IS~クロガネの意志 (漆屋)
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ロボット・設定

マシンフレーム

 黒鉄龍蔵が開発した有人人型ロボット

 基本は8mのモノだが十数mのモノも存在する

 十年前は軍事用で第二世代の機体が主流だったが現在は第三世代が主流である更に第四世代も開発中である。

 軍事用以外にも競技用、作業用等幅広く流通している。

 資材と設備さえあれば製造可能なのも相まってISと共に主力となっている。

 ISの登場によって存在が危ぶまれたがその生産性と性能並び近年の進歩によってISと並ぶ主力となっている

 機体とパイロットしだいではISと渡り合える。

第三世代

 マシンフームの現代の主力

 機体と操縦者によってはISと渡り合えるモノも在る。

 

第四世代

 現在各国が開発中の機体

 

マシントルーパー

 黒鉄博士が開発した戦闘用有人人型ロボット

 3m前後の大きさに低コストかつ整備のしやすさから一般にも需要がある。作業用のマシンワーカーもある。

 

特殊兵器(特器)

 通常兵器を超えたモノを指す現在は製造、所有に制限が掛っている。

 

 

国際ロボット委員会

 各国のロボット工学者や有志者によって運営される国際組織

 

 

世界ロボット選手権

 毎三年事に開かれており国際ロボット委員会によって運営されていて

 モンドグロッソに並ぶ一大イベントで各国や企業団体が技術誇示や研究の為に開かれている。

 ロボット誕生から二年後に開かれ第11大会まで開かれている。

 龍也が優勝したのは第10大会と第11大会で在る

 基本8m大のマシンフレームと二m~三m大のロボットの二大会に分かれている。

 

ロボバトル

 ロボット同士を戦わせるイベントで世界各国で大小様々な大会が開かれている。

 因みに嘗ては相手を電子頭脳ごと完全に破壊する事も在ったが今では禁止されている。

 仮想空間でのバーチャルバトルも現在はやっている。

 

クロガネZ

 黒鉄博士が開発した25mのスーパーロボット

 アニメ、マジンガーZから影響を受けて作られており武装もほぼ同じである。

 

アイアンハート

 龍也専用のマシンフレームで8m大では最強の機体で在る

 ISのテクノロジーも取り入れられており既存のISを超える存在である。

 腕を取り替える事で様々な事に対応できる。

 

鉄神Z

 世界初の巨大ロボ鉄神を超特殊合金Zで作りなおしたロボット

 

ストロンガーZ

 クロガネZのプロトタイプを改造した機体

 

 

マジンゼロ

 この世の全てを超えるスーパーロボット

 

クロガネロボ

 黒鉄博士が光子力と特殊合金Zを用意ずに開発した40mのスーパーロボット

 プラズマ炉を動力とし独自に考案した合金で構成されている。

 1号機から3号機までの3タイプが存在しており日本に6機、国連に12機ある。

 

特殊合金Z

 超元素フォトニュームを使った合金で

 

 



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IS学園での始まり

俺は今非常に気まずい。

全員揃ってますねー。それじゃSHRをはじめますよー」

と副担任の山田真耶先生(さっき自己紹介してた)。

身長はやや低めの「子供が無理をして大人の服を着ました」感と言うより背伸びしていると思うのは俺だけだろうか?

「それでは、皆さん一年間よろしくお願いしますね。」

「・・・・・」

誰も答えない

せめて俺だけでも応え様にもそうはいかない。

「じゃ、じゃあ自己紹介をお願いします。えっと出席番号順で」

俺の名は黒鉄龍也(くろがねたつや)俺と友人の織斑一夏(おりむらいちか)は非常に気まずい状況に有る其れはと言うと。

クラスの周りが俺達を除いて女子ばかりであるからだ。

自意識過剰ではないがクラスメイトの視線が俺と一夏にそそがれている

其れに籍も悪い何故か俺達の席は最前列の真ん中否応にも目立つ

救いを求め窓際の席に視線を送った。

其処にいる二人の幼馴染篠ノ之箒(しのののほうき)八雲 茜(やくもあかね)にだ薄情にも二人とも窓の外に顔をそらした。

何て奴らだ、これが6年ぶりに再会した幼馴染に対する仕打ちか・・・俺達嫌われてるのかな?

そもそも何で俺達が此処IS学園にいるかと言うと

二月の半ば俺達は中学三年で受験のまっただ中だ。

当時俺達が受ける筈だった藍越学園の受験を受けるはずだったが俺達は会場を間違え

このIS学園の会場に入ってしまった。

IS正式名所インフィニット・ストラトス、

元々宇宙空間での活動を想定して開発されたパワードスーツだが『開発者』の意図とは別に宇宙進出は進まず、其の力を持て余した機械は兵器と変わり各国の思惑から

『スポーツ』として落ち着いた、飛行パワードスーツとしてだ。

だがこのISには致命的な欠点があった其れは女性にしか反応しないという欠点だ。

そして何を考えてか一夏は会場に在ったISに触れて動かしてしまった。

無論その後騒ぎに為り俺も験され動かしてしまい今に至る。

 

「織斑一夏くん」

「は、はい」

そう思考していると一夏の番が来た。

良し一夏、言ってやれ

「えー・・・えっと、織斑一夏ですよろしくお願いします」

「・・・・」

一夏・・・其れは無い、見ろ周りの女子を「それだけ?」「もっと他にない?」

って顔だぞ・・・・

「・・・以上です」

がたたっ。思わず俺も含めた数名がこけそうになった。

パアンッ!と誰かが一夏の頭を叩いた

「いっー!?」

其処にいたのは黒のスーツ姿で狼の様なツリ目の女性・・織斑千冬(おりむらちふゆ)さんだ。

相変わらず綺麗だなーと思いつつ何故千冬さんが?

「げえっ、関羽!?」

「誰が三国志の英雄か、馬鹿者」

パアンッ!とまた叩かれた一夏・・・若干周りが引いている。

それにしても関羽て・・・

 

「諸君、私が織斑千冬だ。君達新人を一年で使い物に為る操縦者に育てるのが仕事だ。私の言う事はよく聴き、よく理解しろ。出来ない者には出来るまで指導してやる。私の仕事は弱冠15歳を16歳に鍛え抜く事だ。逆らってもいいが、私の言う事は聞け。いいな」

おぉぉ何ていう暴力発言さすが千冬さん。

すると、教室から黄色い声援が・・・

「キャーーーーー!千冬様、本物よ!」

「ずっとファンでした!」

「私、お姉様に憧れてこの学園に来たんです!北九州から!」

其れは、また遠いとこから

「あの千冬様にご指導いただけるなんて嬉しいです!」

同感だ

「私、お姉様の為なら死ねます」

おい!

「・・・・毎年、よくこれだけ馬鹿者が集まるモノだ。関心させられる。それとも何か?私のクラスにだけ馬鹿者を集めているのか?」

「きゃああああっ!お姉様!もっと叱って!罵って!」

「でも時には優しくして!」

「そしてつけ上がらないように躾をして~!」

うんうん元気だね~

「で? 挨拶も満足にできんのか、お前は」

「いや、千冬姉、俺はー」

パアンッ!本日三発目良くなるな・・・

「織斑先生と呼べ」

「まったく、自己紹介もロクに出来んのか。黒鉄お手本見せてやれ」

えっ?俺?

「っは、はい・・・黒鉄龍也です。特技は家事全般とロボット操縦で趣味は模型製作です。色々思う事も有りますがどうぞよろしくお願いします。」

「うむ、自己紹介とはこうするモノだ。解かったか?」

「ハイ、織斑先生」

「えっ、織斑くんてあの千冬様の弟?」

「それに黒鉄くんてあの黒鉄研究所の」

「世界でISを動かせる二人の男子ていうのも其れが関係して・・・」

「あぁ、いいな、変わってほしいなぁぁ・・・」

最後のはほっとくとして

このIS学園は掻い摘んで言うと

ISの操縦者の育成を目的とした機関で何故か原則には日本が資金を出して運営する事になている。因みにその資金には俺のおじいちゃんも噛んでいる。

 

其れからSHRが終わり俺と一夏は教室にいた。

「あぁぁ、参った」

「そうだな」

一夏は疲れた様子でうなだれた

一間目ISの基礎知識授業を終え今は休み時間

教室の外には他のクラスだけでなく二、三年の先輩まで見に来ている。

それも其の筈世界で二人しかない男性操縦者と言う事でニュースにもなり良くも悪くも有名だろう俺達は言わば珍獣扱いだ

唯でさえ一夏の姉の千冬さんはIS競技の世界チャンピオンで公式記録無敗の強者今は在る理由で突然引退したとはいえ其のネームバリューは高いだろう。

とはいえ俺も人の事は言えないが・・・

やっぱり今の世の男性の立場は非常にまずい。

ISが登場してから十年

一部を除いて現行兵器の全てを上まっているISの前では全て鉄クズに等しく世界の軍事バランスは崩壊し各国政府はISの兵器運用を禁止するアラスカ条約制定

そうするとIS操者がどれだけ揃っているかが軍事力の要(有事の際の抑止力として)して繋がるそしてそれを操るのは女性それ故に各国は女性優遇制度を執行した。

それ故女=偉いという図式が出来上がりこの十年で女尊男卑の風潮が広まった

其処に突然対等の立場の男が現れると先ず第一に好奇心がわくモノだろう。

「それにしても如何にか為らないか・・・この状況」

「仕方ないだろうそのうち止むさ」

「結構余裕だな龍也」

俺のそんな態度に一夏は言う

そんな時

「「ちょっと良いか」」

「箒か?」「茜?」

二人の女子が話しかけてきた。

幼馴染の篠ノ之箒と八雲茜だ。

「廊下で良いか?」

二人の格好はよく似ている今も昔も変わらず黒髪のポニーテールに鋭い目付き本人曰く

生まれつきだそうだ。知らない人が見れば姉妹に間違うであろう

この二人は親戚筋に在るそうだ。

「早くしろ」

「ほら龍也も」

「お、おう」

「あぁぁ」

俺達四人は廊下を出た。

「そう言えば」

「何だ」

ふっと一夏が呟くと箒が聞いた

「去年の剣道大会優勝おめでとう」

「・・・・」

一夏の言葉に箒は顔を赤め

「何でそんな事を知っているんだ」

「なんでって、新聞で見たし」

「な、なんで新聞なんか見ていいるんだっ」

へぇーこりゃーやっぱり

俺が二人を眺めていると茜が切り出してきた

「た、龍也」

「ん何だ茜」

「其の何だ・・・テレビで見た大会優勝おめでとう」

顔を赤めて茜は言う

「あぁーロボット選手権かテレビ見ていてくれたんだな」

世界ロボット選手権・・・ISの世界大会に並ぶ競技大会で三年毎事に開かれる。俺は四年前の大会で民間代表で出場し見事全部門制覇するという偉業を成し遂げたそして在る理由で延期に為っていた一年前の大会で二冠を達成した。

ロボットはISほどではないが其れに次ぐ兵器としても優秀で尚且つ重機としても使用可能な発明である。嘗ては空想上の物でしかなかったモノだが俺のおじいちゃん黒鉄龍蔵博士が現実の物とした。

これ自体は男女関係無く使用できるがいかせん高性能なモノほど使いこなすのはIS以上に至難の技でパイロットの優秀さが問われる。そのせいで一部女性には不人気である。

「「あぁ、その」」

「何だ」

「久しぶり二人とも、六年ぶりだけど茜達だって直ぐにわかっぞ」

「覚えていてくれたのか?」

「そりゃー幼馴染だし何より二人とも髪型が一緒だしな」

「そんなものか?」

「龍也・・・その何だ」

茜が何か言おうとした時

キンコンカンコン

次の授業のチャイムが鳴った

「あぁ、悪い茜続きは後で」

「ほら一夏と箒も行くぞ」

「「あぁぁ」」

俺達は直ぐに教室に戻ったが一夏が席に着くのが遅れ

パアンッ本日四度目である

「とっとと席に着け織斑」

「・・・・ご指導ありがとうございます、織斑先生」

 



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祖父の死

物語は龍也達がIS学園に入学する1年半前にさかのぼる。

 

俺は一夏達同級生と下校途中の道を歩いていた。

「今日は俺の家で集合で良いな」

「あぁ、良いぜ」

「俺も問題ないぜ」

そう俺が言うと一夏と

親友の五反田弾(ごたんだだん)が答えた

そして幼馴染の二人鳳鈴音(おおとりすずね)愛称スズと鳳 鈴音(ファン リンイン)愛称リンが答えた

「私も良いわよリンは?」

「勿論私も良いわよ」

弾は中学のころからの付き合いで

スズとリンは茜達が引っ越した後の付き合いで一夏曰くセカンド幼馴染である。

スズとリンは国籍や読みが違えど名前が同じ事も在って仲が良い。

スズはロングの髪に赤いリボンをしてリンはツインテールの髪型だ。

俺達は別れそれぞれの家に向かった。

 

「ただいま、おじいちゃん、龍美今帰ったよ・・・・・」

「!?」

俺は家に着くと直ぐに異変に気付いた。

玄関が荒らされていたのだ

「おじいちゃん、龍美、何処だ、無事か」

慌てて俺は荷物を投げ捨て土足で家の中を探したが何処にもおじいちゃんと龍美の影は無かった

「龍也どうしたの」

「玄関が荒らされていたけど」

そこへスズと一夏が来た。

二人の家は直ぐ近所でもあって直ぐに来たのだろう。

「・・・・帰ったら家が荒らされていて、二人とも何処に行ったんだあと探していないのは・・・・地下か」

すぐさま俺達は地下に向かった。

その途中、血の跡があった。

「これは血、おじいちゃん、龍美」

俺達は地下へと続く扉の在るとへ言った。

すると扉は開いていて奥から男性のうめき声が・・・・

「この声は、おじいちゃん!?」

俺達は直ぐに地下への階段を下った

其処は色々な機材が置かれ荒らされたのか書類が散らばっていた。

「うぅぅ、」

奥に白衣を着た老人が倒れていた。

隻眼で鋭い目つきの老人

俺のおじいちゃん、黒鉄龍蔵(くろがねりゅうぞう)

「おじいちゃん、」

俺は直ぐにおじいちゃんに駆け寄り抱き起こした。

「これは・・・」

「ひどい」

おじいちゃんは腹から血を流しており虫の息だ

「龍也か、・・・・」

「「「おじいちゃん(龍蔵さん)」」」

おじいちゃんは俺の名を呟く

「おじいちゃん、喋ったらだめだ。いまっすぐ病院へ・・・」

「龍也良く聞け、ワシはもう助からん」

そんな俺の言葉を無視しておじいちゃんは続けた

「龍也よあれが有ればお前はISを超えられる」

「ISを超える・・・いったい何を言っているんだよ・・」

そう言っておじいちゃんは部屋の更に奥に向かって指を指した

その先に在るのは、一体のロボット全長8mのその機体はマシンフレーム

俺の愛機アイアンハートだった。

「これはアイアンハートどうしてコイツが此処にたしか研究所に・・・」

「それだけでない、」

「おじいちゃん、!?」

おじいちゃんは立ち上がりさらに続けた。

「ワシはついに作り上げた、龍也よあれが有ればお前は神にも悪魔にもなれる」

「神にも悪魔にもっていったい・・・・・!?」

「龍也、あっあれ」

そう一夏が指をさした

俺は上を見上げると其処に在るのはアイアンハートとより巨大な漆黒の・・・ロボットだった

部屋がうす暗かったのも在って気付かなかった

「これぞワシの最後の傑作超スーパーロボット・クロガネZじゃぁ」

「クロガネZ・・・」

「龍也よ神となって人類を支配するのも悪魔となって滅ぼすのもお前の自由じゃ」

てクロガネZってマジンガーZかよ

俺がそう思っていると

「龍也、これをお前に託す。」

おじいちゃんは懐から黒いブレスレットと手紙を取り出し俺に渡した

「これは、・・・」

「これが必要な時はこれを使えそれもまた神にも悪魔にもなれる力じゃ」

おい、これもかよ

「龍也よ世界はお前のモノだ、ぐわはははぁ・・・・・」

そう言って髙笑いしだしたおじいちゃん怪我の割に元気だな・・・

俺がそう思っているとおじいちゃんの声がちいさくなって・・・・

「お、おじいちゃん?」

「龍蔵さん」

「たったまま死んでいる・・・・」

おじいちゃんはそのまま動かなくなっていた・・・・

 

 

その後

妹の龍美はあの時たまたまトモダチの家に行っていて無事だった。

おじいちゃん死因は銃で撃たれた事による出血多量だそうだ。

あの時俺達がおじいちゃんの言葉を聞いてた時にはもう手遅れだっだそうだ

最初は俺達は自分達を責めたが其れを聞いたとしても気は晴れなかった

あの最後の言葉は気力を振り絞ったモノだと頭では解かっていても心はそうはいかない

 

 

 

 

その後おじちゃんの葬儀は特に問題も無く行われた。

 

俺のおじいちゃん黒鉄龍蔵は科学者だそれもただの科学者じゃない

超が付くほどの天才で数々の発明をし現代科学を飛躍的に進歩させた偉大な人物だ。

おじいちゃんが居なければ現代の科学レベルにいたるのは100年近く先だとも言われている。(多少大げさだが)

一部ではISが有れば必要無かったという奴がいるが其れは一部の技術に限るし現にIS関連の事では関わる事を禁じられはせずとも半ばはぶられていた。

おじいちゃんが関われば技術を独占されると恐れての事だ。

現にISが出来る前にIS関連の技術をすでに作っており特許も取得している。

因みにおじいちゃんが居ると居ないではISの技術は可也差が有ると殆どの科学者が言っている。

無論ISの開発者もそう言っており教科書にも載っているほどだ。

それにこれまでの発明の特許だけでも各国の企業から巨万の特許料が支払われているが、

おじいちゃんは贅沢や遊びに使わず更なる研究につぎ込む(生活費はちゃんと出すが)

あと一部の研究者に独自に融資もしておりそれが有ってかおじいちゃんは可也慕われていた。

研究ばかりでなく時折遊びに連れて行ってくれたりもした。

俺はそんなおじいちゃが大好きだった。

俺には五歳以前の記憶が無い

おじいちゃんと同じく科学者だった両親は研究中の事故で亡くなった

俺もそれに巻き込まれ重傷を負った

そのショックで記憶を失くした俺におじちゃんはただ泣きながら謝っていた。

そんな俺と生まれて間もない妹を育ててくれたおじいちゃんには感謝しきれない

 

 

だがそのおじいちゃんは、死んだ・・・殺されたのだ。

警察では物取りの犯行と言われた。

世間では何かの陰謀説等が囁かれている。

 

俺達兄妹にとって育ての親であるおじいちゃん・・・仇は絶対にとる、俺はそう自らに誓った。

 



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最強の妹

おじいちゃんの死後在る問題が起こった。

おじいちゃんが残した遺産に関しての事だ。

当然クロガネZも其処に含まれる。

葬儀は問題なく終わったがその後が大変だった。

アニメや漫画とは違い外敵が居ない今の世の中ではZの存在は個人が持つには大きすぎる(物理的にも)世間で話題になった。

其の事で警察や政府から質問攻めに合い没収されると思いきやそうはならなかった。

おじいちゃんの研究所・・・黒鉄研究所の力によるものだった。

 

俺は今妹の龍美と一緒に車で研究所に向かっている。

「ねぇ、お兄ちゃん」

「どうした龍美?」

俺と一緒に後部座席に座っている

黒髪のロングヘアーでエプロンドレスを着ている少女・俺の妹黒鉄龍美(くろがねたつみ)

龍美はノート型の端末を見ながら俺に話しかけてきた。

「おじいちゃんの残したZの事なんだけど・・・」

「何だ?お前には包み隠さずはなしたぞ。」

そう言う俺に端末を操作しながら龍美は・・・

「そうじゃないの、・・・これからどうするの?研究所でこれかの事を話すと思うけど」

やはり、不安なのだろう無理もない俺だってそうだ。

実際あの後騒ぎを聞き友達の家から飛んで来て話を聞くとそれはもうそこら従に響くほど泣いたものだそれゆえか俺達は泣く暇も無かった。

その後泣きやむと同時に今使っている端末を使って各国のミサイル基地やら政府機関にハッキングし脅しを掛けて犯人に制裁を加えようとしたほどだ、その場で端末を取り上げなかったら世界規模でどうなるかわからん文字道理

泣く暇も無かった(笑)

葬儀では大人しかったがその裏で犯人に懸賞金を掛けようとしたりおじいちゃんの悪口を言った奴を社会的に抹殺したりと色々在ったが・・・

やはり年相応の女の子これからのことで不安で堪らないのだろう。

世間では天才少女と言われている龍美は其の見た目とは裏腹におじいちゃんの血を色濃く継いでいるのか僅か八歳でそこいらの科学者では発明できないものを作り上げるほどの頭脳でおじいちゃんにこそ及ばないけど幾つか特許を習得している天才児で幼少期からその才能に目を付けた輩に事欠かさない実際俺とおじいちゃんから何かとこじつけて引き離そうとした奴もいるほどだ(笑)

ま、それを抜きにしても自慢の妹であるが

なにせ何時も笑顔で誰にも優しいく言いつけはしっかりと守る我ながらよく出来た妹だ

俺がそう思って龍美の顔を見るとその顔は不安とは無縁の屈託のない笑顔で・・・

「やっぱ世界征服でもってお兄ちゃんのお嫁さんをいっぱい貰うのやっぱ男ならハーレムでしょ」

「・・・・・」

 

訂正する、やっぱり龍美は龍美だ・・・

 



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黒鉄研究所

俺と龍美は今研究所のロビーにいる。

黒鉄研究所

富士山麓に在るおじいちゃんが国の支援を受けて建てた研究所だ。

富士山を中心に取れるフォトンニューム鉱石を平和利用を目的に建てられた研究所

フォトンニューム・・・おじいちゃんが発明した新元素で其処から発生するエネルギーを光子力とおじいちゃんは名づけたそうだ。(因みにおばあちゃんの名前は光子)

・・・まんま、マジンガーの光子力研究所である。

フォトニュームは人工的に作ったモノと天然モノの鉱石の二つである。

因みにフォトンニュームも当初ジャパニュームと名付けようとしたが、極僅かながら日本以外でも取れる事からと色々な諸事情により断念したそうだ。

話は戻るがこの研究所は当初は平和利用を目的に建てられた研究所だが今では科学と付くものなら何でも研究する研究所となっている。(一部ではパンドラの箱と呼ばれている)

嘗てISも研究開発しようとしたが諸事情により断念

嘗ては国の支援で成り立っていたがおじいちゃんの特許や各国の企業等からの出資等で殆ど為りったっており余り必要としてない事も合ってか政府の意向が通りにくくなっており一部政治家からは煙たがれているが最も国益に貢献しているから手を出しにくい(それも在って煙たがれているのだが)

それ故今クロガネZはこの研究所に運ばれている。

運び出す際地下の天井が開き床が上がり庭の真ん中から出てきたときはご近所から見物する人が居たが、

まさかあんなものが有るとはみんな可也驚いていたな・・・・・

マジンガーだと家を突き破るが正直そうでなくてよかったと思っている。

 

1号がロビーで受付を済ませてきた。

「龍也様受付を済ませてまいりました。会議室にくるようにとのことです」

ロボットマン1号おじいちゃんが作ったAIロボット量産機の1号機だ

2号も居るが車を駐車場に置きに行っている

「龍也様車を置いてまいりました。」

 

2号も来て二人の護衛の許俺達は研究所の廊下を歩いた。

ロボットマン・・・おじいちゃんが作ったAIロボット量産機で1号から108号まで居る

主におじいちゃんの研究の為の作業用に作られたものだ。(外見はナンバー以外皆同じ)

作業用と言われているが正式にはま多目的用ロボットである。

全員見た目は同じだが何かしらの戦闘技術を修めており其の戦力は軍隊に匹敵するといわれている

・・・なのに作業用

1号と2号以外は普段この研究所や各地で働いており普段全員が揃うことはまずない

おじいちゃんの葬儀の時は全員参列してたが・・・

おじいちゃんの事もあってか今日は俺達の護衛として二人も一緒だ。

・・・・あの日二人とも出払っていた事もあってかおじいちゃんの事を可也悔やんでおりそれ故か俺達兄妹と行動を共にする事が増えた実際学校まで付いてくる事もあってか周りは引いていた。

おじいちゃんの事で冷やかす輩もいたが、二人の存在に怖気づいて直ぐにいなくなった程だ。

作業用だが格闘技はプロ以上の腕前のロボットを前にしてはそうだろう

「お二人とも此れから何が有っても我々が付いています。」

「ですから、安心してください」

二人の頼もしい言葉に俺は今だ残っていた不安が晴れたような気がした。

よし此れから何が有っても驚かず対応しよう俺はお兄ちゃん何だから妹を守っていく為にもしっかりとしなければ

「ああ、ありがとう二人とも」

 

俺達は研究所の会議室に着いた

「ようこそ、二人とも」

俺達を出迎えたのは白衣を着た男性陣

その中から出たのは強面の白衣を着た男性・・・刃隼人(じんはやと)この黒鉄研究所の現所長である。

嘗ては所長代行だったがおじいちゃんの後を継ぎ所長に収まった

名字の通り刃物ように切れる男でおじいちゃんの弟子で俺達兄妹の父親とは親友同士である。

因みに刃隼人であって神隼人ではない・・・ここは弓教授だろうと思う人が居るかと思うがそんな人はいない

それっぽい人は探せばいるかもしれないが・・・

「刃さん、それで何か解かりましたか」

俺は刃さんに尋ねた

今クロガネZとアイアンハートはこの研究所に分析の為預けてある。

最初は政府に取り上げられるとこだったが刃さんが話をつけてくれた御蔭で事なきえる。

そして今日はその結果が出たとの報告が来て今後の事について話が有るそうだ。

その為に今日俺達兄妹は研究所に呼ばれた。

「あぁ、とんでもない事が解かった、先ず三博士説明を頼む」

そう刃さんが言うと他の男性陣のうち三人が答えた

「はい、刃所長」

「龍也君、龍美ちゃんよく来たね」

「それではこれを御覧あれ」

三博士と呼ばれた三人・・・モリ博士とタワシ博士、ソリ博士だ

念の為言っておく、もりもり博士でなくモリ博士、セワシ博士でなくタワシ博士、のっそり博士でなくソリ博士だ

会議室のモニターが映った

其処には地下の格納庫にたたずんでいるクロガネZとアイアンハートだった。

 

先ず画面はアイアンハートをアップで写した

「先ず、アイアンハートにつきましては解かった事が主に3つ」

「一つは機体について」

「大体の構造は同じだが構成する素材が若干違う」

そう三博士が言う

「素材が違うってじゃあぁ、あれは別物」

「ちがうよ、お兄ちゃん」

今まで大人しかった龍美が口を開いた

「あの、アイアンハートはお兄ちゃんのアイアンハートだよ」

「解かるのか?龍美」

コクリ

そううなずく妹はモニターを指差して

「あの機体を構成しているのは特殊合金Zだよ、ただ数値が断然違う」

よくわかったな俺はモニターに映っている数値についてはサッパリだ。

「うん、よく解かったね流石、龍蔵博士のお孫さん」

「御覧のとおりこの機体を構成しているのはネジの一本まで特殊合金Zだが」

「その精度は今までのモノとは断然違う仮に言うなら超特殊合金Z」

其の言葉に俺は・・・

「超特殊合金Z・・・」

って、超合金Zかよ

特殊合金Z其れはおじいちゃんが考案した合金

現代最強の合金と呼ばれそれ故にZとつけられたもので一部では超合金Zかよと突っ込まれる

「じゃあ、あのアイアンハートは俺のアイアンハートを精製し直されたものだと」

「うむ、そうじゃ」

俺の問にタワシ博士は答えた

モニターにはアイアンハートに対して向かって打ちだされるミサイルやレーザー等の攻撃が有ったが其の装甲は傷一つ付かなかった。

って人の愛機に何してんの!?

「次に二つ目機体の大体の構造は基本は同じだが各所ブラックボックス化している」

「その構造はアノISのコアと類似していると思われる。」

「ISてあのインフィニット・ストラトスの事ですよね何故か女にしか反応しないという」

俺の問に三博士は答えた。

「うむ、あの機体にはISの構造が取り入れられておる。」

「実際テストをした際バリアーを展開し装甲が破損してもその場で修復する自己再生」

「オマケに、拡張領域が確認されておる。」

またモニターにはアイアンハートに対して向かって打ちだされるミサイルやレーザー等の攻撃の映像が有ったが少し違ったアイアンハートの周囲に展開される光の壁・・・俗に言うバリアーが展開された攻撃は更に激しさを増して更に何処からか持ってきたのかナパーム弾や戦車砲やらも打ち続けたしまいにはバリアーが破れたが其の装甲には傷一つ無かった。

正直ホッとした

「合成映像じゃないですよね・・・」

「うむ、正真正銘実際の映像じゃ」

「他にもバリアーを緩和させる超振動パルス装置に掛け」

「バリアーを破って同じ事を試した」

さっきと同じ映像が流れた違いは先ほど展開されたバリアーは直ぐに破れアイアンハートは攻撃の雨に曝された。

オイオイ大丈夫かよ・・・・

攻撃が止み煙が晴れると無傷のアイアンハートがあった。

「っな!?無傷!!」

俺は驚く

「やっぱり、合成映像でしょ」

「信じられんのも無理もないが本物だ」

そう刃さんが言う

「最後に三つ目、操縦系統に変わり在りないが」

「誰にも動かせない」

「此方からの解析は出来るのに」

「なっ誰にも動かせないって現に今バリアーとか展開してたでしょ当然誰かが乗って・・・」

俺は合う事にきずいたISは女性にしか反応しないという事は当然乗っているのは・・・

「って何しているんですか、幾ら無傷でも中の女性は唯じゃすみませんよ!!」

「待って、お兄ちゃん」

俺がそう三博士に詰め寄っていると龍美が・・・

「アイアンハートにはだれも乗って居ないよ」

「誰持って、現に今・・・」

「・・・・多分自己防衛機能が働いたんだよ」

龍美がそう言う

「そうか、自己防衛機能か人が乗って居ないで何より・・・・って其れでも人が預けた機体に何しとんじゃ」

俺はそうノリツッコミをしてしまった。

そんな俺に刃さんは・・・

「龍也、落ち着け」

「だけど、刃さん何許可してるんですかもしアイアンハートが壊れたらどうするんですか。」

「俺に言うな、何分鮫島博士達が勝手にやった事だ。」

「・・・・鮫島博士達って・・・・・」

俺はある事に気付いた本来ならこういう処に居るはずの人物達が居ない事に・・・

俺はあたりを見渡し

三博士に聞いた

「三博士、解析には三博士も付いていたんですよね?」

俺がそい言うと三博士は眼をそらしながら答えた

「っそ、其れはじゃなぁー」

「なんというか」

「最初は止めたんだがのー」

「・・・出てくる数値に夢中に為って止めるのも忘れたと?」

「「「はい」」」

そう、三博士は答えた。

「そう責めるな龍也、三博士も最後は止めたんだでなければ今頃跡形も無く溶けていた」

そう刃さんが言う

「っあ、当り前じゃないですかていうか何ですか溶けるって!!」

 

「龍也、が来たって」

「おおぉ、待ちわびたぞ」

俺がそう怒鳴ると会議室に二人の白衣を着た人物が入ってきた

二人とも一部除いて瓜二つのガタイの良い老人だった。

「どうだ、龍也体は特に変わりは無いか」

一人は顔の半分が若干茶色に変色してる鮫島一郎(さめじまいちろう)博士、バイオ工学もとい人間改造にその身を捧げた研究者で普段は理性的だが事研究に為ると周りが見えなくなる。気の良い老人である。

「何かあったら直ぐに相談しなさいワシが改造してやる」

・・・これでも理性的である。

「ぐひひぃ、龍也どうだワシの作った兵器は?」

二人目の一郎博士と瓜二つの顔にだが変色は無く顔に大きな傷跡が有る鮫島二郎(さめじまじろう)博士、一郎博士の双子の弟で兵器開発に情熱を注いでいる。一郎博士と対象にテンションが高い、兵器と付くものなら何でも研究開発している。顔の傷は其の時の事故で顔の皮が剥げたのを一郎博士が治療した後だ。

頭のネジが一本抜けてる様な人で狂気じみているが悪人ではない一郎博士共に気の良い老人である。

「あれならどんなISも女もイチコロじゃぞぉー無論男もじゃひゃほーい」

・・・・繰り返す悪人ではない

正直にいえばゲッターロボの敷島博士を具現化したような人物達で日本で何か騒ぎが有ればまた鮫島かとネット上でも話題に為る。それ故政府から危険人物としてブラックリストに載ってるとか無いとか

それでいておじいちゃんとは同級生だとか

「お二人とも相変わらずお元気そうで・・・・」

・・・・あぁーこの二人ならやりかねないし何を言っても無駄だろう・・・・

 

「それで、アイアンハートの事は解かりました様は凄いが誰も動かせないと」

 

「ぐひひーまぁそういうことだ、がまだ試していない事が有る、お前が乗って居ないという事だ」

と二郎博士が言う

・・・・っはいぃーアイアンハートに乗れって、と言う事はアノ実験を俺が乗った状態でやるってっか

冗談じゃないアノ実験で使ってた兵器は二郎博士の作ったものだ、この人の作った兵器は通常兵器とは一線を越えているアノ映像を見た限り幾らアイアンハートが頑丈でも中の俺が唯じゃ済まない。

俺は一歩後ずさりしていつでも逃げ出す準備をした。

「二郎博士その言い方では龍也が勘違いしますよ。」

刃さんが入ってきた。

刃さん助かります

俺は刃さんが助け舟をよこしてくれたと思い内心感謝した。

「龍也博士達が言うにはアレを動かせるのはお前だけかもしれないということだ」

「俺が動かすって、あれはISの技術が取り入れられているんでしょだったら男の俺が動かせるはずが」

『其れについては、束さんが説明するよ』

俺と刃さんが話していると突如として会議室に女性の声が響き渡った。

するとモニターの映像が切り替わり一人の女性が映し出された。

「ああ、あなたは・・・束さん」

ISの開発者

篠ノ之束(しのののたばね)其の人だった。

 




やっとISのキャラが登場


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続・黒鉄研究所

『やっほー、たっくんのアイドル束さんだよ』

モニターに映る女性・・・篠ノ之束(しのののたばね)は元気にあいさつをした。

ロングヘアーにウサミミのカチューシャ、胸元が開いたエプロンドレス、目もとはどこか眠たげの女性だ。

束さん・・・ISの発明者にして自他ともに認める天才で幼馴染の箒の姉

IS・・・インフィニット・ストラトスもとはこの人が宇宙開発用に作ったものだが現在は兵器として扱われておりマシンフレームと同じく現代の軍事力の要となっている。

 

「お久しぶりです、束さん相変わらずお元気で」

「やっほー、束お姉ちゃん」

 

龍美は束さんとは親しく知らない人が見れば仲の良い姉妹に見える事実龍美の服装は束さんの影響だ。

5年くらい前に引っ越して以来互いに連絡を取っているようだが。

『たっくんもたっちゃんも元気そうで何よりだよ』

「それで、なんで束さんが此処に?居るんなら最初から言ってくれればよかったのに」

「束は今この研究所にいないこれは何処かにある彼女のラボからの通信だ」

俺がそう言うと刃さんが答えた。

「そうですか、それで束さんが説明するという事はやっぱりあれはISなんですか?」

『そうだねー、さっき三博士が言った通りあれに組み込まれているシステムがISと同一のモノだよ、ただし通常のISはパワードスーツだけどこれはマシンフレームにシステムを組み込んだ別物だけど』

「っな!!」

俺は驚いただって其の筈IS・・・其のコアは完全なブラックボックス、コアを製造出来るのはこの束さんだけ実際現在存在する467のコアもこの人が作ったモノだしその製造法は本人以外解からない筈現に製造方法はおじいちゃんでさえ完全に理解が・・・

「もしかして、おじいちゃんは製造方法を知っていた若しくは解明したってことですか?」

『龍蔵博士は、前からISと同一のモノとそれ以上の何かを研究してたし、此れもその産物だね』

俺はその言葉におじいちゃんの言葉を思い出した、これが有ればISを超えられると・・・・

『実際、これにはサイズと他にも組み込まれているシステムと素材やエネルギーも組み合わせれば既存の全ISを超えているよ・・・・流石の束さんも驚きものだよ。はははぁー』

当のIS開発者も言っている事から本当なのだろう事実マシンフレームはISと比べれば飛行性能等の機動力は劣るが腕力と素の頑丈性はISをうわまる、機動力もそれなりに高い

マシンフレームは操縦者によってはISを撃破したという実績が有るがそれにはそれ相当の操縦者が必要になる

ISも防御面では高いがそれはバリアーが有っての物で其れが無ければ生身と変わらないし捕まえればどうにでもなる。数で攻められれば危ういが・・・・

世間ではISこそ最強説もあるがマシンフレームの存在は目の上のタンコブでしかない。

そんな既存のマシンフレームを超えた機体に既存のISを超えたシステム・・・正直チート以外の何物でも無い。

『後付け加えればさっきの実験映像だとただ防衛システムが起動しただけだけど本来のシステムが起動すれば比べモノに為らないよ』

「本来のシステムが起動て言うと誰かが乗れば良いって事ですよね?」

『うん、そうだよ正しは乗るのはたっくんに限るけど』

「それだとアイアンハートは俺が乗れば動くってことですね。」

『そだね、それに博士の言葉にこれが有ればたっくんはISを超えられるって在ったでしょ?』

そうだおじいちゃんは俺がISを超えられる言っていたってことは・・・

「俺が乗る事が前提に作られているんですね」

『そう言うこと、さすがたっくん呑み込みが早い。』

「大体わかりました。試してみないとわかりませんが俺が乗れば動くという事で良いですね?みなさん」

俺の問に皆は頷いた。

「じゃぁ、アイアンハートに乗るのは後にして次はクロガネZについてお願いできますか?」

「ああ、そうだな寧ろ本題は此処からだ三博士頼みます」

そう刃さんが言うと三博士が説明しだした。

「待ってました」

「それでは」

「これをご覧あれ」

アイアンハートを映していたモニターは切り替わり漆黒の巨人が映し出された。

全長27mのロボット

おじいちゃんが作ったクロガネZだ。

金色の目に黒と白のボディー胸には赤い放熱板らしきモノが・・・

カラーリングと特徴だけ言えばほぼマジンガーZだ

「先ずこのクロガネZは解析してみると」

「基本構造からしてアイアンハートや既存のマシンフレームやどのロボットも凌駕する事がわかりました。」

「構成材質は先ほど説明した超特殊合金Zで装甲の厚さも在って可也の堅牢さを持っておりますな。」

何か悪い予感がする

モニターは切り替わり先ほどの実験と同じ事が繰り広げられていた。

最初は先ほどと同じでミサイルやレーザー、ビーム等の集中砲火にさらされていたそして次第に勢いをを上げていき先ほどとは比べ物に為らないほどの爆音が鳴り響いた。

オイオイ大丈夫かよも実験を通り越して最早戦争だろ。

俺がそう思っていると攻撃は止んだ

攻撃が止むと其処には巨大なクレーターが出来その中心には何事も無かったかのように立っているクロガネZが居た。

「御覧のとうりアイアンハートと同じ合金を使用していておりますがその完成度はアイアンハートを凌駕する」

「それに内部構造はアイアンハート同様のシステムが組み込まれているが殆どそれ以上のブラックボックスとなっており龍蔵博士が残した設計資料を見てもその全容は解明今だ現在でも解明しきれません」

「それにあれだけの集中砲火でもバリアーの一つも張らずに無傷」

ウソだろあれだけの集中砲火、バリアーも張らずに傷一つ付かないなんて

「更に全身が超兵器の塊で構造を解析しただけでも」

「可也の威力が有ると事がわかりました」

「その上並の人間では心身ともに可也の負担がかかる事がわかりました」

モニターに各部の映像が映し出された

目からビーム、胸の放熱板からの熱線、腹からもビーム、腕からもビーム、口からの竜巻そしてロケットパンチ等の兵器が映し出された。一部除いてはアイアンハートと同じだが数値だけ見ても比べ物に為らない。

「そしてこれらの力を可能にしたのが」

「超特殊合金Zで作られた光子力ドライブとプラズマドライブの」

「二重機関によるものじゃ」

 

動力部の透視画像が映し出された

光子力・・・フォトンニュームから抽出される高純度の光エネルギーでおじいちゃんの発明品の一つ、光子力ドライブとは其れをもちいて莫大なエネルギー生み出す機関だ。

あとプラズマドライブもおじいちゃんの発明品のエネルギー機関だ、アイアンハートにも搭載されおり可也の出力を誇るそれは、無論特殊合金Z製だったがとなると超特殊合金Zになったアイアンハートはさらに強くなったということそして其れを超える巨体のクロガネZのモノは正直想像を是する。

 

「すごいなー、まるでマジンガーだ」

「かっこいいー」

「そうじゃろー、ISも含め今既存のどの兵器も目じゃない、現にワシの作ったどの兵器もモノとせんかった」

俺達兄妹の言葉に二郎博士が答え

「これが、放たれた時どんな威力か想像するだけでワクワクするのぉー、ぐひひー」

武装の映像を指差し笑い始めた

「それに、資料によるとパイロット・・・つまり龍也お前のよって初めてその力が引き出されるとされておる」

今度は一郎博士が口を開いた

「これは、ISとは別モノだが其れに類似するシステムを組み込まれているこれはパイロットの意志によってコントロールできるようだ」

「俺の意志で・・・・」

おじいちゃんは言っていたこれさえあれば俺は神にも悪魔にもなれると世界を滅ぼす事も支配する事も俺の自由だと・・・確かにこれだけの話を聞けばそうなのだろう実際に乗ってみなくても解かるこれは其れだけの力を有するという事を・・・・

「それでだ、龍也此れからの事だが」

「はい、やはり世間に公表しますか」

刃さんが切り出してきた。

そりゃそうだこれだけのモノを個人が持つ事を世間が許さないだろうし運び出す際に大勢の人に見られている。

から隠しようが無い

世間じゃクロガネZの名を知らないモノだからマジンガーと呼ばれたりして物議をかもしだしている。

マジンガーのイメージもあってか下手に誤魔化す事も出来ない政府でも対応に困っておりおじいちゃんの名も在ってか世界中が注目している。

幾らなんでも個人所有は出来ないだろうから徴収され良くって封印か最悪解体かな場合によってはアイアンハートも徴収されるだろう、もっと悪ければ軍事利用されるか・・・

俺としてはおじいちゃんの残したモノだから取って置きたいがそうもいかないだろう。

「ああー、公表はするがお前が思っているのとは違う」

「そうですか・・・?違うって政府に差し出すんですよね?」

刃さんの言葉に俺は困惑した

「公表はするが差し出さない、度の道、政府には手の余るものだろう」

「じゃあー如何するんですか、幾ら黒鉄研究所でも此れだけのモノを所有する事なんて出来ないでしょう」

『其れついては、束さんが説明するよ』

束さんが通信越しで話しかけてきた

「束さん、どう言うことですか?」

『ふふんー、じゃ教えてしんぜようー・・・たっくんはISの今の現状を知っている。』

「ISですか?・・・そうですねー各国の防衛と抑止力としての要ですかねマシンフレーム等と同じで」

各国はISを兵器として防衛と抑止力としての要として扱っているが

その数は限り在りISの保有数でその国の軍事力が決まるなんて言われていが重大な欠点が2つある。

一つ何故か女性にしか反応しない、二つ束さん以外コアが生産できない、である

かと言うマシンフレームは飛べるのはアイアンハートを除いて一部でしかなく例え飛べたとしても飛行性能が劣る

が其れ以外には問題ない

強いて挙げれば高性能な機体ほど操縦者を選ぶ事ぐらいでそれさえ除けば幾らでも生産できる事も在ってISより需要がある。それでもISが最強と言われているのは高い機動性や使われている技術によるものだが年々技術の進歩に其れが覆れる事もある。

現に俺は嘗てのアイアンハートでISを撃破している。っま其れでも勝ったというだけでマシンフレームが最強と言う訳ではないが、やはり数の問題だろう。

自国で資金と技術が有れば幾らでも生産開発できるマシンフレームと他国からの貰いもののコアに依存しているISとでは需要うが違う。

『そうだね、じゃあ、今のロボットの現状は?』

「はい、今在るマシンフレームとマシントルーパー等のロボットですね」

俺は答えた

マシンフレーム・・・8m前後の有人機ロボットでISと同じく現在第一世代から第三世代までありISに並ぶ現在各国の主力兵器として需要が高い

あと十数mの機体も在るが前者より需要が無い

マシントルーパー・・・3m前後の有人機ロボットで低コストかつ整備のしやすさからマシンフレーム以上の需要がある因みに作業用のマシンワーカー等も在る。

ロボット・・・AI搭載がたの人間大から20m前後の有人機等を指す

『うんそうだね、じゃあもし新しい主力が出来たらどうかな?』

「そうですね、ISはまず無いとしてマシンフレームは第四世代とかですかね?ロボットなら可也のものです。たとえばクロガネZの様な」

『うんー、そうだねーじゃあー日本以外の国でそんなのを作っていたら?』

「っな・・・・そう言うことですか」

束さんが言いたい事が解かった要するに日本以外の国、他国でクロガネZの様なロボットを開発していたら其れに対する抑止力が必要だ、他が作って良くってこっちが作って悪いなんて言えないし何よりこの研究所のモノだそれそうの理由が必要だISの時みたいに圧力をかけても殆どブラックボックス化してるクロガネZだ技術の提示を要求されても問題ない。

『そう言うこと、それに自衛隊でも作っているみたいだし今更巨大ロボットの数体ぐらいでこの研究所から取り上げる理由はそうは無いよ』

それもそうだこの黒鉄研究所は特殊で世界に影響する程の技術を有している故に世界の重要施設と指定されており政府が国益云々で介入することが出来ない

「じゃぁ、クロガネZはこのまま此処に置いてもらえるんですね。」

俺は刃さんに尋ねた

「そうだ、例え解体を要求されても、アノ堅牢さで無理だ、それにアレを扱える処は此処以外に無い」

『そうだね、それもそうだけどもう一つたっくんが博士から渡されたブレスレットだけど』

そうだもう一つあったアノブレスレットだ。

「それなら此処だ」

束さんの問に刃さんが答え懐からブレスレットを出した。

「龍也、此れを右にはめてみろ」

刃さんはそう言って俺にブレスレットを差し出した。

俺は言われたとおりブレスレットを右腕にはめた。

漆黒の輝きを放つそれは何か不思議な感じがした。

「此れは一体何だったんですか?おじいちゃんも必要な時に使えとか此れも神にも悪魔にも成れるって」

『答えは簡単』

「龍也心から念じ言えクロガネチェンジと」

俺は二人に言われたと通りにした

ブレスレットを構え

「クロガネチェンジ」

そうするとブレスレットが光り俺を包んだ

「・・・・なんだこれ」

それと同時に頭の中に情報が流れてきた、システム、武装等の情報

それと同時に力がみなぎる

 

 

「お兄ちゃんカッコイィ」

「そうか?」

「うん、はいこれ」

龍美は俺に手鏡を見せた

俺は自分の姿を確認した、全身を包む漆黒の装甲服、

「顔まで、まるで特撮のヒーローみたいな」

『これこそ龍蔵博士が作ったIS以上の存在』

「エクシードギア・クロガネだ」

そう束さんと刃さんが言う

「エクシードギア・クロガネ・・・」

「そのクロガネスーツは身体能力を高めると同時に高い防御性を誇る」

『其れが有って初めてクロガネZとアイアンハートは真の力を発揮するんだよ』

凄いな、要するにパイロットスーツを兼ねたパワードスーツてことだ、

『そして、クロガネにはISと同類のコアも組み込まれているんだよ』

「ISの、それじゃこれはIS」

『うん、正解でも間違い正確に言えばISと同種のそれ以上のパワードスーツだよ』「ISと同種・・・ですが既存のISとは外見が違いますけど?」

『うんそうだね、そこは正確に言うとISの機能はまだ起動していないだよ、様は二重構造だよ』

「・・・・成るほど」

つまりこうい事だISは生身のまま装着する、それだけでも可也の力を発揮する

その上でこれはISを身に纏う事が出来るパワードスーツ恐らく此れ単体でもISと同等またはそれ以上の力を持つと言うことだ

『更に、付け加えるとそのコアは束さんの作ったコアとは別モノしいて言うなら黒鉄式コアかな』

「黒鉄式コア・・・束さんちょっと良いですか?」

『うん、なーにたっくん?』

「ISは本来女性にしか反応しないはず、男の俺が使えるのは色々と問題が有るんじゃ」

其れも其の筈今現在ISは女性にしか動かせないそれ故、各国は女性優遇制度なんてモノをしいている。

それで世間では女性=偉い言う女尊男卑の風潮となっている。

今の女性の立場を作ってるのはISと言っても良いだろう。

其処に男が動かせるISを超えるISなんて世界はまた混乱する。

『そんな、細かい事は気にしない、其れはクロガネ式でたっくんの為に作られたモノだからたっくんにしか反応しない筈だよ現に研究所の誰にも反応しなかったし言うなればたっくん専用機だね』

俺の心配をよそに束さんは気楽に答えた。

細かい事って・・・・・

『それより、話を戻すよ、そのスーツとISを合わせたそれはISであってISじゃないたっくん次第で正に神にも悪魔にも成れる代物だよ』

「・・・・・・」

俺は唯唖然とするしかなかった。

 

 

 

 

 

 

 



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続続・黒鉄研究所・黒鉄式ISクロガネ

やっと戦闘シーン


あの後俺はクロガネスーツのテストの為研究所の屋外にでた。

 

『それじゃぁー、始めるよー』

『龍也準備は良いか?』

スピーカーから流れる二人の声

「はい、いつでも行けます。」

そう言う俺が立っているのは草一本も生えていない広場此処は主にロボット等のテスト等で使われる場所だ。

『じゃぁー、思いっきりジャンプしてみてー』

「はい、・・・・とぉー」

俺は身構え・・・力の限り跳んだ

する勢いよく跳んだ俺の体は一瞬にして地面から遠く離れていた。

『『『おぉぉー』』』

 

 

会議室では博士たちが分析を開始してた。

「っ凄い」

「あっという間に28mも跳んだ。」

「特に重力の変動はありません」

分析している科学者達は驚く

龍也は其れから100mを6秒代、パンチやキックでは岩を砕いた。

「どう思う、束」

『そうだねー、たっくが特別鍛えているのも在るけど初期段階とは言え此れだけの結果を出せるだから凄いよ』

刃の問に分析結果を見て束は答えた

「確かに初期段階での単純な身体能力だけでこの力・・・可也のモノだ」

『それに、身体能力の面ではもうISを超えてるね。』

束は送られてくるデータを見て思った今の段階では並の量産機なら簡単に撃破できるが其れでも神にも悪魔にも成れると言うには程遠い。

現在はISは最強の兵器と言われているがそれは、嘗てじぶんが天塩を掛けててがけた最初のISに限る。

その他のISに至っては自身の作ったコアを搭載してるだけで最強とは言い難い所詮は最強のブランドに乗っかっているだけの後追いモノだ。だが此れはそれとは違い最強又はそれ以上に至る可能性が有るモノだ。

それにISの機能も加えて龍也の成長次第ではそうなる事は容易に想像できる。

『束さんの予想どうりならあれは自己進化機能とたっくん次第で何処までも強く成れる』

 

 

其れからテストは過酷差をましてきた

耐久テストと称して二郎博士の実験台

銃で撃たれたり、刀で切られたり、火炎放射で焼かれたり、

正に地獄(バリアーがあて無傷だったからよかった)

あとパワーテストにブルドーザーと押し合いをしたり、マシンフレームと綱引きをしたり、特殊合金の板を殴ったり、鉄球を受け止めたりした。

「もういい加減にしてくれ、あとどれだけやれば気が済むだ」

俺がうんざりとしていた処に次の指示が入った

『お疲れ、たっくん次は空を飛んでみてくれる』

空を・・・って

「わかりました・・・・」

俺は空を飛ぶイメージをし地面を蹴った

「とぉー」

先ほどと違い体は軽く最初飛んだよりも遥かに高い場所で俺は止まった

「おぉー本当に飛んでいる、これが空・・・良し」

俺は体を前に向け飛んだ

スーツ越しでも感じる風、これが空を飛ぶということか。

『どお、たっくん』

「束さん良い感じですよ」

俺が周囲を飛んでいると束さんから通信が入った。

『そうじゃ、早速ISを展開してみてくれる』

「はい、わかりました。」

俺上空で止まりISを展開した

「いくぞ、クロガネ」

俺の体を光が包み新たに姿を形成した

延長された手足と各部に装着された装甲に左右に浮く翼の様なモノそして胸部に追加された装甲そして頭部には更にフルフェイスのマスクが装着された。

まるでロボット

「これが、黒鉄式IS・クロガネ」

『よーし、それじゃ最後のテストをいくよ、たっくん此れから来るミサイルとかを避けるなり防ぐなり撃墜するなりしてね』

「っえ、ミサイルとかってちょっと束さん?」

『それじゃーいくよ、二郎博士お願い。』

『ぐひひ、よぉーし任せろ龍也死ぬなよ・・・ぽちっとな』

束さんがそう言うと二郎博士出てきて何かのスイッチを押した。

何か悪い予感がする

俺がそう思うと同時に研究所の各部からミサイルが数十発飛んで来た

「って、本当に飛んで来た。」

俺はすかさずミサイルを余掛けたがUターンして此方に向かって来た

「追尾式かよ、仕方ない光子力ビーム」

俺は頭部の龍の目からビームを放ちミサイルを撃破した。

『ふんーやるねーそれじゃこれならどうだ』

『ぐひひ、いくぞ龍也、ミサイル特盛り発射ー」

そう言うと今度は先ほどとは比べ物にも為らないほどの量のミサイルが凡そ900ほど飛んで来た。

「マジか・・・ええいやってやる」

俺は両腕を翳しエネルギーを集中させ打ちだした

「光子力ビーム」

腕から放たれたビームは先ほど頭部から放たれたモノとは比較に為らないほどの光を放った。

ミサイルは光によってなぎ払われ次々と撃墜され龍也に届く前に全滅した。

『ほうやるのー、だったらマイクロミサイル発射じゃー』

今度は小型ミサイルが1000発程飛んで来た

本当このスーツは凄いあっという間にミサイルの位置と数を計算して俺に情報を流してくる

「よし、プラズマブレード」

俺はブレードを展開し両手に握り締めミサイルに向かって飛んだ。

 

 

 

その頃の研究所では、全員驚愕していた。

「「「おおおおぉ」」」

「す凄い」

「今日初めてとは思えない動きだ」

モニターには次々とミサイルを撃破している龍也の姿が映し出された。

「お兄ちゃん、かっこいい」

龍美は目を輝かせながら見ていた

「機動初日に此処までの動きをするとは」

「火力、機動力共に申し分在りませんな」

「アレだけの力を振り回される事も無く大したものですな」

と三博士が言う

「素晴らしー脳波共にバイタルも正常特に負担も無い」

一郎博士が言う

「くぅぅーワシの作った追尾式ミサイルを・・・やるな、なら更に2000発じゃー」

二郎博士が言う

「どうだ、束?」

『うんー此れは凄いよ。各国でまだ開発段階のシステムと同じ否それ以上のモノばかり世代で言うと第4世代とも言えるけど実際、束さんでも研究段階のモノも在って脱帽ものだよ。』

「ほう、第四世代か」

『うん、換装も無しで武装を搭載したISの世代だよ束さんでもまだ完成にはいたって無いよ』

「なんと、第四世代とはな」

「各国でも第三世代に為ったばかりなのに」

「流石、龍蔵博士に束さん各国の研究者達も脱帽モノですの」

三博士は驚く

第三世代・・・イメージ・インターフィイスを用意た武装を搭載した世代だが今だ実験機の段階を出ていない

束と龍蔵はその世代を飛び越えて第四世代に取り組み、完成させたのである。

因みに2年前のロボット選手権時のアイアンハートにもイメージ・インターフィイスの様なモノが組み込まれており完成度は段違いである。

「えぇぇいまた全部落とされたこうなら取っておきのアレを・・・ぐひひ」

と危ない事を呟く二郎博士が居た

 

 

 

アレからミサイルは全部おとしたと思ったら更に2000発も飛んできてそれも撃破した。

「ふぅーもう弾切れか?流石に三千発以上も撃たれるとは思わなかった」

俺が一息つくと研究所から向かってくるモノが・・・・

「なんだ?飛行機か?」

飛んで来たのはクロガネと同じ漆黒の機体の小型戦闘機だった

ただ戦闘機と呼ぶに小さく大きさはクロガネ位だか姿は何処か禍々しく何処か狂気を感じた

「無人機か」

龍也はセンサーで相手を確認したすると通信が入った

『どうじゃ、龍也これぞワシが開発した対IS兵器試作一号機ブラックイーグルじゃ」

「二郎博士?」

『そのブラックイーグルが最後の相手見事倒してみろぐひひ』

そう言って二郎博士は通史を切った

「ブラックイーグル・・・上等じゃないかやってやる。」

 

 

闘いの火蓋は切られた

「先手必勝、光子力ビーム」

頭部からのビームを放たがブラックイーグルはバリアーでそれを防いだ

「っな、ビームを防いだ、バリアーかならこれならどうだ」

俺は両腕の剣で切りかかったがブラックイーグルは紙一重でかわし龍也の横を横切った。

「逃がすか」

龍也は直ぐに後を振り返り追おうとしたが、振り返った瞬間

「っな」

既に此方を向いているブラックイーグルが居た

ブラックイーグルは龍也に向かってバルカン砲を放った

「はぁ」

間一避けたがすぐさまブラックイーグルは追撃してきた。

ブラックイーグルは龍也を追いながらバルカン砲とミサイルを撃ってきた。

龍也は攻撃を防ぎ避けながら体制を立て直そうとした。

 

なんてスピードだ避けるのが精いっぱいだ各部にスラスターが有るからただ接近しても避けられる他の兵装を使ったとしてもバリアーで防がれる・・・それなら

 

龍也はブラックイーグルの追撃をよけながらプラズマブレードを仕舞い構えた

「これでも食らえ、光子力ビーム」

両腕のからビームを放ったがまたビームを防がれたが、龍也はそのまま突撃した。

「捕まえた」

龍也は両腕でブラックイーグルを捕えた。

やっぱりそうだ小さい攻撃ならまだしも大きい攻撃を受けた時は防御に集中して動きが止まる

ブラックイーグルはバルカン砲を撃ったが虚しくも砲身の先に相手はいない

「残念だったな幾らバルカン砲を撃っても先に相手が居なければ意味が無い」

スラスターを全開にして振り解こうとしたがクロガネの腕力の前では無意味だった。

「逃げようったって無駄だこのまま捻りつぶしてやる」

ブラックイーグルは今度はミサイルを連続で撃ちだした。

撃ちだされたミサイルは此方に戻ってきた。

「やっぱりな、二郎博士のやる事だ自分もろとも攻撃をしてきただけど」

龍也はブラックイーグルを盾にしてミサイルを受けた。

「へぇーアレだけの攻撃でまだ壊れないやとなるっと・・・おっりゃ」

龍也はブラックイーグルを放り投げたするとブラックイーグルの機体は大爆発した。

「やぱっり、自爆すると思った。」

 

 



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謎の怪ロボット

テストは程無くして終了し俺は再び会議室にいた。

「お兄ちゃん、お疲れ様」

龍美が出迎える

『お疲れ、たっくん、まさか被弾もせずあんな勝ち方をするとは束さんも驚きだよ』

「龍也、御苦労どうだ特に変わりは無いか?」

束さんと刃さんが言う

「はい、特に変わりは在りはありません。」

「ぐひひ、龍也、ワシの作ったブラックイーグルはどうだった中々のモンじゃろう」

二郎博士が聞いてきた。

「はい、スピードと防御、火力は問題ありません、しいて言うなら捕えられた時の為の対策を立てた方が良いですね例えば電流を流すとか・・・あと自爆はやり過ぎです。」

「あと付け加えれるなら体当たりとかの格闘性を付けたら良いかとそれとバリアーに頼り過ぎです」

実際そうだスピードは規格外とはいえあくまで戦闘機一定の距離を保っての射撃がメインだだからこそ体制を立て直す隙が出来た此れで接近戦も出来たら・・・考えただけでぞっとする。

「うんーそうか電流かそれと格闘せいか成るほどのーよし龍也今度開いてるときで良いから手伝え次はもっと凄いのを作るぞ、ぐひひー」

二郎博士は更なる研究に燃えていた

手伝えって言ってるけど実験対象は俺だろうな・・・

「龍也よ、クロガネをまとった時どんな感じだった、特に負担は無いか?」

二郎博士に続いて一郎博士が聞いてきた

「っは、はい・・・そうですね必要な情報が頭に流れて来ると同時に感覚が研ぎ澄まされた感じと力が漲るとこですかね、負担は特にありません。」

身に付けた時もそうだがテスト中も必要な情報が頭の中に入ってきて初めてなのに武器の使い方の情報が流れてきたりミサイルの位置も丸解かりだった。

「ふむーそうか其処は従来のISと変わりがないか・・・一様後で検査をするから来い、なーに別に解剖せんから安心せい」

何をどう安心すればよいのか・・・・

『ねぇ、たっくん』

「何です?束さん。」

『今度で良いから他の武装も見せて、お願い。』

「別に、良いですよ。俺もこのクロガネの力を知りたいですし。」

『ホント、じゃぁー今度の休みにお願いするよ。」

「今度の休みですか・・・良いですよ」

『ヤッター、じゃぁ『フォォォー』』

束さんの言葉を遮る様に研究所のサイレンが鳴った

「った大変です所長」

「どうした、何が有った」

慌てる研究員に刃さんが問う

「正体不明のロボットが町で暴れています。」

モニターが切り替わった其処に移しだされたのは20m前後のロボット3体だった

その姿は怪物染みた禍々しい姿をしていた。

ロボット達は麓の町を破壊しながら進んでいた。

「なんだ、このロボットは。まさか二郎博士じゃないでしょうね。」

俺は二郎博士を見た

「何を言うワシの作ったのとあんな悪趣味なのとを一緒にするな」

度の口が言う

「っあ、自衛隊のISだ」

龍美がモニターを指す

「ホントだ、さすがIS早いな」

 

 

 

 

町は混乱していた突如として現れた怪ロボット4体による破壊活動で逃げ惑う人々でいっぱいだ。

ロボットは2体は首の長い龍の様な頭部を持ち口からレーザーを放ち建物を焼き払い

もう一体はどくろの様な顔に手に持つ巨大な鎌でビルを切り裂いていた

最後の一体は胸にに顔が有り頭部の代わりに鋭い刃物が付いており刃物をブーメランのように飛ばして建物を切断した。

「わぁー逃げろー」

「警察は自衛隊は何している」

「ちょっと押すなよ」

我先と逃げる人で道は大混雑しておりパニック状態だ。

特に問題なのは・・・

「ちょっとどきなさいよ」

「わたしが先よ」

「男は失せなさい」

今はやりの女尊男卑主義者だ

この主義者は差も当たり前の様に人々を押しのけ我先にと逃げ出そうとしていた

だが質の悪いのは其処じゃない押しのけているのは男性だけでなく同じ女性や子供までも押しのけているのだ

「何をする」

「女だからって許されると思っているのか」

「痛いよーお母さんー」

「あなた達子供にまで恥ずかしくないと思わないですか」

文句を言う人達それに対して主義者は

「なによ、男の癖に楯突く気」

「私は女よ優先して道を開けるのが当然じゃない」

逆上して文句を言っていた。

そんな人々に気付いたのか怪ロボットは人々に向かって攻撃を仕掛けようとした

その時怪ロボットに攻撃が浴びせられた。

「見ろISだ自衛隊が来たぞ」

「よしいぞ」

「あんなロボットやっつけろ」

 

 

自衛隊のIS部隊は驚愕していた突如出撃命令が出て現場に来てみれば町を破壊する巨大ロボット達に

「何なのあのロボットは悪趣味な」

「どうせ頭の可笑しな男が作ったものでしょ」

「このISが在ればどんなロボットでも鉄クズ同然よ」

「みんな、攻撃開始」

IS部隊は一斉に攻撃を開始いた

ミサイルやバズーカ、機関砲を立て続けに浴びせただが、ロボット達は全くの無傷だった。

「っうウソでしょ」

「アレだけの攻撃で傷一つ付かないなんて」

「何かの間違いよ」

「みんな、落ち着いて先ずアノガイコツ顔に集中攻撃よ」

隊長の言葉と共に全機どくろのロボットに集中攻撃をしたが少し傷が付いただけだった。

「そんなー」

 

 

 

 

 

その頃研究所では

「っな、アレだけの攻撃をモノともしないなんて」

「あのロボットも可也の合金で作られているようですな。」

「並のマシンフレームやロボット以上の耐久性ですのな」

と三博士が言う

『ありゃーだめだねISて言っても装備からして無理だね』

と束さんが言う

「あの、ロボット一体誰が。」

「大変です。所長」

「どうした」

「世界各国でも同じようなロボットが暴れています。」

研究員が報告する

モニターには各国の映像が流れていた。

姿は違うが何処も同じようにロボットが町を破壊していた。

当然各国のIS部隊が対抗したが結果は同じだた。

IS以外の兵器も投入されたが此れも大した効果も得ず軍隊は成す術も無く蹂躙された。

『やっぱりね、幾らISと軍隊と言ってもそもそも想定外の相手じゃこんなもんだよ』

束さんの言う事は基もだ基本ISの武装は既存兵器をIS用にサイズダウンさせたものだそのISの武装が通じないと言う事は無論既存の兵器も通じないのも当然だ。

「刃さん」

「なんだ、龍也」

「このまま黙って見ているんですか、此処は俺達も。」

そうだこの研究所でも戦闘用ではないが20m越えのロボットがいくつかある。それにクロガネZも・・・

俺がそう思っていると刃さんが・・・

「駄目だ例え特殊合金Zでもあの攻撃の前では無力だ」

「ですが・・・」

「聞け、龍也これはお遊びの大会とはわけが違う実践だ其れでも行くのか?」

「・・・・」

そうだ、これは実践だ命のやり取りだルールに守られた大会とは訳が違う。

だが其れでも、行かなきゃいけない行かなきゃ後悔する。

俺はモニターに映る炎に燃える町を見つめた・・・良し決めた。

「其れでも、行きます」

「・・・・そうか、よっしなら行け」

「ちょっと、おにいちゃん、刃さん」

龍美は止めよう俺を止めようとした

「止めるな龍美、今俺が行かなきゃ誰が行く」

「でも・・・・」

「いいか、龍美、今行かなきゃ俺達と同じように大切な人を失う人が沢山出るそんな人を出さないためにも俺は行く」

俺の言葉に龍美は黙りこみ

「・・・・解かったよ、ただしちゃんと帰ってきてね」

「ああ、約束だそれにおじいちゃんの作ったクロガネZを信じろ」

「うん」

聞き分けの良いさすが俺の妹だ

「刃さん、後は頼みます」

「ああ任せろ」

「1号、2号龍美を頼んだ」

「「解かりました」」

『たっくん』

「何ですか」

『負けないでね』

「はい」

俺は会議室を後にし格納庫に走った

 



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クロガネZ

俺はクロガネZが在る格納庫に来た

格納庫ではクロガネZが立っていた。

俺は右手をかざし変身した。

「クロガネ・チェンジ」

クロガネに変身した俺はスーツからの情報に従って頭部に向かって飛んだ

「ライドイン」

するとクロガネZの額が光り出し俺を吸い込んだ

 

 

「これが、クロガネZのコクピットか・・・」

俺は今コクピットの中にいる

コクピットの中には様々なレバーや計器が在る

何処見覚えあるそのコクピットは・・・

「アイアンハートと殆ど変り無いな、これなら行ける」

スーツから操縦に必要な知識が流れ込み

俺は操縦桿を握りペダルを踏んだするとクロガネZは一歩二歩進んだ

「良し歩いた」

すると通信が入った

『龍也、行けるか』

刃さんからだ

「はい、行けます」

「そうか、今格納庫の扉を開ける其処から行け」

「はい、解かりました。」

そして格納庫の扉が開き俺はクロガネZを歩かせ外に出た。

 

外に出た俺は町の方角に向かい

「よし、行くぞ、アイアンウイング」

漆黒の翼を広げ

「GO」

大空高く飛んだ

 

 

その頃町ではIS部隊と後から来た自衛隊の部隊による総攻撃が開始された。

「うってぇー」

戦車隊が怪ロボットに砲撃を浴びせた

「標準ロック発射」

戦闘機がミサイルや機関砲を浴びせた

「これでも食らえ」

マシンフレーム部隊がバズーカ砲を浴びせた

全弾命中したが怪ロボットにはさしたるダメージは無かった。

「くそ、なんて装甲だ。」

「此方の攻撃がまるで歯が立たない」

「IS部隊は何をやっている」

そのIS部隊は・・・

怪ロボットに攻撃をしているが決定的なダメージを与える事は無く苦戦を強いられていた。

「どうして倒れないのよ」

「こっちはISが四機で攻撃しているのに」

「ISは最強なのよ、こんな鉄クズに負けるわけ無い」

「このままじゃ弾切れも時間の問題よ」

怪ロボットの堅牢な装甲の前にIS部隊の攻撃は成す術もない

「それに何なのよこの動き」

「まるで獣じゃない」

苦戦する理由はもう一つあったこの怪ロボット達は並のロボットでは出来ない獣の様な動きで此方を翻弄し狙いが定まらない例え当たってもその装甲の前では意味をなさない。

それにISの防御力でもあの攻撃をまともに食らったらただでは済まない。

「それなら、みんなもう一度あのガイコツ顔の頭部に集中攻撃よ」

「「「了解」」」

リーダーの言葉に続いて一斉にどくろの怪ロボットに攻撃した。

「どうよ」

「これなら」

煙がはれると其処には・・・装甲に少し亀裂が走った程度でいまだ健在の怪ロボットだった。

「うそ」

「アレだけ攻撃したのに」

隊員達は唖然としていたそんな時

「「きゃぁー」」

「「!?」」

どくろの怪ロボットに気を取られていたのが災いして隊員のうち二人が別の怪ロボットに捕まってしまった。

「この離しなさい」

隊員は振りほどこうとしたがその力には圧倒的な差が在りびくともしなかった。

「隊長」

「今助けます」

残った二人は仲間を助けようと敵に向かおうとしたが今度はその後ろから・・・

「「きゃぁぁー」」

二人はいとも簡単に捕まってしまった

 

そのころ他の自衛隊はと言うと

「くそ、残りも捕まった。」

「このままじゃ攻撃出来ない」

「たっく、普段えばっている癖に」

「何が、ISは最強だよ、全然歯が立たないじゃないか」

IS部隊の文句を言いながら攻撃が出来ないでいた。

 

「私達をどうするつもり」

「こんなことしてただで済むと思っているの」

捕まった隊員達は怪ロボットに向かって叫んだがその言葉は届かず・・・

怪ロボットはIS部隊を捕えその場を去ろうとしたその時

「光子力ビーム」

突如現れた光の閃光は怪ロボットの腕を切り裂いた。

「「「「きゃぁぁー」」」」

切り落とされた腕は隊員ごと地面に落ちたが隊員達はISのバリアーの御蔭で事なきえた。

「なんだ、今の光は」

自衛隊員が光が出た方を見上げると其処には漆黒の巨人が立っていた。

 

 

 

俺が町に着くとIS部隊の人達が怪ロボットに捕まっているとこだった。

胸に顔が在る奴に二人、龍の頭を持つ奴のうち一体に2人

怪ロボット達は隊員を捕まえると何処かに去ろうとしていた

「なんてこった、今助けるぞ」

俺はロボット達の腕に狙いを定め出力を調整し

「光子力ビーム」

狙いは見事命中うでは隊員ごと落とされたがISの防御壁が在るから無事だろう

怪ロボット達の視線は俺に集中した

来るか

町の被害を考えてなるべく気よつけるようにしないと

後下手に避けると町への被害が広がる。

怪ロボット達は一斉に此方に向かって来た。

「きたな」

先ず龍の怪ロボット二体が口からレーザーを放った

クロガネZは真っ向からそれを受け止めた

レーザーは四散し装甲が温まった程度だった。

こんどは胸に顔がある怪ロボットが頭部の刃を飛ばしてきた

が刃はクロガネZに当たると同時に砕け散ってしまった

「さすが超特殊合金Z、二郎博士の武器でもびくともしなかっただけある。」

「今度は此方から行くぜ、ロケットパーンチ」

クロガネZは両腕を構えロケットパンチを発射した

ロケットパンチは物凄い速さで飛び胸に顔がある怪ロボットと龍の首を持つ怪ロボットを貫いた。

そしてもう一体の龍の首の怪ロボットが突撃してきたがクロガネZはすかさず構え

「アームバルカン」

腕のアームバルカンを放ち粉砕した

「あとはおまえだけだ覚悟しやがれ」

ロケットパンチが戻ってくると今度はどくろの怪ロボットが迫ってきた。

どくろの怪ロボットは大がまを振り翳し切りつけてきたが

クロガネZはそれを受け止め互いに組合に為った。

「パワーでこのクロガネZが負けるかよ」

クロガネZは怪ロボットはを押し上げていた

「このまま捻りつぶしてやる」

すると怪ロボットは口を開き炎を吐きだした

クロガネZは正面から炎を浴びた

「なんて炎だ、だったらこっちは、バーニングブラスター」

クロガネZは胸の放熱板から熱線・バーニングブラスターを放った

バーニングブラスターを浴びたどくろの怪ロボットはドロドロに熔解した。

 

クロガネZの勝利だ

 

 

俺とクロガネZは戦闘後その場を後にしようとしたすると何処からともなく不気味な笑い声が聞こえた

『ふふふぅー』

「誰だ出て来い」

おれはあたりを確認すると何も無かったすると上空に巨大な人影が映し出された。

映し出されたのは金色の鋭い眼光で筋骨隆々の老人だった

「何だお前は」

『ワシかワシの名はギル、ドクターギル』

「ドクターギル」

老人は自らをギルと名乗った

「そのドクターギルがいったい何の様だ」

『まぁ、落ち着け黒鉄龍也よ』

「!?」

何故俺の名を

『何故、自分の名を知っているのかと思っているな、ロボットに携わるモノで黒鉄龍也の名を知ら無いモノはいない尚且つアノ黒鉄龍蔵の孫なら尚更だ。』

「そいつは光栄だ、けどだからどうした」

ギルは不敵なの笑みを浮かべ

『ふふふ、黒鉄龍也よ良く我破壊獣を倒した敵ながらあっぱれ褒めてやる。』

「そいつはどうもで破壊獣と言ったかそれじゃあのロボットはお前が作ったのか」

『そうだ、この破壊獣はワシの作った忠実なる僕よこ奴らがおれば軍隊おろかISなど鉄クズ同然よ』

「そうかい、だけどそのご自慢の破壊獣は俺のクロガネZが鉄クズに変えてやったぜ」

ギルは更に不敵な笑みを浮かべ

『ほぉー、クロガネZと言うのかそのロボットは龍蔵の奴め想いもよらぬモノを作る。おしい奴を亡くしたモノだ』

「っな、まさか、おじいちゃんをやったのはお前か」

『いや、違う・・・だが犯人は知っている』

「それじゃ、教えろおじいちゃんをやったのは誰だ」

『ふむぅー、教えてやっても良いが条件が在る』

「条件だって」

『黒鉄龍也よワシの仲間に為れ、ワシの片腕としてワシの野望の手伝いをしろ。』

「野望だって」

『そう、ワシの野望世界征服の手伝いをな』

世界征服だとこいつ正気かそんなことの為に世界中の町を襲撃したと言うのか。

『ワシとお前が手を組めば世界征服なぞ造作も無い現に破壊獣だけでも世界最強などというISですら手も足も出なかった、其処にお前が加われば恐れるモノは無い。黒鉄龍也よ共に世界を我らの手に・・・』

世界をこの手にか・・・・・

「ちょっと聞くが、本当におじいちゃんをやった奴を知っているんだな」

『無論』

「もうひとつ聞くが、何故ISを捕まえた、どうするつもりだった。」

『無論、ワシの世界征服の道具とするため地球を征服した後は宇宙を征服するつもりだからな』

「それで、町を襲ったのか」

『そうだ、曲がりなりにも軍事力の要のISおびき出すと同時にワシの力を知らしめるのに丁度良かった』

俺は町を見た破壊獣によって破壊された町を今だ炎が止まない町を・・・・

「そうか、わかったよ」

『おお、それでは』

「ああ、これが答えだ」

俺はギルに向かってビームを撃った

ビームはギルをとうり抜け空へと消えた

『そうか、其れが貴様の答えか』

「そうだ、世界征服、ふざけるな、誰がそんな事を手伝うか、世界を征服したいなら俺とクロガネZを倒してからにするんだな」

そう俺が啖呵を切るとギルは突如と笑う出した

『ふふふははぁー、言ってくれるではないか良かろう為ら世界の前に貴様を血祭りにあげてやる』

「おうよ、受けて立つぜ・・・・それと一つ言いか?」

『なんだ?』

「今世界各国で同じようにISを捕えているだろう俺が勝ったらその操縦者達を無事解放しろISは良いから」

『ほう、そんなことか・・・良かろう貴様が勝ったら操縦者は無事解放しよう』

よし、乗ったー

「約束だぞ、俺が負けたら世界征服でも何でも好きにすればいい」

『言ったな、黒鉄龍也よなら首を洗って待っているが好い必ずや我、破壊獣達が貴様を血祭りにあげてやるぞグハハハー』

ギルの姿は髙笑いしながら消えて往った。

 

上手く言ったのかな・・・正直約束を守るような奴とは思えないが何もしないよりはましだろう。

 

「来るなら来い、ドクターギル俺とクロガネZは逃げも隠れもしないぜ」

 

これが俺の数カ月に及ぶ激闘の始まりだった。

 



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魔神降臨・1

アレからギルは世界中で暴れさせていた破壊獣を俺に差し向け俺と戦わせた無論勝ったが其れからも破壊獣を送りつけてきて闘いは更に続いた

数カ月に及ぶ激闘の末見事ギルの破壊獣軍団を退け結果俺の勝利となった

捕まっていたIS操縦者達は無事保護され

事件の首謀者のドクターギルは生死不明となった

因みにISはギルのアジトで解体されていたがコアは無事だったそうだ。

世界は救われたと思い気や色々な問題が発生した今度は俺とクロガネZが世界の敵として認識された

ギルの破壊獣軍団を一体で撃破した其の戦闘力を恐れての事だった。

理由は其れだけでなくギルは最後の戦いの際再度俺を仲間に勧誘したその際衝撃の事実を言ったおじいちゃんを殺したのは某A国の有力者と日本の一部官僚の手によるものだと言うことそしてその証拠は映像と共に世界中に流された。

俺は当初は信じなかったがその後の世界の対応に確信した。

それが、クロガネZは悪であると言う世界の対応だ。

戦い当時称賛してたマスコミ、メディアもそろって俺達を悪者扱いしすぐさま軍隊が編成され研究所は包囲された其処へ政府から交渉の為の役人が来てクロガネZと並び研究所を明け渡せと言い渡された

その時の役人達の得意げな顔ときたら今でも腹が立つ

クロガネZを始めこの研究所には正しく使えば人の役に立つモノが在るが逆に誤れば多大な被害を出す事が明白なモノもあるそう追い其れと渡すわけにはいかない。

昔から欲の在る者に狙われ続けたこの研究所はそう言う事も在ってか特例で治外法権の様なものが在る其れを覆すには国連の総意が無ければならなく一政府が決める事は出来ないすると大使は令状をとりだし告げたこの件は国連からの要請だと

様は大国だけで光子力技術等の利権を狙っての事だ。

本来なら従うべきだろうがそんな要求が受け入れる訳も無く俺達の返答はノーだ

そう言われると役人は事もあろうに俺や研究所の関係者の縁者を盾にしたのだ。

ホントいい度胸だ、刃さん達研究所職員の逆鱗に触れた大使たちは拘束されすぐさま各国に向かって声明を出した「当研究は如何なる圧力に屈しない」とそして周囲を囲んでいた軍隊も研究所のロボット部隊によって制圧されそれに対して各国政府は直ぐに動き軍隊を派遣した派遣されたのはIS部隊を中心とした軍隊だ

俺はクロガネを身に纏いあっという間にIS部隊を撃退し戦車や戦闘機を撃退した。

その光景は世界を激震させた

女しか動かせない世界最強のISを男が動かしそれもたった一機で軍隊を撃退したのだ

唯でさえ破壊獣に続きクロガネZ等の巨大ロボの存在で揺らいでいた女のISの最強の座が更に揺らいだ。

撃退した部隊の兵士は拘束しその上で交渉しようとしたがそうはいかなかった。

大国達は更に戦力を投入してきたのだ。

 

そして今に至る。

 

俺達の前に立ちはだかったのは各国で開発されたスーパーロボットだった

ロボット達はクロガネZと同等の大きさモノのもいれば遥かに超える大きさのモノもいた。

「オイオイ、たった一機相手に大袈裟だな」

俺がそう言うとリーダー格のロボットが答えた。

「君は完全に包囲されている大人しく投降しろ・・・さもなくば撃墜する」

「断る、先に手を出したのはそっちだ、そちらこそ無駄な事を辞めて全面降伏しろ」

「・・・・やもえまい、各機攻撃開始、クロガネZを捕縛せよパイロットの生死は訪わない」

リーダー格がそう言うとロボット達は一斉攻撃を仕掛けた。

生死は訪わないか・・・・中学生相手に何言っているんだか、だったら此方も考えがある

「いくぞ、Z、アイアンブレード」

クロガネZは両手に二本の刀アイアンブレードを出現させて向かって来たロボットの数体を切り捨てた(無論コクピットや動力を避けて)

「っな!?なんだとぉー」

驚愕するロボット達

俺はアイアンブレードを仕舞って相手に手招きした。

「糞!舐めやがって。」

「死ね!」

俺とクロガネZは向かってくるロボットの腕や足を千切っては投げ

ロボットの必殺武器もモノともせず全滅させた。(中には自衛隊のロボットもいた(笑い))

「どうだ、これがクロガネZの俺達の力だ。」

世界は驚愕したアレだけのロボット達をあっという間に全滅させた力に・・・

 

だが世界は諦めず今度は100を超えるISの軍団が現れた

「またISか、なんて数だ・・・・おーい無駄な争いは止めないか?」

「各機あの世界の敵を撃て!!」

俺は話し合いを試みたが全く聞く耳持たずと言わんばかりに攻撃を開始した。

流石に全力で攻撃する訳もいかず俺は出力を落とした光子力ビーム等で撃退したりしていたが次々と投入されるISにいい加減にウンザリしていたダメージは無いがこう攻撃されるといい加減うっとうし、正に煩いハエ(笑い)

そんな時助けが来た

おじいちゃんがクロガネZの以前に作っていたスーパーロボットだ

おじいちゃんが最初に作ったロボット・鉄神Z(鉄人28号に非ず)

クロガネZの試作機のストロンガーZ

超火力エンジンを搭載した炎神Z

三体のスーパーロボットの登場によりIS軍団はたじろいだが今度は戦車や戦闘機、マシンフレームも加わりそう攻撃が始まった・・・かえって悪化した(笑い)

そんな時更に援軍が来た

おじいちゃんの作った黒鉄式コアを搭載した女性アンドロイドの登場だ

白銀の騎士の姿をしたシロガネⅩ、ピンクと白を基準としたヴァルキリーⅩの二人だ。

二人は人間大なのでIS軍団と対峙しあっという間に100を超えるISを撃破した。

 

そしてさらに駄目だしでクロガネZのサポートメカのウイングドラゴンが現れクロガネZと合体し戦場は絶望に染まった(笑い)

それで、なにトチ狂ったか日本に向かってミサイルが発射された凡そ3000発

俺達は直ぐに飛び太平洋上空でミサイルを撃退した。

すると今度は核ミサイルが飛んで来た。

流石にやばいと思ったが、直ぐにミサイルをルストブリザードと冷凍ビームで凍らせて宇宙に運んで爆破させた。

其れでも世界は諦めず軍隊を更に投入した。

仕方なく死人が出ないように適度に力を誇示しつつ兵力を無効化した。

現場の軍人たちはほぼ諦めた様子だがなにぶん上からの命令は絶対で従うしかない仕舞には特攻を指示する始末

その会話は束さんや龍美のハッキングで世界に暴露され現場は更に混乱した。

そんな時に救いの神否・・・魔神が現れた

おじいちゃんが作った(まだあった)クロガネZをも超えるスーパーロボット・マジンゼロが現れた

マジンゼロはクロガネZと似ているがそれ以上に禍々しい外見で人が乗っておらずそれ故クロガネZ以上の力を持つ

マジンゼロは手始めに世界中の軍事施設等を原素レベルで分解しかき集め一つの島を作り上げた

そして世界にメッセージを送った自分がその気になれば世界の全てを作り替える事が出来る其れがどういう意味か解かるか・・・と

 

 

世界は平伏した俺達に・・・マジンゼロに

そしてISは支配者の座から降りた

 

 

余談だが黒鉄研究所にも攻撃が在った投入されたISは50だが全部研究所に集合していたおじいちゃんのロボット達や二郎博士の武器で撃退された。

 

 

 



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魔神降臨・2

前話は主人公視点の話


それは、悪夢だった。

突如世界中に現れ破壊活動を始めた所属不明のロボット達

放たれる光線で蒸発する人々、鋼鉄の刃で切り刻まれる人々、炎で焼け死ぬ人々

現状は正に地獄と言えた

 

各国はすぐさまIS部隊を投入するが手も足も出ず逆に捕縛され全く意味を為さなかった。

IS以外の部隊も投入されたが破壊の獣達・・・破壊獣の前では無力に等しかった。

人々は絶望した最強の兵器であるISが手も足も出ず捕縛様にそして蹂躙される軍隊、破壊される町に・・・・

そんな時同じく攻撃を受けていた日本でそれは現れた某ロボットアニメのようにさっそうと

黒い鋼鉄のボディーを輝かせたロボット・・・・その名はクロガネZ

数日前に話題となったロボットだった。

 

クロガネZは破壊獣の攻撃をモノとはせずまたたく間に撃破しその場の人々にその力を見せつけた。

 

クロガネZが破壊獣を撃破して数分後世界各地で暴れていた破壊獣は一斉に行動を止め撤退したそして、世界各国にメッセージが送られた。

事件の首謀者ドクターギルからの

『世界よ、我名はギル・・・ドクターギル、この世界の覇者となるモノこの度我が破壊獣の力は如何だったかな?諸君が誇るISはもちろんどの軍隊も御覧の在り様、諸君らはワシが何故このような事をしたか疑問に思うだろう

全ては我が野望・・・そう、世界征服のため!!』

『我軍団は無敵・・・諸君の取るべき道は二つ黙って服従するか無様に死ぬかだ。・・・・だが幸いなことに諸君にはもう一つ道が出来たそれはクロガネZ、数日前に亡くなった黒鉄龍蔵が作ったロボットだ。』

忌々しい事にこのロボットは我が破壊獣と太刀打ちできる唯一のロボットだ故に此処に宣言する我が破壊獣軍団は最初にクロガネZとその操縦者を血祭りに上げるそしてホトニューム・・・光子力を我が手に!!それまで世界には猶予を与えようクロガネZとの決着をつけるまで世界には手を出さん戦力を整えるなり全面降伏の準備をするなり好きにするが良いただだしワシらの戦いを邪魔するならそれそうの報復をする。ぐはははぁー!!』

 

世界に動揺が走った。

 

ギルの宣戦布告の後、世界中がクロガネZとギルの話題が持ち上がった。

 

各国政府は対応に困った、まるでアニメや漫画の様な展開にギルに攻撃しようにも所在は解からず頼みのISが搭乗者ごと捕えられて軍隊も全く役に立たなかったうえ甚大な被害にも関わらずギルに対して何も出来ない事に面目丸つぶれだ。

すぐさま各国首脳による会議が始まったが、皆どの国が戦いの主導権を握るかで言い争っている。

「ここは、我が国の指揮の基闘うべきだテロリストに目にも見せてやる」

「なにを、言う被害に在ったのは貴国だけでは無いのだぞ」

「それに、敵の戦力も解からず無暗に闘うのは無謀だ」

「ここは、平和的解決方法を模索するべきだ。」

「日本は、如何ですかな?例のロボット・・・クロガネZは貴国で開発されたモノです此れについて如何に?」

「それについては現在確認中でして・・・」

「答えに為って無いぞ、件のテロリストはあのロボットを倒した後ににまた破壊活動を再開すると言ってる」

「それについては如何する所存で?」

「それに・・・ついては・・・・「それについては此方が説明しましょう」」

「「「「「「「「!!?」」」」」」」」

突然の声に驚く首脳たち

「きッ君は!!」

其処にいたのはクロガネ研究所新所長

「どうも、皆さんクロガネ研究所所長の刃隼人です」

刃隼人だった。

 

 

「以上御覧の資料のとうりクロガネZは現時点で破壊獣に対応しうる力を秘めています。」

隼人の説明の基首脳達は話し合っている

「だがしかしたった一体で大丈夫かね?それに操縦者は15にも満たない若者だ此処はベテランに任せた方が」

「其処は資料に在るとうり操縦者・・・黒鉄龍也にしか動かせないように為っており例えベテランのパイロットを用意したところ無意味です。」

「だがね君ー」

「無論全力でバックアップします。その間に各国では戦力を整えていただきたい。」

「時間稼ぎのつもりかね?」

「場合によっては」

「良いだろう全権を君らに委託する諸君らも良いかな?賛成の国は挙手を」

何人かは渋った様子だが満場一致で可決した。

 

 

 

 

 

かくしてクロガネZとドクターギルの破壊獣軍団との死闘は始まった。

 

世界が見守る中クロガネZは時に苦戦しながらも次々と破壊獣達を撃破して行った。

その光景に世界が歓喜した。そして各国政府の思惑以上の活躍の果てに遂にギル自ら戦いを挑んできて遂に勝利を収めた。

 

だが其処からが問題だった

クロガネZは活躍した・・・否活躍しすぎたのだ。

各国の官僚達は始めは態勢を立て直す為の時間稼ぎの積りだった。

その上で自分達の力を誇示する気でいた。

破壊獣出現当初は各国にとっては想いもがけないチャンスと思っていた。

現在軍事の要と言われるISは登場以降スポーツとしての側面が強く尚且つ建前上軍事運用の禁止が言い渡されている。此れを期に軍事運用の正当化を図る積りだった。

だが、その思惑は直ぐに崩れ去った。

各国が誇る自慢のISは破壊獣の前では無力に等しく尚且つ出撃したISの大半は搭乗者ごと奪われると言った

事態になった。そしてそこへ現れたクロガネZによって全てが狂い始めた。

当初はISと各国が秘密裏に開発したロボットによる反撃を計画していたがクロガネZの出現はそれらを台無しにした。普通ならクロガネZとパイロットの龍也に感謝するところその事を根に持った一部の権力者達が各国首脳を拘束し一部の官僚だけで龍也達を反逆者にでっち上げたのだった。

理由は其れだけに非ずギルが最後の戦いで龍也に言ったあることが原因だ。

 

黒鉄龍也よ、この世界は本当に守る価値が有るのか?」

「貴様の愛する肉親を奪った奴らが権力の座にいてやれ国益だ愛国心だ平和など騙る」

「この世界に価値は有るのか?」

「教えてやろう貴様の両親を祖父を奪ったのは他でもないこの国日本と世界の正義を語るアメリカだ。」

「黒鉄龍也よ改めて言うワシの仲間になれ、そうすればお前の望みも叶えられるぞ」

 

これらの言葉は事件の首謀者達で有る一部の権力者にとって致命的だった。

黒鉄龍也が何の力もない少年なら幾らでも誤魔化しが効く

だが彼には力が在った、クロガネZという最強の力が。

この力の前には幾ら法や権力、財力を持っても意味が無いそれこそ問答無用に滅ぼされるのが目に見えてるだろう。

否それよりも下手をすれば自分たちが国に消されるそうなる前に手を打った。

 

『クロガネZは平和を乱す世界の敵である』

『よって我々は総力を結集して敵を撃つ所存』

『皆さん心配しないで下さい我々にはISと各国が開発したスーパーロボットがあります。』

とウソの報道をし

そしてクロガネZを悪にしたてた。

 

その上でギルに立ち向かう筈だったロボット達や軍隊をクロガネZに嗾けそれを撃破する事で力を誇示すると同時にクロガネ研究所が半ば独占していた技術を奪う算段までも整えていた。

最早ギルと同列である。

 

だが彼らは根本的な間違いを犯した

先ず一つ半年の間世界はクロガネZの戦いを見ていたので何の前触れも無く龍也達を非難する報道をしても信じてもらえず。

次に常に自分達が主導権を握っていると思ってか最初から龍也達の縁者を盾に脅迫してきたのだ無論その光景は全世界に流されかえって批難を浴びる事となった。

更に差し出しの要求が国連からのモノだとウソをついた上に各国の首脳を病欠等の名目で拘束し勝手に動いたので

最早クーデター以上のモノと成り後にも引けなくなった。

そして、最大の間違いはクロガネZの力を見誤ったことだ。

 

 

ウソがばれる前に軍が言う事を聞く内にISによる武力行使を開始したが、そこでも思わぬ展開が待っていた。

黒鉄龍也・・・クロガネZの操縦者である。

彼はIS部隊の前に臆することなく立ちふさがりISを展開したそう・・・ISをである。

本来女性にしか扱えないISを目の前の少年が使った。

その事に多少現場は動揺したが相手は一機、此方は20機に加え戦闘機や戦車部隊がある指揮官はそう思い戦闘を開始した。

 

戦闘が開始された当初圧倒的な戦力差で結果は見えていたと思った現場指揮官は絶望した。

『なんだ!!これは、何かの間違いか!?たった一機のISに全滅だと!?』

指揮官の目には、戦闘不能にまで追い込まれたIS20機とスクラップ同然となった戦車や戦闘機だった。

部隊は全滅した

そのすぐ後ロボット部隊が投入されたがクロガネZの力の前に無力化された。

 

軍は次に108機のISを導入。

既に頼みの綱のスーパーロボットも無くなりふり構わず戦力を投入しだした。

機体の武装とサイズの問題も在ってクロガネZは誰も殺さずに闘うのに悪戦苦闘ビームも出力を落としての攻撃だ。

そんなクロガネZに援軍が来た。

龍蔵博士が技術誇示の為製作したスーパーロボット鉄人Z

超火力システムを搭載した炎神Z

クロガネZの試作機を強化改造したストロンガーZ

三体のスーパーロボットの登場により軍は更にマシンフレームやマシントルーパーや戦闘機等の戦力を投下した。

それに対してクロガネ研究所は二体の女性型アンドロイドを投入

二体はあっという間にIS部隊を撃破

それに追討ちをかけるように現れたドラゴン型ロボット・ウイングドラゴンが現れクロガネZと合体、戦場は絶望に包まれた。

 

そんな状況にトチ狂った事件の首謀者達は日本に向けてミサイルを発射した、その数3000発

クロガネZはすぐさま飛び立ち太平洋上空でミサイルを迎え撃った。

光子力ビームでミサイルの大半を撃墜し残りをアイアンブレードに光子力を込めた光子力ブレードの一振りでミサイルを叩き斬った。

そして、その後アメリカから核ミサイルが発射されたがルストブリザードと冷凍ビームで凍らせ宇宙まで運びバーニングブラスターで撃墜した

その様は世界中に映され世界は震撼した

それでも諦めない首謀者達は戦闘機や空母を導入更に在るだけのISが導入された。

クロガネZ達は死者を出さないように各個を無力化し力を誇示した。

こうしているうちに残った戦闘機やIS等は弾薬やエネルギーが底をつき方やクロガネZ達は全く疲れ知らず

その姿勢に首謀者達は切れて特攻を指示するがそれまでの全てをクロガネ研究所の手のモノによってその模様を中継され遂には現場の兵達は戦闘を中断した。

 

 

そして現れた最強の存在マジンゼロ

クロガネZに似たフォルムだが禍々しいその姿は正に魔神

ゼロは世界中の軍事施設等並び資源並びゴミを原子レベルでかき集め島を作るなどの力を示し世界にメッセージを送った自分がその気になれば世界の全てを作り替える事が出来る其れがどういう意味か解かるか・・・と

 

世界はゼロの前に平伏した。

 



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クラス代表

あの日から世界はまた変わったISの保有数だけが抑止力の要だったのがどれだけ強力なロボットを保有するかと言うのも加わりISの絶対性が崩れた。

各国で執行されている女性優遇制度は無く成らなかったが前から在ったそれに疑問視する声が強まった。

ISの絶対性が崩れいざと言う時全く役に立たなかった事もあっての事だ。

其れでもISは通常兵器に対しては強力なのとそれから生まれる新技術等も在って需要は無く成らなかったが、最強の座は俺達に奪われた。

そして、問題は他にもある。

各国が開発したスーパーロボットも本来敵である破壊獣と戦わずクロガネZ1体に成す術も無く敗れた事と世界を救った英雄に対する仕打ちも在ってメンツは丸つぶれそれと某A国が撃ったミサイルの事も在って国と国との信頼関係に溝が出来たそして少年一人を悪者にした挙句返り討ちに合い力で屈服された世界の政府の信用はがた落ちだ。

そこで、各国は俺に詫びの印として黒鉄兄妹優遇特権制度を執行した。これは女性優遇制度以上の物で色々な特権

が在り女性優遇制度よりも優先されるようはご機嫌取りだ。その変わり有事の際の協力を約束された

最初は一部主に女尊男卑主義者に不評だったがその声は無視され執行された。

そして、面倒事から解放された後俺は日常に戻った。

最初はスズに泣きつかれ、一夏達には色々聞かれたりもした。

そして、2年の終わりにリンが引っ越しって俺達は三年に為った。

受験勉強の傍ら延期に為っていたロボット選手権に参加し見事総合優勝を飾った。

 

 

そして受験のあの日をえて今に至る。

 

 

「・・・であるからしてISの基本的運用は現時点で国家の基本的な・・・・」

ただ今、二時間目の授業の真っ最中である。

前々からISには多少興味が在り自主的に勉強してたが正直言って内容はかなり難しいが面白い。

近くの女子は為るほどと頷いている流石はIS学園の生徒、入学前からの事前学習はバッチリみたいだ。

ISが国防等に繋がる事も合って、この学園はエリート養成機関でもあるからして生徒はどれも優等生ばかりと言う訳だ。しかも入試からして髙良い倍率を勝ち残った。

俺は兎も角として一夏はと言うと唖然としているアノ様子からして何もやってこなかったな。

そうこうしてると・・・・

「織斑くん、わからないとこがありますか?」

山田先生にたずねられた一夏

「あ、えっと・・・」

「解からないところがあったら聞いてくださいね。何せ私は先生なんですから」

えっへんと胸を張る山田先生。なんかかわいいなと思いつつ・・・・流石先生気配りが出来ている。

「先生」

「はい、織斑くん!」

「ほとんど全部わかりません」

一夏・・・はっきりと言うな・・・・

「え・・・。ぜ、全部ですか・・・?」

ほら、山田先生も困った顔で引きつっている。

「え、えっと・・・織斑君以外で、今の段階で解からないっていう人はどれくらいますか?」

シーン・・・誰も手を上げない

そりゃそうだ

「・・・・織斑、入学前の参考書は読んだか?」

「古い電話帳と間違えて捨てました。」

おいおい

パアンッ!本日子五度目

「必読と書いてあっただろうが馬鹿者」

そりゃそうだ

「黒鉄、お前の参考書を貸してやれ」

「はい」

「織斑あとで再発行してやるから一週間以内に全部覚えろ」

「い、いや、一週間であの分厚さはちょっと・・・・」

「やれと言っている」

「・・・・はいやります。」

ギロリと一夏を睨む千冬さん

「ISはその機動性、攻撃力、制圧力、と一部を除いて過去の兵器を遥かに凌ぐ。そういった『兵器』を深く知らずに扱えば必ず事故が起こる。そうしないための基礎知識と訓練だ。理解ができなくても覚えろ。そして守れ。規則とはそういうモノだ」

まぁ、その通りである此れはISだけでなく言える事だが力を持つということそれそうの責任が伴う一歩間違えれば自分だけでなく周りも傷つける。だからこそ基礎知識は必要だ。

俺がそう思っているとまた一夏が千冬さんに・・・

「・・・・貴様、『自分が望んで此処にいる訳ではない』とおもっているな?」

ギクリ、と体を震わせる一夏・・・・図星か

「望む望まないにかかわらず、人は集団の中で生きていかなくてはならない、それすら放棄するなら、まず人で在る事ろやめる事だな」

相変わらず辛辣だな・・・要は現実を直視しろってことだ。千冬さん昔から超現実主義だかな・・・理由は解かるけど

「え、えっと、織斑くん。わからないことは授業が終わってから放課後教えてあげますから、頑張って?ね?」

山田先生は両手を握って居地下に詰め寄る。そうだ、一夏がんばれお前はやればできる子だ。

「黒鉄くんは、どうですかわからないことはありませんか在ったら正直に言ってください」

っえ、俺?

今度は俺に詰め寄ってきた身長差もあって完全に上目遣いだ・・・かわいい・・・

なんて考えていないで答えないと

「はい、特にありませんが、流石に皆さん程ではないので出来れば俺も放課後教えてもらえれば」

「ほ、放課後・・・放課後にふたりの男性と教師と生徒・・・。あっ!だ、ダメですよ二人とも、先生強引にされると弱いんですから・・・それに私、男の人は初めてでそれも二人もなんて・・・」

頬を赤めながら飛んでも無い事を言い出す先生・・・大丈夫だろうか

それと何故か視線が痛い

「山田先生授業の続きを」

「は、はい」

慌てて教壇に駆ける山田先生

そしてコケタ

「うー、いたたた・・・」

(大丈夫だろうか?)

 

 

 

「ちょっと、よろしくて」

「「へ?ん?」」

二時間目の休み時間だまたハリのムシロ状態に為るかと思いきや突然声を掛けられた

話しかけてきた、相手は金髪が鮮やかな女子だった。

透きと通った青い瞳がややつり上がった状態で俺達を見てる。

僅かにロールのかかった髪は如何にも高貴なオーラを出しており、良くも悪くも今風の女子と言う感じだった。

今の世の中、ISのせいで女性はかなり優遇されている。優遇どころか、いきすぎて女性=偉いという構図に為っていた.

例の事件以降弱まったが其れでも未だに男を奴隷か労働力と考えている女は後を絶たない。

今でも、町ですれ違っただけで女のパシリをやらされている男の姿は珍しくもない。

当然俺は無視をするが・・・あの時は警察を呼ばれたな、別に刑法に反してないのに・・・・

目の前の女子はどちらかというと如何にも高貴な雰囲気を出しており良い身分なのかもしれない。

このIS学園は無条件で多国籍の生徒を受け入れなくてはならない義務があるから、外国人の女子なんて珍しくも無い。だいたい、クラスの女子の半分が日本人だ。

「聞いています?御返事は?」

「あ、ああ、突然何で返事が遅れたそれで何か用ですかオルコットさん」

此処は俺が答えておこう一夏にさせると何かと面倒だ

彼女は確かセシリア・オルコット・・・英国出身で代表候補生だ。

「まあ!なんですの、その御返事。わたくしに話しかけられるだけでも光栄なのですから、其れ相応の態度というものがあるではないのはしら?」

「・・・・・」

正直この手の人は良くいる

ISが使える、ただそれだけで余の女は浮かれている

人間力を持つと尊大になるモノだ実際ロボット選手権でもそう言う奴はいた。

だけど世の女は間違っているISは女しか使えないのであって女全てが使える訳で無いであるからしてISと関係していないでえばっている女は唯の役立たずの阿婆擦れでしかない・・・死んだおじいちゃんも言っていた。

「それはすまない「悪いな、俺、君が誰か知らないし」・・・」

俺が答えようとすると一夏がやってしまった

「おい、一夏、自己紹介で聞いていたろ彼女はセシリア・オルコットさんイギリスの代表候補生で入試首席の人だって」

「あら、そちらの方は解かってらっしゃる」

彼女は少し機嫌が好さそうになった

彼女の場合は積み重ねたモノから来る高慢さ故の態度だそこいらの阿婆擦れとは違うだろう。

「あ、質問いいか?」

「ふん、下々のモノの要求に応えるのが貴族の務め。よろしくてよ。」

「代表候補生って、なに?」

がたたっ。聞き耳を立てていたクラスの数名女子がずっこけった。俺もガクっときた。

「あ、あ、あ・・・」

「『あ』?」

「あなた、本気でおしゃっていますの!?」

すごい剣幕だった。そりゃそうだ

「おう、本気だ」

一夏幾らなんでも・・・せめて話題作りに何かしら仕入れてきても良いだろうに。

「・・・いいか?一夏代表候補生てのわな」

俺は一夏に説明をした。

「国家代表IS操縦者の、その候補生として選出されるエリートの事だ・・・単語から想像したら解かるだろう」

「そう言われればそうだ」

はぁーそう言えばこいつはこの学園にやる気が無く来たな・・・関心が無いわけだ

「そう!エリートなのですわ!」

お、さすが、エリート復活が早い

そして、彼女はびしっと指を一夏の鼻に向けた

「本来ならわたくしのような選ばれた人間とは、クラスを同じくする事だけでも奇跡・・・幸運なのよ。その現実をもう少し理解していただける?」

「そうか。それはラッキーだ。」

一夏の言い方だと・・・

「・・・・馬鹿にしてますの」

ほれ見ろ

「大体、あなたISについてなにも知らない癖に、よくこの学園に入れましたわね。そちらの方は兎も角男でISを操縦できると聞いていましたから、少しくらい知的さを感じさせるかと思っていましたけど、期待はずれですわね。」

それ見ろ呆れられた

「俺に何か期待されても困るんだが」

「ふん。まあでも?わたくしは優秀ですから、あなたのような人間にも優しくしてあげますわよ。」

言い方は、アレだが様は仲良くしましょってことだろ。

「ISのことでわからないことがあれば、まあ・・・泣いて頼まれたら教えて差し上げても良くってよ。何せわたくし、入試で唯一教官を倒したエリート中のエリートですから」

まぁ、歩み寄ってくれてるてことだろう言動はアレだが・・・・

それにしても教官を倒したか・・・首席なだけある。

それに一夏が・・・

「入試って、アレか?ISを動かして戦うってやつ?」

「それ以外に入試などありませんわ」

「あれ?俺達も倒したぞ、教官」

「は・・・・?」

確かに俺達は倒したが・・・一夏の場合相手が勝手に自滅しただけだよくやり直さなかったな・・・

一夏の発言に相当ショックを受けたのかオルコットは目を驚きに見開いている。

「わ、わたくしだけだと聞いていましたが?」

「女子ではってオチじゃないのか?」

一夏そこはちゃんと訂正しないと・・・

ピシッ、なんかいやな音がした気がする、氷が割れるような・・・

「つ、つまり、わたくしだけではないと・・・?」

「い、いや知らないけど」

「あなた!あなたも教官を倒したというの?」

と俺にたずねてきたオルコット

「ん?まあ、そうだけど」

「そ、そんなぁー」

「まあ、オルコットさん落ち着いて」

「こ、これが落ち着いていられー」

キーンコーンカーンコーン。

三時間目のチャイムだ。

「t・・・!またあとで来ますわ!逃げないことね!よくって!?」

そう捨て台詞を吐くように席に戻ったオルコット

 

 

「それではこの時間は実践で使用する各種装備の特性について説明する」

三時間目は山田先生ではなく千冬さんが教壇に立っており、山田先生はノートを取っていた。

「ああ、その前に再来週行われるクラス対抗戦に出る代表者を決めないといけないな」

ふと、思い出したように千冬さんが言う・・・クラス対抗、代表者何か面白そうだ。

「クラス代表者とはそのままの意味だ。対抗戦だけでなく、生徒会の開く会議や委員会への出席・・・まあ、クラス長だな。因みに・・・・」

なんだ、委員長も兼ねているのか対抗戦だけだったらよかったのに・・・・

「一度決まると一年間変更はないからそのつもりで」

ざわざわと色めき立つ教室。

「はいっ、織斑くんを推薦します。」

お、早速一夏が推薦された。

「私は黒鉄くんが良いと思います。」

っえ、俺もかよ

「では候補者は織斑と黒鉄・・・・他にはいないか?自薦他薦はとわないぞ、いないなら投票で決めるぞ」

「ちょっ、ちょっと待った!俺はそんなのやらなー」

「自薦他薦は問わないと言った。他薦されたモノに拒否権などない。選ばれた以上は覚悟しろ」

「い、いやでも・・・それなら俺は龍也を推薦します。」

おい!一夏てめぇなに言っているんだ。

「黒鉄はもう推薦されただからといってお前の他薦が消えはしない諦めろ」

「そ、そんなー」

「待ってください!納得はいきませんわ!」

そう言って立ち上がったのはセシリア・オルコットだ

「そのような選出は認められません!大体、男がクラス代表だなんて言い恥さらしわ!わたくしに、このセシリア・オルコットにそのような屈辱を一年間味わえとおっしゃるのですか!?」

わぁーなんか言って来た。

「実力から行けばわたくしがクラス代表になるのは必然。それを、物珍しいからという理由で極東の猿にされては困ります!わたくしはこのような島国までIS技術の修練をしに来ているのであって、サーカスをする気は毛頭ございませんわ!」

言うなー・・・ロボット選手権でも同じことを言われたがこれは相手を見下しての発言と言うより子供の疳癪だ。

「いいですか!?クラス代表は実力トップが為るべき、そしてそれはわたくしですわ!」

興奮冷めやらぬ感じのセシリア

・・・このままだと不味いなもう勢いで喋っている・・・・とめるか・・・

「大体、ぶ「オルコットさん」・・・なんですの今わたくしが喋っているいる最中ですわ」

俺はオルコットさんの言葉を遮った。

このまま言わせると彼女のクラスでの立場が悪くなる

「まぁまぁ、落ち着いて言いたいことは解か「イギリスだって大したお国自慢ないだろ。世界一まずい料理で何年覇者だよ」・・・・・・」

ーあ、一夏お前もか

「一夏お前も何言い返しているんだ子供の喧嘩じゃあるまえし」

俺の言葉に一夏は、如何にもやってしまったという顔をした。

「いっ、いやーつい、だけど向こうの言い草だって子供じゃないか」

それりゃそうだけど時と場所を考えろ

「はいはいそうですね・・・それとオルコットさんも勢いとはいえ言葉にきおつけて」

「なっ・・・・!?」

オルコットは顔を真っ赤にして怒りを示していた。

「あっ、あっ、あなたたちねえ!わたくしを子供扱いしますの!?それと祖国も侮辱して!?」

あー・・・・なだめるつもりがかえって怒らせたか・・・・

「決闘ですわ!」

「おう。いいぜ。四の五の言うよりわかりやすい、龍也もいいな?」

そうなったか

「あー、解かったよ。それじゃー勝ったやつが代表に為るでいんだな?」

「えぇ、よろしくてよ」

「ああ、いいぜ」

応える二人

「言っとおきますけど、わざと負けたりしたらわたくしの小間使いーいえ、奴隷にしますわよ。」

「侮るなよ。真剣勝負で手を抜くほど腐っちゃいない」

「まっ、そう言うことだやるからには勝つのが信条だからな」

「そう?何にせよ丁度いいですわ。イギリス代表候補生のこのわたくし、セシリア・オルコットの実力を示すまたとない機会ですわね!」

さて、流れとはいえ勝負する事に為った。さすがに黒鉄を使うわけにもいかないよなー・・・っとその前に

「一夏、まさかハンデを付けるなんて言うんじゃないだろうな?」

「ん?、そうだけど」

「あら、早速お願かしら?」

「いや、俺達がどのくらいハンデ付けたらいいのかなーと」

クラスから爆笑が起きた・・・やっぱりな

「お、織斑くん、それ本気で言っているの?」

「男が女より強かったのは大昔の話だよ」

「織斑くんが、いくらISが使えるからって言いすぎだよ」

そうだよな・・・ISが使える女は男より強い、彼女達の世代だとそれが当たり前、1年半前の事があってもそう簡単に認識が変わる訳じゃない

・・・・少し言っておくか

「そうだぞ、一夏いくらなんでもIS初心者が候補生にIS勝負でハンデをつけるのは可笑しいぞ」

「ふふふ、そちらの方は解かってらしゃるようで」

俺の言葉に機嫌をよくするオルコット

俺は教室中に聞こえるように言った。

「いくらISが使えるからっと言って直接強く為った訳じゃないんだ。」

「それに、これはISでの勝負だ単純な生身の喧嘩とは訳が違うし男女の差は問題じゃない」

俺の言葉に対して一夏は頷き

「・・・・解かったよ、ハンデはいらない正々堂々勝負だ」

「よろしくてっよ」

「其処までにしておけ、黒鉄」

「よし話は決まったな、それでは勝負は一週間後の月曜。放課後、第三アリーナで行う。三人ともそれぞれ用意しておくように。それでは授業を始める」

ぱんっと手を撃って千冬さんが話を締める。

さてどうしたことか俺は負ける気はないが問題は一夏だこの一週間で闘えるようにしないと。

俺がそう思っていると一夏は真面目に授業を受けていた。

 

 



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放課後・幼馴染との時間

「うう・・・」

放課後一夏は机にうなだれていた。

「い、意味がわからん・・・なんでこんなにややこしいんだ・・・?龍也はわかるか?」

「まぁ、なんとかな」

「そいつは、凄いな流石龍也だ、俺なんて全く意味がわからん」

まぁ其の筈教科書は兎に角専門用語の山それに辞書がないのだロボットの事なら兎も角事前に在る程度講習を受けていた俺だから今日の授業は付いてこれたけど何もしてない一夏では付いて行けないだろう。

それにしても放課後とは言え全く状況は変わらないな・・・また他学年・他クラスから押しかけ、きゃいきゃいと小声で話しかけている。

昼休みは凄かったな俺達が学食に移動すると全員付いてくるのだ。

学食に着いたら付いたでモーゼの海割のごとく道が開けるしあちこちから視線が飛びちょっとした珍獣扱いだ。

まぁドクターギルとの戦いの後も似たようなもんだが。

「ああ、織斑くん、黒鉄くん。まだ教室にいたんですね。よかったです。」

「「はい?」」

呼ばれると副担任の山田先生が書類を片手に立っていた。

「えっとですね。寮の部屋が決まりました。」

そう部屋の番号の書かれた紙と鍵を渡された。

そういえばこの学園は全寮制だったな。生徒すべてに寮生活を義務づけている。

これは将来有望なIS操縦者を保護するのが目的らしい。

まぁ未来の国防が関わっている事も在って学生のうちから勧誘する国が在っても可笑しくないだろう。

何処の国も優秀な操縦者の勧誘で必死だ。

それはマシンフレーム等のロボットパイロットにも言える。

実際俺もあっちこっちから勧誘が在ったくらいだ。

「俺達の部屋、決まってないんじゃなかったですか?前に聞いた話だと一週間は自宅から通学してもらう話でしたけど」

「そうなんですけど、事情が事情なので一時的な処置として部屋割を無理矢理変更したらしいです。・・・二人ともそのあたりの事政府からきいています?」

俺達に聞こえるように小声で言って来た。

政府というと日本政府だ。なにせ世界に前例のない二人の『男性IS操縦者』保護と監視も兼ねての事だろうそれに片方はこの俺、黒鉄龍也だ前回の事も在って政府としても何としてもと言うことだろうそれにアノ事も在るからな・・・・

あのニュースが流れてから俺や一夏の自宅には大勢のマスコミが押し寄せたり各国の大使が来た挙句の果てに遺伝子工学研究所の人間まで来てそりゃー大変だった。黒鉄研究所にも来たそうだ

ちなみに遺伝子工学研究所の人間には一郎博士の名をだしたら黙った。

「そう言うわけで、政府特命もあって、とにかく寮に入れるのを最優先したみたいです。一カ月もすれば個室の方も用意できますから、しばらく相部屋で我慢してください。」

「あのー、山田先生」

「はい、黒鉄くんなんですか?」

「相部屋なら俺と一夏を一緒にすればいいのでは?」

そう俺の紙に書かれているのは1024一夏のは1025部屋が違う。

「・・・・・そ、それは、解かりません」

「解かりませんて・・・・・・」

「っす、すみません、何せ急に決まった事なモノので」

そう言って謝る山田先生

「い、いや、別に責めてるわけではなくって・・・急に決まった事なら仕方ありませんよ」

「そ、そうですか?」

上目遣いで聞く山田先生

「はい」

悪いのは決めた人であって先生を責めるのはお角違いだ

「それじゃ荷物を取りに一回家に帰りますね。一夏もそれでいいよな?」

「ああ、良いぜ」

「あ、いえ、荷物なら・・・」

「私が手配しておいてやった。たありがたく思え」

とそこへ荷物を持った千冬さんが、流石千冬さん準備がいい

「ど、どうもありがとうございます・・・」

「まあ、生活必需品だけだがな。着替えと、携帯の充電器が在ればいいだろう」

流石千冬さん無駄が無い・・・・一夏頑張れ

「黒鉄の荷物も家の者が持ってきたから後で確認するといい」

そう言って俺の分の荷物を渡す千冬さん

「はい、ありがとうございます。」

「じゃあ、時間を見て部屋に言ってくださいね。夕食は六時から七時、寮の一年生専用食堂で取ってください。因みに各部屋にはシャワーがありますけど、大浴場もあります。学年ごとに使える時間は違いますけど・・・えっと、その織斑くんと黒鉄くんは今のとこ使えません」

そりゃそうだ行き成りの寮入りだ其処のとこはまだ準備が出来ていないのだろう。

「え、なんでですか?」

と、一夏が聞く

おいおい

「アホかお前は。まさか同世代の女子と一緒に風呂に入りたいのか?」

と、千冬さんが言う、全くその通りだ。

「あー・・・・・」

「あーじゃないぞ一夏普通そうだろう」

「おっ、織斑くんっ、女子とお風呂に入りたいんですか!?だっ、ダメですよ!」

「い、いや、入りたくないです。」

「ええっ?女の子に興味がないんですか!?そ、それはそれで問題のような・・・」

思わぬ事を言われる一夏

「・・・・黒鉄くんもそおなんですか?」

っと、俺もか・・・此処は慎重に答えねば

「っそ、そうですね俺も健全な男子なので興味が無いわけでは・・・実際皆さん魅力的なので今も緊張しています。」

こう言っておけば良いだろう

実際この学園の女性の容姿は可也のモノだ

「っそ、そんあー、魅力的何て・・・黒鉄くんさえ良ければ・・・」

何か言いだした。俺はみんなって言ったのにこの先生なに聞いているんだ。

すると今度は教室が騒がしくなった。

「織斑くん、男にしか興味がないのかしら・・・」

「それは、其れでいいわね・・・・黒鉄×織斑いや織斑×黒鉄」

「今日はずっと一緒だったしね」

「中学時代の交友関係を洗って!すぐにね!明後日までには裏付けておいて!」

話が可笑しな方にというか俺まで混ざっている。ちゃんと女子に興味があるて言ったぞ。

「「「・・・・」」」

「それでは、私たちは職員会議が在るから行くぞ」

「二人とも寄り道せずに部屋に行ってくださいね?」

そう言って二人はその場を後にした。

「・・・それじゃ行くか、一夏」

「・・・ああ、そうだな」

この学園には寮の他に整備室や開発室等の施設が在る

色々興味があるが此処は山田先生の言う通り部屋に行こう。

 

 

 

「1024・・・此処だな」

今俺たちは寮の割り当てられた部屋の前にいる

「・・・なぁ、一夏、山田先生は相部屋って言ってたよな?」

「ああぁ、そう言ってたな」

「となるとルームメイトは女子・・気をつけて対応しなければ・・・解かるな?」

「解かってるって、相手も行き成り男子と相部屋なんて戸惑うだろ。」

そう、先ほどの山田先生の言葉からするにこの相部屋の話は急に決まった事で在るからして相手は知らない可能性が大きいい

だから気をつけて対応しなければどのような反感を買うか解からない

「・・・それじゃ気をつけてな?」

「龍也もな」

そう言って俺たちは其々の部屋のドアを開けた

 

 

 

 

「すみません、今日から相部屋に為った黒鉄ですが。」

俺が部屋入ると水の流れる音がする。

音からするにシャワーの最中だろう。

ヤバイ下手に出てこられたら確実に騒ぎに為る。

此処は荷物を置いて一旦部屋を後にした方が良さそうだな

俺が荷物を置こうとするとシャワーの音が止み奥から女子が出てきた

それも、タオル一枚で・・・・

「同居人か?こんな恰好ですまないな・・・・・」

その声は聞き覚えのある声だ。

そして部屋の明かりが付く

俺の目に映ったのは長い黒髪の持ち主・・・今日久しぶりに在った幼馴染の片割れ八雲茜だった。

「私が同居人の八雲茜だ」

俺と茜の目が合う

「「・・・・・・」」

一時沈黙し

「・・・た、龍也ぁぁー、どどうして此処に!?」

「おお、落ち着け茜!!」

今茜はバスタオル一枚に濡れた身体、制服越しで目立たなかったが平均女子を上回る大きな胸

太ももには水が垂れ長い黒髪は濡れてより艶やかに正に水も滴る良い女

「み、見るなぁー!」

茜は近くに在った木刀を手に取り振り下げてきた

「おっと、あぶねぇー」

すかさず木刀を避け間合いを詰め茜の手を押さえ木刀を取り上げた。

「何をする!?」

「まあ、良いから落ち着け取り合えず服を着ろ」

「っは!?・・・・///」

俺がそう言うと茜は我に返り顔を赤くした。

「・・・取り合えず、俺は外に出ているからちゃんと体を拭いて服を着ろよ」

「・・・うん、解かった・・・」

俺は大人しくなった茜を後にして部屋を出た。

 

 

 

俺が部屋を出ると

「箒頼むあけてくれ~」

扉の前で訴えている一夏がいた。

一夏お前もか・・・・

「っあ、黒鉄くんだ」

「黒鉄君の部屋は織斑君の隣なんだ」

周囲には騒ぎに引き寄せられて次々と女子が集まっていた。

オイオイ皆女子寮だと言って無防備すぎないか?

下にズボンもスカートも履いてないコもいるし・・・ブラもつけていない。

正直目のやり場に困る。

「如何したの黒鉄くん?」

女子の一人が聞いてきた。

「あぁ、丁度同室のコがシャワー上りで着替え中だったから外で待っているんだ。」

「そうなんだ~。」

そうこうしていると一夏の部屋のドアが開いた。

出てきたのは剣道着を着た箒だ。

その髪は僅かに濡れている恐らく箒もシャワーを浴びていたのだろう。

何というか親戚同士行動が似ているなぁー

それにしても一夏の同居人は箒か・・・・俺と茜といい何か作為的なモノを感じる・・・・

「龍也か・・・・もしかして隣はお前か?」

俺の存在に気付いた箒が聞いてきた。

「あぁ、茜と同室だ。」

「・・・・そうか」

何か睨んだ顔で俺を見る箒

なんだ俺が何かしたか?

すると一夏が

「え?龍也、茜と同室か?」

「っま、そう言う事だ。」

そうしていると俺の部屋のドアから・・・・

「った龍也・・・・入っても良いぞ。」

「あぁ、分かった、今行く。」

「それじゃ二人ともまた後で」

「あぁ、またな、一夏行くぞ」

「っおぅ、それじゃ龍也」

二人は部屋に入って行った。

その扉には何故か穴が開いていたがあえて得それには触れないでおこう。

「それじゃ皆また」

と周囲の女子達に言い俺は部屋に入った。

部屋に入ると剣道着姿の茜がベットに座っていた。

急いで着たのか髪はまだ濡れている・・・・なんか今さっき同じ様な人を見たが其処は気にせず。

「さっきは、すまなかった」

「・・・・?」

突然の謝罪に俺は困惑した。

「っそ、その・・・幾ら気が動転してたからと言って木刀で殴ろうとした事だ・・・」

茜は顔を赤くしながら言う

「っあ!その事か、こっちこそタイミングが悪かったとは言えシャワー中に部屋に入ってすまなかった。」

こっちも誤ったそりゃそうだろう幾らタイミングが悪かったとは言え女の子のシャワー後を見て誤らない訳にはいかない。

「それで、お前が私の同居人なのか?」

「どうやら、そうらしい・・・・因みに隣の1025室は一夏と箒だ。」

「!?」

俺がそう言うと茜は驚いた顔をした。

幾らお互いが幼馴染でも出来過ぎている・・・・何か心当たりが在るような~気がする主に隣の身内に・・・

「ど、どういうつもりだ」

「ん?」

「どう言うつもりだと聞いているっ!男女7歳にして同衾せず!常識だろう!」

そりゃそうだ幾ら幼馴染とは言え男女が同室だなんて何処のラノベだよ!。

「お、お、お・・・・」

「お?」

「お前たちが希望したのか・・・・?私達の部屋にしろと・・・」

「あぁ・・・・それはだなぁー・・・・」

俺は茜にこれまでの経緯を説明した。

「・・・・そうか、それじゃぁ、仕方ない。」

茜は納得した様子だった何故か残念そうな顔をしていた。

「納得してくれて助かるよ。それじゃ今後の事についてだけど・・・」

俺たちは此れからの生活のの事について話し合った。

だってそうだろう?幾ら幼馴染でも最低限の線引きが必要だ。

「そう言えば、茜」

「何だ。」

「葵さんは如何している?元気か?」

「あぁ、葵姉さんは元気だ」

茜には姉で在る八雲葵さんがいる。

千冬さん達とは幼馴染で千冬さん達と同等の美人で俺のあこがれの人の一人だ。

葵さんとはおじいちゃんの葬式の時に四年ぶりに在ったがそれっきりだ。

あの時は不謹慎ながら美惚れてしまった。

「そうか、元気か良かった」

「そ、その・・・龍也!」

「ん?何だ茜?」

茜はさっきと変って何処か暗い表情だ。

「龍蔵さんの事は残念だったな・・・出来れば私も駈けつけたかったが・・・」

「あぁ、その事か・・・葵さんから聞いたよ丁度部活の合宿だったそうじゃないか、何も悪くないよ」

「っで!、でも私だって龍蔵さんには何かと世話に為った線香の一つもあげに行くべきだった。」

「そう思ってくれるだけで嬉しいよ、おじいちゃんもうかばれる。それに時期が悪かったアノ後直ぐにドクターギルとの戦いが始まって皆其れどこじゃ無かったよ・・・」

そう、ギルとの戦いの際俺と龍美は家ではなく研究所で暮らしていた。

それは、ギルの目的の一つがクロガネ研究所のテクノロジーとフォトニューム鉱石だからだ。

そして、世界に向けて宣言した世界征服の前にクロガネZを血祭りに上げると

その間何処にも手を出さない事と、捕えたIS操縦者の身の安全、そして従わない場合は報復すると。

その宣言の後各国で暴れていた破壊獣は退却し人々は安堵した。

それから半年に及ぶ激闘が始まった。

場所は富士山ふもと・・・そう言う事も在って俺たちは研究所で暮らす事に為った。

まんま、マジンガーZの展開だ。

 

「それにしても、驚いたよ箒だけじゃなく茜まで居るなんて」

多分だが箒の場合は束さんの妹という事も在って入学したのだろうが親戚筋とはいえ茜もいるとは世間は狭い

「・・・・それはだな・・・今だから言えるが、私の両親が国際警察の捜査官だということは覚えているだろう?」

「ぁぁあ・・・覚えているさ」

そう、茜達の両親は国際警察の捜査官でその道のプロ・・・よそには海外で働いているととうしているが俺と一夏、箒の限られた幼馴染しか知らない。

二人は捜査に殉職し残された葵さんと茜は海外の親戚に引き取られて引っ越した。

「その事も在って葵姉さんは今、捜査官として働いている」

「なぁ!初耳だぞそんなこと」

まさかあの葵さんが、捜査官だなんておじいちゃんの葬儀の時は公務員と言っていたけど。

「それで、私も訓練生として所属している」

「・・・・・マジで」

オイオイマジかよそう言えば近々国連と国際警察が合同で対テロ対策部隊を作るって刃さんが言っていたな。

それにISを導入するってことか・・・

「なるほど其れでISを学ぶために此処に来たということか」

珍しい事でもない現にここの生徒の中には一般人ではなく軍や企業等の機関に属してる人もいる

それ故に茜が居るのに納得する。

様は例の部隊の訓練生ということだ。

「それじゃ茜は国際警察官か凄いなぁー」

「///・・・・まだ訓練生だがな」

茜は顔を赤くした

「其れでも凄いと思うぞ今は女性だからと優遇されがちだがこういうのは実力が無ければ務まらない正直尊敬するぞ」

「///・・・そう言う龍也方こそロボットのパイロットとして有名じゃないかテレビで何度も見たぞ」

「そうか?」

そう言えばさっきも言っていたなテレビで見たって・・・・そうか・・・見ててくれたか

六年間連絡も取れなかった幼馴染が見ててくれていたという事に俺は嬉しく思った。

「茜」

「!!!、何だ龍也」

「此れからもよろしくな」

「・・・ぁぁあよろしく頼む」

 

こうしてIS学園の初日が終わった。

 

 

 

 



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茜・独白

私には幼馴染が3人いる。

篠ノ之箒と織斑一夏そして黒鉄龍也

昔は三人一緒に仲良く遊んだものだ。

遠縁筋の箒は一夏に気があるようだ。

かという私は龍也の事が好きだ。

龍也はとても強くて優しい私が他の男子にいじめられた時は直ぐに庇ってくれて大人にも動じず尚且つ努力家だ。

家が高名な科学者の家で彼は家の名に恥じぬように努力を重ねていた。

剣道の腕も立ち私は常に圧倒されて私も負けじと努力した。

私の両親は国際警察の捜査官そのせいでよく家を開けがちだった家に居るのは10歳年の離れた姉だけだ。

そう言う事も在ってかよく遠縁の篠ノ之家に預けられた時も在った。

正直さびしい時期も在ったがよく龍也が遊びに来てくれてそうでもなかった。

姉も両親も龍也の事は気に入っており私は満更でもなかった。

唯一不満があるとすれば龍也は私や箒、一夏の姉三人に気があると言う事だ。

一人だけならいざ知らず三人もとは不埒にも程がある。

だが其れでも私の事をしっかりと見ていてくれ余り強く言う事が出来なかったが。

それでも、充実していた私の日々が終わった。

六年前に、まず箒の姉篠ノ之束が失踪した。

それにより、箒の一家は保護プログラムのもと引っ越さざるおえなくなった。

そして、有る事件を追っていた両親の殉職 

これによって親戚の家に引き取られる名目で国際警察に保護されるという形で引き取られた。

正直両親を失った悲しみと龍也と引き裂かれる事に私は絶望した。

だが、引っ越しの当日龍也が言ってくれたあの言葉が在ったからこそ今日の私がある。

「また会おうな、茜」

また会おうな、茜 たったそれだけでも私は救われた。そうまた会えるそう信じて私は生きてきた。

そして、また会う龍也に恥じぬように一生懸命努力した。

髪型もそれからも変えていないまた会った時に気付いてもらう為だ。

この六年の間手紙を出す事も儘ならず龍也の姿をみる事が出来たのはテレビでだ。

世界ロボット選手権龍也は最年少でこの大会に出場し見事優勝を果たしたのだ。

その時インタビューの際龍也が言ってくれた言葉が私に更なる希望をもたらしてくれたのだ。

「茜、箒、葵さん、束さん見てるか俺、勝ったよ」

嬉しかった。龍也は私の事を思ってくれているそのことがなにより嬉しかった。

私は両親と同じ国際捜査官に為るべく鍛錬にいそしんだ。

そうして行くうちに月日が流れあの事件が起こった。

龍也の祖父龍蔵博士の死だ。そして始まった。ドクターギルの侵略。

龍也に言わなかったが両親はギルを追っていて殉職した。言わばギルが両親の仇

龍也は両親の仇を取ってくれた様なモノだ。

だけどそんな、龍也に対して世界はあんまりな事をした。

十年前に在った龍也の両親の事故は一部の権力者による故意に起こされたものだった

当時は調査の結果、故意に起こされたモノだと言うことは解かったが実行犯は変死体で発見され真相は闇の中だった。事故が故意のモノで有ると解かるまではマスコミや政治家に可也叩かれたらしい

そして、その事故に巻き込まれた龍也は両親の死を目の前にし自身も瀕死の重傷を負った。

当時でも思い出すその姿は目をそらすほど酷い状態だった。

幸いと言っても良いのかそこが世界最高峰の科学技術を持つクロガネ研究所だ無論医療もずば抜けていた。

その甲斐あって短期間で龍也の体は傷一つ無く治った・・・そう体は

龍也は記憶を失くしていた家族の事両親の事自分の事を含む全ての事を無論私の事も忘れており何処か魂が抜けたような状態だった医者が言うには脳に異常も外傷もなく原因は精神的なモノだとの事だ。

当時私は龍也の記憶を戻そうとみんなと必死になった・・・それでも龍也の記憶は戻らなかった。

だが当の龍也はそれを気にせず周りに気丈に振舞ったそこからだろう今の龍也の始まりは。

そして一年半前の龍蔵博士の死これもまた権力者によるもので世界中のあらゆる技術に関わる博士を危険視してのことだ。

十年前と一年半前の二つの事件はどれも自分たちの利権をめぐっての権力者の身勝手極まりない事だ。

その上で起こったギルの事件・・・龍也は龍蔵さんの残したクロガネZでギルの破壊獣の軍団相手に一体で立ち向かった。そして、半年の激闘で見事勝利を収めた、龍也は英雄に為るはずだった。

龍蔵さん達の事件のことで龍也の報復を恐れた権力者達が龍也を悪者に仕立て出したのだ。

メディアを使って有ることない事を言いだし、更には龍也や研究所の人達の縁者を盾に脅しを掛けてきたのだ。

だが、連中は詰めが甘かった何の前触れもなく世界の為に闘った者を何も出来なかった者が悪者扱いしても懸命に闘っていた姿を見ていた人々は信じなかった、そして龍也達に脅しを掛けていたことは一部始終世界中に放映され政府は信用を失う結果に為った。

そして、軍隊を嗾けたがことごとく惨敗、最終的に龍也達に平伏せざるおえなくなった。

無論国際警察も動いていたが事態はあっという間に終わってしまった。

 

そして、今に至る。

 

 

 

今私の隣のベットに寝ているのが龍也だ。

六年ぶりにあった幼馴染が直ぐそこにいる。

改めてみると昔より大人びており・・・・恰好よくなった幼馴染

体つきも六年前取りも男らしくなっており

クラスの女子達も見惚れていたほどだ。

IS学園に入ることはニュースでもしっていたがまさか同じクラスでしかも同じ部屋

「龍也」

「ん?何だ茜?」

思わず呟くと龍也が返事をする。

「い、いや呼んでみただけだ」

「そうか。それにしても茜が同室でよかった」

「な、何を言っている!?///」

「だってそうだろう?下手に知らない女子よりも幼馴染の茜だと安心するよ。」

「っそ、そうか?・・・そういうものか」

私だと安心か・・・

龍也安心しろ何が有っても私が側にいる。

 



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専用機

学園生活二日目

現在授業中

俺は前から研究所で勉強をしていた御蔭で授業に着いていっているが対して一夏はと言うと二時限目の終わり頃にはグロッキー状態である。

入学が決まった当初は一緒に勉強をする筈だったが諸事情で出来ず今に至る正直単語しか解からないじゃないかと思う。事実現在腕を組んで教科書と睨み合っている。

後、箒は一夏と何か在ったのか今朝から不機嫌そうである。

因みに訊ねてみると生まれ付きだと返された。

茜も心配そうにしてたが今は授業に集中している。

 

「次、織斑、教科書の6ページを音読しろ」

と千冬さんに呼ばれ一夏は教科書を読みあげる。

「は、はい」

現在世界中に在るISは467機、その全てのコアはISの開発者篠ノ之博士が製作したモノで、その技術は完全なるブラックボックスと化しており一例を除いて博士以外作ることは出来まっせん。博士はは一定数以上作ることを拒絶しており各国家・企業・組織・機関ではそれぞれ割り振られたコアを使用して研究・開発・訓練を行っています。また、コアを取引するのはアラスカ条約第7項目に接触し全ての状況下で禁止されています。

「そこまで、よく出来た座って良いぞ。」

「故に、例えば専用機は国家や企業に属する人間しか与えられない、代表候補生などがいい例だ。」

「だが織斑、お前の場合は状況が状況なので例外で学園からデータ収集を目的として専用機を用意する事に為った」

千冬さんのその言葉に、教室中がざわめいた。

「っせ、専用機!?一年のこの時期に?」

「ああ~いいなぁ私も早く専用機欲しいなぁ」

「つまりそれって政府からの支援が出てるってことで・・・」

教室中が沸いている。へぇー、一夏に専用機か・・・・そう言えば俺の機体はどうするのだろうか?

流石にクロガネじゃ試合に為らないしなぁ~

「安心しましたわ」

セシリアが立ちあがって言う授業中何だが。

「訓練機だから負けたなんて言い訳されたら困りますもの、まあ?一応勝負は見えていますけど?」

それに一夏が

「なんで?勝負はやってみるまで分からないだろ?」

セシリアは更に得意げに

「あら、そんなの火を見るよりも明らかですわ。」

「庶民のあなたにも理解できるように教えて差し上げます。」

「このわたくしセシリア・オルコットはイギリスの代表候補生・・・専用機持ちですの」

セシリアは言い始めた

「同じ専用機持ち同士でも実験対象のあなたと国の威信を一身に受けているわたくしとでは存在価値が違いまの」

「世界で467機しかないISの真の専用機を持つエリート中のエリートそれがわたくしセシリア・オルコット」

おぉー、自信満々だなー、だけど幾つか間違いがあるまず実験対象云々だけどお偉いさんからすればIS操縦者は全員実験対象のモルモット・・・でなきゃ女性優遇制度なんてないだろう。

「あの先生、篠ノ之さんてもしかして篠ノ之博士の関係者なんでしょうか?・・・」

セシリアを無視して一人の生徒が訊ねた

「篠ノ之はあいつの妹だ」

此処でばらしますか千冬さん・・・まぁ何時かはばれる事だが。

束さんは箒の姉で千冬さんの同級生だ。

別に犯罪者ではないが現在行方をくらまして全世界指名手配中だ。

現在ISの技術の全てを掌握しているのは束さん一人各国政府や機関も心中穏やかではいられない

「ええええーっ!す、すごい!このクラス有名人の身内が三人もいる!」

「ねえねえっ、篠ノ之博士ってどんな人!? やっぱり天才名の!?」

「篠ノ之さんも天災だったりする!? 今度ISの操縦教えてよっ」

授業中だと言うのに、わらわらと女子が箒に集まる

そう言えば箒ってISをつかた事があったけっか?

昔は箒は束さんのことを慕っていたが・・・

「あの人は関係ない!」

突然の大声、に俺は驚いた。

「・・・大声を出してすまない。だが、私はあの人じゃない。教えられることは何もない」

・・・そう言えば、箒が引っ越したのは、ISの軍事利用を目論む国から束さんへの人質に為ることを懸念した政府によって保護の許の事だったはず・・・因みに知っているのは俺とおじいちゃん位だ。

「「「「・・・・・・・・」」」」

先ほどと打って変わって周囲には沈黙と困惑が・・・・そんな時

「先生、黒鉄君の機体は無いんですか?」

生徒の一人が質問した。

「その点は問題ない、黒鉄の機体はクロガネ研究所から用意されている。」

なにーと言うことは遂にアレらが帰ってくるのか俺専用機が。

「「「「「えぇー」」」」」

千冬さんの発言にクラス中が驚いた。

「クロガネ研究所てロボットとかエネルギー開発の研究所だよね!?」

「もしかしてアノISじゃないのかな?」

更に沸き上がるクラス

そりゃそうだ、一年前の戦いの後各国から送り込まれた自慢のIS部隊を俺がクロガネに変身して返り討ちにした光景は世界中で放送され色々と騒ぎとなった各国は見せしめの積りで放送したんだったんだろうがそれが仇となり跳んだ大恥を掻いた。対してクロガネ研究所はアノ後世間に説明を求められ在る程度の情報を公表したが、あくまで開発者のおじいちゃんの事と装着者の俺の事をさし障りのない説明をした程度だ。だから一般人である皆が騒ぐのもしたかない。

「・・・・黒鉄、説明をしてやれ。」

突然千冬さんから指名が来た。

「っあ、はい!」

すると教室中が静かに為り全員俺に注目し出した。

うわぁ、緊張する。刃さんには許可を貰っている分、下手なことは出来ないな。えい、やるだけやってみるか。

俺は説明を始めた。

 

現在ISは篠ノ之博士が製造したコアを用意たモノでありコアは篠ノ之博士しか作れず便宜上これを篠ノ之式とする。そして、俺の専用機は俺の祖父黒鉄龍蔵博士が独自に開発したコア、言うなれば黒鉄式コア、そしてそのコアを用意たのが黒鉄式IS、コアの仕様は動力に光子力エネルギー等が使われている事以外従来のISコアとほぼ同一だが、男性でも動かせ既に試作機で立証済みである。

今俺専用のコアと量産型のコアの二種類があるが黒鉄博士の死で現在コアの製作は不可能に為った。

そして、皆が知っている一年前に発表されたISは厳密にはISじゃないアレは黒鉄博士がIS発表以前から研究していたモノで名をエクシードギアだ。

エクシードギアは全身装甲型のパワードスーツで身体能力の補助と強化を目的としたモノでISと同じく通常兵器を凌駕する性能を持ちコアは男性でも使えるが女性のほうが遥かに適合率が高い

ISとは共通する事が多くあるが篠ノ之博士曰く「ISであってISじゃない」と言わしめた程の物で博士のお墨付きだ。

俺が使うのは俺専用に作ったコアでその性能は他のエクシードギアの性能を遥かに超え既存のISを遥かに凌ぐものだ、因みにクロガネZのパイロットスーツも兼ねている。

織斑先生が言う俺の専用機は黒鉄式のISだ。

あと、付け加えて言うのなら黒鉄式ISはエクシードギアの試作も兼ねて作ったモノだ。

 

「「「「「・・・・・・・・・・・・」」」」」」

俺が説明を終えると教室には沈黙が

まぁ、無理も無い突然こんなこと言われても付いていけないだろう・・・それに沈黙も直ぐに終わる。

「「「「「「え、えぇぇぇぇ」」」」」」」」」

思ったと通りだ。

「うそー」

「ISって女しか動かせないんじゃないの?」

「それに何エクシードギアって?」

「黒鉄君のおじいさんて凄ーい」

クラス中驚きの声で溢れている。

予想はしてたがこれ程とは正直参った。

「静かに」

千冬さんの声でクラスの声がぴったりと止まった。

 

「今黒鉄が説明したように本来ISのコアは開発者篠ノ之束が付くたモノだけだが一つだけ例外があるそれは黒鉄の祖父黒鉄龍蔵博士だ。博士はエネルギー工学とロボット工学の権威で篠ノ之束が唯一師と仰ぐ程の天才だ。ISが発表される以前からISと類似するモノ、今説明に合ったエクシードギアを開発していた。そして、その試作もかねて作られたのが黒鉄式ISだ。黒鉄の専用機はクロガネ研究所で解析を終えこの度の勝負にデータ収集の目的も在って黒鉄に返されることとなった。」

「先生、黒鉄君のエクシードギアは使わないんですか?」

「うむ、エクシードギア・クロガネは単機で各国のISを撃退するほどの機体だそれでは勝負の公平性に欠ける」

「よって、かねてより研究所の預かりとなっていた機体を用意する事に為った。」

 

1年前の戦いの後おじいちゃんの遺品を整理していたら地下の研究施設に隠してあった黒鉄式ISを発見した。

当初エクシードギアが黒鉄式ISだと思われていたが此れを発見した時に別モノだと言う事が解かった。そして在る程度の性能テストをして研究所で解析の為預けてあった。

その機体が俺に返却されると言うことだろう。

 

「説明は以上だ。授業に戻るぞ。」

千冬さんがそう言うと女子達は席に戻った。

 

 

 

 



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特訓

時間は放課後俺達は学園の剣道場に居る。

今もまた周囲は女子で満載で一夏は箒に怒られていた。

「如何言う事だ」

「いや、如何言う事と言われても・・・」

「どうしてそこまで弱くなっている!?」

箒が怒っているのは大体予想はつく

一夏は小学校の時は剣道の腕が良く当時の箒が見惚れていたほどだ。

それが手合わせを開始してから十分。一夏の一本負け。六年前の一夏しか知らない箒からすれば弱くなったと言わざるおえない。

一夏の場合技術面よりも感覚的なモノが衰えているのだろうが、やはり六年は大きい全国大会優勝の箒と比べれば雲泥の差だ。

「・・・中学では何部に所属していた」

「帰宅部。三年連続皆勤賞だ。」

まぁ、一夏は家計を助けるためのバイトをしていたのだが。

「・・・・なおす」

「はい?」

「鍛え直す!IS以前の問題だ!これから放課後三時間私が稽古をつけてやる」

何故今こう為っているのかと言うと昼食時に俺達が上級生の先輩に話しかけられた事に始まる。

 

 

俺達四人が昼食を取っていると三年生と思しき先輩が声をかけてきた。

「ねぇ。君達が噂のコでしょ?」

「はぁ、多分」

一夏が返事をする

「代表候補生のコと勝負するって聞いたけどホント?」

「はい、そうです。」

今度は俺が返事をした。

「でも君達、素人だよね? IS稼働時間って幾つくらい?」

そう、ISは基本稼働時間がモノを言う。解かり易く言えば経験時間がモノを言う。

「いくつって・・・・二十分くらいですけど」

まぁ、一夏は受験の時だけ動かしただけだからそうだろう

「俺は大体七百二十時間くらいですけど。」

「それじゃ無理よ・・・って!? 七百二十時間!?」

驚く先輩

「はい、そうです。」

っと言ってもクロガネ式だが。

クロガネ式が発見されてから休みの日の殆どは実戦形式の訓練だったからな実技はバッチシだ。座学は兎も角。

「君ってもしかして黒鉄龍也君?」

恐る恐る訊ねる先輩。そう怖がらなくても・・・・

「はい」

「っそそう、それならなっとくするわ・・・」

何がそれならだろう?

先輩は気を取り直して一夏に言う

「黒鉄君はともかく君はこのままじゃ無理よ。ISって稼働時間がモノをいうのよ。その対戦相手、代表候補生なんでしょ?だったら軽く三百時間はやっているわよ。」

へぇ~そんなもんなんだ何時間以上が凄いか解からんが

「でさ、私が教えてあげようか? ISについて」

親切な先輩だなぁ~・・・まぁ何か善くない思惑が無ければ良いけど

「はい、ぜ」

一夏が二つ返事で是非にと言おうとすると横から箒が

「結構です。私が教える事に為っておりますので」

「あなたも一年生でしょ? 私の方が上手く教えられると思うなぁ」

まぁ、そうだろう普通なら反論は難しいが相手が悪かった。

「・・・・・私は篠ノ之束の妹ですから」

あぁ、やっぱり言うと思った。

本来は言いたくないだろうけどここは譲れないようだな・・・・乙女心って複雑。

「篠ノ之て・・・・えぇぇ」

驚く先輩・・・実態を知らなければ大抵の人は驚くのだろうが

「ですので、結構です」

「そ、そう。それなら仕方ないわね・・・」

親切な先輩は弱冠引いた感じでその場を離れた。

「今日の放課後、剣道場へ来い!腕がなまってないか見てやる。」

 

 

と、まぁ今に至る訳だ。

かと言う俺は茜を相手に手合わせをして結果は俺の一本勝ち

茜も箒と同じく剣道は続けていたのと国際警察での訓練を重ねたのも合わさって可也の腕前だ。

今日は俺が勝ったが油断したら負けていた。

「凄く上達したな茜」

「龍也こそ剣道はやって無かったと言っていたのに」

「そりゃぁ、ロボット乗りで鍛えているからな」

ロボット乗りには動体視力、判断力、身体能力が問われるだから必然とそうなる。

「龍也、もしよかったら私も放課後付き合うぞ」

「助かる一人でやるよりは相手がいたほうが効率的だからな」

「うん、そうだな」

そこへ、俺達を見ていた箒が一夏に対して

「ほら、一夏も龍也を見習え!」

「いや、龍也を引き合いに出されても困るんだが・・・・」

そうしていると俺達を見ていた女子達が・・・・

「黒鉄君て凄い」

「流石、世界を救った英雄」

「ISを動かせるのもうなずける」

歓喜の声、対して一夏には・・・・

「織斑君てさぁ」

「結構弱い?」

「本当にISを動かせたのかな?」

ヒソヒソと落胆の声

そんな声に一夏は態度に現さなくとも何処か悔しそうだ。

「・・・・茜、箒 今日はこれ位にして後は俺と一夏の二人だけにしてもらえるか?」

二人にそう告げた

「別にいいが・・・箒はどうだ」

「・・・・解かった。先に行く」

二人はその場を後に更衣室に向かって行った。

「さて、一夏トレーニングを再開するか。負けっぱなしは嫌だろ?」

「・・・・あぁぁ、良いぜ」

取り合えず昔の感覚を取り戻してもらうか

特訓は夜まで続いた

 

翌朝

俺は一人でアリーナを走っていた

一夏程ではないが中学時代新聞配達のバイトをした経験があるので慣れたモノだ。

「ふぅー、一息入れるか」

「頑張っているな」

三十周ほど走って一息入れていると声を掛けられた担任の織斑先生だ。

「あ、織斑先生、おはようございます」

「ああ、おはよう、それと今は何時も道理で構わないぞ」

「それじゃ千冬さん どうしましたか?」

「なぁに、お前の事だから朝練をしていると思ってな。様子を見に来た」

ありゃなんか読まれている

「ところでどうだ一夏はお前から見て如何だ?昨日は夜遅くまでやっていたんだろ?」

「一夏ですか・・・正直に言いますと今は難しいですね。相手も素人なら大丈夫ですけど候補生相手となると如何しても差が出来てしまいますね。」

昨日見た感じ三年のブランクは大きい幾ら小学校で強かったっと言ってもそれだけじゃ勝てない

「まぁ、支給される専用機の相性と当日までの訓練しだいなら何とかなるかも。」

「そうか、お前はどうだ自信はあるのか?」

「まぁ、そうですねオルコットさんがどの程度か知りませんがおじちゃんの作ったISでカッコ悪いところは見せれませんね」

相手のISがどのような機体かは知らないが性能だけなら俺に歩があるだろう

「なら良い、朝錬も程々にしとけよ授業中居眠り何かしたら容赦しないからな」

そうほほ笑みながら言う千冬さん

「はい、解かりました。」

俺も笑顔でかえした。

「///、わかればいい。」

何故か顔を赤くする千冬さんはその場を後にした。

 

それから放課後、特訓は毎日続いた

一夏は背中に箒を乗せて腕立て伏せ、箒の乗るタイヤを付けたランニング

俺も二人と同じ様に茜を乗せての腕立て、ランニング等をこなしていった。

 

 

決闘前日夜

一夏は切り上げって箒と部屋へ戻り茜も部屋に戻った

俺は一人寮の外で素振りをしていた。

「ふん、ふん、ふん、」

「精が出ますわね」

後ろからの声に俺は振りむいった。対戦相手のセシリア・オルコットだ

「オルコットさんか、何か用?」

「用と言う事の程ではないですけど毎晩飽きずに良くやっていますこと」

恐らく様子見だろう

「なにぶん、今他にすることが素振り位なもので」

「余程、負けるのが怖いのですのね?」

「っま、そんなモノですよ。亡くなったおじちゃんや両親の為にも負けられないですから」

「ふん、精々頑張ってくださいな明日の決闘で無様な姿を見せたくなければ」

そういってセシリアはその場を後にした。

 

さあ、明日が正念場だ頑張るぞ。

 

 



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対決・ブルーティアーズ

今日はセシリアとの対決の日

俺達四人はアリーナ・Aピッドにいる。

「なあ、箒」

「なんだ、一夏」

「気のせいかもしれないが」

「そうか、気のせいだろう」

まあ、一夏の言うことは解かる。

この六日ただひたすら剣道の稽古と体力作りだけでISに関する事は何一つ教わっていない。

現に箒は目をそらしている。

「仕方ないだろう。お前のISもなかったのだから」

まあ、仕方ないと言えばそうだ一夏のISがまだ届いていないのだ。

一夏の方は何やらごたついているらしい反対に俺の方は今さっき届いたらしく準備中だそうだ。

「そう気にするな一夏、箒の御蔭で昔の感覚は大分取り戻せたしそれに体力もついたろ?」

「まあ、そうだけど・・・基礎本とか知識とかさ在ったんじゃないか?」

「そういうなって、ISって基本身体の延長線みたいだし何とかなるさ」

俺の予想だと一夏の専用機は主に接近戦に向けたモノだろう。

「そうだぞ、一夏男が細かい事を気にするな」

さっきまで目をそらしていた箒が言う

いや本当は大事なことだぞ

「龍也、そろそろ行かないと」

「お、織斑くん織斑くん織斑くんっ!」

茜が言うと同時に副担任の山田先生が駆け足でやってきた。

本気で転びそうで心配だ。

今日は何時も以上にあわてふためいている。

「山田先生、落ち着いてください。はい、深呼吸して」

「は、はいっ。す~~は~~、す~~は~~」

俺は山田先生を落ち着かせるため深呼吸を促した

「はい落ち着きましたね?」

「あ、ありがとうございます。黒鉄くん///」

「今度は顔が赤いですよ先生?」

顔を赤くする山田先生

「え、だ、大丈夫です気にしないで下さい!」

「そうですか?」

大丈夫ならいいけど

「それでしましたか?」

「はい、織斑くんのISが今届きました。そして黒鉄くんのISも準備できました。」

「ほんとですか!?」

山田先生の言葉に待ってましたと言わんばかりに一夏が食い付いた。そこへ・・・

「落ち着かんか、馬鹿者」

織斑先生が来た。

「あ、千冬姉・・・」

パァンッ!

「織斑先生と呼べ。学習しろ。さもなくば死ね」

わぁ~相変わらず厳しいな。だけど其処も千冬さんの個性 

美人なのも相まって恰好が付くホント今まで彼氏がいないのが不思議なくらいだ。

「ふん、馬鹿な弟に掛ける手間がなくなれば、見合いでも結婚でもするさ、それと褒めても何も出んぞ」

読まれている。流石千冬さん

「それでですね。織斑くんのISはまだセッティングとフォーマットがまだなので」

「先ず黒鉄から準備をしろ織斑のは黒鉄の試合中に準備する。」

するとピット搬入口が開き向う側を晒していく。

 

其処に『黒』と『白』が、いた。

 

 

其処に在るのは、純白の白

「これが、」

「はい、!織斑くんの専用IS『白式』です!」

対して隣に在るのは漆黒の黒

「そして、黒鉄くんの専用IS『黒武者』です!」

鎧武者を思わせる装甲に覆われたシルエット此れこそがおじちゃんの作った黒鉄式IS『黒武者』

両肩にシールドと小型の砲身、翼を模した漆黒のウイングスラスターに日本の刀

 

「すげぇ、これが龍蔵さんが作ったIS」

驚く一夏

「さあ、時間が無いぞサッサと準備しろ黒鉄」

「はい」

俺は『黒武者』に右手を翳したすると『黒武者』は粒子かし俺を包みこんだ

全身を包んだ粒子は再び集合して俺の姿を『黒武者』に変えた。

研ぎ澄まされるようなこの感じ久しぶりだ。

まるで『黒武者』と融合するようなこの感じそう俺が『黒武者』に為ったのだ。

ーーー戦闘待機状態のISを感知。

操縦者セシリア・オルコット ISネーム『ブルーティアーズ』戦闘タイプ中距離射撃型 特殊兵装在りーーー

「ハイパーセンサーは問題なく動いているな。龍也、気分は悪くないか?」

「はい、問題ありません。千冬さん」

「そうか」

千冬さん心配してくれているんだな・・・

そことなく、茜に意識を向ける

「茜」

「な、なんだ」

「いってくる」

「ああ、勝ってこい!」

俺はゲートに向かった。

 

 

 

ゲートを出るとと其処には

「あら、逃げずに来ましたのね?」

鮮やかな青色の機体『ブルーティアーズ』を纏ったセシリア・オルコットが待ち構えていた。

その手には直径二メートル越え超大のレーザーライフル《スターライトマークツー》が握られていた。

「見たところ全身装甲の様ですけどそれが黒鉄式ISですの?」

「そうさ、これがおじいちゃんが作った『黒武者』だ」

「ふん~、見かけ倒しで終わらなければいいですけどね」

「まあ、そうならないように善処するよ」

「言っておきますけどロボットの操縦では天才と呼ばれてもISではこのセシリア・オルコットには通用しません事よ」

会話をしながらも此方をロックオンしているセシリア何時でも撃てる準備は出来ているみたいだな。

「ああ楽しみにしているよ」

「何処までその減らず口が通用しますかしら」

ーーー警告敵機戦闘態勢に移行ーーー

「さぁ、踊りなさい。わたくし、セシリア・オルコットとブルー・ティアーズの奏でるワルツで!」

射撃、射撃射撃射撃。弾雨のごとく攻撃が降り注ぐ。どれも全て的確に此方を狙っている。

 

成るほど言うだけの事はある

俺はスラスターを展開して高速移動をしながら全攻撃を回避した。

「く、ちょこまかっと当たりなさい」

攻撃が当たらず焦りを覚えるセシリア対して俺はアリーナ中飛び周った。

 

さって肩慣らしもこれ位にして行くか

俺の右腕から光の粒子が放出され形を形成した。

片刃のブレード、渡り1・6メートルはある長大な刀《雪光》を展開した。

「中距離射撃型の私に近距離格闘装備で挑むのは・・・笑止ですわ」

すぐさま射撃による攻撃、俺は真っ向から雪光で弾いた。

「な!、ビームを!?」

驚くセシリア

「さあ、いくぞ!」

激戦が始まった。

 

 

試合開始から二十七分

「よくこの私をてこずらせてくれましたわね。褒めて差し上げますわ」

「そりゃどうも」

此処まで一度も被弾しなかったからシールドエネルギーは満タン

大雑把に説明するとISバトルは相手のシールドエネルギーを0にすれば勝ちだ。

バリアーが貫通されると実体がダメージを受ける。そうなった場合機体が損傷し後の戦闘行為に影響を与える。

因みに操縦者が死なないように『絶対シールド』と言うモノがあるが此れは相当エネルギーを消耗する。

 

さて、そろそろしかけるか・・・・

 

「このブルーティアーズを前にして初見で此処まで耐えたのがあなたが初めてですわね」

そう言って自身の周りを周っている自立兵器ブルーティアーズを撫でた。

俺が回避と防御に専念してたのは此れのためだ。

下手に相手がどんな武器を持っているかを知ると知らないでは大違いだ。

ご丁寧に戦闘中説明してくれたもんだから興味がわく

この『ブルーティアーズ』は特殊兵装『ブルーティアーズ』を積んだ実戦投入第一号だそうでその名が付いた。

「では、閉幕としましょう」

セシリアはほほ笑みと共にブルーティアーズややこしいからビットに命令を下した。

先ず二基のビットが多角的な直線機動で接近してくる。

ビットで翻弄してそのすきに狙い撃つつもりだろうがこういうのはパターンなんだよ。

「ホーミングミサイル」

俺は両足から六機の小型ミサイルを発射した。

「な!?ミサイル!?」

ミサイルはビットに全弾命中ビットは落ちていった(一様威力は最小限に留めたが)

「そんな、ティアーズが」

「よそ見している場合か」

「な、早い!?」

俺はスラスターを全開にして一気に間合いを詰めバリアーシールドのみ切り裂いた。

「シールドが!?」

 

絶対防御が発動し機体は無傷だが今ので可也のエネルギーを消費した

「く、《インターセプター》」

セシリアはすぐさま接近専用のショートブレードを展開したが俺はまたすぐに距離をとり

 

「光子力ビーム」

額のレンズからビームを放ち更に一撃を当てた。

「きゃぁ」

ビームの直撃を喰らい怯むセシリア

「はあ」

更に追討ちを掛けるべくまた距離を詰め一撃を加えた。

セシリアのシールドエネルギーは更に削られた。

 

「何ですの?その剣はこのブルティアーズがこうも簡単に?」

「少し種明かしをしてやる。 この雪光はおじいちゃんが開発した対IS用武装を基に作られた武器だ」

「対IS用武装ですって!?」

驚くセシリア

「そうだ、この刀はISのシールドエネルギー消失させる効果がある。だから一撃だけでエネルギーが削られる」

「他にもビームを弾く効果もあり防御面にも優れている。」

ま、その代り色々と制限があるが

「それがどうしましたの、最後に勝つのはわたくしですわ」

そう言うセシリアに俺はたたみ掛けるように

「それにその機体には弱点がある」

「なんですって!?」

「その兵器が動いている間はお前は他の攻撃が出来ないそれは制御に意識を集中させているからだ。」

「・・・・・!」

どうやら図星の様だな

さて一気に決めるか。

俺は次の手を考えていた。

 

 

 

 

「凄いですね。黒鉄くん」

ピットでリアルタイムモニターを見ていた山田真耶が感心する。

「これでも性能を落としているなんて凄過ぎです。」

そう龍也の黒武者は既に既存のISを超えており通常以上のリミッターが施されているが龍也は其れをものともせず機体の性能を生かしている。

「よく見ておけ一夏アレがこの後闘う相手だ」

「解かっているさ、ちふ・・・織斑先生」

白式を纏いながらモニターを見る一夏

「それにしてもアイツが闘うとなんてマジかで見るのは久しぶりだ。それにあの刀・雪光は」

「はい、織斑先生の雪片に似ていますね」

千冬と真耶が注目しているのは龍也の使う雪光だ。

それは嘗て千冬が使っていた専用武装雪片によく似ていった。

「龍也・・・」

茜はモニター越しに龍也を見つめていた

 

 

 

 

セシリアの間合いに入った俺はビット3を雪光で撃墜。そしてすかさず光子力ビームでビット4を撃墜。

「かかりましたわ」

にやりと笑うセシリアの顔が見えた。

しまった囮か

「ブルーティアーズは六基あってよ!」

セシリアの腰部のスカート状のアーマーが動いた

 

ミサイル型か

回避は間に合わない

爆炎が俺を包む

 

 

 

 

 

 

「光子力バリアー」

俺は左腕を突き出しバリアーを展開した。

「な、バリアーですって」

バリアーを展開した俺に驚くセシリア

「そ、其れでも勝つのはわたくしですわ」

弾頭再装填したビットが二基飛んでくる

「甘い」

俺は一閃ののもとビットを切り裂いった。

「ブルーティアーズがすべて落とされるなんて」

後はライフルによる射撃に注意すれば、俺は再び間合いを詰めた

「いや、こないっで!!」

セシリアはライフルを撃つが全てかわされ

「これで、最後だ」

「ひぃー」

雪光を振り落した。

セシリアは目をつぶった。

刃はセシリアにとどいたがその体を斬ることは無かった。

スーツの上でぴったりと止まっていた。

『オルコット機エネルギー0 黒鉄機の勝利』

アナウンスが響く

「俺の勝ちだ」

「・・・・わたくし生きていますの?」

怯えた表情のセシリアそのライフルを握るその手は震えている。

ちょっとやり過ぎたな・・・

「ほら、オルコットさん落ち着いって」

「え!?」

俺はセシリアの手に触れた

「もう終わったから大丈夫だ」

「わたくし負けましたの?」

「まあ、そうなるな。」

「・・・そうですか」

「大丈夫かピットに戻れるか?」

「大丈夫ですわ///」

顔を赤めるセシリアはそう言ってよろよろとBピッドにもどる

ま、大丈夫そうだな

 

 

龍也対セシリア 勝者は龍也となった

 

 

 



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対決・白式

龍也とセシリアの対戦のあとすぐさま次の対戦が執り行われようとしていた。

先ほどのセシリア戦で勝利を収めた龍也の黒武者と一夏の白式だ。

白式は初期化と最適化が完了したのか最初の工業的な凹凸が消えシャープな感じに為り何処か中世の騎士を思わせるいでたちだ。

「またせたな、龍也」

白式を纏う一夏その手には雪光と同じ様な刀が握られていった。

「一夏、その刀は雪片だな」

俺がそう言おうと一夏は得意げに語った。

「そうさ、此れの名は雪片二型、千冬姉が使っていた雪片の改良型だ」

俺の予想は当たった千冬さんの弟で在る一夏の専用機白式やはり接近戦型の機体だ。

「じゃお互い負けられないな」

「そうだな」

お互い背負うモノがある簡単には負けられない

俺はおじいちゃん、一夏は千冬さん互いに譲れないモノがある。

「始めるか」

激戦が始まった。

 

「先手必勝、ホーミングミサイル」

両足からミサイルを一夏に向かって発射した。

「なんの!!」

対して一夏は雪片を振るいミサイルを切り落とした。

そこへすかさず

「光子力ビーム」

ビームを放ったが紙一重でかわされ

「もらった!」

間合いを詰められて一撃を放たれた

「甘い、光子力ビーム」

俺はそれを雪光で防ぎ至近距離でビームを放った

「ぐぅ!」

ビームの直撃を受けた一夏は怯むとすかさず距離を取った

「これでも食らえフォトンブラスター」

胸部から光線・フォトンブラスターを放った

「負けるか!」

一夏は雪片で正面から立ち向かった。

「な!」

雪片は光線と激突した

するとフォトンブラスターはかき消されてしまった。

その時雪片の形状は変化し光の刃を形成していた。

「どうだ、龍也」

「やるな一夏だけどこっちもにも在るんだなこれが」

俺は雪光を構えたすると雪光も雪片と同じ様に変形し光の刃を展開した。

「ウソだろ!?」

一夏は驚いった

「驚いたろ? ま、俺もそっちに驚いたがな」

まさかお互い似た武器を持っているとは普通思わないだろう。

「へ、上等!お互い条件は同じか」

「さてどうかな?」

互いに一気に間合いを詰め言葉を交しながら刃をぶつけ合う二人

双方空中で高速でぶつかり合いながら互いに一撃を加えていく

「如何した龍也さっきから他の武器は使っていないじゃないか、はぁ!」

「実は言うと此れを展開している間は武器のエネルギーが制限されるんだよ。おりゃ!」

「それ今行っても良いのか?でりゃ!」

「そこは大丈夫」

俺は一夏に回し蹴りを決め距離をとった

「使えない訳じゃないからな!ダブルキャノン」

両肩の砲身からエネルギー弾を放った

「そうかよ!」

一夏は雪片で切りはらった

「それより一夏良いのかそろそろシールドエネルギーが尽きるんじゃないか?」

「え!?」

『織斑機白式 シールドエネルギー0 勝者黒鉄龍也』

試合開始から三十分

双方互いに譲らず互角の勝負を繰り広げているかに見えたが一夏機のエネルギー切れであっけなく終わった。

俺の二勝でクラス代表は俺に決まったが

その後一夏とセシリアの対戦が執り行われた。

双方一歩も譲らない勝負をしたが結果はセシリアの勝利に終わった。

 

 



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放課後の幼馴染達

一夏とセシリアの試合の後俺達はAピットにいた。

「おつかれ、一夏、良い試合だったぞ」

「ああ、負けたけどな」

残念そうに言う一夏

「如何して負けたんだか今一つ解からない」

一夏の言いたいことは解かる事実セシリアとの戦闘では差ほど被弾せず徐々に追い詰めていた。

が、突然のエネルギー切れで負けてしまった。

まあ、予想が付くが・・・

「解からないなら教えてやろう」

見かねた千冬さんもとい織斑先生が切り出した。

「雪片には黒鉄の雪光と同じ特殊能力があるそれが『バリアー無効化攻撃』だ」

「『バリアー無効化攻撃』?」

「《雪片》の特殊能力が、それだ。相手のバリアー残量に関係なく、それを切り裂いて本体に直接ダメージを与える事が出来る。そうすると、どうなる?篠ノ之」

千冬さんは箒にふる

「は、はいっ。ISの『絶対防御』が発動して、大幅にシールドエネルギーを削ぐことができます。」

「その通りだ。私がかつて世界一の座にいたのも、《雪片》のその特殊能力によると事が大きい。」

三年に一度行われるISの世界大会『モンド・グロッソ』

その第一大会において優勝したのが、この千冬さんだ。

「それが、なんで負けたんだ?俺の攻撃は当たっていたぞ?」

「其れだけならな、大体、何故負けたと思う」

「え? 何でか知らないけどシールドエネルギーが0になったからだろう?」

「なぜか、でわない。必然だ。《雪片》の特殊攻撃を行うのにどれ程のエネルギーが必要に為ると思っているのだ。馬鹿か、お前は」

「・・・・あー」

一夏もようやく気付いた様である。

「つまり、自分のシールドエネルギーを攻撃に転化していることですか?」

そう尋ねた箒に千冬さんは頷く

「そう言う事だ。それを攻撃だけでなく防御に用いればあっという間にエネルギーがそこを尽く」

「え、でも龍也の《雪光》は?」

一夏が言うと千冬さんが言う

「《雪光》か、試合中黒鉄が言っていたな此れを使用中は武装が制限されると、とすると、如何言う事だ?八雲」

今度は茜にふる

「は、はい。武装が制限されるとなると武装のエネルギーを《雪光》に転化していると思います。」

「ということだ、合っているか?黒鉄」

「はい、合っています。」

俺は軽く説明した。

《雪光》雪片と違って武装のエネルギーを転化して特殊攻撃を行う。

通常時は任意で小規模のエネルギー無効化を行い更にエネルギー攻撃を弾く事が出来る。

シールドエネルギーも使用可能

完全にエネルギー無効化を展開すると常時エネルギーを消費する。

「とまぁ、こんなとこですね?」

「ふむ、最後のとこは《雪片》同じか・・・・」

「え、と言うと《雪片》は・・・・」

「つまりは、欠陥機だ。」

「って ええ!?欠陥機って!?」

驚く一夏

「ああいや・・・言い方が悪かったな。そもそもISは未完成の段階だ欠陥も何もない。」

「ただ、他の機体よりちょっと攻撃特化となっているだけだ。おおかた、拡張領域も埋まっているだろう?」

「そ、そこも欠陥だったのか・・・・」

「人の話を聞け。通常は複数の武器を装備できるISの処理能力を白式は雪片一本に集約させている其の威力は私が知る中でも全IS中トップクラスだ。」

そう言えば千冬さんは雪片一本で世界大会を勝ち抜いていたんだったな。

今思っても並はずれた事だと改めて思った。

「なぁに、一つのことを極める方が、お前には向いているさ。なにせ  私の弟だ」

うんうん、良い言葉だ一夏いい姉を持ったな。

 

 

その後ピットを後にした俺達は廊下を歩いていた。

「しかし、アクセサリーと言ってたけどガントレットって防具だよな?」

一夏は右腕を見ていたその腕には純白のガントレットが付いていた。

待機状態の白式だ。

ISは通常アクセサリー等の姿で待機しており操縦者はそれを身につける。

かと言う俺も身につけているクロガネの待機状態も右腕のブレスレットだ。待機状態の黒武者はこのブレスレットの中にある。

「ま、ちょっとしたおシャレと思ってれば慣れるさ」

俺は一夏に言う。

「おしゃれって・・・まあ、良いけど。」

「一夏」

「ん、なんだ?」

「その、なんだ・・・負けて悔しいか?」

「そりゃ、まあ。悔しいさ」

「そ、そうか。それなら、いい・・・」

どこか、そわそわしている箒

「あ、明日からは、あれだな。ISの訓練もいれないといけないな」

「で、結局箒はISの操縦を教えてくれるのか?」

「む、無理にとは言わないぞ。なんなら、千冬さんに教えてもらったほうがいいのでわないか?」

「いや、千冬姉はイヤがるだろ。それに、えこひいきぽっく見られるのも嫌だしな。」

そりゃあ、そうだ。千冬さんはその知名度も在るせいか女子達の人気が高いそう見られても可笑しくない。

「そ、それなら龍也に教えてもらってはどうだ?一日の長と言うのも重要だぞ」

俺にふる箒

「それもそうか頼めるか龍也?」

「え?俺か?無理無理!!俺の場合我流の粗削りだ正規の訓練を受けた訳じゃない。専門知識は尚更だ。」

「て、我流だったのかよ!」

驚く一夏

「ここは、先生の誰かに相談して教えてくれる人を紹介してもらった方がいいんじゃないか?」

「それなら、四人で訓練をすればいい昔みたいに」

茜が提案した。

「四人でか・・・そうだな茜、それがいい」

「それもそうだな四人でか・・・昔を思い出すな」

茜の提案にのる箒と一夏

「でわ、明日から必ず放課後は空けておくのだぞ。いいな?二人とも」

「「おう」」

そう言う箒に俺と一夏は答えた

まあ、特に入る部活もない(言わずもながら全部女子部)別に用だろう

 

 

俺達は寮のそれぞれの部屋に戻った

今は俺と茜との二人っきり

「あぁー、今日の試合は良い試合だった」

俺は思いっ切り背伸びをした。

「龍也」

「ん?なんだ。茜?」

「そ、そのなんだ、先は言えなかったッが・・・かっこよかったぞ」

改まって言われると照れるな

「そうか?ありがとうな、これも茜が特訓に付き合ってくれたからだ」

「いや、幼馴染として当然の事をしたまでだ。」

「いやそれでも、助かったよ、ありがとうな、茜」

「龍也・・・」

「それはそうと明日からまた頑張らないとよろしく頼むぜ茜」

「ああ、任せろ」

 

 



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セシリア

シャャャー

今セシリアは更衣室のシャワールームでシャワーを浴びている。

彼女は今日の試合での事を思い出していた。

(今日の試合ー)

やはり龍也との戦いが尾を引いているのだろう

何時だって、勝利の確信と向上に欲求を抱き続けていたセシリアにとって、この困惑は酷く落ち着かないものだった。

(わたくしが負けるなんて)

一夏には何とか勝つ事が出来たがどうも気が乗らない

自分がダメージを与えられないまま負けるなんて今でも考えられなかった。

そしてあの最後の一撃正直死を覚悟したほどだ。

(黒鉄龍也)

あの時彼の中に在ったのは勝利者としての優越感よりも恐怖に怯えているわたくしの身を案じるやさしさ

「黒鉄・・・龍也・・・・」

彼のあの腕に抱きしめられたい・・・

あの胸に包まれたい・・・

まるで 子供の頃読んだ物語の騎士様みたいに 強くて 優しくて

わたくしの・・・騎士様

こんな強い男性初めてですわ・・・・

知りたい あの人の事もっと・・・・

 

彼の経歴は在る程度しっている。

幼少期に両親を亡くし一年前に祖父を亡くしそこに残ったのは莫大な遺産

其れを狙う輩から遺産を守ってきたことその為に若くして国連に所属したこと

祖父の残したロボットで世界を救った英雄

 

わたくしも数年前に両親を事故で亡くし残った莫大な遺産それを狙う金の亡者達からありとあらゆる勉強をした。

少し違うけど彼もまた重いモノを背おっているのだろう。

 

だけどそんなことよりも彼自身の事をもっと知りたい

彼の事を思うと胸が熱くなる

セシリアはただ龍也の事を思っていた。

 

 

  ○ 

「でわ、一年一組代表は黒鉄龍也くんに決まりました」

山田先生の言うと通りクラス代表は俺に決まった

「先生ちょっとお時間よろしいでしょうか?」

セシリアが手を上げった。

「はい、オルコットさん」

セシリアは立ちあがった

「えぇー、皆さんこの度申し訳ありませんでした謹んで謝罪を申し上げますすみませんでした」

「「「「え!?」」」

突然のセシリアの謝罪にクラスは戸惑う

「勢いとはいえこの国を乏しめる発言と男子お二方に対する暴言は代表候補生にあるまじき発言でした」

ああ、クラス代表を決める時のことか

「そんな、事気にしてないよオルコットさん」

「そうそう、そう難しく考えなくても」

「そうは、参りません何事もけじめは着けませんと」

そして、俺達の方を向き頭を下げるセシリア

「龍也さん、一夏さんお二人は立派な実力を持っているのに男子だからと否定して申し上げませんでした」

「いやこっちこそイギリスの事を悪く言って御免」

誤る一夏

「オルコットさん俺はそんなに気にしてないから大丈夫だ」

俺も付け足す

「お気使いありがとうございますわ。それとお二人ともわたくしのことはセシリアで結構ですわ」

友好的に話すセシリア

「そうか、じゃぁセシリア此れからよろしくな」

「よろしく」

「はい、よろしくお願いしますわ。」

雨降って地固まるクラス同士仲良くする分には良い事だ。

 

 

そんな三人を睨む箒と茜

「「・・・・・」」

オイオイそう睨むなよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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訓練

「ではこれよりISの基本的な飛行訓練を実施してもらう。黒鉄、織斑、オルコット。試しに飛んで見せろ。」

四月の下旬、今日も千冬さんによる授業だ。

「早くしろ、熟練したIS操縦者は展開まで一秒ともかからないぞ」

俺は右腕のブレスレットに意識を集中する。

(黒武者展開)

光の粒子が俺を包み黒武者を装着した状態で姿を現す。

一夏とセシリアも展開を終えた様だ。

「よし、飛べ」

俺とセシリアが同時に飛ぶと急上昇して上空で制止した。

遅れて一夏も飛んだ

「何をやっている。スペック上まだ出力が出るはずだぞ」

通信回線から早速おしかりを受ける一夏

「一夏、イメージしろスーパーロボットに為ったつもりで」

「無茶言うな、それと何故にロボット?そこはヒーローじゃね?」

「流石、龍也さん。自分がイメージしやすい方を考えることが建設的ですわね」

そんな俺と一夏のやり取りをみてセシリアが言う

「だろう、ISってクロガネZの飛行方と大体同じだしテレビや映画のモノが出てきた様なもんだ」

「いやそう言われてもなぁ。大体、空を飛ぶ感覚自体がまだあやふやなんだよ。なんで浮いているんだこれ?」

まあ、そうだろうIS自体普通の飛行機と同じ理屈で飛んでない寧ろゲッターロボを始めとしたスーパーロボットやウルトラマンみたいなスーパーヒーローと同じく物理法則に喧嘩を売ってるようなもんんだ。

「説明しても構わないが、長くなるぞ? 反重力翼と流動波干渉の話になるしな」

最近は座学もばっちし説明位できるぞ

「わかった。説明は良い」

即座に断られた残念だ。

「そうか?」

「残念でしたわね龍也さんふふっ」

ほほ笑むセシリア、その表情は皮肉でも嫌味でも無く本当に楽しそうだった。

あの試合以降、何かと俺達の訓練にも参加し。御蔭で俺と一夏は可也助かっている。

代表候補生だけあってセシリアは優秀だった、知識面でも豊富で座学でも大変助かる。

茜も優秀で勉強面でも優秀さを発揮した

箒は・・・

『ぐっ、とする感じだ』

『どんっ、という感覚だ』

『ずかーん、という具合だ』

・・・・うん、流石体育会系

「龍也さん、よろしければまた放課後に手合せをその時は二人きりで・・・」

「一夏っ!いつまでそんなとこにいる、早く下りて来い」

通信回線から箒の声が響くそばにはインカムをとられておたおたとする山田先生と此方を睨んでる茜がいた。

ハイパーセンサーによる視力はこの距離でその顔どころかまつ毛までクッキリと見える。

クロガネZやアイアンハートにも搭載していたがこう改めてみるとハイパーセンサーによる視力は凄い。

此れでも機能制限がかかているのも驚きだ。

「黒鉄、織斑、オルコット、急降下と完全停止をやって見せろ。目標は地表から十センチだ」

「了解です。それではお二人ともお先に」

セシリアはすぐさま地上に向かうだんだんと小さくなっていく姿に俺達は感心した。

「うまいもんだな」

「良し俺も、龍也先に行くぞ」

言って一夏も地上に向かった。

勢いよく地上に向かう一夏

「少し勢いが強くないか?」

俺がそう呟くと、案の定

ギュンッーズドォォン!!!

一夏は地上に激突しグランドに穴を開けた

「馬鹿者。誰が地上に激突しろと言った。グランドに穴を開けて如何する」

「・・・すみません」

通信回線ごしでも千冬さんの声が聞こえる後箒の怒鳴り声やクラスの笑い声が聞こえる。

「黒鉄残るはお前だ失敗するなよ」

「は、はい」

こりゃへたなことは出来ないぞ

「黒鉄いきます」

俺はスラスターを全開にし一気に地上に向かい地上手前で体の向きを変え停止した

うん、上手くいった。

「「「「おおおお」」」」

「よし、上出来だ。」

褒められた

「次は武装の展開だ黒鉄、織斑やってみろ」

「「はい」」

俺達は其々の武装を展開した。

俺の右手には《雪光》が握られていた。

「よし、上出来だ。黒鉄」

また、褒められた

「それと織斑、展開が遅い0.5秒で出せるようになれ」

実の弟でも厳しい千冬さん

「次、セシリア」

「はい」

セシリアは左手にスターライトマークツーを展開

流石、代表候補生、展開が早い

「さすがだな、代表候補生。 ただし、そのポーズはやめろ。横に向かって銃身を展開させて誰を撃つ気だ。」

「正面に展開できるようにしろ」

「で、ですがこれはわたくしのイメージをまとめるために必要な」

「直せ。いいな」

「・・・・はい」

千冬さんの人睨みで話は終わる。

「セシリア、接近用の武器を展開しろ」

「そして、黒鉄《雪光》を『収納』『黒武者』の本来の武装を展開しろ両方だ」

「えっ。あ、はっ、はいっ」

「えっ。は、はい」

突然振られた俺とセシリア

其々の武装を光の粒子に変換し『収納』そして新たに展開

俺の手には『黒武者』の武装刀型の《黒刃》とライフル型の《雷鳴》其々両手に握られていた。

俺は問題なく出来たがセシリアは・・・

「くっ・・・」

「まだか?」

「す、すぐです。 ああ、もうっ《インターセプター》!」

半ばやけくそに叫ぶと接近戦用の《インターセプター》が展開される。

しかし、これは教科書の頭にも書かれているいわゆる『初心者』用の手段でセシリアには屈辱的だろう

此れには授業当初俺は焦ったロボットパイロット時から叫んでいたから少し恥ずかしかった。

前回の試合では割り切ったが

「何秒かかっている。お前は、実戦でも相手に待ってもらうのか?」

「じ、実戦では接近の間合いには入らせません!ですから、問題ありませんわ」

「ほう。黒鉄や織斑との対戦で簡単に懐を許してたように見えたが?」

「あ、あれは、その・・・・」

何処か歯切れの悪いセシリア

俺はプライベートチャンネルを使った。

『大丈夫か?セシリア』

『た、龍也さん?』

『そう、落ち込むな誰でも向き不向きがある。重要なのは此れからだ、今後の訓練で挽回すればいいさ』

『龍也さんが、そうおっしゃるなら・・・為ら今日の放課後手合わせをお願いいたしますわ』

『いいぜ、望むところだ。』

セシリアと約束する

「時間だな。今日の授業はここまでだ。織斑、グランドを片づけておけよ」

今日の授業は終了し皆解散した。

「一夏片づけ手伝うぞ」

「わりぃ、助かるぜ龍也」

「と言う訳でセシリア此処が片付いたら直ぐ行くから先に行ってくれ」

「解かりましたわ」

「龍也、私も手伝おうか?」

「あ、いいって茜此処は俺達二人で大丈夫だから」

「そうか・・・」

そして二人もさって行った。

「さて、一夏サッサと終わらせるぞ」

「お、おう」

 




次回はクロガネZを出すつもりです


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再来・破壊獣

「いやぁーセシリア、今日の対戦も良かったな」

あの後グランドの後片付けを終わった俺はセシリアとの約束どおり手合わせをした。

先ほどの授業で千冬さんに指摘された接近戦を想定した対戦だ。

結果は俺の勝ちだがセシリアも可也良い線いっていた。

「龍也さんこそ、負けてしまいましたけど次はそうはいきませんでしてよ」

更なる闘志を燃やすセシリア

「ああ、こっちも負けないさ」

「ふふふ、龍也さんてロボットの操縦も天才的なのにISの操縦も腕が立ちますのね」

「いやぁ、そんな事もないさ、研究所で博士達の作ったロボットや兵器の相手をしていたからさ」

「あら、どんな事をなさっていましたの?」

セシリアに研究所での事を話した。

研究所では主に対ISを想定した無人機等の兵器を相手にしていたこと。

「まぁ!?対ISを想定した兵器ですの?」

驚くセシリア

「ああ、そうさ他にも準ISともいえる兵器も開発中でテストパイロットもやったな」

御蔭で感覚的にISの操縦が上手くなった

「準ISってどんなモノですの?」

興味津々に聞くセシリア

「まあ、別に機密に触れない程度なら話せるけど知りたいか?」

「是非」

「それじゃ、先ず・・・」

ピィピィピィ

俺が説明をしようとした矢先ブレスレットから通信音が鳴った。

俺は通信をオンにした。

「此方、龍也」

『龍也!! 緊急事態だ!』

刃さんからの通信だ。

「刃さん、どうしました」

『破壊獣が多数郊外に出没、街に向かっている』

「なんですって!?」

ウソだろうギルは確かに遺体が見つからず生死不明扱いだが確かに俺が倒した。

それが今に為って・・・

『今、自衛隊からの出動要請が来た学園には通してある直ぐに迎え』

「解かりました、直ぐに向かいます。」

通信を切り俺は学園の外に向かおうとした。

「龍也さん!」

「わるいセシリア話はまた今度に」

「わたくしも一緒に行きますわ」

セシリアは自分も行くと言いだした。

「気持は有りがたいが、ダメだ。」

「何故ですの!?」

「現行のISの武装では破壊獣相手を想定してないそれに今度は命の保証が無い」

「!?」

驚愕のセシリアそれも其の筈ISは確かに強力な兵器だだが、破壊獣の様な想定外の存在が相手では分が悪い

それに嘗てISが破壊獣相手に戦死者を出さなかったのは実力ではなく

相手の目的は捕獲であって撃墜ではなかったからだ。

そして、今回もそうとは限らない・・・・そうセシリアに説明した。

「解かりましたわ。龍也さんご武運を」

「ありがとう、セシリアじゃあ言ってくる」

俺は外に向かった。

 

 

 

 

「クロガネ・チェンジ」

外に出た俺はすぐさまクロガネを装着した。

同時にISと同じ形態・・・全開形態へと為った。

この全開形態はエクシードギアの全機能を発揮する為の形態でISと同じく延長した手足に背部に飛行ユニットがある。研究所で披露した形態だ。

「良し行くぜ」

俺はクロガネから流れる情報に従って飛ぶ

その速度は黒武者以上でまたたく間に学園から離れていった。

 

 

都心から離れた郊外木々をなぎ倒しながら進む巨大な影・・・・その体は鋼鉄、ケモノの様な動き、攻撃的な姿

これぞ破壊獣かつて世界を恐怖に落した悪の手先

十五体にも及ぶ破壊獣は街に向かって徐々に足を進めていた。後数分も掛らないだろう

現場には自衛隊のIS部隊が駆け付け攻撃を開始したが全くモノともしなかった。

「なんて、事!?」

「此れだけの攻撃を受けても傷一つ付かないなんて!?」

各機は遠距離からの射撃を主体に攻撃していた。

下手に近づけば嘗ての様に捕まるか下手をすれば撃墜される恐れが有るからだ

幾らISと言えど無敵を誇るのは従来の兵器に限り想定外の兵器相手にはその優位性は低い

「こんなの嘘よ!?ISは無敵なのよ!!」

「いったいどういう事だ!?」

彼女達は動揺していた。

それも其の筈現在彼女達が使っている武装はクロガネ研究所で研究された破壊獣のデータを基に改良されたモノだからだ。

それ故当初、彼女達は此れで破壊獣に負けないと出撃したが結果は御覧の通り

当初は同等の装備の戦闘機も来る筈だったがISの優位性を示す為中止された。

「こいつ等、前より硬くなっている」

彼女達の顔からは焦りの表情が見えだした。

頼りの武器が通じない以上ISでは全く歯が立たない

接近戦に持ち込もうにも今使っていた武器が通じないから論外だ。

攻撃力、防御力共に破壊獣の方が勝っている。

ISが破壊獣に勝てるとすれば機動力と小回りが利く事ぐらいだ。

「それにしても、一体どういう事だ此れだけ攻撃しても全く反撃してこない」

「我々を舐めているのか」

そう、先ほどから攻撃を受けている破壊獣はISの事など見向きもせず街に向かう

その存在を無視するように

「このままでは、街に」

 

「そこまでだ、破壊獣」

そこへクロガネを纏った龍也が到着した。

「く黒鉄龍也!?」

「何しに来た」

「此処は私達だけで十分よ」

「男は引っ込んでなさい」

 

うわぁー折角来たのに随分な歓迎だな・・・

「そう言うなって、ここは俺に任せてもらう」

俺がそう言うとIS部隊の一人が銃口を向けてきた。

「男の癖に指図するんじゃないわよ!!」

「オイオイそんな事言ってる場合じゃないだろう」

わぁー面倒な事に為った。

「よせ!」

「でも、隊長~」

隊長らしき人が制した。

「今通信が入った即刻帰還せよとの事だ」

「そんなぁ~それじゃ私達の立場が・・・・」

「命令だ」

「・・・了解」

渋々と銃口を下した。

「部下が失礼しました。この場は任せます」

「了解した後は任せろ」

IS部隊は撤退した

 

「それにしても流石に多いな」

IS部隊にはあー言ったが流石にこの数正直骨が折れる

そう思考していると戦場に近づく存在に気付いた

「ナイスタイミング、来てくれたか」

その姿は漆黒ボディーに金色の瞳、胸には二枚の赤い放熱板、二枚の翼

スーパーロボット・マジンガーZを彷彿とさせる姿・・・その名はスーパーロボット

「クロガネZ」

嘗てギルの魔の手から龍也と共に世界を救った存在

目から放つ光子力ビーム、口から放つルストブリザード、胸から放つバーニングブラスター

腕を飛ばすロケットパンチ、等の武器に身を固めた世界最強のロボット

「よし、行くぞ ライドイン」

俺はクロガネZの額から出た光に導かれコクピットに乗り込んだ。

コクピットに乗り込んだ俺は操縦桿を握った。

するとクロガネZもそれに反応した。

「この感覚久しぶりだ・・・・いくぜ!!」

クロガネZに気付いた破壊獣達は上空に向かって一斉攻撃を行った。

「光子力バリアー!!」

クロガネZは右手を翳し光子力バリアーを展開した。

バリアーで攻撃を防ぎ俺は急降下で地上に向かった。

「アイアンブレード!!」

猛スピードで破壊獣達に突っ込み両手に二本の刀アイアンブレードを展開し数体の敵を切り裂き

「光子力ビーム!!」

次に両目から放たれるビームでなぎ払い

「光子力ミサイル!!」

両脚から放たれるミサイルを撃ち

「レッグスラッシュ!!」

「ニークラッシャー!!」

脚に展開した刃で切り裂き

強固な膝で敵を砕く

「ルストブリザード!!」

口からの強力なブリザードで敵を氷つかせ吹き飛ばし粉砕した

十五体いた破壊獣達はあっという間に全滅した。

 

俺はハイパーセンサーで周囲を検索し他に敵機がいないか確認した。

「よし、敵影は無し、それにしてもこいつ等何処から出てきたんだ?」

一年前に確認された破壊獣は俺が全て撃破した。

他にいるとすればギルのアジトに残されていた数体だけのはず

まあ、アジトと言っても確認された破壊獣の規模を考えたら小さいモノだったらしいけど

と為ると他に本拠地が存在する事になる。

「刃さんが言うには突然現れたって・・・・なぁ!?」

そう考えていると突然センサーに反応が起こった。

『重力場並び空間に反応在り転移現象と思われる』

「転移現象だって!?」

示される情報に俺は驚いた。

それも其の筈転移現象俗に言うワープは空想上のモノだったがおじいちゃんが実現させた。

と言っても未だに一般化はされておらず現在は一部の研究機関で目下研究中の筈だ。

『大型の高エネルギー反応あり、出現します』

突如前方の空間が歪み光のトンネルの様なモノが出現した。

そして、そこからくぐり抜けるように巨大な何かが出現した。

その巨体は従来の破壊獣を超える70m70大

「オイオイ、ウソだろ・・・・」

クロガネにデータが表示される

『データ該当あり大破壊獣デストロイヤー』

 

大破壊獣デストロイヤーが現れた

 

 



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