始まっていた。

 

 佐々木アキヤ「・・・まさか僕がパイロットになるとはなぁ

 ・・・。」

 原作でのハルヒの対極的存在佐々木がこの世界では

 瑞鶴隊のパイロットになっていた。

 佐々木「周りからうるさいのがいなくなってせいせいしたかと

 思ったら戦乱の世か・・・いやあ涼宮ハルヒは何を

 考えてるんだか。でも空を飛ぶのは嫌いじゃない。」

 五木菜夛「どうしてこんなことに・・・。」

 瑞鶴隊の隊長にされた五木菜夛。

 五木「それもこれもほとんど会話もしたことの無い妹が

 出世しすぎたせいよ・・・家も家だわ・・・嫁入り前の

 娘を戦場とか狂気の沙汰よ・・・。」

 佐々木「元気出せよ、楽しんだもの勝ち。」

 真白「お前らがわたしらの教える後輩達か?」

 そこに来たのはドイツから帰ったばかりの航空部隊『風花』

 だった。

 

 模擬戦で女性航空隊の対抗戦が開かれた。

 航空部隊『蒼桜』『風花』の決戦だった。

 こなた「負けないよシロシロ!!」

 真白「いつも通り楽しくじゃれ合わせてくださいよ、

 セ・ン・パ・イ❤」

 こなた「むくく、余裕しゃくしゃくだね。全力で

 相手をするよ!!」

 航空隊は艦上迎撃機『斬風』で交戦。性能差はない。

 勝敗を決めるのは腕とチームワークだ。

 合計60機が激突し龍が布を縫うが如く高速で

 編成を高速で変更・キャンセルをしながら戦い

 米軍との戦闘に備える。

 結果 引き分け。

 勿論技量もあったが、こなた達『蒼桜』は研究し尽くした

 連続編成攻撃の引き出しが豊富であり、

 真白達『風花』は風を読んで戦う方法を用いるも

 100回以上やり合っているとこなた達は敵の戦闘の特徴を

 掴んで来るため、手強くなる。

 それを見た航空隊の卵とドイツ軍のパイロットは

 言葉を失った。

 こうして対米国の対策の航空隊教育の仕上げを徹底的に行い

 敵のパナマ運河の修理完了を予測して南極から資源部隊を

 撤退させる。

 1940年7月『ロシア皇国を建国しました。』

 ハルヒ「一番中国と元ソ連国民の支持が高い鹿島さんに

 天皇をやってもらい、軍事関係を長門さんにやってもらう

 事にして復興活動を頑張って貰うとして。

 さてと・・・これからが太平洋戦争の本番ね!!」

 古泉「涼宮さん、イタリアとドイツから対談要請です。」

 ハルヒ「何かしら?」

 

 



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第29話 1940年8月 戦闘準備

1940年8月

 日本軍 ウランバートル東西防衛対談会議

 ハルヒ「我が国の苦労のかいはあって新枢軸国の

 再編の協力をありがとうございます。

 ドイツ様は事情があって枢軸国から離脱して

 おりますけれども、数々の支援と出席を真に感謝致します。

 これより我が国は枢軸国からユーラシア共栄国という

 名前に変更致します事を発表し、その後米国の防衛対策を

 構築する会議を始めます。」

 日本 :最高司令官提督:涼宮ハルヒ 

 満州国 :最高指導者 :鶴屋さん

 東アジア総合国防大臣:日本軍第一元帥:長門有希

 南方資源地帯:日本軍第二元帥:岩城佐友紀

 太平洋防衛司令官:日本軍第三元帥: 波巌 真珠

 ロシア皇国:ロシア皇国初代天皇:日本軍第四元帥:鹿島葉留佳  

 中華和統国:諸葛亮命孝

 インド: スバス・チャンドラ・ボース

 ドイツ特使:ヨーデル上級大将

 諸葛亮命孝「まず我が国の立場を言わせてもらおう。

 我が国は日本からの難民への物資支援・工業・農業発展

 を感謝しよう。しかし、我が国は日本が他国を攻撃することは

 あまり容認していない。食料・資源支援は引き続き行うが

 防衛支援はともかく人的資源の侵攻支援はしない方針で

 今後日本に対していく方針で行きます。」

 鹿島葉留佳「こちらも・・・経済的に厳しいので

 資源輸出・防衛と技術支援はともかく侵攻支援もできるほど

 金銭的余裕が無いので侵攻は勘弁して下さい。

 国内の飢餓が本当に酷くて・・・経済対策が厳しいので・・

 あ、でも国防の重要性はわかっていますので。」

 岩城佐友紀「こちらも似たような事を言うようですが

 豪州侵攻は統制が難航する上に人員を割きすぎれば

 補給線が伸び切る可能性が・・・。」

 波巌 真珠「その場合は資源徴収のみを目標とした一撃離脱

 戦法を提案しますわ、豪州は米国からの補給遮断すれば

 武装はたいしたことあらへんけど、工場とかを

 破壊しとかんとそれ相応に厄介な敵になりかねんわ。

 せやから食料は奪わんで人権を重視しつつ資源を

 導入した満州陸上部隊を全力で使ってボーキサイトと

 旋盤・航空機・重機を奪った後離脱する。

 これに4ヶ月かけなければ敵がパナマ運河超えようが

 大西洋方面から攻めて来ようが米国の援軍は間に合わず

 こちらは資源収集を思う存分、安全にこなせると思いますわ

 長期統治は満州や国防に支障をきたしますが、

 一撃離脱の資源収集をお勧め致しますわ。」

 日本軍の四元帥には得意分野に特徴がある。

 第一元帥:長門有希は基本万能戦闘や詳細計算による殲滅戦法

 を得意とし、弱点はほぼ無い。

 第二元帥: 岩城佐友紀は空挺部隊と高速車両

 による電撃的攻略を得意としている。

 第三元帥: 波巌 真珠は一撃離脱や後退損傷戦術を専門と

 している好戦家。

 第四元帥:鹿島葉留佳は対戦車防衛を中心とした

 陸上機動戦術を得意としている。

 ハルヒ「それには賛成ね。今のうちにオーストラリアの

 防衛をサル状態にすれば南方資源地帯への被害は少ないし

 あの広い土地は長期統治するとなると苦労するしね。」

 スバス・チャンドラ・ボース

  「現在我がインドは英国から独立してまだ防衛の

 近代的戦法を取得できていない為、佐友紀元帥の

 指導の元、倫理教育や国内の下位層への教育と貧困対策の

 協力をいただいています。

 もし、英国や米国が独立を認めてくれない場合は

 協力を惜しみません。

 それに、小学校・中学校・高校に授業と併用して

 農業を行い、勉強すると同時に食料問題の解決方法の

 方面も参考にさせてもらっています。」

 佐友紀「宗教は差別の無い用に要点を抽出して勉強させる

 方式でやっている。無宗教だとどうしても倫理やモラルが

 おざなりになりやすいからな。」

 ハルヒ(関係を充実させてから対米戦に導入できれば

 圧倒的人的資源を使えるようになるわねインドは。)

 波巌 真珠「佐友紀殿は気をつけた方がええで、

 米国はおそらく大西洋ルートで輸送を行って来る

 可能性がある、ハワイ・ミッドウェーはわいが

 責任を取って防衛できるけど、こっちがパナマ運河

 睨みつけている関係上おそらく米機動部隊も来る可能性は

 大やと思う。今までは余裕がなくては太平洋だけで

 輸送船を流すつもりやった米国も、今度は機動部隊付きで

 輸送船団を送って来る。

 既に南極方面から『九七式飛行艇』や『一式陸攻』、

 『連山』で哨戒していて既にオーストラリア方面から

 アメリカへ向かう商船78隻余りを捕縛しとる。」

 ハルヒ・佐友紀「!!」

 波巌 真珠「これの対策として、太平洋に

 融合空母『加賀』『祥鳳』・『赤城』『鳳賞』

 インド洋には融合空母『蒼龍』『瑞鳳』・『飛龍』『龍鳳』

 で哨戒活動することを徹底して欲しいわ。

 強襲型連山なら圧倒的哨戒範囲やし、敵に恐怖を抱かせるに

 十分やろ?」

 ハルヒ「・・・わかったわ、長期的占領は上陸作戦を

 行われると不利に傾く心配があるわね、決定!!

 短期統治してボーキサイト・鉄を人海戦術で引っ張り上げれば

 それ相応の戦果は出るわね。」

 長門「オーストラリアの最大戦力は推定77個大隊。

 満州と日本本土から部隊を引き抜いて350個大隊を

 用意できれば確実に占領できる。

 しかし、忘れてはならないことはノルマンディー上陸作戦

 で確認できた1000個大隊以上を米軍が動員できるという事。

 アラスカ方面からの防衛も重視して動くべきのため

 最大統治期間は4ヶ月が妥当。その後満州陸軍を満州に

 戻して防衛に戻すことも視野に。」

 ハルヒ「了解!!さて、豪州からの攻撃にも備えて攻撃を

 仕掛けるわ!!米豪遮断は波巌 真珠さんに任せるから

 東南アジアに部隊を集中させてから一気に南下させるわ!!」

 長門「ついでにドイツから情報。」

 ハルヒ「なになに?」

 ヨーデル上級大将「実はお聞きしたい事があって来ました

 先日アフリカ戦線で戦っているイタリアから聞いてほしい

 と言われて来た次第なんですが、アフリカに日本軍は

 部隊を派遣していますか?」 

 ハルヒ「確かにアフリカには資源は沢山あるけど

 補給線の関係上便利が悪いから基本攻めないわよ?

 どうかしたの?」

 ヨーデル上級大将「実は、日本軍機と思わしき機体が

 アフリカでイタリア・イギリスで目撃され戦闘になっている

 という話が出ておりまして、万が一欧州に攻撃を

 仕掛けてきた場合迎撃して大丈夫かと。

 万が一アフリカにも支援しているのであれば

 考えるべきかと、一応は友好的な元同盟国なので。」

 

 ※回想

 イタリア兵士「何だあれば!?」

 イギリス兵士「黒人の軍隊・・・!?指揮官が日本人!?」

 アフリカを奪い合っていたイタリア・イギリスの前に

 突如として現れた大量のKV-1重戦車とチハ中戦車。

 さらに空には『零戦52型』と『流星改』と『紫電改』

 イタリアからドイツ経由で来た写真を見せられて

 深刻な顔をするハルヒ。

 この軍隊は数を武器にアフリカ南部を制圧し、

 現在イタリア・イギリス軍を北部へ追いやっているという。

 

 ハルヒ「・・世話になっている以上これは正直に言うべきね。

 はっきり言えばその部隊は我が日本軍では無いため

 撃墜しても問題は無いわ。

 予想では政権交代の際に国外追放した我が国の不穏分子

 達の可能性が高いわね。」

 ヨーデル上級大将「ほう?」

 ハルヒ「その話が本当ならそいつらは太平洋に追放したから

 ワープしてアフリカに来るなんてありえないわね。

 おそらく南米のどこかを拠点にしてアフリカに渡ってきた

 可能性が高いわ。同盟国全員に警告する、アフリカにいる

 我が国部隊と思われる部隊は全て日本国とは無関係である。

 故に警戒を厳重に敷いて対処されたし。」

 ヨーデル上級大将「了解した。欧州に攻撃に来たら

 思う存分防衛に勤しむとする。」

 ハルヒ「ありがとね。」

 ヨーデル上級大将「貸しはでかいですからな。

 イタリアに支援できないのは残念ですが。」

 ハルヒ「以上ユーラシア共栄国による東西防衛対談会議を

 終了します、御参席の皆様はこの場に集っていただき

 真にありがとうございます。」

 

 会議終了後日本軍緊急会議

 ハルヒ「クビにした連中が普通南米で勢力を増して

 アフリカに攻める事ってありえるかしら?」

 古泉「実は佐々木さんから妙な情報をいただきまして

 最近彼女は例の組織から見限られた可能性が高い事が

 判明しました。」

 驚愕で判明してはいた佐々木についていた古泉の対極組織。

 おそらくこの世界でもなにかして来るだろうと予想して

 古泉の組織に佐々木以下周辺の人間の監視を行っていた。

 一時期ハルヒの命まで狙っていた連中だったため

 文字通り検挙することも困難な反乱分子である。

 ハルヒ「それで?」

 古泉「ドイツからの情報を参考に考えるとその組織は

 おそらく南米に行った可能性が高いと思われます。

 野心が少なく、組織の思い通りにならない佐々木アキヤさん

 を見限って南米・・・もしくはアフリカで涼宮さんに

 匹敵する人材を立てて主権を形成した可能性が高いと

 思われます。そうしなければ戦車や戦闘機のいきなりの

 生産は不可能ですしね。」

 ハルヒ「・・・なるほど・・・でもなんで表に出なかったの

 かしらね?」

 古泉「見つかれば我が国は勿論、連合軍からも敵として

 始末されるからでしょう。今後予想される手は

 クビにした大日本帝国の上層部はこちらには単体では

 勝てないって事をわかっておそらく米軍と手を組む

 可能性があります。そうなればちょっと厄介になるので

 米国にそちらを始末する余裕を与えつつ防衛に尽力するのが

 得策かと。」

 ハルヒ「ふむふむ、豪州作戦後でいいかしら?」

 古泉「まあ、組織の協力あれどクビにしてから2年では

 とてもろくな戦力は編成できませんしね。

 豪州作戦の後でも米国に停戦を要求してみてはどうでしょう?

 アメリカは降伏勧告したら膨大な被害被っている以上

 ぶちギレますが、停戦2年ぐらいならば敵は週間・月刊

 空母を生産したいでしょうし、敵の動向を見ながら

 判断しましょう。」

 ハルヒもひどい目に合わされたため敵の脅威は知っている。

 ハルヒ「・・・そうね、どうせ連中が米国と仲良く

 できっこないし、建造したい戦艦も兵器も沢山あるし

 今のままじゃどうせ米国占領できないから・・・

 いいとしましょう。

 さてさて、手を組むのか・・・それとも喧嘩するのか。」

 佐友紀「できれば・・・豪州攻撃前に停戦してほしい

 ものですが・・・。」

 葉留佳「できればすぐに終戦にしてほしいんですけど・・・。」

 ハルヒ「うん!!ごめん!!(⌒▽⌒)」

 長門「残念ながら豪州そんまんまにしていたら南方資源地帯が

 もろに被害を被るため、この作戦は必須。」

 真珠「せやせや、アメさんこんなちっさい島国でも

 優しくしてくれへんやから手を抜いたらすぐにやられるで?」

 完全に鳩派と鷹派である。

 真珠「まあまあ、空挺作戦はあんたに任せるから

 豪州の方々には迷惑かけるけど最小限の犠牲でやること

 やればええんや、なんならわいがやろうか?」

 佐友紀「わかりましたよ・・・やれやれ・・・虐殺とか

 人権蹂躙とか抑制できるからまだいいものの・・・。」

 真珠「期待しとるで~。」

 こうして戦略は決定した。

 ハルヒ「まずは防衛空母の配置、南極は資源切削部隊を

 大半を引き上げ、脱出に困らない数に抑えて哨戒基地を

 造って監視しておく。

 防衛空母の配置は

 

 ハワイ・ミッドウェー

 『赤城』 91『鳳翔』15

 『加賀』 103『祥鳳』30

 『エンタープライズ(銀炎)』90 

 『サラトガ(冥炎)』 90   

 『レキシントン (明炎)』90  

 艦載機

 『鬼雀』194

 『斬風』270

 『偵察哨戒襲用連山』18

 

 南極哨戒基地

 『偵察哨戒襲用連山』55

 

 南方資源地帯

 『蒼龍』73 『瑞鳳』30

 『飛龍』73 『龍鳳』30

 『龍驤』58

 『ヨークタウン(陽炎)』90   

 『ホーネット(蜃気楼)』90

 上陸抑揚艦兼空母

 大鳳型抑制兼空母『大鳳』65『神鳳』65 役目:空母

 伊勢型抑揚兼空母『伊勢』50『日向』50 役目:上陸

 利根型抑揚兼空母『利根』36『筑摩』36『薩摩』36役目:上陸

 艦載機

 『鬼雀』268

 『斬風』236

 『偵察哨戒襲用連山』20

 ⬇演習機行き

 『アプリル・モーント(如月)』64

 『シュタイフェ・ブリーゼ(疾風)』64

 

 ハルヒ「これでいいかしら?」

 真珠「ええわええわ、わいの勘違いが無ければ米豪遮断は

 完璧やからおそらくステルス襲撃までは読めへん筈や。」

 ハルヒ「そうね、万が一漏れていたとしてもそれは

 襲撃前の話だから大丈夫だとは思うけど慎重にお願いね。」

 真珠「了解、後は1ヶ月後に豪州作戦やな。」

 

 ハルヒ「さてさて、今後に備えて兵器開発をしましょう。

 と、その前にソ連を同盟国にした事もあって

 ドイツ・ソ連・中国・東南アジアの航空技術者を

 集中させた場所で研究したいから主力研究所を

 満州へ移して様々な研究を集中させるわ。

 日本の技術進捗は以下の通りよ。」

 航空機:ソ連・ドイツ航空機技術者の入手で4発機の

 製造コストダウンと『富嶽』『キ91』の早期開発の可能。

 『Do335ブファイル』『フォッケウルフTa152』

 の早期開発の可能、Do335の派生型『豪風型』開発開始。

 『豪風型』はレジプロエンジンをジェット機レベルまで

 引き上げる最高機密機体。対米戦の切り札

 哨戒機開発速度の向上、陸上哨戒機『東海』

 艦上哨戒機『海雲』の製造可能。

 ソ連・ドイツジェット機科学者入手の恩恵で

 『Me262』『He280』『MiG-9』『F-86』『菊花』『桜花』の

 第二次大戦以内の開発が可能に。

 ロケットの研究進捗が米国を超えた為ロケット迎撃機の

 開発と限界までの誘導ミサイル・磁気誘導魚雷の開発が

 可能に。

 潜水艦・ソナー・シュノーケル・造船力・製鉄能力・合金研究

 レーダーの技術進捗の向上。

 近接信管の実装可能:史実ではドイツも日本も研究していたが

 実装するには両国の技術進捗を合わせてようやく可能となる。

 戦車の技術進捗によりドイツ・日本軍・ソ連戦車を

 その気になれば全部製造できる。

 ※ほとんど製造しないんだけどね☆

 

 キョン「ドイツの技術はでかいな・・・。」

 ハルヒ「ん?」

 核兵器の技術進捗の向上。ただし全フリでもしないと

 大戦内での製造は不可能。

 キョン「・・・核兵器まであるのか?」

 ハルヒ「おお!!よしこれに全フリしてアメリカを焦土に!!」

 キョン「某独裁者かよ!?失敗臭しかしないな!!」

 ハルヒ「・・・というのは冗談で、核兵器製造は断固拒否!!」

 ※原子力開発は宇宙開発に移されました。

 ハルヒ「そんなことをすれば米国の二の鉄を踏んで

 この聖なる宇宙開発に使うべき最高のエネルギーを

 兵器に全力で使う時代が来てしまってせっかくの宇宙開発

 という人類の夢を遅らせてしまう悲劇が史実のように

 到来してしまうわ!!というわけで核兵器を製造絶対ぜずに

 アメリカを倒して見せる!!」

 キョン「うぉっ!?意外!?」

 古泉「さすが涼宮さんです。」

 フォン・ブラウン<おおいに評価する。

 ハルヒ「というわけで機体開発に移るわ。」

 

 素材『P-47サンダーボルト』

   『P-38ライトニング』

   『F4Uコルセア高高度試作型』

 『P-47サンダーボルト』+『鬼雀』=『虹雀』

 『艦上戦闘機零八式虹雀』 設計 坂本 ニ乃田

 最高速度700km 航続距離2500km 最大搭載量2t

 P-47の入手とソ連の合金技術の入手で高高度戦闘と

 2筒2機エンジンの製造と量産・改良に成功した

 2500馬力誇エンジン初搭載攻撃機。

 耐久値もさることながら搭載量も合格点。

 

 『F4Uコルセア高高度試作型』+『烈風』

 『艦上攻撃機 真烈風』 設計 中島 峰仁

 最高速度670km 航続距離1800km 最大積載量3.5t

 高高度適応して強化された烈風。

 しかし、戦闘機じゃなくて攻撃機扱い。

 2500馬力誇エンジン搭載、圧倒的積載量を誇る。

 

 『P-38ライトニング』+『震電』=『雷槍』

 『迎撃攻撃機 雷槍』 設計 二宮 中蔵

 最高速度820km 航続距離1700km 最大積載量4t

 後方に高高度エンジンを2つ搭載した後方2発機。

 防弾・圧倒的火力・速度を誇り、二重特殊Δ翼と二重パイロン

 の搭載で特殊挙動の格闘戦が可能。

 

 『P-47サンダーボルト』+『斬風』=『翔翼』

 『零九式翔翼艦上迎撃機』設計 総員

 最高速度770km 航続距離1600km 最高積載量1.5t

 翔鶴型空母搭載を前提として設計された新鋭戦闘機。

 小型で機動力の利くように設計されているが

 護衛戦闘機として集中設計されている為爆撃はできない。

 一応B-29を迎撃できるだけの性能を持っている。

 ハルヒ「これが完成して実戦投入できるまでざっと

 3~4ヶ月かかるわね・・・それまで守れるといいわね。 

 あと、我が国の戦艦が『金剛』残して全部沈没してしまった

 ため・・・。」

 『長門』『陸奥』『比叡』『霧島』『榛名』沈没

 『扶桑』『山城』行方不明<嘘つけお前売ったやろ!!

 『伊勢』『日向』<空母という名の荷物持ちになりました

 『金剛』軽傷

 ハルヒ「まずは対応として大和型航空母艦の製造を

 さび止めを塗って凍結して、週間島風型駆逐艦の

 試作製造ラインを使用、『雪風型戦艦』を7隻建造。

 (『雪風』『響』『潮』『汐』『春日』『秋夜』『未来』)

 駆逐艦・海防艦は1隻ずつライン構築研究の為1隻ずつ

 建造してはいるけど中々早く製造ができないわね。」

 ハルヒ就任後建造した駆逐艦・海防艦。

 ※製造ライン整理のため1隻ずつ位しか製造されていない。

 『朝潮型』1隻『陽炎型』1隻『夕雲型』1隻『秋月型』1隻

 『島風型』1隻※ここから簡略改良ライン構築が大変。

 『占守型』1隻『択捉型』1隻『御蔵型』1隻

 史実の約10分の1以下、今は鹵獲した米英駆逐艦と

 旧式駆逐艦を代用と近代化改修しながら使っている。

 ハルヒ「これで良し・・・早く週間駆逐艦製造できないかな?

 その代わり空母『翔鶴』『瑞鶴』を総合性能の向上と

近接信管を導入。

 空母に余裕ができたから最強の対空戦艦『撫子』の

 建造と、ドイツ空母と戦艦に造船人員を降るわよ。

 大和型航空母艦建造よりは安く早く建造できそうね。」

 そう、一見史実より建造しているように見えているが

 割とそうでもない。

 船は多いがそんなに製造建造してない。

 まあ、序盤いっぱい鹵獲したもんね。

 ハルヒ「さてと、満州・日本・フィリピンに上陸抑揚艦

 を一時停泊させて・・・。」

 『大鳳』『神鳳』/※※※※※※

 『伊勢』『日向』/ガラガラガッシャン!!

 『利根』『筑摩』『薩摩』/□□ □□ □□ ⇒

 『蒼空』『蒼空』/※※※※※※※

 『蒼空』『蒼空』/※※※※※※※

 『輸送船』『輸送船』/※※※※※

 『輸送船』『輸送船』/※※※※※

 ハルヒ「米本土から奪取してきた航空機・重機・高射砲

 対艦砲を全部降ろして戦車と高速車両・トラックに

 載せ変えるわよ。」

 ぎちぎちに詰め込められ、甲板の上にもぎっしり乗った

 戦略資源を降ろしていく。

 ただし重機やトラックはそれを降ろすのに必要な為

 きちんと隊列を組んで降りていく。

 ハルヒ「あとは『強襲用連山』と木製の『蒼空』と

 『蒼龍』『瑞鳳』『飛龍』『龍鳳』以外の空母に

 『零四式艦上戦闘機 梟改』を詰め込んで・・・よし!!

 真珠さん!!佐友紀さん頑張って下さい!!」

 佐友紀「了解です。」

 真珠「うしし、さあいざ豪州!!」

 

 



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第30話 1940年9月 反撃予測

1940年9月一方アメリカ ワシントンDC

 アクアマリン「どうしましょうか?」

 マッカーサー「・・・正直迷っている。攻めるべきか

 守るべきか・・・。」

 アレクサンダー・ヴァンデクリフト

 「このままでは豪州が占領されてしまいますよ!?」

 ニミッツ「そうだ!!豪州まで占領されれば敵にボーキサイトを

 大量に奪われる事になるぞ!?」

 マッカーサー「・・・いいや、むしろそれを望んでいる。」

 アレクサンダー ニミッツ「!?」

 マッカーサー「連中がそっちに戦力を集結させれば満州が

 手薄となる。その満州を橋頭堡として日本列島を爆撃できれば

 豪州を犠牲にしたとしてもより確実に日本を陥落させることが

 できるとおもわんかね?」

 ルァン「そうか!?その手があったか!?」

 マッカーサー「無理に空母で勝負する必要なく勝利できないか

 を私は考えた、それに豪州での戦闘はそれより効率が悪い。

 むしろ豪州奪還にこちらが踏み切ればこちらが嵌められる

 可能性がある。」

 アレクサンダー「?」

 マッカーサー「敵の思考を分析するのだ。まず第一米本土空襲

 アラスカ襲撃、第二次米本土空襲。振り返ってみよう。

 この戦いには実はとある共通する敵の行動パターンが

 確認されている。」

 ニミッツ「無人爆撃機の使用ですか?空挺部隊の使用?」

 アレクサンダー「空母による集中運用?」

 アクアマリン「・・・あ!!もしかして!!『一撃離脱』と

 『資源略奪撤退』ですか!?」

 マッカーサー「その通りだ。日本は小さな島国である以上

 『人的資源』の少なさは拭うことができない。

 しかも米国に侵略を挑む際にはまだ同盟国の手助けは

 まだ借りずに満州軍と日本軍だけで勝負を挑んでいる。

 つまり同盟国と共に米国の攻撃を協力できる状況には

 至っていないということだ。

 日本軍は人的資源の損耗を防ぐために一撃食らわして

 逃げ、ついでに不足する資源や技術の入手の為に

 米国の技術や資源をいかに奪うか、工業力を落とすかを

 考えて敵は行動している。

 日本は自分の弱点を熟知しつつ戦っているというわけだ。

 おそらく豪州をこちらが攻撃すれば工場を破壊して撤退し

 ボーキサイトを奪って逃げることが予想される。

 その後こちらが上陸させた部隊を囲んで出ないようにする。

 この方が敵にとっても有益で、豪州の食料まで破壊工作で

 壊滅した場合上陸させた部隊はどうなる?」

 アクアマリン「!!そうか!!シアトル・ロサンゼルス・

 ラスベガス・ポートランド・サンティアゴを破壊工作で

 破壊している以上その手を使わない理由がない!!

 上陸させた方が我が軍が危ない!!」

 マッカーサー「というわけで我が国が取るべき作戦は

 敵が使ったソ連米国交換作戦を使って日本を直接空爆する

 事だ。敵がオーストラリアを攻めた直後少し時間をかけて

 パナマ運河を出港する。それと同時進行でアラスカから

 B-17以上の航続距離を誇る『アフロランカスター』・

 『B-17』『B-26』を使って敵の北方領土から

 攻め込み、片道攻撃を行い空挺重機を使って迅速に飛行場を

 造り、さらに片道攻撃を行い空挺重機・空挺部隊を使用して

 北海道を占領し、東京・満州以下格都市を空爆して占領。

 これが対日攻略決戦構想だ。この作戦で重要なのは

 まだ協力体制の取れていない敵同盟国を攻めない事だ。

 これで敵同盟国が動かなければ・・・日本は落ちる。

 動いた時は迎撃に集中する。

 それに備えて、エンジンをダブルワスプエンジン2540馬力に

 変更し耐久値を高めた『スターストライブズⅡ』

 を使用して同伴護衛を勤めさせて最善を尽くす。

 これによって空母を北上させて防衛に移った日本軍に

 向かって我が空母艦隊総員の全力を持ってして

 南方資源地帯・ハワイ沖に分離した敵空母の半数のうち

 片方をアウトレンジで全滅させる。

 どんなイレギュラーがあるかわからんが、この手以外に

 日本軍に勝利する方法はない。『テキサス』『アリゾナ』

 も緊急空母改装を行え!!敵がオーストラリアに

 満州の大半の軍隊を向かわせた時が勝負だ!!

 総員言いたいことはあるか!?」

 ニミッツ「ステルス爆撃機に対する対策は?」

 マッカーサー「対夜戦ライトシールドチームを

 スターストライブズ部隊から編成して護衛させる。

 異論があるなら今のうちに総員全部言っといて欲しい。

 敵のわずかな脅威すらも考察してなんとしても

 この作戦を持って戦争を終わらせたい。」

 総員は言葉を出さなかった。

 マッカーサー「いいな!!作戦名はNTDJ上陸作戦とする!!

 我々は後退しない!!直接日本を撃つ!!(片道爆撃作戦)

 (NO TURN DIRECT JAPAN)!!」

 総員「我々は後退しない!!直接日本を撃つ!!」

 マッカーサー「アクアマリン・ダグラス!!申請機体の

 準備を頼む!!」

 アクアマリン「イエッサー!!」

 

 『スターストライブズⅡ艦上戦闘機』

 防弾撤去FRTP使用 A型最高速度775km/h 航続距離3500km

 局部防弾TBM使用 B型最高速度750km/h 航続距離2000km

 (サンダーバードメタル)

 耐久値を高めて性能を保ったB型と防弾を捨てた圧倒的性能の

 A型の2種類がある。サンダーボルトのエンジンを改良搭載

 してある。ちなみに外部燃料追加でさらに1500km航続距離が

 伸びる。武装も30mm機関砲2門と強化20mm機関砲2門

 7.5mm機銃1門と重武装を実現している。

 夜戦用にライトとレーダー付いた奴もいる。

 ※武装が増えたせいで性能は変わりません。

 

 『スターストライブズⅢ艦上攻撃機』

 最高速度700km/h 航続距離3000km※外部燃料つき

 P-47サンダーボルトとスターストライブズを

 参考に造られた1.5tの積載量を誇る艦上攻撃機。

 P-47の艦上戦闘機版と考えた方がしっくり来る。

 強化20mm機銃4門搭載。

 

 米国はパナマ運河を修理しつつ敵の動向を見ながら

 1940年9月緊急新設大型潜水艦『スーパーガトー級』潜水艦を

 10隻使って、圧倒的航続距離※史実の2~3倍を持って

 オーストラリアに偵察に出港。

 必死に東海岸から西海岸に分割陸上輸送したかいはあった。

 日本の連山による対潜哨戒は脅威だがしかし、逆を言えば

 空母を無視すれば潜水艦なら素通りできる。

 空母を無理して狙うと高確率で殺される。

 ちなみに『赤城』『鳳翔』コンビのせいでここまでで

 オーストラリアに向かった250隻以上の商戦が食われている。

 オーストラリアになんとしてもステルス爆撃機の

 情報を伝えて足止めして貰わなくては・・・!!

 こうして米国は機体を開発しながらカナダ国内に戦力を

 集結させて敵に動向を知られないようにする。

 作戦実行時にはアラスカに一気に着陸して総員で

 攻撃をかける。アメリカはボロボロにされながらも

 飢えたライオンのように日本に狙いを定めている。

 

 1940年9月一方満州。

 長門は地図を見て何か考えている。

 長門「・・・。」

 陸奥大佐「長門殿、南方の資源地帯にある航空主力研究所の

 満州移転が完了しました。資源はともかく部品の調達の

 便は良くなりますね、陸軍航空研究所が残っていたため

 用意に移転できました。ウランバートルなら

 ドイツ人の好物の生産に事足りますし、科学者も協力を

 してくれるとの事です。

 ソ連航空科学者も政権交代で命の危機が去って

 ウキウキしているようです※史実。」

 長門「早急にソ連のMiG-5ジェット戦闘機をベースに

 ジェット戦闘機の試作を急がせる。

 戦車のラインを半分にして空母5隻・島風型16隻を

 ウラジオストクで竣工開始。」

 陸奥大佐「了解です。坂本ニ乃田が南方資源地帯に

 留まりたいと言ってますが?」

 長門「1ヶ月でいい、満州に来いと打電せよ。

 満州防衛は緊急事態であると伝えよ。」

 さすが長門、薄々米国の攻撃経路が予想できてきた。

 陸奥大佐「?了解です。」

 長門「おそらく敵は南方資源地帯に攻撃をしかけて来ない

 むしろ日本本土に直接攻めて来る可能性がある。

 連山使ってでもすぐに呼び寄せよ。」

 陸奥大佐「日本本土に!?」

 長門「わかった?」

 陸奥大佐「了解です!!」

 長門「満州航空部隊は私の一存で育成させる。

 そのため豪州作戦は陸上部隊はともかく航空隊は出せないと

 提督に伝えて欲しい。」

 

 数日後

 坂本ニ乃田「お呼びでしょうか?」

 長門「科学者総員にジェット戦闘機の開発をお願いしている。

 貴方には航続距離2000km以上、積載量6tの連山改の

 航空機運搬用四発機の製造をお願いする。希望期間は

 2ヶ月。」

 坂本「やけに慌てていますね。」

 長門「できますか?」

 坂本「航続距離が少ないので2000馬力4つ積めばいいとして

 持ち上げる航空機のサイズを・・・。」

 長門「はい。」

 すぐに紙で提示された。

 坂本「了解です、航空機運べる工夫をすればいいんですね?

 防弾は?」

 長門「必要ない、護衛戦闘機を運んで戦闘中域前で

 逃亡するからあまり気にしなくていい。」

 坂本「了解です。」

 長門さんが防衛整理に奮闘していた。

 

 結構残骸が積まれたがソ連・ドイツの基礎技術もあったお陰で

 ジェット戦闘機はどうにか2ヶ月という破格の速度で

 どうにか開発できた。

 ※長門がつきっきりで開発したのが大きすぎる。

 一方4発機の方は・・・。

 

 『航空4発輸送母艦 新高』

 最高速度600km/h 航続距離3200km 積載量6.5t

 中心にドックもどきの発進機構のついた航空機航空発進母艦。

 よりスムーズに入れて、発進、降下を可能にできる。

 現段階では防弾は考えていない。

 ジェット戦闘機の空中発進が可能に。

 

 長門(4発の方は問題なく完成した。連山の土台が大きい為

 1月最高で150機は製造できる。問題はジェット機だ。

 一応製造経験のあるロシア方面から製造と部品調達を

 頼んでいるが・・・間に合うか?)

 さらにこの時代のジェット機には問題が多く、

 再利用するために全部分解してから整備しなおすのが

 とてもめんどくさいのと稼働率が厳しい等の問題が

 横たわっている。

 果たして長門は満州と日本を守れるのか?

 

 1940年8月ロシア皇国建国

 鹿島は今までの難民救援や防衛の功労を讃えられ、

 長門の指名により、ロシア皇国初の初代女性天皇として

 就任した。

 その就任式には日本の最高指導者のハルヒはもちろんの事

 中国の最高指導者として鹿島から指名された諸葛亮 命孝

 も出席していた。

 鹿島葉留佳「このような場に参席いただき誠にありがとう

 ございます。私は褒められることは何もしていません。

 満州奉仕部隊には私よりも優しくていい人たちが沢山

 いました・・・きつい環境の中で・・・人を殺すよりは

 ずっとずっとかんばれるからと・・・先頭に立って

 頑張ってくれた先輩も・・・笑顔で中国の難民の

 子供達と対し、自分の食事を削って病気で亡くなった先輩も

 こんな嬉しい死に方は無いと言って、沢山働いて体を壊し

 倒れて行った多くの先輩方の後ろ姿を見て、生きてきました

 戦場で殺しざるをえない状態の中で、相手の家族を思い

 胸を痛めました。国の身勝手により、飢えて死んだ人々も

 見ました。我が国の始まりは、軍国主義でも、

 民主主義でも、共産主義でもありません。

 我々はこの国の建国に勝利で喜ぶのでは無く、

 この時代でもっと幸せに生きたかった、家族と一緒に

 いたかった・・・そういう無念を残していった人々のために

 天国に魂が行けますように神への祈りを持って追悼致します。

 神がいないと叫んで、地獄となってしまったニの鉄を

 踏まないように、どうか私達兄弟姉妹が二度と

 反目せずに仲良く共に幸せになれる国家にしていくことが

 できますように、世界の涙を拭ける国としてこのロシアを

 神様に捧げますことを国を代表して鹿島葉留佳の名で

 祈祷致します・・・アーメン。」

 こうして、晴れやかに建国式を挙げずにまずは死者への追悼

 から鹿島はこの国をスタートさせた。

 鹿島はまず、戦いで死んだ敵味方問わない死体を埋めていき

 その人たちの小さな遺留品を取ると、白い棒を立てていった。

 その人たちの存在を忘れないように。

 飢えて死んだ人々も同じようにして遺留品は棒にかけたり

 備えたりするようにしていった。

 日本ではハルヒの政策で食えない花花をあまり植えられず

 葬式使用という名目で栽培されてきた花を買い取って

 その死体を埋めた場所に植えていった。

 もし魂があるならば、自分の死体を見て泣かないで欲しい。

 家族と一緒にここに来て、綺麗なここに帰ってきて

 もう泣かないで欲しいと願った。

 ロシアの気候に合う花を探す作業あったが、

 鹿島葉留佳はこうしてロシア皇国をスタートさせた。

 

 鹿島「う~やっぱりお金も食料も足りない(涙)」

 ソ連・ロシア帝国時代に政権が馬鹿ばっかしたせいで

 お金も食料も足りない。

 仕方がないから中国から貰うしかない。

 ※日本軍最大の兵糧国家 中国・満州

 諸葛亮 命孝「あ、鹿島さんのお願いなら喜んで!!」

 ⬆中国の現在最高指導者、実はこいつ鹿島より年下。

 ※鹿島葉留佳22歳 軍入り19歳 ※諸葛亮 命孝21歳

 ちなみに国民党軍の父親をソ連軍に殺された後鹿島から

 食料支援を受けて志願兵となった、戦車の倒しかた教えてと

 言っていた奴。

 鹿島「助かるよ~(涙)」

 本当に食料不足でどれだけソ連で沢山かわいそうなことに

 なったか・・・。

 鹿島「とりあえずは日本・中国の復興プランをベースに

 経済を回復させていこう・・・。防衛費が痛い・・・

 早く戦争終わらないかな・・・。」

 

 1940年10月

 ハルヒ「満州航空部隊は派遣はダメ!?」

 長門「南方資源地帯の非常時航空隊を代用で使用してほしい

 米国は日本本土攻撃を企んでいる可能性がある。」

 ハルヒ「・・・長門さんがそこまで言うなら仕方がないわね。」

 長門「空母艦隊には本土防衛を優先するように。」

 ハルヒ「了解・・・どうやらあっちも戦況を読んで動いている

 ・・・油断できないわね。そんじゃ、編成は多少

 変わっちゃったけど、豪州作戦を実行するわよ!!」

 『豪州攻略艦隊』

 ※哨戒監視艦隊

 『蒼龍』73 『瑞鳳』30

 『飛龍』73 『龍鳳』30

 艦載機

 『鬼雀』73

 『斬風』73

 『偵察哨戒用襲連山』20

 ※攻略護衛艦隊

 『龍驤』58

 『ヨークタウン(陽炎)』90   

 『ホーネット(蜃気楼)』90

 『大鳳』65『神鳳』65 役目:空母

 艦載機

 『零四式艦上戦闘機 梟改』310機

 上陸抑揚兼空母『伊勢』50『日向』50 役目:上陸

 上陸抑揚兼空母『利根』36『筑摩』36『薩摩』36役目:上陸

 輸送船80隻 タンカー20隻 魚雷艇50隻 駆逐艦15隻

 

 ※インドシナ別働隊

 『ニ式輸送飛行艇 青空』200機

 『大型輸送飛行艇蒼空 木製』300機

 『強襲用連山』400機

 上陸部隊・空挺部隊含め350個大隊

 

 ハルヒ「作戦開始!!作戦内容は強襲用連山・木製輸送艇

 部隊を用いてインドシナから一気に片道侵攻して

 同時進行でインド沖から迂回する形でステルス部隊で

 レーダーを欺いて一気に侵攻して豪州部隊を無効化

 その後補充を済ませたらすぐに侵攻して一気に

 豪州を仕留めて、米軍が奪還に来る、もしくは満州に

 攻め入る事になった場合はボーキサイトを徴発して

 撤退という流れね。

 捕虜はアメリカに帰して・・・豪州占領は余裕が出来次第

 かしらね。さあ、ボーキサイトかっさらいに行くわよ!!」

 

 1940年12月

 結局、スーパーガトー級の情報伝達は間に合わず・・・。

 早期警戒レーダーをかい潜った日本軍の夜間空挺部隊の

 麻酔機関銃と高速車両のコンビネーションで

 オーストラリアは広大な土地を強襲用連山に

 走り回られ、オーストラリアの陸上戦力の5倍もの

 戦力を突っ込まれた上にステルス夜襲で飛行場を潰された

 オーストラリアはあっさり陥落。

 ついでにハワイ守備隊による米豪遮断や英国の本土防衛配置

 によって航空機・戦車の更新ができないまま武器による

 劣勢を強いられてはどうにもならなかった。

 ハルヒ「よし!!捕虜を全部家族ごとアメリカに鹵獲した輸送船で

 送ったら・・・。」

 オーストラリア住民「なんだ!!お前達一体何をしにきた!?」

 最早守ってくれる軍隊も早急に片付けられてしまった

 豪州防衛隊はアメリカ行き。

 史実のような酷い目にあわされる・・・と思いきや。

 

 ハルヒ『ボーキと鉄鉱石を人海戦術で持って帰ってね!!』

 日本軍「なんでや!?」

 佐友紀「済まない・・・国の誇りの為にも・・・現地人に

 強制労働させるわけにもいかないのでな・・・。」

 オーストラリア軍を米国へ追放した日本軍は防衛が

 楽になった余剰分の200個大隊を全て資源発掘に全て回す。

 重機があるだけ史実よりマシだがかなりきつい。

 日本軍「ボーキ!!ボーキ!!ボーキ!!ボーキ!!ボーキ!!」

 日本軍「鉄礬土!!鉄礬土!!鉄礬土!!鉄礬土!!鉄礬土!!」

 日本軍「鉄鉱石!!鉄鉱石!!鉄鉱石!!鉄鉱石!!鉄鉱石!!」

 日本軍「アルミ!!アルミ!!アルミ!!アルミ!!アルミ!!」

 オーストラリア住民「・・・・・・。」

 まさに男達の地獄絵図である。

 膨大な数量の鉄鉱石と鉄礬土が輸送船と飛行艇に

 詰め込まれていく。

 日本軍「年明け資源掘りの夏なんて嫌だー!!」

 日本軍「米軍早く来てくれーーー!!そうしないと延々と

 俺達資源掘りなんだぞ!!」

 オーストラリア住民「なんかかわいそうだな・・・日本軍。」

 不法を働くひますら許されない日本軍であった。

 ハルヒ「・・・妙ね・・・インド洋・太平洋の

 哨戒網に引っ掛からないわね・・・。やはり敵は

 アラスカからの強襲プランで来るつもりかしら・・・?」

 1941年1月

 『アラスカから北方領土へ敵機来襲!!』

 ハルヒ「!!」

 オーストラリア占領から1ヶ月後、米軍がNTDJ作戦を実行!!

 『米軍日本攻略戦爆連合』

 『スターストライブズⅡ』1000機

 『B-17爆撃機』     350機

 『B-26爆撃機』     350機

 『アフロランカスター』 300機

 合計2000機

 ペトロパブロスクに向かって進軍。

 ハルヒ「や・・・やばいぃぃぃぃ!!!満州航空隊を豪州に

 おかなくてよかったぁぁ・・・。

 ほっとしている場合じゃない!!新型戦闘機の完成具合は!?」

 ニ乃田「つい15日前に完成したばかりです!!」

 『艦上戦闘機零八式 虹雀』 150

 『艦上攻撃機 真烈風』 35

 『迎撃攻撃機 雷槍』 75

 『零九式艦上迎撃機 翔翼』150

 『ジェット戦闘機 菊花』 120

 『航空4発輸送母艦 新高』 200

 ハルヒ「緊急出撃!!ペトロパブロスクが落ちたらマジで

 日本と満州が空爆を受ける!!」

 アクアマリン「日本よ!!引導を渡してもらいます!!」

 



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第31話 1941年1月 米国決死の反撃

1941年 米国がNTDJ作戦実行

 『米軍日本攻略戦爆連合』

 『ワイルドジークY型艦上油送機』1000機

 ※非戦闘用なのであえて含めません。

 『スターストライブズⅡ』1000機

 『B-17爆撃機』     350機

 『B-26爆撃機』     350機

 『アフロランカスター』 300機

 合計2000機

 ハルヒ「うわぁぁぁ!!最新鋭戦闘機1000機含めた戦爆連合が

 ペトロパブロスクに来襲!!これはロシア皇国にとっても

 危機的状況だから迎撃機が上がってくれるはず。」

 『ペトロパブロスク満州・ロシア皇国航空隊』

 『ホワイトゼロ陸上戦闘機』200 ロシア空軍

       『零七式鋼鳥』200 ロシア空軍

  『零六式鬼雀』200 満州航空隊

『零戦雉鳩四型』200 満州航空隊

  800vs2000

 ハルヒ「だめだぁぁ!!これじゃあ性能でも数でも足りてない!!

 こうなったら迎撃できる人は迎撃して!!できないなら

 無理せずに下がって!!」

 第一戦闘結果

 ペトロパブロスク航空隊

 『ホワイトゼロ陸上戦闘機』81-119

  『零七式鋼鳥』151-49

  『零六式鬼雀』121-79

『零戦雉鳩四型』78-122

 ハルヒ「おのれ・・・よくも貴重なパイロット達を・・・

 このままでは北方領土が・・・っておお!?」

 『スターストライブズⅡ』731-269

 ハルヒ「よく見たら後方対空ショットガンと後方焼夷弾で

 結構落としてる!!よし!!頑張りなさい!!勝機はあるわ突撃ぃ!!」

 第二戦闘結果

 ペトロパブロスク航空隊

 『ホワイトゼロ陸上戦闘機』44-37

        『零七式鋼鳥』100-51 硬い!!

  『零六式鬼雀』66-65

『零戦雉鳩四型』44-34

 

 『スターストライブズゼロⅡ』620-111

 ハルヒ「うぎゃぁぁぁ!!このままでは北方領土落とされて

 日本と満州に敵が・・・と、米国の進撃はここまでよ!!

 ここまで順調だった米軍にとってもっとも不運だった事は

 今日本にはドイツ軍航空隊と翔鶴隊、瑞鶴隊の育成のため

 航空隊『蒼桜』『風花』以下精鋭航空隊が帰省していたのよ!!

 非常時にどこにでも派遣できるように

 『航空機運搬用 連山』300機を既にロシアから名古屋へ

 移転させていたからすぐにセットして出撃させるわよ!!」

 こなた「マジで本土防衛!?」

 みさお「急げ後輩達!!」

 真白「菜夛、ついて来れるか?」

 五木菜夛「あっ、はい!!先輩の後になら・・・。」

 真白「よし!!連山に乗って出撃だ!!」

 

 ハルヒ「名古屋から北海道で緊急給油した航空機運搬連山に

 乗った航空隊『蒼桜』『風花』『翔鶴』『瑞鶴』を

 『艦上戦闘機零八式 虹雀』 150

 『零九式艦上迎撃機 翔翼』150

 に乗せてペトロパブロスク方面に出撃させ

  『ジェット戦闘機 菊花』120

  『フォッケウルフTa152』 80 『ドイツ空軍』

  『呑龍』300

        『一式陸攻』200

   『九六式陸攻』200

 を満州・シベリアから発進させ、今北方領土をめぐる

 日米両航空隊がオーホツク海で激突するわよ!!」

 

 『ジェット戦闘機 菊花』

 最高速度870km/h 航続距離950km

 史実の『橘花』をMe262設計図、Mig-5のデータを元に

 史実以上の完成度で製造された日本軍初のジェット戦闘機。

 武装は小型後方焼夷弾6発と30mm機銃1門100発と

 20mm炸薬増加機関砲2門が搭載された桁違いのパワーを誇る

 しかし弱点も多く、格闘戦ができず、旋回や急降下性能に

 問題があったり整備がめんどくさい等多くの問題を抱えていた

 

 ハルヒ「ペトロパブロスクは残念ながら陥落したものの、

 残った航空隊は満州へ一旦逃げて再びリベンジに行くわよ!!」

 航空機を運んだ4発機から今戦闘区域に戦闘機を切り離す。

 

 『北方領土奪還航空隊』

 『艦上戦闘機零八式 虹雀』 150航空隊『蒼桜』『翔鶴』

 『零九式艦上迎撃機 翔翼』150航空隊『風花』『瑞鶴』

 『フォッケウルフTa152』 80 

 『ジェット戦闘機 菊花』 120

 『ホワイトゼロ陸上戦闘機』44

  『零七式鋼鳥』100

  『零六式鬼雀』66

『零戦雉鳩四型』44

          『呑龍』300

        『一式陸攻』200

  『九六式陸攻』200

 戦闘機 710機 爆撃機 700

 

 空挺重機で緊急に飛行場を造っていた米軍に攻撃を仕掛ける。

 『ワイルドジークY型艦上油送機』400機から

 給油して体制を整えた『スターストライブズゼロⅡ』

 と迎撃戦闘を開始!!

 『P-51マスタング(マリーンエンジン搭載)』に史実で

 勝利した実績のある『フォッケウルフTa152』も参加し

 日独露満の連合空軍が米軍相手に空で激戦を繰り広げる。

 こなた「ここであったが百年目!!」

 ウェーク「望むところだ!!」

 性能的に『SS-ZⅡ』の方が優勢だったが、

 更新された小型後方焼夷弾により使用回数が3回に増え

 こなた達は航空隊『蒼桜』の真の力を見せる。

 こなた「前回以上の本気の本気を見せるよみんな!!

 総員!!降下『あさみ』!!」

 新鋭航空機に乗り換えたこなた達300機が全員が敵の前で

 規律正しく流星雨のように降下する。

 ウェーク「同じ手に乗るかよ!!」

 後方を追いかけるも前回の武装特性を理解していたため

 慎重に接近する米航空隊。

 こなた「アレンジ!!『竜巻』!!」

 全員機体が反転して上昇。

 竜巻を描くようにして敵米戦闘機を弾幕で飲み込んでいく。

 ウェーク「!?総員!!後退!!立て直して密集形態で反撃!!」

 こなた「そんなひまあげないよ!!陣形!!『獅子威し!!』」

 『SS-ZⅡ』は陣形を保って反転し、反撃に出る。

 こなた達は反転して小型後方焼夷弾を使う。

 これは前回と違い3発使える代わりに発光比率を増やし

 威力を下げたものである。色は敵が注目しやすいように

 花火の技術を使って色鮮やかにしてある。

 これは、こなた達がニ乃田に後方焼夷弾改良をリスペクト

 した結果であった。

 回想

 こなた「威力そんなになくていいから・・・遊んで

 楽しい奴造ってくれない?回数多めで。」

 ニ乃田「・・・いいとも!!」

 

 だが、後方焼夷弾に耐性を持った米空軍には通用しないかに

 見えた。しかし、前回とは全く異なる使用方法をしてきたのだ

 米兵「おんなじ手が通用・・・!?」

 なんと小型後方焼夷弾のまばゆい花火から大量の弾幕が

 米空軍に襲い掛かったのだ。

 米兵「これは!?」

 こなた「そこからさらに『切り返し!!』」

 日本軍精鋭航空隊の攻撃は止まらない。

 側面に回った部隊が刀で切り込むように米軍精鋭航空隊を

 文字通り『切り裂いて』いく。

 ウェーク「これは・・・まさか!?300機単位の編成攻撃だと!?」

 そう、日本人は弱点だらけで仕方のない部分の多い民族である

 しかしそれを熟知した上で長所を伸ばして作り上げた

 女性航空隊最強の完成陣営の300機単位の編成攻撃。

 これは面子を重視しすぎて連携を軽視する男達では

 ※例外もある。とても再現不可能な多重連携攻撃である。

 この攻撃で、米航空隊は苦戦。

 ドイツ空軍「・・・すげえ・・・!!」

 ドイツ空軍「これが・・・世界最強の航空隊!!」

 一人じゃ勝てない事を本当に理解できてこそ米国との

 戦いに勝利できる。

 自分が弱いからこそ仲間を助け、仲間を信じる。

 自分の弱さを理解して克服するために親友を増やす"強さ"

 これが、ハルヒが無意識でもたどり着いた"結果"の"反映"

 でもあった。

 まさに航空機で龍を造りだし食い尽くしていく。

 鮮やかな花火で敵を翻弄して光の隅から敵を打ち抜く。

 性能差を完全にチームワークで克服する。

 普通の個人主義の男達では7~3の編成が限界である。

 第三次戦闘結果

 『北方領土奪還航空隊』

 『艦上戦闘機零八式 虹雀』 123-27

 『零九式艦上迎撃機 翔翼』131-19

 

 『米空軍』

 『スターストライブズゼロⅡ』131-489

 ウェーク「そんな馬鹿な・・・!!」

 圧倒的なチームワークに驚愕する米航空隊。

 岩本という日本軍最強のパイロットは性能の劣る零戦で

 最後まで技量で生き抜いた。

 ましてや史実より性能差の少ない今史で生き残れないはずが

 あろうか?

 それは史実のように退廃した日本軍ではありえない

 それはチームの結束が産み出す『空の花』だった。

 

 空挺重機で飛行場を設営している米爆撃機群に、

 『呑龍』300『一式陸攻』200『九六式陸攻』200が

 最後の出番とばかりに容赦なく襲いかかる。

 目標は、橋頭堡とするための飛行場を造る膨大な数の空挺重機

 と爆撃機達。

 今後日本空襲の足がかりとなるこいつらを絶対に

 飛ばすわけにはいかない!!膨大な数の三式陸上魚雷が

 空挺重機・爆撃機達に襲いかかる。

 爆音と共にB-17・B-26含めた合計1650機が爆発し炎上!!

 残った350機は緊急給油して人員を脱出させる!!

 『ワイルドジークY型艦上油送機』1000機が

 『B-17』、『B-26』に誘爆して炎上していく。

 さらに、米軍が橋頭堡としていたアラスカ・シベリアの

 間にある『アタック島』のスコールに紛れて戦艦『金剛』

 以下重巡洋艦6隻が夜襲を仕掛ける。

 雨の中でも艦砲射撃が使える特殊なナトリウム弾を使い、

 飛行場ごと航空機を壊滅させる。

 逃げようとする、もしくは橋頭堡としようとしていた

 米空軍にはうざいことこの上なかった

 (着陸できずに何十機かが水没した模様。)

 その時、ペトロパブロスクに米国から第二攻撃隊が到達する。

 『第二波接近!!』

 『米軍日本攻略戦爆連合』

 『ワイルドジークY型艦上油送機』1000機

 『スターストライブズ』1000機

 『B-17爆撃機』     200機

 『B-26爆撃機』     200機

 『B-25爆撃機』     200機

 米軍は何としても日本を空爆するためにペトロパブロスク

 を占領するつもりだ。

 よく見るとわかるが、米国は備蓄戦闘機ほとんどを

 吐き出すように決死の攻撃をしかけてきている。

 そう、工業力をぶちのめされた影響が出ているのだ!!

 こなた「怯むな!!踊れ!!舞え!!翻弄しろ!!」

 真白「喜んで!!」

 満州航空隊「お前らーーー!!せっかくけったいな機体

 乗ってんのに女に全部株持ってかれてんじゃねーぞ!!大和魂を

 みせてやれぇぇ!!」

 エイリッヒ・ハルトマン「俺達にもできる・・・絆があれば

 俺達にもできる!!いいか!!習ったことすべてを持って

 敵を圧倒しろ!!」

 こなた達が流れを変えた。

 自信を持った人間は通常の3倍以上の実力を出せる。

 数と性能で圧倒されていた枢軸軍が自軍の3倍もの数の

 部隊に立ち向かっていく。

 『Ta152』 『菊花』『ホワイトゼロ』の機銃が火を噴く。

 彼らの性能も凄かったが、こなた達の活躍と比較すると

 眉をしかめるが、十分強かった。

 結果米軍は2500機を超える撃墜で撤退を余儀なくされ

 日本本土防衛は成功に終わった。

 戦闘最終結果。

 米軍  撃墜約2500機※約3分の1が油送機

 日本軍 撃墜約700機

 しかし、今までの戦いの中では最大規模の航空戦で

 その代償として膨大な数のパイロットが殉職した。

 その後敗走した米航空隊はアタック島飛行場を砲撃していた

 戦艦『金剛』に襲い掛かり膨大な数の爆弾が艦隊に降り注ぎ

 『金剛』は随伴していた6隻の重巡洋艦と共に奪還した

 ペトロパブロスクへ帰港。

 しかし、『金剛』は帰港したっきり・・・もはや修復不可能な

 損傷を負っていた。※豪雨じゃ無かったら死んでいた。

 戦艦『金剛』キスカ島砲撃後帰港、修復不可能となり殉職。

 米軍はキスカに緊急で飛行場を設営した後、

 生存しているパイロットを必死にアラスカに帰した。

 アクアマリン「そんな・・・!!」

 マッカーサー「覚悟はしていたが・・・まさかこれ程とは!!」

 こうしてアラスカルートからの米軍の襲撃は失敗に終わった。

 しかし、敵は出撃できなかった、もしくは脱出して島に

 着陸した米パイロットを収容して逃げてリカバリーすることも

 計算していたため表に出た数字ほどの損害を被って

 いなかったのだ。アメリカは・・・まだ死んでいない。

 

 ・・・しかし、これで戦いは終わりでは無かった。

 そう、この同時刻で米機動部隊は日本機動部隊に

 日本本土をかけて決戦を挑もうとしていた。

 パナマ運河の修理と幅の拡張、防衛の強化が終了した。

 ついに、米機動部隊が総力をかけてパナマ運河から発進する。

 『東アジア独立連合』の代表女性パイロット委青柳が総員に

 言う。

 委青柳「いいかお前ら、私達は米国を、故郷を救うために

 何としても勝たなくてはならない。米国は私達を認めはじめて

 くれている、神への全ての感謝をぶつけるべく総員命をかけろ

 敵空母が見えて爆弾がなければ体当たりしてでも沈めろ!!

 いいな!!」

 総員「はい!!」

 故郷を追われた独立運動家パイロット達は決死の覚悟で

 ハワイも、ミッドウェーも見ず、日本に直接勝負を

 挑みにいく。

 『米機動部隊日本攻略艦隊』

 空母16隻

 『オタワ』95『バンクーバー』95『ペテロ』32

 『ヨハネ』32『ヤコブ』32『ブロック・アイランド』20

 『ボーグ』20『ナッソー』20『ニューヨーク』45

 『インディペンデンス』45『ブリンストン』45

 『ぺローウット』45『カウペンス』45『モンテレー』45

 『テキサス』45『アリゾナ』45

 艦載機706機

 『スターストライブズⅡ艦上戦闘機』406

 『スターストライブズⅢ艦上攻撃機』300

 重巡5隻 軽巡5隻 駆逐艦35隻 輸送船80隻 タンカー30隻

 工作艦25隻 哨戒艇200隻

 こなた達がアラスカから来た航空隊を相手にしている間に

 ついに米機動部隊は日本軍の融合空母『赤城』『鳳翔』から

 発艦した『偵察哨戒用連山』の哨戒網が捕らえる。

 

 『日本軍太平洋艦隊』

 『赤城』 91『鳳翔』15

 『加賀』 103『祥鳳』30

 『エンタープライズ(銀炎)』90 

 『サラトガ(冥炎)』 90   

 『レキシントン (明炎)』90  

 艦載機

 『鬼雀』194

 『斬風』270

 『偵察哨戒襲用連山』18

 戦闘機合計464機

 

 嵐大将「や、やばいぃぃぃぃぃいいい!!お前らたった4ヶ月前

 9隻だったじゃないか!!どうやって7隻増やしたんだぁ!!」

 真珠「!!!・・・これはあかんな・・・輸送船から機雷を

 ありったけ出してや!!時間をありったけ稼いで粘るんや!!」

 そうこうしてるうちにハワイに米機動部隊・第一航空隊の

 空爆によりハワイ・ミッドウェー基地が空爆により残念ながら

 壊滅。その前に退路設定をしていたお陰で日本軍はほぼ全員が

 近くの離島飛行場を経由して脱出、商船は近づく何週間も

 前から出港して避難した。

 しかし、米軍は予想していたハワイ・ミッドウェーの

 上陸・占領をせずに直接日本へ攻撃を仕掛けようとしていた。

 真珠「あかんな・・・せっかく罠しかけとったんに笛吹けど

 踊らずじゃどうしようもないわ・・・!!」

 寿教官「・・・これは!!やはりいくしか・・・!!」

 ここまで、史実より頑張ってきた日本の空母がついに

 命の危険に晒されることとなった。

 日本兵下士官「涼宮提督から通信です!!『諦めるな!!

 本土の若者を信じろ!!時間を稼いでなんとしても生きろ!!』

 とのこと!!」

 寿教官「了解した・・・機雷を撒いて時間を稼げ!!

 本土までこいつらを引き込むんだ!!」

 『日本軍太平洋艦隊』は自軍機動部隊だけでは

 絶対に勝てないことを理解している。

 機雷を撒いて時間を稼ぎながら半月以上粘る。

 しかし、敵の機雷掃討部隊は早急に手慣れた腕で機雷を

 解除していく。

 距離2000kmまで接近されれば命はないと思っていい。

 もし偵察哨戒型連山を3機以上使っていなかったらこうも

 うまくいかなかっただろう。

 だが日本本土まで来られてしまえばもはや退路はない。

 守って戦うしかない。

 同時刻、新鋭迎撃戦闘機『雷槍』が大量の非常時航空隊の

 活躍により満州航空研究所から500機が名古屋空港へ降り立つ

 近代ジェット戦闘機に酷似するその姿は独特の雰囲気をもつが

 癖になる形をしている。

 佐々木「やれやれ、どこも人員不足か・・・仕方ないな~。」

 佐々木は航空隊のリーダー(教官は足りてるが癖だらけの

 この機体を操れる人員が少ない。)として前々から

 25日前に届いた『雷槍』の機種転換訓練を教え子達に徹底的に

 行っていた。

 複座重武装・大パワー・重装甲・特殊機動性を持つ

 異種の怪物機。

 ついに2月、ついに日本本土へ後数日で米機動部隊が到着

 するという時に。

 米兵「大統領からの緊急通信!!敵航空隊ブルーチェリー

 ブロッサムの手によりNTDJ作戦の航空隊が壊滅!!

 すぐさま撤退しろとのことです!!」

 委青柳「なんだと!?メイン作戦の航空隊が・・・!!

 故郷を、敵の国を目の前にして、今更帰れるかぁぁ!!」

 アレクサンダー「落ち着くんだ!!通信の最後に敵の新型航空機

 を確認しているとある!!このまま敵の本土決戦を挑めば

 敵になるのは日本機動部隊だけじゃない!!

 日本本土にいるブルーチェリーと本土防衛隊まで

 加わって相手になるんだ!!そこまでされてしまえば

 こちらの戦果が伴わない状態で空母搭乗員を死なせる

 事になる・・・俺だって日本本土へ攻撃を仕掛けたい!!

 だがこちらの新鋭航空隊がやられてから時間が経っている

 以上迂闊に勝負を挑んで攻め落とせなかったら

 米空母ゼロで戦う状況に陥るかも知れないんだぞ!!

 ブルーチェリーの実力はお前もわかって・・・。」

 委青柳「うるさい!!わかってるんだ・・・わかってるんだ・・

 だけどさあ・・・ちくしょおおおおおお!!!」

 床を叩いて泣き出す『東アジア独立連合』隊長委青柳。

 故郷を・・・宿敵を前にして・・・帰らなくてはならない

 不条理な現実に胸が押し潰されそうだった。

 こうして米機動部隊は日本を目の前にして撤退。

 ついでにハワイ・ミッドウェーも占領しようかと検討されたが

 ハワイにサンフランシスコから空挺作戦で部隊を降ろした結果

 部隊が罠の爆風に飲まれて戦死したため膨大な数の

 罠があることが確認されたため、片道作戦は不可能と断定し

 米機動部隊は罠に注意しながらミッドウェー島に

 上陸しようとしたその時。

 \⌒/⌒\⌒/⌒\⌒/⌒\⌒/⌒\⌒/⌒\⌒/

 アレクサンダー「!?」

 突如艦隊から多数の爆発が。

 委青柳「なんだ!?潜水艦!?」

 米兵「しかし、ソナーには何も映ってません!!」

 真珠「あっはっはっはっはっは!!見事引っ掛かったでぇ!!」

 『有希15型潜水艦』20隻

 大きさ 105m

 速力水上13.5ノット 水中4.5ノット<おっそーい

 航続距離 15000km 最大安全深度200m

 武装 酸素魚雷17発搭載

 真珠「我が軍は静穏性と深度を追求して潜水艦を建造した

 結果速度と航続距離が悲しい事になってしもうた。

 しかぁし!!通商破壊も艦隊運用も落第のこいつには

 最高の使い道がある・・・そう、罠や!!

 片道で帰ること前提に撤退寸前に設置して隠れ

 敵が来たら命中確実位置から魚雷を発射、

 その後酸素と燃料を供給していたケーブルを切って

 脱出するという素晴らしい戦略兵器や!!

 まあ、帰るまで時間かかるけど頑張ってなw

 あと、ハワイとジョンストン、南極にも一応仕掛けて

 あるからきいつけてな(・∀・)/☆」

 港に潜んでいたこんな奴に米艦隊は大ダメージを負わされて

 しまった。魚雷総数340発

 米機動部隊損失

 空母8隻

 『オタワ』/オワタ『ペテロ』『ボーグ』『ニューヨーク』

 『ぺローウット』『モンテレー』『テキサス』『アリゾナ』

 重巡3隻 軽巡3隻 駆逐艦15隻 輸送船37隻 タンカー11隻

 工作艦5隻 哨戒艇35隻

 約100隻以上の大損害

 委青柳「日本軍のくそがぁぁぁぁぁ!!!!」

 アレクサンダー「くっ・・・撤退するしかない。」

 緊急救助を行い米軍は足早に撤退を余儀なくされた。

 こうして米軍はハワイ・ミッドウェーを奪還できぬまま

 帰港せざるをえなかった。

 ハルヒ「ふむふむ・・・3月には豪州で資源を掘り潰して

 撤退し、戦闘が完全におさまったところで、そろそろ。」

 『米国へ、2年停戦しますか?』

 マッカーサー「!?」

 



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第32話 1941年3月 偽りの停戦

1941年3月 

 1938年7月より日本の東南アジア攻略から始まったした

 日本と連合国の激突は、

 1938年10月 南方資源地帯に駐屯していた

 英蘭連合艦隊を日本軍『桜龍機動部隊』が壊滅させ

 1938年10月 日本本土を火の海にしようとした

 米機動部隊を機雷で囲んで全て鹵獲し、空母

 『レキシントン』『エンタープライズ』

 『ホーネット』『サラトガ』『ヨークタウン』日本軍に編入

 ※略奪、旧式戦艦はドイツに売った。

 1938年11月 日本軍、第一次米本土大空襲実行

 ワシントンまで空爆を迫り米国の工業力を9割破壊。

 米国パナマ運河、造船所の破壊のため両洋作戦不可能に

 1939年7月 ナチスドイツ欧州進軍開始

 1939年10月 日本軍ドイツに応援、バトルオブブリデン

 出撃、空母『ホーネット』『ヨークタウン』大破、

 戦艦『霧島』轟沈。英・米空母艦隊を追い詰めるも

 英国陥落にならず

 1939年6月 日本軍ソ連軍へ侵攻

 1940年5月 ソ連日本軍に占領

 1940年5月 欧州戦線に日本軍介入

 1940年7月 日本軍再び米国を空襲、米国の工業力を3割に

 追い込むも戦艦『長門』『陸奥』『榛名』『霧島』

 を西海岸要塞の破壊の最中に抗戦の末沈没。

 予め防衛を強化していた米軍に苦戦し撤退

 1940年7月 ドイツ軍、長門の手引きで有利条件で降伏

 1940年8月 ロシア皇国建国 中華和統国建国

 1940年10月 日本軍豪州へ侵攻 占領?

 1941年1月 米国北方領土へ侵攻、離陸寸前で日本・満州

 ロシア皇国航空隊・航空隊『蒼桜』により阻止。

 途中緊急任務でアタック飛行場を破壊していた戦艦『金剛』

 以下重巡洋艦7隻が大破、『金剛』北方領土沖で眠りにつく。

 

 そして今アメリカへ停戦2年の申請。

 枢軸国(ユーラシア共栄国)・連合国 シベリア首脳会談

 マッカーサー(・・・まさか・・・こんな小娘が日本の

 最高指導者だと!?)

 二十歳過ぎてまだ数年しか経っていない女性が

 日本の最高指導者ということにマッカーサーは驚きを

 隠せなかった。

 それだけではない、日本軍元帥格の人間達のほとんどが女性。

 男性の指導者もいるが大半が若造。

 マッカーサー「一体どうなっているんだ!?一体ここ数年で

 日本に何が起こったんだ!?」

 アクアマリン「私と同年代が最高指導者!?う、羨ましい!!」

 枢軸国・連合国の代表が集った会談。

 日本 :最高司令官提督:涼宮ハルヒ 

 満州国 :最高指導者 :鶴屋さん

 東アジア総合国防大臣:日本軍第一元帥:長門有希

 南方資源地帯:日本軍第二元帥:岩城佐友紀

 太平洋防衛司令官:日本軍第三元帥: 波巌 真珠

 ロシア皇国:ロシア皇国初代天皇:日本軍第四元帥:鹿島葉留佳  

 ロシア軍新任責任者: ネーウェア・レヴォロフ

 中華和統国:諸葛亮命孝

 インド: スバス・チャンドラ・ボース

 米国:ダグラス・マッカーサー

 英国:ウィストン・チャーチル

 中華民国:将介石

 韓国:イ・スンマン

 カナダ:以下略

 将介石もびっくりしていた。

 自分が戦おうと思っていた敵の面子が完全に様変わりしていた

 こうして停戦会議が始まった。

 チャーチル「おいインドよ!!何故我が国を裏切った!?」

 スバス「独立も許して貰えない上に見捨てられれば

 インド国民を守るにはどうしたらいいと?

 最善の道として講和を結んだに過ぎず、

 資源地帯を治めている佐友紀殿は以外と温厚な人なので

 何の問題も無いと判断して組んだまでだ。

 もちろん、最初から信用してたわけでは無かったが

 貧民層への救済措置や食料制作は素晴らしいものだった。

 英国はここまでやってくれたか?」

 チャーチル「くぬぬ。」

 自衛のためとは言え、インドから精鋭部隊を引き抜くのは

 副作用が強すぎたのだ。

 将介石「何故貴公は日本に味方している?」

 命孝「私は祖国を裏切った覚えは無い。祖国を守る

 最もいい選択をしたまでだ。」

 命孝(鹿島さんを慕ってるからなんて言えるわけ

 無いじゃないか・・・赤面。)

 本題に入る。

 マッカーサー「・・・お前が日本の最高指導者か?」

 ハルヒ「そうよ。」

 マッカーサー「米本土空襲を指示したのはお前が?」

 ハルヒ「そうよ、日本を経済的に追い詰めた挙げ句

 言うこと聞かないからって日本全土に艦砲射撃しようと

 したんだから当然でしょ。」

 マッカーサー「よくまあ・・・正当防衛とは言えやり放題

 やってくれたものだ。何度も何度も。」

 ハルヒ「そうだ、言わなきゃいけない事があったわ。」

 ぐしゃぐしゃにした紙を見せる。

 マッカーサー「なんだこれは?ハルノー・・・?」

 ハルヒ「この人を馬鹿にしたようなのを送り付けた人に

 会いたいんだけど?」

 ハルヒ(おかしいわね・・・なんで大統領がルーズベルト

 じゃなくてマッカーサーなのかしら?もしかして

 一回目の空襲でクビになったのかしら?)

 マッカーサー「・・・・・。」

 『HARUHINOTE』

 『涼宮ハルヒ』⬅

 マッカーサー(ルーズベルトのあほぉぉ!!!)

 何か悟った。

 アクアマリン「?」

 マッカーサー(こんなのが大戦の火種とかだったら

 末代までの恥だぞ!!)

 マッカーサー「あぁぁぁ!!ゲッホン!!ゲッホン!!

 ゲッホンゲッホン!!え~どういう風の吹き回しで停戦を?」

 ハルヒ「どーせ降伏しろっつてもしないだろうから

 多めに見てあげたわ。」

 マッカーサー「ブチッ!!」

 マッカーサー(落ち着け・・・落ち着け・・・(怒))

 ハルヒ「理由は想像に任せるわ。資金不足とか

 怖じけづいたとか。」

 マッカーサー「・・・・。」

 ハルヒ「停戦が嫌ならしなくてもいいわよ?

 ただし今度はもっとうまくいかないわよ。」

 ロシア軍責任者・ネーウェア・レヴォロフが前に出る。

 ネーウェア「今回の領土審判及び、米国に対して我が国は

 憤慨する用件がある。前共産主義政権スターリンに米国は

 武器と支援物資を提供しただろう?」

 マッカーサー「ああ、戦略上日本軍に陥落されたら我が国を

 攻撃される範囲が増えるからな。」

 ネーウェア「その共産主義・スターリン政権が何をしていたか

 知っているか?」

 マッカーサー「よそ様の国の深い事情までは知らない。」

 ネーウェア「我が国の国民を虐待し、粛正していた。

 それも700万を超えるぐらいにな。」

 マッカーサー「!!」

 ネーウェア「これがその証拠だ。」

 写真数枚を出した。

 その場にいた参席者ほぼ全員が凍りついた。

 その写真には見たこともない死体の山がつくられていた。

 どれも吐き気を催すレベルの写真で飢えで死んだ人々の

 膨大な数の骸骨が転がっていた。

 アクアマリン「・・・・・!!!!」

 ネーウェア「大勢の国民虐待・虐殺を行った政権をお前達が

 支援していたということだ、現在の政権は難民救援と

 死んだ国民の追悼を優先をしている。

 この政権を応援した米国には当然の顛末では無かったのか?

 日本がやってくれていなければ何年こんな残忍な政権下で

 我々の命を閉じ込めるつもりだったのか?米国よ、

 日本を攻めるのは勝手だがお前にもされる原因があると知れ。

 我が国の国民は現在の政権・解放同盟国日本に米国が敵対

 する場合、強力な結束を持ってお前達に全力を持って

 徹底抗戦する。」

 イスンマン「お前達の自作自演・・・!!」

 マッカーサー「こちらとて日本に攻撃を受けた側だ!!

 二度の大空襲はやり過ぎだ!!一般市民まで巻き込んで!!」

 ハルヒ「では、アメリカは戦艦を大量に引き連れて我が国に

 提供しに来てくれたと?」

 マッカーサー「お前達はフィリピンに先制攻撃を仕掛けた!!

 それはどう足掻いても許されざる行為である!!」

 ハルヒ「では、アメリカは真っ白だと?凶悪政権と戦っていた

 満州軍と我々を虐殺の死体の仲間入りにするための物資断絶を

 先制攻撃と呼ばずしてなんと?つまりこの戦争の開戦の

 原因はアメリカの身から出た錆ですよ?」

 マッカーサー「・・・それはお前らが・・・!!」

 ハルヒ「現政権もお手伝いしていましたね?我が国や

 中国・満州を全部ソビエトにお与えになるつもりで」

 マッカーサー「くっ・・・!!」

 命孝「これは停戦の会談です、お二方お静かに願います。」

 ハルヒ「む。」

 マッカーサー「ごほん・・・。」

 ハルヒ(ちょっとでしゃばるわね中国さん。まあいいけど。)

 マッカーサー(なんということだ・・・覚悟はしていたが

 こんな形で追い詰められるとは・・・!!)

 ハルヒ「それでは停戦交渉に移りましょう。

 条約内容は期間は条約締結から2年間、

 海賊戦術・通商破壊・他の国の領土への侵攻の禁止

 ただし領土・領海審判は正当防衛により攻撃を可とする

 等....以上!!というわけで現時点ではハワイ・ミッドウェー

 は我が国のものというわけでいいかしら?」

 アメリカ「認めん!!それは我が国にいつでも空襲できる

 橋頭堡となるため絶対に譲らない!!」

 ハルヒ「では、停戦は破棄ですね?米・英・豪・加で

 日・印・露・満と交戦継続と?ちなみに英国さんは

 インドの独立は認めますか?」

 英国「認めるわけが無いだろう!!」

 スバス「では、日本からの技術提供有りで我が国は

 英国と交戦を辞しません。」

 マッカーサー(・・・まずい・・・ソ連崩壊後のロシアと

 インドの人的資源すべてを投入されてアメリカに

 攻め入れられれば、占領されなくともアメリカは二度と

 立ち上がる力を失ってしまう・・・!!しかも今継続戦闘

 できるほど工業力が回復できていない・・・どうする!?

 停戦は罠かもしれない、だが敵も前回と前々回の作戦で

 経済が疲弊しているから停戦を結びたがっている線が強い。)

 ※あながち間違ってはいない。

 マッカーサー(嘘でも停戦を結ばせて油断させるためにも

 なんとしてもこちらが主導権を握らなければ!!)

 イスンマン(くっ・・・韓民族としてアメリカを助けて

 やりたいが・・・下手に口をだせば疲弊しているアメリカに

 鞭を打つことになってしまう!!)

 将介石(アメリカを庇う反論がしたい・・・しかし

 アメリカの国内情勢を鑑みるに停戦を呑むしか無い・・・!!)

 マッカーサー「我が国はミッドウェー・ハワイが握られている

 以上米国の絶対的安全は保障できない!!

 それが撤退しない限り絶対に停戦はしない!!

 でなければ全力を持って戦闘に望む!!」

 マッカーサー(やはり、やるしか無いか!?)

 ハルヒ「上等よ!!」

 鹿島(お願い・・・ロシア国内疲弊してるから戦争やめてぇ

 (>_<)。)

 佐友紀(くっ・・・どう沈めれば・・・!!)

 ネーウェア「すいませんが日本提督殿。」

 ハルヒ「ん?」

 ネーウェア「ハワイ・ミッドウェーを譲る変わりに

 豪州に我が軍を駐屯させて欲しいのですが?」

 ハルヒ「!?」

 ネーウェア「同盟国であれば国難を助けていただいてこそ

 真の親友ですよね?」

 風を変えたのはロシア防衛責任者だった。

 ネーウェア「豪州占領に人員の助力をしますので

 どうかハワイ・ミッドウェーを渡してはどうでしょうか?

 そうすれば我が国は感謝して日本により強く助力したい次第

 です、資源や人的資源提供、国防の共同開発の強化、

 どうでしょうか?我が国にはどうしても豪州が必要なのです。」

 チャーチル「!?何を勝手な事を!?」

 ハルヒ「あ~~~~~~(x_x)そうだったなぁ・・・。

 ・・・わかったわ、条件は呑むけどアメリカ次第ね。

 呑まなかったらあいつのせいというわけで停戦は破棄ね。」

 ハルヒにしては困った表情をして、マッカーサーは考えた。

 マッカーサー「・・・いいだろう今はその条件を飲もう。

 豪州は差し出してやる、ただしこのままにしておくつもりは

 微塵も無いことを肝に銘じて欲しい。」

 チャーチル「マッカーサー!!正気か!?」

 マッカーサー「ああ、だから言っただろう。このままに

 するつもりは無いと。以上停戦は締結だ。

 2年間は兵士をじっくり休ませておくとしよう・・・。」

 マッカーサーの声に明らかに怒気が篭っていた。

 鹿島(ありがとう・・・ネーウェアさん・・・。)

 佐友紀(やれやれ・・・どうにか一段落しそうだ。

 ともかく米国が疲弊回復の間のわずかな平和だが

 締結できてよかった・・・(汗)。)

 ハルヒ(もうーーーー渡すつもり無かったのにーーー!!!

 食料問題引っ張り出すのは卑怯だぞーーーロシア!!)

 ネーウェア「どうやら提督さんは信用できる人らしいですね。」

 鹿島「まあ、憎めない人だからね・・・。」

 ハルヒ「あとそれから予め言っておきますが・・・

 南米とアフリカに我が軍を模倣した反政府精力が

 暴れ回っているという情報がありますが

 我が国とは何の関係も無い、援助もしていない勢力ですので

 どう始末しようが構いませんが勘違いなさらぬように

 お願いいたします。」

 マッカーサー(反政府勢力?)

 イギリス「そいつらのせいでアフリカはだな!!」

 ハルヒ「我が国とは関係有りません!!膿みたいな

 連中と一緒にしないでいただきたい!!」

 マッカーサー(これは確認をする必要があるな。)

 ※空母は返してもらえませんでしたbyアメリカ

 

 会議終了後

 チャーチル「どうして豪州引き渡したんだ!?

 資源与えたら増長するだけだぞ!!」

 マッカーサー「連中が本気で停戦の意思があるかの確認と

 米国の体力回復の時間が欲しかったのさ。

 米国がやられてしまえば日本を誰も止められん。

 それにあそこに部隊を張られたままではおちおち

 回復もできん・・・計画では油断させて半年、

 もしくは準備完了し次第奇襲をしかけるつもりだ。

 アメリカがどれ程疲労してるかわかるか?

 想像以上に深刻なぐらい疲弊している。」

 チャーチル「そんなにか・・・。」

 損害なんてとっくに兆や京行ってそうな気がする。

 マッカーサー「戦えなくは無いが今のままでは落とせん。

 敵も同じでは無いが似たような状態だろう。

 その間に異常なぐらい訓練を積み、米国は回復し次第

 全力を持って日本を倒す。そのために米国駐在の

 豪州軍に最新鋭の装備を持ってしてその日のために

 訓練させる、一応豪州軍の家族に会えるようには取り計らって

 もらえるようだがな(※条約の範囲内)敵の技術を解析

 するために大量の諜報員をぶち込んでやる・・・そのために

 油断させるために捕虜も全員帰す。今度は・・・一辺の

 隙すら与えずして倒す!!」

 

 ハルヒ「くぬぬ・・・豪州と引き換えにハワイ・ミッドウェー

 を握っておこうと思ったのに・・・。」

 アメリカがあそこまでハワイ・ミッドウェーに執着するのは

 ある意味予想外だった。

 豪州握れば日本の補給線握れるから満足するかと思ったら

 自国を攻める橋頭堡があることの方が余程嫌だったようだ。

 なんせ、国内の石油問題は満州・シルクロードシベリア

 打通列車・樺太・新潟油田とほぼ解決している為

 仮に東南アジア奪われてもリカバリーが利くため

 あまり問題にはならず、むしろハワイとミッドウェーを

 持って置かないとB-29完成時に史実の機雷の嫌がらせを

 されるから米国に遊びに(攻めに)いけないのだ。

 キョン「よそ様は国難なんだ。許してやれ。」

 鹿島「ふう・・・停戦できてよかったぁ・・・。」

 ネーウェア「油断は禁物ですがこれでいいでしょう・・・

 中国からの食料だけでは問題解決までとても食料が

 足りませんからね。」

 鹿島「でも豪州の人達になるべく迷惑かけないでね?

 こっちが助かってあっちが飢えて死んじゃったら

 意味ないからね?」

 ネーウェア「お任せあれ。」

 

 日本『大本営発表!!我が国は豪州を交渉の末、占領した。』

 米国『大本営発表!!我が国はハワイ・ミッドウェーを

 日本を威圧して取り返した。』

 

 イスンマン「あのソ連の虐殺は日本の欺瞞情報では

 無かったのか!?きっと自作自演だ!!騙されるな!!」

 マッカーサー「私もそうだと思ったが・・・実は情報の

 裏付けがある。それは、日本単独でのソ連占領は不可能

 であり、少なくともソ連難民と中国国民の協力がなくては

 不可能だ。それを可能にしたのが、スターリンの蒔いた

 『侵攻』『粛正』『強制労働』という肥料だ。

 日本はそれを解放し保護する制作を取って優勢を確保し

 スターリンは怨みという宿り木に肥料を与えすぎた。

 その結果怨みという宿り木にソ連は絞め殺され、

 日本はその実りを十分に収穫してこのような状況と

 なってしまったのだ。」

 マッカーサーは国民の不安を少しでも払拭するにはやはり

 付近の敵基地を撤去してもらった方がいいと考え

 ハワイとミッドウェーを断固として譲らなかった。

 将介石「だが、日本軍は主権を取ったら有頂天になって

 中国人民やロシア人を虐待するぞ!!」

 マッカーサー「だったら・・・楽なんだがな・・・。

 連中が連携を取ってきた場合・・・戦いはより厳しくなる

 ・・・南方資源地帯を取り戻せないのが悔しくて堪らない。

 準備出来次第必ず・・・取り返して見せる。」

 

 真珠「あーあ、せっかく敷いた罠全部回収して

 帰らんといかんのか・・・悲しいのお。」

 罠を全部回収した1ヶ月後撤退する日本軍機動部隊。

 しばらくはマーシャル諸島・グアムに駐屯して

 ハワイ・ミッドウェーの様子を監視する事にする。

 嵐「まあ、資源いっぱいの豪州取れたからいいじゃないの。

 あーようやく・・・休暇が取れる。」

 真珠「敵さんがおとなしくしてくれるとは限らんけどな。」

 

 マッカーサー「チャーチル、聞きたいことがある。

 アフリカがどうしたと言っていたのか?」

 チャーチル「アフリカでイタリアと交戦してたら正体不明の

 軍隊と交戦し、圧倒的数の暴力で敗戦を重ねイタリアごと

 アフリカから撤退を余儀なくされてしまった。」

 マッカーサー「!?」

 チャーチル「連中は日章旗を掲げているがその日章旗には

 黄色い星星が描かれている。軍隊の大半が黒人、

 敵の航空機は日本軍機に酷似している。

 とても英国単独では連中の掃討ができん。」

 マッカーサー「こっちも支援したいのは山々だが我が国は

 各都市に空襲の被害を被っている上に

 空母がやられている。余程の事がなければ部隊を送れない。

 物資や武器は援助できるがそれが限界だ。

 これから交渉で取り戻したハワイ・ミッドウェーを

 要塞化して防衛を強化する。」

 チャーチル「ドイツにいるレジスタンスの話によると

 連中の基地は南米にあるようだ。」

 マッカーサー「なんだと・・・我が国の真下じゃないか!?

 まさか日本の目論みは・・・そいつらと我が国に

 潰しあえということなのか!?」

 アクアマリン「大統領!!、戦力の再編の為欧州同盟国達に

 空母の建造の要請と、ドイツの領土容認の代わりに

 捕虜の罪状免除の代わりに対日戦への協力を求めては?

 空母落としたら賞金つきで。」

 ※バトルオブブリデンやノルマンディー上陸でいっぱい捕虜を

 拘留している。

 マッカーサー「あーそういえばいたな。軍法会議で抑留

 してる連中が。よし、準備しよう。

 あと、アフリカから不穏な空気が漂っている。

 あまり米軍を出せないこの状況で使える兵士は・・・

 東アジア独立連合とドイツ捕虜・日系部隊ぐらいだな・・・

 南米の哨戒を頼む!!現段階では訓練と街の復興のため米軍が

 使えん!!」

 アクアマリン「了解です!!」

 

 一方南米。

 そこには史実大日本帝国軍暗黒時代を再現された暗黒国家

 いや、それだけでは表現が生温い。

 共産主義と大日本帝国の負の部分全てが煮詰まって

 造られた暗黒世界。

 人権蹂躙・貧困・飢餓・腐敗・搾取・略奪・慰安婦。

 人が人として扱われない世界。

 どうしてこうなってしまったのか?

 価値観を洗脳して良質なものをいやがおうでも造らせる

 非合理的精神論の蔓延。

 元日本陸軍上層部「おい毛沢東にスターリンに金日成

 殺しすぎは駄目だぞ?貴重な戦力なのだからな。」

 毛沢東「ああ、だからお前達に任せて洗脳特攻隊に

 教育させているんだろう?」

 南米・アフリカの連中は大和魂が教育されていないため

 いうことを聞くわけが無い。※当たり前

 地位も権力も利かない世界には暴力と薬物と洗脳で

 利かせるしか方法を知らないのである。

 その国の最高指導者はルペライト・ガルネット。

 黒人赤髪の女性指導者であった。

 佐々木に代わってハルヒの代わりに立てられた神的存在

 であった。

 しかし共産主義以外を知らないためたとえ有能であっても

 国内はこうなってしまう。

 ルペライト「南米・アフリカの占領が完了した。

 これより戦力の整い次第経済拠点に攻撃をしかける!!」

 そこには元天蓋領域【周防九曜】【イング・クアッタ♂黒人】

 元未来人【藤原】【メルッド・ディオ♂黒人】

 超能力者【橘京子】【ギリバス・エーティム♀黒人】

 大日本帝国陸海軍の追放された上層部・【毛沢東】

 【金日成】【ヨシフ・スターリン】以下世界赤軍。

 といったあまりにも奇妙で暗黒な上層部が勢揃いしていた。

 東西冷戦すっぽかして第二次世界大戦にて悪意の第三勢力が

 動きだそうとしていた。

 その名も『第三人民帝国』

 



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第33話 1941年4月 南極沖海戦

1941年4月日米冷戦条約締結。

 2年間後1943年4月停戦後再び戦うという契約である。

 本来米国は豪州をわざと奪わせて油断させた後、

 半年後奇襲攻撃をしかけて日本本土を直接攻撃しようと

 計画し、わざと引き受けた停戦だったが・・・・。

 米本土は戦争の一時停戦とハワイ・ミッドウェー奪還

 に米国国民は沸き上がっていた。

 そりゃあハワイ・ミッドウェーを橋頭堡にされて本土を

 襲撃されたからそれが無くなっただけで凄く違う。

 マッカーサーは半年で破棄して日本本土へ攻撃しようと

 計画したが、残念ながら本土のダメージが想像を超えて

 深刻だった為、結局半年襲撃計画は中止となってしまった。

 マッカーサー「無念ではあるが、敵の奇襲に注意しつつ戦力の

 再度充実と米軍の練度徹底強化を行うことができる。

 復興活動併用となると財政的にきついなぁ・・・。」

 アクアマリン「ようやく1940年12月に月刊空母

 『エセックス級』の製造が可能になりました・・・

 長かったです。残念ながら週間空母の数々はそもそも財政難で

 建造中止に・・・これはわりとショックでした・・・

 工業力の低下は回避できなかったんです・・・。

 日本の空襲が・・・骨身に滲みるぅぅ・・・。」

 『カサブランカ級護衛空母』『インディペンデンス級軽空母』

 『 製 造 中 止 』

 アクアマリン「しかし!!財政難の中でも月刊空母だけは

 製造させていただいてます!!」

 竣工完了エセックス級空母

 (日本本土攻撃に間に合わなかった。)

 『エセックス』

 『イントレピッド』

 『スーパーヨークタウン』(※本来はヨークタウン二世です)

 アクアマリン「ここまでで既に約20隻も空母がやられている為

 まだまだ足りないので2年で24隻は欲しいですね。」

 マッカーサー「くっ・・・早くアイオワとミッドウェー

 できてほしいものだが・・・真下に敵戦力と思われる連中が

 ひしめいていると思うと気が気じゃない。」

 アクアマリン「今哨戒活動してますけどなにか基地みたいな

 ものが見えた模様です、解析すると造船用大型ドック

 だそうですが。」

 マッカーサー「・・・臭うな・・・諜報防衛も万全にしておけ

 日本軍みたいなやばい連中が占領している可能性がある。

 いつでも防衛できるように準備しておけ。」

 アクアマリン「了解です。」

 アクアマリン(・・・この敵が日本以上の脅威なのか・・・

 それとも・・・。)

 疲弊している戦力の立て直しでとても今は戦争所ではない。

 今は迎撃に集中して様子を見るだけであった。

 

 一方豪州

 ハルヒ「・・・まあ米本土襲撃の橋頭堡と引き換えに

 豪州資源地帯を得たからいいとしましょう。

 いったい何のために大急ぎで200個大隊で鉄とアルミを

 掘ったのかとか言わないように。

 さてと、今のうちに艦艇の製造を急がなきゃ。

 あと、中国・ロシア皇国・亡命ドイツ造船職人・ドイツ

 南方資源地帯工業学校卒業生に造船技術を移植して

 造船力を上げてと・・・。そろそろ南極にわずかに展開いる

 哨戒部隊と資源切削を撤退。

 先の戦いで艦載機更新が終わっていなかった

 空母の艦載機更新と、レーダー・ソナーの更新。

 試作の近接信管・米国からぶん取ってきた要塞対空砲を

 改良した奴と射撃官制システムの動員をローテーションで

 行ってと・・・・。」

 『南極大陸陸地から超良質な石油が噴出しました!!』

 なんと、残っていた資源切削部隊のツルハシが南極大陸の

 未知の油田を引き当ててしまったのだ。

 ハルヒ「!?なにーーーーーーー!?やばいやばいやばい!!

 早く豪州のタンカー全部向かわせて抜いてきて!!

 海を汚したら冗談抜きでまずい!!廃油や廃棄物処理用の

 輸送船一式と緊急で満州からブロック製造精油所

 持ってきてぇ!!伊勢・日向・大鳳・神鳳急いでぇぇぇ!!

 やむを得ん!!オーストラリアに緊急貯蔵して・・・。」

『オーストラリアのボーキサイト産地から石油が吹き出ました』

 なんと過度に掘り起こしたせいで偶然にも引き当ててしまった

 ハルヒ「ぬぁぁぁぁ!!!どうなってんのこれ!?やばい!!

 これの整理だけで2年終わったとかマジ洒落にならない!!」

 急遽大量のタンカーがオーストラリアと南極に集結する

 緊急事態に。

 南極で哨戒をしていた『連山』から知らせが入った。

 連山パイロット「謎の艦隊がフォークランド諸島方面から

 来襲!!」

 真珠「なんやて!?せっかくハワイ・ミッドウェーから

 罠の数々引っこ抜いて豪州引っ越そうとしてた矢先で

 どうして米国が条約違反・・・やっぱり

 欺瞞条約やったか!?。」

 連山パイロット「それが・・・妙なんです、米空母にしては

 エレベーターに日章旗星つき、レーダーが旧式なんです。」

 写真を見せてもらう真珠第四元帥。

 真珠「これは・・・改装前の加賀にそっくりやな・・・。

 サイズは蒼龍型航空母艦と同等・・・護衛艦は・・・

 何やこれ・・・長門型がおっきくなったなにかか?

 空母5隻・・・護衛艦3隻・・・輸送船20隻タンカー5隻やな。

 本気で南極の我が部隊を殲滅させようとしてるにしては

 どうも違和感のある艦隊やな・・・条約破棄なら前回の

 残存艦隊空母9隻(推定)程で挑むのが定石やし、豪州も

 攻めに行くにしたって輸送船が少な過ぎる・・米艦隊がどうか

 決めるのは早計やな・・・試しに強襲型連山にぎょうさん空挺

 突っ込んでみたらどうやろ?」

 連山パイロット「危険なのでは?」

 真珠「もし別の国の部隊であれば・・・強襲用連山

 つこうてみて・・・対処できんかったらもうけもんやけど。

 1隻勇気ある奴先行させて夜襲かけてみいや。」

 連山パイロット「はっ!!」

 レーダーに映らない強襲用で仕掛けて危険だったら引き返す

 という陣形で挑むことにした。

 真珠「可能性としては英国か・・・もしくは追放された

 お偉いさん連合艦隊か・・・どうにせよ今南極から

 部隊が撤退できひん以上機動部隊の空母改修終了と

 新鋭迎撃機の配備が完了するまでは持ちこたえなあかん。

 膨大な数のタンカーが停泊もしてるし・・・撤退・・・

 どうしよ?」

 こうして南極哨戒部隊は撤退することが

 できなくなってしまった。

 

 謎接近艦隊

 蒼龍型空母?5隻

 大型戦艦3隻

 輸送船20隻

 タンカー5隻

 

 日本皇国の陸軍は全員空挺訓練必須なので陸上部隊や

 航空隊はほぼ全員が空挺攻撃が可能となっている。

 しかし護衛空母も戦闘機も無い状況での攻撃は危険極まりない

 本来自殺行為で、レーダーに映らない強襲用連山でも

 米本土戦で後半護衛戦闘機の囮がなくては任務がこなせなく

 なっていたのだ。

 もし敵が米軍ならライトをつけた膨大な艦載機が

 待ち受けているはず・・・。

 

 南極北方 艦隊 1941年5月夜間

 艦隊を探す『強襲用哨戒連山』途中途中で潜水艦を潰しながら

 艦隊のいると思われる予測位置を5機が探す。

 連山が哨戒をしているとレーダーに反応があった。

 味方ではなく敵艦載機のようだ。

 ゆっくりと追いかけてみる。

 赤外線スコープをしている連山パイロット達。

 すると敵艦隊を発見した。

 敵はライトをつけた夜戦艦載機を出しているようだが

 想定よりはるかに少ない。

 こちらも見つかっていないようだ。

 すぐさま南極飛行場に知らせる。

 南極飛行場から空挺鹵獲部隊が離陸する。

 『南極防衛航空隊』

 『強襲用哨戒連山』55機

 内訳 艦隊鹵獲部隊5個大隊 武装表面閃光弾・魚雷

 闇夜に紛れて彼等は飛び立った。

 

 敵艦隊に接近する強襲用連山。

 天気は運よく新月。

 敵の夜戦艦載機は・・・どうやらこっちを見つけていない。

 慎重にレーダーと赤外線スコープを覗きながら接近する。

 敵空母は自軍夜戦偵察機を着艦させるために照明をつける。

 夜戦偵察機が着艦する。

 連山パイロット「今だ!!」

 勇気ある連山のパイロットが叫ぶと連山隊は急降下して

 艦隊に一気に接近して表面閃光弾を使う。

 これは艦の上に強烈な閃光花火を落とすことで敵の水兵の

 動きを止める役目を果たす。

 強烈な火花と音が敵の船の表面に轟く。

 *+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*

 敵水兵「うわぁぁぁああああああ!!!」

 艦隊がパニックに陥っている間に空挺部隊が降りる。

 わざと戦艦の艦橋にパラシュート引っ掛けてワイヤーを固定し

 素早くパラシュートを切り離して艦橋に飛び乗り

 ガラスを割って軽機関銃を撃ち放つ。

 ===========!!!

 艦橋に乗っていた将校達が倒れていく。

 空母も同様に主要区画を制圧されて捕まっていく。

 夜戦偵察機「なんだ!?どうなっている!?」

 自軍空母をかえりみたところを背後から対空機銃で

 連山が撃ち落とす。

 こうして南極基地を決死の覚悟で防衛した

 『南極哨戒部隊』は見事勝利し敵艦隊を全て鹵獲し、

 上陸部隊の乗った輸送船は撤退し、タンカーと食料を奪って

 見事勝利した。

 

 真珠は生き残っていた捕虜を見て驚いた。

 真珠「ほお!?指揮官が中国・日本人で、黒人達が水兵・・・

 すっごいおもろい事になっとんな?」

 そこにいたのは中国人民軍の将校と日本帝国海軍の将校

 だった。

 真珠「こいつら南極に置いておいても害しか及ぼさんから

 物資抜いた輸送船のスクリュー小さい奴換装した奴に

 のっけて・・・島流し!!3.5ノットの船やけど頑張って

 帰ってや~。」

 中国人民軍将校「くそがぁぁぁあああ!!」

 

 ハルヒ「なにこれ!?南極ってなんでも取れるなにかでも

 あんの!?」

 緊急で南極に駆けつけたハルヒは港を見て驚いた。

 そこにあったのは。

 鹵獲品一覧

 蒼龍型空母

 『朱龍』73『紅龍』73『碧龍』73『紺龍』73『紫龍』73

 艦載機合計360機

 大型戦艦3隻

 『大和型五番艦 刀斎』

 『大和型六番艦 柳生』

 『大和型七番艦 月影』

 輸送船10隻

 タンカー5隻

 『零戦64型』120機

 最高速度750km/h 後続距離3000km

 F4Uコルセアのエンジンを改良して搭載している。

 かなり前に行方不明となった米国の高高度試作機を

 奪い取って研究し実装した。防弾はあるんです。

 史実零戦の上位互換。

 

 『艦爆新彗星』120機

 最高速度670km/h 後続距離3000km

 上記同様コルセアの2100馬力を参考に製造された。

 搭載は1tと結構ある。史実彗星の上位互換。

 

 『零戦烈空』110機

 最高速度725km/h 後続距離1600km

 史実烈風の上位互換・・・と思いきやコルセアをベースに

 小型化した防弾多めの艦隊防衛戦闘機。

 

 『偵察機紫雲』10機

 最高速度750km/h 後続距離3000km

 史実偵察機彩雲の上位互換。

 64型とあんまりかわんなくない?

 

 真珠「いやぁ・・・大変やったでぇ・・・撤退専門の

 わいが心臓潰れるかと思うほどひやっとしたで・・・

 早く迎撃機置いてくれや・・・これ米空母やったら

 完璧終わりやったでぇ・・・。」

 ハルヒ「ご苦労様!!さてと、更新した空母と入れ代わりで

 この艦隊はしばらく豪州に待機した後にドックの空いている

 日本の呉造船所で武装更新を、大和型は状況判断によっては

 売却か戦力導入かを決めるわ。

 真珠さんは引き続き南極の防衛をお願い。

 いざ米軍攻めてきた時は破壊工作で石油がふさがるように

 してから脱出して、それまではタンカー100隻を

 オーストラリアでループさせて石油を貯蔵しながら

 日本や台湾にも非常時備蓄石油を地下に貯めるわ。

 うう・・・補給線がどんどん伸びていく・・・。」

 真珠「それが心配やなぁ・・・資源はいいけど手間が・・。」

 ハルヒ「まあ、満州石油と樺太石油をしばらくロシア復興に

 注いで、こっちの石油を日本にしばらく入れることに

 しましょう。リカバリールートは大事。」

 真珠「停戦いうても中々ゆっくりできへんなぁ・・・

 辛いなぁ・・・。」

 ハルヒ「にしたって連中、あの組織と手を組んだのか・・・

 米国と潰しあってくれるように手出ししないで見ておいて

 組まないことを祈るだけね。まったく、この機体どこで

 作ってるのかしらね?」

 

 ちなみにこの知らせは米国にもCIAにも伝わったが・・・。

 しかし、利権を奪う以前に敵とおもわしき影が米国の

 真下で待機しているため、日本と戦火を交えると下手をすれば

 米国が壊滅する恐れがあった。

 その一方で・・・。

 

 ロシア皇国

 鹿島「うぅ・・・オーストラリアからも食料来るように

 なったから多少はマシになったけどやっぱり金銭がきつい

 ・・・。」

 一生懸命農作物を専用の室内で育てているけど

 農作物はすぐには大量生産できない。

 その間にも国民達は飢えている。

 中国・日本・満州からも貰ってもまだ足りない。

 それでも前よりは比べものにならないぐらいマシになったが。

 鹿島「う~ん・・どうにかして外貨稼いだりしてもっと食料を

 入れたいよぉ・・・(・_・、)みんな飢えてるんだよぉ・・。」

 どうしてこういう誠実な人が指導者になれない社会

 なんだろうか?

 ロシア初代天皇鹿島葉留佳は国内の経済貧窮に困っていた。

 鹿島「長門さんいいアイデアない?」

 勉強しても中々どうにもならないこともある。

 資源輸出は今のところ中東と欧州の一部に輸出はしている。

 それでも食料や外貨がまだまだ足りない。

 長門が兵器の製造ラインを見ている。

 兵器製造ライン一覧

-----------------------------

 『戦闘用高速車両』『ケッテンクラート』『五式中戦車』

 『ハーフトラック』『ケニヒスティーガー』『Ⅳ号戦車』

 『KV-3重戦車』『JS-3重戦車』『T-35中戦車』『六式中戦車』

 『零戦雉鳩四型』 『Me132爆撃機』『呑龍』

 『La-8戦闘機』     『Yak-9戦闘機』

 『Me262戦闘機』   『He280戦闘機』

 『Ar234爆撃機』    『連山』

 『航空機運搬用連山』 『哨戒偵察用連山』

 『強襲用連山』    『零八式鋼鳥』

 『Me163コメートD型』『ジェット戦闘機菊花』

 『蒼空』『九七式飛行艇』『ホワイトゼロ陸上戦闘機』

 ----------------------------

 と、そこに。

 中東のトルコから戦闘機を売ってくれという問い合わせが来た

 どうやらアフリカの得体の知れない連中がこっちに迫って

 来るから防衛戦闘機と戦車が欲しいとの事。

 長門(機密保持と利益比率を考えて・・・。)

 『六式中戦車』200台

 ドイツ・日本・ソ連の技術を集結させて

 造った高性能戦車。性能でF4シャーマンを凌ぐ。

 戦車にあまり執着しない政権下で研究者が頑張って造った。

 『ホワイトゼロ陸上戦闘機』200機

 をトルコに販売して。

 長門「これでよし。」

 イタリア「助けてくれ!!降伏しても黒い軍隊が残忍過ぎて

 降伏できないんだ!!助けてくれ!!」

 『六式中戦車』200台

 『ホワイトゼロ陸上戦闘機』200機

 石油 結構な量。

 長門「ほい。」

 鹿島「ちょっ・・・ちょっと長門さん?兵器売り過ぎじゃ?」

 長門「銃を売らなければ問題にはならない。」

 鹿島「なんか違う気が・・・。」

 長門「食料問題解決の為にはこうするしかない。

 飢餓が解決したらやめればいい。」

 鹿島「わかりました・・・仕方ありませんね・・・。」

 正直人殺しの道具を販売して外貨は稼ぎたくなかったが

 現実問題どうにもならない。

 鹿島「うう・・・どうしてだろうね・・・人命より軽い

 筒付きの鉄の箱ってどうしてこんなに高値で売れるのかな?

 不思議で仕方ない・・・飢餓が解決したら・・・

 絶対やめよう・・・こんなこと。」

 兵器販売によってすざまじい外貨がロシアに流れ込んできた。

 これによってオーストラリアや中国が飢えない程度に

 食料を買って飢えた国民達の農作物生産までの繋ぎに

 外貨を使った。

 国民はどんどん鹿島に感謝したが気が重かった。

 と、そんなとき。

 トルコ・イタリアから感謝状が届いた。

 『この戦闘機凄い国防に使える!!』

 そう、『ホワイトゼロ陸上戦闘機』は後方と前方に対空

 ショットガンを装備しているため敵戦闘機の巴戦を

 潰すことができるのだ。

 そのため状況不利の『北方領土防衛戦』で巴戦挑んだ

 性能で圧倒的の『スターストライブズゼロⅡ』を

 『後方死角注意』で粉砕し、等多くの航空機と善戦した

 実績は健在だった。

 ちなみに設計したのは満州で保護されたロシアの若者で

 長門が見込んで航空機開発の教育を行って育て上げられた

 『ロシアの白い零戦』であった。

 トルコ・イタリアは国民を守れたとロシア皇国に

 感謝の言葉を述べ、『もっとください』と要求。

 さらにこれを聞いたフィンランド・ノルウェー・ハンガリー・

 ドイツ・サウジアラビア等の国々からも発注が殺到。

 戦車も米国より良質だったため米国の圧力のかかっていた

 欧州にもどんどん注文が来てわずか数ヶ月で生産が10000台

 を超えるなどしたため、アメリカの兵器輸出にもダメージを

 与えるほどの破壊力があった。

 ※米国も調査のため50機買った。

 これによって米国決戦前に中東・欧州を押さえようとした

 『第三人民帝国』の野望は頓挫してしまったのだった。

 格闘戦主流の機体構造が仇となり、戦車の性能でも負け

 次々と敗戦していった。

 

 南米 第三人民帝国

 毛沢東「くそお!!あの女!!ソ連を滅ぼしたかと思ったら

 また我々の邪魔を!!」

 スターリン「まったくだ無能が!!」

 金日成「おのれ魔女め・・・共産主義最大の敵め!!

 アメリカを手に入れたら次はお前だ!!」

 下士官「南極資源調達隊が空母・戦艦を奪われ到着したとの

 事です。」

 毛沢東「許せん!!クソムシ共が!!皆殺しにしてやる!!」

 元日本帝国海軍「お前達には大和魂がないのか!?独房に

 ぶち込んで制裁してやる!!」

 ルペライト「待て!!捕虜は一回は許してやれ。

 敵の戦術も知ろうとしないで殺すのは愚かも甚だしい!!」

 最高指導者ルペライトが止める。

 ルペライト「情報収集を怠り、むやみに部下を殺すお前こそ

 無能の極みだ!!今回は許してやるが、今後適切な対応が

 できない場合は部下では無くお前が死ぬことに

 なるぞ・・・。」

 ルペライトは毛沢東を睨みつけて威圧した。

 毛沢東「ひぃっ!!す・・・すいません・・・。」

 毛沢東(黒人の女がぁ!!お前が最高指導者じゃなかったら即

 慰安婦にしてやるのに・・・調子に乗るなよ・・・!!)

 元日本帝国海軍(くっそぉぉ誰だこんな奴指導者にした奴は!?)

 橘京子「凄いよルペライト!!あなたがいれば安心だね!!」

 ルペライト「いいや・・・レーダーやソナー・偵察構造の

 不備が目立つ・・・機体性能もまだまだ足りない・・・

 どうにかして技術を上げられないか?」

 周防九曜「私達に・・・。」

 イング・クアッタ「お任せを・・・。」

 ついに元天蓋領域が動き出す。

 

 



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第34話 1941年5月 造船と売却

1941年6月豪州

 ハルヒ「・・・まあ、南極で石油沸いちゃったけど

 ど、どうせ少量で終わるわよ!!そうよ!!タンカー100隻を

 毎回周回させておけばどうせすぐにすっからかんに・・・。」

 しかし数ヶ月しても止まらず、タンカーがオーストラリア・

 南極間を100周してもまったく衰える事ない。

 それどころかどんどん増えてる気がする。

 ハルヒ「・・・氷の僻地でパレンバン並に沸いて来るって

 嘘でしょーーー!!早く余分な補給線切って部隊撤退

 させたいのにぃぃぃ!!!」

 ※架空戦記です、気にしないで下さい。

 

 ハルヒ「軍資金が足りない・・・。」

 資源も技術もあるのに資金が足りない。

 というか建造はしなくとも改修でもお金はかかるし

 少ない造船で高いコストがかかったりしているから尚更だ。

 戦艦『撫子』『銀河』の2隻の造船は想像以上に

 難航しており、完成させるにはやっぱり資金がいる。

 資源は何の問題もないが金が欲しい。

 中国はまだ発展途上で税金を取れないし、

 飢餓で困っているロシアも、収入は多いが飢餓対策で資金が

 溶ける溶ける。インドに前回得た戦艦と空母を売るという

 プランまで浮上している。

 ・・・というわけで例の元情報思念隊暇人の皆様を

 配備設定をして。

 造俚加井季「怠惰」さんは開発に固定。

 長門さんは書類整理と経済分配の補助

 ※長門がいれば10000枚の書類が1時間で片付く。

 機密情報防衛対策班

 紺色美那「慢心」

 一蒔一保「強欲」

 黄緑江美里

 

 経済遠征班

 水色此十「好奇心」

 楪方音素「暴食」

 笹鵜煤「虚飾」

 雌二夏二「憂鬱」

 桃雛南診「色欲」

 当初長門も連れていく予定だったが長門が忙しくて断念。

 水色「というわけで経済遠征班はアメリカへレッツゴー。

 鎖国同然で現在入国困難な米国へどうやって行くかと言ったら

 このねむねむロリッ娘雌二夏二ちゃんのテレポートを

 使用するのです。その際見つかったときにも備えて

 恥ずかしがり屋さんの笹鵜煤の変身能力を使って総員

 変装して米国へ侵入して経済活動を開始する。

 頑張るぞー(棒)。」

 皆「お~(棒)。」

 

 水色「テレポートでレッツアメリカ。」

 雌二夏二はシベリアの仮設住宅の窓に力を込めて窓に

 なにかをすると雌二夏二は疲れてぐうぐう寝た(いつも。)

 水色「ご苦労様、これで1ヶ月は帰れない。

 じゃあいざアメリカへ。」

 現地人変装を終えた5人は窓を次々と(一人は音素に

 抱えられて。)くぐるとそこは・・・補修工事に

 追われているアラスカアンカレッジの市街だった。

 結構前の米本土襲撃が効いているようで、工場の修理が多い。

 一般車両より重機の方がいっぱい通っている。

 というわけで変装した経済遠征班は約1ヶ月稼いだ後に

 米国から帰還して日本へ軍資金(文字通り)を送るという

 プランである。

 水色「ちなみにこの世界では米国軍事機密を得るために

 元情報思念体以下略で諜報活動はしないほうがいいよ。

 一応できるんだけどね。

 何故ならこの世界の米国の機密保持体制がめっちゃくちゃ

 強力で、長門や私みたいな類や超能力者がCIAやFBIに

 うろうろしてるんだよ。そんなのと交戦したら最後、

 無限湧きに近い対策部隊が襲ってくるから

 (※ちなみにハルヒの世界だったとしてもこうだった可能性が

 高い)下手をすれば出現場所すら特定されちゃうよ。

 はっきり言って諜報は新聞や現地の雰囲気を見る程度にして

 米国の経済を脅かさない程度に経済活動をするのが最善の

 作戦だね、というわけでまずはアンカレッジへレッツゴー。」

 総員「お~。」

 やっるきねえ声(笑)

 

 一方・・・ 周防九曜とイング・クアッタは米国の軍事機密

 入手するためにワシントンDCとニューヨークに行かなくては

 ならない。

 ワシントンDCにたどり着いた周防九曜とイング・クアッタは

 変装して軍事機密の詰まっている施設へ侵入して情報書類を

 かき集めていた。

 

 ※情報思念系じゃなくなったため手動で写し書きするか

 直接書類を入手するしかない。

 コピー機なんてこの時代には無い!!

 ※日本 長崎造船所

 造俚加井季「ふんふんふんふんふん♪」

 こいつは自分の手でマシニングセンタとか回路製造機とか

 コピー機・工業用液晶計算機とかコピー機とか

 普通に造って使っていた。ついでにこの時代ではオーパーツの

 ノートパソコンまであるのだ。

 全て自分専用手づくりで。⬅重要

 キョン(時代ブレイクヤメロォォォ!!一人だけ時代が

 浮いてるぅぅ!!)

 

 と、そこに。

 「誰だ!?」

 するとそこには情報保安員の超能力者達がズラズラと

 集まってきた。

 周防九曜、イング・クアッタ「!!!!」

 長門有希以上の戦闘力がある二人だが米国の情報防衛意識は

 異常に高かった上に無駄に強いし数も多い。

 普通に長門で調査行っても帰ってこないレベル。

 施設から聞いたことの無い音が響いて物が壊れていく。

 二人は奮戦してかろうじて情報を持ち帰ったが、

 今後の戦闘に支障をきたすレベルでボッコボコにされた。

 

 水色「♪♪♪」

 日本の資金調達班5人中4人は(一人担がれて寝ている。)

 アンカレッジのカジノのスロットを目押しして

 資金を搾り取っていく。

 水色「うまうま♪はっ!!!Σ(・□・ )」

 米国の情報保安員や厄介な相手の察知が専門の元偵察型

 情報思念体。

 ちょっと遠距離から来ても危険な人物がわかる。

 時々引っ掛からずに近づく奴とかいるけど。

 ※ハルヒとか。

 水色「総員撤収~~。」

 こうしてアンカレッジで資金を搾った後、楪方音素に

 預けて米国・カナダの都会に行っては資金をがっぽがっぽ

 カジノから搾っていく。

 楪方音素は一回目以降は食材を現地調達してスイーツを

 販売して得た資金を地味に増やしていく。

 水色は序盤勝たせてお金を搾るタイプのイカサマディーラー

 を見つけてはわざと挑んでイカサマ使われる寸前で勝ち

 逃げする。

 水色「あーあ、能力劣化しているからイカサマ返し

 できないんだな。」

 桃雛「でも手の内はまる見え。」

 水色「まあ、簡単なんだけどね。」

 思う存分カジノを楽しむ3人(一人は出店で稼いでいて

 もう一人は引き続き寝ている。)

 

 1ヶ月後、ニューヨーク。

 水色「がっぽがっぽ。」

 政府に気付かれない程度に資金を米国各地のカジノから搾って

 変装をちょいちょい笹鵜煤の能力で変えながら

 スーツケースいっぱいに資金を詰め込んで帰る。

 残念ながら西海岸の都市やラスベガスは前回の米本土

 襲撃の破壊工作でビルを全部爆破解体してしまった為

 ラスベガスの最高クラスのカジノが消滅してしまっているのが

 非常に残念だがまあ、トランクいっぱいに資金を

 詰め込んだからいいとしましょう。

 水色「みんな帰るよ~。」

 アクアマリン「ロスアラモスからワシントンDCにですか。」

 マッカーサー「そうだ、いろいろと研究に時間が

 かかってしまうが仕方がないから既に一度目の襲撃で

 移転している・・・が移転の影響で研究が遅れている。

 最近スパイと思われる連中が主要施設に侵入したという

 話もある。油断もできん。」

 帰り道で耳に入った。

 通りすがりに話を聞いてしまった。

 内容的には原爆開発が少し遅れているようだ。

 水色(お?むふふ。)

 流し耳で入った情報を持ち帰って5人はアラスカから

 シベリアまでテレポートして帰る。

 

 こうした小遣い稼ぎをしても中々財政が楽にならない。

 南極の資源や沖縄や豪州のグレードバリアリーフの珊瑚を

 欧州やインドに密輸したり、氷菓子や食品まで輸出しているが

 まだまだ足りない。

 というわけで。

 

 鹵獲品一覧

 蒼龍型空母

 『朱龍』73『紅龍』73『碧龍』73『紺龍』73『紫龍』73

 艦載機合計360機

 大型戦艦3隻

 『大和型五番艦 刀斎』

 『大和型六番艦 柳生』

 『大和型七番艦 月影』

 

 ハルヒ「というわけで上記の艦艇を多少近代化改修を行い

 空母『朱龍』『紅龍』『碧龍』『紺龍』『紫龍』

 戦艦『大和型五番艦 刀斎』を欲しがっているインドに

 売却するわよ、空母欲しいけど人員が育って無いのよね

 ・・・仕方ないわね。この決断には我が軍の空母損失が

 全く無かった上で20隻以上あるからというのと

 ドイツの空母や翔鶴型もあるからまあいっかという理由

 だったりするわ。技術開発費用も確保したいし。

 同盟国との関係を深めるのに多少の出し惜しみは

 しちゃいけないわよ。鹵獲艦載機と空母運用教育費も込み

 でね!!」

 インド<やったー!!欲しかったんだこれ!!

 ハルヒ「いずれ米本土上陸のために協力してほしいからね、

 仕方ないわね。」

 ※※※※※※※※※※※$

 キョン「うっわすっげえ額。」

 亡命ドイツ海軍大佐シュトロハイム

 「済まないが、我が軍にもその戦艦を2隻いただけないかな?

 我々も協力の代償とビスマルク戦艦3隻の完成に使用したい。」

 ※ドイツ本土からパイロット・一部陸軍と亡命して

 今ウランバートルで好物を生産したりして暮らしている。

 ハルヒ「えっと、そもそもお金あるの?空母はともかく

 戦艦は戦力になるかわからないから出せないわよ。」

 シュトロハイム「ほい。」

 ※※※※※※※※※※※$

 ハルヒ「どっから資金持ってきた!?埋蔵金でも掘り当てたの!?」

 シュトロハイム「まさか、これは前回六式中戦車を売ってたろ?

 実はそれにはドイツの共有技術も関わっているため

 ライセンス料が我が軍にも入ってくるのだぁぁ!!

 ちなみにジェット戦闘機やロケット開発にもドイツ人

 科学者が関わっているため割とこっちに収入が入って

 くるのだぁ!!」

 ハルヒ「あーそういや売ってたわね。復興に必要かと思って

 売上に手を出さないであげていたけど。

 っていうかそんなにお金あんなら故郷の復興に

 使ってあげなさいよ・・・まったくドイツは・・・。」

 シュトロハイム「それと日本側の戦艦達が全滅轟沈していた

 報告を受けて、普通の戦艦じゃ生き残れないと理解している

 というわけでこちらの貸して向上した技術を共有して

 空母建設はもちろんのこと戦艦建造にも意見が欲しい。

 まさか、あれだけ技術共有して何も造ってないなんてことは

 あるまいな?」

 どうやら機密にしている最新鋭の技術が欲しい模様。

 ハルヒ「くむむ、まあ技術借りてるからリターンは

 当然の道理ね・・・わかったわ、戦艦、空母建造に

 技術共有して意見してあげるわよ。

 あと技術連合軍に流したら承知しないわよ?」

 シュトロハイム「わかっている。そのために専門の

 情報機密専門隊まで用意している。問題は無い。」

 キョン「どうなることやら。」

 その後、ドイツの戦艦・空母は仕上げと魔改造の為、

 資材の足りている長崎造船所に集結し売却予定の

 敵鹵獲艦大和型の横に来た。

 

 長崎造船所

 ここは史実で戦艦武蔵を造船していることで有名で、

 得に居住区画の快適性の技術が最高に高く、大和の

 居住区画や、武蔵の居住区画を最高レベルに仕上げ

 『大和ホテル』『武蔵旅館』を産み出した評判の造船所である

 そのため居住区画の人員の製造教育をここに任せたり

 最後の仕上げをここにやらせたり、今竣工中の

 戦艦『撫子型』の造船をメインで任せている。

 女性が乗る空母はともかく清潔感を重視した良質な居住区画に

 しないと乗ってくれない(血涙)

 基本呉造船所の方が技術が高いが史実空母『赤城』『加賀』を

 見てわかる通りそういう部分が雑である。

 造俚加井季はここでいろいろと造ったり、撫子型戦艦の

 射撃官制やレーダー・ソナー・高射砲細部を建造をしている。

 シュトロハイム「お~!!完成前でもわかる!!これはすげえ奴だ!!」

 ハルヒ「見せる代わりに観賞代をいただくわよ。」

 シュトロハイム「わかっている。」

 ドイツの造船技術者達の目の前に戦艦大和とは明らかに空気の違う

 全体的に青い戦艦が現れた。

 シュトロハイム「何故砲台が一門ずつなのだ?」

 ハルヒ「この戦艦は対空迎撃能力を重点においてある為

 稼動力と高速連射性能を重視して設計されているため

 あえて3門ではなく1門を中心に使っているわけ。

 最大射程高度25000mの主力高射砲と米本土からぶん

 取ってきた40mmの対空砲を改造して射程を

 延ばして1門にしたものを使用している。」

 シュトロハイム「後部のオセロのおいてある板みたいな奴は?」

 ハルヒ「いわずと知れた、あんた達の技術の結晶よ。」

 シュトロハイムはここについでで息子を連れて来ていた。

 年齢は20いっているが、結構無垢な軍人青年。

 その息子もきょろきょろしている最中に好みの花を見つけて

 胸をときめかせていた。

 マーシャル・シュトロハイム

 (か、かわいい・・・。)

 マーシャル「お父さん・・・いや、提督・・・あの娘は

 誰ですか?」

 ハルヒ「ん?加井季さんのこと?」

 マーシャル「えっと・・・お付き合いしたいんですけど・・。」

 シュトロハイム「おお、お前も色気づきおって。」

 ハルヒ「アポイント取れたらね、でも襲い掛かったりでも

 したら容赦なく始末するわよ。主要技術員だもの。」

 マーシャル「あ、はい・・・いいですかお父さん?」

 シュトロハイム「いいとも。でも女は戦艦落とすより

 難しいぞ。でも行ってこい。」

 マーシャルは船の回路を構築している造俚加井季に

 会いに行く。

 マーシャル「えっと・・・暇があったら御一緒・・・

 しませんか?」

 思春期丸だしの空気の純粋な青年の想いは。

 加井季「やだ。忙しい。」

 マーシャル「ガーン(;° ロ°)」

 加井季「私は物作り以外興味ないの。悔しかったら私以上の

 戦艦でも造ってみなさい。」

 マーシャル「そうしたら付き合ってくれるんですね?」

 加井季「あんたにできるわけ無いでしょばーか。

 できたらどうにでもしていいけど無理ね100%。」

 マーシャル「わかりました。」

 ほぼ目を合わせることなくあしらう造俚加井季。

 だが、マーシャルは本気になったようだ。

 片隅にあった撫子の回路設計図を見つめるマーシャル。

 マーシャル「よし。」

 何を決意したのか戻ってきたマーシャル。

 マーシャル「父さん、僕を造船責任者にしていただけ

 ませんか?」

 シュトロハイム「ふられてもめげないなお前。

 まあ、目の色に免じて考えてやる。」

 この時はただのフラれた情けない男だったが、

 まさかこいつの潜在能力のやばさを思い知る事になるとは

 後にびびることになる。

 『雪風型戦艦が竣工完了しました。』

 雪風型戦艦7隻

 『雪風』『響』『潮』『汐』『春日』『秋夜』『未来』

 全長170m 全幅28m 最高速度35ノット 巡航速度18kt

 武装

 45口径一門長距離連射攻撃砲1門×2

 20センチ二十連装対空信管ロケット砲×4

 対空40mm1門高射砲×40 対空38口径単装連射砲2機

 対潜拡散連射砲2機 7式水中探知機・対空レーダー搭載

 水偵4機搭載可。

 島風改型駆逐艦の未完成の製造ラインを使って製造された

 量産小型高速戦艦。

 小型の戦艦で実戦での強さを重視し連射型・単装型の装備に

 統一することでコスト削減と高機能化、高速竣工化が実現。

 耐久性や対空・対潜・60kmの長射程砲撃連射性能の

 高さと射撃官制システムの動員が成されている。

 機関は翔鶴型空母のものを試作量産化されたものが

 使用されている。

 ハルヒ「うむうむ、いい性能。火力は低めだけど実戦には

 十分な性能ね!!これを元に早く島風型改駆逐艦の

 量産化を急がないとね。」

 一方・・・。

 

 1941年7月 米国ワシントンDC

 下士官「大統領!!南米の第三人民帝国と自称する国家から

 対談要求です!!」

 マッカーサー「・・・あそこから来たか・・・いいだろう。

 アクアマリン、スノーロングゲート以下

 シークレットサービスを待機さておけ。」

 第三人民帝国は日本を攻撃したくてもその射戦上に

 日本が米国に返還してしまったハワイ・ミッドウェーが

 邪魔で仕方がない。

 こんな形で停戦の駆け引きが響いてしまった。

 第三人民最高指導者ルペライト・ガルネットと

 米国大統領ダグラス・マッカーサーが対談した。

 ルペライト「よくぞ対談に応じてくださいました。

 対談内容は他でもない我々と手を組んで日本を撃たないか?」

 マッカーサー(最高指導者は黒人女性か・・・。)

 ルペライト「散々日本に苦戦しているのだろう?

 ならば手を貸してやろう。人的資源も戦力も

 足りないのだろう?」

 マッカーサー「・・・否定はせん・・・だが質問はいいか?」

 ルペライト「どうぞ。」

 マッカーサー「日本を狙う理由は?」

 ルペライト「我々と理念が違うから・・・では不十分かな?」

 マッカーサー「その理念とは?」

 ルペライト「我が国は真なる共産主義を目指して南米、

 アフリカを占領している。黒人の自由を獲得するためにも

 日本国のやることは理解しがたい。

 奴隷階級の真の解放のために満州・ロシア・中国・

 盗難アジアの解放を希望している。」

 マッカーサーは少し考えると結論を出した。

 マッカーサー「断る。」

 ルペライト「なぜだ?」

 マッカーサー「どうも共産主義者の言葉が信用できん。

 つまり話の流れからすれば白人種の方が怨みが深いのでは

 無いのかな?特に・・・この国には・・・。」

 ルペライト「・・・わりとそうでもない。」

 マッカーサー「耳に挟んだが日本から追放された連中が

 そっちにいるんだと?」

 ルペライト「しらんなそんなやつら。」

 マッカーサー「ほう・・・ではこの映像は?」

 それは海岸沿いで黒人達が裸で虐待され、中国人・日本人

 が嘲笑っている映像だった。

 ルペライト(あの馬鹿共!!)

 マッカーサー「どうやら対潜装備が弱すぎて気がつかなかった

 ようだね?」

 そう、今史実では潜水艦のほとんどが空母『赤城』『鳳翔』

 や、零式魚雷艇によって沈められているがガトー級潜水艦は

 南米で無事沢山うようよしていた。

 そのため共産主義特有の堅固なはずの情報統制がされていた

 はずの南米の情報がだだもれになっていたのだ。

 ルペライト「く・・・!!」

 マッカーサー「確かに手を組みたいのは山々だが

 残念だが共産主義と米国は相いれないんだ。

 大統領がルーズベルトだったらよかったんだがね

 今は私なんでね。」

 史実でもマッカーサーが昭和天皇を撤去しなかった理由が

 共産主義の蔓延を防ぐためという説があるため、

 マッカーサーはこの時代で共産主義の脅威を知っている

 数少ない人間の一人である。

 トルーマンやルーズベルトだったら間違いなく手を組んでいた

 マッカーサー「済まないがお引き取り願おうか。

 今の米国には構っている暇は無いんでね。」

 ルペライト「・・・まあ、手を組みたい場合はいつでも

 歓迎しますよ。」

 第三人民帝国、米国との共闘条約失敗。

 

 ハルヒ「さてさてこの間に竣工と全艦隊の空母の近接信管

 実装とソナーとレーダーの更新と・・・。」

 幸いミッドウェーとハワイを渡してあったことが好を

 そうしていることをハルヒは知らない。

 

 



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第35話 1941年4月 結び付くもの

1941年4月 

 北方領土沖海戦の終了後こなた達は本土防衛のため

 日本本土で航空教官として後輩を育てる役目に回り、

 事実上帰省状態となった。

 もちろん休暇もきちんといただいている。

 まあ、間に入る予断なのだが。

 

 CIA「こんな挿絵図鑑が欲しくてここに来たんじゃねえ!!」

 日本に侵入したCIAが本をたたきつけている。

 この本は実は航空戦闘技術の教科書なのだがCIAには

 さっぱりわからない。

 実はこれには経緯があって、

 話は1938年12月に遡るがらきすた原作を知っている方々は

 ご存知なのだがこなたは絵がドヘタである。

 せっかくの洗礼された編成攻撃も継承できなきゃ意味が無い

 おまけに航空隊のメモを見ても隊員にしかわからないような

 不整理な状態で見づらいことこの上なかった。

 そこでかがみがこなた達と相談して造った教科書がこれ。

 花や波の挿絵。生き物の挿絵といった状態の無文の

 教科書である。

 この教科書の使い方。

 まず飛行機に乗る前に指で教科書をなぞり、

 どういう形で息を合わせて連続して飛ぶかを相談して

 飛行機に搭乗してその形をチームワークで再現するという

 手法を使っていた。

 その本は戦いや訓練の度にどんどん膨らんでいき、

 継承できている航空隊じゃないと意味がさっぱりわからない

 のだ。

 この教本は既に日本全国に出回っているがCIAは

 ちんぷんかんぷんである。

 こうしてこなた達の航空技術の米国漏洩はどういうわけか

 まったく無かったのだという。

 

 戻っていま4月

 こなた「かがみんの旦那嫌い・・・。」

 みどり「お前がむかつくのが悪い。」

 高射砲の訓練の時、エリート部隊の『蒼桜』が

 最速の艦載機『翔翼』に乗って模擬戦標的となるわけだが

 かがみの旦那みどりが高確率でこなたを集中攻撃して

 ぶち落としにかかるのだ。

 今史の日本では史実で軽視されてきた対空高射砲の

 訓練を徹底し、成績のいい人員には賞金や商品が貰える

 仕組みになっている。

 その南方資源地帯の高射砲のトップの成績の男が

 よりにもよってかがみの旦那柊みどり。

 こなたが妻とよく会話して自分より馴れ馴れしいのが

 どういうわけか腹立つらしい。※嫉妬

 一応緑も航空機には乗れるがこなた達に模擬戦で

 ぼこぼこにされて凄い腹が立った時期があった。

 どうやっても航空機じゃ勝てないから、

 一番得意な狙撃で、模擬弾を目一杯訓練でこなたの航空機に

 集中的にぶち当てるという嫌がらせを行っていた。

 しかも高確率でよく当たる当たる。

 こなた「いい加減にしろ、タイマン張るか?」

 みどり「いいだろう、返り討ちにしてやる。」

 そのためこなたはリベンジの為、高射砲の模擬戦で

 どっちが沢山航空機に弾を当てられるか勝負をして

 近差でこなたが負けた。

 こなた「ちきしょーーーー!!」

 みどり「う~勝利のジュースはマジうまい!!」

 かがみ「なんか仲いいなあんたら。」

 みさお「そもそもかがみの旦那さんがおかしいんだぜ・・・。」

 みどり「さあ、帰ったら子供達の世話をしなきゃな。」

 かがみ「そうね、訓練も大事だけど貴重な休みだもの。」

 みゆき「じゃあ私達も一旦家に帰りますね。」

 みゆきの隣にごつい体格の旦那さんが手を繋いで帰る。

 なんか抱きしめられてみゆきが顔真っ赤になっている。

 こなた「まさに美女と野獣だね。」

 みどり「知らないかも知れないが我が軍のトップクラスで

 有能な人格者だからな、見た目があれな代わりに

 結構凄い人なんだぞ。」

 こなた「あれに掘られるんだね。でかそう。」

 みどり「やめて差し上げろ、一応夫婦だぞ。」

 こなた「ななこ先生は生徒に体許しちゃったりして

 子育て大変そう。」

 かがみ「お前もきちんと航空隊の後継者育てたんだから

 いい加減に結婚しろよ・・・戦没したら両親辛いぞ。」

 こなた「・・・できたら苦労しないよ。」

 つかさ「大丈夫だよ、きっとこなちゃんいい人来るよ。

 妹大好きな感じのいい旦那さんが。」

 こなた「背筋が凍るからやめてぇ!!」

 かがみ「まともに停戦続くかわかんないけど、

 今しか旦那さん探せる時期は無いかもしれないし。」

 

 こなた自宅帰路。

 こなた「みんなうるさいなぁ~そんなに旦那さん大事かなぁ?

 家事は忙しいし家には縛られるし、多分・・・痛いし。

 でも・・・どうしてみんな嬉しそうなんだろ?」

 こなたはようやく後継航空隊を育成を終了させて自宅に

 帰ってきた。

 泉かなた「お帰りこなた。」

 こなた「ただいまぁ~。」

 ※何故かこの世界では死んでないこなた母。

 泉しんじろう「よく戦没せずに帰ってきたなぁ!!

 もう大本営発表見て冷や汗ながしっぱなしだったぞ!!」

 かなた「そうそう・・・世界のあちこちで忙しかったでしょう

 ゆっくり休んでってね。」

 こなた「う~疲れた・・・。」

 こなたは久しぶりに自宅の風呂を堪能した後ぐっすりと寝た。

 そりゃ盗難アジアから長期間帰れず、ドイツとロシア

 いったり来たりしてたら疲れもどっとくるだろう。

 しかし、停戦開始後満州からわざわざこなたの故郷を調べて

 両親に会いに行っていた人物がいた。

 

 次の朝こなたが起きて気がついた。

 こなた「あ~そっかもう軍隊宿舎じゃ無いのか・・・ふぁ~。」

 ジョジョ並の冒険をしてきたこなたはふらふらしながら

 洗顔をした後朝飯を求めて階段を降りると家族三人に

 見慣れない男が一人増えていた。

 航空技術者の坂本二乃田だった。

 かなた「おはようこなた。」

 しんじろう「仕事忙しかったら帰っていいんですよ?」

 二乃田「満州でロシア系の青年に後継開発をお願いしています

 大丈夫です、ここで結婚できなかったら来た意味が無いじゃ

 無いですか!」

 かなた「そうよお父さん、親戚や知り合いに嫁入りを何度も

 何度も突っぱねられてようやく見つかったいい人なんですよ」

 しんじろう「くぬぬぬ・・・。」

 かなた「こなた、この人は仕事をわざわざ中断させてまで

 来てくださった坂本二乃田さんですよ。

 こなたとの結婚を申し込みに来てくださったんですよ。」

 こなた「ん、あんたは・・・機体の整備とか調子とか

 よく聞きに来ていた・・・?」

 二乃田(覚えてくれている・・・嬉しい(歓喜))

 二乃田「え~っと・・・ごほん!!僕は一応家では次男なので

 後継ぎの心配なく比較的自由に交流できますし、

 両親にもこのことを伝えています。

 そこで・・・えっと、こなたさん・・・結婚してください。」

 こなた「・・・・・・・・・・・・・・・・。」

 言葉が出てこない。

 可もなく不可も無い顔。

 妊娠したら空を飛べなくなる。

 でも・・・いつ死ぬかわからない。

 今後戦闘でお母さんに孫を見せられるかわからない。

 家族を作るってなんなのかわからない。

 でも・・・結婚したい。

 こなた「えっと・・・ちょっと時間を下さい。」

 

 こなたは、人生初の・・・男との同棲を始めた。

 なんで!?あっちから来るパターン!?

 私ってそんなにモテた覚えは無いんだけどなぁ・・・。

 回想

 『あんまり子供産めそうに無いから・・・すいませんね。』

 『小さすぎて・・・どうも・・・。』

 『子宝に恵まれそうに無いし・・・。』

 『子供産んだら死にそう。』

 過去婚姻の面談で散々突っぱねられてお母さんが

 泣いていたのを覚えている。

 

 こなた「(T-T)(泣)」

 二乃田「どうしたの!?」

 結婚の縁談で散々突っぱねられてきたら傷つきもする。

 そういうわけで二乃田はたいして酷い部分も良すぎる部分も

 無かったが、こなたの両親を納得させるだけの人格は

 見せれたため1941年5月、こなたは坂本二乃田と結婚し

 婿養子となった二乃田の苗字が泉になった。

 

 二乃田「前々からこういう妹が欲しかったんだ~♪

 ちっちゃくて可愛い妹が~❤」

 こなた「ゾクッ!!」

 こんな感じですがきちんと初夜を済ませました。

 にしてもつかさ恐ろしいな。

 

 つかさ「こなちゃん結婚おめでとう!!」

 かがみ「きちんと自分選んでくれたんだから大事にしなさいよ」

 こなた「・・・初めてって・・・やっぱり・・・痛い。」

 かがみ「なれたら大事な時間になるわよ気にしない。」

 

 1941年6月岩城真白は姉佐友紀と一緒に日本へ

 帰って来ていた。

 真白「結婚なんて戦後でいいのに・・・。」

 佐友紀「やかましい。父上母上の事も考えろ。

 せっかく米国が二年待ってくれてる間に子供も

 産まずに戦没されてしまったら胸ぐるしさで

 死んでしまうぞ。」

 真白「えぇぇ・・・妊娠したら空飛べなくなっちゃう・・。」

 佐友紀「つべこべ言わずについて来い!!」

 こうして真白は嫁に行くこととなったのだった。

 

 東北 岩城宅

 佐友紀 父「よく帰って来てくれたな・・・これも神の

 御父の祝福のおかげだ・・・。」

 佐友紀 母「子供達は元気よ。」

 佐友紀「いつも苦労をかけます。」

 弥刀哉 父「いやぁ~戦場で仲良くやっていて何よりだが

 妻より旦那が階級低いっていうのも何か不満に思わないか?」

 弥刀哉「いいえ、適材適所なので得になにも問題はありません

 心と体の主導権は一応私にあるので。」

 佐友紀「ばかっ(赤面)!!」

 弥刀哉 母「あらあら、仲のいいこと。

 でも遠慮しなくていいのよ、佐友紀さんのおかげでこんなに

 かわいいお孫さん達に会えたんだからね~。」

 佐友紀「すいません・・・子育てもろくにできなくて・・・。」

 弥刀哉 母「いいのよ、母乳なら初乳をきちんとあげれば

 立派に育つし、足りない分は私達が頑張るから

 息子を生かすために思う存分飲ませてあげていいのよ?」

 弥刀哉「こんなところで赤子扱いしないでよ・・・。」

 弥刀哉 母「いいえ、息子が戦没しないように嫁は

 命を飲ませて元気を与えるのは間違った考え方じゃないわ。

 絆が無いと到底できないし、命のやり取りの戦場から

 元気に帰ってきてくれれば私も嬉しいの。」

 佐友紀「えっと・・・嫁としての役割も・・・きちんと

 完遂させていただきます(赤面)。」

 弥刀哉「まともに言うなよ恥ずかしいだろ・・・。」

 佐友紀「愛があれば・・・恥ずかしいなんて関係ないんだ・・

 ・(紅頬)。」

 弥刀哉「おっ・・おう。」

 弥刀哉と佐友紀は子供達とつかの間の時間を楽しんだ。

 

 佐友紀 父「さて・・・本題に移ろう。」

 真白「えっと・・・私は・・・。」

 佐友紀「空へ飛べなくなるから嫌だって言うんですよ。」

 佐友紀 父「二年間は後悔しないように結婚してほしい。

 二年過ぎたら思う存分パイロットやってていいから。

 わしだって娘の心を無下にするほど馬鹿じゃない。」

 佐友紀「そこでだ、お前にピッタリの旦那さんを

 両親と一緒に選んだんだ、入ってきてくれ。」

 そこには見た目は弥刀哉よりちょっと凛々しい男が

 入ってきた。

 佐友紀「紹介しよう、響潮風雪さんだ。」

 風雪「よろしくお願いします、この度東南アジアへ

 勤務することとなりました響潮風雪です。」

 真白「えっと・・・なんて言ったらいいのか?」

 風雪「お姉さんから話は聞いております。

 確かベルリン上空や北方領土海戦で活躍された

 航空部隊『風華』のエースパイロット殿ですね。

 私には・・・ちょっと身の余る光栄というか・・・

 なんというか・・・これからお願いします!!」

 真白「・・・それ嫁に言う事なのか?」

 風雪「私としてもできる限り長く空を飛んで欲しい限り

 です、ですがやはり両親の方々にも未来の貴方の実りを、

 生き残ったら、自分の手塩にかけて実の子をパイロット

 として育成するのもありだと思います。」

 真白「実の子に・・・空を教える・・・。」

 正直空を飛べるなら戦没してもいいと思っていた真白は

 心が動いた。

 風雪「はい、確かに空をいつまでも飛んでいたい気持ちも

 わからないでも無いですし、俺も非常時で航空訓練を

 受けたのでわかります。でもその世界を実の子に

 教えてあげるために生きていくのもありだと思います。」

 真白は回想した。

 いずれ強いパイロット達の手で仲間が戦没することは

 戦争である以上避けられないだろう。

 そうなれば、いつまでも空を共有できる仲間とは

 どんな形で別れるかわからない・・・ならば、

 この身で産んだ子供に・・・広い空を教えてあげたい。

 そんな思いが湧いてきたのだ。

 真白「・・・いいよ・・・だけどあんたを・・・

 空にかまげてそっちのけにするかも知れないんだぞ?」

 風雪「わずかな時間でも心から共有できれば夫婦ですよ。

 一緒に空を飛んでもいいんですよ?訓練時だけでも。」

 真白「そりゃそうだけど妊娠したら7ヶ月は

 戦えなくなっちまうぜ・・・その間誰が基地を

 守るんだ?アメリカが素直に待つわけが無いと思うぜ?

 敵も軍人だし好きあらば攻撃して来るぞ?」

 佐友紀「それについては情報を仕入れている。

 私が連中の立場なら半年以内に準備を整えて

 奇襲し、領土を奪還するやり方を取るだろう。

 だが、涼宮提督側近からの確定情報でアメリカは

 事情があって攻めてこれない状況にある。

 しばらくは・・・お前も産める限り未来を残して欲しい。

 戦況が変わったら私が責任を取って守る。

 だから今は気にするな。」

 真白「そう・・・なのか。」

 こうして岩城真白は響潮風雪と結婚。

 戦時中のわずかな時間でも・・・命の証が残せるように。

 1941年6月

 真白は初夜で自分は女なんだと改めて実感した。

 胸の奥に届くような熱液が心臓で結び付くような感覚を

 初夜で味わって理解した。

 3ヶ月~4ヶ月経ったらおそらく戦闘ができなくなる

 事を実感して理解した。

 

 6月一方涼宮ハルヒ自宅。

 ハルヒ「ストレス溜まったときにキョンに慰安夫に

 なってもらってちょくちょく出産してたりするうちに

 結構増えちゃったわね・・・エヘヘ。」

 キョン「誰が慰安夫だ。両親が四人いてマジで助かってるぞ

 ・・・ふう子供達はお前に似て元気いっぱいだぜ

 四人の夜泣きはかなり応える・・・。

 一回目の出産以降はスムーズに産む産む。お前の子宮

 どうなってんだ?」

 ハルヒ「身体を許してあげるのはあんただけよ。

 毎回身体の占有権を全部渡してあげるのってわりと

 大変なのよ?ご苦労様。」

 万遍の笑顔笑顔でまあいっかと思う俺は甘いと思うか?

 やれやれこんだけ産んで体格崩れてねえって化物かあいつ。

 その上胸と尻と腹筋が増えてグレードアップしていくって

 体まで更新されてるんじゃあるまいかハルヒ。

 そういえば朝比奈さんどうしてるんだろうな?

 忙しすぎて忘れてたけど。

 こうしてキョンとハルヒは停戦の最中のわずかな休暇の

 家族の時間を楽しんでいた。

 キョンは不思議に思う。

 もし元の世界であのまま何も変わらずに俺はどうなっていたか

 まあ、仮にハルヒであろうが無かろうが育児の苦労を

 愛する人にこんなに押し付けることになると思うと

 気持ちが重たくなる。

 確かにこの時代は危険と隣合わせだが・・・俺に

 今できることは・・・ハルヒを信じて・・・子供達を

 守ることだった。

 

 1941年8月9月※数字は艦載機搭載数

 空母『翔鶴』84『瑞鶴』84

 カラーリング 薄黄色、水色

 融合空母『隼鷹』53『飛鷹』53 

 カラーリング ブラウン、グレー

 『大鷹』30『雲鷹』30『沖鷹』30の竣工が完了。

 カラーリング 栗色、鼠色、黒淵の水色

 さらにドイツがここまで託してくれた

 ドイツ機動部隊最新鋭主力装甲空母  カラーリング

『クラーフ・ツェッペリン』95      赤

 『ペーター・ストラッセル』95      黄緑

 『エーデル・アインズ』110が竣工完了。  白

 ロングスライドカタパルトの設置や近接信管対空砲の

 実装と言った大和型(仮)航空母艦の技術の導入と

 機動部隊の時代到来を見越して予め大型に竣工して

 くれていたことや、三番艦『エーデル・アインズ』は

 ジェット戦闘機の運用を見越してさらに強化されていた。

 寿教官「まるで赤城と加賀が装甲空母になったような

 出来栄えだな。」

 エイリッヒ「まったくだ。これが・・・ドイツ最新鋭空母か

 ・・・戦艦とは違った良さを感じる」

 こうしてふた月の間に10隻の空母が日本へ編入された。

 確かにこれなら前回鹵獲空母すべてをインドへ

 売却したのも頷ける。

 ハルヒ「あとは戦艦の集中竣工と島風改型量産ラインの

 仕上げね!!」

 

 一方第三人民帝国

 人民帝国は米国から奪ったソナーの技術をフル活用し

 次々と南米周辺のガトー級潜水艦を沈めていく

 最高指導者ルペライトは前回の自国軍人の愚行に対して調査を

 行い、不届きな連中を工場で洗脳し強制労働の刑に処した。

 ルペライト「今後職権を間違った方向へ乱用したら

 どうなるかわかるな?」

 毛沢東「もももも、勿論!!」

 金日成「承知している。」

 元日本軍上層部も含め、本来上層で好き勝手できるはずの

 連中も気が気ではない。

 それでも水面下で女を漁っているからたちがわるい。

 ルペライト「・・・それで今後の侵攻ルートだが・・・。

 中東方面は敵日本軍・ロシアの支援を受けた中東防衛隊

 が展開しているため攻略が難航している。

 強靭な防弾強度を持つMe132が大量に配備されはじめて

 こちらの陸上部隊が損耗しているのと、欧州方面へ

 攻撃すれば米国の妨害を受けるであろうことは必須。

 現段階では米国はこちらと戦う気がない事から

 南極ルートからオーストラリアを占領して南方資源地帯

 へ攻撃を仕掛け、そこから日本本土へ攻撃を仕掛ける

 流れにしようと考えているのだが・・・。」

 周防九曜とイング・クアッタが米国から仕入れた情報で

 ハルヒ率いる日本軍の所有する恐ろしい兵器の存在が

 この作戦実行を破綻させたのだ。

 『有希15型潜水艦』

 そう、これ。

 前回米空母にフルで魚雷を発射して米空母8隻含めた

 100隻以上の艦船を沈め米国最新鋭のソナーに映らず

 ドイツ製最新鋭のシュノーケルの搭載で海上にほとんど

 姿を現さない恐ろしいトラップフィッシュである。

 ※海上自衛隊かよぉぉ!!

 推測で南極基地にはざらに30隻以上配備されているため

 挑めばこちらの海軍が壊滅的敗北をする可能性が高いのだ。

 つまり今のままハルヒの日本海軍に挑めば高確率で

 海上戦力が壊滅してしまう。

 機雷除去も圧倒的空母・戦艦・人的資源があっても

 こればっかりはどうにもならない。

 皮肉にも米国から仕入れた情報によって

 第三人民帝国の攻撃は米国の工業力を奪ってから日本を

 攻撃するに計画の変更を余儀なくされてしまった。

 ルペライト「・・・仕方ない、今の米国ほど疲弊して

 落とすに十分な機会は無い。戦艦・空母・潜水艦・陸上部隊

 を集結させよ!!米国を落とす!!」

 こうして第三人民帝国は米国占領を決意。

 1941年8月 米国侵攻を決定

 米国は対日戦闘に備えて航空部隊の徹底的育成を行い

 編成攻撃の徹底した研究によってスターストライブズⅡ

 の性能を120%引き出せるように訓練していた。

 同時期に米国では『P-51マスタング M61E』

 (マリーン61エンジン本気仕様)が完成。

 さらにスターストライブズへのリベンジを挑むグラマン社

 及び米国航空会社は

 『F7Fタイガーキャット』

 『F8Fベアキャット』の完成

 さらに日本軍の防弾二重材を完全ではないが再現した

 『F9Fグルズリーキャット』の完成や

 『P-38ライトニング』の強化版

 『P-76スーパーライトニング』を設計。

 2200馬力2対の戦闘力はいかに。

 さらに『TBUシーウルフ』『SB2Cヘルダイバー』

 『TBFアベンジャー』の後継機

 『A-1スカイレイダー』の完成といった対日戦に

 万全備えた状態を揃えつつあった。

 こうして、日米冷戦中に戦闘の火種は徐々に膨らんでいった。

 

 



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第36話 1941年11月 人民帝国進撃

 大和型    史実存在していた。
        対艦を中心とした改装前の戦艦大和
 大和型改   対空を考慮して改造されたお馴染み大和。
        しかし米艦載機相手には火力不足だった。
 大和型改弐  米国の技術を奪って改良した戦艦大和
        だが近接信管は搭載されておらず
        まだ力不足。
 量産型大和型 戦艦伊勢・日向をベースに製造された
        航空甲板つき量産型大和。サイズも小さめ。
        対空対策のロケットランチャーが
        ついているぶんこいつの方が厄介
        実は史実でも計画がされていたが、
        計画倒れ。
 超甲型巡洋艦 金剛・重巡洋艦の上位互換。
        正式名B65型・795号型超甲型巡洋艦
        史実では6隻~3隻予定されてたらしい。
        架空小説では筑波と蔵王が有名。
        米国では同じ類にアラスカ級大型巡洋艦がいる
 超大和型   米国のモンタナ・ドイツのH型戦艦
        と並ぶ世界三大未竣工規格外戦艦。
        正直リアルに戦争に勝ちたい人にとっては
        金食い虫のでかいだけないらない子。
        勿論武装は充実。宇宙戦艦だったら許せた。
 真大和型   対空を重視して武装が徹底的に改良され
        50cm3連装砲一つ以外は全て対空装備。
        対潜爆雷や対潜砲・近接信管・レーダー・
        ソナーと有能にするために魔改造が
        施されている。
        早期警戒レーダーの発達で水偵が不要に
        なったため飛行甲板に代わりに20門ロケット
        ランチャーがついている。
 秋月型戦艦  対空装備にガンフリした大和サイズの戦艦。
        珍しく有能・・・らしい。
        対艦を外して全部秋月型の主砲もどきに
        変えられてるため、円盤焼が並んでるように
        見える。大和型の弱点を補うため対潜装備も
        充実していた。
 三段空母   元ネタは改装前の空母『赤城』さん
        宇宙戦艦ヤマトでもガミラスが近代デザインで
        使用していた。
        この作品では搭載数60×3段で使用され、
        着艦が結構難しく、速度も最大23ノット
        と遅い。しかし搭載数は圧倒的で
        正規空母約2隻分の艦載機が詰める。
 補足 第二次世界大戦の日本のロケットランチャー
 威嚇にしか使えず航空機撃墜もできない。
 ただし急降下爆撃機の攻撃を追い払う事はできるため
 割と有能な兵器。
 つまり敵を撃墜させることに意味があるのではなく
 この兵器は戦艦を爆撃機から無傷で護る事に意味のある兵器。
 カードゲームで言う破壊無効。史実でこれを活用して
 伊勢・日向が生き残った。


1941年10月、停戦からはや半年が過ぎたこの日日本皇国。

 『週間駆逐艦一番艦 一週間の竣工が完了しました。』

 ハルヒ「おお!?・・・で性能は?」

 

 最高速度40ノット 全長120m 全幅12m 巡航速度18ノット

 武装38cm長距離単装連射砲×1 40mm1門高高度高角砲×8

対潜拡散連射砲2機 7式水中探知機・対空レーダー搭載

 20センチ二十連装対空信管ロケット砲×2 爆雷20個搭載 

 

 ハルヒ「おお!?ようやくここまでできるようになったか~

 長かったぁ~。今まで駆逐艦を外国製の旧式や既存の旧式

 駆逐艦で戦場をやりくりして駆逐艦建造を抑えてきたのは

 すべてこのためだったのよ!!

 早めに製造するのもいいけどやっぱり早急に造船できる

 仕組みを作っておいた方が後々楽になるのよ!!

 フォークリフトの配備や部品管理・製造方法の改善、

 車による部品調達を徹底整理してきたかいがあったわね!!

 量産体制と武装更新の容易な設計と

 基本的な部品調達のスピードアップ化や合理化に苦労したけど

 これで米国が使うフレッチャー級駆逐艦と対等以上に

 戦えるわ!!この基本がなってないと到底米国には

 勝てないんだね!!このラインの応用によって良質な造船の

 早期竣工が可能になるわ!!うふふ・・・開戦までに

 何隻できるかな 楽しみだね。

 名前は・・・島風改め『爽快型』駆逐艦として

 活躍して貰うわ。ふふぶ、たのしみね。」

 日本製週間駆逐艦1番艦 『爽快』竣工

 

 1941年10月

 米国は米国西海岸の防衛の強化の為ハワイ・ミッドウェーを

 要塞化を完了させていた。

 この2島で哨戒を強化させれば西海岸からの日本軍からの

 米国襲撃を抑止できるのだ。

 さらにここに開発中のB-29を置けば太平洋の拠点を奪還できる

 ※なお史実でもやってました。

 だからダグラス・マッカーサーは仮にオーストラリアを

 米国が取れたとしても、日本に直接ダメージを与えるのが

 困難な上にハワイ・ミッドウェールートで物資遮断

 されていたら輸送が困難であるため戦力の充実が難しいのだ。

 空母『赤城』『鳳翔』『加賀』『祥鳳』<邪魔してあげる。

 そのためこの2拠点をハルヒはできれば米国に渡したく

 無かったのだ。

 だが同盟国ロシアとの関係向上の配慮や経済的事情を

 知っていたためオーストラリアと引き換えに渡さざるを

 えなかったのだ。

 ・・・しかし、それは同時に第三人民帝国にとっても

 厄介な事態となっていた。

 もし、ハワイ・ミッドウェーを日本が取ったままであれば

 奪いとっても米国は日本と人民帝国の潰しあいを

 傍観してたであろうし、米国・日本からの挟み撃ちを

 防止できたであろう。

 しかし今のハワイ・ミッドウェー基地は米国の日本攻撃の

 橋頭堡であり、ここを無理に攻め落とせば日本と米国の

 挟み撃ちで艦隊がやられてしまう。

 ・・・というわけで作戦が開始された。

 作戦名はEW作戦である。East Westの略

 それはまず真珠湾とミッドウェーを囮艦隊で攻撃して

 陥落させ、サンフランシスコを空襲しにかかる。

 その部隊に気を取られている間に東海岸にほぼ全部隊を

 集結させて突っ込ませてワシントンを陥落させるというのが

 今回の作戦である。

 そう、米国が回復仕切る前に早く占領しなくては

 その後立ち塞がるであろうハルヒ率いるユーラシア共栄群に

 勝つ見込みが無くなってしまう。

 というわけでクビにされて太平洋に捨てられた1937年から

 4年の月日を経て、大日本帝国上層部は日本奪還の国力増強

 のため米国の占領を目論む。

 毛沢東は先進国と発展途上国の逆転した『第三世界共産主義』

 の実現のために。

 金日成は朝鮮半島・東南アジア・日本の主体思想による

 共産化統治の為に。

 強制労働と精度向上の為の教育洗脳された技術者達の

 不眠不休の建造によって大型戦艦が大量生産され、

 多くの殉職者を出しながらも造らせた結果、

 史実開戦直後であれば米国をたたき落とすのに

 十分な戦力だった。史実開戦直後であれば。

 第三人民帝国全戦力。

 戦艦  ※南極で鹵獲された戦艦は無かった事にされている。

 『超大和型戦艦 大大和』水偵20

 『大和改弐型戦艦一番艦 大和猛』14隻 水偵7

 『二番艦 門長』『三番艦 奥陸』『四番艦 桑扶』

 『五番艦 城山』『六番艦 勢伊』『七番艦 向日』

 『八番艦 紀伊』『九番艦 紅城』『十番艦 天壁』

 『十一番艦 架雅』『十二番艦 佐戸』『十三番艦 鞍馬』

 『十四番艦 金日成』※本人の強い希望。

 

 『超甲型巡洋艦一番艦 蔵王』18隻 水偵3

 『二番艦 筑波』『三番艦 剛金』『四番艦 名榛』

 『五番艦 島霧』『六番艦 叡比』『七番艦 雄高』

 『八番艦 宕愛』『九番艦 鷹古』『十番艦 古加』

 『十一番艦 葉青』『十二番艦 笠衣』『十三番艦 高妙』

 『十四番艦 智那』『十五番艦 柄足』『十六番艦 黒羽』

 『十七番艦 海鳥』『十八番艦 耶摩』

 『量産型大和型』水偵30

 『根利』『摩筑』以下合計36隻

 『秋月型戦艦』

 『秋月』『照月』以下12隻

 合計81隻

 

 空母※数字は搭載数 5隻

 『第1三段空母 城赤』180

 『第2三段空母 城天』180

 『第3三段空母 賀加』180

 『第4三段空母 佐土』180

 『第5三段空母 毛沢東』180

 『第6三段空母 金剛石』180

 『第7三段空母 翡翠』180

 大鳳型装甲空母8隻

 『大鳳』80『鳳神』『雄凰』『白凰』『剛鳳』『海鳳』

 『濃信』『張尾』

 翔鶴型空母8隻

 『麗鶴』84『紅鶴』『帝鶴』『天鶴』『翠鶴』

 『蘭鶴』『栄鶴』『白鶴』

 雲龍型航空母艦6隻

 『雲龍』65『天城』『葛城』『笠置』『阿蘇』『生駒』

 空母合計27隻

 上陸抑揚艦

 『春雨丸』『夏至丸』『秋津丸』『冬木丸』

 『筑紫丸』『梅雨丸』『紅葉丸』『越冬丸』

 そこには米国並の資源を史実大日本帝国陸海軍の

 欲望丸出しで全部使った感の否めない膨大な戦力が

 姿を現した。

 ルペライト「一見大戦力だが・・・戦艦より空母を

 増やせなかったのか?」

 元日本海軍上層部「はい、これが精一杯であります(キリッ)」

 ルペライト「お前らの趣味丸出しにも程があるわ。

 駆逐艦だったらざっと500隻はつくれたろうに・・・。

 空母だったら後50隻以上はできたんじゃ・・・。」

 元日本海軍上層部「あーげほんげほん!!ゲホゲホ

 ゴホンゴホン!!と、ともかく米国手に入れてから

 考えましょう!!」

 ※どうしてハルヒがクビにしたかわかるかな?

 ルペライト「仕方ない・・・米国を我が国のほぼ全兵力

 を持って潰してくれる。黒人差別常習国家よ、

 我が国を敵に回した事を後悔するがいい!!」

 『真珠湾・ミッドウェー攻略艦隊』

 戦艦

 『大和改弐型戦艦二番艦 門長』7

 『三番艦 奥陸』7

 『四番艦 桑扶』7

 『五番艦 城山』7

 水上偵察機

 『水上三座攻撃機 雷雲』28

 最高速度600km 後続距離3000km

 水偵であると同時に攻撃支援も勤める。

 煙幕を張って逃げたりしながら急降下爆撃を行い

 敵空母や戦艦を襲撃するというコンセプトで造られた。

 パイロット以外の二人で別方向の敵を高射機銃掃射2門で

 狙撃しつつ逃げるといった特殊な三座重装備水偵。

 エンジンは2500馬力のものを使用している。

 

 空母

 『第1三段空母 城赤』180

 『第2三段空母 城天』180

 『第3三段空母 賀加』180

 『第4三段空母 佐土』180

 艦載機 合計720

 『零戦75型』180機

 最高速度800km/h 後続距離3000km

 2650馬力のエンジンに換装した零戦。

 一応急降下にも堪えられるようにフォルムが

 変わっている。防弾は微妙。

 

 『艦爆彗星翡翠』180機

 最高速度720km/h 後続距離3000km

 搭載3tエンジン上記以下略の艦爆。

 A-1スカイレイダーより圧倒的有速だが

 その代わりに防弾がめっちゃ脆い。

 

 『艦攻撃光』180機

 最高速度650km/h 後続距離2000km

 大型艦攻。搭載量4tを誇る耐久艦攻。

 その圧倒的搭載量で5発の酸素魚雷を吐き出し

 煙幕やスタングレネードで逃げるというコンセプト。

 

 『零戦86型』180機

 最高速度820km 後続距離3000km

 研究中のマリーンエンジン2000馬力のデータを奪って

 製造された。蒼色の零戦。高高度戦闘を得意とする。

 

 水雷艇1000機 輸送船40隻 タンカー6隻

 『潜水艦伊15』10隻 3機

 『潜水艦伊401』10隻10機

 格納『水上三座攻撃機 雷雲』13機

 部隊総合艦載機数761機

 

 ルペライト「諸君!!ついに我々が神に取って代わる日が来た!

 我々を虐げてきた白人達や先進国に我が国の誇りの赤き旗を

 立てよう!!繰り返す!!帝国の栄廃この一戦に有り!!

 各員一層奮闘・努力せよ!!繰り返す!!

 帝国の栄廃この一戦に有り!!各員一層奮闘・努力せよ!!」

 おぉぉぉぉおおおおおおおお!!!

 暗黒の共産主義軍団が歓声を上げて出港する。

 1950年代に起こった東西冷戦が第二次世界大戦に食い込む

 形で開戦された。

 そしてその作戦実行日が皮肉にも。

 史実真珠湾攻撃とほぼ同じ日である。

 

 1941年10月

 南米を哨戒していた空母『バンクーバー』から米国に

 緊急入電が入った。

 『南米から機動部隊を確認、所属第三世界人民帝国

 ハワイ方面へ全速前進!!』

 マッカーサー「やはり来たか・・・くっ・・・対日用の

 防衛基地を設営したばかりで急には人員を戻せないぞ。」

 アクアマリン「早く増援を・・・!!」

 マッカーサー「安心しろ・・・日本軍にこの2拠点を

 渡さぬように徹底的に基地を強化している。

 仮に空母4隻程度ならミッドウェーからの増援も含めて

 対処できる・・・残念だが敵にとって一番不運だったことは

 米軍は停戦中に暇を持て余して等いなかった事だ。」

 そう、史実と全然違うのは米国の意識であった。

 日本軍にボコボコに負けたリベンジを果たすために

 航空隊の平均練度が鬼みたいな事になっていたのだ。

 しかも航空機の性能も決して低くない

 米国現段階の新鋭航空機

 『スターストライブズⅡ艦上戦闘機』

 防弾撤去FRTP使用 A型最高速度775km/h 航続距離3500km

 局部防弾TBM使用 B型最高速度750km/h 航続距離2000km

 

 『スターストライブズⅢ艦上攻撃機』

 最高速度700km/h 航続距離3000km※外部燃料つき

 

 『P-51マスタングM61E』

 最高速度765km/h 航続距離3815km

 

 『F9Fグルズリーキャット』

 最高速度719km/h 航続距離2954km

 

 『F7Fタイガーキャット』

 最高速度724km/h 航続距離2577km

 

 さらに特筆すべきは米国はただただロシア皇国の武器輸出を

 黙って見ていた訳では無く、ホワイトゼロを購入して

 対空ショットガンを研究し、さらに敵日本軍が使っていた

 対空後方焼夷弾の研究まで行い日本軍が今までやってきた

 戦術や武装を徹底的に分析して備えていたのだ。

 そのためフォーメーションの研究までも追求されていて

 第三世界人民帝国は性能こそ無理矢理敵より上に

 上げていたもののパイロットの質で明らかに負けていた。

 

 米軍真珠湾航空隊

 『スターストライブズⅡ艦上戦闘機』200機

 『スターストライブズⅢ艦上攻撃機』100機

 『P-51マスタングM61E』      50機

 『F9Fグルズリーキャット』    50機

 合計400機

 米航空隊「さあかかってこい蛮族ども!!日本軍対策に

 徹底訓練された俺達にとってお前らは

 カモだって事を教えてやる!!」

 

 第一戦闘結果

 人民帝国真珠湾攻略部隊

 『零戦75型』  81-99

 『艦爆彗星翡翠』80-100

 『艦攻撃光』  53-127

 『零戦86型』  115-65

 撃墜 401機

 真珠湾航空隊

 『CG-4 SS-ZⅡ艦上戦闘機』179-21

 『CG-5 SS-ZⅢ艦上攻撃機』69-31

 『P-51マスタングM61E』  41-9

 『F9Fグルズリーキャット』 41-9

 撃墜 70機

 予想外に強い米軍。

 真珠湾航空隊「よっしゃぁぁ!!400機撃墜!!」

 元日本海軍大将「ふぁ!?だ、だが基地は守れまい!!」

 米軍「かかってきやがれぇぇぇぇ!!!」

 米軍「yaaaaaaaaaaaaaa!!!」

 ***********************

 ヽヾゝゞゞヽゝヽ〃ゝ〃〃〃〃

 第二戦闘結果

 『零戦75型』  40-41

 『艦爆彗星翡翠』24-56

 『艦攻撃光』  26-27

 『零戦86型』  93-22

 撃墜146機

 ガチ訓練された圧倒的米軍の対空砲火に予想外の大損害を

 被り困惑する人民帝国大将。

 元日本海軍大将「どうなってんのこれ・・・・?

 いや、まだだ!!まだ戦艦は沈んでない!!46cm艦砲射撃で

 ぶっつぶしてくれる!!空母は待避!!水偵は煙幕を張り

 支援せよ!!」

 人民航空隊は数押しでハワイを陥落させようとするも

 予想外に米軍が強かったせいで残存していた航空隊は

 米航空隊の活躍で全滅粉砕されてしまった。

 米航空隊「イェーイ!!ハワイの七面鳥撃ちだぁ!!」

 しかし戦艦4隻は容赦なく迫って来る。

 米海軍大将「残念だがお前の砲撃がここに届くことはない!!」

 なんと米軍は何を思ったのか航空隊の爆撃を戦艦の敵武装に

 集中させてわざとハワイに接近させていた。

 元日本海軍大将「くそっ!!舐めるな!!」

 何を思ったのかハワイ基地にも届かない位置で

 戦艦は46cm砲を砲撃して威圧を試みた。

 しかし、対空要員の避難が終わっていなかったが為に

 砲撃の衝撃で水兵達がこぼれ落ちてしまったのだ。

 ※史実でもこんなことになりました。

 米海軍大将「・・・馬鹿なのかあいつら?よし!!止めをさせ!!」

 SS-ZⅢ艦上攻撃機の爆弾が敵戦艦の艦橋に直撃する。

 この瞬間戦艦門長の息の根が止まる。

 ※史実戦艦武蔵も・・・。

 その後艦橋を集中砲火された戦艦4隻は沈没せぬまま

 空挺部隊を降ろされてハイジャックされ・・・。

 ボロボロにされながら米軍の手に落ちてしまった。

 これは自沈命令を出すはずの司令官が艦橋ごと

 爆弾でぶっ殺されてしまった為だった。

 ※ここまで練度を上げてきたあたり米軍の情熱を感じる。

 敵の残存艦隊は逃亡。

 結局囮どころか普通にボッコボコに返り討ちに遭って

 しまった。

 ハワイの防衛隊は初勝利に歓喜に沸いた。

 しかし・・・これは序章に過ぎない。

 空母も陸上部隊もまだ始末できていない。

 

 1941年10月

 ブラジルに待機していた人民陸上部隊が米国へ向けて

 北侵を開始。

 『カリブ海沖海戦開幕』

 人民艦隊は海上から援護しながら北上する。

 無論機雷も展開されたが、人民軍は日本軍びっくりの

 水雷艇による人海戦術と万歳突撃で機雷を無理矢理解除して

 北上してきたのだ。

 マッカーサー「敵め・・・兵士を何だと思っている?」

 アクアマリン「くっ!!米本土に連中を上陸させる訳には

 いきません!!大西洋に待機していたエセックス級艦隊

 総員出撃!!」

 『米軍大西洋艦隊』

 戦艦 

 『サウス・ダコタ』『インディアナ』

 『マサチューセッツ』『アラバマ』

 空母

 『エセックス』100『イントレピッド』100

 『スーパーホーネット』100『スーパーヨークタウン』100

 『フランクリン』100『スーパーレキシントン』100

 『バンカー・ヒル』100『スーパーワスプ』100

 『ベニントン』100『ボンノム・リチャード』100

 艦載機

 『CG-4 SS-ZⅡ艦上戦闘機』200

 『CG-5 SS-ZⅢ艦上攻撃機』200

 『A-1スカイレイダー』   200

 『F9Fグルズリーキャット』 200

 『F7Fタイガーキャット』 200

 ※Q.F9Fパンサーは?A.あれドイツの技術ないと完成しません

 そのため日本に技術持ってかれたせいで死にました。

 

 『人民帝国大西洋艦隊』

 戦艦

 『超大和型戦艦 大大和』水偵20

 『大和改弐型戦艦』10隻 水偵7×10

 『超甲型巡洋艦』18隻 水偵3×18

 『量産型大和型』36隻 水偵30×36

 『秋月型戦艦』12隻

 合計77隻 水偵252機

 空母

 『三段空母』180×3隻

 『翔鶴型空母』84×8隻

 『大鳳型装甲空母』80×8隻

 『雲龍型空母』65×6隻

 艦載機合計2242機

 空母合計23隻

 上陸抑揚艦

 『春雨丸』『夏至丸』『秋津丸』『冬木丸』

 『筑紫丸』『梅雨丸』『紅葉丸』『越冬丸』

 

 アクアマリン「なんじゃこりゃぁぁぁ!!!!!どうしてどいつも

 こいつも米国襲撃好きなんですかぁぁ!!なんか怨みでも

 あんのかぁ!!!」

 ルァン「どうなってんだこの戦艦と空母の数は!?

 どうやって造ったんだ!?」

 マッカーサー「チッ!!だが米国をなめるなよ!!

 艦載機緊急洋上換装!!全ての艦載機をアウトレンジアタックで

 仕留める!!キューバ・パナマのB-17以下爆撃機はなんとしても

 敵を仕留めろ!!」

 艦載機を外部燃料つきで航続距離4700kmを誇る

 『CG-4 SS-ZⅡ艦上戦闘機』800に洋上換装し、

 パナマ・キューバ防空隊

 『CG-4 SS-ZⅡ艦上戦闘機』400

 『B-17爆撃機』200

 『B-25爆撃機』200

 『B-26爆撃機』200

 と連携してこれを撃墜する。

 ルペライト「残念だったな!!載せているのは・・・

 全部戦闘機なんでね。対地攻撃は全て戦艦に任せる。」

 人民帝国艦載機

 『零戦75型』1121

 『零戦86型』1121

 『水上三座攻撃機 雷雲』252

 圧倒的艦載機の物量で米国を圧倒する人民帝国大西洋艦隊。

 いくら米国でも2倍以上の航空機を防衛することは至難の業

 だった。

 結局大半が戦闘機だけでは戦艦が落とせず、米国は

 まったく拠点の防衛に手が回らず、やむを得ず

 キューバから市民と部隊を緊急撤退させ、

 第三人民帝国艦隊はパナマ運河、キューバに到達。

 『艦砲射撃を実行!!』

 *+*Ж+*+**+*+Ж*+*+*+*Ж+*+*Ж+*+*+*+Ж*+*+*Ж*+ЖγλЖЖЖ

 ////////////////////////////////////////

 パナマ運河は三度目、キューバは初めての史上最大規模の

 総勢70隻以上の艦砲射撃を食らった。

 頼みの綱の要塞砲も大和型のバイタルパートの防御力相手には

 致命傷を与えることができなかった。

 世界三大無用といわれた存在でもこれだけ数があると

 手がつけられなかった。

 46cm1000発以上の砲撃で一面が焦土になってしまった。

 そこに上陸抑揚艦8隻が上陸しキューバを占領。

 さらにせっかく強化されたパナマ運河までも粉砕されて

 東西艦隊の連携がまた不可能になってしまった。

 マッカーサー「・・・米国をなめるなよ・・・

 もう二度と米国本土に敵兵一人絶対に侵入させん!!!」

 果たして3度目の米本土侵攻をマッカーサーは防げるのか!?

 

 



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第37話 1941年11月 水海vs緋紅

修正キングストン⇒ハバナ


 1941年11月

 キューバ、グアテマラ第三人民帝国に占領される。

 米軍下士官「敵砲撃の射程42km、ワシントンDC沖で

 発砲されたらひとたまりもありません!!」

 マッカーサー「落ち着け、敵はまだキューバを

 取ったとは言え戦艦でここまで来るのにまだ時間はある。

 敵が補給を終えるのに数日、フロリダまで1日はある。

 とは言え迅速に作戦を遂行しなければ敵は米国に迫る。」

 アレクサンダー・ヴァンデクリフト

 「名案があります、北極海海戦を参考に高高度から

 機雷を大量に投下、その後固定した艦隊に魚雷と爆弾の

 雨を降らせればどんな巨大な艦隊でも壊滅します。

 この戦法により我が艦隊は北極沖海戦で敗北したため、

 同様の事をやってみてはいかがかと。」

 マッカーサー「うむ敵はいくらなんでも全方位からの

 爆撃には耐えられまい。それなら敵の動きを止めつつ

 壊滅させることが可能だ。早速実行に移そう。」

 この作戦は成功できれば確実に大和型戦艦の群れでも

 轟沈できる。

 しかし、敵はそんなに甘くは無かった。

 

 キューバ・ハバナ

 ルペライトは周防九曜とイング・クアッタの戦闘が

 半年以上不可能になってまで仕入れた敵武器一覧に目を

 通していた。

 空母艦載機は前回大量には失ってはいるが、

 大量に育てたパイロットごと洋上補給しているから

 対して気にならない。

 一番厄介なのは『機雷』である。

 史実戦艦大和を帰還不能に追いやった戦艦キラートラップ。

 史実日本を飢餓作戦に追いやり事実上敗北を確定させた鬼兵器

 今は非人道的人海戦術で対処しているが、

 これを上空から航空機に投下されれば移動力を奪われて

 たちまちやられてしまう。こいつは魚雷や爆撃と違い、適当に

 高高度から投下しても十分効果があるからもっと怖い。

 せめてこの情報が届いた後戦力を編成できればよかったが

 馬鹿な軍上層部の趣味丸出しによって打開が困難に陥っていた

 前回はたまたまうまくいっただけで、太平洋に展開した

 艦隊は戦果をあげれないまま戦艦が全滅。

 空母が無事だったのがせめてもの救いだが、米国の

 予想以上の練度と技術相手にこの戦艦主体の艦隊で

 この先勝てる保障が無い。

 幸いガトー級潜水艦は最新のソナーの発達で水偵に処理させて

 対処できているが、今後前回のようなまぐれは通用しない。

 ルペライト「全部空母にしておけばパイロットの人海戦術

 で勝機はもっとあったかもしれないが・・・まあ仕方ない

 この戦艦達を120%活かして戦うしかない。

 やれやれ、連中がクビにされた理由がわかった気がしたぜ。

 だがお前達、私の指示に従え。今後の作戦を伝える。

 戦艦造りすぎて空母を軽視した責任は十分取ってもらう。

 この作戦を忠実に実行してな。」

 元日本海軍上層部「?」

 こうして米軍はカリブ海を囲んだ州全てからB-17を

 5000機以上を使い、護衛戦闘機として

 『P-51マスタング M61E』

 『F7Fタイガーキャット』

 『F9Fグルズリーキャット』

 『P-76スーパーライトニング』

 『CG-4 SS-ZⅡ』

 『CG-5 SS-ZⅢ』

 『A-1スカイレイダー』

 と最新鋭航空隊をズラリと揃え、合計15000機の万全の体制で

 敵戦艦約70隻をぶちのめす。

 ※これでも手負いの工業力です。

 

 一方第三人民帝国はハバナ沖で待機している

 大和型戦艦群の補給を水上航空機輸送に任せることで

 補給はちまちまだがタンカーを失うことで行動不能にされる

 リスクを回避している。

 ※決して作者が忘れてたわけじゃ無いんだからね!!

 こうして補給を少し済ませで現在進行形でキューバ周辺に

 艦砲射撃後陸上部隊抑揚後占領を開始し、その後フロリダ、

 米国東海岸を焼き払い、その後ワシントンDCまで直行して

 空挺部隊で一気に占領、その後北上してカナダ東海岸・

 離島を艦砲射撃で破壊して東海岸の海上戦力を無力化し

 空母の護衛の元輸送船で上陸部隊を抑揚させるのが

 その後の作戦である。

 無論最大の問題は米国の膨大な数の航空機の処理である。

 正規空母をたとえ20隻以上持ってきていたとしても

 米国の膨大な航空機を防衛できる保障は無い。

 だからこそこの戦艦達をいかに有効活用できるかが

 ポイントとなって来る。

 ルペライト「上空に大型爆撃機100機でも来られたら

 アウトだ。しかしやってやる!!我が内に秘める策すべてを

 使ってでも米国を陥落させる。総員この指示に従え。

 戦艦を十二分に活かしたくはな。」

 総員「了解!!」

 日本帝国陸海軍はクビにされて厳しい状況にならんと

 仲良くできないこの悲しさ。まあいいや。

 ルペライト「私が偵察機に乗って直々に指示を出す。

 従わなければ私が手を下すことなく沈むことを理解せよ。」

 黒人の女性智将、動き出す。

 

 米航空隊は敵をハバナ出港前になんとしても

 始末するため総員出撃する。

 米機動部隊は敵艦隊を本土航空隊で帝国機動部隊を弱体化

 させた後に一気に攻め込む構えでノースカロライナ沖で

 待機している。

 米本土航空隊は日本との停戦からわずか半年で

 戦闘を余儀なくされた。

 この間に日本が襲って来ないことを願うしかない。

 米航空隊はカリブ海沖にいる敵艦隊を北・西・北西から

 囲んで一気に殲滅する構えで襲いかかる。

 まず襲い掛かったのはフロリダ航空隊。

 その数『B-17爆撃機』200機『B-25爆撃機』200機

 護衛に 『P-76スーパーライトニング』200機

 『CG-4 SS-ZⅡ』200機が来襲。

 史実基準であれば戦艦大和4隻以上は沈めることができるが

 果たして。

 ルペライト『艦砲射撃を実行!!』

 ※※※※※※※※※※※※※※※※※

 /// /// /// /// /// /// /// /////////

 米軍下士官「フロリダ護衛戦闘機167機撃墜!!、

 フロリダ爆撃機隊92機墜落した模様!!」

 アクアマリン「!?」

 マッカーサー「!?」

 なんと艦砲射撃で航空機が撃墜された!?

 そんな馬鹿な!?

 ルペライト「ああ、対空砲でもなければ副砲でもない。

 主砲での艦砲射撃だ。それも三式弾のな。」

 そう、艦砲射撃で航空機を撃墜するといえば『ジパング』の

 『みらい』の精密射撃や『紺碧の艦隊』の燃料気化爆弾

 を連想するがこれは違う。

 普通の三式弾だ。

 それも70隻単位の三式弾による艦砲射撃による航空機撃墜で

 ある。

 通常三式弾は空中で炸裂して広範囲に鉄の粒子をばらまいて

 航空機を撃墜する仕組みである。

 効果でいえば、精々命中しても燃料タンクに穴が空く程度で

 しかも米軍の航空機は防漏れタンクで当たってもほぼ無意味

 米空軍「目の前で花火が散ってる程度でほとんど脅威を

 感じなかった(※実話)」

 のはずだった。

 しかし問題はその三式弾が膨大な数で波状攻撃をしてくる

 事だった。

 ただの針の砂ぶっかけるだけが一気にスコールに

 変わって範囲が一気に広がり、密度も濃くなり、

 音速の鉄の欠片の絨毯が降りかかり殺傷力の強化される恐怖。

 防弾タンクが一気に塵に変わり、エンジンに入り込んで

 起動不能に陥る音速の鉄の粒子の絨毯。

 そもそも歴史上で大和サイズの戦艦を70隻揃えた軍隊は

 存在しない上にあの米国でも駆逐艦・巡洋艦・空母全部

 キャンセルしてようやく生産できるかというレベルの数で

 そもそも実用的では無い。

 つまりこの今実行している策は大和型を50隻と

 40km先を見れるレーダーや偵察と射撃指揮官制の

 細かい高速計算を揃えてようやく実行できる作戦なのだ。

 米国下士官「ルイジアナ航空隊護衛戦闘機147機撃墜

 爆撃隊177撃墜!!」

 米国下士官「ヒューストン航空隊戦闘機123撃墜

 爆撃89機撃墜!!」

 米国下士官「アラハマ航空隊戦闘機168機撃墜

 爆撃機133機撃墜!!」

 マッカーサー「これは異常自体だ!!一時退却せよ!!」

 アクアマリン「うぇぇぇ!?どうなってんですかこれ!?」

 アレクサンダー「なんでこんなことに!?」

 マッカーサー「これは・・・偶然でできることじゃない!!」

 ルペライト「織田信長を知っているか?そいつは日本の将軍で

 3発しか発射できないリロードのなっがいライフルを

 使いこなし、戦を勝利した話を。

 これは戦艦にも当てはめると、70隻ある戦艦を

 10隻大隊にわける。そこから私の偵察射撃官制による指令で

 範囲・時間・方向・砲筒を指定して指定した数部隊に艦砲

 射撃をさせる。そうすることで三式弾による膨大な

 鉄の粒子の壁をダイレクトに航空隊にぶつける事ができる。

 きちんと計算できれば高度10000m以上まで計算して

 発射することで敵航空隊を壊滅できる。

 使う方向・回数に対して予め砲身を決めておいて

 リロードロスを消すことで連続して多方向の

 航空隊を処理できる。

 たとえ生き残って迫って来ても空母の航空隊と

 偵察機との連携の対空砲火による集中弾幕を指令することに

 より初めて戦艦は120%活かして空を制する事ができる。

 まあ、この作戦のいいところは航空隊の損耗が少ない事だ。

 悪いところは、司令官のよほどの技量と

 水兵の素直さが合致して初めて成り立つ作戦だ。

 まあ、そもそも戦艦しか無かったからこうするしか

 無いわけなのだが。」

 元日本海軍上層部はルペライトの指揮力と精密計算能力に

 驚きが隠せない。自分達ができなかった事を

 ルペライトはその手腕をもって不可能を可能にしたのだ。

 元日本海軍上層部「うぉぉおおおお!!!やっぱり私は

 間違ってなかった!!(歓喜)」

 ルペライト「そもそも間違ってんだよ!!私抜きだったら

 全滅してんだろうが!!!米国取ったらこってり搾ってやるから

 覚悟しろ無能ども!!この作戦司令官の技量に依存しっぱなし

 だから本来やりたくないんだよ!!」

 元日本海軍青年「素晴らしい・・・こんな戦い方が!!」

 米航空隊はなんと初戦で約1000機の航空隊を艦砲射撃で

 失うという失態をやらかしてしまった。

 

 ワシントンDC

 アレクサンダー「どうなってんだ・・・。」

 拳銃のリボルバー引いて頭にかけようとしたところを

 アクアマリンとルァンが止める。

 アクアマリン「ちょちょちょちょっと待ってください!!

 これはアレクサンダーさんが悪いんじゃ無いんです!!」

 ルァン「普通だったら仕留められる作戦なんだから

 予測できっこないよ!!」

 マッカーサー「その通りだ、彼を攻めすぎるな。

 私でも困惑するさこれには・・・くっ・・・指揮官の技量で

 全て補うとか普通は不可能だぞ!?どうなってんだ!?」

 アクアマリン「まさか遠距離射撃官制の艦砲射撃で航空隊を

 壊滅させるなんて・・・!!」

 マッカーサー「これでは下手に手出しができん!!

 どうする!?」

 ルァン「夜襲です!!夜襲を仕掛ければ!!」

 マッカーサー「連中はこちらのレーダーの技術を奪っている

 ため、先ほど夜襲を仕掛けて187機が犠牲になった。」

 ルァン「そんな!!どうすればいいんですか!?

 あの艦砲射撃を海岸にぶつけられたら重機使っても

 回復が困難ですよ!!」

 アクアマリン「アメリカの長所は物量ではなく

 敵からすべてを学ぶ事です・・・本来対日戦の

 切り札でしたが・・・私に任せていただけないでしょうか?」

 マッカーサー「ほお?」

 

 キューバ・ハバナで補給を終えた人民帝国艦隊は

 ついに米国に牙を向くべくフロリダを滅ぼすべく出港。

 これ以上この艦隊を好きにさせれば、冗談抜きで

 米国東海岸とワシントンDCが灰になってしまう!!

 そこにまた航空隊が。

 アクアマリン「航空機一斉発進!!」

 アクアマリンが勝負を挑むべきフロリダから航空機を

 発進させる。

 ルペライト「同じ手が通用するか!!」

 『艦砲射撃を実行!!』

 空母航空隊を保険で展開して三式弾の雨霰を食らわせる。

 航空機スターストライブズ1000機あまりが壊滅した。

 そう思ったその時!!!

 ウェーク「今だぁぁああああ!!!」

 なんと壊滅したスターストライブズをかい潜って

 『F9Fグルズリーキャット』300機と

 『A-1スカイレイダー』300機が

 襲い掛かったのだ。

 ルペライト「!?」

 アクアマリン「喰らいなさい!!これが『空中塹壕作戦』

 です!!」

 そう、壊滅したスターストライブズの正体は

 ハルヒ率いる日本軍が使った無人使い捨て爆撃機

 『零轟式艦上爆撃機』をベースに低コストで作り上げた

 単発無人航空機『デコイ』なのだ。

 見た目はスターストライブズ初期型、基本素材はFRP。

 これは本来爆弾を積んで日本本土を爆撃するか、

 敵熟練度航空隊の弾切れを誘発させる為の

 身替わりにするために造られた無人航空機。

 ただし細かい操作はできず、近距離でラジコンで操るか

 直進以外できないが、これを上空に集中させて

 三式弾や対空砲火の傘にすることぐらいはできる。

 このデコイを塹壕に見立てて航空機の盾にする戦法を

 『空中塹壕作戦』というわけだ。

 さらにどうして『F9Fグルズリーキャット』

 なのかと言えば性能と防弾性と搭載量を両立している

 機体でなくては爆弾を搭載し、敵戦闘機をかい潜り

 対空砲火に耐えて戦艦に止めがさせないのだ。

 ※スターストライブズでは耐久と搭載が弱い。

 そしてこの機体は弾幕の雨の中でも簡単には落ちない。

 『零六式鬼雀』の防弾二重材を不完全ながらコピーしている

 だけあって弾丸の雨の中でも簡単には落ちない。

 一気に敵艦隊の防空識別県内にたどり着く。

 ルペライト「航空隊は爆撃機を潰せ!!全艦隊は対空砲火を

 一定方向に集中させてぶち壊せ!!」

 40mm単装高射砲を航空隊にフルに放って航空隊に応戦する

 第三人民艦隊。

 史実の大和とは比べものにならない対空砲火の嵐が

 航空隊に襲いかかる。

 ウェーク「うぐぐぐぐ!!!!」

 第二次米本土空襲で対空砲火に耐えた『零六式鬼雀』

 並に固い『F9Fグルズリーキャット』は必死に

 『A-1スカイレイダー』隊を対空砲火からかばいながら

 必死に大和型艦隊に接近する。

 ルペライト「こいつら!!」

 第三人民下士官「北東方向から敵航空隊!!機動部隊と

 思われます!!」

 ルペライト「位置を伝えろ!!艦砲射撃だ!!」

 第三人民下士官「了解!!」

 『米機動部隊』

 『F9Fグルズリーキャット』400

 『A-1スカイレイダー』400

 『艦砲射撃を実行!!』

 委青柳「急降下加速して一気にくくり抜けろ!!奴は

 低空飛行であれば密集した艦砲射撃はできない!!」

 アクアマリン・ダグラスは今まで航空隊がやられた位置から

 敵の探知射程を算出し、その位置で急降下最高速度で

 一気に突っ切るように命令を出していた。

 こうして合計1400機もの米航空隊が艦隊へ到達。

 激しい対空砲火を耐え凌ぎ、ついに艦隊上空に到達。

 第三人民パイロット「やらせるか!!」

 第三人民パイロット「爆撃機相手なら!!」

 米パイロット「残念だが構っている暇は無い!!」

 『零戦75型』と『零戦86型』が『A-1スカイレイダー』

 に襲いかかる。

 米パイロット「喰らいな!!バックファイアだ!!」

 なんと、A-1スカイレイダーの翼の上の皮がベリッと

 禿げたかと思うと爆発して『零戦75型』『零戦86型』を

 粉砕した。

 第三人民パイロット「なにぃぃぃ!!!」

 そう、敵であるハルヒ率いる日本軍も使った

 『後方焼夷弾』である。

 このまま一気に艦隊に接近する米航空隊。

 しかし、『水上三座攻撃機 雷雲』が艦隊近辺に

 待ち受けていた。

 なんと、煙幕で艦隊を包んで妨害してきたのだ。

 米パイロット「何!?」

 『水上三座攻撃機 雷雲』の高射撃砲2つの連隊が

 艦隊の最後の盾として水上で立ち塞がったのだ。

 ルペライト「ふぅ・・・保険はかけておくもんだぜ。」

 この間に航空隊に大和型を仕留める使命がある

 『A-1スカイレイダー』が敵艦載機や水上戦闘機に

 やられていく。

 ウェーク「くっ・・・このままじゃ・・・!!」

 やっとここまでたどり着いたのに・・・!!

 その時。その煙りに米機動航空隊(東アジア独立連合)

 が30機の連隊を組んで煙りに高速で突っ込んで煙りを

 振り払う。

 委青柳「今だぁぁぁ!!」

 米航空隊「うぉぉぉおおおお!!」

 ルペライト「くっ・・・こいつらよりまだ接近してくる

 追加航空隊に集中!!艦載機・水偵隊・攻撃を受けてる奴は

 交戦部隊に集中!!受けていない奴は指示を聞いて対空砲火だ!」

 ルペライトは冷静により先の脅威を処理する。

 ついに大和型艦隊に航空隊の一撃が迫る。

 米パイロット「くらぇぇぇええええ!!!」

 『A-1スカイレイダー』は、ハワイで米艦隊を壊滅させた

 憎っくき敵の長射程兵器を分析してアクアマリンの部下が

 実用化させた『米製酸素魚雷』3発を切り離して雷撃する。

 最後の力を振り絞り、搭載していた対艦ロケット弾、

 爆弾を大和型艦隊に直撃させ、『F9Fグルズリー』も

 搭載してあった爆弾全てを艦隊に吐き出す。

 大和型に次々と直撃する対艦兵器。

 ついに大和型が音を立てて沈みだす。

 果たして結果は・・・。

 戦闘結果。

 米航空隊

 『F9Fグルズリーキャット』447-253

 『A-1スカイレイダー』371-329

 

 人民帝国艦隊損失

 『零戦75型』138

 『零戦86型』98

 『水上三座攻撃機 雷雲』67

 『大和改二型』撃沈2中破2

 『超甲型巡洋艦』撃沈2大破2※大和よりは脆い。

 『量産型大和型』撃沈1大破2

 『秋月型戦艦』大破1

 アクアマリン「!?」

 マッカーサー「くっ・・・なんで硬い船だ・・・1400機

 もたどり着いて戦闘不能にできたのはたった12隻だと!?」

 しかも戦艦を潰すのに気を取られて人民帝国の空母と航空機の

 損害が少ない。

 これではまだ止められない。

 ※大破・中破した艦隊7隻は帰還。

 ルペライト「作戦は続行だ。さすがは米軍だ・・・しかし。」

 『メキシコが陥落しました。』

 マッカーサー「何!?」

 ルペライト「さて、陸の方も追い詰めたぞ?どうする米軍?」

 なんと、この戦いの間メキシコ方面で『五式中戦車』

 と日本軍版シュテゥルムティーガー『六式大和重戦車』が

 『M4シャーマン』をボッコボコにしていたのだ。

 『六式大和重戦車』

 46cm砲を短くして戦車に取り付けた自走砲の一種。

 重さを分散するためエンジンと覆帯を増やしている。

 機動力は・・・マウスやシュテゥルムティーガーよりは

 マシになったが・・・想像に任せる。

 威力だけはすざまじい。リロードはくっそ遅い。

 マッカーサー「『M5スーフレックス』と『六式中戦車』を

 動員しろ!!温存を気にしている場合じゃない!!」

 追い詰められるアメリカ。

 別な作業に追われるハルヒ。

 アクアマリンとマッカーサーは

 米国上陸のカウントダウンを止められるのか!?

 



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第38話 1941年11月 ワシントン砲撃直前

1941年11月

 大和型人民艦隊、戦艦6隻を轟沈6隻を戦闘不能に追いやるも

 残り65隻は健在。

 

 ワシントンDC

 アクアマリン「くっ・・・やっぱり爆撃機が足りなかったか

 ・・・!?」

 マッカーサー「おい、アクアマリン。デコイは残り

 いくつある?」

 アクアマリン「残り、1000機ぐらいワシントンDCの

 倉庫に保管してあります。」

 マッカーサー「よし・・・艦砲射撃を防げるなら

 それでいい。これを使ってでもなんとしても米国を護る。

 デコイと大型爆撃機を指定した各飛行場へ配備せよ!!」

 米国下士官「大統領!!敵艦隊がワシントンDCへと進路を!!」

 マッカーサー「何!?」

 アクアマリン「もしかして・・・主砲でも故障

 したんじゃ?。」

 マッカーサー「何故そう思う?」

 アクアマリン「自信があればヒューストン一帯に艦砲射撃

 を食らわせる筈ですが、それが無いのはおそらく強力過ぎる

 主砲故に3割~1割が衝撃で使用不能になっていると

 思われます。」

 マッカーサー「では何故撤退ではなくワシントンDCへ?」

 アクアマリン「おそらく・・・別の対抗策があるからかと。」

 

 第三人民艦隊。

 『艦砲射撃を実行!!』

 @@@@@@@@@@@@@@@@@@@@

 ////////////////////////////////////

 ついにフロリダが46cm砲撃の餌食になる。

 フロリダ半島が月の表面みたいになってしまった。

 重機使っても綺麗にできそうもない有様。

 もう町が跡形も無い

 元日本陸軍上層部「よし上陸を!!」

 ルペライト「上陸抑揚艦は撤退!!艦隊は外円から

 量産型大和・秋月型戦艦・大和型戦艦へ編成、後方から

 高速輸送船を空母で護衛しながらワシントンDCへと直行!!」

 元日本海軍上層部「何故!?」

 ルペライト「艦隊の主砲の3割が使用不能になっている。

 さらにメキシコの陸上部隊が飛行場の設営に苦戦している。

 飛行場ができていたら航空支援と共同でヒューストン一帯を

 空爆・艦砲射撃で焼け野原にして占領できるんだが、

 このままだと設営を待っている間に敵の攻撃も激しくなり

 主砲が下手をすれば全部使えなくなる・・・もしくは

 私の指揮限界が来て対空が難しくなる可能性が高い。

 だから艦隊の体力があるうちに米国にダメージを

 負わせておく。無論上記の陣営にも意味がある。

 人海戦術が十二分に生きない状況での上陸は意味が無い。

 ワシントンDCを潰しておけば、今後撤退した後も

 米国は傷の手当でこちらを攻撃できなくなる。

 戦艦では米国全土の攻撃は不可能。

 しかし、できることはやり尽くしてから撤退する。

 米国よ、私にはまだ策があることを教えてやる。」

 大和型艦隊はそのまま北上しながら艦砲射撃を続けて

 ワシントンDCまでの海岸都市を片っ端から

 46cm砲で破壊していく。

 まだ65隻も残っているからやばいやばい。

 ジョージア州へ接近する大和型艦隊。

 『敵機来襲!!』

 ワシントンDC・ノースカロライナ・サウスカロライナ

 ・バージニア・ジョージア航空隊総勢

 米航空隊総勢5000機余り(※無人航空機デコイ含めて)

 が大和型艦隊に来襲

 『フェイクデコイ』        1000

 『スターストライブズⅡ艦上戦闘機』450

 『P-51マスタングM61E』      450

 『F9Fグルズリーキャット』     450

 『F7Fタイガーキャット』      450

 『P-47サンダーボルト』      450

 『A-1スカイレイダー』       450

 『B-17爆撃機』          450

 『B-25爆撃機』          400

 『B-26爆撃機』          450

 ルペライト「来たか。」

 『艦砲射撃を実行!!』

 三式弾の雨が米航空隊を襲う。

 しかし、1000機もの無人航空デコイの『航空塹壕』に

 阻まれて効果がない。

 無人デコイはパイロット達の傘となり、粉々になって海上へ

 散っていく。

 米パイロット「ありがとよ!!カカシ達!!よし行くぞ!!」

 大和型艦隊を本気で潰すため全航空隊が国家の命運を

 かけて艦隊へ来襲。

 それに対して大和型艦隊は水上攻撃機『雷雲』の

 高射砲の対空支援と空母艦載機の航空支援を伴い、

 史実大和の300倍以上激しい強化対空砲撃を行い対抗。

 米航空隊は艦隊の動きを止めるため、前方に機雷を敷布。

 ルペライト「主砲弾薬を三式弾から重球対地弾へ変更し

 前方に一斉砲撃!!角度は下方いっぱいだ!!」

 『艦砲射撃を実行!!』

 地上都市破壊用の重球対地弾を射出して機雷を破壊する。

 これは三式よりも圧倒的に粒の大きい拡散型弾丸で

 重量の重さを持って建物を破壊するための奴である。

 これを持って浮いている機雷をある程度破壊する。

 が、完全には潰しきれないので水雷艇や砲筒が使えなく

 なった艦を前方に集中させてワシントンに前進する。

 その間もジョージア州やサウス・カロライナ州を艦砲撃射撃で

 破壊する。どんな要塞砲よりも長射程・破壊力もある

 46cm砲に陸上からの攻撃は大和型戦艦の防御力でに

 あまり通用しない。

 海岸沿いが焦土に変えられていく。

 ウェーク「なんとしてもワシントンDC前で壊滅させなくては!!」

 クェリン「5000機も上にいるんだ!!全滅できねえわけがねえ!!」

 ルペライトは膨大な数の航空機を目の前にして怯えず言う。

 ルペライト「全速前進、空母艦載機は空母防衛に5割、

 艦隊防空に5割!!を展開!!水上戦闘機は引き続き対空支援を頼む

 射撃官制は私が行う!!」

 航空機が襲い掛かる。

 ルペライト「雷撃機は水上機と連携を取って処理しろ!!

 機雷は砲筒が使えなくなった奴と水雷艇を前方で盾にし、

 全速力でワシントンDCへ!!急降下爆撃機は噴進砲を

 使って追っ払え!!」

 第三人民兵「秋月型戦艦、対空攻撃稼動!!一斉掃射!!」

 急降下爆撃が史実で戦艦『伊勢』『日向』を終戦まで

 存命させたロケットランチャー『12cm30連噴進砲』

 を使用して急降下爆撃機の攻撃を煙幕とロケットの

 威嚇で命中率をがた落ちさせ、雷撃隊を水上機で潰し、

 戦闘機を大和型艦隊の40mmに換装された単装高射砲の

 膨大な群れに圧倒され進撃を防げなかった。

 敵空母艦載機の妨害もそれに拍車をかける。

 実は『超大和型』『大和改二型』『超甲型巡洋艦』

 『量産型大和型』『秋月型戦艦』の中で一番優秀なのは

 速度や特殊水偵・飛行甲板の武装の自由度・噴進砲の

 優越を考えると40cmしかバイタルパートが無いが

 総合能力の高さで『量産型大和型』だったりする。

 ※上層部は劣化版認識だったが実戦での跳躍で

 ようやく気がついた。

 史実の戦艦大和の行き先が沖縄のため、米軍はたいして

 危機感は抱かなかったと思うが、この世界では

 行き先がよりにもよってワシントンDC。

 この対艦攻撃隊の命中率の低下は想像を超えて米軍に

 これまでにないプレッシャーを与えた。

 戦術的にも艦載機2000機と直接喧嘩するより、

 史実で100機異常の爆撃に堪えうる単体では役に立たない

 主砲馬鹿70隻以上がぞろぞろ襲ってきた方が効果的で

 何より怖い。

 艦載機粉砕に気が回らない事も犠牲を増やす原因となる。

 何よりも第四の神的存在ルペライトの射撃官制命令の

 指揮能力の高さが一番の邪魔となって米軍航空隊は

 大和型艦隊の対空砲撃に苦戦。

 それによりノースカロライナ南部にに迫られてしまう。

 その途中、海に異変が起きた。

 機雷が消えて水面が真っさらになった。

 ルペライトは疑問を抱く。

 ルペライト「?」

 元日本海軍大将「よし!!このまま一気にワシントンDCへ!!」

 ルペライト「警戒しろ。何か来るぞ。」

 現在艦隊の存命戦艦

 戦艦

 『超大和型戦艦 大大和』

 『大和改弐型戦艦』5-1

 『超甲型巡洋艦』12-2

 『量産型大和型』27-2

 『秋月型戦艦』9-2

 ※これだけ襲ってきてまだ7隻しか沈んでない。

 砲の使えなくなった戦艦を前方に構えて進軍している

 大和型艦隊。

 そこに爆撃隊からロケット弾が飛んできて次々と被弾し

 さらに量産型大和型が4隻沈む。

 その時爆発の煙りで視界が塞がれた瞬間、

 目の前に戦艦4隻が現れて体当たりをしてきたのだ。

 ルペライト「!?」

 米戦艦館長「サウスダコタは一歩も引かん!!」

 火花を散らしながら、沈没しかけの艦を盾に取って

 大和型艦隊の行く手を塞ぐ。

 それは『米軍大西洋艦隊』の戦艦 『サウス・ダコタ』

 『インディアナ』『マサチューセッツ』『アラバマ』の

 4隻だった。

 16インチ砲弾をフルに発射して行く手を遮る。

 大和型達に命中するもそんなにダメージにならない。

 ・・・が、足止めの間にどんどん航空隊が船に襲い掛かる。

 ルペライト「早急に処理せよ!!」

 46cm砲でサウスダコタ級戦艦4隻をボロボロにしていく。

 一見勝負にならない愚策。

 しかし、問題はサウスダコタでは無かった。

 サウスダコタは足止めの囮、本命は。

 サウスダコタ艦長「頼むぞ!!」

 元日本海軍軍部「!?」

 ソナーが反応する。

 サウスダコタの下に何かがいる。

 ガトー級潜水艦だ。

 対潜哨戒する水上機をかい潜るためにサウスダコタの

 下にいるのだ。

 そして大和型に寄らず多くの戦艦の弱点である『魚雷攻撃』

 一斉発射されて大和型がまず4隻撃沈する。

 いくら大和型でも魚雷20本が集中して命中すれば沈没する。

 しかも大和型は使い物にならなくなっても何時間も

 浮きつづけて進軍の邪魔になる。

 ルペライト「集中砲火!!」

 46cm砲の嵐がサウスダコタ級4隻に襲い掛かりどんどん

 崩壊していく。

 サウスダコタ艦長「早く・・・仕留めろ・・・!!」

 足止めしている間にさらに4隻の人民帝国戦艦を米航空隊が

 決死の急降下爆撃で潰して撃墜されていく。

 その間もガトー級潜水艦がさらに量産大和型を4隻

 潰していく。

 ルペライト「たいした連中だ。しかし、伊号潜水艦20隻を

 使ってそいつらを亡き者にせよ。」

 サウスダコタ級戦艦の下に5隻ずつ隠れている。

 合計20隻のガトー級が妨害して大和型の行く手を遮る。

 サウスダコタ級戦艦がついに粉砕される。

 伊号潜水艦が量産大和型のソナーの指示を聞いてガトー級に

 一斉に酸素魚雷を発射して始末する。

 マッカーサー「これでも止められんか!?」

 だが敵の46cm主砲はまだ健在。

 合計33隻轟沈させてもまだ44隻残ってる。

 ルペライトの異常なまでに卓越した射撃官制と

 艦載機・水上戦闘機・噴進砲の妨害で既に艦砲射撃を除いても

 この時点で米軍機1500機以上が犠牲になっていた。

 これはこの時代の戦艦の対空砲火(近接信官抜き)にしては

 異常な値であった。

 アクアマリン「おかしい・・・敵空母艦載機はもう尽きても

 いいぐらい撃墜しているのに減っている気配がしない

 ・・・ん?。」

 フロリダからかなり離れた東南の位置に翔鶴型空母が

 5隻待機している。

 敵艦載機の航続距離は3000km。

 5隻の空母でブラジルから中継して燃料補給して

 空母艦隊本隊へと追加で航空隊を継続して補給する。

 これは史実でも計画された日本軍の戦術である。

 欠点といえば複座操作機じゃないとパイロットの体力が

 死ぬことである。そのため一定時間の休憩を挟んでようやく

 追加で出撃できる。

 アクアマリン「あんにゃろー!!あんなところで

 なんて事しやがる!!」

 下士官「ワシントンDC海岸まで残り100km!!」

 マッカーサー「くっ・・・!!このままでは・・・!!

 ワシントンDC以下被害予想都市の避難を急げ!!」

 ワシントンDC海岸には日本軍対策で造った

 特設造船所がある。

 シアトルが仮にまた破壊されても日本の攻撃が届きにくい

 ワシントンDCに造ったがまさかこれがあだとなるのが

 誰も予想できなかった。※ここでエセックス級を製造しました

 残り42kmまで接近されれば造船所が、チェサピーク沖に

 接近されればワシントンDCが粉々になる。

 正直余裕が60kmも無い。

 このままでは落としきれない。

 仕方なく爆撃隊と戦闘機は爆弾の補給の為に戻らざるを

 得ない。

 委青柳「機動部隊は役目を引き継ぎ迎撃に移る!!」

 先輩空母達は対日用で全員太平洋。

 パナマ運河が破壊されたせいでこっちに来れない。

 つまり今回はこのエセックス級空母10隻の艦隊で戦うしか

 無いのだ。

 ※史実のようにシアトルで製造していたら詰んでいた。

 補給を終えた空母艦載機が出撃する。

 しかし、人民機動部隊から1000機あまりの艦載機が

 エセックス級艦隊に接近する。

 委青柳「くっ!!防衛を!!」

 エセックス級艦隊は一応本土防衛部隊の攻撃の間に

 洋上で艦載機を補給し終えているが、

 大和型対策で半数を爆撃機に回してしまっている。

 そのため実質艦隊防衛に回せる艦載機が500機しかいない。

 しかも、総合能力は高いが機動力の劣る『F9Fグルズリー』

 幸い敵は全部戦闘機の為空母にたいしてダメージを

 与えられないが、大和型への攻撃隊への護衛が

 ゼロの状態で戦わなくてはならなくなった。

 水上攻撃機『雷雲』に妨害されて全く大和型に近づけない

 『A-1スカイレイダー』。

 最強クラスの攻撃機でもガチ勝負できれば零戦でも落とせる。

 爆撃を使用にも 『12cm30連噴進砲』の威嚇妨害で

 全く当てられない。

 マッカーサー「このままでは・・・!!」

 このままではワシントンDCが世界三大無用のデカブツ集団に

 リンチを受けて消滅してしまう。

 下士官「ワシントンDCまでの距離、残り70km!!」

 マッカーサー「これまでか・・・だがホワイトハウスが

 たとえ無くなってもアメリカは死なん!!」

 本土爆撃隊が補給を終えて攻撃する頃にはワシントンDC

 前の海岸沿いが46cm砲弾により焦土となってしまう。

 その時だった。

 下士官「大統領!!気象庁より緊急入電!!」

 マッカーサー「今はお天気を聞いている状況ではない!!

 後にしろ!!」

 下士官「ワシントンDC南西から巨大ハリケーンです!!」

 マッカーサー「なんだと!?こんな時に!!」

 なんと、こんな時に巨大ハリケーンがワシントン南西から

 接近。

 雲と風の異変に気がついたルペライト。

 ルペライト「雲と風がおかしい・・・ただの雨じゃない。」

 ただの雨なら射程は落ちるが『対雨信管弾』を使えば

 一応艦砲射撃はできる。

 酸素を発生させる特殊弾薬と純粋ナトリウム多めの弾丸

 を使うことでスコールや雨天でも一応艦砲射撃ができる。

 北方領土海戦で戦艦『金剛』以下7隻が使っていた弾薬である

 しかし、ハリケーン相手であれば話は別で艦砲射撃所か

 大和型が一撃で沈む恐れがある。

 ルペライト「総員緊急転身!!対空砲火を続けながら撤退せよ!!」

 人民艦隊総員は緊急転身して脱出。

 アクアマリン「敵が逃げた!!エセックス級以下艦隊は緊急で

 カナダ東海岸造船所へ避難せよ!!」

 ハリケーンはどういうわけかワシントンを避けて人民艦隊に

 接近。

 間一髪で人民艦隊はベネズエラ カラカスに帰還するも、

 事実上作戦は失敗だった。

 『カリブ海沖海戦』

 米国側被害

 航空機約3000機

 キューバ・ジャマイカ焦土

 フロリダ州・ ノースカロライナ州・サウスカロライナ州・

 バージニア州・ジョージア州海岸壊滅

 メキシコ陥落。

 戦艦『サウス・ダコタ』『インディアナ』

 『マサチューセッツ』『アラバマ』撃沈

 ガトー級潜水艦10隻沈没

 

 人民帝国側

 『大和改弐型戦艦』6-撃沈5-大破4

 『超甲型巡洋艦一番艦 蔵王』10-撃沈10-大破8

 『量産型大和型』10-撃沈13-大破8

 『秋月型戦艦』5-撃沈5-大破2

 撃沈33大破22無事艦艇22

 航空機2500機

 

 この第二次世界大戦最大の海戦によって米国は経済的側面でも

 事実上日本側の提示した『日米冷戦条約』の完全履修を

 余儀なくされ、この戦いの戦死者は二次の米本土襲撃にも

 勝るとも劣らぬ激戦となった。

 

 アメリカ大統領ダグラス・マッカーサーは海を見つめて

 呟いた。

 マッカーサー「・・・この嵐は偶然ではない。

 神は言っている、アメリカはまだ死ぬべきではないと。」

 この戦いで数々の都市が焦土となった。

 甚大な被害も多く、空母は多くとも傷痕が深かった。

 その時、知らせが入った。

 下士官「大統領!!このハリケーンによって、

 戦死したと思われたパイロットの6割が海岸に打ち上げられ

 生存が確認されました!!」

 マッカーサー「何!?」

 下士官「それに見てください!!これを!!」

 

 それは艦砲射撃で壊滅したはずの海岸沿いだった。

 そこにあったものは。

 マッカーサー「これは・・・!!」

 『大和改弐型戦艦』3隻

 『超甲型巡洋艦』5隻

 『量産型大和型』8隻

 それはこの戦いで撃沈させた敵の戦艦達だった。

 ボロボロにはなっているが使えそうだ。

 マッカーサー「これは祝福のハリケーンだな・・・。

 神は我々をまだ見捨てていない。

 すぐに回収して空母の建造とアイオワ級戦艦・

 アラスカ級巡洋艦への部品として使用せよ。」

 米国は深い傷を負った。

 しかし、このハリケーンはその後もメキシコ・キューバ

 に直撃し人民帝国戦力に大ダメージを与え、その後

 米軍・ドイツ捕虜軍・東アジア独立軍がメキシコに攻め入り

 奪還に成功した。

 こうして米国はアイオワ級のさらなるパワーアップと早期竣工

 ミッドウェー航空母艦の竣工速度の加速と

 アラスカ級巡洋戦艦の完成、エセックス級等の近接信管の

 実装を急いだ。

 そして、史実日本に地獄を味わせた4発のあいつの完成も

 近づいていく。

 アクアマリン「それにしても日本軍攻めて来ませんね?」

 マッカーサー「一応太平洋に艦隊はいるが、ハワイ・

 ミッドウェーの哨戒部隊が念入りに捜索しても

 まったく見つからない・・・おかしいなCIAの情報では

 空母10隻が出港していったと情報があるのだが・・・。」

 アクアマリン「てっきり停戦エンジョイしてるかと思いきや

 なにをしてるんでしょう?不気味ですね。」

 

 一方1941年12月

 南米第三人民帝国

 この時米国への襲撃作戦が実行されてる時。

 モンテビデオ・リオデジャネイロ・サルバドル・サンティアゴ

 この世界での人民帝国の造船所のあるところ。

 米国からも遠くましてや日本に届くわけが無い基地

 のはずだった。

 ハルヒ「さてと、確かに『連合国』の侵略や占領・

 群狼戦術や海賊戦術、機雷による妨害は冷戦条約に

 違反するけど、アメリカ襲っている第三勢力から

 略奪しちゃいけないなんて書いてないのよね~。」

 シュトロハイム「うっしっしっしっしっしっしっしっし!!」

 

 



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第39話 1941年12月 アルゼンチン沖海戦

修正300m→240m


 時は遡って1941年11月。

 経済活動をしていた水色からとある情報が

 日本へ届いた。

 日本皇国

 鎮守府

 水色「はいこれ米国の新聞。」

 ハルヒ「う~んと何々?」

 『謎の軍隊、キューバを襲撃。緊急防衛募集』

 ハルヒ「ふむふむ、よっぽど追い詰められてるのかしら?

 こんなでかい軍事事情を新聞に載せちゃうなんて。

 まあ、こっちも勝負してる余裕は無いけど・・・。

 新聞『敵、大型艦軍団で進軍!!』

 ハルヒ「・・・もしかして敵いっぱい戦艦持ってるかしら?

 今から敵の造船所襲えば空母や戦艦奪えちゃったりする?

 ちょうど新鋭空母と戦艦も人員もできたし、予行演習がわりに

 襲撃しちゃう?奪っちゃう?うひひひひ・・・。

 というわけで、停戦中だけど"あめりかのしえんのため"に

 艦隊を編成するわよ!!」

 キョン「嘘つけw」

 

 長崎造船所

 ハルヒ「さてさて使える艦隊は・・・。」

 シュトロハイム「お仕事か?」

 ハルヒ「アメリカ相手じゃないけどちょっとね。」

 シュトロハイム「もしかしてこの前戦艦奪った相手か?

 前から出所が気になっていたからな。」

 ハルヒ「む?感がいいわね・・・。」

 シュトロハイム「その作戦、我々も出させていただけるかな?」

 そこに亡命ドイツ軍の大将が出てくる。

 シュトロハイム「こっちも造船資金と素材が欲しいからな

 知り合いから精鋭ドイツ陸海空軍を集結させて

 この鹵獲作戦を共闘したい。

 その代わりに部隊で得た戦艦は山分けでいいかな?。」

 ハルヒはにやりと笑う。

 ハルヒ「ほお?いいわねぇ・・・南方資源地帯から

 空母借りるのめんどくさいからどうしようか考えてたのよ。」

 シュトロハイム「なにしろせっかくできた独空母を

 このまま実戦投入しないまま部隊を腐らせるわけにも

 いかないからな。」

 ハルヒ「了解!!さてさて、編成開始!!」

 『日独連合艦隊』

 『雪風型戦艦』7隻

 『雪風』『響』『潮』『汐』『春日』『秋夜』『未来』

 空母10隻

 『翔鶴』84『瑞鶴』84

 融合空母

 『隼鷹』53『飛鷹』53『大鷹』30『雲鷹』30『沖鷹』30

 ドイツ装甲空母 

『クラーフ・ツェッペリン』95      

 『ペーター・ストラッセル』95     

 『エーデル・アインズ』110

 艦載機 

 『哨戒・強襲型連山』75機

 『艦上戦闘機零八式 虹雀』 84

 『零九式艦上迎撃機 翔翼』 84

 『Do335プファイル戦闘爆撃機艦載改』190

 最高速度770km/h 航続距離1400km+外部タンク600km

 『Ge-01ワイバーン』110

 最高速度880km/h 航続距離2200km

 F9Fパンサーが消えたのと引き換えに誕生した

 ドイツ空軍総合設計艦載ジェット戦闘機(Ge)

 整備性の問題が多少解決しているがF9Fパンサーでも

 あった問題は引き継いでしまっている※仕方ないことだが

 フォルムはF9Fよりかなり尖んがっている。エンジンは一つ。

 艦載機合計543機

 駆逐艦8隻 朝潮型、陽炎型、夕雲型、秋月型、島風型

 松型、橘型、爽快型※8種類

 魚雷艇母艦3隻40×3※史実で水上母艦だったやつを改造。

 輸送船45隻 高速タンカー25隻

 『有希200型潜水艦』60隻

 亡命ドイツ精鋭隊10個大隊

 日本軍鹵獲部隊20個大隊

 陸上部隊5個大隊

 

 有希200型潜水艦

 潜水タンカーの開発に失敗したため

 ※過度に発生する二酸化炭素の問題や内温上昇・静穏性の欠如

 そのでかい殻を流用して改良したら搭載量がやばい

 襲撃用の潜水艦が完成。

 さらにドイツのU-ボードの技術の入手により

 速度の向上とシュノーケルの高性能化が果たされた。

 造船ラインの改善やドイツ潜水艦製造のプロ導入も合わさって

 完成した。その気になれば劣化伊401のような活用方法や

 モグラ輸送や部隊輸送もできる。静穏性の高さも健在。

 大きさ 200m

 速力水上20ノット 水中9ノット

 航続距離 15000km 最大安全深度200m

 武装 四式酸素魚雷34発搭載可能

 

 瑞鶴隊第一航空隊隊長五木菜夛

 「・・・停戦中に他国に喧嘩を売りに行くって政府は

 正気なのかしら?」

 瑞鶴隊第二航空隊隊長佐々木アキヤ

 「今は気楽に船旅楽しもうぜ、楽しまなきゃ損だ。」

 亡命ドイツ軍のパイロット達も気合い入れて出発。

 祖国がないわけじゃないが英国と米国がうるさくて帰れない。

 例外的に男の集団でありながらこなた達のチームワークの

 技術を継承した若者パイロット達は翔鶴隊として乗っている。

 この艦隊は重油の消費を気にせず30ノットで輸送船団を

 牽引し、ガダルカナル島を素通りした後南極哨戒基地へ直行。

 そこで燃料を補給し終えたら、フォークランドを

 遠めに迂回するルートで艦隊をアルゼンチン沖で待機させて

 『哨戒・強襲型連山』を夜に展開させて偵察を行う。

 造船ドックが見えるモンテビデオ・リオネジャネイロ

 さらに人民帝国の資源中継地点であるフォークランドを

 ターゲットにし作戦の準備は整った。

 敵の哨戒機は『九六式陸攻』だったがこっちは

 航続距離が倍はある『連山』。

 真っ黒なカラーリングで姿を隠してレーダーに映らず、

 哨戒機が接近してもレーダーで先に捕らえて音無く

 アウトレンジで迂回していく。

 こうして標的となる造船所と飛行場を確認しと作戦を

 整理した後作戦は開始された。

 

 『アルゼンチン沖海戦』

 まずはフォークランド諸島を強襲型連山で空挺を行い

 軍隊を全員制圧して商船を確保して全て南極へ送る。

 続いて『強襲型連山』達50機をモンテビデオ・

 リオネジャネイロに進撃させて標的造船所付近の

 敵飛行場を破壊。

 その後第一航空隊を防衛で展開して空母を突っ込ませる。

 

 

 ドイツ第一装甲空母『クラーフツェペリン』甲板

 ドイツ軍水兵「ロングスライド甲板オープン!!

 『Do335プファイル』出撃を!!」

 甲板がスライドして滑走路を伸ばす。

 赤い飛行甲板のエレベーターが畳まれた『Do335プファイル』

 を持ち上げて甲板に上げる。

 「『Do335プファイル』エイリッヒ・ハルトマン。

 出撃する。」

 『彗星』を思わせる翼の開きかたをすると発進する

 『Do335プファイル』。

 史実では有り得なかった初の出撃である。

 

 ドイツ第三装甲空母『エーデル・アインズ』

 は長く伸びた飛行甲板にエレベーターで世界初の艦載

 ジェット戦闘機『Ge-01ワイバーン』を上げる。

 「ゲルハルト・バルクホルン、『ワイバーン』

 出るぞ!!」

 白い飛行甲板で炎を上げながら艦載ジェット戦闘機

 『Ge-01ワイバーン』が出撃する。

 

 同時刻人民帝国伊号潜水艦達が日本機動部隊を

 見つけて襲い掛かる。

 日本軍水兵「対潜戦闘開始!!」

 魚雷艇と『雪風型戦艦』の対潜拡散連射砲の攻撃で

 次々と伊号潜水艦が沈んでいく。

 ソナーの性能と魚雷艇との連携で敵潜水艦がどんどん

 沈んでいく。

 この時ワシントンあと一歩手前で人民艦隊が転身して

 ドミニカ国の横を通っている最中。

 

 第三人民帝国本拠地ブラジリア

 橘京子「何!?何の騒ぎ!?」

 人民兵「敵襲です!!空襲で飛行場が使用不能に!!」

 橘京子「空母と戦艦全部出して追っ払いなさい!!」

 空母と戦艦が必死にドックから出て行こうとするが

 残念ながら敵襲を受けてから機関始動まで約半日と

 時間がかかる。

 そのため始動直後で潜水艦やられる艦船が第二次大戦で

 続出し、その筆頭で被害にあったのが真珠湾攻撃の

 旧式米戦艦と日本の輸送船団だったりする。

 必死に緊急出港を急ぐ人民艦隊。

 必死にエンジンを回して少しでも早く出そうと必死になる。

 ドックの中では空母艦載機や水上戦闘機は発進できない。

 人民水兵「動け!!動けよ!!」

 残存飛行場から航空隊が日本機動部隊に襲い掛かる。

 ※ハイオクタン燃料突っ込むだけで性能が上がります。

 『四式戦闘機改 強疾風 キ84改』100機

 最高速度715km/h 航続距離2950km

 『キ87高高度戦闘機改』     100機

 最高速度720km/h 航続距離3170km

 『キ94高高度防空戦闘機改』   100機

 最高速度750km/h 航続距離2200km

 『一式陸攻』100機

 『九六式陸攻』100機

 合計500機

 亮都銀弍

 ハルヒ「『雪風型戦艦』と駆逐艦達を前に出して

 そのすぐ後ろに空母を置く状態で対空迎撃!!」

 キョン「空母と一緒に真ん前に出ろってどういうことだよ

 ・・・・。」

 航空隊を発艦させたあと空母は電気を全部消して

 敵戦闘機をおびき寄せ、赤外線スコーフを使った

 対空攻撃で一方的に夜戦で敵航空隊を全滅させた。

 ライトをつけなきゃわからないと真昼間みたいに

 良く見えるでは差が大きすぎる。

 さらに近接信管で効果が4倍以上上がり、落としきれない奴を

 航空隊で始末する。

 こうすることで航空隊は弾薬を節約しつつ戦うことが

 できる。

 損害皆無で次々とやられていく敵航空機。

 迎撃一択に絞って壊滅させる。

 敵基地はライト全開でアラートが鳴り響く。

 ハルヒ「第二次攻撃隊発艦始め!!」

 ドイツ空母『クラーフツェペリン』

 『ペーターストラッセル』から『Do335プファイル』主力の

 第二次攻撃隊が発進し、造船所上空へ待機する。

 

 モンテビデオ造船所

 人民帝国水兵「よっし!!これで出撃できる!!艦載機発艦・・!!」

 ドイツ軍「ご苦労様だ、もう苦労しなくていいぞ。」

 人民帝国水兵「・・・・・・!!」

 造船所内部はパニックに襲われた。

 空挺部隊も降ろされてないのに突如ドイツ陸上部隊が

 背後に現れたのだ。

 上空から降りる気配全く無しで造船所がハイジャック

 されたのだ。

 リオネジャネイロとモンテビデオの造船所から悲鳴が上がる。

 

 橘京子「九曜とイングは何してんの!?早く対処に・・・!!」

 なんとこの前の情報収集で深手を負ってしまい機動力が

 落ちていた。

 しかも中継飛行場を襲撃されていたため、最寄の飛行場に

 降りたとしても飛行場まで森の中を車で行くのは地味に辛い。

 健全だったら走って行けるのだが速度が落ちている。

 空挺で早急に九曜2人を降ろすも突然の突風で過度に東へ

 飛ばされる。

 遥か海の果てに飛んでいく二人これでさらにタイムロスが

 かさむ。※前回のハリケーンのせい。

 橘京子「二人とも~!!!」

 普通なら海上を走って速攻で対処に行けるのだが、

 負傷のせいで早めに泳いで行くのが精一杯。

 橘京子「どーしてよりによって今日は風が強いのさぁ!?」

 こうして阻止要員の輸送に失敗したため状況は悪化。

 艦隊略奪部隊はついに全艦出港。

 

 『モンテビデオ造船所』ドイツ軍

 『大和型戦艦 十五番艦邪馬』『十六番艦卑弥』

 『十七番艦信玄』『十八番艦謙信』『十九番艦信長』5隻

 『量産大和型 守占』『後国』『丈八』『垣石』4隻

 合計9隻

 『リオネジャネイロ造船所』日本軍

 『超大和型二番艦 宮本武蔵』1隻

 『超甲型巡洋艦十九番艦 銀剛』『二十番艦遥那』

 『二十一番艦錐洲』『二十二番艦氷衛』4隻

 『翔鶴型空母 水鶴』『氷鶴』『炎鶴』『雷鶴』

 『五稜郭』『龍鶴』6隻

 合計11隻

 艦隊は鹵獲成功を知らせるために甲板に艦載機持ってきて

 ぶち壊して燃やす事で作戦成功を知らせる。

 この時鹵獲部隊の侵入に使ったのは空挺ではなく

 『有希200型潜水艦』。

 この潜水艦は作戦直前まで空母群や戦艦にくくりつける事で

 作戦直前で部隊を搭乗させて直進することにより、

 長時間水中で大量の陸上部隊を匿う時間を減らせるのだ。

 陸上部隊を大量に潜水艦に詰め込むと対策無しでは確実に

 二酸化炭素中毒になって酸素が足りなくなる。

 そのため酸素ボンベを使いつつ、作戦海域まで空母に

 運んでもらい、揚陸後は鹵獲艦隊を使って帰ってもらい、

 帰還時はスッキリした潜水艦で操縦士達は帰るという手筈で

 ある。

 夜襲戦闘で一方的に敵航空隊をボコボコにして既に

 損害皆無で1000機ぐらい撃破していく。

 自沈処分に必死になる人民帝国。

 しかし、盗まれた艦隊上空に化け物みたいな航空隊が

 赤外線スコーフを使って圧倒的優位で防衛をこなし、

 水中では一緒に逃亡する『有希200型潜水艦』が

 伊号潜をソナーて察知して刈り取っていく。

 ついでに造船所に酸素魚雷をプレゼントして火の海にする。

 橘京子「うっぎゃぁぁ!!どーすりゃいいんだこれはぁ!!!?」

 ハルヒ「よしよし、作戦成功!!このまま南極基地で重油を

 ・・・。」

 日が昇ろうとしたその時。

 ルペライト「!?」

 帰還しているルペライトはその情報を聞いて緊急で

 空母機動部隊を向かわせて追撃してきたのだ。

 『第三人民艦隊』

 空母25隻

 『三段空母』180×3隻

 『翔鶴型空母』84×8隻

 『大鳳型装甲空母』80×8隻

 『雲龍型空母』65×6隻

 艦載機※洋上補給済み

 『零戦75型』560  

 『艦爆彗星翡翠』560

 『艦攻撃光』560

 『零戦86型』562

 合計2242機

 ※大和型戦艦は負傷しているため後方にいる。

 ルペライト「貴様・・・!?」

 元日本帝国海軍上層部「うわぁあああああああ!!!!

 せっかくの空母と戦艦がぁ!!」

 ルペライト「まずお前らは真面目に駆逐艦造ろうか?」

 ハルヒ「べーだ。」

 ハルヒは敵の主要戦艦20隻を奪い逃亡。

 元日本帝国海軍上層部「おのれ女狐め!!機動部隊で

 ぶち殺してくれる!!」

 最速で空母を近づけて艦載機を展開する人民機動部隊。

 元日本帝国海軍上層部「敵は空母たった10隻とヘボ巡洋艦7隻

 (※戦艦です)と駆逐艦7隻!!負けるはずがない!!」

 人民帝国側は最速の航空母艦『翔鶴型』8隻を先頭に勝負を

 挑む。

 ハルヒ「ひっひっひ~ここまでおいで~。」

 ルペライトは何かに気がついたのか叫ぶ。

 ルペライト「深追いするな!!敵には・・・!!!」

 そう、どうして人民帝国がオーストラリア襲撃を躊躇い

 やめたのか。

 史実で日本帝国海軍の艦船の何割かをぶちのめした

 潜水艦である。

 しかも米軍からコピーしたソナーでも映らないやばい奴。

 『敵の潜水艦を発見!!』『駄目だぁ!!』

 『有希200型潜水艦』60隻

 整備性を向上させた五式酸素魚雷が人民空母群に襲い掛かる。

 \∥∥□/∥\◆/\∥/\■/\∥/◇

 翔鶴型空母が次々と傾いて沈没していく。

 乗っかっていた艦載機がこぼれ落ちていく。

 真っ先に突っ込んできた翔鶴型空母が犠牲になる。

 最速で追いかけることができることが逆にあだとなり

 潜水艦の射程圏内に入ってしまったのだ。

 元日本帝国海軍上層部「な・・・に!?」

 人民帝国損失

 空母『麗鶴』『紅鶴』『帝鶴』『天鶴』『翠鶴』

 『蘭鶴』『栄鶴』『白鶴』

 翔鶴型空母 8隻全滅 損失艦載機 432機

 ※出撃した第一航空隊は無事・240機

 ルペライト「言わんこっちゃない!!」

 その第一航空隊もハルヒ日本軍『翔鶴隊』『瑞鶴隊』

 の二十螺旋のような鮮やかな編成攻撃の餌食になっていく。

 ルペライト「これが・・・涼宮ハルヒ・・・!!」

 ハルヒの艦隊・奪取艦隊は南極哨戒基地へ直行。

 九曜とイングが造船所に戻ったときにはもう遅かった。

 二つの造船所が炎に包まれていた。

 クラーフツェペリン以下ドイツ空母に艦載機が帰ってくる。

 ドイツ機動部隊は初陣で損害皆無という華々しいスタートを

 切った。

 

 『アルゼンチン沖海戦』

 戦闘結果 損失

 『ハルヒ側日本皇国』

 損害皆無

 『第三人民帝国』

 航空機約1700機

 空母『翔鶴型』8隻撃沈

 戦艦14隻 奪取される

 空母6隻  奪取される

 商船55隻 奪取される

 

 元日本帝国海軍将校「うぇぇぇぇん!!!戦艦がぁ・・・

 空母がぁぁ・・・造船所がぁ・・・:(T-T):」

 毛沢東「へましたやつの粛正を!!これは責任を取らせて・・」

 ルペライト「今回は全員許してやれ。」

 元日本帝国海戦「何故!?」

 ルペライト「逆に問おう、初見でこれどうやって対処

 できるのかお前らの意見が聞きたい。

 確かに責任重大だが責任者全員殺して、その後お前らが

 ついたとしてどうやって初めての手法の攻撃を凌げる?

 二度目これを起こさないためには、この事件の経験者に

 反省文かかせて二度目はないぞと忠告すべきだ。

 それにより咎めるべきは敵には対処が難しい潜水艦が

 いたにも関わらず深追いで損害を増やした奴だ。

 あればこの一件より予測は難しくなかったはずだ。」

 元日本帝国海軍上層部「えっ!?うっ・・・。」

 ルペライト「お前にもあえていおう、二度目はないぞ。

 私が許したのはこの一件を経験した奴の方が適切な

 対処ができるという期待を込めて許すのだ。

 問題は・・・失ったパイロットの再度教育補充と

 大破した戦艦を全部空母へ改装、生産性ロ級潜水艦の量産と

 ・・・造船所の修理かな。

 ここまでやられてしまっては・・・日本へ攻撃を仕掛ける

 場合は米軍の南米制圧が心配で手が出せん。

 海上戦力に余裕が無くなってしまったからな。

 戦力を整え次第南極基地の制圧を検討する。」

 第三人民帝国はハルヒの底知れぬ力を思い知らされた。

 

 日本

 1942年1月長崎造船所

 ハルヒ「いやぁ~大量大量!!どこに売るか悩むぐらいね!!」

 シュトロハイム「いやぁ~まったくだ。ところで提督殿に

 相談があるんだが・・・超大和型とやらをこちらに譲って

 貰えないかな?ただとは言わん。大和型2隻でどうかな?」

 古泉「いや、いくらなんでもそれは・・・。」

 ハルヒ「呑みましょう。」

 シュトロハイム「交渉成立だ。」

 古泉「えぇぇええええ!?」

 取り分。

 ドイツ軍

 『超大和型二番艦 宮本武蔵』1隻

 『大和型戦艦』3隻

 『量産大和型』4隻

 日本軍

 『大和型戦艦』2隻

 『超甲型巡洋艦』4隻

 『翔鶴型空母』6隻

 ハルヒ「もっと欲しいなら超甲型も4隻あげるけどどうする?」

 シュトロハイム「いいやぁ~欲しいのは山々なんだが

 維持費がなぁ~。置けるドックも無いから今日のところは

 これぐらいにしてくれ。一番欲しかった奴が手に入ったから

 満足だ!!」

 ハルヒ「そんなにあれ欲しかったの・・・・。

 まあいいや、おまけで商船の資源半分わけたげる。」

 シュトロハイム「全部くれ。」

 ハルヒ「くむむむ・・・まあいいわ、日頃技術もらってるから

 いいでしょ、それに免じて手を打つわ。」

 古泉「あの・・・超大和型。それにドイツに甘すぎじゃ

 ありませんか?」

 ハルヒ「寝返られてアメリカに技術渡された方が厄介なの!!

 調子に乗せない程度優遇してあげればいいし。

 外身の商船の方が重要だもの、私は戦艦が欲しいんじゃ

 ありません!!勝利が欲しいの!!」

 シュトロハイム「ふふふ・・・気に入った、なにかあったら

 また協力してやる。」

 ハルヒ「またねー。んじゃ、大和型と超甲型を全部中東へ

 売却・・・。」

 古泉「ストオォォーーーーップ!!」

 ハルヒ「なによ?」

 古泉「そーれーだーけはやーめーて下さい!!!(大泣)

 金剛達と長門達を復活させたいんですよぉ~!!

 お願いですから売らないでぇーーーー!!」

 ハルヒ「えぇぇ・・・。」

 そこに古泉以下戦艦ファン達が土下座して泣いて引き止めた

 「お願いします!!」「資源掘りでもなんでもしますから!!」

 「ロマン死んじゃいやぁあああ!!」

 ハルヒ「男って生物は・・・・。」

 

 ハルヒ「というわけで戦艦達は男達のわがままのせいで残留。

 インドはこれ以上空母いらないらしいから、インドと

 トルコとアラビアに爽快型駆逐艦の減価版の売買契約を結んで

 貰うわよ。最新鋭装備にしないのはアメリカの分析を

 回避するためよ。爽快型駆逐艦をウラシオストークや

 台湾で生産してでも販売するわよ。

 旧式駆逐艦の皆様は爽快型を生産ししだい全部更新して

 解体するよ。いやあ、経済運用って大変。

 満州の宇宙開発局にも資金に不自由させたくないわね

 世界の夢だもんね。

 爽快型の生産ラインを利用して商船・巡洋艦・海防艦

 の早期竣工と販売を開始、これでロシア除いた同盟国の

 海上戦力の充実と経済運営を安定させるわよ。

 ロシアは今はお金無いもんね、仕方ないね。

 今後鹵獲した翔鶴型は近代化改修して『雲龍型空母』の

 代用を勤めて貰うわよ。さてさて、いつでもかかって

 きなさい!!人民帝国程度なら負けはしないわよ!!」

 

 1941年12月16日

 第1話からいた狙撃特殊部隊のゆりっぺ達

 ハルヒの命令で長崎造船所に呼び出されていた。

 ゆりっぺ「来る日も来る日も高射砲と無線ラジコンの

 飛行機や潜水艦の操作訓練に対潜哨戒訓練その他

 いったい政府は何を考えているのかしら?」

 沙耶「男とは無差別に扱うようになっちゃったから・・・

 たぶん・・・戦艦に乗っけちゃうとか・・・。」

 ゆりっぺ「それは勘弁してほしいわね・・・戦艦

 ちょっと前まで大量に沈没してたから・・・本当に

 なりそうで怖い。航空機より戦艦なんて所詮弱いし。」

 ドックのシャッターが開く。

 そこにあったのは、全長240mはあると思われる蒼い大型戦艦

 戦艦大和とイージス艦を足して二で割ったような見た目を

 している。

 ハルヒ「紹介するわ。こいつは高度20000mもの航空機を

 片っ端からたたき落とすために造られた新鋭防空戦艦『撫子』

 皆さんにはこのクルーになってもらいます。」

 

 



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第40話 1942年1月 戦艦『撫子』

ついに戦艦『撫子』竣工
ただオリキャラ考えるのが辛かったから
エンジェルビーツ
リトルバスターズ
サンダーバード(?)からキャラクターを
流用しておりますご了承下さい。
あまり原作背景は関係ありません
ごめんなさい


1941年12月16日

 史実のあの戦艦『大和』と同じ誕生日に戦艦『撫子』が竣工

 全長240mイージス艦と戦艦大和を足して二で割った見た目。

 青いボディー。機動性を重視するため三重底にする代わりに

 バイタルタート38cmと大和の8cmも薄目の防壁装甲。

 元ソ連・ドイツの合金技術進捗により重量を減らしつつ

 大和とほぼ同じ耐久値を実現。

 ただし誘導ミサイル・火薬庫の格納庫はバイタルパート40cm

 武装は大和とは比べものにならないぐらい最新鋭の

 対空・対潜にも注力した実戦指向の武装。

 建造費用が戦艦『大和』の二倍。

 捕獲戦艦や空母を売却した金やあらゆる経済対策が

 無ければ不可能だった。

 この戦艦は後に第二次大戦の中では飛び抜けたオーパーツ的

 存在として規格外技術戦艦・OTS艦と呼ばれることとなった。

 Over Technology Ship

 特徴 

 規格外未竣工艦、超弩級戦艦よりサイズが小さめ。

 この時代ではオーパーツレベルの誘導ミサイルを

 常備している。

 正規空母2隻分の艦載機を対空兵装で破壊できる。

 戦闘力は超弩級戦艦と別格。

 OTS01 『戦艦撫子』

 イージス艦をベースにハルヒが設計依頼し、造俚加井季以下

 元情報(以下略暇人)達の指導の元造られた

 OTS艦『撫子型1番艦』。

 元情報統合思念有機暇人インターフェイス

 造俚加井季以下総員がプラモ感覚で長期間の時間をかけて

 完成させた規格外技術戦艦。

 この時代の技術制限の中で最高機密の中で設計された。

 基本エンジンは『メタンハイドレートタービン』と言って

 ガスタービンの燃焼と電気分解で発生した酸素と水素を

 同時燃焼させることで強力な推力を得る。

 起動速度は1分とこの時代の戦艦とは瞬発力が桁違いの

 速さを持ち、最高速度50ノット

 『圧縮メタンハイドレート』を主燃料としている。

 航続距離は戦艦大和の2倍ほど。

 弱点はメタンハイドレートが無ければ起動できないこと。

 専用の輸送船・輸送機が随伴しなくてはならない。

 艦内のシステム全てを賄えるだけの電力を発生させることが

 できるためかなり強力。

 メタンハイドレートが用意できなかった場合、

 大和型航空母艦のエンジンを転用する予定だった。

 建造難易度も費用も高く、完成にはソ連合金技術の技術進捗

 とドイツの誘導ミサイル・誘導魚雷の技術進捗が不可欠

 となる。

 

 装備

 七型三次元多機能レーダー 探知範囲半径50km

 三型航海用二次元レーダー 探知範囲半径50km

 三次元式高感度ソナー 3基  探知範囲半径5km

 広範囲逆探知装置 暗号解読装置 妨害電波装置等搭載

 

 対機雷ファインセラミックコーティング

 機雷に触発しても機雷が稼動しない謎技術の艦底セラミック

 コーティング。製造方法は不明。

 

 七式13cm単装稼動高射砲 9基 前方5基後方4基

 射程20km 連射速度4発/分

 大和の46cm砲に代わって中央に2基装備された対空官制高射砲

 陸軍の研究していた15cm高射程砲や米海軍の要塞砲として

 使われていた12.5インチ砲をベースに

 コンパクト化、軽量化、超射程連射化、

 近接信管有効範囲200m、命中精度の精密化と

 対空だけでなく対艦に対しても有効に使える連射単装砲である

 中に人間が乗って手動で動くが操作が容易で強力なモーター

 と軽量な車体でめっちゃくちゃスムーズに動き、

 左目には電探情報、右目には70倍率もの

 高精度レンズが用いられている。

 必須要員は稼動砲撃一人、射撃官制一人、弾薬補充要員が二人

 計四人。

 あえて1門に絞って設計されることにより高機能、

 軽量化がなされ、高度20000mの敵航空機集団を粉砕できる

 設計が成されている。

 

 対艦40cm40口径単装狙撃砲1基

 射程40km 連射速度約10秒に1発

 戦艦のやや中央に設置してある申し訳程度の対艦砲

 ペダルで弾頭と火薬をを持ち上げて装填されるため

 3連砲筒よりもリロードが速く、命中精度が高い。

 上記高射砲の邪魔にならないようにやや高台に設置してある。

 手順 撃つ⇒踏む⇒電動スライドスイッチで装填する⇒撃つ

 

 砲の配置※だいたい    ↓ここらへんにロケラン

  /□Ⅱ□Ⅱ○ⅡⅡ○□Ⅱ□ ̄ ̄ ̄ ̄※ ]

 <□  =■【艦橋】田田田      ]

  \□Ⅱ□Ⅱ○ⅡⅡ○□Ⅱ□________ ]

 自動迎撃シズテム30mm真撃三型2門 4基 

 艦橋を中心に正方形の頂点に副砲の代用として配置

 射程1500m 毎分60発※片方、実質120発

 日本製SIWS。初期型は空母『翔鶴』・『瑞鶴』に導入。

 造俚加井季さんが大半の設計を担当し、

 急降下爆撃機や雷撃機を虐殺できる設計となっている

 機雷掃討にも一部使用できる。

 ただしミサイル迎撃には向いていない。

 レジプロ相手であればこの連射速度で十分だった。

 形状は円形の回転2門ガトリング砲筒の後方にカードリッジが

 組み込まれる形となっている。

 近接レーダーが追尾して追いかける形となるが

 艦隊同伴の護衛戦闘では自軍艦載機も巻き込むためあまり

 使用されない。近接信管搭載。

 

 対空40mm機関砲40基

 ※近接信管搭載

 

 25cm12連対空ロケットランチャー8基

 ※近接信管搭載

 

 誘導ミサイル飛魚(とびうお)

 射程65km

 高照準カラーカメラとレーダー官制により手動で発射・誘導

 される対空・対艦ミサイル。

 発射される瞬間はロケットを、航行はジェットによって行う

 戦艦『撫子』のメイン兵装。

 ※現代で言うシースパローやトマホークにあたる。

 射程基準は特効兵器『桜花』。発射口は40本最大搭載数80本

 ※近接信管搭載

 

 魚雷発射管2基

 

 対潜魚雷カジキ

 左右横についた魚雷発射管から発射され、ソナーに映った

 潜水艦、もしくは魚雷付近でへ手動遠隔操作で

 接近させて起爆する。音響追尾サポート有。

 射程は10km 速度31ノット

 

 艦載哨戒機 『星雲』

 航続距離2000km 最高速度500km/h

 装備 炸薬強化20mm機銃3基 

 哨戒レーダー 5式爆雷 

 2000馬力のエンジンを2つ使用した哨戒基

 撫子に搭載されている数は2基。

 ミサイル誘導のフォローや射撃官制補助を行う。

 オスプレイに似た形状だが操作は簡単。

 垂直離陸を得意としている。

 

 水上偵察機 『銀雲』

 航続距離3000km 最高速度550km エンジン2600馬力

 装備 炸薬強化30mm機銃4基

 大型赤外線レーダー・早期警戒レーダー・煙幕

 偵察に使われるカタパルト水上偵察機。

 

 これの製造に手際の圧倒的によかった面子を集めても

 1937年2月から竣工開始→1941年12月竣工完了

 約5年はかかってしまうこの現実。

 一番の理由は半導体等を一つ一つ手作りで(情報以下略の

 手作りは精度が異様に高い。)制作していたと言うのと、

 レアメタルの調達に苦労したという事である。

 だから南極や今の北朝鮮に当たる地域の資源発掘が

 非常に必要となったわけだ。

 

 ハルヒ「この戦艦に皆様に乗っていただきます。」

 ゆりっぺ「えぇぇ・・・(困惑)。」

 沙耶「確か・・・授業では原則戦艦では空母に勝てないって

 言われてませんでしたっけ?」

 ハルヒ「この戦艦は使いこなせば最低でも正規空母の

 艦載機200機を撃墜するに足りる戦闘力を持っているわ。」

 関根しおり「使いこなせば・・・か。」

 入江みゆき「操作難しそうだし・・・長旅きつそう。」

 ハルヒ「んじゃ、この人がこの戦艦の艦長さん棗 霞さん。」

 棗霞「棗霞です、この船には命をかけて戦う人間が

 非常に必要です。数ヶ月で素質を判断しますので

 よろしくお願いします。」

 立華 奏そっくりの目の蒼い少女が現れる。

 ゆりっぺ「私達どうなるんだろう・・?」

 総勢500名もの搭乗員がぞろぞろと入っていく。

 

 戦艦『撫子』内部

 ゆりっぺ「これ戦艦の内部!?」

 凄い綺麗。

 清潔感漂う艦内通路。

 割と広くて気持ち良く寝れそうな居住環境。

 あらゆる種類の食糧が備蓄できる冷蔵庫。

 文明の理器が揃ったキッチン。

 無添加で冷蔵庫保管されている良質な化粧品達。

 色とりどりのバリエーションの水兵制服。

 こういうところが史実戦艦大和の片鱗を受け継いでいると

 感じる。下手な豪邸よりやばい。

 居住環境がとてもよい弊害で豪遊や無駄遣いが

 多かったので非難されやすいが、長旅に優秀な搭乗員の

 疲労を常にリセットして戦闘モチベーション維持できるように

 するためにも居住環境がいいことは、

 決して悪いことではない。

 ただし史実では必要以上に豪遊上層部の遊びの巣にされたり

 優秀な搭乗員の教育を怠ったため決して褒められたものでは

 無かったが。(※国家予算費やしたなら責任感持てや・・・。)

 ちなみにこういう居住環境の整理は女性前提の場合

 もっと費用がかかっちゃったりするよ。

 しかし第二艦橋戦闘室内部はモニターと電子機器に覆われて

 びっくりする。

 史実第一艦橋はイージス艦の見張り台っぽい

 内装になっている。

 関根「やばい・・・ここ住みたい。」

 棗霞「ここには住んでもいいけど、ここの搭乗員として

 十二分に責務を果たせる人間以外に住まわせるつもりは

 ありません。」

 関根「ですよねー。」

 棗霞「それでは訓練を開始します。」 

 

 それは夜間戦闘だった。

 訓練内容は航空隊『翔鶴隊』『瑞鶴隊』の攻撃を

 凌いで全ての艦載機に撃墜マーキングするというもの。

 ちなみに史実大日本帝国海軍も模擬戦で空母VS戦艦を

 やっている。

 結果はあの戦艦『大和』『武蔵』すらも空母『加賀』『龍驤』

 に勝てない。

 史実では事実上全て戦艦の惨敗である。

 赤外線モニターに変更される戦艦『撫子』。

 全員インカムをつける。

 明らかに近代海軍の制服。

 この時代の人間には全く縁の無い筈の格好である。

 ゆりっぺはCIC射撃官制員。

 関根しおりは操舵。

 遊佐は誘導攻撃要員。

 入江みゆきは通信を担当することに。

 戦艦大和の約半分の700人でこの戦艦を動かしているのだ。

 性能が現代のイージス艦の約5分の1だが十分脅威である。

 

 模擬戦開始。

 自動迎撃だけでも航空隊には脅威ではあるが

 船員の練度が高くなければそれほど怖くは無い。

 結果は敵仮想航空隊168機に対して迎撃数33機。

 使いやすく工夫がなされていてもやっぱり初めては

 厳しいものがある。

 最高速度50ノットにしてもかなり厳しい。

 船員達は模擬戦終了後『撫子』船内の大浴場で汗を流した。

 関根しおり「なんだよこれやばい船だな・・・時速100km/h

 は出るんじゃないか?」

 入江みゆき「模擬弾だけどこわいよぉ~。」

 ゆりっぺ(なんていうか・・・この船・・・乗っていて

 凄いわくわくする・・・私も変になったのかしら。)

 関根しおり「沙耶っぺ胸おっきい~!!」

 朱鷺戸沙耶「こぉらぁぁ!!勝手にさわんなぁああ!!」

 来ヶ谷唯湖「隣に男湯があったのは気のせいか?」

 棗霞「この船には少数だけど男が乗っていたりするわ。

 ただ寿司撤退対策で純潔思想持ちや関白亭主以外ほとんど

 乗ってないんだけどね。」

 関根しおり「うぇぇ・・・マジか・・・襲われたら恐いな。」

 棗霞「大丈夫よ、仮にそれがばれて女性が大半の『撫子』

 艦内で生きて帰れると思ってんの?男って過半数女の所に

 いると割と縮こまるもんよ。」

 関根しおり「じゃあ安心だな!!」

 入江みゆき「敵の砲弾が恐いよぉ~。」

 

 夜食は船員全員で会話をしながら食べる。

 今日の模擬船の結果で食事が貧相になったり豪華になったり

 するため、訓練にやる気が出る。

 棗霞「いいご飯食べたかったらもっといい成績出しなさい。」

 関根しおり「うぅぅん、まあ家よりは乙な食事だな。」

 沙耶「いい成績取れたら麦飯から白米になりますか?」

 棗霞「ならない、かっけ(※ビタミン不足の流行り病)対策で

 きちんとビタミンを取るため玄米、もしくは麦飯じゃないと

 栄養不足で病気になる。陸軍がこれで甚大な被害を

 被った実例があるため各部隊は現在玄米と麦飯に統一

 してある。」

 沙耶「まあ・・・健康には変えられませんね。」

 ※史実

 陸軍は白米食べてかっけ続出で万単位の死者多数

 原因はドイツの医療技術への依存とされている。

 海軍は玄米食べてかっけゼロ

 海軍<民間療法で治ったんですがそれは?

 ゆりっぺ「あの・・・艦長・・・。」

 棗霞「何でしょうか?」

 ゆりっぺ「弟達いるので・・・残った食事もって帰って

 いいですか?」

 棗霞「いいでしょう、いいもの食べさせてあげたかったら

 今後戦闘に備えて訓練で優秀な成績をおさめ、

 実戦において、この船の実力を十二分に発揮して

 総員生きて帰ってくるように備えておくこと。

 模擬戦・実戦において人員総合最優秀点が取れた日には

 食材倉庫の食材・甘物をもって帰る許可を出す。

 約束しましょう。」

 総員「はいっ!!」

 現金な連中である。

 ゆりっぺは重箱をもって家に食事の残りをもって帰って

 家族に食べさせた。

 

 訓練費用だけでもかなり金がかかるが、それでも

 船員たちばメキメキと技術をあげて行った。

 なんとたった3ヶ月で『翔鶴隊』『瑞鶴隊』の航空機を

 マーカーだらけにして、潜水艦・航空隊の雷撃全てを

 防ぎつつ撃沈させるという凄まじい上達っぷりを見せた。

 まあ、これには扱いやすい構造もあったりするが

 船員の士気も高かった。

 自動迎撃無しで全機撃墜を出しつづける等、

 練度がやばい程上がって行った。

 食事は成績満点だとスイーツやアイスが出てきたり、

 自分達で食材を自由に調理できるなどの御褒美が大きかった。

 ただ、外洋訓練だとかなり士気は下がるがそれでも

 史実戦艦大和や武蔵の船員とは比べものにならない鬼練度

 となって行った。

 

 その一方で

 日本海洋研究所

 むさ苦しい男達が海底資源を取るために自ら不眠普及で

 資源を調査用大型潜水艦で掘り起こしていた。

 「よっしゃあぁぁああ!!日本の海底にはアメさんびっくりの

 資源がわんさかあるんじゃぁああ!!」 

 「見とれ鬼畜米兵!!俺達を資源貧乏と馬鹿にしたことを

 後悔させてやる!!」

 「うっしゃぁああ!!大和魂で全部引き上げたるでぇえ!!」

 ハルヒ「本当に気合いだけで資源引き上げちゃいそうな勢い

 ・・・。」

 このかいもあって専用の大型パイプを使って資源の

 引き上げが始まり、戦艦『撫子』の燃料のメタンハイドレート

 の膨大な量の確保に成功!!

 成功と言っても量には注意しなくてはならないが。

 

 1942年4月

 6発爆撃機富嶽の試作型、『富士』が完成

 6発爆撃機 エンジン2650馬力×6

 最高速度550km/h 航続距離7500km

 最大搭載量20t・・・あれ?

 ハルヒ「あれ?搭載量はいいのに航続距離が・・・あれ?」

 中島「高高度の予圧には成功したんですがね・・・

 やっぱり馬力上げればいいとか言う問題じゃ無いようで

 完成にはラムジェットエンジンやターボフロップ

 の完成が必用でして・・・。

 ・・・でも、キ91はできたんですよ。」

 『重爆撃機キ91』

 4発爆撃機 エンジン2200馬力×4

 最高速度580km/h 航続距離9000km

 最大搭載量4t

 日本版B-29。史実では予圧システムと防弾不足が目立った

 計画機。ドイツ・ソ連の航空科学者の助力もあって完成。

 米軍との違いは火器官制システムが搭載されていないことで

 B-29よりも迎撃能力が劣るのと搭載量がB-29の半分と

 サイズがコンパクトかつ軽め。防弾チョッキ材で

 一応は防弾を補っている。

 通常はB-29でも使い捨てにしていたエンジンは

 今史ではソ連やドイツの合金技術の取得により

 整備最低限での何度でも使用可能領域に実現している。

 

 ハルヒ「利点が搭載量しかないじゃない・・・『富士』。」

 中島「まだ改良がいりますね・・・。」

 ハルヒ「まあ・・・豪州からソ連まで燃料を調整できれば

 輸送機として需要はありそうね・・・。」

 中島「全部燃料積めれば一応航続距離が11000km程に

 なりますが。」

 ハルヒ「爆弾搭載できないじゃないの!!」

 中島「武装を全部外せば物が積めますよ!!」

 ハルヒ「馬鹿じゃないの!!・・・まあ、実験には失敗は

 つきものだし仕方ないとは言え今後に期待ね。

 『富士』は高度一応20000mまで行けるんだっけ?」

 中島「はい。」

 ハルヒ「宇宙開発局へ回しましょ。あれなら約には

 立ちそうだし輸送用も含めて20機は発注して、

 キ91は今のところ100機製造して温存ね。」

 ※同時期米国でB-29の開発が完了。

 

 1942年1月米国。

 アクアマリン・ダグラスはとある親戚のいる離島へ

 向かっていた。

 トレーシーアイランド。

 どこかで聞いたことのある島の名前である。

 親戚の名前はガブリエル・トレーシー。

 ここはスターストライブズⅡの合金技術提供を

 してくれたところでもある。

 アクアマリン「お久しぶりです叔父様。」

 ガブリエル「やあ、アメリカは大変そうだが何か

 お願いかね?」

 アクアマリンは船団で引っ張ってきた量産大和型戦艦

 の残骸を持ってきた。大きさは最長240m

 バイタルパート40cm。

 ガブリエル「保存状態は良好だね・・・。」

 アクアマリン「これを良質な空母にしたいんですけれど。」

 ガブリエル「ちょっと待ちなさい。」

 裏からなよなよした眼鏡男が出てくる。

 ガブリエル「ヴァッケンハッカー君、この船体で

 今後アメリカを護れる空母は造れるかね?」

 ヴァッケンハッカー「ええとですねえ・・・空母には・・・

 できないことはありませんねえ・・・ですが私としては

 戦艦にしたいんですよ。」

 ガブリエル「何故かね?実用面では戦艦は航空母艦に

 勝てんぞ。艦載機の攻撃が遠すぎて砲撃が届かない。」

 ヴァッケンハッカー「では、対空迎撃率100%に近い戦艦を

 造れると言ったらどうでしょう?」

 ガブリエル「できるのかねそんなものが?」

 ヴァッケンハッカー「できるといったら?それに未来には

 恐らく最大の迎撃能力を持つ小型駆逐艦が海を

 支配する時代が来ると私は予測しています。」

 ガブリエル「それでどうしたいんだね?」

 ヴァッケンハッカー「製造が大変ですが誘導能力100%の

 対空ロケットができてるんですよ。」

 ガブリエル「本当かね!?」

 ヴァッケンハッカー「ただし・・・手間はかかるしでかい癖に

 射程がたった2500mしかありませんね。

 艦載機に重すぎて搭載できないし。」

 アクアマリン「ドテッ!!」

 ※ドイツのロケット・ジェット技術がなきゃこんなもんです。

 誘導器具の重量を支える推進剤を積めなくてはいけないため。

 アクアマリン「駄目じゃないですか!!やっぱ空母で!!」

 ヴァッケンハッカー「いいや、空母より僕は戦艦にしたい。

 最高の戦艦造るからお願いしますよ~空母なんて科学者の

 介在余地が無いじゃないですかー。」

 ため息をつく叔父ガブリエル。

 ガブリエル「ここは・・・ヴァッケンを信用してくれんか?

 彼は一応信頼に足りる科学者なんだ。」

 アクアマリン「う~叔父様がそこまで言うなら・・・

 仕方ありませんね・・・。」

 ヴァッケンハッカー「半年で作り上げるから待っててね。

 アイオワなんて足元にも及ばない奴造ってあげるから。」 

 アクアマリン「えぇぇ・・・。」

 果たして何ができるんだろうか。

 

 1942年1月第三世界人民帝国

 首都ブラジリア

 ルペライト「造船所・パイロットの被害は・・・?」

 元日本帝国海軍将校「ワシントン沖も合わせて約4500機

 戦没パイロット4500人、造船所の復旧は少なくとも

 3ヶ月はかかってしまいます。」

 ルペライト「空母への改装はサルバドル・フォルタレザでも

 可能だが・・・今後の事も考えてアフリカの太平洋側にも

 造船所の設営を急ぎ、さらに潜水艦ロ35型の量産を開始する」

 元日本帝国海軍将校「伊20型ではなくロ35型ですか?」

 ルペライト「少なくとも現段階では日本に勝つ方法が

 これしかない。生産性はロ35型の方がいいからな。

 シュノーケルをレーダーに捉えて潰すという

 手もあるが空母や戦艦が潜水艦にぽんぽんやられては

 話にならない。南極哨戒基地を攻撃するのは準備を

 整えてからだ。」

 南極哨戒基地には前回の戦いでの潜水艦が+30隻

 合計50隻が停泊している。

 それ相応の準備をしなければすぐに戦力が危機的に

 足りなくなってしまう。

 第三世界人民帝国海上戦力 

 戦艦22隻 空母17隻 大破戦艦22隻

 

 日本皇国海軍 

 戦艦21隻 空母39隻

 ※鹵獲を除くと戦艦7隻と空母33隻

 

 米国海軍 空母22隻 だったはず。

 

 第三世界人民帝国は大破した戦艦達を空母に作り替え

 潜水艦を建造していた。

 その時だった。

 1942年3月

 『敵艦隊接近中!!』

 南米北方方向から艦隊が接近していた。

 しかも太平洋と大西洋の両方からである。

 ルペライト「!?戦闘準備を急げ!!北の方向から!?米国か!?」

 チャーチル「それだけじゃないぞ!!わしらもだ!!」

 そこにいたのはすっかり影の薄くなっていた

 英国機動部隊だった。

 



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第41話 1942年3月 キングクライスト級

お待たせしちゃって悪い悪い。
納得できるラインまで造り込むのに時間が
かかっちゃったというのと
アズールレーン楽しくてね。
っていうかエセックスとミッドウェー出せやぁぁ!!
日本軍空母も好きだが米帝空母も好きなんだよぉぉ!!
どうしてフットとかプリンスオブヴェールスとか旧式
英国戦艦がSSRなんだよ納得いかねえーーー全部史実で
大和よりよわっちく沈んでんじゃねーか!!
全部カットしてもいいから
アイオワとかアラスカとか出してくれぇぇ!!(涙)
でも艦これの赤城、加賀、アイオワ、孝雄、愛宕は
別格でかわいい。
どうして何処も強い米空母出してくれんのか・・・
中国だからか・・・デザイン決まってないのか・・・
それとも温存してんのか・・・。
完結まで遠い・・・結末は決めているけど
繋ぎが長い。
設定ミス割と多くて辛い。




1942年3月ワシントン沖海戦から

 早4ヶ月米国は『サウスアメリカ奪還作戦』

 を実行、そこにあったのは

 英国支援艦隊

 戦艦 3隻

 『キングジョージⅤ』

 『デューク・オブ・ヨーク』

 『クイーン・エリザベス』

 空母 4隻

 『アークロイヤル』60『イラストリアス』50

 『ヴィクトリアス』50『フォーミダブル』50

 『インドミタブル』50

 ※『アタッカー型航空母艦』等は米国の財政難で建造中止

 艦載機

 『ファイアフライ戦闘攻撃機』50

 『スーパーマリンスパイトフル』110

 『ホーカー シーフューリー』100

 合計210

 軽巡25 駆逐艦40 潜水艦30隻

 

 米国大西洋南米攻略艦隊

 戦艦 6隻

 キングクライスト級戦艦

 『キングクライスト(未完成)』

 対大和改アイオワ級戦艦

 『アイオワ』『ニュージャージー』

 『ミズーリ』『ウィスコンシン』『イリノイ』

 『ケンタッキー』

 アラスカ型巡洋艦6隻

 『アラスカ』『グアム』『ハワイ』

 『フィリピン』『プエルトリコ』『サモア』

 エセックス級航空母艦 15隻

 『エセックス』以下略

 合計1500機

 艦載機

 『CG-4 SS-ZⅡ艦上戦闘機』500

 『F9Fグルズリーキャット』 500

 『F7Fタイガーキャット』 500

 駆逐艦 フレッチャー級動員含め 30隻

 軽巡10隻 重巡7隻 カトー級潜水艦30隻

 タンカー25隻 上陸抑揚艦25隻

 輸送船70隻 

 支援航空機 

 『B-29爆撃機』100『B-26爆撃機』100『B-17爆撃機』100

 

 ルペライト「馬鹿な・・・何処からあんな戦力が!?」

 マッカーサー「前回のハリケーンで座礁した敵艦隊の

 部品の使えるところを改良して・・・本来1943年完成の

 アイオワ級・アラスカ型を早期に完成。

 さらに既に太平洋側では

 米機動部隊太平洋艦隊

 空母8隻

 『バンクーバー』95『ヨハネ』32『ヤコブ』32

 『ブロック・アイランド』20『ナッソー』20

 『インディペンデンス』45『ブリンストン』45

 『カウペンス』45

 艦載機 

 『CG-4 SS-ZⅡ艦上戦闘機』334

 合計334機

 駆逐艦 35隻 上陸抑揚艦20隻 輸送船50隻 タンカー10隻

 が展開し、南米の奪還を開始している。」

 史実で未竣工だったはずの戦艦までいた。

 

 Qどうして戦艦製造したの?

 A日本に西海岸全土を艦砲射撃された腹いせ。

 

 ルペライト「出せる航空隊を全て出せ!!

 機動部隊は航空機に気を取られた連中を側面から撃つ!!」

 第三世界人民航空隊

 『零戦75型』          300

 『艦爆彗星翡翠』 300

 『艦攻撃光』   300

 『零戦86型』 300

 『四式戦闘機改 強疾風 キ84改』100

 『キ87高高度戦闘機改』     100

 『キ94高高度防空戦闘機改』   100 

 最高速度970km 戦闘時間8分 秋水の発展型

 『陸上爆撃機 銀河』 300

 合計1800機

 

 第三世界人民機動部隊

 戦艦32

 『超大和型』1

 『大和改弐型戦艦』6

 『超甲型巡洋艦』10

 『量産型大和型』10

 『秋月型戦艦』5

 空母

 空母19隻

 『三段空母』180×3隻 

 『大鳳型装甲空母』80×8隻

 『雲龍型空母』65×6隻

 艦載機『零戦75型』1570          

 艦載機合計1570機

 

 『アイオワ対大和改造仕様』

 左右に防護隔壁追加して転覆防止と防御力を強化して

 砲筒も16インチ砲から改良46cm砲へと換装。

 転覆と過度な衝撃を緩和しつつ、高火力とハイリロード

 を実現しつつ、稼働率まで上昇させた強化アイオワ級。

 エンジンも改良されている為大和と互角以上に戦える

 スペックとなっている。

 サイドウェイトとして装甲燃料タンクとエンジン・スクリュー

 副砲を増設している。

 これによって46cm砲をいくら一斉射撃しても転覆しない

 安定性を確保しつつ装甲・航続距離・速度の総合値を

 悪化させず安定性させる事ができる。

 米海軍曰く『どうせ運河破壊されるなら速攻で

 増築してしまえばいい。』だそうだ。

 第一次米本土空襲・第二次米本土空襲・大西洋戦艦群襲撃

 等何度も破壊されており、もうこの際パナマ運河を

 作り替えちゃえ。とのこと。

 

 航空戦では人民軍が数で勝るものの対日戦に目標を置いて

 航空隊を鬼みたいに育成した米国に苦戦していた。

 航空戦が拮抗している以上、最後に戦局を決めるのは・・・。

 戦艦である。

 ルペライト「くそっ!!消耗戦力のフォローに回っているときに

 分が悪い!!故障艦は応急処置を施してアフリカへ撤退!!

 造船職員・資材を緊急輸送せよ!!ここで食い止める!!

 艦隊戦で望み通り勝負してやる。」

 米海軍提督「いよいよ、この新生アイオワの実力を

 世に知らしめる時が来た!!全艦隊の射撃慣性を頼む!!」

 アクアマリン「私が・・・担当ですか・・・。」

 マッカーサー「あの艦隊司令官と同等の射撃慣性能力を

 発揮できるのは君ぐらいのものだ・・・頼んだぞ。」

 アクアマリン「ふぅ~。了解しました。」

 はっきり言うと同じ数なら大和型と射程も同等、

 一斉射撃火力とリロードの速さで大和型系統に勝る

 改アイオワなら勝てなくも無い。

 しかし問題は側に付いている付属艦隊20隻と超大和型戦艦。

 いくら大和型と同等の装甲を持つからあまり貧弱な砲撃が

 効かないとかいってもそれはあくまで10発以下着弾の話。

 20×12砲門では流石に金属疲労で限界が来る。

 さらに超大和型戦艦の火力と射程が未知数の為、

 下手に撃ち合えば多大な損害は不可避である。

 そこで未完成だが依頼していた艦を引っ張り出すことにした。

 半年でできると言いながら、対空射撃官制の整備と

 SIWSの搭載に時間がかかって合計1年半はかかりそうだと

 言われたがそんなことも言ってられない。

 

 OTS2番艦キングクライスト級戦艦

 『キングクライスト(未完成)』

 量産大和型の外殻を使用し、

 機関が速度に優れた凝縮ハイパーオクタン燃料使用の

 スーパーディーゼルを使用し、速度と瞬発力を

 向上させたオーパーツなエンジンを搭載し、

 迎撃システムが未完成の為、

 ボフォース40mmを30基をガン詰めして5インチ砲2門2基を

 艦橋前後に代用で取り付け、メイン武装だけは完成しており

 40口径35インチ砲加速砲筒1門1基を前先端に

 搭載している。

 レーダーは回転もできるが回転を停止した状態からの電波の

 集中探測によって100km先の敵を精密に測定できる。

 最高速度55ノット 全長220m

 航続距離アイオワと同等 

 名前の由来はイエス・キリストのギリシャ語読み

 アクアマリン「未完成で・・・心もとないですけど・・・

 そんなことも言ってられませんね・・・。

 射程の関係上アイオワ級は後方へ待機。」

 ルペライト「こちらの超大和型なら50cm50口径三連装

 を3基搭載している。射程は50km、50cmのバイタルパート

 採用で衝撃も重量によって一斉射撃時の転覆を阻止できる。

 エンジンは空母『翔鶴』より強化されていて最高30ノットは

 出る、米国の大型艦相手にどこまで通用するか・・・。」

 戦艦大和より太い大大和の50cm砲が標的にゆっくりと向く。

 航空戦は拮抗している・・・後は・・・戦艦の性能と技量次第

 アクアマリン「クライスト級!!先行突撃!!敵艦隊との距離

 60kmまで接近せよ!!アイオワ級は後方から支援体制を!!」

 ルペライト「55kmまで接近したら容赦なく撃て!!

 40km接近で7艦の射撃後三分隊にて継続攻撃を実行せよ!!」

 ルペライトの陣形であればたとえ改アイオワ級の射程に

 入っても7艦ずつ連続で放てばたとえリロードで負けても

 フォローは十分効く。

 ただ一つの例外さえ無ければ。

 米海軍CIC「敵艦隊との距離60kmに接近!!」

 アイオワの16インチ砲の約2倍はあるのかと思える

 矢印がくっついたような形をした砲筒が人民艦隊へ向く。

 まるで船から丸田が横向きにはみ出ているような感じで。

 アクアマリン「加速単装砲!!レーダー予測照準・・・Fire!!」

 キングクライスト級の砲撃が火を噴いた。

 大砲のサイドの薬莢から火を噴いて加速弾頭を発射する。

 大砲は艦幅を十時にはみ出す形で構えられた状態からの発射

 バラストタンクをわざと極端に傾けて衝撃を緩和して

 体制を保つ。

     ※※!! 

 

 

 

  〃

 〃

 砲両側面にある第一火薬カードリッジから炎が上がる。

 大砲から膨大な煙りが吐き出される。

 その一撃は・・・大和改二型の艦橋を粉砕した。

 ルペライト「!?」

 アクアマリン「2nd Shot・・・Fire!!」

 さらに砲弾装填直後砲両側面の第二火薬カードリッジが

 火を噴く。

 第二射で超大和型の第一三連砲筒の一部が着弾で吹き飛ぶ。

 ルペライト「馬鹿な!?バイタルパート50cmをアウトレンジから

 撃ち抜き破壊するだと!?聞いたこと無いぞ!!」

 元日本海軍上層部「どういう事なのだ!?」

 アクアマリン「3rd、Fire!!」

 三番目のカードリッジが火を噴いて砲弾にさらなる力を

 宿して発射する。

 人民帝国水兵「うわぁああああ!!!」

 火を噴く大型単装砲。まさに海上巨大戦車。

 超甲型巡洋艦が三分の一の部分からへし折れ炎上、沈没した。

 クライスト級の32インチ大型砲から硝煙が立ち込めると

 砲筒の方向を戦艦の先端に戻し、サイドの火薬薬莢空を

 抜き出し、再度装填する。

 これはドイツのムカデ砲を参考に作られた超アウトレンジ

 単装砲だったのだ。

 最大3発まで連続加速発射できるが側面の火薬の再装填に

 最低5分はかかる。

 科学者の好奇心と趣味で造られたそいつは大和の46cm砲を

 一気に嘲笑うその一撃。最大射84km

 射程ギリギリならたいしたことはないが60km以下まで

 接近されたらその痛烈な一撃はとんでもないものとなる。

 その砲筒がキリストの十字架に見える事から

 『クライスト』と名付けられたのだ。

 ルペライト「くそっ!!敵の射程が長すぎてこっちの一撃が

 届かん!!これでは・・・!!」

 旧世紀にスペイン無敵艦隊が英国艦隊の砲撃に

 アウトレンジ砲撃でぶちのめされたという話が有名だが

 まさにそれの再現みたいな戦いだった。

 艦隊決戦で無敵を歌っていたはずの超大和型には

 皮肉にもOTS艦と規格外大型戦艦での力の差を思い

 知らされた。

 こうしてこの未完成のOTS艦『クライスト』は

 55ノットの圧倒的速度で走り回り、アウトレンジから

 多くの戦艦を砲撃で血祭りに上げ、敵は距離を

 取ることも近づくことも許されず次々とやられていく。

 ルペライト「何が起こっている!?」

 結果超大和型戦艦を中破に追い込み、超甲型巡洋艦3隻を轟沈

 5隻を艦橋を完全に破壊して浮いたまま戦闘不能に

 大和改二型2隻を轟沈させるなど合計10隻を血祭りに上げた。

 速度で追いつこうとするも55ノット出る化け物相手では

 近づこうにも離れようにも大型戦艦の27ノット如きでは

 射程に収める事ができない。

 アイオワ<解せぬ、やらせろ!!

 米海軍艦長「続けーーー!!」

 その後流れに乗って進軍した改アイオワ級6隻の一斉砲撃で

 大和型2隻、量産大和型6隻が轟沈。

 その喪失艦数18隻が血祭りに上げられた。

 大和VSアイオワの話が良くあるが、アウトレンジで

 攻めることができれば大和に勝機はあるが互いに同じ射程で

 勝負すると再装填のリロードの速度でアイオワに負ける。

 さらに大和は46cm砲を9門発射すると転覆するため

 実質6門しか撃てない。

 アイオワは16インチ砲9門発射しても転覆しない。

 つまり同じ射程で勝負したら総合着弾火力でアイオワに

 ボッコボコにされる可能性が高い。

 ※当たり所よかったらパナマックスの艦幅のせいで

 アイオワが転覆するかも。

 ましてや今回46cm砲の弱点である衝撃を緩和しつつ

 性能を落とさぬようにさらに46cm砲の弱点の一つ

 稼働率の低下を改善しているだけでなく、

 パナマックスの艦幅では確実に転覆するため外部

 エンジンと装甲と燃料を左右増やして大和同等の防御力

 へ増強されているため、史実基準だと昼は大和、夜は

 レーダー優位でアイオワが勝つと言われているが

 今作で大和対策されてしまえば大和の優位が消える。

 そんな中でも激しい撃ち合いの後、

 米国側も戦艦『ウィスコンシン』『イリノイ』『フィリピン』

 が轟沈した。

 ルペライト「くっ・・・!!」

 人民水兵「航空隊も劣勢に追い込まれています!!このままでは!」

 ルペライト「主力海軍をアフリカに撤退!!航空隊・陸上部隊・

 設備の大半をアフリカに緊急輸送せよ!!」

 こうして海戦にて大敗を喫した第三世界人民帝国は

 赤軍残存精力を南米に残して撤退した。

 

 マッカーサー「連中は南米から去ったか?」

 アクアマリン「完全に去ったとは言えませんけど南米の

 奪還は時間の問題です。」

 マッカーサー「いずれ日本軍の南極哨戒基地も落とさなきゃ

 ならんが、今のところは米国陸軍本隊は決戦用に米国に残し

 今はドイツ捕虜と南米反共戦力、東アジア独立陸軍に

 協力して貰って制圧している。」

 アクアマリン「停戦中に早く回復しませんとね・・・

 日本いつ奇襲しかけて来るか不安で仕方ありません。」

 南米のジャングルに阻まれながらも制圧作戦を実行する

 米英豪東アジア連合軍。

 チャーチル「ヒャッハー!!戦艦の残骸ゲットだぜ!!」

 敵の轟沈艦・戦闘不能艦を手に入れてご機嫌の英国。

 チャーチル「よしこれをベースにキングジョージⅤ世Ⅱ級と

 クイーンエリザベス級戦艦Ⅱへ改造するとしよう!!」

 アクアマリン「空母つくれやーーーーー!!!」

 戦闘終了5月 結果米国勝利

 

 1942年3月一方ハルヒ率いる日本皇国

 水色「はい米国新聞。」

 ハルヒ「ご苦労様、ふむふむ・・・カリブ海海戦

 『敵戦艦18隻撃沈。米海軍、対日戦向けて執念の

 勝利南米奪還』か、あいつらたまに大本営発表して

 来るから新聞だけで信憑しすぎるのはいざさか危険

 だけど・・・。」

 水色「船員の葬儀と海軍の大パーティーがあったから

 間違いない。本気で勝った報告じゃないと海軍が

 喜んでパーティーなんてしない。」

 ハルヒ「欺瞞情報・・・じゃ無いみたいね。

 まあ敗北して大パーティーなんてできたら気が狂ってるわよ

 よほど手の込んだ欺瞞行動でも無ければ。

 わざと攻撃を控える事で挟み撃ちを防止しつつ

 迎撃へ集中できるように仕向けたけど・・・

 成功したようね。いっぺん私を陥れた相手と米国の

 ダブルアタックじゃあどう足掻いても勝てないもんね。」

 古泉「しかし、ここまで敵は敗戦を重ねたら南方資源地帯に

 来るんじゃ無いでしょうか?敵はアフリカを手中に収めてる

 ようですし、こちらのやった事への復習に来る恐れが・・。」

 ハルヒ「そうね・・・じゃあ念のために・・・

 新鋭戦艦のテストをかねて前線に投入しましょ。」

 

 一方1942年1月ロシア首都モスクワ 

 中東共栄会談。

 トルコ首相「申し訳ありませんが支援をもっとお願い

 できませんか?」

 鹿島「あまり人殺しの兵器は売りたくないんですが・・・。」

 トルコ首脳「お気持ちはわかります、しかし敵は言うことを

 聞いてくれません!!信教の自由を奪い、神を信じる人々を

 殺す彼らに国を渡したらそれこそ国民は居場所と

 人命を多大に失うことになってしまいます!!

 これはわれわれの魂の危機なのです!!」

 鹿島は中東の首脳陣達と対談していて、

 共産主義国家の新たな総本山になった第三世界人民帝国

 アフリカ支部の進軍問題にぶち当たっていた。

 中東諸国は鹿島が信教の自由を守る立場の人間であることを

 理解して必死に助けを求めに来たのだ。

 欧州諸国は自分達の事しか考えていない。

 だからこうまでして頼みに来ているのだ。

 鹿島「信教の・・・自由・・・。」

 ハルヒ就任前の時期に隠れキリシタンの娘として

 何も悪いことしてもいないのに牢屋に突っ込まれたのを

 覚えている。

 信教の自由の無い国。

 ハルヒが就任していなければ自分は何をされただろうか?

 ましてやこのロシア、旧ソ連はもっと酷かった。

 神を認めない思想のせいでここまで人を殺せるだろうか。

 自分達と戦うことも無く、国内で飢餓や虐殺に殺される。

 国を復興しようとして何度も何度も見てきて悲しい光景。

 二度と見たくなかった。

 昔聞いたハルヒの言葉が胸に刺さる。

 ハルヒ「私が米国と戦うのは深い事情があっての事だけど

 ソ連とかは別問題よ。平和主義ぶって叫ぶのは勝手だけど

 粛正や虐殺、飢餓や腐敗で国民をボロボロにするような

 残酷な政権を見ていて何もしないで見ているのも同罪よ。

 侵略は確かに悪よ。でもね、だからといって見捨てて

 おきながら平和を叫ぶのは違うと思うわ。

 長期にわたって苦しめられている人々を助けようとも

 考えない平和主義者なんて私からしてみたらクソ同然よ。」

 

 鹿島「・・・。」

 つまり共産主義に苦しめられているアフリカを

 助けにいくか・・・平和を盾にして見捨てるか・・・。

 鹿島は中東地域の国々の願いを聞いて・・・。

 鹿島「少し考えさせてくれませんか?」

 

 その頃ウラジオストクでは長門が1940年10月に指示して

 製造した6隻の融合空母と6隻の上陸抑揚艦兼空母を

 建造していた。

 これは史実程戦車を製造しなくても良くなったため

 その余剰工業力で新鋭航空母艦、商船・タンカーを

 対米戦用に造船していた。

 『豪雪型融合空母』 搭載100

 量産性に長けてなおかつ高性能の空母を求めて

 建造したロシア製航空母艦。

 融合することで大型爆撃機の艦載運用を可能とし 

 大型エレベーターや4発機用の甲板固定器具、

 共有連結部の採用や大型カタパルトによって

 利便性を強化した。

 予定では12隻を建造予定だったが経済面での回復優先のため

 6隻に抑えられた。

 竣工艦

 『豪雪』『積雪』『美雪』『吹雪』『粉雪』『綿雪』

 

 『量産装甲抑揚』空母 航空機搭載50

 空母兼上陸抑揚艦『伊勢』『大鳳』『利根』

 のデータを元に製造された量産装甲抑揚空母

 HBX爆薬に耐えうる装甲と艦底を実現しつつ、

 コンパクトなサイズで速力を維持、局部装甲で

 重量軽減と防御力構造を実現しブロック製造で量産化が

 なされた。しかし資金不足で6隻しか製造できなかった。

 竣工艦『霙』『渚』『岬』『雹』『凪』『灘』

 

 鹿島は倫理教育を徹底的に施した精鋭部隊にお願いしてみた。

 鹿島「あまり・・・気が進まないけど・・・この国のような

 辛い思いをアフリカ国民にしてほしくない・・・

 恐らくこの国であった残酷なことが行われているでしょう

 ですから・・・アフリカ国民を助けに行って貰えませんか?」

 その気持ちを知った精鋭部隊は早速志願兵を収集、

 1942年3月にアフリカ救援派兵を決定。ハルヒと対談。

 1942年5月に戦艦『撫子』と響潮風雪館長率いる

 雪風艦隊と合流し南方資源地帯へと出発。

 副艦長「お疲れ様です、育児休暇はどうでした?」

 風雪「ああ、艦隊戦闘よりひやひやするな。

 一人目の娘は母さんが実家で育ててくれるが・・・

 妻が二人目を腹に抱えてついて行きたいって聞かなくてな。」

 副艦長「やれやれ・・・こっちも提督の戦艦強奪に

 手伝わされて大変でしたよ・・・。」

 風雪「ご苦労様、そんじゃ・・・本領発揮と行きますか。」

 風雪は艦長の帽子をかぶると戦艦『雪風』に妻真白と

 一緒に乗り込む。

 

 アフリカ救援艦隊

 戦艦8隻

 『撫子』『雪風』『響』『潮』『汐』『春日』

 『秋夜』『未来』

 空母

 豪雪型融合空母 搭載100×6隻

 量産装甲抑揚空母 搭載50×6隻

 艦載機 

 『ホワイトゼロⅡ型艦載戦闘機』300

 最高速度770km/h 航続距離1500km

 『零九式艦爆白虎』300

 最高速度700km/h 航続距離2000km

 搭載量3.5t フルアーマ後方双発爆撃機

 搭載戦車『六式中戦車』300台

 駆逐艦 爽快型21隻

 超特輸送船3隻 輸送船50隻 タンカー10隻

 がインド方面へ向けて出港。

 

 果たして戦艦撫子の実力はいかに?

 



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第42話 1942年3月 共に高みへ

ドイツ海軍魔改造の巻


1941年12月16日

 戦艦撫子が竣工され、機密保持の為竣工式も上げず

 船員の訓練が開始され2月までに模擬戦で航空隊を

 マーカーだらけにしてその脅威の命中率は成長し、

 3月には腕はもう一流の船員の技術となり、

 士気も上がって行った。

 訓練点数90点以上勝利の際に船員は最高の食事を

 『武蔵旅館』とも勝るとも劣らぬ戦艦撫子の艦内で

 だべたり、弁当にして持って帰ったりできた。

 その1ヶ月後3月・・・航空隊『瑞鶴隊』に・・・

 模擬戦で連日負けまくった。

 沙耶「どーしてこうなった!?」

 

 事の発端は2月、戦艦撫子の船員はこの船だったら

 絶対に負けないと慢心するぐらい腕が熟成していった。

 航空隊は模擬戦艦載機を連日模擬魚雷・ペイント爆弾を

 戦艦に当てる前に戦艦『撫子』のペイント対空砲で

 ボコボコにされてしまい

 自信もやる気も無くし、美味い食事を食べている

 撫子船員に怨みを抱いたりもした。

 そんなとき、撫子艦長・棗霞は

 棗霞(もう一段階・・・成長しないと戦場では通用しない。)

 とある決意を固めた。

 それは。

 戦艦撫子の船員の二日間の休日に、『瑞鶴』航空隊、

 予備女性航空隊を戦艦撫子に招待したのである。

 瑞鶴隊第一航空隊隊長五木菜夛

 「これって戦艦の癖にこんなに内装よかったの?

 腹立たしいわね・・・。」

 瑞鶴隊第二航空隊隊長佐々木アキヤ

 「気持ち良さそうな居住環境じゃん?」

 航空隊女子「客船と間違えたかな?」

 棗霞「航空隊の皆様、ようこそ戦艦撫子へ。

 招待した理由は私が航空隊の皆様と親睦を深め、

 連携を深めたいという思いで招待致しました。

 軍事機密区間・船員ロッカーは厳重に施錠しておりますが、

 台所、化粧室、大浴場、食堂、寝室等は解放して

 おりますのでどうか本日は自由にお楽しみいただけたら

 と思います。時間は本日午前10時から明日午後7時まで

 じっくりお泊りと慰労をしていだたきたい次第であります。

 以上、艦長棗霞でした。」

 五木菜夛「なんのつもりかしら?」

 佐々木アキヤ「へぇ~艦内探検とか楽しそうじゃん?

 遠慮せずに見て回ろうぜ。」

 航空隊女子「高そうな食べ物食べちゃっていいですか?」

 棗霞「はい、良好な食材は揃っているので調理して

 食べていただくか食堂の男達に頼んでいただければ

 注文した料理を食堂で召し上がりいただくことができます。

 お泊り最終日には料理を弁当として持って帰って構いません」

 航空隊女子「化粧室にある化粧品使っちゃっていいですか?」

 棗霞「はい、でも悪くならないように使用後きちんと化粧品用

 冷蔵庫に入れていただくと幸です、良質故に悪く

 なりやすいのでお願いします。

 持って帰ってもいいですが、天然ものなのですぐに

 悪くなるためお勧めはできません。」

 航空隊女子「ひゃっはーーー!!隊長隊長!!遠慮せずに

 楽しみましょうよこの豪華客戦艦!!楽しまなきゃ損ですよ!!」

 五木菜夛「えっ!?ちょっちょっ・・・。」

 佐々木アキヤ「よっしゃー居住区でだべろうぜ!!」

 こうして女性航空隊総員は戦闘区間以外で思う存分

 楽しんだ。

 戦艦撫子の艦内は雀と鶯の集団演奏みたいな状態で

 夜になってもわいわい騒がれていた。

 

 次の日お泊り終了日

 航空隊女子「楽しかった~。」

 航空隊女子「根こそぎ疲れ取れたんじゃない?」

 航空隊女子「艦長最高~!!」

 五木菜夛「重箱に食事の残り詰め込んで持って帰るって

 凄いことするわねあなた・・・。」

 航空隊女子「だって兄弟いっぱいいますし・・・。」

 佐々木アキヤ「そういうお前だって美味しそうに海外の果物

 笑顔でむしゃむしゃしてたじゃん?」

 五木菜夛「そ、それは・・・。」

 最後集合して棗霞の言葉があった。

 棗霞「航空隊の皆様、楽しんでいただけたでしょうか?

 どうして私が、本来浪費扱いになるような事を

 政府の許可まで貰ってわざわざやったかと言うと

 船員と航空隊の関係悪化は、戦闘での生存率に

 深刻な問題になると考えたからです。」

 五木菜夛「!!」

 棗霞「戦場では艦隊と航空隊の連携は切っても切れない

 重要な問題で、片方だけがよい思いをするような状態は

 断固として改善しなくてはいけません。

 戦争が終わるまでの付き合いになる上で戦場でたとえ

 散るとしても貴重な皆様との出会いを一つたりとも

 無駄にしたくはありません。

 そのため今後は撫子船員との和動親睦会も月一で実施し

 模擬戦で我々が航空隊に敗北した場合撫子艦内を

 模擬戦終了後朝まで明け渡します。」

 航空隊女子「マジで!?」

 航空隊女子「もう一回乗りたいと思ったんだ!!うれっしいー!!

 よーし戦艦ボッコボコにしてやるぞー!!」

 航空隊女子「実弾だったら大無しになるから気をつけないとね」

 五木菜夛(もう一回ここに来るのも悪く無いかも・・・。)

 佐々木アキヤ「大丈夫か?機密漏洩とか?」

 棗霞「航空隊への敗北は戦場では艦も命も無くなったに等しい

 事態です、軍事機密保持はこちらで最善を尽くすので

 触れない範囲で艦内の滞在を許容します。

 無敵の兵器はこの世に存在しない、油断をすれば

 戦場は許してくれない。それを模擬戦のうちに経験

 させていただきたいのです。

 航空隊の皆様のさらなる技術向上を望んでこの歓迎式を

 終了したいと思います。」

 航空隊総員「ありがとうございます!!」

 棗霞「私の旦那様の作った茶菓子があるので是非

 お持ち帰りして堪能していって下さい。」

 航空隊総員「いただきまーす。」

 

 夕方艦内の後片付けを艦長棗霞以外コックや一部船員達が

 やっていると。

 五木菜夛「手伝いましょうか?」

 棗霞「ありがとう、この艦内の掃除って担当が

 居なかったら本当に大変なのよ。家に帰らなくて大丈夫?」

 五木菜夛「どうせ寮ですし、帰りたい実家じゃないし・・・。」

 棗霞「あなたも大変ね、掃除終わったら泊まっていく?」

 五木菜夛「いいですよそんなに気を使わなくても。」

 棗霞「明日大変よ、遅いと帰路は危ないでしょうし

 部屋用意しとくわよ。」

 五木菜夛「・・・。」

 こうして艦長は艦端内部にシートと布団を敷いて寝て

 五木菜夛は艦長の寝室で寝た。

 五木菜夛「いいんですかここまでしていただいて?」

 棗霞「いいわよ、旦那と一緒なら何処でも寝れるわ。」

 五木菜夛「え!?(赤面)」

 

 こうして女性航空隊を定期的に良好な居住環境に招待して

 機密保持を徹底させつつ、もう一度ここで楽しみたいと

 思わせて航空隊に情熱を植付け、もう一度美味い食事と

 良質な寝室を手にするため女性航空隊は闘志を燃やして

 戦艦撫子対策を全力で行うようになった。

 ※男性航空隊は勝利したら焼肉食べ放題にして

 不満を解消しつつ、訓練に熱が入るようにした。

 

 そうした結果、航空隊は撫子のペイント弾の特性や

 対空砲の呼吸を仲間の着弾タイミングから測定し

 車輪を降ろす機構を使って空気抵抗の流れを調節し

 航空隊の機動を変更する等のテクニックを使い

 機銃や対空砲の回避の研究を徹底。

 ※史実では隼も車輪機構を使って機動変更していた。

 その結果、戦艦撫子の攻撃挙動の回避率が上昇し

 さらに模擬標的として『Me163コメートD型』が動員されたり

 ※16分も飛べて速度が1000km/hの史実ドイツロケット戦闘機

 最終型体。

 史実の戦艦大和の沈没した戦い、『坊ノ岬沖海戦』

 を再現した模擬戦を実施した結果、

 この戦艦『撫子』の弱点が浮き彫りになった。

 それは航空機の速度が1000km/h以上だと人間の感性での

 迎撃は非常に難しい。

 想定速度800km/h迎撃できる戦艦撫子だったが、

 この先音速を超えたも想定して迎撃訓練がされた結果

 迎撃率がほぼ零状態になってしまった。

 ここは、艦長が対空砲の左目のレーダー照準機に

 一瞬移った影を見ながら反射神経を使って移動予測位置を

 感性で察知して砲を向け迎撃するという職人芸を披露し

 船員が獲得することでどうにか高速の敵に

 対処迎撃できるようになった。

 ※人間やればできるんですね(白目)

 ちなみにコンピューターの正確な音速用オート迎撃を

 動員するのに十数年年かかる上にまだ瞬時に正確に

 遠距離での迎撃をするという面では時代の技術制限のせいで

 不可能な為結局人の手にかかることとなってしまった。

 レーダーも改善し、局部90°限定で120km先まで察知できる

 早期警戒レーダーに換装、

 相殺魚雷発射管も2門だけでは到底防ぎ切れないと結果が出て

 為片方3門、両方で6門に増加。

 さらに魚雷も酸素魚雷からHBX系の爆薬に変更した

 誘導力も破壊力も強い四式強誘導魚雷へ変更されたり

 七式13cm単装稼動高射砲も弾薬や構造改良で

 射程30km 連射速度15発/分へ向上させた

 多くの浮き出した問題の改善が行われた。

 真撃三型の自動対空攻撃も、機械の挙動がわかれば

 怖いものではないと航空隊が認識しはじめる等

 撫子は模擬戦での問題修正を行うこととなった。

 予断だが訓練用模擬ミサイルは電探近接逆噴射信管を

 積んだりして加害範囲に入る前に逆噴射して落っこちるように

 して相手航空機を撃墜せずに演習できるのだが、

 人間凄いもので飛翔高速兵器にも慣れたのか航空隊は

 こんなに高速で飛ぶ奴の誘導を切って回避できるよう

 になってしまったのだ。

 レジプロで・・・・。

 

 ゆりっぺ「最近航空隊張り切り過ぎじゃない?」

 沙耶「あいつらに艦渡さなくていいじゃないですか?」

 棗霞「航空隊に敗北することは戦艦の敗北を意味する。

 戦場じゃ艦も命も艦も海の底よ。それに日々航空機も

 進化しているから鍛練の向上を怠ったら負けちゃうのは当然

 米国だってこっちの戦術ややり方を学習して戦術を

 練って来ている。慢心して後悔するのは自分たちよ。

 それに、彼女達だって人間よ。こっちがいい思い

 しているのを見て本当に悔しい思いもしたのよ。

 戦場はね、連携を取っても生きて帰れるかわからないのよ。

 それなのに航空隊と艦隊は助け合わないで喧嘩したまま

 両方死んでいくなんて悲過ぎるにも程があるわ。

 私は連携が取れないことは機密漏洩よりも

 恐ろしい事だと認識しているわ。

 体験した通り、最新技術の結晶のこの『撫子』でも

 無敵じゃない。いざという時には航空隊の助けも必要。

 この戦いが終わったらちりちりになるほど戦友との

 出会いは本当に貴重なのに・・・

 この船は航空隊を助けるだけの力があるのに

 わがままで戦友を捨てる人間でいいの!?私達が!?」

 撫子戦員達はしゅんとなった。

 棗霞「模擬戦では全力を出し合って、普段から互いに仲良く

 しなさい。私達は・・・米国が辿り着けないさらなる高みへ

 お互い・・・到達しないといけないのよ。」

 

 今日も模擬戦で『瑞鶴』航空隊に負けた。

 ゆりっぺ「あーあ・・・弟達に・・・もっといいもの

 食べさせてあげたいのに・・・。」

 撫子船員がしょぼんとしているところで。

 五木菜夛「・・・一緒に・・・食事してやっても・・・

 いいわよ。」

 ゆりっぺ「へ?」

 五木菜夛「あんた達の艦隊の人格に免じて今日は

 狭いけど同性なら寝所ぐらいは共有できるはずよ。

 最近調子はどうなのかぐらいは話し合ってもいいでしょ?」

 ゆりっぺ「あ・・・うん。」

 手を取り合ったその時から・・・互いの技量は進化する。

 まあ良質な食料は満点クラスじゃないと

 貰えないわけではあるが。

 

 一方男性航空隊『翔鶴』。

 ラーメン屋

 「いやー勝った勝った。」

 「でも彼女達泣かせたくないな~。」

 「負けたら面子が・・・。」

 「敵兵に負けるよりほっこりしていていいじゃないか?」

 「侮られてフラれちゃうの嫌だー。」

 「あーあ。戦没してほしくないなー。」

 「なあなあ、誰が好きなんだ?」

 「勝てるように訓練しようぜ、彼女達の為にもさ。」

 わりとのんびりしていた。

 

 こうして敗北後精神改善された3月から撫子船員は

 全力で戦艦撫子を戦略的運用ができるように研究を開始。

 勝手も負けても仲良くしながら戦い続け、

 4月半ばには本物の自信を取り戻した。

 ・・・が実はこの時期に完成していた亡命ドイツ軍

 技術者の誇りと全力を尽くした新鋭艦が完成していたので

 あった。

 シュトロハイム「わっはっはっはっはっは!!ついに

 日本の皆様方にぃ~我々の技術の英知を見せるときが来たぁ!!

 本来就役が早いはずのビズマルクとティルピッツ

 だったのだが、航空機主兵論者の帯同(日本が大西洋で

 空母の凄まじさを見せたせい。)や三隻目の新鋭艦の

 動員等で完成が遅れてしまったが・・・こうして無事長崎

 造船所で完成できたのだぁ!!」

 ハルヒ「うちは艦観式は禁止しているからスパイにあまり

 艦艇情報を漏らしたくないから考慮してね。」

 ※戦力機密の為ハルヒは基本艦観式を禁止している。

 経費削減効果もあったりするが。

 シュトロハイム「わかってるって、さあ見よ!!

 我が新鋭戦艦達よ!!」

 

 『航空戦艦ビズマルク』 最大搭載数30機

 武装

 主砲46cm(50口径)無反動ロケット弾2連装砲2基(前方)

 副砲15cm(55口径)3連装砲4基

 高高度対空砲15cm(65口径)単装高角砲8基

 20cm20門強化近接信管対空噴進砲6機

40mm(83口径)連装機関砲16基

20mm(65口径)単装機関砲8基

 

 その他 技術共有型 早期警戒レーダー ソナー等

 『Me163コメートG型』を対空要員として導入し

 防御・速力(30ノット)・兵装を戦艦大和に負けない

 レベルに強化。

 50口径46cm無反動ロケット弾の導入で砲撃時の衝撃の緩和と

 射程(55km)と破壊力を向上させあえて2連装砲のまま

 強化することで連射機構を強化、アイオワ以上の装填速度で

 発射が可能となった。

 さらに副砲・主砲を減らして飛行甲板・対空兵装の強化が

 計られている。

 もっともこの戦艦の特徴は多種多様な航空機を海上で

 運用できる事である。

 『Me163コメートG型』

 最高速度1200km/h 戦闘時間16分

 Me163コメート最終形体。

 Me163コメートD型を改良し、音速領域での戦闘を

 最初に可能にしたロケット戦闘機である。

 構造は若干複雑だが操作性や安全性も高く

 ロケットエンジンの発展で出力も高く、安定した稼働率を

 実現した固形燃料を使用し、燃料仕切りスイッチ方式に

 より三回までエンジンを再稼働可能にし燃料仕切り部分を

 切り離しによって上記戦闘時間の

 さらなる向上が可能となった。

 武装は

 対空型は30mm強化機銃4門×60発。

 爆撃型は対艦20cm噴進砲4門×2基 20mm強化機銃2門

 

 こいつの運用方法を説明しよう。

 まずビズマルクの飛行甲板に2つ設置された

 上空カタパルトにこいつを大空へ向かって嵌めます。 』』

 最初に補助ロケット2門を噴射して離陸、戦闘区域でちょっと

 移動してから切り離し敵戦闘機と交戦。

 その後燃料が尽きたところでパラシュートで減速し、

 パラシュートでゆっくり降下したところを味方艦隊周辺に

 降りて回収してもらうという流れである。

 演習であれば車輪展開して陸上に降りれる。

 

 さらに水上戦闘機も運用可能で

 『Do337 アクアファランクス』

 最高速度650km/h 航続距離3000km

 こいつは串型双発複挫補助水上戦闘機

 対潜用哨戒装備型 

 武装 ソナー・レーダー・爆雷・煙幕・20mm強化機銃2門

 防衛攻撃型

 武装 20cm噴進砲4門2基・30mm強化機銃1門

 20mm強化機銃2門

 水上フロートに燃料を詰めることで串型双発機の弱点である

 燃費を解決。

 発艦方法は水上カタパルトで発射して、回収は

 ワイヤーと傾斜台で行われる。

 装備とフロートをパージすることで『Do335ブファイル』

 に戻る。

 偵察・対潜哨戒・対艦補助を担当する。

 『コメートG型』は対空用

 『アクアファランクス』は対潜・偵察用として

 『ブファイル』は戦闘機型と爆撃機型を搭載

 することにした『ビズマルク 航空戦艦型』

 

 ハルヒ「これはまた・・・思いきったものを造ったわね・・

 そんなにしてまでコメート水上で使いたかったの?」

 シュトロハイム「戦艦はロマンが無くてはつまらんからな!!

 さあ次!!」

 

 『H級戦艦バルディオス』

 最高速度27ノット

 50口径51cm砲4連装2基(後方)無反動ロケット改造

 最大射程60km バイタルパート50cm

 五式十二センチ七高角砲8基

 40mm強化対空機銃40基

 25mm強化機銃16基

 20cm40門強化信管噴進砲8基

 口径80cm27mドーラの大艦砲(前方)

 最大射程50km 一撃で超大和型すら吹き飛ぶ

 世界最強の大砲。いろいろ改良されて発射時に転覆

 しないようにしたり、きちんと回転できるように

 頑張ったりと何処からか沸いた情熱をかけて改造しきった。

 

 ハルヒ「・・・ねえ、あれ(ドーラ)どうやって運んできた?」

 シュトロハイム「本来そちらから貰った『扶桑』『山城』

 をニコイチして甲板に乗っていた邪魔なものを

 全部カットしてドーラの大砲乗っけて改造して英国

 ロンドンへ艦砲射撃する予定だったが戦況悪化で急遽

 ドイツ脱出時に持ってきたんだが、超大和型という

 ちょうどいい改造材料が現れて土台改造が不要になったため

 『扶桑』『山城』のニコイチ土台(通称山扶桑)は

 武装を取られてただいま空母に改装中だ。」

 ハルヒ「あいつらてっきり解体されたのかと思ってた。」

 嵐「違法建築がまだ生存していた・・・。」

 あの時の???????の正体である。

 シュトロハイム「そして~最後は我が息子が手がけた改造戦艦

 『ティルピッツ』だ!!」

 マーシャル「ど・・・どうも。」

 その見た目はなんと史実のティルピッツとは一線を画する

 武装をしていた。

 『改造戦艦ティルピッツ』

 最高速度30ノット

 主砲 (リボルビングカードリッジ)

 RK式38口径40cm長距離単装砲2基(前方後方)射程60km

 RK式47口径40cm長距離単装砲1基(前方中央)射程65km

 マーシャル「この二つの大砲はあえて連射性能を高めるために

 単装にさせていただき、さらに六発銃装填リボルビング型の

 砲弾・HBX爆薬改良のHBX炸薬を使用して

 砲口径を大型化せずに長射程と破壊力の増加

 初段発射からわずか2秒で次弾を発射、

 6連射した後に再び2分で装填して再度6連射、

 これを繰り返します。」

 ハルヒ「!?」

 副砲 高高度防衛25cm砲6基

 連射速度6発/分 射程20000m

 方向極限大型マーシャルレーダー 範囲150km

 サブレーダー範囲40km

 マーシャル「方向極限探知によって、その方向にある

 敵を遠距離から正確に捕らえることができる変わりに

 探知視野が狭まります、そのフォローをサブレーダーに

 全方位探知を任せます。さらに射撃官制と

 近接信管によって精密な高高度対策が可能となります。」

 ハルヒ「これって・・・!!」

 マーシャル「えっと・・・すいません・・・チラ見した

 設計図を元にいろいろ・・・。」

 ハルヒ「遠目で一目見ただけで普通できるのこれ!?」

 マーシャル「大変でした・・・いろいろ改良するのに・・

 ゴホン!!最後にこの艦最高の切り札をデモーストレーション

 でお見せします。」

 ハルヒ「まさか・・・!!」

 ティルピッツの飛行甲板だったところのチョコレートを

 思わせる25枚の鋼鉄の正方形の蓋が2枚上がる。

 マーシャル「発射!!」

 発射されたのは誘導ロケット。

 その最大射程は120km。しかも2本同時発射。

 標的艦にしていた旧式米製駆逐艦が2隻とも爆発炎上する。

 ハルヒ「!?こいつ何者!?まさか一目設計図見ただけで

 撫子並の性能の艦を造ったって言うの!?」

 古泉「しかもミサイルの射程と対艦砲の性能は

 撫子以上・・・侮りがたきドイツ軍の天才・・・

 視覚瞬間記憶理解・・・この男が・・・

 まさかこんな形で発掘できるとは・・・!!」

 マーシャル「お恥ずかしながら弱点もあります。

 速力最大で戦闘を行うと・・・機関は普通より良好な

 ただの重油タービンの為・・・電力不足になっちゃうんです

 これを補うには速力を落として発電に出力を振り分けたり

 定期的にレーダーやソナー、室内灯を切って節電する

 必要があります。」

 ハルヒ「ありゃりゃ・・・。」

 キョン「性能に電力が追いついてない・・・。」

 ハルヒ「まあ撫子だって運用して不具合見つかったんだから

 多少はね・・・お願いがあるけど一応撫子よりも

 勝る部分があるから技術いただきたいんだけど。」

 シュトロハイム「お値段高いぞ~えー・・・。」

 マーシャル「造俚加井季さんと結婚させていただけるなら

 お金はいりません!!結婚させて下さい!!」

 シュトロハイム「えぇぇえええええ!?」

 マーシャル「お金だしたって叶う夢かわかりませんが

 僕は資金や名誉や地位より彼女が欲しいんです!!

 無償でお手伝いしますのでお願いします!!」

 ハルヒ「えぇぇぇ・・・寿司撤退されたら、造船が・・・。」

 マーシャル「僕も全力で手伝いますし、結婚が叶うなら

 一生尻に敷かれて生きていきたいとも思っています!!」

 シュトロハイム「マーシャル・・・お前そこまで・・・。」

 ハルヒ「・・・私が許しても本人がオーケー言わないと

 無理よ・・・。」

 造俚加井季「いいわよ・・・ただし、貴方の戦艦が

 私の撫子に匹敵する力を持っていたらね・・・

 私並の技術のお手伝いは欲しいけど無能はいらない

 覚悟はできてる?」

 マーシャル「はい!!お願いします!!」

 次回 OTS01『撫子』vsOTS03『ティルピッツ』激突

 

 



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第43話 1942年4月 撫子vsティルピッツ

1942年4月 沖縄航路での秘匿演習

 戦艦『ティルピッツ』(OTS03)vs戦艦『撫子』(OTS01)

 の模擬戦が行われた。

 山本五十六「・・・・・。」

 その様子を山本五十六も見ていた。

 一応は日米開戦反対でハワイ奇襲を提案したことで有名な

 日本海軍数少ない航空主兵論の父でもある知将だが

 最初政権転覆させた時ハルヒに対して反感は抱いていたが

 ハルヒは山本五十六を「日本軍には絶対必要な数少ない

 良識人」として日本軍からクビにせず温存しておいたのだ。

 その後ハルヒがパイロット育成に力を注ぎ、

 航空機主兵論を採用した事から反感は薄れたが、

 「女を戦場に出すとは正気か!?」と最初叫んでいたが

 女性航空隊『蒼桜』が航空模擬戦で男達をボコボコに

 しているのを見て愕然として言葉が出なかった。

 「女とは恐ろしい・・・連携は男より強いし

 何より撃墜が困難を極める程視野が広い。」と感じた。

 ハルヒ機雷を持って米機動部隊を全部鹵獲したときには

 驚愕していて米空母を見て回ってそんな馬鹿なと驚き

 米戦艦や空母の中を夜を徹して歩き回り興奮していた。

 米本土空襲には反対していて

 五十六「補給足りるのか?無謀にも程がある・・・

 全滅するぞ!!真珠湾だけでも油はカッツカツなのに!!」

 と非常に心配していたが米国ボッコボコにして

 精油所や航空機や戦場等を掻っ攫ってきたのを見て、

 五十六「雌狐という表現じゃ生温い・・・雌龍の盗賊かね?」

 ハルヒはちょっと不機嫌になったが、

 いつしか五十六ワクワクする出来事を毎日起こすハルヒを

 認めていき、航空機の進化や対潜哨戒の重要性

 上層部の一新、南方資源地帯・ロシア・中国の陥落と統治と

 その驚くべき手腕にいつしか期待を抱くようになった。

 現在『南雲機動部隊』ジェット機戦闘機隊の

 編成のためのパイロットの育成と技術視察を行い

 ジェット機にも乗った。

 五十六「癖はあるが最高の航空機だ。」

 として大喜びしていたという。

 その後ハルヒの『航空機主兵論を覆す対空戦艦』の

 見学にここに来ていた。

 五十六「さてさて、その対空戦艦とやらがどれ程のものか。」

 予断だがもし山本五十六を太平洋に追放した場合

 第三人民帝国は

 『三段空母』180×3隻

 『翔鶴型空母』84×14隻

 『大鳳型装甲空母』80×8隻

 『雲龍型空母』65×6隻

 に加えて戦艦を量産大和型・秋月型戦艦二本に絞って

 『量産型大和型』水偵30 合計12隻

 『秋月型戦艦』合計12隻

 駆逐艦30隻

 追加で空母・航空機の大量生産に絞って戦艦建造を中止し

 空母真赤城型 搭載91

 『黄城』『白城』『緑城』『青城』『紅城』『明城』

 空母真加賀型 搭載103

 『蒼賀』『草賀』『弥賀』『涼賀』『連賀』『境賀』

 装甲空母真信濃型 搭載95

 『祢流』『天存』『三島執皮』『素片理折』

 『名井天賀羅』『信濃』

 合計+空母18隻以上

 

 ・・・・・が戦艦の代わりに敵第三世界人民帝国

 に配備されていたであろう。

 この場合本当の意味でアメリカは航空機防衛仕切れず

 もっともっと米本土は損害を負っていたであろう。

 しかし今山本五十六は日本本土で大量生産されている

 新鋭航空機や新技術に夢中になっており時の知将の不在で

 追放日本軍最大の損害となっている。

 

 話を戻そう。

 五十六「・・・さてさて・・・雌龍の提督とやらの

 対航空主兵論用対空戦艦とやらの真髄を見せてもらうとしよう

 ・・・未来の戦艦の戦いを・・・。」

 空母翔鶴からの福座艦載機『翔翼』に乗って二つの新鋭戦艦の

 勇姿を見守る。

 棗霞艦長「模擬戦とは言えこの戦艦撫子の水上戦初戦の相手が

 あのティルピッツとはね・・・総員、いつも以上に気を

 抜かないように!!」

 戦艦撫子総員「はい!!」

 

 一方ティルピッツ

 亡命ドイツ軍人達が連なりながら艦内で構えている。

 シュトロハイム「いいか?一応ロケットに時限信管を

 積んでいるため模擬戦では火薬による爆発や衝動で撫子を

 沈めることはないだろう。しかし超速度の物体が

 万が一命中した衝撃は計り知れない。

 一応両者心するように。いいか?」

 ハルヒ「OK、模擬戦とは言え負けないでよ『撫子』!!」

 空母『翔鶴』から発進した艦載機『翔翼』で勝負の

 行方を見守る。

 シュトロハイム「マーシャル、艦長としての手腕も

 見せてやれ!!」

 マーシャル「!?僕!?」

 シュトロハイム「そうだ、この船を設計しすべてを

 知り尽くしているのはあくまでお前だ。

 気合いを入れろ!!ここでお前の真価が試されるぞ!!」

 マーシャル「は、はい!!」

 造俚加井季との結婚がかかっているこの勝負。

 負けられない。

 古泉一樹「艦間距離200kmから戦闘を開始せよ!!

 対空視察のため艦載機への迎撃は控えよ!!」

 通信で告げられる模擬戦ルール説明。

 艦間距離が200kmから模擬戦が始まる。

 互いの艦間距離が200kmとなり互いに向かい合う。

 古泉「はじめ!!」

 通信で戦闘開始が告げられる。

 戦艦『撫子』艦内

 棗霞「対水上戦闘用意!!」

 ゆりっぺ「対水上戦闘用意!!」

 戦闘警告の鐘の音が鳴る。

 ゆりっぺ「戦闘対象ドイツ海軍旗艦2番艦ティルピッツ!!」

 戦艦『ティルピッツ』艦内

 マーシャル「必ず勝ってみせる!!距離110kmまで接近!!」

 OTS級戦艦(Over Technology Ship)2艦による世界初の

 戦闘が開始する

 

 棗霞「手加減は不要!!最大船速50ノット!!」

 関根しおり「最大船速50ノット!!」

 メタンハイドレートタービン(通称MHT)が最大回転して

 撫子を吠えさせる。

 棗霞「電探反射射撃用意!!」

 全砲筒を水面で試し撃ちして弾丸機動の癖を調査して構える。

 レーダーに移った瞬間次の予測地点を予測して発射する

 高度射撃方法。

 ドイツ亡命海軍CIC「距離115kmに接近!!」

 マーシャル「『フレイヤブファイル(FB)』発射!!」

 ドイツ亡命海軍射撃官制「ロケット発射管、1番4番発射!!」

 2本同時に放たれるディルビッツ専用ドイツ軍万能

 ミサイル『FB』。対艦・対空に使用可能で、

 戦艦撫子は現在のところ万戦ミサイル『とびうお』は1発ずつ

 しか発射できない。

 しかし撫子は『とびうお』を発射しない。

 ゆりっぺの見ているレーダーに影が写る。

 ゆりっぺ「写った!!方角西北西35°!!射撃開始!!」

 沙耶「発射!!」

 砲筒内部で引き金を引く沙耶。

 八式13cm単装稼動高射砲(前回から改造された)

 3門が砲弾を撃ち出す。

 派手さは無いが乗員の反射神経を活かした高速精密射撃が

 ロケット弾に向かっていく。

 模擬戦では近接信管は無いため命中率がかなり下がる。

 だが訓練された予測射撃はロケットを捕らえて・・・破壊する

 艦橋観測員「命中確認!!撃破飛翔体2つ!!」

 マーシャル「迎撃された!?」

 シュトロハイム「怯むな!!2射目!!発射!!」

 ティルピッツからもう2発ロケット『FB』が発射される。

 沙耶「来た!!」

 左目の三次元レーダーの映像が敵の位置を知らせる。

 移動する高さと方角が映る。

 その左目のレーダー映る飛翔体の挙動を予測して狙い撃つ。

 対処できる時間はほんのわずか。

 複数の砲筒から近接信管の無い多量の実弾が『FB』に

 襲い掛かり迎撃に成功する。

 厳しい日々の練度の賜物であった。

 マーシャル「くっ・・・!!」

 アウトレンジから撫子を圧倒できるティルピッツだったが

 検証を重ねてきたとは言え船員の練度も艦の速力も

 撫子と比較するとあまりに足りない。

 ティルピッツ30ノット

 撫子50ノット

 そのため立ち回り方がよければ撫子が有利だ。

 だが近くに寄れば射程に捕らえることができるが

 対処可能時間が減少し迎撃難易度は上昇する。

 高速で寄ってくる撫子。

 ティルピッツは機動力不足で射程調整が厳しい。

 発射された『FB』が7度合計14発が全て撃墜されて

 焦るティルピッツ。

 ついに撫子の誘導ミサイル『とびうお』の射程圏内

 範囲65kmに捕らえられる。

 上空からみているハルヒとシュトロハイムの乗る艦載機

 ハルヒ「撫子やるじゃん!!」

 シュトロハイム「くっ・・・流石は日本海軍最強だとは

 よく言ったもんだ・・・しかし勝負はこれからだ!!」

 ゆりっぺ「とびうお射程圏内捕らえた!!」

 棗霞「使用許可降ろす。」

 ゆりっぺ「とびうお発射始め!!」

 撫子のバックハッチが開きついに日本製誘導ミサイル

 『とびうお』が火を噴いた。

 ティルピッツのレーダーが『とびうお』を捕らえる。

 ・・・が、対空主砲の乗員練度不足で対空主砲では

 『とびうお』の迎撃は困難。

 マーシャル「『FB』しかない・・・!!」

 2本の『FB』が『とびうお』1本に向かっていく。

 激突して小さく爆発するが一本の『FB』が撫子に向かっていく

 だが撫子は難無く『FB』を迎撃する。

 マーシャル「決着がつかない・・・だが決着を左右するは

 やはり・・・!!」

 棗霞「艦砲射撃・・・しかし!!」

 しかし艦砲射撃の射程はティルピッツの方が長く火力と

 連射性に富んでいる。

 

 ステータス比較  

 『撫子』

 対艦B 対空S 雷装A 対潜S 装甲S 速力A 電探A

 対艦砲射程40km 誘導ミサイル射程65km

 

 『ティルピッツ』

 対艦S 対空A 雷装A 対潜C 装甲A 速力C 電探A+

 対艦砲射程65km 誘導ミサイル射程120km

 

 説明すると撫子のミサイル最大射程基準は特効兵器『桜花』

 ティルピッツのミサイル最大射程基準は『Me163コメート』

 ミサイルの威力・誘導性能においてティルピッツが優勢で

 対空に全力を注いだ撫子はやや対艦戦に不利と言えよう。

 しかし撫子の最大の脅威は練度最大ならば誘導ミサイルさえも

 迎撃できる高度精密射撃性能。

 ティルピッツは元々OTSとして建造されたのではなく

 史実戦艦を魔改造したこともあって機関や装甲は

 史実戦艦に毛が生えた位に強化されていない。

 (まあわずか1年でこれはやばいが。)

 

 撫子は『とびうお』の射程にティルピッツを捕らえたが

 裏を返せばティルピッツの主砲の射程圏内に入ったという

 事もできる。

 マーシャル「主砲!!掃射開始!!」

 ティルピッツの38口径40cm長距離単装砲2門

 47口径40cm長距離単装砲1門が火を噴いて撫子を狙い撃つ。

 それもただ一回火を噴いたのではない。

 連続して2秒毎6連発!!

 たとえ適当に測定しても当たるレベルの連射性能。

 ※ただしペイント模擬弾。

 しかし撫子の恐ろしさはさらに上を行っていた。

 七式13cm単装稼動高射砲9基がその弾丸さえもレーダーに

 捕らえて反射迎撃法で全て迎撃してしまったのだ。

 しめて3×6=18の弾丸を迎撃相殺!!

 史実戦艦大和の46cm砲は42kmまで着弾時間は8分。

 一応迎撃は可能だが余程システムと練度がなくては

 到底着弾までに防げない。

 マーシャルは撫子の底知れぬ強さに冷や汗を流す。

 マーシャル「流石は海戦自称最強を言うだけの事はある

 ・・・こっちはこんなに武装が強いのに全て処理するとはね

 ・・・しかし!!次は無い!!」

 次弾が装填される。

 この時の距離感40km

 撫子にティルピッツの主砲が向けられる。

 精密予測射撃で砲弾がまた連射される。

 ゆりっぺ「敵砲弾発射!!方向2時方向!!」

 棗霞「放熱推進を使い急旋回面舵切って。」

 関根「おーもーかーじ!!」

 撫子のハイドレートタービンの機関の熱を艦下側面から

 放出して急旋回推進力として方向転換して砲弾を全てかわす。

 まるで浮いて滑るように方向転換する。

 模擬砲弾が全て海に落ちる。

 棗霞「主砲、とびうお外さないで。」

 沙耶「了解!!」

 遊佐「了解。」

 撫子の主砲がついに火を噴く。

 それと同時にハッチから『とびうお』が発射される。

 マーシャル「!!」

 『とびうお』迎撃の為に『FB』を上げるも

 一本は相殺成功する。

 ・・・が、撫子の七式13cm単装稼動高射砲に

 迎撃されてしまう。

 棗霞「主砲着弾!!」

 ペイント主砲がティルピッツの後方ミサイル発射パネルに

 着弾する。

 マーシャル「!!」

 ハルヒ「やりい!!勝負あったわね流石熟練の水兵の皆様!!」

 シュトロハイム「ニヤリ(・∀・)!!」

 ゆりっぺ「レーダー反応!!航空反応5機!!」

 ハルヒ「は!?」

 ティルピッツのはるか後方に航空戦艦ビスマルク。

 カタパルトから射出煙が出ている。

 ミサイル相殺成功したとおもった煙りから・・・

 『Me163コメートG型』2機と

 『Do337 アクアファランクス』3機が水上フロートを

 パージし『Do335』として襲い掛かって来たのだ。

 棗霞「対空砲火!!真撃稼動!!」

 しかもかなり近くに接近されていた。

 自動対空砲撃と対空機銃、七式13cm単装稼動高射砲の

 対空迎撃が火を噴く。

 しかし迎撃前に二本の魚雷を同時に水面に滑らせる

 『Do335』。合計6本

 もし艦載雷撃改造されていれば時速770km/hを誇る

 最強のドイツ航空機『Do335』。

 遊佐「相殺魚雷射出。」

 撫子から射出された3本の相殺魚雷が危険コースにある

 航空魚雷を誘爆させて阻止する。

 ・・・がそれも所詮囮。

 本命の爆撃コメートが一直線に2機並んで突っ込んできて

 噴進砲2門からロケットを吐き出す。

 その後噴進砲コンテナがコメートから放棄される。

 前方の奴は遠すぎて戦艦に届かない。

 問題ない、後方の為の戦術的目くらまし。

 後方の奴は下から前方の奴をくぐって対空砲火を

 かい潜り撫子の側面のちょっと下にペイント噴進砲を

 吐き出し急上昇して撫子のすぐ上を通りすぎる。

 ペイント噴進砲は撫子のすぐ近くで水面で爆砕し、

 着弾を告げるペイントが撫子にかかった。

 ハルヒ「はぁ!?ちょっと2vs1とか聞いてないわよ!!」

 シュトロハイム「ぶぁっはっはっはっはっは!!賭けは敗北だが

 戦場ではこれは有り得るぞ!!不意打ちの無礼は謝罪しよう。

 だが、航空戦艦の有用性は証明されたな!!」

 音速で良好な操作性を実現させた『Me163G型』

 の迎撃はミサイル迎撃より難易度がはるかに高かった。

 ミサイルは高速でも単純挙動で迎撃が楽だが

 高速で不規則に動く航空機の迎撃は至難の業であった。

 

 空母翔鶴甲板上

 賭けには勝ったが勝負で負けた。

 その言葉に相応しい戦いであった。

 ハルヒ「賭けには勝ったのになんという不意打ち!!

 まあ、安全考慮している事や船員への教訓学習に

 なるでしょう・・・くー!!」

 シュトロハイム「ヒャッハーーーうれぴーーーー!!

 やっぱりビスちゃんさいこーーー!!!」

 この模擬戦で判明したのが、練度同等であれば艦船同士の

 戦闘ではティルピッツが圧倒的有利という事と

 『Me163G』の想像以上の潜在能力。

 ビスマルクも決して侮れないことも身に染みて思い知らされた

 ハルヒ「うー、まあいっか。加井季さんもゲット

 できなくて残念ね天才小僧。」

 マーシャル「うぅぅ・・・射程と誘導性は勝ってたのに

 ・・・。」

 造俚加井季「いいわよ。」

 マーシャル「え?」

 ハルヒ「え?」

 造俚加井季「いいわよ、結婚。」

 マーシャル「えぇぇぇえええ!?」

 ハルヒ「え?加井季さん?」

 造俚加井季「練度を除けば惨敗よ・・・電力不足も

 調整で補っていたところは流石。

 誘導と射程は完全に敗北・・・まあ、体のいい

 私同等の腕のお手伝い欲しかった事だしいいとしましょう。

 でも機械製造に夢中で後で愛情感じないとかあるかもだから

 引き返すのは今のうちよ。」

 マーシャルの顔がキラキラ輝いた笑顔に変わった。

 マーシャル「はい!!この無表情でも抱きまくらに

 させていただきます!!」

 シュトロハイム「お前にはメンツと言うものは無いのか・・。」

 息子のはしゃぎっぷりにあきれる父シュトロハイム。

 コメートパイロット「降りるよ降りるよー。」

 空母翔鶴水兵「ちょっ!?」

 コメートG型が空母翔鶴の甲板で着艦作業をして

 甲板が結構削れた。

 ハルヒ「ちょっおま!!!」

 液体燃料だったら滑走路がただれていたであろう。

 コメート2機が甲板を削った後ブファイルも甲板に

 着陸しビスマルクの艦載機の回収が終了した。

 ハルヒ「クラーフ・ツェッペリン連れて来るべきだったわね

 ・・・。」

 甲板の修理の後作業が大変なことが見て取れた。

 ハルヒ「まあいいわ。不意打ちの代償として

 ビスマルクを『対音速戦闘用熟練演習艦』として

 しばらく運用するとする!!

 現在もっとも短時間とは言え音速を超えた戦闘力を

 保有する『Me163G』の処理ができる航空隊が編成できれば

 どんなに強力な米艦載機相手でも圧倒できること間違いなし

 今後ビスマルクを最強航空隊育成の為の演習機としての

 運用を要求する!!」

 シュトロハイム「演習費いただけるなら喜んで・・・。」

 こうして世界発のオーバーテクノロジーシップ同士の

 戦いは撫子の勝利で幕を閉じた。

 しかし実戦ではその実力さえも命の保障とは呼べないことを

 実証する結果となった。

 その後マーシャル・シュトロハイムと造俚加井季は結婚。

 戦艦『撫子』はいざ赤軍と元大日本帝国上層部が

 進出しているアフリカへロシア救援機動部隊を率いて

 いざ太平洋へと行く。

 

 

 



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第44話 1942年6月 決意、思惑

1942年6月

 『アフリカ救援艦隊』

 戦艦8隻

 『撫子』 『雪風』『響』『潮』『汐』『春日』

 『秋夜』『未来』

 空母

 豪雪型融合空母 搭載100×6隻

 量産装甲抑揚空母 搭載50×6隻

 艦載機 

 『ホワイトゼロⅡ型艦載戦闘機』300

 最高速度770km/h 航続距離1500km

 『零九式艦爆白虎』300

 最高速度700km/h 航続距離2000km

 搭載量3.5t フルアーマ後方双発爆撃機

 搭載戦車『六式中戦車』300台

 駆逐艦 爽快型21隻

 超特輸送船3隻 輸送船50隻 タンカー10隻

 

 戦艦『撫子』以下は6月にシンガポールに到着。

 そこで艦隊は補給と休憩を終わらせてアフリカへ向かう

 予定だ。

 だが戦艦『撫子』はハイジャック対策の為決まった

 補給要員以外は港に行けない。

 港からちょっと離れた海上で超特輸送船から食料、

 整備部品、圧縮メタンハイドレートの補給を行っている。

 奇妙な仕様の本艦だったがロシア天皇になった鹿島も

 この奇妙な戦艦に乗って首を傾げていた。

 鹿島「・・・豪華客船の間違いじゃ無いんですかねこの船。」

 棗霞館長「模擬戦を見ておられなければその誤解も

 仕方ありません、ですがこの艦は日本最強の軍船として

 恥じない性能を有しており、航空隊を殲滅できる

 実力があります。」

 鹿島「・・・本当かなぁ?」

 ちっちゃい単装主砲9門が軍船見慣れた人の胸に不安を

 そそる。

 オスプレイもどきの艦載哨戒機『星雲』が

 後方の飛行甲板から垂直離陸して対潜哨戒を行っている。

 さらに奇妙なのがこの2万トン級『超特輸送船』。

 輸送船なのにバイタルパート30cmを誇り、対空砲が8門

 噴進砲8門、ソナー常備、ベテラン水兵入れ込み、

 最大船速40ノット。

 専用哨戒機『星雲』が後方の飛行甲板に乗る。

 こいつが戦艦大和2隻分の建造費用捻出に一役買っている。

 これ軍船扱いでいいんじゃねという輸送船。

 この中にOTS艦専用の補給物資を安全かつ厳重に

 メタンハイドレートの状態を良好に保つ特別な輸送船。

 改大淀型もびっくりである。

 話を戻して戦艦撫子。

 居住環境のあまりの良好さが軍隊らしさと掛け離れて居るため

 ちょっと不安な鹿島。

 鹿島「この艦大丈夫かなぁ?」

 

 一方アフリカ第三人民帝国。

 先の戦いで米国キングクライスト級戦艦によって

 大損害を被ったため主力艦隊と拠点をアフリカに移し、

 南米では反共勢力と国連の連合陸軍が激戦を繰り広げている。

 ルペライト「中々うまくいかないものだな・・・

 全部空母だったら米国まで進攻できたものを・・・。」

 元大日本帝国上層部「・・・・・せめて山本五十六が

 いてくれたら・・・。」

 

 第三世界人民残存艦隊

 戦艦14隻

 『超大和型』1中破

 『大和改弐型戦艦』2

 『超甲型巡洋艦』2

 『量産型大和型』4

 『秋月型戦艦』5

 空母改修中7隻

 空母

 空母17隻

 『三段空母』180×3隻 

 『大鳳型装甲空母』80×8隻

 『雲龍型空母』65×6隻       

 搭乗可能艦載機合計1570機

 幸い空母は無事だったためまだ作戦を練ることはできる。

 毛沢東「やい無能!!お前が最高指導者では到底世界赤化は

 不可能だ!!最高指導者から降りろ!!」

 元大日本帝国青年「貴様ら!!」

 ルペライト「いいだろう。」

 元大日本帝国上層部「おい!?」

 ルペライト「次回の海戦で私と同等の部隊を授けよう、

 私より実績が出れば文句なしで最高指導者だ。

 言ったからには受けてもらおうか?」

 毛沢東「え?いや・・・その・・・。」

 元大日本帝国上層部「どうした?最高指導者に志願したと

 思ったら舌も乾かぬうちに怖じけづいたのか?腰抜け。」

 毛沢東「くぬぬぬぬぬぬぬぅぅ!!!」

 確かに毛沢東は中国共産党内部では多少カリスマは

 あったかも知れないが日本軍との戦いを全て

 国民党軍に丸投げし、傍観したうえに史実の何処を見ても

 海戦勝利実績に至っては皆無に等しい。

 謀略には長けているがそれ以外の国策、軍事戦術、海戦戦略

 においては無能であるため、戦争実戦に引っ張り出すとすぐに

 引っ込む。

 将介石を追い込めたのは謀略とタイミングがうまかった

 のであって、決してまともに戦ったわけではない。

 ルペライト「有能な指導者の育成の為にもお前には

 海戦に是非出ていただこうか?」

 毛沢東「いや・・・またの機会に。」

 大日本帝国元上層部達「こーしぬけ!!こーしぬけ!!こーしぬけ!!

 こーしぬけ!!こーしぬけ!!」

 毛沢東「くぅぅぅぅううう!!」

 身から出た錆とは言え哀れなものであった。

 毛沢東以下はルペライトの失脚を狙ったのだが、

 それが裏目に出てしまい引けなくなってしまった。

 ルペライト「安心しろ、機動部隊で中東を攻略しに

 行くだけだ。中東を攻略して戦闘人員と資源を確保する。

 陸戦だけでは到底難しかったが、今回は海上から

 奇襲を仕掛ける。日本を攻め落とすよりははるかに楽だろう」

 周防九曜「どうやら日本が陥落させたロシア・日本から

 目をつけられたようで中東の海上に増援が来る模様。」

 ルペライト「連中・・・悟るのがやけに早いな。

 こちらを侮ってるわけでも無しに。」

 周防九曜「我々の存在に感づいている。」

 橘京子「くむむ・・・ハルヒのやついたい目に合わせた

 事を覚えてやがる・・・。※詳しくは涼宮ハルヒの驚愕へ」

 藤原「くっ・・・古代人は古代人らしく無能でいてくれれば

 よかったものを・・・。」

 橘京子「あんた未来に帰れなくてヒーヒー言ってた癖に。」

 藤原「うるさい!!」

 周防九曜「赤軍スパイからささやかな情報。

 敵、戦艦大和ではない新鋭戦艦を4隻建造。」

 藤原「・・・・?史実では大和・武蔵の2隻では無かったのか?

 日本の国力上、第二次大戦での戦艦4隻の建造は無理なはず

 ・・・。」

 橘京子「ハルヒの奴・・・どんなチート使ったんだ?」

 周防九曜「柔軟的経済政策、ロシア・中国・東南アジア

 占領による資源・工業力のバックアップ。」

 橘京子「勝てんのかこれ!?もうあいつそんなに占領してんの!?」

 藤原「本来中国・ソ連は連合国側だからな・・・まさか

 ハルヒにやられてしまうとは・・・厄介だ。」

 周防九曜「予断だが、涼宮ハルヒの家族写真。」

 キョン、ハルヒ、息子3名、娘3名

 橘京子「あいつら結婚してる!?しかも子沢山じゃねーか!!

 出産テンポカッツカツじゃねーか!!5年で6人!!」

 藤原「神的存在が繁殖するかは定かではないが注意だな。」

 周防九曜「予断だが佐々木アキヤと鶴屋の兄が縁談中、

 おまけにアキヤは今日本国防軍のパイロット。」

 藤原「・・・一刻も早く阻止せねば。」

 橘京子「佐々木さんまで手中に落とされちゃう・・・。」

 周防九曜「予断だが朝比奈みくると古泉一樹の家族写真。」

 橘京子「予断多いわね!!そんなもんいらないわよ!!」

 藤原「・・・・・・・ちょっと待て・・・古泉一樹と

 朝比奈みくるが・・・?」

 周防九曜「情報によれば朝比奈みくるを古泉一樹が

 襲い、葛藤の末に二人は結婚。娘2名息子2名出産」

 橘京子「どうでもいいわよ敵陣営のうちわもめとか。

 あいつ糞雄にまで落ちて欲情と快楽で女を堕としたのか・・・

 へっ!!人格疑うねぇ~。女に至っては雌に堕ちて

 淋しさ補い、快楽のために襲った男を求める。

 いやぁ~泣ける話ねぇ~どっちもどっちよこれは。」

 藤原「・・・イッコクモハヤクソシセネバ。(震え声)」

 橘京子「もう手遅れだよ!!」

 藤原の表情が殺意に満ちた表情となっていた。

 藤原「・・・一刻も早く日本に行って古泉一樹を

 抹殺!!未来に帰る為にも涼宮ハルヒを殺し、

 姉さんを取り戻し、未来に帰れるように

 世界を元に戻さねば・・・!!」

 橘京子「ここまで世界変革やったらもう無理な気がする。」

 ルペライト「わけのわからない話を切り上げて作戦を発表する

 まずは中東をアフリカに居る陸海軍共同で占領し、

 宗教人を片っ端から投獄、徹底的に洗脳し強制労働、

 多くの中東国民洗脳して兵士を確保する。

 その後陸路からインドを空爆し占領、その後南方資源地帯を

 占領、特攻機を大量生産して沖縄・台湾を襲撃し占領。

 その後島島を橋頭堡として日本本土を爆撃、

 敵戦力を無力化した後に占領というのがその後の流れだ。

 まずアラビア赤化作戦を開始して、高速車両ハーフトラック

 による万歳突撃の継続敢行と洋上、陸上からの航空打撃部隊

 で突破という流れだ。戦艦は今回空母の護衛に重点を

 当てるように。」

 ちなみにアラビア赤化作戦は史実でも東西冷戦で

 ソ連軍が行っていたりする。

 ルペライト「黒人を奴隷の立場にまでおとしめた神への

 復習の為に・・・世界を制覇して見せる!!」

 

 シンガポール沖

 長門「今回の作戦は非常に危険が伴い、攻撃型の規格外兵士

 との戦いが不可避となるため、対応人員を収集。」

 対応人員

 長門有希以下

 雌二夏二(めにかふた)  (テレポート・スリープ・ロリ)

 紺色美那(こんいみな)  (情報統合暇人頂点の実力)

 一蒔一保(ひとまきいつほ)(戦闘力は長門以上銀髪ボクサー)

 岩城弥刀哉       (素手で唯一長門有希と戦闘可)

 岩城佐友紀       (日本軍第二元帥)

 戦艦撫子に予備役で投入し、

 

 元情報統合暇人以下

 楪方音素(すのかたねそ)  

 造俚加井季(つくりかいき) ⬅こいつはいつも通り

 笹鵜煤(ささうまい)    

 桃雛南診(ももひななみる) 

 水色此十(みいろこのと) 

 は日本本土で情報治安をお願いする。

 

 原作の佐々木側だった連中の戦闘力は決してなめる

 事はできないため精鋭部隊を戦艦撫子に搭乗させる。

 佐友紀「この時点での尋常じゃない人員配備に

 不安を感じる・・・。」

 弥刀哉「ジャングル戦闘経験のある人員を集めることは

 間違っちゃいない・・・が、

 敵の陸上部隊の数の多さからして不穏だな。」

 長門「補給終了後、インドに立ち寄った後再度出港。」

 シンガポールから『アフリカ救援艦隊』が出港

 コスタリカやスリランカいちいち経由していたら

 きりがないので一旦直接同盟国インドで補給を済ませて

 待機する。

 ・・・が。

 鹿島「補給を急いですぐに中東へ行けませんか?」

 長門「焦らない、補給を怠っていいことはない。」

 長門も正直急いでいたが、今回長期激戦が予想される為

 補給を満タンにしておかなければ艦隊が漂流しかねない。

 今回先行艦隊として中東への商戦の護衛の為に

 空母『伊勢』『日向』『利根』『筑摩』が既に

 展開していた。

 艦載機は『虹雀』『翔翼』が合計172機に更新されている。

 敵人民艦隊はフォークランドを経由した後マダガスカル島に

 集結。

 人民艦隊は6月にマダガスカル島に集結し、

 修理と整備に一月を要し7月に戦闘準備を完了させた。

 7月には日本・ロシアユーラシア共栄連合軍の

 『アフリカ奪還艦隊』は中東イエメンに到着。

 信教の自由の保護の為に参戦を宣言したロシア天皇

 鹿島葉留佳は大歓迎を受けた。

 鹿島「神を信奉する自由は国民の精神の自由の保護のために

 絶対に必要であり、ソ連国内がそれを証明しています。

 神の愛が国民に注がれない事がいかに恐ろしいかを私は

 目の当たりにしました。共産主義の帯同は彼らのためにも

 命をかけて阻止しなくてはいけません!!」

 中東がこの宣言によって結束し迎撃体制を整える。

 そしてその後偶然か因縁か人民艦隊と日露連合艦隊が

 マダガスカル・イエメンから同時に出港。

 上陸抑揚艦兼空母4隻『伊勢』『日向』『利根』『筑摩』

 船団護衛用爽快型駆逐艦30隻と合流。

 『日露アフリカ救援艦隊』

 OTS艦1隻

 戦艦7隻

 空母

 豪雪型融合空母 搭載100×6隻

 量産装甲抑揚空母 搭載50×6隻

 上陸抑揚艦兼空母4隻 搭載50×2と36×2

 搭載合計772機

 駆逐艦 爽快型51隻

 超特輸送船3隻 輸送船50隻 タンカー15隻

 

 『人民中東攻略艦隊』

 戦艦14隻

 『超大和型』1中破

 『大和改弐型戦艦』2

 『超甲型巡洋艦』2

 『量産型大和型』4 搭載30×4

 『秋月型戦艦』5

 空母17隻

 『三段空母』180×3隻 

 『大鳳型装甲空母』80×8隻

 『雲龍型空母』65×6隻       

 搭乗可能艦載機合計1690機

 +露天状態艦載機約500機

 『艦爆彗星翡翠』 900

 『艦攻撃光』   900

 『零戦86型』 390

 潜水艦 ロ級潜水艦30隻

 

 マダガスカル付近を偵察していたアラビア軍所属

 爽快型駆逐艦(海外向け)が敵航空隊の猛攻を受け逃亡。

 噴進砲と煙幕をフル活用して見事な操船技術で

 10機もの艦爆隊から爆弾をかい潜り必死に逃げる。

 アラビア軍「救援要請!!敵航空機に襲われている!!

 救援を!!」

 

 通信入江みゆき「!!敵艦隊動きはじめた模様!!」

 棗霞「艦載機隊に防衛発艦を緊急要請!!戦艦撫子の

 単艦突撃の許可を。」

 長門「了解、緊急事態に突撃できる最高速度を持つ

 戦艦撫子でなければ敵艦隊制止に間に合わない。

 艦上戦闘機隊に先行命令、戦艦撫子は艦隊から一次分離して

 救難信号の場所へ。鹿島さんはここで降りて後方の

 雪風へ移動してもらう、ここから命のやり取りになる。」

 鹿島「あ、はい。」

 哨戒機『星雲』に乗って護衛戦艦『雪風』の

 飛行甲板に乗ってもらう。

 棗霞「撫子、最大船速。総員対空戦闘配備。」

 撫子艦内にカーンカーンと鐘の音が響く。

 ゆりっぺがインカムをつけて深呼吸して射撃官制モニターへ

 座る。

 艦砲内部に次々と女性船員が乗り込んでいく。

 ※セーラー服なにに残念だが戦闘のためスカートは未実装。

 全員ズボンなんだよね。

 

 何度も敵艦載機の攻撃から身を護り抜いたアラビア軍

 駆逐艦だったが、どんどん増えて100機もの艦爆隊が襲撃。

 今度こそ駄目かと思われたその時。

 『ホワイトゼロⅡ型艦載戦闘機』が外部燃料タンクを

 切り離して人民艦隊艦載機『艦爆彗星翡翠』 に襲い掛かった。

 上空でドッグファイトが展開する中、

 アラビア軍の船員がホッと一息をつくと、

 空の敵艦載機が次々と爆発して砕け散っていく。

 まるで航空機の内部に花火を仕込んでいたかのように。

 その後、真横を青い船体の小さな砲筒達が特徴的な

 大きな戦艦が哨戒艇と見間違う速度で滑るように通り過ぎた。

 アラビア軍「!?」

 戦艦撫子はこれから、戦艦大和が最後に通った

 『坊ノ岬沖海戦』以上の試練と戦うことになる。

 その後敵襲は止んだが油断はできなかった。

 

 1942年7月マダガスカル沖にて撫子単独で航行。

 しばらくして敵襲が無かったため準戦闘配備で

 人員を休ませて戦闘に備える。

 気がつけば日が落ちていた。

 戦艦撫子の早期警戒レーダーに艦載機の姿が映る。

 艦砲を向けると撫子は独特の無線通信音を出す。

 すると夜間艦載機からチカチカと光が点滅した。

 『ワレ、ゴウセツコウクウタイ。ナガトドノ、

 ケントウヲイノル。』

 対空砲撃手「敵では無い模様。去っていきます。」

 棗霞「ふう。」

 こうして再現しようの無い合図をもって敵味方識別していた。

 水上偵察機『銀雲』て低空から偵察を開始。

 レーダーもあるが木製戦闘機の奇襲も有り得る。

 撫子は敵影を捕らえるためさらに偵察機をカタパルトで

 発射する。

 艦隊指揮は毛沢東と元日本帝国海軍上層部が行っていた。

 ルペライトは陸戦指揮にて艦隊にはいなかった。

 毛沢東は後方の空母に引きこもって前線に出なかった。

 少なくとも死にたくは無いのだろう。

 ルペライトは今回の戦いは圧倒的艦爆・艦攻を低空から

 艦隊を大量に襲撃させて敵に迎撃の余裕を持たせず

 夜襲で決着を付けるというシンプルなものであったため

 敵の出撃可能な空母の数を考慮しても

 本来迎撃できる数じゃ無かった。

 とある誤算さえなければ。

 

 戦艦撫子のレーダーに艦載機が再び映る。

 5機ぐらい。数からして偵察隊。

 今度は通信応答の合図を送って来ない。

 敵だ。

 棗霞艦長「偵察隊を収集し総員戦闘配備に移れ。

 総員夜間対空戦闘用意!!」

 ゆりっぺ「偵察隊、帰還を拒否。」

 棗霞「・・・そうか、わかった。

 戦火の中へ飛び込むわよ、総員気合い入れて。」

 険しい顔をして、戦艦大和以上の多くの

 試練にこれから飛び込んでいく事になる。

 



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第45話 1942年7月 マダガスカル沖の悪夢

1942年7月 マダガスカル沖にて撫子、夜間戦闘開始

 ゆりっぺ「艦2時方向に敵影5機!!高度低空50m!!」

 ※艦から見た方向から

 撫子艦長はギリギリまで引き付け、偵察隊5機を

 片付ける事にした。

 撫子

 七式13cm単装稼動高射砲射程30km

 射程25kmまで引き付けて・・・。

 砲筒には熟練対空狙撃要員迎撃を開始する。

 模擬戦と違うのは近接信艦を使うこと。

 より当てやすくはなるのだ。

 迎撃率を7割ぐらい向上できる。

 夜間で真っ暗でも三次元迎撃レーダーの反応が

 左目ではっきり見える。

 高さと位置を性格に左目に伝達できる。

 赤外線スコープで見ようにも遠いから見えない。

 このレーダーからの情報で敵航空機の未来にいる

 位置を予測して夜間迎撃を開始する。

 沙耶「・・・発射。」

 七式13cm単装稼動高射砲5門が火を噴く。

 敵偵察隊5機が爆発して残骸を海に落とす。

 ゆりっぺ「反応喪失、迎撃成功です。」

 棗霞艦長「油断しないで。」

 偵察隊の行動コースから敵部隊の位置をわりだそうと

 地図に点々を書いて考え込む艦長。

 棗霞「もう少しヒントが・・・。」

 その後。

 ゆりっぺ「艦11時方向から敵影5機!!高度低空80m!!」

 信号を発信させる。

 敵味方識別発光信号無し。

 敵だ。

 棗霞「引き付け迎撃。」

 

 一方第三人民帝国中東攻略艦隊

 元大日本帝国海軍上層部「偵察隊が連絡無しに消えた?」

 人民水兵「はい、帰ってきません。」

 元海軍上層部「妙だな・・・敵艦載機にでもやられたのか?

 にしたって10機も連絡を絶つとは・・・もしや

 その方向に大艦隊がいるやも知れん。

 よし、艦載機隊を100機この方向にぶつけてみよう。

 艦隊が見つかるかも知れん。」

 『艦爆彗星翡翠』 50

 『艦攻撃光』   50

 が戦艦撫子に接近する。

 

 速度を巡航20ノットに落として敵を探す撫子。

 そのレーダーに敵影が鮭の卵のように大量に映る。

 ゆりっぺ「12時方向、距離120km、数は・・・推定80機以上、

 応対反応無し。敵影です!!」

 棗霞「引き付けたら撃ち漏らしてかえって危険だから

 射程ギリギリで主砲に対空信管弾を詰めて発射。

 操舵、敵航空隊へ接近せよ。」

 関根しおり「了解。」

 対艦40cm40口径単装狙撃砲が1門が動く。

 ゆりっぺ「距離40km、射程範囲に突入!!」

 対艦単装狙撃砲に対空砲弾が装填される。

 沙耶「発射!!」

 1門の大型砲が火を噴く。

 敵航空隊のど真ん中で砲弾が炸裂し爆発する。

 7機位が巻き込まれて粉砕、その他航空機はパニックに陥る。

 人民航空隊「うわぁぁああああああ!!!!」

 人民航空隊「敵は!?敵はどこだぁあああ!?」

 低空飛行で飛んでいた部隊は何機か水面に擦れてひっくり返り

 爆散する。

 人民航空隊は自ずとうろたえてる間に撫子の

 七式13cm単装稼動高射砲の射程に入る。

 ズガァァアン!!

 人民航空隊「ひぃっ!?」

 隣の航空機が次々と海の藻屑に変わっていく。

 夜間敵が見えない状態ではレーダー精密射撃は

 航空隊最大の脅威だった。

 人民航空隊隊長「うろたえるな!!陣形を整えろ!!」

 沙耶「集まった!!そこ!!」

 1門の対艦砲が編隊を整えたど真ん中に砲弾を撃つ。

 こんな海上真っ暗では艦艇の姿が見えない。

 普通のこの時代の戦闘艦艇は低空航空機をレーダーで

 捕らえられない。

 だがこの撫子は別。

 水兵に扱いが容易なレーダーシステムと水面でも探知が可能な

 三次元レーダーの採用が航空隊をよく捉える。

 人民航空隊「うわぁああああ!!」

 近接信管が作動し、低空飛行の航空隊の編隊ど真ん中で爆発

 衝撃でパニックに陥った航空機が鋼鉄を思わせる

 真っ黒な海面にたたき付けられてぶっこわれる。

 

 人民帝国通信

 航空隊「うわぁああああ!!敵が見えない!!敵はライトを

 つけてない!!、何処に・・・何処に・・・!!

 ザァァァァァ・・・プツリ。」

 人民帝国航空機には夜間でも航空戦が可能な

 レーダーがついていた。

 しかし、航空機故にレーダーの射程は艦艇より短い。

 ましてや単発艦載機ではそれは知れている。

 撫子を捉える前にやられてしまう。

 元日本海軍「急げ!!11時方向に艦隊がいるのは間違いない!!

 艦爆隊!!出撃せよ!!」

 人民帝国空母から次々と発艦。

 『人民帝国艦隊空母』

 空母17隻

 『三段空母』180×3隻 

 『大鳳型装甲空母』80×8隻

 『雲龍型空母』65×6隻       

 搭乗可能艦載機合計1690機

 +露天状態艦載機約500機

 『艦爆彗星翡翠』 900

 『艦攻撃光』   900

 『零戦86型』 390

 

 このうち艦爆、艦攻600機が出撃。

 毛沢東は偵察機を上げていつでも安全に自分だけは

 逃げれるように三段空母から偵察機を発艦して

 真面目に索敵していた。

 

 こうして大量の航空隊が戦艦撫子目掛けて突撃。

 しかし、大半の航空隊は

 「???」

 艦隊の姿が捕らえられず、わからない。

 そのうち航空隊約四分の一は戦艦撫子射戦上に到達したが

 敵発見の報告もできずにバミューダトライアングルの如く

 存在が消えていく。

 昼見通しが良ければ遠目でも目撃もできたかも知れないが

 今は夜。全く持って見えない。

 艦隊が多ければ、遠距離からでも確認できていたであろう。

 しかし、戦艦撫子は今外部から見える電気をほとんど切って

 戦闘を行っている。

 そういえば随伴していた空母打撃艦隊は何処に

 行ったのだろうか?

 人民航空隊「艦隊確認できず。」

 人民航空隊「こちらも確認できません。」

 元日本海軍上層部「連絡の取れていない方向へ集結しろ!!

 必ず奴らはそこにいる!!」

 残存航空機450機が航空隊連絡不能地点へ集結する。

 

 戦艦撫子

 ゆりっぺ「敵と思われる反応増大、その数100・・・200!?」

 棗霞「識別信号停止!!総員交代、気合い入れなさい!!

 射程圏内に入り次第迎撃を開始せよ!!

 ここに狙いすまして低空から大多数で迫って来る時点で

 もう友軍ではない!!」

 なんせ仮に戦艦を護衛するなら低空から大多数迫る必要は

 何処にも無い。確実に敵だった。

 この長期戦では交代要員を用意しとかないと

 砲撃手も夜間戦闘機のライトに圧倒的数に息を呑む。

 味方であるという点滅信号もない。

 しかし、月明かりが仮に出ていてもこの漆黒の海の上では

 ライトを消していればどんなでかい戦艦でもほとんど

 見えない。

 目に入れようものならそれはこの撫子を相手にすることに

 対して死を意味する。

 射撃官制「低空、高高度全てから敵襲!!距離70km

 初撃予想部隊12時の方向!!」

 砲撃手「うべぇ!!レーダーに光がびっしり!!」

 砲撃手「ここから見えている光は全て敵が!!」

 夜間艦載機のライトに目掛けて砲撃を行い次々と撃墜

 されていく。

 人民航空隊隊長「ライトを消せ!!やられる!!」

 ライトを消して敵を探索する人民航空隊。

 しかし、容赦なく隣で仲間が破壊される音がする。

 戦艦撫子は夜間戦闘訓練にて大量の航空隊との交戦を

 行っていたがために冷静に判断して次々と夜間にて航空機を

 撃墜し、レーダーモニター反応薄い遠い光を全面的に

 無視し、近い大きな光に集中させて予測射撃で

 次々と航空機を海の藻屑に変えていく。

 月明かりに照らされた航空機はより見えやすく

 一瞬にして塵と変わる。

 しかし、月明かりがついに人工バミューダトライアングルの

 正体を映し出した。

 人民航空隊「あれば・・・ふ・・。」

 この艦を直視できた航空機はことごとく粉砕される。

 航空機の武装の射程よりも圧倒的に長い精密攻撃に

 抵抗するには容易ではなかった。

 この時代の対空兵装の命中率と比較して100倍以上あると

 思われる化け物のような対空能力である。

 ※近接信管含め。おまけに夜間。

 

 人民帝国艦隊

 元帝国海軍「あれだけ送ってやれば最低でも空母3隻ぐらい

 被害ぐらいはでるだろう。

 低空では艦船の電探には映らないはずだ。

 夜間で我が航空機見えたら敵艦隊の最期だ。」

 その後航空隊が27機が帰還した。

 帰還した人民航空隊パイロットは恐怖におののいていた。

 元帝国海軍「なに爆弾つけっぱなしで逃げてんだお前は!?

 やる気あんのかぁ!!」

 航空隊パイロット総員は周りを見ると他に誰も航空機が

 帰ってきていない事にさらに恐怖した。

 人民航空隊「周りの航空機が勝手に爆発して散って行った

 ・・・航空機の姿が見えない・・・レーダーにも映らない

 ・・・もう飛びたくない!!」

 帰ってきた航空機の少なさに、帰路を誤ったのだろう

 とも思われたが殆どの隊長と連絡が取れない。

 三段空母『毛沢東』内部

 毛沢東「何々・・・!?」

 毛沢東は恐怖に凍りついた。

 索敵に出していた部下から連絡があった。

 敵偵察機を人民艦隊の南南東から発見したとの知らせだった。

 毛沢東「人民解放艦隊は北西に緊急転身!!最大船速だ!!」

 自分直属の艦隊だけ急いで基地へ逃げようとする毛沢東。

 元帝国海軍「あ貴様!!敵を発見しやがったのか!?おい!!」

 中国人民解放艦隊の戦艦の側面が爆発して傾く。

 毛沢東は狼狽して元帝国海軍少将を見る。

 元帝国海軍「俺はルペライトに対しての貴様の言動からして

 信用してなかった・・・だから戦場から共に逃がさぬように

 俺の独断でお前の艦隊後方に伊号潜水艦を追加で

 配備しておいた。

 お前達の実績を見届けるまで逃がすつもりは無い。」

 毛沢東「き・・・貴様・・・!!」

 元帝国海軍「内輪もめしてる暇は無い、何処に艦隊がいる?

 教えろ・・・教えなければ内輪もめで戦死など名誉に

 ならんだろう?」

 毛沢東は嘘をついてこいつら全滅させようか考えたが

 敵はすぐに艦載機放ってこっちを沈めに来るため

 そんな事をすればすれ違いで自分がやられる可能性もあるし

 この元日本軍のアホはおとなしく帰してくれそうにない

 あえて本当の事を言って、時期を見計らって逃げる

 つもりでいた。

 内輪もめして潰しあえば間違いなく近くにいる日露連合艦隊に

 ぶち殺されるだろう。

 毛沢東「な・・・南南東800kmだ。」

 元帝国海軍「なんだと!?じゃあ北北東にいる謎の航空機

 消失はだたの乱気流だったのか!?いいや、明確に

 パイロットの横で爆発が確認されている以上あそこにも

 艦隊がいる・・・挟み撃ちか・・・だがどうして

 南南東の偵察機は確認できて北北東の敵は航空機の

 目撃報告が無い・・・何故・・・?

 ともかく航空隊発艦!!明確に偵察で確認できた南南東の連中に

 攻撃を仕掛けよ!!」

 その時だった。

 人民通信士「レーダーに反応!!敵艦載機!!その数100以上!!」

 元帝国海軍「!!!急げ!!緊急発進だ!!急げ!!」

 そう・・・毛沢東が焦ったのはその南南東の敵艦隊との距離。

 偶然か不幸かわずか800kmしか離れていなかったのだ。

 つまり一時も早く対応しなくてはならない位置に

 敵日露機動部隊は移動しており、くしくも戦艦撫子は

 まさかの史実同様の『囮』だったのだ。

 あの時撫子偵察機が帰還を拒否したのは敵の発見を

 傍受対策の無線抜きで機動部隊に知らせるためだった。

 その後撫子と分離した日露の機動部隊は戦艦『雪風』艦長の

 推測により敵艦隊の位置をわりだし迂回して南南東

 からの襲撃を試みた。

 その結果、敵艦隊が北北東にいるかもしれないという通信を

 聞いて味方から傍受していた毛沢東もそんなに熱心に

 南方向を索敵しなかった。

 敵艦隊は一つという固定概念の故に。

 その結果発見が遅れ、一刻を争う状況で仲間たる

 元日本帝国海軍少将に教えなかったがため状況が悪化。

 敵艦載機はすぐ側まで来てしまったのだ。

 『アフリカ救援艦隊第一航空隊』

 艦載機 

 『ホワイトゼロⅡ型艦載戦闘機』100

 『零九式艦爆白虎』150

 

 ミッドウェー海戦よりはマシだが夜間緊急発進で

 後手に回る事で出撃艦載機の間に合った数が100機も

 いかないという緊急事態が発生した。

 毛沢東以下が協力していれば悲劇は免れたかもしれないが、

 毛沢東はあまりの恐怖に自分の保身しか考えてなかった

 ため、人民解放航空隊は我先に航空機に乗って片道で

 アフリカ大陸へと逃亡。

 人民艦隊は伊号潜の制止を振りきって逃亡した。

 元日本帝国海軍少将「・・・臆病者・・・と言ってる

 場合じゃないな。」

 夜間戦闘では赤外線スコープ持ちの日露側に夜間の地の利が

 ある。

 圧倒的数の爆撃機で艦隊を襲えれば夜の暗闇を活かして

 殲滅できたかもしれない。

 しかし、後手に回ってしまってはそれを微塵も活かせない。

 元帝国海軍少将「アフリカへ艦隊を逃がせ、この状況では

 不利だ!!」

 鹿島天皇直属のロシア航空隊は三段空母にまず群がり

 『零九式艦爆白虎』10機はロケット弾をぶち込み

 ダメージコントロールに壊滅的弱点を持つ三段空母『翡翠』

 が餌食になり甲板が別々に傾いて海へ崩れ落ちていく。

 超甲型巡洋艦1隻が『白虎』15機のロケット弾を食らって

 轟沈、さらに秋月型戦艦2隻がロケット弾着弾で大破に

 屠られていく。

 元帝国海軍少将「くそっ!!」

 

 続いて第二次攻撃隊が『アフリカ救援艦隊』から発艦。

 紫色の甲板をした量産型融合空母から一斉に

 艦載機が飛び立つ。

 『アフリカ救援艦隊第2航空隊』

 艦載機 

 『ホワイトゼロⅡ型艦載戦闘機』100

 『零九式艦爆白虎』150

 あえて分けているのは欺瞞航路を艦載機で設定し別方向から

 攻撃することで敵の動向を混乱させて自軍空母襲撃率を

 軽減させているのだ。

 この第二次攻撃にて雲龍型2隻が『白虎』の4本雷撃で

 ボロボロにぶち壊され、改大和型の主砲が2つが

 50機ものロケット弾発射で使用不能にされるほど

 ぐしゃぐしゃに破壊された。

 防衛する人民艦載機だが戦闘機練度で明らかに負け、

 艦爆攻『白虎』が異様なまでに硬くて撃墜できず仕舞いだった

 帝国海軍少将「くそお・・・北北東に気を取られた

 ばっかりに!!」

 

 左右からの航空隊の波状攻撃で第三人民艦隊は苦戦、

 だが流石は大和型系統の戦艦。

 甲板の人命はともかくとしてあまり爆撃で目立ったダメージを

 受けていない。

 ・・・が、第三帝国人民艦隊は防戦一方で艦隊は

 反撃に出れない。

 そのため空母を庇いながら必死にアフリカへと逃亡する。

 一方

 『中国残党人民解放艦隊』

 戦艦5隻

 『大和改弐型戦艦』1

 『超甲型巡洋艦』1

 『量産型大和型』2

 『秋月型戦艦』1

 空母3隻

 『三段空母』1隻 

 『大鳳型装甲空母』2隻

 中国人民解放艦隊水兵「やれやれ・・・最高指導者が真っ先に

 逃げるとかどうかしてるぜ・・・。」

 海戦のノウハウが微塵も無い毛沢東では仕方がないと

 言ってよかっただろう。

 ・・・が、問題はこの後だった。

 何処からかロケット花火を撃ったような音がした。

 その時先頭を仕切っていた量産型大和に爆音が響き

 炎上した。

 人民解放艦隊水兵「うわぁああああ!!!」

 必死に双眼鏡で敵影を探すが夜闇紛れて敵が全く見えず

 何か人魂のような明かりが見えた。

 人民解放艦隊水兵「ん?」

 その瞬間大和改型戦艦の前方に爆炎と衝撃が響いた。

 人民解放艦隊水兵「敵襲ぅうううううう!!!」

 そう、この時。

 『毛沢東司令官!!逃亡前に指示を艦隊にお願います!!

 毛沢東司令官!!』

 と艦隊の連絡を戦艦撫子に逆探知されてしまっていたのだ。

 そこから艦隊の動向を知り最大船速で撫子は敵の予想退路

 北西方面へと最大船速で回り込んで先回りしていた。

 そして先回りした撫子は、緊急空対空兼対艦ミサイル

 『とびうお』を連射。

 レーダーの優位性を活かして次々と艦隊に『とびうお』を

 撃ち込んでいく。

 そしてついに中国人民解放軍残党艦隊の『大鳳型空母』2隻を

 捕らえて艦載機の沢山乗った飛行甲板にとびうおが命中。

 甲板が爆発炎上する。

 まだ内部は無事だが空母としての機能が破壊されて発艦

 不能となった。

 人民解放艦隊水兵「偵察隊は何をしていた!?」

 ※見つける前にやられた。

 戦艦撫子は夜闇の混乱に紛れて主砲やミサイルを撃ちまくり

 潜水艦もシュノーケルをレーダーで発見して砲撃で粉砕。

 ソナーで探知すれば操作誘導魚雷で潜水艦を沈めた。

 逃げようとしていた中国残党人民解放艦隊は

 必死に逃亡を試みるも立て続けに撃ち込まれた

 必死に見えない敵を殺そうと艦載機は発進する。

 ・・・が夜闇に紛れた戦艦撫子を艦載機で仕留めるには

 あまりにも荷が重過ぎた。

 撫子の七式13cm単装稼動高射砲が全門立て続けに火を噴いて

 水上攻撃機、艦爆、艦攻を始末していく。

 この中でアフリカに逃亡できた航空機は大多数だったが

 戦艦撫子は夜戦初陣にて約750機の航空機を海の藻屑とし、

 中国残党人民解放艦隊は・・・海面に地獄絵図を展開し

 壊滅した。

 

 交戦中人民帝国艦隊

 人民解放艦隊水兵「助けてくれ!!見えない敵に仲間が

 やられている!!退路に何かいる!!助けてくれぇぇえええ!!

 ザザァァァ・・・プツッ。」

 元帝国海軍の少将は通信を聞いて戦慄した。

 あの北北東航空機消失は幻ではなく、もしそれを実行できる

 化け物が存在したとしたら?

 普通は有り得ない。

 戦艦大和の対空命中率はおろか、近接信管無しの

 対空攻撃で艦載機を全て破壊できるか?

 あの米帝でもこの時代艦載機なくしては無理である。

 史実某米駆逐艦は桜花含め100機以上の特攻を

 回避してのけたがそれでも半壊状態だった。

 ましてやよこした600機ぼぼ全てが消滅。

 これはどう考えても異常そのものだった。

 元帝国海軍少将「一体・・・航空機をすり潰す妖怪の

 正体は何なんだ・・・自然現象・・・嵐・・・雷・・・

 見えない敵航空隊・・・。」

 あらゆる可能性を考えても普通『戦艦』だとは微塵も

 考えられない。

 確かな事は確かにアフリカへの退路にそいつはいる。

 しかし、任務方向に敵機動部隊が追撃している以上

 損害から見てもアフリカに救援を求めて去るしかない。

 このまま任務続行は不可能だ。

 元帝国海軍少将「西、総員アフリカ方面に向けて・・・

 おーもーかーじ!!」

 艦載機隊で防衛にあたりながら妖怪がいる方向へと

 艦隊を進める。

 その間に敵航空隊との戦闘で既に107機が損耗していた。

 気がつけば夜明けになっていた。

 元帝国海軍少将「・・・もう、こんな時間か・・・。」

 太陽が昇りつつある。

 その時だった。

 人民帝国水兵「前方70km艦船1隻!!」

 元帝国海軍少将「・・・これは!?」

 双眼鏡にてようやく確認した。

 朝日に照らされて人工バミューダトライアングルの正体が

 姿を現した。

 遠目からは砲筒だけで考えると軽巡洋艦か駆逐艦もどき

 モニター艦、砲艦としか思えない見た目で貧弱な武装に見え

 はっきり言って初見だと全く脅威に感じない。

 そう、背後に・・・炎を上げて壊滅した人民艦隊が

 無ければ。

 煙りと炎をバックにしている艦艇を見て悟るしか無かった。

 こいつがやったんだと。

 元帝国海軍少将「こいつが・・・航空機消滅の正体が!?」

 ついにその人工バミューダトライアングルが姿を現す。

 『戦艦撫子』が。

 



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第46話 1942年7月 さらば超大和型

1942年7月 第三世界人民帝国第一艦隊前に

 戦艦撫子出現、後方には日露『アフリカ救援艦隊』

 大ピンチである。

 朝焼けに映る艦隊の残骸の間から出てきた砲の小さな艦は

 全長240m。

 確かにこいつの仕業とも見て取れるが、見た目だけでは

 確証は到底持てない。

 『中国残党人民解放艦隊』

 戦艦5隻

 『大和改弐型戦艦』1

 『超甲型巡洋艦』1

 『量産型大和型』2

 『秋月型戦艦』1

 空母3隻

 『三段空母』1隻 

 『大鳳型装甲空母』2隻

 潜水艦20隻

 をこいつはたった1隻で全て壊滅させたらしい。

 信じられない。

 残った艦隊は・・・。

 第三世界人民残存艦隊

 戦艦6隻

 『超大和型』1中破

 『大和改弐型戦艦』1中破

 『量産型大和型』2

 『秋月型戦艦』4うち2大破

 空母11隻

 『三段空母』180×1隻 

 『大鳳型装甲空母』80×6隻

 『雲龍型空母』65×4隻

 搭載艦載機数 920

 

 そうも言ってられない。

 南東から『アフリカ奪還艦隊』は迫っている。

 それも艦載機で交戦中だ。

 『アフリカ救援艦隊』

 戦艦7隻

 『雪風』『響』『潮』『汐』『春日』『秋夜』『未来』

 空母

 豪雪型融合空母 搭載100×6隻

 空母『利根』『筑摩』搭載36×2隻

 搭載合計672

 駆逐艦 爽快型21隻

 超特輸送船3隻 タンカー7隻

 

 ※輸送船50、タンカー3、爽快型駆逐艦30

 量産装甲抑揚空母 搭載50×6隻

  空母『伊勢』『日向』護衛の元

 以下は一旦アラビア半島へ帰港。

 

 空母艦載機が上空で激突

 体制がある程度整った以上空母艦載機の数が少ない

 『アフリカ救援艦隊』に部隊を集中的に送って勝てばいい。

 艦隊が見えて確認できれば。

 あの貧弱そうな戦艦1隻ならば取るに足らないと一瞬は思った

 中国人民艦隊が敗れたのは練度も海戦経験も未熟だったため

 隙をつかれて壊滅した。

 戦艦相手なら・・・水上攻撃機だけで始末できる。

 しかし・・・。

 夜間航空機を約800機を消滅させた可能性が捨てきれない。

 だが見かけがそんなに強そうに見えない。

 運だけであの艦隊を壊滅できるか?

 あんな船で相手でそもそもあんな被害出るのか?

 様々な疑問を抱いたまま、ハルヒに追放された

 元大日本帝国海軍少将はこの状況でできる事は

 敵艦載機から逃げながら敵艦隊を発見して殲滅することだった

 元帝国海軍少将「あの戦艦1隻は水上攻撃機『雷雲』60機

 で仕留めろ!!索敵隊と攻撃隊は共同で敵機動部隊を

 発見し次第仕留めよ!!」

 量産大和型戦艦から水上戦闘機『雷雲』が全部出撃する。

 侮った。

 これが間違いだと知るのに時間はかからない。

 艦載機がほとんど『アフリカ救援艦隊』に行ってから。

 

 戦艦撫子

 棗恭介「疲れたか霞?」

 棗霞「ええ・・・ちょっとね。」

 恭介「無理すんな、艦長の腕はお前の方が上だが

 疲弊すれば俺が支える、艦長の引き継ぎ後交代を要求する。」

 霞「貴方、ありがとう。」

 ゆりっぺ「あれ?あの食当にいたあの人・・・

 艦長の旦那さん!?」

 船員「噂には聞いてたけど・・・この人が!?」

 霞「うん、艦長の腕は一流だけど私に近差で負けた。

 だけど実力は本物で緊急時にはどの役所でも勤まるように

 訓練は受けてるわ。引き継ぎ、 七式単装高射砲一門につき

 もう平均約10弾以下しか弾は残ってない。

 速度の遅い奴は緊急時除き機銃、噴進砲で始末して。

 とびうおと高射撃砲は緊急時と空母護衛にできるだけ

 温存をお願い。」

 そう、この時合計800機以上もの敵艦載機を

 七式単装高射砲と対艦40cm砲で迎撃したため

 最強クラスの対空狙撃兵器七式単装高射砲の

 弾薬が底をつきかけていたのだ。

 恭介「了解、指揮系統交代人員引き継ぎ交代を急げ。」

 総員交代要員に変更。

 ふたたびゆりっぺが射撃官制に戻る。

 関根しおりが操舵に復帰、入江みゆきも通信へ復帰した。

 恭介「調子の悪いものはいるか?」

 総員「問題ありません。」

 恭介「よし。」

 ゆりっぺ「!!、11時の方向から航空機!!距離115km高度200m

 速度から水上機と思われます!!」

 恭介「非常時以外での高射砲発射を一時禁止し、

 これから40mm機銃と噴進砲による迎撃を開始する。

 総員対空、対水上戦闘用意!!」

 カーンカーンカーンカーン!!!

 ゆりっぺ「総員対空、対水上戦闘用意!!」

 恭介「進路そのまま南西に向けて直進!!最大船速!!」

 水上戦闘機接近にも関わらず最大船速50ノットで突っ込む

 戦艦撫子。

 

 人民第一艦隊

 人民水兵「あの艦こっちに突っ込んできます。」

 元帝国海軍少将「怖いもの知らずだな・・・あんな砲の

 少ない小さな艦が航空機を食えるのかって思える。」

 

 撫子に水上戦闘機『雷雲』が迫る。

 人民パイロット「総員雷撃体制に入る!!高さ100mまで

 降下!!」

 まずは40cm対艦砲の射程圏内40km以内に敵が入る。

 棗霞「40cm対空信管砲撃、うちーかたーはじめー。」

 ゆりっぺ「敵航空機射程圏内に突入、対艦砲うちーかたー

 はじめー!!」

 40cm対艦砲内部

 朱鷺戸沙耶「うちーかたーはじめー!!」

 照準構えて対艦40cm砲が火を噴いて砲弾を発射する。

 敵水上雷撃隊に大型近接信艦が作動して爆風で3機巻き込んで

 破壊する。

 連続で砲弾が雷撃隊を飲み込んで合計14機を撃墜する。

 40mm改造対空信管砲射程7500mに到達する。

 ゆりっぺ「機銃隊、撃ちかた初め!!」

 その瞬間撫子の対空砲が弾幕を張り始める。

 機銃隊が一斉に掃射を開始。

 敵水上攻撃機『雷雲』46機が一斉魚雷を発射する。

 さらに噴進砲が同時に接近して来る水上機に発射される。

 噴進砲(25cm12連対空ロケットランチャー)

 ・40mm改造機銃の近接信管が作動して

 噴進砲の爆風が『雷雲』27機を包み込んで海の藻屑へと

 変え、残った『雷雲』を機銃の信管の爆風が飲み込んで

 全て迎撃する。

 元帝国海軍少将「!?」

 その光景を見た瞬間凍りついた。

 あれだけあった航空機が手品のように迎撃されてしまった。

 さらに。

 遊佐「相殺魚雷2連射、射出。」

 3門に増えた相殺魚雷発射管から一斉に魚雷が発射される。

 2連射で合計6発

 撫子命中打になる軌道の魚雷付近で爆発し危険軌道から

 反らし、もしくは誘爆させる。

 そのほかの魚雷は撫子の速度に追いつけずおいて行かれて

 回避される。

 戦艦撫子、被弾すら許さず無傷。

 それを見て少将の顔色が豹変する。

 少将「うっそ!!!!」

 しかもそいつは魚雷艇よりも速く水面を滑るように

 50ノットで走る。

 少将「気持ち悪い・・・なんだあの船は!?」

 そいつは接近すると艦橋の後ろからなんか花火っぽいやつを

 撃ち上げる。

 少将「は?」

 その花火っぽいやつはこっちに向かって動き・・・

 量産型大和に高速で命中し爆発。

 右舷甲板で大炎上した。

 少将「なんじゃこりゃぁあああ!!!」

 流石は大和型戦艦派生一発では沈まない。

 というわけですぐもう一発発射される。

 また同じ艦の右舷甲板に命中する。

 ちゅっどぉぉぉーーーーん!!!

 人民水兵「うわぁあああ!!!」

 横殴り二発でバランスを崩し量産大和型戦艦は転覆した。

 硬くても衝撃を2回横殴りにして転覆させれば

 バイタルパートなんて関係ない。

 何万トンもの巨体は一度倒れたら工作艦10隻はないと

 元には戻らない。

 少将「撃ち方はじめぇぇ!!弾幕はれぇぇぇ!!最大船速で

 アフリカへ向けて転身せよ!!」

 艦隊は逃げようと動くが50ノットの速度の悪魔を

 振り切る速度は仮に駆逐艦でも持ち合わせていない。

 少将「今発艦できる艦載機全てを持ってやつを沈めろ!!」

 全然射程が届かないのに砲弾を全てぶちまけながら必死に

 応戦する。

 この時既に600機が『アフリカ救援艦隊』の艦載機と

 応戦、もしくは索敵殲滅戦に入っていた。

 

 一方日露アフリカ救援艦隊は自軍の約3倍の艦載機搭載量

 を誇る人民艦隊に先手を取り戦力の殲滅に成功。

 しかしその艦隊にも人民航空隊の魔の手が迫る。

 帰還した第一航空隊の補給を急いでいた艦隊に

 第二航空隊が防ぎ漏らした300機が到達した。

 艦載機隊からの連絡を受けて緊急発進させる。

 ロシア海軍空母『豪雪』艦長

 「迎撃開始!!」

 防衛の為に待機していた

 『アフリカ救援艦隊第三航空隊』

 『ホワイトゼロⅡ型艦載戦闘機』100

 『虹雀』36『翔翼』36

 が出撃。

 足止めしている間に帰還し補給したた第一航空隊も

 追加で出撃。

 『アフリカ救援艦隊第一航空隊』

 『ホワイトゼロⅡ型艦載戦闘機』77

 『零九式艦爆白虎』112

 さらに防衛網すり抜けた多数の航空機を

 戦艦『雪風』『響』『潮』『汐』『春日』『秋夜』『未来』

 の近接信管による精鋭対空高射砲と

 駆逐艦 爽快型21隻のフォロー対空射撃。

 空母『利根』『筑摩』に飛行甲板にガチ積みされた

 近接信管噴進砲の雨霰で撃退。

 ※近接信管積んだ対空射撃は迎撃能力が7割も増える。

 ちなみに搭載も武装も多い『伊勢』『日向』は

 鹿島が「この状態での上陸作戦実行は非常に危険だ」として

 大量に乗った歩兵達を艦載機の空襲から護るためあえて

 強い護衛空母としての役割をしていた『伊勢』『日向』を

 選んで一旦アラビアに帰港させ、自軍防衛に小さい空母での

 防衛を選んだ。

 その結果苦戦はしたもののアフリカ救援艦隊は

 1隻の落伍も無くどうにか勝利し、戦艦撫子によって

 人民艦隊に最期の時が訪れようとしていた。

 

 戦艦撫子は敵人民艦隊に向かって高速で立ち回る。

 50ノットに追いつける艦艇は原子力戦艦や原子力空母の

 無いこの時代にあるわけがない。

 金剛型戦艦や哨戒艇でも置いていかれるレベルである。

 それ以上の速度を持つ航空機は迎撃され、

 たとえ七式単装砲が無くなっても、鍛え上げられた対空機銃隊

 噴進砲隊による対空射撃は日本最強の練度を誇る。

 対艦単装40cm主砲も対空を支援する。

 対艦アウトレンジからの一方的虐殺。

 最大射程約40~55kmの艦砲では65kmの射程の撫子の

 誘導ミサイル『とびうお』相手に届かない。

 水上速度では絶対に勝てない。

 射程に入れることができず一方的にボコボコにされる。

 絶望そのものだった。

 近寄る航空機が弾幕の近接信管で次々と壊されていく。

 急降下爆撃を挑もうにも史実戦艦伊勢以上の射程と

 殺傷力に長けた25cm12連対空ロケットランチャー

 (別名20cm12連強化噴進砲)に邪魔されて戦艦撫子に

 傷一つつけられない。

 この時敵空母周辺には味方艦載機がまだいるため自動迎撃は

 できない。

 だから、こいつで仕留める。

 恭介「全部仕留めるぞ!!」

 この時まで使った誘導ミサイル『とびうお』の数は

 45発。残弾数35。

 夜戦で仕留めた敵がかなり数が多かったためだ。

 たとえ戦艦大和はミサイルやアイオワの艦砲射撃が

 効かないという議論があるが、それはあくまで

 1発当たっても、一撃当たっても問題は無いという言葉が多い

 問題は、何発も当たったら?何発当たったら内部の金属や

 衝撃で電子機器がねじまがって戦闘不能になるか?

 そういう問題に直面したとき、戦艦大和並に頑丈で

 屈強なる戦艦がいくら揃っていたとしても、

 無力化するのにそう困らない。

 『とびうお』が敵大鳳型装甲空母に命中して甲板が炎上する。

 元帝国海軍上層水兵「あんたは水上戦闘機で逃げろ!!

 このままだと全滅する!!」

 人民艦隊の戦艦が、空母が、『とびうお』に屠られ、炎上し、

 数発耐えながらも結局は連続では耐え切れず

 限界を迎えて海中へ消えていく。

 元帝国海軍少将「ふざけるな!!総員退艦!!俺は責任を持って

 艦と運命を共に・・・。」

 元帝国海軍水兵「何馬鹿言ってやがる!?これをあんたが真剣に

 知らせなきゃみんな死ぬんだぞ!!」

 人民艦載機の爆撃、雷撃が届かずして機銃、

 『とびうお』に迎撃される。

 元帝国海軍水兵「とっとと出て行きやがれ無能が!!」

 水兵が少将を脱出艇にほおり投げて艦内ヘ戻る。

 少将が口を開ける中、超大和型戦艦は

 史実戦艦大和のように。

 死を約束された戦いに。

 菊水作戦の決意を持って。

 最後の力を振り絞り、戦艦撫子に向かっていく。

 ほとんどの艦が脱出ボートで脱出し水兵がアフリカへと

 逃亡していく。

 ついに最後の三段空母『金剛石』に『とびうお』が

 左舷から着弾。一枚目の飛行甲板が海中へ没する。

 二発目の着弾でバラバラになり沈没する。

 空母も、戦艦もほとんどやられ、残るは・・・。

 『超大和型戦艦』中破1隻

 だけだった。

 電報が打たれた。

 『ムダナギセイヲダスナ、トウコウセヨ。』

 元帝国海軍上層部水兵

 「確かに相手も日本人。

 俺も日本人。

 だから白幡を上げれば故郷へ帰れる。

 しかし俺達は南米とアフリカで

 たくさん虐げた。

 好きなだけ泣くいい女を抱いた。

 反逆する無抵抗な人々を殺した。

 今更家族の元に戻りたくても戻れない。

 だから最後の意地だ。

 俺達をクビにして知らない間に日本は強くなった。

 ハルヒは俺達がいらないことを証明した。

 そんな奴に今更頭下げて故郷に帰れるか!!

 どうして・・・こんなに日本が変わるなら俺達に

 協力させてくれなかったんだ!!!

 どうして・・・!!!

 こんなに勝利できる日本に導けるなら俺達は協力した!!

 どうして国を愛した俺達をクビにした!?

 ※男尊女卑の考えが抜けなかったり派閥争いで作戦に

 支障をきたすため。

 だから俺は・・・俺達は最後の意地を見せててめえを

 倒してやる!!!

 火薬庫の炸薬をありったけ主砲に詰めろ!!!」

 人民水兵「しかし・・・・。」

 元帝国海軍水兵「いいから詰めて待機したら逃げていいから

 今すぐそうしろ!!!」

 元帝国海軍上層部だった水兵は少しでも時間を稼ぐため

 無言電報を繰り返して時間を稼ぐ。

 棗恭介艦長(悩んでいるのか・・・それとも・・・。)

 棗恭介「万が一に備えて七式単装砲を敵に向けておけ。」

 

 電報が来る。

 『リョウカイトウコウスル。』 

 敵は投稿したと思い込んだ棗恭介だったが。

 妻霞が何かに気がついた。

 霞「ごめんね貴方。」

 恭介「?」

 霞「七式単装砲、油断しないで敵戦艦から目を離さないで!!」

 通信へ向かいこう打った。

 『マテ、キュウジョ二オウジルナラ、シュホウヲイマスグ

 サユウニムケヨ。』

 ゆっくりと主砲をこっちに向けて接近する超大和型戦艦。

 一番砲筒だけ左にちょっと反らしただけだった。

 霞「はっきりしたわ。こいつには投降の意思は無い。

 油断させてこっちを撃つつもりよ。

 『とびうお』を撃ちなさい、艦の人員の命にかかわるから

 今すぐ沈めなさい。」

 恭介は戸惑ったがすぐに冷静に考えて自分を捨てて納得した。

 その時超大和型が突然速度を上げて突っ込んできた。

 35ノット。

 膨大な爆薬を重油に突っ込んで無理矢理重油タービンを

 高速回転させて最後の死力と意地を見せ接近する超大和型

 恭介「撃て!!」

 遊佐が『とびうお』のボタンを押す。

 超大和型の第二砲筒の51cm主砲4門が大爆発を起こして

 弾丸が発射される。

 『とびうお』が撫子から発射される。

 構えていた七式単装砲がレーダーで敵の弾丸を捕らえ

 砲兵「うわっ!!!」

 砲筒捨てる覚悟で炸薬を詰めた一撃が戦艦撫子に

 音速を超えて襲いかかる。

 七式単装砲が超大和型の撫子直撃コースの弾丸に近接信管の

 弾丸を当てて4発全ての軌道をレーダー反射射撃で

 撫子直撃への回避コースへと反らす。

 相手の目論みを全て回避したかに見えた。

 しかし。

 とびうおが超大和型戦艦に直撃前に

 元帝国海軍上層部だった水兵が最後の言葉を言った。

 「それが・・・狙いだったんだぜ。」

 とびうおが前回の戦いでキングクライスト級にやられた

 超大和型戦艦の第一砲筒に直撃し大爆発した。

 いいや、これがやつの目的だった。

 炸薬ぎっしり詰めた上で敵の一撃による爆発まで

 利用した博打の一撃。

 そいつは撫子の哨戒機『星雲』と『銀雲』が空になって

 偶然誰もいなくなっていた後方格納庫の角を衝撃波で

 削り取った。

 ガリッ!!

 霞・恭介「!?」

 そう、やつの届かなかったはずの一撃が

 最後の雄叫びのように襲い掛かったのだ。

 戦艦撫子の背後に高い水しぶきがいくつも上がる。

 命令前にとびうおのボタンを押して、超大和型戦艦に

 遊佐は最後の止めを刺した。

 何度も何度も。

 誰も止めなかった。

 命令前に動かざるを得なかったからだった。

 8発目のとびうおの最後の直撃で超大和型戦艦は煙りを上げて

 水底へと消えていく。

 こうして第三世界人民艦隊は事実上戦闘艦艇のほぼ九割を

 失ったのであった。

 ゆりっぺ「新たな敵航空隊発見!!距離120km、数45機!!」

 棗霞「機動部隊に打電、いますぐイエメンの港に

 全艦撤退!!弾薬の無い状況での戦闘は自殺に等しいわ!!

 対空戦闘を行いながら後退せよ!!」

 戦艦撫子以下アフリカ奪還艦隊はその後、

 逃亡した敵艦載機と入れ代わりで大量の

 『鉄連山』

 最高速度500km/h 航続距離7500km 搭載量4t

 B-29をベースに作られた人民帝国新鋭4発攻撃機。

 B-29よりも小さめの新鋭攻撃機。

 装甲多めで速度・航続距離がB-29よりも落ち目だが

 爆撃機として優秀。

 

 が、大量に合計300機アフリカから沸いて来たため一時

 ロシア空母艦載機が足止めして時間を稼ぎつつ撫子は

 『とびうお』と40cm砲を全力で吐き続けながら撤退。

 アフリカ奪還艦隊とともにアフリカ大陸から

 一旦全速力で離れて洋上補給を『超特輸送船』から行い、

 無くなった弾薬や『とびうお』

 圧縮メタンハイドレートの補給を行った。

 ついでに衝撃波でちょっと削れた格納庫への溶接応急処置も

 行う。

 恭介「済まない・・・最後の最後で・・・。」

 霞「あれは私でも予期できなかったわ。まさか砲筒犠牲に

 するほど炸薬を詰め込むなんてね・・・。」

 慎重に敵射程圏外60kmをキープしていたが

 まさかこんなに方法で敵が砲弾をどどかせにいくとは

 だれも考えてなかったのだ。

 しかも加害範囲ギリギリだったこともあって判断が難しかった

 当たり所が悪ければ間違いなく犠牲者が出ていただろう。

 幸い格納庫の角がひしゃけるだけで住んで犠牲者は出なかった

 恭介「いやあ、高射砲を温存しといてよかったなぁ・・・

 やっぱり霞には勝てないなぁ。」

 その後に出てきた高高度攻撃隊は機銃や噴進砲では

 対処できないため七式単砲の温存は正解だっただろう。

 霞「あんたも疲れたでしょ?でももうちょっとだけ

 艦長をお願いしていい?補給終わって、出番が来るまで。」

 

 毛沢東は帰ってきて自分の不祥事を隠すため息のかかった

 人民兵を呼びだし、流れ着いた生き残りを全て皆殺しに

 するつもりで構えた。

 実はあの航空攻撃機隊は実は味方を救うためではなく

 自分を苦しめた元帝国少将以下を殺すためによこした

 部隊だった。

 これによって毛沢東以下人民兵は自分達の不祥事を隠すため、

 マダガスカル海戦の生き残りを片っ端から皆殺しにした。

 毛沢東「わっはっはっはっはっは!!!残念だったな

 最後に勝つのはこの俺だ!!」

 元帝国少将「貴様・・・!?」

 毛沢東「残念だが俺の栄光の活躍を何も言えないのが

 実に残念だな、ルペライトは陸戦の真っ最中で気付かない

 お前達はここで死ね!!」

 元帝国少将「おい待て!!今俺を殺したら空母と戦艦を

 皆殺しにした化け物の事が伝えられないぞ!!」

 毛沢東「知るか!!お前のような邪魔者はさっさと消える

 べきなんだよ!!」

 この時代で本来将介石にやろうとしていたことを

 まんまと行い、元帝国海軍少将以下全員を機関銃で

 皆殺しにした。

 毛沢東「はっはっはっはっはっは!!俺さえ残っていれば

 いくらでも望みはあるんだ!!わっはっはっはっは!!」

 こうして毛沢東は本当に人民帝国に絶対に必要な

 敵新鋭戦艦『撫子』の情報を自らのエゴで潰した。

 その深刻なことに気がついたのは、しばらくして

 艦隊を沈められた一部の部下の発言と自分の直下の艦隊が

 1隻も帰って来なかった事だった。

 

 戦艦『撫子』以下『アフリカ救援艦隊』

 入江みゆき「スエズ運河防衛のトルコ以下アラビア連合軍が

 救援を求めています!!」

 長門「対策部隊、総員構えて。」

 一同「了解!!」

 前回の教訓と敵の予測航空機の多さから、

 哨戒機、水上偵察機の生存率が低いことを踏まえ

 バイタルパート航空格納庫に弾薬を目一杯入れ

 航空機を格納庫に戻さなかった。

 格納庫の削れた部分を集中溶接して緊急処置。

 砲筒も超特輸送船のクレーンで換装。

 鹿島「このまま行っていただけますか?私も・・・。」

 長門「貴方が戦死したら助けられる命がどれぐらい減るか

 わかるなら戦況が落ち着くまで後方にいなさい。」

 鹿島「でも・・・。」

 長門「大丈夫。私たちがいる。」

 戦艦雪風は鹿島を乗せて一旦イエメンの港に待機し

 補給の終わった戦艦撫子はイエメンで補給中の

 アフリカ救援艦隊尻目にを先行して偵察もかねて

 待機していた洋上から最大船速で戦場へ向かう。

 

 



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第47話 1942年8月 スエズ運河の戦い

1942年8月、ルペライトはスエズ運河を超える作戦で

 苦戦を強いられていた。

 この第三世界人民帝国陸軍の進軍を阻んでいたのは

 ロシア皇国から大量に輸出されたホワイトゼロ陸上戦闘機Ⅱ型

 と、英国の戦場魔術師『ジャスパー・マスケリン』

 冬戦争・継続戦争が鹿島のおかげで無くなったため退屈して

 なぜかこっちに来たフィンランドの『ユーティライネン(兄)』

 こいつらがこの上なく邪魔だった。

 英国も日本と同盟国にあるロシア皇国が邪魔で

 仕方がなかったが、信教の自由の保護を掲げてアラブ一帯が

 団結している以上、現地の判断で人民帝国対策で

 一時的に協力していた。

 ルペライト「洋上支援が来ないな・・・どうした?」

 忙しくてわからなかったが艦隊のマダガスカル出港予定から

 1ヶ月も過ぎているのに洋上からの艦載機支援が来ない。

 毛沢東がようやく自分の虐殺による失態の規模に気がつき

 うろたえているせいで正確な洋上敵情報がこっちに来ないのだ

 まさか『自分が戦果を出して危機から脱出したが

 艦隊が全滅しました』なんて言い訳にならない。

 あれだけの艦隊を見過ごしにして全滅させて弁解もくそも無い

 スエズ運河に空挺部隊を降ろしたりしてはいるが、

 地形を熟知した現地アラビア以下中東連合相手に苦戦。

 空挺部隊で都市を制圧使用としたが、ジャスパーの

 造った偽レプリカ都市に降りて仕掛けられていた

 爆弾により部隊が全滅したり、戦車を破壊したつもりが

 全部段ボールレプリカだったり、人民陸上部隊が

 フィンランドの狂戦士に遭遇して全滅したりと散々だった。

 そのため8月に航空機を集中させて

 中東への夜間の大規模空爆を実施。

 連日の爆撃にジャスパーの偽都市偽装が間に合わず

 もはや都市防衛はこれまでかと思われた。

 

 1942年8月夜間スエズ運河付近海域

 戦艦撫子到着。

 棗霞艦長「鹿島さんには撫子の戦闘区域周辺に味方航空機を

 近づけさせないように中東連合に連絡を取ってある。

 総員、自動迎撃の真撃も使う総力戦である。

 仲間の疲弊を感じたら少しでも暇が空いたら交代しなさい。

 一瞬一瞬が命のやり取りよ。予備人員、

 総員対空総力戦用意!!」

 ゆりっぺ「対対空戦闘総力戦用意!!」

 予備人員全てが戦艦撫子の配置につく。

 恭介「急いで飯を運べ!!眠くならないように腹5分目以下だ!!」

 食当では船員の食べるあらゆる料理をを作り、

 艦内隅々まで運んでいく。

 「伊勢海老おにぎりよこせーー!!」

 「わたしは無難に昆布-。」

 「厠に皆行っておけ!!戦場で漏らしても知らんぞーー!!」

 「珈琲と果汁、こっちに持ってきてーー!!」

 ゆりっぺも角煮の入ったおにぎりをかじってレーダーを見る。

 操舵の関根しおりがみそ汁を一気飲みし、

 通信の入江みゆきは焼鳥をつまんで構えている。

 戦闘海域はしばらく嵐のような静けさが漂う。

 ゆりっぺの見ているレーダーに敵影の粒々が入ってくる。

 ゆりっぺ「9時方向、高度9500mから敵影!!推定45機

 超える!!距離110kmに突入!!」

 棗霞「射程に敵を捕らえ次第総員撃ち方初め!!

 来るわよ!!油断しないで!!とびうおは対地攻撃命令と

 非常時、危険域上空に敵を探知したとき以外は

 自重するように!!」

 

 敵人民航空隊は戦艦撫子の射程外も含めて1500機はいた。

 人民帝国軍中東攻略戦爆連合

 『長距離攻撃機鉄連山』       500

 『艦爆彗星翡翠』 250

 『陸上爆撃機 銀河』   250

 『零戦75型』           100    『零戦86型』 100

 『四式戦闘機改 強疾風 キ84改』 100

 『キ87高高度戦闘機改』      100

 『キ94高高度防空戦闘機改』     100

 ルペライト「洋上で何があったかは知らないが、

 NプランとEプラン、どっちが成功するか・・・。」

 ルペライトは洋上で嫌な事が起きた事に薄々気がついていたが

 今はそれへの期待を一切切り捨てて中東攻略へ集中

 することにする。

 ・・・が、彼女はまだ戦艦撫子の存在を知らない。

 

 戦艦撫子

 ゆりっぺ「敵郡!!距離40km、高度9500m主砲射程圏内に

 突入します!!」

 棗霞「主砲対空信管弾、うちーかたーはじめー。」

 40cm対艦単装主砲内部

 朱鷺戸沙耶「主砲点検、装填よし、うちーかたーはじめー!」

 沙耶がトリガーを引く。

 40cm主砲が火を噴く。ペダルを踏んで弾が起き上がり

 装填して、弾薬と弾丸がスライドして自動で

 主砲へ"カシャッ"と入っていく。

 アイオワの倍以上の装填速度を誇る撫子主砲装填装置。

 すかさず主砲が第2発目を発射する。

 その弾は近接信艦が作動して高高度の敵に柳のような

 爆風を浴びせて四発攻撃機『鉄連山』をバラバラにして

 撃ち落とす。

 その柳のような爆風は下にいた護衛戦闘機『零戦75型』

 『キ84』に襲い掛かり、粉砕する。

 ゆりっぺ「敵郡距離30kmに入る!!高さ7700m!!」

 棗霞「七式単装砲、うちーかたーはじめー!」

 砲兵「うちーかたーはじめー!!」

 戦艦撫子の九門の13cm七式単装砲が発射される。

 百発百中に近い対空砲撃が航空機を次々と迎撃していく。

 だが、いくら戦艦撫子でも50ノット(時速約93km/h)

 では航空機の巡航速度にすら追いつけず、

 限界射程がとびうお使って65km、主砲等で40kmが

 限界である。

 そのため戦艦撫子の全力ではスエズ運河上空の航空機迎撃率は

 わりと低く、狭い範囲で最初250機位しか落とせなかった。

 ・・・しかしそれだけが戦艦撫子の仕事ではなかった。

 棗霞「対地攻撃、『とびうお』うちーかたーはじめー。」

 遊佐「3番5番、『とびうお』発射、対地攻撃開始。」

 撫子のミサイル発射ハッチが2つ開いて一発ずつ発射される。

 スエズ運河を超えようとする人民陸上部隊に誘導ミサイル

 『とびうお』が襲いかかる。

 ルペライト「何だ!?」

 人民陸上部隊「わぁああああ!!!」

 戦車と車両と陸上部隊が宙を舞う。

 遊佐「要塞砲、始末完了。」

 棗霞「主砲、対地八式焼夷弾使用、うちーかたーはじめー。」

 弾薬が入れ代わり装填される40cm主砲。

 沙耶「うちーかたーはじめー!!」

 主砲がハイスピードのリロードで敵陣地と部隊を焼き払う。

 射程40km~65kmの戦艦撫子だが、陸上部隊がスエズ運河を

 渡ろうとする範囲は狭いため、陸上を敵が人海戦術で

 超えようとすると陸路が狭い範囲であるため

 部隊進行を阻止できる。

 ルペライトは異常を感じ、夜間に双眼鏡でスエズ運河付近の

 湾内を見ると青い艦底の小さな砲筒をいくつも

 持っている・・・軽巡洋艦・・・が見えた?

 しかし、そいつの周りで敵護衛戦闘機もいないのに次々と

 味方の航空機が炎上して落っこちていく。

 ルペライト「なんだ?見たことも無いタイプの艦だな?」

 第二次世界大戦の戦艦を見慣れた人間からしてみれば

 イージス艦なんて見てもでっかい砲付きモーターボート

 にしか見えず、どう考えたって侮る。

 未来人ならば顔色を変えて焦るが。

 ジャスパー・マスケリンはその様子を見て驚いていた。

 ジャスパー「見たことの無い軍船だ・・・新鋭艦?」

 

 人民帝国側

 周防九曜「あれは劣化版のイージス艦。」

 ルペライト「イージス艦?なんだそれは?」

 周防九曜「本来未来からそんなもの持ってくればオーパーツ

 レベルの強敵。国防用に米国で造られ、誘導ミサイル・・・

 この時代では誘導ロケットって言い方がわかりやすいと思う。

 それを主力武器にして戦闘を行う艦艇がイージス艦。

 見たところその水準には達していないが

 この時代では十分脅威の代物。」

 橘京子「ハルヒめっちゃ卑怯じゃん!!どうやって造った

 持ち込んだ!?」

 周防九曜「多分長門有希の類が設計、製造したと思われる。」

 藤原「腹立たしい奴だ・・・こっちは戦艦量産の

 移動工場を造るのに手一杯なのに・・・。」

 ルペライト「対策は?」

 周防九曜「射程を判断して迂回、もしくは私達で破壊する。」

 

 戦艦撫子は対空と対地攻撃でスエズ運河の敵陸上、航空隊を

 削っていく。

 監視をしていた長門の赤外線双眼鏡に何かが光った。

 長門「来た。対応要員、戦闘準備。」

 長門有希「(オーダーメードの刀を2本抜いて構える。)」

 雌二夏二「ふぁぁぁぁ・・・。(眠ロリ)」

 紺色美那「退屈解消!!(拳を構える紺色ロングの姐御)」

 一蒔一保「面白い・・・能力劣化しても・・・十分楽しめる。

 (短髪銀色ボクサー)」

 先方から海上を駆け抜ける二人の脅威相手に

 撫子艦上に対応要員が姿を現す。

 長門「美那、お願い。慢心抜きで。」

 紺色「わかってるって!!」

 まず一蒔一保が動き出す。

 一保「あれが、 周防九曜・・・。」

 長門を圧倒して雪山で高熱を発症させ、半殺しに追いやった

 恐るべき長門キラー周防九曜。

 その周防九曜に対するは元情報暇人『憤怒』担当一蒔一保。

 こいつは長門にどういうわけがキックボクシングの

 スパーリングをお願いした時、長門を圧倒し、

 情報能力でも圧倒的強さを見せて長門を敗北させた

 ガチファイター。

 ちなみに速度に勝る『好奇心』の水色此十に

 回避されまくって負けたリベンジにしつこく

 追い回したこともあったりする。

 そいつが周防九曜を遠距離から発見すると突っ込んでいく。

 水面走り抜けて。

 佐友紀「どうなってるんだあの人達は・・・。」

 弥刀哉「まったくだ。」

 水上で激突する二人。

 水上ですざまじい音を立てて人外の殴る蹴るの応酬が始まる。

 その時一保が劣勢になっていく。

 体の動きがみるみる鈍っていく。

 一保「触った体の部分の機能を停止させる・・・だと!?」

 九曜「貴方は耐性あるからちょっと作用が軽かった。

 でも敗北は必須。」

 一保「くそっ・・・!!」

 紺色「見てらんねえな行くぞ!!」

 紺色が海上へ加勢に行くもルペライトの側近の

 元情報統合(以下略)黒人の大男、イング・クアッタが

 立ち塞がる。

 イングの巨大な重力パンチを水上で受け止めて苦笑いする。

 紺色「うわぁ~お、手応えやばいやばい。」

 長門有希が一保のフォローに入る。

 専用の日本刀二本で高速で斬りかかるも九曜は

 殴る蹴るでなんなく防衛する。

 佐友紀「どうしてこの人達は真っ暗な夜間の水上を

 吸って息を吐くように走るんだ?」

 弥刀哉「俺は、考えるのを辞めた。」

 長門が特殊製造された日本刀で九曜に応戦する。

 敵は能力が劣化したとは言え触れて戦うのは自殺行為。

 遠距離だと基本弾かれて効かないし、劣化前は遠距離でも

 機能停止に追い込まれた位だ。

 長門は二本の日本刀に情報変革を使って強化して

 九曜に挑む。

 九曜「弱い。」

 九曜は日本刀にも恐れを全く抱かず弾いて長門を

 高速連打攻撃で追い詰める。

 長門は身体能力でも圧倒されて苦戦し、防戦一方で

 息を荒げて苦戦する。

 その間に一保は一時撫子の甲板の上に戻って回復を待つ。

 佐友紀「大丈夫か!?医療班を呼ぼうか!?」

 一保「大丈夫だ・・・休めば治る。」

 一保はこれでも長門を倒した事のある強敵。

 耐性を活かし回復を持って再び挑むつもりだ。

 一方紺色は、パワーでイングに圧倒されて劣勢と

 なっている。

 イング「この程度か?」

 紺色「本気出してないだけだ・・・生憎めんどくさがり

 なんでね。」

 その時イングの肩に何かが座っていた。

 夏二「ふぁぁぁぁ・・・。」

 イング「!?」

 能力耐性が強めの大男に異変が起きる。

 身体に若干怠さが入ってくる。

 イング「こいつ!!」

 捕まえて追い出そうとするもいつのまにか背後に移動している

 夏二「ふぁぁぁぁ・・・。」

 イング「くっ!!」

 後ろ回し蹴りで殺しにかかるが今度は蹴った膝の上に座って

 欠伸をしていた。

 夏二「ふぁぁぁぁ・・・。」

 イング「くそっ!!」

 膝を両手でぶっただくもまた消えて軸足にそいつは密着して

 欠伸をしていた。

 まるでトムとジェリーのような奇妙な回避能力だ。

 こいつに引っ付かれる限り全身にどんどん怠体感が

 回っていく。

 そこに紺色がイングに殴る蹴るの強烈な攻撃を加えて

 ぐらつかせる。

 紺色「言葉をプレゼントしよう。この程度か?」

 イング「貴様・・・!!」

 黒人の大男がみるみる戦闘力を弱らせていく。

 単位にして能力万全の朝倉涼子10人分の殺傷能力の化け物を

 紺色は強烈な打撃でぶちのめしていく。

 大男が撤退を試みるも怠体感が身体を蝕み

 紺色の攻撃から逃げられずにどんどん戦闘力を落としていく。

 殴った一撃一撃から体内に衝撃波を送り込んでどんどん

 イングを追い込む。

 イング「ぬぉぉぉぉっ!!!」

 しかし同時刻に九曜が動いた。

 苦戦していた長門を振り払って戦艦撫子の破壊のため

 九曜が戦艦撫子に突っ込む。

 九曜の実力を考えれば、同様の実力の一保は九曜に

 戦闘機能を不全に陥れさせられてる。

 戦艦撫子の搭乗員全員を皆殺しにできるだけの実力は

 あるだろう。

 戦艦撫子を二度と使えなくすることなんて造作も無いだろう。

 しかし・・・九曜は真っ先に殺す相手を間違えた。

 九曜の一撃が一人の男をまず蹴り一撃で殺すはずだった。

 弥刀哉「・・・。」

 殺せなかった。

 回避したそいつの手の平に触れたのがまずかった。

 九曜「・・・・・・・・・!!!!」

 佐友紀「離すなよ!!冗談抜きで離すなよ!!殺されるから!!」

 九曜は驚愕した。

 なんだこの人間!!

 こんな奴見たことも聞いたこともない。

 触れた瞬間感覚が一つになって戦闘機能はおろか

 筋力全部奪っていく化け物がこの世に存在するなんて・・・。

 岩城弥刀哉。

 塩田剛三の技を継承した弟子。

 この師匠は史実で身長がくっそ低い老人であるにも関わらず

 ケネディ大統領の2mを超えるシークレットサービスを

 ホイホイ投げたという。

 その老人の手首を掴んだ弟子も、指一本を掴んだ弟子も

 力が全く入らずに倒されてしまった動画が残っている。

 塩田剛三は自分の身体を叩いて筋肉の力の入り方を

 10~5年もかけて研究したとされている。

 ちなみに弥刀哉の場合、言われた通りにするにせよ

 やる気が湧かなかったが、夜妻に触れて筋肉の収縮の研究

 を何年も飽きずに続けてきた。

 力が入るところと力が抜けるところ

 感じるところと無反応なところ。

 (すっげえ互いに楽しんでる。)

 それで実戦に応用すると面白くなってきたので

 男である自分の筋肉を叩いて何年も研究し剛三の

 技をわずか3年で習得したのだ。

 弥刀哉は九曜の手首を掴んで間接を決めて固定している。

 九曜がさらに驚愕したのは自分の能力機能全てが

 スイッチオフにされて、触れただけで機能停止に

 持っていく能力まで触れた瞬間弥刀哉の実力に敗北して

 OFFになってしまったのだ。

 機能停止能力に筋肉弛緩剤が投与された状態となってしまった

 九曜が抵抗しようとしてもあらがう全ての筋肉がOFF状態に

 されてしまったため今の九曜は長門はおろか運動オンチでも

 倒せる。

 すると頭上から追っかけてきた長門が日本刀を俯せに

 なっていた九曜の両肩に差し込む。

 日本刀が貫通して九曜の肩を貫く。

 弥刀哉が離れる。

 弥刀哉「ちょっ・・・それやり過ぎ・・・!!」

 長門「違う、危ない。」

 九曜は日本刀刺された状態から起き上がり刀を盾にした長門を

 吹き飛ばすと佐友紀に襲いかかる。

 だが、弥刀哉に横から肩を叩かれて九曜は止められる。

 弥刀哉「妻襲っていいのは俺だけ。」

 警戒していたのにあっさり倒されてしまう九曜。

 ところが一応九曜は対策を講じていた。

 手榴弾を自分の横に転がして爆発させる。

 弥刀哉「うわっ!!」

 瞬発力がよかったのか爆風から身を引いたこともあって

 弥刀哉は無傷だった。

 佐友紀「怪我は無いか!?」

 弥刀哉「どうにか。」

 九曜は手榴弾の爆風を使って甲板から海へ逃げた。

 そこにいたのは怠体感と戦い必死に戦っていたイングだった。

 イングは九曜を受け止めると水中に潜って逃亡する。

 紺色「あっ!!逃がしちまった!!」

 長門「ふう・・・。」

 一歩間違えれば全滅も有り得た戦いをどうにか乗り切れて

 長門はホッとしていた。

 一方対空・対地援護を行っていた撫子のレーダーから

 敵影が消えた。

 ルペライトが中東軍の集結を見てスエズ運河ルートの占領が

 不可能と判断し、Eastプランを中止し、

 スペイン・ポルトガル占領ルートNorthプラン

 を選択し部隊を北上さ、スペイン・ポルトガルの

 あった場所へ部隊を集中させる方向に舵を取った。

 戦艦撫子 今夜の航空機撃墜数567機

           戦車破壊111両

 

 スエズ運河攻防戦終了後

 イエメン港。

 中東政府「鹿島天皇殿、援助有難うございます。」

 鹿島「いいえ・・・上陸作戦はまだ行えていません。

 それに欧州へ進行したことも気掛かりです。」

 棗霞艦長「戦艦撫子の弾薬も燃料もあと1戦が限界です。

 2戦以上戦えば燃料が足りなくなって帰れなくなってしまう。」

 鹿島「わかりました。敵の工業力をそぎ落とし、

 アフリカを現地民の人々に返すためにも

 マダガスカル制圧の後に上陸作戦を実行します。

 上陸作戦旗艦は『雪風』以下戦艦群、対空援護は『撫子』で

 お願いします。」

 棗霞「了解。」

 長門「私達は上陸作戦指揮を取る。九曜とあれにダメージを

 与えたのは大きい。」

 紺色「まあ、用心しとかないとな。」

 一保「手負いなのは気が引けるが手加減は不要だ。」

 戦艦撫子、アフリカ上陸作戦へ。

 

 一方ルペライトは戻ってきて唖然とした。

 一夜にして海上戦力が全滅していたのだ。

 毛沢東「不運にもやられてしまい・・・。」

 ルペライト「なあ、この被害を被らせたのは何だと思う?」

 毛沢東「日露艦隊です!!それも空母35隻戦艦10隻を

 保有する・・・。」

 ルペライト「そうじゃない。それだけ戦力があるんなら

 スエズ運河上陸作戦の時機動部隊も同伴していたはずだ。

 それにまだ上陸作戦が決行されていない。

 つまり敵はお前の言っている数はいなかったってことだ。

 しかもスエズ運河で見かけた水上戦力は戦艦1隻・・・

 航空隊からたった1隻でスエズ運河を防衛しきった

 おそらく海上戦力の奴らもそいつに当たった。

 そして・・・機動部隊含めた部隊にやられてしまった。

 その戦艦の情報を何故我々に提供しなかった?

 提供すれば早急にそれに対応できる戦術は立てれたはずだ。

 生き残りにでも情報を聞けばいいのに何故その情報すら無い?」

 毛沢東「それは・・・その・・・。」

 ルペライト「殺したな・・・自分の不都合を隠すために。」

 毛沢東「いいや!!敵が残虐な奴で・・・。」

 ルペライト「だったとしてもあれだけの水兵10000名以上全員が

 敵に虐殺された仮に可能性はあっても確実に何割かは

 生き残って陸に上がるだろう。

 なのに何故誰もいない?」

 毛沢東「そ・・・それは・・・くっ!!」

 ルペライトの周りを中国人民軍が囲む。

 毛沢東「お前には死んでもらう!!」

 そこにイング・クアッタが現れる。

 囲んだ毛沢東の息のかかった連中が瞬時に打ちのめされる。

 重量級の黒人が人外の速度で中国人民軍を風船のように

 拳で吹き飛ばす。

 ルペライト「行けるのか?」

 イング「俺は・・・大丈夫・・・それより九曜が・・・。」

 毛沢東「ひぃぃぃっ!!」

 ルペライト「ふう・・・どうしてこうも集団とは

 まとまらないのだ・・・。」

 毛沢東は一目散に逃げ出した。

 しかしそこにいたのは。

 元日本帝国陸軍達だった。

 元帝国陸軍「俺達は・・・あいつらのことは大嫌いだった。

 傲慢で・・・一つ一つ邪魔してきて、頭が悪くて・・・

 しかしそれでも俺は全員死んでほしいとは思ったことは

 無かった!!貴様は・・・貴様は・・・!!」

 毛沢東「うわぁあああああ!!!!」

 毛沢東はリンチされて絶命した。

 ルペライト「経験を積ませて成長させようと期待した

 私が馬鹿だった。」

 元帝国陸軍「しかしどうしますか?新鋭戦艦はスエズ運河

 超えて欧州部隊の通商破壊に来るかも知れませんよ?」

 ルペライト「九曜達の話に寄ればその可能性は無い。

 なぜならあれは蒸気タービンの煙突じゃなかった事から

 ガスタービン機関の可能性が高いそうだ。

 未来はどうかわからんが天然ガスの入手はこの時代では

 ましてや戦艦クラスの量の調達は用意ではない。

 アフリカ陸上部隊・航空隊はそいつの出現を確認したら敵射程

 予測範囲外海岸から70kmへ撤退せよ。」

 元帝国陸軍「了解。」

 

 戦艦撫子はイエメン港で再度戦力整理をしていた

 アフリカ救援艦隊と合流し、南方資源地帯の一部部隊と

 合流し、共産主義陣営からのアフリカ奪還を試みようと

 していた。

 

 



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第48話 1942年9月 赤軍敗走

第二次世界大戦 英雄 バーサーカー
アーネル・エドヴァルド・ユーティライネン
筋力A 耐久A 俊敏B 魔力C 宝具A 幸運A
モロッコの恐怖とも呼ばれる猛将
素行が悪いが実績と実力が第二次世界大戦英雄の
中でも最強クラスの英雄。
250倍ものソ連軍からフィンランドを護った英雄。
だが彼の居場所は戦場以外どこにもなかった。

スキル
狂化・理性持ちA
狂化しながらも理性的に軍略を行使できる。
非常時だろうが通常だろうが
四六時中この状態の模様。

矢避けの加護A+
砲弾の降り注ぐ中揺り椅子でくつろぐ程
どういうわけか砲弾や銃弾が当たらない。

モロッコの恐怖C
近づいただけで体が震えるほど怖い
気に入らなかったらすぐに殺しにかかる

怪力A
戦車を簡単に10台以上破壊し、ハッチをこじ開ける
までの恐ろしい怪力。
自分より身長の高い奴と互角以上に渡り合える。

近代兵器運用C
陸上兵器であれば初見でもプロ並みに扱える。

軍略A+
コッラの戦いで250倍もの戦力を覆せる戦術を行使できる
軍略家。アイオニオンヘタイロイ・アサシンの集団攻撃・
暗殺さえも覆す。

カリスマB
この人についていけば負ける気がしない。
(部下曰く)

宝具
英雄の創造B
特定の一般人の才能を見抜き、育て
英雄へ昇華させるスキル。
これは弟に飛行機の本を買って上げて
フィンランド最強のエースパイロットに
育て上げたり、カワウ中隊以下シモヘイヘ達を
猟師からアーチャークラスの英雄へ育て上げた
史実の伝説レベルのスキル。
適材適所に人員配置もできる。

カワウ中隊+a A+
アーチャークラス、耐魔力C以上の英雄達の集まり。
250倍の兵力差を覆す一人一人が最強の英雄。
シモヘイヘ以下が持っている
『我より先に撃つことは無い』C
『千里眼』C
を全員が常備しており、アイオニオンヘタイロイや
スパルタ軍を壊滅させる事が可能。
無論ユーティライネン自身もこのスキル持ちである。
+aでフィンランド最強のパイロットの弟のエイノも
呼び出せる。

白い死神A++
固有結界。-45°の銀世界を展開し、
生半可な防寒装備の相手を凍死させる。
たとえ防寒装備が万全だったとしても
この世界を自由自在に移動できるカワウ中隊
相手には、見つけることも戦うことも
困難な状態で息堪える事が大半である。






1942年9月アフリカ救援作戦が開始された。

 海上戦力の壊滅した第三世界人民帝国相手に

 圧倒的有利に駒が進むようになった。

 『アフリカ救援艦隊』

 戦艦8隻

 『撫子』『雪風』『響』『潮』『汐』『春日』

 『秋夜』『未来』

 空母

 豪雪型融合空母 搭載100×6隻

 量産装甲抑揚空母 搭載50×6隻

 空母『伊勢』『日向』搭載50×2隻

 空母『利根』『筑摩』搭載36×2隻

 駆逐艦 爽快型50隻

 超特型輸送船2隻 輸送船50隻 タンカー15隻

 ※1隻早めに日本へ帰航。

 

 まずはマダガスカル島にて戦艦撫子を筆頭に機動部隊を

 護衛させ、襲ってきた航空隊全てを全てたたき落とし

 戦艦『撫子』 『雪風』『響』『潮』『汐』『春日』

 『秋夜』『未来』による新鋭艦砲射撃で基地を破壊した後に

 英国から人民帝国が奪ったマダガスカルを制圧。

 */\/\/\/\/\

 // / // / //

 『艦砲射撃を実行!!』

 こうして敵海軍の主要拠点だったマダガスカルを占領。

 その後アフリカ上陸作戦を実行し、戦艦撫子以下が

 陸上部隊の支援を勤め、ついに上陸作戦が決行された。

 ロシアから引き抜かれた支援上陸部隊はジャングルや

 地形に苦労しながらも、上陸抑揚艦に部隊を定期的に

 戻すことで不慣れな地形での疲労を艦隊の空調で回復しつつ

 徐々に身体を慣らし、1942年10月には本格的攻勢に入る。

 アフリカ救援艦隊の機動部隊の空襲で敵飛行場を

 全て破壊した後、ついに戦艦撫子のメタンハイドレートが

 日本へ帰る値まで減った時ついにアフリカ救援艦隊から

 分離して早めに日本へ帰航した。

 マダガスカルから日本までの広大な航路を超特輸送船3隻

 と一緒に帰る戦艦『撫子』。

 こうして戦艦撫子はこのたたかい終了まで、

 戦艦としては空前絶後の戦果を残して帰航。

 戦艦雪風・響・潮は同伴して帰国した。

 

 戦艦14隻撃沈 空母17隻撃沈 戦車140台破壊

 航空機2200機撃墜。

 ちなみにこの戦果は機密保持の為戦後まで隠されます。

 

 アフリカ救援艦隊へ手を振ってアフリカを後にした。

 その後、中東からの増援が次々とアフリカ救援作戦に

 投入され、人民帝国は人海戦術においてどんどん不利な

 立場に追いやられ、それと引き換えにスペインルートで

 欧州へ陸上部隊を北上させて制圧に取り掛かった。   

 ここで欧州が落とされれば欧州諸国は共産化され、

 史実にもあったむこたらしい大虐殺が始まる。

 ここでフィンランドとウクライナが動く。

 両者とも共産主義に酷い思いをさせられた国々であり

 この脅威を申告に受け止め、軍の派遣を決意。

 そこに親交を深めた新ロシア皇国と一部英国が手を組み、

 共産主義の制圧を試みる。

 そこに、中東にいたあいつがフィンランドの命令を受けて

 スペインへやってきた。

 

 ポルトガル

 元日本陸軍「アフリカの戦況がよろしくない・・・。

 ノルマンディー上陸作戦で疲弊した欧州を早く制圧

 せねば・・・。」

 元日本陸軍

 倫理観は元帝国海軍とどっこいどっこい酷い類で

 共産党と裏で仲良しだったりしたときはあったが連携は強く

 史実では大陸打通作戦を成功させたり、

 船団護衛の重要性を海軍より理解していた優秀な

 部隊達である。

 アフリカから徴兵した人員と一緒に欧州占領に乗り出していた

 その進軍している部隊の目の前で

 バグパイプを吹いている変な英国人が姿を現した。

 無駄にうまい。

 なんか腹立つぐらいに。

 元日本陸軍「なんだこの意味わからん男は?」

 そんな疑問を抱いたとき大量の銃弾の雨が人民陸軍達に

 襲い掛かった。

 〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓

 人民陸軍「うわぁあああああ!!!!」

 バグパイプ吹いていた英国人が不機嫌そうに後ろへ

 叱責する。

 ジャック・チャーチル「おい貴様!!まだ演奏は終わって

 ないんだぞ!!」

 すると異様な気配を漂わせるフィンランド人が

 姿を現した。

 アーネル・エドヴァルト・ユーティライネン

 「うるせえな、バグパイプで油断した敵を潰すんなら

 今が一番だろ?演奏終了まで待ってられるか!!」

 温故知新の化身とモロッコの恐怖が夢の共演を

 スペインで果たしていた。

 元日本帝国陸軍「戦車突撃せよ!!体制を整えて

 突破するんだ!!」

 するとジャック・チャーチルがソード・クレイモア片手に

 戦車に突撃し、雄叫びを上げて襲いかかる。

 ジャック・チャーチル「とつげきぃぃぃ!!!」

 元帝国陸軍「アホかこいつは!?」

 機銃と戦車の砲撃を回避しながら突っ込む変態英国人。

 ジャック・チャーチル「ぶはははははは!!当たらん!!

 当たらんぞぉぉぉ!!」

 戦車を飛び越えクレイモアで日本陸軍少将にに襲いかかる

 ジャック・チャーチル。

 元帝国陸軍少将は日本刀を抜くとジャックのクレイモアを

 受け止める。

 元帝国陸軍少将「貴様は何者だ!?銃も使わずにここまで来れる

 剣士がいるなど聞いたことが無いぞ!!」

 ジャック・チャーチル「名前を教えてやろう、俺は

 ジャック・チャーチルだ!!」

 その背後から悲鳴が聞こえた。

 戦車の砲筒を軽くねじ曲げたと思いきや戦車のハッチを

 素手で壊してこじ開けているやつがいた。

 A・E・ユーティライネン「げっへっへっへっへっへ!!!」

 元帝国陸軍青年「いやぁぁぁあああああ!!!!」

 手榴弾を投げ込まれて内部でミンチにされる青年。

 A・E・ユーティライネン「おらおら!!出てこいよ!!

 楽しくぶっ殺してやるから!!」

 何処からか持ち出した対戦車ハンマーで戦車のハッチごと

 内部を破壊するフィンランドバーサーカー。

 戦車の砲筒、覆帯をハンマーで破壊しまくる。

 ※史実ではこんなことしてません

 あ、でも戦車破壊は史実通りだったりするよ。

 人民帝国兵「貴様・・・・!!」

 片手拳銃で撃ち殺される兵士。

 A・E・ユーティライネン「銃だって使えるんだぜ?」

 たった一人で戦車を10台以上破壊する化物。

 史実の最強クラスの英雄。

 ジャック・チャーチル「そらよ!!」

 手榴弾を自然に敵の足元に投げて離れる英国人。

 元帝国海軍少将「何!?」

 手榴弾が爆発して敵に敗北を思い知らせる時代錯誤の英国将軍

 ジャック・チャーチル。

 この二人がスペインに来たことで欧州進出に多大な

 遅延が出てきた。

 周防九曜は肩の傷口から入った菌のせいで高熱まで出て

 戦線へ出れない。

 情報統合思念天蓋領域さえもこの世界ではただの人間の領域を

 抜けることはできない。回復が遅い。

 ただの人間にかなり近づいている。

 この世界の長門有希同様。

 戦えるのはこいつだけ

 巨大な黒人元天蓋領域イング・グアッタ

 ヘラクレスを思わせる巨体でA・E・ユーティライネンを

 殺しにかかる。

 ハンマーでそのパワーを受け止める。

 銃弾がいくつもイング・グアッタに命中するも

 イング・グアッタは無傷。

 A・E・ユーティライネン「てめえが本物の化け物だと・・

 おもしれえ!!」

 その背後で空気を読まずバグパイプ吹いているアホがいる。

 ジャック・チャーチル「ププププップ、ププププップ、

 ププププッププ~。」

 そいつはすぐに引く。

 ユーティライネン「おいこらてめえ!!」

 一斉に砲撃が降りかかる。

 ユーティライネンは瞬時に判断して砲撃全てを回避する。

 ユーティライネンを無視して頭上を越えて部隊を

 殲滅しようとするイング・グアッタ

 ユーティライネン「おいまてこら!!」

 ジャンプして対戦車ハンマーをヘラクレスもどきの太ももに

 食い込ませる。

 イング「・・・!!」

 すっごい痛い。

 ユーティライネン「雑魚の前にボス倒さないか?

 おもしろくないだろう?」

 ブチ切れたのかイングはユーティライネンを

 徹底的に潰しにかかる。

 そもそも元が人間じゃない奴相手に互角に戦える

 ユーティライネンが大概だった。

 風を感じる一撃一撃を対戦車ハンマーでいなす

 ユーティライネン。

 FATEの戦いでも見てるかのようだ。

 しかしイングの拳の一撃一撃も強烈で

 ユーティライネンの対戦車ハンマーが折れる。

 その衝撃で仰向けに倒れるユーティライネン。

 踏み潰して殺そうとするヘラクレスもどき。

 ユーティライネンは口笛を吹いて指を鳴らす。

 すると仰向けのユーティライネンの頭上を銃弾達が

 通過する。

 その銃弾は全てイングの右目に集中している。

 化け物でも防ぐしかない。

 その一瞬に仲間が投げた対戦車ハンマーが味方から

 飛んで来る奴をもらい受けるユーティライネン。

 そこから踏もうとした足をハンマーの上部分で

 弾いて離脱する。

 ジャック・チャーチル「ププププッププ、ププププッププ

 プププッププー♪」

 ユーティライネン「うるせえ!!」

 ユーティライネンは対戦車ハンマーと拳銃を併用して

 イングと互角に渡り合う。

 イングの後方から戦車部隊が近づく。

 ユーティライネン「まじいな・・・味方が・・・。」

 ジャック・チャーチルがバグパイプを吹くと

 砲撃が降り注ぎ、一帯が砂埃にまみれたかと思えば

 ジャック・チャーチル「戦列歩兵陣!!」

 「おおおおおおおおおおお!!!」

 英国軍は何を思ったか一斉に突撃していった。

 ユーティライネン「!?」

 英国軍は戦車を一斉に乗り越えて後方の歩兵を一斉射撃で

 撃ちのめす。

 それにびっくりしていた敵の後方の戦車が砲撃を開始。

 英国軍は混乱して動きの鈍った戦車を盾にして引き返し

 逃げ出す。

 すると後方の戦車の一撃が前衛の戦車を破壊して大混乱に

 陥り敵戦車が同士討ちで壊滅する。

 ユーティライネン「馬鹿かと思ったらわりと頭よかったのか

 (困惑)」

 敵赤軍部隊に撤退命令が下る。

 イング・グアッタが戦場から一戦を引く。

 欧州連合軍に歓声がこだまする。

 ルペライト「欧州にあんな化け物居たのか・・・

 くっ・・・このままでは・・・。」

 欧州はかれこれ数ヶ月戦っても進出できず、

 それどころか圧倒されてスペインから部隊が追い出される始末

 だった。

 アフリカで奮戦していた人民部隊にさらなる悲劇が。

 なんと、シンガポールで戦艦『撫子』と入れ代わりで

 鹿島が編成した部隊が母体となった『中国自衛軍』

 がさらに増援として到着。しかも武器と補給物資の

 おまけつき。

 

 『中国自衛軍及び日本軍護衛艦隊』

 空母兼上陸抑揚艦『大鳳』『神鳳』搭載80×2

 爽快型駆逐艦10隻

 輸送船65隻 タンカー8隻

 部隊200個大隊

 

 ハルヒが佐々木についてた連中を脅威と感じていたこともあり

 護衛も戦力も容赦がなかった。

 地形を活かしてアフリカで持ちこたえた部隊もついに

 損耗を重ね、降伏と敗走を繰り返した。

 序盤で戦艦撫子が大半の航空機や戦艦を破壊したのが

 痛かった。

 しかしこの戦いで一番恐ろしい存在はハルヒでもロシア軍でも

 中国自衛軍でも無く鹿島葉留佳だった。

 

 ルペライトはアフリカに戻り、戦局打開のため鹿島が

 居ると思われる部隊に金日成率いる現在で言う北朝鮮軍と

 元日本帝国陸軍、元ソビエト赤軍を主力とした部隊と

 アフリカの洗脳した黒人軍隊670個大隊を率いて

 大草原の真っ只中にて包囲し鹿島の率いる150個大隊を強襲。

 一時も早くアフリカを共産主義から解放したいという思いから

 鹿島は佐友紀率いる南方資源地帯から引き抜いた部隊と

 中国自衛軍、ロシア軍別働隊と部隊を分けて別行動をしていた

 鹿島は一般兵に化けて指揮を取っていたがこの強襲で

 包囲されて命の危機に立たされた。

 鹿島「!!!」

 だが鹿島の周りに居たロシア精鋭兵達は命をかけて

 鹿島を護り、犠牲を出しつつも鬼神とも言える活躍にて

 必死に持ちこたえる。

 そしてこの後恐ろしい事が起こった。

 それは鹿島のピンチに戦闘1時間もかからずに、

 本来別方向の制圧に動いていた中国自衛軍200大隊が一目散に

 人民軍が包囲していた右側面から強襲。

 ルペライト「!!」

 中国の若者首相諸葛亮命孝は鹿島の身の安全を第一に

 考えており「どんな作戦の真っ最中でも絶対にその人だけは

 護れ。」という常軌を逸した命令を受けていたためである。

 最も、中国自衛軍には鹿島に貸しがある人々が中心のため

 たいして命令に抵抗は無かったが。

 だが、これだけで終わらない。

 その1時間後には日本南方資源地帯連合軍120個大隊が

 鹿島を包囲している人民軍の右上から強襲。

 さらに1時間後鹿島が支援して助けていたアフリカの

 人々や反共産主義勢力250個大隊が左翼から

 全速力で一斉に攻めてきた。

 ルペライト「どうなってんだこれは!?」

 そう、本人も自覚していないが天皇鹿島の最も恐ろしい

 才能は、日頃の行いの良さによって

 『気がついたら自動的に味方が増える』という天然スキル

 だった。

 敵を許し、愛し、偽りなく必死に養おうとする姿勢は

 共産主義思想から多くの人々の目を覚まさせ、

 気がつけば彼女を守ろうとする。

 中国にも似たような事例として、

 戦略型の司令官項羽と温情型の司令官劉邦が戦い、

 戦略に長けた項羽が敗北し人望と温情に長けた劉邦に

 天下を奪われた事例とよく似ている。

 どんなに戦術が長けていても、愛や人望の長けた人間との

 長期間の戦いを強いられれば、人々を愛さない戦術型の

 人間は、人々を愛し味方をどんどん増やしていく

 温情型の人望によって、無限戦闘の泥沼に嵌まって

 疲弊して行き、最後には敗北する。

 愛と許しと人望は時として圧倒的に知力に勝る人間すらも

 超える。

 さらにこの時の陸上兵器の差も決定的だった。

 ロシア軍では対戦車ミサイルランチャーが実装され、

 戦車も圧倒的に良質、高速かつ長距離射程の『八式軽戦車』

 によって、50口径の日本製シュトゥルムティーガー

 『六式小大和戦車』

 この戦いにて惨敗を喫した第三人民帝国軍は撤収し、

 1942年12月にはアフリカ西サハラ方向に

 追いやられて行った。

 

 ようやく海軍戦力は補充されたが、もはやアメリカを

 落とすのには絶望的だった。

 残存海上戦力

 超大和型三番艦 『神威』

 超大和型四番艦 『阿修羅』

 誘導ロケット戦艦 『超扶桑』『超山城』

 とある架空戦記から登場。

 誘導ロケット『呂号』の射程は300kmと長く、威力が高いが、

 弾数は12発が限界。

 後方飛行甲板にある九七式飛行艇で

 ターゲットロックしてもらわないと誘導できない上に

 対地攻撃には問題ないが艦艇への命中率は頗る低い。

 船体は大和型の型を流用しているため違法建築ではない。

 ロケット弾数

 

 駆逐艦 陽炎型×10隻

 ロ35型潜水艦50隻

 改装終了

 信濃型航空母艦×7 搭載50

 上陸抑揚艦改⇒強襲航空母艦 搭載50×4

 『春雨丸』『夏至丸』『秋津丸』『冬木丸』

 上陸抑揚艦4隻

 『筑紫丸』『梅雨丸』『紅葉丸』『越冬丸』

 量産大和型戦艦×3隻 搭載30

 

 ルペライト「・・・世の中思い通りに行かないものだ・・。」

 元日本陸軍大将「・・・・・・せめて海軍が残っていれば

 こんなことには・・・。」

 毛沢東の失態のせいで海軍がほどんど失われた事が

 でかすぎた。

 艦艇を扱うのは新米ばかり。

 藤原「なんて無能な連中だ!!」

 橘京子「いや、あれは有能でも無理だよ!!」

 過去の人間を舐めすぎた。

 ユーティライネン(兄)とかジャック・チャーチルとか

 未来人相手でもなんなく勝てそうなレベルの化け物に

 戦慄せずにはいられない。

 ルペライト「・・・戦局打開のために英国へ攻めようと

 思う、現段階で一番陥落が容易だと思われるし

 日本にはスエズ運河、マダガスカル沖で猛威を振るった

 新型戦艦があるし、米国に至っては空母が20隻体制で

 待ち受けている。この状況で一番成功率が高いのは

 英国攻略だ。」

 元帝国陸軍「しかたあるまい・・・こんな戦力ではいざ

 仕方ない・・・。」

 藤原「お断りだ!!!」

 藤原が神経が限界を超えたのか突然叫び出した。

 藤原「いつまでもいつまでもこんなところにいるぐらいなら

 さっさと日本を攻めた方がいいに違いないだろ!!」

 元帝国陸軍「だが、戦力的にも地理的にも不可能だ。

 一番無難な作戦は・・・。」

 藤原「お前らはこんなところいつまでもいてうんざり

 しないのかよ!!俺はこんなヒルと病原菌と虫の

 溢れる場所で一生を終えるなんて嫌だ!!

 帰りたいって思いたくないのかよ!!

 もっと必死に帰りたいって思わないのかよ!!」

 ルペライト「だったら一人で歩いて帰れ。

 嫌なら降伏すれば少なくとも捕虜としては帰れるぞ。」

 藤原「くっ・・・。」

 元日本陸軍「・・・確かに同情はできるがしかし

 位置的にできるできないの話となると別になるぞ!!」

 藤原「そうだ・・・九曜、ようやく回復できたんならば

 いますぐここにハルヒを召喚しろ!!この場でぶっ殺せば

 全てが元通りだ!!」

 元帝国陸軍「こいつ気でも狂ったのか・・・。」

 確かに『驚愕』ではできていた。

 しかし・・・九曜は首を振った。

 九曜「この世界で天蓋領域の能力も著しく劣化している。

 小さな缶程度であれば持ち出せるが、位置が不正確な上に

 使えば私は半年間戦闘も何もできなくなる。」

 イング・グアッタ「持ち出すことはできないが

 条件が揃えば日本へ強襲できるかもしれない。」

 藤原「本当か!?」

 イング・グアッタ「私も元天蓋領域だがその力はこの世界

 によって大幅に劣化している。

 今の俺はバスケットボールサイズの物体を送る事は

 可能だ。だがそれも九曜の言った通り位置はランダムだ。

 大体の位置ぐらいしか精度がない。」

 ちなみに元情報暇人雌二夏二のテレポートも睡眠感染も

 元の世界より大幅に劣化しており、

 元の世界では夢遊病で都市を入れ替えることもできた。

 イング・グアッタ「その力を増幅させることができる

 場所がある。磁器と情報エネルギーが安定しない

 カリブ海のとあるゾーンだ。

 バミューダトライアングル。

 そこで艦隊全員を大平洋の真ん中のどこかに飛ばせる

 しかし、九曜と俺と橘が協力しないと成功しない。」

 橘京子「できんの!?それほとんどギャンブルなんじゃ・・。」

 ルペライト「その案は承服しかねる、仮にできても

 補給と戦略に臨機応変に対応できるのか?

 日本のど真ん中にテレポートできれば上出来だが

 不確実が大きすぎる作戦は作戦と呼べるのか?

 失敗すればアメリカ西海岸の真ん前とか南極の上だったら

 取り返しと対応があまりに難しすぎる!!」

 藤原「どうせ戦力は減る!!たとえ英国を占領できたところで

 米国の艦隊が来ればおしまいだ!!それぐらいだったら

 賭けに出てハルヒを殺しに行った方が早い!!」

 ルペライトは溜息をついた。

 彼らの力は知っているが過信してはろくなことがない。

 しかし、欧州での陸上戦闘よりは日本列島で

 陸上戦をやったほうが絶対に楽だ。

 欧州の国々は歴戦をくくり抜けた国々で、

 真ん中に来れば補給の保障はなく確実に長期戦になる。

 ルペライト「一日考えさせてくれ。」

 

 ルペライトは悩んだ。

 ここまでついていないなんて事はあるのか?

 こちらは数は多いが練度は低い。

 それゆえ戦術で補おうと最善を尽くした。

 しかし、こちらに力を与えた連中は頭を抱えるほど

 無能で、一部を除けばどうしようもなかった。

 それでも打開しようと頑張った。

 序盤でアフリカ・南米では連戦連勝を繰り返したのにこの

 有様である。

 海上でいつの間にか負け、陸でも追い詰められ、

 やはり手短で勝てる相手を攻めようと考えた。

 

 ルペライト「やはり英国をまず占領しよう。

 ただし、アメリカに先回りされている可能性も

 あるからそれを考慮して、バミューダトライアングルへの

 大平洋ワープも考慮に入れ、アフリカ基地を予め

 捨てるつもりで全力を上げて出撃する!!」

 



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第48話 1943年1月 トリックダウト

第二次世界大戦 英雄図鑑
ライダー 山本五十六
筋力D 耐久E 俊敏D 魔力D 宝具A+ 幸運D
航空機主兵論提唱の父
時代の先を見越して戦艦大和の建造反対や
米国との国力の差をより理解していたとして
米国との戦争に反対していた日本海軍の中で
一位二位争う有能な猛将。
※ただしミッドウェーでやらかす。
何気にハーバード大学卒業生でもある。
この世界では自分の予想の斜め上に日本が
動いているが、航空機大量生産と
装甲空母4隻のジェット機機動部隊編成
の制作方針に一応満足はしている。
米戦艦達が鹵獲された当日に興奮のあまり
何日も寝ずに内部・外部を視察し回った。
スキル

軍略B
日本海軍屈指の実力の軍略家。
ただし過信するとひどい目に会うことも。

カリスマC

先見の明B
時代の先を見越す事ができる。

宝具
航空機主兵論A++
固有結界。
空母 赤城・加賀・蒼龍・飛龍・翔鶴・瑞鶴
準鷹・飛鷹以下艦載機 零戦 艦爆 艦攻
 一式陸攻・九六式陸攻
を展開し、旧世代の対軍宝具を空からの
アウトレンジで破壊する。
なお一式陸攻で逃亡した場合・・・。

戦艦大和A++
造船に反対はしたが一応乗った事があるので
使える。
過度には嫌っていないが「盾ぐらいにしか使えん」
とのこと。
46cmの砲撃はベレルフォーン・ゴルディアスホイールを
迎撃し、破壊は可能。
何よりも戦艦大和を盾にすれば一応EX~A++は
一発だけ耐えられる上にそれ以下の攻撃は無効となる。
ただし航空機の群れ相手はやめてほしいとのこと。







1943年1月

 英国を占領し、体制を立て直そうと再建された

 人民帝国軍が西サハラ付近から出港し出撃。

 『英国・欧州制圧艦隊』

 戦艦6隻 艦載機搭載合計227機

 超超弩級戦艦『土佐』搭載90

 架空戦記小説から登場。

 左右に伸びた大型飛行甲板が特徴。

 原作では燃費が凄く悪いが、そこはタンカーで補う。

 有能で火力は一番高いが射程は大和型と一緒なので・・・。

 

 超大和型航空戦艦 『阿修羅』搭載45

 量産大和型戦艦×3隻 搭載30

 艦載機

 『水上三座攻撃機 雷雲』135機

 『零戦75型』45機

 『零戦86型』45機

 

 誘導ロケット戦艦 

 『超扶桑』搭載1

 『超山城』搭載1

 『九七式飛行艇 電探強化型』2

 駆逐艦 陽炎型×20隻

 ロ35型潜水艦60隻

 

 空母 13隻 搭載合計798機

 

 双胴空母『瑞翔』×1搭載168

 翔鶴、瑞鶴が合体した姿。特に意味はない

 架空戦記小説から出撃。どうしてこうなった?

 艦載機

 『零戦75型』84

 『零戦86型』84

 信濃型航空母艦×7 搭載50

 艦載機

 『零戦75型』50 

 『零戦86型』100

 『艦攻 撃光』100

 『艦爆彗星翡翠』100

 強襲航空母艦 搭載50×4

 『春雨丸』『夏至丸』『秋津丸』『冬木丸』

 艦載機『龍水』200

 超秋水の強化版 最高速度1000km/h 後続時間12分

 Me163D型に似ているが性能は若干劣化している。

 ちょっと上向きに改造されたカタパルトから発進する。

 上陸抑揚艦×4

 『筑紫丸』『梅雨丸』『紅葉丸』『越冬丸』

 『六式小大和戦車』200

 

 強化信濃型航空母艦『皇三笠』1 搭載80

 超大和型を改修して造られた装甲空母

 空母信濃同様急造で造られた為大きさの割に搭載が少ない。

 艦載機 特攻兵器『桜剣』80機

 史実特攻兵器『桜花』の強化アレンジ。

 上向きに整備されたカタパルトから発進。

 ラジオ・コントロールによって対空攻撃、対地攻撃、

 対艦攻撃を行う。

 最高速度1000km/h 後続距離150km

 タンカー45隻 輸送船65隻

 陸上部隊135個大隊

 

 上記の戦力を見ればまだまだ余裕のありそうな大艦隊だが

 問題は海軍の全滅による搭乗員の練度不足と

 前回の戦いで激減した陸上部隊。

 これは英国を占領するのが精一杯で、

 この世界で史実日本軍以上の練度を誇るアメリカや

 ハルヒの日本皇国相手には厳しい戦いとなる。

 っていうかほぼ無理に等しい。

 奇襲でもできない限り。

 しかし、それでも戦うしかない。

 英国へ向かって帰ることのないかもしれない

 戦いに赴く第三人民帝国。

 その悲壮さは『菊水作戦』さながらだった。

 

 一方日本 佐々木自宅

 佐々木アキヤは夜空を見上げていた。

 自分を利用して好き勝手やってた連中は

 いろいろあったが憎めない奴だった。

 あいつら元気にしてるんだろうか?

 お腹を触る。

 鶴屋さんの兄貴と1942年6月に結婚し身体を交えた。

 こんな私を欲しがる人間がいるとは物好きだなと思った。

 快活でいい男で、むっつりで、無駄に上手い。

 「アキヤを戦場に出したくない。」

 真剣な瞳と誠実な行動に飲み込まれるのに時間は

 かからなかった。

 出産予定は1943年5月。

 日米冷戦停戦条約終了1ヶ月後だ。

 このまま・・・子供を産み続ければ・・・戦場に出ずに済む。

 でも・・・佐々木アキヤ・・・改名鶴屋アキヤは・・・

 佐々木「やっぱりどんなに危なくてもみんなと飛行機

 乗りたいな~楽しいもん。」

 鶴屋兄「悔いが残らない方を選べばいい。」

 後ろから抱き着いてお腹を愛しそうに撫でる佐々木の

 旦那の鶴屋さんの兄貴。

 鶴屋兄「そのかわり子供は俺が見るから絶対に死ぬなよ?」

 佐々木「わかった。その答は予想外だ、それに気配を

 消して抱き着くのは反則だぞ、慣れてないんだ。」

 顔を赤らめる佐々木。

 鶴屋兄「迷惑か?」

 佐々木「そうじゃ・・・無いけど・・・。」

 二人は唇を交える。

 慣れない関係だが、気質的には上手く行きそうだ。

 恋愛は気の迷いと切り捨てていた頃が懐かしい。

 

 一方戻って大西洋。

 米国は第三世界人民帝国がアフリカで苦戦し、

 南米に戻ると考えにくい為人民帝国が英国への攻撃を

 すると予想。

 しかし、前回のような大量の空母打撃艦隊を米国に

 よこしてくる可能性もあったため、

 敵の動きが明確にならない限り空母を動かせない。

 そこで英国の戦術魔術師ジャスパー・マスケリンが

 動き出す。

 この男はドイツの英国爆撃では記述はしていないが

 主要拠点を模倣して偽の主要拠点を爆撃させる

 戦術で英国を護ってきた文字通り英雄である。

 チャーチル「どうする!?新鋭艦隊はまだできていないぞ!?

 すまないが少ない資金で国を防衛できないか!?」

 ジャスパーは堂々と宣言した。

 ジャスパー「お任せあれ、索敵をかねて戦いを

 勝利に導いてご覧にいれましょう。」

 ヒトラーを敗戦に陥れた英雄が今戦う。

 

 人民艦隊はアーネル・エドヴァルド・ユーティライネン以下

 部隊がいるスペイン・ポルトガルへの上陸を避けつつ接近。

 突如曇り空になったところで前方に艦隊が見えた。

 

 欧州防衛艦隊

 戦艦

 キングジョージⅤ世級×10隻

 エセックス級×20隻

 イラストリアス級×10隻

 巡洋艦10隻

 駆逐艦15隻

 艦載機 シーフューリー100機

 

 この艦隊と接敵し、交戦を開始した。

 艦載機と交戦し人民艦隊はなんなく打ち破って次々と

 艦載機・艦艇を倒していく。

 敵が慌てふためいている通信が聞こえて来るぐらい

 一方的で悲惨な展開。

 しかし、ここで違和感が襲った。

 何かがおかしい。

 艦載機で攻撃して次々と艦艇を沈めているが

 手応えがなさ過ぎる。

 敵艦隊は逃げ出した為追撃。

 その時急遽通信が入った。

 人民帝国パイロット「なんじゃこりゃ!?空母のミニチュア!?

 駆逐艦サイズ・・・甲板の上にあるのは・・・フュギュア?」

 ルペライト「!?どういうことだ!?艦載機は出撃

 しているのに!?・・・まさか・・・他の艦艇の大きさは!?」

 人民帝国パイロット「全部・・・魚雷艇サイズです!!」

 元帝国陸軍「どういうことだ・・・しかし何故

 こんなことを!?」

 ルペライトは艦隊の挙動のおかしさと羅針盤がゆらゆら

 揺れているのを見て何かに気がついた。

 ルペライト「他の艦艇から順番に北の方向を報告せよ!!」

 元帝国陸軍「!?」

 「12時の方向です!!」「12時の方向です!!」

 「12時の方向です!!」

 ルペライト「偵察を3時、5時方向へ索敵を出せ!!」

 すると12時方向の索敵隊から連絡が来た。

 偵察「12時方向・・・距離900km・・・米機動部隊!!」

 悟った。

 ルペライト「嵌められた・・・!!」

 そう、ジャスパー・マスケリンのやった作戦は

 哨戒艇と旧式艦艇に灰色塗料を塗った段ボールや木材を

 組み合わせて偽の戦艦、偽の空母、偽の駆逐艦を揃え、

 偽の艦隊を編成し後方に本物の空母インプラカブル級に

 露天配備で米国製の無人航空機『デコイ』を塗料と偽装で

 シーフューリーに偽装し、

 偽の英国空母艦載機まで揃え、泳ぎを教えた担当水兵達には

 潜水艦と人間魚雷で米国に回収してもらう流れで脱出できる

 囮を造った。

 ご丁寧に本物に見えるように遠近法が十二分に活かせる

 艦隊配置と偽の暗号通信と偽のあわてふためく通信。

 さらに敵の方向感覚を狂わす艦隊挙動と敵の羅針盤を

 使えなくするため、偽装艇に強力な磁器発生装置まで

 つける念の入れっぷり。

 そして攻撃成功を偽装するためにわざと艦艇を爆発させ、

 さらに天気が曇りなのも合間って方向感覚を狂わせるのに

 一役買っている。

 これによって本来英国に既に到着するはずがはるか西の

 米国が待ち構えているカナダ方向に誘導されてしまったのだ。

 

 『米機動部隊』

 対大和改アイオワ級戦艦

 『アイオワ』『ニュージャージー』

 『ミズーリ』『ケンタッキー』

 アラスカ型巡洋艦6隻

 『アラスカ』『グアム』『ハワイ』

 『プエルトリコ』『サモア』

 エセックス級航空母艦 20隻

 『エセックス』以下略

 合計2000機

 艦載機

 『スターストライブズ・ゼロⅡ艦上戦闘機』1000

 『A-1スカイレイダー』1000

 駆逐艦 フレッチャー級 50隻

 軽巡12隻 重巡12隻 カトー級潜水艦20隻

 ハラオ級潜水艦10隻 タンカー25隻

 

 航路の失敗、おまけに英国へのルートが機雷で塞がれる。

 もはや英国を倒すことが絶望的となる。

 機雷で塞がれている以上英本土空爆も、陸上部隊の揚陸も

 絶望的。

 これがジャスパー・マスケリンの実力である。

 ルペライトに残された選択肢は一つ。

 戦力が疲弊しないうちに賭けに出ることである。

 ルペライト「回頭!!10時の方向へ全速前進!!」

 マッカーサー「逃がすか!!」

 航空機の戦闘は人民帝国側は練度の不足と出撃した

 機体の弾薬補充で苦戦し、航空機がみるみる数を減らしていく

 ルペライト「『春雨丸』『夏至丸』に防衛させろ!!

 持ちこたえるにはそれしかない!!」

 『龍水』をズラリと並べた特設航空母艦2隻をしんがりに使う

 『水上局地戦闘機 龍水』のパイロットはアフリカの

 精鋭パイロットをかき集めてつくられた数少ない精鋭部隊。

 強化飛行甲板のカタパルトから緊急で次々と発射される。

 戦闘時間はMe163コメートD型より短い12分。

 この高速戦闘機100機の圧倒的速度と機動性に米航空隊は

 苦戦を強いられる。

 ウェーク「くそっ!!」

 SS-Ⅱ型は『P-51マスタング』よりも総合能力が高い。

 それでも200km/hの速度と機動性の差は歴然だった

 だが、この連中に圧倒的強風を巻き上げて刈り取る

 化け物航空隊が米国から姿を現した。

 そいつらは一瞬にして『龍水』をグループ攻撃で30機を

 撃墜した。

 人民帝国パイロット「!?」

 パトリシア・マーティン「イエーイ☆

 レッツドックファイト☆!!」

 米国航空女子「イエッサー☆!!」

 風と白い星のマークが特徴の航空機に乗る米国女性航空隊

 『ウインディー・パーティー』である。

 

 実はアクアマリン・ダグラスは日本軍航空隊の情報を

 欧州で調べていた時、ドイツの捕虜達から

 「日本軍の精鋭航空隊は一部が女性である。」

 という確定情報を得て、女性の並列作業特化能力

 チームワーク、回避能力を活かした部隊の編成を決意。

 これによって航空隊『蒼桜』以下女性航空隊の対策航空隊を

 編成しようと考えた。

 しかし、アメリカには難しい悪癖がある。

 それは『圧倒的多民族国家』と『個人主義』である。

 史実では最低2組以上で零戦を倒して戦果を上げて

 日本軍を撃ち倒していたが、今回そうはいかない。

 日本軍女性航空隊は常に30組以上の編成でチームワーク抜群の

 集団航空戦を演じて来る。

 これでは2~5組の編成攻撃では処理仕切れない。

 さらに個人主義は2組だとあまり気にならないが5組以上で

 チームワークに問題が発生する。

 同じ民族でも難しいのに個人主義の復旧が皮肉にも障害に

 なってなかなか30組編成攻撃が上手くいかない。

 そこで米国国内で目についたのは若者の航空機搭乗サークル

 にいた航空女子達、パトリシア・マーティンを初めとする

 ブロンド・シルバー・ブロンズ色の髪色のティーン女性達で

 集まった『風の同好会』のメンバーであった。

 そのメンバーは皮膚の色の違いなどものともせずに

 見事なチームワークを披露して、これがアクアマリンの

 目に止まり、航空隊としての編入を願い出てOKが出た。

 その実力は想像以上で、軽い訓練を受けて数日で

 古参米航空隊と東アジア独立連合航空隊を圧倒し

 総ナメにするほどチームワークが光り輝き、

 誰よりも皆で楽しく空を駆ける事を愛し尽くしたチームとして

 軍に編入したのだ。

 

 その快進撃は想像を超えていた。

 航空隊『蒼桜』に並ぶチームワーク

 航空隊『風花』に並ぶ風への同調能力

 それは高速の敵すらも瞬時に反応して

 風と星のエンブレムをつけた『SS-ZⅡ』は快活な挙動で

 『龍水』をフォロー・オブ・フォーメーションで

 壊滅させていく。

 その動きは空を駆け巡るイルカの群れを連想する。

 パトリシア「コンチュラスレーション!!」

 損害皆無『龍水』100機壊滅

 ウェーク「嘘だろ・・・!?」

 トラック「化け物か!?」

 パトリシア「ではワタシタチハ弾切れトイウノト

 爆撃不得意ナノデアトハオネガイシマース☆」

 唯一の弱点、爆撃と雷撃が不得意。

 弾薬補充の為彼女達40機は帰っていく。

 これは・・・弱点と呼べるのか?

 クェリン「やれやれだぜ!!」

 対空砲火を行う『春雨丸』『夏至丸』はA-1スカイレイダーの

 ロケット集中攻撃で壊滅する。

 ルペライト「くっ!!」

 信濃型航空母艦から出た『艦攻 撃光』100機が必死に

 スタングレネードを米航空隊の眼前に展開して艦艇を

 防衛する。

 『水上攻撃機 雷雲』135機も必死に煙幕を張ったり

 3門ある機銃を放ちながら必死に艦隊を防衛する。

 委青柳「このぉぉぉ!!」

 A-1スカイレイダーの雷撃が信濃型空母に襲い掛かる。

 強化された米軍の魚雷を受けた場合、史実通りなら

 一発で沈んでしまうかも知れない。

 ルペライトは一応対策は取っていた。

 ロ35型潜水艦を盾にして魚雷を防御したのだ。

 潜水艦が空母の一歩手前で爆発して沈没する。

 しかし本来はソナーに移らない日本の有希型潜水艦対策の

 為ここで失うのは痛い。

 悪夢は続き、陽炎型駆逐艦では雪風でも無い限り

 対空が使い物にならず、20隻があっさりやられてしまう。

 駆逐艦建造の研究を全くやっていなかったためであった。

 必死に逃げる人民艦隊。

 ついに超超弩級戦艦『土佐』が艦隊からはぐれ始める。

 燃料と速力不足でおいていかれ始めた。

 いくら規格外戦艦の中でも最大最強クラスの艦艇で

 あったとしても、進歩しまくった航空機の前では無力だった。

 必死に搭載していた『零戦75型』45機『零戦86型』45機

 で抵抗するも搭乗員の練度の差でボコボコ落っこちていく。

 必死に砲門が火を吹くが敵航空機に届かない。

 すると黒人の水兵達が甲板に上がって白幡を上げはじめた。

 黒人水兵達「やめろーー!!俺達は死にたくない!!」

 必死に砲撃をやめて次々と白幡を上げる水兵達。

 それを見た米軍パイロット達は『土佐』空爆をやめた。

 艦長も水兵全員が降伏したのを見て観念した。

 元帝国陸軍「これまでか・・・。」

 超超弩級戦艦『土佐』、米軍に接収。

 だが、この戦いの中で笑いを取っている艦艇があった。

 人民水兵「どーして右ばっかりに攻撃するんだ!?」

 双胴空母『瑞翔』の右のたぶん『翔鶴』側の甲板にばっかり

 何故か爆弾が良く落ちて左側のたぶん『瑞鶴』側は無傷

 という面白い事になっていた。

 史実空母『翔鶴』は被害担当艦と言われるほどよく爆弾が

 被弾した。

 そのフラグをハルヒの『翔鶴』が回収しないがばっかりに

 どうしてこうなったのか気になるところである。

 結局この 双胴空母『瑞翔』も機関のバランスが悪くなって

 航行不能となり白幡を上げる事となった。

 自沈処分を命令する士官すらももはや不足していた。

 バミューダトライアングルに行く前に全滅しかねない

 状況でさらに信濃型2隻がはぐれて空爆で大破した後に降伏。

 ようやく人民艦隊はバミューダトライアングルに到達する。

 もう、戻っても建造できる資源も工場も残っていない。

 潜水艦も半数が轟沈、もしくははぐれた。

 ルペライト「使う手は・・・一つしかない。」

 旗艦 『皇三笠』の上にイング・九曜・橘京子が立って

 バミューダトライアングルのエネルギーを大平洋ワープに

 使う。

 三人は全力で艦隊を電気エネルギーを思わせる力で

 包み・・・艦隊が・・・消滅した。

 

 一方アフリカジャングルの奥。

 鹿島「何これ?」

 戦艦大和や砲を模って造る破壊工作された工場を発見

 これに資源を注げは一週間で形だけが完成し

 後は中身を組み上げる事によって造られるという

 高速大型艦艇竣工機械だった。

 これが『大量の大和型』竣工の謎の正体だった。

 佐友紀「仮に持って帰って修理しても数年はかかるな・・・」

 鹿島「そうまでして軍艦作りたい人の気持ちがわからないよ

 ・・・。」

 長門「九曜達の気配が消えた・・・私は先に戻る。」

 鹿島「長門さん!?」

 次回、人民帝国編決着

 

 

 

 



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第49話 1942年8月 最高指導者の職務

お待たせクライマックスまで後すこしの前書き。
根性が欲しい。


1943年1月

 日本皇国 

 満州航空機研究所

 艦上戦闘機『豪風七型真零』完成

 二宮 中蔵以下人員達が完成させた『Do335ブファイル』

 と『零戦』の融合戦闘機。

 事実上『零戦』の最終形態。

 前後のプロペラと高速化を計って小型になった翼、

 ダブルエンジンによって引き起こされる燃費の悪さを解消し

 速度も向上した同調型増幅エンジン『風神』

 2500馬力を使用。

 膨大な放熱を行い、機動力へと転用できる

 スーパーラジエーターが左右と下に追加された。

 炸薬と強度を強化した25mm機銃スライドカードリッジ

 35発×3を実装。搭載量1t

 後方のプロペラ保護のため後方焼夷弾を斜めに投機できる

 外側への溝も特徴。

 スムーズな操作性

 最高速度1100km/h 航続距離1200km 

 外部燃料タンクで+1000km 

 燃料 濃縮結合圧縮純ハイオクタン

 武装 30mm強化炸薬機関砲3基 105発×3

 放爆後方焼夷弾×2 散式10kg爆弾8発、もしくは40kg爆弾2発

 防弾 そこそこあるが微妙

 操作性 最高

 

 艦上装甲戦闘機『豪風八型蒼皇』完成

 泉 二乃田主導の元完成。

 重装甲、高機動を掲げて設計されており

 搭載量1.5t。

 急降下格闘を使えば『零真』とも張り合える。

 準爆撃機、準戦闘機の位置づけで設計された。

 前後プロペラと蒼くてやや大きめで余裕ある設計が特徴。

 大きさを考えなければ『ヘルキャット』に見えなくも無い。

 下左右のスーパーラジエーター搭載。翼は大きめのΔ翼採用。

 重武装で尚且つ高機動の良好なバランスステータスが魅力

 二乃田の開発した新機軸同調増幅型エンジン

 『蒼灘』2500馬力を採用。

 最高速度1050km/h 航続距離1600km 

 外部燃料タンクで+1000km

 燃料 濃縮結合圧縮準ハイオクタン

 武装 25mm強化炸薬機銃4基 90発×4基

 後方対空ショットガン2基 放爆後方焼夷弾×4

 800kg爆弾1発、もしくは100kg爆弾4発等

 防弾 やや重

 操作性 良好

 

 三矛型艦上攻撃機『青筋揚羽』

 二宮 中蔵主導で造られた後方三軸型の攻撃機。

 震電系最終形態。

 後ろ二つのエンジンの中心にその余剰エネルギーを

 吸収してさらに速度とパワーを生成できる

 小型の増幅抱え込み式の補助エンジンを追加。

 後方二つのプロペラの間に小さな加速二重プロペラが

 抱え込むような形で設置してあり、

 先端は急降下音速超えても突破できるようにシャープで

 尖っている。

 大型のΔ翼と4tもの搭載量を誇る高速攻撃機。

 操作性は上の2機と比べると旋回性能が劣るものの

 急降下するとあっさり音速が出るため一撃離脱が

 デフォルト戦術となる戦艦キラー。

 大型の爆弾倉を持っている。

 武装バリエーションが一番豊富。

 特殊三軸型同調エンジン『鳥羽』2500馬力と

 中心増幅補助『笹神』2000馬力

 最高速度1100km/h 航続距離1200km

 外部燃料タンクで+1000km

 燃料 濃縮結合圧縮ハイオクタン

 武装 25mm強化炸薬機銃90発×4

 大型後方対空ショットガン2基

 800kg爆弾4発 もしくは100kg爆弾8発 

 散式10kg爆弾16発 対艦ロケット弾 8発

 放爆後方焼夷弾×4 航空魚雷4発。等etc.....

 防弾 重装甲

 操作性 微妙

 

 艦載ジェット戦闘機『南雲』

 山本五十六と南雲忠一が夢見た未来機動部隊構想の結晶

 ※といいつつハルヒの勢いに引きずられただけだったりするが

 Me262やMig系の技術をかき集め、ついに実践配備が

 決定した第二次世界大戦最高クラスの艦載ジェット戦闘機。

 癖は強いが、戦闘力は最高レベルのジェット戦闘機。

 操作性と整備性、対空迎撃能力に重点が置かれている。

 別名航空機動戦艦。

 形状はMe262とB-86の中間のような設計となっている。

 ジェットエンジン『龍核』2基使用

 最高速度1100km/h 航続距離2100km

 燃料 濃縮結合圧縮ハイオクタン

 武装 20mm強化炸薬機銃120発×6基

    後方対空ショットガン×4基

    爆弾搭載量500kg

 操作性 癖が多い

 

 ドイツ艦載ジェット攻撃機『Ge-03ファーブニル』

 やや爆撃機寄りの設計だが設計、完成は『南雲』より早い。

 クラーフツェッペリン以下ドイツ機動部隊の主力戦闘機として

 整備性、信頼性が向上・完成された2発攻撃機

 米国・英国へのリベンジをかけて製造された。

 Me262、Ge-01の弱点をかなり克服している。

 形状はMe262とF9Fの中間形状。

 こいつの機銃の掃射を戦艦に放出するだけで

 対空兵装が壊滅し、駆逐艦相手であれば粉砕できるなど

 機銃だけでも十分爆撃機並の性能を有していた。

 ジェットエンジン『UMO12』2基使用

 最高速度1100km/h 航続距離1800km

 燃料 濃縮結合圧縮ハイオクタン

 武装 30mm強化炸薬MK機関砲90×4 装弾数360発

 55mm R7M 近接信管対空ロケット弾×24発

 55mm R8M 対艦ロケット弾×24発

 

 艦載装甲攻撃機『Do345ラブァイル』

 技術共有にて同調串型エンジンを採用した

 ドイツレジプロ戦闘機最終形態。

 2.5tもの搭載量と良好な機動性を活かした戦闘を得意とし

 その代わり装甲をパイロット生存部分に集中させ

 他を軽めに設計することで高速性能を補う形となった。

 装甲の軽い内側に二重防弾チョッキ材で防弾を補ったり

 している。翼は中型Δ翼を採用している。

 空冷星型串同調エンジン採用

 最高速度1100km/h 航続距離1200km

 外部燃料タンク+1000km

 30mm強化炸薬機銃1基 20mm強化炸薬機銃4基

 400kg爆弾6発、もしくは航空魚雷3発

 対艦ロケット8発 もしくは

 55mm R7M 近接信管対空ロケット弾×8発

 

 これらを造るために停戦中に膨大な失敗作を片っ端から

 造っては山積みにして、解体してデータを取ったりと

 急ピッチで制作が行われた事がこれらの技術の円熟に

 一役買っていた。

 米国からしてみれば宇宙人か未来人と戦っているような

 気分に陥るだろう。

 ・・・しかし一見チートなこれらの機体の完成と引き換えに

 ある問題も発生していた。

 そう、史実でも発生した問題点。

 航空機の大型化によって・・・。

 『搭載機数が積めない。』

 空母 搭載

 『赤城』45<うっはw半分だぜ!!

 『加賀』51<自慢の搭載機数が・・・・(血涙)

 『飛龍』35<待って海上自衛隊時代はまだ早ry

 『蒼龍』35<時代って残酷w

 航空機が大型化して、搭載機数が積めない。

 そうです、折りたたみが困難化した上に昇降機の大型化

 改修が余儀なくされ、多くの正規空母が近代化改修の為

 ドック入りを余儀なくされた。

 この不具合はクラーフツェッペリン以下

 ドイツ空母部隊の視察の時点で判明したため

 停戦締結後交代番しながら既存空母に実施された。

 最初からアングルド・デッキを採用し、

 ミッドウェー級以上の大きさに製造された

 大和型航空母艦、正式名称『天照級航空母艦』

 ならばジェット機の離着陸は容易だったが

 ジェット機整備員の不足や制限で事実上

 『天照級航空母艦』3隻分のジェット機の確保で精一杯のため

 全軍をジェット戦闘機に更新できない。

 さらに商売で儲かっているにも関わらず

 『天照級航空母艦』4隻の竣工や

 既存航空母艦・戦艦・駆逐艦の改修のため

 巡洋艦系の製造や近代化改修が全部中止、解体に

 追いやられ、搭乗員どうせ不足しているしいいよね?と

 アルゼンチン沖で奪った『翔鶴型空母』2隻を内部艦載機

 運用教育費込みで一応同盟国のタイ・イタリアに

 売却するなどして費用を確保せざるをえなくなった。

 それでも、資金繰りは史実とは比べものにならないぐらい

 円滑かつ順調ではあったため開発にも資金を思いっきり

 振る事ができた。

 最近では南極で鉄や隕石を採集して資源や研究に回したり

 先進的に宇宙開発にも着手したりといろいろ日本の

 最高指導者は忙しい。

 

 1942年8月に戻って中国。

 スエズ運河で戦艦撫子が同時刻大暴れしている時期に

 中国での税金無料期間が過ぎて税収シーズンに来たハルヒ。

 中国全土を回って官僚を叱り付けていた。

 ハルヒ「虚偽実績を書くぐらいなら実測値書きなさいよ!!」

 そう、中国の統治は難しい。

 虚偽実績を書いて官僚自身の給料を水増しすることが

 慣例みたいな役所が多く、いちいち実測値との違いを

 比較し調査しないと取り返しのつかないことになる。

 ハルヒ「少なめに書いているならまだしも多めに書いて

 税金徴収額間違えたら下手したら国民が死ぬのよ!!

 多く徴収しすぎて国民が飢えて死んだら日本のせいにして

 転覆した次の政権でも同じことやらかすような奴は

 許さないんだからねわかった!?

 今後こんなことしたら現職官僚を新人か日本人に

 替えるから覚悟しなさい!!いい?今後この国治める

 最低限ここまでやっておかないと危ないんだからね!?

 日本も例外じゃないけど水増しお役所仕事は国家破綻の

 要因になりうるんだからね!?」

 諸葛亮命孝「あ、はい。勉強になります!!」

 ※史実でこれをやっていなかったが為に

 大量の餓死者が出ました。毛沢東が無能だったことも

 合わさって最悪な事に。

 現在中国最高指導者の青年は中国の今後の政策や

 統治方法をハルヒから学んでいた。

 諸葛亮命孝(鹿島さん大丈夫かなぁ・・・補給物資

 全部用意して精鋭部隊向かわせたけど・・・。)

 ハルヒ「虚偽記載七割とかおっかしいわよこの国!!

 ウイクルとかチベットとかの方が真面目に記載してるって

 どういう事なの!?」

 キョン「最高指導者も忙しいな・・・。」

 何処かの中国人「おい貴様!!」

ハルヒ「何?」

何処かの中国人「中国人無能扱いとは勘弁ならん!!

お前以上に有能な奴なら山ほどいるぞ!!」

ハルヒ「じゃあ官僚職やってみて。」

 何処かの中国人「いいだろう!!本当の中国の実力見せてやる。」

 

 再調査後

 何処かの中国人「どうだ!!有能はやればできるんだ。」

 ハルヒ「実績捏造は無し、作物生産高上昇、ふむふむさっきの

 官僚よりは仕事できるわね。」

 何処かの中国人「わかったか!!だったら日本へ帰りやが・・・。」

 ハルヒ「わかった、もっと実績あげたら昇級もかんがえるから

 じゃあ後は任せるわ。」

 何処かの中国人「へ!?あ!?おいおい!!」

実力と誠実があれば他民族でも出世可能な事を教えて不満を

 ガス抜きしたりもしていた。

 

 ハルヒ「それでも一家族から年一回収穫から十分の一の

 税収だけでも凄い大きい・・・さすが中国・・・

 人口の多さが羨ましい。」

 キョン「比較しちゃダメだと思うんだ。」

 ハルヒ「あと、ロシアの雇用問題解消のためにシルクロード

 打通列車建設を教育し推し進めたり、

 徹底的に共産主義の思想潰しを教育したり、

 オーストラリアの軍人家族の面会を許可しつつ管理したり

 倫理のなっていない族を日本も外人も関係なく一日十二時間

 週1休暇の強制労働工場や炭鉱で働かせたり・・・まあ環境は

 共産主義国家よりは良心的に設定してあるわよ?

 あいつらの強制労働は実質死刑みたいなもんで

 ガチで囚人を殺しに設計されている訳なんだけど

 こっちは懲役扱いだからきちんと食べれて衛生面も

 気を使っているから、死んでもらっちゃ困るのね。」

 キョン「あるのか・・・強制労働・・・(困惑)。」

 ハルヒ「女性の人権を蹂躙した人間達には相応しい刑罰よ!!

 これでもまだぬるいぐらい。

 さてと、準備しておいた部隊の管理をしないと。」

 キョン「なんの?」

 ハルヒ「『天然特攻隊』よ!!」

 キョン「ふぁ!?確か特攻はやらないんじゃ・・・。」

 ハルヒ「確かに、『特攻』によって希望あるパイロットを

 殺す事は紛れも無い『悪』よ。だけど相手は米国。

 日本という国家の人的資源を120%使っても勝てないかも

 しれない国相手には余程非道過ぎる手を使っても

 足りないのに綺麗事を言ってられないの。

 それに、特攻はあくまでも『未来に希望ある若者の虐殺』

 が悪なのであって『未来への希望を失った人間』を

 使えば倫理的にグレーゾーンだけど問題ないわ。

 そう、我が国の持て余している特攻に適した

 我が国の誇れない部分にある有益利用価値のある存在。

 それは・・・『自殺志願者』よ!!」

 キョン「イッテイルイミガワカラナイデス。」

 ハルヒ「そう!!まず政権樹立後に警察達にはスパイや

 独立運動家、アカと言った人間達の検挙の他に

 そのほかのボーナスミッション『自殺者狩り』を

 行ってもらうわ!!」

 警察<警察だ!!飛び降りるのを待て!!

 自殺者<放せ!!放してくれえ!!もう社会の歯車は嫌だぁ!!

 警察<大丈夫だ、桜花に乗せてやるから☆

 自殺者<もっといやぁぁああ!!

 キョン「1937年からスタートしてるってうっそだろおい!!」

 ハルヒ「その自殺志願者達を"他の為に庇って死ぬか"

 "国の為に死ぬか""歴史を変えるために死ぬか"でしか

 死ねないように徹底的に『教育』!!」

 キョン「『洗脳』だろ。ああそうか・・・どうせ死ぬなら

 その命をきちんと活用して死ねって事が・・・

 言ってる事はわかるんだよ・・・わかるんだけど頭痛が

 ・・・。」

 ハルヒ「"自殺"は史実で大切な人がいるのに特攻に

 行かされた人間達に対しての冒涜よ冒涜!!

 その命で家族のためにもっと生きたかった、

 生きて夢を叶えたかった人間達に対して

 失礼極まりない"罪悪"よ!!

 だからどうせ死ぬなら戦艦沈めてから死ねって事よ!!

 命一つで戦艦が沈められるってわりと凄いことよ。」

 キョン「そういわれてみるともっともに思えなくも無いな。」

 ハルヒ「そう!!せっかく日本にこんなに"死にたがりや"

 がいっぱいいるのにわざわざ未来に希望ある熟練搭乗員

 をホイホイ使うなんて勿体ないじゃない!!

 まあ、元々は誘導ミサイルが完成しなかった時の"保険"

 の意味合いもあったんだけど、誘導ミサイル完成しても

 一個製造するのに凄い費用かかっちゃうのよね。

 それと米国は米本土空襲を経験してから思考パターンが

 変化したことに気がついたの。

 そう、通商破壊のためにオーストラリアや南方資源地帯を

 攻撃することよりもガチで日本を直接攻撃することに

 神経を入れはじめた事もあってやはり必要だと

 感じざるを得なくなったのよ。」

 『天然特攻隊』

 ①まずは "他の為に庇って死ぬか" "国の為に死ぬか" 

 "歴史を変えるために死ぬか"でしか死ねないように催眠術

 もしくは教育を施します。

 ②そこから航空機の乗り方や魚雷艇の操作、

 機械の整備の訓練をします。

 特に特攻に特化したジェット機やロケット戦闘機の

 操作や魚雷艇を熟練者と一緒に訓練させます。

 ③熟練自殺志願者が揃ったところで、温存し

 戦局を選んで使います。

 

 ハルヒ「長所としては

 安価で熟練した誘導ミサイルの代用として使えること。

 整備費用が安く精神調整と食費に押さえられること。

 艦艇を破壊すれば例えキルレシオが200の損失でも

 1隻落とせば利益的戦果となること

 ※駆逐艦一隻で300人ぐらい駆逐できる。

 史実で特攻がやめられなかった大きな理由。

 でも戦場に突っ込ませるために麻薬や薬剤はNG。

 命中精度が落ちるから。」

 特攻予備員「実力がついて自身がついたので

 正規軍への編入を希望します!!」

 ハルヒ「へ?」

 特攻予備員「この技量があれば軍隊でもっと頑張れるので

 特攻やめます!!」

 特攻予備員「自信がついてきたので社会に帰ります!!」

 ハルヒ「あ・・・そうなの?」

 長所:生きたくなったら簡単に辞められる。

 入った4割はこれで辞めていく。

 キョン「あ~これは史実より親切だわ。」

 ハルヒ「くぬぬぬ・・・生きる希望を持った連中を

 無理矢理特攻に出すのは・・・私の信念に反するから

 止めようが無いわ・・・よっぽど自信と希望を持った

 声と表情じゃないと却下なんだけど・・・

 手の平返しすぎよ・・・初志貫徹しなさいよ・・・。」

 キョン「殺したいんだか生かしたいんだか。」

 ハルヒ「・・・それでも!!練度の高い非常時戦闘員を

 揃えておくのは絶対に無駄にならない・・・はず!!」

 キョン「果たして使う日は来るのか?」

 

 時系列は戻って1943年2月

 『超重爆撃機 富嶽』の最終試験実験が開始された。

 プランとしてはカサブスタンからオーストラリア・

 タウンズヒルへ直行して、15t分の物資を交換して

 満州飛行場で落ち合う実験プランである。

 オーストラリアのタウンズヒルにて物資交換を終えた後

 6発機『富嶽』は良好な状態でオーストラリアから

 満州飛行場に帰還していた。

 史実よりもP-52に近く尖んがったフォルムとなっており

 ジェットターボフロップレジプロエンジンを6基搭載しており

 ドイツとロシアの航空技術を集めて初めて製造できる

 長距離爆撃機である。

 横須賀通信基地

 富嶽パイロット「エンジン良好!!航続距離16000kmを

 余裕で達成出来そうです。ただ今高度12000m~13000m」

 ハルヒ「ふむふむ!!良好良好!!失敗作を沢山超えた先が

 清々しい景色が映りそう!!採用確定ね!!」

 富嶽パイロット「待ってください・・・下方レーダーに

 艦艇多数・・・米国でも我が国の部隊でも無い

 艦隊が・・・種子島南方2000kmに出現!!

 緊急調査をお願いします!!」

 ハルヒ「!?」

 次回に続く。

 

 おまけ。『治安維持法』

 この時代では日本では普通に『徴兵制』『国家総動員法』

 『治安維持法』等、自由社会では理不尽極まりない法律

 として叩かれているが、この時代の日本の最高指導者

 に君臨した涼宮ハルヒは・・・。

 史実軍部よりは乱用していないが活用はしていた。

 ハルヒ「治安維持法すっごい便利!!これ最高指導者として

 活用しないとわからないけどいい法律よ!!」

 キョン「また現代人に対してやばい問題発言を。」

 ハルヒ「文字通り『治安維持』に最適よ!!

 国外から入ったスパイや共産主義者や破壊工作員の

 対処がすぐできるし、無責任な言論を抑制できるし

 法律じゃ始末できない悪徳官僚や裏社会の要人、

 ヤクザに対して集中調査や軍隊を使って

 有効に処理できる!!すっばらしい!!

 国内防衛にここまでもってこいの法律って中々無いもんよ!!」

 スターリン<いやあまったくだw粛清だいちゅきぃぃぃ!!

 毛沢東<俺はこれで一億人は邪魔者を殺したねw

 いい法律だw

 ポルホド<おっ、そうだな。

 金日成<国家に必要不可欠の最高憲法である。

 ハルヒ「てめえらはそもそもやり過ぎよ!!馬鹿なの!?

 馬鹿なの!?独立運動家とかは国外追放でいいとして

 気分で人々殺しすぎよ脳内蛆でも沸いてんの!?

 やっぱりこんな屑どもに治安維持法は使わせちゃダメね。

 私のように分別ついている最高指導者にこそ相応しい!!」

 キョン「馬鹿とハサミはつかいようと言うが・・・

 スパイや工作員の処理となるとやっぱ考えさせられるな。」

 ハルヒ「共産党がよく悪法とか叫んでいたけど

 こいつら政権取ったら真っ先にこれ成立させて邪魔者

 を全員始末しようとするから本当に危ないわね

 事実日本でも共産党は粛清ブラックリスト作って

 政権取ったあかつきに反対派や宗教者の皆殺しを

 画策していたわ。

 ※日教組を使って教科書から削除しましたがこれは事実です。

 お前らの思想主義国家で治安維持法採用していない国を

 是非見せて欲しいものね。

 どうせ大型共産国家は絶対に使って粛清してるから

 説得力がかけらも無いね。」

 キョン「言い掛かりで牢屋には入れられたくないから

 自由との兼ね合いが難しいな。」

 ハルヒ「さてと、みくるちゃんが男に襲われた事件あるけど

 犯人どうしてくれようかしら。」

 キョン「今すぐ行使のときだやっちまおう。死刑だ死刑」

 古泉<ぶーーーーーーー!!!

 

 

 

 



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第50話 1943年2月 故郷菊水作戦

1943年2月 夕方

 『富嶽』種子島南方2000kmに敵艦艇発見。

 有希200型潜水艦に確認させた。

 『第三人民艦隊』

 戦艦6戚

 超大和型航空戦艦 『阿修羅』

 量産大和型戦艦×3隻 

 誘導ロケット戦艦『超扶桑』

 誘導ロケット戦艦『超山城』

 ロ35型潜水艦33隻

 空母12隻

 信濃型航空母艦×5

 強襲航空母艦 『秋津丸』『冬木丸』

 上陸抑揚艦『筑紫丸』『梅雨丸』『紅葉丸』『越冬丸』

 強化信濃型航空母艦『皇三笠』

 タンカー21隻 輸送船32隻

 

 ハルヒ「どーしてこんなところに第三人民艦隊が!?

 太平洋の◎じゃあるまいしアフリカからどうやって

 ワープして来た!?」

 キョン(九曜ならやりかねんな・・・。

 だが何故最初からしなかった?)

 キョンは九曜の能力の脅威を知っている。

 だが今の今までその脅威に苦しめられていない事を

 疑問に思っていた。

 水色此十「でもこの制限力の高いこの世界であっちの

 感覚で大規模能力行使を行ったら。」

 「体力切れでへばる。」

 

 旗艦 空母『皇三笠』甲板上

 イング・九曜・橘京子

 疲労で沈黙。「・・・・。」

 ダイニングメッセージでも書きそうな格好で倒れている。

 3人ともこれだけの艦隊を移動させたエネルギーの多さにより

 行動不能となっていた。

 橘京子「くそっ・・・やるんじゃ・・・無かった・・・

 たてにゃい・・・。」

 最強クラスの戦闘員が半年使えなくなることを危惧して

 今の今まで大規模瞬間移動を使わなかったのだ。

 ルペライド「ここは・・・太平洋の・・・どこだ?」

 元日本陸軍「索敵隊を出せ!!ここはどこかを確認せよ!!」

 ルペライドは夜明けの太陽の位置と出始めた星の位置を

 見て現在位置を計算してみた。

 ルペライド「位置からして日本の東側の真下約2000km~

 1500kmの間位か・・・。」

 元日本陸軍大将「本当か!?故郷の近くなのか!?」

 元日本陸軍「やっと帰れるのか!?」

 元日本海軍水兵「っていうか最初から日本へ降伏した

 方がよかったんじゃ・・・。」

 藤原「よし!!艦載機を全部出せ!!北に出せば敵に空襲・・。」

 

 鎮守府

 キョン「どーすんだ!?こんなタイミングで敵襲なんて!?」

 ハルヒ「当然!!哨戒活動を行っている潜水艦の

 皆様に・・・。」

 『群狼戦術(ウルフパック)してもらう!!!』

 有希200型潜水艦10隻

 『一斉に魚雷を発射します。』

 

 ドコドコドコドコドコーーーーーン!!!!!!

 HBX爆薬を採用した空母信濃をあっさり殺しかねない

 新型魚雷100発以上が潜水艦から人民艦隊に

 容赦なく襲いかかる。

 橘京子「ぎぃやぁああああ!!!あたしら動けないのに

 卑怯だぞーーーーーー!!!!」

 ルペライド「一度だけなら・・・問題は無い!!」

 

 人民艦隊喪失

 ロ35型潜水艦15隻

 輸送船5隻

 『ちーん。』

 

 ハルヒ「はぁ!?ちっとも沈んでない!!」

 キョン「こっちのソナーが糞だった頃の戦術つかわれてんな」

 ハルヒ「でも索敵と位置把握はこっちの方が早い!!

 富嶽っちの活躍は無駄にしない!!鹿児島・四国航空隊に

 防空に緊急出撃を命じて・・・ああもう!!どうして

 機種更新したばっかりで普及してない時に敵来るかなぁ!!」

 敵と一番近い場所にいるのは九州。東京から約2000kmの

 地点に敵艦隊がいる。

 

 鹿児島航空隊

 『迎撃攻撃機 雷槍』

 最高速度820km 航続距離1700km ※追加燃料で+1200km

 最大積載量4t 137機

 『哨戒型連山』15機

 四国航空隊

 『迎撃攻撃機 雷槍』 50機

 『哨戒型連山』5機

 名古屋航空隊

 『迎撃攻撃機 雷槍』217機

 『哨戒型連山』17機

 

 

 ハルヒ「迎撃重視で防衛するとして、呉軍港に滞在じている

 戦闘艦艇を緊急出港させ・・・て・・・。」

 呉軍港及び長崎軍港等の状況

 近代化改修中

 空母『赤城』『加賀』『蒼龍』『飛龍』『翔鶴』『瑞鶴』

 『ヨークタウン(陽炎)』『エンタープライズ(銀炎)』

 『ホーネット(蜃気楼)』『サラトガ(冥炎)』

 『レキシントン (明炎)』

 戦艦『撫子』『長門二世』『陸奥二世』『金剛二世』

 『比叡二世』『霧島二世』『榛名二世』

 竣工中

 ウラシオストク造船所 仕上げ工程

 空母『大和』『武蔵』『天照』『蒼桜』

 『グラディアンベルリン』

 長崎造船所 戦艦『銀河』

 台湾・釜山港・舞鶴港・横須賀港等で

 爽快型駆逐艦・商戦を造船中。

 

 ※上陸抑揚艦兼空母『大鳳』『神鳳』『伊勢』『日向』

 『利根』『筑摩』『薩摩』・空母『龍驤』は先んじて

 近代化改修が終了したが南方資源地帯防衛と商戦護衛に

 就役しているため戦闘参加は不可能。

 ハルヒ「うそぉぉぉおお!!近代化改修の真っ最中で

 精鋭航空母艦が一隻も使えない!!」

 造俚加井季「戦艦撫子は先の戦いで装填装置がかなり

 消耗しているのと射撃官制補助システムの更新で

 出撃できません。」

 ハルヒ「じゃあ今出撃できる戦力は・・・。」

 使用可能主力艦船。 

 長崎造船所

 融合空母

 東京港

 『隼鷹』53『飛鷹』53『大鷹』30『雲鷹』30『沖鷹』30

 横須賀

 『鳳翔』15『祥鳳』30『瑞鳳』30『龍鳳』30

 呉軍港

 ドイツ装甲空母 

『クラーフ・ツェッペリン』95      

 『ペーター・ストラッセル』95     

 『エーデル・アインズ』110

 『アプリル・モーント(如月)』64

 『シュタイフェ・ブリーゼ(疾風)』64

 戦艦

 『バルディオス』『ビスマルク』『ティルピッツ』

 南方資源地帯 予備役空母

 『翔鶴型空母 水鶴』84『氷鶴』84『炎鶴』84『雷鶴』84

 ※新鋭大型艦載機使用となると搭載が半分扱いになります。

 

 ハルヒ「・・・融合空母はそもそもエレベーターが

 大型機用だったからほとんど近代化改修は安易に済んだけど

 今地形上使えるのは東京港の空母5隻と呉のドイツの

 皆様ぐらいか・・・。」

 シュトロハイム「お!?お!?敵襲!?敵襲!?出番!?出番!?」

 ハルヒ(目をキラキラさせてこっち見んな!!・・・

 でも現状一番使える戦力が亡命ドイツ位しかいない・・・。)

 ハルヒ「アフリカで蔓延している反乱軍がこっちに来たから

 駆逐をお願いできる?当然弾薬代と整備代と燃料・報酬

 は出すわ。」

 シュトロハイム「喜んで(ニヤリ)。」

 ハルヒ「潜水艦隊へ!!防衛機雷を散布して近づけさせないで!」

 

 人民艦隊

 藤原「あのやろう・・・機雷を散布しやがった・・・!!」

 ルペライドは再度世界地図を見て何かを閃いた。

 ルペライド「オーストラリアを攻めよう!!ここからなら

 日本よりも防衛が甘く距離も近いし制圧がやりやすい!!」

 元日本陸軍「あ!!その手があったか!!」

 ルペライド「こちらは対英戦の失敗で戦力を失いすぎた

 ・・・一番堅実なのは最短距離のオーストラリアだ!!

 資源と工場も人手もある!!成功すれば・・・!!」

 藤原「駄目だ!!」

 ルペライドに藤原が拳銃を突きつけた。

 ルペライド「何のマネだ?」

 藤原「俺はこれ以上不衛生な環境で生活するのが苦痛で

 苦痛で仕方がないんだよ!!佐々木が使い物にならないと

 見切りをつけて九曜の紹介でアフリカで代理を探して

 お前を立てたがアフリカ・南米での連勝以降敗戦続きで

 こんなことなら全軍率いてハワイ落とした後

 日本を直接攻撃すべきだった!!もう俺はこんな不便で

 不衛生な時代にいつまでもいたくない!!

 だから我慢してわざわざアフリカまで行って残党を集めて

 ここまで来たんだ・・・この時代をとっとと元の時間軸に

 戻すために涼宮ハルヒをぶっ殺すためにな!!」

 ルペライド「だったら日本国内で暗殺した方が

 早かったんじゃ無いか?」

 藤原「邪魔者が多過ぎたんだよ・・・なんで

 アルティメットインターフェイス以下が全員ハルヒに

 ついているんだよ・・・そいつらを大軍でどうしても

 潰す必要があった・・・アメリカの神的対極抑止力も

 始末しなきゃ元の時間に帰れないんだよ!!」

 ルペライドは拳銃を握り潰して怒鳴った。

 ルペライド「お前らが未来人だってことは知っていた。

 利用しなきゃ世界が変わらない事もわかっていた。

 でもお前達はこの時代の人間達に対して失礼過ぎやしないか?

 この時代でどんな手段を使っても生き延びるしかない

 人々に対して失礼過ぎやしないか?野望を叶えたければ

 私以上に軍略を考えれるようになってからにしな!!」

 だが藤原は諦めなかった。

 藤原「お前らだってそうだろ!!!このままいつまでも

 故郷を奴らに渡したままでいいのかよ!!

 家族がどうなってるのかわからないだろ!!」

 ルペライドは銃を取り出して藤原に撃った。

 藤原は奇跡的に反射でどうにかヘットショットを回避した。

 確実に殺すつもりだった。

 ルペライド「部隊の士気に関わる愚かな発言を慎め。

 これ以上余計な事を言えば死ぬぞ?」

 元日本陸軍「・・・・・。」

 日本を追い出された軍部達は考えこんだ。

 元日本陸軍「行きましょう!!日本へ!!」

 ルペライド「おい!!」

 元日本陸軍「確かに他の手薄な拠点の制圧は

 容易いでしょう・・・しかしその間にも対処不可能な

 潜水艦群相手に部隊が壊滅されかねません・・・。」

 ルペライド「!!!」

 元日本陸軍「潜水艦がこっちを再び攻撃する前に

 日本本土を奪還襲撃すべきです!!」

 ルペライドは搭乗員の士気の下がり具合を見て歯ぎしりした。

 ルペライド(確かに・・・この士気のまま他の拠点を

 制圧する精神力が・・・もう・・・部隊には・・・。)

 ルペライド「わかった・・・好きにするがいい・・・しかし

 私はこれから量産大和型に指揮を移す。構わんか?」

 ルペライドからしてみればこの艦隊の中で一番

 機動力と実戦に長けた量産大和型の方が戦えたのだ。

 ルペライドは水上戦闘機で九曜・イング・橘京子を

 連れて量産大和型へ乗り込ませた。

 分からず屋の藤原は空母『皇三笠』に乗せたまま

 放置した。

 元日本陸軍「これより故郷菊水作戦を行う!!

 総員戦闘配備!!!」

 『故郷菊水作戦開始!!』

 これが第三人民帝国最後の作戦となった。

 

 潜水艦からの情報を聞いてハルヒは眉をしかめる。

 ハルヒ「帰るかハワイへ行け不道徳集団ども!!」

 キョン「ワープしておきながら息詰まるって

 何がしたかったんだろうな・・・。」

 ハルヒ「どーしてこっちくんのよ!?」

 キョン「マジかよ・・・!!」

 

 ルペライド「機雷掃討を行う!!全艦隊へ、対機雷掃討砲を

 使用せよ!!」

 対機雷掃討砲:機雷対策で造られた拡散副砲。

 噴進砲に形状が近く、深めにある機雷を処理できる。

 ワシントン沖で機雷に苦しめられた事を教訓に製作された

 人民帝国オリジナルの兵器。

 

 日本皇国

 伝令「潜水艦により入電!!敵!!機雷を処理してこっちに

 来る模様!!」

 ハルヒ「くーーーー!!!思ったより早い!!

 機雷を蒔いて時間を稼いで!!敵が万が一片道特攻する

 可能性も踏まえて防戦体制!!哨戒型連山も

 絶対に油断しないように偵察シフト回して!!」

 哨戒型連山が本土防衛のために次々と日本の飛行場から

 追加で飛び立った。

 これによってもし領空危険域に来ようものならいつでも

 迎撃できるようになった。

 これは米国の最初の艦隊攻撃・『日本総攻撃』

 米機動部隊が本土攻撃寸前まで迫った

 『北方領土共同制圧戦』での戦訓だった。

 

 人民艦隊は機雷を掃討しながら日本皇国

 航空隊防空域に接近。

 ハルヒ「第二次群狼作戦開始!!」

 有希型100型潜水艦10隻

 大きさ 120m

 速力水上27ノット 水中10ノット

 航続距離 30000km 最大安全深度250m

 武装HBX魚雷20発 機雷10発

 ドイツの潜水艦技術の合同開発によって造られた

 日本皇国軍最強の潜水艦。

 シュノーケルや索敵技術・速力・航続距離の増加により

 群狼作戦にも投入が可能になった。

 

 新鋭潜水艦部隊が人民艦隊のソナーを嘲笑うかのように

 艦隊至近距離に接近し魚雷攻撃を敢行。

 白昼堂々に攻撃を喰らう人民艦隊。

 ルペライド「くぅぅぅ!!!」

 HBX爆薬は酸素魚雷よりも安定した整備性能と

 史実で空母『大鳳』『信濃』を沈没させた破壊力を誇る

 本来は米海軍が使っている魚雷である。

 ハルヒは勝つためにはなんでもするため前々から採用を

 検討し、完成し次第すぐに酸素魚雷から置き換えた。

 

 『第二次群狼戦術戦闘結果』

 人民艦隊損失

 ロ35型潜水艦18隻

 

 『第三次群狼戦術戦闘結果』

 人民艦隊損失

 信濃型航空母艦×2隻

 上陸抑揚艦『筑紫丸』『梅雨丸』『紅葉丸』

 量産大和型×1隻

 輸送船15隻

 

 潜水艦の連続攻撃で戦力がゴリゴリ減っていく。

 ルペライド「これだから本来やりたくなかったんだ・・・。」

 静穏性の高い潜水艦隊に次々と食われていく人民艦隊

 量産大和型の

 水上戦闘機『雷雲』で処理を試みるも。

 『敵航空隊接近!!』

 日本皇国本土航空隊

 『迎撃攻撃機 雷槍』200機

 

 最高速度800以上の高速攻撃機。

 『震電』の後ろに二つ2000馬力を超えるエンジンと

 速度重視したΔ翼のフォルム、大型の車輪を油圧で

 後方収納で畳める『雷槍』。

 ルペライド「迎撃開始!!」

 信濃型航空母艦3隻と量産大和型2隻から航空隊が

 合計210機が出撃する。

 『艦爆彗星翡翠』210機

 だが、性能差とグループフォローの航空陣形で

 次々と霰のように落とされていく。

 強化信濃型航空母艦『皇三笠』が大量の噴進砲を

 発射して振り切りにかかる。

 ルペライド「くそっ・・・こんな小規模航空隊に

 苦戦するとは・・・!!タンカーを燃やせ!!」

 人民艦隊、航空隊の攻撃をかい潜るため存命タンカーを

 燃やして煙幕を張って直進。東京へ向かう。

 

 ハルヒ「くっ・・・!!上層部は馬鹿だけど戦術を

 主導してる奴は強者ね!!」

 タンカーの濃密な煙幕によって『雷槍』の

 攻撃は艦隊に届かない。

 だが人民航空隊は練度と性能の差でボッコボッコ

 落とされていく。

 幸い日本本土への航空機の攻撃は無かったが

 仕留め切れずにハルヒのイライラが募る。

 ハルヒ「くっそーーー!!こんな時に撫子使えていればーー!!」

 キョン「一応優勢だし、敵がまたワープでもして来ない

 限り大丈夫・・・だと思いたいな。」

 

 ルペライド「煙幕を張ってもこのままではやられるのは

 時間の問題・・・!!」

 夜明けの戦闘から早1日半が経過し、ついに煙幕用

 タンカーが全部底をついた。

 航空隊の九割が全滅。このままうかうかしていては

 また群狼戦術にやられてしまう。

 朝になれば視界良好の状態で日本本土航空隊の餌食になる。

 残りの距離約1000km以上がとてつもなく長く感じる。

 立ち塞がる機雷がさらなるストレス源になる。

 ルペライド「おい!!九曜私の体力を使えば短距離

 瞬間移動が使えるか!?」

 九曜「短距離なら・・・大体の位置に・・・。」

 

 ハルヒ「敵は航空隊が全滅してこっちは損害皆無とか

 ・・・どれだけ練度低いの?全部非常時航空隊なのに?」

 キョン「敵さんも大変なもんだ。」

 ハルヒ「さてと・・・次で止めよ・・・。」

 伝令「哨戒型連山から入電!!東京から1000km地点で

 敵艦隊消失!!まるで鯨が食べたかのように消えたとの事!!」

 ハルヒ「は!?」

 キョン「急いで東京航空隊を出せ!!多分奴らは・・・

 近くにいる!!」

 ハルヒ「キョン!?」

 キョン(確かに・・・よほどエネルギーがやばいほど

 備蓄してそうな能力者じゃない限り何度もテレポート

 は使えねえ・・・じゃあ奴らの側にいるハルヒもどきから

 体力が貰えた場合・・・話が変わる・・・!!短距離ぐらいなら

 ワープできる!!)

 伝令「敵艦隊出現!!距離東京から150km!!」

 ハルヒ「ふぁぁあああああ!?」

 ルペライド「捕まえたぞ・・・涼宮ハルヒ!!」

 疲労困憊しているルペライドはようやく東京を捕らえた。

 

 『第三人民艦隊』

 戦艦5戚

 超大和型航空戦艦 『阿修羅』

 量産大和型戦艦2隻 

 誘導ロケット戦艦『超扶桑』

 誘導ロケット戦艦『超山城』

 空母7隻隻

 信濃型航空母艦×3

 強襲航空母艦 『秋津丸』『冬木丸』

 上陸抑揚艦『越冬丸』

 強化信濃型航空母艦『皇三笠』

輸送船12隻

 

 

 



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第51話 1943年2月 共産主義の終焉

冒頭

 ちょっと時間は前 名古屋・病院

 一方ロシア機動部隊護衛を済ませて帰宅したのち

 出産した

 岩城(響潮)真白「空が私を呼んでいる!!」

 病院で産まれた子供におちちをあげていた真城が

 急に子供を夫・風雪に渡して外へ走り出した。

 風雪「ちょっ・・・産後明けに走り出すんじゃない!!」

 親に子供を渡して妻を追いかける風雪。

 行った場所は名古屋飛行場。

 そこでテスト飛行が終わった新鋭艦載機『真零』が

 止まっていた。

 そこで知り合いのパイロットを説得して乗せてもらう真城。

 風雪「真白!!」

 真城「ごめん!!急に空を飛びたくなって・・・。」

 風雪「お前・・・。」

 ため息をつくと夫は言った。

 風雪「わかった・・・だが無理をするなよ・・・だから

 せめてついて行かせてくれ、それは複座だろ?

 見守る事ぐらいはさせてくれ。」

 真城はにっこりして言った。

 「いいとも!!」

 

 1942年2月

 東京から150kmまでワープで接近した第三世界人民艦隊。

 ハルヒ「おいこら!!ワープなんて反則よ!!」

 キョン「スパイに使わせているお前が言うな・・・

 といいたいとこだが艦隊ごとワープはさすがにきっついわ。」

 

 『第三人民艦隊』

 戦艦5隻

 超大和型航空戦艦『阿修羅』

 量産大和型戦艦2隻 

 誘導ロケット戦艦『超扶桑』

 誘導ロケット戦艦『超山城』

 空母7隻

 信濃型航空母艦×3

 強襲航空母艦 『秋津丸』『冬木丸』

 上陸抑揚艦『越冬丸』

 強化信濃型航空母艦『皇三笠』

輸送船12隻

 

 ハルヒ「で、でも敵の艦砲射撃は射程外だし・・・

 敵の航空機は全滅してるし・・・どうにかなるわよ!!」

 キョン「頼むからフラグを立てないでくれ・・・。」

 

 人民艦隊

 元日本陸軍「なんだかわからんが敵の目の前に来れたぞ!!」

 ルペライド「うっぐ・・・こりゃ・・・九曜が使わなかった

 のが納得できる・・・疲労で全く・・・体が動けん・・・!!

 割に合わないにも程がある・・・!!」

 九曜の無茶な力の行使での体力代代えで

 一気に体力切れになるルペライド。

 どうしてこんな世界にしたのかハルヒに聞きたい。

 ルペライド「だが・・・意地でも勝ってやる・・・

 高見の見物で爆弾をボッコボッコ投げて高笑いするお前だけは

 なんとしてもぶちのめしてやる!!」

 九曜の能力のおかげで正直ヘロヘロのルペライドだが

 このチャンスを逃せばどうなるかは見えきっている。

 ルペライド「扶桑!!山城!!やれ!!」

 出番を待っていた誘導ロケット戦艦『超扶桑』、『超山城』。

 九七式飛行艇を出して大まかに方向を定めて誘導電波を

 送り、東京を破壊せんとする。

 『超扶桑』『超山城』から射程300kmの大型ロケットが

 発射されようと噴射音がした・・・その時。

 上空から爆弾達が落下し・・・『超扶桑』『超山城』の

 発射途中のロケットに直撃し誘爆して大爆発した。

 『超扶桑』<撃たせてげてよぉ!!

 『超山城』<いやぁ!!史実オチいやぁ!!

 『超扶桑』『超山城』轟沈。

 この航空隊の正体は・・・『翔鶴隊』『瑞鶴隊』の

 迎撃航空機『雷槍』に乗った二つの航空隊。

 空母が無くたって出撃はできる。

 五木菜夛「危なかった・・・撫子みたいな事をやってくる

 かと思った。」

 佐々木アキヤ「出撃した直後瞬間移動で出現・・・まさか

 九曜か?」

 

 ルペライド「まだだ!!緊急処理だ!!『桜剣』を全て出せ!!

 温存した『龍水』を全て出せ!!」

 特攻兵器『桜剣』 最高速度1000km/h 航続距離130km

 1.5tの鉄鋼爆弾を積んだ史実『桜花』を改良したもの。

 腹部には半楕円形の外部燃料タンクが張り付いていて

 出撃と同時に車輪を切り離す。見た目はまんま『桜花』

 

 強化信濃型航空母艦『皇三笠』の甲板カタパルトから

 突撃洗脳された反逆者の男が乗せられた『桜剣』が

 次々と発射される。

 

 五木菜夛「まずい!!」

 佐々木アキヤ「速い!!追いつけない!!」

 特攻兵器の出撃を阻止できない日本航空隊。

 さらに航空隊後ろから、精鋭の腕を持った

 ロケット戦闘機『龍水』部隊が

 1000km/hの速度で襲いかかってくる。

 五木菜夛「くっ・・・こいつら!!」

 

 ハルヒ「ちょちょちょ!!おま!!」

 キョン「これはやばい!!」

 

 ルペライド「鉄鋼爆弾を1.5tから半分の0.75tに変更してある

 これで威力は下がるが対地攻撃ならたいして問題にならん

 これで詰みだ。」

 桜剣 最高速度1000km/h 航続距離130km

          ↓

 桜剣 最高速度1050km/h 航続距離200km

 カタパルトから次々と発射される特攻機。

 内部に乗せている奴隷パイロットは麻薬を撃たれて

 目標をぶっつぶすために狂っている。

 

 ハルヒ「うぉぉぉおおおおお!!!やばいやばいやばい!!東京が!!

 鎮守府が!!」

 キョン「うぉぉぉっ!!」

 『桜剣』6本が猛スピードで首都都市を焼け野原にせんと

 突き刺さろうとした時・・・。

 『ミサイル攻撃を実行!!』『艦砲射撃を実行!!』

 突如現れた中型ミサイルと近接信管の連続砲撃によって

 特攻兵器『桜剣』が全て破壊された。

 ティルピッツ艦長マーシャル・シュトロハイム

 「遅くなりました!!最大船速でここまで来たんですけど。」

 ハルヒ「キタァァァァ!!ドイツ軍の撫子もどき!!

 近代化改修費用を出してあげたかいがあったわ!!」

 マーシャル「機動部隊艦載機は敵の位置把握に戸惑って

 こっちに来るのに時間がかかります!!ですので・・・

 ティルピッツとビスマルクでやる!!」

 

 亡命ドイツ軍機動部隊

 空母

『クラーフ・ツェッペリン』95      

 『ペーター・ストラッセル』95     

 『エーデル・アインズ』110

 戦艦

 『バルディオス』

 『航空戦艦ビスマルク(改)』

 『OTS艦02番ティルピッツ(改)』

 爽快型駆逐艦 12隻

 『ビスマルク』と『ティルピッツ』はあまり武装は

 変わってないが、射撃官制・対空能力の向上と

 機関を『量産型翔鶴タービンⅡ型』に変更してあるため

 速力が巡航20ノット、最大速度は40ノットに上昇している。

 

 旗艦となったティルピッツが東京へのルートを塞ぎにかかる。

 ルペライド「またしても邪魔が・・・!!」

 装甲空母『皇三笠』からさらに追加で『桜剣』が発射される

 ティルピッツの主砲、

 RK式38口径40cm長距離単装砲2基

 RK式47口径40cm長距離単装砲1基

 から近接信管弾の高速で1門につき6連射の高速対空砲撃が

 『桜剣』を遠距離から駆逐していく。

 その瞬間的高速高精度砲撃に最後の切り札『桜剣』は

 砕け散っていく。

 駄目押しに撃ち漏らした『桜剣』は誘導ミサイル

 『FB(フレイヤ・ブファイル)』の2本連続発射によって

 全滅する。

 せめて数分遅れていれば東京を壊滅できたものを・・・。

 ルペライドは目の前の光景を見て驚愕した・・・。

 こういうやつに・・・マダガスカル沖の戦力が

 全部やられたのだと・・・。

 ルペライド「うぉぉぉおおおおお!!!」

 艦長席を叩いて吠えるルペライド。

 こんなの反則にも程がある。

 瞬間移動使っておいてなんだが。

 ティルピッツ旋回、艦隊壊滅に出撃する。

 ビスマルク、飛行甲板から

  艦載装甲攻撃機『Do345ラブァイル』5機と

 『Me163コメートG型』最高速度1200km/h

 戦闘機外部燃料追加型 航続時間20分 2機が発艦。

 『翔鶴隊』『瑞鶴隊』の援護に駆けつける。

 しかし、先行してそいつは現れた。

 試験運転中の『真零』に乗った・・・岩城真白改め

 響潮真白だった。

 『龍水』に追われている航空隊の後方から援護射撃。

 前後にプロペラのついた零戦もどきが『龍水』を

 撃墜していく。

 真白「よお後輩!!元気にしてたか?」

 五木菜夛「先輩!!確か今日・・・出産予定日だったんじゃ

 ・・・。」

 真白「空が恋しくて、産んで来ちゃった(笑)」

 佐々木アキヤ「冗談だろ・・・!?」

 零真に乗った真白は全く妊娠中のブランクを感じさせない

 動きで『龍水』部隊を圧倒。

 空でリボンを紡ぐような連続旋回で『龍水』を次々と

 撃墜していく。

 五木菜夛「綺麗・・・。」

 先輩の動きに見とれてびっくりする 五木菜夛。

 彼女の教官が真白だったこともあって憧れてはいたが

 貫禄が凄かった。

 航空隊『蒼桜』も新型航空機『豪風八型蒼皇』で出撃。

 性能は新鋭艦載機の中でもやや落ち目だが

 最大の長所は突出はしてないが

 旋回能力・防弾の高さ、自機迎撃能力の高さ

 搭載量のバランスの調和が絶妙なところである。

 隊長泉こなたの寿司撤退・育児休暇の為

 宮河みかげが隊長代理として出撃。

 宮河みかげ「荷が重いよぉ!!」

 ティルピッツ、艦隊攻撃を開始。

 ドイツ軍CIC「FB、ツヴァイ・アインズ・発射!!」

 ティルピッツがら撫子以上の火力を誇る誘導ミサイル『FB』

 2本が同時に発射される。

 初弾で量産大和型戦艦に命中し、一撃で戦闘不能になる。

 『龍水』がティルピッツに迫るもビスマルクの艦載機

 Me163Gが迎撃。

 今度こそ詰んだ。

 人民帝国最後の足掻きは大多数の増援によって

 絶望の淵にたたき落とされた。

 ティルピッツ無慈悲に特攻機『桜剣』を迎撃していく。

 空母『皇三笠』特攻機尽きる。

 藤原「くっそぉぉぉ!!上陸しろ!!なんとしても!!体当たりでも

 なんでもだ!!」

 信濃型航空母艦×2 強襲航空母艦 『秋津丸』『冬木丸』

 上陸抑揚艦『越冬丸』

 ティルピッツ・ビスマルクの艦砲射撃により轟沈。

 『Do345ラブァイル』5機が容赦泣く陸上部隊の入った

 輸送船を魚雷セットで全部沈める。

 ティルピッツからまた『FB』が2発発射される。

 超大和型航空戦艦『阿修羅』に着弾炎上。

 ティルピッツの対艦火力は撫子以上

 さらに『FB』の命中時の甲板炎上が特に驚異的だったため

 命中してしまえばいくら大和だろうがアイオワだろうが

 一撃では沈まないが、膨大な炎上火炎によって砲撃と

 対空兵装が一気に使用不能となる。

 超大和型航空戦艦『阿修羅』に乗っていた元日本陸軍

 元日本海軍将校はこれを見て戦闘不能と判断し

 降伏を決意。

 元日本陸軍「もはや・・・これまでか。」

 戦艦『阿修羅』白幡上げる。

 故郷を前にして戦闘の意思無しと砲筒を後方へ向けて

 合図する。

 ルペライド「くそっ・・・ここまでか・・・。」

 最後の量産型大和 ルペライド主導により降伏。

 信濃型航空母艦最後の1隻 降伏。

 これによってほぼ艦隊の決着はついた。

 だが。

 藤原「許さん・・・許さん!!みくる姉さんを・・・

 この手で抱くまでは・・・古泉一樹を殺すまでは・・・

 降伏は許さん!!突撃してでも沈めろ!!」

 

 ハルヒ「ふう・・・一時期どうなるかと思ったわ。」

 キョン「あーあの降伏しない船に乗ってる奴は・・・。」

 勘でわかった。

 あれば藤原(偽名)だ。

 頼むから九曜とかが襲って来ないで欲しいと願う。

 ハルヒ「降伏してるけど油断しないで!!戦闘員は

 細心の注意を持って降伏艦の捕縛に移りなさい!!」

 藤原「涼宮ぁぁ!!!古泉ぃぃぃ!!!殺してやるぅぅ!!!」

 懲りずに最大船速で接近する空母『皇三笠』

 ハルヒ「なにしてんのマーシャル!?早く始末しなさい!!」

 マーシャル「いや・・・お父さんが・・・。」

 シュトロハイム「降伏しないその意義!!賞賛に値する!!

 お前のような勇敢な艦はこのバルディオスによる

 史上最大の砲撃で沈む価値がある!!」

 ハルヒ「・・・へ!?」

 船速が30ノット位しか無かったH級戦艦『バルディオス』が

 到着。

 シュトロハイム「ドーラの大砲向けよ(゚∀゚)アヒャアヒャ。」

 何十メートルにも誇る世界最大の大砲を乗っけた

 史実のドイツ軍規格外未竣工艦バルディオスが

 砲筒を向ける。

 シュトロハイム「発射!!」

 『ド コ ー ー  ー ー ー ー ー ー ー ン !!』

 ハルヒ「うぎゃぁあああああ!!!」

 キョン「やべえ!!この耳をつんざく破壊力!!

 大和の砲撃が静かに感じられる酷さだぜ!!」

 その一撃は・・・。

 藤原「貴様ぁあああ!!!」

 \\\\\\\\\\\∈※※※※※∋//////////

 超大和型戦艦を改装した空母『皇三笠』を木っ端微塵に

 破壊した

 藤原以下船員 全員戦死

 

 この一撃で敵は完全に戦意喪失した。

 

 Q.ドーラの大砲は戦艦大和で堪えられますか?

 A.『大和』<やめて無理。

 

 その後、

 

 『第三人民艦隊』は

 超大和型航空戦艦『阿修羅』大破

 量産大和型戦艦1隻 

 信濃型航空母艦1隻

 を接収され降伏。

 1943年3月 第三人民帝国は完全に壊滅した。

 

 1943年2月

 ハルヒ「ぜぇぜぇぜぇ・・・こんなに切迫したの

 北方領土沖海戦以来よ・・・。」

 キョン「ともかく敵が全員へばっててよかったぜ・・・

 万全だったら詰んでいたな・・・。」

 長門以下情報統合暇人以下略は知らせを聞いて早急に

 富嶽で日本へ帰還した。

 佐々木アキヤ「私から後であいつら説得しておくから

 許してくれないか?いろいろあったが見過ごせないんだ。」

 ハルヒ「わかったけど危ないことしたらとっちめるわよ!!」

 アキヤ「わかってるって。さあ、鶴屋のお兄さんと

 これから子孫繁栄行為をやらないとな。さあ、お布団に

 ・・・初めてが・・・散っちゃうな・・・緊張する。」

 キョン「幸せそうでなによりだ。」

 真白「あー楽しかった。」

 風雪「とんでもねえ妻だな・・・俺より度胸あるな。」

 五木「先輩・・・ありがとうございます。」

 真白「飛びたかっただけさ(^-^)」

 ハルヒ「ルペライトの様子は?」

 古泉「体力切れで九曜一同動けないようです。

 万全で戦えていたらただじゃ済まなかったでしょう。」

 ハルヒ「アフリカも南米も大変だったようね・・・不貞の族の

 軍の膿を全員死刑にしておけばこんなことには

 ならなかったかしら・・・。」

 どうやらアフリカと南米でやらかした連中を早急に

 殺しておかなかった事を悔いている模様。

 アフリカと南米の罪も無い人間達まで共産主義の犠牲に

 なったのだから・・・確かに考えはするな。

 キョン「少なくともお前のせいじゃない。

 藤原達が余計な事をしなけりゃこんなことには

 ならなかったんだ。少なくともあいつら団結しただけじゃ

 権力も言語も噛み合わない状況では何も

 起きなかったんだから。」

 少なくとも技術者は全部こっちが握っている以上

 本来ならば武器の生産すら不可能のはずなのだ。

 それを可能にしたのがルペライト一同だろう。

 その後ルペライトの処遇は鹿島に任せることにし

 九曜以下は軍事病院で厳しい管理が行われる事となった。

 ハルヒ「キョン。」

 キョン「なんだ?」

 ハルヒ「その・・・。」

 キョン「わかったわかった。」

 後ろから抱きしめてやった。

 キョン「夜たっぷり可愛がってやるから仕事終了を

 楽しみにしてろ。」

 ハルヒ「こ、公然じゃ駄目だからね!!」

 キョン「当たり前だ。」

 随分と俺へ甘えて来るようになったハルヒ。

 キョン(しかしそれにしても妙だな、どうして宇宙人、

 未来人、超能力者のオカルトにこだわっていたハルヒの

 改変した世界がこうもその要素がおもいっきり薄まって

 しまっているのか。

 いや、異常なのは間違いないが何故第二次世界大戦なんだ?

 現代じゃ駄目なのか?いろいろ疑問に思った俺だったが

 その疑問の解答が来る時は近かった。

 史上最大のボスもどきとの戦いの先に。)

 帰ってきた同報達に五十六が説教をしていた。

 山本五十六「馬鹿共が・・・女性を冷遇する国は今後

 滅ぶと言うことも悟らずに何をやっていたのか・・・

 この国の動向を見て悔い改め機会は何度もあった。

 だが・・・お前達は・・・かなしいのぉ。」

 帰ってきた元日本軍達は言葉すら出なかった。

 しかし大半は運よく追放も刑罰もされずに故郷に帰れた。

 

 ルペライトはその後鹿島と共に行動して元共産主義国家だった

 ソ連ことロシア皇国を見た。

 そこは共産主義だった自分の治めた場所よりも

 人々が笑顔で歩みはじめたもう一つの世界だった。

 鹿島は少ない国費でアフリカの悲しみを拭おうと

 必死に支援をした。

 ロシアが苦しくとも、見捨てられないと。

 自分の国の兵士がなにか不摂生をすればその地域に

 頭を下げて謝りに行き、飢えている黒人の子供達を

 抱きしめて泣いた。

 殺してしまった兵士すらにも墓を立てて祈り

 切実に・・・毎日苦しいスケジュールを過ごしていた

 鹿島を見てルペライトは感じた。

 ルペライト「どうして・・・最初から私はみんなにそうして

 やれなかったんだ・・・。」

 鹿島「怨みでは誰も助けられない。神様は確かにいる。

 みんなの心の底で子供を助けてあげてって泣いている。

 誰も聞いてくれなくて辛い思いをしている・・・

 だから私は・・・満州でその声を聞いた日から・・・

 今まで祈りを欠かしたことが無い。

 神様の悲痛な声を聞いてあげる一人になろうと思って。」

 ルペライト「私は・・・あんたの言葉を完全には

 飲み込むことはできない。だけど・・・。」

 ルペライトは鹿島の姿を見て胸の奥の混沌を無視できなかった

 ルペライト「やり直せるかな・・・他人を幸せに

 できる一人として。」

 鹿島「できるよ、涙を知れば・・・誰だって。」

 ハルヒにはやりきれないことができる鹿島に

 いつしかルペライトは・・・こうなりたいと思った。

 

 米国アラスカ。

 南米の奪還を終えた米英加の連合軍は

 停戦終了3ヶ月を切った日に。

 スノー・ロングゲート「これより大規模破壊工作及び

 諜報活動を行う。総員戦闘準備。」

 米国の情報統合思念体元対策部隊がフル武装をして

 わずか50人のその部隊は10個師団を軽く壊滅可能な

 究極の部隊。『デストロイ・ミュータンズ』

 新人類とも取れる米国究極の対策部隊。

 スノー・ロングゲート「さあ、皆殺しだ。」

 究極の兵士の目が冷たく朱く恐ろしく光った。

 

 



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第18.5話 1939年7月 恐怖!!陸上魚雷

1939年6月 ソ連軍の満州・中国への再度侵攻を

 返り討ちにした長門だったが、中国・対ソ・満州の

 部隊を合わせて戦ってもソ連には優秀な戦車や

 大量の歩兵が待ち構えている。

 ソ連は広いが航続距離の長い航空機達を使って

 空爆・占領・補給を行えば戦術的に制圧は可能だ。

 しかし空爆で大量の爆弾を使ってもソ連の膨大な

 兵士の始末は簡単では無い。

 というわけで長門は、対米戦に実績のある

 『陸上魚雷』の動員に踏み切る。

 これがソ連の悪夢の始まりだった。

 長門が陸上魚雷を使ってやった戦術が、

 単発機による『陸上縦列雷撃』である。

 これは空爆のように絨毯爆撃をするのではなく

 単発機で一列に並んで400kgもの陸上魚雷を

 ⇒⊇    ⇒⊇    敵 敵

 ⇒⊇    ⇒⊇   敵    敵

 ⇒⊇    ⇒⊇   敵 敵

 ⇒⊇    ⇒⊇ 敵   敵

 こんな感じで敵兵に向けて航空機で一列に並んだ編隊を

 何列も組んで一斉に陸上へ雷撃。

 双発機だと編成の隙間が大きいため単発機で行う。

 この作戦により絨毯爆撃していないのに効率よく

 敵陸上部隊を始末できるのだ。

 単純かつ、尚且つ効果的なこの方法は早速航空隊は

 訓練を受けたのち実行に移した。

 ①障害物が多い場合空爆である程度崩してから行う。

 ②ソ連兵士の背後にいる指揮官達を始末する。

 ③兵士達を始末する。

 という手順で行われた。

 これはソ連兵士に恐怖をもたらした。

 陸上魚雷は固いものに立ち塞がれない限り進み続け

 歩兵・背後にいる歩兵も含めダイナミック交通事故で

 始末できた。

 さらに少しでも敵の小隊規模の部隊が航空偵察で

 確認できれば10~12機の航空機編隊での縦列雷撃を

 用いて片っ端から全滅させる先制駆除作戦

 『群烏作戦』(通商:クロウパック)

 陸上版群狼作戦が実施された事によりソ連の人的資源による

 優越をことごとく破壊した。

 さらにソ連の堅固な要塞にも効果的で、

 壁に隠れていた兵士や部隊・物資まで破壊できた。

 シュトルムティーガーが要らない状態である。

 特に戦車がこの被害を受けて深刻な被害を被った。

 いくら重装甲にしても魚雷が防げるはずがなく、

 無知なスターリンによって

 『T37スターリンデストロイヤー』という

 量産性に優れたマウスもどき重戦車が製作されたが・・・

 無論ダメっ。

 一撃で砕け散った。

 ソ連は対空砲を大量設置する、戦車の形を完全に三角形にして

 防ぐ、対策斜面を設営して防備するなどの対策を

 講じたが・・・。

 対空砲の対策には満州連合軍は移動ジャンプ台を

 設営し、さらに陸上魚雷が『三式陸上噴射魚雷』

 に更新され、航空機の慣性速度に依存していた初期から

 推進剤を投入されて射程距離の伸びたタイプのものが

 使用され、800kgに重量が増量、地面に着地させてから

 10000mと射程が革命的に伸びた。

 これによって対空砲のアウトレンジから敵を襲撃

 できるようになり、ソ連軍の被害が増加。

 さらに旧式でも夜間空襲で十分通用するなど焼け石に水

 だった。

 三角形の『T38Δ重戦車』は陸上魚雷には耐えられたが

 普通の爆撃でやられた。

 対策斜面も最初は自軍陣地や部隊防衛に役だったように

 見えたが・・・補給物資に直撃して炎上したり

 逆方向からやられてしまえばそれまでだった。

 さらに空爆と併用して使われたため対策を取っても

 粉砕されるのがオチだった。

 長門は補給においても空挺作戦を多用し、空挺補給物資網の

 構築や空挺高速移動や砲撃に悪路でも部隊の高速移動を

 可能にした新型のケッテンクラートの動員により

 広範囲の占領、及び包囲網、戦力維持を可能にし

 広大な土地により困難と思われたソ連占領を実現した。

 これによってスターリンへの虐殺行為や無能政策への

 反感も手伝って住人も寝返りソ連は三分の一を日本に

 奪われる結果となった。

 1939年11月

 ソ連に雪が降った。

 ナポレオンもぶっ殺したあの寒さがやってきた。

 これで敵軍も動きを鈍らせてソ連の逆襲ができる。

 と、スターリンは思っていた。

 ところが状況は・・・悪化した。

 この陸上魚雷。雪の上だと・・・よりよく滑った。

 射程が1000m~3500m程上がった。

 空気のクッションが切れてもよく滑った。

 雪で不利になるどころかが射程や威力が悪路より

 上がってしまったため被害が増加。

 さらに長門が雪上戦闘機やそり式ケッテンクラート

 装甲暖房兵員車『加笛』※カフェナンター巡航戦車を参考

 極寒だと内部湿度を調整すればちょうどいいぐらい。

 等の対雪、防寒武装を早期に動員したため戦況は

 先程の日本軍優勢状態とさほど差は無かった。

 満州陸上部隊は防寒対策を万全にしてしまえばたいして

 問題にならず、土地勘のある人々が満州に寝返ったため

 ソ連軍は敗戦が連発。

 さらに雪で防衛斜面を形成しても焼夷弾の爆撃で

 吹き飛ばされ次に魚雷使われて終了、

 雪に隠れる迷彩を施しても縦列雷撃で連続攻撃されれば

 隠れた部隊がブルドーザーに退けられた土砂のように

 吹き飛ぶ。

 時たま陸上魚雷の不発弾で乗り物を造るアホも現れた。

 ※このアホは戦後も生き残った。

 ソ連は陸上魚雷をコピーしてみたが雷撃のやり方がわからず

 ただの爆弾になったため戦況の打開は出来なかった。

 一方的にやられっぱなしだったソ連軍だが、

 白樺の森に隠れてゲリラ作戦を行う事にした。

 森の中なら陸上魚雷の効果がガクンと落ちる。

 すると長門は。

 長門「雪で倒せ。」

 陸奥「は?」

 何を言っているのかわからなかったがとりあえず

 ソ連軍の立て篭もっている地域を分断するように

 爆撃機で雪を降ろし、一部重機で雪を固めて退路を塞ぐ。

 その後立て篭もっている地域を包囲して

 昼夜問わず爆撃機で包囲線にそって雪を降らせ続けた。

 するとソ連軍は身動きが出来なくなり、補給が寸断

 水を加えてガッチガチに固めると戦車でも突破が困難となり

 補給が滞り、最後には雪かきも出来なくなり

 白樺のゲリラ地域の部隊がガダルカナル島よろしく全滅した。

 こうして山村地域に立て篭もれば爆撃機と重機を使って

 雪で封鎖攻撃を行うという作戦で制圧し

 山から出たところを航空隊で始末した。

 このように毎日敗戦が続き、スターリンの夢には毎日

 山本五十六が何故か出てきて「航空機主兵論じゃよ・・・」

 と言って大量の戦闘機でスターリンを襲う悪夢で

 毎晩苦しめられる事態が何故か発生。

 スターリン「うわぁああああああ!!!!」

 飛行機大嫌いなスターリンはさらにトラウマに苦しめられた。

 航空機主兵論がソ連侵略を変えた。

 さらにこのソ連の戦況をかけた最大の戦い、

 バグラチオン作戦を持って逆転を試みるも

 この時3000発もの三式陸上魚雷が動員され、

 戦車が全滅しソ連軍の3割が壊滅6割が逃亡した。

 機関銃相手であれば仲間を弾よけとして使えていたが

 猛スピードで襲いかかる鉄の交通事故製造機相手には

 まったく壁にもならず、さらに一列で逃げ場無く波状攻撃で

 接近し爆発して次々と仲間がドミノ式に壊滅していく

 有様を見せられて部隊は戦意喪失して逃亡していく。

 爆発の波状攻撃が史実以上の恐怖を演出した。

 兵士が壁にもならない上に連続での爆発の津波がマジ怖い。

 膨大な数のソ連軍が漫画みたいに吹き飛んでいく。

 ソ連兵「銃が拾えないじゃないか!!」

 ソ連兵「わぁあああああああ!!!」

 魚雷の人海戦術なんて・・・恐すぎる。

 鹿島「長門さんやり過ぎぃぃぃぃ!!!!」

 この虐殺風景に戦場に慣れた鹿島でも「かわいそう。」

 と半泣きになるほどだった。

 後にこの戦いは『バグラチオンの悪夢と呼ばれた』

 この一戦からさらに敗走が続いた結果

 スターリンは12月にモスクワ首都侵攻の兆しが見えた時

 空に向かってこうさけんだ。

 スターリン「アメリカ助けてぇぇぇぇぇ!!!!」

 

 

 



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第52話 1943年3月 キラーPX迎撃作戦

たぶんR-18じゃないからギリギリセフセフ



1943年3月

 キョン自宅

 養育費が欲しい。

 ハルヒが子供達の思想の偏りを無くすために学校を造ったり

 いろいろと権力も行使して援助はしてくれるが

 子供が一年ごとに産まれるもんだから6人育てるために

 どんどんお金は無くなる。

 両親も助けてはくれているがやっぱり悩む。

 あーあ、いっぺんに養育費を稼げないかなと思っていた。

 

 北方領土海岸。

 お れ が 馬 鹿 だ っ た

 ど う し て こ う な っ た

 何故か兵士として北方領土へ派遣されていた。

 そういえばこのあたりってこの前航空戦で揉めてましたよね!?

 キョン「どーしてこーなっちゃったの?」

 

 事の始まりは人民帝国の始末と整理が終了して

 2週間経ってほっとしていたとき、ハルヒは満州へ出張

 技術者達と長々楽しい会話がしたいそうだ。

 そんなときに限って、帰ってきた長門以下

 元情報統合思念暇人達に異変が起きた。

 

 鎮守府

 水色「あ・・・・・・あ・・・・・。」

 紺色「どうした?」

 水色「わぁあああああああああああああああああ!!!」

 好奇心偵察担当の水色の長門もどき、水色此十が

 頭を抱えて悲鳴を上げだした。

 全身がまだ寒い時期なのに汗ぐっしょりで顔面が蒼白に

 なっていた。

 水色「来る・・・来る・・・奴が来る・・・!!」

 はっきり言ってこいつはどんなに怖そうなやつでも

 いたずらするため命知らず、もしくは怖いもの知らずだと

 思っていた。

 紺色「奴だと!?」

 一同が目を見開いた。

 何も知らない奴は「は?」という顔をした。

 しかし長門含めた元情報(以下略)の皆様は

 無表情キャラさえも目を見開いて震え出す。

 無表情キャラが無表情じゃ無くなるときは

 胸の奥がほころぶが、異常なまでの恐怖と苦痛が襲った時

 という意味合いがある。

 長門が目を見開いて震えてる!!

 この世界になってから表情豊かだな。

 下手すればこの表情はかなりレアなんじゃないかと

 他人事に思っていた。

 水色「あれは・・・やばい・・・皆殺しになる・・・

 周りやつが埃程度に思えるぐらいの巨大な恐怖・・・

 間違いない・・・奴だぁぁぁぁ!!」

 こいつはおちょくったりちょろちょろしたり

 恐れ知らずに悪戯を行使する奴だが

 そいつさえもキャラ崩壊させるほどの恐怖とは一体?

 紺色「緊急召集だ!!奴には随伴兵士がついている

 可能性がある!!これは我々の存亡の史上最大の危機である!!」

 すっげえ物々しい。

 何があったらこうなる?

 何?巨人でも襲ってくるの?巨大隕石でも降って来るの?

 紺色美那「というわけでだなキョン殿、お願いがある。

 戦場に出てくれ。」

 キョン「断る!!」

 長門「駄目、戦場に出す意味が見えない。」

 キョン(長門ぉぉぉ(・_・、)!!)

 長門「そもそもこの戦いはあまりに危険過ぎるだけではなく

 彼を出す意味が微塵も見えない。出す価値があるとは

 到底思えない。」

 キョン(そのとおり!そのとおり!長門!)

 紺色美那「そうもいかないんだ、彼じゃないとできない

 役目があるんだ。」

 長門「私には納得できない。」

 紺色美那「これは全員の命がかかってるんだ。」

 水色「そうだそうだー(棒)。」

 造俚加井季「残念だけど冗談抜きで緊急事態なの。」

 キョン「ねえ、どうしてみんな俺を戦場に出したがるの?」

 水色「緊急事態。」

 キョン「俺壁にずらならない6人のパパさんだよ!?」

 紺色「報酬カンストで上げるから頼むよ~お願いします!!」

 キョン「ねえ、土下座してまで俺死なせたい?」

 紺色「お願いキョンキョン!!あんた一人で戦況変わるから

 お願い!!」

 キョン「嘘つけ!!俺の戦闘力はモブキャラレベル・・・。」

 

 北方領土海岸

 結果。

 結局だされた。

 まあ、ハルヒのシークレットサービスとしての訓練を

 受けて優秀な射撃成績を出してはいるが

 戦場に出た実戦経験はゼロだ。

 まあ何故かハルヒが横から見て嬉しそうだったのを

 覚えている。

 長門が結局強く反対しまくったものの

 長門を護衛につけてもいただけず。

 代わりに一般兵を同伴させられた。

 俺に死ねと申すか。

 装備は体に異常なまでフィットするサイレンサーガチ巻きの

 最新鋭のアサルトライフルを渡され、

 遠距離通信用のインカムをつけられフル武装。

 さらにその化け物対策用の専用の弾丸まで渡された。

 おいまて、この時代に出しちゃアウトな奴をどうして渡す!?

 そうしなきゃならない相手の時点で恐怖しかない。

 どうして精鋭の子長門部隊と子水色部隊含めた

 元情報統合思念系の皆様勢揃いの

 ガチ部隊が全員集合してアラスカ方向を睨みつけてるのか。

 それは情報有機系宇宙生命体が最も恐れた存在

 『キラーピックス』という人類の突然変異種が

 北方領土に上陸するという事が感知されたからだという。

 そのついでにそれに乗じて他の情報系精鋭部隊が

 強襲して来ることもあって、技術の最重要拠点に

 なってしまった満州上陸を阻止せよという任務だ。

 

 回想

 というわけだ。

 なあ、いくらなんでも教育費が欲しいとは言えこれは無理ゲー

 過ぎる、命あってのものだねなのに。

 キョン「どれぐらいやばいんだ?」

 紺色「単位にして100朝倉涼子オーバー。」

 俺にわかりやすいたとえ方で結構・・・。

 キョン「って無理じゃねーーーーか!!馬鹿やろう!!

 フリーザに亀仙人レベルの無理ゲーじゃねーか!!

 長門でも勝てないって事じゃね~か!!」

 紺色「そこはクリリンにしようぜ。」

 キョン「無理無理無理無理!!俺絶対死んじゃうよそれ!!

 傷一つつけらんないよ!!」

 紺色「ターゲットは『スノーロングゲート』

 彼はピックス粒子を細胞内に大量に含んでいる。

 ピックス粒子は情報系の生命体にとって苦手な物質で

 宇宙で飛んでいるぐらいの

 少量ならどうでもいいが大量だと細胞のエネルギーと

 情報交換が阻害されて下手をすれば死に至る。

 なんせピックス粒子は宇宙始祖から性質が全く変わらない

 そのため情報の書き換えができないから僕らには有毒な異物

 なんだ。

 ウルトラマンでいうバルタン星人とスペシウムの関係かな。」

 キョン「例えが昭和末期世代辺りしかわからない件について

 まさかそんな弱点あったのかお前ら・・・。」

 紺色「なお一般人にピックス粒子当ててもなんともない。

 ちなみに体内に大量のピックス粒子があるだけなら

 ただの一般人とスペックは変わらないが問題は

 その人類突然変異種キラーピックスはどういうわけか異常な

 身体能力を持ち、異能力を持った類を理由不明で

 水色程ではないが広範囲で察知し、格闘攻撃で

 超能力や情報攻撃を破壊し、超能力の攻撃を全て弾き返し、

 超能力犯罪者の討伐に活躍している。」

 キョン「同じ事を聞くがそれってどれぐらい・・・強いんだ?」

 紺色「長門や天蓋領域が片手間以下で殺し、戦車が簡単に

 素手で破壊され、水の上を当然のように走り

 通常の情報系の100人相手でも勝率が一割を切り

 軍隊であれば総勢10000人いても死ぬ化け物だ。」

 キョン「どうして米国上陸作戦の際に出てこなかったんだ?」

 紺色美那「航空戦主体であったのと基本抑止力や大統領の

 護衛がメイン任務だから表には滅多に現れないのさ。

 最後の防壁役だからな。」

 キョン「ねえ、帰っていい?」

 紺色「だめ❤」

 キョン「戦力になんないよ僕。」

 紺色「そんなことないから出て!!」

 キョン「嫌だっていってんだろ!!」

 紺色「養育費こまってるならトランクいっぱいだすからさあ。」

 キョン「葬式費の間違いだろ馬鹿!!」

 紺色「で、超能力が諸般の理由で劣化した世界でも

 全く脅威は変わっていないわけだ。」

 キョン「ふざけんなーーーー!!!帰らせてくれーーーー!!!」

 

 戻って北方領土 もうすぐ日没

 キョン(うえええええん!!夏木、みんなぁ~!!

 パパ死にたくないよぉ!!まだ花嫁姿も孫も見てないのに

 死にたくないよぉーーーー!!)

 内心弱音吐き放題のキョンの内心を無視して

 奴はやってきた。

 海の上を泳いでこっちに来た。

 さすがに海上を100km以上も走って行くのは体力の無駄だと

 判断したようだ。

 なんの乗り物も使わず、米国破壊工作部隊は手慣れた

 動きで泳いでいく。

 なぜならボートや航空機は見つかりやすく工作部隊を

 送ったことが何かしらの形でばれてしまう。

 そのため破壊工作員が50人程随伴して泳いで来たが

 化け物一匹の存在感で隠蔽が大無しであった。

 ただし、精神的威圧感は圧倒的だった。

 感じてすぐに隠れた。

 モブキャラレベルの実力のキョンすら肌がピリピリ震えて

 心臓が圧迫されかなり遠距離にいてもその存在がわかるほど

 の恐怖だった。

 キョン(無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理

 一般人レベルの俺が怖がっちゃうオーラ出してる時点で

 何故俺連れてきた紺色美那!!)

 なお周りの兵士は気がついていないのか否か

 気が抜けたように見張っていた。

 震えが止まらない。

 キョン「マジ帰りてぇ・・・!!」

 

 北方領土に奴が上陸した時点で駆逐艦が素手で破壊され

 爆発し、集中砲火を受けていた。

 その化け物ごと殺すためである。

 爽快型駆逐艦『如月』<やられ役もういやぁああ!!!

 しかしその化け物は死なない。

 殴っただけで兵士が死に、弾丸は申し訳程度回避しつつ

 仮に当たっても死なない。

 兵士達が機銃を放ちまくる。

 航空機は一機も飛んでいないのにも関わらず

 膨大な段幕がその化け物一人に襲いかかる。

 その動きは某アニメのキングブラットレイも

 びっくりな立ち回りだった。

 紺色美那がようやく動き出す。

 紺色美那「いいか、お前らは他の工作員を通すな!!

 私が奴を倒しに行く!! 一保は長門を見張って一緒に

 工作員を処理しろ!!」

 一蒔一保「何で私がこいつの監視を・・・!!」

 紺色「命令だ!!最善を尽くした布陣である以上

 総員の為にも任務を全うしろ!!」

 一蒔一保「俺はあいつに・・・!!」

 紺色「お前じゃ無理だ、だが万が一私がやられたら

 あいつの相手を頼む!!」

 一蒔一保「わかったよ・・・美那姉。」

 長門はキョンの配備されている方向を心配そうに

 見ていた。

 

 キョンは海岸からかなり離れたところで構えていた。

 煙りを見ずとも威圧感だけで奴の居場所がわかる。

 キョン「はぁっ・・・はぁっ・・・はぁっ・・・!!」

 心臓の音が聞こえる。

 こんな時間さっさと過ぎてほしい。

 気配を消して背を向けて立て篭もるキョン。

 キョン(視線を送っただけでも死ぬ気がする・・・

 奴の威圧感がぶれた時以外は絶対に視線を出すな・・・

 生きるために何ができるんだ・・・俺は!!)

 どんどん近づく絶望オーラ。

 こっちくんなこっちくんなと内心叫ぶが

 気配のレーダーに長時間大丸が映り接近続ける恐怖。

 スノーロングゲートはキョンなんて見てすらいなかった。

 この間も機銃が片っ端から破壊され、逃げ出す日本兵が

 大半だったが実は目に映ったら撃ちつづけてもいいから

 逃げていいと命令されていたがキョンは腰が抜けて

 動くことすらできなかった。

 その化け物の目の前に紺色美那が現れた。

 紺色美那「久しいなキラーPX、元気そうで何よりじゃないか。」

 白人の若い化け物執事は鋭い視線で紺色美那を見ている。

 スノーロングゲート「よくまあここまで我が国を

 コケにしてくれたものだよ涼宮ハルヒは。」

 紺色美那「あたいらに自由をくれた恩人だからね。

 上層部が堅苦しくってあらしない。」

 スノーロングゲート「面倒だから全員始末させていただく。

 お前ら含めて全員をな。

 この能力劣化世界でお前に勝ち目はない。

 アルティメットインターフェイスのお前もただの噛ませ犬だ

 率直に言おう。『死ね』」

 紺色美那は本気を出す。

 元情報暇人の頂点の実力で、実力を伴わない相手に

 慢心しやすい程チートスペックな

 『情報統合思念体亜種暇人

 有機アルティメットインターフェイス』の

 彼女だったが彼女が本来現れた目的こそが

 『スノーロングゲート』通称『キラーピックス』と

 呼ばれるミュータントもどきの変種人類の対策の為

 情報統合思念体が産み出した最終兵器と呼べる存在。

 例外にスノーロングゲート相手には微塵も慢心しない。

 元の世界の能力は圧倒的情報操作能力、

 悪意を持った強化天蓋領域さえも始末できる情報耐性、

 その気になれば自衛隊を簡単に壊滅できる身体能力、

 超能力全種能力併用可能という文字通りチートで

 元の世界では『キラーピックス』相手以外には

 力をおもいっきり持て余していた。

 しかしこの世界では能力併用使用は不可能で

 事実上全ての超能力は使えるが『一種類』ずつしか使えず

 『一回一回その能力が使える形態に細胞情報を

 切り替えなくてはならない。』上に燃費の異様なまでの

 悪化が重なり『超劣化』していた。

 そのかわりいくら任務をサボろうが自由に遊ぼうが

 自分を造った存在に縛られず思いっきり好き勝手できる為

 ゆっくり仲間と遊び呆けて笑えるのだ。

 その面ではハルヒに感謝している。

 キョンと恋愛しまくった任務不履行によって

 長門が上層部に消されたルートがあることを考えれば

 みんな『ヒャッハー』気分であろう。

 紺色美那「おららららららららーーーーー!!!!」

 最速の『加速』を行使してスノーロングゲートと

 互角の格闘戦を挑む 紺色美那。

 事実上対抗できる能力がこれしかない。

 『巻き戻し』『時間停止』『空間歪曲』は奴に通用しないし

 『パワー』『属性系攻撃』だと速度で負けて

 ボコボコにされるし

 『最強猛毒』は奴の体内で無効化されるため毒弾も通用せず

 『瞬間移動』はやった瞬間移動前に空間ごと殺される。

 『読心術』『先読み』は奴相手だと全く作用しない。

 つまり対抗策は事実上『加速』一択しか無い

 チート好きにとってクソゲーを強いられる事となる。

 こいつは前の世界で併用可能でも倒し切れないのに

 この最悪が重なってさらなる苦戦を強いられる。

 基本的に超能力除いた基本戦闘スペックで奴に負けている。

 対抗するためにいる=倒せる では無いのだ。

 紺色美那は文明の理器すら使って討伐を試みる。

 HBXチェーンマインをぶつけて爆破させたり

 最新鋭の破壊力の機関銃を距離を取って撃ちつづけたり

 紐カッターをぶん回したりしてみるが

 抑止力護衛超人類『スノーロングゲート』には

 全く通用しなかった。

 武器は簡単に壊されるし、随時受ける打撃が肉に食い込んで

 痛い。

 紺色美那「あいかわらず目茶苦茶な野郎だお前は。」

 スノーロングゲート「お前が言うな。」

 日本兵「援護だ!!撃て!!」

 日本兵は紺色美那を援護するもスノーロングゲートは

 そこらにあった石ころをぶん投げると

 ショットガン食らったように兵士が次々血飛沫上げて

 吹き飛んでいく。

 最強クラスの八式軽戦車が拳のオラオララッシュで

 破壊されて爆砕する。

 キョン(やややややべえ!!あれどうやって倒せばいいんだ!?)

 朝倉涼子「こんにちはw」

 訓練受けててよかった反射神経で間一髪斬撃を回避する俺。

 キョン「ひぃぃぃっ!!!」

 このタイミングで一番見たくない奴が!!

 しかも日本刀振りかざしてるし!!

 だから長門護衛につけてくれって言ったろ!?

 どうしてこんなタイミングで現れる!?

 朝倉涼子「いやー紺色さんに睨まれて好き勝手

 できなかったけど、今は調度動けないみたいだし

 涼宮ハルヒがメロメロ肉便器に

 なっちゃう程愛する貴方を失いかけたら世界が歪むか

 試してみたくって。」

 こんなタイミングで試すな馬鹿!!

 キョン「なんてはた迷惑なタイミングで出てくるんだお前!!」

 朝倉涼子「じゃあまず腕一本試しに奪います。」

 キョン「ひぃぃぃっ!!」

 その時

 スパン!!と音がした。

 朝倉涼子「え?・・・ス・・・ストレス・・・何してくれるの?」

 朝倉涼子の顔色が変わった。

 朝倉涼子のジーンズの尻に何かが刺さっていた。

 大型の筒っぽい何かが。

 水色「総員緊急事態にあるまじき愚行、罰を与える。」

 超遠距離狙撃で何かやったらしい。

 その筒っぽい弾頭に入っていたのは。

 ゴボリ。

 大量のある程度成長した鰻の稚魚が大量に朝倉涼子の

 (こ※※※)の中に入っていく。

 朝倉涼子「あ・・・あ・・・あ・・・!!」

 その異常な感覚に顔が真っ赤に染まって朝倉涼子が

 叫び出す。

 朝倉涼子「いやぁあああああああああああああ!!!

 気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い!!なにこれぇぇ!!」

 もんどり打って転がり回る朝倉涼子。

 キョン「チャンス!!」

 高速歩腹前進で一目散に逃げるキョン。

 初めて一番かわいい姿が見れたと思ったぜ朝倉涼子。

 とか考える余裕なんて微塵もなく逃げ出す子供

 6人のパパさんこと俺。

 朝倉涼子「あ!!待ちなさい!!殺す!!絶対殺す!!

 私の人生最大の恥辱見た貴方を殺して私も死ぬ!!

 おのれストレス許さん!!後で殺す!!円形脱毛症へ

 私を追い込んだクズを後で今度こそ・・・。」

 水色此十「撤退。危険因子接近。」

 朝倉涼子「へ?」

 目の前に本日最大危険数値の戦闘力の男が立っていた。

 朝倉涼子「え、ちょっと待ってタイム・・・。」

 『 ズ カ ー ー ー ー ン !!! 』

 100朝倉涼子オーバーの蹴りで朝倉涼子は即死した。

 緊急時におふざけはだめなんだなと今後の教訓に

 なるかもしれない。

 紺色美那「言わんこっちゃ無い!!」

 瞬間移動でちょっと離れた場所から満州への侵攻

 ルートを塞ぐように白人のスーパーサタンクロースもどきの

 化け物を食い止める。

 紺色美那「まあまあもうちょっと遊べよ化け物

 減るもんじゃ無いんだからさ!!」

 スノー「うるさい死ね。」

 クールで残忍な視線を出しながら打撃で圧倒する

 スノーロングゲート。

 

 他部隊は米国の破壊工作員部隊と戦闘開始

 全員集合して精一杯始末していく部隊。

 一保「くそっ!!余裕が無い!!」

 長門「・・・・・!!」

 「親友」黄緑江美里

 「虚飾」笹鵜煤 

 「色欲」桃雛南診

 「暴食」楪方音素

 やそのほか部隊まで合流して戦っているのに

 戦況が厳しい。

 長門「お願い・・・無事でいて・・・!!」

 



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第53話 1943年3月 キョンの活躍

1943年 3月北方領土

 通称『北方工作員上陸阻止作戦』

 

 長門は別の場所でロングソードと機関銃を持った

 同レベルの白人戦闘員と凌ぎを削り、

 そのほかの部隊も銃撃戦や近接戦闘で

 米国精鋭破壊工作部隊と交戦。

 今までの陸上戦とは桁違いの難易度であり

 平均パワーや速度ではこちらが不利な以上連携で

 勝つしかない。

 黄緑江美里が援護狙撃で長門を援護して敵工作員の

 体制を崩し、長門は肘鉄を食らわせて距離を取って

 ショットガンで仕留める。

 一蒔一保も二丁拳銃とキックボクシングで

 黒人戦闘員と応戦する。

 こんな戦闘員国内で育てていた米国に顔真っ青に

 ならざるをえない。

 応援にロシア・ドイツの元情報系部隊と

 超能力部隊と合流して迎撃に向かう。

 この強敵達に手間取っている以上キョン・紺色美那への

 応援が絶望的だった。

 米国精鋭部隊はマジで強く増援呼んでも普通にこっちが

 ボッコボッコやられていく。

 一蒔一保「このままでは・・・!!」

 

 一方スノーロングゲートVS紺色美那。

 『加速』能力とワイヤースパークアクションや

 ナイフ・投げ・含み針・隠し銃と全部試す紺色美那。

 金的蹴り、目つぶしまで試すもこの鬼畜白人

 サイボーグなのかなんなのか全く通用しない。

 紺色美那に疲労が見える。

 紺色美那(ちきしょう化け物・・・ちったあ疲れろよ・・・。)

 全く疲労の色が見えない敵に恐怖しかない。

 スノーロングゲートは容赦の無い一撃一撃を

 紺色美那に蓄積させ、ダメージを積ませる。

 そしてついにスノーが右手で紺色の脇から肉ごと

 掴んで固定する。

 紺色「くぁぁああああ!!!」

 スノーロングゲートは左手で喉肉すべてをえぐるべく

 構える。

 このミッションで唯一の対抗要因である紺色美那の

 喪失は実質全軍の完全敗北を意味する。

 拮抗できる戦闘要因が誰もいないためである。

 スノー「終わりだ!!」

 止めの左手が紺色の喉に迫る。

 しかし・・・肉ごと固定していた右手から紺色は体を

 くねらせて脱出する。

 スノー「・・・?」

 なぜだ?

 肉ごと引きちぎっても間に合うはずの無い固定が

 肉もちぎれずに引きはがされた。

 その瞬間、スノーロングゲートの体の感覚が薄れた。

 スノー「・・・!?これは!?」

 毒や薬物は基本効かないスノーロングゲート。

 毒キノコを毎日食べても問題は無いし

 麻薬を撃ってもなにも感じず身体は破壊されないし

 毒ガスを酸素同然に深呼吸ができる。

 そいつが何故か体の感覚を失いかけている。

 スノー「なぜだ・・・どういうことだ!?」

 紺色美那「ふっはっはっはっはっは・・・

 はははははははははは!!!」

 紺色美那は笑った。

 目茶苦茶な最後の作戦がきちんと稼動したことが

 嬉しくて高笑いした。

 紺色「いやぁ・・・流石は主人公様だぜ・・・

 きちんと決めてくれたか。

 お前の探知能力が異能以外じゃあ全く作用しない

 っていう賭けだったが見事的中したぜ・・・。

 お前が止めを刺す一瞬こそがチャンスと良く悟った

 Destiny Boy!!」

 その化け物を弱体化させる切り札を放った男こそ

 キョンだった。

 キョン(紺色美那・・・お前はなんて目茶苦茶な野郎だ・・

 止め一歩手前というチャンスを作るためわざわざ

 自分の命をギャンブルに賭けるとは・・・馬鹿げている。

 だが・・・だからこそ敵は読み切れなかった!!)

 キョンはスノーが止めを刺す直前、最後のチャンスを悟り

 最新鋭のアサルトライフルの弾丸を全部怪物に命中させた。

 正直着弾なんてさっぱりわからない。

 敵の異変を感じて初めて自分の弾丸が当たったのだとわかった

 体が震えているスノーロングゲートは今まで以上の

 殺意の眼差しで紺色美那を見る。

 紺色「お前と私はあらゆるルートで戦って九割

 負けっぱなしだった・・・あらゆる可能性にかけて

 ようやく効果が出た・・・猛獣は自分のエサより

 はるかにエサや天敵にすらならない格下以下の存在を

 瞳や感知に映さない。

 基本何の害も及ぼさないと思うからだ。

 しかし自分のエサや敵にすらにならない噛み付いた一匹の蟻が

 火蟻だと悟った瞬間驚愕する・・・そう・・・

 それが命取りだと初めて悟ったてめえの表情がそれだ!!」

 回避行動を取りながら『瞬間移動』を使う。

 瞬間移動する瞬間にぶち殺そうと蹴りを食らわせるも

 回避されつつ逃げられてしまう。

 自分の身体能力の劣化に驚愕して怒り狂う。

 スノーロングゲート「うぉおおおおおおおおお!!!!」

 そして弾丸が当たって落ちた方向へ向かって走り出す。

 キョン「やっべ!!」

 キョンは気配を消して必死に木の隙間に隠れる。

 木の隙間を腕力でこじ開けられて見つかり初対面する。

 キョン「ぎぃやぁああああ!!!!!」

 スノーロングゲート「ぶっ殺してやる!!!」

 オワタ。

 そう思った。

 だがそいつは立ち塞がった。

 蹴りを受け止めて。

 紺色美那「だめだめ、命の恩人に手を出しちゃ。」

 紺色美那の体から傷と疲れが消えていた。

 紺色美那「『回復完了』だ覚悟しろ化け物。」

 能力が併用できない状態で基礎ステータスだけに

 なった状態での回復は、回復する瞬間に

 オーバーダメージを受けてバットエンド

 されてしまうため使えない。

 だからこそいったん引く必要があった。

 一歩間違えれば死んでいた。

 紺色美那はステータスが弱体化した化け物に優勢で

 攻撃を繰り出す。

 スノーロングゲートは身体能力はおろか防御力も劣化している

 スノー「俺に何をした!?」

 紺色「ああ、完全天然素材の疲労回復スパイスさ。

 体の疲れをかなり取り、血行を促進し、体内のデトックスを

 促進し、体に無害な代わりに強い筋肉弛緩効果がある。

 寝た後じゃないと疲労回復効果は実感できないが

 "有害"と体が認識したら絶対に通用しないため

 事実上"体に無害"かつ"超有益"で"戦略的"に効果がないと

 お前には通用しない。

 だからこそこいつの調合は化学薬品や危険薬物はなんにも

 使えないから苦労したぜ・・・身体的に無害かつ無毒で

 戦略的に効果がある奴を自分でわざわざ調合して

 つくってやったんだぜ!!」

 スノー「クソが!!そんな毒物の合間をくぐった代物なぞに!!」

 紺色「だが身体は正直だぜ?」

 キョンに渡した奴はたいして破壊力は無い代わりに

 静穏性に優れた麻酔銃専用の奴でμm単位の注射針が

 ついた、細心の扱いを必要とするものだった。

 アサルトライフルとは言ったがあくまでも長距離

 命中率に長けているが『攻撃力のある銃』とは

 言って無かった。

 『有害な毒物』でも『化学薬品』でもない

 『無害でかつ天然素材の有益漢方型の戦術筋肉弛緩剤』

 キラーピックスに唯一通用する

 身体が『異物』と一切認識しない『天然戦術薬』である。

 いかに身体に有益でもそれは暇を持て余した

 状況での有益であって、戦闘状態でのそいつは

 邪魔以外のなにものでもない。

 それでも戦えるそいつは化け物だった。

 紺色(筋肉弛緩効果は一時的で持って10分。

 止めを刺さないと負けるな。)

 紺色「おらぁぁああ!!!」

 紺色はスノーロングゲートの胸ぐらを取り自分ごと上へ飛ぶ。

 その時遠距離で待機していた造俚加井季が制作し

 わざわざ北方領土まで空母兼上陸抑揚艦『大鳳』で

 輸送した列車砲『龍馬』。

 サイズはドーラの大砲程では無いが

 強度補強を行った空母のこいつなら運ぶだけなら

 どうにかなる。

 造俚加井季は列車砲『龍馬』に専用の長距離砲弾を装填。

 造俚加井季「発射。」

 破壊力よりも飛距離を重視し距離射程70kmは撃てる代物。

 精密に狙いを定めて発射する。

 『 ド コ ー ー ー ー ー ー ー ン !! 』

 その一撃はただ一人の男を倒し、追放するために

 平行垂直よりやや上に発射された。

 紺色は蹴って上空で奴との距離を確保してにっこり笑って言う

 紺色美那「あばよ!!」             ☆

 紺色が瞬間移動した直後         /

 列車砲『龍馬』の弾丸の一撃により      /

 怪物スノーロングゲートはアラスカへ追放された。

 

 一歩アラスカ沖

 超大型巡洋艦『アラスカ』<ふんふん♪

 ひゅ~~~~~~~\\\〇///ギャン!!

 命中したのは砲弾では無く男だった。

 どうやら男は砲弾より遠くへ飛んだようだ。

 超大型巡洋艦『アラスカ』<いやぁぁぁぁ!!!

 なんか怨みでもあるのぉぉぉ!?

 命中した男はアラスカの主要区画を中破させて生存していた。

 スノー「おのれ・・・リベンジを・・・!!」

 軍医「病院行け馬鹿!!」

 スノーロングゲート 全治1年戦闘可能まで半年の大怪我。

 列車砲食らって生きている時点で化け物である。

 

 その後紺色はせっせと長門達と合流して破壊工作部隊を

 殲滅し敵部隊は撤退し作戦は終了した。

 この『北方領土襲撃事件』は日本側にも多数の死者を出した

 戦闘となり、停戦破棄と見るべきという動きもあったが

 事実上米国の作戦は失敗したというのと

 まだ互いに停戦破棄は困るというわけで暗黙で停戦が

 続くこととなった。

 日本は準備不足で。米国は人民帝国戦で失った人員補充と

 南米での戦費消耗によるリロードのため

 両国共にまだ停戦が破棄できなかった。

 

 その後紺色美那はハルヒに凄く怒られていた。

 紺色美那「わかったよ無断で旦那様使った事は謝るからさ、

 浮気させてないんだし許して、ね?」

 ハルヒ「どうして非戦闘員を最前線に出した!?

 正気なの!?しかもよりによって!!」

 俺の事をすごい心配しているようだ。

 てっきり『当然の犠牲』と言うかと思ったが

 すっごい怒ってくれていた。

 紺色「他の兵士には出せない実績を上げたから

 報酬はべらぼうに出すからさ、ね?ね?」

 ハルヒ「くるるるるる!!!!!」

 紺色「凄かったんですよ?彼が戦況を変えたのは

 事実です。今後戦場に出せとは絶対に言いませんので

 ね?」

 この日ハルヒのご機嫌が直るのに半日かかったようだ。

 

 日本・キョン帰省

 キョン「帰れた~\(;_;)/帰れたぞ~!!」

 精神崩壊寸前だった俺を暖かく日本の見慣れた故郷が

 お出迎えしてくれて泣きそうになる。

 紺色「よお。」

 キョン「お前のお出迎えはいいから帰らせて!!」

 紺色「まあ待て、報酬まだ貰ってないだろ。」

 

 情報暇人全員の共同屋敷

 クラッカーを弾幕みたいに発射されてホイル紐だらけに

 なるキョン。

 元情報系統暇人達「ラスボス討伐おめでとうーーー!!」

 釈然としない。

 元情報うんぬんの皆さんが大喜びで拍手をしているが

 俺は早く帰って子供を抱きしめたいんだ

 帰らせてくれ!!

 紺色「そら、トランク一杯分の一円札だ。」

 現代人感覚だと馬鹿にしてるようにしか聞こえないが

 この時代ではガチな大金である。

 養育費には有り余る額・・・いや大学とか結婚とかで

 もっと減るかな?

 キョン「他に命をかけて戦った兵士がいただろうに

 俺だけこんなに貰っていいのか?まあそうじゃなきゃ

 割にあわんが。」

 紺色「あいつにまともな決定打を与えたのは他でもなく

 あんただけだぜ。我々最大の天敵にて私でも勝率一割以下の

 相手を倒すキーショットを撃ってくれたんだ。

 大喜びも当然だろ?」

 キョン「って!!お前でもほぼ無理ゲーだったのかよ!!

 ふざけんな!!」

 紺色「涼宮ハルヒには感謝してるぜ、だって上層部の

 意向を無視したら消される世界から解放して

 くれたような存在だからな。

 まあ始末書書かされたけど30秒で書き終えて無事

 無罪方面さ!!わっはっはっはっは(笑)」

 キョン(納得行かん処理の上にこいつら始末書書かせても

 なんの罰ゲームにもならんのが腹立たしい。)

 長門達含めたメンバー含めてかなりの数の情報系

 メンバーがパーティーしている。

 机には美味そうな奴が並んでいるが俺は早く寝たい。

 と、テーブルを見ると遺影の写真がいくつかあった。

 小長門部隊、小水色部隊の数名がこの戦いで犠牲になった

 ようだ。ホノモンの長門がお茶をすすってる。

 よかった一瞬死んだかと勘違いした。

 と、その遺影の中に『自業自得』の貼紙がついた

 朝倉涼子の遺影があった。

 ほっとした。

 紺色「ちなみにお前の子供に朝倉がちょっかいかけようとした

 ところをメイドのこなこなが毎回阻止してくれてたぞ。」

 俺をハルヒの旦那に調教した・・・じゃなくて教育した

 あの暴力メイドさんか。

 ・・・水面下で色々お世話になってたから頭が上がらないな。

 紺色「さらに水色に見つかった朝倉はこんりんざい何故か

 お前の家族によりつかなくなったぞ。」

 ・・・まあ目を付けられて毎日追いかけ回されて

 円形脱毛症に追い込まれたって長門が言ってたから

 関わりたく無かったんだろう。

 紺色「まあそのお礼と言ってはなんだが、この世界の

 秘密を教えてやろうか?」

 浮気してない証人に長門を添えて個室で話し合う事に。

 紺色「さて疑問はいろいろあるだろうが我々が涼宮ハルヒに

 荷担している理由は自由の確保ができるようになったため

 ローデク満載の時代も独力で満喫できるようになったこと

 結束している理由はとある権力組織を倒すためだ。

 それはこの戦いの根幹に当たる重要問題だ。

 結束し倒さないと根底的安全の確保ができないというのと

 あんたが決定打を命中させた奴との関係も大あり

 ということだ。」

 キョン「戦隊もので出てくる悪の組織って奴が?

 退屈だから出来事が欲しいっていうのもわかるが・・・。」

 紺色「そんな生易しいもんじゃない。

 現実世界にいるガチな悪の組織だ。

 涼宮ハルヒが作り出したものでも空想の産物でも

 作り話でもない。現実にいる世界最大の悪の組織だ。」

 キョン「!?」

 紺色「それは優しい顔をし残忍な殺人鬼を胸に宿し

 利益のためなら100万人死んでも『当然』と答え

 巨大な権力と資材と人材を保有する戦争マッチポンプの

 世界規模の常習グループ『世界戦争常習金融機関』とも

 『世界掌握軍産複合体』とも呼ばれる通称

 『夢潰しの大人たち』だ。」

 キョン「!?・・・!?」

 紺色「そいつらは前の世界でも世界を掌握し、

 日本が平和を謳歌している水面下でアフリカの紛争や

 中東戦争、東南アジアの紛争を情報操作や民族対立感情

 を制御することで戦争を発生させ大量の犠牲者を

 出しながら利益を吸い上げて世界の頂点を

 謳歌していたのさ。世界の教育レベルを操作して

 自分達の掌握しやすい世界を作り、飢餓貧困は

 権力維持の為に必要だとまで抜かす世界の金融を握る

 文字通り『諸悪の根源』さ。」

 キョン「・・・・・・。」

 舐めていた。

 長門みたいに意味不明に朗読するんじゃなく淡々と

 空気でその脅威を伝える紺色美那の言葉に耳を取られる。

 わかりやすく、なおかつ残酷に現実を伝える。

 キョン「スケールでかすぎで何が何やら・・・

 それとこの時代はなんの関係が?」

 紺色美那「それは後で話すとして彼らは元の世界でも

 情報統合系宇宙生命体を脅威と感じていた。

 それは自分達を宇宙から侵略するかもという懸念も

 あったが、第一は自分達が隠蔽している気まずい

 情報の諜報が簡単に為せるから自分達の権力維持や

 金融障害を糸も簡単に為せるあたいらは文字通り

 "全滅させるべき害悪"だったのさ。

 その対策の為新人類計画や対策人員育成を行った。

 しかし、進化論中心の計画では人類は進化しない

 猿との購買、動物とのパーツキメラはことごとく失敗。」

 キョン「やってそうだな・・・残忍な研究所なら。」

 紺色美那「唯一成功したのはピックス粒子と

 唯一適合できるのが人類だったことも合わさって

 産まれた存在、お前が戦った『ピックスキラー』の

 正体だよ。

 実はアメリカの人種の文化の違いや生態系の分析

 金融機関の観察や組織や会社の経済の流れを

 上層部命令で観察していた親友がいてな

 アメリカの諸々の交流や流れは日本より面白いからな

 上層部と本人の興味でアメリカの総合情報を閲覧していた

 親友がいた。」

 親友<ネットバンクウマウマ

 キョン「米国にもお前らみたいな暇人が・・・。」

 紺色「その親友はスノーロングゲートに発見され

 PCネットワークへの逃亡を試みた。」

 キョン「まあお前らだったらできるよな。」

 紺色「しかし奴はパソコンに腕を突っ込んで情報世界に

 侵入しきったはずの親友を物理的に引きずり出し

 再生不可能になるまで破壊した。」

 キョン「・・・・・。」

 あ、そりゃ怖い。

 長門達が真っ青で怖がるわけだ。

 紺色「元々天蓋領域対策で造られた私は対策用に改修を

 受けて涼宮ハルヒの心に描いたであろう

 "パーフェクトスペックウーマン"の理想像として

 造られたわけだ。」

 キョン(俺が前の世界で理解したことは情報暇人は

 ハルヒの願望が独立してキャラになったような存在

 だと言うことだ。)

 

 水色此十(みいろこのと)はハルヒの押さえられない膨大な

 「好奇心」の具現化。

 異様に厄介で暴走しやすいのもハルヒの好奇心の大きさ

 故らしい。

 

 楪方音素(すのかたねそ)は美味いもんが食いたいという

 ハルヒの「食欲」の具現化

 

 造俚加井季(つくりかいき)は秘密道具を造ったり使ってみたい

 という「創作意欲」の具現化。

 とある七つの大罪の原点形式上「怠惰」。

 

 笹鵜煤(ささうまい)は二つ、「いろんな変身してみたい」 

 「綺麗な漫画を描いてみたい」という表現が難しい

 願望の具現化。大罪の形式上「虚飾」。

 

 桃雛南診(ももひななみる)は「綺麗になりたい」

 「もっと朝比奈さん以上の身長とボディーが欲しい」という

 女性共通の願望「美化意識」が具現化した。

 大罪の形式上「色欲」

 

 一蒔一保(ひとまきいつほ)むかつく奴をぶちのめしたい

 という願望から産まれたため「憤怒」の具現化。

 

 雌二夏二(めにかふた)眠いというそれだけで

 出現した「憂鬱」・・らしい。

 

 紺色美那(こんいみな)はハルヒの描く「完璧な女性像」

 を具現化して俺チート勇者もどきの能力を揃え

 朝倉涼子が「委員長学年首席」ならこいつは「全国頂点」

 という感じ。

 

 こんな感じで神人が出るか代わりに厄介ごとに付き合わされた

 俺の青春時代だったというわけだ。

 ドラゴンボールGTかな?

 

 紺色「話を戻そう。とにかくスノーロングゲートの

 情報系有機インターフェース虐殺は情報統合思念体に

 とっても脅威となったということだ。

 その脅威は涼宮ハルヒが現実で世界変革を組織で

 行おうとした際に毎度毎度ハルヒ直属の部隊を壊滅させるなど

 ハルヒにとって他人事ではない明確な敵だったというわけだ

 予断だが古泉がルート回るごとに毎回殺されている。」

 キョン「あいつ現実でこれやってたのかよ・・・

 この世界でやってたような事を。」

 紺色「そして人材と戦略に勝る組織に敗北し

 『神人』の力でその悪の組織を撤去できなかった。

 『陰系対極神人』佐々木アキヤじゃない明確な

 『対極陰抑止力』『アクアマリン・ダグラス』の存在だ。

 『ルペライト・ガーネット』は佐々木アキヤと対極の

 『陽極抑止力』でハルヒ相応の能力を持っていて

 ルートによっては協力していたりするがやはり失敗している。

 アクアマリン・ダグラス自体には悪意はないが

 こいつが近辺に存在すると涼宮ハルヒの能力が打ち消される

 そのため『藤原』以下が始末しようとして『キラーピックス』

 以下にルートで何回か皆殺しになっている。

 『抑止力本人』は権力で拘束を受けて善意が握り潰されたりと

 その相手も散々な過去があった。

 ハルヒは現代にて世界変革に失敗しもう一回『驚愕』直後から

 やり直して始めて今に至るわけだ。」

 キョン「それでどうしてこうなったんだ?

 それが第二次世界大戦となんの関係があるんだ?

 それにどうして俺を戦場出して戦わせた?

 俺並の技量なんて一般人軽く鍛えたら簡単に揃うだろ?

 代わりなんていくらでもいただろ?」

 紺色「それは「キョン」殿が

 『最後の未来人』であり

 『最後の宇宙人』であり

 『最後の超能力者』だからさ。」

 



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第54話 1943年3月 運命の男

1943年3月 情報暇人全員の共同屋敷

 キョン「俺が『最後の宇宙人』であり

 『最後の超能力者』であり『最後の未来人』?

 俺は一般人だぞ?いつからそんなレベルに引き上がった?」

 紺色「まあ、普通そう考えるだろうな。

 『高次元な未来を知っている未来人』や

 『未知の生態系の宇宙人』、

 『特殊に秀でた能力を持つ超能力者』、

 と、このように考えるだろう。

 だが観点が違う、お前が『夫』という存在として完成した

 瞬間その全てを具備することとなるんだ。

 涼宮ハルヒにとって『完成した夫』の君は

 『全てを具備した大切な存在として』だ。

 それは愛の結合によって未来の結実を創造し生み出す

 『未来人』であり

 男女の未知の生態系と深く向き合う上で人生で絶対の

 意思疎通を必要とする『宇宙人』であり

 涼宮ハルヒの運命をハッピーエンドへと変える

 能力を持った『超能力者』というわけだ。」

 キョン「・・・・ぶっ・・・はっはっはっはっはっはw

 なんだそういうことか!!無理矢理こじつければ

 そういう事になるのか(笑)!!」

 紺色「笑いごっちゃねえぞキョン殿。

 君も、ハルヒも『この巡り会わせじゃないと幸せに

 ならない』んだよ。」

 キョン「どういうことだ?」

 紺色「キョン殿は現代2010年の恋愛結婚によって

 ハッピーエンドはどれぐらいだと思う?」

 キョン「興味ないから知らん。」

 紺色「ですよねー。『3割は結婚後崩壊するんだ』

 結婚後バットエンドで離婚したり冷えきったり殺人に

 なったりしているのが現代の現状なんだ。

 両性が信用できなかったり、結婚相手が確保できない

 未婚率も含めるともっと深刻な"社会的大問題"だぜ?」

 キョン「・・・・は?」

 紺色「様々なラノベやアニメ、物語があるが99%は

 『結婚した後の現実』から目をそらしてハッピーエンドが

 多い、まともにこんな現状を漫画化しているのは

 『ジョジョ6部』ぐらいなんだぜ?

 君も子育てして過労死しかけたり、離婚を考えたり

 してみた次期もあっただろ?」

 キョン「まあ、ないといえば嘘になるが苦労してまで

 子供を育てるのは親として常識だろ?そんなに不思議か?」

 紺色「君が越えれた試練を"現代では大半の人間がリタイヤ"

 してるんだよ!!涼宮ハルヒは特に色々なルートで深刻だった。

 夏休み一万回以上ループなんて生易しい。

 その失敗は"記憶から消えても心の傷が消えなくなるほど"

 深刻だったのさ!!1ルート1ルートで体の一分が引き裂かれる

 ぐらいの苦痛を伴ってな!!」

 キョン「・・・!?どういうことだ!?」

 紺色「ハルヒはお前と別の人生を多数のルートで生きた。

 あらゆる地位や名誉がある人間、宇宙人、未来人、

 超能力者と結婚したルートがあったが夏休みループなんて

 あまっちょろい程苦痛がやばかったんだ!!

 地位や名誉がある人間はあっさり浮気して裏切ったり

 ハルヒの性格についていけず離婚したり

 宇宙人は愛の意思疎通に限界を感じでリタイヤ

 未来人は未来が変わることを恐れて去っていき

 超能力者は能力無しだとただのクズ男でハルヒを虐待まで

 したルートがあった!!これを見て結婚が『ハッピーエンド』

 と言えるか?試練を超えられない人間からしたら

 『苦行の始まり』であり『バットエンド』そのものなんだよ!!

 私はその時は"観察"の任務で全てを見てきた。

 未来にいくにつれて愛という概念が崩壊する研究が

 面白いぐらいに上層部は興味を示すほどだ!!」

 キョン「・・・・・・・!!!!」

 甘く見ていた。

 さっさと帰った方が心臓によかったかもしれない。

 紺色「ちなみに君が長門や朝比奈みくる、鶴屋を選んだ

 場合も見た。」

 キョン「・・・ごくり。」

 うわぁ・・・これ以上聞きたくないのに耳が、足が

 去ろうとしてくれない。

 聞きたくないのに聞きたい。

 そんな複雑な心境に心臓の重力不安定が重なる感じで

 すっげえもやもやする!!

 紺色「長門はお前と結婚した後割とうまくいっていたが

 "涼宮ハルヒの観察よりお前との関係を取った"

 せいで不要だと判断されて上層部、情報統合思念体

 そのものに存在を削除された、君の目の前でな。」

 長門「・・・・。」

 長門は泣いていた。

 無表情な目を必死で腕で拭って隠している。

 長門「紺色は全情報統合思念体有機インターフェースとの

 ネットワーク集合体の器でもある、だからそれを通じて

 紺色美那は有機インターフェースの多くの現状はわかる

 でも上層部命令には逆らえない。

 それで不要になった暇人達もネットワーク維持の疲労削減

 の為に間引きされていった。

 私では貴方を幸せにできない現状はどうにもできなかった

 だからどんなに未練が強くても手放すしか・・・無かっ。」

 紺色はタオルを渡して長門に涙を拭かせた。

 長門「貴方には幸せになってほしい、だから涼宮ハルヒが

 アプローチに成功したとき、抵抗や嫉妬は無意味と諦めざるを

 得なかった。何万回のルートの中でこのルートの

 心の傷は、記憶をリセットされても夢に出てきて泣きそうに

 ・・・。」

 キョン「長門・・・。」

 そんなに辛かったのか。

 何万回も夏休みスルーできた長門が苦痛を訴えた程それは

 深刻だった。

 紺色「朝比奈みくるも似たような理由だ。

 上層部曰く"未来が変わる"から消えろとな。

 鶴屋さんはうまくいったように見えたが

 震災で子供もろとも事故死した上でお前だけが残った。」

 キョン「・・・おいおい。」

 嘘だろ?

 ハルヒ以外正解がないとでも世界はいってんのかよ?

 世界理不尽過ぎるだろ!?

 ハルヒも俺も・・・。

 紺色「世界はそんなもんさ、お前以上に悲惨な奴は

 ごまんといる。発展途上国の子供は最初からバットエンド

 みたいな現状だ。文句を言うんじゃない!!

 世間はもっと悲惨だ!!日本と中国が戦争の兆しが

 見えているぐらいだ。静かに進んでいたのさ、

 ハルヒが倒そうとした連中のツケが回って世界が

 終わろうとしているのさ。

 そしてハルヒの現代変革最後のルートでは

 もう男を信用しなくなった。

 だから結婚しなかった。

 ルペライトと組んで世界変革一歩手前まで来たが

 残念ながらアクアマリン・ダグラスには勝てなかった。

 絶対無敵のスーパーマン(スノー・ロングゲート)

 未来化学レベルの発明家(ヴァッケンハッカー)

 サイコキネシスの使い手(ラージ・ウォータフル)

 等などの人員を揃えた上でさらに戦争マッチポンプから

 支援アリアリの無理ゲーさ。

 この時代だと共産主義思想のせいで全く実力が

 発揮できていないけど民主主義型ルペライトは

 頗る有能だったんだぜ。」

 キョン「アメリカらしいな・・・揃えられて不思議じゃない。」

 アベンジャーズでも追加されそうな勢いだ。

 紺色「結局全員皆殺しになって結局ハルヒ一人だけに

 なるのさ。話ちょっと反れるけど古泉の各ルートの

 死亡率パネエな(笑)」

 うわあ残念見てみたかったわ。

 そんなに死ぬのかあいつは。

 じゃなくてじゃなくて。

 キョン「まったくこの時代と繋がらないんですが?」

 紺色「まあ、最後まで聞け。

 ハルヒは追われ続けて全ての始まりの地とも言える

 君の高校周辺に引き付けられるように来たのさ。

 もうこの時もうループを辞めて力を全て捨てかけるほど

 胸の奥が絶望的で

 「もう・・・死んでいいや。」

 と考えるほど追い詰められていたのさ。」

 キョン「あれ!?終わっちゃう!!終わっちゃうよこれ!?

 今と繋がらないまま終わっちゃうよ!?」

 紺色「だが、殺される寸前目の前に現れたのさ。

 全てを失い、どういうわけか再び出会うまで気に

 食わない傭兵仕事にさえも手を染めて涼宮ハルヒを

 探し求めて来た男が。」

 キョン「誰だそれ?」

 紺色はニヤリと笑って言う。

 紺色「決まってるじゃないか。」

 『お前だよ。

 変わり果てたカッコイイ姿で登場しちゃったのさ君が。』

 キョン「・・・え?」

 なんでこんな状態になったの俺!?

 紺色「どんなヘタレでもきっかけで一般人から戦闘兵に進化

 するときがあるもんだぜ、本人が一番信じられないだろう姿

 にな!!」

 長門「なにそれちょっと見てみたい。」

 キョン「頬を赤らめて興味を示すんじゃない!!」

 紺色「残念写真が無いんだ。」

 キョン「やかましい!!」

 紺色「結局防弾チョッキ貫通されて銃弾食らいまくって

 死ぬけどね。」

 キョン「台無しじゃねーか!!」

 紺色「ここでようやくハルヒが気がつくのさ。

 どうしてなんの才能も見えないこんな男を引っ張り

 回していたのか。」

 キョン「失礼だ!!失礼だよこいつ!!」

 紺色「そう、最初出会った時からハルヒの本能は

 知っていたのさ。『最後の宇宙人』『最後の未来人』

 『最後の超能力者』を集結させた最後の存在。

 『運命の人』だったのさ。でも人間は直感全てを

 信じられないのは理解できるだろ?

 ようやく辿りついたのさ。

 『100万回死んだ猫』同様、最初は異様な力、地位、名誉

 学歴、権力に魅力を見出だそうとして最後にその

 価値観が無意味とわかってループした結果

 最後に自分が求めていた物『真実の愛』を求めたのさ。

 それは恋愛の一時的なものじゃなく

 夫婦になって恋愛が冷めてからが愛を深める

 過程でありより深く家族で結び付く『真実』を

 見出だした女はもう『宇宙人・未来人・超能力者』の

 話をしなくなったのさ。」

 キョン「あ!!」

 この下りは『100万回死んだ猫』でいう

 『俺は100万回死んだんだぜ』っていう・・・!!

 紺色「そう、お前が全ての元凶だったのさ。」

 キョン「嘘だろ・・・?」

 冗談みたいな話だ。

 だが心当たりはある。

 ハルヒが甘えん坊になって俺を癒す事に積極的だった

 背景を考えるとなるほどと思える。

 紺色「だからハルヒは最後お前に全てをかけることを決意して

 世界をやり直してお前に全てをさらけ出してでも

 結婚に持ち込もうとした。でも恋愛で勝たなきゃ結局

 結婚できないから大変だったみたいだな。」

 長門がそっぽを向いた。

 なんかごめんなさい。

 紺色「そして勝負に勝った涼宮ハルヒは世界ねじ曲げてでも

 結婚に持ち込んだ。」

 うん、権力乱用と両親合意で持ち込まれたね。

 まああの状態から断る発想も無かったしな。

 紺色「ま、いかなるルートよりもセックスの回数は最多だし

 初めて子供をまともに産んだ上に子沢山なのは

 このルートが史上初だぜ?」

 キョン「何処で覗いた!?言え!!」

 紺色「子供の数で大体察しがつくだろ?」

 ぐうの音も出ない正論。

 長門「うらやましい・・・(小声)」

 紺色「各ルートじゃ産まなかったり堕胎とか暴力流産とか

 大変だったからな。」

 キョン「やべえ・・・涙出てきた。」

 紺色「じゃあなんでこの第二次世界大戦かと言うと

 『この時代が世界平和か世界破綻を決定する最大の分岐点』

 だからさ。この時代のアメリカの終戦政策の失敗が

 世界平和破綻に直結しているからな。」

 キョン「そんなに重要なのか!?」

 紺色「この時代のうちに共産主義国家を始末しておけば

 現代の日本の脅威はほぼ無くなったも同然なんだ。」

 キョン「ほー。」

 確かに毛沢東は追放(死亡)したし、北朝鮮の産みの親の

 ソ連は倒したし残るは・・・。

 紺色「そういうことだ、君をスノーロングゲートに

 ぶつけたのも『運命の人』だったらどうにかなるかなー

 っていうわけさ。」

 キョン「そんな適当な理由で戦場へ出すんじゃない!!」

 紺色「長門を護衛に出さなかったのは

 私が死んでも君は『ヤベエ!!』の反応だが

 護衛した長門がもし死んだ場合『殺してやる!!』になるだろ?

 あいつは特殊な人間をピンポイントでサーチして殺しに

 来る上に『殺気』まで出されたら感知されて台無しになる

 可能性も踏まえた上で一応保険に遠距離護衛の水色を

 配備しておいたし、君に文字通り『全てを托した』

 訳だよ。感知されないように軽く恐怖を感じた位で

 撃ってくれたほうがベストという訳だ。

 朝倉涼子にはやめとけって言ったんだがなぁ・・・。」

 まったくだ。

 まあ・・・長門への反応は否定できない。

 でも俺の出兵は納得できん!!

 長門「・・・一回だけ・・・かっこいい・・・

 その時のコスプレを。」

 キョン「やりません!!」

 長門「そう残念。」

 紺色「がっかりしちゃいけませんよ長門さん。

 さあ、長話が済んだところで帰宅をお願い・・・」

 ドンドン!!

 「キョン居る?」

 ドアの音が。

 あ、嫁が来た。

 紺色「長話が過ぎたみたいだな、今作戦は大変感謝している。」

 キョン「ふう。」

 

 どうやらハルヒはわざわざ運転して迎えに来てくれたようだ。

 車が何故かファミリー用改造デロリアン。

 多分発注品だろうが某映画のようにタイムワープはしない。

 ハルヒ「浮気とかしてない?」

 キョン「大丈夫さ、体の臭いを嗅いでも女の臭いはしないし

 肌一つ触らせて無いぜ。」

 ハルヒ「そう、その反応なら大丈夫ね。

 まったく心配したんだから・・・戦没は駄目だからね。」

 こんなに心配してくれて恐縮だが聞いてみる。

 キョン「なあ、宇宙人・未来人・超能力者・俺

 一緒に居るとしたらどれ?」

 ハルヒ「あんた。」

 即答。

 ハルヒ「確かに・・・それにかまげていた時期もあったけど

 やっぱり幸せにしてくれる人とは別問題よ。

 子育てで疲労したあんた見て過労死しないか離婚

 押し付けないか心配だった事もあったし・・・まあ

 感謝しているのよ。激し過ぎる刺激は無いけど

 あんたの胸の奥・・・安心できるの。」

 やっぱり変わっていた。

 俺の知らないところで涼宮ハルヒは成長していた。

 帰ってきて子供と戯れた、飯を食べた後、ハルヒから

 「今日は裸で一緒に寝ましょ。」とお誘い。

 いつもの行為では無いがまあ夫婦だしね。

 高校だとあそこを引きちぎられるレベルの蛮行だが

 夫婦だからこそ許されるんだろう。

 抱きしめて思う。

 俺・・・かわいい妻が居るんだなと。

 すげえあったかいなこいつ。

 こいつも必死だったんだ。

 俺と幸せになるために。

 ハルヒ「一人じゃないって素晴らしいわね。」

 キョン「そうだな。」

 ハルヒ「言いにくいけど・・・あんた割とかっこいいのよ。」

 キョン「そうか?」

 こいつにはあの時の俺が瞳にどう映っていたのかは

 俺は知らない。

 朝起きたら子供達が俺達の間に入ってきていたことに二人して

 びっくりしていたのは内緒。

 

 一方アメリカ

 アクアマリン「だから破壊活動じゃなくてスパイ活動を

 してくださいと言ったんです。」

 スノー「すいません、お嬢様のご期待に添えなくて。」

 違う、そうじゃない

 とつっこみたくなる。

 アクアマリン「危うく準備前に敵に攻め込まれるかと

 思いましたよ・・・でもスノー達の囮のお陰で

 諜報活動員から有力な情報を得れたのは大きいので

 拝見してみましょう。」

 いざ拝見

 アクアマリン「・・・・・・。」

 その現状にアクアマリン・ダグラスはしばらく黙り込んだ。

 

 一方ルペライトはロシアの国内病院で療養していた。

 栄養剤投与してもよろよろ歩くのがやっとだった。

 ルペライト「やれやれ・・・ワープの代償が辛い。

 九曜達はどうしてるかな?」 

 別の病室へ。

 すると九曜と黒人巨人のイング・クアッタが

 同じベットで布団に体を隠して・・・。

 橘京子「リア充どもめ・・・いちゃつきやがって

 体力無くなってる癖して元気な連中だ。」

 そっぽを向いて寝ている橘京子。

 ルペライトは悟った。

 九曜とイングが何をしているのかを。

 ドアをゆっくり閉めて言う。

 ルペライト「見なかった事にしよう。」

 九曜「あっあっ・・・。」

 喘ぎ声が。

 ルペライト「知らない知らない知らない。」

 ルペライトは自分の病室に帰った。

 



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第55話 1943年3月 米露首脳会談

決戦まで暇な外交パートが続く
喜べ決戦まで後少し。


1943年3月

 アメリカは頭を抱えていた。

 それは停戦終了まで後1ヶ月半と迫って大戦再開を前にして

 この状況に頭を悩ませていた。

 

 史実

 連合国『アメリカ』『イギリス』

 『中国』『オーストラリア』

 『ソビエト』『カナダ』『欧州』

     VS

 枢軸国

 『日本』『ドイツ』『イタリア』

 だった構図が

 

 今史

 連合国『アメリカ』『イギリス』

 『カナダ』『欧州』

     VS

 枢軸国『日本』『ロシア』『インド』

 中立国『中国』『オーストラリア』

 となっているのだ。

 

 ドイツ、イタリアは既に戦争を終了し降伏。

 だがドイツが日本と手を組み日本の米本土襲撃と同時に

 講話を切り出す事で史実の倍の領土で講話が成功した。

 しかし、ヒトラーが死亡し、非人道国家から卒業した

 ドイツに領土を返せと周辺国家からクレームが相次いだ。

 特にオランダ・フランスの領土がごっそり取られており

 盛大に不満が募っていったが、背後に日本の同盟国と

 なったロシアがそびえ立っていたためもし戦争を始めれば

 ドイツが泣きついて援助を求めるのは明白だった。

 ※ロシア天皇の鹿島葉留佳はそんなつもりはありません。

 そのため手出しができないため、ロシアの鹿島天皇政権の

 権限を弱体化させるためには日本打倒が不可欠となった。

 そのため欧州から米国へ大量の補充人員が補給される構図に

 なったが、アメリカは・・・存亡の危機に瀕していた。

 

 まだ人民帝国との戦いの傷痕が回復しきっておらず

 パイロットの補充と東海岸のライフラインの再生や

 対上陸防衛費用、第一次・第二次米本土の傷痕の回復が

 できていない状況下において日本への"停戦破棄の奇襲"

 が絶望的だった。

 ライフラインを回復しなければたとえ空母が30隻あっても

 陸上部隊がわんさかいても維持物資の輸送で詰むからである。

 

 今米国本土は史実と比較しても驚愕の様変わりしていた。

 都市田舎の到るところに対空砲、海岸には史実の倍以上の

 サイズと数の対艦・対空火砲、列車砲の大量配備、

 地下鉄戦略網の構築、民間防衛部隊の構築、

 最強の避難決戦要塞へと設営されたロッキー山脈

 週一で国民狙撃銃訓練、対空訓練の実施

 国会では『国会総動員法』と『徴兵制』の議論までされていた

 アメリカの若者達<・・・こんなアメリカやだー。

 アメリカの若者達<NO Freedom!!

 

 この上で深刻なのが日露印の三国の人海戦術による

 米本土上陸である。

 日本・満州軍を動員しても陥落が敵わなかった米本土を

 圧倒的人的資源の宝庫ロシア・インドと手を組んで米本土上陸

 されたら本当に米国は存亡の危機に瀕する。

 前述の対策でどうにか撃退はできなくはないし

 米国ならば集団機関銃や集団ロケットランチャー

 火砲・戦車ごり押しの人海過剰火力で歩兵は

 迎撃ができるがさらなる問題が米国に脅威を与えていた。

 それが日米間の技術進捗だった。

 

 アメリカ諜報機関が仕入れた情報を元に作成

 ※日本は満州のみを含む

 なお戦艦撫子の技術を除く

 日米技術進捗表 日 米 史実 日 米

 近接信管 65 70 33 70

 レーダ- 77   99 21 99

 人造石油 200 0 50  0

 ソナー 45 50 5 50

 レジプロ 102  95 21 81

 ジェット機    85 65 11 65

 ロケット 131 85 10 85

 誘導技術 88 51 44 51

 合金技術 85   65 55 65

 潜水艦技術 95 80 60 80

 造船技術 75 100 45 100

 核兵器 25 44 7 51

 ステルス技術 55 35 0 21

 生産能力値 70 200 10 10000

 ※生産能力値は 航空機生産数/1日を基準

 ※生産能力値は日本はロシア含めると生産能力値+50

 

 アクアマリン「何この島国チートアイランドやん( ̄ー ̄;)

 うちの国、世界でも屈指の技術大国なのに

 ジャップさん所々ぶち抜いてるね。

 ジェット機とレジプロとロケットとか

 嘘でしょ結構ぶち抜かれてますやん・・・。

 制空権取られたらアメリカ滅んじゃうかもしれない。

 早く・・・早く・・・手を打たねば・・・!!」

 ※ソ連とドイツから盛大にいただきました。

 そう、人的資源の優位の逆転、制空権への不安も

 重なり、もし米本土決戦となってしまえば

 アメリカはたとえ勝てたとしてもボロボロになって

 発展途上国へ没落する可能性が高い。

 算出された勝率はなんと4割とかなりきつい。

 敗北が六割もある相手は

 そこそこ手強い日本

 総合力強めのロシア

 人的資源わんさかのインド

 史実の人的資源弱小三国とは勝手が違う。

 

 ※なお史実

 そこそこ手強い日本

 まあまあ強いドイツ

 最弱イタリア

 だった。

 

 おまけに保有空母数が

 日本 推定35隻

 ロシア 推定10隻

 インド 推定5隻

 合計50隻

 アメリカ 約35

 イギリス 約6隻

 合計41隻

 負けてる・・・。

 日本単体だったらどうにかなりそうだが同盟国含めると

 かなり厳しい。

 アメリカはようやく本調子に戻りつつあるがあくまでも

 1941年の本調子である。

 さらに不安な情報が英国から届いた。

 ジャスパー・マスケリン

 アフリカで人民帝国と戦い、英国への侵攻を防いだ英雄。

 そいつからもたらされた情報によると

 「圧倒的対空能力を持った日本軍新鋭戦艦」の情報で

 最大砲撃射程が55~60kmの花火と思わしきものを発射して

 占領されたエジプトからの人民部隊を撃退した。

 最も恐ろしいのは何百機以上の航空機の飛び交う中無傷で

 帰港したという情報だった。

 軽巡洋艦サイズの砲に戦艦クラスの大きさ。

 一見するとフットより小さいし 

 巡洋戦艦 フット262m

 OTS艦   撫子240m

 砲も一門除けば全て13cm1門ずつとあまり強そうに見えない

 しかし数100機の航空機のど真ん中で無傷の戦艦は

 この時代では有り得ない話だった。

 ※あの米国最強クラスの対空能力クリープランド級でも   

 数100機以上の航空機のど真ん中で生き残るのは

 至難の業であった。

 このデータを見てアメリカは驚愕しこれが護衛艦にいた場合

 敵空母撃沈が絶望的になる可能性を示唆した。

 このまま停戦終了の1943年5月31になれば再び戦いが始まり

 確実に米国は勝ち負けに関わらずボロボロになるという

 危機感に恐怖していた。

 一応対応艦艇としてキングクライスト級戦艦を2隻建造

 するなどの対策は練られていたが上陸を阻止できる保障はない

 情報工作員達を総動員してキングクライスト級の

 2隻を捕獲した量産大和型の船体を流用して建造するなど

 急ピッチで進められているが上陸を阻止できる保障はない。

 ここで損害を被る覚悟の上で奇襲をかけて敵船舶を減らすか

 それとも降伏するか。

 あるいは停戦終了まで守りを固めるだけにするか・・・。

 

 ホワイトハウス

 ダグラス・マッカーサー大統領

 「ロシアに中立になってもらえるように会談できないか?」

 アレクサンダー・ヴァンデクリフト

 「はい、北極沖海戦で鹿島葉留佳隊長に

 水兵を助けていただいたので講話、もしくは中立条約を

 結ぶ道筋があるかと。」

 マッカーサー「相手は日本の傀儡政権だぞ?

 信用できるのか?一時の人情が敵の全てではないのだぞ?」

 アレクサンダー「確定情報で鹿島葉留佳天皇は

 キリスト教を信奉されているのが諜報員・欧州外交の情報より

 確認されています、しかも彼女が政権になってから

 ソ連もといロシアは共産主義を捨て去り

 奉仕国会として運営しており、彼女が政権になってから

 欧州への侵攻が止んだと言われております。

 ウクライナ・フィンランド・ハンガリー等の国々は

 スターリンから領土をよこせと言われて震え上がって

 いましたが、今の政権は本当に温情的で侵略の危険も国民の

 粛正も虐殺も束縛も無くなり、飢餓から解放されて

 国民が喜んでいるとあります。」

 マッカーサー「油断させて欧州侵略を目論んでいる

 可能性は?」

 アレクサンダー「無いとは言い切れませんが、

 それを考えているなら他国に戦闘機や戦車を

 売ったりしますかね?」

 鹿島<お金が無かったんだよー(;:)

 マッカーサー「財政を回復させて攻勢に転じる可能性なら

 考えられるもんだ。」

 諜報員「いいえ、アメリカ上陸作戦にはロシアは今のところ

 参加できない模様です。」

 マッカーサー「ほお?」

 諜報員「第三人民帝国を倒すためにアフリカに出兵を

 行い、さらに設営等で国費を消耗しているため参加

 できないようです。

 さらに彼女は中国やインド・アフリカにキリスト教教育をした

 若者達を派遣して奉仕設営活動を行っている事から

 侵略の意図があるならこんな余計な所に費用を消耗

 させる理由もない為、対談すれば敵が減らせるかも

 知れません。スパイ活動の疑惑も調査しましたが

 その兆候も見られません。」

 マッカーサー「可能性があることはわかった。

 しかし鹿島天皇はともかく長門有希がいたら

 阻止されるんじゃないか?おまけにどうやって

 対談すればいいのだ?」

 アレクサンダー「ドイツを仲裁に使って会談の

 パイプを持ってみたらどうかと。」

 マッカーサー「・・・三日待て。」

 マッカーサーは敬謙なキリスト教信徒だったため朝起きたら

 何時間も祈り出発するという習慣を行っていた。

 マッカーサー「日本の中でもアメリカ上陸反対派が

 いるなら・・・あるいは。」

 

 そう、米本土上陸問題は日本上層でも反対が相次いでいた

 山本五十六「行えば陸軍が全滅する覚悟が必要だぞ!?」

 佐由紀第二元帥「敵の守りの準備が堅すぎる!!講話して

 戦争を終わらせるべきだ!!」

 そう、米国の防衛情報を入手して公開して作戦会議を

 行った結果反対が相次いだのだ。

 古泉「ですがここで米国をほおっておけばすぐに

 巻き返される!!」

 真珠第三元帥「せやせや!!傷痕癒えんうちに

 ぶちのめさなあかんので!!戦力回復しきったら

 手遅れになるう!!」

 ハルヒ「気持ちはわかるけど、でもどうしても

 アメリカを占領しないといけない理由があるの!!

 共産主義が消えた今最後の敵こそ"戦争誘発金融体"なの!!

 これをアメリカ・欧州内部からとっちめてやらないと

 いくら講話を結んだとしても必ず戦争へ舵を切らせる!!

 そうなったら今度こそアウトよ!!

 世界がめちゃめちゃになる!!」

 佐由紀「だったら他に方法は無いのですか!?

 陸軍大半使ってまで民間人へ銃口を向けねば

 ならないのですか!?

 総督の夫たる人ならなんか言ってください!!

 このままでは憎しみの渦が泥沼化して想定最低でも2億人もの

 死傷者が出る計算になるんですよ!?」

 こっちに振るなよ・・・困るだろ?

 キョン「残念だが俺は反対できん、敵の手の内が

 わかったなら尚更だ。」

 佐由紀「そんな・・・!!」

 キョン(いやあ、事情を詳細に知らなかったら俺も反対するよ?

 だけどな、史実知っている身からしてみたら

 アメリカは完成したら絶対なんの躊躇いも無く

 ファットマンとリトルボーイを特攻機に乗せて

 ぶつけて来るよ?俺がアメリカだったら俺もそうするし

 史実よりも全力で核のボタン叩き割るぐらい

 清々しく発射しちゃうもの。

 だって・・・こんな国史実より・・・絶対怖いもん。

 それに一昨日あたり戦ったアレがいる以上・・・

 回復前に殺さなきゃ死ぬ。)

 日本国内でもグダグダしていた。

 キョン「そういえば長門は?」

 水色此十「今までの疲労が溜まっていたのか高熱を出して

 寝込んでいる。あの娘全然休み取らなかったから。」

 キョン「マジで!?大丈夫なのか・・・っていうか。」

 水色「私は最近長門に関わるより海底資源調査に忙しい。

 私のせいでオーバーロードしたわけじゃない。

 紺色は造俚のフォローと機密防衛に行ってる。

 私達は時を重ねるごとにどんどん人間と同じになっている

 これは自由の効く喜ばしい事であると同時に

 事実上有機インターフェイスじゃかからなかった

 通常病への注意が必要となる。」

 キョン「いっそあいつも弱体化すればいいのに。」

 この前北方領土から追い出したアレの事である。

 水色「まったくだ。」

 キョン「長門・・・大丈夫かな?」

 長門はロシアの病院で意識朦朧としながら高熱で寝ていた。

 前の世界と同じ要領で動いていたツケが回ったのだ。

 そのため1週間満州にいた親友の陸奥に会計を頼んで

 人員を穴埋めしたが、この不在が展開を大きく左右する。

 

 戻ってアメリカホワイトハウス

 外交官「アポイントメントが取れました!!会談は可能です!!」

 マッカーサー「・・・神は行けと言っている。

 いいだろう行こう。」

 秘書長「大統領、大統領当てにこんなものが。」

 手紙だった。

 差出人は・・・東アジアの独立運動をしている若者。

 『鹿島天皇を国連理事長に置けば戦いが全て終わる』

 マッカーサー「・・・?」

 無性に気になったが誰が送ったものかわからないが

 その手紙は謎と引かれる気がした。

 アクアマリン「同伴よろしいですか?」

 マッカーサー「ああ、君は大丈夫か?」

 アクアマリン「スノー不在ですが私と旦那様はこれでも

 シークレットサービスより頼りになりますよ?」

 マッカーサー「わかったついてきなさい。」

 アクアマリン「はい。」

 アクアマリン(ロシア天皇はハルヒの手先か・・・

 それとも・・・。)

 

 ダグラス・マッカーサー大統領 ロシアと機密会談へ。

 専用航空機は北極を超えてロシア北方の飛行場へ。

 護衛にはスターストライブズⅡ型が10機随伴。

 すると、上空に『MIG-15』がお出迎えし飛行場へ着陸した。

 アクアマリン(この国と喧嘩は絶対マズイ!!

 どうにか・・・仲良く・・・できるか!?)

 この時点でマッカーサーは青ざめた。

 これを見て悟った。

 マッカーサー(中立を結べなければ・・・いざとなれば

 これも敵に・・・!!)

 中立を結べば少なくともアラスカルートからの

 攻撃を封じる事ができる。

 しかし、敵に回ればこの性能の戦闘機達とアメリカは

 戦うことになる。

 そうなれば・・・アメリカは絶対無事では済まない。

 決死の外交へモスクワへマッカーサーは降り立った。

 そこは史実とは全然違うロシアの光景だった。

 至るところにキリスト教会が立ち並び、

 日本人の中高校生が奴隷みたいに畑仕事をしている。

 ※事情を知らなかったらこうみえます。

 至るところから聖歌が聞こえ、マルクス・レーニン・

 スターリンの像が地面で粉々に砕かれていた。

 マッカーサー「ほ~。」

 マッカーサーは感心していた。

 日本はこの当時信教の自由が無いことは聞いていたが

 ハルヒの政権下では信教の自由を肯定的に捉え

 神社参拝を廃止した情報は入っていたが

 無神論だったソ連時代を考えると凄い様変わりである。

 アクアマリン「凄く空気と雰囲気が綺麗!!これがロシア!!」

 町も清掃員が生き生きとした顔で綺麗に掃除していた。

 モスクワ・グレムリン宮殿に到着。

 鹿島はせっせと清掃員の格好で客室を掃除していた。

 鹿島「よし!!やっぱり掃除は最後は自分で

 仕上げるべきですね。」

 掃除道具をなおしに行くと。

 マッカーサー「すいません、天皇殿はどこにおられますか?」

 鉢合わせした。

 鹿島は気まずそうに「あ、すいませんね~今私着替えて

 来ますんで・・・。」

 マッカーサー・アクアマリン「ふぁ!?これが本人!?」

 一般人と全く同じ空気で気がつかなかった。

 

 数分後

 鹿島「お待たせしました鹿島葉留佳です。

 天皇と言っても成り行きなんでそれほど偉くも

 ありませんが。」

 軍服を着て登場した鹿島さん。

 第一印象。

 二十歳過ぎてまだ間もないぐらい若い。

 純粋無垢な少女の空気を漂わせている。

 それでいて割とピシッとしている。

 アクアマリン(私と変わらない位じゃないですか!?)

 鹿島「こんな遠路遥々いらしてくれました。

 お話は食事の後でいいですかね?」

 マッカーサー「こちらはあまりあなたと敵対したくない

 それを伝えに来た。」

 鹿島「まあまあ肩の力を抜いて抜いて。

 食事終わったらゆっくりお話しましょう。」

 マッカーサー「むむ。」

 そこで出た昼飯のメニューは

 「麦飯」「ししゃも焼いた奴」「納豆」

 「葱とゴボウの味噌汁」

 「大根の葉っぱと蓮根ともやしとワカメのお浸し」

 マッカーサー「?」

 



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第56話 1943年3月 神の悲鳴

モスクワの昼飯会でマッカーサーはピンチに陥っていた。

 「麦飯」「ししゃも焼いた奴」「納豆」

 「葱とゴボウの味噌汁」

 「大根の葉っぱと蓮根ともやしとワカメのお浸し」

 マッカーサー「・・・・・。」

 アクアマリン「・・・・・。」

 食事内容でわからない人に解説すると

 この当時アメリカではゴボウと葱を食べさせようとすると

 「俺達に葉っぱと根っこ食わせてんのか!!」

 とぶちギレる時代である。

 もちろんそれを鹿島は知らないはずはない。

 おまけにどうして国賓に対してこんな貧相な食事を!?

 という話である。

 鹿島はその反応をじっと見ている。

 アクアマリンは何か悟った。

 試されている。

 マッカーサーはどう食べればいいか悩んでいる。

 マッカーサー(貧相な食事を食わせて立場を明らかに

 アメリカが弱いと主張するつもりなのかこの女性は・・・

 それとも・・・試されているのか?)

 マッカーサーにはわりと厳しい試練。

 アクアマリンが麦飯をスプーンで食べてみる。

 アクアマリン(あ、わりといけますね。)

 アクアマリン・ダグラスは、異文化だからかなと

 思い食べる。

 いろいろつついてみる。

 アクアマリン(意外と美味しいです。)

 それを見た鹿島も自分にもおいてある同じ食事を食べる。

 そう、同じ食事を食べるという事は見下す意思は無い

 ということだ。

 マッカーサーは渋々食べながら顔をしかめて食べていた。

 マッカーサー(うむ・・・悪くはないが・・・

 なんとも・・・いえん気持ちになる。)

 鹿島「ごちそうさまでした。お食事は気に入っていただけた

 でしょうか?」

 マッカーサー「ええ・・・これは好みの問題でしょうか?

 私も初めて食べるもので・・・不思議な味でした。」

 アクアマリン「わりと美味しかったですよ。」

 鹿島「わかりました、お話致しましょう。

 この食事には意味がありましてね、文化の違う国、

 国民の皆様と心を通わせる事のできる人かを失礼ながら

 試させていただきました。

 麦飯は貧困に喘ぐ人々の心情を推し量れるか

 納豆は異文化を受け入れられるか

 味噌汁とお浸しは平等に対面する意識があるのかを

 問うために食べていただきました。」

 アクアマリン「あー。」

 そう鹿島はアメリカを見下すつもりは無く、

 差別意識があるかどうかを見極めるために行っていた。

 マッカーサー(・・・!!!危ない危ない・・・どうして

 国賓にこんな貧相な食事をという単語を出していたら

 外交が失敗していた!!)

 アクアマリン(見た目に寄らずこの人は賢い!!

 舐めてかかったら・・・外交は失敗する!!)

 鹿島「これでも日本で一番美味しいものを揃えて

 来たんですよ?お客様用に。」

 ※全部日本では一番美味しい地域から取り寄せました。

 アクアマリン「へぇー。」

 マッカーサー「それでどうして私と会談を?」

 鹿島「私も米本土攻撃は反対ですからね。

 多大な犠牲を出してまでこれ以上戦争を続けたくありません

 しかし・・・。」

 マッカーサー「しかし?」

 鹿島「アメリカは人々を大虐殺した共産主義政権に

 援助をしていた事も知っています。

 どうしてあんな酷い政権に対して援助を行い

 それが進み続ければ、ウクライナ・フィンランドが

 占領され、信仰を奪われる状況にまでなったんですよ。」

 アクアマリン「・・・え?」

 その瞬間背筋が凍った気がした。

 鹿島「あなた方が神様を奪い、愛を潰し、身勝手で国民を

 傷つけてきた政権を、どうしてキリスト教国家なのに

 援助して虐殺を助長させたのですか?

 私はどうしてもそれが知りたくてここに来ていただきました。

 どうして同じ神様を信じる人達が差別をして他人を

 傷つけるのか・・・わからないんです・・・そうして

 西洋人がそんなことを、同じ家族がいるならどうして

 そんなことができたのか・・・教えてください。

 教えていただかないと寝るに寝れないんです!!」

 空気が凍った。

 マッカーサーはその言葉に何かが打ち砕かれた気がした。

 衝撃が走った。

 鹿島「真実を確認しないと判断しかねますね・・・

 ついてきて下さい。」

 車で向かった先には・・・。

 大量の白い棒の立った丘に、色とりどりの花が

 添えられていた。

 その棒の数がとてつもなく多かった。

 アクアマリン「これは?」

 鹿島「私達は最初、満州を守るために配属されました。

 その後ソ連が中国が完全に日本の手に落ちることを

 恐れて攻めて来ました。

 私達は仕方なく銃口を向けて応戦するしかありませんでした

 その後・・・ソ連を打ち倒して見た光景に愕然としました

 それは・・・ドイツ軍にやられたものでも日本軍でも無く

 自分たちの国の一方的な都合で餓死させられたかわいそうな

 ・・・死体の群れだったんです。」

 マッカーサー・アクアマリン「!!!!」

 戦慄した。

 二人ははっきりと見えた。

 この白い棒の一つ一つの下に飢えた人々の姿が

 一瞬フラッシュバックして映った。

 理解した。

 嘘じゃない。

 この人が大嘘つきで、捏造を頻繁に行い、

 言い掛かりをつけるような戦略家だった方がよっぽどよかった

 『真実』を隠し切れずに叫ぶ人間の方がもっともっと怖い

 デタラメだと切り捨てられない。

 戦略だと割りきれない。

 いや、この人は嘘をつけるほど器用な人じゃない。

 だからこそ尚更きつい言葉が釘で引っかくように

 心を突き立てる。

 鹿島「私だって罪の無い人間じゃありません。

 この手でたくさん奪うしか無かった命だけでも思うと

 胸が苦しいのに・・・じゃあ国にイジメられて殺された

 人達をどうやって助ければよかったんですか!?

 人生続く限り地獄のような政権に苦しめられて

 愛も希望も神様も奪われて死ぬ事が彼らにとって

 ふさわしかったんですか!?侵略は・・・悪です・・・

 酷い話です。じゃあどうやって私は助けてあげれば

 よかったんですか!?」

 マッカーサーは後悔した。

 拷問に等しい時間だった。

 ルーズベルトの前からの失策だとはいえこの真実は

 余りにも衝撃的過ぎた。

 嘘だ嘘だと心に蓋をしても

 土地から感じる霊気が嘘じゃないと叫ぶ。

 マッカーサー「じゃあ・・・何故日本の子供達が・・・。」

 必死に反論しようと口を開ける。

 鹿島「あれば日本の最高司令官が、早く飢餓貧困を

 解決するために農業の手伝いによこした若者達です。

 私は・・・自分の国の若者達をああいうふうに育てようと

 考えています。

 戦勝国ってなんですか?勝った方が負けた方よりたくさん

 人を殺して、そのあと踏み付けて奴隷にするのが

 偉い国だって言うならそんな原則ぶっこわれて

 しまえばいい!!

 だから・・・私はそんな原則を壊すために・・・

 苦しい国を助けるために・・・国がどんなに苦しくても

 助けてあげようって思ったんです。

 だから早く戦争を終わらせてアフリカを・・・

 飢えている多くの人を助けたい。

 私の国が至らないせいでアフリカ支援の部隊の

 中で問題は起きている。

 私は・・・謝ることしかできない・・・それでも

 お金や物資がありながら誰も助けない国に

 なりたくないししたくない!!」

 アクアマリン「・・・・・・・。」

 その心からの叫び声は二人の心から、アメリカという誇りを

 破壊するのに十分過ぎる破壊力があった。

 

 最後に連れて来られた場所は北極沖海戦のあった海岸だった

 そこにも沢山白い棒が立っていた。

 その棒には花と・・・米軍のヘルメットや軍服があった。

 鹿島はその沢山の棒達に向かって両手を束ねて祈った。

 アクアマリン「これってもしかして・・・・。」

 鹿島「私が助けきれなかった・・・米兵の皆さんです。」

 アクアマリン「やっぱり・・・。」

 鹿島「私が軍人になったのは、軍の上層部になれば・・・

 殺す必要の無い命を守れるって思ったからです。

 でもそんなにこのみちは甘くありませんでした。

 私と一緒に、ソ連や中国の難民へ食料を配って・・・

 過労で死んだ先輩たちもいました・・・

 立派だったんです・・・どんなに沢山残忍な人が

 日本沢山にいたとしても・・・みんな私より

 ずっとずっと立派だったんです。

 私は・・・その人達の事を忘れちゃいけない・・・

 米軍にも・・・愛する家族がいるとわかった。

 死んだ米兵のペンダントに映った家族に・・・

 ごめんなさいって言うしか無かった。

 聞かせて下さい・・・アメリカは・・・一体何のために

 あるのですか・・・どんな国なんですか?」

 

 アメリカ ホワイトハウス

 マッカーサー「・・・。」

 アクアマリン「・・・。」

 結論から言って外交は失敗だった。

 数々の質問に何も返すことができなかった。

 戦争を終わらせたい真心は伝わった。

 だが、何も言えなかった。

 もう・・・降伏か・・・徹底抗戦しかないのか・・・。

 あの天皇と何度か対話できれば講話・中立条約の

 突破口はある。

 しかし、もう一度対面しようにも衝撃と悲鳴の深さに

 気圧されて勇気が出ない。

 マッカーサー「このまま・・・和平の望みのある国と

 日本と、インドと・・・戦わねばならんのか。」

 インドとの講話会談も英国の植民地強要によって失敗し

 もはやアメリカに上陸されるのは避けられなかった。

 

 アクアマリンが意気消沈しているところに夫のルァンが

 呼んだ。

 ルァン「えっと・・・不思議な神父さんがいるんだ。

 話を聞いてみない?」

 

 その神父は田舎の教会で子供と戯れていた。

 自分とあまり歳が変わらない韓国系の青年だった。

 青年「いらっしゃい。」

 ルァン「この人の話が結構好きになれてね、

 聖書の中の神の感情を教えてくれるんだ。」

 アクアマリン「神の・・・感情?」

 青年「子供達にこれから聖書物語を聞かせてあげるんだ。

 聞いてみるかい?」

 流れに流されて話を聞いてみる事に。

 それはモーセの話だった。

 モーセが川から拾われ、成長し、ヘブライ人を虐める

 エジプト人を撃ち殺し、逃亡した後に再びエジプトに戻り

 ヘブライ人達を率いてエジプトを脱出し、海を割って

 ヘブライ人の群れを反対側へ逃がし、

 追って来るエジプト軍が来たところで割れた海が

 元に戻りエジプト軍が全員水没し、ヘブライ人が

 大喜びして踊る話だった。

 青年「さあ聞こう、この時神様はどう思われたか。」

 ルァン「神様はヘブライ人を虐待したエジプト人を

 愛していなかったのかな?じゃあイエス様に隣人を

 愛せよとは全然違いますね?」

 青年「いいところに気がついたね、じゃあ神様は

 どういう思いでエジプト人を見ていたかな?」

 ルァン「イエス様の言葉を中心に思えば・・・

 悲しんでた?・・・だったらどうしてエジプト人を?

 でもやっぱり酷い事をしたから殺すしか無かったのか?」

 青年「正解はね・・・『エジプト人も私の愛する

 息子娘だ!!』って泣いていたんだよ。」

 アクアマリン「え?」

 ルァン「え!?どこにも聖書には・・・。」

 青年「目を閉じて祈って感じなさい。

 本当は神様はエジプト人とヘブライ人両方に幸せに

 なって欲しかったんだ。本来モーセがあのまま

 王様になってエジプトをイスラエルの信仰教育に転換して

 一緒にカナンの地へ4日でたどり着いて幸せに暮らす

 事ができたはずなんだ。」

 ルァン「へぇ~神様はどちらも愛していた・・・。」

 青年「でもモーセはそれを知らずに一時の感情で

 それを不意にしてしまったんだ・・・。

 それが神様にとって凄く悲しい出来事だったんだ。

 エジプトに高度な文明を与えたのもヘブライ人と一緒に

 長所を共有して幸せにしてあげるためだったんだ。

 そうじゃなきゃどうしてエジプト人に

 こんなに高度な文明の恵みがあったのか・・・。

 でもヘブライの人々は・・・それを悟れず

 沈んだエジプト人を見て大喜びで踊り踊った・・・。

 ヘブライ人よそうじゃない・・・彼らにも妻子がいる。

 それを悟れなかったんだ・・・。」

 その言葉は・・・新鮮だった。

 アクアマリン「でも・・・私はどうすれば・・・。」

 青年「今は戦うしか無いでしょう。

 しかし恩讐を愛すれば・・・必ず道は開かれる。」

 アクアマリン・ダグラスは突如溢れ出した涙を拭うと

 吹っ切れたように走り出した。

 アクアマリン「そうだ・・・相手だって平和を

 望んでいるなら・・・わかり会う事から逃げちゃ

 いけなかったんだ!!!」

 

 ホワイトハウス

 マッカーサー「何!?ロシアに賠償金を払え!?

 ただでさえ防衛予算カッツカツの状態で!?」

 ※史実のようにお金の余裕は無いです。

 アクアマリン「はい!!我々がソ連共産帝国を支援して

 国内犠牲者を出したお詫びとして10億$を

 捻出させてください!!」

 マッカーサー「正気か!?」

 アクアマリン「それが無理ならその分の借金を私が

 全て担ぎます!!」

 マッカーサー「末代まで貧乏になるぞ!?」

 アクアマリン「国が滅ぶなら結果は一緒です!!」

 アクアマリン・ダグラスは共産主義の虐殺にアメリカが

 支援、荷担した賠償金として

 アメリカ国家予算から10億$をロシアに払うことを発表

 国内からブーイングとデモが噴出した。

 「ふざけんなーーーーーー!!!!」

 「日本の傀儡に血税を渡すなーーーーー!!!」

 「アクアマリン・ダグラスは死刑になれーーーー!!!」

 想像を超えた反対にマッカーサーはたしろぐも

 アクアマリンはその負債は全部自分が背負うと叫び

 怯まずに主張。

 米国議院「国家反逆罪で牢屋へ入れーーーー!!!」

 ついに借金10億$を背負って懲役が決定する寸前

 外交官「ロシアから講話会談の要請です。」

 マッカーサー「何!?」

 

 鹿島天皇「いえ・・・10億$なんて要らないので・・・

 話し合いをしましょう。」

 アメリカ国民「・・・・・・・は?」

 米国議院「嘘だろ?」

 なんと牢屋に入る寸前にロシアから外交の申入れが。

 勿論早急に対談を行いにロシアに直行する。

 その後アレクサンダー・ヴァンデクリフトは

 鹿島葉留佳天皇に戦場での救助活動の感謝を述べ

 その後アメリカの議院達は共産主義の恐ろしさ

 それに支援をしたことの反省を促すと共に

 終戦後国交回復をすることを約束した。

 その後アクアマリン・ダグラスはアメリカからアフリカ復興の

 ボランティアの為若者を集め、財産を売り払いながら

 アメリカとロシアが協力して飢餓問題解決に取り組むことを

 話し合った。

 アクアマリン・ダグラスが代表で謝罪した。

 アクアマリン「知らなかった事とはいえ申し訳ありません

 でした。ソ連がここまで酷い隠蔽工作をしてるなんて

 知らなかったんです。」

 鹿島「どうしてそんなぶっ飛んだ事やろうとしたんですか?

 日本の友達見たいな立場の国にそんなことやったら反発は

 当たり前なのに・・・。」

 アクアマリン「私は白い棒のお墓で見えたんです。

 飢えて死んだ人々の霊が沢山沢山・・・。

 敵国の印象工作とも考える事もできました。

 しかし、私が見た世界の事実は覆す事ができません。

 あなたは嘘がつけるほど器用にも見えません・・・。

 アメリカも気をつけるべきだったんです・・・神様を

 否定した人々を容易に許して信じるべきではなかったんです

 ・・・事情を知らなかったとは言え虐殺を行った政権を

 野放しにし、支援していたことは事実です・・・

 アメリカを代表して申し上げます・・・

 本当に申し訳ありませんでした・・・。」

 鹿島「・・・。」

 アクアマリンは本音で話し合った。

 嘘偽りでごまかせる人物では無いからこそ精誠込めて

 対応しなくてはならなかったのだ。

 鹿島「・・・わかりました。あなたとは良い親友に

 なれそうです。」

 1943年4月1日

 米露中立条約締結。

 アメリカとロシア間の戦争中止。

 日本への物資支援を切る事はできないが戦場への人的資源の

 援助禁止と北方領土・アラスカ間での米露両軍の衝突を

 禁止するという内容の条約が通ることとなった。

 マッカーサー「よくやった!!これでアメリカを

 攻撃する国が減った上にアラスカへの侵攻ルートを

 封じる事に成功したぞ!!」

 アクアマリン「油断は禁物です。ロシアは日本に助けて

 貰った経緯があるため、日本が危機に陥れば助ける

 可能性は捨てきれません。

 そうだ!!平和を望む価値観が共通なら彼女を国連理事長

 にして経済制裁を行って貰えば、彼女の貧困地域救援で

 繋がっているインド・中国へと根回しして貰えれば

 日本を経済封鎖で追い詰めて涼宮ハルヒの野望を

 止める事ができます!!」

 マッカーサー「だが・・・その場合日本に今奪われている

 植民地は?」

 アクアマリン「順次共同圧力と対話を持って日本に返還を

 要求するんです、彼女もアフリカを復興する

 つもりはあっても植民地にはしたくないそうです。

 同じ価値観を共有できるなら植民地解放への協力も

 すると言っています。

 日本もロシアを敵に回せばどうにもならないはずです。」

 マッカーサー「・・・提案はしてみよう。」

 これはハルヒにとって凄くまずい話だった。

 これをされると米本土侵攻は事実上ほぼ不可能になり

 鹿島に手を出せば、鹿島が親しくしていた国

 インド・中国・フィンランド・ウクライナからの

 反発が相次ぎ同盟国を全て失う結果になり、

 ハルヒは鹿島に手を出せないのだ。

 これによって鹿島が日米を説得すれば

 無血で戦いを終わらせる事ができたはずであって

 うまくいけば日本は詰んでいた。

 だが

 チャーチル「認めん!!」

 米国国会議員「駄目だ!!」

 数々の反対でそのプランが立ち消えてしまった。

 まあ現代で言えば北朝鮮の親しき親友を国連理事長に

 すると言っているようなものだったから当然だった。

 それでも鹿島はこれ以上犠牲が増えないように

 日米をロシアに呼び寄せて戦争終了の講話を持たせようと

 必死に動き回った。

 長門有希が休んでいる間に。

 

 ハルヒ「ちょ!!何を勝手に!!」

 キョン「まあ落ち着け、敵さんもロシアも

 これ以上犠牲が出るのを望んでいないんだ。

 落ち着いて考えろ、感情に任せて制裁を加えたら

 自分の首を絞めるぞ。

 それにお前にも落ち度がある。

 もうちょっとロシア気遣かって兵器開発と宇宙開発を

 削ってでも発展途上国を支援することを許してやれば

 こうならなかったんじゃないか?」

 ハルヒ「オウンゴール!!!」

 佐友紀(鹿島!!よくやってくれた!!これで戦いが終わる・・

 血は流れたが、これで無血で終戦を迎えられる!!)

 ハルヒ「わかったわ、一応講話会談に行く。でもね・・・

 平和をぶち壊すのは私じゃなくてアメリカだって

 思い知るのにそう時間はかからないわ。

 だってアメリカいくら良心的国家でもね・・・

 内部にいる連中の歯止めが効くわけが無い。」

 

 こうして1943年4月15日日露米首脳会談にて

 戦争集結の会議を行う・・・はずだった。

 その事件は突如として起きた。

 それは会談へ首脳三人と側近数人が行こうとしている

 最中に起きた。

 そいつらは米国の荷物から侵入していた。

 その荷物に入っていた。

 そいつらは三人に牙向いて12人で襲ってきた。

 キョン「!!」

 キョンは素早くハルヒを引っ込めるとテロリストと撃ち合う。

 ハルヒ(ほーーー。)

 キョン「頬赤らめてないで反撃しろ!!」

 ハルヒ「あ、そうだった。」

 鹿島を、高熱から回復した長門が護衛に回る。

 何を思ったのかテロリスト思わしき連中は自国の大統領と

 アクアマリン・ダグラスを撃ち殺そうとする。

 しかし。

 強襲した連中の銃を飛ばして防いだのは・・・キョンだった。

 キョン(あれ?護ってよかったっけ?つい勢いで。)

 ラージ・ウォータフル「いい加減にしやがれ!!」

 銀短髪の女性がサイコキネシスでテロリストを吹き飛ばす。

 テロリストは武器と骨ごとくしゃりと破壊される。

 ???「NOooooooo!!!!」

 ラージ「よくも大統領と親友に手ぇ出したな?

 正体を現せ・・・!?」

 覆面を剥がすとそれは日系人でもロシア人でもイスラム系

 でもなくアメリカ人だった。

 それも特殊部隊上がりのやばい奴だった。

 紺色「ひゅ~株が上がったねハル公のダーリン。」

 キョン「どうせならお前がとっとと助けてくれよ・・・。」

 ラージ「どういうことだ!?どうして!?」

 自国の裏切りに大統領もアクアマリンも側近古泉ポジションの

 ラージも驚愕した。

 ハルヒ「ついに本性を見せたわね、アメリカ国内の邪心

 ・・・戦争誘発金融体の手先の皆様。」

 鹿島「・・・!!」

 ハルヒ「わかったでしょ?アメリカは心からの平和なんて

 望んでいない・・・いいや、上層が望んでも背後が

 望んで無かったという方が正確かしら?

 はっきり言うわ、講話をしても米国・英国内部にいる

 そいつらを処分しない限り戦争は・・・世界中で

 再び誘発する。」

 アクアマリン「涼宮ハルヒ・・・!!」

 ハルヒ「自分達を処罰する私、平和を願う鹿島さん、

 人種差別を嫌う貴方、そして最後は政敵だったから始末

 したかったからかしら?まあなんとも盗人猛々しい

 連中とのこと。残念だけどこれが現実よ。

 そいつらは金儲けの為に平気で人殺しをやる連中よ

 何万人ボンと殺しても当然と主張する大悪党

 あなたたちにその自分達内部の癌細胞は切除できない。

 だから私はどれ程犠牲が出ても世界に転移する

 癌細胞をぶっ殺さなくちゃいけないの。

 私も平和を望んでいるし無血で本当に戦いを終わらせたいん

 だったら一番優しい講話条件を出すわ。

 "戦争を誘発させ、儲け、自分以外の人類は

 奴隷でいいと考えている戦争誘発金融体の全員の引き渡し"

 "もしくは降伏"を要求するわ!!」

 マッカーサー「!!!」

 ハルヒ「それができなきゃ講話は無しよ。

 平和を願っている意思はわかったけど全世界に戦争狂の

 癌細胞を世界中に転移させる危険がある以上私は矛を収めない

 残念な方々・・・誇っていた自分達の国に裏切られるなんて

 ほんっと笑えないわ。お帰りなさい。」

 アクアマリン「・・・・・うぉぉおおおおおおおお!!!」

 願った平和を祖国に裏切られた抑止力の叫び声が

 モスクワに響き渡った。

 『アメリカ・日本との講話に失敗』

 

 ハルヒ日本へ帰国

 ハルヒ「まあ多少予定は狂っちゃったけど

 後は停戦終了後敵が攻めてきたところを全部迎撃して

 戦力を全滅させ、それを見せつけてから鹿島さんに

 中立破棄を要求するとしましょう。

 アラスカを再び攻撃可能にするにはこうするしか無いわね。

 先に手を出した連中に同情はできないでしょうし。」

 キョン「いきなりは攻めないんだな。」

 ハルヒ「無難に籠城して核を完成させられると困るけど

 あの調子だと敵は素直な籠城より攻めを優先させるわね。」

 キョン「まあやられる前にやる国だしな。」

 ・・・しかし歴史は日本に史上最悪の隠し玉を用意していた。

 



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第57話 1943年4月 ミッドウェー海戦案

1943年4月20日

 ハルヒがインドへの会談を検討していた時に

 恐るべき事が判明した。

 ハルヒ「!?地震波!?」

 水色此人「はい。海底資源調査で沢山の成果はあり

 メタンハイドレートの浅瀬での発掘は戦後までは

 困らない。だけど、私の頭に強力で不穏な電波が

 プレートから発生してますた。」

 元偵察型有機インターフェイスが感じた不吉な電波の正体とは

 ハルヒ「・・・で、計算してどれぐらいで発生するの地震?」

 水色「計算によると今年の9月中旬です。」

 ハルヒ「嘘っ!?もうすぐじゃない!!」

 水色「一回じゃありません、期間に分けて何度も起こる

 大地震です。」

 古泉「やられた・・・!!大本営が隠していた震災が

 こんなに早く降りかかって来るなんて!!」

 そう、日本がアメリカに勝利しなくてはならない

 制限時間は核完成までの1945年8月6日と考えがちだが

 本当の制限時間は皮肉にもアメリカによって起こるのではなく

 日本の地震という天災によって工業力を破壊されるため

 想像を超えて早かった。

 1943年9月10日 鳥取大地震

 1944年12月7日 東南海地震

 1945年1月13日  三河地震

 つまり仮に1943年5月31日に米本土決戦を予定通りしかけたと

 しても米本土決戦は3ヶ月で決着が着くはずが無い。

 万全の備えのアメリカ相手に1年で決着は絶望的で

 しかもアラスカルートを米露中立によって塞がれてしまった

 ためさらに長期化。

 決着は終戦の半年前が妥当と見られるも

 立て続けに地震が発生すると日本国内のライフラインの

 破綻で米本土戦闘補給のリロードに悪影響が発生。

 米本土決戦は一日の補給の遅れでも致命傷を負い

 全滅しかねない。

 それなのにこんなに地震が起きてしまっては

 国内ライフラインの破綻による海上補給不良

 米国内部でガダルカナルの悲劇の再現をしてしまう。

 富嶽等による空挺物資補給も実施されるが、戦力比率に対して

 米本土を攻略する上で弾薬・食料輸送量が絶対に足りない。

 さらに犠牲者の最低総数が2億人

 インドがうんと言ってくれるかも怪しい上に

 第三世界人民帝国との戦いで疲弊した上に

 アメリカと仲良くなっちゃったロシアは

 物資以外補給させてくれない。

 人的資源が一番欲しいのに・・・。

 この現状に米国と講話・・・無理!!

 戦争誘発金融体が残っている限り必ず世界をダメにする!!

 核で好き勝手されたら絶対にアウト!!

 決着を長引かせれば完成したら絶対に核を使う。

 しかも史実より躊躇なんてしない。

 どうにか短期決戦で日米戦を終わらせることはできないが?

 そんなとき。

 ハルヒ「うぁあああああ!!!なんてこったい!!!

 まだこっち優勢なのにーーーー!!!まだ本土も

 艦隊も陸上部隊もパイロットも損害

 ほとんど被ってないのに敗北臭とか

 これリアルでクソゲーじゃない!!!」

 キョン「いやあ酷い話だ。

 敵は敵にあらず己の内に有りとはこのことか。

 日本列島の中じゃお手上げだな。」

 こんな仕様ゲームにしたら某嵐実況勇者もゲーム機

 破壊するだろうな。

 キョン「俺にアイデアが二つあるんだが。」

 ハルヒ「何?」

 キョン「軍隊をぶつけて死者が出るなら最高指導者の

 ガチ喧嘩で決着をつける。」

 ハルヒ「私にマッカーサーと殴り合えと?」

 キョン「まあお前じゃなくて男だったらいい案だったんだが

 軍隊ぶつける回りくどいことしないで最高指導者

 で殴り合えば最悪一名の骨折で済むと思った。」

 ハルヒ「まずあんたとプロレスしようか?」

 キョン「時々肌密着させてやってるからいい。

 まあもう一つ案があるんだが・・・。」

 ハルヒ「まあ・・・日頃の行いに免じて聞いてあげましょう」

 普通だったらもう相手にしないレベル。

 キョン「挑戦状をたたき付ける。」

 ハルヒ「!!」

 キョン「期間とルールを決めて艦隊同士のガチンコバトルで

 戦いの決着をつけるって奴だ。参考にならないか?」

 ハルヒ「・・・・・・・よし。」

 ハルヒは何かを決めた。

 

 一方アメリカ

 捜査員「残念ながら襲ってきたテロリストは全て

 我が国内の機関の者で、人種差別推進委員会出身の

 エリート達だったようで。」

 アクアマリン「・・・しゅん。」

 アメリカ国内の闇が本気で平和を望んでいるわけではない

 事実にショックが隠せなかった。

 マッカーサー「まあ君はよく頑張ったと思う、

 少なくとも停戦終了後しばらくはロシア方面からの

 攻撃は来ないからな。」

 アクアマリン「戦争を終わらせる事ができれば・・・。」

 マッカーサー「だが、フィリピンと南方やオーストラリア

 の事も考えれば・・・やはり戦うしか無いと思う。

 ほんの少しの負担軽減は大きい。

 今は徹底抗戦の構えで準備を進めるべきだ。」

 外交官「大統領!!」

 マッカーサー「なんだ?」

 外交官「ロシアの鹿島天皇から日本のメッセージが。」

 鹿島「ええっと・・・・。」

 それはハルノート以上の衝撃。

 それは文字通り日本からの挑戦状だった。

 ------------------------

 『ミッドウェー海戦案』

 ルール

 

 日本は日本・満州・南方・オーストラリア・中国・フィリピン

 アメリカはアメリカ・カナダをかけて戦う事

 制限戦闘期間は1ヶ月

 違反すれば同盟国と共に再び上陸作戦を決行する

 

 敗北すれば敗戦国は戦勝国に無条件でベットした領土を

 無血無償で引き渡し部隊を撤退させること。

 政治・経済の権限全てを無条件で戦勝国へ明け渡すこと。

 

 敗北条件は日本は札幌・東京・沖縄のどれか一つを

 占領され次第敗北とし

 アメリカはハワイ・ミッドウェー・ワシントン

 サンフランシスコ・ラスベガス・シアトルのどれか3つを占領

 され次第敗北とする。

 

 日本はこの戦いで日本国以外の人的戦力を使わないとする。

 ただし国外の技術・物資支援・戦闘艦艇は除く。

 戦闘艦艇の戦闘開始後の追加は禁止とする。

 

 もう一つの敗北条件は互いに開示した参戦戦力の

 八割が先に破壊されたとき敗北とする。

 

 航空戦力・輸送船の運航は自由とする。

 ただし空母・戦艦・駆逐艦等の戦闘艦艇の追加は

 開示した戦力以外は使用禁止とする。

 表記は級を書かずに戦艦何隻・空母何隻とカウントする。

 

 原則上陸作戦をこのルールの規定以上を行う事は

 原則禁止とする。

 

 この海戦案が採択されしたい両国は国連総会で

 開戦宣言をし、来るべき6月31日まで停戦を延長し

 7月1日を開戦とする。回答期限は5月10日までとする。

 ------------------------

 マッカーサー「・・・・これは・・・罠か?」

 アクアマリン「読むかぎりではこっちが有利ですね・・・

 でも・・・。」

 絶対になんかある。

 今更武士道ぶっても散々奇襲をしかけてきた連中だ

 普通だったら呑めるわけが無い。

 マッカーサー「余裕の挑発か?それとも・・・。」

 このルールに則ってやればこちらは3拠点占領で

 敗北に対して日本は1拠点でも奪われたら終了である。

 アクアマリン「突っぱねるか?しかし・・・。」

 このルールに則ればこちらは1拠点でも日本を占領

 できれば実質勝利、こっちは3拠点占領されなくては

 敗北にならない甘いルール。

 おまけに相手は日本一国で来てくれるとある。

 本当か?本当だったら思う存分ぶちのめす事ができる。

 こちらに激甘な戦闘条件に疑いしかない。

 しかもリターンも日本が今までの占領してきた地域全ての

 解放ととても大きい半面、デメリットはこちらの主権を

 全て渡すという内容。

 鹿島「それは涼宮総督直筆でこれには絶対に嘘偽りは無い

 挑戦状であるとのことだそうですが・・・。」

 マッカーサー「本当か?」

 この胡散臭い案件鵜呑みにするわけにはいかない。

 しかし今アメリカでは『国会総動員法』と『徴兵制』に対して

 反対も激しく、本土決戦を国民が望んでいない。

 インド・ロシアが人的援助をしない前提で、

 こちらが欧州・英国・米国・豪州・東アジアの人員全てを

 海戦に導入すれば勝機は高い。

 マッカーサー「私はこの戦いをあえて受けて日本の

 海上戦力を全て壊滅させて米本土に二度と連中を

 あげられないようにしようと考えているのだが

 総員はどうかね?おそらくこれを否定すれば

 同盟国とつるんで米国を倒しに来るだろう。

 3vs5か1vs5か、どちらを選んで戦うか?

 なお戦力比率で見ると厳しいわけだが。」

 推進派・否定派が同数で睨み合う中

 だが国家総動員法や完全徴兵制を動員したくないアメリカは

 決断する。

 マッカーサー「それでは緊急選挙にこのミッドウェー海戦案

 をかけて、国民に真意を問う。

 この案を否定して日・印相手に本土決戦を持って

 日本を倒すか、あえて受け入れて海上戦力の壊滅を

 目的とし日本を倒すかを問う!!」

 マッカーサー大統領 米国民に緊急選挙を実施。

 

 米国内戦争誘発金融体

 金融・企業の中枢にいる現存する悪の組織。

 大規模かつ悪質で、現代ではアフリカ・中東・

 ウクライナとロシア、南方資源地帯紛争、

 中国との兵器技術の裏取引で戦争利益計上を

 裏で操っている。

 「トルーマンからの依頼は未達成か・・・まあいい。

 結果戦争を長引かせて儲ける期間が増えただけだ。

 やれやれ、日本に工場を何度も何度も破壊されて

 うんざりだ、長引かせて儲けを確保して連中を

 倒したら連中の人権と権利を根こそぎ奪ってやらなくては

 気が済まん。」

 「白人皇帝至上主義を否定した罪は重い。

 いずれは死んでもらわねばならん。」

 「ミッドウェー海戦案とか言ってるぞ?」

 「構わん、世論を操作して辞めさせろ。

 本土上陸はリスクは高いがリターンも大きい。

 この際ガッポリ儲けて国外逃亡すれば・・・。」

 「それについてですが・・・問題が。」

 「なんだ?」

 「日本・ロシアがこちらを上回る兵器の開発・大量生産に成功

 したとのことです。」

 「!!」

 「それと中国で入手したこれを見てください。」

 麦と油の入ったシャーレが出てくる。

 「連中は麦から高品質の石油の精製に成功し、

 既に中国・ロシアで大量生産体制に入っています。

 長期化させればさせるほど・・・これらの工場が

 大規模化していずれ国外市場を飲み込み・・・

 我々の利益に致命的打撃を与える可能性が・・・!!

 既に中東は精油所技術を提供されて我々の鎖を

 断ち切り始めています!!」

 「まずい!!」

 「長期化させれば奴らの経済的影響力が我々の版図を

 奪い尽くしてしまう・・・!!」

 「早期決着をつけて一刻も早く日本以下から

 その全てを奪還し破壊せねばならない!!

 我々の安寧の為に!!」

 「ミッドウェー海戦案を呑ませろ!!一時も早く日本を

 占領し、全てを奪うのだ!!」

 「ただ奪うだけじゃ生温い!!教育水準を発展途上国以下に

 おとしめ、もう二度とでかいつらさせないように

 日本・その以下国内をボロボロにしてしまえ!!」

 「そうだ!!我々の安寧の為にも日本は・・・早く

 殺されなくてはならない!!」

 「そうだ!!殺されなくてはならない!!」

 「我々の誇りに泥を塗ったイエロモンキーを

 文字通り猿以下の国家へと没落させてやる!!」

 「キル・ザ・ジャップ!! キル・ザ・ジャップ!!

 キル・ザ・ジャップ!! キル・ザ・ジャップ!!

 キル・ザ・ジャップ!! キル・ザ・ジャップ!!」

 その経済陣営の中で良心の呵責で頭を抱えて

 苦しんでいる男がいた。

 ジェネラル・トレーシー

 「嫌だ・・・こんな身勝手で自己中な連中と

 同じ空気を吸いたくない・・・おお・・・神よ・・・

 果たしてこの戦いで勝つことはいいことなのでしょうか

 ・・・私は・・・どうしたらいいのでしょうか・・・。」

 そう、日本がこの戦いで負けたら・・・史実のような

 敗北で済まない程深刻化していた。

 

 アメリカ・ワシントン

 アクアマリン・ダグラスの親戚の叔父

 ジェネラル・トレーシーは悩みをアクアマリン・ダグラスに

 打ち明けた。

 トレーシー「アクアマリン・・・私は・・・

 米国の闇中枢の財界の事情を知っている。

 彼らは自分達の安寧と金儲け以外何も考えていない・・・

 この戦いで勝利しても・・・彼らのせいで

 アメリカが腐って小さな国々の人権が水面下で

 踏みにじられる・・・彼らは人種差別選民思想に陶酔して

 かわいそうな国々の事情を何も考えていない・・・

 仮にこの戦いで勝つより・・・負けた方が謙虚に

 なるんじゃないかという苦悩が私を苦しめる・・・。

 私には・・・彼等を止めるだけの勇気も力も無い

 私は・・・どうすればいいのだ・・・(大泣き)」

 誠実な人々の思いを踏みにじるアメリカの闇。

 その闇をいずれどうにかしなければ・・・世界が・・・。

 アクアマリン「私が・・・大統領になります!!

 大統領になってアメリカが世界を愛する国に

 変わることができるように作り替えて見せます!!

 その人達は日本に排除させるべきではなく

 本来私達が分別し、整理すべき内容です。

 たとえどんなに犠牲を払ったとしても・・・私達が

 良心を持って整理すべきであって、日本に負けていい理由には

 なりません!!どんなに国に裏切られて・・・絶望しても

 決して諦めないで下さい!!私が命をかけてでもアメリカを・・

 世界を変えます!!神様はわずか200年でアメリカを

 これ程愛して大きくしてくれたんです・・・

 絶対にそれを忘れてはいけません!!!」

 ジェネラル「・・・ありがとう・・・お陰で・・・

 吹っ切れたよ、いずれあいつらとも決着をつけよう!!

 私が命をかけて最善を尽くし君を助けよう・・・

 それがたとえ・・・私を死に追いやったとしても。

 今は・・・国をまず守る事だ。」

 アメリカは悪い国じゃないが

 完全に善に成り切る事も難しい国だ。

 しかし、どんなに辛くとも・・・どんなに私欲で壊れて

 しまったとしても世界を愛さなくてはならない責任は消えない

 だからこそ・・・この挑戦状には全力でぶつかっていく。

 日本・・・いや・・・涼宮ハルヒと・・・戦争誘発金融体と

 決着を・・・つける為に・・・。

 

 1943年4月30日

 アメリカ緊急選挙『ミッドウェー海戦案』国民投票審議

 結果は・・・・。

 メディア「出ました・・・結果は・・・3761票差で

 ・・・『ミッドウェー海戦案』可決されました!!」

 アメリカ国民は、『徴兵制』と『国家総動員法』審議の

 影響や日本との長期戦を危惧して承諾の結果となった。

 マッカーサー「国民達よ・・・これが民意で間違いないな!?」

 民衆は叫んだ。

 「おおおおおおおおおおおおおお!!!!!」

 「家族にに手出しをさせんぞーーー!!」

 「ナメた賭けしたことを後悔させてやれーーー!!!」

 「今こそアメリカの実力を見せ付けるときだーーー!!!」

 士気は高い。いけるきがする。

 マッカーサー「よし、これより国連総会に提出する。

 ただし、日本が総会に出ないことも予想されるため

 国民の皆様は油断せず身構えるように!!」

 

 1943年4月15日国連総会にてミッドウェー海戦案提出。

 国連には世界各国から代表が勢揃いしていた。

 ラージ「おい、本当に連中来るのか?」

 アクアマリン「・・・あのハルヒであれば・・・おそらく。」

 ハルヒ「私は逃げも隠れもしないわ。」

 アクアマリン「来る。」

 そこに現れた今世界の約三分の一を手中に収めた女

 涼宮ハルヒ日本皇国最高司令官がそこにいた。

 どよめく国連総会。

 ハルヒ「この案を持ってアメリカとの決着をつけることを

 世界に宣言する!!この案の全てを必ず履修することを

 私は宣言する!!たとえアメリカがイギリス・オーストラリア

 ・カナダ・東アジア独立運動群・欧州を敵に

 回したとしても我々は必ず勝利することを宣言する!!」

 国連総会はこいつ馬鹿なのかとざわめく。

 マッカーサー「そこまで舐められていてはこちらも

 それ相応の対応をする。自らの首を絞めるような

 内容の挑戦状に対して責任はあるんだろうな?」

 ハルヒ「当然!!調印を辞すつもりは毛頭ない!!」

 マッカーサーとハルヒが国連理事長の前で

 ミッドウェー海戦案にサインする。

 国連総会でやるという事は世界に本気であると言うことを示し

 後には引けない事を意味する。

 国連総会「これより日米戦争最終決戦案である

 『ミッドウェー海戦案』の承諾を宣言します!!

 停戦を6月31日まで延期し開戦を7月1日とする!!」

 ハンマーの音が国連総会に鳴り響く。

 それは日米最終決戦のゴングだった。

 

 日本

 古泉「これでよろしかったんですか?」

 ハルヒ「鹿島さんは何がともあれ事情も知った上で

 戦争を終わらせたかっただけ・・・悪くはないわ。

 彼女に制裁を加えようものなら私のポリシーを

 裏切る事になる。

 平和を心から望む人の心を踏みにじることは

 私の流儀に反するわ。

 それに多少不利位じゃないと相手は条件呑まないし

 なによりこれでアメリカが"負けました"だったら

 文句も言えないしね。」

 キョン「大丈夫か?敵多いぞ?」

 ハルヒ「史実よりは全然マシよ、中国とロシアと満州と

 オーストラリア・南極・南方資源地帯は手中に収めてる

 わけだし、戦力はみるみる潤ってるし

 人員もピチピチの熟練者揃い、そして対応カードも揃った

 中国からほぼ無限に食料・資源は入るし石油も全く

 困ってないし、ロシアからだって人的資源は遮断

 されちゃったけど技術支援や航空機生産は万端。

 あとは戦略と覚悟次第ね・・・。」

 山本五十六「毎回思うが無茶苦茶だ!!勝てるのかこんな

 不利な条件で!!」

 ハルヒが衛生写真っぽいやつを五十六に見せる。

 五十六「これは・・・!!」

 ハルヒ「敵のカードを覗くのはアメリカだけの18番じゃ

 無いのよ・・・敵戦力・配置を全て筒抜けでこっちは

 監視できる。」

 五十六「どうやってこんな・・・まさか宇宙から

 覗いたとか言うんじゃあるまいな・・・。」

 ハルヒ「近いけどそこまでじゃないわよ。

 本来こうやって米国を絨毯爆撃する予定だったの。」

 五十六はあんぐりする。

 ハルヒ「さてと敵さんもこちらも決戦に備えて

 手持ちを整理しなくちゃね。」

 



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第58話 1943年5月 日本戦力整理

武装設定がガチで疲れた。
太平洋の嵐実況と並ぶいい動画
ゆっくりで語る艦砲講座さん
ありがとうございます。
いや・・・イージス艦大好きなんだよ・・・
こっちが強い一方的なんてアンフェアでおもしろく無いじゃない・・・。
なんか武装の大半が米海軍参考って悲しい。
イタリアが以外と有能なのにびびった・・・46cm砲
負けちゃったよ・・・。


1943年4月日本サイド

 涼宮ハルヒ「さてと、多少不利な条件で戦う事になるけど

 地震にやられるよりはマシよ。

 なにより史実よりは全然勝機はあるしここまでで満州航空隊

 の約二分の一が北方領土沖海戦でやられる程度で

 済んでいるから史実と比べものにならないぐらい戦力損耗

 が無いから億することは無いし

 安心して見ていって欲しいわよ。」

 『近代化改修が終了しました。』

 ハルヒ「待望の精鋭新戦力の近代化改修が終了!!

 旧式空母はダメコンと対空値・対潜能力の強化が

 成されて見違えるようになったよ!!やったね!!

 こんなにやって大丈夫かだって?

 大丈夫!!巡洋艦の製造を全部キャンセルしているし

 造船職員も増やしたし、造船所も増やしたし

 石炭も重機内部でできるように工夫したり

 負担軽減継続型の工場職場に作り替えたり

 沢山の商売したり、中国から少し税金もらったりして

 賄ったわ!!さあ出所の時間!!」

 キョン「少し?」

 

 近代化空母

 『赤城』『加賀』『蒼龍』『飛龍』『翔鶴』『瑞鶴』

 『ヨークタウン(陽炎)』『エンタープライズ(銀炎)』

 『ホーネット(蜃気楼)』『サラトガ(冥炎)』

 『レキシントン (明炎)』 『グラーフ・ツェッペリン』

 『ペーター・ストラッツェル』『エーデル・アインズ』

 複合装甲甲板を乗せ、対空兵装を40mm対空機関銃と

 25mm炸薬強化近接対空機銃、25cm16連近接信管噴進砲

 大型レーダーを追加してアンクルトデッキを実装。

 エレベーターを大型化。機関を『量産型翔鶴鶴タービンⅡ型』

 に変更するなど大規模改修が成されている。

 カタパルト設置も完了、米国への史実のリベンジマッチを

 望むに相応しい外様へと変化。

 搭載機スペースは変わっていないが航空機の大型化で

 相対的に搭載機数が減っている。

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 真長門型戦艦『長門二世』『陸奥二世』

 第三人民帝国から奪い取った大和型戦艦を改修して造られ

 『長門』『陸奥』の名前を継承した。

 最高速度30ノット 巡行速度16ノット

 後続距離9500海里 水偵3機搭載

 『武装』

 サイド油圧装填式46cm砲2門2基 (前後中央1基ずつ)

 稼働率を上げる為にあえて2門に抑え、

 装填速度を速める為にサイド油圧式に装填できるようにした

 これはティルピッツのリボルビング式を参考に

 装填速度の向上を求めた為であり、サイドギアに乗っかった

 砲弾と炸薬を、砲撃時に即座に装填できるように改良された物

 砲弾は威力より使いやすさと射程を重視し軽量化された。

 

 最大射程は45km。装填速度はアイオワよりやや早め。

 

 七式改13cm単装稼動高射砲 前方3基後方3基側面2×2基

 射程25km 連射速度25発/分

 戦艦撫子のお下がり兼専用量産対空兵装。

 長門がわざわざ自分と親友の乗る旗艦用に足りない分を

 手作りで造った。

 造俚さんよりは器用でない為新鋭の八式以上は

 造れなかったが十分強い。

 前方3基は46cm砲を取っ払って設置

 後方の飛行甲板も撤去して3基乗せた

 三角形を描くような感じで設置されている。

 

 25cm16連近接信管噴進砲中央左右合計8基

 射程3500m 無誘導 威嚇・迎撃効果共に優秀

 炸薬強化ヘビガン 単装16基

 太い銃座のサポートにより発射できる強力な機関銃。

 最大仰角が低いのが難点。

 炸薬強化25mm機銃 20基

 対潜噴進砲 4基

 40mm稼動機銃 単装52基 

 一人で発射しもう一人で装填できる稼動機銃。

 レバーを傾けると稼動板が作動して台座がスムーズに動く

 ゲーム形式で発射でき、操作が簡単。

 個人判断で対空が可能、手元にレーダーもついている。

 射程は7.8km

 

 水上偵察機 『銀雲』

 航続距離3000km 最高速度550km エンジン2600馬力

 装備 炸薬強化30mm機銃4基

 

 戦艦は対空能力を大幅に強化して対艦兵装を

 強力なやつを一基に抑えて大半を対空にふってある。

 敵航空機死すべし慈悲は無い。

 機関は量産化に成功した『量産型翔鶴鶴タービンⅡ型』

 に変更し基本速力・航続距離を強化。

 特設七七式レーダー(索敵範囲120km)搭載と射撃旗艦管制強化

 かなり見た目が様変わりした。

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 量産大和型改対空戦艦『明王』

 全長250m 最高速度35ノット バイタルパート30cm

 鹵獲した量産型大和を改装してつくられた。

 51cm単装砲2門

 2連装三三式対空速射砲8基(近接信管搭載)12門

 13mm六式単装砲8門

 25cm16連近接信管噴進砲中央左右合計12基

 射程3500m 無誘導 威嚇・迎撃効果共に優秀

 炸薬強化ヘビガン 単装10基

 炸薬強化25mm機銃 18基

 対潜噴進砲 4基

 40mm稼動機銃 単装48基 

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 『竣工が完了しました』

 天照級航空母艦

 一番艦『大和』二番艦『武蔵』三番艦『天照』四番艦『蒼桜』

 全長300m 全幅40m レジプロ機143機(零戦系初期)搭載可能

 ※実際運用機体によるが航空機大型化により減。

 最高速度30ノット 57号レーダー

 日本海軍至上最大の装甲航空母艦

 最強の耐久性の実現の為に合金技術最高レベルの

 ロシアにて仕上げ作業を実施された。

 その大きさはミッドウェー以上、機関も

 ※『量産型翔鶴鶴タービンⅡ型』が使用されているが

 武装と装甲量・重量の関係上速度がミッドウェー級に

 劣る事となったが耐久値はミッドウェー級以上

 対空兵装の能力は微々下という性能となった。

 ただし武装の質や格納搭載機量は

 フォレスタル級航空母艦に全長20mも劣る。

 おのれフォレスタル。

 ネームシップが3番艦という不可思議な艦艇である。

 『武装』

 13mm六式単装砲20門

 手元のレーダー管制共有によって個人判断操作で

 近接信管を有する砲弾を発射できる。

 連射方式は艦内砲弾ベルトによって20発/分

 最大射程20000m

 性能は米国の Mk39 5インチ砲に劣るが量産性に富んでいる

 撫子の旧型の七式単装砲より連射性能は良く

 命中精度もまあまあ、工場生産性は

 良く、対空能力は悪くない。

 

 40mm稼動機銃 単装50基 

 25mm炸薬強化機銃 単装45基

 25cm16連近接信管噴進砲30基

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 特設航空母艦『新信濃』

 前回鹵獲した『超大和型航空戦艦』を

 わけあって航空母艦に改装。

 天照級同等の大きさの飛行甲板を持ち、

 耐久性も同等である代わりに重量の関係上27ノットと

 速力が低下しており、武装も天照級と比較して貧弱さが

 拭えない。

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 グラディアンベルリン級航空母艦

 『グラディアンベルリン』

 全長230m最大幅70m レジプロ機146機(零戦系初期)搭載可能

 最大速力24ノット 

 武装

 40mm強化機銃50機

 25cm16連近接信管噴進砲30基

 艦橋が前方下の龍驤みたいな感じで展開している。

 艦橋が前方下の融合空母系と連携を取ることで

 大型4発機飛行場の役割を果たす。

 ただし大きさと姿故に回比率が頗る悪い為

 最前線にはお控えの空母である。

 一応装甲甲板は貼ってあるが薄い。

 武装も近代化改修空母達の中ではかなり貧弱。

 売却された戦艦『扶桑』『山城』の成れの果て。

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 以下航空母艦は機関を40ノットにするため交換したのちに

 武装を更新しレーダーとソナーをつけ程度に改修した。

 『翔鶴準改型空母 水鶴』『氷鶴』『炎鶴』『雷鶴』

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 超金剛型戦艦

 『金剛二世』『比叡二世』『霧島二世』『榛名二世』

 鹵獲した超甲型巡洋艦を改修したもの。

 巡行速度18ノット 水偵3機搭載

 機関を※に改修して40ノットの高速を出せ、

 所々を改修したかいもあって重量軽減と同時に装甲強化が

 成された。

 RK式45口径40cm2連装砲3基(前方後方)射程40km

 ビスマルクやティルピッツのデータを元に6連続高速装填発射

 を可能にした。

 最大仰角を45度まで上げ、レーダー射撃管制を利用すれば

 対空もある程度こなす事ができる。

 13mm六式単装砲側面8門

 25cm16連近接信管噴進砲中央左右合計8基

 炸薬強化30mm単装機関銃14基

 炸薬強化25mm機銃 18基

 対潜噴進砲 4基

 40mm稼動機銃 単装50基 

 

 近接信管四式弾

 軽量合金のかき爪のかすを詰め込んで信管起動と

 同時に空中に展開する。

 これを敵航空機のエンジンへ流入させることで

 爆風から回避したとしてもエンジントラブルを

 発生させて破壊する。

 水偵4機搭載可。

 対空はやや真長門型に劣るも航空機・米艦相手に

 十分仕事ができるレベルにアップしている。

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 『戦艦撫子 決戦仕様』

 全長270m 艦幅39m 最高速度50ノット

 航続距離20ノットで20000海里

 バイタルパート 超合金38cm 搭乗員700人⇒1000人

 飛行甲板・格納庫を外して追加装備バックパック

 誘導ミサイル火ノ鳥・サブハイドレートタービン

 延長ハイドレートタンク・追加弾薬庫の入ったバックパック

 食料倉庫・居住区追加搭載によって全長が30mも延長された。

 基本装備も徹底強化され、近代化改修ではなく未来化改修

 では?と疑問視もされた。

 

 装備

 七型三次元多機能レーダー 探知範囲半径120km

 三型航海用二次元レーダー 探知範囲半径120km

 三次元式高感度ソナー 8基  探知範囲半径50km

 赤外線レーダー      探知範囲半径50km

 広範囲逆探知装置 暗号解読装置 

 妨害電波装置等搭載範囲半径250km

 メイン一型ハイドレートタービン

 延長ハイドレートタンク サブハイドレートタービン

 対機雷ファインセラミックコーティング

 

 十式13cm単装稼動高射砲 10基 前方5基後方5基

 射程30km 連射速度35発/分

 七式13cm単装稼動高射砲を改良して搭載。

 連射速度が飛躍的に向上。追加バックパックに一つ移動。

 近接信管有効範囲200m、対音速への命中精度の精密化と

 対空だけでなく対艦に対しても有効に使え

 音速領での迎撃が可能な連射単装砲である。

 中に人間が乗って手動で動くが操作が容易で強力なモーター

 と軽量な車体でスムーズに動き、コンピューターの

 物理演算フォローが入り精度が向上、

 左目には電探情報、右目には70倍率もの

 高精度レンズが用いられている。

 さらにレーダーの反応位置に素早くピントを

 合わせるグリップ式回転照準調整機が導入。

 必須要員は稼動砲撃一人、射撃官制一人、弾薬補充要員が十人

 計12人。

 高機能化、軽量化がなされ、高度20000mの

 敵航空機集団を粉砕できる設計が成されている。

 

 対艦40cm40口径単装狙撃砲1基

 射程40km 連射速度約10秒に1発

 史実の艦艇であればほとんどを壊滅させることができる。

 

 自動迎撃シズテム20mm真撃五型2門 4基

 毎分1門につき250発の自動対空機関砲 射程2000m

 敵艦載機の近接攻撃対策の為に設置された。

 砲撃のダメージ軽減やミサイル防衛も考察され

 造られたプロトタイプ。

 一つの砲台に二つのガトリング、左右に追尾センサー

 うさぎの耳のような形でカードリッジが上方に刺さっている。

 射程や口径が下がった代わりに装填・発射速度が向上し

 命中精度・迎撃率も上がった。なお弾切れも速くなった。

 

 対空40mm単装稼動機関砲36基(近接信管搭載)

 25cm16連近接信管噴進砲中央左右合計8基

 2連装三五式対空速射砲8基(近接信管搭載) 

 35発/分 (砲身ごと) 最大射程15km

 

 誘導ミサイル二式飛魚(とびうお) 最大射程70km

 高照準カラーカメラとレーダー官制により手動で発射・誘導

 される対空・対艦ミサイル。

 発射される瞬間はロケットを、航行はジェットによって行う

 戦艦『撫子』の強化メイン兵装。射程が伸びた。

 2連続発射が可能となった。

 16門ミサイルハッチ内蔵80発

 

 誘導ミサイル三式火ノ鳥 最大射程120km 60発

 ティルピッツのFBを対空寄りにして命中精度を向上させた。

 追加バックパックの8門ミサイルハッチに内蔵された。

 

 自動相殺魚雷発射管5門×2基

 対潜魚雷カジキ

 

 単装連射式大型遠距離カタパルト魚雷発射管

 専用の対艦遠距離魚雷を発射するために追加バックパック

 の上に搭載された。

 これは万が一戦艦撫子の仮装同形艦が立ち塞がった時

 迎撃できるように、保険にはならなくとも小遣い程度の

 対抗策として設置された。

 

 長距離対艦魚雷 虎河豚(とらふぐ)

 HBXと酸素魚雷をミックスして破壊力と整備製を良くした

 長距離専用魚雷。通常魚雷サイズで回天の五分の一の

 破壊力を誇り、専用整備員がバイタルパート内部で

 整備するほど危険。

 前述の魚雷カタパルトにて最大で着水前射程50km程

 速度で550km/hでラジコンレジプロ飛行で飛翔させ

 着水後レジプロ機関を切り離し減速しながら

 ダイブブレーキを作動させ翼も切り離し

 52ノットの速度で着水から20km射程で直進する。

 ミサイルみたいな雷撃ならそこそこ命中精度は高いが

 着水後命中精度がかなり下がる。

 サイズが通常魚雷の為、航空機での迎撃が困難。

 破壊力はあるにもかかわらず複雑で量産性や命中率が悪く

 12本しか撫子のバイタルケースにて備蓄されなかった。

 近接信管でも命中率が悪いためせめて

 威嚇だけでもできるように時限信管に切替が可能。

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 キョン「未来化改修じゃないか(錯乱)。」

 ハルヒ「どうして撫子にここまで近代化改修を

 施したかと言うと、正直『人民帝国の戦闘機が弱すぎた』

 のよ。撫子の初期訓練で航空機にボッコボコに

 やられた理由が『航空機の目に映る前・巡航速度中という

 遅い時に迎撃無双できていたけど最高速度の蛇行までは

 ついていけなかった』為というのが背景にあるため

 訓練を積んだり改修をしたりしてどうにか800km/hまで

 迎撃ができるようになった。

 でも米国はこちらに合わせて進化している可能性が高い以上

 1200km/hの速度を前提で改良を加える必要があったのよ。

 スターストライブズの前例があるからね。

 本来米本土攻略となると長期戦になることは

 予想できていた上での強化よ。」

 キョン「どんだけ金かかったんですかね・・・?

 後何故第二次大戦で音速越えてるんですかね?」

 ハルヒ「気にしたら負け!!」

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 『航空戦艦ビスマルク改Ⅱ』

 最大搭載数レジプロ戦闘機40機

 最大速力40ノット 全長270m

 戦艦撫子から追加飛行甲板と格納庫をいただき

 搭載数の増加と一部の離着陸が可能となり

 後ろに飛行甲板の四角形が張り出す形となっている。

 

 武装

 主砲46cm(50口径)無反動ロケット弾2連装砲2基(前方)

 副砲稼動式対空12cmガトリング対空砲2門4基

 高高度対空砲15cm(65口径)単装高角砲3型改8基

 25cm16連近接信管噴進砲中央左右合計14基

 40mm稼動機銃 単装36基 

 25mm炸薬強化機銃 単装10基

 13cm七式単装砲1基

 直上カタパルト2基

 大型カタパルト2基

 ヴィッテンベルグⅣ型レーダー

 アクティブソナー等

 搭載航空機

 『Me163コメートGⅡ型』6機

 最高速度1200km/h 戦闘時間20分外部燃料追加で24分

 武装

 対空型30mm強化機銃6門×60発。

 爆撃型対艦20cm噴進砲4門×2基 20mm強化機銃2門

 固体ロケット燃料・エンジンの発達・軽量化

 大型化により戦闘持続時間

 が強化され整備性・旋回性能も向上した。

 

 『Do337 アクアファランクス』対潜型3機 

 最高速度650km/h 航続距離3000km

 串型双発複挫補助水上戦闘機

 対潜用哨戒装備型 

 武装 ソナー・レーダー・爆雷・煙幕・20mm強化機銃2門

 

 艦載装甲攻撃機『Do345ラブァイル』12機

 空冷星型串同調エンジン採用

 最高速度1100km/h 航続距離1200km

 外部燃料タンク+1000km

 30mm強化炸薬機銃1基 20mm強化炸薬機銃4基

 400kg爆弾6発、もしくは航空魚雷3発

 対艦ロケット8発 もしくは

 55mm R7M 近接信管対空ロケット弾×8発

 

 戦艦『撫子』から飛行甲板を貰い、武装を戦艦『長門二世』

 をベースに強化された。

 申し訳程度の七式単装砲が装備されている。

 副砲が対空ガトリングに変更されている。

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 『OTS02ティルピッツ改Ⅱ』

 最高速度40ノット 全長270m

 戦艦撫子と技術共有し、新たに誘導ミサイル三式火の鳥・

 武装・弾薬搭載の追加

 甲板が設置され対空能力がかなり向上した。

 ただし潜水艦相手はあまり得意でないため

 ビスマルクの哨戒機に任せている。

 

 主砲 (リボルビングカードリッジ)

 RK式38口径40cm長距離単装砲2基(前方後方)射程60km

 RK式47口径40cm長距離単装砲1基(前方中央)射程65km

 2秒おきに一発を6連射その後2分で装填

 副砲 高高度防衛25cm砲改8基 連射速度12発/分 射程20km

 25cm16連近接信管噴進砲中央左右合計14基

 40mm稼動機銃 単装36基 

 25mm炸薬強化機銃 単装10基

 十式13cm単装砲1基

 極限捜索マーシャルⅢ型レーダー 範囲180km

 全方位三次元サブレーダー範囲80km

 アクティブソナー

ミサイルハッチ25門改

 誘導対空・対艦ミサイル『フレイヤブファイルⅡ(FB2)』

 最大射程150km サイズそのままで射程が増えた。

 本来対艦用だが非常時には対空にも使える。

 最大搭載数50本

 追加ミサイルハッチ8門

 誘導ミサイル三式火ノ鳥 最大射程120km 60発

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 雪風型戦艦改良

 『雪風』『響』『潮』『汐』『春日』『秋夜』『未来』

 全長170m 全幅28m 

 最高速度40ノット 巡航速度18kt

 武装

 38口径50cm一門長距離攻撃砲1門×1 射程65km

 4発/分

 40口径40cm一門稼動単装砲 射程40km

 対空45mm1門高射砲20基

 25cm16連近接信管噴進砲中央左右合計8基

 対空38口径単装連射砲2機

 2連装三三式対空速射砲8基(近接信管搭載) 

 25発/分 (砲身ごと)射程10km

 対潜拡散連射砲4機 十式水中探知機・対空レーダー搭載

 水偵4機搭載可。バイタルパート30cm

 

 対空兵装・機関を強化し、50cm軽量合金砲を採用。

 弾丸が軽量・長距離向けで威力の強化が計られた。

 一門のみに絞ったため稼働率は上がったものの

 連射が利かない為使用には多少骨が折れる模様。

 戦艦撫子の使用していた40cm高速発射砲の量産化

 によりコンパクトかつ連射の利く40cm砲が導入された。

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 『超特務輸送船』

 4万t級装甲輸送船 搭載機1機

 最高速度40ノット 巡航18ノット

 艦載哨戒機 『星雲』

 航続距離2000km 最高速度500km/h

 装備 炸薬強化20mm機銃3基 

 哨戒レーダー 十一式爆雷 

 2000馬力のエンジンを2つ使用した哨戒基

 撫子に搭載されている数は2基。

 ミサイル誘導のフォローや射撃官制補助を行う。

 オスプレイに似た形状だが操作は簡単。

 垂直離陸を得意としている。

 

 30cmのバイタルパートを使用し戦場の渦中で戦艦撫子や

 ティルピッツの弾薬・メタンハイドレートの輸送任務に

 勤めるため対空を軽巡とみまかう程に強化されている。

 対潜哨戒の為哨戒機格納庫・飛行甲板が設置されている。

 巡洋艦枠を使って新たに3隻建造された。

 巡洋艦『高尾』『愛宕』より強い輸送船とかうっそだろおい。

 武装

 六式単装砲2基 

 2連装三三式対空速射砲4基

 40mm稼動機銃20門 

 25mm炸薬強化機銃6門 

 25cm16連近接信管噴進砲中央左右合計8基

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 メタンハイドレートタンカー

 冷凍輸送船を改装したもの。

 燃料だけの補充ならこれでもいいが、作戦上の

 高速性、弾薬補充、物資の堅牢性を突き詰めると

 やはり装甲輸送船の出番となる。

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 銀河型戦艦OTS06『戦艦銀河』 全長265m 

 最高速度35ノット

 機関メタンハイドレートタービンⅡ型

 航続距離9500海里 巡航速度20ノット

 情報暇人達の全力竣工によって完成した撫子型二番艦

 のはずだったがメタンハイドレートタービンの

 完成が間に合わず、出力これでいいから完成させようぜ

 というわけで電力やレーダーは高水準だが

 速力と航続距離がかなり落ちてしまった。

 しかしその分強化された対空能力は健在である。

 大和型戦艦に近い形状をしており、主砲の

 40cm炸裂砲はショットガン形状の砲筒になっていて

 航空機の群れを高速でなぎ払うというコンセプトに

 なっている。

 情報暇人ほぼ全員が手掛けただけあって現代水準でも

 ややオーパーツスペックで造られている。

 装備

 九型三次元多機能レーダー 探知範囲半径160km

 四型航海用二次元レーダー 探知範囲半径150km

 三次元式高感度ソナー 8基  探知範囲半径50km

 赤外線レーダー      探知範囲半径50km

 広範囲逆探知装置 暗号解読装置 

 対機雷ファインセラミックコーティング

 リニア式40cm炸裂対空主砲3連1基 射程40km 装填

 毎分2発

 リニア式38口径軽量51cm単装砲1基 

 射程重量砲弾55km軽量砲弾75km

 装填毎分6発  位置前方

 リニア式20cm3連装高速射高角砲 後方2基

 射程35km 装填毎分45発

 副砲 単装13cm十二式自動対空砲2門2基

 真撃十二型20mm自動対空ガトリング2門4基

 2連装三四式対空速射砲14基(近接信管搭載) 

 45発/分 最大射程11500m

 47mm対空信管機銃35基

 ミサイルハッチ各種6×4

 この下は情報暇人達の全部手作りで造られている為

 超特輸送船でしか補給が利かない。

 対空誘導ミサイル飛魚五型 射程80km 60発

 対空誘導ミサイル火ノ鳥三型 射程150km 25発

 対艦誘導ミサイル靭(うつぼ)二号 射程120km 25発

 対潜誘導魚雷しゃち1号 射程50km 25発

 (ぶっちゃけ言うとアスロックもどき。

 一応対艦に転用できる。)

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 陽炎Ⅱ型駆逐艦

 週間駆逐艦・爽快型の派生または改造

 造船ドックを釜山や台湾等に追加し造船することで

 4日に1隻の竣工速度での造船が可能となった。

 対潜戦闘に特化し、大型ソナーや爆雷が搭載された半面

 速力が37ノットに低下した。

 武装

 大型ソナー 深深度爆雷 水上レーダー 対空レーダー

 20cm1門軽量速射主砲1門 毎分12発 射程30km

 対潜34cm長距離4連装噴進砲2基 射程7500m

 魚雷連射カタパルト1基 12.7mm対空閃光単装砲2基

 25mm炸薬強化機銃4基 13cm六式単装砲1基

 40mm機銃12基

 駆逐艦『陽炎』『不知火』『黒潮』『夕立』等

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 秋月Ⅱ型駆逐艦

 爽快型駆逐艦を対空に振ったタイプ。

 大型の新鋭対空レーダーと性能の上がった13cm連装

 高角砲や大型の噴進砲を搭載。最高速度40ノット

 大型対空レーダー ソナー

 13cm連装稼動高角砲(近接信管搭載) 4基

 20発/分 (砲身ごと) 最大射程20km

 25mm炸薬強化機銃4基 40mm機銃12基

 2連装三三式対空速射砲1基(近接信管搭載)

 30cm9連近接信管噴進砲中央左右合計4基 射程5500m

 駆逐艦『秋月』『照月』『涼月』『花月』等

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 島風Ⅱ型駆逐艦

 機動力重視に振った週間駆逐艦。

 最高速度は50ノット・巡行20ノット

 遅い艦の牽引や先行偵察や攻撃が任務。

 18cm1門軽量速射主砲 毎分15発 射程20km

 12.7mm対空閃光単装砲2基 

 単装連射式遠距離カタパルト魚雷発射管1基

 40mm機銃8基 炸薬強化25mm機銃

 対艦34cm4門長距離噴進砲4基 射程7500m

 駆逐艦『島風』『綾波』『朝潮』等

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 ハルヒ「まあ戦力の準備はこんなところかしらね。」

 キョン「いくらかかったんですかね?」

 ハルヒ「史実より工業力は3~5倍増えてるし多少はね?

 航空機の更新説明は後々話すことにするわよ。

 まずは索敵した敵の海上戦力になるんだけど・・・・。」

 次回へ続く



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第59話 1943年5月 米国戦力整理

こなた「ねえ、イージス艦砲出して大丈夫なの?」
作者「大丈夫、この時代の一般工場で生産できる代物じゃないし
なにより半自動だから問題無いよ?」
こなた「大丈夫かな?」
作者「大丈夫、音速出してればどうにかなるし、精度も若干低めにしたし
なにより装填速度いくら早くても人力だから疲労で
バランス取れるし問題無いね!!」
こなた「うわぁ・・・水兵かわいそう。」


衛生写真もどきを見ながら米軍の海上戦力をくまなく

 調査した涼宮ハルヒはこれをもって作戦会議を行っていた。

 そこにあった衛生写真もどきには現在の米国の詳細戦力

 がほぼほぼ映っていた。

 偵察結果

 米国戦艦

 ※ノースカロライナ級は北極沖海戦

 サウス・ダコタ級はワシントン沖海戦にて全艦戦没。

 モンタナ級1隻

 アイオワ級戦艦4隻

 『アイオワ』『ニュー・ジャージー』『ミズーリ』

 『ケンタッキー』

 

 航空母艦

 旧式空母

 『バンクーバー』『ヨハネ』『ヤコブ』

 『ブロック・アイランド』『ボーグ』『ナッソー』

 『インディペンデンス』『ブリンストン』『カウペンス』

 新鋭空母

 エセックス級27隻

 ミッドウェー級4隻

 フォレスタル級?1隻

 空母合計41隻

 

 巡洋艦

 アラスカ型超巡4隻

 アトランタ級軽巡5隻

 クリープランド級軽巡12隻

 バルディモア級重巡7隻

 ファーゴ級軽巡1隻

 オレゴンシティ級重巡2隻

 ウースター級重巡1隻

 デ・モイン級重巡1隻

 超巡4隻 軽巡20 重巡9

 巡洋艦合計33隻

 

 駆逐艦

 フレッチャー級85隻

 ブリストル級30隻

 アレン・M・サムナー級23隻

 ギアリング級20隻

 エヴァーツ級21隻

 バックレイ級25隻

 ラッデロウ級14隻

 キヤノン級22隻

 エドサル級26隻

 ジョン・C・バトラー級21隻

 合計 287隻

 

 山本五十六「・・・・どうしてこんな国に喧嘩を売ろうと

 思ったのか・・・駆逐艦・巡洋艦・空母・・・多すぎる

 ・・・大型飛行場が25ヶ所・航空機寿司詰め・・・

 これで本当に勝てるのか・・・。」

 見るからにやばい戦力に怖じけづく史実航空機主兵論の

 おっさん。

 しかし、ハルヒの反応は・・・。

 ハルヒ「すっごい少ない!!」

 山本五十六「・・・・は?」

 古泉「そうですね・・・アメリカにしては少ないですね。」

 長門「大体史実の5分の1ぐらい。」

 五十六「何を言って・・・。」

 佐友紀「えっと・・・狂ってるんですか皆様?」

 真珠「わはははは・・・所詮我が軍のたった2倍やないかい

 誤差や誤差(冷や汗白目)。」

 五十六「まさかこれは馬を鹿と呼んで忠誠心を確認する

 アレではないのか?」

 ハルヒ「そんなちゃちな事しないわよ。

 私は真実を述べたまでよ。」

 長門「はっきり言って米国の本来全力製造による戦力編成は

 戦艦10隻 空母・水上母艦100隻 巡洋艦110隻

 駆逐艦1400隻 輸送船5000隻あまり。」

 五十六「え?何を言っているかわからんのだが・・・。」

 古泉「要は序盤の第一次米本土大空襲・その次の第二次

 米本土大空襲の効果があったって事ですよ。

 本来の工業力発揮されたらはっきり言って無理ですからね。」

 ハルヒ「でも最近敵が偵察に来たこっちの潜水艦を

 難無く潰せるようになったこともあるのと

 ハラオ級の次級と思われる新鋭潜水艦が確認され

 幸にも倒せたけど対潜能力の向上が見られるから

 注意が必要ね。」

 テンチ級潜水艦

 本格的に対潜ソナー対策を行って脅威の上がった史実の

 米潜水艦。ガトーやハラオの発展型

 五十六「策はあると?」

 ハルヒ「それを今から考えるの、現在の敵戦力が

 把握できていることは幸だし、これに英国と欧州軍も

 加わるでしょうね。想定できる作戦は

 "中継無限湧き作戦"ね。

 米本土⇒空母⇒ハワイ・ミッドウェー基地

 ⇒主力機動部隊⇒日本攻撃という手順で

 飛び石航空機移動と人員交代を使って

 喪失した艦載機・人員をほぼ無限に供給し

 持久戦に持ち込み、英国欧州連合軍・もしくは米軍別働隊

 を展開し防備の薄い沖縄方向を攻撃するということが

 予測されるわけね。」

 長門「さらに敵のB-29による開幕海上封じの"機雷設置"

 (※史実でもやりました)一度手が決まれば挽回が困難。」

 五十六「北方領土ルートの最短距離からの攻撃は来ないのか?」

 ハルヒ「鹿島さんと米国の中立条約で北方領土ルートでの

 攻撃は原則禁止になっているし、破ったらロシアと

 共闘を持ちかけられるのが困るからやっては来ない・・・

 はず、一応念のためロシアの国防委員長に長門さんを

 残留させて総司令官代役で美那さんを置く予定。

 つまり米軍はロシアに出撃して欲しくないから

 キスカ・アラスカ・アタックと言った拠点をむやみに

 今回は使用できないと言ったところね。」

 キョン「まあ・・・一応有能ではあるが・・・

 長門がいないのは心細いな・・・。」

 五十六「総司令官わしじゃダメか?」

 ハルヒ「おじいちゃんは索敵しくじっちゃうからダメ。」

 五十六「しょぼん・・・。」

 ハルヒ「一応正々堂々と勝つ姿勢で行くわよ!!

 英国と欧州の手助け貰っていながら負けましたでは

 反論の余地もないわ!!勝てば官軍!!」

 キョン「勝てば・・・ねえ。」

 ハルヒ「ここで数々の秘密兵器を導入!!

 本来は米本土戦で使いたかった戦力なのだけれども

 米本土攻略の代償が日本軍5割越えじゃあ・・・まあ

 この展開はまだいい方よ。

 秘密兵器については詳しく解説するからよろくね。

 さあ・・・戦闘準備ざっくりやっていくわよ!!」

 

 一方第三人民帝国を海戦で大半壊滅させた直後の

 アメリカは・・・大捕物に盛り上がっていた。

 全長582m全幅97m

 日本から追い出された日本軍上層部がアフリカで

 趣味全開で作り上げた超超弩級戦艦土佐だった。

 この美味しい錬金素材は搭乗員の練度不足によって

 少ない損傷で入手できた。

 アメリカでは改装して『アルティメット級戦艦』

 にするか、6つにぶつ切りにして

 『ミッドウェー級航空母艦』4隻『モンタナ級』1隻

 『ジェネラル・アトランティス級航空母艦』1隻

 ※フォレスタル級もどきの正体

 にするかで話し会われた結果運用の容易さから

 『6隻分割案』が通る事となり、史実よりも異様な竣工の速さ

 ・低コストで大型艦の竣工が完了し部隊に編入

 することとなった。

 まあ元から人民帝国戦で海岸に打ち上げられた素材も

 あったわけだが。

 一部米海軍関係者「アルティメット級戦艦にしたかったのに

 ・・・(涙)。」 

 一部米海軍関係者「実用性が無いからね、仕方ないね。」

 米国謎の造船技術。

 

 一方米国、トレーシーアイランドと呼ばれる秘島ドックには

 新型戦艦3隻が竣工されていた。

 そのためハルヒの索敵に写らなかった。

 本来2隻の予定だったが米国や叔父のジェネラル・トレーシー

 からの技術者・融資支援を受けて3隻に増やされ、

 そこには残骸となっていた量産大和型をベース骨子に

 改修を遂げた"抑止力秘密兵器"が完成していた。

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 『改修竣工が完了しました。』

 キングクライスト級戦艦

 OTS03一番艦『キング・クライスト』名称元:王はキリスト

 OTS04二番艦『ホーリー・スピリット』 名称元:聖霊

 

 本来空母に改装したかった量産大和型の残骸を

 試作兵装を載せまくった新鋭戦艦として改装した。

 戦艦アイオワ・大和を一撃でぶち抜く

 "40口径35インチ単装サイクロトンキャノン"(加速砲撃)や

 対空ミサイル・シースパローのプロトタイプに当たる

 外付け誘導ミサイル"シーウォール"や

 米国SIWSのプロトタイプ"ファランクスゼロ"

 対空機銃機動装置"エンファイアボブフォース"という

 対空兵装では戦艦"撫子"に並ぶも、対潜兵装が若干

 劣っていたり、"シーウォール"の射程も30km

 が限界だったりダメージコントロールに不安を抱えていたりと

 問題も大きかったが、試作の新鋭技術を詰め込んだ

 "次世代試作戦艦"として君臨する。

 あだ名は"アイオワキラー""海上戦車"

 復元性確保の為ミルフィーユバルジを追加して

 対魚雷耐性と重量バランスを取っている。

 

 全長220m 艦幅35m 

 最大速力55ノット 航続距離8000海里

 巡行速度20ノット バイタルパート40cm

 機関 ハイオクタンスーパーディーゼル

 レーダー 高性能三次元レーダー 範囲半径200km

 逆探知システム 超性能ソナー半径100km

 サイクロン水上レーダー 半径200km

 機雷電子破壊装置3基

 強力な電磁波で機雷の機能を破壊して無効にする。

 

 武装

 40口径35インチ単装サイクロトンキャノン

 射程120km 3連射分20秒置き。全装填3分。

 砲下部左右にくっついた加速火薬カードリッジ6つのうち

 2つを消費して通常発射の砲弾の威力と相乗効果で

 射程・威力を向上させる。

 射程だけならドーラの大砲を超える対艦巨砲主義の

 最終帰結点。

 60kmから80kmの射程範囲に入れば戦艦大和・アイオワを

 一撃でぶち殺す事ができる。

 ただ命中率が微妙で波のタイミングや重心タイミングに

 よって難解な物理演算によって命中させるため

 使える艦長・砲撃手は異常な熟練者でなくてはならない。

 

 Mk-39 54口径8インチ単装砲 2基 前方35インチ砲の脇2基

 射程25km 18発/分 

 副砲として試験的に造られた長距離迎撃砲。

 対空・対艦・対地に優れ、射程

 装填速度は劣るが十分脅威の艦砲である。

 ただ音速相手には分が悪いという弱点もある。

 

 Mk-71 8インチ長距離砲1基 中央後方1門

 射程55km 発射速度12発/分 ※半自動装填です。

 新型試作艦砲 史実でカーター大統領が闇に葬った一品

 なお本作では全自動ではなく、技術不足により

 半自動となっている。

 

 対空誘導ミサイル・シーウォール 

 後部甲板バックハッチ8連(十字状) 40発

 量産大和型の飛行甲板に設置された対空ミサイル。

 対艦にも使えるが射程は30kmしかない。

 だが、複数マルチロックが可能の為一面において撫子の

 性能を凌駕し、誘導性も良好である。

 でも速度がやや遅めの1000km/hの為緩い。

 

 外付け対空誘導ミサイル・シーソード4連6基

 後部飛行甲板に設置されたシーウォールの

 穴を埋めるべく設置。

 誘導性は良好・射程5kmの即座反応性対空火器。

 

 対潜迫撃砲マウストラップ

 

 対空機銃機動装置エンファイアボブフォース8基

 45mm対空機銃を前方に2基 上左右に40mmを4基×2

 左右に40mm4×2基搭載というカオスな座席型機動対空火器。

 座席に乗っている一人が装甲カバー座席の

 補助レーダーモニターを見ながら照準をつけて

 合計10門の機銃を稼動操作して発射する。

 サンダーバードとかで出てきそうな対空火器である。

 45mm前方機銃は射程10km 40mmは射程7.1kmである。

 装填にかなりの人員を割く為珍兵器じみて見える。

 全部が稼動したらリロード中にやられてしまう為基本

 上部8基下部8基を弾切れごとに交代で対空射撃を行う。

 なお中央の45mmも座席のモニター下からカードリッジ交換

 によってリロードする。

 40mmは操作で後部4門は90度まで仰角が上がる。

 すっごいぬるぬる動きます。

 

 Mk.33 3インチ連装速射砲 4基

 Mk.34 3インチ単装速射砲 4基

 装填35発/分 射程11km

 自動対空SIWS20mmファランクス・ゼロ 1門 6基

 射程2km 装填速度500発/分

 米国発祥のファランクスプロトタイプ

 自動近接防衛の為試作で搭載。

 27mm強化機銃8門

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 ユーロアパーソン級戦艦

 OTS05一番艦『ユーロ・アパーソン』

 全長220m 艦幅35m 

 最大速力60ノット 航続距離10000海里

 巡行速度20ノット バイタルパート40cm

 機関 ハイオクタンスーパーディーゼル

 レーダー 高性能三次元レーダー 範囲半径200km

 逆探知システム 超性能ソナー半径100km

 サイクロン水上レーダー 半径200km

 機雷電子破壊装置3基

 

 武装

 OTO50口径38.1cm軽量単装砲1基 射程45km 毎分5発

 OTO76mm軽量単装砲1基 45発/分 最大射撃18.5km

 OTO127mm軽量単装砲1基 35発/分 最大射撃23km

 Mle.68 100mm単装砲1基 78発/分 最大射程17km

 Mk-71 54口径8インチ単装砲 1基

 イージス艦の武装がタイムスリップしたかに思える

 武装だが全自動でなく半自動であったりコンピュータ演算

 が不完全だったりと不具合が多く命中率が芳しくない。

 高速装填により高い対空能力を得たが

 それと引き換えに装填手泣かせの

 体力の消耗がやばい水兵苦行艦となってしまった

 ※イージス艦のような自動装填ではなく手作業で装填します。

 ですので導入に何の問題も無いと判断しましたby作者

 いいや・・・装填手が死ぬか(笑)

 自動対空SIWS20mmファランクス・ゼロ 1門 4基

 対空誘導珍ミサイル・ファイアフラッシュ 射程4km4基

 対空誘導ミサイル・シーキャット    射程4.6km4連4基

 40mmボブフォース20基

 Mk.33 3インチ連装速射砲 4基

 Mk.34 3インチ単装速射砲 4基

 対潜迫撃砲ヘッジホック 4基

 

 フィンランド・イタリア・イギリス・フランスを中心とした

 元情報思念系のアクアマリン・ダグラスの親友達の協力

 外注によって造られた。

 ただ性能がいいが射程が短く火力が低い

 所々を速力強化の為修繕に強化ジュラルミンへ

 換装したため軽量化と高速装填化が成されたが

 耐久値とダメコンが低下した。

 一応対空能力は戦艦撫子に負けない位はある。

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 見違える程の性能の戦艦ではあるが、

 これ程高速で竣工できたのは、スノーロングゲートを

 無理矢理竣工を手伝わせたり、アクアマリンの親友の

 欧州にいる元情報系思念の親友達を集めて

 竣工させたのが大きい。

 しかし、その構造の複雑さや加工資材の不足などの関係で

 造れるのがこれが精一杯である。

 元々船体は量産大和型のジャンクパーツ

 実質オリジナルシステムでつくれたのは誘導ミサイルと

 ファランクス・サイクロトンキャノン・エンジン機関

 だけである。

 アクアマリン「こんなへんちくりんな戦艦で

 勝てるんですかね?特に対航空機が心配ですけど。」

 ヴァッケンハッカー「大丈夫・・・過労死覚悟で作り上げた

 傑作品・・・だもの。」

 アクアマリン「ご苦労様です・・・。」

 ジェネラル・トレーシー「まあ彼の技術の手腕は

 私も信じる一流だ、後は運用方法と実力次第だ。」

 

 米国作戦会議

 ダグラス・マッカーサー大統領

 「今回の作戦目的は、第一に日本軍海上戦力の殲滅と

 日本本土への空襲と占領だ。

 敵は一箇所でも占領できるものなら降伏してやると

 舐めた口をほざいている。それを今回盛大に後悔

 させてやろうと言うわけだ。

 というわけで今回の作戦はまず開戦数時間前にB-29を

 日本本土から2000kmの距離に接近、開戦と同時に

 機雷を一斉に投下して敵海上戦力を封じてB-29を引っ込める

 その後空母打撃艦隊をハワイ・ミッドウェー基地から

 出撃、日本本土から800km・1500km・2500km

 にかけて空母艦隊を展開し、米本土⇒ハワイ・ミッドウェー

 ⇒艦載機補充・休息⇒継続攻撃・ハワイ・ミッドウェー

 からの同時進行無限空襲部隊をぶつけて反撃の隙を与えず

 その間に欧州・英国を中心としたZ艦隊を別働隊として

 出撃させ硫黄島・沖縄方面へ進撃させて上陸・占領

 までが作戦の流れだそうだが何か意義はあるか?」

 ニミッツ「意義はありません、この作戦をもってして

 敵に悪夢を見せてやりましょう。

 敵は空母は同数ですが搭載機数はこちらより下。

 仮に本土防空の助けがあってもハワイ・ミッドウェー

 航空隊の増援により確実に殲滅できるでしょう。」

 アクアマリン「私は反対です。」

 ニミッツ「何故?」

 アクアマリン「確かに"ただの日本"相手であれば

 この作戦で勝てるでしょう。しかし相手は"日本"

 ではなく"涼宮ハルヒ"です。

 この作戦で勝利をするには無理があります。

 まず"敵の航空戦闘力"がこちらより下である

 保障がありません。」

 マッカーサー「確かに日本の属国みたいなポジションにされた

 ロシアでさえやばいジェット戦闘機を就役させている

 以上、容易に勝てるとは考えない方が自然だな。」

 アクアマリン「それに伴い、敵の技術進捗状況から

 分析するにこちらは敵の危険なカードを

 何もわかっていない以上ここは敵のカードを

 把握するため一時全力で防衛に勤め、多少の犠牲は覚悟の上で

 敵のカードがわかってから攻撃に転じても

 遅くはありません。安全策を取ってまず敵のカードを

 見て対策を講じてから脇を絞めて攻撃を開始する、

 もしくは徹底迎撃に専念して補給線を保守しながら

 敵部隊を徹底的に殲滅してからカウンターで

 潰すべきです。」

 ニミッツ「私はそんな防戦一方の戦い方は反対だ。

 そんな手を使おうものならアメリカ本土を攻撃されるぞ!!

 敵はあらゆる手段を使ってアメリカ本土を空爆してきた。

 ならば今回それをしないなんて保障はあるのか!?」

 アクアマリン「まず、どうして敵がこの作戦を

 実行したのか?どうしてインド・ロシアの手助け無しで

 この作戦を実行したのか?それを考えて見たとき

 敵はアメリカを占領できる絶対的自信が無いと

 考えられます。」

 マッカーサー「確かに前回第二次米本土の戦いで

 満州陸軍・日本陸軍総員を動員したにも関わらず

 ワシントンはおろかフェニックスまで侵出も

 できなかった事を考えればわからんでもない。」

 アクアマリン「では、今回の作戦目的はなにか?

 ハワイ・ミッドウェー・西海岸都市のどれか

 三つの占領というのはまやかしで、

 一番楽な選択肢を取ると思われます。」

 ニミッツ「一番楽な?」

 アクアマリン「ミッドウェー海戦案にあった

 "米海軍8割の殲滅"こそが敵のメインミッションだと

 考えます。」

 ニミッツ「バカバカしい・・・確かにワシントン占領よりか

 楽かも知れないがこっちの戦力は戦艦8隻空母41隻

 巡洋艦33隻駆逐艦約300隻の8割を壊滅させるだと!?

 そんなに米軍を舐めているのは滑稽だ!!

 こっちから全滅させてやる!!」

 マッカーサー「・・・いいや敵ならやりかねん・・・

 こちらはステルス戦闘機が希望の水準に開発

 できなかったから言いにくいが、ステルス爆撃機を

 量産して奇襲を仕掛ければ一応は可能だ。

 随伴航空隊に赤外線スコープの導入と

 偵察の徹底を行えば抑止はできるが完全ではない。

 とは言え海上輸送ルートを旧式空母で護衛し、

 非常事態に集結させてハワイ・ミッドウェー航空隊と

 連携して叩けば通商破壊に来られた所であまり

 問題にはならないと思われる。

 目的がわかればそれ相応に対応すればいい。

 日の出ているうちに大半を殲滅させればいい。

 作戦の変更は無しだ。」

 アクアマリン「ぇぇぇ・・・。」

 米軍首脳部は決して無能では無い。

 しかし怨みのあまり知らず知らずのうちに冷静さを

 欠いていた。

 アクアマリン「ああ、不安になって来ましたよ・・・。」

 

 1943年4月

 米国対米航空機デモーストレーション

 そこには対日戦用の最新鋭航空機が採用試験を行っていた。

 もちろんB-29やB-36と言った大型爆撃機も登場し

 史実には無かった最新鋭の航空機が出揃っていた。

 

 F-82ツインマスタング

 最高速度770km/h 航続距離3600km

 爆装1.9t

 

 P-52スーパーマスタング

 最高速度950km/h 航続距離3600km

 座席を二つにしてやや大型化してツインマスタングの

 長所を残しつつ高速化した後方2発機。

 爆装2t

 

 A-2スカイアーサー

 最高速度650km 航続距離2000km

 P-38形式でA-1スカイレイダーを大型化かした

 双発艦載攻撃機。

 爆装5.5t

 

 F10Fパンサー

 最高速度900km/h 航続距離1600km

 北方領土沖海戦でジェット機の有用性に着目して

 英国と共同で開発されたが、ドイツのジェット機

 データの不足や技術不足も合わさって史実よりも弱くなって

 しまった。

 

 F11Fサーベルキャット

 最高速度910km/h 航続距離2100km

 F7Fタイガーキャットの改良版

 エンジン出力を向上させて速度改良と

 防弾性能の向上を計った。

 旋回性能はそこそこ。

 耐久性の高い機体に仕上がった。

 

 CG-5型スターストライブズ・ナハト

 最高速度1000km/h 航続距離2000km

 スターストライブズ系最終形態。

 最優秀護衛戦闘機として製作されたそれは

 二重反転ドライブエンジンを搭載し

 旋回性能を研究しまくった。

 その結果翼の端一帯がくるっと柔軟に曲がる

 クイックガルの採用で風を計算すれば一撃離脱戦法に

 対して逆襲迎撃ができる圧倒的格闘・旋回能力の

 会得に成功した。

 エンジン出力や最高速度は真零に劣る。

 ちなみに"ナハト"米国の騎士として

 戦う事を略し"Knight ""Heart"の略称。

 

 その航空機デモーストレーションの中で

 目を引いたのがこれだった。

 それは・・・この時代で不可能なはずの超音速を

 たたき出した史実に存在しないモンスターだった。

 水蒸気の音速の壁を突き破るその速さ。

 アクアマリン「!!馬鹿な!?ジェットエンジン技術は

 まだこちらは円熟すらしていないのにこの機動性!?」

 その戦闘機2機はレジプロとは掛け離れた姿、

 圧倒的戦闘力を誇り、果たしてジェット以外で

 音速を出し得る存在とは?

 ジェネラル・トレーシー「ロケットエンジンだよ。」

 その叔父さんは答えた。

 「ジェットエンジンよりは構造が簡易な代わりに

 速度と機動性はあるがエンジン寿命が短く、

 戦闘可能時間が著しく少ないという欠点を抱えた技術だ。

 本来は私の夢、宇宙飛行の為の技術だがアメリカの存亡の

 前ではいざ仕方ない。」

 アクアマリン「叔父様・・・。」

 

 A-3ソニックカリバー

 最高速度1200km/hー670km/h 航続距離2120km

 A-2スカイアーサーを後方双発にして爆装を3t削る

 代わりにヴァッケン式ロケットエンジンを搭載し

 通常時はP-38並の670km/hで移動・戦闘し、

 緊急戦闘時・離脱時にロケットエンジン2基に点火

 8分間音速で戦った後にロケットエンジンを投下して

 離脱するというコンセプトのモンスターエアフレイン。

 脅威なのは3t削られたにも関わらず

 2.5tも爆装できることである

 

 SBーWR 略称は"サンダーバード ワールドレスキュー"

 (Thunder・Bird・World・Rescue)

 最高速度1200km/h 戦闘時間18分

 迎撃戦のみに特化した音速ロケット戦闘機。

 形がまんま近代戦闘機である。

 

 マッカーサー「・・・これは・・・ロケット整備士の数の

 上限上大量生産はできないが・・・期待はできそうだ。」

 

果たし涼宮ハルヒは新鋭抑止力戦力に勝てるのか?

 



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第60話 1943年6月 艦隊集結

結構時間
食ってしまった
すまの


1943年6月 

 ハワイにて両軍の参加戦力の交換開示が行われた。

 それはこの書面上の戦闘参加艦船の八割が撃沈した場合

 その国家の強制的敗北が決定するその宣言であった。

 その書面は参加艦船の数だけが書かれているため

 正確な戦力は正直わからない。なお潜水艦・掃海艇・海防艦

 は含めない。

 

 日本 戦艦19隻 巡洋艦6隻 空母39隻 駆逐艦240隻 

 合計298隻 

 米国 戦艦8隻 巡洋艦33隻 空母41隻 駆逐艦300隻

 合計381隻

 ハルヒ(・・・ん?一部は予想通りなのに戦艦が+3隻?

 妙ね・・・秘密兵器かしら・・・スターストライブズの

 例もあったし油断できないわね・・・それにしても

 ふざけてるわよこの戦力・・・序盤で空母大半奪って

 その上で工業力の九割を壊滅させたのに・・・もう

 こんなに回復して・・・まあ人民帝国とタックを

 組まれるよりはマシね。この上で英国までいるもの・・・。)

 マッカーサー(日本はまだ対艦巨砲主義でも信奉してるのか?

 なんでこんなに戦艦多いのか?・・・戦力で劣ってはいるが

 油断はできん。これにロシアとインドが加わっていたら目も

 当てられんかった・・・単国勝負とは・・・

 その意義だけは認めてやろう。)

 ハルヒ「それでは海戦は7月1日0:00時を持って戦闘開始

 部隊の展開は3日前までは可能だが戦闘や妨害工作

 は禁止とす。」

 マッカーサー「望むところだ、我々に単体で挑んだ事を

 後悔させてやる。」

 米国は条約上に米国側の増援支援禁止が書かれていない事を

 いいことに保険として欧州・英国から増援を申請し

 対日戦に万全の構えで立ち向かう。

 日本は事実上この海戦で戦力差約2倍もの敵を

 相手にしなくてはならない。

 静かにハワイから去り行く国家首席2名これを持って

 ミッドウェー海戦の幕が開かれた。

 

 1943年6月パナマ運河

 パナマ運河が修繕されて艦幅80mに改修されより要塞化

 されてそこから米国・欧州の本気の艦隊が太平洋に

 出撃してきた。その艦隊は週間空母達不在の中

 圧巻の姿を見せた。

 

 予断だがハルヒのせいで竣工中止された皆様

 水上機母艦 

 バニーガット型35隻 

 ケネス・ホワイティング型4隻

 カリタック型4隻

 航空母艦

 サイパン型2隻

 コメンスメント・ベイ型19隻

 カサブランカ型50隻

 インディペンデンス型9隻

 アヴェンジャー型4隻※英国への供与の為前回乗せなかった

 アタッカー型34隻※英国への供与の為前回乗せなかった

 合計161隻

 なんと涼宮ハルヒは米本土空襲で空母類だけで161隻以上もの

 戦力を竣工前に工業力破壊という手で戦没させていた。

 

 しかし米国が滅んだわけではない。

 弱体化してもなお脅威の米国全力艦隊が

 サンフランシスコに集結していた。

 

 戦艦

 キングクライスト級戦艦

 OTS03一番艦『キング・クライスト』

 OTS04二番艦『ホーリー・スピリット』

 ユーロアパーソン級戦艦

 OTS05一番艦『ユーロ・アパーソン』

 アイオワ級戦艦

 『アイオワ』『ニュー・ジャージー』『ミズーリ』

 『ケンタッキー』

 モンタナ級戦艦

 『モンタナ』

 戦艦合計8隻

 

 航空母艦

 旧式空母9隻 搭載数

 『バンクーバー』90『ヨハネ』52『ヤコブ』52

 『ロング・アイランド』20『ボーグ』20『ナッソー』20

 『インディペンデンス』45『ブリンストン』45

 『カウペンス』45

 新鋭空母

 エセックス級27隻 レジプロ搭載100機格納可能

 『エセックス』『ヨークタウン(2代)』

 『エンタープライズ(2代)』『イントレピッド』『ホーネット』

 『フランクリン』『レキシントン(2代)』

 『バンカー・ヒル』『ワスプ(2代)』『ベニントン』

 『ボンノム・リチャード』『タイコンデロガ』

 『ランドルフ』『ハンコック』『ボクサー』『レイテ』

 『キアサージ』『オリスカニー』『アンティタム』

 『プリンストン(2代)』『シャングリラ』『サラトガ(2代)』

 『レイク・シャンプレーン』『タラワ』

 『ヴァレー・フォージ』『フィリピン・シー』『リプリサル』

 ミッドウェー級4隻 レジプロ搭載137機可能

 『ミッドウェイ』『コーラル・シー』

 『ダグラス・マッカーサー』『ニミッツ』

 ジェネルラルアトランティス級1隻 レジプロ150機可能

 『ジェネルラル・アトランティス』

 (フォレスタル級・スナイテットステート級と同等)

 空母合計41隻 合計搭載数3693機

 

 巡洋艦

 アラスカ型超巡4隻

 アトランタ級軽巡5隻

 クリープランド級軽巡12隻

 バルディモア級重巡7隻

 ファーゴ級軽巡1隻

 オレゴンシティ級重巡2隻

 ウースター級重巡1隻

 デ・モイン級重巡1隻

 超巡4隻 軽巡20 重巡9

 巡洋艦合計33隻

 

 駆逐艦

 フレッチャー級98隻

 ブリストル級25隻

 アレン・M・サムナー級28隻

 ギアリング級30隻

 エヴァーツ級21隻

 バックレイ級20隻

 ラッデロウ級14隻

 キヤノン級22隻

 エドサル級21隻

 ジョン・C・バトラー級21隻

 合計 300隻

 ※弱体化してこれです。一部駆逐艦は大西洋監視任務で

 出撃しておらず。

 

 エセックス級は空母加賀並の搭載量と装甲空母大鳳以上の

 強度を誇る化け物空母。

 その上で対空兵装もえぐい上に姉妹艦がたくさんいるという

 史実日本海軍の『絶望』を絵に書いたような空母である。

 それだけでもやばいのにその上位互換大型航空母艦が5隻

 旧式航空母艦だけでも9隻いる。

 拡張したパナマ運河を通るその軍団の光景に絶望感を

 抱いてもいい大戦力だった。

 さらに続いて増援たる英国・欧州のZ艦隊が到着。

 ※氷山空母の予算を都合により有効活用しています。

 

 英国・欧州連合 Z艦隊

 戦艦 

 『キング・ジョージⅤ世』『デューク・オブ・ヨーク』

 『クイーン・エリザベス』『ヴァンガード』

 『ライオン』『テメレーア』『コンカラー』『サンダラー』

 『プロヴァンス』『ブルターニュ』『ロレーヌ』

 『ダンケルク』『ストラスブール』

 『リシュリュー』『ジャン・バール(2代)』

 『クレマンソー』『ガスコーニュ』

 合計19隻

 空母 搭載数

 『イラストリアス』50『ヴィクトリアス』50

 『フォーミダブル』50『インドミタブル』50

 ※『アーク・ロイヤル』『ハーミス』は

 人民帝国戦で戦没

 以外航空母艦はアメリカのワシントン沖で沈んだ

 人民艦隊の戦艦を無理矢理引き上げ、欧州支援と

 改装を欧州外注にすることによって建造

 『インプラカブル』60『インディファティガブル』60

 『イーグル(2代)』78『アーク・ロイヤル(2代)』78

 マルタ型航空母艦

 ワシントン沖にて引き上げた人民艦隊の戦艦資材を使い

 氷山空母建造をキャンセルして建造。

 耐久値だけはミッドウェー級以上、

 甲板サイズはミッドウェー級同等という英国未竣工

 の中でも最強クラスの大型空母。

 『マルタ』85『ニュージーランド』85

 『ジブラルタル』85『アフリカ』85

 合計12隻

 

 巡洋艦(約半数は人民帝国・イタリアとの戦い等で戦没)

 防空軽巡ディド型5隻

 防空軽巡ベローナ型2隻

 防空軽巡フィジー型4隻

 軽巡ウガンダ型1隻

 軽巡スイフトシュア型2隻

 軽巡エジンバラ型2隻

 軽巡サザンプトン型2隻

 軽巡マンチェスター型1隻

 軽巡ラ・ガリソニエール型3隻 

 軽巡ド・グラース型3隻

 重巡アルジェリー型1隻

 合計23隻

 

 駆逐艦(※英国めっさ多い・・・めんどくさいby作者)

 トライバル型8隻

 J型4隻 K型4隻 L型4隻 M型4隻 N型4隻 O型4隻

 P型4隻 Q型4隻 R型4隻 S型4隻 T型1隻 U型1隻

 V型1隻 W型1隻 Z型1隻 Ca型1隻 Ch型1隻 Co型1隻

 Cr型1隻 バトルI型1隻 バトルⅡ型1隻 バトル後期型1隻

 ウェポン型1隻 ハントI型10隻 ハントII型18隻

 ハントIII型14隻 ハントIV型2隻

 ティエルク・ヒッデス型2隻 ル・アルディ型6隻

 合計105隻

 

 フランスとオランダの皆様がドイツから領土を取り戻すため

 イギリスと結託して攻めに来ている。

 勝てるのかこれ?

 

 はっきり言って戦力隠蔽する気が微塵も見られない。

 欧州連合諸国はこれだけの戦力があれば日本を倒せると

 意気込んでいた。

 しかし、アメリカの意識は違った。

 日本に何度も空襲を受けたアメリカは油断をせずに

 叩き潰してやろうという思いの方が強かった。

 委青柳「これだけ戦力があればいくら日本でもひとたまりも

 無いのでは?」

 孫本山「いいや、ロシア・インドからの支援を断って

 この戦いを挑んでいる以上、何の策も無いわけが無い。」

 柳霊剣「ようやく祖国が取り戻せる・・・

 日本の行った悪逆非道からようやく・・・。」

 ウェーク「全員油断をするな、敵は幾度も我々の

 艦隊・航空機を迎撃してきた猛者揃いだ・・・

 気を抜けば死ぬぞ。」

 パトリシア「おー辺り一面全部船船船!!海が見えませんね!!」

 マッカーサー大統領「これより米欧合同演習を終えた後に

 国家斉唱の後にパールハーバー・ミッドウェーに

 作戦の為に集合する。

 敵は百戦錬磨の猛者である。数があるからと油断をすれば

 全滅もありうる、油断するな、容赦をするな、翻弄されるな

 全力を持ってして世界を日本から取り戻す!!」

 おーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!

 演習終了後艦隊は対日戦の為出港。

 日本はロシア・インドの援助無しで戦いを挑む事となった。

 

 1943年6月1日

 一方日本

 鹿児島から極秘出港

 戦艦撫子・ティルピッツ以下

 棗機動部隊・マーシャル機動部隊は日米交戦交渉中に

 極秘別途任務を帯びて豪州沖から南極へ向かう。

 この際通信機器の使用を一切禁止にすることや

 出撃を深夜にしたりと情報機密性を高めていた。

 空母『翔鶴』『瑞鶴』のパイロット達が空母甲板から

 手を振って検討を祈っていた。

 五木菜夛「生きて帰って来なさいよ~~!!」

 佐々木アキヤ「検討を祈るぞ~~~~!!」

 翔鶴パイロット「嫁入り前に海入りするんじゃ無いぞ~~!!」

 翔鶴水兵「竜宮城に嫁ぐなよ~~俺が貰ってやるからよ~~!!」

 戦艦撫子水兵達も手を振る。

 これから戦艦撫子は・・・史上最大の試練と対峙していく

 事となる。

 

 『棗機動部隊』

 戦艦

 旗艦OTS01『撫子 決戦仕様』

 空母

 翔鶴準改型空母 搭載値

 『水鶴』84『氷鶴』84『炎鶴』84『雷鶴』84

 

 巡洋艦(超特輸送船をこの扱いにしている)

 超特務輸送船3隻

 

 駆逐艦

 島風Ⅱ型5隻

 秋月Ⅱ型11隻

 吹雪改戦術型24隻

 合計30隻

 

 商船

 高速輸送船20隻

 高速タンカー10隻

 ハイドレートタンカー6隻

 

 『マーシャル機動部隊(ドイツ亡命軍)』

 戦艦

 旗艦『航空戦艦ビスマルク改Ⅱ型』

 OTS02『ティルピッツ 決戦仕様』

 『H級戦艦バルディオス』

 超甲改金剛型戦艦『金剛Ⅱ世』

 空母 搭載値 

 『グラーフ・ツェッペリン』95

 『ペーター・ストラッツェル』95

 『エーデル・アインズ』115

 『アプリル・モーント(如月)』64

 『シュタイフェ・ブリーゼ(疾風)』64

 駆逐艦

 陽炎Ⅱ型8隻

 秋月Ⅱ型12隻

 Z23型改5隻

 Z31型改5隻

 朝潮戦術改型5隻

 白露戦術改型4隻

 合計35隻

 

 商船

 超特殊輸送船2隻

 高速タンカー10隻

 高速輸送船30隻

 

 その後戦闘参加戦力を名古屋港に集結させ

 いよいよ作戦準備に移る。

 それはまさに史実へのリベンジだった。

 『日本防空決戦艦隊』

 戦艦

 旗艦『銀河』

 真長門型戦艦『長門Ⅱ世』『陸奥Ⅱ世』

 超甲改金剛型戦艦『比叡Ⅱ世』『霧島Ⅱ世』『榛名Ⅱ世』

 量産大和型改対空戦艦『明王』

 雪風型戦艦改

 『雪風』『響』『潮』『汐』『春日』『秋夜』『未来』

 

 空母 搭載値

 近代改修弐空母

 『赤城』91『加賀』103『蒼龍』73『飛龍』73

 『翔鶴』84『瑞鶴』84

 『ヨークタウン(陽炎)』90『エンタープライズ(銀炎)』90

 『ホーネット(蜃気楼)』90『サラトガ(冥炎)』90

 『レキシントン (明炎)』90

 新鋭航空母艦

 天照級航空母艦 搭載値142

 『大和』『武蔵』『天照』『蒼桜』

 特設航空母艦

 『グラディアンベルリン』146

 『真信濃』142

 融合航空母艦

 『隼鷹』53『飛鷹』53『大鷹』30『雲鷹』30『沖鷹』30

 『鳳翔』15『祥鳳』30『瑞鳳』30『龍鳳』30

 上陸抑揚艦兼空母

 『大鳳』80『神鳳』80『伊勢』50『日向』50

 合計30隻

 ※上陸抑揚艦兼空母の『利根』『筑摩』『薩摩』

 空母『龍驤』は中東等への商船護衛の為戦闘不参加

 旧式巡洋艦は全部売った後。

 一部爽快型・鹵獲米駆逐艦等は改修して商船護衛に

 従事している。

 

 巡洋艦(?)

 超特殊輸送船1隻

 

 駆逐艦

 爽快型45隻

 秋月Ⅱ型75隻

 陽炎Ⅱ型25隻

 島風Ⅱ型21隻

 神風弐改型10隻

 睦月改型5隻

 合計175隻

 

 非常水兵訓練を受けた陸軍や天然特攻隊、

 多国籍志願傭兵隊を動員し人員を補充。

 艦隊の最終点検とこの季節の海の色を太陽光で

 反射しながら反映させ、上空から見ると完全に海に

 カモフラージュする迷彩塗料を徹底的に施して生存率向上に

 最善を尽くして戦いに望み、隠匿性向上の為に旗まで

 外して戦いに望む。

 

 1943年6月27日

 パイロット・水兵総員が集まる中

 涼宮ハルヒは最終決戦の為の演説を行う。

 こなた「うわぁ・・・ついに米本土上陸しちゃうのかな?

 すっげえがやがやしてる。」

 みさお「いいや、話によると上陸部隊用意してないから

 違うそうだぜ・・・。」

 かがみ「ただし、総力戦のようだけど。」

 こなた「かがみも今度こそ戦場?」

 かがみ「うっぷ・・・うぷぷぷっ・・・。」

 こなた「かがみ!?」

 柊緑「無理してお迎えに来たりするから・・・。」

 かがみが吐き気を催して突っ伏したところを

 旦那が支える。

 背中をさすってフォローする緑。

 柊緑「大丈夫か!?」

 かがみ「大丈夫・・・今度は双子だから・・・ちょっと

 きついわね・・・。」

 お腹を触ってはぁはぁ言うかがみ。

 つかさ「ごめん、私も・・・無理なの・・・。」

 みゆき「私も・・・もう・・・産まれそうで・・・。」

 みゆきに至っては妊婦の腹である。

 こなた(アレな顔な旦那の種がみゆきさんの胎内で

 こんなに成長して・・・あ、いや夫婦なのになに

 考えてるんだ私?優等生のみゆきさんの子宮が・・・

 筋肉のごついブサゴツメンの※※※※から熱液を1L程

 どっぷり・・・汚されて・・・あ~~!!そくぞくするぅ❤)

 柊緑「アホかてめえは(チョップ!!)。すっげえ失礼だぞ。

 あれでも人格的にはいい人で(以下略)。」

 こなた「あう!!痛い!!」

 かがみ「そうよ、人の旦那様にどうこう言うもんじゃないわ。」

 こなた「あう・・・かがみまで・・・。」

 原作でエロゲやってた奴の脳内です。

 こなた「うわぁ・・・みんな大変だね・・・

 それに対して私達はこの時期に限って悪阻は愚か

 生理の止まりも無いんだよね・・・時期が憎いね・・・

 私なんてこの前二人目産んだばっかりなのにもう戦場。」

 みさお「私もせっかく夫婦生活楽しくなってきたのに

 生理周期がとどめなくスムーズで泣くんだぜ・・・。」

 かがみ「お前すぐできてもおかしくないのに時期が

 悪いなぁ・・・婚期一番遅かったものね・・・

 なかなか時期によって考えものね・・・

 生きて帰って来なさいよ、子供が待ってるならなおさら。」

 みゆき「そうですね・・・私は体質上・・・すぐ・・・

 できちゃう・・・ものですから(もじもじ)。」

 かがみ「今は苦労していいのよ、老後の投資だと思って

 可愛がってあげなきゃ・・・大事な家族だもの。」

 こなた「そもそもかがみんもみゆきさんも産みすぎだと思う

 そのすっきりした体格で子宮どうなってんの?」

 黒井ななこ「おーお前らも来とったか。」

 こなた「あ、先生。戦えるんですか?」

 ななこ「まあな、出産も一段落したしパイロットの

 リハビリも万全やし大丈夫や。」

 こなた「スケベ生徒の夫相手に大変だったでしょう?」

 ななこ「まあ・・・な・・・・。」

 ななこ(言えへん・・・思いっきり元生徒の旦那に

 どっぷり女にされたなんて言えへん・・・。)

 寿教官「おい!!演説始まるぞ!!」

 

 戦闘前の決戦演説が始まった。

 ハルヒ「ここまで協力していただいて本当にありがとう

 ございます。まず、私からこの戦いの本当の敵を

 述べておく必要があります。

 我々が倒そうとしている本来の相手は、米軍ではなく

 今後世界中に故意に紛争を起こして多くの人命を奪い

 金儲けと権力に陶酔し、世界の発展途上国を

 蹂躙する戦争誘発金融体である。

 その悪を倒すためのいわば国を賭けた決戦である。

 私はこの戦いで最前線で指揮を取り、自らの命全てを

 賭けて絶対にこの国を勝たせると約束する。

 そのためにも立ち塞がる米軍を倒さねばならない。

 もう一つの敵は我が国民の己自身である。

 我々は民族的優越感で他国を蹂躙し嘲笑う欧州諸国の

 ようには絶対になってはならない!!

 自国の利益だけを追求し戦争を誘発させる国となっては

 ならない!!

 この国は一国では無力であり小さき他国の数々の協力あって

 我が国はここまで来れた。

 その恩を忘れて優越感に浸って好き勝手にいじめを

 行う限り、我々がたとえ戦闘で勝手も実質永遠の大敗北と

 同意義である!!

 我々は助けてくれた国に対して頭を下げて感謝し

 助けを求められれば助けてやらなくてはならない!!

 私は信じている!!貴方達ならば義を貫いて未来を造れる!!

 慢心と優越感を捨てて強さと優しさに目覚めたこの日本を

 信じている!!だから総員に通達する!!勝て!!そして生き残れ!!

 帰って来い!!帰って家族を抱け!!最後に通達する!!

 この戦いは日本の興廃は元より世界の興廃を決める

 史上最大の海戦である!!世界を愛せ!!世界を救え!!団結せよ!!

 『世界の興廃この一戦にあり!!各員一層奮励努力せよ!!』

 繰り返せ!!

 『世界の興廃この一戦にあり!!各員一層奮励努力せよ!!』

 『世界の興廃この一戦にあり!!各員一層奮励努力せよ!!』」

 「総員配置につけーーーーーーー!!!!!!」

 艦隊に水兵たちが決戦の為に乗り込む。

 かがみ・みゆき・あやのはこなたとみさおと夫達に

 向かって手を振る。

 黒煙を上げて艦隊は出港する。

 日本各飛行場では肌色の4発機と緑色の6発機

 白い6発機が出番を心待ちにしていた。

 グラディアンベルリン級航空母艦には96式陸攻より長めの

 大型レジプロ後発機30機が乗っかり決戦の火蓋はここに

 切って落とされた。

 



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第61話 1943年7月 開戦・前哨戦

1943年6月31日

 アメリカは『オペレーション:エターナルエア』を実行

 7月1日になる前に真珠湾・ミッドウェー沖への侵入を

 防ぐために日本から800kmの位置に

 B-29を主力とする機雷敷設戦爆連合をハワイ・ミッドウェー

 から出撃させ、7月1日になったと同時に上空から

 一斉に大量投下して敵の海上戦力の進出を防いだ後に

 後は空母機動部隊を進出させ、日本を防戦一方で

 波状攻撃をするのが狙いだった。

 しかし、日本はその動きを即座に察知していた。

 

 真珠湾上空高度20000m

 それは富嶽では無い白い6発の新鋭偵察機

 

 超重偵察機『輝(かがやき)』

 航続距離20000km 

 エンジン 天三型高高度ターボフロップジェット6発

 最高速度500km/h 巡航速度350km/h

 富嶽と同じサイズの超大型偵察機。無論富嶽の派生型。

 メカニズムはまず戦闘予測地域前でロケットエンジンを

 点火してしばらく上昇して高度2万mに到達し

 準無重力状態で専用ジェットエンジンを稼動させて移動・

 敵の基地上空へ到達し諜報を行い、

 その後帰る時は推進ロケットを使って非戦闘区域へ降下

 するというプロセスで偵察を行う。

 本来は宇宙研究高高度大型調査機だったが

 無重力圏内で低燃費・高高度偵察できる超性能を

 生かして米国全土を上空から大型暗視カメラで観察。

 さらに逆探まで行い、それを超低周波暗号通信によって

 敵の情報をリアルタイムで日本へ届ける事ができる。

 欠点は戦闘能力が皆無であることで、レーダーの認識範囲は

 半径10km以内、赤外線遠距離スコープ等で

 周辺監視を行っている。爆装不可。

 さらにコストが富嶽より高く構造の複雑さも合間って

 製造に約2週間かかり(※富嶽も製造に一週間かかる)、

 現在戦闘用に7機しか調達できなかった。

 簡単に言うと富嶽の積載15tに高高度偵察ユニットと

 大量の燃料・各種設備やロケット等をつけたもの。

 余圧室の完備やベットの導入・酸素発生装置や

 食料の完備・速力低下させてでも長距離偵察を

 実行させるエンジンの開発等最新技術の粋を集めた

 偵察機としても勿体ない代物である。

 

 ハルヒ「いちいち偵察するより最初っから

 見えてればいいのよ!!」

 キョン「セコイ・・・まあ戦争だしな・・・。」

 輝一号機・輝二号機

 『ハワイ・ミッドウェーから4発機大量出撃

 護衛航空機多数・空母まだ出撃せず艦載機の護衛は

 無し・ハワイ戦爆連合200機ミッドウェー戦爆連合200機』

 輝三号機『ハワイ・ミッドウェー合海域・空母艦隊進撃

 しかしまだ出港してません、艦載機到達は

 あっても数日後と予想』

 輝四号機『こちらハワイ南太平洋、英国戦爆連合

 出港・数日後に我が別働隊と接敵。』

 ハルヒ「ひゃっはーーー!!戦況まる見えって気持ちいい!!」

 キョン「やってる事がコンピ研と同じな件について。」

 ハルヒ「お金かかるけどGPS無しで割といけるもんね!!

 宇宙開発局の皆様ありがとうございます!!

 後でたっぷり埋め合わせするからごめんね!!

 さあ機動部隊の皆様!!新鋭空母のお披露目といきますか!!」

 

 6月31日18:00日本から1000km

 大型装甲空母のエレベーターからジェット戦闘機『南雲』

 が上がっていく。

 ミッドウェー迎撃艦隊(新鋭南雲機動部隊)

 戦艦

 真長門型戦艦『長門Ⅱ世』『陸奥Ⅱ世』

 超甲改金剛型戦艦『比叡Ⅱ世』『霧島Ⅱ世』

 量産大和型改対空戦艦『明王』

 空母

 天照級航空母艦 搭載値142

 

 天照級航空母艦一番艦『大和』

  艦載ジェット戦闘機『南雲』75機

 ジェットエンジン『龍核』2基使用

 最高速度1100km/h 航続距離2100km

 燃料 濃縮結合圧縮ハイオクタン

 武装 20mm強化炸薬機銃120発×6基

    後方対空ショットガン×4基

    可能爆弾搭載量500kg

 操作性 癖強し

 

 艦載哨戒機 『星雲』 3機

 航続距離2000km 最高速度500km/h

 装備 炸薬強化20mm機銃3基 

 哨戒レーダー 十式爆雷 

 

 天照級航空母艦二番艦『武蔵』

 艦載ジェット戦闘機『南雲』75機

 艦載哨戒機 『星雲』 3機

 

 天照級航空母艦三番艦『天照』

 艦載ジェット戦闘機『南雲』75機

 艦載哨戒機 『星雲』 3機

 

 天照級航空母艦四番艦『蒼桜』

 艦上装甲戦闘機『蒼桜専用豪風八型蒼皇』50機

 最高速度1100km/h 航続距離1400km 

 外部燃料タンクで+900km 内部燃料追加で+500km

 燃料 濃縮結合圧縮準ハイオクタン

 武装 25mm強化炸薬機銃4基 90発×4基

 後方対空ショットガン2基 放爆後方焼夷弾×4

 800kg爆弾1発、もしくは100kg爆弾4発等

 防弾 合金工夫により重

 操作性 良好

 二乃田技術士が直々にオーダーメードで造った

 こなた達専用機。エンジン出力の強化・レスポンズ改良

 重量バランス調整が行われ、パイロットの技量を

 限界まで発揮できるように設計された。

 迎撃専念として航続距離が若干減った。

 さすがに全部オーダーメードしてたら技術士が死ぬため

 専用機製造を50機にどどめた。

 

 艦上装甲戦闘機『豪風八型蒼皇』25機

 最高速度1050km/h 航続距離1600km 

 外部燃料タンクで+1000km

 武装・燃料上記と変わらず。

 防弾 やや重

 操作性 良好

 

 哨戒機9機

 艦載機330機

 

 駆逐艦

 爽快型15隻

 秋月Ⅱ型25隻

 陽炎Ⅱ型8隻

 睦月改型5隻

 駆逐艦合計54隻

 

 艦隊が決戦前に続々と展開される中

 

 空母『蒼桜』艦内格納庫

 蒼桜艦長「こちらが皆様の航空機を最善の状態で整備

 して下さる為に来ていただいた泉二乃田技術士だ。

 妻子持ちだからちょっかいかけるなよ、いいな。」

 二乃田「泉二乃田です、皆様の飛行の安全に

 最善を尽くせるよう整備させていただきます。」

 こなた(来ちゃったの!?)

 みさお「あれが相棒の旦那さんかぁ、至って普通の

 顔だな。」

 こなた「無理して最前線来なくていいのに・・・。」

 みさお「いい旦那様じゃないか、今のうちいちゃいちゃ

 したらどうだ?」

 こなた「ええ・・あの人私を毎日妹扱いするから苦手なんだよ

 ・・・親切で関白だけど。」

 みさお「体と心重ねあった仲だろ、愛想振る舞えよー。」

 二乃田「お菓子持ってきたぞー。」

 こなた「はーい❤」

 みさお「ちょろい幼妻だぜ・・・。」

 

 空母『大和』『武蔵』『天照』『蒼桜』から

 第一航空隊出撃。夜空に向かって巨大空母から

 航空隊が発艦する。

 ジェット戦闘機『南雲』が空母『大和』カタパルトから発進。

 串型艦上装甲戦闘機『豪風八型蒼皇』空母『蒼桜』から発進。

 

 M・H中間迎撃艦隊(緊急時に北方・南方に

 フォローの航空隊を出撃できるように配備)

 日本本土から1000km

 戦艦

 旗艦Over Technology Ship04『銀河』

 雪風型戦艦改

 『春日』『秋夜』『未来』

 空母 搭載値

 近代改修弐空母(後方)

 『赤城』91『加賀』103『蒼龍』73『飛龍』73

 『翔鶴』84『瑞鶴』84

 特設航空母艦(後方)

 『グラディアンベルリン』146

 『真信濃』142

 融合航空母艦(後方)

 『隼鷹』53『飛鷹』53『大鷹』30『雲鷹』30『沖鷹』30

 『鳳翔』15『祥鳳』30『瑞鳳』30『龍鳳』30

 駆逐艦

 爽快型15隻

 秋月Ⅱ型25隻

 陽炎Ⅱ型8隻

 

 ハワイ迎撃艦隊(南部方向防衛)

 日本本土から1000km

 超甲改金剛型戦艦『榛名Ⅱ世』

 雪風型改戦艦『雪風』『響』『潮』『汐』

 近代改修空母

 『ヨークタウン(陽炎)』90『エンタープライズ(銀炎)』90

 『ホーネット(蜃気楼)』90『サラトガ(冥炎)』90

 『レキシントン (明炎)』90

 駆逐艦

 爽快型15隻

 秋月Ⅱ型25隻

 陽炎Ⅱ型9隻

 

 1943年7月1日午前00:00

 ミッドウェー海戦開始。

 日本から1500km付近

 飛行場から飛び立った米国新鋭戦爆連合が

 機雷敷設の為に到達。

 開戦と同時に日本から1000km付近で機雷を

 展開、増槽を入れた護衛戦闘機と共に敵の襲撃に備える。

 ミッドウェー機雷敷設航空隊

 『P-52スーパーマスタング』50機

 『P-82ツインマスタング』50機

 『B-29爆撃機』50機

 『アフロ・ランカスター』50機

 『アフロランカスター早期警戒仕様』3機

 

 ハワイ機雷敷設航空隊

 『P-52スーパーマスタング』50機

 『P-82ツインマスタング』50機

 『B-29爆撃機』50機

 『B-36爆撃機』50機

 『B-29早期警戒仕様』3機

 米航空隊「時間だ!!機雷投下・・・。」

 米早期警戒CIC「先方から高速で接近する航空機多数!!

 機数約100機、速度・・・1100km/h!!」

 米航空隊「なんだと!?」

 日本防空航空隊『突撃。』

 準音速で接近した日本航空隊の前衛隊から

 閃光弾が放たれる。

 

 ミッドウェー日本第一防空隊

 ジェット戦闘機『南雲』75機

 艦上装甲戦闘機『豪風八型蒼皇』35機

 

 ハワイ日本第一防空隊

 串型艦上戦闘機『豪風七型真零』110機

 最高速度1100km/h 航続距離1200km 

 外部燃料タンクで+1000km 

 燃料 濃縮結合圧縮純ハイオクタン

 武装 30mm強化炸薬機関砲3基 105発×3

 放爆後方焼夷弾×2 散式10kg爆弾8発、もしくは40kg爆弾2発

 防弾 そこそこあるが微妙

 操作性 最高

 

 三矛型艦上攻撃機『青筋揚羽』56機

 最高速度1100km/h 航続距離1200km

 外部燃料タンクで+1000km

 燃料 濃縮結合圧縮ハイオクタン

 武装 25mm強化炸薬機銃90発×4

 大型後方対空ショットガン2基

 800kg爆弾4発 もしくは100kg爆弾8発 

 散式10kg爆弾16発 対艦ロケット弾 8発

 放爆後方焼夷弾×4 航空魚雷4発。等etc.....

 防弾 重装甲

 操作性 微妙

 

 1943年7月1日午前00:00

 『トラトラトラ 防衛カイシ』

 米軍「敵襲ーーーーーーー!!!!」

 真夜中の空で乱戦が開始された。

 夜間レーダーは両軍装備はしていたが

 性能差が圧倒的だった。

 ジェット戦闘機による集団一撃離脱戦法で

 追撃を食らい次々と撃墜されていく米軍機雷敷設隊。

 早期警戒機による早期発見ができていたとはいえ

 日本の航空機性能向上が想像以上だったが故に

 米国先行機雷敷設隊は三分の一を失う大損害を被った。

 史実でMIG-15にカモにされたB-29の構図を思い出す大惨事

 となった。

 米軍の敗因はハワイ・ミッドウェーから先行攻撃するため

 航続距離を重視した結果、戦闘機の操作性・機動性が

 弱冠おざなりになっていた。

 さらに内心戦闘開始時には日本軍その場に戦闘機はあまり

 出撃して来ないだろうという偏見と油断が祟り

 (史実だったらその通りだったはずだが。)

 かなりの損害を出してしまった。

 ・・・・しかし米軍は決して甘くなかった。

 米軍パイロット「総員!!近辺に空母がいるに違いない!!

 ぶちのめす為に前進せよ!!俺達の故郷を攻めいらせる

 戦力を残すな!!」

 なんと一部が後退せずに迎撃網を突破して艦隊方向に

 迂回して進出してきたのだ。

 だが日本側は第二次迎撃隊を哨戒防衛配備

 第三次迎撃隊を随伴配備して待ち構えていた。

 

 こなた「総員出撃!!哨戒開始!!」

 ミッドウェー方面日本第二防空隊

 ジェット戦闘機『南雲』75機

 艦上装甲戦闘機『豪風八型蒼皇』35機

 

 ミッドウェー迎撃艦隊随伴航空隊

 ジェット戦闘機『南雲』75機

 艦上装甲戦闘機『豪風八型蒼皇』20機

 

 向かってきたその数70機の米航空隊は艦隊を発見。

 哨戒を行っていた第二防空隊が発見し後方から追撃。

 凶悪な高速度で次々と撃墜されていく米航空隊。

 しかし、この場にいる米軍は史実の米軍では無かった。

 米パイロット「どうせ帰れないなら・・・!!」

 米航空隊は大半が壊滅しながら日本軍ミッドウェー防空艦隊

 へ肉薄接近。

 体当たりしてでも沈めに来たのだ。

 真夜中だったこともあって赤外線スコープつきのパイロットが

 撃ち漏らし、15機の戦闘機とB-36二機が艦隊上空から急降下。

 戦艦長門Ⅱ世艦長 陸奥

 「電探、敵航空隊捕らえた!!主砲対空信管!!砲撃初め!!」

 46cm連装砲がリボルビング式に高速発射され航空機を

 轟音と共に粉砕する。

 『砲撃開始』

 日本軍水兵「米航空機突っ込んで来る!!」

 日本軍水兵「対空戦闘用意良し!!」

 予め徹底的に対空強化訓練を受けていた水兵達が

 史実以上に頼りがいのある対空兵装を握り構える。

 山本五十六「総員対空!!集中砲火!!」

 対空能力向上で戦闘機14機を秋月Ⅱ型駆逐艦と

 長門Ⅱ世以下戦艦、天照級航空母艦以下対空砲火によって迎撃

 B-36の兄弟が横で炎上してバラバラになっていくのを見ながら

 このB-36は天照級航空母艦へと降下。

 空母蒼桜艦長「取り舵全開!!緊急回避迎撃運動!!」

 炎上してバラバラになったB-36の残骸が4番艦『蒼桜』の

 真横に落下し水しぶきを上げた。

 最後のB-36は対空砲火で蜂の巣にされながら空母をどうしても

 ぶち殺そうと3番艦『天照』の飛行甲板に直撃。

 しかし、『天照』の甲板水兵は幸いゆっくり爆撃機が

 落ちてきた事もあってすぐに艦内に入り込んだ為無事だった。

 幸い甲板上の人員と機体は出払った後でありラッキーにも

 甲板が少し焦げた程度ですんだ。

 山本五十六「損害は!?」

 通信士「損害軽微、対空兵装を工作艦で修理すればすぐに

 戦線に復帰できます。」

 山本五十六「流石天照大御神の名を冠する空母だ・・・

 びくともせん・・・元の赤城や加賀ではこうは

 いかんかったろう。」

 山本五十六はなんか嬉しそうだった。

 

 もう一方の響潮 風雪率いる対ハワイ防空艦隊は中間迎撃隊と

 航空隊長 響潮 真白と航空連携を取って敵機雷敷設隊を

 迎撃開始。

 米軍は思ったよりしぶとく夜闇やレーダーをかい潜り

 最前線まで進出していた空母『翔鶴』、空母『赤城』に

 『スーパーマスタング』の1000ポンド爆弾が直撃したものの、

 新調された合金装甲甲板のお陰で

 損害が軽微ですんだ。(※あくまで護衛戦闘機なので

 航続距離を重視した結果これが限界。)

 これを持って気がつく事は、米軍は史実以上の決意と練度を

 持ってこちらを沈めに来ているということだった。

 

 米国航空機喪失

 『P-52スーパーマスタング』-121機

 『P-82ツインマスタング』-157機

 『B-29爆撃機』-69機

 『アフロ・ランカスター』-30機

 『B-36爆撃機』-34機

 『B-29早期警戒仕様』-1機

 

 機雷敷設を完全には阻止できてはいないため

 すぐさま掃海艇や哨戒艇、海防艦で機雷解体を開始。

 数日あればどうにか掃海できるようだ。

 

 米軍は予想以上の日本の対応の速さに驚いた。

 しかし、米機動部隊は出港した後。

 一週間もすれば空母機動部隊からの艦載機による襲撃が

 予想される。

 そのため日本は対米用の防衛布陣を展開して

 迎え撃つ構えで待ち構える。

 

 一方その頃、ハワイ南西方向から進出していた

 英欧艦隊は奇妙な現象に見舞われていた。

 1943年7月4日8:00

 16ノットで沖縄へ航行していた英欧艦隊

 英国司令官「何?偵察隊が音信不通?」

 英国水兵「ハワイ・空母からの偵察機が偵察行ったきり

 音信不通で帰って来ないのです。」

 Over Technology Ship06 ユーロ・アンパーソン艦長

 ペネロープ・ロッテンマイヤー

 英国女性艦長

 「強力なノイズメーカーを使用している可能性が

 ありますわね、しかし・・・余程強力でなければ

 航空機の通信の妨害は不可能ですわ・・・それに不吉ですね

 航空隊と接敵したのなら通信の欠片位は聞こえるはず・・・

 帰って来ないとなるとそこに前の月から情報の入った

 別動機動隊の空母9、戦艦5、駆逐艦数10の可能性が

 ありますわね・・・。」

 英国司令官「そいつらは真珠湾とホノルル航空隊に

 任せればいい、我々は沖縄を目指して行けばいい。

 あの航空隊なら心配は要らない。」

 ペネロープ「いいえ、空母9隻を基地防衛にのみ任せる

 のは危険です、こちらからも航空隊を出撃させて

 連携を持って早急に不安要素を取り除きましょう。」

 情報は入っていた。

 だが空母9隻相手なら英国機動部隊と比較しても

 それほどアメリカ側も脅威には考えていなかった為

 ハワイ南方からの迎撃を英欧機動部隊に任せていた。

 まさかこれが間違いだとは思いもせず。

 不穏な空感じた英航空隊はカタパルトを強化した

 マルタ級航空母艦から

 『A-2スカイアーサー』45機

 最高速度650km 航続距離2000km 爆装5.5t

 『スターストライブズ・ナハト』90機

 最高速度1000km/h 航続距離2000km

 が出撃。

 

 一方棗機動部隊

 南極から補給を終えて出発し、戦艦『撫子』は

 機動部隊からかなり外れた北の位置にハワイに向けて

 先行突入していた。

 戦艦『撫子』はとある作戦のため機動部隊から離れて

 7月1日にはハワイから3500kmの位置から先行していた。

 そこから3日目にして英偵察隊と接敵。

 ゆり「レーダー反応、偵察機3機北北東距離120km。」

 棗霞艦長「妨害電波稼動、接近し次第単装砲で攻撃。」

 その後哨戒していた潜水艦を何隻か沈めた後に・・・。

 先程英国機動部隊が展開した攻撃隊と接敵。

 欧州パイロット「敵戦艦発見・・・ちくしょう無線が

 不調か・・・しかも1隻で哨戒とはどういう

 命知らず・・・。」

 ※   ※※      ※※※   ※  ※※

 一瞬だった。

 目の前の航空隊が花火みたいに全部破裂してしまった。

 欧州のパイロットはぞっとした。

 あの戦艦の対空能力が化け物じみていた。

 欧州パイロット「・・・へ?」

 ※※※※   ※※※※    ※※※※※   ※※

 その破裂花火がこっちにくる。

 欧州パイロット「ぎぃやぁああああああああ!!逃げ・・・。」

 第一攻撃隊壊滅。

 

 運よく37機だけ英機動部隊に帰ってきた。

 ペネロープ「どうしたの!?何があったの!?」

 欧州パイロット「南南東で航空機がガンマンの標的にされた

 風船みたいにみんなやられちまった!!たった1隻の船に!!

 あれば逃げなきゃ飛行機が死ぬ!!マジだ!!信じてくれ!!」

 英国司令官「なんだと!?」

 ペネロープ「航路変更、南南東へ反転!!

 作戦変更、異常対空能力を保有した部隊を放置して

 ろくな事は無いわ、側面攻撃を警戒して防衛体制!!

 真珠湾航空隊の命にかかわる問題よ

 ユーロアンパーソンを反転!!」

 司令官「いいや、ここはデューク・オブ・ヨークと

 ヴァンガードに任せろ、対空で化け物だからと言って対艦

 が強いわけでは無い!!」

 

 戦艦『撫子』

 ゆり「輝四号機から入電、北東方向の艦隊を殲滅せよ

 とのこと。」

 棗霞艦長「了解、これより『銀杏作戦』を開始する。

 総員、戦闘配備。」

 



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第62話 1943年7月 激闘英欧艦隊

1943年6月

 棗霞艦長は涼宮ハルヒと作戦会議に参加し

 対ミッドウェー海戦作戦『銀杏作戦』を提唱した。

 

 銀杏作戦とはまず敵艦隊がハワイ・ミッドウェーから

 出港して日本へ迫った時、戦艦『撫子』を使い

 ハワイ・ホノルル・ミッドウェー基地の順に基地を破壊

 

 その後ミッドウェーから扇状に通商破壊・洋上補給

 をしながら南下し、最後にハワイ・ミッドウェーの

 真ん中を突っ切って敵艦隊と交戦をしながら帰還するという

 流れの作戦。

 

 棗霞「搭乗員の練度、戦艦の性能、補給部隊の配備

 を考えた末に出した"通商打撃作戦"です。

 つまりこれが成功すれば米海軍は戦闘可能制限時間が

 制限され貧窮し弱体化し、殲滅しやすくなるという事です。」

 涼宮ハルヒ「確かに今の改修した撫子ならできるかも

 知れないけど・・・弾切れや一瞬のミスが命取り

 になるし、性能過信は褒められたもんじゃ無いわよ。」

 棗霞「どっちみち誰かが犠牲になる戦いです。

 ならば効率的にすべきです。

 それに私もこの一件が無茶であることは承知の上です。

 ですので・・・作戦の完成には総督殿の力が必要です。」

 ハルヒ「増援が欲しいって事ね?(ニヤリ)

 いいわよ、その作戦を完成させて差し上げましょう

 ふんだんにオリジナル織り交ぜてね。」

 

 『棗機動部隊』

 戦艦

 旗艦 Over Technology Ship01

 『撫子 決戦仕様』・ただいま最前線へ先行中

 空母

 翔鶴準改型空母 搭載値

 『水鶴』84『氷鶴』84『炎鶴』84『雷鶴』84

 

 巡洋艦(超特輸送船をこの扱いにしている)

 超特務輸送船3隻

 

 駆逐艦

 島風Ⅱ型5隻

 秋月Ⅱ型11隻

 吹雪改戦術型24隻

 合計30隻

 

 商船

 高速輸送船10隻

 高速タンカー10隻

 ハイドレートタンカー4隻

 

 『マーシャル機動部隊(ドイツ亡命軍)』

 戦艦

 旗艦『航空戦艦ビスマルク改Ⅱ型』

 Over Technology Ship02『ティルピッツ 決戦仕様』

 『H級戦艦バルディオス』

 超甲改金剛型戦艦『金剛Ⅱ世』

 空母 搭載値 

 『グラーフ・ツェッペリン』95

 『ペーター・ストラッツェル』95

 『エーデル・アインズ』115

 『アプリル・モーント(如月)』64

 『シュタイフェ・ブリーゼ(疾風)』64

 駆逐艦

 陽炎Ⅱ型8隻

 秋月Ⅱ型12隻

 Z23型改5隻

 Z31型改5隻

 朝潮戦術改型5隻

 白露戦術改型4隻

 合計35隻

 

 商船

 超特殊輸送船2隻

 高速タンカー10隻

 高速輸送船30隻

 

 1943年7月3日 午前7時

 というわけで二つの機動部隊を加えて貰い、

 米国の補給を絶つと共に壊滅的打撃を与える事のできるだけの

 戦力を追加。

 こうして予測される英国・米国の側面戦力を対処しうる

 戦力が充達され万全を期して挑む。

 戦艦撫子をあえて機動部隊から離れて先行させているのは

 航空機の露払いという意味合いと機雷の敷設状況の確認の

 意味が大きく、戦艦撫子にとって機雷は怖くもなんとも無い。

 対機雷ファインセラミックコーティングが船体表面に

 してあるため、魚雷が着弾してコーティングが

 はげたりしない限り機雷に触発しても機雷が作動せず、

 素通りできるのだ。 

 しかし他の艦艇は機雷が苦手であるため

 機雷の敷設状況においては機雷の敷設していないルートで

 現在展開している米空母打撃部隊の側面に

 日独機動部隊の攻撃隊をぶつける進路に北上するという

 攻撃プラン変更も有り得た。

 

 戦艦撫子

 通信・入江みゆき「機雷はハワイ南方には敷設されて

 いません、おそらく沖縄への打撃艦隊の

 侵攻の妨げとしないように敷設されていないと

 考えられます。」

 棗霞艦長「よし、機動部隊に入電せよ。

 "葉の茎を切りにいけ"と。」

 暗号解読文"通商破壊"

 ちなみに米艦隊側面攻撃プランの場合"蝶の群れを追え"

 である。

 CIC 遊佐「敵航空隊接近、数5、速度500km/h巡航

 偵察隊と推定。」

 棗霞艦長「これより"銀杏作戦"を開始する!!

 総員沖縄攻撃艦隊の迎撃の為に第一戦闘配備!!

 艦現在位置から35kmにて妨害電波発生開始

 28kmにて迎撃撃ち方初め!!」

 ヴィーン  ヴィーン  ヴィーン  ヴィーン  ヴィーン

 機械の警告音が鳴り響く。

 『南太平洋海戦開始』

 パンパンパンパン!!!とすざまじい音を立てて敵偵察機が粉砕

 される。

 ゆりっぺ「偵察機全滅。」

 敵がこっちを発献じた時点で妨害電波を発生させて通信不能に

 してから迎撃して全滅させれば、偵察機はこちらの正体を

 機動部隊に伝える事なく爆発四散する。

 強力な対空兵装・広範囲の妨害電波・迅速に動ける艦速

 この三つか揃えば敵に戦力存在を隠匿した状態で

 航空機・艦艇を暗殺できるのだ。

 遊佐「追加航空機100機以上、全力迎撃推奨。」

 前回の話で出てきたマルタ級航空母艦から発艦した135機だ。

 『A-2スカイアーサー』45機

 最高速度650km 航続距離2000km 爆装5.5t

 『スターストライブズ・ナハト』90機

 最高速度1000km/h 航続距離2000km

 対空指揮 ゆりっぺ「対空戦闘総員撃ち方始め!!」

 砲兵女子・男子達「レーダー、敵影捕らえた!!

 うちーかたーはじめー!!」

 13cm十式単装砲10門が一斉に稼動。

 砲門が一斉に火を噴く。

 40cm単装砲1門も轟音を立てて炎を上げる。

 敵艦載機がガンマンに撃ち抜かれた風船の群れのように

 航空機が粉砕されていく。

 数が数だった。一機でも至近距離に来られたら

 対空人員の命や兵装破損による対空能力の低下

 にかかわるため射程に入り次第片っ端から

 砲撃で刈り取っていく。

 夜戦だったら全滅させる事もできたかも知れないが

 朝では視界が開けていれば味方の瞬時消滅で

 危険を察知して撤退されてしまう。

 航空戦力が1割を切らないとこの時代撤退しないとは言え

 これ程一方的に迎撃される様子が目に入れば話が変わる。

 ゆりっぺ「数機撤退!!撃ちもらした!!」

 棗霞艦長「こっちの存在は完全に割れてしまったわね・・

 撤退してくれないならうれしいけど・・・。」

 下手な所へ逃亡して別働隊が奇襲でもされたら困る。

 35ノットを巡航速度として設定して英欧艦隊の方向へと

 向かって行く戦艦撫子。

 

 一方、沖縄攻撃・場合によっては日本防空隊攻撃

 へと舵を切っていた英欧艦隊は正式に戦艦撫子を認識。

 『対空能力異常戦艦"スエズ運河の悪魔"』

 前情報はあった。

 しかし、その艦の潜在能力を知るのには情報があまりに

 乏し過ぎた。

 いや、知っていても対空最強の戦艦を自国防衛ではなく

 最前線で通商破壊に配備するなどと予想ができなかった。

 英司令官「ヴァンガードとデュークを先行させろ!!

 対空が高くとも戦艦群ならば!!」

 ユーロアンパーソン艦長 ペネロープ

 「お待ちください司令官、前情報によると

 奴には射程60kmもの砲弾がありますわ。

 下手に接近すれば艦船も壊滅する可能性があります

 無策に戦艦をぶつけて勝てる相手ではありません。」

 英司令官「航空隊の話によれば小口径の砲大多数で

 大型砲は無かったそうだ。ならばそんな長距離攻撃なぞ

 できん!!それにこの数で負ける筈が無い!!」

 ※見えても40cm砲単体じゃ劣って見える。

 英国・欧州連合 Z艦隊

 Over Technology Ship6 

 『ユーロ アンパーソン』

 戦艦 

 『キング・ジョージⅤ世』『デューク・オブ・ヨーク』

 『クイーン・エリザベス』『ヴァンガード』

 『ライオン』『テメレーア』『コンカラー』『サンダラー』

 『プロヴァンス』『ブルターニュ』『ロレーヌ』

 『ダンケルク』『ストラスブール』

 『リシュリュー』『ジャン・バール(2代)』

 『クレマンソー』『ガスコーニュ』

 合計19隻

 空母 搭載数

 『イラストリアス』50『ヴィクトリアス』50

 『フォーミダブル』50『インドミタブル』50

 『インプラカブル』60『インディファティガブル』60

 『イーグル(2代)』78『アーク・ロイヤル(2代)』78

 『マルタ』85『ニュージーランド』85

 『ジブラルタル』85『アフリカ』85

 合計12隻

 

 防空軽巡ディド型5隻

 防空軽巡ベローナ型2隻

 防空軽巡フィジー型4隻

 軽巡ウガンダ型1隻

 軽巡スイフトシュア型2隻

 軽巡エジンバラ型2隻

 軽巡サザンプトン型2隻

 軽巡マンチェスター型1隻

 軽巡ラ・ガリソニエール型3隻 

 軽巡ド・グラース型3隻

 重巡アルジェリー型1隻

 合計23隻

 

 駆逐艦

 トライバル型8隻

 J型4隻 K型4隻 L型4隻 M型4隻 N型4隻 O型4隻

 P型4隻 Q型4隻 R型4隻 S型4隻 T型1隻 U型1隻

 V型1隻 W型1隻 Z型1隻 Ca型1隻 Ch型1隻 Co型1隻

 Cr型1隻 バトルI型1隻 バトルⅡ型1隻 バトル後期型1隻

 ウェポン型1隻 ハントI型10隻 ハントII型18隻

 ハントIII型14隻 ハントIV型2隻

 ティエルク・ヒッデス型2隻 ル・アルディ型6隻

 合計105隻

 

 輸送船200隻

 

 沖縄以下を占領するに相応しい戦力が待ち構えていた。

 確かに日本・ドイツ機動部隊を持ってしても荷が重い。

 戦力的に一見そう見えた。

 しかし・・・それを粉々に粉砕できるだけの戦術は

 ハルヒ率いる日本にはあった。

 

 7月3日18:00

 ついに英国のレーダー100km以内に戦艦撫子が映る。

 待ち構えていた戦艦群は水上戦闘に備える。

 英欧艦隊・戦艦艦長「本当にたった1隻!?」

 英司令官「こっちをなめているのか・・気が違ったか・・?」

 ペネロープ「それとも・・それ相応の自信があるのか・・?」

 戦艦

 『デューク・オブ・ヨーク』『ヴァンガード』

 『ライオン』『リシュリュー』が立ち塞がる。

 レーダーに映った1隻の戦艦に照準を合わせて砲筒が動く。

 『スエズ運河の悪魔』は20ノットでゆっくり接近して来る。

 

 戦艦撫子

 棗霞艦長「いい?射程60kmに敵戦艦を捕らえたら"とびうお"

 発射始め"火の鳥"は非常時発射を許可し温存、

 単装砲・主砲班は水上攻撃にも注力し対空にも備えて!!」

 水上レーダーの大きな粒々が自艦に迫って来る。

 棗霞「射程到達と同時に最大船速!!3・・・2・・・1・・・

 最大戦速!!戦闘開始!!」

 撫子水兵「戦闘開始!!総員構えろ!!」

 警戒電子音が響きわたる。

 ヴィーン  ヴィーン  ヴィーン  ヴィーン  ヴィーン  ヴィーン

 こうして戦艦撫子のミッドウェー海戦における初の水上戦闘

 『南ハワイ沖海戦』が開始された。

 ゆりっぺ「とびうお発射始め!!1番2番!!」

 撫子のバックハッチが開きミサイル2本が発射される。

 

 英欧艦隊

 仏水兵「ん?敵、信号弾と思われる光二本を上空へ発射

 花火・・・砲撃とも取れます。」

 戦艦リシュリュー艦長「こんな距離で届く砲弾など

 あるものか!!挑発か囮だ!!」

 仏通信士「強烈なノイズで通信が使用不能です!!」

 戦艦リシュリュー艦長「たかが1隻の戦艦の動向など

 知らせる必要性は無い!!これからこっちが沈めに

 いくんだから・・・・。」

 仏CIC「!!・・・航空機と思われる反応!!こちらに接近!!」

    \∥/ //// \∥/ //

 その赤い炎を上げた花火2つは高速で接近し戦艦

 『リシュリュー』に着弾し主砲2本を壊した。

 日本・ドイツから領土奪還を試みに出撃したフランス海軍は

 ドイツに本土占領された後からろくな水上戦闘を

 行った事が無かった為パニックに陥った。

 その炎を見て周りの戦艦も驚愕して主砲を一斉に発射する

 英艦長「撃てーーー!!!敵が来るぞーーーーー!!」

 戦艦『キングジョージⅤ』の姉妹艦

 『デューク・オブ・ヨーク』

 史実最後の英戦艦『ヴァンガード』

 史実では未竣工戦艦だった『ライオン』が強烈な砲撃を行う。

 しかし射程30km以上の砲撃が全く望めず見当違いの位置に

 水柱を上げるだけ。

 戦艦『撫子』はレーダーに映った砲弾から敵射程を特定し

 接近。

 射程40kmの40cm単装砲を戦艦群にぶちかます。

 英水兵「『ヴァンガード』着弾!!」

 また誘導ミサイル2発が今度は 『デューク・オブ・ヨーク』の

 艦側面に音速度で直撃する。

 英司令官「まさか本当にたった1隻で

 仕留めるつもりなのか!?」

 50ノット全開で闇に染まる空の下で間合いを取りつつ戦艦を

 仕留めに行く『撫子』。

 接近した駆逐艦を十式単装砲で粉砕していく。

 "とびうお"が 『デューク・オブ・ヨーク』の側面に

 6発と集中着弾した後に 『デューク・オブ・ヨーク』は

 マレー沖海戦で沈んだ姉妹艦同様に傾斜して轟沈確定となった

 『リシュリュー』は40cm砲弾に耐え切れず3発目に

 深刻な浸水を起こして沈んでいく。

 『ヴァンガード』もアウトレンジ攻撃を防ぐ術は無く

 一方的に砲撃を喰らって甲板の各所が炎上し満身創痍。

 怖じけづいた『ライオン』は逃亡を試みるが

 スクリューと機関部を"とびうお"で破壊されて逃亡不能に

 40cmの砲撃を6度も浴びせられ轟沈。

 無論駆逐艦でさえ50ノットの化け物から逃げられず

 次々と壊されていく。

 英司令官は驚愕した。

 予想外の被害に顔面蒼白となった。

 英司令官「夜間爆撃隊を出せ!!奴を沈めるんだ!!」

 英通信兵「しかし通信が・・・。」

 英司令官「発光信号を出すんだ!!今すぐに!!」

 発光信号を受けた航空攻撃隊が緊急出撃する。

 先程帰ってきたパイロット達は首を振って懇願した。

 パイロット「やめろ・・・一方的にやられちまうぞ!!

 やめろーーーーー!!!」

 発艦直後航空機が砲撃で瞬時に粉砕されるのを見て

 パニックが伝染する。

 戦艦撫子は敵艦隊の中核を駆け抜け、すぐに側面へと

 ターンする。

 英巡洋艦ディド、ベローナ、フィジーが餌食にされていく。

 撫子に挑んだ駆逐艦は数秒後にはスクラップになっていた。

 ついに空母を捕らえた撫子は空母『ジブラルタル』

 『イーグル』の機関部とスクリュー上部を"とびうお"の

 直撃で機能不全に追いやる。

 英欧機動部隊は必死に砲撃を行うが、

 あまりの恐怖に同士討ちが多発して被害が拡大していった。

 ペネロープ「ユーロ・アンパーソンを回して!!

 このままじゃ継続戦力が壊滅してしまうわ、

 最大船速60ノットで敵艦へ!!」

 ついに『ユーロ・アンパーソン』が動く。

 しかし艦隊が大型化してるとあっては移動も楽じゃない。

 しかも『ユーロ・アンパーソン』がいた位置は艦隊最前線

 艦隊真下で暴れている『撫子』接敵に時間がかかる。

 その間にも戦艦『撫子』は英艦隊中核に射程120kmの

 誘導ミサイル"火の鳥"をぶち込んで艦隊中枢に入り込んだ

 ように錯覚させて夜闇の中でレーダーだけで

 戦艦隊中枢に紛れ混んでいる戦艦1隻を電波妨害真っ只中で

 倒すのは至難の業であった。

 現に史実ソロモン海戦夜戦でもレーダーに頼って米海軍が

 日本海軍と交戦したが、途中から敵味方の識別が混乱して

 同士討ちが起きた事から艦隊での夜戦はレーダーありきでも

 難しい上にましてや1vs大多数では夜戦で大多数が混乱すれば

 ダメージが大きいのは大多数であり、こちらの砲弾を

 使わずとも大戦果を上げる事ができるのだ。

 戦艦『撫子』は艦隊を引っかき回すように暴れ回る。

 駆逐艦や巡洋艦は最大速力を出しても追いつけず

 砲撃や魚雷で仕留めようにも射程が足らずで散々だった。

 ちょくちょく艦隊突っ切っては出ていって被害を被らずに

 どんどん艦隊を崩壊させる『撫子』

 戦艦『大和』では速力不足でフルボッコに合うため

 こうも無双はできなかっただろう。

 ついにユーロアンパーソンは撫子を捕らえた。

 ペネロープ「味方の大型戦艦がのこのこ50ノットも出せる

 わけがありますか!!この幽霊船め!!追撃を!!」

 敵味方まで識別が困難な状況で巨体に似合わない

 異様に速い光をレーダーで発見して追いかける

 ユーロアンパーソン。

 味方の戦艦で50ノット出せる奴はここにはいない。

 早急に味方に発光信号で合図を送り敵艦に接近する。

 戦艦撫子は接近する戦艦を探知して誘導ミサイル

 "とびうお"2発をユーロアンパーソンに向けて発射。

 ほとんどの戦艦が成す術無く被弾を一方的に許した

 誘導ミサイル"とびうお"。

 しかし、ユーロアンパーソンはただの戦艦では無かった。

 ペネロープ「ファイアフラッシュ展開。」

 英砲兵「ファイアフラッシュ展開どうぞ。」

 

 OTS05『ユーロ・アパーソン』

 全長220m 艦幅35m 

 最大速力65ノット 航続距離10000海里

 巡行速度20ノット バイタルパート40cm

 

 武装

 OTO50口径38.1cm軽量単装砲1基 射程45km 毎分5発

 OTO76mm軽量単装砲1基 45発/分 最大射撃18.5km

 OTO127mm軽量単装砲1基 35発/分 最大射撃23km

 Mle.68 100mm単装砲1基 78発/分 最大射程17km

 Mk-71 54口径8インチ単装砲 1基 最大射程55km

 自動対空SIWS20mmファランクス・ゼロ 1門 4基

 対空誘導ミサイル・ファイアフラッシュ 射程4km4基

 対空誘導ミサイル・シーキャット    射程4.6km4連4基

 40mmボブフォース20基

 Mk.33 3インチ連装速射砲 4基

 Mk.34 3インチ単装速射砲 4基

 対潜迫撃砲ヘッジホック 4基

 

 史実ではレジプロ爆撃機に限定的効果と酷評されていた

 対空ミサイルファイアフラッシュだが

 しかし、発射された2発が見事切り離したブースターまでも

 盾となって"とびうお"を相殺し防ぎ切った。

 ゆりっぺ「敵艦着弾前4km地点で"とびうお"撃墜!!

 着弾しておらず!!」

 棗霞艦長「もう一回。」

 また2発発射された。

 ユーロ・アンパーソンCIC「敵航空機?2機接近!!2時の方向!!

 高度3m!!位置40km!!」

 Mk-71 8インチ単装砲が火を噴いて"とびうお"1発を

 迎撃、その後半自動OTO76mm軽量単装砲1基が必死に

 弾丸を吐きつづけ2発目を破壊する。

 ペネロープ「この艦なら行けるわ!!接近して長距離砲弾を

 かましてあげなさい!!」

 ユーロアンパーソン操舵「イエッサーーー!!」

 高速で接近するユーロアンパーソン。

 撫子の連続ミサイルを迎撃しながら距離を詰める

 OTS06ユーロアンパーソン。

 こうしてOver Technology Shipの二回目の激闘が

 南ハワイ沖にて勃発した。

 



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第63話 1943年7月 撫子vsユーロアンパーソン

1943年3日21:00時

 戦艦撫子の奇襲を受けて手痛いダメージを食らった

 英欧機動部隊。

 英欧機動部隊から4隻の戦艦と4隻の巡洋艦3隻

 19隻の駆逐艦を沈没させられ空母2隻が行動不能に

 追い込まれる。

 さらに同士討ちで被害が拡大し戦艦 『プロヴァンス』

 『ブルターニュ』『ロレーヌ』空母『インプラカブル』

 巡洋艦3隻駆逐艦9隻が同士討ちで炎上。

 まさに地獄絵図が広がる中、戦艦撫子の前に

 英欧の技術の結晶・戦艦『ユーロアンパーソン』が立ち塞がる

 

 ゆりっぺ「敵艦、速力60ノットで接近!!逃げ切れません!!」

 戦艦撫子艦長・棗霞「カタパルト魚雷の使用許可を

 出します、撫子の"とびうお"をまともに防げたのは

 『ティルピッツ』と一部航空隊だけ・・・

 敵がこんな艦を用意して来るなんて・・・

 遠距離50km地点で6発連続発射許可を降ろす!!

 残り6発は40km地点で発射!!」

 魚雷班「了解!!」

 棗霞「ゆり、タイミング指示お願い。」

 ゆりっぺ「はい!!」

 棗霞「遊佐、とびうお撃ちつづけて!!」

 遊佐「了解。」

 接近して来る戦艦ユーロアンパーソンに"とびうお"が発射

 2発ずつされ続ける。

 戦艦ユーロアンパーソン艦長ペネロープ

 「艦隊に通達、私がこいつを倒す!!だから沖縄へ

 先行指示を!!」

 英通信士「了解!!」

 発光信号が送られ、英欧艦隊の味方に先行命令が出される。

 英欧艦隊は発光信号を出して先行、こんな恐ろしい幽霊船に

 構っている暇は無かった。

 ペネロープ「覚悟しなさい、『スエズ運河の悪魔』!!」

 対空能力が撫子に匹敵する強敵ユーロアンパーソン

 

 OTS01『撫子決戦仕様』

 全長270m 艦幅39m 最高速度50ノット

 バイタルパート 超合金38cm

 装備

 十式13cm単装稼動高射砲10基 射程30km 連射速度35発/分

 対艦40cm40口径単装狙撃砲1基 射程40km 連射速度約6発/分

 自動迎撃シズテム20mm真撃五型2門 4基

 毎分1門につき250発の自動対空機関砲 射程2km

 対空40mm単装稼動機関砲36基(近接信管搭載)

 25cm16連近接信管噴進砲中央左右合計8基

 2連装三五式対空速射砲8基(近接信管搭載) 

 35発/分 (砲身ごと) 最大射程15km

 誘導ミサイル二式飛魚(とびうお) 最大射程70km

 16門ミサイルハッチ内蔵80発

 誘導ミサイル三式火ノ鳥 最大射程120km 60発

 自動相殺魚雷発射管5門×2基

 対潜魚雷カジキ

 単装連射式大型遠距離カタパルト魚雷発射管

 長距離対艦魚雷 虎河豚(とらふぐ)着水前射程50km程

 速度で550km/h飛行 着水後52ノット20km射程

 

 OTS05『ユーロ・アパーソン』

 全長220m 艦幅35m 

 最大速力65ノット バイタルパート40cm

 武装

 OTO50口径38.1cm軽量単装砲1基 射程45km 毎分5発

 OTO76mm軽量単装砲1基 45発/分 最大射撃18.5km

 OTO127mm軽量単装砲1基 35発/分 最大射撃23km

 Mle.68 100mm単装砲1基 78発/分 最大射程17km

 Mk-71 54口径8インチ単装砲 1基 最大射程55km

 自動対空SIWS20mmファランクス・ゼロ 1門 4基

 対空誘導ミサイル・ファイアフラッシュ 射程4km4基

 対空誘導ミサイル・シーキャット    射程4.6km4連4基

 40mmボブフォース20基

 Mk.33 3インチ連装速射砲 4基

 Mk.34 3インチ単装速射砲 4基

 対潜迫撃砲ヘッジホック 4基

 

 その高い迎撃能力と撫子を超える速力はあのティルピッツでも

 勝てるか怪しい。

 艦砲の射程だけなら撫子以上である。

 ユーロアンパーソンは撫子の誘導ミサイル"とびうお"の

 射程60km以内から60ノットでさらに接近し、

 艦砲の炎を上げた。

 OTO50口径38.1cm軽量単装砲1基 射程45km 

 が撫子の直前に水柱を吹き上げ

 Mk-71 54口径8インチ単装砲 1基 最大射程55km

 が撫子の下側面に直撃した。

 戦艦撫子の初の敵艦砲による着弾だった。

 入江みゆき「敵砲着弾!!損傷軽微!!低空着弾との報告!!

 浸水無し!!」

 棗霞「焦らないで!!"とびうお""火の鳥"連続発射後

 カタパルト魚雷発射!!」

 バイタルボックスから6本かエレベーターに装填されて上昇し

 カタパルトに接続し、火花を散らして翼を持った魚雷が

 1発1発連続で飛翔する。

 撫子のハッチから再びミサイルが飛ぶ。

 実はこの時代で造られたSIWS系装備には重大な欠陥があった

 簡単に言うと『爆弾は迎撃できても』

 『ミサイルが迎撃できない』のである。

 どういう事かと言うと本来ミサイル迎撃用SIWSは

 劣化ウラン弾やタングステン弾と言った高質量弾の重量で

 ミサイルをぶん殴る事によって音速度のミサイルを迎撃する。

 しかしこの時代では高質量の弾丸を高速で発射できる技術が

 未熟な為急降下爆撃の爆弾や航空機は粉砕できるが

 ミサイル相手だとそのミサイルの速度を止めるだけの

 弾丸質量が足りないのである。

 だからせいぜい威力軽減にしか使えない為

 ミサイルは艦砲による精密射撃で防ぐしか無いのだ。

 こうした中で距離を約50km以下まで詰めて来た

 『ユーロアンパーソン』。

 だが、撫子はミサイルの連続攻撃をやめない。

 ペネロープ「次の砲撃ができないように敵戦艦後部に

 集中砲火!!」

 誘導ミサイル"とびうお"2発が今度はシースラグと

 MK-71 8インチ砲に迎撃される。

 ・・・しかし今度の攻撃は様子が違った。

 その爆風の影から飛翔魚雷が3本飛んで来たのだ。

 すぐさまユーロのファランクスが機動する。

 この程度の速度(500km/h)であれば上空に来ても怖くはない

 そう、水中へ放たれた3本を除けば。

 ファランクスのガトリングを稼動させて空中の魚雷3本を

 全て迎撃する。

 しかし爆風に紛れて着水した魚雷がユーロ・アンパーソンに

 襲い掛かった。

 ユーロ・アンパーソンCIC「ソナー反応!!魚雷です!!」

 ペネロープ「!!回避運動!!敵艦追うような形で面舵いっぱい!!」

 ユーロ・アンパーソン操舵「おーもーかーじー!!」

 ユーロ・アンパーソンは舵を取りながら全ての回避した。

 撫子の魚雷カタパルトから次々と"虎河豚"が発射される。

 通常の魚雷発射管と違い照準をつけやすく

 単発でありながら連射性能にも優れている代わりに

 命中精度が風に多少の影響を受けたり

 アウトレンジ無誘導であるが故に命中率が悪かったりと

 弱点が多い。しかし、誘導ミサイルと併用すれば

 割と使える。

 魚雷発射手は距離を聞いた後6本を接触信管から

 時限信管に変更時限設定。

 こうすることで着弾せずとも大体の位置調整をすることで

 敵艦付近で水柱を上げ、敵砲の命中率を下げられるのだ。

 それが命運を分けた。

 とびうお発射後もう6発が連続して発射される。

 ユーロ・アンパーソンは魚雷1発の直撃で砲の命中精度が

 かなり落ちて、撫子に着弾したのがMk-71 8インチ砲が

 艦体の中部に4発命中した位であった。

 せめて甲板に着弾させていれば戦闘力を削げたかもしれない。

 せめてOTO38.1cm砲が着弾していれば大きなダメージを

 与えられたかもしれない。

 艦間は40kmを切っていた。

 当たっていれば勝率はあった。

 だが、常に飛んで来る"とびうお"が邪魔で劣勢を強いられ

 爆風で命中率が激減しさらにカタパルト魚雷が襲いかかる。

 これによってユーロ・アンパーソンの砲の命中率が極限まで

 低下し、この後悲劇が訪れた。

 とびうお2発が迎撃された直後

 発射されたカタパルト魚雷のうち6発全てが水中へと着水

 ペネロープ「回避!!取り舵45度!!」

 全ての魚雷を回避できるコースだった。

 スレスレだったが回避できるコースではあった。

 しかし、半分が敵艦寸前ぐらいに設定された時限信管だった。

 ドッパーーン!!!!

 と艦の数十メートル手前で爆発し水柱をユーロに浴びせる。

 この一瞬が勝負を分けた。

 この時戦艦撫子の40cm砲の射程内にユーロは足を

 踏み入れていた。

 棗霞「撃て!!」

 ペネロープ「Fire!!」

 OTO38.1cmと40cm砲が同時に炎を吐く。

 破壊力ならば大和の46cm砲と互角以上の破壊力を

 誇るOTO38.1cm砲。

 しかし無情にもOTO砲弾は撫子の真横の海に外れ、

 撫子の40cm砲が大型砲門集中部へと直撃。

 OTO系の砲門回転部を破壊して戦闘力を激減させ。

 さらに時限信管の偶然たる調整で加害範囲ギリギリで

 右スクリューが魚雷の爆風を食らって、プロペラを

 二枚吹き飛ばしてしまった。

 この瞬間機動力が45ノットにガタ落ちし、

 さらに当たりもしない距離で誘爆、爆発した魚雷の影響で

 水柱や衝撃の連続で命中率が低下したところに

 40cm砲弾がもう一発直撃。Mk-71砲回転部を破壊。

 ファランクスが頑張って砲弾を止めようと努力するも

 止めることは敵わなかった。

 

 魚雷の爆風はたいしてダメージにならなかった。

 しかし、爆風の衝撃と水柱により砲撃精度を大幅に奪う事で

 ユーロ・アンパーソンの迎撃力を瞬間的に3割以下に

 落とした。

 それが両艦の運命を左右した。

 

 ユーロ・アンパーソンクルー達「うわぁあああああ!!!」

 40cm砲が止めとばかりにユーロ・アンパーソンの

 後方機関部スクリューを破壊。

 棗霞艦長「"火の鳥"撃て!!」

 撫子の追加バックパックから長距離誘導ミサイル

 "火の鳥"2発が放出される。

 本来120kmの射程の誘導ミサイルの燃料の残りを

 破壊力に追加させ、対空能力を削がれたところに

 "火の鳥"が容赦無く飛んで来る。

 ユーロ・アンパーソン砲兵「うるぁぁああああああ!!!!」

 シースラグとファイアフラッシュを発射して必死に

 抵抗し、誘導ミサイルを防御し持ちこたえる

 ユーロ・アンパーソンの砲兵達。

 OTO76mm単装砲とOTO127mm単装砲が

 回避率を失った艦を守るために炎を吐きつづける。

 しかしユーロ・アンパーソンの戦闘力を誘導ミサイルと

 40cm砲が徐々に奪っていく。現実は残酷だった。

 ユーロ・アンパーソン砲兵「総員退艦命令を!!艦長!!」

 弾が切れれば確実に沈む。

 もう撫子を仕留める事のできる長距離砲は無い。

 ユーロ・アンパーソンは攻撃の術を失ったのだ。

 ペネロープ「うぁぁああああああ!!!!」

 艦長椅子を思いっきり拳を降ろした。

 悔しかった。

 もっと自分に力が・・・戦歴があれば

 勝てていた勝負だったのに・・・!!

 もし戦歴が足りていれば

 距離を取って誘導ミサイルが全部無くなるまで迎撃を選択して

 ユーロ・アンパーソンの運命を変えただろう。

 だが水兵の練度の差と戦歴が決定的に撫子より

 足りていなかった。

 戦艦撫子は機密漏洩覚悟でアフリカの第三人民帝国妥当任務へ

 ついた。

 それはなにより水兵を成長させ

 戦艦を本当の意味で成長させる為だったからだ。

 ペネロープ「総員、退艦命令・・・急いで!!」

 砲兵達が必死に持ちこたえる中ユーロ・アンパーソンの

 水兵達が脱出艇に乗り込んでいく。

 40cmの砲弾をOTO127mmがレーダー頼りに必死に迎撃し

 内部の砲兵が吠えながら

 敵砲弾を砕いて艦を必死に守る。

 ユーロ・アンパーソンの甲板に誘導ミサイル"火の鳥"の

 燃料が降りかかり甲板を炎上させていく。

 脱出艇に乗った艦長が砲兵に叫ぶ。

 ペネロープ「走って逃げなさい!!今すぐに!!」

 装填手が降りてきて首を振る。

 砲兵の覚悟を伝え

 「aaaaaaaaaaaaa!!!!!」

 叫びながら艦を蹴って脱出艇を艦から突き放す。

 根強い抵抗を続けていたユーロ・アンパーソンの砲筒が

 限界を迎えて転がり・・・。

 誘導ミサイル"火の鳥"が2本が・・・上空から

 襲いかかるように・・・戦艦に・・・突き刺さる。

 着弾した瞬間・・・勝負はついた。

 『戦闘終了』

 

 ペネロープ「ごめんなさい・・・いい艦だったのに・・・

 貴方は何も悪くないのに・・・私が弱かったばっかりに

 ・・・ごめんなさい・・・ユーロ・・・うぅぅっ・・。」

 艦長の目から、勇敢に立ち向かったユーロ・アンパーソンと

 水兵を守るためにしんがりを勤めた砲兵に対して

 懺悔の涙が零れた。

 

 7月3日22:30時『南ハワイ沖海戦』にて

 Over Technology Ship06『ユーロ・アンパーソン』

 戦艦撫子との夜戦により轟沈。

 撫子の後方から超特務輸送船2隻が補給へ到着。

 棗霞「みんな・・・この戦いで協力有難う。

 担当船員は補給を急いで、今の戦いで主力兵装の弾薬

 7割を消耗しているから念入りにね。」

 戦艦撫子はメタンハイドレートと誘導ミサイルを補給。

 棗霞「そうだ、バイタルボックスの虎河豚をありったけ

 詰め込めるかしら?あれは使えそうだから入るだけ入れて。」

 カタパルト魚雷『虎河豚』24本導入。

 戦艦撫子の側面にはMK-71の砲弾の爪痕が残っていた。

 ざっと20発は命中していたのだろう。

 これを見ても『ユーロ・アンパーソン』は

 決して噛ませ犬では無かった。

 一歩間違えれば撫子の轟沈もありえるほどの最優艦だった。

 棗霞「敵ながら・・・見事ね・・・実力はほぼ誤差

 ・・・ツキの差ね・・・魚雷を装備していなかったら

 もしかしたら負けていたかもしれない。」

 ゆりっぺ「敵艦隊行っちゃいましたよ?追撃しますか?」

 棗霞「必要ないわ・・・既に攻撃隊は向かっている。」

 

 一方英欧 Z艦隊

 戦艦7空母3巡洋艦7駆逐艦28以上を失いつつも

 沖縄へ向かおうとする英欧艦隊。

 欧司令官「もし、あんなのが何隻も待ち受けていたら

 ・・・。」

 英司令官「・・・ありうる・・・補給物資をやられたら

 終わりだ・・・一旦米海軍と合流すべきか・・・。」

 ドキャーーーーーーン!!!!

 英司令官「!?」

 艦隊各所から爆音が鳴り響いた。

 英欧艦隊の上空にいたのは。

 三角形のエイ型のステルス艦載機と

 木製艦載機『梟』の後継機『闇鷹』の艦載攻撃隊だった。

 

 実は戦艦撫子が艦隊を発見した直後妨害電波を2分間切って

 機動部隊に殲滅を依頼していた。

 その攻撃の母体となっていたのがドイツ亡命軍将校部隊

 『マーシャル機動部隊』に随伴する

 『棗機動部隊』

 空母

 『翔鶴準改型空母』 搭載値旧レジプロ戦闘機基準84機

 人民帝国から奪った翔鶴型空母を軽改装した空母。

 飛行甲板にはやや薄めの装甲甲板と強化カタパルトを搭載し

 武装は35mm対空砲と水蒸気煙幕装置

 10cm閃光砲(スタングレネードによって航空攻撃の

 の命中率を下げる)

 パイロットは大半を天然特攻隊から引き抜いて編成されており

 訓練時にはパイロットになりたい奴は日課で尿療法で

 視力を強化・改善を促されている。

 

 『水鶴』対潜哨戒・偵察用航空母艦

 搭載機 艦載哨戒機『瑞星雲』10機

 最高速度500km/h 航続距離2000km 

 大型ソナー・400kg爆雷2発搭載

 

 後方双発型艦上攻撃機『黄揚羽』37機※レジプロ

 最高速度850km/h 航続距離2200km

 内部燃料タンクで+1000km エンジン2000馬力2基

 武装25mm強化機銃4門 機首30mm機銃1門

 偵察の為航続距離と搭載量重視で造られた偵察機

 非常時には航空戦や爆装も可能

 

 『氷鶴』最新ステルス攻撃隊航空母艦

 後方双発ステルス攻撃機 『鬼握』 42機※レジプロ

 最高速度770km/h 航続距離2200km エンジン2000馬力2基

 爆弾搭載量1.5t 武装機首20mm機銃 15mm機銃2門

 元ネタは大戦末期ドイツのステルスジェット戦闘機

 量産性を考慮して整備性のいいレジプロ2000馬力にして

 形状を平べったい三角形にした。形状からその名は

 『鬼畜おむすび』『美味しくないおにぎり』と揶揄される。

 レーダーや夜間官制に全く引っ掛からない為

 目視を除き迎撃が困難。

 

 『炎鶴』木製ステルス攻撃隊航空母艦

 後方双発木製攻撃機 『八多烏』 42機※レジプロ

 最高速度770km/h 航続距離2200km エンジン2000馬力2基

 爆弾搭載量2.2t 武装 機首15mm機銃  20mm機銃2門

 木製素材にステルス性を損なわず、染み込ませる事で

 強度強化が望める特殊な漆混合液を採用することで

 振動による摩耗問題と整備性の問題をある程度解決した。

 上記の機体と使い分ける理由がきちんとある。

 

 『雷鶴』音速暴撃隊航空母艦

 後方双発超重攻撃機 『拳骨』 42機

 最高速度600-1200km/h 後続距離2200km 

 エンジン3000馬力2基 爆弾搭載量 7t

 武装機首40mm機銃1門

 『鳳凰花』6t対艦ミサイル。逆探と後方舵が直結して

 無人誘導で敵艦に向かっていく。

 一回目の起動でパイロンから外れずに後続距離300kmはある

 固体ロケットエンジンを起動させて母機と一緒に突っ込み

 2回目のボタンでパイロンから切り幅して戦艦にぶつける

 コンセプト。モデルがAMモーラー。

 そのほか1t魚雷3発400kg爆弾4発

 または2t逆探アナログ対艦誘導ミサイル『夜鷹』3発

 こいつの運用の為にカタパルトの強化のみならず

 離陸補助ロケットを二つ搭載して出撃できる

 改造がほどこされている。

 

 超特務輸送船2隻

 ※戦艦撫子・ティルピッツへの武装・弾薬

 メタンハイドレート等を安全に運ぶために建造された

 戦闘輸送船。戦闘力が軽巡2隻分に該当する。

 

 駆逐艦

 島風Ⅱ型5隻

 秋月Ⅱ型11隻

 吹雪改戦術型24隻

 合計30隻

 

 商船

 高速輸送船10隻

 高速タンカー10隻

 ハイドレートタンカー4隻

 

 棗機動部隊の艦載攻撃機

 『黄揚羽』14機

 『鬼握』 42機

 『八多烏』42機

 『拳骨』 42機

 攻撃機140機がステルス性能の高い奴を先頭に奇襲を仕掛け

 レーダー官制を頼りに対空迎撃を計画していた英欧軍は

 この攻撃で100隻以上の艦船を消失。

 大型誘導ミサイル部隊の攻撃や爆弾・ロケットランチャーの

 雨霰を食らって艦隊が壊滅した。

 ダメ押しに空母    搭載値

 『アプリル・モーント(如月)』64

 『シュタイフェ・ブリーゼ(疾風)』64

 から発進した攻撃隊

 艦載装甲攻撃機『Do345ラブァイル』64機

 最高速度1100km/h 航続距離1200km

 外部燃料タンク+1000km

 30mm強化炸薬機銃1基 20mm強化炸薬機銃4基

 400kg爆弾6発、もしくは航空魚雷3発

 対艦ロケット8発 もしくは

 55mm R7M 近接信管対空ロケット弾×8発

 の追撃によって壊滅し、残った英欧艦隊は米海軍と

 合流するもお荷物にしかならなかった。

 

 第一次攻撃隊

 先行ステルス爆撃機『鬼握』の空爆と機銃の奇襲で

 対空巡洋艦の対空兵装が壊滅。

 レーダーに視認されないことで対応が遅れ

 航空戦力発艦が封じられてしまった。

 第二次攻撃隊

 木製ステルス攻撃機 『八多烏』によって多数の駆逐艦が

 壊滅。

 第三次攻撃隊

 暴重攻撃隊『拳骨』の

 大型対艦誘導ミサイル 『鳳凰花』 に貫通されて英国最強の

 装甲空母マルタ級が壊滅。

 さらに数々の戦艦・空母が対艦誘導ミサイル『夜鷹』によって

 直衛機の大半を失い、レーダーでの索敵を封じられた

 空母・巡洋艦が次々と沈められていく。

 最後の止めが亡命ドイツ軍の艦爆・艦攻64機の

 艦載装甲攻撃機『Do345ラブァイル』の攻撃によって

 英欧艦隊は壊滅し、残存艦隊は米海軍と合流すべく

 北東へと転進を余儀なくされた。

 『南ハワイ沖海戦結果』

 英国・欧州連合 Z艦隊 (生き残り)

 戦艦 

 『キング・ジョージⅤ世』『コンカラー』

 『ブルターニュ』

 合計3隻

 空母 搭載数

 『ヴィクトリアス』50

 『ニュージーランド』85

 合計2隻

 

 巡洋艦

 防空軽巡ディド型1隻

 防空軽巡フィジー型1隻

 軽巡マンチェスター型1隻

 重巡アルジェリー型1隻

 合計4隻

 

 駆逐艦

 トライバル型3隻

 J型2隻 L型1隻 M型3隻 N型3隻 O型2隻

 P型4隻 Q型2隻 R型3隻 S型2隻 T型1隻 U型1隻

 Z型1隻 Cr型1隻 バトルI型1隻 

 合計30隻

 

 この大損害は英欧機動部隊にはあまりにも重く

 合流しても戦力とは到底言えなかった。

 せめてユーロ・アンパーソンが生きていれば・・・

 そういわずにはいられない。

 しかし、その数日後の7月7日

 ついに日米機動部隊は激突する。

 

 



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第64話 1943年7月 空海共闘戦術

リアル忙しい


1943年7月7日 朝方

 ミッドウェー方面『ニミッツ・バルゼー機動部隊』

 戦艦

 アイオワ級戦艦

 『アイオワ』『ケンタッキー』

 モンタナ級戦艦

 『モンタナ』

 空母17隻

 エセックス級15隻 レジプロ搭載100機格納可能

 『エセックス』『ヨークタウン(2代)』

 『エンタープライズ(2代)』『イントレピッド』『ホーネット』

 『フランクリン』『レキシントン(2代)』

 『バンカー・ヒル』『ワスプ(2代)』『ベニントン』

 『ボンノム・リチャード』『タイコンデロガ』

 『ランドルフ』『ハンコック』『ボクサー』

 ミッドウェー級2隻 レジプロ搭載137機可能

 『コーラル・シー』『ニミッツ』

 巡洋艦 16隻

 バルディモア級重巡2隻

 ファーゴ級軽巡1隻

 オレゴンシティ級重巡1隻

 デ・モイン級重巡1隻

 駆逐艦75隻

 

 両艦隊は敵艦載機を偵察機が発見したため

 米海軍の加賀並の搭載機数と装甲空母神鳳以上の耐久を

 誇るエセックス級から第一次攻撃隊が発進。

 作戦としては『ニミッツ・バルゼー機動部隊』

 『イースト・インディペンデンス機動部隊』の2つの艦隊から

 同時攻撃を仕掛けて敵の防衛機動部隊を壊滅させる算段である

 しかし、『イースト・インディペンデンス機動部隊』

 最高司令官アクアマリン・ダグラスは攻撃機の攻撃を

 進言せず、戦闘機隊のみの出撃を指示した。

 『イースト・インディペンデンス機動部隊』

 戦艦

 『ミズーリ』『ニュー・ジャージー』

 空母13隻

 『レイテ』『キアサージ』『オリスカニー』『アンティタム』

 『プリンストン(2代)』『シャングリラ』『サラトガ(2代)』

 『レイク・シャンプレーン』『タラワ』

 『ヴァレー・フォージ』『フィリピン・シー』『リプリサル』

 ミッドウェー級2隻 レジプロ搭載137機可能

 『ミッドウェイ』『ダグラス・マッカーサー』

 ジェネルラルアトランティス級1隻 レジプロ150機可能

 『ジェネルラル・アトランティス』

 巡洋艦

 アトランタ級軽巡2隻

 バルディモア級重巡5隻

 ウースター級重巡1隻

 巡洋艦合計16隻

 駆逐艦 75隻

 

 偵察・前哨航空隊

 『CG-5型スターストライブズ・ナハト』300機

 最高速度1000km/h 航続距離2000km

 武装20mm軽量強化機銃4門 バックショットガン2基

 

 この二つの機動部隊の作戦思考がそもそも違っていた。

 ニミッツ提督は本気で日本軍艦隊を潰すつもりで

 一斉攻勢にて潰すつもりでいた。

 しかし、アクアマリン・ダグラス司令官は

 敵の戦術も把握せずに攻め入るのは危険と判断し

 ニミッツ機動部隊が壊滅するのも困るため

 全部戦闘機にして牽制し第一次攻撃の目標を

 『敵戦闘機の破壊』と『敵戦術の分析』を中心とした

 『哨戒』を目標とした。

 

 7月7日早朝 

 『ニミッツ・バルゼー機動部隊』(以下NB機動部隊)

 攻撃隊出撃

 

 艦載機

 『F11Fサーベルキャット』200機

 最高速度910km/h 航続距離2100km

 武装機首30mm機銃 12.5mm機銃6門

 1000ポンド爆弾2発 後方焼夷弾4発

 

 『CG-5型スターストライブズ・ナハト』200機

 最高速度1000km/h 航続距離2000km

 武装20mm軽量強化機銃4門 バックショットガン2基

 

 『A-3ソニックカリバー』150機

 最高速度1200km/hー670km/h 航続距離2120km

 最高速度戦闘時間8分

 武装20mm軽量強化機銃4門 

 対艦ロケットランチャー4発or1000ポンド爆弾4発

 

 『A-2スカイアーサー』(哨戒仕様)5機

 最高速度650km 航続距離2000km

 P-38形式でA-1スカイレイダーを大型化した

 双発艦載攻撃機・・・を改造して大型レーダーを導入

 敵航空隊の早期警戒と対潜哨戒を主任務とする。

 攻撃機としてはA-1スカイレイダー2機の方が効率がいい為

 5.5tの積載量を生かして先方を勤める。

 

 超重偵察機『輝』探知

 『接敵時間予測3時間半後、戦闘準備指令 敵第一次攻撃隊

 航空戦力約550機超コエル』

 

 日本軍ミッドウェー防空艦隊

 装甲空母『蒼桜』内部。

 通信士「『輝』から入電、敵航空隊到達時刻3時間半後

 方位東方向1500km地点、総員戦闘配備!!」

 こなたが空母内の廊下を走る。

 二乃田「元気で帰って来いよー!!」

 こなた「心配すんな。」

 軽く振り返って登場機へ走り出す。

 前後にプロペラを備えた装甲戦闘機『蒼皇』がエレベーターを

 上がっていく。

 横の装甲空母『大和』『武蔵』『天照』からジェット戦闘機

 『南雲』が火花を散らして出撃する。

 このミッドウェー開戦初の空母同士による激突の始まりである

 

 まず先手を取ったのは米海軍

 輪型陣で空母を護衛していた日本軍艦隊を補足

 ミッドウェー迎撃艦隊(新鋭南雲機動部隊)

 戦艦

 真長門型戦艦『長門Ⅱ世』『陸奥Ⅱ世』

 超甲改金剛型戦艦『比叡Ⅱ世』『霧島Ⅱ世』

 量産大和型改対空戦艦『明王』

 空母

 空母一番艦

 空母二番艦

 空母三番艦

 空母四番艦

 空母五番艦

 

 駆逐艦

 爽快型7隻

 秋月Ⅱ型12隻

 陽炎Ⅱ型4隻

 睦月改型3隻

 駆逐艦合計26隻

 

 その艦隊を発見した米航空隊はすぐさま殺到

 攻撃機総動員で粉砕にかかった。

 敵航空隊が見えないのが不穏だが見つけた以上潰す。

 

 『F11Fサーベルキャット』200機

 『A-3ソニックカリバー』150機

 が全力を上げて空母を粉砕にかかる。

 戦艦

 『長門Ⅱ世』『陸奥Ⅱ世』『比叡Ⅱ世』『霧島Ⅱ世』『明王』

 レーダー官制射撃による対空艦砲射撃を実行。

 轟音・硝煙・砲炎が一斉に吐き出されて戦闘開始を告げる。

 砲弾の近接信管により航空機12機が粉砕されて爆発する。

 敵航空機の加害射程に入る前に機数を少しでも減らすため

 戦艦の主砲から炎と煙りが連続で吐き出される。

 連射速度を重視した主砲はこの時点で37機を撃墜していた。

 それでも敵航空機は接近して来る。

 秋月Ⅱ型駆逐艦、

 13cm連装稼動高角砲(近接信管搭載)

 2連装三三式対空速射砲1基(近接信管搭載)

 稼動開始。

 史実の対空とは比べものにならない難易度の銃撃が飛び交う。

 防弾や練度を向上させた大多数の米攻撃隊が殺到する。

 米パイロット「・・・何故だ?何故空母も艦隊もいるのに

 敵に随伴航空隊がいない?」

 米パイロット「出撃がトロかったんだろうぶっ殺してやれ!!」

 史実だとそうである。

 『F11Fサーベルキャット』『A-3ソニックカリバー』は

 空母目掛けて全力で殺しにかかる。

 米パイロット「食らえ、音速の鉄槌を!!」

 『A-3ソニックカリバー』はロケットエンジンを起動させ

 一気に空母に肉薄する。

 絶妙なタイミングで音速ベクトルと一緒に爆弾と

 ロケットランチャーを大量に命中させ

 一斉に空母を破壊する。

 米パイロット「やったぜ!!」

 米パイロット「ざまあみろ!!」

 米パイロット「今度は戦艦を潰してやる!!」

 こなた「ハイハイ皆さんご苦労さん。」

 米パイロット「!?」

 攻撃隊の上空から日本軍の航空隊が来襲

 艦載ジェット戦闘機『南雲』150機

 最高速度1100km/h 航続距離2100km

 燃料 濃縮結合圧縮ハイオクタン

 武装 20mm強化炸薬機銃120発×6基

    後方対空ショットガン×4基

    可能爆弾搭載量500kg

 

 艦上装甲戦闘機『蒼桜専用豪風八型蒼皇』50機

 最高速度1100km/h 航続距離1400km 

 外部燃料タンクで+900km 内部燃料追加で+500km

 燃料 濃縮結合圧縮準ハイオクタン

 武装 25mm強化炸薬機銃4基 90発×4基

 後方対空ショットガン2基 放爆後方焼夷弾×4

 800kg爆弾1発、もしくは100kg爆弾4発等

 防弾 合金工夫により重

 

 艦上装甲戦闘機『豪風八型蒼皇』25機

 最高速度1050km/h 航続距離1600km 

 外部燃料タンクで+1000km

 武装・燃料上記と変わらず。

 防弾 やや重

 操作性 良好

 

 上空を、退路を塞がれた攻撃隊は艦隊からの対空砲火で次々と

 減っていく。

 米パイロット「対空砲火が止まった!?」

 こなた「総員囲めーーー!!」

 米パイロット「!!」

 こなた「潰せーーー!!」

 対空砲火で減らされた米海軍第一次攻撃隊が

 日本軍艦載機に全滅に追いやられる。

 米パイロット「このぉ!!!」

 こなた「逃げろーーー!!」

 上空から攻撃隊の異変に気がついた

 『CG-5型スターストライブズ・ナハト』が日本軍航空隊を

 追いかける。

 日本軍航空隊は後方焼夷弾を使って米航空隊を振り切る。

 米パイロット「この武装の脅威は訓練で学習・・・。」

 戦艦『長門二世』射撃指揮官「3.2.1...今だーーー!!!」

 艦隊総員がパイロットの合図を頼りに対空砲火のタイミングと

 集中攻撃を行う。

 米パイロット「ぐぁぁぁ!!!」

 そう、これが『空海合同戦術』である。

 航空機は速度が速く爆弾を積めば戦艦だって潰せるが

 弾数が少なく、いくら強力な機銃を積んでも防弾性が

 ある相手だと苦戦する。

 おまけにパイロットには体力制限や限界がある。

 戦闘艦艇は速度が遅く航空機を潰しにくいが弾数や火力は

 桁違いに多い。

 そのためパイロットの負担を軽減しつつ敵の数を安定して

 減らす必要がある。

 このための空海合同戦術である。

 ①まず艦砲射撃と対空砲火で射程内にある航空機を焼き払い

 戦闘力と数を削ぐ。時々閃光弾を発射して命中率を下げる。

 ②その後艦隊破壊に向かう攻撃隊を戦闘機で

 上空から降下して潰す。

 この時巻き添え対策として対空攻撃を停止する。

 ③その後敵戦闘機が殺到したら艦隊上空に引き付け

 後方焼夷弾等で引きはがし、対空指示を出して焼き払って貰う

 閃光弾発射で体制を崩してくれればなおよろし。

 ④上昇して定位置につく。弾薬が尽きたら帰る。

 

 このルーチンワークをこなす事によって効率よく最小限の

 犠牲で大多数の敵航空隊を殲滅することができる。

 波状攻撃や連続攻撃にも対応できるため汎用性は高い。

 しかし、それでも何隻か駆逐艦が沈んだり『長門二世』

 の艦尾が炎上していたりするもどうにか乗りきった。

 米航空隊-322機

 日本航空隊-11機

 こなた「しかし、一回目の空襲にしてはやけに数が

 少ないなぁ?」

 これで少ないと言うのはもうこなた達は航空機落としすぎて

 感覚が麻痺しているのだろう。

 だが、この言葉が真実であることが後に判明する。

 みさお「いやーまさか破壊した空母が全部偽物とは思うまい

 輸送船繋げてベニヤ板はっつけて塗り絵した奴だけど

 よかったなぁ・・・本物じゃなくて・・・。」

 こなた「本当音速でタイミング良く爆弾ぶつけるアホが

 いるって怖いね米軍・・・本物だったら終わってた。

 いやあ、防衛戦って利点も割と多いもんだね

 救助がやりやすいし補給の心配は割とないし。」

 みさお「銃弾がコックピットに来ないことを祈るぜ・・。」

 

 後方から秋月Ⅱ型が補充用の偽装空母をゆっくり

 引っ張って来る。

 輪型陣の真ん中にあった偽装空母は史実の死亡フラグ回避

 の意味合いが大きい。

 日本軍がどんな陣形をしていたかと言うと

 日本本土から

 800kmの位置に空母機動部隊さらにそこから

 600kmの位置に戦艦・駆逐艦を中心とした

 対空・対潜掃討隊が控え、そのやや後方に艦載機を

 備える陣形となっている。

 こうしてこなたのいる南雲機動部隊はどうにか今日を

 乗りきった。

 

 一方ハワイにいる『イースト・インディペンデンス機動部隊』

 (以下EI機動部隊)は最初にデコイという無人艦載機を

 100機程先行させながら敵の様子を見ていた。

 アクアマリン・ダグラス司令官は大体この位置に敵

 機動部隊が絶対にいると山を張って敵航空隊にデコイを

 潰させて弾薬切れに追い込みその後メインパイロット達で

 日本航空隊を潰すという流れである。

 トラック「楽勝で・・・勝てたらいいんだが・・・。」

 ウェーク「今までの経験上上手くいかなかった時の

 リカバリーも思慮に入れないとな。」

 クェリン「まったくだ、楽勝で勝てたら軍隊はいらねえ。」

 委青柳「私達は今度こそ勝てるんだろうか?」

 孫本山「慎重にいこうぜ、ミスをしなければ損害は被らない

 今回は敵の攻撃を見切る為の偵察だ。

 敵の手の内がわかり次第次回反撃する。」

 柳霊剣「本当にそれでどうにかなるのか?」

 パトリシア・マーティン「さあドックファイトですよ!」

 ウェーク「お前は偵察終わって帰ったらすぐに寝ろ。」

 パトリシア「ホワーイ!?何でぇ!?」

 ウェーク「お前は夜戦防衛で活躍してもらわなきゃな。」

 パトリシア「ぷー。」

 敵艦隊へ威嚇偵察に向かっている時異変が起きた。

 デコイが不意に砕け散ったのだ。

 クェリン「見ろ!!」

 トラック「敵航空隊か!?」

 ウェーク「いいや、どこにも見えない!!まさか・・・これは!?」

 そう、米エリート航空隊はデコイが日本軍航空隊抜きで

 ボッコボッコ落とされたのを見て確信した。

 ウェーク「艦砲射撃か!!」

 そう、初見だったらわからなかっただろう。

 だが、初見じゃない。

 人民帝国海軍の行った三式弾による戦艦集団の艦砲対空射撃

 それを目にしていた彼等はじっくりとデコイの砕け具合と

 周囲航空隊の不在で感づいた。

 ウェーク(艦砲射撃で数と武装を潰した後に航空隊で

 始末する戦法か。)

 ウェーク「総員周囲警戒してここから先には突っ込むな!!」

 委青柳「何故・・・。」

 ウェーク「命令だ!!」

 

 ハワイ防空隊 上空

 岩城真白「味方のレーダー官制情報聞いているけど・・・

 立ち止まって警戒しているな・・・。

 私は突っ込んで良いけどどうなの教官?」

 寿教官「ダメだ、弾薬と命に限りがある以上下手な突撃は

 禁止だ、お前達の部隊を引っ込める命令が出るまで

 空母で寝てろ。」

 真白「はいはい、わかりました。」

 真白の航空隊『風花』、『加賀』航空隊隊長の命令により

 空母『飛龍』に後退。

 上空には拮抗するほどの戦闘機が睨み合っているが

 動きを見せない。

 

 ウェーク「俺が敵の戦い方を調査して来る、

 お前達は威嚇の為に待機してろ。」

 柳霊剣「死にますよ!?」

 ウェーク「俺はラッキーマンだ、仲間を守る為にも

 敵の戦術を把握して対策を練る義務がある。」

 ウェーク隊長機先行。

 ウェークは蛇行しながら接近する。

 ウェーク(来い・・・お前らの戦術を暴いてやる!!)

 ※。。゚゚゙゙゙:¨※※

 弾幕がお出迎えする中目茶苦茶に『ナハト』を操縦しながら

 接近する。

 ウェーク「何処にいる!?航空隊・・・!!」

 ウェークの視線の先に日本軍航空隊の粒々が見えた。

 さらにしたには機動部隊、空母が見えた。

 ウェーク「そうか!!」

 ウェークは急降下も混ぜて弾幕をかい潜りながら味方へと

 帰る。

 

 トラック「ひゅー、無駄に生き残っちゃいない!!」

 ウェーク「随伴を残しながら少しずつ数を減らしながら

 威嚇しつつ前線から撤退せよ!!

 ニミッツ提督の方向に向かわれても困るからな。」

 

 日本軍航空隊

 寿教官「・・・やつめ・・・逃げきったな・・・。」

 紺色美那「これでこっちの戦略が悟られたか・・・

 やるじゃないか抑止力・・・だが後方は大丈夫か?」

 ハワイ方面から偵察に来た空母機動部隊は戦術を分析した

 後に次の朝になり次第攻撃をすることを決定した。

 しかし、米海軍はこの後待ち受ける悪夢の洗礼を受けることと

 なる。

 今回の戦闘結果 ミッドウェー方面 日本軍まず1勝

         ハワイ方面 戦闘進捗無し

         ハワイ南方 英欧艦隊壊滅

 



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第65話 1943年7月 激闘の夜襲

1943年7月7日 

 夕暮れとなった。

 ここからが実質本番。

 日本軍のミッドウェー・ハワイ艦隊の中間に位置する

 MI中間機動部隊は

 融合航空母艦 搭載値

 『隼鷹』53『飛鷹』53『大鷹』30『雲鷹』30『沖鷹』30

 『鳳翔』15『祥鳳』30『瑞鳳』30『龍鳳』30

 上陸抑揚艦兼空母

 『大鳳』80『神鳳』80『伊勢』50『日向』50

 を前進させる。

 そう、日の没する時こそがステルス爆撃機の真価を

 発揮できる時間なのだ。

 通常日が出ている時はレーダーがあろうが無かろうが

 航空隊に目視で発見されれば普通にやられてしまう。

 しかし、目視じゃなくてレーダーに頼り切りになりがちな

 夜間防衛時にはステルス性能を完成に築き上げた

 ハルヒ率いる日本皇国が優位。

 さらに夜間だとたとえ低速でも敵の位置さえわかれば

 敵艦隊を破壊できる。

 たとえ攻撃機でも夜間では艦船防御対空・航空撃墜率も

 著しく低下する。

 ハルヒは天然特攻隊航空艦載機に逆探を動員することで

 第二次世界大戦で常識だった『夜間艦上航空攻撃不可』を

 ぶち壊した。

 だから英国・欧州はこれを見破る事ができずに成す術なく

 艦隊を沈められてしまった。

 だがアメリカは違う。

 既に第二次米本土大空襲で思い知らされた。

 それ相応の対抗策を練ってきている。

 

 ニミッツ提督は確かに昼は航空戦力を結構損耗したが

 決して無能ではない。

 ニミッツ「貴様らのステルス攻撃は防戦ばかりでは

 やられる一方。

 ならば、お前達のその余裕を奪い去ればいい。」

 『ニミッツ・バルゼー機動部隊』

 エセックス級航空母艦 搭載値一隻100機

 『バンカー・ヒル』『ワスプ(2代)』『ベニントン』

 『ボンノム・リチャード』『タイコンデロガ』

 『ランドルフ』『ハンコック』『ボクサー』

 艦載機

 『A-2スカイアーサー』(夜戦哨戒仕様)50機

 『A-1スカイレイダー』(夜戦仕様)550機

 そう、これが対抗夜戦攻撃隊の本隊であった。

 『A-2スカイアーサー』(夜戦哨戒仕様)の

 大型早期警戒レーダーで先行して敵航空隊・水上艦隊を

 マッピングしてから後方の攻撃隊で始末する流れである。

 『A-2スカイアーサー』(夜戦哨戒仕様)の爆弾倉には

 大量の閃光弾を搭載することで夜間にて戦術的行動の

 幅が広がり

 さらに対空兵や随伴航空隊や対空兵には夜戦対応で夜目が

 効く人員を引き抜き育成・訓練・配備することで

 ステルス攻撃機の対策も実装されていた。

 そしてA-1スカイレイダーは搭載値1にもかかわらず

 扱いやすいだけでなくたっぷり空母に積めるコンパクトさと

 整備性の良さ、3t超えの搭載量のマルチロールエース。

 ニミッツ「俺達を舐めるな。」

 

 一方日本軍では夜間襲撃隊として融合空母が融合し

 新鋭大型航空機発艦を行っていた。

 空母融合

 『隼鷹』『大鷹』・『飛鷹』『雲鷹』

 通信士「カタパルト共有、大型エレベーター稼動

 九十九を出せ。」

 

 『音速雷撃隊』出撃

 『音速艦陸攻撃機九十九(つくも)』40機

 ※夜戦仕様

 最高速度1200km/h 航続距離2000km 搭載4t

 後方に大型のレジプロのターボフロップエンジン

 2500馬力前後同調型を

 後方に2基搭載した『九六式陸攻』の最終形態。

 実質4発攻撃機の部類。

 搭載が4tしかない代わりに音速でも安定して飛行できる

 Δ形状と後退翼を採用している。

 速度が速い代わりに大きさの割に燃費悪い。

 だが高い生存性に期待して採用された。

 武装25mm機銃2門 機種30mm機銃1門

 4t誘導対艦ミサイル1発 400kg爆弾10発 800kg爆弾5発 

 逆探深音誘導魚雷2発

 大体搭載値4機分を消費する大きさ。

 ※ただしステルスじゃない。

 

 『第二次天然特攻隊』

 上陸抑揚艦兼空母

 『大鳳』80『神鳳』80『伊勢』50『日向』50

 から出撃

 

 後方双発ステルス攻撃機 『鬼握』 65機

 最高速度770km/h 航続距離2200km エンジン2000馬力2基

 爆弾搭載量1.5t 武装機首20mm機銃 15mm機銃2門

 300kg爆弾4発

 

 後方双発木製攻撃機 『八多烏』 65機

 最高速度770km/h 航続距離2200km エンジン2000馬力2基

 爆弾搭載量2.2t 武装 機首15mm機銃  20mm機銃2門

 逆探深音魚雷1発 2t誘導ミサイル1発

 

 夜の闇の中次々と出撃する攻撃隊

 その時緊急連絡が届いた。

 超重偵察機『輝』

 『ミッドウェー方向カラ敵攻撃機総勢約600機

 ミッドウェー艦隊ニ接近 注意セヨ!!』

 こなた「ろっぴゃくぅぅ!?」

 南雲中将「これはまずい!!緊急出撃!!夜戦装備を

 搭載した奴から緊急発進!!」

 

 艦載ジェット戦闘機『南雲』150機

 最高速度1100km/h 航続距離2100km

 艦上装甲戦闘機『蒼桜専用豪風八型蒼皇』50機

 最高速度1100km/h 航続距離1400km 

 が緊急で夜戦装備にして出撃。

 

 『MI中間機動部隊』は救難信号をキャッチ

 機数不足を補う為に空母『飛龍』『蒼龍』『赤城』『加賀』

 から総勢160機にものぼる増援を派遣。

 この中間機動部隊は南方にいる鹵獲米空母5隻

 『エンタープライズ』を主力とした

 対ハワイ方面の『白銀機動部隊』と

 『天照級航空母艦』を主力とした

 『新鋭南雲機動部隊』の防衛・攻撃フォロー

 できるポジションで配置された調整艦隊。

 万が一対応しきれない数が襲ってきた時に備えて

 航空防衛フォローを行えるように配置された。

 だが、その航空隊に最初に接敵したのは『第二次天然特攻隊』

 だった。

 

 先行する 『A-2スカイアーサー』。

 その前にはステルス爆撃機『鬼握』

 

 日本軍超重偵察機『輝』

 『敵航空隊接敵、航空戦闘カイシセヨ・・・

 敵位置・・・目ノ前。』

 天然特攻隊「・・・マジかよ・・・。」

 日本軍教官「こっちはレーダーに映らない、

 ならば敵を捕らえれば・・・圧倒的優位だ。

 機銃目一杯使って撃墜せよ!!訓練通りだ!!

 敵を3機以上潰したら体当たりして楽になっていいぞ!!」

 天然特攻隊の『鬼握』逆探反応。

 『A-1スカイレイダー』と交戦開始。

 米攻撃隊は一瞬何が起こったかわからなかったが

 何機か破壊されてようやく認識。

 『A-2スカイアーサー』閃光弾投下して敵影把握を行う。

 敵影把握した米攻撃隊は密集体型で攻撃

 しかし何機か迎撃するも性能差で追い回される。

 鰯の群れvsエイの群れの構図である。

 その特異な形状故に一撃離脱が中心戦術の『鬼握』『八多烏』

 だが130vs600では分が悪いばかりか日本軍攻撃隊が

 かなり削られ76機まで減らされ米軍は510機までしか

 減らなかった。

 夜目での航空戦闘を徹底的に慣らされた集団は勝手が違う。

 しかし、彼等の活躍は無駄では無く『新鋭南雲機動部隊』

 が迎撃できる状態まで時間稼ぎができたのである。

 

 夜戦装備を搭載した桁違いの性能を誇る『新鋭南雲機動部隊』

 総勢200機が迎撃に来襲。

 夜間では空海合同戦術が使えない以上圧倒的大多数を

 分担して減らすしかない。

 総員の共食い損害防止のため連続一斉一撃離脱を慣行する。

 こなた「ふう、間に合ったけど迎撃数が足りない・・・。」

 真白「手伝いに来ましたよ!!」

 こなた「おお、夜戦の専門家さん!!」

 どうにか航空隊の増援が間に合いニミッツ提督の送った

 膨大な攻撃隊を処理し、その後残存攻撃隊およそ127機

 『新鋭南雲機動部隊』に来襲し夜間襲撃で視界が悪い中

 レーダー射撃による強い対空砲火で抵抗し

 駆逐艦が合計で6隻と偽装空母は全部沈んだものの

 艦隊は事なきを得た。

 

 ・・・しかし同時刻、航空隊を温存していた

 『EI機動部隊』が日本軍ハワイ方面

 『白銀機動部隊』に向けて出撃

 なんとニミッツ提督とほぼほぼ同じ手を使って

 攻撃を仕掛けてきた。しかもご丁寧に護衛戦闘機

 熟練パイロットセットの達のおまけつき。

 超重偵察機『輝』探知。

 『敵攻撃隊来襲!!その数700!!直ちに防衛せよ!!』

 『米軍I・I機動部隊』

 エセックス級航空母艦 搭載値100

 『レイテ』『キアサージ』『オリスカニー』『アンティタム』

 『プリンストン(2代)』『シャングリラ』『サラトガ(2代)』

 『レイク・シャンプレーン』『タラワ』

 攻撃隊

 『スターストライブズ・ナハト(夜戦仕様)』100機

 『A-2スカイアーサー』(夜戦哨戒仕様)50機

 『A-1スカイレイダー』(夜戦仕様)550機

 

 ハワイ方面防衛日本軍『白銀機動部隊』搭載値

 『ヨークタウン(陽炎)』90『エンタープライズ(銀炎)』90

 『ホーネット(蜃気楼)』90『サラトガ(冥炎)』90

 『レキシントン (明炎)』90

 艦上戦闘機『豪風七型真零』126機

 最高速度1100km/h 航続距離1200km 

 外部燃料タンクで+1000km 

 

 三矛型艦上攻撃機『青筋揚羽』84機

 最高速度1100km/h 航続距離1200km

 外部燃料タンクで+1000km

 

 迎撃に出撃するもこれでは性能差はあっても敵の物量ならば

 空母5隻は簡単に消し炭になるだろう。

 そのため中間機動部隊から残った正規空母

 『翔鶴』『瑞鶴』から

 艦上装甲戦闘機『豪風八型蒼皇』21機

 最高速度1050km/h 航続距離1600km 

 外部燃料タンクで+1000km

 

 三矛型艦上攻撃機『青筋揚羽』42機

 最高速度1100km/h 航続距離1200km

 外部燃料タンクで+1000km

 

 艦上戦闘機『豪風七型真零』21機

 最高速度1100km/h 航続距離1200km 

 外部燃料タンクで+1000km 

 

 さらに『グラディアンベルリン』搭載値146+『鳳翔』

 『沖鷹』+『祥鳳』・『瑞鳳』+『龍鳳』から

 『音速艦陸攻撃機九十九(つくも)』60機※夜戦仕様

 最高速度1200km/h 航続距離2000km 搭載4t

 を急遽増援で緊急出撃

 まさかの抑止力による時間差攻撃に戦慄する日本軍。

 700vs354の激闘が展開。

 爆装してもΔ翼で音速をたたき出せる『九十九』

 だがその代償として史実の『キ94』並にでかい図体で

 搭載値を4も食う事である。(コンセプトは良く似ている)

 防衛にステルス戦闘機を使っている訳では無いため

 苦戦を強いられる防衛航空隊。

 もちろん『白銀機動部隊』の前方にも偽装空母と

 対空掃討隊が控えていた。

 しかし、アクアマリン・ダグラスはウェーク隊長の

 情報から

 

 回想

 アクアマリン「目の前にあった航空母艦から新鋭機大多数の

 出撃が確認できていない、さらに空母の遥か後方に

 航空隊がいた・・・普通勝敗に影響する戦力を

 最前線において航空隊がいたにもかかわらず遥か後方に

 展開して開けていることはあまりに無謀です・・・

 あえてそれをやっている・・・それはつまり

 "壊れても問題ない"からやっている・・・

 前方の空母が偽物の可能性があります、

 ですから攻撃隊の皆様は増槽を多めに

 積んで出撃し、敵に遭遇し次第3方面に別れて

 ウェークの偵察した地点より後方を襲撃して下さい。」

 

 『EI攻撃隊』は三方向に分離した後に前方の艦隊を無視して

 より後方へと進出。

 これを見た日本軍は緊急で本土から夜間防空隊の派遣を要請

 五木菜夛「かい潜られた!!」

 佐々木アキヤ「夜間じゃ・・・厳しい!!」

 『A-1スカイレイダー』『A-2スカイアーサー』の群れが

 本物の空母を潰しに回り込む。

 日本本土から緊急で

 三矛型艦上攻撃機『青筋揚羽』150機

 艦上戦闘機『豪風七型真零』150機が空母護衛に派遣され

 夜間防衛に当たる。

 

 Over Technology Ship06 『銀河』防空に前進

 米軍『I・I』機動部隊 まずは『白銀機動部隊』に肉薄

 緊急夜間防空で必死に部隊は応戦する。

 暮臚「くそっ!!見破られてやがる!!」

 偽装空母そっちのけで対空攻撃をかい潜り本隊へ

 米攻撃隊が直進してきたのだ。

 スカイレイダーのパイロット達はレーダーだけではなく

 夜間を肉視で克服し、機動部隊を発見する訓練を

 徹底している。

 元米空母5隻は必死のレーダー対空攻撃で追い払おうとするも

 米軍熟練攻撃隊は全然甘くなかった。

 しかもよりにもよって『赤城』『加賀』『蒼龍』『飛龍』の

 航空隊不在の状況でである。

 『A-1スカイレイダー』は空母『ヨークタウン』

 に夜間雷撃を実行。1機につき3発の魚雷が18本と

 ピアノのように襲いかかる。

 対潜砲で必死の抵抗を試みたり駆逐艦『朝潮』が庇うも

 6発が着弾。さらに反対側から魚雷3発喰らってよろめく。

 船員「空母ヨークタウン!!修復絶望的!!緊急脱出!!」

 さらに艦橋と甲板前方にロケットランチャーが着弾。

 艦内は艦長・操舵を除き緊急で船員は脱出。

 空母『ヨークタウン』は炎上しながら轟沈する。

 ※日本軍保有です。

 空母『レキシントン』は砲のあった所を

 『軽量38cm対空砲』に変更しており必死に抵抗するが

 急降下で降り注ぐロケットランチャー・爆弾の雨霰を

 喰らって沈没。

 ※日本軍保有です。

 空母『ホーネット』左右から魚雷を3本ずつ、甲板の

 後ろ右に三発、中央右にい1本の爆弾を喰らいながらも

 沈まずに持ちこたえる。

 『サラトガ』は左右に舵を切りながら上空攻撃をかわし

 『エンタープライズ』は魚雷の群れを絶妙にかわして

 持ちこたえる。

 『白銀機動部隊』空母2隻 駆逐艦8隻が沈没

 空母『ホーネット』中破

 

 さらに悲劇は日本軍中央機動部隊にも襲いかかる。

 戦艦『銀河』

 リニア式40cm炸裂対空主砲3連1基

 リニア式38口径軽量51cm単装砲1基 

 射程重量砲弾55km軽量砲弾75km

 リニア式20cm3連装高速射高角砲 

 副砲 単装13cm十二式自動対空砲2門2基

 真撃十二型20mm自動対空ガトリング2門4基

 2連装三四式対空速射砲14基(近接信管搭載) 

 47mm対空信管機銃35基

 を稼動させながら艦隊を防空する。

 壮絶な対空攻撃に多数の敵攻撃機が餌食になるも

 低空から駆逐艦を盾にしつつ接近した『A-1スカイレイダー』

 7機が『祥鳳』『沖鷹』に肉薄して雷撃を慣行。

 対空砲火で舵をやられて操作不能となった

 『A-1スカイレイダー』がまっすぐ突っ込んで来る。

 紺色「くっ・・・空母の影になってちゃ無理だ!!」

 直撃して揺らぐ空母2隻に魚雷が突き刺さり傾斜して

 2隻横向きにゆっくり沈んでいく。

 空母 『祥鳳』『沖鷹』轟沈

 駆逐艦17隻轟沈

 さらに被害が拡大する寸前に本土防衛隊のサポードによって

 被害を最小限に食い止めどうにか迎撃に成功。

 後数分遅ければ空母が後3隻以上沈んでいただろう。

 こうして『EI機動部隊』は217機を損失しながらも

 日本軍の空母を4隻潰すことに成功した。

 

 しかし、同時刻日本軍の攻撃隊も米機動部隊に到達していた。

 『鬼握』『八多烏』合計76機が『NB機動部隊』に殺到

 艦隊は『A-2スカイアーサー』が航空隊を発見した後に

 艦隊からかなり離れた位置で閃光弾を発射して

 狙いを反らそうとしたり明かりに見えた攻撃機を連携して

 迎撃したりと応戦。

 だがやはり夜間迎撃は困難を極めた。

 『Standby for Action!!』

 戦艦『モンタナ』内部で水兵が甲板を上がって

 『ボフォース40mm4連装機銃』

 『Mk-71 8インチ長距離砲』

 『Mk.33 3インチ連装速射砲』

 『Mk.34 3インチ単装速射砲』

 を握り映画『男達の大和』を思わせる様相で

 星がきらめく夜空を睨みつける。

 「主砲20インチマジックヒューズ、攻撃始め!!」

 偵察機の指示に従い

 モンタナ・アイオワ・巡洋艦の主砲が動き

 夜を切り裂く砲撃と同時に対空戦始まる。

 戦艦アイオワと巡洋艦達と共に全力迎撃を開始する。

 夜間艦載機型のスターストライブズ・ナハトも

 必死に迎撃。

 『鬼握』は300kg爆弾4発を空母へ投下

 空母『ベニントン』に直撃。

 さらに『鬼握』爆弾かかえたまま直角急降下で

 空母『バンカー・ヒル』に直撃。

 レーダーが通用しない以上頼るは夜目要員の夜間肉視指揮。

 英欧みたいにあっさりやられない。

 『鬼握』数10機が戦艦『モンタナ』に肉薄する。

 6機が近接信管対空砲撃で撃墜され4機の爆弾が投下。

 米軍水兵「第一主砲筒艦上に直撃!!MK-71 3番が破損!!」

 米軍水兵「第三主砲右脇炎上!!」

 そこに『八多烏』の群れが対空砲炎の外から雷撃を実行。

 米軍CIC「ソナーに反応!!右舷魚雷接近!!」

 米軍「回避運動!!」

 魚雷をソナーで探知して回避運動に入る

 空母『バンカー・ヒル』。

 しかし、魚雷の内部のソナー共振機構が働き魚雷先端が

 がっちり『バンカー・ヒル』を捕らえる。

 米軍「・・・こっちに来たぁ!!」

 2tもある魚雷が側面で2発炸裂し直撃。

 ぐらつき傾斜する空母『バンカー・ヒル』

 エセックス級をがたつかせる一撃の2t航空魚雷の

 威力は凄まじかった。

 エセックス級『バンカー・ヒル』轟沈

 『八多烏』はさらに2t対艦誘導ミサイルを発射し

 空母『ベニントン』と『ボクサー』に直撃・炎上を誘発させる

 だが、米空母は甘くない。

 盛大に甲板の中央が吹き飛び、ミサイルが右から左まで

 艦中央へ貫通爆発したのに沈んでいないのである。

 だが『ベニントン』に爆装投下していない『八多烏』が

 翼を炎上させながら急降下で中央に突き刺さり大爆発して

 沈没させた。

 エセックス級『ベニントン』轟沈

 その後 空母『フランクリン』『レキシントン(2代)』

 を中破に追い込むも仕留め切れずに撤退。

 こうして第一次の夜間戦闘にて『NB機動部隊』は

 空母2隻轟沈  3隻中破 戦艦『モンタナ』小破

 駆逐艦6隻轟沈 

 巡洋艦 バルディモア級重巡2隻 ファーゴ級軽巡1隻を

 小破という被害を被った。

 しかし、航空機の損耗の方が手痛く戦闘維持が困難となった。

 

 さらに日本軍航空隊の真の手は『EI機動部隊』にも

 襲いかかかった。

 

 『音速艦陸攻撃機九十九(つくも)』40機

 先方の機体をレーダー・逆探の哨戒装備にして

 敵水上艦隊艦隊を察知しアウトレンジから

 4tの逆探深音雷撃するプランである。

 しかも水上魚雷のデータにより音速状態で魚雷を発射しても

 水上を衝撃最小限で着水し故障を防止し、

 ベクトルが弱まった所で浸水し進み続けるという

 工夫を凝らした長距離魚雷である。

 粉末燃焼酸素発生機構で整備性の向上と長射程を実現

 その射程52ノットで45kmである。

 これによって高い生存率を有する音速雷撃による

 一撃離脱が可能になるのである。

  

 EI機動部隊

 OTS03一番艦『キング・クライスト』

 OTS04二番艦『ホーリー・スピリット』

 のレーダーに『九十九』の群れが見えた。

 キングクライスト第一CIC「レーダー反応!!12時の方向!!

 距離200km高度250m大型航空機突っ込んで来る!!」

 キングクライスト艦長アクアマリン・ダグラス

 「ステルス機じゃない?・・・・主砲マジックヒューズ装填!!

 対空戦闘開始!!ステルス機警戒急げ!!」

 



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軽兵器開発

安価でつかえそうな兵器紹介


天然特攻隊

 それは史実の特攻隊とはその結成経緯も目的も事とする

 特設航空戦力である。

 結成経緯は『日本人員能力120%使ってアメリカを倒す』

 であり、小学生には放課後農業、中学生には海外復興

 女性には才能昇級主義、不道徳な男は工場での強制労働

 もしくは本土防衛勤務、一般人は徹底能力分析による

 適材適所等が実行されたがやはり人員不足は拭えなかった

 そこで、その人員不足枠に入りそうな枠を探していたとき

 日本の自殺率の高さになぜか注目。

 ようにどうせ自殺するなら華々しく貢献してほしいという

 社会の身勝手みたいな趣向で産まれたのが天然特攻隊である

 天然特攻隊は官憲や警察が自殺者を探し回って検挙し

 カウンセリングや家族への資金援助と引き換えに

 非常時に兵士として起用できるようにする教育と

 他の人の為以外で死ぬことを許可しないという

 洗脳に似た教育を実施し、パイロットになりたい奴は

 尿療法を推奨して視力を上昇させ

 ※作者の祖父はこれで失明から通常視力に回復しました

 徹底的に攻撃機のパイロットとして育成し

 乗りたい時に航空機に乗れ、娯楽は自由という環境で

 パイロットを大量に育成し年月をかけて

 その実力を史実艦攻命中率8割以上まで熟成させていった。

 後期になるとパイロットになりたい希望を持つも

 試験で落ちて行った若者や航空機に乗りたい中年達が

 異動希望職を元気良く提出すればいつでも辞められる事も

 重なって・・・何故か当初予定しなかった程

 人員が溢れかえる事となった。

 というわけで1年目でまともに戦力になる航空機攻撃要因が

 70人増員され、増加傾向もあって最終的に800人もの

 航空機戦力予備軍が補填されることとなった。

 

 後半から扱いが良くなっていき・・・その・・・

 損耗が惜しくなるほどのパイロットへと育っていった。

 そして1943年7月3日南ハワイ沖にて初の実践投入が

 成された。

 最初は「戦場だったら戦果出すように死んでもええよ。」

 から「戦果後代に残してやるから限界まで戦ってくれん?」

 と扱いが劇的に変化した。

 こうして彼等はふっくざつな心情で戦う事となったのだ。

 今作では攻撃隊の主力を勤める。

 

 前回取り上げた彼等の専用機だが

 後方双発ステルス攻撃機 『鬼握』 

 最高速度770km/h 航続距離2200km エンジン2000馬力2基

 爆弾搭載量1.5t 武装機首20mm機銃 15mm機銃2門

 この時代のステルス技術を集めて造ったレジプロ攻撃機

 

 後方双発木製攻撃機 『八多烏』 

 最高速度770km/h 航続距離2200km エンジン2000馬力2基

 爆弾搭載量2.2t 武装 機首15mm機銃  20mm機銃2門

 漆の混合液を染み込ませて強度強化して振動による摩耗を

 抑制できるようになり実践配備。

 

 この2機の目的は"夜襲"であり

 夜間レーダーかい潜って夜襲を仕掛けるのが目的であり

 逆探装備を装着することで史実不可能だった

 夜間艦攻が可能となり、遠距離から正確無比な

 敵位置把握が可能となり西欧諸国のレーダー波長探知に

 よって敵艦の位置を把握し、攻撃が実行できるようになった。

 ただ昼間はP-51マスタングに毛が生えた位の性能しか

 無いため要注意である。

 戦闘機としては微妙な代わりに生産性や整備性

 レーダーステルス性能は高い。

 

 『雷鶴』音速暴撃隊航空母艦

 後方双発超重攻撃機 『拳骨』 42機

 最高速度600-1200km/h 後続距離2200km 

 エンジン3000馬力2基 爆弾搭載量 7t

 武装機首40mm機銃1門

 こっちが史実のAMモーラー(搭載量4.8t)をベースに開発された

 双発艦載攻撃機である。

 史実であった不具合は

 ・急降下したら尾翼がちぎれる

 ・着陸したら胴体がもげる

 ・換気が息苦しい

 ・整備性が悪い

 ・フル搭載で発艦できない

 等各種の問題はあったが一応情報暇人の手直しや

 合金導入で強度強化した上で質量を抑え補強し

 換気と整備性は元ソ連やドイツの航空研究者を

 動員したり研究回数を重ね整備性や換気は改善されたが

 生産性の悪さはどうにもならなかった為生産を120機で

 打ち切ることとなった。

 だが自他共に認めるその搭載量は魅力的。

 着陸補助輪を増やして着艦負担を減らしたり

 この作品では離陸補助使い捨てロケットエンジンを

 使用することで解決している。

 

 融合空母

 正規空母・融合空母と万力結合することによって

 滑走距離を延長できる。

 大型機発艦の為に艦端を低く長くしたり

 レーダー搭載を見送ったり煙突が発艦時倒れて

 翼の邪魔にならないようにできる。

 通常で煙突を倒れたまんまにすると一航戦の

 焼鳥地獄が再現できる。大型航空機用のエレベーターや

 強化カタパルト等の工夫がされている。

 

 『6t対艦誘導ミサイル』『2t対艦誘導ミサイル』

 この二つのミサイルは意外と制作は簡単

 逆探に共振センサーとジャイロスコープを接続することで

 音速で飛翔しレーダー波を察知して共振しジャイロスコープが

 傾いてミサイルの舵を切る。

 この仕組みによって簡易的に誘導性あるミサイルが

 製造できる。

 ただし目標艦に最大速度を出されると誘導が間に合わず

 回避されることもある。

 そのため命中率に難がある距離では切り離さず

 くっつけたまんま推進部に着火して肉薄雷撃を行い位置を操作

 命中確信距離で切り離すコンセプトとなっている。

 ちなみにレーダー誘導だと内部にレーダー用の大きな

 電源まで搭載しなくてはならなくなる上に構造が複雑に

 なるためこうしている。

 対空ミサイルよりは製造が容易である。

 

 『陸上魚雷』

 運転事故製造機

 陸上に空気保護巻を展開し安定して滑っていく戦略兵器。

 作者が珍兵器のつもりで造ったが長門有希の恐怖の

 連続縦列運用によってソ連軍を壊滅させた。

 普通の爆弾としても運用できる。

 基本時限信管。戦車に直撃すれば大概戦車が死ぬ。

 歩兵達に発射すれば盾にできずに打撲で戦闘不能になる。

 末期には敵対空砲の発達に合わせて推進剤を増やして

 射程を長距離化したり、地上支援部隊に発射台を設置させて

 大砲代わりに代用されたりもした。

 ソ連のたくましいアホによって車両に改造された奴もある。

 

 『逆探深音式航空魚雷』

 当初戦艦撫子にも搭載予定であったが魚雷の複雑化と

 生産性の低下を抑えたり、した結果命中精度より

 射程を取って導入が見送られ、航空魚雷として製造された。

 誘導装置として構造は極めて簡易・安価であり

 標的艦のソナー音と共振することで誘導される。

 最低重量は1t。最大速度は30ノット。

 

 『閃光砲』

 敵の爆撃・雷撃命中率を下げる。

 スタングレネードを連射して目くらましに使う。

 わりと視界真っ白はパイロットにとってパニックになる。

 

 『魚雷カタパルト』

 魚雷発射管を簡易化、長距離化、命中率向上を掲げて

 造られた。

 翼つきの魚雷によって途中まで魚雷が空中で

 ミサイルみたいに飛んでいく。

 その時衝撃で爆発しないように真下のベースカバーによって

 魚雷を安定させながら発射できる。

 量産化されたやつはラジコン操作不可

 魚雷が粉末酸素魚雷で整備性や運用性が向上している。

 ロケットにも使用される燃焼すると純酸素を発生させる奴を

 主体として使用。長射程だがアウトレンジ目指しすぎて

 命中率が微妙。連続発射もできる。

 

 『連続信管』

 キングクライスト級の対空砲弾。

 無駄に大きいが距離100kmで砲弾が分散して

 広範囲に近接信管をぶちまける。

 

 決戦用おめかし

 装甲飛行甲板も設置されて立派になりました。

 対空兵装も更新されている。これでミッドウェーの悲劇は

 回避できる?

 『赤城』海色と赤の海面保護色迷彩

 『加賀』海色と青の海面保護色迷彩

 『蒼龍』海色と藍の海面保護色迷彩

 『飛龍』海色と黄緑の海面保護色迷彩

 『翔鶴』海色と白の海面保護色迷彩

 『瑞鶴』海色と緑の海面保護色迷彩

 『エンタープライズ』(自軍)海色と銀色の海面保護色迷彩

 『ホーネット』(自軍)海色と黄銅色の海面保護色迷彩

 『ヨークタウン』(自軍)海色と紫の海面保護色迷彩

 『レキシントン』(自軍)海色と黒の海面保護色迷彩

 『サラトガ』(自軍)海色と水色の海面保護色迷彩

 



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第66話 1943年7月 真珠湾陥落

これを書き終えたら本作版作って出したい。(無茶)


1943年7月7日

 米軍は日本軍の空母4隻を沈めるもニミッツ提督所属の

 機動部隊の空母2隻が轟沈3隻が破損、モンタナ級戦艦が小破

 その他駆逐艦を失った同時刻、

 アクアマリン・ダグラス司令官所属の

 イースト・インディペンデンス機動部隊に

 『音速雷撃隊』の『音速艦陸攻撃機九十九(つくも)』40機

 夜戦仕様が襲撃

 最高速度1200km/h 航続距離2000km 搭載4t

 後方に2基搭載した『九六式陸攻』の最終形態。

 実質4発攻撃機の部類。

 武装25mm機銃2門 機種30mm機銃1門

 4t誘導対艦ミサイル1発 400kg爆弾10発 800kg爆弾5発 

 逆探深音誘導魚雷2発 大型早期警戒装備等

 大体搭載値4機分を消費する大きさ。

 ※ただしステルスじゃない。

 防衛夜戦戦闘機も姿を捕らえた・・・が。

 パトリシア・マーティン「おお!!やっとこさ迎撃行動ができま

 ・・・うぇぇぇ!?ちょっとまってぇぇ!!」

 残念ながら『九十九』の最高速度は同調串型2500馬力『竜巻』

 2基から繰り出される時速1200km/hと

 レジプロ爆撃機最高速度をたたき出すため、

 航空隊の位置がわかってしまえば最高速度1000km/hの

 『スターストライブズ・ナハト』では追いつけない。

 ウェーク「くそっ!!A-3を使うべきだったか!?」

 だが、夜間戦闘機や夜間爆撃機は速ければいいって

 もんでもない。

 なぜなら音速中の機銃掃射や爆装の対艦命中率が驚嘆に低く

 なるのである。

 そう、この時代では現代のパイロットも

 昼でも音速域での反応が苦労するのに

 夜間だとこの時代の訓練されたパイロットすら

 尚更ついていかないのである。

 そのため艦隊にその必殺の一撃を命中させるため

 4t対艦ミサイルが『九十九』の爆弾蔵で待機している。

 

 EI機動部隊

 OTS03一番艦『キング・クライスト』

 OTS04二番艦『ホーリー・スピリット』

 戦艦キングクライスト艦長

 アクアマリン・ダグラス司令官

 「ステルス機じゃない?・・・・主砲連続信管装填!!

 対空戦闘開始!!ステルス機警戒急げ!!」

 連続信管とは近接信管を強化した新型対空信管で

 距離100km地点で弾丸が分散し、一斉に近接信管の

 弾幕を展開するというものである。

 

 戦艦ホーリー・スピリット艦長

 トルマリン・メイビス司令官「了解、レーダー捕らえた

 35インチ砲レーダー官制射撃開始!!」

 アクアマリン・ダグラスの従兄弟

 ハルヒでいう鶴屋さん格の抑止力の親友。

 アクアマリンと同じ空気の少女だが実力は本物。

 OTS03一番艦『キング・クライスト』

 OTS04二番艦『ホーリー・スピリット』

 35インチ砲回転。

 ブザーが鳴り響きながらレーダーに捕らえた

 音速攻撃機『九十九』に向けて艦砲射撃を行う。

 連続発射で合計6発。

 2隻の35インチの巨大な単装砲から轟音が響き渡る。

 距離100km地点で砲弾がバラバラと分離し広範囲に

 近接信管の爆風を展開し『九十九』9機に命中して爆発。

 『九十九』は艦砲射撃を避けるため蛇行運転に入る。

 米兵CIC「敵航空隊・・・速度1200km/h・・・音速で接近!!」

 アクアマリン「くっ・・・夜間音速条件下での水上攻撃は

 命中しないからして来ないと思いきや・・・!!対空戦闘!!」

 『九十九』は高度を上げて左右に部隊を分けて艦隊を両翼から

 叩きにかかる。

 だが撃墜が難しい。

 『キングクライスト級戦艦』の迎撃システムでも

 音速航空機迎撃は容易ではない。

 エンファイア・ボブフォース42・40mm8門と

 Mk-33速射砲を使ってやっと迎撃できるレベルである。

 ましてやこの時代の米艦は史実日本軍であれば迎撃できたが

 これは史実日本軍ではない『ハルヒ日本軍』である。

 米兵CIA「距離50km・・・!!」

 『九十九』は弾幕を回避しながら一斉に4t対艦ミサイル

 2t誘導魚雷を発射した。

 CIC「飛翔体音速で接近!!」

 アクアマリン「シーウォール、ファイア!!」

 戦艦『キング・クライスト』『ホーリー・スピリット』

 から対空ミサイル「シーウォール」が発射される。

 命中制度が高くとも音速機を迎撃するには1000km/h以下

 の「シーウォール」では力不足である。

 しかし、軌道が単調な誘導ミサイル(こっちに真っすぐ

 来るため予測できれば音速戦闘機よりは

 迎撃は難しくない。)は

 速度が遅かろうが誘導能力が高くて先回りできれば防衛

 できるため 『キング・クライスト』『ホーリー・スピリット』  は8発の誘導ミサイルを迎撃し無傷だった。

 ・・・しかし、低空から発射されたやつは艦隊が邪魔で

 発射できない上に補足できない為護衛できない。

 アクアマリン「くっ・・・遠い・・・撃てない・・・!!」

 そのため残り対艦ミサイル15発魚雷20発が艦隊後方から襲撃。

 

 『EI機動部隊』

 エセックス級『レイテ』『オリスカニー』『アンティタム』

 が音速で突っ込んで来る4t誘導ミサイル3発の

 直撃を喰らって大爆発を起こして大破炎上、その後沈没。

 『サラトガ(2代)』『リプリサル』は3発の2tが直撃し爆発

 中破。

 バルディモア級重巡1隻が4tミサイルと魚雷の

 直撃を喰らい大破。

 『ミッドウェイ』の直撃コースを軽巡アトランタが庇って

 大爆発を起こし炎上さらに魚雷まで直撃し轟沈

 という被害を受けた。

 4tミサイルが複数直撃しても中々沈まない米艦隊も大概である

 まさか日本側は9機も失うとは思っていなかった上に

 思ったより戦果も残せずに撤退する『九十九』。

 ついでに魚雷で駆逐艦8隻が犠牲となった。

 

 アクアマリン「くぅ~痛い!!どうやって誘導できてるんだ

 あのロケット!?」

 結果9機撃墜できたものの、夜間での音速航空機の迎撃が

 絶望的という現実はかなりきつかった。

 だが・・・悪夢は終わらない。

 アクアマリン「炎上艦艇は復旧絶望的であれば速やかに

 退艦!!警戒を怠らないように・・・。」

 『敵航空機接近中!!』

 偵察隊から緊急アラートが鳴った。

 アクアマリン「!?

 あれなんだこの航空隊!?なんでハワイ基地方向から!?

 まさか・・・英欧艦隊が!?・・・ペネロープ!!

 しかもよりによって航空隊が大型機に手を取られている

 間に!!」

 

 『棗機動部隊第二攻撃隊』

 後方双発ステルス攻撃機 『鬼握』 42機

 最高速度770km/h 航続距離2200km エンジン2000馬力2基

 爆弾搭載量1.5t 武装機首20mm機銃 15mm機銃2門

 

 後方双発超重攻撃機 『拳骨』 42機

 最高速度600-1200km/h 後続距離2200km 

 エンジン3000馬力2基 爆弾搭載量 7t

 武装機首40mm機銃1門

 

 そう、前回英欧艦隊を粉砕した攻撃隊84機が来襲。

 幸い夜間偵察隊が風貌を空けながら違うエンジン音に気がつき

 発見できたが今度はレーダーに映らない奴が混じっている為

 対空砲火にてレーダー官制が効かない。

 できるのは赤外線スコープ目視で発見するか

 夜目の効いた人間に射撃官制をやってもらうしかない。

 パトリシア「いやっほぉぉい!!ようやく出番ですね!!」

 米海軍はパトリシア・マーティン含めた航空隊

 『ウィンディー・パーティー』や歴戦の東アジア独立連合は

 随伴隊総員を持ってステルス爆撃機『鬼握』を迎撃する。

 ステルス性能を除けばただのP-51並の性能だけ。

 夜間爆撃機を"風"の流れで察知して次々と連携と機銃で

 殺処分していく。

 不運にも近くの駆逐艦4隻に4機突っ込まれて爆沈したが

 大半は迎撃できた。

 パトリシア「なんだ楽勝ですね!!このまま全機迎撃・・・。」

 とはいかなかった。

 『拳骨』42機の腹についた6tミサイルの尻に火が付いて

 加速して音速で艦隊に突っ込んで行ったのだ。

 "腹にそれをかかえたまま"である。

 パトリシア「ファァァァァ!!!ちょっとまってぇぇ!!

 イヤァァァ!!空母に行っちゃダメェェェ!!」

 音速を一度出されたら追撃が絶望的。

 おまけに敵レーダー頼りに敵艦隊に勝手に案内してくれる

 『逆探共振誘導』搭載ミサイル。

 まさか間を抜けて行かれるとは思わなかったため

 EI艦隊は戦慄した。

 ウェーク(しまった・・・!!速度が遅いのがレーダーで

 見えていた分気を緩めてしまった・・・!!)

 しかもよりによって『キングクライスト級』の防空圏の

 遥か後方で射程外。

 6tミサイル抱えた後方双発機が音速で突っ込んできた。

 前回英国最強の装甲空母『マルタ級』を一撃で粉砕した代物

 こんなものが命中すれば『ミッドウェー級』でも無事では

 済まない。

 艦長「『ミズーリ』『ニュー・ジャージー』!!レーダー官制で

 できる限り奴らを沈めろ!!近接信管含めた全砲門一斉射だ!!」

 『ミズーリ』『ニュー・ジャージー』16インチ砲・副砲

 含めた一撃を一斉射。

 16インチ全門が炎を上げて対空攻撃を行う。

 4機の『拳骨』が撃墜されるもミサイルは艦隊へ襲いかかる。

 『拳骨』の一機のミサイルブースターが切れて降下し、

 駆逐艦にミサイルが直撃して粉砕された後取れた母機が

 クルクル回ってミッドウェー級『ダグラス・マッカーサー』

 の真横に直撃。

 拳骨パイロット「うわぁーーーー!!すげえ!!爆発しねぇぇ!!」

 駆逐艦の胴体をミサイルの先端でかじり回して4隻潰し回り

 潜水艦のシュノーケルに引っ掛かって母機が飛んで行き

 パイロットが何故か無事な珍妙な挙動の

 『拳骨』もあれば『ニュー・ジャージー』の16インチ砲に

 タッチしてそのまま空母『ヴァレー・フォージ』に直撃。

 大爆発を起こして米最強クラスの装甲空母があっさり沈没。

 米パイロット達はそれを見て戦慄する。

 クェリン「やめろぉぉぉ!!!」

 バルディモア級重巡2隻ウースター級重巡1隻が盾になって

 守るもいくら頑丈な米艦でも6tが音速で飛んで来るのは

 耐えるのがまず無理だったようでウースター級が

 爆発を起こすが間一髪で大破ですみ、バルディモア級2隻が

 艦橋が吹き飛び後方甲板まで吹き飛び、

 まともに残っているのが前方砲門とスクリュー機関上部という

 有様。

 体当たりで必死に航空隊が『拳骨』を何機潰すも

 まるで音速のバイクで暴れ回る自殺志願者の如く

 大暴れであった。

 空母『サラトガ(2代)』『リプリサル』が貫通されて止めを

 刺されて沈没。その先にあった駆逐艦にも直撃し2隻が

 犠牲になった。

 空母『プリンストン(2代)』『シャングリラ』は前方甲板が

 えぐり取られ中破。

 その後も駆逐艦21隻が犠牲になり

 ハワイ方面防衛作戦は日本皇国軍の勝利となった。

 アクアマリン「おのれ・・・涼宮ぁぁぁああああ!!」

 西ハワイ沖海戦戦闘結果

 

 日本軍喪失航空機69機

 米軍喪失艦艇 

 空母6隻撃沈 2隻中破 1隻微損

 巡洋艦1隻撃沈 4隻が大破

 駆逐艦40隻撃沈

 『拳骨』ちゅよい・・・。

 

 アクアマリン「くっ・・・損失ができすぎる・・・

 航空隊は露天甲板待機を!!これから攻撃隊を東に

 出すにしろ・・・給油と爆装時間が・・・!!

 真珠湾基地は・・・おそらく・・・。」

 陥落した。

 もしくは基地が焼き払われたと考えるべきだろう。

 アクアマリン「真珠湾基地から応答は!?」

 CICが首を振る。

 アクアマリン「随伴航空隊交代護衛をしつつNB艦隊と

 合流し作戦会議と情報交換を行います。」

 その時

 CIC「水上艦隊接近!!」

 アクアマリン「数は!?」

 CIC「約40隻・・・待ってください!!これは・・・救難

 暗号通信・・・識別・・・英欧艦隊です!!」

 アクアマリン「!!・・・数を40にまで減らされた・・・

 おそらく・・・さっきのに・・・。」

 『拳骨』の繰り広げた悪夢が過ぎる。

 

 対面した英欧艦隊の姿は悲しいものだった。

 生き残った戦艦 『キング・ジョージⅤ世』『コンカラー』

 『ブルターニュ』の甲板には負傷者や救助者が溢れ

 甲板から航空機がほとんど消えた空母 

 『ヴィクトリアス』『ニュージーランド』の

 甲板には包帯を巻いた多数の救助者が段ボールを

 巻いて寝ていた。

 駆逐艦も救助者でいっぱいだった。

 委青柳「これは・・・酷い・・・。」

 孫本山「ちょっと油断していれば・・・我々も・・・。」

 柳霊剣「油断しなくてもこんなに減ったのに・・・!!」

 ウェーク「・・・本当に勝てるのか・・・あんな連中に・・!!」

 恐怖だった。

 これ程の事を行った艦隊がハワイ方向に居るのだ。

 航空戦力は削ったとは言え、暗雲は離れない。

 アクアマリン「・・・NB艦隊と合流して相談しましょう

 英欧の救助者を持ったまま戦っていては食糧が持ちません。」

 一応一矢報いるために攻撃隊を向かわせたが、

 そこには既に艦隊の姿は無かった。

 

 ニミッツ・バルゼー機動部隊

 ニミッツ・バルゼー機動部隊はミッドウェー基地から

 洋上補給で艦載機・パイロットを補充し休息を取らせていた。

 電報。

 ニミッツ「なんだと!?壊滅!?」

 アクアマリン「昼になったらすぐに攻撃隊をミッドウェーに

 発進させるべきです!!合流しつつ共闘を!!」

 ニミッツ「まさか・・・あれほどの猛者達が揃っていた

 ハワイがやられたというのか!?」

 アクアマリン「・・・今はそう考えるしか・・・。」

 ニミッツ「じゃあ敵に背中を見せろと言うのか!?」

 アクアマリン「このままでは長期戦は無理です!!

 なんなら救助者を単体で破壊された基地に向かわせますか!?」

 ニミッツ「誰もいないならその手もあるが・・・危険過ぎる

 機動部隊の艦載機にやられてしまう・・・

 エセックス級とマルタ級がワンパンチキルだと・・・!!。」

 アクアマリン「合流しつつ随伴航空隊共有し

 後方の機動部隊制圧を急ぎましょう!!」

 真珠湾に一体何が・・・。

 

 



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第67話 1943年7月 富嶽来襲

なかなか進まない
すいません。
ですが頑張って進めます。
モチベーション保つって大変です。


1943年7月4日午前10時

 戦艦『撫子』洋上補給終了後ハワイへ先行。

 英欧艦隊殲滅から1日経った。

 レーダーに敵影が映る。

 米軍真珠湾基地の偵察機B-17だ。

 CIC御坂「敵航空機確認、距離150km、大きさから

 4発機と思われます。」

 艦長棗恭介「妨害電波発生、敵を距離100kmに捕らえ次第

 "火の鳥"を放て。発射時には妨害電波停止を忘れるな。」

 高度15000mに居られると十式13cm砲では30kmの射程

 のうち15kmは高度に取られて早急に高度航空機の迎撃が

 困難になるためその保険として射程120kmの

 長距離巡航対空ミサイル『火の鳥』がある。

 何故B-17かというと実は史実でB-29は生産しやすくする意味も

 あったが、なおかつエンジン連続使用に難があったため

 使い捨て前提で運用をしていたのだ。

 つまり今史実のアメリカにはいちいちエンジンポイポイ

 しながら偵察できる工業力的元気はあまり無い。

 というわけで連続使用できる改良型のB-17が使用されている。

 戦艦『撫子』の増築バックパックから『火の鳥』

 が発射される。

 B-17改良偵察型撃墜。

 棗霞艦長「いずれ通信が滞り、偵察機が基地に到着しなければ

 おそらく察するはず。『輝』に入電せよ、

 "こちらの道は空いている こちらと同じく右足から

 入れ"」

 直訳 私たちと同じ航路でハワイの南東方向から入れ

 

 1943年7月5日夕方

 超重偵察機『輝』に伝達、日本本土へ『富嶽出撃』の要請。

 日本の名古屋飛行場から富嶽40機出撃

 

 超重爆撃機『富嶽』晴界型

 最高速度650km/h 航続距離16000km 搭載量15t

 ターボフロップエンジン 新鷹五二型4基

 史実のソ連富嶽Tu-95製造の実績を持つツボレフの力を借りて

 製造された日本軍の超戦略爆撃機。

 製造するためには

 ドイツから『アメリカ爆撃機』『ジェットエンジン』

 製造経験のあるメッサーシュミット博士と以下航空技術者と

 ソ連のツボレフ等の航空機技術者の協力が必要となる。

 製造コストは初期型6発は高いが後半実験にて

 新鋭4発ダーボフロップ採用によって製造コスト・生産性が

 向上しこれから新鋭型の晴界型40機が

 これから任務に当たることとなる。

 ただ見た目が6発から4発にエンジンが変わっていることと

 史実の富嶽よりTu-95寄りのデザインとなっている。

 補足するとTu-95は最高速度945km/h出せるが

 今回技術未発達部分も尊重して史実目標企画を尊重している

 

 大型の図体を空へと羽ばたかせていく。

 

 一方米軍ハワイ真珠湾基地

 真珠湾基地司令官「偵察航空機が帰ってこないだと?」

 士官「はい、英欧艦隊とも偵察機も通信が途絶している

 以上、早期の機雷付設が望ましいかと。

 もしかしたら大機動部隊が迫っているかと。」

 司令官「・・・うむ・・・潜水艦と航空隊を向かわせろ

 何かがあってからじゃ遅い。」

 ハワイ防空隊からが出撃、敵部隊が多ければ緊急で出撃

 できるように真珠湾飛行場には最善の措置がとられていた。

 出撃

 『P-52スーパーマスタング』25機

 『P-82ツインマスタング』25機

 『B-29爆撃機』25機

 『アフロ・ランカスター』20機

 飛行場予備攻撃隊

 『A-1スカイレイダー』125機

 『A-2スカイアーサー』35機

 『A-3ソニックカリバー』55機

 『スターストライブズ・ナハト』55機

 『スターストライブズ02』200機

 『スターストライブズ03』55機

 

 流石は最重要拠点として展開しているだけあって

 航空機の数がエグイ。史実真珠湾でも300機は展開されていた

 いつ来ても迎撃できるように即応体制はできていた。

 そう・・・。

 敵爆撃機を捕捉できていれば・・・。

 

 その夜7月5日真珠湾。

 航空隊から緊急アラートが鳴った。

 間一髪戦艦『撫子』の防空から逃亡に成功した航空隊から

 のレスキューアラートだった。

 米軍パイロット「おい!!通信聞こえるか!?仲間が大半やられた!!

 妖怪を相手にしている気分だ!!今すぐ爆装して応援を頼む!!

 大至急だ!!」

 

 真珠湾基地

 米軍パイロット「了解即応出撃する。」

 即応出撃まであと数10秒というときに

 それは来た。

 悟られずにとことん先手を取りに来たハルヒからの悪魔の使者

 超重爆撃機『富嶽』の70kg爆弾の雨霰が。

 米軍パイロット「なんだ!?」

 米軍CIC「レーダーに反応!!上空から航空・・・爆弾!?

 航空機が映ってない!!どうなってんだ!?」

 ペンダーソン砲撃を彷彿させる飛行場への爆弾の雨霰が。

 そう、『富嶽』の搭載量を7t削って高度20000m行動使用の

 アウトレンジ装備をつけた『富嶽』による奇襲攻撃だった。

 

 『富嶽』高高度奇襲装備

 搭載を7t削って短期間だけ高度20000~17000mに上昇する

 非安全地域にて上昇し安全地域にて下降する。

 専用サブジェットパックと酸素発生装置、高度気圧調整装置を

 動員、会敵前にロケット推進システムで高高度へ逃亡し

 専用サブジェットパックを使って移動・降下を行う。

 これによって敵レーダー・迎撃の範囲外からの

 爆撃攻撃が可能となる。残り搭載8t。

 前方の爆弾倉には70kg推進爆弾、つまり地上にロケット噴射

 して降り注ぐ100発の急降下爆弾を投下できるという鬼畜仕様

 である。

 

 実際命中率の乏しい高高度爆撃は奇襲目的でも無い限り

 実際には絶対にやらない。

 なぜなら目標への命中率が壊滅的に乏しいためである。

 それを補うために爆弾の重量より量を重視して4000発あまりの

 爆弾が真珠湾基地に絨毯爆撃された。

 一瞬にして航空機の残骸で真珠湾飛行場が使用不能

 になり合計270機もの航空機が粉砕。

 真珠湾基地レーダーが使用不能という

 深刻なダメージを負った。

 まさに爆弾の流星雨である。

 

 その後富嶽は真珠湾基地を離れて降下し『輝』の提示した

 安全ルートにより日本本土へ帰還。

 真珠湾に帰還しようとした航空隊は飛行場の使用不能により

 基地付近に着水脱出で対応する。

 だがこれは始まりに過ぎなかった。

 真珠湾飛行場はすぐに重機による緊急修復が行われた。

 

 米軍CIC「一体高度何mから投下して来やがったんだ畜生!!」

 米軍「こんだけ気をつけてこのザマかよ!!」

 まさに史実ガダルカナル島を思わせる有様である。

 さらに史実と違うのは一時でも早く修復しないと

 敵が来るため、ペンダーソン修復程時間に余裕が無い事。

 必死に航空機の残骸を撤去して飛行場を修復する。

 その4時間後7月6日に戦艦『撫子』のはるか後方に

 待機していた機動部隊から波状攻撃が開始された。

 

 空母『水鶴』後方双発型艦上攻撃機『黄揚羽』27機

 最高速度850km/h 航続距離2200km

 内部燃料タンクで+1000km エンジン2000馬力2基

 武装25mm強化機銃4門 機首30mm機銃1門

 爆装して出撃

 

 空母『炎鶴』後方双発木製攻撃機 『八多烏』 42機

 最高速度770km/h 航続距離2200km エンジン2000馬力2基

 爆弾搭載量2.2t 武装 機首15mm機銃  20mm機銃2門

 

 空母『雷鶴』後方双発超重攻撃機 『拳骨』 42機

 最高速度600-1200km/h 後続距離2200km 

 エンジン3000馬力2基 爆弾搭載量 7t

 400kg爆弾10発 ロケットブースター無しで強化カタパルトで

 のみ発艦。

 

 が空母『水鶴』『炎鶴』『雷鶴』から出撃。

 何故攻撃機『鬼握』は出さないのか

 それは『鬼握』は陸上基地で撃墜されたら最新ステルス技術を

 リバースエンジニアリングされる恐れがあるため

 撃墜されてリバースエンジニアリングされても

 敵も持っている既存技術だけが流れるだけで済む攻撃機で

 攻撃する。

 

 発進して到着までの間、戦艦『撫子』が真珠湾防空隊を

 相手する。 

 『撫子』の砲撃が空をつんざく。

 十式13cm砲がフル稼働して敵航空隊を迎撃

 膨大な数の航空機が花火のように落ちていく。

 自動迎撃シズテム20mm真撃五型2門 4基により敵航空機の

 爆弾や対艦ロケット(音速ミサイルじゃない)を

 自動的に迎撃して被弾を抑える。

 被弾することなく次々と消えていく爆弾とロケット弾。

 

 対空40mm単装稼動機関砲36基(近接信管搭載)

 25cm16連近接信管噴進砲中央左右合計8基

 2連装三五式対空速射砲8基(近接信管搭載) 

 を総員が稼動させて次々とハワイ航空隊を血祭りに上げる。

 ハワイ航空隊「なんなんだこのMonster Shipは!?」

 十式単装砲が独特の連射音を立てながら薬莢を排出していく

 ハワイ航空隊「味方の死を無駄にするな!!一気に仕掛けろ!!」

 味方を盾にしながら接近して『撫子』を始末にかかる

 撫子水兵「敵機接近!!レーダー慣性位置左舷35度!!

 3番班集中砲火!!」

 対空40mm単装稼動機関砲と2連装三五式対空速射砲

 が弾幕を集中させて航空隊を迎撃していく。

 ハワイ航空隊は出撃できたやつだけでも『撫子』に

 挑むも訓練された集中砲火や十式単装砲にやられていく。

 『撫子』は観測結果から真珠湾基地のレーダー

 を集中的に誘導ミサイルで破壊しその後要塞砲を潰してから

 同じ場所を40cm対艦砲で砲撃して潰していく。

 だが戦艦大和より火力が乏しいのも事実。

 音速で誘導ミサイルを発射できるが基本対空戦闘を重視して

 造られた故にあまり火力がない。

 戦艦達を潰せたのはアウトレンジから一方的にボッコボコに

 したからこそできたに過ぎない。

 はっきり言ってしまえば対地攻撃だけなら戦艦大和の方が

 効率がいい。

 だがより効率がいいのはやっぱり史実通り航空機主兵論である

 飛行場を封じられ、発進できた真珠湾の航空隊をあらかた

 始末したところで。

 『飛ンデ火二入ル』

 機動部隊攻撃隊到着。

 戦艦『撫子』から誘導ミサイル『とびうお』に閃光弾を

 詰めたやつを発射する。

 航空隊の攻める方向と逆向きに発射することで

 残っている敵航空隊・対空砲火の注意を反らす

 爆撃開始。

 『黄揚羽』27機

 『八多烏』42機

 『拳骨』 42機

 数が史実真珠湾攻撃より見劣りするが仕方ない。

 さらなる急降下爆撃が地上に火柱を上げる。

 その時真珠湾飛行場で

 『A-3ソニックカリバー』30機がロケットエンジンに点火して

 無理矢理出撃。

 『黄揚羽』12機

 『八多烏』22機を必死に撃墜するも基地を完全には防衛できず

 その後亡命ドイツ軍マーシャル機動部隊から

 艦載装甲攻撃機『Do345ラブァイル』64機が追加攻撃を

 行い真珠湾基地は壊滅。

 その後消耗した艦載機を輸送船からチェーンワイヤーと

 ロールモーターで空母へ補給しパイロットも補充。

 こうして真珠湾基地は7月6日にはしばらく飛行場の

 再生に全力を尽くさなくてはいけない状況に

 追い込まれてしまう。

 その後戦艦『撫子』は再び補給を済ませると今度は

 ミッドウェー基地に喧嘩を吹っかけに行く。

 そもそも占領が目的ではない。

 

 その後7月7日夜、真珠湾飛行場が重機により回復した

 直後にそれは訪れた。

 真珠湾基地

 米軍「何だ!?空襲!?」

 米軍「違う・・・砲撃だ!!」

 『真珠湾砲撃開始』

               (())

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 轟音とともに真珠湾を襲ったのは史実ペンダーソン飛行場

 砲撃を思わせる本格的な艦砲射撃による対地攻撃だった。

 35ノットでやってきたマーシャル機動部隊の戦艦群である

 

 『マーシャル機動部隊対地攻撃隊』

 シュトロハイム「よぉぉぉぉし楽しみにしていた艦砲

 射撃の時間だぁぁ!!!真珠湾を焦土にせよぉぉ!!」

 超金剛型戦艦

 『金剛二世』

 RK式45口径40cm2連装砲3基(前方後方)射程40km

 13mm六式単装砲側面8門

 ※バルディオスの速力が低いので無理矢理引っ張ってきた。

 

 『航空戦艦ビスマルク改Ⅱ』

 主砲46cm(50口径)無反動ロケット弾2連装砲2基(前方)

 副砲稼動式対空12cmガトリング対空砲2門4基

 

 『OTS02ティルピッツ改Ⅱ』

 主砲 (リボルビングカードリッジ)

 RK式38口径40cm長距離単装砲2基(前方後方)射程60km

 RK式47口径40cm長距離単装砲1基(前方中央)射程65km

 2秒おきに一発を6連射その後2分で装填

 副砲 高高度防衛25cm砲改8基 連射速度12発/分 射程20km

 

 『H級戦艦バルディオス』

 50口径51cm砲4連装2基(後方)無反動ロケット改造

 最大射程60km

 口径80cm27mドーラの大艦砲(前方)

 

 まさに悪夢だった。

 レーダーを破壊され、航空機を出撃させるタイミングを逸した

 真珠湾基地に大量の砲弾が降り注ぐ。

 そう、航空機による攻撃は基地を『しばらく』使えなく

 する程度だが本命の艦砲射撃は基地を『かなり』破壊する

 真珠湾基地が炎に包まれ、ドーラ対艦砲の連続砲撃は

 真珠湾のあちこちにクレーターを形成する。

 地下に保管してあった物資の数々が灰になり

 補給基地としての機能を完全に失う真珠湾基地。

 飛行場に残った建造物や航空機がどんどんスクラップに変わり

 聞くに耐えない轟音が夜の真珠湾に響く。

 『真珠湾基地が陥落しました』

 

 こうして米軍の無限湧き航空機の飛び石補給の最重要ライン

 『パールハーバーライン』が崩壊し、アクアマリン・ダグラス

 率いるイースト・インディペンデンス艦隊の補給線を

 破壊した。

 その後戦艦『撫子』の先行したラインとは別にハワイ島を

 盾にしながらやや東寄りでミッドウェー島に向かう。

 

 こうしてハワイに備蓄していた物資の大半は壊滅し補給不能と

 なった。

 

 7月7日夜間

 『鬼握』 42機

 『拳骨』 42機

 が超重偵察機『輝』の指令によって

 空母『氷鶴』『雷鶴』から出撃し『EI機動部隊』を

 襲撃し前回へ続く。

 ※海上での戦闘喪失なら問題無いと判断したため。

 

 




おまけ 超重爆撃機
 『B-17フライングフォートレスG型』
 最高速度526km/h 航続距離2832km フェリー4860km
 爆装5.8t
 アメリカお馴染み4発爆撃機の新鋭モデル
 前々のモデルよりも後期生産型を紹介

 『B-29スーパーフォートレス』
 速度576km/h 航続距離6660km 爆装9t
 原爆でお馴染み超重爆撃機代表。
 実はエンジンが使い捨てだったりする。
 日本技術者はエンジンを見て「簡単に作れそう」と
 ほっとしていたが違うそうじゃない。
 貴重な資材をホイホイ使い捨てできる
 アメリカが怖いのだ。
 まあエンジンが連続使用に耐えられないが故の
 エンジンホイホイなのだ。

 『B-36ピースメーカー』
 最高速度695km/h 航続距離15000km 爆装3.26t
 実はレジプロ6基 ジェット4基の10発爆撃機
 マグネシウムを多用していたため事故で
 全焼することが多かった。
 史実
 ジェット戦闘機機「お前の出番は無い」
 B-36「そんなぁ。」
 
 『B-50』
 最高速度636km/h 航続距離9270km 爆装12.7t
 B-29の改良型
 性能もさることながら空中給油機として優秀。
 ジェット戦闘機「速さが足りない!!」
 B-50「黙れ。」

 『B-52ストラトフォートレス』
 最高速度1028km/h 航続距離16000km 爆装16t
 アメリカ歴代最強クラスの4発ジェット超重爆撃機
 B-1やB-2でも代用が効かない100年運用が決定した
 リアル世界の超重爆撃機の完成形態。

 『Tu-95』
 最高速度925km/h 航続距離15000km 爆装15t
 B-29のコピーTu-4の発展型。4発ターボフロップ機。
 この世界の『富嶽』のベースであり実際にツボレフを
 呼んで徹底的に研究を重ねた。
 世界最速のプロペラ機である。

 『Me264アメリカ爆撃機』
 最高速度560km/h 航続距離15000km 爆装3t
 ドイツの富嶽。
 作ってみたけど未完成。
 そのノウハウを今作富嶽へ転用。爆装しょっぱい。

 『キ91』
 最高速度570km/h 航続距離9000km※4t 爆装8t
 日本陸軍が本気を出して・・・作りたかった
 超重爆撃機。

 『富嶽 架空型』
 最高速度780km/h 航続距離19000km 爆装20t
 日本海軍が夢見た6発超重爆撃機。
 ハルヒ抜きでは死んでも完成できない超重爆撃機
 架空戦記では出てくるらしいが滅多に見ない

 『富嶽 晴界型』
 最高速度650km/h 航続距離16000km 爆装15t
 Tu-95をベースに量産化された富嶽。
 4発のターボフロップで稼動しこの時代の技術で可能な
 レベルに合わせて設定された。
 量産性、整備性が良くなり史実Tu-95には
 性能で劣るも十分使えるレベルになった。

 『富嶽 試作二一型』
 最高速度570km/h 航続距離16000km 爆装15t
 6発で実用化検討されたがコストも高いし
 整備性も悪い等問題が山積みだった。

 『富嶽 大空型』
 最高速度1150km/h 航続距離16000km 爆装20t
 架空の1960年代開発製造された富嶽。
 史実B-52に張り合って製造されたが
 3機試験製造されたっきり
 戦争の無い時代で倉庫の肥やしとなっている
 発展途上国復興に貢献して倉庫にいった。
 『富嶽 星空型』
 最高速度1000km/h 航続距離3000km 爆装25t
 架空の1965年代製造。
 宇宙開発専用機 スペースシャトルの母機として
 製造され長い間使用された6発高高度試験機
 ハルヒの世界線で居場所を見つけた『富嶽』である。
 上空へ飛ぶため航続距離より高度が問題となる。



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第68話 1943年7月 暴かれた作戦

モチベーション戻りますように・・・。


1943年7月8日 深夜早朝 4:00

 早朝 米軍NB機動部隊 EI機動部隊合流

 戦艦『モンタナ』にて緊急会議 

 偵察水上機にて集合

 アクアマリン「ここまで空母がやられるとは・・・

 油断しなくてもやられるもんですね・・・。」

 ルァン「ああ・・・敵はつわものだよ・・・。」

 トルマリン・メイビス 戦艦ホーリースピリット艦長

 「ニミッツとバルゼーさんは攻撃隊を結構やられていますが

 空母は数隻しか沈んでないそうです。」

 アクアマリン「英欧艦隊潰してハワイ方面から奇襲とは・・・

 涼宮ハルヒめ・・・。」

 トルマリン「合流して情報共有しましょう!!一刻を争います!!」

 アクアマリン・ダグラスの夫

 ルァンは空を見ながら星星がチカチカしているのに気がついた

 ルァン「不吉な輝きだ・・・。」

 

 戦艦『モンタナ』会議室

 ニミッツ・バルゼー・アクアマリン・トルマリン・ペネロープ

 英欧艦隊司令官による作戦会議。

 ニミッツ「装甲空母を一撃で半壊に追い込む誘導爆弾だと!?

 しかも音速で!?」

 英欧司令官「油断した・・・夜間水上航空戦闘等しないなどと

 高をくくり過ぎた結果がこれだ。」

 アクアマリン「緊急措置として

 『ジェネラル・アトランティス級』で温存しておいた

 音速迎撃機『SBーWR』(最高速度1200km/h 戦闘時間18分)

 50機に夜戦装備をつけて解禁します。

 当初の予定では夜間防空となった場合音速領域での機銃の

 命中率が低すぎる為に昼の敵機迎撃を想定し

 断念していましたがもうそれどころでは

 ありません。

 敵は夜でも正確に命中させて来る以上我々はそれと

 向き合わなくてはなりません!」

 バルゼー「だがどうする?負傷者を抱えたまま

 戦闘を続ければ食料や薬品・水が足りなくなるぞ!!」

 アクアマリン「・・・仕方がありません。英欧艦隊の

 負傷者は残った護衛船団を率いてキスカ島等諸島

 ロシア領土に私がアポイントを取って負傷者救援要請を

 しときましょう。」

 ニミッツ「信用できるのか?条約違反だぞ?」

 アクアマリン「鹿島さんは残忍になりきれないから

 大丈夫のはずです。今後戦闘に絶対参加しないと表明し

 白旗をあげて北上していけば負傷者達は無事収容できる

 はずです。」

 ニミッツ「一歩間違えれば捕虜が悲惨な目に会うぞ?」

 アクアマリン「・・・万が一の時は私が責任を取ります

 信号を・・・。」

 『戦闘不能部隊、護衛ツレテソチラニムカウ

 神ヲ愛スル貴方ヲ信ジル・・・アクアマリン・ダグラス』

 暗号ではなく直球の信号を北に送る。

 

 英欧艦隊、負傷者護衛の為駆逐艦と輸送船団は戦線を離脱。

 戦艦 

 『キング・ジョージⅤ世』

 空母 搭載数

 『ヴィクトリアス』50

 『ニュージーランド』85

 は引き続き戦闘に参加し、艦載機を補充。

 無事だった空母要員とパイロットを入れて戦闘に望む。

 

 北方領土沖のロシア艦隊 鹿島葉留佳の命令を受け

 負傷者を救助。英欧艦隊9割が事実上降伏。

 

 バルゼー「時間が無い・・・ミッドウェーが陥落すれば

 我が艦隊の補給は滞り、全滅もありうる。

 早く攻撃隊を発艦させ、ジェネラル・アトランティス級を

 筆頭に随伴戦闘機隊を西方向に展開しよう。」

 ニミッツ「ミッドウェーも簡単には落ちないぐらいに

 強化されてるわけだが・・・ハワイの前例もある・・・

 今どうなってるかは不明だが一切連絡も伝達航空機も

 来ていない。」

 アクアマリン「そうしましょう、これ以上要所を破壊されれば

 補給時間延長で隙を作りかねません。」

 下士官「アクアマリン・ダグラス司令官、ルァン殿から

 呼び出しが。」

 アクアマリン「ルァンから?」

 

 戦艦モンタナ級甲板

 アクアマリンの黒人旦那ルァンは双眼鏡を見て

 深刻そうな顔をしていた。

 アクアマリン「ルァンどうしたの?」

 ルァン「なぁ・・・あれ航空機じゃないか?星が不自然に

 蛇が這うような挙動で消えたりついたりしているんだが。」

 アクアマリンは空を見て双眼鏡を見る。

 アクアマリン「・・・?」

 旦那は視力が良く誠実で冗談なんて滅多に言わない。

 旦那を信じて空を見て回る。

 気がついた。

 星が一瞬隠れたようにチカッとした。

 アクアマリン「・・・・・・。」

 まさか・・・。

 最悪の予測が頭を過ぎる。

 その時一瞬だけ白い粒が光った。

 2回目。3回目。

 間違いない。

 高高度からずっと見られていたのだ。

 アクアマリン「・・・・・・!!!」

 

 アクアマリン・ダグラスは会議室へ駆け込んだ。

 アクアマリン「敵偵察機高度15000m以上の航行を確認!!

 ずっとこちらの挙動が筒抜けだったんです!!

 すぐさま迎撃の必要有!!」

 ニミッツ・バルゼー「!!!」

 

 甲板に出て確認する。

 月に照らされて一瞬白い粒が映ったのを将校は確認した。

 バルゼー「なんてこった・・・ずっと見られてたとは。」

 ニミッツ「レーダーに映らない高度で航行・・・

 やってくれるな。」

 ルァン「実はさっき星が沢山不自然にチカチカしていたのを

 見たんだ!!本当さ!!」

 バルゼー「気のせいだ、戦争のせいでなんでも敵の謀略に

 ・・・。」

 アクアマリン「攻撃隊発進!!一分一秒を争います!!

 ミッドウェー航空母艦『コーラルシー』から

 『A-3ソニックカリバー』緊急発進!!その他攻撃隊も

 緊急でミッドウェーへ!!」

 『コーラルシー』の甲板でΔ翼を採用した後双発攻撃機

 『A-3ソニックカリバー』70機が発進。

 エセックス級航空母艦

 『レイク・シャンプレーン』『ヴァレー・フォージ』

 『ランドルフ』『エセックス』

 から攻撃隊

 『A-1スカイレイダー』200機

 『A-2スカイアーサー』15機

 が出撃。

 ミッドウェーへ救援に向かう。

 

 アクアマリン「この偵察機をどうにかして倒さないと!!」

 ルァン「キングクライスト級の35インチ砲は

 射程120kmもあるんだろ?だったら砲撃で・・・。」

 技術責任者ヴァッケンハッカー

 「今のままじゃ無理だね・・・確かにレーダー半径は

 200kmと破格の性能だけど高度だけだと15000mが

 限界なんだ。つまり15100m上にいられたらもう

 索敵不能だから狙いが定まらない。

 破損した艦艇からレーダーを抽出して改造するけど

 時間がかかる。」

 ウェーク「A-3のロケットエンジンならいけるんじゃないか?」

 ヴァッケンハッカー「ダメだね、A-3はいけるけどパイロット

 がダメだ。対気圧処置が施されていない場合パイロットが

 パンクしてお釈迦だ。」

 ウェーク「じゃあどうすんだよ!!あのまま敵の偵察機に

 嘲笑われて黙って見てろって言うのかよ!?」

 スコット「俺達が行こう。」

 空母『ジェネラル・アトランティス』パイロット・スコット

 「『SBーWR』は本来大気圏外調査に設計された航空機だ

 こいつなら対気圧処理も施されている、

 俺達にやらせてくれ。」

 アクアマリン「夜間で始末できますか?」

 パイロット・バージル「相手が音速だったら難易度が

 高いが偵察機にそれ程速さを求めてるとは思えない。

 何故なら偵察機に必要なのは索敵能力と航続距離、

 そして戦線離脱能力だ。航続距離をここまで重視して

 来ている以上あまり速くは無いはずだ。」

 アクアマリン「昼まで・・・待つ訳にはいきませんね。

 お願いします。」

 

 空母『ジェネラル・アトランティス』

 超重偵察機『輝』を撃墜すべく『SBーWR』2機が発進準備

 エレベーターを上がって近代戦闘機を思わせる

 ロケット迎撃機が今離陸する。

 『5』 『4』 『3』 『2』 『1』

 『0』

 スコット「一号機エンジン点火。」

 バージル「二号機エンジン点火。」

 『SBーWR』2機が空母『ジェネラル・アトランティス』から

 発艦。

 甲板に火花を散らして天空へ飛び立つ。

 スコット「位置ナビゲート頼む。」

 ルァン「発進角度から右に45度仰角70度!!」

 スコット「了解。」

 音速のGに耐えながら天空のスパイコンドルに迫る。

 

 超重偵察機『輝』

 CIC「レーダー反応!!航空機です!!こちらにまっすぐ

 迫ってきます!!」

 指揮官「マニュアルマニュアル・・・取り舵いっぱい!!

 煙幕展開!!エンジン全速だ!!」

 煙を吐きながらぎびすを返して逃げていく『輝』

 

 スコット「逃がすかよ・・・!!」

 煙幕が目障りで表情が曇る。

 バージル「俺が先回りする!!絶対逃がさん!!」

 バージルの 『SBーWR』2号機が先端に周り込む。

 バージル「これで・・・!!」

 だが『輝』には奥の手があった。

 それは夜間戦闘機支援用の『閃光弾』である。

 バージル「くっつ!!」

 目がくらんで機銃を撃つも命中しない。

 バージル「くそっ・・・燃料が!!」

 音速状態で一度軌道を外してしまえばもう一回

 たどり着くのは18分以内だと結構厳しい。

 これ以上離れたら味方と合流できない。

 スコット「サンキュー、おかげでわかったよ。」

 スコットの『SBーWR』から20mm機銃6門が放出される。

 右のエンジンに被弾して『輝』が日本本土へ逃げていく。

 バージル「やったのか?」

 スコット「わからん、だがこれで少なくとも長くは飛べない。」

 『SBーWR』2機帰還。

 『ジェネラル・アトランティス』の甲板にパラシュートを

 展開し減速着陸し何重ものワイヤーにフックを

 引っ掛けて速度を落とす。

 

 スコット「エンジンに被弾はさせた。あとは交代が来る前に

 レーダー改良を急がないとな、離れすぎたら俺達でも

 迎撃できない。」

 アクアマリン「ご苦労様です・・・それではキングクライスト

 はこれより補充弾薬潜水艦を随伴し、単独で日本本土へ

 向かいます。」

 ニミッツ「正気か!?」

 アクアマリン「高高度偵察機迎撃の為のレーダー改良を行い

 ながら日本軍にプレッシャーをかけて撹乱し、

 本隊への攻撃を軽減させます。」

 バルゼー「だが・・・航空機の群れに襲われたらひとたまりも

 無いぞ!!」

 アクアマリン「この戦艦キングクライストなら立ち回りを

 間違えなければ航空機の群れとも十分渡り合えます。

 それに補給基地がやられている以上どうにかして補給部隊が

 ハワイ・ミッドウェーにたどり着くまでに時間を稼ぐ

 必要があります!!」

 ニミッツ「・・・わかった・・・だが無駄死には許さん。」

 両者は敬礼をするとアクアマリン・ダグラスは

 戦艦『キングクライスト』にて単艦行動を開始する。

 

 『対日本軍撹乱部隊』

 戦艦

 OTS03『キングクライスト』

 随伴

 『補給用潜水艦』3隻

 『特設タンカー』3隻

 

 アクアマリン「頼みましたよ、メイビス。」

 トルマリン・メイビス「任せてダグラス。」

 指揮権を『ホーリースピリット』艦長

 「トルマリン・メイビス」に委託。

 

 一方ミッドウェー7月9日朝5時

 ミッドウェーに緊急ベルが鳴り響く中

 上空からそいつはやってきた。

 4発になってスマートになった

 超重爆撃機『富嶽』晴界型高高度奇襲仕様40機

 70kg噴進爆弾4000発が急降下爆撃と同じ速度で投下される。

 lllllllllllllllllllllllllllllllllll

 ミッドウェー基地兵士「飛行場使用不可!!航空機半数以上壊滅!!

 出撃・・・不能!!」

 ミッドウェー島がボコボコに炎上している最中

 戦艦『撫子』が接近してきた。

 

 戦艦『撫子』

 通信「見えました!!ミッドウェー基地の炎上を確認!!」

 棗霞艦長「総員戦闘配備!!航空機の奇襲にも注意せよ!!

 これより対地攻撃を敢行する。

 『火の鳥』にて対地攻撃を開始、挙動は急降下。」

 遊佐「了解、1番2番発射します。」

 戦艦『撫子』の追加バックハッチから誘導ミサイル『火の鳥』

 ミッドウェー基地の飛行場に急降下で命中して炎上する

 ミサイル『火の鳥』。

 ミッドウェーCIC「敵戦艦!!砲撃命中!!」

 ミッドウェー司令官「要塞砲や航空隊はまだか!?」

 ミッドウェーCIC「要塞砲射程外!!レーダー使用不能!!

 飛行場!!使用不可です!!」

 ミッドウェー司令官「クソッ!!」

 基地レーダー司令塔・要塞砲にさらに『火の鳥』が直撃する。

 棗霞艦長「追加攻撃、要塞砲を殲滅し次第対地攻撃実施・・。」

 ゆりっぺ「レーダーに反応!!距離150kmにて航空機!!数100・・

 200!!位置西方面・・・高度6700m、機動部隊と思われます!!」

 棗霞艦長「了解。総員対空戦闘準備、主砲対空信管攻撃準備。

 『とびうお』発射。」

 戦艦『撫子』メインハッチから誘導ミサイル『とびうお』

 が2本放たれる。

 『A-3ソニックカリバー』に命中し爆発する。

 撫子甲板では水兵達が対空砲にて総員配備に追われていた。

 「来るぞーーー!!」「総員配置につけーーー!!」

 「対空戦闘用意よし!!」「機銃高角45度!!方位左48度!!」

 音を立て接近する敵航空隊。

 ゆりっぺ「主砲対空信管!!攻撃始め!!」

 40cm砲が敵を捕らえる。

 轟音と共に主砲が敵航空機を砕く。

 十式単装砲10門が一斉にが火を吹く。

 艦内部の縦向き弾薬シリンダーが回り出す。

 (127mmオートメララ内部参照)

 「砲弾早くいれろー!!」「はい!!」

 男達が砲弾を回転シリンダーにはめ込んでいく。

 航空機の群れが戦艦『撫子』に襲いかかる。

 大型兵装で撃ち漏らした敵は40mm機銃と

 自動迎撃『真撃』で迎撃する。

 A-1スカイレイダーは速度不足で次々と狙い撃ちされていく。

 米パイロット「この戦艦はただの戦艦じゃない・・・

 切り札を・・・切る時か!!」

 米パイロットはA-3ソニックカリバーのロケットエンジンに

 点火して音速爆撃に移る。

 ゆりっぺ「敵!!音速に加速!!予測位置左下5時方向!!」

 棗霞艦長「音速の敵は危険度が高い、惜しみなく誘導ミサイル

 を使って迎撃して。コメートの迎撃訓練を思い出して!!」

 誘導ミサイルによって次々と迎撃されていく

 A-3ソニックカリバー。

 しかし、多数いる航空機の中で音速の敵を判別して迎撃は辛い

 ものがある。

 音速の魔の手が撫子の付近で水しぶきを上げる。

 次々と炎上して落ちていく航空機。

 仲間を盾にしながら魚雷攻撃を敢行するスカイレイダー。

 ゆりっぺ「左舷魚雷接近!!」

 遊佐「了解、回避運動取り舵37度。回避不能攻撃確認

 相殺魚雷展開。」

 回転5連装自動魚雷発射管が起動して航空魚雷を相殺する。

 火柱を上げて魚雷を破壊する。

 2連装三五式対空速射砲8機が中距離標的に近接信管を

 展開して次々と破壊していく。

 関根しおり「とーりかーじまーえにいそーげー!!」

 激しい航空機との戦闘で対地攻撃する余裕が無い。

 音速で襲い来るいくつものソニックカリバー。

 訓練のコメートで音速になれているが今回は68機と

 数が多い。

 そのため防衛限界が近づく。

 ゆりっぺ「右舷!!敵音速機接近!!噴進砲3番(班)展開!!」

 複数のロケットランチャーで音速の敵を迎撃する。

 遊佐「回避運動左舷直上取り舵急げ。」

 ロケットランチャーの群れが何度も何度も

 ソニックカリバーを追い払い、破壊する。

 音速のソニックカリバーのロケットランチャーが何度も

 降り注ぐも間一髪回避成功。

 だが、防衛可能なキャパシティオーバーギリギリ。

 音速相手熟練多数は楽じゃない。

 艦内CICに汗が伝う。

 スカイレイダーの始末が大体終わりを見せた。

 その時『とびうお』を回避してロケットランチャーを

 撃ち込んだソニックカリバーがあった。

 

 \\//※

 『真撃』が稼動してロケットランチャーを半分迎撃するも

 防ぎ切れない。

 『真撃』についに被弾し炎上を起こす『撫子』

 ゆりっぺ「真撃3番被弾!!消火急げ!!」

 かろうじて攻撃隊迎撃に成功するもこれは戦艦『撫子』

 初の武装喪失だった。

 さらに至近弾ではあったが多数の機銃やロケットランチャーが

 肉薄し、『撫子』にじわじわとダメージを蓄積させていく。

 ようやく迎撃し終わったものの、余った何発か誘導ミサイルを

 ミッドウェー基地飛行場にぶつけると戦艦『撫子』は

 東へ去って行った。

 

 夜7時

 棗霞艦長「しばらく総員やすーめー。夜更かしすると

 それが生涯最大の後悔になる。」

 総員ベットで雑魚寝してた。

 棗霞艦長「鍵ぐらいかけなさい、獣に襲われたらどうすんの。」

 離れた所で特殊輸送船と合流し物資を搬入し次の

 戦いに備える。

 短くて長い戦いはなお続く。

 

 



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第69話 1943年7月 粘る米軍

 7月8日夕方6時

 戦艦撫子が去る寸前のミッドウェーに異変が起きた。

 ミッドウェー司令官「よし、戦艦は去った!!急いで

 重機による飛行場の修理が完了し次第追撃を開始せよ!!

 いくら最強の対空能力があれど弾切れ寸前ならば勝機は

 ・・・!!」

 シュトロハイム「さて、頃合いか。隼よ!!

 食らいつくせ!!」

 ミッドウェーCIC「司令官・・・東の方向から・・・

 航空隊です!!」

 ミッドウェー司令官「なんだと!?まさか機動部隊が

 随伴してあっただと!?」

 『棗機動部隊』

 空母

 翔鶴準改型空母 搭載値

 『水鶴』84『氷鶴』84『炎鶴』84『雷鶴』84

 超特務輸送船3隻

 駆逐艦

 島風Ⅱ型5隻

 秋月Ⅱ型11隻

 吹雪改戦術型24隻

 合計30隻※商船省略

 

 『マーシャル機動部隊(ドイツ亡命軍)』

 戦艦

 旗艦『航空戦艦ビスマルク改Ⅱ型』

 Over Technology Ship02『ティルピッツ 決戦仕様』

 『H級戦艦バルディオス』

 超甲改金剛型戦艦『金剛Ⅱ世』

 空母 搭載値 

 『グラーフ・ツェッペリン』95

 『ペーター・ストラッツェル』95

 『エーデル・アインズ』115

 『アプリル・モーント(如月)』64

 『シュタイフェ・ブリーゼ(疾風)』64

 駆逐艦

 陽炎Ⅱ型8隻

 秋月Ⅱ型12隻

 Z23型改5隻

 Z31型改5隻

 朝潮戦術改型5隻

 白露戦術改型4隻

 

 なんと、ミッドウェー南東方向で待機しておいた

 棗・マーシャル機動部隊からのまさかの攻撃。

 戦艦撫子をなおも追撃しようとした米機動攻撃隊の

 残党とミッドウェー基地を焦土とせんと襲撃。

 米機動部隊航空隊「敵機来襲!!対応急げーーー!!」

 ミッドウェー基地を防衛するつもりの米航空隊だったが

 英欧艦隊を壊滅させた機動部隊の話を聞いていたにも関わらず

 米航空隊攻撃範囲のやや東に航路を取って移動していたため

 艦隊を発見できなかったのだ。

 

 『棗機動部隊攻撃隊』

 後方双発型艦上攻撃機『黄揚羽』25機

 最高速度850km/h 航続距離2200km ※輸送船補充済み

 

 後方双発木製攻撃機 『八多烏』 21機

 最高速度770km/h 航続距離2200km ※輸送船補充済み

 400kg爆弾5発

                   

 後方双発超重攻撃機 『拳骨』 21機

 最高速度600-1200km/h 後続距離2200km ※輸送船補充済

 500kg爆弾8発

 

 『マーシャル機動航空隊』

 ドイツ艦載ジェット攻撃機『Ge-03ファーブニル』67機

 最高速度1100km/h 航続距離1800km

 対地ロケットランチャー4門

 

 艦載装甲攻撃機『Do345ラブァイル』32機

 最高速度1100km/h 航続距離1200km

 400kg爆弾6発

 総勢141機

 

 米機動部隊の攻撃隊は戦慄した。

 これにより戦艦『撫子』への攻撃中断を余儀なくされ

 それどころか『A-3ソニックカリバー』の

 ロケット音速加速使用後での戦いでは全く相手にならなかった

 ましてやジェット機相手にこの低速度は致命的で

 成す術無く次々と撃墜・撤退していく。

 米機動部隊は西から攻めて来るであろう日本軍攻撃隊

 防衛の為あまり東後方に戦力を割くことができなかったのだ。

 

 『A-3ソニックカリバー』27機

 最高速度1200km/hー670km/h 航続距離2120km

 ※つまりロケットエンジン使用後は670km/hしか

 速度が出ない。つまり棗機動部隊の攻撃機以下の

 速度しか出なくなってしまう。

 

 米残存攻撃隊はミッドウェー防衛を諦めて戻るしか無かった。

 そしてミッドウェーは航空隊の目まぐるしい爆弾の雨霰で

 基地機能をさらに喪失した。

 飛行場回復寸前の攻撃に兵士達は悔しさを滲ませた。

 『ミッドウェー基地 壊滅』

 

 その後基地能力回復に全力を尽くしている間に夜間

 艦砲射撃が行われ止めとばかりに砲弾が降り注いだ。

 シュトロハイム「ぶあっはっはっはっはっは!!

 戦艦撫子に手こずり航空戦力を失った所にこれは

 痛かろう!!リメンバー・ノルマンディー!!」

 マーシャル「米航空隊こっちに来てほしく無いだけ

 なんだけどね・・・あんまり気は進まないけど・・・

 沈みたくはないからね。」

 

 『マーシャル機動部隊艦砲射撃』

 『金剛二世』

 RK式45口径40cm2連装砲3基(前方後方)射程40km

 13mm六式単装砲側面8門

 『航空戦艦ビスマルク改Ⅱ』

 主砲46cm(50口径)無反動ロケット弾2連装砲2基(前方)

 副砲稼動式対空12cmガトリング対空砲2門4基

 『OTS02ティルピッツ改Ⅱ』

 主砲 (リボルビングカードリッジ)

 RK式38口径40cm長距離単装砲2基(前方後方)射程60km

 RK式47口径40cm長距離単装砲1基(前方中央)射程65km

 2秒おきに一発を6連射その後2分で装填

 副砲 高高度防衛25cm砲改8基 連射速度12発/分 射程20km

 『H級戦艦バルディオス』

 50口径51cm砲4連装2基(後方)無反動ロケット改造

 最大射程60km

 口径80cm27mドーラの大艦砲(前方)最大射程75km

 

 夜間雷が落ちたような轟音が夜を切り裂く。

 島のあちこちに火柱が立って次々と島が焦土と化していく。

 地下の物資倉庫がドーラの一撃で次々と消し炭に

 変わっていく。

 まさに地獄絵図だった。

 ペンダーソン飛行場よりも悲惨な姿となったミッドウェー島

 を後にして『棗・マーシャル機動部隊』はさらに輸送船団を

 遮断、破壊すべく南東へと進路を変えて突き進んだ。

 

 この状況でハルヒは動いた。

 涼宮ハルヒ「これより米海軍通商ほぼ壊滅確認したと考え

 航空戦力残りわずかとされる米航空戦力を

 準備完了し次第、天然特攻隊含めた『波状攻撃』を行う!!」

 7月8日 夕方 日本軍ミッドウェー・ハワイ迎撃隊

 及び中間防空隊合流、その後米艦隊殲滅の為前進

 特設航空母艦

 『真信濃』142

 融合航空母艦

 『隼鷹』53『飛鷹』53『鳳翔』15 融合

 『大鷹』30『雲鷹』30『瑞鳳』30『龍鳳』30 融合

 が前進

 天然特攻隊123機

 音速雷撃隊30機が発艦

 『音速艦陸攻撃機九十九(つくも)』30機

 武装 4t逆探誘導ミサイル 1t水上魚雷4発 

 ソナー逆探2t魚雷2発 等バリエーション

 『鬼握』 35機 装備 1t逆探誘導魚雷 400kg爆弾3発

 『八多烏』35機 装備 2t逆探ソナー誘導魚雷 400kgロケット5発

 『青筋揚羽』 53機 装備 航空水上魚雷4発

 

 合流した米機動部隊を追撃する。

 

 米機動部隊

 米軍CIC「偵察機が攻撃隊補足!!」

 トルマリン・メイビス「来ました!!敵攻撃隊!!」

 ニミッツ(疲弊した艦隊を休ませるために釘づけに

 するには十分な部隊だ・・・しかし同じ手は通用せん!!)

 

 回想  作戦会議

 技術者ヴァッケンハッカー

 「着弾ヶ所がどうもレーダーを通過するように斜めから

 艦体に入り込むように集中している。

 つまり逆探で誘導している可能性が高い。」

 アクアマリン「つまり魚雷もソナーの音を逆探知して

 あのロケットはレーダー逆探知で誘導されていると?」 

 トルマリン「対策は?」

 ヴァッケンハッカー「敵の位置を知ったらすぐに・・・

 レーダーとソナーを切ることです。」

 バルゼー「夜間だぞ!?」

 ニミッツ「敵に見えるか見えないかの問題だ大差は無い。

 探知したら定期的に切って確認と回避を行えばいい。」

 

 ミッドウェー基地救援に向かっていた米機動部隊

 夜間日本軍攻撃隊の追撃を受ける

 

 艦隊から西900km地点

 

 戦艦『キングクライスト』

 全長220m 艦幅35m 

 最大速力55ノット 航続距離8000海里

 巡行速度20ノット バイタルパート40cm

 機関 ハイオクタンスーパーディーゼル

 レーダー 高性能三次元レーダー 範囲半径200km

 逆探知システム 超性能ソナー半径100km

 サイクロン水上レーダー 半径200km

 機雷電子破壊装置3基

 

 武装

 40口径35インチ単装サイクロトンキャノン

 Mk-39 54口径8インチ単装砲 2基

 Mk-71 8インチ長距離砲1基 

 対空誘導ミサイル・シーウォール 

 後部甲板バックハッチ8連(十字状) 40発

 対空誘導ミサイル・シーソード4連6基

 対潜迫撃砲マウストラップ

 対空機銃機動装置エンファイアボブフォース8基

 Mk.33 3インチ連装速射砲 4基

 Mk.34 3インチ単装速射砲 4基

 装填35発/分 射程11km

 自動対空SIWS20mmファランクス・ゼロ 1門 6基

 射程2km 装填速度500発/分

 27mm強化機銃8門

 

 艦橋から見ていたルァンがステルス攻撃機『鬼握』35機

 発見。

 「敵航空隊補足!!距離10km!!」

 アクアマリン「レーダーに映っているやつは距離200km

 対空戦闘!!ここで削って本隊への負担を軽減

 させます!!エンファイアボブフォース稼動!!

 Mk-39、Mk-71、Mk.33、Mk.34装填準備

 自動対空SIWS20mmファランクス機動

 総員戦闘配備!!」

 戦艦キングクライスト

 アラートが鳴って戦いが始まる

 戦闘開始

 アクアマリン「35インチ砲!!連続信管装填!!攻撃始め!!」

 キングクライストの35インチ砲内部で砲弾が後部炸薬と

 下部左右の加速炸薬の圧縮で放出され

 轟音を立てて火柱を3度吹き出す。

 『青筋揚羽』5機が上空で砕け散る。

 Mk-39、Mk-71が空薬莢を吐き出して

 ステルス航空隊に砲弾を吹っかけて何機かを粉砕する

 対空兵「エンファイアボブフォース!!アップアクティブ!!」

 8連装ボブフォースの上段部隊がレーダーに反応しない

 航空隊に弾丸を吐き出す。

 濃厚な弾幕に接近してきた航空機が蜂の巣にされて

 爆発していく。

 

 日本軍艦隊

 日本軍通信「敵戦艦、道中に1隻で航空隊を妨害!!」

 ハルヒ「気でも狂ったの!?」

 日本軍通信「航空隊に多数損害!!対空能力未知数!!」

 古泉「まさか・・・抑止力の・・・!!」

 キョン「おんなじもん造ってきましたってオチか?」

 ハルヒ「速力は?」

 日本軍通信「50ノット以上!!」

 ハルヒ「まさか・・・戦艦『銀河』を前方に!!

 特殊駆逐艦隊も予備で待機!!念のため待ち構えてあげるわ

 ・・・航空隊に伝達!!戦艦は無視して本隊へ攻撃を

 続行!!」

 キョン「大丈夫なのか?」

 ハルヒ「ちょっとヤバめかしら・・・まあ航空機より遅いし

 用意していればどうってことは無い筈だけど・・・。」

 攻撃隊方向転換

 『音速艦陸攻撃機九十九(つくも)』30

 『鬼握』 20-15

 『八多烏』24-11

 『青筋揚羽』 46-7

 

 夜間10時

 米機動部隊

 ホーリースピリット、敵航空隊哨戒任務のため前進

 トルマリン・メイビス「敵航空隊確認!!

 ホーリースピリット、総員対空戦闘!!」

 キングクライスト級2番艦『ホーリースピリット』

 35インチ砲が火を噴いた。

 その一撃は『九十九』2機を引き裂いた。

 Mk-39、Mk-71艦載砲がいくつもの航空機を叩き落とす。

 米兵「装填急げ!!」

 米兵「イエッサー!!」

 Mk.33、Mk.34の砲弾をせっせとバケツリレーで装填する

 砲撃手。

 対空兵「アップグループスタンバイ!!

 エンファイアボブフォース・アクティブ!!」

 上段の8連装アクティブボブフォースが弾幕を吐き出す。

 キングクライスト級2番艦『ホーリースピリット』

 日本航空隊の先見隊と対空戦闘を開始

 『音速艦陸攻撃機九十九(つくも)』27-3

 『鬼握』 14-6

 『八多烏』16-8

 『青筋揚羽』 46

 対空砲火で何機か落とすも本隊へ直行する航空隊

 

 米機動部隊本隊

 OTS04二番艦『ホーリー・スピリット』

 アイオワ級戦艦

 『アイオワ』『ニュー・ジャージー』『ミズーリ』

 『ケンタッキー』

 モンタナ級戦艦

 『モンタナ』

 戦艦合計6隻

 

 航空母艦

 エセックス級18隻 レジプロ搭載100機格納可能

 ここまでで空母6隻沈没

 『エセックス』『ヨークタウン(2代)』

 『エンタープライズ(2代)』『イントレピッド』『ホーネット』

 『フランクリン』『レキシントン(2代)』

 『ワスプ(2代)』『ボンノム・リチャード』

 『タイコンデロガ』『ランドルフ』『ハンコック』

 『キアサージ』『プリンストン(2代)』

 『シャングリラ』『レイク・シャンプレーン』『タラワ』

 『フィリピン・シー』

 ミッドウェー級4隻 レジプロ搭載137機可能

 『ミッドウェイ』『コーラル・シー』

 『ダグラス・マッカーサー』『ニミッツ』

 ジェネルラルアトランティス級1隻 レジプロ150機可能

 『ジェネルラル・アトランティス』

 (フォレスタル級・スナイテットステート級と同等)

 空母合計24隻

 

 巡洋艦

 アトランタ級軽巡3隻

 クリープランド級軽巡8隻

 バルディモア級重巡5隻うち2隻が戦闘不能

 ファーゴ級軽巡1隻

 オレゴンシティ級重巡2隻うち1隻戦闘不能

 ウースター級重巡1隻戦闘不能

 軽巡20 重巡9

 巡洋艦合計33隻

 駆逐艦

 合計 約100隻

 

 ニミッツ「対空戦闘!!」

 随伴航空隊

 『スターストライブズナハト』175機

 空母『ダグラス・マッカーサー』から

 『A-3ソニックカリバー』69機

 空母『ジェネラルアトランティス』から

 『SBーWR』 25機

 出撃、温存しておいた防空戦力で迎撃を試みる

 パトリシア「どーして出撃しちゃダメなんですか!?」

 ウェーク「全てのパイロットがまとめて疲弊したら

 相手の思う壷だ、休めるときに休んで備えろ。」

 パトリシア「だって敵が・・・!!」

 ウェーク「心配するな、俺達が一機たりとも

 上空に近づかせん!!」

 『スターストライブズ・ナハト』

 空母『エンタープライズⅡ』から出撃

 迎撃を開始。

 

 非常用輸送船は随伴しているものの

 ハワイ・ミッドウェーが壊滅して物資の大半が炎上

 補給困難に陥り連日の攻撃に物資に不安が広がり始めていた。

 このままでは補給が無くなったが最後

 最悪なぶり殺しか降伏である。

 ウェーク「デカブツを腹に抱えてる奴を集中的に落とせ!!」

 グループを組んでステルス攻撃機『鬼握』『八多烏』対策で

 閃光弾を投下して必死に機銃で潰していく。

 しかし、それでも間を抜かれていく。

 戦艦『モンタナ』「レーダーに敵影!!北西28°方向!!

 距離187km!!」

 米パイロット「見つけた・・・アクセル踏み付けてやる!!」

 『A-3ソニックカリバー』ロケットエンジンが炎を吐き出し

 追いかける。

 頼りになるのは艦隊レーダーと航空機夜間レーダー

 発見したら夜の闇の中で迅速に倒さねばならない。

 前回と違い、航空機夜間レーダーで取り逃しまくっていた

 敵航空隊を多数迎撃できた。

 しかし、音速夜間迎撃は予想を超えて困難。

 抜けた攻撃隊が艦隊に来襲

 

 『音速艦陸攻撃機九十九(つくも)』18-12

 『鬼握』 8-6

 『八多烏』10-6

 『青筋揚羽』 36-12

 

 アイオワ艦長「本当にこれ効果あるのか!?」

 レーダー・ソナーで敵影を確認できしだい定期的に切る

 という対策。

 ヴァッケンハッカーから全員に教えられたが半信半疑で実行

 すると不思議な事が起こった。

 艦隊に敵航空機がホーミングせずに真っすぐ別方向に

 行きはじめたのだ。

 ミズーリ艦長「マジかよ・・・。」

 ケンタッキー艦長「よし、効果あ・・・・・ん?。」

 超重偵察機『輝』(お~いこっちだよ~こっちだよ~)

 ※ダイレクト通信&閃光弾投下

 艦隊上空が明かりに照らされる。

 攻撃隊「シャキッ」

 艦隊方向へ航路修正

 トルマリン・メイビス「偵察機きさまあああああ!!」

 艦隊後方に回り込んでしれっと代役が到着してる。

 スコット「ありがとう、これで敵航空隊が良く見える。」

 『SBーWR』25機が音速攻撃隊を高速で始末していき

 戦闘時間に限界が訪れると 空母『ジェネラルアトランティス』

 から『SBーWR』25機が追加で発進し圧倒的音速戦闘力で

 重要な大型航空母艦の制空権を死守する。

 しかし、全艦隊はやはりカバーできず

 攻撃隊が来襲

 対空砲火で数を減らすも取りこぼしの攻撃隊の

 水上魚雷が襲いかかる

 

 『音速艦陸攻撃機九十九(つくも)』10-8

 『鬼握』 8-6

 『八多烏』10-6

 『青筋揚羽』 36-12

 

 幸いソナーを定期的に切って探深音誘導魚雷の

 効力を削いで被害を軽減できた。

 しかし、音速に乗って波上を跳ねながら飛んで来る

 航空水上魚雷。

 一発が命中、空母『ボンノム・リチャード』を貫通して大破に

 持って行き、

 アトランタ級軽巡1隻

 クリープランド級軽巡2隻

 バルディモア級重巡2隻

 ファーゴ級軽巡1隻

 に襲い掛かり、次々と炎上させて沈めていく。

 トルマリン「巡洋艦が・・・!!」

 この夜は空母の沈没は無かったが巡洋艦6隻と駆逐艦7隻

 が犠牲となった。

 スコット「頼む・・・早く補給よ・・・届いてくれ・・・!!」

 だが、これで終わらなかった

 戦艦モンタナCIC「別方向から攻撃隊接近!!」

 

 9月9日深夜3時第二次夜間攻撃

 『棗機動部隊攻撃隊』

 後方双発型艦上攻撃機『黄揚羽』21機

 最高速度850km/h 航続距離2200km 

 対艦ロケットランチャー

 

 後方双発木製攻撃機 『八多烏』 21機

 最高速度770km/h 航続距離2200km 2t逆探誘導ミサイル

 

 後方双発ステルス攻撃機『鬼握』 21機

 最高速度770km/h 後続距離2000km 

 500kg対艦航空魚雷3連装       

         

 後方双発超重攻撃機 『拳骨』 21機

 最高速度600-1200km/h 後続距離2200km 

 6t逆探誘導ミサイル

 

 

 ニミッツ「想定済みだ!!」

 空母『ニミッツ』から 『A-3ソニックカリバー』69機が

 緊急発進

 レーダーに映ってる敵と映ってない敵がごっちゃに

 なって混乱する米機動部隊

 必死にレーダーをつけたり消したりして必死に回避する

 米艦隊だったが、それでもレーダーで敵の位置を知らせて

 指揮を取った駆逐艦37隻が誘導ミサイルの直撃を

 受けて轟沈。

 さらに空母 『ランドルフ』『ハンコック』

 『キアサージ』『プリンストン(2代)』の4隻を

 3連装魚雷と対艦ロケットランチャー直撃で中破に持っていく

 約半数が迎撃されたが、徐々に米艦隊に疲弊が溜まっていく

 

 一方激闘の夜襲の直後

 航空母艦『グラディアン・ベルリン』は日本に緊急帰港し、

 決戦兵器を積んで密かに出港していた。

 そいつはジェットエンジン4基を積んだ文字通り決戦兵器

 決戦の時は近し、同時刻に敵艦隊に向かって

 日本軍機動部隊は前進。

 同時刻、棗機動部隊は戦局を見て判断した。

 戦艦撫子通信「空母『水鶴』偵察機『黄揚羽』から入電、

 敵補給艦隊接近、ハワイ・ミッドウェー

 中間位置にてにて接近とのこと。」

 棗霞艦長「・・・・物資の消耗が想像以上に激しい

 戦力は信頼できても、万が一対空能力の低いドイツ軍の

 機動部隊が物量でやられてしまうのも問題・・・

 マーシャル機動部隊及び棗機動部隊に通達、

 敵補給艦隊到着前に米残存艦隊殲滅に従事するため緊急反転

 ややミッドウェーよりの艦隊殲滅の為最大船速

 空母機動部隊はマーシャル機動部隊と合流し反転せよ!!

 目標、敵艦隊本隊!!」

 

 米補給艦隊 ややハワイ方面から南東から接近

 超巡洋艦アラスカ級4隻

 

 航空母艦

 旧式空母9隻 搭載数

 『バンクーバー』90『ヨハネ』52『ヤコブ』52

 『ロング・アイランド』20『ボーグ』20『ナッソー』20

 『インディペンデンス』45『ブリンストン』45

 『カウペンス』45

 駆逐艦80隻

 商船75隻

 

 



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第70話 1943年7月 戦艦『銀河』

9月9日早朝

 合流した『新鋭南雲機動部隊』が敵米艦隊へ前進し

 出撃準備

 近代改修弐空母 搭載値

 『赤城』91『加賀』103『蒼龍』73『飛龍』73

 『翔鶴』84『瑞鶴』84

 『エンタープライズ(銀炎)』90

 『ホーネット(蜃気楼)』90『サラトガ(冥炎)』90

 近代化改修上陸抑揚空母

 『大鳳』80『神鳳』80

 新鋭航空母艦

 天照級航空母艦 搭載値142

 『大和』『武蔵』『天照』『蒼桜』

 

 土井寿教官「総員出撃準備!!ついに時は来た、

 作戦は以下の通りである!!手加減するな!!」

 南雲中将「天照航空隊出撃!!」

 

 天照級航空母艦 『大和』『武蔵』『天照』

 から出撃

 艦載ジェット戦闘機『南雲』150機

 最高速度1100km/h 航続距離2100km

 武装 20mm強化炸薬機銃120発×6基

    後方対空ショットガン×4基

 

 空母『蒼桜』『大鳳』から出撃

 艦上装甲戦闘機『蒼桜専用豪風八型蒼皇』50機

 最高速度1100km/h 航続距離1400km 

 外部燃料タンクで+900km 内部燃料追加で+500km

 武装 25mm強化炸薬機銃4基追加マガジン 135発×4基

 後方対空ショットガン2基 放爆後方焼夷弾×4

 

 艦上装甲戦闘機『豪風八型蒼皇』65機

 最高速度1050km/h 航続距離1600km 

 外部燃料タンクで+1000km

 武装 25mm強化炸薬機銃4基 90発×4基

 後方対空ショットガン2基 放爆後方焼夷弾×4

 

 空母『赤城』『加賀』『蒼龍』『飛龍』『翔鶴』

 『エンタープライズ(銀炎)』『サラトガ(冥炎)』

 から出撃

 艦上戦闘機『豪風七型真零』160機出撃予備随伴100機

 最高速度1100km/h 航続距離1200km 

 外部燃料タンクで+1000km 

 武装 30mm強化炸薬機関砲3基 105発×3

 7.5mm機銃4門 放爆後方焼夷弾×2 

 

 空母『ホーネット』『瑞鶴』『神鳳』

 三矛型艦上攻撃機『青筋揚羽』

 最高速度1100km/h 航続距離1200km

 外部燃料タンクで+1000km

 武装 

 対空型 60機

 25mm強化炸薬機銃追加マガジン135発×6

 大型後方対空ショットガン2基 放爆後方焼夷弾×2

 対艦型 60機

 25mm強化炸薬機銃90発×4

 放爆後方焼夷弾×4 大型航空魚雷2本 

 もしくは対艦ロケットランチャー6門

 哨戒型 7機

 25mm 強化炸薬機銃90発×4 5式爆雷2個

 先行用レーダー×1 対水上レーダー×1

 

 新鋭日本機動部隊は、早朝に敵殲滅の為に出撃

 総勢約550機

 

 西へ先行している戦艦『キングクライスト』が

 艦載機群を捉える。

 アクアマリン「まずい・・・西の方向へ最大船速!!

 敵に少しでもプレッシャーを与えて怯ませないと

 艦隊が危ない!!35インチ砲!!スタンバイ!!総員対空戦闘!!」

 35インチ砲の弾丸と加速炸薬が詰め込まれる。

 アクアマリン「主砲連続信管!!攻撃始め!!」

   ゴォォォォン!! ゴォォォォン!! ゴォォォォン!!

 35インチ砲単装砲の三度の砲撃音が空をつんざく。

 

 一航戦パイロット「なんだ!?」

 隣で仲間のジェット戦闘機『南雲』が粉砕されて

 焦る航空隊。

 一航戦パイロット隊長「・・・無視しろ、座標を大本営と

 瑞鶴隊に伝えて先行しろ、俺達は艦攻隊じゃない。

 あれが攻撃隊を先行して落とした新鋭戦艦か・・・。」

 アクアマリン「こっちこいやこのやろーー!!」

 『南雲』を8機『零真』12機を撃墜、

 しかし、相手にされずに後は避けられる。

 

 米機動部隊「敵航空隊来襲!!その数300機超える!!!」

 ニミッツ「空母が近づいて来たのか、

 護衛戦闘機隊、攻撃隊全機発艦!!」

 空母『ミッドウェー』『ニミッツ』から

 138機の『A-3ソニックカリバー』が発進

 空母『エンタープライズⅡ』等から

 『スターストライブズ・ナハト』125機 随伴待機100機

 『A-1スカイレイダー』800機が出撃

 パトリシア・マーティン「やっと出番です!!

 みんないきますよ!!」

 しかし、燃料、弾薬、疲労回復に回っていた随伴

 航空隊が帰還したタイミングでの襲撃が米艦隊を

 旋律させる。

 トルマリン・メイビス「まずい・・・航空隊に連日の疲労が

 ・・・!!」

 そう、夜間防空に定期的に防衛ローテーションを

 回されたせいで『スターストライブズ・ナハト』 175機

 空母『ダグラス・マッカーサー』『コーラル・シー』の

 『A-3ソニックカリバー』105機がロケットエンジン

 再セットや最整備の為出撃不可能という状況に立たせられた。

 圧倒的搭載数を誇る米機動部隊が連日の攻撃機の

 襲撃でパイロットの疲弊を隠せなくなっていた。

 さらに連日の出撃で燃料の備蓄がそろそろ厳しく

 なってくる。

 これ以上補給が届かない日が連日続けば艦隊が戦闘不能に

 陥ってしまう。

 ここで日本機動部隊の空母を削らなければ勝てなくなるという

 焦りから『A-1スカイレイダー』を大半出撃させる。

 ハルヒ「かかった!!総員!!対空陣形を取って殲滅開始!!

 全員襲ってくる航空隊ぶちおとせ!!」

 日本機動部隊の航空隊がなんと米艦隊をガン無視して

 襲ってくる航空機を迎え撃つ体制に入った。

 

 戦闘機:攻撃機

 日本 483:60  米軍(随伴含めると+100)263:800

 

 そう、大型化した戦闘機は搭載値を2も削る

 現在ミッドウェー級やジェネラルアトランティス級

 除いた米軍の戦闘機数はなんと425機が限界

 そうしたうちで175機が現在弾薬・燃料補給で使用不能

 さらに前日4隻の空母が中破になっており修復中

 幸いミッドウェー級2隻の『ソニックカリバー』が残って

 いるが、これではまともに攻撃隊の護衛ができない

 しかもまだ東方向に棗機動部隊が残っている為

 随伴が減らせない。

 

 米軍攻撃隊『スカイレイダー』800機は部隊を分散させて

 空母を仕留めにかかる。

 しかし、日本軍航空隊が全部艦隊防衛に回った事で

 艦隊へたどり着くのが困難となった。

 しかも日本側しばらく戦わせずにコンディションを整えた

 熟練航空隊全機。

 攻撃隊への狩りが始まる。

 南雲中将「一斉攻撃!!」

 次々と『スカイレイダー』が落とされていく

 スカイレイダーパイロット「ナメるな!!」

 『A-1スカイレイダー』は採用された後方焼夷弾で

 徹底的に抵抗する。

 効果があったようで多少の迎撃に成功するも

 こなた「んじゃ両翼からね。」

 左右からの編成波状攻撃で後方焼夷弾を封じて

 米攻撃は数を減らされていく。

 パトリシア「NO!!味方がぁあああ!!編成!!救援へ・・・!!」

 ΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞ

 左右からの機銃の雨がパトリシア・マーティン率いる

 『ウィンディパーティー』の行く手を遮る航空隊『風花』

 岩城真白「勝負しようぜ、戦闘機の皆さん!!」

 パトリシア「この動き・・・エースデスネ!!」

 エースレベルの集団航空戦闘が開始される。

 多少の速度差はあれど『ナハト』の旋回能力の

 高さを生かして『真零』を操る真白達と激闘を開始する

 パトリシア・マーティン。

 しかし、戦闘機の数の関係上半数以上の日本軍戦闘機は

 次々とスカイレイダーを血祭りに上げる。

 スカイレイダーの時速550km/hの速度では

 いくら倍以上の数はあれど倍以上の速度と性能を持つ

 日本軍航空隊を突破するのは至難の業だった。

 米攻撃隊の多くがようやく直衛機を振り切り、

 日本軍艦隊に迫った。

 

 戦艦『銀河』

 水色此十「敵航空隊接近、距離174.9756km」

 紺色美那「お前がいるんじゃ何のためにレーダーあるんだよ?」

 水色此十←探知能力持ち。ターゲットに対して最大

 マイクロメーター級の探知精度を誇る

 その他の元情報思念体インダーフェースも

 大体レーダーなぞという脆弱なものは要らない模様。

 水色此十「それはみんな一緒、早期完成の為に

 居住区、食糧貯蔵庫、ソナー、

 航行器具を省いた。」

 楪方音素「一般人が悲鳴を上げちゃう。」

 笹鵜煤「その分訓練した精鋭は戦艦撫子に追加され

 この艦は我々の私物となった。」

 桃雛南診「一応戦いますよ?」

 一蒔一保「居住区と飯がないと戦えない兵士はたるんどる。」

 雌二夏二「ベットなくても普通に廊下で寝ればいいじゃない

 はわ~ぁ。」

 一蒔一保「それはお前だけで他はみんな寝なくても平気だぞ?」

 紺色美那「ああ、人間化しているあたいらでも寝れやしないさ

 情報思念のトップどもから自由を得るための戦いに

 ワクワクしてるんだからな!!」

 水色「やばそうな奴も近づいて来ている

 力は落としているのが幸いだが注意。」

 紺色「そうか・・・わざわざ戦艦でここまでね来る・・・

 ご苦労なこった・・・寝てれば良かったのに。」

 紺色の額を汗が伝う。

 

 銀河型戦艦OTS06『戦艦銀河』 全長265m 

 最高速度35ノット

 機関メタンハイドレートタービンⅡ型

 航続距離9500海里 巡航速度20ノット

 装備 

 九型三次元多機能レーダー 探知範囲半径160km

 四型航海用二次元レーダー 探知範囲半径150km

 三次元式高感度ソナー 8基  探知範囲半径50km←未実装

 赤外線レーダー      探知範囲半径50km

 広範囲逆探知装置 暗号解読装置 ←未実装

 対機雷ファインセラミックコーティング

 リニア式40cm炸裂対空3連装主砲1基 射程40km 装填

 毎分2発 前方

 リニア式38口径軽量51cm単装砲1基 

 射程重量砲弾55km軽量砲弾75km

 装填毎分6発  位置前中央

 リニア式20cm3連装高速射高角砲 後方2基

 射程35km 装填毎分45発

 副砲 単装13cm十二式自動対空砲2門2基

 真撃十二型20mm自動対空ガトリング2門4基

 2連装三四式対空速射砲14基(近接信管搭載) 

 45発/分 最大射程11500m

 47mm対空信管機銃35基

 ミサイルハッチ各種6×4

 対空誘導ミサイル飛魚五型 射程80km 60発

 対空誘導ミサイル火ノ鳥三型 射程150km 25発

 対艦誘導ミサイル靭(うつぼ)二号 射程120km 25発

 対潜誘導魚雷しゃち1号 射程50km 25発

 

 A-1スカイレイダーの群れが迫る。

 米軍パイロット「本土を焼いた雪辱を思い知らせてやる!!」

 水色「航空機距離161km速度400km/h数75機。」

 紺色「もっと近づけてからだ、そう・・・40km位で。」

 水色の阿保毛官制レーダー脳内映像の光が増えていく。

 水色「40cm3連装炸裂砲左舷43.7・36.8・33.6・21.1

 高角44.3・34.6・30.5...........」

 さすが元情報統合思念体有機インダーフェース

 小長門隊との情報共有にて長門のコード入力を彷彿させる

 感知座標共有と情報処理能力を見せる

 

 リニア式40cm炸裂対空3連装主砲1基 

 リニア式38口径軽量51cm単装砲1基 

 リニア式20cm3連装高速射高角砲 後方2基

 副砲 単装13cm十二式自動対空砲2門2基

 が目標へ照準を合わせる

 2連装三四式対空速射砲14基(近接信管搭載) 

 47mm対空信管機銃35基

 を小長門・小水色部隊が持って構える

 ミサイルハッチ各種6×4

 のハッチが二つ開く。

 紺色「距離50kmまで接近させろ。」

 水色「了解。」

 全門の砲筒が不気味に航空機に狙いを定めて動く。

 

 水色「秒読み開始、10.9.8.7.6.5.4.3.2.1・・・。」

 紺色「全門掃射!!」

 戦艦『銀河』の全砲門が解き放たれ、

 対空誘導ミサイル飛魚五型2発が発射される。

 リニア式40cm炸裂対空3連装主砲1基 

 リニア式38口径軽量51cm単装砲1基 

 リニア式20cm3連装高速射高角砲 後方2基

 の砲弾が上空で炸裂してクラスター爆弾が連続で

 起爆したように爆風を展開し、

 副砲 単装13cm十二式自動対空砲2門2基

 2連装三四式対空速射砲14基(近接信管搭載) 

 47mm対空信管機銃35基の段幕が

 A-1スカイレイダーの群れ総勢75機を一瞬にして

 海の藻屑へと変える。

 米パイロット「嘘だろ・・・!?」

 その様子に驚愕した米軍航空隊は迂回して

 機動部隊強襲に挑むが次々と誘導ミサイル飛魚五型

 の餌食になっていく。

 その時だった。

 水色「スノーロングゲート搭乗の敵戦艦・・・距離

 168.639kmに接近。レットアラート。」

 紺色「ついに来たか・・・抑止力もご一緒で。」

 そこに来たのは、日本軍艦隊撹乱の為に最前線に

 突撃してきたOTS艦03『キングクライスト』だった。

 

 OTS03『キングクライスト』

 全長220m 艦幅35m 

 最大速力55ノット 航続距離8000海里

 巡行速度20ノット バイタルパート40cm

 機関 ハイオクタンスーパーディーゼル

 レーダー 高性能三次元レーダー 範囲半径200km

 逆探知システム 超性能ソナー半径100km

 サイクロン水上レーダー 半径200km

 機雷電子破壊装置3基

 強力な電磁波で機雷の機能を破壊して無効にする。

 

 武装

 40口径35インチ単装サイクロトンキャノン

 射程120km 3連射分20秒置き。全装填3分。

 Mk-39 54口径8インチ単装砲 2基 前方35インチ砲の脇2基

 射程25km 18発/分 

 Mk-71 8インチ長距離砲1基 中央後方1門

 射程55km 発射速度12発/分

 対空誘導ミサイル・シーウォール 射程30km

 後部甲板バックハッチ8連(十字状) 40発

 外付け対空誘導ミサイル・シーソード4連6基

 対潜迫撃砲マウストラップ

 対空機銃機動装置エンファイアボブフォース8基

 45mm対空機銃を前方に2基 上左右に40mmを4基×2

 左右に40mm4×2基搭載 射程7500m

 Mk.33 3インチ連装速射砲 4基

 Mk.34 3インチ単装速射砲 4基

 装填35発/分 射程11km

 自動対空SIWS20mmファランクス・ゼロ 1門 6基

 射程2km 装填速度500発/分

 27mm強化機銃8門

 

 アクアマリン・ダグラス司令官・艦長

 「航空隊総員に通達、前方の戦艦は私が仕留める!!

 迂回して攻撃を継続せよ!!」

 

 ハルヒ「米国の新鋭艦・・・対空能力が撫子に匹敵とは

 聞いたけど・・・果たして勝てるかしら?私の『銀河』に。」

 

 水色「敵最大船速55ノット、距離155km」

 紺色「よし・・・・距離120kmを切った瞬間

 対空誘導ミサイル火ノ鳥三型6発

 対艦誘導ミサイル靭(うつぼ)二号6発を一斉発射だ。

 天敵様が艦内に乗ってる以上手加減は不要だ

 どんなに卑怯でも世界のルールブレイクしたとしても

 あいつはぶっ殺す!!」

 一蒔一保「ああ、スノーロングゲート乗ってんなら

 いざ仕方なし。」

 桃雛南診「天敵死すべし。」

 楪方音素「死ね怪物。」

 笹鵜煤「我々の自由と命のために!!」

 ツッコミの居ない恐怖

 そう、この戦艦『銀河』元情報暇人の皆様が手掛けた事が

 あって、本気を出せば誘導ミサイルの

 マルチロックが可能なのだ。

 ※ミサイルハッチの関係上これが限界

 戦艦『銀河』のミサイルハッチがゆっくりと

 鞘から刀を抜くように開く。

 

 戦艦『キングクライスト』

 CIC整備員ヴァッケンハッカー「敵艦隊、距離150kmまで

 接近!!」

 アクアマリン「総員、対空戦闘体制を保ちつつ、

 対水上戦闘用意!!」

 スノーロングゲート「対水上戦闘用意!!」

 アクアマリン「この艦での敵艦隊の全滅は無理でも

 肉を削ぐ程度なら!!連続信管争点!!35インチキャノン装填!!

 シーヴォール、シーソード用意!!」

 大型の長い砲筒が上がる。

 前方には戦艦『銀河』がいる。

 

 戦艦『銀河』

 水色「射程入る。」

 紺色「はっしゃぁああああ!!」

 ポポポポポポポポ!!

 横一列に並んだボタンを躊躇なく高速に撃ち込む水色

 合計12本もの「対空誘導ミサイル火ノ鳥三型」

 「対艦誘導ミサイル靭(うつぼ)二号」がキングクライストに

 襲い掛かる。

 

 



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第71話 1943年7月 戦艦の皇

 9月9日 昼間

 先行していたOTS03『キングクライスト』と

 OTS04『銀河』が水上戦闘を開始

 『銀河』から12発の誘導ミサイルが発射される

 『チートテクノロジー』vs『抑止力』の戦いが始まる

 

 OTS03『キングクライスト』

 全長220m 艦幅35m 

 最大速力55ノット 航続距離8000海里

 巡行速度20ノット バイタルパート40cm

 レーダー 高性能三次元レーダー 範囲半径200km

 逆探知システム 超性能ソナー半径100km

 サイクロン水上レーダー 半径200km

 機雷電子破壊装置3基

 

 武装

 40口径35インチ単装サイクロトンキャノン

 射程120km 3連射分20秒置き。全装填3分。

 Mk-39 54口径8インチ単装砲 2基 

 前方35インチ砲の脇2基

 射程25km 18発/分 

 Mk-71 8インチ長距離砲1基 中央後方1門

 射程55km 発射速度12発/分

 対空誘導ミサイル・シーウォール 射程30km

 後部甲板バックハッチ8連(十字状) 40発

 外付け対空誘導ミサイル・シーソード4連6基

 対潜迫撃砲マウストラップ

 対空機銃機動装置エンファイアボブフォース8基

 45mm対空機銃を前方に2基 上左右に40mmを4基×2

 左右に40mm4×2基搭載 射程7500m

 Mk.33 3インチ連装速射砲 4基

 Mk.34 3インチ単装速射砲 4基

 装填35発/分 射程11km

 自動対空SIWS20mmファランクス・ゼロ 1門 6基

 射程2km 装填速度500発/分

 27mm強化機銃8門

 

 戦艦キングクライスト

 CIC技術整備員ヴァッケンハッカー

 「敵、音速で接近する12機の航空機艦から発進したと思われる

 数12・・・着弾まで5分!!」

 アクアマリン「先行対空攻撃・連続信管うちーかたはじめー!!」

 CICジョン「連続信管、ショートに設定・35インチ

 うちーかたはじめー!!」「うちーかたはじめー!!」

 35インチキャノンから連続で3発の砲弾が発射される。

 砲弾に束ねられた近接信管がクラスター爆弾のように

 展開されてミサイルを5発破壊する。

 CICジョン「Mk-71アクティブ!!、シーウォールスタンバイ!!」

 Mk71艦載砲が砲弾を吐き出す。

 ミサイル2発が爆発する。残り5発

 キングクライストのミサイルハッチが開く

 CICジョン「シーウォール、Fire!!」

 対空誘導ミサイルシーウォール5発が残ったミサイルを

 迎撃する。

 

 戦艦『銀河』

 水色「敵艦全弾相殺・被弾無し。」

 紺色「守勢に回るな、次弾も一斉発射だ

 抑止力に天敵のタックにはいかなるセコい手だろうが

 ずるい手だろうが汚い手だろうが全力で潰せ。」

 水色「ラジャー、装填完了後即座一斉発射。」

 ポポポポポポポポ!!

 横一列に並んだボタンを躊躇なく高速に撃ち込む水色

 合計12本もの「対空誘導ミサイル火ノ鳥三型」

 「対艦誘導ミサイル靭(うつぼ)二号」が再びキングクライストに

 襲い掛かる。

 

 戦艦『キングクライスト』

 CIC技術整備員ヴァッケンハッカー「敵艦、再び12発発射!!

 着弾まで4分!!」

 アクアマリン「攻勢に出ないと負ける・・・マグナス弾

 A.C.Eを装填急げ、フォローイージスをシーソードに!!」

 Mk71艦載砲が砲弾を吐き出す。

 今度は3発命中。残り9発。

 CICジョン「シーウォール・シーソード!!ファイア!!」

 外付け対空ミサイルが一斉に吐き出される。

 8発が爆砕する。残り1発。

 CICジョン「ダメだ・・・間に合わ・・・。」

 アクアマリン「ファランクス!!」

 ファランクスが手動で艦長の椅子から操作される。

 自動対空SIWS20mmファランクス・ゼロ6基が起動する。

 しかし、『単体』の迎撃では音速のミサイルを破壊できない。

 アクアマリン「着弾軌道を収束させれば!!」

 20mmガトリングの弾道を6つを一束にまとめて

 ミサイルの先端に三次元レーダー官制を駆使して

 弾丸の雨を2発のミサイルに直撃させ間一髪破壊する。

 CICジョン「艦長すげぇ・・・。」

 アクアマリン「最大船速!!」

 

 戦艦『銀河』

 銀河型戦艦OTS06『戦艦銀河』 全長265m 

 最高速度35ノット

 機関メタンハイドレートタービンⅡ型

 航続距離9500海里 巡航速度20ノット

 装備 

 九型三次元多機能レーダー 探知範囲半径160km

 四型航海用二次元レーダー 探知範囲半径150km

 赤外線レーダー      探知範囲半径50km

 対機雷ファインセラミックコーティング

 リニア式40cm炸裂対空3連装主砲1基 射程40km 装填

 毎分2発 前方

 リニア式38口径軽量51cm単装砲1基 

 射程重量砲弾55km軽量砲弾75km

 装填毎分6発  位置前中央

 リニア式20cm3連装高速射高角砲 後方2基

 射程35km 装填毎分45発

 副砲 単装13cm十二式自動対空砲2門2基

 真撃十二型20mm自動対空ガトリング2門4基

 2連装三四式対空速射砲14基(近接信管搭載) 

 45発/分 最大射程11500m

 47mm対空信管機銃35基

 ミサイルハッチ各種6×4

 対空誘導ミサイル飛魚五型 射程80km 60発

 対空誘導ミサイル火ノ鳥三型 射程150km 25発

 対艦誘導ミサイル靭(うつぼ)二号 射程120km 25発

 対潜誘導魚雷しゃち1号 射程50km 25発

 

 紺色「・・・やっべ、涼宮ハルヒの対極にいる抑止力様

 マジでやべえな・・・ローデクの技術を結集させて

 練度で補うとか何処の軍隊だよ。」

 アルティメット有機インターフェイスが弱音を吐く。

 超能力を使って戦えば言いのでは?

 と思うかも知れないが、割と満州沖でスノーロングゲートと

 戦闘を行ってボロボロになった上で長門有希以上の

 性能の連中を片付けていた事もあって回復しきっておらず

 超能力系の劣化の激しいこの世界ではとても

 使えたものじゃない。

 水色「射程89kmへ侵入。」

 紺色「78kmまで接近させろ、お次は18発だ。

 敵に何処まで弾薬が残っているかな?」

 

 戦艦『キングクライスト』の

 35インチ砲装填装置に長く巨大な砲弾と炸薬が

 装填される。

 加速炸薬と本発炸薬の装填の3分間が長く感じられる。

 アクアマリン・ダグラスが先手を取る。

 80kmの間合いで装填されたそいつをMonsterShipに

 向ける。

 アクアマリン「高角※※°※※°※※°右舷※※°※※°※※°

 対艦巨砲主義を極めた必殺技・・・

 『トゥール・ハンマー』!!」

 3発発射された特殊な砲弾

 表面に意図的に大気摩擦で消えて意図した距離で

 空気抵抗に軌道を変化させる溝をあらわにする

 その砲弾は意図的に上空60kmで変化して急降下して

 特殊な弾道を描いてその勢いを保ったまま

 地下数十メートルまでえぐり潰す

 ちなみにアルファベットは挙動コースを意味する。

 /|/ヽ/ゝ

  Ⅲ

  ▼

 それは音速の壁を特別なタイミングで同時に

 回る三ツ葉のクローバーのように調和して一つとなり

 回転しながら巨大な音速の壁を作りだし、

 音速以上の速さでその凶器の一撃は

 『雷神の鉄槌』の如く敵を叩き潰す。

 音速で迫るそいつに戦艦『銀河』に乗ってる総員が

 顔を真っ青にする。

 紺色「何発撃ってもいい!!げいげ・・・。」

 水色「わぁあああああああ!!」

 ポチポチポチポチ!!

 ボタンを連打して対空ミサイル飛魚五型を何発も

 急降下する砲弾に撃ち込む。

 1発目を貫通し、2発目も貫通し、3発目も貫通。

 一蒔一保「うっそだろおい!!」

 紺色「緊急措置だ!!回避できん!!」

 対空誘導ミサイル火ノ鳥三型も

 対潜誘導魚雷しゃち1号も発射して必死に防ぐ。

 紺色「止まれぇええええええ!!!」

 ※※※※※

 ∧∧∧∧∧

 その『雷神の鉄槌』の一撃が三式弾のように砕け散り、

 戦艦『銀河』の甲板上に破片が四散し、着弾

 2連装三四式対空速射砲や47mm対空信管機銃35基

 一部レーダーのいくつかが粉々に破壊される。

 

 戦艦『銀河』

 紺色「ちきしょうやってくれたな!!」

 水色「帰れ帰れ帰れ帰れ帰れ帰れ帰れ帰れ帰れ帰れ帰れ。」

 ポポポポポポポポポポポポポポポポ!!

 命がかかっている事もあって連打するボタンに

 切迫感を感じる。

 リロードが終了していないハッチ以外から

 対空誘導ミサイル飛魚五型2発

 対空誘導ミサイル火ノ鳥三型4発 

 対艦誘導ミサイル靭(うつぼ)二号4発

 合計10発のミサイルが発射される。

 

 戦艦『キングクライスト』

 ヴァッケンハッカー「来たよ10発!!」

 CICジョン「頑張ってくれMk-71!!」

 Mk-71艦砲が必死に迎撃し3発を破壊する。

 アクアマリン「シーウォール、Fire!!」

 5発を迎撃。

 米水兵「シーソード、Fire!!」

 残り2発も迎撃。防衛成功。

 アクアマリン「マグナス弾A.B.E!!セット・

 『トゥール・ハンマー』Fire!!」

 発射される3発の砲弾。

 それは一点に収束されて再び『銀河』を襲う。

 

 紺色「防げないわけじゃない、手加減抜きで迎撃すれば!!」

 『銀河』は持てる全てを使って敵を破壊する。

 対空誘導ミサイル飛魚五型2発 

 対空誘導ミサイル火ノ鳥三型2発

 対潜誘導魚雷しゃち1号2発が発射され、迫り行く

 脅威を潰すべく収束砲弾へ向かい、

 対空誘導ミサイル飛魚五型4発

 対空誘導ミサイル火ノ鳥三型4発 

 対艦誘導ミサイル靭(うつぼ)二号6発

 は米最新鋭艦を破壊すべく14発が向かう。

 

 迎撃用の誘導ミサイル6発が『トゥール・ハンマー』を

 粉砕すべく三位一体となった砲弾へ向かう。

 その時だった。

 アクアマリン「同じ手をは非常に芸が無いですので。」

 

         ここで沈んでもらいます!!

 

 その三位一体砲弾が突如上空で挙動を変えて

 離れ離れになり挙動が変化し、

 迎撃ミサイルを大幅に回避し戦艦に直撃しに来たのだ。

 紺色「おいおいおいおい!!砲弾遠隔操作してんじゃねえのに

 そんなのありかよ・・・予め全ての挙動を瞬時に計算して

 での砲撃・・・常人のできるレベルを越えてやがる・・・

 これが・・・抑止力!!ハルヒに勝るも劣らぬその度胸と

 技量・・・思い知らされたよ・・・まったくだ・・・。」

 桃雛南診「ミサイルは間に合わない・・・

 リニア式20cm3連装高速射高角緊急操作!!

 真撃、一括手動収束操作!!」

 リニア式20cm3連装高速射高角砲が拡散砲弾を吐き出して

 迫る脅威に直撃。しかし、止まらない。

 真撃十二型20mm自動対空ガトリング2門4基が一斉に起動

 だが、ミサイルを単体で迎撃できないSIWSでは非力

 ましてや収束迎撃に設定しても多少威力を弱める事しか

 できない。

 その『アレンジ・トゥール・ハンマー』

 戦艦『銀河』艦橋をカーブして高速で削り取り、

 リニア式38口径軽量51cm単装砲の直上と

 ミサイルハッチに直撃し、貫通した。

 最新鋭の技術を持った未来の戦艦もどきは

 アメリカのもう一人の主人公の一撃によって敗れ去った。

 笹鵜煤「機関部直撃貫通!!ミサイルハッチは空のスペースに

 貫通して誘爆は防げましたが浸水が深刻!!応急処置を!!

 レーダー45%大破ーーー!!」

 一蒔一保「俺が行く、使えない機関部穴にぶち込んででも

 浸水防止して来るぜ!!」

 紺色美那「ダメージコントロール頼む!!」

 楪方音素「私も主砲直下浸水を防止して来る!!」

 

 戦艦『キングクライスト』

 対空誘導ミサイル・シーウォール8発が

 ミサイルを相殺し、Mk-71艦載砲が2発相殺

 外付けミサイルシーソードを8発吐き出して

 残り4発を処理しきった。

 CICジョン「全弾処理成功!!敵艦への直撃確認!!」

 「おおおおおおおおおおおおお!!」

 艦内から歓声が聞こえた。

 日本(?)が作り出したMonsterShipを破壊できたのだ

 この一撃は空母轟沈以上にとても大きいものだった。

 まさに『戦艦の皇』を戦艦『キングクライスト』が

 証明してしまった形となった。

 しかし、アクアマリン・ダグラスは叫んだ。

 「転身してスコールへ緊急避難!!エンファイアボブフォース

 起動!!対空戦闘怠るな!!」

 CICジョン「は、はい!!」

 

 戦艦『銀河』

 紺色「これで済むと思うなよ抑止力・・・確かに私達じゃあ

 お前には勝てない・・・だが弾薬はもらっていく!!」

 戦艦『銀河』の対潜用のハッチが開く。

 紺色「設定を浅瀬に変更・・・せめてもの足掻きだ!!」

 対潜誘導魚雷しゃち1号(日本製アスロック)が

 8発発射され、上空でパラシュートを開いて

 戦艦『キングクライスト』に迫る。

 

 Mk-39艦載砲がパラシュートの飛翔物4発を破壊するが

 しゃち一号4発が海中へ入って魚雷として追尾する。

 ヴァッケンハッカー「方向転換中で速度が・・・回避不可!!」

 アクアマリン「マウストラップ!!Fire!!」

 本来対潜迫撃砲として使用されるマウストラップを

 使い、魚雷全てを破壊して撤退する。

 

 ハルヒ「逃がすかぁああ!!追え!!追え!!」

 日本本土から喪失した天然特攻隊に代わって到着した

 『青筋揚羽』が空母 『隼鷹』『飛鷹』から52機が発艦

 そう、戦艦『キングクライスト』は元々長期戦を

 コンセプトとしておらず、1vs1なら無敵並の性能だが

 航空機との1000機組み手を前提としては造られていない為

 弾薬不足になりやすいという弱点を抱えていた。

 そのためスコールへと早期に逃亡。

 Mk-39単装砲 Mk-71長距離砲

 対空機銃機動装置エンファイアボブフォース8基

 45mm対空機銃を前方に2基 上左右に40mmを4基×2

 Mk.33 3インチ連装速射砲 Mk.34 3インチ単装速射砲 

 といった対空兵装は健在だったが音速相手の長期戦までは

 対応できるか不透明だったため対空砲火を行いながら

 スコールへと消えていった。

 

 古泉「逃げられました。まさか・・・『銀河』が

 ズタボロにやられるとは・・・。」

 ハルヒ「沈んで無いだけマシだけど・・・機関部潰れて

 動けないのはきついわねぇ・・・超特殊輸送船に

 くくりつけるなりして移動力確保して固定砲台ね・・・

 まさか、輸送船に護衛されるハメになるなんて

 想定外もいいとこね・・・。」

 

 

 戦艦『銀河』機関部使用不能大破 牽引固定砲台として

 しばらく機能することに。

 しかし事実上、OTS同士の戦いにおいて

 戦艦『銀河』は惨敗を喫したのであった。

 損害

 リニア式38口径軽量51cm単装砲 装填部破損

 レーダー55%使用不能 ミサイルハッチ半壊

 機関部中央全損 2連装三四式対空速射砲6基破損

 47mm対空信管機銃12基破損 艦橋中破 大穴浸水2ヶ所

 

 戦艦『キングクライスト』

 切迫したギリギリの戦いだったが事実上無傷

 

 こうした戦いの中一方で単独で航行している戦艦『撫子』は

 棗霞艦長「棗機動部隊はドイツ軍と合流、

 こっちは敵艦隊のど真ん中へ進んでいるわけだけど・・・

 無策じゃダメね、風向きは?」

 航海長「西南西方向であります。」

 棗霞「よろしい、北々西に向かって75度で前進した後に

 白色煙幕を張り、風に乗って西南西に15度で風に合わせて

 前進、いいみんな?ここを切り抜ければ帰れる。

 欺瞞航行に移る。総員気を引き締めて。」

 棗恭介副艦長「了解、欺瞞航行に移る・・・おーもかーじ!!」

 航海長「おーもかーじ!!」

 機関室「全速!!」

 撫子渦中へ

 

 

 



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第72話 1943年7月 米軍の増援

9月9日

 ミッドウェー沖の大空において戦いが開始された。

 戦闘機:攻撃機

 日本(随伴100)383:124  米軍(100)263:800

 『新鋭南雲機動部隊』

  天照級航空母艦 『大和』『武蔵』『天照』から出撃

 艦載ジェット戦闘機『南雲』142機-8機

 最高速度1100km/h 航続距離2100km

 武装 20mm強化炸薬機銃120発×6基

    後方対空ショットガン×4基

 

 空母『蒼桜』『大鳳』から出撃

 艦上装甲戦闘機『蒼桜専用豪風八型蒼皇』50機

 最高速度1100km/h 航続距離1400km 

 外部燃料タンクで+900km 内部燃料追加で+500km

 武装 25mm強化炸薬機銃4基追加マガジン 135発×4基

 後方対空ショットガン2基 放爆後方焼夷弾×4

 

 艦上装甲戦闘機『豪風八型蒼皇』65機

 最高速度1050km/h 航続距離1600km 

 外部燃料タンクで+1000km

 武装 25mm強化炸薬機銃4基 90発×4基

 後方対空ショットガン2基 放爆後方焼夷弾×4

 

 空母『赤城』『加賀』『蒼龍』『飛龍』『翔鶴』

 『エンタープライズ(銀炎)』『サラトガ(冥炎)』

 から出撃

 艦上戦闘機『豪風七型真零』148-12機出撃予備随伴100機

 最高速度1100km/h 航続距離1200km 

 外部燃料タンクで+1000km 

 武装 30mm強化炸薬機関砲3基 105発×3

 7.5mm機銃4門 放爆後方焼夷弾×2 

 

 空母『ホーネット』『瑞鶴』『神鳳』

 三矛型艦上攻撃機『青筋揚羽』

 最高速度1100km/h 航続距離1200km

 外部燃料タンクで+1000km

 武装 

 

 対空型 60機

 25mm強化炸薬機銃追加マガジン135発×6

 大型後方対空ショットガン2基 放爆後方焼夷弾×2

 

 対艦型 60機

 25mm強化炸薬機銃90発×4

 放爆後方焼夷弾×4 3t大型水上航空魚雷1本 

 

 哨戒型 7機

 25mm 強化炸薬機銃90発×4 5式爆雷2個

 先行用レーダー×1 対水上レーダー×1

 

 帰還していた残存攻撃隊も出撃

 『音速艦陸攻撃機九十九(つくも)』10機

 『鬼握』 8機

 『八多烏』10機

 『青筋揚羽対艦型』 36機

 

 米機動部隊

 空母『ミッドウェー』『ニミッツ』から

 138機の『A-3ソニックカリバー』が発進

 空母『エンタープライズⅡ』等から

 『スターストライブズ・ナハト』125機 随伴待機100機

 『A-1スカイレイダー』700-100機が出撃

 

 『南雲機動部隊』は対空戦闘に集中し、

 航空対艦戦闘を控える形で戦う。

 空母『ジェネラル・アトランティス』、『コーラルシー』

 から追加で『A-3』50機が出撃

 

 『A-3ソニックカリバー』

 最高速度1200km/h(8分)ー670km/h 航続距離2120km

 20mm強化機銃8門後方焼夷弾2発

 『CG-5型スターストライブズ・ナハト』

 最高速度1000km/h 航続距離2000km

 20mm強化機銃4門8mm機銃8門

 後方焼夷弾4発

 

 航空戦が始まった。

 『A-3』は『8分間の切り札』であるロケットエンジンを起動

 音速度で日本軍航空隊を圧倒にかかる。

 しかし音速を操る訓練期間がたった2ヶ月の状態で

 中々扱い慣れない。

 それでもスターストライブズとの集団一撃離脱で

 日本軍航空隊

 艦載ジェット戦闘機『南雲』100-42機

 艦上装甲戦闘機『蒼桜専用豪風八型蒼皇』45-5機

 艦上装甲戦闘機『豪風八型蒼皇』58-7機

 艦上戦闘機『豪風七型真零』98-50機

 合計104機を撃墜

 これは最後の最後まで『A-3』を残しておき、パイロットの

 疲労を最小限に抑えた結果だった。

 しかし日本側も黙ってはいない

 密集隊形での後方焼夷弾や後方への集中機銃掃射

 さらに対音速戦闘に『コメートG』型で慣れていることも

 あって、撃墜後の編成集中フォローでによるカウンター

 弾幕で米国側にもダメージを与え152機が撃墜される

 米航空隊

 『A-3ソニックカリバー』138-48機

 『スターストライブズ・ナハト』125-47機

 『A-1スカイレイダー』643-57機

 しかし、『A-3』の限界が露呈した。

 音速の勢いを保ったまま逃げるも8分後ロケット燃料が燃焼

 しきって高速性能が激減した。

 米航空隊「くっ・・!!音速を扱い切れなかったせいで・・!!」

 扱い慣れない速度での戦いは想像を超えて

 パイロットを苦しめた。

 そう、たとえ圧倒的性能があれど訓練期間が短すぎて

 8分間の音速で1~2機、酷いときには機銃を撃つタイミング

 逃して素通り繰り返しという有様であり

 半年前から対音速訓練を継続的に受けていた日本側に

 苦戦を強いられる米軍。

 こなた「追撃だ!!用心しつつ斜め左右から追撃!!」

 後方焼夷弾の弱点を知っている一堂は揃って後方斜め上

 左右から襲撃。

 投下方向の関係上命中しない角度で米航空隊を追い詰める。

 X字の機銃掃射の応酬が空で行われる。

 『A-3ソニックカリバー』は最高速度で一撃離脱したとは

 言え、攻撃の成功率が安定しないため攻撃を外した後は

 カウンター弾幕で航空機が狙い撃ちにあう。

 パトリシア「くっ・・・味方が・・・!!」

 『スターストライブズナハト』は圧倒的旋回性能での

 攻撃回避が利き、最高速度が控え目な分扱いやすさも

 際立っていたがジェット機に一撃離脱されると追いつけない

 という弱点を把握され徐々に追い詰められていく。

 

 米攻撃隊 『A-1スカイレイダー』643機

 日本軍機動部隊接近

 艦上戦闘機『豪風七型真零』予備随伴100機が迎え撃つ。

 だが、いくら真昼で良く見えるとは言え数が圧倒的に多い

 前進した影響で本土からのバックアップ防空も

 受けにくい状態に。

 ここで艦隊の史実より鬼のように鍛えた対空戦闘が活きる。

 『日本機動部隊対空戦闘』

 戦艦

 『銀河』【戦闘不能】

 真長門型戦艦 『長門Ⅱ世』『陸奥Ⅱ世』

 超甲改金剛型戦艦『比叡Ⅱ世』『霧島Ⅱ世』『榛名Ⅱ世』

 量産大和型改対空戦艦『明王』

 雪風型戦艦改

 旗艦『雪風』

 『響』『潮』『汐』『春日』『秋夜』『未来』

 駆逐艦

 爽快型38隻

 秋月Ⅱ型70隻 陽炎Ⅱ型20隻 島風Ⅱ型21隻 

 神風弐改型10隻 睦月改型5隻

 

 戦艦『雪風』

 電探班「東距離150km、速度500km/h」

 風雪艦長「艦隊総員対空戦闘用意!!」

 戦艦達の主砲が一斉に空を向く。

 38cm以上の主砲が航空機のいる方向へ角度を高める。

 /////ヽゝ//////ヽゝゝ//ヽ|||/ヽヽゝ////ヽヽヽゝ

 風雪艦長「距離30km切った!!総員、主砲対空信艦

 一斉砲撃始め!!」

 史実以上に強力な対空砲火が展開される

 戦艦『雪風』筆頭に対空砲火の弾幕が米攻撃隊に

 襲いかかる。

 近接信管のついた秋月Ⅱ型はその実力が何倍にも増幅された

 『A-1スカイレイダー』は圧倒的搭載量を誇る

 艦隊キラーのマルチロール機だが

 しかし、零戦を撃墜できる程度に対空訓練や兵装を

 強化すればわりと怖い相手ではない。

 防弾性は高いものの対空兵装の火力を増強した

 真昼間の大艦隊相手では骨が折れる。

 風雪「左舷角度45度電探予測!!集中砲火!!」

 米パイロット「くそっ!!」

 訓練された集中弾幕に次々と落とされる米軍機

 だが、それでも魚雷や爆弾の嵐は駆逐艦達に直撃していく

 炎に包まれたスカイレイダーが最後の意地とばかりに

 駆逐艦に、戦艦に突撃して爆発していく。

 米パイロット「ぬおぉぉぉぉおおお!!」

 秋月Ⅱ型11隻 陽炎Ⅱ型12隻  島風Ⅱ型5隻 

 神風弐改型4隻 睦月改型2隻 沈没  爽快型11隻

 空母『大鷹』『雲鷹』『瑞鳳』『龍鳳』4隻 

 対空旗艦5番 『霧島Ⅱ世』が

 甲板に爆弾の雨が連続的に直撃し炎上消化不可能で

 連続で航空魚雷の波状攻撃を受け退艦後に沈没

 対空旗艦だった『銀河』の喪失が想像を超えて響く。

 風雪「水上機と魚雷艇を出して救助を急げ!!」

 味方艦隊の中での損害は相互のフォローによって搭乗員の

 救助率が上がるため人的被害は抑えられるものの

 やはり米航空隊侮りがたし、すざまじい練度で艦隊を

 駆逐していく。

 しかし、米攻撃隊も随伴航空隊と対空砲火で半数以上

 を削られ大損害を被り日本機動部隊の対空戦闘は

 一区切りを迎える事となった

 日本機動部隊損失

 駆逐艦喪失45隻 空母喪失4隻

 米攻撃隊 『A-1スカイレイダー』303-350機

 

 一方米航空隊も危機に立たされた

 『A-3ソニックカリバー』99-39機

 『スターストライブズ・ナハト』103-22機

 米航空隊喪失61機

 ウェーク「まずい・・・このままでは・・・!!」

 艦載ジェット戦闘機『南雲』90-10機

 艦上装甲戦闘機『蒼桜専用豪風八型蒼皇』45機

 艦上装甲戦闘機『豪風八型蒼皇』50-8機

 艦上戦闘機『豪風七型真零』83-15機

 日本航空隊喪失33機

 航空隊の損害が増大し、制空権の喪失が目前となっていた

 

 米機動部隊

 CIC「偵察機から入電!!南東から航空隊!!」

 トルマリン・メイビス司令官「くっ・・・やはり背後から!!」

 『棗機動部隊攻撃隊』

 後方双発型艦上攻撃機『黄揚羽』15機

 最高速度850km/h 航続距離2200km 

 後方双発木製攻撃機 『八多烏』 15機

 最高速度770km/h 航続距離2200km 

 400kg爆弾5発

 後方双発超重攻撃機 『拳骨』 21機

 最高速度600-1200km/h 後続距離2200km 

 6t誘導ミサイル

 『マーシャル機動航空隊』

 ドイツ艦載ジェット攻撃機『Ge-03ファーブニル』100機(随伴)

 最高速度1100km/h 航続距離1800km

 対地ロケットランチャー4門

 艦載装甲攻撃機『Do345ラブァイル』32機(攻撃)

 最高速度1100km/h 航続距離1200km

 400kg爆弾6発

 攻撃隊83機

 

 シュトロハイム「がっはっはっは!!消えうせろ!!」

 亡命ドイツ軍攻撃隊・棗機動部隊攻撃隊

 に米航空隊が気を取られた瞬間、

 空母『瑞鶴』『神鳳』から発艦した

 三矛型艦上攻撃機『青筋揚羽』対艦型96機

 と 『音速艦陸攻撃機九十九(つくも)』10機

 『鬼握』8機『八多烏』10機が到達

 トルマリン司令官「まずい!!主砲連続信管攻撃始め!!」

 キングクライスト級二番艦『ホーリースピリット』

 の35インチ砲が天空の襲撃者をいくつか撃墜する。

 さらにMk71砲で地道に航空機を遠距離から減らしていく

 『青筋揚羽』80-15

 加速して蛇行を開始して狙いを定める航空隊『瑞鶴』

 五木菜夛「水上魚雷、突入角度に入った!!

 魚雷舵調整!!」

 予備要員「舵調整完了!!」

 五木菜夛「アウトレンジから魚雷投下!!行け!!」

 佐々木アキヤ「これわりと楽しいんだよね!!」

 1本の大型航空魚雷を格納ハッチから出し、

 艦隊に向けて80機が一斉に射出する。

 強力な航空減価モーターが高速回転して、音速をしばらく

 保った後減速後着水し、そのまま水上を滑る。

 最大射程50km 改良型水上魚雷投下

 米CIC「距離35kmから水上を高速で何かが・・・

 魚雷です!!速度100ノット!!」

 戦艦モンタナ艦長「そんな遠距離で当たるはずがない!!

 面舵いっぱい!!回避!!」

 高速で接近したとしても遠距離で撃ったやつが確認できれば

 簡単に回避できる。

 簡単に回避できると踏んでなんなく回避したかに見えた。

 突然、水上魚雷の内部が『パチン』と音を立てたかと

 思いきや突然一斉に別方向へと挙動を変更したのだ。

 米軍水兵「何!?魚雷が挙動を・・・!!」

 そう、確かに予め見えてしまえばたとえ高速で発射されても

 回避は可能。

 しかし、"わかりきった挙動だから迎撃の必要がない"

 と考えるのも誤りであることを思い知らされる。

 緊急回避の難しいタイミングで当てずっぽうに

 時限変更舵を調整された

 改良型水上魚雷『二式出鱈目』である。

 予測不能のこの魚雷は戦艦『モンタナ』に側面から

 2本突き刺さる。

 モンタナ水兵「魚雷直撃・・・わぁぁああ!!」

 煙を立てて沈まずに持ちこたえる戦艦『モンタナ』

 さらに攻撃隊の水上魚雷は空母・駆逐艦の群れに襲いかかる。

 米駆逐艦31隻を次々と貫通して破壊する水上魚雷。

 空母エセックス級 『ランドルフ』『ハンコック』

 『キアサージ』『プリンストン(2代)』に水上魚雷複数が

 次々と高速で突き刺さり爆発、煙を立てて沈んでいく。

 トルマリン「ぐ・・・随伴機の数が・・・このままでは!!」

 『スターストライブズナハト』100機による随伴防衛も

 限界に達し始めた、その時。

 別方向から星条旗をつけた90機もの新鋭米航空隊が来襲した。

 五木「増援!?」

 

 米補給艦隊

 超巡洋艦アラスカ級4隻

 航空母艦

 旧式空母9隻 搭載値

 『バンクーバー』90『ヨハネ』52『ヤコブ』52

 『ロング・アイランド』20『ボーグ』20『ナッソー』20

 『インディペンデンス』45『ブリンストン』45

 『カウペンス』45

 駆逐艦80隻

 商船75隻

 空母『バンクーバー』『ヨハネ』『ヤコブ』

 『インディペンデンス』『ブリンストン』『カウペンス』

 が融合航空母艦への近代化改修を受けて

 搭載値2もする航空機を2倍搭載し甲板を

 『インディペンデンス級』と共有することで

 露天搭載に目一杯搭載して増援を送る事が可能であり

 米機動部隊の危機に駆けつけたのだ。

 空母『バンクーバー』から90機発艦

 米機動部隊護衛の増援へ

 

 艦上戦闘機『スターストライブズ・ナハト・ターボ(以下KT)』

 最高速度1200km/h 航続距離1000km+増槽700km

 3000馬力同調二重星型エンジン

 武装15mm強化機銃6門 バックショットガン4門

 スターストライブズ系航空機最終試作形態を

 緊急製造して実用化したもの

 音速の壁を超えるための長い針を先端に装備することで

 音速を超えた戦闘を可能にし、エンジンは最高速度への

 到達レスポンズが遅い弱点を持ちながら音速での戦いを

 可能にした新型同調エンジンを使用

 対日再戦にギリギリ間に合ったものの量産化に苦戦しており

 全てオーダーメードとなっている。

 

 五木「長居は無用よ、総員撤退!!」

 スコット「逃がすか!!」 

 迎撃ロケット戦闘機『SBーWR』20機の迎撃に

 『青筋揚羽』17機が撃墜される

 五木「くそっ!!」

 『瑞鶴航空隊・ドイツ攻撃隊』を始めとする航空隊は

 戦況悪化前に撤退、『Do345ラブァイル』32機は

 駆逐艦を5隻と巡洋艦クリープランド4隻を轟沈させた後撤退

 しかし、『SBーWR』によって4機が撃墜されるなど

 何気に『SBーWR』 は少数ながら仕事を果たす。

 棗機動部隊攻撃隊は エセックス級空母『タラワ』

 『フィリピン・シー』を大型誘導ミサイルを命中させて

 撃沈させるも

 『黄揚羽』7機『八多烏』7機『拳骨』5機を撃墜され

 棗機動部隊残存攻撃隊は残りわずかとなった。

 

 空母『ヨハネ』から52機

 空母『ヤコブ』から52機発艦

 『A-3ソニックカリバー』合計104機

 『マーシャル・棗機動部隊』へ来襲

 シュトロハイム「まずい・・・随伴航空隊迎撃出撃!!」

 マーシャル・棗機動部隊は初めて奇襲を受ける。

 ティルピッツ艦長マーシャル

 「ビスマルク・ティルピッツ、対空戦闘開始!!

 コメート発艦!!」

 航空戦艦ビスマルクから『コメートG型』が直角に2機、

 『ラブファイル』3機がカタパルトから発艦するも

 音速に達した相手に迎撃が間に合わない。

 マーシャル「ダメだ・・・数が・・・!!」

 亡命ドイツの随伴航空隊100機が

 ドイツ軍機動部隊を死守するも

 ついに棗機動部隊に魔の手が迫る。

 空母『水鶴』『氷鶴』『炎鶴』の上空に

 『A-3ソニックカリバー』が来襲

 艦長「対空戦闘!!」

 対空砲火と対空閃光弾を発射し抵抗するも

 準改型の装備では閃光弾でしばらくやられないように

 目を眩ませたり煙幕で延命するのが手一杯で

 対空装備の質が不足していたため音速に対応できなかった

 対艦ロケットランチャーと対艦爆弾の雨霰をくらい

 甲板に次々と着弾していく。

 ミッドウェー海戦を思わせる空母炎上光景が

 そこに再現された。

 対空に強い『秋月Ⅱ型駆逐艦』も数不足

 対空装備が弱かった『吹雪改型駆逐』艦24隻も沈没

 しかし翔鶴準改型空母4隻搭乗員は予め勝てないと判断したら

 手順を踏んで緊急離艦するように指示は受けていた為

 対空手が時間を稼いで威嚇の花火を上げた頃を見計らい

 対空手も離脱。

 

 空母翔鶴準改型空母3隻 『水鶴』『氷鶴』『炎鶴』

 対艦ロケットランチャーと対艦爆撃をくらい炎上し沈没

 

 シュトロハイム「危なかった・・・合流していなければ

 こっちがやられていたかもしれん。」

 マーシャル「無断で帰っていたら僕たちがこうなってた

 かもしれない・・・!!」

 残った『雷鶴』に『黄揚羽』8機『八多烏』8機

 『拳骨』16機、偵察と対潜哨戒を行っていた

 『黄揚羽』5機が合流

 

 だが、空母『雷鶴』は予想外の行動を取った

 雷鶴艦長「・・・総員、緊急爆装後敵艦隊へ再度攻撃を

 仕掛ける、敵は全力を持って防衛した後に随伴隊を

 交代させるはずだ・・・私はハルヒにクビにされて

 人民帝国に入って日本奪還を試みて失敗した・・・

 帰ってきて気がついた、あいつでなければ日本はこう上手く

 勝ててなかった事を、涼宮ハルヒ・・・お前は虫酸が走る程

 嫌いだ、だが日本と家族を護る意思は同じであり

 有能な指導者であったことは認めよう。

 俺がこれから忠誠を誓うのはお前じゃなく

 これから良く変わりゆく日本に対して忠誠を誓う。

 総員、救助した船員達に通達する

 これから空母『雷鶴』は最後の攻撃を行う

 生きて帰りたい者は帰り、最後まで戦いたい者は残れ。」

 人民帝国元上層部達は、空母『雷鶴』に残り

 帰る場所がなくなりかけた日本を後にし

 駆逐艦に帰還搭乗員達を乗せながらドイツ亡命機動部隊と

 合流させ、『雷鶴』は最後の戦いに挑んだ。

 シュトロハイム「連中の努力故に我々は無事に戻ることが

 できる、その愛国心と執念に向かい・・・敬礼!!」

 『棗機動部隊』

 駆逐艦 島風Ⅱ型5隻 秋月Ⅱ型11隻 合計16隻

 除き事実上壊滅

 空母『雷鶴』突撃

 

 米機動部隊 9月9日夕方

 トルマリン「助かりました増援の皆様来てくれて

 良かったです。」

 ニミッツ「いいや、合流するまでが本番だ

 戦場は何か起こるかわからん。」

 米CIC「29機の航空隊が接近!!距離200km!!」

 トルマリン「どうやら安堵している暇も無いみたいですね。」

 随伴、航空隊総員帰還後直後の襲撃で緊急発進に手間を

 かける米機動部隊

 

 空母『雷鶴攻撃隊』

 『黄揚羽』13機『八多烏』8機『拳骨』16機来襲

 

 レーダーに映らない木製攻撃機『八多烏』の機銃掃射が

 米駆逐艦を襲撃。

 対空要員を次々と殲滅し、空母甲板の帰還したスカイレイダー

 に機銃掃射を浴びせて破壊する。

 『A-1スカイレイダー』甲板にて97機破壊される

 そして、誘導ミサイルのネタが前回ばれていたのを

 教訓に2t誘導ミサイルによる肉薄雷撃を敢行。

 さらにそれに続けと『黄揚羽』13機『拳骨』16機

 も随伴航空隊出撃前に最後の攻撃を行う

 1t.6t爆弾を腹に抱えた総勢37機が最後の特攻を行う

 『ホーネットⅡ』『フランクリン』『レキシントンⅡ』

 に突撃する特攻隊が直撃し大きな音を立てて

 ぶち壊して轟沈させる。

 戦艦モンタナ艦長「対空隊は何をやっている!?」

 水兵「レーダー見過ごすな!!CICは何をやっている!!」

 米航空隊「ロケットブースター点火だ!!なりふり構ってる

 余裕は無い!!」

 『A-3ソニックカリバー』が空母甲板でロケットブースターを

 点火させ離陸する。

 バージル「この野郎!!なめんな!!」

 空母『ジェネラルアトランティス級』から迎撃隊

 『SBーWR』5機と『A-3ソニックカリバー』20機

 が音速の迎撃力を見せて殲滅。

 米パイロット「奴は近くにいるはずだ、探せ!!」

 その後100機もの『A-1スカイレイダー』が

 攻撃隊を発艦させた日本軍空母を探して出撃

 

 空母『雷鶴』を見つける距離に行った時にはもう夜中だった。

 そのため空母『雷鶴』は『黄揚羽』6機『八多烏』4機

 『拳骨』6機を回収して夜の闇へ消えた。

 雷鶴艦長「人間・・・わりと死なないものだな・・・。」

 明かりを消しながら西へ西へと進路を変えて『雷鶴』は

 去って行った。

 ハルヒ「全くなんなのよ米軍・・・史実戦力だけなら

 簡単に勝てたのに・・・あの化物艦どこ行ったのかしら?

 美那さん、万が一に備えて頼むは。」

 美那「任されたぜ子沢山提督殿。」

 最新鋭艦2隻と空母4隻を失いちょっと焦る日本

 果たして・・・どうなるか。

 

 ざっくり結果

 

 米空母7隻

 

 日本空母7隻沈没

 戦艦1戦闘不能

 戦艦1沈没

 

 次回 金と紅の乱舞

 



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第73話 1943年7月 金と紅の乱舞

モチベーション減っても原典完成までは頑張りたい


9月9日 早朝

 航空戦開始

 天照級航空母艦4番艦『蒼桜』から

 艦上装甲戦闘機『蒼桜専用豪風八型蒼皇』50機出撃

 前後にエンジン搭載型の串型装甲戦闘機が出撃

 泉こなた「いってきまーす!!」

 二乃田が見送る中こなたはカタパルトに機体を

 乗せて加速して出撃。

 女性航空隊『蒼桜』出撃。

 出産を繰り返した後再度訓練を受けて航空隊に

 復帰した黒井ななこ。

 ななこ「ええな?勝手に落ちたら墓沈めるで?」

 「わかってます!!」

 自分を女にした男を叱り付けて空母『蒼龍』から

 艦上戦闘機『豪風七型真零』

 女性航空隊『錬華』出撃。

 次々と航空機が空母から飛び立っていく。

 近代改装空母『飛龍』から

 艦上戦闘機『豪風七型真零』

 岩城真白(響潮真白)「さてさて、お空お空。」

 女性航空隊『風華』出撃。

 空母『瑞鶴』から女性攻撃隊『瑞鶴』出撃

 五木菜夛「総員、陣形編成へ!!」

 日本軍機動部隊

 航空母艦 『大和』『武蔵』『天照』 『蒼桜』『大鳳』

 『赤城』『加賀』『蒼龍』『飛龍』『翔鶴』 『瑞鶴』『神鳳』

 『ホーネット(蜃気楼)』『エンタープライズ(銀炎)』

 『サラトガ(冥炎)』 『大鷹』『雲鷹』『瑞鳳』『龍鳳』

 

 日本軍新鋭航空母艦から383機の戦闘機隊

 124機の攻撃隊が出撃。

 

 米機動部隊、偵察機『スターストライブズⅡ哨戒型』

 (航続距離3500km)からの要請により

 空母『イントレビット』から

 航空隊『ウインディ・パーティー』の

 『スターストライブズ・ナハト』

 パトリシア「Standby for Action!!」

 各空母から『東アジア独立航空隊』等の

 『スターストライブズ・ナハト』

 『A-3ソニックカリバー』が出撃

 委青柳「油断するな!!既に仲間の艦がいくつもやられている!!

 我々が日本人以上に秀でている速さを活かして戦え!!」

 孫本山「中華民国建国の為に!!」

 柳霊剣「今度こそ・・・決着を!!」

 計263機の戦闘機隊、800機の攻撃隊

 『A-1スカイレイダー』出撃

 

 9月9日航空戦開始

 大多数の航空機が交戦を開始する。

 第一・二航空隊「一斉一撃離脱!!後方について来る連中は

 密集隊型にて迎撃せよ!!」

 艦上ジェット戦闘機『南雲』がエンジン全開で迫る

 米航空隊「敵確認、8分間で勝負をつけろ!!」

 先頭主力の『A-3ソニックカリバー』が

 ロケットブースター2基に火を入れて勝負を挑む

 

 戦況は思った以上に拮抗していた

 音速で迫って来る『ソニックカリバー』1200km/h

 やや音速で迫る『南雲』1100km/h

 だが、この戦いで戦局を分けたのは性能だけでは無く

 練度演習帰還であった。

 この世界で対音速訓練を行った米軍訓練期間 約2ヶ月

 対音速訓練 日本軍訓練帰還 約半年

 日本側は『Me163コメートG型』で訓練を受けており

 本来1200km/hの速度でも対応できるが、

 音速以上を出すと舵が利きにくくなったりするため

 音速寸前に最高速度設定が成されていた。

 しかもジェット機による編成攻撃の研究も進んでいたことも

 あり、平均性能が高いはずの『ソニックカリバー』は

 苦戦を強いられた。

 それでも音速での旋回性能も優れていた『ソニックカリバー』

 は多数の日本軍機を撃墜する激戦となった。

 旋回性能の効く『真零』と『スターストライブズ・ナハト』

 は互いに囮戦術を使って相互の旋回性能を活かして

 ぶつかり合う。

 こなたの乗っている『蒼桜専用豪風八型蒼皇』

 これは元の装甲航空機のエンジン出力を高めた専用機だが

 いかんぜん、『真零』『S・K』より旋回性能が少し劣る。

 だが、高い防弾性能と高い弾数、そして今までの戦いの

 ノウハウを活かし、キルレシオを稼いでいく。

 その一つが『後転置石』である。

 急降下で後方の相手を引き寄せて

 放爆後方焼夷弾、後方ショットガンの当たらないやや上後方の

 敵を急降下後方旋回直前に放爆後方焼夷弾、後方ショットガン

 を使って相手の行動斜線上に投下することで

 後方旋回後真下にいる航空機を破壊するという戦術をも

 駆使して敵航空隊を潰す。

 これを航空隊『蒼桜』は集団でやってのけた後に次の攻撃に

 つなげてキルレシオを稼ぐ。

 委青柳「敵め・・・この速度に慣れてやがる!!」

 ウェーク「諦めるな!!連携を取れば勝てない相手じゃない!!」

 パトリシア「おっと!!それっ!!」

 鮮やかに回避しながら、食べれそうな位置にいる手頃な

 機体を見つけてはパトリシア率いる航空隊

 『ウェンディパーティー』は劣勢の中でも奮闘し撃墜数を

 稼ぐ。

 パトリシア「イケルイケル!!みんな息を合わせて!!」

 その時米軍の航空機達を斜め上から急降下旋回して

 ぐるっと一周するように機銃を浴びせて撃ち落とす

 『真零』に乗った1機のエースがいた。

 岩城真白「ごめんな!!操縦席は避けたが泳いで帰れるか?」

 柳霊剣「あの野郎!!」

 韓国から追放された独立運動家柳霊剣が同じ才能を

 持つ真白を追いかけて打ち落としにかかる。

 『真零』が後方に吐き出すショットガン4基の弾幕を

 かわしながら肉薄する『S・K』

 しかし、気持ち悪いぐらい高速でぬるぬる動きまくる

 真白に全く追いつけていない。

 柳霊剣「くっそお!!なんで追いつけないんだ!!」

 パトリシア「私行きます!!皆様は他の方々を!!」

 柳霊剣「邪魔すんな!!新人!!」

 ウェーク「パトリシアに任せてお前は引け!!」

 柳霊剣「しかし・・・!!」

 ウェーク「敵は目の前だけじゃない!!周りを見ろ!!」

 柳霊剣「くっ・・・了解。」

 割り込んだパトリシアに真白と戦う許可を与えるウェーク隊長

 音速での戦いに慣れぬ多くの米パイロットの中で

 新人とは思えない腕で奮闘を見せる『ウィンディパーティー』

 パトリシア・マーティンの『S・K』と

 岩城真白の『真零』が空で螺旋を描いて舞い始める

 真白の真零のバックショットガン4基が連射されて

 パトリシアに襲いかかる。

 パトリシアは空にリボンを描くように弾幕を回避するが

 目の前から真白が消える。

 パトリシア「おっと!!」

 速度で急旋回して左横に回り込んだ真白の機銃を回避すると

 同時に急旋回で横を取っては追いかけるパトリシア。

 クェリン「あいつ、本当に新人か!?」

 トラック「動きがド素人どころかモンスターだろ!?」

 速度性能では100km/h程差はあるが旋回戦闘では

 旋回時に多少速度は落ちる為あまり感じられず

 旋回能力は『S・K』最高速度では『零真』が

 優越を争っている。

 

 一方こなた達

 こなた「敵機、性能はヤバいけど機体に体が

 追いついていないみたいだな。」

 みさお「いやあ・・・早期にあんな恐いの(コメート)

 乗って訓練したかいはあったなあ・・・。」

 『A-3ソニックカリバー』は一度音速を出したら

 8分間の間は減速ができず固形燃料が燃焼しっぱなしである

 つまり一旦音速で戦線を離れてしまったら音速で戦闘区域に

 戻るのに時間がかかる。

 そこは艦隊へ戻るような方角で使えばたいして問題には

 ならないが、最大の問題点は音速1200km/hに

 パイロットの感覚が全くついていけない事だ。

 日本側でもそういう人員はいるが、音速での訓練は

 こちらが優勢。

 もっと手強いのが速度調整の効くレジプロ串型戦闘機

 パイロットのレベルに合わせて速度調整ができる分

 なにも合わない速度で戦わなくてもいいからだ。

 それでも敵の編成攻撃は進化を重ねており油断はできない。

 こなた「練度上がってるな・・・総員気を引締めろ!!」

 ウェーク「ブルーチェリーども!!」

 空の激闘は続く

 

 戻ってパトリシアvs真白

 グループ戦でも互角で両者共に5機が落とされる等激闘が

 続いていた。

 空で複雑な戦術を駆使したドッグファイトが繰り広げられる

 真白「いい腕だ、だがこれで・・・!!」

 雲に隠れて風に乗って最大速度を乗せて急旋回して側面に

 回る岩城真白。

 真白「勝負有りだ!!」

 パトリシア「忘れていませんか?こっちにも風は・・・。」

 パトリシアの心の血流が一気にハイに上がる。

 パトリシア「来てるんですよ!!」

 パトリシアの『スターストライブズ・ナハト』

 が向かい風に乗って瞬時に180°ターンして真白を捉える

 真白「こいつ・・・!!」

 パトリシアと真白が機銃を放ちながら交錯する。

 パトリシアが機銃の弾幕を回避して機銃を放つ。

 真白の『真零』が後方エンジンをやられて煙を上げて

 去っていく。

 勝ったのは・・・

 パトリシア・マーティンだった。

 こなた「シロシロ!!」

 真白「大丈夫だ、先に帰ってる!!」

 ※串型戦闘機は前後片方のエンジンをやられても

 速度が半分にはなるが航行できる。

 パトリシア「いい・・・強敵でした!!」

 この時は誰もあの真白というパイロットが

 単独戦闘ではこなたをも超える実力者であったことを

 米軍は誰も知らない。

 しかし

 米パイロット「ロケットエンジンが!!」

 音速戦闘が可能な『A-3ソニックカリバー』の

 エンジンが次々と鎮火していく。

 速度が670km/hに低下して空母に戻らざるを得なくなる。

 寿教官「今だ!!いけ!!」

 米航空隊が劣勢に追い込まれていく。

 パトリシア・マーティン以下ウインディパーティーも

 奮闘するが、序盤で優勢になる数を撃破できなかったことで

 劣勢に追いやられていく。

 戦える機体がスターストライブズ・ナハトに絞られていく

 ウェーク「くそっ・・・このままでは!!」

 パトリシア「弾が・・・!!」

 寿教官「よし、このまま・・・!!」

 五木「増援航空隊接近!!戦況がひっくり返る前に帰還を

 推奨します!!」

 寿教官「なに!!、くっ・・・壊滅にまでは

 追い込めなかったか・・・航空隊撤退!!弾の残ってる奴は

 追い潰しを警戒せよ!!」

 日本軍航空隊

 米航空隊増援察知

 撤退

 

 戦闘終了

 艦隊に接近し航空隊の増援により事なきを得た

 米航空隊。

 『ジェネラルアトランティス級』からの

 防空支援もあって辛うじて首の皮一枚で繋がった

 米航空隊

 『A-3ソニックカリバー』99機

 『スターストライブズ・ナハト』103機

 日本軍航空隊

 艦載ジェット戦闘機『南雲』90機

 艦上装甲戦闘機『蒼桜専用豪風八型蒼皇』45機

 艦上装甲戦闘機『豪風八型蒼皇』50機

 艦上戦闘機『豪風七型真零』83機

 

 制空権奪取直前に増援を残存空母に入れて戦闘に備える

 米機動部隊

 トルマリン・ダグラス艦長「なんとか乗りきった・・・

 周辺海域の救援作業をお願いします。」

 空母を何隻も今日は喪失している。

 増援と合流しようと艦隊を反転させる。

 

 一方艦隊

 戦艦雪風の通信にノイズが入った。

 風雪「なんだ?」

 レーダー反応を部下に注視させながら双眼鏡を見る

 風雪「友軍なのか敵なのか・・・。」

 煙を出しながら航空機が接近して来る。

 風雪「真零・・・友軍・・・?」

 上空を通過して遥か彼方の海に落ちた。

 風雪「残念だが助けてやれんかった。」

 真白「酷いこと言うな~。」

 後ろからポンと肩を叩かれてビビる風雪

 風雪「うわっ!!!」

 真白「実の妻の顔を忘れたのか?ともかく助かった。」

 にっこり笑った妻の顔を見て

 風雪「・・・・・・・。」

 顔を赤らめて反応に困る旦那だった。

 

 船内

 コーヒーを飲みながら艦長室でくつろぐ真白

 真白「落下傘って便利だな~もっとも風向き

 わからなかったら海へドボンだったな。」

 風雪「やられたのか?」

 真白「いやあ、米軍にもいい腕の奴がいてさ~

 戦争終わったら顔が見てみたいな~。」

 風雪「空母に帰るのか?」

 真白「もちろん、あいつら(仲間)どうなったか心配だし。」

 風雪「・・・・・そうか。」

 複雑な胸の内を隠して悲しそうな顔をする風雪。

 そこに空気を読んだのか副艦長が来た。

 副艦長「もうちょっとだけ頑張りますので

 お好きにどうぞ。」

 風雪「あ、すまん。」

 副艦長「※小声(戦場の乙女抱ける時間ぐらい大事に

 したらどうですか?)」

 風雪「※小声(うるさい。)」

 副艦長「※小声(一晩ぐらい時間を大事にしたらどうですか?)」

 風雪は艦長室から真白を連れてドアから去る。

 副艦長の言葉にもやもやしながら個室ベットへ行く

 真白「なんだ?わ(頬紅)」

 軽く壁ドンして真白に迫る。

 風雪「・・・身勝手な・・・話だが・・・・・

 一日だけ・・・その・・・。」

 しっかり者だが不器用な夫

 真白「しかたないな~・・・一回だけだよ?」

 生涯最後かもしれないもそもそを一晩かけて果たす

 夫婦であった。

 

 一方米機動部隊

 ニミッツ「ダグラス艦長はまだなのか?」

 トルマリン「弾薬の少ないキングクライスト級なので

 すぐに戻って来るとは思うのですが・・・

 それもそうですが、輸送船団に早く合流しましょう。

 後方で待ち構えているヤツがどう動くか・・・。」

 『米機動部隊、輸送船団と合流の為にハワイ沖へ移動』

 

 9月10日 00時

 一方米増援部隊後方から、静かに忍びよる全長270mの

 影が迫っていた。

 戦艦撫子CIC「輸送船団と思われる通信傍受後追跡

 逆探知で敵米軍製レーダー波察知。」

 恭介艦長「了解、戦艦最大船速艦隊背後に

 とーりかーじ!!」

 艦の明かりを消した夜襲のプロ戦艦が米輸送機動部隊に迫る

 

 



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第74話 1943年7月 船団強襲

1943年7月10日00時

 米補給艦隊 米機動部隊に合流の為

 サンフランシスコからハワイへと直進

 超巡洋艦アラスカ級4隻

 『アラスカ』『グアム』『ハワイ』『フィリピン』

 航空母艦

 旧式空母9隻 搭載値

 『バンクーバー』90『ヨハネ』52『ヤコブ』52

 『ロング・アイランド』20『ボーグ』20『ナッソー』20

 『インディペンデンス』45『ブリンストン』45

 『カウペンス』45

 駆逐艦80隻

 商船75隻

 

 7月9日18:00

 戦艦『撫子』

 ゆりっぺ「敵通信逆探の結果どうやら潜水艦から

 ハワイ沖へと通信がある模様。」

 棗恭介副艦長「了解、輸送船団の可能性がある

 帰る前にできる限り始末しよう。暗号解読完了後

 輸送船団に向けて船速上げて回頭!!」

 戦艦撫子、日本機動部隊本隊への帰還から航路変更

 米輸送船団へ迫る。

 

 7月9日20:00

 敵潜水艦『テンチ級』シュノーケル上げて戦艦撫子付近に

 接近。

 ゆりっぺ「敵潜水艦シュノーケル、7時方向に発見

 ソナー範囲外距離30kmです。」

 恭介副艦長「40cm砲で仕留められるか?」

 ゆりっぺ「了解、砲撃手位置伝える。」

 砲筒が動いて狙いを定める。

 発砲。

 潜水艦近辺に砲弾が何度も落ちる。

 シュノーケルが破壊されて潜水艦がパニックに陥る

 至近弾にてやむなく浮上した潜水艦は十二式単装砲の

 砲弾着弾にて沈没する。

 その後テンチ級潜水艦3隻を前方に発見

 ゆりっぺ「敵の潜水艦を発見、10時方向27km

 11時方向に38km3時方向に20kmです。」

 恭介副艦「艦砲射撃でシュノーケルを破壊、

 接近しつつ対潜魚爆雷を投下して破壊しろ。」

 相殺魚雷発射管から切り離し式爆雷を投下する特殊魚雷が

 投下される。

 潜水艦は、妨害電波を放ちながら狩りに来る悪魔に

 仲間に打電する統べ無くやられていく。

 水上レーダー未完成で一方的にやられていた史実とは

 違う挙動の異質の戦艦に煙を上げて潜水艦が破壊されていく

 7月10日午前00時

 戦艦撫子、艦隊のレーダーを逆探知

 敵輸送船団も戦艦撫子のレーダーを逆探知した。

 米CIC「後方北北東距離200kmにおいて敵艦1隻を確認。

 速度・・・50ノット。」

 米艦長「50ノット・・・PTボートか?」

 米CIC「いいえ、250m級の戦艦です。」

 米艦長「250mで50ノット!?」

 レーダーを見るが点の大きさと移動の速さが事実を物語る

 米艦長「対水上戦闘用意、夜襲PTボート射出

 潜水艦隊に救援要請!!」

 戦闘撫子は速度を緩めず接近して来る

 護衛している輸送船は9ノット、高速輸送船団でも

 速度20ノット。

 守りながらで逃げ切るのは不可能。

 応戦するしかない

 米潜水艦隊20隻、戦艦『撫子』へに迎撃に出撃

 日本軍の軍艦や商船の大半を史実で破壊した米潜水艦

 その史実以上の性能を誇る『テンチ』級

 ここで米船団がやられてしまえば次の戦闘で機動部隊が

 使用できる燃料も弾薬も息切れを起こして一方的に

 沈められてしまう。

 ここで救援に成功しなければもはや後は無い。

 

 戦艦『撫子』の水上レーダーに次々と米潜水艦の

 シュノーケルが次々と映る。

 ゆりっぺ「敵の潜水艦、前方に20隻・・・群狼作戦と

 思われます!!」

 恭介「慌てるな!!シュノーケル潰しさえすれば

 敵の魚雷は命中しない!!浮いてきた奴は艦砲で

 容赦無く潰せ!!」

 ゆりっぺ「了解!!」

 夜においての潜水艦対策の装備も戦法も充実している

 戦艦はこの時代にはそうそう無い。

 50ノットで爆走しながら次々と仕留めていく。

 いくら潜水艦でも目を潰された状態での戦いは困難を極める

 十二式単装砲がシュノーケルや浮いてきた船体を破壊し

 息を潜めている潜水艦は対潜魚爆雷で次々と息の音を

 止められる。

 水上からやられた潜水艦の煙が立ち込める。

 アラスカ級巡洋艦が行く先を阻むように戦艦『撫子』に

 勝負を挑む。

 恭介艦長「総員・対夜間水上戦闘用意!!」

 船員「対夜間水上戦闘用意!!」

 恭介「大型戦艦4隻、駆逐艦10隻以上確認!!

 殲滅戦用意!!」

 戦艦『撫子』は米艦隊から距離100km地点で誘導ミサイル

 『火の鳥』2発を発射。

 アラスカ級『ハワイ』CIC「距離100kmから航空機・・・

 速度1000km/h以上・・・。」

 その音速の鋼鉄の矢はアラスカ級『ハワイ』側面に直撃

 機関部が炎上し誘爆が起こり航行不能に陥る。

 アラスカ級『フィリピン』艦長「嘘だろ・・・!?」

 アラスカ級『グアム』艦長「航空機による突撃か!?

 最大船側で蛇行運転をし主砲射程県内まで回避運動!!

 この暗闇でまぐれが何度も通用するか!!水偵で牽制し

 先制攻撃を加えろ!!」

 だがたかが水偵では音速を誇るミサイルの迎撃など

 不可能だった。

 接近する撫子は遠慮なく『火の鳥』2射撃目をぶつけて来る

 全く迷うことなく『フィリピン』直撃し炎上する。

 回避運動したにも関わらず追いかけて仕留められた。

 もう偶然なんて言い訳は通用しない。

 アラスカ級『グアム』艦長「振り向くな!!最大船速!!

 駆逐艦は何をやっている!?」

 駆逐艦は40cm砲や十二式単装砲が直撃し返り討ちに

 遭っていた。

 レーダーによる精密射撃の勝負だとアウトレンジ攻撃が

 圧倒的に有利であり駆逐艦の艦載砲ではそもそも届かない

 米水偵が必死に牽制するも明かりを消した上での

 夜間戦闘は三次元レーダーや赤外線スコープ搭載の

 戦艦『撫子』にはただの機銃の的だった。

 続いて誘導ミサイル『とびうお』が『グアム』の砲筒に

 直撃し、戦闘能力を奪われ黒煙を吹き上げる。

 『アラスカ』艦長「何故こんな暗闇で!?何故この遠距離で

 外れない!?」

 恐怖だった。

 艦艇相手に外すことのない音速の矢。

 この時代ではオーバーテクノロジーもいいとこだった。

 艦間距離35kmにて『グアム』が16インチ砲を発射

 しかし射程32kmでは届かず水柱を上げるだけ

 撫子40cm砲射程40kmが『グアム』に直撃し大破。

 さらに十式単装砲の雨霰が直撃し穴だらけにされる。

 アラスカ級巡洋艦はエセックス級航空母艦より

 防御が弱いとされている。

 この世界次元ではある程度補強されているとは言え

 焼け石に水であり、18インチ砲が復元性の問題の

 関係上搭載できない等、史実戦局をあまり変えなかった

 ことも合間って散々たる惨状を露呈した。

 『アラスカ』艦長「行く手を塞げ・・・なんとしてもだ!!」

 巡洋艦『アラスカ』が戦艦『撫子』に立ち塞がる

 ゆりっぺ「前方に大型艦!!」

 恭介艦長「取り舵45度、カタパルト魚雷と40cm砲で

 ぶち抜け!!」

 仲間が散りゆく中必死に戦艦撫子に立ち塞がる『アラスカ』

 しかし16インチ砲の連続砲撃は全て撫子に届かず水柱

 そこに40cm砲撃のカウンターが入る。

 直撃し炎上、そこにカタパルト魚雷『虎河豚』が

 2発発射され機関部に直撃し大爆発を起こす。

 アラスカ級4隻、壊滅。

 だが思いも寄らぬ強敵が立ち塞がった。

 米駆逐艦群である。

 米駆逐艦が次々と魚雷を撃ち込んでいく。

 本来なら射程が短く、離れていればたいして脅威に

 感じない。

 ゆりっぺ「この超射程の魚雷は・・・酸素魚雷!?

 通信を傍受する限り相手は間違いなく米艦隊・・・

 でも何故!?」

 恭介「回避運動、直撃するなら相殺魚雷を展開して

 突き進め!!」

 そうMk-16POLL(Powder oxygen Long Lance)

 燃焼時に酸素を発生させる固形燃料を使用した

 整備性克服型の量産型酸素魚雷である。

 その射程は最低速度で使用すれば32kmという広大な

 ロングレンジを誇り、下手をすれば艦載砲より射程が長い

 水雷戦をあまり重視しない米軍であるが

 これで物量攻撃をされるとそれ相応に苦戦する。

 相殺魚雷が展開され、危険軌道にある魚雷をたたき落とし、

 『とびうお』や艦砲を使って米駆逐艦を次々と沈めていく。

 その時、護衛商船艦隊がレーダーに映る。

 米司令官「ボーグ、ナッソーは必要人員以外退艦を急げ!!

 航空機は本隊と緊急洋上合流しこのことを伝えろ!!

 ここで商船をやられたら確実に終わる!!」

 とにかく夜戦では撫子相手に航空機は分が悪い。

 音速の切り札の航空隊も夜間での命中率は絶望的

 できることは本隊まで逃げ切る事である。

 米水兵「必須人員以外退艦終了しました!!」

 米司令官「よし、特定海域で甲板を炎上させて注意を引きつつ

 立ち塞がれ!!」

 甲板にガソリンをぶちまけて護衛空母を燃やす米水兵

 死んだふりをして奇襲するつもりだ。

 恭介艦長「迂回して商船へ接近しろ!!」

 ゆりっぺ「艦長、甲板炎上した護衛空母が接近!!」

 恭介「砲弾を浴びせて退かせろ!!」

 商船を守るため、撫子が接近した瞬間に甲板が燃えて

 死んだと思わせつつ前を塞ぎにかかる。

 米司令官「ぬおおおおおおおおおお!!!!」

 何発も着弾しながら立ち塞がるも、カタパルト魚雷が

 直撃して大爆発を起こして2隻が海上で炎上スクラップとなる

 米司令官「機雷を敷設し・・・。」

 米水兵「ダメです止まりません!!」

 米駆逐艦、潜水艦が全滅覚悟で撫子に襲いかかる。

 商船を護るために必死に応戦する米駆逐艦。

 米CIC「敵戦艦、距離詰まる・・・!!」

 誘導ミサイル『火の鳥』が空母『カウンペンズ』

 『ロングアイランド』をついに捉えて直撃し炎上させる。

 米司令官「ぬぅぅぅ・・・!!」

 空母『インディペンデンス』『ブリンストン』にも

 今度は『とびうお』が直撃する。

 止めに艦砲に貫かれ炎上していく。

 米司令官「もはや・・・これまでか・・・!?」

 米CIC「商船団まで後120km!!」

 止められない。

 米国製酸素魚雷を多数打ち込めば多少遅延させる事はできる

 しかしアウトレンジといえば聞こえはいいが魚雷の速度は

 想像以上に低速。

 相手に優秀なソナーがあれば命中する前に去られてしまう

 しかも米駆逐艦の魚雷門数はそれほど多くはない。

 ついに

 米CIC「商船団まで残り60km!!」

 夜明けが迫る。

 しかし窮地に立たされた船団は手を束ねて頭を低く

 するしかない

 恭介「人員引き継ぎ交代、霞頼む。」

 霞「了解、商船距離55kmで『とびうお』発射」

 友利「電探主管理課、交代します。」

 ゆりと変わるCIC友利。

 ハッチからミサイルが2発発射される。

 それは真っ直ぐ商船へ。

 トルマリン「主砲連続信管、砲撃始め!!」

 その時、空に空気を切る音がした。

 3発の砲弾が形を崩し、近接信管の霰がミサイルに降り注ぎ

 ミサイルが破裂して迎撃される。

 米司令官「な・・・!!」

 友利「『とびうお』商船直前で破壊されました。」

 棗霞艦長「!?」

 トルマリン・メイビス艦長「こちらキングクライスト級

 2番艦ホーリースピリット。最大船速で救援に来た

 これより対水上戦闘に映る!!」

 救難信号を受ける前に胸騒ぎを感じたトルマリン・メイビス

 艦長が最大船速での先行救援に駆けつけていた。

 棗霞艦長「まさか・・・。」

 脳裏に倒したユーロ・アンパーソンが思い浮かぶ。

 棗霞艦長「総員に通達、総員戦闘配備!!対空兵手は

 航空機に備え即応体制にて待機、対水上戦闘用意!!」

 『対水上戦闘用意!!』

 カーン!!カーン!!カーン!!カーン!!

 棗霞艦長「位置先行150km以上、艦種不明・最新鋭米戦艦!!

 気合いを入れなさい・・・強敵よ。」

 ついに交える日米のオーバーテクノロジーシップ

 商船への道を塞ぐように『ホーリースピリット』が

 立ちはだかる。

 友利「55ノットで迫る米艦、距離140km。」

 棗霞「迂回しながら、商船を破壊して挑発する。」

 『火の鳥』2発を発射して相手の手の届かない範囲の商船を

 破壊して真っ向勝負を避けるように迂回する撫子

 トルマリン「こらー!!好き勝手すんなぁああああ!!」

 無論追いかけて来る

 棗霞「最大船速であの艦から逃げる、あの艦から異様な

 空気を感じる・・・カタパルト魚雷を撃ち込んで

 近寄らせないで!!」

 背後から迫る『ホーリースピリット』逃げる『撫子』

 カタパルト魚雷の妨害で速度をちょくちょく落として苦戦する

 トルマリン「待てやーーーー!!」

 真っ直ぐ米起動部隊の方へ向かって逃げる『撫子』は

 40cm砲がちょくちょく偵察機を破壊して本隊に迫る。

 5ノットの差でジリジリ近づく『ホーリースピリット』

 カタパルト魚雷で『ホーリースピリット』の航路を

 徹底的に邪魔する戦艦『撫子』。

 前方から察したのか『A-1スカイレイダー』の大群

 200機あまりが接近。

 棗霞「対空戦闘開始、あの速度なら『とびうお』温存

 できる?」

 友利「やってみます。」

 ここまで来るまで誘導ミサイルを半分は消費している

 よほどの場合を除いて艦砲で処理することに。

 艦砲が一斉に火を噴く。

 時速550km/hのスカイレイダーでは

 対音速戦闘に慣れた撫子にとっては的にしかならない。

 マリアナの七面鳥のようにボコボコと撃墜される。

 トルマリン「攻撃隊航空隊に通た・・・。」

 友利「妨害電波起動。」

 ハイパワーのノイズメーカーで敵の通信を潰す撫子

 ドルマリン「くっ・・・このまま航空隊が

 消耗してしまえば・・・後が無くなる!!」

 米空母艦長「戦闘機隊出撃!!音速以下の航空機では

 やつに傷一つつけられん!!」

 補填した『A-3ソニックカリバー』を再び対艦戦闘へと

 駆り出し、対空装備の破壊の為に『スターストライブズK』

 まで出す。

 戦艦『撫子』は本格的対空戦闘前に水蒸気煙幕を展開して

 『ホーリースピリット』を煙に巻こうと試みる。

 ついでにカタパルト魚雷を叩き込んで航路を変えさせる。

 トルマリン「なっ!!?」

 水蒸気がレーダーを妨害し、視界を失った状態で

 カタパルト魚雷が水中から迫るのをソナーで感じて

 回避する『ホーリースピリット』

 だが、回避成功の代償として戦闘撫子に距離をつけられ

 見失う。

 トルマリン「しまった!!」

 

 7月10午前8時

 戦艦『撫子』は本格的米艦隊中央突破の為最大船速で

 機動部隊中枢へと向かった。

 棗霞艦長「機動部隊中枢に近い、予備水兵に即応待機命令。」

 友利(CIC)「前方距離150kmに航空機多数接近!!」

 棗霞「妨害電波を発生させつつ、真っ直ぐ日本へ帰りましょう

 全力で米艦隊を突破する。」

 棗恭介副艦「了解。」

 棗霞「睡眠は大丈夫なの?」

 恭介「3時間寝たから大丈夫だ、それに男たるもの

 妻を戦場へ一人置き去りは風上にも置けないだろう。」

 棗霞「本当に大丈夫?眠かったら足手まといよ?」

 恭介「それは目を見て判断してくれ。」

 棗霞「・・・わかった、米艦隊中枢に向けて・・・

 とーりかーじ!!」

 操舵手「とーりかーじ!!」

 機関室「全速!!」

 機関部のメタンハイドレートタービンが独特の機械音を

 上げて巨体に50ノットを提供するパワーをたたき出す。

 女性班長「気合いを入れて朝飯を腹に入れろ!!

 もたもたするな!!敵は待ってくれん!!飯を甲板に持って

 いってでも急いで食え!!化粧抜きだ!!」「はい!!!!!!」

 玄米おにぎりにいろいろと多種多様な具を詰め込んだ

 戦艦撫子名物玉石混交おにぎり。

 中身が蟹だったり温卵だったり焼き肉や魚だったりする。

 味噌雑魚煮込みを丼から一気に飲むやつもいた。

 恭介「第二電探対空指揮所、入る。」

 互いに海軍式の敬礼して運命を預ける。

 棗霞「あの子達をお願い。」

 CICでカバー仕切れないマルチタスク作業を分担する

 ポジションに副艦長が入ることに。

 水兵「副艦長入ります。」

 水兵「副長、第二電探指揮所に上がられた。」

 甲板の多くの水兵が手に兵装を持って唾を飲んで空を見る

 友利「敵航空機70機以上、距離70km」

 棗霞艦長「距離30kmまで引き付けて。」

 恭介「大丈夫なのか?」

 棗霞「この速度なら音速で戦闘をして来るはず。

 故に近すぎれば、命中に手こずる。」

 演習の経験を生かしてあえて航空機を近距離に近寄らせ

 棗霞「発射!!」

 艦砲を一斉に砲火させる。

 音速並の最高速度を持つ航空隊は仲間の撃墜を見て

 速度を上げる。

 すると艦の上空を素通りする。

 時速1200km/hは分速に直すと60km/分

 つまり約30秒で通りすぎる計算になる。

 しかも高度の上空高い上空からタイムラグのある爆弾や

 機銃を戦艦に当てろということである。

 この速度よりは遅いがいくら全長270mの巨体に

 機銃や爆弾を当てるにしろ訓練期間2ヶ月では足りなすぎる

 速度を出せば数十秒しかチャンスは無く、

 速度と高度を落とせばやられる。

 空中戦より苦行な作業をパイロットは強いられる事となる。

 しかし、荒れ狂う敵の航空機の渦中の中で・・・

 天敵は背後から着々と距離を詰めて忍び寄っていた。

 

 



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第75話 1943年7月 撫子渦中へ

1943年7月10日8:00

 戦艦撫子、対空戦闘開始

 弾薬庫から弾薬の入ったでかい台車が取り出され

 レールに沿って走り、甲板へエレベーターで運ばれる。

 艦内部ではヘルメットを被った兵士達が弾薬を背負って

 階段を走る。

 甲板上水兵「主砲対空信管、攻撃始め!!」

 40cm砲と13cm十二式単装砲10門が砲撃を始める。

 全方位から迫る準音速航空機。

 通りすぎてターンして再度攻撃に移ろうとした瞬間

 撃ち落とされる。

 戦艦撫子の対空兵が史実の日本水兵と違い格違いなのは

 その対空練度。

 通常"男達の大和"の対空シーンで見る航空機を

 機銃で追いかけるシーンがあるが、戦艦撫子の水兵の場合

 その航空機と弾丸が相対速度上でぶつかるように予測射撃

 できるように徹底されている。例で言えば

 横向きに飛ぶ鳥をホースの水で追いかけても当たらないが

 鳥の通る道筋にホースの水を配置すれば当たる。

 つまり史実の水兵と違い一見かなりでたらめな方向に

 砲筒を向けているが、その実航空機の斜線上に弾丸が

 ぶつかるようにかなり先を狙って撃つのだ。

 これに三次元レーダーによる射撃官制が加わることで

 必要だ弾丸を必要な距離とタイミングで、正確に航空機に

 当てることができて弾薬も節約できる。

 棗霞(音速航空機は狙いがつけづらい分無誘導での

 対艦攻撃に高い難色を持つ、そのため近すぎるタイミングで

 距離を把握させればほぼ確実に通りすぎる

 そして再度攻撃の際には高い確率でUターンして

 速度が落ちて挙動が単調になる。

 そこに一斉に打ち込めば敵機数を一気に減らせる!!)

 航空隊がUターンして迫って来る頭に近接信管の砲撃を

 加えて一気に10機以下に砲弾を浴びせる。

 航空機が炎上して次々と水没していく。

 対空機銃の段幕が航空機の先を予測して動き回り

 多数の砲撃が同時に火を噴く。

 航空機は戦艦大和の何十倍もの恐怖の対空射撃に

 翻弄されて攻めあくねている。

 

 1943年7月10日朝7時

 朝6時より偵察機『輝』から戦艦撫子が敵艦隊接近と連絡

 一方日本軍南雲機動部隊以下航空隊、再度攻撃開始

  航空母艦 『大和』『武蔵』『天照』 『蒼桜』『大鳳』

 『赤城』『加賀』『蒼龍』『飛龍』『翔鶴』 『瑞鶴』『神鳳』

 『ホーネット(蜃気楼)』『エンタープライズ(銀炎)』

 『サラトガ(冥炎)』以下から

 艦載ジェット戦闘機『南雲』90機

 艦上装甲戦闘機『蒼桜専用豪風八型蒼皇』45機

 艦上装甲戦闘機『豪風八型蒼皇』50機

 艦上戦闘機『豪風七型真零』83機

 三矛型艦上攻撃機『青筋揚羽』100機

 総勢約350機以上発艦

 ニミッツ「このタイミングで・・・戦闘機隊反転!!

 戦艦は『アイオワ』達に任せて後にしろ!!」

 これに気がついた米航空隊は艦隊右翼に接近した

 日本軍航空隊に対して防空を開始した

 その時なんと、艦隊左舷距離300kmから攻撃隊が発艦、

 それは前回米軍が取り逃した翔鶴準改型空母『雷鶴』

 の残存攻撃隊『黄揚羽』6機『八多烏』4機『拳骨』6機

 しかもタイミング最悪で撫子と日本軍航空隊迎撃の為に

 空がお留守になっていた。

 バルゼー「怯むな!!たった16機に手間を取るな!!」

 米艦隊対空砲火を開始。

 一斉にボフォースや近接信管による砲撃が始まる。

 しかし、幾度の戦闘に生き残った連中を落とすのは

 容易では無かった。仮にも半分はレーダー官制の効かない

 ステルス仕様。

 腹に最後の爆弾を抱えた航空隊が米機動部隊に迫る。

 戦艦 『ニュー・ジャージー』『ミズーリ』

 『ケンタッキー』以下艦船が対空砲火開始

 しかし、レーダーに映らないのと6t誘導ミサイルを

 機動させて音速に達した航空隊を逃してしまう。

 パトリシア・マーティン「同じ手は通用しませんよ!!」

 上空から新型艦上戦闘機

 『スターストライブズ・ナイト・ターボ』に乗り換えて

 グループで迎撃に入る航空隊『ウィンディパーティー』

 小数vs精鋭航空隊では相手になるはずもなく

 大半を上空からの機銃掃射で血祭りに上げる

 パトリシア以下航空隊。

 拳骨パイロット「丸山!!茂知!!くぉおおおお!!!!」

 残り2機となった拳骨。

 拳骨パイロット「沈め・・・戦艦様よぉおおお!!」

 6tミサイルを切り離した直後機銃の直撃で

 炎上して海上に落ちる1機と『八多烏』1機 『黄揚羽』1機

 その6tミサイルは戦艦『ケンタッキー』に向かって

 直進する。

 ケンタッキー艦長「うわあああああ!!!」

 艦橋に直撃して構造物が爆砕する。

 弾幕にあぶられながら最後の1機が空母『フランクリン』に

 噴射しながらの誘導ミサイルをギリギリまで抱えて突っ込む。

 拳骨パイロット「俺は・・・俺は死ねない!!」

 肉薄してミサイルを切り離し彼方へ逃げる『拳骨』

 その6tミサイルは空母『フランクリン』の甲板を

 右斜め方向から斜め向きにゴッソリ削り取る。

 炎上した直後生き残った 『八多烏』1機 『黄揚羽』1機

 が魚雷を直撃させて止めを刺す。

 

 その後『A-1スカイレイダー』の群れ約50機が

 が空母『雷鶴』に来襲。

 閃光弾を何発も発射して抵抗を続ける。

 わかっている。

 もう逃げられない。

 だが少しでも長く生きて敵の足の裏に刺さる刺となる。

 空母『雷鶴』艦長「非戦闘員は退艦準備!!回避を続けろ!!」

 史実ミッドウェー海戦で奮闘した『飛龍』より長く

 持ちこたえる『雷鶴』。

 37mm機銃と閃光弾、噴進砲を使いながら必死に逃げる。

 甲板に500kg爆弾6発が着弾するも『拳骨』専用に

 強化された甲板で持ちこたえる。

 だが、対空能力は確実に壊れていく。

 鋼鉄の破片が飛び散っていく。

 『A-1スカイレイダー』5機が魚雷3本ずつを一斉に投下して

 魚雷の津波を作り出す。

 『雷鶴』の側面1列に一斉に着弾して爆発が次々と起こる。

 艦体が傾斜してもなお『スカイレイダー』は止めの

 爆弾投下を行い空母『雷鶴』を撃沈させる。

 『棗機動部隊、空母全滅』

 

 一方米航空隊は日本軍航空隊に艦隊におびき出される。

 ウェーク「同じ手が通用するか!!」

 米航空隊は前回の空海合同作戦で大損害を被っている為

 深追いせずに引っ込む。

 それを見た日本軍航空隊は低空で米航空隊の下に回る

 ウェーク「艦隊に雷撃を行う機か、そうはさせん!!」

 上空からの襲いかかる米航空隊。

 こなた「全員、離脱!!」

 ぎびすを返して一斉に逃げる日本軍航空隊。

 上空からの機銃掃射で追いかける米軍。

 こなた「総員一斉投下!!」

 くす玉みたいなホイルチップが隊長機から放出される。

 それを合図に編成を組んだ航空隊の後方焼夷弾が

 一斉に投下される。

 しかし、敵が高空にいてこちらが低空状態では

 下に落っこちて基本無意味に近い。

 その時異様に高い水柱が上空から低空を襲撃した

 一斉に米航空隊に襲いかかる。

 ウェーク「!?」

 高速度状態での波タッチはそれこそ急所へのパンチ同然の

 威力がある。

 航空機の約4分の1が水柱に殴られて墜落する。

 見事な予測編成回避で水柱の網を回避して退避する

 航空隊『蒼桜』

 こなた「いやーナトリウム弾やっべ。」

 みさお「わかってても冷や汗もんだなあ。」

 そう、これはアルカリ土金属と特殊爆薬を中心とし混合した

 『ナトリウム爆柱弾』である。

 航空隊の戦力を若干減らすのに成功した航空隊は離脱

 ウェーク「貴様らーーーーー!!」

 だが、日本軍が制空権を完全に得るには至らなかった。

 米軍はギリギリまで訓練しつくした精鋭航空隊

 新型機の搬送が成功していたため、

 航空戦でこれ以上の戦果は出せず

 結局弾切れに追い込んで両者離脱しただけとなり

 帰還を余儀なくされた。

 南雲「新型・・・!!くっ・・・!!」

 

 一方戦艦撫子

 弾幕を効率よく命中させながら航空機と弾幕の応酬を

 繰り返す。 

 前回の戦いで学習した『A-3ソニックカリバー』編成を

 組んで戦艦『撫子』の右舷に集中して迫る。

 たとえ音速に慣れないパイロット達に使い勝手が悪いとは言え

 編成を組んで絨毯爆撃なら命中率は格段に上がり

 機銃とロケットランチャーを当てられれば確実に対空能力が

 削られる。

 対空能力の喪失は、この時代の艦船の死を意味する。

 友利「右舷敵航隊編距離150km!!」

 棗霞艦長「面舵78度!噴進砲右上部に掃射!とびうお閃光弾

 タイプを発射して編成を壊せ!」

 関根しおり「おーもかーじ前にーいそーげーーー!!」

 噴進砲を放ちながら、閃光弾搭載の『とびうお』を

 発射しつつ、敵航空隊の迫る方向に頭を向ける。

 『とびうお』に内蔵された対空閃光弾で視界を眩ませた

 『A-3』が連続して空中で共食い衝突する。

 それでも残った編隊はロケットランチャーと爆弾を投下。

 噴進砲が一部を相殺し、近接信管で『A-3』1機を

 巻き込んで破壊。

 しかし、自動対空機銃『真撃』の迎撃は間に合わず

 ロケットランチャーが甲板前前方辺りと前方側面に着弾。

 前方の第1十二式単装砲の砲筒が吹き飛んで砲台がひしゃける

 水兵「わぁああああ!!!」

 恭介「前方第一単速射砲稼動不能!!砲撃装填手!!

 砲弾引っこ抜いて他に持ってけ!!消化急げ!!」

 水兵「大丈夫か!!運べ!!」「しっかりせえおい!!」

 着弾の衝撃で気絶した砲撃手を医務室に運ぶ医務班。

 棗霞艦長「もどーせー!!」

 航空機に一矢報いたものの米機動部隊本隊の中を

 突っ切るのは危険極まりない。

 しかし、南雲機動部隊からの航空隊の支援攻撃で米航空隊の

 濃度が一気に薄まり突っ切る。

 恭介「頑張れお前ら!!ここを乗り越えれば帰れるぞ!!」

 妨害電波で連携も通信も取りづらい状況を作りだし

 混乱する米機動部隊付近。

 妨害電波の届かない範囲では日本航空隊の襲撃で足止めを

 食らう米航空隊。

 A-1スカイレイダーが総力をあげて襲撃するも撫子からすれば

 マリアナの七面鳥扱いで撃墜されていき焼石に水だった。

 撫子への攻撃も散漫なものとならざるを得ず米軍は進撃を

 許すしか無かった。

 米機動部隊中枢へと戦艦撫子が向かう。

 

 1943年7月10日11:30

 米攻撃隊の攻撃に晒されるも日本軍機動部隊との戦いで

 疲弊と損耗から帰艦した航空隊には長い充填時間を必要とし

 戦艦撫子にしばらく反撃ができなかった。

 航空隊の攻撃濃度が薄まり前進を続ける戦艦撫子

 レーダーに米機動部隊本隊の一端が映る。

 それは既に最大船速で逃げている空母『エセックス』

 『イントレビット』と護衛駆逐艦郡であった。

 友利「機動部隊確認!!レーダー派性質分析から米艦隊と断定!!」

 棗霞艦長「逃げる一番大きな艦に『火の鳥』をぶつけて。」

 ミサイルハッチから最大射程150kmの誘導ミサイル

 『火の鳥』が発射される。

 音速のその凶器は逃走する空母を逃がし給わず直撃を

 食らわせる。

 米水兵「わああああああ!!!」

 空母後方に直撃して火災を起こすもまだ健在。

 戦艦『アイオワ』艦長「これ以上やらせるか!!」

 友利「大型艦艇、接近してきます!!」

 棗霞「無視して逃げる大型艦を撃ちなさい。」

 友利「了解。」

 パトリシア「Oh NO!!ーーーーーー私の母艦があああ!!!」

 再度装填して出撃したパトリシア・マーティン以下

 航空隊は自分の母艦の危機に顔を青ざめる。※『エセックス』

 ミサイル2発が再度飛んでいく。

 パトリシア「また!?StopStopStopStop!!帰れなくなりゅーー!!」

 アイオワ艦長「やらせるか!!」

 アイオワ級対大和改造は18インチ近接信管を一斉に撃ち込む

 空母に向かって来るミサイルをまさかの精度を誇る

 レーダー官制で迎撃して見せた。

 パトリシア「た、たたた助かっ・・・。」

 棗霞「前方艦に向けてとびうお発射。」

 友利「うぃ~す5番6番。」

 撫子、無慈悲。

 今度はアイオワに誘導ミサイル『とびうお』が撃ち込まれる。

 SIWSやシースパローを積んでいないこの世代の

 アイオワに迎撃する術は無い。

 18インチ改良砲の射程に収めようとして接近したが

 誘導ミサイルに着弾されてしまう。

 アイオワCIC「第一、第二砲筒中部被弾!!」

 アイオワ艦長「戦艦が簡単に沈むか!!しかし・・・。」

 そもそも速力と射程が足りない時点で勝負がついていた。

 42kmまで主砲の射程が延びているアイオワ改だが

 誘導ミサイルとびうおの射程65km相手には

 どうにもならなかった。

 一撃ではやられたりはしないが、浴びつづければ確実に落ちる

 誘導ミサイルが容赦無くまた発射される。

 今度はまた逃走中の空母に向かって。

 アイオワ艦長「くそっ!!」

 米水兵「対空砲火!!」

 しかし、この時代の空母の対空砲火如きで防げるわけもない

 『エセックス』と『イントレビット』に再び迫る

 誘導ミサイルの魔の手。

 回避も迎撃もできない。その時だった。

 トルマリン・メイビス艦長「シーウォール、Fire!!」

 空母『エセックス』『イントレビット』の影から

 誘導ミサイルが発射され、『火の鳥』が迎撃された。

 空母の影からOTS05キングクライスト級2番艦

 『ホーリースピリット』が現れた。

 友利「敵艦240m級50ノットで接近!!」

 棗霞艦長「あれか・・・。」

 『ユーロ・アンパーソン』との戦いで残弾不足に陥った

 事が頭を過ぎり『ホーリースピリット』との戦いを

 徹底的に避ける事を決定した。

 棗霞「最大船速を保ちつつ本隊との合流を優先する。」

 米機動部隊から遠ざける為に追撃する『ホーリースピリット』

 トルマリン・メイビス艦隊「航空隊にこれ以上あの艦の

 追撃をしないように通達、あれに航空戦力を削られすぎると

 護衛に響きます。ハワイ基地に合流して飛行場の

 修繕と艦隊の補給、それの護衛に従事するように。」

 『ホーリースピリット』、『撫子』追撃再開。

 撫子50ノット ホーリースピリット55ノット

 どう頑張っても追いつかれる。

 棗霞艦長「カタパルト魚雷で足止めを!!」

 カタパルトから魚雷を射手して滑空しながら

 ホーリースピリットに迫らせる。

 トルマリン艦長「主砲連続信管、砲撃!!」

 35インチ砲が発射され、滑空している魚雷が大爆発と

 同時にたたき落とされる。

 何度も行うもたたき落とされるカタパルト魚雷。

 水兵「残弾、残り2!!」

 棗霞艦長「魚雷攻撃中止!!これより誘導弾で仕留める!!」

 友利「了解!!火の鳥、撃ちます!!」

 誘導ミサイル2発がホーリースピリットに襲いかかる。

 ホーリースピリットCIC「シーウォール発射始サルボー!!」

 誘導ミサイルシーウォール2発が誘導ミサイルを迎撃する。

 棗霞艦長(まぐれじゃ無いわね・・・辿り着けるかしら・・・

 日本艦隊本隊に・・・!!)

 



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第76話 1943年7月 天敵

 1943年7月10日13:45分

 『ホーリースピリット』

 全長240m←修正 艦幅35m 

 最大速力55ノット 航続距離8000海里

 巡行速度20ノット バイタルパート40cm

 機関 ハイオクタンスーパーディーゼル

 レーダー 高性能三次元レーダー 範囲半径200km

 逆探知システム 超性能ソナー半径100km

 サイクロン水上レーダー 半径200km

 機雷電子破壊装置3基

 

 武装

 40口径35インチ単装サイクロトンキャノン

 射程120km 3連射分20秒置き。全装填3分。

 Mk-39 54口径8インチ単装砲 2基 前方35インチ砲の脇2基

 射程25km 18発/分 

 Mk-71 8インチ長距離砲1基 中央後方1門

 射程55km 発射速度12発/分 ※半自動装填

 対空誘導ミサイル・シーウォール 

 後部甲板バックハッチ8連(十字状) 40発

 射程は30km

 複数マルチロックが可能

 外付け対空誘導ミサイル・シーソード4連6基

 対潜迫撃砲マウストラップ

 対空機銃機動装置エンファイアボブフォース8基

 45mm対空機銃を前方に2基 上左右に40mmを4基

 Mk.33 3インチ連装速射砲 4基

 Mk.34 3インチ単装速射砲 4基

 装填35発/分 射程11km

 自動対空SIWS20mmファランクス・ゼロ 1門 6基

 射程2km 装填速度500発/分

 27mm強化機銃8門

 

 『戦艦撫子 決戦仕様』

 全長270m 艦幅39m 最高速度50ノット

 航続距離20ノットで20000海里

 バイタルパート 超合金38cm

 

 装備

 七型三次元多機能レーダー 探知範囲半径120km

 三型航海用二次元レーダー 探知範囲半径120km

 三次元式高感度ソナー 8基  探知範囲半径50km

 赤外線レーダー      探知範囲半径50km

 広範囲逆探知装置 暗号解読装置 

 妨害電波装置等搭載範囲半径250km

 メイン一型ハイドレートタービン

 延長ハイドレートタンク サブハイドレートタービン

 対機雷ファインセラミックコーティング

 

 十式13cm単装稼動高射砲 10基 前方5基後方5基

 射程30km 連射速度35発/分

 対艦40cm40口径単装狙撃砲1基

 射程40km 連射速度約10秒に1発

 自動迎撃シズテム20mm真撃五型2門 4基

 対空40mm単装稼動機関砲36基(近接信管搭載)

 25cm16連近接信管噴進砲中央左右合計8基

 2連装三五式対空速射砲8基(近接信管搭載) 

 35発/分 (砲身ごと) 最大射程15km

 誘導ミサイル二式飛魚(とびうお) 最大射程70km

 16門ミサイルハッチ内蔵80発

 誘導ミサイル三式火ノ鳥 最大射程120km 

 自動相殺魚雷発射管5門×2基

 対潜魚雷カジキ

 単装連射式大型遠距離カタパルト魚雷発射管

 長距離対艦魚雷 虎河豚(とらふぐ)

 

 戦艦『撫子』戦艦『ホーリースピリット』と交戦開始

 航空戦力のこれ以上の消耗は戦局に関わると判断した

 米機動部隊は『撫子』討伐を『ホーリースピリット』に

 一任する。

 ついに、戦艦『撫子』が射程に捉えられる。

 米新鋭艦の方が5ノット優速の為逃げ切る事が困難であった。

 トルマリン・メイビス艦隊「射程に捉えた、距離100km

 うてーーぇ!!」

 35インチ砲撃がついに『撫子』に襲いかかる。

 恭介副艦はレーダーに一瞬映る物体に直感で叫ぶ

 恭介「面舵!!今すぐだ!!」

 撫子が少し右に反れると、2発の砲弾が撫子の側面を霞める。

 はるか先に水柱、これが意味することを一瞬にして

 艦内は悟った。

 恭介副艦「嘘だろ・・・100kmからの攻撃でさらに

 その先に届くって事は・・・直撃したら・・・。」

 冷や汗をごくんと飲み込むように戦慄する艦内

 水兵「艦長!!側面のかすり傷えぐいです!!貫通はしてませんが

 直撃したら簡単にバイタルパート貫通します!!

 傷の種類から推察するにこれは鉄鋼弾です!!」

 棗霞艦長「敵の砲弾挙動をレーダーから見張って!!

 少しでも映ったら間に合うかわからないけど

 回避と迎撃に専念する!!」

 『撫子』vs『ホーリースピリット』

 本格的戦闘を開始。

 戦闘『撫子』は急所を直撃されたらバイタルパートという

 盾も役に立たずに即死にできる超戦艦を相手にしなくては

 ならなくなった。

 迎撃に集中し、攻撃を停止して最大船速で逃げながら

 様子を見る。いくら攻撃しても通用しないとわかった以上

 わざわざ刀を振るよりは守勢の構えを取って生存率を上げる

 艦と艦との距離は縮まる一方、ついに艦間80kmまでに

 接近する。

 ここで沈黙していた『ホーリースピリット』が動く。

 トルマリン「『マグナス弾』装填!!勝負を賭けます!!」

 あの戦艦『銀河』を血の海に沈めた変則砲弾

 三段加速炸薬をセットして砲撃準備完了

 砲筒の角度を変えて連続して撃つことで同じタイミングで

 同時着弾させる本来近代戦車の使う技術を使い

 三発の砲弾を連続して放つ。

 トルマリン「『トライデント』Fire!!」

 直射された砲撃は1発が直撃コース

 2発が左右へのアウトコースで発射される。

 直撃コースはとびうおをぶつけて防御。

 当ての外れた方向の砲弾が、表面のロウが溶けて

 凹凸が姿を現した時、挙動が一気に変わる。

 恭介「!!!緊急回避!!面舵いっぱい!!」

 操舵が反射的に舵を切ると、自動対空機銃『真撃』が

 何か危機を察したのか弾丸を吐き出す。

 水兵「!?みんな伏せろ!!」

 右から一気に変化して低空で襲った砲弾が後尾を霞める。

 左から襲った砲弾は、『真撃』をもぎ取って破壊して

 通りすぎる。

 友利「『真撃』4番破損!!砲弾の挙動が・・・急に曲がった!?

 誘導ミサイルじゃありえない挙動で・・・曲がって!?」

 棗霞「!!!!」

 棗霞(攻撃をさせないように一方的に攻撃しても

 精度の高い誘導ミサイル相手には通用しない・・・

 そのあとのカウンターで一気に命中されたら・・・どうする!?)

 友利「艦長、提案があります。」

 CICから意見があった。

 恭介「あえて射程60kmに接近させる!?正気なのか!?

 一歩間違えたら・・・。」

 友利「誘導ミサイルにはバグ技みたいな方法があります。

 相手に一定距離で誘導を行った後誘導電波を切り次の弾頭を

 発射して一定距離に近づけたらまた誘導を切って次。

 命中率は壊滅的に低下しますが、あの砲撃をポンポン

 このまま食らうよりはマシかも知れません。」

 確かにその方法ならリロードを少なく連続して発射ができる

 しかし、代償として誘導ミサイルの死弾が増え

 弾薬切れになり誘導能力が低下する。

 棗霞「わかった、敵にあえて接近させつつ連続攻撃に備える

 今を生き残れなければ、いくら残弾があっても意味が無い

 その案を許可する!!任せたわ奈緒。」

 友利「了解です艦長。」

 棗霞「貴方は念のために救難信号!!引き続き対空官制を!!」

 恭介「わかった!!」

 こんな状況にでもならなきゃ到底使おうとは思えない

 本来非効率だが今を生き残る為には手数が必要なのだ。

 棗霞「性能撫子型相当敵戦艦向けて対水上戦闘用意!!」

 友利「対水上戦闘用意!!」

 (警告の金)カーン!!カーン!!カーン!!カーン!!カーン!!

 友利「敵、対撫子型米戦艦!!等級不明!!」

 棗霞「これより十二式砲各員、砲弾の相殺に全力を

 尽くし、危機を感じたら緊急退避を!!」

 友利「三次元電探準備!!」

 対策を講じている間に『ホーリースピリット』の

 40口径35インチ加速砲の装填が完了する。

 ゆっくりと獲物に向けてその長い砲筒を向ける。

 トルマリン・メイビス艦長「炸薬装填、演算完了距離75km

 鉄鋼弾B、マグナス,B,D装填・・・。」

 タイミングを計りレーダー官制で狙いを定める。

 トルマリン「Fire!!」

 砲弾の発射0.1秒後両翼の加速炸薬を起爆させて威力を

 強化したその一撃必殺を放つ。

 角度を少し変えてもう一発、大幅に変えてもう一発。

 恭介「来た!!敵艦発砲!!」

 棗霞「外れていても当てなさい!!敵は必ずここに撃つ!!

 誘導ミサイルは近接戦闘の為に温存!!」

 別方向から来る砲弾達に向けて40cm砲と13cm砲が

 狙いを定めて発砲する。

 しかし、あの戦艦大和さえ一撃で沈める一発一発に

 レーダー官制で砲弾を当てる事は音速の航空機相手

 より難しい。

 だが、それでも直撃させる。

 最初の一直線は命中に困らなかったもののなかなかそれにくく

 コースを辛うじて外れた後に凄い風を甲板に与える。

 単装砲兵「直撃もしてないのに・・・ピリピリ響くこの

 衝撃・・・!!」

 40cm砲弾が直撃した前方右から弱冠後ろ向きに急降下して

 えぐり混むコースはどうにか剃れて外れるも

 とんでもない高さの水しぶきを上げて恐怖を煽る。

 左から直角に入る前に砲弾に直撃された最後の一撃も

 撫子より少し前に変化して直角に曲がりはるか後ろに霞める。

 棗霞「よし!!」

 友利「距離70km!!」

 トルマリン「Next!!」

 今度上から高角、中角、低角へと砲筒傾けながら砲弾が同時に

 着弾するように発射する。

 砲弾が一斉にほぼ同じタイミング急降下して襲ってくる。

 後ろから直接なので撫子の40cm砲が使用できない。

 艦載砲での相殺では不十分と判断し『とびうお』で迎撃。

 どうにか直撃を左右に反らしてアウトコースに砲弾を

 も持っていく付近一帯に急降下爆撃の2倍の高さはあると

 思える水柱が立ち込める。撫子艦内は大きく震える。

 友利「距離60km切りました!!」

 艦長「撃て!!」

 誘導ミサイル『とびうお』が2発射。

 距離50km地点で誘導を切って次弾を発射する。

 HSCIC「Mk75、シーウォール迎撃開始!!」

 一発の砲弾は『とびうお』を迎撃する。

 しかし、2発目の誘導ミサイルが急に挙動を変えて変な

 方向へぐにゃぐにゃ曲がって付近に着水して爆発する。

 トルマリン「!?」

 HSCIC「次弾、来ます!!」

 もう2発が来る。

 当たりそうな途中で急に誘導を切って次に回す連続攻撃

 トルマリン「Mk71で迎撃!!攻撃の手を緩めるな!!

 Mk-71の射程に近づける!!」

 距離はどんどん縮まっていく。

 棗霞「最後の魚雷2発を水中からたたきこんで、早く!!」

 残り2発のカタパルト魚雷が水中へ放たれる。

 40ノットで迫る『虎河豚』

 ホーリースピリットは当然回避する。

 その時、偶然時限信管がホーリースピリットの真横で

 大爆発し隣の魚雷にも誘爆。

 ホーリースピリットに衝撃が走った。

 水兵「やったか!?」

 しかし、速力を一時落としたホーリースピリットは

 何事も無かったように追いかけて来る。

 ミルフィーユバルジがごっそり剥がれ落ちた代償として

 事実上無傷だったのだ。

 恭介「敵艦・・・健在!!嘘だろ・・・金剛型だって

 一発で沈む威力だぞ!?」

 トルマリン「今のはびっくりしました・・・でも次の攻撃で

 ・・・。」

 友利「まだだぁああ!!」

 『火の鳥』2発を続けて発射する。

 距離が多少開いたがラッシュは続く。

 トルマリン「構わんうてぇええ!!」

 35インチ砲が今度は直撃コースで後ろから3発

 後方の十二式単装砲が一斉に抵抗を開始する。

 恭介「取り舵45度!!」

 回避運動をするがこのままでは間に合わない。

 その時前方十二式単装砲達が後ろを向いて

 当たる角度となったため、どうにか砲弾をさらに命中させて

 軌道を反らし、真撃ちでさらに反らし切って全弾丸は

 艦体を霞めていく。

 音速以上の速度の一撃必殺を脂汗前回で防御していく。

 その作業は猛毒のついたナイフの群れを回避するに

 等しい作業だった。

 だが、相手は想像を超えた強敵。

 抑止力側のハルヒ格(アクアマリン)ならば沈められていたが

 こっちは鶴屋格(トルマリン)だからまだマシだったにすぎない

 トルマリン「流石の手腕の砲撃手です、歴戦を勝ち抜いた

 事は褒めてあげましょう。ですがこれで・・・!!」

 友利「やらせるかあああ!!」

 またもや直撃コース3発、今度は艦間ど真ん中で同時

 着弾挙動。

 友利はとっさの機転を効かせて『とびうお』2発を

 砲弾との交差点で『とびうお』同士をぶつけて爆風で

 挙動を反らす。

 運と技量でギリギリ持ちこたえる『撫子』

 しかし、敵はさらに上を見せた。

 その直後また『とびうお』を撃ち込むも『シーウォール』が

 無情にも防いでしまう。

 トルマリン「これでどうだ!!マグナスADG

 『ウィークポイント』!!」

 上空から三角形が捻れて急降下するような挙動に曲がる砲弾を

 撃ち込んで戦艦を包囲する。

 恭介「迎撃を優先しろ!!」

 『とびうお』で2発の挙動を反らすも最後の一発に

 相殺を加える砲撃が直撃しない特殊挙動。

 真撃が力を振り絞って機銃を当てるも、もぎ取られる。

 友利「真撃ち1番直撃!!」

 恭介「くっ・・・!!」

 友利「ちくしょう・・・直撃しろよ化け物!!」

 何発誘導ミサイルを撃っても迎撃され、こっちは迎撃

 ギリギリで防御力を擦り減らされていく。

 トルマリン「もう一度『ウィークポイント』!!」

 特殊挙動の同時3方向からの曲がる砲撃。

 誘導ミサイルで2発迎撃しても、こっちの迎撃砲弾を

 かい潜った必殺砲弾が直撃コースへ襲いかかる。

 恭介「直撃コース・・・砲筒7番脱出しろ!!」

 戦艦撫子の砲筒がついに犠牲となる。

 曲線を描いて砲筒がもぎ取られる。

 トルマリン「マグナス弾B.D.F『トライデント』!!」

 友利「当たれっつてんだろ!!」

 誘導ミサイルのコースをいくら変えても迎撃され

 ホーリースピリットの砲撃を止められない

 誘導ミサイルで砲弾2発の挙動を反らして

 図上右上で直撃を外すコース・・・にも関わらず

 棗霞「面舵いっぱい急いで!!」

 直感で操舵が砲弾側に艦体を動かす

 恭介「何を!?」

 真撃が機銃を放ちながら砲弾相手に勝手に喧嘩を挑む

 その時、先程まで撫子のいた場所に砲弾が曲がり、

 左側面をえぐり取ったのだ。

 甲板水兵「わぁあああああ!!!」

 すざまじい水しぶきを真横に受けて戦慄する。

 恭介「!!!砲弾が・・・!!」

 棗霞「なんとなくわかったの・・・この強敵はこの芸当ぐらい

 普通にやってくるだろうって・・・!!」

 恭介「あのままだったら・・・機関中央に・・・直撃!!

 隔壁閉鎖急げ!!」

 友利「ぐっ・・・どうして当たんねえんだ!!」

 途中で誘導を切って発射することで攻撃と反撃のリロードは

 間に合うようになった。

 しかし、相手に今だ有効打は与えられず弾薬ばかりが

 消耗していく。

 撫子格納庫「格納庫から通達!!誘導弾頭残弾残り、

 8発です!!」

 友利「何だと・・・!!迎撃に使うしか・・・!!」

 上空からまた三方向からの曲がる砲弾の嵐

 2発をとびうおで迎撃し後一発は自ら砲弾の来る方向へ寄せて

 上空を通過させる。

 しかし、距離が既に60kmを切りつつありついにMk-71の

 射程にずれ込む。

 もはや誘導ミサイルを除いて届く武装は撫子の攻撃が

 届かない。

 恭介「後方甲板!!航空機が来るまで艦内へ避難!!」

 トルマリン「うてぇえええ!!」

 12式単装砲についにMk-71砲弾の直撃を喰らい

 砲筒を粉砕されていく。

 撫子水兵「わぁああああ!!!」

 恭介「八番、七番砲筒直撃!!くそっ・・・もう・・・

 これ以上は・・・!!」

 棗霞「悪あがきでいい、噴進砲を煙幕がわりに展開して!!」

 噴進砲の弾幕でしばらく防ぐも、もはや撫子の敗北は

 時間の問題だった。

 長い戦いの間、キングクライスト級の倍はあった

 ミサイル備蓄は最終補給からの連戦で、消耗し尽くしていた

 容赦無く35インチの砲撃は止まず、2発とびうおで迎撃しても

 1発が艦の右斜め表面を引っ掻く。

 恭介「ちくしょう・・・後少しって所で・・・!!」

 その時だった。

 友利「レーダーに反応・・・航空機・・・通信・・・。」

 『コチラ・・・瑞鶴・・・救援ユク』

 友利「味方暗号通信・・・瑞鶴隊です!!」

 爆装した瑞鶴隊・護衛の翔鶴隊を筆頭に合計84機が救援に

 駆けつけた。

 友利「こちら撫子、敵対撫子型戦艦にて苦戦!!」

 五木隊長「了解、敵艦位置を知らせよ。」

 友利「位置、本艦隊距離東120km敵距離東170km!!

 救援求む!!敵有効射程120km!!」

 五木隊長「・・・煙りが上がってる・・・よほどだわ・・・

 総員、敵艦に対して対撫子殲滅陣形!!」

 対艦能力は日本航空隊最強の瑞鶴女性航空隊

 もし戦艦撫子が奪い取られた時にいつでも沈めることが

 できるように訓練された特殊攻撃隊である。

 HSCIC「敵航空機距離170km!!対空戦闘用意!!」

 トルマリン「その前に何としてもあの艦を・・・!!」

 35インチ砲が一点集中で3連発して撫子に襲いかかる。

 友利「ぬあああああ!!」

 棗霞艦長「おもーかーじ!!」

 残った砲と残り少ない『とびうお』を駆使して砲弾を

 反らそうとするも距離が近い。

 直撃させたが勢いは死んでいない。

 機関部直撃を避けるように3発を反らした

 が、1発2発目の砲弾で左右の対空兵装が大半削り取られ

 航空機が来ていないため砲撃手以外は艦内部にいたが

 最後の砲弾の一発が面舵を切った瞬間貫通し、

 『火の鳥』が空になった発射ブロックを斜め横から貫いた。

 水兵「わぁああああああ!!!」

 ゆり「第二弾頭発射部、貫通!!使用不能!!」

 恭介「第三、第四、第八、第九砲筒直撃破損!!

 消火、医療班急げーーー!!」

 負傷者がふえまくっていた。

 食堂を医務室として転用して治療を開始し、あちこちで

 悲鳴が上がる。

 

 撫子から悲鳴の煙りが立ち込める中、

 敵艦との距離を伝達されながら航空隊

 翔鶴隊・瑞鶴隊が対艦蛇行運転をしながら到着。

 五木「高度9000mを保ち対艦蛇行、攻撃地点まで残り60km!!」

 トルマリン「Mk-71!!砲撃開始!!」

 五木「逆探計波長確認、散開包囲!!」

 航空隊がMk-71の砲弾を回避しながら接近して来る。

 トルマリン「この動きは・・・こっちのレーダーの映るでも

 見えているのか!?」

 レーダーに映った航空機を狙って砲撃しても当たらない

 それは逆探計の動員で波長を確認し映った時に方向転換を

 終えておくように動くことで先読みしても当たらないのだ。

 そう、この女性『瑞鶴隊』は対敵撫子系戦艦対策に特化した

 航空隊であった。

 

 



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第77話 1943年7月 名も無きエース

1943年7月10日16:10

 戦艦『撫子』被弾中破

 戦艦『ホーリースピリット』航空隊『瑞鶴隊』と交戦開始

 

 到着

 艦上戦闘機『豪風七型真零』翔鶴隊 42機

 最高速度1100km/h 航続距離1200km 

 武装 20mm強化炸薬機関砲4基 175発×4

 7.5mm機銃4門

 150発×4 放爆後方焼夷弾×2 バックショットガン×2

 

 三矛型艦上攻撃機『青筋揚羽』 瑞鶴隊42機

 最高速度1100km/h 航続距離1200km

 対艦型 60機

 30mm強化炸薬機銃90発×4

 放爆後方焼夷弾×4 3t大型水上航空魚雷1本 

 250kg爆弾4発 バックショットガン×2

 

 ※外部燃料タンクを外している。

 

 トルマリン・メイビス艦長「対空戦闘!!」

 瑞鶴隊隊長 五木菜多「包囲しながら接近!!」

 レーダーの円が大量に航空機を捉える。

 しかし、レーダー官制の叫び声に反して全く弾丸が当たらない

 HSCIC「Mk-39!!Mk-71!!何をしている!!全く数減らせて

 無いぞ!!シーウォール!!マルチロック・・・食らえ!!」

 長距離対空砲が命中せずに苛立ちを募らせる。

 対空誘導ミサイル『シーウォール』が6発射される。

 五木は視界に一瞬捕らえた瞬間に判断し隊に命令

 五木「対弾頭転身!!急降下!!」

 その挙動にホーリースピリットのCICは命中して撃墜したと

 勘違いした。

 瑞鶴隊はあえてミサイルを追尾させて急降下で水面すれすれで

 水底へ葬ったのだ。

 そこから回避挙動を取りながら上昇。

 HSCIC「撃墜確・・・!?敵機健在!!距離12000m!!」

 HSCIC「エンファイアボフォース機動、

 アップチームアクティブ!!」

 メイビス「いいえ、45mm機銃は全門掃射で!!」

 HSCIC「ラジャ、45mmボブフォースアクション!!

 シーウォールフルオープンセット、サルボー!!」

 再び発射された8発の誘導ミサイルを五木は瞬時に確認。

 五木「後ろにつけて後方焼夷弾展開、バックショットで誘爆!!」

 シーウォールを後ろに引き付けて誘爆させ無力化した。

 トルマリン「馬鹿な!?この航空隊は・・・あの艦を

 沈める前提で訓練されて・・・!!」

 航空隊はついに上空9000m以上上空へ行き戦艦上空から

 弾幕をかわしながら包囲して降下して放ったものは

 爆弾では無く機銃の雨だった。

 五木「敵艦上空に到達した!!30mm機銃の豪雨を受けろぉ!!」

 エンファイアボブフォース45mmが届くのが10000m

 しかし、大半の40mmボブフォースが届くのがだいたい7500m

 上空9000mだと弾幕は激薄になり、

 長距離対空兵装もレーダーの呼吸を知られて当たらない。

 これが対撫子前提で創られた特殊対艦隊の力だった。

 機銃は艦の装甲に穴を空けることはできない。

 だが、対空兵装とある程度レーダーは破壊できる。

 30mm機銃の豪雨に甲板いた対空兵とボブフォースの破片が

 飛び散る。

 HS水兵「わぁああああああ!!!ぐぁああああ!!」

 この時代の戦艦にとって対空兵装の喪失は航空機への

 対抗ができなくなるとして死にも直結する恐怖であった。

 HS水兵「くっそぉおおお!!!」

 45mm機銃が『青筋揚羽』の1機の右エンジンに

 直撃し航空機がバランスを崩して落下する。

 五木「みさき!!」

 みさき「ごめん・・・菜多・・・わたし・・・帰れない。」

 ホーリースピリットの図上へ落ちて行き

 エンファイアボブフォース40mmの弾幕のど真ん中へ

 落下していく。

 みさき「せめて・・・!!」

 250kg爆弾4発を投下。

 しかし、プロトタイプファランクスが爆弾を全部撃ち落とし

 Mk-39の砲弾が 『青筋揚羽』に止めを刺して爆散させた。

 HSCIC「1機撃墜・・・。」

 その時爆風の中からもう1機の 『青筋揚羽』が!!

 五木「よくもみさきをおおおおおおお!!!!」

 トルマリン「!!!!!」

 そこにいたのは激怒して急降下してきた瑞鶴隊隊長五木だった

 機銃を放ちながらファランクスをぶち壊し、

 250kg爆弾4発を投下。

 残ったファランクスが爆弾を迎撃するが間に合わず

 『ホーリースピリット』のMk-39砲二つに命中。

 これを皮切りに一斉に隊が爆弾を投下。

 瑞鶴隊「うぉおおおおおおお!!!!よくもみさきを!!」

 瑞鶴隊「沈みやがれえええ!!!ぶっこ〇してやる!!!」

 女性航空隊が理性を失い機銃と爆弾を一斉に

 『ホーリースピリット』に浴びせる。

 HSCIC「シーウォール、ファイア!!」

 防ぎきれない爆弾は8発のシーウォールで大半処理するも

 爆弾が着弾し、レーダーが半壊・35インチ砲に直撃した。

 HSCIC「対空兵装壊滅!!メイン主砲使用不能!!」

 トルマリン「しまった!!」

 Mk-71がまた1機撃墜するも今度は水上魚雷8発が

 襲いかかる。

 着弾してミルフィーユバルジを全部破壊。

 これ以上喰らえば『ホーリースピリット』は轟沈する。

 「瑞鶴隊逃げろ!!米航空隊が来てるぞ!!」

 大声を上げて叫ぶ翔鶴隊隊長。

 五木隊長ははっと気がつくと背後遠距離から

 米航空隊が接近していた。

 

 米航空隊

 『スターストライブズ・ナハト・ターボ』40機

 『スターストライブズ・ナハト』40機

 『A-1スカイレイダー』40機

 『A-3ソニックカリバー』40機

 合計160機

 五木(どうする・・・こっちの数の1.5倍はいる・・・!!

 だけどこのまま逃げても母艦も撫子も・・・!!)

 増槽詰まずに救援に来たものの、航続距離の関係上

 『瑞鶴』『翔鶴』から400kmしか離れておらず

 このままでは空母も撫子もやられてしまう。

 ウェーク「ウィンディパーティーと救援に来た、

 『ホーリースピリット』は撤退しろ、後は俺達がやる!!」

 トルマリン「助かった・・・。」

 翔鶴隊隊長「応援要請を出した、俺達が足止めをしている

 間に撫子を護衛して逃げろ。」

 五木「何を言ってるの?」

 翔鶴隊隊長「お前達は撫子を護衛しろ、俺達がしんがりに

 なってやる。命令だ!!」

 五木「いつも私達に負けてばっかのあなたたちに務まるわけ

 無いでしょ!?」

 翔鶴隊隊長「そうだ、お前達には負けていい。だが・・・

 今は負けない。」

 その声と同時に翔鶴隊が米航空隊に突っ込んでいく。

 航空戦が始まる。

 翔鶴隊は一時バラバラに動いているように見えたが次の

 瞬間互いに同時に後方の敵を連続で撃破する陣形で

 『A-3ソニックカリバー』20機と

 『スターストライブズナハト』20機を一気に壊滅させる。

 ウェーク「この動きは・・・!!」

 そう、この翔鶴隊は航空隊蒼桜の集団航空戦闘技術を継承した

 男性航空隊の集まり。瑞鶴女性航空隊の笑顔をみたいが故に

 瑞鶴隊との模擬戦だけ手を抜いて戦い、その他の模擬戦で

 熟練教官の八割を毎度撃墜するエース部隊だった。

 五木「!?」

 翔鶴隊隊長「黙って下がってろ、心配するな。」

 五木「・・・総員撫子、空母の護衛に移れ。」

 何かを察したのか瑞鶴隊は空母の護衛に移る。

 翔鶴隊隊長が米航空隊の弾幕の嵐に突っ込む

 弾幕をぐるぐるかわしながら

 『SSK』(スターストライブズ・ナハト)2機

 『SSKT』(スターストライブズ・ナハト・ターボ)2機

 の翼を機銃でへし折り鮮やかに抜ける。

 

 ウェーク「こいつら!!」

 トラック「エースチームか!!」

 パトリシア・マーティン「行ってきます!!」

 ウェーク「パトリシア!!」

 パトリシア率いるウィンディパーティーが翔鶴隊に

 立ち塞がる。

 パトリシア・マーティンの『SSKT』と

 翔鶴隊隊長の『真零』が交錯し航空格闘戦が始まる。

 翔鶴隊隊長「かかってこい!!」

 後ろに着いたパトリシアに後方焼夷弾と後方ショットガンの

 コンボで粉砕にかかる。

 翔鶴隊隊長「よし・・・!?」

 その時パトリシアは動きを読んでいたように回避して上空から

 反転して機銃返しをしかけて来る。

 それを間一髪でかわして互いにぐるぐる音速の膜を見せながら

 空で舞う。

 孫本山「あのパイロット・・・化け物か!?」

 柳霊剣「あのパトリシアに追従するなんて・・・。」

 パトリシア「コンディションエクセレント!!」

 空の雲を切り裂いて虹のラインを両者が生み出しきりもみ合う

 翔鶴隊隊長「こいつは・・・強い!!」

 ウィンディパーティーメンバー「パトリシア!!」

 ウィンディパーティーメンバー「一撃離脱で助けるよ!!」

 パトリシア「二人とも!!来ちゃダメ!!」

 翔鶴隊隊長「じゃますんな!!」

 パトリシアの仲間が救援に来たところを察した

 翔鶴隊隊長が雲の中で消えて上空から瞬時に旋回して

 パトリシアの仲間上空からの襲い掛かり

 『SSKT』目掛けて機銃の雨を浴びせて撃墜した。

 格が違いすぎて近寄ってはいけなかったのだ。

 パトリシア「セディ!!エミィ!!よくもぉおお!!」

 技術レベル最強のパトリシアの仲間を撃墜してのける

 この日本軍パイロットは文字通り『死神』だった。

 空気の壁のリボンを描きながら激突を繰り返す2機

 翔鶴隊隊長「捉えたぁあああ!!!」

 20mm炸薬強化機銃がパトリシアの機体の左機銃を破損させる

 パトリシア「化物・・・貴方にもこの世界が見えますか!!」

 パトリシアの放った機銃が翔鶴隊隊長の真零の

 バックショットガン2機を破壊する。

 空気のリボンを描きながら降下していく2機。

 翔鶴隊隊長とパトリシアマーティンが遠距離から互いに

 睨み合う。

 翔鶴隊隊長(左から行けば!!)

 パトリシア(決着を!!)

 翔鶴隊隊長は機銃全門を放ちながらパトリシアに止めを

 刺そうとする。

 防弾ガラスを削って音を立てて引っ掻く機銃音

 パトリシア「ぬうぉおおおおおおおおおおお!!」

 パトリシアは真横にぐるっと回転させて機銃を交わすと

 残った右の機銃を放つ。

 翔鶴隊隊長の『真零』の真横一列に機銃の弾が撃ち込まれ

 切り裂く。

 翔鶴隊パイロット「隊長!!」

 翔鶴隊隊長「かっこ・・・悪いな・・・。」

 そう笑うと真零が空で弾けた。

 パトリシア「セディ・・・エミィ・・・。」

 勝ったパトリシアは少し涙ぐんでいた。

 中のよい友達二人が撃墜されて思い知らされた。

 これは戦争だと。

 

 一方瑞鶴隊と撫子。

 スカイレイダーを壊滅させながら必死に制空権を

 死守する瑞鶴隊。

 翔鶴隊も上空随伴を行って死守して戦闘機37機を

 撃墜するも隊長を始め損耗していく。

 翔鶴隊パイロット「男なら女達の数十人ぐらい・・・

 守れなくてどうする!!」

 瑞鶴隊パイロット「厳しい・・・!!」

 撃墜寸前に陥る真零の後方に着いた2機の

 敵航空機を最後の『とびうお』で撃墜する戦艦撫子。

 ここでようやく艦隊制空権の安全を確認した航空隊

 『蒼桜』の蒼皇が救援に駆けつけた。

 ウェーク「くっ・・・しぶとい奴らめ・・・もう・・・

 弾が無い・・・離脱する!!」

 こなた「ごめんごめん、艦隊の安全守らなきゃ行けなくて

 確認できるまで増援にいけなかったよ・・・。」

 翔鶴隊パイロット「隊長他27名が・・・戦没しました。」

 こなた「え・・・?どうして・・・?」

 翔鶴隊「隊長が先陣を切って敵を引き付けましたが

 ・・・エースパイロットに・・・。」

 こなた「一番成績良かったでしょ?一生懸命教えてあげたよ?

 一番筋もよくて・・・どうして・・・逃げなかったの?」

 あの翔鶴隊の隊長の訓練を担当していた教官が

 泉こなただった。

 戦艦撫子 中破 翔鶴隊27名 瑞鶴隊12名戦没

 棗機動部隊 壊滅

 敵にも大きな犠牲を与えたが・・・こっちの犠牲も大きかった

 

 1943年7月10日18時 米輸送船団ハワイに到着

 アラスカ級4隻護衛 空母6隻失うも到着

 ニミッツ「よく頑張ってくれた。他の輸送船団がミッドウェー

 に届けば日本に再度攻撃のチャンスが生まれる。

 それまでは耐えなくてはならん。」

 船団長「航空輸送以外での支援は今後一週間は不可能です。」

 ニミッツ「どういうことだ?」

 船団長「米国までの通商路に膨大な数の機雷が敷設されました」

 そう、あの幾度の航空戦の最中米航空隊が気を取られている間

 安全ルートを算出した長重爆撃機『富嶽』の迂回機雷敷設

 によって解除に一週間かかる数の機雷に米海軍は頭を

 悩まされることとなった。しかも解体の難しい新型を

 大量に米国と太平洋間に敷設され通商が遮断

 されてしまったのだ。

 『富嶽』が安全ルートから15tとフル付設した機雷は

 米国の頭痛の種となった。

 さらにミッドウェー島にて一木師隊の夜襲空挺投下で

 飛行場の設営が徹底的に妨害されていた。

 ニミッツ「涼宮ハァルヒィイイイイイイイ!!!!」

 激怒の絶叫がハワイに響き渡った。

 

 一方7月9日20:00

 硫黄島付近で砲撃音が鳴り響いた。

 東京に行くまでの航路で機雷があまりに多かった為

 機雷敷設が薄い硫黄島にて接近。

 硫黄島に戦艦『キングクライスト』が接近。

 硫黄島占領は東京を占領したことにはならないと

 ルールには明記されているがハルヒにプレッシャーを

 与える意味では効果を出すため接近。

 硫黄島基地水上レーダー反応。距離150km

 戦艦1隻とは言え砲撃を許す訳にいかない。

 レーダー波長から硫黄島の日本軍基地は敵艦と判断し

 戦闘準備開始。

 戦艦『キングクライスト』接近・・・。

 何故か航空隊をよこさない不気味な硫黄島。

 実はこの時点で『対空が強い戦艦取り逃がした』という

 情報が入っており、対策プランが既に実行されていた。

 航空隊は一部を除いて東京へ避難し、

 距離30kmに機雷を敷設して待ち構えていた。

 戦艦『キングクライスト』発砲

 『硫黄島砲撃開始』

 硫黄島のあちこちから爆発音が上がる。

 硫黄島の日本軍は既に地下塹壕に隠れていたが

 マグナス弾の急降下特性により貫通して被害が増す。

 しかし、どうして硫黄島から距離30kmにしか

 どうして機雷が敷設されていないが?

 そこには隠された罠があった。

 キングクライスト級がソナーを見ながら砲撃をしていると

 突如潜水艦も確認していないのに30本もの大量の魚雷が

 水中から襲ってきた。

 アクアマリン「これは!?」

 これは有希型潜水艦から派生した『水中砲台』であった。

 水中トンネル、電気ケーブルから電力や魚雷を補給しつつ

 機関を始動させなくても水中から襲撃艦船を破壊する

 目論みで創られた防御構想。

 潜水艦駆動部を稼動させないことでソナーでの発見が難しく

 潜水艦よりも大きめの魚雷を地下エレベーターとトロッコで

 輸送して運用できる試作海中基地。

 そう、この戦艦を沈めるためにあえて近づけたのだ。

 さらに水上魚雷や航空魚雷を搭載したステルス航空機

 『鬼握』50機『八多烏』50機を出撃させ襲撃

 『キングクライスト』はレーダー官制も使えず逆探で

 追いかけて来る航空機に苦戦。

 アクアマリン「対空戦闘!!エンファイアボブフォース

 アクティブ!!」

 水中の中から潜水艦の駆動音も無しに沸いて来る

 大量の酸素魚雷に『キングクライスト』は魚雷の音を

 察知して恐怖する。

 アクアマリン「マウストラップで迎撃をしつつ撤退!!

 これ以上の硫黄島攻撃は無理です!!」

 きちんと離島に対策兵器を配備していた涼宮ハルヒの

 神経に戦慄する。

 結果戦艦『キングクライスト』はミルフィーユバルジを

 全部引っぺがされてハワイに撤退を余儀なくされた。

 そしてその航路の先にいたのは、『棗機動部隊』の

 残存艦隊を引き連れて日本機動部隊と合流しようとした

 『航空戦艦ビスマルク』『OTS02ティルピッツ』を

 主力とした『マーシャル機動部隊』であった。

 

 

 



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第78話 1943年7月 破壊工作

地獄の繁忙期ようやく...終わった..



 7月10日7:00

 戦艦『キングクライスト』

 ハワイからやや緯度南がところで硫黄島からハワイへ

 帰還中。

 日の登って数時間経過後。

 キングクライストCIC「北東方向から航空機接近!!高度2万m!!」

 超重偵察機『輝』が逆探でキングクライスト級探知

 マーシャル機動部隊へ報告。

 日本軍機動部隊と合流すべく南東方向から帰還航路を

 辿っていた。

 

 『マーシャル機動部隊(ドイツ亡命軍)』

 戦艦

 旗艦『航空戦艦ビスマルク改Ⅱ型』

 OTS02『ティルピッツ 決戦仕様』

 『H級戦艦バルディオス』

 超甲改金剛型戦艦『金剛Ⅱ世』

 空母 搭載値 

 『グラーフ・ツェッペリン』95

 『ペーター・ストラッツェル』95

 『エーデル・アインズ』115

 『アプリル・モーント(如月)』64

 『シュタイフェ・ブリーゼ(疾風)』64

 駆逐艦

 島風Ⅱ型5隻

 陽炎Ⅱ型8隻

 秋月Ⅱ型18隻

 合計31隻

 

 商船

 超特殊輸送船5隻

 高速タンカー20隻

 高速輸送船50隻

 ハイドレートタンカー6隻

 

 超重偵察機『輝』からの情報にて航空攻撃での殲滅を決定

 『マーシャル機動部隊』から

 ジェット戦闘攻撃機『Ge-03ファーブニル』25機

 最高速度1100km/h 航続距離1800km

 武装 30mm強化炸薬MK機関砲90×4 装弾数360発

 55mm R8M 対艦ロケット弾×24発

 

 艦載装甲攻撃機『Do345ラブァイル』32機

 最高速度1100km/h 航続距離1200km

 外部燃料タンク+1000km

 30mm強化炸薬機銃1基 20mm強化炸薬機銃4基

 400kg爆弾6発、もしくは航空魚雷3発

 対艦ロケット8発 

 発艦

 

 戦艦キングクライスト、逆探知にて情報探知。

 アクアマリンダグラス「総員対空戦闘!!主砲連続信管!!

 攻撃始め!!」

 三発の砲撃が攻撃機を何機か引き裂き、対空戦闘が開始される

 戦闘キングクライストはこのような戦闘遭遇後での

 対空戦闘を避けるためにやや南東に向けて最大船速で逃亡

 エンファイアボブフォース・シーウォール・

 Mk-71砲で音速航空隊をしのぎ

 東南アジアへ向かう台風に身を隠して逃亡し

 

 7月10日20:00時にはハワイ駐留の米軍と合流

 報告にて日本皇国離島への上陸ははなから不可能という

 偵察結果を持って米機動部隊に合流した。

 ※OTSを倒すノウハウがドイツ航空隊に身について

 いなかったことが大きい。

 さらに航空隊の往復航続距離ギリギリで接敵したため

 どうにか範囲外に逃げ切れた。

 

 アクアマリン・ダグラス「申し訳ありません戦果が

 敵戦艦1隻と航空機67機潜水艦8隻にバルジ破損では本当に

 申し訳ありません。」

 ニミッツ「いいや、無理だと言うことは戦闘中に判明している

 よくほぼ無傷で帰ってきた。キングクライスト級2番艦

 ホーリースピリットが航空隊に成す術なくやられたとの

 知らせが入った。」

 アクアマリン「トルマリン艦長は!?」

 ニミッツ「無事だ・・・せめて敵の強襲最新戦艦を

 大破に持っていってくれたことが幸いだが・・・

 帰還するのが精一杯でもう二度と戦艦として使用

 できないだろう。」

 瑞鶴航空隊にボロボロにされたホーリースピリットがオワフ島

 砂浜に横たわっている

 ニミッツ「やはり・・・占領ではなく・・・相手の思惑

 通りにはなるが敵海軍の壊滅が作戦目標になるな。

 今輸送物質の補給と部隊の再編成、ハワイ飛行場再編後

 物資が来るまで無難に籠城を選択する。

 機雷をワンライン解除し海上での燃料輸送と

 航空機の航空輸送が進めばじり貧だが戦況をひっくり返す

 気運にはなる、本土からも機雷解除が進めば一週間より

 速く海上封鎖を突破できる。」

 アクアマリン「そんなの待ってくれる程甘い相手じゃ

 無いと思うんですけど・・・。」

 そう、史実日本軍なら待ってくれるだろうが

 この戦いの相手は日本軍じゃない。

 涼宮ハルヒだ。

 

 米軍残存戦力

 キングクライスト級戦艦

 OTS03一番艦『キング・クライスト』

 アイオワ級戦艦

 『アイオワ』『ニュー・ジャージー』『ミズーリ』

 モンタナ級戦艦

 『モンタナ』

 戦艦合計5隻

 

 航空母艦

 旧式空母3隻 搭載数

 『バンクーバー』90『ヨハネ』52『ヤコブ』52

 新鋭空母

 エセックス級11隻 レジプロ搭載100機格納可能

 『エセックス』『ヨークタウン(2代)』

 『エンタープライズ(2代)』『イントレピッド』

 『ワスプ(2代)』『タイコンデロガ』『レイテ』

 『オリスカニー』『アンティタム』

 『レイク・シャンプレーン』『シャングリラ』

 ミッドウェー級4隻 レジプロ搭載137機可能

 『ミッドウェイ』『コーラル・シー』

 『ダグラス・マッカーサー』『ニミッツ』

 ジェネルラルアトランティス級1隻 レジプロ150機可能

 『ジェネルラル・アトランティス』

 (フォレスタル級・スナイテットステート級と同等)

 空母合計19隻

 巡洋艦

 アトランタ級軽巡3隻

 クリープランド級軽巡6隻

 バルディモア級重巡3隻

 オレゴンシティ級重巡2隻

 デ・モイン級重巡1隻

 巡洋艦合計15隻

 

 駆逐艦

 フレッチャー級40隻

 ブリストル級15隻  

 アレン・M・サムナー級10隻

 ギアリング級25隻  

 エヴァーツ級15隻

 バックレイ級10隻 

 ラッデロウ級10隻

 キヤノン級15隻

 エドサル級15隻

 ジョン・C・バトラー級15隻

 合計 170隻

 

 駆逐艦や輸送船はやばい数はあれど主力空母41隻中

 23隻が沈没というすさまじい様相を呈していた。

 まだ条約規定の8割壊滅には至ってはいないが

 これほどの損害は想像を超えていた。

 今は一時も早くハワイ飛行場を修復し優位を奪いたい所。

 ミッドウェー島では空挺で降ろされた一木士隊の破壊工作と

 籠城が続き飛行場修復所では無かった。

 

 7月11日00時

 飛行場修復完了、その後スターストライブズⅡ、

 P-52スーパーマスタング、B-17、B-29を米本土へ支援要請を

 出す。

 朝4時、支援航空隊がハワイ飛行場へ到達し着陸。

 その時だった。

 『零轟式艦上爆撃機』50機

 『零二式艦上爆撃機』20機が来襲。

 風向きを念入りに計算して『グラディアンベルリン』

 搭載値146から発射された無人爆撃機隊である。

 その迎撃に空母艦載機『スターストライブズ・KT』が

 発艦。

 その時その無人爆撃機の迎撃に向かった直後異変は起きた

 そう、この使い捨て無人爆撃隊は囮。

 レーダーに影を映して高高度から目を反らす目的で

 発射されたもの。

 本命は・・・上空20000mからの絨毯爆撃。

 『超重偵察機輝』2機

 『富嶽』高高度奇襲装備40機

 そこから50kgの噴進爆弾4000発が投下される。

 ようやく航空機が着陸して燃料補給の真っ最中だった飛行場に

 爆弾の雨が降り注ぐ。

 何機かは『ジェネラル・アトランティス級』搭載の

 『TB-WR』高高度迎撃機に迎撃されたものの

 せっかく米本土から補給された航空機が壊滅。

 飛行場は再び使用不能となった。

 アクアマリン「そうだろうと思ったよ!!」

 ニミッツ「くっ・・・おのれええ!!」

 問題はその後だった。

 前日ハルヒが何故南雲機動部隊を使わなかったのか

 それはこの日の作戦の為に休暇を無理矢理取らせて

 ハワイを襲撃する為であった。

 南雲機動部隊+第二次本命爆撃隊

 ジェット戦闘機『南雲』205機

 超重爆撃機『富嶽』20機

 超重爆撃機『強襲型連山』100機

 少ない護衛の中、黒い煙幕と爆弾をぶちまけながら

 ステルス爆撃機『強襲型連山』が装甲上陸艇や

 砲付きケッテンクラートを内蔵して襲撃。

 ハワイの離島にて航空戦闘が開始される。

 アクアマリン「そうくるとは思ってました!!艦載機で

 追っ払います!!」

 輸送船から補充された合計800機もの艦載機が

 迎撃を開始する。

 土井寿教官「護衛は自機が防衛不可能だと断定したらすぐに

 引け!!」

 なんと、爆撃機が壊滅に近いレベルで破壊されているのにも

 関わらず護衛航空機が引っ込み始めたのだ。

 アクアマリン「こんなこともあろうかとハワイ要塞を増築

 .....あーーーーーーー!!そうだった!!艦砲射撃で高射砲全部

 やられてたんだっけ!?」

 要塞を木っ端微塵に破壊されているため高射砲の代用として

 空母、戦艦、駆逐艦等の対空砲撃が空に弾幕を張る。

 破壊されて海中へ沈んでいく爆撃機。

 だが、それは撃墜され沈む事を選定に作戦を立てられていた

 事は予想できなかった。

 米軍の感心が空へ向かった時、低空から別の航空機が

 落下してきた。

 無人水上自爆機『春嵐』

 そう、沈められた旧式駆逐艦達の下にくくりつけられた

 潜水艦達から使い捨て爆撃機を大量にハワイにぶちまけられて

 大混乱に陥った。

 ※史実伊号潜は伊200以外でも一応水上機は使えていた。

 そこにさらに決死の覚悟で水上魚雷を

 潜水艦達が一斉に発射し、停泊してあった駆逐艦合計75隻

 余りを(春嵐・零轟式着弾含め)爆沈させる。

 さらに空母『グラディアンベルリン』に輸送船からチェーン

 巻き取り式で補充された無人機がさらに来襲。

 『零轟式艦上爆撃機』50機<おかわり

 『零二式艦上爆撃機』20機<おかわり

 アクアマリン「ヤメロォォォ!!!」

 野木将軍「進めぇええええええ!!!!」

 強襲型連山の中の装甲空挺車両で自滅覚悟で搭載された

 『野木決死空挺部隊』がハワイへの破壊工作の為に来襲。

 床部分の防御を中心とした装甲洋襲艇で一斉に襲いかかる。

 ニミッツ「くるってやがるっ!!」

 野木将軍「すすめぇえええええ!!!」

 多大な犠牲を出しつつ『万歳突撃』にてハワイの離島基地

 を片っ端から大乱闘に持ち込む。

 パトリシア「みんな機銃構えて!!」

 ウェーク「なんてこった!!」

 米艦隊の機銃を駆使して必死に迎撃を試みるも

 撃墜された強襲型連山から撒き散らされる煙幕で状況把握が

 より困難な状況に立たされた。

 予め棗機動部隊の艦砲射撃で要塞能力を

 奪われていたのもでかい。

 飛行場、重機、燃料や食料が命懸けの破壊工作と

 強襲航空機により爆発していく。

 スノーロングゲート「ひっこみやがれええええ!!!」

 片っ端から上陸した日本軍をぶち殺しにかかる

 ミスターモンスター。

 拳と砕いた石ころぶん投げショットガンにて血祭りに上げる。

 ダメージ回復中で全盛期とは言い難い戦闘力だった事も

 あり、時間をさらに費やす羽目になった。

 パトリシア「くるなぁあああ!!」

 ウェーク「はぁ...はぁ...はぁ...。」

 予備空母戦闘機搭乗員ですら上陸部隊の迎撃に費やされて

 疲弊する事態となった。

 ハワイに予め445連隊を配備していたため死闘の末

 どうにか迎撃には成功した・・・しかし

 ハワイの基地機能のさらなる喪失とパイロットの

 疲弊をさらにつのらせた。

 戦闘終了午後16時

 

 ニミッツ「これでは明日惨敗しかねない・・・。」

 パイロットの疲弊、米本土からの増援防衛航空機の消耗

 機雷の通商包囲により全く動けない。

 ニミッツ「どうすればいい・・・このまま敵航空隊が

 総力をかけて襲撃して来れば今度こそ耐えられんぞ!?」

 米海軍上層部は揉めに揉めた。

 だが誰もこの状況を打破できる作戦を提示しえなかった。

 そこでついに抑止力が博打に打って出た。

 アクアマリン「このままじっとしているか、一か八か

 敵に大損害を与えるか・・・どっちを選びますか?」

 

 アクアマリン・ダグラスは米海軍最後の作戦を立案した

 その名は『オペレーション・アッパーカット』である。

 まずは米海軍の隠れた戦力を見てみる。

 駆逐艦90隻 輸送船120隻

 奇襲でかなりやられているがこれぐらいある。

 まずは超重偵察機『輝』を『TB-WR』で始末しておく。

 次に輸送船70隻をブルドーザーのように使用して

 機雷にわざと触発させて掃海し南方方向へのルートを開ける。

 ちなみに米本土への帰還も考えたが機雷が広範囲に

 渡って敷設されており、さらには米本土で戦う羽目に

 なるため思わしくない。本土決戦は確かに防衛的に有利な

 戦術ではあるがあの涼宮ハルヒ相手だと確実に

 民間人にでかい被害が被られる事が予想できる。

 機雷が敷設されていない北方ルートも検討されたが

 北海道、東北辺りから敵偵察機の哨戒範囲に抵触しやすく

 動きが悟られやすい。

 そこで南方方向へ輸送船を犠牲にしながら南方へ

 米機動部隊主力全軍を向かわせ、Uターンするような挙動で

 南方から北上して奇襲を仕掛ける。

 この時敵に悟られないように艦艇灯・レーダー・通信

 ソナーを全部切って進軍するというあまりにも危険過ぎる

 博打に打って出た。

 確かに電子装備は海上戦闘において大きな役割を

 している事は間違いない。

 しかし裏を返せば敵に位置を教えてるようなもの。

 潜水艦に接敵すれば撃沈不可避の状態で進軍。

 だが実はこの時日本軍潜水艦は補給のため硫黄島付近に

 一斉に帰航し補給を受けてから東に向かっている最中

 だったため米海軍の航路に重ならず米海軍はくしくも

 博打で『大当たり』を引いたのだった。

 『米機動本部隊』

 キングクライスト級戦艦

 OTS03一番艦『キング・クライスト』旗艦

 戦艦合計1隻

 航空母艦

 旧式空母1隻 

 『バンクーバー』90

 新鋭空母

 エセックス級11隻 レジプロ搭載100機格納可能

 『エセックス』『ヨークタウン(2代)』

 『エンタープライズ(2代)』『イントレピッド』

 『ワスプ(2代)』『タイコンデロガ』『レイテ』

 『オリスカニー』『アンティタム』

 『レイク・シャンプレーン』『シャングリラ』

 ミッドウェー級4隻 レジプロ搭載137機可能

 『ミッドウェイ』『コーラル・シー』

 『ダグラス・マッカーサー』『ニミッツ』

 ジェネルラルアトランティス級1隻 レジプロ150機可能

 『ジェネルラル・アトランティス』

 空母合計17隻

 巡洋艦

 アトランタ級軽巡3隻

 クリープランド級軽巡6隻

 バルディモア級重巡3隻

 オレゴンシティ級重巡2隻

 デ・モイン級重巡1隻

 駆逐艦55隻

 

 さらに米軍はこの動きを悟られないように念入りな

 偽装や準備を施した。

 ハワイ諸島の制空権をなんとしても確保するため

 深夜の少ない時間で飛行場を完成させるべく

 空母『ヨハネ』『ヤコブ』の2隻を海岸に揚陸させて

 突貫工事を実行し緊急仮設飛行場を建設。

 米国政府に緊急メッセージをスターストライブズ・Ⅱ型に

 発進・報告させ、深夜のうちに緊急航空隊として

 航続距離の長い航空機を航空ルート補給してハワイ航空隊

 の数を充てる。

 追加航空隊

 『スターストライブズ・KT(水偵増槽ユニット付き)』40機

 『P-52マスタングツヴァイ』10機

 『A-3ソニックカリバー』50機

 『AMモーラー』20機

 『XB-42ミックスマスター試作爆撃機』20機

 『XTB2スカイパイレート試作艦上攻撃機』20機

 『AF-2ガーディアン』20機

 『AD-1スカイレイダー』20機

 合計機200機

 ※まあ飛行場無くても一応空母にも着艦はできる。

 さらに残った輸送船を3隻くっつけて木の板とシーツで

 偽装空母を設営し今もハワイに機動部隊がいるように偽装し

 ハワイに主力艦隊が居るように見せつつ威力攻撃の意味も

 含め40隻の駆逐艦と輸送船で造った偽装駆逐艦

 大破しまくった巡洋艦達で簡易工作で作られた偽装空母を

 ハワイにて設営し敵の予備偵察機『輝』が出る前に

 戦闘準備を米軍は整えた

 『米陽動部隊』

 アイオワ級戦艦

 『アイオワ』『ニュー・ジャージー』『ミズーリ』

 モンタナ級戦艦

 『モンタナ』

 駆逐艦40隻 偽装駆逐艦30隻 

 破損艦艇改装偽装空母8隻

 輸送船偽装空母8隻

 アクアマリン「最善は尽くした・・・後は全て天に委ねるだけ」

 



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第79話 1943年7月 アッパーカット

1943年7月11日午後16時

 一方日本機動部隊作戦会議

 涼宮ハルヒは7月11日、南雲機動部隊を早めにハワイから

 戻して休暇を取らせ、空母航空隊の入れ替えを帰還時に

 行い作戦の下準備を進めた。

 その作戦名は『真一号作戦』

 それは最初ハワイ南西方面から

 空母『赤城』『加賀』『蒼龍』『飛龍』『大鳳』『蒼桜』

 『サラトガ』『ホーネット』

 による空母艦上戦闘機による陽動攻撃を行い

 次に空母『大和』『武蔵』『天照』『神鳳』『準鷹』『飛鷹』

 戦艦『撫子・リペア』『ティルピッツ』

 を主力とした音速攻撃隊を

 発艦させハワイ北西方面から襲撃

 最後に真ん中・真西に空いた敵航空隊の隙に

 空母『翔鶴』『瑞鶴』 『グラーフ・ツェッペリン』

 『ペーター・ストラッツェル』『エーデル・アインズ』

 『アプリル・モーント(如月)』『エンタープライズ』

 『シュタイフェ・ブリーゼ(疾風)』

 の攻撃隊を発艦させて敵艦隊体制を完全に崩壊させる作戦だ。

 ちなみに空母『グラディアン・ベルリン』『伊勢』『日向』

 は補助物資輸送部隊の護衛と重要艦載機輸送の

 最終調整の為役目を終えて同じく日本本土に帰還。

 

 OTS01『撫子リペア』

 全長270m 艦幅39m 最高速度50ノット

 バイタルパート 超合金38cm

 装備

 十式13cm単装稼動高射砲7基 射程30km 連射速度35発/分

 対艦40cm40口径単装狙撃砲1基 射程40km 連射速度約6発/分

 対空40mm単装稼動機関砲18基(近接信管搭載)

 25cm16連近接信管噴進砲中央左右合計8基

 副砲 単装13cm十二式稼動対空砲2門2基

 47mm対空信管機銃18基

 2連装三五式対空速射砲8基(近接信管搭載) 

 35発/分 (砲身ごと) 最大射程15km

 誘導ミサイル二式飛魚(とびうお) 最大射程70km

 16門ミサイルハッチ内蔵80発

 自動相殺魚雷発射管5門×2門

 

 『ホーリースピリット』に壊滅させられた『撫子』を

 『キングクライスト』に破壊された『銀河』の

 パーツで緊急修復したもの。

 破損した 十式13cm単装稼動高射砲を『銀河』のものや

 副砲 単装13cm十二式自動対空砲2門2基で修復

 カタパルト魚雷を外して47mm機銃を増設

 破損した対空40mm機銃を47mm機銃で補填している。

 

 涼宮ハルヒ「以上が本作戦内容、意義のある人はいる?」

 山本五十六「無いな、これ以上の作戦は思いつかん

 機雷で通商も移動も制限されている以上敵は動きようが

 あるまい。」

 キョン「俺は意義ありだな。」

 ハルヒ「理由は?」

 キョン「敵の今までの挙動から安心していい点は一つも無い

 艦隊を動かさない保障がどこにも無い、たとえ機雷ありき

 だとして敵艦隊が別の所へワープでもしてきたらどうする?」

 五十六「そんな非科学的な~。」

 ハルヒ「ありうるわね(ボソッ)。」

 東京沖でルペライトが艦隊ワープしてきたような事態を

 思い出す。

 キョン「それに機雷なら輸送船を捨てるつもりだったら

 早急な除去も難しくはない、俺がもし司令塔なら南方から

 気配を消して強襲するな。」

 ハルヒ「そもそもなんで南方?」

 キョン「地形上強襲できるベストポジションが南だ。

 北上したらミッドウェーという基地とも合同作戦が取れるが

 逆に北海道や東北から発進した偵察機に

 見つかりやすいリスクがでかい。

 だから偵察機からの距離がもっとも遠く尚且つ偵察機

 落とした後補充偵のリロード時間がかかる南方を俺は選ぶ。」

 五十六「そんなに機雷敷設状況下で艦隊が速く動ける訳が

 ・・・。」

 紺色美那「いいや、私はキョン殿を支持するな。

 敵は輸送船なんで腐るほど持ってる、なんに使ったって

 不思議じゃない、損害防止策として艦隊同士を

 あまり離さないようにすることだ。

 航空隊の挙動を変える位なら微々たるものだし

 非常時に救援ができる布陣が望ましい。」

 五十六「だったら米本土にだって逃げれるのでは?」

 紺色「米本土間の通商路に設置した機雷の方が数が多い

 それだと消耗させる輸送船が多すぎる。

 南方ルートならたいした消耗も無く、航路を確保できる

 からな。なにより....それだと実質敗走扱いになりかねないから

 米本土の士気がさがる、戦略的に安牌とは言え

 やりたくはないだろう。」

 伝令「『輝』から入電、敵空母は今だハワイ港各地に待機。」

 ハルヒ「でも万が一敵がそれをやってなかったら

 神経を南方に注ぎすぎたら逆にハワイ方向から奇襲喰らう

 形になっちゃうじゃない?一つの作戦に対処するって事は

 もう一つの作戦を切り捨てるって事になりかねないわ。」

 紺色「いいや、南方から襲われる方のリスクの方が高い

 編成を見直して南方を注視して行軍する。」

 

 最終編成

 艦隊同士の距離を短くしてやや密集させ、

 一番南の南雲第一機動艦隊にジェット戦闘機、精鋭戦闘機を

 集中させる。

 『南雲第一機動艦隊』

 空母『赤城』『加賀』『蒼龍』『飛龍』『大鳳』『蒼桜』

  『ホーネット(蜃気楼)』『サラトガ(冥炎)』

 艦載機

 『ジェット戦闘機南雲』

 『戦闘機七型真零』『戦闘機八型蒼皇』

 ※『鳳翔』は哨戒と偵察に注力

 中核的護衛艦

 真長門型戦艦『長門Ⅱ世』『陸奥Ⅱ世』

 雪風型戦艦改『雪風』『響』

 

 続いて中間攻撃艦隊は

 空母『翔鶴』『瑞鶴』 『エンタープライズ(銀炎)』

 『グラーフ・ツェッペリン』『ペーター・ストラッツェル』

 『エーデル・アインズ』『アプリル・モーント(如月)』

 『シュタイフェ・ブリーゼ(疾風)』

 艦載機

 『戦闘機真零』『攻撃機青筋揚羽』

 ジェット戦闘攻撃機『Ge-03ファーブニル』

 艦載装甲攻撃機『Do345ラブァイル』

 中核的護衛艦

 雪風型戦艦『潮』『汐』『春日』

 戦艦『航空戦艦ビスマルク改Ⅱ型』

 OTS01『撫子 緊急補修仕様』

 OTS02『ティルピッツ 決戦仕様』

 『H級戦艦バルディオス』超甲改金剛型戦艦『金剛Ⅱ世』

 中間攻撃艦隊は上下どっちの艦隊に異常が起きた場合でも

 すぐさま護衛艦を移動できるように多めに配置

 

 そして一番北の『主力強襲艦隊』は

 空母『大和』『武蔵』『天照』『神鳳』『準鷹』『飛鷹』

 この日の為に造られた最新鋭の切り札の艦載攻撃機を搭載し

 

 ジェット攻撃機『豪皇』 搭載値3 48機 母艦『大和』

 この時代の技術の限界で造られた音速ジェット攻撃機

 ロシア、日本、ドイツ技術合作で造られた。

 新型ジェットエンジン『紅桜』を3機搭載し搭載量は4t

 最高速度は1300km/hとマッハ超えの新型だが

 一度飛んで着陸したらエンジン部品が溶けついて

 二度と飛べない一度限りの使い捨て最終攻撃機

 武装は15mm炸薬強化機銃4門 

 対艦直進ミサイル4本

 内部ジャイロスコープの強化により直進性能を上げた

 対艦ミサイル。

 完全な誘導ミサイルにすると戦艦ぐらいにしか搭載しづらく

 コストもかかるため直進に妥協した。

 手の内も大体ばれてることもあって腕前と練度で

 当てるしかない。

 航続距離1600km

 ここに最後の最後まで温存しておいた育成した天然特攻隊の

 エースを片っ端から配置、棗機動部隊の生き残りの

 『拳骨』のパイロットが志願した為補填編入。

 「俺を....編入させてくれませんか?」

 ハルヒ「死ぬ覚悟はできたの?」

 「いいえ、死ぬつもりはありません。ですが任務を

 遂行し.....この戦いの結末を見るまでは死ねません。

 搭載された爆弾は必ず当てます...ですから...

 出撃させてください!!」

 ハルヒ「いいでしょう、自分の運命ぐらい自分で開きなさい。」

 

 ジェット戦闘機『豪凱』搭載値3 48機 母艦『武蔵』

 この時代の技術の限界で造られた音速ジェット戦闘機

 ジェットエンジン『紅桜』を3機搭載し戦闘機用に造られた

 限界ジェット戦闘機。

 最高速度は1300km/hとマッハ超えの新型だが

 一度飛んで着陸したらエンジン部品が溶けついて

 二度と飛べない一度限りの使い捨て最終戦闘機

 武装は15mm炸薬強化機銃4門 

 航続距離1800km

 

 三矛型艦上攻撃機『青筋揚羽』75機+26機+26機+40機

 母艦『天照』『準鷹』『飛鷹』『神鳳』

 最高速度1100km/h 航続距離1200km

 外部燃料タンクで+1000km

 武装 25mm強化炸薬機銃90発×4

 搭載量 4t

 武装 2t水上魚雷 1t直進対艦ミサイル4発

 

 超甲改金剛型戦艦『霧島Ⅱ世』『榛名Ⅱ世』

 雪風型戦艦『秋夜』『未来』

 量産大和型改対空戦艦『明王』

 を配備して最終調整を終了。

 ついに、明日は米海軍との最終決戦の幕が上がる.....。

 

 1943年7月12日午前4時

 ハワイへ向かい『南雲第一航空隊』の第一戦闘機隊が発艦。

 『赤城』『加賀』『蒼龍』『飛龍』『瑞鶴』を中心とした

 『ジェット戦闘機南雲』136機『戦闘機七型真零』73機

 三矛型艦上攻撃機『青筋揚羽』42機を先行発艦させて

 ハワイを襲撃。

 ハワイ米航空隊防衛開始

 ハルヒ「南方に何機か偵察送ってるけど異常無しじゃない。

 輸送船の残骸も南西には無いし....心配無用な気がする....。」

 キョン「水色含めた予備偵察隊を南方に出しといた方がいい

 敵に動きが感じられないのが逆に不気味だ....。」

 ハルヒ「まあ、偵察機はいくら出したって損はしないけど

 先に送った偵察機の発表じゃ米艦一つ発見できてないそうよ?」

 紺色「ハワイ偵察隊に聞くが、それはエセックス級の

 群れだったか?」

 『輝』偵察隊通信「いいえ、大量に配備されているのは

 見かけない増援に来たと思わしき護衛空母群で....。」

 ハルヒ「......え?でかい『エセックス』や『ミッドウェー』

 とかは?」

 『輝』偵察隊通信「見慣れた空母はあまり見ませんでしたが

 戦艦『アイオワ』も『モンタナ』も居ますし後方にでも

 大型空母は隠れているかと....思われますが

 全く見かけません。」

 ハルヒ「................まさかマジでハワイに居ない.....?

 じゃあどこ行ったの?ハワイに居なけりゃ南方にもいない

 北方偵察隊からも目撃情報が無い.......じゃあ米軍は何処に?」

 

 午前4時....米機動部隊

 ニミッツ「まさか偵察機一つ出さず....通信もレーダーも

 切って移動とは....正気の沙汰ではないがここまで効果が

 あるとはな。」

 通信「潜水艦より報告、敵航空機発見!!」

 アクアマリン「水蒸気煙幕展開、敵偵察機を撒きます。」

 米機動部隊は水蒸気煙幕を大規模に張って隠れ、移動。

 偵察機は、雲と水蒸気の中を右往左往し引き換えしていく。

 通信もレーダーも逆探知できるようになった偵察機は

 "ここにはいないんだな"と勘違いして去っていった。

 最新の逆探知技術が逆に仇となり、レーダーも大量の高濃度

 水蒸気により電磁波が飛散してしまい敵影を

 見つけ出せなかった。

 通信「撒きました!!」

 アクアマリン「総員出撃準備、国歌斉唱、祈りの後に出撃!!」

 この最終決戦には米国の命運がかかっていた。

 この戦いで負ければ、たとえ侵略されずともアメリカの

 大国としての面子はもう二度と修復できない上に

 涼宮ハルヒの能力干渉を米国がダイレクトに受ける事と

 なってしまう。 負けられない。

 国連にミッドウェー海戦案に公開調印した以上後戻りできない

 国歌斉唱後、神への祈りを捧げ....ついに米軍は沈黙を破る

 『総員最終戦闘配備!!!!出撃!!!!!!!!!』

 『イエエーーーーーーーー!!!!!』

 米空母機動部隊は決死の攻撃を仕掛けにかかる。

 

 『米機動本部隊』

 キングクライスト級戦艦

 OTS03一番艦『キング・クライスト』旗艦

 戦艦合計1隻

 航空母艦

 旧式空母1隻 

 『バンクーバー』搭載値90

 新鋭空母

 エセックス級11隻 レジプロ搭載100機格納可能

 『エセックス』『ヨークタウン(2代)』

 『エンタープライズ(2代)』『イントレピッド』

 『ワスプ(2代)』『タイコンデロガ』『レイテ』

 『オリスカニー』『アンティタム』

 『レイク・シャンプレーン』『シャングリラ』

 ミッドウェー級4隻 レジプロ搭載137機可能

 『ミッドウェイ』『コーラル・シー』

 『ダグラス・マッカーサー』『ニミッツ』

 ジェネルラルアトランティス級1隻 レジプロ150機可能

 『ジェネルラル・アトランティス』

 空母合計17隻

 巡洋艦

 アトランタ級軽巡3隻

 クリープランド級軽巡6隻

 バルディモア級重巡3隻

 オレゴンシティ級重巡2隻

 デ・モイン級重巡1隻

 駆逐艦70隻

 艦載機

 『スターストライブズ・KT』274機 防衛の為随伴防空

 『A-3ソニックカリバー』350機

 『AMモーラー』20機

 『XB-42ミックスマスター試作爆撃機』20機

 『XTB2スカイパイレート試作艦上攻撃機』20機

 『AF-2ガーディアン』20機

 『AD-1スカイレイダー』120機

 『TB-WR』37機 防衛の為随伴防空

 攻撃隊出撃

 米空母から次々とすざまじい数の攻撃機が出撃する。

 

 一方日本午前6時

 紺色「予備偵察は出撃させた。」

 ハルヒ「米本土に逃げたのかしら?」

 キョン「いいや、絶対にこの状況で逃げるという選択は

 俺でも取らない......南方に水色を向かわせた。

 これではっきりするはずだ。」

 ハルヒ「ハワイには既に戦闘機を向かわせ、防空状況は

 南方とハワイを重点的に見て備えている。

 偵察機からは南方は雲が多いけどレーダーも通信も

 探知できなかったって言ってるし....どうすれば...。」

 紺色「雲が多い....。(確か北九州の米兵捕虜が煙を炊いて

 煙幕を雲のように発生させてB-29の爆撃を防ぎ、

 結果原爆投下は北九州から長崎に変更されたという都市伝説は

 聞いたことがあるが....まさか!!)」

 紺色「命令違反承知で進言する。南へ行け!!間違いなくそこに

 連中がいる!!」

 ハルヒ「え!?だってレーダーも通信も探知できなかったって...」

 紺色「そんなもん艦隊命令で切っとけばわからねえだろ!!

 総督からの緊急命令!!『主力強襲艦隊』は最大艦速で

 南方へ進軍命令!!事は一刻を争う!!」

 ハルヒ「あ、ちょ!?何を勝手に命令.....。」

 通信「緊急事態発生!!西南西方向から米攻撃来襲!!」

 ハルヒ「は!?うそでしょ!?」

 キョン(どうしてその方向から....まさか...攻撃隊の挙動を

 南から一直線では無く.....手薄な西南西方向から強襲ルート

 を取った!?アクアマリン・ダグラス....ハルヒに微塵も

 似てねえ空気だったがやはりあいつを抑止するだけの

 実力はマジで本物だった!!)

 

 米攻撃隊、『南雲第一機動部隊』強襲

 ハワイに集結していた米航空隊を引き付ける囮戦闘機隊

 の帰艦を待たずして攻撃を受けることとなった。

 旗艦空母『蒼桜』は防空の為緊急発進。

 二乃田「こなた、死ぬなよ?」

 こなた「わかってるって、そっちこそ被弾しないでね?」

 艦載機『蒼皇』に走っていくこなた達。

 アラートが鳴り響きながら発艦する。

 通信「緊急発艦命令!!中間攻撃隊に救援要請!!」

 『大鳳』『蒼桜』『ホーネット(蜃気楼)』『サラトガ(冥炎)』

 の航空隊が迎撃に出撃。

 『中間攻撃隊』も急遽防空に出撃した。

 しかし、ハワイ基地はただただやられっぱなしではなく

 『わざとやられていた』のである。

 無人戦闘機『デコイ』をありったけ出して気を引き付け

 着陸を捨てた脱出前提で本命防空隊を南から

 迂回する形で日本機動部隊に強襲させる。

 

 ハワイ航空隊

 『スターストライブズⅡ』200機

 『P-52マスタングツヴァイ』50機

 『A-3ソニックカリバー』50機

 それは何故か....そう、米軍は防空妨害の為にあえてこの選択を

 したのである。

 攻撃機を全て機動部隊に載せ戦闘機を対空妨害に使うため

 ハワイに配備という采配を下したのである。

 防空隊は一斉に苦戦を強いられ自分の命を護ることを

 『義務づけられて』しまった。

 こなた「どけこの野郎!!」

 隊長 暮臚 亨「くそっ.....このままでは...米攻撃隊を

 まともに....処理が....!!!」

 南雲第一航空隊が帰還できないうちについに....

 悲劇の時は訪れた。

 まず空母『赤城』に米攻撃隊が濃密な爆弾スコールを

 一斉に降らせて装甲飛行甲板もろとも粉々に破壊し

 『ソニックカリバー』のロケットランチャーを

 3回も被弾し、随伴駆逐艦もろとも葬り去った。

 攻撃隊の数と防空状況を見て防衛不可能と察知した

 艦内は緊急脱出命令を出してはいたものの

 強化空母の呆気ない秒殺っぷりは日本を震撼させるのに

 十分だった。

 次に『飛龍』『大鳳』 『ホーネット(蜃気楼)』が

 随伴航空隊の手足をハワイ航空隊が縛り上げた状態で

 好き勝手に爆弾を当てられまくって次々と爆発、沈没していく

 暮臚「ふざけんなよこんちくしょう!!!」

 『サラトガ(冥炎)』も被弾し回避しながら防空隊がしぶとく

 護衛する。

 土井寿「まずい!!このままだとやられる!!燃料ギリギリまで

 応戦しろ!!」『加賀』『蒼桜』は戻ってきたジェット機隊に

 防衛され事なきを得る。しかし、『加賀』の飛行甲板は

 ボロボロで着艦できたものではなく燃料ギリギリの

 状態での防空は風前の灯でハワイ寄りに待機していた

 航空母艦『蒼桜』に『赤城』『飛龍』『大鳳』の航空隊が

 燃料補給と弾薬補充の為殺到しお手玉状態に

 用意してあった予備のジェット機整備パーツが全部泣くなり

 仕方がないので何機か帰ってきた使えそうにない奴を

 緊急解体してパーツを確保するという

 緊急対応を行い整備がてんてこまい状態に

 二乃田「急げ!!使い物にならないやつはためらいなく棄てろ!!」

 空母『蒼龍』は新人女性艦長が「甲板左舷に重油ぶちまけて!!」

 船員「何故!?」

 艦長「艦長命令です!!」

 甲板の左に一斉に重油をぶちまけたところに『蒼龍』の

 左横をかすめるように

 爆弾が投下される。

 艦長「爆弾投下と同時に火を放て!!航行停止!!」

 甲板をすざまじい勢いで炎上させて機関を停止し

 『蒼龍』の轟沈を敵に確信させ、攻撃対象から外すという

 対応で事なきを得る。

 通信「敵航空隊離脱を確認!!」

 艦長「装甲飛行甲板じゃなかったらこんなことできなかった

 けど.....取り舵いっぱい戦線一次離脱!!ようそろー!!

 消化いそーげー!!」

 『蒼龍』戦線を一次離脱

 

 ハルヒ「まさかマジで瞬間移動でもしてきたの!?

 真下からじゃなく西から艦載機が来るなんて........!?」

 キョン「ともかく南下しろ、落ち着くんだ....航空機の挙動は

 どこから放っても位置をごまかせる。水色...頼む!!

 敵を見つけてくれ!!」

 

 米攻撃隊の魔の手が中間攻撃隊に迫る。

 シュトロハイム「航空隊発艦!!防空急げー!!」

 『エンタープライズ(銀炎)』『グラーフ・ツェッペリン』

 『ペーター・ストラッツェル』

 『エーデル・アインズ』『アプリル・モーント(如月)』

 『シュタイフェ・ブリーゼ(疾風)』

 からジェット攻撃機『Ge-03ファーブニル』

 艦載装甲攻撃機『Do345ラブァイル』等が発艦

 航空戦艦ビスマルクから『コメートG型』と

 『Do345ラブァイル』が展開される。

 戦艦『撫子リペア』と戦艦『ティルピッツ』から

 対空誘導ミサイル『とびうお』と『フレイア・ブファイル』

 展開開始。

 棗霞艦長「総員最終戦闘!!うちーかたーはじめー!!」

 マーシャル「対空戦闘ーーー!!」

 

 

 

 

 

 



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第80話 1943年7月 真一号作戦

1943年7月12日 運命の最終決戦が切って落とされた

 日本は米航空隊の先制奇襲攻撃で『赤城』『飛龍』『大鳳』

 『ホーネット』を喪失し『加賀』は甲板破損で着艦不能に。

 中間攻撃隊に迫る魔の手。

 『エンタープライズ(銀炎)』『グラーフ・ツェッペリン』

 『ペーター・ストラッツェル』『瑞鶴』

 『エーデル・アインズ』『アプリル・モーント(如月)』

 『シュタイフェ・ブリーゼ(疾風)』

 からジェット攻撃機『Ge-03ファーブニル』

 艦載装甲攻撃機『Do345ラブァイル』等が発艦

 航空戦艦ビスマルクから『コメートG型』と

 『Do345ラブァイル』が展開される。

 戦艦『撫子リペア』と戦艦『ティルピッツ』から

 対空誘導ミサイル『とびうお』と『フレイア・ブファイル』

 展開開始。

 棗霞艦長「総員最終戦闘!!うちーかたーはじめー!!」

 マーシャル「対空戦闘ーーー!!」

 

 最後の戦いが始まった。

 米航空隊の本気の攻撃隊400機が来襲。

 圧倒的防空能力をもつOTSもこの数と『ソニックカリバー』の

 奇襲に圧倒される。

 果敢なドイツ亡命航空隊の奮闘で空母はどうにか

 持ちこたえるも数が多すぎる。

 『ペーター・ストラッツェル』が沈没。

 女性達の乗った空母『瑞鶴』を護るため『翔鶴』

 が攻撃隊来襲の位置へわざわざ前進し囮となって

 『瑞鶴』を引かせる。

 満身創痍の戦艦『撫子』の対空だけでは両方を護れない。

 『ティルピッツ』にも余裕はない。

 『翔鶴』は集中放火を浴びながら敵に立ち向かっていく。

 空母で航空機の群れを相手にする意味を誰よりも

 知っていながら。

 『翔鶴』は退鑑勧告を出した後

 『我...翔鶴.......被害担当艦ノ責務.....誇リトス.....。』

 そういうと爆弾の大雨の容赦無い洗礼に....新調された

 甲板が無惨にも砕かれ....沈没。

 米攻撃隊の先制襲撃で空母6隻が轟沈、1隻が被害甚大

 1隻が戦闘の真っ最中という状況。

 だがこっちにはまだ天照級4隻が健在、『準鷹』『飛鷹』

 他数隻も健在。

 ここで仕留めなくては米攻撃隊帰還後の第二派で

 本当に壊滅することとなる。

 ハルヒ「本当に南で大丈夫なの!?」

 キョンは自信は無かった。

 だがどうしてハルヒは今までループして奴に勝てなかったか

 アクアマリン・ダグラスに勝てなかったか。

 あの時満州で俺が戦わなかったらどうなっていたか。

 もし....他のループでも一緒に居てやれたらどうなっていたか

 知るよしもない。

 だが一つだけわかることがある。

 あいつにとって俺は不要な存在ではない。

 そうだ....もし『運命の人』が超能力の一種とか未来人の

 一種とか、宇宙人の一人だと言うならば。

 もし俺が居ないとこいつも俺も幸せな未来に行けないと

 言うならば。こいつだけじゃ未来に行けないならば。

 俺が一緒に行くしかない。『運命の人』しかできないなら。

 こいつがしない『俺』の選択肢。それを選ぶしかない。

 最大船速で空母『大和』『武蔵』『天照』『神鳳』『準鷹』

 『飛鷹』が護衛艦と共に南下していく。

 他の艦隊が被害に見舞われる中、ついに通信が入る。

 水色「偵察予備隊より入電、敵艦隊南方800km!!

 空母『エセックス』以下大型主力空母確認!!

 偵察予備隊、攻撃を受けている!!逃げるっ!!」

 偵察していた水色から通信が入る。

 ハルヒ「マジで.....!?」

 俺の賭けがまともに当たったのは古泉に夏休みの終わりに

 ロイヤルストレートフラッシュ出したとき以来だろう。

 自分もびっくりしていた。

 そうか。あいつは真逆なんだ。

 ハルヒと思考が真逆なんだ。

 俺と同様逆だからわかるのか。

 だからハルヒ単体で倒せない。

 ハルヒ「よっしゃああああああ!!航続距離ギリギリだけど

 行ける!!作戦方向変わっちゃったけど全機発艦!!攻撃開始!!」

 

 『真一号作戦・開始』

 ジェット攻撃機『豪皇』 搭載値3 48機 母艦『大和』

 この時代の技術の限界で造られた音速ジェット攻撃機

 最高速度は1300km/h

 武装

 15mm炸薬強化機銃4門 

 対艦直進ミサイル4本

 内部ジャイロスコープの強化により直進性能を上げた

 対艦ミサイル。

 完全な誘導ミサイルにすると戦艦ぐらいにしか搭載しづらく

 コストもかかるため直進に妥協した。

 手の内も大体ばれてることもあって腕前と練度で

 当てるしかない。

 航続距離1600km

 

 ジェット戦闘機『豪凱』搭載値3 48機 母艦『武蔵』

 この時代の技術の限界で造られた音速ジェット戦闘機

 ジェットエンジン『紅桜』を3機搭載し戦闘機用に造られた

 限界ジェット戦闘機。

 南方資源地帯最強クラスの航空隊『荒天』を起用している。

 最高速度は1300km/h

 武装 15mm炸薬強化機銃4門 

 航続距離1800km

 

 三矛型艦上攻撃機『青筋揚羽』75機+26機+26機+40機

 母艦『天照』『準鷹』『飛鷹』『神鳳』

 最高速度1100km/h 航続距離1200km

 外部燃料タンクで+1000km

 武装 25mm強化炸薬機銃90発×4

 搭載量 4t

 武装 2t水上魚雷 1t直進対艦ミサイル4発

 

 全機南方に発艦して襲撃にかかる。

 ハルヒ「さあ行くわよ!!」

 キョン「まあ、そうなるか。」

 いつの間にか慣れきったパターン。

 (だけどジェット機には慣れてねーーーーんだよぉ!!!)

 何回か乗ったがやっぱりこわひ。

 流され載せられて甲板を一瞬にして離れていく。

 

 流石ジェット攻撃機

 大量のレジプロ攻撃隊すっぱなして艦隊へ向かう。

 はええ。

 

 米駆逐艦「偵察艦から入電!!敵航空隊まっすぐこっちに!!」

 アクアマリン「.......流石に隠しきれませんね。

 総員電子機器使用解除!!来ると思ってましたよ涼宮ハルヒ!!

 水蒸気煙幕展開!!」

 

 一方空母『蒼桜』では航空隊が必死に防衛しながら

 艦載機の弾薬や燃料を補給して航空隊をお手玉していた。

 実は天照級航空母艦はミッドウェー航空母艦同様

 アンクルトデッキだがちょっと甲板が多めに繋がっている

 余分に増やしてしまった感はあったが申し訳程度に

 弾薬を乗せたり、ちょっと多めに保管できたりする。

 それが....ほぼ空。

 このサイズで弾薬倉庫も燃料保管庫もでかくなかったら

 とっくに詰んでいる。

 この図体でよくほぼ無傷で居られるのが不思議だ。

 対空兵が南方資源地帯で最も優秀な部隊だったことも

 一役買っている。

 こなた「弾薬切れた!!」みさお「私も私も!!」

 着艦して手早く整備する整備兵....とニ乃田。

 みさお「こなたの旦那やべえ。」

 手の動きが人間やめてた。

 手が機械油と金属で擦った手で滲んでいた。

 ニ乃田が妻を見ていう。

 ニ乃田「艦内で休んでもいいぞ?」

 こなた「後輩の命にかかわるのでダメ。」

 補給が終わってすぐに出撃するこなた達。

 弾幕吐きながら逃げ回る空母『蒼桜』は必死に

 無事な輸送艦目指して退避を始める。

 

 一方『加賀』はハワイ米攻撃隊に追撃を受けながらも

 必死に退避していた。

 もう艦の内部見えるんじゃないのかというズタボロの

 有様で浮いているのが不思議に思えた。

 

 米攻撃隊は帰還。

 途中で追撃をするように『主力襲撃航空隊』が迫る。

 ハルヒ「後方攻撃隊!!弾薬持つ限りよろしく!!

 できれば爆装したまま合流!!

 私達は先制攻撃の為に先行する!!」

 燃料に余裕の無いジェット機隊は帰還している米攻撃隊を

 構っている暇は無い。

 後方の攻撃隊に追撃をやってもらうしかない。

 米攻撃隊は圧倒的速度で追い抜いていくジェット機に

 恐怖するも速度差は圧倒的で追いつけるわけも無い。

 

 ハルヒ「前方に霧.......!!!」

 スコット「待っていたぞ!!」

 バージル「まともに艦隊が見えない状態でどうやって

 攻撃する?」

 

 米機動防衛部隊

 『スターストライブズ・KT』274機 防衛の為随伴防空

 『TB-WR』37機 防衛の為随伴防空

 

 ハルヒ「まさか.....水蒸気の中に艦隊が!!

 こうやって偵察隊を欺いて先手を!!」

 前方には全艦隊から展開された膨大な水蒸気煙幕が

 攻撃目標が見えなくては攻撃隊は攻勢に出れない。

 それどころか随伴防空隊に迎撃できる時間を与え

 こっちの帰還できる分の燃料まで奪う。

 先行で到着した100機未満のジェット機に音速超えの

 迎撃隊がフォーメーションで数をそぎ始める。

 圧倒的性能あれど300vs96。しかも半分は爆装していて

 器用には動けない。

 アクアマリン「残念ですが.....ここで終わりです!!」

 ハルヒ「くっ....霧の中に空母があるってんのに....ここで...!!」

 包囲されてじわじわ数を減らされていく。

 さらに護衛として連れていた対空巡洋艦も本気の弾幕を

 張って迎撃していく。

 アクアマリン「主砲連続信管!!砲撃始める!!」

 キングクライストの砲撃で近接信管のクラスター爆弾が

 ジェット機の群れを引き裂いていく。

 ハルヒ「くっそぉ....ここまで来て....!!」

 その時だった。

 荒天隊隊長 近藤「総督殿、どうせ誰かが犠牲になるしか

 無いならば....俺が引き受ける。」

 ハルヒ「ダメ!!あんた達は護衛の為のエースパイロットでしょ!?

 特攻隊じゃないのよ!?将来のエース育てるために死ぬのは

 困....。」

 近藤「安心しろ総督、今日の戦は....勝ち戦だ!!!!

 覚悟できたものは音速で低空を水平に突っ込め!!

 総督!!大和の魂を明日をーーーーー!!!」

 沖田「了解です。ついていきやすよ近藤さん。」

 荒天隊の30機が低空で水蒸気煙幕に突っ込む。

 護衛任務を完全無視して。

 ハルヒ「あ、ちょ護衛!?役目を放棄するんじゃ....!!」

 キョン「何をする気だーーーーー!!?」

 『TB-WR』に乗っていたパイロット達も驚愕して

 防衛に入る。

 スコット「止まれ!!」

 バージル「やらせるか!!」

 突っ込んで行った30機中11機が 『TB-WR』の

 機銃の餌食になるも何機かは相打ちで散っていく。

 水蒸気煙幕に突っ込んだ 『豪凱』19機が爆砕する。

 アトランタ級軽巡2隻

 クリープランド級軽巡6隻

 バルディモア級重巡1隻

 オレゴンシティ級重巡1隻

 が爆砕して炎上.....そして米空母も炎上していた。

 米空母『ミッドウェー』『コーラルシー』『ニミッツ』にも

 直撃していたのだ。

 そして....その音速の衝撃波を受け水蒸気煙幕が消し飛ぶ。

 アクアマリン「そんな!?」

 だが護衛担当だった戦闘機が空母に激突したことで

 見ていた米航空隊にも同様が走った。

 ニミッツ・バルゼー「うわぁあああああああ!!!」

 よそ見をしてしまった。

 航空隊が自分からもうスピードで空母に突っ込んだ光景の

 衝撃が米航空隊に伝染していった。

 その隙間を日本軍ジェット機攻撃隊が突いて間を縫って

 突っ込む。

 ハルヒ「いまだぁあああああ!!!」

 流れが変わった。

 残った爆装隊は空母を仕留めるために直進ミサイルを

 ぶっ放す。

 ハルヒ「弱くてごめん...。」

 それは自発的に突撃して行った航空隊への

 尊敬と謝罪が入り混じったハルヒらしくも無い言葉だった。

 どうしてああまでやってくれたのか。

 (ハルヒ)に命を張ったのかそれとも...日本の明日の為に

 命を張ったのか。その答は今は出ない。

 アクアマリン「シーウォール!!ファイア!!」

 もう半数前ぐらい失ったジェット機に向かって

 誘導ミサイルすべてを一斉に放つ戦艦『キングクライスト』

 対空兵装総力を挙げて阻止に当たるが音速航空機を

 前提で製造されなかった対空兵装では限界だった。

 ハルヒ以下ジェット機航空隊は防空隊もミサイルも

 かい潜って空母へと到達する。

 ハルヒの運転する『豪皇』の対艦ミサイルのボタンを

 キョンが押し『ミッドウェー』に4本全てが直撃する。

 しかし、残酷にも『ミッドウェー』が冗談抜きで硬く

 全部着弾して炎上増えたのに沈む気配が無い。

 ハルヒ「うぉおおおおおおお硬ぃいいいい!!沈まない

 じゃなぃいいいい!!」

 キョン(知ってた。)

 「ぬぉおおおおおおおおお!!!!!」

 棗機動部隊の天然特攻隊の生き残りと2機がハルヒの

 着弾させた所に対艦ミサイルを当てて誘爆させて大爆発

 させる。

 ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!

 ミッドウェー航空母艦は音を立てて甲板が割れに割れ

 すざまじい音を立ててミッドウェー級航空母艦が沈む。

 キョン「うぉぉぉぉ.....。」

 ハルヒ「.....やっぱり一人じゃできないことだらけね。」

 天然特攻隊最高の精鋭を乗せたジェット攻撃機は

 『どうせ死ぬなら誰かの為に』を胸に秘めて

 あるものは生存を選びミサイルを撃ち放ち

 あるものはこの死に場所を感謝して空母に突っ込む。

 米軍もファイトを振り絞って突撃する航空機を阻止するために

 身体を張って艦載機達が盾になろうとする。

 パトリシア「こっのおおおおおおお!!!!」

 何機か敵を落として機数を減らす米航空隊

 『ウィンディパーティー』だったが一度仕留めるチャンスを

 逃せば確実に空母を食いに来る上に最高速度200km/h

 という性能の差は自分たちを苦しめていた。

 そこでさらに邪魔が入る。

 土方「相手になってやる、かかってきな烏共!!!俺達の

 機銃のサビにしてくれる!!」

 残った『荒天隊』の最後のエース達が立ち塞がる。

 パトリシア「くっ!!」

 

 空母『ニミッツ』『コーラル・シー』に音速ジェット機による

 『特攻』が着弾していく。甲板が木っ端みじんに吹き飛び

 機関部を貫通する。

 まるで城が崩れ去るように大型米空母が沈んでいく。

 

 攻撃を済ませたジェット機航空隊に向かって怨嗟の追撃を

 かけようとする米航空隊。

 米パイロット「貴様らぁああああああ!!!」

 アクアマリンがレーダーを見て察し通信で叫ぶ。

 アクアマリン「そっちをみるなあああああああ!!!」

 米パイロット「!!!!」

 振り返るとそこにいたのは。

 三矛型艦上攻撃機『青筋揚羽』150機の軍勢だった。

 米パイロット「な.....しまっ!!」

 ハルヒ「ついげきぃいいいいい!!!」

 艦隊護衛に慌てて回頭した航空隊にジェット機の

 機銃を一斉に背後から浴びせにかかる。

 米パイロット「くぁあああああ!!!」

 防空フォーメーションが完全に崩れ去った。

 三矛型艦上攻撃機『青筋揚羽』の大軍の先方には

 雷撃の神様と呼ばれた村井と呼ばれるパイロットが

 狙いをつけていた。

 村井「絶対に.......外さん!!」

 アクアマリン「とまぁれぇええええ!!!!」

 米機動部隊は最後の力を振り絞り、主砲、機銃、

 誘導ミサイル全てを吐いて第二次攻撃隊を迎撃する。

 何機も失うも怯まずに引き金を引く熟練攻撃隊。

 その放たれた魚雷やミサイル達は.......

 エセックス級の群れ群れに突き刺さっていく。

 

 ハワイ最前線から戦っている『日本機動部隊』に通信が

 入る。

 五月隊長「ハワイに揚陸してある2隻の空母の撃沈に成功!!」

 『ペテロ』・『ヨハネ』ハワイにて撃沈。

 ハルヒ「空母10隻撃沈に成功!!総員に通達する!!

 この情報が誤りならば私は腹を切る!!確定戦果である!!」

 それは嘘偽り無い吉報だった。

 撃沈

 『ヨークタウン(2代)』『ワスプ(2代)』

 『タイコンデロガ』『レイテ』

 『オリスカニー』『アンティタム』

 『レイク・シャンプレーン』

 先行していた日本音速部隊に米防空隊が体制を

 崩され一気に逆転されてしまったのだ。

 山本五十六「大本営発表、この知らせが偽りならば我等は

 腹を切る!!総員後は耐えろ!!さすれば勝てる!!

 総員後は耐えろ!!さすれば勝てる!!」

 「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」

 その歓声はでかかった。

 勝てないと確定していた現実をひっくり返せたという

 大歓声は。

 しかし、人の心の力は予想外にも

 ハルヒ達と日本に最後の試練を与える事となる。

 



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第81話 1943年7月12日 最後の試練

最終話まで頑張りたい
中途半端のままでは..........。


 1943年7月12日 午前9時 

 日本側 空母『赤城』『飛龍』『翔鶴』『大鳳』

 『ホーネット(蜃気楼)』『ペータ・ストラッツェル』

 轟沈

 『加賀』大破撤退

 米軍側『ミッドウェー』『コーラルシー』『ニミッツ』

 『ヨークタウン(2代)』『ワスプ(2代)』

 『タイコンデロガ』『レイテ』

 『オリスカニー』『アンティタム』

 『レイク・シャンプレーン』

 『ぺテロ』『ヨハネ』轟沈

 

 ハルヒ「うおっしゃ!!敵米空母撃破!!残り空母6隻!!

 こっちはまだ空母10隻以上生存!!このまま撤退すれば

 こっちの勝利確定!!油断せずに帰艦すれば

 待望の日本の勝利!!不可能と言われた快挙達成よ!!

 犠牲となった空母は多かったけどよく皆さん

 捨て身で頑張りました!!」

 米空母残り

 『エセックス』『エンタープライズ(2代)』

 『イントレピッド』

 ミッドウェー級1隻 レジプロ搭載137機可能

 『ダグラス・マッカーサー』

 ジェネルラルアトランティス級1隻 レジプロ150機可能

 『ジェネルラル・アトランティス』

 軽空母『ヤコブ』

 

 日本空母残り

 『瑞鶴』『神鳳』『準鷹』『飛鷹』『蒼龍』

 『大和』『天照』『武蔵』『蒼桜』

 『エンタープライズ(銀炎)』

 『サラトガ(冥炎)』

 『グラーフ・ツェッペリン』

 『エーデル・アインズ』

 『アプリル・モーント(如月)』

 『シュタイフェ・ブリーゼ(疾風)』

 

 キョン「マジか.....。」

 マジでやりやがった。

 どうあがいても勝てないという絶望的な相手を

 ライト級の新人がヘビー級チャンピオン倒したぐらいの

 衝撃。

 その前にミドル級を5人ぐらい相手にしてなおかつ勝利

 これは快挙と言わずしてなんという。

 ソ連、英国、第三人民、中国、オーストラリア

 まあ一人ずつ倒せるように工夫して戦ったとは言え

 立ち回り間違えたら即死する綱渡り。

 そこを渡りきった。

 キョン「これで.....本当に終わるのか.....戦いは?」

 

 米軍側

 アクアマリン「くあぁああああああああああああ!!」

 戦艦キングクライスト内部で地面をぶっ叩いていた

 絶叫する。

 この作戦の思わぬ失敗だった。

 煙幕で見失わせ続けて逃げ切れば勝ちだった。

 だが、思わぬ『覚悟』の『特攻』が

 作戦を破壊した。

 さらに言えば水色の偵察さえも欺き切れば勝利だった。

 アクアマリン「確かに可能性はあった.....

 だが命中不確定の状況での体当たりは想定

 していなかった.....煙幕さえ消されていなければ

 十分勝てていた.....敵を欺けていた.....

 最後の最後で.....位置を変えていれば.....!!」

 米軍上官達は自分達でも有効手段を打てなかった為

 アクアマリン・ダグラスを攻めれなかった。

 普通に正攻法を使っても勝てなかった戦いで

 ここまでよくやった。

 その情報は帰還できなくなった艦載機にも伝達

 されていた。

 米パイロット「俺たちの帰る艦が.....無い。」

 米パイロット「そんな.....負けたのか....俺たちは....。」

 自軍艦隊から上がる大量の黒い煙がその惨状を伝える。

 全軍に絶望が伝わる中誰かが口を開く。

 「戦いという今日1日はまだ終わっていない。」

 それは日本人では無い東洋人が言った。

 今は国も無いに等しい状況の民族だった。

 「総員に通達する、友の国に我々と同じ思いを

 させてはならない。国を失って.....40年近く

 涙を溢したあんな思いを....友の国にさせてはならない

 我が国の独立よりも...友の国の妻子に涙を流させては

 ならない。父、イエスは言った。

 友のために命を捧げる愛こそ.....最も最上の愛で

 あると.....『公益人間』であると.....。

 女のパイロットは帰還しろ.....友軍に格納庫を

 空けてやれ....俺たちは最後の戦いを行う。」

 アクアマリン「何を.....する気ですか.....。」

 東アジア独立連合の3分の1の航空隊が.....

 天照級航空母艦3隻含めた機動部隊に補給もせずに

 真っ直ぐ向かっていく。

 アクアマリン「総員!!ただちに帰還せよ!!やめろ!!

 私はそこまでやれと望んでいない!!今すぐ帰還せよ!!」

 気がついた。

 彼らが何をしようとしてるかを。

 それは.....一言。

 『帰る事の無い戦いをする。』つもりだった。

 柳霊剣・委青柳「隊長!!」

 「お前達は恨みを残すんじゃ無い.....愛を残して

 生き延びろ。上官命令だ。」

 柳霊剣「ふざけんな!!あんた達だけ

 先に行くつもり.....。」

 委青柳「私達は補給を終えてからついていきます.....

 弾も燃料も無い状況では...私達はどうにもできない。」

 柳霊剣「ふざけんな!!.....これが命令だって.....

 それこそ恨みしか残らねえじゃねえか.....

 どうしろってんだよぉ!!」

 

 異常は発生していた。

 日本軍攻撃隊が帰還する後ろから多数の攻撃隊と

 戦闘機が迫ってくる。

 東アジア独立連合パイロット

 「つっこめーーーーーーーーーー!!」

 日本軍パイロット「何!?」

 後ろからの奇襲に回避を優先させて避ける。

 だが連中はこっちを見ずに一目散に日本軍空母に向かう

 日本軍の残ったジェット機攻撃隊が次々と

 空母に帰艦していく。

 ハルヒ隊は空母『武蔵』に帰艦

 ハルヒ「ふう.....帰ってこれたわ。」

 キョン「ん?やけに機銃の音が激しくないか?」

 ポンポンポンポン!!

 タタタタタタタタタタタタ!!

 ハルヒ「え?」

 水兵「総員対空戦闘!!」

 ハルヒ「嘘.....追撃!?」

 水兵「使えるのが『青筋揚羽』のみ、

 しかも補給の真っ只中です!!今、防空は事実上

 ほぼ丸裸です!!」

 ハルヒ「ふぁっ!?緊急補給実施!!燃料と弾薬

 補充できたやつを全部出せ!!残存艦艇に救援要請!!」

 補給するインターバルタイムをもろ突かれる

 土方「くそっ!!弾さっきほとんど使っちまって

 迎撃できねえ.....余裕あるやつは手を貸せ!!」

 敵攻撃隊が対空砲火で落ちていく中何機か

 熟練の腕で突破にかかる。

 土方「爆弾も積まずに.....まさかこいつら.....!!」

 そのまさかだった。

 多くの航空機が機銃を撃ちながら、撃ち落とされながら

 真っ直ぐ突っ込んでくる。

 爆弾も積んでいない艦載機が突っ込んでくる理由。

 山本五十六「まさか.....こいつら!?」

 東アジア独立パイロット「ぬあああああああああ!!!」

 空母『大和』に『A-1スカイレイダー』が真っ直ぐ

 対空砲火を掻い潜った1機が激突する。

 ドココォオオオオン!!

 通信「右舷着弾!!敵機.....『特攻』です!!」

 ハルヒ「米軍が.....特攻!?」

 キョン「おいおいおいおいおいマジかよ.....!!」

 山本五十六「総員全速!!対空気合いを入れろ!!

 敵が来るぞぉおおおおおーーーーー!!」

 何百もの爆撃機が空母

 『神鳳』『準鷹』『飛鷹』『大和』『天照』『武蔵』

 を襲撃する。

 駆逐艦秋月Ⅱ型『秋月』『照月』『涼月』

 艦長「総員うてぇえええええええ!!」

 護衛駆逐艦、戦艦が稼働して必死に戦う。

 弾幕をありったけ吐き出して空母を護衛する。

 米軍「なんでだお前ら.....どうしてそんなことを....。」

 ニミッツ「総員に通達する.....『今日一日という

 戦争はまだ終わっていない。』

 戦意を失った者は離艦、脱出せよ、

 戦意のあるやつは.....最善を尽くせ。

 東洋人に国の命運託すような.....

 そんな国に俺たちは成り下がるか?」

 米軍「.......................................。」

 しばらく沈黙が続く。

 米軍パイロット「主よ....父よ....俺達に.....力を!!」

 米軍パイロット「俺達の先祖が命を手に入れた

 信仰の自由を.....アメリカを.....家族を.....

 .....俺たちが命をかけて守らなくてどうすんだ!?

 東洋の名の無い連中にできて、俺たちに

 できなくてどうすんだぁあああああ!!!」

 米軍「うおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」

 米軍の士気が一気に回復する。

 目の色が史実の米軍の目付きではなく

 それはかつて日本の存亡をかけて末期を戦った

 男たちの目に似ていた。

 米軍の残存空母は緊急補給を済ませて発艦・襲撃

 を開始する。

 パトリシア「そうですよね.....このまま

 負けっぱなしは.....アメリカに似合いません!!」

 空母『エセックス』内部で補給をする

 航空隊『ウィンディパーティー』

 

 ニミッツ「全艦隊前進!!今日以内に敵を全部沈めて

 やれ!!」

 米機動部隊、ラストアタックを敢行。

 ハワイ航空隊その知らせを受け再度発進準備

 

 空母『武蔵』

 ハルヒ「米軍がカミカゼってどういうこと!?」

 キョン「明日になったら自分の国が.....

 無くなる.....自分の家族を差し出さなくちゃ

 ならなくなるかもしれないのに....

 じっとしてるわけがなかったということか!!」

 山本五十六「敵が必死にならぬ理由は無い.....か。

 回避しろ!!空母『大和』を沈めてはならん!!」

 次々と日本軍航空隊を振り切って突っ込んでいく

 米艦載機。

 決して数は多くはない。

 だが彼らは訓練で受けた全てを尽くして突っ込む。

 米艦載機は重く、速く、硬い。

 故に日本の特攻と比べ物にならないぐらい危険度が

 増す。

 空母『大和』『武蔵』『天照』の三隻の

 後ろに待機していた『神鳳』『飛鷹』『準鷹』

 は敵から距離がやや離れていたこともあって

 集中攻撃を受けるのは.....天照級航空母艦3隻

 空母『天照』のレーダーに『AMモーラー』

 甲板前方に『XB-42ミックスマスター』が体当たり

 して装甲飛行甲板を破壊していく。

 大和にも対空攻撃を掻い潜った

 『A-3ソニックカリバー』3機

 『AF-2ガーディアン』1機が追加で激突する。

 頑丈だった装甲飛行甲板が破壊されて吹っ飛んでいく。

 いくら巨大装甲空母でも10t近くはある音速航空機の

 激突をホイホイ防げるほど固くない。

 山本五十六「敵も.....いるのか.....大切な者や

 妻子が...確かに...敵の感情に移入など.....

 本来すべきではない。だが.....。」

 その時使い損ねていたのかロケットエンジンに

 点火して『A-3ソニックカリバー』4機が

 突っ込んでくる。

 『青筋揚羽』は黙って見ているほど甘くはない

 迎撃に出てくる。

 そこに『スターストライブズ・KT』が機銃で

 『青筋揚羽』を追っ払い、対空砲火を庇う。

 米パイロット「いけぇええええええええ!!」

 パイロットはその姿に首を下げて、

 それから真っ直ぐ

 空母を見つめて一気に上昇する『A-3』

 永遠の零のように。

 軽やかに空母『大和』に向かって直角に軌道を

 変えコマのように回転しながら甲板中央に落下する。

 パァアアアアアアアアン!!

 空母『大和』が揺れ、十字架状の爆風が

 巻き起こる。

 通信「機関部、大破ぁああああ!!航行不能ぉおお!!」

 山本五十六「なんだと.....。どんなに優秀な

 軍艦でも...人の魂には勝てぬということか...

 なんという天啓じゃ...総員離艦!!この艦はもう無理だ!!」

 空母『大和』に『A-3』のロケット特攻が次々と

 激突していく。

 艦橋の鉄材が吹き飛び、甲板中央に空いた穴に

 もう1機が突っ込み大爆発を起こして

 空母『大和』を沈没させる。

 ハルヒ「そんな.....!!」

 空母『天照』にも連続で『A-3』の特攻が

 襲いかかる。

 日本攻撃隊「とまれええええええええ!!」

 機銃で穴だらけにしても勢いを失わず

 次々と空母『天照』に直撃し穴が空き、合金が

 凹んでいく。

 東アジア独立パイロット「これが...『公益人間』だ。」

 空母『天照』の真っ正面からロケットを吹かして

 突っ込む『A-3』。

 鉄が砕ける音が鳴り響き

 格納庫内部が火の海になる。

 瀕死になる『天照』

 逃げる『武蔵』

 東アジア独立パイロット「逃がすかぁあああ!!」

 またロケットを点火して突っ込む『A-3』

 手薄な左斜め上から急降下。

 命中すればどんなに分厚い飛行甲板でも防御は不可能

 土方「近藤さんが勝ち戦だっつってんだ!!

 邪魔すんじゃねええええ!!」

 ジェット戦闘機『豪凱』が真っ正面から『A-3』と

 ぶつかり合い空中で炸裂する。

 ハルヒ「危なかった.....。」

 キョン「やべえ...このままだと...対空手伝おうか!?」

 ハルヒ「ダメ!!」

 ハルヒがキョンの背中を引っ張って止める。

 その時。

 空母『武蔵』CIC「敵攻撃隊第二波接近!!」

 補給を緊急で終えた米艦載機が追撃で

 日本の六隻の空母を全て葬ろうと最後の攻撃を

 仕掛ける。

 空母『大和』は沈没、『天照』は瀕死

 その時。

 こなた「こちら航空隊『蒼桜』、通信傍受にて

 緊急救援に来た。」

 武蔵艦長「空母『蒼桜』!!無事だったのか!!」

 真白「こちら空母を『蒼龍』、艦長の機転により

 無事ナリ!!緊急救援に来た!!」

 ハワイ沖で戦闘をしていた2隻が転進して救援に

 来たのだ。

 キョン「助かった.....。」

 パトリシア「青い桜のマークは...隊長の言っていた。」

 ウェーク「ブルーチェリーブロッサム.....!!」

 日本の航空母艦6隻をここで葬る事ができれば

 ハルヒの野望は潰える。

 だがここに日本最強の航空隊『蒼桜』『風花』

 『加賀(空母蒼桜に収用)』が到着している。

 絶望的状況と言っても過言ではない。

 だが幸い米攻撃隊の総数よりは少ない。

 両者退くことはできない。

 ぶつかり合う最後の空戦が。

 ウェーク「東南アジア.....欧州、サリバン.....

 何処までも邪魔してきたお前らと決着をつける!!」

 こなた「んじゃあみんな!!生きて帰るよ!!

 全員集合!!」

 激突する空。

 だが状況は互いの思いに反して変わる。

 真白「よそ見ぃ!!」

 ウェーク「貴様.....!!」

 こなた達と互角以上の腕をもつ航空隊『風花』に

 捕まってしまうウェーク。

 委青柳「お前らぁ!!」

 柳霊剣「お前らだけは!!」

 真白「流れろ!!そして翻弄しろっ!!」

 滑らかなグループ回避で敵を翻弄する『風花』

 一方航空隊『蒼桜』は.....パトリシア率いる航空隊

 『ウィンディパーティー』と戦闘を開始。

 米航空隊を圧倒し、翻弄する真白以下航空隊『風花』

 委青柳「挟み撃ちだ!!」

 柳霊剣「逃げられまい!!」

 左右からX時放火を挑む韓民族パイロット

 真白「空を本気で楽しめなきゃ.....私達に勝てるわけ

 無いだろ!!」

 真白が『真零』を縦に向けた瞬間『風花』の

 仲間の4つの機銃が後ろを追っていた二人の

 機体に降り注ぐ。

 委青柳「そんな.....!!」

 柳霊剣「ちくしょぉおおおお!!」

 真白「よし.....!?」

 ウェーク「ぬぉおおおおおおおお!!」

 トトトトトトトトトト!!

 落ちていく二人の機体の影から『ナハト』が飛び出し

 真白の機体の機銃とエンジンを撃ち抜く。

 真白「しまった.....空母に戻る!!」

 戦闘不能となり帰還を余儀なくされる真白

 ウェークは最後の最後でガッツを見せ真白を

 奇襲で封殺する。

 柳霊剣「隊長!!後は.....すいません!!」

 ウェーク「任せろ!!」

 暮川「ここで止める!!」

 ウェーク「この動きは.....!!」

 米本土襲撃時何度も見た因縁の動き

 奪い取られた『サラトガ』から発艦してきた

 米本土襲撃隊。

 そいつらは艦隊護衛の為にこっちに来ていた。

 抗えぬ因縁、抗えぬ環境、激突を約束された状況

 その2機が激突する。

 ウェーク「お前は....。」

 暮川「久しぶりだな....ビルに機体突っ込ませて

 俺を帰らせた男か....決着は....つけるしか

 ないんだろうな。」

 うおおおおおおおおおおおおおお!!

 

 防空の加勢に加わる『蒼桜』とエリートパイロット達

 ななこ「くっ!!波状攻撃相手にわしらだけの

 防衛きっついで!!」

 諦めずに燃料と爆弾を補充して残存空母から

 強襲する米航空隊。

 補給した航空機から即座に出て編隊も組まずに突っ込む

 攻撃は見方を帰れば長時間に攻撃を凌ぎ続けなきゃ

 ならないため日本にとって厳しい攻撃のされかたで

 あった。何故ならそうやってミッドウェー海戦

 史実敗北したのだから。

 さばききれない攻撃機が空母に突っ込んでいく。

 こなた「そうまでする!?」

 みさお「気をつけなきゃこっちも体当たりされるぞ!!

 気を付けろ!!」

 タタタタタタタタタタタタ!!

 何機か落とされた。

 みさお「ぎゃおおおおおおお!!」

 パトリシア「お前たちが南方資源地帯の空の狼

 どもですか!!」

 こなた「こいつら!?動きが....私たちに似ている!?」

 航空隊『ウィンディパーティー』は

 航空隊『蒼桜』と最初で最後の因縁の戦いが

 始まる。

 ななこ「うぉぉぉぉおおおおおおお!!一体何機

 いるんだ!?」

 米軍特攻機というパワーワードに翻弄されて

 エースパイロット達は奮闘する。

 空母『準鷹』『飛鷹』煙幕展開して退避する。

 命を振り絞って突っ込む米航空機達。

 トラック「ぬぉおおおおおおおおお!!」

 ななこ「抜かれた!!防空艦頼む!!」

 史実以上に強力な対空段幕

 近接信管が空で弾けるも

 それさえも掻い潜る米軍達。

 トラック「あいつらだってできたんだ!!

 自分の国ぐらい自分で護らなくてどうするんだ!?

 俺だけのこのこあいつら尻目に

 生き残ってどうすんだ!!」

 空母『天照』直上から真っ逆さまにロケット全開で

 突っ込む『A-3ソニックガリバー』

 ボロボロになっていた空母『天照』の

 古傷に直撃し機関部に連続的に引火して爆発し

 所々から爆発音が聞こえて煙が吹き出す。

 空母『天照』機能完全停止。総員退艦命令。

 

 こなた「こいつ....今まで戦った敵の中で一番強い!!」

 パトリシア「いい腕です!!私の機体の調子も一番いい!!」

 機銃を交わしながら激突する『蒼皇』と

 『スターストライブズ・ナハト』

 しかし機体をチューニングしてるとはいえ

 操作性で『ナハト』に負けている。

 勝っているのは防弾性能位。

 こなた「まずい....!!」

 こなたはバックを取るためブレーキをかけるも

 パトリシアはあえてオーバーシュートして

 再度旋回して迫る。

 急降下して後方焼夷弾を使って加速と回避を

 同時にこなすこなた。

 しかしそれさえも左から旋回して回り込み追撃する

 パトリシア。

 機銃が何度もかすってひやひやするこなた。

 仲間に救援求めようにも編成攻撃さえも拮抗している

 『ウィンディパーティー』の前ではそれも期待できない

 パトリシア「これで....勝負です!!」

 正面からこなたの機銃が当たらない位置で機銃を放つ

 耐えながらこなたは機銃も撃たずに突っ込むこなた。

 こなた「うぉおおおおおおおおお!!」

 パトリシア「体当たりしても無駄です!!想定住みです!!」

 こなた「じゃあこれは!?」

 回転して何かに突っかかって怯む『ナハト』

 パトリシア「!?」

 こなたが回転して引っ掻けたのは

 離着陸用の車輪だった。

 パトリシア「あわっ!!」

 そこから旋回してこなたが機銃をぶちこむ。

 大型機銃が落下して燃料漏れを起こして落っこちる

 パトリシア。

 こなた「ごめんね、私....子供いるんだ。」

 穴だらけになった『蒼皇』が息たえたえで

 空に浮いていた。

 空母『神鳳』『準鷹』『飛鷹』にも攻撃が着弾

 して煙をあげている。

 秋月Ⅱ型駆逐艦『涼月』の側面に爆弾が

 直撃して炎上する。

 血まみれの部下を抱えて医療室へ引っ張る隊員。

 「しっかりせえおい!!今日は勝つんだろ!!

 帰って日本が勝つところ見るんだろ!!

 ここに来て死ぬんじゃねえ!!」

 煙を上げながら逃走する『日本軍先行襲撃隊』

 

 ハワイ沖では風雪が艦隊に撤退命令を出していた。

 「戦わないんですか!?」

 風雪「空母艦隊の体制の整理ができるまで余計な

 犠牲を出すわけにはいかない。

 ここで下手に衝突する意味はない。

 空母艦隊の体制が整えば下手な犠牲を出さずに

 まだ戦える。『決戦は体制が整ってから』という

 総督命令だ。」

 

 最終戦闘結果

 「脱出成功です!!敵航空圏内脱出です!!」

 1943年7月12日

 午後5時57分

 『先行攻撃隊』撤退完了

 空母『武蔵』小破

 空母『神鳳』『準鷹』『飛鷹』中破

 空母『天照』『大和』撃沈

 キョン「危なかった....。」

 ハルヒ「..........。」

 勝敗は決した。

 多大な犠牲は出たものの。

 本日を持って『ミッドウェー海戦』は

 空母約10隻残して.....日本の勝利だった。

 ようやく対米戦は終結したのだ。

 



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