ナルトの巻 (村椿征)
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人物の書
登場人物の書〜下忍編〜


これは作者の本音です。
あまり興味のない方は見ないことをお勧めします。
作者の口調が情緒不安定で、精神すら情緒不安定になった結果がこれですので、原作のイメージを強くお持ちいただきたい方にはお勧めできません。
ですが、こんなんでもいいと思いでしたら、お進みください。この乖離したナルト世界へ……。


第七班

 

 

うずまきナルト→九尾(九喇嘛)の人柱力

 

 

超完璧主義者。

不確かなものを忌み嫌い、そして完璧を愛する忍者。

「曲げない、折れない、諦めない」を常に心の中に持ち、それを自身の忍道(まっすぐ自分の言葉は曲げない)としている。

螺旋丸を早い時期に体得しており、彼の父波風ミナトの飛雷神の術も体得している。

因みに、木ノ葉丸を弟子にとっていて、こいつが原作乖離者を作り出したと言っても過言ではない。

ヒナタとの関係を向上させるため、作者の奮闘が始まる。どう辻褄を合わせよう……。

原作乖離者筆頭。(どこをどうとってもナルシにしかなっていない。純度百パーセント原作乖離者ではあるけど。元はなんかカッコいいナルト書きたい!とか心のうちにあったのに、書いていくうちにできる存在に。うちのメンバーではボケ役筆頭でもある。心理描写がしやすく助かってはいる。ふと仲間を認めていく感じに、胸がジーンとなる作者)

 

 

うちはサスケ〜写輪眼(後の輪廻写輪眼)

 

 

超自己肯定主義者。

女の子からそこそこ好かれている。ただし、本人はサクラのことが好きな模様。彼女の淡白だが、素直な言葉に。混じり気のない愚直な愛に惹かれたようだ。

「自分の言葉に嘘はないし嘘をつかない」を忍道としていて、うちは流手裏剣術を得意としている。その手裏剣術から追い討ちで、繰り出される*紫獣、千鳥、*獄龍などの技は破壊力抜群。

体術も基本的に高い技量である。

原作乖離者である。(とんでもねぇナルシかと思いきや、ナルトの方がナルシに近かったでござる。まぁ、サスケくんは里を抜けてはもらいますが、そうしないと展開思いつかないっていうか。でもあのナルトこいつ助けに来るかな?とか考えてしまうのだけど。でも彼の中で掛け替えのない存在になっていく事間違いなしではありましょう)

 

 

春野サクラ〜

 

百豪の術(3歳の時に溜め始め→原作開始には菱形が額に)

 

 

 

超率直主義者。

綱手を師に持ち、出会いは2歳の時である。この時点で原作涙目。

一定のチャクラを集めあげた彼女の才能の高さ。シズネですら不可能だったチャクラのコントロールをこなす。そのチャクラコントロールの高さは、三歳の頃から発揮されていてもおかしくはない、という仮説のもとに作り上げた、とんでもな原作乖離。

彼女の細い二の腕から出される殺人的な拳の威力は、説明がつかないぐらい凶暴。本人は*桜満開の術と名付けている。

その起源は、自らの力にリミッターが外されたことに由来する。それはまた別の話と付け加えておこう。

原作乖離者の中でも、彼女は特に乖離している。(七班のパワーバランス崩れさせてんのこいつじゃね?とか書いてて思ったりする。なんか原作だとサクラ変な扱いというか位置というか。だから性格まで変えてみたけど、なんかしっくり来てたので採用)

 

 

畑カカシ〜『万華鏡写輪眼』

 

 

超奔放主義者。

喋り方以外、特に気になる点がないかもしれないが、それは間違い。実はまだ描写されてはいないが、父の大切な刀は折れていないでいる。背にちゃんと白い牙が付いている。忍者の中でも最高峰と言われる写輪眼を持ち、彼の天才的な戦闘スタイルは、誰もが認める木の葉の里の強き上忍。

しかし、原作開始時はただの上忍の中の上といったところ。

リンを自らの手で殺めなければならないという選択。それは雲隠れの里の罠。カカシは困惑し、その選択に涙した。彼女は既に、子を産んでいた。畑カキネという。つまりはリンの旦那はカカシだ。今カキネは7歳。中忍で、父に似て才能はピカイチのよう。

カカシは雲隠れに強い恨みを持っている。その里を壊したいぐらいに。カキネも母を殺され利用され、そのことに対して怒りを持っている。

まだまだ改造の余地ありといったところだろう。(オビトの目二つもらっちゃったらどんだけ強くなんの?って事でオビトの命を糧に頑張っています。ですが戦争が終了し、気が抜けたようです。彼の本格的な才覚はもう発揮されているも当然ですが、まだその時ではありません。桃地再不斬くんあたりで頑張ってもらいましょう。作者の技量次第で変わりますが)

 

 

第十班

 

 

猿飛アスマ

 

 

面倒見が良い。(第十班の良心)

ボンボンかと思いきや強い系にしてみた。

溶遁の使い手で、チャクラ刀を使いこなす。どちらかというとメリケンサックに近い形に。

いの、シカマル、チョウジを守るためには命を張る所存。(まぁ、そこそこ強いんじゃないかっていう。原作乖離多いとなんかバランス悪くないか?っていうのがあったので軽めにしてみたけど、メンチカツぐらい重いかな?作者はメンチ好き←アスマのこと喋ってない)

 

 

山中いの

 

 

ゆったり(絶対嘘)

山中一族のお嬢さん。心転身の術という、山中一族の秘伝忍術を扱う。

頭に触れる事で、その人間の記憶を読み取ることができるという時点で、こいつも原作乖離の一人と言える。

他には、苦無とかを投げれるようにしたらいいと思い、後付けして言ったら、心読めるし戦闘できるし、心乗っ取れるしでなんか強キャラに。猪鹿蝶の中でも高火力。後ろに下がってばかりではいられない。(もともと、いのっていい性格してますしね。彼女ってなんだか強いイメージの方が強いので、ズルズル引きずってしまった感じ。しかもゆったり系なので、可愛い顔しながらゆったりゆったり人の命奪ってくっていうブラック面も。全然ゆったりじゃねぇぞ)

 

 

奈良シカマル

 

 

面倒くさがり(実は仕事熱心)

原作、なんでシカマルもっと活躍しないの?と思ったら、影縛りに物足りなさを感じる作者。もう、ここまできたらやっちゃおうという思いが強くなり、乖離してみた。

まず、シカマルさんはIQ200以上の化け物です。それをIQ400とかって数値にしてみた。切れる木ノ葉の参謀役である。

影縛りに技を複数個追加。本人は体の一部に触れていれば術を発動できますよ、とかっていうただのチート。(こいつはやばいと思った。寝ながらシカマルのこと考えてたら、こいつ化け物じゃね?と頭の中で出来上がった構想を書き上げた結果、こんなことに。最初はやばいんじゃないかとか思ってたけど、まぁいいだろ精神で乗り切った。猪鹿蝶の中で一番強いのは断言できる。シカマル、お前がナンバーワンだ)

 

 

秋道チョウジ

 

 

おっとり。(禁句あり)

似非ゆったり、似非面倒くさがりときて、次は似非おっとり。秋道一族の秘伝忍術、倍加の術を操る。本人には自覚できていない才能が多いため、下忍ではその実力は発揮されないだろうと、作者自身も作る時点では思っていた。↑の方の奈良シカマルの皮を被った超絶天災(誤字にあらず)がいるから、チョウジの才覚現れまくり。もう自分でも何をしているかわからない。(迷走に迷走を重ねようやく辿り着いた良心は、僕の作った化け物の手によって変えられてしまう。ああ、チョウジ行ってしまうな。お前は猪鹿蝶の最後の良心なんだ。上二人のモンスターとためはれるほど強くならなくてもいい。しかし、そんな作者の思いとは裏腹に、シカマルに強化された結果とんでもなモンスターに大変身!)

 

 

夕日紅

 

 

アスマと結婚させた。早いうちにお腹に生命を宿らせたっていうか、インフレやばき下忍で胃を傷ませる三代目(ヒルゼン)と、その息子(アスマ)と息子の嫁(紅)を安心させたかった。まぁ、もうこの段階でミライはいるということで。まだ3歳だけど、シカマルに懐いているので、ちょっとだけ不安になる紅。だが、シカマルは根は優しい子というのはわかっているので、教育係に任命している。(なんていうか、紅さんはいじりようがなく、原作に近い形でお送りできる。自分で書いてて胃が痛くなってはきているが、気のせいである。ここまでつらつらと綴ってきたが、一番まともは紅さんとアスマではなかろうかと考える。他里も強化しなきゃならんし。とりあえず、下忍の巻は下忍の時に出る《中忍試験まで》の登場人物《この作品のキー》たちを書いていきます←紅さんのことについて触れていないのは内緒)

 

 

犬塚キバ

 

 

まぁ、キバってなんか不遇そうなイメージ。

また作者の陰謀により悪魔が誕生する。

犬塚一族は犬を操る一族だ。そんなことはNARUTOを知っている読者の方はご存知だろう。獣人分身は赤丸がキバに変化するという高度極まりない技。それを行わせているキバは実はすごいやつ。という一つの題が持ち上がり、キバの牙通牙および全技は、ナルトの螺旋丸(小玉)と同等の強さ(なんか弱いだろ!って思うけど、ここのナルトが強いだけ)である。(技を追加した、とか単純なものではなく、そもそも設定を弄り倒した。自分でも何行ってるかよくわからない、とか思ってない。ただ、この子どう弄ろうかと思っていたら、なんかいじるとこなさすぎてかわいそうになってきた)

 

 

油女シノ

 

 

蠱毒を操ることができる。あれ、シノって実は強キャラなのでは?

普通の寄壊蟲に混じり、寄壊蠱を使う。

はっきり言って、こいつも凶暴で賞を受賞。作者の頭の中では、普通に突っ込みキャラとして作るつもりが、まさかこんな目にあわされるなんて。(シノに付け加えるとしたら虫関連。そんな時、作者は虫関連で何があるかを考えたところ、蠱毒が脳の知識にある欄の検索にヒットした。ここで思い出さなければ、こんな冷酷な虫を出さないで済んだだろうに)

 

 

日向ヒナタ〜白眼

 

 

日向一族宗家頭領のヒアシの娘。

白眼を早い時から開眼しており、点穴を一秒間に八十推せる。八卦の理を考え模索し、辿り着いた先、一つの悟りができた。

八卦道、彼女が操るのは日向八卦ではなく、自分の悟った八卦道である。

これは凄まじきことで、ヒアシは感涙に耽り、成長したなぁと感慨深く(5歳の娘に感慨深くしているということは、迷走に近い)思っている。

ナルトの事が好きで、思いを本人にぶちまけようと思ってはいるが、きっかけをつかめないでいる。そのきっかけを作らねば、作らねば……っ!と思った矢先に、いいネタ発見。

(ここのナルトに見合う嫁さんを!ということで、ネジより強いです。中人試験大丈夫か?とか思いつつも、それについてのネタが増えたと、喜ばしい限り。喜ぶべきではないけれど←作者自身もヒアシと一緒に迷走しているのかもしれない。というか迷ってなかったら、こんな面白ハッピーな小説書けない)

 

 

第三班

 

 

マイト・ガイ〜八門遁甲の陣

 

 

八門遁甲の陣(八門遁甲の神)を操る。

彼の体術は忍術をも上回る。

木ノ葉の上忍の中で、カカシとためを張れるというよりかは、越しているとも言える。

木ノ葉流体術を基本とし、様々な体術を会得、体得、開発してきた。

木ノ葉の蓮華は二度咲く。木ノ葉の蒼き野獣がこう放つ言葉は努力を忍道に置いた、彼に相応しい言葉だ。

ロック・リーを弟子にとり、開発……失礼、努力をさせ、リーも八門遁甲の陣を早期会得。しかし、その修行は困難を極めていた。だが、ガイの言葉でリーは変わった。忍術の使えない忍なんて忍ではないと、言われ続けてきたリーは、このガイの手により悪魔(木ノ葉蓮華)となる。(正直原作見てて思ったのは、ガイの強すぎる戦闘力だ。それを活かすのはいつかと聞かれたら、某林何ちゃら先生ばりにこう答えよう、今でしょと。また、ガイは敵に対して慈悲深い心で接する。木ノ葉殺人体術を持ってして、全力で安らかに眠らす。ここまでくると、蒼き野獣なんてかわいくなるほどのモンスターの誕生だ)

 

 

ロック・リー

 

 

努力の天才。あのマイト・ガイからここまで言わせた『武人』といっても過言ではない忍者。

忍の資格はないと言われていたが、努力でのし上がり、凡才の壁を超えた。

八門遁甲の陣を操り、彼は常に重り50kgを手足首に巻いている。

彼のルールは努力あるのみ。ただの努力でどこまでも駆け上がることを体現する男。(リーはこのぶっ飛んだ世界の中で、努力のみで勝ち抜いていく男。他のものは才能に溢れんばかりのものたちだが、リーにそんなものはいりません。こいつは設定や人格を弄っても、絶対に自分で戻ってきます。だからリーはあえて性格を変えませんでした。なんか、リーが一番輝いています。心の中でリーの過去を振り返ってみると、なかなかに泣けるもんです。自分はそのままのリーをこのぶっ飛びまくった世界で動かしていこうと思います!)

 

 

日向ネジ〜白眼

 

 

リーの体術が剛だとしたら、ネジは柔。

日向始まって以来の天才で、ヒザシつまりは父を亡くし、宗家を恨み、憎んでいる。

ヒナタにもきつくなるし、ヒアシにはもっときつくなる。しかし、今作では原作と違い、ばっちりヒナタが強いため、ネジは自分はなんなのかと考えてしまう。だが、ナルトくんが救ってみせよう。(まだまだ語れない部分は多いのですが、ネジくんには頑張ってもらいたいですね。ネジは原作よりは幾分か強いですが、ヒナタ様がそれを上回ってしまった。そうして自分の存在はなんなのか、必要のないものなのではないかと、彷徨い続けます。ですが、必ず救いはあります。ということでナルトだ。ナルトは何をしてくれるか、今から楽しみでなりません)

 

 

テンテン

 

 

そうだ、暗器の天才にしよう。ということでまたいじっちった。

彼女の武器は際限なく出ます。後ろの巻物はありませんが、仕込み巻物が多く存在し、彼女の体は暗器だらけといっても過言ではない。妖怪黒田坊を想像してほしい。

あのような(黒田坊の暗器)攻撃もできるし、飛び道具を専門としている彼女なら、四方八方に手裏剣をちりばめ、鉄の雨を降らす事ができる。(テンテンもなかなか化けてくれました。最初はどういじるか自分でもわかりませんでしたが、書いていくうちに楽しくなったと言う理由でここまでに。まぁ、まだ安心できる範囲ではある)

 

 

火影

 

三代目火影 猿飛ヒルゼン

 

 

伝説の三忍と呼ばれた、自来也・綱手・大蛇丸の師匠。

教授(プロフェッサー)の異名を持ち、木ノ葉にある忍術で使えないものはない。

また、木ノ葉丸を溺愛していて、ナルトに信頼を置いて、火の意思は終わらないという事を説き託している。(こやつは特に。でも、大蛇丸撃退(原作の)できるぐらいに強くはしていますが、この大蛇丸ですので。どう転ぶかは……)

 

 

自来也〜仙人(三忍)

 

 

蝦蟇を自在に操る事ができ、仙術を主に扱う。

仙人モードでカエルっぽくならなく、またチャクラ量も増やし、少しエロが強化された。

綱手の彼氏のダンが死ぬ直前に自来也と話しており、「綱手を守ってくれ」と頼まれていた。なので、自来也は綱手とのカップリング。子供の名は仙凛(せんり)という。成人したての20歳の上忍。(明らかにそっち方面に強化されていますがあしからず。エロ仙人エロ仙人呼ばれていたんです。それでいいとさえ思う気持ちがなければやって行けないと思う次第。まぁ、自来也には生き残って欲しいけど、どうなるかは僕もわかりません。どう動くか悩みますよね)

 

 

大蛇丸〜蛇(三忍)

 

 

マンダという大蛇を口寄せする。

相当の術者で、一度に操れる死者の数は五つ。

中忍試験の時には波乱万丈間違いなしで、トラブルを起こす事請け合いのこいつ。まぁ、どういう風にするかはまだ決まってはいないが、口寄せや幻術が得意であることを強調しようと思う。忍というよりかは研究者の方が正しいのかもしれない。(正直言って、大蛇丸は最初はなにこのキャラ、みたいな感じでインパクトがオネェっぽい口調(大蛇丸ファンにヤられる)が光っていたので、オネェ口調に印象の大半が持ってかれてしまう。だが、それも改善の一つになりうるのだ。まぁ、変えませんけども。口調は基本いじらない方向で行こうかと考えているけど、もう二人ほど崩してしまった)

 

 

砂の国

 

 

我愛羅〜一尾(守鶴)の人柱力

 

 

父は四代目風影であり、自分もそんな父みたいな風影になりたいと感じている。

砂の力で敵をなぎ倒すが、以前のように一尾の能力にあまり頼ったりせず、自分でも対処できるように工夫を加えている。

守鶴とは和解しあってはいるが、不眠症は治らない模様。しかし、狸寝入りの術を覚え強大になる予感しかしない。なぜなら、親子以外に信用していないからだ。里の忍、民を許してはいないが、それは後々に回しておこう。(我愛羅まで強大になってくると、あいつらまで強大にしなければ。里のやつらを憎んでいますが、この方には風影になってもらわなければなりません。とても強い風影、とても魅力的だと考えます(錯乱)。砂の能力増やそっかな?とも思っています)

 

 

テマリ

 

 

我愛羅の姉。原作とは違い、我愛羅と和解していて、理解もしている頼れる姉さん。

自身の大扇子を使い、敵の術、行動をキャンセルすることが可能。扇子の強さは、扇子に描かれている丸の数で決まっており、未だに一以上は開いていない。(テマリさんも結局強い。とても聡明な忍で、なかなかシカマルさんと気が合いそうですねぇと、顔をにやけさせながら作業しています(変態)。テマリさんって、やはり原作ではそこまで強くないと思いました(私の主観ですが)。でも、この世界では強化します。他の忍術も使えるように……ね)

 

 

カンクロウ

 

 

砂隠れの里きっての最高の傀儡使い。

あの赤砂のサソリに認められるほどの実力で、恐ろしい程の傀儡の量。彼ほどの傀儡使いを忍界で見たことがない、と激しく賞賛される。(つまりは何が言いたいかというとですね、まぁ強いです。てか、とにかく強いです。めちゃ褒められてます。四代目風影の息子たちですから。そう考えると、この姉弟達ってばか強くない?って感じます)




まずはオリキャラ紹介から。


畑カキネ〜白狼の術


*自身にある雷遁を形質変化させ、白い狼にする技を得意とする。千鳥と同等の破壊力を持つ。
カキネは天才で、この時点で7歳。そして中忍だ。才能ありすぎなんじゃ?とも思うが、原作イタチもなかなかぶっ飛んでると思う。
カキネの得意な忍術は土遁、雷遁、火遁の三つ。まぁ、ここのオリキャラは言わずもがな強いです。


*桜満開の術

サクラの持つ最大の武器の二つの中の一つ。当然二つめは百豪の術だが。
この桜満開の術は、一時的に力のリミッターを外し、痛覚を取り払う術。サクラが自分で開発した。術発動時、彼女の目は薄紫で、瞳に桜の模様が描かれている。額に赤い線(百豪の術の菱形が描かれないように)を引き、それで初めてこの術は完成する。


長々となっていましたが、どうでしたでしょうか?
作者の本音が混在し、読みにくかったと思われます。ここまでお付き合いしてくださり、誠にありがとうございます。
私めの作品は乖離ものになってまうのは、なんか自分で勝手に思いついたのを、書き上げてることが多いからです。
では、また次の巻で。

2017/11/19 編集
2018/04/24 編集


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班の巻
身の上の巻


はいっ!!
とってもとってもお待たせいたしました!
久しぶりの征でございます!
入試が終わったので、こうして投稿できることになりました!
とても期間が空いていて、なおかつ新しい作品なので戸惑いもあると思われますが、決して妖生謳歌を忘れているわけではありませんのでご安心ください。
前置きはこれぐらいにして、どうぞ!


俺はうずまきナルト。どこにでもいるただの人柱力であり、完璧主義者だ。

今から尊い俺の身の上話を聞いてもらおう。

俺は生後から二年経ってようやく、自分は転生していたことに気づく。

ここから始まったと言っても過言ではない。今からその自分の身の上話を聞かせてやろう。

 

 

 

俺は忍者学校に入って一ヶ月で悟った。

いじめられ、蹴られ、石を投げられ、穴に落とされ。そして自分は底知れぬ憎しみと怒りと恐怖を思い知った。

そんな俺は幼いながらに思った。"なんで俺はこんなことをされている?"と。

何も俺が悪いわけではない。しかし悪いのは俺だというように感情を抑制していない剥き出しの悪意にさらされ続ける。

可笑しいだろう。

でも、それは俺の中に『何か』いることが原因の主な、というよりそれが原因だ。

 

 

俺は忍者学校に入ってから一ヶ月と数日で学ぶ。

自分は落ちこぼれのフリさえしてればそれで皆満足なのだろう。

俺はどうやらみんなの敵らしい。その敵がさらに弱かったとしたら、周りの奴らは調子に乗って俺を痛めつけにくるだろう。

俺は判断力がよく、観察力と洞察力も良い。

なので、木ノ葉の暗部にも俺は気づいた。

木ノ葉の暗部がいると言うことは、俺は監視されている。

これは下手に優秀なところを見せてしまったら、人生の落とし穴へ真っ逆さまだろう。

 

 

俺は忍者学校に入ってから二ヶ月で想起する。

これは修行のチャンスだと言うことだ。

先も語った通り俺は落ちこぼれだと思われている。奴らは俺が監視していること気づいていないとお思いだろうが、貴様らの隠遁を見破るなど造作もないことである。

しかし、奴らもそこまで馬鹿ではないだろう。

家で行ってきますからただいままで監視している変態ストーカーの方々だ。俺が不審な行動をとった場合、即座に対策を練り俺を殺しにくるだろう。

甘いな!

いかんせん、俺は出来るやつだった。その考えに至ったのは必然と言える。

影分身である。影分身を使うことにより、変態ストーカーたちの気をそいつに寄せてもらい、本体つまりはオリジナルが修行できると言う寸法だ。

これは見事に成功を収めた。自分と分身のチャクラ量を同じにし、監視されていると悟る前の自分と同じ行動。

ここまで行くと、俺は完璧主義の領域だろう。事実俺は完璧だが。

 

 

俺は忍者学校に入ってから二ヶ月と二週間もかかってようやく探し当てた。

俺の中の原因、それは九尾というやつらしい。

らしいというのも、上忍の会話を丁寧に盗聴……もとい立ち聞き。

うむ、簡単に探せるとか思って高括っていたら、全然見つけられなくて少し悲しい気持ちになった。

だが、それも今日で終わりだ。今からその大元に会って話し合ってこようではないか。

 

 

俺は忍者学校に入ってから二ヶ月と二週間と三日で会話する。

そう、九尾(九喇嘛と呼称するらしい)との会話が初だ。まさか奴に初めてを奪われるとは、なかなかどうして世界というものは狭すぎるのだろう。

奴は言った。

 

《俺はチャクラの塊だ。そして憎しみの塊でもある》

 

…………いきなり言われてもわからないうえに、貴様のせいで俺もその憎しみを一身に背負っているのだと、何時間もかけて話し合いをしたかったがそれは置いて。

 

「それがどうした。貴様はそんなことで腑抜ける弱者であったのか?」

 

と、そんな相手の心中察さない言葉を投げかけて心を抉ってみる。

 

《小僧ォォオ!貴様に何がわかる!?俺様は生まれて以来、人間たちに兵器として道具として!!使われてきたぁぁあ!その痛みがわかるか!!?お前に!そう、たかだか里の者に邪険にされたお前如きにィィイ!!!》

 

……それはもう恐ろしい形相で、お叱りをくれた。ーーーー狐の分際でだ。

こうなったら徹底的に反撃したくなった。俺は完璧主義であり、狙った獲物は逃しはしない。

さてと、口撃開始とでも言葉を溢そう。

 

「あーそういう姑の嫉妬みたいに怒り狂うのはやめろください耳が痛くなるしなおかつ不幸な自慢なんてほんと聞いている本人にとって苦痛でしかないからね?いやそう言いたい気持ちもわかるようんでもそれはうざったいし面倒いうえにうんこ臭いわそもそも貴様は貴様なりに憎まれ俺は俺なりに憎まれているだからそれはお前と貴様が同じ穴の狢であることと同義だから力を貸せこの馬鹿たれが」

 

息継ぎもなしに言った口撃で場が固まり凍りつき。あの狐の顔は鳩が豆鉄砲を食ったようにおかしな顔になっていた。

 

《……………………憎しみの塊でもある俺がこう言うのもなんだが、お前も同類に入るのか?しかし、甘いな小僧。餡子のように甘いぞ。儂は約二千年もの間その憎しみを身に背負って喰らってきた。だが、その根性と性根は父と母の血を引き継いでると見た。お前が困った時、儂は貴様に力を貸してやろう。儂はお前より長く生きてきた分、人生の大先輩ってところだ。安心しろ、悪いようにはしない。だが、その志違えばその時は容赦しない》

 

と身の程も弁えずこうおっしゃりやがったもんだから、俺は堪らずこういった。こいつと対等な関係を望みたいと思ってしまったがために。

 

「なら、貴様と俺は今日から友達だってばよ!!貴様の憎しみ、俺が背負ってやる。だからお前は俺の憎しみを背負え!」

 

これははっきり暴論だ。我儘だ。子供だ。

だが!これは俺の完璧故の行き着いた答え。完璧故の過ち。そこに何の憂いがあるのだろう。いいや、あるわけがない。

反語を披露しつつ、この俺と貴様が組んだら最高のタッグだ!さぁ、答えを聞こう!!

 

《……へっ!バカなことを言う奴だ。他の人柱力達はそんなこといってなかった。お前が初めてだ。何故かお前は他と違う感じがする。そうであるはずなんだ。……まぁ、なんだこれからは友だ。友ならば俺の名前を知る権利がある。俺は九喇嘛だ。さぁ、拳を合わせろ。それが俺と小僧、ナルトとの契りだ!》

 

無言で頷く俺。後は語らず、無言で拳を交わし合わせた。

 

俺は忍者学校に入って三ヶ月で思い至る。

九尾チャクラモードの難度の高さだ。

どうしても軽い尾獣化をしてしまい、毎回九喇嘛に止められる。暗部にバレないか心配はしたが、それよりも友を頼ってしかできないことに歯嚙みをしてしまう。

まず九尾チャクラを練ることから始めなければならいない。俺は膨大なチャクラ量があり、生半可な気持ちで使おうものなら木ノ葉隠れの里なぞ一撃で壊滅必至だ。

これを踏まえて、どうすれば良いのだろか考えたら案外思いついた。

俺の中で九尾チャクラと通常のチャクラを混ぜるのではなく分けて使う。

瞬時に変換を行いそこから九尾チャクラを練って九尾チャクラモードになる。

そうして解決策を思いついたら後は簡単。それを実行すればいいのみだ。

……え?それができたら苦労はしない?俺は完璧主義者だぞ。そのぐらいのことできないで何が完璧か。理解力があり、素晴らしい発想力まで兼ね備えているのだぞ?完璧と言わざるを得ないだろうな。

 

 

俺は忍者学校四年間でふてぶてしくも、素敵に成長した。他は特に語ることなどほとんどない。青春の一ページ?そんなものはとうに母の腹のなかに置いてきた。

後の三年と七ヶ月はそこまで濃い内容でもない。

飛雷神の術の成功。苦無は父と同じものを使用していて、父と遜色ないというよりほぼ抜きでて早く動けるようになった。

父を四代目火影と断定できたのは似過ぎている容姿からだろう。多分誰がどう見てもこれは血の繋がりがあると断定できる。多分気づかなかったのが恥ずかしくなるぐらいには似ているな。

後は螺旋丸の成功。形態変化をものにするのには一日と三十分という、何とも長い時間を使ってしまったが、まぁ万事解決だろう。

 

 

 

待ちに待ってなどいないが、班決めだ。これはとても重要な役割を担っているといっても過言ではない。イルカ先生から言葉が出て行く。

 

「よし、次第七班だ!……えぇと、春野サクラ!……うちはサスケ!……うずまきナルト!以上の三名だ!」

 

うむ。悪くない組み合わせだ。最高に立ち位置がよく、この二人は適度に俺のことを見下してくれている節があるから演じやすい。

まぁ、担当上忍にも軽く流すぐらいな程度を御覧じて差し上げましょうか?

 

ーー二時間経過ーー

 

おい、どうしたことか担当上忍来る気配すらないじゃないか!バカにしているのか?もうバカなフリしないよ?ほんとだよー?怒ってるよー?いや、まだ待つか。それから考えよう。

 

ーー三時間経過ーー

 

ガラッと小気味の良い音を立てて、忍者学校の立て付けの悪い扉が開く。

顔を覗かせたのは、コピー忍者のカカシ(白い牙のカカシだったり、写輪眼のカカシだったりと、奴の渾名はその三つが基本だ)。上忍の中でも指折りの実力者であり、その名前は忍界にも知れ渡っている。

そんな奴が担当上忍とは……。なかなか三代目様も考えたものだ。

これは楽しみだな。何を言って来るのかわからない以上、厄介であるのにはやはり変わりはないのだけれど、それでも今はその厄介ですら楽しめる気分だ。

 

「…………じゃ、屋上に上がってから自己紹介ね〜」

 

 

 

 

 

 

 

うん、うん?

 

 

 

 

 

 

 

……………うん、なんだってばねぇぇぇええ!

 

 

 

 

 

 

予想した意味がなくなる!!

くっ!仕方がない。あのコピー忍者に付き合ってやるとするか。←ツンデレのつもりで言っても気持ち悪いから、考えないようにはしている。

俺はいつも通りだらけきった顔で、自慢の三つの線の入った頰を悩ませる風にしながら歩いて行く。



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鈴取りの巻〜上の書

こればっかりは許してくださいm(__)m
今創作意欲が上がっててこっちが集中していますが、忘れてはいません。安心してください。
では、どうぞ!


さてと、やって参りました忍者学校サボりスポット屋上。

そこには俺たち三人とコピー忍者しかいない。そこで何が行われるか。そう、自己紹介である。

 

 

 

 

 

 

…………いや意味わかんないってばねぇぇぇええ!

 

 

 

 

 

 

もっとこうなんかあったんじゃないか?こう胸昂まる熱い展開とか、お前らはまだゴミクズだと叱咤激励を図る鬼教師の図とか。

まぁ、まぁまぁ。……落ち着け。俺は冷静な判断力が売りの完璧主義だぞ。落ち着け。うん落ち着け。

自己暗示をしている間に、どうやら自己紹介が始まってしまった模様。話についていけるか?

 

「んじゃ、まずは適当に女の子から」

 

「はい。私春野サクラっていいます。好きなことっていうか人はサスケ。嫌いな人は時間にルーズな人」

 

成る程、最初から最悪の印象を持たれたなコピー忍者。

女の子の気持ちなんて移ろいやすいものだからな。案外簡単に先生カッコイイ!みたいになるかもしれない。

てか、何気にうちはくんが顔を火照らせているのは俺だけの秘密ダゾ!←自分で言っていて寒気がする。

 

「ははは…………。じゃあ次はそこの黒髪くん」

 

「うちはサスケ。好きなこと嫌いなものをくくる必要はないが、野望はある。

うちは一族の再興とともに。ある男、うちはイタチの謎を知ることだ」

 

説明をしていなかっただろうが、俺は感情が昂ぶると語尾に『だってばよ』『だってばね』の二つに分かれる。

………………あ、俺の説明じゃなくてうちはくんの説明ね!いや、忘れてないよ?ほんとだよ?

 

 

 

うちはくんの一族、うちは一族は何者かの、いやうちはイタチによってある一人の人物を残して惨殺されていた。それはもう無残な事件だ。血が辺りに飛び散り、同胞の目は全て抜き取られ、挙げ句の果てには女の体は性的玩具にされ、欲望の捌け口として使われ、その無い瞳から涙を流して残っていた。

本当に悲惨な事件だった。これはうちはイタチが実行したかのように思われているのだが、だが俺は別の人間だと推測する。

うちはのものが殺された時の悪感情が俺たち九喇嘛と九尾の人柱力の俺に流れ込んできた。

様々な悪感情に吐き気を催しながらも、なんとかその悪感情の元を確認することに成功したわけで、そのことからうちはイタチの犯行の可能性は低いものと自分の中では位置付けされている。

 

「お前で最後だな。金髪、自己紹介」

 

「俺はうずまきナルト。好きなことは完璧とラーメンという名の、あの人を夢中にさせる魔力。嫌いなことは不確かと完璧でないものこと。俺は火影になってやる。あぁ、自分の力を使うのは楽しみだってばね」

 

ここまでくればまじで神が垣間見たかもしれない程の口上を空向かって放つ。

……おっと?三人とも固まっているようだ。嗚呼、口調も変わっているし物腰も変わっているし顔つきも変わっているときた。そりゃポカンともなるわけだ。まぁ、仏頂面よりも驚いた顔をした方が、驚かした甲斐があって楽しい。

 

「……えっと、お前はナルトでイイんだよな?」

 

「ああ、勿論だ。この目、頬、髪の細胞の一つに至るまで俺は俺。木ノ葉隠れのうずまきナルトだ。」

 

「フーン、そう。まァ、そんなことどうでもいいケドね。今からお前らには引くぐらいの演習をやってもらうからさァ」

 

「「「引くぐらいの演習?」」」

 

「そーそー。合格率が最も低く、俺は担当の下忍を持ったことはない。その理由がこの"鈴取り"であり、下忍としての自覚がない奴が多いのサ」

 

 

コピー忍者がそう言った翌日。「飯を抜いてこないと吐くゾー」とか言っていたが、俺はいつものように、誰に食べさせるでもない手料理を自分に振る舞う。

点数をつけるとしたら、100点を超えるな!なんて言葉を"一人"で掛け合いながら、心慎ましく食べていく。…………精神に九喇嘛はいるけど。

……さて、演習場へ向かうかと、腰を上げてから2秒半に皿洗いが終わり、寝間着のジャージだったはずが、三代目からの下忍祝いでもらった正装とも言えるジャージに変わる。

そのジャージはオレンジと黒の、至って普通のものであるが、これはお気に入りで使い勝手もいい。それこそが重要だ。

 

演習場に着いたのは、家を出てから僅か1分40秒である。少しかかりすぎてしまったかもしれないが、あのコピー忍者のことだ。どうせ遅れて来るだろうから問題は特にない。

演習場にいたのは、やはりというべきか春野サクラとうちはサスケだった。

まぁ、予想した通りで面白みに欠けるが、当然のことと言える。

 

「貴方、今まで何してたの」

 

「俺は至って普通に飯を食べ、演習場に今着いただけだが?」

 

「いや、貴方は約束の時間丁度にきているし、ご飯食べているし、なんか魂胆でもあるのかと思っただけ」

 

なんというべきか、俺は女と話すのはそこまで得手としていない。女の心は複雑怪奇としていて変わりやすい。そんな常に変化していく心が俺にはわからないのだ。

だが、逆にこの春野サクラという女は喋りやすく感じる。少しサバサバとしている、と言ったら正解だろうか?

まぁ、別に女と喋れないわけではないが、苦手ということだ。

 

「まさか。魂胆なんてあるはずもないさ。ただ、あの担当上忍のことだ。どうせ遅れて来るだろうし、それにその間にも腹が減るからな」

 

うちはくんが目を見開いていたから、多分盲点だったか……!と思っているのだろう。顔に出すぎだ。

そんなこんなで一時間経過したあたりで、コピー忍者は昨日と同じ面を引っさげてこちらへ向かって来る。

 

「先生、遅いです。一時間の遅刻です。考えてください」

 

「いや、ごめんごめん。近くに通りかかったお婆さん助けちゃってたら遅くなってサ」

 

「それが本当かどうかは置いておいてやるよ」

 

うちはくんはやさしぃーなぁ。本当っていう言葉が一番似合わない人間だと思うぜ?そこにいるコピー忍者さんは。

さて、そろそろ話を切り出してきそうなので、準備をしておくか。準備体操とは心を落ち着かせてくれるーーーーというのは(俺の持論の中では)間違いで、完璧に準備などいらない。もう完璧だからだ。やってすぐに完璧になる男に、準備どうこうなどどうでもよすぎる。

 

「さて、始めるか。…………ここにある鈴は二つ。この中の一人は、一年間忍者学校にもれなく帰れる。どうだ、簡単だろう?」

 

「先生から取る、ということですよね」

 

「ウン、そう言うことになるな」

 

彼女の言葉の重みは多分、うちはくんに伝わっただろう。

担当上忍から鈴を奪う。……難しいかどうかと聞かれたら、俺は簡単と答える。

しかし、この二人はどうだろうか。果たして取れるのだろうか。いいや、取れるはずもないだろう。

 

「今から30秒数える。その間にお前たちは移動するなり、隠れるなりして作戦でもなんでも考えろ。命を取るつもりでこないと、死ぬと思うヨ?」

 

その言葉が着火剤になり、三人は散り散りになる。

まずは頭のいい彼女から抱き込むことにしよう。それからはうちはくんを焚きつけ煽ることにする。さぁ、忙しくなるぞ九喇嘛。頼りにしてるってばよ!

 

 

 



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鈴取りの巻〜下の書

朝早くからの投稿ですが、私気にしません。
次回からは妖生の方をあげます!
では、どうぞ!


彼女は何処から探すところからか。

九喇嘛、彼女の少しだけ不安と思う心を感知してくれ。

 

《お安い御用さ。それよりも、ナルトよぉ。俺の出番はいつなんだ?》

 

俺がきつくなったら必ずお前も戦闘に関わることになる。俺たちは二人で一人。それは今も昔もかわらねぇ。

 

《そうかよ。じゃ、俺は胡座かいて待ってるとするか》

 

そう言って、俺の周りから九喇嘛の気配が消える。

春野の不安は感知できたようだ。それを伝えてから気配を消すとは。多分、九喇嘛は律儀な性格なのだろう。

こうして、俺は気配を消して春野に近づく。

 

「…………っ、誰」

 

「俺だよ、ナルトだ。春野、頼みたい事がある」

 

「サクラでいい。…………藪から棒になに?」

 

「じゃあ、サクラちゃん。あの担当上忍の鈴を取るぞ。あわよくば、あの脳天に一発くれてやりたいのさ」

 

「でも、鈴は二つ。貴方、自分を犠牲にするつもり?」

 

「へっ!わかってたのかよ。…………うちはくん、近くにいるんだろ?そう言う事だ。俺たちの三人での連携を見せてやろうぜ?」

 

そうして、草から出てきた変態ストーカーばりの怪しさの男(うちはサスケ)ならびにサクラちゃん。

その三人で話し合いが行われ、その作戦は完成することになる。

 

 

 

 

「まだかなぁ、あいつら。というか、もう三十分くらい経ってるんだよね。来るならもうそろそろのはずなんだけど」

 

俺とうちはくんがコピー忍者の前に出現。その出現してから5秒後に、飛雷神の苦無と通常苦無をばらつかせ投げる。

コピー忍者はハッと、気づいた顔をしていた。

 

(あ、あれは先生の苦無!?何故ナルトが持っているんだ!?だとしたらあの苦無には何の意味があるんだ!!くそっ!こうなったら徹底的に避けるしかない!)

 

「なかなかやるじゃない!でも、俺はこんな苦無は聞かないよ!!」

 

「やっと、ふざけた口調じゃなくなったってばよ。やっと普通に俺を見据えたな。見据えてしまったな。これでーーーーどうだ!」

 

飛雷神苦無は飛んでいき、それを"カカシ"は苦無で弾く。飛雷神苦無は上へ弾かれ、俺は技を発動する。

 

「飛雷神の術 ニの段、そしてこれがーー螺旋丸だ!」

 

「っ!!?なに、サクラだと!?まさか上か!!!?ぐはっ!!」

 

苦無を投げたのはサクラちゃん。ボンと音を立てて変化を解き、ニヤリとカカシに向かって笑みを浮かべる。

尽かさず、くらったと同時に下へ体を下げて、最小限のダメージに抑える。さすが畑カカシだ。しかし、気づいちゃいないんじゃないか?今、うちはくんがいないことを!

苦無に変化していたうちはくんが術を解き、本来の姿に戻る。そうして意表を突かれたカカシは対処ができない。うちはくんが左に手を動かす素振りを見せたと同時に、カカシはそちらにガードを集中させる。しかし、甘い。

うちはくんはハナから左でなく右に意識を込めていた。懐に入り込み、溜めた左手でなく意識下に置いてあった右に全てを委ね、鈴へと到達したその右手は、果たして、取れた。

 

「…………サスケ、ナルト、サクラ。お前ら、なにしたよ。こんな見事に、しかも鈴まで取ちまって。ナルトの飛雷神、サスケの最初の苦無。あれは、ナルトの変化影分身。そして苦無の二つに変化したお前ら二人は、機を伺いそして鈴を取った。初めてだよ。俺の演習の真意に気づいた奴らは」

 

「……ナルトとサクラがいなかったらやってない。何故か安心して任せれた。作戦はサクラ。俺とナルトは実働隊。わかりやすいだろ」

 

「ああ、わかりやすい。でもね、自分の長所を理解している奴は、お前たちほどいない。それをわかりなさい」

 

「…………」

 

あとは無言だった。俺ら四人に訪れた静寂。だがそれすらも今は心地が良い。ああ、こんな時に酒が飲めたら楽しいのだろう。おっと、未成年としてあるまじきことを言ったな。でも、それぐらいに完璧にできたことは大きい。

明日から、任務開始だという。

まだやってきていないことにワクワクしながら、俺は歩みを進めた。

 



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独白の書
ナルトの書〜一巻


恥ずかしながら、戻ってまいりました!
失踪しないと言っておきながらのこの始末。
まじですんません!


俺はいろいろと罪深かった。

九尾をその身に宿していることで、存在自体が罪深いとされた。

里の人間には石を投げられ、俺は困った。

最初の二年、それは0〜1歳の時。俺は自我があった。

俺は転生していたことに気づいてしまった。

最初は右も左もわからず、何をしていいかわからない状態が続いていた。でもそれはすぐに解消された。

なぜなら、俺ができる人間であるからだ。

完璧主義、所謂潔癖。だがその潔癖のおかげで俺は集中して物事に励むことができた。

 

 

最初に出会った人物はイルカ先生。

当時はまた同じように迫害、差別を行う一教師などと思っていた。しかし、それは誤解だったのだ。

イルカ先生はいつも俺のことを気にしていた。俺以外の里の人間には知らされている、化け狐なのにもかかわらずに。

イルカ先生はいつもいつも優しかった。一楽のラーメン。それはイルカ先生に忍者学校の帰りに教わった。

汗水垂らした後は、うまいもんを食べて休む!それに限るんだそうだ。

俺は先生にいろんなものをもらった。だから、信じてみようと始めて思えた。

 

 

次はうちはくんと春野。

俺とうちはくんは忍者学校の体術訓練の際、対立の印を結び戦闘を行った時から始まる。

俺は落ちこぼれのふりをしなければならないので、勤めて落ちこぼれになろうとした。

しかし、そこで邪魔する奴があらわれる。

なんか知らないどこぞの忍者学校生の一人が、うちはくんの前に俺と勝負をしろと言ってきたのだ。

イルカ先生はその男子生徒を止めたのだが、その注意を無視してこう言い放つ。

 

「本気でかかってこい!じゃないと後悔するぜ?」

 

周りが湧き上がり、ギャラリーのボルテージが上がる。

所詮、有象無象の塊の中の一人。そうでない人間も中にはいるが、片手で収まるぐらいだ。

仕方ない、丁度いい機会なので、実力の差を見せつけることにする。

しかし、あくまでも偶然を装いの話だが。

俺が左拳を打ったと思ったら、転んだ風を見せかけ右拳で股間をえぐるように打つ。これで万事解決だ。

その男子生徒は股間を抑え、間抜け面を晒しながら保健室へ運ばれた。

これで俺は晴れて、うちはくんに負けることができる。

だが、うちはくんは見抜いていた。俺がわざとやったことを。

だが、春野は知っていた。俺がわざとそう動いたことを。

一部の人間だけはわかっていた。最初の左拳をフェイクにする時点で、もうただの落ちこぼれではないことぐらい。

春野は特にそうだ。あいつは体術に特化した医療忍術使いだ。勿論、チャクラコントロールは綱手の部下のシズネを超え、百豪の術を使えるようになっている。恐ろしく感の強い女だと、知識として知られていた。

 

 

俺は4回目の忍者学校卒業認定を受けようとしていた。俺はもう一回残るつもりだった。

そうして、簡単にミスることに成功。

イルカ先生には悪いことをした。でも仕方のないこと。俺は常に監視されている。

常に見られているので、蕁麻疹ができているが気にはしない。あのストーカー野郎どもを巻くために、家の近くではない木の上に登る。

その時接触したのがミズキである。上忍ミズキ。彼の黒い噂は後を絶えない。火影の金を横領、斡旋や白眼の入手、売買などが挙げられる。

そのミズキが接触してきた理由は、俺に禁術の書を持って来させる理由だった。俺はそれにわざとハマってやった。俺自身も知りたい禁術があったからだ。

 

 

そして俺は自分で封印術を解き、禁術の書を手に入れることに成功。

まんまとミズキの罠に乗ってしまった、と見せかける。事実、あいつの素顔は知ってるし、嘘つきの匂いもする。

これもひとえに九喇嘛のおかげと言える。

そして、ミズキの前にいこうと木の上に潜伏していたら、なんときたのは予想外のイルカ先生だった。

もう来ないと思っていた。

俺は見限られたと思っていた。

 

「ナルト、さぁ帰るぞ!お前は頭下げなきゃならんことが沢山あるからなっ!」

 

と、満面の笑みを浮かべ、こっちに向かってくる。

やめてくれ、俺みたいな罪人にそんな顔を向けないでくれ。

俺は貴方にそんな顔を向けられるような人間じゃない。

違うんだ。

でも、先生には結果を見て欲しい。俺の完璧な修行の成果を。

 

「せんせー、見ててくれ。これが俺の影分身」

 

ボンと音を立てて、現れたのは俺のしっかりした影分身。元から影分身は使えた。でも多重化は測れなかった。だからミズキの手に乗ったと言っても過言ではない。

 

「あぁ!あぁ!合格だ!お前はこの里の下忍だ!」

 

イルカ先生から合格をもらい、俺は晴れて下忍になった。

これで全て解決、とは絶対にはいかないようで、タイミングを見計らっているかのようにミズキが現れる。

 

「おいおい、イルカ。そいつは危険だぜ?なんたって、あの忌むべき野郎が腹ん中に入ってんだからな」

 

「どういうつもりだっ!?ミズキ、お前がナルトに禁書を奪わせたことはもうわかっている……。お前の負けだよ!」

 

「言葉のキャッチボールができないのかねぇ、お前は。今は勝ち負けなんてのは関係ない。ナルトの持っている禁書だ」

 

そうミズキがイルカ先生に言うと、こちらをギラリと見る。

 

「さぁ、ナルト!そちらの禁書をよこせ!お前がそれを渡しさえすればここは丸く収まる!……どうだ、それを渡さないか?」

 

そう言い放つミズキの目は卑しく、下賤の者ではないかと勘繰るほどのものである。

勿論、そんな提案に乗るつもりはない。こいつを利用したせいで、イルカ先生に迷惑をかけるのはあまりにもしのびない。

 

「黙れ。お前は俺がブチのめす。その汚ねぇ口を塞いで、とっとと尻尾巻いて逃げるんなら見逃すけどよ?」

 

「何をおっしゃる狐さん!そーんな馬鹿なことできるわけねぇだろぉがよぉぉおお!」

 

俺の罵倒に近い台詞で、すぐに手が出るミズキ。懐に入って、どうやらアッパーブローを決めるつもりらしいが、それは無駄だ。

奴の手から繰り出されるアッパーブローには、溜め時間が必要だ。さっきイルカ先生と言い合いしていた時、軽く体術の打ち合いをしていた時、明らかに作ったスキでなく、自然にできるスキを見せていた。それがその溜め時間というわけである。

繰り出され、俺の腹にアッパーブローが決まるが、それは影分身。これを見抜けないとは、あいつの負けは確実に近づいた。

 

「俺は、俺を慕ってくれる人を馬鹿にする奴を許すことはできない。俺がどんなに化け狐だ、木ノ葉を崩したただの化物と言われようと何ともねぇ。でもな、イルカ先生はてめぇのせいで傷ついた。イルカ先生に手を出した!お前はここで終わりなんだよ!!

"多重影分身の術"!!」

 

印を結んだ瞬間、百もの俺が現れる。今はまだ、このぐらいの数でいい。これ以上増やしたら、俺のチャクラ量の多さがバレてしまう。今は人よりもチャクラの量がちょっとだけ多いとしておきたいのだ。

 

「クソがアァァァアアア!」

 

それでもなお抵抗を続けようとするが、一人の俺に抵抗した時点で左アッパーを顎に入れられ脳震盪を起こし、ふらふらになったところを分身体百人にボコボコにぶん殴られた。

ほぼ無抵抗の人間を殴るのは容易なことで、すぐに制圧は完了した。

そこにイルカ先生が近づいてくる。何かを手に持っているみたいだ。今にも喋りだそうとしている。

そして、一分、いや何十分にも感じられた時間にふと、イルカ先生の言葉が吹き込まれる。

 

「ナルト、目ぇつぶってろ。お前は今日から…………………………………………………………

 

 

下忍だ!」

 

「おう!」

 

言われた瞬間に、俺は滅多に見せない笑顔をを咲かした。

 

 

 

 




2018/04/24 編集


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波の巻
護衛の巻


どーもぉ!征です。
え、投稿のスパンが短い?……勘弁してつかぁさい。

新たに、タグを追加いたしまして「残酷な描写」「汚い口調」「強い下劣な言葉」の三つです。

残酷な描写というには拙い文かもしれませんが、平にご容赦を。

カカシが途中変な喋り方ですが、それはデフォです。


俺、うずまきナルトはクソみたいな任務にうんざりしていた。

たしかに俺は完璧主義で全てを完璧にこなすにせよ、お使いやら脱走猫を捕まえるやらをやっていると流石にしんどい。

俺はもう少しモチベーションが上がるような仕事がしたいのだ。

さくらちゃんとうちはくんも少なからずそう思っているようで、我がカカシ班は下忍の中でもFラン任務をこなしている数は多いそうだ。

それを鑑みて、俺たちはヒルゼンのじいちゃんにF以上の任務をやりたいと打診する。

 

「火影様!……まだこいつらには少し時期が早すぎるのではないでしょうか?」

 

「うむ、そうは言うが……イルカよ、ナルトやサスケやサクラはある程度の任務はこなしているようだし、丁度この子達にも務まるような任務を請け負っている……!ならその任務を遂行し、木ノ葉の一つの忍になってもらおうではないか!……それがいいじゃろう」

 

どうやら、ヒルゼンのじいちゃんは最初から俺たちにある程度上のランクの任務をこなしてもらいたかったのだろう。

こうも都合よく任務がポンと出るわけではあるまい。

こうして、俺たちの波の国へある人物を護衛する任務が始まるのである。

 

「こちらタズナさん。今回お前らが波の国まで護衛する人物だ」

 

と、カカシ先生から一言入ると、タズナは喋り出す。

 

「おいおい、超ガキが多いが大丈夫かい先生?」

 

「ええ、十二分に問題はないですよ。こいつらの実力は身贔屓なしでも上忍クラス。……まず普通護衛の任務ですから、相手が忍以下……つまりは山賊、その程度だったら片手でコトが済みます」

 

「……ぉお!?それは超頼もしいな!そいじゃぁ、よろしくたのんます!」

 

カカシ先生の話の後、タズナに動揺の顔が浮かんだ。

その動揺は何を示しているのか、あまり考えたくないのが他里の忍の乱入だろう。

あまり情報が漏洩すると中忍試験に影響する。

その点で言えば少し受けたくない気もするが、その程度のアドバンテージであれば、特に問題なく完璧にこなせるので、俺は問題はないな。

さくらちゃんもうちはくんも勿論動揺は気づいているだろうが、顔には出さず「あん」と書かれた門を通過していく。

 

 

 

 

少し歩いた先で、水溜りが心一帯に広がっている。

……昨日も一昨日もそのまた昨日も雨でなかったのにもかかわらずだ。

もしかして、この忍者どもは芸人か何かなのだろうか?

流石に分かり易すぎるだろう。これでよくもまぁ忍者とおおっぴらに言えたものだ。

俺なら自分の睾○を外に出しているぐらいの屈辱に思える。

まぁそんなことを考えつつ、四人でコンタクトを取ったのち、水溜りを通り過ぎていく。

するとそこからあら不思議、忍者が自ら出てくるではありませんか!

出てきた瞬間、速攻で顔面に小玉の螺旋丸を放ち一人を無力化。

さくらちゃんは的確にその一人の鼻の骨めがけて一発拳をねじ込ませる。

うちはくんは中ジャンプの後、鞠を蹴るかのようにこめかみの辺りを膝で飛ばす。

最後には、カカシ先生が殺されたふりをし、油断している敵の背後から背筋と尻の骨にかけてキックを三発入れる。

これぞ、第七班名物の完全制覇である。

 

「さて、と。お前らがどの里に雇われたか知らないけど、お前ら人を襲って殺すからには、覚悟を決めてきているよな?」

 

「額当て的に、霧隠れの里でしょうか?」

 

「俺は強いからな、お前らなんぞただの塵芥に等しいと知れ」

 

「みーんな言ってるコトがバラバラだってばよ。俺はまぁ完璧にこなしたいからこいつらは死刑ってコトで」

 

四人の主張はなんとなく一本の答えにたどり着く。

こいつらは死をもって償いをしなければならないと。

しかし結果はその場で縄で雁字搦めにしてら放置の、なんとも(俺らにしては)優しい結果となった。

それはタズナの言葉があいつらの命運を分けたと言っても過言ではないだろう。

しかし、タズナには聞くことがあるのはもうわかるだろう。

 

「タズナさん、アンタ誰に狙われてるんデスか?あの忍ども、タズナさんにただならぬ殺気を放っていタ……と言うことはあの忍どもの裏にナニカいると考えるのが定石でしょウ?」

 

そうカカシ先生がタズナに対しふざけた口調で尋問を行う。

……改めてカカシ先生の口調を聞き直すと、頭がヒットしているとしか思えないような喋り方である。

あの人、ヤクでもキメめてんじゃねーかな。

まぁ、個人の感想はさて置きタズナはカカシ先生の口調を無視し喋り始める。

 

「ワシは今、超危険な男に狙われている。それはガトーと言う男だ」

 

ガトーとは、ガトーカンパニーの社長で、謂わばお金持ちである。

しかし、そのガトーには悪い噂がそこかしこに転がっている。

例えば、裏で麻薬取引をしたり、違法な忍具を取り扱って抜忍に提供していたりetc.。

ともかく黒であるのは確かである。

 

「ガトーはワシが作っている橋の完成が厄介なんじゃよ。波の国に橋が完成したら物の流通が良くなっていく。そしたら物価が高いものがやすくなり、生活も楽になる。しかし、それを許してしまったら奴は自分の会社のものを高く売れなくなってしまう。だからその橋の存在が邪魔で、今までそれは酷い妨害工作をされた……とまぁこんな感じじゃ」

 

「なるほどネ。そのガトーが裏で忍を操っていると……。まぁ、そうなってくると話は別だよねぇ。俺は木ノ葉の上忍としてきちゃってるから、その問題は解決しない訳にはいかない」

 

「つまり、我々はタズナさんの護衛を続けると言うことです。安心してください」

 

カカシ先生の後にさくらちゃんが続き、タズナの強張っていた顔は、確かに和らぎを見せていった。

さて、今度はどんな奴と戦うのか……あの中忍では不完全燃焼だったので、次出てくる刺客が強い奴であると期待する俺であった。




2018/04/24 編集・誤字編集


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霧の巻

私でございます、少し空きましたがどうぞお楽しみあれ!


タズナの護衛任務が再開した頃、空には太陽の光いっぱいであった。

あたりは鬱蒼と木が生い茂っており、いよいよ一面の最終ボスが出てくるに相応しい状況になっている。まぁ、ボスなんかがそう簡単に出てくるわけではないのだが。

気持ち的には、妄想で作られたボスに挑むパターンを五百回ほど繰り返し、その全部で勝利を収める。

インスピレーションというのは大事だ。何事もまず形から入らねばならない。形を作り出し、その身のない骨にイメージといったもので肉付けしていく。

かといって、全部が全部インスピレーションを行うと良い、というわけでもない。

インスピレーションの他に大事なことは実践。やってみるということと一緒にやらなければ、人間というものは決して前には進めないだろう。

…………俺は完璧なので、そんなものは必要はないけど。

 

 

 

 

 

 

 

 

ナルト達が歩いている一方で、裏で蠢くものたちがいる。

その蠢くものたちは小さく目を光らせ、獲物を確実に殺すという信念だけを置き、静かに狙っていた。

 

「おい、ー。あの三下クソ忍者どもはまさかしくじりやがったのか」

 

「はいーーーさん。あのものたちはあいつらを止める実力がない上にただの捨て駒です故、さして負けても問題ないかと思われましたが、何か気に障ったのでしょうか」

 

と、一人の少年が答えると、もう一人の男はまるで何日も飲み食いをしていない猛獣のような笑みを浮かべ、こう答える。

 

「違う、そうじゃねぇ。ただ、この首斬り包丁が疼いてやがんのさ。早くその三下どもを瞬殺した奴らを喰わせろってな。……ククク、ここまで首斬り包丁が疼いてきやがんのは、あの水影と殺り合った以来の話だ」

 

その猛獣は目をギラギラさせながら、水影と殺し合いをした日のことを鮮明に思い出していた。

手を開けては閉め、開けては閉め、猛獣はもうナルト達のことをどうやって殺すかしか考えていないのである。

 

「フフフ、ーーーさん。とても楽しそうな声で笑っていらっしゃる。嗚呼、貴方がそこまでいうほどの相手、どういった具合で鳴くのか、俄然興味が湧いてきました。僕も、どうやら血が滾る様です」

 

猛獣の側にはやはり猛獣しかおらず、その少年ですらナルト達のことを殺すかを考えている始末である。

そこへ、あのガトーカンパニーの社長、ガトーである人物が、猛獣を保管している"檻"に足を踏み入れる。

 

「おい貴様ら!あの抜忍の屑どもは失敗したじゃぁないか!貴様首を掻っ切って責任を取ったらどうだ!?そしたら、お前たちも愛しの仲間の元へ旅立てるぞ?」

 

などと素っ頓狂なことを言うのである。

猛獣に煽りは逆効果。寧ろ焚き付けにすらならず、その煽りは自分に返ってくるのである。

そんなことも知らず、したり顔のガトーであるが、数秒前に言った言葉を後悔するのである。

まず、素っ首を掴まれた後宙に飛ばされて、首斬り包丁の先で器用に体に何重もの傷をつけ、受け止めて地面に叩きつけを何十回か繰り返された。

 

「おい、さっきの威勢は何処へ行った?空か地か、やめて欲しかったならまず顔を地面に擦り付けて謝れ。許すとは限りではないが。許して欲しくないのなら、そのままその不細工な顔に傷を何重にもつけた後、頭、手、足、体の順にバラバラにして、飢えた鮫にでも食わしてやる」

 

猛獣が如何に恐ろしいか、もう十分に理解したであろう頃には、自分の体はズタボロで痛覚すら機能してはくれなかった。

ガトーは胸の内に思う。

何故この様な猛獣を飼ってしまったのだろうか、他にも人材はいたはずではないか、とてもではないがまともではない。

しかしいくら嘆こうとも、その悲しみをツラツラと綴ろうとも、それを聞き入れるものはおらず、後悔の波という波に流されるのである。

なんとかその猛獣から離してもらったガトーは、胸に仕舞えない恐怖の感情を前面に出し、か細い声でこう囁く。

 

「もう、獲物はお前たちの方で好きなことをして構わない。だから、もう二度と関わらないでくれ」

 

切実に願った訳である。

そんなことを聞いてか、二人の猛獣は笑みを込めて嫌だと言った。

人の困ることをしてこその生き甲斐、生き心地とでもいうのだろうか、ガトーは立ったまま気を失った。

 

 

 

 

 

あまり面白い進展はなく進んでいく護衛。

俺にとってこの何もない、何もしないという時間が無駄に思えて仕方ない。

完璧である俺が、何かの鍛錬をするということは到底ないが、知識欲を満たすために読書をしたりすることがある。

完璧とは、何かをしていなくても満たされる、ということではない。

出題された提出物等を完膚なきまでにこなすことこそが、完璧と呼ばれるものである。

こんな思考を延々と繰り返していくうちに、さくらちゃんから声が漏れたのを聞き取った。

 

「彼処に、白い兎が一匹いる。あれは、ユキウサギ。でも、おかしいわね」

 

ユキウサギとは、春と冬の日照時間で色が分かれていると言う、とても不思議な兎だ。

春は茶色、冬は白色。さくらちゃんの言動から察するに、冬ではない日照時間のに、何故ユキウサギが白色になっているのかと言うことだろう。

 

「こいつぁ、光があまり当たらないところで飼育されたユキウサギ。つまりは偵察用の兎ということになる。早速、敵さんのお出ましということだ。…………伏せろ!!」

 

カカシ先生がタズナさんを下に伏せた形にしたと同時に、俺ら三人も伏せる。

そこに一つの太く、長い長刀が投げっぱなしブーメランの如く真っ直ぐ殺意を持って向かってくる。

伏せて置いて正解だった。あの長刀は間違いなく首斬り包丁。忍刀七人衆が一人、桃地再不斬のそれである。

あの猛犬、人を殺すのに喜びを感じるとか、もう変態すぎて手に負えない。

割とサイコパ○過ぎてあいつとはまともにはやりたくないが、そこは完璧である俺。

正直弱点という弱点はないので、まぁ余裕である。

 

「フン。ゴミが四匹、上忍が一匹。食い甲斐がありそうなのは、上忍の畑カカシただ一匹か。チッ、雑魚だけじゃねぇか。こんなのにあのカスどもは負けたわけか。まぁ、テメェらなんぞ二分もいらねぇ。かかってこい、遊んでやるよ」

 

では、お望み通り全力で遊んでやるとしますか。

宣戦布告を受け、腕を鳴らしたところでカカシ先生が俺の肩を抑え、再不斬の野郎にこう言い放つ。

 

「これはこれは、鬼人ならぬ奇人、桃地再不斬君じゃありませんカ。こういう時の会話って、あまり自分を過大化させるもんじゃないと思ったんだケド、どうやら実力差も分からない奴が鬼人ならぬ奇人と呼ばれていたとは、驚きで目が飛びでそうダヨ。お前が侮ったそこの三人より、お前は弱いヨ」

 

猛獣の尊大である心の木に火をつけるには、その言葉はとてもよい火種となって、音を立てて轟々と燃え盛る。

これでもかというぐらいに猛犬は目を見開き、瞳孔が完全に開ききっていて、今にでも襲い掛かってきそうな具合だ。

 

「フッ…………いいだろう!!!!その素っ首跳ね飛ばして俺のコレクションの一部としてやる!!!」

 

その猛獣の言葉が幕開けの合図となり、二人とも距離を取る。

意外にも、あの猛獣には考える脳というものが存在していたようだ。馬鹿正直に突っ込んでくるのかと思ったが、どうやらそこは戦闘狂。相当の場数を踏んでいるらしい。

 

「馬鹿正直に突っ込んでくると思ったんだけどナァ。どうやら俺の浅ましい考えは勘違いに終わったらしイ。まぁ、お前ほどの戦闘狂が突っ込んでくるはずもないケドね」

 

そうカカシ先生は漏らし、しっかりと苦無を投げる。

五個、いや影に隠れて十個か。しかし、それは首斬り包丁を盾にし阻まれてしまう。

次に物凄い勢いでカカシ先生の懐に入った猛犬が横の大振りで包丁を振り抜く。

それを跳躍で難なくかわした後、*火遁・業火の術を繰り出す。

それに対抗すべく、猛獣は*水遁・清流の術で軽くいなしていく。そうすることによって水蒸気が出て、奴つまりは猛犬の得意とする戦法、サイレントキリングをしやすくするのである。

辺りに霧が深く立ち込め始めてきて、俺達三人はタズナを取り囲むように守りを固める。

こんな時でも考察する癖が俺にはあり、割とこいつらの戦闘を見ると考察がスムーズに進む。

流石に場数を踏んでいるだけあってか、動きに無駄がなく、以下に少ない労力で人を殺すか追求してある。

俺はこいつのヒットした発言が理解はできないが、戦いに関しての行動というものは理に適っていて、流石に戦闘狂なだけはあると、関心できるものがある。

 

「流石に白い牙はやる。だが、この場を切りにしてしまったことを後悔するといい。何せ、俺はこの霧の中でお前を捉えることができる。微かな風の違い、物体がそこにいるという、確かな呼吸音。どれを取っても容易くわかる。お前はもう終わりだ……!」

 

そう告げる猛獣に対し、カカシ先生は静かに笑う。

何故、カカシ先生はこんなに余裕があるのだろうか。秘策、何か隠しているのであろうか。

俺が思いつくカカシ先生の秘策といったら一つである。

 

「吠える前にかかってこい。お前は御託より行動で示す人間だろう。ならば向かってくるがいい。その天まで伸びた長い鼻、叩き折ってやる」

 

そう言ったのを皮切りに、戦況が大いに動く。

ばっと音がし、後ろから包丁を丁寧に首の所へ横にスライドさせる。が、そのどこからともなく包丁が来たにもかかわらず、まるで見ていたかのように避けてしまったのだ。

カカシ先生の秘策、それは写輪眼であろう。

額当ての目をあてがっていた位置が、左から右になっている。

さらに追撃は続く。かわしたところへと、もう一回包丁を有り得ない速度で振り回すのだ。

その有り得ない速度の攻撃を片手で掴み、包丁ごと猛獣を地面へ叩きつけるのと同時に、猛犬を地面に埋め込んだのだ。

その僅かな隙で印を組み、風遁・大突破で濃霧をはらす。

 

「さて、と。第2ラウンドといこうじゃない。鬼人(奇人)再不斬」

 

「…………ッ!!!!」

 

こうして、この戦いは更なる深みへ入っていくわけである。




*火遁・業火の術 燃え盛る炎を口から出す。火炎放射器に近い形である。
*水遁・清流の術 綺麗で清い水がなだれ込む。勢いのある、レーザーに近い形である。


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鬼の巻

どうも、カス(征)でございます。
さて、冒頭からこの様な汚い言葉でお目をお汚ししたことを、ここで謝罪させていただきます。
今、上記された言葉に二重尊敬が混じっているという指摘が飛んできそうではございますが、構わず進めて(すいません、嘘です)いきたいと思います。

さて、言い訳としましては、まさかの大学生活に困窮を呈したと言いますか、なんと言いますか…………。どう考えてもいいわけです本当にありがとうございました。

まぁ、こんな調子ではございますが、頑張っていきたいと思う所存です。
前書きからお時間を取らせてしまいました。
これより本編へ、レッツらゴーでございます!


口上を言い放ち、カカシ先生は優位に立ってみせた。

俺的にはもう少しスムーズに戦って欲しかったわけだが、人に自分の思ったことをやれと言った方が無理である。

カカシ先生の写輪眼の影響で、大きく戦況が変化する。やはり、写輪眼が血継限界の中で最強なのではないだろうか、とも思うが白眼も最強の一つだと考えている。

そうこう考えている内に、霧が晴れの最初の口撃が繰り広げられる。

 

「ちっ!その厄介な写輪眼さえなければてめぇみてぇな三下なんて、簡単に消し飛ばせんのによぉ!」

 

「写輪眼さえなければ……?じゃあ、写輪眼を解除してやろう」

 

そう言うと、カカシ先生は写輪眼を解除し猛犬の方に向く。

相当腹に据えかねたようで、今にも猛犬は襲ってきそうだ。

カカシ先生は尚、あの猛犬のことを嘲る表情で見つめている。

まさに一触即発、いつ戦いが起きてもおかしくはない。

 

「…………ッ!!!こっちからいくぞぉ!!「水遁・水流弾の術!!」」

 

なんと、カカシ先生は写輪眼抜きで相手の術をコピーしてしまった。

流石の猛犬もこれには驚いたようで、顔は驚愕の色に染まっている。

どう言うことだ。カカシ先生は写輪眼を使って術をコピーしているんじゃないのか。

そんな疑問は尽きないがしかし、今はどうでもいい。ただただ強いの一言に尽きる。

 

「何故写輪眼を使っていないお前が俺の術をコピーできるんだ……!?クソッ!テメェはこの術で「地獄に送ってやる」…………!?」

 

最後の台詞、被った?

嗚呼、成る程。そう言うことだったか。

既にここにいる者に幻術がかかっている。桃地再不斬含めた俺ら全員だ。

サクラちゃん、うちはくんも同様に気づいたらしい。

中々の着眼だ。俺ほどではないにしろ、二人とも流石にキレがいい。

原理はこうだ。カカシ先生は写輪眼を解いてなどいない。写輪眼を解いたことこそが幻術の手の中に入り込む瞬間になっていたのだ。

流石に俺でなければ見落としていたと言っても過言ではないほどの巧妙な手口。鮮やかと言っても差し支えのない頭脳。流石は年少時期に上忍になっただけはある。

 

「水遁・水神龍の術」

 

カカシ先生はただ一言その術を用いて、猛獣を水へ沈めた。

彼は内心こう思っているだろう。何故、発動する前に俺の術が使われる?と。理由は簡単だ。もう既に幻術にはまっているからだ。

最初から最後までカカシ先生は写輪眼を解いていない、という話を前提に進めていく。

やはり、稀代の天才カカシは格が違うということであろう。

あの猛犬と言わざるを得ない桃地再不斬の目を欺くなど、並みの忍では到底できない。

寧ろ、幻術のほとんどは無駄になるというのだ。

 

「いやぁ再不斬くん、君は喧嘩を売る相手を間違えた様だネ。まぁ、間違えてなかったとしても、割とこんな状態にしてたとは思うが、それでもやりすぎって言うわけでもないしね。……さて、そこにいる仮面の女の子に、こいつの死体を持って行って貰おうカナ……?」

 

そこの物陰に隠れていた女(もしくは男)が身じろぎ、つまりは動揺して出てくる。

動揺したと言うことは、何か事情でもあるというのだろう。

まぁ、俺には関係のないことだが、全て完璧にしたいと言うのは、まぎれもない俺自身の忍道ではある。

だが、これから何かがあると思うと、その先にある何かを知りたくなるのもまた事実。のであれば、その忍道と事実入り混じる感情の中に彷徨うのもまた一興ではないだろうか?これが自身の怠惰だとしても、傲慢だとしても、これを俺から抜いてしまえばただの喋る木偶の坊に成り果てる。

それを回避するためには、やはり自分自身に褒美をくれてやるというのは常識ではないだろうか。

全て、俺の持論ではあるが、当てはまるものも少なからずいるのではないだろうか?

 

「…………えぇ。そうさせていただくわ。どうも、ご協力感謝いたします」

 

こう短く切り出して、再不斬の死体と思しきものを回収し、霧の中に消えていく。

彼女(もしくは彼)がしていた仮面には確りと霧隠れの里の模様が刻まれていた。

こうして、"一回目"の襲撃が終わったわけであるが、今の俺たちは二回目があるということを知らないでいる。しかし、俺はこの戦いが終わった瞬間にまだあるなと、直感が働いたのである。

そうであれば、より完璧により正確に、自身の力をつけるために、修行といこうじゃないか。

カカシ先生は多分6日〜8日ぐらい動けないだろう。それぐらい力が戻っていなかったということだ。

しかし、これで自覚するだろう。まだまだ自身には溢れんばかりの力があるということを。

 

 

 

 



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