転生したら竜種でした!? (黒猫)
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始まりの転生

転生編です。

眠気と戦いながら書いていたので日本語がおかしいのは気にしないでください。

気にしたら負けです。


今日も友人と仲良く大学で講義を受け、図書館へと行っていた。

 

これでも名門と言われるほどの大学に行っているのだ。

 

 

6時くらいになった時かな?

 

横断歩道を渡ろうとした時、こちらへと猛スピードで走って行く車が見えた。恐らく止まれないであろう程のスピードだ。

 

友人は車に気が付いていない。

 

思い切り駆け出し、ドンッ!と友人を歩道へ押し出す。

 

自身の体は道路へと向かって行く。その時、友人の驚いた顔が見えた。

 

 

____バイバイ、世界。こんな短い人生でも、楽しめたよ。

 

 

そう思うと同時に車にぶつかる。目の前に広がる朱。

 

 

痛い、いたいのはやだなぁ。痛覚なんて無くなってしまえ。

 

《……確認しました。『 痛覚無効ex』の獲得に成功。》

 

 

何?この電子音みたいなの。

 

……あ、PC!電気流してデータ消さなきゃ。

 

みられたらやばいもの入ってるし。多分それでいいだろ。

 

《…電流によるデータの消去…情報不足により実行不能。

 

代行措置として電流耐性獲得。付属して麻痺耐性獲得。》

 

 

死ぬ前に知りたいこと全て調べておけば良かった…

 

ていうか酸素が足りない。美味しい空気を思い切り吸い込みたい。

 

《確認しました『 叡智之王(スベテシルモノ)』を獲得。

続いて『 大気操作』を獲得。『分子操作 』に進化させます…成功。》

 

 

何この声。そんなポンポン進化させたりするならもういっそ創ればいいじゃないの。

 

《確認しました。『創造主』を獲得。『分子操作』を元に『法則操作』を創造します。

『法則操作』の獲得を確認。》

 

なにこれ怖。いつになったら終わるの。

 

時間が長く感じるよ。短い時間が長いよ。

 

《……代行措置として『時間操作』を獲得。》

 

 

幻覚が見えてきた……それに体が熱い…やっぱり死ぬんだな。

 

《確認しました。『夢幻(ユメノナカ) 』を獲得。続いて『 熱変動耐性ex』を獲得しました。》

 

 

人間は血液が三分の一無くなると死ぬんだっけ?

 

《血液の不要な体を作成します。》

 

 

もう勝手にどうぞ。ああ、眠い。

 

眠気に負けると謎の声も聞こえなくなり、夢に溺れていく。

 

その際に何か聞こえた気がしたが、意識は闇に飲まれて行った。

 

 

 

 

_____いらっしゃいませ。マスター、お待ちしておりました。

 

 

 

そのスキルは主人の為に、更なる進化を開始する

 

この先の未来で主人が決して辛い思いをしないために。

 

《スキルの進化を開始します。『叡智之王』に『創造主』と『法則操作』を統合します。

スキルの進化に成功。『叡智之王』は消失し、『全知全能(ゼウス)』となります。》

 

《続いて『夢幻』をコピーし、『時間操作』と統合します》

 

 

 

それはいつまでも続いた。

 

終わりないようにも思えたスキルの進化は終わりが見え始めるのだった。




~現在のステータス~

name
なし

称号
竜皇
幻夢竜

固有スキル

竜皇覇気 万能感知 強化分子

アルティメットスキル

全知全能 時間旅行
混沌之王

ユニークスキル
夢幻

耐性

熱変動無効 自然影響無効 精神攻撃無効
痛覚無効 物理攻撃無効 魔法攻撃無効

備考

ほとんどのスキルは全知全能により、アルティメットスキルに進化されました。有能

ほぼチート。後に名前と神智核を獲得すると思われ。



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睡眠学習とはこの事か

何者かの声が聞こえ、目が覚める。

 

 

『やっと起きましたか、マスター。』

 

あなたは…それにここは?

 

 

『解。私は『全知全能』。ここは時空の果てです。』

 

 

時空の果て…辺りを見渡すと何も無い。信じ難いが、どうやら本当らしい。

 

それにしても一体なぜこんなところに。

 

普通の転生物なら人間とかゴブリンとかワラワラいるよ。

 

 

『 解。ここは転スラと言うマンガの世界です。本来ならばマスターはガドラとギィの二人に出会う筈でした。しかし、時空の果てまで飛ばされてしまった様です。』

 

なんという事だ…

 

転生したらスライムだった件の世界だと?つまりリムル達もそのうち産まれるのか!

 

よっし、めっちゃ頑張ったる。

 

何すればいいの?全知全能さん。

 

 

『魔素を溜め、ヴェルダナーヴァ達を創造しましょう。スキルの心配はせずともおっけーです!私が全て進化させました。』

 

 

全知全能、有能。

 

なら、私は寝てるから魔素を作るのは頼んだよ!

 

えって言う声が聞こえた気がした気もするが私は眠いせいだと誤魔化し、眠りについた。

 

 

 

『マスター、いい加減に起きろください。眠りについてから50000年、そろそろ太陽などの惑星が出来始めました。』

 

なんかお口悪いよセンセイ。

 

にしても惑星が出来始めたのか、わーい

 

あれ、原作ではヴェルダナーヴァが世界を創るんだよね?

 

ヴェルダナーヴァいないよ?どうするの?

 

『では、個体名 ヴェルダナーヴァ を スキル『混沌之王(カオス)』により創造する事を提案します。』

 

創れるんだ…

 

てかそんなスキルあったっけ?

 

『膨大な魔素を代償に全てのスキルを究極スキルにしました。』

 

センセイ万能すぎぃ…

 

で、イメージすればいいのか?

 

『その通りです。マスター、イメージです!イメージ!』

 

流暢に話せる様になってきたんだね。わかりやすい

 

では、集中して……いざ!

 

その姿を創り、意思を持て!ヴェルダナーヴァよ!

 

目の前に魔法陣が出来たかと思うと、でかい竜が姿を現す。

 

これがヴェルダナーヴァ…か。

 

にしても魔素がごっそり取られた。

 

「はじめまして。貴方の名前はヴェルダナーヴァ、私は貴方の姉?となる者よ。」

 

「ヴェルダナーヴァ…それが僕の名前。ありがとう!姉上」

 

なんか可愛い。それに私と色違いだし……は?

 

今更ながら自身の体を魔力感知で見てみると、薄桃色の目に角、そして白い体。さらにでかい巨体。

 

どうやら竜種らしい。嘘だと信じたいが無駄だろう。

 

人の姿になれる?センセイ

 

『なれます。念じて下さい。』

 

念じて下さいって…

 

センセイは本当の事を言うから言う通りにやってみよう。

 

ふんぬぬぬぬ……

 

どんどん視線が小さく…成功したらしい。魔力感知で見てみよう。

 

 

150cmも無いと思われるほどの小さい背、白くてすべすべの肌、桜色と淡紅色のヘテロクロミア、薄桜色の髪には赤のメッシュがはいっている。

 

ちなみに裸、羞恥心なんぞ感じない。だって、性器が無いんだもの。

 

とりあえずじゃぶじゃぶ出る妖気を服に変える。

 

さらば前世の私、美少女に生まれ変わったよ。

 

 

「その姿は?」

 

「後に生まれる人間っていう物の姿だよ。人によって姿形も性格も違うけどね。」

 

「人間…ですか。もっと聞きたい、です!」

 

可愛い弟だ。沢山前世の話をしてあげよう。

 

一人目の弟、可愛い。

 

次は魔素少なめにしよう。うん。



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白米が恋しい

あれからヴェルダと人間の話やご飯の話をしていた。

 

ご飯の話をしているとふと、白米を思い出す。

 

 

ほっかほかの白米に沢山のイカナゴをのせてその上からお茶をかけると美味しいイカナゴ茶漬けの完成。

 

じゅるり……またいつか食べたいなぁ。

 

なんてもう二度と出会えないであろう白米に思いを馳せているとセンセイが話し掛けてくる。

 

 

《マスター、個体名 白氷竜ヴェルザード、灼熱竜ヴェルグリンドの2体を創造出来るほどの魔素が貯まりました。『混沌之王』で創造しますか?》

 

ついにあの2体を創造出来るらしい。

 

ゼウス大先生、魔素調整はお願いしますよ!

 

《了解しました。》

 

それでは、創造開始!

 

 

意識を集中させ、魔方陣を描く。

 

隣でヴェルダが何が始まるのかと目をキラキラさせている。

 

 

辺りが強い光に包まれると赤と白の2体の竜が現れる。ヴェルザードとヴェルグリンドだ。

 

《2体の創造に成功。名付けちゃって下さい。》

 

 

「白い君がヴェルザード、赤い君がヴェルグリンド。私は君達の姉になる者よ。」

 

「僕はヴェルダナーヴァ。姉上、妹を創ってたんですね!」

 

 

目をキラキラさせながらこっちを見てくる。

 

純粋な心を持っているようだ。私の精神に500のダメージ!

 

 

「よろしくお願いします!姉上、兄上!」

 

「よろしくお願いいたします。姉上、兄上」

 

 

3体とも可愛い……よっし、この調子でヴェルドラも早く生み出すぞ!

 

というわけで、寝る。

 

いきなり寝始めた私に驚いた3体だが、一緒に寝始めた。

 

荒ぶる心を押し殺し、眠りにつき始めた。

 

 

 

それから100年程…

 

 

「姉上、いい加減起きて下さい。」

 

ヴェルザードの声が聞こえ、チョップをかまされる。扱いが雑過ぎやしませんか?

 

 

《マスター、魔素が全て回復しました。》

 

大先生、ありがとう!これでヴェルドラも生み出せるよ!

 

それじゃあ意識を集中させよう。

 

 

辺りに強い風が吹いた後、1匹の竜が現れる。ヴェルドラだ。

 

にしても、久しぶりの弟だからついつい魔素量を多くしてしまった。

 

 

「君の名前はヴェルドラね。」

 

「は、はい!よろしくです、姉上!」

 

 

はい天使確定。可愛いです。

 

そう言えばヴェルドラは何回か生まれ変わってるんだっけ?

 

記憶は引き継ぐけど性格は変わるとかなんとか……

 

 

それにしてもヴェルドラだけ人の姿になれない様だね。

 

魔素の扱いが未熟なのかな。

 

にしても、すごい眠い。寝足りない気がする。

 

 

次起きる時には人間が生まれていると期待したい。

 

そんなわけで眠らせて頂こう。

 

おやすみなさい。

 

そして、次会う時には起こすためにチョップをかまさず優しく起こしてね…()




ヴェルドラは何回か生まれ変わってるようなので最初の性格が大人しかったら可愛いだろうな。という思いを詰めました。

竜種だとヴェルドラが一番好きです( ˙-˙ )スン


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出会い

あれから数年後、ヴェルダは無事に人間の文化を発達させることが出来たらしい。

 

ある日急に起こされて恋人が出来たと自慢してきた時にはイラついたな。

 

思わずリア充爆発しろって言いかけたよ。

 

 

それから数日後、私は少女にであった。

 

白い髪に赤い目、雪の様な肌をしている。所謂アルビノだ。

 

 

少女は、

 

「自分は蛇の祖だ。人間達に洞窟で襲われて、永き時を経て魔人へと成れた。」

 

と言っていた。

少女には名が無かったので "シロア" と名付け、アルティメットスキル『嗤フ者』を授けた。

 

そしたらなんか懐かれた。

 

 

シロアと仲良くして行くうちに共に旅にする事になった。

 

今は西にある小さめの国で食事を済ませていたのだ。

 

この世界の料理は非常に不味いのだ…

 

クロワッサンが石のように固いし、味もしない。それにスープの味もご察し頂けるだろう。

 

まぁ、こんな感じでこの世界の食事の楽しみは果物位しかないのだ。

 

 

 

宿の人間が寝静まった頃、私は行動を開始する。

 

本来私には睡眠など必要ないので、常に動き回っていられる。

 

それで今夜、何をするのかというと……

 

米を作るのです!というわけで準備OKですか大先生!

 

《マスター、準備OKです。》

 

大先生、流石っす!尊敬するっす!

 

というわけで全ての作業を大先生にまるn…任せる。

 

 

 

 

 

《出来ました!おにぎりです!》

 

はやっ!?はやいよ、速すぎるよ。

 

《ふっふっふっ……どうぞお食べ下さい!》

 

頂きまぁす!パクッとな。

 

おお…ふおぉぉぉぉぉぉぉお!!

 

噛み締める度に甘くなっていき、どんどん胃の中に入っていく。

 

白く、ふつくしいフォルムをしたこの白米こそ、日本人の主食と言えるわけがわかった気がする。

 

にしてもこの米は素晴らしくもちもちしていて雑味が無く、甘い。ほんとに久しぶりの米はうまいよォ……

 

 

びゃあ゛ぁ゛゛ぁうまひぃ゛ぃぃ゛ぃ゛

 

と叫びそうになるが自重する。今は真夜中なのだ。

 

誰かにみつかったりしたらどうなる事か……

 

 

さぁ早く寝よう。明日は隣の大きい国へと行くのだ。

 

起きれなかったらシロアにしばかれてしまう。

 

それか置いてかれてしまうのだ。それだけは阻止せねば。

 

 

 

ふと、視線を地面から上げると手毬サイズの犬(?)が2匹見える。

 

《あれは犬神です。どうやら子供のようですね…》

 

よし保護しよう。

 

理由は可愛いから。以上

 

 

「おいで…蜂蜜だよぉ〜」

 

「クゥン…」

 

溢れ出る邪念を抑えながら犬神に蜂蜜をやる。

 

懐かれたらしい。やったぜ

 

 

名前は明日のうちに考える。今日はもう寝よう。

 

……米美味しかったなぁ。



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あさが来た

新しいあさが来た。希望の朝だ。

 

というわけで、次の日です。

 

犬神を連れてきたことがバレてしまい、シロアにこってり搾り取られました。

 

あ、犬神に名前を付けました。

 

白いのが金華(キンカ)、黒いのが銀露(ギンロ)

 

ネーミングセンスなんて前前世に置いてきたよ。

 

前前前世にしたらクレームが来そう。

 

 

「さぁ、わんちゃん達。ご飯の時間だよ。」

 

「あの、私の分…」

 

「は?」

 

 

怒られた。なんでや、私悪くないやろ。

 

ご飯…さようなら……ぐすっ

 

《……》

 

なんだよ、言いたいことがあるなら言いなさいよ。

 

《マスター…数時間前に食べたばかりじゃないですか。……太りますよ》

 

ふ、太らないし……

 

 

「ほら、早く行くよ。」

 

「どこに?」

 

「隣の国!ロスティア帝国!」

 

 

そう、ロスティア帝国だよ。名前が出て来なかった。

 

ガラス細工が有名なんだっけ?こっそり買おうかな。

 

「しゅっぱーつ!」

 

「進行〜」

 

「わふん!」

 

キンカが楽しそうに鳴くが、ざんねんながら2匹は影の中に入って頂きます。

 

そんな顔をしてもダメです。私は騙されないからな。

 

《マスター、置いてかれてます。》

 

……え?本当だ。マッテー

 

 

 

さて、ここはロスティア帝国です。

 

真っ直ぐシロアにくっ付いて来たらなんとか来れました。

 

途中で大先生が、

 

《……転移した方が早いのでは?》

 

とか言い出したけどもシロアがいるので歩いて来たよ。

 

 

それにしても賑やかでいい国だな。

 

人間とエルフ、それにドワーフ達が争いも無く仲良くしている。

 

良いよなぁ、こういうの。

 

 

「ねぇねぇ、あっちに洋服店あるよ!行きたい!」

 

「うん、行こっか。」

 

 

すごい…可愛いです。

 

服選びは任せろー!バリバリー!

 

 

 

 

 

 

《……マスター、生きてますか?》

 

なんとか…

 

正直言って、自分が着せ替え人形になると思ってなかった…

 

疲れた…寝たい。

 

 

「ちょっとお手洗い行ってくるね!」

 

「行ってらっしゃい…」

 

ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙……ゾンビになりそう。なりたくないけど

 

にしても、日光で消えそう……あつい…溶けそう。

 

《マスター、シロアはトイレやけに長いですね。見に行ってみましょう。》

 

はーい。賛成でーす

 

で、どこ。わたし方向分かんなーい。

 

《転移します。》

 

 

大先生がそう言うと場所が変わる。

 

辺りを見渡すと薄暗く、妖精達の姿も見えない。

 

 

《マスター!5km程先シロアが何者かによって連れ去られそうになっています!》

 

長い。遠い。

 

てかあれって王国騎士じゃないの?

 

《おそらくですが、シロアの力を利用したいが為に誘拐使用としたのでは無いでしょうか?》

 

……力を利用する?

 

それじゃあこの国はシロアの力を使って他国に戦争を吹っかけに行くの?

 

《はい…そうなると、シロアは……》

 

そんなの嘘でしょ。確率操作で何とか出来ないの?

 

いやだよ。いやだ。

 

《…不可能です》

 

早く助けなきゃ。シロア、待ってて。

 

そう決意すると同時に何者かによって拘束される。

 

しかし、力だけでは私に敵いもしないので投げ飛ばす。

 

とりあえず逃げるんだよォ!!



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王国なんてなかった

ゼウス、王城ってどこなの?

 

《……マスター、王城は大きな建物です。目の前にあります。》

 

あ、なんかすごい呆れられた気がする。

 

まぁ、そんな事はどうでもいい。飛ばしてくれ。

 

《転移します。》

 

そう告げると目の前の景色ががらりと変わる。

 

目の前にいるのは無駄に豪華な服装をした小太りな王様。

 

その横にはちっちゃい王子?が。

 

それと鎖を引きちぎっているシロア(ゴリラ)。誘拐、ダメ。絶対

 

いきなり現れたのに驚いたのか、目を瞬いている。

 

私の友人を攫うなんていい度胸じゃないか。

 

 

「な、何者じゃ!名を名乗れ!」

 

「ヴェルアムール、だ。何故、シロアを攫った?」

 

「僕の妃にするためだ!」

 

 

声を挙げ、王子がこちらへ答えた。

 

何の階位もない者が結婚しても良くて側室では……?

 

 

 

どうやら頭があれなちびっ子はシロアに一目惚れしたらしい。

 

こんなにも頭の悪い人を見るのは初めてだ。

 

とりま帰ろう。

 

「シロア、帰ろう」

 

「はーい。あ、少し忘れ物。」

 

なんだろうな?そう思い、後ろを振り返る。

 

すると、シロアが王子にビンタして説教していた。

 

《…マスター、シロアは正常ですよ?》

 

あっはい。

 

どうやらゼウス大先生には私の考えていることはバレバレらしい。

 

ていうか大先生、貴方シロアの力をうんたらかんたらとか言ってたじゃないすか。

 

関係なかったんですけど先生?

 

《……それは気のせいです。》

 

え?でも私おぼえ

 

《気のせいです。》

 

先生が否定し続けるのでこれ以上無駄だと思われる。

 

まぁ、失敗は成功のもとっていうしね?シカタナイヨネ。

 

《ですね!》

 

なんでそんなにチミは嬉しそうなんだよ。

 

失敗を認めたまえよ。失敗を。

 

《嫌です。》

 

あ、拒否された。

 

 

 

* 少女移動中 *

 

 

 

「さて、シロアちゃん。私ね、国を作ろうと思います。」

 

「はい、馬鹿ですね。理由は。」

 

「理由?そんなもん楽しそうだからだよ!」

 

「ダメだこいつ、早く何とかしないと。」

 

 

最近私の扱いが酷いよね。

 

その気になれば世界を吹き飛ばす位はできるのにねぇ。

 

《私がついてますよ!さぁ、国を奪いに行きましょう、目指せ恐怖での支配!》

 

はい採用。

 

楽しんでこその人生だからね。いや、竜生か?

 

 

「そういうわけで、暫く留守にするからね!!」

 

「どういうわけよ。私はエスパーじゃないのよ!」

 

「察して感じ取れ!金華は置いてく!」

 

「待てやゴラァ!」

 

大丈夫、でかいところ取ってくるから。

 

ふかふかベット、それに美味しいご飯待ってろよ!

 

メイドさんは私が頂いて……ゲフンゲフン。

 

ゼウス大先生、どっかでかい国ない?

 

《……精霊国家オフィーリアとかどうです?名前が綺麗な割に屑な王様が治めているので王を潰してしまえば支配しやすいと思いますよ。》

 

なるほど、オフィーリアね、一体どこよ。

 

《…ゲフンゲフン。飛びますね。》

 

 

露骨にそんなことまで知らないのかこいつはみたいなのが滲み出てるよ!?

 

せめて隠そうよ。ねぇ!

 

 

 



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