彼、たぬきぷーさんと私の出会いはいつだっただろうか。
少なくとも、私は全く覚えていない。
恐らく、幼稚園くらいのことだろうと思う。
昔から私は友達が少なかった。とは言っても私から友達を作ろうとしなかっただけなんだけどね。
そんなかんじで家も近く小学校低学年では通学団・通学班が同じだったたぬきぷーさんとは気付いたら友達になっていた。
幼稚園の年長さんの頃、家の近くの公園で、とある女の子と出会った。
その子とはジャングルジムの天辺で出会い、すぐに友達になった。
その子の名前は…………謎のMサンド。
突然だが、これまでに紹介した友人の名前は、全て偽名である。
たぬきぷーさんの名前の由来は、彼自身の外見と彼の好きなキャラクターからである。
私の学年では、たぬきと言えばほぼ通じるくらいの知名度を誇っている彼は、ある日、体育の授業であったポートボールの2クラス合同授業で、背が高いという理由でボールを取る係になった私の前、すなわちボールが取られるのを阻止する係になっていた。その時だった。彼がボールを取った。
顔がたぬきに似ている、という理由で『たぬき』と呼ばれ始めた彼は、その名前を不動のものとする言葉と共に、ボールを投げた。
「くらえ、たぬきボールっ!」
彼と私は同じ習字教室に通っていた。
5年生くらいの頃だったか、彼は某夢の国へと家族と共に旅行に行った。
そして習字に来た彼のジャンパーのポケットに彼曰く、
「ぷーさんが入ってる」
らしく、私は見ていないが、不思議なひらめきと一緒に、『たぬきぷーさん』とそれ以来ずっと呼んでいる。
今となっては、彼のポケットには何も入っていなかったんじゃないか、と思う。
謎のMサンドはもっと単凖だ。
ある日の通学路で私と彼女は名前を付けよう、みたいな会話をしていた。
彼女の名前のイニシャルはM。
という訳でだ。
「Mさんでいいんじゃない?」
「いや、謎のMさんのがかっこいい!」
「じゃあ謎のMサンドにしよう!」
となった。何故そうなったのか、本人も私も分かっていないだろう。
この2人は私にとっての幼馴染みの様な存在。かけがえのないようなとても大切な人達。
相手からしてみたらたくさんいる友達の内の一人にすぎないかもしれない私は、勝手にそんなことを思っている。
というようなかんじで、私は仲良くなった人に名前を付けるのが好きである。
そして、一番長い名前はこれだろう。
しんむらゆうと小野マツコデラックスだっよ~ん超大型小人星人君
私はこの名前を3秒で言うことができる。
他にも、
私のお弁当を落とした人
という可哀想な名前の人もいる。
私は人を呼び捨てで呼んだことがない。だからといって、くん付けとか名字呼びとかも嫌だから、こうなった。
変な旅は、ここから始まる。
これは、変な名前を付けられた人々の、私を中心とした日常の物語。
それでは皆様も一緒に変な旅へ出掛けませんか?
幼馴染みって何なのでしょうね……これは幼馴染みなのでしょうか。
誰か教えてほしいです。
目次 感想へのリンク しおりを挟む