我らの仕事は配管工 (トマボ)
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プロローグ風な適当なナニカ
瓦礫の山、炎上する街並み。そこにあったであろう人の暮らしていた風景はその名残すらも崩れゆく。
自分と同じ年代の学生達が通っていたであろう校舎の焼け落ちた様を視界に映しつつも感傷に浸る間も与えられず。
蒼い眼に未だ幼いが、確かな覚悟の焔を宿した青年、藤丸立香は声を張る。
彼の傍らには、長い銀髪と強気な双眸に不安を宿した女性、フィニス・カルデアの所長オルガマリー・アニムスフィア。
そして、彼が最初に出会い、視界いっぱいに広がる炎の中でもその気配が失われぬようにと願った少女マシュ・キリエライトが控えている。
名も知らぬ英霊から霊器を託されデミ・サーヴァントと成ったマシュの大楯を召喚陣の代わりとし、魔が蔓延るこの特異点を修復するため、かつての英霊達へ呼び掛ける。
当然の如く、藤丸立香という少年の心の中は荒れていた。
_____だが、不安で潰れそうな心を顔に出さず、藤丸立香は笑ってみせる。
目覚めてからたった数時間で、突然の爆破事件に巻き込まれ、見知らぬ土地へとレイシフト。周りは焼け爛れた瓦礫と炎、しかも異形が這い回る。
少年自身の戦闘経験など当てに出来ない中、襲い来るのは異形の群れといっそう強き黒い影。かつての英霊の名残であり汚染されたナニカに突き動かされる凶悪で、明確な敵。
所長の言う通り、自身に魔術の才能もその知識も無い。
後輩の言う通り、自身に闘う術はない。
現実味を帯びない急展開にも程があるが、自分は先ほど既に殺されかけた身である。嫌でも呑気な楽観視など吹き飛ばされた。
目に焼き付けられた迫る刃は恐ろしく、鏃が頰を掠めたせいかやけに周りが血生臭い。
カルデアの復旧しきっていない電力と自分の足りない魔力を補う為に探し出した石を握りしめる手の震えが止まらない。
鼻をくすぐる焼けた匂いの元がなんなのかを考え、這い上がってきた胃液を無理やり飲み込むのは何度めのことだろうか。
_____でも、とりあえず笑って見せる。
通信越しに聞く、数刻前まで見知らぬ人だった彼の身を案じてくれるドクター、ロマニ・アーキマンやスタッフ達の声を聞く。
彼らは自身よりも大人だ。
それも文字通り、人類史という自分達の世界を救うために準備をしてきた者たちである。
魔術を知らぬ者ならば笑い飛ばすような理不尽な現実に向き合い歩んできた連中が、優秀でない筈がない。
しかし、それ故に彼らの属する組織が壊滅しかけ、所長を除く上位陣が全て居なくなってしまった今の状況のことを、誰よりも彼ら自身が理解してしまっている。
そうしなければならない状況だとは言え、応援してくれる彼らよりも遥かに世間を知らない自分に託す事が、どれほど彼らにとってストレスと成っているんだろうか。
それが、期待からくる罪悪感なのか、未熟な自分に賭ける事の不安なのかはさて置いて。
きっと巻き込まれた自分よりも状況をきちんと把握している皆の方が、叫びたい状況なのだろうと思う。
現に所長は先ほど合流するまで泣いていた。徘徊する骨に囲まれて、今は居ない部下の名前を呼びながら、落ち着いていれば苦にもならない相手に殺されそうになりながら。
職員たちもロマニが泡を食いながらケアをしつつ、役割を果たすという一点で思考を晒させ、モニター前に座らせていなければ、何人が既に心を閉ざしていたであろうか。
少し離れた位置で周りを警戒してくれている外套に身を包んだ人物。協力関係と言いながら、シャドーサーヴァントとの戦闘の途中に庇ってくれたキャスターにはきっとバレているだろうと思う。
決して見せまいと震える身体を抑えつけていた自分に、あえて陽気に笑いかけてくれた本物の英霊。
この地で行われていた聖杯戦争の正式な参加者のうち、最後の真っ当な生き残りだと言う彼の前で、自分を護ろうとマシュ・キリエライトは、その覚悟を疑似宝具という形にしてみせた。
ならば、応えたくなるのは当然ではないか。
_________だから、
こんな自分でも、誰かの不安を笑い飛ばして笑顔に出来るのだと、物語の英雄に示すように。
少年の後ろで見つめる二人はそれを見て不思議に思う。
気丈に笑う少年に対してもそうであるが、それ以上に当の本人、藤丸立香の様子の変化に対して。
呼び出される英霊が、どんな人物かは分からない。
聖晶石の無色の魔力を触媒に、属性とすれば善である藤丸自身の縁による召喚ではあるが、話が通じない反英雄が出てくる可能性もある。
最後のマスターである藤丸を守る為にも最大限の警戒をしていたマシュとその知識を持って直ぐに判断を下さなければならないオルガマリーにとっては、縋れる希望の糸でありながらも、同時にこれが失敗すればほぼ詰みだ。
気の抜けない瞬間を今か今かと待ちながら、彼女達は備えていた。
しかし、召喚陣に光が灯り輝きだしてからの事。突然に、緊張で上がっていた藤丸の肩がリラックスしたように下がったのだ。
まるで、呼び出す誰かが分かっているかのように。心配など全く感じていないようなその表情に。
見知った誰かを出迎えるかのような仕草に変わった藤丸の様子に、つい気を緩めてしまいそうになる。
こんなに心配しているのに、まったくどんな表情をしているというのか…。
呆れるぐらい無邪気に笑うマスターに対し、これは後で問いただした後にお説教の必要があるなと思うマシュと、訝しげにイかれたんじゃないかと思うオルガマリー所長。
そんな心配をよそに、けれど確実に、藤丸立香は確信していた。
下手をすれば自分が笑っていたのは、強がりでも、周りを安心させようとした上でのことですらなく、それにつられた結果なのかもしれない。
脳裏に響く陽気な声の持ち主達は、どんな時でも下を向いたりなぞしていなかった。
何度、助けるべき相手が拐われても颯爽と助けに向かい、敵が無限に湧いてこようとも、知恵と勇気で闘い続けた。
何度もリアルファイトにもつれ込んだ事を思い出しながら。
きっと創作上の彼らのような、優しくて、誰もが一度は憧れた、そんな誰かが応えてくれる、と。
そして遂に一層光が強まり、魔力が収束する。目を開けていることが出来ず、ほんの数瞬眼を閉じる。
やがて光が治まり、藤丸が眼を開けると、そこには、特徴的な赤い帽子を被り、幾度と無く姫を救い、時には姫自身にマグマに叩き落とされながら、それでも闘い続けた英雄の姿。
ジャンプが得意そうな彼は、燃え盛る周りを見渡すと直ぐに、背中に背負った武器を構え、さあ、仕事の始まりだとでも言いたげに、片手でコインを弾いて陽気に叫ぶ。
「イヤッフウウウウウウウウウウ!!!」
_________________________
文章力もないくせに無駄に遠回しに書こうとして失敗した導入はともかくとして…だ。
もう、おわかりだろうか?
私が、◯リオです。
ほら、◯天堂の代表キャラの1人だよ。
まあ、正確には、配管工という職人達の魂の叫びが形を持つために、彼の姿を借りて集まり、一つの意識、人格の形成の失敗によって、バグのやうに産まれた◯リオさんもどきが俺です。
バグ部分?あー、説明しづらいけど、とりあえずプラス1って言っておこう。
そんなんだから、生前の記憶は混ざり合ってあやふやだし、何処かで死んだこの若い人格を仮ベースにしている職人たちの集合体。
仮にベースがいるとはいえ、やはり引っ張られているせいか呼称はバラバラで不安定。意識もあるのか無いのかハッキリしない。
そこにまさかのプラス1である。
そうだよ!どっからか紛れ込んだ日課のトイレ掃除が好きだった、ただのゲーオタですよ!
笑うなら、笑えよ。俺達…まあ、今出てるのは俺だけだが。
見事不安定な野郎共は、ケツで空飛ぶ髭のおっさんに成りましたとさ。
ぐすん。泣けるぜ…。
いや、◯リオさんに不満がある訳じゃあ無いんだけどさ…。
でも、その…ね?
…………ね?
それはさておき、なんか呼ばれた気がする。
座だか英霊だかなんだか知らないが、そもそもそんな立派なものじゃないし、俺たち個人の活躍なんてたかが知れているんだ。
若くして死んだ職人もいれば、寿命でくたばるまで続けた頑固者もいる。
好きだからやっていた奴、目的の為にやっていた奴、手に馴染んだから続けたっていうだけの奴。
だが、最後まで工具とボルトを握りしめて、世界の各地で走り続けた、そんな奴らの集まりだ。
私は、俺は、僕は、ワシらは、英雄なんかじゃなかよ?
ただのしがない配管工だ。
だが、配管工の魂が叫んでいる。この呼ばれた先で、繋がなきゃいけねえパイプがある!と。
水が通らず消さなきゃいけねえ火が点いちまっている。
なんの処置もしてねえ場所に処理できずに溢れている泥が溜まっちまっている。
しかもそれだけじゃあないみたいだが、力を貸してくれるのは、どうやら俺たちだけじゃあ無いらしい。
ビックリするわ。まさにオールスターってか?
くははは!!
いや、違えな。これじゃあいけねえ。
こう、じゃあないな。
呼ばれて出たのは、知らん街。絶賛周りは火事現場。
聖杯とやらこら知識が断片ずつ送られてきているが、んなもん今はどうでもいい。
目の前の少年がマスターで、周りに数人。
マップ上には敵がわんさか。サーヴァントってのは、人間相手だけじゃなく、こーゆー奴らとも闘うもんらしいな…。
でも、それだけじゃあねえよな?少年。
そんなことだけじゃあないはずだ。
じゃなけりゃあ、もっと他の奴が呼ばれて出てきていたはずだから。
なあ?真っ直ぐ見つめてくる、良い目をしたマスターよう。
そいつは、期待かい?
だったら応えようじゃねーか。きっと、マスターがそれを望んだからこそ、俺みてえのが呼ばれたんだろう。
よっしゃ。じゃあ、この頑固もん職人達のごとくこの口は上手く動かんだろうから、行動で示そう。
背中の装備をハイドロポンプに切り替えて、先ずはこのムカつくほど燃え盛る火を消し飛ばしに。
さあ、行くぜ!!
「イヤっフウウウウウウウウウウう!!!」
なんか違う!!!ちゃうねん。こうじゃなくて、もっとこう!なんつーか、ゆるーくね?
冬木の泥をスパッと無くして、エエ〜〜!?みたいに
オルレアンのワイバーンを1upしたり卵投げたり
セプテムにエアライドしたり
オケアノスで砲弾運びしたり
ロンドンで◯イージのゴーストバスターズしたり
アメリカでFCカップしたり
砂漠で◯リカーしたり
ウルクで百人組手したりする感じがネタだったんですけど?
あ、てかもう限界でふ。zzz…
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配管工による華麗な消化活動in冬木
人類史は既に焼却された。だから、この特異点にも生き残りはいない。
確実に、生存者はいない。助けるべき相手はおらず、ここに留まる理由はカケラもない。
マップに写っているもう1人のアイコンは、協力者であるキャスターというクラスの英霊であり、現状で戦力となるのはマスターの背後に控える2名のうち盾を構えた少女と件のキャスターだけであるらしい。
既に倒し、リポップするためのクールタイムに入っている敵が再度襲いくる可能性を考えれば、すぐにでもBOSSマークの浮き上がっている洞窟に向かうべきであろうということ。
それは、マスターとのアイコンタクトで大半が伝わってきた。
かの友情破壊ゲーと称されることもある、あの超人気作のストーリーでは、基本キャラ達は喋らない。
喋らずとも、頷きあうのみで、彼らは仲間を救わんと、共に敵に立ち向かっていく。
だから、我らが配管工の象徴たる◯リオさんボディであるこの身体にとって、アイコンタクトで全て伝わるなんてことは必須技能であり、朝飯前である。
それに、視界の端に、タイマー表示が出てきているので、時間制限付きの任務であるらしい。
コンティニューコインは集まって無い。無情にも残高はゼロであり、しかもキノコすら食べていないため、残機も無い。
そんな心もとない状況で、しかもスキルや必殺技、ここでは宝具と呼称する切り札を使う為にはマスターから魔力を借りなければならないらしい。
現界のサポートであるカルデアという組織は状況が良くないらしく、無尽蔵に作業を開始する訳にはいかないようだ。
だが、今やることは決まっている。先ずは消火活動だ。
え?集まってきてる骨の処理とか、早よサーヴァント倒しに迎えって?
いや、だって前にいるじゃん。
雑魚なんて炎と一緒に消し飛ばすから問題無いし。
それに…だ。
良き景色だったであろう街並みを崩したあげく、我が物顔でメラメラと燃え盛りやがって。
作る側の気持ちにもなってみろってんだ。同じところを何度も何度も整備するのは決して楽な事じゃあないんだぜ?
そして、マスターの密かな願い。
目を背けたくとも出来ない、この最低な景色をどうにかしたいと思ったその優しさ。
確かに我らが、受け取った。
◯リオさんと我ら配管工一同の怒りの放水を食らわせてやらぁ!!!
うぉのののれえええええ、◯ッパァァァァァァ!!!いつもいつもアチィんじゃぼけええええええええ!!!?
リモコンを振るうハードになってからの◯リオさんの基本装備であるハイドロポンプ(仮)の放水口を構え、飛び上がると同時に勢いよく噴射させる。
マップを拡大させてみると大きな川があるが、この近くに水辺は確認出来ない。そこら辺の建物は瓦礫とかしているため、水の補給は難しいだろう。
普段はゲージが溜まれば勝手に装填されるのだが、ナリがサーヴァントとしているためか、動き回っても普段の半分程しか貯まらない。
ゲージによっても貯まりはするが、効率は悪い感じだ。
だから、今回は自前の魔力を使う。多少HPバーにも減少が見られるが、さほど問題は無かろう。
いくら辛かろうとも、キノコを食べるまでの辛抱なのだから。
スマッシュ技においても基本パワー寄りな◯リオボディに、腕っ節自慢の配管工達の意識は割とマッチしていたのか、
先を急がんとする所長やキャスターの心配をよそに、極太のビームの如く大量に撒かれた水によって、見渡す限りの辺り一面の炎はものの数分で消し飛ばされていた。
短かwww
はい、さーせん。気が向いたら続きもうちょい頑張ります
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配管工の地道な除染活動 in冬木
そして早速酷評くらってますなー。
ブラウザバック推奨したのにわざわざ読んで下さるとは、物好きな優しい方がいらっしゃいますねぇ(泣
ひねくれ者の一人相撲は置いておきまして…。
さて、こんなんを読んでくださった方には感謝…なのですが、非常に申し訳ありません。
こっからも更に適当になると思われます。
現在、日本酒をちびりながら時間を無駄にしているしょうもない作者からのお知らせです。
市販のビーフジャーキーをガスバーナーで炙ってから七味マヨネーズつけて食べて見てください。
ヤバイ(語彙力皆無
「イヤッ!」
「フッフー!!」
「ヒィーーユディゴー!!」
出てきたスケルトンを裏拳で粉砕し、複数体で敵が切りかかってくれば、剣ごと敵の身体を全身を使った回転の勢いで吹き飛ばす。
現在瓦礫の山と化したこの冬木という町で、先頭に立って暴れ回っているのは、赤い帽子と髭が似合う人物。
何故か彼が進む先には中途半端に残った瓦礫が真四角に残っており、それに向かって先程から頭や突き上げた拳をぶつけては進み、壊してはは進むという動作を繰り返している。
それを追いかけるのは、サーヴァントである彼を呼び出した少年。マスターでもある藤丸立香とその一行である。
本来ならば、カルデアという組織の実質的なトップであるオルガマリー所長とその一行と呼ぶべきではあるのだが、現在彼女はその役割を放棄している。
というか、藤丸が呼び出したサーヴァントの奇行が目立ち過ぎて、若干、どころかかなり引いている。
モニター越しに観測作業を進めるカルデアのスタッフ達が、全員画面から目を離して目薬を一斉に挿し出すという暴挙に出るぐらいには、そのサーヴァントの行動たるや、まるで訳が分からないのだ。
藤丸曰く、「水を撒いているのは消火するためで、ブロックにぶつかっているのはコインとキノコ集めですよ!」らしい。
立派な魔術師の家系として努力を重ねてきたオルガマリーは、確かに極東の娯楽文化に明るくない。
けれど、彼女は思う。
いや、そんな当たり前みたいに言わないでほしい。
というか藤丸、お前はなんでそんなキラキラと目を輝かせてあのサーヴァントを見ているんだ。
もちろん、マシュ・キリエライトも彼女と同じである筈なのだが、
「私も先輩とアイコンタクトで通じ合えるようになりたいです!」
と、謎の対抗意識を燃やして、己がマスターの目を覗き込もうと躍起になっていた。
周りを警戒する必要も無いぐらいの圧倒的な消火活動という名の放水によって、見渡す限り火の海だった町並みは、既に静かなものであり、向かう先を除けば、残っている敵は遠くの森に控えるバーサーカーぐらいのものである。
しかも、召還されたように突然現れた敵は、何故か必ずと言ってよいほど、赤い帽子のそのサーヴァントに惹きつけられ、そして良い音とともに吹き飛ばされてゆく。
何処からか転がってきた野球のバッドを拾いあげたと思えば、たちまち敵が星へと変わり、
水辺も無いのに何故かカラフルな色の亀の甲羅があちらこちらに転がっており、ピンボールの如くスケルトンや龍牙兵達がなぎ倒されてゆくのだ。
最後の望みとばかりに目を向けたキャスターは、気にもとめていない様子。
( あ、私の味方はいないのか。)
と、悟ったカルデアの所長、オルガマリー・アニマスフィアは……
(うふふ…きっと、あのヘンテコなサーヴァントは妖精種なのでしょう…?夢から覚めたら消えてしまうから、また新しいサーヴァントを呼び出さないといけないわね…………助けてお父様……レフ……。)
そっと心に蓋をした。
さて、赤い帽子のサーヴァントについて気にしていなさそうという評価を受けたキャスター。
余分な知識を配ることに定評のある聖杯さんからの知識支援を受けている、かの大英霊、ドルイドとして喚ばれたクーフーリンはやりにくそうな苦笑いを浮かべていた。
(ありゃあ、俺らとは文字通り、世界が違う化けもんだ。)
何か混ざっている気配はするものの、意思疎通を図ること自体は、マスターを介せば問題無い。
本来戦闘狂である彼だが、そのコミカルな姿を見ているとどこか毒気を抜かれてしまうような気がして、その力を試そうという気も湧いてはこなかった。
既に、敵がかの有名なアーサー王であることは、伝えてある。
であればこそ、こちらの手持ちの戦力は正確に把握しておかねばならない。
ならない…のではあるが……。
銀髪の魔術師は心ここにあらず。
唯一のマスターの少年は戦闘に関しては言わずもがな魔術に関してもズブの素人であり。
唯一の戦闘員兼ネックな問題でもあった盾の少女の腕試しはした。
強引な方法とはいえ、宝具を擬似展開させることもできた。
そして、得体の知れない目の前のサーヴァントは、道中の動きを見ているだけでも戦力としては十分なことは分かる。
だが、やはりクーフーリンは、共闘はするが、積極的に関わろうという選択肢を選ばなかった。
彼は思う。恐らくこちらの言葉は通じるが、まともな返答が来るとは思えない。
何故か?
サーヴァントとして在り方に縛られている以前に、目の前の彼、否、彼らは、きっと、そういうものなのだろう。
座を司る存在でも、抑止としての派遣でも無いのに、いったい誰から介入を受けたのか、配管工なる概念の塊としてこんな姿をしている、らしい。
属性としては善よりなのでそこは問題無いと思っているが、職人たちの意識の集まり…純粋な魂達だとしても、この集まり方は、ロクなものではないだろう。
歴史上で居たかもしれない、という噂が形を持ち、サーヴァントとして、又は代行者として呼び出される場合もあるが、ゲームのキャラクターが形を持った?
否、まったくもって否である。
……いったいこいつはどこから滲み出てきやがった?
まったくの偶然ならばまだ良い。
が、こいつに形を待たせた奴がいるのならば、抑止どころの話じゃねえ…。
…ともすれば人理焼却なんてのをやらかした奴以上に……
が、いくら考えたところで現状会話もできない。
きっと人類史が消えるという、過去例を見ないほどの不安定な影響故に、こんなことも起こりうるのだろう。
クーフーリンは、一人そう心の中で納得し、視線を戻して残りのアーチャーやセイバーとの闘いに思考を向け始めた。
__________
勢いをつけて跳びあがると、コインの小気味良い金属音が鳴り響く。
流石は◯リオさんボディ。コインもアイテムも順調に集まってきている。
進軍も問題無し。張り切って一斉放水で火を消したら木っ端な雑魚も一緒に消し飛ばせたようだ。
ポップしてきた敵も◯リオさん式複数段ジャンプを披露する必要もなく、スマッシュ一発で倒せる程度。
稀に黒い影みたいな強めの敵もくるが、ホームランコンテストで4桁メートル朝飯前の◯リオさんからしてみれば、所詮は道中ボスの対処などお茶の子さいさいである。
調子に乗って暴れまくったせいで若干味方から距離を置かれているのは気のせいだと思いたい。
マスターだけだよ、そんな純粋に凄いって言ってくれるのは。
銀髪の所長さんは「アリエナイ…アリエナイ…」って呟いてるし、キャスターの兄貴は苦笑いを返してくるし。
まったく、スマブラ式格闘技なんて誰でも持ってるものじゃないか。
◯リオさんは確かに強いが、ランカー相手の勝率が高い方ではないんだぞ?
なんだよあのピンクボール…強過ぎんだよこんちくしょう。
それは置いておいて、順調に敵を倒し、ついでに3連赤亀甲羅とサンドバックを山の方へ飛ばしておいたからバーサーカーは来れないだろうし、残る敵はあと僅かな筈なのだ。
途中◯ッシーが、宝具から霊体化したまま分離し、回復用のMAXトマトを持って今向かっている山とは別の方角へと向かっていったが、倒された様子は無いので大丈夫だろう。
タイマーを見てもかなり余裕がある。むしろあまりすぎなほどである。
しかし、先程から拭えないこの猛烈な違和感。近づくほどに腹の底から湧き上がってくる猛烈な衝動。
そんな吐き気にも似たなにかについて考えながら歩いているうちに、遂に大聖杯があるという洞窟の前へとやってきた。
「おいおい、いきなり信奉者の野郎のお出ましか。」
「アーチャーのサーヴァント視認しました!」
「やれやれ、別に信奉者になった覚えは無いのだがね。」
真っ黒な割に意識はハッキリしているアーチャーのサーヴァント。
彼が守るようにして立っているのは洞窟の入り口。そしてその背後。
視力的にはまだ遠い位置にあるだろうソレ。
セイバー、かのアーサー王がいる位置の大聖杯。
杖でアーチャーと鍔迫り合いをしているキャスターが話し、所長が驚きの声をあげる。魔力炉心として動く劇物。
無色な筈の魔力。サーヴァントを燃料に働く願望機。
そこがアンリマユによって汚染され、悪質なものとなったという。
隠れているつもりだろうが、マップにはハッキリと写ってているためバレバレな緑ハットのモブもいて、こちらの戦力で倒せるか厳しいセイバーを倒したとしても敵はまだいるという情報も頭の中を通り過ぎる。
だが、そんなものはどうでもいい。
溢れ出しているソレを見た瞬間。配管工としての魂が全てを悟った。
ああ………そうか。炎もそうだったことに変わりはない。
が、コレが、これこそが、呼びだされた本当の理由。
ああ、許せない。これだけは何が何でも許せない。
このバカみたいに何もないところに好き放題溢れ出ている、この泥だけは、配管工として許せない!!!
キャスターとアーチャーが戦いながら話す内容が耳に入ってくる。
旧知の仲らしい。仲良しではないが。
かつて正義の味方を目指した少年の行き着いた抑止の守護者。
滅びゆく国の滅亡寸前で選ばれ、それでも守りきれなかったことを嘆いて聖杯を求めた騎士の王。
時代でも人によっても変わるものなのだ、正義というのは。
しかしそれでも最後まで己の信ずる理想を示し、挑み続けた英雄達が、彼らだ。
今相対しているのは、万人に受け入れられている英雄譚の本人達。
ああ、さぞや美談に聞こえるだろう。裏話も苦労も全てを飲み込んで、彼らの人生は劇的に飾られている。
専門家が理解されないなんて珍しいことでは無い。
気にするようなことではないが、大衆の揃った声に、一人だけの別の声は、残酷な程に乏しい。
卑屈に言っているが、曲げられない頑固な性格が災いしたことなど珍しくもない。
俺たちはそれを自然体に受け入れ、罵倒も陰口も、汚いから近づくなと実際に投げられた石すらも、既に気にすら留めていない。
全員がそれを誇りに思っていた訳ではなかったが……
だが、それでも我等は声高に、魂のままに叫ぼう。
我等はの
世界を救うその前に、詰まったままのこの泥を、我らだけが繋げられる道を通して処理してやろう。
.
_______________
緑の大きな大きな土管を地面に突き刺して、勢いよくその中へと飛び込んでいく赤い背中。
キャスターが足止めをしている敵のアーチャーも赤い外套を着ているが、敵にそう簡単に背中を見せてくれるほど、阿呆な相手ではない。
最早見慣れたその姿。
けれど、所長とマシュは驚きの声をあげる。
「まさかの敵前逃亡!?」、と。
先に行けと叫んだキャスター。奇行が目立ち会話が成立するか怪しげな得体の知れないサーヴァント。
知らないものからすればそう映るであろう。
だが、偏見を持たず、道中で話をするうちに、普通の英霊ではないその存在について快活に笑って理解を示してくれた彼でさえ、土管に飛び込んでしまったことに動揺を示す。
違う、そうではない。
藤丸立香にとって、幼い頃から遊び続け、画面越しに見続けたその背中。
自然と笑みがこみあげる。
「はははっ」
突然笑い出すと、周りから胡乱げに見られる。
「……先輩?」
「……藤丸?」
『立香君…?』
「あ、ごめん。…でも、大丈夫ですよ、所長、マシュ。ドクターもよく見ててください。」
あのヒーローが土管に飛び込んだら何がある?
そんなの決まってる。
『「「イィィィィヤッフフウウウウウウウ!!!」」』
洞窟の奥から反響して聞こえる声。
「あはは!さて、じゃあ、行こうか!所長!マシュ!急ぐよ!クーフーリンさん、先に行きます!!」
「おう!行ってこい坊主!」
「先輩!?待ってください!?」
「え、ちょっと!待ちなさいよもう!?」
ショートカットして先に殴り込みに行ったヒーローを追いかけるために、藤丸はいつの間にか震えの止まった手を握りしめて、駆け出して行った。
大聖杯の前で構えていたセイバーの前に突然ニョキニョキと飛び出してきた緑の土管。
しかもかなり長いことが伺える。
上下にモグラのように動き出し、何往復かした後一番下に来た瞬間、中から牙の生えた謎の植物が飛び出してきた。
あまりにも不可解な事態に虚を突かれたが、直ぐに剣を構えて一線する。
赤白の頭部は凶悪だが、所詮は植物。しかも胴体は一本のみ。
が、斬撃を飛ばすように魔力を纏わせて斬り裂いた筈の緑の胴体はまさかの無傷。
「くっ!?」
怒ったように口を開き、こちらに突っ込んでくる頭をギリギリ躱す。
「ふん、良いだろう。星見台の魔術師が来るまでの暇つぶしに相手をしてやる。」
剣を構えたセイバーは、持ち前の直感スキルを無視し、あえて胴体を斬り裂いてやろうと、魔力を込めて切りかかった行った。
_____
パックンフラワーと呼ばれる怪物。管のような場所に住み着き、突然穴から飛び出しては周囲のモノを捕食する。
土管を通るに配管工にとっては天敵である。
ファイヤーキノコを食べて火の玉を飛ばしてやっつける相手だが、セイバーの攻撃が当たったのは胴体。
弱点は別である。聖杯の支援を受け、いくらその攻撃が強かろうとも、弱点は頭と隠れている付け根の二つ。
密かにソレを下から感知しながら考える赤い帽子の髭男。
というか、俺である。
スマブラ風味な相手は基本そうであることが多い。
攻撃が入る場所以外に攻撃しても無意味なのはどのような理屈なのか。
ただ単に硬いのか、逆に弱点が脆いのか。
答えは分からないが、まあ、そういう存在だからとしか言いようが無い。
そしていつまでも下から見ているわけにもいかないので行動を開始する。
土管の下からむき出しの付け根部分をぶん殴ってパックンフラワーを倒しながら、勢いよく飛び出す。
何故かセイバーが不満そうにしているが、とりあえず何事もなく着地。
基本上空に飛び出したら狙われるが、追撃に備えてマントを構えていたのが功を奏したようである。
流石は直感スキル待ち。やるなアーサー王。
……あれ?なんで俺はこんなこと知ってるんだっけ?職人たちの記憶ではないぞ?
まあ、いいや。とりあえず今は目の前の事が最優先である。
溢れ出るその泥を見すえる。
本来、工事というのは、規模にもよるが、一人でやるものじゃあないし、できるわけもない話だ。
それは、現代だろうが古代だろうが変わりはない。
これほど大掛かりな汚水、汚泥処理なんてのはもろである。
堰き止め、流し、処理する。
簡単に聞こえるが、職人たちに混じった素人の知識に限定して考えた場合ですら、それが大変なのは分かる。
資材も加工も道具もない。汚染されているならば適切な処置をせねばならない。
しかも今回の場合は、世界全ての悪性であるという。
それをここからパイプを通して流す道を整備し、クリーンなものに変えなければならない。
幸いにして、流す先と、無駄に広い土地なら、困らない。
そして、一人じゃ出来ないと言ったが、この◯リオさんボディならばそれができる。
(二つの意味で、力を貸してくれる皆もいることだしな。)
さて、それじゃあさっさと片付けますか。
マスターたちが来るまではもう少し。全開で魔力サポートを受ければ作業も捗るので是非欲しい。
けれど、俺が作業する間、マスター達だけでは、セイバーの相手は厳しいと思う。
だから、セイバーには、小さくなってもらおう。
途中で回収したハテナボックスのうち一つからコレが出てきたときは不安になったが、役立ちそうで良かった。
そう、それは、 ◯リオカート御用達の特殊アイテム。
バナナの皮だ!!!
は、まあ、流石に冗談だ。
本当はこっち。セイバーに向けて投げると光と共にセイバーにぶつかる稲妻。
すると、どうであろうか。
見るみるセイバーが縮み、見事なデバフ効果と相まって、
元の強すぎアーサー王と比べて見ればほぼ無力化できたと言って良いと思われる。
正直な話、相手との差がありすぎる場合にのみ発生することの多いアイテムであるが、かなり強いと思っている◯リオさんボディでこれを回収したということは、BOSSのセイバーどんだけ強いねんって不安だったよ。
でも、どうやら俺を除くマスター達とセイバーとの戦力差の換算であったらしい。
これならばあとはマスター達に任せても大丈夫だと思う。
偶に飛ばして来るであろう斬撃とビームも連写はできないだろう。
敵CPUのレベルを判別する◯リオさんアイで見ても問題無いと出ている。
元々小柄だったセイバーは、幼稚園児ぐらいの全高になっている。
聖杯から潤沢に送られているだろう魔力放出でぶっ飛んできたもしてもギリギリマシュさんなら張り合えるだろう。
いくら大きなタンクがあっても、蛇口が小さければ意味はないのと同じように、稲妻に込められた魔力が相手の移動を阻害するためだ。
「貴様!!何をした!!!?」
激昂するセイバーだが、今の状態では追いつけまい。
だが、ぼやぼやしていると不意をつかれて斬られてしまう。
闘えば闘うほど不利になるし、何より配管工の魂が今ばかりはセイバーよりも泥を運べと急かして来る。
苦悶しているうちにズバッとされるのは流石に避けたいところなのでさっさと片付けよう。
そして、改めて、己が敵と向かい合うが、やることは単純である。
先ずは、あの溢れ出ている泥を直接土管を通して移動させ、固有結界の一つとなっている夢の泉に流す。
神聖な場所で汚染を除去するのをまっても良いが、どうせならば今すぐに聖杯としての機能を回復させてやろう。
そのため、食欲無尽蔵なピンク色の悪魔に協力してもらい、アンリマユという形に沿って纏まっている名残だけを捕食し、中身の純粋な魔力だけを吐き出して、再度土管を繋いで中身に返す。
奴に状態異常は掛からないので、マキシムトマトも必要はない。
そして既に流れ出ている方の泥。
放っておけば土地は汚染され、最悪そのまま街へと流れついてしまう。
それを防ぐためにも、この場で処理しなければならない。
聖杯の方は高い位置にあるが故に土管を出入り口として繋げたが、下へ流れ出ている重い液体は集めなければ成らない。
その為、取り出したのは、無敵ハンマー。移動速度を引き上げつつ、地面に向けてハンマーを振り下ろす事によって溝を作って行く。
ただ只管に、掘って掘って掘りまくる。硬い岩盤でも関係無しに粉砕しつつ、泥の流れを塞きとめる。
テッテレテッテ テッテッテッテ
テッテレテッテ テッテッテッテ
一定のリズムでがむしゃらに駆け回る。
途中夢中でハンマーを振り下ろしながら、広い洞窟内を駆け回っていると、
いつの間にかクライマックス感満載でこの宝具を受けてみよ!とばかりに真実の護りを試してらっしゃるセイバーとマスター達が居たが、その間の極太ビームですら関係無しに叩き潰しながら進む。
そしてなんとかハンマーの耐久が途切れる前に泥の周りを掘りおわることができた。
チラ見すると凄く気まずそうだったので悪いことをしたかもしれない。
掘るうちにも流れ始めていた泥は徐々に集まり始め、四角く区切った一箇所へと集まったので、同じように汚水処理施設に向けてパイプを通す。今度は地下から突き刺した土管から地下へと赴き、ひたすら内部をおし拡げる。崩落や地盤沈下を起こさないように内分補強をしっかりとしつつ、固めた岩と土を更にコンクリートで補強する。
ハイドロポンプの中身をセメントにかえるぐらいは時間を要することは無い。
そして、苦労はしながら地表へ上がり、レンチで土管と土管をボルトを用いて固定。
そして、固有結界をある程度開き続けるのも無理があるので、余った魔力で補給をしつつ作業を進め、上の土管を差し替える頃には既に湧き上がる泥は綺麗な水と魔力へと変わり、満足そうにゲップをするピンクボールが居た。
忘れ去られたレフなんちゃらさんが激昂しながら出てきていたが、ブロックを掘っている途中で手にしたスターステッキの限界チャージスマッシュで星へと変えた。
大聖杯の浄化が終われば、正常に作用し始め、やがてマスターのいないこの既に崩れ去った聖杯戦争は終わる。
粒子に変わりゆくセイバーと、見事アーチャーを討ち取ったキャスターは合流した瞬間に消え、特異点の原因の小聖杯はセイバーの消滅とともその場にに転がりでてきた。
回収したタイミングでもともと無理な強制レイシフトの影響か、特異点からはじき出されかねないほどの変遷が地震のやうに起こり出したため、カルデアへと急いで帰還した。
適当スギィwww
話ごっちゃだし意味わかんねーし!!?
(´ω`)うわあああああ馬鹿やろおおおおおお
急ぎ足ですが、ちゃっちゃっと進みたかったので申し訳ない。
てか、何回か意識落ちてきたんでもう…gすやあzzz
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配管工のカルデア事情 1UP
力尽きてそのまま投稿した前話を見て、あれ?所長は?とか、◯ッシーは?とか、思い出して冷や汗かいてました(笑
そして自分よ…おま、お前これ……もうちょいどうにかならんのかこの駄文……
まあ、今更なのは置いといて(~_~;)
マリオテニスめっちゃおもろそうなんですけど…スイッチ買おうか迷う。
ピロピロピロン!
コミカルな効果音を響かせながら、カルデアの廊下を走っている4〜5頭身くらいの赤い帽子に髭のおっさん。
「ホッホゥ〜!」プォーン⤴︎
「くっ…ゲッホゲホ…はぁ……待って……!」
それを必死に追いかけるのは銀髪の女性。既に息も絶え絶えな彼女の名前はオルガマリー・アニマスフィア。この施設の所長である。
「ヤッハー!」チャリリ〜ン!
「はぁ…はぁ……待てって言ってるでしょう!?……待ちなさい!!」
円状の形をした廊下でこの追いかけっこが始まってからまだ2周ほどである。
それなりに大きな施設ゆえにその円周は長いとは言え、彼女の体力がもやしっ子であることは否定できない事実である。
既に何名かのスタッフに目撃されているが、向けられた苦笑には、訳のわからないサーヴァントに関わらなければならないことに対しての憐れみよりも、上司の体力ヘボ過ぎ問題に対しての苦笑いが多かった気がする。
後であいつら減給してやるからな、と心のうちに密かにメモし、必死に足を動かすと徐々に距離も縮まって来た(ような気もする)
スピードの差がありすぎるのにもやしっ子の彼女が追いすがれるのには、当然理由もある。
何故ならこのサーヴァント。追いかけられている自覚は無いからだ。
彼は、右へ左へ無駄に激しく動きながら壁や天井へ跳ねまわりながら進み、時には後方宙返りを決めながらステータスゲージに余りを加算していく。
「ドューエ!」
「…もう…ちょっと!」
そして、ある程度まで跳ね回ると、今度は体制を低くして、その場で屈伸。身体を丸めて折り畳むと、低い体勢で変わった兎跳びのように進む。
「ドューエ、ドューエ、ドューエ、ドューエ」
掛け声は変わったが、多少前後にしながらの移動する。
結果、先ほどまでよりは(見た目状)移動速度が抑えられ、もやしっ子所長、オルガマリーはこれぞ好機!と、スパートをかける。
そして、手を伸ばし、遂にその背中に手が届く_____
「良し!捕まえ…たぁ!?」
「ヤッハー!!」
_____直前に、急ブレーキを掛けながら溜まっていた運動エネルギーやら弾性エネルギーを勢い良くケツから地面にぶつけることで、ロケットのように飛び去っていった。
そして、取り残されてその背中を見送ることとなったオルガマリーは……
「…ああ〜〜〜〜〜もう!!!なんなのよ〜!!!?」
一人その不満を宙に向けてぶつけた。
_______________
さて、かつての世界でのバグ技を思い出して再現するため、ゲージを溜めて簡易版ケツワープを思いついて試してみたが、ぶっつけでやってみたらそれなりに飛距離も伸びたし満足だ。
やるなぁ、流石は◯リオさんボディ。
半フレームで前後に連続動作なんてし続けたら普通は膝どころか足なんて全部バッキバキになってしまうところだが、問題なく動けた。
過去は生身だった筈なのに、生前にもこれに追いすがるとは、英霊…サーヴァントってのは本当に凄い奴らなんだろうなぁ。
◯リオさんのボディや能力に頼りっぱなしで成り立たせているしがない配管工としてはこれから先、もっと気を引き締めなければ!
というか、マスターとのシュミレート訓練が終わって別れてから、数分後にケツワープを思い出して駆け出し始めたのだが、いつの間にやら後ろから凄く所長が追いかけてきていたような気もする。
夢中でバウンドしてたから思考に入ってこなかったなぁ。
そもそも何故追いかけられてたの、俺?なんかやらかしたっけ?
まあ、お説教は受けたく無いので逃げて来て正解だったと思うことにしようか。
冬木から戻ってきてから早1週間。無口な◯リオさんボディと、頑固な職人の魂も相まって、行動と背中で語って来た。
得体の知れない物を見る目には慣れたものだ。
いや、それでも言葉が通じない、通じているのか分からない相手ってのは、恐ろしく感じるものだよね。
瓦礫の撤去や大きな機材の組み立ての為に怪力ゆえのマンパワーを活かしたり、電力や意識不明、重体患者の処置。
人員の足らない中、それを補うように復旧作業を手伝ったり、限りある物資の為に、吹雪く施設の外で、自ら深く深く雪に埋もれながら、氷を掘り進め、そこへ我武者羅に土管や壁を配置し続け、新たな倉庫を増設した。
サポートでお馴染みの◯ノピオさんにご協力願い、時々食料庫や水の濾過装置の管理をお願いしている。
まだまだ、中身はスカスカだが、少しずつ増やす予定だ。
バトンタッチではなく、宝具で誰かを限界させておくには俺自身やマスターにいくらか負担がかかる。
燃費は良いほうなのでそこまででもないが、常に体力や魔力が減り続けるのはマズイだろう。
その為、他のサーヴァントが暇できるぐらい十分に増えるまでカルデアのサーヴァント限界補助の電力と魔力の支援を間借りし、時間を決めて、オールスターズに力を貸してもらっている。
因みに、使ったのは作者は横から数度見たことしかないが、ご存知◯リオさんによるマップ作成技術。
キャスター適性があるかは知らないが、陣地作成と◯リオメーカー。似たようなものである。または◯インクラフト?
そんな風にして過ごすうち、遠巻きに不安がられていたこの身も、徐々にスタッフ達に受け入れられ始めたようだ。
俺が爪弾きだろうがそれは別にいいが、俺を見るたびに職員達にストレスを与えてしまうのは心苦しいことこのうえやいため、良かったと思う。
そして、マスターやマシュ、ドクターロマニ、ダ・ヴィンチちゃんといった面子とはよくかおを合わせる。
よく話を聞かれたりするが、こちらから返せるのはコミカルな効果音と掛け声だけ。
マスターとはアイコンタクトでどうにかなるが、他とはコミュニケーションが取れているのか怪しいのはご愛嬌だ。
なんだろう。話せない訳じゃないのだが、キャラ的な制限なのだろうか。口を開こうと思えない。
実はシャイな職人達のテレが原因なのか、◯リオさんボディ故にソフトウェア的な問題なのかは知らんが、とりあえずは現状マスターが通訳してくれるので問題無い。
マスターもカルデアに来たばかりで文化の違いに戸惑うことも多いようなので割と似た者同士な気がする。
そして落ち着いて来てからは、次の特異点(あと7つぐらいあるらしい)に向けて戦力を増やす為に、綺麗な◯ヤットボールを集める為に頑張ることと相成った。
冬木に再度レイシフトを行ない、マスターとマシュちゃんの戦闘訓練も兼ねて骨を相手に戦ったりした。
その間俺は瓦礫の撤去などを進めながら、恐らく前回ハイドロポンプで吹き飛ばした敵が落としたものと思われる素材やらアイテムやら石を集めていた。
道中、本体ではない哀しき大英雄の怨念の残滓。終わった聖杯戦争の忘れ物と出会い…そして何故か卵を抱えた◯ッシーが背後から登場。
安心したような様子で消え去った巨体の紳士に感動したり、帰ってからマスターの召喚で何名かのサーヴァントと新たに契約したり、麻婆やら宝石やら、緑の亀の甲羅やポイントキノコなど微妙な礼装が溢れたりしながら、過ごして来た。
種火?俺が倒すとキノコが出てきたゾ。
宝物庫?俺が倒すとコインが増えたゼ。
さて、軽く思い出して見たけれど、所長に追いかけられる理由が思い付かない。
そもそも避けられていたので所長と関わりがない。
精々がマスター達と一緒に貰ったドライフルーツのお返しに、◯リオさん&◯ービィクッキングで作った回復系の料理を返したり、レイシフトから帰ってくる少し前。
レフなんちゃらノールを吹っ飛ばしてる間に練金釜で調理した◯ケモン由来の不思議なアメ。
後でレベル上げに食べようととっておいたのだが、なんか子供のやうに泣き喚いていたので泣き止ませる為に口に突っ込んだりしたぐらいか?
うーむ。特に引っかかるところはないかなぁ。
それ以外は特に何もない。
アレか?移動にバウンドしてるからその苦情とか…
器物破損にならないように気をつけてるはずなんだけどなぁ。
だいたいにしてエフェクトが凄いだけでフィールドに影響を与えるような無駄な力の使い方はしてないぞ?
うん。考えても分からん。
とりま、ねぎまとタン塩と生で!……じゃねーや。
とりあえず、思い付くまでは放っておこう。理由も知らない説教はごめんだしな!
あ、また所長だ。息整ったから追いかけてきたのかな?
んじゃ、あばよ〜とっつぁん。ニィーゲルんだよ〜い!
「ホッホ〜!!」
「まてっつってんでしょう!?なんで逃げるのよ!?話を聞いt」
お説教を聞きたくないからです。
再臨とかも考えたらおもろいかな…でも…うーむ。
まあ、ちょいネタで誤魔化すか。
緑の恐竜は走る。
黒き巨人の守る森の入り口を。
たとえ何人たりとも近寄らせまいと荒れ狂う猛攻に対し、緑の恐竜は走り、飛び跳ね、転がり続ける。
狂戦士が体勢を変える一瞬の隙をつき、硬い卵の殻を盾にして転がるように特攻を仕掛け、それでも止められない程の威力を持つ岩の剣に吹き飛ばされる。
しかし、かなりの衝撃をくらいながらもあえて吹き飛ばされることで上空に飛び跳ね、狂戦士の真上を通過する。
急いで追いすがる狂戦士だが、ブースターを掛けて丸まって加速する恐竜の方が遥かに速かった。
そして、緑の恐竜が辛くもたどり着いた場所には、崩れた屋敷の跡と、まるでそこだけはなんとしても…というように炎からかばわれたかのように人型に残った花畑。
その中央に横たわる雪のような少女。
既に事切れた遺体は、眠っているかのやうに安らかであった。
緑の恐竜はスッと、添えるように小さく千切った赤き実をその少女の口へと運び、残りを供えるように花の隙間へと置いた。
そうこうするうちに怒りくるった戦士が追いついてくるが、その岩のような剣が振るわれることはなかった。
戦士が守っていたその場所を、今度はその緑の恐竜が背に庇うように二本の足で立っていた。
理性なき、既に守るべきものを無くした狂った戦士は、剣を降ろし、問いかけるように恐竜を見る。
彼の言葉はもう紡がれることはない。
けれど、子供を守る、優しき竜は、確かに答えるやうに、優しい鳴き声をあげた。
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配管工のカルデア事情 2UP
一度精神をログアウト致します(泣
農家の朝は早い。
朝はまだ日の登らない内から土を耕し始め、時には一日中土地や作物の管理に費やす。
氷の大地で作物を育てるなど夢物語と誰もが言うだろう。
しかしながら忘れないでもらいたい。
そんな夢や物語の中で語られる英雄達が今、この場所にいるのだということを
_______
標高約6千メートル。その極寒の地において取り残された人類は、緩やかに、だが、確実に物資の残量という時間的問題とも向き合っていた。
カルデアにおいての食料プラントと言えば、機械的な施設や魔術を電力で補った物を想像するであろうか。
大きな施設故に植物や畑の作物などを栽培するのに適した部屋も存在するだろうが、マスターのように最近ここへ来たものにとっては、まだ施設の全容は把握しきれていないのが現状である。
先日マスターとの新たな契約を交わした英霊達。世界を救わんとする者達によって呼び出された赤い弓兵は、現代知識に富んだ英霊であるため、まだまだ余裕はあるとは言え確実に迫る食料事情を職員から聞き出し、屋内の施設の一角を案内してもらい、早速作業に取り掛かり始めた。
封印指定の魔術の産物を解き放ち、
右手に鍬を
左手に杓子を
褐色肌で土を弄る姿と白いタオルが良く似合う。
誰もがそれを見て思う。
お前はどこの英霊なんだと。
そしてその後直ぐに思い出して心の中で謝る。
あ、すまん。もっとヤベーのが居たわ、と。
しかしまだ、ソレを知る由もなかった厨房の戦士は、美味しい食と、皆の笑顔の為に鍬を振るう。
それは少しでも人間らしく、生きている喜びを知るための一役。
彼は世界の救済を誰よりも志した正義の味方。
抑止で一番働くと言われる守護者。
誰もやらないからではなく、自分の意思で農具を構えて事をなす。
何故なら彼は、今はまだ闘い始めたばかりの誰よりも、世界の命運を、人の命を背負うことの重さを知っているから。
__________
所変わって白銀の世界。
赤い弓兵が栽培を始めた作物がまだ芽吹き始めている段階で、マスターと数名のスタッフ達は、業務の合間を縫っては、足繁くその場所を訪れていた。
いくら近場とは言えと、時には吹雪き、視界さえまともに確保できないような天候ともなる氷の大地へわざわざ踏み出して、いったい何がある言うのだろうか。
礼装とコートを着込んでコソコソと行動するマスターとその他数名。
偶々その様子を廊下で見かけた赤い弓兵は、その様子を探っていた。
彼は今回は本当に偶然見かけただけなのだが、普段からサーヴァント達は思い思いにカルデア内部を見回りながら、警戒をしていた。
内部の裏切り者が出たが故の今の状況だと言うなら尚更だ。
たいそうな事をやらかした相手が今更誰か一人に影で囁きかけるようなことは考えずらいが、不穏な影を見逃しておく理由も特に思い至らない。
だが、その偶然こそが、彼にとっての不運であったことは間違いない。
ああ、これだからリアルラックというのは…度し難い(んなぁ〜)
彼はまず周りのものから探ってみた。
ロマニは答えた。
ーーあー、アレね。次は胡麻団子が良いなぁ。
ダ・ヴィンチは答えた。
ーー是非とも解析したい所だが、モンテボーレが食べたいからね!私から言えることはないよ!
他の職員にも聞いた。
ーー助かってますねぇ。美味しいですし。リクエストも聞いてもらえるんですよ!
所長は知らなかった。
ーーえ?何よそれ。ちょっと!?聞いてないわよ私!
しかし、割と早い段階で面倒になってきたので彼は夕食後、マスターの部屋へと乗り込んだ。
すると、ノックをするとセンサーに反応したのか、閉め忘れていた横開きの自動扉はパシュッと音を立てて開いた。
中にいたマスター、藤丸は入ってきた彼から何かを背後に隠すようにしながら慌てていたのが目に取れる。
「ええい!まどろっこしい!単刀直入に聞くぞマスター!君たちはいったい何を隠しているんだ?」
「な…なんのことかなエミヤさん。何も隠してなんてない…よ?」
明らかに上ずった声で答える藤丸。
「嘘が下手だなマスター。ならばその背後に隠した物はなんだ?」
「ぅえい!?な、なんにも隠してないよ!?」
「ほほう?そうか、だがよーく見えているぞ。これでも千里眼持ちなのでね。君が背後に隠したそのシュークリームを!」
「ッ!?!?………ち、違うんだよ。これは…そう!貰い物なんだ。」
「ふむ?ラベルにマスターの名前が書いてあるが?その、リクエスト者名というのはなんだねマスター?」
「あ、アー!これは、手頃な容器がなかったから!偶々ね、偶々コレを…」
言い訳にも苦しいであろう証拠品を必死に誤魔化そうとするマスター。
しかし、彼もまた厨房の戦士。
目の前のマスターを含めて、自分の作る料理を笑顔で食べ、美味しいと伝えてくれている物達の健康管理も医療部門(ロマニ含む)の職員と相談しながら考えているのだ。
明らかに彼にだけは隠そうとする意志が見て取れているとしたら、疑う余地もない。
そのため、彼は、過去彼が心の底から憎しと思ったことがあるかもしれない人物達による、とある胡散臭い部活動に沿うことにした。
彼、エミヤはマスターの返答を聞き、考えながら下げていた顔をあげ、心底楽しそうに言った。
「ふむふむ。あくまでシラを切ると。そういうことかねマスター。ならば、良いだろう。明日の朝食を楽しみにしていると良い。」
「いったい何を!?」
突然態度が変わったエミヤに対し、なんとかこの場を乗り切ろうと画策していた藤丸は、動揺する。
「ああ、簡単なことだ。皆の健康を考え、君の大好物……大好きなピーマンを存分に使った朝食を用意しておこうじゃないか!」
そして、思っていたよりも酷い事を言い出した。
「待って…。」
「ん?何か言ったかね、マスター。少し耳が遠いようだ。」
耳をかくように戯けるエミヤ。こいつは本当に正義の味方なのだろうか。
「待って…ください。」
「ああ、待とうじゃないか。君から何か言いたいことがあるのなら聞こうじゃないか。」
「僕は…無力だ……」
そしてその後洗いざらいはかされて意気消沈した様子のマスターを前にして、エミヤは答える。
「はぁ…そんなことかマスター。わざわざ隠さなくともそこまで細かく言うつもりは無いとも。それに私も頼まれれば間食のリクエストぐらい聞くぞ?」
マスターの語った言葉に少し驚愕しながらも、あくまで平静を保ったように、エミヤは言った。そしてその様子にマスターは、安心したように息を吐く。
「はぁ〜良かった〜。てっきりオカン…ごほん!エミヤは怒るかなーって思ってたよ。
なら早速リクエスト頼んで良いかな?今度みんなでマシュと一緒にお茶を誘うんだ!その時にスコーンを作って欲しいな!」
「ああ、良かろう。マスターの優しさに免じて腕によりをかけて作るとも。」
「わぁ!ありがとうエミやん!」
全身で跳ねるように喜ぶマスターを見ながら、用事を終えたエミヤは部屋を後にすることにした。
そして去り際に一言。
「はっはっは。だが、明日の朝食のメニューに変更は無いので残さず食べるように。」
「ちくしょう!?地獄に落ちろ、アーチャー!?(泣)」
「私の台詞だぞ、それは。では、さらばだ。」
マスターの語った内容。
だが、エミヤは直接その場所へ赴くのは後にすることにした。
何故なら彼もまた、料理人として、僅かなプライドがあった。
その事が本当なら…否、本当なのだろう。目にはまだ見ていないが、実際にすぐ側にその場所はあるのだから。
飢えに苦しむ人々を助けるためにその腕を振るってきた。
しかし、圧倒的に足りなかった。
マスターの言うとうり、畑から、泉から、まるで湧き出すように、食料が出てくるのなら、どれだけ嬉しいことか。
人々の幸福を願う彼自身も多いに喜ぶべきことだ。
しかし、それが、問題でもあった。
無尽蔵に湧くのは良い。
だが、皿に乗った完成品の料理が出てくるとはどうゆう了見だ?
人々のためを思って作られていることに変わりはない。
だから、その場にいる者は敵ではない。
けれど、エミヤは料理人として、その味に挑戦しよう。
いずれマスター達のシェアを奪い返したその時は、共に料理を作りたいと願う。
だから、その時まで待っていろ。◯ノキオとやら。
ーーーーその頃の配管工
「あの、どうされたんですか?…え?上下水道の多くが魔術で通されているから配管工事が出来ない、ですか?」
廊下で項垂れ、眼鏡の似合う後輩系女子に心配されていた。
「はぁ…。私にはまだ職人魂といものは理解し辛いところではありますが…。そうですね、ならば、魔術を覚えると言うのはどうでしょうか!」
これぞ天命の一言であった。
彼は盾の乙女に深く深く感謝の意を込め、頭を下げ、その場を後にした。
「あはは、とは言っても魔術回路が……って、アレ?いない!?」
帰ってきてから書くとか無理ゲ。
そんな亀更新の駄文です(定期
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配管工のカルデア事情 3UP
スターの効果は、一定時間無敵化。
ジャンヌさんの宝具は、味方の一定時間無敵化。
(強化クエ来た時はマジ泣いた。)
つまり……
ジャンヌ「皆さん、行きますよ!'''我が星(神)はここに有りて(リュミノジテ・エテルネッル)'''!!!てやぁぁ」ポイ!
邪ンヌ「物凄く変な星型の物投げてキラキラしてる!?!?しかも、眩しッ!!あと効果音うるさッ!?」
とか、
ヨッシー!!
マシュマシュ「え…その恐竜?さんって羽が生えてらっしゃいましたっけ!?……マスター?え、ちょっ、マスター!?後ろに乗って行ってはダメですよ!?マスター!?!?」
とか飲んでから思いついて一人で笑ってから冷静になって悶えてたけれど、ホロリと溢れる何かはやめられない止まらない。涙と◯ロじゃないですよ?
ちょと忙しいので間が空きますm(_ _)m
先日、大恩人であるマシュ嬢から有難い一言を頂いた俺(達)は、配管工のさらなる高みを目指して魔術を学び始めることにした。
だが、あやふやな魔術の知識では先ず魔法陣の読み方すら分からない。
本来配管が通る場所に施された術式の周りをスターロッドを持ってぐるぐるしてみたが、どうしようもなかった。
せっかく狭く、警備がキツイ場所に入るために頑張ってペーパー化してみたのに成果無しとはこれは痛い。
当然特異点捜索のため世界中と、時間的空間的に切り離されたこのカルデア内部との両方を観測し続けているモニター室にはバレバレのため、放送で所長からの怒鳴り声が聞こえてきた。
いつもは動じないマスターも流石に通信で呼び出され、手動で鳴らされた警報には驚いたのか、『何してるんですか!?え、ペーパー(2D)化してる!?』と念話も忘れて叫んでいた。
マスター、俺のことってか、◯リオさんのこと知ってるっぽいんだけど偶にネタ通じないんよなぁ。
もしかして、この世界にも有るモノと無い作品と結構齟齬があるんかねぇ?
まあ、未だに暗い管制室の職員から噛み殺すような笑い声が聞こえて来たので良しとしよう。
不意にでも笑うことは時には大切なことだ。
ちなみに魔術に関して言えば、マスターも先日まで普通の一般人だったと言うが、◯リオさんボディが無ければこの魂達も、せいぜいが色々なところで配管工事をしていた人間達の記憶があるだけの変人である。
職人達の意識は断続的でかつ不安定だ。いくら魂に強く自我が刻まれていたが故の現状だとしても、既に死後。そして、肉体は一つなのだ。仕方が無いことだとは思う。普通の鯖であればエーテル体らしい。俺の場合は不明だが、言えるのは残機を作るのに魔力も必要であることぐらいだ。
ああ、いずれ落ち着いたのなら先人達と腹を据えて話をしたいところだ…。
しかしそうなると、普通ならばそんな奴が独学でどうすれば良いかと尻込みしてしまうところ。
だが、臆することなかれ。
ここは、人理継続保障機関カルデア。
魔術を知らない者は居ないのだ。むしろ最高レベルに優秀なエンジニア兼エキスパートの集団と言って良いだろう。
魔術を習うにはうってつけの環境である。
半数近くは死にかけたり意識不明だったりしてる上に、時計塔から来たマスター候補は全滅してるけど……。
でも、せっかくサーヴァントも喚んだんだし、色んな時代の魔術も教われるじゃないか。
◯リオさんにとって水を出したり土管を繋げたり物理法則にサヨナラバイバイなんて簡単な話なのでカルデアの水道管を好みに調整して、日々の点検や補修を行えるようにするのは可能だ。
だが、それでは効率が悪い上に、ここら彼らの作業場。
言わば縄張りである。
全員がとは言わないが、職人だからこそ譲れないところはある。
ぽっと出の俺が勝手に改造して◯天堂のオーバーテクノロジーによる改善案を導入するのはお門違いであろう。
必要ならばするけれど(ボソッ
なら、是非正面からその門徒を叩き、認めて貰いたい。
それに、わざわざスキルやら宝具の形になっているために、魔力やゲージを大幅に使ってしまう◯リオさんの力を使わなくても、魔術を覚えてしまえばこの世界においても配管工として出来る仕事の幅が広がるじゃないか。
どうせ今から色んな時代に飛ぶ訳だし。む、もしや、記憶に無い場所の配管工にも出逢える可能性も微レ存?……おいおい最高かよ。
習うにしても、キャスターならばクラス補正とやらで楽らしいのだが…。まあ、◯リオさんボディならば大丈夫だろう。
あれ?そもそも正規のサーヴァントなのかどうかも怪しいけれど、この◯リオさんボディってクラスなんなんだ?
…あとでマスターに聞きにいくか。
それに、魔術素人がいきなり聞くにしてもイメージが欲しい。明確な魔術、そして魔術師のイメージがわけば尚更より良い。
よっしゃ、聞くより慣れろだ!
身体を戻して廊下を歩きつつ考える。
近未来レンズシバとやらは、(え、あいつ一応敵ボスだったの?モブと同じ表記だったぞ…?)レフなんちゃらノールさんが作ったもので、他の職員ではどうしようもないらしい。
そんな専門の場所は専門の技師にしか頼めない、餅は餅屋という訳だ。そもそも余計なところに興味は無いし、やろうとも思っていないが。
とりあえずは、ここの水管工事やら設備のメンテが機械なのか人なのかも知りたい。
外注なら余計に厄介だが、まあ、そん時はそん時だ。
魔術に詳しくて、カルデアに詳しくて、偉い人か。
うーむ……誰だろうなぁー…
「あ、見つけたわよ!?変なサーヴァント!!」
お、所長じゃん。なんか追いかけて来てるけど…後でいいや。
今は、カルデアと魔術に詳しい、立場のある人を探しているんだ。
「ちょっと!どこ向いてんのよ!また逃げる気!?」
うーん…誰だろう。…ロマニは、医療部門トップだっけ。マシュさんに聴き直しにいくのも憚られる…。
「私だって成長するのよ!くらいなさい!ガンド!」
よし、とりあえずダ・ヴィンチ女史に聞きに行くか!
「ホッホーー!」<マント一回転
「また土管ごと消えた!?!?待ちなさい!…って何でガンドが跳ね返って…!?」
__________
「ヤッフー!」
「これは驚いた。君の方から私に訪ねてくるとはね。それで、何の用だい?」
「イヤッ!」
「ええ〜…と。通訳に彼を読んできても良いんだけど…。ふむ……。万能の私に掛かれば状況証拠からの推理なんて朝飯前だとも!おおかた配管の魔術的設置を見て魔術を教えて欲しいってところかな?そして、整備状況と担当も。」
「ヤッフフーー!!!」
「はっはっは。さすが私。当たっていたようだね。君がサーヴァントで、恐らく新たに覚えられるかどうか…ということを差し引いても面白そうだから教えるのは構わないんだけどねぇ…。でも今は、後ろから鬼の形相で追いかけてきている彼女から逃げなくても良いのかい?」
「!!ホッホー!」
「ああ、資料と担当は場を用意しておいてあげるからまた後で来なさい。魔術に関してはマスター君にも頼まれたところだからね。一緒に教えようじゃないか。ふふ……目的は違えど、どこか似ている君達の行く末が楽しみだよ。」
_______________後日
「ああ…確かにそうだったね。(トオイメ
思い返してみれば、君は種火で再臨してた訳じゃなくて何故かキノコを食べていたし、受肉しているとも言いづらいが、完全なエーテル体でもない。
それに、マスターの彼もむしろ平面が正常と笑って言ってはいたさ。
でもさぁ、万能の天才たる私でも、目の前でZ軸を無くされるのは予想出来なかったよ。えー…流石にジョークだと思うじゃないか。
スキルで実現したのはまだ許そう。固有結界なんてチートならばソレを再現することもあるだろう。
でも、なんで基礎の基礎を教えたばかりの魔術で再現できるのかな?途中まで魔力練り上げていただったよね?
ねえ、マスター君。本当に、なんなんだい?ちょっと、プライドとかズタボロになりそうなんだけど。
5属性でも虚数でも無い。え?よく分からないけど全部らしい?というか寧ろ第二魔法に近い?
平面だから魔術式に直接干渉してメンテをするって?それを配管整備の為だけに…?」
「落ち着いてください所長!?とても気持ちは分かりますけど!」
「落ち着くんだ、レオナルド!!消えかかってるぞ!?」
メンテ技師「あ、ハイ。どうぞご自由に。」
メンテロボ『カシコマリマシタ。権限ヲ新タニ設定致シマス。』
ちなみに、所長は私に何してくれたんじゃボケェ!?から始まって色々と聞きたいこともあるけれど、先ず話し合いに持っていけない上にお礼を言う以前に問題しか起こしてないのでやっぱり追いかけております。
ちなみに、本来入れるつもりだったパート
アホ視点
マスターの部屋に行く◯リオボディ。
恐怖?当たり前じゃね?
てか、残機増やせばええんでね?(思考汚染&麻痺
または、戦う術と敵を間違えてね?
藤丸さん視点
悩んで悩んでそれでもどうしようもない。
自分で良かったのか?
期待されても答えられるのか?
俺はヒーローほど強く無いんだ…。
そもそも次の特異点でも生きて………
アホ視点
いや、そもそもねぇ…。全員じゃないけどさぁ…。
ナンバー2からして思っくそ敵だったやん?
特攻野郎Aチーム?マシュさんハイライト死んどるやんけ。
てか、魔術はどうであ」、マスター程コミュ力ある奴いたの?
時計塔の話聞いたけど絶対不和起きとったじゃん。
船の中核担ってる職員さん達にも威張り腐ってる奴までいたとかアホなん?
カドックたんはマジラブ千%だから除くけど。
ん?というか、コレは'''ナンノ'''記憶だっけ?
まぁいいや。とりあえず元気だしなよってことで、マスターも1upさせて悩みなんてぶっ飛ばしてやろう。って訳でこんなアイテムをシュート!!!
マスターの顔面に直撃!超!エキサイt(ry
的な話でございました。確かにシリアルだけども、とりあえず所長を弄りたかったのでこんな風になったが、許してくりゃれ。
おやすみんごzzz
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配管工はひたすら汚泥処理 inオルレアン
久しぶりにノリで宅飲みしたので悪酔いしながら書き殴りました。明日の睡眠不足に泣くのはもう知ってる。
深いとこにツッコミ入れられたら謝るしか無いのだゼ。
あと、登山はイイぞ!(サードシーズン始まるからヤマノススメ見てくれよな!!)
14世紀フランス。
本来の歴史あれば、フランス王家の継承権の問題が浮上していた頃のこと。
(言い方は悪いが)イングランドから思い出したかのように急に顔を出してきては王位継承権を主張した人物エドワード三世とフランス王家との対立から始まったと言われる百年戦争の頃合いである。
ちなみにだが、無駄に兵站を使う戦争というものが名前の通りに百年間ずっと続けられていたのなら、とっくに両国は滅んでいただろうし、そもそもそんな国があったらそいつら既に人間辞めてるレベルでもある。
そのため、その時代の戦争の主流である宣戦布告からの大きなぶつかり合いよりも、寧ろ休戦期間や小競り合いの方が長く、そして多かったんですよ、先輩!
と、特異点に来てから百年戦争のワードを聞き首を傾げていたマスターに教えている後輩系盾サーヴァントは嬉しそうに語っていた。
そんな、嬉しそうに教えてくれている後輩(カルデア歴で言えば先輩)の姿を見てホッコリしているマスターこと藤丸立香は、忘れかけている世界史やら歴史やらの記憶を引っ張り出しつつ考える。
戦争で真っ先に被害を受けるのは平民やら兵士であり、各地でそりゃあ反乱起きても仕方がないよね、と。
寧ろ起こるべくして起きた革命だよね、と。
思っていたよりも戦争が始まった理由がショボく、単なる小競り合いだったという事実(?)に、逆に冷静になったりもしつつ、気合いを入れ直す。
疲弊した砦の兵士の痛ましい姿を見て士気が下がっていたが、自分はマスターなのだから、しっかりしなければならない、と言い聞かせ、藤丸は前を向くことにした。
ちなみに現在は、レイシフトした先で出会った兵士達が拠点としている砦に来ている。
砦と言っても名ばかりのもはやみすぼらしい廃城のような有様の場所であるが…。
盾による初めての峰打ち講座を終えた後、敵ではないことを伝え、近くの霊脈に設置したポイントを通じて送って貰った食料や物資を援助する形で迎え入れられた一行。
途中とある事情でルーラーという特殊クラスでありながらも、現在はその権限が使えなくなってしまっているサーヴァント、ジャンヌ・ダルクと出会ったり、怯え出した兵士をもう一度黙らせたりしつつ、徐々にこの特異点の情報を集めていく。
現状のメンバーは、マスター、マシュ、ライダーのメドューサ、砦から少し離れた位置にジャンヌ。
レイシフトにかかる負担を減らすために少人数で来ることを余儀なくされているため、カルデアからサーヴァントを呼ぶためには、ここからは離れた位置にある大きめの霊地へ向かわねばならない。
そのため、ある程度事情が把握できたら機動力のあるライダーの力を借りて戦力を増やそうと考えていたとこだ。
細かい流れは省くが、勿論藤丸たちは既に異常そのものと言っても良い生物を目にしている。
そして兵士達の話を統合し、聖杯に関わる探索において重要だと思われるポイントがいくつかあがってきた。
襲いくるワイパーンの群れと各地を荒しまわる複数のサーヴァントと思われる存在。
また、竜の魔女と呼ばれるもう一人のジャンヌ・ダルク。
全容はまだ分からないが、概ねこんなところだ。
問題は多くて嫌になるが、もう一つ問題がある。
それは、あるサーヴァント、というか誰かさんの不在である。
フランスだと分かった時から、広大な土地を回ることを予想して、機動力を考えてのメンバーによるレイシフトを行なったのだが、見事に目論見が外れてしまった。
マシュとマスター、メドューサ、ジャンヌの4人が乗ると、ライダーの彼女の相棒である天馬はそれなりの速度しか出せない。
重さの問題も無きにしも非ずだが、宝具でブーストをかけた全速で飛ぶこととなると、マスターが窒息あるいはGに負けて圧死することとなるからだ。
そのための、分担だったのであるが……。
なんというか、時代が悪いとも言えるし、彼がサーヴァントである以上しかたのないことであるとも言える。
だから、最近溜息が増えて来たロマニと所長の通信を聞くまでもなく彼のマスターたる藤丸は割り切ることにした。
そんな、唐突に消えた赤い帽子のサーヴァントはと言うと………
現在、抑えきれない衝動に突き動かされるようにして、清掃活動と下水設置工事の準備を進めていた。
「■■■■■■■■■■■■ァァ!!!!!!?」
目立つ赤い服装と同じぐらい目を血走らせ、彼が向かう先は何処か。
とりあえず、貴族と王家と養豚場だけは、覚悟をしておいた方が良いであろうと思う。
短いですが、とりあえずこんなもんで。
ネタにもなってないし分かりづらくて申し訳ないです。
上下水道の歴史もにわか以下ですしおすし…
三十分で書き殴r……zzzzzz
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配管工はひたすら汚泥処理ぱーとにっ inオルレアン
短くてすまない。
14世紀フランスと言えば何を思い浮かべるだろうか?
血生臭い戦争の歴史ではなく観光の面から思い浮かべて欲しい。
まあ、どの方面から考えても(現代から言えば)過去のことなので歴史と言えば歴史なのではあるのだが…
………うむ。
ローマからゆくゆくと受け継いで来た歴史は長い。風呂や建築様式、芸術など、良い文化がはぐくまれてきた。やはりローマ。実に良いローマである。
え?何?一つ早いって?
……変な電波を拾ったかな。これ以上はやめとこう。
さてさて、美しい中世のパリの町並みなんかを思い浮かべてくれただろうか。
うん。
んなもんどうでもいいんじゃボケェええええええええええええええええええええ!!!!!!
幻想壊すようで悪りぃけどね?
1531年に法律出来るまで庭に道に川に広間に、あらゆるところに糞尿ぶち巻いてたんだよ?
貴族なんかは特に、トイレ設置の義務付けがされるまでは窓から庭におまるの中身を撒いて、豚の餌にしていたんですってよ?
まあ、それで少しずつ悪化しつつもなんとかなってしまっていたからタチが悪い。
まあ、広い土地とは言え住宅地のまわりなんかは酷い悪臭だったりしたわけだが…。
更に大抵水とともに生きる人間ゆえ仕方ないことだが、主要な都市や地方都市ができたのが、大きめの川の近くであるために、基本全部流されてしまっていたのが難点である。
流せてしまっていたのですぐに大きな問題にはならなかったのだ。
魚涙目である。
そんなんだから、後に伝染病が蔓延しちゃったりした訳で……でも、結局そんな痛い目を見たからこそ現代につながっている訳で……なんとも言えない感はある。
15世紀から急遽設置された公衆トイレは臭すぎたためにほぼほぼ誰も使わなくなっていたり、1800年過ぎからやっと下水道が掘られだしたりするのがこの国とその周辺諸国の歴史だったらしい。
だから今特異点であるこのフランスでそれを気にする必要は無いのだ。
いずれ解決されることだから。
聖杯と特異点の原因を重視すればよいのだ。
'''有りうべかざる今を見ろ'''と言われたループしてる先輩と似たようなものなのだから。
だが、しかし。
この身は今はサーヴァントである。
だから、座に登録されたその情報に引っ張られてしまうのは仕方ないことである。
本当は無かった言い伝えだろうが、今に伝わっていればそれは本当になるのかもしれない。
生前の生き方やその最後は弱点ともなるし、誰かが誰かを殺したならば、その誰かはきっとその誰かに対して特攻スキルを持っていたりするのだ。
正規で無かろうと、本当に座に登録されているのか怪しいなんちゃってサーヴァントかもしれなかろうが、今はこの身は紛れもなくサーヴァントなのである!!(強調
そして、◯リオさんは、この身を借りているこの魂達は、
何のサーヴァントだったと思う?
配管工だよ!!!!!!!!!!!!!!!
ならば仕方ない。
リヨンもボルドーもパリもオルレアンも目につくところすべてにおいて、回れる間に回れるぶんだけ全部綺麗に掃除した後上下水道整備してやる。
必要なのは民衆の意識改革?
我等は職人。
背中で語れ。
邪魔するならば容赦はしないぞ☆
直々にお掃除してやろう★
つーわけで、機動力が必要だ。
地下から行くついでに穴掘ったり川に沿って登って行っても良いが、今回はマスター達と同じく空から回ろう。
ちょうど、お空にお掃除の対象がうじゃうじゃいるしな。
……おや?何匹か残して捕まえてから、炎で糞尿を焼いて貰おうと思ってたけど。
ふははは。一際でかいのがいるじゃあないか。
なんか頭に人乗ってるけど…いや、アレはマップの表記的にサーヴァントか。
ならいいや。
よし、いくぜ?
赤白のボールを握りしめ、地面に思い切り叩きつけて叫ぶ。
君に決めた!!!!!
こい!!!レックウザ!!!!!!
「ギュゴアアアアアアアアアア!!!!!!」
_______________
空から見ていたマスターは後に語る。
ーーードラゴン◯ライブとか◯ジェンズって、生でみたら、あんな感じなのかなって思いました。
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配管工はひたすら汚泥処理ぱーとさん inオルレアン
翠の装甲を纏った一匹の龍。
うねるように空を泳ぎ大地と海の均衡を常に空の果てにおいて見守っている裂空の覇者。
その鋼のような外殻は今も太陽光を浴びて幻想的に光り輝いている。
同系色の大筒を構えた赤き衣の髭を乗せて。
相対するのは黒き竜。
御伽噺から飛び出したかのような風貌の、今もこの地を焼く小さき竜達を生み出し続ける幻想種。
あらゆる呪いと刃を通さぬ固き鱗に覆われたその身で以ってして有象無象を薙ぎ払い、身の程知らずを焼き払う。
その背に復讐の魔女を乗せて。
突如現れた謎の龍を警戒しつつも、頭部に乗った如何にも能力のなさそうなサーヴァントを嘲笑する彼女。
「あっはははは!何処の馬の骨かと思ったらこれはとんだ失礼をしましたね。何ですかそのちんちくりんな見た目は!
その見た目だけは大層な使い魔も主人がそれでは可哀想に思えてきますとも!」
対してなのかどうかは不明だが、丸太のように太い土管を構えて目を細めている赤いサーヴァント。
目の前で小型のワイバーンが湧き出るように生み出されていようとも、気にした様子は無い。
黒き竜の体躯を見据え、まるで何処にその大筒を置こうか迷っているかのように。
「ふん、ダンマリですか。まぁ、良いでしょう。死ぬ前に言うこともないと言うのなら早く消えなさい。」
魔女、黒き聖女が旗を振り上げ、燃え盛る黒き槍を飛ばす。
例え何者であれ、彼女の燃えたぎる憎悪を消すこと叶わず。
同じ咎をその身に宿した者にすら、彼女の怒りは理解らない。
何故なら彼女はそうであれという誰かの望みの元に喚ばれた存在だから。
死後ですら誰も恨まず、国を想いながら散った聖人君子の有るはずの無い側面。
本人がそれを知らずとも、その在り方は変わらない。
そんな在り方を固定された彼女の炎は、
ぶつかった衝撃によって黒い煙が上がり、一瞬でその身が覆われる。
そしてその憎悪の対象に外れることなく、赤き衣の配管工は彼女の予想通りに目の前で炎に包まれ串刺しになったであろう。
ああ、憐れな弱きサーヴァント。
憎悪の炎で焼き尽くされ、骨すら残らない。
「あっけないものね!人理なんてものを救う為に力を貸している物好きの仲間なのだからもう少ししぶといかと思いましたが…。」
彼女の哄笑が響き、呼応するように唸る黒い竜。
「さあ、あっけなく死んだ主人の如く、すぐに消し去ってあげましょうか。
行きなさい、ファブニール!!!」
どこか命令を待っているかのように動かない鋼の龍を打ち倒す為、彼女は自らの下僕に命令を下した。
彼が構えていた妙な大筒が何だったのか、ああ、それはきっと万能の願望器などと揶揄される聖杯にすら、分からないものだったのかもしれない。
とはいえ、たとえ彼女が辞書を持ち、土管の名称を知っていたとしても、ワープする配管工のことなど知る由も無いことなのだけれど。
しかしながら、黒き煙が晴れぬ中。
消えたサーヴァントと同じような赤い帽子を被った人影が、そっとその龍の上へと舞い降りた。
龍はやっと有るべき主人が来たかのように、軽く身体を身じろぎする。
ああ、早く暴れさせろとでも言いたげに。
赤い帽子の少年は、そんな龍の頭を一撫ですると、ただ静かに目を開いて指を指す。
一方、魔女の命に従って目の前の敵を屠ろうとしていた絶対的覇者たる黒き竜は、小っぽけな生物に指を指された事を認識した瞬間、本能が全力で警鐘を鳴らしたような気がしていた。
しかし、被りを振るうこともなく、かの竜はその後、脆弱な人間ごときに目をくれることなく、動き出した。
_______________
白き天馬に乗って、少し離れた空からその光景を見ていたマスター達は、龍と竜がぶつかり合う直前、何かが自分達の後方へ飛び去っていくのをかすかに見かけた。
「え!?今のはもしかして!!」
遥か下方の地面から生えた緑の土管から飛び立ち、ムササビのように首に巻いたマントを脚と手で固定して風を掴んで浮き沈みしながら飛行する謎の人影。
「…!!お……けて!!」
空気が吸い込まず、掠れる声で指示を出すマスター。
だが、その声は確かに騎手へと届いた。
叫ぶ通信の声を聞きながら、マスターは必死に耐え続け、マシュとジャンヌがその身体が飛ばされぬようにと押さえつける。
メドューサと天馬の飛行能力が無ければとっくに二匹のぶつかり合う衝撃と風圧で落とされていただろう。
場から離れるように後ろからの風圧であり得ない加速をしながら空飛ぶ目の前のサーヴァントがおかしいのだ。
彼女達にとっては間違いなく絶体絶命の危機である。
ファブニールが起こす振動と風。大気を破らんとする薙ぎ払い。口腔から放たれる灰も残さぬ黒き焔。
しかし、翠の龍が空を舞い、まるで天を裂くようにその巨体をもって暴れまわると、一切合切が消しとばされる。
果敢に挑む竜の魔女と黒き竜。
巻きついてこちらを締め上げて来ていた翠の龍をなんとか弾き飛ばす。
トグロを巻いて全身から炎を噴出するように、獰猛に鳴きながらワイバーンを蹴散らす翠の龍。
無尽蔵に近い竜の群もあいまって、両者はわずかに攻めきれず、均衡を保っていた。
しかし、マスター達からはもはや見えない位置で、
どこかの世界で、原点にして頂点と呼ばれた赤い帽子の少年が、
ただ静かに声を出す。
「 舞も1回だし。いけるかな…。
倒すだけだからね? やれ、流星群」
歴史には残らない。
戦争の続く国の荒野へと、
空から星が堕ちてくる。
真っ赤に燃える隕石が、
暴虐の竜へと降り注いだ。
あっつい!
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配管工はひたすら汚泥処理ぱーとよん inオルレアン
あの◯ケモンマスター頭おかしいんじゃねーの?
おい、誰だブーメラン投げてきたやつ!
いや、控えめに言ってもヤバイだろあいつ。人畜無害そうな見た目しといてなんなのあの鬼畜。
もし俺が、あの足代わりに捕まえようとしてた黒い竜に乗ってたトレーナーなら台パンか電源ぶっち切りしてたわ。
◯ックウザ呼んだの俺だけどもね…?
平気でりゅうせいぐんとかチョイスできるあたりがおかしいだろ。
あとちょい早かったらマスター達余波で死んでたよ?
あれでもめちゃくちゃ手加減してるみたいだけどさ。
てか、マップ攻撃の筈のりゅうせいぐんがなんで指向性持って全弾当たってんの?
◯ックウザさんサイコキネシスでも使ってるの?
エスパーちゃうよね?
……多分あれは◯ッドさんしかできねーよな。できるやつがゴロゴロいたら◯ケモン世界人外しかいねーよ。
プレイヤースキル(チート)だよあんなん。◯リトさんもビックリだよきっと。
流石は原点にして頂点だよね(白目
頭に血が上ってたのも一瞬で冷めたよ。流石は◯ッドさんやでぇ…
ふぅ…。落ち着いた。
空から汚泥処理しようと企んでドラゴン捕獲作戦を決行しようとしたら、あの人外が代わってくれたから今は◯リオさんの得意飛行でひたすら西へ飛んでいる。
追い風(暴風)が気持ち良いからすいすい飛べるな。
丁度さっきの場所はマップの中心に近かったので土管で地下まで潜って突貫作業で拠点もどきを作ってきた。
大量に仲間達に出てきてもらっては流石に負担が多すぎるので、一時的に
バックアップもあるので、◯ッドさんともう一人くらいずつ、交代でならば逆方向へ動いてくれても大丈夫だろう。
いざとなれば、土管でそこまで戻れば移動時間の短縮にもなる。
フランスと東側は街並みが美しい。リヨンの風景などは◯リオパーティのオアシス好き連中にとってはたまらんだろうから、それこそ必死にプロの配管工に張り合う働きをしてくれるであろう。
全域マップによれば、敵のマーカー、つまりは敵サーヴァント達が主要な場所へと向かっていた。
そのための保険でもある。
◯ケモンマスター(チート)一人でどうにかならん気もしてきたけど、割と気分屋だったり旅行好きだったりするからなぁ。あの人。
しかも、新しい育成対象(黒い竜)を見て、今頃ブリーダーとしてその手腕(物理)を披露してらっしゃるころではなかろうか。
スーパー◯サラ人もビックリするほど強いからね。特に腕力とか、気迫とか、ジャンプ力ゥ…とか。
とりあえずはあのでかいのは任せて良いとして、こちらはこちらで始めよう。
ボルドー。有名なワインの名産地も森から棍棒を持った獣人が暴れまわり、森と道が汚物塗れや掃き溜めになっていたら悲しかろう。
今回のミッションはひたすらに時間との勝負だ。
あの優秀なカルデアのメンツとサーヴァントを複数引き連れたマスター達がこの特異点を修復してしまうまでがタイムリミット。
(※尚、マスター達は追いかけてきている模様。現在焦っているので気づいていません。)
だから、回れる限りの街を回りたいと思う。
けれど、人が少なければその土地はまだ問題無い。
だから、優先的に人口の多い場所から徐々に知識を広めて行って欲しいと思う。
そのためのマップで探した点と、有名どころへ急いでいるのだ。
行く手をさえぎるワイバーンを両手のフライパンと姫のゴルフクラブで撃退しつつ、手短な一軒家へ入る。
突然の訪問に驚かれるかと思いきや、既に避難したあとだったのか誰もいない。
できれば、知識を広めるためにもいて欲しかったが、それならそれで都合が良い。
先ず、一軒目ということで調査開始だ。
厠…は、有った。この時代でもあるところには有ったらしい。しかし、厠は有ったが、やはり僅かなためおきだけである。
はぁ……回収役も必要になるなこれは。
好き好んでやるやつは居ないかもしれない。けれど、必要なことで、大切なこと。
そしてなおかつ、身になり、金になれば良い。
下水処理場は用意してやる。どの時代にもいる職人気質な者たちならば単純な歯車の噛み合わせと何層ものフィルター、見本に完成品があればどうにか作れるだろう。
後は塩素などの知識だが、識字率は低いが中途半端に優秀な悪い学者を連れてくるよりは、誰かに覚えこませる方が良い。
情報、知識が金になるならば皆覚えるだろう。
普及を滞らせるような奴は選ばないし。
ならば、と、片っ端から見える家の外側の壁をぶち抜いて補修補強をしながらパイプを繋いでおく。
幸いにして、地震大国ではないので耐震工事などは必要無いだろう。床下の湿気対策だけは、軽く木炭マットなどをぶち込んでおく。他の補強もできればしてやりたいが、そこまでの余裕は無い。
川沿いに向けてひたすらに分身するいきおいでパイプを繋ぎ、ちょうどよいところに獣人が1.2.3名ご到着。
襲いかかってきたところをコンボからのアッパー。
そして、気迫で逃げさせず、肩に背負う桶をもたせる。
流した先の溜め場所は複数軒が貯まるようにしてある。
殆どは地下を直接劣化しない土管を通して河辺近辺に設置した処理施設まで通してあるが、全部それならば何も変わらない。
だから、見本は必要だ。
汚水を運ぶのに獣人の嗅覚ではかわいそうなので特製のマスクを渡して作業を教え込む。
その間に遠くでワイバーンに襲われていた住人とはぐれの兵士を発見し、連れてくる。
言葉が通じないので早口が得意な◯ノキオさんに説明をお願いし、報酬と対価を決める。
人間側は、きちんと食料や物資を払わなければ獣人に殴り殺されるだけ。
獣人側は、やりたくなければ構わないが、重税のように要求してはならない。合意の上で働く。帰りたければ仲間もいるであろう森へ。友好関係のうちはお互い美味しいぞ?
が、敵対したら双方ともに多勢に無勢なので気をつけるように。
以上である。
正直ガバガバだが、僅かな時間でそれが浸透すれば少しでも良くなるかもしれない。
特異点が修復されたら全て無に帰すのかもしれない。抑止さんとやらは仕事熱心らしい。
だから、この程度で終わりだ。
東側でもマップの明滅は有ったが今は治まっているので問題ないだろう。
そしてマップを見ていて気付く。上を見上げれば気絶しかけているマスター達が徐々に降りてきていた。
あちゃー…マスター来ちゃったよ。
おこですか?おこな感じなんですか?
ああ、◯リオさんの力を使いきれない不甲斐なさ。
だが、人理を救うマスター達の邪魔はできない(今更感
仕方がない。今回はここまでか。(独断行動の反省無し
オルレアンに向かって最後盛大に暴れてくるとしよう。
急ぎ足ですんませ
ちょと余裕無いので空くかもです
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配管工はひたすら汚泥処理ぱーとごっ inオルレアン
マスターとの合流の折に、やっと現場を知ることとなった配管工。
激おこのマスターにこれでもかと説教を食らっている最中、東側を担当していたゴリラから通信が入る。
『ウホッ!(こちらドンキー。現在敵と交戦中。至急応援を求む。)』
皆、といっても配管工のみ知るオールスターの面子のみであるが、それを密かに聞いた時、皆が一斉に疑問符を浮かべた。
ーーあの怪物ゴリラが救援を頼んだ?
配管工にのみ送るならまだしも、強い思念波を送ってきたことで皆に通じたことからも分かる通り、それほど焦っているらしいことは確かだ。
正座を崩したことを怒られながらも思考を回す。
◯ッド…は、特に反応無し。調きょ…もとい、手なづけることに忙しらしい。
だが、それでも様々なジャンルの媒体に出演しているあのハイスペックゴリラだぞ?
腕を回して某◯宝怪獣のごとく回転しながら空を飛ぶ怪物がいったい何に苦戦する?
それこそ、特殊な状況下でもなければ…
『ウホホッ!!!(町とバナナを襲っていた敵は倒した。が、コイツは俺には倒せない。ゲームが違う!!変わろうにも逃げられない!BOSS相手はこれだから……ちくしょう!早く来てくれ!もう抑えきれない!こいつは、こいつだけはアンタにしか!!!
…野郎、悪役らしく向こうにつきやがったんだ、◯ッパめ!!』
そんなゴリラからの通信を聞いた瞬間、誰かの意識が落ち、それと入れ替わるようにして、本物の配管工が顕現した。
ーーーー
はい、すんません。嘘予告的な奴です。
調子に乗ってました。
現実逃避気味に電車でポチポチ。
なんとか合流したマスター達と情報交換(アイコンタクト)をして、分かったことが一つ。
まだそんなに焦ること無かった。
マスターにしかまだアイコンタクトだけでは伝わっていないので、ジャンヌさんやライダーの姐御、恩師マシュさんと身振り手振りで伝えようとしつつ、結局分かりづらい顔をされたので◯ノピオ先生に通訳をお願いした。
砦に篭っていた兵士の支援などをしつつ、ワイバーンや野盗、元兵士などを相手取りつつ野盗にならざるを得なかった心の荒れた敗残兵とも和解。
支援できる物資が少ないので森へ入って食料や薬草などを採集しつつ、生活の支援をサポート。
その間に、話を聞きつつ、サーヴァントの目撃情報やらを集め、カルデアで習ったというこの土地でも出来る農業知識を伝授。
森からの近い場所では何箇所かに穴を掘り、その木の根から染み出した水分によって地面の状況が変わり、少ない種から増やしていけるとかなんとか。
この時点でマスター凄くない?とか思ったけどとりあえず先ずは話を聞く。
リヨンの方角へ向かうとバーサクライダーと交戦し、ワイバーンを生み出す黒い竜、ファブニールを倒すことのできるドラゴンスレイヤーがいるとの情報を入手。
スピードが出せないのでワイバーンを相手取りつつ空を飛んでゆっくり移動していたところで、先程の大乱闘、と。
そして、そこまで聞いて思いつく。
おやおや?これは、土下座案件なのでは?、と。
地下で画策してるうちに大分マスター達苦労してたねコレ。
そして、マスター達気合い入れ直してるけど◯ッドさんが既にやらかしてくれたことを伝えなきゃならないなコレ。
うん。
「ホッホウ〜……」
梟の様な声を上げながら、申し訳なさから土下座した。
_________
配管工と合流した面々。
『ははは。立香君も無事合流できたってことであんまり怒らないでくれるかな?』
『〜〜〜〜〜〜!〜〜〜〜〜〜!!』
『所長がこの通りだからさ。君まで怒ってたら話が進みそうにないからね。』
ロマ二から通信越しの苦笑と、所長からのもはや言葉になっていない説教が飛ぶ。どうやら可聴域を超えてしまったようだ。
「あはは…大丈夫です。ドクター。確かに心配はしましたけど、むしろ彼らしいですからね。それに、なんか反省してくれているみたいですし。」
それに対して笑って返す藤丸。彼は文句の一つくらいは言って良い立場だが、怒りはしない。配管工が配管工として仕事をしてきたであろうことは分かっているから。
ですよね?とでも言いたげに無邪気な笑顔を向けられて、土下座から顔を上げていた配管工は、マスターの優しさやら尊さに涙目になった。
そして落ち着い後、キノコヘッドのカルデアの食糧事情を支える我等の◯ノピオ先生の通訳を交えつつ、状況を把握する。
マスター達が元々向かっていたリヨンの方向、東側へも味方が向かっていること。
ファブニールは問題ないこと。
東側へ向かった敵のサーヴァント、マスター達が一度交戦しかけて撤退したライダーを除くバーサクサーヴァント達とは少なくとも1回以上交戦しており尚且つ敗北はしていないこと。
恐らくだがリヨンのサーヴァントも無事であることなどである。
色々とツッコミどころが多い話ではあったが、息もつけない状況ではないことが分かり少しだけ気を落ち着ける。
その間マスターからの魔力支援により召喚した自動操縦の洗浄用ロボットを履い回しながら、配管工も思考する。
聖杯の持ち主であろうもう1人のジャンヌダルクに挑む為、戦力を増強するための話し合いを始めるために。
_________
今回の敵のBOSSマークは常にオルレアンにあった。
つまりは自らは動く必要もないぐらいにこの特異点を滅ぼすのは容易なことであるということだ。
ファブニールを抑えられてからは誰かの支援なのか敵の表示が分かりづらいために動きがわからない。
おのれ、ジャンヌダルク。厄介な相手となりそうだ。
___一方その頃、◯ッドさんはというと、
「ちくしょう!なんなのよアンタは!?助けてジル!目を覚ましてよ!」
と、涙目で喚く竜に乗っていた魔女をガン無視しながらファブニールと翠の龍の頭を撫でていた。
途中、攻撃をしようとする度に翠の龍と、聖杯の力をデバフ打ち消しのかいふくのくすりによって切られ、完全に主人を変えたファブニールに威嚇される。
逃げようとしたものの、同様に尻尾で遮られ、
「この匹夫めがあああああああ!!!!!?」
と、ワイバーンに乗ってやってきたジルドレェ元大元帥も一瞬でのされて気絶させられていた。
やべえ…どうやってまとめんのコレ。
………よし。パスるか!(怒られること確定
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配管工のドキドキサドンデスマッチ inオルレアン
そして申し訳ございません。また少し空くかもです。亀さんより遅くてスマヌ。
今回も急ぎ足の殴り書きですが、決してですね…その〜、収集つかないから投げたとかではなくてですね。
新作のスマブラ体験会の映像を見たんすよ。
その後、◯ンキーの神業アピールとか自爆する某蛇の人とか◯リオさんのRTAとか色々漁ってたら衝動的にヒャッハーな気分となりこのような形となりました。
あと、氷結3年くらいずと飲んでましたけど桃もなかなかいけますな。
後日気に入らなければ大幅に直すか別話ってことでもう一話書くカモです。気分次第ですが…
サドンデスマッチ、という言葉を聞いたことがあるだろうか。
リアルファイトな大乱闘をご存知ならばイメージしやすいかもしれない。
あの一撃くらったら終わりな状況の緊張感やら殺意高すぎるギミックやらとにかく手に汗握り、コントローラーを投げそうになること数知れず。
画面の前でならワタワタとしながらも楽しめたかも知れない。否、むしろ楽しむべきポイントとして設定されているのだから、大いに笑うべきだろう。
爆弾、地雷、迫る壁、無敵状態のNPC、集団リンチに飛び出るBOSSキャラ、でかい犬、etc
ああ、なんともまあ、豊富なことで飽きないものだ。
ソフトを買ったばかりの頃は何が起こるか分からない事への期待や初見殺しに苦汁を飲みつつも胸が高鳴っていたと思う。
しかし、発売されてから5年、10年と経つうちに、久しぶりにやってみると懐かしさと驚きで楽しむことはできるが、新鮮さという意味では少しだけ違ってしまうかもしれない。
または、腕を磨くために幾度となく練習した者にとってやそんな地獄も見慣れた光景に近いのかもしれない。
だから、今空からほぼ爆弾系のアイテムのみがランダムに降ってきているフランスというのも、どこかの誰かにとっては手短な光景なのかもしれないですね(白目
いや、やっぱねーわ。
__________
現在フランスの上空からは雨が降っている。
ただし、爆弾の雨であるが。
特に目立つような分厚い雲は無いが、樽や木箱、手榴弾が次々に降り注ぐ。
人も獣も轟音と爆発を目で見て、耳で聞いて、その後からは必死に生き残るための行動を取った。
幸いなことに、
せいぜいが、居留守を狙ったものぐらいである。
中でも黒一色の爆弾の数だけは群を抜いて多かった。
そして、その黒い爆弾には顔と足がついていた。
地上に着地した瞬間に暴れ回るモンスターや悪漢に容赦無く近づき、爆発する。
動き始めると同時に頭の上の導火線が燃え始めるその爆弾達は、狙ったかのように、赤い帽子の誰かにとって美味しい場所へと配置されていたが、そんなものを逃げ惑う配管工は知る由も無い。
そして、黒き爆弾は空を囲むワイバーンへはパラシュートを上手く操って逃げ惑うその翼竜達の背中へとへばりつく。
赤い外皮の強き個体は、生き延びてきた知識もあるために隙を縫うようにして飛び去ろうとするが、分離した雲の上に乗って自由に飛び回る謎の小人がそれを許さない。
釣り糸を垂らす者、とにかく金槌のようなナニカを投擲する者、足のついた爆弾…ボム兵を的確に打ち込んでくる者などなど。
端的に表現すると、広き荒野の上空は、ただひたすらに地獄絵図であったという。
関係の無い話ではあるが、やがて閉じて徐々に違和感もなく溶け、無かったかのようになる特異点のこの地において、野に撒かれた病源は焼き払われ、野を荒しまわる不届き者は土へと還り、
地へと落とされた翼竜達の遺体は余すことなく素材とされ、新鮮な肉は食料へ、土へと入った物は分解されて素へと還った。
空から撒かれた種は養分の染み込んだ豊かな土壌へと撒かれ、枯渇しきった人々は疲れ果てていた故に、争い勇むこともなく、ほんの少しだけ分け合うことを思い出したとか、そうでないとか。
_______________
「ヤッ!」
黄色いマントを降って降って来た爆弾を弾き返す赤いサーヴァント。
遠い位置にある者はライダーが鎖を操って巧みに軌道を逸らし、マシュとジャンヌが守りを固める。
大人数が乗ってもビクともしない強靭な翼竜も自らの防衛本能に従ってかなり上手く飛んでいるが、数が数である。
避けきれない程に密集すれば宝具を駆使して身を守るしかないが、魔力と再発動までの時間は無視できない。
状況は非常に芳しくないと言える。
だが、先頭に配管工と共に立ち、足元へ転がって来た、奇跡的にピンの抜けていない手榴弾を空へと投げ返して誘爆を狙ったりしている危ないマスターが、進まんとするのだから、止まっていられる訳がない。
通信越しに騒ぐカルデアの声と必死に声を出すサーヴァント達の叫び声を聞き、説教は確実だと思いながら、マスターはその振り切ったテンションで、片手を突き上げ、回りながらジャンプをしながら、隣の配管工と共に雄叫びをあげる。
「「ヒィ〜〜ユディゴオオオオオオオ!!!!」」
その場で唯一平常心を保って場を見ていた魂は、密かに思った。
ーーーああ、お酒って怖いなぁ。
仲間と合流するために、荒野へと戻ることとなったマスターである藤丸と一行は、まるで迎えに来たかのように背中を向けて待機していた少し大きめのワイバーンを発見した。
敵意はないが危険だ、でも時間も惜しいと割れる意見。
配管工の土管を通ると言う意見はマスター以外が反対したためにもやは話題にすら上がらない。
夏休みが好きな少年魂を持った者だけがそのロマンを分かるのだと思う。ちなみにロマニは隣の所長の冷たい目を見て沈黙を貫いた。
しかし、スルーして通ろうとすると、子犬のように顔を近づけて来たその翼竜。流石に可愛すぎた、もとい、飼いならされているかのように感じ、そしてマスターと配管工の話から推測するのならばその主人の主人は味方であるらしい。
ならば、危険はないのではないか、と背中に乗ってみると嬉しそうに鳴いた。
ならばいざ行かんと、集まっていた住人達に手を振られ、飛び立ったのが長針でほんの数刻前のこと。
景気付けに一口どうよ、勧められたワインを、未成年だから、と断っていたマシュとマスター。
だが、生前の若々しい見た目のまま味を楽しむサーヴァント達。
そして国と時代が異なれば当然、成人の年齢も違う。
知識を授けたのは配管工だが、キラキラとした目でお礼と言われて断りきれなかったマスター達。
度数もそこまで高くなく、ほんの一口程度ならばと思い、含んでからも特に何も無い。
マシュとの契約で毒全般へと体制があることも思い出した。
けれど、酒、否、酔い、は時間が経ってからまわるものであり、水で酔える者もいる。
つまりは、そういうことだ。
__________
マスターと◯リオさんボディが無駄にハイテンションをしている中、いちよう主人格っぽいところの俺は無力感を味わっていた。
酔っ払いの職人どもと肩を組まされながら。
魂だけなのになぜこんな感じかというと、酔っ払いの幻想だと言われても問題は無い。
酒によって境界が曖昧になっているのだと思う。
ワインを一口飲んでから、身体に違和感があった。
でも、問題は無いだろうと思って出発したのだが、いつの間にか視点が3人称と成り、身体は勝手に動き、その様子を謎の視点で眺めていた。
そしてその後ろで酒盛りをしていたゴツいオッさん達。
…某らっきょでは肉体の意識なんて表現があったけれど、そんな大層なものじゃあないと思う。
ただでさえ元々不安定だったものが、キノコ食って一時的に加速したりでかくなってるのと同じようにハイになっているだけだ。
そして、酒なんて飲んでんじゃねえと怒られたのか、
それとも、身体を乗っ取った配管工もどき(仮)が原因なのか。
空からボム兵が降ってきた。
やったね、吹っ飛び率マックスだヨ!
サーヴァントが生前の逸話に即しているように、
キャラも設定に沿うことがある。
逸脱することもあるが、大概はその通りだ。
良し悪しはまた別の話として。
だが、アブノーマルな◯リオさんボディに任せたら即サドンデスマッチってどういうことなんでしょうかね……
所詮は紛い物のこの身、この魂。
だから
そんな風に思いながら、ひたすらに空を進んでいた
いろんなのを現実逃避と衝動で書いてるので続きが…
そして凄く眠い
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配管工のドキドキサドンデスマッチぱーとにっ inオルレアン
お久しぶりです。
断水したり機材壊れたり色々押し寄せてきていますがぼちぼちよろしくお願いします(いつもの&亀更新の言い訳)
夏バテ気味の作者みたいにならないように皆さんは気をつけてください。
空から爆弾が降り注ぎ始めてから少し後。
街中から離れるように一頭のガラスの馬が地踏みしめ、足音を鳴らしていた。
「逃げるんだマリー!僕を降ろせ!君一人なら速度が出るだろう!?」
その透明に光る馬の騎手であろうドレス生地の服を着た女性は、同じく変わった服装の細い男性の襟首を掴んで無理矢理にその背に彼を乗せていた。
「うふふ。嫌よアマデウス。それに私一人だけでどこへ迎えと言うのかしら?」
その女性の名はマリー・アントワネット。そして、半ば連れさらわれている男性はヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト。
「分からず屋だなぁ君は。僕が残ればほんの少しぐらい時間を稼げるだろう。」
「それこそ、もう先に言ったでしょう?私は我儘な王女なのよ?」
「はぁ…。それも知ってるよ。身を以てね。」
フランスを同じ時代に生きた2人は、何の因果か彼等が記録を残した時よりもほんの少しだけ生前よりも前の時代に召喚されることとなった。
勿論のこと別々に。
本当に偶然、もしくはただ縁があった地に引かれた故に。
サーヴァント…もしくは座に就いた英霊ならば、抑止として呼び出されることもあれば聖杯を求める闘いで敵として、あるいは味方として呼び出されることもある。
だから、この特異点において竜の魔女とその信奉者によって呼び出された英霊達に対抗して配置された野良のサーヴァントとして、この2人が近い場所に召喚されることもおかしくはない話であろう。
運良く早いうちから合流し、知り合いだったために共に行動を始めた。
ただ、それだけであった。
しかし、そんな事情は見ていなければ第三者には伝わらない。
そして、誤解というのは解くのが難しかったりもする。
特に、話が通じない相手に関しては。
「■■■■ァァ!!!アマデウスゥゥゥゥゥ!!!!」
狂化を付与されて喚び出されたサーヴァントの一人、バーサク・アサシン。真名をシャルル=アンリ・サンソン。
西側の敵を殲滅せよ、という指令の下でやってきた折に、楽しそうに2人で歩くロクデナシ音楽家と愛しき王女様が視界に入り狂化が抑え切れずに飛び出してきたことがここにきて叫ぶまでの経緯である。
砂埃を巻き上げながら馬に追いつかんと爆走しつつ、手に持ったギロチンの刃を振り回しているサンソン。
生前は処刑人という立場に就き、逸話が広められたが、医術を学び、無駄に罪人を苦しませないように配慮し、心を痛めていた人物でもあった。
が、自責の念で苦しんで、滅ぼす側で呼び出されて思うところが無いわけでは無く、しかし狂化されている為に殺意とイカれた発想に流され、それでもほんの僅かに残った心で迷っているところに、その当人に纏わり付くように腹立つあん畜生が、2人一緒にランデブーを楽しんでる光景を見せつけられたのがほんの少し前。
爆弾をものともせずに切り払って爆風を背に進む姿は、まるで彼を中心に嫉妬の念が渦巻いているようにも見えた。
「おいおい、パクるなよクソ白髪め。お前のセリフじゃないだろソレは…」
「メタい発言はやめなさい。アマデウス」
「そういう君もだよ、マリー。」
「あら、これは失礼しました。…こほん。ヴィヴ・ラ・フランス!」
「はっはっは。誤魔化すのは良いけど頼むから前を見てくれ。爆風で髪が燃えそうだよ。…ッと!!?ヤバイ!!!前だマリー!!!」
そして、そんな掛け合いをする2人を遮るように底上げされた怪力を生かしてサンソンが投げた刀身が迫る。
「アマデウスゥゥ!!!」
意思があるかは不明なガラスの愛馬は、なんとかその刃を避ける。
が、丁度狙ったタイミングで地面から生えてきたギロチンの方向へと誘導されてしまう。
「不味い!?マリー、君だけでも!?」
「いいえ、貴方が行きなさい……また話せて楽しかったわ。私を好いてくれた音楽家さん?」
「なっ!?」
手を引こうとし、逆に投げられ、突き飛ばされたアマデウス。
「……ああ、マリー。もう一度君をこの手で!!」
首を固定するまでもなく、一撃で命を刈り取るであろう大きさの刃が、指揮者がもう一度伸ばした手では、既に間に合わない所まで迫っていた
戦闘向きで無い2人が今必死に街中から離れていたのには、逃げているのともう一つ理由がある。
降り注ぐ脅威から身を隠している人々が狙われないようにする為だ。
ーー処刑された人間は、果たして本当に恨みをもたないのだろうか?
そんな考えをまるで笑い飛ばすかの如く、偉大な王姫は朗らかに歌う。
'''フランス万歳'''
'''私が愛した国だもの!'''
助けなければいけない理由など考えるまでもなく、彼女、マリー・アントワネットは直ぐにその選択肢を選んだ。
ーーああ、本当に…
ーーこれだから、ヒトというのは飽きないんだ。
「ヤッハーー!!」
「間に合ったぁぁぁぁ!!ありがとなポチ!!」
「グォるる」
重く巨大な刃を受け止めて、全身から銀色に光沢を放つ謎の動く金属像と、人理を守る為に闘うマスター、そして、嬉しそうに鳴き声をあげる翼竜が、王姫を守るように今ここに立ち上がった。
投げっぱなしジャーマンで申し訳ないです。
相変わらず不定期となりますがヨロシクでふ。
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