ナルトの兄 (桜木吹紀)
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番外編
番外編 「まずは形から」


要望があったらと言いましたがそれとは別の番外編です


「う゛〜〜…」

 

任務が終わり、ヘトヘトになったナルトを連れて帰るメンマ。

 

「大丈夫か?」

 

 

「なんとか平気だってばよォ…」

 

 

そう言いながらも1人で歩ける様子ではないと判断するメンマ。彼は重りをつけて任務をしているのだがやはり

 

 

(ぬわああああん疲れたもおおおおおん)

 

 

疲れとは日に日に溜まっていくもの。しっかり休まないと次の任務に響く。

 

 

(温泉でも行こうかなぁ…)

 

 

 

「なぁなぁ兄ちゃん」

 

 

 

「どうした?」

 

 

「どうしたらカカシ先生みたいに上手くやれるんだってばよ…?オレってば早く強くなりたいのにぃ…」

 

 

「焦らず地道に努力…と、言いたい所だけどまずは形から入ったらどうだ?」

 

 

「形?」

 

 

「効率のいい動きを真似たりとかな」

 

 

「なるほど〜…」

 

 

 

 

 

 

次の日

 

 

「なぁなぁ兄ちゃん!」

 

 

「なんだナルト」

 

 

「へっへ〜見てこれ!」

 

 

そこには左目を隠すように額当てをつけたナルトが。

 

 

「もしかしてカカシ先生の真似か?」

 

 

「そうだけど、昨日兄ちゃんが言った形から入ってみたってばよ!」

 

 

メンマはちょっとずっこける

 

 

「(まぁいいか)似合ってるぞナルト」

 

 

「やっぱし!?やっぱし!?おれもそう思ってたんだってばよ!」

 

 

「よし、せっかくだから写真でも撮るか?」

 

 

「撮る〜!」

 

 

 

─────────

─────

──

 

 

「はぁ……」

 

 

毎日毎日任務で疲れるわね…。

大変だけどサスケ君と一緒にいられるんだもの!

文句は言えないわ!

 

集合場所に着いたサクラは気を持ち直すが、ナルトの写真を撮ろうとしていたメンマを見かける。

 

 

「何をしてるんですか?」

 

 

「ん?春野さん、実は「サクラちゃんもカカシ先生の真似しないかってばよ!?」そういう事だ。で、面白いから写真を撮ろうとしたってわけ」

 

 

「へ〜面白そうですね。私もやってみてもいいですか」

 

 

「勿論だってばよ!」

 

 

「ああ、いいぞ。ささ、入って入って〜」

 

 

サクラも額当てを傾け、写真に入ろうとすると

 

 

 

「何してるんだ…?」

 

 

 

そこには不思議そうな目を向けたサスケが

 

 

 

「おう、カカシ先生の真似だ。サスケも記念にやろうぜ」

 

 

「……悪ぃがことわ「これをするとカカシ先生みたいに強くなれるんだってばよ」なぜそれを先に言わない!」

 

 

 

ふふ……まだまだ子供だな

 

 

 

「よ〜し準備いいか〜?はい、チーズ!」

 

 

パシャ!

 

 

ナルトは笑顔でピースを作り、サクラは舌を出し笑顔で、サスケは少し照れ顔で写真に入る。

 

 

 

そして遠くから何をしているのだろうと気になったカカシが写真におさまり、メンマを除いた第7班の写真が出来上がる。

 

 

「あれ?カカシ先生?」

 

 

サクラがカカシに気づく。

 

 

「お前ら、何やってるの?」

 

 

「カカシ先生の真似!これで今日は任務でバリバリ活躍出来るってばよ!!」

 

 

 

カカシは暖かい目でナルト達を見ていた。

いい感じにチームワークが育ってきたかな?と。

 

 

 

「よし!それじゃ今日の任務を始めるぞ!」

 

 

「押忍!」

 

 

 

後日……出来た写真はサスケとサクラ、カカシにも届けられ偶然にも全員が寝床の近くに写真立ての中に入れ保存したという。



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本編
1


ムシャクシャして書いた
後悔はしてない


 

 

 

皆さん(唐突)

忍者といえば何を連想するだろうか?

 

日本の文化?

きたない?

アイエエエ?

 

オレ?オレはというと

 

 

 

「兄ちゃん!ご飯まだかってばよ!」

 

 

箸を鳴らして料理を催促する彼に注意する

 

 

「はいはいもうすぐ出来るから箸を鳴らすな」

 

 

 

ナルトの兄になっていた

 

 

 

 

 

 

 

 

「「いただきます!」」

 

 

 

彼と共に朝ごはんを食べながらあの日を思い出す。

 

戦争に巻き込まれ誰もいない中この体に入った事。

木ノ葉の上忍に拾われた事。

3代目のじいさんに木の葉の住民にならないか?と言われたこと。

 

そして、自分が転生者で憑依者である事───

 

 

「兄ちゃん目玉焼き食べねーの?」

 

 

ナルト が めだまやき を たべたそう な 目 で こちら を 見ている!

 

どうしますか?

 

あげる ←

あげる

あげる

あげちゃう

なでる

 

 

 

「……いいぞ食べて」

 

 

「ほんとか!ありがと兄ちゃん!」

 

 

無邪気な目で見られたらかなわないじゃないの!

 

ナルト可愛い(ブラコン)

 

 

 

 

話を戻すが、オレは戦争孤児に当たるわけだ。

 

ならば木の葉から少し離れた孤児院に入るはずだった

 

…が長い会議の末、木ノ葉の里に置くと決定した。

3代目と御意見番が推してくれたらしい。

 

こればかりはホント感謝しかない。

いくら俺の中にいる彼のおかげとはいえな。

 

更に無理をきかせて誰かと一緒にさせて欲しいと願い出たら二つ返事でOKしてくれた。

 

 

その場所がナルトの家だった。

 

 

 

 

 

 

「兄ちゃん考え事か?」

 

 

……おっと

 

 

 

「まぁな。ちょいと卒業試験のことをね」

 

 

「うっ。今年こそ合格するってばよ…だからさ」

 

 

「怒らないから。普段ナルトがどれだけ努力してるのはオレが一番よくわかってる。次は合格できるさ」

 

 

「う、うん」

 

 

「まぁ〜なんだ。合格できたら一楽のラーメン食いに行こうな」

 

 

「ほんと!?おれさ!おれさ!頑張っちゃお!」

 

 

 

 

実を言うとオレはナルトともう一人を鍛えてる

 

原作のナルトも彼も鍛え…修行をしていたが、

ぶっちゃけやり方がなってないので指導を含め自分ともども修行している。

 

…が、あろう事にかナルトは卒業試験に1回落ちてる。

 

皆さんもお気づきだろうが原作では何度か落ちてるはずだ。しかし彼の努力は早々に実り原作よりいくらか強くなっている。……彼もなのだが。

 

 

話を戻そう。原作より強いのならばもう既に卒業出来るのでは?と思う方々もいるかも知れない。

 

だが何故卒業していないのかというと、オレがイルカ先生にお願いし、ナルトが11歳までの間しばらく修行をさせて欲しいと願い出た。

 

当然理由を聞かれたので、オレの身に何かある前に1人前にしておきたいからと言った。

 

ぶっちゃけ屁理屈である。

 

 

そんな事は見破っているぞ的な顔をされたが渋々OKされた。やっぱ弟には甘いんやなって(確信)

 

 

それともうひとつ。ナルトは油断したのだ。

 

卒業試験に。変化の術の

 

 

しかも3代目(じいさん)

 

 

そら、怒りますよ。散々術のやり方やら何やら教えたのに。……コツまで教えたのに。

 

内容は変化の術なのに…。大事な事なので(ry

 

 

『朝からストレスを溜めて大丈夫ですか?』

 

 

(まぁな。なるようになるさ)

 

 

『しかし、九喇嘛には思いやられますね…』

 

 

(そう言うなって。ナルトだって頑張ってんだ。見守ってやろうぜ穆王)

 

 

『あなたは見守るどころか瀕死に追いやってるじゃないですか』

 

 

(ゥヴァッ!?それを言わんでくれ…)

 

死ぬかと思った(迫真)

 

 

 

 

 

 

 

そう

 

 

 

 

オレは

 

 

 

 

 

 

五尾こと穆王の人柱力

 

 

 

 

そして、ナルトの義兄

 

 

 

 

 

 

 

 

 

うずまき メンマ だ

 

 

 

 

ぶっちゃけ自分の名前分からなかったんでメンマって名乗った。

 

 

 

 

「兄ちゃん早く行くってばよ!」

 

 

「わーったわーったから。ちょっと待てって…よし」

 

 

靴を履いて外に出る

 

サンダルが主流だがオレは靴で忍者をしようと思う。

 

反骨精神って大事だよね(遠い目)

 

 

 

 

 

 

「今日の試験は絶対合格するってばよ!何でも来いってばよ!」

 

 

「ん?今、何でもって「やっぱムリムリ!ノーセンキュー!」

 

 

 

普段ナルトと修行してる際、週二程度だが瀕死まで追い込んでいるようにしている。自分もだが(真顔)

 

当然、一応の回復術みたいなのはあるが精神的には回復しない為、ナルトにとっては苦痛ではある。

 

しかし彼の名前を聞かせるとすぐに立ち上がりやる気を出し修行に励む。

 

そんな中ナルトは

 

「今日こそは倒れないってばよ!何でも来いってば「ん?今、何でもって言ったよね?」

 

 

 

 

 

……やりすぎてしまった。丸一日ナルトは寝込み、九喇嘛と穆王からダブル説教をされた。

 

挙句の果てに九喇嘛からは呆れられ、穆王からはチャクラ神経系を永久切断してやるって脅された。

……ふえぇ。

 

 

そう、九喇嘛についてだが約10年間という長い年月により信頼してもらえた。穆王も最初はトゲトゲしく憎しみを篭った目で見られたが、接している内に段々と仲良くなっていった。

 

原作では岩隠れのハンという人物だったのだが…

 

なぜオレの中にいるのか?

なぜ憑依した時戦争の真っ只中なのか?

そもそもなぜ転生したのか?

 

謎が残る

 

 

─────────

 

 

穆王は瞑想しつつあの時のことを思い浮かべていた

 

 

『あなた…随分幼いですね。ここまで小さい子がここに来るなんて初めてですよ』

 

 

(そう?まぁいいや。友だちになろうよ!)

 

 

『えっ、えっと…怖くないんですか?憎くないんですか?』

 

 

(なにが?)

 

 

『私は尾獣ですよ?兵器ですよ?あなたなんてすぐ殺せます。あなたの親も殺しましたし、その親族だって殺しました。早く出ていきなさい』

 

 

(……)

 

 

脅しかけて離れるようにと遠くからいったはずだ。いずれ自分を憎むのだと。どいつも同じだ。人間なんて。なのに…なんで

 

牢の前まで歩いてくる!?

 

…そうか頭がそうとうキレるんだな、と。自分に何かしらするつもりか、又は術をかけようとするんだな。

 

 

はたまたタダの阿呆か

 

 

 

 

ならば、ここから出る絶好の好機!!

 

 

 

 

 

 

(ごめんね。キミに迷惑かけちゃって)

 

 

 

 

 

!?

 

 

 

 

 

(ここ狭いし苦しいよね。おっきい体だと。なんとかできないかなぁ)

 

 

 

『…なぜ謝る。』

 

 

 

(え?)

 

 

 

『私は!!ワタクシは!!人間に使われ!憎まれ!皆、殺した!お前も殺すのだぞ!!なぜ謝るのだ!?』

 

 

(だって、キミ悪そうにみえないんだもの)

 

 

『はァ!?』

 

 

(なんとなく分かるよ?キミの憎しみ?というの。でもそんな風にしたのはきっとボクら人だと思う。かわり…とは言わないけど謝るよ。ゴメンなさい)

 

 

 

そう言うとその人間は牢を調べる

 

 

コイツは…そうとうの阿呆だ。

そうに違いない

 

 

だが、何故だろう

 

 

悪い気はしない。

 

 

悪意もなければ憐れみも情もない

 

きっとコイツは本心から言っているのだろう

 

 

ふふふっ…

 

とんでもない人柱力がきましたね…

 

 

この子はまだ牢を調べながら首を捻っている

 

 

『あなた…名前は?』

 

 

(ボク?ボク、メンマ!)

 

 

 

『メンマ…いい名前ですね』

 

 

(ありがとう!)

 

 

『それとこの牢はまだ(ひら)けませんよ』

 

 

 

その子はえー!?とうなだれる

 

 

 

『大丈夫ですよ。狭くありません。』

 

 

(ほんと?)

 

 

『えぇ。それと拳を出してもらえませんか?』

 

 

(えっ、うん)

 

 

 

住めば都…でしたか。

 

 

 

案外…

 

 

 

 

『これであなたと友達です。これからもよろしく、メンマ』

 

 

(うん!よろしく!)

 

 

 

 

 

 

 

悪くないですね。

 

彼となら。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次の日、自分から友達と言ったことに悶え会いに来たメンマに対して思いっきり強くあたってしまい、大泣きしたメンマをあやすハメになった。

 

──────────

 

穆王はあれから数年経つことに感慨深いものを感じていた。

 

木ノ葉隠れの里に来たこと。

九喇嘛とその人柱力、ナルトに出会ったこと。

 

沢山の思い出があり、ひとつひとつが楽しいことに、彼は、幸せを感じていた。

 

 

 

(そろそろ九喇嘛は素直になったらどうなんでしょうか。メンマにもナルトにも)

 

 

 

九喇嘛に多少呆れつつもなんだかんだメンマとナルトを認めている事に気付いてる穆王は少しため息をはき、また瞑想に集中する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

昔 妖狐 ありけり

 

その狐 九つの尾あり

 

 

その尾 一度振らば

 

山崩れ津波立つ

 

 

 

これに困じて 人ども

 

忍の輩を 集めけり

 

 

 

僅か一人が忍の者 生死をかけ

 

これを封印せしめるが

 

 

 

その者 死にけり

 

 

 

その忍の者 名を

 

四代目 火影と 申す───




メンマは穆王と初対面の時原作知識やらなにやらよりも目の前の穆王に興味が全部持ってかれてます。肉体と精神は同一という設定にしたためです。
従って今現在ナルト、12歳 メンマ、15歳という設定です。


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2

スペックがクソすぎてフリーズの嵐


ナルトと他愛ない会話をしながら歩いていく

 

あぁー…幸福だ

 

 

「んじゃ、また後でってばよ!」

 

 

「おう」

 

 

ナルトとは別の教室だ。そりゃそうだ。

教室に入り奥の席に腰をかける

 

少し早めに来たためかほんの数人しかいない教室でぼーっとする

 

…原作と多少変わってて少し困惑する部分がある

例えば、ナルトは原作よりもイタズラの頻度が減っている

 

イタズラする場合は大抵、イルカ先生、3代目(じいさん)、オレ、それとナルト自身を見ていない人達にだ

 

そういった目はオレにも向けられるがオレは無視をする

ナルトは突っかかるためオレはストッパーとなる場合が殆ど

…その分、家でいずれ分かるとぼかして慰めている

ぼかした部分に突っ込んでくるがラーメンの4字でころっと思考が変わる。ぶっちゃけ単純だぜぇ

 

それと、時折イルカ先生が遊びに来る

忍者が使ったりするマニュアルや、玩具など様々なものを持ってきたりする

ラーメンは必ず持ってくるためナルトは今か今かと待ち構えていたりもする

 

…だから野菜食わないんっすよイルカ先生

 

また彼との関係がかなりいい感じになってる

お互い切磋琢磨し、時に喧嘩し、時に和気あいあ…あいあいかなぁ?とまぁ悪くは無いはずだ。

 

 

「よォ」

 

 

黒髪のつんつんヘアーの彼が挨拶をする

修行でお馴染みの顔だ

 

 

 

「なんだサスケ。挨拶なんて珍しいな」

 

 

 

そう。うちはサスケである

この世界では原作となんら変わりない道をサスケは歩んでいる

がしかし、その後にオレと出会って少々変わった

 

 

 

「アンタが今日は卒業試験だなんて言うからだろ」

 

 

「あ〜そういえばそうだった」

 

 

 

 

いやそもそも先生がいつ頃とかハッキリ言うんですけどね…

まぁ、サスケはアカデミーに昨日いなかったし仕方ないだろう

 

 

 

「それで?」

 

 

 

「なんだ…その…」

 

 

 

なんだ歯切れが悪いぞツンツンボーイ?

 

 

 

「試験の内容は…き、聞いたのかよ…?」

 

 

 

「いや?それどころか当日発表だぞ?」

 

 

 

すると彼の顔は青色から赤色に変わる

おこなの?

 

 

 

「あのウスラトンカチが…」

 

 

 

「えーとまたナルトか?」

 

 

 

サスケは黙って頷いた

そういえば変更点はもう2つあったな

 

ひとつはナルトがサスケにちょっかいを出すようになった事

もうひとつはサスケが誰に影響されたのかちょっぴり真に受けやすくなっている

こういった単純な事も言いくるめれば引っかかったりする

…大丈夫かこれぇ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…あ

 

 

 

ナルトの悲鳴だ

 

 

 

 

 

サスケの反撃により多少黒焦げになったナルトはドキドキしながら試験の内容を聞いていた

 

 

 

「で……卒業試験は分身の術にする

呼ばれた者は一人ずつ隣の教室にくるように」

 

 

(ニシシっ!これってばおれの得意な術だもんね〜)

 

 

ナルトは余裕の笑みを浮かべながら印のおさらいと術のイメージを浮かべる

兄の修行があってかナルトはある程度の印なら結べるようにはなっている

 

楽勝ムードを出しつつも油断しないよう復習する

前回卒業試験に落ちた時の兄の落胆の様子と言い訳をした後の怒り具合が半端なかったからだ

 

怒られた恐怖が頭をチラつかせたが、ナルトは落胆のイメージが強く残っている

たった一人の家族を失望させる訳には行かない

褒められたいしラーメン食べたい

…とナルトは必死になっていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一人の教師の思惑に気付かずに

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「では初め!」

 

 

 

 

 

 

よ〜っし!

 

 

 

 

「分身の術!」

 

 

 

ボン!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

できたナルトはぐちゃぐちゃの体でとても分身とは思えない

 

 

 

 

 

(!?えっ、えっ!なんでえ!!)

 

 

 

 

 

ナルトは急いでもう一度印を組む

 

 

 

「分身の術!」

 

 

 

 

 

やはり先程と同じようにとても分身の術の仕上がりとは思えない

 

 

 

 

「失格!!!!」

 

 

イルカが喝を入れよくよく考えると不自然に思う

彼は時折メンマとナルトの家に行くためメンマ程ではないがナルトの事情については詳しい

そんな彼が分身をしてイタズラをしたり遊んだりしているのはよく見かける

印もしっかり組めていた

なのに何故この時に限って(・・・・・・・)

 

 

「イルカ先生……彼は普段から分身の術が出来ているのを見かけていますし、今日はたまたまできなかったって事で合格しても…」

 

 

「ミズキ先生がなんと言おうとダメです!!皆、3人は分身してる。しかしナルトの場合はたった一人…しかも足でまといを増やしているだけです。合格とは認められない」

 

 

 

ナルトはその言葉に納得行かないと思いつつもどうして自分が2度にわたり分身の術が出来なかったのか

その事で頭がいっぱいになり苦悶の表情を浮かべた

 

 

 

 

 

 

 

 

「合格!!おめでとう!!」

 

 

 

そう言われ、メンマは額当てを受け取る

 

 

 

「ありがとうございます」

 

 

「これからは一人前の忍として頑張ってくれ!」

 

 

 

「では失礼します」

 

 

 

 

バタン

 

 

巨漢の先生が緊張の糸が切れたように言う

 

 

 

「…フーあれで最後か?」

 

 

 

小柄で細身の先生が答える

 

 

 

「えぇ。ちなみに彼の弟は不合格らしいですよ」

 

 

 

「ぷっ!ほんとかぁ?」

 

 

 

「イルカ先生とミズキ先生の話なので」

 

 

 

「正直あんなのが忍びにならなくてホっとしてるよ。あんなバケモノが忍びになるなんて…うー…気味が悪い」

 

 

 

「そうですよね。たまったもんじゃないですよ」

 

 

 

「彼もバケモノなのになぁ?不正したんじゃないだろう?」

 

 

 

「チャクラを感知しても特に問題ありませんでしたよ?本当に実力のようですね」

 

 

 

「あんなくさいヤツらは永遠にアカデミー生がお似合いだと言うのに…よく3代目はイルカのやつとミズキの願いに承諾したものだ!」

 

 

 

「えぇ、えぇ。そうでしょうとも。我々の面汚しですよ」

 

 

 

「3代目のクソダヌキもだな!いつまでも火影の座にいやがる!さっさと火影を決めりゃあいいのに!」

 

 

 

「いっその事先生が火影をしてみては?」

 

 

 

「そりゃあいい!あのクソどもを永久追放してやれるじゃないか!」

 

 

 

「あの兄弟は里に出たら追忍にでも暗殺してもらいましょうか」

 

 

 

「そりゃあいいな!どの道殺した方があの落ちこぼれにとってはいい有用性だろうがよ!ワハハハハハバブァっ!?」

 

 

 

「!?先生!?」

 

 

 

彼は隣にいた巨漢の先生が飛ばされた方向へ顔を向けた瞬間そこで意識は途絶えた

 

 

 

「ぐぬぅ〜…だ、誰だ!」

 

 

 

痛みで悲鳴をあげる体を持ち上げ殴った犯人を探す

 

 

 

「オレだよ。センセイ」

 

 

 

「メンマ!?キサマァッ!!こんな事をしてただで済むと思ってんのかっ!?」

 

 

 

「ああ。思ってないね」

 

 

 

「クソっ!貴様は殺っ!?〜〜!!」

 

 

 

メンマが目の前に移動し驚いた瞬間に首根っこを右手で持ち上げられる

呼吸を確保しようと暴れる彼に対してのメンマは微動だにせず

 

 

 

「百歩譲ってオレやイルカ先生、3代目様の悪口は許してやる。だがな」

 

 

 

彼はそう言うと左手に拳を作り、チャクラが感知出来ないものでも可視化する程の濃密なチャクラを纏い

 

 

 

「!?ま、まてっ」

 

 

 

「弟の悪口だけは!絶対に!」

 

 

 

大振りの左ストレートが巨漢の先生の顔面を撃ち抜く

 

 

 

「ブッホォア〜〜〜〜〜!!!!!」

 

 

 

壁に穴を開けるほどの勢いで激突し倒れる巨漢の先生に

 

 

 

「許さない!」

 

 

 

メンマは何事もなかったかのように退出した

 

 

 

 

 

やっちまった……

 

どうしよう……

 

 

 

『だからあれ程耳を傾けるなと言ったじゃないですか』

 

 

 

(分かってる…はずだった。オレは)

 

 

殴っちまった…

言われることは慣れていたはずだった

弟の事を言われた途端にチャクラが溢れ出た

 

 

 

その後からどう殴ってやろうかって計画して…

 

ドア越しから瞬身の術でデブ殴って

 

その後瞬間でまた離れてガリを殴って

 

で、デブをもう一度殴ると…

 

 

はぁ〜〜〜……(クソデカタメイキ)

 

 

 

『まあいいんじゃないですか?あの糞は正直殴って正解ですよ?』

 

 

(そうだけどよぉ…)

 

 

『それに私も止めましたけど私のチャクラを使った時点でもう止めるのは諦めましたし』

 

 

 

(うぅ〜…)

 

 

『あそこまであなたを怒らせる方が悪いです』

 

 

 

(ほんとぉ?)

 

 

 

『えぇ。大丈夫ですよ。へーきへーき。どうにかなりますよ』

 

 

 

(……)

 

 

 

『それに今日はアカデミーはこの試験でお終いでしょう?』

 

 

 

(………あっ、そっかあ(池沼))

 

 

 

 

『ね?へーきでしょ?』

 

 

 

(…帰りますか)

 

 

 

『そうしましょう』

 

 

メンマは穆王にそう言うとナルトにある約束(・・・・)をしていたのを思い出した

 

それはお互いに合格しようという話だ

 

理由は原作の任務を間近に見たい(2割)

(ナルト)と一緒に任務したい(8割)

 

 

というものだったが、ナルトは素直に頷いてくれた

そしてナルトは分身の術を克服し強くなった

12歳という年齢で卒業している筈なのになぜ?

とにかくすぐにナルトのとこに行かないと───────────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

メンマは意識を失いその場に倒れた

 

 

 

 

 

───────

 

 

 

 

ナルトは大勢のアカデミー生徒が額当てをつけているのを遠くから見ていた

自分が合格できない悔しさとこれから兄にどう思われるのだろうかと悲しさでいっぱいだった

 

 

 

良くやったさすがオレの子だ!

 

これで1人前だね俺たち!

 

卒業おめでとう!

 

 

 

あぁ…あそこに自分もいれば周りは認めてくれるのかな

兄ちゃんも喜んでくれるかな

 

 

 

ねぇあの子…

 

例の弟よ 1人だけ落ちたらしいわ!

 

 

 

ナルトはその言葉を聞き目を見開いた

 

 

兄ちゃんが合格した?

 

 

じゃあ…自分は…自分は…

 

 

 

フン!いい気味だわ…

 

あんなのが忍になったら大変よ

 

 

 

ナルトは宛もなく走り去った

今までずっと

 

「お前が合格したならオレも合格だ。ナルト、お互い頑張ろうな」

 

そう言われ続けられ去年は自分のために合格を取り消したために今年もそうに違いないと勝手に思っていた

 

だが兄は合格したのだ

 

おいてけぼりにされた

がっかりされる

見捨てられる

 

どうすればいい?

どうすればいい?

 

 

ナルトは何も考えられなかった

 

その頬には涙が伝っていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

走り疲れどこへというわけでもなく歩いていくナルト

そこに

 

「ナルト君」

 

 

「ミズキ先生…!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「聞いたよ。君のお兄さんの事」

 

 

 

「!」

 

 

 

「合格したんだってね」

 

 

 

「……」

 

 

 

「去年の合格取り消しの直談判は凄い気迫でね。あの勢いには当時試験管だったボクは驚いたんだ

イルカ先生もきっとナルト君にはお兄さんが必要だと気付いて合格を取り消したんだろうね」

 

 

 

「……」

 

 

 

「イルカ先生真面目な人だから…

小さい頃に両親が死んで何でも1人で頑張ってきた人だからね」

 

 

 

「ならなんで、おれを」

 

 

 

「きっと君にはお兄さんの手から離れて強くなって欲しいと思ってるんだよ…

イルカ先生の気持ち、少しは分かってあげられないかな……」

 

 

「でも、卒業、したかったんだぁ…」

 

 

ナルトは頭の中がいっぱいだった

 

 

ミズキはその瞬間を逃さなかった

 

 

「…仕方がない。君にとっておきの秘密を教えよう」

 

 

 

「え?」

 

 

─────────

 

 

 

『……さい!……なさい!』

 

 

 

 

……………

 

 

 

 

『あ〜〜もう!起きろバカ!!』

 

 

ゴツン!

 

 

(アイターー!!!!)

 

 

 

『いつまで寝てるんですか!』

 

 

 

(へ?)

 

 

 

 

あれ?ここは家?

 

いやいやそれよりも!

猿轡に口にテープ!?

 

 

 

『どうやら嵌めらたようですね』

 

 

 

(嵌められたって…まさか!?)

 

 

 

『そのまさかです。あのミズキ…という人物がここまで運んでくるのをしっかり見てましたから』

 

 

 

(マジかよ!何がなんでもナルトを使うつもりだったのか!?)

 

 

盲点だった。ナルトが落ちこぼれじゃなくなったからミズキはきっと別のヤツにターゲットするか、もしくはしばらく計画を実行しないと思われていたが…

 

 

(とにかく縄抜けしないと!)

 

 

〜〜モゾモゾTIME〜〜

 

 

 

…ふぅ。やっと抜け出した

 

 

 

『速くナルトと九喇嘛のとこに向かいますよ!』

 

 

(分かった!)

 

 

 

すると玄関から叩く音が

 

 

「メンマ!!メンマいるか!?」

 

 

 

「イ、イルカ先生!!」

 

 

 

「大変だ!!ナルトが……」

 

 

 

かくかくしかじか

 

 

 

「ΩΩΩ<ナ、ナンダッテ-!?」

 

 

 

「お前、お前の所には来てないのか!?」

 

 

 

「え、えぇ。というかオレについても……」

 

 

 

まるまるうまうま

 

 

 

「な、なんてことだ…じゃあ!」

 

 

 

「ナルトは利用されたのでしょう!とにかく間違いありません!」

 

 

オレはイルカ先生と移動しながら情報を照らし合わせる

イルカ先生は危ないから引き返せって言ったけど大事な家族のためだ!

ミズキなんか怖くねぇ!来いよミズキ!武器なんか捨てて!

 

「となると森の方になるか!」

 

 

「そうとしか思えませんがね!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(この事件をもう少し里に言い広めその後ナルトとメンマを岩隠れ(・・・)に引き渡す…ナルトが封印の書を持って姿をくらました事にすれば─────)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………見つけたぞ、ナルト!」

 

 

 

「あーーー!!!鼻血ブー見っけー!」

 

 

 

「バカ者!!見つけたのは俺の方だ!」

 

 

イルカはナルトの服についている汚れをみる

 

「へへへ見つかっちまった。まだ術2個しか覚えてないのにィ」

 

 

「お前ェ、ボロボロじゃねーか…いったい何してた?」

 

 

「そんなことより!!あのさ!あのさ!これからすっげー術見せっから!それできたら卒業させてくれよな!」

 

 

え!?…じゃあ…ここで練習してたのか?

こんなになるまで…

 

 

「ナルト、その巻物は─────」

 

 

瞬時にナルトを押し、クナイの雨を一身に受けるイルカ

 

 

「よく…よくここが分かったな」

 

 

「なるほど…お前だったのか」

 

 

ナルトは突然の事により状況が分からなくなっていた

 

 

「あのさ!あのさ!どーーーーーなってんの?コレ!」

 

 

「ナルト!!巻物は死んでも渡すな!!」

 

 

……………あーーもう、始まったか。これ

 

 

ミズキとイルカが睨みつけ話をしていく

実はこれは作戦の内なんだよなぁ…

 

 

………

 

 

「ナルトを見つけた!」

 

 

 

「ホントですか!?じゃあ行きますか「ストップ」

 

 

 

「なんでですか!?」

 

 

 

「恐らくミズキと戦うからだ。だから…メンマ、お前は出るな」

 

 

 

「へ!?なんでです!?」

 

 

 

「少なくともミズキは俺と同等かそれ以上の実力者だ。メンマ、お前がいったら確実に足でまといだ」

 

 

実はチートみたいな実力です

なんて言えるわけでもなし、かぁ

 

 

 

「……」

 

 

 

 

「だから、ミズキが来たら不意打ちをするんだ」

 

 

 

 

「え?!」

 

 

 

「こんな状況でお前に任せるのもおかしい話だが…」

 

 

 

「いえ、任せて下さいよ!オレも忍の一人、これくらいやってみせます!」

 

こうでも言わなきゃ

 

 

 

「そ、そうか…じゃあ任せたぞ!」

 

 

 

 

「はい!」

 

 

初任務が弟を守る……

熱いじゃないの!!

 

ひとまず隠れ蓑で潜もう

 

 

………

……

 

 

というわけだ。今?九喇嘛の事ベラベラ喋ってますよ?

 

 

あっ…移動した

こっちも動きますか

 

さ〜てミズキセンセイよォ…覚悟してもらうぜ?

 

 

────────

 

 

「どうしてイルカじゃないと分かった…!!」

 

 

「へっ…へへへへ」

 

ボン!

 

「イルカはオレだ…」

 

 

「なるほど…」

 

 

 

…………。

 

 

『まだ行かないのですか?』

 

 

(いや、まだだ!)

 

 

組手はやった事はあるが実践は初めてなのだ!

一般の忍は思っていたよりも格が違う!

 

ミズキはああ見えて探知は鋭い!

 

少しでも追いかけるとこっちに目を向けやがる!

 

こっち見んな!

 

狙うとしたらあの時だ…!!

 

 

────────

 

 

 

「あのバケ狐が力を利用しない訳が無い。あいつはお前が思っているような…」

 

 

「ああ!」

 

 

 

ナルトはその言葉に落胆する

何処か期待した自分がバカなのだと

 

(ケっ…やっぱそうだってばよ!ホラな…イルカ先生も本心ではオレのこと……認めてねェーーーーんだ「バケ狐、ならな」

 

 

ナルトはその言葉に反応する

 

 

「けどナルト(・・・)は違う。あいつは…このオレが認めた優秀な生徒だ…努力家で、一途で…その癖不器用で誰から…いや周りからは認めてもらえなくて…あいつはもう人の心の苦しみを知っている……今はもうバケ狐じゃない」

 

 

 

 

 

 

ナルトは

 

 

 

 

 

 

 

「あいつは木ノ葉隠れの里の…………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うずまきナルトだ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

泣いていた

 

 

 

 

「ケっ!めでてーー野郎だな!だがメンマはこれを聞いてどう思「メンマはもう知っているさ」

 

 

 

「何?」

 

 

 

 

その言葉でナルトは兄を思い出す

こんな自分でも暖かく時には厳しく時には優しくしてくれたたった一人の兄で大事な家族

うずまきナルトとして見てくれるのだろうか

いや、見て欲しい。その言葉が欲しい

 

 

 

「オリャアアァァァーー!!!」

 

 

ドカッ!

 

 

「ぐふっ!」

 

 

頭にメンマの飛び蹴りが炸裂する

 

 

 

「フー…ナルト、正直お前の中にいる存在はずっと前から分かってた。お前の兄貴だからな」

 

 

 

「!…クソガキィ」

 

 

 

「だが言わなかったのはお前の負担になると思っていたからだ。いずれ話そう話そうと思っていたらこんな時期になっていた」

 

 

 

「いぃーや違うね!お前は知っててなお切り出さなかったのは怖いからだろ!?えぇ!!バケ狐がよォ!?」

 

 

 

「怖い?ハハっ笑わせる。あいつは何よりも替え難いたった一人の家族で…この世にいるたった一人の弟、うずまきナルトだ。家族に負担を与えさせるような事はしたくなかっただけだ。ナルトォ!」

 

 

 

ナルトはその言葉に反応し木の影から様子を伺う

 

 

 

「合否のこと…聞いたよ」

 

 

 

(!…兄ちゃん)

 

 

 

「お前は努力した。精一杯頑張った。また、次から頑張ろうな。兄ちゃんはどんな事があってこれから先どんなになっても」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ずっと、ナルトの味方だ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……なら兄弟まとめてあの世に送ってやるよ!」

 

 

ドゴォ!

 

 

「「!!」」

 

 

(ナルト…!?)

 

 

「イルカ先生と兄ちゃんに手ェ出すな…殺すぞ…」

 

 

「バ…バカ!何で出て来た!逃げろ!!」

 

 

いや…ナルトはあの術(・・・)をマスターしている

 

 

「ほざくな!!てめェーみたいなガキ一発で殴り殺してやるよ!!」

 

 

「やってみろ!カス!!千倍(・・)にして返してやっから」

 

 

「てめェーこそやれるもんならやってみろバケ狐ェェ!!」

 

 

「「!」」

 

 

 

 

多 重 影 分 身 の 術 !!!!

 

 

「なっ!なんだとォ!!!」

 

 

 

「どうしたよ来いってばよ。おれを一発で殴り殺すんだろホラ!」

 

 

「「…」」

 

 

イルカ先生の方をチラッと見るが呆気に取られている

それもそのはず分身の術は残像を生み出すが実体そのものを作り出す高等忍術

"影分身(・・・)"

そのチャクラの消費量とオリジナルに戻る経験に耐えうる体がないものには致命的になるため、禁術となった術のひとつだからな。

 

 

「それじゃ、こっちから行く前にぃ〜…もう1つ!」

 

 

「へえ?」

 

 

ミズキがマヌケな声を出す

というかまだあったのか!

…お兄ちゃんもっと修行がんばるぞぉ!(震え声)

 

 

「"水遁・纏身(てんしん)の術"!!!!」

 

 

 

「「「!!」」」

 

 

その場にいたナルト達が水の鎧に包まれていく!

 

 

「あぁコレ、息も吸えるし軽くてかなり頑丈なんだってばよ!」

 

 

「あ、ぁあ…」

 

 

 

「じゃあ、暴れるぜぇ!!」

 

 

うわぁ…えぐいわぁ…

ご臨終ですね ナム人

 

 

 

 

うぎゃああああああああああああああ!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「へへ…やりすぎちゃった」

 

 

 

「フー…ナルトちょっとこっち来いお前に渡したいもんがある!」

 

 

「うん」

 

 

「少し目ェ閉じててくれ」

 

 

イルカ先生…アンタはホントにいい先生だな

 

 

「先生…まだ?」

 

 

「よし!もう目開けていいぞ」

 

 

 

イルカ先生がオレに合図する

よし!

 

 

 

 

 

 

 

「「卒業おめでとう!(ナルト!)」」

 

 

 

「今日は卒業祝いだ!ラーメンを奢ってやる!」

 

 

 

 

 

 

 

ナルトは無言でイルカ先生に飛び込み泣いていた

というかオレにはラーメン奢ってくれるんですかね先生?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

────ナルト 忍にとって本当に大変なのはこれからだ!!

 

って説教するつもりだったが

 

 

ま!それは ラーメン屋まで我慢しといてやるかな…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あ!メンマは…まぁ コイツも頑張ったしいいか!──────

 




水遁・纏身の術

チャクラにより高圧の水を体に纏わせる事が可能な術
ナルトは鎧化していたが慣れれば瞬時に纏ったり形状変化し鉄の国の侍のように武器や手に纏う事の出来る応用力のでかいオリジナル術

安易にこの術を使い失敗した時のリスクが水圧により体は圧死、それがなくとも水による窒息してしまうというリスクがデカすぎる術のため禁術に。

しかしこのナルトはメンマにより鍛えられていたため、印やリスクをしっかり覚えたためそれによる事故はない。が、燃費が悪過ぎるため不用意に使えないのも本能的に察する。

ちなみにミズキを殴った時はとにかく身を守る事、堅くする事に重点を置いたためミズキは触れて圧死する事はなかったもののコンクリート並の威力で殴られたため…死んではないですが、全身複雑骨折は間違いないでしょう。


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3

やぁ、メンマだよ。

今は朝ご飯を作っているよ。

やっぱ朝はベーコンエッグだよネ!

 

そんな事は置いといて。

さて今日から忍…ではなく、そのためのサバイバル演習があるが…あ、明日だっけ?まあ多分(ナルト)とは別の班になるよね…。ア"ア"ア"ア"ア"ァ゙ァ゙ァ゙ァ゙ァ゙もうイヤ

 

 

「おはよ〜…」

 

 

「おう、おはよう。顔洗っておいで。そしたらご飯だ」

 

 

「あ〜い…」

 

 

洗面所に行ったな

あっぶねー…危うく叫ぶ所じゃないか!

ひ○○ね(ブーメラン)

 

そういえば昨日は忍者登録書の書類制作で1日終わったっけか…

 

 

 

………あ!丸一日なら弁当も必要か

 

 

 

 

 

──────────

 

 

 

「うむ。これで登録完了じゃ。ご苦労じゃったな」

 

 

意外とすぐ終わった。

ふっつーに写真撮ってプロフィールを書いて…。

"この忍者登録書は里だけの隠密性が高い"

って言ってたよなぁ?なんでプロフィールなんて必要なんだゾ?

 

 

『変化の術に変えられた時の対策ではないでしょうか?』

 

(あっ…そっかぁ(池沼))

 

 

 

「ふー…ところで、なぜ額当てを首輪のようにしていてゴーグルを額につけているのじゃ?」

 

 

「ゴーグルにレンズ入ってるんですよ。メガネの役割も果たしているのでオシャレでは、ないです(強調)」

 

 

「そ、そうか…。ふー…お主ら兄弟は自由奔放じゃなぁ…」

 

 

 

そういう3代目(じいさん)は何処か遠い目をしていた。

 

 

(ナルト)は何をしたんです?」

 

 

「いや、少しな…」

 

そういう3代目(じいさん)は書類を整理する。

恐らく木ノ葉丸に会ったな。

大丈夫かな?

 

 

「ひとまず下がってよい」

 

 

「はい。それでは失礼します」

アカデミーを出たオレは何をしようか考える

(ナルト)はきっとエビスにハーレムの術してる頃かな?ひとまず家に影分身送って家事を…

 

 

「よォ。これから暇だろ?修行に付き合え」

 

 

「唐突過ぎないですかねサスケ…。ま、いいけどよ」

 

 

 

 

 

─────────

 

 

 

"演習場"

 

 

「それじゃ、オレが直々にィ空手を教える。分かったか?返事ィ!」

 

 

「フン…」

 

 

サスケと共に修行を開始する

前にも行ったがこのサスケは原作と比べかなりパワーアップしている。どんなのかと言うとまず火遁・豪火球の応用、鳳仙花、龍火、たまに爪紅を成功させるほどに迄だ。更に

 

 

「今日は雷遁の修行をしたい」

 

 

「ん。了解だ」

 

 

そう。あの雷遁を修得している。とはいえ、千鳥はできず、体内に電気を貯めて口から出すくらい。しかし、体内に留めている間、チャクラの性質を変えて豪火球に付着させ火力アップと電撃の追加効果が発生させる程度…程度?

寧ろ両方発生して術に付着させる事の出来るサスケがおかしい。その内「オレが火遁になる事だ…」とか言わねぇよな?

 

どの術も口から発生させるのがネックだが…。それを有り余って出来るほどのセンスと技量を持ち合わせてるから強い(確信)

 

弱点は(ナルト)よりも体力とチャクラ量が少なめという事か。他の忍よりも相当多いんだけど…そこは(ナルト)が凄いんだ。流石オレの弟だ。

 

おいそこ!ホモとか言わない!

 

 

「さっさと始めるぞ。今日は何をしたらいい?」

 

 

「ん〜そうだなぁ…」

 

 

雷遁に慣れるしかないんだろうけどオレが使えるのはあくまで基本的なもの。帯電くらいか。それを超えるとしたら…

 

 

「基本的なのは出来てるから増加かな?」

 

 

「成程…電気の造る量とコントール精度が高めるって訳か…」

 

 

「」

 

頭よスギィ!!

君のような勘のいいガキは……育てやすいよ

 

 

「何をつっつ立ってる?速くするぞ」

 

 

ハイハイ…。そんな目を輝かせんなって…。

 

 

 

〜〜以下ダイジェストでお送りします〜〜

 

 

 

じゃけん、チャクラ練りましょうね

 

 

チカラが…漲るゥ…!

 

 

ファッ!?お、落ちつけぇ!

 

 

 

うおおおおっ!

 

 

 

Door☆

 

 

 

くらいやがれー!

 

 

 

ぬわああああああん!!!

 

 

 

─────────

 

 

 

 

「はぁ…はぁはぁ…ふー…」

 

 

 

「」

 

 

火遁と雷遁の影響によりオデノカラダハボドボドダ!

(ナルト)と似て耐久と体力は人並み以上にはあるが、この威力はおかしい。…ホントに下忍?

 

 

「……死んだか?」

 

 

 

「死んでねぇよ」

 

 

 

「そうか…今日はこれが限界だな…」

 

 

 

「じゃあ、軽く汗を流して終わりだ…」

 

 

痛い。回復してるとはいえ火傷ど電気は痛い…。

しかも帯電するから…まだビリビリするぅ…。

 

 

「なぁ…ホントにこれは必要なのか?オレには必「(ナルト)はこのぐらいへっちゃらなんだよな「はやく立て!やるぞ!」

 

 

……単純だ(扱いやすい)なぁ。

 

 

──────────

 

 

 

…というのが昨日の出来事。

 

「えーーーー…これからの君達には里からの任務が与えられる訳だが、今後は3人1組(スリーマンセル)の…あー…4人1組(フォーマンセル)もあるが……」

 

 

(ナルト)は案の定サスケとKissしてサクラにボコられてのびているな…。ヴォエ!

 

 

 

 

 

(ちィ…3人1組(スリーマンセル)4人1組(フォーマンセル)か。足でまといが増えるだけだな…)

 

(絶対!!サスケ君と一緒になるわよ!!)

 

(まず、サクラちゃんと…他はサスケ以外なら誰でもいいや!)

 

 

 

 

…とか思ってるんだろなぁ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しかしメンマの想像とは違い

 

 

 

(ナルトは論外だ。メンマとなら他は誰でも…)

 

 

(サスケ君と…後はメンマさんかなぁ。で、でも2人共…)

 

 

(ん〜まずはサクラちゃんと……他は兄ちゃんとサスケ以外なら誰でもいいや)

 

 

…と全然違うものとなっていた。

 

サスケはメンマの実力をなんだかんだ認めており、班が同じになればその技量を盗み見て自分のモノにして、ナルトに勝ち越すため。…決して私情で論外ではない。決して。

 

サクラはくノ一クラスでは何かと大人で(ナルト)思いなメンマとクールで少し子供っぽいが努力家なサスケの誰がいいか?という二大勢力に別れていたのだ。彼女はサスケが、または2人が班になればいいなと思っていた。

 

余談だが、この兄貴(ブラコン)は意外と顔は良いのだ。……何年もアカデミーにいる事は差し引いて、だ。

 

ナルトはライバル意識を持っているサスケともうひとつの目標である兄に追いつくため別の班で…気になる子と一緒になるためである。

 

 

「…じゃ次7班。春野サクラ…うずまきナルト!」

 

これにナルトは喜びサクラはうなだれ

 

「それと…うずまきメンマ、うちはサスケ」

 

サクラは喜びナルトはうなだれた

 

 

「イルカ先生!!よりによって優秀なこのおれが!何でサスケと同じ班なんだってばよ!!」

 

 

「………サスケは卒業生35名中一番の成績で卒業。ナルト…お前はドベ(・・)!いいか!班の力を均等にするとしぜーんとこうなるんだよ」

 

 

…オレが入るとは思わなんだ。

というか35名って多くね?

原作だと30人弱だったよな?

優秀な人だなんて…(ナルト)とサスケ以外知らない(迫真)

 

 

「フン!せいぜいオレの足を引っ張るなよナルト…」

 

「何だとォコラァ!!!」

 

「いい加減にしなさいよナルト!!」

 

「暴れんなよ…暴れんな(ストッパー)」

 

 

…ま…どうにかやっていけそうかな!

ナルトの奴も…メンマもな…

 

「じゃ、皆午後から上忍の先生を紹介するから、それまで解散!」

 

 

 

 

──────────

 

うって変わってここは木ノ葉公園。

の、木の上にオレはいる。

昼も食べて暇だからここで眠ろうとしていた矢先

 

 

「ハーーーー…」

 

 

春野サクラがいたでござる。

 

 

「コンプレックスなのよねェこのオデコ…」

 

あ〜例のアレか…

 

 

 

 

 

 

 

 

「お前チャーミングな広いオデコしてんな。思わずキスしたくなるぜ」

 

 

何やってんだナルトォ!

すげー臭いセリフに悶えてしまいますよ〜。

…悶えない?漫画でも悶えたがリアルはもっと来る(吐血)

 

 

「なーんてな、ナルトならそう言うだろーな」

 

 

「サクラ、お前にひとつ聞いときたいことがある。ナルト…どう思う?」

 

 

 

「…人の恋路の邪魔者がすっかり板についてきて、私が四苦八苦してんのを楽しんでる………ナルトは私のことなんて何一つ分かってない…………ウザイ(・・・)だけよ。私はただ…サスケ君ただ一人に認めて貰いたいだけ……」

 

…………………………へぇ?

 

「私……必死だもん認めて貰えるためならなんだってできるよ…好き、だから」

 

 

サスケとサクラの互いの唇が近づいていく。

その真上に怒気と殺気を発しながら見ている男…メンマという図が出来ていた。

 

しかし、傍から見るとサスケとサクラが接吻しようとしているだけの図にしか見えない。

 

 

主人公補正を持つ男、メンマ。

 

 

その正体はブラコンである。

 

 

 

 

 

 

 

 

ギュルルルル!

 

 

(はうっ!!は…腹がァ…)

 

 

「?ど、どうしたの?」

 

 

「す…すぐもどるから…(こんな時にゲリかよォ!!)」

 

 

まあ、なんだ。

ナルト、ドンマイ。

 

 

 

 

メンマはこのイベントのためだけにほんの少しだけ、ナルトの弁当に下剤を含ませたのである。黒い。

 

 

 

 

 

 

「あ!!もう!サスケ君たら♡シャイなアンチクショーなんだから!心の準備はできたァ?私はもうバッチリなんだけどなぁ!!」

 

あん畜生?(難聴)

 

 

「そろそろ集合だ。アイツらはどこ「まーた話逸らしちゃってーーーナルトなんてほっときゃいいじゃない!」

 

 

む?サスケがサクラをじっと見てる?

 

 

「サスケ君にいつもからむばっかりでさ!兄離れが出来ていないただのガキよ!…ホラ!アイツ両親いないじゃない!?」

 

 

「……」

 

 

………凹む。兄離れ出来ていないように見える、のか…。

 

 

「いつもワガママしほーだい!私なんかそんな事したら親に怒られちゃうけどさ!いーわねー親がいないから何にも言われることはないしさ」

 

 

サクラよ…。

 

 

「だから色んなとこでワガママ出ちゃうのよ」

 

 

「…孤独、か」

 

 

「え?」

 

 

「…親に叱られて悲しいなんてレベルじゃねー」

 

 

「…ど、どうしたの急に…」

 

 

サスケにそれは禁句(タブー)だ…

 

 

「お前、うざい(・・・)よ」

 

 

サスケはそのまま歩いていき、残されたのはうなだれベンチに座るサクラのみ。

 

 

 

 

えーと?いつ行こ……

降りようにも気づかれるじゃねーか

 

 

「次からはもう少し…優しくできるかな…私…」

 

よし…今だ

 

 

メンマはチャクラコントールにより木の側面を歩いて降りる。しかしここで…

 

 

 

ツルっ!

 

 

 

「!」

 

 

 

ドスン!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「くっそー!!やっと治まったってばよ!サクラちゃんまだ待ってくれてっかなあ!?」

 

 

トイレを後にし走って先程までいた場所に戻るが…

 

 

「あーーーーーっ!!!なっ!なんでお前がここにィ!!」

 

「忍者には縄抜けの術があんだ…覚えとけ、ウスラトンカチ!」

 

 

「あ!」

 

 

 

 

ナルト痛恨のミス

 

 

メンマはというと

 

 

 

 

「「……」」

 

 

 

頭から着地した所でサクラにみられてお互いに硬直していた。

 

 

「……よっと」

 

 

メンマはバク転の要領で元に戻り、その場を去ろうとする。

 

 

「み、見てたんですか?」

 

 

「……ずっと木の上で寝てたからわかんねぇ」

 

 

その言葉にサクラは安堵しつつなんで寝ていたのか気になった。

 

 

「これからは同じ班だ。敬語は必要ない。ヨロシク春野さん」

 

 

「こ、コチラこそ」

 

 

互いに握手を組む。思っていたよりずっと話しやすそうな人だなと思った。

 

 

「……ここの木の上はオレのお気に入りでね。太陽が当たって気持ちいいんだ。ここに居たという事は秘密にしてね」

 

 

「!」

 

 

サクラは自分だけに秘密を教えてくれたメンマに少し惹かれる。

 

 

「じゃ、集合場所に行くか」

 

 

メンマはそのまま歩いていく。

 

 

「ま、まってー!」

 

 

サクラは置いていかれないようにメンマの後に付いていく。なんだか自分に気があるように思えて胸が高鳴ったのはここだけの秘密だ。

 

 

(まあ、あそこはたまたま使った場所だからもう二度と来ないけどな)

 

 

 

屑である。

 

 

 

 

 

────────────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ここが例の兄弟の家ねェ…」

 

 

「そうだ」

 

 

部屋は清掃が行き届いており、とても男兄弟が住む家ではないなとカカシは思った。

 

 

「ナルトは間抜けな奴だが、お前に見張らせるのが1番だ。鼻がきくからな。それと…メンマとうちはサスケも班の中にいる。健闘を祈る!」

 

 

「了解」

 

 

こりゃあ骨が折れそうだとカカシはこれから起こる未来に不安を感じた。



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4

今回は賛否両論がある部分があります


今、第7班は担当の先生(はたけカカシ)が教室に来るのを待っている。

 

ナルトが忙しなく外をキョロキョロ見始めた

 

「ナルト!じっとしときなさいよ!!」

 

 

暇だ……

 

 

 

 

 

『だからといって私の所に来るんですか?』

 

(瞑想すると大体ここに辿り着く)

 

『えぇ…(困惑)』

 

(とはいえ、首上げて喋るの辛いよ。しゃがんでくれよ)

 

『しゃがむ時は寝る時ってそれ一番言われてますから』

 

(ぽえーん)

 

『しかし…同じ目線で話すことは出来ますよ?』

 

(どうやって?大きさ違うじゃん)

 

『……』

 

そういうなり、穆王はチャクラを練り始めた。

すると、どうだろうか彼の身体は段々とオレと同じくらいに…?

 

 

 

 

…うん?

 

 

 

 

『どうしました?とぼけた顔をして』

 

(一応聞くけど…性別は?)

 

『ないみたいなものですが、人に現すとするならこの姿が優先されますかね』

 

(……オレ、穆王の事、さん付けで呼ぶわ)

 

『?なぜです?』

 

(……いや、そう言わなければならないと本能的に…)

 

 

 

 

簡単に言おうか。

薄青色の流れる川のような髪。

白色を基調とした黄色の花が描いてある着物。

白く透き通る肌で顔はカワイイ系で、目には少し赤い隈があり、巨乳。

 

 

 

 

 

 

 

What? Who are you?

 

 

 

 

 

 

 

 

(変化の術…なのか?)

 

『えぇ。あまり多用は出来ませんが』

 

(元になった人はいるのか?)

 

『?…いえ特には』

 

(まさかの穆王が女性に変化するとは思わなかったわ…)

 

『??』

 

 

 

 

 

小首傾げんな。絶対分かってやってるだろ

ぶっちゃけ可愛い。Oh,my god…!!

 

 

 

 

 

「引っかかった!!引っかかった!!」

 

ナルトがブービートラップに引っかかったカカシに笑ったとこでオレの意識が浮上する

 

 

「先生ごめんなさい。私は止めたんですが、ナルト君が…」

 

(……これで本当に上忍か?頼りなさそうなヤツだな…)

 

 

「んーーーー…なんて言うのかな。お前らの第一印象はぁ…嫌いだ!!」

 

 

「「「「………」」」」

 

 

 

…ちょっと空気悪すぎんよ〜

 

 

 

 

 

 

 

屋外に移動したカカシ先生が話し始める

 

 

「そうだな…まずは自己紹介してもらおう」

 

 

「どんな事言えばいいの?」

 

 

「そりゃあ好きなもの嫌いなもの…将来の夢とか趣味とか…ま!そんなのだ」

 

 

将来の…夢、かぁ

ずっとナルトをひとり立ちさせてそこから隠居生活なんて思っていたけど…言える訳ないよなぁ

 

「あのさ!あのさ!それより先に自分のことを紹介してくれよ!」

 

「そうね…見た目ちょっと怪しいし」

 

「あ……オレか?オレは「はたけ・カカシ」って名前だ。好き嫌いをお前らに教える気はない!将来の夢…って言われてもなあ…ま!趣味は色々だ……」

 

ぶっちゃけ自分で振ってそれは、ないです(怒)

それにあの場所でお参り(・・・)してるのだって何回か見た事がある。突っ込めばいいと思うけど流石にそれはヤボだ。

 

 

「じゃ次はお前らだ。右から順に…」

 

 

「オレさ!オレさ!名前はうずまきナルト!好きなものはカップラーメンと兄ちゃん!もっと好きなのはイルカ先生に奢ってもらった一楽のラーメン!!嫌いなものはお湯をいれてからの3分間と兄ちゃんの作る野菜炒め」

 

 

…好き嫌いはない方がいいぞ…(ナルト)よ…。

 

 

(こいつラーメンと兄のことばっかだな)

 

「将来の夢はぁ…火影(・・)を超す!!ンでもって、里のヤツら全員(ぜんいん)にオレの存在を認めさせてやるんだ!!」

 

(なかなか面白い成長をしたなこいつ…)

 

「趣味は…イタズラかな」

 

「(なるほどね)次!」

 

「名はうちはサスケ。嫌いなものは沢山ある。好きなものはトレーニング。それから夢なんて言葉で終わらす気はないが…野望はある!一族の復興とある男を必ず…殺すことだ」

 

自分から嫁を沢山作って子作りすれば復興できると思うんですがそれは(人間のクズ)

 

(かっこいい…♡)

 

(オレのことじゃないだろな…)

 

(………………やはりな…)

 

「よし…じゃ女の子…」

 

「私は春野サクラ。好きなものはぁ……ってゆーかぁ好きな人は……えーとぉ……将来の夢も言っちゃおうかなぁ…キャーーー!!!」

 

「………」

 

 

サクラ、言えよ(圧力)

 

 

「嫌いなものはナルトです!!趣味はぁ…」

 

 

ナルトは涙を流し、サスケは照れる。

オレとカカシ先生は呆れている。

 

「(この年頃の女の子は忍術より恋愛だな)……よしじゃあ最後の君」

 

 

「オレはうずまきメンマ。ナルトの兄です。好きなものはトレーニングとナルト。嫌いなものは無能なヤツ。趣味は家事とトレーニング」

 

 

(なるほどね、家がキレイなのはこいつひとりで)

 

(…兄ちゃんから無能って言われないようにしよう)

 

(…………)

 

(家事できるんだぁ…。私もやらなきゃ!)

 

「将来の夢は…」

 

…オレにはこれしかないと思うんだ。このご時世には似つかわしくない夢だけど。

 

 

 

 

「世界を見て周ること!」

 

 

 

 

(………こいつも面白いことを言う…)

 

(セカイを見て回る??)

 

(………フン)

 

(凄い夢ね……考えたことなかったかも)

 

 

 

 

 

「よし!自己紹介はそこまで。明日から任務やるぞ」

 

 

「はっ!どんな任務でありますか!?」

 

 

「まずはこの五人でサバイバル演習を行う」

 

 

「なんで任務で演習なのよ?」

 

 

「相手はオレだがただの演習じゃない」

 

 

「じゃあさ!じゃあさ!どんな演習なの?」

 

 

「…………ククク……」

 

 

「ちょっと!何がおかしいのよ先生!」

 

 

「いや……ま!ただな……オレがこれ言ったらお前ら絶対引くから」

 

「は?引くゥ?」

 

 

「卒業生35名中(・・・)下忍と認められる者は僅か9名程(・・・)残りの約24名は再びアカデミーへ戻される」

 

「この演習は脱落率74%(・・・・・)以上の超難関試験だ!!!」

 

 

………ファッ!?

74!?

 

 

「ハハハ…ほら引いた」

 

「ンなバカな!!あれだけ苦労して…じゃ!何のための卒業試験なんだってばよ!」

 

「あ!あれか…下忍になる可能性のあるものを選抜するだけ」

 

「ぬ〜〜〜なァにィ〜…」

 

「とにかく明日は演習場でお前らの合否を判断する。忍び道具一式もってこい。それと朝飯は抜いてこい…吐くぞ!」

 

「詳しい事はプリントに書いといたから明日遅れて来ないよーに!」

 

 

カカシ先生がプリントを手渡していく。

 

遅刻魔が何を言ってるんだ?

 

 

 

「吐くって!?そんなにキツいの!? 」

 

(…けどこの試験に落ちたらサスケ君とメンマさんと離ればなれになっちゃう…これは愛の試練だわ!)

 

「………」

 

「(こっ、こんなとこで落とされてたまるか!こ…こうなったらカカシ先生ぶったおしてオレの力認めさせなきゃ……イヤさ!イヤさ!マジ(・・)で!!)ムム〜〜〜…」

 

 

───────

 

 

夜、ナルト家

 

 

「なぁ、兄ちゃん」

 

 

「なんだナルト」

 

 

「カカシ先生の倒し方をどうすればいいんだってばよ?」

 

 

「倒し方??」

 

 

「何がなんでも勝たなきゃなんねェ…けど、いい方法が思いつかないんだってばよ…」

 

「ん〜…実を言うとオレもだ」

 

 

「え」

 

 

「上忍レベルが本気ではない(・・・・・・)とはいえ、オレ達を軽くあしらえる程強い」

 

 

「そんなァ…」

 

 

「まあ、落ち込むなってそのための班員だろ?」

 

 

「あっ!でもサスケと組むのは嫌だってばよ!オレ一人でもきっとやれるってばぁ…」

 

「そうか?じゃあ攻略…ではないけど何を使ってくるかは分かるか?」

 

 

「???わかんないってばよ!」

 

 

「アカデミーで習った基礎、応用、その一歩先の事をやるだろうな」

 

 

「!!」

 

 

「冷静に見極めれれば大丈夫だ」

 

 

「う〜〜〜ん」

 

 

……無理に(原作の事は伏せるが)仲間と協力しろ!って言うのは簡単だ。

けどそれで(ナルト)は納得しないだろうし仲間がいる本当の意味(・・・・・)を本能的にも気づかない。ナルトやサスケを起爆剤にしてオレが畳み掛ける…というのも出来るが……ぶっちゃけコイツらの今の実力を見ておきたいからな。見守るとするか

 

 

「ひとまず明日に備えて寝るぞー」

 

 

「おやすみってばよ」

 

 

────────

 

 

次の日

 

 

「やー諸君おはよう!」

 

 

「「おっそーい!!!」」

 

 

by島風…ブフっ

 

 

ちなみにオレとナルトはバラさない事を条件に朝ご飯にリンゴ1個を半分にして食べてきた

 

 

 

 

 

……………

 

 

「よし!12時セットOK!!」

 

「「「?」」」

 

「ここにスズが2つある…これをオレから昼までに奪い取る事が課題だ。もし昼までにオレからスズを奪えなかった奴は昼メシ抜き!あの丸太に縛り付けた上に目の前でオレが弁当食うから」

 

「「……」」ぎゅるる

 

オーオーおふたり様、腹の虫がなってますぜ…。

 

「スズは一人一つ…2つしかないから…必然的に2人は丸太行き……で!スズを取れない奴は任務失敗ってことで失格だ!つまりこの中で最低でも2人はアカデミーへ戻ってもらう事になる訳だ」

 

"忍者は裏のウラを読め"ってかあ…

ぶっちゃけアカデミーの内容をしっかり叩き込みつつ戦い方の基礎を知っていれば問題ないような気もするけど。

 

「手裏剣も使っていいぞ。オレを殺すつもりで来ないと取れないからな」

 

 

うーん。現時点ではサスケとオレ(・・)くらいだとカカシ先生はやべーと思うんだよなぁ

原作だとスズに触れられてた訳だしぃ?

 

あれこれメンマが自分の世界に入ってる間、挑発されたナルトはクナイを取り出しカカシに投げつけようとする…が、手を捕まれ、その勢いで体の背後に周りナルトの頭にクナイを持っていく。その感一切の無駄のない動きでまるで見えなかったように彼らを錯覚させる。

 

「そう、慌てんなよ。まだスタートは言ってないだろ」

 

(うそ…!まるで見えなかった)

 

(……これが上忍か…)

 

「でも、ま…オレを殺るつもりで来る気になったようだな…やっとオレを認めてくれたかな?ククク…なんだかな、やっとお前らを、好きになれそうだ…じゃ始めるぞ!!…よーい…スタート!!」

 

その場に離れていく4人(・・)。残りひとりは

 

 

「………!!やべっ」

 

 

少し遅れて動いた




ナルトRPGの話になるけどナルトは水遁系を覚えるものの最大級までは覚えない。ドラクエで言えばメラミまでしか覚えないようなもの。結構あのシリーズは面白いんだけどなぁ…


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5

戦闘描写くっそ難しい
エタるし、ガバるし、止まるし
頑張ろう


「忍たる者────基本は気配を消し隠れるべし(よしみんなうまく隠れたな)」

 

そう思うが矢先

 

「いざ尋常に勝〜〜〜〜〜〜〜〜負!!しょーぶったらしょーぶ!」

 

 

「あのさァ……お前ちっとズレとるのぉ…」

 

 

お前は武士じゃないんだから…

そこんとこはまだまだ子供だな、(ナルト)

 

「ズレてんのはその髪型のセンスだろー!!」

 

ナルトはカカシに急接近するが、慌てることなく忍具を取り出そうとするカカシに警戒しその場にとどまる。

 

「忍戦術の心得その1…体術!!…を教えてやる」

 

(体術って忍者組手の事だよな?…なのに武器を使う気か?)

 

ナルトは忍具に注視しながら警戒するが…

取り出したものは"イチャイチャパラダイス 中巻"と表紙にかかれた、いわゆる官能小説をカカシは取り出した

 

「…?どうした早くかかって来いって」

 

「…でも…あのさ?あのさ?なんで本なんか?」

 

「なんでって…本の続きが気になってたからだよ。別に気にすんな…お前らとじゃ本読んでても関係ないから」

 

 

カッチーン

 

「ボッコボコにしてやるってばよ!!」

 

 

ナルトは足に力をいれ跳躍しつつ裏拳を左肩に入れこもうとするがカカシは右手で受け止め、身体の回転を利用し左の蹴りをあびせようとするがしゃがまれる。

 

「くっ…」

 

ナルトはその場から一旦距離を置く

 

 

……ふーん。以外と冷静じゃない?

そっから攻撃しようならものすごい攻撃(カンチョー)をしかけられるからな。というか原作がそれなんだが。

 

 

「……」

 

ナルトは印を組みつつ煙玉をその場で使用する。

印を見逃すカカシではない。その一瞬の独特(・・)な組み方を見逃さなかった。

 

 

「なるほど…分身じゃなく影分身か…残像ではなく実態を複数作り出す術…(ミズキをやった例の封印の書の中の禁術だな)」

 

 

煙の上空から4人のナルトが飛び出す。

 

(1・2・3…4人!…なんだあの術は)

 

(なに?残像じゃない全部実体って?)

 

 

「どぉりゃあああ〜!!」

 

「ふー…お前の実力からしてその術は1分が限界ってとこ…っ!?」

 

カカシは両足に痛みを覚え、チャクラを瞬時に流し痛みを軽減しつつ足元を確認すると驚愕するものがあった。

 

 

 

 

 

 

 

カカシの両足は

 

 

 

 

「なっ!?」

 

 

 

「へへへ」

 

 

 

 

 

高圧力の水に覆われた両手に足首を掴まれていた

 

 

あらゆる術をコピーし自分のモノにしたカカシでさえもこのような術は少なくとも記憶にない。

その対処をしようと意識が下に向いた瞬間…

 

 

 

 

 

 

シュルルル…ギチッ!

 

 

 

 

縄状の水がカカシの腹部を巻き付けた

 

 

「よ〜し!みんなやれってばよ!!」

 

 

「「「オーー!」」」

 

 

 

残りの3人のナルトがカカシを襲おうとする

 

 

(す、凄いナルト!!やるじゃない!!)

 

「(コイツ…)陽動作戦ってやつか」

 

(やりますねぇ!!)

 

 

遠くから見ている3人は煙が消え去った地面を見ると穴があるのが見えた。そう、ナルトは"水遁・纏身(てんしん)の術"を使い穴を掘り、ダメージを与えつつ足を止め、そこに注視している間に地上の1人が水の縄で逃げられないようにし、"影分身の術"で決める。既に中・上忍クラスの術とその内容にカカシは驚いていた……。離れた場所(・・・・・)からだが。

 

 

 

 

ボン!

 

 

"残念!"と文字を掘られたカカシサイズの丸太があらわれた。

 

 

 

「!?変わり身ィ!?!」

 

 

「「「!?」」」

 

3人はいつの間にか変わり身を使用していた事に驚きを隠せなかった。少なくともカカシの官能小説を取り出し様子を窺うなんて忍が戦うには不十分だった事に疑問を持ち、注視すれば変わり身や分身であると気づけたはず。

……しかしメンマは原作と違うためかなり混乱したが自身を納得させるため無理矢理ずっと変わり身状態だったと決めつけた。

 

 

 

(………危ない危ない。アイツは本当に落ちこぼれ(・・・・・)なのか?)

 

 

遠くから見ていたカカシは変わり身を使い機会を窺うという自身の英断を褒めつつ、彼等の評価を上げる。きっと他の奴らもそうなのだとカカシは考える。特にナルトの兄メンマとそのライバルで例の一族であるうちはサスケは注意が必要だ。

 

 

 

(少し本気でいくか……)

 

 

 

 

原作よりも難易度が跳ね上がってしまった。

その事に当然気づかないメンマは後々に後悔する。

 

 

 

「……くっそー……」

 

 

ナルトは逃げられた事に腹立たしさを覚える。

しかしふと木の下に目をやると

 

 

「あ!スズゥ!!!ニシシシさっきはよっぽど慌ててたんだな。スズ落としていってら…へへ」

 

ナルトはそこに落ちてあるスズを拾おうとするが、足がもつれ上に引っ張られ……木にぶら下げられた。

 

「なんじゃこりゃあ!!!」

 

(罠に決まってんだろが…しかしあの上忍、ナルトとやってる時でさえスキひとつ見せねぇ…)

 

 

あ〜あ〜罠にかかってら……

 

 

カカシはナルトの前にあらわれ、スズを拾う。

 

「あ!」

 

「術はよく考えて使え。チャクラの無駄使い…多用は禁物だ。それと…バレバレの罠に引っかかるな、バカ」

 

「ムッキィーーーー!!!」

 

 

猿か。アイツは…

ひとまずここは助けてやるか。

 

 

メンマは忍具から千本を取り出し自身の性質変化(・・・・)させたチャクラを纏わせる。ナルトの縄カカシとに狙いを定め…

 

 

ビシュッ!

 

 

「忍者は裏の裏を…!?」

 

 

ストトッ!!

ブチン!

 

「うわぁ!」

 

ナルトはその場に頭から着地する。

 

カカシの頬には高熱(・・)でやられたような跡が残り飛び出して来た場所と忍具を確認する。

 

 

(千本!?なんてコントロールだ…。ま!そのお陰で場所は把握したが)

 

 

メンマはその場から既に離れているが、遠くから見ていた本体の方のカカシは追いかけ始めた。

 

 

気を窺っていたサスケとサクラは飛んでいった武器に驚く。少なくとも千本は複数投げるのが主流だ。たった2本では先程のようにコントロールがなければ使えない。

 

ひとまずメンマが行動を開始したため、サスケとサクラも動き出す。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(…サスケ君…どこにいるのかな!?…まさかもう先生に…いや!サスケ君に限ってそんな事ないわよねっ!)

 

ガサガサ

 

「!!」

 

 

その場に身を潜め音がした方に目を向ける。

 

(セーフ!気づかれてな「サクラ後ろ」え!?)

 

その場には印を結んだカカシがいた

サクラが幻術に入ったと同時に遠くから様子を見る。

 

 

「あぎゃああああああああああ!!!」

 

その場に倒れ泡を吹くサクラ

 

「……少しやりすぎたか…」

 

サスケとメンマを追いその場をあとにする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(忍者は裏の裏を読むべし!ふふふっ)

 

メンマはサクラの元に駆け寄り、幻術の解除を施す。

彼はずっとチャクラと気配を消しカカシの近くにいたのである。よもや下忍とは言えないのである。

 

(気絶してるだけならチャクラを送るだけでいいか…)

 

 

 

 

 

 

 

「!!…今の声(サクラか…)」

 

「忍戦術の心得その2。幻術(・・)…サクラの奴簡単に引っかかっちゃってな…」

 

(幻術か…一種の幻覚催眠法…アイツならひっかかるのも無理ねーな…しかし…)

 

風が吹き木の葉が舞う。

 

「オレはアイツらとは違うぜ…」

 

「そういうのはスズを取ってからにしろ、サスケ君…」

 

天才同士の戦いが始まろうとしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

互いに正面から睨み合う。

 

 

「里一番のエリートうちは一族の力…楽しみだなぁ…」

 

 

サスケが先制で手裏剣を数枚投げる。

カカシは軽々と避け体制を整える。

 

 

「バカ正直に攻撃してもダメだよ!」

 

しかし手裏剣はあくまで伏線。

その先には罠が仕込んである

 

(トラップか!?)

 

 

カカシの近くに大量の小刀がささる。

移動したあとの隙を狙いサスケはカカシの顔面に狙いを定め回し蹴りを放つ。カカシはそれをガードし足を掴むがそのままサスケは右のジョルト、右足で上から蹴る。カカシはガードをするが、サスケは狙いが当たったとばかりに笑みを浮かべ鈴に手を伸ばすが、カカシはそれに気づきサスケから距離を離す。

 

 

(……なんて奴だ…)

 

「ま!あの二人と違うってのは認めてやるよ」

 

サスケは息を整え、火遁の印を組む。

 

「なっ…なにィ!(ナルトといい、サスケといい下忍離れし過ぎてないか!?)」

 

"火遁・鳳仙花の術"!

 

 

幾つかの火の玉が直線状に向かいカカシを襲うとする。

カカシは横にそれる。……がそこには

 

「なっ!?(連発!?)」

 

 

「フン!」

 

 

"火遁・龍火の術"!

 

既にサスケはカカシが鳳仙花を相手している間に地面にワイヤーを括り付けたクナイを準備したのだ。

 

「ぐわああああ!!」

 

 

カカシの身体に火は燃え移り、サスケは勝利したと確信する…

 

 

ガシッ!!

 

 

(なっ!?)

 

 

そこにはカカシの片手が掴まれてあった。

 

カカシは鳳仙花の時に本体は地面に、分身体で相手をしていたのだ。

 

「"土遁・心中斬首の術"」

 

「ぬおぉ…」

 

身体を地面に埋め込まれ首だけの状態になったサスケ

 

 

「忍…戦術の心得その3!忍術(・・)だ…にしてもお前はやっぱ早くも頭角を現してきたか。でもま!出る杭は打たれるって言うしな。ハハハ」

 

 

「くそ!!」

 

 

次の瞬間

 

 

 

 

 

「ギィヤアアアアア!!!!」

 

 

叫び声と共に宙を舞うナルトの姿が

 

 

 

 

「……」

 

 

「あーららら。やっぱナルトはこんなもんか」

 

 

カカシは空を見上げながらナルトの宙を舞う様子を見る。すると、解除したであろう影分身体から情報が入る。どうやら昼メシを食おうとして、注意したところ逆ギレし襲いかかって来たとこをものすごい攻撃(カンチョー)をしたようである。

 

 

(さて次はメンマか……)

 

 

カカシはその場をあとにしメンマを探し出した。

 

 

 

 

「サスケ君!」

 

 

「…サクラ?」

 

 

「大丈夫!?今助けるから!!」

 

 

地面から引っ張りだすサクラにサスケは幻術から脱出するのが速いのではと疑問に思った。いや、それよりも

 

 

「サクラどうしてここが分かった」

 

 

「え?メンマさんに教えてもらったの」

 

 

(そうか…アイツが絡むなら大体は納得いく)

 

 

幼少期からずっとメンマの事を見ていたサスケはどこか自分の兄を重ならずにはいられなかった。全てにおいて完璧で非の打ち所のない…かつての敬愛の人で最も憎むべき存在(・・・・・・・・)…。自分の兄が抜忍でなければ自分の傍にいたのだろうか

 

 

(いや…それは違うな)

 

 

サスケはサクラに脱出を協力してもらい

 

 

「サクラ、助かった。ありがとう」

 

「! うん!」

 

 

考え事に集中していたためか柄にも無いことをサラッと言い放つ。

 

 

(こ、これがデレ!?メルヘーーンゲットオォォ!!)

 

余談だが後々にまでこの話は持っていく事になる訳だが…今は置いておこう。

 

 

 

 

 

…メンマは好敵手(ナルト)の兄。超えるべき存在だ。少なくともアイツ(・・・)よりかはマシ…か。

 

 

 

「サスケ君?どうしたのボーッとして?」

 

「……いや、なんでもない」

 

 

参ったな…メンマの野郎の癖がうつったか…

 

 

「そういえばメンマさんがコッチに行けば先生を観察できるって言っていたのだけれど、サスケ君一緒に行かない?」

 

 

「……ああ」

 

 

愛する人を喪う哀しみや自分の失意により脳内から特殊なチャクラが溢れ、目に特殊な影響を及ぼし───写輪眼が開眼する、うちは一族…。サスケの真価が発揮する時は近い────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、ナルトは

 

「くっそー、先生はどこに行ったんてばさぁ…」

 

尻を抑えながら林の中にいた。

幸か不幸か、彼はある場所に辿り着く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さて、忍の戦術の心得…は、必要なさそうだね、どーも」

 

 

「そうですか?オレにもレクチャーは必要そうだと思いますが?」

 

 

「ンーーなんて言うか、それよりもお前は色々分かってそうだからな」

 

 

互いに距離を置き身を構える。

どちらも気力というのが溢れ出ているのか彼らにも届いていた

 

 

(こっ、これが!)

 

(メンマの野郎の!)

 

(本気なのかってばよ!?)

 

 

 

彼らは自然とここに集まっていた。

木陰から様子を窺うも何もする気は無い

 

 

「……いくつか質問したい」

 

 

「えぇ。どうぞ」

 

 

「アイツらの強さは?」

 

 

「アイツら自身の努力と才能ですかね」

 

 

「でも、教えているんだろう?」

 

 

「…立場的には」

 

 

カカシは手をポーチに入れ、メンマはチャクラがよく回るように楽に、かつ緊張感を保っていた。

 

 

「…それと武器の使い方も、幻術の解除(・・・・・)もだろ?武器に火遁を纏わせる下忍はこの目で初めて見る」

 

 

「あのはたけカカシ(・・・・・・)さんからそう言ってもらえて光栄ですね…まさか、本気でやるんですか?とてもじゃないですがそこまで自分の実力があるとは思えませんよ?」

 

 

 

 

 

「何、心配するな」

 

 

 

 

 

「しばらく覚めない程度には手加減してやる」

 

 

その言葉を合図にカカシはクナイと手裏剣を取り出し、投げつけると同時に印を組む

 

 

────"手裏剣影分身の術" ────

 

 

(((!?)))

 

 

無数とも言える手裏剣とクナイをメンマを襲う

 

(さぁどうする!?)

 

しかしメンマの面積分全て(・・)弾かれる。

 

(!?)

 

 

これがメンマ───いや、穆王とメンマの2人(・・)の術。

 

「"氷遁・手観波(しゅかんぱ)の術"」

 

 

左掌を中心に周辺の木の葉らしき凍ったものが手裏剣やクナイを弾いていたのだ。

 

 

(あっぶねぇ!本気(マジ)じゃねぇか!?)

 

この世界は見る(・・)のとやる(・・)のとでは全然違う。360°違う。

 

 

『それは一周回って戻ってきてますから!次来てます!』

 

 

(忙しいなぁ!ぶっちゃけよォ!)

 

 

カカシが左アッパーを入れるが難なく躱す。カウンターでメンマは左のハイキックを入れるがカカシはそれを右手で掴み、回そうとするが掴まれたと同時に身体を丸め、鈴に手を伸ばす。先程のサスケの件がありカカシは左手にクナイを持ち彼の掴む場所に瞬時に合わせようとする。しかしメンマはすぐに拳を作り軌道をボディへと入れる。

 

「ぐっ!」

 

カカシはメンマの左足を掴む手が緩み、メンマは身体をしならせ脱出する。この素早い体術の応酬とカカシに一撃入れたメンマに驚愕するナルト・サスケ・サクラ

 

 

(今が好機!)

 

 

 

メンマは千本を幾つか取り出して強く握り自身のチャクラを纏わせる。

 

 

──"火遁・装火(そうび)の術"!───

 

 

 

さながら火の雨がカカシを襲う。

しかしカカシは躱すことなく(・・・・・・)その身に受ける。

 

 

(やったか!?)

 

 

勝利したと勘違いしたメンマの首に手刀が下ろされる。

 

 

(が…!?)

 

 

 

 

その場にメンマはうつ伏せになり倒れ、気絶した。

 

 

 

 

 

こうしてカカシVSメンマの勝負はカカシに軍配が上がった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……ふぅ…はァ…はァ…」

 

 

まさかこの俺に一撃入れるなんてね…。

 

気絶し倒れているメンマを見つめる。

もはや彼は下忍ではなく、中忍としか見れないカカシ。しかし、実践経験が浅く長らくアカデミーにいた事が自分に勝利をもたらしたのだとカカシは考える。

 

しかし、彼のボディは聞いたなぁ…。

かなり重かった(・・・・)な…。

こりゃあ何か秘密でもあるな。

 

 

ムクっ

 

 

「………」

 

 

「え……!?」

 

 

なんとメンマは起き上がった。

完全に意識もあるようで目はすっかりこちらを見据えている。思わず臨戦態勢を整えようとするが

 

 

「いや〜強いですね。カカシ先生」

 

 

彼は負けたかのようなセリフをはき、その場に座る。

 

 

「で、オレは何がダメだったんです?」

 

 

向上心があるかのようなセリフだが、カカシは彼の行動から改善点を言う。

 

 

「傍観に徹し過ぎなんだよ。班が何のためにあるか、考えろ」

 

 

とだけいい、その場から去っていった。

皮肉にも彼は原作で知り、どうして班制度なのかを知っていたのだが自分が言われる立場になったのだ。

 

だが、メンマは

 

(だよなぁ〜…。あんだけ行動すりゃあなぁ…)

 

半分納得しつつ半分諦めのような感情が彼の心を渦巻いていた。

 

彼のやった事と言えば、

 

ナルトの救出

カカシへの牽制

サクラの救出

この場所へのおびき寄せ(ナルトはたまたまだが)

 

この事が分からないカカシではない。

あくまでチームワークを調べるものとしてはメンマのような行動は一番(・・)ありえないのだ。

 

…全てにおいてひとりで組み立て自然と最後は鈴を取るため。ならば、なぜ最初から(・・・・)作戦を言わない?独りよがりがすぎるといずれは…

 

 

「ぶっちゃければそうだよなぁ…。まま、しょうがねぇかぁ…」

 

オレは反省すると強いぜ…?

次からは頑張ろうじゃないの!

 

メンマはその事を理解し立ち直った

 

 

 

ジリリリリリリ!!

 

 

丁度12時か。ひとまずあの場所に戻るか。

 

 

メンマを含め4人はその場をあとにした

 

 

……………

 

 

(なあ、穆王)

 

 

『なんです?』

 

 

(チャクラの協力と起こしてくれてありがとう。助かった)

 

 

『お礼はいりませんよ。次からはこれがないように修行頑張りましょうね』

 

 

(おう)

 

 

………………

 

 

10分後────

 

 

 

 

ぎゅるるるる

 

 

「おーおー腹の虫が鳴っとるね……ところで君達この演習についてだが…ま!お前らは忍者学校に戻る必要も無いな」

 

 

「ハーーー」

 

(え?私…気絶してただけなんだけど…イイのかな、アレで【愛は勝つ!しゃーんなろ!!】)

 

「フン」

 

「……」

 

 

「じゃあさ!じゃあさ!って事は3人とも…」

 

 

合格?いーや違うね…

 

 

 

 

 

「…………そう4人とも…忍者をやめろ(・・・)!」

 

 

 

「「「 !!!? 」」」

 

 

 

上げて落とすのうまいっすねカカシ先生(血涙)




氷遁・手観波の術

掌を氷にし、触れたものを凍らせ、凍ったものが別のものにも伝導させるという術。
無機物は伝導しやすいが、生物や人間(チャクラを持つものは特に)伝導しにくい。
しかし、メンマは某オラオラの気化冷凍法に凄く似ていたため、必死に術の練度を上げている。

火遁・装火の術

名前の通り火のチャクラを纏わせる。
火を纏うのではなく、チャクラなので火のように燃えている訳ではない。
イメージとしては某念能力の赤く燃え上がるようなオーラといえばいいか。
切れ味と溶かす事(燃やす)に特化しているため作中では千本に使用したが実は相性は悪い。

上の2つは印を結ばなくとも発動可能。
というのも穆王が沸遁(水・火)をメンマは風の性質を心得て、2人のチャクラが混ざり合い穆王が印を結ぶ事により、発動のみとなる。

忍具使用時に千本を使用したのはちょっとした理由がありますが番外編で出そうと思います(要望があれば)

作中で、カカシがあのコントロールでと言っていますが、数百メートル離れた位置から動くカカシとびょんびょんはねるナルトの縄を的確に千本1本で当てています。
ムリに決まってるゾと思っているホモの兄貴もいますが、チャクラで目を覆っているので出来ます(HUNTER×HUNTER理論)

性質は似てるしまあ、多少はね?(油断)


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6

沢山のUAとお気に入りにさせて貰いありがとうございます。投稿が遅れたのは艦これのイベントに向けての準備をしていたからです。すみません!許して下さい!何でもしますから(なんでもするとは言ってない)


前回までのあらすじ。

 

忍者やめろ宣言。

 

 

『それ今ですね?』

 

 

(あ、あぁうん)

 

 

「忍者やめろってどーゆーことだよォ!そりゃさ!そりゃさ!確かにスズ取れなかったけど!なんでやめろまで言われなくちゃなんねェんだよ!!」

 

 

ナルトはカカシに言われた事に怒り吠える

 

 

「どいつもこいつも忍者になる資格もねェガキだってことだよ」

 

その言葉にサスケはカカシにひと思いに殴ろうと襲おうとしたが…

 

「だからガキだってんだ」

 

カカシは馬乗りになり腕を後ろへ持っていく。

 

「サスケ君を踏むなんてダメーーー!!!」

 

「お前ら忍者舐めてんのか、あ!?何の為に班ごとのチームに分けて演習やってると思ってる」

 

「え!?どーゆこと?」

 

「つまり…お前らはこの答えをまるで理解していない」

 

「答え…!?」

 

「そうだ。この試験の合否を判断する答えだ」

 

「だから…さっきからそれが聞きたいんです」

 

「……………ったく」

 

カカシが呆れたように呟く

ナルトとサクラはその様子に苛立つ

 

「あ〜〜〜〜も〜〜〜〜!だから答えってなんだってばよォ!?」

 

 

「それはチームワークだ」

 

 

3人は驚いたように目を見開らく。

 

 

いやいやホントになんで班ごとか考えてくれ…

 

 

メンマは一貫して無表情でカカシを見つめる。

 

「4人でくればスズを取れたかもな」

 

「(…って、ちょっとまって!)なんでスズ2つしかないのにチームワークなわけェ?4人で必死にスズを取ったとして2人我慢しなきゃなんないなんてチームワークどころか仲間割れよ!」

 

「当たり前だ!これはわざと(・・・)仲間割れするよう仕組んだ試験だ」

 

「え!?」

 

「この仕組まれた試験内容の状況下でもなお自分の利害に関係なくチームワークを優先できる者を選抜するのが目的だった…それなのにお前らときたら」

 

「…サクラ…お前は目の前のナルトじゃなくどこに居るのかも分からないサスケのことばかり」

 

「ナルト!お前は1人で独走するだけ」

 

「サスケ!お前は3人を足手まといだと決めつけ、個人プレイ」

 

「そしてメンマ……この試験の本質を見破っていながら傍観する。一番ありえない(・・・・・)ぞ」

 

「!?」

 

3人はメンマに注目する

 

「任務は班で行う!確かに忍者にとって卓越した個人技能は必要だ。が、それ以上に重要視されるのは"チームワーク"」

 

カカシは話を続けながら忍具ポーチに手を入れる

 

「チームワークを乱す個人プレイは仲間を危機に落とし入れ殺す(・・)事になる………例えば、だ……」

 

「サクラ!メンマとナルトを殺せ。さもないとサスケが死ぬぞ」

 

ポーチから取り出したクナイをサスケの首元にあて演技をするカカシ

 

「!!」

 

「え!!?」

 

その様子に驚くサクラと慌てるナルト……まだ無表情のメンマ

 

 

「と……こうなる人質を取られた挙げ句無理な2択を迫られ殺される。任務は命懸けの仕事ばかりだ!」

 

カカシはサスケから離れ、慰霊碑に向かって歩く。

 

「なんだぁ…ビックリしちゃった」

 

そう呟くサクラと殺されないことに安心するナルト

 

「これを見ろ。この石に刻んである無数の名前。これは全て里で英雄(・・)と呼ばれている忍者達だ」

 

 

英雄に反応するナルト。

 

「それそれそれーっ!!それいーっ!!オレもそこに名を刻むってことを今決めたーっ!!英雄!英雄!犬死になんてするかってばよ!!」

 

「…が、ただの英雄じゃない…」

 

「へーーーえーーーじゃあどんな英雄達なんだってばよォ!!ねえ!ねえ!」

 

カカシは口を少し重く開く

 

「………任務中殉死した英雄達だ」

 

 

ナルトはその事を聞き驚愕し、カカシから目を逸らす。サクラとサスケも少なからず驚く。

 

「これは慰霊碑。この中にはオレの親友の名も刻まれている………」

 

場の雰囲気が重くなり忍者の意味の重さを知るサスケ・サクラ・ナルト

 

「…お前ら!最後にもう一度だけチャンスをやる。ただし昼からはもっと過酷なスズ取り合戦だ!挑戦したいやつだけ弁当を食え。ただしナルトには食わせるな」

 

「え?」

 

「ルール破って1人昼メシ食おうとしたバツだ。もし食わせたりしたらそいつをその時点で試験失格にする。ここではオレがルールだ。分かったな」

 

それだけ言いカカシはその場から去る

 

「へっ!オレってば別にメシなんか食わなくたってへーきだっ ギュルルルルルル

 

ナルトの腹の虫が鳴く。

 

 

「…ふぅ、やれやれ」

 

 

メンマは呆れつつもナルトの縄を解く

ナルトは驚きサクラは訴え出した。

 

「ちょ…ちょっとメンマさん!?さっき先生が!」

 

 

「アレだけチームワーク言っておきながら誰かを入れないオレルールは…ぶっちゃけ信用してないんだ」

 

 

メンマは後ろを振り向きナルトの弁当を持つサスケにも同感の意を促す。

 

 

「フン…だな。足手まといになられちゃこっちが困るからな」

 

そうサスケは弁当をナルトに渡し、

サクラも意を決すようにナルトに弁当を渡す

 

「(サクラちゃん…)へへへありがと…」

 

 

すると巨大な煙がナルト達の前に現れ

 

「お前らぁぁああ!!!」

 

迫真の顔でカカシはナルト達に突撃しようとし

 

「!」

 

「うわあああ!!」

 

「きゃあああ!」

 

「うひゃああ!」

 

目の前で立ち止まり笑顔で

 

「ごーかっく♡」

 

「…え!?」

 

「は?」

 

「………」

 

「フーー」

 

怪訝なサクラは疑問をカカシにぶつける

 

「合格!?なんで!?」

 

「お前らが初めてだ」

 

「え?」

 

「今までの奴らは素直(・・)にオレの言うことを聞くだけ(・・・・・・・・・)のボンクラ共ばかりだったからな」

 

カカシは目を閉じ、語るように話す

 

「………忍者は裏の裏を読むべし。忍者の世界でルールや掟を破る奴はクズ呼ばわりされる………けどな!仲間を大切にしない奴はそれ以上のクズだ」

 

 

NARUTO界きっての名言だよなぁ。これ。

ナマで聞くとは思わなかったなぁ…。

 

「これにて演習終わり!全員合格!!よォーしィ!第7班は明日より任務開始だァ!!!」

 

「やったあああってばよォ!!オレ忍者!忍者!!忍者!!!」

 

喜ぶナルトを他所にカカシ・サクラ・サスケ・メンマは遠くから

 

 

「……ナルト早くしないと置いてくぞ〜」

 

 

「ま、待ってってばよォ!!」

 

 

ナルトを置いて帰ろうとしていた

 

 

────────────

───────────

─────────

 

 

あれから何週間経ったかなぁ……

毎日Dランクの任務をオレ達はやっている

ちなみに、今は……

 

「ニャーーーー!!!」

 

迷子の猫を火の国の大名の妻に届ける任務の報告をしに受付まで来ていた

 

近頃カカシ先生から動きが鈍いとかもっと俊敏に動けって言われてる、ワシごじゅうさ『重り(・・)を付けているからでしょう?』

 

(あぁ、うんそうだね(棒))

 

 

なんでネタバレするんですかねこの子は…

 

 

『一応あなたより歳上ですよ?この子呼びはやめて欲しいですね』

 

 

(見た目が見た目なんだもの。KENZENな男子中学生はそう思いますが)

 

 

あれから穆王が人の姿になっている事が多い

理由を聞くと何かと便利そうだからだとか

 

この中から出れないと思いますが?…出れないよね?

 

 

『まさか、私のことを!?』

 

 

(いや生物的にいえば一番性欲過多になる時期なんだよ。そんな姿だったら嫌でも反応するわ)

 

 

目の保養であり、毒だからな

何事も過ぎれば毒になる

ちなみにケモナーではない(断言)

 

 

『しょうがないじゃないですかぁ…変化するとどうしてもこの姿になるんですからぁ…』

 

 

(うん、まあ頑張れ頑張れ)

 

 

『応援してるんですか?それ』

 

 

ガララ…

 

ドアが開く音にオレの意識が浮上し、入ってくる人物に目を向ける。

 

やーーっと

 

 

「なんだァ?超ガキばっかじゃねーかよ!…特にそこの一番ちっこい超アホ面、お前それ本当に忍者かぁ!?お前ェ!」

 

 

波の国かぁ…

長かったなあ

 

「アハハ誰だ一番ちっこいアホ面って…」

 

ナルトは周りを見るとサクラもサスケも…自分の兄も自分より大きいと分かり

 

「ぶっ殺す!!」

 

暴れるナルトにストップをかけるカカシ

 

「これから護衛するじいさん殺してどーするアホ」

 

「わしは橋作りの超名人タズナというもんじゃわい。わしが国に帰って橋を完成させるまでの間命をかけて超護衛をしてもらう!」

 

自分の世界に入るメンマを他所に話は進んでいった…

 

 

─────────

 

木ノ葉の里、正面口前

 

 

「出発ーーー!!」

 

第7班はこれから任務の為里の外に出ようとしていた。

 

「何はしゃいじゃってんの、アンタ」

 

「だってオレってば1度も里の外に出たことねェーからよ」

 

「おい!……本当にこんなガキで大丈夫なのかよォ!」

 

「ハハ…上忍の私がついてますそう心配いりませんよ」

 

 

保護者だな…完全に

 

 

「(このじじいだきゃ〜〜〜〜ったく…最悪の依頼人だな!ここは一発ビシッと…)コラじじい!あんまり忍者を舐めんじゃねェーぜ!オレってばスゲー「じじいは言い過ぎだ、バカ」あいてー!!」

 

ナルトを注意すると同時にゲンコツをする。

 

「ぐぬぅ〜〜いずれ火影の名を語る超エリート忍者!名をうずまきナルトという覚えとけ!!」

 

「火影っていやー里1番の超忍者だろ。お前みたいなのがなれるとは思えんが」

 

……知ってるか?70歳近いんだぜ?それでもなお、現役だ。早くに体に無理が来ないように五代目火影を決めるべきなんだろうけどなぁ…。あ!土影のじいさんもだっけか!

 

「だーうっさい!!火影になるためにおれってばどんな…やるだけ努力もする覚悟だってーの!おれが火影になったらオッサンだっておれの事を認めざるをえねェーんだぞ!」

 

なぜどんなで言い淀むんだ

 

「認めやしねーよガキ…火影になれたとしてもな…」

 

「ぶっ殺ーーー「ん?今どんな努力でもって」言ってないです。ごめんなさい許して下さいってば…」

 

トラウマになってんじゃねえか!



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7

沢山のUAとお気に入りありがとうございます…(KMR)
本文コピペクソアレンジしか出来ない作者でありますが、ナルトの兄を見ていて頂きとても感謝しています。

後書きにボツネタを入れましたが、淫夢ネタですので注意です。


しばらく歩いていると辺りにや〜なチャクラと殺気を感じる。それも複数。

そもそも敵意満々のチャクラ程嫌なものはない。

 

 

「ねぇ…タズナさん。タズナさんの国って"波の国"でしょ」

 

「それがどうした」

 

「ねぇ、カカシ先生…その国にも忍者っているの?」

 

「いや、波の国に忍者はいない…が、大抵の他の国には文化や風習こそ違うが隠れ里が存在し忍者がいる…

 

─────カカシ説明中──────

 

……で、里の長が"影"の名を語れるのもこの5ヶ国…火影・水影・雷影・風影・土影のいわゆる『五影』は全世界各国何万の忍者の頂点に君臨する忍者達だ」

 

 

改めて聞くとスゲェよな。尾獣並みの人外が里を守り、また、尾獣がいることによって他里の抑止力にもなる訳だし…。ま、軍事力(・・・)の点だけで言ったらだけど…。ぶっちゃけ人の心はそれ以上に複雑だからな。

 

「(あのショボイジジィがそんなにスゴいのかなぁ…なんかウソくさいわね!)へー火影様って凄いんだぁ!」

 

「………お前ら今火影様疑ったろ」

 

3代目(じいさん)は尊敬する人だが、その他には興味ない…あー、初代、2代目、4代目(義理の父)は3代目の師と孫弟子だから………尊敬する人なのかな…これもうわかんねぇな

 

「ま…安心しろCランクの任務で忍者対決なんてしやしないよ」

 

「じゃあ外国の忍者と接触する心配はないんだァ…」

 

「勿論だよアハハハ!」

 

出会ったら速攻で殺されるがな。

問答無用で。

そりゃあ自分の陣地に敵の忍者来たらそらそうなるしな。ぶっちゃけ木ノ葉と砂が同盟組んでいるから安全な場所は比較的に多いけど。

 

 

 

 

 

 

 

 

…………来たよ

 

 

 

水たまり(業頭と冥頭)

 

 

 

 

 

メンマは予め自身のチャクラを付着したなんの変哲もない金属のパチンコサイズの玉を2つ、水たまりに入れる。

 

 

 

 

 

ポチャーン………

 

 

ブクブクブクブクブク!!!

 

 

 

水が熱せられ沸騰している(・・・・・・・・・・・・)ような音が響く。

 

 

 

「「「「「!?!」」」」」

 

 

その音に驚き発生源を見つめる者達。

しかしカカシは同時にメンマを見る。

 

 

「「グオオオアアアアァァーーー!!!」」

 

 

すると、水たまりから2人の人間が飛び出し身体の痛みにのたうち回る。その異様な光景にただ見つめるばかりのタズナとナルト達。

 

 

「メンマ…お前か?」

 

 

カカシはメンマに質問をする。

この惨状はお前か?と

 

 

「えぇそうですよ?」

 

 

少し悪い笑みを浮かべるメンマ。

これぞ彼の血継限界のひとつ。

 

 

─────"沸遁・装騰熱(そうとうねつ)の術"────

 

 

「この術は水分に過剰反応して、濃度が高ければ高いほど熱は上昇するんです。厄介なのが熱を下げるために水分を含めば含むほど、熱はその分───」

 

 

業頭と冥頭は身体の熱を消そうとポーチから水の入った水筒を取り出し身体にふりかけるが、

 

 

「「ガアアァーーー!」」

 

 

「上昇してしまうんです」

 

 

ニッコリと笑うメンマにドン引きするタズナ・カカシ・サクラ。しかし、ナルトとサスケは元々メンマがサド気質(・・・・)である事を薄々気づいていた為、

 

 

「さ、流石にやりすぎじゃないかってばよ?」

 

 

「あ〜大丈夫でしょ。5分もすれば身体の熱は消える。へーきへーき!へーきだから」

 

 

「ひとまずコイツらは縛っておかないか?暴れだしたら困る」

 

 

ナルトは敵の異常な様子に心配するもメンマの言葉から特に思う事もなくなり、サスケはサスケで客観的に物事を見て、額当てから他の国の忍である事が分かりとりあえず、縛りつけておくことに決めた。

 

タズナとサクラはまだ何が何だか分からないといった顔をしていた。

 

──────────

 

 

業頭と冥頭が木に縛られる。

その顔はメンマの術により水疱瘡の跡のようなものが残っていた

 

 

「こいつらは霧隠れの中忍ってとこか……こいつらはいかなる犠牲を払っても戦い続けることで知られる忍だ」

 

 

カカシはうずまきメンマという少年の扱いに悩んでいた。年齢のせいもあるが、術を的確に使い、果てには性質変化と血継限界。とてもアカデミーから出たばかりの下忍が使えるようなものじゃない。周辺調査では彼はナルトとサスケの修行の指導を行ってはいるが、じゃあ彼の修行は誰が教えているんだ?(・・・・・・・・・・・・・・・)カカシは様々なメンマとの関わりのある人物を思い浮かべる。……ナルト…サスケ……イルカ……3代目……これぐらいしか思い浮かべられない。イルカの話だと修行の話題はするが自身が指導するというのはないと言っていた。3代目はナルト達が下忍として合格したその日、報告の際、3代目はメンマの実力の高さに驚いていた。もしかすると……彼は五尾を手懐けた(・・・・)のではないか?そして尾獣が彼に指導をしている…。ありえなくはないが可能性は低い。だがしかし…

 

 

「そこのお前……なぜ我々がいると分かった?」

 

 

「数日雨は降っておらず、なおかつ今日みたいな晴れの日に水たまりなんてある訳ないだろ」

 

 

「流石だなメンマ……いや、ちとやり過ぎるくらいだが」

 

 

「いやぁ、そんな…」

 

 

「それとタズナさん…ちょっと話があります」

 

 

カカシ先生とタズナさんが話し始めるがナルトは

 

 

「なぁなぁ兄ちゃん」コソコソ

 

 

「なんだ小声で」

 

 

「あの敵を一発でやっつけたモノをちょーだいってばよ」

 

 

「悪いがあれは殆どがオレの術のおかげだから…(震え声)済まないな、ナルト」

 

 

「むむ〜」

 

 

ナルトは複雑そうな顔をしながら手に入れるのを諦めた。

 

 

「………………で、依頼内容はギャングや盗賊などただの武装集団からの護衛だったはず…これだとBランク以上の任務だ。依頼は橋を作るまでの支援護衛という名目だった筈です」

 

タズナは真剣な表情をしつつも顔を下に向ける。

 

「敵が忍者であるならば、迷わず高額な"Bランク"任務に設定されていたはず…なにか訳ありみたいですが、依頼で嘘をつかれると困ります。これだと我々の任務外ってことになりますね」

 

タズナは顔を上げる。

 

「確かに…あんたの言う通りおそらくこの仕事(ヤマ)はあんたらの"任務外"じゃろう…実はわしは超恐ろしい男に命を狙われている」

 

「超恐ろしい男…?……誰です?」

 

「…あんたらも名前ぐらい聞いたことがあるじゃろう………海運会社の大富豪ガトー(・・・)という男だ!」

 

 

………なにそれ美味しいの?

 

 

「え…!?ガトーって…あのガトーカンパニー(・・・・・・・・)の?世界有数の大金持ちと言われる…!?」

 

 

カカシの半目が見開く程驚かれ、サスケ、サクラもその驚きの表情を隠せなかった………が、しかし何も知らないナルトとすっかりガトーの存在を忘れていたメンマは頭に?がつきそうな惚けた顔をする。

 

 

「そう…表向きは海運会社として活動しとるが裏ではギャングや忍を使い麻薬や禁制品の密売…果ては企業や国の乗っ取りといった悪どい商売を(なりわい)としている男じゃ…」

 

タズナは息を整え続ける

 

「1年ほど前じゃ…そんな奴が波の国に目をつけたのは…財力と暴力を盾に入り込んできた奴はあっという間に島の全ての海上交通・運搬を牛耳ってしまったのじゃ!島国国家の要である交通を"独占"し今や富の全てを富の全てを"独占"するガトー…そんなガトーが唯一恐れているのがかねてから建設中のあの橋(・・・)の完成なのじゃ!」

 

「…なるほど…で!橋を作っているオジサンが…邪魔になったって訳ね」

 

「じゃあ…コイツらはガトーの手の者…」

 

「………」

 

 

理解したサスケとサクラ。その横で何か(・・)を考えるメンマとよく分かっていないナルト

 

「しかし分かりませんね…相手は忍すら使う危険な相手…なぜそれを隠して依頼されたのですか?」

 

「波の国は超貧しい国で大名ですら金を持っていない…もちろんワシらにもそんな金はない!高額なBランク以上の依頼をするような、な……」

 

カカシは複雑そうな目でタズナを見る

 

「まあ……お前らがこの任務をやめればワシは確実に殺されるじゃろう…が…なーーーーに!!お前らが気にする事はない!ワシが死んでも10歳になる可愛い孫が一日中泣くだけじゃ!あっ!それにワシの娘も木ノ葉の忍者を一生恨んで寂しく生きていくだけじゃ!いや、なにお前達のせい(・・)じゃない!」

 

 

そこまで言うならなんで木ノ葉隠れの里まで無事(・・)に来たんだタズナさんは…

 

カカシは呆れつつも

 

「ま!…仕方ないですね。国へ帰る間だけでも護衛を続けるとしましょう!(まさに最悪の依頼人だ…(((ボソ」

 

(勝った!!)

 

 

────────────

─────────

──────

 

 

「よーしぃ!ワシを家まで無事送り届けてくれよ」

 

「はいはい(次に奴らが襲ってくるとしたら中忍じゃなく上忍レベルに違いない…あーーやだやだ)」

 

 

ナルトは次の戦いでは活躍しようと怪しい所はないかとキョロキョロし始める

 

「そこかぁーーーっ!!!」

 

「「「!」」」

 

 

手裏剣を茂みに入れるも帰ってくるのは静寂のみ。

 

「フ…なんだネズミか」

 

「って何カッコつけてんのよ!そんなとこ初めから何もいやしないわよ!」

 

「コ…コラ!頼むからお前がやたらめったら手裏剣使うな…マジでアブナイ!」

 

緊張とナルトの敵に隙を見せるような行為にタズナは怒鳴る。

 

「こら!チビ!!紛らわしいことすんじゃねぇ!」

 

しかしナルトは

 

「む!あそこに人影が見えたような…!」

 

聞いていない。

 

「!」

 

カカシは何かに気づく…それと同時にメンマも気づく(・・・)

 

 

「なぁ…ナルト」(ボソッ)

 

 

メンマはナルトの肩を組み小声で話す

 

 

「な、何?兄ちゃん」

 

 

「いるぞ。敵が」

 

 

「!!!えっ!どこ…」

 

 

ナルトはメンマに口を手で塞がれる

 

 

「いいか。相手はカカシ先生と同じくらいかそれ以上だ。あんまり目立つ事してるとやられるぞ」

 

 

メンマはナルトに忠告を入れ、ナルトは冷や汗を流す。

 

 

「なんで分かったんだってばよ…?」

 

 

「チャクラ感知には少し自信があってね…。いいかなるべく自然体で、それですぐに躱せる用意(・・・・・・・・)はしとけ」

 

 

「えっ…それってばどういう…「全員伏せろ!!!」

 

メンマとナルトは地面に伏せ、サスケはタズナを、カカシとサクラはそれぞれ地面に伏せる。

 

木に巨大な包丁のような(・・・・・・・・・)武器がささり敵の正体が現れる。

 

 

「へーーーこりゃこりゃ霧隠れの抜け忍桃地再不斬くんじゃないですか」

 

「写輪眼のカカシと見受ける………悪いがじじいを渡してもらおうか」

 

その言葉にサスケ以外はよく分からないと言った表情をし、当のサスケは驚愕の表情を浮かべる。

 

「卍の陣だ。タズナさんを守れ。お前達は戦いに加わるな…それがここでのチームワークだ……再不斬まずは…オレと戦え」

 

カカシは額当てで隠していた左目を顕にする。

その瞳は紅く、3つの勾玉模様が浮き出ていた。

 

(な、なんだァこの目ェ!?)

 

「ほーーーーー噂に聞く写輪眼を早速見れるとは光栄だね」

 

「さっきからシャリンガン、シャリンガンって何だそれ?」

 

「…写輪眼…所謂瞳術の使い手は全ての幻・体・忍術を瞬時に見通し跳ね返してしまう眼力を持つという…写輪眼とはその瞳術使いが特有に備え持つ瞳の種類のひとつ…しかし写輪眼の持つ能力はそれだけじゃない」

 

「え?」

 

「クク…御名答、ただそれだけじゃない。それ以上に怖いのはその目で相手の技を見極めコピーしてしまう事だ」

 

 

ワッザ!?!前から思ってたけどぐう有能やんけ!

 

「オレ様が霧隠れの暗殺部隊にいた頃、携帯していた手配帳(ビンゴ・ブック)にお前の情報が載ってたぜ。それにはこうも記されてあった。千以上の術をコピーした男…コピー忍者のカカシ」

 

再不斬とカカシが睨み合い場の空気が張り詰めていく。

 

(な、なんなの…火影のじいさんにしろこの先生にしろ…そんなにスゴい忍者だったの!?)

 

「ス…スッゲェーてばよぉ!」

 

「………(どういう事だ…写輪眼は…うちは一族の中でも一部の家系にだけ表れる特異体質だぞ…もしかしてコイツ…)」

 

 

「さてと………お話はこれぐらいにしとこーぜ。オレ様はそこのじじいをさっさと殺んなくちゃならねぇ」

 

「!!」

 

瞬時に北にサスケ。東にサクラ。西にナルト。南にメンマと卍の陣を作る

 

「つっても…カカシ!お前を倒さなきゃならねェーようだな」

 

再不斬は木を蹴り瞬時に水の上に移動し術を発動する

 

「あそこだ!!」

 

「しかも水の上!?」

 

(…かなりのチャクラを…練り込んでやがる!)

 

 

 

「忍法……"霧隠れの術"」




沸遁・装騰熱の術

氷遁・手観波の術の火遁バージョンみたいなもの。ただしこちらは水分濃度によって熱が変わるため人間には効果は抜群。伝導性はいいものの、1回もしくは物を挟んでの2回しか伝導は出来ないため幾分癖がある術。主な使用は罠を仕掛ける時に使うはず。名前の由来は「そうとう熱があるな…」とナルトの看病をしている時にメンマがその場で閃いた。洒落です。はい。ちなみにサスケはメンマとの修行でこの術を何回か見てます。



というか、業頭と冥頭戦で本当悩んだ。

ナルト達にやらせても原作と同じ→メンマが空気
メンマが暴れる→やり過ぎて後始末が大変

抑えに抑えてあの結果に。もうちょい抑えられそうなんだけど…それは後々の物語に影響するって事で…許してください!なんで(ry


以下、ボツネタ



メンマは忍具ポーチからある巻物を取り出した。

「どうしたメンマ?」

カカシが質問し、メンマは笑みをこぼしながら答える。

「ちょっとした罠ですよ。鼓膜が破れかねないほど…ね」

巻物を水たまり周辺に置き、印を結ぶメンマ。

「……亥!!迫真!!」


…………

(クククク…我々の事に気づかないとは…)

(そろそろ殺り時だ…)

2人は今飛び出そうとした瞬間何かが落ちてきた

(ん?)

近づいた瞬間



『………ヌゥン!ヘッ!ヘッ!

ア゛ア゛ア゛ア゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛
ア゛↑ア゛↑ア゛↑ア゛↑ア゛ア゛ア゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛!!!!
ウ゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ!!!!!
フ ウ゛ウ゛ウ゛ゥ゛ゥ゛ゥ゛ン!!!!
フ ウ゛ゥ゛ゥ゛ゥン!!!!(大迫真)』

2人は何が起こったのか分からなかった
それもそのはず、2人は耳が壊れてしまったのだ
その証拠に水たまりはあっという間に鮮血で染まる
それと同時に2人は意識を失い水たまりから気絶した状態で浮かび上がり


「………なにこれ」


メンマを除くタズナ達はただ赤くなっていく水たまりを見てその後に浮かび上がる2人の人を見つめていくだけだった。


~~完~〜





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8

要所要所以外だとどーしても長くなってしまう…


VS.桃地再不斬…

上手く作戦(・・)が成功するといいねぇ…

 

「消えた!?」

 

 

いーや霧の中に身を潜めたんだ。チャクラを薄くしているためか可視化は難しいが。"陰"ですね。分かります。

 

 

「まずは俺を消しに来るだろうが……桃地再不斬、こいつは霧隠れの暗部で無音殺人術(サイレントキリング)の達人として知られた男だ」

 

カカシは鼻に集中しすぐに動けるようチャクラを練る

 

「気がついたらあの世だったなんて事になりかねない。俺も写輪眼を全て上手く使いこなせるわけじゃない…お前達も気を抜くな!」

 

 

ひとたび緊張がナルト達を襲う

 

 

「どんどん霧が濃くなっていくってばよ!」

 

『8ヶ所』

 

「え?なっ…何なの!?」

 

『咽頭・脊柱・肺・肝臓、頸静脈に鎖骨下動脈、腎臓・心臓……さて…どの急所がいい?クク…』

 

刹那。カカシは印を結び対策を講じる。

霧と共に増大した殺気をナルト達に襲い掛かってきた。

 

(ス…スゲェ殺気だ!…眼球の動きでさえ気取られ殺される。そんな空気だ。…小一時間もこんな所に居たら気がどうにかなっちまう!上忍の殺気…自分の命を握られている感覚…ダメだ…これならいっそ死んで楽になりたいぐらいだ…)

 

「サスケ…」

 

「!」

 

カカシの呼び掛けにふと意識をカカシに向けるサスケ。

 

「安心しろ。お前達は俺が死んでも守ってやる。オレの仲間は絶対殺させやしなーいよ!」

 

笑顔で断言するカカシに安堵するナルト達。一方でメンマは…

 

 

(名言KTKR!うひょおおお!!)

 

 

一人で興奮していた。殺気をものともせず居られるのは前世がそういった環境に乏しいためか、はたまた原作を知り対策を練りこんでいるためか。どちらかは分からない。

 

『それはどうかな…?』

 

サスケの背後に再不斬が移動する。サスケ、サクラ、タズナ、メンマは気づくがナルトは気づかず、

 

終わりだ(・・・・)

 

再不斬はターゲット(タズナ)ごと斬ろうとするがカカシにボディを抑えられ動きが止まる。しかし…

 

 

「先生!!後ろ!!」

 

ナルトが指を指す方向には既に首斬り包丁を振り下ろす再不斬が。カカシは振り返ると同時にボディをクナイで止めていた再不斬の方は水風船が割れるようにいなくなる。水分身の術である。

 

 

 

ズバ!!

 

 

「ギャーーー!!!」

 

 

カカシの胴体が真っ二つに斬られ絶叫するサクラ。しかし、

 

 

パシャン!

 

(水分身の術!?まさかこの霧の中で…コピーしたってのか!?)

 

「動くな…」

 

既に再不斬の背後に周り首元にクナイを入れ込むカカシ。

 

 

「ス…スッゲーーー!!」

 

「ハハ…」

 

カカシの勝ちを確信したナルト達は余裕の笑みを浮かべながらカカシの動きに賞賛する。

 

「クク…ククク…終わり(・・・)だと……分かってねぇーな。猿真似如きじゃあ…このオレ様は倒せない。絶対にな」

 

 

「………」

 

 

この余裕の態度の謎をカカシは解けずにいた

 

 

 

 

 

 

 

 

「しかし…やるじゃねぇーか!あの時既に…オレ様の"水分身の術"はコピーされていたって訳か…分身の方にいかにもらしい(・・・・・・・)セリフを喋らせることで…オレ様の注意を完全にそっち(・・・)に引きつけ、本体は"霧隠れ"で隠れてオレ様の動きを伺っていた寸法か………けどな」

 

 

 

 

 

「オレもそう甘かぁねーんだよ」

 

 

カカシの背後にいつの間にか再不斬が移動していたことに驚き振り向くカカシ

 

「!そいつも水分身(にせもの)ーー!?」

 

 

再び首斬り包丁を薙ぎ払うようにしてカカシに斬りかかる。カカシはしゃがんで回避するが、再不斬は刀の巨大サイズ故の生じる遠心力を利用し回し蹴りを放つ。カカシを吹き飛ばし追撃を放とうとするが

 

「!!(まきびし…)…くだらねぇ」

 

カカシは川に落ち、再不斬は瞬身で移動する。

 

「!せんせーーーー!!!」

 

(あ…あのカカシ先生が…蹴飛ばされた…!?)

 

(体術もハンパじゃねェ…!!)

 

 

その様子をじっと見つめる(・・・・)メンマ。その手には複数の千本を持っていた。

 

 

カカシは川から脱出しようとするが

 

(な、なんだこの水やけに重いぞ…?)

 

「フン…馬鹿が("水牢の術"!)」

 

(しまった!!)

 

カカシは再不斬のチャクラを含ませた水の牢獄に閉じ込められた。

 

(水中に1時逃げ込んだつもりが…大失策だ!!)

 

「ククク…ハマったな。脱出不可能の特性牢獄だ!!お前に動かれるとやりにくいんでな…さてと…カカシお前との決着(ケリ)は後回しだ…まずはアイツらを片付けさせてもらうぜ("水分身の術"!!)」

 

(くっ…ここまでのやつとは……!)

 

するとナルト達の目の前に水分身の再不斬が現れる

ナルト達はカカシという頼れる人がいない中、あのカカシから優位に立った再不斬を目の前にし恐怖の色を顕にする。

 

「ククッ…偉そーに額当てまでして忍者気取りか…だがな、本当の"忍者"ってのは幾つもの死線を越えた者の事を言うんだよ」

 

…誰だって最初はそうじゃないの?ブーメランやぞ

 

「つまり…オレ様の手配帳(ビンゴ・ブック)に載る程度になって初めて忍者と呼べる…お前らみたいなのは忍者とは呼ばねぇ…」

 

再不斬は"霧隠れの術"にて身体を隠すが

 

 

(見える……!!見えるぞ!!お前の姿が!!)

 

 

メンマはチャクラを覆うことによって再不斬の姿がくっきり見える事に感動し油断していた。傍から見れば怯えているその他1名にしか見えないが。

 

(また消えた!?)

 

しかしナルト達は姿が見えず困惑する。

瞬間ナルトは吹き飛び額当てが取れ、再不斬はナルトの額当てを踏みつける。

 

「ナルトォ!!」

 

本体の再不斬は嘲笑うように

 

「ただのガキだ」

 

「ぐっ!お前らァ!!タズナさんを連れて早く逃げるんだ!!コイツとやっても勝ち目はない!俺をこの水牢に閉じこめられている限りこいつはここから動けない!水分身も本体からある程度離れれば使えない筈だ!!とにかく今は逃げろ!」

 

いつになく必死に言うカカシにナルト達は冷や汗と絶望が身体を駆け巡っていた。

 

(…これが上忍これが本当の忍者…逃げなきゃ…このままじゃ………マジで!マジで!殺させるゥ!!!)

 

ナルトは立ち上がろうとするが、

 

 

「オリャアアア!!」ブンッ

 

 

メンマの千本を投擲する大声により中断する。

 

 

「ハッ!!」

 

 

キン!キン!

 

 

水分身の再不斬は刀でガードする。

幾つかは通り抜け再不斬の方に向かっていたが当たることはなかった。

 

 

「フン……」

 

 

「バ…バカ!!早く逃げろ!」

 

 

 

 

 

それがただの千本(・・・・・)であるならの話だが。

 

 

 

 

 

 

ドシュウ!!

 

 

 

「!! ガハッ!?」

 

 

 

再不斬の左肩を背後から(・・・・)貫きそのまま川岸に突き刺さる赤く染まった千本。メンマは予め追尾機能の呪印が込められた千本をひとつ混ぜて投擲したのだ。

 

 

「へっ!」

 

 

「グゥ…クソガキが…!!」

 

 

分身の再不斬がメンマを斬りかかろうとするが、メンマはしゃがみ回避しつつ

 

 

「!!」

 

 

 

下から突き上げるフック…

 

 

 

「オラァ!」

 

 

 

バシャン!!

 

 

"ガゼルパンチ"を分身の再不斬に食らわし消える。格闘技(ボクシング)はこの世界にないが、前世に色々な漫画を読み記憶を頼りに実践で使えそうな技を真似ているだけで、あまり威力は出ないものの再不斬の分身を倒す程度はあるのだ。

 

 

「やるな…ガキ」

 

 

本体の再不斬が再び印を組み始める

 

 

「大丈夫か?ナルト」

 

 

「……うん」

 

 

 

………………おれってばいつも兄ちゃんに助けられてばっかり……いつも任務でサスケにも……置いて行かれる……

 

 

 

 

───先生木の葉の額当てちっとやらして〜〜!───

 

───…あーーこれか?ダメダメ!これは学校を卒業して一人前と認められた証だからな!───

 

 

 

───ずっと、お前の味方だ───

 

 

 

───ナルト…ちょっとこっち来い。お前に渡したいもんがある!……………卒業おめでとう───

 

 

 

───どいつもこいつも忍者になる資格のねェガキだってことだよ───任務は命懸けの仕事ばかりだ───ごーかっく♡───

 

 

 

───何時までもじいちゃんが思っているようなイタズラ小僧じゃねェんだぞ!────火影を超す!!ンでもって、里のヤツら全員におれの存在を認めさせてやるんだ───

 

 

 

 

 

そうだ…おれってば忍者になった……それに()を超えるって…決めただろ!

 

 

 

「フン……どうやらお前だけは他のガキ共とは違うらしいな」

 

 

メンマの周りを囲うように分身が3体現れ、ナルト達の前にも一体出現しナルトの額当てを踏みつける。

 

 

 

「………別コースへ移動だ」

 

 

 

「ぐあ!」

 

 

 

3体の分身による連携によりナルト達から遠くへ吹き飛ばされるメンマ。

それと同時にナルトは再不斬へ突撃する。

 

「うおおお!!!」

 

「やめろ!ナルト!!」

 

 

「あいつ…」

 

「あ!ナルトォ!何考えてんのよ!」

 

 

「フン…馬鹿が」ドカッ!

 

 

呆気なくナルトは蹴り飛ばされる

 

 

「一人で突っ込んで何考えてんのよ!幾らいきがったって私達に勝ち目なんてある訳…(え…!?)」

 

 

ナルトは立ち上がり、再不斬から奪い取った額当てをつける

 

(……額当てを…!?)

 

「………」

 

 

「おい…そこの眉無し」

 

 

「……」

 

 

「…お前の手配帳(ビンゴ・ブック)に新しく載せとけ!いずれ木ノ葉隠れの火影になる男……」

 

 

しっかりと固く額当てを結び

 

 

「木ノ葉流忍者(・・)!うずまきナルトってな!!」

 

(…ナルト)

 

(……ほほ…このチビ…最初見た時は超頼りなかったのに…)

 

 

「サスケ!ちょっと耳かせ」

 

「なんだ」

 

「作戦がある」

 

サスケとサクラはこの言葉に驚く

 

「(この状況で作戦だってか…コイツ)フン。あのお前がチームワークかよ…」

 

(何…なんなのこの気持ち…ナルトってこんなに…)

 

 

「さーて暴れるぜェ……」

 

 

 

 

 

一方、メンマは

 

 

「助けて!!集団ストーカーに襲われています!!」

 

 

「誰も来やしねえよ!!」ブン!

 

 

「うわぁ!」サッ!

 

 

 

3体の再不斬を相手に苦戦をしていた。

メンマは元々対人戦は得意な方だが、相手が上忍で分身とはいえ3体も、使える術はほぼ近距離のみ。

チャクラを練るスピードも下忍の域を超えているがあくまで超えているのみ。上忍には程遠い。

 

再不斬は先程自分に怪我を負わせたコイツはあの3人のガキ(・・・・・・・)とは違いやり手だ。あの戦闘から見るに複数なら行けるはず…と算段を付けていた。

 

 

「オラァ!!」

 

3体同時に包丁を振る。

縦に、横に、斜め。

その死角のないコンビネーションにメンマは

 

 

「!!!」

 

 

 

 

 

ズバァ!!

 

 

 

 

 

斬られた

 

 

 

 

 

「フン…やはりこんなもんか」

 

 

チャクラの無駄遣いをしてしまったな…これなら2人でもよかったか。

 

 

「まず1人…」

 

 

再不斬はその場を去ろうとするが

 

 

 

 

 

バン!バン!

 

 

 

 

爆竹のような音と共に2体分身が消える

 

 

 

「何!?」

 

 

「忍者は裏のウラ、を読むべし…」

 

 

 

再不斬が振り返るとそこには無傷で立っているメンマがいた

 

 

「貴様…(なるほど…変わり身か)」

 

 

再不斬は変わり身に気づけなかった事に怒りながらも頭は至極冷静であった。

 

 

「(コイツは鬼兄弟よりも上……だが、カカシ以下でアイツと同等か…?それ位のレベルだな)今のはお前か?」

 

 

 

話をする事によりナルト達を始末する時間を稼ごうとしていたが、メンマは無視をし印を組む。

 

 

「我流………"木ノ葉旋風・紅葉の術"」

 

 

再不斬の周辺を赤い紙(・・・)のようなものが舞う。

 

 

「フン……目くらましか?」

 

 

「あまり触れない方がいい。そいつは危険だ(・・・)

 

 

メンマに忠告され、怒りのボルテージが上がる再不斬。

 

 

「フン……誰がお前の言うことを聞く?」

 

 

 

首斬り包丁で全て薙ぎ払おうと振り回したが、1枚身体に触れると

 

 

 

バン!

 

 

 

他の分身と同じように破裂した

 

 

 

 

「くっくっくっく……あははははっ大成功!!」

 

 

 

 

声量を抑えつつも新たな術を開発した事に喜ぶメンマ。

 

 

 

(俺流ドッキリ○○スチャーだなこれは!)

 

 

 

先程の場所へウキウキしながら戻るメンマ。

 

 

タネを明かすと彼は予め"沸遁・装騰熱の術"を使い、何の変哲もない札を纏わせ、"風遁・旋風の術"を使いターゲットの周辺に纏わせた札を張り巡らせるという技である。

しかしこれには弱点(・・)があり、それは狙って相手に伝導させる事が不可能という点だ。その為、何体かの分身体を術を使った状態でありながら、札に変化させある程度の追尾を可能にさせたのである。

ちなみに最初に倒した2体はその辺にある石に変化した分身が"沸遁・装騰熱の術"で倒したのである。

 

 

(変わり身だけが難点だったな〜。兎に角攻撃速かったからな)

 

 

身体にチャクラを纏わせ、別世界の能力(・・・・・・)のように使う事も出来るが燃費と出来上がるスピードが遅いため実践向きではないのだ。

ならばこの世界の基準に則って戦った方がいいという結論に至っているメンマ

 

 

「あ、あったあった」

 

 

先程再不斬を貫いた、青黒く変色(・・・・・)した千本を拾いポーチに入れる。

 

 

 

 

 

………ゴゴゴゴ

 

 

 

 

 

「ん?何?この音」

 

 

 

 

ズゴゴゴゴゴ!!!!

 

 

 

目の前には巨大な水の渦が

 

 

 

 

 

「わーー!!??」

 

 

 

 

そのまま巻き込まれるメンマ

 

 

 

 

「ブグググブブ……」

 

 

 

やがて水が収まり

 

 

 

 

「ぶはァ!死ぬわァ!!」

 

 

 

 

 

体制を立て直しナルト達の方へ急いで向かった

 

 

 

 

 

 

 

メンマが巻き込まれたすぐの現場にて…

 

 

「……何故だ…お前には未来が見えるのか……!?」

 

「ああ………お前は死ぬ」

 

クナイを投げつけようとした瞬間

 

 

ザク!ザク!

 

「「「「「!!」」」」」

 

 

再不斬の首元に千本が投げつけられそのまま倒れる再不斬。

 

 

「フフ……本当だ。死んじゃった♡」

 

 

 

水から上がるナルトは再不斬が倒れている事に気づく

 

 

カカシはその容態を確認すべく再不斬の脈を測る。

 

 

(…………確かに死んでるな…)

 

「ありがとうございました。僕はずっと確実に再不斬を殺す機会を伺っていた者です」

 

「確かその面…お前は霧隠れの追い忍だな」

 

「さすがよく知っていらっしゃる」

 

「追い忍?」

 

ナルトが質問をする

 

「そう僕は"抜け忍狩り"を任務とする

霧隠れの追い忍部隊の者です」

 

(…背丈や声からしてまだナルト達と大して変わっていない…が、メンマと同じくらいで追い忍か…ただのガキじゃないね。どーも…)

 

ナルトは幾度も再不斬と追い忍を見つめる

 

「なんなんだってばよ!!お前は!!」

 

「「!」」

 

「安心しろナルト敵じゃないよ」

 

「ンな事聞いてんじゃねーの!おれってば!あのザブザが…あのザブザが殺されたんだぞ!あんなに強えー奴が……おれの兄ちゃんと変わんねぇあんな奴に簡単に殺されちまったんだぞ!おれ達バカみてーーじゃん!納得出来るかァ!」

 

「ま!信じられない気持ちも分かるが…が、これも事実だ」

 

カカシはナルトの頭に手を置く。

 

「この世界にゃお前より年下で、オレより強いガキもいる」

 

「………」

 

「………」

 

ナルトは納得出来ないという顔をしていたが何も言わなかった。

 

再不斬を遺体を背負い立ち去ろうとする追い忍

 

「…あなた方の闘いもひとまずここで終わりでしょう。僕はこの死体を処理しなければなりません。何かと秘密の多い死体なもので……それじゃ失礼します」

 

その場から去る追い忍

 

「消えた!」

 

カカシは額当てをまて斜めに傾け闘いが終わった事に安堵する。

 

「フーーー……さ!俺達もタズナさんを家まで連れていかなきゃならない。元気よくいくぞ!」

 

「ハハハッ!!皆超すまんかったのォ!ま!ワシの家でゆっくりしていけ!」

 

するとカカシは力を使い過ぎた事により倒れるが

 

 

がしっ

 

 

「大丈夫ですか?カカシ先生」

 

 

「あ、あぁ、済まないメンマ」

 

 

メンマがカカシの腕を肩に持っていき背負う。

 

 

「カカシ先生大丈夫!!?」

 

 

「カカシ先生どうしたんだってばよ!?!」

 

 

サスケも珍しく戸惑う

 

 

「……いや、写輪眼を使い過ぎちゃって、身体が動かないんだ…それとメンマ」

 

 

「はい?」

 

 

「いつ戻って来たの?」

 

 

「さっきですよさっき」

 

 

「それよりさ兄ちゃん!兄ちゃん!おれってば再不斬に不意打ち出来たんだってばよ!」

 

 

「フン……オレもいなきゃ無理だったがな」

 

 

「何ィ〜?」

 

 

「ナルト!!喧嘩しないの!」

 

 

──────────ひとまずひと段落かな…?




"木ノ葉旋風・紅葉の術"

沸遁・装騰熱の術と風遁・旋風の術の合体忍術。
ダメージを与えるというより追加効果を確実に相手に付着させる為の術。
弱点としてはやはり風遁で飛ばされたり土遁で地面の下に行かれることか。
由来はさながら秋の紅葉にに似ていたため。

"風遁・旋風の術"

風遁を使う人なら誰でも出来る程度の忍術。
その場に風を発生させ操るというもの。
練度と大量のチャクラがあれば台風のようにする事も出来る。


沸遁・装騰熱の術を分身が使った状態で変化した場合当然メンマも触ると大変な目にあってしまうので本体も装騰熱使ってます。

ちなみに氷遁・手観波の術使うと互いに相殺し術自体が消えます。


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9

忙しスギィ!更新遅くなりますよ〜


「大丈夫かい?先生!」

 

そう言うのはタズナ氏の娘のツナミさん。

カカシ先生はピクリとも動かないね

 

「いや…!1週間程動けないんです…」

 

老人かな?

 

「なぁーによ!写輪眼って凄いけど体にそんな負担がかかるんじゃ考え物よね!」

 

「でも、ま!今回あんな強い忍者を倒したんじゃ。お陰でもうしばらくは安心じゃろう!」

 

「それにしてもさっきのお面の子って何者なのかな?」

 

「アレは霧隠れの暗部…追い忍の特殊部隊がつける面だ。彼らは通称、死体処理班とも呼ばれ死体をその場で(・・・・)まるで消すかのごとく処理する事でその忍者が生きた痕跡の一切を消す事を任務としている。

忍者の体はその忍の里で染み付いた忍術の秘密やチャクラの性質…その体に用いた秘薬の成分など様々な物を語ってしまう…。

例えば、俺が死んだ場合…写輪眼のような特異体質の秘密は全て調べあげられてしまい…下手をすれば敵に術ごと奪い取られてしまう危険性だってある訳だ」

 

その写輪眼はあの組織に持っていかれるんですね。分かります

 

「忍者の死体はあまりにも多いくの情報を語ってしまう。つまり"追い忍"とは里を捨て逃げた"抜け忍"を抹殺しその死体を完全に消し去る事で…里の秘密が外部に漏れ出てしまう事をガードするスペシャリストなんだ。音もなく…匂いもない…それが忍者の最後だ」

 

 

「…じゃあ、あのザブザも死体バラバラにされて消されちゃうのォ…こわぁ〜〜〜!」

 

 

 

「となると…それは…」

 

 

「? どうしたんだってばよ兄ちゃん」

 

 

「いや、先生の話からするにその死体処理班ってのはその場で死体処理するんだろ?」

 

 

「それがどうしたんだってばよ?」

 

 

「あの仮面の奴は死体をどうした?」

 

 

「そりゃあ持ち帰って行ったってばよ」

 

 

 

「!」

 

 

流石サスケは気づくの早いね

 

 

「じゃあ次に再不斬が死んだ時、首元には千本がぶっ刺されていたよな?オレも愛用してるから分かるけど余程の事じゃない限り千本で即死はまず有り得ない。ぶっちゃけね」

 

 

「………!! そ、それじゃあ」

 

 

ここで気づいたかナルト

 

 

「それじゃあ…」

 

 

「再不斬は……」

 

 

カカシ先生も気づいたね

 

 

 

 

「生きているだろうね」

 

 

 

「「「!!!?」」」

 

 

 

 

 

 

 

─────────────

──────────

───────

 

 

 

 

 

「まずは口布を切って…血を吐かせて……!」

 

 

ガッ

 

 

「……い゛い……自分で…やる゛…」

 

 

「なんだぁ…もう生き返っちゃったんですか」

 

 

「ったく手荒いな…お前は…」ガッ

 

ブシュ!

 

「あ!再不斬さんこそあまり手荒に抜かないで下さい。本当に死にますよ」

 

「いつまでその胡散くせー面付けてんだ!ハズせ」

 

「嘗ての名残でつい…それに猿芝居にも使えたので…」カパ

 

「ボクが助けなかったら貴方は確実に殺されてましたね」

 

「仮死状態にするならわざわざ首の秘孔を狙わなくても…もっと安全な体のツボでもよかっただろーが…相変わらず嫌なヤローだな…お前は…」

 

「そうですね!よし!」

 

「………」

 

「ザブザさんのキレーな体にキズを付けたくなかったから…それに筋肉のあまりついていない首の方が確実にツボを狙えるんです………1週間程度は痺れて動けませんよ。でも…ザブザさんならじき動けるようになりますかね」

 

「…全くお前は純粋で賢く汚れが無い……そういう所が気に入っている」

 

「フフ…ボクはまだ子供ですから」

 

 

 

 

 

 

「……いつの間にか…霧が晴れましたね………次、大丈夫ですか?」

 

 

「次なら…写輪眼を見切れる……そして白、お前はあの銀髪ゴーグルヤロー(・・・・・・・・・)を殺れ」

 

 

「……えぇ。彼、強そうですね」

 

 

「お前のチカラがあれば大したことは無い」

 

 

 

再不斬の左肩にはメンマによって付けられた風穴が空を何処までも見渡していた………。

 

 

─────────

────────────

───────────────

 

 

 

「どーゆー事だってばよ兄ちゃん!!」ユサユサ

 

 

「おおおおおおちちちつつつけけけけナナナルルトトトト」ガクガク

 

 

揺らすな揺らすな

ゲロるぞ

 

 

「カカシ先生が再不斬(アイツ)が死んだのをちゃんと確認したじゃない!!」

 

 

「…確かに、俺は確実に死んだのを確認した…が、あれは恐らく…仮死状態にしただけだろう」

 

 

 

「ぅえ……そう仮説するなら再不斬を"殺しに来たのではなく助けに来た"とも言えなくもないんだよ」

 

 

「………超考えすぎじゃないのか?追い忍は抜け忍を狩るもんじゃろ!」

 

 

「いや…クナイとあたりを付けたのなら出遅れる前に準備しておく…それも忍の鉄則!」

 

 

「ま!再不斬(ヤツ)が死んでるにせよ、生きているにせよ、ガトーの手下に更に強力な忍がいないとも限らんが」

 

ナルトが何時になく燃え上がってるねぇ

オレも(・・・)楽しみではあるが。

 

 

………どう考えても厳しい戦いにはなるがな。

 

(フッ……あの再不斬が生きているかも知れんと聞いて喜ぶとはな…)

 

「先生!出遅れる前の準備って何しておくの?先生とーぶん動けないのに…」

 

「クク…」

 

「?」

 

 

 

 

 

 

「お前達に修行を課す!!!」

 

 

「えっ!……修行って……!!」

 

う〜んいい判断だと思うけどな

大体1週間もあれば簡単な術のひとつも覚えられるだろうし。

 

「先生!!私達が今ちょっと修行した所でたかが知れてるわよ!相手は写輪眼の先生が苦戦する程の忍者よ!!(私達を殺す気かーーっ!!しゃーーんなろーー!!)」

 

 

「サクラ…その苦戦しているオレを救ったのは誰だった…お前達は急激に成長している。特にナルト!!」ニコッ

 

「!」

 

「お前が一番伸びてるよ!」

 

(………確かに前よりはなんか逞しくなった気はするけどさ…)

 

 

お゛お゛お゛お゛お゛ー゛ー゛ん゛!!!

 

兄ちゃんお前の戦い見だがっだア゙ア゙ア゙!!

 

 

「そしてメンマ!お前には修行じゃなくてコイツらの新たな修行の指導をして貰う」

 

 

「「「え?」」」

 

 

………は

なんて?今なんと?

 

 

「とは言うものの俺の修行が出来てからの話だがな」

 

 

「あ、待って下さいよ(食い気味)指導って言っても何を教えれば……」

 

 

「そこはお前の自由でいい。お前はあの再不斬に対し確実にダメージを与え、更には水分身とはいえ3体の再不斬相手にほぼ無傷(・・・・)で帰って来たからな…あの術(・・・)のやりようは見事だったぞ」

 

!!見られてたか

 

まあ、多少はね?

 

「ずるい!!ずるいってばよ兄ちゃん!!なんでそんなにつえーんだってばよ!?」ユサユサユサユサ

 

「アハハハハハそそそれれれれはははおおままええのにいいいちゃんだだからららだ」ガクガクガクガク

 

 

ぉえ

吐きそう…

 

「とは言ってもだ。俺が回復するまでの間の修行だ…まぁお前らだけじゃ勝てない相手に違いないからな…」

 

「でも先生!!再不斬が生きているとしていつ、また襲ってくるかも分からないのに修行なんて…」

 

「その点についてだが…一旦仮死状態になった人間が元通りの体になるまでかなりの時間がかかる事は間違いない」

 

「その間に修行って訳だな!面白くなって来たってばよ!」

 

「面白くなんかないよ…」

 

 

おっイナリ君やんけ

 

 

「お前は誰だー!?」

 

 

「おおイナリ!!何処へ行ってたんじゃ!!」

 

「お帰り…じいちゃん…」

 

「イナリ、ちゃんと挨拶なさい!おじいちゃんを護衛してくれた忍者さん達だよ!」

 

「いいんじゃいいんじゃ。なあ、イナリ」ナデナデ

 

 

タズナさんはきっと目に入れても痛くない程可愛いって奴なんだろうな。微笑ましいよ

 

この世界じゃオレらは親が居ない…

その苦しみはデカかった

けどひとりじゃない。共有してくれる家族がいる。

その事を知っても友達になってくれた人はいた。

 

 

本当に仲間の大切さってのがよく分かるよ…

一人ぼっちは寂しいも「母ちゃん…こいつら死ぬよ…」

 

「なんだとォーー!!!このガキってばよォーーー!!!」ガタッ

 

「はいはい一旦座りましょうね〜」グイッ

 

 

「むむむむ〜」ストッ

 

「ガトー達に刃向かって勝てる訳がないんだよ」

 

「「……………」」

 

「ンのガキィーーー!!!」

 

「なに子供相手にムキになってんのよ馬鹿!」

 

 

暴れんなよ……暴れんな(ストッパー)

 

 

あれ?なんかデジャブ

 

 

 

「いいか!おイナリ!良く聞け!!おれは将来火影というスゴい忍者になるスーパーヒーローだ!!ガトーだかショコラだか知らねーが!そんなの全然目じゃないっつーの!」

 

「フン…ヒーローなんてバッカみたい!!そんなのいる訳ないじゃん!!!」

 

 

「な…なにをーーー!!!」プチ

 

 

「はいはい座りましょうねー」グイッ

 

 

「死にたくないなら早く帰った方がいいよ…」スタスタ

 

 

「どこへ行くんじゃイナリ」

 

「部屋で海を眺めるよ…」パタン

 

「む〜〜〜」

 

「すまんのう…」

 

「………」

 

 

「すみません。トイレどこですか?」スクッ

 

 

「ああそれならそこの「オレも行くってばよ」スタスタ

 

 

 

パタン

 

 

「…イナリのとこ、行くんだろ?」

 

 

「おう!なんとしてもアイツにギャフンと言わせたいだってばァ…」

 

 

「…あまり乱暴にはするなよ?」

 

彼…デリケートだから

ぶっちゃけ傷が深いからな

 

 

「……うん」スタスタ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて

 

 

 

限界、ゲロr【自主規制】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次の日

 

 

 

 

「ではこれから修行を始める!」

 

「押忍!」

 

「…とその前にお前らの忍としての能力、"チャクラ"に着いて話そう」

 

「チャクラって、体と心のエネルギーを合わせたもので、それを印として出したのが術じゃないかってばよ?」

 

「………まあ大方その通りだな」

 

 

オレが指導の際にこ↑こ↓を教えたんだぜ〜?

 

 

『かなり大雑把な説明ですけどね』

 

 

「でもさでもさ!それは体で覚えるもんじゃねーの?」

 

「ナルトの言う通りだ…現に俺たちは術を使えている」

 

「いーや!お前らはまだチャクラを使いこなせていない!」

 

「なにィ!!」

 

「まぁ聞け…ナルトの言った通りチャクラを練り上げるには身体エネルギーと精神エネルギーを取り出し体内で混ぜ合わせる。そして発動したい術によってそれぞれのエネルギーを取り出す量…つまり調合が変わるんだ…今のお前らはチャクラを効果的に使えてない!」

 

 

「いくらチャクラの量を多く練り上げることが出来ても、術によってバランスよくコントロール出来なければ術の効果が半減してしまう所か下手をすると術自体が発動してくれない」

 

 

まあ、これは変わり身だとか幻術だとか多くても大して変わらない術が該当するかな。オレで言えば装騰熱とか。でも、量で変わるなら影分身とか旋風とかかな。

 

 

『物理的なものは特にそれが顕著です。尾獣玉のようなチャクラを膨大に使う術は逆に量を前提としますが』

 

 

おっ、そうだな(便乗)

 

 

「そしてエネルギーを無駄遣いしてしまう為長い時間闘えない…等の弱点が出来てしまう訳だ」

 

 

………写輪眼とか体に浮き出るものとかはその一族の人じゃないとあまり上手く調整は出来ないからなあ

 

 

「ど…どうすればいいのかな」エヘッ

 

 

「体でそのコントロールを覚えるんだ。命を張って体得しなきゃならないツラーイ修行!!」

 

 

やっぱり体で覚えるんじゃないか!(憤怒)

 

 

「なっ…何をやるの?」

 

 

 

「ん!?木登り!」

 

 

 

 

 

 

 

『貴方……既に習得してましたよね?』

 

 

 

 

ナンノコトカナー?



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10

久々の投稿です

少し短め


「「木登りー!!!?」」

 

「そうだ…」

 

 

チャクラコントロールの為とはいえ

だるい事には変わりはないんだよなぁ…

 

 

『何でも経験ですよ。なにか発見があるかもしれないですし』

 

 

おっそうだな(便乗)

おいKKOU!(唐突)影分身(・・・)の状況は?

 

 

『バレてはいないみたいですね』

 

 

 

 

ポッチャマ…(小声)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

再不斬のアジト

 

そこの屋根の上にメンマはいた

 

 

 

てなワケで潜入調査なう(*´ω`*)

 

『流行らないし流行らせない』

 

 

Oh………

 

 

 

なんでここにいるかってーと、あの時青黒く変色した千本を回収したのはこのため。ホーミング性能だけでなく血を吸い、そこから現在地を割り出せる特別な千本。ぶっちゃけ量産できないし使い捨て。ま、ここぞって時に使えばいい。

 

 

 

「………次、失敗を繰り返せばここにお前らの居場所はないと思え!」バタン!

 

 

お、ガトーショコラの奴は帰ってったか

 

『………。(…ショコラ?)』

 

 

 

「今、ガトーを殺すのは尚早です。ここで騒ぎを起こせばまた奴ら(・・)に追われることになります。今は我慢です」

 

「…ああ、そうだな……」

 

 

 

 

………どうやら回復に専念しているようだ…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ッ!?

 

 

 

な、なんだよ!!これ!!

 

 

 

『私と同レベル並のチャクラ……!?この量は一体!?』

 

 

 

す、すげー…こ、こいつが…

 

 

 

 

 

ガチャ

 

 

 

「ククク…あの忍刀七人衆の1人がこうもやられてしまうとはね…」

 

 

 

 

「何しに来たんだ……

 

 

 

 

 

 

 

 

干柿鬼鮫(・・・・)

 

 

 

「そういう言い方もないでしょう?お見舞いに来ただけですから」

 

 

「………」

 

 

「お久しぶりです。干柿さん」

 

 

「白ですか。大きくなりましたね。年はいくつになりました?」

 

 

 

 

あ、危ねー…いつも通りにしてたら間違いなくやられてた…!

 

"陰"をしてなかったら…!

 

『間違いなくやられていましたね…!』

 

 

 

 

「…ところで、貴方がそこまでの負傷を負わせたのは誰なんです?」

 

 

「……木ノ葉のコピー忍者だ」

 

 

「!……なるほど。はたけカカシ…」

 

 

「……なあ、鬼鮫さんよォ…お見舞いだけにしてはそんな物騒なモン(・・・・・)()は着ないとは思うが…」

 

 

「……」

 

 

「目的はなんだ」

 

 

 

 

干柿鬼鮫は薄笑いを浮かべ目を見開く。

 

 

 

 

 

 

「……ある組織へのスカウト…みたいなものですかね」

 

 

「組織?」

 

 

「えぇ。"暁"…と、言うんですがね」

 

 

「暁?聞いたことありませんね…」

 

 

「最近出来たばかりなんですよ。目的は…まあ、()は資金集めですがね…」

 

 

「……」

 

 

「力を蓄え、尾獣の力を使い全てを支配するのが我々の本来の目的……」

 

 

「悪いが……断る」

 

 

「なぜです?」

 

 

「俺様の目的は里の改革だ…あんたの話を疑うわけではないがどうもきなくさいんでな…」

 

 

「まあ、それもそうでしょう」ヨッコイショ

 

 

「それでは」スタスタ

 

 

バタン

 

 

 

 

………………?

 

 

暁のスカウトってーのは結構強引にやってたんじゃないのか?それに奴以外は見当たらない。まさか本当にプライベートで来たのか?

 

『そう考えるのが妥当では無いでしょうか?あれこれ考えても全て憶測にしかすぎません。』

 

 

う〜ん…

 

 

 

 

 

 

 

結果、今日の収穫は鬼鮫が再不斬と接触した事。ナルトが予想以上にチャクラコントロールが上手かった事。以上!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次の日

 

 

 

「えっと…春野さんは「サクラって呼んでください」アッハイ」

 

 

そしてこの笑顔である…。

 

 

 

春野サクラは木登りの課題をクリアしメンマとの修行へと入る。班になって以降あまり接触しなかったメンマと2人きりで話せるチャンスだと張り切っていた。

 

 

「さて、サクラさんの修行ですが長所を伸ばすといったものにしましょうか」

 

 

「長所ですか?」

 

 

「そうです。サスケや(ナルト)と違い貴方には"幻術"のセンスがあります。この残り一週間弱で幻術のひとつやふたつ修得してもらいますよ」

 

 

幻術っつーのは人間の五感に訴えて惑わすもの。

しかしそれは本人の才能とセンスが必要だ。

春野サクラにはそれがある…が、原作だと見破ったり解術するくらいしか出来なかったからな。

そこで覚えていってもらうってことだな。

 

ぶっちゃけオレも出来なくはないけど、才能とセンスが足りない。理論や印を分かってても出来るもんじゃない。

 

 

「ひとつやふたつって…!幻術は取得ランクがどれも高いってアカデミーで教わったんですよ!?それを…」

 

 

「まあそう言う気持ちも分かる。だが、必ずしもそうとは限らないんだぜ?(・・・・・・・・・・・・・・・)

 

 

「えっ?!」

 

 

 

 

 

 

 

さあさあ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

楽 し く な っ て ま い り ま し た

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

後にサクラはこう語る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

"経験がものを言うのよ" と…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ぬわああああん疲れたもおおおおん

チガイナイ…(小声)

 

 

こ↑こ↓橋の上

 

タズナさんの護衛にメンマ(影分身)がつきましたとさ。

いや、本体で〜とは言われたけども(ナルト)の方を見ている方が楽しいんで、つい

 

 

『それはひとりの忍としてどうなんでしょうか…』

 

 

まあ、多少はね?(誤魔化し)

 

 

「一人で暇そうだな。あの小僧共はどうした?」

 

「修行中ですね」

 

「お前はいいのか?」

 

「えぇ。」

 

 

外部はくっそ忙しいけどな!

1人1人の修行の手伝い、再不斬の監視、自身の修行、タズナさんの護衛…

 

………忍者じゃなきゃやってらんねぇ!

 

 

「タズナ……ちょっといいか?」

 

 

あー暇だ。

この体はな〜

 

 

『なら、課題を付けましょうか?』

 

課題〜?

 

『えぇ。凄く簡単でとても難しいものです』

 

なんだそりゃ?謎掛けか?

 

『まあ、そんなとこですかね……課題は"動くな"です』

 

 

おいおいおいおいおい

そりゃあ…!

 

 

『ふふっ…今だからできることです。前までは潜在チャクラが足りずに出来なかったんですから』

 

………なるほど

 

 

アッ!てことは…

 

 

見た目が蛙か、蛞蝓か、蛇のどれかになっちまうってことか!?

 

 

『それはないですよ。それは仙人の元で修行をした際にそれぞれの特徴として出るものです。』

 

 

あっ、そっか

 

 

では、早速……

 

 

 

 

この時オレはまだ知らなかったんだ

 

 

 

 

 

 

 

 

仙人が他にもいたという事実に

 

 

 

 

 

 

 

 

本体のメンマはナルトとサスケの木登りの修行の見張りをしていた。時折アドバイスを上げつつ凄まじい勢いで登っていき、彼らが見えなくなった当たりでメンマは居眠りをこいてしまっていた。

 

 

 

………………ハっ!

 

つい寝てた…

 

 

しまったもう夜か…ん?

 

 

「…ぅううしゃあああ!!やった〜〜!!!」

 

 

ナルトの声か…?

 

 

 

あの喜びようだと恐らくサスケとナルトは頂上まで登りきったみたいだな…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

はあぁぁ〜〜!?!?

 

 

 

 

 

 

成長しスギィ!!

 

 

 

 

「兄ちゃん!兄ちゃん!やったってばよ〜〜〜!!!」

 

 

「おう、よくやったな!サスケもご苦労さん!」

 

 

降りて来てからにして欲しいな…喋るのは…

 

 

 

 

 

 

 

「帰るか」

 

 

「オウ!」

 

 

 

これで残り5日…なに教えよう(震え声)



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11

投稿期間は開けないようにしたい(願望)


ナルトを担ぎながらふと思った。

 

昨日はお風呂借りた後…ご飯を食べないですぐ寝てしまったんだ。

するってーと…オレはイナリくんの過去を聞きそびれたのか…?

 

そう言えば今日はオレだけ寝坊して家を出るの遅かったし……。

 

 

………まあ、多少はね?(諦め)

 

 

 

ガチャ

 

 

「おう!今帰ったか!……なんじゃお前ら超ドロドロのバテバテじゃな」

 

「へへ…2人とも…てっぺんまで登ったぜ…」

 

「よし!ナルト、サスケ。明日からお前らも別の修行に入る。体をしっかり休めるよーに!」

 

「押忍!!」

 

 

いや〜疲れた疲れた。

……本体のオレは寝てただけ、だけども。

 

 

「フ━━━━ワシも今日は橋作りでドロドロのバテバテじゃ。なんせもう少しで橋も完成じゃからな」

 

「ナルト君も父さんもあまり無茶しないでね!」

 

「うむ」

 

「うー」

 

しっかしよく2日でマスターしたもんだ…

お兄ちゃんキミたちの成長が怖いよ(震え声)

 

 

『その分貴方は違うステージに立っているじゃないですか』

 

 

(…まあな。なんというか、いつまでも甘えん坊な弟じゃなくなっていってるから、さ)

 

 

分かってはいた事だが、こうやって少しづつ(オレ)の手から離れて一人でもやって行けるようになっていく…。

それは喜ばしい事だが同時に寂しい気持ちもあるからなぁ…。

 

強さどうこうじゃなくて立派な大人へ成長して行くことが、ね…。

 

 

『………ナルトくんが大人になっても貴方はナルトくんの兄です。どこまで行っても家族(・・)には変わりはありませんよ。』

 

 

そうだな………。

 

 

 

 

 

 

 

まあ、それに?まだまだ(ナルト)にゃあ、やらなくっちゃあ行けない事も沢山あるさ!

 

まだまだ物思いに吹ける時期じゃあないな!

 

明日も頑張るぞ「なんでそんなになるまで必死に頑張るんだよ!!修行なんかしたってガトーの手下には(かな)いっこないんだよ!いくらカッコイイこと言って努力したって、本当に強いヤツの前じゃ弱い奴はやられちゃうんだ!!」

 

 

………

 

 

 

「うるせーなァ。お前とは違うんだってばよ」

 

「お前見てるとムカツクんだ!この国の事何も知らないクセに出しゃばりやがって!お前に僕の何が分かるんだ!辛い事なんか何も知らないでいつも楽しそうにヘラヘラやってるお前とは違うんだよォ!」

 

 

………あ゛?

 

 

「……だから……悲劇の主人公気取ってビービー泣いてりゃいいってか………」

 

 

ナルトはゆっくりと立ち上がりイナリを睨む。

 

 

 

 

お前みたいなバカはずっと泣いてろ!泣き虫ヤローが!!

 

 

 

 

「……」

 

 

その顔にイナリは怖気付き、

ナルトはその場から立ち去る。

 

「ナルト!アンタちょっと言い過ぎよ!」

 

「フン!」

 

 

 

………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その夜

 

 

 

 

 

 

カカシがイナリを慰めようと外に出ようとするが、メンマが扉の前に腕を組みながら口を開いた。

 

 

 

「カカシ先生…オレに任せてもらってもいいでしょうか?」

 

 

「………分かった」

 

 

カカシはナルトを1番知っているであろうメンマにイナリの事を任せる。ナルトと違い冷静に事を済ませられる彼なら大丈夫だろう、との判断だ。

 

 

「…行ってきます」

 

 

メンマはそう言い取手を回し外へ出た。

 

 

「…………」

 

メンマが外へ出て、カカシは布団へと戻り彼の事について、思考し始める。

カカシはここ数日のメンマの動きを見て確信にも近い仮説を思考していた。

 

 

それは"尾獣を手懐けている事"だ。

 

 

前々から到底下忍とは思えない動きや思考、戦闘力があるとは思ってはいたがいずれも穴がありまだまだ…といったものだった。

 

だが今日、カカシはメンマに影分身をつけ、その動向を伺っていた。

やはりそこは怪我を負っていても上忍。メンマにバレる事無く無事に情報収集を終えた時に2つ気になったものがあった。

それは時たま、独り言を発しているような素振りがある事と彼が瞑想を始めた際にほんの少しだが目の周りに隈のような模様が出てきた事だ。

 

 

(考え過ぎだとは思うが独り言は尾獣と会話になっている…からではないか?それにあの目……)

 

カカシは以前、四代目火影が"仙術"というものを見せてもらった時に目の下に隈が出来ていた。

 

(もし俺の判断が正しいとするなら……あれは自然エネルギーを取り込んだ、いわば仙人モード。15歳の子供にできる芸当じゃない。尾獣と協力しなしえた…と考えてもいい。彼の周りにそういった事が出来る人はいない。彼1人がそのような発想(・・・・・・・)をして取り組んだ…いや、これは暴論だろうな)

 

 

もし、彼が尾獣を手懐けていたとしたら?

 

その場合はきっと木ノ葉に保護という名目で閉じ込めなければならないだろう…。

 

それに面倒なものまでまとわりつくだろうとカカシはそう考えるだけでため息が出る思いだった。

 

それまでの考えを放棄するようにカカシは目を瞑り深い眠りに入った…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【ナルト】

 

 

 

にっシシシ!

今日は兄ちゃんとの修行だってばよ!

 

なんてったって今日はスゴイ術(・・・・)を教えてくれるって言ってたもんね〜!

 

 

「うし。じゃあここで修行するぞ、ナルト」

 

 

「どんな修行でありますか!?」

 

 

「ナルト。お前にはチャクラを外に出す修行をするぞ。」

 

 

「え?」

 

 

チャクラを外へ出す???

 

 

「よく分からないか?」

 

 

ナルトは首を縦に振る。

メンマはそれもそうだなと言いながら

 

 

「いいか?例えばオレがこの木を殴ったとする」

 

 

メンマは自分の後ろにあった木を思い切り殴る。

多少拳の後は残るが木は少し揺れるだけでなんとも言わない。

 

……兄ちゃんの手、腫れてるっばよ…。

 

 

「〜〜〜!……いっつつ……で、だ。チャクラを拳に纏わせる(・・・・・・)と…!」

 

 

メンマは先程木を殴りつけていない手を自身のチャクラで纏い木を殴る。

 

バギィ!

 

と音がなり、そこにはまるで貫通したかのように拳サイズの穴ができる。

程なくして木はメキメキと音を立てながら倒れた。

 

 

「と、このように威力があがる」

 

 

「おお〜」

 

 

するとメンマは少し皮肉を込めたような顔で笑いこう言った。

 

 

「まあ、ぶっちゃけお前の術があればこんな修行はしなくていい…だろ?」

 

 

「あ!」

 

 

そう。ナルトには水遁・纏身の術がある。

 

ではなぜその修行をするのかとナルトが口を開こうとしたが、

 

「お前の術をパワーアップさせる為の修行だよ」

 

 

「パワーアップ?」

 

メンマに遮られ、更にメンマは口早に意見を述べた。

 

「あの術…見た上だとナルトの方にも負担が大きいと見た。折角の切り札なのにそれに耐えうる身体がないので使いませんじゃ話にならない。そこでまずチャクラを外へ出して自分の体を包むこと!チャクラで強化した状態なら例え術の矛先が自分に向かってもダメージはかなり抑えられる。」

 

 

「………」

 

「さあ、やるか?」

 

ナルトはこの術の事は自分自身がよく分かっていたつもりだったが、兄に見破られただけでなく改善点まで見つけられた。

とても複雑な気持ちだった。

 

だがこれで吹っ切れたとでも言うべきか。

ナルトの心はこの術の強化をし、イナリに英雄(ヒーロー)がいるって事を証明することが出来る、とふつふつとやる気を滾らせ、

 

 

「よォ〜〜〜し!やるぞおおぉぉぉお!!」

 

 

森の中でナルトの声が響き渡った。

 

 

 

【メンマ】

 

 

また、やっちった☆

 

チャクラそのものを外へ出す。

これはいいんだ。

 

日向一族がそれを得意としているから。

 

 

問題はそれじゃない。

そのチャクラを自分の身に纏って身を守る事が問題なんだ。

 

 

 

 

これ、まんま"堅"だものー!!!

 

 

 

メンマはアカデミーの先生ではない。

彼独自の価値観と倫理観…経験を元に伝える。

 

しかし彼は時折とあるミス(・・)をしないよう注意しながら指導している。

 

そのミスとは、

 

 

(やっぱアカンよなあ…。この世界にないやり方は)

 

 

 

他の作品の理論の流出だった。

 

 

この世界ではチャクラは己の中にあり、体中からかき集めて印として解き放つもの。

 

しかし彼の知る作品(・・・・・・)は実に様々な理論がある。

 

理論だけならまだしもそれがこちらの世界ではノーリスク(・・・・・)で実行出来るのだから溜まったものでは無い。

 

 

(原作レイ○じゃなくて昏睡レ○○じゃないか!!考えるほどおかしくなるぞおい!)

 

 

即ち、"チャクラは気や念とも言いきれる(・・・・・)汎用性の高いエネルギーだった"というものだ。

 

 

(いや、まて。この事を知っているのはオレ…修行しているのは(ナルト)だけ!頭の中を読まれさえしなければそれでOKなのでは!?→じゃあなんで(ナルト)に教えたの?可愛さ余ってついな!)

 

 

メンマは一人でこの自分ルールを守っていたのだが今日。とうとうそのルールを破ってしまい頭がパーになってしまったようである。

 

 

(くっ…くそっ!クソッタレめ…!人間というものは自分の本性は隠せないものだ…我慢をすればするほどその反動はでかい…!……後悔はしてないが、これから起こる不確定要素(・・・・・)に恐怖ですら感じるよ…!)

 

 

本格的に壊れてきたようである。

 

実を言えば、チャクラを覆ったとしても可視化は出来ない。感知タイプ出ない限り疑いが出るのはほぼないと言っても過言ではない。ナルトは常にチャクラを纏って行動する訳では無いので余計に疑いがかかる事は無い。その事を知らないメンマは途方に暮れる。

 

 

(ホンマどないしたらええのん…(泣)ぶっちゃけ泣けるなら泣いてるよォ!)

 

 

「む〜〜!兄ちゃん早く修行やるってばよ!」

 

 

「おう。そうするか」

 

 

もう面倒だ。放棄だ。放棄。




補足 その壱

カカシが見た隈は穆王が少し練った仙術チャクラの影響がメンマの体に出たものです。その後すぐに解除したので隈はすぐ消えました。

その弐

メンマはチャクラ=気や念と考えていますが多少の誤差はあまり分かっていません。全て独学ですので。


もしかしたら所々説明足らずの部分があるかもしれません。その時は是非質問してください。次回お楽しみに。


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