まべるんと申します。
まず一言、言わせて頂きます。
私は夢月が好きです。(真顔)
そしてなんやかんやあって、こんな物語があったらいいなと思い、この物語を書き始めました。
記念すべき1話、と言いたいところですが、内容が、言葉が悪いですが少し残酷になってしまいました。それでも大丈夫と言っていただける方はあたたかい目で更新が遅れる(または続かない)かもしれませんが、読んでいただけると嬉しいです。
「……っあ、…助け…!?」
私は食べ物を追っていた。どうやらこの食べ物は人間と言うらしい。
私とほとんど体型が似ている生物だ。思ったより人間はうまい。もしかしたら私も人間で、実は美味しいのだろうか。
「おっ…お前、一体何者…?」
「…?ふーん、やっぱ人間って喋れるんだね。てっきり前出会った人間が賢いだけだと思っていたけど、人間は話すのが当たり前なのか…。ありがと。勉強になった。」
私は昔、人間と出会ったことがある。私は当時言葉を知らなかった。だが、人間は言葉を話していた。
私はその時余りにも空腹だったので、人間を喰らった。そして、その人間は本を持っていた。今思えばその本は子供が言葉を勉強するための本で、本を開いたら私に対して徹底的に言葉を教えてきた魔法アイテムだった。
一瞬、壊してしまおうかと思ったが、本の言うとおりにしてみると、言葉を習うというのは意外と面白いものだった。
さらに文字を読み書き出来るようにもなった。そして今では人間と会話をすることができる。
「お、お前、名前は?…帰ったら絶対、お前みたいなやつがこの森にいるって…マスター に訴えてやる……ぐはっ!?」
「…知る必要はないわ。だってあなた、もう死ぬし。というかますたーって何?
……関係ないか。そうね、私は夢月。ま、本当の名前かは知らないけど。それじゃ、『おやすみなさい。』」
私はこの人間の首に手を伸ばす。そして、思いっきり___________。
この出来事終わったあと、夢月のもとに人間がたくさん訪れた。だが、夢月にとっては
それはご馳走が歩いてきてくれたようなもの。
そしてその日のうちに1つのギルドが潰れ、人間の世間ではとてつもないニュースとなった。
そしてついには『森に潜む最凶の悪魔退治』という100年クエストに値するくらいの大きな規模のクエストができたことは、夢月は知る余地もなかった。
困った。私は今由々しき事態に陷っている。最近、この森に人間が来なくなった。これは私にとってとても重大な問題である。食べ物がないのだ。昨日までは仕方なくうさぎなどの動物を食べていたが、ついに食べ尽くしてしまった。かろうじて木の実はあるのだが、お腹いっぱいとまではいかないだろう。
そろそろこの森から出るのもいいかもしれない。恐らく外には人間が山ほどいることだろう。
「…おっと。」
想像していたらついヨダレが出てしまった。これはもう実行するしかないだろう。きっと私が知らない知識もあるだろう。私は早速準備に取り掛かった。
次の日
目が覚めた。私は朝食にしようと木の実を取る。だが、やはり満腹にはならない。私は仕方なく違う木を探すため
この木を降りようとしたところで……
「……!___アハ。」
人間の気配を感じ取った。
_________________
「最凶の悪魔退治か。一体どんな奴なんだろうね…。噂によれば1人で1つのギルドを潰した化け物のようじゃん。まあ、そのギルドは闇ギルドだったから、俺たち人間にとっては都合が良かった…。そこまではいい。だが、その後一般人も消えると聞くからなあ…。無差別殺人か?」
そんな言葉を発した彼の名はギルダーツ。妖精の尻尾、フェアリーテイルの魔道士である。ギルダーツはこの仕事の依頼人に指名され、この森の中に来た。
「情報はこの森に入った奴は生きて帰ってきたものはいないからなし……いや、生きて帰ってきたものはいないというのが何よりの情報だな。」
「……おじさん、だぁれ?」
ギルダーツは後ろにかかってきた言葉に咄嗟に振り返る。
「…あれ?だれもいねえ。」
「下よ。下。」
「え、……うおっ!?」
ギルダーツの足元には、金髪の青いワンピースを着た10歳ぐらいの少女がいた。
もしこれが街中なら普通に接することができた。だが、この森では余りにも不自然すぎる。
親と離れてこの森に迷い込んでしまったのだろうか。だとしたら安全を優先して1度この少女を外に出さなければならない。だが、もしこいつが最凶の悪魔だったら、少女の皮を着てこちらを油断させようとしているのかもしれない。ギルダーツはそう考え、警戒心を強くしそのことが少女にバレないようにフレンドリーに話しかける。
「やぁ、嬢ちゃん。ここはこわーい悪魔がいる森なんだ。どうしてここにいるのかい?迷い込んでしまったのかい?名前は?両親はどうしたんだい?」
「…悪魔?なにそれ。私は夢月。それよりもあなた……人間だよね?」
「ッ!?」
ギルダーツは咄嗟にこの少女から距離を取った。この少女の目つきがいきなり変わった。間違いない、こいつが最凶の悪魔だとそう感じ取った。
「……チッ。」
ギルダーツが先程いたところには、少女の腕が。恐らくギルダーツの体を貫こうと思ったのだろう。
「…確か、夢月ちゃん、だったな。嬢ちゃんは一体何者かな?」
「失敗……せっかくのご馳走が自分の目の前に立っていたのに…。」
夢月はギルダーツの問いに答えなかったが、夢月は人間を食べ物として扱っている事がわかった。
「オイオイ、夢月ちゃん、人間は美味しくないぞ?もっとおいしいのなんてこの森出たらたくさんあるだろう?」
「あら、人間って私が食べてきた中では1番美味しかったのだけど、もっと美味しいのなんてあるの?」
「あぁ!そりゃもうたくさん!」
ギルダーツがそう言った途端、夢月の方がピクっと揺れた。
(まさかこいつ…人間以外食ったことないのか?)
そう考えた瞬間ギルダーツは1つの案を考えた。これは仮にも100年クエスト。この少女とやりあったら無傷ではすまない可能性がある。だが、無傷で解決できるかもしれない。
「なあ、夢月ちゃん。」
「…何。」
「こんな森から出て、人間より美味しいもん食べに行かねーか?」
「!」
どうやら効果抜群らしい。
「ただし、1つ条件が。」
「…その条件は?」
「もう人間を喰ってはいけない。どうだ?」
「…_________________。」
この出来事があってから30分後ギルダーツと夢月が森から出てくるのが確認された。
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きっかけ
やっぱり夢月が主人公ですから…「うぐ~」を使っていきたいですよね。
私は今、ギルダーツという人間の後を追っている。どうやらこの人間は私に人間よりうまいものを食べさせてくれるらしい。だが、もしうまくなかったら、私はこの人間を喰うつもりである。
「…着いたぞ。」
「…?ここは?」
「レストランだ。」
「れすとらん?」
「まあ、簡単に言うとうまいもんがある店だ。」
どうやらここにうまいものがあるらしい。中に入ってみると人間が私たちをむかいいれた。一瞬あれが食べ物かと思ったが、先程ギルダーツに人間を食ってはいけないと言われたので違うだろう。
私は人間に指定されたところに座る。メニューがなんとか言っているが、メニューとはなんだ。
「さて、好きなものを選べ。おごってやる。」
そういい、ギルダーツは私に紙を渡してきた。その紙には写真が載せられていて、ハンバーグ、パスタなど聞いたことがない単語があった。一体何を選べばいいのだ。
「さて、そろそろ決まったか?」
「いや…そもそも…」
「…?おーい、夢月?」
「いや、だっ……何?」
「決まったか?」
「え?あ、えーと、う、ん?」
「いや、何だよその返事。まあ、いいや。すみませーん。」
しまった。何も選んでないのについ「うん」と言ってしまった。しばらくすると、人間がこちらによってきて、「ご注文はお決まりでしょうか?」と言ってきた。
「俺はこのチーズハンバーグ。ライス大盛りな。」
「そちらのお嬢さんは?」
「え?えっと…同じので?」
「おい、夢月。お前ライス大盛りも食えねえだろう。中盛りにしとけ。あ、食後バニラアイス2つ。」
「かしこまりました。」
注文を終えると人間はどこかえと去ってしまった。ギルダーツの注文の仕方で分かったがなるほど。ああやって注文するのか。ああ、どちらかというとパスタの方が良かった。夢月、一生の不覚。
「うぐ~」
「!?」
ギルダーツがいきなり私を見て目を丸くした。
「…何よ。」
「い…」
「い?」
「今のもう一回やってくれないか?」
「…は?いや、何を?」
「ほら、うぐ~ってやつ。」
コイツは一体私に何を求めているのだ。何を求めているのかは知らないが、なんともいえない嫌な感覚に襲われる。念の為私はギルダーツを鋭い目で睨む。するとギルダーツはまずいと思ったのか「すまん、何でもない。」と一言言ってしばらく黙ってしまった。…そこまで睨んでいなかったし冗談半分でっやたつもりっだったが結構効いた。私はしばらくした後ギルダーツを睨むのをやめた。
危なかった。ギルダーツは自分の発言にまずいと感じた。仮にも今、自分の目の前にいる夢月は、100年クエストになるほどの実力の持ち主だ。見た目で惑わされてはいけない。ギルダーツが夢月に対して調子に乗っていたら、突然夢月の目つきが変化した。先程森で出会った時よりも目が鋭い。ギルダーツはやはり夢月はただものではないと感じた。ギルダーツがすぐ謝ると、夢月はしばらくしてから、また先程と同じ雰囲気に戻った。一応ギルダーツは周りに被害が及んでないか確認したが、特に問題はなかった。
「お待たせいたしました。」
しばらくすると人間が次は変なものを持ってきてやってきた。それはギルダーツの目の前と私の目の前に置かれる。恐らくこれが食べ物なのだろう。
「んじゃ、いっただきまーす!」
ギルダーツは食べ始めたが私は食べ始めない。いや、その言い方は違う。
どうやって食べろというのだ。手で食べるというのはなんというか違う気がする。フォークとスプーンとやらがあるらしいが、我が人生でフォークとスプーンなんてものは1度も使ったことはない。
「ん、夢月どうしたんだ?」
「え、えーと…」
この後ギルダーツから、注文の仕方や食べ物の食べ方、最低限のマナーなど色々教えてもらった。そして何よりもこの店の料理はギルダーツの言ったとおり人間より美味しかった。
「……とてもおいしゅうございました。」
信じられない。まさかこの世にはここまで美味しいものがあったとは。…先ほどのアイスも美味だった。
「さてと、会計行くか…」
「ん?会計って?」
「ん、ああ。食いもんを食べるには金がいるんだよ。ちなみに通貨はJだ。金がないと食べれない。それは洋服、本でも同じだ。じゃねぇと万引きになっちまう。」
なるほど。確かにこんな素敵なものをただで食べさせてくれる人間なんているわけがない。そのために金があるのか。だが、ここで少し疑問がある。
「あのさ、ギルダーツ…」
「なんだ?」
「お金ってどうやったら手に入るの?」
「あ?あぁ。んなの簡単だよ。働けばいい………そうだ、それだ!」
「え!?」
いきなりギルダーツが声を上げる。すると私に向かって目を輝かせてある一言を言った。これが私の運命の歯車が動き出す瞬間だった。
「お前、
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現在
投稿、遅れてしまい申し訳ありません。
ルーシィ・ハートフィリアは唖然としていた。ルーシィはハルジオンという街でナツ・ドラグニルという人間とハッピーという猫に会い、2人は実は魔道士で妖精の尻尾の魔道士だったのだ。そしてなんやかんやあって自分も憧れの妖精の尻尾に入ることになり、ナツについてきたのだが…
「これは一体どういうことよ…」
そう、ナツとハッピーが帰ってきた途端ギルドで喧嘩が起こったのだ。テーブルなどは普通に壊れているし、あそこにいる壁にもたれかかっている人間など頭から血を噴き出している。普通にあれはやばい。
「な…なによ、これ…まともな人が1人もいないじゃ「あら?新入りさん?」
倒れ伏していたルーシィに声がかかってきた。顔を上げてみるとそこにはミラジェーンがいた。ミラジェーンは妖精の尻尾の看板娘で、雑誌の週刊ソーサラという魔法専門誌でも活動している有名人である。そんな有名人を生で見て興奮するのは当たり前で…
「キャ~!!!本物~♥はっ…じゃなくて…アレ、止めなくていいんですか!?」
「ん~?あー、いつものことだからぁ、放っておけばいいのよ。」
「……。」
このような喧嘩が毎日起こっているのか…?そう考えるとルーシィは頭が痛くなった。
「…?見ない顔ね。」
「!?」
ルーシィに突然再び声がかかってきた。そちらの方向に振り向いてみると、そこにはメイド服を着た金髪の10代後半の少女がいた。ミラジェーンはその少女を知っているらしく
「あら、夢月。おかえりなさい。仕事のほうはどうだった?」
「ん、まあまあかな…?でも今月はもう大丈夫よ。しばらくはゆっくりする。」
「むげつ?」
どうやらこの少女は夢月というらしい。夢月は自分の名前が呼ばれたことに気づきルーシィのほうを向く。
「そうよ。私は夢月。…貴女は…?」
「え、えと、私はルーシィ。ルーシィ・ハートフィリア。」
「…へえ。よろしくね、ルーシィ。」
そう言い夢月はルーシィに微笑む。その後にミラジェーンに声をかけた。
「ミラ、お腹すいた。いつものできる?」
「はいはい。いつものね?」
そう言いミラジェーンはギルドのカウンター席のほうに戻っていった。夢月もそれに続きカウンター席のほうに向かっていった。
(ふう…。まともな人もいるのね。良かった、安心した…。)
勿論、まともな人というのは夢月である。だが、決して夢月はまともではない。だが、ルーシィはそのことをまだ知らなかった。
「…ハートフィリア…ね。」
「ん?夢月?どうかした?」
「いや、なんでもない。」
…ハートフィリア家、確かそこのお嬢様が行方不明になったというのを仕事をしていてその依頼人から聞いたことがある。もしかしたら…ね。あながち間違いじゃない気がする。
「あっーーーーー!!!オレのパンツ!!!…お嬢さん、よかったらパンツを貸して…」
「貸すかーーーーーーー!!!」
「……うるさっ。」
毎回思うがこのギルドはいくらなんでもうるさすぎだ。なぜ毎日喧嘩が発生するのだろう。いつかこのギルドの建物がそのおかげで潰れたとしても私は納得できてしまう。
「まぁまぁ、いつものことでしょ?はい、夢月。チーズハンバーグ。」
「いや、それでもさ…ああ、もういい。ありがと、ミラ。」
私はチーズハンバーグを口に入れる。…うん、おいしい。やはり食事をしている時間は落ち着く。
まるで、後ろの騒ぎが聞こえなくなるくらい。なんかどんどん争いが激しくなっているが、まぁ大丈夫だろう。私は再びチーズハンバーグを口にいれる…が________
スッパコーンッ!!___________グシャ…。
「……ぁ。」
なんということだ…。チーズハンバーグの上にスリッパが乗っている。最初は自分の後頭部に直撃。それならまだ忠告だけで許そう。だが、この上に乗っているもののせいで、チーズハンバーグは食べれないものと化してしまった。1つだけ言っておくと、私の食べ物のうらみは大きい。
「______ッ!!!ミラ…。」
「…あ。あー。作りなおそっか?」
「…いや、いいわ。ちょっと、加勢してくる…」
「……ほどほどにしておくのよ?」
「それに関しては勿論よ。」
私はそうミラに返事を返した途端、思いっきり椅子から立ち上がり、私にスリッパを投げてきたであろう人間、ナツに接近する。丁度ナツはエルフマンを殴り飛ばしたところだった。エルフマンのご冥福をお祈りしない。死んでないし…。そして私は思いっきりナツの顔面を憎しみの拳で殴った。
バッコーンッ!!!
…結果から言うとナツは15mほど吹っ飛んだ。…30mほどぶっ飛ばすつもりだったが、手加減しすぎたらしい。
「いってえ!いってえ!何すんだよ!?夢月!?」
どうやらコイツは一体何をしでかしたのか知らないらしい。
「…そう、そういうセリフはね、ナツ、カウンター席見える?そこにあるチーズハンバーグの上に乗っているスリッパを見てから言って欲しいものね。」
「あ?……オレの投げたスリッパ…」
やはりこいつが投げたらしい。もう一回殴りたくなったが、これ以上は色々とまずい。私は気が人間よりも乱れやすく、少し戦闘するだけで自我を忘れてしまう。自我を取り戻すためには、一回私を誰かしらが戦闘不能にしなければいけない。だが、自分で言うのもあれだが、私は強いのだ。先ほどのナツを殴ったのも、レベル10で表すのならば、私はレベル1しか本気を出していない。私はこれを発狂と呼んでいる。
「全く、本当に勘弁して欲しいのだけど…やってられないわ。」
私は深く溜息を吐く。そろそろ気が安定してきた。だが、やはり食べ物の恨みが残っている。暴力以外で一体どうやったら食べ物の恨みを返せるのだろう。このまま2時間お説教とかだろうか。
「あ、あの、夢月さん?」
「ん?あぁ、ルーシィ…どうしたの?」
「あの…ナツ、もうあっちに行っちゃってますけど…」
「………ぁ?」
ルーシィの言葉を聞いてナツがいた方向に向く。が____いなかった。なんということだろう。あいつは反省さえしていない。それどころか今、食べ物を投げた…グレイに当たった。
…これ、
信じられない。食べ物を粗末にするなど…食べ物を投げてはいけないということをあいつは習わなかったのだろうか。なのにも関わらず殴れない…。いや、殴ってはいけない…が、もう我慢の限界だ。私の本性が
「そこまでじゃ…」
…私がニンゲンに飛び掛かろうとシタところにダレカの声が響いタ。
『やめんかバカタレ!!!!』
「ッ!!」
正気に戻る。…声の主はマスターマカロフだった。
マスターが怒鳴ったことで、周りが一気に静かになる。皆の手も止まった。と、思った刹那______
「だーっはっはっは!!!みんなビビりやがって!!!この勝負はオレの勝______ぴ。」
勝ちと言う前に、ナツがマスターに踏まれた。そう、踏まれた。今、マスターはギルド内で巨大化している。そのせいで、マスターが歩くたびにズシン、ズシンと足音が響く。私はこの光景を見て鼻で笑う。今回はマスターがナツを潰してくれた。今回は許してやろう。
「…夢月」
マスターが私に話しかけてきた。
「なんですか?」
「落ち着くのじゃ。目つきが変わっているぞ。」
「……ハイ。」
どうやらバレていたらしい。…それもそうか。
私は自分を落ち着かせたあと周囲の状況を見る。と、1つの金髪が目にとまった。ルーシィだ。…とても震えている。恐らく巨大化しているマカロフのせいだろう。私ではない…違うよね?こっち見てないし。発狂の瞬間みて怯えられたなんてないだろう…ないよね?
すると、マスターもルーシィに気がついたらしく、声をかけていた。少し遠くに居るので声は聞こえないがあれはどう見たってルーシィがおびえている。それに気づいたのか、気づいていないのか、どてらにせよマスターは魔法を解いた。次第にマスターは小さくなり。ついには私よりも身長が小さいおじいちゃんとなった。
そして驚いているルーシィに挨拶をした後、格好をつけるためだったのだろうか、回転しながら2階に階段を使わずにジャンプで登ろうとした__________が、失敗して頭をぶつけている。正直笑える。
が、マスターは仕切り直し、
「ま~たやってくれたのう、キサマら、見よ、この評議会から送られてきた文書の量を。」
そういった後に、マスターは1人1人、評議会から送られてきた文書を読み上げる。…まじめに聞くと、みんな色々とやらかしているなと感じる。
まぁ、だいたい日常茶飯事なので私は気にしていないが。
「夢月」
私が呼ばれた…なにかやらかしたっけ?
「山にある薬草を採取する仕事で、採取したまではいいが、その後、山を五分の一崩壊。」
「…あぁ…。」
そういえばそんなこともあった。いや、あれはしょうがなかったのだ。帰りに狼の群れが襲ってきて仕方なく頑張って対処していたら、なんだか楽しくなってきてしまい、発狂する前に終わらせるために山を崩壊させたのだ。
何匹か逃がした狼もいたが、怯えていて襲って来ることはなかった。
「キサマらァ…ワシは評議員に怒られてばかりじゃぞぉ…」
どうやらマスターはご立腹らしい。どうでもいいが。いつものことだし。
「だが…評議員などクソくらえじゃ。理を超える力は_______
また始まった。この話何回目だっただろうか。魔法は奇跡の力ではないという話だろう。私はしばらくマスターの言葉を話半分で聞く、そして
「評議員の馬鹿どもを怖れるな…自分の信じた道を進めぇい!!!それが妖精の尻尾の魔道士じゃぁ!!!!」
マスターがそう締めくくったとたん、大きい歓声があがる。このまま静かな方がよかったのだが、やはりこのギルドではそうもいかないといったところだろう。
「…ま、楽しいし、おいしい料理を食べれるからいいけどね…。ここ好きだし。」
私はそう結論を出したところで、仲間と混じって、この宴を楽しむことにした。
発狂の設定は自分で考えた設定です。原作とは関係はありません。
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めんどくさいなぁ…
「ふぁ~…ねむ…」
「あら夢月、目が覚めたのね。」
「うん。…おはよ。」
私ははしゃぎすぎて疲れていたのか、いつのまにか眠っていたらしい。それにしてもまだ眠い。ストレスでも溜まっているのだろうか…。
「今度マスターに頼んでひと暴れする許可もらおうかな…。ストレス発散として。…ま、どうせダメだって言われるか…。」
「あ!夢月さん!」
私が今後のことについて考えていると…誰だったか…あぁ、ルーシィが話しかけてきた。
「はぁい、ルーシィ。あと、「さん」付けしなくていいわよ。夢月でいいから。」
「う、うん!ありがとう。あ、夢月、みて!
そういい、ルーシィは右手の甲を見せてくる。確かにそこには
「そう。じゃあ正式にルーシィは私たちの仲間になったんだね。改めてよろしく、ルーシィ。」
「うん!よろしく!そういえば夢月さ…夢月はどこにギルドマークをつけてるの?」
「私?私は左腕の肘に近いところにつけてるわ。」
そういい、私は服の袖をめくる。そこには、紫色の
「あ、ホントだ!あ、あともう一つ夢月に聞きたいことがあるんだけど…」
「ん?何を?」
「このギルドって…「父ちゃんまだ帰ってこないの?」
「!」
…今の声は…そうだ、マカオの息子のロメオだ。なにかマスターに話してる。
「くどいぞ、ロメオ。貴様も魔道士の息子なら親父を信じておとなしく家で待っとれい。」
「だって…三日で戻るって言ったのに…もう一週間も帰ってこないんだよ…?」
そういえば帰ってきた時からマカオの姿が見えなかった。仕事に行ってたのか…道理で見当たらない訳だ。
「探しに行ってくれよ!!心配なんだ!」
「冗談じゃない!!!貴様の親父は魔道士じゃろ!?自分のケツも拭けねぇ魔道士なんぞこのギルドにはおらんのじゃあ!!!帰ってミルクでも飲んでおれいっ!!」
いや、もうロメオはミルクっていう年ではない気がするが…。そもそもマスターは心配をしていないのか?いや、おそらくしているだろう。だが、ロメオはまだ子供だ。マスターが心配していることなんてわからないだろう。…ほら、体が震えている。するとロメオは耐え切れなくなったのか。
「バカーーーーーッ!!」
「おふっ…」
「!?…ふふっ」
いかんいかん、つい面白すぎて吹き出してしまった。ロメオがマスターを殴ったのだ。今のは写真を撮っておくべきだった。…あ、ロメオが出て行った。……実際のところ私が探しに行ってもいいが、まぁ足手まといだろう。ふむ。ならば…。私はギルドの入口の方に向かう。
「…。」
「え!?夢月、どこ行くの!?」
「?んー、暇つぶし?」
私はそうルーシィに伝えて姿を「消した」。さて、ロメオは今どこにいるだろうか…。
「え、夢月ちょっと________!?」
なんということだろう。夢月が突然消えた。私は今の現象が理解できていないせいで体が動かない。
「あぁ、夢月は瞬間移動の魔法を使うのよ。夢月は物心つくころからあれが出来ていたらしいわ。だから、夢月は目を離したすきにいつのまにか消えていたっていうこともあってね。まぁ、不思議ちゃんみたいな________ズシ!
____いきなりギルド内に鈍い音が響いた。
「おい、ナツ!リクエストボード壊すなよ!!」
どうやら今のはナツがやったらしい。するとナツもギルドの出口の方向へと向かっていった。…ついでにハッピーも。
「マスター、夢月とナツのやつ、ちょっとヤベェんじゃねぇの?」
「あいつらマカオを助けに行く気だぜ。」
「え?」
どうやら、あの二人はマカオという人を助けに行ったらしい。だが、マスターはそんなこと気にしてないとでも言うようにタバコを吸う。
「ナツは助けに行ったじゃろうが…。夢月は行かんじゃろ…。おそらく本当にブラブラしてると思うぞ。…あいつが一番わかっとると思うしな…。ま、放っておけい、両方とも。」
そう言いマスターは再びタバコを吸う。どうやら本当に気にしていないらしい。
だが私は、やはり二人共心配だった。
_________________________________
次の日
私は今、ロメオの家の玄関前にいる。あたしは目の前のドアをノックした。
「ロメオー。いる?おーい、ロメオ少年~。」
返事がない。…が、気配はあるので多分家の中にいる。
「ロメオ?いるんでしょ?開けてくれないかしら?私は泥棒ではないわよ。」
「…わかってるよ。夢月姉でしょ?帰って。」
やはりロメオはいた。そして帰れと言われた。だが、ここで帰るほど私は甘くはない。
「やだ。それじゃここに来た意味ないもんッ。というかあけてくれないなら無理やり入るわね。」
「え?ちょっ_____」
バキンッ!!
私は無理やりドアの鍵を壊した。後でマカオに怒られるかもしれないが知ったこっちゃない。
「ちょ!?何鍵壊してるのさ!夢月姉!」
「知らないよ。開けなかったロメオが悪い。」
「はぁ!?」
ロメオが冷たい目で見てくる。
「…冗談よ。弁償はするからさ。悪かったわね。それじゃ、行くわ。」
「…え、どこに行くのさ?」
「…さぁ、考えてなかったわ。」
本当に何も考えてなかった。どうしたものか…。
「そうだ。昼食を奢ってあげようではないか。」
「いや、まだ11時だけど…。」
「どうでもいいじゃない。ほら、行くわよ。」
そう言い私は私はロメオの手を無理やり引っ張った。
「ご注文はお決まりでしょうか。」
「…そこまでお腹すいてないから…ショートケーキにオレンジジュース。」
「オレも…それでいいです。」
「かしこまりました。」
そういい店員は奥の方へと去っていった。
「それにしてもロメオ、お腹すいてないの?もっと高いもの選んでも良かったのに。」
「ううん、いいよ。最近あまり食欲がわかないいんだ。」
確かに今のロメオは元気がなさそうだ。そんなにマカオが心配なのか?私には分からない。
「お待たせいたしました。」
店員が再び来て、注文した品が並べられていく。私はケーキを一口食べる。…うん、おいし。私がしばらくケーキを堪能しているとロメオが唐突に喋りだした。
「…父ちゃんが帰ってこないのは俺のせいなんだ。」
…なんかよくわかんないこと言い出した。ロメオは別に何もやってないはずだ。それとも実は僕がマカオを殺しましたとか?…正直笑える。その展開。
…まぁなにか話してくれるようだし少しは退屈しのぎにはなるだろう。
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