ヒーローと黒猫のウィズ (ロック・ハーベリオン)
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プロローグ:Wizard of the black cat

黄昏メアレスのイベントやりながら書いた

やっぱり勢いって大切!


個性…数十年前中国の赤子が光って産まれた事から世界のあちこちで見られる異常現象

それまで空想の世界だった非日常の世界が日常へと変化していった

それとともに個性を使った犯罪が増え、しばらく社会問題となっていた

そんな中かつて誰もが憧れ、夢に見た一つの職業が脚光を浴びていた

悪を葬り正義を貫く『ヒーロー』

これは1人の少年が、いや一人の転生者がヒーローになるまでの話である

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いや、なんでさ…」

 

今日は僕の3歳の誕生日だった

自分に親はいないが、面倒を見てくれている祖父からプレゼントをもらい、テレビを見ていた

そこにはNO.1ヒーローであるオールマイトが映っていた

 

「おや、オールマイトか?魔借(まか)はヒーローになりたいのかい?」

 

「うん!じいちゃん、僕はヒーローになりたい!」

 

そう言って体に力を込めたら手に1枚のカードが現れた

 

「え?」

 

「ほう。このタイミングで個性が目覚めるか。魔借、明日病院に行こうか。なんの個性か調べてもらいに行こうな」

 

この時、僕の耳には祖父の言葉が聞こえていなかった

僕の頭の中にはいくつかのワードが思い浮かんだ

 

個性、オールマイト、超常社会、雄英…

 

そうか、この世界は『僕のヒーローアカデミア』か…

 

そして、自分が出したカード…

このカードには見覚えのあった

 

「黒猫のウィズ…」

 

そして、この日僕は、俺になった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いや、まじでなんでさ…」

 

深夜、ベッドの上に寝転がりながら2回目のなんでさを言う

 

「なんで俺、ヒロアカの世界にいるの?え、転生?憑依?それにしては俺死んだ記憶無いんだけど。フツーに生活していただけだし。それに個性が黒ウィズって…。確かに最後の記憶は黒ウィズやってた記憶だけどさ…。それが個性になるってどゆことよ…。つーか、個性が目覚めて前世?の記憶が蘇るってなんてテンプレだよ」

 

くそっ、考えてもダメだなこりゃ

まあ、別に前の世界に戻ろうとは思わんし

冴えないサラリーマンだったからな

まあ、ヒロアカの世界だから

 

「ヒーロー、目指してみますか…。あっ、」

 

そう言えば原作知識、途中までしか知らないや

 

「…何とかなるだろ。それよりもこれどうやって使うんだ?」

 

俺は自分が出したカードを見た

魔法使いと黒猫のウィズ…

スマホゲームのクイズRPG

 

「確か、クリスタルの魔力で精霊とつながり、呼び掛けに真名をもって答えることで叡智の扉を開く。その記録をカードに保存して問いかけ(クイズ)に答え、魔法を使用するのがクエス=アリアスの魔法使いが使うカードの魔法…だったけな?…叡智の扉、な…」

 

手元にクリスタルはない

しかし、カードがある以上精霊と契約はしてるはず…

 

「魔力を込めれば…。どうやってだよ…。あー、めんどくせぇ。ゲートオープン解放!…まあ、こんなんで使えるわけ〈ピカー〉うそーん…」

 

某カードゲームの開始宣言を何となくで叫んでみたらカードが光出した

そこで俺は少しづつ焦り出した

ここで魔法が発動したらまずいんじゃね、と

 

「おいおいおいおいおい!!ちょっ、待って、止まって!!流石にまずいって!家の中で魔法はまずいって!」

 

しかし、カードさらに光輝き、宙に浮き、回転し始めた

そして、魔法陣まで現れ始めた

 

「あれ!?これ攻撃魔法とかじゃなくね!?召喚系じゃね!?なんだそれなら…、いやドラゴンとかでたら余計まずくね…?」

 

そしてカードの回転が早くなり、やばいくらい輝いていた

 

「HeyHeyHeyHeyHeyHeyHey!!?ストップ!?待って!ドラゴンとかはまじで勘弁してくれ!人!そう!人型がこい!」

 

そして光が溢れ、何も見えなくなった

 

「うおっ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「にゃはは、やっと繋がったにゃ」

 

光が晴れ、カードがあった場所にいたのは

 

「く、黒猫の、ウィズ…」

 

「そうにゃ。私が四聖賢の一人、ウィズだにゃ」

 

「…」

 

開いた口が塞がらなかった

まさかまさかの黒ウィズのメインキャラが出てくるなんて

 

「そして、君が私の弟子かにゃ?」

 

 

こうして俺とウィズ、そして精霊達の物語は始まりを迎えた

 



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第1話:これが俺の魔法(個性)



『魔法使いは常に人の奉仕者たれ』


クエス=アリアス 魔法使いの信念


個性が目覚めてから約12年が経った

あれから色々とあった…

いや、ほんとに色々とありすぎた

なんだよ、ほんと

俺、不幸の神様にでも愛されてるのか?

 

「にゃ?ボーとしてどうかしたにゃ、魔借?」

 

「ウィズ…。いや、なんでもない。ただ、」

 

「ただ?」

 

「いろんな、そう、ほんとにいろんなことに巻き込まれたなぁと思ってな」

 

「あぁ…。確かにそうにゃ…。でも、半分程はキミが自ら首を突っ込んで行ったんじゃにゃかったけにゃ…」

 

「それに関しては悪かったが、仕方が無いだろ。体が勝手に動いたんだからよぉ」

 

さてと、そろそろやつが来るな ピンポーン♪

 

「にゃ?もうそんな時間かにゃ?」

 

「ああ、ほら、学校行くぞ」

 

「にゃ!」

 

そう頷いたウィズは俺の肩に飛び乗った

そして、玄関を開けると

 

「まーくん、学校行きましょ♪」

 

「まーくんはやめろといつも言ってるだろ、渡我(とが)

 

渡我被身子(トガヒミコ)

原作では確かヴィラン連合の一員として行動していた女子高生

それがどうしてこんなにも俺と親しく、はたまた登校するのに迎えに来たのかと言うと『幼馴染』だからである

…そう、幼馴染…

いや、実はな俺の通っていた幼稚園にさ、いたんだよ、こいつが…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~4歳の頃『幼稚園運動場』~

 

「はぁ」

 

「どうかしたにゃ、魔借?」

 

「いやな、子供のテンションに合わせるのって疲れるなと思ってな」

 

「君も子供にゃ」

 

「精神的には大人だ」

 

個性が目覚めてから一年後、俺は一般の幼稚園に入った

精神が大人なためか幼稚園はとても疲れた

自由時間で全員が運動場に出た時に俺は既に疲れていたので端の方で休もうとした

だが、そこにいたのは…

 

「おーい、トガよぅ? そういえば、お前の個性って何なんだっけ? ちょっと使ってみろよ!」

 

(あ、なんだ?)

 

典型的なガキ大将とその取り巻き数人、そしてどう考えてもいじめを受けている女の子だった

周りの取り巻き達が『俺はこんな個性なんだぜ、スゲー!』と騒いでる中で、個性を全く使わない状態の女の子

まるで無個性は価値などないかのようなヒエラルキーに位置された女子への当たりは色々きつかった

正直見てて不快だった

 

(ちっ、面倒なのがいるな)

 

「止めないのにゃ?」ボソ

 

「止めるさ…。『魔法使いは常に人の奉仕者たれ』、だろ」ボソボソ

 

「にゃはは、それでこそ君にゃ!」ボソ

 

しかし、そんなことをウィズと話しているうちに彼らの内容はエスカレートしていった 

 

「……ったくさー、こうまでされて使わないってことはよー? お前、やっぱり無個性なんじゃねーの?」

 

「ち、ちがうもん……」

 

「お前の両親もついてないよな~、自分の子供が無個性みたいな雑魚なんてよぉ~?」

 

そして、彼らは彼女の逆鱗に触れた

 

「っ!魔借!!」

 

「まずい!『繋げ!秘儀糸(ドゥクトゥルス)!』」

 

俺は咄嗟に魔力の糸(秘儀糸)を使い、女子を自分の方に引っ張った

その時

 

「痛っ」

 

引っ張られた女の子はこちらを向き、手に持っていた鋏で俺の腕を薄く切り裂いた

そこから血が流れる

そして鋏についた血を女の子が舐めると、

 

女の子は俺になった

 

「は?」「にゃにゃ!?魔借が2人!?」

 

俺の姿になった女の子がガキ大将の方を向き、

 

「…これで、まんぞく、ですか?」

 

「…あ、ああ、あああああっ!!?」

 

ガキ大将とその取り巻きは逃げていった

どうやら鋏を持ち出して俺を傷つけた彼女とその個性にビビったらしい

 

「…おい、お前」

 

「…ごめん、なさい。あなたを傷つける、理由なんかなかったのに…」

 

「いや、気にしてねぇからいいけどよ。それ、お前の個性か?」

 

「っ!?」

 

「なるほどな。血を口にしてその血の持ち主に変身する個性か…。どこまで再現できてるんだ?」

 

「えっ?」

 

「姿だけか?個性は?身体能力は?」

 

「いや、きみ、質問しすぎじゃにゃいかにゃ?」

 

「え、いや、あの、え?」

 

「あん?なんだ?」

 

「気持ち悪くないの、私のこと?」

 

「…はあ?なんで?」

 

「なんでって、私は君を傷つけたし、血で変身するんだよ!?なのに、どうして!?」

 

「んなもんこの世界じゃありふれたもんだろ」

 

「確かにそうにゃ。私みたいなのもいるんだからにゃ」

 

「…え?」

 

この時、俺は気づいてなかった

俺は精神が大人だから視野が広い

しかし、子供はそうはいかない

周りからいじめられていた彼女は特にそうだった

 

「先生、あいつです!トガに切られたやつは!」

 

黒猫(こくびょう)くん!大丈、え?」

 

「問題はないですよ、先生。俺が本物の黒猫です。こっちが」

 

「トガ!気味の悪い個性してるんじゃねぇ「『下天ボンバー!』」ギャア!?」

 

「ちょ、黒猫くん!?」

 

ガキ大将に威力の小さい雷が走る

この時、俺は切れていた

ガキ大将の無責任な発言に

 

「おい、元はと言えばてめぇの発言が原因でこうなったんだろが。てめぇにどうこういう資格はないんだよ!個性を持たなきゃ人間じゃねぇのか?てめぇの気に食わない個性を持っていればしりたげるのか!?あァ?ふざけんなよ…!この世界はてめぇの世界じゃねぇんだよ!他人のことを見下してるやつがどうこういうんじゃねぇ!!」

 

「お、お前!先生を呼んできてやったのによ!」

 

「はぁ!余計なお世話だ!」

 

「ふざけんな!!」

 

ガキ大将は先生の静止を振り払い、俺に襲いかかった

しかし、俺は既にカードに魔力を込めていた

 

次の瞬間、ガキ大将が凍りついた

 

「!!?」

 

「安心しろ、死にはしない。凍傷もないように制御した。てめぇには傷をつける価値なんてない…。そこで反省してな…!」

 

 

そう言い残し、俺は先生に怒られながら既に俺の姿から元の姿に戻った女の子と職員室に向かった

 

「キミ、やりすぎだにゃ…」

 

 

 

 

 

 

 

今回の騒動はガキ大将達が原因だったため俺たちは厳重注意で終わった

その日の夜、女の子が親2人に連れられて俺の家に謝りに来た

じいちゃんは俺が気にしないなら既にいいらしく、簡単に相手方を許していた

その時に知った

相手方がお隣さんだったこと

そして、

 

「渡我、被身子です。これからよろしくお願いします…!」

 

(うそーん…)

 

未来を変えてしまったことを…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~現在~

 

そんなこんなで俺と渡我は幼馴染となり、幼稚園だけでなく、小中学校も同じところに通った

お隣ということもあってかとても懐かれた

 

「それじゃあ私は散歩してくるにゃ」

 

ウィズは学校の前に来るといつも1人で散歩に行く

理由としては学校に猫がいるのはどうか、という観点と1度学校内に入れた時に猫好きな奴らにもみくちゃにされたからである

 

「はい、ウィズちゃん。また帰りに♪」

 

「にゃ♪ヒミコもしっかりと勉強するにゃよ」

 

ウィズは渡我に撫でられた後、校舎の塀を伝ってどこかに行った

 

「さあ、まーくん!教室に行きましょう♪」

 

「はぁ、やれやれだぜ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おはようございます♪」

 

「あ、トガちゃん、おはよう!」

 

渡我が教室の扉を開けて挨拶をすると近場にいたクラスメイトが反応した

 

「うぃーす」

 

ちなみに中学に通って約2年、ずっと渡我と登校、同じクラスだったため、

 

「夫婦が登校したぞー!!」「またか!!」「いやいつものことだろ」「リア充爆発しろ!!」

 

「『下天ボンバー』!!!」

 

「「「「ギャア!?」」」」

 

こうやって学校全体で夫婦認定された…

そして、毎回俺が黙らせている(物理)

 

「おい、今ふざけたこと言ったやつ、後で校舎裏な」

 

「「「「既にお仕置きはくらっただろぉ!?」」」」

 

「だが、断る」

 

はぁ、やれやれだ

俺は自分の机に座り、渡我を見ると

 

「そ、そんな、夫婦なんて///」

 

おい、なんで毎回満更でもない感じなんですかねぇ…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんなこんなで学校が始まり、終わった

え、授業風景?

そんなん写してもつまらんだろ

うちの学校は平和そのものだ

異様にノリがいいことに定評があるがな

現在は帰りのホームルームだ

 

「うっし、ホームルーム始めんぞ」

 

俺らの担任がそんなことを言う

 

「といっても特に連絡はないがな」

 

ガラガラガッシャーン!

 

そしてクラスメイト(俺含め)がズッコケる

 

「ちょっと先生!」

 

「すまんすまん。でもほんとに大した連絡はないんだよ。ああ、志望校の用紙出てないやつは早めに出せよ。まあ、どうせお前らの殆どがどこかのヒーロー科志望だろうけどな」

 

「はい、先生!」

 

担任の話を遮り、1人のクラスメイトが手を挙げた

 

「おうどうした?」

 

「この中で雄英に行く人いるんですか?」

 

「あー、黒猫と渡我だな」

 

「「「おーー!」」」「やっぱりかー」「妥当だねー」「「夫婦共にトップ校か、爆発しろ!」」「『八葉ドーン』!!」「「べギャ!」」「男子が死んだ!」「この人でなし!」「「勝手に殺すな!!」」

 

なんだこれ?

 

 

 

 

 

 

 

あの後、少し騒がしかったが普通にホームルームは終わり、渡我と下校した

途中でウィズと合流したが

 

「んで、今日はどこに行っていたんだ?」

 

「んにゃ?今日は街をふらついていたにゃ。なんかヘドロみたいにゃヴィランをオールマイトが吹っ飛ばしていたにゃ」

 

ん?ヘドロ?

 

「へー、変わったヴィランもいたもんですね」

 

あーれれれ?そのヴィラン知ってる気がするですが?

 

「それとイズクがいたにゃ」

 

「イズク?誰ですか?」

 

「俺の友人だ。大方ヒーローを見に行ったんだろ。ましてやオールマイトがいた現場だ。あのヒーローオタクなら、な」

 

実際は違うはずだがな

原作が始まったか

 

「それより渡我、お前、大丈夫か?」

 

「ん?何のこと?」

 

「成績」

 

「…」メソラシ

 

「おいこら、こっちを見ろ。お前、模試の判定ギリギリだっただろ」

 

「こっ、ここから伸びるから大丈夫です、多分」

 

「おい」

 

「にゃはは、二人とも大変だにゃ♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~数ヶ月後~

 

「眠ぃ…」

 

「ほら、まーくん!雄英ですよ!雄英!」

 

耳元で騒ぐな、渡我

ともかく俺たちは雄英に来ていた

入学試験を受けに来たのだ

ちなみに入試にウィズを連れていくわけには行かなかったので今日は召喚してない

 

「わかったから静かにしてくれ。寝不足なんだ」ファ〜

 

「入試前なのにどうして?」

 

「呼び出しくらった…」

 

「誰に?」

 

「誰でもいいだろ。そんなことより行くぞ」

 

「あ、待ってー!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「今日は俺のライブへようこそ!エビバディセイヘイ!」

 

「ヨーコソー!!」「「「「………」」」」

 

ボイスヒーロー、プレゼント・マイクの言葉に渡我だけが返す

筆記試験は特に問題なくおわり、俺は実技試験の説明会場に来ていた

隣には渡我が座っている

 

「コールがひとりとはこいつはシビィーー!それじゃあ実技試験の概要をさくっとプレゼンするぜ!!アーユーレディ!?YEAAAH!!!」

 

「イェーーーーイ!」「「「「………」」」」

 

いや、なんでお前は律儀に返すんだよ!

周りを見てみろ!

お前、めちゃくちゃ見られてるからな!

その後、プレゼント・マイクの説明プレゼンは淡々と進んでいった

プレゼント・マイクの話をまとめると、受験生はそれぞれ会場に移動

その会場にはロボットの仮想敵ヴィランが多数配置しており、そのロボットを行動不能にするなり倒すなりすればロボットの種類に応じたポイントが貰える

そのポイントを稼ぐのが俺らの目的

まぁ原作通りというか何というか、想定通りの試験だな

 

「質問よろしいでしょうか!?」

 

1人の男子が手を挙げていた

 

(あ、あれ、飯田じゃね?) 

 

プレゼント・マイクに負けず劣らずデカい男子の声

彼も原作通りならA組の生徒になる、飯田だ

まあ、この時になるまですっかり忘れていたが…

記憶ってのは薄れるものさ

そうなることを危惧して記憶が戻ってからすぐに覚えてる限りノートに書きとったがな

ともかく、飯田が4種類目の仮想敵について質問し、プレゼント・マイクがそれに答える

ついでに出久に指摘していた 

各会場に一体ずついる巨大な仮想敵

そいつは倒しても0ポイントのお邪魔虫

それも覚えてる

まあ、邪魔をするならぶっ潰すだけだ

 

「俺からは以上だ!!最後にリスナーへ我が校"校訓"をプレゼントしよう!」 

 

そんなことをプレゼント・マイクは言い出した

 

「かの英雄ナポレオン=ボナパルトは言った!『真の英雄とは人生の不幸を乗り越えていく者』と。

『"Plus Ultra(更に 向こうへ)"』!

それでは皆、良い受難を!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

会場は渡我と別の場所だった

というか渡我の個性でどうやって仮想ヴィラン(ロボット)を倒すつもりだ、と考えた

流石に他の受験生から血を奪うわけでは無いだろうし…

まあ、何とかするだろ

とりま、俺は俺で頑張りますか

眠いけど…

 

「『叡智の扉(ゲート)接続(コネクト)魔力供給(セット)』」

 

通常のクエス=アリアスのカード魔法ではなく、俺の個性として目覚めた(魔法)を使うために簡単な詠唱をする

 

そして、『はい、スタートー!』

 

急なスタートの合図ではあったが、俺は走り出した

 

「『憑依召喚(インストール)』!『武装召喚(サモン・ウェポンズ)』!」

 

そう俺が叫んだら、2枚のカードが俺の周りに浮かび、1枚は俺の中に吸い込まれ、もう1枚は車輪のついた機械仕掛けの弓になった

そして、俺は黒い異形の姿になった

 

「ニンゲンメ、ブチコロシテヤルゼー!!」

 

「悪いがお前らに殺される道理はない!『クラッシュウィール』!!」

 

異形の姿になったことで上がった身体能力と弓についていた車輪を回し、破壊力を帯びた弓でロボットを殴った

それをモロにくらったロボットは簡単に破壊された

 

この2つが俺の個性としての力だ

 

憑依召喚(インストール)

精霊の特性を自分に憑依させる魔法

今回は『夢魔装(ダイトメア)』の二つ名を持つラギトの力を憑依させた

そのため、異形の姿(ロストメアの鎧)になれたのだ

他にもあるが今回は言わない

 

もうひとつが『武装召喚(サモン・ウェポンズ)

どこかの正義の味方みたいな能力だが、これは精霊が使っている武器を召喚する魔法だ

召喚といっても擬似召喚である

某正義の味方と違って劣化はしてないが、俺の腕によっては弱体化した物が召喚される

今回は『魔匠輪(ウィールライト)』の二つ名を持つレッジの武器を召喚した

様々な車輪で様々な効果を生む魔匠技術が使われた弓である

これを発動するには魔力が必要だが、それは自身の魔力でやっている

 

そして、

 

「『繋げ!秘儀糸(ドゥクトゥルス)!』」

 

カードを使わない詠唱の魔法、異界『ロクス・ソルス』に唯一残っている魔法、アストルム一門の魔法の詠唱をする

秘儀糸で魔法陣を描き、

 

「『修羅なる下天の暴雷よ、千々の槍以て振り荒べ』!!」

 

詠唱により魔法陣から生まれた複数の雷がこちらに向かってきていたロボットを破壊する

 

どうして俺がアストルムの魔法を使えるか…

それは詠唱したらできたからである

個性が目覚めた後、他作品の魔法を使えないかと試していた時に、なぜか秘儀糸(ドゥクトゥルス)は使えたのだ

当時は秘儀糸と下天ボンバー、八葉ドーンといった威力の低いものしか使えなかった

しかし、今現在では他の魔法も使える

本物の使い手『黄昏(サンセット)』リフィルに教えを受けたからだ

ウィズのように俺が召喚したのでなく、黄昏メアレスのストーリーに俺が異界召喚されて巻き込まれたからだ

その後から黄昏メアレスの場所、『ロクス・ソルス』に関してはそこにある門を経由することで行き来することができるようになり、リフィルに教えてもらうように頼み込んだのだ

 

「はぁ!!」

 

近づいてきたロボットを殴り壊す

その後、

 

「『ブラストウィール』!!」

 

光の矢を放ち、男子を後ろから襲おうとしていたロボットを迎撃する

 

「すまん!助かった!」

 

「気にするな。それより怪我しないように気をつけろよ」

 

「おう!」

 

こうして物理、魔法、魔法(物理)を駆使し自分のポイントを確保しつつ、助けられる受験生を助けていった

そして、

 

ズ…ン、ズーン、ズーン

 

「出たぞー!!!」

 

ついに出てきた、圧倒的脅威(ゼロポイント)

それは会場にあった仮設の建物をなぎ倒しながら大暴れする

それを目のあたりにした受験生は逃げ出した

 

「まあ、そうなるな」

 

…俺を除いて

 

「だからといってヒーローが逃げ出したらいかんだろ。ったく、やりますか」

 

俺はカードを取り出し、多くの魔力を込める

 

「『ロストタイム・フレグランス』!!」

 

ファム・リリーのSSである遅延魔術を使う

複数の時計を模した魔法陣が巨大ロボットの様々な場所を抑え込み、完全に動きを止めた

 

「「「ええぇぇえええ!!?」」」

 

外野がうるさいが無視をする

本来SS、スペシャルスキルは精霊の問いかけに複数回答えないといけない

しかし、俺は魔力を過剰に込めることでその問いかけを省略できるのだ

 

「『ゲイルウィール』!」

 

弓の車輪を変え、回し、風の力を身に宿し、ロボットの顔に向かって飛ぶ

 

「『武装解除(リリース)』!『武装召喚(サモン・ウェポンズ)』!」

 

魔匠弓を消し、新たにパイルバンカーを召喚する

そして、魔匠具としての機能を発動するために一言叫ぶ

 

「『オーバーブースト』!!」

 

召喚したパイルバンカー

それは『戦小鳥(ウォーブリンガー)』の二つ名を持つミリィの武器

破壊力においては右に出るものはない

そこに魔匠具としての機能を発動

パイルバンカーの後部が火を吹き、一気に加速した

 

「『フルティルト』!!」

 

掛け声と共に魔匠杭がロボットの顔面深くに突き刺さり、炸裂した

大型仮想敵は粉々に崩れていく

BOOOOOM!!!という爆音が演習場に鳴り響く

 

「嘘だろ!?」

 

「マジかよ!あれ(仮想敵)倒しやがった!!」

 

 

 

「あいつ、ヤベーって! マジヤベーって!」

 

 

 

 

 

 

 

『試験終了~~~!!』

 

プレゼント・マイクが終了の合図とともに、実技試験は終わりを告げた

俺はそのまま夢魔装(ダイトメア)の身体能力を使い、そのまま着地した

 

「ふう、『魔法解除(リセット)』」

 

その掛け声と共に俺は全ての魔法を解く

試験は終わった

後は結果を待つだけだな

渡我の方はどうなっているだろうか…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「つまり、おじさんの個性で試験受けたのか」

 

「はい♪私自身の個性を使うために他の受験生から血を貰う訳にはいかなかったので」

 

「まあ、そうなるわな」

 

試験の帰り、案の定渡我と帰ることになったのでどうやって実技試験をしたのか聞いた

渡我の個性は『変身』

他者の血を栄養とし、その量で変身時間が決まる

しかし、そこにはもうひとつ秘密があった

栄養したエネルギーを過剰に使用することで変身した他者の個性も使用できるという秘密が

それでも個性は本人の半分ほどの力しかでない

超常を完璧に再現するのは同じ超常でも難しいということだろう

コップ1杯で変身だけなら1日持つ

しかし、個性までも再現しようものならコップ1杯で1時間が限界だ

渡我は今朝おじさん、つまり渡我のお父さんに血を貰い、その個性で実技試験を行ったとのことだった

因みに渡我のお父さんの個性は『吸血鬼』、吸血鬼っぽいことができる個性だ

渡我が血を口にすることで変身するのはそこから来ているのだろう

 

「おじさんの個性はどちらがいえば戦闘向きだからな」

 

「うん、お陰で楽でした♪」

 

「そうか、じゃあ、」

 

「?」

 

「筆記はどうだったんだ、渡我…」

 

「…」メソラシ

 

「おい」

 

「運命は神のみぞ知るんですよ、まーくん」

 

「…お前な」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして1週間後、雄英から合否通知が届いた



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第2話:個性把握テスト

個性把握テストと言いながら前半は全く違う件













~三人称視点~

 

「『ブラストウィール』!!」

 

1人の男が光の矢を放つ

それは怪物に突き刺さり、怪物は消滅した

 

「くそっ、数が多い!」

 

時刻は黄昏

異形の怪物は街の中央にある門を目指す

 

「『ゲイルウィール』!!」

 

異形の怪物の名は『ロストメア』

誰か夢見てそして捨てられた見果てぬ夢の化身

彼らが目指すは現実の世界

この都市、夢と現実の狭間にある都市『ロクス・ソルス』にある門を目指すのだ

 

「『クラッシュウィール』!!」

 

ロストメアが現実に出たら現実の法則が歪む

それを阻止するために彼らはいる

『メアレス』、夢見ざる者達が

 

「ぐっ!?」

 

彼もその1人

魔匠輪(ウィールライト)』レッジ

彼が相対してるのは『多くの友達を作る夢』というロストメア

その特性はロストメアが作り出す分身、『悪夢の欠片』の大量生成

ロストメア自身も悪夢の欠片もそこまで力がないやつではあったがいかんせん数が多く、苦戦していた

 

「『修羅なる下天なりし暴雷よ、千々の槍以て振り荒べ』!!」

 

「っ!」

 

詠唱が聞こえた瞬間、レッジは後退した

そして先程いた場所に複数の雷撃が飛んできた

 

「魔借か!」

 

レッジの傍にウィズを肩に乗せた魔借が来た

 

「苦戦してそうだったからな。手を出させてもらった」

 

「いや、助かった」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~魔借視点~

 

数分前、俺は門を潜り、『ロクス・ソルス』に来ていた

この門は本来黄昏の時間帯に現実とこの都市を繋ぐための門だが、前にあった『オルタメア』による事件以降、門に干渉できるようになり、叡智の扉と門を繋ぐことで行き来できるようになったのだ

 

「来て早々悪いが手伝ってくれるかね?」

 

「アフリト翁…。何かあったのかにゃ?」

 

アフリト翁

メアレス達に報奨金を払ったりしているメアレスの統治者的存在

その正体は夢を喰う妖精の化身

 

「実は、少し厄介なロストメアが出おっての。手伝って貰いたい」

 

「はあ、またか。わかった。んで、何処にいけばいい?」

 

魔匠輪(ウィールライト)の方に向かってくれ。ロストメアの能力は悪夢の欠片を大量に生成する力だ」

 

「了解」

 

そういう会話をした後、『ディテクトウィール』を使ってレッジの方に向かった

 

「キミ、あそこにゃ!」

 

「聞いてはいたが数がほんとに多いな。『繋げ秘儀糸(ドゥクトゥルス)』。『修羅なる下天の暴雷よ、千々の槍以て振り荒べ』!!」

 

レッジに迫っていた悪夢の欠片に向かって複数の雷撃を放つ

それは悪夢の欠片を打ち砕いた

 

「魔借か!」

 

「苦戦してそうだったからな。手を出させてもらった」

 

「いや、助かった」

 

「んにしても、数が多すぎだろ。本体は?」

 

徹剣(エッジワース)裂剣(ティアライザー)が向かった」

 

「あの二人なら問題にゃいとは思うけどさっさとこっちを片付けて手伝いに行くにゃ」

 

「了解!」

 

「言われなくてもわかってる!」

 

そう言い合い、俺は刀と銃を召喚し、レッジは弓を構える

 

「全弾持ってけ!!」「『ブラストウィール』!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ここは『巡る幸い亭』

メアレス行き付けの定食屋である

黄昏時が過ぎ、既にロストメアを退治し終えたメアレス達が集まり、騒いている

 

「はい!野菜たっぷりカレー、お待ちどう♪」

 

「ああ、ありがとう、リピュア。…変なことしてないよな?」

 

「変なことじゃないよー。愛と勇気と希望の魔法だよ」

 

「…大丈夫かにゃ?」

 

「…シチュージンみたいにならないことを祈ろう」

 

俺は『妖精』リピュアが持ってきたカレーを少し警戒しながら食べ始めた

 

「結局、本体はゼラードが仕留めたのか」

 

夢魔装(ダイトメア)』ラギトがそう言った

 

「ああ、数いるだけで大した強さではなかったからな。突っ込んで斬った」

 

「その数が多くて時間がかかってしまいましたけどね…」

 

それに答えたのは『徹剣(エッジワース)』ゼラードと『裂剣(ティアライザー)』コピシュだった

 

「お疲れーっす!」「ふう」

 

「らっしゃーせー」「らっしゃーせー!!」

 

入ってきたのは『戦小鳥(ウォーブリンガー)』ミリィとレッジだった

その2人に挨拶をしたのはこの店の従業員である『黄昏(サンセット)』リフィルとリピュアだ

 

「にゃ?レッジ、遅かったにゃね」

 

ウィズはレッジの方に歩いていく

 

「ああ、多くのメアレスが魔力の補充に来ていたからな。時間がかかった」

 

「私はそれを手伝っていました!」

 

そう言い、ミリィとレッジは席に座る

 

「お疲れ様です、レッジさん」

 

「ああ。裂剣(ティアライザー)、今日はお前が仕留めたんだったな」

 

「正確には俺とコピシュだ」

 

そう言いあいながらメアレス達の会話は進んでいく

 

「それにしてもルリアゲハさんとリフィルさんがいないと大変ですね」

 

そう、ミリィが呟く

堕ち星(ガンダウナー)』ルリアゲハは故郷の国へ帰り、リフィルは…

 

「まさか、黄昏(サンセット)が夢を持つとはな」

 

「彼女は自分から夢を見たことがなかった。そこから夢を見ることは必然だったのであろうよ」

 

「うぉ、アフリト翁、急に出てくるなよ」

 

「どちらにしろ、トップクラスのメアレスが2人もこの都市からいなくなったにゃ。その影響はでかいにゃ」

 

「ウィズさんの言う通りですね。それにしても…」

 

「あー、あれは仕方ないにゃ」

 

「魔借さんは鈍感ですからねー」

 

そう言いながらメアレス達の視線の先は少し離れたとこに座っている魔借とそのそばに立ち、魔借と話をしているリフィルの姿があった

 

「だが、黄昏(サンセット)が何も言わないのも頷ける」

 

「どういうことですか、ラギトさん?」

 

ミリィがラギトに質問する

 

「俺たちと魔法使いは住む世界が違う。文字通りな。それが弊害となっているんだ。…『彼の隣に立つ』。簡単に叶いそうで叶わない夢だな」

 

「…だからといって黄昏(サンセット)は未だ夢を捨ててない」

 

そんなレッジの呟きにアフリト翁が答える

 

「それが更に難儀な事になっているのさ。叶いそうで叶わない夢。諦めきれないのさ、彼女は。お陰でメアレスとしては活動出来なくなっているがね」

 

「はぁー、めんどくせぇ。単純に黄昏(サンセット)の野郎が魔法使いの世界に行けばいいだけだろ」

 

「…お父さん」

 

「まじで理解してないんですか…」

 

「呆れたにゃ」

 

「ちょ、そんな視線を向けるな!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんか向こうが騒がしいな」

 

「気にしなくていいでしょ。はいコレ」

 

「あ、頼んでないぞ?」

 

「サービスよ」

 

「…」

 

「何よ?」

 

「いや、リフィルがサービスするなんて珍しいな、と」

 

「…私のこと、どう思っているのよ…」

 

そんな会話をしていたのはメアレス達から少し離れた場所にいたリフィルと魔借だった

魔借はすでにカレーを食べ終え、リフィルからもらったアイスを食べようとしていた

 

「今日はなんで来たの?」

 

「あ?」

 

「あなたが理由なく来る事なんて滅多にないから」

 

「ああ、そういうことな。…絡園を調べに来た」

 

「絡園を?」

 

絡園…

それは嘗て園人が管理していた夢の世界

魂だけが行ける場所であり、膨大な魔力がある場所でもある

そして、その正体は『夢を叶える夢』のロストメア

全てのロストメアの生みの親

 

「でもどうして?」

 

「…先日、俺の世界にロストメアが出た」

 

「えっ?でも、門を」

 

「ああ、門を潜ったという報告は聞いていない。だけど、ロストメアが現れたのは事実だ」

 

黄昏にしか開かない門

しかし、いつしか不安定になったせいか、それとも魔借が門を経由してこの世界に来ているせいか、時折門を潜ったロストメアが現実ではなく異界、魔借の世界に現れたことがあった

それが初めて起こったのは約2年前のこと

現実ではなく異界に行ったロストメアは厄介だった

現実に出る場合は現実の法則が歪むが、魔借の世界に行った場合は通常のロストメアが人擬態級になるほどまでの力の上昇を見せたのだ

そして魔借の世界で大暴れ

すぐにヒーロー達が駆けつけたが、攻撃ができなかった

夢を持っていたからである

それはオールマイトでも例外ではなかった

その場で唯一攻撃ができたのは魔借と魔借に召喚されたラギトだけだった

その後、警察に連れられた魔借は事情を話した

あまりにも突拍子もない話が、事実であったため、このことは上層部、そして一部のヒーローにしか伝えられなかった

また、対応できるのが魔借のみであったため政府は魔借に特別ヒーロー免許を発行した

しばらくはロストメアの被害はなかったが、ある時急に現れたのだ

魔借は後でアフリト翁に確認を取ったが門を潜られた形跡はなかったと言われた

門を潜らずに現実、または異界に出る方法はいくつか考えられるが…

 

「だから絡園なのね」

 

「ああ。もし絡園の魔法陣が誤作動を起こしているだけならいいが、もしこれが誰かの手によるものだとしたら…」

 

「ちょっと待って、もしかして」

 

「ああ、園人が関連している可能性が高い」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「実技総合評価出ました」

 

ここは雄英の会議室

そこに複数の教師が集まり、試験結果を見て話し合っていた

 

「この爆豪っつったか?救助ポイント0で二位とはなぁ」

 

「対照的に敵ポイント0で八位。あれに挑んだのは過去にもいたけど…ぶっ飛ばしちゃったのは久しく見てないね」

 

「YEAH!って叫んじゃったしな!」

 

教師各々が各々の評価を下す中で、トガの話題が出た

 

「この子は敵ポイント37、救助ポイント35か」

 

「個性は変身?他人の血を取ることでそいつになる個性か。ヴィラン側にいなくて良かったな」

 

「確かに。ヴィラン側にいたら厄介過ぎる個性よね。それでもヒーロー科に来てるんだからいいじゃない?」

 

「それもそうか。筆記は…、あれ?結構ギリギリ?」

 

「実技がいいから合格かな?」

 

そしてついに魔借の話に入る

 

「それと第一位、敵ポイント51に救助ポイント50、合計101ポイント。100超えたのっていつ以来だ?」

 

「つーか、なんか見たことある個性だな…」

 

「…あ、特免じゃないか!?この子!?」 

 

「「「あ!?」」」

 

「そりゃあ個性の使い方が上手いわけだ。既にヒーローとして活動してるんだから」

 

「筆記はほぼ満点。文句なしの合格だな」

 

「流石、魔法使い。略してさすまほ」

 

「「「略すな!」」」

 

「ったく、わいわいと……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「魔借、お主に手紙じゃぞ」

 

雄英試験から一週間後、ロクス・ソルスに行った三日後の昼に俺は自分の家でじいちゃんに封筒を渡された

絡園ではリフィルと導く夢のロストメア、『ロードメア』、それから精霊として召喚したこちらの味方だった園人、『ネブロ』に手伝ってもらい、色々と調べたが何も見つからなかった

ロードメアには時間がある時に引き続き調べたもらうことにしてもらい、俺は自分の世界に戻ってきたのだ

 

「…雄英からの合否通知か」

 

じいちゃんに渡されたのは雄英からの合否通知だった

 

「早く開けてみるにゃ」

 

ウィズに急かさせ、中を開けると、丸い機械が入っていた

 

『私が投影された!!』

 

「へァ!?」「にゃ!?」

 

びっくりして変な声が出てしまった

そこに現れたのはNO.1ヒーロー、『オールマイト』

何かと交流はあるが、こうして出てくるとは思ってもいなかった

いや、俺が忘れていたと言った方がいいのかもしれない

 

『私が投影されて驚いたのではないかな、黒猫少年?実は今年から私は雄英の教師を務めることになったんだ!』

 

それは覚えていた

自分の後継者を育てるため

そのためにオールマイトは雄英に来た

 

『さて、黒猫少年、試験結果だが…筆記はほぼ満点、実技も敵ポイント51と好成績だ!素晴らしい!』

 

「流石、魔借にゃ♪これで合格だにゃ♪」

 

「まだ映像の続きがあるぞ」

 

「にゃ?」

 

『だがしかし、試験で見ていたのは敵ポイントだけじゃない!救助活動ポイントというものがある!しかも、審査制!!我々雄英が見ていたもう一つの基礎能力!!君の場合、受験者の少年少女を助け、そして……0ポイント敵を倒し、被害を抑えて大勢の受験者を守った。よって救助ポイント50、合計101ポイントだ!!文句なしの第一位での合格だ!!黒猫少年…君は既にプロと何ら変わりない活動をしている。故に、今の君に必要なのは共に切磋琢磨し、助け合う仲間だ!!共に学ぼう!!……雄英(ここ)が君のヒーローアカデミアだ!』

 

「一位かよ…」

 

「流石魔借にゃ。略してさすまかにゃ」

 

「略すな」

 

やれやれ、一位か

何かと面倒事が回ってきそうだな

 

 

 

 

この後、渡我がうちに来て、ギリギリだが合格したと言ってきた

そして、俺と渡我の家合同で俺達の合格パーティーが開かれた

そして、月日は流れ、遂に、

 

 

 

「ウィズ、行くぞー」

 

「にゃ!」

 

雄英の制服を身につけた俺はいつも通りウィズを肩に乗せ、玄関を出ようとした

 

「魔借」

 

「ん?なんだ、じいちゃん?」

 

「頑張ってこい!」

 

「…ああ、行ってくる」

 

じいちゃんに激励され、玄関を開けると

 

「まーくん、一緒に行きましょう♪」

 

「…」

 

「にゃはは、トガは高校になっても変わりないにゃ」

 

はあ、やれやれだぜ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

-緑谷side-

 

僕は無個性だった

僕はいじめられ続けた

僕は、ヒーローなんかになれないと言われ続けた

そんな中、彼は、僕の1番の友人は言ってくれた

 

『出久はきっとヒーローになれるよ。なんとなくだけどな。でも、お前が諦めなければ、その夢を捨てなければ、きっとなれる。誰もを助けられるヒーローに…』

 

正直、信じられなかった

彼はすごい個性を持っていたからそんなことが言えるんだと妬んだこともあった

でも、僕は結局諦めなかった

…諦めきれなかった

そんな時に言われたんだ

僕が1番憧れていたヒーローに

 

『君はヒーローになれる』

 

NO.1ヒーロー、オールマイト

僕はそんなヒーローの後継者になった

そして、身の丈に合わない個性を引き継ぎ、僕は雄英に合格した

今ならわかる

彼の言っていたことが…

諦めなくて良かったと言える

彼の言葉が支えになった時もある

そんな彼の名前は…

 

「よう、出久。お前なら雄英(ここ)に来ると思っていたぞ」

 

「魔借!」

 

彼の名前は黒猫魔借

隣町に住む僕の1番の親友だ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺はウィズを肩に乗せたまま、渡我とクラス分けの紙が貼ってある雄英の入口に向かっていた

 

「魔借、あれ、イズクじゃないかにゃ?」

 

ウィズにそう言われ、見た先にはクラス分けを見ているこの世界の主人公、緑谷出久がいた

彼との出会いは小学生のことまで遡る

隣町にウィズと出かけた時、渡我と同じように出久がいじめられていた

しかも、個性によって

俺はそれを見逃せず、いじめっ子を撃退

それ以来、連絡を取り合っている

時折、遊びに行ったりもしたがな

因みにいじめっ子の中に爆豪はいなかった

ともかく、視線の先にいた出久に俺は声をかけた

 

「よう、出久。お前なら雄英(ここ)に来ると思っていたぞ」

 

「魔借!君も雄英に合格したんだ!」

 

「おう。暫く連絡してなかったからな。お互いの状況を把握しあってなかったからな」

 

「まーくん、私、蚊帳の外ですか?」

 

俺と出久で話している中に渡我が割り込んできた

 

「はいはい。出久、こいつは渡我被身子。俺の幼馴染だ。んで、渡我、前に行ったろ。俺の友人の緑谷出久だ」

 

「渡我被身子でーす!よろしく、イズクくん!」

 

「ここここここちらこそ!みみみ緑谷出久です!」

 

「イズク、緊張しすぎにゃ」

 

まじそれな

ともかく緑谷と渡我が話している中、俺はクラス分けを見る

 

「お、俺たち全員、A組じゃん」

 

「え、本当!?まーくんと一緒のクラス!?」

 

「魔借と一緒かー。うん、一緒に頑張ろう!」

 

「いや、お前ら…。ウィズを撫でながら言っても格好つかないぞ」

 

「こうでもしないと女子と話せない!」

「ウィズちゃんがかわいいのがいけないんです!」

 

「はいはい、ほら行くぞ」

 

ウィズを2人から回収して俺は2人と共に教室に向かう

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

雄英高校ヒーロー科

それは僅か2クラスしかない

俺は1-Aと書かれている掛札のかかった扉を開けた

 

「机に足をかけるな! 雄英の先輩方や机の制作者方に申し訳ないと思わないか!?」

 

「思わねーよ!てめーどこ中だよ端役が!」

 

「ボ…俺は私立聡明中学出身、飯田天哉だ。」

 

「聡明~? あぁ、めちゃくそエリートなとこじゃねえか。ブッ殺し甲斐がいがありそうだなぁ、ア"ァ?」

 

「ぶっ殺し甲斐?! 君ひどいな?!本当にヒーロー志望?!」

 

「…」「ほうほう」「かっちゃん…」「にゃ…」

 

…ひでぇな

なんかこっから一気にUターンして全力疾走で帰りたくなってきた

つーか出久、今かっちゃんっていった?

てことはあれが爆豪か…

 

「かっちゃんの性格、高校に上がったら多少にマシになるかなって思ったけど、全然そんなことはなかったな…」ボソッ

 

「イズクくん、あの人は昔からそうなんですか?」ボソボソ

 

「僕の知ってるかぎりそうだよ、トガさん」ボソボソ

 

「かんっぜんに不良にゃ」ボソ

 

「後、トガちゃんでいいです」ボソボソ

 

後ろで話している内容を聞く

あれじゃヴィランとそう変わんねぇだろ

ばかじゃね、と思いながらと首を横に振った

そして、教室を改めて見る

 

「あ、」

 

そして知り合いを1人見つけた

 

「よぉ、八百万」

 

「ま、魔借さん!?」

 

八百万(やおよろず)(もも)

一年半前ロストメアに襲われていたのを助けたのが俺と彼女の出会いだ

 

「あなたも雄英に?」

 

「ここにいるんだからわかりきったことだろ」

「ふふっ、そうですね。私の中ではあなたはヒーローとしていますから」

 

「俺、一応まだ15だよ。高校ぐらい行くさ」

 

そんな雑談をしてると

 

「お友達ごっこしたいなら他所でやれ」

 

『『『ッ?!!!』』』

 

クラス全員が急に聞こえた声にびっくりして廊下の方を見る

するとそこには寝袋に収まっている小汚いおっさんがいた

 

「ここは」

 

そしてウィダーを懐から取り出すと

 

「ヒーロー科だぞ」ジュッ!

 

一気に吸い込んだ

いや、なにこれ?

つーか、見たことあるな

誰だっけ?

そしておっさんはするりと寝袋から出ると教室に入ってきた

僕たちはサササッと道を開ける

ちなみに寝袋は引きずっている

あたりに緊張が走る

そして教壇の上に立つと再び口を開いた

 

「ハイ、静かになるまで8秒かかりましたね。時間は有限。君達は合理性に欠けるね」

 

なんか嫌味を言われた気がするが、ここにいる全員、気持ちはたぶん一緒だったはずだ

 

(((誰だ…コイツ)))

 

いや、だってそうだろ?

いつの間にか廊下にいてしかも寝袋に収まっていた

そして飲料材を一気に吸い込んでの登場だぜ?

怪しさ百点満点でしょう?

わかる?

 

 

 

「担任の、相澤消太だ。よろしくね」

 

(((担任かよ…!!)))

 

相澤…

あ、思い出した!

抹消ヒーロー、イレイザーヘッドじゃん!

何回かヒーロー活動中にあったことあるわ

俺が思っていると寝袋から何かを取り出した

それは雄英高校の体操服だった

 

「早速だが、コレ着てグラウンドに出ろ。今から迅速じんそくに、な」

 

え?入学式とかガイダンスは?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『『『個性把握テストォ⁉︎』』』

 

「あぁ」

 

「え?! 入学式はどうなるんですか?!ガイダンスは?!」

 

「そんなものないよ。ヒーローになるなら、そんな悠長な行事に出る時間なんてないしね」

 

「え、でも・・・」

 

「これ以上は合理性に欠けるから切るぞ。雄英は"自由"な校風が売り文句だ。そしてそれは"先生側"もまた然り。つまりはそういうことだよ」

 

さ、流石イレイザー

ほかの先生方と違うことを平然とやってのける

そこにしびれもしないし、憧れもしない

 

「時間は有限だ、とっとと始めるぞ。おい、爆豪」

 

「はい」

 

「お前中学の時ハンドボール投げ何Mメートルだった?」

 

「67」

 

「それは個性なしだな。じゃあ今個性を使って投げてみろ」

 

そう言われると爆豪はソフトボールを持ち、投げると同時に個性を使用する

 

「死ねぇ!!!!」FABOOOOOM!!!!!

 

(((死ね?)))

 

ヒーロー志望としてその掛け声はどうなんだとは思ったが出久の話から聞く限りどうせ直す気ないだろうからスルーしておくことにした

こんなとこにまで意見したらこっちが持たないからな

 

「まず、自分の【最大限】を知る。それがヒーローの素地を形成する合理的手段」

 

 

【705.2M】

 

 

すると皆が沸いた

 

「なんだこれ! すげー面白そうじゃん!!」

 

「705mってマジかー」

 

「個性思いっきり使えるんだ! さすがヒーロー科!」

 

周りが騒いでる間、俺は原作内容を書きとったノートの内容を思い出していた

 

(そうか、これが)

 

「・・・面白そう、か。なるほど。では、君たちはヒーローになる為の3年間、そんな腹づもりで過ごす気でいるのかい?」

 

『『『えっ!?』』』

 

「よし、決めた。トータル成績で最下位の者は見込み無しと判断して【除籍処分】としよう」

 

『『『ハァアアアアアアアアアアアアアアアア?!!!!』』』

 

(除籍処分ありの個性把握テスト…)

 

 

 

「この国は理不尽にまみれてる。そういう理不尽を、覆していくのがヒーローだ。放課後、マックかケンタッキーで談笑したかったならお生憎。これから三年間、雄英俺達は全力で苦難を君たちに与え続ける。

 

 

ようこそ【雄英高校ヒーロー科】へ。

 

 

Plus Ultraさ。全力で、乗り越えて来い」

 

イレイザーのことだ

やると言ったら必ずやるぞ…!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第一種目:50m走

 

飯田が3秒04という好タイムを出していた

個性がエンジンだからな

速さはお手の物か

 

「次、黒猫と口田」

 

「うぃす」「…!」

 

ウィズは測定の邪魔にならないようにイレイザーの隣にいる

さてと、やりますか

 

「『叡智の扉(ゲート)接続(コネクト)魔力供給(セット)』。『憑依召喚(インストール)』!『夢魔装(ダイトメア)』!『武装召喚(サモン・ウェポンズ)』!『魔匠輪(ウィールライト)』!『ゲイルウィール』、『繋げ、秘儀糸(ドゥクトゥルス)』!『鉄血鋼身(クルオル・フェッレウス)』!」

 

(魔借、結構本気でやる気にゃ)

 

ラキドの高い身体能力に速度を上げるゲイルウィール、そして身体強化(フィジカル・リーンフォーメント)の魔法

今出せる全力で走る!

 

「じゃ、行くぞ。よーい、スタート!」

 

ゴウっと音がした!

強烈な風が吹く

そして俺は50Mを走り抜けた

 

【2秒23】

 

「はやっ!」

 

「飯田の記録、超えたぞ!」

 

「すごーい!はやーい!」

 

「もっと距離が長ければ、僕も…!」

 

まさかの飯田抜き

ここまでとは俺も思わなかった

 

 

 

 

 

「次、渡我と常闇」

 

渡我か

どうするんだ?

 

「トガならさっきイイダから血を1滴貰っていたにゃ」

 

「なら、エンジンを使うつもりか。この距離なら1滴でも十分だしな」

 

「そうにゃ」

 

(((猫が喋ってる…!?)))

 

あ?

なんか周りの視線が…

 

「よーい、スタート」

 

お、始まった

あー、渡我のやつ、なれない個性だから扱い切れてないな

それでも速いが

 

【3秒96】

 

流石に飯田程の記録は出ないか

 

「むー、もっと早くできたのにー」

 

「1発勝負だ。諦めろ」

 

 

 

二種目目:握力

 

「540キロってアンタゴリラ!?タコか!」

 

「タコってエロいよね……」

 

向こうでは確か、障子だったか?そいつがいい記録を出していた

 

握力かー、どうしよう?

 

このまま(ラギト)でいいか」

 

バキバキバキッ

 

「あ」

 

「にゃにやってるにゃ…」

 

やべ、壊しちまった

 

「イレ、ゴホン、先生、すんません。握力計、壊してしまいました。この場合記録は?」

 

「…測定不可能(無限)で」

 

oh......まじか

 

(((1000まで測れる握力計を壊すって…)))

 

 

 

第三種目:立ち幅跳び

 

これは跳び、というより飛びだな

 

「『武装召喚(サモン・ウェポンズ)』『ソフィ・ハーネット』」

 

召喚したのは箒

『空飛ぶ大魔道』ソフィ・ハーネットの持つ箒だ

俺は箒に跨り、飛んだ

 

「魔法使い…」「完全に魔法使いだな」

 

いや、実際魔法使いだから

ともかく俺は相澤先生に止められるまで飛び続けた

お陰で記録は測定不可能(無限)

因みに渡我は俺の個性で、翼を生やして飛んでいた

あれ、ミカエラの翼だったな

 

 

 

第四種目:反復横跳び

 

ラギトの身体能力でゴリ押ししたので割愛

結果は193回

 

 

 

五種目目:ボール投げ

 

「なあ、聞いていいか?」

 

「ん?なんだ?」

 

順番待ちしていたら話しかけられた

ええっと、誰だっけ?

 

「どちらさま?」

 

「あ、すまん!自己紹介もしてなかったな!俺は切島鋭児郎!個性は硬化だ!」

 

「俺は黒猫魔借。個性は魔法だ。勿論、できないこともあるがな」

 

「魔法…。なあ、お前って『黒猫の魔法使い』か?」

 

「そうだけど」

 

「そうかー…。ええっ!?まじかよ!?」

 

『黒猫の魔法使い』

俺がヒーローとして活動している中で呼ばれている名前だ

ヒーロー名は特に考えていなくてな

ウィズ連れて活動していたらいつの間にかこう呼ばれていた

 

「まさかの同級生かよ!?あれ、でも魔借ってすでにヒーロー免許持ってるんじゃ?」

 

「少し事情があってな。一般のヒーロー免許は持ってないんだよ。だからここに来た」

 

「そうなのか。よし、お互い、頑張ろうぜ!魔借!」

 

「ああ」

 

そして、

 

測定不可能(無限)が出たぞ!」

 

麗日だっけか?

あの個性なら確かにそうなるわな

さて、次は緑谷か

見せてくれよ、主人公…!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

-緑谷side-

 

まずい…!

皆…一つは大記録を出してるのに…!

もうあとがない…

でも、まだ個性の調節は…

 

「やるしかない…」

 

(そろそろか…) 

 

ボール投げ…

ここでやるしかない

そして僕は腕に個性を使おうととして

 

「えっ?」

 

【46m】

 

発動しなかった

 

「な…今確かに使おうって」

 

「個性を消した」

 

「個性を消した…!あのゴーグル…。そうか!」

 

相澤先生の個性は『視ただけで人の個性を抹消する個性』 

そんな個性のヒーローは一人しかいない…!

 

「抹消ヒーロー、イレイザーヘッド!!」

 

「見たとこ…個性を制御できないんだろ?また『行動不能』になって誰かに助けてもらうつもりだったか?」

 

「そっ、そんなつもりじゃ…」

 

そんなことを言うと相澤先生の首周りにある布で引っ張られる

 

「どういうつもりでも周りはそうせざるをえなくなるって話だ」

 

っ、確かにそうだ

だけど…

 

「昔、暑苦しいヒーローが大災害から1人で千人以上を救い出すという伝説を創った」

 

!?オールマイトのことだ…

 

「同じ蛮勇でも、お前のは一人を助けて木偶の坊になるだけ。緑谷出久、お前の(個性)じゃヒーローにはなれないよ」

 

そう言い切り、相澤先生は視線を外した

 

「個性は戻した。ボール投げは2回だ。とっとと済ませな」

 

相澤先生の言う通りだ

どうする!?

どうすればいい!?

 

『いいか、出久。物事には適材適所ってものがあるんだ。時と場合を見て自分のできることを全力でやる。そのために常に考えないとな。自分が全力で何ができるかを』

 

…昔、魔借が言っていたことが思い浮かんだ

考えろ!

今の自分にできる全力を…!

 

「力の調節はまだできない…。この一投で可能性にかけるのか?オールマイトも言っていたのに?一朝一夕にはいかないって…」ブツブツブツ

 

それなら…!

 

そして、僕はボールを投げようとする

 

「見込み、ゼロ…」

 

先生の言う通りだ

 

「まだ…」ボソッ

 

「!?」

 

これまでの通りじゃヒーローになんてなれやしない!

 

「まだだ…!!」ボソッ

 

僕は人より何倍も頑張らないと…ダメなんだ!

 

「最大限で…最小限に…」ブツブツ

 

だから全力で!

今の僕にできる全力を!

 

「今…!」SMASH!!

 

そしてボールは飛んでいた

 

【705.3m】

 

(力任せの一振りじゃなく、指先にのみ力を集中させたのか…!)

 

「あの痛み、程じゃない!!先生…!まだ…動けます!」

 

「こいつ…!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

-魔借side-

 

「先生…!」

 

なるほどな、調節ができずに反動で体が壊れる個性

だから、最小限の負担で最大限の力を…か

 

「ははっ」

 

なんだよ、出久!

 

「まだ…動けます!」 

 

かっこいいじゃないか!!

 

「イズクくんの指、治さないんですか?」

 

「出久には悪いが、今ここで治すのはダメだ。出久だけ優遇されることになるからな」

 

「まあ、仕方がないにゃ」

 

まあ、それはそれとして

 

「どーいうわけだ!こら!ワケを言え!デクてめぇ!」

 

「『囚われよ、不朽の雀羅に囚われよ』」

 

出久に向かって飛び出し、個性を使おうとした爆豪に拘束魔法を使う

光の糸で拘束されると同時に布が巻き付き、爆豪の個性が消える

 

「ぐっ…。んだ、これ!?」

 

「炭素繊維に特殊合金の鋼線を編み込んだ捕獲武器だ。ったく、何度も個性を使わすなよ…。俺はドライアイなんだ…!」

 

(((個性すごいのにもったいない!)))

 

「ついでに俺の拘束魔法だ。人に個性を振るうだけで傷害罪、犯罪だぞ。高校生にもなるんだからそこんとこわきまえろ」

 

「時間がもったいない。次、黒猫」

 

「うぃす」

 

俺は爆豪にかけた魔法を解除してボールを手に取る

さて、

 

「『武装召喚(サモン・ウェポンズ)』『江戸川コナン』」

 

俺はコナンのキック力増強シューズを召喚する

黒ウィズはいくつかのものとコラボしていたことがある

そのひとつが『名探偵コナン』なのだ

コナンの道具の1つ、キック力増強シューズの威力を最大に設定する

 

「いっけー!!」

 

そして、地面に置いたボールを思いっきり蹴った

 

【4259m】

 

…ひとついいか?

これ、発明した阿笠博士、すご!?

 

「いい記録…」「すごいな…」

 

よし、2回目行くか

と言っても

 

「『我が召喚に応えよ』!」

 

飛行できるやつ呼び出すだけだかな

 

「『召喚(サモン)!超越の金剛龍【インフェルナグ】!』」

 

そして、カードを中心にした魔法陣から現れたのは

 

『GAOOOON!!!』

 

「「「ええええええええええええ!!!??」」」

 

「「「どどどどど、ドラゴン!?」」」

 

白き雷のドラゴン

超越の金剛龍『インフェルナグ』

 

「インフェルナグ、ボールを遠くまで持って行ってくれ!」

 

「Gluu」コックン

 

頷きを確認した俺はインフィルナグにボールを投げた

それを大きな手で掴んだインフェルナグは翼を広げ、大空へと飛び立った

そして、数秒で見えなくなった

 

「黒猫、もういい。あの龍、戻せ」

 

「戻せというのはここにですか?」

 

「…龍自体をだ」

 

「うぃす」

 

俺はイレイザーにそう言われ、召喚(サモン)を解除した

すると空から1枚のカードが俺の元に帰ってきた

もちろんインフェルナグのカードである

 

「で、先生、結果は?」

 

「…測定不可能(無限)でいい」

 

あらら、またか

まあいいか

 

「まーくん!!」

 

「っ、何だよ渡我。大きな声で騒ぐな」

 

「騒ぎたくもなるよ!何あれ!?ドラゴンって!?ドラゴンって!!??もっと他に優しめのあったでしょ!!」

 

「インパクトを求めました。後悔も反省もありませんまる」

 

「反省してよ!周り見てみてよ!!」

 

そう言われ、俺はクラスメイトを見ると

 

「ドラゴンって…」「もうダメだ、おしまいだ…」「あばばばばばば」「ここが終焉か…」

 

軽く地獄絵図だな

流石に巨大なドラゴン(インフェルナグ)はまずかったか…

 

「キミ、やりすぎにゃ」

 

「…はい、すんません」

 

 

 

第六種目:持久走

 

ただ走るのは疲れるため、俺はあるものを召喚した

 

「『武装召喚(サモン・ウェポンズ)』『江戸川コナン』」

 

コナンの使っているターボエンジン付きスケボーである

スケボーによりながら、バイクを創造した八百万と並走しながら走りきった

 

第七種目:長座体前屈

 

測定器に秘儀糸を巻き付けて限界まで伸ばした

結果は【50.7m】

それ以上伸ばそうとしたら秘儀糸の先の方が霧散した

魔力が伝わりきらなくなったからみたいだ

 

 

第八種目:上体起こし

 

これもラギトの身体能力でゴリ押した

【235回】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「んじゃパパッと結果発表」

全種目が終わり、話をし出すイレイザー

トータル最下位が除籍処分

トータルは単純に各種目の評点を合計した数

まぁ最下位は出久だろうが…

さて、

 

「ちなみに除籍は嘘な」

 

『『『えっ!?』』』

 

「君らの最大限を引き出す…合理的虚偽」ハッ

 

『『『は―――――!!!??』』』

 

やれやれ、除籍処分にするのは見込みのないやつだけ

ただ単にこの中に見込みゼロがいなかった

それだけだな

 

「あんなの嘘に決まってるじゃない…ちょっと考えればわかりますわ……」

 

いや八百万…

イレイザーはやると言ったら必ずやるやつだぞ

半端な夢を追わせるのは残酷っていうのがイレイザーの考えで、彼なりの優しさ、だからな

 

 

 

 

さて、順位は―――

 

 

 

1位 黒猫 魔借

 

2位 八百万 百

 

3位 轟 焦凍

 

4位 爆豪 勝己

 

5位 飯田 天哉

 

6位 常闇 踏陰

 

7位 渡我 被身子

 

8位 障子 目蔵

 

9位 尾白 猿夫

 

10位 切島 鋭児郎

 

11位 芦戸 三奈

 

12位 麗日 お茶子

 

13位 口田 甲司

 

14位 砂藤 力道

 

15位 蛙吹 梅雨

 

16位 青山 優雅

 

17位 瀬呂 範太

 

18位 上鳴 電気

 

19位 耳郎 響香

 

20位 葉隠 透

 

21位 峰田 実

 

22位 緑谷 出久   

 

 

 

案の定1位だった

狙っていたからいいけど

ともかく、これで入学早々に波乱の個性把握テストが終わった

なので、

 

「出久、手、見せろ。治してやる」

 

「あ、うん」

 

「『咲き誇り思い繋ぐ花』」

 

ツクヨ・オトエヒナのSSを出久に使う

強力な回復魔法により、出久の怪我が治っていった

 

「ありがとう、魔借」

 

「気にすんな。ただ」

 

「うん?」

 

「早めに個性、制御できるようになれ。毎回毎回、治してやれる訳じゃないぞ」

 

「うん…」

 

そして、教室に戻り、カリキュラムなどの書類に目を通す

明日からもっと過酷な試練があるのだろうか…

そんなことを思いながら初日が終了した

 

 

 

-下校時間-

 

俺は渡我に用事があると言って先に帰らせた

『ディテクトウィール』でその人がいる方向に向かって歩き出した

 

「キミ、いたにゃ」

 

「オールマイト!」

 

オレが探していたのはオールマイト

NO.1ヒーロー、平和の象徴と言われた男

 

「ん?黒猫少年?」

 

「久しぶりだな、オールマイト」

 

「HAHAHAHA、そうだね!本当に久しぶりだ。ウィズくんも。君は雄英に来るとは思っていたが、このタイミングで会うとは思っていなかったよ」

 

「あんたが雄英に後継者探しに来ることがなければ会うことはなかっただろうな」

 

「…そうだね」

 

俺は雄英にオールマイトがいる理由を知っている

本人から聞いたのだ

最もその時は俺に後継者にならないか、と聞いてきたがな

勿論、断った

今ですら大変なのに平和の象徴の後継者なんて手に負えなくなるからな

だが、俺はそれよりも深く知っている

 

「いや、少し違うか」

 

「うん?」

 

「後継者の育成のために雄英(ここ)にいるだろ、あんた。出久のために」

 

「なっ!?」「にゃにゃにゃ!?」

 

「なんで君が知っている!?」

 

「あんた、出久から聞いていないのか?俺と出久の関係」

 

「聞いているさ。親しい友人だとね」

 

「そうだ。なら俺が出久が無個性だったことを知っていてもおかしくないだろ」

 

「っ!?」

 

「はっ、そういうことかにゃ!イズクは無個性なのに超パワーの個性が出てきた。おかしいと思っていたにゃ!ストレスか何かで個性の発言が遅れたのかと思っていたけど、オールマイトの個性に似すぎてるにゃ。それにオールマイトの個性は」

 

ウィズが気づいた

そう、そしてその答えは

 

「『ワン・フォー・オール』。力を引き継ぎ、引き継がせる個性」

 

「…私のことをよく知っていて、尚且つ緑谷少年もよく知っている君だからわかったことか…」

 

「ああ。まあ、出久を後継者にしたことは俺は何も言わんよ。俺のかんするとこじゃないからな。…ナイトアイはうるさそうだがな」

 

「…それを言わないでくれ」ズーン

 

「そこまで落ち込むなよ。だがな、ひとつ言いたいことがある」

 

そう、これを言うために俺はオールマイトを探していたのだ

 

「なんだい?」

 

「出久になるべく早く全てを打ち明けろよ。俺、そしてあんたの事情も含めて」

 

「っ、だが、しかし!?」

 

「なにも今すぐって言ってるんじゃない。時期が来たらいずれ話さないといけないだろうからな。ただし時期を間違えるなよ。全てのことがすんだ後では遅いんだからな」

 

「しかし、いいのか?キミの事情まで話してしまって」

 

「そうにゃ」

 

「遅かれ早かれ俺と関わる以上仕方ないだろ。どう考えも巻き込まれるはずだ。特に出久はあんたの後継者なんだからな。事を知らんあいつは、あいつらは戦うとことはできない。やつら(ロストメア)とはな」

 

「…」

 

「オールマイト。これは黒猫魔借としてでなくヒーロー『黒猫の魔法使い』としての忠告だ。後悔してからだと遅いぞ。行くぞ、ウィズ」

 

そして、俺はウィズを連れて帰路についた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…君の言いたいことはわかる。十分に理解もしている…。しかし、私は彼に、緑谷少年に重荷を背負わせたくないんだ。君のことも含めて。それを背負うのは私だけでいい。私の代で終わらせるべきことなんだ。この因縁は。この因果は。例え…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私が死んだとしても



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第3話:さぁ、戦闘訓練(戦い)を始めよう

個性把握テストから1日が経過した

今日から普通の授業が始まる

ヒーローを育成するといっても高校生

午前は必修科目の英語、数学などの普通の勉強がある

ここはヒーロー科だが、学生の本分が勉強なのはこの世界でも変わらない

それぞれの担当教科の教師は有名なプロヒーローなのだが…基本は普通

 

「おらエヴィバディヘンズアップ!盛り上がれー!!」

 

プレゼント・マイクの授業は盛り上げようとしても誰も反応してくれない

 

「イエーーイ!!」

 

いや、渡我だけが反応していたが

 

因みに授業中、ウィズは教室の後ろの窓際で寝ていた

 

 

そして、昼休み

殆どのクラスメイトはランチクックの学食に向かうが、俺は教室にいた

 

「ウィズ、飯だぞ。起きろ」

 

「にゃ?ふぁ〜、もうそんな時間にゃ?」

 

「随分寝ていたな。珍しい」

 

「いつもなら散歩でもするんにゃけど流石に雄英の敷地内をうろつくのはにゃ」

 

「それもそうか。ともかく昼飯だ」

 

そう言って俺は自分とウィズの弁当を取り出す

この弁当は朝、自分の机の上に手紙と置いてあった

 

『お弁当、作っておいたわ。お代はアフリト翁に預けてあるお金から頂くわね。 黄昏(サンセット)

 

…確かに高校から学食か弁当になるとは話したが、まさかリフィルから弁当が贈られてくるとは思わなかった

因みにどうやって異界である俺の元に届けたかと言うと、俺が持っているリフィルのカードに干渉し、こちら側の世界に来ることができる魔法をリフィルは作っていたのだ

流石にカードに干渉するので俺の近くにしか出ることができないが、それでも十分にすごいことである

それを使って俺が寝ているうちに弁当を置きに来たのだろう

まあ、それはさておきリフィル特製と思われる弁当を開ける

 

「おぉ…!」「にゃぁ!」

 

結構、いやかなり豪華だった

 

「いただきます」「いただきますにゃ」

 

俺はすぐさま食べ始めた

めちゃくちゃ美味かった

 

「にゃ〜、これはすごいにゃ」

 

ウィズもご満悦のようだ

しかし、

 

「これ、いくらだ?」

 

「にゃ?」

 

「いや、リフィルからはアフリト翁に預けてある金から代引きだとよ。こんだけ豪華だと値段が怖い…」

 

「…」

 

「どうした?」

 

「はぁ、なんでもないにゃ」

(リフィルも素直じゃないにゃ。どうせ、値段は建前で私の分はついでにゃ。まあ、言った手前実際にお金は取ってそうだけどにゃ)

 

「うん?」

 

そして昼休みが終わり、『ヒーロー基礎学』が始まる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「わーたーしーがー普通にドアから来た!!」

 

ドアが開き、HAHAHA!とアメコミ風に登場してきた『オールマイト』

待ってましたと言わんばかりに教室内はざわめき、尊敬の眼差しを向けている

まあ、俺はいい歳したおっさんがよくそのキャラを続けられるなと思っていたが…

来ているのは銀時代(シルバーエイジ)のコスチュームらしいが他のコスチュームとの違いがあまりわからん

兎も角この授業、ヒーロー基礎学はヒーローの素地を作る為の様々な訓練を行う課目

単位数も最も多い

そしてオールマイトはBATTLEと書かれたカードを手に取り、

「そして、今日はコレ!!戦闘訓練!!!」

 

「「「おー!!」」」

 

いきなり戦闘訓練か

なんだ、タイマンでもするのか

ここら辺のことはあまり覚えていない

というか、ノートにもあまり書かれていなかったからわからん

 

「そいつに伴って…こちら!」

 

オールマイトが右手を上げると教室の壁がせり出してきた

 

「入学前に送ってもらった『個性届』と『要望』に沿ってあつらえた…戦闘服(コスチューム)!!!」

 

「「「おぉぉぉ!!」」」

 

「着替えたら順次グラウンド-βに集まるんだ!!」

 

「「「はい!!!」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さてさて、俺のコスチュームの要望は『いらない』だ

いや、だってもう自分で作ってるし

そっちの方がいいし

なのに…

 

「仕事熱心なのか、ただ単に暇なのか…」

 

「多分、両方にゃ」

 

わざわざ要望を書いていない俺の分まであった

開けてみると

 

「うわぁ…」「えぇ…」

 

the魔法使いなコスチュームが入っていた

長めのローブ、でかいとんがりボウシ、ローブの下に着るものも黒を基調とした様々な飾りがついていた

 

「だせぇし、動きづらいだろこれ」

 

「魔法使いの典型的なイメージってやつだにゃ」

 

俺はコスチュームが入っていたカバンを閉じ、魔法陣を出す

 

「『衣装変化(チェンジ)』」

 

使ったのは服装を変える魔法

登録している服に瞬時に着替えられる

俺とリフィルが共同で開発した魔法だ

魔法陣が俺を潜ると俺は『黒猫の魔法使い』として戦闘服になった

黒を基調としたTシャツに青のジーパン、黒の靴、そして腰に届くか届かないかぐらいの長さの短めの青いローブを着ていた

ローブの背面にはウィズが着ているものと同じ紋様が描かれていた

 

「やっぱ、こっちだな」

 

因みにこの服装には全て魔匠が刻まれている

リフィルとレッジに手伝ってもらい、様々な魔匠を刻んだのだ

防弾、防刃、自動修復、魔力回復の向上など

兎に角思いつく限り刻んだのだ

 

「さて、行くぞ、ウィズ」

 

「にゃ!」

 

俺はいつも通り肩にウィズを乗せ、グラウンドに向かった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「始めようか有精卵共!!戦闘訓練のお時間だ!!」

 

グラウンドに集まった俺らにオールマイトが声をかける

 

「先生!ここは入試の演習場ですが、また市街地演習を行うのでしょうか!?」

 

ごついコスチュームを着た飯田がオールマイトに質問する

 

「いいや!もう2歩先に踏み込む!屋内での()()()()()()さ!(ヴィラン)退治は主に屋外で見られるが、統計で言えば屋内のほうが凶悪敵出現率は高いんだ」

 

確かに(ヴィラン)に関してはそうだろうな

ただ、ロストメアは当てはまらない

ロクス・ソルスでは門を目指すから必然と屋外の戦闘が多くなる

こちらの世界に来たロストメアも暴れるために屋外にいることが多い

お陰で屋外の戦闘のほうに関しては経験豊富なんだよなぁ

 

「監禁・軟禁・裏商売…。このヒーロー飽和社会、真に賢しい敵は屋内(やみ)にひそむ!君たちにはこれから『ヒーロー組』と『敵組』に分かれて2対2の屋内戦を行ってもらう!!」

 

「基礎訓練もなしに?」

 

「その基礎を知る為の実践さ!ただし今度はブッ壊せばオッケーなロボじゃないのがミソだ」

 

「勝敗のシステムはどうなります?」

 

「ブッ飛ばしてもいいんスか」

 

「また相澤先生みたいな除籍とかあるんですか……?」

 

「分かれるとはどのような分かれ方をすればよろしいですか?」

 

「んんんー、聖徳太子ィィ!!」

 

一気に質問するなよ

知りたいことも知れないだろ

ん?オールマイトなんか取り出したな?

…カンペかよ!?

 

「いいかい!?状況設定は敵がアジトに核兵器を隠していてヒーローはそれを処理しようとしている!!ヒーローは制限時間内に敵を捕まえるか、核兵器を回収する事。敵は制限時間まで核兵器を守るか、ヒーローを捕まえる事」

 

(((設定アメリカンだな!!)))

 

「コンビ及び対戦相手はくじだ!それと22人だから2チームだけ3人の所があるからね!」

 

そしてくじ引きの結果が…

 

Aチーム、緑谷、麗日

 

Bチーム、轟、障子

 

Cチーム、尾白、葉隠

 

Dチーム、爆豪、飯田

 

Eチーム、芦戸、青山

 

Fチーム、口田、砂藤

 

Gチーム、上鳴、耳郎

 

Hチーム、蛙吹、常闇

 

Iチーム、八百万、峰田、俺(黒猫)

 

Jチーム、切島、頼呂、渡我

 

 

このようになった

そして、

 

「最初の対戦相手はこいつらだ!!」

 

主人公(出久)ライバル(爆豪)の対決が始まる

 

「Aチームがヒーロー、Dチームは敵だ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『”頑張れって感じのデク”だ!!』

 

ここは戦闘訓練を行っているビルの地下のモニタールーム

ここで訓練見ることができるのだ

本来は音声は聞こえないのだが、出久の大きな声がオールマイトがつけているイアホンから聞こえた

あいつ…

 

「にゃはは、イズクはドンドン前に進んでるにゃ」

 

「ああ。こりゃあ、油断できんな」

 

そして、訓練は進んでいき、

 

「爆豪少年!!ストップだ!!殺す気か!?」

 

「っ!?」­「にゃ!?」­

 

オールマイトが叫んだ

俺とウィズは画面を見た瞬間、

 

ドオオオオオオオオオオオ

 

強烈な爆破が出久を襲った

 

「…あいつ、わざと外したな」ボソッ

 

出久は無事だった

爆豪がわざと爆破を外したのだ

 

「先生、止めた方がいいって!爆豪あいつ相当クレイジーだぜ!殺しちまうぜ!?」

 

「いや……」

 

切島がオールマイトに訓練中止を訴えるが、オールマイトは止めなかった

 

「爆豪少年、次それを撃ったら強制終了で君らの負けとする。屋内戦において大規模な攻撃は守るべき牙城の損害を招く!ヒーローとしてはもちろん敵としても愚策だ、それは!大幅減点だからな!」

 

先生としては止めるべきだろう

しかし、オールマイトは止めなかった

それは彼らに成長してもらいたから…

止めたくないから…

 

出久は逃げ惑う

爆豪にぼこぼこにされながら…

しかし、

 

「爆豪の方が余裕なくね?」

 

誰かが呟いた

声は聞こえていないため事情は把握できてない

しかし、明らかに爆豪には余裕がなかった

 

「オールマイト!!まずい!!」

 

「っ!?」

 

俺は叫んだ

出久は個性を使い、爆豪は爆破の準備をし始めたからだ

もし、出久の調整できていない力が爆豪に当たればただじゃすまないだろう

 

「双方…中、っ!」

 

しかし、オールマイトは止めなかった

出久はアッパーを放ち、その力はビルを貫いた

その破片を利用し、麗日は飯田に牽制を行い…

 

「ヒーロー…。ヒーローチーム、WIーーーーN!!」

 

核を回収した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「まあ、つっても…、今戦のベストは飯田少年だけどな!!」

 

「なな!?」

 

試合が終わり、講評の時間になった

出久は個性の代償と爆豪から受けた爆破の傷で気絶し、保健室に運ばれていた

 

「何故かわかる人!?」

 

「はい、オールマイト先生」

 

それに答えたのは八百万だった

 

「それは飯田さんが1番状況設定に順応していたからです。爆豪さんの行動は戦闘を見た限り私怨丸出しの独断。そして先程先生も仰っていた通り、屋内での大規模攻撃は愚策。緑谷さんも同様の理由ですね。麗日さんは中盤の気の緩み、そして最後の攻撃が乱暴すぎたこと。ハリボテを核として扱っていたらあんな危険な行為出来ませんわ。相手への対策をこなし、且つ核の争奪をきちんと想定していたからこそ飯田さんは最後対応に遅れた。ヒーローチームの勝ちは訓練だという甘えから生じた反則のようなものですわ」

 

八百万、お前、言い過ぎじゃね?

 

「ま、まあ飯田少年もまた固すぎる節はあったりするわけだが…。まあ、正解だよ、くぅ…!」

(思っていたより言われた!)

 

「常に下学上達!一意専心に挑まなければ、トップヒーローになどなれませんので!」凛っ!!

 

お前はどこのぞの生徒会長か…!

 

兎も角、この後、順調に訓練は進んだ

まあ、轟が瞬殺したのには驚いたが…

それはさておき、俺たちのチームは最後になった

 

「最後の訓練!Jチームがヒーロー、Iチームは敵だ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

5分の準備時間

俺は八百万と峰田と作戦を立てていた

 

「峰田、お前の個性なんだ?端的に教えてくれ」

 

「えっと、頭のこれがもぎ取れる。そして俺以外に超くっつく」

 

「それなら」

 

「どうします、魔借さん」

 

創造とモギモギと魔法…

 

「勝利条件は相手の捕獲か、時間経過…。戦闘向きの個性は俺だけ。なら、狙うは後者の条件…」

 

「んで、どうするんだよ!?」

 

「2人にやってもらいたいことがある。八百万には少し負担がかかるが…」

 

「大丈夫です」

 

「よし、まずは…ーーー」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

”モニタールーム”

 

「おいおい、まじかよ。そんなんありか!?」

 

上鳴が映像を見て叫ぶ

 

「確かに有効な手だ。私でもこれをやられると対象が難しくなる!」

 

「にゃー、チームがよかったにゃ。ヒーローがどう対処するかがみものにゃ」

 

ウィズはモニタールームにいた

魔借の魔法を解説できるのはウィズしかいないため、魔借が置いていったのだ

 

「えっと、オールマイト。黒猫といた黒猫って何者ですか?」

 

「彼女はウィズ。黒猫少年のサポーターであり、師匠でもある人だ」

 

「猫なのに?」

 

「元は人間にゃ。こっちの姿の方が魔力消費が少なくて済むから猫の姿になっているにゃ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

”ヒーローチームside”

 

「5分経過しました」

 

渡我がそういった

渡我のコスチュームは艦〇れの某夜戦忍者(改2)のような格好だった

違うのは太もものホルスターに小型の注射器が何本かあることだった

 

「よし、なら話し合った通り瀬呂は5階から。俺とトガは1階から侵入するぞ」

 

「おう!」「はい!」

 

瀬呂は個性を使い、ビルを登っていく

その間に切島と渡我は1階から侵入しようとするが、

 

「っ!キリシマくん、気をつけてください!」

 

「うぉ、峰田の個性か」

 

「地面以外にも壁、天井、そこら中にあります。触らないように移動しましょう」

 

「おう」

 

そう、峰田のモギモギボールが1階の通路のそこらじゅうに仕掛けられていたのだ

完全に時間稼ぎのためである

 

『おい、2人とも聞こえるか?』

 

「瀬呂、どうした!?」

 

『核を見つけた!5階だ!』

 

「本当ですか!?確保できそうですか?」

 

『いや、なんか変な化け物がいっぱいいて無理だな』

 

「化け物?」

 

『黒いキバ生えたやつが浮かんでる』

 

「それ、まーくんが召喚した使い魔的なやつですね」

 

『黒猫の個性、万能じゃね?あれ、なんかこっち見て』

 

「っ!?セロくん、逃げてください!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

”瀬呂side”

 

「えっ?」

 

『まーくんのそれは感覚を共有しています!もし見つかたのだとしたら』

 

「よぉ、瀬呂」

 

「っ!すまん!見つかった!」

 

瀬呂は5階の部屋の柱の影に隠れていた

部屋の入口の方を見るとそこには魔借がいた

 

「悪いが捕まえさせてもらうぞ」

 

「やべっ」

 

魔借がカードを構えた瞬間、瀬呂は入ってきた窓から飛び出した

自分の個性なら安全に降りられるという確信があったからである

しかし、

 

「『3周年サンクチュアリ』!!」

 

トリエテリスのSSを発動した

瀬呂の周りに魔法陣が出てきて、そこから複数の鎖が飛び出す

 

「げっ!」

 

そして瀬呂に拘束し、空中で固定した

 

「暫くそこにいろ」

 

「ちょっ、このまま放置かよー!」

 

 

 

 

 

 

 

 

”渡我・切島side”

 

『すまん!捕まった!そっちに加勢できそうにないわ!』

 

「あちゃー、わかりました」

 

「瀬呂、俺たち2人だけで何とかするぜ」

 

『悪ぃな。頼んだ!』

 

瀬呂が魔借に拘束されるまでの間、峰田のモギモギを避けて2人は2階へ続く階段まで来ていた

 

「少し、時間を取られましたね。キリシマくん急ぎましょう!」

 

「ああ!」

 

階段にはモギモギはなかった

だが、

 

ピン「ん?」「え?」

 

切島は階段に設置されていたワイヤーに気づかず、引っかかり、トラップが発動した

そして、辺り一面光に包まれた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

”敵side”

 

「2階、階段の閃光弾が発動しましたわ」

 

「よし、峰田のモギモギで時間が十分に取れたからな。お陰で2階はトラップ地獄にできた」

 

「ハッハッハ!俺のお陰だ!崇めろ!」

 

「調子に乗るな」ゴン

 

「ぐへっ!」

 

ここは4階のとある部屋

そこには敵チームの3人がいた

 

「瀬呂は既に拘束済み。残りの2人もバルス状態。残り時間もあるにはあるが…」

 

「思惑通りかかってくれましたね」

 

「こんな手に引っかかるものなんだな…」

 

「ふっ、灯台下暗しってな。かからなかった場合の保険もしておいたが、無駄になったな。さて、俺は3階に行ってあいつらの迎撃に出る。八百万、随時あいつらの様子を確認しろ」

 

「了解ですわ!」

 

「峰田は外の壁を降りて、1階へ行け」

 

「おう!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

”モニタールーム”

 

「これ、完全試合じゃね?」

 

「ヒーローチームがきついね」

 

(作戦の立て方が上手い。流石、黒猫少年だな。それに対応でき、尚且つ応用できる八百万少女もいい。峰田少年はもう少し自主性が欲しいな)

 

「でも、黒猫って確か『黒猫の魔法使い』だろ?ニュースとかくよく見る魔法、使ってないよな?」

 

「にゃはは、これからにゃ。これからにゃ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

”渡我・切島side”

 

「っ、トガ、大丈夫か?」

 

「な、何とか。やっと見えるようになってきました」

 

2人は視力が回復するまで階段にいた

 

「また、トラップがあるかもしれない。慎重に動くぞ」

 

「うん。でもキリシマくん、時間がそろそろやばいと思います」

 

「っ!?どうする!?」

 

「…今ここで、あまり使いたくないんですが、ショートカットしましょう!」

 

そういい、渡我は切島に変身する

訓練が開始する前に、渡我は注射器で切島、瀬呂の血を少しだけ貰っていたのだ

 

「おお、こうやってみるとまんま俺だな。それよりどうするんだ?」

 

「私を打ち上げてください!キリシマくんの個性で天井を破って3階に行きます!」

 

「おしゃっ!!任せろ!!」

 

そう言い、切島は渡我を打ち上げ、渡我は切島の個性『硬化』を使い、そのまま天井をぶち破った

 

「今、引っ張ります!」

 

渡我は今度は瀬呂に変身し、切島を3階へ引っ張りあげた

 

「よし、このまま4階に向かおうぜ!トガ、もう一回できるか?」

 

「エネルギー切れです。セロくんもキリシマくんにも変身出来ません。血が欲しいです」

 

「お、おう。兎に角出来ないんだな。それなら階段を「『慈悲のまにまに、天よ泣け!【下天暴雷槍(フルゴル・クルエントゥス)】!』」ぐはっ!」

 

「キリシマくん!?」

 

2人の元に雷が走り、切島に命中した

 

「ぐっ、大丈夫だ」

 

「おいおい、油断大敵だぜ。ヒーロー共」

 

「黒猫!?」「まーくん…」

 

そこには(黒猫魔借)がいた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

”魔借side”

 

まさか、2階をぶち破ってくるとはな

トラップ仕掛けるついでに八百万に監視カメラの設置を頼んでよかったぜ

こうして駆けつけられたからな

さて、揺さぶりでもかけるか

 

「さて、お前達にひとつ教えてやる。核はこの階にある」

 

「おいおい、嘘をつくならもっとマシな嘘を「本当にそうか?」

 

「あ、ヤオヨロズちゃん」

 

…渡我は気づいたか

 

「そうさ、八百万の個性は創造。偽物くらい作れるさ」

 

「なら、この階に「あ、5階のが本物だったわ」はぁ!?」

 

「ん?4階だったかなぁ?」

 

「すっとぼけるな!核、どこだよ!?」

 

「敵に教えるやつがどこにいるんだぁ、切島ぁ」

 

「っ!?ぶっ飛ばす!!」

 

「ちょ、キリシマくん!?」

 

やれやれ、簡単に挑発に乗ってきたな

 

「『武装召喚(サモン・ウェポンズ)、【デューク・エイジス】』」ガキーン!

 

切島の拳と俺の召喚した大盾がぶつかる

その隙に俺は詠唱を始める

 

「『刻め雷陣、果てどなく!』」

 

追尾する雷は渡我に向かって走る

 

「トガ!」

 

「っ!はっ!!」

 

渡我は俺に変身し、防御障壁を張り、雷を防ぐ

 

「おい、よそ見していいのか?」

 

「がっ!?」

 

切島が渡我に気を取られているすきをついて大盾で殴りつける

 

「えい!」ピンポーン 「おら!」ピンポーン

 

渡我が放った火球を俺も同じく火球を放ち、相殺する

切島はその間に渡我の隣まで退いた

 

「くそ!」

 

「キリシマくん、無理に突っ込んでもダメです。まーくんは戦い慣れてますから。2人で行きましょう!」

 

「ああ!」

 

お、少し冷静になったか

だけどな

 

「『武装解除(リリース)』。こちらとしても負けるわけにはいかないんだよ。『憑依召喚(インストール)【ラギド】【ミリィ】【ファム・リリー】』!!」

 

3枚のカードが俺の中に吸い込まれる

そして、俺は異形の鎧に身を包んだ

 

「げっ!?テレビで見るやつじゃねぇかよ!?」

 

「鎧に天性の直感、そして時間魔術…」

 

「流石に渡我は知ってるか。だが、対処できるか?」

 

「できるかできないかじゃなくてやるんです!『憑依召喚(インストール)­【エステル・モカ】­』!」

 

俺と渡我の違いは魔力量だ

俺は同時に10枚までなら魔法を使える

しかし、渡我は通常魔法は3枚、魔力消費が大きい『憑依召喚(インストール)』や『武装召喚(サモン・ウェポンズ)』は1枚でしか使えない

同じ個性を使うと言っても魔力量は鍛えなければ増えない

普段から魔法を使っている俺と渡我では明確な違いが出るのだ

 

「キリシマくん!時間稼いでください!最大火力でぶっ飛ばします!」

 

「わかったぜ!トガ!」

 

腕を硬化させ、切島が殴りかかってくる

俺はそれに合わせて殴る

 

「硬っ!?」

 

「どうした切島。お前の力はその程度か」

 

「なめんなぁ!!」

 

切島はさらに硬化を強くし、攻撃を繰り出す

俺は直感を頼りに攻撃をかわし、切島の胸に手をおく

 

「『失われる時間(ロストタイム)』!」

 

そして、ファム・リリーの魔法を発動

切島の時を止めた

 

「ミリィの直感による適切な攻撃、ラギドの身体能力で出せる速さと力。だからこそ、俺はこう言おう『スタープラチナ(オラオララッシュ)』!!」

 

時が止まっている切島にラッシュを仕掛ける

それは直感により、硬化が弱い所を適切に攻撃していた

 

「キリシマくん!」「そして時は動き出す」

 

渡我の叫びと俺の声が出た瞬間、

 

「ごはっ!!」

 

蓄積されたラッシュの衝撃が切島を襲い、ぶっ飛んだ

そして壁に埋まり、気絶した

 

「さて、渡我。お前はどうする?」

 

渡我はこれが答えだ、と言うように

 

「『レジオン・ファンタズム』!!」

 

エステル・モカの使う天元魔法の最大火力を放った

しかし、その爆炎は

 

「はぁ、はぁ、な、なんで…」

 

俺の前で止まっていた

 

「『抗う力』」

 

反抗する夢【レベルメア】の力で爆炎を止めたのだ

 

「いつから、ですが?」

 

「うん?」

 

「いつからその力を…」

 

「始めからさ。5階の奴らはレベルメアの悪夢の欠片だ。お前なら俺を倒すために俺の個性を使ってくると思ったからな。更にラギドを使っている俺に近距離戦闘はしないはず。だからこそ、最初から遠距離攻撃には警戒していたんだよ」

 

そして、俺は爆炎を角度を変えて跳ね返す

それは渡我に当たらず、後ろの壁を破壊した

 

「『レジオン・ファンタズム』。天元魔法の中でも高火力な魔法。俺でさえまともに喰らえばやばい攻撃。だが、その代償は膨大な魔力と体力。渡我、お前もう戦えないだろ」

 

「まだ、まだ終わってません」

 

「いいや、終わりさ。2つの意味でな」

 

そういうと渡我の変身が解除される

 

「嘘、時間…切れ…」

 

そして、

 

『訓練終了ー!!敵チームの勝利!!』

 

オールマイトの声が響き渡った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それでは講評の時間だ!!」

 

ここは俺たちが戦ったビルの地下にあるモニタールーム

オールマイトの声が響き渡った

 

「まず、敵チーム!ナイス作戦だった!ヒーローチームには何があったかわからなかったんじゃないかな?」

 

俺の魔法で回復させた切島、渡我、瀬呂が頷く

 

「というか作戦自体が何かわかんないですけど?」

 

「それなら立案者の黒猫少年に教えてもらおう!」

 

え、俺ですか?

 

「あー、まずは核の位置だな。瀬呂が見た5階のは八百万が作ったダミーだ。本物は1階にあった」

 

「「「1階!?」」」

 

「まあ、言いたい事はわかる。見つかったらすぐにアウトだからな。だから保険をかけた。俺の魔法で回収できないように障壁を張って置いた。高火力の衝撃を与えれば障壁は壊れるが核も巻き込まれる。そうなればお前達に残された勝ち目は俺たちを倒すしかなくなる。結局はあのトラップ地帯を通るか上の悪夢の欠片を突破して、俺を倒すしかなかったってわけだ。どちらをとっても時間切れになっただろうがな」

 

「なんだよ、その無理ゲー…」

 

「作戦っていうのはな、相手の2手3手先を読んで好きなように動かせず、どのように優位な状態にできるかが鍵なんだよ。今回のは条件があって、尚且つ屋内だからやりやすかったぞ」

 

「まーくん…少しは手加減してください…」

 

そう言いながら渡我達、ヒーローチームは沈んでいた

まあ、

 

「だが、断る。手加減したら訓練の意味がなくなるだろ」

 

「黒猫少年の言う通りだ!訓練というのは失敗してなんぼだからな!そこからどう学ぶかが大切だ!さて、講評の続きだけど黒猫少年はナイス作戦だった!とても良かったぞ!八百万少女は黒猫少年の作戦を自分なりに上手く改良していたね。残念ながら使われなかったが、高得点だ!峰田少年はもっと自分で動けるようにしよう!誰かに言われてからでは遅い場合もあるからね!」

 

「ありがとうございます」「はーい」

 

さて、これで終わりだな

 

「よし、それなら授業を終わろう!緑谷少年以外は大きな怪我もなし!しかし、真摯に取り組んだ!初めての訓練にしちゃ皆上出来だったぜ!」

 

「相澤先生の後でこんな真っ当な授業…。なんか拍子抜けというか…」

 

いや、イレイザーが特殊なだけだからな

これが普通だろ

 

「真っ当な授業もまた私たちの自由さ!それじゃあ私は緑谷少年に講評を聞かせねば!着替えて教室にお戻り!!」

 

そういうとオールマイトはダッシュで帰っていった

…時間切れか

 

「前よりも持続時間が落ちてるにゃ」ボソッ

 

ウィズの言う通りだ

恐らく出久に讓渡したからだろう

 

「あまり言うなよ。あの人も気にしてることだろうからな」ボソッ

 

…原作ノートにはオールマイトの終わりまでしか書かれていなかった

しかも、曖昧に…

これからどうなるか…

取り敢えず、オールマイトはリカバリーガールに怒られるだろうな

出久の件で…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

戦闘訓練が終わり、放課後

轟に声を掛けられた

俺は突然のことで少し困惑する

 

「黒猫……お前が黒猫の魔法使いだったなんてな。いずれ戦うことがあるだろうが俺は負けない」

 

いや、そう言われてましてもねぇ

教室内にいる生徒も「クラス一番にライバル宣言か!」と盛り上がっている

まあ、ライバルってのはいいだろうが、

 

「言うのはいいが、お前が左側の炎を使わないかぎり俺には勝てんぞ」

 

戦闘訓練で轟を見ていた時、こいつは使う素振りすら見せなかった。

 

戦闘では力の出し惜しみをすると負ける

実践なら尚更だ

(ヴィラン)はずる賢いのだから

 

「変なことにこだわって周りも見えてないガキでいる限り、何回やっても俺には勝てない。絶対にな」

 

そんなことを言うと轟の表情が変わる

誰かを憎んでいるような感情がこっちにも伝わる冷たい威圧感

 

「俺は左側()を使うつもりはねーよ…。右側()でトップになる。お前にも勝つ。悪い、時間取らせたな」

 

轟はそう言って教室を出て行く

 

「なんか凄かったなー轟の奴」

 

「こういうのなんて言うんだっけ…奇々怪々?」

 

「上鳴さん…もしかして鬼気迫ると言いたいのでしょうか?」

 

「おおー!それだ!流石歩く辞書、八百万!」

 

瀬呂は轟に凄みを感じ、八百万は上鳴の言ったことに対して間違いを指摘する

 

それにしても、

 

(…あんたの、本当の気持ちが伝わるのはもうちょい先みたいだな)

 

俺は1年前から変わりだしたNo.2ヒーローを思い浮かべた

 

 



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第4話:悪意の接近

約半年ぶりの投稿!
少しづつ時間を取って書いていきます!
超絶ゆっくりな投稿になるかと思いますが、これからもよろしくお願いします!


「オールマイトの授業ってどんな感じですか!?」

 

それが俺たちが訓練の次の日に受けたマスコミの突撃質問だった

正直、クソうぜぇ…

 

ちなみにマスコミの質問に対する回答は

 

主人公(緑谷出久)の場合

Q「オールマイトの授業はどんな感じです?」

A「え!?あ、すいません。僕、保健室行かなきゃいけなくて…」

 

無限少女(麗日お茶子)の場合

Q「”平和の象徴”が教壇に立っているということで様子など聞かせて!」

A「様子!?えーと、筋骨隆々!!です!」

 

真面目メガネ(飯田天哉)の場合

Q「教師オールマイトについてどう思ってます?」

A「最高峰の教育機関に自分が在籍しているという事実を殊更意識させられますね。威厳や風格はもちろんですが、他にもユーモラスな部分等、我々学生は常にその姿を拝見できる訳ですからトップヒーローとは何を持ってトップヒーローなのかを直に学べるまたとない…」

以下割愛

 

ボンバーマン(爆豪勝己)の場合

Q「オールマイト…あれ!?君、『ヘドロ』の時の!!」

A「やめろ」

 

ヴィランだったかもしれない人(渡我被身子)の場合

Q「平和の象徴の授業はどんな感じですか?」

A「えーと、わりと普通?」

 

マスコミ嫌い(相澤消太)の場合

Q「オール…小汚っ!!なんですかあなた!?」

A「彼は今日は非番です。授業の妨げになるんでお引き取り下さい」(よくこの中でヒーロー(仕事)出来てたな…)

 

とまあ、こんな感じだった

俺?

俺は場合は魔法少女まどかマギカの【佐倉杏子】を『憑依召喚(インストール)』し、その能力である幻覚を使ってやり過ごした

結局、マスコミは雄英バリアーとかいう障壁に阻まれ、敷地内には入れず、何にも情報を得られなかった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「昨日の戦闘訓練、お疲れ。Vと成績、見させてもらった」

 

ところ変わってHRの時間

教室にイレイザーの声が響き渡る

 

「爆豪、おまえもうガキみたいな真似するな。能力あるんだから」

 

「……わかってる」

 

ま、多少は成長した感じか

それよりも…

 

「で、緑谷はまた腕ブッ壊して一件落着か」

 

イレイザーの威圧感でビクッってなったな、出久

まあ、しゃあないわな

同じことを繰り返してる訳だし

 

「個性の制御…、いつまでも『出来ないから仕方がない』じゃ通せねぇぞ。俺は同じ事言うのが嫌いだ。それされクリアすればやれることは多い。焦れよ、緑谷」

 

「っはい!」

 

「さて、HRの本題だ…。急で悪いが今日は君らに…」

 

殺し合いをしてもらいます…て、イレイザーがボケるわけないか

なんだ?

また、テストか?

 

学級委員長を決めてもらう

 

「「「学校っぽいの来たーー!!!」」」

 

なんだよ、紛らわしい言い方しやがって…

それにしても学級委員長か…

 

「委員長!!やりたいです、それ俺!!」「ウチもやらたいス」「オイラのマニフェストは女子全員膝上30cm!!」「ボクのためにあるヤツ☆」「リーダー!!やるやる!!」「私もー!!」「やらせろ!!」

 

うるせぇな、たくっ

まあ、ヒーロー科で委員長ってのは集団を導くっていうトップヒーローの素地が鍛えられるものだからな

…その事をわかってるやつがこの中に何人いるか…

俺?

俺は立候補しねぇよ

委員長なんてやれるほど暇がないからな

 

「静粛にしたまえ!」

 

ん?なんだ?

 

「多を牽引する、責任重大な仕事だぞ……!『やりたい者』がやれるものではないだろう!!周囲からの信頼あってこそ務まる聖務……!民主主義に則り真のリーダーを皆で決めると言うのなら、これは投票で決めるべき案件!!!」

 

飯田、いいこと言った

でもな

 

「そびえたってんじゃねえか!!何故発案した!?」

 

うん、右手あげて立候補しながら言うセリフじゃないよね

色々と台無しだぜ

 

「日も浅いのに信頼もクソもないわ、飯田ちゃん」

 

「そんなんみんな自分に入れらぁ!」

 

「だからこそここで複数表を獲った者こそが真にふさわしい人間という事にならないか!?どうでしょうか、先生!!」

 

「時間内に決めりゃなんでもいいよ」モゾモゾ

 

投げやりかよ、イレイザー

つーか、寝袋取り出すな

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして投票の結果は…

 

「僕、4票ーー!!?」

 

 

うん、なんというか予想通り

因みに俺は飯田に入れた

なんかあいつ学級委員長ぽいから

 

「なんでデクに…!!誰が…!!」

 

「まーおめぇに入るよかわかるけどな!」

 

なんか爆豪がほざいてるけど、いいや

しかし、俺も気になるな

デクに入れたのは誰だ?

 

(爆豪くんにバレたら恐いな…)ヒューヒュー

 

…麗日か、後は…

 

俺は周りを軽く見渡すと、渡我と目が合い…

 

(…ちゃんとデクくんに入れましたよ!)Σd( ・`ω・´)ビシッ!!

 

…なんだよ、そのサムズアップ

まあ、だいたいわかったよ

ともかく…

 

「じゃあ委員長、緑谷、副委員長、八百万だ」

 

そう言いながらイレイザーは締めくくり、日常へと進んで行った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

時間が経ち、昼休憩

俺は相変わらず、教室でリフィルからもらった弁当をウィズと食べていた

それと俺が弁当持ちだと知った渡我も弁当持ち込みになったため、一緒に食べている

 

「それにしても、まーくんは委員長立候補してませんでしたけど、良かったんですか?」

 

「面倒だ。今だって色々と大変なのに…」

 

「にゃはは、まあ、仕方ないにゃー」

 

「あー、ヒーロー活動の方ですか…」

 

「ああ、いつ呼び出しくらうかわからないからな…」

 

そんな雑談をしている時、

 

ウウー!!

 

「にゃ!?」「なんですか!?」「警報…?」

 

校内放送から警報が流れ、緊急放送が始まった

 

『セキュリティ3か突破されました。生徒の皆さんはすみやかに屋外へ避難して下さい』

 

「は?」

 

セキュリティ3?

なんだそれ?

 

「まーくん!?どうしますか!?」

 

「とりあえず、避難するか…。放送でそう言ってるし…」

 

やれやれ、原因はなんだ?

 

「にゃにゃ!?キミ、あれ見るにゃ」

 

俺はウィズにそう言われ、窓の外を見る

 

「は!?マスコミかよ!?」

 

なんで校内にいる?

不法侵入だろこれ!?

 

「あれ、報道陣ですよね…。もしかしなくても…」

 

「十中八九、あのバカ(マスゴミ)どものせいだろうな…。はぁ、はた迷惑な。教室戻ってめしの続きだな」

 

「にゃ」「そうですね…」

 

ったく、迷惑極まりない…

…マスゴミの侵入?

なんか引っかかるような…、っ!?

 

「渡我!教室、戻ってろ!ウィズ、来い!!」

 

「え!?」「にゃにゃ!?」

 

俺は走り出した

なんで、忘れていたんだよ!

マスゴミの侵入!

これはヴィラン連合が雄英の情報を集めるための陽動!

ノートにも書いただろ、俺!

 

「『武装召喚(サモン・ウェポンズ)【レッジ】』!」

 

「キミ、どうしたのにゃ!?」

 

俺の隣を走りながらウィズが聞いてくる

 

「これはヴィラン共の陽動だ!目的は雄英の情報!」

 

「マジかにゃ!?」

 

「ああ、だからこうして急いでる!『ゲイルウィール』!」

 

情報があるのは…職員室!

 

「!キミ!」

 

!?黒いモヤ!?

既に小さくなっているってことは撤退中か!

 

「『ブラストウィール』!」

 

俺は数発、光の矢を放つが、既のところでモヤか消え、壁にぶつかる

 

「くそ!やられた!」

 

「逃がしたしまったにゃ…」

 

不味いな、このままだと次は襲撃だ…

 

「ん?君は…」

 

「セメントス!」

 

俺の後ろから雄英の教師のヒーローであるセメントスが歩いてくる

 

「黒猫くんか。どうした、こんなところで。避難警報が出てるぞ」

 

「セメントス!ヴィランだ!ヴィランが雄英にいた!」

 

「な!?」

 

「私も証人にゃ。既に撤退寸前だったから、顔とかは見れなかったけど、黒い霧みたいなのがあったにゃ」

 

「そうなると…。わかった。この件は他の先生方にも伝えておく」

 

「そうしてくれ」

 

くそ、何とかなるといいが…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

結局、マスコミは警察の手で撤退した

その後、教室で他の委員決めをする予定だったんだが…

 

「委員長はやっぱり飯田くんが良いと…思います!」

 

出久、急にどうした?

なんかあったのか?

 

「あんな風にかっこよく人をまとめられるんだ。僕は…飯田くんがやるのが正しいと思うよ」

 

「あ!いいんじゃね!飯田、食堂で超活躍してたし!緑谷でも別にいいけどさ!」

 

「非常口の標識みてぇになってたよな」

 

食堂?

非常口?

…なんのこっちゃ

 

まあ、ともかく

 

「委員長の指名なら仕方あるまい!!」

 

飯田が委員長になった

それはいいとして…

 

(次の襲撃の件…警戒しとかないとな…)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、

 

 

 

「ただのマスコミが()()()()()できる?そそのかした者がいるね。邪な物が入り込んだようだし…。宣戦布告の腹積もりか…」

 

 

 

悪意は、

 

 

 

「ハハハ、見たか?あの混乱っぷり。傑作だよな。自分の高校にマスコミが入っただけであのザマだぜ。この具合じゃあ、もっと面白いことになりそうだと思わないか?」

 

 

 

ついそこまで

 

 

 

「なあ、どうなると思う?

平和の象徴(オールマイト)(ヴィラン)に殺されたら

 

 

 

 

 

迫っていた…



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第5話:途方もない悪意

短めだけど投稿
ブランクがあるせいかあまり上手く書けない…
まあ、普段から上手って訳でも無いけど…


あのマスコミ事件から数日後、

あれ以来マスコミは来なくなった

そして、今日の午後にはヒーロー基礎学がある

本来はオールマイトが教壇に立つはずだが、そこにはイレイザーがいた

 

「今日のヒーロー基礎学だが、俺とオールマイト、そしてもう1人の3人体制で見ることになった」

 

(キミ、これって…)

 

(ああ、外れれば良いと思ってたがな…。確定だな…)

 

「ハーイ!何をするんですか!?」

 

瀬呂の質問にイレイザーは答える

 

「災害水難なんでもござれ、人命救助訓練(レスキューくんれん)だ!」

 

「レスキュー…。今回も大変そうだな」

 

「ねー!」

 

「バカおめー、これこそヒーローの本分だぜ!!鳴るぜ!腕が!!」

 

「水難なら私の独壇場ケロケロ」

 

おい、イレイザーが話し中だぞ

そんな雑談してると、

 

「おい、まだ途中」ギロ

 

ほら、睨まれた

 

「今回コスチュームの着用は各自の判断で構わない。中には活動を限定するコスチュームもあるだろうからな。訓練場は少し離れた場所にあるからバスに乗っていく。以上、準備開始」

 

そう言われ、俺たちは準備を始めた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「バスの席順でスムーズに行くように番号順に2列に並ぼう!」

 

「飯田、フルスロットルにゃ…」

 

まあ、くそ真面目の飯田だからな

因みにバスは飯田と思っているタイプと違っていて掛け声の意味がなかった

 

バスに乗り、移動していく中で俺たちは雑談を始める

 

「私、思ったことを何でも言っちゃうの、緑谷ちゃん」

 

「あ、はい。蛙吹さん!」「梅雨ちゃんと呼んで」

 

蛙吹が出久に話しかける

その内容を聞いた時、俺も少し驚いた

 

あなたの個性、オールマイトに似てる

 

「!!」

 

驚いた

数回見ただけでそこに気づくか…

蛙吹梅雨…恐ろしい子…

まあ、似ているんじゃなくて、同じ個性なんだけどな

 

「そそそそそうかな!?いやでも僕はそのえー」

 

おいおい…

出久、誤魔化し下手かよ

 

「待てよ、梅雨ちゃん。オールマイトはケガしねぇぞ。似て非なるアレだぜ」

 

ナイス!切島!

これで上手く誤魔化せたな!

出久が調節出来ていないから誤魔化せたことだな

 

「しかし増強型のシンプルな個性はいいな!派手でできる事が多い。俺の『硬化』は対人じゃ強ぇけどいかんせん地味なんだよなー」

 

地味ねぇー

どんな個性も使いようだと思うがな

 

「僕はすごくかっこいいと思うよ。プロにも十分通用する個性だよ」

 

「プロなー。しかしやっぱヒーローも人気商売みてぇなところあるぜ!?」

 

人気商売か…

そんなふうに思ってる奴らが多いからヒーロー殺しみたいなのが出てくるんだろうな

まったく、やれやれだぜ

 

「派手で強えっつったらやっぱ轟と爆豪、後、黒猫だな」

 

「爆豪ちゃんはキレてばっかだかれ人気出なさそ」

 

「んだとコラ!出すわ!!」「ホラ」

 

あの爆豪をからかう

やっぱ蛙吹梅雨、恐ろしい子…

 

「もう着くぞ。いい加減にしとけよ…」

 

「「「ハイ!!」」」

 

結局、イレイザーに怒られ、俺達の雑談は終わった

 

(ウィズ、着いたらお前はみんなといろ。俺はイレイザーと迎撃に出る )

 

(わかったにゃ。元に戻ってもいいかにゃ?)

 

(ああ)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

バス移動が終わり、到着したのは遊園地のような訓練所だった

様々な災害を再現したアトラクションのような場所

 

「すっげーーー!!USJかよ!!?」

 

「俺ら救助訓練に来たんだよな?」

 

切島はテンションが上がっている

しかし、まじで遊園地ぽいな

 

「水難事故、土砂災害、火事……etcエトセトラ。あらゆる事故や災害を想定し、作られた……

ウソの災害や事故ルーム(U・S・J)!!』」

 

ええー…

……マジでUSJかよ

 

「これ著作権とか大丈夫なんでしょうか?」

 

「知らんにゃ」

 

そして名前を言いながら出てきたの災害救助で目覚しい活躍をしている紳士的なヒーロー、スペースヒーロー「13号」だった

 

「13号、オールマイトは?ここで待ち合わせのはずだが…」

 

「先輩、それが……通勤時に制限ギリギリまで活動してしまったみたいで、仮眠室で休んでいます」

 

「不合理の極みだなオイ」(まあ、念の為の警戒態勢…)

 

「仕方ない、始めるか」

 

「えー始める前にお小言を一つ二つ…三つ…四つ…」

 

…そこまで増えたらお小言じゃなくね?

 

「皆さんご存知だとは思いますが、僕の個性はブラックホール、どんなものでも吸い込んでチリにしてしまいます」

 

「その個性でどんな災害からも人を救い上げるんですよね!」

 

出久が多少の解説を入れる

流石、ヒーローオタク

麗日に至っては残像が見えるレベルで頷いている

お前、13号のファンだったのかよ…

 

そして、次の話をする瞬間、13号の雰囲気が変わった

 

「ええ…しかし、簡単に人を殺せる力です。皆の中にもそう言う個性がいるでしょう?」

 

実際そう言う個性はA組には多いと思う

爆破、氷結、粉砕、感電、溶解、俺の魔法も、充分に人を殺せる威力は出せるし、そういった武器もある

だからこそ、ロストメア以外の相手にはセーフティをかけているが…

 

「超人社会は個性の使用を資格制にし、厳しく規制することで一件成り立っているようには見えます。しかし、一歩間違えれば容易に人を殺せるいきすぎた個性を個々が持っていることを忘れないで下さい。相澤先生の体力テストで、自身の力が秘めている可能性を知り、オールマイトの対人戦闘で、それを人に向ける危うさを体験したかと思います。この授業では…心機一転!人命の為に個性をどう活用するかを学んでいきましょう!君たちの力は人を傷つける為にあるのではない…救ける為にあるのだと心得て帰ってくださいな」

 

「流石、プロヒーローは言うことが違うにゃ。言葉の重みが違うにゃ」

 

ウィズが言うことに俺も同感である

いくら俺も活動しているとはいえ、場数は雄英教師の方が踏んでいるからな

 

「以上!ご清聴ありがとうございました!」

 

13号はペコリ、とお辞儀をして言った

俺たちは惜しみ無い拍手が送った

 

「そんじゃあ、まずは…。っ!?」

 

イレイザーが何かに気づいたようにUSJの中央広場にある噴水付近に目を向ける

そこには黒い霧状のモヤ突然出現し、少しづつ大きくなり広がっていた

そして、そのモヤから大勢の人間が出てくる

 

「一塊になって動くな! 13号、生徒を守れ!!」

 

「何だアリャ!?また入試ん時みたいなもう始まってんぞパターン?」

 

「そうだったらどれだけ良かっただろうな……」

 

「………………え?」

 

切島が気の抜けた事を言い、それに返すと出久が疑惑を孕んだ声を俺に向ける

 

「動くなあれは、(ヴィラン)だ!! 」

 

悪意は突如、やって来た…

そして、

 

「『憑依召』、っ!?」「キミ!?」「まーくん!?」

 

俺はすぐさま黒いモヤに包まれ、

 

「クソッタレ!」

 

燃え盛る街に飛ばされた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

奇しくも命を救える訓練時間に僕らの前に現れた

 

「警戒戦力である黒猫の魔法使いは飛ばしました。後は、13号にイレイザーヘッドですか…。先日頂いた教師側のカリキュラムではオールマイトがここにいるはずなのですが…」

 

「黒いモヤ…。黒猫が言っていたのはお前か…。やはり先日のはクソ共の仕業だったか…!」

 

プロが何と戦っているのか

何と向き合っているのか

 

「どこだよ、せっかくこんなに大衆引き連れてきたのにさ…。オールマイト……平和の象徴がいないなんて

子供を殺せば来るのかな?

 

それは、途方もない悪意だった



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第6話:反抗、そしてヒーローは遅れてやってくる

「くそ!完全にやられた!『憑依召喚(インストール)【ラギド】』」

 

USJに突如として現れた(ヴィラン)連合

俺はイレイザーと同じように迎撃に出ようとしたが、

 

「俺のことを警戒しての措置だろ、これ!まさか、初手で飛ばされるとは思わなかったわ!」

 

そして、飛ばされたのはUSJ内の火災ゾーン

熱で体力を奪うつもりか…!

 

「ヒャハハハー!来たぜ、来たぜ!」「コロス…」「気ィつけろよ、そいつ黒猫の魔法使いだぜ」

 

「おいおい、多すぎじゃねぇ…?」

 

周りに現れたのはチンピラ風情のヴィラン共だった

但し、数が尋常じゃなかったが…

 

「どんだけ俺を警戒してるんだよ…。まあ、兎に角ぶっ飛ばして進むか…。そこどけや!!クソ野郎ども!」

 

「「「やってみろや!!」」」

 

「『修羅なる下天の暴雷よ、千々の槍以て振り荒べ』!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

渡我side

 

「アレは(ヴィラン)だ。やはり先日のはクソ共の仕業だったか」

 

「敵!?バカだろ!?ヒーローの学校に入り込んでくるなんてアホすぎるぞ!」

 

正面の広場に現れたのは圧倒的な悪意でした

しかも、警戒をしてか、まーくんを速攻で退場させる対応まで…

 

「ウィズちゃん、まーくんは…」

 

「USJにはいるにゃ。ただ、敵に囲まれているからこっちに来るのは遅れそうにゃ」

 

なら、ひとまずは安心ですね

めちゃくちゃ遠くに飛ばされたりしたら、困るとこでした

まあ、まーくんなら心配はいらないでしょうけど…

問題は私たちですね…

 

「先生、侵入者用センサーは?」

 

「もちろんありますが…!」

 

「現れたのはここだけか学園全体か…。なんにせよセンサーが反応しねぇなら向こうにそういうことができる個性(ヤツ)がいるってことだな。校舎と離れた隔離空間、そこに少人数(クラス)が入る時間割…。バカだが、アホじゃねぇ…。これは何らかの目的があって用意周到に画策された奇襲だ」

 

トドロキくんが冷静に分析をする

流石、クラストップクラスの実力者ですね…

 

「13号、避難開始!学校に電話試せ!センサー対策も頭にある敵だ!電波系の個性が妨害している可能性もある!上鳴、おまえの個性で連絡試せ!」

 

「っス!」

 

相沢先生はそう指示を出すと敵の方へ突っ込んでいこうとする

 

「先生は!?1人で戦うんですか!?あの数じゃいくら個性を消すといっても!!イレイザーヘッドの戦闘スタイルは敵の個性を消してからの捕縛だ。正面戦闘は…」

 

イズクくんが先生の心配をする

イズクくんが言っていることな確かならあの数を1人で相手するのは…

 

「一芸だけじゃヒーローは務まらん」

 

それはヒーローとしての、先生としての重い言葉だった

 

「13号!任せたぞ!」

 

そういい、先生は飛び出していった

そこを敵は攻撃しようとする

 

「射撃隊!行くぞ!」

 

「情報じゃ13号とオールマイトだけじゃなかったのか!?ありゃ誰だ!」

 

「知らねぇ!!が、一人で正面から突っ込んで来るとは・・・・」

 

「「「大まぬけ!!」」」

 

しかし、射撃系の個性を発動しようとするが、先生によって個性は消されているため発動しない

そのことに呆けている敵の隙を先生は見逃さず装備している包帯を二人に巻き付け頭同士をぶつける

 

「ばか野郎!!あいつは見ただけで個性を消すっつぅイレイザーヘッドだ!」

 

「消すぅ~~~~~!?へっへっへ、お俺らみてぇな異形型も消してくれるのか?」

 

四本腕の個性を持つ敵が先生を狙うがそれよりも前に先生のパンチが敵に入った

 

「それは無理だ。発動系や変化形に限る。が、お前らみたいなやつらのうまみは統計的に近接格闘で発揮されることが多い」

 

殴り飛ばした敵の脚に包帯を巻きつけ、後ろから来る敵の個性を身を低くして回避するとそのままぶつけた

 

「だからその辺の対策はしている!」

 

「肉弾戦でも強く…、その上ゴーグルで目線を隠されていては”誰を消しているか“わからない。集団戦においてそのせいで連携が後れを取るな…。なるほど。嫌だな、プロヒーロー。()()()()じゃ歯が立たない」

 

「すごいですね…」「うん…!」

 

「にゃるほどにゃ。多対一こそイレイザーヘッドの得意分野だったんだにゃ」

 

「渡我くん!緑谷くん!分析してる場合じゃない!早く避難を!」

 

イイダくんに声をかけられ、13号先生の引率で避難しようとするが出口に黒い敵が立ちふさがる

それはまーくんを飛ばした、ワープの個性の敵だった

 

「させませんよ」

 

「「「!!」」」

 

(しまった!一瞬まばたきの隙に…!黒猫を飛ばした1番厄介そうな奴を!)

 

「初めまして。我々は敵連合。僭越ながら…、この度はヒーローの巣窟雄英高校に入らせていただいたのは、平和の象徴、オールマイトに息絶えていただきたいと思ってのことです。本来ならばオールマイトがいるハズ…。何か変更があったのでしょうか?まぁ…、それは関係なく…」

 

13号先生は警戒して人差し指の蓋を開けいつでも個性を発動できるようにする

私もすぐさま対応できるように変身の準備をする

 

「私の役目はこれ―――」

 

しかし、敵が何かを言おうとした途端、バクゴウくんとキリシマくんが攻撃を仕掛けました

 

「その前に俺たちにやられることは考えてなかったのか!?」

 

「危ない危ない…。そう…、生徒と言えど優秀な金の卵」

 

でも、全くの無傷でした

 

「ダメだどきなさい、二人とも!」

 

「全員逃げるにゃ!!」

 

13号先生が注意し、ウィズちゃんが叫んだ途端、敵の黒い靄を私たちを覆うように広げた

 

「散らして、嬲り殺す」

 

次の瞬間、私は暴風雨の中にいました

 

「え?え、え?」

 

急に違う場所に出たので混乱してしまいましたが、すぐにそれは治りました

その理由は…

 

「へー、可愛い子が来たねー」

 

「っ!?」

 

敵が声をかけて来たからです

 

「まあ、恨みはないけど死んでもら、ベギャ!」

 

次の瞬間、黒い影にその人はぶっ飛ばされてました

 

「渡我、大丈夫か!?」『間一髪ってとこか!?』

 

「トコヤミくん!ダークシャドウちゃん!」

 

『ちゃん!?』

 

現れたのはクラスメイトのトコヤミくんでした

 

「無事で良かったです。他のみんなは?」

 

「ここには俺とお前、あと口田だ。他は見ていない。恐らく他の所だ」

 

トコヤミくんの後ろを見ると、コウダくんがいました

あまり喋らないから気づきませんでした

 

「それなら「いたぞ!こっちだ!」…敵を倒しながら安全を確保しましょう!」

 

「了解した!」『暴れるぜ!!』「…!」コクン

 

そして、私たちは動き始めた!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ウィズside

 

私は八百万、耳郎、上鳴と一緒に山岳ゾーンに飛ばされたにゃ

 

「うぅわ!」

 

上鳴がギリギリで異形型の敵の攻撃を避ける

そう、私たちは囲まれていた

 

「コエー!マジ!!今見えた!三途見えたマジ!何なんだよこいつらは!どうなってんだよ!?」

 

「そういうの後にしよ」

 

「今はこの数をどう切り抜けるかですわ」

 

…思ったより余裕ないかにゃ?

兎に角この人数は仕方ないにゃ

やるしかないかにゃ…

 

「私がでるにゃ」

 

「ウィズさん!?」「え!?猫!?」

 

「しかし、ウィズさん!あなたが出るということは黒猫さんに負担が…」

 

「許可は出てるにゃ!だから、大丈夫にゃ」

 

「え?どゆことよ?」

 

「ウィズさん…。頼みます!」

 

「任せろにゃ!『我が名を今ここに示す』!【四聖賢 ウィズ】!」

 

呪文を詠唱して、私は猫から本来の人間の姿に戻る

 

「「ええー!?」」

 

耳郎と上鳴が驚きの声を上げるが無視して、攻撃をする

 

「Answer!」ピンポーン!

 

カードに魔力を込め、炎で、氷で、雷で、様々な攻撃で敵を撃退していく

 

「おい!あれ、魔法使いだろ!なんでここにいる!?」

 

「知るか!?」

 

「いや、魔法使いは男だ!あいつは別のやつだ!」

 

「雑談なんて余裕だねー!『我が召喚に応えよ、召喚(サモン)!【召魔の王者 エンシェント・マロマル】』」

 

私の相棒、マロマルを最強の姿、エンシェントマロマルで召喚する

 

「言っておくけど、私は魔借と違って容赦はしないよ。全員気絶してもらう!」

 

『マロ!』

 

そう言って私はさらに魔法を放ち、マロマルは炎を纏った拳で敵を倒していく

 

「ウィズさん!」

 

八百万の声が聞こえた

そちらを見ると、八百万と耳郎はシートを被っていて、上鳴が放電しようとしていた

 

「自分で防ぐから大丈夫!上鳴!やっちゃって!」

 

「これなら俺は…」

 

カードに魔力を込め、防護障壁を貼る

 

「くそ強え!!」

 

「「「ぐああ!!」」」

 

障壁は私に対する放電を完璧に防ぎ、敵を一掃した

 

「ふう、終わりかな」

 

「そうですわね。さて、他の方々が心配…。合流を急ぎましょう」

 

「うェ〜〜〜い」

 

「というか、八百万…。服が…」

 

「うわ、超パンクに…」

 

「また、創りますわ」

 

ふう、これで何とかなっ『マロ!!』っ!?

 

マロマルの声を聞いて後ろを振り向いた

そこには、

 

「くそ!バレた!」

 

地面から敵が出てきた

 

「マロマル!『ロイヤルフラッシュ・マロマル』!」

 

『マロー!!』

 

「ごはっ!!」

 

マロマルのSS、『ロイヤルフラッシュ・マロマル』を放ち、最後の敵を倒す

 

「地面に潜る個性かな。それで放電を避けていたんだね」

 

「…危なかったですわ」

 

「主にあれが…」

 

そう言った耳郎の視線の先には、

 

「うェ〜〜〜い」

 

アホになった上鳴がいた

確かに彼を人質に取れば、簡単に私たちを対処できただろう

まあ、未然に防げたからいいけどね

 

「ありがとう、マロマル」

 

私はマロマルにお礼をいい、帰して、猫に戻った

 

「中央の広場に行くにゃ。きっとみんなそこに集まるはずにゃ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

黒猫side

 

「本当に数を揃えただけかよ。雑魚ばっかじゃねえか」

 

俺が飛ばされた火災ゾーンには数多の敵が横たわっていた

すべて俺が倒した敵達だった

 

「これならまだ一般的なロストメアの方が強いぞ…」

 

完全に数だけ揃えた有象無象…

恐らく目的は時間稼ぎなんだろうが、誤算だったな

こいつら、弱すぎなのと、統率が取れてないことが相まって簡単に殲滅できた

 

「うおぉ!」

 

「ん?尾白!?」

 

そんなことを考えていると上から、尾白が降ってきた

 

「よっと、大丈夫か?」

 

「あ、ああ、ありがとう、黒猫」

 

「気にすんな」

 

俺は尾白を受け止め、下ろす

そして、尾白は周りを見て驚いた

 

「こいつら、全員黒猫が?」

 

「ああ、チンピラ風情の敵だったから弱かったぞ。尾白はどうしてここに?」

 

尾白は俺が飛ばされた後のことを話してくれた

 

「恐らく、各個撃破が目的だな。俺の場合は、中央に近づけされないための時間稼ぎだろうが…。よし、行くぞ、尾白」

 

「行くってどこへ?」

 

「中央広場だ。イレイザー1人に負担はかけられない。お前はまだ、残っているクラスメイトの救出を最優先に動け」

 

「わ、わかったけど、チンピラ風情なら俺らでも倒せるんじゃないか?」

 

「チンピラ風情ならな…。相手はオールマイトを殺しに来た連中だ。何かしらの切り札があるかもしれない。オールマイトを殺せる力なんて生徒で対処ができるはずがない」

 

「た、確かに…」

 

「急ぐぞ。正直嫌な予感がする…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

緑谷side

 

黒いモヤの敵のワープで移動させられ、水難ゾーンに飛ばされた僕、峰田くん、蛙吹さん

僕の作戦で2人の協力により、危機をなんとか乗り切った

 

「あれで全員だったのは運が良かった…。すごいバクチをしてしまっていた…。普通は念のため何人かは水中に伏せておくべきだもの。冷静に努めようとしていけど、冷静じゃなかった…。危ないぞ、もっと慎重に…」

 

「緑谷ちゃん。やめて、怖い」

 

ブツブツと呟く僕を蛙吹さんが止める

僕は個性を使った反動で内側から爆ぜたように怪我をした指を肘に付けていたサポーターで覆う

とりあえず助けを呼ぶのが最優先

このまま水辺に沿って中央広場を避けて出口に向かうのが最善

広間には相澤先生が敵を大勢引きつけてくれている

敵は多すぎるが、制圧するつもりだ

教師でありプロのヒーロー

生徒を守る為に無理をして飛び込んだ

けど、ここで邪魔になることは考えてはいけない

隙を見て、少しでも先生の負担を減らせれば……

 

 

 

 

 

 

 

 

初戦闘にして初勝利

しかし、これが勘違いだったことをすぐに痛感させられる

自分達の力が敵に通用したんだと錯覚してしまった

 

(ヴィラン)

 

プロの世界

 

彼らはまだ……

 

 

 

 

 

 

 

 

――――何も見えちゃいなかった

 

 

 

 

 

「対平和の象徴。改人――――"脳無"」

 

 

脳無と呼ばれている脳みそが剥き出しの大男に相澤先生は押さえつけられていた

人間の腕をまるで小枝でも折るかのようにへし折っていた

抹消の個性で身体の一部でも見れば相手の個性を消せる

だが、それでも力が緩むことはない

つまり……元々の身体能力がオールマイト並みに高いってことだ

 

「個性を消せる…。素敵だけどなんてことはないね。圧倒的な力の前では、つまりただの無個性だもの」

 

脳無は相澤先生の頭を無造作に掴み、コンクリートの地面に叩きつけ、小さなクレーターができる

 

「死柄木 弔」

 

「黒霧、13号はやったのか?」

 

黒いモヤ、黒霧がワープし、広場に来て現状を報告する

 

「行動不能には出来たものの、散らし損ねた生徒がおりまして…一名、逃げられました」

 

「は?はーー、はあーーーー」

 

黒霧の失態にイラつきながら、ガリガリと首元を両手で掻いていく

 

「黒霧、おまえ…。お前がワープゲートじゃなかったら粉々にしてたよ…。さすがに何十人ものプロ相手じゃ敵わない。ゲームオーバーだ。あーあ…。今回はゲームオーバーだ。帰ろっか」

 

誰が行ったかは分からないけど救援が来ることがわかって、僕達は安心するが…

 

「ねぇ、緑谷ちゃん、気味が悪いわ」

 

「うん、僕もそう思う」

 

気味が悪い……

これだけのことをしといて、あっさりと引き下がる

目的のオールマイトも殺せずに帰ってしまったら雄英の危機意識が上がるだけなのに…

 

「けども…その前に平和の象徴としての矜持を少しでも、へし折って帰ろう!」

 

そして、蛙吹さんに死柄木と呼ばれた男が近づき、掌で顔を触ろうとした

名称は不明だが、触れるだけで相手を粉々にしてしまう個性

僕の頭に嫌なイメージが浮かぶ。蛙吹さんが塵となってしまうイメージが…

 

しかし、

 

「………本っ当かっこいいぜ、イレイザーヘッド」

 

相澤先生の抹消で個性を消したため、死柄木の個性は発動しなかった

最後の力を振り絞り、生徒を守る

それが教師として…ヒーローとしての使命

だが、それも圧倒的な力の前では無意味だった

ゴッ!と脳無に頭を叩きつけられる相澤先生

意識を失い、見て個性を消すことはできない

 

(ヤバいヤバいヤバい!!)

 

先ほど自分達が相対したチンピラの敵とは明らかに違う

動けるのは僕達、3人しかいない

とにかく今は蛙吹さん、峰田くん、先生を救けて連れて逃げなければならない

 

「手っ…放せぇ!!」

 

電子レンジで卵が爆発しないイメージで個性を発動する

大振りで拳を振るうが当たれば倒せるかもしれない

ワン・フォー・オールの調整はまだ0か100のどちらかしか出来ない

それでも腕一本の犠牲でこのヤバい敵を倒せるのなら十分だ!

 

「脳無」「SMASSH(スマッシュ)!」

 

風圧が発生するほどの威力

前は発動するとボロボロになっていた腕が個性を使用したのに折れていない

こんな時に力の調整が成功し、上手く拳が当たったのだ

 

やった……と思うのも束の間

 

「え……」

 

いつの間にか脳無と言われている異形型の個性のような大男が僕の目の前に立っていた

どうやら死柄木の命令で動き、彼のガードする為に壁になったのだ

速すぎるスピード、ワン・フォー・オールの100%を受けても平然としている耐久力

 

(そんな…)

 

蛙吹さんの言っていたことを思い返す

殺せる算段が整っているから連中はこんな無茶をしている

この大男がオールマイト殺しの、切り札

 

「良い動きするなあ…。スマッシュってオールマイトのフォロワーかい?まぁ…いいや。君」

 

脳無が僕の腕を掴む

並大抵の力では振りほどけない腕力

蛙吹さんも舌を伸ばし、僕を助けようするが、間に合わない

死柄木は掌を峰田くんと蛙吹さんに近づける

泣きながら峰田くんもモギモギで抵抗しようするが遅い

 

 

まさに絶体絶命

死が迫ってきている

成す術なんてない

 

死ぬ……!

 

僕が死を恐怖した時…

 

 

 

 

 

ドカッシャーン!!!

 

 

 

 

 

 

 

扉が吹き飛ぶ音と聞き覚えのある声が上から聞こえた

 

「ごめんよ生徒達よ。……遅くなってしまった。怖い思いをさせてしまったね。全く己に腹が立つ…!後輩らがどれだけ頑張ったか!!でも、だからこそ言わせて欲しい!――――もう大丈夫!私が来た!!」

 

平和の象徴(オールマイト)が怒りの形相でやってきた

 

 

 



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第7話:Plus Ultra!!

平和の象徴とは存在するだけで犯罪の抑止力となる

 

「嫌な予感がしてね…。校長の長い、いや、ありがたいお話を振り切りやって来たよ。来る途中で飯田少年とすれ違って…、何が起きているかあらまし聞いた。もう大丈夫だ」

 

平和の象徴だからこそ、常に胸を張り、常にかっこよく、常に恐れず、常に人々を安心させなくてはならない

 

だからこそオールマイト(平和の象徴)はこう言うのだ

 

「私が来た!」

 

「「「オーーーールマイトーーーー!!!」」」

 

「...待ってたよ、ヒーロー。社会のゴミめ」

 

 

「あれが…!生で見るの初めてだぜ…!迫力すげぇ…」

 

「バカヤロウ、尻ごみすんなよ。アレを殺って俺たちが…」

 

そんなことを敵が言っているうちに、オールマイトは階段を一瞬で降り、それと同時に階段のすぐそばにいたヤツらを瞬殺した

殺してはいないが、あの一瞬で無力化したのだ

 

(…相澤くん、すまない…。腕に…顔も…!)

 

オールマイトは敵の方向へ向き直る

そこには緑谷と蛙吹、峰田、死柄木、そして脳無がいた

死柄木は蛙吹の顔に手を置きかけ、緑谷の腕は脳無に掴まれていた

オールマイトの拳に力が入る

そしてオールマイトは敵を睨みつける

その眼光はまるで子を傷付けられ激怒した獅子のようだった

 

 

そして気付いた時には緑谷と蛙吹と峰田の回収し、相澤先生のところまで移動していた

 

「え!?え!?あれ!?速ぇ…!?」

 

「皆!入口へ!相澤くんを頼んだ。意識がない!早く!」

 

(オールマイト…!)

 

緑谷は心配そうにオールマイトのことを見た

彼は知っているのだ、オールマイトの秘密を…。

 

「ああああ....。だめだ...、ごめんなさい......。お父さん.........」

 

死柄木は臆病そうに身体を震わせながら床に落ちた手の形をした装飾品を拾う

先程までの様子が嘘のような言動を取っている為とても不気味だ

 

「さすがに速いや。......けれど思った程じゃない。やはり本当だったのかな...」

 

手の装飾品を顔に装着する直前にこちらを向いていることがわかる

死柄木は口の端を吊り上げ、不気味な笑みを浮かべる

それはまるでオールマイトをあざ笑うかのようだった

 

「弱ってるって話.........」

 

死柄木がそう呟くと呼応するかのように脳無が死柄木の前に立つ

 

「オールマイト!だめですあの脳みそ敵‼︎ワン…っ!僕の腕が折れない程度の力だけど、ビクともしなかった!きっとあいつ…」

 

「緑谷少年‼︎大丈夫!」

 

心配する緑谷にオールマイトは安心させるようにする

これ以上生徒を傷付けない為にも

そしてオールマイトは死柄木に向かって走り出し、両腕を胸の前でクロスさせる

 

CAROLINA(カロライナ)…」

 

「脳無」

 

SMASH(スマッシュ)! 」

 

オールマイトのクロスチョップは死柄木ではなく、庇った脳無に命中した

だが、脳無に攻撃が効いている様子は無かった

そして脳無はオールマイトを捕まえようと両腕を振りかぶる

 

「マジで全っ然…効いていないな!!」

 

オールマイトは脳無の攻撃を避けながら的確に拳を命中させる胴体、頭あらゆる箇所に攻撃を加えても効いている様子は無い

 

「効かないのは"ショック吸収"だからさ。脳無にダメージを与えたいなら、ゆっくり肉をえぐったり、切ったりするのが効果的だね......。やらせてくれるかどうかは別として」

 

「わざわざサンキュー、そういうことなら!!やりやすい!」

 

オールマイトは物理攻撃が無意味なら別の方法でダメージを与える為、脳無の背後に周りこみバックドロップを仕掛けた

そして、オールマイトと脳無が戦っている場所で爆発が起きた

だが、あくまでコレはオールマイトのバックドロップによって起きた爆発だ

これがオールマイトがどれだけ実力を持っているかわかる

 

1-A生徒達はオールマイトが来てくれたことにより、絶望から一転希望に満ち溢れていた

 

「すげぇ!ヤツらオールマイトを舐めすぎだぜ!!」

 

「あ!デクくんだ‼︎」

 

だが、緑谷出久は知っているのだ

 

(知っているんだ。通学中は毎日リアルタイムのヒーローニュースを見ているんだ。USJにオールマイトがいないって話の時に13号先生がひっそりと立てた3本指はきっと活動限界のことだ。きっと使いすぎたとかの話だ)

 

「やれええ!金的を狙ええーーっ!」

 

「私たちの考え過ぎだったかしら…。凄いわ…」

 

彼だけが知っているオールマイトの秘密(ピンチ)

 

「ッ〜〜〜〜〜〜!そういう感じか…!!」

 

オールマイトは脳無をコンクリートの地面に突き立て、動きを封じようとしたが、ワープゲートの個性をもつ黒霧が援護し、脳無の上半身がオールマイトの真下から出現し、オールマイトの脇腹に指を深く突き刺していた

脳無はオールマイトとほぼ同等のパワーを持ち、簡単に拘束を解くことができない

 

「コンクリに深くつき立てて、動きを封じる気だったか?それじゃ、封じれないぜ?脳無はおまえ並みのパワーになってるんだから。いいね、黒霧。期せずしてチャンス到来だ」

 

「君ら初犯でコレは…!…っ覚悟しろよ!!」(なんというパワー!そこは弱いんだやめてくれ!)

 

更に黒霧が自慢気に話を続ける

 

「私の中に血や臓物が溢れるので嫌なのですが…、あなた程の者なら喜んで受け入れる。目にも止まらぬ速度のあなたを拘束するのが脳無の役目、そしてあなたの身体が半端に留まった状態でゲートを閉じ、引きちぎるのが私の役目」

 

それを聞いた瞬間、緑谷は行動を始めた

 

「蛙ス…っ…ユちゃん!」

 

「頑張ってくれるのね、なぁに緑谷ちゃん」

 

「相澤先生担ぐの代わって…!!」

 

「うん…けど何で…?」

 

それは緑谷だからこその行動…

考えるよりも先に体が動いたゆえの行動… 

 

(教えてもらいたいことが 、まだ! 山程あるんだ!!)

 

「 オールマイトォ‼︎ 」

 

緑谷の目の前にワープゲートが出現するまるで見計らっていたかのように、そして黒霧はあざ笑う

 

 

「浅はか」と

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、彼は笑う

 

 

 

 

 

 

 

「 どっけ‼︎ 邪魔だ‼︎ デク!!! 」

 

BOOOOOM!!

 

 

 

ヒーローらしからぬ素敵(凶)な笑顔で

 

笑顔?を浮かべながら爆豪勝己は黒霧を抑えつける

そして、脳無の半身が凍りつく

 

「てめぇらがオールマイト殺しを実行する役とだけ聞いた」

 

 

 

そこには2つの個性の力を持つ相変わらずクールな性格をした轟が脳無の半身を凍らせたのだ

 

そして、

 

「『慈悲のまにまに、天よ泣け!【下天暴雷槍(フルゴル・クルエントゥス)】』」

 

巨大な雷が死柄木に襲いかかる

しかし、距離があったため、死柄木に回避されられた

 

そこを切島が殴りかかるが死柄木は最低限の動きで回避した

 

「くっそ!いいとこねぇ!」

 

「スカしてんじゃねぇぞモヤモブが!!」

 

「平和の象徴はてめぇらが如きに殺られねぇよ」

 

「警戒して俺を飛ばした割には恐ろしくギリギリだな、(ヴィラン)共…!」

 

助けに来てくれた4人

否、ヒーローの卵が3人とほぼヒーローが1人来てくれたことにより緑谷は感激する

 

「かっちゃん…みんな…!」

 

オールマイトを助ける為、敵に借りを返す為、友の為とそれぞれの思惑は違うが、ここに強力な個性持ちが集まったのだ

 

「2人共!運ぶのを手伝うぞ!」

 

「お、尾白!お前も来てくれたのか…!」

 

「ナイスなタイミングね、助かるわ」

 

尾白も黒猫に着いて来ており、途中で合流した爆豪たちと来たのだ

性格にちょっと難があるメンバーであると同時に、このクラスでこれ以上に頼もしいメンバーはいない

尾白は自分の個性と戦闘スタイルの関係上、戦闘に参加しても自身は足手まといになってしまうと判断し、自分に出来ることを

怪我人の避難を手伝うことを優先することにしたのだ

 

そんな中でオールマイトは氷結によって動きが鈍くなった脳無の拘束から逃れる

 

「このウッカリヤローめ!モヤ状のワープゲートになれる箇所は限られている。そのモヤゲートで実体部分を覆っていたんだろ!全身モヤの物理無効人生なら『危ない』っつー発送は出ねぇもんなぁ!!」

 

「ぬぅっ…」

 

「おっと、動くな!怪しい動きをしたと俺が判断したらすぐに爆破する!!」

 

「ヒーローらしからぬ言動…」

 

切島が先ほどの発言にツッコミを入れるが、爆豪には無視される

というか、完全に黒霧しか見ていなかった

 

「攻略された上に全員ほぼ無傷...。すごいなぁ、最近の子供は...。恥ずかしくなってくるぜ.....!脳無、爆発小僧をやっつけろ、出入り口の確保だ」

 

すると、先程まで停止していた脳無が動き出す

凍りついた半身がバキバキと音を立てながら崩れていく

そして、脳無の右半身は粉々に砕けた

 

「体が割れているのに…、動いてる…!?」

 

「 皆下がれ!!なんだ!?ショック吸収の個性じゃないのか!?」

 

そして、脳無の右半身に骨格、筋肉、皮膚と次々に再生されていった

 

「別にそれだけとは言ってないだろう。こいつにはもう一つの個性【超再生】が備わっている。脳無はお前(オールマイト)の100%にも耐えられるように改造された超高性能サンドバック人間さ」

 

刹那、風が巻き起こった

周りにある木々はその風により激しく揺れ、そこには爆豪がいた場所に殴った体勢をした脳無がいた

しかし、そこには爆豪の姿はなく、

 

「『武器召喚(サモン・ウェポンズ)【デューク・エイジス】』」

 

大盾を持った黒猫がいた

 

「危ねぇな。【ラギド】じゃなかったらぶっ飛んでたぞ…」

 

オールマイトも反応していたが、黒猫も同じように反応していたのだ

爆豪を秘儀糸で動かし、盾で脳無の拳を受け止めたのだ

ダメージはゼロだが、盾は思いっきり凹んでいた

 

そして、黒猫が爆豪を庇っていなかったらどうなるかその場の全員が理解する

 

死柄木は若干不機嫌そうだが、勝ち誇ったかのように堂々とオールマイトに向けて喋りだす

 

「俺はなオールマイト、怒っているんだ。同じ暴力がヒーローと敵でカテゴライズされ善し悪しが決まる世の中に、何が平和の象徴!!所詮、抑圧のための暴力装置だ、お前は。暴力は暴力しか生まないのだとお前を殺すことで世に知らしめるのさ!」

 

死柄木はもっともな事を言い出す

ここで心に隙が生まれてしまうとこの言葉に付け込まれ、敵の美学に酔いしれてしまうだろう

 

 

感動的な台詞だ。

だが、無意味だ

 

 

「めちゃくちゃだな。そう言う思想犯の眼は静かに燃ゆるもの、自分が楽しみたいだけだろ、嘘つきめ」

 

「バレるの早…」

 

(死柄木)の言葉には一切の意味などない

ただあるのは自分がゲーム感覚で楽しみたいだけの愉悦感だけである

そして、敵のふざけた言葉に刺激された"6人"が戦闘体勢に入る 

 

「3対6だ」

 

「モヤの弱点はかっちゃんが暴いた!」

 

「とんでもねぇ奴らだが、俺らでオールマイトのサポートをすりゃ…撃退出来る‼︎」

 

しかし、

 

「ダメだ!君たち逃げなさい!」

 

それはオールマイトの意地だった

ヒーローとしての、平和の象徴としての…

子供を巻き込まないための…

 

「……さっきのは俺がサポート入らなきゃやばかったでしょう」

 

「オールマイト、それに時間だってないはずじゃ…」

 

「それはそれだ、轟少年!ありがとな!しかし大丈夫!!プロの本気を見ていなさい!」

 

死柄木はチャンスだと思った

オールマイト程ではないが子供たちも厄介な存在になる

特に最近名を馳せている黒猫の魔法使いは…

だから、ここで殺す…

 

「脳無、黒霧やれ。俺は子供をあしらう。さて.........クリアして帰ろう!」

 

(確かに時間はもうほとんどない…!力の衰えは思ったよりも早い!しかし、やらねばなるまい!なぜなら私は…)

 

「黒猫少年、もしもの時は「わかってる!だから、オールマイト!!」

 

「おい来てる、やるっきゃねぇ!」

 

「『雷陣刻、っ!?」

 

平和の象徴なのだから!!

 

その瞬間、そこにいた全員が圧倒的な意志に怯んだ

 

そして、オールマイトと脳無の拳がぶつかり合った瞬間、強力な突風が生まれる

お互いの拳の衝撃でこの突風が作り出されているのだ

 

「"ショック吸収"って...さっき自分で言ってたじゃんか」

 

そして、オールマイトと脳無のラッシュが始まる

この場にいる黒猫以外の全員には2人の拳は捉えることができない

そして衝撃による風も荒くなる

しかし、オールマイトのラッシュのスピード、手数が徐々に脳無のラッシュを上回っていく

 

「"無効"ではなく"吸収"ならば!!限度があるんじゃないか!?私対策!?私の100%を耐えるなら!!さらに上からねじ伏せよう!!」

 

「流石というか、なんというか…」

 

黒猫は若干呆れていたが、他の彼らはオールマイトが血を吐きながら拳を振るうのに戦慄していた

 

(血を吐きながら…!全力で…!ただめっやたらに撃ち込んでいるんじゃない!1発1発が全部!100%以上の…!)

 

オールマイトのラッシュにより、脳無の体勢が崩れる

そしてすかさずタックル、アッパー、浮かんだ瞬間腕を掴み地面に叩きつける

 

「ヒーローとは常にピンチをぶち壊していくもの!(ヴィラン)よ、こんな言葉を知っているか⁉︎」

 

そして、彼は右手を上に突き出し自身の全パワーを集中させるようにして目の前にいる(ヴィラン)に腰が入った拳を叩き込む

 

 

 

「さらに向こうへ!

Plus Ultra!!! 」

 

 

 

脳無はUSJの天井を突き破り、雲を抜け、ついには見えなくなってしまった

 

「…漫画かよ。ショック吸収を無い事にしちまった。究極の脳筋だぜ」

 

「デタラメな力だ・・・再生も間に合わねぇ程のラッシュってことか・・・。」

 

「敵が星みたいに飛んでいったな…」

 

爆豪と轟は実感した

これがトップ、これがプロの世界、そしてこれがオールマイトの力なのだと

 

「やはり、衰えた。全盛期なら5発も撃てば充分だったろうに、300発以上も撃ってしまった…」

 

(前から思っていたけどチートじゃねぇか…)

 

黒猫は心の中で全盛期のオールマイトにツッコミをいれる

 

「さてと敵、お互い早めに決着つけたいね」 

 

「衰えた?嘘だろ…完全に気圧されたよ。よくも俺の脳無を…!チートが…!全っ然弱ってないじゃないか!あいつ…、俺に嘘を教えたのか!?」

 

(あいつ?協力者がいるのか?)

 

オールマイトは死柄木が呟いた言葉を聞き逃さなかった

しかし、

「どうした?来ないのかな!?クリアとかなんとか言っていたが…出来るものならしてみろよ」

 

「うぅうぉおおぉおおぉおおぉお…!!」

 

「さすがオールマイト、俺たちの出る幕じゃねぇみたいだな」

 

「緑谷!ここは退いた方がいいぜもう、却って人質にされたらヤベェし…」

 

(……違う!あれは…虚勢だ…!)

オールマイトの周りに煙のようなものが出てきている

緑谷だからこそ分かるそれは、

 

(土煙にまぎれてるけど…変身する時の蒸気みたいなものが出ている!!)

 

オールマイトの活動限界(タイムリミット)を知らせるものだった

 

(もう動けんぞ…。脳無とやらが強過ぎた!ぶっちゃけもう一歩でも動けば力むのも維持できん!トゥルーフォームに戻ってしまう!)

 

「さぁ、どうした!?」(あと少し…!迷え!あと少しでも時間を稼ぐことができれば…!)

 

「脳無さえいれば!奴なら!何も感じず立ち向かえるのに…!」

 

「死柄木弔…、撤退しましょう。確かにオールマイトは脳無に受けたダメージが確実に現れている。しかし、まだ黒猫の魔法使いがいます。正直な話分が悪いです。それに、」

 

黒霧の言葉は途中で遮られた

それは足元に銃弾が飛んできたからである

 

「来たか!!」

 

「ごめんよ皆。遅くなったね。すぐ動ける者をかき集めて来た」

 

「1ーA、クラス委員長、飯田天哉!!ただいま戻りました!!!」

 

「あーあ、来ちゃったな…。ゲームオーバーだ。帰って出直すか、黒霧」

 

そんなことを言っている間に死柄木を銃弾が襲う

 

「ぐっ!!」「死柄木弔!!!」

 

「この距離で捕獲可能なやつは、」

 

黒霧が死柄木を包み込みワープしようとするが

 

「これは(引っ張られる…!)」

 

「僕だ…!!」

 

13号のブラックホールで引っ張られていた

しかし、

 

「今回は失敗だったけど…今度は殺すぞ。平和の象徴、オールマイト」

 

敵は撤退して行った

しかし、

 

「置き土産です」

 

撤退と同時に黒霧がある1人の人間を出した

 

「目覚めなさい、全てを破壊する夢よ」

 

「っ!?まさか!?」

 

黒猫はすぐに分かった

だからこそ、やばいと思った

 

「ヒャハハハハハ!!ハカイ、ハカイだ、全てを破壊する!!!!」

 

それは叶えられることも無く、ただの捨てられた夢だった



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