赤龍帝の幼馴染、始めました。 (金毘羅米)
しおりを挟む

ええ……っと旧校舎?のディアボロス?グレモリー?……ダメだ思い出せない
母子家庭


初投稿です。よろしくお願いします。


「にゃあ〜」

 

 早朝の7時になると俺を起こそうと愛猫が鳴く……これが毎日の出来事だ。

 

「うっ………五分………」

 

 そして俺は朝が得意ではないのでなかなか寝具から出られず、通じる筈のない言葉を飼い猫……黒華(くろか)にかける。

 

「駄目よ。朝ごはんできたから起きなさい」

 

 そしていつの間に部屋に入って来たか…母さんの声が起床の催促をする……これがもう一つの日課。

 

「……無理……five… minutes…………」

 

「英語に変えても駄目よ」

 

「にゃあ!」

 

「痛い…っ。引っ掻かないで…ぇ………zzz」

 

「こら寝ない」

 

 母さんが終に「布団を剥ぐ」の攻撃をして来た。無防備な俺にはこうかばつぐんだ。

 

「ピカ………ピ………」

 

「瀕死って言うのはね。まだ動けるって事なのよ…時人(ときひと)……キツイの喰らわせるわよ?」

 

「起きます!起きますとも!」

 

 俺はバッチリ目を開けると目の前にはたわわに実っ……ゲボゲボッ!…拳を血管千切れんじゃ無いかってくらい握り込んで笑顔を浮かべている母さんがいた。(肩には黒華)

 

(あぶねぇ……あと少しグズってたら死んでたわコレ)

 

 いや、死ぬって大袈裟だろと思った諸君、あまり母さんの拳を舐めない方がいい。『その拳速、ケンシ◯ウの如し。その拳力、ラ◯ウの如し。』と謳われている立派な北斗◯拳の継承者の母の手かかれば俺は一発で病院送りだ。実際中3の時、受験当日の朝に同じ理由で死にかけた。

 

「誰が北斗◯拳の継承者よ。ただ、貴方がこれ以上グズってたいたらジ◯ギの如く捻り潰していたわね」

 

「母さん北◯の拳知ってんだ」

 

「知ってるわよ。あなた『まるで成長していない……』わね」

 

「それ安◯先生のセリフね。別作品だから」

 

「そうだったかしら?あ、『お前は鰈だ。泥にまみれろよ』の方だったかしら?」

 

「それも違うから。それもスラム☆ダ◯クだから」

 

「☆なんてあったかしら?ダイ◯モンド☆ユカイと間違えてない?」

 

「ダイヤ◯ンド☆ユカイは☆じゃねーよ。六芒星だ」

 

 ことごとく間違えてんな母さん……

 

「六芒星って変換できないわよね」

 

 ……裏事情……

 

「てか、もう時間ヤバイね」

 

「まだあわてるような時間じゃないわ」

 

「だからそれスラ◯ダンク」

 

 結果:母はスラム◯ンクが好き

 

 

 

 

 

「遅いよ時人……」

 

 リビングに降り立った我の漆黒の眼には真っ先に幼馴染の姿が映った。

 

「おう、おはようISSEI」

 

 こいつはISSEI。駒王スクール、エロ担当のISSEI・HYODOだ

 

「俺はつっこまない。つっこまないからな!」

 

「あ?何ブツブツ言ってんの?バイクで引きづり回すぞ?」

 

「理不尽か!てかお前はバイク持ってないだろ!」

 

「うるせーよ。何しに来たんだよ。帰れよ」

 

「今日あたり強くない!?」

 

 正直なところ一誠は家に招きたくない。

 

 なぜなら……

 

「あらやだ、一誠君待たせてるの忘れてたわ。ごめんなさいね?」

 

「い、いえ//何時間でも待ちます!」

 

「……………」

 

 母さんをエロい目で見やがるからだ……

 

「にゃあ!!!」

 

 黒華は俺の意思を代弁するように一誠の顔を飛びかかりその顔を掻き荒らした。

 

「イタイイタイ!!」

 

「ここに来る途中でカドミウムでも摂取したのか?あと黒華、ナイス」

 

「にゃっ!」

 

「いや、そう言うのではないから。それ俺お隣さん、途中とか無い。あと全然ナイスじゃない!」

 

「なんだよ。ウチの猫ちゃんに文句付けようってか?それとツッコミ多い」

 

「シャーー!!」

 

「ぷぷっ。滅茶苦茶嫌われてんな」

 

「て、てめぇ………」

 

「あーハラ減ったー。母さん、飯」

 

「自由か」

 

 

 

 

 

 

 

「じゃあ、行ってきます。おらイッセー、さっさと歩け!」

 

 取り敢えずイッセーの脛を蹴った。

 

「痛い!」

 

「安心しろ……峰打ちだ…」

 

「お前峰打ちがどう言うものか知らないだろ…」

 

 イッセーよ……そんな哀れむ目で見るな……殴りたくなっちゃうゾ!

 

「はい、気を付けて行ってらっしゃい」

 

「はい!兵藤一誠!今日も勉学に全身全霊!努めたいと思います!」

 

「ウゼェ、ウルセェ、成瀬ェ」

 

「成瀬って誰だよ…」

 

「貴方達、もう直ぐ昼よ………」

 

 母よ……そんな哀れむ目で見るな……殴りたくなっちゃu……

 

「ぐはぁ!!!!!」

 

「と、時人ォォォオ!!!」

 

 な、殴りやがった!!腹に!痛い!ヤバイ!バカほど血反吐出た!

 

「早く行きなさい……( ◠‿◠ )」

 

「ひっ!…い、イッセー!さっさと行くぞ!誰のせいで遅れたと思ってる!」

 

「お前の所為だよ!」

 

 

 

 

 

 




はじめまして、金毘羅米です。金毘羅 米でも金 毘羅米でも構いません。衝動で1500字程度の短文を書かきました。なので続くかどうかは私もわかりません。全ては金毘羅クオリティなのでご容赦下さい。
この作品は主人公がひたすら一誠を理不尽に扱うふざけた作品となっております。黒華は……はい、あの黒歌です。いいですよね、黒歌さん。華と歌はあえて変えてるのでご理解ください。それ以外に誤字、脱字等々ありましたらご指摘お願いね☆
ヒロインは未定です。この作品に不必要かも知れませんが…
罵倒でもいいので感想書いてください。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

彼女とか羨ましくないから、いやマジで

2話です。1話目より文量を増量しました。そのぶん駄作になりました。ごめんなさい。ごめんなさい。

ルビ振り、あと忘れていた部分も追加しました(8月13日)


「急げイッセー。もっと早くこげ!!」

 

うん、良い風だ。こんな日は古傷が疼くな……傷なんて無いけど。

 

「おう!!………って」

 

「なんで俺がこいでるんだーーー!!!」

 

俺は温室育ちの坊ちゃんなので自転車に乗れないという自分ルールを課しているのでイッセーに漕がせて自身は後ろに乗っている。

 

「弱◯ペダル!!」

 

「読んだことねーだろ!死ね!」

 

「小学生並みの暴言だな」

 

「代われ!」

 

「嫌だね。ほら、後でエロ本買ってやるからさ、死ぬ気でペダル回せ」

 

「絶対、絶対だかんな!!」

 

イッセーはエロ本への情熱を目を血走らせ息を荒げる事で表現して俺を見る。つまり気持ち悪いって事だ。

 

「うわぁ…あんな物の何が良いんだか…」

 

 

 

 

 

 

「「はい!セーフ!!」」

 

俺達の教室への駆け込み様はまさにアレだな………まぁ、特にないんだけど

 

「いや、完全にアウトだから遅刻だから」

 

担任をはじめクラスメイトの殆どが俺達を白い目で見ていらっしゃった。まぁ、遅刻したのは事実だからコレだけは言っておかないとな……

 

「うるせぇモブ教師!尻にチョーク詰め込むぞ!」

 

「違うだろ!?『すいません』だろ!」

 

「すいませんモブ島先生、あれ?モブ崎でしたっけ?モブ田?モブ森?モブ野?モブ井?モブ橋?」

 

「いや、モブから離れろ……」

 

「うわぁぁぁぁあんんんん」

 

はぐれモブは逃げ出した。

 

「ぁーあ!泣かせちゃったな、イッセー!」

 

「お前だよ!」

 

「人のせいにしちゃ駄目だって親に教わらなかったのか?」

 

「言いたい放題か!俺のセリフだわ!」

 

「あーハラ減ったー。もう昼だぜ?」

 

朝飯以来何も食ってないからな。腹ペコだ。

 

「お前の朝飯は昼飯って言うんだよ、時人」

 

解せぬ……

 

 

 

 

 

 

 

まあ時間は正午なので昼休みは自ずとやって来た。俺はイッセーを殴り倒して購買へ駆け込んだ。

 

「理不尽……もう極まってるよな?」

 

「イッセー……購買ってのは戦場なんだよ!戦場に理不尽なんて無いんだよ!『勝てば官軍』だ。甘ったれた事いってんじゃねぇ!」

 

取り敢えずもう二発殴ろうと思ったが、俺もそんなに最低な暴君というわけでは無い。鳩尾(みぞおち)に一発で勘弁してやった。

 

「うぐっ……やっぱり今日厳しい…」

 

「さて、屋上に行くぞ。八◯風に言うならベストプレイスだ」

 

「別に◯幡風にいう必要ないだろ」

 

俺は俺ガ◯ルをリスペクトしてるからな。新巻でないのかなぁ……

 

「「あぁ〜、メグリッシュされてぇ…」」

 

ハモった。怒った。殴った。

 

 

 

 

 

屋上に舞い降りし我を待ち受けていたのはイッセーの同僚のMATSUとHAMAだった。

 

この学園内でISSEI、MATSU、HAMAの3人は総称で『HENTAI HENTASY.III』と呼ばれている。『FINAL F◯NTASY.III』みたいな感じで呼んでくれ。

 

「おう!待ってたぞイッセー、トキ」

 

MATSUが俺達に向かって手を振って来た。俺達はMATSUとHAMAの所へ行き、一言

 

「トキはやめろ。北◯の拳の件はもう朝やったんだよ」

 

トキはいい人だからな。俺がトキと呼ばれるなんて烏滸(おこ)がましすぎる。トキ先輩の前には八◯先輩も(かす)むレベル。

 

「なんだよ。つまんねーな」

 

「イッセー?どうした?大丈夫か?」

 

元浜は俺が引きずっているイッセーの顔をペチペチ叩きながら生存確認を取っている。だが返事がないな。ただの屍だ。

 

「安心しろ飯食わせれば治る」

 

1.まずはイッセーを仰向けにして寝かせる。

 

2.気道確保。

 

3.購買で買ったメロンパンをイッセーの口に詰める。

 

メロンパン食べたかったが仕方がない。俺はザラキ使った以上はザオラルまでしっかりと責任持つタイプだ。

 

4.最後に水分を摂るために、飲むタイプのヨーグルト(結構ドロドロのやつ)を鼻からブチ込む。

 

良い子が真似したらまぁ間違いなく殺人ものだがイッセーなら大丈夫だ。

 

「お、おい!大丈夫か、これ!?」

 

元浜がテンパる。松田は妙に落ち着いている

 

「………………………来るぞ!」

 

「………ゲホォォッ!!ウェッ!ゴホッ!!」

 

一誠が大きく咳き込む……

 

「鼻からメロンパン、口からヨーグルトが出て来ている………成功だ!」

 

「いやどういう事ー!?」

 

「さすがイッセー!復活したてにも関わらずこのツッコミ。松田君、元浜君。手術は無事成功しましたよ……」

 

「ありがとうございます、先生!!」

 

「いえいえ、これからは友達を大切にしなさいよ。また殴ったり、蹴ったりするのは以ての外ですよ。元浜君?」

 

「え……」

 

「責任転嫁しやがったぁぁぁああ!!!」

 

イッセー煩いぞ。

 

 

 

 

 

さて、イッセーが復活したから漸く昼飯にありつける。俺は座って買ったものを並べる。

 

「あ、相変わらずとんでもない量だな…」

 

イッセー達の目の前に並べられた今日の俺のお昼メニューは……チョココルネ5つ、サンドイッチ5つ、チョコクロワッサン15個、おにぎり10個…etc……うん。

 

「普通だろ?(むし)ろ少ない」

 

「異常だよ。なんだお前、食没でもするきか?」

 

なんだ?俺がト◯コってか?なら……

 

「釘パンチ!!!!」

 

「痛い……って、いつものパンチじゃねぇーか!!」

 

「うるせぇ。飛ばすぞ?食没の岬まで」

 

「いや、どこだよ……」

 

少しマニアック過ぎたか………ならこの台詞ならどうだ…

 

「おめーらの昼食かぶれの常識は、俺には通用しねぇ!!」

 

「昼食かぶれってなんだよ…」

 

あ?違うわ〜そこじゃないんだよ。

 

「はぁ……やはり母さんしかついてこれないか……」

 

「どういうことだよ??」

 

「もういいや。去年まで帰れ」

 

「まるで意味がわからん」

 

俺だってわかんないよ。勢いで喋ってんだから。あと後半から松田と元浜がまるで伝説の超特殊調理食材の様だったね。

 

 

 

あ、エアね。空気だったって事…。

 

 

 

……………………

 

 

 

 

…取り敢えずこの行き場のない恥ずかしさはイッセーを殴る事でなかった事にしよう。

 

 

 

 

 

 

取り敢えず1秒に1個のペースで全ての食べ物を平らげた後、時間も余るもんだから元浜のメガネを割って遊んだ。

 

「時人……改まってだが…お前鬼だな」

 

「ハズレだ。正解はヒト科ヒト属ヒトだ」

 

「そういう事じゃないんだよ!」

 

「ハラ減ったなぁー」

 

「「「お前マジか!!?」」」

 

3人口揃えて一字一句違えずにつっこんできた。仲良いなお前ら…あー、どうして学校の飯って腹減るんだろう?うち飯はそれこそ常識的な一人前で腹一杯になるのに……やはり母さんの腕前がなせる技か……明日からお弁当お願いしようかな〜…………ん?

 

「どうした、時人?」

 

少しの間黙り込んでいた俺が急に立ち上がるもんだからイッセーが問いかけ、松田と元浜も訝しげな目で俺を見てくる。

 

 

「…悪魔が来た…………ちょっと行ってくる」

 

 

「あーはいはい。行ってこい」

 

「あーなんだ。いつものやつか」

 

「僕達は先に教室に戻ってるよ」

 

イッセー達は「また言ってるよ…」と呆れた目で俺を見てくる。まぁそれに以上深く突き詰められても困るんでいいんだが…

 

 

 

 

 

 

目的の場所へと歩を進めていると背後からものすんごい。それはものすんごい(きら)めきを感じたので振り返ってみるとあら不思議、ただの気のせいだった。

 

「やあ、竜巳くん」

 

いや、気のせいじゃ無かった……再び正面を向けばいつ現れたのやら、いかにもしつこくてウザいくらいいい人感出しそうなパツキンのイケメンがいた。

 

「あ……………ども………」

 

めんどくせぇ。交流ねぇ。誰か知らねぇ

 

てかなんで俺の名前知ってんだよ。

 

「ええっと…………」

 

何だこいつ…自分から話しかけておいて他に何も無いのかよ……てか誰だよ。

 

「なんだよ。サッサと要件言ってくれこれから大切な用事があるんだから」

 

マジでそろそろ我慢の限界。

 

「そうだね、ごめんね。その件で話があるんだけど少しだけ時間あるかな?」

 

その件……だと……!?こ、こいつまさか…

 

「聞いていたのか……」

 

イケメンは黙り込む。本当にそういうのやめて欲しい。こっちには時間がないんだよ。

 

「ああ……君は…こちら側の者なのかい?」

 

漸く口を開けた目の前のイケメンは笑顔でされどその奥に警戒心を潜めながら尋ねてきた。

 

「こちらもそちらもない……誰もが等しく立ち向かわなければならない……そう言うものだと俺は思うぞ?」

 

フッ……決まった……

 

「……(何だか話が噛み合ってないような…)成る程…僕には無い考えだね」

 

あ?こんな事に考え方とか無いだろ。本当にこいつ誰だよ?こんだけ話し込んだら今更聞けねーよ……

 

「(はぁ…めんどくせ…)そろそろいいか?午後の授業までには済ませたいんだ」

 

「(どうしよう…部長に報告するべきか…いや、実際に悪魔と接触した現場を抑える……よし……っ)……僕も同席しても構わないかな?」

 

「!!?……お前………本気か…?」

 

同席ってそう言う事……だよな……?いや、同席ってなんだ?見るってことか?

 

「ああ……決して邪魔はしない事を誓うよ」

 

ふむイケメンの決意は固いようだ。だがな、イケメン。今日の俺はお前のその決意に反して緩い。シャビシャビの可能性だってある。だから……

 

「………悪いな。俺一人で行くよ」

 

そう言うものだしな。

 

俺がそう言うとイケメンは失望した顔をする。だがそれも一瞬で直ぐにイケメンスマイルに戻して一言。

 

「ううん。僕の方こそ突然ごめんね」

 

「おう。じゃあな」

 

俺はイケメンに背を向け目的の場所へと移動を再開した。

 

 

 

 

 

 

 

「はぁ……危なかった…」

 

便意(悪魔)は誰にでもやって来るものだからな。だが漏らす寸前まで追い詰められたのも久方振りだ…あのイケメンの邪魔さえ無ければ…

 

「だが、見たいって……ヤベー奴だな」

 

同席ってどうやってするんだろ……想像する気もないし、したくもないが…

 

「『決して邪魔しない事を誓うよ』……か…邪魔って何だよ。何する気だよ。怖ぇよ…」

 

イッセーと話すネタ増えたな……

 

 

やっぱり緩かった……

 

 

 

 

 

 

悪魔との死闘を終えた俺はご機嫌スキップランランランで教室へと向かう。

 

「ガラガラガラ〜」

 

「お帰り。あと無駄なセリフ入れるな」

 

教室に入ればイッセーの素早いツッコミが入りました。流石我が相棒

 

「悪魔との戦いから帰ってきた友に労いの言葉一つもなしか……」

 

「何が悪魔だ。厨二か。便意だろ」

 

「お前、この世界で悪魔の存在を否定するってのが相当クレイジーってな事って気付いてるか?」

 

こいつには少し言っておかないとダメだな

 

「おい……裏事情だろ……」

 

「はぁ?何言ってんのお前は?いいか鼻の穴ガバガバにしてよく聞け、ウィッセー」

 

「耳な。かっぽじってな。あとイッセーな」

 

「ちょっと何言ってるか分かんないからよく聞け」

 

「何で分からないだよ。あとマジでこれ以上言うな原作壊す気か。もう壊れてっけど」

 

……準備は整った。行くぞイッセー!!

 

「いいか、イッセー………お前の言ってる事はな………デー◯ン閣下の顔面に唾かける行為に等しい事なんだよ!!!」

 

デー◯ン閣下…数十年という長い間、自らの悪魔設定をブレずに保ち続けている。俺たちの大先輩だ。

 

「…………は?」

 

イッセーなに固まっている。だがお前が辛い思いをするのは………コレカラダ。

 

「なに?お前テレビとか見ない派?ならゴメンね?…て、言いますか…君、今…裏事情?…原作?とか言ってましたけど……何のことですか?」

 

イッセーが顔が歪んでいく。

 

「あと……原作壊れる…?でしたっけ?え、自分が物語の主人公か何かと勘違いしてるんすか?こんなしがない男子高校生達の日常をファンタジーか何かと勘違いしてんの?」

 

イッセーの肩が震え始める。

 

「いや、分かるよ。男の子って自分が特殊能力に目覚めてるとか勘違いしちゃう時期ってあるよね。俺にもあったよ…念じればいつでもホームランバーが手元に出て来るって思ってた。右手にホームランバー、左手にはあずきバーね」

 

「イッセーもそうだったんだよな?あ、ごめん…今もだったな。『トゥルーマン・ショー』感覚なだけだもんね?」

 

イッセーが俺に背を向ける。

 

「おい。イッセー?お前は人間だ。何もない。特殊能力も主人公補正もハーレムもだ。日本だ。一夫一妻制だ。重婚は罪だ。そんな事考えてっから女子から白い目で見られんだよ」

 

一誠が項垂(うなだ)れる。

 

「もう疲れちゃったよねな?なら帰るか?ついでだが、午後の授業は体育だ」

 

「おいマジか!行くぞ時人!」

 

「オラァァ!!」

 

「グハァッ!!なんで……殴った…」

 

「下げて上げて殴るのが俺流だ」

 

 

 

 

 

 

 

結局女子更衣室へと駆け出したイッセーは松田、元浜と揃って生徒会のお縄についた。そして俺はそれを見届けてから帰宅しました。お腹減った……

 

「ただいま」

 

「にゃ〜ん!!」

 

俺が玄関扉を開けてそう言うといち早く黒華が駆け寄って来た。愛い奴じゃ。よし、一緒にイッセー殴ろうな〜?

 

……あれ?

 

「黒華…母さんは?」

 

何時もなら黒華に少し遅れて出迎えてくれる母が来ないので不思議に思った。

 

「にゃ…」

 

黒華は『ついて来い』と目で訴えてくるのでそれに従い導かれるよう黒華の後を歩く。着いた先はリビングの前、俺がドアを開けて中に入るとそこには…

 

「……何してんの?」

 

目の前には大量のブロッコリーを並べている母さんがいた。

 

「あら、お帰りなさい。早かったわね。それと…現状は…見ての通り内職中よ」

 

「母さん間違いなく騙さてんぞ。誰に得があるんだよ」

 

「これは本番前のイメトレよ」

 

もう嫌な予感しかしない。

 

「………ついでにその内職の内容は?」

 

ロクでもない内緒である事は間違いないが、気になる。

 

「こう…駅前の自転車のサドルを抜いてブロッコリーを代わりに刺して、抜いたサドルをダンボールに詰めて出荷するって感じね」

 

oh……

 

「それマジでヤメロ。それ違うから抜いたサドル何勝手に出荷しちゃってんの?」

 

「ブロッコリー代行業者よ。サドルはメインじゃいわよ?」

 

「そう言う事じゃねーんだよ。バカか?」

 

「親に向かってバカは無いんじゃないかしらぁっ!!」

 

やけに語尾が強いなと思ったら同時に拳も飛んで来た。当たった。痛い。

 

「はぁ……冗談よ。本当はブロッコリーを均等に束ねて出荷する仕事よ」

 

俺の殴られた意味は………

 

「時人の気配がしたから少し揶揄っただけよ」

 

気配って…あんた何者だよ。まあ殴られたのは母さんが変な事件に関わってなかったので無かったことにしてやろう。やり返しても更にボコボコにされるし…

 

「うちの収入源って内職だったんだな…内職ってそんなに稼げないでしょ?」

 

調べた事あるがよく働いて稼ぎは2.3万らしいからな。一ヶ月の生活がそれだけで賄えるとは思えない。

 

「あ、私50個ぐらい掛け持ちしてるから」

 

「効率悪っ。働きに出ろよ」

 

「私は内職で100万稼ぐ女よ?」

 

いや、すげーな!!社畜さん達より稼いでんじゃん。後で作業見せてもらおう。

 

見ました。手が速すぎて見えませんでした。お母さんが怖くなりました。

 

 

 

 

 

「ねぇ時人…学校は?」

 

内職の件が終わると母さんがふと思い出したようで尋ねて来た。

 

「昼飯蓄えてきた」

 

「知識を蓄えなさい」

 

「しょうがないじゃん。勉強しようにもハラが減って仕方がないんだよ。どうなってんだよ俺の腹は…あ、母さんもか…」

 

俺と母さんが食べ放題の焼肉屋へ連日通い続けて店を閉店させた事はまだ記憶に新しい。

 

「…そうね。そろそろ話した方がいいかもね……」

 

「…なんだよ?」

 

「私達はね……サ◯ヤ人よ」

 

こいつ……まともに会話する気ねーな…

 

「私はあなたをそんな口の聞き方する子に育てた覚えはないわよ?トキロット」

 

「母さん漫画好きだよね」

 

「母さんじゃないわ。ハハロットよ」

 

……はぁ…満足するまで付き合うか……

 

「んじゃハハロット。俺達がサ◯ヤ人ってどう言う事だよ!?」

 

「貴方な言ってるの?厨二病?」

 

こ、こいつ………

 

母親を本気で殴りたいと初めて思った瞬間だった……

 

「時人ぉぉぉお!!!」

 

イッセーが叫びながらウチに駆け込んで来た。

 

「うるせぇぇぇ!!!」

 

もちろん俺はイッセーを蹴り飛ばした。さっきの母親への怒りも込めて。

 

「痛い!いや!そんな事より聞いてくれ!」

 

こいつも大概タフになってきてるな。

 

「なんだよ?」

 

「ふははは!!聞きたいか?」

 

少し調子に乗ってるようなので軽く蹴った。が、イッセーはそんな事より気にならないくらい気分が高揚していた。少しばかり引いたが取り敢えず聞いておく

 

「さっさと言え。そして帰れ」

 

「冷たいなぁ…まあいいや!!ふふふ……っ。聞いて驚け!!」

 

そしてイッセーは一拍おいてから先程の1.5倍程の声量で言い放つ。

 

「俺に……彼女ができた!!!!」

 

お、おお……これはまたまた…

 

「幾ら払って頼み込んだんだ?」

 

「違う!それに、夕麻ちゃんから告白してきたんだ!!」

 

「イッセーくん、お昼寝してたんじゃないかしら?」

 

母さん容赦ないな。それって…

 

「夢って言いたいんですか!?親子揃って俺の扱いが酷い!!」

 

「なぁ?…美人局(つつもたせ)か妄想の可能性が高いこの会話をまだ続ける気か?」

 

「ああ、俺の幸せを夜を明かして話してやるよ!!」

 

イッセーのやけに高いテンションがいつも通りウザい。

 

「私は夕食の買い物にいってくるわね?」

 

母さんはこれ以上関わるのは時間の無駄と判断したのか…買い物に行くと言う理由を会話から離脱した。

 

「じゃあ、夜から聞くから取り敢えず帰って飯食って風呂入って9時くらいになったら来てくれ」

 

流石に今から朝まではキツい。イッセーを生かしておける自信がない。

 

「分かった!絶対聞けよな!」

 

「あ、ああ……」

 

イッセーがこれでもかってくらい念を押して来るのでその気迫にやられて生返事をしてしまった。

 

「じゃあ9時な!」

 

そう言ってイッセーはスキップを踏みながら去って行った。

 

さて、家中の戸締りしないとな……

 

それにしても…仮に…仮に!!本当に仮にイッセーの話が本当だったら…いや、ないな。あいつに彼女がいるなら俺だっているわ。あ?羨ましくねーわ。あえて彼女は作ってないんだよ。母さん、悲しそうな目で見ないでくれ……

 

 

 

 

 

 

side???

 

その晩、駒王学園のある一室にて……

 

「部長……ご報告が…」

 

部長…そう呼ばれたのは美しい紅髪を持つ女性だ。

 

「何かしら?」

 

「2年の竜巳時人と言う人物に心当たりは?」

 

「ないわね。その子がどうかしたのかしら?」

 

「その彼の悪魔関係者を疑わせる発言を聞きましたので一応報告を…」

 

「まさか…私の領地内にそんな者がいたらこの私が気付かないはずがないわ!」

 

紅髪の女性は語尾を少し強めてそう言うと次は割って入って来た黒髪の女性が進言する。

 

「部長、木場くんが嘘を言うわけもありませんわ。一応調べて見たら如何ですか?」

 

「そうね…もし私の領地で勝手をしてるようだったら容赦はしないわ……!!」

 

ここに大きく勘違いをした一派ができようとしていた……

 

 

 




米です。2話、読んでくださいありがとうございます。元からあまり良くなかった1話目より質が落ちたなと私は思っております。誤字脱字、指、ご感想お願いいたします。最後に…『トゥルーマン・ショー』はかなり面白い私のお気に入り映画です。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

主人公補正とは……

とんでもない駄作が出来ました。筆速遅くてごめんさい。


 

次の日イッセーにバカほど殴られた。痛いと思ったらそんなに痛くなかった。力無いな。女の尻ばっか追いかけてるからだ。あ、イッセーの場合は胸か。

 

「まあ、機嫌直せイッセー。後でエロ本買ってやるから」

 

「なにっ!……いや、ダメだ!俺には夕麻ちゃんって彼女がいるんだ……!」

 

おお、見違えたな。人は彼女が出来るとここまで変わるとは……これはまさかイッセーの言ってた事はマジなのか?

 

「イッセーくん。まだ言ってるの?」

 

母さんが朝食を運んでくるついでに俺にイッセーに聞こえないよう囁き声で聞いてくる。

 

「いや、エロ本を拒絶したイッセーを見てしまうと一概に嘘とは言えないな」

 

イッセーのエロ本への並々ならない情熱はイッセー以外でなら俺が一番良く知ってるつもりだ。あいつの12歳の誕生日にダンボール3箱分のエロ本をプレゼントした時は泣いて喜び、俺は母さんの手によって死にかけた。

 

あの時は大変だったなぁ…河原へ行っては拾い、公園の倉庫に行っては拾い。ああ、紙芝居のおじさんから貰ったのもあったなぁ…おじさんから貰ったエロ本だけ、やけに臭うなとあの頃は不思議だったけど、そう言う事だったんだね。

 

「私は時人が悪い道に行かないよう殴っただけよ。愛ある行為だわ」

 

「俺が肉塊になるまで殴ったのを忘れたとは言わせないよ?」

 

「あの頃から時人の性格はオラオラ系に……シクシク…」

 

母さんの演技があまりにあざとかった。自分の年齢分かってんのか?と考えそうになったがこれ以上考えるとまた肉塊になりそうなのでやめた。

 

「まぁいいや。イッセー学校行くぞ」

 

今日も昼登校でした。

 

 

 

 

もちろん昼飯食って帰った。

 

 

 

 

……母さんに(物理的)説教された。

 

 

 

 

今日は10時に自然と目が醒める。つまり休日、日曜日だ。うちの猫ちゃんは賢いもので休日は俺を起こそうとはせず布団の中で丸まっている。愛い奴じゃ。黒華が人なら間違いなく良妻だ。

 

「あ…そう言えば今日はイッセーが……」

 

今日はイッセーが天野夕麻とやらとデートをするらしい。昨日嫌という程自慢されたのが頭に残っていた。写真まで見せてきて…まあ確かに美人だった。今頃イッセーは待ち合わせ場所でソワソワしているだろう。

 

「まぁ…俺には関係…ない………」

 

そう、俺には全く関係のない事だ。イッセーが朝チュンしようとしなかろうと一発殴れば気がすむ。これは決して羨ましくて苛立ちを覚えたとかではない、うん。

 

と言う事で俺は再び微睡みに落ちていった…

 

「落ちるな。起きなさい」

 

母に叩き起こされた。仕方がないので寝ている黒華を抱えてリビングへベタベタと歩いて行く。

 

「よいしょ……っと…」

 

ソファにもたれ掛かって黒華を膝に置く。特にやる事も無いので近くにある黒華専用ブラシを取って愛猫の毛並みを寝ぼけながら整える。

 

「高校生とは思えない生活ね。お母さんはもっとキャピキャピして欲しかったわ…」

 

母さんが呆れた顔で俺を見てそう言った。それに少しムッとなって言い返す。

 

「これが普通だよ。昨日イッセーにも言ったよ。主人公じゃ無いからな、補正がないんだよ。忙しない日常なんて来ないし望んでも無い。これが男子高校生だよ。昼まで寝て意味のない時間を過ごす。その内そこそこの大学に行ってそこそこの職に就く。そこそこの女性と付き合って結婚して子供が出来てそこそこの生活、そこそこの老後だ。それが実際に出来るかも怪しい。まぁ大学までは上手くいってもその後就職に失敗してフリーターって可能性だってある。嗚呼…なりたいよ、主人公に」

 

一瞬イッセーの顔がチラついたが気にしない事にした。

 

「そう……なら………」

 

母さんが気味悪い顔をするので若干腰を引けた。俺、母さんに対して弱すぎだな…

 

「……何?」

 

「修行編よ」

 

「………は?」

 

「ほかにも入学編、追憶編、来訪者編etc…」

 

「待て待て、遂にラノベにも手伸ばし始めたのかよ」

 

「駒王科学園の劣等生」

 

「字数足りないからって無理やり「科」を足すなよ…てか駒王科って何よ!?何すんのだよ!?」

 

「黙りなさい。(物理的)分解するわよ?」

 

「グロ……」

 

「それは置いといて…修行はマジよ。暇な時は山籠りが一番って相場が決まってるわ」

 

「決まってねーよ。世間を何だと思ってんだ」

 

「お母さんも若い頃は修行修行で「おい、無視すんな」……そんな時、あの人に出会ったの……そう。あなたのお父さんよ」

 

「無理やり過去編ブチ込もうすんな。「そう…暑い夏の日のことだったわ……」え?マジで始まんの?」

 

 

 

 

「成る程ね…首の付け根を指で摘んでクイってすれば落ちるのね〜」

 

私は樹の枝を人の首に見立てて毎日毎日チネり続けていたわ……そんな時だった…

 

「Hey. Are you here alone?(やぁ。いま一人?」

 

肌の黒い大柄の人だったわ……

 

「Y…Yes……」

 

「Oh!Let’s go to my hotel.(おお!ならホテルに行こう!」

 

「(うわぁ……完全にヤバい奴だよぉ〜。行ったらおしまいだわ。ついて行ったら間違いなく孕まされるわ…)No thank you.」

 

「………How much?(いくらかな?)」

 

こ、この黒人は私を何だと思っているのかしら?流石に苛立ってきたので一発殴ろうとしたその時……

 

「ちょ待てよ!」

 

私も黒人も勢いよく声の聞こえ方へと首を回すとそこには……

 

 

 

「You have big breast! Take off your clothes.(おっぱい大きいね!服脱いでよ)」

 

更にヤバい白人が来た……

 

「No! No! She is my girlfriend!」

 

黒人が白人に対抗しようとトンデモない嘘をついてくれた。そのまま二人の言い合いは激化していった。するとその内……

 

「Ahh…I'm horny…(ああ…もう我慢できないぜ…)」

 

「me,too(僕もだよ)」

 

ん?なんか違和感あるぞ……?

 

「I wanna go to somewhere private with you.(君と何処かプライベートな場所に行きたいな)」

 

「It's a strange idea. I am also.(奇遇だね。僕もだよ)」

 

取り敢えず二人にはそっちの気が会ったようなので私を不快な気持ちなさせた罰として首をチネってから山を下りた。黒人白人が仲良しなのはいい事だね〜

 

 

 

 

 

「……懐かしいわね」

 

「オイ、巫山戯んな。父親出てこないし、気分悪くなるし損しただけじゃねーか」

 

「まぁ、これは嘘よ。一週間寝ずに考えて今さっき頭に浮かんだ作り話よ」

 

「ただの思いつきじゃん」

 

「とにかく。『可愛い子には山籠りをさせよ』って事で…」

 

「そんな言葉無いんだよ。語呂悪いし」

 

「お黙り」

 

そう言うと母さんは俺の胸ぐらを掴んで…

 

「えいっ!」

 

投げた。…………ねぇ知ってる?「えいっ」て掛け声で投げると大気圏越えるんだよ?

 

「え?ちょっ!マジで!?めっちゃ飛んでる!このまま本当に山籠り編なの!?ヤダ!嫌じゃぁぁぁああ!!!!!」

 

拝啓、名も知らぬ父へ…どうやらイッセーは街で幸せを、俺は山で苦しみを与えられるようです……

 

 

 

 

 

sideイッセー

 

久しぶりに時人を殴ったら自分の拳を痛めました。どうもイッセーです。

 

夕麻ちゃんとのデートは初めてにしては上手く行ったかと思う。ただ困った事に映画見ようとゲーセンで遊ぼうとその大きな大きなおっぱいが揺れる事この上なし。歩いていても上下に揺れる事限りなしときた。全く素晴らしきやおっぱい。

 

最後は夕方の公園でいい雰囲気になってそのまま朝チュン決め込もうとした考えていた途端に問題が発生した。

 

うん。刺された。

 

シュピーン!ドスッ!ズブブブブッ!シュン!ブゥーーン!キンッ!ガキンッ!シュパッ!バンバンッ!!ドドドドドッ!!パンパン!アンアンッ!ズプズプッ!ビュルルルルルルッ!!プシャーーだ。

 

え?これって後半朝チュンですよね?って思っただろ?違うんだよ。ぽっかり空いた穴から聴こえてきたんだよ!グロ過ぎる事にこの上なしだよ!

 

あれれ?刺さってるぞぉ〜?って思って夕麻ちゃんを見れば彼女はジェダイの騎士ばりに手に光る棒を持っていた。取り敢えず聞いておこう。

 

「夕麻……ちゃん………どうして……蛍光灯…持ってんの?」

 

「ごめんなさいイッセーくん……でもあなたが………って蛍光灯じゃないから!」

 

夕麻ちゃんもつっこむんだ、かわよし。もう我慢できない!

 

「夕麻ちゃん………結婚しよう…俺、胸に穴空いてっけど……いいかな?」

 

「あ、あなた何でそんなに余裕なのよ!?」

 

「BLE◯CHなら普通」

 

「違うのよ!!」

 

「いいじゃん。籍入れようぜ!」

 

「いやぁぁぁああ!!」

 

「そんな嫌がる事ないじゃん。夕麻ちゃんが胸に穴空いてる男じゃないと好きになれないから開けたんでしょ?全く夕麻ちゃんはツンデレさんだな!」

 

いや、むしろヤンデレ!!

 

「無駄にポジティブ!いやぁぁぁああ!!」

 

「てか夕麻ちゃん。黒い翼生えてるけどそれもイイね!ぺろぺろしていい?」

 

「いやぁぁぁああ!!!帰りゅぅぅぅ!」

 

そう言って夕麻ちゃんは背を向け空へと消えて言った……嗚呼…いいお尻してるな……

 

「あ、ヤバいかも………」

 

ああ……俺死ぬのかな……?嫌だなぁ……何とかならないかなぁ……転生とか今流行りだし……何とか……なんないなぁ……

 

とうとう脚にも力が入らなくなり倒れこむとズボンのポケットから何かが落ちた。それは夕麻とのデート前にたまたま受け取った広告用紙だった。

 

「ああ…この紙が光って俺の命が助かるなんて展開………はないな」

 

そう言えば時人に主人公補正は無いって言われたばかりだったな。とか考えてたら驚く事に広告用紙が光り始めてそこから何かが出てきた。

 

そして美しい紅い髪が俺の視界に映った後に俺の意識は途絶え…なかった。

 

「YEAHHHHHHHHHHHHH!!!!!!」

 

どうしてか分からないが力が湧いてきた。

 

「ヒィッ!!!」

 

隣にいた紅い髪の主が俺の急な復活に驚き上げた悲鳴が聞こえた。

 

「美人さん。よくわかりませんが助かりました。このご恩は忘れません!!!」

 

「い、いや!私まだ何もしてないわよ!まだ穴空いたままよ!?」

 

「美人さん…俺には穴の一つや二つどうって事ありません!皆等しく愛せます!」

 

「なんの話をしてるのかしらあなたは!?私はあなたの胸の穴の話をしているのよ!」

 

「ああコレですか?大丈夫でしょ?唾つけとけば治りません?」

 

こう傷わまりを一周クルンっとワセリンでも塗っとけば血は止まるだろう。

 

「穴は塞がらないのよ!」

 

「ササミ食べれば治るでしょう?俺のお隣さんは母親に無数の風穴開けられましたけどササミ食べて寝たら次の日全快でしたよ?」

 

「心臓がないのよ!」

 

「ハツ食べるだけじゃだめですか?」

 

「逆に何故それで治ると思うのかしら!?」

 

「いや、だからですね?お隣さんが……」

 

「そのお隣さんが可笑しいって言うのが分からないのかしら!」

 

ムッ失礼な……

 

「確かに俺のお隣さんは俺に対してあたりキツいですけどそれでも貴女に悪く言われるいわれはありません!」

 

ひゃぁぁーー!!俺めっちゃくちゃいい奴だろ!?時人が聞いたら泣くなコレは!

 

「いや、その事は謝るわ。だけどその穴は治らないから!平気でいられる意味がわからないわ!」

 

「日々幼馴染の理不尽な打撃のおかげで身体が丈夫なんですよね〜」

 

俺の体の高度をダイヤモンドまで高められるってな!まぁ嘘だけど

 

「ああ、もう!!話にならないわね!取り敢えず貴方、コレを胸に近づけてみなさい!」

 

そう言われて紅髪の美人さんは俺にチェスの駒をいっぱい渡して来た。

 

「何ですコレ?冷やかしですか?」

 

「いいから!死ぬわよ!?」

 

「………では一応…」

 

俺は美人さんの言う通りに穴の空いた胸の近くにチェスの駒を近づけるとあら不思議、駒が宙に浮いて胸の中に飛び込んで来たではありませんか〜

 

「おおお!!!」

 

おい時人!見てるか!俺は主人公補正があったみたいだぞ!こんなファンシーな出来事17年間の生涯の中でなかったぜ!

 

渡された全ての駒が胸の中に吸い込まれた後にもさらに不思議な事に穴が塞がった。

 

「…………なんか服が真ん中だけ綺麗に破けて恥ずかしいですね」

 

「いやそこかしら!?いや、それよりも8つの駒全部使ってしまったの!?」

 

美人さんはとても驚いているようだが俺にはさっぱりピーマンわけワカメってヤツだ。

 

「何か問題があるなら吐き出しましょうか?少しだけ汚い音出るかも知れませんけど…」

 

「いえ、貴方なら本当にやりそうだから結構よ……」

 

「そうですか。では俺はこれで失礼します」

 

「何処に行く気かしら?」

 

「そりゃマイエンジェル夕麻ちゃんの翼をぺろぺろしに行くんですよ」

 

「貴方あの女に何をされた分かってるのかしら!?」

 

美人さんは夕麻ちゃんよりたわわな果実…ゴホンゴホンッ!…おっぱいを揺らしてSっ気をかもし出しながら尋ねてきた。

 

「もちろんですよ。でも彼女ですから。おっぱいを揉みしだくまでは彼女は諦めきれません!」

 

「はぁ……コレはとんでもない子を転生させてしまったようね………ダメよ!やめなさい」

 

美人さんは前半独り言の様にボソボソ言うので聞き取れなかったが後半は俺を止めようと前に立ち塞がって言い放つ。

 

「はぁ、じゃあこうしましょう。夕麻ちゃんの一件が終わったら美人さんのおっぱいも揉みます。コレでどうです?」

 

俺的には良い妥協案だと思うが……

 

「馬鹿なのかしら?それは貴方が得をしてるだけでしょう!」

 

「ワガママですね〜。でも流石にこれ以上はダメですよ?本当にR-18行っちゃうんで」

 

流石に下無理だろ…俺が良くても世間が許してくれない。そこらへん常識あるんで!

 

「このっ…童貞が……」

 

美人さんの口調が急に荒々しくなる。まさかこんな暴言が美人さんの口から出てくるとは思わなかったので俺も一瞬だけ怯んでしまった。つまり何が言いたいかと言うと……

 

「………イイね」

 

「は?」

 

「ワンモア……もう一度言ってくださぁぁぁぁぁああいぃぃぃい!!!!」

 

「ええ!?」

 

「出来れば下は脱いで上は着たままでキツイヤツをお願いしたいです!」

 

「え…ええっ……(この子、ここまで頭のおかしな子ではないと思っていたんだけど…)」

 

美人さんが考えている間にもイッセーはじわじわと詰め寄り催促する。

 

「さあさあ……」

 

「ひぃっ!きょ、今日のところはここまでにするわ!!ま、また呼び出すから!」

 

美人さんがそう言うとその足元におかしな紋様が現れてその中に吸い込まれて行く

 

「ま、待ってください!せめて名前だけでも教えて下さい!」

 

「い、いや!!」

 

ふ、普通に拒絶されたぁぁぁぁぁぁああぁぁぁぁぁ!!!!

 

俺がショックで固まっている内に美人さんは地面に完全に吸い込まれて消えてしまった。

 

消えてしまったものは仕方がないので俺は夕麻ちゃん探しへと駆け出した。

 

 

 

 

side???

 

「はぁ…はぁはぁ……あ、危なかったわ…」

 

赤い紋様から物凄い形相で息を切らした女性、先ほどイッセーが剣幕に迫った女性が出てきた。

 

「部長!!如何したのですか!?」

 

「わ、私はとんでもない子を眷属にしてしまった様だわ……まさかあんな子に『兵士』の駒8つも使うなんて……」

 

女性の言葉を聞いた瞬間、その場にいた3人は信じられないと言った顔をする。

 

「確かにそれはとんでもない(才能を持った)方の様ですね」

 

「ええ……とんでもない(性癖を持った)子よ……私がここまで追い詰められるなんて」

 

「で、その人は誰なんですか?」

 

ソファに座ってひたすらお菓子を食べ続けている幼女が一番気になっていた質問をする。

 

「この学園の2年生、兵藤一誠よ」

 

「……有名ですよね……あっちの方で」

 

幼女がボソッと呟く。

 

「分かっていたけどあそこまで(欲望に忠実)とは思わなかったわ…」

 

「部長は(一誠の才能を)見抜いていたのですね。流石ですわ」

 

仲間内でも勘違いが始まろうとしていた。

 

「?とにかく…眷属にしてしまった以上は彼を放って置くわけにはいかないわ。明日呼び出すから準備しておきなさい」

 

「「「はい!」」」




イッセーはね…オリ主がいないとストレスで暴走するんだ。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

4.金髪シスターと◯◯を食べよう

読んでてくれた人。遅くてごめんなさい。
もう何書いてるかわからないんです。


 

sideイッセー

 

「夕麻ちゃんやーーい!出ておいでーー!」

 

夜道を駆け抜け雄叫びをあげる俺は間違いなく変質者だろう。が、そんな事は今は関係ない!

 

「力が湧き出てくるわい!グハハハッ!!」

 

元気が溢れ出て仕方がない。今は走っているが間違いなく人間のスピードではない。たまんねぇーな!!

 

待ってろよ夕麻ちゃん。さっきの俺とはわけが違うぜ!『男子三日会わざるは刮目してみよ』ってヤツだ。まあ別れてから半日も経ってないんだけどな!

 

ギュルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルッ!!!!!

 

「………帰ろ」

 

お腹減った…………もう夜遅いしな、父さん母さん子供だけの家族……じゃなかった。二人とも寝てるだろうな。あの紅髪の爆乳娘が俺を引き止めなければ今頃家族3人暖かい食事に楽しい会話でランランラン♪だったのに…

 

「何処かで食事しよ……」

 

うどん食べたいな……顔突っ込んで鼻、耳、口から同時に吸い込みたい位食べたい。

 

さて、完全にうどんの口になったところで出発だ!いざ丸◯製麺へ!

 

 

 

『『『イラッシャイマセー!!!』』』

 

「いらっしゃいました」

 

店内は夜遅くって事もあり客は少なくその割には定員さん多いな!!!って状況になってた。

 

「あーどうしよう。20玉くらい余裕で食べれそうだな。◯亀製麺で小遣い使い切るなんて時人みたいだしなぁ」

 

「ズズズズズズズズッッッッ!!!!!!」

 

「ん?」

 

メニューを見ながらブツブツ言っていると視界に俺に背を向けて座っている女の子が映った。その女の子の両サイドにはこれでもかってくらい丼が積んであった。

 

…すげー食ってんな、時人みたいだ。

 

将来あの女の子と結婚する旦那は大変だろうな……食費とか。などと考えていたがよくよく考えれば彼女が結婚する事は無さそうだ。だって…

 

 

目の前の女の子はシスターだから。

 

 

金髪の…………

 

 

おそらく「私は神に仕えているので一生独身!一生処女を貫きます!」とか清純派アイドル紛いなセリフを言うんだろうな。時代は清楚系ビッチまで来ていると言うのになんと古風な……

 

「まぁいいや。俺も食べよ」

 

取り敢えず基本的なあったかいうどんを5玉頼んだ。付け合わせはイカ天3つにかき揚げ2つ。店員さんは俺の前にあの女の子の接客をしたからかあまり驚いていなかった。

 

うどんの乗ったお盆を受け取った俺は折角なのであの女の子の隣に座ろうと思い近づいて行った。

 

美少女だといいな。うん美少女。絶対美少女だよ。原作で会ってる気がする。原作?まぁいいか。取り敢えず美少女なのは間違いない。俺のダウジングがビンビン反応してやがるぜ。黒髪、紅髪、金髪……今夜は最高じゃああああい!!!!

 

そして俺は少し大きめに音を立てながら金髪シスターの隣に座り一言。

 

「オッス!オラ一誠!」

 

「ズズズズズズズズッッッッ!!!!!!」

 

しかし、俺になど目もくれず一心不乱にうどんを啜り続ける金髪シス………タ?

 

 

 

「………………何やってんのお前?」

 

 

 

「ん?ああイッセーか」

 

 

 

美少女以前の問題だった。金髪シスターの正体は金髪のカツラとシスター服を着たただの時人だった。

 

「うわぁぁぁぁぁぁあああ!!!!!!!」

 

「うるせぇぇ!!!」

 

「痛い……」

 

なんか蹴られるの久し振りだな。

 

「店内ではお静かに」

 

「お前もだよ!」

 

「は?今回は完全に俺は被害者だろ。勘違いしてお前がナンパしてんだろ?ん?」

 

「うっ………そうだけど」

 

やばい時人のシスター姿が意外に似合っている……ダメだ!俺はノーマルだ!夕麻ちゃん一筋だ!

 

「はぁ……お前今日デートだったんだろ?」

 

「あ、ああ……」

 

「その…なんだ。その服で行ったのか?」

 

時人は気まずそうに尋ねてくる。

 

「ん?この服変か?」

 

「いや、こんな格好してる俺が言うのも何だけど……その胸元の丸い破れはそう言うデザインなのか?」

 

「ああこれね。刺されたんだよ」

 

「何処がだよ。服破られただけだろ」

 

「いや、時人にも見せたかったよ。直径10センチ位は開いたね」

 

「それは刺されたって言わねーよ。貫かれたって言うんだよ」ズズズズズッ!!

 

「やめろ!汁飛ばすな!ちょっ!マジで!熱っ!思ったより熱い!」

 

「イッセーよ…貫かれたのと今の熱さ、どちらが辛い?」

 

「熱さだな。刺されたのは夕麻ちゃんだから許す。むしろウェルカム」

 

「(マゾにも限度があるな……取り敢えずあの賭博師の名ゼリフ言っとくか!!)」

 

「狂ってやがる!どいつもこいつも狂ってやがる!!」

 

「お前それ言いたかっただけだろ!」

 

 

 

 

 

 

side時人

 

いつもの様に俺はうどん50杯食って店を出た。恐らくあの店はもう行けない。出禁だ。いつもそうだ、食べ放題じゃ無いんだから儲けはしっかりあるだろ!全く…こんな上客は他にいないぞ……店員はどいつもこいつも狂ってやがる!!(2回目)

 

「時人あのさ……その格好どうした?」

 

「……修行にコスプレは付き物だろ」

 

まずは形からなんて言うしな。

 

「違うよ!てか修行ってなんだよ!?なに戦闘モノに移行しようとしてんだ!」

 

「ウルセェ!!お前がそんな事言って良いのか?腕捥ぐぞ?いいのか?追い追い支障が出るぞ?いろいろヤバいぞ?」

 

「……………だとしても!シスターの格好は可笑しい!お前男だろ!」

 

「戦闘系シスターなんだよ。清楚系ビッチと同じだろ?」

 

「違う!!男の理想と脳筋シスターを混同するな!」

 

「戦闘系シスターなんて萌える要素しかないな!」

 

「あり得ない。お前は頭がおかしぜ?」

 

「よし。ならば暴行だ」

 

「どういう事ーーー!へぶっ!!!」

 

この後めちゃくちゃ殴った………

 

 

 

 

 

 

「てか、アレだな…………ハラ減ったな…」

 

普段ならイッセーはつっこんでいるが今のイッセーは俺と同じ気持ちだ。

 

「そう言えばこの辺に美味いラーメン屋…」

 

「そのネタはやめた方がいいじゃないか?」

 

ツッコミ欲しさにボケたらちゃんと返してくれたので嬉しかったです まる

 

にしても空腹が半端ない……仕方がない。

 

「………久し振りにあそこ行きます?」

 

我が竜巳家には唯一。唯・一!何度も行って食い荒らしても出禁にならない幻の店がある。だから一ヶ月に一度はそこに行く。最近はイッセーも付いてくる。何でも店の店長と気が合うらしい。

 

「それがいいな、うん。そうしよう」

 

イッセーも自身の空腹レベルを鑑みてあの焼き鳥屋が適当だと判断したようで頷いたので俺たちは早速目的地へ行く事にした。

 

 

 

 

 

 

 

「ガラガラガラー」

 

「お前、引き戸だと絶対それ言うよな」

 

「らっしゃい!……おお!久しぶりじゃねぇか!そろそろ来る頃だと思ってたよ!」

 

店に入ると店長さんの威勢のいい声が吹きかかる。

 

「お久しぶりです…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……ライザーさん」

 

 

ライザーさんは名前から分かる通り外人の方で、焼き鳥の味に感動を覚えて、遥々日本きて自分の店『串焼きライザー』を開いたらしい。一番人気は「フェニックス焼き」。俺も大好きで、毎回50本は食ってる。何処の鳥使ってんだろ。

 

「珍しく神無(かんな)さんがいないじゃないか」

 

すっかり忘れていたが神無とは俺の母さんの名前だ。

 

「イッセーとうどん食べて帰る途中で寄ったんで」

 

「飯食ってから寄り道に飯食おうとするなんて時人くんの家ぐらいだぞ。あと君、なんでシスターの服着てんだ!?てかイッセーくん!君そんな大食いじゃなかっただろ!!」

 

夜遅くなのにこの人元気だな〜。

 

「俺も若干困惑してますよ。胸に風穴開けられてから身体の様子が可笑しくって…」

 

「風穴!!?いや、死ぬだろ!?」

 

そりゃ驚くわな。

 

「いや、今は塞ってますよ。なんか爆乳人がくれたチェスの駒が身体の中に入った途端、まるで何も無かったように……残されたの丸く破れた服のみ」

 

「あ〜、やけに奇抜な格好してると思ったらそう言う事だったんだな…なるほど…そう言う事か…」

 

順応早いな。てか…

 

「俺も初めて聞いたぞ、それ。てか爆乳人って何?」

 

「ん?そりゃあ『ぼくがかんがえたさいこうのじんしゅ』だよ」

 

「ブフッ!!!」

 

イッセーが何故か子供っぽい口調で訳わからん事を言った後、店のカウンター席から何かを吹き出した様な音がしたので注目すれば…

 

「……アンタいたんだ」

 

「お、おお。俺は週4ぐらいでこの店に来てるからな」

 

相槌をうった男性は名前こそ知らないがなかなか特徴的な容姿だ。年は恐らく30代程度、前髪金髪、残り黒髪のワイルド感溢れる渋めのオヤジだ。背も190近く会って何とも言えない威圧感、着流しと下駄を身につけた陽気な男だ。

 

「暇そうだな」

 

「ほっとけ!にいちゃん、芋ロックと鳥3本!」

 

「はいよぉ!」

 

ライザーは注文を受け、調理場の方へ戻って行ったので、俺達も席に着くことにした。

 

「何で俺の隣なんだ?」

 

「いいだろ、見知った顔じゃないって事でも無いんだから」

 

「ライザーさん。取り敢えず鳥50本!!」

 

「よし!腕が鳴るぜ」

 

「相変わらずイかれた量を喰らうな」

 

おっさんがその数に顔を引きつらせていた。

 

「方や修行帰り、方や生き返りだからな。そりゃ腹も減る」

 

「だからその修行ってのはなんだよ……」

 

とイッセーが

 

「シスター服は関係ないだろ…」

 

とおっさんが

 

「まぁ……これはおばさんの趣味だな」

 

母さんの飛ばした修行先は母さんの友人の住んでいる森だった。おばさんはいきなり俺に襲い掛かりシスター服にカツラ被せた後に過呼吸になって倒れたのでそのままにして帰路についたのだが、すっかり着替えるのを忘れていて、そこに空腹が襲い掛かる訳です。「いや、流石にこの格好は……だが空腹には勝てん!」てな流れで恥を忍んで丸◯製麺に駆け込んで、食事中にイッセーがナンパして来たって経緯です。

 

「おばさん?」

 

「母さんの友人だ。前話しただろ?頭のイかれた人が居るって」

 

「あー…だからそんな格好してたんだな。やっと腑に落ちたぜ」

 

理解が早くて助かるよ…流石我が相棒。

 

「神無嬢も含めてお前らの身内少し、おかしいぜ?こんな俺が言うんだから間違いない」

 

「おっさんに言われずとも自覚症状はある。てか、母さんを「嬢」付けて呼ぶな。そんな歳でもないし、そんな仕事もしてない」

 

「へいへい」

 

「なんだ結婚できないからって他の家族を悲願でんの?」

 

「虚しいな」

 

「いや、イッセー。お前もその性格直さなかったら同じ道を辿るぞ?今のお前は『おっさん予備軍』だぞ?」

 

「「こ、こいつ……!」」

 

うわぁ……怒り方まで似てんな。本当にイッセーが心配になって来た。…………よし!

 

俺は一つの決意をしてからライザーさんの持って来た焼き鳥に食らいついた。

 

こうして夜は更けていくのであった……

 

 

 




私の作品はどんなに悪い人だろうと良い人に改変するよ。バトルとかするなら悪役としてそのままにしないといけないけど……
取り敢えずライザーは焼き鳥屋経営の良人にしました。これはこれで番外編書くかもです


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

5.紅だぁぁぁぁああぁぁぁあー!!!

かつて読んでくれていたお友達の皆んな……
支離滅裂な文章がパワーアップしましたよ。
ゆるしてにゃん


sideイッセー

 

どーも、イッセーだ。今日の朝はどうも調子が上がらない。気怠いっていうか…朝を受け付けて無いって感じで…とにかく憂鬱。

 

今日もいうも通り時人の家に行き、あいつが起きるのを待って昼に登校するんだろうな、と思って竜巳家に行けば、一家揃って留守でした。おばさんは神出鬼没なところがあるので納得だが、時人が朝早くからいない事には驚きが隠せず、時人がいないからここで待ってるなんて事は勿論せず、俺は久しぶりの朝登校をしているところだ。

 

そう言えば昨夜の帰り時人が……

 

 

『いい事思いついた。イッセー、楽しみにしとけよ』

 

と親指を立てて血走ったウインクをしてきた。なにそれ、怖い。今日の留守はそれと関係あるのか。あいつの良い事ってのは大体ロクな事では無いので正直何が起こるか分からず恐ろしい。

 

「はぁ……どうなることやら…だな」

 

 

 

 

「おはよーす」

 

俺が軽い挨拶を添えて教室に入ると松田や元浜が俺を見て衝撃を受けていた。

 

「おい、どうした?」

 

「いや、何でいんの?」

 

「学生だから」

 

「あれ、珍しく時人を連れてない」

 

「彼は…遂には出席を放棄しました」

 

「あいつ、なんで進学したんだよ……」

 

全くだよ……

 

 

 

 

 

♢♢♢

 

 

その頃……

 

「女の人探してまーす。ご協力お願いしまーす。黒の長髪、身体つきはX型のメリハリ体型でーす」

 

 

♢♢♢

 

 

 

 

 

 

side木場

 

やぁ。木場裕斗だよ。特技は剣の創造、趣味も剣の創造だぁ!

 

 

 

 

 

sideイッセー

 

無駄なモン入れちまったな。すまない。

またイッセーだ。学校での内容は割愛して放課後にさせてもらう。特に内容ないしな。松田と元浜と駄弁ってるだけだし……

 

まぁストーリー上重要な会話と言えば夕麻ちゃんの事を誰も覚えてなかった事かな。まぁ其れもどうでも良い。俺が覚えて入ればそこに夕麻ちゃんはいたんだ。

 

「よし!今日も丸◯製麺で5玉食って帰るぞ!!」

 

そう意気込んで校門を出ようとしたら……

 

「待ちなさい!」

 

「ああん!!?」

 

初対面の人だったら舐められちゃ駄目だかんな!先ずは相手に『こいつは敵に回せねぇ!怖ぇよ!母ちゃん!!』って思わせなければならない…(竜巳家家訓 第32条 45項より)

 

「ひぃっ!?……さ、昨夜ぶりね。兵藤一誠君……」

 

振り向けば そこにいたのは 爆乳人

 

「…………揉み犯しますよ!」

 

「何でっ!!?」

 

「字余りになったからでしょうが!!」

 

「だから何がっ!!?」

 

な、何なんだこの人!全然会話が進まないじゃないか!(えなり風)

 

「で何ですか?リアス・肉盛りー先輩」

 

「ば、馬鹿にしてるのかしら……っ。グレモリーよ!リアス・グレモリー!!」

 

そう言ってたわわな実りを見せつける……

 

………リアス・乳盛りー

 

「貴方。今、更に馬鹿にしたでしょ……」

 

「そんな事ないです。チチモリー先輩」

 

「へぇ?」

 

「あ……」

 

「殺すわ」

 

殺害宣言されたぁぁぁぁぁぁああ!!

 

「ま、待ってください。グレモリー先輩!」

 

「今更じゃないかしら?スグに楽にして」

 

「違うんです!殺すのは良いんです!」

 

「な、何を言っているのかしら?」

 

「俺はその爆乳で圧殺を希望します!!」

 

「何処まで欲望に忠実ね。貴方………いいわ、絞殺してあげる」

 

「いや、聞いてました!?乳殺しを希望したんですけど!?」

 

「父殺しと掛けてるのかしら?全然上手くないわよ?さぁ!早くお縄につきなさい!」

 

「いや、貴方もその言葉の使い方おかしいでしょ!!お縄違いやん!死ぬヤツやん!!」

 

興奮し過ぎて若干関西弁入ってるのは許容してくれ、今はそれどころじゃ無い!リアス・チチモリー先輩のあの顔はマジで殺る顔だ。

 

「今、心の中でチチモリーって言ったわね?」

 

「…………………………………てへっ!」

 

「キャラじゃねーんだよ!ドカスが!!」

 

いや、貴方もキャラ違うでしょーーー!!

 

『滅殺の絞殺(ルイン・ストラングル)!!』

 

何かっこいい名前つけちゃってんの!?首絞める為に普通に歩みよってきてるじゃん!

 

「駒が勿体ないけど……さようなら!」

 

「くっ………!!」

 

ここまでか……まさかこんな終わり方するなんて……無類のおっぱい好きが裏目にでたか………無念……

 

俺が死を受け止めグレモリー先輩の手によってその首に縄が……てかこの縄、跡が付きにくい奴だ……先輩、罪逃れしようとしてんだね?でも、窒素する迄締めたら流石に跡残るよ?あ、ポケットに着火マン入ってる……死体は跡形もなく燃やすってか…

 

「させないわ!!」

 

そこに突然、声と共にビュンッ!!と音を立て何が先輩に向かって飛んでくる。…となるとそれに気づいた先輩も俺を始末する暇がなくなり急いで飛んだきた何かを回避する。

 

ズドンッ!と地面に刺さった何かはとても見覚えのあるアレだった……

 

「…………蛍光灯」

 

「いや違うから!!」

 

「…………」

 

何故だろう 裸クリーム 夕麻ちゃん

 

「堕天使……いえ、痴女が何の用かしら?」

 

「痴女じゃなっ…………いとは言えないわね」

 

まぁその姿ならそうですよね。

 

「だけどこれは私の意思じゃないの!!」

 

「いや、その言い訳は無理があると思うわよ?」

 

「夕麻ちゃん、俺もそう思うぜ」

 

「………イッセー君は嬉しくないの?」

 

「突然の上目遣い!!?ありがとうございます!!」

 

裸ホイップ(以下、「女体パフェ」という)な夕麻ちゃんの実り(以下、「おっぱい」という)は実に貴いと思いました。

 

「無駄なものを入れないでもらえるかしら?しかも「以下、〜という」の使ってないじゃない」

 

良いツッコミするじゃねーか、乳森先輩。なら俺も……

 

「………てか夕麻ちゃん!なんでこの前みたいに翼生やしてないの!?ペロペロさせてくれる約束だったじゃん!」

 

「いや、無視しないで!!?」

 

気にすんな今のグレモリー氏は空気だ。エアだ。超特殊調理食材だ。五連釘パンチ!!

 

「それがね。さっきから調子が悪いのか気張っても出ないの」

 

「へー体調で決まるんだな」

 

「決まるものなのね」

 

「決まるもんだ」

 

「決まるものよ」

 

「決まったな」

 

「決まったわ」

 

「文字稼ぎにきてるぅぅぅぅぅぅうう!!」

 

気づいたら 発狂してる グレモリー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

といいますか、

 

 

「そう言えば何で夕麻ちゃんはここに?」

 

「あ、いうの忘れてた!」

 

夕麻ちゃんは咳払いをした後俺の方へと身体を向けて少し背筋を伸ばした。もちろん裸ホイップ状態だ。

 

そして一言

 

「今日からこの学園の2年生として転入するわ。天野改め、竜巳夕麻よ。これからよろしくね!イッセー君!!」

 

 

 

「…………………………竜……巳……?」

 

 

 

『いい事思いついた。イッセー、楽しみにしとけよ』

 

 

 

「………………………」

 

 

 

「またあいつかぁぁぁぁぁぁぁあああ!!」

 

 

 

大和ハ◯ス……

 

 

 

 

 

 




ライザーがどうして焼き鳥にはしったのかの番外編を書こうと思います。と言うより一話書きました。


目次 感想へのリンク しおりを挟む




評価する
一言
0文字 ~500文字
※目安 0:10の真逆 5:普通 10:(このサイトで)これ以上素晴らしい作品とは出会えない。
※評価値0,10は一言の入力が必須です。また、それぞれ11個以上は投票できません。
評価する前に
評価する際のガイドライン
に違反していないか確認して下さい。