ペルソナ2~周防家の従妹~ (ソラノヒト)
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プロローグ

蒼那視点――

 

御影町・工場跡前――

 

 

 

蒼那

「こうやってナオや先輩たちと歩くのはあの時以来だっけ?」

 

尚也

「あー…そういえば、もうあれから数ヶ月が経つんだっけ」

 

「時が過ぎるのは確かに早いものだな」

 

ブラウン

「文化祭はいろいろあったからな~」

 

マーク

「確かに、冴子先生が雪の女王の仮面をかぶって学校が凍ったり」

 

ゆきの

「その冴子先生を助けるために塔で鏡のかけらを必死に探し回ったり」

 

綾瀬

「やっと助けて雪の女王を倒したと思ったら」

 

エリー

「マキがセベクにつかまって、外もdemonだらけでやっと、神取のもとにたどり着いたら」

 

玲司

「平行世界に跳んだり戻ったりしていろいろあったが」

 

麻希

「皆のおかげで私は自分を好きになることができた」

 

凛空

「確かに、かなり無茶なことをしたな」

 

そう、この町は数か月前、2つの事件があった。それも普通の人でどうにかできるものではなく当時『ペルソナ様』をした私達で事件を終結させた。

 

そして今、街の雰囲気も落ち着いたと思ったら矢先のこと

 

蒼那

「やっと事件の緊張感が落ち着いてきたのに今、時々起こっている火事の多発は一体何なんだろうね、少なくともわかっているのは実行犯が一人でそれも…」

 

尚也

「ペルソナ使い…だもんね」

 

マーク

「だーー!とにかくそいつをとっちめればいいんだろ!?」

 

蒼那

「まあ、とりあえず今は先に行った私の両親を追いかけましょ「ドガァァン」

 

「「「「「「「「「「「!!??」」」」」」」」」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……

………

…………

………………

ゴォォォォ…バチッバチチチッッ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……

………

…………

………………

父さん…!母さああああん!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あの日、私の両親は、私や凛空、先輩たちの目の前で何者かのペルソナの炎に包まれてこの世を去ってしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数日後――蒼那の家

 

 

凛空視点――

 

 

あの後、火が鎮火した後、お義母さん方の捜索があり見つかりはしたが遺体は残っていなかった。今はお義父さん達が信頼していた数人のデビルサマナーの人たちによって小さく静かな葬儀を順調に進めていた。蒼那の近くにはお義父さんのお兄さん夫婦がおり、おれ達は遠くからその様子を見ていた。

 

凛空

「蒼那…」

 

蒼那

「………………」

 

マーク

「お、おい蒼那の奴大丈夫かよ」

 

「大丈夫なわけなかろう」

 

尚也

「遺体は無かったけど、本当に残酷だよ、何故かCONPと管だけは何事もなかったように灰になってしまったご両親の傍にあったんだから」

 

レイホゥ

「ちなみにCONPと管の中には何もいなかったわ」

 

マダム

「おそらくだけど…ギリギリで契約解除を実行したのね…」

 

綾瀬

「蒼那、これからどうなるの…?」

 

凛空

「…蒼那自身はまだこの町に居たいらしい」

 

だが…一人ではこの家は大きいからアパートとかを借りることになる上に蒼那はしばらく一人になりたいという事だったから別々に暮らす事になりそうだな…。

 

 

 

 

だからこそ、おれたちは気付けなかった蒼那が望み、蒼那の中で力を増幅しあんな事態を引き起こした『彼』の存在を

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

尚也視点――

 

 

凛空

「蒼那!!影に身を任せるなっ!!!!」

 

蒼那?

「うるさいナァ、黙ってろよ、片割れを一人にした癖に」

 

カキンカキンと蒼那じゃない何かの剣と凛空の剣がぶつかる音と言い争いをしている声が少し離れているところから聞こえる

 

冴子先生

「蒼那は一体どうしたんだい!」

 

尚也

「たぶん影に取り込まれているんだと思います。ご両親のことがあった後だから…」

 

今の蒼那の目はこの世のものではないような紅い目をしている。凛空の予想だとどうやら今の蒼那は影に取り込まれて普段精神深部にいる影が表にいる代わりに蒼那がそこにいるんじゃないかという予想だった。元に戻すにはそこにいる蒼那に語り掛けて立ち直ってもらい影から主導権を奪うという事だった。

 

麻希

「蒼那ちゃん…!何処…!」

 

ブラウン

「おい、園村まだか!?」

 

ゆきの

「少し落ち着きな!蒼那は精神の一番深いところにいるんだそう簡単に見つかるわけがない」

 

エリー

「でも早く見つけなければ凛空の防戦もきつくなってきますわ」

 

麻希

「…いた!蒼那ちゃん!」

 

尚也

「蒼那!」

 

 

 

蒼那視点――

 

 

 

 

――そう――――な

 

―誰?私を呼ぶのは―――

 

影に身を――任せるな―――

 

―――何故?父さんも母さんもいなくなった――いつも私の傍にいてくれるのは彼だけ…それにとても落ち着くんだ…もういないのに父さんと母さんに包まれる感じがして――

 

――蒼那ちゃん!そんなところに居ちゃダメ――みんな心配してるよ、戻ってきて!

 

もう嫌なんだ――何も、かも―――

 

ならもう二度と――蒼那の言っていた、あの子に会えなくなってもいいのか!!

 

――――っ!!

 

『蒼那!こっちこっち!』

 

『これ綺麗だね、じゃ蒼那があおで、俺があかだな!』

 

『俺の友達と遊ぼう?』

 

『大丈夫、皆には話しているし、今回は特別だから!』

 

――……たつ…や……また…あいたい…よ……

 

そう思ったのを最後に私の意識は暗転した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

蒼那

「っ……みん…な?」

 

目が覚めたらそこにあったのは皆の姿と、どこか遠い所で見た何処までも青く澄んだ蒼穹の空だった――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから1年後―――運命が動き出す地に帰るとき歯車が少しづつ動き出す――盤上に乗った時、世界は破滅か存在か――――それとも運命が狂うのか――――

 

 

 



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オリジナル設定&人物紹介① ※ネタバレ注意※

名前 周防 蒼那 (すおう そうな)女性 15代目 葛葉 ライドウ

 

身長:170㎝

体重:尚也曰く、「身長にあっていない軽さ」

誕生日:7月23日 蟹座

好きな物:動物、辛い物、甘い物、青系

嫌いな物:非道な事をする輩、酸っぱい物

特技、趣味:歌、料理

近接武器:赤光葛葉(剣)

遠隔武器:コルトM1877"ライトニング"(飛具)

宝物:達哉→岩戸山で拾ったスカイブルーのペンダント

   克哉→銀色のピン

 

 

外見

髪の色は勝色、目の色は蒼、髪型は達哉とほぼ同じで少し長い、右を宝物のピンで留め、首にペンダントを下げている。

中学の時から女子生徒の制服が幼馴染や両親、自分でも『なんでこんなに似合わないんだろう………』というのとサマナーの仕事ため男子生徒の制服を着ることに、基本的にブレザーのボタンは留めていないが、朝会の時などはきっちりしている。

サマナーの仕事中はセブンスの制服か弓月の君の制服にフード付きの外套なので帽子はつけていない。

 

設定

両親と祖父からの遺伝でペルソナ能力のほかに悪魔を使役・仲魔にすることができる。

召喚はMAGが高いことから管使いに、管には14代目から受け継がれているので当時デビルサマナーだった、錠平や両親の仲魔数体が管にいる。

葛葉探偵事務所では主に、オカルト&悪魔系の裏の依頼をこなしながら、達哉に頼まれた自分の父の冤罪に、自分の両親を殺した犯人を、ほぼ独自で調べている。

たまに表立って動くこともある。(その為時々、デビルサマナーとしての自分を克哉に見られているが気付かれていない)

度々起こる事件の中、事故で凛空と共にアカラナ回廊に落ちて気を失い、ある平行世界に運ばれている間に自分の影と出会い自覚したその日から時々『彼』が表に出てくるようになった。

その後、ルシファーから懐かしい感じがしたと言ったら『私が堕天する前の友人』と教えられその答えを探している。

 

備考

幼馴染の尚也とよくいたため中3の時点で冴子先生とは知り合い。

1番の宝物のペンダントを触る癖があり、学校のときは制服の下に隠しているが冴子先生やエルミンのペルソナ使い達は知っている。

普段は物静かで頼りになるが普段からは想像出来ない様な一面を見せることもある。

交渉は主に(尚也やゆきのとよく組む事があったため)歌う、脅し、実体験など。

錠平のことは行方不明前→おじい様、不明後→錠平(見た目が学生時代のものだったことから)

大正20年→先代

学力はテストで学年で上位には入るほど。

『彼』が出てきてる間は記憶がほとんどなく、高校一年の時にこのことで騒ぎを起こしてしまったことがある。

 

 

???仮名『彼』

 

表に出ているとき・目が明るい紅色

 

設定

精神の最奥に存在し蒼那の影でありながら一つの魂であり、しかも男という事以外判らない存在だが、内心1つの体に、2つ分の魂を負担させていることに悩んでいる。

過去両親が死んだとき蒼那に、存在を強く求められたことがあったが、騒ぎの後、蒼那が落ち着いた瞬間に、自分が表に出て、人に赤光葛葉を向け、殺め掛けてしまったことにより蒼那の精神の奥底に封じられる。

蒼那の事を『片割れ』と呼んでおり、蒼那のペルソナで属性魔法系なら、召喚しなくても自分で発動することができる。

 

 

 

葛葉 凛空 (くずのは りく)

 

設定

蒼那が夏の間に、従兄弟のもとから帰ってきたときに、蒼那の両親がアカラナ回廊で拾った孤児でいっしょに暮らしていた。葛葉を名乗っているのは彼がいつどこの人間かわからなかったためで、そのせいで基本は蒼那から授業で習ったことや剣の稽古を仲魔達と一緒にするくらいが日常となっていた。

蒼那達と同い年位だが剣の扱い方が凄い上手で、剣だけの手合わせだったら蒼那が人間で唯一勝てない相手。

 

 

周防 達哉

 

設定

基本、原作と変わりないが、蒼那という存在がいるため、精神的に少し余裕があり、彼女にだけ心を開いてる。

父&克哉に聞き出す勇気が無いだけで、蒼那に父の冤罪について教えてもらったり、空いている時間に少しだけ一緒に調べている。全部知ったら、謝るつもりであるらしい。

 

 

祖父: 葛葉 錠平

 

設定

蒼那の祖父であると同時に先代 葛葉ライドウでもある、蒼那が中一の時にゴウトと共に行方不明になった。その後は時々説教部屋に現れたり、その時の姿が17、18の時だったりと最初のうちは、蒼那も困惑していた。

 

 

家族構成

父:周防 正治 (すおう せいじ)

母:周防 紅華 (すおう こうか)旧姓 葛葉 紅華 

 

設定

蒼那の両親。高校時代に正一や哉と共に悪魔の事件に巻き込まれたのがきっかけで葛葉探偵事務所職員兼デビルサマナーになる。

父がCOMPを母は管を使用していた。

蒼那が15の時任務中に亡くなる。

 

 

周防 正一 (すおう せいいち)

周防 哉  (すおう かな)

 

設定

達哉、克哉の両親。高校時代に正治や紅華と共に悪魔の事件に巻き込まれたのがきっかけで悪魔が見えるようになる。

一応COMPを扱え、現在はヴィクトルが有事の際にはいつでも使えるように管理・メンテナンスをしている。

 

 

 

高校での事件の後、暴走していた主犯の知り合いである女神はどうしてこうなったのかを簡潔に説明し、これから先、起こるかもしれないあることを4人に残していった。

 

 

 

 

 

全体的な設定

本編から10年前に夏の間だけ両親の都合で珠閒瑠市に住んでいる従兄弟の家に、お世話になっていた。

本人はおぼろけにしか、覚えていないがこのときにペルソナ様遊びをし、覚醒したがはっきり覚えているのは、周防兄弟と遊んだ記憶だけだった。

そこから葛葉としての修行をしながら7年後、(その間にライドウの名を継承)御影町で、幼馴染の藤堂尚也らと2度目のペルソナ様遊びをした結果、尚也達とは違う空間に飛ばされその場所で新しい力を具現し、そのまま“スノーマスク事件”“セベク・スキャンダル”に巻き込まれる。

数ヶ月後、両親が任務中に亡くなって、精神的におかしくなり『彼』の存在を強く願ってしまった結果、彼がよく表に出てくるようになってしまい、そのせいで人を殺しかけたこともあった。

しばらくしてから皆のおかげでやっと、普通の状態になった。

高1の終わりまで聖エルミン学園に通っていたが、春休みの間に正一に、引き取られ七姉妹学園に通うことになる。

 

 

エルミン中1:夏休みに両親に連れられ平崎市での連続殺人事件の際中に葛葉キョウジ達と出会う。その後14代目ライドウが行方不明になり、予定を早め蒼那が15代目葛葉ライドウとなる

   ↓

エルミン中2:事故で凛空と共にアカラナ回廊に落ち、ある平行世界に跳んだ時に影が姿を現したり、その平行世界の事件に乱入し、ルシファーと対面する。

   ↓

エルミン中3:“スノーマスク事件”“セベク・スキャンダル”発生、数ヶ月後両親が亡くなる

   ↓

エルミン高1:精神的に落ち着き、冬に起きた天海市全体を巻き込んだ事件に遭遇スプーキーズのメンバーと解決に持ち込む。

 

 

 

 



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ペルソナ&仲魔紹介① ※ネタバレ注意※

ペルソナ

 

 

レーヴァテイン (♂)

 

アルカナ:愚者

 

【弱点・耐性】

耐性:剣

無効:炎

弱点:水、精

 

【スキル】

・アギラオ(炎/単体攻撃・威力:中)

・マハラギオン(炎/1グループ・威力:中)

・一文字斬り(剣/単体攻撃・威力:中)

・利剣乱舞(剣/全体攻撃・威力:中)

・マカカジャ(補助/味方単体・魔法攻撃力UP)

・マカジャ(補助/味方単体・魔法防御力UP)

・メディラマ(補助/味方全体・体力大回復)

 

 

小さい頃に周防蒼那の中に生まれた最初のペルソナ。セベクスキャンダル後にこの存在に気がついた。

 

 

 

ソラ (♀)

 

アルカナ:星

 

【弱点・耐性】

耐性:炎

無効:水、光

吸収:氷

弱点:闇、神

 

【スキル】

・フィアトレント(水/全体攻撃・威力:大)

・ニルヴァーナ(光/全体攻撃・威力:中)

・剣の舞(剣/単体攻撃・威力:超特大)

・メギドラ(万能/全体攻撃・威力:大)

蒼紅の星月夜(そうこうのせいげつや)(万能+氷結+火炎/全体攻撃・威力:超特大)

・テトラジャ(補助/味方全体・光と闇の属性攻撃を1回だけ防ぐ障壁を張る)

・コンセントレイト(補助/自分・次に使う魔法の威力を強化)

 

尚也達と再びペルソナ様遊びをした際に、意識と無意識の狭間とは違う空間に飛ばされそこで、このソラをもらった。(この時は、全体的に霧が濃くかかっている感じで、人が二人、意識だけの存在が一人いるとしかわからなかった)

必殺技である蒼紅の星月夜は、絶大な威力を持つが、無力化される属性があった場合はダメージが下がる。

 

 

 

仲魔

 

 

紅蓮属 :ケルベロス (♂)

 

【弱点・耐性】

耐性:核

吸収:炎

弱点:水、氷

 

【スキル】

・アギダイン(炎/単体攻撃・威力:大)

・マハ・ラギダイン(炎/1グループ・威力:大)

・ギガンフィスト(打/単体攻撃・威力:大)

・地獄の業火(炎/全体攻撃・威力:大)

・コトルティ(補助/味方単体・憑依回復)

 

祖父・錠平の元仲魔。夜の移動ではケルベロスの背(本人承認)に乗って移動していることも?

 

 

銀氷属:ルナ (♀)

 

【弱点・耐性】

耐性:物理属性全て

無効:水

吸収:氷

弱点:炎、光

 

【スキル】

・ブブダイン(氷/単体攻撃・威力:大)

・ニブルヘイム(氷/単体攻撃・威力:特大)

・氷結弾(氷/ライトニングに一定時間氷結属性を付与)

ルナ・エターナル(永遠の月)(補助/味方全体・戦闘終了までSP、MAGを小回復)

・テトラカーン(補助/味方単体・物理反射)

・マカラカーン(補助/味方単体・魔法反射)

 

蒼那が小さい頃から一緒にいた仲魔2体のうちの片割れ、修行時代は蒼那の相手をしていた。

ルナ・エターナルを使用すると、使用者を含めて回復ができるが持続時間によってMAGの消費が変わる。

銀色の目で銀髪、腰以上の長さ。

銀の鎌を持っている。

 

 

雷電属 :エターナル (♂)

 

【弱点・耐性】

耐性:炎、水、風、地

反射:雷

弱点:核、万能

 

【スキル】

・二段突き(剣/単体攻撃・威力:大)

・ワンショットキル(飛/単体攻撃・威力:特大)

・マハ・ジオダイン(雷/全体攻撃・威力:大)

超電磁砲(レールガン)(飛+雷/単体攻撃・威力:特大)

・雷電真剣(雷/赤光葛葉に一定時間電撃属性を付与)

・チャージ(補助/自分・次に使う物理系の威力を強化)

 

蒼那が小さい頃から一緒にいたもう片方の仲魔、修行時代は蒼那の相手をしていた。

超電磁砲は使った後、使った本人や近くにいた人も低確率で感電してしまうので注意が必要。

金色の目で銀の短髪

白と黒の剣を持っている(イメージ「蒼穹のファフナー」のルガーランス)

 

 

疾風属 :クー・フーリン (♂)

 

【弱点・耐性】

耐性:物理属性全て

無効:光

反射:風

弱点:闇

 

【スキル】

・デスバウンド(技/全体攻撃・威力:中)

・ガルダイン(風/単体攻撃・威力:大)

・マハガルダイン(風/1グループ・威力:大)

・マハ・ザン(万能/全体攻撃・威力:中)

・ランダマイザ(補助/敵単体・一定時間全てのンダ系効果付与)

・コンセントレイト(補助/自分・次に使う魔法の威力を強化)

 

母・紅華の元仲魔で今は蒼那の仲魔、修行時代は蒼那の相手をしていた。

 

 

疾風属 :エクスシア(パワー)

 

【弱点・耐性】

耐性:飛、炎、水、風、地

無効:光

弱点:闇

 

【スキル】

・ザン(万能/単体攻撃・威力:小)

・ジオンガ(雷/単体攻撃・威力:中)

・ガルーラ(風/単体攻撃・威力:中)

・ハマオン(光/全体攻撃・瀕死効果)

・大気の壁(補助/味方全体・疾風相性の攻撃を無効化する)

 

セベク・スキャンダル中に弱っているところを蒼那に助けられ、仲魔としてついていくが、それには理由があるらしい。

 

 

蛮力属 :ヨシツネ (♂)

 

【弱点・耐性】

耐性:炎、風

無効:物理属性全て

反射:雷、光、闇

 

【スキル】

・ツインスラッシュ (剣/単体攻撃・威力:大)

・ブレイブザッパー(剣/単体攻撃・威力:超特大)

・八艘跳び(技/全体攻撃・威力:小×8)

・ヒートライザ(補助/味方単体・一定時間全てのカジャ系効果付与)

・チャージ(補助/自分・次に使う物理系の威力を強化)

 

ケルベロス同様、祖父・錠平の元仲魔。修行時代は蒼那の相手をしていた。

 

 

外法属 :モコイ (♂)

 

【弱点・耐性】

耐性:闇

無効:氷

弱点:炎、風

 

【スキル】

・ソニックパンチ(打/単体攻撃・威力:中)

・ムド(闇/単体攻撃・即死効果)

・イルゾーン(万能/単体攻撃・幻影効果)

・ディア(補助/味方1人を小回復)

 

父・正治の元仲魔で今は蒼那の仲魔。蒼那にとって癒しの一人

 

 

技芸属 :スカアハ (♀)

 

【弱点・耐性】

耐性:神、精

無効:風、闇

弱点:雷

 

【スキル】

・マハブブーラ(氷/全体攻撃・威力:中)

・マハガルーラ(風/1グループ・威力:中)

・マグナム弾(ライトニングに一定時間威力大ダメージを付与)

・ディアラハン(補助/味方単体・体力全回復)

・サマリカーム(補助/味方単体・戦闘不能全回復)

・精霊召喚(万能/全体攻撃・魔封効果)

 

修行時代に初めて封魔術を行った際に仲魔になった悪魔で、蒼那の相手を1番多く受けている。



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~高校二年生編~
第1話 ~9年ぶりの再会~


?「あ、  やっときた!」

 

?「おそいよ  ~~~!」

 

?「チャオ~  クン」

 

?「あれ?  の隣にいる子もしかしてこないだ言っていた  ちゃん?」

 

?「ああ!  ほら」

 

?「あ…えっと…うう…な、夏休み中しかいないけど私も   に入れてくれるかな?あ、あと!友達になってくれる?」

 

 「「「「うん!いいよ!」」」」

 

?「…っ!ありがとう!」

 

 

 

ガタンゴトンと揺れる電車の中で、黒髪のようでありながら勝色と呼ばれる色をしたまだ幼げな所がのこる少女・周防蒼那(すおうそうな)兼15代目葛葉ライドウは目を覚ます。

 

蒼那

「………昔の…夢……?」

 

そう呟き窓の外を見ながら2週間程前のことを思い出す。

 

 

丁度その日は珍しく通常の依頼も悪魔系の依頼も無く、あとわずかしかいない町をウロウロするついでに、仲魔達とアラヤ神社に行った時の事だった。

 

蒼那

「んーーー平和だね」

 

エクスシア

「何もない事が1番な気もしますね」

 

モコイ

「平和すぎてもなんか退屈ッス」

 

こう思えるのは恐らく一年半前にあったセベク・スキャンダルと数ヶ月前にあった天海市の事件が原因だろうか、解散したスプーキーズの皆は元気かな?

 

蒼那

「てか、毎年大きな出来事に1回は遭遇してるような?」

 

?「蒼那、のんびりしているところいいか?」

 

蒼那

凛空(りく)?どうかした?」

 

低い声がした方を見ると、色素の薄い金髪が見え、私がまだ小さかったころ生きていた両親がアカラナ回廊で拾ってそのまま養護として向かい入れた葛葉凛空だった。

 

凛空

「ああ、確か蒼那は珠閒瑠市の伯父さんの家に引っ越すはずだったな?」

 

蒼那

「え?あ、うん」

 

凛空

「実は、マダムから『部屋は手配しておくから、珠閒瑠市の予言絡みで葛葉探偵事務所常時待機兼蒼那の傍についていてくれるかしら?』と…」

 

蒼那

「え…マダム……心配しすぎじゃn――ッ!?」

 

私は答えたけどいつもは『ぎ』で終わっているのに別の言い方で答えてしまったので慌てて口を閉じた。

 

凛空

「……口調、まだ戻り切っていないのに何を言っているんだ。もしもの時お前は『彼』を止められるのか?達哉には…知られたくないのだろう?」

 

蒼那

「ハイ…」

 

うん、やっぱ怒っているときの凛空は怖い。

 

 

 

 

で、なんだかんだ遭って現在―――

 

エクスシア

「そういえば、駅に着いたらどうするんですか?」

 

蒼那

「叔母さんが迎えに来て家に帰りながら町案内と買い物を少しするって」

 

[間もなく、蓮華台~蓮華台~、お出口は…]

 

モコイ

「ついたっすよ~」

 

蒼那

「降りる準備をしますか」

 

そう言い蒼那は足元に置いていた荷物――ほとんどは周防家に送っているため旅行バック1つ――を手に取り電車を降り、広場に出て、辺りを見回す

 

蒼那

「御影町もいい所だけど、珠閒瑠市もやっぱいいな」

 

?「あ、おーい蒼那ちゃん」

 

蒼那

「あっ、(かな)さん!お久しぶりです!」

 

声がした方を振り向けばそこには、達哉達の母・周防哉がいた。と、いうか姿が9年前から(去年会ったがそんな余裕なかった)変わっていないように見えるのは気のせい?

 

「紅華ちゃんと正治くんの葬式以来ね」

 

エクスシア

「お久しぶりです」

 

「蒼那ちゃんの仲魔は相変わらずね。凛空君も元気かしら?」

 

蒼那

「元気ですけど、マダムに言われて凛空もこの町に来ているので平坂区の事務所に行けば会えますよ?」

 

「何故?」

 

蒼那

「…父さんたちが聞いた予言絡みが理由で、念には念を、だそうです」

 

嘘は言っていないでも哉さんや達哉達には『彼』の事を知られたくない…

 

「そう…」

 

蒼那

「あの…達哉の傷はどうなったんですか?」

 

「痕は残っているけど気にしてないように見えるわ、でも…」

 

蒼那

「哉さんこの先は歩きながら話しましょう」

 

 

 

―――ロータス

 

蒼那

「じゃあやっぱり誰も達哉に伯父さんが冤罪だってこと話してないんだ……」

 

「ええ、でもたっちゃんは気付いてはいるのよ、ただ確かめるのが怖いだけ」

 

エクスシア

「ですが、逃げてばかりというのも」

 

「ええ、本当は私達から話すべきなんだろうけど、たっちゃんが知りたがっていたら蒼那ちゃんお願いできる?」

 

蒼那

(コクリ)

 

「ま、それはそうと今日の夕飯なに食べたい?」

 

食べたいものかー、好きだったもの……うーん…

 

蒼那

「…肉じゃが?」

 

「紅華ちゃんの十八番の一つだったものね、甘さは控えめになるけど、いいかしら」

 

蒼那

「別にいいですけど、なぜですか?」

 

「かっちゃんがよくお菓子作っていたの覚えている?」

 

蒼那

「はい、とても美味しかったですよ?」

 

「うん、それをたっちゃんに食べさせすぎたせいで、甘い物が苦手になっちゃったのよ」

 

蒼那

「あー……」

 

「じゃ、必要な物買って帰りましょう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  

「あ、かっちゃんとたっちゃんには蒼那ちゃんが引っ越して来ることは話してないからね」

 

蒼那

「えっ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…とりあえず、買い物から無事に(途中2、3回悪魔に付きまとわれたけど)帰ってきて現在は部屋の荷物整理をやっている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――二階蒼那の部屋

 

 

「こんなところかしら」

 

蒼那

「ありがとうございます」

 

「いいのよ、……そう言えば紅華ちゃんから聞かされてはいたけど本当に、男子制服の方でエルミンに通っていたのね」

 

蒼那

「込みにこれが、女子制服を着た時の私です」

 

携帯に写ったその制服を着た時の私を見せた

 

「……………」

 

蒼那

「……………」

 

「何というか……似合わない、の一言につきるわ」

 

蒼那

「ですよねー」

 

そう、何故か私は女子制服だけは驚くほど似合わない、その為中学生の頃からずっっっと男子制服で通っている。勿論、克哉の母校であり、達哉が通っている、転入先の七姉妹学園も例外ではない。まあサマナーである以上男子制服は楽でいいのだが。…本当に楽なんだもん…動きやすいんだもん…グスッ

 

「あら?七姉妹(セブンス)の制服と一緒に掛けているこの制服は?」

 

蒼那

「ああ、それですか、前錠平が着ていた『弓月の君』の制服で、週2、3回夜に町を見回る時に着てます」

 

「見回りって…こっちでもやるの?」

 

蒼那

「はい、なんか癖にになっちゃて。流石にテストの時なんかはしないですけど」

 

「無理はしないようにね。」

 

蒼那

「気をつけます」

 

「じゃあ、私は下にいるからね、何かあったら呼びなさい」

 

蒼那

「はい」

 

そう言い哉さんは一階に降りていく。とりあえず少し疲れたのでベットに横になろうとしたら

 

「サマナー/蒼那」

 

蒼那

「ああ、ごめんね。君たちも手伝ってたね」

 

すっかり忘れていた。込みにここにいるのは、ルナ、クー・フーリン、エクスシア、スカアハの4体で残りの4体のケルベロス、エターナル、ヨシツネ、モコイは近場を散歩して来ると言っていたのでそろそろ戻って来るはずなんだが…

 

蒼那

(そういえば、こっち来る前にあっちで手に入れたアイテムは、他のサマナーにあげたり、売り飛ばしちゃったんだよね…)

 

クー・フーリン

「ライドウ大丈夫か?」

 

蒼那

「大丈夫だよ少し体がだるいけど」

 

スカアハ

「無茶はだめだよ、万が一MAGが枯渇して困るのは、私達もそうだけど一番やばいのはライドウちゃんなんだからね」

 

エクスシア

「そうですよ、主は他のサマナーと違うところがあるんですから、無理しないでください」

 

蒼那

「うん、分かってる」

 

モコイ

「あ、終わってる」

 

蒼那

(そういえば、ロータスで買ったお饅頭があったはず)

 

ルナ

「お疲れ、エターナル」

 

エターナル

「ん……ああ、そうだヨシツネお前は後で説教だ」

 

ヨシツネ

「なんでだ!」

 

エターナル

「蒼那の頼みごとを無視して、木の上で寝ていたのは誰だったか?」

 

ケルベロス

「ン、サマナーソレ饅頭カ?」

 

蒼那

「ちゃんと皆の分あるから。エクスシア皆に回してくれる?」

 

エクスシア

「分かりました」

 

そう言い私は自分の分だけ取ってからエクスシアに渡した。ちびちび食べながら達哉が早く帰ってこないかなという思いと、もう一つの心配事を考えていた。

 

蒼那

(ここにいる仲魔(みんな)や凛空、エルミンのペルソナ使い、そして、冴子先生までもが知ってしまった、私の心に潜む影であり…私の闇の部分…そして、ルシファーが言っていた答えを知る『彼』の存在、ここ(珠閒瑠市)に来てしまった以上、表に出てこられない様にもっと精神の最奥に封じ込めなないと…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

………

……………

………………

……あの時はごめんね…皆…)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

達哉視点

 

数時間後、道には一台のバイクが走っていた、それに乗っている周防達哉は慣れた手付きで家まで走っていき、着いたらガレージにバイクを入れ、玄関に向かった。

 

達哉

「…誰か来てるのか?」

 

「あら、たっちゃん帰ってきたのね」

 

達哉

「母さん?」

 

夕飯の準備をしていたのかエプロン姿だった。キッチンからは肉じゃがの匂いがする。と同時に二階から誰かが降りてくるような音がした。

 

達哉

(誰だ?父さんと兄さんが帰ってくるのには時間があるし何より母さんはここにいる…し?)

 

(ニコニコ)

 

達哉

(ああ…とりあえず確かめよう)

 

後ろを振り向いた時にはもう音の主はそこにいた……

 

蒼那

「達……哉…?」

 

達哉

「!?…蒼…那?…ッ蒼那!」

 

蒼那

「ふぁ!?」

 

俺は気が付いたら蒼那に抱き着いていて、俺たちの間に紅色と蒼色、二つのペンダントが当たって音を鳴らした。

 

「夕飯ができたら呼んであげるから、1度着替えてきなさい」

 

 

~数分後~

 

達哉の部屋―――

 

蒼那

「達哉?入るよ?」

 

達哉

「あ、ああ」

 

ガチャ…

 

蒼那

「9年ぶりだね、達哉っ」

 

達哉

「…ああ(飛びついてきた…)」

 

蒼那

「達哉の体暖かい…」

 

 

 

 

それから、蒼那と話していたら1時間は経っていて、珍しく父さんと帰ってきた兄さん――蒼那がいたことに驚いてフリーズしていた、父さんは普通にしていたから知っていたのだろう――と蒼那のことで夕食を食べながら話を聞いていた。

 

蒼那

「元々は私の両親が亡くなった時に伯父さんから『家に来ないか』って誘われていたんだけど」

 

「せめて高1の終わりまでエルミンに居たいという事でこの時期になったのよ」

 

確かにその時は、父さんと母さんだけで兄さんに俺の事頼んで何処かに行っていた記憶がある。

 

達哉

(……蒼那にだけは話しておこうか…あの時の頭に響いたあの声と力の事、いついえるかはわからないけど)

 

克哉

「達哉?どうした」

 

達哉

「いや…ごちそうさま」

 

食べ終えた食器をシンクに置いて二階に上がろうとしたら

 

蒼那

「あ…達哉…」

 

達哉

「なんだ?」

 

蒼那

「セブンスの職員室…分からないから、明日案内してほしいんだけど…」

 

達哉

「わかった」

 

内心そんなことかと思った。最初から教えるつもりだったけど。

 

達哉

「…克哉や父さんと少しでも話したの久しぶりだったな」

 

そんなことも思いつつ明日の準備をするために自分の部屋に入る。……明日は歩きだな。

 

 

克哉視点

 

達哉が二階に上がった後、蒼那はうれしそうな顔で母さんと食器洗いをしていた。表情を見る限り達哉と一緒に学校に行く約束でもしたんだろう。一方で僕は、父さんから話があると言う事で、ソファーがある所で向かい合っていた。

 

克哉

「…それで父さん話って……」

 

正一

「克哉、これから問う事はお前にとって可笑しく思えるだろうが、受け入れてくれ」

 

克哉

「……?」

 

正一

「まずお前はペルソナ様遊びをしたことがあるか?」

 

克哉

「蒼那が来た時に1度だけしたことがある…」

 

でもどうして父さんがそんなこと気にするんだろうか、単なる子供の遊びにしか過ぎないのに何かあるというのか?

 

正一

「最後だ。この先…いや、近い未来達哉と蒼那にどんなことがあってもお前は二人を信じ、味方であることができるか?」

 

克哉

(!?…どうしてそんなことを?蒼那と達哉に何かあるというのか?…でも父さんはふざけてこうゆう事は決して言わない、それに目が真剣だ。……僕の…答えは…)

 

正一

「済まない、変な事を聞いたな、答えが出ないというのなら少し「信じるよ」…そうか」

 

克哉

「信じるし、それに…何かあるのなら力になりたい」

 

正一

「その答えが聞けて安心した。…もしもの時は私と哉に相談しなさい」

 

克哉

「(コク)でも、どうして僕にそんな事……」

 

正一

「まだ詳しく話すわけにはいかんが……そうだな、元刑事としての勘と高校時代の体験からだな」

 

その後、蒼那と少し話をした後部屋に戻った。

 



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第2話 ~七姉妹学園へ~

朝―――

 

 

 

 

蒼那視点

 

 

チュンチュン

 

遠くから鳥の鳴き声が聞こえる朝……

 

蒼那

「ん……まぶ…し……?」

 

(体が動かない…金縛り?)

 

蒼那

「……………………如何しろと?」

 

達哉

「……スゥ」

 

達哉が隣で寝ていた。9年前来た時は互いに抱き締めあいながら寝ていたっけ―――現在進行形で今もお互い抱きしめているが―――ってそうじゃない!!!

 

蒼那

「起きて…起きてよ達哉、朝だよ」

 

達哉

「うう…ん………おはよ」

 

蒼那

「おはよう…どうしてここにいるの?」

 

達哉

「昨日…寝る前にここに来たら蒼那がうなされている上に泣いてたから」

 

蒼那

「え…」

 

うなされていたって…そこまでひどい夢を見てたんだ。…そういえば、最近になってからいきなり夢のぼやけが薄くなっている気がする……やめやめ、考えても解決するわけでもないし。

 

達哉

「暫く、頭撫でてて落ち着いたから部屋に戻ろうとしたけど…俺の手掴んでて、離しそうにしなかったからそのまま」

 

蒼那

「その…ごめん」

 

達哉

「別にいい…着替えてくる」

 

蒼那

「わかった」

 

達哉が部屋から出ていきドアがパタンと閉まる。……取り敢えず制服に着替えてから、荷物の準備をして一階に降りるとすでに伯父さん達がいた。

 

「おはよう蒼那ちゃん、よく眠れた?」

 

蒼那

「はい。よく眠れました」

 

克哉

「……………蒼那?」

 

うん、知ってた

 

蒼那

「これを見れば判るよ」

 

そう言い私は昨日哉さんに見せたのと同じ写真を二人に見せた。

 

克哉&達哉

「「…………」」

 

達哉と克哉は写真の私と男子制服を着た私を交互に見ていた。

 

達哉

「まだ、男子制服を着ている方が違和感ない」

 

克哉

「ああ同感だ…しかし小さい時もだったがこう見ると双子としても違和感がないな」

 

蒼那&達哉

「「……」」

 

克哉

「な、なんだ?」

 

蒼那&達哉

「「べつに?」」

 

正一

「早く朝食を食べて学校に行きなさい」

 

そう言われ、哉さんが用意していた朝食を食べて必要な物を確認した後、2つ封魔管をブレザーの内ポケットに入れ、頭のピンと制服の内側にあるペンダントを確かめる。

 

達哉

「いくぞ」

 

蒼那

「うん、今行く」

 

その言葉で私は家を出た、今日は道順を覚えるために歩いて行くことになった。

 

蒼那

「ごめん、達哉」

 

達哉

「何が?」

 

蒼那

「いつもはバイクで学校に行くって哉さんに聞いて」

 

達哉

「別にいい、それに雨の日とかは歩いているし」

 

蒼那

「…そっか」

 

―――ねえねえしってる?2年前位に流行ったエルミンの噂

 

―――あーもしかして男子制服を着た女の子のこと?

 

―――そうそう、それで普段は大人しそうに見えて実は凄い仲間思いなんだって、もしその人に何かあったら普段の大人しそうな表情もなくなるんだとか

 

蒼那

「やっぱ、エルミンの噂此処まで広がっていたんだね」

 

達哉

「そっちではどうだったんだ?」

 

蒼那

「うーん基本外の噂回ってこないからあんまり…」

 

そうやっていろんなことを話していたら七姉妹学園の校門まで来た。

 

達哉

「こっちだ」

 

蒼那

「あ、うん」

 

 

 

――七姉妹学園二階廊下

 

達哉

「此処をまっすぐ行けば職員室だから……同じクラスになれるといいな…

 

蒼那

「ん?なんか言った?まあ、ありがと達哉」

 

そう言い達哉は教室の方へ歩いて行き、私は職員室に足を進めた。

 

コンコン

 

蒼那

「失礼します。聖エルミン学園から転校してきました周防s「蒼那じゃないか!!」さ、冴子先生!?――むぐー!!??」

 

イデアル先生

「知っている方ですか?冴子先生」

 

――冴子先生!苦しい!苦しい!

 

冴子先生

「前、エルミンに勤めていた時の教え子の一人だったんだ。エルミンから別の学校に転入するとは聞いていたけどまさかセブンスに転入するとはね」

 

冴子…せん…せ…………………………………

 

イデアル先生

「そうでしたか…所で、そろそろ放してやらないと窒息するのでは……」

 

冴子先生

「あ、蒼那大丈夫だったかい?」

 

蒼那

「父さん、母さんに先代方?小川の向こうで何をし…」

 

冴子先生

「おーい、戻ってこーい」ゆさゆさ、ガクガク

 

蒼那

「…三途の川…久々に見た……」

 

冴子先生

「取り敢えず、HRがもうすぐだから教室に行こうか」

 

蒼那

「はい」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

イデアル先生

「……三途の川?…久々???」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

達哉視点

 

同時刻――

 

蒼那と別れた達哉は、自分のクラス2-Bの自分の席(窓側)で鞄から教科書や筆箱を出していた。

 

――そういや、今日転校生来るんだろ!?

 

――エルミンからなんだっけ?

 

――どんな子なのかな~

 

――エルミンと言えば新しく入ってきた冴子先生もそこのOG兼教師なんだって

 

――おまけに、ここのクラスの担任!

 

達哉

(そういえば、後ろの席…本当にこのクラスになるといいな……)

 

ガラガラ

 

冴子先生

「ほらほら、席に着くよー」

 

その声を聴いて立っていた生徒が座っていった

 

冴子先生

「さて、今日から2-Bの担任になった高見冴子だよ、じゃ授業を始めるよ…っとその前に、今日からここの生徒になる転校生を紹介するよ」

 

蒼那

「聖エルミン学園から転校してきました周防蒼那です。蒼は蒼穹の蒼、那は刹那の那と読みます。家の事情で、今学年からこちらに通うことになりました。これからよろしくお願いします」

 

達哉

(…………)

 

 

 

 

放課後――屋上

 

 

 

蒼那

「質問攻め初めてだったから…疲れた…」

 

達哉

「その、済まなかったフォロー出来なくて」

 

蒼那

「大丈夫だよ…、入学したての頃は誰も寄せ付けなく、仲の良かった、先輩たちに対してもそっけない態度をとっていた頃の罰だと思えば、なんてことないし…」

 

(え…今の俺と似ている?というか…)

 

達哉

「向こうで一年何があった…?」

 

蒼那

「ゴメン、今は…言えない」

 

達哉

「そ、そうか」

 

(今度母さんに聞いてみるか?父さんと兄さん?…論外)

 

そう思い悩んでいたら

 

キーンコーン……カーンコーン……

 

達哉

「…そうだ蒼那、部活はどうするんだ?ここ、強制じゃないから俺はアルバイトとかにつぎ込んでるけど」

 

蒼那

「帰宅部?……強制じゃないなら私は入らないかな。平坂区にある葛葉探偵事務所でやりたいことがあるし」

 

達哉

「平坂区の…探偵事務所…ああ、あそこか」

 

蒼那

「知ってるの?」

 

達哉

「最近所長の雰囲気が変わったとか、デビルサマナーがいるとかなん…と…か……」

 

蒼那

「達哉?」

 

達哉

「…………蒼那、そのうちでいいんだ……俺の話を聞いてくれないか?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『彼』視点

 

 

はっきり言ったらいいのになァ片割れ。……達哉は自分の父親の事を知ろうとしている、あの日達哉を傷つけ、蒼那の夢の記憶に出てくる『あの人』に消えない傷を残し、片割れの両親を殺したヤツは俺が直々に殺してやる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しかし…小さいときから一応見てきたが凛空は…いや…そもそもあの太刀筋にしても、片割れが剣だけだったら絶対に勝てないっていう点でも『アイツ』に共通する…よな…?それとも…わざとそうしているのか?なあ…『凛空』?それに片割れの記憶も少しずつ霧が晴れてきていやがるし、早くても来年にはすべて思い出しちまう……俺の…事も。

 

 

 




鐘の音は放送です





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