デスゲームでこんなことやるのはおかしいだろ (カミユ)
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第1話 ゲーム開始はキチガイの行動開始と同義

どうもカミユです!
「邪魔じゃどけー!」
ぐはアォォォォォォォォぉぉぉぉぉ
「前書きと後書きは(この小説では)ふっ乗っ取ってやった基本放置だけどね」


『––––これはゲームであってゲームではない』

 

「矛盾してね?」

「それな」

「愉悦」

「とりあえずスレに書いておくか。題名は〜うーん……天才の矛盾発言ワロタw」

「そうしておくか。内容は?」

「愉悦」

「愉悦っと。SAO初日から催しが凄い。さあみんなも一緒にやってみようよ。ナーヴギア持っている人は今すぐ参加することをオススメっと。こんな感じでいいかな?」

「なんか茅場 晶彦がデスゲームがなんとか言ってたけど良いのか?これで参加する人が出てきて死んだらどうすんの?」

「実力不足プギャー」

「愉悦」

「さっきから同じことばっか言ってる奴がいるんだがどうにかしてくれませんかねぇ」

「ドラクエ」

「他のこと喋ったから問題なし」

 

 超巨大なフードを被った性別不詳の茅場 晶彦の声で話す…いや、茅場 晶彦がこれから始まるSAOというデスゲームの説明をしている時にスレを書き込む身長140cmほどしかない見た目が血でも大量にぶっかけたの?と聴きたくなるような真っ赤な髪に紫の瞳の小学生みたいに線の細い体格の少年。それにツッコミを入れていたりしている身長180cm後半の見たものが不快に感じるような紺の髪で緑の瞳の青年。さっきから愉悦とドラクエと言っている身長140cm後半の地面につくほど長い髪をそのまま放置している金髪灼眼(目が淀んでいる)少女

 

 ゲームマスターの茅場の言葉を第1層の広場にいるSAOのプレイヤー達。誰もが固唾を飲んだり冗談だと思っている中で3人は目立っていた。例えるなら、テスト中急に携帯の音がなるくらい

 

『–––––これは私からのささやかなプレゼントだ。受けとってくれたまえ』

 

「なんで?」

「こういう強制イベントみたいなものには逆らいたくなるよな?」

「周り」

「ん?周り?」

 

 何故かゲームマスターのイベントに逆らおうとする2人。しかし、金髪灼眼の少女が一言言うと同時に周りのプレイヤーの顔が変わっていく。10代後半の少女が服装そのままに30代後半のおっさんに変わったり。それぞれには手鏡がありそれを覗き込むと変化するらしい

 

「みんなが持ってるのアイテム欄のこれだよな?」

「そうじゃないかな〜?」

「やることは?」

「「叩き割る」」

「だと思った」

「ゲームマスターが思いもよらぬ行動をしないと面白くないだろ?」

「だってミラーモンスターが出てくるかもしれないじゃん。ファイナルベントぶちかますことができずにゲームオーバー待った無しは嫌だからね」

「(無言のハイタッチ)」

 

 恐らく広場のプレイヤー全員が鏡を使っただろうに3人は一向に使用しない。さらには割ろうとする。これは茅場は予測できていただろうか?天才だからできたんじゃない?

 

「しょうがない。使うか」

「チッ」

「まあまあ舌打ちしない。強制イベントは逆らえないのが常だから」

 

 3人はアイテムの手鏡を選択してオブジェクト化する。それを手に取り覗き込むと3人の見た目が–––

 

「まああっても無くても同じ容姿にしたから意味ないんだけどね」

「手鏡は必要なし」

「手鏡ェ」

 

『–––––では、健闘を祈る』

 

「健闘を祈るってさ。誰かルールブレイカー使ってくれないかな?一瞬で終わるよ」

「宝具使うな」

 

 フードを被ったゲームマスターが消えると同時にちらほらと困惑と焦りなどが広場を埋め尽くす

 

 VR MMO(仮想大規模多人数同時参加型)RPG(ロールプレイング)–––『ソードアートオンライン』。五感すべてを電脳世界に飛び込ませせる世紀の開発。頭に付ける『ナーヴギア』を用いて鉄と岩でできた浮遊城を舞台にした冒険の壮大なゲーム。先程、SAO開発者の茅場の説明により、全プレイヤーは一度もHPゲージをゼロにせずに最上層の第100層をクリアしなければならない。もし、HPゲージがゼロ…つまりゲームオーバーになるとナーヴギアによって装着者の脳に電磁パルス流されて破壊される。本物のデスゲーム

 茅場は、100層をクリアすれば生還できるらしい。各層に迷宮区が存在し、最奥のフロアボスを討伐することで上の層の転移門をアクティベートし、下の階の転移門に移動することができるようになる

 長々と説明したが要約すれば、『一度も死なずに100層までのボスをぶちのめせ』ということだ

 現在SAOプレイヤーは10000人未満のプレイヤーがログインされている。ログアウトは広場に強制転送される前に無くされた。10000人のプレイヤーが協力して100層までのボスをぶちのめせるかという現実

 さっきから騒いでいる3人はβテストに参加しており、10層までしかクリアできなかった

 

「「いよっしゃーーーー!デスゲームの開始だー!フォォォォァァ↑↑↑↓」」

 

 急に広場の中心で2人がさけぶ。何事かと周りの人は2人(近くにいる1人は除く)を奇異な目で見る

 

「デスゲームなんて人生であるかないか!しかもゲームと来た!リア○カや神様○言うとおりみたいな理不尽みたいなことは起きない!」

「楽しくなって来たねー!」

 

「「折角のデスゲームだ!ノーコンで完クリしてやる!」」

 

「まあ、完クリはともかく一度もコンテニューはできないんだけど」

 

 騒ぐ男2人に少女が空気を読めない正論を言う。周りの人々はコイツら頭大丈夫か?と心配する

 そんな事は2人は気にせずこれからの方針について話し合い始める

 

「で、どうするの〜?とりあえずβテストの時の知り合いでも探しに行く?それともレベル上げ?」

「レベル上げが良いんじゃないか?マジで死ぬならまずは個々のレベル上げとかなきゃ死ぬぞ」

「武器…何があったかしらね」

「そうだねー(?)。じゃあ素材集めに行きますか〜」

 

 3人はβテストの記憶を元にモンスターの出る草原に出る

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ところでなんで2人はプレイヤー名(プレ名)をそれにしたの?」

「考えるのめんどかった。ネタで行こうと思ったけど良いのが思いつかなかった」

「ネタ路線を突っ走る」

「僕は考えるのがめんどかったから安直にしたね〜」




プレイヤー名と特徴

Syun……紺色の髪の青年。身長189cmほど。
Haru……真っ赤な髪の少年。身長140cmほど。Fateの子ギルみたいな見た目
Ese sinpu……長い金髪の少女。身長148cm。東方projectの妹紅みたいな感じ


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第2話 高身長は乗り物になる

今回は第一層ボス攻略会議に突撃します。キチガイですし


 デスゲーム開始が開始してから今に至るまでに何千人のプレイヤーがゲームオーバーになり、その数だけ現実からもログアウトすることになった。中には自ら死を選びステージ外に身を投げたものもいるらしい

 そんなことを知った3人は–––––

 

「え?もう500人くらいゲームオーバーしたの?誰か私は神だぁぁぁぁぁぁぁぁぁって言った人はいるかな?」

「中に入るんじゃないか?」

「またレベル上がった」

 

 始まりの町から近くの草原にいるモンスターを駆逐していた。しかし倒したとしてもモンスターがリスポーンするので、視界に入ったモンスターを倒してレベル上げをしていた

 

「うーん、これなら投擲スキルカンストできるかな?βテストの時引き継いでるし」

「こっちはDEX(俊敏など)がもうちょいでカンストするぞ」

「私ももう少しでDEXがカンストする」

「カンストじゃなくて極じゃないっけ?言い方」

「フタエノキワミァァァァァ」

 

 βテスターである3人は新参からすれば高レベルだからその分スキルが高い

 そんな3人は一通りモンスターを倒して、そろそろ飽きてきたし安全圏まで戻るかー、ということになり3人は街に移動する

 

「あーそういえば今日は何処かで第1層の攻略会議があるとかなんとか」

「行くか?」

「麻婆豆腐食べたい」

「麻婆豆腐美味しいよね。僕としては今から行っても遅いと思うけど……行くだけ行ってみる?」

 

 どこの広場かは知らない3人だが、シュンのありえないほどの勘と、エセシンプ…言いづらいな。シンプで良いや。シンプのリアル技能(追跡)によって無事に第一層攻略会議が開かれる場所に向かうことに成功、その際シンプの目が怖すぎて進行方向にいたプレイヤーは路地に逃げるということが発生した

 

「え?ちょっと待てよ……なんでハルは俺の足を持っているだ?待て、まさか投げる気じゃないよな?STRがもう少しで極になるお前が投擲で投げることはないよな?そもそも投げる必要性は!?」

「え?途中参加の飛び入りなんだから少しでも目立ったほうがいいじゃん。シュンが(小声)」

「おい最後なんで言った!おい構えるな!シンプ!お前からも何か言ってくれ!」

「愉悦(ゲス顔)」

「救いがねぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!HA☆NA☆SE☆」

「そ〜らよっと!」

 

 場所がわかればこのキチガイ達は普通ならありえないことをするのは火を見るよりも明らかだ。そのうちの1つが人間柱だ。そもそも180cm後半のシュンを140cm程しかない華奢な体格のハルが投げるところか持ち上げることすら困難だろう

 それが現実ならば

 現在のハルのSTRはβテストから上げていたのでもう少しで極寸前だ。シュンは前述の通りDEXが高い。あとシンプも。これはゲームだからこそできる事であって、現実でこんなことはまずできないし、出来たとしてもやられた本人は人生をログアウトする事になるのでオススメはできない

 シュンは2人は改めてキチガイだと言うことを心の中で思い、何故か直立状態から全く動けないまま投げられる。ほんの少しのブレもなく投げ出されたシュンは投擲スキルカンスト寸前のハルにより、ボス攻略会議場所に直行している。更には–––––

 

「「ぴょっ」」

 

 直立状態のシュンの背中に桃○白みたいに乗る

 その光景を見た近くのプレイヤーは

 

「なんでドラゴン○ール?」

「楽しそうだな。俺は天津飯かチャオズかと言われればチャオズ派だ」

「俺天津飯」

 

 現在の自分たちの立場とは思えない行動に苦笑いを浮かべることしかできない2人だった

 

 

 第一層ボス攻略会議の舞台である広場には約50人のプレイヤーがいた。その中にキリトがいた。キリトの視界にはこの会議を開いた『ディアベル』という青髪のプレイヤーは簡単な自己紹介をしたあと、ボス攻略の話をしようとした時に『キバオウ』という関西弁で話すプレイヤーが声を張り上げて前に出た

 

「この中に5人か10人!詫び入れなきゃ奴がおるはずや!」

 

 その言葉でその場の空気が張りつめるように変わる

 が、それは長く続かなかった

 

「なんやアレ」

 

 さっきまで怒りの表情だったキバオウの顔が変わる。それはキバオウからみて角度45度の上空から人が飛んでくる。正確には人の上に2人が乗って飛んできている。そのままキバオウ一直線飛んで行くと思われたが当然そのまま真っ直ぐ行くわけもなく徐々に降下して行く

 そして、その飛んできた飛行人体はキリトへと向かう

 

「はっ!?!!??なんで俺に!?」

 

 キバオウが静かになると同時に硬直しているのが分かり、視線を追うとなんと人が飛んでくるではないか

 これにはキリトもビックリ。いきなりの出来事で反応できないキリトへ飛行人体は顔面から激突する。キリトへ激突する際、上に乗っていた2人はちゃっかりキリトの横へ着地している

 

「ウボア」

「なんで、俺に向かってくるんや!グハァ!」

「へ?俺にも!?アバラ!」

 

 キリトへ激突した飛行人体は直立状態のまま宙へまい、ステージにいるキバオウへ向かい、キバオウの少し前の地面でバウンドしてからキバオウの顎に頭突き。まだ勢いは止まらずにキバオウの近くにいたディアベルにも激突

 ディアベルに当たってから地面に突き刺さる。そうしてやっと飛行人体シュンは直立状態が解除される

 

「いやー途中参加してすみません(^U^)。 ところでどこまで話しました?」

「こ……これはゆ…愉悦wwwwww」

 

 飛行人体シュンから降りたハルは軽い口調で謝る。そしてこの惨状を作った本人は今現在起きたことに関してはスルーした様子。これを見たシンプは肩を震わせて笑っている




次回はハルの性格がわかると思います


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第3話 『性格がおかしい=キチガイ』の方程式は成り立つ

今回はハルのキチガイなる所以が披露されます
話は進みません


 現在のシュンはディアベルの近くで頭から膝くらいまで地面に突き刺さっている。先ほどの出来事は普段温厚な彼だとしても解せないだろう

 

(出たら真っ先に勝負を仕掛けるか)

 

 そう心に誓い、もぞもぞと動き出した。側から見たら気持ち悪い事この上ないだろう。しかし本人は至って真面目だ。この世界がゲームではなく現実なのならばとっくに死んではいるが

 

「うおォォォォォ!!!!!燃えろー!俺の中に眠る何かー!!!」

 

 地面の中で全力で叫び、ろくにSTRをあげていない力で全身の力を使う。結果としては抜け出せた

 

「ハ(怒気)…ル(冷静)…お前またやったのか(呆れ)?」

 

 最初は怒気を含まれていたが、目の前の光景にシュンは怒気よりも呆れの方が優った

 何故なら、シュンの目の前ではキバオウがハルを畏怖の目で見ながら尻餅をついていたからだ

 シュンの問いかけにハルは平然と言う

 

「いや?シンプが…」

「ほう?」

「あ、すみません。はい、僕がやりましたなのでその剣をお納めくださいシンプー!」

 

 いつものような口ぶりでシンプに罪をなすりつけようとするが威圧的なシンプの声と共にゆっくりと抜刀される片手剣に、ハルは早口で謝ってから振り下ろされる片手剣を真剣白刃取りする

 2人がふざけあっている時でもキバオウが尻餅をついている。ディアベルはどうしたものかと頭を抱えている

 

(あー、こりゃあハル少しはしゃいでないか?一層のボス攻略はパスかな)

 

 どうしてキバオウが尻餅をついているのか。それはシュンが脱出する10分前まで遡る

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「痛た……何するんやワレ共!」

「?」←名前を言われないと反応しない体制の欠伸

「?」←そもそも自分は関係ない(と思っている)ので今日の夕飯は麻婆豆腐にしてもらおうと考えている顔

「お前らや!そこのデカブツに乗って来たお前ら2人や!」

「ねぇシンプ。デカブツって何かな?」

「さあ?デカブツがわからないのに乗ってくるってさらにわからない」

 

 キバオウはこの2人に何を言っても意味がないと察したのか、立ってある2人を怒鳴りながら座るようにいう。が、それを拒否するような行動をする2人を飛行人体にぶつかったキリトが座るように言うと笑いながら座る2人。キバオウの苛立ちがさらに上がっていくが仕方がないこと

 ステージ上ではディアベルはすでに立ち上がっている。その近くに突き刺さっているシュンは脱出を試みているらしく、気持ち悪い動きをしている

 

「ねぇシンプ。あの青髪の人の近くで動いている人の足が動いているんだけど怖いよー」

「仕方がないね。あとで引っこ抜いてあげましょう」

 

 やった張本人は気味がるような様子で隣に座っているシンプに話しかける。それを聞いていた近くに座っているキリトはどこかでこの2人とあったような気がしていた

 

(この2人……確かβテストであったような……)

 

 3人がそれぞれ考えているとステージ上のキバオウは飛行人体によって中断されてしまったことを怒鳴り散らすようにいう

 

「何か言っているね。怒鳴り散らしすぎて何言ってるのか全くわからないよ」

「確かに(早くシュン出て来てくれないかな)」

 

 キリトの補助も加えて2人が理解するのに5分かかったとか

 簡単にまとめれば、キバオウは新参プレイヤーを見捨てたβテスターが気に食わないからアイテムと金を全て置いて土下座しろということらしい

 

「は?あの人(頭)大丈夫かな?過ぎた事じゃん。冷静に考えればおかしいでしょ。デスゲームになったSAOのルールに則った死であるから憤りを感じるのは」

「早くシュン脱出しないと」

 

 キバオウの憤りは行き場をなくしたものだ。知人を亡くした気持ちは本人しかわからない。それをハルはどうでも良さそうに言葉を吐き、そっぽを向いてしまう

 それを視界に捉えたキバオウは即座にハルに憤りを失った怒りの矛先を向ける

 

「そこのワレェ!さっきから何ゴチャゴチャほざいとる!」

「さー何のことだか」

「とぼけるでないわ!名を名乗れ!」

 

 キバオウの指示に従いハルはやれやれ、といった風に名を名乗る。この時点で愉悦部の部員であるシンプはどこかに録画機器がないか探すが、ゲーム内だということを思い出し舌打ちをする。さらに、キリトは「こいつらと一緒にいると矛先向けられそうだから離れとこ」と、そそくさと距離を取る

 

「えー、どうもハルでーす。何故かβテスターに怒っているカルシウム不足のキバオウさんから指名入りましたー」

「このクソガキ!」

 

 年上に対して敬意というものを全く表さないハルに激昂するキバオウ。当然だ、殴れ

 

「つまりまとめれば、第1層攻略に当たって、βテスターは信用できないから信用できるように指定したものを出せと」

「せや!」

「んー、じゃあキバオウさんは参加しなければいいんじゃない?」

「は?」

 

 キバオウは虚を疲れたようなまの抜けた声を出す

 

「いやいや、は?じゃなくて、不安があるなら参加しなければいいでしょ。βテスターがこの中に居るとして、指定されたものを出したからって安易に信用しちゃうの?不用心だよ。例えるなら通り魔が出るという道に深夜1人で音楽を聴きながら歩くようなもの。アイテムを奪われた恨みとか難癖つけられて後ろから刺されて、ハイ、キバオウの人生はおしまいちゃんちゃん、になるかもしれない。今の今までで何が起きたのかはわからない。見たことのないプレイヤーが500人くらいログアウトした。でもそんなものはテレビで放送されている殺人事件の犠牲者を見ていちいち悲しむようなもの。毎回悲しんでいたら身がもたないよ。もしかしたらリア友が目の前で殺されたかもしれない。もしそうなら今の憤りはおかしいよ。βテスターだからって全く関与できないところでプレイヤーが殺されそうになっているところにスーパーマンみたいに行けるわけないでしょ」

「な、何いってるんやお前」

「はい、ストップ」

「うわ、何をするやm…」

 

 ハルがキバオウに詰め寄りながらまくしたてるように言う。更には目に光が灯っていなかった。キバオウは言い表すことのできない恐怖で尻餅をついてしまった。キバオウから見ればハルは神話生物に見えていることだろう

 シンプはキバオウが尻餅をついた時点で愉悦部部長としての行動よりもハルの暴走を止めるために動いた

 

「ハルは正気を取り戻した」

「取り戻していないやつ」

 

 ハルが元に戻るとシンプと何事もなかったかのように話し始める

 それとほぼ同時に地面に不時着して突き刺さっていたシュンが怒気を〜〜(冒頭へ)

 

「えー、つまり、ハルのスイッチが入ったのか。愉悦部部長、君はよくやってくれた。今日の夕飯は麻婆豆腐だ」

「ふっ同然だ(綺礼ボイス)」

 

 ハルのスイッチとは、ハルが、「それはおかしいよ!(苗木君ボイス)」と思ったら徹底的に考え、あまりにも飛躍しすぎる考えを本人に言ってしまうこと。この事が原因でクラスメート20人と、教師5人の心をポッキリおった。これを受けて、主にシュンがそのスイッチが入る前に対処、できなかった場合は精神分析をかけることになっている

 

「あーはいはい、じゃあ俺たちは第一層ボス攻略には参加しないから。ご武運を祈っておくよ」

 

 シュンはさっさとこの場から去りたいがために適当にまくしたてるように2人を担ぐ。が、それを許すハルではない

 

「え?なんでまた持ってるの?」

「え?今からレベ上げするからここからの直行でいけば早いじゃん。何言っているの?」

「助けてシンプ!」

「助けるとでも?」

 

 シンプの言葉が合図になり、シュンは再び飛行物体になった

 3人が嵐のように去ってからステージにいたキリトは

 

「なんだったんだあいつらは」

 

 呆然とするしかなかった




3人の性格

シュン……温厚、面倒見が良い
ハル……情緒不安定、思ったことを言える偉い子
シンプ……Fateの綺礼参照


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第4話 キチガイは空気を読むのが苦手

今回は第一層ボス攻略の話です
流石に第2層は参加するでしょう


「ねえ、もうすぐ一層のボス攻略が良くも悪くも終わった頃じゃない?行ってみる?」

「そうだな。もうすぐDEXが極まるし行ってみるか」

「ユニークスキル出ない。もうそろそろいい頃だとは思うんだけど」

「いや、それは無い。速すぎる。あるとしても40層超えたあたりじゃないか?」

「シンプは綺礼のかぎつめ見たいのじゃない?名前忘れた」

「黒鍵な。投擲剣」

「それって僕の方があってない?」

「知らん。あと独自の八極拳を練習中」

「こいついつかギルをサーヴァントとして連れていそうだな」

「子ギルに似過ぎているハルはやばい。やっぱり愉悦部は必要」

ランサー(兄貴)!ーこいつを殺してくれー!」

 

 第1層のボスまで行こうと言う話からユニークスキルの話になった。こいつらにまともな言葉のキャッチボールができるとは思えない

 

「さーて、じゃあ行きますか」

「誰が死んでいると思う?」

「死ぬの前提かよ。じゃああの青髪の人」

「キバオウ一択」

 

 ボス部屋までの道すがら話ならがらボス攻略で誰が死んでいるかの話し合いになる。不謹慎すぎる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 所変わって第一層ボス部屋。ボスにとどめを刺したのはキリト。そこに至るまでに広場で集会を行った青髪のディアベルが犠牲になった。ボス部屋にはボス攻略のリーダーの喪失とクリアに一歩前進した喜びが合わさったような空気が漂っている

 

「なんでディアベルはんを見殺しにしたんや!」

 

 そんな空気を断ち切るような特徴的な関西弁を話すキバオウが声を荒げて叫ぶ。空気を読まない発言にハルたちがこの場にいたら文句の一つや二つ言われていただろう

 

「おい、見殺しってのは失礼だろ」

 

 そう言ってキバオウに一歩踏み出す大柄な色黒のハゲ……ゲフンゲフン、スキンヘッドのプレイヤー『エギル』は落ち着かせるためにキバオウに手を伸ばすが叩かれる。さらにヒートアップしていく

 

「そうやろがぁ!テスターどもは知ってたんや、アイツが刀使うこと!最初から情報伝えとったらディアベルはんは死なずに済んだんや!」

 

 その言葉に少しずつ感化されて行った周りのプレイヤー達はザワザワとする。それもそうだ。第一層ボス攻略に嘘を紛れ込ませたβテスターが居るはずだ、と

 

「きっとアイツら元βテスターだ…………だからボスと攻撃パターンも知っていたんだ!!知っていて全部隠していたんだ!」

 

 いるかも分からない相手を探すためにどんどん騒ぎは大きくなっていく

 そこに一人の男性プレイヤーがキリト達に人差し指を向ける

 

「他にもいるんだろ!βテスターども!出て来いよ!」

「…」

 

 男性プレイヤーから始まって周りのプレイヤー達がキリト達に罵倒を浴びせる

 こんな状況だが、キリト達が逃れることはできる

 ディアベルはラストアタックを狙って前に出たが返り討ちにあった

 や、

 ディアベルのHP配分が悪かったで押し通すか

 など、あるが、それでもいるかも知れないβテスターを探す流れは変わらない

 そんな中、大声で笑うものが現れた

 

「………あっはははははははは…」

 

 罵倒を滝のように浴びせられていたキリトだった。顔には満面の笑み……ではなく皮肉を込めた悪意のある表情を浮かべて立っている

 

「ハハハハ……元βテスターだって?俺をあんな素人連中と同じにしないでほしいな」

「な、何やと……!」

 

 キリトのセリフにキバオウがすぐに食らいつく

 

「SAOのβテストに当選した千人の内の殆どはレべリングのやり方も知らない初心者だったよ。今のアンタらの方がまだマシさ。でも俺はあんな奴等とは違う、俺はβテスト中に他の誰も到達できなかった層まで上った!!ボスの刀スキルを知ってたのは『ずっと上の層で刀を使うモンスターと散々戦ったから』だ。他にも色々知っているぜ?情報屋なんか問題にならないくらいな」

「チートや、そんなんチーターや!」

 

 キバオウの言葉にどこからかβテスターでチーターだから『ベーター』という声が上がる

 その声が耳に届いたのかキリトが言葉を放つ

 

「『ベーター』か。良い呼び名だな、それ」

 

 口角を上げてからアイテム欄を開き、ラストアタックボーナスで得たコート・オブ・ミッドナイトをオブジェクト化し肩にかける

 

「そうだ、俺はビーターだ。これからは元テスター如きなんかと一緒にしないでくれ」

 

 そう言ってキリトは踵を返し、第2層に続く階段に向かって歩き出す

 

(これで良いんだ)

 

 そう、心で何度も唱えながら

 

 

 

 

 

 

 

 キリトが階段を上って見えなくなった頃にボス部屋の扉が開く……………一部を破壊して

 

「あれ?扉壊れちゃった。不良品じゃない、この扉」

「おかしいだろ。STRが最大ちょっと前でも扉は破壊できないだろ……多分。バグか?」

「バグを引き起こすほどの筋力値って事だろ気にするな」

「いやそれはもはやBANされても文句言えないような」

「え?こういうバグが発生するSAOのゲーム自体が悪いんじゃないの?」

「スッゲェ暴論でたな。茅場がこれ聞いていたら強制ログアウトになるぞ」

「つまり、僕は一足先に誰よりも早くデスゲームから脱出できるってことじゃんやったー!」

「いや、人生のログアウトになるってこと」

「自業自得すぎてなんとも言えない。が、これでまた一つ世界が平和になるな。チッ」

「あれ?シンプ?なんで世界が平和になるのに舌打ちしたの?」

「性格」

「性格なら仕方がないね」

 

 なんともその場の空気にそぐわない調子で話す3人が入ってきた

 ボス部屋に入ってから辺な空気が流れていることにいち早く気づいたハルが、いつもと変わらない口調で口を開く

 

「あれ?なんだろうこの空気。なんかあれだね。自分たちを率いていたリーダーが死んじゃってしまったような空気。となるとディアベルさん…だっけ?ログアウトしたってことなのかな?」

「ディアベル?」

「青髪の人。広場にいたでしょ」

 

 シュンは何か考えるように手を顎に当てて記憶の中を巡っていく

 

「なんやお前たちか」

「チッ!なんでキバオウ生きてるんだよ」

「なんやて!」

「どうどう……」

 

 考えているシュンは基本的に動かないので珍しくハルが落ち着かせるようにする

 

「それで?ボスを倒したって事は誰かもう二層に行ったんでしょ?早く行かないとゲームクリアできないよ?」

「そんな気分でもないわ!ったく」

「うわお…なんだろうこのピリピリした空気。ディアベルさんがログアウトしただけでこうなる?」

「ところで、ボスはどうだったの?」

 

 シンプがキバオウにボスはどう行ったやつかと尋ねる

 

「あ?巨大な青い牛みたいなやつで刀スキル使ったで」

「「え(は)?」」

 

 キバオウの言葉にβテスターのハルとシンプが一緒に声を出す

 

「いや?第1層のボスは刀スキル使わないよ?」

「ディアベルが死んだのって、刀スキルを急に使われたから動揺して動けなくなったところを攻撃されたのか」

「なんで、お前らボスのこと知ってるんや」

「いや僕たちβテスターだから」

 

 その言葉でボス部屋の空気が凍りついた。ような雰囲気が漂う

 

「お前らもβ……」

「ちょっと待って!」

 

 激昂したキバオウの言葉を遮るようにハルたちに向かって早足で駆け寄る1人の少女、栗色の綺麗なロングヘアの15歳ほどの少女、アスナ。彼女はキリトとチームを組んでボス攻略を行った1人だ

 

「βテストの時にボスは刀スキルを使わなかったのよね?」

「YES !YES!YES!」

「じゃあキリトくんはなんで自分だけが罪をかぶるような事をしたのかしら」

「思い出した。ディアベルってプレ名がβテストの中にあった」

 

 さっきから黙りこくって考えているような仕草をしていたシュンが声を出す

 その言葉で何度目かの空気が凍った。なんど凍っているんだよ、とハルがいいそうな気もするが

 

「まあなんかこの空間の空気がマイナスに行っているから僕達は第二層に行くね!もう誰か先に行った人いる?」

「キリト君が……」

「なんやて工藤!」

「せやかて工藤」

 

 さっさと次の層に行こうとする3人組。もはや当然なのか、ハルがシュンの足を持つ

 

「あぁまたか」

「行け!水平射出飛行人体シュン!」

 

 もはやハル(こいつ)を諦めているのかシュンは第2層の階段にぶつかりながら反射して第2層に突入する

 

「どうなってるんや」

 

 キバオウは何が起こっているのかまだ把握しきれていないように呟く

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 第2層の森林の中を歩くキリトは背後からの叫び声に振り向きたくないと思いながらも振り向く

 そこには顔面がボドボドになっているシュンがドアップで視界を埋め尽くしていた

 

「うおおオオォ!!!!」

 

 反射神経のみでしゃがんで回避するキリト。流石だ

 シュンは木にぶつかってより一層顔がボドボドになったところでシュンを投げた張本人が現れる

 

「あっれれ〜?こんなところに人がいる。って広場の人!君が最初に来てたんだ」

「あんた達は……」

 

 呆れと同様の混じった視線を2人に向けるキリト。そういえばこいつらβテストの時にもおかしなことやっていたな、と過去を思い出していた

 

「まあ折角だからフレンド申請しておくね。何かあったらシンプがそっちに行くと思うよ」

「いや、お前達は……」

「ん?君は……あーβテストの時にいた人!なんか思い出せなかったよ。次の街まで一緒に行かない?」

「………………わかった……」

 

 人の話を全く聞かないハルにキリトが折れた。大人の対応のキリトであった




3人の武器

シュン……現在曲刀。後に変えるかも

ハル……片手剣

エセシンプ……直剣一筋


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第5話 キチガイと一緒にいるやつがまともであることは少ない

今回は第2層ボス攻略です。ところでシュンがまともだと思ってました?


「なんだァ!?そののろまな動きはよォ!!!」

「え?誰?」

「シュン括弧戦闘時発狂モード括弧閉じ」

「いやいやいや!変わり過ぎだろ!?」

「いやいやいやいやいやいやいやいや、こ○亀の白バイの人もそうでしょ。だから問題ないよ」

「いや、それでもあの変わりようは異常だ!」

 

 現在第二層ボス部屋では、戦闘になると性格がガラリと変わってしまうシュンにツッコミを入れながら頑張っているキリトに、少し離れた場所から投擲スキルでシュンが鍛治スキルを上げる為に作った片手剣やら曲刀やらを投擲スキルで投げて楽しんでいるハルが受け答えをする

 

 キリトはボス部屋に入る前の攻略会議では、キバオウに、

「お前は周りの取り巻きたちを倒してくれ」

 と言われたので参加できないと思っていたが、経験者は必要だと考え、参加できるようだ。そんな訳でボス部屋の扉の前に移動したら、キチガイ組が先に来ていて一緒に行こうということになった。ん?前話の後はどうなったのかって?キリトとキチガイ組がフレ登録したよ

 シュンがおかしくなったのはボス部屋に入った瞬間からだ。いきなり

「ヒャァァァァァァァ↑!我慢できねぇ!(汚物)は消毒だ!立ち向かってくる敵は優秀だ!動かなくなる敵は雑魚だ!何回斬れるかな!?何回で斬れなくなるかな!?ヒャッハー!!!!!!!!!!!」

 と大声で叫びながら全速前進☆しながら取り巻きに突撃していくシュンを見てキリトと他のいつものシュンを知っている人が動けなくなる

 それから現在に至る

 

「まだ戦闘発狂モード(アレ)なだけ良かったよ。時々見境なく誰これ構わなく殺そうとするときあるからね」

「1番の常識人が1番危ないやつだった」

「アレをみても?」

 

 ハルが指差す方向ではシンプがモンスターに気付かれずに四肢を斬ってから首を斬り落とす(満面の笑み)光景があった

 側から見れば夜道に現れる切り裂き魔を連想させるほどで、キリトの背筋に悪寒が走る

 

「3人の中でまともな奴が1人もいない…………」

「いやいや、僕は常識人でしょ」

「どの口がほざく」

「この口」

 

 2人は即席の掛け声でスイッチをしながら取り巻きどもを倒していく

 するとボスに向かっていったキバオウがピンチになる

 

「キリトー。悪いけど10秒くらい1人で戦って」

「え、まあいいけど…………っ!」

 

 キバオウがピンチになるのを見たハルはキリトに言う。キリトは別に問題は無いが、気になりハルの方を見ると投擲スキルで刀をボスに向かって投げていた。ここまでは普通だが、数がおかしかった

 刀を投げたかと思うと既に手には刀が収まっていて俺を投げるを繰り返している。右手で投げて左手で刀を出すを短い時間のうちに行なっていた。SAOではソードスキルを使用すると硬直状態になる。主にボス戦闘では、ボスの攻撃をタンク(攻撃を受け止めたり受け流したりする)だけでは防ぐことはできない。そこで『スイッチ』というものがある。攻撃するプレイヤーが入れ替わるとともに、敵のターゲットが入れ替わったプレイヤーに移るものだ。ターゲットが入れ替わったプレイヤーに移っている時に、回復などをするため、必要になってくる

 が、この3人は基本的にはそれを使用しない。キリトが回復したいときにハルとスイッチをしているが、それ以外では後ろで投擲スキルで周りに攻撃しているだけだ

 周りで超スピードで暴れているシュン(キチガイ)や、モンスターの背後から悪趣味な攻撃をしている(シンプ)はまだソードスキルを使っていないから連続攻撃ができているが、投擲スキルはソードスキルだ。なのにラグを感じさせないスピードで攻撃しているハルはおかしい

 

「た…助かったで!」

「早く回復してね!」

 

 窮地を脱したキバオウはボスから離れて回復ポーションを飲み始める

 

「シュン(くまなく斬り裂いて!)!」

「いやっほォォォォォォォォォォォォ!!!狩りの時間だぜェェェェェェェェェェェェェェ!!!!」

「前だけに敵がいるとは限らないわよね?」

 

 ハルが投擲スキルで削った体力が残りわずかになったらハルが大声で圧縮言語を叫ぶ。と、同時にシュンがありえない速さでボスまで一直線に突っ込んでいき、シンプはいつのまにかボスの背後に回ってアキレス腱あたりを執拗に直剣で斬っていく

 

「ダメ出しにもう一本」

 

 シュンとシンプがボスのHPをドットくらいしか残っていないときにソードスキル使用後の硬直が起こる。しめたと言わんばかりにボスが大ぶりの攻撃をするが、ハルは投擲スキルで刀を投げた。ボスの眉間に刺さり、ボスは消えた

 

「眉間にヒット!あぁ〜^心がぴょんぴょんするんじゃ〜^」

「こいつ難民か」

 

 ボスを倒した事により真のボスが現れるが、お構いなく心がぴょんぴょんしているハルは背後からモンスターに攻撃されるが跳躍して躱す

 

「おー危ない危ない。さて、」

「ん?なんで俺を見るんだ?おい待てその顔やめろいややめてくださいお願います」

「前々から思ってたんだよねゲームの世界、SAOで人を掴んで振り回したらダメージはあるのか。一度シュンで試そうと思ったんだけども逃げられたんだよね」

「いやだからって俺で試す必要はないんじゃないかな〜?」

「近くにいたキリトが悪い」

「あらいい笑顔ですこと」

 

 満面の笑みから繰り出される速さは尋常じゃなかった。ハルはDEXをあまり上げてはいないがプレイヤーが姿を捉えられないほどの速さでキリトに近寄り、片手でキリトの足を掴む

 

「離せー!嫌だ!俺は武器になりたくない!」

「武器はちゃんと持ってね。そうしないと本体にダメージを負う事になるよ」

「おいマジかよこのキチガイ本当に人を振り回そうとしているぞ!やめろ!死にたくない!死にたくなーい!」

「これってソードスキルに……あ、なった。良し!!回転して突撃する蒼い槍兵(ブーメランサー)じゃないね。槍使ってないし蒼くないし。じゃあ回転して突撃する黒い剣士(ブーメランソードマスター)!」

「なんだそのネーミングセンス〜!うわわわわわわわわわわわ!!!」

 

 どこぞのランサーみたいなかわいそうな目に遭う黒の剣士キリト。あの後ランサーは死亡してしまうのだがゲームの世界ではそうなる訳もなく、ボスの額に剣が突き刺さり、ボスが暴れる

 暴れるボスに執拗にアキレス腱を斬るシンプと全身を回りながら(笑いながら)斬りつけているシュンによりボスは倒された

 

「ラストアタック誰になったー?」

「若干の差で私」

「あー終わったー」

「変わり用の早さよ」

 

 ラストアタックはシンプになり、ラストアタックボーナスを得る。シュンは何事もなかったかのようにいつも通りに戻る。この変わり用の早さは尋常ではない

 

「さー!次の層に行こう!」

「その前に回復しないと」

「俺はそこまで食らってないな」

「僕もー」

「キチガイめ」

「ブーメランすごいっすねw」

 

 キチガイ3人は第3層に続く階段を登り始める

 

 その頃、完全に忘れ去られているキリトは

 

「あいつら絶対許さん」

 

 残りHPドットのところでギリギリ生きていた




3人がキリトをどんな奴なのか

シュン……βテストにいた人

ハル……フレーンド!

シンプ……Fateの話をしたい


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第6話 キチガイギルド設立

第三層に来たらまずギルドの設立は必須だと思うんですよ。え?必須無いって?僕もそう思います


「さて諸君。私は戦争が大好きだ」

「うん。大好きさ☆」

「なんだこの2人」

「と言うわけで3層に来たんだからギルドでも作らない?」

「何が『と言うわけで』だよ。戦争が大好きからそこまで行った経緯を教えてくれないか?」

「ボケじゃない?ほら、常に頭がボケているじゃん☆」

「…………(静かに直剣を取り出す)」

「……シュワっと!(真剣白刃取りの構え)」

「何やっているんだよ。あとハルは文の最後に☆付けるな」

 

 第3層の街の酒屋に3人のキチガイが出現していた。上の会話を要約すると『戦争が好きだからギルド作ろうぜ』らしい。何言っているんだこの聖職者

 

「じゃあ候補を挙げよう」

「鉄華団」「華々しく散れ」

「バルス」「滅びろ」

「オルガ」「止まるんじゃねぇぞ」

「這い寄れ……」「やめろ」

「いやいやクトゥルフ……」「呼ぶな」

「幼女戦記」「男が2人いる時点で察しろよ」

「愉悦部」「俺抜けた方が良いかな?」

「仮面ライダー」「この世界では変身できない」

「ここは俺たちに任せて先に行け!」「なぜ死亡フラグを立てる」

「大丈夫だ問題ない」「なんだ?お前たちは人生をログアウトしたいのか?」

「もう何も怖くない!」「マミってたまるか」

「サーヴァント」「聖杯戦争はゲームの中で…ゲームの世界の中だった」

「雑種」「却下」

 

 ハル→シンプの順番で候補を挙げていくが、シュンは切り捨てるようにして拒否する

 そんな中酒屋に入るプレイヤーが1人、第1層のボスのラストアタックボーナスでドロップした黒いマントを羽織っているキリトが入室した

 

「げっ」

「まあ待て待て、何が『げっ』なのか教えてもらおうかな?」

 

 キチガイ3人を認識したキリトはすぐに周り右しようとするが、シュンのありえないDEXによって阻止されてしまう。ちなみにこの時点でシュンのDEXは極まっている

 

「何でお前たちがいるのか分からないが、俺はこれから散策するんだ」

「じゃあ一緒に行かない?キリトが死にそうになっても僕たちがどうにか出来るし」

「遠慮しておくよ」

「俺はキリト。ソロプレイヤーだ(キリッ」

「キリトだけに?」

「「HA☆HA☆HA☆HA☆」」

「うまくねぇよ!笑ってんじゃねぇよ!」

「キリト……ご愁傷様。こいつらに目をつけられたら俺と同じようになってしまうぞ」

「シュンさん合掌しながらいわないでくれ。俺はあんたみたくなりたくない」

 

 これ以降は省略させてもらう。どうしても知りたいのならこれだけは言っておこう。キチガイに近づきすぎると面倒くさいことに、長話(どうでも良いこと)を延々と話される

 

 落ち着いたキチガイたちからここで何をやっているのか教えられたキリト(キチガイに包囲されている)は一緒に考える(強制)ことにした(された)

 

「じゃあ"卍血盟の騎士(ブラッディソルジャー)卍"ってのはどうだ?」

「…………キリトって今何歳?」

「14だけど」

「あ〜〜〜〜うん。アレだね」

「アレだな」

「愉悦……www」

「おいなんだよその、頭大丈夫か?みたいな反応は」

「そのままの意味だよ、ザッツライト!」

「いや、まあ、確かに中学2年ともなればその可能性は出るけどさ」

「仕方がないね。10年後に"卍血盟の騎士(ブラッディソルジャー)卍"って言ったらどう反応するか楽しみ」

「良いと思うんだけどなぁ」

 

 キリトのネーミングセンスにキチガイ3人は笑ってしまう

 

「んー、やっぱギルド作る必要ってあるのかね?」

「無いな(即答)。そもそも俺たち3人しかいないだろうし他は入らないだろうし」

「打打打打打打打打打打」

「どうしてそうなる」

「じゃあくじ引きで決めない?」

「別に良いが」

 

 そんなわけでどこから出したのか、何故かキリトがくじを引くことになった。案を上から1、2、と書いていく高DEX組

 

 そしてキリトが引いたのは9番の『ここは俺たちに任せて先に行け!』になった

 

「キリト……」「キリト……」「キリト……」

「な、なんだよ……」

 

 

 

「「「そんなに(僕・俺・私)たちがフラグを回収して欲しいの(か)?」」」

 

 

 

「辞めろ!そんな目で俺を見るな!」

 

 そうしてキチガイ3人が群がるギルドが設立された。後にキリトが語る

 

「俺は悪くねぇ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「でも実際ギルド必要ないよね。大切なことなので2度言いました」

「もう設立したんだが……」

「悪くはない。祈りでも捧げようかな」




3人の役割

シュン……前線特攻ヒャッハー

ハル……メイン火力&(一応)タンク

シンプ……あまり表に立たずに裏でこっそりと敵を倒していく。時々タンク


ちなみにギルド名はダイスを振って決めました。まさか死亡フラグになるとは思いませんでしたがw


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第7話 クォーターポイント?何それおいしいの?

今回はただやりたかっただけです。あまり気にしないでください。次回はどうしようか考え中


「ボス戦で死亡フラグを何回立てたら死ぬかやってみない?」

「フラグなんて回収するときはするししない時はしないだろ」

「黒鍵って武器で出てこないかな」

「そういえばSAOってコラボやらないよな」

「言われてみればやらないよね。仕事してよ茅場。個人的にはFateはやってほしい。クー・フーリンのゲイボルグもしくは青タイツの兄貴が欲しいな〜。武器にしたい」

「じゃあ私はランスロットの宝具が欲しい。騎士は徒手にて死せず(ナイト・オブ・オーナー)アレは単純に強い」

「じゃあゲイボルカー」

「なんか曲がれずに死にそう」

「ギルド名に恥じない行為」

「そもそもSAOに乗り物ってところを指摘しないのな。お前らは」

「魔法使いたくない?」

「おい、この世界の名前を言ってみろよ」

「ソード・アート・オンライン」

「ソードの部分が詐欺になるだろ」

 

「いや、お前ら作戦会議に参加しろよ!!!!!」

 

「嫌だ」「拒否」「愉悦」

 

「なんでここに居るんだよ」

「キリト君が勧誘してきたから」

「まあそうなんだが……」

 

 第25層のボスの攻略会議をするために集められたプレイヤーが集まっている。中にはキリトやアスナ、エギルなどが居る

 

「作戦会議に参加する気がないなら帰れよ」

「そうすると僕達『ここは俺たちに任せて先に行け!』が特攻しに行きますが?」

「死ぬ未来しか見えないな」

「転移結晶はみんな持ってるから問題ない」

「使えなかったらどうするんだよ」

「後から来たやつに『ここは俺たちに任せて先に行け!』って言ってその場に残る」

「ボスを倒さないと次に進めないんだけどなぁ?」

「いやいや、来たって言っても扉を閉めたなんて一言も言ってないよ?だからこの場合は『ここは俺たちに任せて先に扉を出ろ!』って言うことになるのだよキリト君」

「こいつウゼェ!」

 

 ハルとキリトの会話(ハルの一方的)をシュンが一瞥すると作戦に加わる

 

「それで…「はっはっはっ!!あー!!」……少し待っててくれ。野郎ぶっ殺してやるわ!」

「かかったなアホがァ!」

 

「はあ…………もうヤダアイツら」

「キリト君……ドンマイ」

「アスナ……俺この層で死ぬかも…………胃が」

 

 その光景を同じ場の離れたところで見ているゲーム主催者、茅場 晶彦が『ヒースクリフ』と名乗りゲームに参加していた

 

(私の夢にまでみた光景を彼らはみさせてくれるか………………………………いや、100パーセントないな)

 

 自分がデスゲームをやってまで叶えたい願いを彼ら『ここは俺たちに任せて先に行け!』の3人は壊しそうである。が、殺すのは目立つだろう。モンスターで始末する事も視野に入れようとしたが、何故か、本来のプログラムでは行うことのできない事を平然とやっているのだ。つまり、彼らは自覚の有無はともかくバグを起こしているのだ。これは由々しき事態だ。特にあのエセシンプのいうプレイヤーはおかしい。ユニークスキルに《怪談・メリーさん》と言うものがあるのだ。効果はメッセージを送った相手の背後に回ることのできるスキル。本来は電話なのだが、SAOには無いのでメッセージになるのは分かるが、何故これが出たのかがわからない

 

「頼むから…………………………どうか、私の夢を壊さないでくれ」

 

 切に願うゲームマスターであった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんだなんだよ何ですかァ!その遅っせェ斬撃はよォ!もっと丹念込めて殺す気で振り回せやー!」

「シュン!少し足止めして!」

「足止めをするのはいいが、別に倒してしまっても構わないのだろう!」

「そうだけど死なないでよ!?弓兵じゃないんだから!」

「でも剣使ってるよね」

 

 25層のボスはクォーターポイントとして設定されており、今までのボスよりも強くされている。見た目は双頭巨人型の大型ボスで、高い攻撃力を持ち、一撃でも攻撃を食らえば死んでしまうかもしれない凶悪なモンスター。25層ボス攻略に参加している茅場 晶彦はそう思っている

 しかし、25層ボス攻略を開始してから1分後にはカオスな状況に陥った。まずはシュンの性格がバーサーカーになり真っ直ぐボスに突っ込む。ボスはソードスキルを使用した剣でシュンを叩き潰そうとするがハルの熟練度極の投擲スキルでボスの手に直撃してスタンする

 

「チャーンス!斬って斬って斬りまくる!死神様のお通りだァ!!」

「シンプ!ゴー!」

 

 シュンが高DEXを生かしてボスを翻弄する。ボスが隙を見せた瞬間にシンプがサッと移動してボスの足元まで移動する

 武器の代わりに拳を構えて体術スキルを発動する。構えから放たれる拳はボスのアキレス腱の部分に直撃し、片足が少しだけ浮く

 

「『ここは俺たちに任せて先に行け!』が作戦通りにやった!全員一斉攻撃だ!絶対にやられるなよ!」

 

 25層ボス攻略の指揮官であるプレイヤーが指示を出すと皆が迷いなく動き出す

 この時の茅場 晶彦の役割は高威力を持つハルの護衛みたいなことだ。ハルはSTRのステータスを極端に上げ、VITをそこそこ上げており、それ以外はあまり上げていない脳筋なステータスになっている。ボスの意識はシュン達に向いているが、ハルに攻撃する可能性がある。その時のために近くにいる

 

(ちゃんと作戦が生きているな。ここに私がいなくても問題はなさそうだが…………)

「あ……ねぇねぇ……ヒースさん」

「どうしたん…………へ?」

 

 離れたところで湯水のように沸く剣を投擲スキルで投げているハルから声がかかる

 そして話しかけられた茅場 晶彦が横を見ると信じられない光景が起きていた

 

「なんか沈んじゃったんだけど…………どうしようこれ」

 

 ハルは下半身が沈んで、首がボスの方に向いてはいるが体が向いていない。現実なら悲惨な光景だがゲームの世界なので問題はない。しかしこれは立派はホラーである

 

「…………………………」

「三点リーダーがかなり出ているね」

 

 なんでこいつは分かるのか

 ゲームマスターの茅場 晶彦でもこの事態には頭が空白になっている。それから頑張って現実に戻って来て現状の打破をどうにかしなければならない

 

「ってそんなことよりもボスがこっちに来た!」

「え?どうするのかね?というかどうやって知ったんだ……」

「足音かな?」

 

 バカな会話をしている間にもボスは迫ってくる。これは見捨てたとしても問題ないのでは?と本気で考えたところで信じられないことが起こった

 ボスの攻撃がハルの頭に振り下ろされた。まともに食らえばプレイヤーではひとたまりもないはずの一撃が。しかし、ハルの頭の横に落ちていた。当の本人は謎の構えを取りながらホアタァ〜などと言っている(頭の体の向きが反対)

 

「アァ?どこ向いてんだボスコラテメェ!」

「ハルどうなってるの?それ」

「バグった……かな」

「どうするのこれ。終わったとしても続けられるの?」

「茅場さんの心が広ければできるんじゃない?」

 

 当の本人(ボスも近く)が近くにいるのを知らないまま話す2人。2人が気づいていないから言っているだけで本人はかなり迷っている

 

(もうこれBANした方がゲーム進行がスムーズに進むような気がする)

 

 茅場はゲームプレイヤーのヒースクリフとしてやっているが、ログアウトしてゲームのバグなどを潰していたりしている。なのでここで茅場というボスを倒しておかなければ主人公の1人が消えることになる

 

「シャッオラァ!!やってやったぜー!」

「シュン助けてー」

「え、は?ハルお前なにやった?」←戦闘後ふと正気に戻る

「なにって…………シュンが鍛治スキルを上げるために作った必要のない刀達を投げまくってたらこうなった」

「とりあえず首と体の向きは治しましょう」

「待ってシンプ!それをやったら僕は人生をログアウトする可能性があるわけでしてそもそもバグが起きているのに触ったら二次災害が起きるかもしれないしそして何より速さが足りない!」

「(えい)なに言ってんだこいつ」

「シンプ。言っていることと思っていることが逆になったぞ」

「なにやったんだよこいつ」

「シッ!見ちゃダメです!」

「アスナは俺の保護者か何かか!」

「あ、治った」

「お前の存在がバグだな」

「ひどいよシュン」

「次は抜かないとか」

「よっと。簡単に抜けた」

「お前のスキルの中にバグを操るものとかないよな?」

「ハル!なぜお前がバグを操れるのか!それはお前が最初にバグを起こしたからだー!」

「私は不滅ダァァァァァァァ」

「こいつらマジでやばいな。主に頭が」

 

 この光景を少し離れたところから見ている茅場 晶彦は思った

 

(頼むから私の胃にダイレクトアタックしないでくれ……)

 

 現実世界に戻ってからの作業量が増えたことに、内心で号泣するゲームマスター兼ラスボスであった



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第8話 本来のフラグは折れるもの

今回はサキのフラグを折ります。単純に好きなキャラだからです


「シュンーこっちはあらかた熟練度はあげたけどこれからどうするの?」

「そうだな。まあ散歩でもしながら決めようか」

「地下の部屋で酒を飲みたい。本当に人の不幸で味が変わるのか……」

「あのさ?シンプ。それはつまり酒を飲んだことがあるのいうこと?」

「フッ」

「見なかったことにしよう」

「そこは聞かなかったことにしよう、な」

 

 クオーターポイント(25層)から少し降りて20層のエリアにいる3人。特にやることがなくなったので酒場にでも行こうぜー、みたいな感じになったので早速移動する

 

「そういえばさー最近ログアウトした人のことはあまり聞かないねー」

「ん、あぁそうだな」

「攻略or引きこもり」

「大半が後者だろうな」

「働けにーと!」

「働けニート!」(便乗)

「いや、乗るな。というかデスゲームなんだから仕方ないだろ。参加しないと死ぬみたいなことはない限りは」

「諦めんなよぉ」

「どうしてそこで諦めてしまうんだ!」

「出来る出来る!」

「辞めろ!この世界にあの人が来たら逃げはなくて全員燃え死ぬぞ!」

「萌え死ぬ?」

「草冠に明るいの方じゃねぇよ!燃やすぞ!」

「萌やす?」

「草冠に明るい(ry」

「無限ループって怖くね?」

「そこはまさに無限ループ!でしょ」

 

 騒がしく街に移動する3人。そんな彼らを見たプレイヤーたちは足早に路地裏に隠れる。が、それを見逃すシンプではないが、これはまた別の話

 

「酒場に到着ー!」

「酒が飲める酒が飲めるぞ〜!」

「未成年」

「そんな幻想(現実)はぶち殺す!」

「(でき)ないです」

 

 酒場に入ると同時に出る。もう一度言おう

 酒場に入ると同時に出る

 

「ハル……お前何やってんだ?」

「いや、ただ何となくゲッダンを起こしたくなっただけ。起きないかなと繰り返してやってる。いつでもできるようにしとけばいつか役にたつかも……」

「そんなもんは青鬼のドアバグくらいにしか使えないから辞めろ。BANされるぞ」

「その時は死者蘇生を使うから問題ない」

「いやシンプ、それはできないぞ」

「ハァ?」

「いやキレるなよ」

 

 しばらくハルがゲッダンを繰り返しているがバグが起きずに諦めて迷宮区に行く

「諦めたな」

 

「やーやーそこに居るのはもしかしてキとリとト君かな〜?」

「うげっ……」

「キリトとの遭遇率が高いな。具体的に言えばこの行動が誰かによって創られていてご都合的にキリトと遭遇させて話を書いているような」

 

 やめろ……言ってくれるな……メタ発言はやめろ

 

「メタ発言をやめろとなぜか受信した」

「僕もー」

「同じく」

 

 こいつら怖い

 

 キリトは20層の迷宮区に居た。何人かのプレイヤーもいる。初対面なので社交辞令として自己紹介をするキチガイ3人

 

「こんにちわ。僕たちはギルド『ここは俺たちに任せて先に行け!』です。そこのキリト君がギルド名を引いてくれました。ハルでーす」

「ギルドのリーダーのシュンだ。よろしく」

「シンプ。それよりもモンスターが出てこないね」

 

 3人の自己紹介を受けてキリトと一緒にいたプレイヤーが自己紹介する

 

「貴方達がキチガイ3人ギルドの『ここは俺たちに任せて先に行け!』の人…………まさか出会うことになるとは思いませんでした!俺は『月夜の黒猫団』のギルドリーダーのケイタって言います!よろしくお願いします」

 

 ギルドリーダーのケイタが自己紹介をすると、他のプレイヤーが自己紹介をしていく

 

「うん。よそしくね。今は迷宮区でレベル上げ?」

「そうです」

「僕たちも武器の熟練度上げだね。一緒に行動しない?」

「俺は問題ないですよ」

「以下同文」

 

 そんなわけで2つのギルドが揃って迷宮区でレベル上げを行う

 

「そういえばさー、みんなは茅場 晶彦さんはゲームに参加してると思う?」

「いきなりどうしたんだハル。そんなわけないだろ。だってバグとかの削除とかで外にいるんだろう。主にお前を消す意味で」

「え、僕やっぱりBANされるのかな?」

「ゲームを順調に進めるためにはお前を消したほうがいいだろう常考」

「BANされるくらいなら被害を出しておかないと勿体無いね。今のうちにやろうかな」

「おうやれよ」

 

「いやお前らなんて物騒な会話してんだよ。ここの扉に入るぞ」

「あれれ〜おかしいぞ〜それ扉?」

「扉だ」

「いや、窓だ」

「シンプも乗るな!ハルの相手を疑心暗鬼にさせるのが好きなのは知ってるだろ!」

「私はそちらを優先する」

「本当にクズだな!」

「ありがとう」

「こ れ は ひ ど い」

「お前がやったんだろ!」

 

 迷宮区の通路にてふざけあっている3人+α。中は質素な物で宝箱が1つあるだけだ。キリトの言った扉に入ると、急に部屋中が赤くなり、扉が自動的に閉まり、大量のモンスターが出現する

 

「な……トラップか!?」

「転移決勝」

「決勝じゃなくて結晶な」

「なんでわかったの?」

「……なんとなく」

 

 転移結晶を全員が使うが、発動しない

 

「転移できない部屋みたいだね」

「嘘だろう!?」

 

 キチガイ3人以外が頭を抱えるが、3人は––––––

 

「どうかしたの?」

「ハハハハハハハハ!どうしたぁ!そんなもんじゃないだろうが!やる気出せゴラァ!」

「ふっ他愛のない」

 

 ––––––すでにモンスターを倒していた

 

「え?」

「さ、早く出よう!こんなところにいるといつガメオベラするか分かんないし」

「こんなところにあられるか!俺は部屋にこもる!」

「じゃあの」

 

 キリトの間の抜けた声なんて聞こえていないのかさっさと扉の前に移動し始める3人

 大量のモンスターが消えるところを見た『月夜の黒猫団』は呆けていたが、ハルの声で現実に戻ってきた。それから外に出る

 キリトはしばらく考えて一言つぶやいた

 

「もうこいつらだけでよくね?」

 

 それから、『月夜の黒猫団』は第1層でポーションなどのアイテムを作る事に専念した。自分たちが前線に出ても邪魔になるだろう、と言っていたそうな



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