Another future of the accelerated world (昏睡ハンター)
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Prologue(大幅改稿版)
この作品は原作キャラよりもオリキャラのほうが多いです。
いやな方は引き返してください。
それでは「バースト・リンク!!」
大幅改稿しました。
というよりもう別物・・・。
それは2043年の夏頃だ。
その時私は夏の暑い日差しが差す中、ひーちゃんと一緒に歩いて帰宅している最中だった。
本当は幼稚園から送迎バスが出ているのだけど当時からおとなしそうな格好の割に冒険好きだった私は、その決まった道のりを通って決まった場所で停車して時々違う交差点で信号待ちをする単調なバスの行程が気に食わなく、暇そうにしていた大親友のひーちゃんを連れて歩いての
まあそれでも私とひーちゃんの家は幼稚園からそう離れていなかったので多めに見積もっても精々一キロあったかどうかなのだが、今ならともかく当時の、幼稚園児の歩幅で考えると確かに
っと、こんな調子でいつまでも当時の描写をしていても始まらない。
とりあえず此処で一旦切り上げて、先に進めよう。
幼稚園を出て何個目かの横断歩道を渡るとき、
ひーちゃんが車に轢かれたのだ。
当時は既に車に交通事故防止用の走行進路上に障害物があると自動で停止する仕組みを取り付けていないと販売出来ない、という法律が通っていた――いや、もう運転も禁止されていたかもしれない。
兎に角、大分交通事故の数が減り、殺人事件の被害者になるよりも交通事故にあう確率の方が低くなった後の話だ。
私はかつてパパたちが子供の頃、大切な仲間達を助け続けたことに感動して、私もいつか大切な存在を守るためにパパたちから教えてもらって、ずっと練習していたのに。
結局車に轢かれるひーちゃんを助けることもできず、ただ茫然と眺める事しかできなかった。
大人でも間に合わないことがよくあるのに、幼稚園児風情が何を言っているか。と思う人もいるかも知れないが、その時の私は十分に助けることが出来る場所にいたのだ。
信号が赤なのにずっと先から全くスピードを落とさず走行する乗用車に気づいていて、それに気づかず歩道を渡ろうとするひーちゃんに十分手が届く場所に立っていて、その時間内にひーちゃんの手を取り引き寄せることが出来る時間もあった。
なのに・・・
大切な、かけがえのない本当に大切なものを十分に助けることが出来たはずなのに・・・!
私は、手も足も出なかった。
目の前に広がる血の海とぐちゃぐちゃになったひーちゃんの体が私を責めているように感じた。
「う、ああ、ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」
ここから先の記憶は残っていない。
気がついた時には自室で膝を抱えていた。
事件から二日もたっていた。
ー・-・-・-・-・-・-・-
それから四年後
私は季節外れの転校生にとあるアプリをもらった。
そのアプリを探ったお姉ちゃんは特に危険なプログラムは混入してないと判断したけど、最後まで『やっぱりやめた方が・・・』と文句を言っていた。
現在では禁止されているほどに低いペインアブソーバが導入されているこのアプリはきっと今までとはまるで違った世界を体験させてくれるのだろう。
大切なものを守るために必要なものが手に入るかも知れない。
かつて守れなかった時の様な気持ちは二度と味わいたくはなかった
そして私は見ることになったのだ
爆炎に包まれた『WELCOME TO THO ACCELERATED WORLD』の文字を!!
そして・・・私の心の中に眠っていた黒の剣士に対しての憧れを・・・。
あくちぇるわーるどっぽい予告&解説、零話出張版
ハルユキの部屋、二人とも頭を下げながら。
黒雪姫「私の名は黒雪姫という、読者の諸君以後よろしく」
ハルユキ「ボクは有田春雪といいます。これからよろしくお願いします」
黒「さて、紹介が終わったところで
ハル「先輩めずらしく真面目ですね」
黒「零話出張版だからな。こんな時くらい真面目にいくさ。ではここの存在意義だが私たちが解説および次回予告を雑談交じりにするというもの。ぶっちゃけ作者の趣味だ」
ハル「先輩それじゃあ話が終わってしまいますよ。もっと細かく」
黒「具体的に言うとだな、次回予告の時に何かネタを仕込みたいと思ったが特に思いつかなかったので、ふと頭にあくちぇるわーるどが浮かんだのでやってみた、ということだ」
ハル「てきとうですね」
黒「ああ、てきとうなのだ。さらに何で加筆前ここが無かったかというとだな、作者が忘れていたのだよ。むかつく事にな」
ハル「へぇ~そうだったんですか~」
黒「まったく作者のヤツめ。おかげで何の予告もなしにいきなり一話登場なんてことになって恥をかいたぞ!」
ハル「まあまあ先輩、落ち着いてください。もう五百文字超えちゃいましたよ。この調子だと千文字超えて本編より長くなっちゃいますよ」
黒「フフ、本編よりも後書きにこだわるなんてまるでキ〇の旅みたいじゃないか。ぜひやってみたいな」
ハル「先輩!」
黒「冗談だ。さてとそれなりに楽しんだしもう終わろうか」
ハル「そうしましょう」
黒「スリーカウントでいくぞ3,2,1、」
黒&ハル「「バーストアウト」」
(大幅改稿版)
ハル「あれ、プロローグ書き直したんですか?」
黒「うむ、酷評が多くて、作者自身も書き直したいと思っていたからな。初めは描写を書き直すだけのつもりだったそうだが書き直しているうちにどんどん変わってしまって、ほとんど別物になってしまったそうだ。まったく、少しは計画性を身に着けてほしいものだな」
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第一話 『ギガアンラッキーだあぁぁ!!!!』
スミマセンでした!!
まさかGOD EATERの執筆に集中している間に二ヶ月も経ってしまうとは。
この作品を待っていた皆様に心から謝罪します!
これからは少しでも早く投稿できるように頑張っていきます!
・・・まあ最低でも執筆に一週間はかかるけどね。
六月二十五日火曜日、朝七時四十八分。
その時シルバー・クロウこと有田ハルユキは通学路を歩きながら乱入を待っていた。
待っている乱入相手はアッシュ・ローラーである。
七王会議でクロム・ディザスター封印の報告をしてから初のアシュクロ戦となる今回の対戦は久々にアッシュと全力で戦えるのでハルユキはとても楽しみにしているのだ。
六月九日にヘルメス・コードでディザスター化して以来、アッシュとは一度も全力で戦えていない。
その時間は、実際には二週間なのだがハルユキには何ヶ月にも感じられていた。
そう楽しみにしながら歩いていると雷鳴に似た加速音が鳴り響き、視界が青く染まる。
ーーよし、いくぞ!と気を引き締めたハルユキの前に表示された炎文字は、待ち望んでいた【HERE COMES・・・・・】ではなく【A REGISTERED DUEL IS BEGINNING】。
つまり観戦予約デュエルだった。
ー・-・-・-・-・-・-・-・-・-
今回、シルバー・クロウが加速世界に降り立って最初に見たものは半壊した建物と道路の端で火を吹き上げるドラム缶だった。
ーーあ、これ世紀末ステージだ。と思いながら視界上部に表示される体力ゲージを確認する。
それぞれの名前は【Ash Roller】Lv5と【Mⅰdnⅰght Swordman】Lv1とある。
そしてアッシュの名は
思わずハルユキが「ええーーー!?」と声を上げてしまうのもおかしくない。
なにせあの「戦いが盛り下がるような卑怯な真似ナッシン!!」とか普段言ってるヒトがニュービーに乱入しているのだ、ハルユキでなくとも驚いただろう。
現に他のギャラリー達も首をひねりながら話し合っている。
そうこうしているうちにタイムカウントが動き出した。
その瞬間凄まじいエンジン音と共に「ヘイヘイヘーーーーイ」というアッシュの声が響き、「って別人じゃねーーかーー!!」と続いた。
ーー何時でも元気だなぁ~
と思いながら見ているとアッシュが対戦相手の前でバイクから降りて土下座して謝り始めた。
「すまねえ、マッチングリストの操作ミスッてチョイスっちまった。ドロー申請すっからどうかこれでエクスキューズ・ミーしてくんねえか?」
そう聞かれた相手が口を開く。
「それはいいんですけど・・・あの、このゲームって格ゲーなんですか?」
どうやら初めてのブレイン・バーストだったらしい。
「お、おう。ザッツライツ」
「・・・私、どんなことでもまずは全力で戦うことにしているんです。なので、戦いましょう」
「・・・おいおい、オレ様とテメエは4Lvの差があるんだぜ。この差はむちゃくちゃデケエってこと分ってんのかよ?」
驚きすぎてアッシュの口調が素に戻っている。
「分りません。でも・・・」
「でも?」
「あなたには楽勝な気がします」
アッシュからブチッという音がした。
「ほ、ほう。ほほーう!オレ様に喧嘩をセールするっていうならアイ、バイ、イット!してやんぜぇ!覚悟きめてテイキンしてやがれ!!」
ーー初めての対戦で自分より強い相手に挑発できるってどんだけ度胸があるのっ!?
と思いながら改めてミッドナイト・ソードマンを見てみる。
黒に少し青を加えたような暗い群青色の装甲で、背は150cmくらい。
細身のアバターには装飾の類が殆ど無い、シンプルな見た目のF型だ。
黒革のようなロングコートをはおり、黒と白の柄を持つ二振りのロングソードを背中に吊るしている。
どうやらポテンシャルは強化外装に持っていかれているようだ。
その姿にハルユキは何故か見覚えがあった。
ーーあれ?どこかで会ったっけ?
ハルユキは記憶の糸を手繰っていたが、アッシュのバイクが一際大きな爆音を鳴らしたせいで切れてしまった。
「オレ様を怒らしたらどうなるか、ティーチンしてやんぜ!!」
と叫ぶと同時にギャラリーの一人がアッシュに話しかける。
「おいアッシュ、まじでやんのかよ」
「オフコーース!!なめられて引っ込めるほどオレ様のアングリーバッグは強くねえぜ!!」
ギャラリーの一人が隣に聞く。
「アングリーバッグってなんだよ?」 「たぶん堪忍袋のことだろ」 「ああ、なるほど
「なあアッシュ、どうせニュービー相手にすんならよう、
「あれってなんだよ?」
「ほら、初アシュクロ戦でクロウに向かって言ったあの・・・」
「・・・ああ、あれか。しっかたねえなあ」
言葉とは裏腹にまんざらでもなさそうに見えた。
「ひっさびさの世紀末ステージだぜ」
「「「「ラッキーーー!!」」」」
ラッキーをギャラリーの半数が声をそろえて叫ぶ。
「おまけに相手はピッカピカのニュービー」
「「「「「メガラッキーーー!!!」」」」」
「そしてテメエは!」
「「「「「「ギガアンラッキーだあぁぁ!!!!」」」」」」
みんなノリノリだった。
アッシュは叫ぶと同時にアクセル全開でソードマンに突っ込んでいく。
限界までポテンシャルをつぎ込んだアッシュのバイクは数秒程で時速百キロまで加速するモンスターバイクと化している。
そんな代物がアクセル全開で突進しているのだ。
誰もがソードマンは轢かれたと思っていた。
だが、実際には・・・
世紀末ステージに高速で剣を抜く澄んだ音と肉を切る鈍い音が響く。
「グオォ・・・!?ワットハプーンド!?」
左腕を半分ほど切られ、体勢が崩れそうになるのを必死で立て直すアッシュ。
そしてその後方には、黒い剣を右手に持つソードマンの姿があった。
あくちぇるわーるどっぽい次回予告
ーーハルユキの部屋
黒雪姫「突然だがハルユキ君、君はガイコツがどうやられると思うかい?」
ハルユキ「急に聞かれても・・・、僕はガイコツさんがギリギリまで粘って負けると思います」
黒「ほう、そう思うのかい。だが、真実は違うのだよ!実際にはガイコツが剣女にーー」
ハル「わーー!ネタばれはやめて下さい!!」
黒「邪魔をするなハルユキ君!クッ時間がもう無い・・・。仕方ないシメに入るぞ、ついてきたまえ!」
ハル「は、はい!」
黒&ハル「「次回『バイク前転注意報』お楽しみに!!」」
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バイク前転注意報
黒雪姫「ふっふっふっ、それはだな、作者が出てこないので変わりに我々が謝ろう、ということだ」
ハル「ええ~~、作者はどうして・・・」
黒「予想以上に時間を掛けてこの出来だからな・・・合わせる顔が無いそうだ」
ハル「そこまで悪くないと思うんですが・・・」
黒「作者は納得出来ないらしいぞ。ま、それは置いといて」
ハル「じゃ、謝りましょうか」
ハル「すいませんでした~~~ってなんで紅茶飲んでるんですか!?」
黒「いや、丁度ティータイムになったからな」
ハル「ええ~~」
黒「おっと時間だな、バーストリンク!!」
「お、おいどうなってんだよ」
「な、何があったんだ?」
「だめだ!俺には見えなかった!!」
ギャラリーが騒いでいる中、ハルユキは呆然としていた。
ハルユキにはソードマンがアッシュの突進を右に避けて反撃するのがかろうじて見えていた。
だが理解はできるのだが認めることができない。
アッシュのバイクはレベルが上がるたびに速くなっていて現在は100キロを軽く超えている。
ハルユキ自身もレベル1だったとはいえLV1の時でもバイクを避けるのはかなり難しかった。
今でも少し油断すると轢死体になっている。
だからこそソードマンが初見で、LV5のアッシュの怒りのこもったフルスピード突進を反撃できるほどの余裕を持って避けれることが信じれないのだった。
「・・・おいテメェ、今何しやがった」
アッシュがゆっくりと口を開いた。
「今の動きほとんど見えなかったぞ。まさか、ISSキットつけてんじゃねえだろうなぁ」
うっすらとだがアッシュの周りが揺らめいて見えた。
アッシュの子分ブッシュ・ウータンがISSキットを消去してからまだ一週間も経っていない。
まだ腹の中は煮えくり返っているであろう今、ISSキットに巻き込まれでもしたら怒りのあまり爆発するかも・・・と思っていたのだが正しかったようだ。
「別に何もしてませんよ。あなたの言うISSなんちゃらなんて物も知りません。そもそも私はあなたの五倍速くて鋭い攻撃に反撃する訓練を何年も続けているんですよ。この程度目を瞑っていても避けれます」
ドラム缶が燃える音以外聞こえないような沈黙が続く。
「・・・そうか。ならいい」
たっぷり一分ほど経ってからアッシュがぽつりと呟いた。
「今からは、本気出してレッツバトルタイムだ」
「いいですよ。こちらも本気を出しますから、全力できてくださいね。もし油断すれば首をとばしますよ。アッシュ・ローラーさん」
「ノープロブレムだ、テメェこそ気ぃ抜くなよ。さっきまでの俺様とはワンスパイスちがうぜぇ」
「肝に銘じておきましょう」
先程までとは種類の違う緊張がフィールドを覆い、
「俺様からいくぜええぇェ!!ヒャッハーーー!!」
アッシュの急発進と共に弾けた。
ソードマンは本気が込められた突進を迎撃しようと剣を振る・・・寸前に自分の頭に迫る
横を通り過ぎたバイクの上にはシートの上に足を振りぬいた姿勢で立つガイコツライダーの姿。
彼が独力で生み出したバイク戦闘用我流拳法〈Vツイン拳〉!!
猛スピードで走るバイクの運動エネルギーを乗せた強烈な一撃はたとえエネミーであっても悶絶する・・・らしい。
「くっ!」
「さらにいくぜェ・・〈ハウリング・パンヘッド〉ォォ!!」
驚異的な鋭角ターンから再度突進、さらに必殺技コール。
今回はミサイルとの強引な合わせ技、さすがに厳しいと誰もが思ったが・・・
真っ直ぐに飛んで来るミサイルをソードマンは、ミサイルを剣の腹で撫でるようにして後ろに逸らして見せた。
一切の無駄がない、まるでハルユキの親であり主でもあるブラック・ロータスの柔法のように。
何事も無かったように飛んでいったミサイルは燃え盛るドラム缶に突っ込み爆発した。
「ホ、ホワッツ!?」
「隙あり、ですよ」
呆気に取られていたアッシュにむけて前屈姿勢で接近し剣を振るう。
ギイイィィィン!!という音と共にバイクの前輪が二つに分かれた。
〈Vツイン拳〉の体勢で乗車していたアッシュは反応できず、フロントフォークが地面に刺さり前に投げ出される。
「うごっぎゃっがっゲハァッ!!」
勢いよく転がっていき折れ曲がった街灯に背中を強打し止まり、
「ぐおおおぉぉ・・・ゴハァッ!?」
地面で呻いていたアッシュに、慣性で転がってきた愛機がのしかかった。
さらに何度も転がって耐久値がゼロになったらしくバイクが爆発する・・・アッシュの真上で。
「ぐはあああああああああああ!?」
winner 【Midnight swordman】
「え、ええ~~~!?」
この後、ハルユキはこの事と妹のダブルでむかついたお兄ちゃんアタックでひどい目にあったのだった。
今回のあくちぇるわーるどっぽい次回予告は休止となりました。
次回をお楽しみに!
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