金髪姉さんのおかげで俺の生活変わった件について(最新停止、永久凍結) (Анна)
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プロローグ

一話目!


俺は佐藤カズマ。転生させられた…このアホ神(アクア)に!

 

そこら辺はなんか、この話を読むぐらいだからほかの世界線の俺たちを見てきてるはずだ。だからわざわざ説明しなくてもなんとなく分かるだろ?

でも、ここは違うんだ。他のところとは結構違う。ある女性によって俺の人生はいい方向にいい方向に流れていく。あの人はアホ神(アクア)よりも神々しく優しく強い。それなのに俺たちのパーティに入ってくれたんだ。この人を崇めたい。優しいし、おっぱい大きいし。

 

崇めるためにも、この人との関わりを説明してみようと思う。

 

これはある神殿で見つかった魔道具なんだが…自分の記憶を映像として残しておくことが出来るって代物だ!さてさて…あの人とのあんなことやこんなこと…全部ここに入る予定だ…ぐへへっ…

 

「カズマー?!ちょっと来てー!!」

「アクアちゃん…カズマくんも男の子ですよ?ナニしてたどうs…「アンナさぁぁん?!大丈夫ですから!!日記つけてただけですから!!!!」あら…?」

 

そう…この人が俺たちの…俺の女神…アンナさんだ。

何がいいって?優しry

 

 

__________________________

 

私は九十九折り道を後ろの霞が私に追いつく前にこの山を乗り越えようとしていた。この霧が私に追いついて私を冷たいカーテンで包むと死ぬような気がしてならないからだ。

 

気づかないうちに普通の歩きから早歩きに、早歩きから小走りになり、重い荷物を感じさせないような身軽さで山を登るが霧は以前私を包もうと追ってくる。

 

「はっ…私と…体力比べ…ですか…?…舐めるな…はぁ…はぁ…」

 

口角が上がる。霧に対しても闘争心を燃やしてしまう。負けるもんか…と、思ったがなんだか眠くて仕方ない。瞼に釣り針をつけて重い重りを引っ掛けて無理矢理閉じようとしてるように感じる。

 

霧に包まれるのは仕方ないが…近場の木の下で…しばらく…休憩…し…よ………

 

__________________________

 

「…暗い…寝過ごした…いや、でも私はこんな椅子に…???」

 

目が覚めると周りは真っ暗。帳を下ろしたのかと思ったか私はこんな椅子に座って仮眠をとったつもりは無いし、たとえ仮眠をしてもこんなに体が軽いはずがない。あれだけ疲れてたのだ。

 

「おはようございます。私は女神アクア…哀れな死を遂げてしまった貴方に転生をさせてあげましょう…」

 

…髪が…青い?私みたいに金髪なら人間的にわかるが…青…水色といったほうがいいか、透き通る綺麗な水色の麗若いその少女の体を包むように羽衣が漂っている。

 

あまりにも珍しく、綺麗なその少女に私の瞳は釘付けになる。

 

「ど…どうしました?そんなに見つめて…」

 

いえ、なんでも…と小声で返しつつ、そのアクアという少女を凝視しながらも現在を把握しようと脳をフル回転させる。

 

「あ、大丈夫ですよ、そんなに考え込まなくて。あなたには2つの行き先があります。ひとつは天界でのーんびり暮らすか、異世界に転生して魔王を倒したり新しい人生を暮らすか…正直に言いますと天界はおすすめしません。」

 

なぜ?と私は疑問に思うがすぐにアクアが返事をしてくれるだろうと返事を待つ。

 

「天界は食べ物、飲み物、娯楽、なんなら実体すら無いのでほかの魂とお話するぐらいしかないのです。もちろん感覚はありません。」

 

ふむ……

 

「異世界に転生するならば転生特典として能力や強力なアイテムをひとつ差し上げます!!」

 

「…アクア…様は…そちらを推すのですね?」

 

「え…?あっ、ええ、そう…なりますね…」

 

しばらく考える。ゆーっくり深呼吸。脳に酸素を送る。私は何がしたい?何を望む?安定で危険のない天界?違うだろう?私はそんなにおしゃべりしてほへーっとする女じゃない。

 

「…すっかり10分たちました…どうしますか?******さん?」

 

「そうですね、2つ…お願いしていいですか?」

 

なんですか?とアクアは答える。

 

「ひとつは…私の名前は捨てさせてください。アクア様が私に新しい名前をつけてほしいのです。」

 

「…ほう?もうひとつは?」

 

「能力に関してですが……錬金術や、銃を精製できるような能力…にして欲しいのですが…」

 

私のお願いに少し悩んだアクアは思いついたように指をパチンと鳴らした。

 

「わかりました…錬金術…いいでしょう!貴方面白いですね!名前は…ア…ンナ…アンナ!キリストの祖母の名、アンナを名乗りなさい。彼女はあなたによく似ているし!」

 

「ア…ン…ナ……アンナ…ふふっ…ありがとうございます!」

 

私はその名を口の中でよく咀嚼し復唱して心にしみこませた。

この時は…アクアちゃん…真面目に見えたんだけどなぁ…

 

「ではアンナさん、この魔方陣の上へ…お金も用意していますし、必要最低限のものはこの魔法のバッグに詰めておきますので!向こうの街についたらこのバッグに入ってる手紙を読んでください。すべきことが分かるはずです!」

 

ほう…と、若干色々ありすぎて頭がほわほわする私はなれないこの不思議空間の歩行を初めて試し、少し歩きにくさをアクアに心の中で訴えながらも魔法陣の上にのる

 

「それでは、良きこの子に幸福があらんことを…」

 

手を組んで目を伏せるアクアを横目に私は浮遊感を感じ目を閉じた。

 

「新しい…生活…か……こんどは…**...****」

 

 

 

 

 

 

ソレは穢く嗤う。

この莫迦が

繰り返すのか




どうでしょうか…?


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アクセルという街

主人公は精神疾患持ちのメンヘラさんです。苦手な方はプラウザバック推奨。

…まあ、そうするとメンヘラちゃんがあなたの後ろに…ふふふっ……






冗談ですよ?


 

鋭い脳を刺すような酔いで私は目を開けた。胃がひっくり返るような…胃より少し上、心臓の横、体の中心あたりがもぞもぞする感覚はどうしても慣れるものでは無い。正直慣れれたらドMである。

 

酔うのは何年ぶりだろうか。10年前ちかくに船酔からの陸酔いコンボを受けた時以来だろうとおもう。乗り物や酒に元々強かった私は「酔い」というものをあまり知らなかった。

 

日本の小説で読んだことある…これがワープ酔いか…

 

なんて考えつつ現状を確認する。

 

ジーンズにブラウスと防弾チョッキ(Lv2)、ミリタリーブーツにキャップと…5ℓリュック…何これ…PMC装備?

 

あとは手袋と……

 

じき、私は顔の血が引いていく感覚を覚える。私が命より大切にしているアレがない。気が狂いそうになる。何も考えられないこきゅうができない

いやだひとりはいやくらいなにもみえないたすけてしぬ

 

「あ…よかった…あった…」

 

ソレは私の感覚の無い方の手にあった。手袋の下につけていることに気づけなかったようだ。これだけはなくしてはイケない。あの人が遺してくれた物なのだから。

 

感覚のないほうの手につけているソレを感覚のある方の手で軽く撫でてまた装備を確認していく。

 

ブーツにはブーツナイフがあった。腰にはホルスターもあった。銃は無し…かと思ったらリュックに入ってた。わざわざ取り出すのは後に回してリュックを漁る。

 

 

分解されたAWS、弾薬、ナイフ、着替え、カロリーバー5本、飲料水1ℓ、医療セット、打つと気持ちが良くなる不思議な薬(アドレナリン注射)

、謎の金貨、手紙…等々これでもかと詰め込まれたリュックは面倒なほど重かった。

 

砂地の道の上で吐き気とや頭痛と戦いながらリュックを漁るその姿はもはや血肉を啜るゾンビのような姿であったが幸いにもいい感じに街外れの角っ子、昼まであっても人っ子一人いない。

 

体を蝕む酔いを払拭するため飲料水を口に含みリュックを背負い旅館なりホテルなりそこら辺の宿屋を探すことにした。この金貨はここでの通貨である…はず…純金だと調べがついたし、最悪体を売れば泊めてくれるだろう。野宿でも可。

 

_______________________________________________

 

街中に行けばあらびっくり、さっきと違い人の声は嬉嬉として活気に溢れている。治安も悪くなさそうだ。

 

 

 

ごめんなさい嘘吐きました。至る所に武器や防具がうられていて、瓶詰めのポーションや熊の剥製もうられている。

鎧をつけたガタイのいい男達がよく歩いている。チラチラこちらいろんな人が見てくるのは珍しいからだと思いたい。

 

街並みは中世ヨーロッパ。レンガ造りの家だがこんなレンガは見たことないし、見たことない料理が出てる店がある。言語は日本語に似ているが、通貨はエリスと言うらしい。という訳で話しかけてみよう。情報は最大の武器であるゆえ、必要なのだ。

 

「すいません…旅人なのですが…この街はなんというのですか?」

 

「この街か?この街は始まりの街【アクセル】だよ!ギルドならあっちさ!…しかし珍しい格好だな、随分遠くから来たんだなあんた」

 

ええ…まあ、と語尾を濁し感謝を述べてギルドなるものへ行ってみることにした。




防弾チョッキというのはLv1~5まであり用途によって様々。主人公が着ているLv2はNIJ基準。9mmは止められるが矢などは止められるほどの防弾能力はない繊維性防弾チョッキ。この世界ではせいぜいナイフの斬撃を止められるかなぁーぐらい。防弾チョッキといってもタクティカルベストのようなものでマガジンポケットやグレネードが引っかかってる。OD単色。



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就職活動

2つ目


「わぁ…すごい…」

 

ギルドに入った瞬間私の口からこの言葉が漏れた。飲食店を含んだこの施設は実に騒がしく、皆楽しそうだった。あるものは酒を飲み、あるものは力を競い合っていた。

 

「いらっしゃいませー!飲食ならこちら、新しく冒険者になるならあちらになりマース!」

 

と、元気のいい若いお嬢さんに(店員だろう。忙しそうにジョッキを運んでいたため。しかし気になるのだがあの細い腕からどうやってあの量のジョッキを持てるのだろうか。)声をかけられ、受付と思われる方に向かう。

 

「いらっしゃいませ。冒険者希望の方ですか?」

「はい…しがない旅人なのですが…」

「ああ、大丈夫ですよ。1000エリスが必要となりますが…あ、ありがとうございます。手袋を外して利き手をここに置いて頂けますか?」

 

謎のお金数種類を見せて適当に受け取ってもらう。あれが1000エリスとやらなのだろう。

なんだろうか…なにか検査を受けなければいけないようで手袋を外すように言われたが、少し戸惑う。

 

「え…えっと…手袋を外さないとダメですか?」

「えぇ…まあ、誤診も無くなりますし…」

少し悩んだ末、仕方なく。本当に仕方なく手袋を外すことにした。

 

そこにあったのは

 

「…え…」

 

鉄の手である。機械、義手、属言う

機械鎧(オートメイル)

 

感覚がなく冷たいのはそのせいである。利き手は肩からある理由で吹き飛び、かなり昔からこの機械鎧である。

 

「その腕……見たことはありませんが聞いたことがあります。王都の方ですら数少ないですが義手職人がいてこういう風に魔力で動くような腕をつけてもらうとか……渋った理由はそれですか…誠に申し訳ありません嫌な思いを…」

「いえいえ!気にしないでください。意外と便利なんですよ?林檎を割ったり…ね?だからそんなに悲しそうな顔をしないでください…」

 

泣きそうになる受付嬢(後にルナという名前を聞くため今後そう呼称する)をしばらく綾してその検査を受けてみる。

 

「…すいませんでした…この魔道具はあなたのステータスを測るものです!どうぞ手を置いてください!」

 

素直に手を置くと体の中からなにかが消失するような感覚とともに頭の中で旋律が走るというかなにか不思議な感覚がした…気がする!

 

「はい!でま…し…た…………は?」

「え…なにか?」

「えぇぇえええええ?!?!貴方本当に旅人ですか?!Lv1なのに運が少し低いのを除けば全て平均をはるかに超えています!知力や筋力がずば抜けて高いです…こんなの見たことがない…伝説レベルですよ…これなら今すぐどんな上級職にでもなれますよ!」

 

これは驚いた。前世ではたしかにブイブイ言わせていた時期があったのだがそれを引き継いだのだろうか?2週目?2周目なの?不思議なこともあるものだ…

 

「魔力も高いですし…ソードマスター、アークプリースト、アークウィザード、何にでもなれますが…」

 

だんだん人が集まってきた。歓喜の声を上げてる人が多い…色々な目を向けられるのは得意ではないのだが…

 

「あれ…でも…不思議なスキルが何個かありますね…【狙撃(オリジナル)】【チャーム(オリジナル)】【近接格闘+】【環境補正】まだまだあります…チャームもサキュバスじゃなくて人族なのに持ってるとは…」

 

不思議なことに私は最初から最強っぽい。実に面白くはないが…()のこともあるし楽した生活ができるかもしれない。

 

職業はアークプリーストにした。戦闘職よりは死ぬ確率は下がるだろうし…

 

 

ーside Lunaー

 

今日も変わらない1日が過ぎようとしていました。酒を飲み散らし食い散らしして騒いでいる冒険者を眺めながら。まあ、飽きないのでいいのですが…

 

そんな日の昼下がり、お客さんが1人来ました。

 

不思議な方でとても大きなリュックを背負い不思議な格好をしたそれは綺麗な女性でした。キラキラ光るすこし淡い色の金髪を腰まで伸ばし、スラリとした四肢にくびれた腰、胸は大きく目はエメラルドでした。

 

まるで妖精のような彼女はあたりを見回して、こちらにやって来ました。冒険者の方でしょうか…

 

いつもどうり声をかけよう。

 

「はい…しがない旅人なのですが…」

 

見た目からはちょっと想像出来ないけど、とても相応しいちょっとハスキーなとても透き通り、いつまでも聞いていられるような素敵な声でその女性は話します。

 

感嘆しつつもステータスを測るよう促すと手袋を外すのを渋っていました。確かに奴隷育ちの人は手の甲に焼印を入れられていることがありますがその程度では気にしませんので安心してください。

 

と思った矢先、その方は渋々手袋を外しました。するとそこにあったのは鈍く光る手でした。最初は篭手の1種かなとは思いましたが手首がないのです。手首まで鉄でこの人は手がない、この手は義手なんだと気づき自分の失態に気づきました。通りで渋るわけです。

泣きそうになりました。なんて失礼なことを…と…

しかしその方は優しく私を綾してくれました。なんとも落ち着く声で優しさに女でも惚れてしまいそうです。喋り方もわかりやすいように喋ってくれてきっと頭がいいのでしょう。

 

そうこうしているあいだに人が集まってきてしまいました。この方は淡麗なのでみんなを引きつけるのでしょうか…

 

 

ステータスが出るとそこには驚愕するしかありませんでした。過去類を見ない最高のステータス。知力も王都の学者ぐらい…いや、それよりも高いかもしれません。勇者…じゃなくて賢者でしょうか、しかしLvは1。

 

スキルも豊富で種族を超えたスキルを持っていました。この方は選ばれた方なのでしょう。驚愕を重ねてるうちにこの方はアークプリーストの職業をお選びになられました。

 

名前はアンナだそうです。これからここでしばらくいてくれるので、安心出来るでしょう。

 

ーside Luna endー

 

 

 

 

ーside Анна(アンナ)

 

どうやらこの世界の文字はアルファベットのようだ。飾りがついているがローマ字に合わせると日本語になる。

この字体は私好みなので今後書けるようにしていきたいと思う。

 




文字の推測は正しいかわかりません…多分アルファベットだと思うんですけど…

ほんっと駄文で申し訳ない…


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爆裂魔法と硝煙の香り

あの子が登場します!



主人公は転生してチートの力で強いんじゃなくて元から強いです。これの元になった人物がいるのですが……その人が廃スペックなものですから…


飛び散る緋を私はシャワーのように浴びる。車軸を通した雨のように降り注ぐ緋は私を酔わせる。

血に…酔わなければ…

 

なんてかっこいいことを口の中でもぐもぐするも、やってることはカエルの駆除である。至って普通の身長の2、3倍はあろうその大きな体には圧倒されているが。

 

「でかすぎでしょぉ……」

 

絶句である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私の初めてのクエストはカエル狩りであった。正確にはジャイアントトードの5匹討伐である。名前からわかっていたかまさかここまででかいとは思わなかった。ソロは危険だと2回ほど止められたが大丈夫大丈夫といって出ようとした。

 

そしたら荒くね者…世紀末漂う服装をしたお兄さんから片手直剣を貸してもらった。帰ってきたら返してもらうと…

 

正直プリーストが前衛に行くなんて珍しいことなのだろうが私は生憎衛生兵として生きてきた過去がある。銃を持ってない相手などスプーンを持った子供と同じ…

 

それは人間に限る話である

 

「ちょまちょまちょま!!でかい!でかいですからァ!!」

 

ドシンドシンと地面を揺らしながら私を胃に収めようと奮起するその化物はさながら砲撃をする戦車のように恐ろしいのは確かだった。

 

振り向きざまに腹を切り裂いてやると臓物を撒き散らして死ぬぐらいには柔らかいのが嬉しい。

 

「これで5匹目ですか……もうちょっと狩れそうですね。…あなたならどうやって動くでしょう…」

 

あの人のことを考えながらカエルを探しては臓物を撒き散らせるという作業を繰り返すこと30回。周りのカエルがいなくなってきた頃である。

飽きが来た。10匹目あたりから狩るのに慣れてしまって作業となり始めてから面白くなくなった。そろそろ昼時だし、帰ってもいいだろうか?否、帰る!

 

 

「エクスプロージョン!!」

天気は悪くなり雲で陰りその先を見たら赤い光線が天に登っている。なんだろう…そう疑問に思える時間すら、なかった

 

刹那轟音の轟を腹に受けた直後ものすごい熱量と光が私を包んだ。私は瞬時に伏せることを余儀なくされるのである。

 

たっぷり15秒。頭を庇い口を大きく開いて地面に伏せて

爆発の余韻をやり過ごし5秒。合計20秒地面と愛を確かめ(地面は私の胸のやわらかさにさぞ興奮したことだろう。)立ち上がり周りを見渡す。

 

 

50メートル先、1面焼け野原であった。あの曇はきれいさっぱり無くなっていて寧ろ晴天になった空を見上げ私は身震いをする。

 

あんなものを使う人物がいるのか…

 

さすがの私でもこんなものをくらったら死んでしまう。炭になるわ!

 

小さくドサリという音、小さく「タスケテクダサァイ」という声が聞こえた。何処だろう?辺りを見渡し声の主を探す。ちょうどピンクのカエルが大口を開けていた。欠伸だろうか?

 

「タスケテクダサァイ…タベラレチャイマスゥ」

 

少し目線を下げるとカエルが大口開けてる理由がよく分かった。黒いローブを着た少女がぶったれているのである。カエルはいただきまーす!と言わんばかり口を開け今少女を食べようと!!

 

私は腰から銃を引き抜き3発立て続けに放つ。腰のホルスターから抜いてすぐに撃つ早撃ちに自動拳銃は向いていない。すぐにジャム(弾詰まり)を起こす。早撃ちに向いているのはリボルバーだ。それもシングルアクション。弾詰まりを起こさず精度もいい。複数の敵に対する攻撃力は下がるが、一対一、タイマンなら他の銃には負けないだろう。それと1番大きいのは……

 

「銃はロマンです…」

 

くるくると銃を手の中でスピンさせてホルスターにしまう。額に3発弾を受けたカエルは血を噴出しながら後ろにぶっ倒れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

大丈夫ですか?と私はぶっ倒れているカエ…じゃなかった少女を抱き起こした。

 

「すいません…魔力切れを起こしてしまいました…街まで連れて帰ってくれますか?」

 

初対面の得体もしれない女によくそんなことを言えるものだ…と感心しつつその少女を正面に抱きかかえ背中をポンポンとしながら街に帰ることにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私は知らなかった。その姿を見た街の人達がこの少女のお姉ちゃんだとか、保護者だとか、恋人だとか…挙句の果てにはロリコンだというふうに私を見ていたなんて……




上手くかけません!!誰か助けて!!

あ、感想お待ちしておりますはい。


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紅魔族めぐみん

「あぐっ!!もぐもぐ!ぼきっ!あーぐっ!もっちゃもっちゃ!ごくっ!ごくごく…ぷはぁぁぁ…あむっ!もぐもぐ!」

 

目の前で一心不乱に栄養を摂取する黒い帽子とローブを着た少女を見つめている。彼女が食べてるのはジャイアントトードの足肉である。ジャイアントトードは鶏肉に似たさっぱりとした淡白な味がする。これを揚げ物にするとあたかも鶏の手羽先を食べているような気分になる。さらに肉は筋肉が良くついてるのだけれど筋がある訳ではなくて程よい噛みごたえを与えてくれる。

 

ご飯のおかずにもおやつにも酒の肴にもなる万能カエル。今後とも狩っていこうと思った。

 

私はワイン(と言っても安物の苦味が強い赤だが)を口に含みまたもや少女に目を向ける。

 

眼帯をつけ足には包帯を巻き…完全に厨二病…のような気がしなくもない。いや、厨二病なのでしょう。

 

あのあと私はこの少女を連れてギルドに帰った。背中におぶったままクエストを報告し、この少女をギルドの橋の椅子に座らせて完全にスースー声を立てて夢の世界を散歩してる少女の目覚めを待つことにした。

 

目覚めた最初の一言。

「お腹…空きました……(きゅるるるる)」

激しいお腹の音、顔を机に突っ伏す少女の様子を見て苦笑いしながらオレンジジュースとカエルを頼んでやって食べさせることにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はふぅ…ごちそうさまでした…こんなに満腹になるまで食べれるのは…何時ぶりでしょう…ありがとうございました…」

 

ほへぇーっと、満足そうに息をつきながら手を舐めるその姿が無性に可愛くてちょっとニヤリとしてしまうが、それを抑えてその少女に自己紹介を求めた。

 

「はっ?!失礼しました!自己紹介が遅れました!!こほん…」

 

 

「この邂逅は世界が選択せし運命!我が名はめぐみん!!アークウィザードを生業とし!!最大の攻撃魔法!爆裂魔法を操るもの!!あまりの強力さに世界に疎まれるこの力を汝は欲するか?!」

 

 

バァァァアンと効果音がつきそうなレベルで決めポーズを取り、マントを翻してそういう彼女は紛れもなく厨二病だった。

 

とりあえず拍手をしといた。

 

「そんなに心無い拍手は初めてです?!それならむしろ冷たい目で見られた方がマシですよ?!」

 

これは失礼。そんなつもりは無かったのだが…私は正直に気持ちを伝える。

 

「本気で拍手してますよ?めぐみんちゃん?」

「めぐみんちゃん?!めぐみんちゃんってなんですか?!」

「めぐみんちゃんはめぐみんちゃんですよ?あ、私はアンナといいます。よろしくお願いしますね?」

「あ、はい、お願いします…ってそうじゃなくて!!!なんですかめぐみんちゃんって!!……でも…笑わないんですね?」

 

なぜ笑うのだろうか?可愛らしくていい名前だと思うとその少女に伝えると

 

「あうっ…///」

 

頬を赤く染めているのが可愛かった。



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パーティーとは?

この世界にはスキルポイントなるものがあり、それを消費することによりスキルを覚えることが出来る。完全にRPGである。どうもありがとうございました。

ちなみにこいつはレベルアップをすれば貯まるらしいが初期段階(Lv1)では個人差があり、私の場合は100丁度だった。

 

魔法を使うためには媒体として杖が必要らしい。紅魔族随一の天才ことめぐみん嬢は杖を持っていたが私は持っておらず、初期魔法のヒールでさえろくに扱うことが出来ないのだとか。媒体自体は杖に限らず魔力が籠るものならなんでもいいらしく、私には杖は合わない。きっと鈍器にしたらすぐ折れるし…

 

そこで考えた。

 

ー銃を媒体にしたらいいのでは…?ー

 

そう、銃の薬莢に魔力を込め、それを、銃自身を媒体として銃弾替わりに魔法を飛ばせばいいのではないか?なんなら、研究しだいでは貴重な火薬を使わず弾丸を魔力で飛ばすようなものができるのではないか?

 

と。

 

 

まあ研究はおいおいしていくとして今はめぐみん嬢のことだ。

 

「あの…アンナ…」

 

はいはいアンナさんですよ。と軽めに返す。

 

「私と…その…」

「なになに?告白ですか?」

「違います打ちますよいい加減にしてください。」

 

そ、そこまでマジにならなくても…少し辛かったっていいじゃないか、と。

 

「先程の剣さばき、そしてその…凄い爆音のする魔道具。その実力を見込んでお願いします!私とパーティーを組んでいただけませんか?」

 

めぐみん嬢、パーティーとは何かな?素朴な疑問である。そもそもこちらに来て2日目というのにこの私の環境適応力を褒めていただきたいところだが…しかもLvが1というのにカエルをボコボコのフルボッコにしてきてあまつさえ自分よりレベルが高い少女に飯を奢ってる私。それぐらいの疑問は答えてもらってもいいんじゃないだろうか?

 

「パーティーって知らないんですか?!」

「はぁ…まあつい一昨日旅人からアークプリーストへ転職したものですから…」

「信仰は?」

「無神論者なので… 」

「アークプリーストに最初から慣れたのは凄いと思いますよ?実質紅魔族の中でも天才と恐れられたこの私も初期段階で魔力が高くてアークウィザードになったわけですから、私とタメはれるでしょうね?」

「なんで自慢混ぜてくるのめぐみんちゃん褒めて欲しいの?」

 

「…あ?」

 

めぐみん嬢は紅魔族という頭のおかしい所に属しているらしい。目が赤く、黒髪、変な名前というほかの人達とは違う特徴を持っているのが正しく特徴。その彼女が赤い目で私を睨んでくると流石に恐怖を覚える…はずなのに…なんだろう…怖くない…むしろ可愛い…

 

「なんで睨んでるのに撫でるんですか?!」

 

はっ?!手が勝手に?!

 

 

 

 

 

アークプリースト、つまり首席司祭、いや長司祭とでも言おうか。アークウィザードは大魔法使いでなんかスッキリするのに大司祭はどうにも……

 

プリーストとは司祭、キリスト教の位である。そのためプリーストは信仰を重んじ、信仰で魔法を、奇跡を、神の御業を賜る…ものらしい。私は無神論者なのでプリースト本来の力を発揮できない。癒しのツンデレ女神でもいいのだが……この世界には大きくわけてふたつの宗派がある。1つは女神アクアを筆頭とした水の属性を持つアクシズ教。こいつらは非常に頭がおかしいらしい。入らない方が身のためだと言われた。

 

「いいですかアンナ、信仰するにしてもアクシズは絶対だめです。あそこは紅魔族よりも悪口として使えるぐらいやばいです。」

 

どれぐらいやばいのか、と聞いてみる。すると…

 

「そう…ですね…女神アクアのためならほかの宗派を滅ぼします。」

 

それはやばい

 

もうひとつの宗派は女神エリスを筆頭とするエリス教である。女神エリスは女神アクアの後輩であるのにこの世界の共通通貨になっている。どっちに入る?と言われると間違いなくエリス教。世界的に見てもエリス教が多い。属性は光を持っている。

 

他にいい神は無いものか…そう思いめぐみん譲と暫く話をしていると突然目眩がした。そう、眼前暗黒感である。眼前暗黒感。私はその眼前暗黒感を感じふらつくものの私は眼前暗黒感に対して耐性をつけている(精神的に)ので眼前暗黒感では何ともないのだ。眼前暗黒感まじやべぇ眼前暗黒感。

 

めぐみん嬢に心配されつつも目眩による頭痛に頭を抑えていると…



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