脳内卓で逝くクトゥルフ神話TRPG (河影 御月)
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PLの邂逅とPCの作成

注意!
この作品はTRPGをやりたくて仕方がない作者が、クトゥルフ神話TRPGの動画や作品をモデルに書く脳内卓です。
シナリオとダイス以外は全て脳内で思い描いた物です。
ご了承ください。


日本の某所、とある部屋にて頭を抱える一人の人物がいた。

 

 

???「.......................やべぇ、クトゥルフ神話TRPGしてぇ。」

 

 

その人物の名前はK。

 

どこにでもいそうな、ちょっとばかり頭のネジが消し飛んでいる、ごく普通の現代日本人である。

 

K「....そうだ、やりたいなら人を喚べばいいじゃない!」

 

そう言うとKはどこからか油性ペンを取りだし、床に魔方陣のようなものを描く。

 

 

K「いあ、いあ、■■■■■■■........以下略‼」

 

 

Kが呪文を唱えると5つの影が魔方陣の上に出現する。

 

 

 

PL1「アストルフォきゅんハァハァ....あれ?」(立ち絵:リヨぐだ男)

 

PL2「ん?ここどこだ?」(立ち絵:リヨぐだ子)

 

PL3「うわああああああ‼‼‼来るなあああああ‼‼‼一秒間に46本殲滅なんていやだああああああああ‼‼‼‼‼」(立ち絵:管制塔バルバトス)

 

PL4「えっと、ここはどこでしょう?」(立ち絵:東風谷早苗)

 

PL5「AAAaaaaaaa!?(ここどこ!?)」(立ち絵:ティアマト【ファム・ファタール】)

 

K「OK!ナイスリアクション!えー、では説明させていただきます‼」

 

 

 

説明中....

 

 

 

PL1「なるほど、面白そうだしやるか!」

 

PL2「まあ、暇潰しくらいにはなるか。(PL5にセクハラ中)」

 

PL3「....あの者たちに折られなければそれでいい。」

 

PL4「いいですね!やりましょう!」

 

PL5「Aaaaaaaaaaaaa!!(そんなとこ触らないで‼)AAaaAaaaaaaaaaaa!?(というかなんでこのメンバー!?)

 

K「ふ、愚問だなPL5。そんなの、適当に決まっているだろう?」

 

PL5「Aaaaaaaaa!(知らないわよ!)Aaa......AAAaaaaaAaaaa!!!(あっ、らめぇぇぇぇぇぇぇぇえ‼!)

 

PL2「ほれほれ、ここがいいんだろう?ん?」

 

PL5「......!!!!...!!!」ビクンビクン

 

PL3「....そこまでにしておけPL2。」

 

PL4「それよりもさっさとPCを作っちゃいましょう!」

 

K「どんどん進めてくれ。あっ、そうそう。今回やるシナリオは〈巻き込まれる組〉と〈探索者組〉にわかれてもらうよ。詳しくはp○xivに載ってるシナリオや、ニ○ニコにある動画を確認してくれ。」

 

PL1「説明しないのか?」

 

K「うーん、面倒だけど少し説明しておくか。ざっくり言えば、さっき言った〈巻き込まれる組〉ってのは文字通り何も知らずに事件に巻き込まれる一般人なんかのことだね。職業は何でもいいかわりに、事件の想定は一切できてないから、持ち物は平凡な物になるよ。〈探索者組〉は何らかの依頼を受けて現場にいく人たちだね。職業は〈探偵〉〈警察官(刑事)〉〈ジャーナリスト〉のどれかのみだけど、ナイフや拳銃、防弾チョッキ等の隠せる物ならばある程度の物騒な物を持ち込めるよ。」

 

PL2「OK。じゃあマシンガンと手榴弾を━━」

 

K「やり過ぎな場合は始まった瞬間にロストさせるからヨロシク♡」(^ω^#)ピキピキ

 

PL2「えー」

 

K「ちなみに推奨技能は〈目星〉〈聞き耳〉〈医学〉〈応急手当〉〈精神分析〉で、コンセプトは『戦闘は多いけどしっかりクトゥルフ』なので、そこんとこヨロシクね。それでは、PC紹介をどうぞ。」

 

 

PL1「アストルフォ・シャルル!職業は学生だよ!」

 

PL2「藤丸マシュだ。同じく学生をしている。」

 

PL3「出雲切嗣。警察官だ。」

 

PL4「東風谷苗彦です!職業は武道家です!」

 

PL5「Aaaaaaaa。(回帰百々華。)AAaaaaaAaaaaaaaaaaa。(職業はジャーナリストです。)

 

 

K「OK。じゃあやっていこう!あっ、そうだ。横の繋がりはどうなってるの?」

 

PL4「そうですね~。じゃあPL1、2と私は幼馴染みというのはどうでしょう?ちょうどPCの年齢が同じですし。」

 

K「でもそれじゃあPL3と5が合流しにくいんじゃないか?」

 

PL3「.....KP(キーパー)、私のPCはPL4の知り合いということでどうだろう?」

 

K「もうKPって呼んでくれるん?まあいいけど。........そうだね、そうしようか。あっ、でもそれだとPL5が━━」

 

PL5「Aaaa(では私は)AAAaaaaaaaAaaaaaaaaaaa?(PL3と知り合いということでどうでしょう?)

 

K「よし採用。他に何かある?」

 

PL1、2「「無いよ。」」

 

 

 

K「OK。........ではPL1、2、4は6面ダイスをどうぞ。」

 

PL1、2、4「「「................えっ?」」」

 

 

 

 

コロコロ

PL1→4   PL2→2   PL4→6 

 

 

 

 

K「ふむふむ、ではPL4にはこのメモをプレゼントします。他人には見せないようにね。」

 

PL4「何ですかこれ?(ペラッ)........ふーむ、なるほど。」

 

PL3「何か書いてあるのか?」

 

PL4「.....大丈夫です。今のところは皆さんに迷惑をかけないと思いますから。」

 

K「フフフ、気に入ってくれましたかな?」

 

PL4「........上等です。目にものを見せてあげます。」

 

K「んふふふふ。楽しみにしてるよ。」

 

PL2「おい、あくしろよ。」

 

K「おっとごめんごめん。では、粘液海苔様作『異形の紋様』、始めましょう。深淵なる世界へ、いざ行かん‼」

 

 

 

 

 

 

「「「「「いあ、いあ、了解‼‼‼‼」」」」」

 

 

 

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

ここからはキャラクタープロフィールです。

キャラ達の関係はこんな感じ。

 

          幼馴染み

         →→→→→→→→→→→

        ↑           ↓

PL1←←←→→→PL2  PL3←←←→→→PL4  PL5

    幼馴染み    ↑  知り合い     ↓

             ←←←←←←←←←←←

                知り合い

 

ステータスは全てダイス(3回振りなおし可能)で決定し、技能は適当に選びました。

 

 

PL1「アストルフォ・シャルル」(立ち絵:アストルフォ)

性別:男(の娘)  

職業:学生  出身:フランス  年齢:20歳

 

STR:14 CON:12 POW:9 DEX:18 APP:17  SIZ:13 INT:13 EDU:11

 

耐久:12 MP:9 SAN:45 DB:+1D4 幸運:45 アイディア:65 知識:55

 

〈言いくるめ〉65 〈応急手当〉60 〈回避〉90 〈聞き耳〉90 〈精神分析〉50 〈目星〉90 〈日本語〉40 〈母国語(フランス語)〉55 〈キック〉65

 

フランス出身の学生。親の都合により着いてくる形で日本に引っ越してきた。とても好奇心旺盛な性格で、時々いらないことに首を突っ込んでしまうが、持ち前の器用さと逃げ足の早さで難を逃れている。とっくに独立しているが親の家に居候をしており、家賃を払うために新聞配達のバイトをしている。

 

 

 

PL2「藤丸マシュ」(立ち絵:マシュ・キリエライト)

性別:女

職業:学生  出身:イギリス  年齢:20歳

 

STR:10 CON:7 POW:12 DEX:8 APP:14 SIZ:12 INT:17 EDU:18

 

耐久:9 MP:12 SAN:60 DB:0 幸運:60 アイディア:85 知識:90

 

〈医学〉80 〈回避〉40 〈聞き耳〉70 〈コンピューター〉70 〈心理学〉80 〈説得〉70 〈投擲〉75 〈図書館〉80 〈目星〉70 〈日本語〉60 〈母国語(英語)〉90

 

アストルフォと同じ学校に通う日本人とイギリス人のハーフ。医学部に所属しており、医学関係に関しては天才的な腕を持つ。体が弱くあまり運動は好きではない。しかし投擲に関してはそれなりの腕を持ち、狙った場所に物を投げることができるという変わった特技を持つ。

 

 

 

PL3「八雲(やくも)切嗣(きりつぐ)」(立ち絵:衛宮切嗣)

性別:男

職業:警察官  出身:日本  年齢:29歳

 

STR:13 CON:12 POW:10 DEX:17 APP:8 SIZ:16 INT:13 EDU:16

 

耐久:14 MP:10 SAN:50 DB:+1D4 幸運:50 アイディア:65 知識:80

 

〈回避〉85 〈隠れる〉50 〈聞き耳〉75 〈心理学〉70 〈説得〉60 〈追跡〉60 〈武道(八極拳)〉60 〈目星〉75 〈母国語(日本語)〉80 〈拳銃〉80 〈ナイフ〉55

 

冬木市在住の警察官。普段は無口で何を考えているのかが分かりにくい上に、必要最低限のことしか話さないので誤解されやすい。基本的には優しいが、10を救うために1を切り捨てるのも躊躇わない潔さを持つ。仕事の時は拳銃とナイフを常備し、護身用の八極拳を使用する。

 

 

 

PL4「東風谷(こちや)苗彦(なえひこ)」(立ち絵:緑髪の細マッチョ)

性別:男  

職業:武道家  出身:日本  年齢:20歳

 

STR:18 CON:14 POW:12 DEX:12 APP:13 SIZ:16 INT:13 EDU:14

 

耐久:15 MP:12 SAN:60 DB:+1D6 幸運:60 アイディア:65 知識:70

 

〈言いくるめ〉40 〈応急手当〉45 〈回避〉60 〈聞き耳〉60 〈精神分析〉70 〈跳躍〉80 〈武道(総合)〉80 〈目星〉60 〈母国語(日本語)〉80 〈こぶし〉80 〈キック〉80

 

アストルフォ達の幼馴染みであり、プロ顔負けの総合武道家。あらゆる状況に対応することができるような武道を考案し、世間に広めた武道界の若き期待の星。ただし、練習方法がスパルタ過ぎるので門下生は実力は高いものの数人しかいない。また副業としてお悩み相談所もやっている。ちなみに道場を継ぐために大学進学はしていない。

 

 

 

PL5「回帰(かいき)百々華(ももか)」(立ち絵:角と尻尾をなくしてビジネススーツを着ているティアマト)

性別:女

職業:ジャーナリスト  出身:日本  年齢:27歳

 

STR:10 CON:15 POW:13 DEX:13 APP:18 SIZ:12 INT:14 EDU:16

 

耐久:13 MP:13 SAN:65 DB:0 幸運:65 アイディア:70 知識:80

 

〈応急手当〉65 〈回避〉65 〈聞き耳〉65 〈芸術(歌)〉80 〈写真術〉90 〈心理学〉95 〈説得〉60 〈図書館〉60 〈目星〉65 〈母国語(日本語)〉80

 

日本中を回るフリーのジャーナリスト。切嗣と知り合いであり、事件が起こる度にほとんど毎回顔を会わせている。読心術を得意としており、相手の思っていることをほぼ確実に当てることができる。趣味は写真撮影と歌。両方ともプロ級の腕前を持っている。

 

 

 

 

 

 

 

━━━━━役者は揃った。

さあ、狂気と混沌の喜劇の幕を開こう。




ハウスルール
・スペシャルは無し
・一時的発狂は一度に5以上のSAN値の消失の後、アイディアロールを振り成功した場合に発動する。
・不定の狂気は一時間に全SAN値の5分の1消失により発動する。
・回避クリティカルはカウンターとなり、相手に一度だけ攻撃ができる。ただしこの攻撃は回避可能である。しかし不意打ちに近いため回避÷2で判定する。
・回避専念を宣言した場合、1ターンに2回の回避が可能。
・回避はDEX×5で振る
・年齢はEDUと関係なく設定して良い


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異形の紋様:導入1

タイトル通りです。
ダイス結果はクトゥルフTRPG用ダイスアプリで振ったものを使用しています。作者でも驚くような結果になることもあるので、違和感があっても気にしないでください。

駄文注意です。


 

光もささぬ暗い空間でそれは静かに響いていた。

 

 

美しくも禍々しい、独特な音色。

 

 

それは波の音に紛れ、夜風に乗り、餌を探す貪欲な生き物のように空間に染み渡る。

 

 

華やかな表舞台の裏に広がる狂気と混沌を覗いてはならない。

 

 

知ってはならない。

 

 

氷山の一角、光ある世界を知っただけで全てを語る我々人類は、

 

 

 

 

 

 

 ━━━━━━━━━ある意味、とても幸せなのだから。

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

201×年8月2日、午前5:30

 

西日本に位置する××県冬木市は夏の朝では珍しい涼しさに包まれていた。

 

少々薄暗い中、早朝特有の人気のない道を一人の人物が爆走し家々の玄関やポストに新聞を素早く正確に投函していく。

 

 

「これで最後っと♪」

 

 

スピーディーかつ大胆かつ丁寧に最後の新聞を投函した人物は軽やかに停止し、思い切り背伸びして大きな欠伸をする。

 

彼はアストルフォ・シャルル。

 

新聞配達のアルバイトをしている一般的な学生である。

 

配達を終えた彼は家へと戻っていく。

 

家に着いた彼はまだ寝ている親を起こさないように静かに自分の部屋へと戻り、携帯を開き、忘れないように表示したままにしてあったメールに目を通す。

 

差出人は城島イリヤ。

 

メールの内容はこんな感じだ。

 

 

『8月1日 城島イリヤからアストルフォ・シャルルへ

 

イリヤだよ。

明日みんなで新しくできたショッピングモールに行くって約束、ちゃんと覚えてるよね?

8時に駅前の広場に集合だからね?

 

 

 

P.S.毎度の如く寝坊するんじゃねぇぞこの(バカ)が!』

 

 

PL1「いやいや、ちょっと待ってKP。」

 

ん?なんだい?

 

PL3「なんというか........この城島イリヤとやら、やたらと口が悪くないか?」

 

ああ、そういうキャラだからね。

 

まあ人前や普通の時はこんな口調はそうそう出ないから安心してね。

 

さて、いきなりだがPL1は幸運を振ってくれ。

 

 

 幸運(45)→37 成功!

 

 

じゃあ何も起こらないね。

 

現在時刻は6:00位だ。何かしたいことはあるか?

 

PL1「KP、城島イリヤとはどんな関係だ?あと、ショッピングモールの約束って?」

 

ふむ、その情報ならダイスは必要ないな。

 

城島イリヤはPL1と2と4の幼馴染みだ。ついでに数日前に新設したショッピングモール『アルス・パウリナ』の開会式に参加してそのままショッピングに行くということになっているな。

 

PL3「........なんか聞いたことのある名前の店名だな。」

 

PL1「そのショッピングモールについて調べたいな。」

 

図書館かコンピューターでどうぞ。

 

PL1「図書館初期値だけど振るか。」

 

 

 図書館(25)→98 ファンブル!

 

 

PL1「あっ」

PL2「ここでかよ。」

PL3「ええ...」

PL4「嘘でしょう⁉」

PL5「(えっと、その、....ドンマイ、です?)」

 

えーと、........あなたは急に眠くなります。

 

そしてあなたはそれに抗う暇もなく眠ってしまいます。

 

PL1「ぽーやーしーみー.....スヤァ」

 

あなたは8:00近くまで目覚めることはないでしょう。

 

具体的に言えば、約束の時間には間に合いませんし、ショッピングモールについて再び調べる時間はないでしょう。

 

PL1「うそーん........」

 

えーと、時間をとばしてっと。

 

では、あなたは急いで支度をして家を出ていきます。さて、あなたは【何を持っていきますか?】

 

PL1「持ち物は前から決めてた財布、ミニ応急セット、筆記用具、読書用の本、携帯電話、それらを入れてる手提げ鞄だね。」

 

ミニ応急セットの中身は?

 

PL1「絆創膏とか消毒液とかの簡単な物だよ。」

 

それなら応急手当の成功率を+10%しよう。それと本はどんなの?

 

PL1「fate/Apocrypha全巻」

 

面白い、採用。他に持ちたいものは?

 

PL1「特にないよ。」

 

よし分かった。ではあなたは遅刻覚悟で全力で駅に向かって走り出したのでした。

 

次はPL2の導入だね。準備を頼むよ。

 

 

 

to be continued........




4月20日
持ち物に携帯電話をいれるのを忘れていました。


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異形の紋様:導入2

201×年8月2日、午前7:00

 

カーテンを閉めきった薄暗い部屋の中で、一人の人物がキーボードに凄まじい勢いで文章を入力していく。

 

しばらくしてエンターキーを叩いた彼女は一度動きを止め、自身の書いた論文に誤字が無いか目を通していく。

 

彼女は藤丸マシュ。医学部に所属している一般的な学生である。

 

訂正箇所がないことを確認した彼女は背中を伸ばしながら壁にかかったカレンダーを見る。

 

今日の日付の欄に丸印と『友達と遊びに行く』と書かれていた。

 

彼女は椅子から立ち上がり、少し眠そうに目を擦りながら出掛けるための準備を始める。

 

 

さて、何かしたいことはあるかい?

 

 

PL2「私のPCは何処に行くのかは聞いてるよね?」

 

もちろんさ。PL1、2、4はショッピングモールに行くことはちゃんと把握してるよ。

 

PL2「PL1と同じくショッピングモールについて調べたいな。」

 

同じくコンピューターか図書館でどうぞ。

 

 

 

 

 図書館(80)→21 成功!

 

 

 

 

では携帯の検索機能を使い、その結果以下のことがわかるぞ。

 

 

『ショッピングモール「アルス・パウリナ」について

 

・規模は約265,751.63 m²ようにするビッ○サイトとほぼ同じ。

 

・ショッピングモールには食材、日用品、本、雑貨、100円ショップ、ファッションショップ、ホームセンター、家電店など、様々な店が乱立している。

 

・買い物以外にもゲームセンターや子供が遊べるアミューズメントなど娯楽施設も充実しており、1Fのイベントホールではヒーローショーや情報が一切開示されていないサプライズイベントなどもあるらしい。

 

・元々あった商店街を吸収合併するような形で建設された、その為地元のローカルな店も多数存在している。』

 

 

PL2「ふむ、なるほど。」

 

さて、ショッピングモールについて調べたところ30分位たったな。そろそろ出ないとアストルフォの二の舞を演じることになるぞ?

 

PL2「うーん、特に他に知りたいこともないし、もうでるか。」

 

では、少し余裕をもって駅へ向かおうとするあなたは、【何を持っていきますか?】

 

PL2「持ち物は財布、タブレット、モバイルバッテリー×2、USBケーブル×2、携帯電話、そしてそれらを入れるショルダーバッグだな。」

 

....うん、変なものは持ってないな。さてさて、ではいきなりだが幸運をどうぞ。

 

 

 

 

 幸運(60)→51 成功!

 

 

 

 

....そろそろアストルフォみたく事故ってもいいのよ?

 

では、あなたは何事もなく無事に駅へ向かうことができたぞ。

 

 

よし、これでPL2の導入は終了だ。次回はPL3だね。

 

 

 

to be continued....



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異形の紋様:導入3

201×年8月1日、16:00

 

騒がしい事務所のなか、黒いボサボサの頭を掻きながらパソコンに向き合う人物がいた。

 

彼は八雲切嗣。

 

ごく普通の警察官である。

 

彼が黙々と目の前の仕事をこなしていると、彼の上司が心底嫌そうな顔をして声をかけてくる。

 

「八雲、お前に指令だ。とあるショッピングモール会社社長、『剣菱勝』氏にテロ予告ともとれる脅迫状が届いたそうだ。お前は明日現場に向かい、怪しい人物を取り押さえたりして何らかの事件が発生する前にくい止めろ、とのことだ。ちなみにこれは極秘指令だ、他言はするなよ?」

 

「........拒否権は?」

 

「うちの上層部が君を直々に指名したんだ。あるわけがないだろう?」

 

そう言うと上司は君に背中を向けて来た方向へと戻っていく。

 

 

....さて、〈探求者組〉である君は3回だけ探索行動をとることができる。

 

何をする?

 

PL3「KP、上司を呼び止めて脅迫状の詳細を聞きたいのだが。」

 

そうだねぇ、今上司は元々いた場所へ戻ろうとしてるから........言いくるめか説得を振って成功すれば呼び止められるよ。

 

PL3「了解した。」

 

 

 

 説得(60)→27 成功!

 

 

 

では、あなたは上司を呼び止めることに成功する。

 

そして用件を話すとしぶしぶ脅迫状のコピーを渡してきた後、君に背中を向けてそそくさと戻っていくぞ。

 

PL3「気になったんだが、私のキャラ上司に嫌われてないか?」

 

一応こっちの考えでは、八雲切嗣は成績こそ優秀だが無口であることと必要最低限のやり取りしかしないからいろんなところで誤解されてる、って感じだね。

 

まあそれは置いといて脅迫状の詳細だ。

 

脅迫状は白い紙の上に新聞紙の文字を切り抜きいたものを張り付けて作られている。内容はこんな感じ。

 

『ソノ場所 ヲ 汚スナ 今スグ ニ 壊セ 災イ ヲモタラス 前ニ 壊セ 偉大ナル 神 ハ 全テ ヲ 見テ イル 全テ ヲ 元ニ 戻セ サモナクバ 神 ノ 怒リ ニ 触レル ダロウ』

 

PL3「........偉大なる神、ね。ということは祠とかでもあったのか?KP、そのショッピングモールができた場所に何があったか知りたいんだが。」

 

コンピューターか図書館だけど....両方とも初期値だよね?

 

PL3「そうだな、だから警察の特権を使う。」

 

つまり?

 

PL3「ズバリ、仲間を頼る!KP、近くにパソコンに強い人物がいるか幸運で振らせてくれ。」

 

うーん、なら幸運で成功したら技能+20で。

 

PL3「もう少しあげられないか?」

 

じゃあ幸運-10で技能+25.....

 

PL3「もう一声!」

 

........じゃあ幸運-10で技能+30。

 

PL3「OKだ。ありがとうKP!」

 

技能を高くしても幸運で失敗したら意味ないんだが........

 

 

 

 幸運(50-10)→88 失敗!

 

 

 

PL3「あっ」

 

じゃあコンピューターに強い人は近くにいなかったね。初期値でどうぞ。

 

 

 

 図書館(25)→64 失敗!

 

 

 

PL3「駄目か」

 

動けるのはあと一回だけどどうする?

 

PL3「もう一度、チャンスをくれるか?」

 

別にいいけど、条件は同じだよ。

 

PL3「分かってる。」

 

 

 

 幸運(50-10)→96 ファンブル‼️

 

 

 

.............えっ?ここで?....ならこうするか。

 

 

切嗣はコンピューターに強そうに見える(・・・)人を見つけて声をかけた。

 

 

 

 

 

同僚NPC(立ち絵:三蔵ちゃん)「うん?困ってるの?なら手伝うわ!困ったらお互い様だもん!」

 

そう言うと彼女は自信満々にパソコンを操作し始める。

 

 

 

「うんうん、任せてちょうだい!確かここをこうして........あれ?ええと?あれぇ?」

 

 

十数分後....

 

 

「あ、あれ?画面が動かなくなっちゃった?こういうときは、ええっと?どうすればいいんだっけ?」

 

 

さらに十数分後....

 

 

「五行山・釈迦如来掌‼️‼️(パソコンに全力で高速連続張り手)」

 

 

 

 

その結果、切嗣のパソコン画面が冒涜的な青に染まったな。

 

 

 

 

PL3「それってブルースクリーンと言うのでは?」

 

そうとも言う。

 

「ぎゃぁてぇ....ごめんなさい........」

 

そう言って三蔵ちゃ....手伝ってくれた同僚はトボトボと上司に報告しに行ったな。

 

PL3「........結局手に入った情報は脅迫状の内容だけか。」

 

そうだねぇ、では時間を1日とばして潜入当日、

あなたはショッピングモールに向かいますが【何を持っていきますか?】

 

PL3「そうだな....KP、ある程度物騒な物を持ち込めるんだよな?」

 

ものによるけどね。

 

PL3「なら持ち物は財布、携帯電話、警察手帳、メモ帳、シャープペン数本、消しゴム、拳銃、ナイフ、スタンガン、煙草、ライターで、防刃もしくは防弾チョッキを服の下に着込む。これでどうだ?」

 

別にいいよ。

銃の性能は、ダメージ1D10、射程15メートル、三回攻撃可能、装弾数6、耐久10、故障ナンバーは00。

 

ナイフは、ダメージ1D4+2+db、耐久は15。

 

防弾チョッキはめんどいから全攻撃に対して一点分の装甲ってことで。

 

警察手帳は一部を除く人々に対して言いくるめ、説得、信用の技能値を+20%にしよう。

 

PL3「なんか色々とすごいが大丈夫か?」

 

問題ないでしょ。大丈夫大丈夫、タイタニック号に乗った気分で探索すればいいと思うよ?

 

PL3「不安しかない...」

 

そうして準備を整えた彼は、指令に対してなんとも言えない違和感を覚えつつも目的地であるショッピングモールへと向かうのであった。

 

 

 

次回はPL4の導入だ。

 

導入はサクサク終わらせたいけど、ネタが入ると一気に長くなるな........

 

まあ、ダイスの神様が悪いってことで。

 

 

to be continued...



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異形の紋様:導入4

201×年8月2日、6:00

 

 

朝陽がさしこみ雀のさえずり声が静かに響く道場に、手に棒を持ち歩き回る細めの長身な人物と、5人の道場着を着て座禅を組んでいる十代位の少年少女がいた。

 

「........」 「「「「「........」」」」」

 

「........」 「「「「「........」」」」」

 

「........」 「「「「........」」」」 「........ZZZZZ」

 

 

 

「喝‼️‼️」ブンッ

 

  ズパンッ‼️

 

「うわ痛ぁ‼️!?」

 

 

 

「藤村!寝るな!今は座禅中だ!心を静め、精神統一をするための行為中に寝るとはどうゆうことだ?」

 

「い、いやー昨日は勉強で遅くなって.....」

 

「言い訳無用‼️罰として基礎メニューを二倍とする!」

 

「えー!そんなに増やされたら私、実践メニューでくたくたに........」

 

「だまらっしゃい‼️弟子ゼロ号として自分から弟子入りを志願しておいて最近怠け過ぎだ‼️丁度いい、今からみっちりと武道の心得その他諸々をもう一度叩き込み直してやる!」

 

「ヒ、ヒエェェェェェェ‼️」

 

 

 

 

 

静かだった道場に怒号と悲鳴が轟いた。

 

 

 

 

 

怒号の主は東風谷苗彦。

 

今年で二十歳になったばかりでありながら武道界に新たな風をふかし、嵐を巻き起こした期待の新星である。

 

 

悲鳴をあげたのは藤村(ふじむら)射牙(じゃが)

 

清掃会社「冬虎清掃」社長の孫娘であり、近所では『冬木のジャガー』、友達や道場仲間からは『弟子ゼロ号』もしくは『ゼッちゃん』と呼ばれて親しまれている苗彦の門下生の一人である。

 

ちなみに、苗彦とは小さい頃からの知り合いである。

 

 

 

「~~~~~と、いうことだ。分かったか?」

 

「は、はいっす.....」

 

「それと藤村、お前三日前に伝えたことも忘れたのか?」

 

「へ?ええっと、何でしたっけ?」

 

「........基礎メニュー三倍は確定として。藤村、今日は私用があるから朝の座禅と基礎メニューをこなしたら各自解散と伝えたはずだが?」

 

 

そう言いながら苗彦は一週間前に届いた携帯メールを脳内でもう一度確認する。内容はこんな感じ。

 

 

『7月25日 城島イリヤから東風谷苗彦へ

 

 

一週間後に開店する新しいショッピングモールに行かない?

買いたいものがあるんだけど、一人じゃ寂しいし.....

集合は8:00に駅前だから。

なるべく来てほしいな。

 

 

 

 

P.S.いつまでも道場に引きこもってねえでたまには表に出ろや脳筋‼️』

 

 

PL4「相変わらずメールの最後が酷いですね.....というか最初の茶番は何ですか?」

 

いやー、1と2の導入を改めて見てみたら地味だったから.....

 

PL4「まあ、別にいいですけど.....うん?」

 

どしたの?

 

PL4「いえ、このメールの最後の部分。『引きこもってる』ってどういうことですか?」

 

ああ、それはね、渡したメモがあるだろう?つまりはそういうことだ。

 

PL4「?........ひょっとして、そういうことですか?」

 

そういうことだろうね。ちなみにイリヤはこのあとも出かけることを熱心に誘ってたぞ。

 

めんどくさいから書かないけど、必ずメールの最後に口汚い文章(メッセージ)を添えてな。

 

まあ、今日がメモのアレ(・・)がおきた日だから仕方ないとも言えるけど。

 

.....さて、何かしたいことはあるかい?

 

PL4「うーん、欲しい情報はもう出ちゃってますし、今は思いつきませんね。」

 

そうかい?ならば幸運を振るがいい。

 

 

 

 幸運(60)→01 クリティカル‼️

 

 

 

........................はぁ?

 

 

え?いやいやいや待て待て待てwait wait wait........え?クリティカル?しかも1クリ?

 

 

 

 

(いやちょっと待て、これは本当に予測してなかったぞ。えー、クリティカル、しかも1クリ報酬、どうすれば.....仕方ない、この情報を明かすか。どのみち調べれば出てくる情報だし。.....でもなるべくショッピングモールで入手してほしかったな。........仕方ないか、うん。)

 

 

 

 

.......苗彦がメールの内容を思い出して苦笑していると、基礎メニュー増加に対する不満を垂れていた射牙がふと思い付いたように喋り出した。

 

「そう言えば師匠、私用って何をするんですか?」

 

「うん?ああ、久しぶりに幼馴染みと出掛けるんだ。今日開店するっていうショッピングモールに。」

 

「ショッピングモール、ですか?」

 

「ああ、何でも幼馴染みの一人がそこで買いたいものがあるらしくてな。」

 

「...............師匠、そのショッピングモールの名前って『アルス・パウリナ』ですか?」

 

「?ああ、そうだが.....どうしたんだ?」

 

射牙はそれを聞くと、苗彦の耳に口を寄せて小さな━━それでいてとても不安そうな━━声で、こう言った。

 

 

 

「........そのショッピングモール、少し気を付けた方がいいと思います。」

 

 

 

「.....どういうことだ?」

 

苗彦がそうきくと、射牙は「あくまで噂ですよ?」と前置きしてから話始める。

 

「実はそのショッピングモールの社長の剣菱勝(けんびしまさる)って人、ヤバい人たちと繋がってヤバいことをしてるって噂があるんです。」

 

「.....本当か?」

 

「.....少なくとも、うちのお祖父さんは本当だと思ってるみたいです。お祖父さんの部下が建設途中のショッピングモールで仕事をしていた時に、剣菱さんが明らかにカタギじゃない風貌の人と何かを話しているのを見たらしいです。」

 

 

 

 

PL4「...一気に怪しくなってきましたね。」

 

本当は出したくない情報だったんだけどね。1クリだし、これくらいはダイジョブなはず........多分。

 

PL5「(もう少し情報を渋ってもよかったのでは?)」

 

しょうがないだろう!?やったことないからさじ加減がいまいちわからないんだよ‼️

 

PL5「(メタいよ!?)」

 

んんっ!失礼、取り乱した。では続きを...

 

 

 

 

射牙は不穏な話題を話したあと、「あくまで噂ですからね!」と言って基礎メニューをこなすために他の門下生のもとへと戻って行った。

 

少し時間をとばしてあなたは後片付け等を門下生に任せて出掛ける準備を始める。さて、あなたは【何を持っていきますか?】

 

PL4「そうですね、ならメリケンサックの代わりに少し太めのチェーンを持って行っていいですか?」

 

メリケンサックの代わり?........ああ、拳に巻き付けてってこと?

 

PL4「はい、メリケンサックは現代日本だと所有しちゃ駄目ってことになってますから。それにそれなりに長ければ相手に巻き付けて動けなくすることもできるはずなので。」

 

なるほど、ってそれ思いっきり身構えてるよね?〈巻き込まれ組〉が物騒な物を持ち込むことは...

 

PL4「でも私のキャラの性質上、射牙ちゃんの話を聞いたら警戒すると思うんです。ほら、あのメモの感じだったらそうでしょう?」

 

む、まあ、確かにそうだけど........

 

PL4「それに.......TRPGでは、常識に囚われてはいけないのですよ!」(* `・∀・´ *)

 

常識に囚われないならメリケンサックで良くない?

 

PL4「時には法律の壁に従わなければならない時もあるのです!」

 

................まあいいか、めんどくさいし許可しよう。

 

ただし、チェーンはそれなりの長さを持っていくんだろ?だったら取り出したり、拳に巻き付ける時には少々時間がかかる筈だ。チェーンを使用する時は取り出すにしても巻き付けるにしても1ターンかかることにする。ちなみに拳に巻き付けた場合のダメージは+1にするよ。

 

それでいいね?

 

PL4「問題ありません!では持ち物は財布、携帯、冷却スプレー、スポーツドリンク入りの水筒(1リットル)、太めのチェーン、でお願いします!」

 

了解。では彼は少しショッピングモールを警戒しながらも、余裕をもって待ち合わせ場所の駅へと向かいました。

 

 

さて、次はPL5だね。導入は次でラスト.....やっと本編に入れる.....

 

 

 

 

to be continued...




NPCについて
本作品のNPCは「元シナリオのキャラに近い性質を持つ物」と「全く別の物(完全オリジナル)」、「そして元シナリオのままの物」の三種類です。

NPCデータ
藤村射牙

性別:女性  

職業:学生  出身:日本  年齢:1●歳

東風谷苗彦の幼少期からの知り合いであり、門下生。
清掃会社「冬虎清掃」の社長「藤村雷画」の孫娘。
努力家であり、かなりの負けず嫌い。
最近少々サボり気味であるが、道場での実力はトップクラス。
なお勉強方面は......
こたつとみかんが大好き。


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異形の紋様:導入5

201×年8月1日、16:00

 

写真や新聞、本とCDがところ狭しと並べられた棚に囲まれた部屋の中、ヘッドホンをつけて音楽を聴きながらメモを読んでいる人物がいた。

 

彼女は回帰百々華。

 

フリーのジャーナリストをしている。

 

やがて音楽の再生が終わったのか、ヘッドホンを頭から外して机に置くと満足そうに息を吐き出す。

 

「ふう、やはり音楽はいいですね。些細な利益を求めて潰し合う御馬鹿さん達(ネタ共)のわめき声よりも断然に美しい。...と、言ってもあのわめき声が絶望の断末魔に変わる瞬間は非常に滑稽で、...それでいて興奮するものがありますね。.........ああ、想像してたらゾクゾクしてきました。今度はどんな人ネタを絶望のドン底に叩き落としましょうか?ふふ、ふふふふふふ♡」

 

彼女が少々アブナイ思考をしていると、部屋に備え付けてある仕事用の固定電話がなる。

 

「おや、どちら様でございましょうか?」

 

そう言って彼女は受話器をとる。

 

「はーい、コチラおはようから翌おはようまであなた(ネタ)を見つめる回帰百々華でございます。」

 

「おう、回帰、久しぶりだな。俺だよ、俺。」

 

声を聞いた百々華はほんの少し考えたあと、口元に薄い笑みを浮かべながら返答する。

 

「おや、この前吊し上げた(ネタにした)政治家ですか?また懲りずにナンパですか?それが原因で悪い話などが芋づる式に出てきて豚箱に放り込まれたのをお忘れですか?」

 

「全然ちげーよ!烏刈(うがる)山田烏刈(やまだうがる)だよ!お前、分かって言ってるだろ!一応かつての同僚だぞ!」

 

彼は山田烏刈。

 

百々華の知り合いであり、百々華がかつて勤めていた週刊誌『バビロニア』出版社の同僚である。

 

「ええ、もちろん。そうでなければからかう必要もないでしょう?」

 

「このやろうっ!......まあいい、今回はこんな無駄話をするために電話をしたわけじゃないんだ、とりあえず話を聞け。...お前に正式な依頼を持ってきた。」

 

「依頼、でございますか?」

 

「ああ、単刀直入に言うと、今回新しくオープンするショッピングモールの『裏』を暴いてきてほしい。」

 

「ショッピングモールの『裏』、でございますか?...抽象的過ぎてよくわかりませんね。詳しい情報がなければ依頼を受ける気はさらさらございませんが...」

 

「そう言うと思って情報を集めてきたぞ。今から伝えるからよーく聞きな。」

 

そう言うと烏刈は以下の情報を教えてくれる。

 

 

 

『ショッピングモール「アルス・パウリナ」について②

 

・冬木市の隣町であるY市、その海沿いのS岬にあった「商売の神が祀られていた祠」を取り壊して建てられた巨大ショッピングモール。

 

・元々は1950年頃にS岬で発達した闇市を根底とした商店街が存在しており、当時住んでいた住民の大半がショッピングモール建設を反対していた。

 

・特に商店街を管理していた「S岬商業団体」はショッピングモール建設に猛反対し、建設が決定するまで大規模なデモを繰り返していた。

 

・しかしデモは全て1日で鎮圧され、テレビでも細々としか報道されず、死傷者まで出た数々のデモは企業側が全てお金で揉み消したという噂まである。

 

・社長の「剣菱勝」は表では敏腕経営者を装っているが、裏ではヤのつく自由業と繋がっているという噂もあり、デモ鎮圧の時も彼らの力を借りたという噂もある。

 

・さらに最近は暴力団の力を利用して白昼堂々と麻薬密売や、人身売買等を行っているという噂まであるがそれらが事実だという証拠は一切無い。

 

・不思議なことに、これだけ謎が多いにもかかわらず、剣菱勝やショッピングモールについて調べている、調べていたジャーナリストは「一人もいない」。

 

・さらに「アルス・パウリナ」は善良で素晴らしい企業であり、上で述べたような黒い噂は表向きには「存在しない」。』

 

 

 

「これらの情報は剣菱社長の秘書による内部告発らしいんだ。お前にはこれらの情報が本当のことなのか調べてきてほしいのさ。ちなみにこれ、うちバビロニアの社長直々のご指名依頼だから断れないと思うぞ。あ、ギル社長曰く『報酬はそれなりに弾んでやる。死ぬ気で働け、根なし草。』、とのことだ。」

 

「......報酬額は?」

 

「400万円。持って帰ってきた情報に応じて追加報酬もあるらしいぞ。」

 

 

 

 

PL5「(........うん、嫌な予感しかしない。)」

 

クソ怪しくても依頼は受けてもらうぞ。

...さて、以上のことを踏まえて君は3回だけ探索行動をとることができるぞ。何をする?

 

PL5「(KP、まだ烏刈と電話は繋がってるのよね?)」

 

うん、繋がっているね。

 

PL5「(だったら烏刈に、「『剣菱社長の秘書による内部告発』という情報の出所に直接連絡したい」、と言うわ。)」

 

(ほほう、なるほどね...

要するに他の情報を得るための手段が欲しいってことか。)

 

OK、ならば言いくるめか説得だな。

 

 

 

 説得(60)→86 失敗!

 

 

 

では、百々華は烏刈に連絡先を聞こうとしたが、烏刈に

 

「あっ、悪い。情報の元は教えられねぇんだ。すまねぇ...」

 

と言われて電話を切られてしまう。

 

 

PL5「(.........情報源を失ったのは痛いけど、とりあえず自分で調べるね。KP、剣菱勝について調べたいのだけど...)」

 

それなら図書館をどうぞ。

 

 

 

 図書館(60)→27 成功!

 

 

 

では、あなたは新聞やパソコンのサイトから以下の情報を手に入れる。

 

『剣菱勝について

・「(株)アルス・パウリナ」の経営者。年齢不詳の超イケメン。

 

・5年前に大企業の社長である父親「剣菱露満」の後を継ぎ、さらに企業を拡大している。

 

・経営者としての手腕はすさまじく、父親から継いだ企業を急速に拡大させただけではなく様々なジャンルに挑戦し、そのことごとくを成功させている。

 

・また彼の先々代、つまりは祖父にあたる「剣菱正太郎」は当初名家であったが、戦時中の法案により財閥が解体されたにも関わらず、終戦後に手持ちゼロから持ち前の経営センスで地元の闇市を取り仕切り、僅か一代で商業財閥にのしあがった天才であった。』

 

 

 

他にも情報はあったが、どれも剣菱の功績や一族を称えるものばかりであり烏刈の言っていた通り黒い噂は本当に無い。

 

 

ちなみに剣菱勝の立ち絵はこんな感じ。 つ「fateのソロモン」

 

 

PL5「(うん、企業名でなんとなく察してたわ...)」

 

行動はあと一回だけどどうする?

 

PL5「(そうね...じゃあ、内部告発をしたっていう剣菱社長の秘書について調べるわ。)」

 

OK。じゃあ図書館でどうぞ。

 

 

 

図書館(60)→51 成功!

 

 

 

........秘書についての情報はほとんど存在しない。

唯一(株)アルス・パウリナのホームページに名前と少々の経歴がポツンと書いてあるだけで顔写真すらない。

 

ちなみに名前は「水無月魔理沙」だ。

 

 

PL5「(...本当に他の情報はないのですか?)」

 

無いね。ブログやTwitterの類いもなく、ホームページ以外の剣菱の紹介文にも書かれていないな。

 

ちなみに秘書の経歴は「Y高校を卒業後、T大学に入学・卒業、そして『アルス・パウリナ』に入社。秘書として働いている。現在24歳。」としか書いていない。

 

PL5「(黒い噂が表面上一切無い社長と情報が無さすぎる秘書。...怪しすぎるわ。それにしてもなぜ秘書は社長の黒い噂を暴露するようなことを?)」

 

悩んでるところを悪いけど、時間を飛ばすよ。

 

 

 

さて、あなたは次の日にショッピングモールへと向かうわけですが、【何を持っていきますか?】

 

 

 

PL5「(持ち物は財布、携帯、音楽プレイヤー、スタンガン、ボイスレコーダー、カメラ、充電池、カメラバッテリーの換え、USBケーブル、催涙スプレー、メモ帳、消しゴム付きシャーペンでどう?)」

 

OKだよ。

 

では百々華はこれから行くショッピングモールに一抹の不安を覚えながら━━━しかしどこか内心でワクワクしながら━━━ショッピングモールへと向かっていった。

 

 

 

 

今回で導入は終了!

 

次回からいよいよ本編に入るよ。それでは次回をお楽しみに‼️

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

201×年8月2日、?:??  ???

 

暗く広い空間で、小さな光に照らされて影を伸ばす人物がいた。

 

 

「まだだ、まだ足りない...」

 

 

そう言うと、その人物は赤黒く染まった細長いナニかを放り投げる。

 

それはカランと軽い音をたてて床に落ちる。

 

よく見るとソレと同じようなモノが床一面にびっしりと積まれてある。

 

それらは人間の骨だった。

 

全てが血にまみれ、所々が砕けたそれらを常人が見れば狂気に蝕まれることだろう。

 

しかしその人物はそれらを見て恐怖するどころか、ニタニタと笑い始める。

 

 

「でももう少し、もう少しのはずなんだ。」

 

 

その人物はそう言うと手に持った一枚の古い紙を見つめる。

 

やがてその人物は紙を懐にしまうと、足元の骨を踏み砕きながら闇の中へと消えてゆく。

 

誰もいなくなった空間に灯っていた小さな光は、次の瞬間にひとつ残らずかき消え、空間は再び完全な闇に閉ざされたのだった。

 

 

 

to be continued...




太線で区切られた文章はPL達に伝えたり話したりしていないRPや茶番です。
俗にいうアナザーサイドという物なので気にしないでください。


NPCデータ
山田烏刈

性別:男性

職業:ジャーナリスト 出身:日本 年齢:27歳

週刊誌「バビロニア」の専属ジャーナリスト。
百々華とはフリー時代からの腐れ縁であり、元同僚。
百々華がネタに『真実と面白さ』を求めるタイプならば、彼はネタに『利益と継続読者』を求めるタイプなので百々華のことをあまり快く思っていない。
しかしなんやかんや言って根っこは善良なため、百々華の自由極まりない性格と行動をこっそりと心配している。
生粋の弄られキャラであり、今も昔も様々な人にいろんなことでからかわれている。


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