後輩に先輩と呼ばれたくて (暁野空)
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カルデアの門前で

こんにちは赤空です

マシュに先輩と呼ばれたい…

友人命名
「唯一マシュに先輩と呼ばれなかった男」のお話です


みなさん、カルデアってところを知っていますか?

 

そうです、魔術適正のある人間を集めてる機関です。みなさんの中にもカルデアに呼ばれてマスターとなって働いてる方も少なくは無いでしょう。

えぇ、実際自分も誘われたからわざわざ極東から来ましたよ。「可愛い子がいるよ」と誘われてその写真を見た瞬間どこぞの12の試練を乗り越えたバーサーカーのように叫びながら了承しましたよ!なのに!なのに!?

 

『なんで入れないんだよー!?』

 

今、オレはカルデアの門の前で警備の人からの「どうしたものか……」と言いたげな視線を受けながら文句を言っています……。

 

「ねぇ、なんで入れないの!?」

 

「いや、私たちに聞かれても……てかキミ名前は?」

 

「そんなこと今はどうでもいいでしょ!!」

 

「いや良くないから!もしリストにキミの名前がないならキミただの不審者だから!」

 

まったく、そっちの不手際でこの寒い中外にいるオレを不審者扱いとは……

 

「チッ」

 

「キミ今舌打ちしなかった!?ねぇしなかった!?いや絶対したよね!!」

 

オレの舌打ちにすごい勢いでつっ込んでくる警備員に仕方ないから名前を教えてやることにした。

 

「はぁ……仕方ないですねぇ、倉敷冬歌(くらしき とうか)です。ちゃんとリストにもあるでしょ?」

 

「倉敷冬歌さんですね、ちょっと待ってくださいね……え?今トウカって言いました?もしかして女の…」

 

「普通に男ですけどなにか?」

 

「え?その身長で?その名前で?」

 

うるさいなぁ……これでもわりと気にしてるのに。てか警備員さんガマンしてるっぽいけど完全に笑ってるよね?

 

「で?あったの、オレの名前」

 

「あっ少し待ってくださいね……

えっと……あっ、あった。はい、確かにありますね…なら何でしょう?」

 

「いや聞いているのはオレだから……」

 

「もしかしてマスター適正が無いとか?」

 

「そんなことあるんですか?てか、誘ってくれた職員さんはやる気と根気があればできるって」

 

そういえば職員の人がオレを誘ったあと色々説明してたような……まぁ関係ないか。

それにしてもこれだけ大きな機関なのに入り口で不具合が起きるとかどうなってんだか…早くあの可愛い子に会いたいな。

そう言えば警備員さんの名前聞いてないな……

 

「ねぇ?警備員さんってなんて名前なの?」

 

「え?突然ですね、普通名前とか最初聞くもんじゃないですか?」

 

「いやそんなこといいから」

 

「よくはないよ……はぁ、菊地千代(きくち ちよ)です。とりあえず上の人に聞いてみるから警備員の休憩所行こっか」

 

警備員さんあらため千代さんはオレを案内するように歩き出した。

 

オレはいつになったらカルデアに入れるんだろうか……




感想くれたらうれしいです

いつになったらできるんだろう…


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