もし聖杯大戦の黒のアサシンとマスターが違ったら (HORZON)
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プロローグ

型月ワールド。

それは西暦2000年に作られたTYPE–MOONのWindows用ノベルゲーム「月姫」から始まった。「月姫」自体はフリーノベルゲームでは大成功し、TYPE–MOONは次回作をFate/Stay Night に定めた。Fate/Stay Nightとは月姫からのシナリオ担当である奈須きのこが、学生時代に書いた物語の事だ。世間にTYPE–MOONの名を轟かせたのはFate/Stay Nightのお陰だろう。Fate/Stay Nightは月姫を超えるヒットを生み出し、色々なプロの作家によって様々な二次創作が生み出された。このTYPE–MOONが創り出した世界を型月ワールドと言う。

さて、何故俺がTYPE–MOONについて語っているのかというと…

 

「ばぶばぶばぶ(どうなってる!)」

 

転生したのだ。型月ワールドに。

いやどうなっているって言っているのは別の事だけど。

閑話休題、現時点じゃ型月ワールドでもどの作品の世界なのかはっきりしていない。月姫はともかく、Fateシリーズなんて平行世界の種類が公式で多すぎる。いや型月は前世で好きだった企業の一つだよ!

それに、今の俺は0歳児。まともに動けない赤子だ。

じゃあ何故型月ワールドである事が分かるのかって?

そんなの簡単だ。魔術やら起源やらが耳に入ってくるからだ。魔術はともかく、起源なんて言葉も耳に入ってくるなら、型月ワールドで確定だ。

 

さて、とりあえず今後どうするか考えよう。

親はどちらも魔術師だから、魔術に関わらない生き方をするのはほぼ不可能だろう。だとすると、Stay Nightの遠坂凛のようになるか。高校までは一般人と同じ様に学校に行き、その後は時計塔に行くことになるんだろうなあ。でも学校に行く気がしない。勉強なんてしたく無い。まあ、その時がきたら考えるか。

 

あ、出来れば聖杯戦争にも参加したい。

前世でTYPE–MOONの作品で一番好きなのFateだったし。そもそも、前世で死ぬ時はもう人生終わりだと諦めていた。だから、あまり命に執着はしない。それに、聖杯欲しいじゃん。何だって願い叶えてくれるんだよね。でも、聖杯戦争に参加するまでは死にたく無い。封印指定受けてバセットさんとか、切嗣君とかに殺されるのだけは絶対に嫌だ。

魔術に関わると、碌な生き方出来ないな。

いやまあ前世が平凡だったからそんなこと思うのかもしれない。

 

 

 

 

 

まあいいか、なんせ俺は0歳児。まだまだ時間がある。ゆっくり考えよう。

眠くなってきた。衝動に身を任せても誰も文句は言わないよね。寝よ。



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五年間

感想ありがとうございます!
感想が来たの初めてだったんで、かなりプルプル(緊張)しています。
型月古参ファンでもないですし、何か書いてることおかしい(魔術関連)かもしれませんが、寛容に見ていただけると嬉しいです。


俺が転生してからもう三年もたった。

何をしていたのかって?そんなのずっと寝てたに決まってるじゃないか!…情報収集もしたよ。一応ね。

 

まず、俺がいる世界はFate/Apocryphaの世界だということが分かった。聖杯戦争は第三次で聖杯が行方知らず。そして今も世界各地で小規模な聖杯戦争が起きている。いやー、親にバレずに魔術の歴史書探すの苦労したよ。

 

 

ところで、俺の名前は詞善 戒矢となった。

詞善家は日本の東京に居を構える、1800年程続いている家だ。名家でもなく、時計塔の中での立ち位置は中の下くらい。1800年、という数字は歴史が意味を持つ魔術の世界では大きなインパクトがある。だがしかし、ウチの家系が中の下に甘んじているのは、大きな理由がある。家で極めている魔術は強化とルーン。だが、まともな成果を出しているのは強化だけだ。しかも、強化は魔術の中では基本中の基本。小学生が小学校でカタカナを習うレベル。

詞善家の魔術師は大きく二種類に分かれる。強化を得意とする者と、ルーン魔術を得意とする者たちだ。

 

そして俺は強化魔術が得意な様だった。体内の各機能の強化が。

つまり、喧嘩に特化してるって事だ。

 

(最悪だ)

 

そう、最悪。前世では平和主義者だったし、自慢ではないが喧嘩もしたことが無い。暴力なんて以ての外だ。それに、元々俺が抱いていたイメージとあまりかけ離れているじゃないか。ん?どんなイメージを抱いていたのかって?それはね…もっと知的なイメージだよ!

 

まあ、強化魔術については仕方ないから我慢するとして、剣道を練習しよう。前世でも剣道は何故か中高両方、インターハイで毎回決勝まで行ってたからね。高校だとインターハイ決勝まで行っただけでちやほやされたっけ。まあ、高3の時は流石に無理だったけど。出来るならもう一度やりたい。

 

更に、弟が出来た。俺の弟は何処かの妹さんみたいに特異な魔術属性を持たない事を願う。前世は一人っ子だったから、当時の俺にとって弟という生き物は憧れだからだ。これは俺が3歳の時の話。

 

 

 

 

 

 

 

さらにそこから2年経った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ここまでくると、さすがに魔術属性と魔術回路の数くらいは分かってくる。どうやら俺は魔術回路がメイン、サブ合計で86本あるそうだ。いや、かなり多くない?確か遠坂凛がメインサブ合計で70本だから、かなり多く魔術回路を持っていることになるよね。そして魔術属性は3つの属性持ち。水、風、空の三重属性だ。その中で特に適性があるのは水属性だって!

そして剣道はマイ流派になってきた。だって親が外の教室行かせてくれないんだもん。神秘の秘匿だとか言って。まあそうなると、マイ流派になってくるのは当たり前な訳で。剣道ではなく剣術と言った方が正確な状態なのだ。今は。

さらに面白い?事も分かった。ウチはキリスト教徒のようだ。キリスト教については詳しい事は分からないから何とも言えないが、どうやら10代くらい前の当主がキリスト教に没頭したからだそうだ。まあ10代前の当主はある意味悪名高い当主だから、どうせ神霊でも召喚しようとしていたのだろう。

俺の得意魔術は強化以外には雷を発生させる魔術。魔術における雷の発生原理は空気中の水蒸気が擦れる事で静電気が発生し、それを集める事で雷という大きな電気の塊になる為。ただ俺の場合は、大量の魔術回路を使って同じ作業をさせる事で、普通なら雲を発生させる手間をかけずに、一瞬で雷を発生させられる。手間を省いて結果を発生させるって…アインツベルンかよ。



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