東方染色記 (折れない黒鉛筆)
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第一章 普通の少年と幻想郷 第一話 とある少年の幻想入り

皆さん、初めまして。この小説のうp主の折れない黒鉛筆です。
このような小説は全く書いたことがないので文脈等おかしくなるところがあると思いますが生暖かい目で見ていただけると幸いです。
それでは、第一話をどうぞ。


俺の名前は天ケ原 康介(あまがはら こうすけ)。今俺は遠くの友達の家に初めて行き、自分の家に帰るために駅へと帰路を急いでいるところだ。
康介「あいつの家…いいところだったな…」
そんな事を呟きながら一人でこの辺りの地図を見ながら駅へと急ぐ。
ちなみに友達はこれから用事があるとか言って、この地図を俺に渡し、その用事のための支度を始めてた。別に駅まで送ってくれてもいいじゃないか。友達のケチ。
そんなことより、早く家に帰ってリハビリも兼ねたスプラトゥーンがしたい。ここ数日触っていなかったから少しは下手になっているだろうなあ。ちなみにSwitchは家に置いてきたからここ数日間はスプラトゥーン2の方もしていない。とりあえず早くスプラがしたいっ!
康介「うーん…どっちからリハビリするか…まあ普通なら2の方だよな…」
そんな事を呟いていると、ふと視界に神社が入ってきた。そういえば、最近俺がやっているコンビニのバイトがあまり上手く行っていない。ちなみにだが、ここ数日間は休みをもらっている。
これから先コンビニのバイトが上手く行くようにあの神社でお参りでもしていこう。バイトでヘマしてクビになりたくないもんな。そう考え、神社の近くまで歩いていく。
少し遠いが、たとえ寄り道しても夜にはならない時間帯だから大丈夫だろう。多分。






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5分くらい歩いたような気がする。ようやく(?)お参りしようとした目的の神社が近くに見えてきた。少し帰路から外れたけれど、地図を見れば余裕で駅まで辿り着ける…かな?ちょっと心配なんだけど。
そんなことを考えていると、神社の鳥居の前に着いた。ちなみにどうでもいい事だが、ここに来るまでに階段とかは無かったのでまだ気力が有り余っている。康介くん元気!
康介「そういやこの神社の名前何だろう…?」
俺は神社の名前を知ろうとして鳥居の上の方に視線を向ける。
テレビゲームとかをやっているにも関わらず、何故か視力は良い方なので、これぐらいの距離ならはっきりと見える。しかし、
康介「…?この神社の名前何だ?鳥居がボロボロで全く読めないぞ…」
そう、俺が寄り道しようとした神社はボロボロで名前すらまともに読めなかったのだ。名前さえ分かればこの神社がどんな神社なのかスマホで調べられたのに。残念だなあ。
そもそも神社がボロボロって何だ?この辺りの地域の人とかこの神社の巫女さんとかが管理とか手入れとかしてるんじゃないのか?ちなみに、神社がボロボロなことに対してキレてはいない。キレてないですよ。珍しいなーって思っているだけだからね?
まあ、ここで神社に巡り合ったのも何かの縁だし、コンビニのバイトが上手く行くためだ。そう思い、俺はお参りを続行することにした。
気付けば日が落ち始めている。早く元の道に帰らないと面倒くさいことになりそうだ。だからさっさとお参りして元の道に帰ろう。
そんな事を考え、俺は鳥居をくぐり、神社の境内に足を踏み入れた。
その瞬間、眩しい光が辺りを包み込んだ。俺はその光が眩しすぎて目を瞑り、手で覆い隠す。
康介(ああ、どこかのゲームでもあったけど、めのまえが まっしろに なった!ってこういう感じなのか…)
そう考えているうちに、気付けば光は無くなっていた。そして目の前にはつい先程も見た神社が…ってあれ?
康介「あれ?神社の境内こんなに広かったっけ?」
そう、鳥居をくぐる前に見た神社の境内の広さと鳥居をくぐった後、つまり今見ている境内の広さが全く違っていたのだ。慌てて鳥居の外に出て、もう一度神社の名前を確認する。するとそこには、
康介「博麗…神社?なんだそれ?」
そこに書かれていたのは博麗神社という文字だった。おそらくこれがこの神社の名前で間違いないだろう。
そうだ、この神社が博麗神社っていう名前ならスマホで検索しよう。そうすれば今俺がいる場所がわかる。そう考え、俺はスマホを取り出した。しかし、
康介「あれ?圏外?」
そう、スマホの電波表示は圏外を示していた。困ったぞ。これだと検索どころか友達に連絡すらできないじゃないか。
そしてふと俺は(何となくだが)後ろを見て、絶句した。
康介「階段がある…だと?」
そこにあったのは、とても長い階段だった。どう考えてもおかしい。だってこの神社に来る前は階段なんて無かったはずだ。てかそもそも俺階段登ってねえし。
神社の鳥居に寄り掛かり、少し考える。何故鳥居をくぐった瞬間境内の敷地が広くなり、ボロボロだったはずの文字が読めるようになり、スマホの電波表示が圏外になり、登ってもない階段が現れたのか。少しばかり俺は考えることに集中した。






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3分ほど考えただろうか。俺はある一つの結論(?)に辿り着いた。だがしかし、もし俺の立てた結論が本当なら、俺は今大変な状況に置かれていることになる。
康介「もしかして俺…異世界とかそういう感じのやつに飛ばされた感じか?」
この考えはあまりにもファンタジーしてるので最初はありえないと思っていたが、考えていくうちにそうとしか思えなくなってきた。俺は謎のあの光に包まれ、異世界?のような場所に飛ばされた。そう考えたとすれば、全ての辻褄が合う。
康介「…これからどうする?とりあえずお参りするか?」
これから先どうなるか分かったもんじゃない。ならとりあえずお参りだけはしておこうという安易な考えだ。ていうかお参りする内容コンビニのバイトがどうとか言ってる場合じゃねえな。もっと大事なことを願わなきゃ。
カバンの中から財布を取り出しつつ、境内の中にある賽銭箱に近づいていく。その途中で何かに見られているような視線を感じたが気のせいだろう。周りには何もいなかったし。気のせいであってくれ。俺こういうのにはほんと弱いんだよ。
賽銭箱の前に立ち、財布の中から適当に50円玉と100円玉を一枚ずつ取り出し賽銭箱の中に入れる。
康介(このよく分からない世界から早く元の世界に戻れますように・・・)
カラカラと2つの硬貨が賽銭箱に当たって音が鳴る。その音が鳴った瞬間、奥にあった襖が音を立てて勢い良く開いた。突然のことで俺は驚く。心臓止まるかと思ったわマジで。
襖の奥から出てきた黒髪の少女は、ぱっと見巫女のような服装をしていた。しかしよく見ると赤をベースとした服に白色の袖がついていた。さらに腋と肩が露出しており、頭に大きい赤いリボンをつけていた。
康介「あ、地元の人ですか?少し聞きたいことg」
黒髪の少女「あなたよね!?お賽銭入れてくれたの!!一体いくら入れたの!?」
いきなり少女に駆け寄られて両肩を掴まれ、体を揺さぶられ、若干困惑する。だって初めてのことだもん。女の子に両肩掴まれるの。ていうか体揺さぶらないで。頭痛くなる。
康介「えっと、150円いr」
黒髪の少女「本当!?ありがとう!!」
とりあえず最後まで喋らせてくれ。ていうか150円入れただけでこんなに喜ぶのか…この神社どんだけ貧乏なんだ?
康介「えーと…とりあえず肩から手を離してもらえませんかね?」
そう言うと黒髪の少女は手を離してくれた。案外素直で良かった。
康介「とりあえず…貴女は誰ですか?」
黒髪の少女「私?私の名前は博麗霊夢。この博麗神社で巫女やってるわ」
霊夢と名乗った少女は、次に俺の方をジーッと見始めた。
康介(何だ?俺の顔に何かついてるのか?)
霊夢「あなたのその服装に加えこの幻想郷でそこそこ有名な私を知らない…さてはあなた、外来人ね?」
幻想郷?外来人?何か意味分からん単語がいっぱい出てきたのだけれど…
康介「えっと…どういう事ですか?詳しく説明してください」
俺がそう聞くと、霊夢さんは一から説明してくれた。



次回予告(?)
何故か幻想郷に来てしまった康介。霊夢から幻想郷とは何たるかを一から聞いていく。そこに現れる至って普通の魔法使い…
(この地点で誰が来るか大体の人は分かるはず)
次回!「幻想郷と普通の魔法使い」(予定)

若干中途半端ではありますが文字数が文字数なので(気付けば3000文字突破してた)ここまでを第一話とさせていただきます。
いかがだったでしょうか。もしよろしければ感想等書いていただけるとうp主が泣いて喜びます。
ではここらで。うp主の折れない黒鉛筆でしたー。

補足 天ケ原康介くんについて
高校二年生で剣道部所属。勉強はそこそこできる方で運動神経は良い。
実はゲーマーで主にスプラトゥーンをやり込んでいる。その為か反射神経はとても良い。一応1のS+カンスト勢。2では全ルールS+まで到達している。
性格は基本やるときはやるタイプ。それ以外は基本マイペース。


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第二話 幻想郷と普通の魔法使い

どうも、筋肉痛に悩まされているうp主の折れない黒鉛筆です。
まずは第一話を見てくださった方、ありがとうございました。拙い文章でしたが見てくださってとても嬉しいです。
さて、今回の第二話ですが、タイトルや前回の予告でも言ったように、「普通の魔法使い」が登場します。お楽しみに。
では、第二話をどうぞ。


(念のため)前回のあらすじ
康介が神社にお参りしようとしたら変な光に包まれた
気付けば康介は異世界的なところに飛ばされていた
霊夢と出会い、今自分がいるこの世界について聞いた


少女説明中…





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霊夢「…どう?理解できた?」
康介「…はい、一応理解出来ました。」
どうやら俺の読みは当たっていたようで外れていたらしく、ここは"幻想郷"という異世界のようなもの(正確には異世界ではないらしい)らしく、忘れ去られた物や人や妖怪が訪れる場所らしい。そして俺のような外の世界から来た人のことを外来人と呼んでいるらしい。…ってあれ?
康介「あの…もしかして俺って忘れ去られたんでしょうか?」
霊夢「いや、その可能性は低いわね。だって外の世界で普通に生きてりゃ忘れ去られることなんてほぼほぼ無いから。」
じゃあ俺はなぜ幻想郷に来てしまったのだろうか。もしかして境内に入ったときのあの光が原因か?ていうか俺、元の世界に戻れるのか?仮にもし戻れなかったら色々と困るんだが。バイトのこととか高校のこととかスプラトゥーンのこととか。
霊夢「その心配はいらないわ。私かもう一人あいつの力があればあなたを元の世界に戻すことができるわよ。」
康介「サクッと心読まないでくださいよ…で、本当に戻れるんですか?」
霊夢「ええ、準備に丸一日かかるけどね。ちゃんと元の世界に戻れるわよ。」
それを聞いて俺は安心した。とりあえずこれで元の世界に戻ることができる。
霊夢「但し、もし戻るならここでの記憶をすべて消させてもらうわ。外の世界に幻想郷があると知られると色々面倒だから。」
康介「はい。わかりました。」
霊夢「そういえばあなたの名前何?」
そういえば名乗ってなかった。俺としたことがすっかり忘れてたぜ。
康介「俺の名前は天ケ原 康介と言います。よろしくお願いします、霊夢さん。」
霊夢「康介、短い間だけど宜しくね。あとさん付けしなくて良いから。」
康介「了解。じゃあさん付けしないでおく。」
霊夢「…急にタメ口にならないでくれる?」
康介「俺の中ではさん付けしない相手はタメ口でいいんだよ。…そういえば、今日泊まるとこ無いな…どうする?」
日も落ち始めている。幻想郷には妖怪もいるらしいので剣道以外でまともに戦えない俺が妖怪なんかと出くわしたら死しかないだろう。死なないためにはとりあえず今晩泊まれるところを探さなくては。
霊夢「あらほんとね。こういう時にあいつが来てくれたら私が泊めなくて済むのだけれど…」
するとその時、微かに遠くの方から声が聞こえた。俺は思わず声が聞こえた方を振り向く。条件反射ってやつかな?多分。そこにはこちらに猛スピードで向かってくる箒に乗った少女が一人。
箒に乗った少女「おーい!霊夢ぅ!遊びに来てやったぜええ!!」
霊夢「あっ、噂をすればなんとやらね。」
その少女はスピードを緩めることなくこちらに向かってくる。
康介(あれ?このままだと俺あの子とぶつかるんじゃね?)
俺はそう思い、すぐ左に数歩ステップを踏む。ステップを踏み切ったその瞬間、俺の少し右を少女が通過。少女はそのまま地面に激突し、激しい音と共に土煙が上がった。
康介(あっぶね…ステップ踏んでなきゃ多分死んでるか重傷負ってたぞ俺…)「えっと…大丈夫か?」
心の中で冷や汗をかきつつ、土煙の中にいる少女に声を掛ける。
霊夢「心配しなくても大丈夫よ。魔理沙、早く起きたら?丁度あなたに用があったのよ。」
霊夢がそう声を掛けると、魔理沙と呼ばれたその少女が土煙の中から出てきた。
魔理沙?「いてて…着地またミスっちまったぜ…」
霊夢「あんた着地ミスるの何回目よ…まったく…」
魔理沙?と霊夢が軽く会話を交わす。すると魔理沙?が俺の存在に気づいたのだろうか。こちらを見た。
魔理沙と呼ばれた少女は一言で言えば魔法使いのような服装だった。リボン付きの黒三角帽のようなものを被っており、そこから片方だけおさげにした金髪が前に垂れていた。白のブラウス?の上に黒い服を着ており、黒スカートの上には白いエプロンが巻かれていた。
魔理沙?「お、お前誰だ?この辺じゃ見ない顔だな。それに服も珍しいぜ。」
康介「俺の名前は天ケ原康介。ついさっきここに来たいわゆる外来人ってやつらしい。」
魔理沙?「お、外来人か。私の名前は霧雨魔理沙。普通の魔法使いだぜ!」
康介「やっぱり魔法使いか…てか魔法使いってほんとにいたんだな…」
魔理沙「魔法使いはほんとにいるんだぜ。よろしくな!康介!」
康介「ああ、宜しく。魔理沙。」
魔理沙と軽い自己紹介を交わしたところで霊夢が魔理沙に話しかける。
霊夢「魔理沙、少し頼みたいことがあるんだけど…」
魔理沙「おう、なんだ?」
霊夢「この康介ってやつ、今晩だけあんたの家に泊めてもらえない?」
魔理沙「え?なんで私がしないといけないんだぜ?霊夢がすれば良いじゃないか。」
霊夢「…面倒くさいのよ。」
魔理沙「ま、そんなとこだろうと思ったぜ。仕方ない、私の家に泊めてやるよ。」
その会話を聞いていた俺は一安心した。これで泊まる場所の確保ができた。(俺は何もしてないけどな。)
霊夢「あんたならそう言ってくれると思ったわ。…んじゃ、後は宜しく。私は康介を外の世界に帰すための準備があるから。」
そう言うと霊夢は神社の中に戻っていった。今から準備をするのだろうか。…巫女さんも大変だなあ。
魔理沙「…じゃあ行くか。康介、箒の後ろ乗れ。」
康介「…え?何処へ?」
突然話しかけられて俺は若干驚く。
魔理沙「魔法の森にある私の家に行くんだよ。もう日が沈みかけだろ?」
気づけば、日が沈みかけで辺りが暗くなり始めている。急がないと妖怪に襲われてマジで死ぬかもしれない。そう思った俺は箒に乗って飛ぶ準備をしている魔理沙の後ろに乗った。若干不安定だがどうにかなると思う。
魔理沙「じゃあ行くぜ…飛ばすからしっかり掴まってろよ?」
康介「えっまだ心の準備g」
俺がそう言い切らないうちに魔理沙と俺を乗せた箒は宙に浮かび、そのまま猛スピードで進みだした。






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魔理沙「ほら着いたぜ。ここが私の家だ。」
魔理沙のその言葉で俺は箒から地面へと降りた。箒が進むスピードはとても速く、博麗神社から3分程でここへ着いた。…にしてもよく箒から落ちなかったな俺。
ついさっきの魔理沙の話からするとここは魔法の森という場所らしい。なんかすごく神秘的な場所だ。何故かは分かんないけど。
そして俺の目の前には魔理沙の家がある。そばには「霧雨魔法店 なんかします」と書かれた看板が。
康介「魔理沙の家って自宅兼店舗なんだな。」
魔理沙「ああ、今まで仕事の依頼で来た人はほぼいないけどな。」
康介「ところで、なんかしますって具体的には何するんだ?」
魔理沙「そりゃなんかするぜ。妖怪退治とか水道管の工事とか。」
康介「割と何でもしてくれるんだな…」
そんな会話を交わしつつ、俺と魔理沙は玄関の前に着いた。魔理沙がドアを開け、魔理沙の次に俺が魔理沙の家へと入った。
康介「お邪魔しまーす…」
魔理沙「一人暮らししてるから誰もいないぜ?」
康介「それを早く言えよ。てか散らかりすぎでしょ…」
魔理沙の家は色々なものが散乱していて、散らかっているどころの話じゃなかった。俺の部屋も散らかってたけどここまで酷くないぞ。一体どうすればこんなに散らかるんだ…?
魔理沙「気づけばこんなに散らかってたぜ。」
康介「サクッと心読むなって…ちなみに、片付ける気は?」
魔理沙「全く無いぜ。」
康介「ですよねー」
そんなどうでも言い会話を交わしつつ、何とか俺はテーブルの近くのイスに座る。気付けば魔理沙がキッチンに立ち、料理を始めていた。
康介「魔理沙って料理できるんだな。てか俺も手伝おうか?」
魔理沙「ああ、大丈夫だぜ。客人へのもてなしってやつだ。」
康介「魔理沙って意外と気が利くんだな。」
魔理沙「当たり前だろ?デキる女は違うんだぜ。」
康介「まあ当たり前か。…そうだ、手伝わずにこの家にいるのは少し居心地が悪いから明日の朝食は俺が作るよ。」
魔理沙「本当か?じゃあ明日の朝食は頼んだぜ。…不味かったら魔法ぶっ放すからな。」
康介「…本当にぶっ放さないでよ?」
そんな冗談?も交えた会話をしていると、魔理沙が料理を持ってこちらにやってきた。どうやらキノコ料理のようだ。
魔理沙「料理出来たぜー。一緒に食べようぜ。」
康介「早いなオイ…じゃあ食べるか。」
康介&魔理沙「「いただきます。」」
その日は2人で美味しいキノコ料理を食べた後、一人づつ風呂に入り、外の世界について魔理沙が聞きたがっていたのでひたすら話した。そして気付けば魔理沙が寝落ちしていた。俺の話つまらなかったのかな…結構興味深そうに聞いていたのにな…残念。
そう思っていると俺も眠くなってきた。とりあえず寝るかと思い、俺はイスに座り直してそっと目を閉じた。こっちの方がよく寝れるんだよな。
…とりあえず明日の夕方まではこの幻想郷にいるんだ。どうせなら楽しもうじゃないか。そう考えて俺は眠りについた。



次回予告
幻想郷での初めての朝を迎えた康介。魔理沙の提案で2人で人間の里へ行くことになった。「人間の里ってどんなところなんだろうか」と期待に胸を膨らませる康介。その人間の里でハプニングに巻き込まれることも知らずに…
次回!「人間の里でのハプニング」(仮)

いかがでしたでしょうか。今回も3000字余裕で超えました。と言うか3000字超えがデフォルトなのかなと思ってきてます。
さて、次回ですが、康介くんと魔理沙が人間の里に行きます。そんで色々観光します。つまり平和回…と思いきや、ハプニングに巻き込まれる…予定です。
とりあえず、また次回お会いしましょう。うp主の折れない黒鉛筆でした。

補足 康介くんが魔理沙に対して初めからタメ口だった訳
彼は幻想郷に来て緊張していました。彼は目上の人と話す以外に緊張すると人に対して敬語()を使ってしまうよく分からない癖があります。それで霊夢に対して最初は敬語だったのですが、霊夢の一言で緊張が解け、後に出てきた魔理沙にもタメ口で接した、ということです。


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第三話 人間の里でのハプニング(前編)

どうも、筋肉痛がようやく治ってきたうp主の折れない黒鉛筆です。
まずは第一話、第二話と読んでくださった方、ありがとうございます。まだ読んでない方もぜひ読んでみてください。
ということで第三話です。一応書いたのですが第三話にして前後編に別れてしまいました。つまりタイトルにもあるように前編です。
前編ではまだハプニング要素はあんまり無いです。許してね。
前書きが長くなってもアレなんで、ここらで終わりにして第三話をどうぞ。(すでにだいぶ長め)

前回のあらすじ
霊夢に心をサクッと読まれた
霧雨魔理沙と出会った
魔理沙の家で一晩泊めてもらうことになった


翌朝…
俺のカバンに入れてあるスマホの目覚ましアプリが勝手に起動し、音を立てる。その音で俺は目を覚ました。
康介「…あぁぁ、よく寝たなあ…」
眠い目をこすりながら俺は時計を見る。午前6時前。朝飯を作るにはちょうど良さそうな時間帯だ。椅子からそっと立ち上がり、まだ寝ている魔理沙を起こさないようにキッチンへと向かう。
康介「さて…何作ろうか…」
とりあえず余り物で何か作るか。と思い、周りを漁ってみることにした。






見つかったものから作れそうなものを考えた結果、和食を作るかという結論に至り、早速作り始める。味噌汁に卵焼きに白米ご飯。一応この辺の簡単な料理なら作れるので安心だ。そうやって朝食を作っていると、魔理沙が起きたらしく後ろの方で物音がした。
康介「お、魔理沙おはよ。今朝食作ってるからちょい待ってな。」
魔理沙「ん…ああ、おはよ。…ってええ!?なんで男が私の家にいるんだ!?」
…こいつ昨日のこと何も覚えてないのかよ。ってか何か構えてるし…
康介「あのさぁ…お前昨日のこと思い出せよ…」
魔理沙「…あああ!思い出したぜ!…ゴメンな康介。」
康介「別にいいよ。てか朝食出来たから食べようぜ。」
康介&魔理沙「「いただきます。」」
俺の作った朝食は好評だったらしく、魔理沙にべた褒めしてもらった。嬉しいなあ。元の世界だと自分の為にしか作ってなかったからな。あとどうやら魔理沙は和食派だったようだ。
康介&魔理沙「「ごちそうさまでした。」」
朝食を食べ終わって俺が食器を洗っているところに魔理沙が話しかけてきた。
魔理沙「なあ康介、今日どうする?確かここにいるの夕方までだよな?」
康介「ああ、夕方までいるよ。…確かに今日暇だな。どうしようか。」
魔理沙「なら今日は人間の里に行こうぜ!楽しいぞ!」
康介「人間の里…?人が集まってる集落みたいなものか?」
魔理沙「まあそんなところだぜ。」
康介「なら行くか。今日どうせ暇だし。」
魔理沙「決まりだな。じゃあ早速行くか。外で待ってるからなー。」
そう言って魔理沙は箒を掴み、外へ駆け出していった。俺も人間の里に行く準備をするためにカバンを持つ。そういえば、今持ってるものでも見ておこうかな。後々役立つかもしれない。
そう考え、俺はカバンの中身を取り出す。中にあったのはスマホとスマホの充電器、イヤホン、まだ飲んでいない飲料水、あと財布。
康介「うへえ…ほぼ役立ちそうにないな…」
そう言いつつもカバンの中に戻し、そばにあった上着のパーカーを掴んで俺も外に出た。
外はそこそこ暑く、正直パーカーなんていらなさそうな感じだ。夏だもんな。でもここで置いておくと元の世界に帰るときに忘れそうだな。きっとそんな感じがする。なら忘れないように今持っていくかと考え、カバンの中にパーカーを詰め込む。
魔理沙「ほら乗れ。人間の里まで飛ばすぜ。」
康介「ああ、ありがと。」
軽くお礼を言い、俺は魔理沙の箒の後ろに乗った。今度は心の準備はできてる。いつでも来い。
魔理沙「じゃあ行くぞー。」
その言葉を聞いた瞬間、箒は浮かび上がりかなりのスピードで発進した。






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魔理沙「ほら着いたぜ。ここが人間の里だ。」
スマホで魔理沙にバレないように現在時刻を見る。午前10時半。ちょうど良さげな時間帯だ。これなら大方の店も開いているだろう。
そう思いながら俺は広めの空き地に着地した。
康介「ここが人間の里かあ…なんていうか、和風だな。」
人間の里は一言で言うならば「江戸時代の町並み」をしていた。行き交う人々も皆着物姿だったり和服だったりで、民家(多分)も和風建築のような感じだった。俺の住んでる場所ではこんな風景見たことないなと思い、感動していると、
魔理沙「まずどこ行く?別に私はどこでもいいぜ。」
と魔理沙に聞かれた。正直俺は人間の里をよく知らないのでそもそも何があるとかは分からない。てか初めて来たから何も知らなくて当たり前か。なので、
康介「うーん…魔理沙のおすすめの場所に連れてってくれ。」
と返しておいた。多分これが一番無難な返し方だと思います。
魔理沙「分かったぜ。…じゃあ寺子屋にでも行くか。」
へえ、寺子屋もあるのか。ますます江戸時代じゃないか。タイムスリップでもしたような気分だ。
康介「ああ、頼んだ。」
そう返し、俺と魔理沙は寺子屋に向かって魔理沙を先頭にして歩いき始めた。






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???「少しいいか?魔理沙と…そこの男性。」
周囲の景色に感動しながら歩いていると、不意に後ろから声をかけられた。俺と魔理沙は足を止め、後ろを振り返る。
そこには、青い服を着た女性がいた。髪は銀髪で、腰近くまで垂れているのではと思うくらい長い。そして頭には変な形の青い帽子をかぶっていて、その上には赤いリボンが。胸元にはこれまた赤いリボンがあり、袖は短めの白。
魔理沙「おっ、慧音じゃないか。今日は寺子屋休みなのか?」
慧音?「ああ、今日は日曜日だろ?当たり前じゃないか。」
ふーん、今日って日曜日なんだ。魔理沙の家にはカレンダーらしきものが無かったので曜日が知れてちょうど良かった。…という事は俺のスマホはこっちに来たときに時間は合わせたから合っているけど曜日はズレているのか。面倒くさいなあ。
そんな呑気なことを考えていると、慧音と呼ばれた女性がこちらに話しかけてきた。
慧音?「ところで…君の名前は?この辺では見ない顔だが。」
康介「俺の名前は天ケ原 康介。昨日の夕方ここに来た外来人ってやつだ。」
慧音?「そうか、私の名前は上白沢慧音。よろしくな、康介。」
康介「慧音さん、よろしく。」
あれ?なんで俺さん付けしてるんだ?まあ慧音さんの身長が高いからか。仕方ない。
慧音「ところで、康介はなぜここに来たんだ?」
康介「えっと、それは…」
俺が慧音さんにここまでの経緯を説明しようとしたところで誰かのお腹が鳴った。どうやら犯人は魔理沙のようだ。
魔理沙「ヘヘ…お腹空いちまったぜ。そろそろ昼飯にしないか?」
康介「あれ、もうそんな時間か。慧音さん、昼飯食べるのにいい場所無いか?」
慧音「ああ、それなら団子屋にでも行こうか。今日は私も暇なんだ。」
魔理沙「じゃあそれで決まりだな!早く団子が食べたいぜ〜!」
そんな会話を交わし、俺たち3人は慧音さんを先頭にして団子屋へと足を運んだ。






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康介「…という訳なんだよ。」
慧音「なるほど。それは大変だったな。」
今俺たちは団子屋に着き、団子を食べながら、俺がこの世界に来た理由を慧音さんに話していたところだ。ちなみに魔理沙もこの話を聞いている。
慧音「という事は…康介は今日の夕方頃に帰るのか?」
康介「ああ。博麗神社で霊夢が準備してくれてるからな。」
さっきからずっと思っていたのだが、慧音さんは凄く人の話を聞くのが上手い気がする。あとこれは勘なのだが、慧音さんは単なる人間ではないような気がする。うまく言葉で言い表せないけど、なんかオーラ的な何かが違う感じがする。まあ気のせいだと思うけど。
慧音「…少し残念だな。ずっとこの幻想郷に居てくれてもいいのだが…」
康介「いやいや、流石に…外の世界だと学校とか行ってるからもしここに居続けるならその辺が面倒になりそうなんだよな。」
ずっと居てもいいなら居たいんだけどね。一応高校生である以上は学校やバイトもある。それらを投げ出してここに居続けるのは少し胸が苦しくなりそうだ。まあ、帰れなくなるなんてこともないだろうし。…こらそこ、フラグとか言わない。
そう考えながら、俺は最後の団子を口に運ぶ。ここの団子屋の団子はとても美味しい。これからも記憶に残り続ける…って外の世界に帰るときに記憶消されるのにそれは無いか。
魔理沙「康介ー、これからどうするぜ?」
そんなことをしみじみと考えていると、魔理沙が突然話しかけてきた。落ち着いて口の中にある団子を食べ切ってから、魔理沙と話す。
康介「そうだな…寺子屋も今日休みなら、完全に行く場所がないんじゃないか?」
慧音「まあ他にも行ける場所ならたくさんあるが…」
康介「へえ、他にも行ける所あるんだ。慧音さん、良かったら案内してください。」
慧音「私で良いのであれば、案内してやろう。魔理沙も一緒にな。」
良かった。これで夕方辺りまで暇することはなさそうだ。どうやら全員団子を食べ終わっているようだ。ちなみに代金は慧音さんが全員分支払ってくれた。優しい人だ。
康介「それじゃあ…行きますか。」
そう言い、腰掛けていた長椅子から立ち上がる。その次の瞬間、
???「キャー!助けて!」
遠くの方から悲鳴が聞こえてきた。あの方角は…俺と魔理沙が降り立った空き地の方か。
慧音「大変だ!もしかしたら妖怪かもしれない!急ぐぞ!」
魔理沙「ああ!行くぞ康介!」
康介「…え?なんで一般人の俺まで行かなきゃいけないんですかね?」
魔理沙「細かいことはいいんだよ!とにかく行くぞ!」
魔理沙にそう言われ、強引に右手を掴まれた俺はなす術もなく走っている慧音と魔理沙に渋々付いていくしかなかったのであった。
康介(このまま平和に夕方迎えると思ったのに…ついてねえな俺…)



次回予告(?)
悲鳴の聞こえた方に駆けつけた康介たちはそこで妖怪に襲われそうになっている女の子を発見する。
魔理沙が攻撃を加えてもびくともしない妖怪。さらに康介が絶体絶命のピンチに!?
次回! 人間の里でのハプニング(後編)

いかがでしたでしょうか。今回は慧音さんが出てきました。慧音さんをさん付けしてる康介くんすこ。
さて次回ですが、妖怪との戦闘です。と言っても、康介くんはどこかでもあった通り剣道以外でまともに戦えないので基本は魔理沙vs妖怪になるかなって思ってます。
初の戦闘シーンなのでいつもよりさらに文章が見苦しくなると思いますがどうかご了承くださいね。
ではここらで失礼。うp主の折れない黒鉛筆でした。
なんとか次の日曜までには第四話を投稿できるように頑張ります。
感想等お待ちしております。


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第四話 人間の里でのハプニング(後編)

どうも、テンション上がって小説書いてたら4000文字を超えかけたうp主の折れない黒鉛筆です。
そういえば、先日(第三話を投稿してから)UAが100を超えてました。ありがとうございます。これからも励んでいきますのでどうかよろしくお願いします。
ということで第四話です。前回戦闘描写すると言ったな、あれは嘘だ。実際に書いてみたら戦闘要素が薄くなったような気がします。ごめんね。
それでは、戦闘要素の薄いただ長いだけの第四話をどうぞ。

前回のあらすじ
魔理沙の提案で人間の里に行くことになった
上白沢慧音と出会い、お団子を奢ってもらった
悲鳴が聞こえて魔理沙に半ば無理矢理そこへ連れて行かれた


康介(えっと…どうしてこうなった…)
今俺はついさっき悲鳴の聞こえた方にある少し開けた空き地にいる。もちろん魔理沙と慧音さんも一緒だ。
そして目の前にいるのは…妖怪。妖怪はかなり大きく、2mくらいはありそうだ。全身は錆びた鉄のような色をしていて、特に口が大きく、何でも丸呑みしてしまいそうな口だ。…まさかとは思うけど、俺丸呑みされないよな?
ちなみに襲われかけていたのは子供で、俺達が来た瞬間スキをついて逃げていた。これで安心…じゃないよなどうすんだよこの妖怪。
慧音「私は里の自警団の人を連れてくる!二人共、しばらく時間稼ぎしておいてくれ!」
そう慧音さんが言い、俺達がここまで走ってきた方角へと走っていった。
康介「なあ魔理沙…こいつ、どうにかなるか?」
魔理沙「大丈夫だぜ。このミニ八卦炉があればな!」
魔理沙がそう言い、懐から今朝俺に構えていた謎の箱?を取り出した。そして自身の前に構える。どうやら妖怪に攻撃を仕掛けるようだ。
魔理沙「じゃあ行くぜ…そうだ康介、私から離れておけ。怪我するかもしれないぞ。」
康介「お、おう。」
魔理沙の指示に従い俺は魔理沙から少し離れる。これから一体何が起こるんだ…?
魔理沙「恋符!マスタースパーク!」
魔理沙がそう叫ぶと、ミニ八卦炉と呼ばれた箱に光が収束し、光線となって妖怪に向かって発射された。
俺はそれを見てただ絶句するしかなかった。何故なら魔理沙の出したマスタースパークは極太光線で、どんな物も消し炭にしてしまいそうな感じを醸し出していたからだ。て言うか今朝もしこれが放たれてたら俺確実に死んでたな…
康介(いくら妖怪と言えどもこれは消し炭になったか…?)
そう思っていると、マスタースパークが止んだ。その後の光景を見て、俺と魔理沙が驚く。だって無理もないだろう。
マスタースパークを喰らってもあの妖怪は、傷一つ負っていなかったのだから。






─────────────────────────────────────






魔理沙「はあ…はあ…こいつ硬いな…」
ついさっきから魔理沙は色々な魔法(と言っても大体同じ感じの魔法に見えるが)を打ち続けている。俺はそれを見ることしか出来ない。だが、妖怪は未だに傷一つ負っていない。更に言うと、妖怪は全く攻撃を仕掛けてこない。こちらが疲れ切ったところに攻撃を仕掛けてくるつもりなのだろうか。すると魔理沙が、
魔理沙「すまん…魔法打ち過ぎた…」
と言い、地面にへなへなと座り込んだ。ヤバい。さっき考えた俺の仮説が正しいなら…敵の攻撃が来る!
俺の仮説は当たってしまった。妖怪が魔理沙の方に手を伸ばし始める。このままだと魔理沙が食べられてしまうかもしれない。そんな最悪の考えが頭をよぎり、気づけば俺は魔理沙の方に駆け出していた。やることはただ一つ。間に合うか…?いや、間に合わせる。
俺は全力疾走で魔理沙のもとに走り、その勢いで…魔理沙を突き飛ばす。幸いにも魔理沙は吹っ飛んでくれた。すまんな魔理沙。そして妖怪は…魔理沙の代わりにそこにいた俺を掴んだ。
魔理沙「!!康介!」
康介「がッ…」
魔理沙のそんな叫びが聞こえたが、今はそれどころじゃない。
妖怪の腕力は相当強く、その痛みに耐えるのに精一杯だ。もしかしたら骨折れるかもしれない。ていうかもう既にどこかがミシミシ言ってるような。幸いにもカバンと俺の両腕は握られていない。つまり両手ならまだ動かせる。
今まで感じたことのない壮絶な痛みに耐えながらも、何とかカバンの口を開ける。ただ、俺のカバンの中にはろくな物が入っていないのだ。開けたところでどうにかなる訳でもない。
康介「クソがっ…!」
悪態をつきつつも里の自警団の人が来るまでの時間稼ぎでもしようと思い、水が入ったペットボトルのキャップを開ける。
だが、ここで手が滑ってしまい、ペットボトルの中から水がほぼ全部こぼれ出てしまい、妖怪の手に水がかかる。せっかく妖怪の目に水をかけて目潰しできると思ったのに。
しかし、妖怪の手に水がかかった瞬間、なぜか少しだけ妖怪が苦しんだ。なんと、水がかかったところが少しだけ溶けていたのだ。
康介(こいつ…もしかして水が弱点か…?)「魔理沙!こいつは水が弱点だかr…ぐッ。」
魔理沙に弱点を教えているとさらに締め付けが強くなった。あまりの痛さに途中で言葉が出なくなる。そして段々と妖怪の大きな口が近づいてきた。どうやら今の水で妖怪を怒らせてしまったようだ。
段々と目の前が白くなってくる。そんな中で俺には走馬灯が見えていた。
康介(…よく考えれば楽しいとは言えない人生だったな…それにこんな若さで死ぬなんて…本当に最期までついてなかったな俺…)
そして俺が意識を失いかける直前、俺の中に一つの願望が生まれた。
(ああ、もし大雨が降ったらこいつを倒せたかもしれないのにな…)
そこで俺の意識は途絶えた。






─────────────────────────────────────






私は、ただひたすら後悔していた。目の前で私の【友達】が喰われてしまう。それなのに私は何もできない。あまりの悔しさに、涙がこぼれる。
魔理沙「くそッ…なんで打ち過ぎてしまったんだ…」
康介は私に弱点を教えてくれた。だが、それを聞いたところで最早私には何かできる力は残っていない。
魔理沙「ごめんな康介…ごめん…守りきれなかった…」
私はただ妖怪に掴まれて今にも喰われそうな康介を見ながら謝ることしか出来なかった。康介は操り糸が切れた操り人形のように動いていない。おそらく意識を失ったのだろう。
妖怪が康介を口のそばに近づける。もう駄目だ。康介は助からない。そう思い、私は目を瞑る。
…すると私の手の甲に、何か冷たいものが当たる感覚がした。それと同時に妖怪が苦しみだす。
思わず私は目を開ける。なんと、さっきまで雲ひとつない晴れていた空に雨雲が広がっていたのだ。そして、大雨が降り出す。
雨粒が当たる度に妖怪が少しずつ苦しみながら溶ける。どうやら康介言っていたことは本当だったようだ。そして、とうとう妖怪は溶け切ってしまった。
私はすぐに康介のもとに駆け寄る。康介はまだ意識を失っているようだ。だが息はしているので取り敢えず生きていることは確認できた。
魔理沙「良かったぜ…それにしても何故雨雲が出て来たんだ?」
気づけば雨雲が無くなっている。ほんとに不思議だ。すると遠くから慧音の声が聞こえてきた。
慧音「おーい!里の自警団の人を連れてきたぞ…って妖怪は?」
魔理沙「それなら謎の集中豪雨で溶けてしまったぜ…そんなことより康介が…!」
慧音「ん?康介がどうかしたのか?」
魔理沙「康介が妖怪に…そして今も意識を失ってて…」
話す度に泣きそうになる。だって私のせいで康介はこうなってしまったのだから。
慧音「そうか…取り敢えず寺子屋に運ぶぞ。応急処置をしないといけないかもしれない。」
慧音がそう言うと、すぐに里の自警団の人が康介を抱え、寺子屋の方へ向かった。
魔理沙「頼むから目を覚ましてくれよ…康介…」
そう願いながら私と慧音は寺子屋へ歩き出した。






─────────────────────────────────────






康介「…知らない天井だ。」
…ここどこだ?えっと確か、俺はでっかい妖怪に掴まれて食べられそうになった…けど死んではいないっぽい。多分。だって足ついてるから。取り敢えず体を起こす。全身が痛いが何とか起き上がれた。どうやら骨は折れていないようだ。
慧音「お、起きたか。おはよう、康介。」
康介「おはよう。慧音さん。ところでここは…?」
慧音「ここは寺子屋だ。安心しろ、日曜日だから誰も来ない。」
あ、寺子屋かここ。じゃあ死んでないな俺。確定したわ。
ふと時間が気になって時計を見る。午後4時半。まだ約束の時間ではなくて一安心。するといきなり扉が勢い良く開いた。ビビるからやめて。そこには魔理沙がいた。
康介「あっ魔理沙。おはy」
魔理沙「ごめんな康介。私が不甲斐ないばかりに…」
どうしよう。いきなり謝られた。こういうの初めてだから対処法がわからん。取り敢えず…
康介「気にしてないよ。それよりこっちもごめんな。いきなり突き飛ばして。それより体調はどうだ?」
魔理沙「体調は少し戻ったけど…でも…」
康介「あのさ、結果的に俺も無事だったんだからいいだろ。俺も魔理沙も無事だった。それで十分じゃん。」
魔理沙「…それもそうだな。」
なんとか納得してくれた。これで次の話ができる。
康介「そうだ、魔理沙。少しお願いが…」
魔理沙「なんだ?康介。」
康介「そろそろ博麗神社に行かないと行けないからさ、連れて行ってくれないか?」
魔理沙「ああ、それくらいならお安い御用だぜ。」
よし。これで博麗神社に遅れることはなさそうだ。そう思っていると慧音が俺に声をかける。
慧音「そうか…じゃあ私とはお別れだな。」
康介「ああ、短い間だったけど楽しかったよ。ありがと、慧音さん。」
慧音「こちらこそありがとう。君は私のことを忘れてしまうが私は君のことを忘れないからな。」
そんな事を話していると、気付けば魔理沙が外に出て準備を済ませている。早く行かないと。
康介「じゃ…ここらで失礼しますかね。」
慧音「ああ、あっちの世界でも頑張れよ。」
康介「…はい!」
そう言って俺はカバンを掴み外に出て魔理沙の箒に飛び乗った。
魔理沙「…じゃあ行くぞ。」
魔理沙がそう言い、箒は博麗神社の方へと進みだした。

慧音「康介…不思議なやつだったな。」



次回予告
別れを惜しむ康介たち。
そこに現れる幻想郷を作った妖怪。
彼女が笑っている理由とは…!?
次回! 「出会いがあれば別れもある」

いかがでしたでしょうか。終わり方がかなり微妙でしたがこれ以上書くと4000字を超えてしまうのでやめときました。
ちなみに次回予告のタイトルに(仮)とついていませんが、この後書きを書いている地点で既に本文は完成しています。つまり内容が決まっているので(仮)とつけなくていい、ということですね。
次回ですが、とうとう幻想郷との別れの時間がやってきます。そしてようやく登場するのはもちろんあの人!
それでは、ここらで失礼します。うp主の折れない黒鉛筆でしたー。

…そういえば、何で急に雨が降り出したんですかね…?


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第五話 出会いがあれば別れもある

どうも、調子に乗って5話目をノリだけで書き上げたうp主の折れない黒鉛筆です。
実はこの前書きって第四話の前書きとかを書いたあとに続けて書いてるんですよね。つまり書くことが(ry
ということで、第五話です。ややシリアス気味かもしれません。ていうか自然に書いてたらそうなりました。許して。
さて、もう書くことがないので第五話をどうぞ。

前回のあらすじ
妖怪に出会った
(天候のお陰で)妖怪に勝利した
慧音と別れの挨拶をして魔理沙と一緒に空へ飛び立った


今俺と魔理沙は博麗神社に向けて幻想郷の上空を飛んでいる。おそらく一緒に飛ぶのはこれが最後になるだろう。
康介(どうしよう…何か凄い気まずい…)
俺がそう感じている理由としては、前までは飛んでいるときにどうでもいい雑談?をしていたのだが、今回は互いに全く話さない。更に言うと前までと比べて飛行速度が少し遅いような気がする。まあ乗せてもらってる身だから何も言えないけど。
魔理沙「…あのさ」
なんの前触れもなく魔理沙が喋りだす。
魔理沙「康介は…この幻想郷での短い生活、楽しかったか?」
康介「ああ、楽しかったに決まってる。辛いこともあったけど、それも含めていい経験になったよ。」
魔理沙「…そうか。なら良かったぜ。」
…ほんとに色んな事があった。それもこれもあの神社にお参りしようなんて思わなければ起こらなかったことだ。そう思うと本当に思い出に残る旅だったな。まあ元の世界に帰るときにここでの記憶は全て消されてしまうんだけど。
魔理沙「ほら、博麗神社が見えてきたぜ。」
そうだ、魔理沙にお礼言っておかないと。
康介「…魔理沙、短い間だったけどありがとな。色々世話してくれて。」
魔理沙「ああ、こちらこそだぜ。」
そんな短い会話が俺と魔理沙の幻想郷の空での最後の会話だった。






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霊夢「…お疲れ様、魔理沙に康介。里の妖怪の話、聞いたわよ。」
博麗神社に着き、霊夢の第一声がこれだった。
魔理沙「…いや、私は何もしてないぜ。たまたま雨が降ってきたから勝ったようなもんだ。」
へえ。俺が気絶したあと雨が降ったのか。道理で俺の所持品が少し濡れてるわけだ。
霊夢「あらそう。ならいいわ。」
康介「…で、俺が帰れる準備は出来てるのか?」
霊夢「ええ、でもその前に…いるんでしょ紫。出てきなさい。」
霊夢が突然何もない方向に向かって言葉を放つ。するとそこがパックリと開き、中から金髪の女性が出てきた。口には扇子をあてている。…さすが幻想郷、何でもありなんだな。
金髪の女性「あら、よく分かったわね。」
霊夢「…私の勘はよく当たるのよ。」
康介「えっと…霊夢、この人誰?」
霊夢「ああ、こいつの名前は八雲紫。簡単に言うと幻想郷を作ったスキマ妖怪よ。」
紫「紫よ。よろしく、康介くん。」
康介「お、おう。よろしく。」
ところで何でいきなり幻想郷を作った妖怪さんが出てきたのだろうか。…まさか俺、何かしちゃいけないことしちゃったやつか?
紫「いえ、幻想郷から外の世界に帰るあなたに挨拶だけしておこうと思ってね。」
康介(またサクッと心読まれた…)「そういうことか。」
内心驚きながらも何とか適当に返す。すると紫さんが俺の方をジロジロと見始めた。
康介「な…何なんだ?紫さん。俺の顔に何かついてるのか?」
紫「いえ、何もついてないわ。でも…」
康介「…最後まで言えよ。気味悪いなあ。」
紫「私が言いたいことはいずれ分かるわ。フフフ…」
なんかこの人胡散臭いな…まあ信じないようにしておくのが吉かな。
霊夢「話は終わり?」
俺と紫さんが話してたところに霊夢が割って入る。
紫「ええ…じゃあこれにて失礼。また会えたら会いましょうね。康介くん。」
そう言うと紫はいつの間にやら消えてしまっていた。
康介(…あれ?なんであの人俺の名前知ってたんだ?俺名乗ってないのに。…まあいいや。)
霊夢「じゃあ…簡単に元の世界に帰るための説明をするわね。あなたがすることはただ一つ。あの神社の鳥居をくぐるだけよ。」
そう言うと霊夢は博麗神社の鳥居を指差した。なるほど、入ってきたときの逆再生をするってわけか。
霊夢「記憶については元の世界に帰った瞬間消えるわ。だから安心して鳥居をくぐりなさい。」
康介「なるほど、了解した。」
これでやっと元の世界に帰ることができる。最初は早く帰ってスプラしたいと思っていたけど幻想郷も良い所だったな。また来れるなら来たいなあ。
康介「さてと…霊夢も魔理沙も本当にありがとな。お陰で無事に帰れそうだ。」
霊夢「ちゃんと元の世界でもしっかりやりなさいよ?」
魔理沙「ああ、お前はいつまでも私の【友達】だからな!」
康介「ああ、お前らも元気でやれよ?じゃあ…そろそろ行くか。」
二人に背を向け、鳥居へと歩き出す。正直引っ掛かることはまだあるけれど、こうして無事に帰れるんだからこの際気にしないでおこう。
ゆっくりと鳥居へ向かって足を進める。その途中でこの幻想郷での思い出が蘇り、涙がこぼれそうになる。我慢我慢。
俺は境内から出る一歩手前で立ち止まり、くるりと霊夢たちの方を向く。そして、最後の挨拶として某有名漫画のあのセリフのオマージュを言うことに決め、息を吸い込む。
康介「短い間でしたが!くそお世話になりました!この御恩は!たとえ記憶が消されても!一生忘れません!」言いながら大きく頭を下げる。
言ってる途中で涙が少し出たが気にしない。最後に大きく霊夢と魔理沙に手を振って、俺は境内の外に出た。
ここに来たときと同様に眩しい光が辺りを包み込む。俺はこの前のときと同様に目を瞑る。
こうすけ は めのまえ が まっしろに なった…
これでようやく元の世界に帰ることができた。




…はずだった。




俺が再び目を開くとそこには見覚えしかない長ーい階段が。まさかと思いスマホの電波表示を確認。…圏外だ。後ろを振り返って鳥居の文字を見るとそこには「博麗神社」と書かれている。嘘だろ…?そして境内に目をやるとそこには…
驚いた様子の霊夢と魔理沙がいた。
康介「…あれ?俺これで帰れるんじゃなかったのか…?」






─────────────────────────────────────






あ…ありのまま 今 起こった事を話すぜ!
「おれは 鳥居をくぐって元の世界に戻るはずが
なぜか 鳥居をくぐっても 元の世界に 戻れなかった…」
な… 何を言っているのか(ry
とか言う冗談は置いといて。
今俺と魔理沙は緊急会議として博麗神社にある霊夢の居住空間に上がらせてもらっているところだ。もちろん、霊夢もいる。
魔理沙「なんで康介は元の世界に戻れなかったんだぜ!?」
霊夢「おかしい…失敗はしていないのに…」
康介「失敗してないならどうして…」
そう言い、俺は頭をフル回転させて考える。しばらく考えていると、霊夢が口を開いた。
霊夢「失敗していないのに元の世界に帰れない…だとするとあの可能性しかないけれど…ありえるの?そんなこと…」
康介「その可能性ってやつは何だ?取り敢えず聞きたいんだけど。」
俺がそう誘うと、霊夢は「分かったわ…」と言い、こう続けた。
霊夢「あの可能性…それは、"康介が能力に目覚めた"可能性よ。」
康介「…え?」
魔理沙「あああ!それなら辻褄が合うんだぜ!」
康介「霊夢に魔理沙、一体どういうことだ?急展開すぎてついていけないんだが…」
霊夢「えっとね…私みたいな特別な能力を持った人間っていうのは外の世界では普通ありえない存在じゃない?」
康介「まあ…そうだな。」
魔理沙「もし外の世界にその能力を持った人間がいたら世界はどうなると思う?」
康介「そりゃ、大変なことに…ってああああああ!そういう事か!」
霊夢「ようやく理解したようね。そう、大変なことにならないようにもし外の世界が能力者を拒むとしたら…?」
康介「外の世界にその能力者は行けなくなる…?」
霊夢「そう、だから無いとは思うけどこの可能性しかないの。」
つまり俺は何らかの理由でここに来て、何故か能力を取得した、って訳か。ややこしいなあ。ここまで考えたところで、俺と魔理沙のお腹が鳴った。
霊夢「はあ…仕方ないわ、二人共、今日はここに泊まっていきなさい。もう夜も遅いし。」
康介「おう、ありがとな。…そうだ、夕食は俺が作るよ。」
霊夢「あら、あんた料理出来るのね。」
魔理沙「そうなんだぜ!康介の料理は美味しいんだぜ!」
康介「取り敢えず台所借りるぞー、霊夢。」
その日はオムライスを作った。何故かって?なんとなくだけど食べたくなったんだよ。どうやら二人共オムライスは見たことがなかったらしいが、美味しいと褒めてもらった。
その後は一人づつ風呂に入らせてもらい、布団を敷いて(一応俺は別室にしてもらった)寝ることにした。
(今日は本当に色々ありすぎた…俺の能力とかもあるけど、取り敢えず疲れたから寝ますかね…)
俺は布団の中でそう考えながら静かに寝息を立てた。



次回予告
まさかの二日目の朝を幻想郷で迎えることになった康介。
もう帰らなくてもいいやと半ば諦めている様子。
そんな中ついに康介の能力が判明する…!
次回 「康介の能力」(仮)

いかがでしたでしょうか。まあ大体の人は察してたと思いますが案の定康介くん、帰れなくなりました。まあ彼はフラグ建築士なんでガンガンフラグ建ててたんですぐ分かったと思います。
さて、第六話ですが、康介くんの能力が判明します!ちなみに伏線らしきものは張ってあります。探してみてね。
感想等お待ちしております。以上、うp主の折れない黒鉛筆でした。


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第六話 康介の能力

どうも、最近モンハンXXを始めた折れない黒鉛筆です。
まずは…お気に入り登録者が一人になりましたー!(イェーイ
正直お気に入り登録してくれる方がいるとは思ってなくて内心めっちゃ驚いてます。これからも頑張って書いていきますので応援の程宜しくお願いします。
一応活動報告の方にも書かせて頂きましたが、一応こちらにも書いておこうと思いまして、書かせていただきました。
さて、第六話です。とうとう康介くんの能力が明らかになります…!とだけ言っておきます。
では、第六話をどうぞ。

前回のあらすじ(忘れてた)
元の世界に帰れなかった
3人で話をして康介に能力がある説が出来た
霊夢の家(博麗神社)に泊めてもらった


???「こんな場所に呼び出して俺に何の用?」
???「俺はな…お前がムカつくんだよ。友達もいないくせに楽しく笑って生きてるお前が。」
???「急にどうしたよ?」
???「だからさ…5秒で今すぐ死ね。」
???「…ッ!」






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目覚ましアプリの音で俺は目を覚ます。
康介「見たくない夢見ちゃったな…はあ。」
俺が見た夢は過去の夢。俺が中学生のときの嫌な思い出だ。…と言っても中学の思い出なんて嫌な思い出しかないけど。急に死ねと言われてあの時は家でどんだけ泣いたことか…極力思い出さないようにはしてるけどやっぱり思い出すだけで嫌な気持ちになる。朝からこんな気持ちじゃダメだ。切り替えなきゃ。
康介「さてと…まさかこの世界で二日目の朝を迎えるとはね…」
正直これからどうしようか全く考えてない。だって普通に昨日の夕方帰れると思ってたから。とりあえず居間へ行くかと考え、俺は布団から立ち上がった。ついでに時計を見る。午前7時。
康介「誰も起きてなかったら朝食作らないとだな…」
そう言った瞬間、居間の方から美味しそうな匂いがした。どうやら既に誰かが起きて朝食を作ってくれたようだ。朝食を食べるために俺はすぐさま居間へと向かおうとする。すると目の前の襖が開いた。
魔理沙「おーい康介ー。朝だぞ…ってもう起きてたか。」
康介「ああ魔理沙か。おはよ。ところで霊夢は?」
魔理沙「霊夢なら朝食作り終えたところだぜ。霊夢にお前を起こすよう頼まれて私が来たんだぜ。」
康介「あー、そういうことか。なら居間へ行くか。」
そう言い、俺と魔理沙は居間へと向かった。
霊夢が作った朝食。どんな味がするんだろうか…ゲテモノ料理でないことを願う…
魔理沙「私も何回か食べてるけど霊夢の作る食事は美味いんだぜ。この私が保証する。」
康介「へー。…て言うかまたサラッと心読まれたんだが。」
そんな俺の呟きをよそに、魔理沙は居間へと入っていった。その後に俺も居間へと入る。
居間には少し大きめのちゃぶ台があり、その上には朝食が。どうやら和食のようだ。元の世界だと朝食に和食なんてほぼ無かったからなあ。いつもパンを食べて学校やバイトに出発していた。時間が無くて朝食を食べなかった日もあったっけ。そう考えていると、気づけば俺はちゃぶ台の近くに座っていた。無意識ってこわい。ふと魔理沙の方を見ると、魔理沙もちゃぶ台の近くに座っていた。そして料理をまじまじと眺めている。
するとキッチンから霊夢が出て来た。そして霊夢がちゃぶ台の近くに座る。
霊夢「康介おはよ。少し寝過ぎじゃない?」
康介「別にいいだろ。今日の朝は特に用事無かったんだから少しでも多く寝た結果だよ。それに外の世界だとこの時間にいつも起きてるんだよ。」
霊夢「ふーん。ま、あんたが寝すぎたお陰で今朝は私が朝食を作ったんだけどね…」
やめて。まるで俺が朝食を作って当たり前みたいな目で俺を見ないで。確かに正論だけど今それ言うと場の空気ヤバくなるから。
魔理沙「…早く食べようぜ。腹が減ってしょうがないぜ。」ナイスアシスト魔理沙!
霊夢「…それもそうね。じゃ、いただきます。」
魔理沙&康介「「いただきます。」」






─────────────────────────────────────






霊夢「さてと…昨日の話の続きをしましょうか。」
食器を片付け、俺たち3人は再びちゃぶ台を囲むようにして座った。
魔理沙「えーっと…昨日はどこまで話したっけ?」
康介「俺に能力があるかもしれないって話だろ。」
魔理沙「ああそうか。…で、どうするんだぜ?」
霊夢「そうね…アイツならアレが分かるかもしれないわね。紫ー!いるんでしょー!?」
また霊夢が紫に呼びかける。そうやって呼びかけてホイホイ出て来る物なのか…?
紫「はいはい…何の用かしら?」
前言撤回。呼びかけてホイホイ出てきたわ。紫さん本当に神出鬼没だな…
霊夢「言わなくても判るでしょ。康介の能力が何なのかって話よ。」
紫「あら、私がその時からいたって良く分かったわね。…まあいいわ。康介くん。悪いけど少し動かないで。」
そう言うと紫さんがまた俺のことをジーッと見始める。俺は言われた通りに動かないようにする。割と暇だ。…あれ?いつから俺ジーッと見られるのに耐性ついたんだ…?まさかもう慣れたのか…?
紫「…分かったわ。この子の能力が。もう動いて大丈夫よ。」
康介「早いな。ろくに考え事も出来なかったぜ。」
まあその考え事自体ショボいものだけどね。
霊夢「で、康介の能力は何?早く結果を聞きたいんだけど。」
紫「まあ焦らない焦らない。今から言うから。」
これで分かる。いつ目覚めたか全く分からない俺の能力が。一体どんな能力なんだろうか。…正直なところショボい能力が目覚めてそうで怖い。
紫「その前に…康介。あなたには能力が二つあるわ。」
康介「…え?」
魔理沙「能力二つ持ち…!大分珍しいな…」
そう言うって事は基本的に能力は一つなのか。…ていうか魔理沙や霊夢も能力持ちなのか?
そんなどうでもいい疑問をよそに、紫さんがまた話し出す。
紫「…でも、片方の能力は分からなかった。曖昧としていて私でも掴めなかったわ。」
へえ。そんなことがあるのか。取り敢えず俺は能力二つ持ちってことだけ覚えとくか。こういうのはいつか分かるようになるって相場が決まってるからな。
康介「で、肝心のもう片方の能力は何なんだ?」
紫「もう片方の能力。それは…」
紫さんがそう言った後少し沈黙の間が出来る。多分紫さんが意図してやってるんだと思うけど正直タメとかいらない。あくして。
紫「【天気を操る程度の能力】よ。」
康介「天気を…操る?」
紫「ええそうよ。雷に雨、雪や熱。天気に関連してる物なら割と何でも操れるようね。雲とか風とか。それにそれらを生成することも出来るようね。」
魔理沙「雨を生成…ああ、それであの時大雨が降ったのか!やっと理解できたぜ!」
そうか。確か俺はあの時意識がなくなる寸前に「雨さえ降れば」って考えたんだっけ。そこで能力が勝手に発動して雨が降ったのか。
霊夢「待って。天気を操れるならその能力、強くない?」
紫「ええ。でも強い能力だからかデメリットがいくつかあるの。」
まあ天気を自由に操るならチート能力だからな。デメリットがあって当然だ。て言うかあってホッとした。チーターにはなりたくねえからな。
紫「一つ目は範囲ね。今のところは自分を中心として半径5mまでしか能力が使えないみたい。」
康介「そうなのか…割りと狭いな。じゃあ幻想郷中の天気を変えるとかいう神みたいなことはできない感じか。…ってん?一つ目?」
霊夢「一つ目ってことは…二つ目以降もあるってことね。」
紫「ご名答。二つ目は能力の限界ね。あなたの中には霊力があって、霊力を消費して能力を使っているようね。あなたの場合だと霊力はそこそこあるから大丈夫だけど、もし使いすぎると倒れたりするわね。」
康介「…待ってくれ。霊力ってなんだ?初耳なんだが。」
霊夢「それについては私から説明するわ。霊力って言うのは簡単に言うと私たち人間が持っている不思議な力のことね。これを使うことで空が飛べたり色んな事が出来るの。」
康介「へー。そうなのか。」
紫「…話を戻すけど、取り敢えず私が掴んだもう片方の能力の詳細はこんなところね。」
康介「…なんか壮大だな。魔理沙達もこんな感じの能力持ってるのか?」
魔理沙「ああ、私の場合だと【魔法を使う程度の能力】だな。」
霊夢「私は【空を飛ぶ程度の能力】ね。」
紫「話すことは話したし、用が無いなら私はこれで失礼するけど…?」
康介「紫さん、ちょっと待て。聞きたいことがある。」そういえば聞きたいことがあったんだった。ここで聞いとかなきゃ忘れちゃう。
紫「何?康介くん。あと紫でいいわよ。」
康介「俺はここから帰れないんだよな?」
紫「まあ能力があるから帰れないわね。」
康介「じゃあ外の世界での【俺の存在】は一体どういう扱いを受けるんだ?」
紫「そうね…あなたは外の世界から忘れ去られることになるわね。つまり皆の記憶から天ケ原 康介という人物がいなくなる。いいえ、最初からいなかったことになるのよ。それはそれで寂しいと思うけどね。」
康介「そうか…」(まあ外の世界で良い思い出なんて無かったしここに残ることしか出来ないんならここで過ごしていくか…それに家族もいないし。)
紫「質問は以上かしら?」
康介「ああ、ありがとな。紫。そしてこれからもよろしく。」
紫「ふふ、よろしくね。康介くん。」
その言葉を最後に紫さんはスキマの奥へと消えた。
康介「さて、どうしたもんか…」
取り敢えず能力のことについては大体分かった。あとこの世界で生きていくのに必要なことと言えば…
康介「あ。そうだ。寝泊まりする場所どうしよう。」
思わず口に出してしまった。能力があるとは言え寝泊まりする場所がなければ死ぬ可能性だって十分にある。要するに死活問題だ。
魔理沙「…また私の家に泊まるのか?それは研究の邪魔になるから出来ればやめてほしいんだが…」
康介「マジか…じゃあ本気でどうする…?」
霊夢「はあ…しょうがないわね。今夜から私のところに居候しなさい。お賽銭のお礼みたいなものよ。」
康介「え?それマジ?ありがとう霊夢様…!」
マジで感謝感激雨あられだわ。これで死ぬ可能性がぐんと減った気がする。…ん?何で一日目は泊めてくれなかったんだ?
霊夢「まだあんたのことを信用してなかったからよ。なんか文句ある?」
康介「まあ当たり前か…」(にしてもサクッと心読まれ過ぎでは?そんなに俺の心読まれやすいのか。道理でスプラの読み合いにいつも負けてる訳だ。…まあそんなことどうでもいいか。)
魔理沙「そろそろ私帰ってもいいか?なんか凄く疲れたんだぜ。」
霊夢「別にいいんじゃない?じゃあね魔理沙。」
魔理沙「じゃあな霊夢!あと康介!また来るからな!」
そう言い残し魔理沙は箒を掴んで外へ飛び出していった。俺が見送ろうとその後を付いていき、外に出ると既に魔理沙は箒で遠くに飛んでいっていた。
…あっそうだ。今の魔理沙の姿を見て一つやりたいことが出来た。そう考え俺は居間へと戻り霊夢に声をかける。
康介「霊夢ー?少し頼み事があるんだけど…」
霊夢「何?能力の使い方でも教えてほしいの?」
康介「…お前は覚りか何かかよ。まあ大体そんなところだ。霊夢。俺に空の飛び方を教えてくれ。」
そう言って頭を下げる。
霊夢「…いいわよ。それくらいなら教えてあげる。じゃあ外に出なさい。」
霊夢がそう言って立ち上がり、外へと歩いていった。その後俺はカバンを肩にかけ、外へと急いだ。カバンを肩にかけてる方が何か落ち着くんだよな。
霊夢「…さて、何日で飛べるようになるかしら?」






─────────────────────────────────────






夕方。俺は霊夢から境内でひたすら能力の使い方とか空の飛び方とかを学んだ。…結論から言うと俺は飛べたし能力もそこそこ使えるようになった。どうでもいいけど今も飛んでる。
霊夢「まさかとは思ったけど…こんなに飲み込みが早いなんてね…普通なら3日ほどはかかるわよ…」
康介「普通は3日もかかるのか…やべえな俺。」
ちなみに俺の飛び方だが俺の周りに風を発生させ、それで浮き上がっている感じだ。霊夢の話だと霊力を纏って飛ぶのが普通らしいが、やってみた結果今の方法が疲れにくいのでこの方法にした。正直めっちゃ楽だ。
これで一人でも色んな所に行けるようになった。今のところ人里しか知らないけど。
霊夢「…んじゃ、夕食の準備よろしくね~」
康介「え?なんで俺がしないといけないんだ?」
霊夢「私がタダで先生やるとでも?」
康介「…あー、まんまと策に乗せられたわ。」
まあ策に乗せられたとは言え俺にも利益はあったしまあいいや。
俺は台所に向かい、夕食を作り始めた。






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その後、俺達は夕食を食べ、一人づつ風呂に入り、その後各自で寝た。
ちなみに昼頃スマホの充電が切れたので試しに能力を使って電気の塊のようなものを作り、充電器に接続してみた所問題なく充電できた。本当にこの能力便利だな。もっと上手く使えるようになりたい。



次回予告
康介の能力が半分判明してから数日が経った。自分の能力をただひたすらに磨いていた康介は、ある人との再会を果たす。
そして能力に慣れたと判断した霊夢からこの幻想郷でのあるルールが話されるのであった…!
次回「幻想郷のとあるルール」
お楽しみに!

いかがでしたでしょうか。
活動報告にも書きましたが、今回は少し多めに書いてみました。そして気付いたら5000字超えそうになっててビビりました。
さて次回ですが、ある人と再会します。…と言っても、康介くんが会いに行くのを忘れてただけなんですけどね。そして、ついに霊夢からスペルカードについて話されます。て言うか康介くん、今までスペルカードを知らなくてよく生きてこれたなって感じですね。
感想等書いていただけるとありがたいです。
では、次回の話でお会いしましょう。うp主の折れない黒鉛筆でした。


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第七話 幻想郷のとあるルール

どうも。まさかの一日に二話分投稿をしてしまったうp主の折れない黒鉛筆です。
六話目の本文を書ききったあとすぐにアイデアが思いつき、七話目書こう!って感じになってバーッて書いたら日曜日の15時よりもっと前に七話目の本文が出来ちゃったのでこんな形になりました。許して。
さて、第七話です。今回も少しだけ康介くん以外の視点から物語を進めてみました。さて、今回の視点は誰かな…?
それでは、第七話をどうぞ。

前回のあらすじ(忘れてた)
康介の能力の一つ目が分かった
霊夢にほ色々教えてもらった
(まだ未完成だけど)空が飛べた


霊夢「…いつまで寝てるのよ…全く。」
そう言い、私はため息をつく。目の前にはスヤスヤと幸せそうに寝ている康介がいる。
あの日、康介の能力が分かってから数日が過ぎた。康介はその間ひたすら自分の能力を磨いていた。私の手伝いもさせながらだけど。お陰で今は大分安定して能力を使えているように見える。…にしても康介は本当に飲み込みが早いわね。普通なら能力を安定して使えるようになるのに一ヶ月程掛かってもおかしくないのに。
霊夢「…そろそろアレを教えても良いかもしれないわね…」
そう一人で呟く。そうだ、そろそろ起こさなきゃ。流石に寝すぎだ。こういうときは…
霊夢「せいっ。」ポカッ
康介「…!!痛った!」
ほら起きた。ちなみに今何をしたかと言うと、私が持っているお祓い棒に霊力を少し込めてそれで軽く叩いただけ。割と魔理沙にもよくやっている常套手段よ。
霊夢「おはよ。康介。よく眠れたかしら?」
康介「ん…ああ、よく寝れた…文字通り叩き起こされたけどな…」
霊夢「何で私が叩き起こしたか分かる?」
康介「…え?あっ…寝すぎだろ俺…」
どうやら時計を見てようやく気づいたようね。今は午前10時。正直言って寝すぎ。
霊夢「はあ…寝すぎた罰として今から境内の掃除をしてきなさい。箒ならそこにあるから。」
康介「はあ…正直やりたくねえな…まあ俺が悪いしやるかあ…」
よし、上手く行った。正直今日はなんか面倒くさくて境内の掃除をやりたくなかったからこれでゆっくりとくつろぐ事が出来る。
霊夢「んじゃ、よろしくね~」
箒を握って外に向かう康介にそう言い、私は縁側でくつろぐことにした。お茶でも飲みながらね。そうだ、ついでだし煎餅も食べましょうか。






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康介「にしても葉っぱ散らかりすぎだろ…」
今俺は霊夢に「寝すぎた罰」として境内の掃除を命じられ、境内に箒を持ってただ立ち尽くしている。まあ居候だから今まで掃除とかやってきたんだけどね。大したことはない。
ただ境内には今までに無いほどの大量の緑の葉が落ちている。しかも博麗神社の境内は相当広いのでかなり広範囲に散らばっている。
正直めっちゃ面倒くさい。これを普通に箒で掃くとなると果たして何時間かかるんだろう…ていうかこんだけ広いと掃いた所にまた葉っぱが落ちてきそうだ。そうしてそこを掃除している最中に別のところに葉っぱが落ちて…っていう無限ループにハマるなんてことは嫌だ。そもそも分かってる無限ループになんかハマりたくない。
ていうか暑い。夏だから仕方ないけど暑すぎる。
康介「…そうだ。風を使って一気にやってしまうか。」
我ながらいい案だ。なら善は急げだ。俺は集中し、風をイメージする。最近能力を使い続けたお陰か割と自分の能力には慣れてきた感じがする。習うより慣れろってマジだったんだな…
康介(まずは葉っぱを飛ばす程度の風を発生させる…で次にその風を操って葉っぱを中央周辺に集める…最後にあそこにあるゴミ箱に入れる…これでいいはずだ。)
イメージすると、辺りに風が吹き始めた。まずは第一段階の風を発生させるをクリア。
次に俺は巧みに風を操り、広い境内に落ちている葉っぱを中央付近に寄せる。中央周辺ににみるみるうちに葉っぱが集まってくる。
後は一旦風を解除し、持っている箒で一気にかき集めて再び風を発生させる。そして一点にかき集めた葉っぱを風に乗せ、あそこにあるゴミ箱に風ごと葉っぱの塊をシュゥゥゥーッ!!超!エキサイティン!!
…おっと、ついテンションが上がっちゃった。えへへ。誰も見てないから別に良いよね…?
俺はゴミ箱に葉っぱが入っている事をしっかりと確認し、辺りを見回す。境内には今のところ葉っぱ一つ落ちていない。
康介「ふう…能力使うとすぐ終わったな。にしてもほんとに便利だ。…そうだ、霊夢に終わったって報告しないとな。」
どうせアイツの事だろうし縁側で煎餅でも食べながらお茶をすすっているのだろう。そう思い、縁側へと向かおうとすると、後ろの階段から足音が聞こえた。どうやら誰か来たようだ。
康介(霊夢呼びに行くのも手間がかかるし面倒くさいから俺が応対するしかなさそうだな…)
そう考えて俺は足を止め、階段の方を向いた。誰が来る…?頼むから俺の数少ない知り合いの誰かであってくれ…!そっちの方がやりやすいんだ…!
最初に見えたのは何処かで見た、いや、見覚えしかない青い帽子。
あのヘンテコな帽子の形を忘れるはずがない。そう、神社に来たのは慧音だった。
慧音「にしてもこの階段はいつ登っても長いな…え!?」
俺と目線が合い、慧音が固まる。そりゃ無理もない。本来なら俺は元の世界に帰っていてもういないはずなのだから。それに俺はここ数日ひたすら能力の練習してて人間の里に行っていなかったし。て言うか行くの忘れてた。ごめんね慧音さん。
康介「…よ、よお。慧音さん。数日ぶりだな。」
慧音「なんで康介が居るんだ…?今から数日前に外の世界に帰ったはずじゃ…?」
康介「ああ…実はな…」






少年説明中…






康介「…という訳なんだ。すまん。今までそっちに行けてなくて。」
慧音「別に構わない。取り敢えずこれからも宜しく、だな。」
康介「ああ、これからも宜しく。ところでどうしてわざわざこんな遠い神社に…?」
慧音「…ああ、少し霊夢に用があってな。悪いが霊夢を呼んできてくれ。」
康介「了解。すぐ呼んでくるわ。」
そう言うと俺はその場を後にし、霊夢を呼びに縁側へと向かった。
康介(ついでに掃除終わったって言ってこよ…)






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康介「慧音さん、霊夢を連れてきたぜ。」
霊夢「何の用?慧音。また妖怪が出たの?」
慧音「いや、違う。最近霧の湖の方に真っ赤な建物が出来てな。急に出来てたから一応注意だけはしておいてくれって事を伝えに来た。」
霊夢「あら、それだけ?分かったわ。注意しておくわね。」
慧音「頼んだぞ。…それでは私はこれから用事があるので失礼する。またな、霊夢と康介。」
康介「ああ、またな。」
そう言って俺達は階段を降りていく慧音さんを見送った。
慧音さんが見えなくなったところで霊夢が話しかけてくる。
霊夢「そういえばあんた、もう能力には慣れた?」
康介「前よりは大分慣れてきたぞ。」
霊夢「そう。ならこの幻想郷での護衛術…と言うよりルールについて教えましょう。知っておいた方がいいわ。」
康介「了解。それってどんなルールなんだ?」
霊夢「それは…【スペルカードルール】よ。」
康介「スペル…カード?」
そう疑問に思うと、霊夢がそのスペルカードルールについて説明を始めた。






少女説明中…






霊夢「…というのがスペルカードルールよ。ちなみに私達は弾幕ごっこって呼んでるわ。」
康介「なるほど。つまりは揉め事とかが起こった際に人間と妖怪だと力の差が激しすぎるから対等に勝負できるようにしたのがその弾幕ごっこって訳か。」
霊夢「まあそんなところね。さてと、今からあんたにやってもらうことは…もう分かるわよね?」
康介「ああ。」
言われなくてもスペルカードについてあんなに長い説明をされたら嫌でも次に何をするか分かってしまう。どうせ俺のスペルカードでも作るのだろう。
霊夢「物分りが良くて助かるわ。じゃ、ここで少し待ってて。必要なものがあるから。」
そう言うと霊夢は、倉庫の方へと歩いていった。一体何が必要なのだろうか。取り敢えずカードは要りそうな感じがする。
しばらくして、霊夢が何かを持って戻ってきた。手に何か握っている。
霊夢「はいこれ。倉庫を見たら割とあったからいっそのこと多めに10枚あげるわ。」
そう言って霊夢から渡されたのは何も書かれていない真っ白のカードの束だ。確かに10枚ほどはありそうだ。
康介「こんなにいいのか?ありがとな、霊夢。」
霊夢「いいのよ。どういたしまして。さて、次はスペルカードの作成ね。」
康介「作成って…具体的にどうするんだ?」
霊夢「簡単よ。作りたい弾幕を頭の中でイメージする。あと名前もね。こんな感じに。」
そう言って霊夢は懐から二枚のスペルカードを取り出した。片方のカードには【霊符「夢想封印」】と書かれている。もう片方には【境界「二重弾幕結界」】と書かれている。…成程。つまりは◯符「◯◯◯◯」みたいな感じで作るのか。ついでに言うと別に◯符じゃなくても別に作れるって訳か。
霊夢「で、頭の中で弾幕が完成したらそのカードに弾幕のイメージと少し霊力を流し込むような感じにすれば完成よ。」
康介「最後だけ曖昧だな…」
霊夢「し、仕方ないでしょ!最後は感覚なんだから!ほら、さっさとやりなさい!」
霊夢に急かされた俺は目を閉じ、頭の中で弾幕をイメージする。
康介(弾幕…まるでバレルスピナー…いや、ハイドラントのように静と動があってそれでいて俺の【天気を操る程度の能力】と関連できるような物…あった。まずは雨関連だ。)
ひたすら頭を回転させ、ついに頭の中で一つの弾幕が完成した。そして一枚の真っ白のカードを手に取る。
康介(弾幕のイメージと少しの霊力をカードに流し込む感じ…!)
…流し込むイメージが終わり、俺はゆっくりと目を開く。そこには、一枚のスペルカードがあった。
康介「…雨符「断続的な通り雨」そんなに強くないと思うけど出来た…俺のスペルカード…!」
霊夢「おめでとう。どうやら上手く行ったみたいね。ちなみに勘違いしないで欲しいんだけど、弾幕は自分で作るのよ。別にスペルカードを唱えたからって弾幕が勝手に出て来る訳じゃないから注意ね。」
康介「そうなのか。分かった。」
霊夢「ちなみに、弾幕とは言ってるけれど別に直接攻撃しに行ってもいいからそのスペルカードを作るのもアリかもね。」
直接攻撃ありなのか。だったら俺にいい案がある。
俺があっちの世界にいた頃していた剣道…もしかしたら使えるかもしれない。
また俺はイメージを膨らませる。剣を装備するようなスペカを作るので剣をイメージ。ちなみに俺の能力は天気の規模等もいじれるのでめっちゃ切れ味がいい雲とかも作れちゃうわけだ。と言うか前に一回料理する時に作ってみた事がある。それを応用して…!
康介「…出来た。雲剣「クラウドソード」…多分これで近距離戦も大丈夫だ。」
霊夢「二枚目ね。じゃあ次は…」
そう霊夢が言いかけたその時、遠くから聞き覚えしかない声が聞こえてきた。そう、魔理沙だ。
魔理沙「霊夢に康介〜!遊びに来たぜー!」
そう言ってこちらに飛んできた魔理沙は、今度はしっかりと俺達の近くに着地した。そういえば、俺が見た感じだとここ数日はずっと着地に成功しているような気がする。
霊夢「あら、いらっしゃい。丁度良かったわ。」
魔理沙「…?何が丁度良かったんだぜ?」
霊夢の一言で霊夢が何を企んでいるのかが俺には分かってしまった。スペルカードが作成完了…そしてそのスペルカードの用途…
霊夢「康介の弾幕ごっこの相手をしてくれない?」
デスヨネー。まあ何処かでも言ってたけど「習うより慣れろだ!これマジ!」って言ってたしな。やらないよりかはマシだな。
康介「頼む魔理沙。今さっき作ったばっかりのスペルカードを実践してみたいんだ。」
俺からも頼み込む。…ていうかこれって本来なら俺から頼むことなんだから俺が頼むのは当たり前なのか。
魔理沙「…仕方ない!その役、引き受けるぜ!」
康介「ありがとう魔理沙!!」
こうして、俺と魔理沙の弾幕ごっこが幕を開けようとしていた…

魔理沙「じゃあスペルカードは3枚でやるぜ!」
康介「…速攻でもう一枚作るからちょっと待ってくれ。」



次回予告
ついに始まる魔理沙との弾幕ごっこ。最初は魔理沙の圧倒的な力の差に苦戦する康介。しかし、とある一枚のスペルカードが流れを変える…!?
次回「魔理沙との初めての弾幕ごっこ」(仮)

いかがでしたでしょうか。今回も少し多めに書いてみました。この先もこれで行こうかなと思っていますのでどうか宜しくお願いします。
さて、次回ですがとうとう弾幕ごっこが始まります。ということは戦闘描写です。伝わりやすく書けるようがんばります。後前後半に分けないように上手いこと書きたいなあ。なんてね。
もし良ければ感想等書いていただけるとありがたいです。
それではこの辺で失礼。うp主の折れない黒鉛筆でした。


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第八話 魔理沙との初めての弾幕ごっこ

どうも、持久力vs瞬発力のフェスを楽しみすぎて予約投稿を忘れかけたうp主の折れない黒鉛筆です。
フェス始まる前に書ききっておいて本当に良かった。ちなみに私は瞬発力派です。
さて、第八話です。一応第一章はこれで終わりにしようかなって思ってます。あ、第二章に移る前にとあるものを投稿する予定なので期待せずに待っててくださいね。
それでは、第八話をどうぞ。

前回のあらすじ
慧音さんと再会した
霊夢にスペルカードについて教えてもらった
自分のスペルカードを作ったらなんか魔理沙と弾幕ごっこすることになった


康介「…よし、3枚目出来たっ!」
魔理沙「早いなオイ…てか元々2枚しかないなら2枚でやるつもりだったのに。」
康介「え。それを早く言えよ…まあ作っちゃったし3枚でおk?」
魔理沙「…まあいいぜ。じゃあやるか。」
魔理沙と会話を交わすと、魔理沙が上空へと飛び立った。続けて俺も飛び立とうとすると、霊夢に引き止められる。
霊夢「あんた弾幕の作り方知らないでしょ。それでどうやって戦うつもり?」
康介「あっ…えっと…どうするんだ…?」
霊夢「適当に弾をばら撒くだけよ。難しくないわ。こんな風にね!」
そう言うと霊夢がいきなり赤い弾を大量に発射。俺は驚きながらもその赤い弾を全て避けた。
康介「おいおい…初見殺しは勘弁してくれよ…」
霊夢「あら、ごめんなさいね。でもこれで大体分かったでしょ?」
康介「あんなので分かるか!…って言いたいところだけどだいたいわかった。」
霊夢「なら良かったわ。ほら、魔理沙が待ってるわよ。」
ペースを崩されたような気しかしないが今度こそ俺は上空へと飛び立ち、魔理沙と少し間合いを開けて滞空する。
霊夢「魔理沙ー!手加減しなさいよー!」
魔理沙「分かってるぜー!」
霊夢「…本当に分かってるのかしら。」ボソッ
そんな霊夢の呟きが聞こえた。霊夢は誰にも聞こえてないと思ってるみたいだけど悪いが俺は地獄耳なんだよね。そんな呟きだったら聞こえちゃうんだよなあ。そんなことより今は弾幕ごっこに集中しよう。
魔理沙「スペルカードは3枚までで、被弾は…ハンデとしてお前は3回被弾したら負けだが私は1回被弾したら負け。これでどうだぜ?」
うっ、ハンデか…。正直ハンデを貰って楽して勝ちたくはないんだよな。やるなら対等に勝負したいけど…あくまで俺は初めての弾幕ごっこだしなあ…仕方ない。ハンデありでいいか。
康介「…ああ、それでいいぞ。」
魔理沙「じゃあ始めるぜ!!…先手必勝!」
魔理沙がそう言った途端ハイスピードな星型のエネルギー弾が大量にこちらに向かってきた。ふむ、これが霊夢が出してた弾幕ってやつか。霊夢のより大分速いが避けられないほどではない。
康介「集中…!」
俺は前から飛んでくる星型弾をしっかり見つつ右へ左へ移動して避けていく。
康介(弾幕…あんな感じで一回やってみるか。)
そう考え、俺はまず魔理沙が放ったような弾幕を頭の中でイメージし、それを魔理沙に向かって放った。
しかし、初めての弾幕だったからか魔理沙のような弾幕は出ず、代わりに出たのは米粒のような弾5つだった。ショボい。ショボすぎる。
康介(まあ最初は上手く行かねえよな…)
魔理沙「何だ?それで終わりか?ならこっちから仕掛けさせてもらうぜ!」
そう言った魔理沙が何処からかカードらしきものを出した。おそらく…
魔理沙「行くぞ康介!魔符「ミルキーウェイ」!」
やっぱりスペルカードだ。避けきれるかなあ…そうだ、一応唱えておくか。装備品は持ってるだけじゃ意味がないもんな。
康介「じゃあこっちも。雲剣「クラウドソード」!」
そう唱えた次の瞬間、俺の右手にはドラ◯エの片手剣のような雲でできた剣が装備された。ていうか作った。一応雲のあれこれを変えて斬ることもできるし叩くことも出来る。ついでに雲だから伸縮自在だ。
装備されたことを目視で確認し、魔理沙の方を見ると魔理沙の周りには魔法陣のようなものが集まっていた。すると魔理沙がついさっきより大きな星型弾を出してきた。隙間は全然あるので避けられそうだ。
康介「よっと…」
弾幕の隙間に入ったその瞬間、目の前から小さい星型弾が飛んできた。どうやら魔法陣のような物から発射されたようだ。いきなりでどっちに避けようか一瞬戸惑ったせいで弾幕は俺に命中しそうになる。
康介(避けきれない…!?なら…!)「はぁっ!」
俺はクラウドソードの切れ味を高め、縦に振った。正直切れるかどうか心配だったけど弾幕は上手く縦に真っ二つに切れ、俺の左右を通り過ぎ、俺に当たることは無かった。
魔理沙「ほう。その剣、そんな事も出来るのか。」
康介「ああ、色んなことが…痛っ!?」
突然左肩に痛みが走る。何があったと左肩を見ると、いつの間にか横から来ていた星型弾に当たっていた。ほんと視野狭いな俺。スプラとは全然違うなこれ。すぐその星型弾は消えたが、まだ激痛が走っている。マジで痛い。だが多分骨は折れてないだろうな。その証拠にまだ左腕はかろうじて動くし。
魔理沙「ふふ…これで一回だぜ。」
康介「マジかぁ…」
そんな事を言うと、魔理沙が再び弾幕を展開。負けじと俺も弾幕を避けながら自分の弾幕を魔理沙に放ってみる。ついさっきよりは数も増したが、全く持って当たらない。これが経験の差ってやつか…こうなったら。
康介「当たらないならスペルカードだ!雨符「断続的な通り雨」!」
スペルカードを唱え、上空(正確には魔理沙の上空だけ)に雲を展開。そこから雨に見立てた弾幕を降り注がせる。しかし魔理沙は、これをヒョイヒョイと避けていく。
康介「うへえ…マジかよ…」
魔理沙「どうした康介!こんなもんか!?」
正直こんなもんです。ハイ。ていうかえげつないくらいピンチだ。これは相手の動きを読んで攻撃を仕掛けないと当たらねえやつだな…相手の動きを読むのはスプラでは上手く行ってたけど果たしてここではどうだろうか…そう考えていると、魔理沙の上空にあった雲が消えていた。どうやら時間切れのようだ。
魔理沙「反撃行くぜ!魔符「スターダストレヴァリエ」!」
そう言った魔理沙の周りに魔法陣のような物が集結。そこから魔法陣が星型弾を出しながらこちらに向かってきた。もちろん前からの攻撃は避けれる。避けた魔法陣は俺の少し後ろで停止した。
この時俺は魔理沙が何かしてくるのではと思い、ただひたすら魔理沙を警戒していた。もちろん出てきた星型弾に当たらないようにして。だが、いきなり後ろから何かに突撃されたような感覚が。
康介「がっ…!」
まさかと思い後ろを見ると、なんと俺は魔理沙の方に帰っていく魔法陣と衝突していたのだ。要するに凡ミスだ。…てかこいつにも当たり判定あるのかよ。 
康介(うっわ…やらかした…)
魔理沙「おっと、言い忘れてたぜ。私のそれも当たると痛いからな。」
康介「それを早く言えよ!」
どっちにしろ、被弾したという事実は変わらない。これであと一回被弾したら負けか。大ピンチだな俺。ヤバイよヤバイよとか言ってらんねえな。
…どうやら最後のスペルカードに賭けるしかないみたいだ。
そう思い俺はズボンのポケットの中に入れてある最後のスペルカードを見た。これで勝つには…
魔理沙「よそ見は禁物だぜ!!」
その声を聞き前を見ると、再び魔理沙が弾幕を展開してきている。それに負けじと俺は残り半分くらいしかないであろう霊力を使い弾幕を展開するのであった。






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魔理沙(にしても康介の成長は早いな。もうちゃんとした通常弾幕になりつつあるもんな。)
私は弾幕を放ちつつそう思った。にしても、ついさっきの康介のスペカは正直なところ危なかったぜ。上からくる弾幕なんてあんまり避けたことなかったからな。
一応今私と康介は互いに弾幕を放ち、飛んでくる弾幕をひたすら避けている。おそらく康介はチャンスを伺ってチャンスのときに最後のスペカで私を被弾させるつもりなんだろうな。
だが、正直なところ康介は限界が近いだろうな。いつ被弾してもおかしくないくらいに。事実、少し前から康介の放つ弾幕の密度が薄くなっているのだ。それはつまり、彼の霊力が少なくなっている証拠だろう。
すると、突然康介がバランスを崩した。おそらく弾幕を避けてバランスを崩したんだろうな。すかさず私はスペカを叩き込むことにする。最後はやっぱりこれで締めるぜ!
魔理沙「これで終わりだぜ!恋符「マスタースパーク」!」
そうスペカ宣言した私はミニ八卦炉を構える。そしてミニ八卦炉にエネルギーを貯め、発射。
康介「クソがっ…!」
康介は何とか体勢を立て直し、彼の最後のスペカを宣言していたが、もう手遅れだぜ。康介は私が放ったマスタースパークに飲み込まれた。そして小さい爆発が起こる。
魔理沙「これで3回目の被弾だな。私の勝ちだぜ。」
そう言って私はマスタースパークを撃つのをやめ、康介の元へと飛んだ。一応手加減はしたので大丈夫なはずだぜ。
魔理沙「おーい康介。大丈夫かー?」
しかし、次に聞こえた康介の言葉は「大丈夫」でも「大丈夫じゃねえよ」でもなかった。
康介「悪いけど…俺のバトルフェイズはまだ終わってないぜ…!」






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爆発の煙の中、魔理沙が驚いたように話しかけてくる。声の方角でどこにいるかはだいたい分かるが煙のせいで姿が見えない。仮に煙無くても見えないと思うけど。
魔理沙「何でだぜ!?確実に被弾してただろお前!」
まあ普通ならそう見えるだろうな。あのスペルカードを宣言してなければ、の話だけど。
霊夢「魔理沙、まだ終わってないわ。康介はマスタースパークを防いだわよ。…最後のスペルカードで。」
どうやら霊夢は分かっているようだ。そして煙が晴れる。
魔理沙「…!?雲…?」
康介「ヘヘ…反撃「積乱雲障壁」…」
そう、俺はマスタースパークに当たる直前、このスペカを宣言し、目の前に雲でできた障壁を展開したのだ。横幅は大体キャンピングシェルターをバージするときぐらいの幅なので何とか凌ぎ切った。
そして符名にもある通り、このスペカの特徴は「攻撃を凌ぐ」だけじゃないんだよな。
魔理沙が察したのか急いで俺と距離を離す。だがもう遅い。
…おそらく霊力がもう尽きる。ならアレで決めるしかない…!
康介「…ファイヤ!」
そう俺が言い放った瞬間、雲からマスタースパークのようなレーザーが発射された。そう、このスペカのもう一つの特徴は「展開した雲が食らった攻撃をそっくりそのままお返し出来る」という点だ。
一応避けてほしい方向があるのでまずはレーザーの右側に軽く弾幕を飛ばす。続いてレーザーから離れすぎないように左側のレーザーから遠い位置にも弾幕を飛ばす。正直もう限界が近い…これで決まってくれ…!
魔理沙「よっと…危ない危ない。」
魔理沙が避けた方向は…左。そして魔理沙がいる位置も完璧。取り敢えず運ゲーには勝てた。悪いけどこの攻撃は魔理沙を被弾させるために撃ったわけではない…!
康介「これで…チェックメイトだ…」
魔理沙「は?何言って…痛っ!!」
作戦成功。見事に魔理沙は俺がカウンターレーザーを放った瞬間に上空に投げ、落ちてきたクラウドソードに当たってくれた。一応切れ味を無くして完全に打撃武器にしたしそんなに高く投げてないので死にはしないはず。ただ音を聞いた感じ気絶はしてそう。
康介「これで魔理沙が一回被弾…俺の勝ちか?」
霊夢「ええ、あんたの勝ちよ。」
気付けば霊夢が俺の近くまで飛んできていた。ハンデありだが何とか勝てた。と言っても不意打ちだけど。
康介「はは…やったぜ…」
全身から力が抜ける。そして地面へと落下。多分霊力が切れたんだろうな。
霊夢「ちょっと!?」
霊夢が急いでこちらへ飛んでくる中、俺は意識を落とした。






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康介「…知ってる天井だ。」
霊夢「は?何言ってんの、あんた。博麗神社の中なんだから当たり前でしょ。」
霊夢は冷たいなあ。流石に泣きたい。泣いてもいいかな?そんなことより、えっと…?確か俺は魔理沙と弾幕ごっこをして運ゲーに勝って不意打ちを決め、俺が勝ったんだっけか…
辺りを見回す。霊夢の言ったとおりここは博麗神社の中のようだ。そして外を見ると、すっかり日は落ちて辺りを闇が覆っていた。
そういえば被弾した左肩と背中が痛くない。おかしいと思って左肩を見たが、傷一つついていなかった。…どういうことだ?
霊夢「はあ…あんた、一日も寝てたのよ?色々寝言を言いながら。」
あれ…?人間の傷って一日で治るものだっけか?それより寝言?基本俺は寝言を言わないけど…んんん?
霊夢「ちょっと、人の話聞いてる?」
康介「あっ、すまん。少し考え事してた。そういえば魔理沙は?」
霊夢「魔理沙ならあの弾幕ごっこのあとすぐに復活して帰ったわよ。『また勝負しような!』って言い残してね。」
あいつもあいつで大分タフだな。流石【普通の魔法使い】を名乗ってるだけのことはある。それに引き換え俺は…情けねえな。
康介「取り敢えず霊力が足りなくてこうなった訳だから…霊力頑張って増やさないとな…それに運ゲー仕掛けなくても勝てる実力を…」ブツブツ
霊夢「独り言かしら?取り敢えず夕食できてるからパパっと食べて今日はもう寝なさい。寝すぎたから寝れないと思うけど。」
康介「おっけ。ならそうさせてもらうよ。」
その日はさっさと夕食を食べ、残りの家事を霊夢に任せて俺はさっさと寝ることにした。霊夢マジ感謝。
色々腑に落ちないことはあるけど、まあいいやと一旦保留にし、俺はすぐに深い眠りについた。






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???「そろそろかしら?あの計画を実行するには…」
???「私は図書館で敵の来襲に備えておけばいいのね。」
???「私はここに敵が来たら門で迎え撃てばいいんですね!」
???「お嬢様。あの計画についてですが…いつ実行いたしましょう?」
???「そうね…大体今から一週間後かしら?まだ若干準備が足りてないわ。それに今から丁度一週間後は満月だしね…」
???「承知いたしました。」
???「じゃあ一週間後にあの計画を実行するわよ。博麗の巫女…覚悟してなさい。ククク…」

この時、今から一週間後にあんな事件が起こるとは康介や魔理沙、そして霊夢でさえ知らなかったのである。



次回予告
次回からとうとう第二章!
第二章は紅魔郷編です!
幻想郷の空を突如覆い尽くした紅い霧…スペルカードルールを制定して以来初めての異変が幻想郷を襲う。
異変解決のため動き出す霊夢と魔理沙。そしてその時康介は…!?
次回「紅霧異変第一話 康介の予知夢と恐怖の紅い霧」(仮)

いかがでしたでしょうか。次回予告がなんかハイテンションですがこのまま行きます。
次回ですが、とうとう紅魔郷編に突入します!あの吸血鬼姉妹に完全で瀟洒なメイドさん…ようやくあのメンバーを登場させられると思うとワクワクするのは私だけですね。
あ、前書きにも書いた通りこの後(忘れてなければ)とあるものを投稿しますので適当に待っていてくださいね。
それではここらで。うp主の折れない黒鉛筆でした。


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康介くんのキャラ設定(第一章終了地点)

どうも、最近ソイチューバーというブキが楽しく思えてきているうp主の折れない黒鉛筆です。(チャージが当たるとは言ってない)
ちゃんと忘れずに予約投稿できました。やったぜ。
ということでタイトル通りここでは康介くんのキャラ設定的なものを投稿しました。
一応最新話のところに投稿してますが要望があれば一番上に持ってくるかもしれません。(というか出来るのか?そんなこと)
ただひたすらに書いたのでグチャグチャになってると思いますが生暖かい目で見てくださいね。
それでは、キャラ設定的なものをどうぞ。


康介くんについて

天ケ原 康介(あまがはら こうすけ)
性別 男
年齢 17歳
身長 169㎝
体重 60㎏
好きなもの ゲーム(主にスプラ)、剣道
嫌いなもの 水泳(全く泳げない)
今作品の主人公。自宅から遠い友達の家から帰宅する最中にふと神社を発見し、「コンビニのバイトが上手く行きますように」と願うために神社へ向かったところ、幻想入りしてしまった高校二年生。
高校では剣道部に入っていたため、剣に関してはそこそこ扱える。実際弾幕ごっこで魔理沙が出した(正確には魔理沙のスペルカードで出現した魔法陣が出していた)弾を真っ二つに斬っていた。
スプラトゥーンというTPSが大好きで前作であるスプラトゥーンの方ではS+カンスト経験者。新作であるスプラトゥーン2でも三種ルールS+までは到達している。ちなみにメインブキは特になく、何でも使えるタイプのプレイヤーらしい。ただマイナーブキを好んで使っている傾向にある。
人里に妖怪が出たときに何故か魔理沙にそこへ連れて行かれて死にそうになったり、いつの間にか能力を発現して元の世界に帰れなくなったりとそこそこ悪運は強い。しかし彼曰く「運は収束する…多分。」らしく、実際魔理沙との弾幕ごっこで糸のように細い勝ち筋(こちら側が圧倒的に不利な運ゲー)で勝利した。
どうやら中学生の頃いじめられていたらしく、幻想入りした後に一回その夢を見ている。彼にとってはかなりトラウマとなっているようだ。さらに彼自身の家族についてもあまり話したがらない。何かあったのだろうか。
敵の行動を予測して行動することが多く、その予測はかなりの確率で当たっている。要するに勘がいい。実際に妖怪が魔理沙に対して攻撃しない理由を推測し、実際に当てていた。
どちらかと言うと頭脳派。ただ一刻を争うときは後先考えず行動してしまうことが多い。
稀に予知夢を見るらしく、かなりの確率で予知夢で見たことが現実になる。(重要)
実は地獄耳でスプラトゥーンではそれを活かしたサウンドプレイもしていた。

能力について
・天気を操る程度の能力
自分自身の霊力を使い、天気に関連するもの(雷、風、雲、雨etc…)を自在に操ったり発生させたりすることができる。チート。しかし、効果範囲は今のところ自分を中心として半径5mまでで、起こす天候の規模によって霊力の消費が違う。そして霊力を使いすぎてしまうと気を失ったり倒れたりする。
彼自身はこの能力を色んな所で使っており、空を飛ぶのに風を発生させて飛んでいたり、彼が幻想入りする時にたまたま持っていたスマホの充電が無くなりかけた時には雷の電流や電圧を調整しスマホを充電していたりする。
・???
謎。八雲紫によって存在自体は判明しているが、何が出来るか、そしてどんな名前なのかが一切分かっていない。
彼曰く「いつか分かるだろうから存在だけ認識してる」らしい。

服装
ショートヘアーで長袖のネズミ色の服を着ており、寒ければ上着である紫色のパーカーを着用する。靴は黒をベースとしたスニーカー。ちなみにパーカーは二種類持っており、生地が薄いバージョンと生地が厚いバージョンがある。
スボンは長ズボンでベルトも着用している。彼曰く「足見せたくないし長ズボンでもそこそこ動きやすいから履いてる」らしい。
ちなみに服に関してはパーカー以外替えが無いので八雲紫にお金を払い、全く同じズボンと服を買ってきてもらった。(六話と七話の間の話)
ワンショルダーバッグを肩からかけており、その中には彼の持ち物が入っている。

持ち物
・スマホとスマホの充電器
スマホに関しては電波が圏外なのでほぼ目覚ましに使っている。でも一応バッグの中に忍ばせているようだ。
・財布
中には現在2万円ほど入っている。ただ元の世界と幻想郷の世界ではお金の単位が違うため全く使い物になっていない。
・イヤホン
スマホに繋げて曲を聞くためのイヤホン。ただスマホが目覚し時計化したのでほぼ使えない。強いて言うならダウンロードした曲を聞く程度だろうか。
・空のペットボトル
水が入っていたペットボトル。第四話での妖怪との戦闘のときに妖怪を怯ませるために水を使った。結果としては弱点が分かったが。使ったあともバッグの中にしまっている。
・何も書いていないスペルカード×7
霊夢に貰ったスペルカード。10枚セットで貰ったが、そのうち3枚は既にスペルカードとして使用している。

康介のスペルカード
・雨符「断続的な通り雨」
相手の少し上に雲を展開し、そこから雨に見立てた弾幕を降り注がせる。スペルカード名のとおり、一定時間で一回止むが、また弾幕が降り始める。そのため、避けきられてしまうことが多い。
・雲剣「クラウドソード」
その名の通り雲でできた片手剣を装備するだけ。この剣は切れ味を自在に操れるため、純粋な剣として使うこともできればハンマーのように打撃で使うこともできる。更に言えば伸び縮み自在でもあるためゼ◯ダの◯説のようなフックショットも出来るかもしれない。
・反撃「積乱雲障壁」
雲でできた障壁を前に展開する。大体キャンピングシェルターをバージするときくらいの大きさのため、かなりの範囲の攻撃を防ぐことができる。更に符名にもあるとおり、この障壁で防いだ攻撃はカウンターとしてそっくりそのまま返すことができる。カウンターを発動するタイミングは自由で別にカウンター発動は強制ではないためカウンターを打たないことも可能。



次回予告
特になしッ!!!
康介「オイ」

いかがでしたでしょうか。もしこれを読んで疑問等出てきましたら出来るだけ答えますので感想にでも書いておいてください。
ということで、うp主の折れない黒鉛筆でしたー。


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第二章 紅魔郷編 第九話 紅霧異変第1話:康介の予知夢と恐怖の紅い霧

どうも、最近スプラトゥーン2のギア作りが楽しすぎてガチマッチに潜っていないうp主の折れない黒鉛筆です。
ということで、第九話です。今回の話から紅魔郷編へと突入します。そして康介のよくわからん特徴?が出てきます。タイトルでネタバレしてますが。
ちなみにタイトルの恐怖の紅い霧はとあるゲームをリスペクトしてつけたものです。許せサスケ。
ということで(?)、第九話をどうぞ。

前回のあらすじ
魔理沙との弾幕ごっこに勝った(運ゲーを制した)
霊力の使い過ぎで倒れ、一日の間目覚めなかった
誰かが一週間後に何かを決行する(らしい)


康介「ふぃー。疲れた。」
魔理沙と弾幕ごっこをしてから一週間が過ぎた。あの日から俺は霊夢の手伝いもしつつ霊力を増加するための特訓をし続けていた。あとついでに体力も。今は朝の5時ぐらい。この一週間俺は朝の4時半に起床し体力増加のために30分ほど博麗神社の長ーーーい階段をダッシュで昇り降りしている。確か階段ダッシュ…だっけか。お陰で前より大分体力がついたような気がする。しんどいけど。
ちなみに霊力は霊夢によると「瞑想とかで増えるんじゃない?」と言っていたので昼食後に瞑想していたりする。今のところ霊力が増えたような気はしてない。だって霊力をほぼ全部出し切ったの魔理沙を相手にしたときだけだもん。仕方なし。
さて、階段ダッシュも終わった俺がすること。それは…
康介「んじゃ、二度寝ー。」
そう、二度寝である。霊夢の手伝いをするのは大体9時からなのでそれまでの4時間の間少し寝るのだ。「だったら早起きする意味なくね?」とか言わないで。これが俺のやり方だから。霊夢にはそういうことをすると伝えてあるので大丈夫だ。だけどその分前よりは仕事量増えたけどな。
ちなみに二度寝せずに起き続けることもある。大体そういう時は事前に霊夢から朝食作ってと頼まれたときだけなんだけどね。
今日は朝食作ってと頼まれてないからぐっすり寝るかぁ…
そう考えて俺はすやすやと寝息を立てた。






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霊夢「そろそろ康介が起きてくる気がするけど…あいつ起きてこないわね。またあのお祓い棒でつついてやろうかしら。」
私は今康介が起きてくる前に先に境内の掃除をしようと思い、箒を持って境内の掃除をしている。あいつ、早起きしてそこの階段を走ってるみたいだけど本当かしらね…私その時間に起きれないから確認が出来ないのよね。もし嘘だったら今度夢想封印撃ってやろうかしら。
霊夢「…にしても暑すぎない?まあ夏だから仕方はないと思うけど…」
そう、私のはるか上には雲ひとつない真っ青な空があり、そこには光り輝く太陽がある。まさに夏真っ盛りのような天気ね。本当嫌になっちゃうわ。そう思いながらのんびりと掃除をし続ける。すると、いきなり空が暗くなった。そして周りが赤く見え始める。
霊夢「これは…霧?」
空を見上げるとそこには赤い、いや紅い霧のようなものが広がり幻想郷の空を覆い隠していた。もちろん太陽も見えない。
霊夢「これは…異変ね。しかもかなり大規模。解決するの面倒くさいわねぇ…」
そう独り言を呟きため息をつく。そして箒を置き私は準備を始めた。もちろん、異変解決のための準備だ。
霊夢「康介は…寝かせておきましょう。もし起こしたら行くとか言い出しそうだし。」
ちなみにこの推測も勘。まあ私の勘はよく当たるから起こさない方が賢明でしょうね。て言うかあれでも康介はまだこの世界や自身の能力に慣れきっていない。どうせ連れてっても異変解決が遅くなるだけでしょうけどね。一応康介のために書き置きを残しておこうと思い、私はササッと書き置きを書く。そして書き置きを居間のちゃぶ台の上に置いておいた。多分これで目を通してくれるはず。
霊夢「じゃあ…行きますか。」
準備を終えた私は博麗神社から飛び立った。ちなみに異変の元凶がいる方向なんて分からないから博麗の巫女としての勘を頼りに飛んでいくことにした。






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霊夢「いつもこの辺りは霧が深いけど、今回はこの紅い霧のせいで更に深く見えるわね…」
今私がいるのは霧の湖。勘に任せて飛んでいたらこんな所についてしまった。…そういえば、この前慧音が霧の湖に何か赤い建物が出来たって言ってたような…まさかとは思うけど、その建物の主がこの異変の元凶だったり…?なんて、そんなわけ無いか。
そう思っていると、後ろから聞き覚えしかない声が飛んできた。
魔理沙「おーい!れーいむぅー!」
霊夢「あら、魔理沙。何でこんな所まで来たの?」
魔理沙「もちろん異変を解決するためだぜ。この【紅霧異変】をな。」
霊夢「ふーん…で、この広い幻想郷の中からなぜここを?」
魔理沙「勘だぜ!」
やっぱりそうだと思った。まあ勘で動いてる私が言える話じゃないけどね…
魔理沙「そうだ、霊夢。どうやらこの霧、人間の里でも影響が出てるらしいぜ。」
霊夢「具体的には?」
魔理沙「この霧が発生してから里で体調を崩す奴らが出てきてるらしい。絶対この霧が影響してるんだぜ。」
霊夢「そう。なら早めに解決しないとね。」
そんな話をしながら飛んでいると、前方に赤い建物が見えてきた。おそらくここが慧音の言っていた場所で合ってるわね。にしても赤すぎ。しかも窓無いし敷地広いし。…そして私の勘が言ってる。ここに異変の元凶がいると。
霊夢「魔理沙、あの館に犯人がいるかもしれないわ。」
魔理沙「ほう、それも勘ってやつか?」
霊夢「当たり前じゃない。あ、門の前に誰かいるわよ。」
その辺の地面に着地し、その門の前にいる誰かに近づく。
???「むむ!この先は紅魔館門番、紅美鈴が通しませんよ!」
霊夢「…面倒くさいわね。一気に片付けましょうか。」
そう言うと私はスペルカードを一枚取り出し、すぐさま唱えた。
霊夢「霊符「夢想封印」。」
美鈴「えっ…ちょっと待ってまだ戦闘態勢g」ドカーン‼
魔理沙「容赦ねえなお前…」
霊夢「早くこの異変を解決したいのよ。邪魔するやつは容赦しないわ。」
魔理沙「はあ…あ、こいつ気絶してやがる。」
霊夢「大したこと無かったわね。ほら、中に入るわよ。」
そう言うと私は気絶してる門番を横目に自分の身長の何倍もありそうな大きい門を開け、魔理沙と中に入っていった。






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目の前に広がる光景。金髪の少女にやられたのか至るところから血を流して今にも死にそうな霊夢と魔理沙。そしてそれを止めようと金髪の少女に向かっていく青髪の少女。よく見るとその二人の少女の背中にはまるで蝙蝠のような羽が。周りを見渡そうとするも全く持って視点が動かない。そしてこの光景に、俺はいない。
金髪の少女「アハハ♪次ハアナタガ遊ンデクレルノ?」
青髪の少女「これ以上はさせてたまるもんですか!フラン!」
フラン?「エイッ。」 
そしてフラン?に呆気なく吹っ飛ばされる青髪の少女。
フラン?「アーア。飽キチャッタナア。次ハ…アナタタチヲ壊シテアゲル!」
そう言ってフラン?が霊夢と魔理沙に手を伸ばす。もう既に二人はボロボロでとても闘える状態ではない。もしそんな状態であんな攻撃を喰らったら…確実に死ぬ。…やめろ。やめてくれ。

康介「やめろおおおおおおッ!…はっ!」
ここは…?何だ。博麗神社か。…と言う事はついさっきのは夢…?首を触る。汗まみれだ。二度寝する前に汗は拭き取ったので今かいていた汗なんだろうな。更に息が荒い。まああんな夢見たら誰だってそうなるわ。にしては何か妙にあの夢リアルだったような…?ここまで考えたところで俺は自分に稀にしか起こらないとある現象を思い出す。
康介「まさか…!?」
嫌な予感がする。急いで俺は居間へと駆けた。そして居間へと着き、ちゃぶ台が視界に入る。ちゃぶ台の上には何か書いてある白い紙が一枚。
康介「置き手紙…?」
急いで俺はその置き手紙を見た。

康介へ
少し大規模な異変が起こったので解決しに行ってきます。あんたが行っても足手まといだしすぐ戻るので大人しく待ってなさい。  霊夢

康介(足手まとい…まあ正論だけど悲しいなあ…)
その言葉がグサリと心に突き刺さる。そんなことより、大規模な異変ってなんだ…?そう思って俺は縁側から外を見た。するとそこには赤い霧が一面に広がっていて、空さえ覆い尽くしていた。確かにこれは大規模だわ。てかなんで今まで気づかなかったんだよ俺。
紫「ふふ、確かに大規模でしょ?」
康介「うわぁ!ビックリしたぁ!」
後ろからいきなりスキマから出てきた紫に話しかけられて驚く。心臓止まるかと思った。
康介「…なんだ紫さんか。ってそんなことより大変なことが…!」
そう言い切ったところで俺は口ごもる。だってこんな事"普通はあり得ない"話だもんな。それに今まで色んなやつにこの事を話そうとしてきたけれど、誰一人信用してくれなかった。ただ、ここで言っておかないと絶対に後悔する。そんな気がして、俺は話を続けた。
たとえ嫌われてもいい。取り敢えず俺の"普通じゃない所"を告白しないと…!
康介「もしかしたらだけど…霊夢と魔理沙が死ぬかもしれない。」
紫「…その根拠は?」
康介「…俺は子供のときから稀に妙にリアルな夢を見るんだよ。そして現実で夢で起こった出来事と同じことがほぼ起きる。」
紫「つまりあなたは今日霊夢と魔理沙が死ぬ夢を見たのね?」
康介「厳密には少し違うけど大体そんなところだ。正確には誰かが死にかけの霊夢と魔理沙に手を伸ばしたところで起きたからな。」
これで全部話した。…さて、どう捉えるのだろうか。この信じがたい話を。まあ信じてくれるとは思ってないけど。
紫「どうやら信じてくれないって思ってるみたいだけど、私はあなたの過去を知っているのよ?」
康介「…は?つまりどういうことだ?」
紫「つまり、あなたの予知夢が当たった瞬間を見てきた。それを見て信じない訳ないでしょう?」
え?こんな馬鹿げた話を信じてくれるのか?確かに筋道が通ってるが…俺の過去を知ってるって…。紫さん、何か胡散臭い雰囲気だけど流石幻想郷を作った妖怪だなあ。…ってそんなことより。
康介「こんな嘘みたいな話を信じてくれるのか…じゃあ信じる前提で話を進めるぞ。」
紫「ここは幻想郷ですから。外の世界では嘘みたいな話が本当になりかねないのよ?」
康介「へぇ。…で、俺の予知夢の使えない所は幾つかある。一つ目はさっき言ったとおり稀にしか出ないこと。二つ目はその予知夢がほぼ本当になっちまうことだ。」
紫「…つまり、霊夢と魔理沙が死ぬ未来を阻止したいけど阻止できる可能性が低い。そういう事ね。」
物分りが早くて本当に助かる。…そういえばこんな事言ってる場合じゃないんだけど、一応聞いてみよう。
康介「もしかして俺のもう一つの能力って…この予知夢か?」
紫「もしそうなら私が能力を話す段階で段階で言ってるわよ。」
康介「…それもそうか。」
妙に納得したところで、話を戻すとしよう。
おそらく魔理沙ではなく別の人がその現場に居合わせても霊夢とその別の人(魔理沙)が死ぬ運命は変わらないだろう。つまり、少しの変化ではその運命は変わらないのだ。実際そうだった。…どうにかして大きな変化をつければなんとかなるかもしれない。やったことないけど。
康介「何か夢とは違う大きな変化をつければ何とかなるかもしれんが…」
紫「…その夢にあなたは出てきていた?」
康介「出て来てないが…あっ!そういうことか!」
これで少しの変化ができる。後は俺がどういう行動を取るかによってあの二人がどうなるかが決まる。死ぬか、生きるか。
康介「じゃあ急いで異変の元凶の元に急がないと…!でも場所が分からない以上はどこ行けばいいのか…それに今の俺の実力じゃ足手まといにしかなんねーだろうしなあ…」
紫「足手まといでも良いから行ってきなさい。ということで、貴方にヒントを授けるわ。人間の里から北に進みなさい。そうすれば湖が見えてくるわ。その湖は【霧の湖】と言うのよ。後は自分の知識でどうにかしなさい。それじゃあね〜」
俺が呼び止める前に紫さんはスキマの中へと消えていった。
たとえ足手まといでもいい。それに紫さんも行ってこいと言ってた。あとで霊夢にどれだけ叱られても良いから取り敢えず霊夢と合流しないと。
そう決意した俺はワンショルダーバッグを肩にかけ、今あるスペルカードを持ち、まずは霧の湖へと急いだ。その先のことは飛びながら考えるとするか。






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康介「うっぷ…気持ち悪い…」
おそらくこの霧の影響だろうな。さっきからずっと気持ち悪いけど吐きたくても吐けない。だって俺の下には湖が広がっている。湖に嘔吐物を吐くなんて出来ない。しかもこの湖、だいぶ広い。歩いて一周するのにどれぐらい掛かるのかなあ…さらに霧の影響でめっちゃ視界が悪い。何も見えない。一寸先は霧みたいな感じだ。
霧の湖まで来れたはいいけど、この先どうするか…確か紫さんは「自分の知識でどうにかして」って言ってたような。そう思って俺は空中で静止し頭をフル回転させる。そしてひたすら思い出していく。幻想郷に来た瞬間から今のこの瞬間までの記憶を。俺の予測だがその記憶の中に何か手がかり的なものがあるはず。…多分。
康介(…!あった…!)
見つけた。俺の記憶の中から引っ張り出してきたのは慧音さんと再開し、慧音さんと霊夢が話しているのを横で適当に聞いていた記憶だ。
慧音『最近霧の湖の方に真っ赤な建物が出来てな。急に出来てたから一応注意だけはしておいてくれって事を伝えに来た。』
霧の湖にある真っ赤な建物…そしてこの恐怖の紅い霧…多分この二つが繋がってるのではないか。主に色の方向性で。そう考えたのだ。
康介(要するに、俺は今から真っ赤な建物を探せば良いのか。)
そう結論が出たところで、再び俺は当てもなく霧の湖を飛び回り始める…はずだった。
康介「ん?あれじゃねえか。真っ赤な建物。」
案外あっさり見つかった。探してた建物が見つかって気が楽になったからか気持ち悪い感覚が少しマシになった気がする。俺はその真っ赤な建物の近くにあった陸地に着地する。
近くで見るとえげつない迫力だ。豪邸以上はありそうな敷地面積、そして建物(多分館か何かだと思う)の大きさ…それによく見ると窓が一つもない。それに門もバカでかいし…ってあれ?門の近くに誰か倒れてる。誰だろ?見た感じあの二人ではなさそうだけど…?
康介「おーい、大丈夫かー?」
俺が声をかけた女性は一言で言えばTHE・中国みたいな服装をした人だった。チャイナドレスと華人服…?だっけ。それを足して2で割ったような感じの淡い緑のような服装をしていた。髪の毛は赤でストレートヘアーのようだ。頭には帽子を被っており、「龍」と書かれた星型の飾りのようなものが帽子の中心に飾ってある。
???「うーん…はっ!まさか貴方もこの【紅魔館】への侵入者ですか!?」
康介「まあ待て待て…俺は余り争いは好きじゃねえんだよ。それにお前、ボロボロじゃんか。それで戦うつもり?まあ侵入者って言われればそうなのかもしれんけど。」
???「…それもそうですね。」
ふう。これで何とかこの子とは戦闘開始にならなさそうだ。ちなみに争いが好きじゃないと言うのは例え争ったとしても勝てる気が今のところ全く無いからな。足手まといだし。あながち間違ってない。
康介「そういやお前、紅白の巫女さんと黒白魔法使いを見なかったか?俺はそいつらを追いかけて来たんだが…」
???「あー、その人たちなら紅魔館の中へ入っていったと思います。私を気絶させる前にそんなことを話してましたので。」
康介「ハァ…あいつら気絶させてここを通ったのかよ…パワープレイだなほんと。」
そう言って俺は頭を抱える。まさかあいつらが強引にここを突破するとは思ってなかった。…て言うかよく考えたら霊夢と魔理沙ならやりかねないな。うん。
康介「ところで、お前の名前は?」
???「私の名前は紅美鈴(ほんめいりん)です。ここ紅魔館で門番をやってます。もう突破されましたけど。貴方の名前は?」
康介「俺の名前は天ケ原康介だ。少し前この世界に来た外来人ってやつだ。…しばらくあっちには戻れなさそうだけどな。ってな訳で、よろしくな美鈴。」
…そうだ、呑気にこんな話をしてる暇無いんだった。早くあいつらと合流しないと…!
康介「悪いが美鈴!俺は紅白巫女に用事があるんだ!通らせてもらうぜ!」
美鈴「えっちょっと待ってくださいこれ以上入らせたら…」
美鈴が言い終わらないうちに俺は門を開け、紅魔館の中へと入っていった。急げ。急がないとあいつらが…!






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???「全てヲ…壊しタい…」
紅魔館の地下で今、"狂気"が目覚めようとしていた…



次回予告
※少し時間を前に戻して霊夢視点からスタートします。
紅魔館に足を踏み入れる霊夢と魔理沙。そこで彼女たちは別行動をすることになる。魔理沙と別れ、霊夢が進んでいるとメイド長から手荒な歓迎を受ける。そして始まる二人の勝負。そこに幸か不幸か、康介がやって来てしまう…二人は果たしてナイフを操るメイド長に勝利できるのだろうか…?
次回「紅霧異変第2話:完全瀟洒なメイド長との戦い」(仮)

いかがでしたでしょうか。今回は気づいたら6000字ほど書いちゃってました。自分でも驚いてます。
さて、次回はあの!完全瀟洒なメイド長が登場しまっす!(あえて名前は言わないスタイル)お楽しみに!あと、もしかしたらメイド長戦は少し長引くかもしれません。許せ。
ではここらで。うp主の折れない黒鉛筆でしたー。


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第十話 紅霧異変第2話:完全瀟洒なメイド長との戦い

どうも、最近忙しすぎて日曜投稿にギリ間に合わせたうp主の折れない黒鉛筆です。
今回はかなりハイペースで書いたため、おそらくただでさえ酷い内容がさらに酷くなってると思われますので、先にここで謝っておきます。ごめんね。
さて、紅霧異変第2話です。今回は完全瀟洒なメイド長との戦闘です。前回で前後編に分かれるかもーみたいな事を言ってた気がしますが分かれませんでした。許せサスケ。
それでは、第十話をどうぞ。

前回のあらすじ
紅霧異変が発生した
康介が予知夢で霊夢と魔理沙が死にかける夢を見た
紅魔館の門番がザル守備だった(?)


康介が叫びながら起きた頃霊夢たちは…

霊夢「ここが紅魔館ね。」
魔理沙「外観からは想像もできないくらい中は広いな。」
私たちは門番との死闘(一撃KO)に勝利し、現在紅魔館に入ったところ。このどこかに異変の黒幕がいるはずなんだけど…これだけ広いと探すのに時間がかかって面倒くさいわね。なら…
霊夢「魔理沙…」
魔理沙「…分かってるぜ。手分けして探すぞ!」
魔理沙は理解が早くて助かるわ。正直早すぎるレベルだけど。多分同じことを考えていたのでしょうね。
魔理沙「それじゃ私は一階を探すから、霊夢はそこにある階段を上がって二階を探してくれ。」
霊夢「分かったわ。頼んだわよ魔理沙。」
そう言うと魔理沙は箒に跨り右へと飛んでいった。
霊夢「さてと、取り敢えず二階へ行きますか。」
私は目の前にある大きな階段へと近づく。次の瞬間上の方から物凄い霊力を感じ取り、身構え上を向く。
そこには、短い銀髪に青と白の見たことないデザインの服を着た人間が立っていた。
???「…この紅魔館に何の用でしょうか。要件によってはあなたを抹消することになりますが…」
霊夢「要件はただ一つよ。この紅い霧を出した犯人を退治しに来たの。あんた邪魔だからさっさとどいてくれない?」
???「そうですか。私の名前は十六夜咲夜。ここ紅魔館の主に仕えるメイド長です。」
霊夢「これまたご丁寧に。知ってると思うけど私の名前は博麗霊夢。博麗の巫女よ。」
咲夜「さて、要件は以上ですね?では…」
そう言うと咲夜と名乗った人間はナイフを手に取り、
咲夜「ここで貴女を抹消させていただきます。」
そう言った。その瞬間、彼女の周囲に大量のナイフが出現。それら一つ一つが私へと飛んできた。私は手にしたお札とお祓い棒を使い、私に飛んでくるナイフを叩き落としていく。
霊夢「そっちがその気なら…これでどう!?」
そう言うと私はお札を咲夜に向かって10枚ほど投げた。このお札は敵を追尾してくれるお札なので、一度避けても油断はできないわよ。
咲夜「こんな単純な攻撃すぐに避けられ…!?」
ふふ、咲夜も驚いているようね。おそらくあのままだとあのお札は少なくとも一枚は当たるでしょうね。そう考えて私は追撃するために咲夜の近くへと飛ぶ。しかし、
咲夜「油断大敵ですよ…」
突然咲夜が目の前から消え、後ろからそう囁かれる。私は驚いて後ろを向く。しかし、咲夜はもうそこにはおらず、代わりに大量のナイフが私を取り囲んでいた。そしてそのナイフが全て私の方へと飛んでくる。
霊夢「弾くのが間に合わない…!?なら…夢符「封魔陣」!」
すぐさま私はスペルカードを唱え、自分の周りに青白い結界を展開。ナイフの数はとても多かったものの、何とか防ぎ切ることができた。ナイフが止んだところで私は結界を解除し、咲夜を探す。すると咲夜は私の正面でナイフとスペルカードを構えていた。おそらく、いや絶対にスペルカードを唱える気満々だ。
咲夜「ふふふ…翻弄されなさい。奇術「ミスディレクション」。」






─────────────────────────────────────






咲夜「ふふ…私の奇術はどうかしら?」
霊夢「…まるでタネ無し手品みたいね。まあ手品には大体タネがあるんでしょうけど。」
あれから10分。まだ私は戦えるが勝算が全くつかない。だってあいつの「タネ無し手品」みたいな瞬間移動のせいでこちらの攻撃が全く当たらないんですもの。ただ絶対に何か仕掛けがあるはず…それさえ掴めればすぐ倒せるはずよ。そう考えていると、また後ろから聞き覚えしかない声が飛んできた。
???「霊夢ー。大丈夫かー。全くトリックが掴めてないみたいだけど。」
私は驚いて後ろを振り返る。そこには、神社で留守番してる筈の康介が立っていた。
霊夢「はあ!?何であんたがここにいるのよ!神社で大人しく留守番しときなさいって書いておいたでしょ!?」
康介「ヘヘ…つい嫌な予感がしてここに来ちゃった…それに見た感じまだ元凶倒してないでしょ。俺も手伝うわ。」
そう言って康介が私の隣に飛んでくる。ただ、若干体調が優れてない感じだったけど大丈夫かしら…?






─────────────────────────────────────






康介「お邪魔しまーす…」
小声でそう言いながら俺は紅魔館の中へ入る。外観も真っ赤だったけど内観も真っ赤に染まってるなあ。それに外観の館の大きさからは想像もできないくらい館の中広いし…どうなってんだこれ。
そう考えていると、いきなり前方から何かが一個飛んできた。俺は難なくそれを躱し、その何かは後ろの壁にサクッと音を立てて刺さった。まさかと思い、恐る恐る後ろを見ると、そこには銀のナイフが壁に突き刺さっていた。
康介(うっわ…やっぱ来ない方が良かったのかなあ…仮にあいつらが死ななくてもその前に俺が死にそうで怖いぞ…)
そう考えながらも、ナイフが飛んできた方向を見ると、そこには霊夢と青と白のメイド服を着て頭にカチューシャをつけている銀髪の少女がいた。
銀髪の少女「ふふ…私の奇術はどうかしら?」
霊夢「…まるでタネ無し手品みたいね。まあ手品には大体タネがあるんでしょうけど。」
そう霊夢と銀髪の少女が話す。タネ無し手品のような奇術って一体どんなんだよ…でも何か時間稼ぎされてるだけに見えるなあ…取り敢えず霊夢が苦戦してる事は分かったので、霊夢に声をかける。
康介「霊夢ー。大丈夫かー。全くトリックが掴めてないみたいだけど。」
そう声をかけると、霊夢が驚いたかのように後ろを振り向く。そりゃそうだよな。だって本来俺は神社で大人しく留守番してる筈だもんな。
霊夢「はあ!?何であんたがここにいるのよ!神社で大人しく留守番しときなさいって書いておいたでしょ!?」
案の定めっちゃどやされた。まあ仕方ないか。取り敢えずここに来た理由を話すとするか。でもいきなり「お前がこれから先死ぬかもしれんから来た。」なんて言って信じてくれる奴なんかほぼいねえしなあ…それっぽく言ってこの戦闘を手助けしますか。
康介「ヘヘ…つい嫌な予感がしてここに来ちゃった…それに見た感じまだ元凶倒してないでしょ。俺も手伝うわ。」
そう言った後に俺は霊夢の横へと飛ぶ。紅い霧の影響かさっきよりも体調が悪い気がする。吐きたい。これから活動できる時間も限られてるかもな。
銀髪の少女「あら、また新たな来客者が…私の名前は十六夜咲夜。」
康介「これまたご丁寧に。俺の名前は天ケ原康介だ。嫌な予感がして霊夢の手助けするためにここまで来た。つまりお前は俺の敵ってことだ。」
咲夜「2対1ですか。まあいいでしょう。…このタネ無し手品、あなた達に見破れるかしら?」
そう言うといきなり咲夜が目の前から消え、後ろから大量のナイフが飛んできた。何せいきなりだったもんで回避するのに時間が遅れ、右手に掠ってそこから血が出る。
康介「痛って…まああんま血出てないから適当に塞いどくか。」
そう言って俺は傷の周りに応急処置として雲を纏わせる。多分何もないよりマシなんじゃないかな。
取り敢えず適当に攻撃をしようと思い、咲夜に弾幕を放つ。霊夢もそれに乗っかってくれたらしく、同時に弾幕を放ってくれた。これでかなり高密度な弾幕になった。多分避けるのは困難だろう…
咲夜「どこを見ているんですか?」
康介「!?」
弾幕の中には咲夜の姿はもう無く、気づけば俺達の後ろに咲夜がいた。これか…咲夜の言ってた「タネ無し手品」…確かに厄介極まりないなあ。どうにかしてこの手品のタネを見破らないことには一生相手のターンなんだよなあ…どうしたもんか。まあ色々試してみるか。
康介「雲剣「クラウドソード」。霊夢、今からちょっと咲夜に凸ってくるわ。」
そう言って俺はいつもの片手剣を装備する。そして、スピードを出して咲夜に突っ込み、斬りかかる。(と言っても今は硬化させてるので斬れないのだが。)霊夢が首を傾げていたが、俺の取った行動を見てすぐに理解してくれたらしく、咲夜の方に弾幕を張ってくれた。ありがたい。これで回避しにくくなるはずだ。
康介「はあああああっ!」
咲夜の目の前で大きくクラウドソードを振りかぶる。その瞬間、咲夜が若干声を出さずに笑ったのを俺は見逃さなかった。次の瞬間、ブンッとクラウドソードが空振る音が聞こえた。驚いて前を見るが、咲夜の姿はもうそこには無かった。
霊夢「康介!後ろ!」
霊夢に言われるまま後ろを向くと、そこにはこちらに向かって飛んでくる大量のナイフと咲夜がいた。
康介「くっ…」
間一髪で俺は大量のナイフを避けきる。これは霊夢マジ感謝だわ。
でもさっきから攻撃を放つ度に咲夜が消え、後ろにワープ?されてて全く攻撃が当たらん。それにあの短時間であんな大量のナイフを投げられる訳がないし…もし仮にこれらの現象が咲夜の能力的なやつだとすると…
康介「うーん…駄目だわかんねえ!」
さっぱりわからん。ついさっきまでは頭回ってたのになあ…この霧の影響…かなあ。取り敢えず頭が回らないんだったら回らないなりに頑張ってみますか…






─────────────────────────────────────






咲夜「ふふ…そろそろ疲れが見えてきてますね…」
康介「はあ…はあ…だーもう!勝算が全く見えてこねえ!」
最早ヤケクソの域にまで達してるような気さえする。正直、もう限界だ。霧の影響と俺の霊力の少なさのお陰で今にも倒れそうだ。霊夢は全然余裕そうだけど、同じく手掛かりを掴めてないのだろう。
咲夜「そろそろトドメを刺すとしましょう…幻世「ザ・ワールド」。」
あ。今のスペルカードの名前で閃いた。確かザ・ワールドってあのアニメで聞いたような…もしそうだとすると…全部のタネ無し手品に説明がつく。取り敢えず弾幕と当たり前のように突然大量発生するナイフに注意を払いつつ、咲夜に聞こえないように霊夢と話す。
康介「霊夢、敵の能力で一つ仮説が立った。」
霊夢「何?」
康介「あいつの能力はおそらく、【時間を操る】系の能力なんじゃないか?」
霊夢「何で?」
康介「そうしないと大量のナイフが置けないだろうし瞬間移動のメカニズムもこれで説明がつく。」
霊夢「大分雑な予測ね…まあいいわ。で?」
やべえ。一回閃いてからめっちゃ頭が回る。まずは今までの瞬間移動後の位置を思い出す。確かあいつはずっと【俺らの後ろ】に瞬間移動してた筈だから…次もきっとそうなるはず…多分。
康介「もしかしてパターン入った…?取り敢えず霊夢は咲夜に攻撃してくれ。そしたら俺がどうにか出来るはず。」
霊夢「はずって…分かったわ。他に作戦がない以上はあんたのその胡散臭い作戦に乗ってあげるわ!」
良かった。これで霊夢は協力してくれる。て言うか今バカにされたような…?
霊夢「行くわよ!霊符「夢想封印」!」
霊夢がそうスペルカード宣言をした瞬間から俺は左手に弾幕のエネルギーを一つにまとめる。そして一つの大玉が完成した。それと同時に霊夢が夢想封印で攻撃。
康介(さあ…チャンスは多分一度きり…正直相手は多分人間である以上はパターン入ったかどうかなんて分からない。それにほぼ決め撃ちみたいなものだからな…ミスするなよ俺…!)
霊夢の攻撃を避けるために咲夜が目の前から消えたその瞬間、俺は全く後ろを見ずに真後ろ方向に向かって思いっきり大玉を撃った。そして後ろを見る。
そこには、瞬間移動してきたであろう咲夜がいた。しかも大玉の軌道上。このチャンスを逃すわけには行かない!
康介「霊夢!」
霊夢「分かってる!夢符「封魔陣」!」
そう言うと霊夢は咲夜の周りに結界を展開。もちろん大玉も結界の中だ。
咲夜「そんな…!申し訳ございません…お嬢様…」
そう咲夜が言い終わった瞬間、大玉が咲夜にヒット。咲夜は吹っ飛び、そのまま地面に倒れ込んだ。
康介「オッケー…か?」
霊夢「どうやらそのようね。良い作戦だったわよ。」
その言葉を聞き、俺はへなへなと地面へと座り込んだ。長い戦いだったなあ…でもこれまだ元凶との勝負があるんでしょ…?大変どころの話じゃねえなこれ。
霊夢「取り敢えず先に進みましょうか。大分時間割いちゃったし。」
康介「咲夜はどうすんの?」
霊夢「その辺で寝かせとけばいいんじゃない?どうせすぐ起きるでしょ。」
まあそれもそうか。と相槌を打ち、俺は立ち上がって二階へと歩いていく霊夢の後を着いていった。






─────────────────────────────────────






一方その頃…
魔理沙「くっ…中々やるじゃん。だがこれでトドメだ!恋符「マスタースパーク」!」
???「そうはさせないわよ。日符「ロイヤルフレア」!」
紅魔館の地下の図書館で、魔理沙ととある魔法使いが戦っていた。
そのさらに地下に眠る、【狂気】に気づかず…



次回予告
ついに現れる紅霧異変の元凶。一時は説得を試みるも、やっぱり実力勝負に。そこに乱入してくる狂気…果たして康介らの運命やいかに!?
次回「紅霧異変第3話:異変の元凶と狂気」

いかがでしたでしょうか。
正直今回は本当にギリギリで仕上げたので内容が支離滅裂してそうで怖いです。だが反省はしていない。(キリッ
次回はあの吸血鬼姉妹が登場しまっす!お楽しみに!
それでは、うp主の折れない黒鉛筆でしたー。


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第十一話 紅霧異変第3話:異変の元凶と狂気

どうも、オデッセイやらポケモンやらで財布の中身が寂しくなりそうなうp主の折れない黒鉛筆です。
内容少なめですが許してください何でも(ry
さて、第十一話です。今回はとうとう異変の元凶が出てきます。といってもカリスマがブレイクすることでお馴染みのあの吸血鬼なんですけどね。あと妹様も出てきます。少しだけですが。
それでは、第十一話をどうぞ。

前回のあらすじ
紅魔館の中に入った
咲夜と戦った
決め撃ちして何とか咲夜に勝利した


俺は少し前(メタイこと言うと前回)霊夢と協力して咲夜を倒し、異変の元凶を探す為にここ紅魔館をひたすら歩いている。なのだが…
康介「…どこだよここ…」
霊夢「どうやら迷子になったようね。あのメイドに道を聞いておくべきだったわ。」
はい。完全に迷いました。かれこれ一時間は歩いてるよな?これ。なのに全くもってそれっぽい場所が見えない。この紅い霧の影響もあってか、どんどん体調が悪くなる一方だ。
康介「…どうする?霊夢。」
霊夢「もしかしたらその異変の元凶が一階にいる可能性もあるかもしれないわね。一度一階に戻る?一応一階は魔理沙が調べてるんだけど…」
マジかよ。この館に魔理沙もいるのかよ。あの時見た予知夢が本当にならなければいいけど…取り敢えず一階に戻りますか…ってん?
康介「おい霊夢。あそこにいかにもそれっぽい扉があるぞ。」
霊夢「あそこ?ああ本当ね。しかもあの中から強い妖力を感じるわ。きっと異変の元凶があそこにいるのかもね。」
妖力…?まーた知らない単語が出てきたぞ。多分言葉の意味からして霊力と似た力なんだろうけど…まあ後で聞くとするか。そんなことより今は目先の異変だ。
康介「…入る?嫌な予感しかしないんだけど…」
霊夢「当たり前じゃない。それにあんた、相当無理してるでしょ。この紅い霧のせいで。ならさっさとこの異変を終わらせたほうがいいんじゃない?里の人達も困ってるでしょうし。」
康介「…お前には全部お見通しだったって訳か。」
そう言いながら霊夢の方を見ると、既に扉に手をかけていた。あ、もう開けちゃうんすね。まだ心の準備が…とか言ってもどうせ待ってくれないだろうしやるしかないかぁ…まあ所詮俺は一人じゃ何もできない雑魚だから霊夢のアシスト専門でもするかな…
そう考えていると、霊夢が扉を開く。その部屋の中には、子供のような容姿をした少女が一人。その少女はまるで、いや、あの予知夢に出てきた青髪の少女とほぼ同じ容姿をしていた。
若干水色がかかった青い髪にナイトキャップをかぶっている。白がかかったピンク色のドレスっぽいものを着用しており、見た目はまるで子供のようだが、その背中には蝙蝠のような翼があり、それが彼女が人間ではないことを物語っていた。
???「あら、ようやくご到着ね。博麗の巫女に…あなたは?」
康介「俺か?俺は天ケ原康介。外の世界で暮らしてて諸事情で帰れなくなったいわゆる外来人ってやつだ。」
霊夢「そして、私が博麗の巫女の博麗霊夢よ。」
???「あら、これまたご丁寧に。私は紅魔館の主、レミリア・スカーレットよ。」
霊夢「単刀直入に聞くわ。この紅い霧を発生させたのはあなた?」
あら霊夢さん。いきなりそれ聞いちゃいますか。まあそっちの方が面倒くさくなくて良いけどさ…こんな質問に「そうだよ」みたいに答える奴なんかいるのか…?
レミリア「そうよ。私がこの霧を発生させたの。」
前言撤回。ここにいたわ。取り敢えずこいつが異変の元凶ってことは分かった。けど…何故こんなことを?
康介「一ついいか?お前は何でこんなことをしたんだ?」
レミリア「吸血鬼の弱点を克服しようとして何が悪いの?」
はあ…克服って言ってももっと他に方法は無かったのか…?例えば日傘さすとか。取り敢えず説得してみますか…なんとなく返答の予想はついてるけどさ。
康介「なあレミリア。この霧を晴らしてくれないか?人間の里を始めとした大体の人間に悪影響が出てるんだよ。」
レミリア「お断りね。第一なんで勝手に入ってきて美鈴と咲夜を倒した奴らの願いを聞かなきゃいけないのよ。」
デスヨネー。やっぱり断られたよ。となるとやっぱり…実力行使しかないのか?そう思って霊夢を見ると、既に臨戦態勢に入っていた。あ、これもうやるしかないやつだ。霊夢の目がそんな感じになってるもん。
霊夢「そう…もう夜で時間もないわ。ここであんたを…倒す!」
レミリア「やれるものならやってみなさい。この夜の帝王と呼ばれた吸血鬼に勝てるのならね!」
康介(あー…やっぱりこうなるのね…。取り敢えずやりますかあ…死なない程度に頑張ろう。もちろん霊夢も殺されないようにアシストもしなきゃな。そういや魔理沙は大丈夫かなあ…)
こうしてレミリアと霊夢(あと俺)の激しい戦いが始まった…






─────────────────────────────────────






レミリア「ふふふ…さっきまでの威勢はどうしたのかしら?」
霊夢「うるさいわね!これでも喰らいなさい!霊符「夢想封印」!」
レミリア「そんな単純な攻撃、簡単に避けられるわよ?」
康介「え…?レミリアが大量の蝙蝠に!?んでもってサクッと躱されてるし…」
霊夢「はあ…はあ…どうしたらあいつに攻撃が当たるのかしら?」
さっきからずっとこんな調子だ。何せレミリアは吸血鬼だ。あの時の人間の里の妖怪や咲夜とかとは全く持って格が違う。正直今の状態で挑むべき相手じゃなかった気さえする。
康介「霊夢…どうする…?こっちの攻撃全く当たらんし相手もまだ本気じゃないだろうし…」
霊夢「これはあくまで弾幕ごっこよ。被弾さえさせればこっちの勝ち。つまりどうにかして被弾させたいんだけど…」
康介「どうする…ってん?」
…地面が揺れている。地震?んなわけ無い。何かが下から飛び出してくるかのような感じの揺れ方っぽいけど…そして何か嫌な予感が…
そう思った次の瞬間、下から何かが飛び出してきた。
???「うわあああ!どいてくれええ!」
康介「ちょっ…痛ぁ!」
いきなりどいてくれと言われてもどけるはずがなく、敢え無く俺は下から出てきた何かとぶつかってしまった。何とか俺は能力を最大限に活かして後退するのを止める。
康介「痛ってえ…って魔理沙!?どうして…?」
魔理沙「康介じゃないか!大変なんだぜ!あいつはヤバい…」
霊夢「あいつ…?あいつって誰のこと…?ってまた誰か飛び出してくるわよ。」
その霊夢の声を聞きついさっき魔理沙が突撃して出来た穴の方を見ると、また人影が飛び出してきた。いや、吹っ飛んできたと言ったほうが正しいかもしれない。それに人影の様子がおかしい。
康介(あいつ怪我か何かしてるんじゃないか…?)
  「魔理沙!そこどけ!」
そう思って俺はその吹っ飛んできた人影に向かって飛ぶ。そして近くまで行きその人を受け止める。
受け止めた少女は寝巻きのような薄い紫っぽい服を着ていて、髪は服よりは濃い紫。頭にまるでドアキャップのような帽子をかぶっていて、その帽子には三日月の飾りがついていた。そして俺の予想通り彼女は左腕に怪我を負っていた。
取り敢えずここの紅魔館の関係者的なやつかなと思い、レミリアの元へ運ぶ。ついでに怪我してた箇所を応急処置しとこうと思い、俺の右手に巻いてた雲を彼女の左手に巻きつけ直す。そのときにたまたま彼女の傷に俺の右手にある傷が触れて痛かったけど気にしない。
康介「レミリアー、こいつお前の知り合いか?」
レミリア「知ってるも何も、パチュリーじゃない!どうして…」
パチュリー「レミィ…フランが狂気化しているわ…それも過去最高に強くなってる…早く止めないとまずいわよ。」
ちょっと待て。狂気?まーた知らない単語が出てきたんだが…どういう意味合いか聞いてみるかぁ…にしてもフランって…あの予知夢に出てきたフランじゃないよな?
霊夢「ちょっと待って。色々と急展開すぎて話についていけてないんだけど。取り敢えずフランって奴を止めればいいわけ?」
あ、霊夢が聞いてくれたわ。マジ感謝。
レミリア「そうね…部外者であるあなた達に頼むのも気が引けるけど…今回ばかりは私達だけでどうにかできるレベルじゃないかもしれないわ…」
康介「要するに一時休戦して俺らで協力してフランって奴を止めれば良いのか?」
レミリア「…まあそういうことね。」
そういや魔理沙がついさっきから何も喋んないけど…どうしたんだ?
康介「おーい魔理沙ー。生きてるかー?」
魔理沙「…生きてるぜ。つーか喋ってないだけで勝手に殺そうとするな。」
おっ、生きてたか。ただ魔理沙が今までにないくらい焦ってるけど…
康介「まさかお前…フランと出会ってしまったのか?」
魔理沙「ああ…そこにいるパチュリーと戦っているときに出会ったんだぜ。ただあいつはガチでヤバい。私達全員でかかっても勝てるかどうかわかんないくらいだぜ。」
マジかよ。ただでさえ霊力使い切りかけなのにさらに強いやつが出てくるのかよ…勘弁してくれよ。それに魔理沙やレミリアの話聞いてた感じだと予知夢に出てきたあのフランの可能性が高いだろうし…本格的にまずくなってきたぞこれ。
霊夢「話し込み中悪いけど、そのフランってやつが出てきそうよ。」
その言葉を聞いて俺はクラウドソードを装備し身構える。霊夢や魔理沙、そしてレミリアも同じく身構えているようだ。次の瞬間、また穴から何かが飛び出してきた。
その姿は、ほぼ予知夢で見たフランそのものだった。濃い黄色の髪の上からナイトキャップを被っていて、真紅を基調とした半袖とミニスカートを着ていた。そしてその背中から、一対の枝に七色の結晶がぶら下ったような特殊な翼が生えていた。それがこれまた人間ではないことを物語っていた。
康介(ハハハ…いよいよ洒落にならなくなってきたぞ。予知夢通りじゃねえかこれ…取り敢えずここから先は霊夢と魔理沙が殺されないように立ち回るしかなさそうだな…)
フラン「アハハ♪ココニモ遊ビ道具ガイッパイ!」
レミリア「フラン!早く戻ってきなさい!でないとあなたが…!」
フラン「ミンナ壊シテアゲル!!」
…どうやらレミリアの声は届いていないっぽいな。こうなってしまうとやっぱり物理的に止めないといけなくなるのか…
康介「攻撃は任せる!俺は霊夢たちの防御に徹するわ!ただ攻撃し過ぎるなよ!」
霊夢「了解。魔理沙、行くわよ。あとレミリアも。」
魔理沙「ああ。やってやるぜ。」
レミリア「フラン…」
こうして、俺達四人とフランとの決戦が始まった…



次回予告
とうとう始まるフランとの戦い。最初は圧倒的な力の前に苦戦以上のものを強いられ、予知夢が本当に実現してしまいそうになる。しかし、康介の「二人は死なせない」という強い決意が奇跡を起こす…!(多分)
次回「第十二話 紅霧異変第4話:フランとの戦い」

いかがでしたでしょうか。
今回少し短めなのはもう時間がギリギリなのとフランとの戦いをどうしても次回に回したかったからなんですよね。
さて、予定では次回辺りからスプラトゥーン要素が出てくるはずなので楽しみにしておいてください。
それでは、うp主の折れない黒鉛筆でしたー。


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第十二話 紅霧異変第4話:フランとの戦い

どうも、唐揚げには塩コショウをかけるうp主の折れない黒鉛筆です。ていうかレモン嫌いなんでかけたことないです。
さて、第十二話です。今回はタイトル通りフランとの決戦です。若干長くなったような気もしますがまあ許してくださいね。
それでは、第十二話をどうぞ。
別に投稿は午後三時頃って言ってたから別に数分くらい遅れても…いいわけ無いですねすいませんフェスTのクリーニング優先しました。

前回のあらすじ
異変の元凶はレミリア・スカーレットという吸血鬼だった
魔理沙の 体当たりを受けた
フランとの決戦に突入した


魔理沙「早めに決着をつけるぞ!はあっ!」
とうとうフランとの戦いが始まった。まずは魔理沙が弾幕を散らして攻撃を仕掛ける。その間少し考える時間が出来そうなので少し俺は今後どうすべきか考えることにした。脳死で生き残れるほどこの状況は甘くないと思ったからな。
さて…防御は自分がやると言ったものの、今俺の霊力はかなり少ない。どうするべきか…取り敢えずやばそうな攻撃は雲を展開させて守るとするか…そう考えたところで、ふとレミリアに声をかけられる。
レミリア「康介…だったかしら?フランは【ありとあらゆるものを破壊する程度の能力】を持っているわ。何でも右手にその物体の弱点を持ってこれるらしくてね…そのまま握り潰されれば、あとは…分かるわよね?」
康介「……おう。」
何だそのチート能力。やろうと思えば俺達なんかいつでも殺せる能力を持ってるのかよ…鳥肌立ったわ。多分レミリアの言い方から俺の展開する雲とか弾幕とか普通の人間とか文字通り何でも破壊出来るんだろうな……尚更厄介だぞこれ。場合によっちゃ守りたくて雲を展開しても守る前にぶっ壊されちゃうな。
ここで俺にある一つの疑問が浮かぶ。何故今すぐその能力を使って俺たちを殺さないのだろうか。やろうと思えばいつでも出来るなら、すぐ俺たちを殺してもっと暴れまわることも出来る筈だ。ということはもしかしたら────
霊夢「康介!弾幕来てるわよ!」
霊夢のその声で我に返る。取り敢えず弾幕を躱し、フランを再び視界に入れる。
流石に考える時間はそんなに与えてくれないか。ただ何も考えられてないよりはマシだ。取り敢えず霊夢たちに念押しするためにもう一回声をかける。
康介「さっきも言った通り攻撃は霊夢たちに任せる!けど俺はフランを元に戻したいんだ!だから絶対に殺すなよ!」
霊夢と魔理沙が言われなくても、という顔でこちらを見る。信頼できるなあ……
そんな話をしている間にも、フランは弾幕を放ち続けている。取り敢えずこれらを躱さない限りはどうにもならんだろうな。
康介(取り敢えず躱しながらどうやってフランを元に戻すか考えないとな…)
そう考えながら、俺は戦闘へと意識を向けた。



 


─────────────────────────────────────






康介「うへえ…密度たっけえなあ…」
狂気に飲まれているだけあって、フランの放ってくる弾幕は今まで避けたことのないくらい密度が濃い。もしかしたらレミリアよりも弾幕が濃いかもしれない。何で今まで俺が躱せているのか不思議なくらいだ。
一方フランは魔理沙や霊夢が放った弾幕をヒョイヒョイと躱している。全然余裕そうだ。それにまだ一度も能力を使って破壊しているような所が全くない。それ即ちまだ本気ではないということだ。するとフランが弾幕が一瞬少なくなったその瞬間に何かを手に持った。ぱっと見炎の剣みたいな感じだが…
レミリア「来るわよ!」
その声を聞き俺はほぼ反射的に俺が今出せる最大の雲の障壁を皆の前に貼る。速攻で作ったから障壁の反対側が見えない不良品だけど仕方ない。まあすぐ壊されるだろうけど無いよりは幾らかマシだ。次の瞬間雲で作られた障壁にとてつもない衝撃が走る。その衝撃に耐えきれず、雲の障壁は一瞬にして消えてしまった。これがレミリアの言ってた【ありとあらゆるものを破壊する程度の能力】か…消えるのめっちゃ早いな。本当にまずいかもしれない。一応障壁が消えたことで目の前が見えるようになったが、そこにはフランはいなかった。
フラン「マズハアナタ♪」
まるで悪魔のような声が後ろから聞こえ、反射的に振り返る。次の瞬間、俺の腹のあたりに何かが当たった感触が一瞬だけあった。そして腹に激痛が走る。そして振り返った目の前にはフランが。
康介「ぐわああああああ!」
あまりの痛さに声を上げる。そして腹を見ると、そこには炎の剣が突き刺さっていた。そしてフランが右手で思いっきり俺の鳩尾を殴り、俺はあっけなく吹っ飛ぶ。
霊夢「康介!大丈夫!?」
霊夢のそんな声が飛んでくるが、正直全く大丈夫じゃない。一応吹っ飛ばされたお陰で腹に突き刺さっていた炎の剣は抜けたけど、そこから出てくる血の量がやばい。多分出血多量で死ぬかもしれないってくらいやばい。取り敢えず止血するために気絶しない程度で雲を生成し、思い切って腹に空いた穴に詰め込む。尋常じゃないくらい痛かったが、何とか血の出る量はかなり収まった。だが正直なところ立ち上がれない。腹に空いた穴の痛さや、鳩尾に食らったパンチのダメージもあって、意識を保つことで精一杯だ。
康介「俺のことは気にすんな!取り敢えずフランを頼む……ぐっ…」
声を張り上げるだけでもこんなに痛むのに、立ち上がって戦線に立つなんてそんなの自殺行為だ。幸い俺はかなり吹っ飛ばされ、フランや霊夢たちのいる所からは少し離れているので襲われるなんて心配はないだろう。
フラン「アーア。モウ壊レチャッタ…」
気のせいかフランがさらにヤバくなってる気がする。霊夢たちの方を見ると、霊夢や魔理沙、そしてレミリアも限界が近いようだ。
俺にもう少し力があれば霊夢たちをあそこまで追い詰めずにフランを元に戻せていた筈だ。そう考えると力(主に霊力)が少ないことに対する劣等感と悔しさが込み上げてきた。
康介(マジすまん…後は任せたぞ…)






─────────────────────────────────────






霊夢「くっ…」
フランが康介を半殺し?にしてから5分ほど時間が経った。フランの出してくる攻撃はどれも激しく、こちらは避けるだけで精一杯だ。さっきまでは康介が居てくれたから防御面は彼に任せていたけれど、いざ無くなると回避にしか集中できないわね……そんな訳で、こちらはどんどんジリ貧になっていくばかり。どうにかしないと…!
魔理沙「霊夢…どうするぜ…?」
霊夢「……勝負をもう決めてしまった方が良いのかしら…?」
レミリア「……仕方ないわ。それで行きましょう。」
そう話している間にも、フランの攻撃の手は止まない。炎の剣(レミリア曰く「レーヴァテイン」と言うらしい)を縦に振って私達狙いでその剣を振り下ろし館の屋根を破壊したり、密度の濃い弾幕を放ってその隙に肉弾戦を仕掛けようとしてきたり、正直本当にまずい。問題はいつ一斉攻撃を仕掛けるか……
レミリア「誰か吸血鬼の苦手な攻撃を打てる人はいないかしら?流水とか日光とか……」
魔理沙「…悪いが私たちはその分野は専門外だぜ。」
霊夢「仕方ないわね……もう力で一気に決めるわよ!霊符「夢想封印」!」
魔理沙「おう!恋符「マスタースパーク」っ!」
レミリア「行くわよフラン!紅符「スカーレットマイスタ」!」
3人の攻撃が放たれ、一斉にフランに向かって飛んでいく。そしてフランの元に着弾。着弾点を中心に大爆発が起こった。流石にここまですればフランは気絶くらいはしてくれるはず……
しばらくして目の前に出ていた煙が晴れる。私は煙が晴れたあとの光景を見て愕然とした。なぜならフランは無傷、しかも四体に分身していたからだ。
フラン「アハハ♪残念ダッタネ。」
そう言ってフランが笑う。そして攻撃を再開。もちろん残りの分身三体も攻撃を仕掛けてくる。私たちは為すすべもなくその弾幕に被弾。傷だらけになってしまった。
霊夢(そんな…もう駄目だと言うの…?もう少し早く本気を出しておけば…!)
幸いにもレミリアはまだ立っている……もう彼女に賭けるしかないのかしら…?






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ヤバい。霊夢と魔理沙が被弾した。多分ついさっきの攻撃で色々使い果たしたからか…?しかも傷だらけ……もう勝ち筋がほぼ無いぞこれ。
しかもこの状況…予知夢と大体同じ状況だ。少し違う点はあるが。ということはもしこのまま行けば……!
そこまで考えたところで俺は立ち上がろうとする。だがやはり俺の体はほぼ動かない。さっきのダメージが予想以上に響いているようだ。止めなきゃ行けないのに止められないのか……
フラン「アハハ♪次ハアナタガ遊ンデクレルノ?」
レミリア「これ以上はさせてたまるもんですか!フラン!」
予知夢で見た通りの台詞をフランとレミリアが言い、レミリアがフランに向かって突っ込む。
フラン「エイッ。」 
そして呆気なく吹っ飛ばされて壁に激突するレミリア。多分まだ気絶とかはしてないと思うが…そんなことよりこのままだと……!
フラン「アーア。飽キチャッタナア。」
康介(待ってくれ……もう……)
フラン「次ハ…アナタタチヲ壊シテアゲル!」
康介(目の前で人が死ぬのは見たくないんだよ!)
フランがそう言って手を振り上げた瞬間、何とか気合的なやつで俺は立ち上がれた。取り敢えずたとえ俺が死んでも良い……4体のフランのヘイトをこっちに向けなきゃ…!
そう考えた俺はすぐさまその辺にあった何かを全く見ずに掴み、フランに向かって思いっきり投げる。多分この状況からして天井の瓦礫の破片だと思う。正直投げたやつなんてどうでもいい。フランの注意をこっちにひければワンチャンス生まれるはずだ…!
俺の投げた何かがフランに向かって放物線を描き、飛んでいく。そして一体の霊夢と魔理沙を襲おうとしていたフランにヒット。ヒットしたその瞬間、俺にとって聞き覚えしかない音、いや効果音がなった。まるで何か水を入れたものが破裂するかのような、そんな音だ。俺は驚き、フランの方をしっかりと見る。
フランには、何か青いインクのようなものが少しついていた。そして彼女の足元には青いインクが大体円状っぽく広がっていた。
康介(ファッ!?もしやこれって…クイックボム!?)
何故こんな所にクイボがあるのか。本来ならそれはゲーム上のサブウェポンであって現実には一切存在しないはずだ。それとももしや────
フラン「ナンノツモリ…?」
フランが二人を襲うのを止め、こちらを見る。その狂気に飲まれた真紅の目で睨みつけられ、思わずゾッとしてしまう。
フラン「マアイイヤ。サキニアナタカラ壊シテアゲル!」
クイボ?をぶつけたフランのその一声で、4人のフランが一斉に襲い掛かってくる。取り敢えずヘイトは稼げた。が……
どうしようもない状態だ。正直ここからどうするか全く考えてなかった。ただついさっき立てたバカみたいな俺の仮説が正しければ…!
俺はカバンから乱雑に白紙のスペルカードを取り出す。そして周囲の状況を確認し、今までの記憶から今フランを止めるのに一番有効な物を思い浮かべる。この状況を打開できるようなもの……!
康介(あった……!)
見つけた。あいつを大人しくできるかもしれないスペシャルウェポンが。俺はすぐさまそのスペルカードに残り少ない霊力をかき集め、そのスペルカードが出来ることをひたすら願う。
フランがどんどんこちらに近づいてくる。あと数秒で攻撃されるというときに、ようやく俺の思い描いたスペルカードが誕生した。ってあれ?乱雑に取り出したからか二枚一気に作ってたわ。しかもなんかスペルカードの名前違うし。その二枚に書かれたスペルカードの名前に目を通す。そして二枚唱えないとあのスペシャルは発動できないと知る。じゃあ二枚唱えるまでだ!
康介「間に合え…!「スペシャルフルチャージ」!」
まず一枚目。唱えた瞬間俺の力が思いっきり無くなったがまだ倒れないということは霊力ではないのかもしれない。だがそんなことはどうでもいい。詠唱に成功していることに賭け、二枚目を唱える。
康介「頼む……!スペシャル「アメフラシ」!」
唱えた瞬間に何か機械のようなものを出現させる。何とか出来た。あとはこれを破壊される前に投げる!
康介「おらあぁぁぁぁ!」
俺はその機械を両手で持ち、思いっきり地面に叩きつけた。するとその機械は壊れ、その機械から煙が発生し誰か威厳のある笑い声とともに上昇。その煙はフランの上で広がり、ポツポツとインクの雨を降らし始めた。
フラン「何コレ…!」
フランが出していた三人の分身は消え、フラン本人も動きを止める。レミリアがついさっき話してたけど吸血鬼の弱点は「流水」らしいのでそれっぽい雨を降らせばどうにかなるかもという算段だ。
フランがアメフラシを破壊しようとする。破壊させてはいけないと、ワンチャンスに賭け俺はフランを説得する。
康介「おいフラン!破壊の限りを尽くす活動はやってて楽しいか?」
フラン「エ……」
康介「だから、人間を破壊しかけたりするのは楽しいかって聞いてんだよ!」
傷口がめっちゃ痛い。そりゃあんな動きして今現在大声で話してるもんな。だがフランを元に戻せる唯一のチャンスかもしれないと思っていた俺には最早どうでも良かった。
フラン「……楽シくナイよ!」
康介「なら、その狂気を自分で抑えてみろ!もし自分で抑えられなかったら、俺達がいくらでも協力する!だから……!」
もう言葉が続かない。あまりの痛みに俺は再び倒れてしまう。もう限界だ。アメフラシはいつの間にか止んでいて、俺の言葉がフランに届いたかどうかによって俺達の運命は決まる。
フラン「……ありがとう…お兄さん…」
その言葉を最後に、俺の意識はプツリと切れた。








次回予告
気絶した康介がようやく目覚めた。康介の無茶に霊夢と魔理沙は大激怒。自分ながら面倒くさいことになっちゃったなと後悔しつつも、終盤で起こった不可解な現象(主にクイボ、アメフラシ)をしっかりと考察する。そして紫さんから自分の能力についての全てを教えられるのであった…
次回「第十三話 異変の後で」

いかがでしたでしょうか。
ようやくスプラ要素が出せました。書いててめっちゃわくわくしてたのは内緒です。
一応今回で紅霧異変は終わりますが後日談的な感じであとしばらく続けます。宴とかしたいからね。
それでは、うp主の折れない黒鉛筆でした。

更新履歴(?)
2017/11/19 若干日本語部分がおかしいところがあったので修正


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第十三話 異変の後で

どうも、発売日にポケモンウルトラムーンを買ったうp主の折れない黒鉛筆です。でもまだ殿堂入りしてないっていう。早く厳選やらしたいんですけどねえ……
さて、第十三話です。書ききってふと見たら6000文字行ってました。多分。色々詰め込んだからしゃーなし。でも文才は絶賛c-逆カンストしてます。どうしたらうまく文章が書けるようになるのやら…
ではでは、前置きもここらへんにしておいて第十三話をどうぞ。

前回のあらすじ
フランと戦闘開始
康介のお腹に風穴が空いた
康介くんの必死の説得+αのお陰でフランを元に戻せた…はず


………なんだここは。
俺の前に広がる景色は確か……中学一年の頃だっけか。懐かしいなあ。といってもこの景色には嫌な思い出しかないが。
今にも雨が降り出しそうなほど黒い雲。その下で楽しそうに話している学生服を身にまとい、カバンを持った人影が二つ。片方は中一の頃の俺。もう片方は…俺のクラスメイト兼俺の数少ない親友だった(・・・)奴だ。
中一の康介「………でさー、そしたら色違い出てきちゃってさ…」
親友「え?普通に良かったじゃんそれ。」
中一の康介「普通に出るならまだいいんだけどさ…そんときの俺のパーティガチガチにしてたからマジ焦ってさ……」
親友「あー、なるほどなあ。んで、そいつは結局捕まえられたん?」
そんな他愛も無い事を話しながら二人は交差点で一時停止する。そして信号を待つ間にも話は進んでいく。
中一の康介「もちろん捕まえたよ。ダメ元でハイパーボール投げたらいけた。」
親友「マジかよ!今度見せろよな!」
中一の康介「おう。またいつか見せてやるよ。」
そんなことを話していると、信号が青になり、その二人は歩き出す。その時だった。
信号無視して突っ込んできた車があったのだ。それにいち早く気づいたのは親友の方。
親友「危ない!」ドンッ
中一の康介「……え……?」
過去の俺は親友に押され、何とか信号を渡りきって後ろを振り向く。次の瞬間だった。親友が車に轢かれたのは。






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康介「……どこだここ。」
つい素のリアクションが出る。まず目に入ったのは見知らぬ天井。体制や布団を掛けられてる状態から俺は寝てたんだなとようやく理解。取り敢えず右手で頬をつねり、夢じゃないことを確認。
康介「はあ……まーた胸糞悪い夢じゃねえかよ……」
そう言いながら体を起こす。えーと確か……そうだ、思い出した。紅霧異変であの二人が死ぬかもしれん的な予知夢を見て紅魔館に来て、咲夜さんと戦ったあとレミリアと出会ったんだっけ。そしたらフランが乱入してきて……あっ。
康介「そうだ…!腹の風穴……!」
思い出している過程でようやく大事なことに気付く。周りに誰もいないことを確認し、サッと上の服を捲って確認。
康介「……うん、しっかり包帯されてるわ。まだ治ってねえんだろうな。」
包帯の上から一応触ってみる。しかし、予想に反して返ってきたのは何かに当たる感触だった。つまり、あの風穴もう治ったのか…?てっきり治らずに出血多量で死んだと思ってたのに……
取り敢えずここは紅魔館……だよな?そこに窓あるけど多分最初に見たときに窓がないって見間違えたんだと思う。そして紅霧異変は……外を見ると、既に太陽が空高く登っているのが見えた。ということは解決と見て良さそうだな。
後何か忘れていること無かったっけ……あっ。
俺は何かを思い出し近くのテーブルに置かれていたワンショルダーバックに手を伸ばす。その中から、ある二枚のスペルカードを取り出した。
康介「「スペシャルフルチャージ」に……スペシャル「アメフラシ」。」
何故かフラン戦で突然作られた一見謎だらけのスペルカード二枚。しかし俺には一つ心当たりがあった。
康介(このスペシャル「アメフラシ」ってスペルカードの図柄…どう見てもスプラトゥーン2のアメフラシの機械にそっくりなんだよなあ……)
俺が思い浮かべたのはだいぶ前に外の世界でガッツリやり込んでいたスプラトゥーン2というゲームに出てくるとあるスペシャルウェポンだ。このスペルカードを使ったときのことをもう少し詳しく思い出す。
康介(えーっと……うん。スプラトゥーン2のアメフラシまんまだな。)
どう考えても一致してしまうのだ。それにあの時瓦礫の破片と思ってフランに投げつけたモノ。あれどう見てもクイックボム(略してクイボ)だもんなあ……ヒット音といい塗りあとといいそれ以外に説明のしようがない。
康介「まじでややこしいぞこれ……俺の体どうしちまったんだよ……」
はあ、と深いため息をつく。すると突然、目の前に現れたメイドが一人。こんなことするのは俺の短い幻想郷生活で今のところ一人しかいない。
咲夜「はあ……いつになったら康介様は起き……!?」
康介「あ、咲夜さん。おはようございます。」
咲夜「あ…おはようございます。康介様。」
康介「そうだ、咲夜さん、俺何日くらい寝てましたか?」
咲夜「……大体3日くらいですね。目覚めたことを博麗の巫女達に伝えてきますので少々お待ちを。」
そう咲夜さんが言うと、すぐさま俺の目の前から消えた。どういう原理なんだろうか……結局本人からネタバラシはされてないからわかんないんだよなあ……今度聞いてみるか。
そんなことより何となくだけど嫌な予感がする。具体的には霊夢たちが走ってここの扉思いっきり強く開けて俺の生存確認した後めっちゃ怒られる感じのやつ。だって俺心当たりしかないもん。相当無茶したし。実際このスペカ無かったら今頃俺は生きてはいないと思う。
程なくして、ドタドタと廊下を走る音が聞こえてくる。廊下は走るなって突っ込みたいけど多分そんなこと言ったら夢想封印とか打たれるなこれ。はあ……騒がしくなるぞこれ。
覚悟(主に叱られる方面)を決め、手に持っていた二枚のスペルカードをしまったところで俺の予想通りドアが思いっきり開く。そこには霊夢と魔理沙、あと紅魔館の奴らもいた。ちなみにパチュリーって奴はいなかったけどどうしたんだろうか。
一同「起きたのね!」
康介「口々に起きたのねって言うな。バラバラに言うからうっさい。」
取り敢えず率直な感想を述べる。まず部屋に入ってきたのは霊夢と魔理沙。続いて他の奴らも入ってきた。
霊夢「何であんなに無茶なんかしたのよ!!こっちはもし死んだらって気が気じゃなかったのよ!!それなのにあんたは私たちの気持ち考えずに無茶して……!」
魔理沙「そうだぜ!!あの時フランを説得できてなかったらどうするつもりだったんだぜ!!」
はい。案の定めっちゃ怒られました。そりゃそうだよな。だって幻想郷に来てまだ日も浅いのにあんな行動したら普通は怒るよな。これはもう正直に謝るしかないか。まあこんなに叱られなくても謝る気ではいたけどな。
康介「正直あの時は霊夢たちを死なせないことで頭がいっぱいだったからああするしかなかったんだ。それに魔理沙の言うとおり説得できなかったときの事も何一つ考えちゃいなかった……すまん。」
最後に頭を下げた。正直フランの気を引いてからのことは考えてなかった。それに俺にもう少し力があればあんな展開にならずに済んだはずなのに……
霊夢「もういいわ。康介。顔を上げなさい。」
霊夢に言われて顔を上げる。
霊夢「今回は許すわ。但し!次こんな真似をしたら容赦しないからね!」
魔理沙「私も許すぜ。だがもう無理だけはするなよ。」
康介「二人共…ありがとう。」
レミリア「……少し良いかしら?」
霊夢たちと話が終わり、その数秒後にレミリアが話しかけてくる。
康介「ん?どした?」
レミリア「……悪いけど康介と二人で話がしたいの。少し席を外してくれるかしら?」
レミリアのその言葉を聞き、皆が部屋から出ていった。






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康介「……んで、霊夢らに席外させてまで俺に言いたいことでもあるのか?」
一応重要な話系と予測し、少し気を引き締める。
レミリア「ええ。まずは…フランを止めてくれてありがとう。そして、ごめんなさい。関係のない外来人に迷惑をかけて……」
康介「フランの事か。別に謝らなくていいよ。俺は気にしてないし。」
レミリア「でも…そのせいで貴方、死にかけたじゃない。貴方も死にたいとは思っていないのでしょう?」
レミリアが冷たく言い放つ。当たり前だ。死にたいとは思ってない…とは言い難い。何故なら俺にも一時期死にたいと思っていた時期があったからだ。だが今は違う。少なくとも今は生きたいと思ってるからな。それに今回は俺が首を突っ込まなきゃもっと酷い結末になっていたかもしれない。
康介「ああ。まあ一時期死にたいと思った時期はあったけどな。今はそう思っちゃいない。まあこの異変に首を突っ込む段階で死にに行くようなもんだったから死ぬことに対する覚悟は出来てたよ。まあ今回は偶然生き残った訳だけど。」
そこまで言ったところで部屋のドアがいきなり開く。そこには……
康介「フランじゃん。もう大丈夫なのか?」
フラン「ごめんなさい。康介。私のせいで…」
そう言ってフランは頭を下げた。俺はそんなフランの顔を起こしながら話す。
康介「頭を下げないで。結果的に誰も死ななかったんだからそれで良いじゃん。俺ももう気にしてないよ。」
フラン「でも…!」
康介「フランの言いたいことも良く分かる。だから、これからはあんな事にならない様にその力を上手く使えるように努力すれば良いじゃないか。俺も協力するから、な?」
俺はそう言いフランの手をしっかり握る。正直全く良いことは言えていないがそれでもフランには伝わったらしく、
フラン「うん…!ありがとう…康介!」
と言ってしっかり手を握り返してくれた。しんみりしてたって何も始まらない。だったら早く立ち直って前に進んだ方がきっと何倍も楽しいだろう。俺はそう思っている。
霊夢「……そろそろ入ってもいいかしら?」
ドアの外から霊夢の声が聞こえ、それにレミリアがいいわよ、と返す。そして霊夢たちがゾロゾロと入ってきた。気づけばパチュリーさんもいるじゃん。いつから来たよ。……にしても…
康介「紫さん…?何盗み聞きしてるんですか…?」
紫「あら、バレちゃったかしら?」
やっぱり。どうも気配的なのが少し多かったから紫さんかな〜と思っていたけど…案の定そうだったわ。
霊夢「あら、スキマ妖怪じゃない。こんな所に何の用?退治されにでも来たのかしら?」
霊夢が若干冗談を交えながら話す。それに対し紫さんは、
紫「今回は…康介くん。貴方に用があるのよ。……と言っても薄々何の用事か分かるんじゃないかしら?」
康介「…恐らくだが俺のもう一つの能力について、だな?」
紫「ご名答。」
まあその能力の見当も大方ついてるんだけどな。恐らく俺の予想だと…フラン戦でピンチになって能力覚醒した、っていうよくある主人公補正みたいなのがかかってるような展開のやつか?
紫「そうね、貴方の考えている通りフランと戦っているときにそのもう一つの能力が出てきた感じね。」
やっぱりそうか。そうじゃなきゃあんな芸当の説明がつかないからな。というか心を読まれることにもう驚かなくなってる自分が怖い。
紫「貴方のもう一つの能力。それは……」
紫さんが再びタメを作る。待つのも面倒なので、今回は自分から予測を言ってみることにした。
康介「まあ、さしずめ【インクを操る程度の能力】みたいな感じだろ?俺の予測だけど。」
俺がそう言うと紫さんはあからさまにムッとした。やっぱタメを邪魔しないほうが良かったのかもしれない。やらかしたかなあこれ。
紫「……合ってるわよ。」
ムッとしながらも紫さんがそう言ってくれた。内心ビクビクしていたが、俺は取り敢えず答えを聞けたことに対しホッと胸をなでおろす。
魔理沙「紫、その能力ってどんなのなんだ?」
紫「その回答なら私に聞くより……康介の方が詳しく答えられるんじゃないかしら?」
紫さんがそう言い、全員の視線が俺に向く。
康介「これは…俺が答えないといけないやつか?」
霊夢「当たり前じゃない。早く答えなさいよ。」
そんなに俺の能力が知りたいのか?大した能力じゃないと思うけど…ただ、一つ問題があってだな…それは俺が大まかにしか能力を把握してない点だ。まあフラン戦でいきなり覚醒した訳だから仕方ないと言えば仕方ないのかもしれないけど。まあいいや、説明するだけしてみよう。
康介「えっと、まず俺自身は能力をあまり把握してないから説明はあくまで俺の予測も含むかもしれないってことだけは言っておく。俺の能力を一言で言うならば……そうだな、【とあるゲームの力が使える】って感じか?」
レミリア「その【とあるゲーム】って何?」
康介「…スプラトゥーンだな。このゲームは4vs4で操作キャラのイカと人になれるインクリングっていう奴を操作して、インクを打って相手を倒しつつ様々な場所を塗り合い、最終的に塗った面積を競うっていうゲームだ。予測だけど俺の能力はそのスプラトゥーンに出てくるインクを塗るためのブキが使える。あとブキについているサブウェポンや条件付きだがスペシャルウェポンもそれら単品で使うことができる。……こんな感じか?」
話しだすとマジで長くなるのでガチマッチとかサーモンランとかそういう系統のやつは省いた。別に省いちゃってもいいよね?
パチュリー「……一つ質問いいかしら?」
俺が大まかに話し終わると、パチュリーさんが質問を問いかけた。
康介「ん?なんだ?」
パチュリー「貴方の説明と魔理沙から聞いた貴方の一つ目の能力を足して考えても一つ腑に落ちないことがあるわ。それはどうして寝ると貴方の重傷がすぐ治るのか、ということよ。」
その質問に対し俺はぐうの音も出ない。子供の頃から自然治癒が早い、なんて話は聞いてこなかったからだ。俺がその質問に対する回答を全力で考えていると、ふと霊夢が
霊夢「そういえば寝るで思い出したけどあんた、ここで寝てる時も何か寝言…というかうんうん言ってたけど大丈夫なの?」
と言ってきた。もちろん俺は何の問題もないが、その霊夢の発言で一つ俺の中に仮説ができた。
康介「パチュリーさん、一応仮説はあるにはあるんですけど…聞きます?」
パチュリー「ええ、是非聞かせて頂戴。あとパチュリーで良いわよ。敬語も必要ないわ。」
康介「分かりました。一応俺の仮説としては、その…急速回復?は【インクを操る程度の能力】のオマケ的能力だと思う。スプラトゥーンは操作キャラが受けたダメージを回復させるにはイカ状態で自分色のインクの中に潜らないといけないんだ。多分それの応用で、俺は純粋な人間だからイカになれない。だから寝ることでその急速回復が実現してるんじゃないかっていう考えだ。」
パチュリー「成程。何となくだけど良く分かったわ。ありがとね。」
パチュリーにそうお礼を言われ、俺は軽く会釈を返した。
康介「他に質問は……無いみたいだな。さて、これからどうするか……」
霊夢「あら、あんたが目覚めたからすべきことがあるじゃない。」
魔理沙「そういえばそうか。異変解決の後は大体アレが待ってるからなあ〜。」
康介「ん?すべきこと?何だそれ?」
俺が首を傾げながら霊夢に聞くと、霊夢はこう答えた。
霊夢「異変解決の後は大体宴会って相場が決まってるのよ。あと康介の歓迎会もついでにやっちゃいましょうか。」
康介「……そんな相場いつから決まってたんだ?」



次回予告
異変解決の後は大体宴会が行われると言う事で、康介もその宴会に参加することにした。そして博麗神社にて宴会(康介の歓迎会含む)がスタート。最初は初対面の人(人間、鬼、妖精etc…)に挨拶をして回る康介だったが、そんな康介にいつもと違う雰囲気の霊夢たちが絡み……
次回「第十四話 酒は人を変える(色んな意味で)」(仮)

いかがでしたでしょうか。正直に言うと予約投稿忘れかけてました。でも間に合ってはいるから問題なし。
さて次回は、もちろん宴会です。書くの楽しみだなあ……
あ、一応言っておくと、あの伝統の幻想ブン屋は第十五話辺りで出ると思います。多分。
それではまた一週間後ぐらいにお会いしましょう。うp主の折れない黒鉛筆でした。

p.s.スプラトゥーン2でのハイドラ実装まだですか(´・ω・`)


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