アイドル達をプロデュースしていたら、なんだか大変なことになっちゃった男の話 (KEY(ドS))
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あ、プロデューサー辞めます(唐突)

こんにちはんこそば。
KEY(ドM)と申します。

二次元の世界に転生した元廃課金、音ゲーマニアの
転生者がラブライブの面々と高校時代を過ごし、
デレマスの子たちプロデュースしていたお話。

お気に入り数が300超えたら続きを考える(適当)

それでは、ご覧ください(KBTIT)

KEY(ドM)


「あ、社長。僕、今月で辞めます。」

「・・・・・え?」

 

社長室で一緒にご飯を食べながら、唐突に

俺が言った言葉に呆然とした表情を浮かべる初老の男性。

 

今の俺を拾ってくれた恩人であり、父親のような

存在であるこの人がそんな顔をするのを見るのは

初めてであり、新鮮であった。

 

「え?中田くん。ど、どうしてだね?」

「いやあ。担当しているアイドル達も、僕が担当

しなくっても大丈夫なところまで成長したので

そろそろ後進に任せようかなーっと。」

「いやいやいやいやいやいや!!」

 

ぼけーっとあれこれ考えながらそういう俺に

向かってそれはない、ない、と手を自分の顔の前で

ぶんぶんと激しく横に振る社長。

 

そういってくれるのはありがたいが、もう決めたことである。

 

「まあ、大丈夫ですよ。あ、後進にはイケメンを採用

してやってくださいね?女子って基本面食いですから。」

「・・・・・・・君は、自分の状況がわかっているのかね?」

「?はあ・・・・。まあ、ただのサラリーマンですし。」

「・・・・・・・・わかった。こちらで手続きはしておく。

心残りが無いよう、あとの月日を過ごしたまえ。」

「ありがとうございます。」

 

俺がすっと懐から辞表と書かれた封筒を手渡すと

それを悲しそうに受け取る社長。

ちょっと申し訳ない気もしたが、この会社も大企業と

呼べるまでに大きくなったし、俺もそろそろ別のことを

したかったところだ。

 

溜めた金でラーメン屋でもやろうかな。

いや、凜の実家みたいに花屋もいいかもしれない。

服のショップを開くのもいいなぁ。

 

「あー。それでだ。この事については、ぜっっっっっっったいに

アイドル達には言わないように!・・・・いいかね?」

「はあ。」

 

社長が鬼気迫る様子でそういう理由がわからず

生返事となる。

 

---ここは346プロ。

前世から俺が知っている場所でもある。

 

 

 

 

「・・・・デューサー!!」

「・・・んお?」

「んお?じゃなくって!!もう!!

ちゃんと私の話聞いてた?」

「あ、ああ。」

 

切れ長の目を細め、じっと俺を見つめながら

頬を膨らませて怒る、煌びやかな衣装に身を包んだ

黒髪の少女。

 

渋谷凛。俺が担当しているアイドルだ。

 

 

どうやらおかんむりらしい。

 

「悪い。ちょっとぼーっとしていた。」

「しっかりしてよね。最近おかしいよ?

・・・疲れが溜まっているの?」

「いや、大丈夫。大丈夫。・・・それより、

そろそろ休憩終わるから、早く現場に行って

撮影に交ってこい。」

「あ、うん。・・・・プロデューサー。」

「ん?」

 

ふああ、と手であくびを隠しながら

まどろんでいると、心臓をきゅっと掴まれる

一言を突如つぶやかれる。

 

「----何か、私たちに隠し事していない?」

「・・・・・。」

 

跳ねそうになる体を抑え、平静を装う。

おおおおおおお、おちおちおちおち、おちつけけけけけけ。

俺が今月辞めることはバレていないはず。

だったら、何の問題もない。

 

「ああ。隠し事してたわ。」

「!」

「・・・凜。」

「な、なに?」

 

凜の顔をじっと見つめながら

俺は告げる。

 

「---俺、実は巨乳好きなんだわ。」

「・・・・・・・。」

 

---ばちぃんっ、と小気味いい音が

撮影スタジオに響いた。

 

 

俺の名は中田明弘。転生者である。

別に統合失調症なわけでも、頭がおかしいわけでもない。

この世界は、俺が前世で生きていたころにあった

アニメの世界である。

 

死因は忘れたが、若くして死んでしまった俺に

目をつけた自称、神様とやらに転生してみないかと

持ち掛けられた。

 

『いやー。ボバ君や増田くんも面白いんだけど、

もっと別ベクトルで楽しめ・・げふんげふん。

他のタイプの子を助けたいなーって思ってね。』

『はあ・・・』

 

室内用のプラスチックのちっちゃなブランコに

座り、こぎながらそういうダースベイダーの格好をした

その相手に若干引きながらも話を聴いていく。

 

 

『---君。アイドルをプロデュースしてみない?』

『---は?』

 

そこからはあっという間だった。

転生させられた俺は、新たな世界へと降り立ち、

自分の力だけで生きてきた。

 

相も変わらない不細工な外見くらい変えてくれよ、と

思いながらも、前世の知識を活かし、中学生のころから

異業種交流会にスーツで出向き、中小企業の社長相手に

売上アップのコンサルティングを受けてみないか、と営業を

かけて行った。

 

リピーターがつくようになるまで3か月間かかったが、

1年もすると月の収入が40万を超えるようになり、バイトするよりも

大量の金を稼げるようになったころには俺は時間とお金に

余裕ができるようになった。

 

中学は何とか出ていたモノの、高校に入るかどうかは

最後まで悩んだ。

このままコンサルをやっていれば更に1年後には

年収が1000万を超えるのはわかり切っていたが、働きつつも

高校に行くことにした。

 

中卒だって噂されるとはずかしいし・・・・(ときめも並感)

 

しかし、とある知り合いのおばさんの策略によって

俺はとんでもないところに入学することになるのだった。

 

 

 

 

「うし。パソコンの初期化、おわりっ、と。」

 

自分が今まで使っていた業務用パソコンの状態を初期化し、

ぱたむ、と画面を閉じる。

椅子から立ち上がり、んー、と両腕を伸ばして伸びをしながら

あたりを見回す。

 

既に時刻は21時を超えており、あたりには誰もいなかった。

広いオフィスに独りぼっちだからか、余計に寂しく感じる。

 

(・・・・あのぼろっちい会社が、なあ・・・。)

 

立ち上げたばかりの頃のことを思い出す。

3階建てのテナントを一つ借りて始めたアイドル業。

どうやったら売り上げをあげ、金を稼げばいいかは知っていたが、

年頃の女子とどういう風に付き合えばいいかなど、わかるわけもなかった。

 

高校の頃に、なぜか当時人気を博していたアイドルグループの

手伝いをする機会があり、その頃のことを思い出しながら必死に

凛達をプロデュースしたのが遠い昔に思える。

 

2年。

たったそれだけの月日だというのに、俺が所属している

プロダクションは誰もが知る会社となってしまっていた。

 

楽〇やアマゾ〇だってここまで速く成長しなかっただろう。

 

(・・・・はら、減ったな。何食おうかな。)

 

社長から餞別としてもらった退職金とは別の金一封を

懐から取り出し、考えていると携帯がぶるるる、と振動する。

画面のロックを外し、中を見るとラインにいくつかの

新着が入っているのが見えた。

 

(・・・多っ!!)

 

 

今まで知り合ったアイドルたちのラインが全部入っているからか、

一日に来るメッセージの数もとてつもないことになっていた。

 

 

さすがに全部返すのも疲れるので、既読をつけないようにしながら

メッセージだけを読んですぐに返すかどうか考える。

 

(にこ・・・。まだ妹に胸の大きさを抜かされたこと、

気にしてんのか・・・・。俺にロリ趣味がないか

探るな。文香は・・・・。うん、

いつも通りの恋愛小説トーク全開。・・・ありす。いちご

デスクッキングはやめろ。真姫からは・・・

"あんた今、どこいるのよ?"。・・・・よし、スルーしよう。)

 

さて、それじゃあ最後にお別れを言っておさらばするとしよう。

 

誰もいないオフィスの中。

俺は頭を静かにさげ、つぶやく。

 

「ありがとうございました。」

 

当たり前だが、返事はなかった。

 

 

「・・・・・・。」

 

かっこつけて会社を辞めた物の、

1か月もしたら暇すぎて死にそうになっている俺がいた。

金はある。時間も。ただ、やることがないが。

 

(あー。最初は毎朝早く起きなくっていいんだーって

嬉しかったんだけどなぁ・・。)

 

目覚ましは捨てた。

もう使うことはないだろうから思い切って

ダストシュートである。

とはいえ、今の俺は金と時間だけはある無職である。

服に気を使わなくなってきたからか、最近では

職質をされそうになってきている。

 

(・・・テレビでも見るか。)

 

リモコンを右手で取り、電源をつけると

そこには俺の知っている人物が映っていた。

 

『----では、休止宣言に関して、世間が言うような

理由によるものではないと?』

『ええ。』

 

「・・・・・え?」

 

テレビにはこう書かれていた。

-----346プロの人気アイドルグループが、突如休止。

男性俳優との交際は本当か!?

 

「・・?・・?????」

 

自分が見ているものが真実とは思えず、

もう一度目をこする。

だが、それは夢でも幻でもなかった。

 

「・・・よし。」

 

 

右手のリモコンでテレビの電源を切り、

布団にダイブする。

こんな日の高いうちから幻覚を見るなんて、

俺もとうとうイかれたかな?

 

「さーて。もうひと眠り・・・。」

 

昼寝しようと布団の中に入ると、今度は

邪魔が入る。

 

ピンポーン、と呼び鈴がなった。

 

「・・・・・。」

宅配便は呼んでいないので、どうせ何かの

勧誘だと考えて、無視しで寝ようとすると

今度はどんどんどん、とドアがノックされる。

 

 

 

 

『開けなさいっ!!いるのはわかっているんだから!!』

『ちょ、ちょっと海未ちゃん・・・。』

『まあ、やっとこさ見つけたわけだしね・・・。』

 

聞き覚えのある声が聴こえたかと思うと、

他にも何人かの女子の声が聴こえてきて、

首元にじわり、と汗が浮き出てきた。

 

「・・・・・・。」

 

完全に脳が覚醒した俺は、トランクケースの中にありったけの金と、

着替えをいくつか詰め込み、窓からロープを垂らして外に降り、

ロープを引っ張って回収し、そのまま逃げ出す。

 

可愛い女子は好きだ。

だが、肉食獣に襲われて悦ぶ男なんていない。

 

 

気が向いたらつづきを書く。

 




中田明弘

高校生まではとあるラブライブな女子高で
当時、国民的人気を博したとあるアイドルグループの
手伝いをしていた。

高校を卒業し、数年間ぶらぶらと日当の仕事で
食いつないでいた彼は、とある店で出会った
社長にアイドル事務所を作る、という話を聞き、
それに乗っかることに。

結果、AKB4〇と同レベルのアイドルグループを何組も
輩出する『金のなる木』とまで言われる巨大プロダクションへと
成長させることに成功した。

が、そろそろ飽き始めていた中田はあっさりと辞め、
無職に。
自分がかつて担当していたアイドルがよく、ニートになりたいと
言っていたのを思い出し、本当になったらなったでつらくなり、
笑えない模様。

高校時代に彼がμ'sと関わっていることを知っているのは
社長と、彼の知り合い数人のみ。
また、あまり表に出ようとしない性格からか世間からの
認知度はゼロに等しい。
彼が担当したアイドルだけが、彼の本当の姿を知っている。

おしゃれに気を使っていたが、あまりモテないので
辞めることに。
最近、太鼓の達人にハマって、鬼が叩けるようなるため
ゲーセンで連コインしている

ちょっと大人になったμ'sの面々や、シンデレラガールズの
みんなからは例えようのない重い愛情を向けられており。。。

続くとどうなるんだ、これ(絶望)

たぶん、中田君がばらばらにされて、共有(意味深)されると
思うんですけど(名推理)

感想、くれ。

れ。

続きはお気に入りが300を超えたら考えるゾ(適当)

"メタルマックスの主人公が入っちゃったガルパン物 ~ある意味、これも逆レイプ~"
の、ガルパンとメタルマックスのクロスオーバーもよろしく。


KEY(ドM)


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愛が重いって素敵な事じゃないですかぁ(ねっとり)

こんにちはんこそば。
KEY(ドM)と申します。

今日あった出来事

さて、ハーメルンで漁るか

r18日間ランキング1位

ファッ!?

お気に入り数が300を突破

ファッ!?ファッ!?
(お気に入り数が300越えたら続き書くと言ってしまっている)

それじゃ今書くか(やけくそ)

次は、お気に入りが1000越えるまでサボっていても
バレへんか・・・(慢心)

それでは、ご覧ください(KBTIT)

KEY(ドM)


やっちまった。

 

家に押しかけてきたあいつらがあまりにも

恐ろしかったので、最低限のモノだけ持って

思わず逃げてしまった。

 

今は、家からちょっと離れたネカフェに泊って

グータラしている。

幸いにも、シャワーがある場所でシャンプーと

ボディソープも備え付けてあったので生活することはできる。

 

当面、ここを生活の拠点にすることに決め、多額の

お金を前もってお店に払っておく。

驚いた顔を店員はしたが、それ以上踏み込んできたりはせず、

俺に部屋の鍵を渡してきたのだった。

 

一番広い部屋をとったが、それでも四畳半もない、

3畳くらいの密室であり、息が詰まりそうだった。

 

リラックスシートを倒して横になり、

目をつむる。

 

(・・・・・・どーっすかなー・・。)

 

頭の中をぐるぐるとめぐる海未たちのことと、

346プロダクションのアイドルたちの事。

海未たちは高校を卒業しても、なぜか俺の

部屋にきたがり、ことあるごとに居つこうとして

センテンス・スプリング砲の餌食になりかけたことも

あるので、つい敬遠してしまう。

 

本人たちに悪気はないのだろうが、それでも、

いつもいつでも、異性が隣にいるのはやはり

落ち着かない。

 

シンデレラ・ガールズのアイドル達にも絶対に

住所は教えないし、会社の方にも教えないように

頼んでおいてあるが、それも時間の問題だろう。

 

アイドルの中にははるかに頭のいいやつもいる。

ストーカー顔負けの追跡能力から逃げ切れる気が

しないが、住所不定なら大丈夫だろうと考える。

 

(とりあえず、身分を証明するものは全部持ってきたよな・・?)

 

あわてて部屋から出てきたので、持ってきていない重要物が

あるかもしれないが、見た感じ忘れ物はなさそうであった。

それにしても、今の俺にはあのことばかりが気にかかるのだった。

 

---346プロダクションのアイドルグループが休止したという

テレビの報道。何が起こっているのか。今の俺には何も

わからず、ただ嵐が過ぎ去るのをまつばかりであった。

 

 

「もう!またいなくなったのですか!」

「怒っている、怒っている・・・。」

「あっきーの家に行くまではあんなに

機嫌がよさそうだったのにね・・・。」

「・・・・。」

 

ひそひそ話をしている穂乃果と小鳥を

きっとにらみつけ、おほんと咳払いする海未。

あわてて2人は目線をそらす。

 

「と・に・か・く!!何か彼の行き先がわかる

ものが置いてあるかもしれません!!

さあ!!探しますよ!!」

「あの・・。それって窃盗じゃ・・・。」

「何かいいましたか?」

「イエ、ナンデモナイデス。」

 

そんな3人から少し離れた場所で、他の

テーブルに置かれているとあるものに

目をくぎ付けにしていた。

ツインテールがトレードマークのもう2x歳だというのに

未だに中学生に間違われる矢澤にこはそれにすっと

手を伸ばそうとすると、他の二人も同じタイミングで

手を出した。

彼女の親友である綾瀬絵里は、目が笑っていない

笑顔を矢澤にこに向け、言い放つ。

 

「・・・・・にこ。これは、私が責任をもって

管理しますから、どうかその手を離しなさい。」

「あんたみたいなポンコツよりも、家事ができる

私が持っていたほうがいいでしょ。私が預かるわよ。」

 

2人の間に絶対零度の空気がどこからとなく流れる。

ぴりぴりと空気が張り詰めていく中、そーっと

もう一人の少女、東條希が懐にそれを一枚しまい、

うっし、とそっとガッツポーズするのだった。

 

「パンツ取り合っているとかイミワカンナイ。」

「真紀ちゃん、布団にくるまりながら

そういっても説得力ないにゃ。」

「(・・・・りんちゃんも枕に顔を

うずめたりしているのは、ツッコミどころ?

・・・く、くつしたくらいなら、いいよね・・?)」

 

まさか、自分の部屋で彼女たちが好き放題していると、

彼は思うはずもないのであった。

 

 

「・・・・社長。例の件ですが・・・。」

「・・・・またかね。」

 

社長室の机の上に、大量の書類がどん、と

置かれる。

そこには、『嘆願書』と書かれ、いろんな名前が

書かれていた。

 

「美城くん。彼女たちはいまだに彼の事を・・・?」

「・・・あの男でなければ、と駄々をこねております。

・・・他の異性慣れしている容姿が整っている男を

引き合わせてみましたが、けんもほろろ、といった体です。」

 

社長と呼ばれた初老の男はふーっ、と息を吐いた。

分かっていたことではあったが、想像以上の反応であったと。

まさか、所属するアイドル全員の名前が記載された嘆願書が

自分宛てに届くなど、予想もつかないことであろう。

 

幸い、ソロとして活動しているアイドルもおり、利益には

困っていなかったが、かといって知名度をあげるために

組んだグループをいつまでも休ませるわけにもいかないのも

現実問題であった。

 

美城、と呼ばれたクールな雰囲気の女性は書類を

一枚手に取り、文面を読み上げる。

 

「『・・・私たちからの要求はたったひとつです。あの人を

呼び戻してください。それが無理なら住所を教えてください。

・・・それもだめなら、こちらも抵抗せざるを得ません。』

・・・・全く、女泣かせな人です。」

「・・・・・。」

 

常務の自分よりも上の立場だったいつも働きづくめだった

副社長のことを思い浮かべ、彼女は楽しそうに笑った。

 

「・・・・君も、彼には戻ってきてほしそうな顔を

しているね。」

「・・・・それは、社長もです。」

「・・・彼の住所を教えるのは個人情報の守秘義務に

関わる。彼はちゃんと辞表を出し、正式な手続きを踏んで

辞めたんだ。とりあえずグループは休止。まともに活動

できそうな子にはソロ活動を。そうでない子たちには

メンタルケアの手配を。」

「はい。すぐに。」

 

コツコツと音を鳴らして部屋から出ていく美城常務の

姿が見えなくなると、男性はぽつり、とつぶやいた。

 

「---彼、刺されなければいいけどなぁ・・。」

 

冷や汗を背中に浮かべながら、男性は

苦笑いするのだった。

 

 

「・・・・・・。」

 

何だかものすごく懐かしい夢を見ていた気がする。

具体的には、凜たちに初めて会って、アイドル

プロデュース業を始めたばかりの事とか。

 

知ってはいたが、出会い頭に

『ふーん。あなたが私のプロデューサー?

まあ、悪くないかな。』なんて本当に言われたときには

口を開けて唖然としたものである。

 

それからすぐに卯月、未央、奈緒、加蓮も引き入れ、

地方から上京していた子たちもプロデュースしまくり、

一日16時間働いていた。

 

今振り返るとと頭がおかしいとは自分でも思うが、

体力には自信があったし、意外となんとかなった。

自分が手掛けた子が世間の男子からモテるのを

見ながら食う飯はとてもうまかった。

 

飯の事を考えていたら腹が減ってきた。

何か買ってきて、食べるとしよう。

 

ちょっとくらい外出したってへーきへーき。

そんな風に油断したのがいけなかった。

 

「・・・・・え?」

「・・・・・あ。」

 

---公園のベンチでおにぎりをほおばっていたら、

絶賛、犬の散歩中な凛と出くわした。

 

会社を辞めてから、俺のケータイに

300以上の着信履歴をつけていた彼女との

思いがけない再会に思わず、手に持っていた

おにぎりを落としてしまうのだった。

 




ラブライブのメンバー
⇒彼の部屋でいろいろ(♂)と物色中
一体、ナニをしているんですかねぇ・・。

シンデレラガールズ
⇒わりとヤバ目。
ただ、ソロ活動は続けてお金はちゃんと稼いでいる模様

中田(アホ)
⇒おにぎり食っていたら凛と鉢合わせた。だから
あれほど国外に逃げろと


⇒ご主人様←(!?)と再会できて内心、しっぽブンブン、
めっちゃうれしこ。でも、勝手に傍から消えた件に関しては
絶許。仕方ないね(♂)


次?
需要がありそうだったら。

感想くれ。



KEY(ドM)


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意外と早く(次の話が投稿)できたな・・・(KBTIT)

こんにちはんこそば。
KEY(ドM)と申します。

今日あった出来事

仕事しなきゃ(ハーメルン見つつ)

r18日間ランキング1位

ファッ!?

お気に入り数が1200を突破

・・・・・
(お気に入り数が1000越えたら続き書くと言ってしまっている)

太鼓の達人で鬼に挑む(やけくそ)

まだ叩けない(練習中)

諦めて投稿

絶望しました。
しぶりんにわんわん(意味深)される話書きます(八つ当たり)

それでは、ご覧ください(KBTIT)

KEY(ドM)


「凜おかえり。・・・あら?あなたは?」

「あったことあるでしょ?私の(人生を)プロデュースしてくれている人。」

「ど、どうもぉ・・・(愛想笑い)」

「あらあら。お久しぶりです。。」

 

眼鏡と帽子をつけ、ラフな可愛らしい青のジャージに

身を包んでいる凜に腕を組まれ、おうちまでボッシュートされた。

逃げようにも万力で体を掴まれているようなその握力の強さに

身を動かすこともままならず、ひきり、と顔が引きつる。

 

というか、意外と凜の実家が近かったことに驚いた。

そういえば、親御さんにアイドル業の説明をする際は

別の場所だったことを思い出し、住所くらい調べておけば

良かったと思うのは後の祭りだった。

 

せめて菓子折りくらいは持参しときたかった。

常識ないとか噂されると恥ずかしいし・・。

そういえばこのネタ二度目だったとネタの新鮮さを

再確認しているとあれよあれよという間に居間に

連れていかれる。

 

「・・・・それでね。今はわけあってグループは休止しているけど、

ちゃんと別で活動しているから。」

「テレビ見たときはビックリしたわ~。凜が入っていた

グループの事が取り上げられていたんですもの。」

「ははは・・・・。」

 

すみません。

実は俺も先日知ったばかりだし、既に凜の担当でも

なんでもないんです。

 

そういいたかったが、それを口にすると

今の俺は部外者であることばれ、

なのに凛といまだに接点を持ち続けている

怪しい男という印象を与えかねなかった。

唇をきゅっと結んで、済んでのところで言葉を

飲み込んだ。

 

出されたお茶をずず・・とすすっていると

凜のお母さんから爆弾が投下される。

 

「----で、凜はいつから中田さんの事が

好きなの?」

「「ビュッヒュィ!!」」

 

隣に並んで仲良くお茶をすすっていた俺たちは、

同じように仲良くお茶をぶばっと噴き出した。

凜も予想外だったのか顔を赤くしてわたわたと

手を虚空で動かし、慌てている。

 

「お、お母さん?!」

「だって、いっつもお友達の話か中田さんの

話ばっかりじゃない。」

「(え?なにそれ初耳。)」

 

うすうす気づいてはいたが、何だかマズイ気がしてきた。

具体的にはあいつらの手伝いをしていた時のような

こう、ねっとりとしたものを感じる。

お暇するために正座を崩して立ち上がろうとする俺の

袖をきゅっと人差し指と親指でつまみながら

凜が言った。

 

「・・・・・子供は、たくさん、ほしい・・。」

「(ファーーー!!)」

 

心の中で奇声をあげた。

これ以上は俺の限界を超えてしまう。

というか既に超えているのに、凜のこの

一言で思わず部屋から飛び出しそうになった。

 

「ふふふ。凜がそういうならいいわ。

・・・中田さん。」

「は、はい。」

 

あれ?そういえばなんで俺は凜に

連行されたんだっけ、と事の経緯を

振り返っていると急に名前を呼ばれ

ハッとなる。

 

「・・・・この子、こう見えて色々重いですから、

気をつけてくださいね?」

「ハイ」

 

スマホで誰かの心拍数が表示された画面を

恍惚とした笑みで見つめながらそういう

お母さんに生返事するしかできなかった。

 

 

「・・・コラボ企画?」

『ええ。』

 

自分の部下たちと話していた346の社長は

ケータイの着信音に気づき、それに出るために

少し離れた非常用の階段に座り込みながら

美城常務の話に怪訝な顔をする。

 

『それも、"あの"μ'sのメンバーだった人気女優、

矢澤からのオファーです。』

「・・・聴いていない。」

『突然の話で、向こうとしてもなぜ、

彼女がつながりが特に強いわけでもないうちに

持ち掛けてきたのか事実確認しているようです。』

 

常務の言葉は彼の頭の中には入ってきていなかった。

彼の過去、彼を追いかけてきたことに頭を

悩ませ、ため息がその口から洩れる。

 

『単純な知名度なら、人気芸能人よりも高い

彼女、いや、彼女たちからのオファーを

断る理由はないかと。』

「・・・・・。」

 

予想はしていた。

だが、信じたくはなかった。

自身の考えが間違っていることを願いつつも

社長は常務に聞き返す。

 

「・・・・ちなみに、"たち"っていうことは

他には誰が?」

『アナウンサーとして日本テレ〇の夕方枠で

人気を博している綾瀬絵里。医者としての実力と

また、その容姿から美人過ぎる"女医"として

圧倒的支持を得ている西木野真姫。

CDオリコンの上位10位に

常連で存在し続ける人気歌手、

園田海未。他には・・・。』

「・・・・・・・。」

 

どう考えても、厄ネタのオンパレードであった。

 

 

「・・・・・・・。」

「・・・・・・。」

 

後は当人たちだけでごゆっくり。

そういって凜の部屋に通され、

ベッドの上で隣り合って座りあう。

 

が、彼女はチラチラと俺のことを

見ているだけで、何かを言うわけでもない。

気まずさと、恥ずかしさで辛抱たまらなくなってくるも、

自分の太ももをつねって正気を保つ。

 

(え?なんで?なんでこうなった?

・・・アイドルとプロデューサの関係だった

だけじゃん?・・・なんで?)

 

頭を必死に働かせても答えは出なかった。

大方、恋愛禁止令で身近にいた俺に対して

恋愛しているという錯覚してしまったのだろうが、

こうも好意を示されるとぐらぐらと理性が揺れる。

 

(やべぇ、いい匂いする、というか女子の部屋って

だけで落ち着かない。・・・可愛すぎんだろ。)

「・・・・プロデューサー?」

「・・・・あ、ああ。何?」

 

思考が変な方向に行きかけていたその時、

凜によって現実に引き戻される。

 

「---もう、我慢しなくってもいいよね?」

「---え?」

 

そして、ベッドに押し倒されたことに

遅れて気が付く。

目が怪しく光り、頬をほんのりと赤く染まり、

肩で息をしている彼女は艶やかだった。

 

かちゃかちゃ、とベルトを外されそうになり、

あわてて両手でズボンを抑える。

 

「ちょっ・・!りん?!りんちゃん!?」

「・・・・いいから。天井の染みを数えていて。

その間に終わらせるから。」

「それ、男のセリフぅぅぅぅっ!!」

 

気が付くと、あっという間に両腕を縛られ、

拘束される。

その手際の良さに戦慄していると、凜に

唇を重ね合わせられた。

 

ちゅく、ちゅくと舌が口の中に滑り込み、

柔らかくて温かな感触が口の中に広がる。

そして、ズボンとパンツを降ろされ、露出

させられた逸物をきゅむっ、と右手で

掴まれ、上下に動かされる。

 

「んん・・。」

「んむぅっ!?~~~!!」

「ん・・・。暴れないの・・・。」

「むう・・・。」

 

じたばたともがくと、ペニスを掴む力が

強まり、体が強張る。

しゅっ、しゅっ、と手でしごかれはじめ、

びくり、と体が跳ねる。

 

「おお・・・。」

「ねえ♡気持ちい♡♡?現役JKの

手コキ・・・♡ぴゅっ、ぴゅっ、って

精子おもらししてね・・・♡」

「うあぁ”・・・っ!!」

 

ああ、と苦悶の声が思わず漏れ、

身をよじる。

それに気をよくした彼女が更に気を良くし、

しごくスピードをあげてきた。

 

よだれがペニスに掛けられ、ぬるぬるに

なってさらに滑りがよくなり、ぐちゅぐちゅと

卑猥な音が鳴り始める。

 

「おおっ・・・!!あっ”!!凜っ!!

だめだっ・・・!!それはっ・・!!」

「いいんだよ・・・♡私にしごかれて

イッて・・・♡」

「!うぁっ!!」

「きゃっ!」

 

びゅる、びゅる、とペニスの先っぽから大量の

精子が出てきて、彼女の手と俺の腹に掛かり、

どろりとした液体が付いた。

 

自分の手についた白い液体を、

指でにちゃあ、と広げながら楽しそうに

彼女は笑う。

 

「わあ・・・♡本当に男の人の精子って

こんなどろっとしているんだ・・♡」

「・・・・。」

 

射精後の倦怠感に身を委ね、まどろんでいると、

イッたばかりで敏感な亀頭をくちゅ、くちゅと

指で刺激され、声が出てしまう。

 

「あっ!?あ"あ"ーーっ!!」

「まだまだ出せるでしょ♡・・・ほら、

あと3回はイッてよね♡」

 

嬉しそうな彼女の声を聴きながら、

弄ばれ続けた。

 

 

 

 




まだ本番はしていないからセーフ()

肉食系ヒロイン多すぎ・・・、
多すぎない?

R18だから、ま、多少はね?

じゃあ、お気に入りが1800越えるまで、俺、
休むから・・・(有給休暇)

コラボしようとしている子たちは一体、
何が目的なんでしょうねぇ(すっとぼけ)

感想、くれ。
れ。



KEY(ドM)


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いいや限界だっ!!投稿するねっ!!

こんにちはんこそば。
KEY(ドM)と申します。

お気に入り1800超えたら投稿するつもりだったけど
サービスで投稿。

気分で書いているから続きがあるかどうかは
神に祈れ(無慈悲)

それでは、ご覧ください(KBTIT)

KEY(ドM)


「」

「・・・・♪」

 

空っからになるまで射精させられ、

手でニチュニチュと絞られ続けた。

それもようやく終わりをつげ、

ベッドに横で寝かされる。

 

すぐ隣では凜が嬉しそうな笑みを浮かべつつ、

一緒になって寝っ転がっているのだった。

 

(・・・・やばい・・・これ・・・。)

体液を出し過ぎたからか若干頭が痛く、

喉はカラカラに乾ききっていた。

そして何よりも、あの凜にペニスをしごかれて

無様にイってしまった。

 

先ほどまでの事を思い出すだけで

顔が熱くなった。

よもや、自分より一回りも年が離れた小娘に

弄ばれるなど、屈辱である。

 

「・・・・・・。」

「拗ねているの?かわいい♡」

 

からっからの喉では皮肉の言葉も言えない。

というか、飲み物がほしい。

ぽん、ぽんと震える手で凜の太ももを

軽く叩きなんとか言葉を絞り出す。

 

「り、ん。・・・のみ、もの・・・・。」

「え。あっ、ごめんね。気が利かなくって。」

 

俺が求めているものに気が付いたのか、

そういって立ち上がる彼女。

とにかく、今は飲み物がほしい。

彼女に持ってきてもらって、喉を潤してから

今後について進退を考えねば。

 

しかし、そんな風に考えていた俺が

味わったものは予想の斜め上の出来事であった。

頭を引き寄せられて膝に乗せられると、

口元に何かを押し付けられる。

柔らかな突起物が唇にあたった感触がした。

 

「はい♡いっぱい飲んでいいからね♡」

「ちょ、ま---。」

----かくして、第二ラウンドが始まった

 

 

「失礼しまーす。」

「失礼します。」

「失礼します。」

 

ガチャリとドアを開けて入ってきたのは

三人の女性。

小柄な小学生にしか見えないツインテールの

女性、おっとりとした雰囲気で胸部装甲が大きい

紫髪の女性、そして金髪碧眼の美女である。

 

そんな彼女たちに応対するために座っていた

席から立ち上がり、歩み寄って握手を求める

高齢の男性。

若干、寝不足なのか目元には軽く隈が

出来ていた。

 

「ああ。どうも。どうも。私、346プロダクションの

社長をやっております、高木という者です。」

「よろしくー。」

「よ、よろしくお願いします。」

彼の後に続くように、長髪の優しそうな少女と

活発な雰囲気を身にまとったショートヘアーの

少女がそろって挨拶をした。

 

「わー。本物のしまむーとみおみおや。・・・にこ。

サインは後でねだるんやで?」

「しないわよ!!私はミーハーか!!」

「・・・こちらの漫才は気にしないでください。」

「ははは・・・。」

 

2人がじゃれあっているのを見なかったことにする

絵里と高木。

島村卯月も本田未央も、かつてのμ'sのメンバーだった

絵里達に出会えると聴いてこっそりサイン色紙を用意していたのだが、

それをバッグの中にしまったままにしてあるのだった。

 

そして、それぞれの自己紹介を改めてすませ、

テーブルについた面々は当初の目的である、

『346プロダクション』と『THE・LOVERS』の

コラボに関して話し合い始めた。

「さて。では、うちのプロダクションと、

LOVERSのコラボに関してですが、まずは

テストを兼ねて、小グループのはいかがでしょうか。」

「と、いうと?」

 

高木社長の提案に耳を傾けて

聴いていた絵里は話の先を促す。

とりあえず、まずは軽いジャブから。

そう考えた高木は極めて無難な

考えを告げる。

 

「具体的には、ここにいる島村卯月、本田未央、つまり

ニュージェネレーションズ。LOVERSのどなたか3人と

共同でグループを組み、売り出そうというものです。

それぞれのファン層を互いに獲得しあえると

思います。」

 

顎に手をやって考える絵里。

2x(ピー)歳の自分たちと10代の彼女達では

当然、支持層が違う。

それぞれのファンを獲得できるかもしれない

提案。

だが、それは自分を応援してくれている

ファンを目の前の二人に奪われるかもしれない

ことも意味していた。

(・・・・狸ね。)

 

食えない男。

それが絵里が高木への印象である。

「・・・いいでしょう。この話に関しては

一度事務所に持ち帰って検討します。

こちらから誰を出すかに関して候補を

選ぶ必要がありますから。」

「えー。ウチ、やってみたいなぁ。」

「私はやる気満々だけど?」

 

そんな風にぶーたれる二人に向かって

絵里はちょっとお前ら黙ってろ、と視線で

釘をさす。ここでうかつに約束して

言質を取られることを避けるためであった。

 

それに対して高木はふう、と安心したように

息を吐き、安堵の表情を浮かべた。

(いやはや。・・・やはり狙いは。)

向こうから持ち掛けてきたというのに、

コラボ自体にあまり積極的でないように見える。

ならば---。

 

「----ところで、そちらのプロデューサーとも

一度会って話したいのですが。」

「・・・・・。」

---それまで、和気あいあいとじゃれていた

希とにこもすっと目を細め、暗い瞳をかがやせながら

じっと高木たちの方を見る。

同じく、卯月と未央も憧れの元アイドルに敬意を込めた

視線を送っていたのが嘘のように、冷たい表情を

浮かべながら、眼前の敵を見つめる。

 

つう、と高木の喉元に冷たい汗が

一筋、こぼれた。

 

 




書いたゾ。

終わり!!閉廷!!以上!!
解散解散!!

続き?
ここからどんな風に考えても
修羅場一直線なんだよなぁ・・・。
(凜の授乳手コキプレイを見ながら)

LOVERS
ラブライブのメンバーがいる事務所。
とある『目的』のために集まったメンバーであるが・・?

感想くれ。

返信しているから、くれ。

KEY(ドM)


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【追憶】シンデレラ・ガールズと、ある男の話~熟成された愛はこわひ~

こんにちはんこそば。
KEY(ドM)と申します。

あけおメェェェェェ!!(ひつじ並み感)

こと夜露おおおおおおおお!!

年末年始なので複数の小説を連続投稿。

お気に入りがいつの間にか2000以上行っていたから、
有給はおしまいなんやって・・・(憐憫)

読者からの要望が多かったので続きを投稿。

FGOの"童貞捨ててくる"、つよきすの小説、グラマラス女軍人の小説の、
続きを求める声の多さに草。

全部ヤンデレじゃないか(驚愕)

これは読者のせいだな(確信)


それでは、ご覧ください(KBTIT)

KEY(ドM)


それは、遠い、遠い昔のこと。

とある男がまだ、"中田明弘"という名前ですらなかったときの話。

 

彼は、突如死んだ。

よくある話。

毎年、世界では交通事故で何万人以上もの人間が死んでいる。

---そのうちの一人としてカウントされてしまっただけのこと。

 

彼はどこにでもいる凡人の一人であった。

特に目立ったこともなく、ただただ、二次元の文化に没頭し、

恋愛経験も、性交渉の経験もないが、女子への興味も持っていた、

健全な男子であった。

 

その彼は、死後、とある人物と出会う。

 

 

『---うん。君のかつての親友の増田君たちは、

別の世界に行って、楽しくやっているよ。』

『----そうですか。』

 

"神"、と名乗る人物の言葉に顔を俯かせ、

体を彼は震わせる。

表情は陰に隠れて見えない。

だが、どこか安心したように息を漏らし、

ふう、と落ち着いた。

 

『・・・それで。俺は一体これからどうなるんですか?』

『・・・どうって?』

『こんな死んだ人間の魂を自由にできる存在。

--そんなものを前にして、自分に選択の自由があるとは思っていません。』

男の言葉に、"神"はへえ、と感心したように声を漏らした。

こうした反応を見せる人間を、神はあまり見たことがなかったからである。

大抵が、なれなれしく接してきて、不敬な態度をとるものばかりだからだ。

 

『----俺の親友たちが無事というのは見せていただきました。

だから、もういいです。・・・そろそろ、休みたいです。』

『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。』

男の言葉に、"神"は何も答えない。

何かを見定めるように、じっと、黒いマスクをつけた顔を彼に向け、

視線を浴びせ続ける。

数分の間、そうしていたかと思うとぱん、と顔の前で手をたたき、

よし、と何かを思いついたようにうなずく。

 

『---君。アイドルをプロデュースしてみない?』

『---は?』

 

 

---その後、男が日本で一番有名なアイドル事務所を作り上げ、

アイドル達から好意を寄せられることになるとは、

彼自身、まったく予想もしていないことだった。

 

 

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ああ。」

木漏れ日が木々の枝から差し込むように、

カーテンの隙間を縫って顔に当たる光で目が覚めた。

いつもなら、ちゃんと締め切っているはずのこれも、

いつの間にかちょっとだけ隙間が空いてしまっているのもいつものこと。

 

「・・・・・・・・・・うへへへ。」

---ただし、俺の隣にいつの間にかいる、

こいつは別である。

 

ベッドから降りようにも、体をがっちりと腕で抑えられ、

体をすりすりとこすりつけてきている。

なんということでしょう、というフレーズが頭に浮かぶ、

しっ、しっ、と頭の上で追い払う。

こんなのがバレたら、とんでもないスキャンダルである。

 

俺が担当しているアイドルである、凛のほっぺを手で引っ張って、

横にぐにゅーん、と伸ばす。

お餅のようなもっちりとした感触が手に伝わり、

彼女の肌年齢の若さを感じさせる。

 

「・・・はれ?ふろひゅーはー・・・?」

「・・・よう。おはよう。」

「・・・・うん。おはほー。・・・むう。」

ぶるぶる、と水を浴びた後の犬のように、

顔を横に思いっきりふり、頬を引っ張っていた俺の手を引きはがす彼女。

ぷくー、と頬を膨らませつつも、また、布団の中にごそごそと潜っていく。

 

「・・おい、コラ。バレたらスキャンダル間違いなしだっつってんだろ。

勝手に俺の家に上がるんじゃぁ・・・。」

「---でも、合鍵、ほかの子には渡していたよね?」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。気のせいだ。」

「----ふーん。」

ジト目で、昔俺がやらかした時のことをちくちくとえぐってくる凜から、

顔をそらす。

あれはもう時効のはずだ。

・・・一年も経っていないけど。

部屋の温度が冷たいような気がしたので、

話題を変えて、空気を変えることにした。

 

「と、ところで、凜は今日はオフじゃなかったのか?」

「うん、だから、プロデューサーの家に来たの。」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」

両腕で頭を抱える。

凜がよしよし、と頭を撫でてくるそれどころじゃあない。

わざわざオフの日に俺の家に来て、上がってきた。

---もし、マスコミにばれたら、"仕事の打ち合わせで担当プロデューサーの家にいただけ"なんて言い訳もできない。

そんなことになったら、いま売り出している凜が所属するアイドルグループのイメージダウンは間違いなしだ。

ファンの数は減少し、事務所の売り上げも減るだろう。

社長にも迷惑をかけてしまう。

 

胃がキリキリとしたので、手でおなかをさする。

「大丈夫?プロデューサー?」

「はっはっは。元凶が何をぬかすか。」

悪びれもせずに、そういう凜に対して毒を吐くと、

首を横にかしげられる。

こいつ・・・・!アイドルなのにマスコミ対策取ろうとしてねぇ・・・!

結局、凜は朝ごはんまで食べてって、一緒に一日を過ごすこととなったのだった。

 

 

 

「・・・・。」

「・・・・プロデューサーさん?」

「・・・・・・・・・。」

「・・・・・・・・・・・。」

「・・・・・・・・・・・・・・。」

「・・・・・・・・・・・・中田さん!!」

「・・・・へっ?!あ、ごめんなさい。」

「もう!!何回も呼んでいたんですよ?

仕事中なんですからしっかりしてくださいね。」

「・・・・ハイ。」

 

先日のことが頭から離れず、ぼーっとしていたら、

ちひろさんに怒られてしまった。

ぷりぷりと怒りながらも、

さりげなく俺のデスクにエナジードリンクを置いて行ってくれるあたり、

相当優しいのだが。

ドリンクのふたを開けて、ぐび、と飲み干す。

「・・・あれ。これ、新しい味ですか?」

「ええ。今度、若者向けのドリンクとして売り出してみようかと。」

「・・・へえ。」

 

いつもの元気ドリンクのような味ではなく、

どちらかというとジュースに近い味に感嘆の声を漏らした。

彼女、ちひろさんのこうした挑戦的な姿勢はすごい。

デスクに置かれた書類に目を通す。

---それを見て、俺は固まった。

 

「・・・・?どうしました?副社長?」

「・・・・・・・・・ちひろさん。」

「はい?」

「あの、これって・・・?」

震える手で、企画書を指さしつつ彼女に聞くと、

にっこりと笑みを浮かべ、嬉しそうに彼女が説明する。

 

「ああ。最近人気の"LOVERS"との共同企画の話が上がっていまして・・・。」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」

「あの元μ'sのメンバー全員が所属している事務所と、まさかのタイアップ!!

・・・・これなら、凜ちゃんたちの知名度も・・・・。」

「・・却下で。」

「・・・・え?」

俺の言葉に、信じられないようなものを見るような顔つきで、

こちらに視線を投げかけてくるちひろさん。

その目には、困惑の色が見て取れた。

 

「な、なんでですか?」

「---知名度が違いすぎて、うちのアイドルグループが"LOVERS"に喰われてしまいます。」

「・・・で、でも!!」

「・・・・大御所とのタイアップは悪いことじゃないです。

しかし、厳しい現実をはっきり言うと、"LOVERS"とうちじゃ、

まだまだ差がありすぎるんです。・・・焦らず、うちはうちのペースで、

彼女たちを支えましょう。」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・わかり、ました・・・。」

しゅん、とうなだれるちひろさん。

きっと、この話も彼女が考えてくれたのだろう。

しかし、いろいろな意味でも、この話だけは通すわけにもいかず、

却下のハンコを押す。

 

とぼとぼ、と役員室から出ていこうとする彼女の背が、

あまりにも小さく見えて、思わず声をかけてしまう。

 

「---あー。ちひろさん?」

「・・・・・なに?」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」

敬語でなくなった彼女の威圧感に若干気圧される。

ビジネスライクな仕事中のモードではなく、

高校生の頃の彼女のモードである。

つまり、素の一人の女の子としての状態であり、

相当拗ねているだろう。

 

現に、むうー、とこちらを見てうなっているし。

企画を却下した気まずさをごまかすように、

頬を人差し指でぽりぽりと掻きながら、

彼女に話しかける。

 

「・・・・ち、ちっひ?」

「・・・何よ。」

ニックネームで呼ぶと、少し彼女の機嫌が直ったのか、

口角が少し上がったのが見えた。

ちょっとチョロくないか、と昔からの付き合いである、

彼女のことを心配しながらも、ゴマをする。

「・・・実は、前言った取引先から料亭のお食事券をもらって--」

「・・・・・きょう。」

「え。」

「連れて行って。」

 

俺が財布に入れてあった食事券を取り出した瞬間、

彼女が俺の顔の近くまで顔を寄せてきて、

ずいっと身を乗り出す。

 

「あ、ああ!・・・昔みたいに行こう。」

「・・・あと、ちっひは人前ではやめてね。」

「わかった。・・・それじゃ、今日はもう仕事はないから、

早速行くか?」

「・・・・うん。・・・支度したら1階で待ってるから、

早く来てね?」

「ああ。」

 

ドアを開けて、部屋から出ていく彼女の後姿を見守る。

心なしか、昔より大きくなったというのに、

なぜか変わらないように見えて、思わず笑みがこぼれた。

 

「---変わんないなぁ。ちっひは。・・・・・はあ。」

ぎい、と黒の背もたれ椅子にもたれかかりながら、

先ほど却下のハンコを押した企画書をもう一度手に取り、

上に掲げて見直す。

 

「・・・・神様。俺、商才はあっても、

恋愛の才能はないみたいです。」

 

財布に入れてある、μ'sとの集合写真を見ながら、

またため息を吐くのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「プロデューサー。なんで最近現場に来てくれないの?」

「え?いや、前言った通り経営のほうでいそがしいし・・・・。」

「・・・・・ふーん。・・・・ふーん。」

「プ、プロデューサーさん!!この前、凜ちゃんと一緒にお泊りしたって本当ですか?!」

「プ、プロデューサー!!駄目だよ!!エ、エッチだよ!!スキャンダラスだよ!!」

『なになにー?』

『え?プロデューサーさんのお家に泊ったって?』

『ずるいーーー!!私も泊るーーーー!!』

「ああああ!!バレたあああああ!!」

卯月や、テンパって変なことを言い出している未央に問い詰められながら、

なかなか下に降りてこない俺の様子を見に来たちっひも合流してきて、カオスとなった。

 

後日、俺の家に彼女たちが押しかけてきて、

またひと騒動あるのだが、それはまた、別の話。

 

 




LOVERS
μ'sのメンバーで構成されている、
アイドルでもあり、タレントでもあるグループ。
誰を愛しているんでしょうねぇ(すっとぼけ)
企画を通さなかったのは、知名度が違いすぎるからだから()
ほかに他意はないから()

千川ちひろ
われらがちっひ。
中田が働きまくって、事務処理が追い付かないと判断し、
アルバイトとして募集した結果、やってきたのが彼女。
元の世界より若く、20歳になったばかり。
立ち上げたばかりの事務所のため、残業地獄になり、
彼女もそれに巻き込まれ、へとへとになるまで働くことに。
中田は昔のその件もあって、彼女には頭が上がらない状態に。
事務処理関係のトップとして大出世して、
正社員となった。

中田とは数歳違いであるが、
仕事場での恋愛はよくあること・・・と彼女は最近、
恋愛関係のエッセイや指南書をよく読んでいるとか。
愛が当然のように重い。

アイドル達。
シンデレラガールズの面々が事務所に所属。
経営とプロデュースの両方をやっていたが、
ちっひと一緒にプロデューサーがいなくても各々がスケジュールや、
予定を管理できるシステムを開発。
その結果、一人一人にプロデューサーをつける必要がなくなり、
大幅な仕事時間の減少にもなったが、
アイドル達からの不満が寄せられ、中田は困惑することに。

まだ、立ち上げて間もないころからの長い付き合いである、
凜、卯月、未央、その他数十人のアイドル達とは仕事関係だけとは思えないほどに、
距離感が近い。
女の勘からか、LOVERSを敵視している。

ちっひが可愛すぎて死んだ。

ちなみに、中田は1日16時間働くという荒業を1年間ぶっ通しでやりきった仕事バカだゾ。
最初のアイドルとしてプロデュースしていたのが凜。
最後に彼女のステージを見るために、わざわざ現場に行ったのが1話だゾ。

・・・LOVERS?
知らない子ですね(震え声)

活動報告でアンケートやっていまっす。

2019年1月4日までで、どんな話を見たいかアンケートしているので、
コメントしていってください。

読者の意見をもとに小説を書いているので、
活動報告でぜひ。

感想くれ

マジでくれ

KEY(ドM)


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