俺と幼馴染の日常生活 (ジャージー)
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俺の入院生活~その1~

どうも、ジャージーです。

八オリ作品が好きで、自分も書いてみようと思いました。

八オリ作品しか書きません!……たぶん。

質問、感想、要望などは前書き、後書きで答えるつもりです。

この作品は八幡が事故に遭ってから始まります。なので最初はオリジナル展開ですね。2年生になってからは原作に沿って書く予定です。途中からオリキャラも入れてくつもりです。

という訳でこれからよろしくお願いします!


それではどうぞ・・・




今日は総武高校の入学式。春の日差しを浴び、誰もが高校への憧れと緊張を胸に抱き、学校へと続く道を歩く。

 

「ついに俺も高校生か」

 

と、つぶやき俺もその中に仲間入りする。……予定だったのだが………

 

「はぁ……暇だ……」

 

こうして俺、比企谷八幡の高校生活は病院のベッドの上で片足をガッチリ固定され、始まることとなった。

 

「どうしてこうなった………」

 

あれは朝6時半過ぎのこと………新たな学校生活を前に浮かれた俺はいつもより早く起きてしまい、二度寝も出来そうになかったので週3のランニングにでかけた。その帰り、車に轢かれそうになった小型犬を助けたところ、左足を骨折、右手首の捻挫で全治3週間の怪我を負った。

 

「あれがアニメやマンガの主人公なら、怪我せず助けられたんだろうな」

 

どうやら俺は主人公にはなれなかったようです………

 

「今頃あいつは入学式か……一緒に行く約束破って悪いことしたな」

 

こんどケーキでも買ってやろうかな…とか考えていると廊下からパタパタと慌ただしい足音が聞こえてきた。

 

たく、母ちゃんや先生に廊下は走っちゃ行けませんよーって教わらなかったの?廊下走って転ぶとマジで痛いからなー(実体験)

 

すると俺の入院したいる部屋の前で足音が止まり、勢いよく扉が開かれた。あんま勢いよく扉開くと指はさむよ?(実体験)……てか俺怪我しすぎたろ。

 

「ハチ!」

 

そこには俺の幼馴染で、彼女でもある桜井志乃がいた。志乃は何か大きな紙袋を持ち、新しい総武高校の制服に身をつつみハァハァと息をきらしてこっちに詰め寄ってきた。…少しエロいです……じゃなくて……え?なんで?今ガッコじゃないのん?

 

「よ、よう志乃……お前学校は?」

 

「ハ、ハチあんた大丈夫なの?」

 

「おう、なんとかな。骨折と捻挫だけですんだ。まぁしばらく学校には行けそうにはないが。で、学校は?」

 

「よ、良かったぁ。ハチが事故に遭ったって小町ちゃんから連絡きて心配でもしもの事があったらって………」

 

「落ちつけよ、志乃、俺は大丈夫だから」

 

「心配で心配で………」

 

「悪い……心配かけた。で、がっk「本当よ!ハチが死んだらわたし…どうすれば…」

 

「生きてるから…お前を残して死ねるわけないだろ…あとそろそろ俺の質問に…」

 

と、俺が続きを喋ろうとしたとたん志乃が急に抱きついてきた。おお、柔らかい何かが……こらえろ八幡!今さら気にすることでもないだろ!

 

「……ハチが死んだらわたしも死ぬ」

 

「いや、それは困る」

 

「じゃあ約束して。もう危ないことはしないって」

 

「ああ、わかった。で、学校…」

 

「それと!わたしを置いて先にどこかへ行かないで」

 

「ああ、悪かったよ。それと本当に心配をかけた…退院したら何かひとつだけ言うこと聞くよ」

 

「そお?なら今度銀座でケーキ奢って」

 

「OK………え?銀座?銀座ってあのTheマダムみたいのがたくさんいるとこ?」

 

さっきまで泣いてたのにいつの間にか泣き止んでるよこいつ…。てか銀座なんて高校生が行く場所じゃねえよ。しかもさっきから俺の質問ガン無視なんだけど…

 

「冗談よ、冗談。退院したら一緒にどこか出掛けましょ。もちろん二人で」

 

良かった……ホントだったら俺の貯めてきた諭吉先生達が飛んでいくところだった……

 

「あと、学校の事だけど今日は休みにしたわよ。だいたい、わたしの大事な人が事故に遭ったのにのんきに入学式に出てるわけないじゃない」

 

「あ、一応聞いてたのね…でもお前いいのか?初日だし友達とか…なんかいろいろあるだろ」

 

「わたしの心配してくれるのは嬉しいけど、大丈夫よ。友達くらいそのうちできるし、それに友達が出来なくてもわたしはハチだけいればいいもの///」

 

「お、おう…そうか///」

 

自分で言っといて顔を赤らめるくらいなら言うなよ……なんか俺の顔まで熱くなってきちゃっただろうが。

 

「それより自分の心配したら。ハチは他の人より3週間遅れるんだし、友達とか出来ないじゃない」

 

……彼女に友達出来ない前提で話進められちゃたよ…いや、確かにできそうにないけどね?

 

「あの、もう少し気をつかっていただけませんかね?まぁ俺もお前と一緒に居られれば良いから、友達はいなくても別にいいが」

 

すると志乃がベッドの上に座り俺の肩に頭をあずけてきた。

 

「今さら気を使うわけないじゃない。何年一緒にいると思ってるの?」

 

「それもそうだな」

 

「あ、そういやその紙袋なんだ?」

 

「ああ、そうだ忘れてた。はいこれ」

 

中には俺の部屋にある本やマンガにスマホ、それにvitaちゃんまである。

 

「おお、ありがとな」

 

これでしばらく暇にはなることは無さそうだ。

 

「でもその手じゃvitaはできそうにないわね。わたしが持って帰るわね♪」

 

「」

 

…俺のvitaちゃん帰ってくるよね?大丈夫だよね?退院したら志乃の物になってたりしないよね?よし、俺は志乃を信じよう。

 

「………………」

 

「………………」

 

そしてしばらくの沈黙が訪れる。だが気まずい沈黙ではなく、一緒に居て心地の良い沈黙。志乃じゃないと得られないこの感じ。そして何度も思う。やっぱ俺には志乃と出会えて良かった、と。こんな目の腐っていて性格が捻た奴にここまで尽くしてくれるのだから。

 

「………じゃあ、そろそろ行くね」

 

「おう、ありがとな、来てくれて」

 

「ん…」

 

「え、なに?」

 

「分かってるでしょ、だから……」

 

ま、今日は心配かけたしいっか。

 

「いくぞ…」

 

コクンと志乃が頷き、俺が志乃の肩を両手で掴み顔を近づけていく。

 

その時俺の入院している部屋の扉が開いた。……え、なにこのベタベタの展開。

 

「お兄ちゃーん、大丈夫…………みたいだね。じゃあ後はお二人で!志乃さんお兄ちゃんをよろしく!」

 

「「………………」」

 

そう言いながら我が妹、小町はスッと静かにドアを閉めながら出ていった。いや、お前俺のお見舞いに来てくれたんじゃないの?しかもドアの向こうから「小町もまだまだだなー」とか聞こえてくるし。

 

「じゃあわたしも小町ちゃんと帰るね」

 

「あ、ああ」

 

「明日も来るから、看護婦さんに鼻の下伸ばしたりしないでよ」

 

「しねーよ、じゃあな」

 

「うん、また明日」

 

小町に見られたのにクールな志乃さんマジぱないっす………あ、そうでもなかった。耳が少し赤くなっている。あと小町は本当に何しに来たの?あのために来たのならお疲れ様です。

 

しかし今日は疲れたな…夕方くらいまで寝るとするか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

《夜》

 

「……が…さ……」

 

ん……誰かいるのか?………

 

「……志乃か?……」

 

「ひ…がやさ……」

 

ひきがや………比企谷……ああ、俺か

 

「比企谷さん」

 

「う…ん…」

 

「やっと起きましたね。よく眠れました?」

 

「え……ああ、はい」

 

「今日から私があなたの担当の佐藤です。よろしくね」

 

「はぁ、よろしくお願いします」

 

寝て起きたらそこには黒髪で20代くらいの美人さんがいた。なぜだ!……はっ、まさか俺は!

 

「という訳で比企谷さん、夜ご飯ですよ」

 

はい、ですよね、知ってます。だいたい、俺には志乃がいるではないか。

 

もう16年くらい一緒にいるからあいつ俺の心の中普通に読んでくるからなー。今考えたこと知られたらどうなることやら……。

 

ゾクッ

 

おっと少し寒気が…風邪かな?風邪だよね。………ホントに風邪だよね?

 

「ご飯食べさせてあげましょうか?」

 

「いや、多分大丈夫です。自分で食べます」

 

「君、利き手どっち?」

 

「………右手です」

 

このパターンはまずい。俺はラノベやアニメの主人公ではないぞ、ラブコメの神よ…。

 

「なら、食べさせてあげる♪右手捻挫してるし、左手で食べることになるでしょ」

 

ほらーこうなったー。なんかさっきより寒気するしー。

 

「い、いや大丈夫ですよ。もう高校生だしそのくらい出来ます」

 

「まぁまぁそんなこと言わずにさ。わたしも少しサボれるし、こんな経験そうそうないですよー♪」

 

おい、今さらっと本音漏れなかった?この人それが狙いか…

 

「いえ、ホントに大じょ「はい、あーん」………」

 

この人全然俺の話聞いてくれねーよ…………まぁでも……確かにこんな美人でナース服着たお姉さんに食べさせてもらえる事なんか滅多にないし、ばれなきゃ良いよね!

 

「そ、それじゃあお言葉に甘えて…」

 

「うん、素直でよろしい」

 

結局その後、佐藤さんに夕食を全て食べさせてもらった。

 

「どうだった?」

 

「思ってた以上に美味しかったです」

 

正直味なんか全然覚えてない。それどころじゃなかったんだもん!……キモいな。

 

「そ、なら良かったです。……また仕事かーめんどくさいなー」

 

この人本音隠す気ゼロだよ、なんでこの病院この人採用しちゃたの……

 

「後で別の人に言い付けますよ」

 

「む、比企谷さんはそういう事する人だったんですね」

 

あまり俺をなめるなよ。小学の頃俺を苛めてた奴らに掃除サボってたことを言いつけたり、授業中に遊んでたことを告げ口したのは全てこの俺だ!

その腹いせに苛めの度合いが強くなったりしたが………意味ねーじゃん………

 

「なら私はさっき言ってた…しのちゃん?って子に今の事言い付けようかしら」

 

「すいませんそれだけは止めてくださいごめんなさい誰にも言いませんから」

 

この人悪魔だ…なんて事言いやがる…ていうかなぜ志乃の事を知ってる?

 

「何で志乃の事知ってるんですか……」

 

「ん?だって寝言でも何回か言ってたし、起きたときも呟いてたじゃない」

 

八幡一生の不覚、まさか他人に聞かれるとは…よりにもよってこの人に…

 

「いやー、比企谷さんみたいな人にでも彼女出来るんですね」

 

その言い方だと俺に彼女が出来ないみたいな言い方ですけどいいんですか、そうですか。

 

「まぁ幼馴染ですし」

 

「そんな事本当にあるんですねー、いつから付き合ってるんですか?」

 

「中1の頃からです」

 

なんでこんなこと会って数秒しかたってない相手に言わなきゃならんのだ。とにかくこの人をはやく返さないと。

 

「あの、そろそろ戻らないと不味いんじゃ…」

 

「それもそうですね、それではまた明日」

 

佐藤さんはバイバーイと手をふり部屋を出ていった。明日もあるのか…

 

やっと解放されたところで時刻は20時。まだ寝るには早い時間だ。本なら片手でも読めるし本でも読もう。

 

そうと決まれば俺は最近買ったばかりのラノベを読み始めた。読んでいるのは《ようこそ実力至上主義の教室へ》略して《よう実》。面白いよね。

 

半分くらい読んだところで、目が疲れたきたのでそろそろ寝ようかと思い、スマホで時刻を確認しようとしたら何通かのメールが来ていた。俺に友達はいないからメールしてくる相手なんか限られてる…………自分で言って涙が出てきた………

 

メールは俺の家族と志乃の家族からだった。内容はどちらも俺を心配してくれてる内容だった。『命に別状はないと聞いたが大丈夫か』とか、『土日に見舞いに行く』など俺は家族に愛されてるんだなと思った。桜井家も俺の事を心配してくれていて、別の意味で涙が出そうになった。

 

そしてスマホの電源を切ろうとしたとき、1通のメールがきた。今度はなんだ?と思ったら志乃からだった。メールには短く『おやすみ』とだけ書かれていた。

 

「ああ、おやすみ」

 

そう口にしながら俺も短く返信し、今度こそ俺はスマホの電源を切り、今日佐藤さんにあーんしてもらったことは志乃に絶対ばれないようにしようと固く決心した。

 

……さっきのメールで思ったけどやっぱあいつに隠し事なんて出来そうにない気がする………タイミング良すぎでしょ。

 

俺は少し志乃に震えながら電気を消し、目を閉じ、ひとつの願い事をした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

神様……今日の事、志乃に絶対ばれませんように………

 




最後まで見ていただきありがとうございます!
下にオリヒロのプロフ?みたいなの書いといたので良かったらどうぞ。

オリヒロ設定


名前 桜井志乃
趣味 読書、ゲーム、料理
好きな物 人 八幡、ケーキと紅茶
身長 158㎝
一人っ子

今のところはこれくらい。何かあれば遠慮なく聞いてください。

それではまた次回・・・


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